バイデン政権に対して、ザリフ氏は「バイデン大統領は今、決断をしなければならない。トランプ前大統領の(負の)遺産を終わらせるのか。あるいは継承したいのかだ」と決断を迫った。その上で「もしバイデン氏がトランプ氏の遺産を継承する考えであれば、彼は奇跡を生み出すことはできないだろう」とあくまで制裁解除を求める姿勢を示した。近年の対立を考える上で起点になるのが、米英仏中ロ独とイランの間で「核合意」(英語ではJoint Comprehensive Plan Of Actionの頭文字を取ってJCPOAと呼ばれることが多い)が結ばれた15年だ。その肝は、イランが核開発を大幅に制限する見返りに、米欧などが制裁を解除するという点にあった。トランプ前政権は18年、核合意では主要国の反対を無視して一方的に離脱し、それ以降、合意前の制裁を全て復活させて新たな制裁を次々発動した。イランは対抗して、19年5月から合意の履行を段階的に停止し、今年1月にはウラン濃縮度を兵器級に近づくとされる20%に高める挑発行為に出た。イランは制裁で人道物資である医薬品や食料の輸入が困難になったとしている。ザリフ氏は、新型コロナウイルス感染症のワクチンの買い付けにも支障が出ていると訴えた。
また、立候補するにはシリア国内で継続して10年以上の居住実績と、与党バース(Baath)党が支配する人民議会の議員35人以上の推薦が必要とされ、外国に逃れている反体制派の立候補は不可能となっている。(c)AFP/Maher AL MOUNES with Rouba EL HUSSEINI in Beirut
国際人権団体「欧州地中海人権ネットワーク(Euro-Mediterranean Human Rights Network、EMHRN)」によると、貧困線を下回る暮らしをしている世帯はイスラエル全体では5分の1だが、アラブ系世帯では半数を占める。ユダヤ系と比べたアラブ系の失業率は、男性で2倍、女性で3倍だ。
米シンクタンク、ランド研究所(Rand Corporation)のブライアン・マイケル・ジェンキンス(Brian Michael Jenkins)氏は、士気を喪失しているアフガニスタン軍の兵士は米軍撤退によって「見捨てられたという気持ちを強く抱き」、自らの生き残りを考えるようになるかもしれないと言う。
「アメリカ外交政策における我々の世代の最大の失敗」
「アフガニスタンでの出来事は心が折れそうになるほど悲しいが、正直言えば驚きではない」(What's happening in Afghanistan is genuinely heartbreaking...but sadly not surprising.)
と筆者の長年の友人でもある上記アメリカ政府関係者は言う。
「アメリカ軍が駐留する限りアフガニスタン問題の軍事的解決は無い」(There is no military solution in Afghanistan as long as the U.S. military is in-country.)
20年にも渡るアフガン駐留政策は「アメリカ外交政策における我々の世代の最大の失敗」(what is likely to be my generation's greatest foreign policy debacle)になるかもしれないと関係者氏は言う。その素直な述懐が、筆者にとってまた忘れられないものになると思う。
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ロイター
8月23日、アフガニスタンはアジア内陸部に位置する地政学上の要衝で、19世紀には英国とロシアが勢力争いを繰り広げ、20世紀は米ソ角逐の舞台になった。写真はカブールから脱出する人々。英軍提供(2021年 ロイター/LPhot Ben Shread/UK MOD Crown)
The leader of the Taliban negotiating team Mullah Abdul Ghani Baradar looks on during the final declaration of the peace talks between the Afghan government and the Taliban is presented in Qatar's capital Doha on July 18, 2021画像提供,AFP
【AFP=時事】中東の大国であるサウジアラビアとイランが先週、中国の仲介で外交関係の正常化に合意したことは、世界を驚かせた。同国の習近平(Xi Jinping)国家主席が、サウジの事実上の指導者ムハンマド・ビン・サルマン皇太子(Crown Prince Mohammed bin Salman)に「橋渡し」役を買って出たことがはじまりだったと、匿名で取材に応じたサウジ高官が15日、明らかにした。
国連人道問題調整事務所(OCHA)のラメシュ・ラジャシンハム調停局長は27日に開かれた国連安全保障理事会で、パレスチナ自治区ガザの人口の4分の1に相当する少なくとも57万6000人が飢餓一歩手前の状態にあると懸念を示した。写真はラファのテントキャンプで同日、食料の提供を待つ避難民(2024年 ロイター/Ibraheem Abu Mustafa)