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スーフィズムに関するHP

3114名無しさん:2021/03/22(月) 14:05:13
>>3113

 ▽菅政権に凍結資産の返還を要求

 ザリフ氏はバイデン政権に制裁解除を要求する一方、日本と欧州にバイデン政権の説得を要請して解除を促す考えも表明した。安倍政権(当時)は米国とイランの間で軍事衝突が起きる危機が現実味を帯び始めた19年、両国の仲介を試みていた。首脳会談などを通じて、米国の制裁で禁輸されたイラン産原油と、中国との関係悪化で売り先の確保に迫られていた米国産穀物を物々交換する奇策も極秘で提案された。同年末には東京での米イラン秘密交渉を提案したことも判明している。ザリフ氏は、日本について「イランの旧友であり、米国とも良好な関係を持つ」と評し、日本の外交努力を歓迎するとした。菅政権には「友人として振る舞うことを期待する」と呼び掛け、「日本などは、(米国に対し)法律に従う国になる必要があると忠告しなければならない」と訴えた。

 「日本が果たせる最良の役割は、日本が(米国の)違法な決定を実行するつもりはないと米国に示すことだ」とも述べ、米国の制裁によって日本の銀行で凍結されている資産を返還することも求めた。ザリフ氏によると、イランの凍結資産は日本と韓国の銀行で合計100億ドル(約1兆500億円)近くになる。韓国分はうち70億ドルとされ、日本分は30億ドル弱になるとみられる。イランは特に韓国に対して、70億ドル返還を強く求めてきた。1月、原油輸送の大動脈、ホルムズ海峡で韓国の石油タンカーをイラン当局が拿捕(だほ)した事件では、イランが韓国に凍結解除を求めて拿捕という荒っぽいやり方で圧力をかけたとの見方が有力だ。ザリフ氏は、返還金は医薬品や食料の調達に充てるとして「日本と韓国は、米国の違法な決定(制裁)に従って、イラン人から食料と医薬品を奪っていることを知るべきである」とまで主張した。

 ▽容易でない歩み寄り

 欧州連合(EU)に対し、ザリフ氏はより具体的なアプローチを取るよう提案した。EUのボレル外交安全保障上級代表(EUの外相)について「米国がXやYといったステップを進めば、イランはA、Bといったステップを進むという段取りを示すことができる」と指摘。「イランや米国との協議を通じ、時間の枠組みを明確にすることができる」と述べ、米国の制裁解除と、イランの数々の核合意違反の是正を並行して段階的に進めるための枠組みを創設することに期待を示した。既に事務レベルではEUにこの考えを伝達したという。米イランの「振り付け役」としての役割に期待を示した発言だった。

 ザリフ氏が日本や欧州に米国を説得するよう期待するのは、バイデン政権が同盟国と連帯してイラン核問題に対処する方針を示しているからだ。イランが核合意の再交渉はあり得ないと米国との直接交渉を拒否している以上、米国と同盟関係にある日本や欧州諸国の仲介に期待が高まるのは自然だ。ただ、米国の即時制裁解除を求めるイランと、イランに核合意の順守を求める米国の立場の開きは大きい。双方が「相手の行動が先だ」との原則論を展開しており、日本と欧州が本格的な仲介に乗り出したとしても歩み寄りは容易ではない。イランは制裁が解除されなければ、2月23日に国際原子力機関(IAEA)の査察を制限すると警告した。反米保守強硬派が最大勢力になっている国会で昨年末に成立した新法に沿った措置だ。ザリフ氏は会見で「イランは民主国家。法律には従わなければならない」と査察制限を強行する考えを示唆した。IAEAの査察が制限される事態となれば、核兵器保有の野望があると米欧に疑われてきたイランの核開発の全容が検証できなくなる恐れが出てくる。中東の緊張がさらに高まることが予想される。挑発が挑発を呼ぶ負のスパイラルを断ち切ることができるのか。米国とイランの対立を軸にした中東情勢の展開に目が離せない日々が続く。


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