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スーフィズムに関するHP
3562
:
チバQ
:2022/07/28(木) 21:40:05
▽国軍入隊と不幸の始まり
2018年に次男アリが誕生し、夫は友人の誘いで国軍に入隊した。20年春にカブールから東部ガズニ州に転勤となり、家族で移り住んだ。転勤直後から各地での戦闘が激しくなった。昨年8月15日の首都陥落より2週間前、タヒラの住んでいる村にもタリバンが戦闘を仕掛けるようになり、家族は急いでカブールへと避難したが、夫は再びガズニへと任務に戻った。その1週間後、ガズニもタリバンに陥落。その夜、電話で夫から「明朝、陸路でカブールに向かう」と聞いた。これが、タヒラがイブラヒムと話した最後の会話だった。翌朝、いくら電話しても夫に連絡がつかない。心配で夫の同僚の家族に連絡すると、夫の乗った車両がタリバンの仕掛けた地雷に触れ爆発したといわれた。
朝7時から夕方5時ごろまで路上に座り込んで物乞いをするブルカ姿の女性
慌ててけが人が運ばれた軍病院に行くが夫の姿は見つからない。夫の名前を病院関係者に伝えると「殉職です」といわれ頭の中が真っ白になった。自宅近くのモスクに遺体があるといわれ、モスクに向かった。モスクに到着すると、既にほかにも4体遺体が安置されていた。タヒラには50㌢四方の木箱が渡された。開けてみると綿花にくるまれた夫の頭部が納められていた。爆発で遺体は頭部しか残っていなかった。
緑色の瞳が少しだけ開いたまま眠ったような表情だった。タヒラは手でそっとなでて瞳を閉じた。安心して天国へ行けるようにと。その後タヒラは気を失い、気づいた時には。夫は埋葬人によって墓に埋葬されていた。
▽仕事なく、娘を売るしかない
母親を1年前に新型コロナウイルスで亡くし、夫以外に頼れる人のいないタヒラは絶望の淵に立たされた。4人の子供をどうやって食べさせようか。仕事を探すが、男性でさえも職がないこのご時世に見つかるわけがない。もう、食べるものもなくどうすることもできなくなり、腎臓を売ろうと考えた。故郷に暮らす姉に相談したが、腎臓摘出に失敗して命を失ったら4人の子供が孤児になってしまうといわれ、思いとどまった。それでも何とかしなくてはと次女のマクノーズ(6)を売ろうと思った。それでほかの3人の子供が救われるならと。しかしタヒラには愛娘を売ることはできなかった。
夫の喪が明ける40日目に初めて墓参りに行った。それまでは、行く気持ちにもなれなかった。墓参りを済ませ、自分の中で何かが吹っ切れた。夫が亡くなって半年がたった。思い出の品は、結婚式の写真も夫と写った家族写真も何もない。夫の遺品は、軍服と迷彩柄のブランケットだけだ。
軍服を見て夫を思い出したのか急にタヒラは、涙を流した。夫のことが大好きで結婚したわけではなかったが、子供たちの面倒を見てくれるとても子煩悩な良い夫だったと今更のように思う。しかし、小麦色の肌で鼻筋が通り緑色の目をした夫の顔は、よく思い出せないでいる。
涙ぐむタヒラの横で、次男のアリ(3)は夫の迷彩柄のキャップをかぶり笑顔を見せる。小さすぎて父親のことを覚えていない。長女のザラ(8)や長男アミール(7)は、父親の影響か将来は、空軍のパイロットになりたいという。次女のマクノース(6)は、タヒラが売ろうとしたことを気づいているが意味は分かっておらず、ことあるごとに「私を売ってお母さんのお薬を買って病気を直して」と言う。子供たちのけなげさに涙が出た。
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