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スーフィズムに関するHP

3653OS5:2023/03/30(木) 10:35:47
https://www.tokyo-np.co.jp/article/240345
「民主主義を守ろう」で命を狙われる 独裁政権崩壊後も武力とカネが政治を支配 「自由な社会」は夢のまま
2023年3月27日 06時00分
<独裁崩壊その後〜イラク戦争20年>②
 バグダッド大教授のエフサン・シェマリ(47)は2020年7月、治安関係者から思いがけない電話を受けた。「狙われています。車を向かわせるから逃げてください」。その日、親しい友人の過激派専門家ヒシャム・ハシミ=当時(47)=が何者かに暗殺された。「次は自分ということか…」。迎えの軍用車に乗り、そのまま半年間身を隠した。
 心当たりは、イラク国内で影響力を強める隣国イランを批判したことぐらい。関係者からは、イランが支援するイスラム教シーア派政党の民兵組織に狙われていると聞かされた。「自国の主権を訴え、イラクの民主主義を守ろうとしただけなのに。なぜ狙われないといけないのか」。ショックと悲しみで体が震えた。
◆イラクは見本になるはずが‥‥民主主義は後退した
 フセイン独裁政権が崩壊した20年前、誰もが自由に発言できる社会になると信じ、複数の政党を通じて市民の声が届く新しい政治を夢見た。シェマリは「イラクは新たな民主主義の見本になるはずだった。後退するなんて夢にも思わなかった」と声を落とす。
 米国の持ち込んだ民主主義はイラクでうまく機能していない。実際に複数の政党が誕生したものの、各政党は民兵組織を擁して、武力で政治を支配し、異論を封じ込める。治安は著しく悪化し、開戦以降に死亡した民間人は21万人を超える。
11日、バグダッド郊外で、イラク戦争後の20年を振り返るジャーナリストのアルザイディ氏
11日、バグダッド郊外で、イラク戦争後の20年を振り返るジャーナリストのアルザイディ氏

◆射殺覚悟でブッシュ氏に靴を投げた記者、怒り冷めず
 バグダッド郊外では、ジャーナリストのモンタゼル・アルザイディ(44)が仕事場で、12台の監視モニターを見つめていた。政府を批判して7回も暗殺未遂に遭い、机の下には万が一に備えて自動小銃を忍ばせる。「声を上げようとすると口をふさがれる。しかし、ノーと言い続けることが重要だ」
 アルザイディは08年、バグダッドを電撃訪問した当時米大統領のブッシュに自身の靴を投げ付けたことで知られる。射殺されることを覚悟し、アラブ社会で最大の侮辱を意味するこの行為にありったけの怒りを込めた。「米国は戦後のイラクがこうなると予想して戦争をしたのか」。怒りは今も冷めない。
 この20年、イラクには民主主義と自由な言論ではなく、武力とカネによる解決が根付いた。
 南部サマワで飲食店を経営するバッシャール・ホロー(52)は10年、地元ムサンナ州の議会選に出馬を決めた。しばらくすると、地元で有力なシーア派政党の聖職者が「出馬するなら5000万イラクディナール(約450万円)を払え」と賄賂を求めてきた。
 サマワのような地方では、地元部族や聖職者が政府や法律よりも強い力を持つ。選挙ではほぼ誰も投票所に行っていないのに、投票率は40%を超え、同じ顔触れが当選する。
 取材の2カ月ほど前、別のシーア派政党関係者がホローの元を訪れたという。次期イラク国民議会への出馬を打診され、同時に約7億2000万イラクディナール(約6500万円)の賄賂が必要だと言われた。「米国は選挙をやって『民主主義が実現した』と言うかもしれないが、こんなものは民主主義ではない」(カイロ支局・蜘手美鶴、写真も)=文中敬称略
 ◇ 
連載:独裁崩壊その後〜イラク戦争20年
 フセイン独裁政権を崩壊させたイラク戦争から20年。独裁崩壊後のイラクを追った。


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