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https://news.yahoo.co.jp/articles/2750b19e7d46cba165ffb83e86868707b6aa3f96
米政権の中東構想に打撃 イラン暗躍で共和「弱腰」批判も イスラエルとハマス衝突
10/8(日) 18:33配信
産経新聞
【ワシントン=渡辺浩生】バイデン米政権は、イスラエルとサウジアラビアの国交正常化を仲介し、それを通じてパレスチナ問題の解決を図る構想を描いていた。イスラム原理主義組織ハマスとイスラエルの大規模戦闘により、その実現は遠のいた。来年11月の米大統領選を前に外交的成果を確保するというバイデン大統領の思惑は外れ、ハマスの背後で暗躍するイランへの「弱腰」を野党・共和党が追及するのは必至だ。
米国は今夏、サウジとイスラエルの国交正常化を目指して積極的な中東外交を展開した。将来的なイスラエルとパレスチナの「2国家共存」の実現も視野に入れた野心的取り組みだった。
バイデン氏は9月、イスラエルのネタニヤフ首相と会談し、サウジとの和平の条件として、パレスチナ問題で譲歩するよう促したとされる。同月にはイランに拘束されていた米国人5人の解放と引き換えに米国で収監中のイラン人を釈放し、一部のイラン在外資産の凍結を解除。米・サウジの安全保障条約締結に向けた協議も進めていた。
年明けにも「中東の一大取引が成立する」(米紙)との見方が流れ、「今日の中東は過去の20年間よりも平穏だ」(サリバン大統領補佐官)といった楽観的な空気が政権にはあった。
それだけに今回のハマスによる大規模攻撃は冷や水だった。ワシントン・ポスト紙のコラムニスト、マックス・ブート氏は「(2001年の)米中枢同時テロのように予測不能な方向に攻撃が拡散する」と警告した。
戦闘が長期化すれば、バイデン氏はイスラエルへの武器供与増強を迫られる。中東専門家の間では、イスラエルとサウジの双方にとって関係正常化を進めるメリットは消えたとの見方が濃厚だ。
米大統領選に出馬表明したトランプ前大統領は7日、イランとの「捕虜交換」で露呈した「バイデン氏の弱腰」がハマスに攻撃を促したと批判した。
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