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スーフィズムに関するHP

3655OS5:2023/03/30(木) 10:36:21
https://www.tokyo-np.co.jp/article/240932
イラクでイランの影響力拡大 フセイン政権崩壊が引き金 宗派間対立も顕在化
2023年3月30日 06時00分
<独裁崩壊その後〜イラク戦争20年>④
 「宗教や宗派に関係なく、彼だけが本当にイラクのことを考えてくれる。真の愛国者だ」。バグダッドに隣接するサドルシティの露店で、高校生のアリ(16)は目を輝かせて1枚の肖像画を買った。描かれているのはイスラム教シーア派の指導者ムクタダ・サドル(49)。店主ジャーセム(27)は「小さな子まで買いにくる。一番の売れ筋だ」と話す。
バグダッド市内で13日、シーア派指導者ムクタダ・サドル師の肖像画を手に取る青年
バグダッド市内で13日、シーア派指導者ムクタダ・サドル師の肖像画を手に取る青年

◆親イラン民兵組織を擁して実権
 フセイン独裁政権は、シーア派国家イランとの結び付きを恐れて国内のシーア派を弾圧したが、政権崩壊後はシーア派政党がイランの支援を受けて勢力を伸ばした。親イラン民兵組織を擁して政治の実権を握り、イランに近い政権が続く。
 こうしたイランの動きに不満を抱く層を取り込むのが、イランや米国など外国勢力の排除を公言するサドルだ。イラク人の愛国心を刺激し、アリのような若者の支持も集める。2021年の国民議会選ではサドル率いる政党連合が第一党となり、サドルがデモを呼びかければ数万人が集まる。
 宗教から距離を置く世俗主義のフセイン政権が去った後、国内では人口の6割強を占めるシーア派と、3割程度のスンニ派の対立が顕在化した。宗派対立に巻き込まれ、市民が殺害される事件が相次ぐ。
 シーア派のアリ・ハミド(41)は06年、聖職者だった父=当時(55)=をスンニ派に殺害された。検問所で身分証明書を調べられ、シーア派であることを理由にその場で首をかき切られた。「父は犯罪者でも何でもない普通の市民だったのに」。それまで宗派が混在する地域に住み、友人にはスンニ派もシーア派もいた。事件後、初めてスンニ派に怒りが向いたという。
 2カ月後、今度はハミドの幼なじみでスンニ派のオマル・ファルーク(40)が、シーア派の検問所で捕まった。ハミドが「この男はスンニ派だけど、僕の友だちだ」と必死に訴えて事なきを得たが、ファルークは「前は自分の宗派を意識したことはなかった。宗派で社会が分断された」と嘆く。
◆中東地域のパワーバランスが一変
バグダッド市内で14日、米軍に殺害されたイランのソレイマニ司令官(中央(左))とイラクのムハンディス氏(同(右))ら「殉教者」が描かれた看板
バグダッド市内で14日、米軍に殺害されたイランのソレイマニ司令官(中央(左))とイラクのムハンディス氏(同(右))ら「殉教者」が描かれた看板

 イラク戦争後、中東地域のパワーバランスは一変した。米国と敵対するイランは、イラク国内のシーア派民兵組織などを通じ、影響力を中東地域に広げる。
 バグダッド市内には、いたるところに親しげな2人の「殉教者」の絵や写真が掲げられている。イラン革命防衛隊の精鋭である「コッズ部隊」司令官のソレイマニと、イラクのシーア派民兵組織「人民動員隊」副司令官のムハンディスだ。2人は20年1月、バグダッド市内を車で移動中、米軍のドローン(無人機)攻撃によって殺害された。
 人民動員隊などの親イラン民兵組織は、イランの意を受けてシリアやレバノン、イエメンなどにも活動の場を広げ、地域の不安定化の要因になっている。
 バグダッド大教授のエフサン・シェマリ(47)は警告する。「イラクの民兵組織は、イランとともに中東地域を脅かしている。こうした民兵組織の動きが国際社会をいら立たせ、イラクの孤立化を招いている」 (カイロ支局・蜘手美鶴、写真も)=文中敬称略、おわり
 ◇
イラク・バグダッド、イラン・テヘラン、サウジアラビア・リヤド、レバノン、シリア
イラク・バグダッド、イラン・テヘラン、サウジアラビア・リヤド、レバノン、シリア

 フセイン独裁政権を崩壊させたイラク戦争から20年。独裁崩壊後のイラクを追った。


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