政府は7日に発表した108兆円規模の緊急経済対策の中で、中小企業に対して雇用調整助成金の助成率を最大9割まで引き上げるほか※、売り上げが半減した場合、最大200万円を給付することを発表した。給付は早くて5月の大型連休明けになる見通しだ。合わせて、国内の観光や飲食などの需要喚起を目的とした「Go To キャンペーン」事業に1兆6794億円の予算を計上した。飲食店で使えるクーポン券を発行し、コロナ終息後のⅤ字回復を支援する。
1月で3回目となったズワイガニの競り(2021年1月26日、京都府京丹後市丹後町間人・間人漁港)
「Go To トラベル」事業の影響や天候不順などで揺れ動く京都府内のズワイガニの価格に、産地の宿泊施設や水産会社が翻弄(ほんろう)されている。ブランドの「間人ガニ」で知られる京丹後市丹後町の間人漁港では、需要が高まった昨年秋〜冬は例年の2倍に高騰した。GoTo事業の停止や緊急事態宣言の発令で今年1月の競り値は落ち着いた一方で、しけで漁に出られず水揚げ量が少ないため苦戦が続く。商売にならず疲弊した関係者からは「心が折れた」と諦めの声も漏れる。
同区で酒屋「SOL by K」を営む北澤誠さん(50)は「幕張で五輪開催が決定したときには、外国客に期待していた。選手を思うと中止よりは良いが、せめて国内の観客だけでも入れてほしかった」と残念がった。同区の飲食店で働く40代男性は「有観客でやった方が街がにぎわっていたのではないか。パラリンピックは感染対策をしっかり施した上で有観客でやってほしい」と期待した。
ジ・アウトレットも、約20あるスポーツやアウトドア関連ショップの商品を体感できるイベントを開催する他、幼稚園の運動会など地域住民がイベントで使える場所としても想定し、地域住民を意識する。イオンモールアウトレット事業部の桜庭渡・営業マネジャーは「ショッピングだけではなく、その先の発見や新たな趣味を見つけていただく場として考えた」と語る。地元のサッカーJ3・ギラヴァンツ北九州の運営で、人工芝のフットサルコート3面を有する「Gira Park HIGASHIDA」もオープン。サッカースクールや大会はもちろん、子供向けの走り方教室や高齢者が参加できるニュースポーツの体験イベントも計画している。ギラヴァンツの下田功普及事業本部長(60)は「たくさんの集客がある場所をスポーツの裾野を広げる拠点にし、チームを知ってもらい、地元から良い選手を輩出する強化にもつながれば」と期待する。
リニューアルオープンしたのは、朝霞市本町2丁目の複合施設「CHIENOWA BASE」。鉄骨2階建てで、1階に本屋「CHIENOWA BOOK STORE 一進堂」、2階に約150平方メートルのワークスペースとアートギャラリーを開設した。書店を経営する「一進堂」(山崎幸治社長)がワークスペースと本などを活用し、地域活性化事業に取り組む。
事業内容は、「One Book Sharing」と称して、ビジネス本など一冊の本をグループで読み、感想や意見を共有する企業研修の場を提供するほか、事業所の通用口などに本棚を設置し、提供された本を社員が読むことで、社内のコミュニケーションの促進と人材育成を図る。