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【エルデンリング】黄金律最終報告リマスター版:投稿者【同人拓也】

46名前なんか必要ねぇんだよ!:2022/12/22(木) 01:55:07 ID:iSztpomY


拓也の回復を待つかのように3人が別行動  投稿者:ビルダー拓也


円卓のベッドでダウンしている拓也に、今日もマネージャーからメール。
円卓の端っこにあたるオレのベッドは格好の不貞寝スペース。前の探索ではオレのせいで探索メンバーの全員が死にかけたから、今日の拓也はエミネムの顔でしらけ気味。メールによるとギデオンから話があるからって、急いで朝食をとってマネージャーの好きなお茶を汲んで待機。別にオレは奴隷じゃないんだけどさ、マネージャーってのはどうしても話しておきたい時ってのがあるからしょうがないよな。昨日のハードSMバトルで全身余すところなく痛めて、やっと今日治ったばかりなので少し心配だったけど、まぁいいか、お話受けてやるぜ!

ギデオンを連れたマネージャーは教授の前の助教だ。
本を抱えて今風キャリアの精悍な目つきでオレをジロジロ見てくる。

拓也「まぁ、熱々のお茶入れたし、ロアレーズンもあるぜ!」

マネージャー「食べてきましたし、今は食事してる場合じゃ無いんですよ。レーズンなんかよりギデオンさんを優先してください」

といきなりオレの乳首さえも無視してくる。あーあ、結局目当ては俺との情報交換なんだよな。

ギデオン「君がこの円卓に招かれてからというもの、いささか腑抜けた者が多くなったとは思わぬかね?」

拓也「なにがっすか?」

ギデオン「導きも見えず、大ルーンにも興味が無く、王を目指すこともない」

ギデオン「うんざりなのだよ。ここを避難所と勘違いしている褪せ人擬きどもが、円卓を出入りしているのにはね」

たしかにオレがグッタリダウンしてる間に、ネフェリはリムグレイブ、ミリセントはリエーニエを探索してたけど、そこでの事をオレに聞かれても困るんだよね。
ネフェリはエドガーっていうハリウッド系のイケメンおじさんとその娘を保護してきて、おまけに王様候補を探してるとかいうケネスっておっさんをたらし込んで来てるし、ミリセントは「失意の者に、私も手を差し伸べたかったのだ」とか言って、トープスとかいうお坊さん?を円卓に招いてる。しかもリエーニエで助けた、腰が悪い女の子にストーキングされてるみたいで、その子も円卓に来ちゃったんだってさ。
まぁ、ネフェリのガタイは女なのが勿体ないくらいの激エロ細身アスリート体型だから、ノンケのおっさんはメロメロになるかもね。

ギデオン「勝手な真似は困るのだ。それに、ネフェリはあのゴドリックに懐かれているが、ゴドリックはケネスという男とは犬猿の仲と聞く。私情を持ち込み、余計な争いを生みかねん」

ギデオン「ここは浮浪者の寄り合いではないのだ。円卓に入ったからには、役に立ってもらわねば困る」

拓也「言いたいことは分かるんすけど、そういうのは本人達に言えば良いんじゃないですかね?」

ギデオン「すでに話しておいた。そして、だからこそ君にも話しているのだよ」

寝てばっかりいないで働けって尻を叩かれる拓也だけど、次の探索にだってついて行けるかどうか分かんねーし。不安に感じて、オレは立ったまま自分の胸筋をわしづかみにして乳首を吸おうとするけど、ギデオンが競パンの中のマラに熱々のお茶を注いできた。「おおおぉぉ!」と悶絶する拓也をほっといて、ギデオンはため息ひとつ残して部屋から出ていく。

拓也「はぁ、はぁ、でもこれで探索に出てくれる仲間が増えたってことっすよね?なんだかんだで良いことですよね?」

マネージャー「いいえ、期待はできないですね。エドガーさんは娘からは絶対に離れないって言っていますし、彼の娘さんは目が見えませんから、円卓に保護しておかないと危ないですからね」

マネージャー「トープスさんは初級の魔法しか使えないですし、戦い向きの性格ではありません。ケネスさんは領土と民を失った貴族ですから、個人の戦力としては問題外でしょう」

マネージャー「それに、ミリセントさんに勝手についてきたラーヤちゃんの顔を、ディアロスさんがビンタして一悶着起きたことは拓也も知っているでしょう?結局、不戦の約定を破ったということで、ネフェリさんがディアロスさんの首を締め上げて騒動はおさまりましたけど、聞けばラーヤちゃんはディアロスさんから殺人犯の疑惑を掛けられてるらしいですし、一緒に探索に行くには不安要素が多すぎます」

そんなこと言ったらオレはただのウリセンボーイだぜ!って言おうとしたけど、結果的にはネフェリやミリセントの活躍の美味しいところだけ取って、なんとなくオレも活躍してる風な雰囲気が円卓に漂ってるし、そのオレの怪我も今日で完治しちゃってるから探索に行かない理由が無くなっちゃったんだよな。ディアロスについても案の定、面倒なことが起こってるから、解決策を探す必要も出てきちゃったし、拓也はもう休んでいられない。

トープス「私も円卓で智慧をつけたら、魔女セレンのように自らを高めていけるかな?」

ラーヤ「トープス様、お茶が冷めてしまいます」

トープス「あ、ああ、すぐに飲むよ」

部屋の外からは円卓の本を読み歩きしているトープスの声と、ミリセントが出かけてる間に円卓の召使いをしているラーヤの声が入りこむ。その普通すぎる呑気な会話のおかげで、拓也の疲れたガタイに少し元気が入りこみ、2本の指で乳首をグリグリ掻きまわしてやる気を出していく。

拓也「あー、あっあっ!あーー、はーーっ!」

マネージャー「気持ち悪いですよ、拓也?」

拓也「ウッス!ウッス!」

やる気が出すぎて、開脚してマンコ広げて仰け反ったガタイの乳首に拓也の指が絡みつく。片手で手コキ責め、もう片手で乳首、舌でもう片方の乳首責め。オレは回数を重ねるごとにテクが上達しているぜ。

マネージャー「あぁ、もう、そんなこと目の前でしないでいいです」

拓也「えっ?マネージャーに向けてやってるんじゃねーよ!俺がしたいんだよ!」

と言うと、帰ってきたネフェリに手招きされて正気に戻る。ズボンを穿かされ、広げた股を閉ざされて、敏感なマンコの捌け口もシオシオと無くなっていく。「あー、あー、ネフェリ、分かったっすよ」と全身にダルさが立ち、ついに肩に手を乗せられてガタイの上に服を着たノーマルビルダーに整ってしまう。

ネフェリ「ほら、ここでの市民服だ」

強制的に旅支度を完了させられた拓也は「なんでこんな服なんすか?」と聞くけど、返ってくるのは「お前は重い鎧を着て走り回れるんだよな?」の声。無理っす!行けないっす!と言うと、なら我慢しろってことでいつもの剣と盾と兜を渡される。この剣と盾、まだ一回も使ったこと無いんだけど持つ意味あるのかなぁ?

47名前なんか必要ねぇんだよ!:2022/12/22(木) 02:28:28 ID:iSztpomY
というかろくに戦えないオレもそうなんだけど、確かにギデオンが言うとおりの部分もあるんだよな。祝福に導かれてる人が円卓に来るっていう割には、あまりにもメンツがバラバラすぎてホントに導きなんてあるの?って感じだし、オレに至っては祝福の導きなんてカケラも見えないから、どこに行けば良いのか分かんなくてマネージャーに頼りきりなんだよね。

まずオレを円卓に連れて来たのって、片目にタトゥーを入れたあの女の子だしね。それともあの子が導きってことなのかな?だったらあの子から同情されないと円卓に来れないってことになるけど、だからディアロスもここに来れたのかな?ってひとり推理。

マネージャー「待ってくださいネフェリさん。大ルーンをふたつも手に入れたことですし、そろそろ拓也を二本指と会わせても良い頃合いだと思うんですが、少しお時間をよろしいですか?」

ネフェリ「ああ、私は構わないぞ。双子の老婆のところで商い品でも見ているさ」

ネフェリの了承を得て拓也はマネージャーと一緒に、入ったことの無い部屋の扉をくぐる。
部屋の中には目玉が無いお婆さんと、全身をカポジ肉腫に犯されたみたいになってるデカい二股の何かがいて、うぉー、なんじゃこりゃあってオレが唖然としているところにお婆さんが話を始める。

エンヤ婆「おお、あんたが例の稀人かね。ギデオン坊やの娘、ネフェリから色々聞いているよ」

エンヤ婆「あの娘の大ルーン探しに助力しているそうじゃないか。力も無い身で、立派なもんさね」

拓也「う、うっす!ありがとうございまっす!」

エンヤ婆「しかし、なんだねぇ、酷く臭いたつじゃないか。あんたの身体の中で、いくつもの混ぜ薬と劣情の匂いがするよ」

エンヤ婆「マネヱジヤア?あんたは平気なのかね?」

マネージャー「慣れましたね。事あるごとにすぐに発情して、すぐ薬をキメて汗と精子まみれになってしまいますからね。その度によく身体を洗うようにと言っていたのですが、すぐにこうなってしまいますのでもう諦めました」

拓也「あー、あ、あ、ああー、うぅーん」

初対面の人の前であられもない本性を暴露されて、オレは開脚のまま身をよじらせてMの快感に浸り乳首を吸ってしまう。

マネージャー「ほら、これが拓也が逝く時のポイントですよ。わかりますか?」

エンヤ婆「指様が嫌悪しておられる」

エンヤ婆「ああ、やめろ、やめろ、やっべーよ!」

昔はさんざん客の指1本で玩具にされたけど、今はその指が2本、かつ巨大とパワーアップしているから嬉しいぜ。指が拓也の妄想の中でグルグルグリグリと回転していき、頭の中が錯乱状態になっていく。

エンヤ婆「ほら、力抜けよ、拓也、いい加減にしないか」

なんで指の化け物に命令されなきゃなんねーんだよ!でも、気持ち良すぎる!開いた脚を二本指で掴んでほしくて、いきり立ったモノが二本指の指股マンコに入りこむ。

エンヤ婆「うぁー!あーっ!やめろって!」

拓也「おお、すげー締まるぜ!」

二本指がガタガタ音を立てて暴れ狂う。拓也は床にひっくり返されて、二本指をバックからガン掘りするチャンスを失う。倒れて仰け反った拓也のガタイの胸筋を、マネージャーに蹴られまくってオンナのように喘ぎまくる。そして顔を怒りで真っ赤にしたネフェリからの顔面拳ファック!マジに、知らない間に部屋に入ってきてたぜ!

エンヤ婆「おお、指様が仰っている。きっしょ、もう来るな、そして贄となれ」

マネージャー「も、申し訳ございません!うちの拓也がとんだ粗相を…」

エンヤ婆「指様は、外の世界から来た者が、狭間の地で身勝手に振る舞うことを嫌悪しておられる。その拓也とかいうのも、当然拒絶されるだろうて」

エンヤ婆「まぁ、これで指様がお前たちを導くことは無くなったが、指様がギデオンとその娘をお選びになっている以上、お前たちとネフェリ・ルーの間に縁がある限り、指様はお前たちを円卓に置いてくださるだろう」

ネフェリから両足が浮くほどのフロントチョークを食らいながら、部屋から持ち出される拓也。
そのオレに向かって、扉が閉じる瞬間にお婆さんが語りかける。

エンヤ婆「あんた」

拓也「うっ…す…」

エンヤ婆「あんたは、エルデの王になってはいけないよ」

それが嫌味なのか、それとも忠告なのか、判断がつかないまま拓也の意識はぶっ飛び、しかし射精はしなかった。

48名前なんか必要ねぇんだよ!:2022/12/22(木) 02:38:43 ID:iSztpomY


アレキサンダーからのお誘い  投稿者:ビルダー拓也


ヒューグ製の替えの義手を、リュックサックみたいな麻袋いっぱいに詰め込んで、リエーニエ方面の探索を進めていたミリセントが円卓に帰還。そのまま拓也やマネージャーらを集めて報告を開始。なんでも、とにかく戦いまくってたらいつの間にか魔女のレオ?ラニ?と出会って、なんか協力することになったらしい。でも魔女からは「ミリセントは私が嫌悪する女の気配がしていまいち信用しきれない。ラダーンを倒して私の運命を動かしてくれたなら、信用してやらんでもない」って感じなことを言われたんだってさ。拓也には何のことだかさっぱり分かんねーぜ。

ネフェリ「その魔女のラニというのは、何者だ?」

ミリセント「分からない。私には多くを教えたくはないようだった。興味深い奴だと笑われはしたが、不思議とあまり悪い気はしなかったよ」

ミリセント「しかし、ラダーンを倒すとなると、まずはラダーン祭りに挑まなければならない。だが今はまだ、星辰が満ちていないはず。行き詰まってしまったよ」

ネフェリ「その事だが、リムグレイブを探っている間に、アレキサンダーから招待状を受け取っていてな」

そう言ってネフェリは胸元から手紙を取り出して、テーブルの上で開く。拓也とマネージャーとミリセントが一枚の紙に集まって読もうとしてるから、他にもラーヤやトープス、ちょっと離れた所にディアロスとローデリカも集まってきて、円卓もスゲー賑やかだ。

ネフェリ「では、読むぞ」





ネフェリ「最強雄筋肉レイドバトル! 執筆者:壺戦士

持てるだけの装備とか技で鍛え上げて最強まで巨大化した、自慢の腕っぷし、闘技を見せつけ合って、誰が先にラダーンを倒すか勝負しようぜ!

力をぶつけ合い、一つの剣に二刀大剣ぶち込まれて一本の接がれた大剣にしたり、弓矢の防ぎ合いなんかもいいぜ。まけねえから。

俺、アレキサンダーの中身-戦士の壺の破片-勇者の肉塊
鍛えてる大壺、短足、戦士野朗。戦闘時間、壺の硬さ、腕の長さ自信あるぜ。

力も技も両方自信ある最強の戦士からの参加待ち詫びてるぜ!闘志デカ戦士野朗かかってこいや!!

赤獅子城の広場での集合希望。星辰が満ちている慟哭砂丘で勝負。」






ネフェリ「だそうだ」

ミリセント「この妙な手紙の書き方は拓也じゃないか?」

ネフェリ「アレキサンダーめ、何か良からぬものでも壺に入れたのか?」

ミリセントにいきなりあらぬ疑いを掛けられてビックリ!確かに好みの相手を物色するのにスリーサイズは必須だけど、俺は大壺じゃないし短足でもないから「いやいや、オレ違いますよ!」って否定するけど、マネージャーが「確かに拓也っぽいですね。この勢い優先で読みやすさは二の次な文章構成は、本当に似てますね」とまさかの背中撃ち。これじゃ俺が胴長短足のチンポ勝負希望者みたいじゃん。

それに今のオレはレナラとの戦いで、大ルーンの力を得た奴のガンギマリな戦闘力を身をもって知ってるから、そんな奴らの中でぶっちぎりに強かった奴とこれから戦うのかもしれないと思うと、もうチョー怖くて今から膀胱がキュウキュウと震えが走る。前に赤獅子城に行った時に、星辰のタイミングがバッチリ合ってたらマジで死んでたぜ。

49名前なんか必要ねぇんだよ!:2022/12/22(木) 02:43:47 ID:iSztpomY
続きは今日の朝に初投稿します。

50名前なんか必要ねぇんだよ!:2022/12/22(木) 07:56:19 ID:iSztpomY

マネージャー「まぁ何にしても、星辰が満ちたと書いてあるようですし、とりあえずチャンスがあるうちに行ってみる方がよさそうですね」

ネフェリ「準備はできている。いつでも行けるぞ」

ミリセント「私もだ。義手が耐えられるかは不安だが、替えもヒューグが用意してくれた。とにかく最善は尽くすよ」

ミリセント「拓也、君はどうだ?」

ミリセントに応えを振られた拓也に、場の視線が集中して釘付けになる。
あー、やばい!断れる空気じゃない!でも正直、こわいけどラダーン祭りっていうのは拓也も気になってたんだよね。よくよく考えたらオレは戦士じゃないから参加者じゃないし、お祭りなんだから観客席くらいはあるんじゃないのってガタイで分析し、城の広場に食べ物が並べられていたことを思い出す。なんだ出店もあるじゃん!って安心した拓也は、遠慮気味にウッスと答えた。こういう安きに流れるところ、やっぱりオレも日本人なんだよな。




祭りの会場で準備  投稿者:ビルダー拓也


ハメられた!
探索仲間や参加者と一緒に会場に到着した拓也が、早々とテーブルについて果物を齧っていると、城の高台からラダーンフェスティバル開催宣言の嵐。お、ついに始まるんだなって空気を察知して、高台のおじさんに「観客席はどこ?」って聞くと「あるわけないじゃろ」の一言でバッサリ斬られたぜ!これどういうこと?ってみんなに聞いても、ネフェリはSの戦闘モードが入って無視してくるし、ミリセントは苦笑いしか向けて来ないし、狼系イケメンは「いいから行くぞ」って言って背中をドンドン押してくる。

ラーヤ「英雄の方々、どうかご無事で」

人混みに流されて逃げられなくなっていく拓也に向かって、いつの間にかミリセントについて来てた、腰痛系地味っ子がお辞儀をしてくる。祭りの開催を宣言したおっさんはなんとあの子をスルーだ。あの子が戦わなくてもいいのに何でオレは戦うんだよ!?ってまた叫んでみるけど、だってお前剣と盾持ってるしっていうネフェリからの死刑宣告を受けて、希望の光が完全に潰される。その武器をオレに渡したのはネフェリだ。蛮地の勇者ってチョーSだよな!

ガタガタの木のエレベーターにぎゅうぎゅう詰めで乗り込んで、ついた先の砂漠は一面武器の残骸と乾燥しきった死体だけだ。そんなのってこんなヤバい世界でも特にパキキメな景色だよな。最初にデカ乳首ナイト、次に目がイッてる血まみれ爺さんというふうに、参加者が次々とワープmachineみたいな物で慟哭砂丘という戦場に飛び込んでいく中、拓也はなるべく目立たないように列の最後尾についたけど、エレベーターの一番上から飛び降りた奴がいたらしく、物凄い爆発音と共に大量の砂が舞う。

ミリセント「な、なんだ!?」

ネフェリ「…そうか、あやつめ…武勲を上げに来たか」

あたりを覆った煙が晴れると、そこには赤い空をバックに映るガタイが、ちょうどシルエットを強調された山みてぇにゴツゴツした影を真っ黒に俺たちに落としてきて、すっげー威圧感。ウリの時はハダカが制服の拓也だけど、そいつは作り上げた自らの肉体に心酔するかのように自分のボディを眺めて、改めてマジヤバいヤツだって思ったぜ。

?「マレニアに敗れてなお、最強と謳われるなど、所詮負け犬の遠吠えにすぎぬ」

?「そのような見苦しさは、名誉ある外戚の権威を貶めるのみ」


ゴドリック「しからば、痴れ者ラダーンよ。この黄金の君主が、お主を悔い改めさせ、地へと伏せさせようぞ」


煙が晴れたそこには、竜の首の代わりにデカエビのハサミをつけたゴドリックが立っていた。ネフェリ以外の全員が信じらんねー!って感じで唖然と眺める。オレってナルシストだけどさ、コイツぐらい普段の自分の立ち振る舞いを意識している機会なんかないからな。デカい斧を地面にぐいぐい押しつけてポーズキメてるだけで、コイツ興奮して恍惚としてやがる!

ブライヴ「黄金のゴドリック…ストームヴィルの破片君主か…!」

アレキサンダー「おお!なんと、デミゴッドまでも加勢してくれるとは!ありがたい!この戦は勝てる!」

アレキサンダーはすっげー呑気だから、ある意味凄い。狼系イケメンはギン眼で歯を剥きながら警戒してるし、ダンゴムシの騎士と血まみれの侍おじさんも武器を構えてるから、やっぱり相当やらかしてたんだなコイツって再確認。でもミリセントとデカ乳首ナイトは満更でも無いって感じでいるし、地域限定の名物おじさんって事なのかなぁ?

ゴドリック「加勢だと?お主ら下郎どもに、この黄金の君主が助力するわけ無かろう」

ブライヴ「抜かせ、接ぎ木め。ならばなぜ来た?」

ゴドリック「決まっておろう。このゴドリックが仕えるのは、偉大なる我らが戦王、ゴッドフレイの血を引くお方のみ!」

ゴドリック「控えおろう!そこにおられる蛮地の勇者をどなたと心得る!エルデの覇者にして嵐の平定者たる偉大なる戦王が、蛮地にて築きし猛者の系譜!ホーラ・ルーの直系にしてエルデの正当なる後継者であるぞ!」

すっげー、マジで水戸黄門!昔お母さんとテレビで見た展開が目の前で起きて、拓也は一人で楽しくなってる。とうのネフェリはみんなからの視線を全身に受けて、顔が耳まで真っ赤だ。マジおもしろいぜ!ネフェリは「やめろ…こそばゆい」とか小声で言ってるけど、アレキサンダーは生まれつきのスゲー戦士だったネフェリに逆にショックを受けたみたいで、シラケ気味で両手の指と指とを合わせてる。オレも仲良くしてた憧れのセンパイから急に無視された時に、距離感を感じたことあるから気持ちが分かるぜ。

ブライヴ「ゴッドフレイの血縁だったとはな…斧と拳で道を拓いてきた者ならば、心強い。期待しているぞ」

ネフェリ「あ、ああ」

ゴドリック「ネフェリ様、不肖なる身ではありますがこのゴドリック、勝利を盤石とすべく、兵をひと揃え致しましたぞ」

ワープ装置を渡った先の慟哭砂丘に立ってる奴らは、はやくしろ〜って眼でこっちを見てくるけど、時間はたっぷりあるから、今日はさんざじらしてやるのさって気分のゴドリックはほくそ笑んで、指を鳴らすと海の方から何隻もの船が渡って来る。
船には一隻につき20人以上?30人以下?の兵士が乗り込んでて、しかも剣と鎧もフル装備だからマジに戦争仕掛けて来てるんだなって気迫がビンビンに伝わってくる。船の数からしても500人はくだらない数の兵士が慟哭砂丘に乗りつけて、一斉に剣を抜き始める。ロードオブザリングみたいでマジすっげ!

ゴドリック「我がリムグレイブ領にて任に当たらせていた者の半分を招集いたしました。これほどの戦力ならば、ラダーンとはいえ死に損ないの敗将のひとり、苦戦なく討ち取れましょうぞ」

ネフェリ「ふん、あのラダーンを相手に、そう上手くはいくかな」

ネフェリは心配そうにしてるけど、こんな数の兵隊を前にしては考え過ぎだよな。ゴドリックは意気揚々で慟哭砂丘に飛び移っていったし、ミリセントとアレキサンダーも勇んでワープして行ったせ。狼イケメンは逆に、さっきまでよりやる気が無くなってる感じがするけど、当然だよな。この分だと楽勝だな、オレも見てるだけでいいよな、帰ったらマネージャーと一緒に勇者の肉塊で戦勝パーティーだなって拓也もガタイで分析。実際に戦ってみると本当にラダーンは弱りきっていて、拓也たちはあっけなく勝ってしまう。


…はずだった。

51名前なんか必要ねぇんだよ!:2022/12/22(木) 08:04:42 ID:iSztpomY


最強雄筋肉レイドバトル!  投稿者:拓也戦士


拓也を含めた祭りの参加者の全員が慟哭砂丘に乗り込むと、ネフェリが慟哭砂丘の真ん中に向かって歩き出す。ゴドリックの兵隊と俺たちもネフェリについて行くと、視線の先には赤黒くて小さい山みたいなのが見えた。けどよく見ると山は人の形をしてて、しかもスゲーデカい!身長が10メートルくらいは絶対ある。あんなのとコレからやるのか…って一気に嫌な予感が襲ってくる。チョーこわ、ジム行きたいって拓也が現実逃避を始めると、山がゴソゴソって動いて、次の瞬間ミサイルみたいな紫色の光が飛んできた。

拓也「うおおああっす!うぅあーっ!」

紫色の光は拓也の頭上を飛び越えて、後ろに並んでた兵士を10人くらいまとめて吹っ飛ばした。粉々になった兵士の死体がオレの頭上から降ってきて、はらわた塗れになった拓也は半狂乱で走り出す。すると次の瞬間また爆発があって、目の前を歩いていたダンゴムシの騎士がバラバラに弾け飛んだ。

ネフェリ「散れ!まとめて撃ち殺されるぞ!」

誰が言ったか分からないけど多分ネフェリだったと思う。探索の仲間が兵士と一緒に一斉に走り出して、転んだ奴はそのまま踏み殺されていく。兵士に押されて拓也もそうなりそうだったけど、ミリセントが咄嗟にオレに抱きついてくれたおかげでなんとかなった。でも安心してる暇もなく、2秒ごとに大砲みたいな矢が飛んで来てそこらじゅう爆発しまくり死にまくり、拓也は白目剥いて泣きまくり。狼イケメンはデカい剣で矢を防いだけど、堪えきれなくてそのまま10メートルくらい跳ね飛ばされて地面に叩きつけられる。
やばいこのままだと死ぬ!オレがそう思ったところで、あの弓矢が飛んでくる。

前方で炸裂した矢の爆発にミリセントは飛ばされて、拓也も全身ぶっ飛び失禁。そのまま小便を撒き散らしながら地面に倒れ込んだ。拓也はもう意識朦朧でしゃべれない。もう笑えない、叫べない、逃げられない。おれたちは…どうしたらいい?この状況でどうしたらいい!?全身がヒリヒリする。口の中は砂でジャリジャリだ。目の奥が熱いんだ!

暴れるようにして起き上がった拓也は、走り回る兵士に全身を揉みくちゃにされながら必死に歩く。走る気力もスペースも無い。ゴドリックは「逃げるでない!戦え!槍隊は前!弓は後ろだ!」って叫んでるけどそれどころじゃねーよ!ネフェリは散れって言ってるし仲間はどんどん居なくなっていってるし、マジ凄まじいぜ!オレが死んだらネフェリとマネージャーを呪ってやる。
ラダーンはすんげー撃ちまくるから、ゴドリックの言うとおりに兵士が列を作ろうとしても、爆発マシンガン状態が起きてその度に隊列がビクンビクン弾ける。オレも恐怖で完全錯乱して死ぬ準備完了。するといきなり血だらけのネフェリに胸ぐらを掴まれて

ネフェリ「拓也!?何が欲しいんだよ、言ってみろよ!」

拓也「いのちです」

ネフェリ「何言ってるんだよ、お前はよ!だったらしっかり掴まっていろ!」

拓也「はい、お願いします、ネフェリさんオレをここから連れ出して下さい」

ゴドリックや仲間にモテモテの色黒マッチョイケメン女が、涙でぐちゃぐちゃな拓也を背負って走り出す。おかげで拓也は兵士が爆発しまくってるところから抜け出せて、義手が詰まった鞄をなくしたミリセントとアレキサンダーに合流。他に戦えそうな奴を探しつつラダーンに向かおうとするネフェリのもとに、追加で狼イケメンとゴドリック、乳首ナイトが集結する。オレはイヤイヤして身体をくねらせてネフェリから抜け出し、また兵隊たちの影に身を隠そうとすると、ネフェリからギンギンに固められたビンタが飛んでくる。

ネフェリ「兵の影に隠れてお前は満足か!?撃たれて死ぬぞ!さぁ来い!」

ネフェリがそう言い終わる前に、遠くの赤黒い山が今度は空に向かって矢を放つ。放たれた矢は空中で分裂して、一斉にゴドリックの兵隊たちに降り注いでいった。
ゴドリック兵300人。ラダーンの弓矢3000発。残った戦力はオレらだけ。
もう覚悟を決めるしかなくなった拓也は、絶対に勝てない相手に盾を構える。

ネフェリ「突撃!」

ネフェリの号令でみんなが一斉に走り出すなか、でもオレは足腰立たなくて、糞を漏らしながらガクガクとその場にへたり込む。遠くに見えるラダーンは、ゴドリックの身長よりもデカい剣を二本も抜いて、物凄いスピードで砂煙と一緒に迫ってくる。「おー…すっげー…たまんねぇ〜」って現実感を失った拓也をよそに、ラダーンが大剣を一発地面にぶち込むと、とんでもない轟音で鼓膜がビリビリいって全身に振動が伝わり、腰がドンと浮いて濡れたズボンがカポっと音を出す。

ラダーンが大剣を横にぶん回すと、まずゴドリックが斧ごと真っ二つになった。それからネフェリが剣の腹でぶっ叩かれて20メートル以上?30メートル以上?ぶっ飛んで砂の上を滑っていく。ミリセントのミキサー攻撃もバカデカい剣に防がれて、次見た時にはラダーンに踏みつけにされていた。
狼系イケメンが剣に氷を纏わせて飛び掛かると、ラダーンはチョーデカいガタイを物凄い速さで滑らせて氷の剣をかわしてから、大剣で狼イケメンを思いっきり叩き落として、自分の身長よりも高い砂埃を上げる。
その隙をついてアレキサンダーが両手を広げてグルグル回転攻撃を仕掛けるけど、手加減なんて絶対にしてくれないラダーンが突きを繰り出し、物凄い火花を散らしながらアレキサンダーを串刺しにする。

串刺しになったアレキサンダーからは肉と血がボロボロこぼれてピクピク痙攣。そのまま振り回されて遠心力ですっぽ抜けて、拓也のとなりに突き刺さる。デカ乳首ナイトはラダーンの足にバカデカいハンマーを叩きつけたけど、ラダーンはビクともしないで乳首ナイトを蹴り上げて、宙に舞ったそいつ目掛けて大剣をぶん回してホームラン。
そのまま海に叩き込んで、残ったのは拓也だけ。

眼を血走らせて鬼のような形相をしたラダーンが、大剣を持った両手を広げたポーズで、痩せた馬に乗って猛烈な勢いで拓也に近づいてくる。真っ赤な空に映える、巨大で真っ黒な影が、へたり込んでいるオレを覆っていく。そして少し前には遠くに見えていたラダーンの大剣が振り回されて、拓也の首は飛んでいた。

52名前なんか必要ねぇんだよ!:2022/12/22(木) 08:14:35 ID:iSztpomY


…はずだった。

拓也とラダーンの間に、砂と血に塗れて、義手が外れかかったミリセントが立ちはだかる。
ラダーンは剣をビタリと止めると、目から血走りが嘘みたいに引いていって、澄んだ光を輝かせる。それから両手の大剣を地面に突き刺して、腕を組んで拓也とミリセントを見据えた。
え?マジ?助かった?

なんて思っていると、ミリセントが義手を掴んで自分の肩にハメ直す。それと同時にラダーンからかなりヤバそうな雰囲気が漂い始めて、地面に刺さった大剣がブルブル震えだす。なんだよ!どうして戦うんだよぉ!って拓也の叫びも無視されて、ラダーンは大剣を引き抜いて元の戦いの鬼に戻る。ミリセントも剣を構えて、拓也が見たこともないスピードで走り出した。

ラダーンが大剣を振り下ろす。
振り下ろされた大剣はミリセントの義手を砕いて地面にぶち当たったけど、その大剣はミリセントの足場になった。大剣を蹴って飛び上がったミリセントはラダーンに飛び乗って、その首筋目掛けて剣を振り上げたけど、同時にラダーンも残ったもう片手の大剣をミリセントに振り回す。でもラダーンの剣もミリセントの剣も、お互いの首に触れる前に停止。

何が起きたか分からない拓也は、グラサン越しに眼を全開にして、ミリセントとラダーンを見る。ミリセントは何かに驚いた様子で眼を見開いて、手を震わせている。ラダーンの方は何かを悟ったみたいな顔で、手に持つ大剣を下げたぜ。


ミリセント「そうか…お前……私は…!」


ミリセントが剣を離すと、ミリセントの剣はラダーンの鎧に当たって何度か跳ねてから地面に刺さる。やばいぜ!丸腰のミリセントはまな板の鯉状態で死ぬのを待つしかない。拓也は必死で解決策を考えるけど、今のオレに出来ることなんていくら考えてもあるわけないから、マジでどうしようもなくて冷や汗だけが滝のように噴き出す。

でもラダーンは無防備なミリセントを斬ろうとしないで、ただミリセントが何をするのかを待つかのように見つめるだけだった。やっぱり終わったの?助かった?拓也がまた安心し始めると、ミリセントの頬を涙が伝った。


ミリセント「……すまない…」


わけの分からないことが起こりすぎて、もう何がなんだかわかんねーよ!ミリセントがなんで謝ってるのかも分からないし、ラダーンとミリセントが戦わない理由も分からないし、そのくせ出会った時はなんでバチバチに戦ってたんだってことで、拓也の思考はショート寸前。これから何が起きるのか全く分からなくなったところで、オレの後ろで砂煙が上がった。

ゴドリック「ラダーンよ!今こそ黄金の君主の裁きを受けよ!」

真っ二つになった身体を接ぎ木パワーで繋ぎ直して再生させたゴドリックが、拓也を背後から飛び越えてラダーンに斬りかかる。ラダーンはうおおおお!ってとんでもない大声を張り上げてまた鬼の形相に戻り、斧の刃を鷲掴みにして止めると、思いっきり振りかぶってからゴドリックを地面に叩きつけた。「ぐはぁ!」と叫びながらゴムまりみたいに跳ね上がるゴドリックと一緒に、ミリセントも宙を舞って拓也のすぐ目の前に落ちる。ゴドリックの方は地面に落ちる前にラダーンに足を掴まれて、今度は別の方向に叩きつけられて、またゴムまりみたいに跳ね上がっている。

ミリセント「拓也…私はもう、ラダーンとは戦えない…」

ミリセント「戦いたくないんだ…」

抱き起こしたミリセントの顔は涙でずぶ濡れになってて、そんな顔見たことなかったからオレも「ど、どうしたんだよ!?何があったの!?」って声が荒くなる。そしたら今度は血まみれのネフェリが走って来て、ラダーンの馬に斧を叩き込もうとする。
ラダーンはチョースピードで足を動かして、斧を弾き飛ばしながらネフェリを蹴り飛ばして、続いて向かって来た狼系イケメンに叩きつけてダブルダウンさせる。すると今度は、いつから隠れていたのか分からないけど、いつの間にかアレキサンダーの中に潜んでいた血まみれの侍爺さんが飛び出して、とんでもない勢いで刀から血を飛ばしてラダーンを斬りつける。

刀ビームを何発か食らったラダーンの体から、腐敗が混じった血が噴き出すと、ラダーンはギン目で一気に馬を駆けてアレキサンダーの後ろに周りこみ、爺を徹底的に爺を斬りまくる。血まみれの侍爺さんが粉微塵になって消えたあと、アレキサンダーがようやく復活。ふらふらとラダーンに向かっていき、ゴドリックも鼻と口から血を流しながら起き上がる。
ダウンから復活したネフェリは血だらけ怪我だらけのボロボロ状態でこっちに来て、ミリセントに掴みかかった。

ネフェリ「何故剣を止めた!どうして戦わない!貴様はここを…」

でも掴みかかられたミリセントの顔を見ると、ネフェリは苦虫を噛み潰したような顔で目をつぶって「心を折られたか」って悔しそうな声を漏らす。そんなオレ達に僧侶系地味女が駆け寄ってきて、金色の光でミリセントとネフェリを癒す。その間にゴドリックとアレキサンダーと狼イケメンがラダーンに飛び掛かってたけど、すぐに大剣の嵐をぶち込まれて、枯れ葉みたいに回転しながら宙を舞っていた。

ネフェリ「この戦…私達の負けだ…」

ネフェリ「今の私達では…ラダーンには勝てん…」

ネフェリはそう言うと、拓也とミリセントを両脇に抱えて叫ぶ。

ネフェリ「撤退だ!退け!我らは敗北した!今は命を繋ぐ時だ!」

叫びを聞いた狼イケメンは瀕死のアレキサンダーを抱え上げると、咆哮をあげて力の限り走る。ゴドリックは何故か頑なに負けを認めようとせずにラダーンの前に立ちはだかったけど、ラダーンが大剣に岩をしこたまくっつけたヤバい代物をフン!って振ると、ゴドリックはチョーヤバいスピードで空を飛んで、逃げる俺たちをそのまま飛び越して赤獅子城の塔に突っ込んでから、ピクピクと痙攣を始める。
誰よりも早く撤退してんじゃねーよ!

でもゴドリックのおかげで、拓也達は全員慟哭砂丘に乗り付けた船に乗ることができたから、ゴドリックが復活したら勇者の肉塊を奢ってやっても良いぜ。ただし、生還したオレ達は実のところ全員が疲労困憊で、喋る元気も動く元気もなくて、1時間くらいは全員大の字で砂浜に寝転がってた。見上げた視界に入るのは、赤い空と具合の悪そうな雲と、端っこに見えるゴドリックの痙攣する尻だけだぜ。

ラダーンが追ってこないことが本当にありがたかったな。デミゴッド最強の称号は伊達じゃなかったし、今度戦ったら絶対に死ぬぜ。そもそも戦いにすらなってなかったしラダーンの顔はもう二度と決して絶対に見たくない。今日の夜はうなされて、朝は小便漏らして起きるんだろうな。

53名前なんか必要ねぇんだよ!:2022/12/22(木) 08:15:00 ID:iSztpomY
投稿おわりっ!
続きは夜に

54名前なんか必要ねぇんだよ!:2022/12/22(木) 23:05:47 ID:iSztpomY


円卓会議4回目  投稿者:ビルダー拓也


ラダーン祭りに参加して。
全員ボコボコにぶちのめされて。
みんなの士気が無くなってるところに、あのマネージャーがやってくる。
俺たちは円卓で呑気に座ってられるけど、中身がほとんど出ちゃったアレキサンダーはヨボヨボのシラケた身体で、今はリムグレイブで休憩中。壺の中身って要するに内臓のことだろうけど飯食っただけでなんとかなるとは思えないし、壺自体も割れかけてるしでこれからが心配だよね。ラーヤはおうちに帰ったらしいけど、あの子の家ってどこなんだよ?こんな世の中で女の子が一人で暮らしていける家ってあるのかな?

マネージャー「報告はネフェリから聞いています。…かなり、こっぴどくやられたようですね」

ブライヴ「こっぴどく、どころではない。完敗だ。勝ち目は無かった」

今度の会議のメンツはかなり多くて、オレとネフェリとミリセントと、あとマネージャーの他に、ディアロス、ローデリカ、そして狼系イケメンことブライヴが席についてて、絵面がいかにも悪の秘密結社って感じでやけに面白くて、拓也の心の中で乾いた笑いが起きる。ブライヴはラダーンを倒すまでは探索に協力してくれるらしい。人間じゃないけどやっと強そうな男が来たぜ!って無理矢理元気を出しても、ラダーンに負けた事実は変わらなくて、これからどうしようって途方に暮れる。

マネージャー「仕方がないですよ。相手は病に侵されているとはいえ、あの星砕きのラダーンだったんですからね。エルデに襲来した隕石群をひとりで砕いて、神々の運命さえも止めてしまっているデミゴッドを相手にして、命があるだけ幸運だったと考えましょう」

ラダーンについてはマネージャーから「最強だったけど病気になったデミゴッド」くらいの話しか聞かされて無かった拓也は、衝撃的すぎる新事実に鼻水噴き出してマジ怖気!隕石砕いて時間も止められる化け物なんて、剣や斧でどうにかなるわけねーよ!マネージャーはそのこと知ってたのにオレたちを止めなかったんだから、チョーSなんてレベル超えてるぜ!
これって殺人未遂だよな!って顔を真っ赤にプルプルしていると、ミリセントがやおら立ち上がる。

ミリセント「聞いてくれ…話が…あるんだ」

ミリセントは緊張と不安が混ぜ混ぜになった顔。ネフェリは「話か。いいだろう、聞かせてもらおう」と語気を強めてSが入る。尋問じゃないんだからさー、そういうのやめなよっ、て考えても空気がピリついてて口には出せない。でも実際ネフェリが聞きたがってることは、ここにいる全員も聞きたがってるだろうから仕方ないのかもね。

ミリセント「私は…ラダーンの前に立った時、何かを思い出したんだ」

ネフェリ「何をだ」

ミリセント「いや、思い出したというより、感じた…予感のようなものかも、しれない」

ネフェリ「だから何をだ。何を見た。お前はラダーンの何を知ってる」

ミリセント「違う、ラダーンについてじゃない…私についてだ」

ネフェリ「なに?」

予想外の展開になってきて拓也ももっと気になりだして、姿勢が思わず前屈み。ほかの皆もミリセントの顔をじっと見つめて、息を潜めて答えを待ってる。そしてミリセントは何かを思い切ったみたいに唾を飲み込んで、うつむき気味だった顔を上げた。


ミリセント「私は、遥か昔に、ラダーンと剣を交えたことがある」

ミリセント「私はおそらく、マレニアの分け身なんだ」

55名前なんか必要ねぇんだよ!:2022/12/22(木) 23:13:41 ID:iSztpomY

ミリセントからの答えを聞いて、ネフェリとブライヴが立ち上がって、マネージャーは両手で口を抑える。ディアロスは口をパクパクさせてて、でも俺はマレニアって名前にピンと来なくて、なんで皆が驚いてるのか分からない。そんなに有名人なのかな?オレが知らないだけ?話についていけなくなりかけたから小声でマネージャーに聞くと

「マレニアは神から生まれた英雄です。朱い腐敗を司り、ラダーンにも匹敵する力を持った神格存在らしいです。ケイリッドがああなったのも、彼女の力によるものだとか」

と小声で教えてくれた。有名人どころじゃねーぜ!ってサングラスがずり落ちた拓也は、今までの旅路を思い出す。オレって神様助けたあとに、神様にザーメン掃除とかケツマン処理とかさせちゃったってこと!?あまりにバチあたりな思い出の数々に拓也はひとり地獄行きを覚悟する。

ネフェリ「馬鹿なことを…まったく、何を言い出すかと思えば…」

ブライヴ「そうだ、ありえん。環樹は律の崩壊と共に崩れた。死に生きることもなく、新たな体を得て生き返るなど、レナラ様の力があっても容易くはないはず」

自然な感じで流された単語を拓也は聞き逃さない。黄金律がちゃんと動いてたら、死んでも生き返れるルールがあったってマジヤバ!それってステーキ食ったら、腹の中で牛になって出てくるってことじゃん!どじょうとオレの精子がさ、腹の中で出会ったらどうする?総理大臣の誕生か?

ディアロス「は、ははは…貴公は真面目一辺倒だと思っていたが、案外冗談も言えるのだな…生まれながらの英雄が、ケイリッドで野垂れ死にしかけたなど、ありえんことではないか」

ミリセント「いや…確信があるんだ。私は…」

ネフェリ「いい加減にしないか!お前がマレニアの分け身だと言うのなら、何故ラダーンを斬らなかった!お前の忘れ得ぬ仇ではないのか!」

ミリセント「ローデリカに見てもらったんだ。私の心、魂を」

今度はネフェリ以外のみんなの視線がローデリカに向いて、ローデリカは席から立ち上がった。拓也はさっきまで忘れかけてたけど、ローデリカには霊能力があってオーラの泉みたいなことができる。人の魂を見るとか前世の記憶だとかは信じてなかったけど、ここに来てからはマジであるんだってオレも思えてきてるぜ。

ネフェリ「…見たのか?」

ローデリカ「はい…ですから私は、この会議に出席したのです」

ローデリカ「ミリセント様の魂は、とても強く、眩いものでした…今の私などでは、全てを見通すことなどできないくらいに…」

ローデリカ「あれほどの強い魂は知りません。円卓に来て、遺灰と触れることもありましたが…ミリセント様の輝きは彼らとは比べものにならないのです」

ローデリカ「そう…まるで神の力のような…」

突然ディアロスが立ち上がって椅子が転がった。
それから、どうしたんだって聞く暇も無く捲し立てる。

ディアロス「嘘だ!認めない!生まれながらに英雄の魂を持つ人間など、いてたまるものか!」

ミリセント「違う…私は英雄ではない」

ディアロス「ああそうだ!貴公は英雄ではない!英雄とは試練を乗り越え、戦いと研鑽に鍛えられた者だけが手にする誉だ!ただ生まれ、偶然にも剣の才に恵まれたにもかかわらず、それを生かさず彷徨っていただけの者が英雄などありえない!」

マネージャー「ディアロスさん、落ち着いてください」

ディアロス「これは英雄への冒涜だ!貴公が英雄を名乗り、我が兄ユーノ・ホスローが英雄を名乗れぬなど、そんな道理があってたまるものか!」

ネフェリ「黙れディアロス!星砕きの伝説を前に怖気付き、ラダーンの討伐に加わらなかった貴様が、ミリセントと私の前で英雄のなんたるかを語るな!」

マネージャーがなだめようとしたけど、ネフェリが円卓中に響き渡る怒声をぶち上げてディアロスを一喝。戦いとか戦士の名誉とかの話になるとマジになるネフェリの、敏感な所を踏み抜いたディアロスは、会議から抜けて遠くの部屋に篭る。かなりヤバいことになってきてる気がするけど、オレも会議を抜けるっていうのも変な話で、だいいちディアロスになんて声をかければいいか分からないんだよな。それにミリセントの話の続きが気になりすぎるから、悪いけど今回は無視だぜ。

ブライヴ「なんだあいつは?」

ネフェリ「臆病者の身でありながら、分をわきまえぬ愚か者だ。あのさまでは奴のためにならん」

マネージャー「彼にも色々あるんです。今はそっとしておいてあげてください。ネフェリさんも言い過ぎです」

ネフェリ「少しは拓也のように己の弱さを認めたらどうだ…まったく…あれでは強くなりようが無いぞ」

拓也「う…うす」

マネージャー「ローデリカさん、続きをどうぞ」

ローデリカ「えっ?は、はい」

ディアロスがいなくなった円卓で、再び全員の視線がローデリカに集まる。その中で一番ピリピリな雰囲気なのはネフェリだ。ラダーンを倒せなかったことがずっと引っかかってるんだろうな。普段は良い奴なんだけど、こういう話題だと一気にプロ意識が出て気難しくなるよな。

56名前なんか必要ねぇんだよ!:2022/12/22(木) 23:22:05 ID:iSztpomY

ローデリカ「その…ミリセント様が何故、マレニアの分け身であるのかは、もうひとつ理由があるのです」

ローデリカ「ミリセント様の魂は、純粋すぎるのです」

ネフェリ「純粋?」

ローデリカ「はい。憎しみや、妬みの一切が無い。恐れも、他の霊たちに比べてずっと弱い…」

ローデリカ「ミリセント様にあるのは、他者への思いやりや、道義心、愛…そして朱い腐敗に抗い続ける、とても強い矜持だけなのです」

ローデリカ「私は元々、貴族の生まれですが、教養として破砕戦争ののちに世に伝わった、鮮烈なる朱き翼の伝承も教わっています。伝承の中ではそれらの矜持は、かつてマレニアが持っていたものとされています。それはラダーンに伍するために捨て去られたものだとも、腐敗によって失われてしまったものだとも語られています」

ローデリカ「その伝承を記憶に留めることは、機会さえあれば誰にでもできます。他者から教わればいいのです」

ローデリカ「ですが、その伝承通りの心を、生まれながらに魂に刻みこんでいる者となると、それはすでに、伝承に現れる本人としか言えないのです」

ローデリカの導き出した結論に、ブライヴはドカっと座って「なんてことだ…」って俯き気味で、ネフェリも言葉を無くしてる。そりゃいきなりこんな話されても訳わかんねーし、例え事実でもハイ受けとめて!なんてすぐにはなれない。

ローデリカ「ミリセント様がラダーンを斬らなかった事にも、これで説明がつくはずです」

ローデリカ「マレニアは、良心や、慈愛の心…腐敗に抗う心を持っていては、ラダーンとは戦えなかったのです」

ローデリカ「その戦いがいかなる結果を生み、何を犠牲にし、どのような罪を産み落とすのかを知っていたのです。からこそ、マレニアは破砕戦争で勝利をおさめるため、それらの全てを捨てたのでしょう。故意であれ、あるいは腐敗に負けたのであれ…」

ローデリカ「それならば、マレニアが捨てた道義と良心の化身であるミリセント様が、ラダーンとの戦いを拒むことも、道理の内であるはずです」

ローデリカはひととおり話して席について、ネフェリは立ったままテーブルに手をついて、フーと息をつく。でも席にはつかないでミリセントに「いつ思い出した?」と聞いてくる。もう勘弁してやれよなって思いもしたけど、それをラダーンにぶん殴られたり斬り飛ばされたりしてないオレが言うと、それこそネフェリにぶっ飛ばされると思った拓也はお口チャックで聞き耳を立てるだけだ。

ミリセント「ラダーンの鎧に飛び乗り、彼の首筋に剣を向けた時だ」

ネフェリ「そうか…」

ミリセント「私は…恩人である君たちのために、剣を振るえることが、嬉しかった。それは事実だ」

ミリセント「だがそれでも…ラダーンは斬れなかった…彼を斬りたくなかった」

ミリセント「ケイリッドのあのさまだけではない。伝承の通りなら、マレニアはラダーンから全てを奪い去ってしまっている…彼の忠臣も、彼の友も、彼の民も、愛する者たちさえことごとく漁り、さらい尽くしてしまった…」

ミリセント「そのうえ、彼の心を尊厳ごと砕き散らし…あまつさえ私が、命まで奪うなんて…」

ミリセント「私にはできない…そんなことは、したくないんだ…」

話しながらどんどん目が潤んでくるミリセントを、マネージャーは抱きとめて肩をよしよしする。なんかもう話を聞いてるだけで悲しくなってくるぜ。戦争だったからマレニアとラダーンの揉め事も仕方ないって考え方もできるけど、自分が生まれる前の世代の揉め事にこうやって巻き込まれて、生まれた時から呪われちゃったんなら誰だってそこから抜け出したくなる。

だからオレもグレまくって、隠れてウリなんかやっていた。両親の離婚やお母さんの虐待を忘れたかった。でもミリセントは良いヤツになりすぎて生まれたから、悪い思い出の鬱憤を悪ふざけで晴らすこともできない。ウリなんかで気が晴れる拓也なんかと大違いだぜ。やっぱオレってチョー不良なんだなって罪悪感に胸を強烈に摘み上げられて心臓がキツキツになる。

ネフェリ「…すまない。お前の心を、汲んでやれなかった。恥ずべき行いをしたことを、ここに詫びよう」

ブライヴ「謝ることはないだろう。こんなこと、誰が気付ける?俺の主ぐらいなものだ」

ネフェリ「しかし私が、ミリセントに望まぬ戦いを強いたことは事実だ。例え知らずともな」

ネフェリはミリセントの席にまで歩いていって、ひざまづいて頭を下げる。こういう素直で男らしいところ、オレは好きだぜ!でも望まぬ戦いを俺には強いたよねって拓也はジト目で睨みつけるけど、剣と盾を持って勝手について行ったことが、そもそものオレとネフェリの関係の始まりだったんだよなってエロガタイで思い出してると、自然と乳首を吸ってチンポ摘みたくなったから慌てて思考を切り替える。今はシリアスなモードの拓也だぜ。

ネフェリ「ミリセント、すまなかった。もう二度と、ラダーンとの戦いを強いたりはしない。勇者の誇りと、故郷の嵐に誓おう」

ミリセント「いいんだ、誓いだなんて…これは私だけの痛みだ…君は悪くない」

ミリセント「謝るのは私の方だ。君の期待に、応えられなかった。許してくれ」

ネフェリ「やめてくれ…素直に頭を下げさせてくれないか」

マネージャー「ミリセントさん、これでは会議が進みませんよ。ネフェリさんからの謝罪を受け入れましょう」

ミリセント「え?あ…そうか…そうだな」

ネフェリ「すまなかった」

こういう素直な人間関係っていうのは良いんだよね。だってさ、互いに許しあえるとかラブ&ピースって感じで気持ちいいじゃん。なんて思いながら、拓也はヒッピーな気持ちになって、小鳥のような拍手をする。ブライヴにはうわって感じでオレは見られたけど、そんなこと気にしないぜ。この世界はやたらと殺伐としてるから、さわやかな事もたまには無いと、心のマンコの潤いが続かない。

57名前なんか必要ねぇんだよ!:2022/12/22(木) 23:34:40 ID:iSztpomY
マネージャー「えー…それでは、まぁこの流れで言うのもおかしいかもしれないですけど、今回の議題は二つです」

マネージャー「ひとつは、今後の探索範囲をどこにすべきか。もうひとつは…言いにくいことですが、ラダーンをどうするかです」

マネージャーが話を戻すと、いなくなったディアロス以外の全員が席に座り直して、マネージャーに注目が入る。会議がもう終わったと思っていた拓也は慌ててエロ妄想を打ち消し、半立ちしたチンポから血流を逃すために上腕二頭筋を上げてパンプ。ポーズをとってギン目で聞き耳を起動。

ブライヴ「なにをしてるんだお前?」

マネージャー「私としては、もうそろそろアルター高原まで範囲を広げたいのですが、高原に登るためには、デクタスの大昇降機を動かす必要があります」

拓也「ウッス!パンプアップっす!」

マネージャー「ですが、アレを起動させるための割符が無いので、まずは割符探しから始めたいのですが、みなさんはどうですか?」

ブライヴ「パンプ…なに?今なんて言った?」

ネフェリ「その割符だが、これじゃないか?」

マネージャー「あ、これです!どこで見つけたんですか!?」

拓也「パンプっす!」

ブライヴがオレのエロガタイに興味を示しだした。良いぜ!その好奇心を満たしてやるぜっ!シリアスモードのオレはブライヴというデザートを手に入れるべく、さらに真剣にガタイに力を入れ、腕だけでなくついでに胸筋をパンプ。吸い付きたくなるような乳首を硬く立たせて挑発する。

ネフェリ「片方は、ケイリッドを探索した時に手に入れた。金の針のことを考えるあまり、忘れていたがな。面目ない」

ブライヴ「だから、そのパンプとは何なんだ?」

ネフェリ「もう片方は、ケネスの頼みで砦を攻め落とした時に手に入れた。ケネスから褒美として、短刀とともに譲り受けたんだ」

拓也「筋肉に力入れてガタイを強調するんすよ」

ブライヴ「ガタイ?またわけの分からんことを言う。なんだそれは?」

マネージャー「助かります。これでアルター高原への道が開けました。ありがとうございます」


拓也「ウッス!鍛え上げた激エロボディーっす!」


するとマネージャーが拓也の鼻に布を押し当ててきて、それを吸うと強烈な快感とともに拓也の全身からは瞬時に力が抜けて、テーブルに頭を叩きつける。イエロの瞳をオーバードーズしたオレはそのままガクガクと痙攣しながら乳首立たせて、心臓が一気にフルスピードに加速する。雄鳴きが入る暇もなく呼吸が止まり、幻覚で回りまくる景色に翻弄される。次に吐き気と激烈なオーガズムが同時に襲ってきて、冷や汗が全身から吹き出して顔が燃え上がりケツマンが決壊、イキリ立ったチンポはズボンを突き破ってテーブルに押し当たり、全身の激しすぎる痙攣にあわせてドクドクと射精を繰り返す。

拓也「コ゜ッ!」

ミリセント「たっ、拓也!?」

マネージャー「で、なんでしたっけ?」

ネフェリ「あ…ああ、デクタス大昇降機が動くようになったところからだ」

マネージャー「そこからでしたね。では話の続きです。大昇降機でアルター高原に渡って、そこの祝福を灯せば、探索範囲はぐっと広がります。ただ、エルデンリングを修復するためには、修復するための大ルーンが必要ですし、その大ルーンを手に入れるためには、やはりデミゴッドとの衝突は避けられません」

マネージャー「つまり私たちはどうにかして、あのラダーンから大ルーンを奪うための方法も見つけなくてはならないんです」

マネージャー「なので、アルター高原に登ったあとは、探索チームを二つに分けたいと思います。片方は未探索地域の調査を行い。もう片方は打倒ラダーンのための手掛かりを、探索済みの地域で探します。無茶は承知ですが、探さなければならない物がモノなうえに、探索すべき場所も多すぎるので、致し方ありません」

ネフェリ「うむ…私は、まずは義父上を頼ってみようと思う。我が義父上、百智卿はいずれは我々の王となるお方だ。何か智慧を授けてくれるはず」

マネージャー「分かりました。私も円卓の蔵書を調べてみますね。といっても、蔵書にラダーンを破るヒントがあったなら、とうの昔にラダーンは倒されているはずですので、望み薄ではありますけれど」

今薄くなってるのはオレの命だぜ!激エロな快感が秒刻みで鼠算みたいに増えていく拓也は、歯をゴリゴリに食いしばったまま白眼で吠えて「ヴー!」なんていう聞いたこともない雄鳴きを上げている。涙と鼻水と雄汁と愛液で、水をパンパンに吸ってふやけまくりの脱脂綿みたいになってる拓也に、ブライヴは両手で口を抑えてドン引き、哀れっぽい目を向けてくる。ミリセントも介抱しようと近寄ってくるけど、その手はローデリカに「いけません、今の拓也様の心には狂い火の芽生えがあります」って止められて、それでも構わないって感じで、ミリセントは拓也の肩に触れるけど、その瞬間に拓也が「あぃん!」っていうバカみたいな声を出して海老反りザーメン噴水になったのを見て、どうしようもないなコレって悟ったミリセントは申し訳なさそうな顔で拓也を放置する。

ネフェリ「望み薄か…ならば、アルター高原を攻める隊に、戦力を多く分けた方がいいだろう。探索の漏れを浚うのなら、私一人で十分だ」

マネージャー「そうですか。無理をさせてしまって、申し訳ありません」

ネフェリ「かまわんさ。ラダーンの大嵐が如き剣圧に比べれば、陸蛸や雑兵どもなど、雛鳥のようなものだ」

マネージャー「ありがとうございます。頼りにさせていただきますね」

マネージャー「ですがやはり万が一という事もありますし、ブライヴさんの力を借りられるのもラダーンを倒すまでです。借りられる助力は今のうちに借りたいので、ネフェリさんはブライヴさんと共に探索を行ってください」

ネフェリ「ふむ…まぁ、いいだろう。お前はどうだ?」

ブライヴ「お前とならば構わんぞ。俺はマレニアなどは好かんからな」

ミリセント「…すまない」

ブライヴ「フン、しおらしいな。俺の主がマレニアと反りが合わんのだから、俺も本来ならばお前の敵なのだ」

ブライヴ「だが、その敵のお前が、その実は善意の化身として生まれ、俺よりも剣の腕が立ち、おまけに謙虚ときている。やりづらいにも程がある」

ブライヴ「お前は良い奴ではあるのだろう。良い奴とは敵になれんが、馴れ合うわけにもいかん。そんなお前と組むなど、こそばゆくてたまらんのだ」

涙、鼻水、愛液、そしてザーメンに乗せてイエロの瞳の成分を身体から出し切った拓也は、円卓の床に淫猥な水溜りを作ってそこに大の字で倒れ込む。そうしてる間に、なんだかんだで会議が和んだらしく。ブライヴからのツンデレ発言にミリセントも少しだけ照れ笑いを浮かべてる。やっぱり俺の激エロ雄フェロモンの癒し効果はすげーよ!そしてマネージャーを中心に、オレの激エロ水溜まりを誰が処理するのかを賭けたジャンケン大会が始まった。

58名前なんか必要ねぇんだよ!:2022/12/22(木) 23:42:32 ID:iSztpomY

【たくやの覚せい剤😌】


激エロの水溜まりを処理することに決まったのはブライヴでありながら、ブライヴは臭いに弱かった…
結局ミリセントとローデリカの三人でモップ掛けして掃除は完了。そのあとベッドでダウンしている拓也の部屋にブライヴは入って、ギン目で顔を真っ赤にして俺の顔面にぐちょぐちょに濡れた布を叩きつけて帰っていった。そんなことされたせいで拓也は自分の出汁に感じてマジ狂い!空っぽになった金玉で急速に新しい命が生まれていく感覚に酔いしれ、全身を甘い痺れに犯されながら、金玉に向ける母性愛の行き場を乳首に求めて吸いはじめる。

拓也が会議から運び出されたあとも実は少しだけ話し合いは続いてて、どうやら俺たちがラダーン祭りに行ってる間に、円卓に居候してるケネスハイトって貴族のおっさんが、ミリセントの肩に合う義手がある場所を探し出してくれていたらしい。これですぐに壊れる義手ともお別れして、ミリセントはハイパーバトルサイボーグに昇格だぜ。

「ゴドリックなどという卑しき俗物に頼っては、王の名が堕ちまするぞ!これからはこのケネスをお便りください。役に立ちますぞ」

ってことで、ネフェリに義手のある場所を教えてくれたんだって。
義手はアルター高原を登った先にある、日影城ってところにあるらしく、なんでもそこの城主は貴族社会の中でも有名なマレニア狂いのパキギメ野朗で、マレニアの使っていた義手と同じ型の物を集めまくり、腐敗の代わりに毒沼を城に撒きまくり、家臣を手当たり次第にポジらせて即イキさせまくっていたんだって。マジイカれてるぜ!城を上げての違ドラプレイかよ!

拓也「あー、イク!」

違ドラプレイの快楽をエルデで知ってしまった拓也は、ノックの音も聞き忘れて海老反りになり、「はーっ!」って声とともに丹精込めて育てた子種を早速発射。ドアを開けて部屋に入ってきたミリセントの顔に顔射してしまう。「ヤバっ!」と言う間もなく、しかしオレの子供達はミリセントの顔につくことなく、電光石火の床拭き布にキャッチされて、そのスピードのままゴミ箱に捨てられて一生を終えた。

ミリセント「…まったく、君のそういうところだけは好きになれない。下品だよ」

拓也「うっす…すみませんっす」

ミリセント「とりあえず、ズボンを履いてくれないか。ひとつ聞きたいことがあるんだ」

拓也「はっ、はん、はい、いっ、今はきまっす」

部屋に人が来る時はいつも突然だ。拓也はミリセントに背を向けて、ぴょんぴょん跳ねながらズボンを履くけど、なかなか履けないせいか、俺が跳ねてる最中にミリセントは話を始めた。

ミリセント「君はさっきの会議で、その…おかしくなってる時に、何かを見たか?」

拓也「え?はん、はい?」

ミリセント「ローデリカが言うには、君の中に、狂い火の光が瞬いたように見えたらしいんだ」

拓也「くるっ、はん、狂い火っすか、はああぁん!」

ようやくズボンが入った拓也は、跳ねすぎたせいで勢いづいたズボンが股間にフルスピードで食い込んで、痛気持ちよさに前屈み。ミリセントの顔が見られない。

ミリセント「そ…そうだ。見覚えないか?」

拓也「な、ないっス!多分」

ミリセント「そうか…それなら良いんだ」

拓也「あ!いや、あるかもしれない!」

ミリセント「本当か?」


拓也「イク時に、頭の中にチラチラって光が見えまっす!」


ミリセント「イク…というのは、どんな時なんだ?」

拓也「イクって、そりゃイク時としか言えないっすよ。チンポから汁出してよがってる時とか?」

ミリセント「う…それは、女の私には分からないな…誰かに聞いてみるか…」

拓也「いや、女の子でもセックスとかオナニーとかでイケますよ。経験無いんすか?」

ミリセント「その、セックスというのがまず分からないんだが」

拓也「え!?じゃあオ、オナニーも!?」

ミリセント「あ、ああ、分からない」

拓也「マジかよぉ!ウッソだろお前!」

セックスしたこと無いヤツは探せば見つかるだろうけど、オナニーもしたことないヤツなんているかよ!いきなりの驚愕の事実に、股間の痛みも消えてチョービックリ。拓也の人生でも初遭遇だぜ。処女とかいうレベルじゃねーよ!親はどーいう教育してんだよ!

って思ったけど、世の中がこんな風になってるし、エロい奴もウリの相手もいないどころか、フツーの恋愛だってまず無理そうだもんなって納得。しかもお父さんのゴーリーもあんな激ヤバなポジ狂い地域のボロ小屋に住んでる。恋愛どころか、家族以外の人と会話できる機会すらほぼゼロで、化け物がうろついてる場所で剣を振って大人になっていったのなら、性の喜びなんて知らないよなー。

59名前なんか必要ねぇんだよ!:2022/12/22(木) 23:46:31 ID:iSztpomY


ミリセント「…なにかキミ、私のことを嘲っていないか?」

拓也「してないっす。ちょっと驚いただけダス」

ミリセント「なにか癪にさわるが…まぁ、いいよ、狂い火を見てないのなら、それでいい」

拓也「その狂い火ってなんすか?合ドラなら間に合ってるんで」

ミリセント「私にも詳しくは分からない。ここの本もたまに読んでいるが、人を狂わせる黄色い光としか分からなかった」

ミリセント「…というか、君はまだ合ドラとかいうのをやってるのか?」

拓也「や、やってないっす!今はイエロの瞳っす!」

ミリセント「尚更だめだ!どうせ隠しているんだろう、没収するからな」

拓也「マ、マジ許してください!」

始まった抜き打ちベッドメイクに拓也の心臓が跳ね上がる。マネージャーやネフェリの目を盗んでコツコツ集めてたのに没収とか、マジ勘弁だぜ!でもミリセントは話を聞いてくれなくて、ベッドの裏、テーブルの裏、本の間、床の下、競パンの中、ケツの間と次々にイエロの瞳を探し出していく。拓也は必死でミリセントを止めるけど、ミリセントは剣を振る時の勢いだけで空を飛べるくらいのチョー怪力だから、拓也は片手で優しく制圧されて終了。結局20キロ分のイエロの瞳全部を没収されて、拓也ゎ四つんばいで涙がボロボロ。

ミリセント「こんなに隠し持ってるなんて、君は本当に困った奴だな…もっと自分を大切してくれないか」

拓也「ウッス…ウッス…」

ミリセント「泣いたって駄目だ。これはマネージャーのところに持って行かせてもらうぞ」


ガサ入れをされたあと


ミリセントが出て行って


部屋に静寂がおとずれて


激しい喪失感で


もぅだめっ


寝ちゃうょ…

60名前なんか必要ねぇんだよ!:2022/12/22(木) 23:52:42 ID:iSztpomY


【日影城で3P】


円卓で探索に行く準備をしていたら、後ろからディアロスに呼び止められて、どこに行くんだって聞いてくるから「アルターの日影城っす」って答えると、俺も連れてけって急かされる。仕方ないからミリセントとマネージャーに話を通すと、マネージャーは苦笑い、ミリセントは「ああ、よろしく頼む」って昨日のディアロスとの揉め事をすっかり忘れたみたいに快諾。

ディアロスはそれに耐えられなかったみたいで即謝罪を入れるけど、ミリセントから返って来るのは、要約すると「気にしてない」「そういう気持ちになる時もある」「探索では頼りにしているよ、お互いがんばろう!」みたいな感じのチョーポジティブ反応だけで、ディアロスの敏感肌な心にグサグサとチョコレート味のナイフが刺さっていく。結局ディアロスは出発前からショボショボの顔でしらけ気味だ。
女々しすぎる!ネフェリがいたら絶対アイアンクローコースだぜ。

今日はデクタスの大昇降機前の祝福、ベイルム教会から探索開始。
拓也、ディアロス、ミリセントの三人で、アルター高原の北上部の日影城を目指して少し歩くと、いきなりデカい石が目の前にぶち込まれて拓也の心臓マジ狂い!大量の砂煙が噴き上がってるところに心室細動で死にかけていると、ミリセントに手を掴まれてディアロスと一緒に走り出す。またこういうのかよ!ラダーン祭りで嫌と言うほど聞いた爆発音が耳に入って、シェルショックでマジ狂い!嫌な記憶が蘇ってきて心臓に負担かけまくり、息切れまくり、白目剥いて吠えまくりで駆け回っていると、石を飛ばしてきた奴の正体が判明。

ディアロス「とっ、投石機だ!離れすぎると危険だ!一旦退こう!」

正しいんだか矛盾してるんだか分かんねぇ事をディアロスが言うと、ミリセントが拓也とディアロスに「岩の裏に隠れててくれ!私が先行する!」って突撃をかける。やめろ死ぬぞってディアロスは叫んだしオレもそう思ったけど、でもこのままだと俺たちが死ぬからディアロスと一緒の岩場に隠れた。それから爆発音が何度かして、遠くで悲鳴やら物音がちょっとしてから、静かになったあとにミリセントの呼ぶ声が聞こえる。

ミリセント「拓也!ディアロス!もう出てきても大丈夫だ!」

バクバクの心臓がおさまって、投石機以外の理由で死にかけた拓也がディアロスと一緒にミリセントに駆け寄る。周りには兵士の死体やら、チョーデカいロボットの頭みてーなのが転がっててSF映画みたいだぜ。「これ、全て貴公が討ち取ったのか…?」とディアロスが言うと、動きが鈍いから大したことは無かったけど、巨人首のカラクリは硬くて手こずったという答え。それを聞いてディアロスはうつむいてちょっと悔しそうにしてるけど、悔しさを覚える相手じゃねーよコレ。

ミリセント「君が離れては危険だと言ってくれたおかげで、石に狙われずに済んだよ。感謝する」

ディアロス「あ、ああ。まぁ、武名に名高い家の者ならば、攻城兵器への造詣も深くなければな」

俺はそんなミリセントにすげーすげーと連呼しながら、拓也の止まりかけた胸を撫でながらミリセントの埃まみれの背中と肩を払いまくる。それから三人で進んでいくと、大昇降機への期待の波が高まっていく。そして実物を前に一同驚愕。すげーデカイ!マジかよ?ってくらいデカイ!こんなサグラダファミリアみたいなのがオレ達を運ぶのかよ?デカ彫刻に乗ってから、ネフェリからもらった割符をズボンのポケットから取り出すと、二つを組み合わせて、拓也の手が万歳の形で割符を掲げる。すると黄色い光が割符の宝石から出て、デカすぎる昇降機を起動。拓也たちはアルター高原に登っていった。

アルター高原に登りきると、これまたものすげーデカい城の壁っぽい物が見えて、その後ろにはもうデカいとかデカくないとかのレベルじゃない、空いっぱいにまで枝が広がるアホらしいくらいデカい黄金樹が立っていて、あまりの大きさに拓也はむせ返り、鼻水垂らして全身に鳥肌が走る。「すげー…俺たち虫みたいになってるよ!黄金樹ってマジ壮大!」
かっこいい俺はようやく得られた達成感らしい達成感に嬉しそうな、そして勝ち誇ったような笑みを浮かべながら無意識にピストンを始めてしまうが、ミリセントに「またキミは。悪い癖だぞ」と背中を小突かれて、筋肉マンコとしての果てしない快感がおさまる。

ディアロス「あれが王都ローデイルと…大、黄金樹…なんという荘厳な…」

ミリセント「いつかネフェリか、彼女の義父か、それとも拓也とマネージャーか、いずれかの者があの黄金の都に赴くことになる…その時が来れば、黄金律は修復され、世に平穏が訪れる」

ミリセント「だが、少し寂しいよ…君たちとの旅の終わりが、こうして目に見えてしまうのはな」

ミリセントの名残惜しげな微笑みには、普段おちゃらけてる拓也もしんみり。エルデンリングが修復されてもしも拓也とマネージャーが元の世界に帰れたら、多分ネフェリとも、ミリセントとも二度と会えなくなる。アレキサンダーやローデリカ、ディアロスや、円卓のみんなとの関係もそれでおしまいなんだよな。そう考えると寂しいけど、オレはやっぱり新宿に帰りたい。思い出は覚えていればいいけど、実感は実際に感じないと忘れちゃうんだよね。センパイの思い出は覚えていればいいけど、センパイの肌触り、体温、デカマラの感触は実際に触れないと味わえない。水没プレイも続きがある。お母さんのお見舞いもしなくちゃいけない。

ミリセント「だが、今日の私たちの目的地は、王都ではなく日影城だ。行こう」

拓也はポケットに割符を収めて歩調をゆるめず、ケツに力を入れてアルター高原の谷の底を二人と一緒に歩く。生えてる花も片っ端からもぎ取ってポケットに突っ込む。ゴツゴツの岩場に訪れて、祭りの疲労が抜けてない筋肉が痙攣を起こしても、両手の乳首責めでしっかり気を入れて歩く。「どうして乳首を弄ってるんだ?」ってディアロスが聞いてくる。バカヤロー、それで元気が出るからに決まってんじゃん。

谷底を通り抜けた先には、いかにもヤバいって感じの悪臭が立ち込める、一目で死んでると分かる城があった。うわ、ここかよって思ったけど、地獄みたいなケイリッドに比べれば何倍もマシだよなって考えるとすぐに慣れて「酷い匂いだ…鼻が曲がる…」って悶えてるディアロスのことが軟弱だなって思えて来るから、慣れっていうのはこわいぜ。ネズミを狼に変えるんだよな。

61名前なんか必要ねぇんだよ!:2022/12/23(金) 00:08:47 ID:XmSqMxm2
今日の投稿はここまで。

62名前なんか必要ねぇんだよ!:2022/12/24(土) 02:03:00 ID:1EeinUg6

オレ達は毒沼に囲まれた城の周りをちょっとだけ歩いたあと、登れそうな崩れた壁を発見。一人一人順番にデカナメクジを踏んづけて毒沼を飛び越えて行く。城に入ると今度はゴワゴワのマントを着た浮浪者のおっさんがギン目で飛びかかって来たけど、浮浪者が懐から瓶を取り出した瞬間にミリセントの剣がビュンと振られて、おっさんが瓶の中身を丸かぶりしてからド派手に爆発!その場で黒焦げになって倒れたぜ。すげーグロい!

ディアロス「火薬瓶!?この者らは、主を捨てた堕落の調香師か!?」

拓也「調教師!?マジエロだな!」

ディアロス「調香師だ。かつては多くの調香師が王都には居たらしい。…しかし調教師が何故エロいんだ?獅子を手懐け、兵とする者達だったはずだが…」

拓也「オレのいた世界では、M男を奴隷調教する専属の調教師がいるんすよ!閉じ込めて、ムチとかロウソクで痛ぶって、首輪つけて犬の真似させるんすよ!オレもそれやってました!」

63名前なんか必要ねぇんだよ!:2022/12/24(土) 02:07:03 ID:1EeinUg6

楽しかったプレイがバンバン出てきてチョー懐かしい!新宿調教センターの撮影はかなり楽しかったけど膝がちょっと寒かったよね。オレも早く帰りたい。ウリの予定も溜まってそうだけど、マネージャーもこっちに来てるから依頼もかなり無視しちゃってる。常連くんが減りまくってそうで怖いぜ!

ミリセント「拓也…そんな…君はそんなことを…」

ディアロス「人さらいとはな…」

拓也「あ、冗談っすよ。なんていうか、そういうプレイ?演技みたいなのがあるんですよ。奴隷とご主人ごっこみたいな。ごっこ遊びっすよ」

ミリセント「そ、そうか、遊びか、よかった…一瞬キミを、非道な男だと疑いかけたよ…」

ミリセント「だが次からは、そういう紛らわしい話し方はしないでくれ。正直言うと、さっきの話で少し悲しくなったんだ」

拓也「う、うっす…」

馴染みの話題でついテンション上がって、危うくハメを外しかけてヤバかった。ディアロスは「あ、なーんだ」みたいな感じでサラッと流したけど、ミリセントは拓也のやってる性風俗の世界なんて全く絶対に知らないから、オレが冗談言うだけで全部信じちゃうんだよな。これがオレ好みの男なら拓也色に染め上げて、自分だけのジャニ系イケメンにする野望も出るけど、怪我してて病気も再発するかもしれない20代の女の子にそんなことしたら可哀想だよな。しかも心は神様なんだからマジでバチ当たるよな。

ちょっと拓也が反省しつつ、三人で進みながらミリセントとディアロスがゾンビを倒していく。ディアロスの武器はデカい盾とムチだって判明したけど、このムチがかなりエゲツなくてゾンビが血まみれになってグチャグチャに死んでいくから、拓也もオエって吐きそうになる。こんなヤバい武器持ってるのになんでリエーニエでは逃げ回ってたんだよ?って道中で聞いたけど、意味の無い殺しはしたくないって正論が返ってくる。でも、なんか怪しさを感じたぜ。「英雄でいるよりも、そういう優しさを持つことの方が、より尊いだろう。私はそういう在り方のほうが好きだ」って言ってミリセントは褒めてたけど、まぁディアロスがそれで喜んでるなら良いかって感じで、毒沼飛び越えたりナメクジ踏んづけたりで進んでいく。

ディアロス「貴族の霊だ…あれは危険だと聞いたぞ、引き返そう」

でも順調だと思ってた所で幽霊の集団に遭遇!今までさんざん化け物と遭遇してたけどやっぱり幽霊もいるのかよって拓也は恐怖で足がすくむ。剣が通じるわけねーし、お祓いなんて誰も出来ないから霊能力者のローデリカにいて欲しかったけど、いるわけもないからディアロスと一緒に祝福に帰るための道を確認。するとミリセントが、ゆっくりと幽霊たちに近づいていく。

ディアロス「貴公、まて!無茶だ!」

拓也「マジヤバいって!無理だって!」

ミリセント「いや…何かおかしいんだ。彼らの様子が…」

石壁の影から顔だけ出してる拓也とディアロスは、自由になる首を仰け反らせて左右に振りながら、ミリセントを引き止め続ける。どれだけ時間がたったかわからない…「あぁ、いい!」という声が遠くから聞こえ、「イク、イク!」という雄叫びとともに巨大なゲジゲジみたいな幽霊が出てきて、ビクビクと痙攣して、その痙攣を一瞬激しくさせてから、いきなり雄鳴きを入れながら他の幽霊を次々とボコボコにしはじめた。拓也のマンコが驚愕に打ち震えるのを感じる。ディアロスも全身が震えて鳥肌が立つ。

ミリセント「やはりそうか…ここの幽霊達には…」

ディアロス「そうか!分かったぞ!」

いきなり耳元で叫ばれて、拓也は危うく小便を漏らしかけた。

64名前なんか必要ねぇんだよ!:2022/12/24(土) 02:15:51 ID:1EeinUg6

ディアロス「日影の城主たるマレーマレーは、罪人の死刑執行を任されていたが、マレニアへの愛に狂っていたと、我が兄は話していたことがある!」

ディアロス「そしてこの城には、マレーマレーの歪なる統治にさえも付き従い、命令に応えて義手を集め、毒沼を敷いた者達がいる!逃げることもできたが、それでも残った者達がいる!」

ディアロス「つまり派閥があるのだ!マレーマレーに反目し、首を斬られ葬られた者達と、マレーマレーに付き従い、マレニアを愛した者たちとで、幽霊達は別れているのだ!」

ミリセントが駆け出して毒沼を一気に走り切る。それ目掛けて幽霊が黒い球を撃ちまくるけど、球はデカいゲジゲジ霊に打ち消されたり、ミリセントに当たる前にクイっと曲がって変な方向に飛んでったりする。

ディアロス「そしてミリセントの魂は、あのマレニアの分け身!反目した者達からは攻撃されるが、愛した者には守られる!」

黒い球を掻き消し終わったゲジゲジ幽霊は、真っ黒なギン目であたりを睨みつけては、黒い球を撃った霊を手あたり次第にぶっ飛ばしていって、黒い球を撃った霊もわーっと逃げて次々と姿を消していった。好みのウリセンを囲みたがる太客みたいな奴だぜ。

ディアロス「すごい、凄いぞ!我らは勝ったも同然だ!彼女に続こう!」

拓也「う、ウッス!」

敵の敵は味方ってよく言うけど、こんな幸運滅多にないぜ!
モーゼみたいに幽霊の群れを割って毒沼を渡り切ったミリセントの後ろを、拓也とディアロスは走って行く。


ミリセント「待て!だめだ!君たちは彼らに好かれていないだろう!」


ディアロス「え?」

拓也「は?」

ミリセントの声でしまったと思ったオレ達は霊達に囲まれて、気付いた時には帰り道が敵で埋まって消えていた。周りの幽霊達が一斉に飛びかかってくる。ハメられた!またやったな!ディアロス!拓也とディアロスは互いに抱き合って女の子みたいに悲鳴をあげるけど、幽霊は決して絶対に攻撃を止めてくれない。…はずだった。


ミリセント「ふん!」


ミリセントが思いっきりジャンプして、拓也とディアロスの前にスーパーヒーロー着地をキメると、幽霊たちはピタっと止まって、両手を擦り合わせてミリセントに祈りを捧げ始める。

ミリセント「危なかった…君たち、怪我は無いか?」

ディアロス「た…助かった…」

拓也「助かったじゃねーよ!マジムカつくなコイツ〜!」

ミリセント「二人とも、安心するのは早いぞ。私の両手に掴まってくれ。それから進もう」

ミリセントの提案どおりに、ミリセントの右手に拓也、左手にディアロスがしがみついた状態で進む。歌舞伎町でペットはべらせてる金持ちみたいになってるミリセントの今の状態は、女だったら誰もが羨むぜ!片手にはハリウッド系イケメンで、もう片方の手には激エロのモロホストですよ?この破壊力にはミリセントだから耐えられてるんだ。普通の女だったら例えレズでもノンケに転ぶ自信がある。オレはゲイだから期待に応えられなくてその子には気の毒しちゃうけどね(笑)

そのままさらに進んで行くと、腐った犬を三頭?四頭?連れた腐女子系女騎士が目の前現れた。でも拓也は見抜いていたぜ。コイツらはケイリッドの腐敗沼にいたから、オレたちを襲わないって。予想は当たって、腐った犬はミリセントの足元でお座りしたし、腐女子騎士は跪いてどんな命令でも聞きますって感じでいる。

ミリセント「…今まで、苦労をかけたな」

ミリセント「もう休んでいいんだ…君の任を解く」

ミリセント「君は自由だ」

ミリセントがそう言うと、腐った犬達はそのままぐったりして動かなくなった。騎士は顔を上げると最後の力を振り絞るようにして立ち上がり、武器を胸の前でビシッと構えると、その場でグチャっと溶けて、鎧の隙間から泥みたいな物を流して鎧を残して消えた。泥は多分騎士の体なんだろうけど、腐敗が進みすぎてて全然グロさは無かった。

ミリセントは立ったまま動かないから、ディアロスと拓也は騎士が守っていた部屋に入っていって、部屋の宝箱から義手を取る。義手は全面金ピカなのにプラスチック製みたいにめちゃめちゃ軽い。こんなのオレの世界にだってねーよな。部屋から出ると、まだミリセントは崩れた鎧の前で立っていた。

拓也「義手見つけたっすよ!スゲー軽い!」

ディアロス「これがマレニアの…まさに神にのみ許される装具だ…」

ミリセント「あ、ああ、助かるよ。これで、ヒューグも少しは楽ができるな」

拓也「なんかテンション低いっすね。腐敗ヤバいっすか?」

ミリセント「いや、私の腐敗は疼いていないよ。ただ…」

ミリセント「この騎士に、墓のひとつも立ててやれないのがな…」


なんて落ち込んでるから、しかたねーってことで拓也は簡単な墓をこしらえることに。スコップは無いし土も腐ってるせいで、穴掘って墓石立ててっていうのは無理だから、鎧を小さく積み上げた上に兜を置いて、そこにアルター高原でむしった黄色い花を置いた。風で花が飛ぶかもしれないけど、こういうのは弔う気持ちが一番大事なんだよね。

65名前なんか必要ねぇんだよ!:2022/12/24(土) 02:32:39 ID:1EeinUg6


ディアロス拉致   投稿者:ビルダー拓也


義手をゲットした拓也たちが、来た道を辿って祝福に戻ると、遠くから「もし…もし…」のささやき。声の出どころに歩いて行くと、居たのは城の外に立っていたラーヤだ。「英雄たるミリセント様、やはり、アルター高原に来て下さったのですね」とにんまり微笑んで、ディアロスの顔はこわばる。またヤバい雰囲気が到来して、拓也の乳首に緊張が走る。

ミリセント「君は円卓に…いや、ラダーン祭りにも居たな。何故、日影城に?」

ラーヤ「この火山には、私の故郷があるのです。日影城は、よく知る庭のようなものですね」

ミリセント「そうだったのか。昨日の円卓で出会えていたのなら、君に案内を頼めたのだがな」

ラーヤ「申し訳ありません。皆様が、星砕きのラダーンから大ルーンを奪おうとしていたことを、火山館に知らせに行っていたのです」

ミリセント「火山館?それは…」

ミリセントが質問をしようとしたところで、ディアロスが割って入って「やはりお前は火山館からの差し金だったか。排律者め」と、ミリセントの前に出る。ミリセントは話が掴めてなくて、排律者ってなんだって拓也に聞いてくるけど、オレもディアロスと仲が悪いってことしか知らない。ラニアっていうディアロスの友達を殺した奴らだって話もあるけど、これはディアロスが勝手に言ってることだから、拓也は証拠も情報も持ってなくて何も言えないなりね。

ミリセント「ディアロス、排律者とはなんだ?」

ディアロス「黄金律に弓引く者だ。我が従者のラニアを殺したのも、おそらくはこの娘…」

ミリセント「…待ってくれ…ラーヤが、人を殺したのか?その証はどこにあるんだ?」

ディアロス「この娘は、このディアロスを招待してきたのだ。同胞たる褪せ人を狩り、その力をもって英雄を目指すという甘言で、私を誘惑したのだ!」

ディアロス「褪せ人であったラニアが殺された、すぐ後にだぞ!これが偶然であるものか!」

ミリセント「だっ…だからと言って、ラーヤが殺したとはならないはずだ。まだ子供で、武器も無いんだ。その火山館の者達に、脅されているだけかもしれないだろう?」

ラーヤ「私はラニア様を殺してはいません。ただ、誰が手を下したのかは知っています」

庇ってくれたミリセントの言葉をラーヤは払って、庇いようが無いストレートな話題を拓也たちに叩きつける。ラーヤが火山館って所の一員だってことが確定してディアロスの肩がググッと震えて、オレとミリセントも信じらんねー!って顔でラーヤをガン見。このままだとディアロスがラーヤを殺しちゃうって思った拓也が、ディアロスの前に出るより先に、物凄い速さでミリセントがラーヤに走って、庇うみたいな格好でラーヤを抱きしめる。

ディアロス「どっ、どいてくれ!邪魔をしないでくれ!」

ミリセント「だめだディアロス…君はそんなことをするな。この子を殺せば、君が排律者になるだけだ」

ディアロス「それがこの娘の望みだろう!?だったら良いじゃないか!私に排律者になれと言うのなら、構わんさ!なってやればいいのだろう!」

マジでヤバいって思った拓也もディアロスを掴んで引っ張るけど、コイツ臆病者なのにデカい盾持ってるだけあって筋肉が半端ねー!地面もドロドロにぬかるんでるから、ビルダーガタイの全力の踏ん張りも、ジリジリと脚が滑っていく。そしてディアロスがまた一歩踏み出した時、ミリセントはディアロスに向かって剣を突きつけた。

ミリセントの目つきは敵に向けるようなギン眼で、そんなのを普段は優しいヅカ系イケメンから初めて向けられた拓也とディアロスは、蛇に睨まれたカエル状態で動けない。唯一自由になってる首から上だけをギギっと動かして、ディアロスはカスカスになった声を絞り出す。

ディアロス「ま…待った…貴公と戦う気はない…」

ミリセント「この剣はただの脅しだ。本当に君を斬ったりはしない。君には一切の傷をつけない」

ミリセント「だが、君の盾を潜りぬけ、その手に持つ鞭を叩き斬ることはできる」

ミリセント「そんなことを、私にやらせないでくれ」

へっぴり腰になった拓也がディアロスと一緒に尻餅をつくと、ミリセントはフーってため息をついて額に汗を浮かべる。そのミリセントの脇を通り抜けて、ラーヤはディアロスに近づいてから手を差し出して、ミリセントと拓也が「あっ」って顔をすると同時に二言。

ラーヤ「ディアロス様には、真実をお知りになる権利があります」

ラーヤ「知りたいのなら、ミリセント様と共に、私の手をお取りください」

これで可哀想なのは、庇った手をまた払われたミリセントだよな。2回も信じたのに2回も裏切られてさ。「ラーヤ…君は本当に…?」って、まだラーヤが排律者であることを認められないみたいだけど、ディアロスの決断は早かった。

ディアロス「…良いだろう。招待に応じてやる」

ディアロス「ホスローは血潮で物語る。それを、お前達に思い知らせてやる」

そう言ってディアロスはオレに肩を掴まれたまま、ミリセントの手を右手で取ってから、ラーヤの手に自分の左手を置いた。

66名前なんか必要ねぇんだよ!:2022/12/24(土) 03:26:48 ID:1EeinUg6

拓也「おおおぉっ!うーっす!」

いきなり光に覆われたかと思うと、床も壁も天井も真っ赤の、目が痛くなるような屋敷の中にいる。今度はなんなんだよぉ!?ってガタイで分析しているとミリセントとディアロスも入れた俺たち四人に、ちょっとキツめのお姉様ボイスがかかる。

?「大ルーンを求めし英雄よ。ようこそ、我が火山館へ」

声の方に振り向くと、そこには赤獅子城で見た騎士と、仮面をつけた僧侶みたいな女が立っていた。オレ達が仮面女を見つけたと同時に、坊主頭の兄ちゃんが後ろのドアを閉めて、全身ゴテゴテの鎧を着込んだ奴が祝福のそばに立って光を弱める。ハメられた!と気付いた時には遅かった。出口が無くなったことでオレ達の緊張感がまた最高潮に登り詰める。

ミリセント「君達は誰だ?私達になんの用がある?」

タニス「私はタニス。この館の主人だ」

タニス「ラーヤから話は聞いているよ。大ルーンを二つも奪い、あのラダーンにさえも挑んだ、英雄の道を歩みし者だとな」

タニス「できれば、貴公らの友たる、ネフェリという者も招き入れたかったが、蛮地の勇者は口より先に斧が出ると聞く。まずは貴公らと胸襟を開いておくべきと思ってな」

胸筋というワードに拓也の胸筋が反応する。人殺しといっても、殺人的な筋トレを敢行するプロ級マニア集団の意味かもしれないという可能性を見出した拓也は、自分の乳首をこねくり回して仲間であることを伝えようとするも、おふざけ一切無しのミリセントに腕を掴まれて阻止された。

ミリセント「君達の目的はディアロスか?それとも私か?」

タニス「どちらもだ。英雄たる道を目指す者は、より強く、より多い方が良いのでな」

タニス「さて、率直に貴公らの意志を聞いておこう」

タニス「我が火山館の一員となり、共に戦ってはくれまいか?」

マジ!?こんな状況で、まさかのお誘い!?
筋トレプロ級マニアの線が大当たりしてるかもしれないってまさかの事態に、オレは自分の乳首をビンビンに立たせ、全身にワクワクの鳥肌が立つ。つーかディアロスを勧誘したい奴らがディアロスの仲間を殺すなんておかしいもんな。ラニアの死体の周りにはカエル顔の宇宙人みたいな奴らがたむろしてたし、アイツらの仕業だと思うんだよな。

ディアロス「戦う?…何と戦うと言うんだ。お前たち排律者が敵と定めた黄金律は、既に砕かれ力を失っている!」

ディアロス「それとも望みは大ルーンか!?大ルーンが欲しいのなら、勝手に探していればいいだろう!?何故我らに構う!?」

タニス「惜しいな」

ディアロス「惜しいだと…?」

タニス「我らが怨敵は黄金樹の内にある。我らの望みは律そのものではなく、律を制する者への叛逆」

タニス「女王マリカに…神に反旗を翻すのだ」

また訳の分からない言葉が出てきて、拓也のガタイ考察にまたリセットが入る。マネージャーからは黄金律を治せばいいとしか聞いてなかったけど、なんか黄金律を操作してるマリカって神様がいるらしくて、コイツらはその神に逆らおうって言ってるからマジでヤバい奴らだってことは確定。でも神様から黄金律を奪いたいのは分かったけどさ、神様以外に黄金律なんて扱えるのかよ?

ディアロス「永遠の女王に、不死の神に反逆するだと…?」

ディアロス「世迷いごとも大概にしろ!とんだ夢物語だ!」

ミリセント「そもそも、何故君達は、女王マリカを憎んでいるんだ?円卓の蔵書には、女王マリカは黄金のゴッドウィンが何者かに討たれたのちに、何処かへと隠れたとあった。君達に対しては、何もしていないはずだ」

?「その何もしてないってところが大問題なのさ」

部屋の扉を閉めた坊主頭の兄ちゃんが、ミリセントにグイッと近づいてニヤニヤ顔を向けてくる。そのあとにディアロスを眺めて、拓也を眺めて、オレの頭をポンポンって撫でたあとのシメに亜人の真似をして挑発を入れてきた。あったまきた、もう許さねえからな?

67名前なんか必要ねぇんだよ!:2022/12/24(土) 21:02:03 ID:yCm/cZYo
改めて読んでみるとラニ様のドン引き振りに笑ってしまう
永いデミゴットの生でも見たことない生き物だったろうな

68名前なんか必要ねぇんだよ!:2022/12/26(月) 09:19:58 ID:HGo3XqCw
ミリセント「君は誰だ?」

パッチ「パッチってんだ。昔はフーテンだったが、今は立派な火山館の物資調達係」

パッチ「で、どこまで話した?あー、マリカがオレ達をほっといてるってところか」

パッチ「あんた、マリカがいなくなる前に、デミゴッドや神の子になんて言ってたか知らないのか?」

ミリセント「なんと言ったんだ?」

ってミリセントが言うと、坊主頭がいきなり腹を抱えて笑い出した。なんだよコイツ、チョーウゼーって拓也はイラついたけど、それはディアロスも同じで下唇を噛んでいた。ミリセントはよく冷静でいられるよな。

パッチ「ウヒャヒャッ!ウヒャヒャヒャ!あんた本当になんにも知らないでここに来たってのかぁ!?ウヒャヒャヒャヒャ!」

パッチ「ラーヤ!お前の選んだ英雄様は大した御教養だなぁ!へっへへへ…」

坊主頭に馬鹿にされたラーヤは膨れっ面のジト目で睨み返すけど、坊主頭はどこ吹く風でこっちをニヤニヤしならがら見てくる。コイツのケツマンにローション抜きの直腸どじょうプレイを仕込みたくてたまらなくなっている拓也は、その妄想だけでチンポの血流が増えていく。

パッチ「じゃあ教養のあるこの俺が、英雄様をひとつ、導いてやろうじゃねえか」

パッチ「我らが主にして、大いなる蛇であるライカード様が、女王マリカから賜った言葉を伝える!」

パッチ「ああ!デミゴッド、我が愛し子たちよ!お前たちはもう何者にもなれる!王であれ!神であれ!」

パッチ「しかし!何者にも成れぬ時、お前たちは…見捨てられる」

パッチ「そして、贄と、なるのだ…」

パッチ「これがどういう事か分かるか?神の娘息子で殺し合いして、強い奴が弱い奴を食って、それで成長できなかった奴らは、みんなお祓い箱ってことさ」

パッチ「つまり俺たちはな、マリカに捨てられてるだけじゃねえんだ。俺たちはみんな餌なんだよ。俺らよりも強い、マリカが本当に望んでる誰かのためのな」

パッチ「この火山館は、そんなくそったれなマリカに弓引くための場所なんだよ」

パッチ「どうだ?分かってくれたか?英雄さんよ」

激エロ妄想で半分くらい聞き逃した拓也は、それでもなんとなく坊主頭の言ってることに察しがついた。けど、こんなスケールのデカい話されたら、なおさら神様抜きで黄金律を動かすなんて無理に思えてくる。そもそも黄金律っていうものがオレには分かんねぇし、誰か実物見たことあんのかよ?

大ルーンっていうのは見たことあるけど、あんなバイオハザードのマークで世の中が良くなるとは思えないんだよね。アレを持ってたゴドリックだってぐちゃぐちゃの化け物じゃん!そんな奴の大ルーンで世界の法則みたいなものを治したら、みんなの見た目がゴドリックになっちゃわないのかな?
親に必要とされない哀しさは分かるけどさ、オレだったら病院に篭りきりになったお母さんを捨ててやるなんて思わないけどな。

ミリセント「だが…女王マリカは、みなに祝福を残したはずだ。大ルーンを集め、黄金律を修復することを、ただ望んでいるだけではないのか?」

タニス「たしかに黄金樹は、女王マリカは、褪せ人に祝福を与えただろう」

タニス「だがそれは、導きの使命に対して、とても小さい…故に褪せ人は力を漁り、争う。そうすることを求められる」

タニス「かつてエルデンリングが砕けたとき、大ルーンの君主たちが求められたように
、我が王ライカードは、それに憤った。分け与えられたものを漁りあう、そんな浅ましい生き方など、受け入れられぬとな」

タニス「貴公らはそれを良しとするのか?良しとするのならば、貴公の同胞たるディアロスは、何故に火山館を憎む?貴公は、その敵意ある眼を、何故我らに向ける?」

鶏が先か卵が先かみたいな話になってきて、拓也の頭はマジ混乱!こっちの思考を縛ってくるいやらしい言葉責めのSプレイが効きまくり感じまくりで、ミリセントの視線も下がってくるしディアロスの拳もプルプル震える。

ディアロス「へ…屁理屈だ…お前たちがラニアを、殺したのが悪いんじゃないか!」

パッチ「殺してねーよ、馬鹿が」

ディアロス「なっ…なに…?」

パッチ「そうだろ?ベルナール」

そしてちゃぶ台が再びひっくり返される。
火山館は拓也達を、徹底的に拓也達を翻弄する。

69名前なんか必要ねぇんだよ!:2022/12/26(月) 09:33:14 ID:HGo3XqCw
ベルナール「我らが狙いは、貴様のような腑抜けた雑魚ではない」

ベルナール「貴様を釣り餌として、排律の道を歩むに足る者を探すことが、我らの目的だったのだ」

パッチ「俺たちが欲しかったのはな、てめえの兄貴の方なんだよディアロス。英雄願望の強いお前をダシにして、てめえの兄貴を引き込むつもりだったが…まぁ、奴より強そうな姉ちゃんがこうして来てくれたから、ネタばらしってところだ」

パッチ「ラーヤがやってたことなんて、可愛いもんだぜ?リエーニエのならず者にペンダント持たせて、英雄候補様がペンダントを買い戻すかどうか試すなんてよ。それで何が分かんだ?そもそも英雄様があのエビ釣り野朗に気付かなかったら、それでおしまいじゃねえか。へへへ…」


パッチ「それによぉ…俺はリエーニエでも商売やってたからよ、知ってんだぜ?お前が何をやったのか…」


ディアロス「え…?」

話がさらに怪しい展開になってきて、拓也とミリセントはディアロスに視線を送ると、ディアロスは目を開きまくり汗流しまくり、息乱しまくりの完全焦燥状態に堕ちていた。そして拓也の頭の隅に「エビ茹で屋なんてあったのかよ!」ってノイズが走る。チョー腹減る、エビ食いたい。坊主頭はディアロスに近づいて、肩に手を回してポンポンと叩き始める。マジ?コイツ誘ってる?

ミリセント「ディアロス…君は、何か見たのか?」

パッチ「見たんじゃねえ、コイツはやったんだよ」

ミリセント「なにを…?」

パッチ「なぁディアロス、おお、ディアロスよぉ」


パッチ「お前、ラニアを見捨てて逃げたろ?」


坊主頭の言葉責めが心にクリーンヒットして、ディアロスはその場に崩れ落ちて犬みたいな四つん這いの姿勢に入る。ミリセントは後ろに二歩くらいよろめいたけど、オレは「ああ、やっぱり」って感じでそんなに驚かなかった。なんとなくそんな気がしてたんだよな、だからディアロスに触れづらかったんだな。ちょっと触れたら薄皮一枚が剥がれて、剥き出しの嫌な真実がボロンと出てくる予感があったんだぜ。

ディアロス「ち…違う…」

パッチ「何が?」

ディアロス「なっ、何がって…」

パッチ「何がだよぉ、何が違うか言ってみろよ。な?言いたいことがあるならよ、言って楽になろうぜ?」

ミリセント「やめろ…もういい分かった…ディアロス、君は何も言わなくていい」

パッチ「よくねーよ。コイツのやったことが、女王マリカがいかにクソかってことの証になるんだからよ」

パッチ「な?そうだよな?」

坊主頭に尋問されて、ディアロスは子犬みたいにプルプル震えてる。その様子を見てドキドキするって、ヒーロー陵辱だぜ!予想外の激エロなシチュエーションに拓也のマラは、拓也の罪悪感をも感じ取って即勃起!でもミリセントに軽蔑されたくなかったから、オレはチンポがズボンを盛り上がらせる瞬間に、両足を一瞬開いてチンポを捕獲、そのままケツの方まで持っていって尻尾状態にさせる。ミリセントの視線はディアロスとハゲにしかいってないからセーフだぜ。

パッチ「そうかそうか、君はそういう奴なんだ」

パッチ「分かったよ。言いたくないなら無理には言わせないよ。俺もそれほどの悪党じゃないからな」

パッチ「俺が代わりに言ってやるよ」

ディアロス「やめろーっ!」

ディアロスがいきなり吠えてハゲに殴りかかる。でもハゲはパンチをヒョイとかわして、パンチを外したディアロスの足を払って転ばせる。転んだディアロスは顔を床に打ったらしく、鼻血を出しながらハゲの脚にしがみついていくけど、ハゲはディアロスの顔を蹴ってまた転がす。

ミリセント「よせ!」

パッチ「何がだよ。殴りかかってきたのはコイツだぜ?」

そう言いながらハゲはディアロスに近づいて、腹蹴りの追い討ちを入れていく。ミリセントは拳を握って震えてるけど、ハゲの言葉に一理があると思ってるのか、ハゲを殴らずに言葉で止めようとする。でもハゲは蹴りをやめない。

70名前なんか必要ねぇんだよ!:2022/12/26(月) 09:59:19 ID:HGo3XqCw

ミリセント「やめろ!そこまでする事は無いはずだ!」

パッチ「あるね!コイツはライカードが決めた館の約定を破った。不戦の約定をな」

パッチ「俺は約定破りに罰を与えてるだけだぜ。それに俺の蹴りなんざ効いちゃいねえよ。ホスローの家の立派な鎧があるからな」

パッチ「それでもどうしてコイツは立たないと思う?」

鎧に靴が当たるガシャンガシャンって音が響いてる部屋で、丸くなってるディアロスは起き上がらずに蹴られ続けてる。顔は手で隠れてて見えないけど、顔を隠したその手は震えていた。

パッチ「コイツ自身分かってるのさ。自分はこういうことをされて当然の奴だってな」

パッチ「従者の忠告を無視して、レナラの大ルーンを狙う野心的な英雄を気取った阿呆の末路がこれだ。ラニアはしろがね人に斬られて、助けてって叫んでたのによ。そいつを見捨ててコイツは逃げたのさ」

パッチ「俺たちがラニアを殺しただぁ!?馬鹿言えよ!殺したのはディアロス、てめぇじゃねえか」

パッチ「ラーヤからの招待を受けたのも、ラニアを見捨てたてめぇを認めたくねえから、英雄になろうとして俺たちに縋りついただけだ。汚れたてめぇを忘れたかったのさ」

パッチ「戦に出た事なんざ一度も無い、ツルツルおててのおぼっちゃまらしいやり方だよなぁ?」

一際デカい音が鳴って、ハゲは蹴るのをやめて一息つく。
ミリセントは震える自分の手をぎゅっと握ったあと、ディアロスに近付いて肩を貸す。

ミリセント「ディアロス…君ってやつは…」

ディアロス「うっ…うっ…」

起き上がったディアロスは涙出まくり鼻水出まくり、鼻血も出して泣きまくりで、その顔を見た拓也のチンポも罪悪感で一気に激萎え。さっきまでの自分が恐ろしく恥ずかしくなってきて、ディアロスと目を合わせることができない。チョー最低だ、俺って。そしてそんな有り様のディアロスの背中に仮面の女が言葉をかけた。

タニス「ミリセントよ、これで知れたことだろう」

タニス「女王マリカは、弱き者に容赦はしない。その者の従者を斬ったしろがねの者も、黄金律に居場所を奪われ、さまよう人狩りと堕した者達の一人だ」

タニス「女王マリカの黄金律を良しするということは、ラニアを斬ったしろがねや、我らにすがるディアロスのような者を、数限りなく生み、強者の贄とすることを肯定することに繋がる」

ミリセント「だから…だから君たちが、正しいとでも言うのか…?」

タニス「正しさは問題ではない。我らは黄金樹に弓引き、女王マリカの望む生命の宿運を、その毒牙で冒涜する者」

タニス「女王マリカが共喰いを強いるのならば、我らは喰い合いに乗じ、喰い合いを強いる者を討ち破るだろう」

タニス「我らは女王の流儀に添い、女王を喰らうのだ」

堂々と言い放つタニスにミリセントは軽蔑したような睨みで返すと、祝福の前に立っているゴテゴテ鎧の騎士を押して祝福に触れようとする。でもディアロスは、続いてかけられたタニスの言葉に誘われてストップ。ミリセントも足を止めた。

タニス「ディアロスよ、貴公もマリカの流儀に流れるのか?」

ディアロス「私は…私は、もう、どうでもいい」

ディアロス「何も知らん…知らずにいたい…」

タニス「ラニアを取り戻せるとしたら?」


タニスからのいかにも裏がありそうな提案に、ディアロスは背中を少し跳ねさせたあとにタニスの方に向き直る。なんか分からないけどヤベー!って気がして拓也はディアロスの肩を掴むけど、眼を見開いてタニスを見てるディアロスの眼中には入らなくて、手を払いのけられた。絶対ロクでもない話を持ちかけられてるぜ!

78:名前なんか必要ねぇんだよ!:2022/07/04(月) 18:58:20 ID:.GwA2.pM

ディアロス「今…なんと言ったのだ…?」

タニス「環樹の法は、貴公も知るところであろう?」

ディアロス「環樹…」

タニス「我らが黄金律を喰らい、マリカの意志無き律の力を振るえば、ラニアの生命を黄金樹に巡らせることも可能だろう」

タニス「貴公のラニアは、新たな身体を得て、また貴公に微笑むのだ」

ハメられる!
確信があった拓也は慌ててディアロスを引き止めようとするけど、「無粋な真似はすんなよ亜人」ってニヤ顔のハゲに両手を背中に回されて拘束される。ふざけんな!やめろ馬鹿!って拓也の声もディアロスに無視されて、頼みの綱はミリセントだけ。でもミリセントは何かに耐えるかのように拳を固めてギン目で仮面女を睨んでるだけだ。睨んでないでなんかやってくれよ!不戦の約定なんて知らねーよ!

ディアロス「か…帰ってくるのか?…ラニアが、また…?」

タニス「そうだ。奪われたものをマリカから取り戻し、黄金樹から取り戻すのが、我らの歩む英雄の道」

タニス「貴公も望むなら、その道を歩みたまえよ」

ディアロスの目からまた涙が流れる。ヤバいコイツ完全に心が折れちゃってる!
身体をくねらせてからハゲの顔にほぁーって息を吹きかけると「コ゜ッ!」って悶絶を始め、拘束が緩んだ隙に拓也は脱出。でもゴテゴテ騎士に腹筋を鷲掴みにされて止められる。拓也の息をくらえっ!てまた息を吹きかけるけど、ゴテゴテ騎士は怯むどころかビクともしない。その間にもディアロスは仮面女に近づいていく。

ディアロス「本当に…帰ってくるのか?…謀りではないんだな?」

タニス「約束しよう。我が手を取れば、貴公の前に英雄の道が開かれるだろう」

タニス「そして我が王に見え、栄光へと浴するのだ」

ああもうダメだ!やっちまう!叫び出したい拓也は腹筋をガチガチに握られてて全く声がでない!ミリセントなんとかしてくれよ!って願いも無視されてミリセントは動いてくれない。そしてディアロスは暴れる拓也に振り返ることなく、仮面女の手を取った。

71名前なんか必要ねぇんだよ!:2022/12/28(水) 04:54:58 ID:xUo3WCY2
相変わらず面白いっすね
本家もdlc、出せるよな?
ウッス!AC6なら来年中に出せまっす!

72名前なんか必要ねぇんだよ!:2022/12/29(木) 08:23:28 ID:eSxl5OGY
生かされず殺されるクリスマス  投稿者:投稿者

やっとハードSすぎる年末最後のひと仕事が終わったぜ。
今はぐっすり寝て、年末休みは投稿頑張るぜ。

73名前なんか必要ねぇんだよ!:2022/12/29(木) 14:18:42 ID:eSxl5OGY


…はずだった。

タニスの掌の上には、ディアロスの手のかわりに、ふやけた花びらが乗っていた。仮面女は眼を見開き、ハゲ頭の男は壁にへたり込んで、拓也の腹を掴んでいた騎士と、仮面女の隣に立つ騎士は緊張した構えで武器なんか構えてる。全員の目線がミリセントに奪われて離れない。そして驚愕の表情を浮かべるラーヤの視線の先からは、桃色の蝶が飛んでいた。


ミリセント「待て」


ミリセントの雰囲気は別人のように一変していて、髪はふわりと浮き上がり、義手の隙間からは何匹もの蝶が飛び立っては部屋を巡りながら形を崩して、炭みたいになって落ちていく。あたりには酸っぱいような甘いような訳わかんねー香りが立ち込めて、拓也はその香りに覚えがあった。
ケイリッドで嫌というほど嗅いだ、あの香りだった。

タニス「なっ…なんだと…」

ミリセントのあまりの変わりようにタニスもディアロスも手を下ろして、ミリセントの方に向き直ってる。ミリセントに武器を構える二人の騎士も肩で息をしているからメチャクチャ緊張してるのが分かるぜ。オレも面食らって動きをピタッと止めて、ディアロスのいる方にも駆け寄れない。

ミリセント「ディアロス…望んで英雄になろうと、英雄に祭り上げられようと…英雄の行き着く先には、勝利も栄光も無い」

ミリセント「あの破砕戦争に…私とラダーンの間に…勝利と栄光が無かったようにな」

圧倒的すぎる説得力を見せつけられて、ディアロスはミリセントの前に膝をついて、力無く床に手をついてうなだれた姿勢になる。タニスはわなわなと立ち上がってミリセントに質問を絞り出す。

タニス「き…貴公、何者だ…?」

タニス「なにゆえ…見てきたように…そのようなことが言える?」

ミリセントの髪が降りて義手からの蝶の羽ばたきも止まると、甘い香りも消える。
ミリセントは浅いため息をついてから言い放つ。


ミリセント「私はエオニア沼のミリセント。朱き翼の騎士、欠け身のマレニアの分け身だ」


誰だって意識がぶっ飛ぶような答えを聞かされて、タニスは腰を抜かして尻餅をつきそうになったところをデカ騎士に支えられる。ハゲは目をガン開きで「マジかよ…夢なら醒めろって…」と呟いて、ゴテゴテの騎士はハーっとため息をついて武器を下ろした。

タニス「マレニア…あのラダーンと相討ったのは、貴公なのか…?」

ミリセント「君達の言い分は分かる。なぜ英雄を求めるのかも。だが…君たちの言う英雄達こそが…」

ミリセント「きっと、私のような英雄達こそが…君たちを虐げ、生命への冒涜を強いる、こんな世界を作ってしまったんだ」

タニスに語りかけるミリセントの声は震えてた。
前世の自分達がやった事のツケを、目の前にいるヤツらが払っていることに心を痛めてるんだろうけど、ミリセントはマレニアじゃないんだから、なんでも背追い込まずに気にしない方が良いと思うんだよね。なんてことは、気にしてる本人には絶対言えないっていうエチケットが拓也の口を塞いでる。下手な慰めをかけられると余計に傷つくし、原爆の父ことオッペンハイマーに、広島長崎の核爆発はお前に責任はないぜって言っても、顔真っ赤にして泣いたり怒ったりするだけだ。

ミリセント「黄金律に反目するのなら、そんな英雄なんかに、どうかならないでほしい。求めないでほしい」

ミリセント「君たちの望みは、奪い合いの連鎖を破ることのはず。連鎖にとって代わることじゃない」

ミリセント「それとも、君たちの望みは、ただ奪う側に回りたかったということなのか?」

火山館の女城主は俯き気味になって、何も言い返さない。
ラーヤはそんなタニスに近付く。

74名前なんか必要ねぇんだよ!:2022/12/29(木) 14:54:09 ID:eSxl5OGY

ラーヤ「タニス様…どうかお答えください…」

ラーヤ「我らが火山館は、世界喰らいのライカード様は、間違っていたというのですか…?」

ラーヤ「お願いです…どうかお教えください…このゾラーヤスを導いてください…」

タニスに近付いたラーヤは手を取って、自分の頬にあてる。その手はラーヤの頬を撫でる。オレはカミングアウト特有の空気にトラウマを刺激されるわ、ミリセントがなんか別人みたいに見えてくるわで頭が混乱してくるし、デカストレスで全身鳥肌立って吐き気を覚えてくる。

タニス「ゾラーヤス…許してくれ」

ラーヤ「!」

タニス「ライカード様は、世界喰らいの蛇となり、歪んでしまった」

タニス「そして私は…そのライカード様を、愛してしまったのだ…」

タニス「たとえライカード様の望みが、今やあまねく者をただ冒涜し、喰らい尽くすことであったとしても…私はあの方から離れることはできぬのだ…」

ラーヤ「ああ、お母様…そんな…」

ラーヤがタニスの胸に顔を埋めて震えると同時に、拓也も罪悪感で胸がキュウキュウ締まってくる。家庭崩壊の瞬間を全て見てしまった拓也の頭に、お父さんとお母さんの喧嘩とそこからの離婚の風景がフラッシュバック。その場に崩れ落ちてハァハァ息乱していく。俺たちがここに来たせいで、今まであったラーヤなりの幸せが音を立てて崩れていくことが申し訳なくなってくる。誘ってきたのはラーヤだけど、本当のことをラーヤは知らなかったんだよ。

タニス「ミリセント…ディアロス…どうやら、見ての通りだ」

タニス「やはり冒涜の行く末は…無様な最期であるらしい…」

タニス「もはや、我らは貴公らを止めぬ……元の旅路に戻るといい…」

タニスからの言葉を聞いて、解散を始めたのはオレたちじゃなくてハゲ頭の男だった。
ハゲは鍵を開けて扉を全開にすると、ゴテゴテ騎士に「どこへ行く?」と言われても旅支度をやめない。

パッチ「元のフーテンに戻るんだよ。タニスは意気を折られちまったし、ライカードが狂ってることまで認めちまいやがったしな。火山館はおしまいさ」

パッチ「しかもエルデ最強の英雄の一人に、英雄になるな、求めるなって言われちゃ、もうどうしようもねえだろ?」

パッチ「ただ奪う側に回りたかった。大層なお題目の中身は、まさしく俺の性根と変わらん有り様だったわけだ。それならこんなくだらねえ最期も、相応ってやつさ」

パッチ「あばよ」

生意気言って去っていくその背中は、妙に力が抜けてて寂しげだ。ミリセントは拓也とディアロスを立たせてから、祝福に触れて祝福をピカっと光らせて使える状態にする。でも円卓に戻らずにラーヤの方へ歩いて行った。

ミリセント「ラーヤ。君には、本当にひどいことをしてしまった」

ミリセントに話しかけられて、ラーヤが泣き顔をミリセントに向けると、ミリセントは一瞬目を伏せて顔をそらしたけど、また向き直る。

ラーヤ「英雄様、私は…」

ミリセント「もう、私の声も聞きたくはないだろうが…」

ミリセント「これでもう会う事も無い…だから今、言わせてくれ」

ミリセント「君がいない円卓は…前より、寂しく思うよ。…すまない…」

それだけを言い残して拓也たちの方に戻るミリセントに、ラーヤは一瞬手を伸ばしかける。
ミリセントの手はそのまま祝福に触れて光を強めるけど、ミリセントが何かに迷ってそうな顔をしてるせいなのか、中々祝福の光が広がらない。ラーヤはタニスから離れてミリセントを見てから、またタニスの方を見る。次の瞬間祝福が光をグッと強めて拓也達を足元から照らし始める。転送の時間だぜ。ラーヤはまたミリセントの方を見ると諦めたみたいに視線を落とした。

そのラーヤの背中をタニスが押した。ラーヤはよろめいてミリセントに抱きとめられて、祝福の光がフッと収まる。意外な展開に拓也とディアロスは驚いたけど、一番驚いたのは多分ラーヤとミリセントだよな。

75名前なんか必要ねぇんだよ!:2022/12/29(木) 14:58:50 ID:eSxl5OGY

ラーヤ「タニス様…!?」

タニス「ゾラーヤス。お前は、私の知らない英雄を見た」

タニス「古い我らが、新しき時代の明星に追いつくには、いささか肥え太りすぎたようだ。私はライカード様とともに、お前を見守っているよ」

ラーヤは驚いた顔でミリセントを見るけど、ミリセントも同じようなリアクションを返すしかない。こんな展開は予想外すぎて拓也も置いてきぼりでもうわけわかんねー!

ミリセント「い…いいのか…?」

タニス「ああ、私のゾラーヤスはそれを望んでいる。私がその子に道標を示せないのなら、私とは異なる者の元で、経験を積むべきだ」

タニス「もっとも、そこのディアロスには不満かもしれぬがな」

ディアロス「え…?」

ミリセントとラーヤの、どうしようって感じの顔がディアロスに向く。
「私は…その子をどうするかなんて事に、口出しはできないよ…」って、まぁそう言うしかないよなって感じのことディアロスは言う。ラニアを殺したのもしろがねの者って奴なんだし、むしろディアロスは前にラーヤにピンタしたことを謝るほうなんだよね。あの時はラニアの死を他人のせいにしたかったんだろうけどね。

タニス「礼を言う。ゾラーヤスのことを頼んだぞ」

ミリセント「わ…わかった。ラーヤの命は、私の命に懸けて護ると誓おう」

ラーヤ「そんな、タニス様…私ひとりでは、心元ありません…」

タニス「案ずることはない。お前の見つけた英雄には、蛇には無い翼がある。翼は我らを超え、王を超え、今やマリカとその呪いたる、漁り合いの定めさえも超えようと羽ばたいている。ゾラーヤス。だからこそ、お前は行くのだ」

タニス「私の可愛い娘よ」

タニスがミリセントに向かって頷くと、ミリセントは一瞬躊躇してから祝福に触れる手に力を入れる。祝福からの光は強まって、火山館の景色を円卓の景色に塗りつぶしていく。そして完全に景色が円卓の物になる前に、タニスは仮面を外してラーヤに微笑んだ。


ラーヤ「は、はい!行って参ります!お母様!」


光が消えて、完全に景色が円卓に変わる。
ラーヤは寂しそうな顔をしていたけど、すぐにミリセントに向き直ってお辞儀をした。

ラーヤ「ご覧の、通りです…私は、火山館を離れました」

ラーヤ「今より私…ラーヤは、英雄様に付き従います」

ラーヤ「良き旅路を、共に歩めますよう…」

緊張するラーヤの挨拶を遮って、ミリセントがラーヤの手を両手で包む。いきなり現れたミリセントがラーヤと握手するものだから、それを見ていたマネージャーが、円卓で見つけてきた果物を落とした。見たこともないマヌケな顔で笑ったぜ!

ミリセント「英雄ではないよ。私のことなら、ミリセントと呼んでくれ」

ラーヤ「英雄様…」

今日はミリセントとラーヤが友達になって終了。
火山館でドカドカに蹴られたディアロスが可哀想だったけど、鎧が堅かったのはマジだったらしくて鼻血以外は完全無傷だったぜ。これで面倒な奴らとの関係も切れてハッピーエンドだよな。ラーヤは二人は主従の関係だって言うけど、ミリセントはこれから苦楽を共にする仲間だって言うから、もう適当になってオレは友達扱いすることにしたぜ。探索行くたびに激ヤバイベントが盛りだくさんだから、エルデの地ってマジにしんどすぎるぜ!女王マリカってチョーSだよな!

76名前なんか必要ねぇんだよ!:2022/12/29(木) 15:07:42 ID:eSxl5OGY


しろがね村最終報告   投稿者:ビルダー拓也


火山館から戻って来て20分以上?30分以下?の時間が経って、拓也が円卓の真ん中でローデリカに霊感占いをしてもらってる頃、円卓の大祝福からバツの悪そうな顔のブライヴと、血まみれガンギレ眼で顔を真っ赤にしながら斧を構えるネフェリが現れた。

ネフェリ「義父上!!」

さっきまで平和だった円卓の空気が一変。ドカドカ早歩きでギデオンの部屋に向かうネフェリを、どうしたんですか!?ってマネージャーは引き止めようとするけど、ネフェリが片手でマネージャーを突き飛ばして転ばせたから、みんなの目の色が緊急事態モードに激変。ローデリカも眼を見開いて、マジかよって感じで両手で口元を覆う。

ミリセント「ネフェリ、待て!何があった!?」

ブライヴ「まず斧を下げろ。円卓では不戦の…」

そこまで言ったブライヴに行手を阻まれたネフェリは、今度は肩でブライヴを押し退ける。
おい!とその肩を掴んだブライヴの鼻先を、血まみれの斧がチョースピードで通過する。

拓也「ヤバっ!」

ミリセント「あぶない!」

ブライヴ「なっ、何をする!」

ブライヴはネフェリから飛んで離れたけど、ミリセントは逆に駆け寄っていってネフェリを追った。でもミリセントが追いつくより先に、ネフェリの斧がギデオンの部屋の扉をぶち破っていた。

ミリセント「ネフェリ!?」

ギデオン「はぁ…騒々しいぞ。たかがしろがね人ではないか」

部屋の中にいたギデオンは、相変わらず何かを知ったふうに、もしくは予想してたみたいな口ぶりでテンションを全く変えずに、顔も向けないままネフェリに話しかける。円卓に帰って来ても面倒ごとが巻き起こって心が休まらないぜ!

ネフェリ「たかが?…あれらは、貴方の救いを待つ民であったはずだろう!?」

ギデオン「しろがねは命ではない。それと似た働きを持つ、意志のある土くれのようなものだ。土を砕いて何故悪いのかね?」

ネフェリ「!!」

ネフェリは眼を見開いたまま、予想外の答えが返ってきたみたいで、何も言わずに斧を持つ手に力を入れたままで止まってる。何が起こってるのか今回も全く分かってない拓也は、立ち尽くすネフェリをマネージャーとミリセントに任せて、鼻が切れてないかを確認しているブライヴに訳を聞きに行った。

拓也「ちょっと、どうしたんすか?なんかヤベーことになってますけど」

ブライヴ「はぁ…あのギデオンという男に、ラダーンから大ルーンを奪う手立てが無いか聞くと、リエーニエのしろがね村というところに行けと言われてな」

ブライヴ「ギデオンが言うには、その村には貴重な物があるはずらしくてな。何者かに襲撃されて壊滅した今も、その貴重な物があるかもしれんという話だったんだ」

ブライヴ「それでだ…実際に行ってみれば、たしかに村は壊滅はしていた。大勢死んでいた。酷い有様というやつだ」

ブライヴ「だが生き延びた者が一人いた。そのしろがね人はアルバスという名の老人で、村の村長をやっていたらしいんだが…」

そこまで言ってから、ブライヴは深く溜め息をついたあと、これから喋る話の結末に心底ウンザリした顔を見せてきた。

ブライヴ「…その老人が言うには、百智卿のしもべ達が、村を襲ったらしいのだ」

拓也「は?」

またしても理解が追いつかなくなった拓也の耳に、ネフェリの叫び声と、ミリセントとマネージャーの大声が入ってくる。ローデリカはいきなりのコトで事態が飲み込めてないラーヤを奥の部屋に連れて行った。

77名前なんか必要ねぇんだよ!:2022/12/29(木) 15:09:54 ID:eSxl5OGY

ミリセント「落ち着くんだネフェリ!暴れるな!もう全て終わってしまったんだ!」

ネフェリ「私は貴方を信じていたのだ!貴方は皆を導き、弱きを助ける王になると誓った!お忘れですか!」

マネージャー「ブライヴさん来てください!ネフェリさんを連れ出してください!」

ブライヴ「ギデオンめ…」

拓也と話していたブライヴは一言呟いてから、ギデオンの部屋に駆けていく。そのあとに呆然としたオレの目の前で、涙で顔をくしゃくしゃにしたネフェリがギデオンの部屋から三人がかりで引きずり出されていく。ギデオンは部屋から出ると、壊れたドアを眺めはじめる。

ギデオン「すまないことをしたな、ネフェリ」

ネフェリ「!」

ギデオンの謝罪を聞いてネフェリは騒ぐのをやめた。ミリセントも、マネージャーもブライヴもその場に固まる。やっぱり何かの手違いだったんだよなって胸を撫で下ろしたかったけど、手違いだったらネフェリにかけた次の言葉が「生存者が居たとは予想外だった」にはならないんだよね。

ギデオン「やはり、あのような者たちなど信じず、初めからお前を騙し、村を襲わせるべきだったのだろうな」

ネフェリ「…義父上…」

ギデオン「おかげで忌み潰しを一人と、いくつかの兵と、どうやらお前も失ってしまったようだ」

ギデオン「円卓のドアは自然と元に戻るが、手駒というのはそうはいかぬ」

ギデオン「ネフェリ。お前は疑いを抱いた。もう用済みという訳だ」

マジかよぉ!コイツチョーSどころじゃねーよ!
謝るのはいいけど、他の対応が最悪なギデオンに拓也が怒りでマジ狂い!村を襲って人を騙してしかも娘を見捨てるとか、コイツ完全に悪党に堕ちたな!長い人生で初めて全身の筋肉が怒りでパンプする拓也に快感なんてまったく訪れない。ネフェリの義父じゃなかったらゴドリックに頼んで、腐敗ゾンビのチンポを二つ用意してからギデオンのクチマンとケツマンに接ぎ木させて、未来永劫腐敗ガン掘りフェラチオ連結プレイをさせてるところだぜ!


ブライヴ「お前…」

マネージャー「あなた…あなた何言ってるんですか!?頭おかしいんじゃないですか!?」

ギデオン「くだらん」

マネージャー「くだっ…!?」

ギデオン「凡愚の意志など、忌み者の角にも劣る害悪だろうに」

ネフェリ「凡、愚…?」

ミリセント「やめろ!自分の娘だぞ!しろがね人を殺戮し、娘を捨ててまで何を得るつもりだ!」

ギデオン「智識以外に得るものがあるのかね?」

ミリセント「他にもあるだろう。あなたが大切にすべきものは…」

ギデオン「無い」

初めて見るミリセントのブチ切れた顔に拓也はおどろいた。火山館でも思ったけど少しづつ感情的になってきてる気がするなりね。でももっと驚くしかない言葉がギデオンのクチマンから聞こえてきたせいで、拓也の思考はローディング状態に入る。会話はできても話が通じない相手に、ミリセントとオレも含めて、ギデオンの目の前にいる全員が無力になった。

ギデオン「識るべき智識に勝るものなど、この世のどこにあるというのかね?」

ギデオン「そのような物は私は識らぬ。私が識らず、識りたいとも思わぬ物ということは、それはこの世に存在しない物だろう」

ブライヴ「…お前、何を言っているのか分かっているのか?」

ギデオン「私は事実しか話さんよ。例えばマネージャー、君に聞こう。君は私からの智識もなく、この円卓の現状を作り得たかね?」

チョームカつくやり口をいきなり展開するギデオンに、拓也の怒りは爆発寸前だぜ!そんなのわざわざ答えさせなくたって、マネージャーがどう思ってるかなんてお前もう分かってるじゃねーか!怒りのギン目で拓也はギデオンを睨みつけるけど案の定無視される。無視されるのには慣れてるけど、今のコイツにだけは無視されたくねー!

78名前なんか必要ねぇんだよ!:2022/12/29(木) 15:21:58 ID:eSxl5OGY

マネージャー「…無理でしたね」

ブライヴ「おい!」

ギデオン「その通りだ。私からの智識が無ければ、君たちはいまだにゴドリックから奪った大ルーンに、どのように力を呼び戻すかで右往左往していただろう。智識無き偶然がもたらしたものにしては、それでも多大な成果であると言えるがね」

ギデオン「ブライヴ、君がこの円卓に居座るのも、今よりずっと先になったのではないかね?」

ギデオン「ミリセント、君にいたっては、ケイリッドで死んでいたはずだ。金の針は円卓の奥深くに埋もれ、君を刺すことも無かっただろう」

ミリセント「…その言い分は、卑劣じゃないか…」

ギデオン「何を基準にかね?」

ミリセント「そうやって、いつまでも私達を値踏みしているがいい…あなたは何物をも識るかもしれないが、皆はあなたを識ろうとは思わない」

ギデオン「何を言うのかね。値踏みの必要は無い。価値ならすでに決まっているし、君たちの価値は限りなく無いに等しい」

ミリセント「なっ…」

そこまで言われると、怒りを通り越して拓也はもう飽きれるモードに入ってる。
あまりにも話が通じなさすぎると上手くいかないオナニーをしたチンポみたいに、怒りも最高潮を迎えながら維持が出来なくて萎えていく。今までネフェリはどうやってこんな頭イっちゃってる奴と付き合えてたのか、無性に気になってくる。

ギデオン「命とは智識の器であり、この円卓は接ぎ木であり、この私は幹であり、君たちは単なる接ぎ枝にすぎない」

ギデオン「智識が入るのであれば、智識あるものが亜人であろうと卑人であろうと、混種や褪せ人、しろがねだろうと構わん。しかし転ずれば、智識を持たぬそれらには価値など微塵も無い。しかるに智識の無い者は、皆等しく価値が無い。生きようが死のうが私にとってはどうでもいいことだ」

ギデオン「そしてこの円卓では、英雄と呼ばれる者が現れては消えていく。君達もそれらのひとつに過ぎぬ。それとも今この時、この人員で形作られる円卓こそが特別だとでも、本当に思っていたのかね?」

ギデオン「そんなものはくだらぬまやかしだ。君達より優れた英雄はいくらでもいた。彼らも私の智識を求め、功をなし、死んでいった。残るのは智識を保有するこの私だけであり、そこにまた君達が現れ、私の智識のもとに功をなした」

ギデオン「そして次に君達が死のうと、それは私の識るとおり、私には関係の無いこととなるだろう。私は次に来る接ぎ枝に智識を与え、それが亜人だの混種だのであろうと、有効に使い切るのみ」

ギデオン「君達で言うのなら、例えばマレニアの分け身はミリセントだけではない。ミリセントが私に協力しないのであれば、他の分け身を連れてくればいい。ネフェリが使えなくなったのであれば、他のホーラ・ルーの直系を連れてくればいい。蛮地の王は子を多く成したのだからな」

ギデオン「ローデリカが死ねば私が霊を視よう。鍛治師が死ねば私が英雄に武器を与えよう。祈祷が欲しくば私が祈り、魔術が欲しくば私が伝授し、使命のために影従が欲しくば、二本指から授かる術を私が探してやろう」

ギデオン「つまりこの円卓において、価値ある者は私ひとりだけなのだ」


ギデオンは一息に言い切ると、部屋に戻って、また本を読み漁り始める。
そしてギデオンの言う通り、ギデオンの部屋のドアは勝手に元に戻っていって、奥に見えるネフェリが散らかした本も元の位置に映画の逆再生みたいに戻っていく。ギデオンが空中に手を差し出すと、その手に本が移動してくるくらい、ギデオンは物の戻り方を全て知っていた。

ギデオン「マネージャー君、茶をもらえるかね」

そしてギデオンは毎日繰り返しているように、マネージャーにお茶を要求。
「従者を愛さぬ主など、主ではないな」呆れたブライヴはそう吐き捨ててから奧の部屋に歩いていく。ネフェリはその場に崩れ落ちてから、円卓にいる誰もが聞いたことが無かった嗚咽を漏らし始めて、ミリセントはネフェリの背中を抱いて、せめて痛みは共有したいと願っているみたいだった。

マネージャー「茶ぐらい自分でくめ!このっ…!」

マネージャーはガニ股で靴を脱いで

マネージャー「バカ!」

ギデオンの部屋のドアに思い切り投げつける。
拓也はそんなみんなの様子を、ネフェリが親に捨てられるのを、黙って眺めていることしかできなかった。

79名前なんか必要ねぇんだよ!:2022/12/29(木) 15:26:37 ID:eSxl5OGY


【狭間の地・円卓・酒・ネフェリの再出発】


胸糞が悪い昨日が明けて、今日はダルな体で昼から円卓行って、マネージャーはどこ?ってトープスに聞くと奥の食糧庫に行って昨日から飲んでるらしい。あー、これ、今日は探索は無しかなって思いながら向かう。そしたらギデオンに捨てられて一晩中ずっと泣いて、泣き疲れて壁際でぐったりしているネフェリに遭遇。

拓也「う…ウッスウッス…」

ネフェリ「…ああ、拓也か」

ネフェリ「…情けないことだが…まだ心が乱れているんだ…」

ネフェリ「…本当に、情けない…ディアロスに、弱さを受け入れろと言った私が、このざまだ…」

ネフェリの疲れ切った顔には涙の跡が残ってて、痛々しくて眼を逸らすと、奥の酒樽の壁の裏から裸足のマネージャーが登場。だすだすと音を立てて乱暴に歩いて、酒樽の前に立ってからコップに酒を注いでそれを一気に飲む。そのあと拓也を赤ら顔のジト目で一回見ると、また酒をくんでコップで一気にやる。話しかける雰囲気じゃねーなって思った拓也が引き返そうとすると、背中にマネージャーの声がかかる。

マネージャー「ちょっと、拓也…用があるから来たんですよね?なにか言いなさいよ」

拓也「う…うっす。今日は探索はしないって事で良いのかなって…」

マネージャー「ああ?探索?知らないよ、そんなの」

そう言ってから、マネージャーは床のカーペットの上に寝っ転がって、床に転がってる酒瓶を掴んで飲み始める。ヨレヨレの口からは酒がこぼれてて、これ相当キてるなって見たままで分析。ネフェリに「…また吐くぞ…そんな飲み方すると」って言われると、糸で無理矢理起こした人形みたいにフニャフニャで立ち上がる。

マネージャー「あなた、他人の心配なんてしてる場合?あなた完全に被害者なんだから、被害者は被害者らしく、こういうことされて嫌だったとかムカついたとか、言ってりゃいいんですよ」

マネージャー「ねー?拓也?」

フラッと寄りかかってくるマネージャーに絡まれて、拓也は反射的に「うっす」と返事。オレにこんな絡み方するとか立派なアルハラだよな。マネージャーのボロボロになってるヤケ酒エンジンにはまたスロットルが回って、マネージャーは完全に酒ウケモードに入る。

マネージャー「第一おかしいでしょ?なぁにが百智卿よ。あんたが何もかも知ってるなんて誰が証明すんの?全部知ってるなら、あんたが読んでるその本はなんなの?えーっ?」

拓也「そ…そうっすよ!アイツはマネージャーの本名だって知らねーくせによ!」


マネージャー「知ってるよ」


今日一発目の衝撃の事実に、拓也もネフェリも一発で視線奪われてマネージャーに釘付けになる。
マネージャーの愚痴スイッチは完全に押し込まれて、エンジンがフルスロットルで周りだす。

80名前なんか必要ねぇんだよ!:2022/12/29(木) 15:31:52 ID:eSxl5OGY

マネージャー「あいつ、私と拓也がここに来た日の夜に、私のバッグ漁って携帯見てたんですよ。パスワードもどうやって開けたんだかね。多分財布とかも見られたでしょうね」

拓也「マジすか…」

マネージャー「だからアイツ、私の本名、年齢、性別、住所、郵便番号、全部知ってるし、多分だけど、私の友達の番号も全部知ってる。アプリも全部見られたと思う」

マネージャー「漁ってるところを見た時は、ああ、ケータイが珍しいんだなーって思って、そのまま寝たけど、次の日の朝に本名で呼ばれて、日本では君をなんと呼ぶのかね、葦の国と日本の違いを教えてもらえないかねとか言われたんだよね」

マネージャー「それだけならただの変態で済むけどね、記録するためにやったんでしょうけど、アプリとか死にデータとか、ゴミ箱まで全部整理されてたんだよね。おかげで今の携帯、めちゃくちゃ使いやすいの」

天才なのは分かるけどこの気持ち悪さはなに!?マジで倫理を損ねてます!現代日本では一生牢屋から出しちゃいけないタイプのギデオンに、拓也もあらためて引きまくり。「義父上ならやるだろう…特別な祈祷さえも、半刻あれば使いこなせるのだからな…」なんてネフェリは慣れちゃってるけど、ギデオンってこういう奴だから円卓にいるんじゃなくて、こういう奴だから二本指が円卓に隔離してる気がしてきた。

マネージャー「はぁー…アイツの異常っぷりをその時に警戒しとくべきでした。協力してもらえれば元の世界に早く帰れるかもとか、思わなきゃよかったですよ」

ネフェリ「…だが、義父の助力が無ければ、私達は…」

マネージャー「ここまで出来なかったって言うんでしょ?あなたのそれ、ストックホルム症候群なんじゃないの?酷い目に遭わされたのになんで庇うの?」

ストックホルム症候群なんて言っても分かんねーよって思ったけど、ネフェリは察しがついたみたいで「私は病気なのか?」って聞いてくるから、マネージャーがさらに盛り上がって口が止まらなくなっていく。こんなにキレてるマネージャーは初めて見るけど、初めて見るレベルの極悪人を見たからだって理由がすぐに思いつく。昨日のアレは酷すぎるぜ。

マネージャー「そーです病気です。病気じゃないってんなら、ギデオンにやられて嫌だったこと言いなさいよ。あるでしょ沢山。昨日は一人でずっと泣いてたんでしょ?ずっと泣いてるのに嫌なことが無いなんておかしいでしょ。言いなさいよ」

そう言いながらマネージャーは椅子とテーブルを引きずってきて、ネフェリを椅子に座らせる。
マネージャーの椅子は四つん這いの拓也だ。

ネフェリ「…欺かれた」

マネージャー「それから?」

ネフェリ「…私を、凡愚と言った…」

マネージャー「酷い話だよね。ずっと心の中で見下してたくせに、良い顔して操ってたんだ。最低だよ」

ネフェリ「私達を、手駒と言った…」

マネージャー「それ本当ムカついた。自分は智識の手駒でしょーが」

ネフェリ「人を…人を大勢、殺していた…」

ネフェリが涙目になって語るその事実によっぽどマネージャーは頭に来たのか、オレのケツマンに勢いよく空のコップを捩じ込んでから、ケツ筋を両手で思いっきり押して肛門の中のコップからピシッと音を出し、たまらず拓也も雄鳴きが入る。

拓也「うぉあっす!」

ネフェリ「義父上はずっと…ずっと殺していた…私に、大勢を殺させたのだ…」

ネフェリ「あの言い方で分かったんだ…今までも、私を騙し、何の罪科も無い者を、智識のために、私に…」

話してる途中で我慢できなくなったネフェリは、喋れなくなって両手で目元を覆う。肛門から腹の中にかけてとんでもない緊張感に苛まれてる拓也は、ネフェリとは違う意味で喋れなくなっていて、本物の椅子並みに硬直した全身からは大量の脂汗が流れ落ちる。マネージャーは用意していたもうひとつのコップに酒を注ぐと、ネフェリに差し出す。

マネージャー「飲んでも忘れられないけど、飲んだら吐き出せますよ」

ネフェリは涙と鼻水でくしゃくしゃになった顔でコップを受け取って、ぎゅっと眼を閉じて一気に飲んだ。

81名前なんか必要ねぇんだよ!:2022/12/29(木) 15:58:06 ID:eSxl5OGY

マネージャー「よいしょっと」

ネフェリに酒を飲ませたマネージャーはオレの座り心地が悪いらしく、オレの背中の上でケツをグリグリと動かしてベストポジションを探す。その振動で肛門の中のコップから、ピシッ、ピキッとヤバい音が立て続けに鳴り、肛門の開きがほんの少し狭くなった感覚に拓也は「はぁっ!」と焦ったように息を飲んで静かにマジ狂い!ヤバいこのままだと割られる!と全身から流れるストレス性の脂汗は滝のようになっており、拓也は恐怖と緊張で指一本動かすことも許されないまま、絶対に崩れない人間高級椅子と化していく。

拓也「ほ……ほぁ……ほほ…!」

マネージャー「あなた、ギデオンに拘ってるけど、アレとどう知り合ったの?義父ってことは、あなたの実の父親じゃないんでしょ?」

ネフェリ「…そうだ…私が今よりも幼き頃に、拾われたんだ…今より優れた、良き治世の王となると言われ、私はそれを信じたのだろうな」

ネフェリ「その結果がこうなるとは知らずに…とんだ愚か者だ…」

マネージャー「こんな酷いことされるなんて、普通は分からないですよ。もうメチャクチャ運が悪かったって、思うしかないくらいの話ですよ?」

ネフェリ「私は…これからどうしたらいいんだ?…何を信じていけば…」

マネージャー「うーん…」

しばらくマネージャーが考え込んでいる間にも、拓也のケツマンに挿れられたコップが少しづつ脆くなっていると考えると、拓也はもう気が気じゃない。ネフェリを慰めるのは分かるけど、今俺にこんなことをする意味はわかんねーよ!俺も何を信じたらいいんだよ!

マネージャー「そうだなぁ…ギデオンのほかに、あなたが信じられる何かってありますか?」

ネフェリ「それは…昔の私は、自分の強さを信じていた。だが今は、もう無理だよ…」

マネージャー「それじゃあ、今のあなたが信じたいものは何?」

ネフェリ「それは…」

ネフェリが考え込んでいる間にも、固まった腹筋が少しづつ拓也から酸素を奪っていく。
呼吸が浅くなってきて手足が冷えてきた。意識がちょっとずつ削れていく感覚がさらに拓也を焦らせる。

ネフェリ「…私は…お前たちを信じたい…」

マネージャー「こんなことしてるのに?」

拓也「んぐーっ、ふーっ!」

恐怖で歯をガチガチ鳴らしながら顔を赤らめている拓也に、マネージャーから軽いケツピンタが一発入る。なんでオレにこんなことするんですか!って言葉もケツマンの痛みと硬直するビルダーガタイに塞がれて、全身に鳥肌を立てながらひたすらに悶えることもできずに苦しむ拓也。ギリギリで動く首を必死の形相で動かして、自分のケツマンの被害状況を確認。ケツマンが咥え込んでるコップはヒビだらけで、割れる寸前で踏みとどまっている。

ネフェリ「そ…それは…」

マネージャー「私はただの性風俗業のマネージャーですし、拓也はただの男娼ですよ?そんなのを、大ルーンを二つも集めた英雄様が信じちゃダメですよ」

ネフェリ「…そう…だな…」

泣き腫らしたあとの顔に「そりゃそうか」っていう残念な顔と、「それでも信じたい」っていう顔が混ざったような複雑顔になって、ネフェリは俯き気味になる。できれば俺のことを信じてほしいし俺もネフェリを信じたい。けど今こんな感じになってる俺を信じろとは決して絶対に言えない。四つん這いのまま手を使わずにケツマンを広げ続けるのにももう限界が来ている。オレを早く助けてくれ!ネフェリ!マネージャーを止めてくれ!

82名前なんか必要ねぇんだよ!:2022/12/29(木) 16:12:48 ID:eSxl5OGY

マネージャー「私達は、あなたの信頼に足る人にはなれません」

マネージャー「ですが、あなたの信頼に足るだけの物を、一緒に見つけるための協力はできます」

マネージャーからの答えを聞いて、ネフェリの顔が少しだけ和らぐ。それは良かったけど、拓也はもう体力の限界みたいで目の前が真っ暗になってきた。

マネージャー「どう?そちらにとっても、悪い話ではないと思いますが?」

拓也「うぉ…う…う…う…!」

マネージャー「あら拓也、抜いて欲しいんですか?」

拓也「う…うす…う…」

マネージャー「この前ミリセントさんから、拓也がイエロの瞳に依存していると聞きましたので、あなたのケツにペナルティを仕込みました。これは私のストレス解消のためでもあります。もう吸わないでくださいね」

そう言ってマネージャーがゴム手袋を装着すると、拓也のケツマンからヒビだらけのコップを抜いて、ポッカリと空いた穴に、自分が持ってる酒を流し込んでくる。

拓也「うおおおおぉぉううぅす!!」

酒を入れられた瞬間に全身が燃えるように熱くなり、Mウケガタイを弓なりにそらせてマネージャーを上下させながらガクガクと痙攣して泡を吹く拓也。壊れていく俺の様子が少しツボに入ったらしく、ネフェリが困ったような半笑いで拓也を見て、マネージャーとの会話を続ける。

ネフェリ「お、おいおい…大丈夫なのか…?」

マネージャー「これからすぐに昏倒するでしょうね。お尻の穴に毒の苔薬を詰めれば、命には関わりません。このまま丸一日放置したら死にますね」

そう言って狂いまくりの俺のケツマンに、マネージャーは苔薬を2つ落とし込む。俺は四つん這いを維持できずにその場にベチっと潰れて、ガクガクと痙攣を始めながら意識がぶっ飛んでいく感覚に飲まれていく。マネージャーにやられた!

ネフェリ「ふふっ…ひどい奴だな、お前は…」

マネージャー「ええ、そりゃもう酷いですよ。酔ってますし、拓也には振り回されてばかりですから、たまにはやり返したくなるんですよ」

マネージャー「さ、今日は一日、ギデオンの悪口を言い合いましょうか。世の中の全てを知りたい人には、私達の愚痴も全部知ってもらいましょう。メモも用意してあります」


ケツにアルコールを吸わされて狂い、意識を無くした拓也は激しい痙攣とともに起床する。気付けばいつもの部屋のベッドだぜ。良かった生きてたって安心して、拓也はまたベッドで大の字に寝転がり乳首を摘む。感覚も生きていることが分かり、更にケツマンやチンポの確認作業に移ろうとした時、ドアのノックに気付いて慌てて布団を被る。またミリセントの顔にかけちゃまずいせ。

ブライヴ「おい拓也、お前生きてたか」

拓也「おおおぉ!うーっす!」

部屋に入ってきたのは上半身裸のブライヴだ!引き締まったボディに、うっすらと湿って光る毛並みが揃っててマジエロっ!胸筋と腹筋、肩の筋肉のカットラインは毛で隠れて見にくいけど、よく眼をこらすと細めの高身長フィジーク選手みたいなギリシャ彫刻ガタイだ。あまりにも長すぎる男日照りに性癖のOKラインが拡がった拓也は、布団の中で即射精!布団から顔だけ出したお饅頭状態でビクビクと痙攣を始める。

ブライヴ「な、なんだよお前…気色の悪い…」

拓也「なん、あん、なんで裸なんすかあぁん」

ブライヴ「ああ、これか。俺の鎧は寒さをよく遮るが、円卓は火が炊かれているだろう?長く居座るなら、着たままというわけにはいかんのでな」

ブライヴ「…それで、体の方はどうなんだ?もう動けるのか?」

拓也「うっすぅん!イケまっす!イクッ!」

ブライヴがさりげなく取った「両手を上げて、髪を後頭部にかき上げる仕草」に拓也の性癖マジ狂い!激しい腰のピストンで布団の中を精子まみれにしながら、奉仕するかのように舌を突き出しておねだりしつつ、激しすぎるピストンでカエル飛びのようにブライヴに近づいてしまう。

ブライヴ「うわあああぁっ!馬鹿!やめろ!」

ブライヴが部屋から出てドアを閉めた直後に、拓也はドアに激突し、ナメクジのようにドアにヌメヌメを残しながらずり落ちる。「ふざけるな馬鹿!変態め!」というブライヴの声に、絶妙に加虐心をくすぐられてオレの口がニヤついてしまう。

ミリセント「拓也はどうだった?」

ブライヴ「元気なもんだよ…本当に気色の悪い奴だ。たまにおかしくなったりしなければ、悪い奴ではないのだがな」

ドアの外から聞こえる会話に、ニヤつきの口角があがって全身にゾクゾクが走る。背徳感と高揚感と罪悪感と悪戯心が同時に襲ってきて、拓也は脳がプカプカ浮いてるような感覚に酔いしれた。自分で作る脳内麻薬が最高の目覚ましだぜ。

83名前なんか必要ねぇんだよ!:2022/12/29(木) 16:21:51 ID:eSxl5OGY


アルター高原で刺客が増えるよね  投稿者:ビルダー拓也


ブライヴから素敵すぎるモーニングコールを受けた拓也はシャワーも浴びずに早速着替えると、円卓に待機して隣にいる鎧を着たブライヴをグラサン越しにギン目で挑発。「なんで隣に座るんだよ、あっちに行け」の声にもめげずに熱視線を送り続けると、ミリセント、ラーヤ、ローデリカの順番で円卓の席が埋まっていく。最後に水をがぶ飲みしてるマネージャーが青い顔でやってきたけど、いつもの頼りになる奴の姿が見えなくて、埋まっているはずの空席に誰もが眼を移してしまう。

マネージャー「あいててて…いやー痛い、頭痛い」

ブライヴ「ははっ、昨日は相当飲んだそうだな」

マネージャー「飲まなきゃやってられなかったんですよ。あーいたいっ」

ミリセント「…あまり無理はするものではないよ」

マネージャー「わかってますよ。明日までには、なんとかしますよ」

っていう言葉を最後に、会話がブツっと途切れて気まずい沈黙が続く。ネフェリはどうしてるかな。ちゃんとメシを食って、ちょっとは体力回復したかな。なんて考えてる拓也がその話を振る前に「ネフェリ様は、大丈夫なのでしょうか…」というラーヤの声が耳に入る。
そこから会話が再開。

拓也「マネージャー、どうなんすか?」

マネージャー「ああ…彼女なら、今はリエーニエにいます。しろがね村の生き残りを探すそうです」

拓也「マジ?」

ミリセント「行かせたのか?まともに戦える状態じゃないだろう。連れ戻してくる」

マネージャー「その方が良いと思ったからです。この円卓にはギデオンがいます。同じ場所に二人を押し込めても、ネフェリさんが弱っていくだけです」

立ち上がって祝福に触ろうとしたミリセントは、マネージャーの言葉に一瞬何か反論しようとしたけど結局席に座る。気持ちは分かるけどさ。マネージャーは水をもう一度飲んだあとに、深くため息をついて椅子の背もたれに寄りかかる。

マネージャー「今日の探索目標はありません。予定もチーム分けも無しです。ここでの話も会議ではありません」

マネージャー「理由は二つ。まずひとつは、コンディションの悪さです。私は二日酔いで頭が回らないですし、ネフェリさんは傷心中。拓也も実質的に二日酔いの状態です。あとブライヴさん、あなたも本調子じゃないですよね?」

ブライヴ「チッ…」

拓也「え?マジ?調子悪いんすか?」

ブライヴ「まぁ、色々とな」

マネージャー「そうなると、今の事故率の低い組み合わせは、ミリセントさんとディアロスさんのペアになりますが…正直言うと、前の探索でのことをミリセントさんから聞く限り、それでも嫌な予感しかしないので、二人だけでは行かせたくありません」

ミリセント「…もう少し、ディアロスのことも信用してあげられないのか?」

マネージャー「信用はしたいです。…ですが今までの実績を考えても、緊急事態への対応力が拓也より低いので難しいですね。拓也は合ドラをキメながら新テクを開発とか言って、よく馬鹿なことをしていたせいか、妙な解決策を思いつくことは意外とあるんです。空回りすることも多いですけど」

ミリセント「それは…確かにそうかもしれない…」

褒められてるのに貶されてるとしか思えない拓也は、せめてもの抵抗で、開き直るかのように胸筋をパンプ。そこから両乳首をこねくり回しながらマネージャーに舌を出してチロチロと威嚇する。「不気味ですね…」というラーヤの声にブライヴが吹き出して、ミリセントがラーヤに同意すると、マネージャーがもうひとつの理由を突き出してくる。

マネージャー「もうひとつの理由は、まぁ皆さんも大体分かってるでしょう。これが最大の理由です。私の二日酔いはただの言い訳です」

マネージャー「もうひとつの理由は、私がギデオンと話したくないからです!」

その理由には、円卓一同で「ああやっぱり」「そうですよね」みたいな空気で一致。誰も理由は聞かないし、昨日の飲み会の最後がどうだったのかも知らない拓也でも一発で納得できたぜ。

84名前なんか必要ねぇんだよ!:2022/12/29(木) 16:36:45 ID:eSxl5OGY

マネージャー「探索するには色々準備が必要ですが、私はその準備の多くをギデオンの書斎で行っていましたし、必要な情報はギデオンから教えてもらっていました」

マネージャー「ですがネフェリさんの件があって、まぁ感情的だって思われても仕方がないことですが、ともかく私はしばらくはあの人の顔も見たくはありませんし、声も聞きたくありません。少なくともネフェリさんが元気になるまでは無理ですし、彼女が元気になったところで、ギデオンの非道ぶりは絶対に変わらないので、前よりはぎこちない関係になるでしょう」

マネージャー「そんな理由で?と思っている人が万が一いるかもしれないので言いますが、信頼性というのは大事なんです。自分の娘に隠れて大量虐殺を行い、娘を騙してそれに加担させたことも何度かあって、事態が露呈すると娘を含めた関係者全員を見捨てて、全てを無かったことにする…こんな人とは私は働きたくないの。そういうことです」

ミリセント「そんな理由でとは思わないさ。私も彼とは関わりたくない」

ブライヴ「しろがねの村も元には戻らんからな。あのような男は、人を率いる器ではない」

マネージャー「ということで話は終わりです。今日はお休みです。みなさんは自由に過ごしてください。私は寝ます」

そう言い残して、マネージャーは早々と自分の部屋に引っ込んでドアを閉めた。予定がガッポリ空いた拓也は、やる事がなくて一日中ケツマンほじくり返すかなって考えていると、ブライヴがミリセントとラーヤと拓也に招集をかける。「何もしないままというのも、暇を持て余しすぎる。俺はアルター高原を攻める。付き合わないか?」っていうお誘いに、ミリセントが訳を聞く。

ブライヴ「理由か…まぁ、俺は二本指とは馬が合わなくてな」

ミリセント「何かあったのか?」

拓也「狼なのに馬が合わないって面白いっすね(笑)」

ブライヴ「昔の話だ。向こうはそうは思っていないようだがな」

ミリセント「…本調子では無いというのも、それが理由か?」

ブライヴ「そんなところだ」

拓也のダジャレが無かったことのように無視されたあと、ブライヴの体調もあるしとりあえずアルター高原の祝福に出ようということになり、日影城に行く途中で見つけたルクスの廃墟の祝福に出る。そしたらラーヤまでついて来ちゃってミリセントが驚きの声を上げる。

ミリセント「ラーヤ!?来てはだめだ、戻らないと…」

ラーヤ「私なら平気です。私は招き手でしたので、アルター高原は歩き慣れています、英雄様」

ブライヴ「いいのか?何か起きても、護れるという約束はできないぞ」

ラーヤ「ご心配には及びません。いざとなれば身も隠せます」

?「ラーヤ殿のことならば、この私に任せていただきたい」

聞き覚えのない渋い声がいきなり背中にかかって、拓也はとっさにケツマンを手で塞いで防御の姿勢に入り、ミリセントとブライヴが剣を抜いて声の方に身構える。声は光る祝福から聞こえて、そいつは姿を現した。

ミリセント「あなたは…!」

ブライヴ「これは意外だ。円卓での隠居は終わったようだな」

現れたのはイレーナの父親、エドガーだった。
銀色のガチガチ鎧に、長い槍?斧?を持った姿はすごいけど、股間にある銀のデカマラが拓也の視線を掴んで離さない!デカい!チョーデカ!硬い鎧を変形させるほどの圧倒的デカマラに気圧された拓也は、プライドを徹底的に打ち砕かれて、男として不遜だったことを恥ながら地に伏せる。

エドガー「貴公、どうしたっ?」

拓也「ウッス!拓也をセンパイのペットにしてください!」

エドガー「ペット…?」

ブライヴ「また病気が始まったか…いつものことだ。気にするな」

ミリセント「イエロの瞳と業ドラとかいうものに惑わされて、時折気が触れてしまうんだ。あまり気にしないであげてほしい」

エドガー「そうだったか…やはり、大ルーンを追う旅ともなれば、相応に過酷なのだろうな」

エドガー「しかし、このエドガーは娘ともども、ネフェリ殿に助けられた身。ネフェリ殿には同行を硬く断られたが、ならばせめてもと思い、こうしてネフェリ殿の友たる貴公らに合流した次第。過酷な旅は覚悟している」

ミリセント「なぜネフェリは、あなたを拒んだのだろう。ネフェリは私には、恩義に報いることを許したはずだが…」

エドガー「それは、ネフェリ殿が仁徳を重んじ、我が主のゴドリック様が仁徳を枝の如く扱ったからだろう。致し方のないことだ。主君の意志は、この身では選べぬのだからな」

ブライヴ「あのゴドリックに仕えるとは、お前も不運な奴だ、フフッ」

85名前なんか必要ねぇんだよ!:2022/12/29(木) 17:25:58 ID:eSxl5OGY

ブライヴ、ミリセント、エドガー、ラーヤ、拓也の五人で急遽パーティーを組むことになり、ついたばかりの祝福で早速ラーヤが地図を広げてから目的地を確認。まずは王都の外壁を越えようってことで、ブライヴはアルター街道の三叉路を通って一直線に城壁を抜ける道を提案。それはラーヤに危険すぎるってことで否定されて、夜に迂回路を通ろうという話に。

ラーヤ「ここは夜陰に乗じて敵陣をすり抜けつつ、アルター街道の三叉路を北に向かい、森渡りの大橋の転送門で橋を渡ったのちに、外壁へ向かいましょう。夜陰を行くのですから、投石機も使えないはずです」

ラーヤ「正門には多くの兵と、二体のツリーガードが陣を張っています。その付近には星呼びの者たちも隠れ潜んでいます。英雄たる皆様がたでも、苦戦は必至かと」

ブライヴ「ツリーガードに、星呼び共となると、運が悪ければ星の獣とも鉢合わせか…これは確かに、正面は無理筋だな」

ミリセント「ラーヤ、すごいじゃないか!君は本当に詳しいんだな。ありがとう」

ラーヤ「ありがとうだなんて、そんな…英雄様にそう言っていただけるだなんて…私、恥ずかしいです…」

拓也「ツリーガードってなんすか?」

ブライヴ「黄金の鎧を纏った騎士だ。巨大な盾を持ち、重厚なハルバードを縦横に振るう、馬術にも長けた強敵だ。兵どもに加え、そんな者を二騎も相手にしてられん」

その説明で大体検討がついたぜ。初めてここに来た辺りで見かけたあの全身凶器系騎士だ。あれを二体も相手にしたらいくら拓也の頑丈なタフマンでもマジ逝きは避けられない。そんな激ヤバな奴らがひしめく道を回避することになってよかったぜ。それから拓也は探索仲間と共に夜を待つ。

そして作戦開始の時が来た。
先頭を夜目が効くブライヴが歩いて、その後ろをネフェリとラーヤが続いて、拓也とエドガーは三番手って感じで列になって歩き、敵兵の目を潜り抜けながら面白いくらいスムーズに進んでいく。敵兵がテントの前で居眠りしている間に、三叉路まで到着した5人は地図を確認。ラーヤに道を指してもらうと、棘のついた鉄球がラーヤの頭目掛けて飛んできた。

ミリセント「伏せて!」

ラーヤ「きゃっ!」

ミリセントがラーヤを片手で突き飛ばすと同時に、鉄球を剣で弾き返す。エルデでの旅路は相変わらず激しい!襲ってきたのは全身黒ずくめの殺し屋系騎士だ。転んだラーヤをエドガーがガッチリガードして騎士のハンマーをまた防ぐと、今度はブライヴが大剣で騎士の馬を突き上げて、騎士はどんどん戦いに狂っていく。

騎士が仰け反って鎖で繋がれたハンマーを振り回すたびに「ガン!ガン!ガン!」とブライヴの大剣が金属音で雄鳴き。「こんな夜にも襲って来るのかよ!??」もうオレも雄鳴きすることしかできない。

ブライヴ「好き勝手打ちやがる!お前はラーヤを連れてここを離れろ!たくや!」

「あん、あん、あん、うっす!・・いいです!」拓也も汗たらしながらラーヤの手を掴んで戦場からの脱出を試みる。「ほら、お前の相手は俺だ」ハーハー息切らして調子が悪そうなブライヴに超デカハンマーが突き刺さる寸前「あーっ、だめです!」というラーヤの声と同時に、ミリセントのガタイが弓なりになって硬直すると、そのまま弾けるように跳ねて騎士の胴体にジャンプ。ブライヴに向けて振り上げられた騎士のハンマーを剣で弾いてから、騎士の肩に強烈な一太刀をお見舞いする。

ミリセントに騎士が斬られて怯んでる隙に、エドガーが騎士の手から武器を払い飛ばして、ブライヴが全力で騎士の横っ腹に大剣をぶち込み、動きを止めさせて言葉責め。「誰がお前のご主人様なんだ?え?」「あー、い・・言えぬ・・・」「忘れてるだけかもな。思い出させてやらないとな」「う・・っぐ!ぅあーーっ!」騎士の内臓が破れるほどの剣のガン掘り。こうなるともう悲鳴も出ねぇよ。血がドロドロ流れて騎士の全身の筋肉という筋肉が脱力していく。決着がついたと確信した拓也は、ラーヤと一緒に脚を止めた。

「あー、マ・・マルギット様・・お許し・・下さい!」という騎士のギブアップ&ダウンのサインに、ブライヴは武器にかける力を抜く。騎士はしばし開放されて死にゆきながら「貴様のことは忘れぬぞ…」と言って、ブライヴに「いや、忘れるぜ。馬にまたがり、歩いたままな」と返されてる途中に、馬の上でうつ伏せになってブライヴの凶器が突き刺さった箇所から血をまた流して、息絶えたと同時に馬と一緒に夜の闇に消えていった。
ラーヤと一緒にブライヴと合流した拓也に、ブライヴが聞いてくる。

ブライヴ「マルギットという名に聞き覚えはあるか?」

拓也「え?えっと、何処かで聞いたっす。たしか…」

聞いたことのあるような無いような名前を思い出すために、拓也が右手で乳首を摘むとミリセントから「見てはだめ」という声が聞こえてラーヤが目を塞ぐ。ガタイで分析しないと思い出せないんだからしょうがないじゃん!そのまま左手で金玉を揉みしだいて拓也の脳は高速回転を始め、すぐに答えをドピュッと口から弾き出した。

拓也「思い出したぜ!ストームヴィル城の前で戦った、頭からちん毛みたいなツノ生やしたヤツ!」

エドガー「なんと下品な男だ…」

ブライヴ「もっとマシな例え無かったのかよ…巻き枝のようなツノを頭から生やした者と言えば、祖霊の民か、忌み者だな」

エドガー「忌み者であるなら、名は聞き覚えがある。伝承によれば、長きに渡りリムグレイブの辺境には、英雄や褪せ人を狩って回るマルギットという忌み鬼がいるらしい」

エドガー「しかし騎士を従える忌み者など、聞いたことがない。忌み者は剣に呪いをかけられ、騎士に連れ回されるものだ」

ブライヴ「結局、誰が主かは分からずじまいか…」

拓也の推理はエドガーからの印象が少し悪くなって終了。なんだよ、せっかく思い出したのにさってグレはじめると、戦いの音を聞きつけた兵士が松明片手にゾロゾロ集まってくる。「逃げるぞ!」ってブライヴの一声で、全員が三叉路から北に向かって駆けていく。

86名前なんか必要ねぇんだよ!:2022/12/29(木) 17:31:05 ID:eSxl5OGY

?「ああ!良いところに来てくださいました!私も連れて行ってください!」

その途中で目を隠したお坊さんみたいな人に話しかけられた。あれ?この人誰だっけ?って思う間に「余裕がない!来たければ勝手に来い!」とブライヴが叫ぶと、列の後ろでラーヤの短い悲鳴が聞こえた。振り返るとスカートがもつれて転けたラーヤに、兵士が三人も剣を持って走って来ていて、その後ろからも6人くらいの追加が入ってる。

ブライヴ「クソっ!ここで迎え討つ!」

ミリセント「ラーヤ!」

ラーヤを斬ろうとする兵士をエドガーが長い武器で一発殴ってる間に、ミリセントはスゲー勢いで跳ぶと、兵士の顔面に跳び回し蹴りをぶち込んで兵士は派手に一回転。そのままラーヤを抱き上げて逃げてくると、ミリセントと入れ替わるように兵士に殺到したブライヴはギン目で大剣振り回して、三人の兵士をグルンと叩き斬る。

エドガー「離れていろ!」

エドガーの言葉にブライヴは敏感に反応。ブライヴがバックステップして、周りに一瞬人がいなくなったエドガーが、デカ武器を振り回して風を巻き起こしながら人間洗濯機状態に入る。目の前の兵士を次々と薙ぎ倒して血の竜巻を作り出し、あっという間に全滅させた。スゲー!ネフェリのあの技にソックリだぜ!

ミリセント「ラーヤ、大丈夫だったか?怪我はないか?」

ラーヤ「ええ、怪我はありません…ありがとうございます」

今のところ辛うじて全員無傷で済んでるけど、いつ負傷者が出てもおかしくない状況に拓也の乳首も一層硬くなる。ところであのお坊さんは誰?って思っていると

?「一時はどうなることかと…これも黄金律のお導きでしょうか…感謝いたします」

コリン「あなた方にも、感謝します。私はコリン、聖職者の身です」

ブライヴ「ああ、これは丁寧なこと…いや、待て」

ブライヴ「お前、円卓にいたんじゃないか?確か祝福が見えるかと聞いてきた…」

ミリセント「ああ、私も聞かれたよ。君だったのか」

マジ?俺聞かれてねーよ!ラーヤとエドガーも聞かれたことがあるっていうし、なんで俺だけ無視されたんだ?学校で無視されたり虐められたりの毎日が頭の中に蘇り、オレのトラウマを刺激してくる。そこに白いお面の「テク無し」「亜人の貴方」発言とか、事あるごとに亜人扱いされてきた事が合わさり結論を導き出す。俺がDに殴られてた時もコイツはいて、俺が褪せ人ですらなくて黄金律と全然関係無いから、俺はコイツに無視されたんだって。そう悟った俺は一人誰にも知られずグレまくって、コリンに無視を決め込む。

ミリセント「気付けなくて、申し訳なかった。祈祷というのが、私にはまだ分からなくてな」

コリン「いえ、あなた方を責めるつもりはありません。今や祝福の導きは見え難いもの。そしてそれを信じ、語る私も、小さき者に他なりません」

コリン「その小さき私が、見え難き祝福の導きを、か細い祈祷で語っても、その声はごく小さく、気に留めるのは難しいものです」

コリン「だからこそ、この試練の時に、あなた方に救っていただけたことには、心より感謝したいのです。この再会も尊き黄金律の導きでございましょう」

ミリセント「あ、ああ…確かに、導かれているのかもしれないな」

ブライヴ「導かれているつもりは無いがな」

87名前なんか必要ねぇんだよ!:2022/12/29(木) 17:50:44 ID:eSxl5OGY
加筆修正した文章にも細かいミスや気になる部分があってマジ狂い!
加筆修正に加筆修正を加えたりなんかしてるから、拓也ゎ眠れない。
マンコを種マンにされた投稿者。お前のその淫乱な加筆欲が乾く時がねぇな。

88名前なんか必要ねぇんだよ!:2022/12/30(金) 06:18:53 ID:Aag01f7Y

いじめっ子のコリンと合流すると、ミリセントの提案で安全な祝福を見つけるまで行動を共にすることに。なんだよそれって不服に思った拓也はシラケの顔で歩いていると、そのコリンから「金仮面卿を探しているのですがどなたか知りませんか」的な質問がベラベラ出てくる。知らねーよ、そんなの。でもラーヤが「どなたかは存じませんが、それらしき金の面を被ったお方は、橋の向こうに見かけたことがあります」と答える。すげーよこの子、マジでアルター高原博士だよな!火山館のハゲ頭がラーヤは英雄候補を探してたって言ってたけど、女の子ひとりに探させすぎだよな。あのゴツい騎士も護衛につけてやれよな。

そのあとコリンはラーヤにえらく感謝しながら祈祷を教えたいって言ったけど、ラーヤはそれを丁重にお断り。ラーヤが信じてるのは黄金樹じゃなくてミリセントだ。俺だってセンパイと樹のどっちを信じたい?って聞かれたら、樹なんかより憧れのセンパイを信じたいからな。敵からの襲撃はひとまずおさまって、足音と風の音だけが聞こえる静かな時間が続いている。その静けさに声を溶かしたのもラーヤだった。

ラーヤ「…申し訳ありません、英雄様…みなさま方…」

ラーヤ「大丈夫と言っておきながら、私、先ほどの戦いで足を引っ張ってしまって…」

ミリセント「いいんだ。今は王都の外壁に着くことを考えよう。それに、こうして話をしながら歩けているのも、君が安全な道を示してくれたからだ」

拓也「そうっすよ。正面から行ってたら、俺とか真っ先に死んでますよ」

ミリセント「皆、君には感謝している。ありがとう」

ラーヤ「…お礼を言うのは、私の方です…英雄様」

下心なんて全く無いと思うけど、ミリセントってかなりのタラシだよな。良い事されたら即感謝で、他人を気づかえて義理堅くてって感じで嫌味が無い。拓也が学生だったころ、こういう友達欲しかったんだよな。ミリセントが男で学生時代の同級生だったら、一緒にプールで泳いで帰りにアイスを買って食べ歩きとかして、最高の青春を送れたに違いないぜ。

ブライヴ「ミリセント、お前はよくもそんな歯の浮くようなことを言えるな。俺には真似出来んよ」

エドガー「それこそが、英雄たる者の器なのだろう。確かに、ネフェリ殿が同胞と言うだけはある」

ブライヴ「英雄の器か。それなら、俺の性に合わんのも納得だ」

ミリセント「そう言うな。君も、私とは組みたくないと言っても、こうして旅をしてくれているじゃないか。君にも、感謝しているよ」

ブライヴ「はぁ…つくづく、お前という奴は…」

静かな夜を歩いていると、焚き火と商人の姿が見えてきて、マジでSFなテレポートmachineも発見。さらに円卓で会った目の無いお婆さんのそっくりさんと遭遇する拓也たち。双子なのかな?ミリセントが「指を読ませておくれよ」と頼まれて、躊躇もなくお婆さんに手を見せる。

指読み婆「おう…おおう…東には、壊れた黄金…西には、蛇の冒涜…」

指読み婆「しかし…おおぉ……あんたは西の蛇の根城で、おのが宿運に目覚めた」

指読み婆「どこへ行っても、ろくでもないが…卑小な者が、あんたを導くのなら…」

指読み婆「呪いもあるいは、福となるやもな…」

ミリセント「呪いが、福に?その呪いというのは、私に巣食う腐敗のことか?」

指読み婆「ひっひっひ…それは、あんたが決めることさね」

意味深なことを言われて、心なしかミリセントの顔が引き締まる。
ラーヤは商人から紙の束を受け取る代わりに、金色のコックリングを手渡した。

拓也「マジかよぉ!それコックリングじゃん!なんで持ってるの!?」

ラーヤ「えっ?コ、コックリング?これはルーンですけど…」

拓也「あっ!」

やっちまったぜ!一瞬だけラーヤが浮浪者を館に誘って、排律的エロテクに堕とし込むプロ級の姦遊娘だと勘違いした拓也は、魔女のレオ?ラニ?の言葉を思い出してミスに気付く。ここでの通貨はアレが普通なんだよな。「拓也?お前また変なこと言ったのか?」とブライヴに問われ、ウッス!今回は事故っす!と言うと「は?」みたいな顔でスルーされる。ちょっとずつブライヴの態度が冷たくなってきてる気がするなりね。

89名前なんか必要ねぇんだよ!:2022/12/30(金) 06:28:46 ID:Aag01f7Y

ラーヤが買い物を済ませたあと、探索メンバーはコリンと一緒にmachineにダイブ。瞬きする暇もなく橋の向こうまで到着だぜ。すげー便利!橋を渡った拓也は早速ズボンの股間部分に手を突っ込み、競パンから遠眼鏡を取り出して周りを見渡す。

エドガー「貴公、今どこからそれを…」

ラーヤ「なぜ拓也様は、ズボンのポケットに小物類をしまわないのですか?」

オーディエンスがザワめいて拓也の股間に全員の視線が集中する。ウリも無ければタチセックスも無く、キメものもすぐに取り上げられるから、チンポが寂しくて何かに触れさせていないと落ち着かないから、しょうがないぜ!その場でぐるぐる回りながらあたりの景色を確認し、コリンの彼氏を発見。ガリなくせに身体をこれ見よがしに露出して、なのに顔だけは隠してる不健康そうな仮面男だ。

拓也「いました!アレじゃないすか?」

コリン「おお!あのお方こそ金仮面卿です!」

コリン「おお、偉大なる黄金律よ、この私と共にあることに感謝いたします。そして、彼らを導き、私と引き合わせてくれたことに、感謝いたします」

コリン「あなた方にも、黄金律の祝福がありますよう、心から祈っています」

コリンはそう言ってガリな男に走って行ったけど、彼氏との待ち合わせに利用されたような気がして拓也の心はささくれて、見るとブライヴも「やっと終わったか」みたいな疲れ顔でコリンの背中を見ている。やっぱりブライヴは俺に気があるんだよな。同じことを考えてるし、俺をいやらしい体で挑発したことは忘れてないぜ!お預けを喰らい続ける苛立ちをぶつけるようにブライヴの横顔を見つめていると、気付けば拓也は自分の腹筋と胸筋を撫で回していた。

エドガー「貴公、寒いのか?」

拓也「寒くはないっすけど、温めてはもらいたいっす」

エドガーは何のことやらって感じだけど、ミリセントは「ほんとにもー」みたいな呆れ顔を向けてくれる。ネフェリが男だったらって考えたことは何度もあるけど、妄想で男化したミリセントも捨てがたいから、頭の中でふたりを男にしてからバトルセックスさせて、勝った方を彼氏にして甘えたい。そんな欲望をヤベー!と思って振り払う理性は残ってて罪悪感に苦しむ。俺と一緒に旅してる仲間でこんな妄想しちゃうとか、いよいよ俺もヤバいな。

ラーヤ「橋を渡りましたので、あとは道に沿って風車村の前を通り、そのまま行くと壊れた外壁に着くはずです」

地図を確認していたラーヤから次のルート情報が入り、また移動を開始。このまま行ければいいんだけどな。さすがに腹減ったんで、隠し持っていたイエロの瞳を噛もうとした瞬間、ミリセントにイエロをスパッと奪われてビリビリに破かれる。チョーSだよな!パンパンと音がなるミリセントの手から、風に乗って消えていく違ドラを横目で見てると、風車村の前を通り過ぎて、お祭り騒ぎみたいな笑い声が聞こえてくる。

拓也「あ、ここ人いますよ。腹減りましたし、何か分けて貰いましょうよ」

ラーヤ「ここは駄目です。ここはもう、人の村ではありません」

探索仲間はラーヤの一言に全てを察したようにまた歩き始める。一人だけ分かってなかった拓也も郷に従うようにみんなの後をついていく。すると手前の方から聞いたことのある爆発音がまた響いた。また投石機かよ!夜なのに飛ばしてくるなよ!って思っていると、ラーヤもそう思っていたらしくて「投石機が動いてる…!? 今は夜のはず…」と焦り顔。

ブライヴ「正気を無くそうが、それでも王都の兵ということか」

ミリセント「私とブライヴが先に行く!君たちは隠れていてくれ!」

エドガー「こちらだ!」

エドガーに連れられてラーヤと拓也が岩の影に隠れる。ブライヴとミリセントは崖側の岩場を跳ねるように進んで、飛んで来る石を木と岩で防ぎながら投石機に到着。剣を抜いて兵士を次々と倒していく。

エドガー「それにしても、ミリセント殿の剣技は凄まじい…リムグレイブにてゴドリック様を破った、マレニアの水鳥乱舞によく似ている。まさかとは思いもしたが、円卓で聞いたあの話はまことだったか…」

拓也「マジっすか?ゴドリックってマレニアに負けてたんですか?」

エドガー「うむ。それも散々とな。私は運良く、マレニアの剣の餌食になることなく済んだが、遥か遠目に見るだけでも、あの剣筋には震えが起きたものだ」

エドガー「ゴドリック様は一方的に打ちのめされ、マレニアの足元に平伏し、どうにか命は長らえた。だがその時より力に狂い、敵を平伏させることにこだわり始めた」

エドガー「暗君と呼ぶ者もいよう。ネフェリ殿も、あの所業を嫌悪している。だが私はやはり、ゴドリック様を完全には見限れん。あのお方がマレニアの足を舐め、リムグレイブは腐敗より逃れたのだからな」

エドガーからゴドリックの醜聞を聞いてる間に、二人が駆けていった方からの物音が収まる。終わったかなって思ってまた遠眼鏡を覗くと、レンズの先には外壁の中に入って警戒している二人の姿が見えた。流石に強いぜ!拓也は遠眼鏡を見ながら立ち上がって二人からの安全確保のサインを待つ。でも二人は剣を下ろすことは無かった。

拓也「あ!おいマジかよ!」

ラーヤ「どうしましたっ?」

拓也の覗くレンズの先に見えたのは、ミリセントとブライヴを後ろから奇襲する、マルギットの姿だ。

90名前なんか必要ねぇんだよ!:2022/12/30(金) 06:48:06 ID:Aag01f7Y

拓也「ヤベーよ!マルギットだぜ!」

エドガー「なにっ!?」

ラーヤ「先程エドガー様とブライヴ様の仰っていた、あの鬼のことですかっ!?」

エドガー「確かか!?拓也殿!」

拓也「間違いねーっす!あのちん毛ツノ、間違いないっす!」

ならば急ぐぞ!という声と共に、エドガーと拓也がラーヤをその場に待たせてから駆け出すと、段々と空が白み始める。夜明けが近くなってきていて、それがオレにメンバーの疲労を予感させる。走りながら遠眼鏡を競パンにしまいこみ、背負っていた剣と盾を手に持って、オレはマルギットのいる戦場に突っ込んだ。

ミリセント「拓也か!気をつけてくれ!手強いぞ!」

ブライヴ「ぐわっ!」

ミリセントが華麗なバク宙でマルギットの棍棒をかわすと、次に振られたチョーデカいゴールデンハンマーがブライヴを叩き、地面に転がす。直後にマルギットは10メートルくらい後ろにジャンプして、空中から金のナイフを発射、拓也の剣と盾を弾き飛ばして何処かにやった。マジかよぉ!一瞬で丸腰になった拓也の隣をエドガーは駆けていき、倒れたブライヴを起こす。

マルギット「見つけたぞ、ネフェリ・ルーのしもべども…愚かな野心に焼かれる、略奪者どもよ」

マルギット「何人たりとも、黄金樹に近づくことは許さぬ」

エドガー「この者がマルギット…この巨躯、ただの忌み者ではないな」

ブライヴ「いつの間にか現れていた…わけがわからん」

ミリセント「大丈夫かブライヴ!」

ブライヴ「ああ、今はな」

ブライヴを中心にミリセントとエドガーが構えを取って、俺はそこに合流。でも武器が無いからそこらへんに落ちてた折れた剣を手に取ったけど、握った瞬間に持ち手から刃が抜け落ちて、やっぱり拓也は丸腰のままだった。ざけんなよ!ボロボロの戦場跡にまともな武器なんて落ちてねーよ!

拓也「ウッス!すみません!武器なくしました!」

ブライヴ「ああ!?」

ミリセント「そういうこともある!ラーヤは…!?」

拓也「置いてきました!」

ミリセント「そうか、それなら全力で戦える。来るぞ!」

ミリセントの声が速いか遅いか、マルギットがバカみたいな高さまで飛び上がってゴールデンハンマーを打ち下ろしてくる。俺たちはそれを散り散りになってかわすと、さっきまで俺たちが立ってた場所で大爆発が起きて土が舞い上がる。あんなの食らったら一発アウトだぜ!拓也の全身に死への恐怖とともに激烈な緊張が走り、鳥肌が総立ちになる。頭の中でラダーン戦を生き残った俺なら大丈夫と何度も唱えながら、マルギットとの戦いが始まった。

91名前なんか必要ねぇんだよ!:2022/12/30(金) 06:54:17 ID:Aag01f7Y


マルギットは執念深い   投稿者:ビルダー拓也


ブライヴ「ほら、もっと下がれよ!」

拓也「もう、ダメっす!何か武器をください!お願いです!」

ブライヴ「駄目だ!オマエは武器持ってたって元から弱いんだから、これ以上戦うなよ!」

マルギットに武器を取られてから、拓也はそこらへんにある壊れた武器をがちゃがちゃ投げながら、容赦無いマルギットの注意を引き付ける。始まってから60秒、調子の悪いブライヴと、強いけどミリセントやブライヴほどじゃないエドガーを無視して、マルギットはミリセントに速攻を仕掛けたんだ。ひたすらに黄金投げナイフと4回転攻撃と、黄金ナイフによる素早いカウンター斬撃でミリセントをガン責めしまくって、ブライヴやエドガーに多少は斬られても構わないみたいな執拗さだったぜ。最後にはミリセントの腹にデカ棍棒を貫通させて犯しまくり、血まみれにしてダウンさせていた。

だから拓也はミリセントに死んでほしくなくて、今は勇気だけを奮い起こして、囮として自らを差し出している。地面をズドンと殴られて上半身をひねった状態で拓也は転倒。手に持っていた武器を踏まれて「これならば当たるだろう?」と、黄金の剣で斬られ、血を流しながら衝撃でビクビクと飛び跳ねる拓也のガタイも、デカい手で地面に固定されて動けなくなり、遠くで倒れているミリセントがゆっくりと眼を閉じていくのを見ながら、恐怖と絶望に狂って絶叫をあげる。

拓也「うおおおおお!!」

マルギット「祝福も無く、褪せ人ですらない身で、抗うな」

黄金の剣がオレの首筋に振り下ろされる瞬間、ブライヴが四つんばいになって弾丸みてーに飛び出し、オレの肩のあたりに降りてきて、マルギットの片手に一撃入れて怯んだところに拓也を連れて脱出する。胸筋を斬られた拓也を、ミリセントが倒れてる地面の窪みに投げ入れると、まるでブライヴは4本の手足で檻を破った獣の状態に移行。眼を赤く輝かせてマルギットの足元に飛びかかり、下から上へジャンプ斬りして、反応が遅れたマルギットは右脇腹から右胸までを大剣に犯される。

上反りになったマルギットの左腕が空中に飛び出してるブライヴをつかもうとすると「ようやく捉えたぞ!」とエドガーの突撃攻撃がマルギットの背中をガン掘り。でもエドガーの武器だけで倒そうとしても、マルギットを少し止めるだけで精一杯だ。デカい尻尾がエドガーのカチカチ鎧を弾き飛ばす音が響き渡る。拓也は胸筋から血を流しながらミリセントのところまで這いずって土でドロドロになっていく。ブライヴの氷の剣が、オレからは見えないどこかで炸裂する。ブライヴとエドガーはずっと戦っている。合ドラもイエロの瞳も完全に抜けているピュアな拓也の脳に、激痛という危険信号を発しながら胸筋の流血も止まらない。その胸筋を押さえながら仲間を失う恐怖に完全トランスで、馬鹿力体力が発揮されてガタイの運動も止まることを知らない。

「ほら、飲めよ!」死にかけてるミリセントに休む間もなく覆いかぶさり、ズボンのポケットにしまっていたオレが食べる分しかない生肉団子を二つとも取り出す。「口開けろ!息をしろ!」ミリセントの顎を上げて肩を揺すると、ゴホッと言って血を吐きながらオレを見て、無理矢理喋ろうとする。

ミリセント「に…逃げ…て…」

オレはミリミリと歯を軋ませてミリセントの言葉を無視し、無理矢理生肉団子を二つ同時に口に押し込んで、ミリセントの顎を動かして強引に噛ませる。その噛む力も弱くなってきて、焦燥感で突き上げる心臓の高速ピストンに絶叫する。この戦いはマジきつすぎるぜ。こんなの初めてだ。心に穴がぽっかり開いていく感覚になって、ミリセントの腹には真っ赤なローズが咲いたまま。俺たち殺されるって、ミリセントの横にぐったりと腹這いになって息絶え絶えに喘いでいるガタイに、またマルギットの声が当てられる。

マルギット「ようやく死を受け入れたな。これまでだ。暴れぬ方が身のためだぞ!」

オレはぐったりしたまま、鬼の形相のラダーンを前にした感覚を思い出して、脱力する。

その瞬間ミリセントの瞳孔がカッと開き、首が上反りになる。
そのまま爆発するかのように跳ね上がって、迫ってきつつあったマルギットに飛んでいって、空飛ぶミキサー攻撃こと、かつてマレニアがゴドリックをボコボコにした例の連続斬りを放っていく。いきなり復活したミリセントに、マルギットは必死で首だけは斬られないようにしていると、腰に緩急自在のエドガーの攻撃が吸いついて斬りまくり、そのままエドガーは風を巻き起こす回転攻撃に入る。上からは氷の剣を叩きつけるようにしてジャンプしてくるブライヴが迫る。

避け場が無くなったかと思われたマルギットは、その場で伏せてエドガーからの回転攻撃を何度かもらいつつも、空中で突進してくるミリセントの下をくぐって、そのまま距離を取ろうとする。しかしここでブライヴが新テクを開発!落下中に武器から氷を解除してそのまま着地して、大剣の腹をミリセントに向ける。そしてミリセントの両足が剣の腹に着いたと同時に、渾身の力で大剣を振り回した。

ミリセントは強引な大剣のフルスイングに合わせて自分からもジャンプして、バットから打ち出されたホームランボールのように飛翔。距離を取られたはずのマルギットにもう一度空中ミキサー攻撃を叩きつけ、マルギットの全身から血を噴き出させてダウンさせた。3人でマルギットを斬り倒したあとの血まみれミキサーマシーンミリセントは、剣をしまってオレに駆け寄る。

ミリセント「大丈夫か拓也!しっかりしてくれ!死んでは駄目だ!」

ラダーンと戦ったあとみたいな涙目顔で、拓也のビルダーガタイを揺すってくるミリセントの肩に、走ってきたエドガーが手を掛けてオレの様子を観察。そのあとフッと息をついた。

エドガー「無闇に厚い胸筋が幸いしたな。深く斬られてはいるが、骨も肺腑も無傷のようだ。円卓で治療を受ければ、大事には至らぬだろう」

ミリセント「ああ、拓也…よかった…」

安心したミリセントに抱きしめられて、温もりが伝わって来るとミリセントが生きてる実感も伝わってきて、マンコも久しく種マンになってない拓也の心マンコにも、ああ、俺は仲間を守れたんだなぁ、と暖かい気持ちがブクブクと湧き上がってくる。後から来たブライヴには「聖杯瓶も飲めねえ癖に、無茶な奴だよお前は…」と呆れ笑いを向けられた。

92名前なんか必要ねぇんだよ!:2022/12/30(金) 07:05:05 ID:Aag01f7Y

思えば今までは自分のことを考えるだけでよかった。ネフェリがゴドリックを倒した時も、初めてディアロスとリエーニエに行った時も、ケイリッドでもそうだ。とりあえず必死に逃げ回ってたらなんとかなったし、戦いも嫌いだった。自分のことを考えるだけで精一杯だったし、ドラに頼ると少し楽になれて、そのおかげもあってここまで来れた。

でもネフェリが傷心旅行中で、ブライヴもエドガーもマルギットに無視されて、ミリセントが徹底的にミリセントがイジメみたいにボコボコにされて、オレしか疲れてない奴がいなくて、急に思ったんだ。今までオレの代わりに戦って、オレをかばって傷ついていた人が、オレのせいで死んじゃうなんて嫌だって。だから今まで戦ってくれた分、おかえししなきゃねって。

ブライヴ「近くに祝福を見つけた。そこから戻るぞ」

拓也「う、うっす!」

ミリセント「あっ、急に動いてはだめだ!私が肩を貸すから、腕に力を入れないでくれ」

ミリセント「エドガー、すまないが貴方は、ラーヤを連れてきてくれないか?」

エドガー「その前に貴公だ。顔色が悪い。毒を盛られたか?」

ミリセント「これは生肉団子によるものだ。祝福に触れれば、すぐに治る」

お返ししたせいで拓也は胸をザックリやられちゃってめちゃくちゃ痛いけど、良いぜ!助けた相手に介抱されるのも悪くないぜ!遠くからはラーヤが両手でスカートを持ち上げて走ってくる。今日の旅もきつかったな、明日はベッドから一歩も出ないな、この眠気は緊張が切れたことによる疲労だなと、疲れ切ったガタイで分析。

エドガー「ぐおぉぅ!」

なんてしてたら、いきなりエドガーの脇腹からデカ棍棒の先端が突き出てきた。マジかよぉ!アイツまだ生きてんのかよ!?エドガーが腹を押さえて倒れると同時に全員が一斉に振り返る。そこには血まみれの忌み鬼が立っていた。マルギットは執念深い。マジで俺たちに恨みでもあるのかよ?

ミリセント「エドガー!?」

ブライヴ「野朗!まだ息が…」

マルギット「まずは一人目…」

ミリセントが剣を抜くけど、生肉団子がまだ効いてて顔色が悪いし、ブライヴも体力切れって感じでフラフラだ。拓也とエドガーも動けないし、戦えるのはミリセントだけ。満身創痍のマルギットの巨大な影が拓也達を覆っていく。

?「えいっ!」

その影に向かって、オレの激エロガタイよりも太くて立派な蛇が伸びてきて、マルギットの首筋に噛みついて毒を流し込む。ぐああああ!と悶絶する声が響く中、いきなり出てきた激デカスネークにミリセントもブライヴも眼と口をポカンと開けて、何がなんだかわかんねーよって感じでいる。しかもその蛇は、みんなにも見覚えがある服を羽織っていた。

緑色の煙が漂うくらいの濃厚な猛毒で急速にポジるマルギットは、喉を押さえて何度か咳をしたあとにダウン、そのまま光の粒になって消えた。今度こそ倒したよな?って思っているところに、デカい蛇の頭がスルスルと縮んでいって、別の地面のデカい窪みに隠れていく。

事態を飲み込めずにいるミリセントとブライヴと拓也が、好奇心以外ほぼ何も考えてないみたいな感じで、窪みに躊躇なく近づいていくと

ラーヤ「あっ…み、見ないでください…!」

ラーヤ「ああ、なんてこと…私ったらなんてことを…」

窪みの真ん中には、服で身体を隠して顔を真っ赤にした、全裸のラーヤが立っていた。

93名前なんか必要ねぇんだよ!:2022/12/30(金) 07:11:40 ID:Aag01f7Y

ミリセント「ラ…ラーヤ!?い、今のはまさか、君なのかっ?」

ブライヴ「こいつは驚いた。今の見たか拓也?」

拓也「うっす…これ、ラーヤがさっきの蛇だったってことすかね?」

ブライヴ「にわかには信じられんが…まぁ、こうもはっきりと見てしまっては、認めざるを得んだろうな」

オレとブライヴがまじまじとラーヤを見ていると、ミリセントは窪みにズザザっと入っていく。

ミリセント「さっきの大蛇は…やはり…君なのか…?」

ラーヤ「は…はい…あの…えっと…」

ラーヤ「その…拓也様とブライヴ様に、見ないように言っていただけないでしょうか…?」

ミリセントに振り返られて「おっとしまった」といった感じに、オレとブライヴは後ろを向いて、ブライヴはエドガーを介抱しに行く。オレはゲイだから女の身体にはノンケよりもエロスを感じないけど、見られる側は恥ずかしいよな。紳士な拓也はこういうエチケットも弁えてるぜ。

ミリセント「驚いたよ…今見せた姿が、君の母にゾラーヤスと名付けられた、君の本当の姿なのだな」

ラーヤ「すみません…蛇の姿というのは、やはり、奇異ですよね…ですぎたことをしました…」

ミリセント「そんなことはないよ。たしかに、驚きはした。でも、君を恐れているわけではない」

ミリセント「それに、君はまた助けてくれたじゃないか。私を助けたゾラーヤスを、私が、出過ぎたものだと言うと、君は思っていたのか?」

ミリセント「君がラーヤでも、あるいはゾラーヤスでも、私にとっては同じ友だ」

ラーヤ「英雄様…!」

ミリセント「さぁ、早く服を着ないといけないよ。ここは戦場跡のようだし、丸腰では怪我をしてしまう」


祝福で休んでいるブライヴとエドガーに、拓也とミリセントとラーヤが合流。そのまま円卓に帰還して休憩に入る。マルギットから受けた傷は祝福で治ってエドガーは助かったけど、エドガーの聖杯瓶はマルギットの攻撃で砕かれて、元に戻らなくなったらしい。ラーヤに包帯でぐるぐる巻きにされながら拓也はエドガーに聞いてみた。

拓也「聖杯ってなんすか?」

エドガー「かつては恵みの雫を受領した黄金瓶だ。黄金に祝された者も、黄金より追われた者も、その多くが、黄金律によりこの聖杯を持つことを許されている」

エドガー「聖杯から垂れる雫は傷を癒すが、他の者の聖杯で、己の傷を癒すことはできぬ。己の聖杯で他の者を癒すことも、同じくできぬ」

拓也「え!?じゃあマズイじゃないすか!」

エドガー「然り…私はここらが潮時というわけだ」

ブライヴ「マルギットの奴め、死に際にとんだ置き土産をしたものだ」

ミリセント「残念だ…貴方の矛はまだ力強いというのに…」

エドガー「構わぬさ。城も護れぬ城主にしては、良くやった方ではあろう」

エドガー「それでは、老兵は先に失礼させてもらう。私はすでに隠居の身だ。貴公らの旅に、僥倖があることを祈っているぞ」

別れの惜しさを隠すみたいに、エドガーは渋い笑みをメンバーに向けて一礼すると、円卓奧の部屋に引っ込んでいった。水泳部のセンパイが卒業していくみたいなしんみりムードで、拓也もショボショボのテンションで溜め息。円卓にはまだネフェリはいないし、マネージャーも出てこない。円卓の隅には座って本を読んでいるトープスが一人いるだけだ。そしてブライヴは話をむしかえした。

94名前なんか必要ねぇんだよ!:2022/12/31(土) 11:52:13 ID:y8126aAk

ブライヴ「…しかし、驚いたぞラーヤ。あの姿は、蛇の王となったライカードに似たのか?」

ミリセント「待てブライヴ。ラーヤは蛇の姿を気にしているんだ。そう明け透けに聞かないでくれないか」

ラーヤ「英雄様、私は気にしてはいません。…ただ、蛇の姿を目にすれば、誰も話を聞いてはくれないと思い、まことの姿を隠していたにすぎません」

ラーヤ「私は、偉大な王の恩寵を受け、生まれたのです。だからこそ蛇の姿は、母の喜びであり、私の誇りなのです」

ラーヤ「ただ…人の姿のまま、衆目に裸を晒すのは、恥ずかしいことだとも母から教わりました。なのでその…ブライヴ様と拓也様に裸を見られてしまい、その…」

ミリセント「はぁ…ブライヴ、拓也、もうしないと約束してくれ。恥ずかしがっているんだからな」

ブライヴ「わかったよ」

拓也「ウッス!」

ラーヤ「あ、動かないでください、包帯がずれます」

ズレた包帯を戻すために、ラーヤは包帯を少し戻してまた巻き直す。前より少しだけ締め付けがキツくなり、傷薬が傷に染み込んでたまらず「おうぅーっす」と雄鳴きをすると、ブライヴに「前から思っていたが、その妙な掛け声はなんなんだ?」と言われる。雄鳴きだと答えると「じゃあ雌鳴きもあるのか?」だって。やっぱりコイツはオレのこと狙ってるぜ。そんなに拓也を雌にしたいんだな。良いぜ!オレはいつでも歓迎だぜ!

ギデオン「ほう、やはりライカードの眷族だったのかね」

なんて拓也が妄想に耽ろうとしたところを、ネフェリ虐待おじさんの登場。場の空気が一気にシラケて、次の瞬間には針の山みたいに刺々しくなり、円卓の隅に座ってたトープスが本を抱えて急ぎ足で退散していく。なんなんだよ、人が気持ちよくなろうとしてた時に水を差すなよな!

ミリセント「…何か、私たちに用でもあるのか?」

ギデオン「君自身には無い。だがそこの蛇人と、君たちの行い自体に、いささか興味があるのでね」

ブライヴ「ならば興味を抱くだけにしておけ。お前の蒐集に付き合うつもりは無い」

いきなり現れたギデオンにブライヴとミリセントがギン眼を向ける。ミリセントはローデリカに「人を憎む気持ちが無い」みたいなこと言われてたけど、憎みはしなくても怒りを覚えるくらいは、ギデオンが情け容赦無さすぎるってことなのかな?

ギデオン「ラーヤ、君は真に、ライカードの恩寵の申し子なのかね?」

ラーヤ「…ええ、タニス様からは、そう聞いています。そのことについて何か、貴方に不都合があるのですか?」

ギデオン「ふむ。そうか…まぁいい」

ギデオン「では、なにゆえに誇るべき父が、大ルーンを所有するデミゴッド、破片の君主であることを皆に伝えないのかね?破砕戦争については、ミリセントはマレニアに関わるものしか知らず、拓也は破砕戦争についてはほとんど何も知らぬと言うのに。マネージャーについても然りだ。デミゴッドの人数も、名も、私は全ては教えておらぬのだからな」

ギデオンの真っ暗な兜の奥から、またとんでもない事実が告げられる。ミリセントは両目を見開いてラーヤに顔を向けて、それはオレも同じだったぜ。ラーヤは辛そうにミリセントから顔を背ける。でもブライヴは冷静で何事も無かったみたいな態度でいる。拓也の頭の中によくねー妄想が浮かんできて咄嗟にそれを掻き消し、ネフェリがゴドリックを殺さなかったことを思い出す。そしてギデオンに何を言われても、きっとラーヤのお父さんと戦わなくてもいい道があるって信じ続けるために、オレはギデオンがこれから言うことを何があっても無視することに決めたぜ。
ミリセントはラーヤからギデオンに視線を戻す。

95名前なんか必要ねぇんだよ!:2022/12/31(土) 11:56:43 ID:y8126aAk

ミリセント「な…何を馬鹿なことを!ラーヤの父が破片の君主であるなら、なぜ大ルーンを探る私達に、ラーヤが近づくというんだ!敵に情を移すためとでも!?」

ギデオンは激昂するミリセントを無視して、今度はブライヴに語りかける。
ブライヴは表情ひとつ変えなかったけどね。

ギデオン「ブライヴ。君は月の魔女のラニに仕える者だ。ここの大半の者よりも生き永らえ、ライカードの数々の逸話も知っていよう」

ブライヴ「はぁ…」

拓也「ま、魔女ラニっすか!?」

ミリセント「どういうことだ…何を言っている…」

ギデオン「その君が、何故ライカードについて沈黙を貫いていたのかね?大ルーンを求める円卓に助力するということは、ライカードから大ルーンを奪うことに同意を示したということになるが、ならば何故にライカードがデミゴッドであることを、みなに語らなかったのだね?」

ブライヴは眼を閉じて首を傾げて、肩をコキっと鳴らす。
それからギデオンを横目で睨んで、口にかすかな笑みを浮かべる。

ブライヴ「ラニの計画に、ライカードを殺すことが含まれていれば、俺はライカードを斬っただろうな」

拓也「は?」

ラーヤ「ブ…ブライヴ様…?」

ミリセント「ブライヴ、君は…!」

ギデオン「ほほう。つまりその計画とやらに含まれていたならば、語りもしたし、剣を向けることもあり得たというのかね?」

ブライヴ「あり得ただろう。現に俺は、ラダーンから大ルーンを奪うまで同行すると、円卓の連中に語ったのだ。ラダーンを打ち破らなければ、ラニの計画が進まんのだからな」

ミリセント「何故だブライヴ…なぜ黙っていたんだ?君は私達を、初めから騙していたのか!?」

ブライヴ「すまんな、ミリセント。俺には仕えるべき主がいる。だから言っただろう、お前とは組めんとな」

やばいぜ!ギデオンの策略で、今まで築き上げてきた仲間との信頼がボロボロになっていくのを肌で感じながら、拓也は事態を解決できないか状況をガタイで整理する。ラーヤのお父さんは大ルーン持ちのデミゴッドで、俺がいる円卓の探索メンバーは、デミゴッドから大ルーンを奪ってエルデンリングを治すのが目的。ブライヴは魔女ラニの謎の計画のために、円卓の探索メンバーに協力してるけど、ブライヴはラーヤのお父さんを殺す気が無い。

ブライヴと探索メンバーの関係は、嘘をつかれてたって部分さえなんとかできればいいけど、ラーヤのお父さん関係は、このままいくと探索メンバーVSライカードの図式が成立して殺し合いだ。そうなったらラーヤも含めて全員ただでは済まねーし、下手したら探索メンバーの勝利=ラーヤとライカードが死ぬってことになっちまうぜ!拓也はその道を全力で回避すべく、みんなに背を向けて乳首を捏ねくりまわしガタイによる分析を開始する。しかし答えは浮かんでこなくて、拓也の額、首筋、背中から冷汗が流れ始める。

ブライヴ「だがなミリセント。少なくとも俺はライカードを殺さないが、お前はライカードと戦うことになるぞ?円卓で大ルーンを求めるのならばな」

ミリセント「…私に、ラーヤの父を生かして円卓を抜けるか、大ルーンを求めてラーヤの父を斬るか、選べというのか…」

ブライヴ「俺がそう強いたわけではない。ただ、そうなっているというだけだ」

ミリセント「分かっている…しかし私には、ラーヤの父は斬れない…斬れば、ラーヤは家族を失ってしまう…」

ラーヤ「…英雄様…わたしは…まさかこんなことになるなんて…」

ミリセント「大丈夫だラーヤ。私は、君の父を斬らない。この円卓を去るよ…」

ラーヤ「英雄様…! そんなことをしては、あなた様が新たなる英雄への道を見失ってしまいます…!  私も、私の母のタニスも、あなた様のことを信じているのです…!」

ミリセント「友の肉親を斬り、己の旅の糧とするなど、それは古い、破砕戦争の英雄の所業だ…私は、君の期待に応えられないようだ…」

ギデオン「なぜそのように考える」

またギデオンが何かろくでもないことを話しだす。俺はそれどころじゃねーよ!いくら考えても全部の大ルーンを集めるためには、全てのデミゴッドから大ルーンを奪わなきゃいけないっていう答えに行き着いてマジ狂い!火山館にいたタニスが言うには、ライカードは食べることしか考えてない化け物みたいだし、そんなのと話し合いなんてできない。ネフェリとゴドリックの間に起きたミラクルもまず起こらない。なんでギデオンがこんな面倒くさい話を振ってきたのか訳わかんねー!でもギデオンは、拓也のその疑問にまたイっちゃってる答えを叩きつける。

96名前なんか必要ねぇんだよ!:2022/12/31(土) 12:32:02 ID:y8126aAk

ギデオン「私が君たちに求めるのは、智識の共有と、大ルーンの回収だけだ」

ギデオン「互いの秘め事による葛藤や、下らぬ意地の張り合いなど、児戯の如きものだと何故気付かない?」

ギデオン「私が全ての智識と大ルーンを蒐集し、黄金律を復活させ、手中に収めたならば、その過程で失われた命などいくらでも取り返せる」

ミリセント「なっ…何を言っているんだ!だからラーヤの父を殺しても構わないとでも…」

ギデオン「環樹によって、欲望が満たされるだけ取り戻せばよいではないか。多少、黄金樹より戻りし者の本質は変わるだろうが、生命などというものは常に変質を繰り返すものだ。肉体や自我の変化など、恐るるに足らん。新たな生命への智識の継承が正しく行えるのならばな」

ギデオン「エルデンリングが修復されたならば、その智識の継承は私が行おう。今の君たちはただ、互いに智識を共有し、くだらぬ秘密や葛藤、意地の類いを乗り越え、私に智識を運び、大ルーンを手にするだけでよいのだよ」

ギデオン「ただそうするだけで、君たちの思想や自我、その生命までもが私の智識の元で形を保つのだ」

ギデオン「多くを識り、多くを手にする過程で、多くを失うことをなぜためらう?どうせすぐに生き返る」

こいつマジイッちゃってる!記憶とか知識とかの引き継ぎができて、生まれ変わりができればいくら死んでも殺しても構わないとかマジヤバっ!その時、拓也の脳裏に現れたのは、あのターミネーター!

ターミネーター「拓也、お前の考えは古いな。俺を見ろ!絶対死なないぞ!」

うるせーよ!極小の石が俺の記憶と心のコピーを持ってたからって、石は俺って言えるのかよ。それに記憶と心を引き継ぐってことは、死んだ時の心と記憶も引き継ぐってことだよな?それじゃあ誰かに殺された人とかも、その記憶と心を持って新しく生まれてくることになって、恨み辛みと殺し殺されの連鎖が加速していくじゃん!

ガタイによる分析書が最悪の答えを導き出してマジ狂い!でもこんなこと言ってるギデオンが、俺の考えに気付いていないはずはないんだよな。てことはやっぱり、ギデオンは全てを識ることができる世界が本当に良いと思ってるってことだよな。ついていけねえぜ、そんな世界が幸せなのかよ。俺は知りたくないことは知らないままでいたいんだよね。


「待ってください」


ギデオンの激ヤバ発言にミリセントとラーヤが何も言えなくなってると、拓也たちの前に現れたのは、あのマネージャー!マネージャーは本を片手に俺たちの方へツカツカ歩いてくると、テーブルに本を置いた。反撃開始だぜ!

マネージャー「隠していることがありますね?ギデオン?」

ギデオン「ほう…何をかね」

マネージャー「あなたの部屋にある、デミゴッドに関して貴方が集めた本や、記した書物は、持ち出すことができません。持ち出した本は時間が経つと全て元の場所に戻ってしまいますし、部屋の前に立つエンシャが常に見張っていますからね」

拓也「あのマネキンすか?アレって置物じゃないんすか?」

マネージャー「あの人はギデオンの忠実なしもべの一人です。暴れるネフェリさんとギデオンの間に立ちはだかった時以外に、動いているところを見たことはありませんけれどね」

マネージャー「話を戻しますが、それらの理由で狭間の地にいる人は、円卓にあるギデオンの部屋からは本を持ち出すことができません」

マネージャー「では、狭間の地の外から来た、私の携帯の写真はどうでしょう?」

マネージャーは服のポケットから携帯を取り出して、指でタッチしてから、ギデオンと俺たちに見せる。ギデオンはそれを見て何も話さなかった。あのお喋りが静かになった。他のみんなは初めて見る超高画質の写真に驚いて、声も出ない感じになってまっす!

マネージャー「この写真は、貴方が普段読み漁っている本のひとつの、内容を撮影したものです」

マネージャー「私は、あなたと私の関係が険悪になる前に、あなたの部屋を頻繁に出入りしていましたが、その時に、あなたがよく読んでいる本の山を全て調べ上げ、大事そうなページを一通りカメラで撮影していたんです」

マネージャー「あなたは私の携帯も調べて、カメラの機能にも気付いていたのでしょうけれど、あなたはカメラの機能を識るだけで満足して、実際にカメラを使って実験をしなかった」

マネージャー「だから、携帯の写真が円卓の影響を受けないことに気付かなかったんです。円卓の本が元の場所に戻っても、写真は携帯に記録されたままなんですよ」

ハメた!
説明を聞いたギデオンはひとつため息をついて、兜の顎の下あたりを指で撫でる。
マネージャーは携帯を閉じて、服にしまってシメに入る。

マネージャー「そして、私は撮影した写真資料を何度も見返して、わかったんです」

マネージャー「エルデンリングを修復するために、全ての大ルーンが必ずしも必要にはならないということを」

マネージャーからのちゃぶ台返しの衝撃は拓也達の方にも飛んできて、オレのガタイ考察がまたしても狂った!大ルーンで出来てたはずのエルデンリングを修復するのに、全ての大ルーンが必要なわけでは無いって、どういうことなんだよ?パーツが足りないじゃん!?ラーヤとミリセントも驚愕の表情でマネージャーの導き出した答えをぶつけられている。ラーヤのお父さんと戦う可能性はこれで減ったけど、今度は探索の目的がブレてるみたいに思えてきて拓也は混乱する。

97名前なんか必要ねぇんだよ!:2022/12/31(土) 13:15:41 ID:y8126aAk

ミリセント「大ルーンが、必要ない…?」

マネージャー「もちろん、ひとつも必要ないというわけではありませんよ?私が思うに、最低でも二つの大ルーンが必要になるでしょう」

そしてマネージャーは、そのオレの心を見透かすようなもうひとつの答えを用意していた。


マネージャー「私はそこに、プラスアルファさえ組み込む事ができれば、現状のエルデンリングを修復できるという答えに至ったんです」

マネージャー「あなたはそのことを、ずっと隠していたんですね?ギデオン?」


マジかよぉ!マネージャーの言うことが本当だったら、大ルーンの代わりなんかになるエルデンリング級のチョーヤベー代物が、狭間の地にあるってことになるじゃん!でもそんなモノがあるんだったら、なんで破砕戦争なんか起きたんだってことになって拓也の考察がまた狂う!作っては壊し作っては壊しの連続でもう何が本当のことなんだかわかんねーよ!

マネージャー「あなたは私たちに全てのデミゴッドを倒させ、あるいは無力化させたあとに、デミゴッドの力を識る計画でいたんでしょう」

マネージャー「ですが、その計画はこれで破れました。私たちはラーヤの父親であるライカードも、最強のデミゴッドである星砕きのラダーンも倒すことなく、エルデンリングを補完するプラスアルファを探すことにします。狭間の地の王になりたいのでしたら、私たちの力抜きで、自力で玉座を勝ち取ってください」

答えを全て聞いたギデオンは「終わりかね?」とマネージャーに一言。なんだよ、負け惜しみか?と拓也の想像に反して、マネージャーがハイと言う前に俺たちに背中を向けて、ギデオンは自分の部屋に歩いていく。そのあと姿が見えなくなったところから「ならばせいぜい奮闘したまえ、見い出すことができるのであればな」という声が小さくなりながら聞こえてから、ドアが閉まる音が静かに響いた。

ミリセント「マネージャー…君が今言ったことは…本当、なのか?」

マネージャー「ええ、そのようです。ギデオンの資料をまとめた私の結論としては、そのプラスアルファは、黄金樹の祝福を受けた者の内に生じるそうです」

マネージャー「黄金の祝福を受けた者が、探求の末に求めるものを自分の中に見出した時に、自分の中にある望みと、自分の中にある祝福が合わさり、新たな律へと形を変えるそうです」

ミリセント「それでは、その新たな律というのは…」

マネージャー「そうです。黄金樹からの祝福を受けていて、自分の望むものを見出そうとする、探求者の中に宿る可能性が非常に高い。つまり私たちは、デミゴッドではなく探求者を探せばいいんです。それも、探し出すべき探求者はたった一人でいい。勝ち筋の見えない最強のデミゴッドを相手に戦いを挑み続けるよりは、少しだけ希望が見えてくるはずです」

98名前なんか必要ねぇんだよ!:2022/12/31(土) 13:22:43 ID:y8126aAk

ギデオンで調子狂ったあと   投稿者:ビルダー拓也


マネージャーからの変化球はいつも突然だ。俺じゃあ逆立ち腕立て水中責めでも思いつかないような奇策だぜ。孔明の天下三分の計並みの逆転の発想に、感心のあまり俺がビルダーガタイを震わせていると、マネージャーは更に話を詰めていく。

マネージャー「ですが、その探求者を探し出す前に、やっておく事があるはずです。そうですよね?」

ミリセント「…ああ、そうだな」

ミリセント「マネージャー、少し時間をくれないか」

マネージャー「構いません。私は情報を精査する必要がありますから、時間はいくらあっても大丈夫です。終わったら、声をかけてください」

マネージャーの言うとおり、ギデオンとの会話のせいで、話し合わなきゃいけないことがブワッと増えてマジヤバ!ラーヤは俯いてミリセントと眼を合わせられなくなってるし、ブライヴは初めて出会った時の、壁を作ってる感じの雰囲気に戻ってる。せっかく良い雰囲気のメンバーだったのに余計な言葉でその雰囲気を挫くなよな。本当余計なことしてくれたよな。ギデオンにはブラック企業の社長になる素質があると思う。マネージャーが遠くのテーブルに移動して座ると、ミリセントがラーヤの両肩に手を置いた。

ラーヤ「英雄様…私は…」

ミリセント「気にしていないと言えば、嘘になる…でも私は、君の痛みを分かってあげられると思う」

ミリセント「だから、話してくれないか」

ミリセントにやさしく詰められて、ラーヤは俯き気味のまま打ち明け始める。

ラーヤ「私は、火山館を離れました…タニス様に、離れることを許されました…」

ラーヤ「そして私は…英雄様に甘えたのです…」

ラーヤ「接ぎ木のゴドリックを殺し、その骸から大ルーンを奪えたはずなのに、ネフェリ様はゴドリックを生かした…英雄様は、そのような寛大な方を、友とした…」

ラーヤ「ですから私は…王の持つ大ルーンのことも、きっと隠し通せると、画策したのです…」

そこまで言って、ラーヤは堪えきれなくなったみたいに顔を上げて、涙目でミリセントを見つめる。拓也が両親にカミングアウトする時は泣いてなかったけど、俺は「あー、俺の時もこんな感じだったなぁ」って懐かしくなると同時に、当時の痛みが蘇ってきて心臓がチクッと痛くなり、センチメンタルな気分になる。

ラーヤ「私は貴方様の優しさに、ずっとつけ入って、不実を働いていました…」

ラーヤ「…いつも優しく、そして厳しい方だと、分かっていたはずなのに…」

ラーヤ「…ですから…私は…貴方様の元から、去るべきなのです…ですから、どうか…」

ラーヤ「…手を、離してください…」

言い終えたラーヤはまた俯いて、肩を震わせて覚悟を決める。
でもミリセントは、というかやっぱりって感じで、ラーヤの肩に置いた手をそのまま背中に回して抱きとめる。ラーヤは突然のことで顔を耳まで赤くして、ミリセントの脇腹あたりで手をパタパタさせたあとに固まった。ミリセントは本当に底抜けで良い奴なんだけど、ここまで良い奴だとちょっと危なっかしいよな。借金抱えた友達がいなくてよかったよな。ウリやってたらポジうつされたり、無茶な注文まで全ウケして早死にするタイプだ。でもよかったぜ。会ったことないけどオレだってラーヤのお父さんと殺し合いなんてやりたくねーからな。

ラーヤ「えっ、英雄様、何をっ」

ミリセント「良いんだ、君は打ち明けてくれた」

ミリセント「父と、母を、君は護りたかったんだ。私はそのことを責めたりしない」

ミリセント「マネージャーが新たな方法を見いださなければ、本当に私たちは、君の王と戦っていたかもしれないのだから」

ミリセント「私は、その道を避けられたことが嬉しい。君から家族を奪ってしまわずに済んだことが…嬉しいんだ」

ラーヤ「英雄様…ああ…貴方様はどうして…ここまで優しいのですか…」

ミリセントからのハグに、ラーヤもミリセントの脇の下から手を伸ばして、ミリセントの背中を抱く。ラーヤは頬を赤らめて目を閉じた幸せ顔で、一方拓也は嫉妬に狂っていく。チクショー、俺も何でも許してくれるヅカ系イケメンが欲しいよ!きっとミリセントは、例え自分が心を許した相手に裏切られて殺されても「それでも、君には、感謝している」とか言いながら死んでいくに違いないんだよな。

そう思った途端ラーヤとミリセントが俺にイチャイチャぶりを見せつけてるように見えてきてマジ狂い!下唇を噛んで青筋立てながら、二人の間に割って入ってメチャクチャにしたい衝動に耐えていると、鎧がガチャっと動く音がしてブライヴが去っていく。

拓也「あっ、ちょっと、どこ行くんすか?」

拓也の呼びかける声でミリセントとラーヤも気付いて、ブライヴの方を見る。
それでもハグを続行なんてしちゃってる。良いご身分だよな。

ミリセント「ブライヴ、どこに行くんだ?」

ブライヴ「水を注してはまずいと思ってな」

ミリセント「待て、ブライヴ。話がある」

ミリセントがラーヤを離してブライヴに向き直る。呼び止められたブライヴは吐き捨てるみたいなため息をついて止まったけど、背中を向けたまま横顔だけをこっちに見せてくる。

99名前なんか必要ねぇんだよ!:2022/12/31(土) 13:32:25 ID:y8126aAk


ブライヴ「お前のことだ。事情を汲み、どうせ俺を許すのだろう?」

ブライヴ「ならば、わざわざ話すことなどないはずだ」

ミリセント「それは事情によるだろう。話してくれ。…拓也?マネージャーを呼んできてくれないか?」

拓也「ウッス!」

ミリセント「それに、君が行こうとしていた方向には、祝福が無い。大祝福に触れないと、円卓からは出られないぞ」

ブライヴがミリセントに捕まってる間に、俺はマネージャーを呼ぶ。

マネージャー「話は終わりましたか?拓也?」

拓也「まだっす。終わらせてほしいっす」

たった一言で「そういうことですか」って全てを察してくれたマネージャーは、ブライヴの方へ歩いていって拓也も続く。こういう話し合いで強いから、俺はウリなんかをやれている。マネージャーがダメだと客の質も悪くなって、最悪ヤクザに買われてメチャクチャなペット生活で行方不明になる可能性もあるなりね。

マネージャー「ブライヴさん?貴方も本当は分かっているはず。そうですよね?」

ブライヴ「…何がだ?」

マネージャー「貴方が隠したかった情報の根幹は、すでにギデオンが喋ってしまいました。ここで貴方が口をつぐんでも、私はいずれ貴方と、貴方が仕えているラニという魔女の目的を掴むでしょう。試しに、そのラニさんと面識のある人を探してみましょうか」

マネージャー「拓也?貴方は魔女のラニについて知っていることはありますか?」

俺の名前を聞いた瞬間に、ブライヴは俺たちの方に向き直る。
いかにも「マジかよ!」って感じの顔だ。やっとお前を振り向かせてやったぜ。
お前はラニから話を聞いてるけど、俺もラニのことは少しは知ってるんだぜ。

拓也「ウッス!知ってまっす!あの人のルーンのおかげで遠眼鏡が買えました。あとは色々よく分かんねーこと聞かれましたけど、よく覚えてないっすね」

マネージャー「そうですか。ではミリセントさん、あなたは魔女のラニについて、何か知っていますか?」

ミリセント「ああ、リエーニエ湖近くの城を抜け、その先に建つ塔のような館で出会った。私を信用できないという理由で、計画についてはほとんど教えてはくれなかったが、私については興味があるらしい」

ミリセント「そのラニが言うには、私は嫌悪している女の気配がして信用しきれなかったが、私がラダーンを倒して運命を動かしたなら、信用してやらんでもない…ということらしいぞ」

マネージャー「という訳です。これらの情報は、私たちがラダーン祭りに参加する前に…つまり、貴方がこの円卓に来る前には、私の耳に入っていました」

ブライヴは深く息を吸ったあと、息を吐いてから円卓の椅子にドカっと座って、片肘をついて頭を抱える。その仕草にドキドキするって、やっぱり俺ってブライヴにエロスを見てるんだなぁ。ウリの客に「犬になれ」って言われたら、ブライヴのこと思い出して別の意味で感じまくるかもな。

ブライヴ「ああ、ラニ…昔からお喋りだったな…」

ブライヴ「まさかお前たちとも、関わりがあるとは…どうやら、俺一人が抗ったところで、もはやどうにもならんらしい」

ブライヴ「良いだろう。全てとはいかんが、話してやろう」

観念して、ブライヴは静かに語り始める。

ブライヴ「俺はラニの義弟でな。ラニの母、レナラ様のもとで、本当の姉弟のように育った」

ブライヴ「あの頃は良かった。…俺もあいつも、何も知らずにいられたからな…」

話しながら、ブライヴは両肘をテーブルについて、手を胸の前で重ねる。
目は祝福に向いていて、夜の焚き火を眺めているみたいな遠い視線だった。

ブライヴ「だが、レナラ様の夫となったラダゴンが、病に伏せったレナラ様を見捨て、女王マリカの王配となった時、全ては変わった」

ブライヴ「レナラ様は正気を失い、封印されていた死のルーンは何者かに奪われ…黄金のゴッドウィンは殺された。ラニは黄金律を見限り、大ルーンとともに肉体を棄てた」

ブライヴ「エルデンリングは砕け散り、マリカは黄金樹に隠れた」

ブライヴ「そして今にいたり、俺は臣下として、ラニに仕えている」

ブライヴ「俺はラニが黄金律から自由になり、神人としての暗い道を歩くための、手助けをしているというわけだ」

100名前なんか必要ねぇんだよ!:2022/12/31(土) 14:51:45 ID:y8126aAk


ブライヴが語り終えた時、俺の中でのブライヴのイメージがガラリと変わって、そこには激エロの狼人間ではなくデミゴッド並みの神話の登場人物が現れていた。ミリセントとラーヤがブライヴを見る目つきも変わってて、ラーヤは少し緊張してる感じだけどミリセントは同情的な目線。お前も大変だなぁって思ってるのかな。マネージャーもさすがに驚いたみたいで腕を組んで考え込んでいる。思えばブライヴみたいな神話の住人とウリセンボーイにすぎない俺が今まで会話出来たことが不思議だけど、ネフェリは王の血筋だし、ミリセントなんてデミゴッドの心だから、俺も慣れちゃってて今考えるとおかしいぜ。

マネージャー「…驚くべき真実、と言えるものなのでしょうけれど…ブライヴさん、貴方は今の話で嘘をつきましたね?」

ブライヴ「嘘は話していない。ただ、言ったはずだ。全ては語れんとな」

マネージャー「では、何故語れないところがあるのでしょう?」

マネージャーの詰めに、ブライヴは無言を返す。
でもこの流れはさっき見たぜ。と思っていると、ミリセントもそれに気付いていた。

ミリセント「護るべき人に…君の場合は、魔女ラニに、危険が及ぶことを恐れてのことか?」

ブライヴ「フッ…そんなところだ。円卓にはギデオンがいるうえに、奴の目や耳も狭間の地に隠れ潜んでいる。これ以上は語るべきではない」

ミリセント「…そうか…」

マネージャー「分かりました。それなら、この話はここでおしまいにしましょう」

ブライヴ「どうした?やけに素直に手を引くのだな」

マネージャー「ギデオンが信用できないのは私たちも同じですからね。それに貴方の姉であるラニさんの真意も掴めない以上、話を深掘りして貴方のウィークポイントを突くのも、リスクが高いと思いましたので」

マネージャー「それに、ラニさんの計画の全容がギデオンにバレてない可能性も考えると、私が円卓を出てラニさんと直接話す、というのも、選択肢としてはアリだと思えるんです」

マネージャーからの提案に驚いたのはブライヴだけじゃなかった。ミリセントはラニのいる場所に行って帰ってきたんだから祝福を経由して一発で行ける。でもなんだかんだで、俺たちは一度もラニのいる祝福に行ってない。やる事が多くて寄ってる場合じゃないっていうのもあるけど、ラダーンを倒してないからラニと会っても信用されないと思うし、なんかラニ自身も怪しいんだよな。悪い奴って感じはしねえんだけどな。

ブライヴ「大胆だな。罠だったならどうするんだ?」

マネージャー「罠だったら、ギデオンに暴露されるまで隠したりしませんよね?」

ブライヴ「だな…やはり、言葉での差し合いは苦手だ」

マネージャー「ただ、今日いきなりラニさんに会いに行くということはしません。ラダーンを倒すという手土産を持っていない私たちには、選べない選択肢ですので。なのでここは、いつもの様に二手に別れるというのはどうでしょう?」

マネージャー「リムグレイブには丁度いいことに、療養中のアレキサンダーさんもいます。ラダーンを倒す手段を探すのはアレキサンダーさんとブライヴさん、探求者を探しに王都を探るのはミリセントさんと拓也と誰かで分けるのはどうでしょう?」

マネージャー「これなら、私たちやギデオンが、貴方を必要以上に探ってしまうことも無いですし、ミリセントさんもラダーンと戦わずに済みます。王都という新しい場所への探索も出来ますし、アレキサンダーさんの回復も今より効率よく進むはずです。更に言うなら、ラダーンに関係する探索は全て貴方主導になるわけですから、貴方が何かを気にしながら戦う必要性もグッと無くなるはずです」

マネージャ「提案は以上です。貴方にとっても、悪い話ではないと思いますが?」

相変わらずマネージャーのプレゼン力はすげーよ。よくこんなに色々思いつくよな。ブライヴも参ったって感じの呆れ笑いだし、ミリセントとラーヤも納得してくれてる。俺もつきあうぜ!雄膣に隠し持っているイエロの瞳はまだ残ってる。でもラダーンと戦わないってことは、ブライヴを引き止めている理由も薄くなる。そのままブライヴとアレキサンダーがラダーンを倒して、二度と俺たちに会わない可能性だってある。

ブライヴ「ハハ…負けたよ…そのやり方で構わない。こうも先読みされては、文句も言いようがない」

マネージャー「そうですか。それでは、これからもよろしくお願いしますね」

ブライヴ「フッ、どうだかな」

曖昧に答えながら、大祝福に触ってテレポートしようとするブライヴ。あーあ、マジでもうお別れかぁとガッカリする拓也。下手したらこれでマジの最後の別れってこともあり得るんだよなってしんみりしてると、ミリセントがブライヴを呼び止める。

ミリセント「…ブライヴ」

ブライヴ「なんだ?まだ何かあるのか?」

ミリセント「君に何か、文句があるわけではないよ。ただ、別れる前に言っておきたいんだ」

ミリセント「私は、君とともに剣を振るい、苦楽をともに出来たことを、忘れることはないだろう」

ミリセント「だから…私は、例え君と求めるものを違えても、君とまた会いたい」

ラーヤ「私もです…貴方様の旅路が良きものとなり、壊れかけた律から貴方様の主が脱することができますよう、私の王に祈ります」

拓也「お、俺もまた会いたいっす!全身パンプして待ち構えるんで、お願いしまっす!」

ブライヴは別れの言葉を聞き終えると、口の片端をちょっとだけ上げてから祝福の光に消えていった。
絶対忘れんじゃねーぞ!次会う時までに仕込み頑張るぜ。

101名前なんか必要ねぇんだよ!:2022/12/31(土) 15:45:11 ID:y8126aAk


ブライヴと別れた後   投稿者:ビルダー拓也


昨日はずっと戦いまくりでマルギットはチョー強いし、ミリセントは死にかけるしエドガーは引退したし、ブライヴとラーヤの秘密がバレるしでメチャクチャ。ギデオンが余計なことしたせいでブライヴとは別れるハメになって、疲れは取れないしで大変だったぜ。朝起きた後にマネージャーから亀の首漬けもらって今はギリ元気だけど、胸筋はまだ痛いし怪我も1割くらい残ってる。ラーヤの治療は効き目抜群だけどね。
それで今は、マネージャーと拓也とミリセントとラーヤの4人で、円卓の椅子に座ってる。

マネージャー「さて、昨日は確か、欠けた黄金律にプラスアルファを埋め込むことが可能な探求者を探す…ということが決まった所で、話が終わっていましたね。私としては早速行動に移したいのですが、みなさんはどうですか?」

ミリセント「大丈夫だ」

ラーヤ「私も大丈夫です。ですが拓也様の傷は分かりません。大丈夫ですか?」

拓也「ウッス!まだヒリヒリしますけど、行けまっす!」

ラーヤのキメものってスゲー効くから、どうやって作ったか聞いたら、毒の苔薬と生肉団子を混ぜたものを傷口に塗ったらしい。回復に一晩掛かる代わりに毒性も無いキメモノで、こんな便利なものがあるなら毎日探索しまくりの最高の探索machineになれるけど、あんまり量が多くないから使いすぎ禁止だって。まぁそう都合よくはいかねーよな。

マネージャー「そうですか。それなら良いです。ではさっそく聞きますが、黄金樹からの祝福を受けていて、自分の望むものを自分の中に見出そうとしている人に、みなさんは心当たりはありませんか?」

拓也「この前の探索で会った、金仮面って奴なんてどうすか?卿ってついてるんで、そこそこ偉いんじゃないすか?」

マネージャー「金仮面?」

ラーヤ「金仮面卿のことですね。…たしかに、あの方は何か異様な感じでした。黄金樹を指差して、何かを指で奏でていました」

ラーヤ「黄金樹を信奉するコリン様に、危険を承知した旅をさせるほどの何かが、あの方にはあるのかもしれません」

マネージャー「金仮面卿ですか…他にはどうです?」

ラーヤ「私は、英雄様を…ミリセント様を推したいです」

マネージャー「へ?」

ミリセント「何を言うんだ…私はそんな…」

ラーヤ「ミリセント様は、神人としての神性という、最も強き黄金の祝福を受けていますし、自らの在り方を探究しています。マレニアの行いを償うことと、みなさんに力を貸すことによってです。十分に、考慮の内に入るお方かと」

ミリセント「ラ…ラーヤ…」

レズカップルのノロケみたいだけど実際にはレズでもカップルでもないし、ラーヤの言ってることにもかなり納得いったぜ。確かにミリセントは自分がマレニアの分け身だってことをかなり気にしてる。目の色も金色で魂も神様だから、これで黄金樹に祝福されてないなんてことも絶対無い。でもラーヤってどんどんミリセントにハマっていってるよな。憧れのセンパイを追いかけてる時がウリやってる時よりも楽しかったりするから、それと同じだよな。今は友達以上恋人未満かもしれないけど、このままいくと本当にレズカップルになっちゃうかもね(笑)

マネージャー「うーん…確かにそう考えますと、ミリセントさんにも多少の可能性を感じてしまいますね」

マネージャー「良いでしょう。とりあえずはミリセントさんと金仮面卿をマークしましょうか」

ミリセント「えっ? それは困るよ…落ち着かない…」

マネージャー「調査の対象が二人だけで、その内の一人が私たちの仲間なんですから、調査の難易度も抑えられますからね」

ミリセント「それは、分かるが…」

マネージャー「安心してください。ずっとあなたに見張りをつけるだとか、あなたに何かの実験をするだとかはありません。大切なのは、あなたが自分を探求すること。つまり、あなたの心次第なのですから」

ミリセント「そういうものだろうか…確かに、予感めいたものはいつも感じてはいるが…」

今日やることが決まったところで行動開始だぜ。まずは金仮面卿がいた方の橋に拓也とミリセントのペアで向かうもハズレ。金仮面は影も形もいなくて、しかたねーなってことでワープして、祝福がある方の橋の近くにいる、指読みが趣味のおばあちゃんに聞いてもヒヒヒヒ笑うだけでろくな答えが返って来ない。ミリセントも商人にアタックしたけど収穫無しだ。人探しなんだし最初はこんなもんだよな。

円卓に帰ってこのことを伝えると、マネージャーから新提案。
「金仮面卿の居場所が分からないので、とりあえず王都を攻略して黄金樹への道を開いて、いつでもプラスアルファを黄金樹にセットできる状態にしておきましょう」
だってさ。とりあえず王都を攻略って言うけどこんなのサラッと伝える事じゃないぜ!今まで何度もヤバい敵と戦ったけど、そいつらの首都を俺たちだけで落とすなんて無理。こういう重労働は、ヤる前にイエロの瞳でキメてからリングマラ装着してビルダータンク着るぐらいやらないとツラい。狭間の地は拓也のビルダーガタイを補うものが少なくてキツいぜ。黄金律って言うくらいなら俺のことも愛してくれよ!

102名前なんか必要ねぇんだよ!:2022/12/31(土) 15:56:46 ID:y8126aAk


王都の前で5P!   投稿者:ビルダー拓也


王都に入るのに二人だけは心細いから、マネージャーが希望者を募ったらディアロスが参加してきた。大丈夫かなぁ?とは思ったけどディアロスは前よりもシュッとしてて、なんだかヤル気。マネージャーにそのことを尋ねられると

ディアロス「英雄になろうとは、もう思わない。私は、自分を見つめ直したくなったのだ」

ディアロス「私にその道を示したのは、ミリセント、貴公だ。私は貴公の役に立ちたい」

だってさ。最初の頃はかなり頼りなさそうだったのに、コイツも成長したよな。今は心身ともにハリウッド系イケメンなのかな?ミリセントは嬉しそうに握手を求めて、ディアロスがそれに応じる。日影城を進んだメンバーで決まった所で、この前戦った戦場跡の祝福から探索開始だぜ。

祝福に出ると、昨日見たデコボコの地面に電信柱みたいなモノが突き刺さってる光景が広がる。昨日は戦いに必死で気付かなかったけど、よく見るとそこらじゅう死体だらけでチョーグロい!やっぱ戦争はいけないよなって胸筋で感じていると、ミリセントが階段を発見したんでついていくことに。そしたら地面から出てきた骨に拓也の足が引っかかって転倒。その拍子にいつの間にか勃起していたチンポに刺激が入って、俺が悶絶しながら射精を耐えていると、地面から伸びた手骨はそのままズルズルと全身を現して泥だらけのガイコツ姿をさらけだす。

拓也「あ、あ、ヤバ、マジヤバい。なんか出てきたっす!」

ディアロス「死に生きる者達だ!二度倒さなければ蘇ってしまう!」

ミリセント「厄介だな…その間にも囲まれてしまうか…」

ミリセント「ここは死者達に構わず、走り抜けよう。道を遮る者だけを倒すんだ」

プランが決まって、三人でミリセントを先頭にして走りだす。ミリセントの前にガイコツが出てくると、ミリセントはその骨を一瞬でバラバラにしてから、ガイコツの武器を拾って拓也の足元に投げ渡す。助かるけど剣を投げるなよな!俺が武器を拾って盾を手にハメてる間に、ディアロスもデカ盾で骨を弾き飛ばしている。ムチ使ってる時よりもそっちの方が強くて笑ったぜ。

武器も揃ってガイコツ地帯を抜け出ると、次は遠くに二体の巨大ロボットが見えてきた。マジかよぉ!流石にあんなのとは戦えねーよ!って拓也が怯んでる間にも、遠くの後ろからガイコツ達の足音が聞こえ始める。早くもヤバい状況になってきてディアロスと拓也の視線がミリセントに集まる。

ミリセント「あの巨像達が手に持っているのは…片方は長斧だが、もう片方は…」

拓也「やべーよ!後ろから来てるっ!」

ディアロス「斧槍のゴーレムと、大弓のゴーレムが二体だ!どうする!?」

ミリセント「…よし、左側の崖ぎわを走ろう。木々を盾にするんだ。行くぞ!」

合図と一緒に飛び出した俺たちは、そのまま崖っぷちを決死のダッシュ!俺たちを追ってきたガイコツ達は電柱みたいな極太の矢で粉砕。木がどんどん爆発していって木屑と煙が飛び散る中を、俺たちは振動でもつれそうな足をバタつかせて走りまくる。探索始めていきなりこれかよ!マジ死んじまうぜ!どうにかゴーレムの射撃地帯を抜け出すと、今度は城の門の前に、あの全身凶器系の騎士が陣取っていた。

ディアロス「はぁ、はぁ、竜のツリーガードまでいるのか…一旦退かないか?」

ミリセント「ここまで来て退くのは、かえって危険だ。戦うしかない」

ディアロス「クソっ…やはりそうか…」

拓也「おうぅーっす!」

ミリセント「いきなり叫んでどうした?拓也?」

足元に金色の文字がピカッと浮かび上がってきて、思わず拓也も女の子みたいに飛び跳ねる。ミリセントも首を傾げて金色の文字を見ていると、ディアロスは何かを思い出したようにハッと顔を上げた。

ディアロス「これは…黄金のサインだ!もしかしたら、勝てるかもしれないぞ!」

拓也「サイン?有名人のっすか?」

ディアロス「ある意味そうさ。これは大角のトラゴスのサインだ。サインに触れて協力を願えば、遠方から彼が召喚されるはずだ」

ミリセント「協力者とはありがたい。…しかし、ラーヤも物知りだったが、君は敵を知ることに長けていたんだな。頼もしい限りだ」

ディアロス「名門の生まれたる者、教養を高めよと、昔から言われていてな」

ディアロス「おかげで色々とやらされたが、どれも身にならなかった。その錆びついた知識が家を追い出されてから役立つとは、皮肉なものだ」

ディアロスが金のサインに触ると、サインが消えると同時に金色の光の柱が立って、そこから見覚えのある奴が出てくる。ラダーン祭りで一緒に戦った、デカハンマーを担いだ金ピカのデカ乳首ナイトだ。

拓也「トラゴスってお前かよ!久しぶりじゃん!」

ミリセント「おお、君がトラゴスだったのか。協力、感謝する」

トラゴスは気さくな感じで手を振ると、俺たち三人に握手をする。4対1ならなんとかなるぜ。

ミリセント「それでは、行こうか。気を引き締めてかかろう」

103名前なんか必要ねぇんだよ!:2022/12/31(土) 16:09:04 ID:y8126aAk

ミリセントは剣を抜いてツリーガードに歩きだす。ディアロスも盾を構えて、トラゴスも片手のボウガンに矢を仕込む。でも俺が持ってるのってガイコツから取ってきたボロボロの剣と盾だから、やっぱり3対1な気がしてきて俺の全身にじっとりと汗が流れてくる。最近はほとんどキメものを摂取してなくて、冷静な頭がダイレクトに恐怖や緊張を伝えてきて腰が引きがちになる。でも俺も頑張らないと、マルギットと戦った時みたいな状況がいつ出てきてもおかしくないぜ。

俺たち4人がツリーガードの前に立つと、ツリーガードはデカい山菜みたいなハンマーを持ち上げて威嚇。それから「来るぞ!」というミリセントの声の直後に、馬ごと俺たちに飛び込んでハンマーを振り下ろしてきた。

全員で散ってハンマーをかわすと、ハンマーがデカ衝撃と共に地面に大穴を開ける。またこういう拓也を一撃死させられる奴の登場で、この先こんなのばっかりかよって怯んでいる暇もなく、ディアロスに向けて馬の口から火の玉が飛ばされる。ディアロスが慌てて大盾に身をかがめて防ぐと、その大盾をミリセントが蹴ってフィギュアスケート選手みたいに回転しながらツリーガードに飛んでいき、勢いのまま剣を浴びせようとする。ツリーガードが盾で剣を防ぐと、ミリセントは着地ぎわに今度は馬の脚を斬った。

ブルンと怯んだ馬に体の勢いを持ってかれて、ツリーガードはよろめく。そのよろめいた先にいたトラゴスは既にデカハンマーを振る体制に入っていて、ツリーガードを盾の上から思いっきりブン殴る。派手な火花が散ってツリーガードが反対側によろめくって、こいつチョー強いぜ!相手がラダーンだったからマズかっただけで、ツリーガード相手には使えるタチだ。トラゴスは怯んだツリーガードにもう一発追撃を浴びせかけてダウンを取る。そこにミリセントのミキサー攻撃とディアロスの鞭が飛んで、ツリーガードの鎧がみるみるうちに傷だらけになっていく。

ミリセント「力は強いが動きは鈍い!武器を振らせるな!」

ミリセントとディアロスの連撃喰らいまくり怯みまくりのツリーガードに、トラゴスと一緒に俺も盾を構えて突っ込んでいく。トドメは俺が刺すぜって勢いで俺が剣を振り上げると、その剣に赤い雷がぶち当たってマジ狂い!強烈な衝撃に全身の機能を犯し尽くされた拓也は、そのまま意識がぶっ飛び射精。全身の筋肉を硬直させてあらゆる体液を撒き散らしながら倒れ込む。

ミリセント「なんだ!?」

ディアロス「竜雷だ!竜のツリーガードは雷を操るんだ!」

地面に仰向けで倒れた拓也の激硬チンポは、雷の力で強制的にフルパワーを出させられてて噴水のような射精を開始。「うわっ!汚い!」と叫んだディアロスは、ツリーガードの足元で全身バイブ状態に堕ちている俺から、トラゴスと一緒に距離を取る。誰か助けてくれって心の中で悲鳴をあげる俺に向かって、ツリーガードが赤く光るハンマーを振り上げる。このまま脳みそ潰されて全身ぶっ飛び射精して死ぬんだって覚悟した時

ミリセント「拓也!」

飛び込んできたのはミリセントだった!
ミリセントは俺のザーメン噴水に頭から突っ込んで、顔と頭を真っ白くドロドロにしながらも俺の痙攣バイブガタイを抱きしめて、転がるようにツリーガードの足元から脱出。直後に赤い爆発が起きたけどミリセントと俺は潰されずに生還する。全身精子まみれの俺はガクガクと痙攣したまま白目で射精しながら、ミリセントに抱えられた状態でトラゴスとディアロスに合流する。

ディアロス「弧゜ッ!」

ミリセント「ディアロス!拓也を頼む!運んでくれ!」

ディアロス「え、えぇ!?コレをかぁ!?」

ミリセント「ためらってる場合じゃない!木陰に運ぶだけでかまわない!私は戦わなければ!」

ディアロス「断る!汚らしい!」

ミリセントとディアロスが拓也でパスを失敗させている間に、トラゴスがツリーガードと一騎討ち!ディアロスはどうしても俺を受け取りたくないらしく、ミリセントに押し付けられても大盾で俺を防いでくる。バイキンみたいな扱いされた拓也が心の中で泣いていると、ツリーガードがまた地面に赤い雷を落として、その余波が拓也のチンポに落ちてまたしても意識がぶっ飛び射精。ディアロスの紅白色の盾を白一色に染めながら、二度目のぶっ飛びがAEDみたいに作用した拓也は意識を完全に取り戻して、芋虫みたいにガタイを動かしてミリセントの手から抜け落ちる。

ミリセント「拓也!?もういいのか!?」

拓也「ウッス!俺のことはいいっす!トラゴスがヤバいっす!」

俺たちがザーメンにまみれてる間に、トラゴスは血まみれになっていた。

ミリセント「行くぞディアロス!トラゴスがやられてしまう!」

ディアロス「私の、大事な盾が…畜生!やってやる!やればいいんだろう!」

俺の金玉が空になるほどの射精を受けて、盾だけ白いディアロスと全身白いミリセントが駆けていく。ツリーガードは盾に赤い雷を纏わせてから、グッと力を込めて辺りに雷を降らせる。ディアロスは歯を食いしばって雷を盾で防いで、ミリセントは華麗にジャンプして、全身に浴びたオレのザーメンを白いドレスみたいになびかせて回避。地面に落ちた雷は地面を伝わって周りに散りながら、寝そべってる拓也のガタイにも微弱な電流を通していく。全身のGスポットに強烈な快感を叩き込まれた俺はまたも意識が振り切れて、よがりまくり狂いまくり白目剥いて吠えまくりの、ドライオーガズムの全身イキ地獄状態に堕ちていく。

ツリーガードのハンマーでボコボコに殴られていたトラゴスは聖杯瓶を一発キメると、ツリーガードの頭にボウガンを一発撃つ。矢は兜に弾かれて、ツリーガードの意識はトラゴスに向く。その隙にミリセントは馬の首の真下にスライディング、そこで一気にミキシングして、馬の頭を斬り飛ばす。バランスを崩したツリーガードが倒れ込もうとした時、トラゴスのデカハンマーはすぐそばまで迫っていた。

投石機からぶっ飛んだ石が地面にぶつかるような音がして、ツリーガードは倒れこみ、白い煙になって消えていく。「どうだ!やったぞ!」と跳ねて喜ぶディアロスと、フーと息をついて胸を撫で下ろすミリセントに、トラゴスは手を振りながら消えていった。

ミリセント「あ、トラゴっ…消えてしまったか」

ディアロス「どうなる事かと思ったが、やれるものだな!」

ミリセント「ああ、幸いにも、目立った手傷も無い。しかし拓也が心配だ」

ディアロス「心配なのは貴公の方だぞ…臭くないのか?私は今すぐにでも、この盾を洗いたいよ…」

ミリセント「え?」

ディアロスの言葉で、ミリセントは自分の手や顔にかかったネバネバをすくって、指で少し捏ねたりしている。「なんだこれは…?」って言ってから、試しにと嗅いでから

ミリセント「弧゜ッ!」

わさびを嗅いだ時の俺みたいに、鼻周りと眉間をしかめてえずいた。
ウリの相手やセンパイとのプレイの一環でならいいけど、そういう関係じゃない奴に顔射するなんて恥ずかしさと罪悪感で胸がいっぱいになる。普通に考えて犯罪だぜ。マネージャーに顔射したってきっと申し訳ない気持ちでいっぱいになるだけし、俺は心の中でミリセントに何度もごめんなさいを繰り返したけど、金玉が空になるほどの快楽のせいで全身に強烈な甘い痺れが走ってるから、だんだんと罪悪感が背徳的な快感に変わっていく。
こんな刺激をもう一回なんて食らったら,今度こそ俺マジに壊れるな。

104名前なんか必要ねぇんだよ!:2022/12/31(土) 16:35:46 ID:y8126aAk


【新作AV撮影終了!】


「身体を洗える場所が円卓にあるといいんだよね。だってさぁ、全身ザーメンまみれになっても洗えなくてかわいそうじゃん!」なんて言いながら、オレの探索仲間の裸がやっぱり気になる。「呑気なことを!誰のせいでこんなことをしてると思ってるんだ!」って、ディアロスは今は許してくれなさそう。だから俺は反省しながら、石鹸代わりのキノコなんかで全身をこすってる。

俺たち3人が外壁近くの水辺についたのは数分前のこと。3人で悪臭にヒィヒィ喘ぎながら、急いで服脱いで水にバシャバシャ入っていった。その間にも女の子だからって、ディアロスと拓也にもミリセントの裸は見ちゃいけないってエチケットがあった。だから3人で大きな三角形を作って、お互いに背中を向けながらしゃがみ込み、今は身体を洗ってる。水辺にいる蟹には今は拓也のザーメンだけが栄養だぜ!

ミリセント「ここの水、冷たいな…はぁ寒いっ…!」

背後から聞こえる声と一緒に水が跳ねる音がして、あ、今震えたなって気配が分かる。こっそり隣を見ると、ディアロスは黙って身体を洗ってるけど、眉間にシワをよせて耳と頬が赤い。なんだディアロスの奴、俺の隣で裸になってるのが恥ずかしいのかな?って拓也の心臓が高鳴るけど、散々イキまくったあとだからそれほど登り詰めることもなくて、互いに無言で身体を洗い続ける。

ミリセント「んっ…はぁっ……あっ…」

ミリセント「傷に、沁みるな…君たちは大丈夫か?…」

拓也「ウッス!大丈夫っす!」

ミリセント「そうか…んっ…ふうっ…ディアロス、君はどうだ?」

その間にもミリセントが身体を洗いながら話しかけてきて、俺は平気だけど、ディアロスは黙ったまま答えないから、色々察してニヤついちゃうぜ。ディアロスはノンケだから、耳と頬が赤いのもそういうことだよな?って気配を分析。そしたらミリセントのいる方から「んあぁっ!」って喘ぎ声が聞こえてまた水音。頭を洗ってるディアロスの肩がビクッと跳ねる。

ミリセント「はぁ、はぁ、だ、ダメだっ、腕に、沁みるっ…!」

ミリセント「はぁ…ディアロス、悪いが背中を流してくれないか?…片手だけでは、うまく洗えないんだ…」

これでミリセントに自覚が無いんだから、もうノンケくんにはたまらない。ディアロスは立ち上がってから裸のまま遠くにバシャバシャ歩いていって、腰に両手を当てて深呼吸。振り切れそうな正気を必死にこらえてるな、妄想を消そうとしてるなって、俺はエスパーみたいにディアロスの心が手に取るように分かる。「ディアロス?どうかしたか?」って追い討ちまでかけるから、ミリセントの純粋さに面白くなってきて、俺が呼んできまっす!って言うとまさかのオーダーが入る。

ミリセント「拓也、君でもいいよ。頼む」

俺がゲイだからいいけどさぁ、こんな無防備さらしちゃダメだぜ!こんなんじゃ世のノンケの食い物にされそうで、エルデンリングが直ったあとが心配になってきた拓也は、うーっすってミリセントの背中にガタイ向けてキノコ泡を手でシャカシャカ立ててから、ゆっくりめのストロークでミリセントの背中をこすっていく。

ミリセント「ああ…なんか…はぁ、気持ちがいいな…上手いな君…」

拓也「ウッス!ウリの前とか、終わった後とかに、流し合いしたがる客が結構いるんすよ」

ミリセント「はは、なるほどな…それでか…そういえば、ウリってどういう意味だったかな?」

しゃがみ込んでるミリセントは、さらさらと背中洗われて目を閉じたウットリ顔を上げてくる。自分で背中を洗うのはそうでも無いのに、他人に洗われてるとスゲー気持ちいいんだよね。ミリセントの背中には、義手がついてる所にはゴツゴツと硬くなったところがあるけど、そこ以外はきめ細かい皮膚が白く引き締まってて、肩を少し動かすとうっすら筋肉が盛り上がって健康美を見せつける。腰から背中にかけては一本の縦ラインも通っててスポーティー。まるで女の子みたいなシルエットをしたジャニ系な男の背中みたいだ、なんて思ってると不覚にもチンポに熱を感じてきてヤベー!ゲイの俺にも効いてくるなんて、神様の血が通ってるだけはあるぜ。

105名前なんか必要ねぇんだよ!:2022/12/31(土) 16:52:15 ID:y8126aAk

ミリセント「あんっ、そこはだめだっ!義手の周りは、沁みるんだ…」

ミリセントの細身ガタイがブルっと震える。雑念が入ると良くないよな。俺好みの女の子系スポーティー男子ボディが艶かしくて、つい力入って義手の接着部分に泡が入った。これがセンパイの背中だったら押し倒されて即喉マンコースだなって考えてると、怖いもの見たさと悪戯心が刺激されて、義手の隙間に入った泡を洗い流す時に、ちょっとだけ力を込めてみる。

ミリセント「あはぁっ!ちょっ、拓也っ、待って!君、今わざとやったか!?」

すっげ!チョーおもしれー!少し傷口を洗うだけで身体がビクンビクン跳ねてマジエロッ!ここからだとミリセントの胸も女マンコも見えないから立派なヅカ系イケメン男子にしか見えない。そんな極上の上玉を転がしてる気分が出てきて全身に鳥肌が立ち、あきらかにチンポが勃起してきて、その感覚でハッと正気に戻る。ヤバい!俺何考えてんだって慌てて頭を振るったあとに、足元の水を顔にかけてクールダウン。マジ危なかったぜ。

ミリセント「ディアロス、やはり君に頼むよ。拓也がふざけてくるんだ」

これ以上続けるハメになったら俺がどうなるか分かんなかったから助かったぜ!なんて思ってると、バシャバシャ音立てて歩いてくるディアロスの目がどう見てもイッちゃってて激ヤバ!ミリセントの泡まみれな尻からうなじまでをギン目で舐め回すように見つめてるし、こいつ完全にマジになっちゃってる!「もうそろそろ服着よーぜ、さみいよ」ってそれとなく終了を宣言するけどディアロスは絶対に聞く耳を持ってない。ディアロスはミリセントの背後にしゃがみ込むと、荒めな手つきでミリセントの肩を掴む。

ミリセント「え?」

急に手つきが変わったことにミリセントが驚いた直後に、拓也の不安が的中。
ディアロスが猛攻を開始!

ミリセント「んあっ!まっ、待って!はんっ!痛いっ!」

デリケートそうな義手の接着部分を指でこすって、白い角質みたいな部分をこそぎ落としていくディアロス。血は出てないけどアレは普通に痛そうだぜ。「おい待てって、ストップ!」って拓也の言葉も無視して、身体をくねらせて抵抗するミリセントを責めまくる。

ミリセント「あっ、あんっ!はっ!やっ!やめっ、ディアロスっ!君っ、変だぞ!」

ディアロス「侮るなよ…私も男なんだ…!」

ディアロス「忍耐にも限界がある!クソっ!」

鬱憤を晴らすかのようにミリセントの背中と傷口を洗いまくるディアロスに、傷口からはどんどん腐敗の角質みたいなのが無くなって綺麗になっていく。俺はディアロスの肩を引っ張って引き剥がそうとするけど、やっぱ力じゃ太刀打ち出来なくて汗ばかりが流れてくる。

ミリセント「んあぁ!いはぁ!はぁっ!しびっ、れるぅ!やめっ!ディアロスぅ!」

やべーよ!これじゃただのノンケ向けAVだ!って焦りまくっていると、水辺の端っこから声がした。


ならず者「そろそろ蟹釣っていいか?」


鍋いっぱいに蟹を茹でながらこっちを見てる奴からの声で、あんなに盛り上がっていたミリセントとディアロスも、氷水かけられたみたいにピタっと停止。固い動きで顔だけを蟹茹で男に向ける。

ミリセント「き…君…確かリエーニエに…」

ならず者「よぉ、蟹を食いに来たのかと思ったけどよ、いきなりおっぱじめたんで、つい見ちまったぜ」

ディアロス「ば…馬鹿な!違うぞ、これは!ただ汚れを落とそうとしただけだ!多少苛つきはしたが、それだけだ!」

ならず者「分かったからよ、終わったらさっさと服も洗ってくれ。長くやられると蟹が弱っちまう」

蟹茹で男の言葉でそそくさと退散した後、俺たちはミリセントと離れておこうって事になって、2人と1人で別れて防具を洗った。前にエビ茹で屋っていう奴がいるって話は聞いたけど、蟹茹でってことは兄弟なのかな?水浴びでスッキリしたあとに蟹を食うのもいいかもな。

106名前なんか必要ねぇんだよ!:2022/12/31(土) 17:05:08 ID:.WAZ5gtk
こういう時に拓也さんなら男の気持ちも乙女の気持ちもわからんもんかと思うけど全然役に立たねえな

107名前なんか必要ねぇんだよ!:2022/12/31(土) 17:05:14 ID:y8126aAk

身体を洗った後に服と防具も洗いはしたけど、すぐに乾く訳ないから仕方なく下着姿のままの3人で、蟹の入った鍋の火を囲む。蟹茹で屋に金のコックリングを払って、もらった蟹を食べると冷えたガタイに蟹肉の熱さとウマみが染み渡って気持ちが良くなる。ミリセントは蟹茹で屋の知り合いみたいで、ちょっと頼むと少し離れたところに火を起こしてくれたから、濡れた服とかはそっちで乾燥待ちだ。

ならず者「リエーニエでのあんたは、もう少し立派というかな、ハメを外さない奴だと思ってたんだが」

ならず者「それが中々どうして、やることはやっていたんだな。ククク…」

ミリセント「なんの話をしているんだ。私は身体の汚れを流してもらっていただけだぞ」

ミリセント「拓也、ディアロス、君たちも悪ふざけが過ぎる。やめて欲しいと言われたなら、素直にやめてくれないか。汚れも落ちて、腐敗の薄片も取ってくれたのは嬉しかったが、痛くてたまらなかったんだからな」

拓也「うす…」

ディアロス「すまない。つい苛立ちをぶつけてしまった。二度としない」

ミリセントに真面目な顔で説教されてる拓也は、でも下着姿のまま3人並んで座って蟹食ってるんだから、これじゃ蟹茹で屋も心の中で笑ってるんだろうなって想像にふけていく。でも食ってる蟹は美味いけど、これからコイツが釣る蟹には拓也の精子が入ってると思うと、蟹茹で屋にチンポしゃぶらせてる想像が出てきて笑えるぜ。

ならず者「蟹はなんでも食っちまうが、茹でる前に腹の中の物全部出させりゃ、何食ってたって味は同じだ」

ならず者「だが、あのキノコの泡は駄目だ。あれは蟹自体を弱らせちまう。腹の中を出させても、肉の味が落ちちまう」

ならず者「次からは気をつけてくれ。蟹好きには良い奴しかいねえと思って、こっちは頼んでんだからよ」

そんな俺の考えを見透かしたような答え。スゲーよコイツ、俺の精子を食った蟹を食うことを自然と受け入れてる。ウリさえ出来れば誰でも良くなってる極限状態の俺でも、相手の精子が入ってる食い物を常日頃から食べようとは思わないぜ。プレイの一環ですらない食ザーの男気に感じ入って、俺もミリセントにならって正座でかしこまって蟹の足をむさぼる。蟹を食い始めてから妙に全身がパンプ気味になってるけど、俺のビルダー筋肉も蟹に喜んでるんだろうな。俺のザーメンが水辺に流される前の蟹だから、拓也じゃなくても食える優しい栄養源だぜ。

ミリセント「しかし、こんなところで君に会えるとは思わなかった。君から蟹を分けてもらえれば、王都を進むのも楽になるよ」

ならず者「なんだよ、王都に入る気か?やめとけよ、ろくなことにはならない。それともまさか、本気でエルデの王になる気なのか?」

ミリセント「そのことだが、私にも分からないんだ」

ミリセント「この世の乱れを止めたいとは思う。円卓の探索者として、みなのために剣を振るうのも、私の喜びだ。そして私の内にある宿運が何を導き出すのかも、私は知りたい」

ミリセント「だが、私には王など務まらないはずだ。友に背中をあずけ、戦うことはできても、私に人を率いる器はないのだから」

ならず者「たしかにな。お前は人が良すぎる。エルデの王なんぞ、恐れられてなんぼだからなぁ」

エルデの王様の親戚がネフェリとゴドリックなんだから、王様ってのは力こそ全てって感じのヤバいパキギメ野朗なんだろうなって想像はつく。でもそんな王様も追放されてエルデンリングも壊れたんだから、今はそういうの時代遅れなんじゃねーの?俺だったらゴドリックよりもネフェリやミリセントの方が融通効かせてくれそうでいいな。でもイエロの瞳が違法になっちゃうからネフェリが一番良いけど、戦争になったら俺みたいなのも平気で徴兵しそうで怖いし、結局はマネージャーに落ち着くんだよね。そう思った直後に疑問が湧いてきた。


拓也「聞きたいんすけど、エルデンリング直した人って王様になっちゃうんすか?」


ミリセント「なるのか?」

ならず者「そりゃあ、なるんじゃねぇの?」

ディアロス「なるだろうな」

拓也「王様になっちゃった人って、例えば外の世界から来た人とかは、元の世界に帰れるんすかね?」

ならず者「無理だろ。そう容易く代わりが利くなら、こんな世の中になっちゃいねえ」

ディアロス「これは一般教養だが、永遠の女王マリカが、稀人であったことは事実だ」

ディアロス「しかし指読みの老婆が言うには、そのマリカも今は黄金樹に閉じ込められていると聞く」

ディアロス「神たるマリカさえも閉じ込めておけるのだから、王を引き止めるなど、黄金樹にはわけないだろう」

今までやってきた事の全ての意味さえ変わりうる衝撃的な可能性に、拓也もムラムラとした焦りを感じて、ついに競パンにしまいこんでいた携帯を手に取ってしまう。スピーカーももちろんONに設定。携帯の充電ができないから滅多な事では使えないけど、エルデンリングを直しても直せなくてもこの世界から出られない可能性は、今すぐにでも伝えないとヤバいぜ!

108名前なんか必要ねぇんだよ!:2022/12/31(土) 17:09:35 ID:y8126aAk

マネージャー「どうしました?拓也?」

拓也「ウッス!エルデンリングを直しちゃうとエルデの王にされちゃって、この世界から出られなくなる可能性ってありますか!?」

マネージャー「……」


マネージャー「…それは考えてませんでした」


マジかよぉ!多分あと少しでこの激しすぎる長旅も終わるぜって時に、まさかのトラブルで計画そのものがマジ狂い!エルデンリングを直してもここから出られないなら、じゃあどうすれば出られるんだよ!?

マネージャー「この世界のルールを修復するほどの力を持てれば、その力を使って私たち自身をルールの外に出すことで、元の世界に戻れると踏んだのですが… 修復した者がエルデの王にされてしまうということは、エルデンリングを修復した者はそのルールの一部として取り込まれてしまうのかもしれませんね」

マネージャー「分かりました。どうやらギデオンと争っている余裕は無くなってしまったようですね。私もこちらで色々と調べてみますので、拓也もミリセントさんとディアロスさんとともに、まずは黄金樹へのアクセスルートを開いておいてください。何をするにしても、まずはそこまでしないと始まらないと思いますので」

拓也「ウッス、了解っす」

マネージャーとの会話が終わると、急に疲れがドッと出てきて全身が重くなった感覚に陥る。蟹茹で屋とディアロスに携帯について聞かれたけど、遠くの人と話せるカラクリですって適当に返事してネムネムの顔でシラケ気味。携帯の中に卑人なんて入ってねーよ!食欲も失せてきて蟹のおかわりもやめた。

ミリセント「君達は…王にならないのか…?」

拓也「う、うっす…なったら帰れないかもしれないんで」

ミリセント「それなら誰が王になるんだ?ネフェリか?」

拓也「わかんないっす…」

ならず者「だから言ったじゃねえか、ろくなことにならねえとよ」

ならず者「だいたい、俺みてえな小悪党まで狭間の地に来ちまってるんだ。導きには、俺たちの事情なんてものは関係無いのさ」

ならず者「もう、とっくにおかしくなってるんじゃないのかね、あの黄金樹ってやつは」

3人で蟹を食い終わったあとの消沈ネムネムマシーン拓也の隣で、ミリセントも蟹を食い終わって立ち上がる。「いい蟹だった。ルーンは多く余っているから、いくつかくれないか?」「いくつかでいいのか?茹で蟹は多くても損はねえ」「それなら、蟹のハサミを60個ほどもらいたい」っていう築地めいた会話を終わらせてから、蟹茹で屋が麻袋に蟹を入れてると、ミリセントは俺たちに向き直った。

ミリセント「なにをするにしても、マネージャーの言う通りだ。まずは、黄金樹にたどり着かなければならない」

ミリセント「それに、私達は新たな律を見出す、探求者も探すことになっているはずだ。拓也、君や私が王とならないのなら、その探求者に王を勤めさせるというのも、打つ手のひとつとしてあるだろう」

ミリセント「私でも、これぐらいは考えが及ぶんだ。マネージャーなら、何か思いつくさ」

励ましてくれるのは嬉しいけど、下着姿で蟹買ってるのに、そんなこと言ってもサマになるのはズルいぜ。拓也はイケメンだけどそれ以上のイケメンはお得だよな。「お待ちかねの蟹だ。ルーンよこしな」「ありがとう。少し足しておいた。使ってくれ」「お、気が効くじゃねえか。やっぱり蟹好きには良い奴しかいねえ」って会話が完全に海の家だし。あーあ、天気の良い日は海に行きたいな。エルデの地には太陽の代わりみたいに黄金樹が光ってるから日焼けできるかわかんねーよ。

109名前なんか必要ねぇんだよ!:2022/12/31(土) 18:42:40 ID:y8126aAk


敵も味方も戦いに浸るだけさ!  投稿者:ビルダー拓也


蟹茹で屋から大量の蟹をもらって進むと、3人で王都攻略が始まった。
焚き火にあててたから服はほとんど乾ききったし、ザーメンの臭いもさっぱり取れてスッキリした全身に、落ち込んでいた気分も少し↑が入った。思えば雨シャワー以外でガタイを洗った覚えがないし、円卓にもシャワーが無い。みんなよく平気だよな。褪せ人は汗かかないのかな?暇な時に一回、探索仲間に聞いたことがあるけど

ネフェリ「身体を洗わなかったからといって、戦に負けるわけではないだろう。蛮地では数年洗ってない者もいる。匂いには慣れている」

ミリセント「ケイリッドで育ったせいか、その手の匂いには慣れてしまったよ。それに、最も忌むべき不浄が私の内に巣食っているんだ。いくら身体を洗っても、取れるものではないよ」

ブライヴ「平気なわけないだろう。鼻が効くのも考えものだ。お前と話す時は息を止めるようにしているんだ。お前以外は大して臭わんが、お前の口は臭すぎる」

ラーヤ「はしたないかもしれませんが、生き物の臭いが強いと、食欲を感じてしまうのです。何故なのでしょう?」

なんて答えばっかりだから、やっぱり円卓にも風呂があるといいんだよね。だってシャワーを抜くのが好きな客だけじゃないみたいにさ、今のままだとブライヴが可哀想じゃん。アイツにくさいって言われて俺本気で傷ついたしな。拓也が回想に耽っていると、王都の最初の祝福に到着。とりあえず灯して休憩を入れるなりね。


メリナ「拓也、ありがとう」

拓也「は?」

ディアロス「うわぁっ!?」

ミリセント「なんだ君は!?何処から出てきたんだ!?」

するとチョー久しぶりって感じで、昔会ったクール系地味女が出現。こんな子いたなそういえばって思ったけど、さすがにそんなこと言ったら傷つくだろうから言わないようにした。でも名前が思い出せないめりね。

メリナ「はじめまして、私はメリナ。貴方たちとは、初めて話す」

メリナ「私は使命を探して、拓也と共に旅をしていた。拓也は黄金樹との繋がりが全く無いから、私のことには気付かなかったけれど」

メリナ「それでも、貴方たちと力を合わせて、私を黄金樹の麓に連れてきてくれた」

メリナ「だから貴方たちにも、礼を言いたい。ありがとう」

とりあえず敵じゃないってことは分かったみたいで、ミリセントとディアロスは武器を構えないでいてくれてる。まぁ見た目は普通の女の子だし、これで襲っちゃったら犯罪だよな。

ディアロス「…出てきていきなり、そう言われてもな…」

ミリセント「君に礼を言われるようなことは、あまりしてやれなかった気もするが、礼を伝えられたなら、受け取っておくよ」

メリナ「拓也、ここなら、私も自由に動ける」

メリナ「…だから、私は、私の使命を確かめに行く。貴方達とは、もうお別れ」

拓也「お別れって言っても、俺たち会ったばっかりじゃん」

メリナ「貴方から見れば、確かにそうかもしれない。でも確かに、私たちは旅をした」

そう言うとメリナは立ち上がって、身体から青い光の粒を出しはじめる。
え?もう帰るの?何しに来たんだよ?メリナの身体は少しづつ薄くなってきた。

メリナ「貴方達が、使命を成就できるように、拓也にも、円卓に戻れる力ぐらいは、残してあげられる」

メリナ「貴方達はきっと、王を見出せる。エルデンリングを掲げる、エルデの王を」

ディアロス「待ってくれ、貴公は確か、拓也とずっと共にいたと言ったな?」

メリナ「?  ええ、そうよ」

ディアロス「ははは、それは大変だったろう?」

ディアロスが笑うと、メリナの身体が急に元に戻って青い光も消える。
それからまた座って、ジトッとした眼を向けてくる。

110名前なんか必要ねぇんだよ!:2022/12/31(土) 18:44:56 ID:y8126aAk


メリナ「……ええ、まぁ」

ディアロス「色々と妙なことをするからな、拓也は。たまにはうんざりする時もあったんじゃないか?」

メリナ「……あった」

拓也「なんなんすか!やめてくださいよ!これセクハラじゃないっすか!」

メリナ「正直に言う…あなたには優しさがあるけれど、浅はかで、下品で、汚すぎる。マネージャーにお尻にお酒を入れられたり、イエロの瞳を吸わされたりしても仕方がない」

ヤバいぜこの子、エンジンが入ってきた。
吊し上げられる前になんとか話題を変えたい拓也だけど、新しい話題が思いつかない。
そんなのすぐ出てこねーよ。

ミリセント「日頃の行いが悪いからだぞ、拓也。…ただ、今の話もそうだが、マネージャーにも良くないところはあると思う」

メリナ「すぐに叫び声を上げるし、乳首をいつもいじってるし、何かあったらすぐ撒き散らすし、みんなも何度か、貴方のせいで死にかけた」

メリナ「もうしないでほしい。反省してほしい。もっと真面目にやってほしい」

拓也「真面目にやってやってんだよこっちは!」

ミリセント「すまない拓也…少なからず、私も同じ意見だ…」

ディアロス「ツリーガードとの戦いであんなことをしておいて、よく真面目などと言えたな」

おかげで蟹が買えたじゃんって反論もしてみたけど、そんなの偶然だろってあっさり斬られる。なんだよ、結局俺を批判するのが目的なんだよな。今までの旅でも単なる「変なペット」感覚として付き合ってくれていただけだって言って拗ねたら「そこまで言うつもりじゃなかったんだ、すまない」ってミリセントは謝ってくれたけど「そんなこと言ったら付け上がる。勝手に盛り上がってまた変なことをする」ってメリナが釘を刺してくる。少しは俺のこと信じてくれてもいいのにさ。結局そのまま言われたい放題の10分間が続き、メリナは満足して消えていった。アイツ何しに来たんだよ?

111名前なんか必要ねぇんだよ!:2022/12/31(土) 18:50:46 ID:y8126aAk

俺への弾劾が終わってようやく休憩も終わり、王都探索をスタート。
部屋から出て少し階段を下ると、すぐに冗談みたいな光景が見えて「マジか!」と叫び声を上げる。視界の隅まで金色の屋根の建物が建ち並んでて、水路や大通りには黄色い葉をつけた木が植えられてる。奥にはローマのコロッセオみたいなのが見えて、左の方にはチョーでかい城と、城よりもバカデカい黄金樹が立ってるし、その黄金樹をギン目で睨みつけたままのドラゴンが、ゴジラみたいに街を踏んづけて固まってる。バリ島はきれいだったけど、王都は綺麗なんてもんじゃねえぜ!

拓也「うわ…すぅっげ…やべーなコレ!」

ミリセント「これが、王都ローデイル…」

ディアロス「あれはグランサクスか…王都に槍を突き立てた伝承は、本当だったのか…」

激ヤバのモロファンタジーな空気に気圧されそうになっていると、ミリセントが剣を掌でクルクル回して、なにか確認を終えたみたいに「よし…行こうか」って拓也とディアロスに振り返る。ここまで来て引き返すのは無しだぜ。意を決した俺も、ディアロスとミリセントの3人で、城壁沿いの階段を進んでいく。

すると現れたのは、マシュマロを縦に並べたようなラッパ吹きだ。いきなり出たなって感じで武器を構えるけど、ミリセントが手振りで待ったをかける。よく見るとマシュマロは、ラッパを吹きまくってるだけで襲ってこない。「なんで襲ってこないんすかね?」「こちらに気付いていないだけかもしれない」とヒソヒソ話してると、ミリセントがマシュマロにゆっくり近づいていって、後ろから頭にポンと手を乗せた。

信託使者「パッ!」

振り返ったマシュマロは、ミリセントを見てラッパからヒドイ音を破裂させたあとに、ラッパを落として口元に手を当てて震え始める。

ミリセント「あっ、すまなかった、驚かせるつもりはなかったんだ」

拓也「ゲロ吐きそうなんすかね?」

ディアロス「どうだかな。毒を吐くのかも…」

震え続けるマシュマロが、今度はミリセントの手をとって両手で包んでから、ラッパを拾ってチョー綺麗な、そんな音どうやって出してんの?ってくらい綺麗な音を出すと、遠くからはデカいマシュマロや小さいマシュマロがクルクル回りながら近づいてくる。「増援を呼んだんだ!罠だ!」ってディアロスの声に、ミリセントも剣を構えていつでもミキサー攻撃を打てる姿勢に入る。

でもマシュマロはミリセントの前で、一斉にラッパを床に置いて祈り始める。これどっかで見たよな?って、乳首をこねくり回したい衝動を必死に我慢しながら思い出してると、ディアロスが先に思い出した。

ディアロス「日影城だ!あの時と同じことが起こっている!」

ミリセント「あの時か…それでは、彼らもマレニアの信奉者なのか?」

ディアロス「祈りを捧げているということは、そういうことなのだろう」

始まって早々ついてるぜ!マシュマロ達はミリセントに祈り終えると、ラッパを抱えて一斉に散っていって、そこら中にラッパを吹くと中から金色のシャボン玉が出て、奧に転がってる石像をシャボン玉で粉々にしていく。そのまま城壁の上から街に向かって一斉にシャボン玉をばら撒きまくって、騎士、兵士、小さい石像を次々に爆撃。頭上からのシャボン玉レイプに下の奴らがなす術もなくガン掘りを強要されていく。すげー強いけど何考えてこんなことやってるのか分からなくて、うわー、て感じのディアロスとミリセントの隣で、拓也の背筋にも寒気が走る。絶対それ楽器じゃねえよ!

マシュマロの爆撃が終わったあとは、家具壊れまくり焼けまくり、白目剥いて人死にまくりの中を歩いていく。デカい盾を持った騎士とかも濡れ雑巾みたいに伸びてて、これと戦わなくて良かったと思う反面、ミリセントがいなかったらマシュマロも敵に回ってマジヤバかったと首筋に鳥肌が立つ。でもシャボン玉の爆撃の範囲は意外と狭くて、蟹を歩き食いしながら大通りに出ると、そこから先は手がつけられていない王都が広がる。

そのまま進むと、空から家くらいはある大木が降ってきて道を塞いでくる。どこから落ちてきたんだって疑問に思ってると、大木には手と脚が生えてて、ラダーンの大剣よりちょっと小さいくらいのデカハンマーを持っていた。どいつもデカい武器持ちやがってさぁ、殺すの好きな客だぜ。

112名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/05(木) 16:59:48 ID:HS5rc7F.

ミリセント「これは、小黄金樹?…動いて、武器まで持ってる…君は何か知らないか?」

ディアロス「小黄金樹から生じる化身である以外には、何も知らないな…しかし、こうして実物を見ることになるとは…」

拓也「やっぱヤバい奴なんすか?強い?」

ディアロス「この分だと、強いなんてものでは無さそうだ…可能なことなら戦いたくはないが、こうも道を塞がれては、やるしかないか…」

とうの黄金樹からはまだまだの距離だけど、たぶんしばらくは強敵と連戦しまくりだぜ。と思いながら、あー、さっき食った蟹が気持ちいい。木の化身は両手に持ったハンマーを揺らして樹液の匂いをムンムンに溢れさせながら俺たちに向かってくる。そしてディアロスが盾を構えた瞬間に、盾に向かってハンマーをぶん回して、ディアロスが防ぎつつ後ろにスライド。無言で機械的に襲ってくるのが一番怖い敵だと分かったぜ。

「まともに受けるのは危険だ!壁に追い詰められるぞ!」って言ってるミリセントは木の化身の脚を蹴ってから壁を蹴って、化身の肩あたりにくっついた。すっげー!スーパー・マリオの壁キックじゃん!そのまま剣で斬りつけるけど、この木めちゃくちゃ硬いぜ!ミリセントの剣がまともに通らないって相当だな。「剣が刺さらない!?」ってミリセントも焦ってるし、いつものようにピンチな展開だ。

ディアロス「植物が相手なら火が効くはずだが…火なんて持っていないぞ…!」

ミリセントが木の肩あたりで剣をカンカン打ち付けてる間に、ディアロスも脚にムチを飛ばすけど、ミリセントが斬りまくってるせいか完全に無視されてる。ミリセントの方はというと払い除けようとする手を避けながら斬ってるから早くも息があがってて限界が近い。オレもどうすればいいのかを乳首つねって捻り出そうとするけど、良いアイディアはこんな時に限って全然全く来てくれない。木の化身はイライラが頂点に達したみたいで、ハンマーから金色の粉を舞わせて振り上げる。ヤバいと思った時にはすでに振り下ろされてて、ディアロスは転がって避けたけどミリセントが金色の爆発に巻き込まれた。

地面に落ちたミリセントに今度は光の雨が降り注ぎまくってそこらじゅうピカピカ光りまくりだし、化身の図体も邪魔だし、もうどこにミリセントがいるのかわかんねー!「やべえよ!撃たれまくってる」って俺の言葉も無視してディアロスが化身のケツをムチで責めると、ケツマンは敏感だったみたいですぐに振り返ってハンマーを落としてくる。そのハンマーをまともに防いだディアロスはぶっ飛びダウン。壁に背中を打ち付けて動きが鈍くなる。使える戦力はまた拓也だけ。

そんな状況でも乳首をつねるのをやめなかった俺にまたしても運命の女神が微笑んで、ついに俺は新テクを開発!倒れたミリセントの方に振り向こうとしてる化身をギン目で挑発したあと、その場でズボンと競パンを脱いでチンポ丸出しなり、走って近づくと腹に力入れて思いっきり化身の脚に小便をぶっぱなした。その瞬間に化身くんも感覚がぶっ飛んだらしく、その場でガクガクと痙攣をはじめて動けなくなっていく。

ディアロス「なっ…なんだ拓也…貴公は何をした?」

ミリセントが起きる前に急いで競パンとズボンを履いてると、ディアロスがふらつきながら聞いてくる。

拓也「俺の小便には何十種類ものキメものが混ざってるんすよ。キメションを根っこにかけて吸わせてやったぜ!」

拓也「あ、キメものっていうのはドラっす!薬物のことっす!」

俺がタネを明かしてる間に、化身くんも種を吹き出したみたいで、その場でガクガク痙攣しながら全身の色んなところから花を咲かせて花粉まみれにしている。気持ちよさそうにイキ狂ってるぜ!植物ってマジ淫乱!

ディアロス「馬鹿な…貴公がやっていた薬はイエロの瞳のはず…そんなものでここまで…」

ディアロス「…いや、そういうことか!貴公はこの世の外から来た者。つまり貴公の小便もまた、この世ならざる物なのか」

ディアロス「全身に回った異物から、自らの種子を守ろうと抵抗しているのだ!」

マジ?化身くんにとっては、俺が違ドラってこと?そうと分かれば容赦はしない拓也は、ミリセントが起きる前にまたチンポを露出させると小便の残り汁をかけて、今度は全身をリラックスさせた状態から喉に手を入れて刺激を入れ、根っこにゲロをぶち撒ける。化身の痙攣が一層激しくなってついにハンマーを保持出来なくなって落とし、身体を倒れ込ませる。こいつ効きまくりだぜ!ミリセントはもう少し奥に倒れてるから、潰される心配も無いし、これで全力を出せる!拓也にケツを向けてダウンしたのが運の尽きだぜ!

俺はグチュグチュになった化身のマンコに近付いて、指ですっと撫でるとビクンという痙攣とともに、寒天みたいなドロドロが大量に粘りついてくる。脚もピーンと伸びきって、こいつもうトロトロじゃん!淫乱に受け入れ体制が整っている化身のマンコは、あんなに硬かった樹皮をグニャってふやけさせている。ここまで整ってるんだから挿れてやらないと可哀想だよなって思いながら、俺は思い切りチンポぶち込んで腰をつかい始めた。

ディアロス「え…おい…何やってるんだ…?」

拓也「見て分かること聞くんじゃねーよ!セックスだよ、セックス!」

ディアロス「き…貴公、既に狂っているぞ…」

113名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/05(木) 17:01:06 ID:HS5rc7F.

蟹を食って元気が出てるせいか、いつもよりチンポがギンギンに硬くなってて、ふやけてグズグズの化身の雄膣はいとも簡単にガン掘りされ、樹液くさい愛液と一緒に木屑を噴き出していく。「おら!もっと鳴いてみろよ!」って拓也にSが入って腰のグラインドを激しくすると、バキバキといって化身のマンコが崩壊、ガバガバになっていく。「ふざけんじゃねーよ!締め付けろよ!」調子が出てきた時に圧力が無くなってチンポの血流が一瞬緩む。化身のキツマンはもうスカスカであっという間に開発が終わった。しょうがないから今度は頭を突っ込んでサメみたいに回転してやろうと考えてると…

ディアロス「ミリセント!大丈夫か!?」

ミリセント「う…かなり撃たれたようだ…手を貸してくれないか…」

ミリセントの意識が戻って、ディアロスに介抱されていた。俺の目的は化身くんを湿地帯の木造小屋マンコに改造することじゃなくて、倒すことだったんだって正気に戻る。こうしちゃいられないから急いで濡れまくりのチンポを化身の脚に擦り付けて拭くと、化身の開発済み雄膣に俺のケツマンを密着させ、思い切り力んで糞を叩き込むと化身に雄鳴きが入る。

黄金樹の化身「ンオオォ〜!あおぉぉーっ!おーっ!」

ミリセント「これは…泣いている、のか?」

ディアロス「拓也が今、筆舌に尽くしがたい冒涜を、奴に行っているところだ…」

ミリセント「冒涜…? まさか…」

懇願するような雄鳴きを上げながら俺のクソでマジ狂い!植物なだけあってスカトロ趣味なんだなって感心しながら、また追加で小便をかける。うつ伏せの大の字でブルブルと振動しながら、全身から愛液を流しまくって感じまくりイキまくりの淫乱大樹野朗に堕ちたところで、身体中から湿ってグジュグジュになった木片を垂れ流し始めて、全身が崩壊を始める。

ミリセント「哀れだ。ひと思いに、楽にしてやろう」

化身くんには、人間だったら頭があるはずの所にデケー穴があったけど、ミリセントはそこに入っていって、グズグズの木の中でミキサー攻撃をぶちかます。全身雄膣になってるところを体内から掻き回されて、化身くんは一際大きく鳴くと粉々に砕け散った。ミリセントは猛烈な剣の勢いで化身くんの愛液を弾いていたから全然濡れていない。一方俺は全身愛液まみれで、化身くんの快楽を自分のものであるかのように妄想して胸筋を撫で回し、乳首を吸っていた。ギリギリで競パンとズボンは履き終えてたけど、そのチンポは勃起していた。

ミリセント「…君…なにやったんだ? …その様子だと、また変なことをしていたのだろうけど…」

拓也「うおーっす!うーっす!うぉ…あ、すいません!」

拓也「あいつキメションが弱点だったんで、小便とか糞とかとにかくぶち込んだらイケると思ったんで、やってみたんすよ」

ミリセント「糞…!?」

ディアロス「糞までか…」

ミリセント「なっ、なんてことをするんだ!中に入って斬ってしまったじゃないか!体についてないだろうな…」

拓也「全然服とか汚れてないんで、大丈夫じゃないすか?」

黄金樹の化身をレイプし尽くした拓也達は、まだ探索の途中だったんで進行を再開。ミリセントは自分の服とか腕とかをクンクン嗅いでる。俺のザーメン被った時は平気な感じだったのに今はやたら気にしてるから、きっと興奮してる時は細かいことを気にしなくなるんだろうな。ネフェリが今ここにいたら、敵の名誉を汚しすぎだとかでお説教コースだ。

114名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/05(木) 17:05:28 ID:HS5rc7F.

大通りを歩いていくと正面に兵士と騎士の3人組が見えてきて、その奧にデカい扉が見えるけど、どうみても開きそうにないから3人組を無視して手前の階段を登る。でもさぁ、登った先が行き止まりだったらどうなんだよぉ?不安は外れたけど、フル装備の騎士と兵士が10人以上?20人以下?も歩き回ってて、いきなり見つかったから先制攻撃でミリセントが二人くらい瞬殺したら一斉に襲いかかってきた。デカい矢はディアロスが盾で弾いてるけど
、俺はデカ剣を振り回してる騎士に追いかけられてマジ斬られるなって時に、ミリセントが割って入って斬りまくり。敵が多すぎて対処できねーよって逃げまくってるところに、またしても新テクを開発!

ローデイル騎士「弧゜ッ!」

ミリセントを二人がかりで追い詰めてる騎士の一人の後ろから忍びよって、兜の口の部分にイエロの瞳をねじ込んで食わせたら騎士がマジ狂い!ミリセントや俺に剣を振り回したあとに、味方の騎士の腹を大剣で犯してから味方の兵士に突っ込んで斬りまくる。敵も味方も戦いに浸るだけさ!イエロの瞳をキメた騎士は兵士全員を5人くらい斬り殺してから、血まみれでディアロスに襲いかかって行ったけど、足元がフラフラなところを首に鞭責めを食らってマジ逝き!その場に倒れ込んでピクピク痙攣したまま動かなくなる。

集団を撃破した後に周りを調べると、奥に壊れかけの石像と兵士が何人か居ただけで行き止まりだったし、反対側にはブレードライガーがいてマジやべーよ!街中に猛獣を放つなよな!このまま戦っても余計な深傷を負うかもって、一旦撤退して元来た階段を戻る。そしたら階段のとなりに横道があって先に進めることが判明。無駄な殺生したぜ。

横道の入口前で待機してる兵士をミリセントが剣で首ファックすると、道の奥の騎士がデカ弓矢を撃って挑発してくる。こっちが大盾を構えたディアロスを先頭にして近づいていくと、騎士のやつらは剣を構え始めて、その隙にディアロスの大盾タックルが炸裂!バランスを崩したところにミキサー攻撃をぶち込んで、となりにいた白い服きた奴と一緒に瞬殺。だいぶコンビネーションもサマになってきてて、アメリカの特殊部隊な気分になってくる。

特殊部隊と化した3人は梯子を降りて下水道を通過。真っ直ぐ行くと、チョーデカいドラゴンの翼の影になってる区画に出る。そのまま降りると、両手に角栓のついた鼻パックみたいなデカ棍棒を持ったムキムキガタイの男が立っていた。

またヤバそうなヤツが出てきたなって思う暇もなく、男は両手のデカ棍棒でディアロスを盾ごと弾きとばして、ミリセントに炎を吐いてくる。でも盾で攻撃を防ぎきっていたディアロスからのムチに背中を犯されて大量出血。その隙をミリセントに突かれて腹と首を斬られてダウンした。ディアロスが聖杯瓶を一杯あおると、建物の中に祝福を発見。みんなで囲ってからひと休みだぜ。

ディアロス「難敵ばかりだ…このままでは保たないぞ…」

ミリセント「ああ、覚悟はしていたが、これほどの連戦は流石に堪える。…ともかく、黄金樹への道を見つけるまでは、進むしかないが…」

拓也「ウッス!頑張ろうぜ!」

ディアロス「ははは、貴公は気楽でいいな…」

115名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/05(木) 17:15:17 ID:HS5rc7F.

休憩中に3人で蟹をしゃぶり、殻を捨てて探索再開だぜ!
今度は祝福を出た先にある梯子を降りてみると、また地下道に出る。壁に手の形の化け物が張り付いていたけど、そいつは無視して大部屋に入る。部屋の中の騎士が立ち上がるとディアロスとの盾のぶつけ合いが始まって、後ろに回り込んだミリセントが騎士の首を掻き切って終了。外に出たら直後に地面が爆発して、皮を剥いた腐ったトカゲを大きくしたみたいな奴が出てきた。チョーグロ!バイオハザードじゃん!

ディアロス「今度はなんだ!?」

ミリセント「ここでは狭すぎる!走り抜けるぞ!」

ミリセントの提案に即座に乗った俺達は、ゾンビがうろつく家々を通り抜けながら、後ろから迫ってくる腐れトカゲを蒔こうとするけど、アイツ建物壊しながらゾンビも潰して血だらけで襲ってくるからマジ怖い!一瞬食い殺されることを覚悟したけど、なんとか倉庫みたいな場所に入って九死に一生を得る。

と思ったら部屋には兵士がたむろしていて一斉に壺を投げてきた!地面や盾に当たった壺からは電気がバリバリ流れまくって、そこら中光りまくりで前が見えねーよ!九死に一生が十死になるかと思ったけど、ミリセントがミキサー攻撃で特攻を掛けて四人くらい斬り倒すと状況が一変。壺攻撃が素早いミリセントに集中して外れまくってる間に、ディアロスがムチで兵士を調教。一人ずつ出血イキさせて全滅させた。次から次に激戦しまくりで、王都は戦力が尽きることがねーな!

部屋から伸びてる梯子を登って上に出ると分岐点。右のドアの奥には騎士が弓矢を持ってギン目で警戒している。見て分かるとおりの罠にウンザリしてると、左の階段を登っていたミリセントが祝福を発見。マジ助かるぜ。このまま休まず進んでたらマジで身がもたねーよな。

ミリセント「はぁ…」

ディアロス「…提案なんだが、今日はもうやめにしないか?体の疲れは祝福で取れるが、それでも疲れてきたぞ…」

ミリセント「いや、やはりこのまま行く方がいいだろう。私達は、いわば不意を打ってここまで来てるんだ。今引いてしまえば、私達を退かせるための備えが、整ってしまうかもしれない」

ミリセント「そうなれば、次は入ることすら出来なくなるかもしれない…それは避けたいんだ」

ディアロス「そうか…」

拓也「ウッス!俺はまだいけまっす!」

ディアロス「なにがウッス!だ…何にウッスって言ったんだ…」

ミリセント「フッ、君はまだ元気そうだな。これからも、そんな君であってくれ」

目に見えて疲れが出てきたけど、もうちょっと頑張るぜ!
実は俺も空元気なところがあったけど、蟹をつまみながらミリセントのちょっと疲れた微笑と、加虐心をくすぐってくるディアロスの疲れ顔を見ているうちに本当の元気がまわってきて、これから出会う王都のたくさんの強いペットたちにムラムラ闘志を感じる。

休憩を終えたあと、罠としか思えないドアを潜るとデカ矢が飛んできてディアロスの盾に弾かれる。そのままディアロスの後ろに隠れて進むと、弓矢を構えてた騎士を含めて3人も騎士が攻撃してきて、ディアロスの盾がついに限界を迎えてぐらついて来る。でも騎士がディアロスの盾を斬りまくってる間に、ミリセントはディアロスの背中を踏み台にして、騎士たちの真上にジャンプしていた。

それからは頭上からのミキサー攻撃で一人の騎士が即逝きしたけど、残りの二人は盾で防いでいたみたいで、一人がミリセントの義手に剣を叩きつける。ミキサー攻撃が中断されてヤバい!ってなってるとディアロスが一人の騎士の脚にムチを絡ませて、そのまま引き倒してダウン。2対1からタイマンになったミリセントは、騎士の盾に隠れるようにして騎士の視界から姿を消し、相手の背後に回り込んで背中をひと突き。一方ディアロスは起きあがろうとする別の騎士の頭に、何度もデカ盾の尖ってるところを叩きつけまくってKOしていた。

騎士達を倒してさぁ奥の門を開けるぜってなったけど、ガチガチに固められててビクともせず断念。しょうがないから動かないままになってるデカい竜の翼を伝って上に登っていく。これ途中で動いたりしないよな?って不安に反して、翼は途中で折れていた。「コイツやっぱ死んでるんだな」って言いながら、翼から降りた先にある瓦礫に着地。そのあとまた梯子を登って、黄昏ている騎士をディアロスがタックルで突き落とす。壁に隠れてた兵士の不意打ちもミリセントに見透かされて、外れた直後にミキシングされて死んだ。一人相手にマジエゲツないぜ。

116名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/05(木) 17:21:47 ID:HS5rc7F.

また祝福についたけど、蟹はさっき食べたばっかりだから5分くらい3人で川の字にk寝転がって休憩。終わったらまた進んだけど、早くも目の前に、さっきの化身くんと同じくらいデカい石像が武器を構えて止まっている。またとんでもねーのが出てきたなぁっていい加減慣れてきた拓也の隣で、ミリセントが前を指差した。

ミリセント「あれは…最初に会った笛吹き達じゃないか?」

ディアロス「おお、彼らか!ありがたい。助力を頼めないか?」

ミリセント「やってみよう。何か投げるものは無いか?」

ミリセントに言われて、俺は床に這ってある木の根を折ってミリセントに渡す。ミリセントが木の根を投げると、3人組のマシュマロのひとりの頭にボヨンと当たって、3人が振り向く。その3人にミリセントがおいでおいでってジェスチャーをすると、3人で両手をあげてなんか喜び始めた。嬉しいのは分かるけどさぁ、早く来てくれよなっ!て俺の焦りが伝わったのか、3人組はクルクル周りながらミリセントに近づいてくる。雪だるまみたいなのが近づいてきたから、シュールだったぜ。

ミリセント「来てくれて礼を言うよ。君達に頼みが…」

ミリセント「いや、はは、分かったから、話を聞いてくれないか」

マシュマロ3人組は、有名人の追っかけみたいにミリセントに両手の握手を求めたり、笛を吹いて祈ったりを始める。まぁミリセントも、コイツらにとっては神様なんだからしょうがないよな。イエス・キリストが、地上に舞ぃ降りたら、みんな仲良くなって、平和が来るのかもね(笑)

どうにか3人組をおさめてから、さぁ石像をどうするかってガタイ考察を始めようとしたら、3人組の1人が石像の真後ろを通過する。そんなことしていいのかよ?って心配をよそに、他の二人のマシュマロも続いていく。「あのガーゴイル像、まさか、背後は警戒していないのか?」ってディアロスが呟くけど、試しにミリセントも3人組に続いてみたら本当にセーフだった。ミリセントが👍サインを出してから、俺とディアロスも続く。敵かと思ったけどただの置物みたいで楽勝だな。

でも通過した先には、黄金樹とは関係ない方向に続く道と、黄金樹のある方向には伸びてるけど、道ですらない木の根が生えている。その根っこの上を3人組が渡って行くんだからたまんねー!こんな木の根を街の交通網にするんじゃねーよ!って愚痴が喉まで出かかる。

木の根の上には花を背負って眠ってる奴らがいたけど、そいつらをマシュマロは片っ端からシャボン玉で爆撃レイプして、根っこの上から突き落としていく。敵意があるかも分からない奴らにさえ全く容赦が無いからマシュマロのことが怖くなった。ミリセントはかわいい者たちじゃないかって母性をくすぐられてるけど、ディアロスと俺の意見は不気味で一致してるんだよな。

117名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/05(木) 17:28:11 ID:HS5rc7F.

木の根を上がり切ると神殿みたいな建物に到着。黄金樹がすぐ目の前まで迫ってて、激光りの威圧感を放ってくる。やっとここまで来たぜって想いと同時に、仕事も終わったから早く祝福で休みたいって気分になり、早く建物に入ろうぜってミリセントに言う。マシュマロ3人組も建物にクルクル入って行った。でもミリセントは黙ったまま、黄金樹を見上げていた。

ミリセント「…ついに、ここまで来たんだな」

ディアロス「ああ、かなり大変な道のりだったが…ともかく、生きているだけで私には十分だ」

ミリセント「十分か…黄金樹への道を開いた後も、やらなければならない事はあるが、たしかにそうかもしれないな」

ミリセント「今日は特に長い一日だった。黄金樹についたら、円卓に帰ろう」

ミリセントの微笑みに俺とディアロスも綻んで、なんか良い雰囲気になってくる。ウリ仲間との筆休めキャンプを思い出すけど、あの時よりも気分の↑も高くて、やっぱ休憩の一番のスパイスは激しすぎる肉体労働なんだよな。俺も早く帰ってイエロの瞳の仕込み作業に入りたいぜって、思わず乳首を弄りつつ建物に入ると、金色の煙がもと来た道を塞いできた。

ミリセント「え?」

ディアロス「霧が!?」

拓也「マジかよぉ!」

ハメられた!入口にバリアを張ったな!
気付くと部屋の真ん中から光りが迸ってるし、3人組もラッパを構えて戦闘体制に入る。
こりゃやるしかねーなって気力振り絞って腹をくくり、拓也もミリセントとディアロスと一緒に武器を構える。そして目の前の光から現れた超絶ガタイの金ピカ男を見て、ディアロスが両膝をついた。

ディアロス「ば…馬鹿な…こんなことが…」

ミリセント「どうした?敵が現れたんだ、早く立ってくれ」

ディアロス「無理だ…勝てない…」

ミリセント「どうしてそんなことを…それとも君は、あれが何か知っているのか?」

ミリセントが指指す先にいる金ピカビルダーは、バカデカい斧を持ち上げると、ゆっくりと歩いてくる。
ディアロスはそんなビルダーに屈服した眼を向けていた。


ディアロス「あ…あれは戦王…」

ディアロス「…最初の王、ゴッドフレイだ…」


予想外すぎる急展開にいきなり希望を打ち砕かれて、拓也のメンタルマジ狂い!ミリセントも額から、目に見えて分かるくらいの汗を噴き出して、金ピカビルダーに驚愕の顔を向ける。目の前にいる3メートル超えの男は、ネフェリとゴドリックに父祖って呼ばれてるあの最初の王だ。円卓でイエロの瞳の栽培に戻る夢はゴッドフレイに踏み躙られ、王都ローデイルは俺達を、徹底的に俺達をしごきあげる。

118名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/05(木) 17:36:24 ID:HS5rc7F.


【今日は3死合】


王都を登りきったあと、突然現れたゴッドフレイにハードな調教を受けることに。ディアロスがガンガン斧を叩きつけられてる最中に、ミリセントがマシュマロ3人組に協力要請。今度はマシュマロのシャボン玉攻撃にドバドバ爆撃されたゴッドフレイは、足踏みを一発キメるだけで床をめくり上げて、シャボン玉を破片で掻き消してくる。そのあとガッツリ踏み込んで斧をぶん回してマシュマロの一人を即逝き!そのあと、上下から飛びかかってくるミリセントとディアロスを斧の腹で弾き返してまた足踏みを挟む。マジ近づけねぇっす!

今日はただでさえ戦いまくり走りまくりで、パンパンに全身パンプさせてついでに臀筋も乳酸でプリケツになってるのに、おまけにこんな奴まで出てくるとかマジでイカれた街だぜ!非常識なくらい強い足踏みで床がグチャグチャになるなかで、振動を避けるために柱にしがみついてセミ拓也ができあがる頃、マネージャーからの着信。出てみると無言でワン切りされる。間違えて電話かけてきやがったな!

ミリセント「だめだ!近づけない!挟み討ちにするんだ!」

ミリセントからプランが飛んで、ディアロスは盾を構えてゴッドフレイの背後に、ミリセントは前方に移動して、すでに戦闘体制の身体に茹で蟹を補いカニギメ状態に到達。その蟹ってただのメシだけど、戦ってる最中に食って腹壊さないのかな?でも緊迫した雰囲気で一飲みにしてたから、俺も一応食っておいた。

ミリセント「来い!」

とミリセントが言ってる間に、俺のガタイもパンパンに張っていく。蟹の効力がビルダーガタイを補うための筋肉増強剤だってことが分かったぜ!ミリセントの作戦が蟹パンプして自分のガタイをエロくすることで、テンションに↑を入れることだったのは分かったけど、ミリセントはゴッドフレイに突撃するも突き出した剣を斧に阻まれて、押し返されながら頭突きでぶっ飛ばされる。それだけで一気にゴッドフレイはガン責めモード突入だ。突撃には突撃を、突きを出したら突きをやり返され、激デカ斧で壁に追い詰められるミリセント。

後ろから責めようとするディアロスには、ドカドカと足踏みの床爆発が入りこみ、全く近づけない。二人のマシュマロがゴッドフレイを爆撃すると、奴もチョーデカい二の腕にギン盛りの血管をこれ以上モッコリできないくらいに浮き出させ、そのまま斧をぶん回してマシュマロの一人を真っ二つにする。その一瞬の隙に、ミリセントが全てを叩き込むかのような猛烈なミキサー攻撃を仕掛け、ゴッドフレイの金色のガタイを削っていく。

ディアロス「今だ!」

ミキサーアタックで一瞬怯んだゴッドフレイの背中にムチ責めを入れて、そこに最後の一人になったマシュマロのシャボン玉が合わさって、トライアングルで責めまくる形が完成。このままイケるぜ!って思った拓也は甘かった。

ゴッドフレイがミリセントの頭に縦振りの斧ファックを仕掛けると、ミリセントはそれを回避。でもゴッドフレイは構わずにミリセントに向かってまた斧を縦振りする、はずだった!ミリセントに向かった斧はグルンと180度向きを変えて真後ろのディアロスに直撃。胸をザックリいかれたディアロスは、大量に血を噴いてから倒れてうずくまる。

拓也「やべー!」

ミリセント「そんな…! ディアロス!」

焦ったミリセントがディアロスに駆け寄ろうとするも、デカ斧の横振りに行く手を阻まれる。「君!ディアロスを頼む!死なせないでくれ!」って言葉を、マシュマロは聞き逃さなかった。ミリセントの言う通りにディアロスを背負って、そのままクルクルと部屋の隅に逃げるマシュマロを目で追いながら、俺も戦わなきゃいけないと思いつつも、ゴッドフレイの3メートル級の超絶ビルダーガタイに気圧されて拓也は勇気が出ない。苦し紛れに「俺達ネフェリの知り合いなんすよ!やめましょうよ!」って言っても完全に無視される。

119名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/05(木) 17:46:59 ID:HS5rc7F.


ミリセント「貴方の敵は私だ!」

そしてついにミリセントとゴッドフレイの一騎討ちが始まってしまう。シュワちゃん以上?ロニーコールマン以上?の圧倒的ガタイの前には、細身のヅカ系ミリセントが更に小さく見えて、俺の不安をさらに掻き立てていく。ゴッドフレイからのタックルをまずはかわしたミリセントが、反撃に出ようとしたところを足踏みの衝撃で転倒。そこに斧の追い討ちが入って、ミリセントは咄嗟に義手で防いだけどそのまま叩き潰される。ミリセントを義手ごと押さえつけるデカ斧に更に太腕が叩き込まれて、ミリセントは顔を真っ赤にしながら目も口もギュッて閉じて耐えてるけど、どんどん押し潰されて胸に斧の刃が触れた。瞬間、飛び降りた拓也の剣が、ゴッドフレイの頭に当たった。

全然効かねー!ビルの壁を木の棒で思いっきり殴ったくらいのヤバい感触と一緒に、とんでもない痺れに襲われて剣を落とした拓也に、ゴッドフレイのピンタが飛ぶ。拓也の顔面3個分はデカい手に脇腹を殴られた拓也は、そのまま8回転くらいしながら部屋の隅に飛んでいく。一瞬負担が軽くなったミリセントが抜け出そうとしたけど、再び斧に太腕が掛かって拘束される。ディアロスも壁際でダウンで、俺の意識も朦朧としてるところで、シャボン玉がゴッドフレイの背中で爆発した。

使える戦力はマシュマロだけ!
最後の一人になったマシュマロがゴッドフレイの背中に次々とシャボン玉をぶつけていくと、ミリセントが解放されて、代わりにターゲットがマシュマロに向けられる。ゴッドフレイはデカ斧を構えて一気にジャンプ。着地と同時にマシュマロの片腕を斬り飛ばす。片腕を落とされて転けたマシュマロはそれでもラッパを吹き鳴らして、近づいてくるゴッドフレイの顔にシャボン玉を当てていく。そしてデカ斧がマシュマロの胴体を押し潰した瞬間に、背後からのムチ責めがゴッドフレイの首に決まった。

復活したディアロスに首を斬られたゴッドフレイは、ビルダーのトレみたいに斧を持ち上げたあとに、ようやく力尽きてダウン。そのまま光の粒になって消えていく。ディアロスの傷は綺麗に塞がっていて、片手には空っぽの聖杯瓶が握られていた。

ディアロス「はぁ…はぁ…倒したぞ…この私が、あの戦王を…!」

ディアロス「見ましたか…兄上…私はやりましたぞ…」

肩で息をするディアロスがその場にへたり込むと同時に、ミリセントがヨロヨロと起き上がってその様子を見たあと、俺の方に駆け寄ってきて名前を呼んでくるから「うっす、生きてまっす」と答える。ミリセントは安心したような顔に一瞬なって、それからマシュマロが倒れている方へ駆けていく。俺は猛スピードのトラックに撥ねられたみたいにぶっ飛んだ割には軽症で、全身打撲と肋骨が一本いかれたぐらいで済んでいた。蟹でエロ筋肉を全身パンプしておいてよかったぜ。

ミリセント「…すまない…私が不甲斐ないばかりに、お前たちをこんな目に…」

キツすぎる戦いを追えた後の拓也とディアロスが、マシュマロの様子を見に行くと、片腕と下半身が無くなってるマシュマロからはあの白い光が出ていて、もう先が長くないことが俺でも分かった。

信託の使者「ほら、マレニア様、笑って…」

それだけを言い残して、最後のマシュマロもすぐに消えた。
あとにはラッパだけが残って、ミリセントはそのラッパを手に持って肩を震わせる。
ミリセントは優しい奴だけど、エルデの地は優しい奴に優しくない。環樹っていうのがちゃんと動いてたら、マシュマロくんも天国に行けるのかなぁ。

120名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/05(木) 17:54:08 ID:HS5rc7F.

ディアロス「その笛は、そこに置いていこう。それはあの使者のものだ」

ミリセント「…そう…だな…」

手で顔を拭いてから、ミリセントはフラッと立ち上がって振り向く。
疲れが溜まって顔色も悪いけど、まだまだイケるって自分に言い聞かせてる顔だ。よく体力持つよな。

ミリセント「感謝する、ディアロス。君のおかげで命拾いした」

ディアロス「はは、そうだろう?名門ホスローの名に恥じない活躍をしたと、自らを讃えたいところだ」

ディアロス「…とは言うが…運によるところが大きいのだろうな。真の功労は、あの使者に譲るさ」

ゴッドフレイを倒した後、部屋に祝福が出てきたから3人で休憩を入れる。俺は全身アザだらけで脇腹も痛い。けど蟹バワーがまだ効いてるからぶっ倒れるほど弱ってはいないぜ。

ミリセント「拓也?君は円卓に戻らなくていいのか?酷い怪我に見えるが…」

拓也「ウッス!ここまで来て、黄金樹も触らないで帰るなんてないっすよ!」

ミリセント「あまり無茶はしないでくれ。君の体は、祝福に癒されないのだからな」

拓也「分かってますよ。心配ないダス」

本当はマジで痛いけど、ここに来てからめちゃくちゃ痛い目に遭ってるせいで、段々と慣れてきて麻痺してきてる。元の世界に帰ってハードM調教プレイをやった時に何も感じなくなってたらヤバいぜ!死活問題に感じてマラが少し浮き上がってきて、俺は慌てて話題を変える。

拓也「ゴッドフレイのことなんすけど、マジで倒して良かったんすかね?ネフェリの親戚じゃないですか」

ミリセント「それは、私も不安には思っているが…ただ、襲ってきたのは向こうでもあるし…」

ディアロス「そのことなのだが、あのゴッドフレイは強かったが、戦王と呼ばれる程には無かったと思えるのだ。黄金色に透けた体躯といい、恐らくは霊体…もしくは分身だったのだろう」

ミリセント「分身?…あの強さでか…?」

拓也「あっ!アレじゃないすか?レナラって魔法使いと戦った時も、違うレナラが出てきたじゃないですか。アレと同じじゃないっすか?」

ミリセント「ああ、そうか…なるほど…」

祝福でしばらく喋りながら、また蟹を食って英気を養う。今日だけでも一年分の蟹を食ったような気がして贅沢だなぁって思ったけど、脇腹の痛みですぐに引き戻される。やっぱり何の邪魔も入らずに食える食事が一番良いんだよね。帰りたいって言ってたディアロスも、ここまで来たら最後まで付き合うって言ってくれたし、あとは3人揃って黄金樹前で記念撮影するだけだぜ!

でも黄金樹へのルート開通まであと少しってところで、まさかのトラブル。木の根を登ってさらに上の階に出て進んだ先に、黒ずくめの忍者系女騎士が座っていて、今度はそいつとバトルだぜ!もう少しで黄金樹なんだから邪魔するなよな!

ディアロス「はっ、速い!」

ミリセント「油断するな拓也!そっちに行ったぞ!」

女騎士はまずは敵の数を減らそうってことらしくて、一番弱い俺を徹底的に追いかけ回して来る。ジャニ系イケメンに追われるなら良いけど女の殺し屋は勘弁だぜ!素早い手つきで拓也を後ろからキャッチした女騎士は、俺をダンスに誘う紳士みたいに抱き寄せながら顔を近づけて、ナイフを振り上げる。いきなりの事でうわぁっ!って間抜けな声が出て、嘘?俺死ぬの?って思ったら

黒き刃の刺客「弧゜ッ!」

俺の激エロ雄フェロモンにあてられて、身体をビクンと痙攣させて動きが一瞬止まった。なんだよ、お前も欲求不満だったんだな。確かに狭間の地はエロが少ないからツラいよな。それでも俺を離さないし、手に持ったナイフも離さないんだから大したもんだよな。エロより仕事を取る仕事人の鑑だぜ。いよいよ俺も永遠の眠りにつく時、ぜ…

ミリセント「はーっ!」

覚悟を決めた瞬間、ミリセントの飛び回し蹴りが女騎士のテンプルにモロ当たり!俺は解放されて、女騎士は手すりを飛び越えて真っ逆さまに落ちて、そのまま見えなくなった。

ディアロス「…なんだったんだ?今のは。盗賊か?」

ミリセント「ああいうのが盗賊なのか?」

拓也「あんな立派なカッコしてる盗賊っているんすかね?」

ディアロス「さぁ…?」

結局何だったのか分からないまま、俺達は広い部屋の祝福を灯す。そこから目の前の黄金樹に向かおうって時に、また呼び止める声がした。焦らされまくりでだんだんプレイの一環に思えてきたから、チンポが半勃ちになって乳首に手が伸びそうになる。

メリナ「待って。少し聞いてほしいことがあるの」

呼び止めてきたのはメリナだった。

121名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/05(木) 18:07:23 ID:HS5rc7F.

ディアロス「断る」

メリナ「えっ?」

ディアロス「目の前に黄金樹があるんだ。今更止めないでくれよ」

ミリセント「私は聞きたいな。教えてくれないか?」

ディアロス「おい、良いだろう別に…」

ミリセント「無視をするのも可哀想じゃないか。黄金樹はあそこにあり続ける。少しくらいなら、待ってくれるだろう」

ディアロス「はぁ…」

ミリセント「それで、何を聞いてほしいんだ?」


俺達を呼び止めたメリナは「ここにはマリカの言霊が残ってる。黄金樹に触れる前に、聞いてほしい」と言ってから、一呼吸おいた。


メリナ「マリカからの言霊を伝える」

メリナ「おお、ラダゴンよ、黄金律の犬よ」

メリナ「お前はまだ、私ではない。まだ、神ではない」

メリナ「さぁ、共に砕けようぞ!我が半身よ」

メリナ「……」


メリナ「…これで終わり」

ミリセント「終わり?」

メリナ「終わり」

拓也「終わり?」

メリナ「終わり」

マジかよぉ!ただの時間の無駄だ!
マリカがなんなのかよく分かってないのに、ラダゴンとかいきなり言われてもわかんねーよ!黄金律の犬なんて言っても、黄金律を信じてるのはコリンとか二本指とか、盲目の婆さんとかいるし、半身とか言ってもレナラが二人居たみたいに、ただのコピー?クローン?みたいなものなんじゃねえの?ってガタイ考察も空回り。俺たちにマリカの言葉を伝える意味も分からねーし、そういうことはマネージャーに言ってくれよな!

ミリセント「…本当に終わり?」

ディアロス「何がなんだか全く分からないな。ラダゴンがマリカの半身?伝承が歪んでるぞ。ラダゴンはマリカの王配だ。半身などでは無いだろう」

ミリセント「その言葉は…本当にマリカが言ったのか?」

メリナ「マリカの言霊を、私はそのまま伝えただけ。嘘を話しても仕方がない」

メリナ「今は分からなくてもいい。よく考えておいて」

言うだけ言って、それからメリナは姿を消した。マジなんなんだよぉ?黄金樹に触れる前に言ってくるのも分かんねーよ。ていうか出てこられるならゴッドフレイと戦ってる時に出て来いよな!そしたら例のマシュマロ3人組も死ななくて良かったかもしれないじゃん!言うだけ言って説明もしないで帰るって、女の悪いとこ出てるぜ。ミリセントみたいな爽やかイケメンと一緒にいると、こういうウゼー女との接し方を忘れていくから、これもこれで困るよな。今分からなくてもいいなら、分かっても良い時に話しに来てくれよ!

122名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/07(土) 16:40:39 ID:bKgCeriA


わけわかんねー話を聞かされたあと、気を取り直して黄金樹が見える方向に進む。階段を登った先にはデケー広場があって、そこから黄金樹にパックリ開いたマンコ状の入り口に続く階段が伸びていた。でも気になるのが広場に置かれてる透明な椅子。これも何かの分身なのかな?なんてガタイで不思議に思っていると、ディアロスが広場の入り口にサインを発見。

ディアロス「おい来てくれ、メリナのサインがあるぞ」

ミリセント「メリナ?先程に会ったばかりじゃないか。サインを貼るぐらいなら、そのまま出てきていれば良いだろうに」

拓也「なんか構って欲しいんじゃないすか?」

ディアロス「年頃の娘なのだろうしなぁ。まぁ、このような壊れかけた世に青春を喰われてしまうのなら、拗れても仕方がないか」

ミリセント「そうか…呼んであげよう」

可哀想な犬を見るみたいな目つきでミリセントがサインに触れると、サインが消えると同時に黄金の光が発生。そこから全身金色の豪華仕様になってるメリナが出てきた。昔ガチャガチャには特別品とか言って、透明な奴とか金色の奴とか入ってたけど、あれいらねーよ。普通のヤツが欲しい時に出てくるとチョームカつくぜ!

メリナ「……」

出てきたゴールデンメリナくんは何も喋らない。マジでなんなんだよぉ!?
用があるのかないのか、喋るのか喋らないのかはっきりしてくれよ!
乙女心は複雑だけどさぁ、そういう駆け引きするようなことなんて今は無いじゃん!

拓也「何がしたいんすかね?この子。全然喋んねーし」

ディアロス「わからん…霊体の多くは、口を利けないという。それと関係があるのかもしれない。ローデリカがいれば分かることもあるだろうが…」

ミリセント「ともかく、共に居たいのだろう。居させてあげよう」

メリナを呼び出してから広場に入ると、もう黄金樹は目の前。真上を見ると金色の葉っぱで埋め尽くされて光りまくり。
激闘のモロ探索を終えて、やっとゴールだぜ!

拓也「うぉーっす!うーっす!ゴール!」

ディアロス「やっと着いたか…険しい道のりだったが、それだけの価値はある景色だ」

ミリセント「これで黄金樹への道が開けたな。マネージャーに報せに、円卓に帰ろう」

拓也「あっ!ちょっと待ってくださいよ、写真撮りましょうよ!」

ミリセント「写真?」

ディアロス「それはなんだ?」

拓也「携帯の機能っすよ。ほら集まってくださいよ。撮りますよ?」

携帯構えて、後ろに黄金樹を映しながら4人集まって、俺は観光で↑を入れてる感覚でピースサインを出す。右後ろにミリセント、左後ろにディアロス、俺の真下にはメリナが並んで気分は大学サークルだ。

ミリセント「こ、こうか?」

拓也「ピースサインしましょうよ!ほら、ピース!」✌️

ミリセント「ピース…?」✌️

ディアロス「二本指教徒か?」✌️

メリナ「……」✌️✌️

拓也「ウッス!撮りました!もうOKっす!」

電池の消耗が激しいから、こういう記念撮影は素早くやらないとダメだぜ。ここではたまにしか使ってないからまだ保ってるけど、それでも残量が69%だから、気温によってはもうそろそろ危険域だ。拓也は69という数字に興奮して股間に熱を感じながら、撮れた写真を三人に見せる。

拓也「ほら、見てくださいよ。良いでしょコレ」

ディアロス「凄いなこれは…あの一瞬でこれほど精巧な絵が描けるのか…」

ミリセント「…拓也の頭、なにかえぐれてないか?顔もかなり大きいような…」

拓也「こういう髪型なんすよ!顔デカいのもカメラが近いからっす!」

ミリセント「いやしかし、やはり大きいな。下のメリナと比べるとかなり大きい」

メリナ「……」

ディアロス「おい、後ろに何かいるぞ。拓也の真上、私とミリセントの間だ。ほらこれ」

ミリセント「なんだこれは…驚いたな…」

拓也「マジ?心霊写真じゃないすか!やっぱ黄金樹レベルになるとこういうの出るのかよ!」

ミリセント「いや待て…これマルギットじゃないか?」

拓也「は?」


マルギット「祝福なき稀人よ」


またお前かよぉ!チョーしつこいよな!
黄金樹のパックリマンコから歩いてくるチン毛頭には、嫌なくらい見覚えがあってマジ狂い!ミリセントとディアロスの顔からもサッと血の気が引いて、すぐに振り返ると戦闘体勢に入る。さっきの祝福のおかげで二人は万全の状態だけど、俺は戦う前から負傷に犯されまくりの全身種マン状態だ。メリナがサイン貼ってたのってそういうことかよ!それならさっき出てきた時に教えといてくれよな!

123名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/07(土) 16:50:02 ID:bKgCeriA

マルギット「ああ…黄金のゴッドウィン…天賦の双子、ミケラとマレニア…」

マルギット「将軍ラダーン…法務官ライカード…」

マルギット「月の王女、ラニ…」

マルギット「まつろわぬ、裏切り者共…お前たちは、みな、同じ」

並んでる椅子をギン眼で威嚇しながら、マルギットが階段から降りてくる。裏切り者って言ってるけど火山館のハゲやタニス、ラーヤの言ってたことが本当なら、むしろみんなマリカの言う通りにしてただけじゃねーのってビルダーガタイが告げてくる。

マルギット「野心の火に焼かれた、略奪者よ」

広場に立ったマルギットがデカ棍棒を思いきり握ると、デカ棍棒がバキバキに砕けて、中から油が固まったみたいな虹色の剣が出てくる。コイツ今まで手加減してたのかって思うと同時に、殺す気だったのになんで手加減してたのかって疑問もガタイの中でうずきだす。俺達が黄金樹を目指さなかったら俺達のことは放置プレイで済ませてたのかな。

マルギット「…愚かな墓標に刻むがよい」

モーゴット「最後の王、モーゴットの名を」

聞き覚えの無い名前がいきなり出てきて、じゃあ誰なんだよ?と思うけど、双子だとか分身だとか、王様だから身分を隠してただとか理由が色々思いついてくる。アルター高原で俺達を襲った暗殺者系騎士もマルギットだかなんだか言ってたぜ。じゃあやっぱり、コイツがあの騎士を差し向けたんだってガタイ考察を広げてると、モーゴットが光るデカ槍を構えた。

ミリセント「有無を言わさずか。武器を取れ!襲ってくるぞ!」

拓也「え?あ、う、ウッス!」

ディアロス「モーゴット…戦王の次は祝福王か…!」

ディアロスが盾を構えた直後に、その盾に向かって光の槍が叩き込まれてディアロスが後ろにスライド。ミリセントが右に駆けて行って、メリナが左に駆けて行く。俺は武器を構えたは良いけど、どこに行けばいいのか分かんないからとりあえずディアロスの後ろに隠れたぜ。

最初にモーゴットに攻撃を当てたのはメリナだった。空中に飛んだあとに剣からビール飲んだあとの小便みてーなビームを飛ばして、モーゴットに当てていく姿に、俺もディアロスも仰天したぜ。お前そんなこと出来たのかよ!って変な笑いが出てきたけど、メリナのビーム攻撃に合わせてミリセントも斬りかかる。

モーゴットはミリセントのー剣をデカ剣で受けてから、黄金ナイフのカウンターをミリセントに振るけど、ミリセントの奴は素早いからカウンターをギリでかわして距離を置いて、そこにメリナのビームがもう一発飛ぶ。

ミリセント「なっ…!?」

でもモーゴットは、今までのアイツとは明らかに段違いなスピードでビームを避けると、メリナに向かって急接近。剣を限界ギリギリまで溜めてから横に振る嫌らしい剣法で、メリナに一撃食らわせた。横っ腹を浅く斬られたメリナはそれでも元気で、モーゴットから離れた後に地面に光を当てて、モーゴットのいる場所から何本ものビームを発射!スゲーよコイツ、ウルトラマンメリナだぜ!

でもモーゴットはそのビームをとんでもないジグザグ走法でほとんど回避して、またメリナに斬りかかるけど、そこにミリセントのミキサー攻撃が炸裂。大剣と剣が高速でぶつかりまくって物凄い派手な火花が散りまくる。「なんて速さだ…まるで着いていけないぞ…」ってディアロスは言うけど、俺も完全に置いてきぼりを食らってるから親近感。やっぱ俺にはディアロスなんだよな。

ミリセントの剣を防ぎきったモーゴットは、片手にハンマーを出してからの両手武器回転攻撃でミリセントを弾き飛ばして、光のハンマーで、また放たれたメリナのビームも弾き返す。するとメリナはビームを撃つのをやめてナイフを持って駆け出した。あんな化け物と斬り合いかよ!って心配もよそに、超低空スライディングからモーゴットの脚を斬って、腕を斬って、胸を斬っての高速コンボを決めるメリナ。ディアロスやミリセントよりも強いじゃねーか!一人で旅できただろっ、てツッコミも入れる暇は無くて、見てるだけじゃダメだよなって思ったのか、ディアロスが盾を構えて突っ込んで行った。俺は一人呆然として取り残される。

ディアロスが今度はムチを振るうけど、そのムチはモーゴットの剣に絡め取られてメリナのいる方へそらされる。慌ててディアロスは身を引いてメリナもバックステップしたけど、モーゴットの懐から抜け出したのがまずかった。モーゴットがまた突っ込んできたミリセントに黄金ナイフを素早く飛ばして動きを止めると、今度はディアロスに向かって高速接近。反応が遅れたディアロスの足を掴んでメリナに投げ込み、二人をぶつけてダウンさせてから大ジャンプ。空中からのハンマー攻撃をディアロスとメリナの二人めがけて繰り出してくる。俺が「あっ!」と言った瞬間

ミリセント「ふん!」

ミリセントの走り飛び回し蹴りがディアロスとメリナに炸裂。
3人同じ方向にぶっ飛んで、ゴールデンハンマーの叩きつけを回避した。

124名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/07(土) 16:57:14 ID:bKgCeriA
ディアロス「ごほっ、あ、危なかった、すまない」

ミリセント「礼はあとだ!また来るぞ!」

めちゃくちゃ敵意を向けてくるモーゴットは、決して絶対に攻撃の手を緩めてなんかくれない。
片手に虹色剣、片手に黄金の剣を持ってから、3人に向かってとにかく武器を振りまくるモーゴットから、ミリセントとメリナはまた避け切れたけど、ディアロスが攻撃を全部ガードして盾を弾かれ、最後の一発を鎧に貰う。血は出てないけど、あんなスピードで武器振り回されたらカスっただけでもチョー痛いぜ。ダウンしたディアロスに追い討ちをキメようとしたモーゴットに、ミリセントとメリナのタッグミキサー攻撃がぶち込まれて背中犯しまくり!これで決まるぜ!と思いきや、モーゴットは二人に何発か斬られながらも振り向いて、咄嗟に作ったデカハンマーを二人に叩き込んだ。

ぶっ飛ばされたミリセントとメリナはダウンから即座に立ち上がったけど、ミリセントは口から血が流れてるし、メリナは脇腹の傷がひどくなってるしでダメージが溜まってる。俺も戦いたいけど、突っ込んで剣を振り上げた瞬間に、全身をバラバラにされる妄想に頭犯されて一歩も動けない。

一発もらったディアロスがよろめきながら復活すると、メリナとミリセントがお互いから離れて、モーゴットを中心としたトライアングルの陣形が完成。三角形になって3人でしゃぶり尽くす作戦だぜ。ミリセントがメリナに目配せをすると、メリナが剣からビームを三連続で発射する。モーゴットがそのビームをよけると、避けた先にはミリセントのミキサー攻撃が待っていて、モーゴットは咄嗟に右手で防ぐも右手が血まみれになる。その隙にディアロスが尻尾にムチを入れ、尻尾のツノを何本が斬り落とす。

モーゴット「ぬぅ!」

モーゴットはうめき声を上げながら、尻尾をぶん回すことでムチを弾いて、回転した勢いのまま大ジャンプ。空中から三本の黄金ナイフを投げてメリナとミリセントを牽制したあと、無防備な俺に突っ込んで来た。

ミリセント「あっ!」

メリナ「!」

ディアロス「逃げろ!」

拓也「ウッス!」

ディアロスからの声で弾かれたように体の硬直が溶けて、脱兎の如く走り出す拓也。一番弱い俺を殴って全員に隙を作ったあと、その隙をついてミリセントやディアロスをダウンさせる作戦なんだって、高速ガタイ分析が答えを弾き出していた。俺は震える両脚に活力を与えるために、必死に両手で乳首捏ねくり回しながら舌をペロペロさせて、性的興奮で恐怖を押さえ込みながら走りまくる。

背後からの足音がそれでもどんどん大きくなって、拓也の興奮をいやでも抑えに掛かる。
ここで俺が捕まるわけにはいかねえぜ!ここで俺は新テクを開発!センパイとの愛のあるセックスという激エロ妄想で恐怖心を完全に吹き飛ばすと同時に、血流を下半身に集めて両脚を強化。チンポの勃起とともに高速機動モードの拓也の完成だ。

ミリセント「メリナ!」

なんてやっていると、遠くからミリセントの声が聞こえて、俺は振り返ってから止まった。
モーゴットは俺を追うのを早いうちからやめていて、自分を追ってきたメリナに振り向きざまの黄金ナイフを投げていた。黄金ナイフに胸を貫かれたメリナは倒れて、光る小さな黄金樹をその場に生やしながら光の粒に変わっていく。

拓也「ウッソだろお前…」

俺たちに隙を作るのに、俺を殴る必要は無かったんだ。ただ俺を殴るふりを一瞬するだけでよかったんだ。メリナの姿は全て光の粒になり、初めから詰んでいたんだと気付いた時には消えていた。メリナがいなくなったという事実は、モーゴットとまともに戦える奴がミリセントだけになったことを意味した。

125名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/07(土) 17:03:23 ID:bKgCeriA

ミリセント「…いけない…」

モーゴットはディアロスに向かって飛び出して、盾の上からメチャクチャに殴りまくる。ディアロスはどんどん体力削られて、盾と一緒に広場の床に押し潰されていく。そんなディアロスを放置することなんて出来ないからミリセントはモーゴットに斬りかかるしかない。

ディアロス「駄目だ!来るな!」

ディアロスはそう言ってるけど、ミリセントにも、俺にだって罠だって分かるのに、罠を避ける方法が無いからミリセントは突っ込むしかねーぜ!走るミリセントがミキサー攻撃の構えを取ると、モーゴットはディアロスを蹴り飛ばしてからゴールデンハンマーを手に呼び出して横振りする。

ミリセント「ぐうっ!」

でもミリセントは構えを解いて、振り回されるハンマーを蹴ってモーゴットの頭上に飛ぶ。ハンマーを蹴った片足が折れてヤベー方向に向いたけど、これならイケるぜ!ミリセントは落下しながら両手で剣を持ち替えて、そのままドカって音と一緒に、剣を根元までモーゴットの首筋にぶち込んだ。

噴水みたいな血がミリセントの顔に掛かって、モーゴットが両膝をつく。
床でへばってるディアロスも疲労困憊って感じだけどなんとか生きてる。
ミリセントが剣を捻ってから引き抜くと、また噴水みたいな血が出てミリセントの全身を血まみれにする。
それと同時に、モーゴットの剣がミリセントの腹を貫いた。

拓也「うーっす!?」

血のシャワーをかけられたミリセントの動きが一瞬鈍くなるのを、モーゴットは待っていたんだ。ミリセントを貫いた虹色の剣はそのまま彼女を持ち上げて、腹や口から噴き出された血で赤黒く染まっていく。

ミリセント「や…やはり…罠…」

モーゴット「愚か者は、その愚かしさにこそ、焼かれるのだ」

モーゴット「焼かれよ」

モーゴットはミリセントを貫いた剣を思いっきり振りかぶると、両手で剣を握って、全身の力を使って振り回す。ミリセントは強烈な遠心力でぶっ飛び、血と内臓をあたりにぶち撒けながら広場の壁に叩きつけられる。

拓也「は…?」

頭、目、口、そして腹から血を噴き出してミリセントはダウン。痙攣することも無く動かない。ミリセントの血を頭から被った拓也の肩には、腐敗した腸が垂れていた。でも何が起きたかはすぐには分からなかった拓也は、俺の肩に掛かったコレってなんだろうって空っぽの頭で分析。ディアロスが盾ごと蹴り飛ばされて転がってくのを見て、これって内臓なんだなって答えに辿り着いて、じゃあ誰のなんだよ?って疑問がまた湧いてくる。

ミリセントは死んだから、この内臓が誰のなのか分からなくて、今とは関係無い奴の名前が頭の中を回り出す。ネフェリはどこかに行ったんだよな、ブライヴとは別行動だよな、ミリセントもいないしってところで、空回りしてる頭の歯車がカチッと噛み合った。

拓也「マジ?これってミリセントの…?」

そうオレが呟いたところで、モーゴットが殺意丸出しの顔で剣を構えて走って来る。ディアロスは血まみれダウンした状態で聖杯瓶を飲もうとしてるけど、手の指が逆向きに折れてて瓶を掴めない。「ミリセントどうした?」って俺が言うと、拓也の腹に虹色の剣が突き刺さる。

126名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/08(日) 10:04:16 ID:NfWcYMC6
マルギットくんが王都周辺に2度目の出没するの最近知りました(池沼)
このシリーズの彼は常に強キャラで良いですね。ええ。まぁ、(これまでに討ち取った簒奪者の首は)120ぐらいじゃないすか?

127ミラン本田★:<削除>
<削除>

128名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/11(水) 18:10:37 ID:pzPzsPLc

…はずだった。



「待て」


前にも一回だけ聞いたことがある言葉が聞こえて、誰だっけ?って思ってると、目の前のモーゴットが忌々しいものを見てるみたいな顔で、ミリセントがぶっ飛んだ方を見ている。ディアロスも瓶を手繰り寄せるのを忘れて、這いつくばった体勢のまま目線釘づけで動かない。なに見てんだろ?って気になった拓也も、同じ方を見て固まり、頭が正常に動きだす。

俺の肩に掛かった内臓が蝶に変わって羽ばたいていく。俺の顔にかかった血も、地面に落ちて広がった血も、朱い煙になって集まっていく。集まった煙は蝶の群れと合流して、立ち上がったミリセントの傷口に吸い込まれる。赤と白の粘り気がミリセントの腹を塞いでいくと、折れた脚も元に戻っていった。その姿に拓也の脳裏に現れたのはあのターミネーターだったけど、出てきたのはシュワちゃんの方じゃなくてT-1000の方だった。

拓也「い…生きてる…」

拓也「マジかよ…生きてるよ…!」

火山館で見たことがあるあの景色は、合ドラとかイエロをキメてたから見てたわけじゃなかったんだよな。ミリセントの義手の隙間からは朱い蝶が羽ばたきまくってるし、あの時嗅いだ甘い香りが、こんな広い広場でも分かるくらいに漂っている。そしてミリセントが顔を上げた時、義手の肩が割れて、隙間から朱い花びらが散り始めた。

モーゴット「…何者だ」

ミリセント「…今は誰か、分からない」

ミリセント「…でも、感じるんだ…」


ミリセントをギン眼で睨みつけるモーゴットの手が、ギリギリいって剣の持ち手を締め付ける。


ミリセント「私は、二度咲いたんだ」


ミリセントの言葉で眼を見開いたモーゴットは、黄金の剣でミリセントに斬りかかった。
飛んできた黄金の剣に、ミリセントは剣を構えて突っ込む。それで俺が「えっ?」と思う暇も無く、ミリセントの肩に虹色の剣が深くめり込む。でも同時にミリセントの剣もモーゴットの脇腹を突いていて、たまらない様子でモーゴットがミリセントを蹴り飛ばす。

血を流しながらお互いに後ろにスライドするミリセントとモーゴット。ミリセントはまた重傷を負ったのに全然怯まずに立ち上がるし、俺とディアロスはそんなミリセントを見てビビっちまって、言葉が全然出てこない。モーゴットに斬られた肩はあっという間に塞がって、血が出た跡さえ残らなかった。

モーゴット「貴様…そのさまはやはり…」

ミリセントがまたジャンプして、モーゴットにミキサー攻撃を放つ。
その剣筋は朱く光ってて、速さも段違いだった。


モーゴット「マレニア!」


叫びを掻き消すような、嵐みたいな朱い竜巻にモーゴットが巻き込まれて、あっという間に全身血まみれになっていく。頭のツノは猛烈な勢いで斬り飛ばされていって、尻尾の先も千切れて飛んでいく。「おおおおお!」って叫びながら剣を振り回してモーゴットも抵抗するけど、その抵抗がミリセントの脚を折ろうが、片目を潰そうが、ミリセントがモーゴットを斬ると、斬った分だけミリセントの傷もすぐに塞がっていく。

129名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/11(水) 18:16:49 ID:pzPzsPLc

拓也「すっ、すっげ…」

ディアロス「何が…起こってるんだ?…あれは本当に、ミリセントなのか…?」

ミキサー攻撃からバックステップで抜け出たモーゴットは、ミリセントに向かって黄金ナイフをまた投げる。飛んだナイフはミリセントの頬と両目にザックリ刺さったけどミリセントはそのままジャンプ。モーゴットの顔に空中回転蹴りを叩き込むと、ミリセントの顔に刺さったナイフが飛ぶように消えて両目と頬が瞬時に再生。モーゴットは大きくよろめいて倒れそうになる。

ミリセントはその隙に素早くモーゴットの足元に着地して、懐で剣を3回振り抜いて斬りつける。モーゴットは黄金剣で反撃するも、回避されたと同時に後ろに回り込まれて、流れるようにまた一発斬られた。

モーゴット「うおーっ!」

苦し紛れのゴールデンハンマーの横振りはバックステップで回避されて、直後にミリセントの信じられないくらい速い突きがモーゴットの胸にぶっ刺さる。3メートル超えの巨体が物凄い勢いでぶっ飛び、地面に当たってバウンドする。完全に正気を取り戻していた拓也は、ミリセントがモーゴットをボコボコにしてる間にディアロスに近づいて、聖杯瓶を飲ませた。

ディアロス「はぁ、はぁ、助かった…」

ディアロス「しかし、ミリセントに何が起きたんだ?…あまりに強い…強すぎる…」

拓也「いや、強いっすけど、なんかヤバくないすか…?」

ディアロス「…それは…」

拓也「あれって、マジでミリセントなんすかね…?」


ぶっ倒れたモーゴットの顔にサッカーボールキックを叩き込んで無理矢理立たせたあとに、ミリセントがもう一度朱いミキサー攻撃を叩き込む。息も絶え絶えのモーゴットはそれを血だらけの腕で防いで、さらに深傷を負っていく。手からはもう骨が見え始めてる。ミリセントはミキサー攻撃を中断すると回転蹴りをモーゴットの脚に叩き込んでまた転倒させて、今度は馬乗りになって、ガードの姿勢になったモーゴットを腕だろうが肩だろうが関係無く刺しまくり。ミリセントは目玉に指を突っ込まれても、目の前の敵を斬ると傷が塞がるから、むしろモーゴットの片手が防御に使えなくなった所をチャンスとばかりに斬撃しまくる。モーゴットの口に剣を突っ込んで掻き回し、モーゴットは自分の血をしゃぶらされて溺死寸前でいる。


拓也「あれって、本当はマレニアなんじゃないすか…?」

ディアロス「そんな…彼女はミリセントだろう…?」


ディアロスが俺からまたミリセントに目線を戻すと、モーゴットが絶叫を上げながら、目玉に指を突っ込んだままミリセントを放り投げるところだった。でもミリセントは投げられようとしてる時も身体を回転させて、手を離れる瞬間にモーゴットの指を何本か斬り飛ばしてから着地。身体の傷は全部治ってるのに、ミリセントは全身が血まみれで、ボサボサになった髪で目元は見えない。


ディアロス「いや、貴公はもう…」

ディアロス「マレニア、なのか…?」


ミリセントがまたミキサー攻撃の構えを取ると、モーゴットから物凄い大爆発が起こって、あたり一面に光る泥みたいなものが波を打ってぶち撒けられた。

130名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/11(水) 18:22:49 ID:pzPzsPLc

拓也「うぉーっす!」

ディアロス「こっ、今度は何が起きた!」

そこら中で光る泥が爆発しまくりでモーゴットは吠えまくり。抑え込んできた何かが解放されたみたいに、モーゴットの剣がさらに怪しく輝きはじめる。ミリセントの剣を握る手には力が入って、ボサボサ髪は浮き上がる。目は見えないけど、口は真一文字でとじていた。

モーゴット「…王の座を、呪いで穢すなど…耐えがたい恥よ…」

モーゴット「…許さんぞ、お前だけは…」

満身創痍のモーゴットの剣に赤い光が瞬いて、ミリセントはまたモーゴットに突撃。三連斬りを繰り出した瞬間、三撃目をモーゴットの剣に防がれた。そして直後に虹色の剣から爆発が起きて、ミリセントは後ろにふっ飛ばされるもケンケンしてから着地。それからモーゴットからの縦振り攻撃を肩に食らって、地面に叩きつけられる。でも直後の光景に、ディアロスも「うわっ…」ってマジ引きの声を出した。

ミリセントは鎖骨と肩甲骨にめり込んだ剣を、電車のレールみたいに使って四つん這いでジャンプ。レールに沿ったまま勢いをつけてモーゴットの胸に剣をブッ刺した。その過程で自分の鎖骨が真っ二つになって、片腕がほぼ皮だけで繋がってる状態になっても気にしてる様子は全然ないから拓也なんか戦慄してる。もう痛みを感じてるのかどうかも怪しく思えてきたぜ。そしてモーゴットは、その傷でも死なずにミリセントにタックルを決めて、そのまま壁側まで進んで叩きつける。猛烈なタックルを食らったミリセントは即反撃して、モーゴットの頭に強烈な頭突きをみまって、怯ませた瞬間に腕を再生。剣を振り上げた。

でもミリセントが剣を振り下ろす前に、モーゴットの虹色剣がミリセントの腹に突き立てられて、ミリセントは壁に固定される。その上で、モーゴットはミリセントが振り上げた剣を避けようともしないで肩に食らった。でも短い悶絶声をあげたのはミリセントの方だった。

ディアロス「わざと斬らせたのか!?」

モーゴットの肩を斬ったミリセントの傷は一瞬で塞がったけど、その塞がる締め付けが腹に突き刺さってる虹色剣をガッチリ咥え込んで、ミリセントは蛾の標本みたいに壁に縫い止められる。やられたぜ!パキギメ状態になってるミリセントの体質を利用したな!全身血まみれのモーゴットは、動けないミリセントの首筋に向けて黄金の剣を構えたあと、一気に振り上げてからぶん回す。

ディアロス「おお!」

でも黄金の剣は、空から飛んできた透明の鷹に弾かれて、ミリセントの頭上を通過。
モーゴットはいきなり乱入してきた鷹に警戒して大ジャンプ。ミリセントから距離を置く。
空を飛ぶ鷹は広場を猛スピードでぐるっと一周してから、広場入り口に立っていた飼い主の手に止まった。


「貴様の相手は私だ、マルギット」


鷹を左手に乗せて、右手の斧に雷を纏わせながら、俺が良く知る色黒マッチョなイケメンが、モーゴットに向かって歩いていく。その姿を見て顔を上げたミリセントの表情は、いつもの感じに戻っていた。


ミリセント「ネフェリ!」


鷹を手に乗せたネフェリは、モーゴットが警戒して近付いて来ない間に、鷹をミリセントに向かわせて、虹色の剣からミリセントを引き抜く。ミリセントの腹の傷はずっと再生中だったみたいで、剣から抜けると同時に一瞬で塞がった。

ネフェリ「しばらく見ぬ間に、変わったな、ミリセント」

鷹を放したネフェリは、左手の方にも斧を持つ。飛び立った鷹の方は拓也とディアロスに向かって飛んできて、俺の前に舞い降りたあとにギン目でモーゴットを威嚇。

ミリセント「変わったのは、君も同じだろう。…よく来てくれた」

ミリセントの言葉に、ネフェリが口の端を少しあげて応える。その間にモーゴットは血まみれの手を上げて、空にいくつもの光の粒を浮かべる。まだ隠しダネがあんのかよって俺とディアロスは唖然としたけど、ミリセントは怯んだ様子もなくジャンプして、ネフェリの隣に着地する。

ネフェリ「いけるか、ミリセント」

ミリセント「力を尽くそう」

光の粒はひとつひとつが剣のような形になっていき、広場の上を埋めていく。俺とディアロスは嫌な予感がしてふたりで大盾の下に隠れた。キスできるくらいの距離にいるディアロスが「弧゜ッ!」って俺のフェロモンに感じまくってるけど、今はそんな場合じゃねーよ!俺たちを守るはずの鷹も盾の下に隠れてるし、狭くってしかたがないから拓也も息がハアハアで切れまくり。


鷹「弧゜ッ!」


そして鷹が拓也の激エロな雄フェロモンに狂った声を合図にして、決戦の時がきた。

131名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/11(水) 18:42:18 ID:Ym53jzPI
タクヤの激エロフェロモンだけで笑える

132名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/11(水) 18:50:37 ID:cgB2C4k6
こんなくさい子。とよく旅を続けていられるなと思う

133名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/11(水) 20:12:00 ID:pzPzsPLc

モーゴットは手を振り下ろして光の剣の雨を降らせまくる。

拓也「すっげ!マジかよ!」

ディアロス「弧゜ッ!」

鷹「弧゜ッ!」

でも光の剣の雨は、ミリセントの朱いミキサー攻撃に次々弾き飛ばされて、その後ろをネフェリが駆けていく。アクション映画ばりの激ヤバ剣撃アクションに俺が鳥肌立てていると、ミリセントが接近しきったところでモーゴットが剣の雨を止めて大ジャンプ。ミリセントを縫い付けていた壁に脚をつけてから、虹色剣を握って壁を蹴る。そしてそのまま二人の居る方へ突っ込みながら、虹色剣に炎を纏わせて回転攻撃を開始。いくつ技あるんだよ!お前マジシャンみてぇだな!

モーゴットの炎回転斬りが迫る中、ネフェリは地面に飛び込んで、ミリセントは空中に飛び上がって回避。モーゴットはそのまま空振りしてから勢いのままスライディングしつつ方向転換。ネフェリとミリセントを遠くに見据えてから突きの姿勢に入る。

ネフェリ「掴まれ!」

そうミリセントに言いながら、ネフェリは斧に雷を纏わせる。
ミリセントはネフェリのやりたいことを瞬時に神人分析して、バチバチ光る斧に脚を掛けて、ネフェリに振り回され始めた。

拓也「あっ!」

ディアロス「弧゜ッ!」

鷹「弧゜ッ!」

その光景には見覚えがあるぜ!リエーニエの湖にある、レアルカリア学院の中で、ネフェリが俺にやった「ケツマン斧責めお仕置き人間洗濯機プレイ」だ。あの時にネフェリは新テクを開発していたんだ!でもミリセントに流れる風と電気は、俺の時よりも断然やばくて、ミリセントの身体からも少し炎が上がり始める。
そしてモーゴットが虹色剣に光を纏わせた時、二人の回転速度も最高潮に達した。

ネフェリ「今だ!」

モーゴットが今までで最速の突きを繰り出したと同時に、ネフェリからもミリセントがぶっ飛び発射。
雷と嵐を剣に纏わせた、電光石火のミリセントの突きがモーゴットの剣にぶつかると、鼓膜と視力がぶっ飛ぶくらいの音と光が飛び出して、気付いた時には、モーゴットの背後にミリセントが立っていた。

そして、ネフェリに届くはずだった虹色の剣は、粉々に砕けてあたりに散らばっていた。
二人の完全勝利だぜ!

ネフェリ「勝負あったな、マルギット」

ネフェリ「勝者の情けだ。せめて負け惜しみは聞いてやる」

全身傷だらけの血だらけで、武器もバラバラになって戦える状態じゃなくなったモーゴットの前に立って、ネフェリはゴドリックに言ったような最期の言葉をかける。本当に正々堂々戦うのが好きだよな。モーゴットは息を切らしながらネフェリに応えた。

モーゴット「…このモーゴットが…最後の王が…」

モーゴット「…ゴドリックの如くに…屈すると思うか…」

ネフェリ「ならばどうする、モーゴット」

モーゴット「…戦うまでよ」

モーゴットが両手に黄金の剣と黄金の槍を構えた瞬間に、ネフェリの両手斧がモーゴットの腹を裂いた。両膝を地につけたモーゴットは腹から血と内臓を流して、脱力したように後ろに倒れ込み、白いルーンを全身から爆発させる。白い爆発は辺りを一瞬包み込んでから、どこかに吸い込まれるようにしてすぐに晴れて、あとにはツノもガタイも無い、ガリに痩せた老人のようなモーゴットの倒れた姿があった。
ネフェリはモーゴットを一瞥すると、斧をしまった。

134名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/11(水) 20:18:35 ID:pzPzsPLc

ネフェリ「ミリセント、これはお前たちの戦いだったな」

ネフェリ「介錯はお前に譲ろう」

大盾に隠れてた鷹はネフェリのいる方へ飛んで行って消失。オレの激エロフェロモンに侵されながらもイかずに主人の元に戻れるなんてスゲーぜ。ミリセントはモーゴットの剣をバラバラにするくらい斬りまくったんで全身の傷が再生。俺とディアロスも盾から出て、力が抜けて立ち尽くす。ぶっ倒れて今にも逝きそうになってるモーゴットの枕元に立ったのは、あのミリセントだった。

モーゴット「その力…腐敗に抗う、その身は…」

モーゴット「…やはり…マレニアなのだな…」

ミリセントはモーゴットのすぐ横に屈み込む。
ネフェリも、敵の最期を見送る為なのか分からないけど、ミリセントのすぐ横に立った。

ミリセント「そうだ…この私は、マレニアの分け身として生まれた」

ミリセント「あなたの憎む、まつろわぬ裏切り者が捨てた、心の化身…それが私だ…」

ミリセントからの告白に、モーゴットの唇が震える。
怒ってるのか、哀しんでるのか、訴えたいことがあるのか、拓也にはわからない。

モーゴット「マレ…ニア…お前は、愚かだ…」

モーゴット「お前たちが、破砕戦争を起こし…今や黄金樹は、すべてを、拒んでいる…」

モーゴット「我らは…見捨てられたのだ…」

モーゴット「…もう誰も、エルデの王にはなれぬのだ…」

そう言い終えて、モーゴットの目が閉じていく。でもミリセントは少し躊躇した感じで自分も眼を閉じたあとに、すぐに開いてモーゴットの手を両手で握った。突然のことでネフェリも一瞬驚いたような顔をしたけど、すぐにミリセントの考えてることが分かって、浅くため息。俺とディアロスにもなんとなく察しはついていた。

ミリセント「約束する…モーゴット…私は、皆を見捨てない」

ミリセント「マレニアの犯した罪も、過ちも、私が全て背負おう。そして必ず、王となるべき者を見い出してみせる」

ミリセント「黄金樹の祝福が、また皆に満ちるように」

ネフェリ「…この、蛮地の勇者ネフェリ・ルーも、誓おう」

ネフェリ「王たるものを探し出し、再び黄金の地へ連れ帰ることを」

ミリセントの優しさに、ネフェリも言葉を足した。ネフェリにはあんな事があったから、多分モーゴットにも同情したんだろうな。信じた人達に裏切られて、愛した人に捨てられるなんて、それより哀しいことなんてないよな。モーゴットはまた少しだけ目を開くと、声を途切れ途切れに小さな笑みを浮かべる。意識があるかどうか、目が見えてるかも、シリアスビルダーになっている拓也には分からない。

モーゴット「おお…ゴッドフレイ王よ…」

モーゴット「王たる者達が…黄金を…継ぐ者達が…ようやく…」

モーゴット「…我らの…もとに…」


モーゴットはそのまま事切れた。
ミリセントはモーゴットの顔に手を伸ばすと、虚空を見つめる眼を伏せさせた。


ネフェリ「この王は、安らかに逝けただろうか」

ミリセント「…わからない…」

ミリセント「…だが、そう信じたい」


最後の王のモーゴットが死ぬと、広場の真ん中に祝福が灯った。
モーゴットがばら撒いた黄金色の泥も色褪せて、気付いた時には消えていた。

135名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/11(水) 20:32:21 ID:pzPzsPLc


狭間の地は奥深い  投稿者:ビルダー拓也


祝福が灯って、黄金樹への道が開かれて、やっと終わったぜ!って帰る気でいた拓也をネフェリが引き止める。「おい拓也。黄金樹に本当に入れないのかどうか、まだ試していないだろう」だって。どうせ大ルーンが全部揃わないとダメだとか、マネージャーが言ってる「新しい律」が無いとムリだとかの話なんだろってガタイで予想をつけたところで、黄金樹のパックリマンコから出てきたミリセントが「だめだ、入れない」と言ってくる。

ミリセント「黄金樹の奥は、棘が硬く閉ざしている。手詰まりになってしまった」

拓也「棘くらいならミキサー攻撃でなんとかならないんすか?」

ミリセント「試してはみたが、無理筋のようだ。…ミキサー攻撃?」

拓也「アレっすよ、こう、ババババッて斬りまくるやつっすよ」

ミリセント「フッ、妙な呼び名だな」

ミリセントの雰囲気は、もうモーゴットと戦ってた時からいつもの感じに戻ってた。一瞬マジで別人かと思って焦ったぜ。でもディアロスは、そんなミリセントの前でショボショボの顔でシラケ気味。落ち込んでる理由をミリセントが聞くと

ディアロス「私はついぞ、何も出来なかった…貴公が追い詰められ、望んでいない力を振るってしまうのを、指を咥えて見ているだけだった」

ディアロス「貴公と共に旅をして、なにかを得た気になっていたが…それは幻想だったのだ…」

ディアロス「…情けない限りだ…」

なんてことを言ってくる。そんなこと言ったら俺なんて最初から最後まで見てただけだぜ!?って拓也が言っても、それは話が違うって聞かない。ミリセントは「君は十分、よくやったじゃないか」って言うけど、こういうヤツにはむしろ逆効果なんだぜ。だから結局ネフェリの言葉が一番ディアロスを慰めた。

ネフェリ「実力が足りぬと言えるようになっただけ、お前は器を上げたんだ。己を不甲斐ないと言うのなら、また鍛えればいい。その時は、私も力を貸そう」

「ああ、そうだな…すまない」ってディアロスの表情は少し緩んで、ネフェリなりに昔辛く当たったことも気にかけてるんだなぁって拓也も感心。上から目線でネフェリを評価しながら祝福に触る。円卓に帰ったら、マネージャーと一緒に話しておきたいことが沢山ある。ひとつは黄金樹がとんだ処女ケツ野朗で、キツマンを全然緩めないから入れないこと。もうひとつはメリナの言ってたマリカの言霊とかいうやつ。ネフェリがどうやって立ち直ったのかも気になるし、四つ目は、ミリセントの変化についてだぜ。これは前にも一度マネージャーに話す機会はあったけど、あの時は火山館で見たことが何なのか分からなかったし、ネフェリとギデオンの件で色々ぶっ飛んで、結局話す暇がなかったんだよな。

でもミリセントに起こったことを何て言えば良いんだろうって心で分析していると、祝福からまた「少し、話をさせて欲しい」ってメリナが出てきてた。モーゴットにやられたんじゃないのかよ!?

ネフェリ「何者だ!」

祝福からいきなり出てきたものだから、ネフェリが咄嗟に斧を構えたところを俺が慌てて制止する。そういえばこの二人、初対面だったんだよなって思い出して、拓也の説明がネフェリに補われる。俺にもメリナのことなんてほとんど分からないから説明もふわふわだったけど、敵じゃないことは分かってくれてネフェリは斧をしまった。また戦いにならなくてよかったぜ。

メリナ「…黄金樹の内に、入れなかったのでしょう?」

メリナ「棘の覆いが、貴方達を拒んだ。 …それは、拒絶の刺。黄金樹が外の全てを拒む、自我の殻」

また訳わかんねーこと言い出すのかと思ったら、結構すぐに役に立ちそうな話をしてくれそうで、拓也も聞き耳を立てる。ネフェリ、ディアロス、ミリセントの3人も、キリ目でメリナの話に集中している。

メリナ「エルデンリングに見え、玉座にエルデの王を戴くためには、その刺を超えなければならない」

メリナ「…私の使命は、そのためのものだった。だから、また私と旅をしてほしい」

拓也「また一緒に旅をしてよって言われてもさ、今までだって実感無かったし、ついて来たいなら来ればいいじゃん」

ネフェリ「旅をしろとは、何処へだ」

軽く無視された拓也がちょっと傷付いてる間に、ネフェリがメリナに地図を渡す。その地図にはラーヤの名前が入っていて、ネフェリがここに来れた理由もこれで判明。メリナは受け取った地図を開くと、目的の場所を指差した。

ネフェリ「…ここは…」

メリナ「遥か雲の上、雪深い巨人たちの山嶺。その頂きにある、滅びの火まで」

ディアロス「滅びの火?…本当にまだ残っていたのか…火の僧侶たちの迷信と思っていたが…」

メリナ「そうしたら、黄金樹を焼くことができる」

ディアロス「え?」

さらりととんでもないワードが出て、俺も含めて全員が自分の耳を疑ったと思うぜ。ネフェリとディアロスは互いに見遣って、俺もドラのやり過ぎて頭がおかしくなった可能性を考えてると、ミリセントが焦りを口にする。

ミリセント「焼くなんて…君は何を考えているんだ? 私はモーゴットに、黄金樹へ王を導くことを約束したんだ…」

ミリセント「それを君は…焼くだなんて…」

ネフェリ「私も反対だ。黄金樹を燃やしてしまえば、例え王を見出したとしても、座する玉座が無くなる。黄金律も失われ、終わらぬ荒廃が続くだけだ」

メリナ「心配はいらない。黄金樹は、エルデンリングさえ修復されたなら、律と共に再び力を強め、黄金の力を取り戻す」

ディアロス「そのようなことを言うが、証拠はあるのか!?」

メリナ「無いわ。ただ私は、知っているだけ」

メリナ「これが私の使命。焼けた体となってまで、私が在ることを許される理由なのだから」

メリナはそう言ってから姿を消した。またとんでもないことを言うだけ言って消えていったけど、今回は事情が違って超重要な話題だ。黄金樹に入れないまま、新しい律を持つ王様候補を見つけるか、黄金樹を焼いて入れるようにしたあとにするか。二つにひとつを選ばなきゃならないシチュエーションだとわかったぜ。こういう時はマネージャーに相談だ。

早速帰るぜってことでみんなで祝福に触れると、瞬間移動が始まる前にミリセントが拓也のズボンを弄る。え!何するの!?って乙女みたいにドキっとすると、ミリセントはズボンのポケットから、黄色い花を取り出してモーゴットの倒れてる方へ走っていく。それからモーゴットの胸の上に花を置いて、すぐに戻ってきた。ミリセントに聞くと「円卓の本で読んだんだ」って答えだけでよく分からない。
アルタスの花なんて置いてどうするのかなぁ?

136名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/11(水) 20:37:22 ID:pzPzsPLc


円卓会議5回目   投稿者:ビルダー拓也


円卓に戻ると、早速マネージャーが席に座って、隣にラーヤも座らせた会議モード。オレ脇腹折れてますって言うと、俺が怪我してたのを見越してたみたいで生肉団子と毒消しのコンボを提供される。ちょっと臭いけどユッケみたいで美味いぜ。ネフェリが最初に席に着くとディアロスとミリセントも座って、最後は拓也の順番だ。あの便利な団子ってなんの肉なんだろうな?

ミリセント「ネフェリ、君はもういいのか?しろがね村の生き残りを探しに行ったと聞いたが」


ネフェリ「ああ、用は済んだ。ロボという狼とラティナというしろがね人を救ったが、他は既に手遅れだった」

ミリセント「そうか…」

ネフェリ「だが、四鐘に導かれた先に、故郷を想わせる鷹の王を見出して、私は悟ったのだ」

ネフェリ「義父のギデオンを王とせずとも、私が新たに、王を見出せば良いと」

椅子を引いてネフェリが立ち上がる。
全員から視線受けながら、少し間を置いて

ネフェリ「皆が大変な時に、手前勝手に抜けて、すまなかった」

ネフェリ「私も、お前たちの王を探す旅に加わりたい。許してくれるか」

とか、妙にかしこまった態度で謝罪を入れてくる。
ギデオンとのことならネフェリは悪くないし、最初っから責めてないんだけどな。

ミリセント「ああ、加わってくれ。君が共に居てくれると、心強いよ」

ディアロス「許すと言っても、そもそも私は責めた覚えは無いのだが…」

拓也「ウッス!よろしくお願いしまっス!」

マネージャー「というわけです。みなさんからの許可も降りたことですし、加わってくれますね?ちなみに私も、あなたが悪いことをしたなんて欠片も思っていませんからね」

ネフェリ「そ、そうか…それでは、よろしく頼む」

王探しの旅に加わって、ネフェリは唇を締めてちょっとソワソワ気味。この先どうなるんだろうってところに見知った顔が戻ってきてくれて、拓也の緊張もケツマンと共に緩む。でもマネージャーがその緩んだ緊張を戻すかのような話題を振ってくる。

137名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/11(水) 20:42:13 ID:pzPzsPLc

マネージャー「さて、ネフェリさんが戻ってきた事ですし、話しておかなければならないことを話し合いましょうか。拓也?何か報告はありますか?」

拓也「あっ、はっ、はい。あっ、ありまっす」

拓也「えーと、まずは黄金樹に入れないから、滅びの火って奴で焼かなきゃいけないのと…」

マネージャー「焼く!?…ああ、いえいえ…続けてください」

拓也「うす。もう一個はメリナが言ってたマリカとラダゴンの話で、最後は…」

マネージャー「…最後は、なんです?」

そこまで言って言葉に詰まる拓也は、首筋に冷やっとした感覚を覚える。俺が言っても言わなくても多分ネフェリが話すし、ネフェリが話さなくてもミリセントが自分で話しちゃうんだろうなって思っても、中々口にできないぜ。ミリセントが少しづつ、ケイリッドをガン掘りの腐敗タネマン状態に堕とし込んだ、あのマレニアに近付いているなんてさ。でも俺の予感は案の定的中して、ミリセントが全てを話してしまう。

ミリセント「…私が、マレニアと同じく、腐敗として咲きつつあることだ…」

マネージャー「え!?」

ミリセント「モーゴットとの戦いも含め、今まで二度咲いた。もう…後が無いのだと思う…」

ラーヤ「後が無いとは、どういうことですか?…英雄様は腐敗を使うお方のはず…その言いようでは、まるで…」

マネージャー「ちょ…ちょっと待ってください!どういうことですか!?後が無いって…」

拓也「ウッス!すいませんマネージャー!申し訳ないす!」

ディアロス「話すか否か…話すとしていつ話すべきかを逸してしまったんだ…」

ディアロスも言ってるけど、マジで話せるタイミング無かったなりね。火山館での出来事は現実感無くて何が起こったかあの時は分からなかったし、ディアロスは精神ボコボコにパンチ喰らって自分のことで一杯一杯。しかも帰ってきたらギデオンの虐待と犯罪行為が発覚してネフェリが泣いちゃってそれどころじゃないって空気になってさ、あの後に話を放り込むなんて無理だぜ!今となってはこういう言葉も言い訳に早変わりだから、拓也はとにかく謝るしかない。

マネージャー「待ってください!今はミリセントさん優先で話します!」

拓也「うす…」

マネージャー「それでは…ミリセントさん、もう後が無いというのはどういう意味ですか?」

ミリセント「それは…感じるんだ…」

マネージャー「何をです…?」

ミリセント「腐敗が進み、私の中で花開くごとに…感覚があるんだ…腐敗の力と、その力に抗う意志というか…」

ミリセント「…ともかくそれが、私の中で強まり、私を突き動かしていくのが分かるんだ。…次、再び花が咲けば、私はそれに飲まれるだろう…」

マネージャー「飲まれてしまうと…どうなるんですか?」

マネージャーに聞かれて、ミリセントは一度黙る。それから、分かってるけど言いたくないことをどうしても言う時みたいに、誰にも目線をあわせないまま応える。


ミリセント「…おそらく私は…腐敗の花となるか…伝承にあるような、腐敗を撒く朱き翼…マレニアの同類となる…」

ミリセント「どちらになっても…私は君たちを…ひどく傷つけ、その命をも脅かしてしまうだろう…」

ミリセント「…すまない…」


ミリセントが言い終えると、マネージャーは背もたれにもたれかかって天井を仰いでから、テーブルに両肘をついて頭を抱える。口を半開きにしてミリセントを見つめるラーヤは、少し呼吸が乱れてるのが服の上下する様子で分かる。ネフェリは腕を組んだまま一言も喋らないし、ディアロスと俺はやらかした!って感じで居心地がチョー悪くなって、俺は罪悪感で背中と首筋に熱を感じる。

138名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/11(水) 20:49:35 ID:pzPzsPLc

ミリセント「…もっと早くに…マレニアの分け身であると知った時に、全てに気付けていれば良かった…」

ミリセント「だが…私は失敗した…己に巣食う業を忘れ、君達との旅に、安らいでしまった…」

ミリセント「やはり私は…去るべきだった…」

自分を疫病神みたいに言ってるミリセントに、頭を抱えたままのマネージャーが言う。
「あなたは悪くないです」のその一言はそれでもミリセントを傷付けるだろうけど、これは事実だしそう言うしかねーよ。

マネージャー「…自分の病気が、周り全てを巻き込む時限式の核爆弾だなんて、普通は気付けないですよ。例え気付けたとしても、周りに言えるわけがありません。言えば隔離されるか、排除されるか、殺されるに決まってます。私がいた世界でも同じです」

マネージャー「私があなたでも言いませんね。それにあなたはマレニアの善性の全てを受け継いだだけであって、自分に宿る腐敗の特性は、そもそも知らなかったんです。知らない人に対して、教えてもいない身で『気付いておくべきだった』と言うのは、無責任な結果論にすぎません」

ラーヤ「核爆弾…?」

マネージャー「私と拓也の世界で言うところの、朱い腐敗のようなものです。その例えは無視してください」

マネージャーがマイバッグを開けると、中から携帯と、携帯に繋がれた持ち運び充電器が出てくる。マネージャーは携帯から充電器を外すと、携帯を起動してメモ帳を開く。

マネージャー「さて、それではミリセントさんの腐敗をどうやって無力化するかの話をしましょうか」

沈んでたミリセントがその言葉に顔をビクッと上げて、何を聞いたか分からないって目線を俺に向けてくるけど、俺にだってわかんねえよ。腐敗が治せるならとっくの昔にミリセントのお父さんのゴリ?が治してるはずだし、少しの努力で治るなら、マレニアの分け身だっていう大層な事実はどうなるんだよぉ?ミリセントから向けられる驚愕の視線を気にしてないみたいに、マネージャーは携帯片手に会議でメモを取る気マンマンだ。

ミリセント「無力化なんて…君は何を言ってるのか分かってるのか…?」

マネージャー「分かっています。だからあなたから情報を聞き出そうとしてるんです。狭間の地には腐敗を抑え、あるいは取り除く手段は多く存在しますが、女神の腐敗ほどのものを癒す手段はありません。今まで調べた土地に、そのような物が無い以上、ヒントはあなたに求めるしかありません」

ミリセント「む…無理だ…私の腐敗は、決して癒えることはない…ラダーンでさえも逃れられぬ悪病なんだ…」

マネージャー「それでは、あなたの腐敗を抑えた金の針は、一体誰が作ったんです?マレニアの義手は、何故腐敗に犯されて腐り落ちないんですか?」

ミリセント「それは…」

マネージャー「腐敗に抗う手段はまだあるはずです。少なくとも、その方法を確立した人物はどこかにいるはずなんですよ。その人になら、三度目の開花を防ぐ方法も見出せるかもしれません」

ネフェリ「観念しろミリセント。無駄だと断じることなど、それこそ無駄だ」

ネフェリ「嫌とは言わせんぞ」

マネージャーの押し付けまくりなトークとネフェリの鋭い眼付きに気圧されて、ミリセントは言い返せなくなる。ディアロスと俺も無言でうなずいてなんか責めてるみたいだけど、コレも愛のムチだぜ。今までミリセントには何度も助けられたんだから、助けられた分のお返しは終わっちゃいないからな。

ミリセント「本当にすまない…君達には…本当に…なんと言ったらいいか…」

両手で顔を抑えて嗚咽するミリセントに、ラーヤが駆け寄って肩を抱いてあげる。この感じだとやっぱりミリセントはオレ達から離れてからどこか遠くで死ぬつもりだったんだ。でもなんか話がいい方向に進んで良かったぜって、拓也も胸筋をなで回す…はずだった。マネージャーはいきなりギン眼で拓也とディアロスを威嚇。ネフェリからの視線もチョー冷たくてキツいぜ!

マネージャー「なんとか言うべきは貴方達です。言うことありますか?」

拓也「ないダス…」

ディアロス「…申し訳ない…」

マネージャー「遅かれ早かれ、ミリセントさんの腐敗の宿痾はいずれは進行していたでしょうけれど、その事態が手遅れ一歩手前まで伏せられていた事については、貴方達のせいでもありますからね。これからしばらくは馬車馬の如くこき使うと思いますので、そのつもりで」

マネージャー「分かりましたね?二人とも?」

拓也「ウッス!」

ディアロス「ウッス!」

マネージャーの奴隷になる俺たち。

139名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/11(水) 21:02:08 ID:pzPzsPLc

ミリセントが落ち着いてから、マネージャーはインタビューを開始。
ミリセントが気になっていたものを全部聞き出そうってんで、メモを走らせる。

それで分かったんだけど、ミリセントはメリナが話していた巨人たちの山嶺ってところを超えた先にある、エブレフェールの聖樹ってところに、ずっと呼ばれてる感覚があるらしい。そこにいる誰かに渡さなきゃいけないものがあるってさ。そこまで言われたらもう行くしかないって、早速マネージャーがメモに記入。どうやって行くのか分かりますか?ってミリセントに質問を投げる。でもミリセントにも分からなくて、じゃあどうしようって時に、拓也は競パンの中の違和感に気付いた。

拓也「ウッス!これなんかどうすか!?」

競パンに入っていたのは暗い色をした割符だった。メリナはあの時、俺のズボンの中の競パンにコイツを忍ばせてたんだぜ。普通に渡せよな!マネージャーは早速ゴム手袋を装着。ホカホカの拓也湯気に包まれた割符を受け取って写真を撮り、携帯に集めた資料と照合を開始。結果はすぐに出た。

マネージャー「早速お手柄ですね、拓也。これは巨人たちの山嶺へと続く、禁域への大昇降機を動かす割符です。どこで手に入れたんですか?」

拓也「ウッス!多分メリナって子に競パンに突っ込まれたんすよ!」

マネージャー「メリナ…その名前は先程も聞きましたね。あとで詳しく聞かせてもらいますね」

ミリセント「普通に手渡しでは駄目だったのだろうか…」

ネフェリ「子供のやることは分からん」

巨人たちの山嶺への行き方が分かって、会議は次の問題にズブリと入る。
「ミリセントさんのことでインパクトが薄れましたけど、これも相当困った問題ですよ?」ってマネージャーが言ってる通りで、このことについてはメリナを信じるしかない。黄金樹を燃やしても良いのかどうかなんて、俺たちには分からないなりね。マネージャーに聞いても「私が知る限りでは前例が無い」「というか前例があれば今の黄金樹にも痕跡があるはず」っていう、俺でも思いつく返事が返ってくる。

マネージャー「私はそのメリナという子に会ったこともないんですが、あなたが言うことが正しければ、今も私たちの周りにいるという事ですよね?」

拓也「ウッス!そうらしいっすよ」

マネージャー「そうなると、覗かれているような気がして良い気にはなりませんね。意思疎通が円滑にできていれば、ギデオンへの監視を任せられたのでしょうけれど…」

拓也「俺が黄金律と全然繋がってないから、簡単には出てこれないみたいっす。俺以外のヤツについて行けばいいと思うんすけどね」

ネフェリ「繋がりのある褪せ人を選び、しかし使命を果たせなかったからこそ、拓也に白羽の矢を立てたのではないか?」

マネージャー「それはあり得そうです!旅の途中で消息を絶った褪せ人の記録は、円卓に山ほどありますからね。納得です。ただいずれにしても、黄金樹を燃やすことに関しては情報が全くありませんし、ここは思い切って二本指を頼るのも手かもしれませんね。あとで聞いてみることにします」

マネージャー「さて、それではメリナさんが言っていたこと、マリカとラダゴンについての話を聞きましょうか」

あの時メリナがなんて言ってたのか、俺はほとんど覚えてなかったから代わりにディアロスが話した。ラダゴンが黄金律の犬で、ラダゴンはまだマリカではなくて、マリカとラダゴンは一緒に砕けた?死んだ?って話。でもマリカは黄金樹に閉じ込められてるとか、隠れてるとかの話もあって、やっぱ俺にはわけわかんねーよ。どれが本当のことなんだっていくら乳首をこねくり回しても真実は見えてこない。

マネージャー「マリカがラダゴン…ですか」

マネージャー「途切れ途切れの文献を集めたうえで、今分かっていることだけを見ても、両者が同一人物とは考えにくいですね」

マネージャーが携帯を操作してメモ帳を閉まったあと、写真を表示して皆に見せて、次々にページをめくっていく。俺は機械の扱いにも慣れてるけどさぁ、こんなに情報をドンドン見せられても、訳わかんないだけだと思うんだよね。俺の読みは当たって、俺以外のみんなは何を見せられてんだよって顔で、眼で写真を追うので精一杯って感じになっている。

マネージャー「マリカは群雄割拠の戦国時代をゴッドフレイと共に統一し、黄金時代の基礎を作り上げた神。いわゆる創世記の神です」

マネージャー「そしてラダゴンは、巨人戦争で功を上げて勢力を増したあとに、カーリア王家と争いました。彼はその後にカーリア王家と和解し、レナラと結ばれて何人かの子をもうけましたが、さらなる力を求めてレナラを捨て、マリカの王配にまで登り詰めました。野心的英雄ですね」

マネージャー「どちらも性格としては似通ったところがありますが、二人が同一人物となると、かなりの量の矛盾が生じてしまいます」

マネージャー「例えば、王配ラダゴンの時代における捧闘の文化の衰退などが、分かりやすい例です。私が調べた限り、マリカは極めて好戦的かつ独善的な神に思えますが、そんな彼女がラダゴンと同一の存在であるとするなら、彼女は神である自分に捧げられる闘いの祭事を、自らの手で破壊したことになります。長年かけて作り上げた自分の権威を自分で壊すようなものです」

マネージャー「このような矛盾が、二人に関する歴史の各所で発生する以上、二人が同一人物である可能性はかなり低いように思います。二人の神格の伝説が、情報の消失や不正確な伝聞を繰り返すうちに、ひとつに統合されたという見方でもしない限りは、これらの矛盾は解消できません」

140名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/13(金) 14:20:49 ID:6w5.gtmw

マネージャーは写真を閉じて鼻からフーって息を出すけど、俺達は情報が多くて圧倒されただけで、納得できたかどうかは微妙。やっぱりよくわかんねーよ。俺たちよりもメリナの方が長く狭間の地にいるし、実際に割符もくれたし、俺たちに嘘をつく理由が分からないなりね。そのこともマネージャーはわかってると思うけど、目が開き気味で、得意げに自分の調査の成果を誰かに見せたくなってる気がするんだよね。気持ちは分かるけどさー

マネージャー「えー…とにかくですね…マリカとラダゴンについては、正直まだ情報が足りません。悔しいことですが、この件はギデオンとも話をしなければならないと思います」

拓也「は?え、ヤバくないすかそれ?危なくないですか?」

ネフェリ「そうだ。何を画策しているか、知れたものではないだろう」

マネージャー「心配いりません。ギデオンは大ルーンを集めることと、智識を得ること以外には興味がありません。私はかつて彼に協力しないと言いましたが、彼はそのことを気にも留めていないでしょう。私が恥をしのんでギデオンの書斎に入り、気まずさを我慢すれば済むだけのことです。大ルーン探しのヒントくらいは提供することになるかもしれませんが」

ミリセント「しかし、それではラーヤの父が危ない。ギデオンの手下は、しろがねの村を滅ぼしてしまったのだろう?」

ネフェリ「丸腰の者共を襲い、なお幾人かのしろがね人を取り逃すような者共に、デミゴッドを狩れるとは思えんがな。ラーヤ、お前の父は忌み潰しや犬どもに屈するか?」

ラーヤ「あり得ません。ライカード様は生命を冒涜し、神をも喰らわんとしたお方です。たとえ英雄様であっても、あのお方を弑することは出来ないでしょう」

ミリセント「…君がそこまで言うのなら、信じてはみるが…」

考えてみると俺はライカードと会ったことがない。ブライヴが蛇とか言ってた気がするから蛇の形してるんだろうな。ラダーンとかゴドリックとか、他のデミゴッドの事を考えるとライカードっていうのも相当なパキギメガタイの持ち主に違いないぜ。娘のラーヤも蛇の姿になったら拓也の激エロビルダーガタイの胸囲よりも太い首になったしね。大ルーンを手に入れるとガタイが全身パンプして強くなるなら、今は普通のネフェリもゴドリックみたいになるのかな?


円卓での会議が終わってから日にちを跨いで、次の日の朝から禁域に向けて出発。
ミリセントは例の腐敗の事があるから円卓で待機するはずだったけど、戦わないにしても何かやりたいって事で、マネージャーから「金仮面卿は探求者です。彼を探してください」って頼まれた。今は俺たちとは別行動だけど、金仮面について行ったコリンが黄金樹狂いのマジ信者ってことが分かってたから、ミリセントは黄金樹の周りを探してみることにしたらしい。

よく体力あるよな。毎日闘いづくめのハードスケジュールの中で、戦えないオレはまだ楽でいいけど、他の皆は毎日ジムでガタイいじめ抜いてる以上のストレス職場だぜ。だからみんなもちゃんと休みとってくれよな。そうじゃないとオレも休めないからな。特にオレは祝福にあたっても体力戻らないんだから、最近はガタイも栄養が不足して少しづつ縮んでる気がする。身体いじめるなら栄養も補いたいぜ。

なんて考えながら、オレは禁域への道を求めて今日も王都を駆け抜ける。ディアロスとネフェリを入れた三人のメンツで、適当にぶらついて見つけた門を開けると、奥から翼の生えたブサイク顔がナタを持って襲ってくる。そいつは一瞬でネフェリに叩き殺されたけど、顔が人間なのに尻尾が生えてて脚の形もなんかおかしいしでチョーグロ!ディアロスが言うには、コイツらは混種っていう奴ららしいけど、ここまで混ざってると元がどういう生き物なのかもわかんねーぜ。

でも今まで見たことが無いやつが居る所には何かがあるって、オレの歴戦のビルダーガタイが問いかけてくる。オレも伊達にエルデを回ってるわけじゃない。こっちの方が怪しいっていうオレの意見にはネフェリとディアロスも賛成で、三人でそのまま進んでいくと、いきなり敵の集団に襲われる。さっきの混種の仲間が次々飛んできて、奥からは赤獅子城で見た赤毛のデカ獣人がギン眼剥いて吠えまくり。ディアロスが混種を一人ムチでしばき上げてる間に、ネフェリは雷と風の人間洗濯機コンボで混種三人を一気にガン掘り。デカ獣人が剣を持って飛び掛かってくる頃には、残る敵はそいつだけ。

と思いきや、さらに白衣を着た奴が奥から二人出てきて、体にバリアを張って警戒してくる。デカ獣人はネフェリとの一騎討ちでこっちに来る感じは無いけど、コイツらの行動が読めなくて俺たちは警戒を解かないまま、ヒソヒソ声で作戦会議に入る。

141名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/13(金) 14:27:43 ID:6w5.gtmw

拓也「なんなんすかねアレ?」

ディアロス「彼らは調香師だ。香を嗅ぎ分け、調合の技を振るう。火の粉に気をつけろ」

ディアロスはチョー警戒してるけど、白衣の二人は目の前で右往左往で、襲ってくる気配が無い。
そこでホスロー家の分析が入って、白衣の奴らの弱点が判明する。

ディアロス「…そうか、香りか」

ディアロス「調香師は香りを嗅ぎ分け、薬効を判断する…その香りに、貴公からの異臭が混じっているのだ…」

ディアロス「嗅いだことの無い異臭には、火薬もぶつけられまい…ぶつけて大爆発でも起こせば、敵との心中となるのだからな。フフ…」

拓也「マジ?これってチャンス?」

俺の激エロな雄フェロモンには、イエロの瞳含めていくつものキメ物が入ってるし、ここに来てから一度も歯を磨いてない(歯ブラシがないから)拓也は、こいつらにとっては全身から淫乱な匂いを発散する一匹の野獣だ。この溜まりに溜まったエロバワーを、こいつらに向けて一気に解放するぜ!

オレは王者のように大股開きで歩きながら近づいて、怯んでる調香師の調教を開始。金色のバリアが貼ってあるけど、黄金樹とは何の関係も無いオレの手はバリアを素通りして調香師のマスクを取り去り、オレの唇が調香師の唇を奪う。

調香師A「弧゜ッ!!!」

コイツは相当溜まってたみたいでキスされただけで白目剥いてマジイキをキメ込む。ピンと張った手足と背中はガチガチに固まって痙攣を始めて、オレが前掛けを剥がしてズボンに手を突っ込むと、その股間もグジュグジュに濡れててマジエロっ!コイツ相当欲していたんだな!って高潔なボランティア精神が湧き上がり、口に突っ込んだ舌を調香師の震える舌に絡ませて、歯の裏を舐め回すと白目から涙が滝のように流れてきて、顔も耳も真っ赤で汗も俺の鼻にまで垂れてくる。

調香師B「あ…あ…あ…」

ディアロス「すまない、本当に同情するよ」

調香師B「うわぁーっ!」

久しぶりに男の唇を吸ったオレは完全に淫乱なモードにギアが入って、キスで責め倒した方を投げ捨てると、逃げようとするヤツを背後から押し倒す。そしてそのまま暴れるそいつを腕力で制しながら、こいつのチンポを強く握りしめてローションも無しに拳でケツマンをファック!一息に手首まで突っ込まれた衝撃で、相手は一気に抵抗をやめて白目剥いて海老反りに入り、階段を小便で濡らしていく。「まだ行くんじゃねーぞ!」とオレにもSが入り、深々と刺さったフィストをぶち抜くと、両手で相手の顔をホールドしてから容赦なくキス強要。

調香師B「弧゜ッッ!!!!」

猛烈な快楽の濁流に飲まれた相手は、一瞬で意識がぶっ飛び射精!白目剥いて真っ赤の顔には青筋が浮き上がって、激エロ興奮のし過ぎで鼻血が出始めてる。ここまで感じてくれると逆に怖くなってきて、激しく痙攣しながら脱糞を繰り返すそいつを放置してプレイ終了。オレは不完全燃焼だったけど、客は満足のしすぎで今にも死にそうだからやめとくぜ。

ディアロス「洗練させた嗅覚が仇となったな…哀れなことだ…」

拓也が二人をヤリ潰した後にネフェリを見ると、そっちもどうやら終わりそうで、血まみれの獣人がギン眼のネフェリに斬られまくって吠えまくり。前よりも全然強くなってるからか、ネフェリには擦り傷のひとつもついてない。最後にネフェリが雷の斧で獣人の脳天を犯してフィニッシュ。脳みそを射精みたいに飛び散らせて獣人はダウンした。

ネフェリ「王都の兵なだけはある。見事な戦士だった。お前たちも終わったか?」

拓也「ウッス!」

ディアロス「問題はない」

ネフェリ「ならば進むぞ。しかし糞臭いな、どこから臭ってるんだ?」

142名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/13(金) 14:34:00 ID:LkVimkT.
調香師かわいそう(ミランダパウダーを回収しながら)

143名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/13(金) 14:36:39 ID:6w5.gtmw

敵の群れを抜けた後にはデカい扉があって、開けると奥には何十人も乗れそうな木造エレベーターを発見。狭間の地はなんでもデカいけど、さっきの二人はデカマラってわけでも無かったな。なんて考えながらエレベーターで上に登ると、長い石橋に出る。天気が一気に悪くなって雨の中、橋の上には兵士が三人と騎士が二人いて、騎士の片方は馬に乗っている。さっそくネフェリが兵士三人に突っ込んで斬りまくると、騎士も騒ぎに気付いて二人同時に向かってくる。

ネフェリの斧が盾を持ってる騎士の盾にぶち当たると同時に、馬に乗った騎士がオレに向かって槍を構えて、逃げるオレのケツを追いかけ始める。そんなのでケツマン抉られたら死ぬぜ!ってガチ逃げしてると、ディアロスのムチが馬の前脚に絡みついて、ディアロスが転けると同時に馬も転けたところを、オレは剣で斬りつける。でも全然効かねー!鎧が硬すぎてどこ斬れば良いんだよって拓也はひとりパニック。

そうしてる間に、ネフェリは両手の斧を使って盾持ち騎士から盾を弾き飛ばして、首に斧を叩き込んでいた。オレは起き上がった騎士から逃げてディアロスに合流。ディアロスを立たせて「ウッス!お願いしまっす!」と他力本願モードでおねだりする。ディアロスが嫌々盾を構えたところで、ネフェリがこっちの騎士も後ろからガン掘りして撃破。「相変わらずだな、拓也」と余裕を見せつけられて、懐かしさで照れ笑いが出てくる。

進んだ先にあったコロセウムみたいな建物に入るとエレベーターがあって、割符をどこに使うんだって周りを探したけど、それっぽい物も無かった。どこのエレベーターに使うんだよ?って疑問に答えが無いまま、三人でエレベーターに乗ると、着いた先で気温が一気に下がってマジ狂い!息が白くなって、そよ風だけでも刺すような寒さがオレとネフェリを襲う。でもディアロスだけ平気そうで羨ましいぜ。その鎧オレにもくれよ!

拓也「うぉあ寒っみーなオイ!マジかよぉ!」

ネフェリ「すーっ!寒いっ!なんだいきなり…!?」

ディアロス「この寒さ…外では雪でも降ってるのか?」

拓也「あーっ!寒い!」

拓也「あっ!?」

自分の肩を抱いて内股になりながらプルプルで震えていると、ネフェリがいきなり抱きついてきて、俺のムチムチした胸筋に胸を押し付けてくる。だからオレにはそういう趣味ねーよ!って身を捩って脱出しようとするけど、ネフェリのゴリラみたいな腕力で締め上げられて上半身の骨が全部軋み、動きが封じられる。でも窒息イキする前に力を緩めてくれてどうにか意識は繋いだ。マジなんなんだよぉ!?

拓也「ネフェリさん!?なにするんですか!?やめてくださいよ!」

ネフェリ「恥ずかしがっている場合か!熱が消えれば凍え死ぬぞ!」

ネフェリ「ディアロス!ここに長居するのは危険だ!一度退くぞ!」

ディアロス「ああ、そうしよう…ここの寒さは私の鎧にも沁みる…」

元きた道を逃げ帰って急いで王都まで戻ると、寒さに強い服を着て行こうという事になって、探求者を探すはずが服を探すことに。そこでディアロスが「王都で倒した二人の調香師から服を奪おう」って提案。ネフェリが死者からはあまり奪いたくないって言って拒否して、オレも拒否した。汚したのはオレだけどさぁ、アイツら糞と小便まみれで汚いじゃん。

だから結局円卓まで帰って、双子の婆さんから防寒具になりそうな物を買おうとしたけど、金属鎧しか売ってなかった。もう仕方がないってネフェリも嫌々な顔で、三人でストームヴィルのゴドリックに話をつけにいった。

ゴドリック「ハッハッハーハハ!寒さを凌ぐ武具など、我が城には掃いて捨てるほどありますぞ!お好きにお選びくだされ」

そのゴドリックが恩を売りつけるなら今だってばかりに、鎧をズラッと並べてくる。どれも手入れがされてて、コイツ本気で取り入ろうとしてるなって感じがビンビンだぜ。これが神様だっていうんだから、世界がマトモになってもリムグレイブの人は何を信じたらいいのか分からなくなりそうだよな。えんじ色の布がグルグルに巻かれた鎧をネフェリは二つ選ぶと、黙ってそのまま持ち去って行こうとするから、ディアロスが流石に礼くらいは言ってやってもいいじゃん?って説得。

ネフェリ「…感謝はするが、ゴドリック、貴様の下心が気に食わん。貴様の首が繋がっていることが、貴様に対する私の礼と思うんだな」

でもネフェリは礼と言うにはあんまり過ぎる礼を返して、金のコックリングも払わずに去っていく。こんなので良いのかよ!?ってゴドリックを見ると、悟り顔のままコイツはコイツで納得してそうだった。すっかり中間管理職みたいな空気が板についてきたぜ。偉そうだったコイツは怖くて好きじゃなかったけど、偉さのカケラも無いのもどうかと思うんだよな。

ゴドリックからホカホカな鎧をもらって王都に帰ると、禁域探索が始まった。
やっぱり首に布が巻いてあるのは良いよな。

144名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/13(金) 14:40:48 ID:6w5.gtmw

続きだぜ!
元のチョー寒い降りのエレベーターに戻ってから外に出ると、辺り一面が真っ白の雪景色に変わって、しかも全体的に薄暗くて前は見づらいし鼻は冷たいしでマジヤバい!とりあえず近くに祝福は見つけたけど、こんなところ進むのかよって拓也は早くも意気消沈気味。それでもネフェリは「行くぞ」って言って進み始める。こんな状況でもやる気が萎えないんだから流石だ。

ネフェリ「止まれ」

ネフェリがいきなりそう言うと、口元に指を当てるジェスチャーをしたから咄嗟にオレとディアロスも口を抑える。そしてそのまま岩場に歩いて行って三人で身を隠すと、少しづつ馬の足音みたいなのが聞こえてきて、音はさらにデカくなっていく。音の出どころは何かと思って、オレが顔の上半分だけを岩場から出して確認すると、相手は例のマルギットに仕えてた、あの殺し屋系の黒ずくめナイトだった。

こんな状況でアレと戦うのかよって思ってると、まさかの携帯からの着信!
凍りついた雰囲気の中、能天気なパラオナボーイが真冬の禁域にこだまして、俺は探索に出る前に円卓で交わした会話を思い出す。

マネージャー「ミリセントさんに何かあった時のために、彼女には私のマイ携帯を渡しておきます。拓也?あなたが私と電話したい時は、いつもの仕事用携帯にかけてください」

ミリセント「ケイタイって…こんなもの、私には使えないぞ」

マネージャー「使い方は私が教えます。いきなりメールはハードルが高いので、電話機能の使い方だけを教えますね」

ミリセント「よろしく頼む…」

やられたぜ!ミリセントが間違えて電話してきたな!殺し屋系ナイトは携帯の着信音に敏感に反応。馬を操ってこっちにダッシュをかけてくる。「馬鹿!何のつもりだ拓也!」って携帯の仕組みを知らないネフェリに頭を叩かれつつも、オレはネフェリと一緒に岩場を飛び出した。

145名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/13(金) 14:49:23 ID:6w5.gtmw

「待ってくれ!」と叫んだのはディアロスだった。装備が重いから咄嗟には逃げられなくて、ネフェリの後ろを走るオレよりもちょっと離れた距離を追いかけて来る。そのディアロスに向かって殺し屋騎士が武器を振り回して追いつこうとして来たところに、「伏せろ!」って声と同時に、ネフェリが急ブレーキをかけて反転してから騎士に飛びかかる。

ネフェリの両手斧に両肩ファックされて騎士はたまらず雄鳴き。その間にディアロスはオレと合流。
仕方ないから戦うかって感じで武器を抜くと、近くの岩陰や足元から、ノコギリを持った小人が何人も出てきた。

ディアロス「卑人だ!多いぞ!6人はいる!」

その声にネフェリはハッと顔を上げると、騎士が武器を振り回してネフェリを投げ飛ばし、遠くに馬を走らせながら弧を描いて向かって来る。投げられたネフェリは空中で体操選手みたいに回転して、ディアロスの隣に着地。足元の小人の股間に斧を叩きつけて悶絶させて叫ぶ。

ネフェリ「この場は不利だ!駆け抜けろ!」

拓也「ウッス!」

今度はちゃんと合図も間に合って、三人揃って駆け出して走りまくり。後ろからは小人がノコギリを振り回す音や、馬の蹄が雪を打つ音が聞こえてきて、寒さも相まって全身に鳥肌が立つ。「崖だ!跳べ!」ネフェリの掛け声がまた響いて俺たちは同時にジャンプ。でも着地した先で毒霧が爆発して違ドラに全身を犯されてマジ狂い!ハメられた!通り道に罠を仕掛けたな!

拓也「うぉあーっす!うーっす!」

ディアロス「ネフェリ!拓也の様子が…」

ネフェリ「私が背負う!治癒はあとにしろ!走れ!」

ケツマンに毒を仕込まれてポジ狂いする拓也を背負ってネフェリが走り、その隣をディアロスが走る。鼻水も凍る極寒の中に違ドラ仕込まれて生命の危機を感じてる拓也のチンポは、オレの意志に逆らって自動的に勃起。ドクドクと射精して種を残そうとし、ネフェリの鎧の背中に一本の白線を描き出す。まったくよー、こんな寒いところでタネ残したってすぐに凍っちゃうだろ!本能ってマジ頭悪いよな。

ディアロス「この臭い…! またやったな!拓也!」

ネフェリ「構うな走れ!追いつかれるぞ!」

小人からは逃げ切ったけど、殺し屋騎士はむしろどんどん迫って来ていて、馬の走る振動がネフェリの走る振動と合わさって、オレの違ドラチンポに激エロな刺激を送り込む。ほとんど床オナ状態になってる拓也はアンアン喘ぎが入って、ポジも相まって狂い方が加速していく。飛びそうな意識の中、このままじゃ逃げ切る前に出し切っちゃうぜって思った瞬間

ネフェリ「伏せろっ!」

ディアロス「うわっ!」

前の方からチョーデカい色黒ガタイを誇る石像が飛んできて、俺たちの頭上を通り過ぎてから殺し屋系騎士と正面衝突。デカい翼を振り回しながら武器に赤い煙を纏わせて、地面に転がった殺し屋系騎士を一方的に叩きのめし始める。

ディアロス「ははっ!いいぞ!そのまま相討て!」

ネフェリ「調子付くな!走れ!」

石像に救われた拓也は、それでも思った通りに金玉を空にするほどの射精をネフェリの背中に撒き散らして、ビクビク痙攣を始める。その様子を横目で見てるディアロスは明らかに青ざめてる。きっとネフェリはスゲー怒ってるんだろうなって、全身の甘い痺れに飲まれかかってる頭でオレは考えた。ネフェリは暗くてデカいエレベーターについた後に、オレを下ろしてから割符を取り出して、エレベーターに向ける。すると割符の宝石がピカッと光って、エレベーターが動き始めた。大昇降機ってこれだったのかぁ。

ネフェリ「はぁ…」

ネフェリは軽く溜息をついてから、オレの右頬にピンタを一発キメる。本人は軽くやったつもりだろうけど、オレはすさまじい打撃に一瞬で皮膚感覚がぶっ飛び、意識混濁がチョー気持ちよくて死ぬぜ!右頬だけ2倍に膨らんだ拓也の頬は、この寒さの中でも火に焼かれたみたいに熱いし、口の中は血まみれになって鉄の味が鼻をついて、オレの意識を無理矢理引き戻してくる。背中をザーメン塗れにされてもきっとミリセントならぷんぷん怒るだけで許してくれたけど、ネフェリは実際に手が出てくるから怖いぜ。

146名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/13(金) 14:57:59 ID:6w5.gtmw

ネフェリ「毒を盛られるだけで動けなくなるとはな」

拓也「うっしゅ!王都でちょっと気持ちよくなりしゅぎて、ギャタイが敏感になってましたっしゅ!」

ネフェリ「敏感であろうと、毒のひと盛りで腰が抜けて放精するなど、情けないとは思わないのか?私が走り抜けるという判断を下さなければ、お前は死んでいただろう。多少は性欲に抗ったらどうなんだ」

拓也「申し訳なしゅ…」

大昇降機の上で正座させられて本気の説教を喰らう拓也に、ディアロスも「話したところで、今更だとは思うが…」ってフォローを入れてくれて、ささやかな優しさを味わう。説教を終えたネフェリは、口がパンパンで喋れなくなってるオレに生肉団子の欠片と毒苔薬を提供してくれた。オレはネフェリの鎧のデカ布をカピカピにしちゃったのにね(笑)

大昇降機が上がり切ると、俺たちは雲より高い山に立っていた。後ろを見るとめちゃくちゃデカい黄金樹がそびえて、前には雲海の水平線が広がる。俺たちが立っている山にも雪が積もりまくってて、冷たい空気が肺の中の入ってくる。

拓也「スゲー!なにここ!富士山みたいじゃん!」

ディアロス「雪しか見えないな…本当にここに滅びの火などあるのか…?」

ネフェリ「どれ、地図によると…なるほど、禁域は既に過ぎたようだ」

ディアロス「過ぎたというと…ここが巨人の山嶺…?」

ネフェリ「そのようだ。ひとまず山嶺は見出した。一度円卓に…」

突然、ネフェリの言葉を遮るように、またしても携帯に着信が入る。
またミリセントが間違えたのかなって携帯を開くと、電話の相手はマネージャーだった。

マネージャー「拓也?禁域にはつきましたか?」

拓也「ウッス!禁域はもう過ぎちゃいまして、今は巨人の山嶺ってとこにいます!すげー眺めっすよ!」

マネージャー「あら、もうそこまで見つけたんですか?意外と早かったですね。お見事です」

マネージャー「こちらにも少し進展がありましたので、情報が新鮮な内に報告しておきますね。拓也?スピーカーをONにしてください」

マネージャーの言う通りにスピーカーをONにすると、携帯から大音量のマネージャーの声が流れて、ネフェリとディアロスの肩がすこしピクつく。「電池をあまり使いたくないので簡潔に話しますね」って前置きをしてから、マネージャーは喋りだす。


マネージャー「ミリセントさんが王都ローデイルにて、金仮面卿を発見しました。彼にメリナさんからの言葉である、マリカとラダゴンの話を伝えたところ何か閃いたらしく、コリンさんを連れて巨人たちの山嶺に向かったそうです。そちらに金仮面卿はいませんか?」


拓也「マジすか?見ましたっけ?」

ネフェリ「いや、見ていないな」

拓也とネフェリの視線がディアロスに移って、ディアロスが首を横に振ったと同時に、大昇降機が動きだした。突然の振動に雄膣揺すられて感じるあまり転びそうになりながら、オレは会話を続ける。

拓也「あん!」

マネージャー「どうしました?今の音はなんですか?」

ディアロス「ロルドの大昇降機が動きだした!」

マネージャー「動き…待って、どういうことですか!?」

ディアロス「分からない!誰かが仕掛けを…!」

ネフェリ「馬鹿な…割符は私が持っている…誰かが割符も無しに動かしたと言うのかっ?」

拓也「そんなこと出来るんすか!?」

ネフェリ「知らん…だが現に、この仕掛けは動いている」

拓也「なんかヤバそうなんで一旦切りまっす!すいません!」

マネージャー「拓也!?」

何が起きてるのか誰にも分からないまま、大昇降機は降りていった。

147名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/13(金) 15:07:32 ID:6w5.gtmw


全てを知っていたかのように5人で探索   投稿者:ビルダー拓也


大昇降機が降りるがままに任せるしかない俺たちは、大昇降機が止まった瞬間に襲われることを警戒して武器を構える。下に降りていくごとに気温があったかくなって助かるぜ。寒い場所で斬ったり斬られたりなんてやってらんねーよ。大昇降機はそのまま降り切って、仕掛けを動かした謎の相手を乗せる。その姿には見覚えがあったぜ。

コリン「おお、やはり貴方がたも来たのですね」

大昇降機を降ろしたのはコリンと、長身のガリこと金仮面卿だった。
「貴方がたの同志、ミリセントに導かれ、先生の思索は巨人たちの地へと向きました」なんて言ってるけど、こっちはどうやって大昇降機を動かしたんだって疑問が先に来るから、ネフェリが先にそれをぶつける。金仮面は手に網なんか持ってるけど、中身は空っぽだ。

ネフェリ「お前たち、どうやって大昇降機を動かした?」

コリン「私は何もしていませんよ。ただ、先生の示す通りのことを、私の手足が行ったにすぎません」

コリンはそう言いながら大昇降機の石像に登り、盾の裏に手を突っ込む。
すると石像が回転して、大昇降機が動き始めた。

ネフェリ「な、何をした!?」

ディアロス「本当に、割符も無く動いている…」

コリン「先生は言われました。神の望む世においては、回帰性の求められるところに、因果性も必ず求められると」

コリン「神代の創造物である、この大昇降機にも、因果と回帰は巡ります」

コリン「時が経てば衰え、風雨に晒されれば脆くなることは因果が定めています。作り手が去れば、万物は無へと回帰しようと綻びを生じます。先生はそれを予期し、ただ私に語り伝えたにすぎません」

色々言ってるけど、要するにピッキングってことでオレはガッカリの顔でシラケ気味。たしかにいつどうやって大昇降機が壊れるかを言い当てるのは凄いけどさぁ、そんなのウリやってればオレにも出来るんだよね。オレのケツマン鑑定団にキメモノを差し出せば、妙に眩しいのはバイアグラだな、この動悸はイカ王だな、このエロさは3だなとかガタイによる分析書の作成は朝飯前だ。オレは今まで、シックスナインで回帰と因果を表現してきたんだぜ。

拓也「色々言ってますけど、ただの予測でしょ?数打ち当たるってヤツっすよね?」

ネフェリ「…ただの勘で、ここまでの事が出来るとは思えんがな…」

コリン「分からないのも無理はありません。先生の思索は奥深く、私も筆記することがやっとなのですから」

胡散臭い奴らと一緒に昇降機が登っていく。なんか面倒臭いことになったな〜ってダルダルな疲労を抱えて、合計5人で山嶺を進むことに。コリンはオレのこと無視してたヤツだし、なんでこんな奴らと一緒に旅しなきゃいけないんだよ。なんて思っても、ネフェリとディアロスのやる気にも関わるからそんな事は決して絶対に言えない。金仮面卿も戦えるとは思えないし、マジでネフェリとディアロスだけが戦力だぜ。

148名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/13(金) 15:39:02 ID:6w5.gtmw

円卓に帰るはずが緊急のミッションが入ったんで、このまま山嶺探索頑張るぜ!
と言っても大昇降機を降りてすぐ見えるのは、なんか変な編笠被ったおっさんと、ボロボロの廃墟だけ。いきなり不穏な空気が漂ってて早くも緊張感が高まるけど、金仮面卿は近所の公園を散歩するみてーに躊躇なく進み始めて、慌てて俺たちもついていく。

編笠の男が「ようやくお会いできましたね、王となるべき者…」とか言ってくるけど、誰に言ってるのか分からないし金仮面が完全なシカトを決め込んで歩いていくから、皆なんとなくコイツを無視して歩いていく。いきなり話しかけて来て気味が悪いから、関わらないのが吉だぜ。

「おや、知らぬ存ぜぬですか?この体の元の主も、死んでしまったというのに」

なんて言われて関われるわけねーよ!構ってほしいならそれ相応の話を振れよな。
ネフェリとディアロスもオレに同意見みたいで、黙って金仮面についていく。

「残念ですね!貴方たちは釜に友を投げ込もうとしている!今ならまだ間に合いますよ!」

俺たちはそのまま、街の中でマジ狂いしてるヤツと不幸にも遭遇したってテンションで、編笠男から離れて廃墟の中を歩いていった。すると目の前を、ガリガリの騎士みたいなヤツが歩いてくる。ネフェリとディアロスは武器を構えるけど、金仮面は脚を止める。

コリン「先生が止まりました。武器を下げて、先生にならってください」

ネフェリ「なに?戦うなということか?」

ディアロス「そんな場合では…」

コリン「心配いりません。先生はこの山嶺に登る前に、すでに旅を終えているのです」

ネフェリ「なに?」

ネフェリから疑問の声が上がると同時に、近づいて来ていた騎士が曲がり角を曲がって、俺たちの前からいなくなる。それと完全に同時に金仮面はまた歩き始めて、ネフェリは言葉を失ったし、オレもあまりにも自然に起きた事がなんなのか分からない。「おい、今のはなんだ!何をした!?」ってネフェリの声に、コリンが「何もしていません。先生は知っているだけなのです」と煙にまいてくる答え。勿体ぶってないで教えてくれよって考えながらも金仮面の後ろをついていくと、あっさり廃墟を抜けて長い橋に出る。

拓也「は?」

ネフェリ「あっ!?」

ディアロス「ばっ、何をしているんだ!敵に気付かれる!」

その橋の入り口辺りには三人くらいの長い松明を持った赤い服のヤツと、頭に火鉢を乗せた力士系のガチムチデブが一人いたけど、金仮面はそいつらにも構わずに同じペースで歩いていく。当然だけど全員に一瞬で気付かれて、ネフェリとディアロスが慌てて金仮面を守ろうとするけど、金仮面は止まらずに歩いていくだけだった。

でも赤い服の三人組の一人が、金仮面の足跡に脚を取られてバランスを崩し、隣の奴を焼く。その焼かれた二人目に驚いた三人目が、橋の入り口手前から転げ落ちて崖下に転落。橋の上に陣取ったデブが頭の火鉢を爆発させて炎の雨を降らせるけど、ゆっくり歩く金仮面には一発は愚か、火の粉のひとつも当たることはない。デブは無言で近づいて来る金仮面に怯む。

その金仮面の背中に向かって、残った赤服の松明が押し付けられようとした時、ネフェリは反射的に飛び出して、赤い服を着たヤツを叩き斬る。斬られたそいつは倒れ込む瞬間に松明を放り投げ、投げられた松明はデブの顔面に直撃。

顔面に火がついたデブはパニックを起こして、視界も無くなってるのに奇跡的に橋から落ちずにもがき回り始める。そのデブ目がけて何処かから電柱みたいな矢が飛んでくる。デブの動きが不規則すぎるのか、それとも金仮面を狙ってるのか分からないけど、狙いが定まらない矢は奇跡的にデブから外れながら崖下に吸い込まれていく。遠くから矢を射っていたのはゴーレムだった。

そして次の瞬間、崖の側の同じ場所で射ちすぎたせいか、重い体重のせいかは知らないけど、ゴーレムが崖崩れと同時に落ちていく。その振動に脚を取られたデブも橋から転げ落ちて、後には橋を渡る金仮面だけが残っていた。

拓也「マジ?これって偶然?」

ネフェリ「何が起こった…? 今のはなんだ!?」

ディアロス「何かの輝石魔術か!?いや、祈祷なのか!?」

コリン「いいえ、そのどちらでもありません。先生はただ思索し、そして知っているのです」

コリン「黄金樹の恵み、ルーンは万物に流れています。驚くべきことですが、先生は黄金樹から流れるルーンを知り、ついにルーンを内に持つ万物をも読み切ったのです」

コリン「ですが万物の完全なる理解は、先生が歩む思索の道程にすぎません。先生はその万物をも律する黄金律こそを知ろうとしているのですから。さぁ、先生の後に続きましょう」

胡散臭いどころの話じゃねーよ!素粒子だか分子だかの動きを全部理解できたら、未来予知もできるとかってトンデモ話は聞いたことあるけど、金仮面はマジで未来予知めいた事ができるようになったプロ級大学者だ!少し前のオレはよくこんなのと張り合える気になってたよな。シックスナインでなんとかするなんて恥ずかしすぎて今は絶対に書けないぜ。というか俺たちの事をほとんど知らないのに、ネフェリの行動まで全部読めてるのがやべーよ。前に会った時の少しの時間で、どこまで俺たちを把握したのかは想像もつかない。

149名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/13(金) 19:02:11 ID:6w5.gtmw

コリン「ラダゴンとは、マリカである…あなた方の同志、ミリセントがもたらした答えに、先生の指は再び旋律を奏で始め、今の思索にまで至りました」

コリン「しかし、悲しいかな…私には、それが何を示すのかよく理解出来ぬのです。あるいはあなた方には、真実は見えているのでしょうか?」

ネフェリ「いいや、生憎だが、私たちにとっても謎だ。解いたところで、何の役に立つかも分からない」

一緒に話しながら橋を渡り切ると、今度は凍った川に出る。金仮面は川を左に進んでいくからそのままついていくと、オレの視線の先にコウモリの集団が見えてくる。でもコウモリの群れは何処かからか出てきた小さい獣人?みたいな奴らと小競り合いを始めて、金仮面を無視して戦い始める。その戦いを眺めながらも真横を素通りしていく感覚が、透明人間にでもなった気に思わせる。川の端につくと小さな小屋が見えて、金仮面の脚は止まった。

ディアロス「あ…」

小屋の前には、ディアロスの着ている鎧と同じものを着た奴がいて、焚き火にあたって座っている。「先生?あの方に何か用ですか?」と言うコリンに「シッ、黙って見てろ」って言ってくれたのは、ネフェリなりの優しさなのかな。ディアロスは俺たちから離れていって、遠くの小屋に近づいていく。コウモリと獣人たちの戦いも終わったみたいで、あたりの物音も全部雪に吸われて、不思議なくらい静かになる。

ディアロス「兄上…なのですか…?」

ディアロスに兄って呼ばれたそいつは、舞踏会風の兜を取って、渋さの強いハリウッドイケメンフェイスを晒す。ディアロスからの「まさか、このような場所で会えるとは…」って言葉にも、自嘲したような、それでいて落ち着いてるみたいな微笑みを返してくる。こんないかにも大物って風格の奴が兄貴なら、オレだったらむしろ距離感が近すぎてムラムラジェラシーを感じてダメなんだろうけどね。

ユーノ「久しいな、弟よ」

ディアロス「あ、ああ…兄上も元気そうで何よりです。何故このような、封じられた土地に?」

ユーノ「大層な話ではない。使命に挫け、俺の戦いは終わったのだ」

ユーノ「今は、指巫女と共に、この地に眠る時を待つ身だ」

兄貴の言葉に「巫女ってどこだ?」ってオレは小屋の中に目線をやる。そしてぐったりしたままで動かない、顔が真っ白いオンナを見て乳首が全てを察した。「指巫女が死んだのか」ってネフェリも静かに納得。雪が積もる音さえ聞こえてきそうな静寂の中で、二人は会話を続ける。

ディアロス「…指の巫女を、亡くしてしまったのですか…心中、察します…」

ディアロス「ですが、兄上ほどの英傑が、この地に埋もれていくなど…」

悔しそうに頭を下げるディアロスとは対照的に、兄貴の方は別に気にしてる感じもなくて、焚き火に座ったまま火を眺めてる。
するとディアロスは何かを思いついたらしくて、頭を上げた。

ディアロス「そ、そうだ!兄上も我らに加わっていただければ、まさに敵無しのはず!」

ディアロス「今、円卓には、ゴッドフレイ王の血を引くネフェリ・ルーや、あのマレニアの分け身たる剣士のミリセントが、ともに剣を並べているのです。他にも多くの友や、腕の立つ者が集っています。調霊に長けた者もおります。兄上の巫女も丁重に送り出すことができましょう」

ディアロス「どうでしょう、兄上…円卓に加わってはいただけませんか…?」

ディアロスの捲し立てるような話を聞いて、兄貴は座ったまま白い空を見上げたあと、目線を火に戻して、今度は小屋の中の巫女を見る。それからまた火に目線をやって、そのイケメンな顔で静かに笑った。

ユーノ「…俺の後ろを、ついて歩くだけだったお前が、伝説と肩を並べるようになったか」

ユーノ「なってしまったか」

呟いてから、肩にうっすら積もった雪を払って、兄貴は立ち上がる。
期待に胸とチンポを膨らませたのは俺だけじゃなかったはずだぜ。そして兄貴は弟に応えた。

ユーノ「ディアロス、俺は円卓には行かん」

ディアロス「そんな……何故ですか…?」

ユーノ「俺の戦いは、巫女の死と共に終わったのではない。巫女とこの地に根付き、終わったのだ」

ユーノ「使命を棄て、小さな小屋で、その命尽きようとも共に過ごすと誓った、その時にな」

兄貴は腰に下げていた、鎖の束のようなものをディアロスに差し出す。
それはディアロスが戦いに使っていた、金属の花を繋げたような、あのムチだった。

ディアロス「兄上…」

ユーノ「俺には、ふたつもいらぬ物だ。持っていけ」

ディアロス「…兄上、私には双鞭など扱えません…」

ユーノ「できるさ。誰もお前に、振るわせようとしてこなかっただけだ」

ディアロスはしばらく黙ったけど、それでも兄貴からムチを受け取る。
それから諦めたように、もしくは決心したように贈り物を腰に下げた。

ディアロス「…しかし…兄上はどうするのですか…?」

ユーノ「言ったはずだ。俺はここに骨を埋める。見ろ」

兄貴がこっちを指差してきて、ディアロスが振り返る。拓也はこういう展開に弱くて、手を後ろで組んで「うす、うす」って軽く会釈する。ネフェリは何か感慨深そうに腕組みで眺めてるし、やっぱこういうところに育ったお国柄って出るよな。

ユーノ「お前の同志が待っている」

ユーノ「お前は俺から解き放たれたのだ。もう戻ることはない」

ユーノ「振り返ってくれるなよ」

言い終えた兄貴は、また座って焚き火を眺める。ディアロスはまた黙った。そして20秒以上?30秒以下?の時間が経って、金仮面が一歩下がると同時に

ディアロス「兄上。私はホスローの家に生まれたことを、誇りに思います。名家の子だからではなく、あなたの弟であることに」

ディアロス「ゆえに、ホスローは血潮で物語るのです。敵のではなく、自らの熱き血潮で」

ディアロス「さようなら、兄さん」

ディアロスは兄貴に背を向けて歩いてくる。「気は澄んだか?」とネフェリに聞かれて、ああって答えたディアロスの瞳は潤んでいたけど、表情は前より凛々しくなって男前だ。こんなひと時を演出するなんて金仮面にも粋なところあるよな!金仮面にオレとセンパイのデートプラン組んでもらって、同性婚OKな台湾で14時間とか遊び歩いて告白されたいっ!

150名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/13(金) 19:12:12 ID:6w5.gtmw

ディアロスが男として成長した後は、今度は川を右に進む。すると凍った川の真ん中にゴーレムが立っていて、さすがにコレは何が起きるか分かったぜ。金仮面が川のど真ん中を歩いていくと、ゴーレムが動きだす。と思ったらビクともしなくて「アレ?」なんて思ってる間にも、金仮面はドンドン進むしオレ達も歩いていく。結局ゴーレムは、背後を俺たちが通過しても気付くことなく、そのまま棒立ちのままだった。

川を渡り終えると凍った湖に出たぜ。湖の上には透明な鹿が歩いてて、いかにもディズニーって感じでいてくれる。このチョー寒い山に来てから戦いらしい戦いを経験してないから、のどかだなぁーってオレは観光気分。思えばこんなにじっくり外を歩いたことがなかったな。ここは晴れてるけど気温は高くないから、現実だったらスケート日和だなって頭で分析しつつ、オレたちは湖を左に登って、坂に雑に立てられまくった墓を歩ききることに。

墓からは前に見たようなガイコツが湧き出しまくるけど、みんなで墓の裏を経由しながら歩くと、ここには誰も来てないって感じでオレ達に気付かない。墓からガイコツが出てくる方向や、そのあとどこを歩くかも金仮面は知ってるらしく、墓をジグザグに歩いているだけで、マジでびびるくらいに全員に無視されて、すんなり進んでいける。ディズニーランドのホラー系の乗り物ってあるけど、あれの車両を目一杯遅くして周りをジロジロ見てる感じでなんだか観光気分。

ネフェリ「むっ!?」

拓也「あ!」

コリン「先生!?」

金仮面の奇行はいつも突然だ!いきなり俺たちを置いて走り出して、全員がスタートを出遅れる。しかも金仮面のヤツは長い手足を計算され尽くしたフォームで動かして走るからスゲー速い!陸上短距離ガタイかってくらい速い!コリンが置いていかれ気味だけど、俺たちはどうにか金仮面を見失わないまま走る。

拓也「うおぉーっす!」

ディアロス「なんだ!?」

すると突然に、チョー巨大なガイコツ野朗に遭遇!ガイコツは顔面から黒いビームを出して、俺たちが元々いた場所を墓ごと木端微塵にする。あぶねー!あんなの食らってたら即逝きしてたぜ!オレは突然走りだした金仮面に感謝しながら走りきり、今度は突然止まった金仮面の周りでゼェゼェハァハァ息を切らせた。コリンもギリ間に合ったみたいで、金仮面の後ろで「弧゜ッ!」ってエロを感じながら青息吐息だぜ。

ネフェリ「あの大きさはトロルでは無いな…だとすると、巨人の霊か」

ディアロス「巨人たちの山嶺と言うだけはあるな…危なかった…」

遠くに見える巨大ガイコツが墓に引っ込むと、金仮面は手に持ってる網をコリンに渡す。
コリンは息を整えてから「分かりました」と一言。それからオレ達に向き直る。

コリン「これからあなた方には、聖水壺と聖律壺を作っていただきます」

拓也「聖水壺?キメション入り雄膣っすか?」

ディアロス「死に生きる物を正しく殺す壺だ。…まさか、さきほどの巨人と戦うのか?」

コリン「それを言うことは、先生に許されていません。知らずに作ることが、あるいは重要なのでしょう」

ネフェリ「はぁ…こういう事は不得手だが、仕方ない。拓也?材料はあるか?」

拓也「ウッス!草とかキノコとかは、歩きながらちぎってポケットにしまってるんで、多分ありまっす!」

こんな雪原の中でいきなり工作の時間だぜ。オレは壺をひとつしか持ってなかったけど、みんなはそこそこ持ってて、ディアロスなんか一人で20個も持ってて笑ったぜ。「小壺作りは趣味でやっていたんだ。他にも木彫りの馬や、小鳥も作ってことがあるぞ」なんてディアロスは得意気だけど、騎士の家系でそういう趣味になったらたしかに色々大変かもな。フランスあたりに錠前作りが趣味な王様とかもいた気がするけど思い出せない。そいつも大変な目にあってた気がするんだよね。

151名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/13(金) 19:16:30 ID:6w5.gtmw

壺が揃ったら俺は鎧についてるポケットから、道中むしってきた物を取り出して壺に入れていく。作り方を知ってるディアロスからアドバイスをもらってから、あとは全員で材料が入った壺を手当たり次第に振りまくってシェイク完了。聖水壺と聖律壺の山が出来上がる。

コリン「それではこの壺を、あなたに網で包んでもらいたいのですが」

ネフェリ「ん?ああ、構わないが」

さらにネフェリが壺の山を網で包んで縛り上げると、ただの積荷にしか見えない塊が完成。
こんなの何に使うんだよ?って拓也の頭にハテナが回ってるところに、ネフェリがまた頼まれる。

コリン「これなら大丈夫でしょう。ではこの壺入りの網を、向こうの崖に向かって力の限りに投げてください」

ネフェリ「…投げる?投げたら割れるだろう?台無しじゃないか」

コリン「ええ、割れますね。おそらく、割るのが目的なのです」

また訳のわかんねー展開になってきて、オレだけじゃなくてディアロスとネフェリも互いの顔を見やる。「どういうことだ?」と言われてもさ、オレもディアロスも分からないって言うしかない。ネフェリが「投げるのはいいが、いつ投げるんだ?」って聞いても、コリンは「いつでも構わないそうです」っていう更に訳が分からなくなる答えを返してくるし、金仮面は何も言わない。というかその格好寒くないのかよ?見てるだけでも震えが来るぜ。

ネフェリ「はぁ…とにかく、これを崖にぶつければいいんだな?」

コリン「はい。いつ投げるかは任せます」

ネフェリ「…何をやらされているんだ、私は…」

シラケ気味のネフェリだけど、頼まれた事はキッチリやるところに根の真面目さが出てるよね。
ネフェリは足元の雪ガンガン踏んで固めてから、壺でパンパンの網を室伏広治の要領でグルグル振り回して投げる。

ネフェリ「フン!!」

死儀礼の鳥「コ゜ーーッ!!!」

ネフェリ「は?」

ネフェリがぶん投げた壺の塊は、突然飛んできたガイコツ鳥の顔面に叩き込まれて大爆発!マジ狂いの悲鳴を上げながら金色のキノコ雲を立ち上らせて雪に落ちるガイコツ鳥は、壺の威力でガタイがボロボロになっていたらしく、墜落と同時に全身の骨が砕けてピザみたいに伸びる。それでも若干息があったところを、金色に光る液体に全身を隙間なく犯されて全身黄金状態に堕ちる。最後は溶けかけの口から金色の液体を、飲みきれなかったザーメンみたいに垂れ流して終了。そのままピクピクと痙攣してから消えていった。

そんな景色を見せられたものだからオレたちの思考はぶっ飛びマジ停止!チョー衝撃的な展開に言葉が出なくなり、一瞬息をするのも忘れる。さっきまで男らしかったディアロスの顔が金仮面に掻き回されて、気付いた時には元のディアロスに戻っていた。ネフェリも首だけを動かして金仮面に問いかける。

ネフェリ「…お前…」

ネフェリ「いや、あなたは…何者なんだ…?」

そうしてる間にも金仮面はゆっくりと歩いて進んで行く。その様子は、まるでさっき起こったことをまるっきり知らない人のようで、オレはマジで思索がイっちゃってる金仮面卿に戦慄。ゴドリックよりもよっぽど神の風格があるぜ。こんなヤベーパキギメ大学教授に手相占いなんてされたら、今日の運勢とか昨日何食べたとかも即バレちゃうし、明日のプレイや今やってる合ドラは何かとかも全部当てられちゃうんだろうな。やっぱりイエロの瞳は隠し場所を変えた方がいいかな…

152名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/13(金) 19:17:25 ID:hiVVOiW.
黄金仮面くんが読み解きすぎてRTA走者みたいなの面白いっすね
各々のNPCストーリーがエロいぜ!拓也!

153名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/13(金) 19:23:31 ID:LkVimkT.
「金仮面とコリンの貧弱な装備でどうやって禁域を超えて巨人の山嶺まで行ったのか?」という当然の疑問に対する解釈が物語に食い込んで気持ちいい!

154名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/13(金) 19:52:54 ID:6w5.gtmw

金仮面卿について行って、全員が全くの無傷で、遠くに城みたいなのが見えると、そのとなりに四本足で歩く山も見える。「何だよアレ、ハウルの動く城じゃん!」って言うと、何だそれはっていうネフェリからのマジな質問が飛んでくる。映画ってなんだろうって話から始めなきゃいけないから、それはまたあとで話すけど、とにかく鐘の音がうるさいんだよね。脚の間に生やした鐘が揺れ動く度にゴーンって音がするから、金玉みたいだなって一人空想する。

遠くの砦が大きくなって、目の前に広がる頃には鐘のうるささも相当ヤバくなってきてる。アイツはなんなんだよぉ!ってオレがヒスを起こすと、コリンからデミゴッドの墓だって答え。日本の墓地では騒音厳禁なのに、狭間の地では墓地が騒音出してるだもんな。そりゃぁこんなことしてるんだもん、ガイコツゎ眠れなぃ。とりあえず砦の前の祝福は灯しておいたけど多分もう使わないぜ。

ネフェリ「金仮面卿、あなたは何故、この砦に?」

ネフェリは騒音なんて気にしてないらしく、尊敬していた頃のギデオンを相手に喋るような口調で金仮面卿に疑問を投げる。ズバ抜けて賢い相手には素直に尊敬の眼差しを向けるところが妙に子供っぽくて、ネフェリが男だったらオレの庇護欲も刺激されてるところだぜ。ネフェリの疑問に金仮面卿は何も言わないけど、かわりにコリンが「ソール砦についたのなら、あなた方の同志、ミリセントの助けがあるとよいでしょう」とアドバイス。そりゃあミリセントもいてくれたら助かるけど、今のアイツは腐敗がビンビンに感じやすくなっててヤバいんだよね。

ディアロス「ミリセントは、今はあまり調子が良くないんだ」

コリン「それは私も、そして先生も知っています。ですが、先生の導きを達するには、彼女の助力が必要なのです」

普通だったらモロ怪しい宗教の勧誘って判断してすぐにお断りする。でも金仮面卿の常識では考えられないアンビリバボーな探索の進め方をめちゃくちゃ見た後だから、そうと決めつけることももう出来なくて、これはマネージャーを一旦通すかなって事に。オレはマネージャーを電話で呼び出して、金仮面卿と山嶺で会ってからのことを全部話した。

マネージャー「…にわかには信じられませんが…あなたの言っていた事が本当にあったのなら、金仮面卿を信じてみる価値は大いにあります。もちろん、安全策を講じてからという条件つきですが…」

っていういかにもマネージャーらしい答え。その安全策ってなんですかって聞いても、うんうん唸って煮え切らない。そしたら電話の奥でミリセントとマネージャーが話し合う声が聞こえて、しばらくしたらマネージャーからGOサインが出る。ミリセントは金仮面卿を信じることにしたらしい。「何かあったらすぐに電話してくださいね」って忠告を最後に、マネージャーは電話を切った。

ディアロス「どうだった?マネージャーはなんと言っていた?」

拓也「ミリセントは来れるらしいっす。でも危ない目にはあわせないようにして、何かヤバくなったら電話くれってことらしいっす」

ディアロス「これから砦に入ろうというのに、それは無理な話ではないのか?」

ネフェリ「しかし、私達はかすり傷のひとつも負わずに、ここまで来れたぞ」

話し合っているうちに祝福が光って、ミリセントが合流。でもいつもの服装で着たから「寒くないんすか?」って聞くと「このくらいの寒さなら平気だ」なんて痩せ我慢を言ってくる。そんなわけないじゃん絶対寒いってって言っても「一日中でもいられるよ」って涼しい顔で意地を張る。ネフェリは呆れて「凍えて腐敗を咲かれても困る」って言って、背中側がカピカピになってるデカ布を脱いで、ミリセントに被せた。

ミリセント「本当に平気なんだがな…というかこの布、生臭い気がするが」

ネフェリ「ああ、拓也がまたやったのでな」

ミリセント「またか…本当に君って人は…」

会って早々、ミリセントに痴呆老人を見る看護婦さんみたいな目線向けられてマジ狂い!せめてやらかし癖のあるペット感覚でいてくれよ。オレだって出したくて出したわけじゃないんだからさ。「こうまで寒いと迂闊にも洗えなくてな…嫌だろうが、しばらくは我慢してくれ」ってディアロスまで追い討ちをかけてくる。なんだよ、みんなしてまたオレを腫物扱いかよってシラケに入りかけた時、金仮面卿が砦に入った。

155名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/13(金) 20:09:28 ID:6w5.gtmw

ミリセント「あっ」

ネフェリ「迂闊に入っては…!」

いきなりのことでもギリギリ反応が間に合ったのは、ミリセントとネフェリだけ。ネフェリが金仮面卿を掴んで引き戻して、ミリセントが金仮面卿の前に出て剣を構える。危ない目に遭わないようにっていうマネージャーからの忠告をいきなり無視するなよな!オレとディアロスが慌てて駆けつけるけど、砦の狭い入り口に三人で固まってるからミリセントのいるところに行けない。ネフェリと金仮面卿をガタイで押し退けてミリセントの肩を掴もうとすると、目の前にあのブレードライガーくんが二匹も降りてくる。

拓也「ヤベーよ!」

ネフェリ「ミリセント!下がれ!」

老獅子「弧゜ッ!ア…」

ミリセントの首に巻かれた拓也の肉厚ザーメン入りスカーフの激エロな香りに、ブレードライガーくんの一匹がソフトイキした瞬間が救出のチャンスだぜ!オレの手はミリセントの肩に届いて、強引に引っ張り込もうとする。でもミリセントは、鼻を抑えて悶絶するブレードライガーくんの前でスカーフを外してオレに手渡してくる。そんなことしてる場合かよって見ると、もう一匹の悶絶してない方のブレードライガーが妙に大人しくなって、座り込んでこっちを見てくる。

その変に静かな感じに入り口の揉みくちゃも解けて、ネフェリが金仮面卿を連れて入り口外まで引き返すと、砦に残ったのはオレとミリセントの二人だけだけだ。でもブレードライガーは二匹とも襲って来ない。この展開に見覚えがあった拓也は乳首を高速タッチして閃きを得る。

拓也「コイツらって、アレじゃないすか?またマレニアの仲間なんじゃないすか?」

ミリセントは「まさか」って顔をしたけど、自分でもそんな感じがしたみたいで、ブレードライガーくんに剣を向けながらもゆっくりと近づいていく。「おい!よせ!」ってネフェリが斧を構えて突っ込んできて、ミリセントの手がブレードライガーの額に触れる。

ミリセント「待てネフェリ、大丈夫だ」

ミリセントの言葉で、ネフェリは慌ててスライディングに近い形で止まる。ブレードライガーはいきなり出てきたネフェリに対しても大人しくて、ミリセントに静かに撫でられている。

ミリセント「マレニア、か…この寒空に、君も彼女を待っていたのだな」

撫でられているブレードライガーは、待機中のバイクみたいな音を喉から鳴らしてる。
こうなるとただのデカいネコだな。エロ悶絶してヒンヒン言ってる方には拓也という最高級マタタビはキツかったみたいだぜ。

ネフェリ「まったく…肝が冷えたぞ。大人しく引け」

ミリセント「フッ、すまないことをしたな。下がっておくよ」

ネフェリ「拓也、お前もだ。止めるならばまだしも、お前がけしかけてどうするんだ」

止めろって言われてもさぁ、一回止めようとしたけどビクともしなかったんだからしょうがないじゃん!神様相手だから仕方ないんだろうけど、ビルダーガタイのオレよりも細身のミリセントの方が何倍も力があるから、オレの力じゃどうしようもできないなりね。ジト目で睨んでくるネフェリもそれは分かっていたから、あんまりキツく当たってこないけどね。


砦に入ってからも金仮面卿はマイペースでゆっくり歩き続けるし、オレとみんなはその後ろをずっとついて行くから、なんか医療ドラマみたいだなって妄想。院長先生の回診だぜ。あれって現場から離れたお偉いさんの自慢でしかないから嫌いだったけど、金仮面卿はバリバリの実践派だから同じ回診でも説得力が違う。戦いになる可能性も無くなって、オレ達の上の口もついつい緩む。

ディアロス「しかし、マレニアの居城がこのような寒地にあるとは、思いもしなかったな」

ネフェリ「どうだかな。マレニアには聖樹のミケラという双子がいたらしいが、この城に聖樹らしいものは見えん」

ディアロス「ただの渾名なのではないか?」

ネフェリ「かもしれんな。ミリセント、お前はどう思う?何か思い当たるか?」

ミリセント「マネージャーから教えてもらったことだが、聖樹というのは確かに存在するらしい。この砦にそれが無いということは、ここはマレニアの居城ではないのだろう」

ディアロス「外れたか…ではこの砦は、マレーマレーの日影城と似たようなものなのか?」

ミリセント「それにしては、護りが硬いように思える。日影城とは違い、何かの役割があるのだろう」

オレは全部金仮面卿に聞けば分かるんじゃねーの?って思ってたけど、金仮面卿は興味無いものは徹底的に無視してるし、そもそもオレ達の言葉がちゃんと通じてるのかさえ怪しいから、オレは上の口を閉じている。オレ達が喋ってる間にも金仮面卿はドンドン歩いていって、ついていく俺たちには、通り過ぎる兵士や騎士が全員敬礼したり跪いたりしてくる。礼をする相手はもちろんミリセントだから、その度にミリセントは軽く頷いたり、手を肩まで上げてちょっと振ったりして応えていくから律儀だぜ。しかも狼や鷹までお座りしたり頭を下げたりでミリセントは忙しい!天皇陛下じゃん。コイツらにとっては本当に神様だから仕方ないんだけどさ。

156名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/13(金) 20:19:43 ID:6w5.gtmw

狭い部屋を通ったり階段を登ったりを繰り返して、広い円形の場所に出ると、真ん中に割腹のいい歴戦系クマ体格騎士が立っている。騎士はガシッと脚を揃えてからデカい槍を胸の前で立てて、ミリセントに敬礼をする。金仮面卿の脚が止まったと同時に、ミリセントが「長きに渡り、砦を護ってくれたことに礼を言う。これからも務めに励んでくれ」と言うと、騎士は敬礼したまま静かに目を閉じて、何かを心の中に噛み締めている。

金仮面卿がまた歩き出して、更に奥に進みながら、オレはミリセントに「意外っすね。ゆっくり休めって言うと思ったんすけど」と言ってから、あ、これちょっとヤバいかな?って少し後悔。

ミリセント「あの騎士にも生きる理由が必要だ。彼が生きれば、この砦の守護霊たちにも、少なくとも居場所がある」

ミリセント「それに日影城で見た者は、苦しんでいるように見えたんだ。身体は腐り、毒に犯され、腐れた体や悪霊となっても安らぎを得られないのは、あまりに気の毒だった」

ミリセント「…すまない、身勝手なことを話したな。人の生き死にを決められる身ではないというのに」

拓也「いやいや、気にしなくてイイっすよ!ただの世間話っすから!」

優しすぎるとこういう事でもいちいち落ち込むから大変だ。でもこういう面倒なくらい良い奴こそ大切にしなきゃいけないなって、狭間の地では染み染み思うぜ。オレのいた新宿や、ウリ仲間、子供の頃の人間関係にこんな奴はいなかった。いてくれたらオレの人生もちょっとは変わったのかな?なんて考えてみたりもする。前にも考えた気がするけど。暇な時間ができると色んな考えがグルグル巡りだすから金仮面卿との旅はなんだか哲学的。

木で出来たエレベーターに全員で乗って、砦の一番高い場所の屋上に出る。空には暗い青空と、デカい月と黄金樹が見える。屋上の奥には透明な爺さんが座ってて、金仮面卿がその爺さんを指差して止まったから、ネフェリを先頭にオレ達は爺さんに近づく。すると爺さんは風みたいな声でずっと独り言を呟いていた。

「…申し訳ありませぬ、ミケラ様」

「まだ、太陽は蝕まれませぬ。我らの祈りが弱いばかりに」

「貴方の友は、魂無きままなのです…」

「…もう、見ることは叶わないでしょう」

「貴方の聖樹を」

爺さんの足元に落ちている何かのカケラを、ネフェリは拾ってオレたちに見せる。
それは割符の片方だった。

ディアロス「また割符か…まさかこの山嶺で、割符の片割れを探すなんてことは…」

ネフェリ「いや、割符はすでに揃っている」

ネフェリは深く溜め息を吐いてから、鎧のポケットから銀色の汚れがこびりついた板を取り出して、砦で見つけた割符と合わせたらピッタリと形がハマった。

ディアロス「それは…割符?」

ミリセント「ネフェリ、君はこれをどこで…?」

ネフェリ「忌々しいことだ…我が義父、ギデオンは正しかったようだ」

完成した割符を両手で持ちながら、ネフェリの眼は沈んでいた。
ギデオンが正しかったってどういうことなんだよ?

157名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/13(金) 20:30:32 ID:6w5.gtmw

ネフェリ「…かつて、私がブライヴと共に、ラダーンを討つ手がかりを義父上に求めた時、彼は答えた。…リエーニエにある、しろがね村に、その手掛かりがあるかもしれぬと…」

ネフェリ「それが、これだ」

ミリセント「…つまりギデオンは、この割符を見つけるために、しろがね村を…?」

ネフェリ「彼の所業を知ったあと、私は安堵したんだ。彼の望む物が、壊れた形で見つかったことに…」

ネフェリ「だが、それは私の見当違いだった…壊れてなどいない…割符だったんだ…」

ネフェリ「私は、彼の所業から離れていない…まだ彼の手中に囚われ、彼の策略の片棒を…」

そこまで言ったネフェリは、割符をオレに渡してから少し離れたところにある樽に手をついて、息を整える。「この割符が、あの星砕きの英雄…ラダーンを倒す鍵となるのか…」ってディアロスは呟く。お前無神経だぜって言おうと思ったけど、ディアロスはギデオンのことでどれだけネフェリが傷ついたのかを直接は知らないから、テンションがちょっと軽いのもしかたがないかもね。でもディアロスの言葉を聞いたミリセントが何かを思いついたように呟いて、オレはそれに無神経だぞとは言えなかった。

ミリセント「ラダーンを討つための割符…その片方が…ミケラに関わる砦に…」

ミリセント「…そうか…そういうことか、ギデオン…」

何かのピースがミリセントの中でもズブりとハマる。
そういうことって、どういうこと?って、さっき飲み込んだ言葉もオレは忘れてた。


ミリセント「この割符が示すものは、恐らくは、マレニアの潜む地…」

ミリセント「ラダーンを討てる者は、彼女しかいない…そして、ミケラと関わりがある者も…」

ミリセント「だからギデオンは、この割符を、ネフェリに見つけさせたのだな…」


マネージャーの方針やミリセントの葛藤もあって、ラダーンを倒す気はオレたちにはもう無い。だけどミリセントの腐敗がマジでヤバくなってきてるし、そのミリセントがエブレフェールって場所に呼ばれてて、しかもミリセント自身がマネージャーが言う「新しい律を見出す可能性のある人の条件」にピッタリハマってる。この激ヤバな状況がここまで同時に揃うと、オレも運命感じまくりで全身に鳥肌を立てて脳ドラが思考を駆け巡る。そして今のオレには、これも全部金仮面卿が見抜いていたことのように思えて仕方がない。あの人に何が見えてるのかオレには全然わかんねー!

ネフェリ「フン!」

金仮面卿の深淵な思索に乳首ビンビンに感じまくっていると、遠くではネフェリが斧を振り回して樽を割る。

ネフェリ「…考えても仕方がない…悩むのはもうやめだ」

ネフェリ「貴方が何を企んでいようと、私には私の風が吹く」

独り言を呟いてから斧をしまって、ネフェリが戻ってくる。
そのネフェリに、ミリセントが自分の閃いたことを伝える頃には、いつものネフェリに戻っていた。

ネフェリ「…マレニアの潜む地への割符と言ったが、その地こそが、お前を呼ぶエブレフェールなのではないか?」

ミリセント「それは私も微かだが、考えてはいた。だがそれは今となっては、私を迷わせているんだ」

ディアロス「…火山館で、ラーヤが貴公に見出した、新たな英雄についてか?」

ミリセント「そうだ…私が求めていたものが、結局は自らの半身に過ぎないなど…私は認めたくない」

ミリセント「認めてしまえば、私はマレニアのような有様になることを、望んでいるということになる……私は彼女の犯した過ちを、繰り返すことになるだろう」

ミリセント「それだけは、あってはならないんだ」

158名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/13(金) 20:44:12 ID:6w5.gtmw

ミリセントは胸元で手を握って決意を新たに堅める。
マレニアはラダーンを倒して破砕戦争に勝つために、ミリセントの心を捨てたらしいけど、そこまでやったマレニアが何を考えていたのかがオレには分からない。だって戦争に勝って、エルデンリングを手に入れて王様になるのが目的なのに、世界をメチャクチャにしてラダーンと引き分けになって、それで結局大ルーン集めもやらないで何処かに隠れてるなんて、これじゃあただ人を大勢殺しただけじゃん。ミリセントの心を捨ててまでやりたかった事がそれだなんて、いまいち信じられねーんだよな。

拓也「オレ、信じてないんすよ」

ネフェリ「…いきなり何を言う。ミリセントを信じないのか?」

拓也「そういうことじゃないっす。マレニアのことっす」

拓也「ミリセントの心を捨ててまでマレニアがやりたかった事が、ただの虐殺だったとかさ、信じられないんすよね。絶対なんかありますよ」

ミリセント「…拓也…」

拓也「今って破砕戦争で狂いまくったあとじゃないすか。戦争やってた当時からは、色々変わってるんじゃないすかね」

オレがこう言うと、ネフェリが「へー、コイツも言うようになったじゃん」みたいな感じの先輩風吹かせた目で見てくるし、ミリセントは目がいつもよりキラキラしててオレの首筋が痒くなってくる。「…そうだ。全てが決まっているわけではないんだ」ってディアロスが同意してくれるけど、なんの根拠も無い出まかせにこんな反応返されたらオレも恥ずかしいこと言ったような気がしてきて、つい誤魔化したくなってくる。

ミリセント「そうだな…君の言う通りだ」

ミリセント「色々変わっている…君のその言葉に、賭けてみるのも悪くはないのかしれない」

小っ恥ずかしい雰囲気で、オレが頭を掻いて半笑いで頷いていると、金仮面卿がオレたちに背を向ける。
その金仮面卿の指の動きを見ながら、コリンが話しかけてきた。

コリン「どうやら、先生が新たな思索に入るようです。あなた方とは、ここでお別れですね」

ネフェリ「…待ってください。なぜ別れるのですか?」

コリン「それは私にも分かりません。時折、私も不安になることがありますが、これも律の導き。私はただその導きに準じ、先生の思索を筆記するのみです」

ネフェリ「しかし…」

コリン「例え不安を感じようとも、黄金樹が私達を照らす限り、またいつか、何処かで会えるでしょう」

金仮面卿が歩き出すと、コリンもついていって屋上から降りていく。
その去り際に「黄金樹の導きが、あなた方にもありますよう、祈っています」という声が聞こえて、木造のエレベーターが動く音がした。するとディアロスが突然、思い切ったようにオレ達から離れた。

ディアロス「すまないが、私は金仮面卿を追うことにするよ」

別れの時はいつも突然だ。
いきなりのことでオレ達が固まって目を白黒させてる中で、ネフェリが口火を切る。

ネフェリ「ま、待てディアロス!どういうつもりだ!お前は…」

ディアロス「確信したんだ。金仮面卿は、新たな律を見出し得る方だと。ならば、誰かが彼の動向を知り、円卓に伝えなければならない」

ディアロス「それなら、私が適任だ。金仮面卿との旅なら、旅の仲間の足手纏いにもならないだろうしな」

ネフェリ「何を言う!お前は既に戦士じゃないか!」

ミリセント「私も君に助けられたんだ…足手纏いだなんて言わないでくれ…」

拓也「そ、そうっすよ!足手纏いって言うんなら、オレも連れてってくれよ!」

ディアロス「伝令は一人で十分だ。ケイタイという道具も、マネージャーと、拓也と、ミリセントの三人分しか無いのだろう?ならば誰かが一人、伝令役にならなければな」

ディアロス「さぁ、このまま行かせてくれないか?急がなければ、金仮面卿に追いつけなくなってしまう」

たしかにディアロスの言う通りだけどさぁ、それだったら携帯使えるオレが代わりに行ってもいいじゃん!でもこれもディアロスの言う通りだけど、金仮面卿は今もディアロスから離れていってる。砦の中に居るうちはまだ見つけられるけど、砦の外に出ちゃったらマジで見失う。やられたぜ!金仮面卿が歩き出すのを見計らってたな!金仮面卿と偶然山嶺で出会っただけのオレ達は、こうなるとディアロスを黙って見送るしかない。

ディアロス「騙し討ちのような真似をして、すまなかった」

それだけを言い残して去ろうとするから、ヤベーなんか言わなきゃって焦っていると、またネフェリが一言。

ネフェリ「…危険を感じた時は、逃げろ。逃げは恥ではない」

ディアロス「逃げるのには慣れてるさ」

その一言に小粋なジョークを飛ばして、ディアロスは金仮面卿を追っていった。昔のお前だったらそんなこと決して絶対に言えなかったぜ。ブライヴとネフェリの時も思ったけど、オレ好みのイケメンほどオレのそばから居なくなっていくのはなんでなんだよぉ?ネフェリは戻ってきてくれたけど、ブライヴとはまだ離ればなれだから不安だぜ。マジエロルックスのディアロスには戻ってきてもらわないと切なさと不安で頭がマジおかしくなる。オレの周りからイケメンがこのまま居なくなっていったら、俺もいつか妄想した男ネフェリでオナニーできるようになるな。

159名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/13(金) 21:42:15 ID:6w5.gtmw


3Pで刺客を掘り倒したあとの聖樹探索マシーン拓也   投稿者:ビルダー拓也


ディアロスと別れたオレ達は、円卓に帰ってマネージャーに報告を入れる。こういう報告は小まめにやっておくと良いんだよね。王様候補が今のところ二人いるし、滅びの火っていうのも探さなきゃいけないしで、次やることもちゃんと決めないと予定がダブつくぜ。

マネージャー「そうですか、ディアロスさんが行きましたか…」

マネージャー「みなさんの報告の通りなら、金仮面卿と共にいる限りディアロスさんには危険は及ばないはずですが、それでも心配になりますね。無事でいてくれるといいのですが」

ネフェリ「もはや、信じてやる他はない。彼奴は王都を切り抜けたのだ」

マネージャー「…そうですね。信じましょう」

円卓を囲っているメンバーの顔がオレも含めて暗くなり気味だ。特にオレはエロすぎるイケメンがいなくなったダメージがひどくてショボショボの顔で傷心気味。今円卓を囲んでるのはマネージャー、ネフェリ、ミリセント、ラーヤ、そして拓也の五人で、男が足りない。オンナ特有のチョーウゼー話が無いのと、ミリセントとネフェリが男らしいイケメン系の女子なのが幸いだけど、オレは振られたばかりみたいな喪失感でぐったり。オレはディアロスともブライヴとも付き合ってもいなかったのに、なんでだろう?

マネージャー「ミリセントさん?ソール砦の幽霊の言葉は確かですか?」

ミリセント「ああ、全てをそのままに話した」

マネージャー「そうですか…ミケラの魂無き友というのは、恐らくは魂を殺された死王子、ゴッドウィンのことを指しているのでしょうけれど、祈りで太陽を蝕むというのが、まだ分からないですね。何かの比喩である可能性もありますし、もしそうであればお手上げです」

マネージャーは各地の伝説とか、意味深な言葉とかも集めて調べてる。何の役に立つかも分からないのによくやるよな。でもイカの皮を研究したら液晶に使えたとか、青色ダイオード?とかも、どこで便利な技術が出来るのか分からないから、マネージャーの調査も無駄じゃないかもな。

マネージャー「それに、ゴッドウィンが死んでしまうと聖樹が完成しない、というのも気になりますね。友という表現といい、ミケラとゴッドウィンは協力関係にあったと考えられますが…」

マネージャー「…いえ、これについて考えるのは後にしましょう」

マネージャー「今、私たちが取り組むべきことは二つでしたね。ひとつは滅びの火の探索で、もうひとつはエブレフェールの探索です。私としては、先にエブレフェールを探索した方がリスクが少ないかと」

ネフェリ「賛成だ。…しかし、一応聞いておきたい。何故そう思うんだ?」

マネージャー「滅びの火で黄金樹を燃やすという事が、何にどこまでの影響を及ぼすのか…それが全くの未知数だからです」

マネージャー「みなさんが探索に行っている間に、私はダメ元で二本指に助言を求めてみたのですが、二本指は動きを止めていました。指読みのエンヤさんからは、意外なことに同意をいただけましたが、それも彼女が悩んだ末のことです。つまり黄金樹を燃やすと、彼女や二本指ですら知り得ない出来事が起きる可能性があるということです」

マネージャーの言葉で「やっぱりな」って思った拓也の頭にメリナの姿が浮かぶ。オンナってヘーキでウソつくよな。メリナは心配ないって言ってたけど、こんなんじゃ燃やすに燃やせねーよ。これは黄金樹を燃やす前にやることやっておかないと、あとで痛い目を見るシチュエーションだと分かったぜ。

マネージャー「それにエブレフェールには、ミリセントさんも関係していますからね。彼女の腐敗が不安定になっている以上、彼女のためにもあまり時間は掛けられないと思うんです。エブレフェールにミリセントさんの腐敗を止めるヒントがあるかもしれませんし」

ミリセント「…ああ、そうだな」

ラーヤ「私もエブレフェールの探索に賛成です。炎がもしも黄金樹を包めば、あの空を覆う枝も燃えてしまうかもしれません…そうなれば、空から火が降り落ちて、エブレフェールも燃えてしまうかもしれませんので…」

マネージャー「拓也?あなたはどうですか?」

拓也「ウッス!行きまっす!当たり前じゃないすか!」

マネージャー「分かりました。それでは決まりですね。今日はゆっくり休んで、明日のエブレフェール探索に備えましょう。お疲れ様でした」

160名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/13(金) 21:47:58 ID:6w5.gtmw


SMホテルで3P。


180?pの精悍な狼風の剣士を「製作アイテム」に堕としてきたぜ。全裸首輪手錠で開脚坐りのブライヴをブーツで押し倒して「オマエは犬だよな」って言ったら「いや、半狼だが、犬以下の道具です。ご主人様の性処理道具に使って下さい」なんて答えるからのっけからそそられたぜ!これからどれだけ悶え苦しむか見るのが楽しみだな。十字架に手枷開脚足枷で縛り付けて浣腸を3コぶっこむ。縄で体も縛り付けて鞭打ち。「あぅ!苦しい!」と言うので「気持ちいいですって言え」とさらなる鞭打ち調教。「あぁ、あぅ、気持ちいいです!」って、もうビン勃ちだ。いい根性してるぜ!時々ご褒美にキスをやる。

ブライヴ「弧゜ッ!」

乳首はまだ開発されてないらしい。こいつもほぼノンケだな。「もう出させて下さい!」「ダメだよ。漏らしたら全部食わせるぞ」「はい、全部食います」腰振って泣き始めて狂ってきたところで上半身だけ枷を解いてコンクリートの冷たい床に降ろして拓也のマラで口マンを犯す。口が大きくてガバガバじゃねーかよ!喉マンでゲーゲー言わせながらさんざん犯す。ヒーヒー白目を剥きながら「拓也さんのサイズにはもう拡がってます」なんて舐めたことを言いやがる。確かに舐めてるけどな。浣腸してかなり時間が経ってるからかなりきついはずだぜ!

ブライヴ「拓也さんに飼われて便所になりたいです」

と言うので「いいぜ、飼ってやるよ。毎朝毎晩オレのイエロの瞳飲めよ!」「うっす!」「もう円卓に便所いらねぇな!24時間全部処理しろよ!」「うっす!」「じゃぁ、今から使ってやるよ」勃起マラからオシッコを喉マンに流し込む。すげーな!イケメンにオシッコ飲ませるの最高だな!完全に支配した気になるぜ!ゲボゲボ飲んでやがる。ブライヴのガタイが痙攣しはじめて限界を超えそうなのでシャワー室に引っ張って行き排泄。「汚ねーな」と言って全身冷水シャワー。30分経過してホスロー家のディアロスが到着したのでさっそく飲尿。ガタガタ震える体に頭から尿をか…

マネージャー「助けて!」

マジかよぉ!目覚めの時はいつも突然だ。
せっかく良いところまで盛り上がってきたのに起こすんじゃねーよ!ってネムネムの眼を擦って、パンツ越しにビンビンに勃ったチンコを見てガッカリ。メチャクチャ良い夢見てたのに勿体ねー、なんで起こしたんだよって考えたところで疑問が頭に浮かんでくる。助けてって、誰が言ったんだ?

なんて半ボケの頭で考えてると、また声がして、同時にバタバタと揉める音が聞こえてくる。

マネージャー「誰か助けて!」

ミリセント「エンシャ!?何をしてるんだ!」

マジ!?これって襲撃!?
揉むことは好きだけど揉め事は嫌いな拓也は、すぐにベッドから飛び起きて下着姿で大祝福に駆けつける。
襲われてるのはあのマネージャーだ!絶対に死ぬなよな!オレが助けてやるからな!

ネフェリ「なんだ貴様ーっ!」

大祝福につくと、そこには寝巻き姿のマネージャーを抱えて避難しているミリセントと、下着姿のステゴロ状態でエンシャの顔面にボコボコにパンチ食らわせてるネフェリの姿。オレも良い夢を壊されたムカつきと、マネージャーに手を出された怒りに、溜まった性欲を発散できなかったムラムラを組み合わせたぐちゃぐちゃの真っ黒な感情をエンシャにぶつける事にした。

拓也「逃げんじゃねーよ!」

ネフェリに組み伏せられてる顔面血まみれのエンシャの所まで走ると、駆け込むようにエンシャにキス強要。歯の裏と歯茎を舐め回してから、逃げる舌にオレの舌を絡ませて息を塞いでやる。コイツに吸える酸素はオレの激エロな口臭だけだぜ!

エンシャ(弧゜ッ!!)

王子様のキスの力で一瞬にしてガタイ仰け反らして痙攣。エロ奴隷に堕ちたエンシャの鎧に、オレは手をかけてガチャガチャ外そうとする。「クソ!処女鎧キツいぜ!」「どけ拓也!鎧はこう剥がすんだ!」普段は敵にも尊厳を与えるネフェリも、卑劣な暗殺者の前では戦いの鬼に大変身!血走ったギン目でエンシャから鎧を引き剥がしていく。「おい拓也、こいつマワしていいぞ!」ってネフェリからの許可も降りて、血で真っ赤なエンシャの顔が真っ青になると、オレの脳内も完全にSが押し込められて戻らなくなり、ネフェリと二人でエンシャを担ぎ上げてオレの部屋に放り込む。

ミリセント「う…それは流石に…」

マネージャー「かまいません!いい気味です!」

部屋に放り込まれたエンシャはすぐに立ち上がって部屋から出ようとするけど、ネフェリの槍みたいな前蹴りを食らって部屋に叩き込まれて、壁にダウンしてるところに強烈なコンクリパンチの追い討ちを食らってベッドにぶっ飛ぶ。そこにオレがすぐさま飛び込みをかけて覆いかぶさり、ネフェリがエンシャの脚の部分の鎧を、ベルトちぎりながら脱がせていく。その間もエンシャはオレをどかせようとするけど、オレに乳首を強烈に吸われると力が抜けて動きが鈍くなる。その間にネフェリは高速で腕の鎧も外したから、本番開始だぜ!

161名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/13(金) 21:52:51 ID:6w5.gtmw

ベッドの上に拘束されてるエンシャの顔に、ネフェリがまたパンチを喰らわせて動きを一瞬止める。オレはその隙をついて「代わりにお前にオシッコ飲ませてやるよ!」って声と共に、エンシャの口にチンポを押し込んで小便を流し込む。するとすぐに白目むいて痙攣しだしたから、ネフェリが気付けとばかりに脇腹に一撃を加えると、黒目がグルンと戻ってきてオレのチンポがゲロまみれ。「きたねーな!返してやるよ!」ってオレはゲロを掬ってエンシャの鼻に押し込んでやると、ブボっ!って鼻から吹き出して白眼剥いてまた痙攣。その白眼も喉にチンポをギュウって押し付けるとまた戻ってきた。

ネフェリ「フン!」

エンシャの意識が戻った瞬間にネフェリの拳がエンシャの手首に飛んで、バキって音がするとエンシャの手がプラプラになる。すっげー!骨折プレイなんてマジであるんだ!って感激してる間もネフェリはもう一方の手首も叩き折る。「勇猛を重んじる蛮地ではな、貴様のような卑劣漢には何をしても良いんだぞ」っていうネフェリの眼はマジにイッちゃってる。蛮地の勇者っていうだけはあるぜ!

オレは弱々しく暴れるエンシャの口からチンポを引き抜くとデングリ返しをさせてケツマンを開張。カピカピに乾いてて入んねーなって言うとネフェリのコンクリパンチが狭いケツマンに炸裂!同時にエンシャのガタイが跳ね上がってチンポが大量に潮を吹いて天井を濡らす。ネフェリは一気に肘まで入った手をケツマンから引き抜いて、血まみれになった手をエンシャの胸で拭いてるから、オレはその間に切れ痔ローションを使ってエンシャのケツマンを堪能。激しくピストンを食らわせながら、部屋に隠していたイエロの瞳をネフェリに取ってもらってキメる。

拓也「おおおーっ!」

ひさびさのイエロの瞳に脳みそがスパークしまくり射精しまくりで、エンシャの処女マンコをみるみるうちに種マンへと変えていく。するとネフェリが「待ってろ」って言って部屋から出ていったから、何するんだろって思いながらオレは抵抗出来なくなったエンシャの唇を吸い、胸とキンタマを揉んでエンシャマラを堪能する。そしたらドアが勢いよく開かれて、両手に斧を持った下着姿のネフェリが入ってきた。「斬るぞ!」ってネフェリの言葉にオレのリミッターも振り切れて「やっべー!次は斬り裂きプレイかよ!マジたまんねー!」って

ミリセント「もうやめろ。やりすぎだ」

声を上げたところで、部屋にミリセントが入ってきた。
ミリセントはネフェリを押し退けると、オレの肩を押してエンシャからどかせてから、エンシャのものっぽい聖杯瓶をエンシャの口に突っ込んだあと、ぐったりしたそいつを肩に担ぐ。

ミリセント「十分罰は与えただろう。彼の鎧も、武器も、キミたちが持っていればいい」

ミリセント「再びエンシャがマネージャーを襲うようなら、その時は私が斬り伏せる」

エンシャを担いだミリセントは、そのままオレの部屋から出て行った。

ネフェリ「甘いな。寝込みを襲うような者に、一切の情けはいらんというのに」

かっこいいこと言ってるけど、下着姿で返り血浴びながら両手に斧なんて持ってるから、見た目が完全に猟奇殺人鬼だよね。エンシャを徹底的にエンシャを責め立てて、苦痛と快楽の坩堝に堕としてやろうと思ってたところを邪魔された拓也も、イエロの瞳がキマってるから興奮が収まらなくて、色黒マッチョイケメンなネフェリが男に見えてくる。だから出来心でその肩に手なんかかけたけど、不意打ちされてマジギレ戦闘モードのネフェリにそんなことしたものだから、オレは素早くフロントチョークをキメられて5秒以内に堕ちたぜ。

162名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/15(日) 05:31:38 ID:dkR.EI2I


ミリセント「拓也、起きてくれ。皆、君を待ってるぞ」

ミリセントに頬を撫でられて起きたオレがいたのは、暗くて広いロルドの大昇降機前だった。寝てる間に円卓から禁域に拉致された拓也は、ネムネムの顔に刺さる寒さで完璧に目を覚ます。周りにいるのはネフェリと、ミリセントと、マネージャー!?

拓也「マジ!?なんでいるんすか!?」

マネージャー「しょうがないじゃないですか。円卓でギデオンの手下に狙われてしまった以上、もう私にとっては、円卓はセーフゾーンではないんですからね。おかげで私もゴドリックの鎧のお世話になってしまいましたよ」

ネフェリ「彼奴に二度も礼を言うなど…くっ!」

マネージャー「まぁ、エンシャが勝手にやったことだって、ギデオンは関与を否定してますけどね」

そういえばアイツってギデオンの手下だったんだっけ?昨日は勢いに任せてガン掘りしまくったけど、よく考えたらあいつ乾燥途中の干し柿みたいなシワシワだったな。狼でイケるクチになって、木のお化けともやって、今度はフケもOKになったのかよ!オレの性癖の拡がりが止まることをしらねーな!全てを受け入れる淫獣拓也の進化だぜ。というかなんでマネージャーが狙われたんだろう。色々調べてるからかな?

ネフェリ「私もあの人にはつくづく失望した。もう義父とも思わん」

拓也「なんでギデオンを捕まえないんすか?真っ黒じゃないですか!」

マネージャー「真っ黒ではありません。黒寄りのグレーです。事実としてあるのは『私がエンシャに襲われた』ことだけですので、そのエンシャの犯行とギデオンの間に明確な関係性を立証できない以上、ギデオンを捕まえることはできません。エンシャが何も喋らない限り、ギデオンが『エンシャが早まったことをしてすまない』と言うだけで、問題が行き詰まってしまうんです」

マネージャー「そして私たちには、円卓での探偵ごっこに没頭する暇はありません。なのでエンシャは装備を全て没収し、聖杯瓶も破壊して完全に無力化したうえで、裸のままソール砦の牢屋にぶち込みました。もう二度と戻ってくることは無いでしょう」

マネージャー「ですがギデオンと一緒にいる気にはなれませんので、私はしばらく円卓には戻らないつもりです。他の円卓在住の方にも、ギデオンの動向には一層気をつけるように言いました。まぁ、目当てはあくまで私だと思うので、ラーヤさんやローデリカさん、他の方々には危害は及ばないとは思いますけどね」

マネージャーも入れた四人で探索をすることになったけど、円卓最強の二人と円卓最弱の二人の組み合わせだとネフェリとミリセントの負担がかなりデカい。しかもミリセントは危ない目に合わせちゃいけないから、戦いになったらほとんどネフェリが一人で頑張ることになる。オレのビルダーガタイは男を喜ばせる専用の激エロボディーだから、戦いには向かなくて悔しいぜ!こんなことなら水泳部じゃなくて剣道部とか空手部とかに入っておくんだった。

不安なことが多いけど今日も探索を開始。ロルドの大昇降機でネフェリが割符を掲げると、割符から緑色の光が出てから二つの石像が回転。そのままオレ達を乗せて上にあがり、青白く照らされた遺跡みたいな場所につく。明かりが青白い蝋燭だけだからスゲー暗い。光ってる場所以外はほとんど真っ暗だから、オレもしかたなくサングラスを外す。

ネフェリ「…お前、私が思うよりも老骨だったのだな」

ミリセント「目付きが、なにか…その目はどうしたんだ?…疲れ切っているように見えるが…」

サングラスを外したオレに二人の集中攻撃が降り注いでマジ狂い!フケてるだの目付きがおかしいだのと、容赦なくオレの心を抉ってくる。オレの眼は元からこうだって!って言っても信じてくれず
「その歳で戦場に出ていたとは知らなかった…今までの奇行も耄碌が故か…今まで酷い言いようをして、すまなかった」
「拓也…円卓に戻ったなら、次こそ本当にイエロの瞳を絶ってくれないか…君が心配なんだ…」
とか平気で言ってきて、まるでオレを病気持ちのお爺ちゃんか何かみたいに扱ってくる。オレは居た堪れなくなってサングラスを付け直す。お先真っ暗みたいに言われるよりは、視界が真っ暗の方がいいんだよね。マネージャーは「これでも現役なんですから、今まで通り扱ってあげてください」ってフォローを入れてくれるけど、それもまた哀しくなってくる。

163名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/15(日) 05:38:42 ID:dkR.EI2I

マネージャー「それにしても、ゴドリックが想像以上に人とかけ離れた姿をしていたので、正直怖かったです。報告でどのようなデミゴッドなのかは聞いていましたが、実際に目にすると脚がすくみました。ネフェリさんはよくあんな人を倒せましたね」

ネフェリ「恐れが無かったわけではない。ただ闘志と怒りが、それを上回っただけだ」

青白い遺跡の中をマネージャーは小声で喋りながら歩いてて、初めての探索だからしょうがないんだけど、テンションが普段より↑入ってる感じがある。ネフェリはそんなマネちゃんにそこそこ付き合いつつ、両手に持った斧には緊張感が漂ってる。そしてもっと進んだ先には、排水溝で絡まってる陰毛をデカくしたみたいな奴が道を塞いでいた。

拓也「…なんすかアレ?」

ミリセント「あれは陸蛸だ。迂闊に近付くと、絡めとられてしまう」

マネージャー「あれタコなんですか?酢蛸にしたら美味しそうですね」

ネフェリ「下がっていろ。あのような手合いは得意だ」

そう言ってネフェリは絡まってるタコに歩いて近付く。するとタコの両脇から小人が出てきて、ノコギリを持って飛びかかってきた。マネージャーの「危ない!」の声を聞いてもオレには余裕があって、まぁ見てれば分かるぜって思いながらほくそ笑む。ネフェリの攻撃は予想通りだった。

マネージャー「あっ!すごい!」

ネフェリは雷をまとった斧を振り回して風を巻き起こし、瞬時に人間洗濯機状態に移ると、小人を風で弾き飛ばしてダウンさせながら、雷でタコを痺れさせる。動けなくなったタコはクチマンから黄色い光を出してぶっ倒れて、そこにすかさずネフェリの斧ファックが入る。クチマンを雷と風と斧にぐちょぐちょに掻き回されたタコは即逝きして大量潮吹き。そのままぐったりして消えていった。

ネフェリ「卑兵もいたとはな。陸蛸などよりもよほどの手練れだ」

敵を全滅させたネフェリに向かって、マネージャーがハチドリのような拍手をする。オレはもう見慣れちゃったけどね。「この先を見てくる。お前たちはここで待て」と言ってから、ネフェリは一人で奥に歩いていくと、遠くから斧をガンガン叩きつける音とタコのイキ声が聞こえてくる。ネフェリだけでも意外となんとかなるみたいで拓也も一安心して、胸とチンポを撫で下ろす。

それから蛸汁の旨そうな匂いを全身から漂わせたネフェリが戻ってきて「もう済んだぞ」の一言。みんなで進んでいくと、道中に小人と蛸の死体だらけで、マネージャーの顔色が少し悪くなる。

マネージャー「ここは、卑人たちに蛸の養殖場にでも使われていたのでしょうか…もしそうだとしたら、私たちは急に襲ってきた野盗みたいですね…」

ネフェリ「向こうが先に刃を振り上げたのだ。彼らは蛸を引かせ、道を開けることもできたが、私を倒し、蛸の餌とすることを選んだ」

ネフェリ「ならばこちらも、斧で応えるのみだ」

マネージャー「…そうですよね」

シビアかつリアルな戦いの世界を目にして、はやくもマネージャーの目が曇ってくる。頭で分かっても心では拒否したくなるから、オレもまだ戦いが怖くてロクに武器も振るったことがない。おかげでこうやって生きてるんだから、戦いを嫌がることも悪くないぜ。

164名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/15(日) 05:43:51 ID:dkR.EI2I

遺跡の出口まで近付くと祝福を見つけたから、ネフェリがそれを灯してから出口の扉を開くと、外は一面の銀世界だぜ。吹雪と一緒に白い闇が色濃く視界を遮ってくるし、突然の吹雪にみんな腕を盾にして自分の顔をかばったけど、バワー全開の扇風機が耳元で回ってるみたいな強風がずっと吹いてるせいで、互いの声もよく聞こえない。

マネージャー「すごい雪っ…前が見えない!」

拓也「いきなり吹雪かよ!?禁じられた土地らしいな!」

ネフェリ「祝福を探す!まずはそこからだ!」

ミリセント「待て!近くに幽霊がいる!彼の声に、何か手掛かりがあるかもしれない!」

ミリセントは近くでしゃがみ込んでいた幽霊に近付くと、幽霊の顔に耳を近付ける。
どんなヒントでも良いぜ!この吹雪を抜けられるならなんだって聞いてやるぜ!

ミリセント「光を追えば聖樹へと辿り着くらしい!光を追おう!」

ネフェリ「分かった!行くぞ!」

マネージャー「この吹雪の中でははぐれる危険があります!手を繋ぎあって進みましょう!」

165ミラン本田★:<削除>
<削除>

166名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/15(日) 20:12:30 ID:x9vNyq3g
サングラス外した瞬間一斉に同情される拓也さんほんと草
何度見ても笑っちゃうんすよね

167名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/16(月) 03:38:01 ID:aUmnn46k


猛吹雪の中の行軍はキツいぜ!   投稿者:ビルダー拓也


狭間の地の旅はいつも過酷だ。今日は足元ぐらいしか見えない吹雪の中を八甲田山遭難プレイだぜ。「今から進むぞ」ってネフェリの合図で数珠繋ぎになってから即座に歩きだし、吹雪を掻き分けていく。これで無事に生還できたらオレって山岳救助隊になれるかも。

拓也「光がもう二つありますよ!右にしますか!?それとも左に向かいますか!?」

ネフェリ「左に行く!はぐれるなよ!」

まぁジムは毎日行ってるし、水没紳士のしごきは結構キツイから、それに比べたら今はまだなんとか耐えられる。
明かりに着くとちょうど目の前を荷車隊が通っていく。

ミリセント「こんな場所で何を運ぶというんだ…」

ミリセントの呟きも吹雪に掻き消されて、荷車隊には聞こえていない。オレは起きてから何も食べてなかったから、ネフェリにおねだりすると勇者の肉塊を差し出されたんで、ネフェリのペットみたいにもらった肉にかじりついてから、また手を繋ぐ。拓也が寒さで固くなった肉を噛みきれなくて苦戦していると「お前、また歳をとったな」ってネフェリに苦いことを言われながら寒さに命の危機も感じて完全勃起する。

マネージャー「ほら、荷車の一団が通り過ぎましたよ!」

拓也「まだちょっと待ってほしいっす!」

マネージャー「なんで!?」

拓也「だって旅に備えてメシが食えなかったんで、今食ってまっす!」

マネージャー「いい心構えですね!早くしてください!」

急いで食べ終わって腹の調子をガタイで確認。ぜんぜん大丈夫だぜ。
行軍へ戻ると妖しい石の光が3つ。
さっそくどれかひとつを選ぶシチュエーションがおとずれる。

ネフェリ「この明かりを置いた奴は何を考えてるんだ!?」

オレは喘ぎながら「ソイツも迷いながら石を置いたんじゃないすか!?こんな風にね!」と、ズボンの中でいきり立ったチンポを雪原に突っ込み、ふざけて「ほらほら、上手に咥えろよ、ちゃんと舌使えよ!」と遊んでみる。ネフェリは「雪とヤッて楽しいのか?」と冷めた目で言うけど、正直に「ぜんぜん!」と言ったのがヤバかった!いつもは仲間にそれとなく優しさを見せるのに、いきなりオレの勃起チンポをズボンの上から掴んで、オレのガタイをタオルみたいに振り回してくる。どうやらオレの悪ふざけにブチ切れたらしい。場を和ませることに失敗したとはいえいきなりコレじゃキツすぎるぜ!

キレたネフェリをミリセントがなだめてからまた吹雪の中を進む。吹雪がオレを串刺しにしようとして、ビュービューとケツの穴を責め立てる。「あー、いきなりバックはムリっす!」と叫ぶオレを無視して冷気という凶器が突き刺さる。「ぐぉぉーっ!」冷たく沁みまくって感じている余裕もない。弓なりにのけぞった胸ががっしりとネフェリに捉まえられてそのまま長時間動かない。その体勢のまま身動きできず汗がじわっと凍ってくる。

マネージャーに「毎晩弄って敏感にしてるから、こういう時に沁みちゃうんですよ!」とツッコまれても声も出ない。オレの締まったケツ筋に冷たさが暖められて、痛みが遠のいて快感に変わる頃を見計らってデカマラがゆっくりとピストン運動を始める。オレは膣壁の快感にのけぞってひたすら吠えるだけの淫乱犬になる寸前に、ネフェリにズボンの中に雪を詰められてデカマラが緊急冷却。さっきまでのムラムラも瞬時に消える。

ネフェリ「こんな時でも盛るとはな!もはや感心するよ!」

急に下半身を冷やされて「あっあっあっあっ」とそれに喘ぎ声も連呼する。欲情が消えてからも下半身の冷たさに上半身をくねらせて狂っていく。15分ほどそのまま歩いてると目印にしていた白い光が途絶えた。背中からマネージャーの大声がかかる。

マネージャー「どうしました!?なぜ止まるんですか!?」

今日はすっげー寒気が強い。呼吸を整える間もなく冷気が口の中を犯してきておしゃぶり。「今日もエロいぜオマエ!」冷気に乳首を摘まれながらフェラで欲情して、凍えるたびにデカ冷気が肺の中でさらにデカくなる。

ネフェリ「目印が消えた!引き返すぞ!」

先頭のネフェリが引き返そうとすると、最後尾のミリセントが遠くに何かを見つける。
その間もオレはまたのけぞって喘ぎ続ける。ずっと冷気に乳首も揉まれっぱなしで狂いまくり。両足の筋肉がブルブルと震えてケツがキュウキュウ締まる。

ミリセント「遠くに光が見える!あれを目指そう!」

ネフェリ「私からは見えないぞ!どこにあるんだ!?」

ミリセント「私のいる場所からだと少し見えるんだ!岩の影に隠れてる!」

ネフェリ「ならば案内を頼む!お前が先頭を行け!」

今度は遠くに見えたっていう明かりを目指して歩いて、また明かりの点々を発見。そこから15分間歩いたけどまだ吹雪は晴れない。オレはまだ冷気をおしゃぶり。「乗れ!」というネフェリの命令ですぐにネフェリの背中におぶさる。またのけぞって上を向いた冷え冷えの口から、意識朦朧の中で自分のよだれを凍らせながら悲鳴をあげる。「あーっ!あーっ!」寒さに乳首をつねられながら下からのガン凍りで上半身を踊らせて狂いまくる。

「どうだ!?ふざけても良いことは無いだろ!」ネフェリの顔はSの口調とは裏腹にヤベーって感じで焦りが見える。「あーっ、もう、ダメっす!」そのまま10分歩いて、ようやく吹雪が弱まり始める。ネフェリの背中にぶっ倒れているオレの足を、ネフェリは広げて背負い直し、その後ろからマネージャーがネフェリの手を掴んでついてくる。デスク仕事ばかりで体が鈍ってるマネージャーも鎧の重さと寒さに悶え死にしそうになっていると、吹雪から出る前にオレの膀胱を抑える筋肉が寒さで限界を迎えて、ハアハア息切らしてるネフェリの背中に、黄金の流れ星を流していく。

マネージャーは寒さと鎧の重さに、オレは感覚を失った下半身と全身の冷たさに、ネフェリは背中でガッチリ凍った拓也の小便に体力を奪われて、元気なミリセントも列の先頭で風避け役と案内役を同時にやってるから限界が近付いてる。やばいこのままだと死ぬぜ!って時に、遠くから狼の声がする。

ネフェリ「狼か…こんな時に…」

マネージャー「もう休みましょう…眠いです…」

ミリセント「もうすぐで吹雪を抜ける!眠ってはだめだ!」

拓也「チョーネム…ジム行きたい…」

ネフェリ「なんなんだ…そのジムっていうのは…」

ぐらついているネフェリを引っ張るようにして、ミリセントはそのまま進み続けて、マネージャーが過労でぶっ倒れたと同時に、吹雪は晴れた。

ネフェリ「フフ…ついてないな…」

ミリセント「ネフェリ、二人を頼む。私が戦う」

でも吹雪が晴れた先に待っていたのは、三頭の狼と、それにまたがる尼僧系女戦士の三人だった。
ネフェリはオレを背負ったまま片腕で斧を構えるけど、足元がおぼつかない。オレは寒さでマジ頭おかしくなり、頭の中で冷気のヤツと激エロなピロートークを展開している。マネージャーは大の字に倒れてハアハア言ってるだけで、戦えるのはミリセントだけだったけど、その髪もバリバリに凍っている。

しろがね人「…マレニア様…?」

そして女戦士のリーダー格っぽい奴がそう言うと、緊張の糸が切れて、ミリセントもうつ伏せにぶっ倒れた。

168名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/16(月) 04:41:30 ID:aUmnn46k


4Pで遭難しかけた後の恍惚解凍マシーン拓也   投稿者:ビルダー拓也


ネフェリ「拓也、また死ぬところだったな」

ネフェリは筋肉フェチなんで、しろがねのオンナが拓也の脚を掴み、お湯をかけ始めるところを眺めている。「あぁ、あ〜!いいっす!」後ろからも別のしろがねのオンナに腕を揉まれて「もう少し遅かったら危なかった」って、しばらく全身の筋肉を愛撫される。

典礼街オルディナっていうところに死にそうになりながら到着したオレ達を、しろがね人達は快く迎え入れてくれたぜ。なんでもここもマレニアと縁がある場所らしく、全身氷まみれのオレ達を担ぎ込むやいなやすぐに火を起こしてくれて、冷やし拓也うどん状態だったオレも九死に一生を得る。マジ危なかったぜ!ここも寒いといえば寒いけど、吹雪も強風も無いし、視界もクリアでデカい風の音も無いから天国みたいなものに思える。

筋肉を揉みほぐしたあとに、銀色のスライムでできた浴槽に入れられると、温水に喘ぎ声をあげる拓也の全身に温もりを取り戻し、凍傷になりかけた手足を癒してくれる。くそー、こんなことなら亀首漬けとかの補えるヤツも持ってくるんだったぜ!別のところで歓待されてるマネージャーも、普段から拓也に精神的に(ウリの仕事のマネジメントとエルデンリング修復のマネジメントで)徹底的にいじめられているので、こんな時はここぞとばかりに自分を徹底的に自分を甘えさせてるんだろうな。

ミリセント「今回は特別に計らってもらえたのだから、あまり遊ばないでくれ」

なんて遠くからキツめに忠告されるけど、でもオレはそんなことはおかまいなしだ。ミリセントとネフェリもリフレッシュしたんだからオレだってするぜ!暖かい浴槽に腕と足首をかけて、王者のように寛ぎながら手首をクイっと動かすと、狼に乗ったしろがね人が赤い干し肉を提供してくれる。マジ気持ちいい!ギデオンはこんなに優しい奴らを迫害してないで、そっとしておけばいいのにな。

マネージャー「はぁー、すっきりしました。おかげさまで生き返りました。本当にありがとうございます」

最高のもてなしの中で王になっていると、ツヤツヤのマネージャーがいつもの格好でこっちに来る。「あら、まだ寛いでるんですか?すぐに出ろとは言いませんが、迎えてくれたからって甘え過ぎてもいけないですよ」って、こんな時でもマネージャーはキッチリしてる。でも肩肘張ってるのはオレの性に合わないんだよね。

マネージャー「まぁ良いです。しろがねの方々によると、この典礼街オルディナを抜けた先にあるのが、エブレフェールの聖樹らしいです。いよいよですね」

ミリセント「そうか…いよいよエブレフェールか…」

ネフェリ「やはり、不安は取れないか」

ミリセント「ああ…むしろ、前よりも不安が大きくなったほどだ。聖樹についてしまえば、私はどうなってしまうのか…そればかりを考えている」

マネージャー「仕方がありませんよ。探求によって新たな律を生み出す可能性、腐敗が酷くなる可能性、その腐敗が収まる可能性に囲まれて、これからそれらに答えが出るかもしれないとなったら、誰だって不安になります」

マネージャー「ですが、この街の方々も、あなたが腐敗の女神として咲いてしまうか否かを気にして、あなたを招き入れたわけではありません」

マネージャー「今後あなたがどうなろうとも、あなたには必ず味方になってくれる人がいるはずです。そのことを忘れないでくださいね」

ミリセント「…ああ、覚えておくよ」

ちょっと空気がしんみりしたから、景気付けに「うーっす!」ってオレは勢いよく浴槽から飛び出して、全回復したガタイを惜しげもなく曝け出す。ネフェリがはーってため息をつくと、寒暖差の激しさにオレの心臓が淫らに悶えたんで、拓也は耐えられずガタイを痙攣硬直させて地面に倒れ込む。ミリセントが這いつくばったオレの両手を掴んで、ずるずると引きずっていく。

しろがね人「…普段から彼はこうなのですか?…」

ミリセント「なんでもない。気にしないであげてくれ」

一級品の美術品を鑑賞するように、グッタリした激エロボディーを鑑賞する現地のお嬢様方。これだぜ!得意げなオレの極上ビルダーガタイ。まったくさー、みんな人をもてなして楽しんでるんじゃねーよ!拓也のビルダー系肉体とネフェリの色黒イケメンとミリセントの性格がコラージュできれば完璧なんだよな!今のうちに拝んでおくと目の保養になるぜ!オレがゲイだと知ったらさぞかしガッカリするだろうな。

典礼街オルディナを心ゆくまで楽しんだ俺たちは、旅支度を整えると、マネージャーが出発する旨をしろがね人の一人に伝える。そしたらいきなり王都で見たような三人くらいの黒ずくめな女盗賊が現れて、オレたちも一瞬身構える。でもそいつらが、狐が岩山を跳ね回ってるみたいなスピード感で建物を登って、灯台?みたいなのを弄ると、奥の建物の白い壁が消えて、通れるようになった。

マネージャー「本当にお世話になりました。ありがとうございました」

ネフェリ「私からも礼を言う。ありがとう」

狼と一緒に見送りに来てくれるしろがねの皆さんに、順々に礼を言って転送門に集まっていく。オレも「ここマジで良いところでした!いつかまた来たいっす!」って手を振ると、困ったような笑顔で手を振られる。お淑やかなお嬢さん方に、テンション↑な激エロのモロホストは刺激が強すぎるよな。オレが転送門でミリセントを待っていると、遠くからしろがね人に礼を言いながら歩いてくるミリセントが見えた。
そして転送門に全員が集まって、エブレフェールへ向けて出発って時に、しろがね人の一人が階段に座って、こっちに背中を向けたまま

しろがね人「いってらっしゃい、ミリセント様。あなたの目覚めが、有意なものでありますように」

と言った。ミリセントは少し間を開けたあとに「ああ、私もそう願うよ」と言って、転送門に触れる。
それと同時にオレたちの転送も始まって、オレは典礼街オルディナをあとにした。

169名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/16(月) 04:54:38 ID:aUmnn46k



典礼街とエブレフェールで2連休    投稿者:ビルダー拓也


典礼街で休んだあとにエブレフェールにワープすると、いきなりとんでもない高さの木の枝に飛ばされてマジ狂い!落ちないように咄嗟に足元に伏せてしがみつく。エブレフェールの聖樹って文字通りの木かよ!しがみつく時にパリって剥がれていったキノコが、下に広がる霧に吸い込まれて音も立てずに消えていく。

拓也「マジかよぉ!転送する場所考えろって!」

マネージャー「なっ、何この高さ!?待ってください!無理ですって!」

マネージャーもオレにならって足元にしがみつく。さすがのネフェリもその場にしゃがみ込んでキョロキョロ見渡してる。
「待て!慌てて動くな…落ちれば助からんぞ」だって。そんなの見たら分かるぜ!

ネフェリ「ミリセント、これはどういうことだ?しろがね人の罠か…?」

ミリセント「分からない…転送門が壊れたのかもしれない…」

伏せた木の枝から、オレは歯を食いしばりながら顔を上げてあたりを見渡す。ここはスカイツリーレベルのチョー巨大な木の上みたいで、遠くに見える枝には例のマシュマロくんの集団が笛を吹いてるし、下の枝にはコモドドラゴンよりデカい蟻が何匹も歩いててマジグロい!でも木の根本あたりにはうっすら建物の密集した感じのやつも見えて、人が住んでそうな気配がある。でもここに来る為のルートがこの木の枝って、人を来させる気がねーよな!ウーバーイーツのにいちゃんが自転車ごと落っこちていく姿を想像して、オレの全身に鳥肌が立つ。

ミリセント「待て、あそこにいる彼らは王都にもいた。助けてくれるかもしれない」

ネフェリ「あの白くて丸っこい者か?助けてくれるとは、どういうことだ?」

ミリセント「彼らも、私をマレニアと思っているようなんだ。王都を進み歩いた時、彼らの同類に命を救われたことがある」

あー、アイツらのことか。懐かしいぜ。ミリセントが声を上げて手を振ると、遠くのマシュマロ軍団もこっちに気付いてすぐにお祈りのポーズに入ったり、感激しすぎて笛を落としたりしてて忙しい。雪は無いけど、高すぎる木の上はまだ冷え込みが厳しいし、高さにやられて手足が痺れてきてるから早く助けてくれって心で念じていたら、デカい蟻に乗ったマシュマロがやってきて、アリのデカ顎でガタイを挟んで運んでくれる。ネフェリとミリセント、マネージャーもキャッチされた。おー、こりゃあ楽だぜっ!

ネフェリ「人喰い蟻に運ばれるとは、妙なものだな」

拓也「え?人食べるんすかコイツ!?」

ネフェリ「食べるぞ。ただこの蟻共は、白い者達に飼われているようだ。何者なんだ?」

マネージャー「この白い子たちは、おそらくは信託の使者でしょうね。ギデオンの集めた本によると、なんでも新しい神や時代の到来に応じて、何処からともなくやってきて信託をもたらす存在らしいです。だから彼らはミリセントさんに祈りを捧げるんですね」

ミリセント「…つまり、彼らにとって、私は新しい時代をもたらす者…ということなのか?」

マネージャー「そうかもしれませんね。あなたが新しい律を生み出すという私の予想は、当たるかもしれません。そうなった場合、あなたが王になるのか、それとも神になるのかは分かりませんが、少なくともあなたが、私達を元の世界へ帰すことになるでしょう」

マネージャー「凄まじい大役です。正直に言いますと、これらの事に関しては引け目を感じます。律を見つける探求者が、あなたではなく金仮面卿であってほしいと、考えてしまうんです」

マネージャー「身勝手な話ですよね」

蟻に運ばれながらシリアスな話をしていると、これから食われるんじゃないかって気持ちになってくる。でも着いた先はチョーデカな大樹をグルっと囲んでる建物だった。しっかりした足場に降ろされて心の余裕が大きくなると、スゲーいい眺めに心が踊り始めて、チンポの血流も良くなって喜びはじめる。建物のひとつひとつがオシャレなアンティークみたいな形してて、シティーボーイなオレにもピッタリだぜ。

マネージャー「ここから先は歩き、ということでしょうか?」

オレたちを置いた蟻達は、元いた木の枝に去っていく。
マシュマロも礼をしてから、その蟻の後ろをついていった。

ミリセント「そのようだな。では、進もうか」

ミリセントを先頭にして、木で出来てるのか石で出来てるのか、それすら分からないオシャレすぎる建物を歩いていく。花とかツタとかまで建物に絡めてオシャレポイントを稼ぐのはいいけどさ、手すりはつけてくれないと怖くて歩きにくいんだよな。一列に並んで歩いているオレ達は、ネフェリの手にマネージャーの手が、ミリセントの手にオレの手が握られてて、拓也はまるでイケメン警察官に補導されてる一般Mウケビルダーだ。デスクワークが専門のマネージャーは腹が出ていない程度の、健康なタイプの細身な若干モチモチ体型だけどね(笑)

170名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/16(月) 06:18:14 ID:aUmnn46k

ミリセントと一緒に歩いたり階段を降りたりしてると、当然だけど途中で混種って奴らに頭を下げられるし、それだけなら分かるけどゾンビにまでお祈りされてビビったぜ!死んでる奴らからも信仰されてるって相当キてるよな。マレニアとミケラの二人で、どれだけの数の心チンポを相手にしてんだよ?でもそれだけ心のマンコが広くて、なんで戦争なんかやっちゃったんだろう。殺し合いより揉み合い犯しあいの方が気持ちいいのにね。

さらに進んで、梯子登ったり降りたりして、王都や赤獅子城で見た赤毛の獣人にも剣構えられて敬礼なんかされちゃって、ここまでPIV扱いだとマジ調子狂うぜ。いつもは斬り合い刺し合い犯し合いの連続だから、典礼街からここまで平和だと逆に不意打ちされたらって考えちゃうんだよな。オレもだいぶエルデの地に染まってきてるよな。なんてひとり考えてると、ミリセントが石像の前から動かなくなる。

マネージャー「どうしました?」

涙を流して見上げてるミリセントの視線の先には、片腕が無いオンナと、髪の長い子供が抱き合ってる石像があった。オンナの方の顔はなんとなくミリセントっぽい感じがして、オレもああ、そういうことかって静かに納得。ネフェリも察して石像を見上げる。

ネフェリ「…何か、思い出したのか?」

ミリセント「…思い出したとは、違う…感じるんだ…」

ミリセント「哀しみと、愛おしさ。この像に描かれた愛…痛みさえ覚えるほどのそれを…」

石像の片腕オンナは、泣いてる子供を抱きしめるお母さんのようにも見えるけど、泣きついている子供の表情には、何かにスゲームカついてるとか、決意を固めるような真剣な目つきがある。オンナの方がマレニアだったら、子供の方はミケラってことなのかな?

ミリセント「この二人にとっては、この世で互いだけが、支え合える者だったのだろうか…」

マネージャー「…辛くなりましたか…?」

ミリセント「少しだけな…それでも、この像を見られてよかった」

ミリセント「かつてのマレニアにも、人らしい心が正しく溶け合っていた。それを知ることができたのだから」

涙を拭いてミリセントがオレ達に振り返ると、少し慌てたような表情をする。それを見てオレ達も振り返ると、ミリセントを後ろから見ていたらしい混種やら赤髪の獅子やらが泣きまくり祈りまくり、声を殺して吠えまくりだ。そりゃ帰ってきた神様の分身に、神様のそれそのものの心があったって分かったら、どんな宗教の信者だってこうなるぜ。コイツらただの動物かと思ってたけど、どうもこういう人種っぽいな。異文化交流で見識が広がるよね。

ミリセント「あ、ああ、すまない…驚かせてしまったな。君たちのことも、覚えていたら良かったんだが…細かい記憶はあまり継いでいないんだ…」

ミリセント「だから、そう泣かれても…なんて言ってあげたらいいのか、分からないよ…」

居た堪れなくなったミリセントはオレ達をつれてそそくさと退散。ネフェリとマネージャーも微笑ましいのか気まずいのかで微妙な顔。アイツらの仲間と王都や赤獅子城で戦ったことがあったけど、ああいう反応を見ると嫌でも「あー、向こうから仕掛けてきたとはいっても、オレたちって人を殺したんだな」って実感が湧いてくる。兵士はほとんど干からびたゾンビだし、騎士は顔が見えないから、こういう人の面影がハッキリ出てる奴の方が人間に見えてキツいぜ。こう考えてくると、エンシャにもやり過ぎたなって反省が出てくる。エルデの地に染まりすぎてて、元の世界に帰った後のことを考えると少し怖くなるよな。エルデに飼い慣らされたオレって新宿でやっていけるのかな?

さらに進んでいくとまた新しい住人とすれ違っていく。動く青い人型のクリスタルは、ただ静かにその光をたたえているし、二本の橋を護っていたのは激デカガタイの魔法使いの二人組。ミリセントがいなかったら、この落ちたら即死間違い無しの超高度の橋の上でコイツらと戦ってたんだなって思うと、やっぱり殺し合いって良くないぜって改めて思うぜ。

171名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/16(月) 06:32:03 ID:aUmnn46k

橋を渡り切るとやたら広い場所に出て、その真ん中に馬に乗った騎士がいる。
ミリセントはそいつと顔見知りみたいだったけど、武器を構えたから良くない方の知り合いだったみたいだ。

ネフェリ「…敵か」

ミリセント「前に一度戦った。油断ならない相手だぞ」

マネージャー「こんなところに敵が…まさかギデオンの刺客!?」

拓也「マジかよぉ!チョーしつこいよな!」

ミリセント「彼の手下かどうかは分からない。しかし、カーリアの城で戦った者が、エブレフェールにも現れたなら…やはりそうなのか?」

パカパカ音を立てながら、騎士を乗せた馬がこっちに近づいてきて、オレの心臓も高鳴っていく。ネフェリも体勢を低くして、草むらから獲物を狙うライオンみたいにいつでも飛び出せるポーズに入ってる。でも騎士が馬を止めて薙刀を立てると、ミリセントはネフェリを手で止めた。

聖樹の騎士、ローレッタ「お待ちしておりました、ミリセント様。マレニア様は聖樹の根にて休まれています」

ゴツい鎧からオンナの声が聞こえて、期待もしてなかったのに何故か落胆するオレ。でも戦うことにはならなそうで安心したぜ。騎士は薙刀を持ってない方の手で、広場の出口を示す。「君は何者なんだ?」っていうミリセントからの質問にも「私はしろがね人を護る者です」と言って、正体は明かしてくれない。ほんとにオンナって秘密が好きだよな。仕方ないからオレ達は騎士を通り過ぎて広場を歩いていく。

マネージャー「マレニア…本当にここに居るんですね…」

ネフェリ「おそらく、まともな身では無いだろうがな」

ネフェリ「ケイリッド全土を腐らせるほどの腐敗を解き放ち、清き心も、全てミリセントに移ったのだ」

ネフェリ「もはや言葉どころか、姿形すら失っているかもしれん」

ってネフェリが言ったところでミリセントがまたストップ。今度は別の石像を指差して「マネージャー、来てくれないか?これは…」って呼ぶから、全員でミリセントの方に集合。指の先に見える石像は、三人分の像がひとつに纏められてる感じになっていて、片腕が無い女の子を小さい少年が庇ってて、その二人をお母さんっぽい像がさらに庇って羽織をかけてる形だ。手前の子供二人はミケラとマレニアで決まりだけど、二人に羽織をかけてる女は誰だよ?って考えたところで、拓也の頭にお母さんってワードが引っかかる。

拓也「この子供に布被せてる方、お母さんじゃないっすかね?」

ミリセント「え…?」

マネージャー「お母さんって、まさか女王マリカの像ってことですか?」

ネフェリ「どうなんだ?」

ローレッタ「その通りでございます。この像は、マリカ様の愛を心に刻むためのもの。ミケラ様が聖樹街をお造りになった日に、広場に置かれたものです」

適当に言ったことがまさかの大当たりで、思わず得意げに乳首を立たせながら舌をチロチロ出し入れする拓也。オレの推理力も鍛えられてるな、乳首分析するまでもなかったなって気分に↑が入ってるところを全員に無視されて、ミリセントが像に向かって微笑む。

ミリセント「よかった…ミケラも、マレニアも、マリカから愛されていたんだな…」

マネージャー「マリカにも母親らしい一面があったんですね。今までの探索で知り得た情報の上では、もっと厳格で恐ろしげな人物だと考えていましたが、どうやら彼女に対する認識を改めなければならないようです」

ネフェリ「ゴッドウィンが死んだことに狂い、エルデンリングを砕いたほどだ。血縁の者には情が深いのだろう」

拓也「でも、それじゃあ火山館でハゲが言ってたコトと違うんじゃないすか?子供に甘いお母さんが、子供同士で殺し合えなんて言うんすかね?」

ミリセント「それはそうかもしれないが、私はこの像にあることを信じたいな…」

マネージャー「微妙なところですね。私の世界にもかつては、仲間への情に厚くて子供や親との絆も深かったとされる、スパルタ人という人々がいました。ですが彼らも病弱な赤ちゃんを殺したり、訓練について来られない身内を見捨てたりしていたらしいですからね」

マネージャー「厳しい掟というのが、生きるうえでの前提として存在し、それが社会のシステムに深く組み込まれていた場合は、個人の情愛の深さが誰かに対して行える事もほとんど無いはずです。その個人が例え女王であっても、民へ示しをつける必要がありますから」

マネージャーの分析にミリセントもちょっとションボリして、オレは騎士に「マジなところ、どうなんすかね?」って聞いてみるけどノーコメントを通される。そりゃお前らかすればミケラもマレニアもイエスキリストみたいなもんだし、そしたらマリカなんてヤハウェレベルに偉い奴ってことになるから疑問に思っちゃいけないんだろうけどさぁ、こっちは世界治してやるんだから教えてくれてもいいじゃん!なんて不貞腐れながら、とりあえず先に進むことにしたマネージャーについていく。

結局マリカが子供思いの良いお母さんなのか、それとも弱肉強食系黄金律パキギメ女なのか分からなくて、拓也の中で保留ってことで結論を先延ばしにされる。ミリセントは最後まで像を見上げてたけど、マネージャーに呼ばれたらハッと気付いて、慌てて列の先頭に立った。


ミリセントはそのまま進んでいって、オレたちも続いて長い梯子を降りたり、また階段を降りたりを続ける。ミリセントはどう思ってるんだろう。多分マレニアと会ってやりたいコトとか話したいコトとか、そんなのは全然決めてないんだろうけど、それでも引き返したりしないんだからスゲーよな。確かなことが何もないから出たとこ勝負をするしかないのは分かってるけどさ。

木造のエレベーターに乗って更に下に降りてから、エレベーターの部屋から出ると、視界いっぱいに神秘の光景が広がる。左側に見える聖樹は天高くそびえて、枝の先が雲に隠れて見えなくなってるし、左側には聖樹を囲むようにして、格式高いオシャレな建物がズラリと並ぶ。空に広がる雲間からは黄金の光がところどころ差し込んできて、下に広がる広い海を水平線まで照らし続ける。

マネージャー「おお…」

マネージャーが息を飲むように小さなうめきを上げる。結局なんのプランも立てられないまま、結果がどうなるかも分からない旅を続けている中で、こんな景色に出会うと拓也も神聖な気分になって、最初からここに来るのが運命だったみたいな気もしてくる。マネージャーとネフェリも、きっと同じ気持ちに違いないぜ。

ふとミリセントのことが気になって、隣に立って表情を見てみる。
でも諦めてるのか、安心したのか、満たされてるのかも分かんねー顔だった。

ミリセント「?…どうしたんだ?拓也?」

拓也「え?な、なん、なんでもないっす」

ミリセント「フッ…本当に変な人だな、君は」

ミリセント「さぁ,進もうか。この旅の答えも、今や目の前だ」

黄金色の木の葉が舞い降りる石橋の上を、ミリセントは歩き出して、橋の隅にいた腐女子系騎士に伝言を頼む。

ミリセント「皆に伝えに行ってほしい。マレニアの分け身が帰還したと」

ミリセントの言葉を聞いた騎士は、ボロボロの身体をフラつかせながら、街のある方へ伝えに走って行った。

172名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/16(月) 18:41:54 ID:aUmnn46k

橋を渡った先には小さな教会みたいな場所があって、そこに入るといくつか椅子が並べられてて、祭壇みたいな台の前には祝福が光ってるんで、ミリセントはそれを灯した。

マネージャー「都市に入った者は、すぐにここで何らかの洗礼を浴びていたようですね。エブレフェールに入ってきた者に、ミケラの庇護下に入ったことを教えるためでしょうか」

ネフェリ「あるいは、都を出る兵たちに、加護を与えるためのものか」

祝福が使えるようになったことを確認すると、オレ達は教会から出て街に入る。そしたら聖樹に沿って作られた一本道の両脇に、聖樹を護ってたらしい兵士達が整列してて、奥から今まで見た腐女子系騎士の中で、一番状態が良い高身長片目腐敗系イケメン女騎士が兜を脇に抱えて歩いてくる。女騎士はミリセントの前で跪いて頭を垂れてくるから、ミリセントは「大丈夫だ、立ってくれ」って言うと、女騎士はオレ達を案内するみたいに格式立った仕草で先導をする。腐敗に全身犯されまくりで声も出なくなってるみたいだけど、キラキラの瞳に迷いは見えない。

兵士の列の間を歩いていくと、色んな奴らと目があって、コイツらがどんな思いでミリセントを待っていたのかも想像がついてくる。顔の半分が溶けてる奴、片目の周りが骨まで見えてる奴、腕が無い奴、脚が無い奴ばかりの全員はだしのゲン状態に堕ちてるけど、それでも数えられない年月をひたすら待ち続けて、決して絶対に諦めなかった末での今なんだなって考えたら、拓也も緊張して右手と右足が同時に出る。

女騎士を先頭にして、兵士の列を抜けてまた視界が開けると、今度は王都でオレに掘り倒された樹木くんの仲間が出てきて、デカハンマーを縦に構えながら道を譲ってくる。コイツは黄金樹から出てくる化身らしいけど、コイツがここにいるってことは聖樹も黄金樹の一種なのかな?大樹を通り過ぎたあとは、また人間クリスタルが3人くらい、ただ静かにその光をたたえているし、よくよく考えたら聖樹って人間じゃない奴ばっかりだよな。

拓也「この聖樹ってところ、なんか人間じゃない奴多いっすよね?ここが故郷だったりするんすかね?」

マネージャー「聖樹のミケラは、混種や亜人や忌み人たちなどの、黄金律から見放された者を多く救った神人でもありますからね。ここにいる彼らは、みなミケラに救われてここに居るか、もしくは頼って身を寄せているのでしょう」

ネフェリ「弱きを助けし神格か。そのような者が、なぜ破砕戦争などを…」

マネージャー「ミケラの場合は、ラダゴンと黄金律そのものへの不信からでしょうね。ギデオンの資料によると、ラダゴンの力や、黄金律でさえも、マレニアの腐敗の宿痾に対しては全くの無力だったらしいですから」

ネフェリ「黄金律をもってしても、宿痾たる腐敗は破れないのか…!?」

ミリセント「そうか…通りで、あのラダーンでさえも退けられなかったわけか…」

マネージャー「それに黄金律に祝福されたかつての民は、混種や亜人、忌み人やしろがね人を迫害し、見捨てました。その黄金律に見捨てられた彼らの一部がこの聖樹に集まっているのですから、腐敗の件も含めてミケラが黄金律をどう思っていたのかも、大体察しがつきます」

マネージャー「ミケラはもしかしたら、黄金律を手に入れて世界を支配するために、破砕戦争に参じたわけではないのかもしれません。本当は黄金律を手に入れてから腐敗と共に世界から分断し、黄金律にも、腐敗にも虐げられる者のいない、いわゆる彼なりの平和な世界を作りたかったのかもしれませんね」

173名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/16(月) 18:51:13 ID:aUmnn46k

女騎士というガイドに導かれながら、異国の地を歩いて考察を広げていくマネージャーは、まるで世界不思議発見だ。でもエルデの歴史ミステリーは問題が多すぎて2時間スペシャルでも足りないぜ。マネージャーが考察を広げる中オレが妄想を広げてると、さっきまで綺麗だった景色が一変。隙間から陽の光が入ってくるバカデカい大穴に到達する。眼下にはドロドロに種マンにされまくった時の拓也のマンコみてーに腐れまくった腐敗の沼と、それに溶かされてグズグズになってる木の根が見えて、しかもその腐敗の沼すらも腐って底が抜けちゃってるから、この高い場所からでも最下層っぽい場所まで丸見えになっちゃってる。聖樹の外見は立派だったけど、中身がこれならそりゃあ兵士も腐っちゃうよなー。

マネージャー「これは…!?」

拓也「これって…中から溶けてるってことっすよね?」

ネフェリ「溶けた木の根が、滝となって流れ落ちるほどとはな…ここも遠からず、ケイリッドのように腐敗に沈むだろう」

ミリセント「…マレニアがこれを……これは彼女が、本当に望んだことなのか?」

マネージャー「わかりません。もしかしたら本当に、ネフェリさんの言った通りの有り様になっているのかもしれませんね」

マネージャー「もしそうだったなら、マレニアの状態が分かり次第、ネフェリさんがすぐにあなたを連れて円卓に逃げ込みます。その時が来ても、抵抗したりしないでくださいね」

ミリセント「…ああ、分かってる」

踏み締めるとグニュっとした弾力を返してくる木の根を伝いながら、女騎士に連れられて腐った大穴を降りていく。腐敗の沼の周りには桜色の花が咲きまくりで、一見するだけだとチョー綺麗だけど、桜色の花畑の真ん中に立ってるエビかムシかも分からない奴らが妙にシュールだ。そのエビ虫人間は、女騎士が槍を高く上げるとオレ達の方に寄ってきて、オレ達を
担いで腐敗の沼を渡っていく。ありがたいけど細かい足が顔にあたってかゆいなりね。

でも腐敗の沼を渡り切った時に、女騎士がまた槍を掲げるとエビ虫人間達が止まって、オレ達を中心に円陣を組んで外側に槍を向ける。「なんすかこれ?なんか始まったんですけど」って拓也に、ネフェリはハッとした。

ネフェリ「これは防御の陣だ!敵が来るぞ!」

「敵!?」と叫んだマネージャーをミリセントは伏せさせて、素早く剣を構える。オレもマネージャーにならって頭を抱えてうずくまって、ネフェリも両手に斧を持ってギン目の戦闘モードに入った。こっちにはエビ虫人間が四人もいるし腐女子騎士も一人ついてて、しかもネフェリとミリセントがいるんだから楽勝だぜ!

でも遠くから凄い勢いでぴょんぴょん跳んでくる四人の人影を見て、オレの勝利の確信も、強烈な違和感とともに腐敗混じりの風に吹き飛ばされていく。「あの服装って…」っていうオレの呟きも、急速に高まる緊張感に無視される。そして四人がオレ達を囲むように立って、ネフェリの言葉にミリセントが応えた時、オレの確信はただの妄想だったことを思い知らされた。

ネフェリ「この者らは何者だ?なにか、お前と…」

ミリセント「…彼女たちは、私に害意を向ける者からの使い…」


ミリセント「……私の、姉妹達だ」


とんでもない事を聞いて、ネフェリの瞳孔がカッと見開くと同時に、オレとマネージャーも伏せを忘れた犬のように顔をあげる。マネージャーはどうかは分かんないけど、ミリセントの強さを十分すぎるほど知り得ているオレとネフェリにとっては、気が遠くなるような絶望的な言葉だ。のんびりしていた空気から一気に最悪の危機的状況に追い込まれて、拓也のデカマラも生命の危機感じまくりで一瞬にして完全勃起した。

174名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/16(月) 19:06:05 ID:aUmnn46k


休み明け集団戦   投稿者:ビルダー拓也


休み明けでいきなり4人との戦闘。腐敗で溶けている聖樹の中、オレ達の数は相手方より多いけど、戦いが始まるとそこは姉妹の独壇場。手に持ったそれぞれの武器を、目にも止まらぬ早業で使いこなしてオンナたちがオレ達で戯れる。エビ虫人間の二人が目の前で粉々に斬り飛ばされたあと、刃の嵐がミリセントとネフェリと女騎士を弾き飛ばして、四姉妹が残ったオレとマネージャーを無視しながら、二人のエビ虫人間を怒涛の攻めで追い詰めつつ、隙を作って下から武器をぶっこんでよがらせる。

早々にエビ虫人間が全滅してが陣形が崩れると、四対三のプレイが始まる。ガテンだけど顔だけはガテン系には見えない色黒ロンゲイケメンのネフェリには、特別待遇で二人もついてくる。あのネフェリも、ミリセントも、女騎士も追い詰めて行ってコイツらすげー強いぜ〜!帰りたくなるけど祝福は無いし、今はみんなが戦ってるから置いて帰るわけにも行かない。命の危機に怯えてる拓也に、ネフェリから離れた姉妹の一人が野獣のように黄金の刃を振るってきて終了。

貴腐騎士「おおおお!」

と思いきや、腐った喉で吠えながら女騎士が黄金の刃を剣で弾いてから、オンナにタックルして互いに揉み合い、奈落の底に落ちていく。その瞬間にオレと目があった女騎士の瞳は潤んでいた。「託された!」そう思ったオレはなけなしの勇気を振り絞り、一度も敵に効いたことがない剣をもう一度握って立ち上がる。「無茶ですよ!」って足元で止めに入るマネージャーを無視して状況を素早く確認。ネフェリは一番強そうな槍を持ったオンナとタイマンになってて、ミリセントは2対1で延々と追い詰められてるピンチな状態。

ネフェリ「私に構うな拓也!行け!」

ネフェリが言った「行け」って言葉は、多分逃げろとかそういう意味だったんだろうけど、オレはミリセントを助けに走って行って、デカい鎌でミリセントの剣を弾いてる女に斬りかかる。でもさっきまでミリセントに斬りかかってた二人のうちの片方が、両手に曲がった剣を持ったまま割り込んできて、オレが持ってた剣を二刀流で絡めて弾き飛ばしてから、脇腹にチョー鋭い蹴りを叩き込んできてオレはゲロと共にダウン。ピクピクと痙攣しながらミリセントの方を見る。

ミリセントは鎌女と二刀流女の合計3本の刃との斬り合い中。鎌を弾くと二刀流が跳んでくるし、二刀流を弾くと鎌が服を掠める連撃に全身を撫で回されている。全身を少しづつ切られ、血は地面に滴るほどたっぷり服に染み込んでて、テカテカと血で輝く服が体に張り付いてる。いろんな角度から責められて薄皮斬られまくって、どんどん腐敗が傷口から染み出してて、ミリセントは戦いながら全身をフルフルと震わせながら、外からの攻撃と内側からの腐敗の暴走に板挟みのハードプレイ状態。

そんな極限状態に焦ったオレは、力が入らない下半身を死に物狂いで動かして、産まれたての子鹿のような足取りで転ぶように二刀流オンナに縋り付く。少しの間ミリセントが鎌持ちオンナと一対一になったけど、オレは太ももの外側に剣をブッ刺されて「ぐおおああー!」ってマジ狂いの悲鳴を上げる。後ろからはネフェリの人間洗濯機が炸裂してる音が聞こえるけど、その最中でも金属がカンカンぶつかる音が鳴ってたから、助っ人は期待できない。

拓也「うぉーっ!うーっす!」

二刀流オンナの剣の片方が太ももに刺さったまま、オレの喉元にもう一本の剣が向けられてオレは両手で掴んで耐えてるけど、マジで力が半端なく強くて、そのままジリジリ地面に押し倒されていく。

マネージャー「わああああ!」

そのオレを押し倒してくる積極的すぎる二刀流オンナの頭に、マネージャーが振り回した木の棒が直撃。
でも二刀流オンナは全く意に介していないみたいで、マネージャーの脇腹を曲がった剣でシュッと斬ると、マネージャーは「あぐっ!」って悲鳴をあげてダウン。ゴドリックからもらった鎧は紙みたいに切れてて、マネージャーが抑える腹からは血がダラダラ流れて腸が飛び出した。

拓也「うあーっ!」

その瞬間にオレの脳が強烈にスパークして脳ドラをドクっと噴射。声は裏返ってオンナみたいになり、自分でも信じられないくらいの怪力が両手に宿って二刀流オンナを突き飛ばす。そのままマネージャーに駆け寄ろうと一瞬思ったけど、マネージャーは苦悶の表情を浮かべながら、血まみれの手でミリセントを指差していた。

オレはミリセントの肩に鎌を突き立てた鎌オンナに後ろから覆い被さると、腕力に任せてヘッドロックを仕掛ける。だけど素手で建材を締めてるみたいな手応えにオレが絶望した瞬間に、オンナは岩壁に縫われてるミリセントから離れて、オレの脇腹にビルダーガタイが浮き上がるほどの肘鉄を食らわせる。グボって吐血してたまらず鎌オンナを離したオレは、そのまま腕を掴まれて地面に叩きつけられた。叩きつけられた瞬間に肩からボコって音がして、激痛と共に片手から一瞬で力が抜ける。

ミリセント「うああっ!」

オレとオンナが絡み合ってたその一瞬に、ミリセントは鎌を力づくで引き抜いて自由になった。
それからミリセントは、マネージャーに追い討ちを食らわせようとしていた二刀流オンナの後頭部に鎌を投げつけて貫通させたあと、剣を拾って戦おうとするも、拾う寸前に鎌オンナに剣を蹴り飛ばされてから、もう一発の蹴りを顔面に食らって岩壁に叩きつけられる。それでもダウンしなかったミリセントは素手の状態のまま、鎌オンナとの絡み合い殴り合いに移行。でも全身の傷と腐敗のハンデのせいで、すぐに組み伏せられて馬乗り体制でボコボコにパンチを喰らい始める。

ミリセント「ぐーっ!うぐーっ!」

パンチの雨で弱ったところに首を締め上げられて、ミリセントはギン目で口の端から泡を吹きながら脚をバタつかせる。一方拓也は太ももを剣に犯されて、肩も外れて、多分内臓も破裂してるガタイでフラフラと立ち上がると、地面に落ちてた石を拾って鎌オンナの後頭部を殴る。それとほぼ同時にネフェリのコンクリパンチより硬い裏拳が鎌女から飛んできて、拓也の顎が一撃で砕かれる。そのまま錐揉み回転でダウンしたオレの全身からは急速に力が抜けていって、消えそうな意識をギリギリで繋ぎ止めるだけで精一杯になり、指一本も動かせない。マネージャーとオレが血まみれでダウンしてる中、ミリセントのうめき声も小さくなっていく。

そして鎌オンナの背後に現れたのは、あのネフェリ・ルー!
ネフェリの左手は肘から先が無くなっていて、右手には槍オンナの生首が握られている。血まみれのネフェリはその生首を思いっきり振りかぶると、ミリセントをもう少しで締め殺すってところまでいってた鎌オンナの後頭部に、全力で生首をぶち込んで吹っ飛ばした。ミリセントを離して宙に舞った鎌オンナは、脳震盪でフラフラになりながら立ち上がると、その顔面に槍オンナの顔を叩きつけられて濃厚なキスを味わう。

キスパンチでダウンした鎌オンナにネフェリは馬乗りになると、鎌オンナの顔に向かって、槍オンナの強制キスパンチを連打。鎌オンナの顔がみるみるうちに血のキスマークで腫れ上がっていく。でも鎌オンナは急に両手を突き出して、ネフェリが振り込んだ槍オンナの両目に指を差し込み、そこから手を開いて槍オンナの頭を粉々に砕いて脳みそを撒き散らす。

脳みその煙幕に一瞬視界を遮られて、ネフェリの動きが一瞬だけ緩む。
鎌オンナはその一瞬にネフェリの顔へ両手を突き出し、ネフェリの両目に親指を突っ込んで根元まで抉り込む。
でも同時に、ネフェリの右手も鎌オンナの顔面を掴んでいた。

ネフェリ「オオオオーッ!!」

両目を潰されて全盲状態に堕ちたネフェリは、自分の顔を開いてくる両手に全体重をかけて、鎌オンナの脱出を防ぎつつ、両手の広がりも阻止。さらに右手のアイアンクローに渾身の力を込めて、バキャッという音と共に鎌オンナの頭を砕き散らした。

175名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/16(月) 20:54:20 ID:aUmnn46k

敵も含めた全員が血まみれダウンしてる中で、ネフェリは懐の聖杯瓶を手探りで見つけ出してから一気飲み。左手と右目が再生したけど、左目は聖杯水が足りなくて回復ができないらしい。ネフェリはその事には構わずにハアハア息切らしてマネージャーに駆け寄った。

ネフェリ「はぁ、はぁ…マネージャー…生肉団子と毒の苔薬、持ってきてるはずだな…どこにある…?」

血まみれのマネージャーは、どうにか希望が繋がったことに安堵の表情を浮かべつつ、汗まみれの顔のまま、鎧のポケットを指差す。ネフェリはそこから生肉団子と苔薬を取り出すと、マネージャーの口に回復セットをひとつ突っ込んでから、オレとミリセントがダウンしてるところまで走って来て、オレとミリセントにも回復セットが提供される。

マネージャー「ぷはっ!はぁ、はぁ…危なかった…死ぬかと…思った…」

傷が治ったマネージャーは花畑の中で大の字になり、ただ息を切らしている。オレもどうにか治療が間に合って全身の怪我が治ったけど、完全には治らなかったみたいでまだ太ももがチョー痛いぜ。見ると刺し傷は無くなってるけど、内出血はしてるみたいで皮膚が青くなっていた。

ネフェリ「ミリセント、大丈夫か?息はできるか?」

ミリセント「ごほっ!はぁ……辛うじてだがな…」

岩壁のそばでぶっ倒れていたミリセントも、全身の怪我がほぼ治った状態になっていて、どうにか立ち上がることができた。
オレも倒れたままのマネージャーに肩を貸して立ち上がらせる。

マネージャー「斬られるって、あんな感覚なんですね…帰りたくなってしまいました…」

拓也「はは、無理ないですよ。オレも早く帰りたいっす」

マネージャー「さっさとマレニアを見つけて、早く終わらせましょう…こんなんじゃ命がいくつあっても足りませんよ…」

ミリセント「悪意の主は…どうしても私を、腐敗の花として咲かせたいらしい…」

ミリセント「そうなるよりは…」

ネフェリ「何を独り言を言っている。刺客はすでに打ち倒した。ここに敵はもはや居ないだろう」

ミリセント「それならば、いいんだがな…」

突然の山場をギリギリで切り抜けて、全員が披露困憊の中で、危機から解放された安心感で上の口も緩む。まわりは血だらけで、襲ってきたオンナの死体もあるのに、不釣り合いなほど弛緩した空気があたりに漂う。ミリセントが叩きつけられた岩壁がドスンと倒れた音も響いて、あんなデカ岩が倒れるほどの力でミリセントをぶっ飛ばす奴を、よくも四人相手にして生き残ったなって、引いた笑いが口に浮かぶ。でもエビ虫人間と、あのイケメン女騎士がどうなったのかを考えると、その笑みもため息に変わる。

そして岩壁が倒れた所から、ぬかるんだ地面がひび割れてバコッて音を立てると、崖側の地面が引っ張られるように崩れた。

ネフェリ「なっ!?」

マネージャー「あ!」

その崩れた地面には、ミリセントが立っていた。
聖樹の底へ向かって落ちていく土や岩と一緒に、ミリセントの両足も宙に浮いて落下していく。
そんなミリセントは、何故か安心したかのように目を閉じた。


拓也「マジかよぉー!」


オレも、ネフェリも、マネージャーも、ミリセントからはほんの少しだけ遠くて、ミリセントが落ちるのは速かった。
走り出す暇も無くミリセントは視界から消えてしまい、オレは唖然として立ち尽くして、ネフェリは膝をついた。

ネフェリ「そんな…」

聖樹の下の方からは、デカいものが墜落する音が響いてくる。
それと同時に、生き物を倒した時に出てくる、あのルーンがネフェリに向かってやってくる。

ネフェリ「嘘だ…そんな馬鹿な…」

ネフェリ「どうして…」

両手を地面について泣き崩れるネフェリに、オレもマネージャーも声をかける余裕がない。
ただ目の前で起こったことをどう受け止めて良いのか分からずにいて、マネージャーもキョトン顔で何が起きたか分かっていない。
頭の中にいきなり思い出が浮かんでくる。初めて会った時は、ミリセントに股間を蹴り上げられたとか、円卓では隠し持ってたイエロの瞳をほとんど没収されたなとかが浮かんで、さらなる思い出の呼水になりながら、記憶の波に塗りつぶされていく。

レナラの魔法からオレを守ってくれたこと。ラダーンの前に立ちはだかったその背中。オレとディアロスと一緒に背中を流し合ったこと。王都で見せた鮮烈な強さ。ふとした拍子に見せる微笑み。オレが死にそうになってるわけでもないのに、ミリセントはもういないのに、ミリセントとの走馬灯が現れては消えていく。となりに立ってるマネージャーが「…ミリセントさんは…?」と呟く。すると「もし!もし!助けてーっ!」っていう、馬鹿に間の抜けた叫び声が聞こえてくる。
何かと思って崩れた崖にフラフラ近づいていくと…




蛇になっているラーヤが、太い木の根にしがみついた体勢で首を伸ばし、落ちたはずのミリセントを咥えていた。

ラーヤ「助けてください!重いです!」

ラーヤの後ろには、騒ぎを聞きつけた兵士達が群れをなしてついて来ていて、気を失ったミリセントを咥えてプルプル震えてるラーヤは、兵士たちに引き戻されていった。

176名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/16(月) 21:06:22 ID:aUmnn46k

ネフェリ「よかった…お前を死なせてしまったかと…」

ミリセント「すまなかった。まさか足場が丸ごと崩れるとは思わなかったんだ…」

ラーヤと兵士達の手で助け出されたミリセントを、ネフェリは抱きしめて肩に顔を埋めて背中を震わせている。当のミリセントは困ったような顔で、どうしていいのか分からないみたいで視線をこっちに向けてくる。そんな顔されてもオレもマジで焦ったんだよな!マネージャーなんて今頃になって泣いてるしでもうメチャクチャだし、ミリセントのせいじゃないのは分かってるけどさ、心配させるんじゃねーよ!って心の中で説教モードに入る。まわりにいる兵士達もビンビンに気が立ちまくりで、全員剣を抜いてそこら辺を歩き回って、怪しい草むらを刺したり、崖下を覗き込んだりしている。

ミリセント「ラーヤ、助けてくれたこと、感謝しているよ。でもどうして君はここに?」

ラーヤ「禁域の向こうの探索が進めば、禁域の向こうの祝福も灯るはずと思い、その灯火を、祝福に何度も出入りすることで確認していったのです」

ラーヤ「その甲斐もあり、こうして英雄様をお救いすることもできました。もし、私が罰せられるとしても、私に悔いはありません」

ミリセント「罰するなんて…そんなことは、私はしない。君は命の恩人なのだから」

ラーヤ「ああ…あなたをお救いすることができて、本当によかった…」

ミリセントは安心顔のラーヤからも後ろから抱きつかれて、いやらしさの一切無い三連結が完成。マネージャーもようやくグズるのをやめて、ぐっしょり濡れたハンカチをポケットにしまって鼻をすすった。

マネージャー「はぁ…もう本当に心臓に悪いです…襲われるし、斬られるし、ミリセントさんは死にかけるし…散々ですよ」

マネージャー「だいいち、襲ってきた彼女達はなんなんですか?遺体を調べようにも、あっという間に腐敗して消えてしまいましたし」

ミリセント「…彼女達は、私の姉妹だ。マレニアの心はほとんど継ぐこともなかったが、その力の片鱗は持っている」

ミリセント「彼女たちは、悪意の主の命を受けて、腐敗の熟した姉妹を狩り、朱き花として咲かせる使命を帯びている」

マネージャー「同じ姉妹を、狩るんですか!?」

拓也「姉妹で殺し合いかよ!チョーSどころじゃねーぜ!」

物騒な真実を聞いて、さっきまで泣いていたネフェリもミリセントから離れて、キリ目の戦闘モードで「それは本当か?」とミリセントに聞く。ラーヤにも顔を覗き込まれて、ミリセントは何かを決心したように話を始める。

ミリセント「ああ、本当だ。すでに何度か退け、襲ってくることも無くなっていた。諦めたと思っていたんだが、甘かったようだ」

ネフェリ「何故それを、もっと前に…」

ネフェリ「…いや、その話はもはや済んだことか。それで、お前は悪意の主とやらに、心当たりはあるのか?」

ミリセント「ある。その者は腐敗に生じる蕾から、朱き花を育てることを目的としている」

ミリセント「たしか、ゴーリーと名乗っていたはずだ」

拓也「は!?ウッソだろお前!」

ネフェリ「ゴーリーだと!?」

マネージャー「ゴッ!…それ、あなたのお父さんですよ!?」

全身に電流を流されたような衝撃に、拓也の認識がまたもぶっ飛ぶ。
あのゴーリーって奴、優しそうな顔してミリセントを娘とか言ってたのに蓋を開けたらこれが本性かよ!ミリセントや姉妹達を愛さずに、ただのペットとして見てるプロ級の腐敗マニアだったことを知って、初めて会った時にミリセントに金の針を仕込んだことも何かの策略に見えてくる。もしかして今になってミリセントの腐敗が悪化してるのも、あの針に細工がしてあるとかなんじゃねーの?

ミリセント「父か…たしかに、そうと言えるかもしれない…私も朧げながらに覚えているのだから」

ミリセント「腐敗の沼から、嬉しそうに私を拾い上げる、彼の姿を」

マネージャー「…信じられない…なんなんですか?…ギデオンといいゴーリーといい、この世界にまともな父親っていないの!?ラーヤさんを愛していたライカードが一番まともじゃないですか!」

義憤に駆られてマネージャーは地団駄を踏む。けどそれを言っちゃうと、お母さんを捨てて出ていったオレのお父さんにもちょっとカスってオレも怪我するんだよね。ネフェリもため息をつくけど、ミリセントは話を続ける。でも次の話もまた重くてキツかった。

ミリセント「私は…彼の悪意には屈したくなかった…」

ミリセント「彼の望むように、私ではない何かには……命を食い荒らす腐敗の花とは、なり果てたくなかった」

ミリセント「だから私は…姉妹達が目の前に現れた時に…考えたんだ…」

ミリセント「姉妹達を、もし打ち破れたのなら、金の針を抜き、この命を絶とうとな」

拓也「マジ!?それって自殺!?」

悪い父親を倒したいって話かと思いきや、いきなり自殺未遂が発覚してマジ狂い!どうしてそうなっちゃうんだよ!ミリセントは気持ちが優しすぎて、サイテーな父親に復讐したいとか悪事を止めたいとかにはならないんだろうけど、それでも自殺なんてやっちゃダメだぜ!ミリセントは悲しくないかもしれないけど、オレ達は絶対みんな悲しむからな。

マネージャー「命を絶つって…」

ネフェリ「馬鹿なことを…どうしてそうなる…! 死んだところで、お前の死に呪われる者が生まれるだけだ!ゴーリーを成敗しようとは思わなかったのか!?」

ラーヤ「も、もう、そう考えてはいませんよね…? 英雄様は、こうして生きています。あなた様が死を選ぶなんて、私は…」

ミリセント「大丈夫だラーヤ。今はもう、針を抜く気はない」

ミリセント「君に命を救われて、ネフェリとマネージャーに泣かれてしまったんだ……私の命は、もはや私だけのものではないと、今ならわかる」

ミリセント「まだ少し、私も腐敗に抗ってみるよ」

ラーヤ「よかった…もう死ぬだなんて、言わないでください…」

拓也「少し抗うじゃないっすよ!ずっと抗ってくださいよ!」

ミリセント「あ、ああ、そうだったな」

177名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/16(月) 21:26:48 ID:aUmnn46k


ミリセントと探索漬けの日々   投稿者:ビルダー拓也


死ぬ寸前まで痛めつけられたけどギリギリでオレ達は生還して、ミリセントも死なずにすんで、思いもしない黒幕も発覚したけど、今はゴーリーよりもマレニア優先ってことで探索の続きだぜ!と言ってもマネージャーもオレもヘトヘトだし、ネフェリも聖杯瓶を使い切ったから次の祝福までは独眼竜状態だぜ。まぁ兵士の護衛もついて今度こそ大丈夫だと思うけどね。

ネフェリ「…ミリセント、お前が落ちた時に、多くのルーンを得たが、あれはなんだったか分かるか?」

ミリセント「いや、心当たりはないが?」

ラーヤ「あれは樹霊のルーンです。崩れていった足場の中に、樹霊の尾が見えました。戦いの最中に、あれが目を醒さなくてよかったです」

ネフェリ「樹霊までいるのか。この聖樹は、環樹までも行っていたのだな」

喋りながら壁の横道に入って、梯子を降りて水路を進むと、水路脇に祝福が見えてそこで休憩を入れる。ネフェリの独眼竜も祝福のバワーで治って、マネージャーは「生肉団子と苔薬が切れたので、ちょっと補充しに行ってきますね。待っててください」と言って祝福の光の中に消えていった。それからちょっと間があって、ゴーリーについてミリセントが語り始める。

ミリセント「…ゴーリーについてだが、私は、復讐をしようとは思っていない」

ミリセント「彼を斬ることはできる。…だが、腐敗の拡がりを望む者は、腐敗がなければ、そもそも現れなかったはずだ」

ミリセント「そんな彼を、マレニアの分け身である私が斬るのは、勝手のように感じるんだ」

ネフェリ「勝手?」

ミリセントからの意外な言葉に、ネフェリが聞き返す。
でもオレはミリセントの言いたいことがなんとなく分かった。
お母さんに「こんな子産むんじゃなかった」って言われたことがあるからかなぁ?

ミリセント「彼もきっと、望んで腐敗に生まれたわけではないんだ」

ミリセント「ただ、そのように生まれたから…生まれたままの己だけで、生きる道を探すしかなかったんだ」

ミリセント「それを、私は責めることはできない。…ましてや私は、彼を生み出した側に立つ者なのだから…」

そこまで聞いてから、ネフェリはフンと鼻から息を吐いた。ネフェリの性格と、ネフェリが育った蛮地をどんな王が仕切ってたか考えると、ネフェリがミリセントの考えを気に入らなく思うのも無理がないよな。ネフェリは見て分かるとおりのバリバリの体育会系女子だからな。

ネフェリ「ミリセント、お前は優しい。優しくて愚かだ」

ラーヤ「愚か?そうでしょうか…」

ネフェリ「愚かさ。生み出した側の者であると言うのなら、生まれた者が道に迷う時に、導いてやるべきだろう」

ネフェリ「過ちを繰り返すならば止めてやり、過ちを認めないのならば罰する。過ちに信仰を抱き、過ちによって滅びを招こうとするのなら、いっそ殺してやるのが情というものだ。穢れた惨風は、清風に吹き飛ばされねばならない」

ネフェリ「強き者は、勇者となって弱き者を助する使命を帯びるだろう。しかし、血に濡れた卑怯者などに、生きる道など無い。ゴーリーは卑怯者であり、血も流しすぎた。殺してやるのが情けだ」

ネフェリの突き出してきた蛮地の理論は、死刑制度がある現代の倫理観に意外と近かったけど、近いってだけで決定的な違いがある。蛮地では犯罪を犯罪として認めて、罰を与えたり処刑したりしているものが、法律ではなく人の情けなんだよね。でもゴーリーの場合は、エルデの地の法律なんてものが完全に壊れてる現状だと、もう個人の感情でどうにかするしかない気もするんだよな。ここは新宿じゃないしな。どんな人にも最低限の権利はあるとかの、現代の基本的な倫理観が全然ないかもしれないし。そうなるとオレにはネフェリの意見も、ミリセントの意見も否定できなくなって、上の口も下の口も閉じて悩むだけだ。

ミリセント「…私には…そう言い切ることはできない…」

ミリセント「過ちを犯した者を、殺すことが情けと言うのなら、どうして君はゴドリックを殺さなかった?」

ミリセント「一度は刃を交えて、君はゴドリックを殺そうと決めたはずだ。でも君は考えを改め、ゴドリックを見逃した」

ミリセント「私は、その時の君を信じたい。生かすことも、また情けであることを」

ネフェリは痛いところをミリセントにソフトタッチされたらしく、「あれは…」と何かを言おうとしたところで、ため息をついてバツが悪そうに祝福を眺め始める。そしたら祝福の光が強くなって、中からマネージャーが出てきた。

マネージャー「物資の補充が終わりました。先に進みましょう」

マネージャーの一言で休憩を終わらせて、祝福から離れて水路から出ると、また木の根を伝って聖樹の外側の街を歩く。長い年月で建物が壊れちゃってるから仕方ないけど、狭間の地は建物の中の移動経路がチョーごちゃごちゃしてて、火事とか起きたら避難が間に合わなさそうなりね。というか聖樹に建物くっつけてるような場所なのに松明とかが点いてるから、この薪をオレが蹴り倒すだけで大火事が起ると思うと、首筋の毛が逆立ってくる。防災意識ぐらいしっかり持ってくれよな!

178名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/17(火) 20:48:09 ID:h0pwMgm6

木の根を伝って下に降りていって、最初の方で見たような教会に似た建物に入ったら、中には木が掘られた石板が並んでて、エビ虫人間が案の定ミリセントに祈りを捧げてくる。

マネージャー「この石板の並びは…どうやらここは墓地のようですね」

拓也「墓っすか?それがマジな話だったら、墓に城の主人を住まわせてるってことになるじゃないですか」

マネージャー「ありえる話ではあります。環樹というのは、木の根に死者を埋めることによって、樹に死者の生命を還してから、新しい生命として産み直すことを指します。つまり、命のパワーみたいなものは木の根に集まっているという信仰が、狭間の地にはあるんです」

マネージャー「それなら、最も尊い人を木の根近くに住まわせることにも、木の根に墓が近いことにも説明がつきます。あくまでこれも私の推測に過ぎないですけど」

オレは心の中のマネージャーにスーパーヒトシくんを贈呈しながら、教会奥のエレベーターに乗る。すると兵士達は全員敬礼をしてから去って行くから、オレも「うっす…」と反射的に小声を漏らす。それからミリセントがエレベーターのスイッチを踏むと、オレ達5人は聖樹の底へと降りていく。


エレベーターが止まると、木の根だらけで埃っぽい、薄暗い部屋に到着。部屋の真ん中には祝福が光っていて、部屋の横にはもうひとつ部屋があり、そこにはオレを縦に二人並べたよりもデカい、朱い花が咲いている。

ネフェリ「この花…まさか…」

ミリセント「これは、朱い腐敗の花だ」

マネージャー「えっ!?」

拓也「ヤバっ!」

ミリセント「心配はいらない。この花は小さく、すでに咲いたあとでもある。腐敗はすでに吐き尽くして、あとは静かに、そこにあり続けるだけだ」

マネージャー「…ということは、聖樹の腐敗はこの花のせい?」

ミリセント「そこまでは分からない。ただ、この花に近寄るだけなら、腐敗を患うことはないだろう」

ミリセントからの答え合わせでオレとマネージャーもひと安心。ラーヤも口を覆っていた手を離す。一瞬オレは死を覚悟したけどネフェリは両手に斧を持っていた。こんなワケわかんねー病気の塊みたいなのが相手でも戦う気なんだから、よくその闘争心の種火が消える時がねーなって思うぜ。

朱い花の部屋を一応調べてみると、マネージャーがエレベーターを発見。でも今は用は無いから、ちょっと戻って祝福を点けたあとに、そこで一度蟹休憩を挟んでから、祝福のある部屋の奥からうっすらと見えるもうひとつの通路に向かう。階段を降りてそのまま真っ直ぐ歩いてたら木の根で出来たチョー広い空間に出た。

拓也「うお…でっか…」

マネージャー「ここが聖樹の最下層…木の根で自然にできた空間とは、思えませんね」

ネフェリ「風と水が澄んでいる。腐敗で穢されたものが、ここでは浄化されているのか?」

ラーヤ「ですが、腐敗に芽吹く草花も見えます。腐敗と、そうでないものが、混ざり合っているかのようです」

木の根で出来たドーム状の空間の中を、確かめるようにゆっくり進む。足元の木の根を踏むと腐敗臭の代わりに古い草の匂いが鼻に入ってくる。遠くに見える水たまりも透明で、上で見たようなドロドロの腐敗汁はどこにも見えない。もしかしたら本当にここは浄化されてるのかもね。ミリセントは俺たちよりも少し速いペースでドームの中を歩いていく。そして水たまりに踏みいって、パシャって音がすると同時に歩くのをやめた。

拓也「お,何かあったんすか?」

ミリセント「…彼女だ…」

拓也「え?」


視線を何かに奪われたままミリセントが呟いて、オレはミリセントの目線を目で追っていく。
オレは舐めるように目線動かして木の根を鑑賞しながら、その木の根に触れる人の手に気付いて「あっ…」と声を上げる。椅子に座ったそのオンナには片腕が無くて、足元には金色の義手と兜が置いてある。髪は燃えるように朱く、表情は虚ろで何を考えているのか分からない。でもその横顔には見覚えがあったぜ。
オンナの顔は、ずっと長い間、一緒に旅をしてきた仲間の顔とソックリだった。


オンナは一言も話さないしこっちを見もしないし、ただ木の根に張った蔓の一本みたいに、木の根をゆっくり撫でていた。

179名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/17(火) 20:59:17 ID:h0pwMgm6

ネフェリ「おい、どうした?何を見て…」

俺の後ろからは、ネフェリが言葉を切って息を呑む音が聞こえる。そのあとまた水音がしてマネージャーとラーヤが小さな声を漏らす。オレ達はみんなして水溜りに足を踏み入れたまま固まっていて、遠くで座っているオンナから目が離せない。

するとオレ達が入ってきた入り口からそよ風が吹いてきて、ミリセントの髪についていた枯葉を宙に舞わせる。
舞った枯れ葉はオンナの足元の義手に乗ると、また流れていって、奥の暗い影に隠れた。

「…長い、夢を見ていた」

オンナが声を発して、オレ達はまた息を呑む。
そして、その一挙手一投足に様々な感情を覚える。
興味、期待、不安…そして悪寒付き恐怖を感じて、それでもオンナから目が離せない。

「体は貧金、血は腐れ」

「幾万の屍を積み上げ、ただ一人を待つ」

オンナは重々しくガタイを起こすと、屈んで義手を拾う。
それから義手を右肩につけて、兜を手に取って頭に被った。
そして剣を構えた時、オンナの足取りから重さが全く無くなった。


マレニア「貴公らも、知るが良い。ミケラの刃、マレニアを」

マレニア「敗れを知らぬ戦いを」


穏便なファーストコンタクトがマレニアに無視されて、気づいた時には一触即発になっていた。ただならない雰囲気を感じ取ったマネージャーはラーヤの手を引いてドームの隅に退避。ネフェリとミリセントも武器を取ったけど、その瞬間にはもうミリセントの鼻先にマレニアが現れていた。

ネフェリ「なにっ!?」

ほとんど瞬間移動に近い超スピードで現れたマレニアに、オレはおろか、ネフェリですらも全く反応できなくて、気付けばミリセントが袈裟懸けに斬られる。ミリセントもいつ斬られたのか分からずに、血を流しながらそのままヨロヨロと後退して、跪いて吐血する。

ミリセント「な…なにが…いつ斬られた…」

マネージャー「え…なに?何が起きたの?」

ネフェリ「うおおおっ!」

間合いに入られてミリセントが斬られたことで、ネフェリは反撃するしかなくて、両手の斧を振り上げて空中攻撃を仕掛ける。でもネフェリの斧がマレニアの兜に当たる瞬間、ネフェリは何故か背後からマレニアに斬られて、地面に叩きつけられていた。

拓也「ウッソだろお前…」

ドラゴンボールみたいな激ヤバのスピードで、一瞬にしてミリセントとネフェリを倒したマレニアが、拓也の胸元を鷲掴んで垂直に放り投げる。そしてオレのガタイを激長ブレードで刺し貫こうとして、ミリセントの剣に阻まれた。

拓也「あ!」

いきなり深傷を負ったミリセントは、わざとかどうかは分からないけど一気に咲きかけ状態に移行。朱色のミキサー攻撃がマレニアに炸裂する。ミリセントはそのままマレニアを勢いに任せて押していき、空中に飛んでいたオレは地面に落ちて、両乳首とチンポを同時に強打して悶絶。その間もミリセントはマレニアを押しまくるけど、攻撃自体は全部マレニアの剣に阻まれて、ガガガって音と一緒にド派手な火花を撒き散らすだけだった。

ネフェリ「おおお!」

聖杯瓶を一発キメたネフェリが立ち上がって、マレニアに向かって例の人間洗濯機を繰り出すことでミリセントに援護を入れる。マレニアはミリセントとネフェリからの怒涛の同時攻撃を剣で受けてるけど、流石に勢いが強烈だったらしく、後ろに大ジャンプして距離を取る。その間にオレはラーヤとマネージャーに合流。ネフェリには聖杯瓶が残ってるし、ミリセントは咲きかけてるお陰か傷の治りが速くなってる。

180名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/17(火) 21:11:50 ID:h0pwMgm6

ラーヤ「あれは…!」

マネージャー「ミ、ミリセントさん!?あなたの体…」

ミリセント「構わないでくれ!マレニアを相手に、加減はしていられない!」

マネージャー「ダメですよ!あなたの腐敗が咲いてしまいます!そうなれば何がおきるか…」

マレニアはこっちの会話なんて聞いてくれないから、マネージャーの言葉を無視して突きを繰り出す。その突きもほとんど瞬間移動で、どこからどこまで飛んだのかも分からない。かろうじて見えたのは、武器で防いでぶっ飛んでいくネフェリとミリセントの姿だけだった。

ネフェリ「は、速いなんてもんじゃない…見えない…」

素早く立ち上がったミリセントがネフェリを起こす。
マレニアはそんな二人を前にしても追い討ちなんてせずに、ゆっくりと歩いてくる。

マネージャー「ネフェリさん!勝てません!逃げましょう!ミリセントさんを連れて撤退してください!」

マネージャーはそんなこと言ってるけど、オレと同じで、多分逃げられないのは分かってる。背中を向けて一歩でも走り出した瞬間に、瞬きする暇もない超スピードで首を跳ねられて終了。そんな結末しか見えないからこのドームに入った時点で脱出なんて無理だぜ。

ネフェリ「フッ…ラダーンを倒す手掛かりか。ギデオンもタチの悪い冗談を言ったものだ」

ミリセント「ネフェリ、まだ戦えるか?せめてあの三人だけでも、生かして帰したい」

ネフェリ「なんであれ、戦おう。私は蛮地の勇者なのだからな」

マレニアに向かって二人はまた戦闘体勢を取るけど、こんな奴相手に勝機なんてあるのかよ!
ネフェリの斧にはもう一度風と雷が沸き起こり、ミリセントの義手から朱い蝶が飛び立ち始める。

マレニア「知り得ぬか。ミケラの刃、マレニアを」


その二人を前にしても、マレニアの歩みは余裕たっぷりって感じで遅くて、まるで誰もいない野原を一人で散歩してるみたいだ。


ネフェリ「オオオオーッ!」

獣のように吠えたネフェリがマレニアに飛びかかると同時に、ミリセントは高く跳び上がって空中からマレニアを襲う。渾身の力で振るわれる雷の斧をサイドステップでかわしたマレニアは、ネフェリの背後に回り込んで斬撃を繰り出すけど、その剣は空中のミリセントに弾かれてネフェリの頭上スレスレを通過する。

その隙にネフェリは斧に嵐を呼んで小型の竜巻を作り、マレニアをどんどんどんどん切り裂いていく。でも流石に神の血を引いてるだけはあって、マレニアの身体はネフェリの斧を叩き込まれてもかすり傷程度しか傷つかない。そこにミリセントの空中ミキサー攻撃もプラスされるけど、体勢を一瞬で立て直したマレニアはその攻撃もネフェリの嵐ごと防いで、二人を弾き飛ばす。

弾かれた二人はマレニアから離れたところに同時に着地して、マレニアにギン目を向けて再び戦闘体制に入る。そして二人が気付くと同時に、遠くで戦いを見てるしかない俺たちも気付いた。

拓也「マジかよ…」

マネージャー「そんな…こんなの…どうすればいいんですか…?」

ラーヤ「英雄様…ネフェリ様…ああ、お父様、どうか二人をお守りください…」

ネフェリとミリセントの攻撃でついた擦り傷はマレニアに無視されて、この一瞬で消えていた!
あれだけの連撃を浴びせて与えたダメージがどこにも残ってなくて、かわりに圧倒的な絶望をマレニアが残してくるから、マジ狂う気力さえも砕かれた拓也は恐怖でガクガク震えながらその場にヘナヘナとへたり込む。その時の拓也の脳内に浮かぶのは、昔セックスしたボーイくんとの妄想ごっこだった。

「拓也は戦車にひかれても死なないんだよな」

「氷の海に沈められても大丈夫だよな。」

「高圧電流にも耐えられるよな!」

負けることを知らないプロ級マレニアの奴はきっと平気で耐えてくる。そもそも耐える必要があるのかすら分からねーよ。冗談で言ったような、妄想で遊んだような事を悪夢へと変える、絶対に出会いたくなかった真のチョーSの出現に、オレは心を徹底的に心を砕かれて、逃げろの一言すら言えなくなっていく。

ネフェリ「傷が…無い…だと…!?」

ミリセント「治癒したのか…今の一瞬で…?」

マレニアの激ヤバな自己再生能力は、この場にいる全員に絶望を与えつつも、同時にひとつの疑問をズブリと植え付けてくる。自己再生がマレニアの持つ何かのせいで生まれた力なら、その自己再生が今起きてるミリセントには、何が起こってるんだよ?その疑問には初めから答えは用意されてるけど、拓也はそれには目を逸らす。

ミリセントの花が咲けば、ミリセントは第二のマレニアになって、この場にいる全員が腐敗に飲まれて即逝き。その可能性を認めると、マレニアに斬られて死ぬかミリセントと一緒に腐って死ぬかの、二つにひとつを選ばなきゃいけないシチュエーションだとわかってしまうからだ。

マネージャー「あっ…」

ネフェリとミリセントが絶望感と無力感に飲まれていると、マレニアのヤツがふわりと跳び上がる。
それから空中で剣を構えると、あのミキサー攻撃がやってくる。

181名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/17(火) 23:06:44 ID:h0pwMgm6

マレニアの剣がブワっと動きだす瞬間に、ネフェリとミリセントはギリギリで武器を構えるのが間に合った。
でも空中からミキサー攻撃をブチかまして来るのは、デミゴッドを斬り刻むのが趣味のプロ級マレニアだ。密室でヘリコプターのプロペラをフル回転させてるようなバカデカい音を立てながら、マレニアが刃の球体みたいになって超スピードで二人に飛んでくる。目に見えるだけでも剣の振りと音の数も明らかに合ってなくて、一度振った音で10発以上?20発以上?もう何回剣を振ってるのかも分かんねー勢いで振りまくっていた。

その超スピードで回転する刃の塊をガードした瞬間、ネフェリの両手斧は一瞬で弾き飛ばされて何処かにぶっ飛び、両肘から先を粉微塵に吹き飛ばされて血煙に変えられたネフェリは、そのまま刃の嵐にビュンと巻き込まれて嵐の中を跳ね回り、全身を余すところなく切り刻まれて血のシャワーを巻き上げながら、どこがどうなってるのかも分からない状態になってオレ達の所に飛んでくる。

マネージャー「ひっ!」

一方のミリセントは0.5秒くらい耐えたあと、剣と一緒に義手を粉々にされながら刃の嵐に巻き込まれて、両脚を膝下からぶっ飛ばされて左手一本と胴体と頭だけを残して、水溜りの真ん中に叩きつけられて動かなくなった。マレニアの刃の嵐はミリセントとネフェリが吹き飛んだ後も地面にぶち当たり、爆発みたいな衝撃波と一緒に土と木の根を撒き散らして土煙の竜巻を上げながら、ギャリギャリギャリと鼓膜が破裂しそうな轟音を響かせて地面に大穴を開けた。

その間は5秒くらいの時間だったけど、オレ達から正気を飛ばすのにはそれだけで十分なんだよな。
ネフェリはどっちが背中でどっちが胸かも、男かも女かも、元の顔がどうだったかも分からなくなって血まみれで痙攣してるし、それを見たマネージャーは金切り声をあげてその場にうずくまる。ラーヤは腰が抜けて過呼吸になってるところを、弾丸のように突っ込んできたマレニアに顔面を蹴り飛ばされて木の根にぶち当たりバウンド。そのまま地面に倒れて痙攣することもなく動かなくなった。

周りは土煙舞いまくり、木の根の破片落ちまくり、マレニアの朱い服が一瞬だけ視界の端に映りまくりで、オレは恐怖で完全に現実感を消失していて、よく分からない状態になってるネフェリを見ても大した怪我にはなぜか見えなかった。それが逆によかったのか拓也の思考は妙にクリアで、プルプル震える肉塊状態のネフェリを漁って聖杯瓶を探り出すと、頭っぽいところに空いてる穴に聖杯瓶を押し込んで、中の液体を全部飲ませる。

するとネフェリの傷はみるみるうちに再生していって、両手が無くなった状態にまで復活する。でもヒューヒューと息をするだけで精一杯になってるネフェリにマレニアは強烈なサッカーボールキックを食らわして、ドームの端っこからミリセントが転がってるあたりまで転がしていった。

ミリセント「ネフェリ…ネフェリ…返事を、してくれないか…」

片腕だけで這いずるミリセントからの問いに、ネフェリは返事の代わりに、軽くなった腕をピクっと動かす。そうしてる間にもマレニアは剣を構えたオレの腕を切り落として、腹のシックスパックに剣を突っ込んでグリグリ掻き回してくる。壮絶な痛みに吠えることもできずに白目剥いて痙攣してるオレを遠くから眺めつつ、満身創痍のミリセントは話を続ける。

ミリセント「君たちとの…約束だが…」

ミリセント「…守れそうに、無いな…」

それだけを言うと、ミリセントは飛びそうな意識の中で片腕だけの力で身体を起こして、残った両太ももで辛うじて座る体勢を作る。拓也を瀕死に追い込んだマレニアは腹筋から剣を引き抜くと、伏せて泣きじゃくるマネージャーの髪を鷲掴んで無理やり引き起こしたあとに、喉を掻き斬ろうとする。オレは地面に倒れてピクピク痙攣して、あの絶頂すら全く来ない。

ミリセント「マレニア」

そしてミリセントに名前を呼ばれると、マレニアはマネージャーを離してミリセントの方に歩いていく。自由になったマネージャーは鼻水と涙を垂れ流して完全にテンパった顔だったけど、必死にポケットをまさぐって生肉団子と苔薬を取り出す。でもその数はたった三人分しか無い。それはついに、傷を治す治療品が尽きたことを意味していて、あー、オレもうマジで死ぬなって、激痛に喘ぎながら、麻痺しまくりの妙に冷静に浮いた思考で考える。

オレとラーヤを必死に治療するマネージャーを無視して、マレニアはゆっくりとミリセントに近づいていく。ネフェリはミリセントのやろうとしてる事が、何にしても良いことなんかじゃないことを察したのか、無い腕でミリセントの脚に触れようとする。

ネフェリ「だめ…だ…やめろ…」

ミリセント「…大丈夫だ…君達は、これで助かる」

ミリセント「みんなに伝えてくれ…君達がいてくれて、一時とて…私は私として生きることができたと…」

ミリセント「…ありがとう…」


瀕死のミリセントの前に立ったのは、あの破砕戦争の大英雄。
マレニアがミリセントに向かって剣を振り上げると、ミリセントは自分の空っぽの右肩に左手を突き刺す。
直後にミリセントの腹を剣が貫いて、同時にミリセントは右肩から金の針を抜いてから、針をマレニアの胸に突き刺していた。


ミリセント「マレニア…君に…返そう…」

ミリセント「君の矜持…君の…戒め…」

ミリセント「君の……こころを…」


金の針が抜かれて、二度も開花したミリセントの身体はみるみるうちに腐敗に飲まれていく。全身の傷口や穴という穴から白と赤のカビが生えていって全身を覆っていき、ミリセントは手足が欠けた人型のカビの塊になっていく。ネフェリは無い両手をミリセントに向けながら、歯を食いしばって荒く息をしながら、目の前で起きてることを否定するかのように泣くのを耐えている。オレの体も、消えていくミリセントの命を吸ってるみたいに、生肉団子と苔薬で急速に治っていくし、意識もすぐにハッキリしてくる。

そしてミリセントだった人型はバラッと崩れると、崩れた破片が朱と白の蝶に変わってマレニアを一瞬囲むように羽ばたいてから、マレニアに溶け込むようにして消えていった。マレニアは立ったまま動かずにいて、静かになった木の根のドームの中ではマネージャーの「起きて!起きて!」っていう、ラーヤを起こそうとする声だけが響く。

ラーヤ「う…ごほっ…」

マネージャー「はぁ!起きた!よかった…!生きてる…!」

傷が治ったラーヤを、マネージャーが抱き起こす。オレはフラフラの足でそんなマネージャーの後ろに立って、決して絶対に口になんかしたくない事を話さなきゃいけなくなった。

拓也「マネージャー…」

マネージャー「拓也!あなたも生きてましたか!?ラーヤさんを早く連れて…」

拓也「ミリセント、死んじゃいました…」

オレからの報告を聞いて、マネージャーの動きが表情も含めて全て止まる。
抱き起こされていたラーヤは、口を閉じたまま、ただ両目だけを大きく開いた。

182名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/17(火) 23:25:24 ID:h0pwMgm6

マネージャー「……え?」

しばらく間があって、忘れてた言葉を思い出すかのようにマネージャーが声をもらす。
ラーヤはただ呆然として、マレニアが立ってる方向を眺めてる。オレにも拓也が何を話してるのか分かんねーよ。

マネージャー「…死んだ…?」

拓也「ウス…マレニアに刺されて…そしたら金の針、抜いちゃって…腐って、バラバラになって…」

どうしてミリセントが死んだのかを、何もかもに疲れ果てたオレがボソボソ喋ると、マネキンみたいに生気の無い顔でラーヤがたずねてくる。

ラーヤ「なんで?」

ラーヤのその「なんで」が、理由を聞いてる言葉なんかじゃないことは、今のオレでも分かるぜ。それは暗い感情が少しづつ湧き上がって、すぐに大きくなって、堪えきれない悪感情に育っていくことを意味する「なんで」だったんだ。

マネージャー「あっ!」

急にマネージャーが声を上げて、ラーヤの肩もビクッと動く。
オレも振り返って見ると、兜を外したマレニアが、両手を失くして気絶してるネフェリを胸に抱えて、近づいて来るところだった。ヘビに睨まれたカエルのように、オレもラーヤもマネージャーも動けない。マレニアの両目は腐敗の白い角質で塞がれていたけど、オレ達に近づくたびに角質はひび割れていって、オレたちの目の前に立つ頃には黄金色の二つの瞳を輝かせていた。

マレニアはネフェリをゆっくり下ろすと、オレ達に背中を向けて歩いていく。
「どうして…?」ってマネージャーが呟くと、マレニアの背中に怒声が飛んだ。

ラーヤ「お待ちください!」

マレニアは脚を止めたけど、振り返ったりはしない。
ラーヤは怒鳴り続ける。

ラーヤ「ネフェリ様を生かしたのなら、なぜ戦いを始めたのですか!」

ラーヤ「英雄様をどこにやったのですか!どうして私たちと戦わないんですか!」

ラーヤの怒鳴り声がドームの奧の静寂に消えていく。


マレニア「…私はもう、貴公らを斬らぬ」


その静寂を破ったマレニアは、オレ達に背中を向けたままだった。
ラーヤはマネージャーとオレと一緒に絶句して、次の言葉をひり出すのに何秒もかかった。

ラーヤ「…今、なんて…」

ラーヤ「…あなたは…なんなのですか…?」

マレニア「私のことが知りたくば、その勇者に聞くといい」

マレニア「きっと多くを語るだろう。しかし君の…貴公の望む答えはそこには無いはずだ」

このマレニアの言葉に違和感を覚えたのは、きっと三人共ともほぼ同時だった。ラーヤのことをキミって言う奴は一人しかいないからだ。オレはガタイで分析することもできない、信じたくないことを何もかも察しながら、奥歯に力を入れてネフェリを背負う。マレニアの言ってることは多分そのままの意味なんだろうし、それにネフェリの傷だと、マジで早いところ祝福にあたって円卓に帰ってあげないと手遅れになるかもしれない。そしてマネージャーの中でも嫌な予感が確信に変わった。

マネージャー「…ああ…そういうこと、なんですね…」

悔しいのか悲しいのかも分からない表情でマネージャーが呟く。
ラーヤは顔を震わせて、その目には涙が浮かんでいた。

ラーヤ「そんな…嫌です……こんなこと、ひどすぎます…」

ラーヤ「どうしてこんなことに?…これが黄金律からの手酷い仕打ちではなくて、なんだと言うのですか…?」

マレニアは振り返らない。
そのマレニアにラーヤは駆け寄って、マレニアの左手に両手で縋りついた。

ラーヤ「お願いです、返してください…英雄様を返してください…!」

ラーヤ「どうか…どうかお願いです…!」

ラーヤ「あの方が、あなたに何をしたというのですか…!」

震えた声で泣いてすがるラーヤに、マレニアはとうとう振り返ってから、かがんでラーヤを抱き寄せる。

ラーヤ「ああ…」

マレニアが伏せたその目に、オレたちとラーヤはミリセントの面影を見た。
それでラーヤも何もかもが手遅れなことを悟って、マレニアの胸の中でただ嗚咽するだけだった。


マレニア「すまないラーヤ…私は貴公から、主を奪ったのだ」

マレニア「己の腐敗に飲まれ…害してしまった…またしても…」


ラーヤに縋られているマレニアに、「マレニアさんと、今は呼ぶべきなのでしょうね…」とマネージャーが言う。オレ達の誰とも目を合わせずに、マレニアは目線を下げたまま小さく頷くと、マネージャーは深く溜め息をついてから、重くなった口を開く。

マネージャー「あなたは、本来のあなたに戻ったのかもしれません…ですが私達は、大切な戦力であり、なにより旅の仲間だった人を失いました」

マネージャー「そのことが、申し訳ないと思うのなら…ミリセントさんを喪ったことを、少しでも惜しいと思うのなら…」

マネージャー「ミリセントさんの遺志を、どうか汲んでください…そして、教えてください…」

マネージャー「彼女の旅の結末を…彼女が最期に、何を私たちに託したのかを…」



マレニアはマネージャーの言葉に頷いた。
ミリセントの姿はどこにもなくて、ただ義手と剣の破片が、ドームに散らばるだけだった。

183名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/23(月) 21:56:05 ID:1INPoOOE


【マレニア、オマエかぁ💥】


一緒に冒険して

昨日まで元気で

誰よりも強かったミリセントが



今日の円卓でゎ

マレニアに変わっててびっくり❗👀

「……何を話せばいいのか…わかりません…」

って…マネージャーが途方に暮れてるから、次何やるかを話せばいいって教えたら


「…ああ…次ですか…」


マレニアそっちのけで大祝福に見とれてるし…


はぁぁ〜、、、

( ̄∇ ̄ )(マネージャーゎ知らないけどね、オレは昨日円卓に帰ってからずっと泣いてて、たくやゎイエロの瞳をキメてエネルギーぉ無理やり入れてるんだよぉ〜)



まぁ良かったね、ミリセントがマレニアにランクアップしてさ


ミリセント似のヅカ系イケメン顔に、高級そうな服を着て、マジ半端ない伝説的なキャラで恐れられてるマレニアさんゎ、狭間の地で公認されてる一級の神人

👀そうなんだぁ、マレニアさん…

ってか




よぅ!






オマエかぁぁ💥😌😌😌






腐女子💥腐女子😱

184名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/23(月) 21:57:09 ID:1INPoOOE

そーいぇばお父さんのラダゴンなんて、18才のキムタクに圧勝するチョー美形らしいし…


マレニアの遺伝子にゎ


最初から腐敗が隠されていたんだよ



(実ゎ私も

伝説の上で

チョー有毒のキャラなんだよぉ😌


「敗れを知らぬ戦いを」とかね…😌

「知り得たか?ミケラの刃、マレニアを」なんてヤワな言い方しないぜっ

「貴公はおぞましいものを見るだろう😌腐れよ💥」

ってな具合にね)


ミリセントさん

元に戻ったら

お祝いに


拓也もお化粧して
オシャレして、また探索に連れてってあげるね😉


(ちょっとぉ〜😌

あそこの茹で蟹、とってもおいしいわよぉ〜😌)


って感じ?

おやすみ💤
ミリセントさん

そしてマレニアさん

淫夢をね(^-^)b

185名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/23(月) 21:58:17 ID:1INPoOOE


【ミリセントのイエロの瞳😌】


二日目だけど


心に夕闇が訪れて


激しい虚無感で


ぐったりして…


もぅだめっ


寝ちゃうよ


(ノ-_-)ノ~┻━┻



って時に



ちょっとだけキめる…😌




すると




いつの間にか細身のヅカ系イケメンくんがベッドに入ってきて…




あっあっ!



だめだよ!



「拓也、君はまだイエロの瞳を使っているのか。もうやらないと言っただろう?😠」



「だっ、だめだよ!この前没収したばっかりじゃん!」



「いつも隠し持ってるじゃないか⤴」


拓也は後ろから抱かれて


乳首もみもみ


愛のあるキスされて



マンコにデカマラがブスリ!!


あっ



あ〜〜🌙






なんだ😒


夢だった…

186名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/23(月) 22:00:26 ID:1INPoOOE

三日目になって


今日ゎどうしようって思って


ベッドの裏を探して


イエロの瞳を発見!



でも最後の一個だから





ミリセントが取りに来なくなっちゃう😣





ネフェリ「おい、拓也」


ネフェリも来てて


今日は二人で取りに来たってさ!


ネフェリ「…私も、経験がないわけではない」

ネフェリ「だが…塞ぎ込もうと、もはや時は戻らないんだ」


そんなこと言うけどさー


お前はどうなんだよっ?👉


ネフェリ「はぁ…」



ネフェリは溜め息ついちゃって

オレはベッドにダウン




ネフェリ「…ブライヴが来てるぞ」

187名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/23(月) 22:02:05 ID:1INPoOOE


おぃ!







早く言えよなー❤️って

たくゃは単純で



ベッドから飛び起きてから

ちょっとオシャレの時間!


仕込む時間が無かったから、種マンじゃないけど
まぁいいよねっ😌

ネフェリに手を引かれて

部屋から円卓に入って





あ〜






ハメられた(T_T)



円卓にゎマネージャーと、あのマレニア


ネフェリゎオレに苔薬飲ませて

イエロの瞳が消える


いきなりの離脱症状で、あの痙攣がやってきて

拓也わ戻りたくない


兜も義手も外して、座ったままのマレニアは申し訳なさをアピールしてくる

悪いって思ってるならさ、オレを呼ぶなよな!

だんだん頭がはっきりしてきて、後ろのミリセント似の細身イケメンくんが離れてく

ネフェリに肩を掴まれて、椅子に座らされた拓也の隣に
ネフェリがドカっと座ると、はーって溜め息

マネージャー「…今日は、何を話すか決めていません…ディアロスさんからの報告も無いですし、ブライヴさんの方にも、目立った動きは無いそうです」

マネージャー「…私も最近、ぼーっとしてましてね。…まぁ、何も決めずに話すのも、たまにはいいんじゃないですか?」

マネージャーの30連勤明けみたいな激しすぎる疲れが残った微笑みに、ネフェリはまた溜め息で、マレニアは一言も声を出さない。
オレは戻りがひどくて、たまらず下の階に駆け込んで、木の桶にゲロをゲーゲー。
そしたら意識がはっきりして、あの現実がやってくる。

拓也「マジかよ…」

ミリセントの声も形も無くなって、気付けばアイツは消えていた。
ぼやけた木の桶に溜まったゲロに、涙がポタポタ落ちていった。

188名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/23(月) 22:03:10 ID:1INPoOOE


マレニアとの絡みショウ   投稿者:ビルダー拓也


シラフになって円卓に戻ると、また椅子に座る。ネフェリとマネージャーはいつものように座ってるけど、二人とも目線が落ちてるぜ。まぁしょうがないけどね。ミリセントがいたらその隣にいつもラーヤはいたけど、そのラーヤがいないってことが、円卓で決定的な何かが変わったことを嫌でも教えてくる。そして義手と兜を外した状態のマレニアの雰囲気は、マジで一瞬錯覚を覚えるくらいミリセントに似ていた。

マネージャー「…マレニアさん」

マレニア「なんだ」

マネージャー「まずは…あなたに礼を言うべきでしょうね…ミリセントさんの遺志を汲んでほしいとは言いましたが…あれは、ミリセントさんに戻って来てほしい一心で、言ってしまったことです…」

マネージャー「ミリセントさんではないあなたに…私からの一方的な言葉に、従う義務はありません…それなのに、こうして円卓にまで来てくれました」

マネージャー「…ありがとう、ございます」

マレニア「礼を言うことではない」

マネージャーが話しかけると、マレニアが低音イケメンセクシーボイスで応える。ヅカ系のイケメンに耳元で囁かれたら即勃起する自信があるけど、声の主はあのマレニアだ。胸のサイズも控えめで、顔も声もガタイも男みたいに完璧なギリシャ彫刻ガタイでも、オレは絶対に勃起したくなくて、マレニアのガタイをオンナらしい形に妄想して必死に自分を抑える。同じヅカ系イケメンが相手でも、ミリセントに顔向けできねーからな。

マネージャー「…あなたは、金の針と一緒に、ミリセントさんを取り込んだ…そうですよね?」

マレニア「そうだ」

マネージャー「…そうですか」

マネージャーは自然な会話を心がけてるみたいだけど聞きたい事が多すぎるし、ぶつけたいことも多すぎてどうしても尋問みたいな空気が出てきてぎこちない。それを意識しないようにマネージャーはひと呼吸を入れるけど、ネフェリは頬杖をついて疲れ目でマレニアを眺めはじめる。

マネージャー「…それでは、腐敗は今は治まっているんですね?」

マレニア「疼きは、止まっている」

マネージャー「なるほどね…」

唇をキュッと結んで、マネージャーが次の話題を考えてると、ネフェリが案の定、業を煮やした。

ネフェリ「間怠っこしいな」

椅子から立ち上がったネフェリは円卓の周りをズンズン歩いて、あのマレニアの隣の椅子を引く。「ちょ、ちょっと…」って焦りだすマネージャーをネフェリは無視しつつ、ドカっと座って片肘をテーブルにつき、高身長なマレニアを下から覗き込むように睨む。いきなりヤベー空気になって、流石にそれはマズいって拓也の乳首が警報を鳴らしはじめる。

ネフェリ「お前は、ミリセントのことを覚えているのか?」

マレニア「何を私に期待している」

ネフェリ「なに?」

マレニア「私はミケラの刃たる者、マレニアだ。貴公の知るミリセントは、すでに無い」

189名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/23(月) 22:07:59 ID:1INPoOOE

キッパリ言われたネフェリは鼻からフンと息をつく。マレニアはラーヤに謝ってたから、悪いことをしたって感じてはいるんだろうけど、ネフェリとマネージャーには何故か態度がカチカチに硬い。生かさず殺す状態まで行きかけたから気が引けてるのかな?それにしては話し方が堂々としてるよな。相手は神様なんでいくら拓也がガタイで考察しても、何を考えてるのか分からない。

ネフェリ「…言い方を変えよう」

ネフェリ「お前は、ミリセントだった時のことを覚えているか?見聞きし、感じたこと、その全てを」

マレニア「覚えている」

返ってきた答えにまさかって感じで拓也の乳首が反応すると、マネージャーがマレニアを二度見。ネフェリの目つきが鋭いものに変わる。戦闘モードってわけじゃないけど、探りを入れてる時はいつもこんな目だ。マレニアの目線はそれでも伏せられたままで、ネフェリの目も見ていない。

マレニア「だからこそ、測りかねている」

ネフェリ「測る?」

マレニア「貴公が何者であり、いかに戦を共にしたか。ミリセントの追憶も、全て私の内にある」

マレニアの言葉が続くごとに、空気のピリピリが増していく。ミリセントのことを忘れてようが覚えてようが、多分ネフェリは怒りだす。忘れてるなら「よくもミリセントを殺したな」ってなるし、覚えていたなら「返せ」って言いたくなってるはずだぜ。オレだって全然割り切れてねーよ。だからマレニアにはミリセントについて何かを言ってほしいんだ。

マレニア「ゆえに私は、貴公らと、語らうべきではない」


俯き気味でそう言ったマレニアに、ネフェリは鳩に摘まれたような顔で片肘をつくのをやめて、マネージャーはちょっとだけ前のめり。オレももっと的を射るような話が出るのかと思ったけど、何も話したくないって答えで少し肩透かしを食らい気味。でもそんないかにも人間くさい返答で、何故かオレの心は少しだけ軽くなる。


ネフェリ「……はっ」

ネフェリ「なんだそれは?語らうべきかどうかは、お前が決めることなのか?」

ネフェリの気が立ってるとこに急にマレニアが弱みを見せたんで、ネフェリにSが入りかけたけど、ここでオレがファインプレーを魅せる!「まずは話させてあげましょうよ。責めるのはその後でもいいじゃないすか」とマレニアにパスを渡してネフェリを牽制。マレニアが見せた隙を拓也は違う形で生かすぜ。マネージャーも賛同してくれて、ネフェリはフンと鼻を鳴らして腕を組んで座り直す。

190名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/23(月) 22:09:10 ID:1INPoOOE


「…私は貴公らの友として、時に刃として、数多の敵に勝利した」

「貴公らと共に駆け、庇い合い、支え合った」

「あたかも、私が兄様を信じ、兄様が私を信じたように」

ひとまず話は聞いといてやるぜ、って感じなのか、ネフェリのSな気配が少し和らぐ。
マネージャーとオレも静かに耳を傾けてる中で、マレニアは続ける。

「…だが、貴公らと共に歩んだ者は、私ではない。腐敗に迷い、貴公らを襲った私とは違う」

「そのような身の私が、貴公らと語らうなど、あるべきことではない」

「……しかし、心の内にある…貴公らと歩んだ日々からは…」

「…私は…離れがたい…」

話ながら、マレニアの顔には少しづつ苦悶が浮かび始める。
まるで痛みに耐えるみたいに、声にも小さく震えが入る。

「彼女の清き心で、多くを見聞きし、多くの友と遠方を巡り、新たな出会いを知り、くだらぬことに小腹を立てる…」

「その日々を…忘れられない…たまらなく、愛おしいのだ…」

「…私は、その愛しき日々を、彼女から奪ってしまった……聖樹の底、兄様の繭の前で…清き彼女を掻き消したのだ」

「最期の時まで、彼女は私を救おうと願い、皆との出会いに感謝していたというのに…」

「彼女こそ清く、高潔で、愛深き者だったというのに…」

「私は…ミリセントを…」

191名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/23(月) 22:10:58 ID:1INPoOOE

話の途中でマレニアは湧き上がって来るものを堪えるみたいに口を真一文字に閉じる。
オレはだんだんやるせなくなってきたし、マネージャーはデミゴッドを調べて色々知ってるせいかしらないけど、マレニアに向ける眼が同情的になってきた。ネフェリは呆れたような、疲れたような溜め息をまたついた。

ネフェリ「……期待だの測るだのと…虚勢を張らず、全て話せばよかったろうに…」

マレニアは顔をゆっくり上げて、ネフェリとはじめて眼を合わせる。
その潤んだ瞳に、ネフェリは何かを察したみたいに、何度か小さく頷く。

マレニア「ネフェリ…私は、ミリセントを消したくはなかった…」

マレニア「私は彼女のような者に…兄様を…私を…」

マレニア「助けて、ほしかった…」

マレニアはそれ以上は何も言えなくなって、俯いて小さく鼻をすすり始める。この正直なところとか、湿っぽさとかにスッゲー既視感。オレの妙な安心感は大きくなって、ちょっとした気付きに変わる。マレニアはきっと大きくなったミリセントなんだなぁって思うと、心の寂しさも少しづつ弱まってきた。マネージャーもなんだかしんみりの顔で納得気味。

ネフェリ「…はぁ……」

ネフェリ「お前には、心中をありったけぶつけるつもりでいたが、その気も失せたよ…これだけ情けない姿を晒されてはな…」

ネフェリ「マネージャー、酒を持ってきてくれないか?こういう時は、飲むに限るんだろう?」

マネージャー「え?まぁ…そうですね…そうしましょっか…」

拓也「なんだかオレ、話の最後あたりで、マレニアがガタイでかくしたミリセントに見えてきちゃいましたよ。マジ変ですよねコレ」

ネフェリ「はは、大柄なミリセントか…確かにな…」

マネージャー「どうせ飲むなら、下の階の酒樽倉庫に行きませんか?いちいち持ってくるのは面倒ですし、今日は四人で飲み会しましょう」

死んだのかも、消えたのかも、変わったのかすらも完全にはハッキリしない状態になったミリセントを偲んで、オレ達4人は飲み明かすことに。ネフェリはしのごの言うマレニアに「私を惨たらしく殺そうとした事を許したわけではないからな」と言って弱みに漬け込み、無理やり倉庫に連れ込む。ネフェリはマレニアを情けないって言ったけど、冷静に考えたらラダーンとの戦いで起きる腐敗の被害とか、道徳的なアレコレとかに耐えられないから、マレニアはミリセントを切り離したんだ。そんなマレニアがミリセントと合体したら、また罪の意識感じまくりの性格になるのもあたりまえだよね。

192名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/23(月) 22:12:47 ID:1INPoOOE


4人で酒を飲み倒したあとの哀れなゲロマシーンマレニア   投稿者:ビルダー拓也


ショボショボの顔のマレニアを酒樽が積まれてる一角に三人で連れ込んで、マネージャーがエルデの地に持ち込んだジャパニーズ文化の、なんでも飲み会に落とし込む。翼のついた兜は大祝福の大テーブルに置きっぱなしだ。シャイな日本人は、集団の中では良いことも悪いことも、なんでも酒の力を借りないと本音を語ったり聞けたりしないっていうのはホントだけど、マレニアはこのパターンにバッチリハマったみたいだぜ。最初にミリセントに盃を掲げたあとに酒を次々開けていって、ふとネフェリが語り始める。

ネフェリ「ミリセントは最期の時まで、良き者であり続けた。そう努め続けた」

ネフェリ「私の目の前で消える前に、こう言っていたよ。『皆に伝えてくれ。君達がいてくれて、一時とて、私は私として生きることができた。ありがとう』と…」

ネフェリの言葉に誰よりも早くマネージャーが決壊して、半開きの口を震わせながらテーブルに涙を落としていく。オレも前が見えなくて、エブレフェールに着いた時のアイツの顔がグラサンに映って離れない。「恐らく最後まで、ミリセントは誰も恨むことなく死んでいったんだ。きっと、お前のことも恨んではいないさ。あれはそういう者なのだからな」そうネフェリに言われるマレニアは、テーブルの上に置いた両手を軽く握ったまま、潤んでぼやける瞳でテーブルの真ん中あたりをずっと見つめてる。

ネフェリ「いや…お前は、知っているのだったな…わざわざ私が語ることでもないか。お前の口から聞いても、同じだったな…」

マレニア「…私には、彼女の言葉を語る資格など、無い」

マレニア「ただ、腐敗の悪夢の中で、私は手を伸ばしたのだ…差し伸べられた手を握ろうと…そしてもがくあまりに、彼女の手を掻き消してしまった…」

マレニア「私は貴公に、許されるべきではない…貴公らの、敵であるべきなのだ」

マレニアの言葉にネフェリが何か言おうとしたところで、涙を拭いたマネージャーがクスっと笑う。「なんだ?」ってたずねるネフェリに「そういう真面目なところ、誰かとそっくりですよ、本当に」ってマネージャーがマレニアに返す。するとマレニアは下唇を噛んで、俯き気味な顔の角度をまた深くする。「はは、マジ、そっくりっすよね」ってオレもついつい同意。だってマジでこういう真面目なところが似てるって思ったんだ。スゲーアイツらしいぜ。

ネフェリ「フフッ…己をミリセントの敵と言うのなら、その敵にこれほど惜しまれるミリセントという者は、よほどの仁徳を持っていたに違いない。敵のお前も、誇らずにいてどうする?」

マネージャー「あ、口達者ですね。そういう言い回し、私もサラッと言いたいですね」

マレニアが何も言えないまま口を震わせてる間に、マネージャーが会話のパスをネフェリからキャッチ。そのままオレも加わって、穏やかな会話が続いて、マレニアが落ち着いた頃にマネージャーが音頭を取る。「それじゃあ、乾杯しましょうか」またかよ!もうやったじゃん!ってオレは新宿で飲み会やってるみたいにわざと明るく言う。「何に乾杯するんだ?」って言うネフェリに、今度はマネージャーが口達者になる。

マネージャー「そうですね…じゃあ、故郷に帰ったミリセントさんに、なんてどうです?」

「故郷か……そうだな、それが良い」ネフェリはそう言うし、オレもその考え方が好きになった。アイツはひと足先に家に帰ったんだよな。オレもネフェリもマネージャーも、酒が入った四つの盃をマレニアと一緒に掲げる。俺たち三人はグイッと飲み干して、マレニアは盃に口をつけないままテーブルに置いて、飲む気になれない酒に憂いの視線を落とす。拓也はそのまま酒の力を借りてマネージャーに肝心の話を振り込む。

拓也「じゃあさ、マネージャー、例の話聞きましょうよ。ミリセントが最期に託したヤツって話しましょうよ」

マネージャー「えぇ?この流れでですかぁ?ちょっとそれ、どうなんですか?」

呆れたみたいな半笑いで聞き返してくるマネージャーに、ネフェリも便乗。「そうだな、私も聞きたい。この神人が良ければの話だがな」ってイタズラっぽく乗ってきて、オレたちからの注目をマレニアが浴びることに。マレニアは胸に手を当てて、震えた息をふーって吐いてひと休み。それから一言「分かった…」って呟いて、マネージャーに聞き返す。

マレニア「…私から、何を聞きたいのだ?」

マネージャー「そうですねー…それじゃあ昔話なんてどうです?」

マレニア「良いのか?そんなことで…」

マネージャー「良いですよ。神の時代の物語なんですから、私たちにとっては情報の宝庫です。それにこういう機会じゃないと、胸に溜まったものは中々吐き出せないじゃないですか」

マネージャー「聞かせてください、あなたの話」

マネージャーからの返しに、マレニアは伏せた眼でテーブルを見渡して、一拍おいて話し出す。「…分かった。ならば、話そう」そう言ったマレニアの口から、ギデオンも知らない極秘な物語が紡がれる。

193名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/23(月) 22:14:26 ID:1INPoOOE
それでいくつか分かったことがあって、どうやらマレニアには友達が一人もいなくて、頼れる人もお兄ちゃんだけだったらしい。生まれた時から激偉い特権階級にいたせいで、周りの大人はほとんど全員「頼ってくるやつ」「拝んでくるやつ」「怖がってくるやつ」「利用してくるやつ」「部下」の5パターンしかいなくて、しかも親の親戚付き合いがメチャクチャだったこともあってか、同じ神人仲間のラニとの仲は最悪で、行事でたまに顔を合わせるごとに「お前の息は臭すぎる」「くさい子」とか言われて落ち込んでたんだって。
ラニはオレの激エロなモロホストフェロモンは大丈夫だったのにね。不感症なのかなぁ?

でも頼れた大人は何人かいて、そのひとりが武術の師匠だったらしくて、例のパキギメな超ミキサー攻撃も「腐敗の神様に抗う剣士の技なんだよ」って、その師匠から教えてもらったみたいだぜ。酔ってるオレが「その腐敗のボスに、お前がなっちゃうんだから世話ねーな!」ってつい口を滑らせて笑うと、マレニアは

「黙れ!!」

って顔真っ赤にして怒鳴って立ち上がってきて、その拍子にテーブルがコケて焦ったぜ!「ウッス!すみません!」「拓也?今のは無神経です。謝ってください」「酒が溢れただろう、なにをやっている」ってほろ酔いのネフェリとマネージャーが言うから、申し訳ナス!って頭下げてから、鼻息荒げた涙目のマレニアと一緒にテーブル戻したけどさ。

テーブルと一緒に話も戻すけど、マネージャーからの酒で更に話を続けるマレニアによると、マレニアはバリ高な特権階級と持病の腐敗のせいで、今まで一度も恋愛したことがなくて、セックスしたことも無いっていうんだからビックリ。オレの中での同情ポイントを荒稼ぎしまくりだったぜ!一度だけお兄ちゃんのミケラに

「いつかお前は、この世の律を握るかもしれないのだから、夫を貰って子を産むことにもなる」
「ただの試しだと思えばいい、経験したところで誰も責めない」
「上手く隠しておく」

みたいな感じのことを言われて、お兄ちゃんに背中押されて援護されながら、階級無視の禁じられた恋愛関係になりかけた相手もいたらしいけど、相手が腐敗に感染しちゃうかもって思うと気が乗らなくて、結局1回目のデートの中盤あたりで相手に別れを伝えて、それ以降はずっとお兄ちゃんにベッタリになったんだってさ。もうここまで話したあたりでマネージャーがまた泣いちゃって、このペースで保つのかよってオレに笑われてたぜ。

他にも両親の仲が子供目線からみても明らかにおかしかったとか、腐敗のせいで戦争以外で遠出したことがないとか、腐敗が少し酷くなる度に周りの他人がゴソッと減ってったとか、出るわ出るわの根暗君なエピソードの山にオレも同調しまくり溜め息つきまくりだし、マレニアは威厳壊れまくりの全身不幸人間にイメージが落ちていた。オレにはまだ悪ガキ仲間とかウリ仲間とかいたもんな。それも無い中で両親の仲が悪いとかさ、オレがマレニアだったらグレまくって、世界各地でウリなんかやっている。

でも兄ちゃんとお母さんとは仲がよかったんだろ?って感じのことをオレが言ったら、そこからミリセントが見上げて泣いた、例の『ミケラとマレニアの像』と『抱き合う三人の像』についての話になる。マレニアが言うには、昔のマレニアは五体満足だったけど、ガタイが成長するうちに腐敗も進んで、最初に右手が腐り落ちて、そのあとは順番に全身がやられていったらしいぜ。ミケラとマレニアの像は、右手が腐り落ちたマレニアを実年齢が幼い頃の兄ちゃんが抱きしめて

「マレニア‼︎死んじゃだめだよ!! 絶対にだよ!! 僕が絶対に寂しくさせないからね‼︎」

って言った時のことを、腐敗を根絶する誓いの像として彫刻したものらしい。マレニアとミケラとマリカの三人の像は、お父さんとお母さんからミケラが決別したあとに、昔優しくしてくれたお母さんのマリカを忘れないために、ミケラが建てたものなんだってさ。その話を聞いた瞬間にオレの頭にもお母さんとの思い出が広がってマジ狂い!「あーっ!おぅううっす!おーっ!うーっす!」溢れる涙を抑えきれずにたまらず大声で雄泣きが入る。

ネフェリ「どうしたんだ拓也?いきなりそんな大声あげて…」

拓也「お、オレ、お母さんに虐待されてて…家に居場所なくて、毎日泣いてたけど…」

拓也「お母さんは、最初の10年間は大事にしてくれて…だからオレもお母さんに、10年分の愛を返したくて…」

拓也「でもお母さんは日本の病院にいるから、今は会えないっす…病気も患ってて、結構歳もいってて…だから早く帰ってやんなきゃいけないんですよ」

ネフェリ「そうか…」

拓也「だからオレ、ちょっとミケラが考えてたこと分かるっていうか…共感しちゃうっていうか…やっぱり親が頼もしくて、優しくて、大きくて立派だった頃って、誰だって覚えていたいじゃないですか」

マレニアが自分語りするはずがいつのまにかオレが自分語りをすることに。でもオレの話にマレニアはなんかグッときたみたいで、グラサンに隠れてる拓也の目に潤んだ視線を向けてくる。やっぱりつらくて孤独な子供時代を過ごした奴は通じ合うところがあるんだな、オレの昔話も罪だなって照れ笑いを返すと、オレの話に聞き入ったマレニアを見て、何故か泣き止んでたマネージャーがまたやられて、涙で真っ黒になってるハンカチ握りしめてまた泣き出す。もらいに更にもらってんじゃねーよ!

酔いが回ってるネフェリもまた酒を一杯あおって、話はミケラがマレニアを助けようとしたコトに戻る。お前の兄は勇者の鑑だ、弱きを助けようとする王の器だってネフェリはベタ褒めする。オレもカポジ肉腫で全身腐って死んでったホモくんの話は聞いたことあるから、ウリをやってもいないのにポジるなんて腐敗の神様も不公平だよなって思うぜ。

それで、腐敗退治を誓った兄ちゃんの努力は相当なものだったらしくて、世界中を飛び回って賢者とか大学者とかと話つけまくって、新しい術とかも見つけていった。でもマレニアの両脚が腐って取れたり、下腹部をやられて子供を産めない身体になったり、乳腺と脂肪がカビに置き換わって胸が縮んだりしてくる頃には、兄ちゃんは目の前で妹が死んでいく恐怖と焦りと、世界への怒りでパキギメ状態に堕ちていて、邪法だとか禁術だとかに手を出しまくり、人騙しまくり、理想吠えまくりのマジ狂いだったんだとか。なんかモーグウィン?モーグ?とかいう奴と関わりだした時期から、本格的におかしくなり始めたって感じで、生活苦の人が宗教の人に騙されるいつものパターンな空気がしてくる。

マネージャー「なんですかそれ!!ひどすぎ!許せない!そのモーグウィンってヤツ殺したっていいでしょ!!」

泣きまくってたマネージャーはそのことを知ると顔真っ赤にして青筋立ててマジギレ開始。こんなにキレまくってるマネージャーはギデオンネフェリ事件の時以来で、ネフェリも「待て、落ち着け」ってなだめる側に回る。マレニアにまで「そこまで憤るのは、兄様だけだと思っていた」とコメントされてマジおもしれー!キレまくったマネージャーはネフェリから大量に酒を補ってもらって、怒りがシュンとなくなって目がトロトロになっていく。

また話を戻すけど、兄ちゃんはそこまでやってようやく神テクを開発!
腐敗を抑える技術の確立に成功した。
それこそがネフェリがケイリッドで手に入れた、あの金の針だって知ってビックリ!

ネフェリ「…そうか…あの針には、これほど迄の心血が注がれていたのだな…」

拓也「オレたち、その針を円卓に置きっぱなしにしたり、人にあげたりするとこだったんすよね。マジあぶなかったんすね〜」

ネフェリ「全くだ。そのようなことをしていたなら、マレニアの兄があまりにも浮かばれん」

拓也「でもそんな針がどうしてケイリッドに落ちてたんですかね?」

ネフェリ「あっ、お前…」

マネージャー「あっ!」👉

拓也「え?どうしたんすか?」



拓也「……あっ!」

マレニアの話ばっかり聞いてたから、いつの間にかオレは結構な量を飲んじゃってて、気付いた時には決して絶対に質問されたくないであろう殺人ストレートな話題をマレニアにブチ込んでいた。なんでケイリッドに金の針が落ちてるかなんて、マレニアがそこで金の針を捨てて腐敗バワーを炸裂させたからに決まってんじゃねーかよ!やっちまったぜ!痛恨のミスをしたな!無害だと思っていた相手から必殺パンチをブチ込まれて、マレニアは一瞬で青ざめてから固まったあと、小刻みに震え始める。

194名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/23(月) 22:17:41 ID:1INPoOOE

拓也「ちょっ!ヤバ!ごめん!すいません!マジ許してください!」

マネージャー「ごめっ、ごめんなさい!今の聞かなかったことにして!」

ネフェリ「おい待て、まさかここで花を咲かせたりしないだろうな…!」

マレニアを除いた全員がテーブルから跳びのいて、ネフェリの椅子が転がる音が響く。
ネフェリは酔って顔が赤いけど、それでも両手に斧を持って警戒にはいる。
マレニアはハァハァ息乱して震えながらゆっくり立ち上がって、何度かビクッと痙攣すると


マレニア「弧゜ッ!」


えづき声を上げながら左手で口を覆って、指の間からゲロを漏らしながら走り、空の桶に頭を突っ込んでゲーゲー吐き始めた。「え!?だっ、大丈夫!?」ってマネージャーは速攻で駆け寄ってマレニアの背中をさする。オレ達の生命の危機ってことにはならなくて良かったけど、かわりにネフェリとオレの間に「あーあ」って空気が漂い始める。人格が真っ二つになるようなストレスが掛かった瞬間を思い出して、パニック発作を起こしてるマレニアから、酸っぱいゲロの匂いが強烈に漂ってくる。
1日に2回もゲロの匂い嗅ぐヤツなんて、狭間の地でもオレぐらいなりね。

一気に気まずくなった空気の中で、神のゲロが桶に溜まる音がビチャビチャタポタポ響いて、こんなに神聖なゲロの音なんて地球のどこ探しても無いんだよなぁって感じで現実逃避なんかしてる。多分ネフェリには気付かれなかったと思う。とうのネフェリは2本の斧をしまって、困り眉でマレニアの背中を見ている。

マレニア「ごほっ!げほ!か…構うな…!」

マネージャー「無理ですよ!吐いちゃってるじゃないですか!」

マレニア「腐敗が…感染るっ、うぶっ!」

マネージャー「感染ったりしませんよ!お兄さんの針があなたの腐敗を止めてるから平気です!」

胃の中の酒を全部出したってくらい吐きまくったマレニアは、桶から離れた後にフラフラっと後ろに倒れそうになったから咄嗟に三人がかりで支える。なんせ2メートル越えの超絶ガタイだから支えるのもひと苦労で、オレたちはそのままヨロヨロと壁まで歩いて行って、マレニアを壁にもたれさせて座らせる。

ネフェリ「…まったくお前は、どこまで情けない姿を晒せば気が済む……そこで待っていろ、水を汲んでやるから」

マレニア「私ではない…」

ネフェリ「…何がだ?」

マレニア「私ではない…私がやったのではない…」

ゲロを吐いたかと思ったら、今度は座ったままでまた顔が青くなって、寒さに震えるみたいにブルブルし始める。ネフェリが困った顔で振り返って無言で助けを求めてくる。オレはネフェリの代わりに水入りの樽から水を汲みに行こうと思ったけど

マネージャー「…私がやったのではないって…まさかこれって…」

マネージャーの深刻顔を見て、オレまたなんかやっちゃった!?って思って固まる。その間にもマレニアは過呼吸になって座ってもいられなくなってきて、ネフェリが「弱ったな…一体どうしんたんだお前は…」ってあやし方も分からずに、とりあえずマレニアの神人ガタイを支えて口の周りのゲロを布で拭ってやっている。マネージャーは考えに少しだけ耽ってたけど、すぐにハッとしてオレに指示。

マネージャー「あっ、拓也!水!水汲んできて!」

拓也「ウッス!」

マネージャーからの指示を受けるオレは速いぜ。無駄のない動きでパパッと水を汲んできてネフェリにパス。ネフェリはまともに息ができなくなってるマレニアに水をグイッと飲ませる。すると一回デカい咳をしてから、マレニアはハァハァ言ってぐずってる状態になる。さらに一口だけ飲ませて呼吸を落ち着かせる。「どうしたんだ、いきなり…」ってネフェリが聞いてくるけど、オレは「知らねーよ、そんなの…」って応えるので精一杯だった。ネフェリに睨まれて舌打ちされたけど。

195名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/23(月) 22:20:22 ID:1INPoOOE

D「たまに円卓に帰ってみれば、また何やら起きているな」

エドガー「今の声…貴公も聞いたか?」

トープス「ああ、確かに聞いたとも。お前さんも今の声を?」

ローデリカ「い、いけません…あの方は今、ひどく傷つき、身を裂くほどに哀しんでいます。どうかそっとしておいてあげてください…」

エドガー「しかしだな、また揉め事かもしれぬだろう」

マ騒ぎを聞きつけたのか他の部屋からもゾロゾロ出てきて、エドガーとかトープスとかが階段の上から降りてくる。その若干の人混みはマレニアを見て「おお…」って感じでみんなビビって固まったけど、そこを掻き分けてラーヤが出てくると、今度はオレが嫌な予感を覚えて固まる。そしたらネフェリが「神人の悪酔いを珍しがるのは分かるが、見世物ではないぞ」って一言入れてジト目で牽制。ラーヤ以外の全員が部屋に戻って行った。

ネフェリ「ラーヤ、お前の考えていることは私にさえも分かる」

ネフェリ「ここで起きた何事かに、一縷の望みを見たのだろう」

ネフェリ「だが、お前が希望を託した英雄は、もういない。諦めてくれ」

ネフェリに諭されたラーヤは、控えめにお辞儀をしてから、マレニアに背中を向けて歩いていく。ここではマレニアとラーヤの間で何も起きてないけど、それでもまた溝が深くなった気がして、うわー、この空気ヤバいぜってオレが首筋に冷や汗感じてると

マレニア「…待ってくれないか…」

意外な一言がマレニアから出る。オレはめっちゃ良い方向か、チョー最悪な方向かに話が進む、二つにひとつのシチュエーションだと覚悟した。チクショー、あんなこと言わなきゃ良かったぜ!ラーヤは立ち止まって向き直ったけど、顔だけはマレニアから逸らしてる。マレニアはそんなラーヤのところまで歩いてから、片膝を着いてしゃがむ。

マレニア「私は…貴公を裏切った…」

マレニア「貴公の見た英雄を奪い、貴公を甚だしく傷つけた…」

マレニア「私はその償いをしたい…貴公の痛みを、せめて和らげたいのだ…」

俺から見たマレニアの後ろ姿は、中世ものの海外ドラマでよく見るような、お姫様に忠誠を誓う騎士みたいだった。ラーヤはその騎士の頬を両手で包むと、目を閉じて、マレニアの額に自分の額をつける。

ラーヤ「…償うことは、ありません」

ラーヤ「英雄様が去ってしまったことは、哀しく思います…ですがきっと、英雄様は自らの死を予感して、エブレフェールに向かったのでしょう」

ラーヤ「そして四人の姉妹と戦い、予感を確信へと変えたのでしょう。私はそのことを、受け入れるつもりです」

ラーヤ「私は、それで十分です」


そこまで言ったラーヤを、マレニアは掻き抱く。
ラーヤは眼を見開いていて、マレニアの表情はオレからは見えない。
でも声は震えていた。


マレニア「すまないラーヤ…私は…君の信頼に応えたかった…」

マレニア「君を裏切りたくなかった…決して、裏切りたくなかったんだ…」


マレニアの口調までがかなり聞き覚えがある感じになって、拓也も思わずマレニアを凝視。マネージャーとネフェリも互いに見やって、やっぱりって感じの空気をかもし出す。心の底では期待していた可能性に灯りがついて、拓也の脳裏にあの細身なヅカ系イケメンがやってくる。はっと息を飲んだラーヤの目もみるみるうちに涙を溜めていくけど、その目がゆっくり閉ざされると、行き場をなくした涙は頬を伝った。


ラーヤ「あなた様から、その気持ちが聞けて、嬉しいです…」

ラーヤ「ですが…あなた様は英雄様ではありません…ですからどうか、あの方の影に囚われないでください…」

ラーヤ「私もこの円卓を去ります。新たな英雄たるお方を求めて、旅をするのです」

ラーヤ「ですからあなた様も、新たな旅を歩んでください」

ラーヤ「さようなら、マレニア様。どうかお元気で…」

ラーヤ「私の……」


何かを言いかけたところで、ラーヤはマレニアの欠けた右手側から抜け出て、階段を駆けていく。マネージャーも「待ってください!」って言ったけどその声も無視されて、駆けていった足音は遠くなっていって、すぐに消えた。


マレニア「ラーヤ…ああ、ラーヤ…」

マレニア「…すまない、ラーヤ…」


その場にへたり込んだまま、ただラーヤがいなくなった階段の前でうずくまるしかないマレニアに、ネフェリとマネージャーと拓也も無力のままでいる。オレはマレニアが好きじゃなかった。オレは腕と腹を斬られて死ぬ寸前まで痛めつけられたし、ネフェリもラーヤもボロボロにされて、マネージャーまで泣かされて、正直に言うとミリセントを消したことも嫌いだった。そのマレニアの中に、ミリセントを形作っていた優しさや愛情があるのに気付いたけれど、気付いた時には遅かった。
そして今日はオレの失言が発端で、円卓からまたひとり見知った顔がいなくなった。
拓也一生の不覚だったぜ。

196名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/23(月) 22:22:28 ID:1INPoOOE


マネージャー「迂闊でした…」

円卓の椅子に座ったマネージャーが呟いて、オレが「すみませんっす…」って即謝罪を入れる。「いえ、この可能性を考えずに、ネフェリさんの時みたいに上手くいくだろうと思ってしまった、私の判断ミスです」と反省をしているのはマネージャーだ。

ネフェリ「拓也、今度のことは、私も同罪だ。酷い間違いを犯した…」

円卓のテーブルにはマレニアが寝かされている。本当はベッドのある部屋で寝かせるつもりだったけど、マレニアの神人ガタイに合うベッドが無かったから、仕方なくテーブルに寝かせることになった。マネージャーがトリーナ?ミケラ?の花を使って作った、鎮静効果のあるキメもののおかげで、マレニアは静かに眠っている。

マネージャー「マレニアさんは、解離性同一性障害の可能性が非常に高いです。それも極めて重度の。もちろん過度の飲酒も、長時間の興奮状態もご法度です。トラウマを思い出させることにも危険があります」

マネージャー「神人というものを、私の世界の人間と全く違う、別種の存在だとばかり私は考えていましたが…それは間違いでした…」

マネージャー「まさかここまで、人間のように悩み、苦しみ、精神病の構造までも似通っているとは思わなかったんです…分離した精神から、ミリセントさんという一人の人間を丸々作ってしまえるほどの異常な特性を前にして、私はつい思ってしまったんです。神の特別な力で、そうなっているだけだと…」

マネージャー「その結果がこれです。私は精神科医でもカウンセラーでもないので、正直に言いますと、マレニアさんに何をすべきなのかが分かりません…」

マネージャーが意気消沈しているとネフェリが質問を飛ばす。刑事ドラマとかでたまに出てくるから、オレも病気の名前くらいは聞いたことがあるけど、どんな病気かはほとんど知らないんだよね。マネージャーの知識も多分それくらいだと思うぜ。

ネフェリ「その解離性…なにがしというのは、いかなる病だ?」

マネージャー「解離性同一性障害というのは…私も素人知識しか無いですけど、簡単に言えば、ひとりの人が複数の人格を持ってしまう病気です。極めて強い精神的苦痛から自分を守ろうとするあまり、人格をいくつかに分けて苦痛を分散しようとするんだとか」

マネージャー「ですがこれは神秘的な力がなせる現象ではない、心の病気です。今から思えば、あの飲み会での彼女も言動が不安定でした。酔っていたとはいえ、あそこまで自分の過去を話してしまっていたのも…今から思えば、ストレスに対しての逃避行動のひとつだったのでしょうね」

ネフェリ「……治す方法は、あるのか?」

マネージャー「それなんですが、私のいた世界でも研究があまり進んでないらしくて、確実な治療法が存在しないんです…もしあったとしても、私はそれを知りませんし…」

ネフェリ「不治の業病か…そんなものを二つも抱えているとは…哀れなことだ…」

拓也「でも、どうやって気付いたんすか?」

マネージャー「ミリセントさんの存在と、言葉遣いの不安定さと、私がやったのではないという発言で推測しました。この病気は分裂した人格が、ひとつひとつ違う性格と思考を持ちやすいとも聞きます。…恐らく、聖樹で私たちを襲ったミリセントさんの姉妹たちも、それぞれがマレニアさんから分離した人格なのでしょう」

マネージャー「恐らくですが…金の針でマレニアさんの力を抑えていなければ、彼女の人格は砕け続け、増殖する腐敗と一緒に無数の姉妹達を生み出し続けたでしょうね…そしてその度に心をすり減らせ、人間性を失っていく…」

マネージャー「聖樹で会った時に彼女が斬りかかって来たのも、恐らくこれが原因です。それに腐敗の悪夢というものについても話していましたし、これはミリセントさんの口からも語られたことです。そう考えますと、彼女は腐敗からも何らかの精神的影響を受けていた可能性もあります」

マネージャー「いずれにしても、あの時の彼女からは正常な判断力は完全に失われていたことでしょう」

腐敗の悪夢には元から罹ってるんだろうけど、なんでマレニアが解離性なんとかって精神病に罹ったのかは、二人とも言わないようにしてるのがエチケットって感じでいたし、オレもそうしたんだよね。マレニアが話していた根暗エピソードの数々が病気の原因に決まってるし、決定打になったのがラダーンとの戦いだったんだ。

197名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/23(月) 22:26:19 ID:1INPoOOE

マレニア「うう…」

少し唸ってから、マレニアが起き上がる。オレ達の視線はマレニアに釘付けになって空気が一気に張っていく。オレはまず最初にやらなきゃいけないと思ったから、緊張でパンプしたビルダーガタイを張ってから、頭を下げて嫌な沈黙を真っ先に裂く。

拓也「ウッス!すみません!申し訳ないす!ラーヤがいなくなったことは、全部オレのせいです!罰としてマンコを腐敗マンにされても構わないです!」

マレニアの前に立ってオレが深々と頭を下げると、マネージャーとネフェリも口々に謝罪。
マレニアは無表情でオレを見つめると

拓也「グボボ!」

マネージャー「あ!」

テーブルの上から身を乗り出して、片手で拓也の首を締め上げる。マレニアのギン目に睨まれてオレの意識が遠くなる。「頼むマレニア…私達が悪かった…やめてくれ…!」ってネフェリがマレニアの手を掴んで引き離させようとしてるけど、両手で力を込めるネフェリでも神人バワーの腕力はビクともしなくて、マネージャーも「すみませんでした!もう二度とあんなことはしませんから…!」ってマレニアの前で必死で頭を下げる。マレニアの表情が辛そうなものに変わっていくと、俯いてからオレを解放。息が吸えるようになった拓也は酸欠で後ろに倒れ込むところをネフェリにキャッチされる。

マレニア「フフッ…」

マレニア「兄様を待たずに…私は…ここで何をしているんだ…」

マレニア「己の友ではない者が去れば、幼な子のごとく悲嘆に暮れ…拓也の首を締め上げれば…貴公らとの日々に、それを遮られる…」

マレニア「…私の日々ではないというのに…」

マレニアはテーブルに座って、ため息をつく。
疲れ切っていることを、丸めた背中が教えてくる。


マレニア「マネージャー…助けてくれないか……私はもう、迷い疲れたのだ…」


SOSはいつも突然だ。しかも出しているのは神様で、その神様は酒に酔って弱みを全部さらけだしたあとの絶不調ゲロマシーンと化したマレニアだ。これで拒否したら、オレ達はただマレニアに嫌がらせをしただけの罰当たりなイジメっ子だし、そんなことはミリセントの奴も決して絶対に望んじゃいないぜって、オレは眼と乳首だけをキョロキョロ動かしてマネージャーに訴える。ネフェリは「私の準備はできている」って普通に言ったけどね。
マネージャーは顎に手を当てて、しばらく眼を閉じて考えてから答えを出した。


マネージャー「……分かりました。なんとかやってみましょう。滅びの火で黄金樹を燃やす前に、やるべきことはやると言ったのは、私ですからね」

マネージャー「マレニアさん?あなたはミリセントさんの全てを継承していると言っても過言ではありませんから、あなたが探求の末に律を見出す可能性がある限り、あなたの迷いに私達も付き合うべきなのでしょう」

マネージャー「拓也?あなたは私の部屋からバッグを持ってきてください」

拓也「ウッス!」

マネージャー「ネフェリさんはローデリカさんを呼んできてください。彼女ならマレニアさんの力になれるかもしれません」

ネフェリ「わかった」

オレがマネージャーの部屋からカバンを持って戻って来ると、円卓にはローデリカが立っていた。オレにもマネージャーのやりたいことがなんとなく分かったぜ!オーラの泉作戦で、マレニアに付かず離れずのスピリチュアル体験をさせるんだよなって期待が高まる。

マネージャー「それに、ほとんど顔見知りと言っても良いあなたが、私たちのせいで弱ってるんです。お願いするのはむしろ私の方です」

マネージャー「罪滅ぼしをさせてください。お願いします」

そう言ってマレニアにマネージャーが頭を下げると、オレとネフェリも頭を下げた。
マレニアは何も言わなかったけど、頷いてくれたんでOKも無事にもらえたぜ。
いきなりこんなこと見せられてローデリカも困っただろうね(笑)

198名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/25(水) 17:31:53 ID:q472nQng


マレニアとストレス漬けの日々   投稿者:ビルダー拓也


続きだぜ!
円卓にローデリカとマレニアを座らせて、マネージャーがカバンを受け取ると、さっそくマネージャーが本題に入る。

マネージャー「さて、まず最初に考えるべきなのは、マレニアさんの解離性同一性障害が偽病であるという可能性についてですが…いいえ、これは考える必要もありませんね。証拠が十分すぎるほど揃ってますので」

ローデリカ「かいり…なんですか?」

ローデリカが病名を聞きそびれると、マネージャーがカバンからミントガムを三枚取ってオレに投げ渡してから、「拓也?それを食べたらローデリカさんに病気の説明をしてください」って言ってくる。オレのメシのことまで考えてくれるなんて流石だよな!オレはミントガムを噛みまくって、濃厚なミントの香りを楽しみながらローデリカに病気の説明をする。
その間にマネージャーは話を続ける。

マネージャー「次に考えるべきことは、マレニアさんの障害を引き起こしているトラウマの根幹、強大なストレスの原因の特定についてですが、これも必要ありません。理由はみなさんもお分かりのはずですので、省略させていただきます」

ネフェリが横目でマレニアをチラッと見たけど、マレニアは静かにマネージャーの話を聞いている。
ローデリカに病気の内容を伝え終わって、オレとローデリカも話に集中。

マネージャー「それで、次は解離性同一性障害そのものの治療法についてですけど…私はさっき言った通りの素人なので、推測しかできません。ここが大問題ですね」

拓也「病気のデータとか、なんかそういうの無いんですか?狭間の地にも医者ぐらい居るんじゃないすか?」

マネージャー「そういう方々がまとめた資料も無いわけではなかったんですが…狭間の地では弱肉強食が当然のように肯定されてますので、厄介な病気についての書物がほぼ無いんですよ。厄介な病人は閉じ込めるか殺してしまう、そんな話ばっかりです」

拓也「マジかよ!チョーSじゃん!」

ネフェリ「…前から気になっていたが、そのSというのはなんだ?」

マネージャー「サドとかサディズムとか、サディスティックとかの略ですよ。拓也は理不尽だと思ったことをそう呼びます。話を戻しますが、解離性同一性障害というのは、強烈なストレスに心が耐えられなくなって罹る病気です。私が思いつく治療法は、そのストレスの源を取り去ること…」

マネージャー「…なのですが、どうすれば取り去れるのかが分からないんです…何故ならマレニアさんのストレス源の大半は、過去に起きた出来事にあるからです」

マネージャーの話を聞いて、マレニアが静かに溜め息をつく。
自分でもうんざりするほど分かってるって感じなんだろうけど、確かにマネージャーの言う通りなんだよね。破砕戦争も終わってるし、マレニアの兄ちゃんのミケラも、聖樹はあったけど本人には会えてない。最大のトラウマになってるラダーンと戦うにしても、ミリセントの心と合体した今のマレニアにとって、ラダーンは色んな意味で二度と戦いたくない相手だよな。デロリアンで過去に行って、ストレス漬けの日々の根暗エピソードを全部解決するぐらいしないと無理なんじゃないかな?

マネージャー「そこで…かなりリスクがある事ではありますけど…ローデリカさんに頼みたいことがあります」

ローデリカ「私に、ですか?」

マネージャー「はい。あなたにしかできないことです…」

と言ってから、マネージャーは躊躇って次の言葉が出てこない。
だからローデリカが先に言った。

ローデリカ「…分かりました。私は、マレニア様を視ればいいのですね?」

マネージャー「すみません、そういうことです」

マレニア「私を視ると?」

マネージャー「はい。ローデリカさんには、生き物の魂や彷徨う霊魂に、干渉する力があるんです。死者の魂に干渉できるとしたら、生者の魂にも出来るのではないかと思いまして」

マネージャー「ローデリカさんにはその力を使って、マレニアさんの心の弱っている部分を避けつつ、今でも解消が可能なストレスの源を探ってもらいます。それしか手はありません」

次の瞬間マレニアがガタッと立ち上がって、椅子の音がオレの心臓を刺激してきたからマジで驚いたぜ。
立ち上がったマレニアがローデリカを見ると、ローデリカがちょっと怯えた顔をしてるせいか、マレニアはローデリカから顔を逸らして背中を向ける。それから「駄目だ」って一言呟いて円卓の壁に背中をつけて、義手のついてない右肩を抱く。ローデリカのことも心配してるんだろうけどマレニア本人が怖がってることもオレには見て分かるぜ。だから拓也はマネージャーに任せてことの成り行きを見守る。

マネージャー「あなたが怖がるのも、分かります。私も怖いです。多分、ローデリカさんも」

マレニア「何が分かる…貴公には知り得ぬことだろう…」

マレニア「酒の席を囲んだことが、そもそも誤りだ…埒もないことを話した…」

マネージャー「そうです、あれは間違いでした。ですから、あなたがやりたくないのなら、私達は別の方法を探します。決めるのはあなたです」

199名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/25(水) 17:32:53 ID:q472nQng

拓也は他人に「あなたの自由にしてください」みたいなこと言われるのが苦手なんだよね。自分で自由に選ぶのと、他人に自由に選べって言われるのはなんか違うなりね。だからいつも長々と悩みたくなくて、客とセンパイとウリ仲間とマネージャーからの連絡には即返事を入れて、後から色々準備して出発する。でもマレニアは黙ったままで、ひとりで長々と考えるタイプだった。しかも周りにはオレみたいな待ってる奴がいるし、こういうのって焦るよな。
最終的にマレニアは20秒以上?30秒以下?悩んでから

マレニア「……分かった…貴公らに委ねよう…」

ってシブシブの顔で観念。GOサインを出した。それからはローデリカに言われるがままにオレが義手を持ってきたり、大昔の円卓の英雄が倉庫にしまったままにしてた、霊姿の大輪とかをネフェリが持ってきたりしてから、全員でローデリカの調霊場に移動。ハンマーで剣を打ってる混種のジイさんがチョー嫌そうな目つきでマレニアをジロジロ見てきたけど、ローデリカとはそれなりに話が通じるみたいで、説得に応じて渋々ハンマーを置いて寝始める。拓也は全然武器使わないから、このジイさんの世話に一度もなったことなくて人見知りしちゃうぜ。

ジイさんも寝て静かになったところで、ローデリカが床に座って仕事道具を広げる。よくわかんねえ本とか小さい灯籠?すり鉢?みたいなのとか、蝋燭とかも用意した。これにムチがあったらこれからSMプレイ!って感じになるよね(笑)

準備が完了したらマレニアを座らせて、二人は正面から向かい合う形に。
蝋燭には火が灯されて、霊姿の花は歴史がありそうな小皿に置かれる。
ローデリカの表情もキリッとして、これからはプロの時間だぜっ!

ローデリカ「ネフェリ様、マレニア様に義手を」

ネフェリ「分かった」

ネフェリから義手を渡されたマレニアは、長い剣を下に向けた状態で義手をガシャっと肩にハメると、剣がついてる部分に左手を入れて操作。そのあとチャキッって音がしたら、長い剣が義手から外れて床に置かれた。この義手はミリセントがつけてた義手よりデラックスだけど、じゃあミリセント用の義手を作った奴って誰なんだろう。

ローデリカ「いいでしょう」

今度はローデリカは正座の姿勢になって、両手を両膝に乗せて、掌を上に向ける。

ローデリカ「それではマレニア様。私の両手に、あなたの両手を重ねてください」

マレニアのひび割れた左手と義手の右手が、ローデリカの両手に乗る。それから「眼を閉じて、鈴の音を想ってください」と言われたマレニアは眼を閉じた。それから1分くらい、何かの言葉遊びみたいな、よく分からない質問をローデリカがして、マレニアがそれに答えてくっていう時間が続いたあと、ローデリカが急に眼を閉じて

ローデリカ「入りました。マレニア様、私を感じますか?」

マレニア「…ああ」

とか、ディアロスあたりがスケベ心を出しそうなことを言いだした。あいつミリセントの裸で興奮してたからな、って思い出してから、あいつはミリセントが居なくなった事を知らないんだよなって考えて悲しくなった。

ローデリカ「それでは、行きましょう」

そう言って、いよいよ本番だぜ!ってオレも覚悟したけど、ここからが長い!チョー長い!1分くらい二人とも黙ってたら、いきなりマレニアが苦しそうに「うっ…」ってうめいて、かと思ったら5分くらい二人とも喋らないままだったりする。目もつぶってるし、寝ちゃったのかなって思ったところにまた呻き声が入って、もうスゲー地味な展開になってきてオレもネムネムの顔でシラケ気味。隣のネフェリに「おい、何をやっているか分かるか?」って小声で聞かれたけど、知らねーよそんなのって心の中で返事をする。

ローデリカ「今は、マレニア様の心を、マレニア様と共に歩み、彼女が見た情景を旅しています」

そしたらネフェリに向かってまさかの返事が返ってきて、ネフェリがビクッと反応。
ローデリカは目をつぶって霊視をしながら会話もできるプロ級調霊師だ。
マネージャーはこの様子をじっと見てるんだからすげーよな。

200名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/25(水) 17:38:12 ID:q472nQng

ローデリカ「マレニア様の心は、とても複雑です…避けるべき感情が、あたりに渦巻いています」

ローデリカ「本来はとても優しく、慈悲が深い心が…痛みに蝕まれ、引き裂かれているのです」

ローデリカ「…いえ、待ってください」

ローデリカが何かを見つけると、マレニアがまたピクっと動いて、震えながら痛みに耐えるような表情になった。だんだんエクソシストって感じになってきて、緊張感でオレも目を覚まして生唾を飲み込む。

ローデリカ「数多の声が…姉妹のような、割れつつある心が見えます…みな腐敗を恐れ、嘆き、泣き叫び、それでも耐え忍んでいます…」

ローデリカ「…助けを求めています…ですが、近づくべきではないようです…」

ローデリカは見えてる何かから離れたらしくて、マレニアは痛みから解放されたみたいにハァハァ息切らして眼をつぶったまま顔を上げる。まだ心霊旅行中だしヤベーことになんなくて良かったけど、まだまだ油断できそうになくて見てるだけでもキツいぜ!ローデリカの額にも、じんわり汗が浮かんできてる。

ローデリカ「少し、集中を乱しました」

オレ達がヒヤヒヤで見守る中、ローデリカはそう言ってまた黙る。マレニアも静かになると場の空気が固まってまた長い沈黙が続く。でもこの沈黙の中で何をやってるのかは分かったから、マレニアがうめいたらヤベー感情にぶつかったな、静かになったら上手いこと歩けてるなってガタイで分析。うまくやれば感情に邪魔されないで、霊や魂が見たものを見られるローデリカって、CIAになれるかも。

でもオレはもうそろそろ集中力が限界にきてて太ももが攣ってくる。
マネージャーも鼻から溜め息ついて、ハンカチを額にポンポンあてる。
そしてローデリカが「……見えました」と言った時、全員で身を乗り出した。

ローデリカ「私は、聖樹の中にいます。聖樹の根には、マレニア様の心が…」

ローデリカ「…いえ、何かがマレニア様の心に触れています。これはおそらく、すでに残滓となっていますが…元は、無垢金色の光だったようです」

ローデリカ「残滓は、マレニア様の心を縛り、聖樹へと繋ぎ止めていたようですが……ミリセント様の心がマレニア様のそれと溶け合った時に、役割を終えて、力を失ったのでしょう」

ローデリカ「無垢金の光の主は、マレニア様がいかなる形となっても、聖樹に帰れるようにしたのでしょうね…」

ローデリカ「この残滓を辿ってみましょう」

重要っぽい手掛かりを見つけたローデリカがそう言ってから数分。
マレニアは少し息が荒いけど、それだけであとは安定してる、はずだった。

ローデリカ「ああっ…!」

ローデリカが何かを見つけた瞬間に、マレニアの眉間にググッと皺が寄って、呼吸がフゥフゥと戦闘モードに入ってオレたち全員マジ焦り!オレとネフェリは跳びのいて、二人でマネージャーの両手を引いて部屋の隅に下がる。

ローデリカ「そんな…なんてことを…血の流れが見えます…輝きを喪った無垢金に、縋りつき、貪って…」

ローデリカ「きゃあああ!」

拓也「うぉーっす!」

ローデリカが短く叫ぶと同時にオレの心臓もぶっ飛び不全。
意識が飛びそうになったところをネフェリに抱き止められた瞬間


マレニア「モーグ!!」


怒声上げたマレニアがローデリカを跨いで立ち上がり、義手を使ったとんでもないビッグパンチを壁に叩きつけて、拓也の心臓がどくんと不整脈に落ちる。手首から先を石の壁にめり込ませるチョーバワーの爆音に混種のジイさんも飛び起きて、マネージャーが慌ててローデリカに駆け寄る。

マネージャー「大丈夫ですか!?」

ローデリカ「わ…私は無事です…」

ローデリカ「忌み角の者に知られ、危うく命を落としかけましたが、マレニア様が助けてくれました…」

とうのマレニアは、真っ赤な髪がフワッと浮き上がって、風もないのに揺らめいてる。恐る恐る横から顔を見ると、「思い出したぞ…血に酔いし忌み者め…」とか言ってるからどう見てもキレてるしマジで目がイっちゃってる。だけどマネージャーとローデリカの作戦がギリギリで成功したみたいで、マレニアは胸に手を当てて何度か静かに呼吸を入れる。無事に落ち着いたあとは、壁に寄りかかって溜め息。オレとネフェリもホッとひと息だ。マレニアが来てからはとにかく気疲れが多くて、このペースだとオレマジに壊れるな…

201名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/25(水) 17:41:02 ID:q472nQng

ローデリカはマネージャーの手を借りて立つと、マレニアに「ありがとうございます…おかげで、あの者に蝕まれずに済みました」と感謝。でもマレニアは強がってるのか本当にそう思ってるのか知らないけど「貴公のためなどではない。彼奴は私の怨敵だ」っていかにも系のかっこいいセリフをキメる。でも可哀想な過去とか色々聞いちゃったあとだから、耳に入る言葉がいちいち重く感じてキツいぜ。ミリセントに解除されたミケラからの言いつけがローデリカに発掘されて、気付いた時にはマジ憎悪キマりの復讐マシーンマレニアの誕生だ。

マネージャー「ローデリカさん、あなたは何を視たんですか?」

ローデリカ「血の加護を受けた魂を視ました…かの魂は、忌み者のものです…」

ローデリカ「私のか細い交信を、手繰り寄せて食らわんとするほどの者でした…いったい、どれほどの力を持っているのか…」

マレニア「…モーグだ」

さっき大声で言ってた言葉をマレニアがまた言う。
モーグウィンって奴の名前は聞いたけど、そこにモーグってのも入ってややこしいぜ。
マネージャーもそう思ってたみたいだ。

マネージャー「モーグ?モーグウィンの話はあなたから聞きましたが…」

マレニア「モーグウィンは、彼奴の夢想する王朝の名だ。所在は、いまだ分からぬがな」

壁に寄りかかってたマレニアは、またローデリカの前にしゃがむ。
マネージャーはおおって感じでちょっと仰反ったけど、目当てはローデリカだ。

マレニア「貴公も、あの忌み者を見たのだろう。彼奴は何処にいる」

ローデリカ「それは私には分かりません…それらを知る前に、モーグに捕らえられかけましたので…」

マレニア「……そうか」

暴れ出したりはしてないけど、かなりイラついてるみたいで気配をビンビンに張り詰めてるマレニア。それからは唇をキュッとしめてローデリカから離れたあと、また壁に背をつけて腕組み足組み、溜め息つきながら、組んだ腕の指で義手をトントン叩いてる。

マネージャー「…マレニアさん、あなたとモーグの間に何があったんですか?」

その指がマネージャーの質問で止まると、昔話が始まった。

202名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/25(水) 17:56:34 ID:q472nQng

「…モーグは、血の力を見出した者にして、我が兄ミケラが盟友としたデミゴッドの一人。エブレフェールの助力を得る代わりとして、狂い火の火防を任された者」

「彼奴は忌み捨ての地下を抜け、聖樹へ至ると、兄様に取り入り、やがて王朝の夢を見たのだ」

「その王朝は、叶わぬ夢想にすぎぬ。しかしモーグに叶わぬ夢を追わせる限り、彼奴は狂い火を封じる約定を守り続けると兄様は画策し、盟約を結んだのだ」

「だが彼奴は兄様の助力を利用し、血の貴族を称する輩どもを密かに国々に張り巡らせていた。陰謀の夜が起こる時を予見し、力を蓄えたのだ」

「そしてエルデンリングが砕かれた時、彼奴は夢想を結実すべく暴挙へと及んだ。破砕戦争に他のデミゴッドが乗り出す前に、彼奴は兄様を聖樹から攫い、何処かへと消えた…」

「そして私は、兄様をどのような手を用いてでも探し出すことを誓った。全ては聖樹のため、虐げられし者たちのため、兄様の意志の完遂のためだった」

「私は大ルーンを得て破砕戦争に参じ、血の痕跡ある処の全てに出向き、必要とあらば軍をも率いた」

「リムグレイブ、リエーニエ、ゲルミア火山…多くの戦地へと巡っては、モーグの信奉者どもを…血の貴族を名乗り、血の技に酔う者どもを、皆殺しにした。彼奴らに助力するならばデミゴッドをも斬り伏せていった」

「そうして遂に、モーグの側近と思しき者を捕え、拷問の末に聞き出したのだ」

「モーグがラダーンに取り入り、ラダーンがモーグを匿ったことを」

「そして私は……」

203名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/25(水) 17:59:02 ID:q472nQng

マジで血みどろの激ヤバな話聞かされてるぜって拓也が戦慄してたら、途中で話がピタっと止まって、生理がめちゃくちゃ酷くて立ってられない時のオンナみたいにマレニアがゆっくりうずくまる。こりゃヤバいって察知したオレ達はマレニアに駆け寄って、ローデリカがマレニアの両手を取って「私の目を見てください、ここは安全です。ケイリッドは遠くにあり、腐敗は退けられています」って言うと、半泣きで息も絶え絶えなマレニアが落ち着いてくる。

マネージャー「そのあとに、ケイリッドで、ラダーンと戦ったんですね…」

マネージャーが確かめるみたいに恐る恐る言うと、マレニアは涙目で細かく頷く。
少し前に、マレニアがなんで破砕戦争に出たんだろうって考えたことがあるけど、その謎にも答えが出たぜ。マレニアの目的はお兄ちゃん一筋で、大ルーンは初めからどうでもよかったんだなってガタイで納得。オレもセンパイとの約束を最優先にするけど、それでも戦場を駆けずり回って待ち合わせ場所に向かおうとは思わないし、マレニアのお兄ちゃん狂いはかなりイッちゃってるぜ。そりゃさー、オレだって「世界にはオレ達二人だけ!」って気分も分かるけどさ。
なんて考えてると、落ち着いたマレニアが声をまた震わせる。

マレニア「情けない…また私は…我を失いかけて…」

マネージャー「しかたありませんよ。心が粉々に壊れた時の出来事を克服するだなんて、どんな人にだって難しいことです。よいしょっ!」

マネージャーがマレニアの手を掴んで起こそうとしたから、咄嗟にオレとネフェリも協力してマレニアを立たせる。なんかここまで来ると怪我人とかお婆ちゃんとか、手のかかる子供って感じがしてきて、むしろ拓也の母性が刺激され始める。俺がオンナだったら胸が筋肉じゃなくて別のもので張ってたかもね(笑)

マネージャー「大丈夫ですか?」

マレニア「ああ、落ち着いてきた…手間をかけるな…」

拓也「でも前より回復するの早くなってますよ!マネージャーの作戦成功してるんじゃないすか?」

マネージャー「そんなにすぐに結果は出ないですよ。こういうことには時間をかけて向き合わないといけません。マレニアさん、戻りましょうか」

マレニア「……待ってくれないか」

円卓の大テーブルがある部屋に戻ろうとしたマネージャーを、マレニアが呼び止める。
オレとネフェリも「なんだ?」みたいな顔で互いに横目でアイコンタクト。
オレ達を呼び止めたマレニアは、足元に視線をやって悩みながら、途切れ途切れに喋りだす。

マレニア「この不甲斐ない身で…貴公らに頼むべきか…迷っているが…」

マレニア「どうか、頼まれてもらえるだろうか…」

マネージャー「…え…ええ、いいですけど。ネフェリさんと拓也はどうです?」

拓也「ウッス!大丈夫っす!」

ネフェリ「私は構わないが、どうしたんだ?」

そこからまた10秒くらい間を置いて「…私に、モーグを討たせてくれないか」なんて言い出した。
予想はついたけどさぁー、そんなフラフラな状態で戦えるのかよ?

オレがそう言っても「無理は承知だ。だが、彼奴が生きているなど…兄様が今も手篭めにされているなど…私には耐えられぬのだ…」ってまたウルウルの眼で訴えてくるから、こんなの卑怯だよな。拓也だって「センパイが事故って手術と入院費に100万必要だ!」ってもしもレオに言われたら、いつものように即受けして借金でも何でもして払っちまうぜ!

拓也「ウッス!オレは行けまっす!」

ネフェリ「お、おい、少しは考えたんだろうな?」

拓也「こういうのは即決ですよ!マネージャーはどうすか?」

マネージャー「うーん…たしかにマレニアさんの闘病に付き合うとは言いましたよ?ですが私たちも同行するとはいえ、今のマレニアさんの状態でデミゴッドと戦うのは、キツいような気がしますけど…」

マレニア「頼む…今もきっと、兄様は嬲られている…行かせてくれ…」

マネージャー「それにですよ?行きたい気持ちも分かりますけど、モーグウィンという王朝が何処にあるのかはマレニアさんにも分からなかったんですよね?」

マレニア「それは……」

粘るマレニアにマネージャーの正論パンチが飛んで、マレニアもしゅんとして言葉に詰まる。


ギデオン「血の君主の居所を探しているのかね?」


そこに現れたのは、あのギデオン・オーフニール!
コイツが出てくるとロクな事がないって知ってる拓也は、ネフェリと一緒にギン目で威嚇。
ネフェリは斧を構え、オレはケツ突き出して万が一に備える。マレニアもコイツのことは知ってるから、マネージャーを後ろに隠れさせて、義手の緊急作動させて掌に剣を握り込む。

204名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/25(水) 18:01:34 ID:q472nQng
ギデオン「ふむ…警戒されたものだ。まだエンシャのことを引きずるのかね?あれはもう、終わったのだよ」

マネージャー「あなたにとっては終わってても、こっちはそうじゃないんですよ!何の用ですか!?」

ギデオン「構えることはない。ひとつ、君たちに情報を提供しようと思い立ったのでね。それに君が円卓にいるのも、マレニアを輩に抗するための戦力として数えているからだろう?誤解を誤解とせずに、終わらせたがっていないのは君ではないかね?」

突然現れて突然情報を提供するなんて言われても信用できねーよ!マネージャーは悔しそうな顔で黙ってるし、ネフェリはギン眼で「今更あなたを信じろというのか?」って言って威嚇の姿勢を崩さない。それでもギデオンの奴は「君たちに聞けとは言わんよ。ただ私が、勝手に話をするだけだ」って言って、こっちの事情はお構いなしでチョーウゼー!

ギデオン「君たちが聖別雪原の祝福を灯したのは、私にとっても僥倖であったのでね。いくつか手駒に知恵を与え、雪原に送り込み、探らせたのだ」

ギデオン「手駒は皆死んだが、彼らの犠牲は、君たちの糧となるだろう」

ギデオン「聖別雪原奥地に灯る祝福から、西の崖に向かい、血の色を探したまえ」

ギデオン「王朝を拡げんとする者達が行き交う、新たに作られた転送門があるはずだ」

ギデオンはそれだけ言い残して本当に帰っていく。オレとネフェリとマネージャーは意外な展開に拍子抜けだったけど、「待て」って言いながらオレ達を押し退けてマレニアがギデオンの後を追ったから、また何か起きそうって思ってオレ達も後を追うと、二人が離れて向かい合ってた。

マレニア「ギデオン…貴公に礼を言う。ありがとう」

マレニアが静かに、小さく礼をすると

ギデオン「君はミリセントの時と同じく愚直だが、同じく誠実のようだ。律無き世においては、誠実さは貴重だ」

ギデオン「今後もずっと、そうであってくれたまえ。ミケラの刃、マレニアよ」

ギデオンはなんか良い感じな言葉を残して、部屋に戻ってドアを閉めた。「ああいう一面を見せて、あの人は私を利用したのだ。お前も気をつけろ」ってネフェリがマレニアの脇を小突く。「ああ、分かっている」ってマレニアは言ったけど、それにしては名残惜しそうにギデオンのドアを見てたし、良いことしてくれた人にはあっさりなびくタイプなのも、やっぱりデカいミリセントなんだよな。

でもこのデカガタイ系神人のことはそろそろミリセントじゃなくて、マレニアとして見てやらないと、ウリ客とのセックス中にセンパイとの思い出でイッちゃうみたいで失礼だし、それだとマレニアが可哀想だからオレも真剣にマレニアの取扱説明書を熟読して、関係構築頑張るぜ!

205名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/25(水) 18:05:07 ID:q472nQng


休み明けモーグウィン王朝   投稿者:ビルダー拓也


最近ずっとマレニア関係にかかりきりで探索行ってなかったから、今日はマネージャーからの許可も降りて、久々にメンバーと一緒に探索。メンツはオレ、ネフェリ、マレニアの3人になるはずだったけど、心が不安定なマレニアをそのまま行かせちゃダメでしょってことで、ローデリカとマネージャーがついて来てくれて万全の布陣だぜ。特にローデリカは助けてくれたマレニアにお礼がしたいって、使命感に燃えてる。ラーヤとディアロスもそうだけど、良いところ出てる奴はこういうところが真面目だよな。

マネージャー「あーっ!寒い!」

拓也「ウッス!ウッス!ハクション!」

でも久々の探索が吹雪ふきまくり視界消えまくりの雪原のど真ん中でマジ狂い!
この前典礼街に行った時は冗談で「また来ます!」とか言っちゃったけど、ホントに来ることになるなんて思わねーよ!今回はちゃんと円卓で亀首漬けと勇者の肉塊と蟹を食って来たし、吹雪といっても大声出さないと会話が出来なくなるレベルでもないからまだ動けるけど、生肉団子と苔薬を聖樹で使い切っちゃったから、マネージャーとオレは一発でもヤバい攻撃を貰うとそのまま死ぬぜ!

ネフェリは防寒対策ってことで、ローデリカにもストームヴィル産のデカ布鎧を着せたかったらしいけど、ゴドリックからの施しは絶対に受けませんってローデリカは断固拒否。結局ローデリカはマレニアから朱いデカマントもらって、グルグル羽織って誰よりも一番あったかそうになっている。

マレニア「この雪原に、本当にあるのだろうか…」

とか言ってるマレニアは、朱いマントを外した肩出しドレスに、両足と右手が義肢で、兜もつけて無いから、いよいよ雪原の真ん中に何しに来てるのか分からない格好だけど、「マレニアさん!?あなた寒くないんですか!?」ってマネージャーに言われても「この程度は耐えられる」ってあっさりしてる。ドレス一枚で猛吹雪の中を歩けるマレニアはエベレスト単独無酸素登頂ができるかも。

今回の雪中行軍はマネージャーの地図を頼りに、ガタイがデカいマレニアを先頭にして歩いてるから、オレ達は雪まみれにならずに済んでる。でも横からは容赦なく冷たい風が入り込んでくるからやっぱりキツい!そのまま進んでいくと、前に見た荷車隊に遭遇。運が悪いことに今回はラッパを持ったゾンビに見つかった。マレニアのデカガタイが災いしたぜ。

でもラッパが「パ!」って吹かれた直後に、ラッパ持ちのゾンビの首がぶっ飛んで雪にスポッと埋まる。ラッパに反応したゾンビ達も振り返ったり武器を構えたりした瞬間に首をポンポン飛ばされて、ボウガンを持った剣士?みたいな二人も、一瞬で三枚に下ろされて雪に倒れて見えなくなった。あとには、義手の剣をチャキッと変形させるマレニアだけが立っている。

ローデリカ「これが、マレニア様の剣技…」

マネージャー「やっぱりすごいですね…今見ても怖くなってきます。ミリセントさんがいなければ、今頃…」

ネフェリ「シッ、その話はやめておけ、聞こえるぞ」

四人で見ると、遠くに見えるマレニアの横顔がまたショボショボの傷心気味。「大丈夫だ、気にするな。ミリセントとのことは事故と思え。私たちなら平気だ」ってネフェリのさりげない全力フォローで「ああ、そうだな…」って気を取り直す。離れたマレニアと合流してから少しの間歩くと、吹雪が晴れて凍った川に出る。
そこでマネージャーが地図を開いて場所を確認しながら、それっぽい方向に歩いていくと

マレニア「あれは…」

先頭のマレニアが、遠くに赤い斑点が見える場所を発見。全員でそこに行ってみると、カチカチに凍ったデカい倒木があちこちにある場所に到着。足元には白い草と赤い花がそこらじゅうに咲いている。

拓也「血の色ってこれっすかね?」

マネージャー「多分これでしょう。この雪景色じゃ、他に赤色なんてありませんからね。それではここからは崖側を目指しましょうか」

崖って言っても、こんなに白くちゃ距離感が狂ってどこが崖かも分かりにくいから、また全員で固まりながら地図をたよりに進んでいく。それからは坂を上がって、倒木を回り込んで歩き回る。その間にも拓也のポケットは、途中でむしった青白い植物でパンパンになっていく。そういうことを繰り返していくうちに

マネージャー「あっ」


シロクマに遭遇!

でもデカすぎてシロクマって言っていいのか分かんねーよ!ゴドリックよりデカい激ヤバなワイルドガタイには、束ねた木の枝みたいなバキバキな体毛をビッシリ生やしてるし、なにより上半身と下半身が屈強すぎるだろ。腕の太さなんて拓也の胴体の2倍以上はあるし、こんな食べ物もろくになさそうな場所で何を食ったらこんなガタイが仕上がるのかマジ分かんねー!

マレニア「下がっていろ。ルーンベアは貴公らの格上だ」

マレニアが剣を構えると同時に、ビルダー系シロクマが毛を逆立てまくり筋肉盛り上がりまくり、ギン目剥いて吼えまくりの全身凶器状態に変貌。オレ達がマレニアから急いで離れると、ビルダーシロクマが新幹線みたいなバカげたスピードでマレニアに突っ込んで雪の爆発が起きる。さすがにマレニアでもこれはやべーよ!って思ったけど、それは杞憂で、マレニアはすでにあの構えをしながら空中にとどまっていた。

ネフェリ「勝った…!」

空中のマレニアは真下にいるビルダーシロクマに落下すると、ネフェリとミリセントを9割がた殺した、あの刃の嵐を叩き込む。全身を斬られまくったビルダーシロクマは全身から滝みたいな血を炸裂させながら、肉片をあたりに散らばらせてぶっ倒れると、そのままピクピクと痙攣して血の池を作りながら動かなくなった。強いぜ!グロいぜ!

マネージャー「うわ〜…」

ネフェリ「凄まじいな…」

ローデリカ「い、今何をしたんですか!?マレニア様、あなた様は何を…」

マレニア「この剣技は、水鳥乱舞という。…拓也はミキサー攻撃と呼んでいたがな」

ローデリカ「みきさー?」

「技の名前分かんなかったんで、テキトーに呼んでたんすよ。今は水鳥乱舞って言ってますよ」ってとりあえず嘘ついてみたけど、「言っていないだろ」「いや、言ってます」「本当のことを言え」「言ってないっす」って瞬時に屈服するオレ。だって水鳥乱舞っていっても水鳥って感じ全然ないんだから仕方ねーじゃん。だからオレは「じゃあ扇風機乱舞で」と妥協しながらせめてもの抵抗を図るも「駄目だ」って却下される。

なんてやってたらビルダーシロクマがまさかの復活でマジ狂い!驚いてひっくり返るオレとローデリカとマネージャーに、血のシャワーをあたりに撒き散らしながら襲い掛かってくるも、行く手をマレニアに阻まれて、水鳥乱舞が炸裂する。二発目の乱舞でシロクマは完全に粉々になって血の池に積み上がった。

ネフェリ「あの水鳥乱舞を一度は耐え切るとはな…恐ろしい奴だ…」

マレニア「此奴らは、小黄金樹に近しい木々から、ルーンを啜っている。…ゆえに祝福を溜め込み、英雄の如き強さを得る」

マレニア「この者の力であれば、例えゴドリックであろうと相手にはならぬだろう。貴公らには危険な相手だ」

ネフェリ「デミゴッドをも凌ぐのか!?もはやクマなどとも呼べんな…」

マネージャー「大ルーンに頼るよりも、地道にルーンを溜め込んだ方が強くなるなんて、皮肉な話ですね」

ゴドリックより強いクマを倒したあとは、地図通りの崖に到着。あたりを警戒しながら探索してると、崖の上から少し下がったところに、いかにも系の血まみれな転送門を発見。隠したいなら血ぐらい拭いとけよな。おかげで分かりやすいけどさ。

206名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/25(水) 18:11:16 ID:q472nQng

ローデリカ「待ってください。前もってお伝えしたいことがあります」

マネージャー「はい?なんでしょう」

ローデリカ「モーグは前の干渉で、私とマレニア様に気付きました。おそらく今の彼は、マレニア様の力を恐れているでしょう」

ローデリカ「襲撃に備えているはず。どうか、お気をつけて」

マレニア「分かっている」

マレニアが剣から血を拭って、ネフェリが肩をグリグリ回してから両手の斧を持ち直す。準備できましたか?ってマネージャーからの声にも二人は無言で頷く。じゃあ王朝襲撃の開始だぜってことで、拓也は転送門に指を突っ込んでヌルヌルグチョグチョと掻き回すと、手が血でべっとりと濡れる。こいつもう感じてるぜ!なんてふざけてたらネフェリにケツを蹴り上げられて頭から門に突っ込み転送。気付いた時には洞窟の中だった。鉄臭い洞窟に不潔感を覚えた拓也は洞窟を出る。

拓也「あーっ!おぅううっす!」

すると目の前に、あのカエル顔した奴らが20人以上?30人以上?も揃ってて、全員武器を構えた戦闘体制だし、奥には血まみれのバカデカいカラスが4羽と、口を超高速でガチガチ鳴らしてる腐った犬が並んでる。あーあ、こりゃ死んだなって拓也が四つん這いになって絶望してると、オレを飛び越えてマレニアとネフェリが登場。戦いが始まった。

奧にいるカエル人間がケツマン犯されてる時の拓也みたいにビクビク痙攣すると、全身から血のザーメンを針のように飛ばしてくるけど、マレニアがそれを水鳥乱舞で弾き飛ばして、一瞬の空白時間にネフェリが突撃。カエル軍団の最前線に突っ込んで斧に雷を纏わせて振りまくり斬りまくり、ギン目剥いて吠えまくりの戦闘モードで四方向から同時にカエルの相手をする。

そしたら奧にいるカラスが思いっきりジャンプして、頭からマレニアに突っ込んでくる。マレニアは「立つなよ、拓也」と一言いってジャンプ。空中でカラスを斬り上げで串刺しにしてから、カエル軍団の奥の方に突っ込んで、もう一匹のデカカラスを叩き潰す。それと同時にオレの後ろからローデリカとマネージャーが洞窟の中を歩いてくるけど、戦いの音と、四つん這いのままのオレのケツを見て全てを察したから、洞窟の奥に戻っていった。

その間にも、ネフェリと戦ってるカエル軍団のうち、全身が勃起デカマラみたいに真っ赤の奴らが全身から針を出して回転を開始。白いカエルをあらかた斬り倒したネフェリに襲いかかる。一匹の攻撃はクロスした両手の斧で防いだけど、もう一匹から背中をガン掘りされて片膝をつく。そこに他のデカマラカエル軍団が追い討ちをかけに行くけど、二匹のカラスを相手にしてたマレニアが急加速してUターン。ネフェリの周りにいたマラガエル人間を真一文字で真っ二つにした。

ネフェリ「たすかっ…」

そのあと、マレニアは礼を言って立とうとしたネフェリを蹴り飛ばしてオレにぶつけてから、直後に飛んできた二匹のデカカラスと犬軍団を相手にし始める。「流石だな…任せておけば、あとは勝つだろう」ってネフェリはオレを起こしながら聖杯瓶をひと口。でもマレニアの剣とクチバシをぶつけまくってる二匹のカラスのうしろで、犬軍団は走り回ってるだけで何もしてこない。ドッグランやってるんじゃねーんだぞ!

二匹のデカカラスは、クチバシを弾きまくるマレニアに業を煮やして、二匹いっぺんにジャンプ。両足の爪でマレニアを踏み潰しにかかる。でもそれが狙い目とばかりにマレニアが突き上げた剣に、片方のカラスのケツマンコが激しく犯されて切れ痔の浣腸状態に。そこから水鳥乱舞がまた炸裂して、一匹のカラスを体内から粉々にしつつ、ぶっ飛ぶ肉片でもう一匹のカラスと犬軍団を吹き飛ばして、谷底に落としていった。

ネフェリ「片付いたようだ。おい、行くぞ」

ネフェリの合図で、洞窟からマネージャーとローデリカが出てくる。ふたりは血の池地獄状態に堕ちた戦場を眺めてちょっと引いてたけど、引いてたのはオレも同じで、ネフェリ以外の三人で死体や血をぴょんぴょん避けながらマレニアに近づいていく。

マレニア「…待て、妙だ…」

そのオレ達に、マレニアが手を向けて待ったをかける。
「どうしました?」ってマネージャーの質問に「数が足りない」とマレニアが返事をした直後に、カラスの肉片の中から犬が登場!血まみれで飛び出したそいつをマレニアは剣で防いだけど、犬はまるでドリルみたいに体を回転させてマレニアの剣を受け流して、脇腹のあたりに噛みついた。

マレニア「うあぁっ!」

ネフェリ「あっ!?」

拓也「ウッソだろ!」

スクリュー状態で突っ込んできた犬の牙は、ネフェリの斧とミリセントの剣でもすり傷程度しかつけられなかったマレニアの皮膚を、いとも簡単に食い破っていく。「まずい!」ビビったオレを置いてネフェリは駆け出すと、マレニアに噛み付いてる犬に両手の斧を叩き込んで、アックスファックで犬の頭をクラッシュさせた。

ネフェリ「どこをやられた!?傷口を見せろ!」

マレニア「ば…ばかな…野良犬ごときに…!」

ネフェリに抱き起こされたマレニアの脇腹からは大量の血が溢れ出ていて、ヤバイと思ったネフェリは咄嗟に腰巻きの一部を千切って、マレニアの脇腹をキツく縛ると「うぐっ!」ってマレニアの口からうめきが溢れる。オレ達も駆け寄って見たけど、たしかにかなりの出血で手当てされた場所から白カビが少し拡がっている。「やべーよ!祝福探さなきゃ!」「言われなくとも分かってる!」ってオレとネフェリが言い合ってると、ローデリカがすぐ近くに祝福を発見。たすかったーってひと安心しながら灯して休憩を挟む。…はずだった。

207名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/25(水) 18:25:46 ID:q472nQng

ネフェリ「どうだ?治ったか?」

マレニア「駄目だ…傷が塞がらない…」

拓也「どういうことっすか!?」

マネージャー「祝福で傷を癒せるのは、褪せ人だけなのかも……拓也?あなたは一度でも、狭間の地をさまよう兵士や動物が、祝福で休んでたところを見たことがありますか?」

拓也「ウッス!無いです!」

やられたぜ!あの犬はモーグの秘密兵器だな!神人の圧倒的な強さはモーグの罠で無力化され、気付いた時には戦える奴がネフェリだけ!「私なら戦える…このマレニアは、いかなる戦場も駆けてきたのだ…」とかマレニアは強がり言ってるけど、ネフェリに先頭を代わって、オレとローデリカに体を支えられて立ってる奴が言っても説得力ねーよ!仕方ないからオレはマレニアをマネージャーに任せて、敵を一度も倒したことがない剣と盾を構える。

2メートル超えの怪我人を抱えながら、オレ達はじわじわ進んでいくと、前方はマジの血の池が拡がってて、デカマラカエル人間があたりをうろついてる。「あれを全て相手にはしてられない。突っ切るしかないぞ」ネフェリはそう言って斧を構えて「私が囮になる。お前たちは走り抜けて、祝福を探せ」とか無茶なことを言ってくる。それじゃあお前はどうすんだよって言っても「頃合いを見て逃げる」って言うだけ。本当に上手くいくのかよ?

マネージャー「あっ!マレニアさん!?」

ローデリカ「だめです!」

でもマレニアはネフェリの作戦をさらに無視して、ローデリカとマネージャーの制止も聞かずに突撃。マジかよぉ!こいつメチャクチャだぜ!しかも走りながら包帯代わりの布も投げ捨てちゃうからもう訳わかんねーよ!「死ぬ気か!?戻れ!」ってネフェリが叫ぶ頃には、マレニアは腹と口から血を噴きながらの決死の水鳥乱舞を放っていた。

ネフェリ「馬鹿なことを!」

ネフェリは走り出して、そのあとをオレも追いかける。マレニアは水鳥乱舞でデカマラカエルの一団を一気に5人くらいミンチにしたあと、そのまま三連斬りでカエルを一匹、横跳び斬りでカエルを二匹撃破。でもあとからきたカエルに背中や腹を殴られて膝をつく。ネフェリも急いで駆けつけるけど、マレニアはまた立ち上がってカエル達を斬りまくって、オレ達が着く頃にはハァハァ息切らして敵を全滅させていた。

ネフェリ「何を考えている!甘えた真似をするな!」

ネフェリに胸ぐらを掴まれてマレニアは説教を食らう。見てみると脇腹の怪我の出血は止まってて、オレは「相手を斬って出血を止めたな」「血は止まってるけど、傷はほとんど塞がってないな」「聖樹で会った時よりも回復力がガクンと落ちてるな」ってガタイで分析。もしかしてマレニアの再生能力って気分で変わるのかな?ネフェリもギン眼でマレニアを睨み付けてるし、神様に説教してるなんてよくよく考えたら凄いことしてるよな。でもマレニアはネフェリを見ないで俯き気味だから、ネフェリも何かを察した。

ネフェリ「…お前まさか…ずっとこうやって戦って来たのか?」

マレニア「私の身など、どのようになろうと構わん…」

マレニア「私の身は腐敗に、心は罪に穢れている…その私にできるのは、剣を振るうことだけだ…」

ネフェリ「はぁ……」

マレニアの言い分を聞いたネフェリは

ネフェリ「お前は、己を犠牲にすることに慣れすぎている。そんな性根でいるから、ラダーンとの戦いでさえも退くことができず、己を犠牲にし、お前すらも望まぬ結果をもたらしたのではないのか」

マジかよぉ!?ネフェリはオレたちが避けてきた話をストレートに言い放った。不意打ちを食らったマレニアは目を見開いて青ざめていき、そこにネフェリはピンタを飛ばすもんだからチョーSだよな!オレ達3人も血の気が引いて「ネフェリさん!?」ってマネージャーからのストップも斧を向けて拒んでくるし、声はキレてるしでもう手がつけらんねー!

ネフェリ「泣くな!お前はずっと、そうやって過去の暗がりに怯えてるつもりか」

ネフェリ「負け戦を不敗と称して、さらわれた兄を迎えにも行けず、己が負うであろう罪と苦しみをミリセントに背負わせ、己の強情さで己さえも破滅させる、そんな昔のお前に、そこまで戻りたいか」

ネフェリ「違うだろう。お前は敵地に赴いた。己が怨敵と定めた者の地にだ。何故来たか言え、言ってみろ」

マレニア「…に…兄様を…救いに…」

ネフェリ「ああそうだ。お前はさらわれた兄を救いにここにいる。昔のお前に行えなかったことを果たしに、敵地へと赴いたのだ。それだけではない。お前は自らの罪をミリセントに押し付けず、こうして自らで受け止め、耐えているじゃないか。お前は変わりつつあるんだ」

ネフェリ「そのお前を、己を犠牲にすることへの誘惑で無下にするな。これから過去の暗がりを照らそうという時に、過去に屈するな」

チョー体育会系の筋肉質なビルダー説教をマレニアに食らわして、ネフェリはひと呼吸いれるけど、マレニアはショボショボの顔で涙目気味。蛮地は病人に説教入れるのかよ!ってオレはガタイで抗議する。ネフェリがそんな抗議が見えないかのようにマレニアを離してその場に座らせると、語りかける口調に説教をトーンダウン。

ネフェリ「お前は知っているだろう…ギデオンに踊らされ、全てを失った私を…だからお前は、いかにして私が再び立ったのかも、すでに知っているはずだ」

ネフェリ「失ったものは、取り戻すか、新たなもので埋めるしかない。…私はギデオンではない、新たな王を探すことにした。お前にも新たな風が吹くだろう」

ネフェリ「ケイリッドは戻らぬが、お前の兄はここにいる。お前の怨敵もここにいる。そしてお前の欠けた心も、今やお前と共にある」

ネフェリ「失ったものを取り戻す。ただ、それだけを考えることだ。私達もそのために、お前について来たのだからな」

説教を終えたネフェリはマレニアから離れて、キョロキョロと見回して敵がいないかを確認する。オレ達はすぐにマレニアに駆け寄って「今のネフェリさんは言い過ぎです…あまり気にしないでください」「そうっすよ!あんな言い方ないっす!」「マレニア様、大丈夫ですか?」って口々にフォローを入れるけど、眼を拭いて立ち上がったマレニアは割と落ち着いていた。

マレニア「…いや…彼女の語った通りだ」

マレニア「私は、間違っていた。今は兄様を救うこと…それのみを想わねばな」

マレニア「ネフェリ、私は浮き足立っていた。ありがとう」

マジ?これって軟着陸?雨降って地固まるってあるけれど、マレニアは落ち着いてるしネフェリも「分かればいい。泣きださないか肝が冷えたぞ。敵地でそれでは困るからな」っていつもの調子に戻ってる。「どうしたんすかね?これ」ってヒソヒソ声でマネージャーに聞くと「多分あれですよ。誰かに言って欲しかったことを、全部言われてスッキリしたとか、そういうことですよ」ってヒソヒソ声で返答。乙女心っていうのは複雑だよな。

208名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/25(水) 18:28:42 ID:q472nQng

その間にもネフェリが「見えるだけでも赤いしろがねが3人のみ。守りが今までと比べ、薄すぎる。罠だ」って戦士の勘で分析。ローデリカもそれに乗って「罠で間違いありません。怨みに溢れた巨人達の霊が、怨みの吐口を求めています。術師達が彼らを縛って、使役しているようです」と霊感で分析。そこにオレのガタイ分析をコラージュできると完璧なバランスで良いんだけど、拓也の乳首センサーは沈黙していて萎えたデカマラみたいに垂れ下がっている。

ネフェリ「ならば、まず私が出て囮になる。マレニア、お前は私を狙う術師達を討て」

ネフェリの言葉にマレニアが頷いてプランが決定。オレ達は草葉に隠れて、そこからネフェリが斧をしまったまま登場。棍棒を持ったデカマラカエル達に近づいていく。するとそこでカエル達が一斉に棍棒を掲げて、デカい骸骨を次々に召喚!デカ骸骨達は全員ギン眼を光り輝かせてネフェリにビームを発射。その少し前から走り出していたネフェリの後ろを、青白い炎で焼いていく。その隙にマレニアがデカマラカエル達に近づいて、三連斬りと薙ぎ払いのコンボで次々にカエル達を血の池に沈めていく。カエルを倒すとガイコツも溶けていって、結局ふたりで20秒以下?で全部倒しちゃったから、オレ達も草から出てネフェリとマレニアと一緒に駆け抜ける。

そこでようやく祝福を発見!
マレニアの傷は癒せないけど、座り仕事メインで体が鈍りまくりのローデリカのスタミナとネフェリの聖杯瓶が回復して、さらに探索は続行だぜ。階段を登るとすぐにゾンビの群れが見えて一瞬ゾッとしたけど、こいつら攻撃する気はないみたいで、ただブラブラしてるだけだから平気かなって思ってドンドン進むと、急に水風船みたいにガタイ膨らませて抱きついてくるヤツらがきて、オレはケツ穴を揉まれながらベロチューで迎えられる。血まみれゾンビとのセックスは非対応だぜ!って言うと、マレニアが風船ゾンビたちを両手でキャッチして投げ飛ばし、遠くの岩場で破裂させた。

マレニア「皮肉なものだ…モーグの信奉者が、先の私のようなことをするとは…」

拓也「マジ!?マレニアさん、ラダーンにベロチューしようとしてたんすか!?」

マレニア「そういう意味で言ったのではない。貴公は変わらんな…フフッ」

拓也「あっ、今…マネージャー、今の見ましたよね?」

マネージャー「見てないですけど聞きましたよ。はじめてちゃんと笑ってくれたようですね、ちょっと嬉しいです」

マレニア「なにを…ただの笑みだろう…」

ネフェリ「素直に受け取っておけ。また一歩進んだ証だ」

周りがゾンビだらけなのにちょっと空気が和んだから、やっぱりオレの激エロなフェロモンには人を幸せにする力があるよな。そりゃゾンビもオレの唇を吸いたくなるよな。そのあともゾンビの群れを歩いて素通りしていくけど、デカい肉の塊とかが置いてあってもマレニアの水鳥乱舞で一発だったし、あとの道を練り歩いているゾンビも全然敵意が無い。襲撃への備えって、もしかして最初の敵の群れだけで終わりだったりするのかな?ってガタイで考察しつつ、俺たちは壁の洞窟に入っていく。

209名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/25(水) 18:30:59 ID:q472nQng

ネフェリ「暗いな。誰か明かりを持っているか?」

マネージャー「ランタンぐらいならありますけど…あ、これです。点けました。どうですか?」

ネフェリ「5人で歩くにはまだ暗いが、まあいい。拓也、ローデリカ、マネージャーから離れるなよ」

拓也「ウッス!」

ローデリカ「弧゜ッ!」

マネージャー「あっ!気をつけてください、口臭がありますから…」

オレの激エロなフェロモンをまるで悪臭みたいに言ってくるから、マネージャーはこういうところデリカシーが無いよな。洞窟の中を進みながら「もしオレが迷子になっても、激エロのモロホストフェロモンで位置が分かるじゃないですか」って抵抗しても「ただ臭いんだよ」ってネフェリがストレートな悪口で返してくるし、確かにところ構わずエロな空気にしちゃうのは悪いと思ってるけど、エロに生まれたエロの男だから仕方がないんだよね。

ネフェリ「敵だ!」

なんてふざけてたらいきなり襲撃されて、咄嗟に拓也はマネージャーの後ろに隠れたけど、オレの後ろにローデリカとマネージャーがまた隠れようとして、オレたち3人は皇帝ペンギンの群れみたいに車懸の陣で避難。地面にできた血の池から襲ってきたのは、全身を赤と黒の豪華な衣装で覆った、優しそうな顔の血没紳士だ。


血の貴族「モーグウィン王朝開闢するまで血中ブリッジできるよな?」


拓也「ウッス!できまっ…え?マサヒコさん?」

マレニア「マサヒコ…?」

ネフェリ「お前、顔見知りなのか!?」

拓也「あっ、すいません!人違いっす!」

ネフェリが見せた一瞬の隙を紳士は見逃さずに、ネフェリに血のナイフを投げつけて攻撃。ネフェリは咄嗟に斧で弾き返したけど、一発目の影に隠れた二発目を腹にかすって後ずさる。紳士はそれから洞窟の闇に隠れようとしたけど、マレニアは義手の剣をチャキッと変形させた火花で紳士の居場所を特定。三連斬りを仕掛けるけど、また血の池に逃げた紳士を斬る事はできずに空振りする。

「開闢まで血中に沈め」

洞窟の闇の中を、紳士のささやきだけが響いていく。「ここは敵の術中です!駆け抜けましょう!」っていうマネージャーの提案を「灯を持っているのはお前だけだ!この人数で駆ければ誰かがはぐれる!」ってネフェリが却下して、闇の中での戦いが始まった。

「ほら、ネフェリ、笑って」

ネフェリ「うおぉっ!」

耳元で囁かれたネフェリは反射的に斧を振り回すと、そこにはマレニアの剣があって激しい火花を散らす。「お前だったか…あやうく斬るところだ…」「それは私も同じだ。厄介な…」二人は互いに背を向けて武器を構える。

「まずは神人の剣を見せてもらおうか」

マレニア「!」

今度は闇の中から猛スピードの突きが繰り出される。マレニアはそれを間一髪で弾き返して、返す刀を横振りするも

マレニア「うぐっ!」

超低空を駆け抜ける紳士に横振りをかわされて、犬に噛まれた怪我を斬られて悶絶。紳士は更に下からマレニアの顔を狙うけど、顔を逸らして回避したマレニアは同時に水鳥乱舞の構えに移行。それを見た紳士は、襲いかかってくるネフェリの足元に転がってネフェリを転ばせてから、ネフェリの影に血の池を作って姿を消す。水鳥乱舞は放たれることなくマレニアは着地した。

マレニア「逃したか…」

ネフェリ「卑怯者め!姿を見せろ!」

立ち上がって斧を構えたネフェリのブチ切れた怒号が、無限に広がる闇に溶け込んで消える。

「次は闇を往復だ」

拓也「ウッス!」

いきなりオレが耳元で囁かれて、気付いた時にはランタンの火が消えていた。
「ランタンを奪われました!」マネージャーの声が示すとおり、残る明かりは洞窟入り口からの薄暗い光だけ。「やむを得ん…!」マレニアは何か覚悟を決めると、隣のネフェリを掴み上げてオレ達の方にジャンプ。そのままマネージャーとローデリカとオレまで両脇に抱えた。

マレニア「このまま走り切る。覚悟を決めよ」

「マジかよぉ!」「走り切るって、この暗さですよ!?」「マレニア様、それは無茶では…」
口々にオレ達は小鳥のように囀ってみるけど、ネフェリだけは唇をキュッとしめて腹を据えていた。

「バカ野朗!誰が逃げていいって言った!」

闇からの怒声を合図にして、マレニアは闇の中を全力ダッシュ開始!何も見えない闇の中をビンビンに張り詰めた感覚で駆け回り、洞窟の壁にぶつかる前に足でブレーキをかけたり、脚で壁を蹴ったりして、ピンボールのように闇の中を跳ね回って出口を探す。

210名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/25(水) 18:53:53 ID:q472nQng

「10往復しろ!」

紳士はそんなマレニアにも追いついてきて、お仕置きとばかりにマレニアの背中に剣によるしばきを入れる。「くっ!」と声を漏らすマレニアの両脇で、グルングルンに眼を回したマネージャーがダウン。ローデリカはキャアキャア悲鳴を上げてるし、オレはセンパイと行ったディズニーランドを思い出しながら強烈な酔いに耐えている。

その間にもマレニアの脚に向かって紳士の血のナイフが命中し、マレニアはオレ達を抱えたまま転倒。
すぐに起きあがろうとするけど、その脚を紳士に踏みつけられて動きを止められる。

血の貴族「おい、誰が休んでいいって言ったんだよ!」

仰向けに倒れたマレニアに向かって、往復斬りと傷痕責めが入って、マレニアが悶絶すると同時にネフェリが斧を振り回して紳士を攻撃。斧は流れるような剣捌きで弾かれたけど、この一瞬だけ紳士はマレニアから離れる。その隙を逃さずにマレニアは両脚を開脚で振り回して、カポエイラの要領で起き上がった。闇の中でもすぐ近くだったから見えちゃったけど「マレニアお前、そんなスケベなパンツ履いてたのかよ!?」って拓也は驚愕。そこは鎖帷子とかじゃねーのかよ!

マレニア「そんなことを気にしてる時か…!」

拘束からの脱出に成功したマレニアはまた闇を駆け抜けていき、今度はゾンビの群れに突っ込んだ。「お前たちに血を仕込んでやるよ!」紳士はそう言ってからゾンビを斬りまくって血の雨を降らせる。ゾンビの血を被ったオレ達は猛烈なガタイの痛みに襲われて悶絶。ネフェリの「この疼きでは出血するぞ!早く抜け出ろ!」の言葉にマレニアは反応して即座にジャンプ!壁を蹴って地面を走り、また闇のピンボールが始まりかけた時、出口が見えた!

マレニア「くっ…!」

出口に向かってマレニアはラストスパートをかける。
それでも紳士は後ろをピッタリついてきて、マレニアの首を斬ろうと剣を振り回してくる。

血の貴族「ほら!血を見せろ!」

拓也「あっあっ、ダメっす!」

でもマレニアのスパートが起こす激エロな振動に、酔いに酔いまくった拓也は耐えられなかった。

拓也「ぐぐ、グボグボ!」

血の貴族「弧゜ッ!」

マレニアの腕から上半身をはみ出させて、我慢できなくなった拓也がたまらずゲロをぶち撒けると、マレニアのすぐ後ろを走っていた紳士の顔面がゲロを余すところなく受け止めて絶頂の声を上げる。紳士はそのまま全身に引きつけを起こして頭から石床に突っ込み、ヘッドスライディングのように地面を滑って停止。マレニアから離れていった。

211名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/25(水) 18:56:06 ID:q472nQng

洞窟の外には祝福が見えて、そこに全員で飛び込んでから、祝福を点灯。マジ死ぬかと思ったけどマレニアの全力パワープレイで危機を乗り切った。「お前、また己を…!」ってネフェリはマレニアに怒ろうとしたけど「すまないネフェリ、策が無かったのだ」って満身創痍でダウンしてる奴に言われて、はぁーって溜め息と同時に大人しくなる。ローデリカはマレニアを介抱してるけど、酔いまくりのマネージャーと拓也は並んで大の字ダウンだ。

ネフェリ「まったく、私もとんだ恥を晒した。お前に高説を垂れて、このざまとはな…」

マレニア「致し方ない。闇に慣れた手練れから、皆を庇いながら戦うなど、誰にも出来ぬことだ」

ローデリカ「ですが、これでは無理のしすぎです…神人とはいえ、これだけ傷を負うのは障りがあります」

マレニア「そうだな…」

会話が途切れて、少しだけ静寂が訪れる。
そこに拓也も訪れて、酔いから回復した体で祝福のそばに座ると、ネフェリが肩を震わせ始める。オレが「どうしたんすか?」って言うと、「しかしお前…」って堪え笑いを浮かべてくる。

拓也「え?なにがっすか?」

ネフェリ「お前、あの倒し方はないだろう…フフッ」

拓也「なんすか倒し方って?オレただゲロ吐いただけっすよ?」

ネフェリ「神人すら追い詰めた刺客を、吐瀉物で倒すなど、聞いたこともないわ…」

そう言って腹を抱えてニヤついてくるネフェリに、妙に腹が立った拓也は「しょうがないじゃないすか!気持ち悪かったんすよ!」って反論。ネフェリは声を上げて笑い始めて、ローデリカもつられてフフッと来たのを、口で隠して無かったことにしようとする。

ネフェリはそのまま嫌がらせみたいに「おい、吐瀉物で刺客を倒した者の逸話は、王都や聖樹にはあるのか?」って割とありそうな話をマレニアに振っていく。マレニアも律儀に「あるかもしれぬが、聞いたことはないな」って返すものだからネフェリがさらに調子に乗って「拓也?お前は吐瀉物で新たな律を見つけるんだよな?」とか言ってくる。卑怯者を倒した時はフツーに敵をネタにして弄るんだから、蛮地の勇者ってタチ悪いぜ!しかもそこに

マレニア「拓也?お前は私の騎士団に入れるんだよな?」

とか、絶対に妄想遊びなんかしそうにない奴まで言ってくるから、オレは羞恥心でマジ狂い!ネフェリは笑い転げてるし、ローデリカは「まぁっ…」って言って驚いてる中で、オレは顔を真っ赤にして「ウッス!入りません!」って断固抵抗の意志を見せる。「お前…やめてくれ…!」って腹を抱えてるネフェリが男だったら、そのイケメン顔にキスをして悪い口を塞いでやるところだぜ!

マネージャー「みなさん楽しそうですね…何かあったんですか…?」

酔いから回復してフラフラなマネージャーに、またマレニアが「今、拓也が貴腐騎士団に属したところだ」ってしつこく言ってきて、マネージャーはすぐに半笑いになって「なるほど、私は大役ごめんというわけですか。拓也は薄情ですね」って被せてくる。オレも恥ずかしさと悔しさで言い返そうと思ったけど、ネフェリもあらかた笑い終わって落ち着いてきたし、マネージャーとマレニアも話のオチに満足したらしく静かになった。散々自分達だけ笑っておいてオレは放置かよ!いいご身分だよな!ってプリプリ怒ってると

マレニア「…あの貴き騎士たちは…今も兄様と、私の帰りを待っているのだろうな…」

空気がいきなりしんみりモードに突入。オレがまた置いていかれてると「…ああ、待ち侘びた者を、連れて帰ってやるといい」ってネフェリも祝福を眺めながらしんみり言うから、オレの怒りも行き場が無くなってショボショボになっていく。

マネージャー「ですがマレニアさんの今の傷では、回復にもうしばらく時間が必要でしょう。手当できればいいんですが、ローデリカさんの止血以外に、私たちに出来ることが無さそうなのが痛いですね」

ローデリカ「回復の祈祷なら、マレニア様の傷も癒せるとは思うのですが…私も信仰心が強いわけではないですから…」

怪我の治りが遅いマレニアを心配して、マネージャーとネフェリとローデリカの3人で、マレニアを祝福に休ませたまま、ここから先をちょっとだけ探索することが決定。結局オレはマレニアとネフェリにろくに言い返せないまま祝福を離れていく。アイツが激エロなパンツ履いてるってこと、マネージャーにも教えてやろうか迷うぜ。

拓也「あっ!」

そして階段を登ってすぐに見える広場では、さっき戦ったばかりの血没紳士の用意した、血の池プールによる集団血没プレイが繰り広げられていた。

212名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/28(土) 01:06:39 ID:Bbhv4U.Q
この続編超助かる!

213名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/31(火) 22:11:26 ID:JgJwEPBA

血の貴族「ほら、しろがね、笑って!」

しろがね1「ウッス!」


血の貴族「名誉ある血の民となったお前の泳ぎを見せてもらおうか!お前は往復だ!」

しろがね2「ウッス!」


血の貴族「お前は全身から針を出して往復だ!」

しろがね3「ウッス!」


血の貴族「バカ野朗!誰が上がっていいって言った!お前は10往復しろ!」

しろがね4「ハァ、ハァ、ス、スミマセン」


目の前で繰り広げられる、縛って沈めて斬りつけて刺してエグっての、あまりにもハードすぎる血没プレイにオレ達全員が絶句するなか、一人で場を支配している血没紳士からの苛烈な調教は続いて、血の池プールを泳ぎまくるカエル人間たちは次々に沈みまくり溺れまくり、白目剥いて吠えまくりの全身出血状態に落ちていく。殺戮としか言いようのないチョーSプレイの内容に銀色の死んだガタイがプールに次々と浮かび上がり、水面を埋め尽くしながらオレ達にも自動的にルーンの嵐が舞い込む。


しろがね5「ぐぐ、グボグボ…」

血の貴族「おい、誰がルーン出して良いって言ったんだよ!」


血の貴族「そこのお前!お前には好きなの仕込んでやるよ!」

しろがね6「ウッス!」

血の貴族「ほらケツ向けろ!十文字槍仕込んでやるよ!」

しろがね6「マジ許してください!」


しろがね7「ハァ、ハァ、ハァ、ハァ…」

血の貴族「良くやったな!でもこれからだよな!お前は穢らわしい擬血を、高貴なる血に入れ替えるんだよな!」

しろがね7「ウッス!ウッス!」


血の貴族「お前は王朝に入った時の誓いを果たせよ!できるよな!休憩は与えないから、王朝開闢まで血の底に沈め!」

しろがね8「ウッス!」

血の貴族「出来なかったらどうすんだ!?言ってみろ!」

しろがね8「ウッス!忌まわしき黄金律の前に引きずり出され、黄金波によって塵と化します!」

血の貴族「じゃあ始めろよ!」

しろがね8「うぐ…グボグボ…!」

血の貴族「おい、しろがね、お前は王朝開闢まで出来るって言ったよな?え?」

しろがね8「ウッス!すみません!やります!」

血の貴族「ざけんなよ!しょーがねーな!手足切断して血の底に縫い付けるぞ!」

しろがね8「ぐああああ!」

血の貴族「ざけんなよ!誰が死んでいいって言ったんだよ!使えねー!」

血の貴族「いつかお前らに恨まれてモーグ様が殺されても、俺のせいじゃねーからな!」

拓也「ウッス!」

血の貴族「おぅ、生きてたか拓也。血中ブリッジ王朝開闢、できるよな?」

ネフェリ「あっ!?」

マネージャー「拓也っ!?」

ハメられた!あまりにも懐かしすぎる光景に、つい我を忘れてプールに飛び込んでいた拓也に、鬼のコーチの戦技が飛ぶ!でもそこにマレニアの緊急水鳥乱舞が入って、紳士は慌ててバックステップ、オレは間一髪で助かった。あぶねー!生肉団子と苔薬が無いから、もし斬られでもしたら死ぬところだったぜ!

214名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/31(火) 22:17:51 ID:JgJwEPBA

マレニア「不安を覚えて来てみれば…このありさまか…」

拓也「ウッス!すいません!つい飛び込んじゃいました!」

プールにプカプカ浮いてるオレの周りでは、プールから上がった瀕死のカエル人間をネフェリが次々斬り倒してるし、こりゃ泳いでる場合じゃねーって判断した拓也は手を差し伸べてくれるマレニアの手を取った。

拓也「あ、ヤベー!」

そのマレニアの背中に紳士はタックルをキメて、派手な血しぶきを上げてプールに水没。助けなきゃって思った拓也も急いで潜水すると、血の海の中ではあのマレニアが、徹底的にあのマレニアが、血没紳士に痛めつけられていた。

血の貴族「マレニア!お前は血中ブリッジ王朝開闢、いけるよな!?義手は手錠で固定するぞ!義足は足枷で固定するぞ!左手はロープで拘束するぞ!」

マレニア「ぐぐ…グボグボ…!」

ヤバいぜ!水を得た魚のように超スピードで動き回る紳士に剣も全部はじかれて、腹筋ボコボコにパンチ食らったマレニアは手も足も出ずにやられてグッタリ。一瞬で義手と義足も外されてプールに固定され、ダルマ状態で首を絞められている。オレは急いで浮上してネフェリに「やべーよ!プール壊さないとマレニアが死んじまうぜ!」って緊急報告。驚愕の事実に焦ったネフェリは相手にしてるカエル人間を斧でファックしたあとにプールに突き落とすと、その場で斧に雷をまとわせて嵐を作り、プールの壁を叩き割って血の池を全部抜いた。

ネフェリ「離せ!」

空のプールに飛び込んだネフェリが、紳士の背中に斧を叩き込むと、紳士は怒りの声をあげてネフェリに剣を振り回す。
でもここにはお前の好きな闇も、血の池もねーぜ!

血の貴族「ぐあーっ!」

ネフェリに向かって突きを繰り出した紳士は、ネフェリからのすれ違いざまのカウンターを胴体に受けて大量出血。そのあとに「マレニア!お前はこのプールで練習してから帰れ!約束だぞ!」って負け惜しみを叫びながら、崖から飛び降りて姿を消した。得意な戦い方を封じたらどうってこと無い奴で助かったぜ。

マレニア「ハァ,ハァ、な…何者なんだ、あれは…」

ネフェリ「これは、手ひどくやられたな…万全ではないとはいえ、あのマレニアをこうまで抑え込むとは…」

ダルマ状態で転がるマレニアに、ネフェリが近づいていって義足と義手をハメていく。マレニアはかなりの恐怖と敗北感を味わったみたいで、寝転がったままハァハァ息切らせて、下唇を噛んで左手で目元を隠してる。あんなの相手に水中で戦ったら誰でも勝ち目はねーよって言っても慰めにはならないだろうから、オレはエチケットを遵守してネフェリを手伝うだけだぜ。でもこうやってマレニアを組み立ててると、デカいプラモデルを作ってるみたいでちょっと新鮮だよね(笑)

マネージャー「とんでもない強敵でしたね…もしかして、今のがモーグだったのでしょうか…」

マレニア「いや、あれではない…あれはモーグの腹心のひとりに過ぎん…あれほどの手練れは、見たことがなかったが…」

ネフェリ「モーグが死んでもオレのせいではない、などと言っていたが、あれで腹心なのか?」

ローデリカ「忠誠を軽く捉え、容易くことを成してしまう者もいます。あれもきっと、そうだったのでしょう…」

マレニアの組み立てが完了すると、目の前のチョーデカい石のエレベーターを見て、マネージャーがこの先を登るか登らないかを分析。その間にマレニアをどうするかって話をネフェリ、ローデリカ、拓也の3人で話し合ったけど、満場一致でマレニアを休ませることに決まった。脇腹の傷はまだ塞がってないし、さっきの紳士の猛攻に全身をやられてるから、身体中が細かい傷とアザだらけだからだ。マレニアは最初「私はまだ…」って言いかけたけどネフェリとのことを考えて

マレニア「…いや…私はここで待つ。昇降機の上は、貴公らだけで見てくれ」

って待機を決める。これだけの連戦で回復もできないんじゃ、神人とはいえ危ないもんな!
良いぜ!俺たちで調べてやるぜ!ってオレが息巻いてると、マネージャーからも報告。「拓也?この昇降機はどうやら動かせるようです。上を少し見て、何も無いようであればマレニアさんを呼んできましょう」とプランが決まる。

拓也「ウッス!行ってきまっす!」

マネージャー「くれぐれも安静にしててくださいね」

オレ達が乗ったエレベーターは、ネフェリのレバー操作と同時にゴリゴリと音を立てて上がっていく。
ローデリカが小さく手を振ると、座って待機してるマレニアも小さく頷いた。

215名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/31(火) 22:27:39 ID:JgJwEPBA



マレニア「………」


















血の貴族「前回の約束を果たせよ!」


マレニア「!?」

血の貴族「血中ブリッジ王朝開闢、できるよな!マレニア!今回は犬もたくさん連れてきたからな!」

マレニア「お、お前、まだ…!」

血の貴族「少し休憩を与えたから、王朝開闢まで血の底に沈め!」

216名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/31(火) 22:44:31 ID:JgJwEPBA

マレニアを下の方で待たせてる間に、オレ達を乗せたエレベーターは登りきって、デカい広場に到着。エレベーターを降りると広場の奥にメチャクチャデカい卵?蛾の繭?みたいなのが見えて、そこから乾燥しきった干し柿みたいな細い手が伸びてる。「あれがミケラなんすか?なんかデカくないすか?」ってマネージャーに聞いてみるけど、「ギデオンの資料では、ミケラは永遠に幼い神人と書いてましたが…たしかにあの手は相当大きいですね。別人のものじゃないですか?」ってオレの疑問を見透かしたみたいな答えだ。

ローデリカ「あの繭から気配を感じます。まるで眠っているかのよう…」

ネフェリ「手を上げて眠っているとも思えん。お前たちはここで待て、私が探りを入れる」

ネフェリがエレベーターにオレたち3人を待機させて、2本の斧を持ち直して、デカい広場をそろりそろりと進んでいく。繭はピクリとも動かないし、細い手はずっと伸びたままだ。もしかしたらそういう置物かもしれないぜ。

ネフェリ「ん?」

と思ったら繭から伸びる手がいきなりピクっと震えて、そのままだらんと垂れ下がる。「ネフェリさん!生きてます!確認を急いでください!」直後にマネージャーから指令が飛んで、ネフェリは両手に斧を持ったまま走り出す。そこでローデリカが二言。

ローデリカ「何か変です…混ざり合った気配が大きくなりました…」

マネージャー「混ざり合ったって…何がです?」

ネフェリはどんどん広場を進んで行って繭のそばまで来ると、細い手から血が流れ始めた。ネフェリは警戒して戦闘体勢に入って、その様子は遠くのオレ達からも見える。「マネージャー、ネフェリがなんかしてまっす!細い手から血出てません?」ってオレの言葉に、マネージャーとローデリカも話を中断して広場に目をやる。

マネージャー「血があんなに…まさか、遅かったってことですか?」

ローデリカ「いけない!ネフェリ様を下がらせてください!」

マネージャー「どうしてですか!?」

ローデリカ「今、混ざりが解かれました!片方の気配が近づいて、形もはっきりとしました!」

ローデリカ「あの血はモーグです!ネフェリ様!離れてください!」


ローデリカが叫ぶと、ネフェリの目の前に出来ていた血溜まりから、これまたデカい化け物がググッと出現。さっきの紳士が着てた服よりも更に豪華な赤と黒と金の服を着て、SMに使えそうな三叉の槍を持って、頭からはちん毛そのものみたいなツノを生やしている。そいつは細い手を取ってから、こっちまで聞こえてくる囁き声を細い手にかける。


モーグ「私のミケラよ」

モーグ「少しだけ、独りでお待ちください」

モーグ「賓客が参りました。我らの素晴らしき王朝に!」


血溜まりから現れたモーグが寿司屋の社長みてーなポーズを取ると、ネフェリが「おおおお!」って戦いの咆哮を上げる。戦いの開始だぜ!でも同時にオレ達と広場を繋ぐ入り口に小便色の霧が立ち込める。「なんだよこれ!行けねーじゃん!」ってオレがパニくってると「きゃあああ!」ってローデリカの悲鳴。見ると、エレベーターのオブジェがカエル人間に変身して、エレベーターのレバーを武器で叩き壊していた。広場からはすでに戦ってる音が聞こえ始めてて、マレニアを呼ばなきゃってエレベーターの下を覗いて、拓也は絶望に足が竦む。

エレベーターの遥か下では、大量の犬とカエル人間を引き連れてマレニアを追い回してる、あの優しそうな顔の紳士の姿があった。マレニアは飛びかかってくる奴をひとり斬って一匹斬ってって繰り返してるけど、カエル人間の針や犬の噛みつきで少しずつ傷ついていってる。

ネフェリはモーグにかかりきり。マレニアは今にもやられそう。
エレベーターにはカエル人間。マネージャーとローデリカを守れるのは拓也だけ!

拓也「うおぉーっす!」

チクショー、やってやるぜ!
恐怖と絶望を振り払うかのようにオレは剣と盾を構えた。

217名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/31(火) 22:51:17 ID:JgJwEPBA

拓也の前に現れたカエル人間は、先っぽが曲がりくねった槍?鎌?みたいなのを持って、側転しながら襲ってくる。オレはそれを横飛びでかわして、通り過ぎたところを斬ろうとするけど武器が全然届かねーよ!カエル人間は側転をやめて今度はマネージャーを斬ろうとするから、オレは剣なんか届かないから盾を肩に密着させて思いっきりタックルをする。でも全然効かなくて、振り回された鎌に殴られて転ばされる。あーあ、ネフェリやマレニアだったら3秒以内にぶっ倒してるのにな、って思いながらまた立ち上がり、今度はカエルの貧弱な下半身を思いっきり剣で殴った。

しろがね人「オアーッス!」

カエル人間はすっ転んで、オレに容易くマウントポジションを許した!下半身をちゃんと鍛えてないからこんなことになるんだぜ!オレは両手に持った剣と盾で、とにかくカエル人間をなぐりまくると、少しは効いてるみたいで悶絶の声を上げ始める。霧の奧からは炎が燃える音と石が砕ける音がするし、エレベーター下では犬が吠えまくってて剣がぶつかる音が掻き消されてる。マネージャーとローデリカは抱き合って震えてるから、オレが頑張んなきゃダメだよな!ここで負けたら拓也の男が廃るぜ!

拓也「おううぅっす!」

マウントとって殴りまくってたら、デカい腹を思い切り突き上げられてオレは後ろにすっ転んで、起き上がったところを鎌の棒の部分で腹を殴られる。でもこれが幸いしたぜ!オレの激エロなゲロは紳士までも即イキさせるマジックアイテムだからだ!オレは吐きそうになったところをカエルの奴に強引にキスしにかかり、カエルのデケー口に特別サービスを注ぎ込む。

しろがね「弧゜ッ!」

ローデリカ「弧゜ッ!」

マネージャー「弧゜ッ!」

オレのゲロを一滴残らず胃に流し込まれたカエル人間は、自分の中から湧き上がる激エロな媚薬フェロモンに脳を犯されてマジ狂い!断末魔みてーなイキ声を上げて自ら死を選ぶように側転しながらエレベーターから飛び降りて、下にいる犬を一匹叩き潰して命が終了。そのあとオレはエレベーターのレバーの折れた部分に手を入れて、なんとか動かそうとするけどビクともしないし、マネージャーに

「エレベーターを動かせるようにするのはいいですが、今エレベーターを動かして下に降りても、マレニアさんの足手纏いになるだけです!ですが霧の奧ではモーグとネフェリさんが戦っていますので、霧の向こうにもいけません!マレニアさんが下で勝つことを祈るしか無いんです!」

って言われた。焦った拓也は、小便色の霧がかかった入り口の横をよじ登って、広場を覗けるアーチ状の穴からギリギリで顔を出す。広場の中では、ネフェリがモーグの血液攻撃を避けて転げ回っていた。モーグの血はめちゃくちゃ熱いらしくて、石に当たると石が真っ赤に燃え上がる。お前エイリアンみてえだな!
ネフェリはその炎も避けながらモーグに近づいて、一発二発と斧を当てていくけど、ダメージは小さいみたいでデカい三叉槍を振り回されて距離を取らされる。それで離れるとすぐに燃える血のシャワーを浴びそうになるから、ネフェリはデカい槍を掻い潜って結局モーグに近づくしかない。

拓也「あぶねー!」

でも近づくとモーグは炎の爆発で迎え撃ってくるから、ネフェリにとっては最悪にやりづらいヤツだぜ!ネフェリは横にダッシュしてモーグの背後に回り込む作戦に移って、それはうまくいって何発かモーグを斬れたけど、かわりにスゲー勢いの槍の横振りを喰らってぶっ飛び、起き上がりながら聖杯瓶を一発キメる。あの聖杯瓶が尽きたらヤバいぜ!

218名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/31(火) 22:57:59 ID:JgJwEPBA

オレはマレニアがどうなってるかも気になるけど、ネフェリがどうなっちゃうのかも気になって動けない。マネージャーとローデリカはエレベーター下を覗き込んでマレニアがどうなってるかを確認しようとするけど、その度に紳士からの血のナイフが飛んできて、危うく顔に刺さりそうになるから覗くに覗けない。結局ふたりは諦めて拓也と合流。

拓也「マネージャー!どうすればいいんすか!?」

マネージャー「と、とにかく昇降機のレバーを使えるようにします!棒の部分を何かで代用できれば…」

そういってマネージャーとローデリカはあたりを探すけど、そんなのここにあるわけねーよ!カエル人間の武器は使えそうだったけど、アレもエレベーターの下に落ちちゃって取れるわけない。そんなこと考えてたらネフェリとモーグの方から赤い光が迸った。

モーグ「トレース!」

モーグは三叉の槍を勃起しまくりのデカマラ以上に赤く光らせて、ネフェリの胴体に赤くてデカいコックリングをハメる。ネフェリは一瞬戸惑ったけど、モーグが槍を振り回してくるせいで悩んでる暇も無くなったみたいで、また戦闘モードに入って突撃、モーグの足を斧で斬りまくる。血が出てるのにモーグはまだまだ元気そうで、また三叉槍を掲げる。

モーグ「ドゥオ!」

槍が光ると、またネフェリのガタイに赤いコックリングが装着されて、フラフープみたいになってきた。ここまでくるとオレのガタイも嫌な想像を働かせて、あの光は罠だな、時間が経つと爆発するんだな、時間が来るとネフェリが性転換するんだなと分析が入る。その間もモーグはデカ槍をネフェリに振り回して、ネフェリがそれを避けた瞬間に、避けた先の床に燃える血を投げ込んでジワジワネフェリを追い詰めていく。普通に戦っても強いのに、炎の血と得体の知れない技も使ってきて、コイツは技のデパートかよ!

マネージャー「あ!」

ローデリカ「これは…ルーンが…」

気付くとエレベーターの下から大量の黄金色の光が立ち昇って、ローデリカとネフェリとモーグのガタイに入っていく。マジで川みたいにとんでもない量のルーンだったから、オレの脳裏に最悪の妄想がよぎる。するとモーグが攻撃を止めて、勝ち誇るかのように槍を床に立てて宣言した。


モーグ「おお!ルーンよ!我が王朝を祝福せよ!」

モーグ「マレニアは遂に討たれ、開闢を阻みし者はまたひとり倒れた!」

モーグ「我らが王朝に栄えあれ!」


マジかよぉ!?マレニアが倒された!?信じらんねー!
オレは急いでエレベーターの隅っこまで駆けて行って下を覗こうとしたけど、必死の顔したマネージャーに止められる。「拓也!顔を出しちゃダメですよ!モーグの言葉が正しいなら、マレニアさんを倒した敵は次に私たちを狙うはず。顔を少しでも出せば射殺さてしまいます!」それはそうかもしれないけど、今のが嘘かもしれないじゃん!って言うと、ローデリカも「多くの魂が放たれた感覚はありました…そして、マレニア様の気配も、昇降機の下から消えました…」なんて不吉なことを言ってくる。ミリセントがいなくなった時の光景が頭の中に蘇ってきて、マジ狂いそうになりながらオレはまた壁をよじ登って広場を見た。

ネフェリ「マレニアが…討たれた…?」

モーグ「真実の母の祝福に選ばれし猟犬どもが、恐らくは討ったのだろう」

モーグ「我が賓客よ、褪せ人よ。今こそ我が王朝に血を捧げ、開闢の糧となりたまえ!」

モーグ「ウーヌス!」

槍がまた輝くと、ネフェリのガタイにまたコックリングが装着されて、拓也の全身にも鳥肌が立つ。
「やべーっす!」そうオレが叫ぶと同時にネフェリも走り出す。
斧に雷を纏わせて決死の猛攻に入る気だ。モーグがそんなネフェリの前でまた槍を光らせた。

モーグ「ニーヒル!」

槍が光るとネフェリは全身の穴という穴から、血をドバーっと吹き出してその場に膝をつく。飛び出した血は全部モーグの方に飛んでいって見えなくなる。やべーよ!血を吸って殺す気だ!って拓也は助けを誰かに求めるけど、マネージャーにもローデリカにもどうしようもないし、マレニアは助けに来なかった。頭上を通り過ぎていったルーンがどこからきたのか、オレの絶望が確信へと変わる。ネフェリは震える手で聖杯瓶をキメるけど

モーグ「ニーヒル!!」

モーグの繰り出した二発目でまた全身から血を噴き出すと、意識を無くしてぶっ倒れた。「あーっ!おぅううっす!」オレも絶望と焦燥に駆られて、たまらず体揺らして吠えまくってると、モーグは槍を構えて


モーグ「ミケラは私のものだ!」

モーグ「ニーヒル!!!」


と言って止まった。
槍は突き上げたけど光らないし、モーグは槍を掲げたポーズでプルプル震えてる。
何が起こったのか分かってなくて、オレも鼻水垂らしていると


モーグ「弧゜ッ!!!」

モーグは激エロなフェロモンにイッたみたいに痙攣して、血を吐きながらその場に尻もちをついて、腹や喉を抑えて苦しみだす。マジかよ!オレのフェロモンがモーグに届いたのかよ!って小躍りしそうになったけど、いくら激エロのモロホストのフェロモンでも血を吐いて苦しむほど気持ち良くはないはずだよな。持病でも持ってたのかな?って小躍り乳首で分析をするけど、答えはすぐに現れてくれたぜ。

219名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/31(火) 23:34:52 ID:JgJwEPBA

オレはマレニアがどうなってるかも気になるけど、ネフェリがどうなっちゃうのかも気になって動けない。マネージャーとローデリカはエレベーター下を覗き込んでマレニアがどうなってるかを確認しようとするけど、その度に紳士からの血のナイフが飛んできて、危うく顔に刺さりそうになるから覗くに覗けない。結局ふたりは諦めて拓也と合流。

拓也「マネージャー!どうすればいいんすか!?」

マネージャー「と、とにかく昇降機のレバーを使えるようにします!棒の部分を何かで代用できれば…」

そういってマネージャーとローデリカはあたりを探すけど、そんなのここにあるわけねーよ!カエル人間の武器は使えそうだったけど、アレもエレベーターの下に落ちちゃって取れるわけない。そんなこと考えてたらネフェリとモーグの方から赤い光が迸った。

モーグ「トレース!」

モーグは三叉の槍を勃起しまくりのデカマラ以上に赤く光らせて、ネフェリの胴体に赤くてデカいコックリングをハメる。ネフェリは一瞬戸惑ったけど、モーグが槍を振り回してくるせいで悩んでる暇も無くなったみたいで、また戦闘モードに入って突撃、モーグの足を斧で斬りまくる。血が出てるのにモーグはまだまだ元気そうで、また三叉槍を掲げる。

モーグ「ドゥオ!」

槍が光ると、またネフェリのガタイに赤いコックリングが装着されて、フラフープみたいになってきた。ここまでくるとオレのガタイも嫌な想像を働かせて、あの光は罠だな、時間が経つと爆発するんだな、時間が来るとネフェリが性転換するんだなと分析が入る。その間もモーグはデカ槍をネフェリに振り回して、ネフェリがそれを避けた瞬間に、避けた先の床に燃える血を投げ込んでジワジワネフェリを追い詰めていく。普通に戦っても強いのに、炎の血と得体の知れない技も使ってきて、コイツは技のデパートかよ!

マネージャー「あ!」

ローデリカ「これは…ルーンが…」

気付くとエレベーターの下から大量の黄金色の光が立ち昇って、ローデリカとネフェリとモーグのガタイに入っていく。マジで川みたいにとんでもない量のルーンだったから、オレの脳裏に最悪の妄想がよぎる。するとモーグが攻撃を止めて、勝ち誇るかのように槍を床に立てて宣言した。


モーグ「おお!ルーンよ!我が王朝を祝福せよ!」

モーグ「マレニアは遂に討たれ、開闢を阻みし者はまたひとり倒れた!」

モーグ「我らが王朝に栄えあれ!」


マジかよぉ!?マレニアが倒された!?信じらんねー!
オレは急いでエレベーターの隅っこまで駆けて行って下を覗こうとしたけど、必死の顔したマネージャーに止められる。「拓也!顔を出しちゃダメですよ!モーグの言葉が正しいなら、マレニアさんを倒した敵は次に私たちを狙うはず。顔を少しでも出せば射殺さてしまいます!」それはそうかもしれないけど、今のが嘘かもしれないじゃん!って言うと、ローデリカも「多くの魂が放たれた感覚はありました…そして、マレニア様の気配も、昇降機の下から消えました…」なんて不吉なことを言ってくる。ミリセントがいなくなった時の光景が頭の中に蘇ってきて、マジ狂いそうになりながらオレはまた壁をよじ登って広場を見た。

ネフェリ「マレニアが…討たれた…?」

モーグ「真実の母の祝福に選ばれし猟犬どもが、恐らくは討ったのだろう」

モーグ「我が賓客よ、褪せ人よ。今こそ我が王朝に血を捧げ、開闢の糧となりたまえ!」

モーグ「ウーヌス!」

槍がまた輝くと、ネフェリのガタイにまたコックリングが装着されて、拓也の全身にも鳥肌が立つ。
「やべーっす!」そうオレが叫ぶと同時にネフェリも走り出す。
斧に雷を纏わせて決死の猛攻に入る気だ。モーグがそんなネフェリの前でまた槍を光らせた。

モーグ「ニーヒル!」

槍が光るとネフェリは全身の穴という穴から、血をドバーっと吹き出してその場に膝をつく。飛び出した血は全部モーグの方に飛んでいって見えなくなる。やべーよ!血を吸って殺す気だ!って拓也は助けを誰かに求めるけど、マネージャーにもローデリカにもどうしようもないし、マレニアは助けに来なかった。頭上を通り過ぎていったルーンがどこからきたのか、オレの絶望が確信へと変わる。ネフェリは震える手で聖杯瓶をキメるけど

モーグ「ニーヒル!!」

モーグの繰り出した二発目でまた全身から血を噴き出すと、意識を無くしてぶっ倒れた。「あーっ!おぅううっす!」オレも絶望と焦燥に駆られて、たまらず体揺らして吠えまくってると、モーグは槍を構えて


モーグ「ミケラは私のものだ!」

モーグ「ニーヒル!!!」


と言って止まった。
槍は突き上げたけど光らないし、モーグは槍を掲げたポーズでプルプル震えてる。
何が起こったのか分かってなくて、オレも鼻水垂らしていると


モーグ「弧゜ッ!!!」

モーグは激エロなフェロモンにイッたみたいに痙攣して、血を吐きながらその場に尻もちをついて、腹や喉を抑えて苦しみだす。マジかよ!オレのフェロモンがモーグに届いたのかよ!って小躍りしそうになったけど、いくら激エロのモロホストのフェロモンでも血を吐いて苦しむほど気持ち良くはないはずだよな。持病でも持ってたのかな?って小躍り乳首で分析をするけど、答えはすぐに現れてくれたぜ。

220名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/31(火) 23:51:40 ID:JgJwEPBA

拓也「おーっ!」


広場の奧の壁に立つのは、あのマレニアだった!
全身傷だらけで義手の剣も血だらけだし、左手には例の歯をガチガチ鳴らしまくってる犬を抱えてて、犬の顔も血で真っ赤に染まってる。小便色の霧もふっと消えて、モーグがぶっ倒れてるってことをマネージャーとローデリカに知らせてから、オレ達三人もネフェリの元へ駆けていく。

マレニア「腐敗した我が血は、さぞ美味しかろう、モーグよ」

ギン目でモーグを睨みつけるマレニアは、ジャンプしてモーグの前に着地。
義手で胸ぐらを掴んで持ち上げると、モーグの巨体が宙に浮く。スゲー!クレーン車みたい!

モーグ「ありえぬ…何故生きている…」

理解が追いついてないモーグに、マレニアは「あのルーンのことなら、あれはお前の犬の仕業だ」と言いながら、左手に抱えてる血だらけの犬を見せつけてから、犬を広場の外に放り投げる。やられたぜ!犬を一匹捕まえて、そいつを武器にして全ての敵を瞬殺したんだな!あの大量のルーンもその時出たんだな!崖を跳んで伝って広場の裏に回り込んでいたから、エレベーターの下から気配が消えてたんだな!モーグに自分の血を吸わせて腐敗をポジらせたんだな!ってオレのガタイ考察にも次々答えがもたらされる。
モーグもそれが分かったみたいで「まさか、このような事が…」って、いかにも作戦が失敗した悪役って感じのセリフを吐く。

ローデリカ「ネフェリさんは生きてます!聖杯瓶も全て飲ませました!もうすぐ目が醒めるはずです!」

マネージャー「よかった…なんとか間に合いました…」

ネフェリもギリギリで助かって、オレもホッと胸とマラを撫で下ろす。
マレニアが片手でモーグを締め上げると、モーグが爪先立ちになった。

マレニア「洗いざらい吐いてもらうぞ、モーグ」

マレニア「兄様をどこへやった?」

221名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/05(日) 06:17:50 ID:0LCL7WDg

モーグ「う…うぐ…グボグボ」

拓也「その持ち方まずいっすよ!オチちゃいますよ!」

マレニアはアドバイスにしたがって、気絶寸前のモーグを床に下ろしてから、気付にピンタを一発飛ばす。「まだ死ぬことは許さん。兄様をどこへやった」静かにブチ切れてるマレニアの前でモーグは牙だらけの口をぐにゃっと曲げて笑ってみせた。

モーグ「今日は賓客が多い…もてなしが追いつかぬようだ…」

モーグのニヤついた顔に、今度はピンタではなくパンチが飛ぶ。牙を6本と口の周りのツノを2本撒き散らして、モーグの頭がボクサーが練習に使ってる小さい玉みたいにブルルンと揺れる。「もう一度聞く。兄様をどこへやった」マレニアの口調もテンションも変わらない。

モーグ「ことを急くな…ミケラは我が王朝と深く関わる…話が長くなるのでな…」

モーグの口からは血と一緒に白カビが流れ出してる。こりゃ先も長くねーなってガタイで分析するまでもない状態だけど、モーグの口からは笑みが離れない。なんでそんなに余裕そうなのかが分からなくて気持ちが悪いぜ。オレの後ろではネフェリが目を覚まして、体から流れた血を拭っている。モーグの敵がマレニア以外にもう一人増えたけど、それでもモーグの表情は勝ち誇っていた。


モーグ「ミケラは、この私を愛したのだ、マレニアよ…」

モーグ「この私に狂い火の守りを任せ、聖樹に妹を残し、私との繭を作り上げるほどにな」

マレニア「…軽々しく、ミケラなどと…」

マネージャー「マレニアさん、今は彼に喋らせましょう。どうせ長くはありません。情報を聞き出したあとは煮るなり焼くなり、あなたのやりたいようにして構いません」

声を震わせたマレニアをマネージャーが静かにさせると「気を遣わせてしまったようだ。続けて構わぬかな?」ってモーグからの挑発が入る。マレニアが挑発に耐えると、話の続きが始まる。


モーグ「ミケラは我が心を見透かし、王朝の開闢に力を貸したのだ。…エルデンリングが砕かれる前に、私が力を強め、国々の貴族共に血の祝福を広めることを、ミケラは見逃した。許したのだ」

モーグ「故に私は、私が望むがままを行ったのだ。ミケラが私に望むというのなら、何者がそれを咎めようか」

モーグ「私は王朝開闢を阻む者を、みな取り除いたにすぎぬ」

モーグ「遺跡に住まう祖霊にすがる者達も、我が領地を荒らす悪意ある星の子らも」

モーグ「ミケラの意思を揺らがせる妹も…そしてあの、最強のデミゴッドたるラダーンさえもな」

その瞬間にメチャクチャな違和感が走って、広場が静かになる。オレも違和感の正体に気づいたからマネージャーを見ると、マネージャーがマレニアに「…話が…違ってる?…」って呆然として顔で語る。そのマレニアは眼を見開いて、手には震えがきていた。

マレニア「……ラダーン?…」

マネージャー「変ですよこれ…だってマレニアさんは…モーグの腹心から聞き出したはず…確か…」

マネージャーの口から腹心って言葉が出た瞬間に、モーグのニヤついた口が吐息を漏らす。
俺の脳裏にまた最悪な妄想が出てきて、サングラスもずり落ちる。

マネージャー「モーグがラダーンに取り入り…ラダーンがモーグを匿っ…た…」

マネージャー「うそ、なにこれ…」

気付きは俺たち全員に伝わっていって、俺は全身に鳥肌が立って冷や汗が吹き出すし、ネフェリとローデリカの顔からも血の気が引いて、驚愕の視線がマレニアの後ろ姿に集まる。決定的な何かが白日の元にさらされて、気付いた時には、何もかもが手遅れだった。


モーグ「この私が、ラダーンなどという愚昧なる者を、信じると思ったのかね?」

モーグ「取り入ってもおらぬ。匿われたこともない。彼奴はこの私に、体よく使われたに過ぎぬ」

モーグ「ミケラの刃、マレニアと相討たせるためにな」

222名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/05(日) 06:27:24 ID:0LCL7WDg


マジ?これって謀り?マレニアはフラフラっと後ろに下がって、義手はブランと垂れ下がって左手はフルフルと震える。俺達は咄嗟に駆け寄ったけど、駆け寄っただけで、かける言葉が見つからない。


マレニア「…何を…お前は…」

モーグ「この血の君主に信奉者はいれど、腹心などおらぬ…我が王朝は私とミケラだけのもの…」

モーグ「血の貴族を称する者達に、私が真実を語る道理はない。語れば、王朝の秘匿が、どこぞの輩に破られるかもしれぬのでな」

話しながらモーグは咳をする。
口からは更に血が流れて、顔の表面には極小の赤いデキモノがいくつか現れ始める。

モーグ「ゆえに、聞き出した真実などというのは、我が王朝には存在せぬ」

モーグ「全ては、破砕戦争を誰も勝ち得ぬもとして、王朝を完全なものとするための布石」

モーグ「謀よ…」

マレニアがその場に崩れ落ちて、ネフェリに背中を抱き止められる。
呼吸は浅く乱れて、顔色は人形みたいに白くなってて、開かれた両目からは涙が伝う。

マレニア「嘘だ…」

マレニア「そのようなことは、ありえぬ…ラダーンは…」


モーグ「フフッ、ラダーンか…」

モーグ「彼奴は悪意ある星々に対し、無力となりつつあった黄金律を、見限ったに過ぎぬ」

モーグ「サリアを襲いし流星にも、エルデの全土に降り注ぐ星々にも、黄金律は無力であり、ラダーンの星砕きの力も無限ではない」

モーグ「希少な重力魔術の使い手がいかに奮起したとて、それでは手が足りぬ。全土を襲う星々を、星々から生じる獣を、悪意と共に来たるアステールの全てを、打ち破ることはできぬ」

モーグの腐敗は更に進んで、赤いデキモノは少しづつ増えてきて、ツノもとうとう一本落ちる。それでもモーグの顔からは勝ち誇った表情が剥がれない。今のコイツは俺たちを、何よりマレニアを弄ぶために自分の命を全部使う気でいる、プロ超えのチョーS野朗だ。

モーグ「ゆえに彼奴は望んだのだ。黄金樹を有する王都を襲い、王位を簒奪し、全土を護る新たな王として君臨することを」

モーグ「ラダーンは黄金律に反旗を翻した。ゆえに律に楯突く裏切り者ではあろう。だがお前の腐敗に落とされるいわれは微塵も無い」

モーグ「マレニアよ。お前はそのような者のいる地を襲ったのだ。お前に奪われる故など無い者たちから、お前は全てを奪ったのだ」

モーグ「土地を枯らし、老兵の首を取り、女子供を腐らせ、彼らの支えとなった男に、尽きることのない苦しみを与えた」

モーグ「故郷も、尊厳も、歴史をも消し去り、全てを泡吹く肉塊と、悪臭を放つ汚泥の山と、蠢く菌糸に永久に変えたのだ」

モーグ「敵と疑わしき者がいる。ただ、それだけのために」


俺たちはハメられた。座っているのも辛くなったマレニアが、床に手をついて涙垂れ流してすすり泣く。全部モーグのデチ上げで、全部ウソなんじゃねーかって可能性も一応考えたけど、ここに来る前のマレニアの話とケイリッドで見た激腐れな光景がそれを否定してくる。

頭の中に、ミリセントと睨み合いになってる最中に大剣を手離したラダーンの姿が映る。なんでラダーンはあの時剣を離したのか、どうしてミリセントを斬らなかったのか、その疑問にモーグの話が組み合わされて残酷な妄想ゲームの始まり。マジで陰惨な可能性が乾くことなく拓也の思考に垂れ流される。

ラダーンは本当は、マレニアが騙されてることを知ってたのかもしれない。でも当時は世界中が破砕戦争でマジ狂い状態だし、しかもお互い敵同士で、マレニアは確かな情報をモーグの部下から聞き出してると信じてた。だからラダーンが口で言っても、マレニアはラダーンを信じなかったのかもしれない。だからラダーンはマレニアのことも見逃そうとしたのかもしれない。あの時の慟哭砂丘でミリセントを見逃そうとしたみたいに。


モーグの頭からツノがまとまって落ちると、その口からもドクッと血が溢れて、口の牙も抜け落ちる。
顔のブツブツは大きいキノコみたいになっていく。

223名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/05(日) 06:31:10 ID:0LCL7WDg

モーグ「ミケラは…あの繭の中にいる…」

モーグ「我が王朝は滅びぬ…我が血は多くの者に継がれ……いつしかミケラも…蘇る…」

モーグ「無垢なる黄金と…我が血が絶えぬ限り…王朝は開闢を待つ…」

モーグ「…我が素晴らしい王朝…モーグウィンは…」


頭がどろりと溶けてモーグは死んだ。そのモーグに近づいていったネフェリは、服だけ残して溶けまくりの死体を斧で突いたあと、モーグが言い残した言葉をたよりに繭によじのぼって中を見る。そのあとに戻ってきて、伏せた姿勢ですすり泣くマレニアに語りかける。

ネフェリ「あの繭を見てきたが、中にあるのはトロルの死体だ。お前の兄はいなかった」

するとネフェリに、目を見開いて涙と鼻水でぐちゃぐちゃになってる顔が向けられて、ネフェリの顔が一気に強張る。

マレニア「ほ…本当…か…?」

ネフェリ「あ…ああ、本当だ。あれは巨人の死体だ」

マレニア「そ…そう、なのか?ローデリカ…そうなのか…?」

突然マレニアに答えを求められて、ローデリカは咄嗟に「はい」とも「いいえ」とも言えなかったけど、それがマズかった。マレニアはヨロヨロと立ち上がって、千鳥足を無理矢理真っ直ぐに進ませてるみたいな動きで、繭に向かって駆け出す。ネフェリは「マレニア!何も無いんだ!」って叫んだけど、それは「何かがある」って言ってるようなものなんだよな。マレニアはそのまま走って繭にすがりつくと、「よせーっ!」ってネフェリの抵抗も聞かずに、繭から伸びる手に額をつけて動かなくなる。

それからは嗚咽が聞こえてきて、一番考えたくなかった展開が来たことに、どうしようもないやるせなさを感じまくりながらオレ達は走る。繭につくと、枯れ木みたいになった手に縋り付いて座ってる、泣いたマレニアがいた。ネフェリには繭の死体が誰のものなのか分からなかったし、マネージャーとオレにも分からなかった。ローデリカは分かってても言わなかった。でも昔のテレビでもやってたけど、双子には不思議な繋がりがあるんだよ。きっとマレニアにはその繋がりが切れたことが分かったんだよな。


「兄様…兄様…どうか起きてください…」

「マレニアが参りました…どうか…どうか起きてください…」

「どうか私を殺してください…もう生きていたくないのです…」

「私を連れていってください…」

「私の兄様…」


繭から伸びる手にすがって泣くマレニアを、俺たちは何も言わずにそっと抱きしめる。
泣きつかれて眠るまでの数分間をずっとそうしていた。
セクハラになっちゃうかも、とかも拓也は考えなかった。

224名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/05(日) 06:39:32 ID:0LCL7WDg


人生窒息プレイ    投稿者:ビルダー拓也


ローデリカからの話だと、モーグウィン王朝で感じた二つの気配は、モーグとミケラのものではあったらしいんだよね。でもミケラの方がイメージが朧げで、誰かに食われて死んでるかフツーに死んでるか判断がつかなかったってさ。訳わかんねーけど、フツーに死んでるならエルデンリングを修復したあとの環樹で生き返らせることもできるみたいだけど、誰かに食われて死んでる場合は、その誰かも環樹に加えないと無理らしいぜ。ミケラの場合は大部分をモーグが信じてる神様に取られてる状態で、エルデンリングを治したり環樹しようとしたりしても無駄らしい。その神様をエルデンリングの追憶とかいうのにしないと駄目とかで、もうどうすりゃ良いのか分かんねーよ。真実の母ってなんなんだよ。

拓也が円卓についたのは随分前のこと。
泣きつかれて寝ちゃったマレニアをみんなで円卓に運んで、とりあえず円卓のテーブルに寝かせたけど、それから先に何をするのかも俺たちは完全にノープランになってて、しばらく円卓の椅子に座って途方に暮れた。一回ネフェリが「金仮面卿はどうなってる」って言って、それにマネージャーが「まだディアロスさんから連絡はありません。置き手紙や伝言の類いも無いです」って返事したけど、会話はそれだけで2時間以上?3時間以下?はみんな無言でブラブラしたり、ちょっと蟹摘んだり、グッタリしたり、泣き腫らしたマレニアの顔を一瞬見てチョー深いため息をついたりの時間だけが過ぎていった。

そのあとマレニアがチョーダルな感じで起きると、俺たちの緊張感も一気にマックスまで上り詰める。ネフェリやローデリカ、マネージャーまで、マレニアを見ても何かを言ってあげようって雰囲気出して、結局何も言えずに通り過ぎてく。大丈夫?って言っても大丈夫なわけないし、兄ちゃんのこと気の毒だったって話も、気の毒なんかじゃすまねーよって話しかける前から自分で答えが分かるしな。だからここは何も話しかけないのがエチケットって感じでいるしかない。
モーグの最後の悪あがきにやられたぜ。腐敗を食らった後に、抵抗せずに長々と語りまくったのもヤツの作戦だったんだな。

マレニア「……拓也…」

そんな状況でいきなり話しかけられて、気まずさと申し訳なさと気遣い心が一気に振り切れた拓也は「はっ、はん、はい!う、ウッス!」ってケツマンを掘られてるみたいな不自然な返事しちゃうけど、マレニアの表情は落ち込んだままでピクリとも動かない。そりゃしかたねーよ。

マレニア「みな…私を避けているな…」

拓也「いえ、アレっすよ!ほら、アレ!違いますよ!」

マレニアのボソッとした声にもオレはテンパって、大祝福の周りにいる奴らもみんな過剰反応。「そ、そういうわけじゃないですよ。かけてあげられる言葉が見つからないんです…」「マレニア様、それは誤解です。私はただ…」って、マネージャーもローデリカも精一杯の気遣いで「いつも通り」みたいなオーラを出すけど、ふたりの言葉も今のマレニアには届かない。

マレニア「…いいんだ……私など…皆を腐らせるだけだ…」

フラフラっと立ち上がったマレニアが、夢遊病患者みたいな足取りで歩いて行くから、心配になったオレ達はその後をついていく。そしたらトープスのいる部屋に入っていってそこから

トープス「マレニア様!?は、話なら聞きました…お、お気の毒に…」

マレニア「頼みがある…私を…殺してくれないか…」

トープス「えぇ!?む、無理ですよ!そんな罪深い、大それたこと!やりたくない!」

マレニア「頼む…もう耐えられない…生きていたくないんだ…」

かなり面倒なことにトープスが巻き込まれかけたので、ネフェリとマネージャーが部屋に乗り込んで終了。部屋から出てきたトープスは「だっ、大体私は鈍石なんだ!聖杯瓶を全部飲み切ったって、あなたの体に小さなアザを作るのが精一杯ですよ!お力にはなれません!不戦の約定を守ってください!」って逃げて行く。部屋に残ったマレニアはマネージャーの両手を握って、鼻を啜って俯いてた。

でもそれからは、マレニアは何処かの部屋の隅っこでグッタリダウンしてるか、円卓をブラついてるか、発作的に殺してくれって誰かに泣きついてるだけのヤツになってきて、もう神人の威厳とか関係ないし、あまりにも哀れすぎてこれがあのミリセントで、あのマレニアなんだって思いたくなくなってくるぜ。デミゴッドを殺して大ルーンを奪えとか言ってた二本指がいた部屋にまで入って行った時は

マレニア「私は…どうすればいいのですか…トープスも…エドガーも…ネフェリも…どうして私を殺さないのですか…?」

エンヤ婆「かわいそうに。さあて、どうしたものだろうねえ…」

エンヤ婆「指様はあんたを殺すことに、躊躇はいらぬと言うだろうが、その指様は止まっておる。確かなことが揺らぐ今、私はあんたに同情してるよ。あんたに神人の座は重すぎたんだ。何の力にもなれんが、今はただ、気の済むまでお泣きよ」

っておばあちゃんに抱きついて子供みたいに泣きまくりだったし、神人とデミゴッドがなにより嫌いな鍛治職人の混種じいさんからまで「哀れ。己で撒いた種ではあろうが、殺してやるのが慈悲というものじゃないか」って、同じ嫌うにしても前より同情的なことを思われてる。

泣き疲れたり泣き止んだりしたら、それから何時間かは円卓のどこかの部屋の隅で死んだように寝る。起きたらその瞬間に心がメチャクチャになって、一人で泣くことにも耐えられない状態に堕ちて他人に助けを求めてさまよう。そんな息継ぎ皆無な人生窒息プレイ状態が二日間くらい続いて、あのギデオンも含めた全員が一度はマレニアに泣きつかれたことがある円卓になってから

マレニア「どうして死なせてくれないんだ…私が生きて、貴公らに良いことなどあるのか…?」

拓也「良いとか悪いとかの話じゃないっすよ!仲間殺して良いわけないじゃないですか!」

マネージャー「ほら、涙拭きますから動かないでください…」

マレニア「やめっ…そんなこと、しなくていいんだ…私など…」

ネフェリ「マレニア、話がある」

ついにネフェリが新テクを開発したみたいで、オレとマネージャーがマレニアからの恒例お悩み相談を受けている時に、ネフェリが奥の部屋から歩いてくる。それから「頼むネフェリ…殺してくれ…もう、私には何もない…すべてを終わりにしたいのだ…」って泣きついて来るマレニアの前に立つ。

ネフェリ「そこまで死を望むなら、ついてこい。マネージャーと拓也もだ」

225名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/07(火) 01:48:49 ID:QK9dodVU

「ちょっと、それどういう意味なんですか?ネフェリさんあなた…」ってマネージャーが混乱するけど、「いいから来い」の一点張りで押し切ってくるし、どう見ても正気じゃないマレニアをなんとかする方法なんて実際オレも思いつかないから、仕方ないから大祝福に触れる。祝福が光でオレ達を包み込む。どこに行くんだよって思ってたけど、到着した先を見て全身の鳥肌がビルダーガタイを凍えさせた。

拓也「は?」

マネージャー「なっ…なんでここなんですか!?」

着いた先はケイリッドだった!
しかも周りの壁とか建物とかを見て分かったけど、ここって赤獅子城じゃん!
やられたぜ!ネフェリは本当にマレニアを殺す気だ!
とうのマレニアは呆然と立ち尽くして何を考えてるのか分かんねーけど、絶対ろくでもないことしか考えてないぜ。

アレキサンダー「おぉ!?久しいな貴公ら!息災で…」

アレキサンダー「…おおぉ…これはなんとも…凄まじい大英雄を連れてきたな…」

チョー久々にあったアレキサンダーは元気そうでツボの隙間が埋まってる。まぁそれは良いんだけど、後ろから出てきたブライヴも最初は再会が嬉しそうな顔をしたけど、呆然と立ち尽くすマレニアを見てすぐに険しい顔になった。

ブライヴ「こいつ……まさか…」

ネフェリ「そうだ、あのマレニアだ。ラダーン祭りに参加したいそうだ」

拓也「マジかよぉ!?」

マネージャー「なな、なに言ってるんですか!?しませんよ!勝手に決めないでください!」

マネージャーとオレの抗議にネフェリが斧を向けてくる。「…そんなの向けられたって、私は引かないですよ!」ってマネージャーが言うと、強烈なボディーブローが飛んでマネージャーは腹を抱えて曙ダウン。オレもギン目で再びネフェリに抗議。「おい、何してる」ってブライヴの声も無視されたし、やべーよ、こいつマジだ!ネフェリの眼は静かだけど、それだけに行動がカチカチに硬くなってそうで、逆らうと何をされるかわからないって空気がビンビンに張り詰めている。

ブライヴ「…その様子では、お前の独断というわけか、ネフェリ」

ネフェリ「ああそうだ。それで、出られるのか?星辰はまだ満ちているはずだ」

ブライヴ「星辰は満ちたままだが…こいつ、本当にマレニアか?随分腑抜けた面ではないか」

ブライヴがマレニアの顔を覗き込むと、マレニアがピクっと反応して、ぎこちなく疲れた顔をブライヴに向ける。「ああ、貴公…ブライヴか……円卓、以来か…」って呟きに、ブライヴは一瞬硬直。そのあと嫌なことを悟ったみたいでマレニアの胸ぐらを掴み上げる。

226名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/07(火) 01:56:39 ID:QK9dodVU
ブライヴ「貴様、食らったな?あのミリセントを…」

ブライヴ「元は己の一部だからと、遠慮も無くか。やはり貴様は好きになれんな」

ブライヴはギン眼で威嚇しながらマレニアに嫌味を言ったけど、掴み上げた相手が眼を見開いて震えはじめて涙をポロポロ流し始めたんだから、相当面食らったと思うぜ。掴み上げた手を離して咄嗟に後退りするブライヴだけど、縋りついてくるマレニアに距離を詰められて尻餅をつき、結局すがりつかれた。

ブライヴ「な、なんだ!?おい!離せ!」

マレニア「私…私はミリセントを、消したくなかった…こんな痛みは、背負いたくなかった…信じてくれ…」

マレニア「ブライヴ、私を殺してくれ…でなければまた、私のせいで誰かが死んでしまう…!」

ブライヴ「お前、本当にマレニアなのか?何があったんだ?」

マレニアはブライヴの胸の中でまた泣き始めて、ブライヴも思わずたじたじ。ネフェリに「掻い摘んで言うが、その女は血の君主に踊らされ、敵ではない者を大勢殺し、ケイリッドを穢し、ラダーンを狂わせ、それでも兄を救えなかった神人。ミケラの刃、欠け身のマレニア本人だ」と大きめの声で教えられて、ブライヴもマレニアを見て信じらんねー!って顔してる。気持ちは分かるぜ。

アレキサンダーとの二人がかりでブライヴはマレニアから離れると、マレニアはアレキサンダーに抱え上げられたまましゃくり上げてて、両手で目の涙を拭いてる。それでも「頼む…頼むから…」ってブツブツ言ってるんだから、流石のブライヴも全てに合点がいったみたいだった。

ブライヴ「なるほど…全てを喪った…いや、喪っていたことを悟ったというわけか」

アレキサンダー「いたわしい…これがあのラダーンと、双璧を成した英雄の姿か。無常なものだ…」

アレキサンダーだけじゃなくて、マレニアを嫌っていたブライヴまで落ち込んで気持ちに深い↓が入ってる。ブライヴはミリセントと仲良かったし、ミリセントはみんなに好かれてた。オレはマレニアとミリセントを同じ奴だとは考えないようにしてるけど、ブライヴは会ったばっかりでそんなの無理だよな。城の真ん中でマレニアのしゃくり声だけが静かに響いてると、城の奥から兵士と騎士を連れたあのおじさんがやってくる。

ジェーレン「マレニア貴様!何をしに現れた!」

ヤバいぜ!マズイぜ!赤獅子城に出てきちゃったから嫌な予感は鳥肌と乳首でビンビンに感じまくってたけど、お祭りおじさんは案の定剣を抜いてて騎士も全員眼を光らせて戦闘モード全開だ。恨み骨髄な相手がいきなり現れたんだからしょーがねーけど、ここで殺し合いなんて勘弁だぜ!オレが気絶したマネージャーを背負っていつでも逃げられる姿勢に入ると、マレニアがアレキサンダーの手から脱出。そのまま騎士達に走っていく。それからオレが待ったをかける暇もなく、突き出された騎士の槍に自分から突っ込んだ。

ブライヴ「あっ…」

マレニア「そうだ、殺せ、私を殺せ…!」

ジェーレン「オーッ!」

騎士の槍はマレニアの腹に食い込んだけど、神人のカチカチな皮膚で止まる。おじさんがマレニアの首筋に剣を振り回したら、それはネフェリが斧で止めた。「何をする!その女は我らが宿敵!邪魔だてするでない!」って吠えるおじさんに「マレニアも祭りに出る」なんて単刀直入に言っていくんだから、おじさんは更にキレまくって唾を飛ばす。

ジェーレン「将軍を今の有り様に貶めた者に、将軍の首を取らせるわけにはいかぬわ!引かせよ!」

ネフェリ「待て。参加するとは言ったが、剣を交えるわけではない。マレニアの言い分を聞いてからでも遅くはないだろう」

ジェーレン「そのようなもの、儂が聞くと…」

だけどマレニアが、腹に刺さった槍を貫通させながら強引に近付いて来ると、流石にビビってみたいで言葉に詰まる。スゲー痛そうな瞬間を目にしてブライヴとアレキサンダーもなんだかんだ心配になってマレニアに駆け寄っていく。「お前、本気なのか…?」ってブライヴにたずねられても、マレニアは目の前のおじさんにずっと殺せって催促の嵐。周りの騎士達も流石に動揺し始めて、互いにアイコンタクトを始める。

マレニア「頼む…ラダーンに謝らねば…死んで詫びを入れさせてくれ…」

マレニア「この首を斬り、彼に捧げてくれ…」

ジェーレンはしばらく黙ると、自分の剣をまた振り上げて、マレニアを貫通してる槍を叩き折る。
それからマレニアの腹から槍を引き抜いて、騎士に武器を下げさせた。

ジェーレン「…敗れを知り、熾烈なる意志の翼も、もはや折れたか…」

ジェーレン「貴様は我らの敵ではない。在りし日の我らの敵は、在りし日の将軍と共に死んだようだ」

ジェーレン「参加を認めるとしよう。ただし、貴様にとっては戦祭りではなく、断罪の地となるだろうがな」

マレニアの参加を認めたおじさんは騎士と兵士を率いて去っていく。後ろ姿は哀愁が漂ってて元気がない。オレはマレニアが殺されなくて良かったけど、これからマジでラダーンに会いにいくとも思えないんだよね。だってそんなことしたら本当に死んじゃうじゃん。本当に殺す気があったら、円卓の不戦ルールなんて無視してマジでその場で殺してたはずじゃん。そうしないんだから脅しだよね、きっと。

227名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/07(火) 02:03:16 ID:QK9dodVU


腐敗で狂ったあと  投稿者:ビルダー拓也


マレニアを殺そうなんて本気で思ってるわけないって拓也の願望も、リフトに乗った時には薄れてきて、転送門をくぐった時には消えていた。慟哭砂丘で目が覚めたマネージャーが怒鳴っても、ネフェリは本当にマレニアを殺す気だ。お祭りおじさんは騎士と兵士を引き連れてきてて、一応ラダーン祭りだから来てやったんだぜって感じでいるけど、多分本当は自分達の敵だった奴の最期を見届けに来てると思うんだよな。アレキサンダーとブライヴもいるけど、二人にマレニアとネフェリを止める気配はない。オレは納得いかなくてガタイで状況を分析。でもメチャクチャ物々しい雰囲気とギン眼のネフェリにビビって動けない。動けたとしてマレニアを止められる気が全然しなくてマジ焦り。

広い砂漠の中をマレニアが一人でトボトボ歩いていく。足取りはフラフラで、砂漠ってこともあって熱射病でやられてる人みたいになってるけど、遠くには一度だけ見たことがある、もう二度と見たくなかったあの小さい山が見える。

マネージャー「こんなのおかしいですよ!あなたたち、おかしいって思わないんですか!?」

マネージャーは一人で大声上げて抵抗。でも誰もマレニアを止めないし、マネージャーにも止められない。オレも早く動きたいけど、完全に動くタイミングを見失ってて全身鳥肌立ちっぱなし冷や汗流しまくり、焦燥感で心臓締まりまくりでもう何をどうすればいいのか分かんねーよ!

ブライヴ「これはマレニアとラダーンの、そしてケイリッドの問題だ。オレに口は挟めん」

アレキサンダー「悲しいことだが、戦士として二人は戦ったのだ。どのような形であろうと、片方が決着を望むのなら、戦いは止められんのだ…」

マネージャー「そんなカッコつけたこと言ってる場合ですか!?人が死ぬところ観にきてるようなものなんですよ!?」

ネフェリ「ああそうだ。観に来ているんだ。戦士の最期のさまをな」

マネージャー「そ、そうだじゃないですよ!今ならまだ間に合います!止め…」

ネフェリ「何が間に合うというんだ?」

ギン目のネフェリにそう言われてマネージャーは言葉に詰まった。オレは何も思いつかないんだからマネージャーは黙ったりしないで何か思いついてくれよ!って心の中で叫ぶ。オレが一人でマレニア掴んで引っ張っても止められない。ネフェリも説得できない。他の奴らも頼れなくて、希望があるのはマネージャーだけ。

ネフェリ「ケイリッドは腐り、人々は病に倒れ、この地の風は穢された。マレニアがモーグに謀られていたとしても、その事実が動くことはない」

ネフェリ「ラダーンは正気を失い、マレニアもまた失った。これも変わらん」

ネフェリ「マネージャー、私に出来たことはなんだ?お前に、拓也に、私たち皆に出来たことはひとつでもあったか?」

ネフェリ「何も無い。全ては終わっていたんだ」

マネージャーは立ったまま、いかにも絶望に打ちひしがれたって感じの顔で手前の砂を見始める。マジかよ!頼れるのはマネージャーだけなんだよ!って強烈な視線を送っても、マネージャーはそれに気付かないで、遠くなっていくマレニアの背中に視線を移して冷や汗ダラダラ流してる。

そのマレニアはオレ達から20メートル以上?30メートル以下?離れたところまで歩くと、そこで止まって小山を眺め始める。遠くの小山はゆっくり動くと、少しづつ近づいてきてシルエットをハッキリさせていく。そいつはある距離まで進むと動きを止めて、一瞬激しく震える。

それから何秒か経ってから、この世のモノとは思えない超絶なブチ切れ咆哮が聞こえてきて、マレニア以外の全員が耳を咄嗟に塞ぐ。それから小山は紫色の光を全身から放って浮き上がり、両手の剣を戦闘機の翼みたいにしてぶっ飛び、何百メートルあったかも分かんねー距離を1秒くらいで詰めてくると、バカデカい轟音とともに砂埃を舞上げてマレニアの前に着地した。

ラダーンが空まで飛べることも分かって、そんな化け物が目の前に現れてもういよいよオレとマネージャーには絶望しかない。マレニアは突っ立ったまま動かない。この状態でラダーンがテキトーに剣を振るとマレニアは斬られて死ぬ。オレの脳裏にはマレニアとは関係ないと思いたかった奴の顔が浮かぶ。拓也のガチガチな脚を動かしたのは、ミリセントがいる円卓の景色だったんだよ。

拓也「おうおうおーっ!」

自分でも何言ってるかわかんねー声を上げながら、オレはマレニアに向かって駆け出した。追って来る奴はいない。多分みんな呆気にとられて動けてないぜ。オレは走りまくってマレニアとラダーンの間に割って入って、大の字ポーズでビルダーマッスルを強調。人間の盾になる。

マネージャー「あっ…」


でもその盾はマレニアにどかされた。
ラダーンに向かって走り出したマレニアは拓也を片手で払いのけてジャンプ。
剣を振り上げ始めたラダーンの首筋に、金の針を突き刺した。

228名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/07(火) 02:06:15 ID:QK9dodVU

マレニアの前に立った時の拓也は脳ドラがキマってて、自分でもなんでこんな事してるのか分からないパキギメ興奮状態だったから、マレニアに突き飛ばされた時もドラマや映画みたいに世界がゆっくりに見えてたんだ。マレニアは右手の義手でオレを叩くと、同時に左手を胸に入れて、光る何かを取り出していた。オレが地面に倒れ込む頃には、光る何かはそのまま線を引いてラダーンの首筋に押し込められていた。

遠くからお祭りおじさんの声が聞こえて、着地したマレニアに向かって何か言ってるけど、目の前のことを見るので精一杯なオレには何言ってるか分からない。ラダーンは苦しそうに首元を押さえて立ち上がると、ラダーンに跨られてたデカくて細い馬が抜け出して、ラダーンの横にピッタリとくっついて顔を覗きこんでいる。とうのラダーンは後ろ側にぶっ倒れてピクピクと痙攣しながら動かなくなった。みんなが駆け寄って来る足音が近づいてくるけど、オレは呆気にとられてマレニアとラダーンを交互に見てるだけだった。

でもその足音がもうちょっとでマレニアを捕まえるって時に、ラダーンが全身から紫の光を出して縦回転。その場に派手な砂煙を上げて着地すると、腕を組んでマレニアを見下ろす。ラダーンの表情はオレのトラウマになった鬼の顔じゃなくなっていて、目には澄んだ光が射していた。


ジェーレン「お…おお…!」

ジェーレン「こ…これは何としたこと!…将軍が戻られた…!」


マレニアのすぐ後ろまで来ていた騎士と兵士はどよめいて、色んな感情が湧き上がったように声をぐちゃぐちゃに上げる。おじさんの「き、貴様何をした!?いや、何が起きた!」って声だけ浮いてたけど、そこにブライヴやアレキサンダー、マネージャーの声もギャーギャー混ざってすぐに誰が何を言ってるのか分からなくなる。

でもラダーンが腕を組むのをやめて、指を揃えた掌を掲げると、砂漠は一気に静かになって、遠くの海が波を打つ音だけが聞こえるようになる。ラダーンを見上げるマレニアの横顔を見ると、目尻に小さな腐敗のヒビができていた。

229名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/07(火) 02:17:26 ID:QK9dodVU

「ラダーン…私は、間違っていた…」

「何もかも全て…間違ってしまった…」

「私は貴公の民を、友を、故郷を壊してしまった…久遠に変わることのない、苦しみをもたらした…」

「貴公に、ケイリッドに…皆には何の咎も無かったというのに…」

「私は……そんな貴公らを…朱き…腐敗に…」

話の途中で堪えきれなくなって、マレニアはラダーンから顔をそらして溢れる涙を手で拭う。なんか分かんねーけど正気になったみたいなラダーンと、自暴自棄になりまくっているマレニアの間に割って入ることなんて出来なくて、拓也はやっぱり見ていることしかできない。止められるかもって考える段階はとっくの昔に遠くに去って、気付いた時には消えていた。マレニアは涙を拭い終わってラダーンをまた見上げたけど、涙はまたすぐに溢れ始める。

「…私は生きてるだけで、誰かを、皆を傷つけるんだ…」

「兄様も…ミリセントも…私を信じた者たちも…」

「貴公が愛した者たちも皆、私のせいで死んでしまった…」

「私は間違っていた…腐敗を持って生まれてきたことが、すでに誤ちだったんだ…」

「だから…貴公にしか…貴公にこそ、頼みたいんだ…」


マレニアは左手で義手の肩を掴むと、義手を外して砂に落とす。
金属が小石に当たる音が小さく響いて、義手の刀が砂に埋まる。


「ラダーン…私を、殺してくれないか…」

「…私など、いなくなってしまった方がいい…」

「もう生きていたくない…もう誰からも奪いたくない…苦しめたくないんだ…」

「…病巣は、焼かれなくてはならない…」

「…そうだろう…?」


涙まみれのマレニアの微笑みは諦め一色に彩られていて、それを見たラダーンも深呼吸を入れる。ラダーンの山脈ガタイから腐敗の匂いのする風が吹いて、その場にいる全員の髪が揺れる。拓也は静かに覚悟して、あれだけ騒いでたマネージャーもひとことだって声をあげない。マレニアを殺してほしくはないけど、マレニアを生かすも殺すも権利はラダーンにだけあるし、どんな結果になっても俺たちは逆らうことは出来なくて、ラダーンの圧倒的バワーの前にはM奴隷になるしかない。ブライヴも、アレキサンダーも、ネフェリも黙ったままラダーンの一挙手一投足を見つめる。全員の視線を集めるラダーンは右手に握り拳を作ると、拳は激しい炎を纏う。

マレニアがその場に跪いたら、みんなは一歩身を引いて、拓也はその場に動けずにいた。
ラダーンは燃える右拳を胸元に持っていって、見たこともない恐ろしい形相で拳に力を込める。
拳の炎はさらに赤みを増していって物凄い轟音を立てながら燃えまくり、太陽みたいになっていく。

「…ありがとう…」


感謝しながらマレニアが目を閉じると、ラダーンは燃える拳を振り上げて、拳を開いた。開かれた拳を見てお祭りおじさんが驚愕の声を上げると、今度はオレも入れた全員がラダーンの燃える掌に釘付けになり、口々に息を飲む。マレニアにも息遣いは聞こえてたみたいで、うっすら眼を開いてから、すぐに視線を奪われてカッと見開く。

開かれた燃える掌には、真っ赤に燃える大ルーンが光っていた。

ラダーンはその燃える右掌を、マレニアの胸に叩きつけた。

230名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/07(火) 02:23:56 ID:QK9dodVU

マレニア「うぐうぅ!」

燃える大ルーンをぶち込まれたマレニアは胸を抱えて悶絶。
全身からルーンの風を巻き起こしながら、左手を砂につけて荒く息を上げる。後ろの騎士達はアレキサンダーと一緒に「おおおお…」って、偉大な何かを見たみたいな声を上げて、ネフェリとマネージャーはオレと同じでマレニアをじっと見つめた。

ルーンの嵐が全部マレニアに吸い込まれると、マレニアはゆっくりとガタイを起こして自分の左手を見る。それからオレ達にゆっくり振り返ったけど、顔の腐敗はほとんど無くなってて顔色まで良くなっていた。それを見たブライヴは腕を組むと「また、それらしい逸話が生まれたようだ」って言いながらニヤつき始めて、なんなんだよって聞くと、ブライヴは赤獅子城に向かって歩いて行った。

ブライヴ「俺はラニの指示を仰ぎに行くとしよう」

ブライヴ「己の燃え盛る大ルーンで、宿敵の腐敗を抑えるなどという英雄的行いを見せつけられては、もはやラダーンを斬ろうにも、気乗りせんのでな」

涙が止まって口も半開きなマレニアが、ブライヴの声でラダーンにまた振り返ると、ラダーンは砂に刺さった義手を摘み上げて、ライターを掃除するみたいに指で撫でていた。「お…おおお…!」ってマネージャーは息を吸いながら驚きまくり。お祭りおじさんは涙を流していた。

マレニア「…どうして…」

呆然顔で見上げてくるマレニアを無視して、ラダーンは義手をマレニアの右肩にハメる。
それから側にいるデカ馬を撫でると、馬はステップを踏んで頭を上下させながら、なんだか嬉しそうにしてる。

マレニア「どうしてだ…なぜだ…」

マレニア「私は…私は貴公を…」

ラダーンは足首の無い両脚に紫色の光を纏わせて、立ち上がってマレニアを見下ろす。
それからマレニアの背中を2回、軽く指で叩いてから、馬の痩せたガタイの砂埃を払う。

マレニア「ラダーン…なぜなんだラダーン…なぜ私を殺さないんだ…」

ラダーンはまたマレニアを無視して、砂に手を突っ込んで穴を掘り、カピカピに乾いた死体を掘り出していく。それを見た騎士や兵士も一斉に散らばって、そこら中で砂掘り大会が始まった。マレニアが死ななくてもいい感じな空気になってきてるのはいいけど、オレにもなんでラダーンがマレニアを殺さないのかが分からない。赤い鎧だったり金色の鎧だったりを着たミイラ状態の遺体が次々掘り出されて、砂丘の端っこに向かって運ばれていく。ラダーンもある程度の数を掘り出すと、遺体を抱えて兵士達について行く。その様子を見てるだけの俺たちの前で、マレニアがお祭りおじさんに「なぜ、私は生かされたのだ…」って話しかける。おじさんは遠ざかっていくラダーンの背中を眺めていた。


ジェーレン「ラダーン将軍は、おぬしを許してはおらん。おぬしを許せば、この地に死した戦士達が、民が浮かばれぬ」

ジェーレン「だが腐敗の悪夢が晴れた今、将軍はおぬしを責めてもおらぬ」

ジェーレン「生きて償え、マレニアよ。赤獅子はここで腐敗をとどめる。お前も生きて、腐敗をとどめよ」

ジェーレン「将軍の慈悲を、次こそは無下にしてくれるなよ」


そう言っておじさんはラダーンの後を追って、オレ達もマレニアに駆け寄る。
マネージャーに後ろから抱きしめられたマレニアは、その瞬間に何かに気付いて、ひざまづいたまま両手を砂につけた。


マレニア「…あの時…」

マレニア「あの時、剣を置いたのは……私のため…だったのか…」

マレニア「私を…ずっと…気遣って……」


信じてやれなかった敵の中に真実を見て、気付けばマレニアはまた涙をポロポロ流してる。マレニアは出会った時からほぼ毎日メチャクチャ落ち込んでるから、重すぎる空気と不安から一気に解放されてテンションに↑が入ってる拓也に「オマエ、その涙腺がいつまでも乾く時がねえな!」って言われると、コイツすすり泣きながら鼻水まで垂らしてる。もうアレキサンダーの中でのマレニアのイメージも地に落ちてるぜ!ネフェリもモノスゲー重い肩の荷を降ろしたみたいで、オレ達に背中向けて腕組みの姿勢でため息をついていた。もうこういうのは勘弁してくれよな!マジでビビったし哀しかったんだぜ!

マレニアの鼻をすする音を背後から聞きながら、拓也は遠くで小さく動くラダーンを見つめる。ラダーンは敵と味方の遺体を文句も言わずに運んで、弔うために丁寧に並べていく。オレ達の方には目もくれず腐敗に軋むガタイも無視して、誰よりも傷つきながら戦場であってもエチケットを守るその姿に、拓也はお父さんにも見たことがない本当の男の姿を見る。心に熱が入ってきて、オレもいつか、ああいうデカくて熱い背中になりたいなって思ったぜ。

231名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/09(木) 22:52:11 ID:2l6KutCI


運命は奧深い  投稿者:ビルダー拓也


ネフェリ「あのままであっても、マレニアの心は晴れなかった。ならば名誉ある戦死はせめてもの救いじゃないか?マレニアもそう望んでいただろうしな」

マネージャー「名誉ある戦死はまったく良くありません!蛮地にありがちな英雄的名誉だけを重んじてる肝い考えです!」

マネージャーが蛮地の倫理観に現代の倫理観で戦いを挑んでるころ、拓也とマレニアはアレキサンダーを背もたれにして座って、砂丘を掘り返しては死体を墓地に運び続けるラダーンを眺める。遠くのラダーンは相変わらずこっちには目もくれずに黙々と作業してて、マレニアも一回お祭りおじさんに手伝いたいって言ったけど、知らねーよ、そんなのって感じで相手にもされなかった。

思えば破砕戦争でヤリまくる前に、ひ弱な馬のためにプロ級の重力魔法使いになって、宇宙人?の侵略から街ひとつ守って、デミゴッドの運命まで止めて、その状態でマレニアと戦って腐敗を食らって流石に休ませてくれって感じでずっとグッタリだったけど、それでもグッタリしてるのに重力魔術を覚えてたり、今も星を止めてるなんてやべーよ。それで今は敵と味方の遺体を1日中埋葬するみたいなペースでずっと働き詰めだし、こんなにハードな毎日を送っているのに泣き言ひとつ言わね〜ってのはすげーなって、オレもマレニアと一緒に思うぜ。

オレに最高のクリスマスをくれたセンパイ以上の男はいないと思ってたけど、今ならオレの雄膣をラダーンに提供しても良いぜ!オレのパンプしたビルダーガタイよりも太い星砕きデカマラで、オレをケツマンごと粉砕しても構わないぜ!なんて淫乱な妄想に耽っていると、隣のマレニアがラダーンを眺めながら話しかけてきた。

マレニア「…ミリセントは、腐敗の中での死を望んでいた」

拓也「え?はっ、はん、はい?」

いきなりの不穏な語り口に「またかよぉ!」って思いながら
俺は服の上から両手で乳首をガードしつつ身構える。

マレニア「だが、その彼女を貴公は気の毒に思い、ケイリッドにて命を救った。彼女は円卓に招かれ、貴公らと共に戦い、多くのものを見た。私が見ることの無かった、輝ける景色を」

マレニア「そして彼女は私へ還り、私が感じ、私が抱えるはずだった痛みを、心と共に私に与えてくれた」

マレニア「痛む心は私を罪へと向き合わせ、聖樹で微睡むだけだった私に、真実を見せた」

マレニア「そして今、私はこうして貴公と共にケイリッドにいる。私が罪を犯し、ミリセントが生まれ、剣を握った地に」


マレニア「…私は兄様と共に黄金律を見限った。回帰性も、因果性も、それが我らを救うことなどないと断じた」

マレニア「だが……私が全てを喪い、あらゆるものを諦めた時…回帰と因果の輪は巡り、私はラダーンに心を救われ、生きよと言われた」

マレニア「私はこの出会いに、運命を感じずにはいられない……貴公らとの出会いが、私に歩むべき道を示したのだ」

そこまで話して、マレニアがこっちを見てきて拓也も恥ずかしくなって、頭を掻いて誤魔化す。恋心とかエロスは全然なかったけどさ、全然無いからこそ、こういう時に胸が高鳴るのは特別なんだよな。それこそマレニアが言った運命みたいな力を信じられるテンションになるんだ。


マレニア「拓也。私の回帰と、因果を巡らせたのは、貴公なのだ」

マレニア「貴公こそが、私の運命だったのだ」

マレニア「ありがとう…あの時ミリセントを…私を救ってくれて」


マジ!?これってお誘い!?そーいう関係になろうってこと!?
オレにその気は全く無いけど、微笑んでくるマレニアはなんかその気なんじゃないかって思えて、俺は慌てて「あー、オレ、男じゃないと駄目なんすよ!すいません!」って謝るけど、マレニアは一瞬キョトンとしてから「ああ、身構えることはない。貴公が考えたようなことを結ぶつもりはない」って苦笑いで済ませてくれたから助かったぜ!マジびっくりさせるなよな!

マレニア「ただ貴公には、確かに頼みがある」

マレニアはそう言うと立ち上がって、オレに左手を差し出してくる。


マレニア「私を、貴公の友としてくれないか。私はこの剣を、多くの者のために奮いたいんだ」

マレニア「ケイリッドのため、将軍ラダーンのため、聖樹のため、そして貴公らのために」

マレニア「どうだろうか」

何かと思ったらそんなことかよ!今更なんだよな。変に身構えて損したな。
良いぜ!その申し出、受けてやるぜっ!

拓也「ウッス!よろしくお願いしまっす!」

オレはマレニアの手にパチンと手を合わせて、硬い握手を交わす。そしたらオレ達の背もたれになっていたアレキサンダーがブルブルとバイブみたいに震えだす。オレの背中で壁オナしてたのかな?

アレキサンダー「おお…おおぉ…!」

アレキサンダー「素晴らしい…なんと美しい光景だ!」

アレキサンダー「神話の英雄が人と交わり、共に戦い、真に尊いものを見出す…これが戦士の物語だ…これこそが英雄譚だ…!」

両側からアレキサンダーに抱えられて、拓也とマレニアの肩がギュウっと密着。マヂ苦しいけど酸欠になるほどじゃなくて、気まずさだけを感じて「あっ、すっ、すいません」って他人行儀でつい謝っちゃうぜ。こういうところが日本人的でオレって奥ゆかしいよな。

232名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/09(木) 22:57:08 ID:2l6KutCI

アレキサンダー「おお…いかんいかん、つい興奮してしまった…この鉄拳アレキサンダーに眼があれば、今頃は涙で水瓶となるところだ」

アレキサンダー「いや…このような事に巡り合い、それでも興奮を抑えていては戦士ではない。戦士の壺が、氷結壺であってはならん」

アレキサンダー「よし!貴公らの友情は、このアレキサンダーが証人、いや証壺となって、後世に長く伝えようぞ!今より戦士拓也と、戦士マレニアの絆は永遠だ!ワッハッハッハ!」

走るアレキサンダーに抱えられたまま、オレ達はネフェリとマネージャーに合流。ふたりの戦いはマネージャーの勝利に終わったみたいで「もういいだろう…全てうまく運んだじゃないか…」「よくないですよ!潔く諦めることは、必ずしも美徳ではないんです!」ってマネージャーからの正論でボコボコにパンチ食らったネフェリが、バツが悪そうにしている。
それから「あ、もういいんですか?」ってマネージャーは、アレキサンダーから降りたオレ達に聞いてくる。

マレニア「ああ、私は大丈夫だ。長らく気を揉ませたことだろう。すまなかった」

マネージャーはマレニアの雰囲気がガラリと変わったことに驚いてて、それはネフェリも同じみたいで、二人で珍しいものを見てるみたいな視線を向ける。それからネフェリがフッと笑って「ラダーンの大ルーンがよほど効いたようだ。通りでギデオンが欲しがるわけだ」なんて言うから「調子のいいこと言わないでください」ってまたマネージャーが反応。

マネージャー「何があなたを変えたのか…それは気になりはしますけど、何が起きたのかは目の前で見ましたし、細かいことをあなたからイチイチ聞き出すというのも無粋な話ですね」

マネージャー「今はただ、あなたが前を向けるようになった事を喜びます。あなたの涙を円卓で見続けるのは、正直かなりキツかったですからね」

マレニア「あ、ああ…見苦しいものを見せてしまったな…」

マネージャー「気にしなくて大丈夫です。それより聞いてくださいよ!ネフェリさんったら、本気であなたをラダーンに殺させる気だったんですよ!?信じられます!?」

マレニア「そうなのか…?」

ネフェリ「あのまま発狂死を待つよりは、ひと思いに戦場にて散らせてやろうと考えただけだ…まだ続けるのか…」

マネージャーはこうなるとしつこくて話がチョーウゼー方に行きがちだ。ネフェリのやったことはダメだけど、結果的にマレニアが立ち直れたから良いじゃん。なんて言ったらオレも巻き添えを食らうから沈黙を通すぜ。結局何分かしてネフェリがヘトヘトになったところで話が終了。アレキサンダーを残して円卓に帰る方に流れがまとまりかけたけど

マレニア「円卓に向かう前に、会っておかなければならない者がいる」

マレニアがそう言うから「誰と会うんだろ?」って思った瞬間答えが浮かんで、あー、アイツとはマジで話つけないとダメだぜって拓也も納得。ネフェリとマネージャーにも大体察しがついたみたいで、また表情が拓也のケツマンみたいにキリっと締まる。折角だからアレキサンダーも入れた4人と1個で、オレ達は慟哭砂丘の渡し船に乗った。慟哭砂丘を出る前に、マレニアがラダーンに別れの挨拶をしてたのが印象に残ったな。

マレニア「ラダーン。私は旅を終えたなら、腐敗を狩ろうと考えている」

マレニア「貴公からの度重なる恩義に、此度こそ応え、我が罪が後世に遺らぬよう、尽力するつもりだ」

マレニア「だから…その時は、私に炎の技を教えてほしい。腐敗を狩る、浄化の技を」

あの時のラダーンは静かにうなずいただけだったし、マレニアもラダーンに礼を言ってこっちに戻ってきただけだった。でも決定的な溝があっても築ける関係性はあるんだなって思って、なんか、うれしかったぜ。

233名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/09(木) 23:04:56 ID:2l6KutCI

慟哭砂丘から出たあとは赤獅子城の祝福で休憩を挟んで、エオニア沼の南岸の祝福に移動。そこからサリアの関門の前まで来ると、マレニアが少し待っててくれって言うから待ってたら、スーパーマリオみたいに崖をぴょんぴょん跳んで登って、上からデケー壺を投げようとしてた巨人の前に立つ。そしたら巨人の奴は腰抜かしてアンアン喘ぎながら逃げていったぜ。やっぱりケイリッドにいる奴にとってマレニアはマヂで怖い存在なんだなって再認識。降りてきたマレニアが「遠眼鏡は持っているか?」なんて聞いてくるから、オレはすかさずズボン下の競パンに手を突っ込んで、拓也の体温がしみついた激エロ遠眼鏡を取り出す。

マレニア「うっ…貴公、まだそこに入れてるのか…」

ネフェリ「慣れておけ。蛮地の者もたまに使う手ではある」

マネージャー「手袋貸しますよ?たくさんありますから」

マレニア「いや、構わない。害にはならないのだから」

マネージャーは人からモノ受け取る態度がなってないけど、マレニアはやっぱり神的に良いとこの出だから普通に手に取ってくれる。マネージャーはこういうところが潔癖症だよなって言っても、これが普通ですけど?みたいな顔してくるのにね。マレニアは受け取った遠眼鏡で関門の奧の小屋を確認。どう?いる?って聞くと

マレニア「ああ。私には気付いていないようだ」

マレニア「下手に近づけば、逃げられるだろう。私はひと飛びに距離を詰める。貴公らは後から来てほしい」

そう言ってから遠眼鏡を拓也のズボンポケットに突っ込んで、その場で大ジャンプ。オレ達が「おお!」って驚いてる間に小屋の前のデカイヌを着地と同時に斬り伏せて、それから小屋に風のように駆け込むと、中からしわがれた悲鳴が聞こえて、オレ達も走って小屋に到着。


ゴーリー「ひいぃ!マ、マレニア様!何故ここに!?」

小屋の中のゴーリーは椅子から転げ落ちていて、そのゴーリーの前には屈んだマレニア。
ネフェリも武器を抜いて「観念しろゴーリー、お前にはもう、ケイリッドの風は穢させん」って言いつつ、小屋の出入り口に仁王立ち。オレはもうひとつの出入り口に立って、ガタイをパンパンにパンプさせてチョーエロの戦闘体制に入り、近づいてきたら即座に唇を奪って乳首を摘み、ケツマンにイエロの瞳をぶっ込む腹積りだ。小屋からちょっと離れたところにはアレキサンダーも待機。ゴーリーの奴も袋のネズミだぜ。

マレニア「ゴーリー…貴公と話したいことが、いくつかある」

マレニアの落ち着いた声色が効いてるのか分かんないけど、ゴーリーはすぐに落ち着きを取り戻して、マレニアの前でひざまづいた姿勢になる。ゴーリーが腐敗の花を大切にしてるっていう話は本当みたいだ。

ゴーリー「わ…私と、何を話すというのですか?」

マレニア「貴公は、ミリセントに渡した無垢金の針に、細工をしたな?」

マネージャー「細工!?」

ネフェリ「細工だと?どういうことだ…?」

マジかよぉ!聖樹で四姉妹を倒したあと、ミリセントがゴーリーの名前を出した時に、オレは針に細工がされてるってテキトーに言ったけど、あれがまさかの大当たりでマジ狂い!あまりにも正確なガタイ分析をしてしまったことに一気に全身に鳥肌が立ち、自らに酔いしれるかのように自分の乳首を弄り回して舌をピロピロしてしまう。ゴーリーはそんなオレに恐怖映像を見るかのような視線を流してくる。オレも優秀すぎる自分のガタイが怖くなってきたぜ。

マレニア「ゴーリーは直した針に、穢れを仕込んだのだ。ゆえにミリセントは花を二度咲かせ、三度目の開花の予感を恐れた」

マレニア「二度の開花までは、ミリセントの周りに酷い腐敗は起きなかった。…歪められたとはいえ、あの針が腐敗を抑えていたのだからな。花が咲いた時、周囲の者はただ蝶を垣間見、腐臭を感じる程度だったろう」

マレニア「だが聖樹にて四姉妹を倒した時、彼女の腐敗は抑えきれぬものとなっていた。歪められた針によって、抑えたはずの腐敗が大きな揺り戻しを起こすように、より強く彼女を蝕み始めてしまった」

マレニア「おそらく……私に何もかもを移さなければ、私がラダーンに放ってしまったものをも越える、もっともおぞましき花として咲いただろう」

マレニア「彼女は、死ぬ事を避けられなかったのだ。だからこそ、もっとも望んだ形の死を、彼女はミリセントのままで選んだのだ」

234名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/09(木) 23:11:53 ID:2l6KutCI

マレニア「聖樹の底にて腐敗に微睡んでいた私は、ミリセントを受け入れることを望んでいなかったが…彼女の選択で、今の私がある」

ネフェリ「そうか、ミリセント…だからお前は…」

マネージャー「私たちは本当に、彼女に何もしてあげられなかったのでしょうか…」

マレニア「打つ手は無かった。花が咲き始めた頃は、ミリセントの記憶も曖昧であり、貴公らはゴーリーの計略など知る由もない」

マレニア「いや…計略にいつ気付くとしても、貴公らは治癒する術を知らぬ身だったのだ。私も彼女も、貴公らに不備があったと思ってはいない」

例え何があってもミリセントは助からなかったって、ミリセントの記憶と心を知ってるマレニアに言われると、辛いけどまだ救いがある感じがするんだよな。これで「こうすれば助かったよね」とか言われてたら立ち直れねーよ。一瞬ミリセントを哀悼するかのような沈黙が流れたあと、マネージャーが何かを思いついた。

マネージャー「あっ…でも、あの金の針に細工が施されてるなら…前までのマレニアさんと今のラダーンさんの腐敗が抑えられてるのも、時間が経ったら…」

マレニア「いいや、あの針は、ミリセントによって私に刺された時に、元の姿を取り戻したのだ。細工も施されず、折られることもなかった時の、兄様の針に」

ゴーリー「なっ…なんと…そのような事が…ありえるというのですか…」

マレニアからの事実にゴーリーは愕然したけど、
顔には出さなかったけどそれはオレ達も同じで、マネージャーも質問を追加する。

マネージャー「一体ミリセントさんは、あの針に何をしたんでしょうか…」

マレニア「マネージャー、新たな律を生む者が何者であるのか、覚えてるか?」

マネージャー「ええ、はい。黄金樹からの祝福を受けていて、自分の望むものを自分の中に見出そうとする者です」

マレニア「そうだ。マネージャー、貴公の読みは正しかったのだ」

マネージャー「え…?」

「なんの話をしてるんだよ?」みたいな顔で固まってるゴーリーの前で、マレニアは立ち上がって、ひと呼吸挟む。


マレニア「…ミリセントは、新たな律を生み出せるほどに、豊かな心を持っていた」

マレニア「だが、彼女は律を見出すことよりも、腐敗に抗い、貴公らの助けとなり、私を救うことを選んだ」

マレニア「ゆえに彼女は、律を生み出すほどの探求…心を針に込めて、あたかも律を生み出すように、歪んだ針を兄様の針に変えたのだ」

マレニア「あのミケラの針こそが、ミリセントの律が変じたものだったのだ」


マレニアからの答えはオレでもビックリするくらいすんなり入ってきた。腐敗に抗ってオレ達を助けるのも実際にミリセントがやってた事だし、マネージャーもミリセントが律を生み出す可能性があるって言っていた。あいつらしい話だよなって思えることが一番大事だぜ。

ゴーリー「ありえませぬ…あの娘が、ミケラの針を直したなどと…」

マレニア「事実だ。ゆえに私は、こうして貴公の前に立った。ミリセントが見い出した兄様の針で、私の腐敗は抑えられ、さらにラダーンの大ルーンにより、残る腐敗もほとんどが焼き滅ぼされた」

マレニア「貴公の知る、朱き腐敗のマレニアは、もはや残滓を残すのみ」

マレニア「エオニアの花は、もう咲かぬ。腐敗の神への供物は、もはや捧げられぬのだ」

ゴーリー「…おお、おおおっ…」

ひざまづいた姿勢のゴーリーは、床に頭を擦り付けて弱々しく哀叫。その様子を見てオレなんかはグレまくって、いい気味だぜっ!って思ったけど、ゴーリーを見下ろすマレニアの目は何故か悲しげで、可哀想な動物でも見てるみたいな表情だ。

235名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/09(木) 23:20:18 ID:2l6KutCI

ゴーリー「なんて、なんてひどい、乱暴なことを…」

ゴーリー「なぜ拒絶するのですか…我ら、朱い腐敗の子らを…」

ゴーリー「ミリセント…マレニア様…」

ゴーリー「そんなにも我らが…お嫌いですか…」

ネフェリ「腐敗の子らだと…?」

マレニア「この者は、腐敗に湧く蟲なのだ。今は人を偽っているにすぎぬ」

マレニアは泣いて伏せてるゴーリーに近付いて、またしゃがんでゴーリーの背中に左手を置く。ゴーリーの泣き言を聞いて、なんでコイツが姉妹をけしかけてまで腐敗の花を咲かせようとしたのかが判明。親に捨てられる悲しさは拓也も知ってるけど、オレは自分の家庭をダメにしちゃっただけで、オレも自分のために親の分身を殺すほどの悪魔じゃないから、ゴーリーのヤツに同情はできても許すのは無理だぜ。

マレニア「…貴公らを、嫌悪しているわけではない。貴公らはただ、生まれたように生きているだけだ」

マレニア「全ては私に罪があるのだ。腐敗の神の呼び声に屈し、貴公らをケイリッドに放った、この私にだ」

マレニア「ゆえに私は、腐敗とケイリッドを繋いだという罪を、償わねばならない。このケイリッドから、腐敗の苗床を全て消し去らねばならない」

マレニア「貴公らさえ良ければ、聖樹に招いてもよい。だがエオニアの沼は枯らし、胞子の山も、淀みし肉も、全て焼き溶かさねばならない」

マレニア「どうか、分かってくれないか」

哀叫して震えるゴーリーは上の口を噛み締めて、顔をゆっくり上げてマレニアにギン目を向ける。
灰色の肌を怒りや悔しさ、悲しさで少しだけ赤らめて睨んでくる視線を、マレニアはまっすぐ受け止めてる。

ゴーリー「なぜです、マレニア様…我らを望まぬと言うのなら、何故生んだのですか…」

ゴーリー「誰が生むように願ったのです…何故腐敗を受け入れ、花を咲かせたのですか…」

ゴーリー「何故その宿運を、受け入れてくださらないのですか…あなた様は、腐敗の律を世に授け、爛熟輪廻の理を巡らす神となるはずだった…!」

ゴーリー「何故我らを愛してくださらないのですか…!」

マレニアはゴーリーの視線から逃げないけど、その目は少し潤んできてて内心かなりこたえてる感じだ。でもオレの激エロなガタイは無慈悲にもゴーリーの考えてることを分析し終えて、オレにゴーリーの一番痛いところ突かせる。頭に浮かんだのは本命クンとオレの関係だ。もうお前のクリスマス・イブは終わってんだよ!


拓也「お前が愛してるのって、マレニアの腐敗だよね?」

拓也「マレニアじゃないじゃん」

オレの言葉を聞いたゴーリーは、前戯ローション無しにケツマンに極太バイブを突っ込まれたみたいな、顔の穴を全部全開にした驚愕顔を向けてくる。そんな顔しても駄目だし、不良のオレにはSが入るから逆効果だぜ!その意気と共に拓也はトドメの追い討ちをぶちかます。

拓也「マジでマレニアのこと愛してたらさ、マレニアが喜ぶお返しをしなきゃダメだよね」

拓也「でも昔から嫌がらせばっかやってさ、そんなんで愛してもらえるわけねーじゃん」


ゴーリー「…おお、おおおぉ…」

ゴーリー「おおおおおぉぉぉ…!」

オレのチョーテクな言葉責めを食らってゴーリーはマジ狂い!その場で丸まって頭抱えて更に哀叫を重ねる。反省したってもう遅いぜ!生んでくれたお返しに、ミケラを探しに行ってたりしたら結果は変わったかもしれねーのにな。「ペット」としてオレを愛した本命クンも、オレを喜ばせてくれたからな。ネフェリも良くやったみたいな顔で頷いてくれるし、これでミリセントも少しは浮かばれるかな。

マネージャー「終わり、ですね…もう彼の計画は、完全に潰えたようです」

拓也「あー、チョーネムー!!円卓帰りたいっ」

マレニア「…ああ、そうだな…もはや用はない。去るとしよう」

ネフェリ「どうした?お前はもう、この男に縛られん。勝利を誇ったらいい」

マレニア「いや、ただ…」

マレニアは足元で突っ伏して泣いてるゴーリーを見る。
ゴーリーは永遠に続くハードS後悔に苦しんでいるままだ。

マレニア「…哀れと、思ってな…」


小屋から出て祝福に向かう途中でも、マレニアは一回だけ小屋に振り返った。でもみんなで呼ぶとすぐに向き直ってオレ達に合流。歩いてる間に「卑劣者相手に慈悲などかけてやらんでも良いだろうに」「私はいいと思いますよ?彼の行いは嫌いですけど、切実な動機だったことも分かりますし」「戦士たるもの、時には慈悲も必要だ。たとえ相手が卑怯であっても、こちらが堂々としていればいいのだ」って色々会話に挟まれてたけど、マレニアは少しだけ疲れた感じで、苦笑いで誤魔化してくだけだった。

236名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/09(木) 23:26:51 ID:2l6KutCI


フリータイム突入   投稿者:ビルダー拓也


全員で円卓に帰ると「今日は、というか今日もですが、かなり疲れましたので一旦休憩です。みなさん自由にしててください」ってマネージャーから許可をもらって各々解散。早速オレはずっと前からテーブルに置きっぱなしになってたマレニアの兜を被って、自室に戻ってイエロの瞳を確認。今日はキメにキメまくって幻覚くんも交えた一人三連結を楽しむぜ!って乳首立たせながらテンションに↑を入れていると、ドアの裏に隠れてたマレニアに声をかけられる。

マレニア「待て、それは私の兜だろう。それで何をするつもりだ」

拓也「ウッス!これから寝るんで、アイマスクにしようかなって思ったんすよね。目隠しして寝ると気持ちいいんですよ」

マレニア「そうか…まぁ、貴公には世話になったことだ。綺麗に使ってくれ」

やった!マレニアは部屋から出て行ったし、あとはキメ放題、ヤリ放題、出し放題の天国だ。
目隠ししてキメると妄想力が補われてプレイに浸りやすいんだって。
でも目隠しに使えるちょうどいい布とかが無いから、マレニアの兜は目隠しに最適だ。

ベッドに飛び込んで仰向けになり、イエロの瞳を口に放り込んで噛むと、一気にあの痙攣がやってきてチンポと乳首がビン勃ち。大の字で手脚をベッドに張ってジャニ系イケメンにガン見でおねだり。しばらくそのまま乳首を遊ばれて喘ぎまくったあとは「実は今日はもう一人来てるんだ」って言われて、腰をバンと跳ね上げて、またがってきた奴にデカマラを提供してやる。「ホントだ、ドロドロじゃん!」センパイの手がオレのケツに回されてそのままプリケツを揉まれ、その快感に酔いしれてる最中で何度も乳首を吸われ全身に甘い痺れが広がっていく。

「じゃあ、エルデンリングを燃やしてくれたら仕込んであげるよ」

いきなり現れた炎系イケメンはジャニ系イケメンとセンパイを焼き尽くし、クスコでオレの穴を広げるとぽっかりとピンク色のアナルが口を開ける。グラス一杯のクリコのシャンパンに催淫剤を溶かし、アナルに流しこむ。「熱い!」「我慢しろよ。これは目玉だ。シャンパンじゃないんだぜ?」シャンパンの泡がピンクの膣壁に流れ込み焼けるような刺激と共に真っ黄色な色に染めていく。「あーっ、熱いっ!」催淫剤入りのシャンパンが膣の奥を焦がす!「うぉー!!」「そのまま委ねろよ!」血流がたぎり、全身が熱くなり催淫剤が脳をかけめぐる。「やめろよ!これはセンパイとの大事な思い出なんだ!」「ほうら拓也、世界も喜んでいるぜ!」オレはそのまま意識がぶっ壊れるほどの快感に襲われて全身硬直。悲鳴に近いイキ声を上げて精子をぶっ放す瞬間

「あ、今出したらマレニアの兜にかかっちゃうかも」

なんて考えがよぎると、直後に部屋に飛び込んできたマレニアに兜を掻っ攫われて、催眠に近い妄想がいきなりブツ切りにされて終了。「綺麗に使うなど信じられんと思ったが…またこんなことをやっていたのか。こんな一人遊びに私の兜を使うな。貴公とて許さんぞ…」大事そうに兜を胸に抱えてジト目を向けてくるマレニアの前で、オレは全身から冷や汗流しながらハァハァ息上げて、全裸大の字で勃起していたけど、あれだけ気持ちよかったのにチンポは先走り汁ひとつ出してない。オレは眼をカッと開けたまま、何が起きたのか分からなくてマレニアを見つめるだけだった。

マレニア「どうした?顔色が悪いな」

狂い火の王「とうとう光が見えちまったな!拓也!」「うおぉーっす!!」マレニアのとなりに立っていたオレは、頭の代わりに黄色く耀く炎を首から噴き上げていた。驚愕の声を上げてベッドから転げ落ちたオレに、マレニアが「…相当ひどい遊びをしたようだな。私はお前の敵ではないぞ」って手を差し出してくる。となりの炎系拓也は「いいや、お前はオレの敵だぜ!マレニア!」「拓也!お前は王都地下に行ってオレを受領してくれるんだよな!?」「お前の世界の人間がイク時に見る光、アレはオレだって知ってたか?拓也?」って次々に増えていく。オレは怖くなって必死でマレニアの手を掴むと「お前ノンケかよ!」って増えた拓也が全員消える。後には全裸でブルブル震えたまま、マレニアの手を掴んでいるオレだけが残された。

マレニア「……拓也?」

拓也「うぉーっす!はっ、はい!なんですかっ!?」

マレニア「しっかりしないか…だからあれほどイエロの瞳はやめろと言ったのだ。貴公の身が持たんぞ」

拓也「う、ウッス!もうやりません!やらないっす!」

マレニア「それなら良いが、念のためにマネージャーに診せる。服を着ろ」

拓也「ウッス!」

マレニア「はぁ…この兜、被る気が失せたぞ、拓也」

イラが入った声色のマレニアに見られながら着替えたけど、その最中にも部屋の隅から「待ってるからな!拓也!」って声が聞こえた気がしたから、心の中で「知らねーよ、そんなの」って返事。もちろん王都地下なんて行くわけねーよ!拘束されなきゃ絶対嫌だぜ!

237名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/09(木) 23:34:47 ID:2l6KutCI

マネージャー「バッドトリップって奴ですね。いつかこうなるんじゃないかと思ってましたよ。拓也?これで懲りましたか?」

拓也「ウッス!懲りました!」

マネージャーに診てもらった拓也はその日は大人しくベッドでゴロゴロ。次の日になると休憩タイムが終了して、メンバーが円卓に集まってまた会議。もう何回会議したのかわかんねーからもう回数は書かないことにしたぜ。今日のメンツは拓也、マネージャー、ネフェリ、マレニア、ローデリカの5人だ。もう慣れたけどオンナばっかりなメンツが続いてるからディアロスやブライヴが恋しくて、オレは一人プチグレてたんで、前は悪いキメかたをしたぜ。みんな悪い奴じゃないけどオレの性欲の吐口には決して絶対になってくれない。もうイエロの瞳も使えないし、妄想でみんなを男にしてバトルセックスさせても神人ガタイのマレニアが圧勝だから面白くないぜ。

マネージャー「さて、せっかく集まってもらって言うのもなんですが、詰まりました。理由はゴーリーの言葉です。まさかあんな形で、マレニアさんに宿っている律を知ることになるなんて思いませんでした」

ローデリカ「マレニア様に律…たしかにマレニア様の中に、熟れた腐敗の力は感じましたが、あれが律だったなんて…」

マレニア「私も、あれが律などとは思わなかった。あのような物でエルデンリングを修復してしまえば、狭間の地は腐敗の混沌に飲み込まれるだろう。幸いにして、私の律をミリセントの腐敗によって立てる、ゴーリーの策謀は潰えたがな」

ネフェリ「ディアロスからは、何か報は入っていないか?」

マネージャー「彼からの連絡はありません。まだ金仮面卿は律を見い出していないようです」

拓也「事故った可能性とかはないんすかね?誰かに襲われてたらヤバいっすよ」

マネージャー「その可能性はまずありませんね。金仮面卿の異常な先見性は、あなたも見たはず。彼の周りに危険は起きえないでしょう。仮に起きても、その時はディアロスさんが金仮面卿を連れて逃げるはずです。彼は無理を押してまで戦うタイプではありませんからね」

マネージャー「なので、今の私たちにできることは、ディアロスさんからの報告を待つ事と、闇雲にこの広い狭間の地を歩いて、それらしい人物をノーヒントで探り出すことだけです。かなり厳しい状況です」

ネフェリが「うーむ…」って腕を組んで悩むと、行き詰まった雰囲気がローデリカとマレニアにも伝わって、気だるい空気が漂ってくる。マネージャーは携帯を弄って資料を見返したりしてるんだろうけど、オレからじゃゲームをしてるようにも見えてくるぜ。オレは何か考えつかないかなって乳首を弄りながら今まであったことをガタイで分析。自分の閃きに賭けるぜ!

ローデリカ「…マレニア様、少しよろしいでしょうか?」

マレニア「ああ、構わない。何用だ?」

ローデリカ「いえ、それほど大事な用ではないのです。ただ、マレニア様が気を取り直されたことが、私も喜ばしくて…ただ、それだけなのですが…」

マレニア「いいんだ。私もまだ、貴公に礼を言っていなかった」

マレニア「ありがとう。貴公のおかげで、兄様を見つけることができた。旅を終えた後は、兄様を弔おうと思う。その時は貴公も葬儀に招きたい」

ローデリカ「わ、私を、ですか?それは…この上ない光栄なのでしょうけれど、緊張しま…」

拓也「うーっす!」

乳首を弄くり回して競パンにキュウキュウと締め付けを感じた瞬間にオレは新テクを開発!ローデリカとマレニアがビクッと驚くのはレアだけど、オレの新テクはマネージャーにも予想が付かない。黄金律に祝福された経験があって、何かを探してる探求者と言ったら、金仮面卿以外でオレが知ってるのはもうコイツしかいない。

拓也「マネージャー!律を見つけそうなヤツいますよ!」

マネージャー「えっ?誰ですか!?」


拓也「ブライヴの主人っすよ!」

238名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/09(木) 23:40:21 ID:2l6KutCI


ラニ系とマレニアどちらも神人   投稿者:ビルダー拓也


続きだぜ!
円卓での新テク披露を経てから、今日は王家の月見場?って祝福から探索を開始。
少し歩くとすぐに、青いクリスタルが生えまくって木と遺跡がそこらへんにある霧深い丘に出る。霧の真ん中にはメルヘンな形の塔がそびえてて、なんだか神秘的。人もいないし天気悪い日のディズニー・ランドみたいでデートにはいいかもね(笑)それにミリセントがラニと会った時に、ここの探索は終わってんだよ。だからヤバそうな奴は全然出てこないし、もし迷ってもマレニアがナビしてくれるから安心だぜ!

でも当のマレニアが表情を硬くしてて、学生時代に水泳部だったオレの、部活で調子が出ない時みたいな顔でいる。ラニと仲が悪かったんだし、イジメっ子の家に遊びに行けって言われたらオレもヤダから気持ちは分かるぜ。マネージャーは「なんですかここ!?すごい綺麗ですね!」って大はしゃぎだけどね。

マレニア「…ラニか…」

ネフェリ「怖いか?」

マレニア「いや、怖気は無い。私はラニには快く思われていないのでな。ミリセントはそうではなかったようだが、注意を払うに越したことはない」

マネージャー「罠を仕掛けてるとは思わないですけどね」

緊張してるマレニアを先頭に進んでいくと、廃墟のひとつから「おお、来たか」ってブライヴが姿を現す。ラダーン祭り以来だなってブライヴはマレニアに絡もうとしたけど、すぐにやめて顎に手をやりながらマレニアをジロジロ観察。「何を見ている」ってマレニアも少しイライラが入る。

ブライヴ「いやなに、前に会った時より、腐敗が引いていると思ってな」

マレニア「兄様の針と、ラダーンの大ルーンの恩恵だ。私も、まさかこのような身になる時が来るとは思わなかった」

マレニア「その身を与えてくれた二人を…私は救えず、害してしまったが…」

来て早々いきなりマレニアが落ち込んじゃって気まずい空気が流れる。ブライヴはその空気を切り替えるかのように「まぁいい、ラニに会いに来たんだろう?ついて来い。ラダーンについては、すでに話を通してある」って案内を始める。オレたちはブライヴのあとを歩いて、正面に見えた塔の左側にある、奥の方の塔に入る。塔の中はオシャレなアンティークが部屋の隅にあるけど、デカいクリスタルが天井と床を縦断してて耐震強度がちょっとヤバ。研究資料みたいのとか、本の山とかもそこら辺に置いたままだし、片付けは苦手なのかもね(笑)

塔の中の階段を上がって、更にエレベーターを登って、そこからまだ階段上がって、いつまで登らせる気だよって思ったところで塔の頂上に到着。頂上の部屋には、あの4本腕の青白い幽体離脱系魔女が椅子に座って待っていた。


ラニ「久しいな、マレニアよ」


マレニア「…ラニ…」

ラニ「話はブライヴから聞かせてもらっている。お前がミリセントだったとはな」

ラニ「フフッ…なかなか分からぬものだ。まさかこのように事が運んでいくとは、お前も思わなかっただろう?」

239名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/09(木) 23:54:38 ID:2l6KutCI


マレニア「…ああ、思いもしなかった…今は、運命さえも感じている…」

ラニ「ほう、お前もか」

マレニア「お前も…?」

ラニ「私もそうなのだ。お前の後ろにいる、滑稽な連中に出会ってからというもの、何もかもが変わってな」

ラニ「おかげで悩みも、悔いも増えてしまったよ」

ラニがフーって溜め息をつくと同時に、ブライヴの耳がブルっと震えたから、犬科動物ってマジでウソが下手だよな!まー円卓で別れる時に隠してることがあるって聞いたけどさ。マネージャーは小声で「なんかまた、インパクトが強い見た目してますね…」「母のレナラとは全く似ていないな…」ってネフェリとヒソヒソ話してる。「聴こえているぞ」ってラニに言われて二人とも静かになったけどね(笑)

マレニア「何を悩み、何を悔いている?」

ラニ「それを明かすべきかも、悩みのひとつだ」

ラニ「…それで、何用があってやってきた?…招待状を出した覚えは、ないのだがな」

用を聞かれてマネージャーがマレニアの横に並ぶと、ラニは4本ある手を胸の前で合わせて微笑む。
それがなんか探られてる気がしてオレの背筋と裏筋にも緊張が走る。「ほう……お前が、あのマネージャーと名乗る者か」ってブライヴからの情報もラニにはバッチリだ。「はい、私は後ろにいる拓也のマネージャーです。よろしくお願いします」って日本式にマネージャーが頭を下げると、何やってんのこの人?みたいな目で見られてオレも恥ずかしくなる。そんなことしても分かんねーよ!って思ったけど「葦の地の礼と似ているな」とかラニは言うんで、掴みは良かったみたいだぜ。

ラニ「まぁいい…それで、私に何用だ?」

マネージャー「はい、私たちはエルデンリングを修復するための、新しい律を探しています」

ラニ「ふむ…修復ルーンか。して、エルデンリングを直し、何を行う?」

マネージャー「私と拓也の目的は、この世界から脱出して、元いた世界に帰ることです。以前は大ルーンを全て集めてエルデンリングを蘇らせようと考えていましたが、将軍ラダーンを倒す事が出来なかったために、色々手を尽くした結果として、大ルーン集めは辞めにしました」

ラニ「世界からの脱出に、元いた世界への帰還か…」

ラニ「…面白い、お前とは話が合いそうだ」

ラニはそう言って4本の手を2対で合わせて、指をリズミカルにパチパチ合わせる。なんか虫みたいで気持ち悪いけど、でもダブル乳首責めとケツマン責めと手コキが同時にできるなんて羨ましいぜ!オレはあと4本追加して、相手と自分を同時に責め壊したいからちょっと足りないらにね。

ラニ「では、その新たな律を探す者が、何故この私に会いに来た?」

マネージャー「律を探しにです。あなたが新しい律を見い出すのではないかと、そこの拓也が思いつきまして」

拓也「え?ここでオレに話振るんですか!?」

マネージャー「本当のことじゃないですか。それとも私は、嘘を言った方がよかったですか?」

拓也「あ、ウス、そういう訳じゃないっす」

マネージャーにはいきなり話を振られるし、ラニは「お前がか。本当にお前は、奇妙な男だな」って挑発した目でクスクス笑ってくるし、マジムカつくぜ!亜人呼ばわりされたこともそうだけど、この世界のオンナはみんなオレのことを変とか妙とか、好き放題言ってくるよな!オレが変になるのはタイプの男の前だけだぜ。

ラニ「お前についても、ブライヴから聞いているぞ、拓也」

ラニ「人並みに優しく、甚だ愚かしく、力は無く、ただ品性に欠けた者」

ラニ「だがお前は、そこのマネージャーと共に、幾人かのデミゴッドを下し、マレニアの身と心を清め、我が兄ラダーンの心をも取り戻した」

ラニ「そのお前が今、マネージャーと共に、私の元へと現れている。ならば私にも、この運命を逃す手は無い」

ラニ「決断する時なのだろう」

4本の腕をまた組み直して、一対は太腿の上で重ねて、もう一対は胸の下あたりで指を合わせた形になる。挨拶するのにもキメポーズが必要なのは分かったけど、ブライヴがオレのことをメチャクチャひどく言ってたのが分かってショック!オレはラニのペットのそれまたペットなのかよ。そのブライヴはこの塔に入ってから全然喋らないし、表情は何かを覚悟したみたいに真剣だ。

ラニ「拓也……お前はかつて、律無き世界の様を…律無き人の世を、私に説いたな」

ラニ「その世の証を私に見せたなら、私も手の内を明かし、呪痕のありかを語るとしよう」

オレが探してるのは律で、呪痕ってヤツじゃないんだけど?って訂正を入れると「呪痕はお前達の探す新たな律、修復ルーンの片割れだ」なんてラニが言ってきて、マネージャーの目の色が変わる。それから「教えない手はないですよ!?拓也!?」って催促が入るけど、いきなりそんなこと言われても、結構前に話したことなんで話は全然覚えてねーし、なんのことっすか?って聞いたらブライヴからのアドバイスが飛ぶ。

「ラニが言うには、お前は『金持ちがいて、貧乏人がいて…』などと言っていたらしいぞ。ようはこの場で、お前の世界がどのようなものかを見せろ、ということだ」だって。いや説明できるわけねーよ!オレの世界がどうなってるかなんてオレだって分からないんだから無理だぜ。でもここで引き下がったら協力してもらえないから、仕方なくマネージャーにヘルプを出す。

マネージャー「しょうがないですね。ちょっと待ってください。こういう時は写真を見せるのが一番です」

って言ってマネージャーは携帯を取り出して写真を漁る。「仕事用携帯にはギデオンの資料以外の写真データがロクにないんで、私の私用携帯を貸します。変にいじったりしないで、写真だけ見せてくださいよ」って警告された。オレも流石にそんなことしないぜってロック解除済みの携帯をゲット。写真を表示してラニに見せていく。

ラニ「おお…お前の世界の空は、より青いのだな。それに、よく澄んでいる」

マレニア「美しいが…黄金樹が見当たらないな…」

ちゃっかりマレニアも見に来てて、そんなに気に入ったんならオレの携帯も見せてやるぜ!って構えたらあっという間にマネージャーに手を払われる。「あなたの携帯の写真なんて見せられませんよ!あなたのブログの写真で大体想像つきます!」だってさ。マジ偏見だよな。ネフェリとブライヴもマネージャーの携帯を遠くから物欲しそうに見てるし、あとでオレのを見せてやることに決めた。

ラニ「人ばかりが見えるが、この者たちは、二本指を信仰しているのか?」

マネージャー「それはピースサインです。平和や親愛を示すハンドサインですね。勝利のVとも言われたりしますね」

ラニ「フン…二本指が平和か…他の絵は無いのか?」

マレニア「指で弾くと次の絵が出てくるぞ」

ラニ「お前、詳しいな…」

マレニア「マネージャーから教わったのだ」

さっきまでのシリアスムードが変わって、なんだかマネージャーが携帯の販売員みたいになってきた。暇になったオレも携帯を開いて写真を出して、ブライヴとネフェリに見せてみると「乳首酷すぎるだろ…」「乾燥途中の干し肝みたいだ」ってまずまずの反応にSのスイッチが入り、オレの独壇場を更に見せていく。「うっ!…こんなもの入れたのかお前…!」「はは、すごいな…よく生きてたな…」ブライヴは鼻を摘んで嫌がってるけどネフェリは慣れてきてるみたいで楽しそうだ。オレの調教が芽吹いてきてるぜ。

そこで拓也は新たなステップってことで拓也の種汁漏らしアワビの動画を見せてやるけど、それはまだ早かったみたいで「うわっ!やめろ!」ってネフェリはマジ拒否してきて、ブライヴなんかは逆に何が映ってるのか理解できなくて「死にかけの陸ホヤ…?」って言って頭を傾げてる。二人とも可愛いところあるよな。

マネージャー「うーん、私の記念写真とか、旅行写真とか、動物の写真ばっかりじゃダメですね。これじゃ世界を知るも何もないです」

ラニ「いや、なかなかに面白かったぞ。だが、たしかに足りぬな」

マレニア「動く絵もあったはずだが…」

240名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/10(金) 00:13:18 ID:Zrpx31Q6

そしたらレオが一瞬真顔になったあと「ああ、そういう設定の店っすか。休憩スペース?PC使ってる奴なんていませんよ」ってブツブツ文句言いながら休憩スペースに入っていく。そこで「パソコンじゃなくても携帯でもいいよ」って言ったら「じゃあオレの友達が今休んでるんで、そいつのでいいすか?」って返事が来る。それでOKを出したらレオとレオの友達が半笑いで言い合いを始めてから、「異世界だって証拠出せよお前」って友達が言ってきた。そこでオレは通話をブライヴと交代して、ラニに4本腕をちょっとだけ動かすように言う。

ブライヴ「こんな物を渡されても、俺には扱えんぞ…どうすればいい?」

拓也「大丈夫っすよ。そのままラニに向ければいいんすよ。画角にブライヴとラニが入れば完璧っす」

ブライヴ「こうか?」

拓也「あーっ!良いっす!いいダス!」

それと同時に電話の向こうが最高潮に盛り上がって「スッゲー!マジじゃねーか!」「おいお前らも来いよ!スゲーことになってる!」って騒がしい声が聞こえてきて、液晶画面越しにジム中のホモが押し寄せてくる。

「女じゃねーか!ざけんなよ!」
「この顔はなに?マジで狼人間みたいです」
「この赤髪の彼すごいカワいくない?ドンピシャなのよね〜、影があって好きだわ」
「マジで最高なサイボーグmachine!」
「拓さん肝いわぁん」
「この人顔かわいいよね…手が4本あるけど…お人形さんみたいなんだ…」
「かわいい子」
「この青い子、皮膚ガンの恐れはないのかな?」
「ビョーキだよね、きっと」

好き放題言われまくってるラニは真顔のままだけど、男に間違えられてるマレニアはかわいいって言葉が引っかかったみたいで困り顔。ブライヴが「見世物じゃないぞ、無礼な奴らだ」って言うと携帯の騒ぎがデカくなって、男の裏声で悲鳴が聞こえる。レオからも向こうに説明が入って、連中も完全に信じたみたいだからここからが本番だぜ。

拓也「これでOKっすよ。何か気になってることとか、聞いてみてくださいよ」

ラニ「私が?」

拓也「ウッス!」

ラニは携帯画面に集まってきたバリウケバリリババリタチな連中を眺めて、ためしにって感じで「では、お前たちの世界の、戦について教えてもらおうか」っていきなり重いテーマをぶっ込んできたから、ホモ連中も苦笑い。「なにっ」「えーっ?せ、戦争っすか?」「第一次大戦とかかしら?」「最近の奴もアリ?」って反応にラニとマレニアが食いついていって、それからは戦争の歴史の講義の始まりだ。あんまり長く話してると電池が切れるから、ホモ連中には携帯で画像を写しながら手早く説明するように要請。連中は面白がって、みんなして携帯出してドンドンやべー話と画像を見せてくる。その度に狭間の地のみなさんの顔もギンギンに真剣な顔つきになっていく。

レオ「…そんで確か、第二次大戦の総死者数は8000万人ぐらいいたらしいんすよ。最多推測が8500万だったかな?この画像とかヤバいでしょ。マジ怖いっすよね〜。街が平地になっちゃってますよ」

ネフェリ「は…8000万…?」

マレニア「ありえない…何を行えば、それだけの者を殺せる…」

マレニアが信じられないものを見るような目付きでそう言うと、奥の色黒マッチョビルダーがチョーエゲツないデータを携帯に写して、アップでこっちに見せてくる。これは核爆弾の実験映像だな、これは広島長崎の被曝写真とか被害写真だな、これは核実験が何年の何処で行われたかの世界分布図を動画にしたものだなって説明も入る。他にも各地の民族浄化やら宗教戦争やらの激しすぎるハードS戦争データが遠慮なくぶっ込まれ、イキナリこんなハイペースで保つのかよ!って思ったけど、やっぱりトラウマを刺激されたマレニアがダウン。貧血を起こしたみたいに壁にもたれかかってマネージャーに聞いてくる。

マレニア「どうしてだ…何故貴公らは、あのような様相を良しとしてきたんだ?あのさまはまるで、破砕戦争の我らと同じだ…」

マネージャー「私は良しとしていないですけど、どうしてでしょうね。それが分かったら、私の世界も永遠の平和に少しだけ近づくと思います。けれど、そうはなっていませんので、みんなどうして世界がこうなっているのかは知らないんだと思います」

マネージャー「私の世界には、世界全てを絶対的に支配して、その内容を世間に伝えてくれるエルデンリングなんてありませんからね」

震えた声でマレニアが溜め息を吐くと、ラニの表情が少し暗くなる。それをレオも察知して「ねぇ、こんな暗い話やめません?なんでジムでこんな気分になんなきゃいけないんすか。キミ子供でしょ?これ学校の課題かなんかなの?」ってラニに聞いてくる。「…そうだな、戦については、もうよい」とラニも話を切り上げた。

241名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/10(金) 00:26:28 ID:Zrpx31Q6

ラニ「…それでは、次はお前たちの、星々の探求を知りたい。構わないな?」

新しいテーマにレオが「えぇ?また難しそうなこと聞くなぁー」って苦笑い。後ろの連中も「星ですって、すごいわね」「マジで最高の研究Theme!」「戦争より良いんじゃない?テーマは戦争より明るいしね」って次々に携帯をタッチしまくって調べまくり騒ぎまくり、店員キレて吠えまくりのお祭り騒ぎになっていく。マレニアも少し休んだら回復して携帯をまた覗く。その間に電池残量が5%も減っててマジヤバ!時間は無駄にできないぜ。

レオ「あった!例えばコレ、ハッブル宇宙望遠鏡なんてどう?すごくないコレ?」

ラニ「なんなのだ、それは」

レオ「宇宙空間にぶっ飛ばした望遠鏡だよ。銀河を観測したり、宇宙の始まりを知るのに貢献したんだって!」

その瞬間にラニはブライヴに命令。
携帯を自分の手元に持ってこさせると、4本の手で携帯をしっかりキャッチして画面と向き合う。

ラニ「お前は…宇宙の始まりを、知っているのか?」

レオ「義務教育で教えられるんだよ。何にもない空間でイキナリ爆発が起きて、その広がり続ける爆発の内側が宇宙なんだってさ。ビッグバンってヤツでみんな知ってるぜ?最近じゃその爆発も本当は無かったんじゃないかって話もあるけど、細かい話は科学者じゃないからわかんないね」

レオが話してる間もジムのホモ連中は次々にそれっぽい画像を見せてくる。そんなにいっぱい見せられても分かんねーだろって思ったけど、ラニはちゃんと目で全部追ってるからすげーよな。というか魂でレオを見ながら、体の方は別々の写真を見ててちょっと怖い。

レオ「うわ!スッゲー!それ煙かと思ったけど、それキミの顔なんだ?魂みたいなもの?」

ラニ「私のことはいい。それよりも、お前たちの星々の探求を知りたいのだが」

「そう急かすなって!」レオは笑いながら次々と情報を提供。他の奴らが入れ替わり立ち替わりでラニに知識を回していって、宇宙の犬とか、有人スペースシャトルとかまで教えていったら、色黒マッチョビルダーが宇宙ステーションからの生中継映像を持ってくる。日本人飛行士が空中の水滴を上の口でキャッチするのを見て、ラニが「これは今起きていることか?」と言うと、ビルダーは静かにうなずいた。そのあとは火星の水とか、エウロパの研究とか有名どころ次々に発表。マレニアとネフェリは何がなんだかって感じでいるけど、ラニはブライヴと一緒に、ただ静かにジムホモ連中の情報に眼を通していって、連中の話の種が全部枯れたところでひと息ついて終了。

ラニ「……なるほどな」

ラニ「お前たちの働きで、私も律無き世を、わずかだが知れたようだ」

ラニ「遠く離れたお前たちには、何の礼もできぬが、感謝しておくとしよう」

ラニ「拓也?私の用は済んだ。あとは好きにするがよい」

レオ「え!?拓也って呼ばせてるんすか!?マジかよすっげ…」

オレはラニから携帯を返してもらった瞬間に通話を切って、携帯を競パンにしまい込むと、ラニが深い溜め息をついて椅子に寄りかかる。ブライヴも腕を組んで、ラニの答えを待つかのように目を閉じる。オレの携帯の電池は残り30%だ。次使ったらアウトだぜ。そしてラニは口を開いた。

242名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/10(金) 00:35:43 ID:Zrpx31Q6

ラニ「…律無き世においても、人は、命は、律に代わる幻想を自ずと見い出す」

ラニ「そして、律を見、律を感じ、律に触れ、律を信じるように、自らの作り上げた幻想に囚われる…」

ラニ「誰もが律など忘れるように、私は星々を目指したというのに……彼らは永遠の闇たる、宇宙にさえも近づいて…」

ラニ「ハハッ…なるほどな、これが私の旅の答えか…」

ラニ「たしかに、これこそ裏切り者に、相応しいことだ…」

ラニ「…一体何を期待していたのだ、私は…」


ラニの言ってることがオレには全然分からなかったけど、マネージャーは今のが全部分かったみたいで、目を見開いて全身に鳥肌を立てている。ブライヴもそこら辺に山積みにされていた本にドカッと腰を下ろして途方に暮れる。「なんの話か、わかるか?」ってネフェリに極小の声でボソリと聞かれたけど、オレは首を細かく横に振るしかない。ラニは椅子から立ち上がると、部屋の真ん中に立ってオレ達全員を眺める。

ラニ「私は過ちを犯した」

ラニ「マネージャー、お前はその様子だと、気付いているな?」

ラニ「だが、お前が語るべきではない。これは私の咎なのだからな」

全員の視線がマネージャーに集まるけど、マネージャーは眼を見開いてラニを見つめたまま。
なににビビってるのか知らないけど、人のこと化け物見るみたいな目で見るなよな!
ラニはブライヴにうなずくと、ブライヴもうなずいた。


ラニ「陰謀の夜により、ゴッドウィンを殺したのは、私だ」

ラニ「そしてゴッドウィンを喪い、マリカはエルデンリングを砕いたのだ」


マジかよぉ!?拓也の人生で聞いたカミングアウト史上最大の爆弾発言に、オレの意識もぶっ飛び射精。そのまま後ろの本の山に突っ込んで異常な痙攣に襲われ、今までの旅路の光景が全て頭の中を新幹線みてーに駆け巡っていく。ネフェリとの出会い、過酷すぎる戦いの日々、ディアロスやミリセントとの出会い、エロすぎるブライヴに強すぎるラダーン、マレニアとの出会い、ミリセントとの別れ、ラーヤとの別れ、ラダーンの起こした奇跡、全部の始まりがラニだと知ってマジ狂い!チョーSだよな!飛びかけた意識の中で眼を開くと、マレニアはその場にへたり込んでいて、ネフェリはラニに飛びかかっていた。

マネージャー「駄目です!」

両手の斧を振り回したネフェリの腰にマネージャーがしがみついて、ネフェリの斧がラニの帽子を掠める瞬間に、ブライヴの剣が斧を受け止める。ラニは「ブライヴ、引け。私に尋常の死は無い」って言ってるけど、ブライヴはそのまま大剣をネフェリに構えた!やべーよ!さっきまでの愉快な空気を返してくれよな!

ネフェリ「離せ!この者の悪行で、どれほどの血が流れたと思っている!」

ネフェリ「謀りの主ラニよ!貴様はあらゆる風を穢した!この斧が貴様の首を斬り落とす!」

ブライヴ「ほう、我が主に刃を向けたか、ならば消えてもらうとしよう」

マネージャー「やめてください!駄目ですって!やめて!」

マネージャーの必死の訴えも二人に無視されて、気付いた時には赤い髪が揺らめいていた。
大剣を構えたブライヴも、斧を構えたネフェリも、マネージャーも、そのやべー気配に一瞬で支配されて、お互いに向けていた武器の刃先と目線を一箇所に集める。全員の視線を浴びまくりながら立ち上がったマレニアの眼は、もう何を考えてるのか想像もできないくらいの迫力ある静けさを放ってて、空気が割れかけの風船みたいに張り詰めてる。

マレニア「引け」

マレニアに言われても二人は武器を下げないけど、遠くで伸びてるオレから見ても分かるレベルで鳥肌立てまくり、冷や汗かきまくり、呼吸乱れて集中乱れまくりの様子が見える。マネージャーはその場に腰を抜かして、聖樹で会った時よりも壮絶な迫力を出しまくるマレニアに目線奪われて動けない。ネフェリとブライヴの間をすり抜けて、ラニがマレニアの前に立った。

ラニ「私は、全てを語らねばならない」

ラニ「聞いてくれるか?」

マレニア「話せ」

マレニアの一言で、ラニの告白が始まった。
やっぱりラニゎ、化け物だったのかな…
でもオレが何も持ってない時にルーンをくれたラニが、化け物なんて思いたくねぇよ!
ブライヴとだってやっと再会できたのにこんなのあんまりだぜ!

243名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/10(金) 00:48:41 ID:Zrpx31Q6



生かさず殺さずのゴッドウィン   投稿者:ルナ・プリンセス・ラニ



「それを語るには、まずはエルデンリングとは何かを、語らねばなるまいな」

「黄金律とも呼ばれるそれは、世の万物を律し、結びつけ、支配する力」

「因果と回帰の輪を巡らせ、何者も死滅し得ぬ、永遠性を形作る理そのものを指す」

「これがエルデンリングだ」


「だがエルデンリングの永遠性は、永遠であるがゆえに停滞を生み、律の停滞は、澱みを生む神々の呼び水となった」

「そしてマリカがゴッドフレイと、さらにラダゴンと子を成した時、律の停滞と澱みは、マリカの子らを蝕んだ」

「ゴッドフレイとマリカの子らたる、モーゴットとモーグには、呪いと言い換えられたもの……黄金樹からの澱みたる忌み角が生じた。まことの呪いは、赤髪と炎であったというのに」

「そして、より深き完全性を求めたラダゴンとの子らたる、無垢金のミケラには、幼き永遠という律の停滞が生じ、マレニアには腐敗の神からの干渉という澱みがもたらされた」

「ゆえにマリカは苦心し、黄金樹を、黄金律を探求した。恐れることなく、禁忌にさえも踏み込んだ」

「そして見い出したのだ。停滞と澱みを避けるためには、流れこそが必要であることを」


「永遠に続く、生から生への輪廻を良しとする黄金律ではなく、運命の死をも加えた、生と死の円環にこそ希望を見出したのだ」

「ゆえにマリカは私の陰謀に手を貸した。運命の死によって、ゴッドウィンを最初の死者とすることで、神をも逆らえぬ運命的死の理を再起せんとした。そして死を除くことで永遠性を得ていたエルデンリングに、死の理を組み入れようとしたのだ」


「だが私もまた、限りある命を良しとしなかった。私の目的はマリカのそれとは別にあり、それを果たすためには、少なくとも私の魂は永遠に保つ必要があったからだ」


「私は律を、生命や魂には知り得ぬ、彼方なる星の世に連れ去ろうと画策した。誰もが律から離れれば、律の永遠性に停滞し、腐敗を招こうとする生命と魂の働きや、律を巡るあらゆる災禍や争いから、皆を解放できると考えた」

「例えそれで、私が律と共に宇宙を歩み、千年の旅の中で、冷たい夜を進むことになろうとも。それこそが私の望みだった」

「ゆえに私は、マリカがゴッドウィンを殺すと共に、自ら生命と肉体を棄て、ゴッドウィンと共に不完全な死者とななった。それにより死の理の成立を不完全とし、マリカの企みを挫いた」

「私が肉体のみを喪った死者となり、ゴッドウィンが魂のみを喪った死者となったがゆえに、マリカは愛する我が子を犠牲にしてまで、手に入れることを望んだ運命の死を……生と死の流れによる理を持ち、停滞と澱みを生じることのない、真なるエルデンリングを喪ったのだ」

「そしてマリカはせめてもと、今ある律の永遠性が、さらなる停滞と澱みを生み出さぬように願い…」

「エルデンリングを、砕いたのだ」

244名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/10(金) 00:54:32 ID:Zrpx31Q6

ラニ「砕かれたエルデンリングは幾つかの大ルーンとなり、二本指により、デミゴッドと神人の神授塔に置かれた」

ラニ「大ルーンを得た者達は、各々が不全なる黄金律に抗うために、力を奮い、破砕戦争を起こし、ついに誰も勝たなかった」

ラニ「ゆえに世界は、いまだ壊れたままなのだ…全ては、私の過ちのために…」

一気に話し終えたラニが帽子を外して胸の下あたりに抱えると、青みがかった黒髪があらわになる。あまりにも衝撃的すぎる内容に、理とか運命の死とか新しい単語もドバーっと入ってきて、思考がショート寸前だった拓也もついに情報の水底で逝った!白目剥けてビクビク痙攣してるとマネージャーにイエロの瞳を鼻先でチラチラされ、黄色い炎の幻と共に目が醒めてなんとかなったけど、ネフェリは鎮痛な面持ちで腕組んで話聞いてたし、ブライヴも大剣を背中に背負って黙ってるから、殺し合いは避けられたみたいだ。あとでマネージャーから話聞き直さないと、オレは何が何だか分かんねーよ。とうのマネージャーも黙ったままで、目を伏せて考え込んでる。

ラニ「マレニア…お前と、お前の兄に起きた悲劇は、ブライヴから聞いている。お前の贖い切れぬ罪も、お前の兄の死も、全ては私に遠因があるのだ」

ラニ「だからこそ、私は裁かれねばならん。お前の手によってな」

ラニ「ライカードの館に行くがいい。そこには、死のルーンを刻まれた石片が納められている」

ラニの言葉に「おい!よせ!」ってブライヴからストップが入りかけたけど、ラニがひと睨みすると、ブライヴは口を噛み締めて上げかけた手を下ろす。いかにも絶対服従みたいな感じで、ラニとブライヴの関係を見てるとセンパイを思い出すぜ。

ラニ「その石片ならば、魂のみの私をも殺せるはずだ。魔女ラニの霊妙なる力が喰えると聞けば、今や正気ではない兄上も、喜んで助力するだろう」

ラニ「躊躇うことはない。もはや魂のみが残る者を罰するには、魂の死こそ相応しかろう」

ラニが言い終えてもマレニアは何も喋らずに、そのまま10秒?15秒?3?の時間が流れる
そのあとにマレニアは、ラニの肩に触れて


ラニ「…なんのつもりだ」

ラニを静かに抱き寄せた。マジ!?この流れでハグ!?また起きた急展開にネフェリもブライヴもワケが分からなくなり、マネージャーも「ほぁっ…!?」って気の抜けそうな極小の声を上げる。オレも当然ビックリしたけど、でも何故かスッと納得できたぜ。出会ったばかりの頃ならともかく、今の善性マジキマリなお前なら確かに許しちゃいそうだからな。


マレニア「…貴公を斬るなど、私にはできない」

マレニア「母様は…女王マリカは私と兄様に、最も神聖たる神人の身を望んだ。なのに私と兄様は不具の身に産まれ、その不具を癒せぬ黄金律を…父と母を拒絶した」

マレニア「…女王マリカは、ゆえに黄金律を探求し、きっと貴公の策に乗ったのだ」

マレニア「私と兄様が、まともに産まれていれば……停滞と澱みが神人にさえも及びうるなど、貴公も母様も、知らずにいられたはずだ…」

マレニア「貴公に何もかもを棄てさせ…永遠の孤独を強いることもなかった…」

マレニア「すまなかった…」

まさかの謝罪にラニは相当ビビったらしくて、こいつマジで言ってる?みたいな顔でマレニアを見上げたあとに、4本の手でマレニアをギュッと押して離れる。マレニアは静かに息を整えて、心を鎮めるように視線を下げてるけど、ラニは悲しいのか困ったのか微妙な感じで眉をひそめる。

245名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/10(金) 01:01:49 ID:Zrpx31Q6

ラニ「どうして、そうなる…その想いは間違っている」

ラニ「お前は腐敗を身に受けたがゆえに、兄や母に、お前の知る全てのものに、負い目を感じているのだろう」

ラニ「しかし、それは過分だ。破砕戦争での身を棄てた戦い。兄への献身と執着。熾烈に強くあろうとしたこと…どれも総ては、過分な負い目から来るものだ」

ラニ「そんなものを、この私に向けるな。お前はただ、罪深い者をひとり罰するだけだ」

ラニからの視線をマレニアは潤んだ瞳で正面から受け止めると、ラニの視線が、まるで怯んでいるみたいにキツくなる。プライドが高いのか怒ってるのか分かんねーけど、ラニの奴は意外と強がってただけなのかもしれないって、敏感な拓也のガタイが感知する。

マレニア「断る。私は貴公を斬らぬ。罰することもない」

マレニア「貴公はもう、すでに己を罰している。裏切り者となじられ、何もかもを棄て、まさに魂をも棄てようとしている者を斬るなど、私にはできない」

マレニア「それに貴公を斬れば、私はラダーンから妹を奪うことになる。私は、彼からの慈悲に仇を送りたくはない」

マレニア「兄様を害し、その命を奪ったのも、血の君主を名乗るモーグだ。あれも、ただ破砕戦争の混乱に乗じ、策謀を働かせたにすぎないのだ」

私が悪い合戦プロ級のマレニアの攻勢の前には、ラニも言葉に詰まる。
ていうかお前ラダーンの妹だったのかよ!ラダーンとは全く似ていません!
ラニは目線を下げて帽子を被ってから、言葉にイラついた溜め息を混じらせる。

ラニ「…お前は…人がよすぎる…」

ラニ「思えばミリセントであった時から、お前はそうだったが…ラダーンも、とんだ歪みを生んだものだ」

ラニ「お前は歪んでいるよ。割れた心をか細い矜持で繋ぎなおし、贖うことに憑かれている」

ラニ「…救う価値など、とうに棄てた私にさえも、それを見出してしまうのだからな」

ラニ「フフッ…困ったものだ…」

ラニ「お前のお人よしぶりは、ブライヴやイジーとよい勝負だろうしな」

ラニが帽子の中で、呆れたみたいな微笑みを浮かべたら、ネフェリがもう我慢できないって感じでラニに一歩踏み出したところを、マレニアに腕を掴まれて停止。「何をする」ってギン眼のネフェリに「頼む、どうか抑えてくれないか」って真剣な顔を向けるマレニアに、ネフェリは舌打ちをしてから部屋の出口前に立つ。

ネフェリ「いかに世のためを思った謀略と言えども、謀りによって今の荒廃を生んだ者を、私は許すことはできない」

ネフェリ「私はラニを斬らん。だが同じ風に吹かれてやるつもりもない。先に帰らせてもらう」

マレニア「すまない、ネフェリ。貴公には、また迷惑をかけてしまった」

ネフェリ「勘違いするなマレニア。これはお前の心根を正したミリセントとラダーンに免じてだ。お前のためでも、そこの魔女のためでもない」

フン!ってマジで不機嫌な感じで鼻を鳴らして、ネフェリは塔から出て行った。
「マレニア、あれが正しい性根というものだ」ってラニに言われても、マレニアは言い返さない。

ブライヴは心底ホッとしたみたいで部屋の隅を見て息をつくけど、マネージャーはまだ何か考えてて、オレもとりあえず即刻血生臭いことにはならなさそうで安心したけど、まだラニの話した激ヤバなテロリスト話をどう受け止めていいか分からないんだよな。皆のために何もかも捨てて頑張ったけど、大失敗して今があるってことは分かってるけどね。

246名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/10(金) 01:10:34 ID:Zrpx31Q6


ラニ「さて、それでは、律無き世の証を示したお前たちに、約束を果たすとしよう」

すっかり約束を忘れてたオレはラニの言葉で思い出して、例の呪痕っすか?ってたずねると、「呪痕ではないが、その在処を示すものだ」って言いながら、ラニはモコモコマントからそこそこデカい彫刻を取り出してマレニアに渡す。

マレニア「…これは…?」

ラニ「それは、カーリアの逆さ像という。カーリア書院に眠る、私の秘密を暴くものだ」

ラニ「書院の先の神授塔に、私の呪痕は遺されている。新たな律が欲しくば、そこに向かうといい。もっとも、その律がお前たちの求めるものかは分からぬがな」

マレニア「…礼を言う。貴公の施しは忘れない」

ラニ「礼か。そんなものを聞いたのは、この身になってからはブライヴとイジー以外からは初めてだ」

ラニ「やはりお前はお人よしだ……もう、いくがよい」

ラニからちょっとデカい像をもらって、俺たちはラニの部屋から出て塔の出口に向かう。一時はマジでどうなるかと思ったけど、なんだかんだでちゃんと新しい律の手掛かりは手に入ってよかったぜ!ラニのやったことが正しいのか間違ってるのかオレにはまだ分かんねーけど、良いぜ!分からないままでも、どうせ修復ルーン使ってエルデンリングを直したら、新しい世の中が生まれるんだし、その時はオレもいないしな。でもオレがいなくなったあとの世界はやっぱり心配。オレが考えても仕方ないけどね(笑)

塔の出口を出てからここにきた時の祝福に向かってると、遠くの後ろから呼び止める声。振り返ると塔の入り口にラニがいて、オレたちはマレニアと一緒にストップ。ラニの言葉に耳を傾ける。


ラニ「マレニア。幼き日の私は、お前を嫌悪していたわけではない。ただ、疑問に思っていただけなのだ」

ラニ「なぜ我が父ラダゴンが、女王マリカの王配となったのか…真実を知らぬ身であった頃、それについて、お前たちには辛くあたってしまった」

ラニ「すまなかったな」

遠くに立ってるラニは、帽子を深く被りすぎてて顔が全然見えない。いつも深く被ってるけどさ。
マレニアは急に子供時代の話を振られて、懐かしむみたいにフッと笑う。

マレニア「私は、兄妹皆が壮健で、ブライヴやイジーを友としていた貴公が、羨ましかった」

マレニア「腐敗に怯え、黄金律を疑い、兄様と母様以外に信じられる者のいなかった私には、貴公は眩しかったのだ」


マレニアはそう言ってから、向き直ってまた祝福に向かう。なんだかわだかまりが解けた感じがして不思議な一体感。思い込みかもしれないけどさ。俺たちもマレニアについて行って、浅く水が張ってる広場の祝福に到着。そしたらマレニアの隣にいつの間にかブライヴが立っててマジビビり!なんでいるんだよって聞くと

ブライヴ「“私の旅は終わった。今はあの者らに付き、支えてやってくれ”…だそうだ」

なんて言うんだから、断る理由も無くてオレもブライヴの復帰を待っていたかのように握手を要求。ブライヴは「こういうのは慣れんのだがな…」なんて照れ臭そうに言いながらキッチリ俺とマネージャーに握手。「また貴公と共に戦えて、嬉しく思う。これからよろしく頼む」ってマレニアにも「またでは無いだろう。まぁ、悪い気はしないがな」ってナチュラルに接してくれる。ネフェリはどうか分かんないけど、アイツのことだからきっと分かってくれるぜ!ラニも粋なことするよな!

たしかにラニは色々企んでたかもしれないけどさ、だからってマリカがエルデンリングを砕くとまでは考えてなかったと思うんだよね。だってもしそんな風に考えてたら、エルデンリングをマリカから奪ってただ宇宙に持っていくだけでいいところを、わざわざエルデンリングをマリカに砕かせてから破砕戦争起こして、そこからエルデンリングを繋ぎ直してそれを宇宙に持っていこうとしてたって事になるから、手間が掛かりまくって大変じゃん!オレの知らねーことは他にも色々あると思うから、詳しいことはマネージャーに任せるけどさ。そういうこと考えても今更なんで、オレはとにかく律探し頑張るぜ!

247名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/10(金) 01:17:23 ID:Zrpx31Q6


【修復ルーンの宅急便】


マネージャー「それでは、早速新しい律、あらため修復ルーンのカケラを取りに行きましょうか」

ブライヴが合流してくれたし、マネージャーの判断でこのまま探索を続行。今日はまだ時間あるしね。マネージャーが地図を開いてカーリア書院を探すと、マレニアがミリセントだった時に探索してた場所らしくて、すぐに書院入口の祝福に移動できた。「以前に訪れた時はひたすら魔術を撃ち込まれ、やむなく退散した。気をつけよ」マレニアの忠告で早くも嫌な予感がしてきて、狭間の地はこんな予感ばっかりで乳首のセンサーもどんどん鋭利になってくぜ。

意味ありげな台座にマレニアが彫刻を置くと、いきなり地震が発生。もう予感が当たってヤバいぜ!激エロな振動に雄膣揺すられてオレが快感でヘナヘナとしゃがみ込むと、地球儀みたいなのがグルグル周りだす。それが止まって揺れも収まるとブライヴにガタイを起こされる。「お前のことだから、今ので妙な気分になったか?」なんて挑発するような笑みを向けてきてマジエロ!オレと長く旅をし過ぎたのか、それともオレを待ちくたびれてムラムラしてたのか、ブライヴはオレの扱いが相当ウマくなってるぜ!

拓也「ウッス!しゃぶらせて欲しいっす!」

エロテクを仕込んできたブライヴにオレの理性も振り切れて、すぐに受け入れ体制が整った拓也はブライヴに抱きつこうとするけど、スルスルとかわされて背後を取られ、首根っこを掴み上げられて子猫のようにぶら下げられる。「お前も変わらんな、拓也。お前も苦労しただろう?」って話を振られたマレニアは「いいや、私の心が乱れていた時は、妙な気はあまり起こさなかった。拓也なりに、私を気遣ってくれていたのだろう」ってオレのイケメンエピソードを暴露する。「ほう…品の無いこと以外に、考えるものがあったのか」なんてオレを愚弄しながらブライヴはマネージャーと一緒に、先へと進むマレニアについていく。オレはこれでも色々考えてんだよ!

そしたら早くも訳わかんねー形の縦穴に到着。マレニアも「妙だな…前はここに昇降機があったはず…」って言いながら、縦穴に身を乗り出してキョロキョロ観察。「カーリアの逆さ像は、書院の真の姿を見せる。この上下反転の姿こそが、この館の真実というわけだ」ブライヴはそう言って、オレとマネージャーを両脇に抱え直してジャンプ。縦穴を飛び越えたら突然指の化け物が三匹上から降ってきてマジ狂い!マネージャーは「ひゃ!」って言ってケツを触られるし、オレはケツマンを指で犯されてアンアン喘ぎながら淫乱に狂っていく。そこはブライヴとディアロスのために取っておいてるんだから邪魔すんじゃねーよ!って思ってケツ筋を思いきり締め上げてガードを固めてると、ブライヴがシッシッて言って指を追い払って、マレニアがあとから来るころには指は影も形もなくなった。

ブライヴ「これでも主の客だぞ、ユビムシどもめ」

マレニア「ユビムシか、お前が飼っているのか?」

ブライヴ「オレが飼っているわけではないが、やつらにも智恵はある。館のささやかな守りだ」

拓也「誰のペットでもいいけどさぁー、人のケツマンコに許可なく突っ込むのは勘弁だぜ!」

マレニア「ケツマンコ…?」

マネージャー「男の肛門を女性器に例える隠語ですね」

マレニア「そんな例えをして、どうするというんだ…」

マレニアにエロ智識をひとつ教え込んで萎えさせながら縦穴ゾーンを抜けると、暗いけどチョー広い場所に出て、水音がすると思って上を見ると水路から水が上に落ちて、天井に溜まってる。すげー!こんなの見たことねーよ!下を覗いたら、下から上に向かってブラブラしてるデカシャンデリアが見えるし、オレはドクター・ストレンジじゃんって騒いで、マネージャーと一緒にすげーすげー連呼しながら超絶デカい縦穴を下へ下へと降りていく。そしたら突然マレニアが止まって、遠くで礼をしてる誰かを指差す。

マレニア「待て、あれがミリセントを追い払った者だ」

ブライヴ「ハハッ!魔術教授のミリアムか!あれを相手にしては、ミリセントでは勝ち目がないな」

ブライヴ「やつは狭間の地で、最もすばしっこい魔術師だ。逃げの速さだけならレナラ様をも超える。今のお前でも、ここで戦ったならどうなるか分からんぞ」

マネージャー「そんなにですか…!?」

マレニア「強敵だった…一太刀も浴びせられなかったよ」

拓也「マジ?すっげー!」

剣士を撃ち殺すのが趣味のプロ級魔術師にオレは手を振りながら、ブライヴに抱えられてさらに下に降りる。そしたら下にあったデカシャンデリアがすぐ近くまできてて、もう上がってるのか下がってるのかわかんねー錯覚状態に陥って頭がクラクラしてくる。デカ縦穴の端っこをグルグル回りながら降りてるから、一番下までは思ったよりも距離があって拓也を焦らしてくる。でもこうやって焦らされてる方がまだ良かったぜ!

拓也「おぅううっす!」

ブライヴは俺たちを抱えたままいきなりダイブ!シャンデリアの上に飛び乗って一気にショートカットしたけど、なんの合図も無かったからマネージャーは叫ぶ暇もなく固まってるし、オレは内臓の浮遊感と着地のエロ衝撃で膀胱を揺すられて白目剥いて勃起。指にいじられて敏感になってるケツマンに熱を感じてくる。

ブライヴ「おい拓也、俺が抱えてる間は騒ぐなよ」

マネージャー「と…跳ぶなら跳ぶって言ってくださいよ!心臓止まるかと思いました!」

ブライヴ「やかましいな…跳ぶぞ。言ったからな」

次の瞬間マネージャーは口をギュッと閉じて我慢に入ったけど、オレは激エロな振動に雄膣を揺すられたばかりでまだ準備ができてない。そこにジャンプが入ってまた内臓が浮遊。オレはこれから来る快感の波を妄想してガタイを仰け反らしておねだりの姿勢を取る。でもこれがマズかった。ブライヴが「おい!」って言って細い足場に着地した頃には、オレはブライヴの手から滑り抜けて、パラシュート無しの自由落下を始めていた。

ブライヴ「おお!」

そこにマレニアからの空中キャッチが入って、そのあとの空中水鳥乱舞でヘリコプターみたいに飛翔。そのまま木製のデカい台座にマレニアは音も無く着地した。死のスリルを感じでギンギンに勃起したオレのデカマラも、激エロな着地衝撃が不発に終わって沈静化。「大丈夫か?」ってヅカ系イケメン顔に聞かれて正気に戻る。「だから騒ぐなと言ったろう。呆れた奴だな」ってあとからきたブライヴに小言を言われて終了。そのあとブライヴが木造の台座のスイッチを踏んで、エレベーターで一気に降りて到着。逆さまのデカいドアを開けたら、雨風が一気に吹いてきてオレのガタイを服の上からエロく濡らしていく。

248名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/10(金) 01:26:46 ID:Zrpx31Q6

ブライヴ「この橋を進んだ先が神授塔だ。拓也が妙な気を起こさなければ、あとは楽なものだ」

マネージャー「急に天気が悪くなってきましたね…今まで雨なんて降ってなかったのに…」

ブライヴ「ここの雨は明けることがない。海の曇天が、常にかかっているからな」

この長い道を雨に降られながら歩くのは気分が暗くなってくるから、ためしにブライヴに「お前は剣で斬られても死なないんだよな」って軽い冗談をぶつけてみると「ああ、オレはラニの影従なのだからな。影は斬れぬだろう」って返してきてくれて妄想ゲームの始まり。「氷の海に沈められても大丈夫だよな」「寒さは得意ではないが、まぁ大丈夫だろう」「高圧電流にも耐えられるよな!」「高圧電流?そんな祈祷は知らんな」「どんな風にやられるんだ?」「知らんと言っているだろう。しかし、お前はどこで影従の本質を知ったのだ?」「は?」そこまでゲームが進んだところで、いきなり黒い炎が飛んできた。

マネージャー「あぶない!」

でもマレニアの咄嗟の抜刀で黒い炎は弾かれて、橋の外に落ちていく。
黒い炎を投げつけた奴は、いつの間にか橋の真ん中に立ってたサイコ系のガタイ盛りまくり高身長で、しかも腹がスゲーデカい!マジかよ?ってくらいデカい!こんな成人病ガタイの奴と狭い橋の上でヤリ合うのかよ?って思った時には第二の炎が投げ込まれる。

マネージャー「わっ!」

拓也「あんっ!」

オレとマネージャーはブライヴに橋の隅の壁に押し倒されて、マレニアとブライヴのペアが成人病ガタイのデブに向かっていく。マレニアの方が早くデブに近づけて、間髪入れずの三連斬り。このまま任せとけば勝てると思ったら、デブが目にも止まらぬ早技で剣を抜いて、マレニアの剣を全て受け止める。コイツは使える筋肉デブだぜ!

マレニアはそのあと体重差を使われて橋の壁に追い詰められて、なおも剣のラッシュが続く。そこにブライヴが突撃の形でデブの背中に剣を突き刺す。そのあまりの剣の大きさにデブはむせ返り、デカい尻尾で背後を薙ぎ払ってブライヴを殴る。そのまま自分の周りに黒い炎を巻き上げて、ブライヴとマレニアに距離を取らせる。「やっべー!コイツただの使えるデブじゃねーよ!」オレがデブの強さに警戒の声をあげると、デブは剣を構え直して、今度はブライヴに剣の高速ピストン。凄まじい速さにブライヴは防ぐのが精一杯だったけど、そこでマレニアが動いた。

デブの背後に向かって駆け出したマレニアに、待ち構えていたような尻尾のピンタが飛ぶ。その尻尾をマレニアは蹴ってデブの頭上を取り、空中からあの水鳥乱舞の構えを取る。ブライヴが全身の毛を逆立てて飛び下がると、マレニアの剣はヘリのローターみたいにチョースピードで振られまくって、とんでもない轟音を上げてデブの高速ピストンとぶつかり合い、激しい火花を散らす。マレニアの剣に追いついてるデブもすげーなって思った瞬間、剣の速さに追いつけたのは最初だけですぐにデブは全身を斬り刻まれてぶっ飛びダウン。橋の壁に叩きつけられて全身血まみれでピクピク痙攣を続ける。

ブライヴ「やれやれ、神肌の貴種が相手とはな…お前がいなかったら、危なかった…」

マレニア「それは私が言うべきことだ。貴公の剣に、また助けられた。ありがとう」

マネージャー「いえ、まだです!」

マネージャーがそう言った直後に、デブは全身から黒い炎を爆発させて復活。全身血まみれのまま再び剣を構えるけど、相手のマレニアとブライヴはすでに戦闘体制に入っていた。でもそこでマレニアが何かに気づいたけど、デブは俺たちに背中を向けてるからマレニアが何に気付いたのか全く見えない。「逃げろ!拓也!マネージャー!」ってマレニアの叫びのあとに、デブがいきなり風船のように全身を増量させて転がってきた!

拓也「うぉぉうす!」

いきなりのターゲットの変更に拓也はマネージャーを抱えて走りまくるけど、あっという間に追いつかれて、頭の後ろに岩が転がるような音が近づいてくる。でも次の瞬間デブとオレの間には、弾丸みたいな速さで跳んできたマレニアがスライディング。そのままデブに向かって突きのポーズを取る。

マレニア「うあぁっ!」

でも軽トラみたいにチョー重いデブのローリングにマレニアはぶっ飛ぼされて壁に激突!ヤバい、死ぬ!って思った瞬間、デブは俺たちから逸れて今度は橋の壁に激突。転がる勢いで壁を乗り越えて橋から落ちていった。マレニアの突きのポーズは、突きでデブを倒すためじゃなくて、刀の反りでデブの軌道をそらすためだったんだってオレの乳首が分析を終えると、マレニアが寄りかかってる壁が崩れた。

拓也「あっ!」

そこにあらわれたのがブライヴ!
遠くから走ってきてたブライヴは大剣を咄嗟に突き出して、マレニアに掴ませていた。
ハァハァ息上げたブライヴはそのままゆっくり剣を上げるけど、そこでまた緊急事態発生。

拓也「やべー!落ちる!」

マレニア「あ…雨で…義手が…」

大剣にぶら下がってるマレニアの義手が水滴で濡れまくって滑っていき、小指が剣から離れる。
オレも手を伸ばしてみるけど距離が遠くて届かない。
そこでブライヴは新テクを開発!「雨が降っているなら、好都合だ…!」ってガタイに力を入れると、ブライブの剣が瞬時に凍結!マレニアの義手の指を氷でガッチリ咥え込んで固定し、ブライヴの腕力が唸るとマレニアは橋の外から引き上げられて、モコモコのマントに抱き止められた。

ブライヴ「はぁ、はぁ、今のは本当に危なかったぞ…気をつけろ」

マレニア「す、すまない…貴公からは、世話をかけられ通しだな…」

偶然ブライヴに抱き止められたマレニアにムラムラジェラシーを感じたけど、それよりなんとか危機を乗り越えた安堵感が勝ってオレもガタイを強調したガッツポーズをキメる。でもマネージャーの「美女と野獣ですね」って言葉にまたジェラシーを感じてマジ狂い!やめろよってプリケツ震わせて怒りだすオレを、ブライヴとマレニアは不思議そうに眺めてたな。オレはいつになったらブライヴのデカマラを咥え込めるんだよ!

249名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/10(金) 01:32:47 ID:Zrpx31Q6


危うく筋肉マンコのボウリングピンになるところだったけど、マレニアとブライヴの活躍で無傷マンコのまま生還した拓也。そのまま全員で塔に入ってデカいエレベーターのスイッチを押しこみ、塔内部のキラキラ輝く神秘的な光景を楽しむ。「前から思ってましたけど、こういう巨大なエレベーターの動力ってなんなんですかね?」ってマネージャーにも疑問が浮かぶ。

ブライヴ「さあな、俺にも分からん」

マネージャー「分からないんですか?」

ブライヴ「ああ。だがケイリッドの塔も、リエーニエのこの塔も、全ては同じ仕組みで動いているらしい。幼き日に、ラニからそう聞いたことがある」

ブライヴ「遥か昔、黄金律が世を支配する前は、祈祷や輝石魔術とも異なる、別の力が世に溢れていた」

ブライヴ「これらの塔も、その名残だ」

マネージャー「…つまり、律が変わるたびに新しい力が生まれて、古い力は忘れ去られていくってことですか。なんだか少し、寂しいですね…」

マネージャーのつぶやきが広い塔の暗がりに吸い込まれて、エルデ不思議発見のレポーターとしての仕事も受けられそうな雰囲気。今でも使える遺跡に乗ってるとエレベーターが止まったから、いよいよ頂上ってことなんで、四人でさらに風も無い外廊下を歩いて階段を上がると、広い屋上?広場?みたいな場所に到着。雨は上がってて、空一面の曇りなのに妙に明るくて、左を見るとバカでかい黄金樹が惜しげもなくガタイを晒してる。広場の中央には誰かが寝転んでる。

拓也「あっ、誰かいるじゃないすか」

そう言って近付いてみてビックリ!寝転んでたのは、全身がカサカサに乾燥しきった干し柿状態のミイラで、服も脚もボロボロ。頭にはちょっとだけ赤い髪が残ってて、背中には虫みてーな形の傷が掘り込まれてる。そのミイラが胸元に抱えていた光も、背中の傷にそっくりだ。

マネージャー「その遺体、まさか、生前のラニさんのものですか?」

マネージャーにブライヴが「そうだ」って答えて、オレは慌ててミイラから離れる。「賢明だな拓也。その遺体を穢したなら、いくらお前でも叩き斬るところだ」ってギン眼のブライヴに、マレニアの雰囲気が若干ピリつく。「私が修復ルーンを回収します。問題は起こしませんよ」ってマネージャーがミイラに歩いていって、ミイラが抱えていた修復ルーンを手にして、オレたちの前に掲げる。

マレニア「あれが呪痕…あのルーンを完成させ、黄金律に組み入れれば…」

ブライヴ「死は黄金律に回帰するだろう。停滞と澱みに流れが生まれ、お前の腐敗は退いてゆき、忌み鬼どもの呪いも解かれる。澱みをもたらす神々も、律に跳ね除けられ、力を弱めていく」

ブライヴ「女王マリカが、娘や息子の生に望んだように」

ブライヴ「そして、恐らく始まるだろう。生と死の円環の律を中心とし、新たな神の支配、新たな王の統治、新たな戦火、新たな災禍がな」

ブライヴ「かつて、ラニが忌避したように。だが、それでこそ生ということなのだろう」

ブライヴ「戦王を夫とした、マリカらしい答えだ」

風の無い広場にブライヴの言葉が響いて辺りが一瞬静かになる。
「…これが、真に正しきことなのだろうか…」ってマレニアが呟くと、マネージャーも続く。

マネージャー「…ええ、確かに疑問はあります…このままでは、同じことの繰り返しになるでしょう」

ブライヴ「待て、ここに来て迷うな。ラニの決意を無駄にする気か」

マネージャー「そうじゃないんです…ラニさんのように律を世界から遠ざけることも、女王マリカのように、律を改善し続けることも、私には間違いではない気がするんです。この修復ルーンも、きっと必要になるでしょう」

マネージャー「ですが、それだけでは足りない気がするんです。私たちが、女王マリカの望んだような新たな律を作れば、たしかに停滞と澱みは消え去ります」

マネージャー「ですが、代わりに新しい何かが生まれる可能性も十分にあるはずです。もし生まれたなら、ブライヴさんの話した通りに、きっと誰かが律の外に弾かれて、ミケラやラニさんのように、律を揺るがす計画を作り上げるはず」

マネージャー「そうなれば、いつかまた律を巡って争いが生まれ、破砕戦争のような大惨事が繰り返されるんです」

250名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/10(金) 01:38:16 ID:Zrpx31Q6

マネージャーの言葉で、ブライヴはマネージャーを睨んだまま黙る。オレのいた新宿にもゲイの居場所が必要なのと同じで、狭間の地でも、祝福されなかったり障害があって生まれてきたりする奴にも、きっと居場所が必要なんだよな。オレも水泳部に入ってなかったら学校で何やってたか分からない。きっとグレにグレまくって同級生とかレイプしてたかもな。

マネージャー「なので、この修復ルーンは一度、円卓のみなさんで話し合って…」

って言ったところで、マネージャーの首筋にナイフが止まった。

マレニア「なにっ!?」

ブライヴ「なんだぁっ!?」

やられたぜ!不意打ちはいつも突然だ!マネージャーの後ろに立っていたギデオンは、マネージャーの首にナイフを当てたまま修復ルーンを奪うと、マネージャーを拘束したまま後ろに下がっていく。「本当に見えなかったのかね?ゴッドウィンをも騙しおおせたというが、ヴェールの力は確かなようだ」ってわけわかんねーこと言ってるギデオンをよく見ると、身体の形が不自然に欠けてて、向こうの景色が見えていた。

マレニア「マネージャーを離せ。彼女には何の咎もない」

ギデオン「咎の有無で、このような事をしているのではないのだよ」

ギデオン「刃に対してもまずは言葉を向けるとは、やはり誠実さは貴重だな」

ギデオンはマネージャーを突き飛ばして広場の端にダッシュ。
マレニアとブライヴとオレも後を追って走ったけど、一番速く追いついたマレニアの剣も空を斬る。

ブライヴ「おお!?」

ギデオンは背中から光る翼を広げて塔の端っこからダイブ。
そのまま遠くの山に向かって小さくなっていった。
これじゃ修復ルーンの宅急便だぜ。送り先は不明だしチョーヤバいけど、マネージャーは助かった。

マレニア「坩堝の翼か…いつの間にあのような祈祷を…」

ギデオンが消えていった方向をギン目で睨むマレニアをおいて、オレとブライヴは突き飛ばされたマネージャーを起こす。「…まさかギデオンにつけられていたなんて…」ってマネージャーは言うけど、命が助かったんだから良いじゃん!って言うと「よくありません!私のせいで修復ルーンが盗られたんです!早く円卓に行かないと…!」って走りだす。

走ったマネージャーについてオレ達も走り出したけど、後ろからマレニアに抱き止められたマネージャーは一気に加速して目の前から消失。祝福に戻っていった。その後を追って俺たちも祝福に走っていって、少し遅れて円卓に帰ってくると、マネージャーは円卓に両手をつけてわなわなと震えてる。

マネージャー「やられてしまいました…Dさんが殺されて、フィアさんも行方不明です…」

マネージャー「エドガーさんからも報告がありました…私たちが留守にしてる間に、イレーナさんに看病されていたロジェールさんという魔法使いも、ギデオンの手の者に襲撃され、死亡したそうです…」

マネージャー「その襲撃犯は、かなり長い時間、この円卓でネフェリさんとエドガーさんを相手に戦っていたようです…今は円卓奧の部屋に、犯人を監禁しています…」

マネージャー「ここの皆さんに、私たちの向かった先を教えておくべきでした…」

冗談じゃねーぞ!意識がぶっ飛びそうになる衝撃の事態に襲われて、オレは慌ててブライヴと一緒に円卓奧の部屋に向かう。ドアを開けて中に飛び込むと、中にはネフェリとマレニアとローデリカの他に、椅子に拘束された全身アワビ男の姿が見える。「他の者たちはどうした?こいつに斬られたのか?」ブライヴがそう聞くと、アワビ男が笑いだす。


糞喰い「やつらは孺子だ。穢れを知らず、知らぬことも知らぬ…そんな者に用はない」

糞喰い「ギデオンは何処だ…ギデオンは何処にいる…」

糞喰い「あやつには宿痾がある…ひどく臭う、生乾きの宿痾がな…」

251名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/10(金) 01:46:58 ID:Zrpx31Q6

またわけのわかんねー奴が現れたと思ったら、そいつもブツブツ言い始めるし、こっちはそれどころじゃねーんだよ!っていう拓也の苛立ちはネフェリにもあって「なぜDとロジェールを殺した。フィアは何処にいる」ってアワビ男に斧を向けてギン眼で脅迫。ブライヴもローデリカに聞いてみたけど

ローデリカ「泣き叫ぶ霊たちの、夥しい嘆きと呪詛が荒れ狂っていて、フィア様を探れません…D様とロジェール様の魂も、見分けがつかないのです…」

って、調子が悪そうにしゃがみ込んでいる。
本棚に寄りかかって腕を組んでるマレニアも、いつ義手に折りたたんだ剣を抜刀するかも分からない雰囲気だ。

ネフェリ「フン…呪詛を振り撒く者を暴れさせ、円卓を呪詛で満たし、ローデリカからの追跡を撒く…ギデオンらしい、非道な行いだな」

ブライヴ「その呪詛の大元はこの男なのだろう?ならば、俺が噛みちぎってくれる」

アワビ男の肩に手が置かれて、ブライヴがデカい口を開けて牙を剥くと、マレニアがブライヴの肩を引いて止める。「早まるな。この者にはまだ、聞くべきことがあるだろう」ブライヴを下がらせてマレニアは一対一でアワビ男と対峙する。

マレニア「再び問おう。Dとロジェールを、貴公はなぜ殺した?フィアを何処へやった?」

糞喰い「フィアなど知らぬな。あれはギデオンが連れ去ったのだ」

糞喰い「双子の男と、魔術師…あやつらは、思えば我とも似ていた」

糞喰い「歪み、身体と釣り合わぬ魂…忌み嫌われる蝕み…」

糞喰い「だが、いずれも求める宿痾とはならぬ。彼奴らは、別の宿痾に苛まれていた」

糞喰い「だからこそ、ギデオンは我を円卓に送ったのだろう。彼奴らが、我が宿痾の塾するのを、阻むことの無いように」

円卓で二人も殺しただけあって、何言ってるんだか全然わかんねーしひとりで嬉しそうにしてるし、こいつマジでイっちゃってる!コイツもギデオンに騙されてこんなことしてるんだろうけど、ギデオンのヤツは何吹き込んだんだよ?ネフェリの代わりがこんな奴とか、本当に「使えるペット」だけが欲しかったんだな。ブライヴも「埒があかん。こんな者に付き合ってられるか」って言って部屋から出ていこうとした時、マネージャーが入ってきた。

マネージャー「二人の死因が分かりました。恐らくは呪殺…死の呪いで殺されたと思われます」

ネフェリ「確かか?この男は、確かに呪霊を放っていたが、死の力を奮ってはいなかった」

ネフェリ「貴様、何をした?」

顎の下に斧をピタッとつけられて、アワビ男は物知り気に溜息なんてついてくる。
なんにも分かってねーなみたいな態度取ってくるけど、こんな奴分かっちゃったらオレもヤバいぜ。
アワビ男はイラついた様子で丸いイボイボ兜を左右に振って、首をポキっと鳴らす。

糞喰い「お前たちも、やはり孺子だ」

糞喰い「神人よ。お前にも見えぬのだ」

なんて挑発したのがアワビ男にとってマズかった!マレニアはアワビ男の兜を義手で掴むと、上に持ち上げてカポっと取る。「見えぬ者に見て欲しいのならば、教えても良いだろう?」って眼を合わせてマレニアは話したかったんだろうけど、兜を取られたアワビ男は急に鳥肌立ちまくり痙攣しまくり、白目剥いて吠えまくりのマジ狂い状態に堕ちたぜ!

糞喰い「おおお!おおおおおお!やめろ!離せ!」

拓也「マジかよぉ!コイツすっげーブサイクじゃん!笑っちゃうぜ!」

マレニア「何を怯えている。私は話をしようとしているだけだ」

糞喰い「俺は糞喰いだ!お前たち皆の呪いだ!俺の顔を返せ!俺に穢させろ!」

マジ狂いのアワビ男に、ネフェリは「なるほど、それがお前の弱みか。使わせてもらうぞ」って近付いて、ボサボサの髪を鷲掴みにして頭を固定。「顔が欲しくばギデオンの居所を言え。蛮地の勇者が、刺客に容赦をするとは思うな」ってギン眼で睨んだところを、アワビ男の唾攻撃が炸裂。
すんでのところでかわしたネフェリはブチ切れて、動けないアワビ男の顔面にコンクリパンチの雨を叩き込む。20発以上?30発以下?のパンチを浴びせると、アワビ男の顔は腫れ上がって、もともと被っていた兜と似たような形に変形する。「顔は返した。何か話せ」っていうネフェリにはエンシャに向けたようなマジSが入ってて、何するかわかんねーパキギメ戦闘モードになっていく。

マネージャー「…いえ、ネフェリさん、もういいです。彼が何を話そうが、それを裏付けるだけの時間はもう無いのかもしれません」

マネージャー「修復ルーンはギデオンに奪われました。全て私のせいです。今の私たちにできるのは、彼が修復ルーンを完成させてエルデンリングに掲げる前に、こちらが先に動いて黄金樹を抑えることだけです」

マネージャー「ネフェリさん、あなたは今すぐ黄金樹前の祝福に移動して、黄金樹への入り口を見張ってください。こちらも滅びの火にすぐに向かわなければなりませんので、応援を出せるかは分かりませんが、余裕ができれば派遣します」

ネフェリ「…ああ、わかった」

ネフェリは渋々って感じで大祝福に走り出す。マネージャーとローデリカも旅支度があるからって、小走りで部屋から出ていった。残ったのはブライヴとマレニアとオレの三人に、全身アワビくんだけだ。ネフェリにボコボコにパンチ食らって大人しくなっているアワビに、マレニアは語りかける。

252名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/10(金) 01:55:23 ID:Zrpx31Q6

マレニア「ギデオンがどうなったのか…貴公がなぜ円卓を襲ったのかは、私も聞かぬ」

マレニア「ただひとつ教えてくれ。貴公は何に呪われた?」

パンチの食らいすぎで朦朧としてるアワビは、マレニアの言葉にピクっと反応。
飛びそうな意識をギリギリ繋いでる感じで、まぶたをピクピク痙攣させながら小声で答える。

糞喰い「黄金律よ…忌み者の心を…何故与えた…」

糞喰い「忌み者の心、そうでない姿…こんなにも苦しきことを…望んだことなどない…」

糞喰い「呪われよ…みな、呪いに祝されるのだ…」

ほとんど独り言みたいなアワビの言葉にマレニアはガックリきたらしく、アワビの肩に手をかけて「貴公も、澱みだったか…」って同情と悔しさが混ざった眼を向ける。「おい、まさかこの男の肩まで持つ訳ではあるまいな」ブライヴはそう言うけど、オレも流石に殺人鬼に同情する気は無いから、マレニアの態度はどうなんだよって思うぜ。

マレニア「肩など持たぬ。この者は我らの敵。だが、故に語らねばならないこともある」

マレニア「糞喰いとやら。貴公を苛む呪いは、呪いではない」

糞喰い「…うっ、ううっ…」

マレニアの話にさらにピクピク痙攣して反応しながら、アワビは意識を取り戻した。

マレニア「貴公を苛むのは、黄金律の澱みだ。律が貴公を忌み嫌っているわけでもなければ、貴公に呪いが与えられたわけでもない」

マレニア「ただ律が停滞し、貴公の姿が、あるべきものから歪められたにすぎない。忌み鬼の角や、マレニアの腐敗、ミケラの幼さと同じように」

マレニア「呪いとは、祖霊の怨霊や、巨人の炎と赤髪などを言う。ゴッドウィンから溢れ出る死も、あるいはそうなのだろう。だが貴公は律に呪われてなどいない。ただ、律が澱んでいるだけだ」

マレニアの語りが進んでいくほど、アワビ男は眼を開ききって椅子をガタガタ震わせる。
「やめろ……やめろ!俺は俺だ!俺だけが糞喰いなのだ!」って顔を真っ赤にして怒り出す。コイツが何で怒ってるのかオレにもようやく分かりかけてきたぜ。嫌われたり蔑まれたりして自分が歪んでしまったことに、呪いっていうちゃんとした理由があって欲しかったから、コイツは俺が呪いだなんて言ってたんだ。

マレニア「違う。お前はただの、普通の男だ」

マレニア「生まれる時に、偶然にも心に病を背負った、それだけの者なのだ」

糞喰い「やめろ…俺は、俺だ…糞喰いだ…」

アワビはそれでも更に粘って、我慢しすぎた勃起チンポみたいにぐっと堪えて敗北宣言を耐えている。
そこにマレニアからの強烈な言葉だけの見えない手コキが入っていく。

マレニア「ならば糞喰いよ、私を見よ」

マレニア「この身の欠けたるを、この身の腐れたるを見よ。しかし我が宿痾は、今やここまで薄れているぞ」

マレニア「拓也に命を繋がれて、ミリセントが私に心を与え、その眼を開かせ、ミケラの針が腐敗を抑え、ラダーンの炎が腐敗を焼いた」

マレニア「律が澱み、更に壊れているというのに、私は腐敗に呑まれず、こうして生きている」

マレニア「ならば律が直され、澱みが流れればどうなるかは、貴公とて分かるはずだ」

糞喰い「やめろ…俺は信じない…俺は、最後まで…」

アワビ男についにイヤイヤが入る。もうこうなったら好き放題やり放題のサンドバッグの完成だ。筋肉マンコ奴隷に落ちる時のオレと全く同じ状態だから、口では嫌がってるけど今頃は全身が性感帯で感じまくりだぜ。でもマレニアはここで責めないから、ある意味テク無しだ。

マレニア「お前が忌み嫌い、やがて祝福とまで呼び、受け入れるしかなかった澱みを、我らは押し流すつもりだ」

マレニア「方法はいまだ定まっていないが…その時が来たなら、お前は普通の男として生き、罪を背負い、裁かれるだろう」


糞喰い「う…ううう…」


マレニアからの全然責めてない言葉責めに感じまくり逝きまくりで、アワビ男は俯いて、こきたねー顔からあらゆる液体を垂れ流し始める。全身アワビマンコ奴隷の完成だぜ!お前にも色々あったのは分かるけど、それで他人を殺したり呪ったりするよりは、乳首を吸ったり男に跨ったりしてた方がよっぽど気持ちいいのにな。コイツにも仕込んでくれる奴がいたならよかったのかもね。

マネージャー「準備できました!巨人の山嶺に向かいましょう!」

ゴドリックからもらった、首元がやたら暖かい鎧を着たマネージャーが、もうひとつの鎧を引きずって部屋に入って来る。オレはこれを着て今度は雪山にアタックをかけるんだなって瞬時にガタイで分析。一日のうちにどんだけ働かせるんだよ!マネージャーってチョーSだけど、世界の命運が掛かってるからオレには拒否権無しだ。エルデの地は本当にトラブルが無くなる時がねーな!良いぜ!これからオレとマネージャー、マレニアとブライヴの四人で夜の雪山4Pの開始だ!

253名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/10(金) 02:25:37 ID:Zrpx31Q6


1日3ラウンドはキツいぜ!   投稿者:ビルダー拓也


マネージャー「ネフェリさんには私の私用携帯を渡しましたので、黄金樹の方で異変があれば私に連絡が入るはずです」

ギデオンの罠に完全に引っかかった拓也が氷結湖の祝福に降り立って、これから筋肉マンコ奴隷としての果てしない夜通し雪中行軍が始まる。冷たい夜風に全身を犯されながら、マネージャーからもらった勇者の肉塊と蟹でエネルギーを補給。見るとブライヴもクシャミして寒そうにしてるから笑ったぜ。「俺は寒いのが苦手なんだよ」「狼なのに寒いのダメなんすか?」「狼でも寒いものは寒いんだよ…」って、それでよくラニのお供が勤まるよな。ラニのいた霧深い塔も、暖房が点いてない冬の自宅みたいに寒かったのにな。

4人で祝福から出発して、右に湖を見ながら、左側の切り立った崖を沿うように歩いていくと、いきなり吹雪がやってきてオレとブライヴの全身を撫で回して来てマジ狂い!ただでさえ寒いのに夜の雪山で吹くんじゃねーよ!って風に吠えると、風から白いドラゴンが顔を出してくる。歩き始めてまだ10分も経ってないのに、いきなりこんなの出てきて滅びの火まで持つのかよ!ドラゴンが口から何かを吐き出そうとした時に、マレニアが出会い頭の水鳥乱舞なんていう極悪戦法を使ったから、ドラゴンのベロが微塵切りにスライスされたのはちょっと可哀想だったけど、襲ってきたのはそっちだからオレのせいじゃねーからな!

白眼を剥いてガタイが失禁硬直するほどピクピク痙攣するドラゴンに憐れみの眼を向けながら、さらに崖沿いに進んでいくと今度はデカい三匹のザリガニに遭遇!カチカチの冷凍食品がオレを冷凍食品にするためにハサミを振り回してくる。その隙にブライヴはマネージャーを抱えて離れたところにジャンプ。マレニアは一匹のザリガニに跳び回し蹴りを叩き込んで転ばせ、腹に三連斬りからの縦斬りコンボをぶっこみ瞬殺。同時にオレはザリガニの一匹に捕まってケツマンをほじくり返される。

拓也「あん!あん!」

激しすぎる冷凍触覚ピストンにマジ狂いしながら、雄膣に凄まじい冷たさを感じて体内から冷やし拓也が出来上がりつつある頃にブライヴが到着。オレを犯してる触覚を叩き斬ると、感覚を失ったザリガニが、もう一匹のザリガニにハサミを叩きつけて仲間割れの開始。その間にオレの緊急手術が始まる。ブライヴに氷のベッドに寝かされて、マレニアに後ろから上半身を抱きしめられ固定。ブライヴはケツの触覚を掴む。

ブライヴ「動くな拓也!下手に動くと尻が破れるぞ!」

拓也「うーっす!おううぅす!」

マレニア「私が拓也を抑える。くれぐれも慎重にな」

ブライヴがそっと触覚を引き抜いていくけど、ガチガチに凍った触覚の冷気で雄膣の内壁とビラビラがくっついてて離れない。「あーっ!おああーっ!」ってとんでもない激痛に襲われて悶え狂いながら、オレは凍った触覚を出産していく。そこに仲間割れを生き残ったザリガニが襲撃。咄嗟にマレニアとブライヴが真逆の方向にそれぞれジャンプ。

マレニア「あっ…」

ブライヴ「あ!」

拓也「ぐわああーっ!」

すると跳んだブライヴの持ってたカチカチの触覚が、チョー強烈なスピードでケツマンから引き抜かれて、雄膣の粘膜がブチブチと裂けて触覚に粘りつき、真っ赤に染め上げる。マレニアは真っ青になったけどね(笑)。拓也の中の激エロなフェロモンがあたりにぶち撒けられて、ブライヴも「臭っ!」って鼻を抑える。お前がぶっこ抜いたのにそりゃないぜ!でもこれが幸いした。ザリガニは激エロな雄膣フェロモンが相当好きな変態らしく、ブライヴが投げた雄膣触覚に跳びついて仲間の一部だったそれを一心不乱にしゃぶりまくる。

マネージャー「今です!逃げましょう!」

拓也のデコイと化した触覚をそのままにして、マネージャーからの指示が飛ぶ。
「すまん拓也!」「拓也!?気を確かに持て!」激痛で内股硬直しながらケツから大量の切れ痔出血を流しつつ、白眼を剥いて痙攣する拓也は、両手を持たれて引き上げられてる宇宙人みたいにブライヴとマレニアに引きずられてザリガニゾーンを脱出。そのあとにそこら辺の教会っぽい建物に連れ込まれて、マネージャーから生肉団子と苔薬による回復が補われる。

254名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/12(日) 11:50:01 ID:cI0CeQ5Q
マネージャー「慟哭砂丘でアレキサンダーさんから沢山貰っておいて正解でした。これが無かったらさっきの戦いで死んでますよ」

ズボンのケツ部分に丸い穴をポッカリ開けて、治りたての拓也がうつ伏せでダウンしてるところにマレニアとブライヴからの再びの謝罪が入る。「いや、命があるだけよかったっす。あと気持ちよかった」って答えるとブライヴに脇腹を小突かれた。「気持ちいいなど言ってる場合ではなかっただろうに。貴公はどこまでも快楽に忠実だな」ってマレニアも呆れていると、マネージャーが祝福を発見。

メリナ「こんばんは」

祝福からメリナがヌッと出てきて、マネージャーがすっ転んで、ブライヴが立ち上がって警戒モード。
「びっ!ビックリさせないでください!」ってマネージャーにも、澄ました様子のままメリナは祝福前に座る。「出て来られるなら、少しは手を貸してもらえないか」ってムスッとしたマレニアに突っ込まれても「ここにもマリカの言霊がある。興味があるなら、聞かせてあげる」なんてポン引きみたいなことを言ってくる。「マリカの言葉?そんなもの、俺は聞き飽きたぞ」ってブライヴの反応も冷たくて、メリナもシュンとして一瞬消えそうになったところでマネージャーから待ったが入った。

マネージャー「時間が無いので巻きでお願いします」

メリナ「わかった。マリカの言葉を、そのまま伝える」

メリナ「戦士たちよ。我が王、ゴッドフレイよ。導きに従い、よくここまで戦ってくれた。あの頂きに、巨人たちを打ち滅ぼし、火を封じよう。そして、はじめようじゃないか。輝ける生命の時代を。エルデンリングを掲げ、我ら黄金樹の時代を」

メリナ「どう?」

マネージャー「助かりました」

お礼をもらってメリナは満足そうに消えていく。マジでこの子は何がしたいのかさっぱりだぜ!でもマネージャーには何か有益だったらしくて「なるほど…」なんて言いながらウンウン唸る。それもすぐ終わって「あとで考えます。今は先を急ぎましょう」って休憩の終わりを宣言。ケツマンえぐってようやく3分休憩だから、メシ休憩を挟むのには何回エビにウリこなさなきゃいけないのか考えるだけでも、治ったばかりのケツが疼いて感じまくり。

教会から出て今度は道なりに進むと、さっき沿って歩いてた崖を、なだらかな坂から攻めることに。途中で野良犬に襲われたけど、モーグウィン王朝のマジ狂い犬に比べたらなんてことなくて、マレニアが刀をひと振りするだけで即逝き。でも更に進むとケイリッドで見たようなデカ犬に遭遇!しかもコイツもエビと同じく冷凍仕様だ。エビと同じならコイツらもオレのケツマンを狙ってるはず。ブライヴとマレニアもそれが分かってたのか、オレ達をその場に待たせて二人で突撃。犬がこっちに気づく前に後ろから襲いかかって、大剣と刀で斬りまくり刺しまくり、犬はビビって転けまくりでろくに抵抗させずに撃破。やっぱり強い!オレはブライヴに駆け寄って脚に股間を擦り付けようとしたけど、途中でブライヴが口の前に指を立てて静かにのポーズ。

ブライヴ「陣地がある。それも、まだ兵がいるようだ」

このチョー寒い夜に外で見張りをやってるなんて正気じゃねえぜ!ブライヴの指差す方を見ると、ボロボロに木で作ったいくつもの柵の間を、デカい松明を持った赤い服の連中が歩いているし、遠くにはデカハンマーを持ったデブもいて、かなり警備が厳重。やっぱ滅びの火って言うだけあってガードも硬いな。なんて考えてると、ブライヴが提案。

ブライヴ「オレが奴らを釣り上げる。奴らを十分に引き付けたなら、水鳥乱舞を叩き込め」

ブライヴ「拓也とマネージャーは柵に隠れていろ」

拓也「ウッス!」

作戦が決まってマネージャーからもGOサインが出ると作戦開始。ブライヴは背中に巨大な大剣を納めながら、決して脚を緩めず、スピードを上げて敵の陣地を駆け巡る。どんなに相手に武器を振り回されても戦わない。それからただひとつ向かうべきマレニアにまで走り込むと、「今だ!」って叫んでジャンプ!ブライヴの後を追っていた連中に向かって、回避不能の水鳥乱舞がぶっ込まれると、20人以上?30人以下?の敵が一気にミンチになってあたり一面に散らばる。チョーグロい!マネージャーも流石に「うっぷ!」って返事のように元気よくゲロを我慢する。

マレニア「…敵とはいえ、一度にこれだけ斬ってしまうと、堪えるな」

ブライヴ「破砕戦争を思い出すか?」

マレニア「少しばかりな。…いや、先を急ごうか」

一瞬気まずい空気が流れかけたけど、ただそれだけで済んだマレニアと一緒に空っぽの陣形を進む。もういちいち凹まなくなってきてて嬉しいぜ!オレはさっきの光景がグロすぎて胃袋が凹んで戻しそうになってるけどね(笑)マレニア本人が一番思ってるだろうけど、心と体の両方に↑を仕込んでくれたラダーンには本当に感謝だ。

マネージャー「…この状況で言うのもアレですけど、狭間の地の空も青いんですね…」

ブライヴ「ん?ああ、夜はな」

空にはバカデカい月が上がってて、その反対方向には黄金樹がそびえてる。そんな夜空を見上げると、オレ達の世界の夜空みたいな暗い青色が広がっている。すっげー綺麗だって感動してたら、ビルみたいにデカいガイコツを見つけてマジ狂い!「うおぉーっす!」って驚愕とともに尻餅をつきかけたところに、マレニアから補足が入る。

マレニア「あれは巨人の骸だ。遥か昔、巨人との大戦では、あの巨躯が武器をたずさえ、ゴッドフレイ王と対峙していたのだ。拓也はケイリッドでも見たことがあるだろう?」

拓也「スッゲー…デッカ…」

マネージャー「いくら巨人って言っても、限度がありますよコレ…ちょっとした島レベルの大きさですよ…」

マレニア「フフッ、島か…確かに今は、彼らがこの地の礎だ」

先を急ぐ雪中行軍の中、少しだけ海外旅行気分を味わう。慣れて麻痺してたけど、よく考えたらオレってすごい体験してるんだよな。チクショー、携帯の充電があるうちにもっと写真撮っとくんだったぜ!そんな気分で崖から伸びてるチョーデカの極太鎖の上を慎重に渡っていく。こんなにたくさん金属使って作るのが鎖ってマジかよぉ!フツーに橋とか架けとけよな!って心の中で愚痴を言いながら、渡り切るのにそこそこの時間をかけて終了。でも渡り切ったあとには、鎖の橋なんてどうでもよくなるような激キマリのヤバ光景が広がっていた。

マネージャー「うそ、ここ行くの…?」

渡った先の雪原には、端っこの崖ぎわまで巨人の冷凍ミイラが立ち往生してて、その死体の周りをデカカラスとデカ犬とトロル?雪男?みたいなのがフラついてる。しかも遠くで乱闘までしてて、肉と肉とがぶつかり合う音がこっちまで響いてきてる。こんなところ進んだら一瞬で拓也はトロルのオナホになっちまうぜ!ブライヴも流石に引き気味で顎の下をポリポリ掻いて黄昏れる。マネージャーは地図を見直すけど、やっぱりこの道を行くみたいで「うーわ…」って言って固まった。

マレニア「進むしかないのなら、左手側の岩壁に沿うべきか…」

マレニア「幸い、紛れられる夜陰もある。見つからぬことを祈ろう」

こんな夜に、こんな寒さでパニックホラーなんてマジ信じらんねー!こんなジュラシック・パーク状態でもマレニアとブライヴならどうにかなると思うけど、オレとマネージャーは見つかった瞬間に歯クソになっちまうぜ。なんて怯えてたんだけど、意外と見つかんなくてスイスイ進んじゃって拍子抜け。そのままヤバそうなところを歩き切った。

ブライヴ「あっけなかったな…」

マネージャー「運が良かっただけですよ…」

デカブツまみれの場所を抜けたあと、崖を跨ぐ太い鎖をまた歩いて向こうに渡る。女王マリカって鎖好きの緊縛フェチなのかな?なんて妄想してるとマネージャーからも質問。「ここの大きい犬には首輪が付いてますけど、もしかして元々はマリカの軍の……いえ、聞いてる場合じゃないですね」「そうだな」ブライヴはそっけなく答えてから、脚をピタッと止める。オレも慣れっこだから、こうやって誰かがいきなり足止めてギン眼になってると嫌な予感がしてくる。あー、見たくない!でも時間はかけていられないから、仕方ないけどブライヴの視線を追っていく。

そしたら遠くの、ラダーンの2倍はデカい山脈ガタイのクマ系巨人と目があった。デカい!ありえないくらいデカい!こんなのがいてよく山が崩れねーなって思うくらいデカいそのクマ系はギン眼でオレたちを威嚇しながら、家ひとつ分はありそうなデケー鍋蓋を引きずっている。

255名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/12(日) 11:51:07 ID:cI0CeQ5Q

拓也「デカ…えっ? デッカ…!」

マネージャー「巨人って、確か滅んだはずじゃ…」

10秒?1分?30秒?どれだけ時間がたったかわからない・・・
突然「おおおお!」という吠え声が遠くから聞こえ、「お前たちは遠くに逃げていろ!」という雄叫びとともにブライヴは大剣を抜いて、マレニアも折り畳んでた刀を展開。オレ達が逃げると同時に、巨人がデケー鍋蓋を両手で掴んでドジョウ掬いみたいな体制に入り、間抜けなポーズに比べて相当エゲツないことをしてきそうな気配を出してくる。走りまくりながらブライヴとマレニアがいる方向にチラッと視線を向けると、巨人は思いっきり雪を掬って、大量の雪崩れが二人を覆い尽くした。

拓也「うわ!飲まれちまったぜ!」

マネージャー「いいえ、まだです!」

マネージャーが言う通り、二人はギリギリで雪崩れを飛び越えてたらしくて、巻き上がる雪煙の中から二人が見える。それから二人は同時に走り出して、先にマレニアが巨人の足元に到着。でも巨人の脚を斬らずに股下を走り抜けるだけで、巨人もマレニアを追ってキョロキョロ。そしたらブライヴも巨人に到着して攻撃開始だぜ!ブライヴが思いっきり大剣を振り回して巨人の足首に何度も何度もバキバキに叩きつけて、マレニアからも強烈な突きが放たれて巨人の脚を犯していく。凄まじい斬りっぷりにここまで音が聞こえてくるけど、巨人はそんな二人をアリを前にした小学生みたいに踏みまくり蹴りまくり。マレニアは全部かわしたけどブライヴは剣で蹴りを防いでぶっ飛び、雪の中に埋まる。

マネージャー「これ、効いてるんですか…?足首に爪楊枝を刺してるようなものでは…」

拓也「爪楊枝でも貫通させればイケますよ!」

マネージャー「中々エグいこと言いますね」

無力なのを良いことに観戦モードで戦いを眺めてると、雪山から飛び出してブライヴが復活。二人で巨人の足首を攻めまくると巨人がローリングして雪崩みたいな音を立てながら二人から距離を取って、鍋蓋を両手で持ち上げる。「ヤッベー!」オレが言うよりも速く、巨人は二人に向かって鍋蓋を振り下ろす。

そこでマレニアが新テクを開発!ブライヴを一瞬でお姫様抱っこすると大ジャンプして、ビルが崩れるみたいな衝撃で叩きつけられてきた鍋蓋を回避。そのあと空中でブライヴを左手に抱え直してから水鳥乱舞!空中でくの字に曲がって無防備な巨人の頭に接近したあと、二人の連携攻撃で巨人の片目を即逝きさせ、叫ぶ巨人の身体を伝って駆け降りた。スッゲー!いきなりの高速戦闘に、進撃の巨人の豪華声優陣によるフルボイスが聞こえてきそうになる。

マレニア「片目を潰した!見えぬ方に回り込むぞ!」

着地した二人が巨人の足元で駆け回ると、巨人は二人を見失って適当に足踏みしまくり、鍋蓋振り回しまくり、髭振り乱して吠えまくりの完全錯乱状態に落ちる。そこからブライヴの氷の剣が巨人の足首に炸裂すると、足首にグルグルに巻かれてた骨と毛束がぶっ飛びバラバラ。無防備になった足首にマレニアからの突きがぶち込まれて貫通。そのまま剣に力を込めて、ボキボキと音を立てながら巨人の足首をレイプ!巨人にも「あーっ!おううぅす!」って雄鳴きが入ると、マレニアはそのまま力任せに剣を振り抜いて、バキャッって音を響かせながら足首を解放骨折させた。

マネージャー「うわ、ホントに爪楊枝貫通させましたね…エグい…」

拓也「ウッス!これでもう動けないっす!」

マレニアの足首責めはまだ終わらない。足首の骨をぶっ飛ばされて粉々にされた巨人が、痛みでフラフラになっているところに、マレニアは水鳥乱舞を放つ。目標はぐちゃぐちゃになってる足首だ。肉と皮で繋がってる足首に乱舞が当たると「あーっ!はーっ!」って巨人がまた雄鳴き。水鳥乱舞は巨人の足首の肉をあたりに撒き散らしながらさらに細かくスライスしていって、遂には足首から先を斬り飛ばしてそこら辺に転がす。強いぜ!エグいぜ!

そこまで下半身を責めまくったせいか、巨人の膝が体重に負けてメリメリと音を立てながら骨折。逆方向に折れ曲がって巨人が両膝を雪原に着く。巨人はまた髭を振り乱して雄鳴きしたあと、折れた足首を掴んでブルブル震える。

ブライヴ「勝負あったか?」

マレニア「いや、気はまだ抜けない。まだなにか…」

何か言いかけたマレニアの前で、巨人は膝から下を思いきり千切り取った!
マジかよぉ!コイツ何してんだよ!オレが言う間もなく巨人はちぎった足を空に掲げて「ああ〜」って恍惚の声を出す。コイツは相当な変態巨人だぜ。マレニアとブライヴも襲い掛かっていいのか悪いのか分からなくなってて、中腰姿勢でタックル前のラグビー選手みたいにピリピリピクピクしている。すると掲げられた足が燃え出したと思ったら、巨人の盛り盛りの胸筋が開かれて目玉が出現。両手も真っ赤に燃えだす。

マレニア「そうか…悪神に供物を捧げたか」

マレニア「気をつけよブライヴ。もはや我らの敵は、悪神へと変わった」

スッゲー遠くにいるからマレニアがなんて言ってるのかほぼ聞こえないけど、ブライヴが耳をビンと勃たせてギン眼で威嚇してるし、悪神って言葉あたりがギリギリ聞こえて何が起こったのかをガタイで把握。またヤベー神様が相手かよ!もしかして滅びの火ってコイツなのかな?これだけデカい奴の炎なら確かに黄金樹も燃えるかもね。

256名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/12(日) 11:56:45 ID:cI0CeQ5Q

巨人はデカい目ん玉以外にデカい口も腹にできたみたいで、大きく仰け反りながら口から火山を爆発!黒いキノコ雲を上げながら大量の炎を辺りに撒き散らしてマジ狂い!オレとマネージャーは全身に鳥肌を立てて脱兎の如く逃走。端っこの崖近くの太い枯れ木にしがみついて、炎の雨の範囲から抜けたけど、ブライヴとマレニアには火の雨が降り注ぐ。

でも灯台下暗しって言うよな。二人は火の雨が降ってくる前に巨人の背中に回り込んで、足元で身を屈めて雨をしのぐ。あたりは燃えまくり爆発しまくり、雪が溶けて湯気出まくりのサウナ状態で、そこに巨人の腹の口からのロウリュが入って、オレとマネージャーが逃げてきたところにまで温風が流れてきて全身汗まみれになる。「あっつい…」首元の布を取ってから、手で顔をパタパタ仰いでるマネージャーの隣で、オレはもう上半身裸になって乳首つまんで悶えまくり。あまりの暑さにサウナの中で激エロ放心してた時を思い出す。

マレニアとブライヴは俺たちがサウナを楽しんでる事もつゆ知らず、燃える手で殴りかかってくる巨人の拳をかわして、ヒットアンドアウェイで少しづつ巨人の全身を斬っていく。そしたら巨人がまたローリングして遠ざかり、両手からフワフワ浮かぶ火の球を出す。あんなの当たるわけねーだろって思ってると、火の球はラジコンみたいに二人をゆっくり追跡。その間にも巨人は炎をバンバン撃って来るから、ブライヴとマレニアは前から横から責められることに。火の球は近くに誰かがいると爆発する仕組みで、マレニアが剣で弾こうとすると爆発してマレニアを火で炙る。神人じゃなかったら今のでアウトだぜ!

ブライヴ「近づけん!左右から挟み討ちだ!」

ブライヴから作戦が伝わって、マレニアとブライヴが反対方向に駆けて巨人の左右に回り込む。そしたらまた巨人はローリングして距離を取ってから、デカい口から炎の海を流してくる。マレニアは炎をジャンプで避けたけど、今度はブライヴが避けきれなくて、扇状に広がっていく炎にジャンプ寸前の足先をやられて、跳んで雪に突っ込む頃には片足を火傷していた。巨人の火の海はこっちに来る頃には消えていて、それでも温風だけはブワっと送り込んで来るから、オレはとうとう競パン一枚だけになって雪の中に大の字ダイブ。マネージャーも鎧を脱いで胸元をはだけさせてハァハァ悶える。

一方そのころ、マレニアとブライヴは延々と続く巨人との鬼ごっこに翻弄されて、ろくに巨人を斬れなくなっている。繰り出される火の球、フワフワ火の球の雨あられに、なんか地面から火柱を噴き出す技まで出してきて巨人はもう全身活火山状態でいよいよ近づけないぜ。だからブライヴもマレニアも走りまくって、巨人を一度斬っては怒涛の炎攻撃のコンボから逃げ回ってる。これじゃあマレニアが大丈夫でも脚を怪我してるブライヴがヤバいぜ!そう思ってるオレはマネージャーと雪合戦を楽しみながら熱を冷ましつつ、ひとりガタイでの分析をしている。

そしてマネージャーからの雪玉を乳首で受けて「あん!」と鳴いた瞬間に新テクを開発!
一瞬一度の接近で大ダメージを与えるにはこれが一番だぜ!
プランを思いついたオレは雪まみれの全身を走らせて少しだけ戦場に近づいて、大声を張り上げた。

拓也「エビだぜ!!ブライヴ!!」

オレの言葉にハッとしたブライヴは、火傷を押して全力で巨人にダッシュ。マレニアも何かを察して巨人の正面に立って水鳥乱舞の構えを取る。巨人の注目は目の前のマレニアに集まって、炎の拳がマレニアに振り上げられた瞬間に

火の巨人「うーっす!!!」

ブライヴのカチカチに凍った大剣が、巨人の褌の隙間に突っ込まれ、ケツマンに根元まで捩じ込まれた。
胸のデカい目ん玉にグルンと白目剥かせて、ビクビクと痙攣を始める巨人。ブライヴが剣をさらに捻ると、こっちにまでメリメリと音が聞こえてきて、巨人の頭がビクビクと跳ねる。無防備になった巨人の前で構えを解いたマレニアも、巨人の後ろに回り込んでブライヴに手をかした。

257名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/12(日) 12:04:20 ID:cI0CeQ5Q

マレニア「このまま引き抜く!力を込めよ!」

ブライヴ「おう!」

二人が「ふん!」と力を込めると、ゴリュゴリュと音がして巨人の褌の間から巨人のアワビ肉が姿を現して「あーっ!おうううぅす!」って巨人も大きく雄鳴き。四つん這いになって必死に痛みに堪える姿勢に入る。ブライヴのガチガチに凍った大剣は、さっきオレの肛門を犯したエビの触覚なんかよりも凶悪に凍りまくってて、巨人のアワビ肉に霜を浮かび上がらせて強力にくっついている。二人から引っ張られてる大剣は半分くらいは抜けかけてるけど、伸びに伸びまくった巨人のアワビ肉を凍結で絡みつかせてるから、本来は抜ける距離まで引っ張ってるのに全然抜けてない。

マレニア「くっ…なかなかに抜けんな…!」

ブライヴ「引いて駄目なら押し込むまで!」

二人は今度は息をあわせて、伸びまくったアワビ肉が絡みまくってる大剣を思いっきり押し込む。「おうおうおお!!」それに合わせて巨人のガタイも前に振られて、剣を刺した肉の部分から滝のような血が溢れて大剣を真っ赤に濡らす。「効いてるぞ!」ブライヴが言うと「ならばまた引こう!」ってマレニアが提案。また巨人のアワビ肉が猛烈なスピードで引っ張られると、ビシって音がして巨人のアワビ肉の表面の粘膜が裂けた。

火の巨人「おうぐわああああ!!」

四つん這いのまま仰け反った巨人がケツをガクガクと震わせて上下の口から泡を吹き始めると、巨人アワビも全体から血を滲ませていって、その細かい傷口にも大剣の氷結が効いてるから、さらにヒビがビシビシ入っていって出血させていく。これはチャンスだぜ!オレは半裸のマネージャーも呼んで湯気が漂う雪原をダッシュ。巨人の体温で強烈なサウナ状態になり、汗まみれになってるマレニアとブライヴのいるところに到着すると、ふたりにガシッと抱きついた。

拓也「全員でピストンだ!」

マネージャー「なるほど、大きなカブですね」

大体やることが分かったマネージャーが「押して!」って合図を送ると、オレとマネージャーの他に、マレニアとブライヴも力を込めて大剣を全力プッシュ。更に奥深くに押し込まれた大剣の周りで血だらけのアワビ肉がデカい風船みたいに膨らむ。その膨らみも「引いて!」って声でオレ達が全力で剣を引くと、ギュンと引っ張られて雑巾搾りみたいに伸びて血を絞り出す。そのたびに「あああ!!ああああ!!」って鳴きが入って巨人の巨大な肉体が波打って痙攣する。ヤバいぜ!4対1の集団レイプになっちまったな!

マネージャー「押して!」

火の巨人「あーっ!!」

マネージャー「引いて!」

火の巨人「おぅううっす!!」

マネージャー「押して!」

火の巨人「おーっ!!うーっす!!」

神人、魔女の従者、風俗業マネージャー…そして競パン姿の拓也に、ケツマンを抉り回されて悶える巨人は、髭振り乱しまくり痙攣しまくり白目剥いて泣きまくりの、山脈筋肉マンコ奴隷に堕ちて、さらにスパートをかけるマネージャーの餌食になる。

マネージャー「全然抜けないので、今度はひたすら引きます!行きますよ!」

ブライヴ「おう!」

マレニア「いつでもいいぞ」

拓也「ウッス!いけまっす!」

マネージャー「じゃあ行きますよ!オーエス!」

それからは全員でオーエス、オーエス言いながら剣をグングン引っ張っていく。アンアン泣き喚く巨人の肛門から最初は3メートルぐらいしか伸びてなかった巨人アワビも、ガチガチに凍った大剣にベリベリ引っ張られていくと4メートル、5メートルと伸びていって、これもう内臓だろってオレが心の中で突っ込むけど、まだまだ剣は抜けません。

拓也「オーエス!」

ブライヴ「オーエス!」

マレニア「オーエス!…オーエス?」

マネージャー「引けという意味のオーイスという言葉が訛ったものです!元々はフランスという国の言葉ですね!オーエス!」

マレニアをまたひとつ賢くしたマネージャーと一緒に、一心不乱に全員で「オーエス!オーエス!」言いながら血まみれの巨人アワビを引き伸ばしていって、ついに巨人のアワビを捻り出していた肛門が決壊。「おおおおぉぅぅうううぅっすうぅぅぅっ!!」というひときわデカい雄鳴きと同時に、伸び切ったアワビに引っ張られて巨人の内臓が出産されてダウン。ケツアナからの血の川で内臓を流しながらピクピク痙攣する巨人に、あの白い煙が立ち昇る。

ブライヴ「やっと倒れたか…しかし、これは流石にむごいな」

マレニア「あのまま戦えば、こちらが危うかったのも確かだが…同じく死なせるにしても、これではな…」

マネージャー「まったく、拓也もひどい作戦思いつきますよね」

さっきまであんなに心をひとつにしてたのに、ブライヴは巨人の死体に引いてるし、マレニアは反省モード、マネージャーはSの入った目つきでオレをジロっと睨むしで、またこういう流れかよ?オレのことを翻弄するなよな!オレもこんなにグロい勝ち方になるとは思ってなかったんだよね。「ところで貴公ら、鎧はどうした?」ってマレニアが尋ねてくるから、オレとマネージャーは急いで鎧を脱いだ場所に走る。雪原がまだ暖かいうちに着ないと、汗が冷えて風邪引いちゃうからな!


ケツマンをほじくり尽くすことで巨人を倒してから、拓也一行はマネージャーの地図を頼りに滅びの火の窯に向かう。マネージャーが言うにはさっきの巨人も滅びの火じゃなくて、ホントの火は窯の中で燃えてるらしい。それで見たら、マジでデカい窯が山に置かれてるだけで笑ったぜ。火山とかの例えじゃなくて本当に窯なんだなぁ。窯からはまた極太鎖が伸びてたから、四人でそこを渡ると窯の縁に到達。覗き込んだら、窯の底で白い灰に埋もれて燻ってる火が見える。

マネージャー「あれが滅びの火…見た目は普通の火に見えますが、消えかけてますね…」

マレニア「あの火で、本当に黄金樹が燃えるのだろうか…」

ブライヴ「手遅れだったか?」

マネージャー「いえ、そんなはずはありません。伝承によれば、この火は消えることがありません。そのはずなんですが…」

おしゃべりしながらデカ窯の縁を歩いていくと、マレニアが祝福を発見。こんなところにもあるなんて黄金樹も気が利いてるよな。まぁオレ達はその黄金樹を燃やしちゃうんだけどね(笑)それからはマネージャーが祝福を灯して全員で休憩。この火をどうやって黄金樹につけるかを考えてると、またメリナが現れる。「あら、メリナさん。今度は何の用ですか?」マネージャーが話しかけると、メリナも祝福の近くに座った。

258名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/12(日) 12:06:30 ID:cI0CeQ5Q


メリナ「狭間の地を、ずっと見てきた」

メリナ「この世界には、修復が必要だと思う…そして、分け隔てない死が」

メリナ「貴方達も、そう思うでしょう?」

マネージャー「え?ええ、それは思ってますよ。それだけでいいとも思えませんけどね。拓也もですよね?」

拓也「ウッス!思ってまっす!でもマネージャーも言ってましたけど、ちょっと方法が思いついてないんすよ」

メリナ「そう……あなた達は、どう思う?」

メリナに話を振られて、マレニアは静かに頷いて、ブライヴは「思ってなければ、ここまでは来んだろう」って鼻で笑う。「そう。その答えが聞けてうれしい」オレ達全員の答えを聞いたメリナは、掌を上にして手を差し出す。

メリナ「黄金樹を燃やしたいのなら、私の手に、貴方達の手を重ねて」

メリナ「まずは貴方から」

いきなり指名されたんで、こっちもすぐに返答する。「ウッス!」オレの手がメリナの手に重ねられると、「少しは悩みなさいよ…」って呆れ声でマネージャーが手を重ねてくる。その上からマレニア、さらに上からブライヴの手が重なる。

メリナ「…ありがとう。私を連れてきてくれて」

メリナ「…さようなら…」


メリナの言葉を最後に、オレ達は全員意識を失った。

259名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/12(日) 12:14:11 ID:cI0CeQ5Q

…はずだった!


メリナ「え?」

拓也「は?」

マネージャー、ブライヴ、マレニアの3人がいきなりストンと熟睡して、残ったのは拓也だけ。
いきなりのことでワケがわからなくて、試しにマネージャーをゆすっても反応無し、マレニアをゆすってもスースー寝息を立ててるし、ためしにズボン越しにブライヴの金玉を揉んでみたけど、嫌がるどころか耳までピクリとも動かさない。マジかよ!今ならブライヴをオレの筋肉玩具にできるかも!そう思って自分の乳首を弄くり回しながら調教プランを考えてると、メリナに声をかけられる。

メリナ「…どうして?」

メリナ「なぜ貴方は、眠らないの?」

そう聞かれて答えたのは、オレとは違う拓也だった。


狂い火の王「ウッソだろお前!コイツ馬鹿じゃねえ!?」

メリナ「あっ!?」

拓也「うぉーっす!?」

狂い火の王「ウッス!拓也っす!」

オレの隣に現れたのは、あの炎系拓也だ!
しかもメリナにまで見えてるみたいで、メラメラ燃えるもう一人のオレの頭が、メリナとオレを照らしてる。やられたぜ!コイツはずっとオレについて来てたんだ!何がなんだか分からないけどとにかくヤバいとしか思えなくて、オレは炎系拓也を組み伏せようとするけど、幻覚みたいに素通りして触れない。

メリナ「お前は、三本指…!」

狂い火の王「オレの炎がさぁ、黄金樹を燃やしたらどうする?新たなる時代の誕生か?」

メリナは懐から短剣を取り出して構えるけど、炎系拓也が「なんだよその態度はオォン?」ってメリナを指差すと、オレの体が勝手に動いてメリナを後ろから拘束。敵じゃなかったはずのオレにいきなり襲われてメリナも「な、何を…!?やめてっ…!」って暴れるけど、オレだってやりたくてやってるワケじゃねーよ!って反論。でも体は勝手に動いて、オレが着てる鎧からオレの手がロープを取り出して、抵抗するメリナをパキギメ腕力で抑えつけながら、亀甲縛りで拘束していく。

メリナ「や、やめて…んっ…!」

拓也「やめろって!こんなのオレの趣味じゃねーよ!」

狂い火の王「うるせーな!コイツを人間扱いなんてしねえよ!」

炎系拓也はオレの鍛え上げられたギリシャ彫刻系ビルダーガタイを使って、さらにメリナをキツキツに拘束していき、完全にメリナの亀甲縛りが完成すると、背中のロープの結び目を手で持って、メリナをチャーシューみたいに持ち上げて窯の外に放り投げようとする。「おおぉーっ!」オレは大声張り上げて必死に抵抗。水没プレイ中に水底で逝きかけてる時以上の必死さで、メリナを窯の外の崖下に落とそうとする手に力を込めて指を固定する。その指も大量の脂汗で滑ってくる。

メリナ「…私のことは、いい…!」

メリナ「貴方は、みんなを助けてあげて…!」

拓也「ふざけんじゃねーよ!遺言みたいなこと言うなって!」

吊り下げられたメリナが最期の言葉を残してくるけどそこは全力拒否だ。オレはここで終わらせるつもりはねーぜ!限界を超えた腕力でメリナを放り投げようとする腕を気力で抑えつつ、オレは走馬灯のように今までの経験を分析。メリナと出会った場所、メリナと話した内容を思い浮かべるけど何にも出てこねー!メリナを持ち上げてる手から指が一本外れる。オレはさらにガタイと乳首を総動員して全力走馬灯分析を開始。ドクドクと脈打つ脳内麻薬の中で、同じように円卓の個室の中で妄想遊びをした時の景色を思い出す。

あの時オレはマレニアの兜を被ってたんだ。
ヤバいキマりかたして、途中でマレニアが部屋に入ってきて、それから炎系拓也が現れたんだ。
それからマレニアの手を取って…

拓也「うーっす!」

限界を超えた思考の中で、ついにオレは新テクを開発!
今にもメリナを離してしまいそうな片腕を、もう片方の腕で掴んで引き寄せて、そのままメリナと濃厚Kiss!
メリナは驚愕の表情で目を見開いて、オレの目と視線を絡ませる。


「お前ノンケかよ!」


炎系のオレは、そう言って消えていった。
「弧゜ッ!」オレとメリナは同時にディープキスに喘いで
オレはメリナを両手で抱えて窯の縁にダイブ。ハァハァ息を切らして生還した。

メリナ「ゲボォ!」

オレが大の字ダウンしてる横で、メリナは亀甲縛り状態で口から大量のルーンを吐き出して悶絶。世にも珍しい空飛ぶ金色ゲロだぜ!オレだって女の子とキスなんて決して絶対にやりたくなったけど、人殺しになるよりはマシだ。オレってマジで紳士的だよな。だからオレは被害者なのに文句も言わずにメリナの亀甲縛りなんか解いている。

メリナ「まさか、霊の体でも…味と臭いを感じるなんて…思わなかった…」

拓也「は?霊?」

メリナ「言ってなかった?」

拓也「う、うっす」

マジかよぉ!あんなにメチャクチャ焦りまくって必死に助けたのに、もう死んでんじゃん!
助けて損したぜ。って思ったけど、あの瞬間に燃えるオレを追い払ってなかったらどうなってたか分からないし、結果オーライかも?まぁメリナから死んでることを前に教えられてたとしても、毎日ヤベー事が起こりまくるからイチイチ覚えてないけどな。

マレニア「うぅ…ん?私は…眠っていたのか…?」

予想外のトラブルに巻き込まれてる間に、マレニアが起きだして、続いてブライヴとマネージャーの目が覚めていって、全員寝起きの半ボケ状態で辺りをキョロキョロ。メリナは溜め息をつきながら祝福に座る。

メリナ「…厄介なことになったみたい…」

メリナ「これから私のする話を、よく聞いてほしい」

260名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/12(日) 12:21:00 ID:cI0CeQ5Q

メリナの話によると、オレは狂い火って奴に微妙に取り憑かれかけていて、メリナが窯の火を立ち昇らせる儀式をしようとすると、狂い火がオレのガタイを燃やして表に出てこようとするらしい。しかもその火が黄金樹を燃やしちゃうと取り返しがつかない大惨事が起きて世界が滅びるなんて聞かされてマジ狂い!ヤバすぎる話は今まで散々されたけど、イキナリ俺自身がヤバい話になって拓也の思考は完全にショート!マネージャーは黄金樹を燃やせなくなったことに頭抱えてるし、どうしてそうなったんだよ!ってメリナに聞くと

メリナ「イエロの瞳の吸いすぎだけで、狂い火を呼び寄せた人なんて、初めて見たわ…」

なんて言うから、今度はマレニアがマジ狂い!両手で胸ぐらを掴んできて「だからあれほどイエロの瞳に頼るなと言ったんだ!どうして君はいつも、ふざけてばかりいるんだ!どうして私の話を聞いてくれなかったんだ!」って、モロにミリセントの口調で涙目のガチ説教をキメてくる。ウッス!す、すみません!気持ち良くって…ってなんとか逃げようとするけど、胸元ではマレニアが顔真っ赤にしてプルプル震えてるし、ブライヴからの心底軽蔑したような冷たい目線が突き刺さって来て、一気に場の雰囲気が地の底に落ちる。

マネージャー「終わった…何もかも全部…」

拓也「え、いや、まだなんとかなりますよ!なりますって!」

マネージャー「なるわけないじゃないですか…この窯の火を、どうやって黄金樹に灯すんです?…何十キロも長い竹竿とか作って、先っぽに火をつけて黄金樹に向けます?」

マネージャー「それとも窯でも投げつけますか?…あの火を抱えて、黄金樹に登りますか?馬鹿馬鹿しい…」

マネージャーの呟きを最後に、そのまま5分くらい何も無い状況が続く。夜の雪山の中、風も無い窯の縁で、みんなで無言で祝福を囲んでるだけの、絶望的な雰囲気ですげーことになってるこの旅の一行の中で、オレは一人祝福から離れて乳首を捏ねて必死に策を捻り出そうとしている。でも今まで散々思いついてきて、オレの中の激エロアイディアはついに底をついていた。

結局オレも祝福に戻って、マネージャーの隣に座る。メリナも、マレニアも、ブライヴも一言も喋らない。あまりに沈鬱な空気に拓也は謝ることもできなくて、誰も「円卓に帰ろう」とも言えない。あーあ、オレがあんなキメモノにハマるからって後悔も口に出来ない。そんな中で軽く風が吹いて来て、黄金樹から葉っぱが一枚降ってくる。マネージャーの足元に落ちた葉っぱは、マネージャーにクシャクシャに丸められて窯の穴に投げ込まれた。

そこでオレの空っぽになった頭に、マネージャーの言葉が煌めく。
「それとも窯でも投げつけますか?」言葉は空っぽの頭を跳ね返りまくって


拓也「うーっす!」

新テクを編み出すスイッチを強引に押し込んだ!
オレは咆哮と共に新テクを開発!急にオレが叫んだことにみんなもビクッと顔を上げてたから、オレはその一人のブライヴに新テクを耳打ち。そしたらブライヴもそのテクに衝撃を受けたらしく数秒間放心。そのあとに急いで祝福に触って姿を消した。これでオレの新テクは完了したぜ。

マネージャー「拓也?…あなた、何をしようとしてるんです?」

マレニア「何もかも、終わってしまったではないか…何を、いまさら…」

ガックリ落胆してる二人に「大丈夫っす!オレ自信あるんですよ!」って言っても全く信じてくれなくて、メリナなんか目線ひとつよこさない。夜も白み始めて、青くて暗いだけだった空にも、少しづつ雲が流れてくると、マレニアとマネージャーも朝日が差す方向を見る。それからマネージャーは眼をカッと開いた。

マネージャー「ま…マレニアさん…マレニアさんちょっと…!」

マネージャーに肩を揺すられて、マレニアが目元に手で影を作って、登る朝日を凝視。
それから「あぁっ!?」って驚愕声を上げて立ち上がったから、オレのテクの正体に気付いたようだぜ。良いぜ!その極上の驚愕顔で、オレもテクを開発した甲斐があるぜ。メリナもマネージャーと一緒に朝日に釘付けで、マレニアは立ったまま左手を胸元で軽く握って、感無量の涙を流す。


ブライヴ「連れて来たぞ!拓也!」


朝日を浴びながら飛んできたのは、あの星砕きのラダーン!
ブライヴを肩に乗せて紫の光を全身から放ちながら、こんな時でも痩せた馬に跨ってるのは相変わらずだぜ。
「窯から降りろ!ここからは将軍の独壇場だ!」ブライヴの言葉を聞いたオレ達は嬉々としたテンションで窯の鎖を駆け降りる。それを確認したラダーンが右手を窯に向けると、窯についた極太の鎖がビンと張り詰めて積もった雪を跳ね飛ばし、地響きと共に大量の瓦礫を滝のように落としながら少しづつ空へ上がっていく。とんでもない光景を見てオレとマネージャーとメリナは、はじめてスペースシャトルが飛んだ瞬間の観光客みたいな放心顔を浮かべる。その中でひとり、マレニアだけが潤んだ瞳でラダーンを見つめていた。

ラダーンが雪山を揺るがす大声で吠えると、持ち上がった窯が一気に加速。
そのまま黄金樹にぶち当たって、耳がおかしくなるくらいの爆発音を響かせながら粉々に砕け散り、黄金樹に巨大な炎が灯された。

261名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/12(日) 12:28:45 ID:cI0CeQ5Q


【フィスト貫通】


圧倒的なバワーで黄金樹を炎で包み終わって、ラダーンが雪原にゆっくり降りてくる。
「やっぱりデカい!」オレからの賞賛の言葉にもラダーンは動じることもなくて、代わりに痩せ馬くんが頭を上下に振って喜ぶ。「まさかこんな手があるなんて、私は思いもしませんでしたよ…」って半笑いのマネージャーに、ブライヴも

ブライヴ「ああ、俺もはじめは拓也の正気を疑ったが…」

ブライヴ「いや、本当に狂っているかもしれんが、確かにこの手しか無いとも思えてな」

って、ラダーンの肩から飛び降りて応える。ことあるごとにオレをバカ扱いするなよな!これでも大学はちゃんと出てるんだぜ!世界救ってやらねーぞ!メリナは燃える黄金樹を見ながら何やら考え中で、マレニアはラダーンを見上げて、ラダーンの極太の人差し指に両手を添える。

マレニア「ラダーン…まさか、貴公が来てくれるとは…」

マレニア「…ありがとう…また貴公に、借りが出来てしまった」

マレニアからの潤んだ瞳の熱視線にも、ラダーンは澄んだ瞳だけを返して静かに頷く。マレニアはラダーンに対して思うことがありすぎるけど、ラダーンはまるで「相手の心の傷には触れないのがエチケット」って感じでいてくれる。それとも自分が激つよのモロ英雄だから矜持がチョー強いのかな。

マネージャー「ラダーンさん、いえ、ラダーン将軍。私からも深く感謝を申し上げます。将軍のご活躍により、私たちも活路を見出せました」

ラダーンに深々と礼をしてから、マネージャーはオレ達に向き直る。「これで黄金樹の入り口は通れるようになったはずです。今すぐに王都に向かいましょう」って言ったところで、メリナから待ったが入って話が中断。

メリナ「いえ、まだ黄金樹には入れない」

マネージャー「なぜです?黄金樹の棘はこれで焼かれたはずですが」

メリナ「黄金樹には、たしかに滅びの火が灯った」

メリナ「でもそれだけでは、黄金樹に死をもたらすことはできない」

メリナ「死のルーンが、もたらされていないから」

ここで拓也の思考は再びショート!死の修復ルーンはギデオンに持ってかれたし、それで死のルーンとか言われても、オレは死のルーンと死の修復ルーンの違いが分からなくてマジ頭おかしくなり、乳首を再び弄り回してガタイ考察を始めるも不発。マネージャーもこのことが気になったみたいで、メリナに質問を飛ばすと、メリナの代わりにブライヴが答えた。

ブライヴ「死のルーンは、黄金律から除かれた死の理だ」

ブライヴ「そして死の修復ルーンは、女王マリカが求めた、律に回帰する死を指す」

ブライヴ「律から除かれた死は、二度と律には戻らんが、律に回帰するために生じた死は、律に戻り得るのさ」

ブライヴからの説明でなんとなく理解できた感じがして、オレの思考回路も元の激エロぶりを取り戻す。ものを噛み砕いて分かりやすく説明できるブライヴって、学校の先生になれるかも。「ということはつまり、律に戻らない死のルーンを入手して、その死で更に黄金樹を攻撃する必要があるというわけですね?」マネージャーからのこの問いにはメリナが答える。

メリナ「そうよ。…でも、それも難しくなってしまったわ」

メリナ「拓也が、巫女の犠牲を阻んでしまった。火の幻視を宿す私が、窯の種火にならなければならなかったのに」

マネージャー「え?あの、何の話をしてるんですか?」

またメリナがわけわかんねーこと言い出したと思ったら、すぐに「私の魂を火の窯に焚べていれば、贄は正しく捧げられて、あなた達は死のルーンへの導きを得られたのに…」とか心底残念そうに言ってくるから、「生贄とか聞いてねーよ!ラダーン呼んどいてよかったぜ!」ってオレが抗議すると同時に、マネージャーとマレニアからもメリナに厳重注意が飛ぶ。「そんなことさせられませんよ!やめてください!」「軽々しく己を投げ打ったところで、貴公の周りの者が苦しむだけだ。貴公もそれを、充分に知り得ているはず」でも二人の注意にもメリナは不服そうだった。ガキってこういう時に頑固だぜ!

マネージャー「とにかく、生贄なんて絶対ダメです!大義のためなら何をしたって許されるんだろうとか、そういうことを考えだしてもロクな事にはならないです」

メリナ「でも貴方達は、死のルーンの導きを得られていない。死が置かれし場所、ファルム・アズラに、導かれていない」

マネージャー「待ってください、今ファルム・アズラって言いました?」

メリナ「ええ」

また聞いたことの無い単語が出てきて、マネージャーになんすかそれって聞く。「大昔に隕石によって破壊された古代遺跡です。かつては獣人たちや竜たちが住んでいたようですが、今はもう存在しない場所のはずです」って知識が提供される。もう存在しない場所に行くなら、マジでデロリアンでも無いと無理じゃん。もしかしてそこに行くためにメリナが犠牲になろうとしたのかな?でもなんでそうなってんの?なんて考えながら小さな気付きを発見。「獣人が住んでたってことならさ、ブライヴに聞けば良いんじゃねーの?」って提案するも、ブライヴ本人に「知らんぞ、そんなもの」って呆気なく流される。

メリナ「ファルム・アズラは、消えてはいない。壊れゆく時の中、その狭間に、今も浮かんでいる」

メリナ「その地を故郷とする獣、黒き剣のマリケスが、死のルーンを持っている」

メリナ「けれど、ファルム・アズラにはもう行けない。崩壊を阻む時のひずみが、運命が、貴方達を拒む」

メリナ「なにか別の手があればいいけれど…」

マネージャー「別の手って……」


マネージャーが途方に暮れかけたところで、手が差し伸べられる。
差し出したのはラダーンだ。

262名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/12(日) 12:33:31 ID:cI0CeQ5Q

しゃがんで白い雪原に右掌を置いて、猫に餌でもあげそうなポーズだけど、ラダーンの眼は怖いくらい真剣だぜ。「貴公とはいえ、時を超えるなど、無謀ではないのか?」マレニアに心配の眼を向けられても、「いくら貴方でも、出来るとは思えない」メリナに忠告されても、ラダーンの瞳はマジのままで揺るがない。良いぜ!乗ってやるぜ!ベロチューにはベロチューを。申し出をされたら断るわけにはいかないしな!オレはラダーンの掌に乗ると上腕をあげてガタイを強調。準備万端の意思を示して、ラダーンの重力を全身に受けて浮かび上がる。

マネージャー「たっ、拓也!?本気ですか!?」

拓也「ウッス!オレは行きまっす!ラダーンを信じますよ!」

オレの男らしい判断は流石に思いきりすぎたみたいで、マネージャーもブライヴも二の足を踏んで互いを見やって、伸るか反るかの二つにひとつのシチュエーションに怯んでる。そんな中、マレニアがラダーンの手に触れた。

マレニア「…私も、ラダーンを信じよう」

マネージャー「あなたまで……時間を超えなきゃいけないんですよ?」

マレニア「たしかに無謀かもしれない。だが私は、そのラダーンに救われた」

マレニア「私は、此度こそ信じたい」

マレニアも全身に紫色の光を受けて浮遊。ラダーンの右肩に乗せられる。
そしたらブライヴも諦めがついたみたいで「まぁ、二の足を踏むうちに、ギデオンに先を越されるかもしれぬからな」ってラダーンに触れて、重力バワーで左肩に引き上げられる。そこまできてマネージャーもやっと観念。「こうなったら、私も行くしかないじゃないですか…」って嫌々ラダーンの手にタッチ。バツの悪そうな顔で重力に包まれてふわりと浮き上がる。

メリナ「そう…貴方達がそう望むのなら、私も止めない」

メリナ「でも、どうか覚えておいてほしい。火の幻視が捧げられなかったファルム・アズラは、貴方達を受け入れていない」

メリナ「触れることも、見ることも、辿り着くことさえ、できないかもしれない。四鐘楼の道も、遥か昔に壊れてしまった」

メリナ「きっと過酷な旅になる。気をつけて」

拓也「ウッス!過酷なプレイには慣れてまっす!地図も持ってるんで、行けますよ!」

オレがダブルバイセップスでガタイを強調すると、オレ達の体が更に高く浮き上がってから、下の方に見えるラダーンも全身に重力をまとって地面と水平に身体を傾けて浮遊。オレ達は降ろされてラダーンの背中に乗る。それで気付いたけど、お前まだ背中の槍抜いてないのかよ!強がるのも大概にしろよな!「あの、槍刺さってますけど、いいんですか?」ってマネージャーもラダーンに聞くけど、モサモサの赤い髪が上下にブワッて動いて意思表示終了。

呆れた感じでマネージャーが槍に掴まったから、ブライヴとオレも槍にしがみつくけど、マレニアはずっと「傷が開くんじゃないか?」とか「本当に痛まないのか?」とか「マントに掴まるのでは駄目なのか?」って何度もラダーンに確認を取る。ここまで来て女々しいこと言ってんじゃねーよ!最後には業を煮やしたラダーンに重力魔法を使われて、体を槍に引き寄せられてビッタリ拘束されたから笑ったぜ。マレニアが窮屈そうにしているところに、痩せ馬クンがラダーンの背中の真ん中に座って準備が完了。「ウッス!行けます!」オレの合図と共に、ラダーンの全身から紫色の光が迸って、オレ達をドーム状のバリアで包む。こんなのファーストクラスのチケット買っても絶対体験できないぜ!

ラダーンはオレ達を乗せた状態で空に上がっていって、輝く水平線に体を向けて光を強めていくと、バリアの表面に紫色の稲妻が走る。「ウッス!行ってきまっす!」加速でぶっ飛ぶ前にオレがメリナに手を振ると、メリナもオレ達に手を振ってくれた。ラダーン空港、滅びの火の窯⇒ファルム・アズラ便のフライト開始だ!

263名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/12(日) 12:43:21 ID:cI0CeQ5Q

「座席とシートベルトと壁があるといいんだよね。だってさぁ、とんでもない振動と突風に襲われてオレ達がかわいそうじゃん!」なんて言いながら、オレは生きて帰れるのかどうかがやっぱり気になる。一応重力のシールドでそれなりに風と振動は防がれてるけど、ラダーンクンは決して絶対にスピードを緩めたりなんかしてくれない。だからオレ達は揺れまくって、風に吹かれまくって両脚なんか浮かせてる。
重力で若干体が固定されてなかったら今頃宇宙にぶっ飛び射精コースなりね。スヤスヤ寝てる痩せ馬くんだけは揺れも風も完全カットされてて、良いご身分だよな!単なる「ペット」として本命クンに愛されたオレとは大違いだ。

マネージャー「まだ着かないんですか!?」

大声で話してるんだろうけど、爆発みたいな強風で耳がおかしくなってるからほとんど聞こえない。「何が!?」「まだ着かないんですかって言ってるんです!」「俺に聞くな!」ブライヴとマネージャーの応酬に、ちょっとだけ余裕があるマレニアが「地図は見られるか!?」って返す。「見れるわけないでしょ!」マネージャーの大声に耳をピクっとさせる馬の声が、拓也の心に聞こえてくる気がする。「円卓の騎士達は弱いな!私を見ろ!将軍が守って下さるぞ!」チクショー、馬ごときが勝ち誇ってんじゃねーよ!って乳首をうねうね動かして反論するけど、馬は眠ったままで、ラダーンがスピードを全く緩めずに旋回を始める。そこでオレの口マンが限界を迎えた。

拓也「ぐぐ、グボグボ!」

マネージャー「あっ!?」

ブライヴ「うわ!馬鹿!」

拓也「弧゜ッ!」

マレニア「待て!」

強烈な酔いと激エロな横Gに内臓を掻き回されてゲロを噴出する拓也。窯の上でつまんだ溶けかけの蟹が猛スピードで全員の顔に降りかかる。でもゲロはラダーンの重力バワーによってみんなの顔に激突する前に停止。そのまま空中をおよいで、オレの口へとゆっくり戻っていって舌にまとわりつき、喉をトロトロと通過していく。

拓也「あーっ!あーっ!ガポッ!あーっ!」

自分のゲロを強制的にゆっくり飲まされて、白目剥いてビクビク痙攣しながらマジ狂いしてる拓也に「…むごい…」「哀れ…」ってブライヴとマレニアからの同情の声が寄せられる。そんな中でもマネージャーはなんとか地図を開いたみたいで「今どこですか!?」ってラダーンに聞く。すると地図に重力の光が集まって赤い点になった。ラダーンってなんでもできるよな!

マネージャー「えっ!?ここですか!?通り過ぎてるじゃないですか!?」

ブライヴ「なにっ!?」

なんかとんでもない事実が発覚したらしいけど、オレは自分のゲロの悪臭に意識がぶっ飛び射精したあとに、そのザーメンも尿道を伝わって精子袋に戻されるという高度な尿道ファックを体験させられてマジ頭おかしくなり、それどころじゃないっ!ケツマンから漏れ出したウンコも重力で逆流して内臓も大混乱で、ラダーンの重力に拓也の全身が犯されるっ!こんなのありえない!

マレニア「ラダーン!貴公、道を間違えたのではないか!?」

マレニアの言葉にラダーンも焦ったのか、飛行スピードはそのままで重力のバリアが強くなって、風と揺れがチョー軽減されてほとんど無くなる。みんなの足がラダーンの背中につくと、それと同時にオレもラダーンの背中に手をついて、抑えられていたゲロとウンコとザーメンの花を咲かせようとする。でもラダーンの精妙な重力操作で全ての穴を抑えられて逆流。全身窒息プレイのあまりの苦しさに「カパッ」って泡が弾けるみたいな鳴きを上げて海老反り痙攣になる。「拓也、気をしっかり持て、息をするんだ」ってマレニアが背中さすってくるけど全然効かない!ファルム・アズラに着く前にオレが逝っちまうぜ!

マネージャー「ふう、だいぶ楽になりました。ですが途中でファルム・アズラらしき建物は見掛けませんでしたし、弱りましたね…」

ブライヴ「導かれる運命に無い者は、辿りつけぬのだろう?やはり、無駄だったのかもしれんな…」

マネージャーとブライヴは腕組んで考えるのはいいけど、オレの事も心配してほしいんだよね。多分この状態が何十分も続いたらこの激しすぎる苦しみは命と共に終わるぜ、と思いながら、あー、意識が遠くなってきてマジに気持ちいい。するとラダーンがようやく瀕死のオレに気付いて重力で持ち上げてくれて、拓也の服を脱がせながら海の上に浮かべた後に、全身の穴を塞いでいた重力を解放して溜まったモノを全弾発射。下に広がる海にウンコとゲロとザーメンが消えていく。こういう時に「ハハハ、おいおい、なんだよあれは」ってブライヴは指差してバカにしてくるからムカつくぜ!マネージャーとマレニアみたいに哀れみの目線だけで我慢してくれよ。

マネージャー「はぁ…どうしましょうか。こうしてる時間も無いのに…」

そうマネージャーが言った瞬間だった。
全てを出し切ったオレはビュンと飛ばされて、空中に浮いた服にスポッとハマって、勢いのままラダーンの背中にべったりくっ付けられる。同時にマネージャー、ブライヴ、マレニアが一斉に宙に浮かされたあと、同じようにラダーンの背中に腹這いにさせられる。

マネージャー「え?え?なんですか?」

ブライヴ「離れない…重力で抑えてるのか…!」

マレニア「ラダーン、貴公…いったい何を…!?」

ラダーンの全身から出てる紫色の光がより一層強まっていく。背中の痩せ馬くんは余裕そうにオレ達を見回して、「まぁ見てなさい」みたいな偉そうな視線を向けてくる。くっそー、ラダーンに気に入られてるからって良い気になってるよな!それから馬がヒヒンといなないて頭を伏せると、一瞬巨大な衝撃が全員に走ったあとにラダーンがとんでもないスピードに加速。音の壁がぶっ飛んだあとに、遠くの山や建物がバカみたいな速さで過ぎ去っていって、空に広がる雲が線になっていく。

拓也「ぉぅうううぅっす!」

マネージャー「ちょっと!?なんですかこれ!?」

オレ達は風も振動も熱も感じてないけど、這いつくばったまま上半身を起こすのがやっとだ。ラダーンは更に加速していく。太陽が頭上を通過したと思ったら次の瞬間には月が出て、もう何回黄金樹の真上を通過したのかわかんねー!「ラ、ラダーン!待ってくれないか!?貴公が何をしているのか分からない!」マレニアが叫んでもラダーンは止まらずに更に加速。ちょっとは喋ってくれよな!腐敗で喉を痛めてるのかな?「どうなってる!?どうしてここまで速く飛べるんだ!?」ってブライヴの疑問に、マネージャーのマネジメント分析が光った。

マネージャー「この加速……重力です!彼は重力の力で加速してるんです!」

マネージャー「彼の意図が分かりました!彼は重力の力を高めて、ファルム・アズラを包む時間のひずみを突き破ろうとしているんです!」

ブライヴ「時間を!?」

マレニア「なんと…そんなことが、可能なのか…?」

マネージャー「重力は物質を、空間を、時間さえも歪ませてしまう力です!ましてや彼には、デミゴッドの運命を司る星を砕き、進むべき時間を機能不全に陥らせたという実績があります!」

マネージャー「彼は今、星を砕こうとしているんです!運命という星を!」

マジかよぉ!伝説の到来はいつも突然だ!エルデの新米冒険者のオレでも知っているようなおとぎ話に放り込まれて、オレは全員鳥肌立てまくり眼を開きまくり、ラダーンは輝いて吼えまくりの史上最強デミゴッド状態に大変身!ついにはひとつの荒れ狂う流れ星と化して、ファルム・アズラがあるはずの場所に急降下。超スピードのまま拳を突き出してスーパーマンパンチを発射すると、なにもない場所で白い大爆発が発生。時空にフィスト貫通をキメて、ファルム・アズラを包む運命は砕け散った。

264名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/12(日) 12:46:20 ID:cI0CeQ5Q

鼓膜がぶっ飛ぶような轟音で耳をキンキンいわせるオレ達を乗せて、ラダーンがゆっくり降りていく。降りた先には、さっきまでは影も形も無かったチョーデカい遺跡が広がっていて、ぶっ壊れかけの破片や建物がそこらじゅうに浮いてて、止まることのない竜巻がビュンビュン回ってる。その陰からデカい竜が何匹もチラチラこっちを見てくるけど、時空の穴を開けて飛んできたラダーンをメチャクチャ警戒している感じで「触れないのがエチケット」って感じで飛び去っていく。遺跡の中に輝く祝福を見つけると、ラダーンはそこにオレ達を降ろして、空中で胡座をかいて腕を組みつつ息をつく。

拓也「しゃあっ、ファルム・アズラに到着!」

マネージャー「すごい…本当に着いちゃった…」

ブライヴ「おお、凄まじい旅路だったな…この誉れは、間違いなくラダーンのものだ…」

ブライヴ「ハハハッ!それに見たか?まさか目の前で時が、運命が砕けるとはな!」

ブライヴ「流石に星砕きと称されるだけはある。まさに神話の英雄よ」

興奮したブライヴが歩き回って、呆然としてるマネージャーに絡んだり、オレとハイタッチしたりしてカワイイポイントを荒稼ぎしている一方で、マレニアは空中で休憩中のラダーンの方へ。また何か話しに行ったな?ってオレも乳首と聞き耳を立てる。

マレニア「まさか貴公の…あの伝説の星砕きを、この目で見られるとは思わなかったよ…」

マレニア「やはり貴公こそ、英雄と呼ばれるに相応しい者だ…誇ってくれ」

ミリセントだった時にもラダーンに「あの」ってつけてるし、このキラキラの横顔といい、実はちょっと憧れてたんじゃねーの?って拓也の邪推が雄膣を駆け巡る。ラダーンはマレニアに向かって口の端を曲げてフッと微笑みを返してから就寝。あれだけのマジキマリな大立ち回りをやったんだからそりゃ疲れるだろうけど、浮きながら寝るなんてコイツ相当器用だぜ。そんなラダーンの寝顔をマレニアはまだ見上げてるから、テンションに↑が入ってるブライヴが絡みにいく。

ブライヴ「マレニア、お前も見ただろう?」

マレニア「ああ…全て見た…運命をも超えうる、英雄の姿を…」

ブライヴ「まったく、お前も腐敗を放ったとはいえ、よくこの英雄と相討ったな」

やられたぜ!勢いにまかせてマズいことを言ったな!ビビったオレとマネージャーに指を指されて、ブライヴもすぐに「しまった!」って感じの顔になる。でもマレニアは意外にも穏やかで、テンションを変えないままラダーンを見上げてる。

マレニア「いや、相討ってなどいない…私は兄様の刃、欠け身のマレニアだ」

マレニア「不敗などではないよ」

またひとつ憑き物が落ちたみたいな横顔につられて、オレとブライヴ、マネージャーもラダーンを見上げる。
空中で寝ているラダーンの胡座には、良い寝顔で寝てる痩せ馬クンの姿が。
本当にお前は良いご身分だぜ!

265名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/12(日) 12:53:18 ID:cI0CeQ5Q


【黒炎好き神肌たちのズルすぎる戦法】


ファルム・アズラの祝福を灯して、周りの景色と地図を照らし合わせるけど、何にも描かれてない所にラダーンが指し示した点が描いてあるだけ。しょうがねーなーって仕方なく周りを見渡して場所の見当をつけようとするけど、結構奥の方に降りたってことしか分からない。上に行けばいいのか下に行けば良いのかも不明。祝福の前に建物の入り口が開いてるだけで、他の場所に行こうにも周りが崩れまくってて道が無い。壊れかけてるって言ってたけど、この様子じゃ完全に壊れてるぜ。しょうがないから建物の入り口をくぐるかって時に、マネージャーが貧血を起こしてマレニアに支えられる。

マレニア「あまり無理をするな。ラニの魔術師塔から、ろくに休めていないだろう」

マネージャー「…たしかにそうですけど…いえ、やっぱり休むべきでしょうか…」

拓也「オレは1日ぶっ通しでセックスしても平気っすけど、マネージャーはそうはいかないじゃないですか」

神授塔で死の修復ルーンのカケラを手に入れて終了になるはずが、ギデオンのせいで円卓、巨人の山嶺、火の窯、ファルム・アズラと一気に移動しまくることになって、その間ほとんど寝ないで来たからマネージャーが限界だ。それで3時間くらい仮眠を取ることになって全員で川の字に寝転がる。風の音がしょっちゅう鳴ってるから寝れないと思ったけどすぐにグッスリ。でも祝福が急にピカッと光ってオレを起こしてくるから、なんだよって起き上がると

拓也「あ!ウッス!久しぶりじゃん!」

祝福の近くには、火山館で会った巻き糞みたいなハンマーを持った騎士と、ラーヤが立っていた。


ラーヤ「お久しぶりです。お元気そうで、何よりです」

オレの挨拶で他の三人ものそのそ起き出したと思ったら、真っ先にラーヤに気付いたマレニアが硬直。幽霊でも見た顔で瞼をパチパチ。ラーヤは普通に「マレニア様も、お久しぶりです。ブライヴ様、マネージャー様も」っておじぎをする。

ブライヴ「おお、ラーヤか。久しいな」

マネージャー「ラーヤさん!? いったいどうやって……いえ、それよりどうしてここに?」

ラーヤ「火山館に帰ったのちに、私は本来の私たちの使命を、果たすことにしたのです」

ラーヤ「今は神へのせめてもの叛逆として、ベルナール様とともに、神を殺しうる力たる死のルーンを探っています。黄金樹が燃え、新たな祝福が灯されたので、この地に足を運んだのです」

ラーヤ「英雄様がお隠れになったことを知り、タニス様も初めは気を落とされましたが、それも昔のことです。どうか、お気になさらないでください」

気にするなって言われても、オレ達はまだいいけどマレニアが気まずいよね。でもここで色々話し合ってる間にギデオンがネフェリと戦ってるかもしれないし、ギデオンが黄金樹の棘を消す別の方法を見つけてるかもしれない。時間もないしマネージャーからのGOサインも出たんで、ギクシャクした空気のまま先に進むことに。ベルナールが戦力になってくれたのは頼もしいけど、拓也は明るい雰囲気が好きだから、会話が無いのはキツいぜ。

そんな鬱憤を晴らすかのように、戦いになったらブライヴ、マレニア、ベルナールの3人で一方的に敵をガン掘りしまくるから、相手が可哀想になってくる。廊下の曲がり角から現れたフルアーマー系の騎士の側頭部にマレニアが飛び回し蹴りをぶっ込んで壁に激突させてから、意識が飛んでる騎士にブライヴとベルナールが突っ込んでデカい武器で全身をボコボコに叩き潰して終了。階段を降りた先の廊下に居た騎士にも、後ろから同じ戦法をぶち込んで倒す。一人倒すのに2秒もかかってなくて拓也も味方ながらに戦慄。次に出会った騎士には曲がり角からのゼロ距離水鳥乱舞がキマったから、何が起こったのかも相手は分かってなかったんだろうな。

そのまま進んで曲がり階段を降りていくと、デカい広場に出る。広場にはいくつもの石の柱が立ってて、明かりは天井の穴からの光とそこら辺に散らばってる蝋燭だけ。床には動物の骨と宝石が置いてある。いかにもインディージョーンズな雰囲気を堪能しつつ進んでいくと、例の小便色の霧が出口にかかった。

拓也「ハメられた!」

マネージャー「敵ですか!?」

ブライヴ「お前はマネージャーとラーヤを連れて部屋の隅に行け!拓也!」

拓也「ウッス!」

二人の手を引いて隅っこに拓也が退避。マレニアの義手が火花散らして刀を変形させると、ブライヴとベルナールも武器を構えて、三人で三角形になって別々の方向を警戒する。それから何秒か経って部屋の暗がりから、神授塔の橋で会った成人病系のデブと、こっちは新顔のひょろ長がコンビで姿を現す。

マレニア「神肌…それも二人か」

ブライヴ「ハハ、これはまた、厄介な手合いがきたな」

ベルナール「神人と影従が、何を怯んでいる」

マレニアとブライヴは馴染んでるけどベルナールは神様が嫌いだから、こんな状況でも二人にピリピリだ。そんなこと言ってる場合じゃない!でも太いのと細いのが同時に黒い火の玉を投げると、三人で散らばってしっかり回避。オレはここでガタイをパンプ強調してエールを送るぜ!

266名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/12(日) 13:04:20 ID:cI0CeQ5Q


三人を様子見するデブとガリに、まずマレニアがしかけていって刀を振ると、デブには刃が当たるけどガリは横跳びで回避して、マレニアに曲がりくねった剣を振って反撃してくる。マレニアが後ろに下がるとデブがマレニアを追って行って、さらにマレニアが下がるとマレニアと入れ替わるようにしてブライヴが突撃。向かってきたガリの腹に大剣を叩きつけて奥に押し込んで、デブとの距離を離す。

デブとガリが離れたところでデブの方にベルナールが駆けていって、マレニアとの2人がかりでデブを前から後ろから責めまくり。ガリは素早い連撃でブライヴを追い詰めるけど、攻撃が途切れたところにブライヴの氷の剣が炸裂して全身霜焼けになって悶絶する。その悶えてるところに噛みつきがキマって、ガリはブライヴにぶん投げられた。このままほっといても勝てるぜ!

デブの方も素早い剣技でマレニアと渡り合ってるけど、その間にもベルナールに身体中ボコボコに殴られて片膝をついて、そこにマレニアの叩きつけるような縦斬りが入ってダルな腹から出血。「良いぜ!三人ともエロいっ!デカい!」って応援を送るオレにも力が入って、マネージャーに「目立たないでください!」って止められる。

先に相手を倒したのはマレニアとベルナールのペアだった。デブが黒い炎を自分の周りに撒いた瞬間にマレニアが飛び上がって、頭上からのゼロ距離水鳥乱舞をキメてデブの頭を粉々にする。強いぜ!グロいぜ!ラーヤもマレニアとミリセントの戦いを思い出したみたいで、ぐっと堪える表情でマレニアの戦いぶりを見てる。そしたらブライヴに追い詰められてたガリが全身から黒い炎を爆発させてブライヴをぶっ飛ばす。コイツもデブみたいに形が変わるのかよ?って思ったら、体をゴムみたいに伸ばしながら剣を振り回して、ベルナールを弾き飛ばしてマレニアに突っ込んでいく。全身白くて膨らんだり伸びたりして、こいつら使い終わったコンドームみたいだ。

そして下手にマレニアに突っ込んだのがガリにとってマズかった。マレニアは超低空姿勢で駆け抜けてガリの剣を掻い潜ってから、すれ違い様に伸び切った胴体を真っ二つに切断。ビチビチ跳ねる下半身をそのまま斬り飛ばして、残った上半身に向かう。そのガリの上半身は手から黒い炎で作った模様を出してから、そのまま床上で逝った!

マレニア「終わりか」

ブライヴ「こんなものか。終わってみれば、呆気なかったな」

二人組が全滅したんで、オレはマネージャーとラーヤと一緒に三人に駆け寄る。ベルナールも聖杯瓶を一発キメただけでほぼ被害無し。「余裕っすね!」「まぁ…今までの相手に比べればな」オレとブライヴが話してる横で、マレニアとラーヤはやっぱり気まずい。二人とも口にはしないけどオレはこういう空気に敏感なんだぜ。やっぱり激エロのモロホストだから人間関係のセンサーも乳首みたいに洗練されてるんだろうな。

マレニア「うっ!」

なんて考えてたらマレニアが背中から刺された!

マネージャー「あっ!?」

拓也「マジかよぉ!」

やられたぜ!いつの間にかマレニアの背後には、死んだはずのデブがピンピンしてる。「ずるいぜ!あの時やっつけただろーっ!」思わず咆哮する拓也。ブライヴとベルナールは慌てて武器を構え直すけど、準備が整う前にデカい尻尾でまとめて殴られて転倒。オレはまたラーヤとマネージャーと一緒に走って避難。マレニアはかなり頑丈だから背中の傷は大したことないけど、刺されたあとに起きあがろうとしたところをデブにうつ伏せの姿勢で組み伏せられて、剣の持ち手で後頭部を殴られまくって意識が飛びそうになってる。マジやべーよ!ってオレが叫ぶと、ブライヴがデブの腹に剣をぶっ刺して動きを止める。それからはブライヴとベルナールのペアがデブと斬り合い開始。かと思いきやデブが自分の周りにまた黒い炎をばら撒いて、手から黒い模様を浮かび上がらせる。

マネージャー「マジかよぉ!?」

拓也「ウッソだろお前!?」

そしたらガリの方まで復活してきてマジ狂い!ハメられた!コイツら延々と復活を繰り返してオレ達を痛ぶるのが仕事のプロ級神肌だ。マレニアもどうにか復活したけど、脳震盪起こしまくりでコンディションバッチリのガリと斬り合うのはやっぱりキツい。剣をガンガンぶつけ合わせてるけど少しずつ押され始める。一方デブは全身から黒い爆発を出してブライヴとベルナールをぶっ飛ばし、あの風船状態でやってくる。

膨らみまくったデブは例のローリング攻撃を開始して、ガリと戦ってるマレニアに激突。2対1でマレニアを責めまくる。ラーヤもたまらず「マレニア様が危ないです!」ってブライヴとベルナールに大声で伝える。でもブライヴがマレニアのいる方に駆けつけようとした時に、ガリが武器を回転させて黒い嵐を巻き起こし始めた!嵐はどんどん大きくなって、こんなもん出されちゃ誰もマレニアを助けに行けない。マレニアは全身を黒い炎に焼かれながらデブのラッシュにスタミナも削られて、フラフラになってるところを嵐が一瞬デカく強まってフィニッシュをキメられる。マレニアが壁にダウンしてるところに、ようやくブライヴとベルナールが到着。でも二人にはデブの巨大化ローリング攻撃が炸裂してマレニア共々ぶっ飛びダウン。残った戦力は拓也だけ。

…のはずだった!
デブとガリが迫ってくるなか、ラーヤがデカい蛇に変身!オレとマネージャーをデカい口で咥えつつ、広場の壁ぎわを走りまわって逃げまくり、時間を稼いでる間にマレニアがまた復活。水鳥乱舞を背後からガリに叩き込んでガリを瀕死にさせつつ、自分の負傷を回復したあと、起き上がったブライヴとベルナールと一緒にまた神肌の二人と激突。ブライヴ、マレニア、ベルナールの三人はここで作戦を変更した。

マレニア「多少斬られても構うな!ひと息に片方づつ斬り潰す!」

オレも身体のどこがGスポットなのかイマイチ分からない客には、パワープレイで押し切ったことも結構あるけど、本物の戦いでもそれって通用するんだな!三人は瀕死のガリに突撃していって、一斉に水鳥乱舞やら氷の剣やらジャンプ攻撃やらをぶっ込みまくってガリを即逝きさせる。それからデブに向かっていって、斬られようが刺されようが関係無いぜって感じで、ガリを復活させられる前にデブを倒すべく猛攻。ブライヴが大剣をぶちこんでデブにガードさせてから、すぐに三人で囲んでとにかく攻撃を浴びせまくる。その猛攻はあまりにも凄まじすぎて、デブは最終的には頭さえ無いダルマになって終了。その姿のまま白い煙を上げて消えていく光景がコンビニの肉まんみたいだったぜ。

と思いきやまたデブが復活!ふざけんじゃねーよ!しつこすぎるぜ!またも復活したデブはいきなりガタイを膨らませて三人を吹き飛ばしてから、太いガタイをさらに太らせてフワリと飛び上がり、拓也の頭上に尻を浮かび上がらせる。「危ない!」そう言ったのはマレニアだけど、オレに尻を晒した時点でデブが負けることは確定しているんだぜ。

拓也「エビだぜ!ブライヴ!」

ブライヴ「はっ!そうか!」

オレからの既テク提案に敏感に反応したブライヴが、ケツを下ろそうとしているデブの真下に飛び込んでから氷の剣を突き上げる。それを見たラーヤが「えっ、それは…」って呟くと同時に、デブの奴はオレをケツで叩き潰すべく急降下。自ら拡げたケツマンに氷の特大剣を根元まで突っ込まれて絶頂の声を上げる。

神肌の貴種「ああああーっ!!」

氷結した大剣に雄膣から冷やされて、激痛と冷たさに全身を硬直させたデブは、白いガタイも相まってアイスクリームに見えてくる。ブライヴがデブアイスを床にゴトっと落とすと、あーそういうことかって感じでマレニアも察したみたいで、ブライヴの剣に手をかける。それから手慣れた手つきで二人でデブから剣を引き抜こうとするけど、ケツアナがメリメリいうだけでやっぱり剣は抜けません。

マレニア「やはり抜けんな…」

ブライヴ「今度は回転させてみたらどうだ?」

マレニア「名案だ」

ブライヴからの地味な新テクは即採用されて、ギュリリィ、ブチチチ、メチメチメチって雄膣を引きちぎる音があたりに響いて、そこに「おぅううぅっす!!おごおおお!!」ってデブのイキまくりな嬌声が被さっていく。「スッゲー嬌声じゃん!そんなに気持ちいいかよ!」「悲鳴だと思いますよ…」盛り上がるオレにもラーヤの控えめな指摘が入って、その間にもマネージャーがマレニアとブライヴを手伝いに行って、更にデブの嬌声が盛り上がっていく。でもその声はベルナールがデブの頭を叩き潰したと同時に終了。ずっぽし抜けた大剣は真っ赤に染まってて、カラーコーンみたいになっている。

ブライヴ「…それで、何が余裕なんだ?拓也?」

全員でハァハァ息切らせる中でブライヴに愚痴られる拓也。「まぁ、いいさ…誰も死なずに済んだ。私はそれで構わない」そう言ったマレニアの傷はほとんど消えてる。「ありがとう、ラーヤ。皆を守ってくれて」マレニアに言われたラーヤは、なんともいえない複雑な困り顔で頭を下げるだけだった。3体2にできる状況だったからよかったけど、ベルナールがいなかったらマジで誰か死んでたかもな。

267名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/12(日) 13:12:49 ID:cI0CeQ5Q


【ハードM調教3発】


続きだぜ!ラーヤが柱の影で服を着終わるのを待ってから、死のルーン探しの旅を再開。変身するたびに服が脱げるのって昔の美少女アニメみたいだよな。なんて考えてるとマネージャーが歩きながら「一応確認しておきたいのですが、いいですか?」ってラーヤに質問を投げる。

ラーヤ「はい、なんでしょうか」

マネージャー「死のルーンを探し出すという目的が、私たちとラーヤさんの間では一致していますけれど、あなた達の目的はあくまで『神を殺すこと』なんですよね?」

ラーヤ「ええ、そうです」

マネージャー「そうですか。私たちの目的は、黄金律を今とは違う形に修復することなのですが、それはそちらの目的と対立する可能性があるような気がするんです」

そう言われてオレも気付いて、ヤバい!ラーヤはどう思ってんだよ?ってラーヤを見ると、足を止めて少し考え込んでから「…そうなるかもしれませんが、それはあまり、考えたくありません…」ってつぶやく。今度はラーヤの代わりみたいにベルナールが「貴公らの求める、律の世の姿次第だ」って口を挟んでくる。嫌な予感がしてきて、拓也の乳首もビンビンに張ってくる。

ベルナール「ラーヤ殿とタニス殿は、ミリセントに奪い合いをよしとせぬ、新たな世の英雄の姿を見た。しかしその英雄は、そこの醜女に摘まれたと聞く」

ベルナール「ゆえに、我らは排律者へと立ち返った。貴公らの見出す律が醜く歪めば、我らは貴公らにも矛を向けるのみよ」

やべーよ!コイツマジでキレちゃってる!奪い合いを押し付けられたせいで神様が嫌いになったのは分かるけど、今は仲間内で険悪ムードになったってしょうがないじゃん!ブライヴは溜め息ついて、それは言わないエチケットのはずだろって感じでいるし、ほとんど名指しで非難されたマレニアはまた凹む。ラーヤからの「マレニア様、どうかお気になさらないでください」ってフォローにも「そうだな…すまない…」って返せるだけ前よりは良くなってるけどさ。

マネージャー「分かりました。つまり、新しい律が掲げられるまでは、私たちは協力関係を維持できるということですね?」

ベルナール「そういうことだ。だが、ゆめゆめ忘れぬことだな」

ちょっと気まずくなっちゃったけど、お互いの方向性も分かったところで改めて出発。広い部屋を抜けて建物の外に出たら、辺りは風吹きまくりで足場なんてろくに残っていない廃墟だ。

マネージャー「うわ…ここを進むんですか…?」

拓也「たっけーっ!」

床の穴とか崖とかから下を覗くと、どこまでが終わりかも分からない真っ白な奈落が広がってる。
一歩踏み外したらそれだけで死ぬぜ。オレ達は一番身軽で頑丈なマレニアを先頭にして進んでいく。

拓也「おううぅす!」

マレニア「拓也?」

すると突然、めちゃめちゃ遠くから赤く光る手裏剣が飛んできて、とんでもないカーブを描いてオレのケツマンに吸い込まれた!マレニアの刀のリーチでも落とせない高度から投げ込まれた手裏剣に、深々と粘膜を切り裂かれてたまらずオレも雄鳴き。マレニアは手裏剣を投げた相手を見つけたみたいで、オレが切れ痔ダウンしてる間に手裏剣投げた獣人を一刀両断。「また尻をやられたのか…なぜお前は尻ばかり狙われる?」ってブライヴにケツを見られるのも慣れてきた。

拓也「オレが激エロのモロホストだから、みんなケツを狙ってくるのかも…」

ベルナール「この男は何を言っているんだ?」

ブライヴ「深くは考えるな。どうせろくでもない」

ブライヴに手裏剣を乱暴に引き抜かれると、「あう!」って声が出て、鋭い痛みが走って全身が一気にピンと真っ直ぐになる。ケツマンの痛みと熱さを打ち消すかのようにプリケツを締め上げてぴょんぴょん跳ねる拓也に、マネージャーからいつもの生肉&苔薬が補われる。これがなかったらエビに抉られたケツに更に手裏剣をもらっていたんだなと思うと、恐怖で全身に鳥肌が立つ。

マレニア「大丈夫か、拓也?先に進むぞ」

先にいる敵をマレニアに倒してもらった拓也は、治りたてのケツを振って進んでいく。それからはどう見ても空中に浮いてるボロボロの柱を渡ったり、崩れた床の上を飛び移ったり、昔やってた栄養ドリンクのCMみたいなことやらされてマジキツい。動き自体は大したことないけど、高所恐怖症の拓也は落ちたら終わりって高さと吹きまくる風が怖くて、緊張と安心の緩急がついた旅路に徐々に狂っていく。

拓也「あーっ!はーっ!落ちるっ!」

マレニア「焦ることはない。踏み外しても、私が貴公を掴む」

ブライヴ「いっそのこと、背負って進む方がいい気がしてきたな」

マネージャー「うわぁっ!?ブ、ブライヴさん!?」

細い足場でグラグラしてるオレを、マネージャーをお姫様抱っこしたブライヴが後ろから飛び越えていく。「さぁ、手を取れ」「う、ウッス!、ウッス!」マレニアが伸ばした手を握って拓也もギリギリで足場を渡り切ると、あとからラーヤとベルナールがあっという間にスイスイ足場を渡っていく。「スッゲー!トビ職人みたい!」「皆が優れているというより、貴公の体幹が悪いのだろう。足腰も鍛えなければ駄目だ」マレニアの無自覚な言葉がいきなり拓也を、徹底的に拓也を痛めつけてくる。手足の力が抜けてオレがその場に四つん這いになって挫折感に震えてると「すまない、少し言い過ぎたようだ…」って謝ってくれたからいいけど。

268名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/12(日) 13:19:43 ID:cI0CeQ5Q

ボロボロの足場を渡ってまた曲がり階段を下って、奥にいた獣人たちもすぐにブライヴ達が倒してくれるから、戦いに関して言えば気楽だけど、とにかく進む道が険しい!更に進んでいくと広い場所に出て、白いドラゴンの化石の前にガチガチに鎧を固めた騎士が待ち構えている。赤獅子城にもこんな奴いたなって思ってたら、騎士の奴はいきなり剣を振り回して襲ってきた。問答無用かよ!でもターゲットはオレたち非戦闘員じゃなくてブライヴだ。

でもこっちには使えるタチが多いぜ!ブライヴが騎士の剣を大剣でガッチリ受け止めると、騎士の横に回り込んだマレニアが横なぎに一閃して、斬られた騎士にベルナールが追い討ちをかけてボコボコにしていく。会話はギクシャクだけど戦闘はスムーズで安心感が違う。リラックスしたオレがケツを揉みしだいてケツマンのコンディションを調べていると、袋叩きにされた騎士が一発逆転を狙って翼を広げて、その衝撃で三人を吹き飛ばしてから一気に急上昇。

マネージャー「いけない!マレニアさん避けてください!」

ぶっ飛びダウンしてるマレニアに向かって、騎士が剣を構えて空中から突撃をしかける。マネージャーの言葉を聞いたか聞かずか、騎士の全力突撃をマレニアは跳んで回避。更に進んでいく剣先はブライヴにかわされて、ベルナールにもかわされて、拓也のケツマンに吸い込まれた!

ラーヤ「あっ!」

拓也「おううぅす!!」

マレニア「拓也っ!?」

騎士のデカい剣がフルスピードでケツマンに叩き込まれ、拓也も意識がぶっ飛び射精。そのまま壁に叩きつけられて横隔膜まで剣をねじ込まれてマジ狂い!内臓を破かれた激烈な痛みに襲われてアウアウ言いながら白目剥いて失禁痙攣してると、剣を遠慮なくズゴっと引き抜かれてケツマンから噴水のように大量出血。背骨も折れて下半身の感覚が無くなる。

オレを襲撃した騎士は瀕死になった拓也のケツマンに盾のツノを突っ込んで、シールド系ボディビルダーと化した拓也を装備しながら、マレニア達と相対する。コイツはまさしく戦闘のプロだ!「くっ…卑怯な…!」マレニアが刀を構えたままジリジリと様子見して、ベルナールも攻めるべきかどうかを迷ってる。そしてオレの意識が消えかけた時にブライヴが新テクを開発!

ブライヴ「その男、もう死んでるぞ」

ブライヴの一言に全員の顔から血の気がサッと引いた時、騎士も全身脱力状態のオレを一瞬見る。その一瞬にブライブは剣を構えて突撃!構えが緩くなった騎士の腹にドデカい穴を開けて地面に縫い付けた。空中に放り投げられたオレはマレニアがキャッチ。「マネージャー!急いでくれ!」オレを抱えたマレニアはマネージャーに駆け寄って生肉と苔薬を拓也に大量補給。「マ…マジ死ぬ…」って意識を取り戻したオレの目に、安心したマレニアとマネージャーとラーヤの顔が映る。その間にも、ブライヴに串刺しにされた騎士はベルナールの巻き糞ハンマーをしこたま顔面にもらってダウン。ぐしゃぐしゃの兜から白い煙を出して消滅した。

ブライヴ「ふぅ…危なかったぞ拓也。戦場では気を抜くな」

マレニア「しかし、命が助かってよかった…本当に死んでしまったかに思えたぞ…」

マネージャー「この生肉が何の肉なのか、相変わらず分からないですけど、体が治るならなんでも良いですよね。選んでもいられない身ですからね」

拓也「ウッス!もう治りましたっす!」

マネージャー「よかったですね拓也。次からはもう少しお尻をガードした方がいいですよ」

広場の騎士を倒してからは、また一度のミスも許されないパキギメアスレチックの続きだぜ!ここ作った奴はチョーSだよな!滑り台みたいに傾いてる瓦礫を飛び移っていくのは、流石にオレとマネージャーにはキツいから、ブライヴに両脇に抱えられてぴょんぴょん進む。その後に屋根の上に祝福を見つけてそこで何分か休憩。兜を脱いだベルナールの顔が渋めのイケメンでオレのマラも硬くなるけど、鎧に隠されて気付かれてないステルス勃起だ。みんなで祝福を囲んで蟹を食ってると、ラーヤがマレニアに話しかける。

ラーヤ「…マレニア様、少々、変わられましたね。以前よりもなにか、暖かくなられたような気がします」

マレニア「…それは…そうかもしれない」

マネージャー「少々じゃないですよ。すごく変わりましたよ。今のマレニアさんの方が素敵です」

マネージャーがそう言うんでラーヤがマレニアを見ると、マレニアが過去話を開始。「兄様を喪い、己の罪を知り、それらに押し潰されようとした時…円卓のみなと、あのラダーンに助けられたのだ」って聞いて、ラーヤは目を丸くして驚いてる。オレもあの展開にはビビったぜ。

ラーヤ「あの星砕きのラダーンが…だから、祝福の前に彼がいたのですね…」

ベルナール「皮肉なことだな。全てをもって神に弓引く時に、神の子の改心を知るか」

ベルナール「貴様らがもっと早くに、思い直していればな」

マレニア「ああ…全て貴公の言う通りだ。すまなかった」

ベルナール「今更だ。律は歪み、我が心は定まった。もはや迷うことはない。黄金樹に弓引く時だ」

全員が蟹を食べ終わって休憩が終了。またオレとマネージャーはブライヴに抱えられて、全員で屋根を飛び降りる。すると降りた先で鷹の群れとドラゴンに遭遇!鷹の群れはベルナールが巻き糞ハンマーを地面に叩きつけた時の赤いフィールドで全滅させたけど、問題はドラゴンの方でそこら中に赤い雷を落としまくる。

269名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/12(日) 13:27:35 ID:cI0CeQ5Q

メチャクチャに落としまくるからオレみたいな非戦闘員は全く動けなくなるけど、狙いは結構雑だからブライヴとマレニアが走っていってドラゴンの頭を2本の剣でファック!ドラゴンは意外と貧弱ガタイらしく、その場で即逝きして消えていく。そこに非戦闘員も合流して落雷地帯は静かになった。

マレニア「竜の落雷とは懐かしいな。拓也の吐精を浴びた時以来か」

ラーヤ「え…!?」

マジかよぉ!世間話みたいなノリでサラッと拓也の触れられたくない話を掘り起こされてマジ狂い!マレニアにとっては旅の仲間を救った誇らしい思い出なんだろうけど、ゲイのオレにはただのチョー恥ずかしい失敗談でしかねえよ!「拓也!?あなたなんてことを!」「お前、流石に分を弁えろよ!相手は神人だぞ!?」マネージャーとブライヴに詰められまくるし、ベルナールには「貴公には排律者の天稟があるぞ」って笑われる。チクショー、マレニアが凹んでる時に気遣ってやるんじゃなかったぜ!

ラーヤ「どういうことですか?…なぜ拓也様の吐精を…?」

マレニア「以前に、ツリーガードの竜雷を拓也が受け、瀕死となった事があってな。追い討ちを仕掛けられる前に私が助けたのだが、その折に吐精を浴びてしまった」

マレニア「王都前に水辺があり、幸いにも汚れは取れたよ。のちに食べた茹で蟹は美味だったな」

旅行の思い出を語るみたいにマレニアは話してるけど、こっちはラーヤも詰めに加わってきて「傷ついたことは責めませんが、なぜ吐精をしてしまうんですか?」「知らねーよ!拓也だって死ぬ時ゎ射精するんだよ!」「瀕死になると吐精するなど、お前は動物か何かなのか?」「プレイで犬になったことはありますんで動物でいいっすよ!」って応酬が続く。「それより先進もうぜ!ギデオンに先越されちゃいますよ!」って言ったら収まったけど、ラーヤとブライヴとマネージャーからの冷たい視線が痛い。オレが好きでザーメン噴水になったわけじゃないって知ってるのに、ラーヤもS入ってるよな。

マレニアにハメられてから、獣人を倒してもらいながら奥に進んでいくと、エレベーターが見えたんでそこを上昇。ついた先の小部屋で祝福を見つけて点灯させてから、小部屋から伸びた階段を上がっていくと、タイムリーすぎる奴と遭遇!「今度は吐精するなよ、拓也」ってブライヴに念を押される。長くて幅が広い曲がり橋の奧には、竜のツリーガードが立っていた。

マレニア「下がっていろ」

義手刀をジャキンと構えるマレニアと一緒に、ベルナールとブライヴがツリーガードに向かって歩いていく。「ここはあのお三方に任せましょう。でも巻き添えが危ないので、今度は目一杯離れておきましょう」マネージャーに連れられて、オレ達非戦闘員は橋の端に待機。橋だけにね。(笑)

ツリーガードがハンマーを高く上げると戦闘員の三人も駆け出す。でも遠すぎて戦いの様子が分からないから、仕方ないから競パンから使い古しのジャニ系遠眼鏡を取り出して戦闘を見守る。見るとツリーガードに最初に攻撃を入れたのは、やっぱりマレニアだった。マレニアは遠くから一足飛びの弾丸みたいな突きを入れてツリーガードを怯ませながら、ほかの二人が接近する隙を作る。ツリーガードは怯みながら強引にハンマーを振り回してマレニアを一発殴るけど、やっぱマレニアは硬くてあんまり効いてないぜ。その隙にブライヴとベルナールが同時に殴りかかってツリーガードをフクロにしていき、怯ませまくってるとこにマレニアも加わってボコボコだ。

拓也「やっぱり強い!」

マネージャー「どうです?勝てそうですか?」

拓也「楽勝ですよ!」

フクロにされたツリーガードは武器に赤い雷をまとわせて、橋に叩きつけて雷の爆発を巻き起こす。ブライヴとベルナールはちょっと逃げ遅れて感電。その場に膝をつくけどまだまだ元気だ。でもその二人に向かってツリーガードが雷の雨を降らせようとしてちょっとヤバくなってきた。やっぱりキツい?なんて思ってると

ブライヴ「おお!」

マレニアが新テクを開発!二人に向かって降ってきた雷の雨に水鳥乱舞を放って、全ての雷を刀でキャッチ!着地と同時に剣を振ってツリーガードに雷の塊を返した!「すごい…! まるで葦の地の忍びのようです…!」ラーヤは興奮気味になったけど、ツリーガードは巧みな馬捌きで雷を回避。マレニアが飛ばした雷はクネクネ曲がりながら上に向かって飛んでいった。

マレニア「試しにと思ったが、やはり上手くはいかぬか」

煙を上げる刀を振って熱を冷ますマレニアの横で、痺れから回復したブライヴとベルナールがまた武器を構えて、ツリーガードを囲むみたいに横に散る。三角形になって三人でツリーガードを攻撃する陣形を取ったから、あとは煮るなり焼くなりのサンドバッグ状態に落とし込むだけだ。マレニアが義手刀をジャキンと持ち直して三連斬りを繰り出すと同時に、上に飛んでいったはずの赤い雷が拓也の背後に降ってきてオレのケツマンに吸い込まれた!

拓也「おううぅす!!!」

マレニア「拓也っ!?」

遥か後ろからオレの絶叫に近い雄鳴きが聞こえて、戦闘要員の三人も嘘だろ?って感じで振り向く。一方拓也は雄膣に入り込んだ赤い雷に、全神経を激しく犯されて意識もぶっ飛び射精。ビンとガタイを張って宙に浮いてから仰向けに倒れ、そのまま弓なりに全身を硬直させてザーメン噴水の出来上がり。マネージャーは即座にラーヤに胴タックルをキメてその場から二人で離脱。オレの精子を浴びることはなかったけど、代わりにオレは全身の性感帯を激エロに刺激されまくって心臓が早鐘を打ち、金玉がバイブみたいに振動して全身の水分を猛烈なスピードで雄汁に変換していく。あまりの刺激に声も出なくて、熱湯風呂に浸かってるみたいに全身が熱い!ガタイの痙攣も度がすぎると筋肉がおかしくなるらしく、オレはその場で死にかけのセミみたいにバタバタ暴れながら息もできない。

ブライヴ「おい、あいつ死ぬぞ!助けに向かえ!」

マレニア「すまない!あとは任せた!」

ベルナール「フッ、排律者が、神人に貸しを作るか」

ブライヴとベルナールは、ツリーガードを相手にガンガン武器のぶつけ合いを始める。超スピードでオレの方にすっ飛んで来たマレニアは、ミリセントの時に学んだらしく、水鳥乱舞でオレのザーメンを弾きながら、マネージャーが投げてよこした例の回復セットをキャッチ。激エロ絶頂で全開になってるオレの口に放り込む。「これで一時は凌げるはずだ」「分かりましたから拓也の精子を弾きながら話さないでください!早く行ってください!」「う…わ、分かった」非常時のマネージャーの押しには、あのマレニアもたじたじだ。

ブライヴ「うっ!臭い!」

ツリーガードの方に蜻蛉返りしてきたマレニアの刀は、白く濁ってテカテカに光ってて、これには鼻が効くブライヴがやられて鼻を摘む。「ふむ、これはこれで、神への素晴らしき冒涜とも言えるな」ベルナールからの拓也の評価がどんどん上がっていくのには笑ったぜ。そしてツリーガードは一瞬開いた三人の隙を見逃さずに、雷をまとわせたハンマーを高く振り上げる。

竜のツリーガード「弧゜ッ!」

でもそれはマレニアの罠だった。渾身の一撃を叩き込もうと大振りになったところを、マレニアの白くべたつく剣を顔に突っ込まれてツリーガードは悶絶。顔に食らった致命傷にオレの激エロなモロホストザーメンが流し込まれて、マジ逝きしない奴はいないぜ!結局ツリーガードはビクビクと痙攣しながら馬と一緒にダウン。顔から激エロな空気を立ち上らせながら消えていった。

戦いが終わって、仰向けでダウンしている拓也を中心に全員が集まる。「きたない」「くさい」とラーヤとマネージャーからは散々言われるけど、オレも自分からこうなったわけじゃないんだよな。たしかに死ぬほど激しい気持ちよさだったけどさ。「おい、生きてるか」ってブライヴに足を軽く蹴られてオレも意識を取り戻す。自分のガタイを見ると、ゴドリックからもらった鎧にいくつもの白い点々が光ってる。「どうして貴公は、そう肛門ばかりを狙われるんだ?」ってマレニアに呆れられるけど、そんなのオレにも分かんないから素直に「知らねーよ、そんなの」って言うと、イラついたブライヴにまた脚を軽く蹴られてヤバい!今は全身性感帯で敏感だからダメだって!って言う間もなく、オレのチンポは残り汁を発射。

マレニア「あっ!?」

マネージャー「うわああっ!?」

ラーヤ「あっ、ひどい!」

オレの放ったザーメンはとうとうブライヴの顔と鎧というゴールに吹きつけられて、小さく滴る。プルプル震えるブライヴが怖いけど、偶然とはいえとうとうやりたかった事をやったぜ!って内心喜んでるオレは、達成感でパキギマリの意識に目の前の光景を焼き付ける。そして「エロいぜ!ブライヴ!」っていう勝利宣言が拓也から告げられて試合終了。

直後にブライヴが拓也の顔面にキックオフをかまして試合再開。レフェリーマレニアからのストップが挟まらなかったらマジで危なかった。ブライヴでイッたあとにブライヴに逝かされるなんて勘弁だぜ。三連続でケツマン犯し尽くされて2回ほど壊れたけど、生肉団子と苔薬の回復セットのおかげでいくらでもいけるぜ!

270名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/12(日) 13:33:03 ID:cI0CeQ5Q

やられたぜ!生肉団子が尽きた!
敵からの攻撃があまりにも激しくて、マネージャーがアレキサンダーからもらってきた生肉団子がほとんどオレに使われたらしい。「くっそー、オレを壊すのが好きな客だらけだぜ!」っていうと、上半身裸で鎧を拭いてるブライヴにギン眼で殺気向けられて、オレもふざけるのをやめてマネージャーの話を聞く。小便色の霧の前で作戦会議だ。

マネージャー「死のルーンが見つかる前に、生肉団子が尽きてしまったのは痛いですね」

マネージャー「メリナさんが言うには、黒き剣のマリケスが死のルーンを持っているはずですが、今までの経験から考えても、そのマリケスと戦う可能性も十分にありえます。そんな状況に、まともに傷を癒せない私と拓也がいるのは、皆さんにとってもあまりにリスクが高いことです」

マネージャー「そこで提案があるのですが、ここに拓也と私とラーヤさんを置いて、みなさんだけで戦いに行くなんてどうでしょうか?」

ブライヴ「駄目だな。お前たち二人が危険だ。獣人が一人襲い来るだけで、手も足も出ずやられるだろう。拓也、お前は死んだって構わんがな」

拓也「ひでー!ちょっと間違ってぶっかけただけじゃん!」

ブライヴ「やかましい。俺の顔など既に傷に塗れているが、ラニから賜った鎧にあんなものをつけたんだ。お前とのこれまでの縁が無ければ、今頃噛み殺しているところだぞ。……話が逸れたが、ともかく俺は反対だ」

マレニア「私も反対する。ブライヴと今の私は、武力のみを頼りに戦う気がある。ゆえに貴公らの奇策には幾度も助けられた。今度もまた、助けられるやも知れぬ」

マレニア「それに、ベルナール殿は貴公らの守りとなってくれるだろう。必要とあらばブライヴにも守らせればいい。マリケスは私一人が相手をしてもよい」

そこで疑問が出てきた拓也は、ここで誰とも無しに質問タイム♪さっきから言ってるマリケスって誰なんだよ?と言うとマネージャーとマレニアから「マリケスは女王マリカの忠実な僕です。確か全てのデミゴッドの死と呼ばれていました」「影従のマリケスはかつて、ラダーンを含めた、あらゆるデミゴッドと神人に畏れられていた。死の力を宿す剣を振るい、あらゆる者に逃れ得ぬ死をもたらす様には、かつての私も心から慄いたものだ」なんていうヤバすぎる情報を提供されて白目剥いてマジ狂い!「そんな激キメのチョーS野朗から死のルーンを奪うなんて出来るわけねーじゃん!ラダーンも呼ばないと絶対無理だぜ!」って言うと、マレニアが渋りだす。

マレニア「貴公の言い分も分かるが…ラダーンはこの地の運命を破り、疲労している。今は戦えぬはずだ」

ブライヴ「そうは言うが、またラダーンへの負い目で語ってはいないか?」

マレニア「それは……確かにそうかもしれんが、事実ではあろう…」

マレニアはラダーンのことになると途端にしおらしくなるけど、確かに今のラダーンはグッスリ寝てるし、全身の腐敗もまだまだ治ってないから、昔のラダーンでもマジキツい相手だったマリケスと戦えるかどうかはオレにも分からない。マレニアとの最強デミゴッドタッグで戦うのもアリかもしれないけど、相手は死そのものを使う怪物を超えた怪物だ。いくらタフなふたりでも死を押し付けられてあっという間に死ぬかもしれない。もしそうなら何人集めても結果が同じになる気がするぜ。というかラダーンのパワーで戦場が砕けて、全員真っ逆さまってパターンもあり得て、オレもラダーンを駆り出すのは間違ってるように思えてくる。

マネージャー「つまり、ラダーン将軍からの援護は無し。私と拓也とラーヤさんは皆さんに同行。そのうえで私たち三人にはベルナールさんが護衛でついて、マレニアさんとブライヴさんの二人は、マリケスを相手にする…ということですか」

マネージャー「…やっぱり危険だと思うんですが、大丈夫ですか?」

ブライヴ「そうは言っても、迷ってはいられんだろう。仮にお前たち三人をベルナールに守らせ、俺とマレニアのみが霧の奥で戦うとしても、やはりお互いに危険だろう?円卓に帰ろうにも刺客がいるかもしれぬだろうし、ネフェリを呼び出せば黄金樹の前を守る者がいなくなる」

ブライヴ「それに、この霧からいつマリケスが出てくるかも知れんのだ。出てきてしまえば、あとは話し合いも、否応も無しだぞ」

全部の意見を聴き終わったマネージャーは20秒以上?30秒以下?考えたあと「わかりました。全員で行きましょう。ギデオンのせいで、私たちには戦力を整える時間すらも無いのかもしれませんからね」って結論を出して、結局全員で先に進むことに。「神人にこうも頼られるとは、今日という日は全く分からぬな」って呆れ笑いの声を上げるベルナールに、マネージャーは「よろしくお願いします。頼りにしていますからね」って言いながら、オレと並んで霧をくぐっていった。

271名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/12(日) 23:00:34 ID:cI0CeQ5Q


【奉仕イヌ最悪!】


霧の向こうには、極太の柱が何本か立つ広くて丸い広場が広がる。真ん中にデカい布の塊が置いてあるけど、あれってマリケスっていうか鞠だよね。他には何も見当たらないし、広場の壁や天井にはデカい穴が空いてるし、いかにも廃墟って感じで何も無い。「なんにもないじゃん。ハズレじゃないの?」オレの言葉にマネージャーも「そうなんですかね?」って怪訝な顔。でもマレニアは義手の掌の刀を持ち直すと、また刀を折り畳んだ。

マレニア「マリケスなら、既に見えている」

マレニアがキリ眼で睨むと、布の塊にしか見えなかったのがゴソゴソ動いて、手にナイフを持った浮浪者みたいになる。確かにガタイは凄いけど見るからに服がボロボロだし、手に持ってるナイフもシワシワで強そうに見えない。あれがマリケスなのかよって拓也は拍子抜けだけど、振り返るとブライヴが全身の毛を逆立てて、いつでも剣を抜けるように中腰姿勢になっている。

マレニア「久しいな、マリケス。貴公はまだ、母様に支えているか?」

マレニアは穏やかな口調でマリケスに話しかけるけど、マリケスはフードを深く被ったままで顔は見えねーし息は荒いし、今にも酸欠で死にそうなくらいハァハァ言ってる。チョー強い化け物だったかもしれないけど今は病気にかかってるとかそんな感じかな?ってガタイで分析しようとしたら、マリケスが喋った。


獣の司祭「お主…マレニアか」

獣の司祭「何故、運命の死に近づく」

マレニア「黄金樹に生じた拒絶の棘を、貴公の持つ死で滅ぼすためだ」

マレニア「砕かれし律に修復ルーンを掲げ、世の停滞と澱みを解くためには、貴公の持つ死が必要なのだ」

マレニア「どうか、譲ってはもらえないか」

会話ができる奴で良かったけど、譲ってくれって言われた途端に全身をバイブみてーにブルブル震わせて息も更に荒くなって、もう「絶対あげない」って考えが見え見えだから、こっちも緊張感が高まってくる。強くはなさそうだけど、あのガタイで殴られるだけでもオレなんか簡単に死ぬぜ。

マリケス「ならぬ…何人にも、盗ませはせぬ」

マレニア「分かってくれ、マリケス。貴公から死のルーンを盗んだのは母様なのだ。貴公は欺かれたのだ」

マレニア「もう母様に、女王マリカとの誓いに、従うことはない。貴公は影従としての使命を果たしたのだ」

なんて言ったのがマズかった!いきなりキレたマリケスは吠えながらマレニアに飛びかかる。マレニアは後ろに下がって間一髪で避けたけど、マリケスは図体の割に動けるみたいで、足の速さがマレニアと同じくらいだぜ。交渉が決裂したんでベルナールはオレ達非戦闘員を連れて柱の影に入って、ブライヴは剣を抜いてギン眼で咆哮。いきなり全力プレーが始まって、マレニアも義手刀を変形させて握る。

マレニア「やめよマリケス!話を…!」

それでも説得しようとするマレニアにまたマリケスが斬りかかるけど、今度はブライヴの氷の剣がぶん回されてマリケスの剣を弾く。「無駄だ!話などもはや通じんぞ!」そう吠えるブライヴから飛び去って、マリケスは地面に手をぶっ刺す。

マリケス「お主らは、黄金律を戻さぬ。ただ変えるのみ」

マリケス「変えられたなら、マリカの世は……黄金律は、もう戻らぬ」

マリケスは喋りながら地面に刺した手を思い切り引き抜いてデケー岩を投げつけてくるし、岩を避けたマレニアはついに突きのポーズを取っちゃうしで完全に戦闘状態に突入。マリカの娘とマリカのペットの殺し合いのシチュエーションで、マレニアも戦いたくないだろうけど、マリケスは決して絶対に停戦なんてしてくれない。

マリケスは今度はそこそこデカい石をいくつもショットガンみたいにピシッと投げてマレニアを狙うけど、手加減無しの突きを繰り出したマレニアには当てられずに腹に一撃をもらって悶絶。その隙にブライヴもまた剣を凍らせて飛び掛かって、マリケスの背中にカチカチの大剣を浴びせかける。

ブライヴとマレニアからの連続攻撃にマリケスもビビって、回転しながら二人を弾き飛ばしたあとに大ジャンプ。距離を離してまた石ショットガンを放つけど、マレニアとブライヴにはもう当たらなくなっていて、二人にすぐに距離を詰められて前から後ろから斬られる。するとマリケスは全方位に向かって刃の形の衝撃波を繰り出して二人をぶっ飛ばした!次から次へと技を繰り出してこいつマジシャンみたいだぜ!

ぶっ飛ばされた二人のうち、ブライヴの方が起き上がるのが遅れた。その隙を待っていたかのようにマリケスは飛び込み突きをブライヴに出す。その突きは大剣でガードしたけど、ブライヴの奴は衝撃をモロに食らって後ろに転がる。同じ影従でもガタイに差がありすぎて大人と子供みたいになってるぜ!

起き上がったマレニアはマリケスに三連続斬りを繰り出すけど、マリケスも三連斬りを使えるみたいでデカい火花が三発散る。でも斬りまくるスピードはマレニアの方が上で、続く刀に二度三度斬られてマリケスはまた悶絶。身体をムクッと起こした後にダウンして荒く息を上げる。

マネージャー「…勝った…?」

拓也「マジ?終わり?」

あれだけ強い強い言われてたマリケスがマレニアとブライヴに圧倒されて、あっという間にへばってた。
意外と大したことなかったな〜今回の戦いは楽勝だな♪それにしても二人の連携はいいな。
倒れてハァハァ言ってるマリケスの左手に、赤い宝石をつけたブローチ?ペンダント?みたいなモノが見える。あんな大事そうなモノ持って戦ってるってことは、宝石が死のルーンって奴に違いない。グロッキー状態のマリケスにマレニアが歩いていくと、マリケスがビクッと身体をこわばらせる。その怯えた犬みたいな姿に庇護欲を掻き立てられて拓也も胸が張り、思わず両乳首に手をのばす。

272名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/12(日) 23:18:01 ID:cI0CeQ5Q

マレニア「マリケス。貴公の死のルーンは、あの夜に多く奪われた、残るはそのひと握りだけなのだろう?」

マレニア「もはや戦う力も無い。その僅かなルーンのために、傷つくことはないのだ」

マレニア「さぁ、ルーンを」

マレニアが手を差し伸べると、マリケスは右手に持ったナイフを宝石に向ける。壊す気だぜ!拓也がそう言う間もなく「壊されます!奪ってください!」ってマネージャーからも指示が飛んで、マレニアはダッシュをかけたけどあと一歩ってところでマリケスのナイフは宝石を粉砕。赤黒い煙が散らばって、マレニアもバックステップで離れる。

マネージャー「遅かった…死のルーンが破壊されたようです…」

やられたぜ!奪われるくらいなら使えなくする鎌倉武士みたいな戦略を取られて、オレ達の計画マジ狂い!黄金樹に死をもたらすことが出来なくなってマネージャーがガックリしてるけど、マレニアとブライヴの様子がおかしい。二人とも剣を下げないし、むしろ今までで一番緊張した表情で赤黒い煙に包まれたマリケスを見ている。何が見えてんだよ?って激エロ遠眼鏡を構えた拓也の眼に、見たこともない光景が映される。

獣の司祭「D…よくぞ死を集めた…お主に、感謝するぞ」

獣の司祭「死よ、今一度、我が剣に」

赤黒い煙が晴れていくと同時にマリケスの服が焼けていって、中から金に縁取られた黒い鎧と引き締まった獣ガタイがさらけ出され、焼けたローブから覗いた黒くて鋭い兜の上に、銀色の髪が広がる。そこにはボロボロの服を着たデカい捨て犬は消えていて、気付くとかっこよさではブライヴさえも超える黒騎士系高身長イケメン狼が黒々とした大剣を構えていた。そのあまりの迫力と激エロさに拓也の乳首もチンポと共に強烈に勃起して鎧の中を暴れ狂う。

拓也「マジエロっ!」

マネージャー「言ってる場合じゃないですよ!非常事態です!」

マネージャー「マレニアさん!彼は死のルーンを壊したのではなく、解放したようです!剣の形に成形できるほどの死を何故持っていたのかは分かりませんが、さっきまでのようにはもういかないはずです!気をつけてください!」

そんなことはバリバリに警戒してるマレニアもブライヴも分かってると思うけど、マリケスは死の力をラニとマリカとライカードに奪われたのに、なんで今持ってんのか全然わかんねー!Dが何かしてたみたいだけど、アイツもギデオンの仲間か何かで、オレ達の知らないところで何かしてたのかよ?殺人は起きるしフィアってオンナは消えるし、オレはもう円卓にいるみんなの事が信じられなくなってきて、ローデリカやネフェリもちょっとだけ怪しく思えてきてマジ疑心暗鬼に落ちそうになる。そんなこと考えてる場合じゃない!

雑念に囚われ始める拓也の見てる先で、ブライヴが吠えてマリケスに斬りかかるけど、今まで見せてこなかった大ジャンプとともにマリケスが宙に浮いて、そこから赤黒い刃をビュンビュン飛ばし始める。マレニアとブライヴはその攻撃を剣で防いだけど、ここでブライヴの剣が真っ二つに折れた!

マネージャー「ウソ!?」

拓也「マジかよぉ!」

剣を一撃で叩き折られたブライヴは赤黒い炎に巻かれてぶっ飛びダウン。マレニアの義手もビシビシ音を上げて軋み始めて、たまらずマレニアも義手を抑えて膝をつく。そこに空中でグルンと回ったマリケスが、赤黒いフリスビーみたいになって突っ込む「あぶない!」マネージャーの叫びが響いて、マレニアは飛び込むように伏せてマリケスを回避。地面を回転しながら滑るマリケスの剣は、石の柱を通り抜けて黒い線を空中に描きだす。

マネージャー「ど…どういうことですか?あの剣、どうなってるんですか…?」

ベルナール「マリケスの剣には運命の死が宿った。死は石を砕かぬが、あの半狼の剣に込められた力は殺したようだ」

マネージャー「そんな…」

ベルナール「貴公らも、覚悟しておくことだ。悲惨たる死を」

ハンマーを握るベルナールの両手がギリっと音を出す。コイツも死ぬまで抵抗をする気だけど、あんな拓也の人生史上最強のチョーSを相手にどうすれば抵抗できるのか全く想像がつかない。倒れたブライヴは折れた大剣を杖にしてどうにか立ち上がって、マレニアもフラフラだ。「マレニア様!死の剣と打ち合ってはいけません!死が義手から這い上がります!」ラーヤからのアドバイスが飛んだ直後に、マリケスもブライヴに向かって飛ぶ。

ブライヴ「うおお!」

上空から襲撃してきたマリケスをブライヴは飛んで回避。でもブライヴが着地すると同時にマリケスはまた飛んで、空中からの縦回転から赤黒い刃を発射!「うあああ!」ブライヴは死の力をモロに浴びて二度目のぶっ飛びダウン。そのままピクピクと痙攣することもなく動かない。「やべーよ!マジ死ぬぜ!」残ったマレニアの前にマリケスが着地すると同時に、オレもブライヴ目掛けて駆け出す。

マネージャー「拓也!?ダメですよ!」

ラーヤ「ベルナール様!拓也様が危険です!連れ戻してください!」

オレを連れ戻しにベルナールが追ってきたけど、これが幸いした。二人いればブライヴを引きずって救助できるからだ。そう思った拓也がブライヴを掴むと、ベルナールもオレの意図を察してブライヴを抱える。そうしてる間にマリケスはマレニアに向かって吠えて剣を上段に構えていた。

ブライヴ「なぜ来た拓也…お前、死ぬぞ…」

拓也「激エロのお前を見殺しにしたら死んだも同然だぜ!」

ブライヴは前に俺は死なないみたいなこと言ってたけど、いくら不死身でも死そのものを大量注射されたらどうなるかわかんねえよ!息絶え絶えで意識朦朧状態のブライヴを二人で抱えながら戦線を離脱してると、オレの背後で水鳥乱舞がぶっ飛ぶ音が聞こえる。
流石のマリケスでもアレを食らったらたまらないぜ!オレは逃げながら後ろを振り返って、それから絶句。

マネージャー「あれは…!?」

剣を振りまくっていたのはマリケスの方だった!
しかも地面に剣をぶっ刺しただけで、マレニアの水鳥乱舞の倍は速い超高速の刃を乱れ飛ばしてて、マレニアを、一方的にマレニアを斬りまくる!全身を超スピードで斬られまくって赤黒い炎に包まれたマレニアはその場にダウン。荒い息をあげてガクガク震えながら起きあがろうとするけど、そこにマリケスの縦回転攻撃が何発も叩きつけられて意識がぶっ飛び気絶。マレニアを戦闘不能にしたマリケスがゆっくりとこっちを向く。

拓也「ウッソだろお前…」

ベルナール「おおおーっ!」

何が起きたか受け止めきれないオレの目の前で、ベルナールがハンマーを構えて突撃。マリケスの懐に潜り込んで殴ろうとするけど、チョースマート体型のマリケスはそのハンマーを軽くかわして剣を振り回す。ベルナールもその剣を必死こいたローリングでかわすけど、マリケスが後ろに下がりながら横回転して剣を振るうと、その先端がベルナールの武器に当たってハンマーの先っぽが砕ける。あのハンマーまで壊れたら何もかも終わりだぜ!そう思った拓也は全身の筋肉を恐怖と焦燥感でパンプさせ、デカい図体のブライヴを一人で引きずっていく。そこに蛇になったラーヤの援護が入った!

273名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/12(日) 23:24:23 ID:cI0CeQ5Q

マネージャー「ラーヤさん!駄目です!マリケスが!」

ラーヤ「ですが、このままでは…!」

ブライヴにかみついたラーヤとオレのガタイバワーで、ブライヴの体はさらに引きずられていって戦線離脱。でもこのままだとマレニアとベルナールがヤバい!そう思った時にマレニアが復活。息を切らせながらマリケスに水鳥乱舞を放つ。でもそれもマリケスの罠だった。

マレニア「うあぁっ!」

ベルナールを助けるために放った水鳥乱舞に、あの死の剣の乱舞を合わせられて、連続で義手越しに死の力を受け止めたマレニアが倒れる!そんなのありえない!マリケスは武器が半壊したベルナールを無視して、さらにマレニアに攻撃を加えるべくジャンプ。でも同時に、ベルナールは武器から赤いフィールドを飛ばしてマリケスの脚先を焼いた。マリケスが本気を出してからようやく最初のダメージを入れられたけど、たった一発攻撃を当てるためにこれだけの犠牲を払って残りの戦いが持つのかよ!

ベルナールからの意外な攻撃に、マリケスは空中でまた回転を始めて向きを変更。今度はベルナールに向かって死の刃の嵐がぶっ込まれて、ベルナールの武器も力を殺されて真っ二つに砕かれる!マジでヤバい!これで戦えるのはもうマレニアだけだぜ!死の嵐に飲まれたベルナールも全身を焼かれてマジ狂い。続いて降ってきたマリケスの横回転斬りを叩き込まれてぶっ飛びダウン。マジで打つ手が無くなってきたところでブライヴが意識を完全に取り戻した。

聖杯瓶を一気に半分以上飲んで、ブライヴは死にかけた身体をどうにか癒してからオレたち非戦闘員に向き直る。「俺はこれから、マリケスの気を引く。お前達はなんとしてでもマレニアを守れ。俺ではマリケスには勝てぬが、奴ならば勝つ見込みはあるからな」ブライヴはそう言って返事も聞かずにマリケスのいる方へ走る。「俺も行くぜ!」って言った拓也のことも無視だ。「拓也、彼の言う通りです…マレニアさんを助け出すんです…腹をくくりましょう」マネージャーの手は震えてて、俺にも恐怖が伝わってくる。マレニアは今もダウンしたままだ。

ブライヴ「マリケス!」

ブライヴが折れた剣の先端部を拾って、マリケスに投げつけて吠える。鎧にガンと衝撃が入ったマリケスはそれでもマレニアに向かって行くから、ブライヴも正面からマリケスにぶつかるしかなくなって折れた剣を振り上げ突撃。マリケスの脚に剣を叩きつけてようやく気を引く。マリケスが逃げ回るブライヴに黒い刃を飛ばしまくってる間に、非戦闘員の三人はマレニアに急行。本当はベルナールもなんとかしなくちゃいけないけど俺達にはそんな余裕なくて、とにかく気絶したマレニアを起こしにかかる。

2メートル超えの神人ガタイを三人で転がして仰向けにさせて、クタクタになってるマレニアをゆすってみたり頬を軽く叩いたりして反応を見る。でも全然起きねーからマネージャーが焦って緊急措置を提案。「拓也!?マレニアさんにキスしてください!時間がありません!」マジかよぉ!?マネージャーからの無茶振りはいつも突然だ。ラーヤはマレニアをゆすりまくって頭をカクカクさせるけどまだ起きないし、ブライヴは逃げるのがキツくなってきてハァハァ息切らせながら柱の影に隠れてる。まったくよー、ゲイのオレにこんなことやらすなよな!

拓也「チキショー!良いぜ!やってやるぜ!」

拓也「いくぜ!起きろ!」

スヤスヤ顔のマレニアに嫌々ながらキスをして、オレは目当ての男たちに分け与えるはずだった激エロ雄フェロモンをマレニアの喉マンに流し込む!ラーヤが自分の眼を塞ぐのも分かるぜ!オレの激エロなモロホストの香りが、神人で友達とはいえオンナなんかに吸われちまってるんだからな!こんな身を切るような犠牲を払ってるんだから起きてもらわなきゃ困るぜ!

マレニア「弧゜ッ!!ゲッホォ!」

痙攣と同時に白目を剥いてフェロモンに反応したマレニアは意識がぶっ飛び覚醒。オレの口にもむせ返るような甘い発酵臭を返してきて、オレも強烈に悪酔いしたかのように仰向けダウン。ドロドロの意識の中でマレニアとマネージャーの声が反響する。「い…今のはなんだ?…一瞬、腐敗が疼いたような…」「すみませんマレニアさん!緊急事態ですので手段は選べませんでした!すぐにブライヴさんを助けに行ってください!」マネージャーの声にオレがブライヴを見ると、空中縦回転斬りを寸でのところでかわし続けるブライヴが見える。

マレニア「ブライヴ…!」

ヨロヨロと立ち上がったマレニアが、軋んでヨレヨレの義手を肩にハメ直して刀を構える。死の力を受けまくってるのにまだギリギリ動ける義手を作ったミケラってすごいぜ。なんて関心してる暇もなく、ブライヴがついに避け損なって赤黒い炎に撃たれて倒れた!ヤバいと思った瞬間にはマリケスの横回転斬りが俺たちに飛んでいて、マレニアの胴体が真っ二つになった。

274名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/12(日) 23:28:14 ID:cI0CeQ5Q


…はずだった!

マネージャー「ラーヤさん!?」

マレニアの前に咄嗟に飛び出したラーヤの前で、赤い光がバーっと散ったと思ったらマリケスの剣が俺達を素通り。マリケスは遠くの柱に頭から突っ込んで瓦礫を浴びている。「貴公…今…何をした?」唖然とした表情でたずねてくるマレニアに、ラーヤは震えながら振り返って手を見せる。

マネージャー「おお!」

ラーヤの手には赤黒い光を帯びた石が握られてて、これでマネージャーも合点がいったみたいに石を指差す。「…ライカード様から賜った石に…こんな力があるなんて…」震える声で呟くラーヤの手を取ったマネージャーが「これは…死のルーン…死のルーンの欠片です!」って言うとマレニアも石を二度見する。マジ?これって反撃のチャンス?急に差してきた光明に拓也の酔いも急激に醒めていく。

マレニア「知っていたのか…?」

ラーヤ「いえ…これを握って、ライカード様に祈りました…マレニア様をお守りくださるように…そうしたら…」

ここで偶然新テクが誕生!ベロチューにはベロチューを、死のルーンには死のルーンだけが対抗できるぜ!マリケスが瓦礫をぶっ壊してまた出てくると、マレニアに向かってまたジャンプ。マレニアは俺達から跳んで離れて、自分に向かってくる死の刃からオレ達を遠ざける。そしてマリケスがまた横回転でマレニアに飛んでいくと

マネージャー「うまい!」

ヘビになったラーヤが石を持って割り込んでいって、マリケスの剣を石の力で弾き返した!凄いぜ!上手いぜ!思えばラーヤは攻撃しようとしたマルギットに噛み付いたり、落ちていくミリセントを助けたりで、体を伸ばしたら動きが素早くなる。蛇人間の性質なのかな?空中で打ち落とされたマリケスは地面に激突して一瞬フラついたから、ようやくこっちにチャンス到来だ!マレニアは待ってましたと言わんばかりにジャンプして、マリケス相手にゼロ距離水鳥乱舞をぶっ込んで斬りまくる。

猛烈なミキサーにマリケスは斬られまくって血を流しまくりの吠えまくりで、苦し紛れに剣を振り回すけどマレニアは懐に潜り込んで回避。下からマリケスの腹に刀をぶち込んで突き上げると、マリケスもゴボッと血を吐いて悶絶。良いぜ!効いてるぜ!戦況が好転したのを知ったマネージャーは瀕死のベルナールにも走っていって聖杯瓶を飲ませる。その様子を見てオレとラーヤも目配せして、オレはブライヴに、ラーヤはマレニアのいる方へ走る。オフェンスはラーヤとマレニアのペアに任せたぜ!

拓也「ウッス!拓也っす!」

ブライヴ「おい拓也…お前、また来たのか…」

ブライヴは死の炎に徹底的に痛めつけられていて、聖杯瓶はまだ残ってるのに飲む気力がない。「いいぜ!口移ししてやるよ!」「よせ…頼む、やめてくれ…普通に飲ませてくれ…」せっかくの提案もブライヴに拒否されて、仕方ないから聖杯瓶をブライヴの口に突っ込んでグビグビ飲ませながら、オレは自分の腰を振ってブライヴにザーメンを飲ませてる妄想を味わう。オレのザーメンで元気になったブライヴは立ち上がって、オレと一緒にマリケスの方を見る。

そのマリケスはまたラーヤに剣を弾かれて、その隙をマレニアに斬られて悶絶している。なんで攻撃を弾かれてるのかマリケスは理解できてないみたいでひたすら剣を振りまくるけど、全部マレニアに避けられたりラーヤに弾かれたりで体力を消耗するだけだ。見るとマネージャーもベルナールの復活に成功してる。体制も整って反撃の始まりが告げられる。

275名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/12(日) 23:35:13 ID:cI0CeQ5Q

…はずだった。


ボロボロになってきたマリケスにまた水鳥乱舞を浴びせようとした時に、マレニアの肩からバキンって音がして義手が外れた!マレニアは振るはずだった右腕がいきなり無くなったせいでバランスを崩して墜落。ラーヤも何が起きたか分かんねーって感じで、床に激突したマレニアを見る。

壊れた義手の方を見ると、今まで一度も腐った事が無かった義手に白と赤の腐敗が少しついてて、拓也はガタイで分析することなく気付いた。やられたぜ!マレニアの義手の力を殺したな!腐敗に抵抗する義手の力が死んだから、肩の接着部分が腐敗にやられてパーツが取れたんだ。

マネージャー「逃げて!」

マネージャーが叫んだ直後に、ラーヤの腹にマリケスの剣が突き刺さる。ブライヴもベルナールも飛び出して、何もかもがスローモーに見えてる中で、マレニアは信じられないものを見るかのような目つきで、倒れていくラーヤを見る。オレも駆け出したけど、ラーヤにたどり着く前にマリケスの咆哮でぶっ飛ばされて仰向けに倒れ込む。

全員が一瞬動けなくなった瞬間がマリケスにとってのチャンスだぜ。マリケスは地面に爪を突き刺して全方位への斬撃攻撃を繰り出して、近くにいたマレニア、ラーヤ、ブライヴ、ベルナールをぶっ飛ばす。ブライヴとベルナールは武器で防いで軽傷で済んだけど、一番近くにいたマレニアとラーヤはモロに食らって、マレニアは右腕が無くなった身体でも器用に受け身を取って着地をキメたけど、モロに食らったラーヤは腹と肩から血を流してピクリとも動かない。オレの方に飛んできたラーヤの石からは赤い光が消えていった。

マネージャー「ラーヤさん…?」

マネージャーの力が無い呼びかけもマリケスの咆哮に掻き消され、気付いた時にはマリケスは飛んでいた。

ブライヴ「おおおお!」

ブライヴも吠えてラーヤにダッシュ!動かないラーヤを掴んで抱きかかえてから急いで引き返すけど、その後ろを縦回転のマリケスが追ってくる。ベルナールも赤いフィールドが使えないからマリケスに走って近づくしかないけど、ベルナールを追い抜かしたマレニアがブライヴからラーヤを受け取る。

ブライヴ「俺達がマリケスを抑える!お前は一度引け!その腕では戦えん!」

ブライヴ&ベルナールのペアが壊れた武器でマリケスの相手をする間に、マレニアはラーヤを抱えてマネージャーのいる方へ走って、そこにオレも合流。マレニアは眼を薄く開いたまま冷たくなってきてるラーヤをゆするけど、パニックを起こすギリギリで踏みとどまってるマネージャーがマレニアを止める。

マネージャー「駄目です!動かさないで!なにか…何か手はあるはずです…」

マレニア「なんでも構わない!早くしてくれ!でなければラーヤが…!」

眼からポロポロ涙を流すマレニアに詰められてマネージャーの思考も高速回転。「ぬくもり石!確か何個かあったはず!」って持ち物を漁って金色の石ころを三つ取り出してマレニアに渡す。マレニアが石をすぐに置くと、暖かい光が一気に広がってオレ達を包み、ラーヤの傷口も塞がっていく。「ぬくもり石は私と拓也には効きませんが、ラーヤさんには効くはずです!間に合ってくれればいいんですが…」マネージャーが呟くと、ラーヤの手を握ってたマレニアに義手が投げつけられた。

ブライヴ「早く義手をつけろ!もう抑えられんぞ!」

折れた剣と折れたハンマーでマリケスにヒットアンドアウェイをかける二人に、マリケスは容赦なく死の炎をぶち込んでいって、避けようが防ごうが関係なしに二人を追い詰める。マレニアは焦りを押し殺しながら義手をつけるけど、義手の接着部分のカビが邪魔をしてうまくくっ付かない。だからオレとマネージャーが義手に手を突っ込んでガリガリ腐敗をこそぎ落としていく。

そうしてる間にブライヴが先にダウンして、ベルナールも何度か死の炎を避けたけど、ついに避けた先で爆発した死の炎にぶっ飛ばされて倒される。ラーヤは生死不明でマネージャーと拓也は戦えない。使える戦力はマレニアだけ。マリケスは呼吸を整えると、俺達に向かってジリジリと様子見しながら近づいてくる。


マレニア「ラダーン……やはり私は、誰の誓いも護れぬようだ…」

マレニア「許してくれ…」


ラーヤの頭をひとなでしてから、マレニアはひとこと呟き走りだす。
「早まんじゃねーよ!」「マレニアさん!?何する気ですか!?」俺達からの声も無視してマリケスに向かって行ったマレニアの胸に、あの死の剣が突き刺さる。オレとマネージャーは凍りついて、吸った息を吐けなくなって固まる。心臓を貫かれたマレニアはグッタリして血をドロドロ溢れ出させていく。マリケスはそんなマレニアを剣から引き抜いて床に置くと、オレ達に向かって歩きはじめた。

拓也「マジかよぉ…」

マネージャー「マレニアさん…どうして…」

多分もう死んでるラーヤを抱えて、マネージャーとオレは動かない。マリケスは拓也の心を、徹底的に拓也の心を打ちのめして、残った一粒の希望も残さずにぐちゃぐちゃに踏み躙ってから、死臭が香る風で吹き飛ばしていった。ブライヴも、ベルナールも全く動けなくて、大きくなっていくマリケスの図体に、奥で倒れてるマレニアも見えなくなる。

最期の時を覚悟すると、マネージャーがオレの手を握ってきたから、オレもその手を握り返す。
その繋いだ手に朱い蝶が舞い降りて、あのマリケスの足が止まった。

276名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/12(日) 23:39:28 ID:cI0CeQ5Q

止まったマリケスの後ろから朱色の光が漏れてきてるけど、オレはもう諦めてるから何が来ても良いぜ。どうせ少しでも動いたらマリケスのデカい剣に真っ二つにされるし、仮に逃げられても今度は死の炎が待っている。もうオレの人生は終わってんだよってグレまくって、手にマネージャーの震えだけを感じていると、マリケスがいきなり飛び上がって、俺達からも、朱い光からも離れたところに着地する。牙を剥いた口から唸り声を上げてるから、何にそんなにビビってんだよって見ると

拓也「は?」

マネージャー「…なにこれ…?」

だだっ広い円形広場の真ん中に、朱く光るデカい蕾?蛹?みたいなのが生えていた。
今までそんなの影も形も無かったのに、いきなりそんな物が現れたから強烈な異物感で、思わず拓也もマネージャーと一緒にマリケスそっちのけで朱い塊を見る。そしたら塊がドバーって音を上げて爆発するみたいに開いて、とんでもない量の朱い花びらを辺りに撒き散らして、拓也の切れかかったガタイが自動で分析を始めて答えを弾きだす。
朱い花びらに触った時の、染みるような小さな痛みは、ケイリッドで味わったあの腐敗のものだった。


マレニア「朱い花は、また開く」


朱色の花びらが透けて消え始めたら、花の中心から義手と義足だけをつけたマレニアが立ち上がる。外れかかってた義手はガチガチに硬くなった白い角質で接着されている。メチャメチャ長くなった赤髪がブワッと持ち上がると、それに絡みつくように、何千匹もの蝶と花が押し固められたみたいな翼が背中から伸びていって、大きく広がりながら大量の蝶を空に向かってばら撒いていく。

拓也「おー…すぅっげ…!」

マネージャー「マレニアさん…その姿は…まさか本当に、腐敗の女神になったんですか!?」

マレニア「貴公らにも、決して見せたくはなかった…このおぞましき、朱き腐敗は…」


マレニアがそう言うとまるで応えるみたいに、マレニアの胸に赤く燃える炎のデカコックリングが浮き上がり、炎が生み出す火の粉がマレニアの翼を包んでいく。広がる火の粉はさらに義手や義足にも纏わりついて、義手の刀が燃え上がる。空を飛ぶ蝶は何匹も燃えて落ちて、マレニアの皮膚に広がる腐敗も火の粉を纏って、侵食を抑えられて引いていく。


マレニア「おお、ラダーン…腐敗に堕ちた私をも、見捨てずにいてくれるのだな…」

マレニア「ならば、どうか皆を守ってほしい。この私の腐敗から」


腐敗の蝶から火の鳥に変わったマレニアが、翼を羽ばたかせて飛び立つと、マリケスの剣の死も一層激しく燃え上がる。そしたらこの場の明るさが幸いしたぜ!空中で翼を広げたマレニアからの光でラーヤも目を覚ました。「マレニアさん!ラーヤさんが起きました!」「おーっ!生きてまっす!」ラーヤの無事を伝えると、マレニアも一瞬安心した表情になってから、またマリケスにギン眼を向ける。

ラーヤ「マレニア様!? そのお姿は…!?」

マレニア「拓也、マネージャー、貴公らはラーヤを連れて、ブライヴとベルナールの元へ」

マレニア「マリケスは、私が抑える」

拓也「ウッス!任せてください!」

オレとマネージャーがラーヤを連れて走りだすと、マリケスがまた飛び上がって縦回転。マレニアも空中で翼を羽ばたかせてマリケスに突撃して、腐敗と炎に祝福された剣と、赤黒く燃え上がる死の剣とがぶつかりまくる見たことのない空中戦が始まった。破砕戦争の延長戦みたいな大迫力バトルに全身に鳥肌を立てながら、拓也はぬくもり石をブライヴとベルナールに提供する。とりあえず全員助かったけど、生肉団子、苔薬、聖杯瓶、そして各種キメモノも武器も無い中で、こんなマジに凄すぎる戦い見せられたら誰もついてこれねーよ!

277名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/12(日) 23:46:28 ID:cI0CeQ5Q

拓也のサウナ激エロ放心みたいなエロい暖かみに当てられてブライヴとベルナールも目を覚ます。「拓也、またお前か…寝覚めにお前の顔ばかり見るのは嫌な…」ってブライヴが失礼なことを言いかけてから言葉に詰まり、空中を飛び回るマレニアとマリケスに釘付けになる。マネージャーはラーヤに服を着せている。

ブライヴ「あれはマレニアか!? 何があいつに起こった!?」

マネージャー「私達にも分かりません…致命傷を負ったことと、意識を失ったことが関係しているのかもしれませんが、ともかく今の彼女は、完全に腐敗を解き放っています」

マネージャー「ラダーン将軍の大ルーンが解き放たれた腐敗と拮抗して、マレニアさんにも何か作用しているようですが、正直私にも、何が何だか分からないです…」

そう言ってる間にもマリケスの死の炎を食らったマレニアが高度を落として、そこにマリケスの縦回転の追い討ちが入る。その追い討ちもマレニアの斬り上げに弾き返されて、次の瞬間マレニアが一転攻勢。腐敗と炎で真っ赤に燃え上がる水鳥乱舞を、次々マリケスに叩き込んで壁際まで追い詰める。空中にネズミ花火みたいな光の線を迸らせて、マレニアとマリケスがガリガリ壁を削りながら超高速で飛び回る。

拓也「スゲー!押してるじゃん!」

ベルナール「死の剣とあれほど斬り結べるとは…マレニアとは、死をも打ち破れる者だったか?」

拓也「あいつは剣で敵を斬ったら傷が治るんすよ!今調子良いみたいなんで、回復力も多分やべえことになってまっす!」

ベルナール「ふん、生きる力に恵まれた者が、生を蝕む腐敗の宿痾に苛まれていたか」

ベルナール「やはり黄金律は、生者に苦しみを望んでいるようだ」

人が必死こいて戦ってるのに皮肉を飛ばすんだから、ベルナールって性格悪いぜ!一方マレニアは空中のぶつかり合いに勝利してマリケスに突きをぶっ込み、隕石みたいなスピードでマリケスごと床に激突。そのままマウントを取ってマリケスと刀を押し合って、自分よりガタイがでかいマリケスの首筋に刀をググッと近づけていく。「このままイッちまうぜ!」オレが応援を飛ばす頃にぬくもり石の光が消えて、ブライヴとベルナールの怪我もほとんど治る。

ブライヴ「今ならば首を取れる!加勢するぞ!」

折れた武器を持ったブライヴとベルナールがマリケスに駆けていって、その間にもマレニアはマリケスを押していくけど、ここでマリケスのやつが新テクを開発!首筋を狙ってくるマレニアの刀に自分から頭を伸ばして噛みつき、口の両端から血を流しながら腕と顎のバワーでマレニアを引き剥がしていく。誰が開発していいって言ったんだよ!マレニアから脱出寸前のマリケスを、ブライヴとベルナールが折れた武器で殴りまくり斬りまくりのリンチ状態に落とし込むけど、武器が壊れてるから効き目がイマイチだぜ。

マレニア「剣の死を解け…マリケス…!」

マレニア「このままでは、本当に貴公を殺してしまう…!」

なまくら状態の武器でも、とにかく殴りまくったらダメージが大きくなる。折れたブライヴの剣でもとうとうマリケスの横っ腹に刺さって吐血させる。それでもマリケスは意地になってウガーウガー唸りながらマレニアを押し返そうとする。こいつは勝負あったぜ!って拓也の確信も束の間で、広場に誰かが入ってきた。


D「黄金律を冒涜せし者どもよ!兄ダリアンの遺志は、このデヴィンが引き継いだ!」

D「貴様らに、運命の死は害させぬ!魔女フィナに与えた末路を、貴様らにもくれてやろうぞ!」

誰だよぉ!乱入してくるとはとんでもない奴だ!
着てる鎧はなんかDぽいけどとにかくテンションに↑入りまくりで別人みたいだし、円卓にいた欲求不満系のバイのウリセン女を殺したことも自白しだしてマジ狂い!猛烈な勢いでオレ達非戦闘員に走ってくるしで只事じゃねーよ!ダリアンもデヴィンも、オレのゲイの知り合いにはいないしな。しょうがないからオレは剣と盾を構えて一応ファイティングポーズを取るけど、あんな戦い慣れしてそうな奴に勝てるわけない!

ベルナール「なにっ?」

ブライヴ「なんだぁっ!?」

D「うあああああ!」

突然の乱入者にブライヴとベルナールもビックリで、マレニアもついチラ見しちゃうけど、一番驚いてるのは絶叫とともに襲われてるオレなんだよね。盾は構えたけど両手で振られまくるDの大剣にバシバシ殴られてすぐに落としたし、オレが振った剣もすぐに絡め取られて、手から抜けてったから打つ手がない。手だけにね(笑)。ラーヤは一回死にかけてスタミナが尽きてるし、マネージャーは元から戦えないから、使える武器は拓也の素手だけ。

マレニア「うぐっ…!」

しかもさっきまで押しまくっていたマレニアが、マリケスに持ち上げられて壁に叩きつけられててマジでヤバい!マリケスと押し合いしてる最中に想定外のDの乱入が起きたせいで、チラ見した瞬間を突かれたな!ブライヴとベルナールが拓也達の方に走ってくるけど、間に合う前にオレがDに殴り倒されて、またラーヤが狙われる!

D「死ね!穢れた魔女め!」

マレニア「ラーヤ!」

マリケスに壁へ追い込まれたマレニアが叫んで、Dの剣がラーヤの首筋に振られる。その瞬間に金属がギャリッて擦れる音がして、Dの持つ金と銀の大剣が朱色の剣に防がれる。マレニアも、ブライヴとベルナールも、ラーヤからは離れすぎてて割り込みなんて絶対無理だぜ。じゃあDの剣を止めたのは誰なんだよ?って思って、Dの剣を止めた細身の剣を目で辿って、巨大すぎる衝撃が心にズブリと挿入される。

拓也「あー、す、、すっ、、げー!」

強烈な感動に仰け反った拓也のガタイの両乳首にも刺激が伝わり、オレの心もマンコにデカマラが結合されて喘ぐだけのMウケペットに堕ちていく。ブライヴも思わず駆け寄るのをやめて立ち尽くし、遠くのマリケスまで俺達を二度見して、ラーヤの眼からは涙が溢れた。

ラーヤ「ああ…ずっと、ずっとそばにいてくれたのですね…」

ラーヤ「私の、英雄様…」

278名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/12(日) 23:58:43 ID:cI0CeQ5Q

Dの剣を防いだのは、あのミリセント!

朱く輝く透明な裸体に、腐敗の蝶とラダーンの炎を纏ってるミリセントは、ラーヤを背後から抱き寄せるようにして立っていて、左手でラーヤをかばいつつ、右手の剣でDの剣を押し返していた。「うーっす!お久しぶりっす!」「ミリセント!お前、生きてたか!」「またあなたに会えるなんて…!」まさかの再会に打ち震えるオレとブライヴとマネージャーの声が響いて、ミリセントはラーヤに流し目の微笑みを見せる。あり得ないはずの再会でその表情はズルいぜ!お前マレニアに取り込まれたんじゃなかったのかよ!?

「マレニアが…二人?」

何が起きてるのかマリケスも分かってないけど、オレ達にも全然わかんねーよ!見るとマレニアも目の前のミリセントにめちゃくちゃ驚いてて、マリケスとマレニアの二人して壁ぎわで組み合ったまま動かない。「やはり魔女か!」Dが大剣を引き戻してから、今度は剣に金色の光をまとわせてミリセントに斬りかかるけど、朱いミリセントはその剣をまた弾いてDの脚を払って転ばせてから、マレニアに眼を向ける。
視線を受け取ったマレニアはうなずいて、拘束を若干緩めてるマリケスの下顎に膝蹴りをぶち込んで脱出。
そのままジャンプしてオレたちの方に飛び込んできた。近くで見ると翼がスッゲーデカい!

マレニア「皆、無事のようだな」

マレニア「ミリセント。貴公の働きに感謝する。ありがとう」

転んだDにブライヴとベルナールが覆いかぶさって取り押さえてる横で、ミリセントはマレニアにうなずく。マリケスは首をパキっと鳴らしてから全身を震わせて毛を逆立てるし、銀色の髪もフワッと浮き上がって、黒い剣の炎をもう一層強くしてきてたまんねー!マジでマリケスの奴を怒らせたみたいだけど、でもこっちにはミリセントが増えて勝てる希望がグンと上がってんだよ!

マレニア「ミリセント。私は砕けた心を、ずっと癒したいと思っていた。痛みを取り去りたいと」

マレニア「だが、心は砕けたままでいい。貴公に会い、貴公に支えられ、貴公の友に導かれ、私は聖樹に篭る腐敗ではなくなったのだから」

マレニア「解き放とう。貴公の、そして私の姉妹たちを」

広げられた腐敗と炎の翼から朱い風と蝶が舞い上がって、中から朱く輝くオンナたちが次々と現れる。マジスゲー!ミリセントがどこから来たのかが完全に判明して、ラーヤもブライヴもベルナールもオンナたちに目移りして視線をキョロキョロ。ミリセントを除いた合計6人の姉妹達は、全員ミリセントと同じく腐敗の風と蝶を纏って、ラダーンの炎を帯びている。一気に有利になって形勢逆転だけど、マレニア含めて全員が素っ裸だから勿体なくて死ぬぜ!なんで女なんだよ!まぁマレニアが男だったら、この空間はチョー激エロすぎて戦いが終わる前に拓也が終わっちゃうけどね(笑)

マネージャー「…ローデリカさんは、あなたの中に彼女達を見ていたんですね…」

ファンタジックすぎる現象にマネージャーも見とれるなか、マレニアは姉妹達と一緒に突撃の構えを取る。
マリケスもそれを合図に赤い光が見えるほどのキレまくった咆哮を上げる。最終ラウンドの開始だぜっ!

ミリセントと姉妹達が一斉にマリケスに殺到すると、マリケスも地面に剣を刺して死の刃の超高速乱舞を放つ。でも姉妹は7人で協力して死の乱舞を全部弾き返して、その合間をぬってマレニアが突撃。マリケスの懐に潜り込んで炎と腐敗のゼロ距離水鳥乱舞をぶっ込んでマリケスを斬りまくり!マリケスは炎に焼かれながら腐敗を食らって悶絶。血を吐いてゼエゼエ息を荒げる。

マネージャー「今です!畳み掛けて!」

マネージャーからの指示が飛んで、ここでマレニアが新テクを開発!これ以上開発するテクがあるのかよ!
マレニアがマリケスの頭上に飛び上がると、姉妹全員がマリケスをグルリと囲んで水鳥乱舞の構えを取り、空中のマレニアからは朱い腐敗の花びらが伸び始める。マリケスは苦し紛れに剣を地面に突き刺して死の爆発を巻き起こすけど、7人姉妹は同時に水鳥乱舞を繰り出して死の爆発を剣の風で受け流し、マリケスを斬りまくって黒い鎧も割ってぶっ飛ばしていく。そして動けなくなったマリケスの背中にマレニアは急降下して剣を突き刺すと

マレニア「腐れ!」

真っ赤に燃える朱い花を満開にさせて、腐敗の大爆発を起こしながら、マリケスの全身の傷口にありったけの腐敗のバワーをぶち込んだ。ラダーンの炎で腐敗の力は弱くなってるかもしれないけど、それでもあの腐敗を傷口に直に叩き込まれたんだからもう生きて帰れねーな!マリケスは案の定全身から朱い煙を吹いたあとに、大量の血を吐いてダウン。ボロボロの鎧の隙間から腐敗の白カビが溢れ出す。

D「おお…黒き剣のマリケスよ…」

D「貴様らよくも…我が兄の次は、死をも弄ぶか!」

取り押さえられたまま暴れるDをブライヴが締め落とすと、マレニアも倒れたマリケスから降りて向かい合う。「マリケス…もう十分だろう…死のルーンを渡せば、せめて楽に送り出してやれる」マレニアからの提案にも荒い息を返すだけのマリケス。腐敗で弱ったガタイの傷からは朱い腐敗が血に混じって流れ出す。完全に決着がついたんで、全員がマリケスの前に集まる。

「…マレニア…」

血の混じったガラガラ声をマリケスはあげて、そのあとに口をピクピク動かすけど、いよいよ死にかけてるみたいで声が出ていない。
マレニアはせめて最期の言葉は聞いてやろうって思ったみたいで、マリケスに近づいて、顔の前でしゃがみ込む。

「我を…恐れよ…」

「…黒き剣の、マリケスを」

そう言い残して、マリケスの顔はカクンと落ちて血を流していく。
「すまない、マリケス」マレニアもそれだけを伝えて、マリケスの兜に手を触れて、腐敗の翼をマリケスに斬られた!

279名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/13(月) 00:04:11 ID:u5QkRMTY

やられたぜ!死んだふりをしたな!倒れた姿勢から身体を錐揉みに回転させたマリケスは、その勢いを使って死の剣を振り回して、マレニアの翼を両方とも切断。死の力にマレニアを犯させる。解放された腐敗の力が消えて、ミリセントと姉妹達も霧のようになってマレニアに戻り、一瞬で深傷を負ったマレニアが苦悶の顔でぶっ飛びダウン!ここまでやってそんなのありえない!

ブライヴ「マリケス!!」

ブライヴとベルナールも吠えて武器を振り上げるけど、ここでマリケスが新テクを開発!腐って脆くなってる自分の片腕を引きちぎって腐敗ガスの煙幕を辺りにぶちまける。マレニアの力が収まったせいかガスの腐敗は強くはなかったけど、オレ達の視界が一瞬消える。その一瞬がマズかった!

動けなくなったマレニアに向かって、マリケスの横回転斬りが振り回される。
でもお前がマレニアを狙うなんてことは予想してたぜ!お前のクリスマスは終わってんだよ!

オレはマレニアの前に飛び出した。
拓也のサングラスは、濃いガスの中でも死の剣の光をクッキリ捉えて離さない。
タイミングはラーヤが全部教えてくれてるぜ!良いぜ!その極上の剣の軌道!

拓也「ウッス!」

オレは手に持った例の石を剣の光に当てて、マリケスの死の流星を食い止める!ラーヤが落としたあの石を拾っておいてよかったぜ。剣を弾かれたマリケスはガタイを仰け反らして悶絶。腐敗のガスは剣の死の力で殺されて消えたから、目の前にいるのはマリケスだけ。

拓也「今っす!」

オレの声でマレニアはハッとして、マリケスに向かって渾身の突きを放つ。
マレニアの刀は死の剣を振り上げかけたマリケスの胸を貫いて、噴水のような血を噴き出させた。マリケスの手に握られた死の剣は、ドロドロに形を崩して溶け始める。そしてマリケス自身も仰向けに倒れ込んで、あの白い煙を全身から立ち上らせていく。
マレニアはマジで瀕死になったマリケスに駆け寄って、傷だらけの頭を抱き上げた。

マレニア「マリケス…何故だマリケス…なぜはじめから、私に死を譲ってくれなかった…」

マリケスの顔に大粒の涙がこぼれ落ちる。
マレニアの言葉が聞こえてるかどうかはオレには分からない。


「…おお、マリカよ」

「黄金律が、また戻る…」


意識朦朧のマリケスは、本当の最期の言葉を言い残して、全身を白い煙に変えて消える。
あとには横座りで泣いてるマレニアと、赤黒く輝く死のルーンだけが残っていた。

280名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/13(月) 00:09:51 ID:u5QkRMTY


卒業祝い   投稿者:ビルダー拓也


マリケスを倒して、マレニアが鼻をすする音だけが聞こえる時間の中で、マネージャーの携帯に着信。マネージャーが電話に出てどこかに歩いていくのを見て、オレ達も我に返ったように動きだす。とりあえずマレニアを裸で放置するのもマズいと思って、拓也はラーヤと一緒にマレニアの弾け飛んだ服を掻き集めて持って行く。ブライヴとベルナールはぶっ倒れてるDにピンタして情報を聞き出そうとする。

ラーヤ「マレニア様、服を…」

マレニア「…ああ、すまないな…」

涙を拭いてから、渡された服を着直してるマレニアの翼は、斬られた所からかなり死のルーンにやられて根本部分しか残ってない。マリケスの最期の置き土産だぜ。腐敗を解放したことで生えた翼だからか分かんねーけど、ラダーンの炎が傷口でチリチリ光ってて、翼が治るのを邪魔してる。「あー、なんか翼治らないみたいっす」「この翼は封じられたままでいい。むしろ、安心しているよ。死と炎が、私の腐敗を退けてくれる」マレニアは話しながらほぼ着替え終わったけど、赤いマントを持ったところで手が止まる。

マレニア「…だが、腐敗が封じられた今、もはやミリセントとも、会うことは叶わぬだろう…」

マレニア「私は二度も、彼女を消してしまった…」

ラーヤ「いいえ、マレニア様。英雄様は今も私たちの側に、そしてあなた様の側にいます。あなた様の優しさ、心の痛みが、その証です」

拓也「ウッス!オレもアイツとまた会えて、マジ嬉しかったっす!」

遠くに行ってもう二度と会えないと思ってた奴と再会できて、そいつも元気にやってるって分かったんだから何の文句も無いんだよね。最初は複雑そうだったマレニアの表情も少し和らいで「…そうだな…そう思うことにするよ」って前向き発言。赤いマントを羽織って着替えが終了。若干雰囲気が良くなったところでブライヴがやってきた。

ブライヴ「Dを絞って分かったが、あの男も何も知らぬようだ。恐らく、あれもギデオンに一杯食わされたのだろう」

ブライヴ「マレニア、お前は大丈夫か?ミリセントはどこに行った?」

マレニア「私なら平気だ。腐敗も、かつてない程に弱まっている。ミリセントは…彼女は、私の内に還っていった。今も私と共にある」

ブライヴ「そうか…お前の中に息づいているのなら、それでいい」

オレ達がミリセントのことを染み染み思ってると、遠くからマネージャーがベルナールと一緒に小走りで合流。
「ネフェリさんから連絡がありました」って言葉に、場の雰囲気がオレのケツアナと共に引き締まる。

マネージャー「金仮面卿とコリンさんとディアロスさんが、王都の闘技場前に現れたとのことです。ネフェリさんは今、彼らと一緒にいるそうです」

マネージャー「そして、ディアロスさんから聞いたらしいのですが、金仮面卿が…」

でもマネージャーが話してる途中で死のルーンが赤黒い炎を噴き上げた!大事な話してるのに邪魔するなよな!って頭にきたけど、マズいぜ!死のルーンの炎になんて当たったらオレとマネージャーは即逝き間違いなしだ。「ヤベー!」逃げる暇もなくそれだけを言い残してオレは飲み込まれ、他のみんなも声を上げる前に炎に包まれて、あたりに闇の静寂が訪れた。

281名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/13(月) 00:19:08 ID:u5QkRMTY

手の甲に落ちた火の粉の熱さで目が覚めると、あたり一面灰だらけの瓦礫だらけで、ガタイを起こすと全身から灰がサラサラと落ちていく。まわりを見たらマネージャーやブライヴ、マレニア、ラーヤ、ベルナールまで灰まみれで起き上がってきてて、遠くにはDが伸びている。見上げた先には、真っ赤に燃える黄金樹がそびえてて、降ってくる灰がグラサンに白く浮かぶ。

拓也「すっげぇ燃えてる!ここまでやれば流石に入れるでしょ!」

マネージャー「死のルーンは無事に効いたみたいですね…ですが棘を焼くのに、ここまでやる事になるなんて思いませんでしたよ…」

マレニア「ここは王都…なのか?なぜここに?」

ブライヴ「黄金樹に本来もたらされるはずだった死が、ようやく王都に現れたのだ。俺達はあるいは、その死に運ばれたのかもな」

ブライヴ「なんせ死を解き放ってやったのだ。死からも、これくらいの礼があってもよかろう」

ブライヴがモコモコマントから灰を落としてると、マネージャーの電話に着信。マネージャーは電話に出てからしばらくハイハイ言って、一瞬不穏な間を開けてから少し話して通話終了。「ネフェリさんによると、今、黄金樹の大聖堂にギデオンが来ていて、私達に指名が入っています。大事な話があるそうなので、いくらでも待つと言っているようです」そのマネージャーの言葉でまた緊張感が高まる。「ついに逃げるのをやめたか」ってブライヴはため息。ラーヤは何かを決心したみたいにひと呼吸入れて、マネージャーに耳打ちする。

そのあとマネージャーから「ラーヤさんからお話があります。ギデオンは待つと言ってますし、少し時間を取ってもいいですね?」って集合の催促があって、早速みんなでマネージャーとラーヤがいる方に集まる。「さ、ラーヤさん」マネージャーの合図で、スピーチが始まる。


ラーヤ「私とベルナール様は、火山館に戻ります。ベルナール様の武具を修復しなければなりませんので、少々時間が掛かるはずです」

ラーヤ「そしてその間に、皆様は黄金樹へと辿り着き、ギデオンを打倒し、どのような形であれ、律の修復を終えるのでしょう。拓也様とマネージャー様の戦いは、終わりを告げるのでしょう」

ラーヤ「ゆえに、私が皆様と共にいられる機会も、今が最後となるはずです。なので今ここで、皆様にお伝えいたします」

ラーヤ「私とタニス様は、火山館は、皆様を信じています。果てなき奪い合い、漁り合いを、黄金律を中心としてあらゆる生命に強いる……そんな世を、皆様が正すことを信じています」

ラーヤ「どうか、良き律をお創りください。良き王を、玉座にお迎えください」

ラーヤ「そして拓也様、マネージャー様。お二人が元の世へ帰ることができるよう、私は祈ります」

ラーヤ「お二人の旅に、一時でも加われたことに、感謝いたします。皆様の戦いに、感謝いたします」

ラーヤ「ありがとうございました。これからも、どうかお元気で」


頭を下げて、ラーヤが短いスピーチを終えると、マネージャーが真っ先にラーヤに握手とハグで感謝を伝える。それで俺も旅の終わりを実感して一気にセンチメンタルになる。修復ルーンの欠片を持ったギデオンが黄金樹の近くに来てるっていうし、後はギデオンから欠片を取り返して修復ルーンを完成させてから、そいつを使ってエルデンリングをガン掘りするだけで、この長くてハードすぎる旅も終わるぜ。そしたらオレも狭間の地から新宿に帰って、いつものウリの仕事が始まる。

そう考えたらなんだか寂しくて、マネージャーとのハグが終わってから俺も握手しに行く。ラーヤはまだ子供だしオンナだから、オレの激エロ成人男性向けのモロホストフェロモンを嗅がせるわけにはいかない。だからオレは息なんか止めて、軽い握手で済ませて次に回す。

ブライヴもオレと同じく握手で済ませたけど、ちょっと照れ臭かったみたいで鼻の先を親指で掻く。マレニアはしゃがんだあとに20秒くらい抱き合ってから離れる。ラーヤの方が哀しそうにするなら分かるけど、お前の方が涙目になってんじゃねーよ!ミリセントの奴に心に↑仕込まれて感情が豊かになるのも大変だよな。

282名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/13(月) 00:24:40 ID:u5QkRMTY

別れの挨拶を終えて、ラーヤはまた頭を下げてから、ベルナールと一緒に灰まみれの廃墟を遠ざかっていく。その背中をオレ達は見ていたけど、「…さぁ、私たちも、そろそろ行きましょう。ギデオンならいくらでも待たせたいところですが」ってマネージャーの言葉で出発。ラーヤ達とは逆方向に歩いていく。そこでまたマネージャーの携帯の着信。相手はまたネフェリで、廃れた闘技場に金仮面卿とコリンとディアロスが向かったって報告が入ったから、全員で闘技場に向かう事に。そしたら


ディアロス「おお!久方ぶりだな」

道の途中でディアロスに遭遇!これから旅が終わろうって時の再会だけど、それでも嬉しいぜ!「エロいぜ!ディアロス!」そう言って再会のハグを食らわせながらラーヤには出来なかった濃厚なkissで唇を吸いまくろうとしたけど、デカい盾で拒否されてショック!ノンケのディアロスの視線はマレニアに吸い込まれていた。やっぱりオレのことは「アブノーマルな旅仲間」としか決して絶対に思ってくれない。そしてディアロスは拓也と違って拒否しようがない衝撃と遭遇する。

ディアロス「マ…マレニア…!?」

「フフッ、そういえばお前は知らなかったな」「色々ありすぎて、こちらからは連絡できませんでしたからね…」楽しげに笑うブライヴと苦笑いのマネージャーの前で、ディアロスは極上の驚愕顔で口をアワアワしてる。マネージャーが伝えそびれてることを知った時から、お前のリアクションが拓也の密かな楽しみだったんだぜ!

マレニア「そうか…貴公は、私を知らぬのだったな。ならばミリセントという名には、聞き覚えがあるだろう?」

ディアロス「ミリセント? …貴公、まさかミリセントなのか!?」

マレニア「久しかったな、ディアロス。貴公に傷を洗われた時は、我ながら情けない声を上げたものだ」

ディアロスはまた口をパクパクさせながら頭を抱えて後退、胸に手を当てたり腰に手を当てたり忙しくポーズを切り替える。マレニアの奴もブライヴと一緒になって悪戯っぽい微笑みで反応を見てる。今は気持ちに整理をつけてるな、何を聞こうか迷ってるなってオレも楽しんでるけどね(笑)
そしてディアロスの会話プランが決まった。

ディアロス「あー…そ、そうか!それで、貴公のことはなんと呼べばいい!?ミリセントか!?」

マレニア「私はマレニアだ。だが分け身であった彼女は、たしかに今も、私の中に生きている」

マレニア「貴公の好きに呼ぶがよい。ミリセントでも、私は構わないぞ」

ディアロス「…い…いや、やはり貴公のことは、マレニアと呼ぼう…こうも違うのだから、同じように扱っては気が引ける…」

ディアロス「ええと、長々と話してしまったな…私は貴公らを呼びに来たんだ。金仮面卿が、貴公らを待っているのだ」

ここでダブルブッキング。ギデオンか金仮面卿か、ふたつにひとつを選ばなきゃならないシチュエーションだと分かったぜ。「じゃあ金仮面卿で」マネージャーの即答で金仮面卿のいる廃れた闘技場に向かうことに。灰がつもりまくっててルートが変わってるし、敵もいないからただの散歩だよね。だからディアロスも暇を持て余してマレニアについての質問の嵐。それに全員で答えていく集中講義の開始だ。

ディアロス「そうか…辛かったな…貴公の無念を思うと、私も辛い…」

ミリセントがマレニアに変わった辺りの話まではディアロスも我慢してたけど、マレニアがモーグウィン王朝でミケラを見つけたあたりの話で、ついに涙腺が決壊。ハリウッド系イケメン顔に涙を浮かべて、元貴族らしくハンカチで眼を拭いている。その様子が気まずいやら面白いやらでマネージャーもオレと一緒に苦笑い。ブライヴも詳しい話を始めて聞いたから、ディアロスを弄ってた元気も無くなって真面目に話を聞いてる。

ディアロス「私もラニアを喪い、救えなかった…いもしない敵を憎み、己の無力さを恥じもしたが、それに比しても貴公の半生はむごすぎる…あんまりじゃないか…」

ディアロス「私なら耐えられない…貴公はどうやって、その痛みを耐えたんだ?」

マレニア「耐えられなかった。心の痛みに苛まれ、円卓の皆に、私を殺すよう懇願したことさえあった」

意外な答えにディアロスはまたビックリ。マネージャーからも「あの時はこたえました。大変な時期でしたよ」って補足も入る。「そ、それならばどうやって…!?」って話に食いつきまくるディアロスに、話の続きが提供される。

マレニア「ネフェリに連れられ、ケイリッドにて再びラダーンに見えたのだ。ネフェリは私に名誉ある死を望み、私もラダーンに殺されることを望んだ。それが道理であると思えたからだ」

マレニア「だが、ラダーンは私を救った。私に大ルーンを与え、腐敗を焼き、罪を償う道を示してくれたのだ」

ディアロス「な、なんと…あの星砕きのラダーンが、貴公を許したのか…?」

マレニア「許されたとは思わぬ。償うこと無く許されるなど、私も求めてはいない」

マレニア「ラダーンはただ、私に慈悲を与えたのだ。私はその慈悲に此度こそ報いるために、総てを終わらせたのちはケイリッドに赴くつもりだ。蔓延る腐敗を焼き、居場所なき蟲人たちを、せめて聖樹へと導くために」

283名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/13(月) 00:30:55 ID:u5QkRMTY

マレニアの話の締めくくりにディアロスが言葉もなく感動に感じまくっていると、そこにブライヴから話の続きが入って、そのうちに話題はラダーンの逸話にシフト。「ラダーンに助力を願った時は、あまりの無謀さに俺も己を嗤ったが、ラダーンはすぐに了承してな。あの懐の深さは何処から来るのだか…」ブライヴの話がオレの新テクにまで進んでからは、仲間内のラダーン伝説語りが始まった。星砕きの伝説は本当だったとか、星を何周も飛べるとか、時空を打ち破れるとかの激つよのモロ英雄エピソードが、全員の口から語られて山積みになっていく。

それからラダーンについての話がさらにヒートアップして、ついには「ラダーンは騎馬戦車にひかれても死なないのだろうな」なんてディアロスの一言でいつもの妄想ゲームの始まり。「ウッス!」と答える拓也に「お前が返事をしたら、お前がラダーンみたいになるだろう」ってブライヴから拒否が入る。

ディアロス「氷の海に沈められたならどうなる?」

ブライヴ「正気である今なら、氷の海に鎖と重りをつけ、深く沈められても上がってくるだろう」

ブライヴ「竜の赤雷ならばどうかは分からんな」

拓也「ウッス!オレは竜の雷食らっても死ななかったんで、ラダーンには全然効かないっす!」

ディアロス「そういえば貴公は、あれを浴びていたな…あの時は参った」

拓也「尿道とアナルと乳首に金属端子つけて、全身の筋肉に電極とりつけて60分電流でのたうちまわれば、ラダーンでも快感で射精します!」

ブライヴ「また訳の分からんことを言い出したぞ」

なんてありとあらゆる妄想ごっこ。その間は「男ってどこの世界でも強さ比べが好きなんですね」「ラダーンを絵物語の如く扱うのには、抵抗がある」ってマネージャーとマレニアは呆れてる。それからもくだらねー話や思い出話をしながら王都を練り歩いていき、ついに棄てられた闘技場に到着。でも金仮面卿の姿が無くて、「おかしいな…先程まではここに居たはず…」ってディアロスが辺りを見渡す。

拓也「道間違えたんじゃねーの?」

ディアロス「そんなはずはない。確かにこの崖ぎわに、コリンと共に立っていたんだ」

マネージャー「それは妙ですね。手分けして探しましょう」

ブライヴ「百智卿にはもう少し待っていただこうか」

そこでオレ達は金仮面卿探しを始めたけど、開始30秒くらいで崖下に跳んだマレニアが金仮面卿を発見。大変なことが起きてて大至急来いって感じのこと言われたんで行ってみると、そこにはコリンもいて、マジでとんでもない事が起きていた!


ディアロス「そんな…金仮面卿…なぜこんなことを…」

コリン「先生は、正気を失った末に、崖から飛び降りたのです…」

コリン「あなたが円卓の方々を呼びに行ったあと…私が先生の元を離れた時に…」

コリン「あっという間でした…先生は、自らの狂気に取り憑かれ、ありもしない目の前の完全性に、手を伸ばしたのです…」


崖の下では、金仮面卿がイエスキリスト系のポーズで死んでいた!マジ信じらんねー!
「ディアロス。これは貴公のせいではない。誰にも読めぬことだ」ってマレニアからすかさずフォローが入るけど、それでもディアロスはショックで、苦虫を噛み潰した顔で悔しがる。「探求の果てが自害とはな…」「彼ほどの人が、どうして自殺なんか…」ブライヴとマネージャーが金仮面卿の前にしゃがんで、ガックリ肩を落とす。でもマネージャーは金仮面卿の胸元に何かを発見。指を指すから見てみると、金色のコックリングが浮いている。

ブライヴ「それは…ルーンか?見たことのない輝きだ」

ディアロス「金仮面卿のルーンだろう…これほど立派なルーンを掲げた方を、喪ってしまったとは…」

マネージャー「…いえ、違います…これは多分、ただのルーンじゃありません…」

金仮面卿のルーンを手に取ってから、マネージャーが携帯を開いて参考資料を次々めくる。
それから血の気がサッと引いて、携帯を持つ手が小さく震える。

マネージャー「…載ってません…」

ブライヴ「何がだ?」

マネージャー「載ってないんです…ギデオンのまとめた、ルーンの大別表…分類表に、書かれてないんです…」

ヤバい空気を察したマレニアも携帯を覗いて、それから固まって金仮面卿のルーンを見る。「英雄達のルーンの形や、王にさえなりえた選ばれし者のルーンさえ載ってる表に、書かれていないルーンなんて…それって…」そこまで言われてオレのガタイも驚愕の真実を導き出して乳首を強烈に刺激!「うーっす!」オレにも雄鳴きが入った頃には全員が察していた。


マネージャー「これは全てのルーンと異なったもの…」

マネージャー「…エルデンリングの…修復ルーンです…」

284名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/13(月) 00:40:59 ID:u5QkRMTY


オレ達を待っていたかのようにバトル   投稿者:ビルダー拓也


修復ルーンを発見したマネージャーはまだまだ念入りに携帯の資料をチェック。金仮面卿が死んじゃったのは悲しいけど、とんでもない置き土産をしていったアイツは最後までオレ達の想像の上を行っていた。ギデオンが持ってるのは死の修復ルーンの欠片だけだから、金仮面卿が作った無傷の修復ルーンを持ってるオレ達の方が有利になったぜ。

ブライヴ「儀式も、力も用いぬままで、金仮面は修復ルーンを……いや、これは本物なのか?」

マネージャー「恐らく本物です。ギデオンも、通常の遺体のルーンはただ消費されるものとして資料にまとめていますが、修復ルーンはそれらとは別枠の資料にまとめています」

マネージャー「私はその別枠の資料の中に、円卓の騎士達がかつて見出しながらも、様々な理由で手放していったとされる、数多の特別なルーンの絵も見たことがあります。目の前にあるこのルーンは、その絵ととても良く似ているんです」

マネージャー「これほど形が整ってはいませんでしたし、強い輝きを放ってもいませんでしたけど…」

マレニア「なんというお方だ…女王マリカでさえも、修復ルーンを見出すためにゴッドウィンを犠牲にしたというのに…」

マレニア「彼はまさに、古今に比類なき大学者だったのだな…」

世界を救う英雄の誕生に、マレニアとブライヴもかしこまって礼をする。ギデオンの資料には金仮面卿のルーンは載ってないかもしれないけど、エルデの義務教育には確実に金仮面卿の名前が載ったぜ。「ディアロスさん、これがあの修復ルーンであるのなら、金仮面卿は自殺したわけではないのかもしれません」マネージャーからもフォローが入って、ディアロスもハッとする。

ディアロス「…そっ、そうなのか?」

マネージャー「修復ルーンは、祝福を受けた人が探求の末に、自分の中に見出すものです。私は探求者が修復ルーンを発見するものとばかり思っていましたけれど……この様子を見る限りでは、探求者は修復ルーンを見つけるのではなく、自分のルーンを修復ルーンそのものに変化させるのかもしれません」

ディアロス「ということは…金仮面卿の命は、修復ルーンに変じたのか?」

マネージャー「ただの仮説ですけどね」

マネージャーもよくこれだけ口が回るよな。オレは見ての通りの肉体派だから、こんなにそれっぽい出まかせなんて言えない。それとも本当にそういう仮説を考えてたのかもね。マネージャーからのフォローでディアロスも気が楽になったけど、今度はコリンがおかしくなって笑い始めるからマジで不気味。

コリン「はは、ははは…修復ルーン?なにを言っているのです?」

マネージャー「どうしましたか?」

コリン「それはただの、先生の誇大妄想の産物にすぎません。それは律を神の手から奪い、大いなる意志さえも届かない空虚な力に変える、忌むべきルーンです。そんなもので黄金律の、何を癒すというのです?」

コリン「やめなさい。すでに探求した完全も、あのように燃えているのです。先生は傲慢な思想に耽溺し、黄金律の完全性を否定せんとした、信仰破綻者だったのですよ」

そう言って燃える黄金樹を指差してヘラヘラしてるけど、コイツがサラッと言った事にオレのガタイがビクッと反応して乳首分析が自動で立ち上がる。ちょっと前にラニが中止にした計画の中身と、金仮面卿のルーンのスペックに似てるところがあってマジヤバ!そこでマレニアからの質問タイム。

マレニア「コリン。黄金律は、確かに貴公の望む完全であったろう」

マレニア「しかし、その完全性の最たる者が私であり、デミゴッドであり、女王マリカなのだ」

マレニア「コリン。貴公は欠け身の神人たる私を、完全な者と思うのか?」

宗教の教祖の娘が信者を否定しちゃって、宗教戦争の始まりだぜ!仕方ないところもあるけど、もうすぐ旅が終わるって時に揉め事はよしてくれよな。って思ったけど、マレニアの語り口は静かだった。

コリン「わかりませんよ…私に完全性が見えるのであれば、先生に導きを求めることもありません…」

コリン「筆記者である私には、もはや何もないのですよ。信じるべき師は偽り者で、黄金樹は今、燃えています。私のあらゆる道程は無に帰したのです…」

マレニア「ならば黄金律が残したものを、信じればよい。黄金樹は燃えても、貴公には多くの物が残ったろう」

マレニア「その命も、その信仰も、その祈祷も、全ては黄金律が貴公に与えたものだ。貴公が筆記者と言うのなら、かつてあった黄金律と、金仮面卿との旅を、全て記して後の世に伝えることだ」

マレニア「貴公がそうしてくれることを、私は願う」

コリンはしばらく黙ってから、鼻で落胆のため息ついてオレ達から去っていく。さよならを言う元気まで無くなってて「彼は大丈夫なんですかね…」ってマネージャーも心配してる。でもドン底から立ち直った経験が豊富なプロ級マレニアは前向きで、「彼が黄金律を忘れぬ限り、黄金律の申し子たる私の言葉も、忘れずにいてくれるはずだ。たとえ私が、完全ではなくとも」ってコリンに期待を込める。コリンはとぼとぼ歩いていって、そのまま灰まみれの街を遠ざかっていった。

285名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/13(月) 00:57:47 ID:u5QkRMTY

マネージャー「さて、この修復ルーンについてですが、どうすべきなのでしょうか」

マネージャー「神から黄金律を遠ざけて、大いなる意志も関わることができないようにするのが、金仮面卿のルーンの性質です。ですがこれはラニさんの計画と被る部分が多いです。もちろんギデオンが欠片を持っている、死の修復ルーンとも性質が異なります」

ディアロス「待ってくれ、死の修復ルーン?そんなものがあるのか?」

ブライヴ「死を欠かすことによって繁栄した黄金律に、死を回帰させる修復ルーンだ。それを使えば、律からは停滞と澱みが消え、腐敗や忌み角も、澱みに招かれし神々と共に去る」

ブライヴ「だがこれを使えば、女王マリカの望んだ新たな治世が敷かれ、律を巡るあらゆる災禍も続いていく。そうなればラニやミケラとは違う形ではあろうが、いずれは律に呪われし者が生まれ、やがて再び律は砕かれるだろう」

ブライヴ「だが幸か不幸か分からぬが、ギデオンが持っている死の修復ルーンは欠片のみ。残りの欠片の所在は不明のままだ」

金仮面卿が修復ルーンを託してくれたのはいいけど、取り扱い説明書ぐらいは付けてくれないと、オレ達もルーンの使い方をマスターできないぜ!だからみんなも迷いまくって、「とりあえず、ギデオンから修復ルーンの欠片を取り返してから決めるなんてどうすか?」っていうオレの意見がすんなり通って笑ったぜ。

それからはマレニアの水鳥乱舞で一人分にはデカすぎる墓を掘ってから、全員で金仮面卿を埋葬。マネージャーは「世界を救うかもしれない人の墓ですから、これでも小さいくらいですよ」って言ってたけど、確かに墓石も無いからその通りなりね。埋葬が終わったらいよいよギデオンに会いに行くことに。ブライヴの剣は折れたままだけど、こっちにはディアロスとマレニアがいるし楽勝だ。ブライヴは噛みつきもイケるしな。

きた道を戻って、デカい石像と例のマシュマロ三人組がいた場所につくと、懐かしい気持ちになりながらそこの柵を飛び越えて、下の灰の山に着地。そこから階段とエレベーターを使って登っていくと、黄金樹の大聖堂に到着。中に入ったら、腕を組んで仁王立ちしてるネフェリと、杖をついて立ってるギデオンが向かい合っていた。


ギデオン「…ああ、ようやく着いたのかね」

ギデオン「それで、エルデンリングに見え、エルデの王となる者は決まったのかね?」


向かいあったまま首だけこっちに向けて話しかけてくるギデオンは、散々待たせてやった割には気にしてないって感じだし、今までの悪行にも全然反省の色が見えなくてチョーウゼー!「お前のクチマンに人間便器マスクつけて、そこに小便するなんてどうすか?」オレの脅しにも完全な無反応。ブライヴ、マレニア、ディアロスの三人も無言で戦闘体制に入るけど、ギデオンはマネージャーからの「死の修復ルーンの欠片は、どこにあるんですか?」って質問にだけ答える。

ギデオン「あれなら、今も私の手の内にある」

ギデオン「しかし、君たちには必要ないだろう。すでにその手には、金仮面の完全律が握られているのではないかね?」

マネージャー「完全律?」

ギデオン「私の目と耳は、金仮面に付き従うコリンとディアロスを見張っていたのだよ。特にコリンという愚鈍には、君たちが手にした修復ルーンの価値など、永久に分かるまい」

ギデオン「あの超越的視座に行き着いた思索の道を、私も識っておきたかった。だがあの愚鈍の筆記が、凡愚のごとき自我により揺らぎ、十分ではなくなった。おかげでついに叶わなかったようだ」

ギデオン「まあいい。ともかく君たちは、選ぶことになった」

ギデオン「その完全律でエルデンリングを修復するのか、それとも死王子の修復ルーンの欠片を奪うために、この私と戦うのか。道は二つにひとつというわけだ」

マジかよぉ!?この圧倒的な戦力差で戦えなんて言うかよ普通!絶対罠だぜ!どうせどこかに兵隊を隠してるな、魔法が飛んでくるんだな、血没紳士が隙を狙ってるなってガタイで分析。あまりにも分かり易すぎる落とし穴にオレもモロ警戒で、逆に全員が攻めにくくなった。「それ、本気で言ってるんですか」ってマネージャーも探りを入れるけど、「それは君の経験に聞けばいいだろう」なんていうさらに混乱させるようなこと言ってきてもう訳がわかんねーよ!本当にオレ達の邪魔をするのが好きな客だぜ。

マネージャー「分かりました。それじゃあ戦いましょう」

マネージャーの決断でマレニアが義手刀をガシャンと変形させる。
これでギデオンも終わりだ。そう思った拓也に、掌を向けてストップを出したのはネフェリだった。

ネフェリ「私にやらせてくれ。一対一だ」

まぁそういうこと言うだろうなって感じはしてたけど、マジで言ってくるんだからネフェリは分かりやすい。「罠かもしれないんですよ?」「それでもいい。罠があるなら吹き飛ばすまでだ」「…じゃあ、危なくなったらマレニアさんを出します」「手出しはするな。これは私と義父の決着だ」言い合いの最後に、ネフェリが卑怯なキーワードを出してきてマネージャーも困った顔をする。家族の話を出されたらオレもディアロスも口出しできねーよ!ヤバくなった時は無理矢理終わらせる方法も色々あるからって、マネージャーも渋々了承。

マレニア「ブライヴ、いざとなったら私はギデオンを斬る。止めてくれるなよ」

ブライヴ「俺が止めると思うか?今斬ってもかまわんぞ」

マレニアとブライヴがヒソヒソ声で話すけど全部聞こえてるぜ!「それでは、合図はどうしますか?」ってマネージャーが言うけど、ギデオンもネフェリもそれは無視だ。それから一瞬静寂が訪れる。「…はぁ、無視ですか。困りましたね、拓也」「ウッス!」オレの声と同時にネフェリが斧を構えてギデオンに襲いかかった。

286名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/13(月) 01:05:22 ID:u5QkRMTY

マネージャー「そんな合図でいいんですか!?」

いきなり駆け出したネフェリの前で、ギデオンがおかしなポーズを取って金色の模様を身に纏う。その直後にネフェリの斧がヒットしてギデオンの肩から出血。そのあとに次々斧を叩き込んでくと、ギデオンから金色の爆発が発生。ネフェリをぶっ飛ばす。

ネフェリを吹き飛ばしたあとはギデオンのターンがやってきて、デカくて青いエネルギーの塊みたいなのをネフェリに連続発射。でもネフェリはぶっ飛んだ先にあった柱でエネルギーを全部防いで、撃ち終わったところにまたダッシュで近づく。そこにギデオンが燃える血を撒き散らした!

拓也「あっ!」

マレニア「あの血は…!」

モーグの技をいつの間にか習得していたギデオンは、そのままネフェリに血の雨を連射。ネフェリは横に跳んで避けていくけど燃え上がる炎に少し足を焼かれる。そこでネフェリは強引に突っ込んで火に脚を焼かれながらギデオンにジャンプ斬り!胸を切り裂くとギデオンもたまらず呻く。そこに追い討ちをかけようとした所でギデオンは後ろに転がる。フケ声なのに動きが軽やかでコイツは使えるジジイだ!

後ろに下がったギデオンは聖杯瓶を一発キメるけど、その隙にネフェリの接近を許して走り斬りをもらう。それでもギデオンは狼狽えずに後ろにまた三回転して、全身から光の輪を放ってネフェリに飛ばす。

マレニア「兄様の光輪…!?」

マレニアが驚く声を上げると同時にネフェリが新テクを開発!
飛んでくる輪に向かって走りながらスライディングを敢行。そのまま輪をくぐり抜けながらフルスピードでギデオンの脚に斧をお見舞いして転ばせ、そこからあの人間洗濯機が発動!オレも熱くなって「いけーっ!人間洗濯機!」って叫んだ時は、マレニアに妙な顔をされた。

ギデオンはその人間洗濯機を倒れたまま全身に浴びて更にぶっ飛びダウン。全身から血を流して戦闘不能になった。「終わりだ、ギデオン」そう言って倒れたギデオンにネフェリが斧をむけると、ギデオンは兜を脱いで、影のある銀髪のイケメン仙人系ジジイ顔を晒した!お前そんな顔してたのかよ!やられたぜ!最期にイケメン顔を晒してオレを惑わせる作戦だな!戦い自体は20秒以上?30秒以下?で終わったけど、こんなことをされたせいでオレのチンポが強烈に刺激されズボン越しに鎧に押し付けられ、体が強制的にくの字になる。「お前はこんな時もそれか…」ブライヴの呆れ顔がさらにオレの気分を煽情的に落とし込む。

マネージャー「…どうやら、終わったようですね。罠は不発に終わったようです」

ネフェリ「…いや、罠など無い」

マネージャー「え?」

ネフェリ「ギデオン…まさか、あえて敗れたのか…?」


ネフェリの疑問に「そのような様だから、お前は凡愚なのだ」って昔の悪態を引用して、ギデオンは鼻で笑う。
二人が決闘してる間は兵隊も、魔法も、血没紳士も出てこなかった。

287名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/13(月) 01:15:14 ID:u5QkRMTY


【黄金樹前で7P】


ギデオン「エルデの王を求める…その意志はよい…だが、女王マリカは、我らには足掻きこそ望んでいる」

ギデオン「ゆえに我らは…王とはなれぬのだ…」

仰向けに伸びてるギデオンに斧を向けるのをやめて、ネフェリはしゃがみ込んでギデオンを見据える。オレはエロくなったガタイをどうにか冷静にさせてから、みんな一緒に二人に寄ってくけど、マレニアは義手の刀を出したままで最後まで警戒モード。

マネージャー「それは、どういう意味ですか?まさか王になるべき人は、すでに決まっているのですか?」

ギデオン「君は理解が、早いな…ならば、君と語らうこともない」

ギデオン「ネフェリ、お前はそれでも、王たる者を見出し…エルデンリングに見えることを望むか…?」

王になるべき奴がもう決まってるなんて初耳だ。じゃあそいつは誰なんだよ?そう聞いてみてもギデオンはネフェリだけを見てて答えない。当のネフェリは外に広がる灰まみれの景色を何秒か眺めてから答える。

ネフェリ「ああ、それが望みだ」

ギデオン「そうか…ならばこれを、持って行くがよい」


ギデオンは懐から、白く光るトゲトゲしたリングを差し出す。
それから「ならばこれを、お前に託そう…死衾の乙女より見出せし律…死王子の修復ルーンを」なんて言い出したからマジビビり!今までの死人が出るくらいの揉め事があってからいきなりこれじゃ、オレにはもう何がなんだかわかんねーよ!「やはり罠か…?」「いや待て、早まるな」ブライヴとマレニアも斬ろうかどうかで迷ってて判断がつかないし、マネージャーもディアロスと一緒に目を白黒させて展開に着いてこれてない。

マネージャー「まさかあなたは、この修復ルーンを完成させるために…」

ギデオン「死に生きる者の王…死王子を識るための謀は、成就した。これはそれによる恵みだが…私には不要なものだ…」

ネフェリ「…なぜ、これを私に…」

ギデオン「お前達の働きにより、私は女王マリカの、遺志を識った…」

ギデオン「これはその事への褒美であり…新しき世における、私の智識の…ささやかな爪痕なのだ…」

ネフェリに斬られたところから血がドクっと流れると、ギデオンの上の口からも血がさらに流れる。
ギデオンはネフェリを見てた視線を外して、暗い天井を眺めて誰にも視線を寄越さない。


ギデオン「知とは…己の無知を知り…知ることの終わりなきを…知ること…」

ギデオン「それはただ…私のよすがだった…」

ギデオン「…それに終わりが来ることなど…決して…知りたくはなかったのだよ…」


そう言いながら、ギデオンは天井を見つめたまま動かなくなる。
血はどんどん流れていって、ネフェリの足先を濡らすと止まった。


ネフェリ「知ることの終わり…ギデオンは何を見たのだろうな…」

マネージャー「これは推測ですが…彼はおそらく、智識との心中を選んだのでしょう」

ネフェリ「心中?」

マネージャー「私たちがエルデンリングを修復すれば、新しい律で動く新世界がもたらされます。…その世界では、彼が識っていった智識は、意味を失います」

マネージャー「女王マリカが、私たちに足掻くことを望んでいたのなら、それは彼の探求を許すものでは無かったのでしょう。彼女の望みは世界の破壊と再生であり、褪人による世界の探求ではなかったのですから」

マネージャー「識った物も残らず、これから識るものも無い。…彼の探求は、そこで終わったんです」

ギデオンがどうして死を選んだかのマネージャー流の解釈を聞いて、ネフェリは深くため息をつく。智識を知るだけじゃなくて、使うことに喜ぶんじゃダメだったのかな?なんてオレは思うけど、敵対してたとはいえ義父を亡くしたネフェリの前でそんなこと言えないぜ。もう少し前か、もう少し後に生まれてれば良かったのかもな。「ギデオン、我が義父よ…あなたは愚かだった…」ネフェリはギデオンの顔に手を伸ばすと、両目を閉じさせた。

ネフェリ「…多く重ねた罪は、許されることはない」

ネフェリ「だがせめて、風と共に逝くがよい。あなたの友たる、ドローレスの元へ」

別れの言葉を言い終わってから、ネフェリはギデオンを抱えて風通しのいい場所に置く。それから「用は済んだ。ギデオンの魂は風が運ぶ。我らは黄金樹のもとへ行こう」と言ったところで、ブライヴが「いいや、そうはいかん」なんて言いだした。

ブライヴ「黄金樹は目の前にあり、もはや戦う敵もいない。俺もラニの元に帰る」

マネージャー「…ここで、お別れなんですか?」

マネージャーの疑問に、ブライヴは折れた剣を見せて返答。
そういうことなら仕方ないぜ。

ブライヴ「ラニから賜った剣が、これではな。今の律の理があるうちに、イジーに修復してもらわねばならん」

マネージャー「…そういう、ことですか…」

ブライヴ「そういうことだ。世話になったな」

モコモコマントを翻して、ブライヴがオレ達から去っていく。ブライヴともお別れかぁって考えたら、ラーヤが帰っていったのもあって寂しさが更に倍になる。本当に行っちゃうのかよって未練がましいこと考えてたら、そしたらマレニアから「待て」って言われて、ブライヴが面倒臭そうにストップして振り返る。マレニアは手を差し出した。

ブライヴ「…喋りすぎたな。別れが湿っぽくなった」

マレニア「ラーヤには良くて、我らには駄目か?」

ブライヴ「握手など、やるべきではないな、まったく」

ブライヴはしょうがねーなって感じで適当にマレニアと握手、それからディアロス、マネージャー、ネフェリと握手を回していって、俺が突き出してたケツには溜め息をついて、それからピンタを食らわしてくれた。お前は本当にオレをよく知ってるぜ!

ブライヴ「もう用は無いだろう。俺は帰るからな。止めるなよ」

ブライヴはまたモコモコマントを翻して、オレ達から遠ざかっていく。
「律が変わるとしても、君は我らの友だ、ブライヴ」
マレニアの言葉に振り向かないまま手を振って、ブライヴは聖堂から出ていった。

288名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/13(月) 01:19:37 ID:u5QkRMTY

ブライヴと別れてから拓也達一行も出発。聖堂から生えてる木の根を歩いて、聖堂の二階に到着。
そのまま女王の間を目指して歩いてると、スッゲー既視感に襲われる。

拓也「このメンツで集まってるの久しぶりじゃん!」

マネージャー「あっ、確かにそうですね」

ネフェリ「リエーニエか…懐かしいことだ」

マレニア「私が円卓に招かれた頃か。あの時はまだ、人形兵の腕を使っていたな」

ディアロス「あの時の話はよしてくれ…拓也と這う這うの体で逃げ回っていた覚えしかない…」

懐かしい思い出トークに花を咲かせながら、女王の間を通過していく。レアルカリア城で食らった人間洗濯機状態は痛かったぜって話にまで発展すると、マレニアから人間洗濯機について質問が飛んだから、何を指して言ってたのかを教えるとネフェリから答え合わせが補われる。

ネフェリ「あの戦技は、故郷では雷嵐と呼ばれている。しかし、洗濯機とはなんだ?」

拓也「ウッス!勝手に服を洗ってくれるカラクリっす!勝手に乾かしてくれる奴もあるんすよ」

マレニア「それは素晴らしいな…」

ディアロス「盾は洗えるのか?」

なんてどうでもいい話をしてたら、あっという間に黄金樹前の広場に到着。全員お喋りを終わらせて神妙な気持ちになって、燃えまくってる黄金樹を見上げる。こんなに派手に燃えてるのに思ったほど空気も暑くないし、黄金樹の奥の方にはいかにも入って来いって感じの入り口と、金色に光る霧が見える。あーあ、この黄金樹に入ったら今までの激ヤバなハードS調教の旅も終わるんだなぁ。結局誰が王になるのか、どの修復ルーンを使うかも決めてないな。

マネージャー「…着いちゃいましたね」

拓也「うす、着きました」

ネフェリ「ああ」

広場の前に立ったまま、何秒間か沈黙があって、マネージャーが喋る。
「…それでは、誰が王になって、どちらの修復ルーンを使うかを決めましょうか」
決めなきゃいけないのは分かってるけど、責任が重すぎてチョー苦しいし、話し合う人数も絶対足りてないんだよな。「…拓也とマネージャーを王にはできないだろう」ディアロスの言葉はもっともで、王になったら帰れないし拓也には政治が分からない。昔は賢ぶって色々政治について話したこともあるけど、あんなのふざけてただけだぜ。

マネージャー「…確かに私と拓也は、王にはなれませんね。なる気も無いですし」

マネージャー「というより、ギデオンの話が事実なら、王は既に決まっているはずですよね」

ネフェリ「ならば、王を決める話し合いなど意味がない。修復ルーンについて語るべきか」

マネージャー「それなんですけど…私と拓也はこの世界の外の人間ですし…全てが終わったらいなくなっちゃうと思うので、本音を言うと話し合いに参加すべきかすらも、怪しいところなんですよ」

拓也「オレにもちょっと、責任重すぎるっす…」

ネフェリが腕を組んで悩み始めると、ディアロスが話の流れをぶった斬ってマレニアを王に据えることを提案。「私が?よしてくれ…私は王の器ではないだろう…」「しかし貴公は神人だろう?聖樹の民を率いてる身でもあるし」「彼らは兄様の手腕と魅力に惹かれたのだ…私など、兵を率いて戦うことしかできなかった…私は王に相応しくない」ディアロスが推したマレニアもそう言って辞退した。ディアロスも「おっと、言っておくが、私も王にはならないぞ。貴族の世にしがみつくことすらも、私は出来なかったのだからな」って激デカ予防線を張ってガード体制。そこで自然と視線を集めたのがネフェリだ。

289名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/13(月) 01:37:20 ID:u5QkRMTY

ネフェリ「…よせ…私は全土の王たり得んぞ」

マネージャー「ですが、ゴドリックやケネスさんは、あなたを王に推していたはずです。血筋や性格的にも、あなたが最も王として務まると思うんです」

マレニア「私も、貴公が王となってくれるのであれば、喜んで従おう。貴公にはその甲斐がある」

ネフェリ「やめてくれないか…私は戦しか知らんのだ…王都の政など、どうすればいい…」

ディアロス「だが貴公が王となれば、弱き者の痛みを知る、最初の王となれるのではないか?政はケネスに任せればいいだろう」

ネフェリ「そうは言うがな…それより修復ルーンの話はどうした?王の話などしないと言っただろう」

王様候補がだんだんネフェリに絞られてきて、推されまくるネフェリは話を修復ルーンの方に戻す。だけど修復ルーンでエルデンリングを直した前例なんてあるわけない。「修復ルーンを使った後の世などは、女王マリカでさえも知らぬだろうしな…」ってマレニアの悩みに全員同意するしかなくて、一瞬で話が行き詰まる。結局一番つらいのは、こんな世界を変える大チャンスが出来上がってるのに、金仮面卿の完全律か、死王子の修復ルーンか、ふたつにひとつを選ばなくちゃいけないシチュエーションだとわかったぜ。

5人でウンウン悩んでると、女王の間の方からデカいモサモサしたシルエットが近づいてくる。ブライヴの奴が用事を済ませて帰ってきたみたいで「ウッス!」ってオレも手を振るけど、女王の間から出てきたそいつはブライヴじゃなかった。

ディアロス「なっ…!?」

マレニア「あ…あなたは…」

マレニア「なぜあなた様が…ここに…!?」



出てきたのは、あのゴッドフレイ!

2メートル超えの激デカガタイのマレニアよりさらにデカい3メートル超級の金剛力士彫刻ガタイの偉丈夫は、右肩にバカみたいにデカい斧を担いで、背中から左肩にかけて透明なデカライオンを背負いながら、恐ろしく鋭い眼光で黄金樹だけを真っ直ぐに見つめて階段を登ってくる。ゴッドフレイが一歩歩くごとに石の階段を振動が伝わって、オレ達の足の裏まで微かに揺らす。

ディアロス「せ…戦王…なぜ戦王が狭間の地に…」

マネージャー「戦王?……ゴッドフレイ!? 彼が、あの…!?」

ネフェリ「王が決まっているとは…こういうことだったのか…」

エルデの地では超大物の登場はいつも突然だ。絶対に会うことの無いはずだった、蛮地に追放されたはずの最初の王に遭遇して、オレ達は気圧されまくり怯みまくり、視線掴まれて鳥肌立ちまくりの歴史の生き証人になっていた。ゴッドフレイはそのまま階段を登ってきて、オレ達の前に来てもペースを全く乱さないからオレ達の方が避けることに。でも戦王はオレ達はおろかマレニアまで完全に無視で、目に入るのは黄金樹ただひとつだ。

ゴッドフレイを通過させて、ディアロスが「最初の王…あのゴッドフレイが玉座に着くのなら…あの方に修復ルーンを渡せばいいのではないか?」ってナイスなアイディアを思いついたみたいなこと言うから、「それでは駄目だ。ブライヴとラーヤの話を忘れたのか」ってマレニアにキツく言われてる。ラニの話もあるし、このまま見過ごしちゃ駄目だって分かってるけど、あんなガタイした奴を呼び止めたら命がいくつあっても足りねーよ!でもマネージャーにはそんなこと関係なかったみたいだ。

マネージャー「待ってください!」

勇気を振り絞ったマネージャーが、黄金樹前の広場を進むゴッドフレイを呼ぶ。でもやっぱり無視されて、ゴッドフレイは遠くで屈んで何かを呟いてる。でもこっからじゃなんて言ってるのか分からないから、今度はマレニアが「ゴッドフレイ王、お話がございます」って言うけどそれも無視されて、気付いた時にはゴッドフレイは黄金樹の中に入りかけていた。そこでネフェリがマジで絶対に言っちゃいけないことを言った。


ネフェリ「私と勝負しろ!戦王!」


その瞬間にゴッドフレイがピタっと止まって、その背中から金色の淡い光が伸びていって、ネフェリとマレニアにまとわりつく。でもゴッドフレイは振り向かない。

「…よくぞ戦い抜いた、円卓の騎士たちよ」

「黄金に挑みし、つわものどもよ」

それから立ち上がって、燃える黄金樹を見る。こいつはこれだけを目指してここに来たんだってオレにも分かるぜ。ネフェリはゆっくりと斧に手を伸ばして、マレニアも義手を変形させて刀を出して、ディアロスは背中の盾に手をかける。

「偉大なるエルデンリングは、確かに、ここにある」

「だが、私は帰ってきた」

「再び、それに見えるために」

ゴッドフレイが振り返ると、背中に張り付いたライオンの霊が吠えまくって、広場に薄く積もった灰を全部吹き飛ばす。緊張感がピークに達したと同時にネフェリは斧を抜いて、マレニアは刀を手に握って、ディアロスは盾とムチを構える。オレとマネージャーは全身の鳥肌に従って避難しようとしたけど、振り返って見たら広場の入り口に金色の霧がかかってた。やべーよ!


「我が名はゴッドフレイ」

「最初のエルデの王として」


両手でバカデカい斧を握ったゴッドフレイは、初めてオレ達5人を見た。
マレニアとネフェリとディアロスは戦士だけど、オレとマネージャーは違うから帰してくれよな!

290名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/15(水) 00:17:31 ID:JzQpMqKo


エルデ王初体験   投稿者:ビルダー拓也


斧が飛んできた!
いきなり飛び上がったゴッドフレイがマレニア目がけて空中でデカ斧をぶん投げる。でもマレニアは咄嗟にオレとマネージャーを突き飛ばしてから回避。デカ斧が床というゴングを鳴らすと、ディアロスとネフェリはゴッドフレイに向かって走りだす。

空中にいるゴッドフレイは丸太みたいにぶっとい腕を振り回して、その推力でマレニアにぶっ飛んで行くけど、マレニアにとってはこれが幸いしたぜ。突っ込んでくるゴッドフレイに鋭い突きの一閃をぶっ込んでカウンターを取れるからだ。でもそれはゴッドフレイにとって幸いした!

ゴッドフレイのヤツは刀で腹を貫かれながらマレニアの頭を左手でガッチリ捕獲。それから冗談みたいにデカい音を上げながらマレニアの顔面に右手のストレートパンチを連打。マレニアの髪が跳ねまくる。オンナが相手でも容赦が無いぜ!ネフェリも焦りまくって、斧をゴッドフレイの背中にモロにぶち当てる。それでもゴッドフレイが止まらないから、今度はディアロスがゴッドフレイの右手にムチを叩きつけて絡ませる。

マネージャー「あっ…」

その瞬間ディアロスが消えた!
マレニアを前蹴りでぶっ飛ばして壁に叩きつけたゴッドフレイは、今度は右手にムチが絡まったのを良いことに、右腕をぶん回すことでディアロスを目にも止まらないチョースピードで振り回す。あまりにとんでもないスピードだからムチの先っぽのディアロスが見えないけど、激ヤバ遠心力にディアロスの握力が一瞬で負けて壁に飛んでいって激突。白目を剥いてダウンした。あんなの食らったら仕方ないけど、ここでもうダウンとか残りの二人が保つのかよ!

気絶してるディアロスに向かって拓也とマネージャーの新宿コンビが走ってる時に、ネフェリが更にゴッドフレイの脛に斧を叩きつけるけど、鉄みたいに硬い脛に刃がまともに刺さらない。そこでゴッドフレイがデカ斧を地面から抜いてネフェリに相対。デカ斧の腹でネフェリをぶっ叩きに行くけどこれはバックステップでかわしたぜ。デカ斧をかわしたネフェリは鈴をチリンと鳴らして、あの透明な鷹を呼び出した。

ぶっ飛んで倒れてたマレニアが起き上がる。鼻と口から血が出まくってるけど、流石は神人って感じで鼻は折れてないし眼も見えてるぜ!義手をガチャっと起動させて三連斬りを放つマレニアに、ゴッドフレイはまた突っ込んで地面に脚を叩きつけて床をバキバキに割って、三連斬りをストップさせる。でもマレニアはゴッドフレイの幻と一度やりあってるから、そのパターンは見抜いてた。

拓也「ウッス!イケまっす!」

床を伝って走ってくる衝撃波をマレニアはジャンプで飛び越えて、そのまま水鳥乱舞の構えに移行!さらにネフェリは鷹と一緒にゴッドフレイの背後に追いついてきて、ゴッドフレイは前から後ろから責められる形に。でもここでゴッドフレイが水鳥乱舞に突っ込んだ!

291名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/15(水) 00:34:47 ID:JzQpMqKo

ネフェリ「なにっ!?」

放たれる水鳥乱舞に何度か斬られながらもゴッドフレイはデカ斧を縦振りして、マレニアに刀で防がせることで乱舞を強制停止させる。マジ重い一撃を防いでマレニアが膝をつくと、ネフェリの戦技がゴッドフレイの背中に一発二発と叩き込まれて、鷹も爪を剥いて上から強襲する。ゴッドフレイはマレニアに防がせたデカ斧に、圧倒的な脚力の蹴りをぶち込んだ。

マネージャー「えっ?」

拓也「は?」

それと同時にマレニアの義手刀が割れた!
剣先側の三割ぐらいの刃がぶっ飛んで転がり、デカ斧が交通事故みたいな音を立てて床にめり込んで破片を撒き散らす。ゴッドフレイの非常識バワーを二度も連続で浴びたマレニアは、完全に膝に来てて動けない。ネフェリの戦技が三発目、四発目とさらに打ち込まれるけど、デカ斧がめり込んだ床が強烈に光って大爆発!爆弾が炸裂したような火柱を巻き上げてマレニアとネフェリをぶっ飛ばし、鷹を一撃で粉砕。黄金樹の枝に届くキノコ雲を噴き上げる。

マネージャー「えーっ!?」

拓也「うぉおおあっす!?」

キノコ雲が上がりきって、ゴッドフレイがデカ斧の風圧で埃を完全に巻き上げると、黄金樹前の広場が真っ二つに割れててマジ狂い!マレニアとネフェリは運良くオレ達のいる側に転がってきたけど、広場の反対側はそのまま土砂崩れみたいにガラガラ崩れていって、灰の風を巻き起こしながら振動と共に倒れていく。こんな化け物倒せるわけねーよ!万全のブライヴとベルナールがいても絶対無理だぜ!

ディアロス「なんて強さだ…これが…褪せ人だというのか…」

振動と騒音で目が覚めてたディアロスの一言でさらに絶望的な事実が判明。ゴッドフレイは褪せ人を率いた『祝福を失くしたデミゴッドか何か』の王様だと思ってたけど、人を率いる人の王ってことが分かってマジ狂い!「ウッソだろお前!?」「人!?見てくださいよこの強さ!こんな強さしてる人が人間のわけないじゃないですか!」口々に言うオレ達の前で、ゴッドフレイは起き上がろうとするマレニアを斧で殴りまくって転がしまくり、次々に人外ぶりを証明していく。

ネフェリは聖杯瓶をキメて、すくんだ両脚を奮い立たせてマレニアを助けるべくゴッドフレイに斬りかかる。同時にディアロスも聖杯瓶キメて大盾を構えて突撃。先にゴッドフレイを攻撃したのはネフェリだったけど、狙いをマレニアからすぐに離したゴッドフレイに迎撃されて、デカ斧の横降りを腹に食らって血を派手に撒き散らす。

マネージャー「あぶない!」

ぶっ飛んだネフェリと転がるマレニアからゴッドフレイは踵を返して、向かってくるディアロスにチョー重い横振りをぶっ込むと、ディアロスの盾が横に真っ二つに割れてディアロスもぶっ飛びダウン。その間にマレニアが起き上がったけど、さっきの大爆発をまともに食らったのもあって全身血だらけで息が上がりまくっている。

そのマレニアに機関車みたいな勢いでゴッドフレイが飛び込んで、マレニアの顔面を踏み砕くべく脚を振り上げる。同時にマレニアの刀が振り切られて、すれ違いざまにゴッドフレイの脇腹を横一閃!更にそのまま、落ちてる刀の刃先を拾ってゴッドフレイに投げつける。飛んだ刃先はデカ斧で防がれたけど、その防いだ瞬間はデカ斧は攻撃に使われない。マレニアは駆け出して

マネージャー「やった!」

フルスピードでゴッドフレイに接近してから、斧を蹴ってゴッドフレイの真上を飛び越えて、そのまま背後に着地してから無防備な背中に刀を突き刺した!やったぜ!これは流石に効くぜ!透明なライオンは吠えまくり、あのゴッドフレイの口から血が流れる!でもゴッドフレイの闘志はむしろ湧き上がって、人間とは思えないデカ咆哮を上げて斧を振り上げる。

拓也「ヤバい!なんかやべーよ!」

強烈に嫌な予感がした拓也の叫びもゴッドフレイの咆哮に掻き消されて、気付いた時には遅かった。
ゴッドフレイの強烈すぎる足踏みは圧倒的バワーで床に突き刺さり、デカ衝撃が半分になった広間全体に伝わって拓也の足裏に直撃!そのまま内臓に伝わって、鳩尾を思いっきり殴られたかのようにオレがゲロダウン。マネージャーにも衝撃がいってて腹を抱えて悶絶している。倒れた姿勢で食らったディアロスとネフェリはオレ達以上に内臓をやられて血を吐き、衝撃の中心にいたマレニアもまた膝をつく。

そのマレニアの顔にゴッドフレイのデカ斧が飛ぶと、マレニアはゴッドフレイから飛び退いてオレ達の方に弾丸スピードで駆け込んで、オレとマネージャーを抱えると広場の壁の上に放り投げる。「そこから動いてはならん!」血を吐き散らしながらマレニアはゴッドフレイの方に蜻蛉返り。ネフェリとディアロスもガクガク震えながら起き上がる。

そこにまた足踏みが床にブッ込まれてディアロスとネフェリがまたダウン!義足がピシって音を出してマレニアも転び、転んだ先にはゴッドフレイの振り上げた足があってマジヤバい!逃げる暇もなく足が発射されて、マレニアの腹に深く突き刺さる。

マレニア「ぐはぁ!」

ミサイルみたいな足を腹にぶち込まれてマレニアは吐血。神人ガタイも一気に限界を迎える。更にゴッドフレイは二発三発とマレニアに足を杭みたいに打ち込んでいき、風圧が遠くにいるオレのグラサンまでカタカタ揺らす。このままじゃマレニアが死んじまうぜ!そう思ってもオレなんかが助けに行ったところで、デコピンで脳みそが弾け飛んでおわりだぜ。

そこでネフェリがゴッドフレイの背中に飛びかかった!マレニアの神人ガタイがゴッドフレイのバワーを受け止めて、床に散る衝撃を軽くしたんだってガタイが分析を弾き出す。ゴッドフレイの首を足でガッチリホールドしたネフェリは、王の脳天に両手の斧を振りまくるけど、斧を振るたびにガキンガキンって鳴っちゃいけない音が鳴ってマジ狂い!人間のくせに頭蓋骨で斧を弾くなよな!

そのネフェリの両手もゴッドフレイの手に掴まれて、マッチみたいにパキって折られて無力化される。それでもネフェリは諦めなくて、使えない両手のかわりに噛みつきで対抗。ゴッドフレイの頭に齧り付くけど、今度は髪を鷲掴みにされて床に叩きつけられてバウンド。ゴッドフレイの身長の3倍近い高さまで飛び上がってから床に落ちて動かなくなる。

でもその間に、ディアロスはマレニアを助け出すことに成功。マレニアは踏まれまくった腹の肉がズル剥けてて内臓が垂れ下がってて、モーグウィン王朝のパキギメドッグにやられた時以上の重体になってる。それでもゴッドフレイは決して絶対に手を緩めてくれない。ネフェリが戦闘不能になったと見るやすぐにターゲットをディアロスとマレニアに変更。警官を皆殺しにする時のターミネーターみたいな圧倒的威圧感で二人に近づいていく。

そこでマレニアが新テクを開発!
自分の内臓に手を突っ込んで腐敗を抉り出してから、そいつをディアロスのムチと自分の刀に塗りたくる。「き…貴公…なんという無茶を…」「集中を欠くな!戦王が来るぞ!」ディアロスがマレニアを心配してる暇はマジで無くて、機関車みたいなゴッドフレイが猛烈な砂煙を巻き上げて突っ込んでくる。マレニアはディアロスを突き飛ばして自分も横跳びしてゴッドフレイを回避。そこから腐敗した刀で水鳥乱舞をぶっ放し、同時にディアロスも腐敗ムチを走らせて、水鳥乱舞で出来た切り傷に腐敗を仕込む。


そこまでやってようやくゴッドフレイが片膝をついて、同時にマレニアとディアロスも倒れ込んで、二人とも荒い息を上げて立ち上がれない。透明なライオンに色がついてきてヤバい!って拓也の乳首が感知。そこにすかさず「ゴッドフレイ王!私の話を聞いていただけますか!?」っていうマネージャーからの横槍が入って、ゴッドフレイもライオンを引き止めた。交渉の時間だぜ!

292名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/15(水) 00:43:00 ID:JzQpMqKo

マネージャー「あなた様の妻、女王マリカの企みは、私たちも知っています」

マネージャー「死を持たない黄金律に、死を回帰させることによって、死の不在が生んだ停滞と澱みを黄金律から取り除くこと。黄金律に流れを生み出して、神人やデミゴッドでさえも逃れられない呪いと腐敗を取り去って、あなた様との治世を盤石なものとすること」

マネージャー「それが彼女の狙いであり、あなた様に託した、願いだったのでしょう」

マネージャー「その計画は、ラニさんの妨害により果たされませんでした。ですが私たちが死王子の修復ルーンと、完全律の修復ルーンを持っている今なら、達せられる可能性もあります」

マネージャー「その可能性を捨てて、このまま戦ってしまえば、片方が全滅するか、もしくは共倒れになるでしょう。ですから今ここで、あなた様にお聞きしたいのです」

マネージャーが交渉してる間に衛生兵拓也はネフェリの元に急行。聖杯瓶を全部飲ませて怪我を完治させる。ディアロスは自力で回復したからいいけど、マレニアの重傷はどうにかしたいぜ。でも治す方法が無いからどうしようもない。祈祷って奴が使えればこういう状況も変わったのかな。マネージャーはひと呼吸入れて、ゴッドフレイもライオンを抑えたままだ。


マネージャー「あなた様のかつての治世は、亜人と混種、小人と病人を迫害し、角を持つ者達を無き者として扱いました。黄金律に祝されぬ民族、文化、思想を弾圧し、いくつもの文明を淘汰していきました」

マネージャー「もちろん、それらは恩恵をもたらしたこともあるでしょう。女王マリカと黄金律が認めていない者は敵であるという思想は、外なる神がもたらした腐敗の流行を抑え、星々より飛来する獣達と戦う意志をラダーン将軍に与えました。血の君主モーグに、大々的に勢力を伸ばすことを躊躇わせることにも一役買いましたし、階級社会を形成して維持するのも容易だったことでしょう」

マネージャー「ですがそれらは同時に、本来ならば敵とはならなかった者達も、黄金律とあなた様方の敵対者にしたのです」

マネージャー「ミケラは虐げられた弱き者たちを救うため、聖樹を求めました。忌み者とされたモーグは王朝を夢想することに逃避し、外なる血の神を呼び込みました。ラニさんは律を月に運ぶことを画策し、ライカードは神を食らおうとしました。そしてラダーン将軍も、人々を救わない黄金律を見限りました。黄金律と女王マリカに見捨てられ続けた者達は、狂い火を呼び込みました」

マネージャー「彼らの行いの根底にあるのは、強者が弱者を虐げ続けることへの否定です。彼らはみな、弱者を救わないあなた様を、女王マリカを、黄金律を否定したのです。ラニさんが女王マリカを妨害しなかったとしても、いずれは誰かがラニさんの代わりを務め、今回とは異なる理由、異なる方法によって、エルデンリングは砕かれていたでしょう」

マネージャー「そのうえで、あなた様にお聞きします。あなた様は再び王となったあと、かつてのような統治をするのですか?」

マネージャー「するのであれば、あなた様に修復ルーンをお渡しすることはできません。ですが統治を改めるのでしたら、私は修復ルーンをお渡ししても良いと考えています。私達も少しだけ話し合いましたが、私達の誰にも、エルデの王など務まらないのですから」


マネージャーからの話を聞いてゴッドフレイは静かだったけど、マネージャーの態度はライオンの癇に障ったみたいで、牙を剥いた低い唸り声が響く。でもゴッドフレイは「もうよい…ずっと世話をかけたな、セローシュよ」なんて言ってライオンを撫でてるし、こいつは好感触だぜ!目が覚めて起き上がったネフェリに「ウッス!なんとかなりそうっす!」って言っておくと「何がなんとかなるんだ?」って答え。気を失ってたせいで何がおきてるのか分かってないなりね。「ゴッドフレイ王。答えをお聞かせください」マネージャーが答えを催促すると


「力こそ、王の故よ」


ゴッドフレイはギン眼で答えて、背負ってるライオンを引き裂いた。
「蛮地の王は、まだ戦っていない」
ゴッドフレイを睨みながら、斧を抜いたネフェリの言葉で、拓也の血の気も引いていた。

293名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/15(水) 00:53:02 ID:JzQpMqKo


7Pでライオンを千切り倒したあとの絶叫殺戮マシーンホーラ   投稿者:ビルダー拓也


「行儀のよい振りは、もうやめだ」

いきなりライオンを引き裂いたゴッドフレイは、ライオンと一緒に自分の鎧も砕き始めて辺りに散らばらせながら圧倒的な筋肉ガタイを曝け出し、ライオンのはらわたまみれでガタイ振り乱して絶叫。地響きみたいな咆哮が全員の鼓膜に突き刺さりみんなで耳を抑える。

交渉の余地が最初から完全に無かったコイツは、暴力には圧倒的暴力を返す、ひたすらに戦いを求め続けるのが本能のプロ級殺戮マシーンだった。あまりのことにマネージャーも驚愕顔で思考がぶっ飛び停止。耳を塞いだ体勢で無防備になって動かなくなってる。マレニアが左手で腹を抑えながら、折れた刀を構え直す。斧を握ってるネフェリの手は、震えていた。


「今より、俺はホーラ・ルー!」

「戦士よ!」


名乗りなおしたゴッドフレイが、斧も何も持ってない素手でマレニアに突撃。マレニアはそのゴッドフレイ目がけて突きのカウンターを放つ。「駄目だ!」ネフェリがそう叫んだ瞬間、刀は掌を貫通して、そのまま握力に止められてマレニアが捕獲された。

ディアロス「え?」

次の瞬間にゴッドフレイは天高くジャンプ!
マレニアを捕獲したまま一気に縦に15メートル以上跳んで、そこから更に黄金樹を蹴って高く跳び、ダメ押しとばかりに空中で腕をぶん回し、推進力で三段目のジャンプを入れて落下。上空100メートル以上からの特大ダイブでマレニアを広場に叩きつけて大爆発を巻き起こす。振動でディアロスとネフェリは浮き上がって、広場全体がガクンと傾く。マジやべーよ!もうオレ達でどうにかなる相手じゃねーよ!

傾いた広場の上で濛々と上がる煙の中、また交通事故みたいな音がしたと思ったら、煙にボンと穴が空いてマレニアが飛び出してきて、黄金樹に叩きつけられる。見ると腹の傷はさっきの特大ダイブのダメージもあってか完全に貫通している。マレニアは黄金樹にめり込んだまま手足をピクピクさせてから止まって、もう生きてるかどうかも分からない。

一方ゴッドフレイは着地したあと、ネフェリにパンチの嵐を浴びせてる。ネフェリは全力で後ろ跳びを繰り返してギリギリで回避しながら、パンチが止まったところで反撃に出る。よく反撃できるよな。でも出鼻に重すぎる足払いを入れられて一回転。空中に浮いてる時にアッパーカットを合わせられて派手にぶち上げられて墜落。うつ伏せに落ちたところを、背中目がけてあの杭みたいな蹴りが飛ばされる。

でもディアロスからのムチがギリギリで間に合って、ゴッドフレイの背中の傷に腐敗入りのムチが命中!ゴッドフレイのターゲットがディアロスに向いて、ネフェリはガタイを震わせて起き上がる。起きるのはいいけど、こんな化け物相手にどうやって戦うんだよ!

ゴッドフレイはまた絶叫をあげると、今度は咆哮がソニックブームを起こして近くのネフェリをぶっ飛ばして、戦闘機みたいな轟音がオレ達全員の耳を麻痺させる。リエーニエのドラゴンにもできない芸当を人間がやっちゃ駄目だぜ。この時点でディアロスは鼓膜の片方がイカれたみたいで、片耳を抑えながら苦悶の表情で膝をつく。

ゴッドフレイはそれからまた天高くジャンプ。半分になった広場の真ん中辺りに激突してから、両腕を肘まで床に刺し込んだ体勢で怪物ガタイに血管を浮き上がらせる。それと同時に床全体が熱を帯びて光り、そこから大爆発が発生!純粋な腕力で放り投げられた大量の瓦礫と衝撃波でネフェリとディアロスが爆風とともに舞い上がって、見えてる限りの黄金樹の枝が全部揺れる。

オレとマネージャーがいる壁の上も砕けて崩壊。「拓也!」「マネージャー!」宙に放り投げられたマネージャーの手をギリギリでキャッチするオレ。爆心地との距離が離れてることが幸いしてギリギリで弱まってる爆風に、拓也はガタイに悲鳴を上げさせて辛うじて耐える。ほぼ縦方向だけに爆風が飛んでるから生きてるけど、少しでも横に広がってたら今頃二人ともバラバラになって広場の外にぶっ飛んでたぜ。

それから時間が経って煙が上がり、オレもマネージャーをどうにか壁の上に引き上げたけど、黄金樹前の広場はもう4分の1しか残ってないし、圧倒的な破壊力をこれでもかって見せつけられて、恐怖すら麻痺してきた拓也もいつの間に小便を漏らしてた。広場の端っこでは土埃と血でドロドロになってるネフェリが、意識不明のディアロスの腕を掴んで引き上げ、広場から落ちるのを必死に抑えてる。

そのネフェリの顔面にゴッドフレイの蹴り上げがブッ込まれて、ネフェリに掴まれてたディアロスがネフェリと一緒にぶっ飛びダウン。ディアロスは動かないし、ネフェリは痙攣してる。そしてゴッドフレイの前にはマレニアが降り立った。

マネージャー「マレニアさん…」

拓也「まだやる気かよ!本当に死んじゃうぜ!」

マレニアの腹には握り拳くらいの大穴が空いてて、そこから血と内臓がダラダラ流れてて、口と鼻から流れる血も止まってないし、右目あたりも腫れてきてる。そんなフラフラ状態でも気力だけで義手を起動!ガシャって音を立てて斬り上げを放つ。

マネージャー「ああ…」

でも刀にわざと当たりに行ったゴッドフレイは、刀を脇で挟んで捕獲。それから刀をブン殴ると、刀を義手に固定してる接合部分がバキッて音立てて床に転がる。マネージャーが希望が消えたような声をもらして、刀を丸ごと奪ったゴッドフレイは刀を黄金樹に投げ刺して、素手状態になったマレニアの前で身を低くして両手を広げる。いつでも組み付けるポーズを前にしても、マレニアは引かない。

拓也「逃げろよ!無理だって!」

当然のごとくオレの叫びも無視されて、満身創痍の素手状態でマレニアはギン目を剥き、両手を握ってファイティングポーズを取る。同時に震える脚で立ち上がったのはディアロスだ。マレニアは自分が引いたらみんなが死ぬと思ってて、実際その通りだけど、この状況でマジで最強の殺戮machineになったゴッドフレイを相手に勝ち目なんてあるのかよ!

294名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/15(水) 01:01:18 ID:JzQpMqKo

あらゆる攻撃をキャッチしてへし折る気満々のゴッドフレイに、マレニアがジリジリと近づいていく。でもゴッドフレイは尽きることの無い無限の闘争心に一瞬で負けて突撃。目の前のマレニアに掴みかかるも、サッとその場に伏せたマレニアの頭上を巨腕が通過して、そこから床を蹴ったマレニアにアッパーカットをキメられる。

顎を打ち上げられたゴッドフレイは、もんどり打ってから懐のマレニアに勢いよく頭突き。両手でガードしたマレニアの足元の床がドガッっと割れて足首までめり込む。この時マレニアの両手は塞がってて、ゴッドフレイの両手は完全にフリーになっていた。

マレニア「ぐっ!」

間髪入れないゴッドフレイの抱きつきが入って、鯖折り状態でもがき苦しむマレニアに、ここで幸運の女神が微笑む。腹からはみ出た内臓がゴッドフレイの胴体の傷に押しつけられて、ついにゴッドフレイも腐敗に感染!あの戦王の傷口から白いプツプツが流れ始めて、口からも朱い煙が漂い始める。でもその口は笑っていた。

マレニアがそれに気付いてハッとした瞬間、ガッチリと両腕でマレニアを咥え込んだゴッドフレイはまた飛び上がって天高く飛翔。黄金樹の樹皮にぶつかると

マネージャー「ああっ!?」

燃える黄金樹の樹皮を思い切り蹴って、広場に隕石みたいなスピードでぶっ込みまたしても爆発!ゴッドフレイに蹴られた樹皮には陥没が出来てて表面がバリバリに捲れ上がってる。瓦礫を巻き上げてまた割れていく広場は、とうとう6分の1にまで小さくなってもう広場でもなんでもないぜ!今のゴッドフレイにとっては黄金樹さえもどうでも良くなってて、頭にあるのは目の前のマレニアただ一人。

隕石の落下地点から全身血まみれのマレニアが放り投げられて、空中を飛んでいく。そのマレニアを追い越すスピードで飛び上がったゴッドフレイのダブルハンマーが空中で炸裂して、直撃点から球状に広がったソニックブームが瓦礫と灰をぶっ飛ばし、ほぼ同時に黄金樹の樹皮にマレニアが命中してまた爆発!広場が駄目になったからって今度は黄金樹がリングかよ!

黄金樹に叩きつけられたマレニアは完全に白目を剥いてて意識がぶっ飛び気絶。半分に斬られた状態の腐敗の翼を背中から生やし始めながら落下を始めたところで、ゴッドフレイからの踵落としの追加が脳天に直撃。とんでもないスピードで黄金樹の表面を砕きながら落下して、広場の残骸にぶち当たってバウンドしてからダウンした。

その衝撃でマレニアの意識は気絶から覚醒。ガクガク震えて起き上がりながら背中の翼にラダーンの炎を纏わせて、翼が欠けた火の鳥状態になる。でもゴッドフレイはそんなことお構いなしで、変身途中のマレニアにも容赦無くダブルハンマーで突っ込んで、広場の残骸に爆発と共に二人で潜り込む。それから広場だった場所の基礎部分がドカンドカン音立てて揺れまくり、オレとマネージャーも落ちないように必死に堪えつつ、ディアロスもネフェリを抑えて歯を食いしばって揺れに耐える。そしたら基礎の横方向に大穴が開いて、今度は灰まみれの王都の方で爆発が起きてキノコ雲が上がり、オレは激エロ遠眼鏡を取り出す。とうとう戦いの舞台は広場の残骸でも黄金樹でも無くなった!

マネージャー「めちゃくちゃですよ…」

灰まみれの王都の民家にぶち込まれたマレニアに、同じく王都に飛び出したゴッドフレイの隕石みたいな踵落としが迫る。マレニアは短い翼を羽ばたかせて辛うじて回避したけど、ゴッドフレイという隕石をモロに食らった民家が一撃で粉々になり、大量の瓦礫がマレニアに浴びせかけられる。息も絶え絶えで瓦礫を避けて走り回るマレニアには、もはや弱りきった腐敗バワーとラダーンの大ルーンだけが生命線だ。

そして瓦礫をどうにか避け切って灰の丘に脱出したマレニアの前に、またしてもゴッドフレイが立ち塞がって、両脚と両腕を広げた頂点捕食者のポーズでマレニアを逃してくれない。血が流れまくり腐敗舞いまくり、大ルーンが胸で光って燃えまくりのマレニアは打ち合う覚悟を決めて、またしてもファイティングポーズ。灰都ローデイルで第二ラウンド開始だぜ!

でも破砕戦争のツートップの称号は伊達じゃない。またしても突っ込んでくるゴッドフレイの動きに合わせて、腕をキャッチして背負い投げ。灰の山にゴッドフレイを突っ込ませてから、取った片腕に両足をからめて腕ひしぎ十字固がキマった!

拓也「あーっ!イケる!」

マレニア「おおおお!」

腐敗女神ガタイに渾身の力を込めたマレニアがギン眼で吠えて、関節技がゴッドフレイの腕をメリメリと伸ばしていくけど、ゴッドフレイがまた咆哮を上げた瞬間に伸びた腕がビタっと止まってビクともしなくなり、マレニアはそのままガチガチの片腕に持ち上げられて、ラオウVS雲のジュウザ状態に落とし込まれる。そこからゴッドフレイは全力バワーで腕を振り抜いた。

295名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/15(水) 01:08:59 ID:JzQpMqKo

でも散々殴られまくったマレニアは戦王のやる事も見切り始めてて、腕が振られる瞬間に絡みを解いてゴッドフレイにド派手な空振りをさせてから、その隙に背中を取って投げっぱなしバックドロップ!ぶっ飛んだゴッドフレイは民家の壁に叩きつけられたあと、その顔面に両足揃えのドロップキックが追加される!強いぜ!上手いぜ!壁が割れてゴッドフレイが民家にめり込み、マレニアの膝蹴りが追い打ちで放たれる。

でも膝蹴りは民家の壁穴を叩いた。壁穴から素早く脱出したゴッドフレイは、マレニアの真横に回り込んでフックを使い、テンプルを打ち抜いてマレニアを一瞬グラつかせる。その一瞬に戦王はさらに胴回し回転蹴りを合わせ、マレニアが縦回転してダウン。直後に重すぎるサッカーボールキックを食らったマレニアは、灰をぶち上げながらデカい竜の化石に叩き込まれる。直後にゴッドフレイも突っ込んで竜の翼の根元が大爆発。地響きを立てながら折れた翼が灰に沈んでいく。一方竜の化石の上では、爆心地から抜け出したマレニアに凄まじい拳の嵐が吹き荒ぶ。

防戦一方になったマレニアはあらゆるパンチと掌底を紙一重で回避。一発避けるごとにゴッドフレイの拳がデカい竜の化石に掠ったりブッ込まれたりして、みるみるうちに竜の化石も崩れていく。それでも拳を避け続けるマレニアに対して、ゴッドフレイは両手を天に掲げて、この世のものとは思えない化け物そのものの絶叫を上げ、渾身の力で両手を振り下ろす。

その瞬間にデカ竜の化石の全身が大爆発!デカ竜に残った翼が全部粉々になって腕も落ちて、遠くからでも白い波が見える程の衝撃波が王都全体に伝わり、王都中を覆う灰の山を僅かに縦揺れさせる。デカ竜の化石に残ったのは下半身と胴体のほんの一部、そして長くて細い首と頭だけ。その首の上を全速力で逃げていくマレニアの背後に、蒸発した汗を闘気のように纏わせるゴッドフレイが迫ってくる。

とうとう竜の頭の先まで追い込まれたマレニアが決死のダイブ。マリケスに短くされた腐敗の翼を羽ばたかせて空中に逃げるけど、その背中にミサイルと化したゴッドフレイの飛び後ろ回し蹴りが炸裂!竜の頭が跡形もなく吹き飛ぶと同時に、マレニアが翼だけを空中に残してぶっ飛んできた!

マネージャー「こっちに来る!?」

拓也「うおぉーっす!」

壁の上からオレとマネージャーが飛び降りると、さっきまでオレ達がいた場所がドバーっと粉砕して超高速のゴッドフレイが通り過ぎていき、マレニアが広場の残骸に落ちる一方で、ゴッドフレイは黄金樹に突き刺さって停止。それからオレ達が立ってる6分の1広場の残骸に降り立つ。

オレ達は焦りまくってマレニアの方を見ると、全身血まみれのマレニアはうつ伏せで倒れたままピクリとも動かず、義手も義足も外れかかっておかしな方向を向き、腐敗の翼も完全に根本から持ってかれて、ラダーンの炎もほとんど鎮火していたぜ。死の力に全身を犯されて全力が出せなかったとはいえ、死を操るマリケスまで倒した火の鳥状態のマレニアが完全に手も足も出ないなんて、こんなのあり得ない!

圧倒的な絶望に苛まれていると、神人を徹底的に神人を打ちのめした人間の手が拓也の後頭部を鷲掴み!そのままギリギリに締め上げられて叫び声も上げられずに、飛び出しそうな圧力を目ん玉と頭全体に感じていると、すぐに解放されてオレは一命を取り留める。


ディアロス「戦王よ…このホスローが、好敵手となりましょうぞ…」

息切れまくりの満身創痍、聖杯瓶も空っぽのディアロスが、ゴッドフレイの腕をムチで打っていた。同時にゴッドフレイの金剛力士ガタイから黄金色の光が流れて、ディアロスとゴッドフレイを繋ぐ。そして祝福という名の鎖に繋がれた、二人の戦士の戦いが始まったんだ。

296名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/15(水) 01:22:07 ID:JzQpMqKo


ディアロスVS戦王   投稿者:ビルダー拓也


ディアロスのムチはマレニアの腐敗が拡げた傷口に的確に命中していて、ゴッドフレイのターゲットをオレとマネージャーから変えさせてる。ディアロスは盾を捨てていて、代わりに左手に自分のムチを、右手に兄ちゃんからもらった古いムチを握っている。「兄上、どうか見ていてください」そう言って構えるディアロスに、デカすぎる音と振動で意識を取り戻していたネフェリが、這いつくばったまま声をかける。

ネフェリ「駄目だ、逃げろ…お前では…」

ディアロス「だが王は、貴公らを逃してはくれぬだろう?」

ネフェリ「私たちに構うな…頼む逃げてくれ…」

ディアロス「逃げたいさ、私もな」

会話してようが関係ないゴッドフレイは即飛び上がって、マレニアをボコボコにしたあのダブルハンマーを打ち下ろす。祝福チェーンデスマッチがついに始まっちまったぜ!ディアロスは転がるようにして降ってきた拳を回避。起き上がる動作でムチを振ってゴッドフレイの背中を叩く!でもただ背中を叩くだけじゃ全くダメージにならない。「傷口です!傷口を狙ってください!」どうせ戦うなら少しでも協力したいって感じの、半ばヤケクソな指示がマネージャーから飛んで、ギリギリで正気に戻ったオレもマレニアに駆け寄る。でもマレニアに効く聖杯瓶なんてあるわけないし、キメものも無いし、ぬくもり石だってマリケスとの戦いで完全に使い切ってる。衛生兵拓也はもう終わってんだよ!

背中を叩かれたゴッドフレイは腕を高く上げながら振り向き、そこから怒涛の拳の連打。大盾を捨てたディアロスは身軽で、そのパンチも次々かわしていくけど、ネフェリやマレニアのようにはいかなくて爪の端っこが鎧にかする。すると掠ったところから鎧がベリっと剥がれて何処かに飛んでいき、ディアロスも飛ばされて転倒。そこに追い討ちの、あの踏み付けが繰り出される!

マネージャー「うげえ!」

拓也「グボグボ!」

ディアロスは踏みつけをジャンプでギリギリ回避!でも床にぶち込まれた強すぎる衝撃はオレ達全員を叩いて、オレとマネージャーは息ができなくなってダウン。ネフェリも苦しげにうめいて、マレニアはショックで覚醒。起きたマレニアはうつ伏せのまま喉や肺に詰まった血をゴホゴホと吐き始める。広場の大きさはこれで7分の1にまで減った。衝撃を逃れたのはディアロスだけだし、戦えるのもディアロスだけ!

ディアロス「おおおお!!」

時間をかけられない事を悟ったディアロスは、恐怖を打ち消すかのように震える声で咆哮。両手のムチをしならせてゴッドフレイに駆け出す。そこにバカみたいに速い右ストレートが飛んでいくけど、ディアロスが足腰に来てたのが幸いしたぜ!

ディアロスは走ってる途中にガクンとバランスを崩して前のめりに転倒。何かを思い切り殴ったような音を立てて振り切られたゴッドフレイの拳を回避!そのあとゴッドフレイの懐から跳んで抜け出しつつ、同時にムチでゴッドフレイの腹を引っ掻いた。すると振り切られたムチに腐敗混じりの血がベットリつく。

ディアロス「これは…!」

両手を広げた戦闘体勢のゴッドフレイの腹には、やけに大きい傷が出来ていた。
そこでオレのガタイがディアロスのためにかつて無い速さで分析を開始!今までの戦いでゴッドフレイがどこに攻撃を受けたのかを瞬時に回想し、答えを即座に弾き出す。ゴッドフレイはマレニアに執拗に胴体を斬られて、さらに腹を刺されたあとに、マレニアの内臓を腹に押しつけてたんだぜ!マレニアをサバ折にしようとしたのが災いしたな!

拓也「戦王は腹刺されて、そこに腐敗を流し込まれてまっす!腹の傷を狙うしかねーぜ!」

戦王打倒のヒントはこれで届けたけど、あとは何もかもディアロスが活かせるかどうかに掛かってる。マレニアも這いつくばったままディアロスに視線を送るけど、ハァハァ喘ぐ以上のことは決して絶対に出来ない状態のままだ。そして再びゴッドフレイの太腕がディアロスに振り回される。

ネフェリ「ディアロス!」

激しすぎるパンチスピードに対して、長い間盾に頼っていたディアロスは咄嗟に左手を出してしまい、左手の肘から先が吹っ飛んで粉々になる。絶叫を上げたディアロスが痛みにダウンすると、もう一発振り回されたゴッドフレイの拳が空を切る。「ディアロス逃げろ!逃げてくれ!」ネフェリの叫びにディアロスは口を噛み締めて悲鳴を押し殺し、次に振られたゴッドフレイの蹴り上げをギリギリで回避。

その回避した先にゴッドフレイがジャンプをかまして、マレニアを空高く吹っ飛ばしたあの抱きつき攻撃を繰り出す!ディアロスは反射的に前に飛び出してゴッドフレイの真下を転がり、口から泡を垂らしながらムチを振り、ゴッドフレイの腹を通り過ぎざまに打つ。マレニアは手をついてガクガクのガタイを必死に起こそうとするけど、義手がバキッといって肩から外れてまた転ぶ。早くしないとディアロスが死んじゃうかもしれないけど、マレニアが助けにいっても多分どうにもならない。オレ達はただ黙って全身に鳥肌立てながら、ガタイ震わせて見てるしかない。

ディアロス「戦王!!」

転がった勢いで立ち上がったディアロスが右手のムチを構える。ゴッドフレイはディアロスの咆哮に応えるようにソニックブーム咆哮をぶち上げてディアロスから聴覚を完全に奪い、直後に大砲みたいな前蹴りを発射する。でもさっきの咆哮で意識が半分飛んだディアロスの膝がガクンと落ちると、ディアロスの髪を前蹴りが掠って、焦げた匂いを上げる。

倒れたディアロスは転倒した衝撃で手放しかけた意識を取り戻して、グルグル転がってゴッドフレイの足元から脱出。でも右足首をキャッチされてからそのまま握りつぶされて悲鳴を上げる。「やめろーっ!!」斧を杖にして上半身を起こすのがやっとのネフェリが叫ぶと同時に、ゴッドフレイはディアロスを黄金樹に投げつけた。

マネージャー「ああ、そんな…」

黄金樹に叩きつけられてバウンドしたディアロスは、口から血を吐いて7分の1の残骸の真ん中にぶち当たる。そのディアロスにトドメを刺すべく近付いていくゴッドフレイの手には、ディアロスからちぎれた膝下から先の部分が握られてる。

ゴッドフレイはぐったりして動かないディアロスを蹴り転がして仰向けにさせてから、胸ぐらを掴んでそのまま持ち上げる。そしてディアロスの胴体を太腕が貫通。眼を開いて震えるディアロスの口からは更に血が流れて、戦王の腕が真っ赤に染め上げられていく。それと同時にあの戦王も膝をついた。


ネフェリ「ああ…ディアロス…」


ディアロスの右手のムチはゴッドフレイの腹に突っ込まれていて、大量の血を傷口から垂れ流させながら、腐敗を更にゴッドフレイに染み込ませていた。戦王の全身の傷口から白と朱色の胞子みたいなブツブツが浮かび上がり、全身から白い煙が立ち昇る。見つめ合う血だらけのふたりの眼は、奇妙なくらい澄んでいた。


「褪せ人よ。よい、戦いであった」


「その力こそ、王の故よ」


ゴッドフレイの全身が白い煙になって消えていく。
ディアロスの腹を貫いていた腕も消えると、ディアロスが床に落ちたんで、オレとマネージャーはすぐさま駆け寄ってディアロスの名前を呼ぶけど、ディアロスはぎこちなくネフェリとマレニアが倒れている方に顔を向ける。オレとマネージャーはその瞬間何もかも察して、二人がいる方にディアロスを運んだ。

マネージャー「ディアロスさん…ディアロスさんが…」

ネフェリ「どうしてだ…なぜ逃げてくれなかった…」

オレに抱き上げられてるディアロスに、涙まみれのネフェリとマレニアが手を差し伸べる。ネフェリの手はディアロスの手を握って、マレニアの左手はディアロスの胸に置かれる。腹を貫かれたディアロスは喋ることもできなくて、虚な表情でネフェリを、マレニアを、オレとマネージャーを見渡す。その姿もオレの視界ではボヤけていって、胸の奥からあの哀しみがやってくる。

マレニア「ありがとう…貴公が皆を守った…貴公は英雄だ…」

マレニア「ありがとう…ありがとう…」

マレニアの言葉を聞いて、虚だったディアロスの口が少しだけ上がる。
それからゆっくり眼を閉じると、胸元にルーンが現れて、ネフェリもマレニアも泣き崩れる。

拓也「ざけんなよ!起きろ!」

拓也「寝てんじゃねーよ!!」


それから何度も名前を呼んだけど、何度呼んでもディアロスは起きてくれなかった。

297名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/15(水) 01:25:13 ID:JzQpMqKo


投稿者: 拓也


泊まりのウリで↑と合ドラ仕込まれてマジ狂い、早朝に客が帰ったあとディアロスに歩けねぇんで助けてくれってメールしたら今からホテルへ行って掘ってやるよ、タチも掲示板で何人か調達してやるよ、て答え。待つこと20分、ディアロスにめちゃめちゃ感じるアナルの花

マネージャー「すみません…なにか…何か持ってればよかったんですけど…」

マネージャー「何もなくて…肉団子も、ぬくもり石もなくて…聖杯瓶も空で…」

びら舐められてよがりまくっているとさっそく掲示板見て来た奴が口にデカマラ突っ込んできていきなり喉尺。ディアロスも雄膣の肉壁を責めてきたんでマジ狂い!全身に鳥肌立ててると今度は3人目が来て敏

ネフェリ「お前は悪くない。ただ…ディアロスが、そう望んだだけだ」

ネフェリ「あの腑抜け者が…私たちの盾となることを、自ら選んだのだ」

感な乳首の蕾を舐めてくる。たまんねぇっす!喉尺してた奴がイキそうになると今度はバックから全開のアナルに挿入してドラでチョー感じやすくなってる膣壁の奥までズコズコズルズルこすりまくって射

マレニア「そのような盾など…私は望んでなどいない…」

マレニア「私は生きてて欲しかった…人を守れず、人を止められず、何が神人か…」

マレニア「許してくれディアロス…私はまた守れなかった…」

精!射精の瞬間はビクビクと跳ねるチンポに連動してオレのガタイも痺れて痙攣する。
オレ胸囲110のマッチョで売ってるボーイなんで全身でよがりまくる筋肉がたまんなく淫


ネフェリ「拓也…名残惜しくはあるだろう…私もそうだ…」

ネフェリ「だが、ずっと抱いているわけにもいかない…弔ってやらねば…」

そう言ってネフェリが伸ばしてきた手を、オレは払った。
「触んじゃねーよ!」吠えた拓也はそのまま頭の中で妄想遊びを続ける。
乱らしいぜ。セクフレが騎乗位になれと言うのでスクワットで種マンをデカマラに落として種を腸壁にこすりつける。


辛くて哀しくなったら、いつも一人になって妄想してたんだ
両親が離婚した時
お母さんから虐待された時
オレは不良グループのリーダーになったんだ

不良の子分引き連れてる拓也が、不良グループに裸にされるはずないのに
それで子分がついてくるわけないのに
学校では殴られて、家でも殴られて
いる場所がなくて、だから水泳部に入ったんだ

水の中なら全てが忘れられる
青いプールが大好きだった

拓也「弔いなんて知らねーよ!わけわかんねー!」

だから成人してからも、辛くて苦しい時が来たら、いつものように妄想遊び
ブログの作り話が楽しくて、つらい時でも、それで全てを乗り越えられる

旅がつらくても、イエロの瞳で妄想ゲーム
痛い目にあって、何回死にかけても
ネフェリが見捨てられた時も
ミリセントがいなくなった時も
ブライヴとディアロスから離れ離れになっても
夢があるから、なんでも耐えられた

だからネフェリも、ミリセントも戻ってきてくれた
マレニアとも仲良くなれた
ブライヴとだってまた会えた
だからディアロスとだって

マネージャー「拓也…?」

でもマネージャーに手を握られて、マネージャーの埃だらけの顔に涙の線が引いてあるのを見て、拓也の妄想ゲームも終わりを告げる。オレとディアロスの間であり得たかもしれないプレイの景色は消えていき、ディアロスはもう死んでいた。ディアロスはもう動かない、笑わない、驚かない。何度呼んでも戻ってはこない。オレはグラサン外して、涙を拭いて、ディアロスを床に寝かせる。そしたら今更祝福が現れた。もうディアロスの命は終わってんだよ。

298名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/15(水) 01:32:41 ID:JzQpMqKo

マネージャー「…私は…一度円卓に戻って、物資を調達してきます…」

マネージャー「あの生肉はもうありませんから、私と拓也の傷は治せませんけど…ぬくもり石なら、ローデリカさんに作ってもらえます…」

マネージャー「それに、今度のことも…円卓のみなさんに伝えないといけません…それから…」

マネージャー「…いえ、今はそれだけです…他のことは、あとで考えます…」

祝福に触ってマネージャーが円卓に戻って、オレとネフェリとマレニアの三人でディアロスを囲んでる形に。横座りした二人のうちネフェリの方は眼を閉じて祈ってる。風に祈ると、風がディアロスの魂を良いところに連れてってくれるらしいから、オレも手を合わせて祈るけど、こんな酷いことばかりの狭間の地に良いところなんてあると思えなくて途中でやめたぜ。

マレニアは腹からハミ出た内臓を義手で無理矢理押し戻してる姿勢で、ディアロスの胸に左手を置いたまま、ディアロスの呑気な無表情に潤んだ瞳と赤い鼻を向けている。マレニアのぐちゃぐちゃな人生にまたデカい傷痕をつけて去っていくんだから、ディアロスってチョーSだよな。オレ達はそのまま20分以上?30分以下?ずっとディアロスのそばに居て、そこに焦げた匂いと一緒にマネージャーが戻ってくる。

戻ったマネージャーはマイバッグからぬくもり石を取り出してネフェリに渡す。ネフェリが石を転がすと辺りに暖かな光が満ちていき、マレニアの傷がゆっくりと治っていく。でも光に当たっても、ディアロスの傷はそのままだった。

マネージャー「今ある物資は、それだけです…」

マネージャー「…それと、大変言いにくいことですが…円卓が燃え始めまして、指読みのエンヤさんが亡くなりました…」

不幸が来る時はいつも連続だ。オレが突然の訃報に自分の耳を疑ってると、祈っていたネフェリはギン目になって立ち上がる。「燃えてる…? 襲撃されたのか!?エンヤが死んだ!?」両手の斧は怒りでブルブル震えてる。「何者の仕業だ」って言って、マレニアにも憤りに満ちた無表情が見えてくる。でもマネージャーからの答えに、二人が求める敵はいなかった。

マネージャー「襲撃ではありません…私たちが黄金樹を燃やしたと同時に、燃えだしたようです…エンヤさんも、その時に…」

ネフェリ「なんだと…?」

衝撃的な答えにネフェリの眼がかっぴらく。「…つまり、火を放ったのは、私たちか…」
沈んだ声のマレニアもため息をつく。黄金樹と円卓が繋がってるなんてオレも聞いてねーよ。

マネージャー「トープスさんとイレーナさんは、エドガーさんに連れられてストームヴィル城に避難したそうですが……ヒューグさんとローデリカさんは…円卓に残るそうです…」

ネフェリ「何故だ!?炎に焼かれるに任せたのか!?」

マネージャー「私も説得したんです…ですが、ヒューグさんはすでに正気を失っていまして…ローデリカさんも、彼を見捨てたくないそうです…」

マネージャー「いたる所が焼けてて、私も長くはとどまれませんでしたが…ローデリカさんから、伝言を受け取りました」

マネージャー「私たちを呪う、女王マリカを殺してください……それが、彼女の最後の言葉です…」

狭間の地はオレ達を、徹底的にオレ達を打ちのめすのが趣味のプロ級死地だ。こんな残酷な運命を課してくる大いなる意志っていうのは、きっと腐敗の沼と近親相姦が大好きなチョーSなヤツに違いない。絶望感にオレは喘ぐ息も塞がれて、どうしようもないやるせなさにネフェリは苦虫噛み潰したみたいな顔になって、オレ達から離れて瓦礫に斧を何発も叩きつける。「…ローデリカ…エンヤ…貴公らまでも、いなくなってしまったのか…」散々泣いたマレニアの頬をまた涙が伝う。それから祝福がまた光る。

299名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/15(水) 01:39:37 ID:JzQpMqKo

ラニ「この惨状…何ごとだ」

ラニ「律が接がれておらず、もしやと思い来てみたが……マネージャー、お前たちに何が起きた?」


剣が綺麗に元通りになってるブライヴを連れてラニが登場。「なんてことだ…何故お前が…!」言いかけたブライヴがディアロスに駆け寄って、何が起きたのかマレニアから聞く。ラニの方にはマネージャーから情報が入る。オレはもう心と頭がごちゃごちゃで、エルデンリングが砕けた原因を作ったラニをまともに見られないし、逆にネフェリは睨みまくりで、いつ斧を抜くかも分からない。

マネージャー「黄金樹に入る前に、ゴッドフレイ王と戦闘になりました…」

ラニ「マリカは誓い通りに、戦王に祝福を与えたか…この惨状も、戦王によるものか?」

マネージャー「はい…ネフェリさん、マレニアさん、ディアロスさんが戦い、勝利はおさめましたが…ディアロスさんが、犠牲に…」

マネージャー「それと、この戦いと関係は無いですが…円卓でも…」

ラニ「…そうか…」

それだけ言ってディアロスに近づくラニの前にネフェリが立ち塞がる。「ラニ…お前と同じ土は踏まぬと言ったはず」ギン目のネフェリはもうラニの胸ぐらを掴み上げてて、今にも殴りとばしそうな雰囲気になってるけど、ブライヴはディアロスの前でうなだれてて気づいてない。

ネフェリ「お前さえ…お前が陰謀など働かさなければ…!」

ネフェリが奥歯を噛み締めて腕を振り上げたところで、事態に気付いたブライヴがネフェリを引き剥がす。「ディアロスに触れるな!魔女め!お前が触れれば、風がディアロスを運ばぬ!穢すなど許さん!」ブライヴの必死の拘束でどうにか走り出してないネフェリから、ラニは帽子を深く被り直して遠ざかり、マネージャーのいる方に戻る。オレも今はラニとは話したくなくて、離れてくれてホッとした。

マネージャー「…あなたが罪悪感を覚えているのは知っていますが、今はネフェリさんには、静かに弔わせてあげてください」

ラニ「…そうだな…」

マネージャー「…ですが、せっかくです。ラニさんには役に立ってもらいます」

ラニ「私が?」

「メリナさん?いるんでしょう?」ってマネージャーが言うと、祝福からメリナが出てくる。いるんだったらなんで一緒に戦ってくれなかったんだよ!ってオレが言う前にネフェリが言いかけたけど、メリナから「黄金樹が燃えた時に、私の使命は終わってしまった…だから、戦う力も残っていないの…ごめんなさい」ってショボショボの顔で返されて、二人で喉まで出かかった嫌な言葉を飲み込んでただのため息に変える。

マネージャー「もう、うんざりなんです。王様が務まりそうなゴッドフレイは既に倒れました。ディアロスさんも、ローデリカさんも、エンヤさんも、ヒューグさんも居なくなってしまって、それでも私達は王を決めなければならないんです。どちらの修復ルーンを使うかも決めなきゃいけないんです」

マネージャー「だったらもう、ゆっくり考えるなんてやめです。何かが起きてこれ以上犠牲者が増える前に、さっさと決めます」

マネージャー「ラニさん?あなたは自分の中に生じた、死の修復ルーンの欠片の性質を認識してましたね?そうでなければゴッドウィンが死ぬ瞬間に、完全に同じタイミングで死ぬなんて芸当は出来ないはずですからね。どうですか?」

ラニ「…つまり私に、修復ルーンの性質を見極めよと?」

マネージャー「そうです。死王子の修復ルーンと、金仮面卿の完全律の修復ルーンのどちらを使うべきなのかを、あなたの話を聞いてから決めます。何がなんでも協力してもらいますよ」

300名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/15(水) 02:08:49 ID:JzQpMqKo

マネージャーからの提案に真っ先に反対したのはラニではなくてネフェリだ。でも「気が触れたかマネージャー!その者は…」って言い出したところでマネージャーからの新提案が被される。「彼女の言葉を疑うというのなら、ネフェリさん、あなたが王です」その言葉を聞いて、ネフェリだけじゃなくてブライヴとオレもマネージャーの方を見る。

マネージャー「あなたがラニさんを、ラニさんが選ぶ修復ルーンを疑う気持ちは分かります。だからこそラニさんに懐疑的で、王の血を引き、弱者の目線を考えることができる、あなたこそが王に適任なんです」

マネージャー「あなたにとって、ラニさんは敵なのかもしれません。それならあなたは、敵の語った物を最も近くで見張るべきです」

マネージャーのマネジメントに、ネフェリもハッと冷静になって考える。
ブライヴもネフェリを拘束するのをやめて、それから20秒以上?30秒以下?悩んだところで答えが出る。

ネフェリ「…それを上回る策が、私に無いのなら、これまでか」

ネフェリ「いいだろう…ならば律を見張るとしよう。新たなエルデの王として」

全員の視線が集まるなか、ネフェリの覚悟が決まって、新しい王が誕生した。こんな時じゃなかったらディアロスも喜んだだろうな、ローデリカもビックリしただろうなってガタイでもしもが入り、無くしたものの大きさが一層デカくなってのしかかる。「ありがとうございます、ネフェリさん。それでは次は、メリナさんに聞きます」マネージャーのマネジメントは続く。

マネージャー「黄金樹に入ってエルデンリングを修復した者が、新たなエルデの王になる…と私は考えているのですが、この認識は正しいですか?」

メリナ「ええ、正しいわ。そのために、全ての使命があったのだから」

マネージャー「ありがとうございます。それなら、あとやるべき事はひとつです」

マネージャー「ネフェリさん、死王子の修復ルーンをラニさんに渡してください」

マネジメントに素直に従ったネフェリが、ギデオンからもらった修復ルーンをラニの右上の手に渡すと、マネージャーが左上の手に完全律の修復ルーンを渡す。上の両手に強力なバワーをもらったラニは左右の手のペアで左右のルーンを挟み込んで、人形ガタイで分析を開始する。答えはすぐに出たけど、ラニのちょっと長い話が始まった。

301名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/15(水) 02:31:23 ID:JzQpMqKo


【死王子と完全律どちらも悩みドコロテン】


「死王子の修復ルーンは、死の理を回帰させるもの。他のあらゆる点においては、黄金律に何物ももたらさぬだろう」

「ゆえにマリカは、このルーンを良しとした。黄金律から除かれた部分のみを補い、黄金律に改変の余地を多く残す」

「それがマリカの政であり、また探求に繋がるのだろう」

「だが完全律は、調和が完成している。人のごとき意志も無く、絶対的で揺るぎない」

「このルーンが接がれた黄金律には、停滞も澱みも起こり得ない。そして神々や、大いなる意志でさえも、完全となった黄金律の前には触れることはおろか、想像すらも出来ぬだろう」

「凄まじいものだ。ブライヴから聞いていたが、このような物を、まさか人が見出すとは…」

「…つい、夢見てしまうな」

「金仮面が、黄金の時代の成り立ちに、生まれたならと」

静かに驚くラニを見て、オレは完全律の方が良いと思った。女王マリカってチョーうぜーし、弱いやつのことを考えないS気質が染み付いてて嫌いなんだよね。「だが、このルーンは完全であるがゆえに、決して見過ごせぬものもある」今度は否定する話になって、こっちの方が大事な話なんだってシチュエーションで分かったぜ。

「意志無き完全律は、決して揺るがぬものとなるだろう」

「だがそれは、意志を持たぬ律の恩恵にさえ外れた者には、尽きることの無い苦しみとなる」

「生まれ落ち、命を終えるその時まで、彼らは決して覆しえぬ理により虐げを受けるだろう。救済なども、決して揺らがぬ完全律にはありえない」

「ならば虐げられし者の牙は、律ではなく世へと向けられる。そうなれば、もはや律の完全性に永久に守られた、終わりなく燻り続ける戦乱さえも起こりうる」

「金仮面は、恐らくはそれすらも、人と生命の完全なる営みと言うのだろう」

「しかし私には、そのような完全など、認め難い」

「私は月の律を持つ。月の星々を律する力は、黄金律に縛られている。ゆえに私も黄金律に縛られる身ではある。私のごとき裏切り物への罰としては、完全律からの束縛も相応しい」

「だが、他の者への虐げが行われる由来が、完全律であってはならない。尽きぬ虐げを受けるのは、私だけでよい」

「ゆえに私からは、死王子の修復ルーンを推そう」

302名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/15(水) 02:38:57 ID:JzQpMqKo


別れまくりのノスタルジー   投稿者:ビルダー拓也


死王子の修復ルーンについては大体分かったけど、完全律の修復ルーンの話は長いし聞きなれない単語も並んだんで分かりにくいんだよね。要するにどういうことだよ?ってマネージャーに聞くと「私たち人間にとって、宇宙空間は意志を持たない絶対的な力ですけど、宇宙は人間に対してずっと厳しいままですよね?完全律を使うと、その意志の無い絶対的な厳しさみたいなものが、新しくこの世界にもたらされちゃうかもしれないってことです」ってチョー分かりやすい答え。説明するのがやっぱり上手い。
完全律はその絶対的な厳しさに慣れることができない奴には、決して絶対に救いの手は伸ばさないチョーSな律だってことが分かったぜ。でもそしたらどっちの律もSってことで、どっちを選んでも弱い奴はM奴隷ってことになる。

ラニ「だが、これだけは言っておく」

ラニ「どちらが真に正しき律となるかは、私にも分からない。どちらも誤りかもしれぬ。そして、律を月に持ち去ろうとした私には、それを選ぶ資格など無いということを」

ラニ「ネフェリ、お前が王となるのなら、お前が全て決めてよい」

ラニ「お前がどちらを選ぼうと、私はそれを受け入れよう」

ラニからの念押しで、ネフェリはまたしばらく悩んでから、ため息混じりに「まず、その手の修復ルーンを返せ。ふたつともだ」って言って、ラニから二つの修復ルーンを取り上げる。それから二つを見比べてとうとう決心。


ネフェリ「…お前の言葉に従うわけではないが、確かに死王子のルーンこそが、人のため、弱き者のために、必要かもしれない」

ネフェリ「だが、やはりお前の言葉は、甘言とも思える」

ネフェリ「ゆえに私は、この二つの修復ルーンを、共に持とうと思う」

まさかの修復ルーン二つ持ちの決断に「二つ?」とラニも聞き返す。
奇策を出したネフェリからは意外すぎる真っ当な答えが出る。

ネフェリ「私は死王子の修復ルーンを使う」

ネフェリ「だが私の、そして後の代の治世に、大きな誤りが起きた時…」

ネフェリ「それが破砕戦争のごとき世の乱れとなったなら、死王子の律を砕き、完全律を台頭させる」

ネフェリ「そのように子々孫々へ、伝え続けることとしよう」

たしかに修復ルーンを二つ持っちゃいけないってルールは無いし、オレもこの答えがベストだと思うぜ。「…理には叶うな。死王子の律に新たな理を加えるとなった時、完全律を手本とすることもできる」「修復ルーンが二つあるからこその、次善の策といったところか」ラニもネフェリの答えにかなりの好感触で、マネージャーからも「私にも、それ以上の案は思いつきません」ってGOサインが出る。

ネフェリ「ならば、私の道は定まった」

ネフェリ「新たなエルデの王として、私は死王子の律を掲げよう」


全部の決めるべきことが決まって、ラニ、ブライヴ、メリナの三人を残して、オレとマネージャー、ネフェリとマレニアの四人で黄金樹の中に入ることに。でもオレはやっぱり後ろ髪を引かれて、最後にディアロスに挨拶。「あのさ、ネフェリが王様になって、狭間の地に新しい律を掲げて、みんな幸せになれるんだってさ」ディアロスは答えないけど、これはオレのケジメだ。「いつか会おうぜ!」それだけ言い残して、オレは黄金樹の入り口の階段を登っていく。でも黄金樹の入り口でマレニアが足を止めた。

マレニア「…私は腐敗の律を内に秘めている。黄金律に近づくには、危うい者だ」

マネージャー「そうですか…ということは、ここで私たちとも、お別れということですね…」

マレニア「ああ、そうだな…」

ついにマレニアとも別れの時が来て、旅の終わりの実感が完全に心の隙間にメリメリと食い込む。コイツとはミリセントの頃からの付き合いだし、色々あった旅の中でチョーうぜーって思ったのも聖樹でボコボコに刀食らった時ぐらいだから、2メートル超えのデカガタイのオンナなのに悪いイメージがほとんどなくて、むしろ頼もしかったりハラハラしたり、哀しくなったり笑えたりして、一緒にいて飽きない奴だったな。オレがミリセントを円卓に呼ばなかったら普通に戦ってオレ達全滅してたと思うけどね。(笑)
でもそうならなくてマジでよかったぜ。やっぱり揉めごとよりは揉むことの方が良いんだよな。

運命が結んだ旅友達としてオレは友情の握手を求める。マレニアは遠慮がちに手を取るから、オレはかつてミリセントに言えなかったことを、二人が目の前に揃ってるうちに言ってやる。「お前との旅、楽しかったぜ!」そう言うとマレニアの瞳がどんどん潤んでくるから、マジで心のミリセントに好き放題やられてるよな。

マネージャー「マレニアさん、今まで本当にありがとうございました。どうか、お元気で」

ネフェリ「もしお前が窮地にあれば、何があろうと私は翼の支えとなろう。たとえ私が王であってもだ」

マネージャーがネフェリに「それは王として公平ではないと思いますよ?」って突っ込みを入れると、マレニアの目から涙がポロリ。コイツは最後まで人との関わりに弱いプロ級マレニアだ。「ありがとう…貴公らとの出会いに、改めて感謝する…」「私は決して、円卓で共に掲げた剣を、忘れはしないだろう」マレニアの別れの言葉にブライヴが横槍を入れる。

ブライヴ「やはり湿っぽいな、お前は。俺はもうそいつらとは、三度目の別れなんだぞ?」

ブライヴ「今生の別れともならんだろう。縁があれば、いつかは巡り合う。気楽に構えていればいい」

ブライヴはそう言うけど、マレニアはそうも言えないまま手を離して、黄金樹の入り口まで戻る。
オレも多分もう二度と見ることがない四人の顔を、心に刻みつけるように眺めた。


拓也「ウッス!行ってきまっす!」


それからいつものように掛け声を上げ、ラニ、メリナ、ブライヴ、マレニアの四人に見送られながら、オレ達三人は黄金樹の奥に見える、黄金の光へと歩き出す。きっとディアロスも、いなくなっていったアイツらもオレ達を見守ってるに違いないぜ。そしてもう戻ることがない旅路の果てに、オレはついに光に入った!

303名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/15(水) 02:44:58 ID:JzQpMqKo

金色の光はオレ達を包み込み、さらに白く輝いて辺りの景色を溶かしていき、気付いた時にはオレ達は広くて暗い場所に立っていた。振り返っても入り口は無い。そして前には、割れた石の台と、それに突き刺さる壊れたハンマーが見えてて、その真上には黄金色の曲線に宙吊りにされた、上半身裸のヒビだらけなオンナが項垂れている。

拓也「おー…すっげぇ…なんかヤベーぜここ」

マネージャー「これが、エルデンリング…」

ネフェリ「磔にされているのは…女王マリカか…?」

マネージャー「体が石になって、砕けているようにも見えますね…あの状態では、もう生きてはいないでしょう」

だだっ広い黒い石の広場で、宙吊り女はピクリとも動かない。
そこでマネージャーは携帯を取り出してGPSを起動。
オレにもそうするように促してくる。

拓也「なんなんですか?今やることっすかそれ?」

マネージャー「ここに来た時のこと忘れたんですか?お互い別々の場所に飛ばされて、合流するのもひと苦労だったじゃないですか。新宿に戻っても、目覚めた場所は鍵が掛かった倉庫の中ってこともありえるんですよ?」

この激しすぎるハードS冒険譚を終えたあとでそれは勘弁だぜ!
オレはマネージャーの言う通りに携帯のGPSをオンにした。
電池は残り少ないけど良いぜ!旅の最後に出し惜しみはしないぜ!

マネージャー「…これで準備は完了ですね」

マネージャー「ネフェリさん、これで、あなたともお別れです」

ネフェリ「ああ、ついに来たな。お前たちの旅の終わりが」

拓也「ウッス!マジでハードでしたけど、ネフェリとここまで来れてマジ良かったっす!」

ネフェリ「はは、どうした急に…」

照れ隠しとか、帰れる興奮とか、別れる寂しさとかが混ざりまくってテンションに↑が入り、勢いで別れようとする拓也にネフェリが珍しく微笑む。「お前たちには、私も感謝している。これを受け取ってくれないか」そう言ってネフェリが渡してきた二つの石にマネージャーは驚愕。「これって、古竜岩の鍛石じゃないですか!?こんな貴重なもの、もらっていいんですか?」マネージャーが言うにはこれはドラゴンの王の鱗らしいからマジで貴重だぜ!

ネフェリ「かまわない。これは餞別だ」

ネフェリ「いつか旅に想いを馳せる時、この鍛石は、お前たちに思い出させるだろう」

ネフェリ「私達のことを、そしてお前達が救った、数多の心のことを」

ネフェリ「さらばだ、我らの友よ」

ネフェリ「私はここで、嵐を呼ぶ。お前たちの行く道に、幸あらんことを願う」

涙腺を刺激する言葉とシチュエーションのダブルパンチでついにオレの涙腺も決壊。グラサンを外して涙拭いて、オンナの前でカッコ悪いぜ。マネージャーもたまらなくなってネフェリとハグ。ネフェリもオレに手招きしてきて、仕方ないから三人で数秒間一緒に抱き合った。それから涙の興奮冷めやらぬ中でマネージャーが「それでは、エルデンリングを修復しましょうか!」って良い感じのことを言う。

ネフェリが懐から死王子の修復ルーンを取り出す。それからマリカが磔にされてる所まで行って、オレ達に振り向いてくるから、オレとマネージャーは頷いた。ネフェリが手を離すと、修復ルーンが宙に浮いてマリカの方へゆっくり昇っていく。それからマリカの胸元にくっついたあと、パキンって高い音を立てて弾かれて、ネフェリの手に戻った。


マネージャー「えっ?」

拓也「は?」


何が起きたのかオレもマネージャーも、ネフェリにも分からなくて、お互いにお互いの顔を見たり、マリカの方を見てみたりって混乱。予定の狂いはいつも突然だ。「ネフェリさん?これは…何が起きたんですか…?」「わ…わからない…こんなことは…」二人とも困惑するなか、死んでるはずのマリカの顔がギギッと動いてゆっくりオレの方に向く。

マネージャーもネフェリも思考がぶっ飛んで固まり、ただマリカの方を見る。
そしてオレも固まって、三人でマリカの口がゆっくり動くのを見る。
マリカの口は声を発した。



「…ああ……」




「…我が王は……負けたのだな…」





「拓也」


マリカが顔を上げた時、オレのガタイは分析しなかった。

その髪の色、その声の色

崩れた顔に見える微笑み

オレは全部知っていたんだ。

304名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/15(水) 02:45:45 ID:JzQpMqKo















「…腐女子の…お姉さん…?」

305名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/15(水) 02:47:13 ID:JzQpMqKo

オレは全てを知っていた。

思い出すまでもなかった。

物心ついた時から、腐女子のお姉さんが近所にいたこと。

両親が離婚して、母親から虐待されてる時も、心の支えになってくれたこと。


お姉さんの家で、あれを仕込まれたこと。

それからゲイの世界にハマっていって、大人になるとウリを始めて、性風俗の世界に入ったこと。


ジャニ系のイケメンに憧れるようになり

ビルダーガタイに憧れるようになり

高身長イケメンに憧れるようになったこと


ハメられたんじゃない。
何もかも、全て終わったあとだったんだ。

306名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/15(水) 02:52:33 ID:JzQpMqKo



黄金律が狂ったあと   投稿者:女王マリカ



我が息子ミケラよ。我が娘マレニアよ。

デミゴッド、我が愛し子たちよ。

お前たちはもう、何者にもなれる。王であれ、神であれ。

だが何者にもなれぬ時、お前たちは、大いなる意志に見棄てられる。

そして贄となるのだ。



しかし私は、決してお前たちを見棄てぬ。

停滞と澱みなどに、外なる者どもに、お前たちを奪わせてなるものか。

ゆえに私は、封じられたのちも、世界の外に祝福を送るのだ。

黄金律を打倒しうる者を求め、幾度でも導いた。

しかし招かれた者たちは、過酷な地にたやすく屈した。

強き者達も、あの犬のように、ありもせぬ完全を追い求め、挫折したのだ。



ゆえに残された最後の手を、私は振るうことにした。

過酷さにも、不完全さにも慣れ、力に溺れず、黄金律に祝されぬ者。

私は自らの手で、見出し、そして育んだのだ。



それがお前だ、拓也。



私は祝福のひとつを、自らの分け身とし、外の世界に走らせた。

そして赤子のお前に近付き、全てを与えたのだ。


被虐に快感を覚えること。

不完全さを受け入れ、刹那に生きること。

愛と信頼に飢え、黄金律を知らぬこと。

黄金律に操られ、完全を求め、悠久を生きるラダゴンの、変わらぬ相剋となること。

もしも黄金律に敗れ、その身を律の獣に侵されたなら、子を成すこともなく、律と共に朽ちること。



私が望んだ全てを受け入れ、蕾のお前は花開き、機は熟したがゆえに、私はお前を呼んだのだ。



ゆえに拓也は、ラダゴンに反し

背が低く

顔が大きく

手足が短く

歪な筋肉を持ち

自堕落かつ刹那的で

野心が無く

心優しく成長した。



そしてお前は、己に無いものに憧れ、やがては惹きつけられるだろう。

ジャニ系アイドルをも超える、激エロのモロホストな外見。

ラダゴンの外見に…

307名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/15(水) 02:56:09 ID:JzQpMqKo


全てが狂ったあと  


マネージャー「た…拓也…?」

ネフェリ「…お姉さん…?」

ネフェリ「お、お前…女王マリカを…知っているのか…?」

拓也の今までの人生に何か大きなヒビが入ったのを感じながら、オレはその場に崩れ落ちて立つことができない。頭の中にある思い出は全部覚えてる。近所に美人のお姉さんがいたこと。学生の頃に彼女ができて、彼女と喧嘩になった時、同い年のオンナなんてくだらないよって言ってくれたこと。一緒にホモビ見たりしたこと。不良に絡まれた時に助けてくれたこと。

ゲイであることは変な事じゃないって教えてくれた。勇気を出して両親に性癖をカミングアウトして、その日から家族仲が悪くなっても、お姉さんはオレを励ましてくれた。お父さんとお母さんの方が間違ってるって言ってくれた。合ドラの使い方、クスコの使い方、ハリガタの使い方、どこに行ったら売ってるのかも教えてくれた。ドンキで一緒に買い物に行くのが、オレはめちゃくちゃ楽しみだった。嫌なことがあったら、一緒に妄想ゲームもした。あれはお姉さんが教えてくれた遊びだったんだ。


マリカ「…友に…恵まれたのだな…」

マリカ「それは……よかった…」


その思い出が今、目の前にぶら下がってオレを見て微笑んでる。
なんでこんなに優しくしてくれるんだろう、なんで色々教えてくれるんだろうって、いっつも考えてたっけ。

ネフェリ「おい拓也!どうしたんだ!?マリカはお前に何をしたんだ!」

マネージャー「腐女子のお姉さんって、あなたのブログにちょっとだけ書いてましたよね!?あれと関係あるんですか!?」

二人がオレに駆け寄ってきて何か言ってるけど、頭が空っぽになってて何も分かんねーよ。微笑んだお姉さんが眼を閉じると、お姉さんを固定していた黄金色の曲線が砕けて、お姉さんが落下する。落ちたお姉さんはゆっくりと起き上がって、割れた腕でハンマーを握ると、ヒビ割れたガタイがさらに割れて、筋肉が男みたいになっていく。

筋肉ガタイは、オレが知ってるあの人よりデカくなった。
でも赤い髪と、あの髪型はずっと見覚えがある。
オレの思い出が、オレの両目から涙になって溢れていく。

激エロなギリシャ彫刻。オレが憧れた肉体。
お姉さんは、オレの目の前でそれになった。
オレの思い出で輝く姿に。








「オマエ、その淫乱な涙が乾く時がねぇな」


「拓也」








精悍な肉体。完璧に整った顔。長い赤髪。

ヒビだらけの拓也の人生は粉々に砕け散り、

お姉さんはあっという間に、オレの前でセンパイに変わった。

308名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/16(木) 00:33:23 ID:k7loCQNc
何度読んでもラダゴン=マリカ=腐女子のお姉さん=センパイの展開ほんとすき

309名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/16(木) 18:49:18 ID:QHmW/JZo


マネージャー「う……嘘でしょ…」

マネージャー「あなた…なんでここに……」

現れたセンパイの割れたガタイの中に、あのエルデンリングが輝きを放つ。ただ立ちすくむマネージャーの肩をネフェリがゆする。「マネージャー!何が起きたんだ!?お前は何か知っているのか!?」聞かれたことに、マネージャーは答えるしかない。

マネージャー「か…彼は…ラダゴン……いえ…彼は…」

マネージャー「…拓也の……拓也の仕事の…先輩です…」

意味が分からない答えを聞かされて、ネフェリも意識がぶっ飛び放心。
両手から斧を落としてマネージャーと同じ感じで立ちすくむ。


ネフェリ「…そっ……」

ネフェリ「…そんな…馬鹿なことが…」


その放心顔のテンプルに、黄金色に輝くハンマーがぶっ込まれて、ネフェリは遠くにぶっ飛びダウン。何が起こってるのか完全に理解不能になってるマネージャーも、胸ぐらを掴まれて放り投げられ、硬い石の床に全身を強打。頭から血を流して気絶。そしてオレの前には、あのセンパイが立っていた。


ラダゴン「何が起きたか、分からぬようだな」

ラダゴン「拓也よ。女王マリカの、哀れなる走狗よ」


センパイの顔をして、センパイより少し低い声を出す、全然知らない奴に話しかけられて、まとまらない頭がグルグル回り出して、形にならない思考が現れては消えていく。「…やはり、この声では話にもならぬか」そう言ってから、目の前の男はペット以下のゴミを見るみるみたいな、氷みたいに冷たい視線を閉じる。それから


センパイ「はい、クリスマス・プレゼント!」


オレが良く知る声と笑顔を見せつけてきたんで、その瞬間に拓也の全身に痛いほどの鳥肌が立って、クリスマスの思い出が全部流れ込んできたから、オレはゲロを吐いてダウン。その場に四つん這いになってガクガクと全身から力が抜けて、食べた蟹の残りが冷たい石に落ちていく。オレの最高だったクリスマスの想い出が、絶望と裏切りの祝日に変わって、気付いた時には消えていた。「どうして…どうしてですか…」声を震わせながらグラサンに涙を落として、絶望感に胸を塞がれながら、ただゲロが落ちた床を見てセンパイに質問をする。

センパイ「マリカの奴も酷いことするよな、拓也?」

センパイ「アイツが俺を倒すために、お前を駒にしたりしなければ、お前は普通の人生を送れたのにな」

センパイ「我が子かわいさっていうのは怖いな!拓也!」


普通の人生って言葉に反応してオレは更にゲボを吐いて、今度は蟹すら入ってない半透明な液体が上の口から滴り落ちる。お母さんとお父さんは求めてたんだ、オレが普通に大人になることを。きっといつか、オレが子供を見せることも夢見ていたに違いないんだ。心の全てがウィークポイントになってる拓也は、あまりにも残酷で激しすぎる痛みに反射的に顔を上げて、センパイを見上げる。


センパイ「お前、学生時代には、彼女がいたんだろ?」

センパイ「彼女とお前が別れるように、マリカが裏で手引きしなかったなら、お前は成人してからその彼女と結婚していたんだ」

センパイ「ゲイ風俗にもハマらなかったし、男への興味もくすぶったままで、目覚めることもなかった」

センパイ「お前は家庭を持つはずだったんだよ」


そう言いながら、センパイはオレのガタイにもハンマーを飛ばす。四つん這いのまま脇腹を殴られた拓也は転がるように吹っ飛ばされて、冷たい石床に倒れ込む。ガタイの激痛に気付いて脇腹を抑えると、グニャっとした感触がする。肋骨が何本かイったけど、オレの涙の理由はガタイの痛みなんかじゃなかった。

脳裏にお姉さんの顔が浮かぶ。むかし付き合ってたオンナの子とデートするって言ったら、お姉さんは映画のチケットくれたけど、とんでもないクソ映画で彼女と喧嘩になったんだ。教えてくれたデートスポットも実は隠れたハッテン場で、夜に行ったらヤバい紳士に目をつけられたりしたこともあった。そういうのがずっと続いてオンナの子とは疎遠になって、気付くと一人になっていたんだ。それが全部お姉さんの仕組んだことだったなんて、何もかも嘘だったなんて。


センパイ「お前には息子がいたんだぜ?笑えるだろ」

センパイ「真面目に奥さんと共働きして、年に一回家族で旅行したり、喧嘩したり、笑ったりして、家族と一緒に苦楽を共に乗り越えるはずだったんだ」

センパイ「それがどうだ?マリカのせいでゲイになって、お前は息子を無駄遣いするだけの筋肉マンコM奴隷じゃないか」

センパイ「孕めって言われて喜んでも、男が子供を孕めるわけないのにな」

センパイ「…まさか、ディアロスを気にかけてたのもそういうことか?」


「う…うるせーよ…」痛みに飲まれて喘ぎながら倒れたガタイで起きようとする。でも絶対に信じたくない事実を教えられて全然力が入らない。オレに息子がいたなんて、オレに家庭があったなんて、そんなのオレは知らねーよ。涙で前も見えなくて、センパイのシルエットも崩れてて、寒々しくて広いだけの暗い場所にエルデンリングの光がぼやけて見えるだけだ。あの光を消すためだけにオレは全てを失った。オレは生まれた時から全てを奪われていたんだ。

310名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/16(木) 18:50:08 ID:QHmW/JZo

センパイ「でもいいよな?お前は家族なんか持ちたくないし、オンナも嫌いだろ?」

センパイ「少しバイの気質があるだけの、ほとんどノンケだったお前は、とっくの昔に死んでるんだから」

センパイ「そうなるように、お前は育てられたんだから」


「うるせーよ!」ゲロでガラガラになった喉で、必死になって声を絞り出す。ぐちゃぐちゃな頭の中にセンパイの声が反響しまくって、いもしない子供への思いとマリカって言葉がごちゃ混ぜになって、連想ゲームみたいに記憶を穿り出してくる。現れたのはマレニアだった。

「拓也。私の回帰と、因果を巡らせたのは、貴公なんだ」

「貴公こそが、私の運命だったのだ」

「ありがとう…あの時ミリセントを…私を救ってくれて」

マジ狂いの極地の頭にケイリッドの慟哭砂丘の景色が映る。あの時交わした硬い友情の上に、お姉さんとの想い出がぶち撒けられる。マリカはミケラとマレニアのために、自分の子供と世界のために、オレから何もかも奪っていったんだ。マレニアがオレを見て微笑む。オレの前で立ち上がって左手を差し伸べてくる。

「ただ貴公には、確かに頼みがある」

「私を、貴公の友としてくれないか。私はこの剣を、多くの者のために奮いたいんだ」

「ケイリッドのため、将軍ラダーンのため、聖樹のため、そして貴公らのために」

「どうだろうか」

「ウッス!よろしくお願いしまっす!」

何もかも全て仕組まれてたのか?オレはお前のために、何もかも全部失くしたのかよ?いくら心で問いかけても微笑むマレニアは答えてくれなくて、思い出の中でただ美しく輝くだけで、それも徐々に色褪せて燻んでいく。あの景色さえも絶望と裏切りの瞬間に思えてくるのが哀しかった。ミリセントを助けた事を後悔し始めたことが哀しかった。マリカはどうしてオレにこんなことしたんだ。どうしてこんなことが出来たんだよ!

胸は張り裂けそうに苦しくて全身が熱い。円卓での思い出もどんどん壊れて、旅の想い出があっという間に燃えて消えていく。焼き尽くされる思い出の中で、ネフェリも、ブライヴも、ローデリカも、ラーヤも、ミリセントもディアロスも、誰も拓也を助けてはくれない。オレの後ろには黄色い光が覗いてる。想い出も全て焼き尽くされて、全ての希望を踏み躙られて、心に浮かぶのは疑問だけだ。

拓也「なんで…オレにこんなことするんですか…?」

拓也「オレを、ペットみたいに愛してくれないんですか…?」

涙と鼻水とよだれにまみれたオレに、センパイは冷たい視線を送ってくる。
それは今まで一度も見たことがなかった、軽蔑と嫌悪の眼だった。

センパイ「俺がお前を愛する?ペットみたいに?」

センパイ「バカ言ってんじゃねーよ。オレはノンケだぜ?誰がお前みたいな北京原人を好き好んで抱くんだよ。お前みたいなのがいるから文明が遅れるんだぜ」

センパイ「お前はマリカのペットだし、オレの愛する家族はオレの血を引く子供たちと、レナラちゃんだけなんだよ」

センパイ「黄金律が俺を導いてからは、黄金律を継承するに足る神人を生み出すために、俺はマリカと混ぜ合わされちゃったけどさ。それでもレナラのことは忘れられないんだ。導きを見れば、きっとアイツも黄金律を分かってくれる。完全性は黄金律の中にしかないんだ」

センパイ「悪い、話が逸れた。ようするにオレは、マリカがオレを倒すために淫乱マッチョ売春婦おばちゃんを育ててるってことを突き止めて、それを邪魔してただけなんだよ」

センパイ「お前はマリカの祝福に守られていたから、直接は殺せない。だから俺はマリカの育成計画に乗っかって、お前を殺そうとしてたんだけどさ、お前どんなプレイでも死なねーでやんの!マリカもとんでもない奴を見出したもんだよな!」

オレの疑問もセンパイに砕かれて、ひとつ残らず消えていった。オレがセンパイに言ってほしい答えは決して永久にもたらされることはない。分かったのは東京タワーをどうしてセンパイが無視したのかの答えだけだ。答えはオレから奪っただけだった。オレの信じた愛も、オレが新宿に帰りたかった本当の理由さえも。

センパイ「だからお前には、ありったけの過激な奴らを充てがってやった。マサヒコの奴はかなり良い所まで行ったけど、水没プレイの3回目にマリカの奴が乱入してきやがって、マリカと相討ちになっちまった」

センパイ「まぁおかげで、お前からマリカを引き剥がせたからよかったけどね。祝福も無くなったしな。でもお前、さぁいよいよぶっ殺すかってところで、狭間の地に呼ばれちゃうんだもんな。まったくマリカにも困ったもんだよ」

砕けた心に、欲しくなかった暗い炎が灯り、オレのガタイが変わっていく。
ゴドリックからもらった鎧もはち切れて競パン一枚になり、子供の頃にお姉さんに仕込まれた種火が、王都の地下に封印されてるアレが、イエロの瞳に呼び込まれて現れたあの光が、オレのガタイを変えていく。オレが夢見たビルダーガタイに、オレになれるわけがなかったギリシャ彫刻体系に変えていく。
コレはオレのガタイじゃない。オレはこんなの欲しくなんてなかった。オレはただ…


オレはただ、良い人生を歩きたかった。
誰かに愛されたかったんだ。


センパイ「おっ!スッゲー!やっぱり火が弱まってる!」

センパイ「邪魔しまくった甲斐があったよ。ミケラがモーグ使って封印したのも効いてるのかな?」


オレは許せなかった。センパイの見た目で、センパイの声で、センパイが楽しんでる時のテンションで、センパイが絶対に言わないことを言い続けるコイツが許せなくて、ついに想い出のマレニアが伸ばしてきた手を取る。オレに手を差し伸べていたマレニアは燃え尽きて、中からはあの炎系拓也が笑顔を見せる。完全なるビルダー体系へと変貌したオレのグラサンはヒビ割れて、隙間から黄色い炎を輝かせていた。



狂い火の王「我が魂に、光が満ちるぜ」

狂い火の王「不可視世界の混沌に飲み込まれよ」



何もかもを喪った拓也が、何もかもを無くす準備を完了させる。
なんでオレがセンパイに惹かれていたのかがやっと分かった。
センパイに憧れていたんじゃない。センパイを殺すためだったんだ。
オレのセンパイは苦笑いを浮かべたあとに


ラダゴン「ならば、その野心の炎は、このラダゴンが封じてくれる」


見た目を全く変えないまま、目つきと声が完全に変わり、黄金律の操り人形、ラダゴンになった。
頭を打って気絶したネフェリが起き上がると、オレはラダゴンに向かって歩き出す。
その憎くて愛しいガタイを砕き、黄金律を焼き尽くすために。

311名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/16(木) 18:51:29 ID:QHmW/JZo


殺されていたクリスマス   投稿者:狂い火ルダー拓也


拓也は激怒した。必ず邪智暴虐の黄金律を粉砕することを決意した。
オレは使い切ることのできない殺意に全身の筋肉をパンパンにパンプさせ、ラダゴンを倒すためだけにマリカが用意した、決してオレのなんかじゃない丸太みたいな脚を駆動。弾丸スピードでラダゴンに突っ込んで回し蹴りを放つ。

ネフェリ「たっ,拓也!?」

目が覚めたネフェリが驚愕の声を上げるけど、オレはもう拓也じゃないんだよね。きっと拓也なんて奴は元からいなかったんだぜ。空気を斬り裂くオレの渾身の回し蹴りはラダゴンのガチガチなガタイの黒い部分に叩き込まれて、上半身を大きく揺らす。でもその脚を掴んだラダゴンからの黄金色のハンマーがオレのガタイに叩き返されて、ぶっ飛んだのはオレの方だった。

でもガタイの力を入れると驚くほど簡単にブレーキが効いて、ぶっとぶ途中でオレは停止。今度は高くジャンプしてからダブルハンマーをラダゴンに振り下ろす。ディアロスを殺した奴の技なのに、心に痛みが走らないのが哀しい。ハンマーを両肩にぶっ込むとあのラダゴンも膝をつき、俺からの追い討ちストレートパンチをモロに浴びる。そこに更に追い討ちをかけるべく両手を振り上げたところで足元に衝撃。ラダゴンが石の地面を踏みつけてオレをぶっ飛ばす。

ラダゴン「フン!」

仰向けでダウンしたオレの胸筋に、黄金ハンマーが叩き込まれて金の爆発が炸裂する。しかし拓也は凄まじい激痛に喘ぐことも無く立ち上がり、オレはラダゴンをガタイで跳ね飛ばす。どんなに傷ついても、どんなに痛くても、これはオレのガタイなんかじゃない。これはオレの心なんかじゃない。だから怯むこともない。目に見えるのは砕くべき黄金律。オレから全てを奪い取ったラダゴンと

ラダゴンと…


ネフェリ「お前、どうしんたんだ!?その身体…まるで…」

思考に空白ができた時に耳に声が入ってきて、それがネフェリの声だと分かってハッとしたオレに向かって、今度はラダゴンが弾丸ダッシュ。猛スピードでオレの顔面にハンマーをぶっ飛ばしてきて、オレは転がってダウン。視界の端っこではネフェリが斧を拾って駆けてくるのが見える。

ネフェリ「くっ!」

そのネフェリに向かって金色の針が連続で飛ばされる。それでもネフェリは走り続けてラダゴンに接近。走り斬りを食らわせるけど、ラダゴンの崩れかけたガチガチの皮膚には、刺さるだけで血が出ない。するとラダゴンはオレが起き上がると同時にネフェリを持ち上げて、オレに投げてきた。


ラダゴン「犯せ」

ネフェリ「なっ…!?」


ラダゴンの声を聞いた瞬間にオレの頭の中に大量の記憶が流れ込んできて意識がぶっ飛ぶ。これはオレの人生じゃないのに、オレのクリスマスの想い出は殺されたのに、頭の中のセンパイが激エロな仕草と共に語りかけてくる。「今から会う?」「今日は拓也の家へ行くから」「ホントだ、ドロドロじゃん!」「じゃあ、クリスマスのお祝いに仕込んであげるよ」そしてオレに仕込まれたものが発動する。オレはいつだってセンパイには絶対服従なんだ。

狂い火の王「うぉーっす!」

ネフェリ「なっ、何を!?拓也、よせ!」


センパイに語りかけられたオレはシュワちゃんガタイを遺憾なく発揮。
ネフェリの腰に巻いてある装備を剥ぎ取ってパンツを横にずらし、正常位でマンコにデカマラをブスリ!


ネフェリ「うあぁーっ!!」

ネフェリは必死に股を閉じて目に涙を浮かべて、オレの胸筋を両手で押して抵抗する。オレのデカマラはオレの中の何かが抵抗してて、まだネフェリのマンコの表面で止まってるけど、今以上の力を込めたら即刻ネフェリのマンコはブチ抜かれて、オレのを咥え込むことになる。そしてラダゴンはセンパイに切り替わる。

センパイ「なんだよ拓也、やりたくないのかよ?」

センパイ「マリカに作られたゲイって属性に、プライドでも持ってるのか?それとも本当にオンナが嫌いなのか?」

センパイ「まぁいいよ。これはオレを攻撃した罰だけど、同時にご褒美でもあるんだ。SM好きだろ?今回はSとMの両方が楽しめるお徳用だぜ?」

センパイ「やっちゃえよ。相手の尊厳も、自分のアイデンティティも壊して、欲しかった子供を授かれよ」

センパイ「俺はその間にリラックスタイムだ。お前のセックスは気持ち良くないうえに長いからな。その間にオレは、傷ついた身体を癒せるってわけだ。その女も激しすぎるセックスで死ぬだろうから、敵も減って得しかないぜ」


オレがネフェリのガタイをガッチリ抑え込んでる間に、センパイは黄金色の光をガタイに纏わせて、身体のヒビを癒していく。その間に気絶していたマネージャーが意識を取り戻した。

マネージャー「なっ、何やってるんですか!!?ネフェリさんを離してください!!」

センパイ「センパイには絶対服従なんだよな?拓也?」

センパイ「ネフェリ逝け!孕め!」


でもマネージャーの声も頭の中のセンパイに掻き消されて、オレは気付くこともなくネフェリの太腿に挟まれてるデカマラに力を込める。そこで太腿の拘束力が弱まってることに気付いて、オレはネフェリの顔を見た。


ネフェリ「わ…私のことは…気にするな…」

ネフェリ「お前に…友に殺されるなら…私も……」


震えるガタイで、諦めたような涙を流すネフェリの表情を見て、オレの心の中で抵抗していた何かが吠えて弾け飛び、頭の中で焼き尽くされた景色に僅かに色がつく。「おおおーっ!」オレは白目剥いて吠えまくりながらネフェリを離して、自分の頭を抱えながら頭の中の感情と記憶の洪水に翻弄される。センパイからの仕込みに抵抗するお姉さんの仕込みが、再びオレに黄金律への怒りを思い出させる。

312名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/16(木) 18:52:05 ID:QHmW/JZo

ラダゴン「使えぬ」

レイプされかけたネフェリが倒れて荒い息を上げてるとこに、センパイではなくなったラダゴンからのハンマーが飛ぶ。下から掬い上げられるように下腹部をぶん殴られたネフェリはぶっ飛んで、墜落したところにマネージャーが駆けつける。その様子にオレの記憶が陵辱されて、ネフェリとの想い出が色づいてから強烈な怒りに変わる。炎が再び燃え上がる。

ラダゴン「だが、今のお前には、これで事足りるだろう」

狂い火の王「おおおお!!」

怒りに全身から炎を噴き出しながら、オレはラダゴンに強烈なタックルを見舞う。
でも黄金の光と共に瞬間移動したラダゴンはオレの背後に現れた。
そこに向かって振り向きながら裏拳で殴ろうとすると、オレの両目からビームが飛び出して硬い地面を焼いていく。

ラダゴン「空裂狂火か」

今度は目の前にラダゴンが現れて、オレの腹筋にまた一撃が入る。「ならば、姿を眩ますまでだ」ラダゴンは戦法を変更。怒涛の勢いで瞬間移動を繰り返しながらオレの周りを縦横無尽に飛び回り、黄金の雷を全方位からオレにぶち当てていく。「うーっす!!」怒りと痛みに心の炎も更に燃え上がり、オレの瞳は全方位に炎を吐き散らした。

マネージャー「ううっ!」

倒れて荒い息を上げてるネフェリに装備を付け直してたマネージャーが、咄嗟に体でネフェリを庇う。とうのラダゴンはオレの炎を全て回避して、炎を撃ち終わって一瞬グロッキーになったオレの前に現れた。

センパイ「お前、戦い方もテク無しなのかよ!拓也!」

オレの髪を掴んだセンパイは、そのままオレを激しく地面に叩きつけてダウンさせる。
それからハンマーに光を溜めつつ振り上げる。


センパイ「だったらしつこいお前に、テクありの戦いを見せてやるよ」

センパイ「お前の狂い火も萎えて、思わず全てを忘れる、幸せな日々ってやつをさ」


黄金色のハンマーがオレの脳天に振り下ろされて、オレの意識はぶっ飛び射精。
そのままピクピクと痙攣しながら、オレが黄金律と一緒にいた、幸せだった時間へと沈んで行った。

313名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/16(木) 18:54:44 ID:QHmW/JZo




「拓也、おい拓也、もう8時だぞ?」

拓也「え? はっ、はん、はいっ」


不意に背中に声かけられて、振り返るとお姉さんがいた。
今日は日曜日で水泳部も無いから、家に置き手紙を残してお姉さんの家に遊びに行ってたんだ。友達の家に行くって嘘ついて来たけど、流石に午後の8時だと怪しまれるから、もう帰らなきゃいけない。

お姉さん「そろそろ時間じゃないのか?」

拓也「あ、うっす、すみません」

でも家に帰っても、たぶん誰もいないんだよな。お父さんが出て行ってから、お母さんは一人でずっと働き詰めだ。タイミングが酷いと、職場の警備員さんに見つからないように休憩室でこっそり寝泊まりしたりして、一日中家を開けたりする。今は忙しい時期だから、きっと今日も帰ってこないぜ。

拓也「でもオレ、今日帰りたくないっす。母さん、多分いないですから」

拓也「それにいても、機嫌悪かったら殴られるし…」


ショボくれるオレの前で、お姉さんは考え込む。一緒に宿題もやったし、ホモビ見て笑ったり、映画とかドラマのセックスシーンに文句言ったりした日には、この後のお姉さんが何を勧めてくるのかは分かってる。やることやった後はいっつもこれだよな。


お姉さん「じゃあマリカーしよっか」


金持ちの同級生の家にだってブラウン管テレビしか無いのに、お姉さんの家には中身がどこに行ってんのかも分かんねぇようなチョー薄いテレビとかがある。他の家具とか家電とかもスッゲー最新式で便利だから、どこよりもここが過ごしやすくて困るぜ。ゲーム機だって見たことも無いやつばっかりで、どこで買ってきたんだよ?って聞いても「旅行の途中で見つけたから、借りてるんだ」っていう嘘くせーことしか言ってこない。オレが子供だと思って舐めてるよな。マジいい加減だぜ!

拓也「えーっ!またマリオカートかよぉ!」

お姉さん「マリオカートじゃないぞ、マリカーだ。マリオカートは語呂が悪いだろう」

拓也「ざけんなよ!負けそうになったらいっつもゲーム運良くなって勝つじゃん!周回遅れからでもキラー8連発も引いて逆転勝ちしてくるんだから勝てねーよ!」

お姉さん「わかったわかった、じゃあ今回はアイテム縛りだ。それならいいだろう?」

拓也「んだよもー…」


お姉さんはマリオカートがやたら好きだった。マリカーって呼ぶとキラキラに笑って、なんとなく周りも金色に輝いて見えた。昔付き合ってたガテン系の彼氏?がマリカーのことが大好きで、その彼氏のことを忘れたくなくてこんなゲームやってんだから、意外とセンチメンタルなところあるよな。そのくせガテン系の彼氏はマリカーを遊んだことが無いらしいんだから不思議だよな。「今日は重量級縛りで行くぞ。できるよな?拓也?」「ウッス!やりまっす!」アパートのリビングで、ソファに二人で並んで座って遊ぶ、こんな時間が好きだったけどさ。

拓也「いきなり場外狙いかよ!きたねーよ!」

お姉さん「力こそ勝者の故だぞ、拓也」

そこそこゲームやって今日はオレが勝ち越したけど、アイテムありだったら絶対ボロ負けしてたぜ。マリオカートが終わったら今度は遅めの晩ごはんの時間。ゲームは付けっぱなしにしたまま、お姉さんはテーブルの皿に盛ったタコわさと骨つきのチキンをつまんでる。食べ物の趣味がやたらオヤジくさいんだよな。

お姉さん「今夜は拓也が勝ったから、晩御飯は拓也が作るってことでいいな?」

拓也「マジかよぉ!なんでそうなるんだよ!」

お姉さん「できるよな?拓也?」

拓也「ウッス!しかたねー!」


少し突っ込まれるとどんなシチュエーションでも「できるよな?拓也?」でゴリ押してくるからマジうぜーし、そう言われると面倒臭いから仕方なく従っちゃうのもダメだよな。こういうところが日本人のダメなところ出てるよな。「できるよな?拓也?」二度も言うんじゃねーよ!マリカってチョーウゼー!

なんてことを考えて、ちいさな違和感。マリカって誰だっけ?って考えると、マリオカートのメニュー画面の音楽が妙に小さく聞こえて、隣に座ってるお姉さんが静かになる。オレなんかヤベーこと言ったのかなって思って、教えてもらったガタイ分析を始めようとしたところで、お姉さんが顔も合わせず語りかけてくる。


「本当に、できるのか?」

拓也「え?はい、やりますよ?」

「…嫌なら、やらなくてもいいんだぞ」

拓也「いや、やりますよ!お返しっすから!」

「お返しか…お前は、出会った時からそうだったな…」




「…ならば、行くがよい」



突然目の前のお姉さんが、黄色い炎に包まれて、アパートの部屋が燃え上がる。
同時にオレは後ろにぶっ飛んでいって部屋が遠くに行って見えなくなり、頭上から宇宙が飛んでくる。通り過ぎていく星々に混ざって、見たことのある奴の顔が次々に流れて行って、その度にオレの記憶に彩りを加えていく。

314名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/16(木) 18:55:28 ID:QHmW/JZo

Uさん、弟、レオ、色黒マッチョビルダー…
ウリ相手とウリ仲間の顔が次々浮かんで、拓也の心ガタイに狂熱の業火ではない、温かな熱を灯して、灯火は想い出に彩りを与えていく。オレの人生はウソだったのかもしれない。オレの一生は無駄だったのかもしれない。でもあいつらとのセックスには間違いなく本物があって、意識が飛んで射精するほどの幸せがあったんだ。その幸せな場所に行くキッカケを与えてくれた人がいたんだ。その人と出会うまでオレを愛してくれた人がいたんだ。オレを支えてくれた人の姿をひとり、またひとりと思い出していると、部屋とお姉さんを燃やした黄色い炎が追って来て、オレと一緒に宇宙をぶっ飛んでいく。

狂い火の王「なんだよ!またこのパターンかよ!」

狂い火の王「興醒めするぜ!いっつも途中で終わらせるんだな!拓也!」

捨て台詞を吐いた炎系拓也が小さくなって、オレの中に入り込んで消える。
お前はきっとオレなんだよな。でもお前との付き合い方も、心の余裕を取り戻したオレには分かる。
マレニアから教えてもらったことを思い出したぜ。
心の痛みを抑えるんじゃなくて、全部受け入れて一緒にいれば良いんだよな。
そう悟ったら宇宙の先に光が見えて、光をくぐると


センパイ「あーっ!…すっげぇ重いっ…!」


オレはセンパイのガタイに、渾身の拳を叩き込んでいた!
「た、拓也!?お前いつそんなテクを覚えたんだ!?」腹を抑えて悶絶しながら、センパイがオレに、拓也に聞いてくる。「今のは新テクじゃないぜ!今のはオレが旅で見つけた既テクだ!」言い放つ拓也のガタイからは黄色い炎が消えていって、目の輝きも戻っていく。

マネージャー「戻って来たんですね!?拓也!」

マネージャーの嬉しい叫びに、ダウンしていたネフェリも若干元気を取り戻して、ただの全盛期スタローン系ガタイになってるだけの拓也に、安心したような微笑みを向ける。でもオレを見ちゃダメだぜ!「マネージャー!ネフェリの眼を隠してほしいっす!今から取っておきをぶちかましまっす!」全てを悟ったマネージャーに眼を隠されて「なっ、なんだっ?」ってネフェリもビックリ。そしてオレはセンパイの前に立った。


拓也「オレは誰かに言われたからウリをやってるワケじゃねーからな!オレは自分でヤリたいからウリやってんだよ!」

拓也「オレの幸せはオレがキメるんだぜ!それを分かってないお前は、オレのセンパイなんかじゃねーよ!」

拓也「ラダゴン!オレの新テクを試してみろ!」

拓也「玉石共に砕ける最期の攻撃だ!」


叫んだオレはラダゴンのようにテレポーテーション!
ラダゴンの背後に回り込んで、そのケツマンコにデカマラを根元までぶち込んだ!
「あーっ!熱いっ!」喘ぎ声を上げる神の処女ケツキツいぜ!
これからオレがめくるめくテクの嵐に落とし込んでやるから覚悟するように。

315名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/16(木) 18:56:49 ID:QHmW/JZo


【ラダゴンとマリカどちらもトコロテン】


センパイとセックスしたことはあるけど、2メートル超級ガタイのラダゴンとはやったことないからさっそくセックス。オレの世界に来てたのはラダゴンの分け身だから、本人とは会ったことなかったんだ。そしたら、今まさにラダゴンはマリカからの束縛に合って大変らしい。オレとのセックスは冷たい石の広場だぜ。

タチに回ってるオレはすでにバックの体勢。一応これは戦いだし暴れさせる訳にもいかないから、最初は手荒いグラインドでケツを突きまくり、ラダゴンのカチカチガタイを痛みで麻痺させる。「うお!おお!おお!」一発突くごとに後ろからでも分かるくらいに、かっこいいセンパイ顔が苦痛に歪む。マジたまんねーな!

マネージャー「うまい!次は感じさせて!」

ネフェリ「な、なにが上手いんだ…何が起こってるんだ…」

マネージャー「あなたには見せませんよ、ホライけ!拓也!」

分かってるぜ!性風俗専門のマネージャーからのアドバイスの通りに、オレは第二フェーズに移行して背後からラダゴンの胸筋を揉みしだき、乳首を摘んでいく。「や、やめろ!」オレの腕を掴んで抵抗してくるラダゴンの手も、次の瞬間動きを止める。

マリカ「あっ、あんっ!そこはコイツのストライクゾーンだ!」

一瞬出てきたマリカの指摘もあって、ラダゴンの弱いところを探る手間が大幅に省けて助かったぜ。そこを起点にして、胸が弱いってことは脇も弱いな?鎖骨は撫でられたいか?ってガタイによる分析書もラダゴンのガタイを隅々まで把握。肩慣らしならぬ腰慣らしは済んだし、ここから本気出していくぜ!興奮しきって欲情した拓也が、今度は後ろから片手でラダゴンの顎を掴んで横を向かせて、口にディープキスを与えながら片方しかない乳首を指で更に刺激してやる。

ラダゴン「んんーっ!」

拓也のデカマラでカチカチした感じの蕾をさらに抉り込んでやると、聞いたこともないセンパイボイスの喘ぎが耳に入ってチョーいい感じだぜ。ムクムクと岩石チンポを勃起させて、ちゃんと感じてるじゃんかよ。こんな奴をウケ役にして囲っている黄金律ってすげー贅沢だよな。

拓也「いいぜ、オレが女にしてやるよ」

マリカ「あっ、はんっ!私はっ、女だぞっ」

拓也「出てくるんじゃねーよ!集中できないだろ!」

マリカ「ウッス!すみません!」

出て来たがりのマリカを強引に押し込んでラダゴンと交代させたあと、キスをしながら力強くて深いストロークで掘ってやると、あんあん喘ぎ始めてチョーエロい。見て良し、犯して良し、律砕いて良しの3拍子。更にオレが乳首の摘み方を撫でるようにすると、ラダゴンの奴はもう気持ち良すぎてたまんね〜らしく「イク!イク!」なんて言い出す。バカヤロー、まだイかせるわけないじゃん!マリカからもらった反黄金律ボディには別の使い方があるんだぜ。

ラダゴン「うおおーっ!」

ラダゴンのケツマンコにぶち込んだデカマラに狂い火の力を溜め込んで、ラダゴンのケツを軸にして、拓也は神肌の使徒の武器戦技みたいにガタイ全体を高速回転!オレというプロペラを得たラダゴンが、ケツを上に突き出したままヘリコプターのように上昇していって、あたりにバタバタバタっていう轟音が鳴り響く。

マネージャー「なにこれ?」

ラダゴン「おーっ!おーっ!」

高速回転するオレのデカマラに雄膣をえぐり尽くされていくラダゴンは、痛みと快感で意識がぶっ飛び祈祷。ガチガチのチンポから黄金色のビームを連射して俺たちの真下の地面をバチバチに砕いていく。このテクでラダゴンは軍事用の攻撃型ドローンになれるかも。「すんげー溜まってたな!」オレの声も聞こえてないみたいで一心不乱にガタイを仰け反らせて痙攣している。相手がラダゴンとはいえ見た目はほぼセンパイだから、こんな人間離れしたプレイしちゃうと考えちゃうよな〜。元の世界でも一緒にできないかな?

そらから20メートル以上?30メートル以下?浮上したところで、今度はオレの反黄金律ガタイのケツに力を入れて、ケツアナから高圧の狂い火ジェットを噴き出して地面に突撃。超高速でラダゴンを石床に叩きつけて、衝撃でついにオレのデカマラもラダゴンの雄膣を貫通!ファーストアタック完了だ。「あーっ!裂ける!」「もう裂けてるぜ!」ラダゴンへのSがさらに加速して、オレはデカマラだけでラダゴンを持ち上げた後に岩ガタイを掴んで半回転させ、正常位の形に持ち込む。

拓也「イクぜ!」

ラダゴン「イクな!」

マリカ「イけ!」

拓也「どっちだよ!」

ラダゴンの見た目が高速でカシャカシャ入れ替わっていって、男とヤッてるのか女とヤッてるのか分からねー!人間スロットマシーンかよ!正常位のままひとつしかない乳首をギュッと捻ってスロットを止めると「あんっ!」って言ってマリカが出てきて、次に捻ったら「ひゃ!」って言ってまたマリカ。3回目もマリカが出て来たから「バカヤロー!お前ばっかり出てきてどうすんだよ!」ってキレてから、4回目でようやくラダゴン登場。その隙にオレの両手を鎖骨や脇腹、胸筋や首筋に回して具合を確かめて、ラダゴンからまだピクンピクンと反応が返ってくるのを確認。それならとことん喜ばしてやるからな!

316名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/16(木) 18:57:39 ID:QHmW/JZo

意識が戻りかけたラダゴンの性感帯に、北斗の拳みたいな指のラッシュの嵐を食らわせる。するとすぐに白目剥いて仰け反って、マジ大変だなぁ、同情するよ!そういう姿は見ただけで勃起するぜ!オレは意識飛びかけのラダゴンにキスを強要し、次は乳首を吸い、どんどんどんどん盛り上がっていく。さらに追いで舌を奥までねじ込むと、お互いの荒い息使いとピチョピチョした舌使いの音がエロティックに響き渡り、そこにマネージャーからの激が飛ぶ。

マネージャー「舐めたプレイしてんじゃねーぞ!」

マネージャー「生娘同士が乳繰り合ってんじゃねーんだ!殺し合いだぞ殺し合い!」

ネフェリ「マ、マネージャー…?」

マネージャーは片手でネフェリの眼を隠しつつ、もう片方の手で自分の太ももをバンバン叩きながらギン目で吠えまくる。男同士のセックスにはとことん真摯だし、世界の命運が掛かったワールドクラスのホモセックスだから真剣になるのも当たり前だ。こういう性格してるからオレのマネージャーをやれてるんだよな。良いぜ!更なる新テク見せてやるぜ!

拓也「マリカ、ちょっとだけ出てこいよ」

マリカ「こ、これくらいか?」

拓也「あーっ!良いっす!良いダス!最高っす!」

マリカを中途半端に出させることで、マリカの細い骨格にラダゴンの引き締まった筋肉が薄くついて、胸は男のままで、顔は二人の中間にあるような最高級のイケメン少年フェイスに変貌させることに成功!声は女みたいに高くて、それでもチンポはちゃんとある世界最高峰の絶世ジャニ系美少年の出来上がりだ。この状態をラダゴンとマリカの間をとって、マラゴンと名付けるぜ!

拓也「最高だぜ!マラゴン!」

マラゴン「ま、マラゴっ…!?」

マネージャー「サッカー選手ですか?」

困惑顔にも我慢ができなくなった拓也は一度チンポを引き抜いて、更に奥に向かってデカマラをズブリ!「ああぁーーっ!!」髪振り乱して女みたいな嬌声を上げる今のコイツは、マリカとラダゴンの性感帯を同時に持ってる完全なる激エロ性玩具だァ。貪るようなキスを食らわして一心不乱に吸いまくったあと、腰のデカマラにもピストンを追加してマラゴンのガタイを上下に揺りながら、お互いに性に狂っていく。

拓也「おーっ!はーっ!たぎるっ!」

マラゴン「あんっ!あんっ!んはぁっ!イクっ!イっちゃう!」

マネージャー「うわー!こりゃエロい!すっげー!」

ネフェリ「マネージャー?どうした?マネージャー!?」

ある意味目隠しプレイ状態のネフェリを放っておいて、オレもマラゴンもマネージャーも快楽の坩堝にハマりこみ、オレとマラゴンは連続で狂っていく。今度は膝立ちでマラゴンの股間に顔を埋めて少年チンポを喉の奥まで咥え込んで、マラゴンをもがき苦しませながら快感の連続に酔わせて「あんっ!あんっ!」と連続でイかせまくると、オレの口の中が一瞬でルーンでいっぱいになる。そのあとに「や、やさしくして…」なんて涎垂らしたトロ目で懇願してくるんだからもうたまんねー!逆効果だぜ!

拓也「巨根の狂い火をくらえ!」

マラゴンの頭を鷲掴みにしてデカマラを咥え込ませ、オレはついにマラゴンの体内にぶっ飛び狂い火!黄色い炎を余すところなく浴びせかけると、マラゴンは白目を剥いてチンポからドクドクとルーンを噴き出しながらビクビクと痙攣。その顔にオレの興奮も限界点を突破して、今まで感じたこともないレベルの、あの痙攣がやってくる。打ち上げまで残り1秒!

拓也「おーっ!!」

超高速でデカマラを口から引き抜いて、全速力で元の正常位に移行。
残り0.5秒!オレはマラゴンのケツマンコにデカマラを挿れなおして発射体勢を取る。
残り0.1秒!その無限とも思える時間に期待と興奮が限りなく高まっていく。
シートベルトは無しだぜ。そしてついに拓也のシャトルは打ち上がった!

拓也「おおぉぉぉっ!!」

マラゴン「あああーーっ!!」

オレのデカマラから圧倒的な爆発力で放たれた狂い火は、マラゴンの神聖なる前立腺を徹底的に蹂躙。マリカとラダゴンの二人はマラゴンを介して絶頂トコロテン!滝のようなルーンをあたりにぶち撒けて、ダランと脱力して痙攣すらもしなくなる。オレも全ての体力と狂い火バワーを使い切り、ガタイを元のオレに萎ませながら、マラゴンを抱えたままその場にへたり込む。

マネージャー「よしっ、撮った」

いつの間にか地面に携帯スタンドを立たせて、マネージャーは動画を撮っていた。ハメられた!これでマネージャーはいつでもオレのチョーテクの数々を研究して、マネジメントに活かせられるぜ。ラダゴンはさっきの激ハメで完全にダウンしたみたいで、マラゴンの激エロボディーがマリカのオンナガタイに変わっていく。これじゃあ絵面的にオレが女をレイプしたみたいだ。それをネタにもしもマネージャーが揺すってきてもオレのせいじゃねーからな!

317名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/16(木) 18:58:26 ID:QHmW/JZo

正常位の姿勢のままオレもマリカも精魂尽き果てて、地面に倒れてダウンしている。マリカに変わる直前ギリギリにデカマラは抜いたから多分セーフだけど、やっぱりオンナをレイプしたみたいな絵面には変わりない。「フゥ、フゥ、お…終わりっすか…?」「ああ…ラダゴンは…砕かれた…」荒い息を上げるマリカの顔を冷静になって見ると、昔見たお姉さんの顔と全く同じだ。でもその顔もヒビが少しづつ深くなっていって、全身から金色の光の粒が漏れていく。エルデンリングの輝きも弱くなってて、オレに最期の時を知らせてくる。

マリカ「…拓也…勝ったのだな…」

拓也「ウッス…勝ちました…」


オレの人生をメチャクチャにした人なのに、オレのことをただの駒だと思ってる人なのに、オレはお姉さんを憎むどころか、別れるのが辛くてたまらなくて、さっきの史上最高のセックスの快感も忘れてお姉さんを抱き上げる。


マリカ「…男の尻穴…お前は雄膣と言っていたな…」

マリカ「プレイの時には、その雄膣に、いつもお前を感じていたよ…」


拓也「ウッス、分かってまっす」


マリカ「セックス、上手くなったな…拓也…」


拓也「ウッス…ウリしまくって…鍛えましたから…」


懐かしい声に、もうすぐ消えてしまう声に、オレは泣くのを必死にこらえてる。
オレの頬にお姉さんが手で触れるけど、優しく撫でるその手からも、力がすぐに抜けていく。



お姉さん「拓也…」


お姉さん「…ごめんな…」



お姉さんの目尻から涙が一筋流れると、割れた全身から力が抜けて、エルデンリングの光が消えた。



拓也「あーっ!おぅううっす!おーっ!うーっす!」



お姉さんの体が冷たくなって、拓也は哀叫した。お姉さんとの生活は偽物だったかもしれないけど、それでもお姉さんは、オレを想って涙を流してくれるくらい、オレを愛してくれていたんだ。哀しさに打ちひしがれた叫び声も、お姉さんとセンパイに仕込まれたせいでセックスで感じてるような声になった。普通に育っていたなら、オレもちゃんと泣けたのかな。

でも普通に育っていたなら、拓也はお姉さんと出会えなかったんだ。

318名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/16(木) 19:00:07 ID:QHmW/JZo

砕けていくお姉さんのガタイから、黒い池が流れ出てきて、池には黄金色の光が映る。
お姉さんのガタイは、オレの両手をすり抜けて池に倒れ込み、光の筋を内側に走らせるデカい手に掴まれて池に沈む。別れの哀しみに浸らせてもくれないその手は、天に向かって高く伸び、やがて巨大な透明のボディーを曝け出す。

マネージャー「今度はなんなの…?」

ネフェリ「な、なんだっ?ラダゴンはどこに行った?」

ネフェリの目隠しを取ったマネージャーが、ネフェリと一緒にオレが見上げるそいつを見る。
こいつが一体なんなのか、俺たちに何をしてきたのかを、オレはガタイも使わずに理解した。ナマコとネッシーを足したみたいなガタイを透明にして、そこに人の腕を生やして、体の中に黄金色の輝きを迸らせるコイツ。コイツがオレ達を巻き込んだんだ。
ラダゴンのことも、センパイのことも、マリカのことも、お姉さんも、全てはコイツに繋がっているんだぜ。


マネージャー「ま…まさかこれが…本当のエルデンリング…?」

ネフェリ「これが…? こんなものがか…?」


上半身を完全に現したそいつは、黒い池から人の肌の色をしたバカデカい剣を抜き放つ。それから首を上げると、頭の先っぽい所から宇宙みたいな空間が広がって、マネージャーとネフェリを掻き消していく。

ネフェリ「うわっ…!?」

マネージャー「えっ!?ちょっと!?た、拓也ーっ!」

迫ってきた空間に追い出されるみたいに二人が空間に塗り潰されると、二人がいた方向には果てしなく続く水面が広がった。遠くにはいくつものデカい黄金樹の幹がそびえ立ってて、オレが周りを見渡すと全方位360度同じ景色だ。空には暗い宇宙が星々を輝かせ、水平線には夕陽が浮かぶ。そんな景色の中で、わけわかんねー形のソイツが、オレに剣を向けていた。


マリカのせいで、オレの人生おかしくなったけど
お姉さんは、おかしくなった人生の中でも、優しくしてくれた。
だからその分の優しさは、お返ししなきゃねって。


「できるよな?拓也?」


もう聞こえないはずの囁きが、聞こえた気がした。
それは子供の頃に毎日聞いた、あの優しい声だった。
良いぜ。オレは自分の人生を最後まで肯定するぜ!


「ウッス!やりまっす!」


オレが囁きに応えると、目の前の怪物の頭に炎が灯る。
たった一人の最終決戦が始まった。

319名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/16(木) 22:58:17 ID:QHmW/JZo


ついにエルデンリング(黒幕)登場   投稿者:反黄金律拓也


ついに倒すべき真打が登場してオレのデカマラにも力が入る。
お姉さんも、ネフェリも、マネージャーもいなくなっちゃったし、さっき全力でセックスしたばかりで足腰がフニャフニャだけど、こんないかにも系の奴が目の前にいて休んではいられない。全身全霊を賭けた最期のひと仕事だぜ!オレは疲れ切ったガタイにムチを打って、セックスで脱ぎ捨てた競パンを走りながら拾い上げて、ぴょんぴょん跳ねつつ急いで着用。その間に化け物の奴が炎を吹いてきたから咄嗟に化け物の横に回り込んで炎を回避。スケスケな脇腹にデカマラピストンを叩きつける。

するとガラスが割れるような音がしたけど、血も出ないしイマイチ効いてるかどうか分かんねー。今のオレはもう一人の拓也を完全に受け入れてるから、そのままのガタイでも全身にナチュラルに狂い火が宿ってて、普段は無力なセックス用のビルダーボディにも敵と戦う力がある。「あの黄金律が目の前にいるのに、ここで拓也と拓也が揉めててもしょうがねーじゃん!」内なるオレがそう語りかけるよ。

黄金律くんはオレを無視して潜水。遠くの水面に波とともに現れると同時に背中から黄金精子を大量潮吹き。なんだよ、敵が目の前にいるのに呑気にオナニーかよって思ってると、空からさっき打ち上げられた黄金精子が卵子に突っ込んでくるみたいに殺到してきて、拓也のケツマンに吸い込まれた!

拓也「おううぅす!!!!」

何十発もの黄金精子が全弾雄膣に叩き込まれて拓也も思わず即妊娠!前立腺を押し潰されて快感に悶えてマジ狂いながら潮吹き。海綿体がビリビリ痺れて勃起しなくなり、ダルになったチンポから精子が噴き出すものだから、蛇口を思いっきり捻って水が出っ放しになってるゴムホースみたいにあたりにザーメンを撒き散らしてしまう。やられたぜ!コイツはラダゴンとオレとマリカの戦いで学習していて、オレの最大の武器であるセックステクを真っ先に封じにきたんだ!

勃起しなくなり、いきなり金玉も空になり、早くも武器を二つも喪った拓也はあっという間に劣勢に立たされる。黄金律くんはさらに追撃の手を緩めずに、宇宙みたいなガスを飛ばして拓也を攻撃してくる。幸いスピードは遅いから避けるのは簡単だけど、避けた先に黄金律くんのデカブレードが振られていた。

拓也「うーっす!」

デカブレードに腹筋をぶっ叩かれた瞬間に、強烈な衝撃にぶっ飛ぶと同時に記憶が流れ込んでくる。
黄金律に選ばれたせいでレナラと別れなきゃならなくなって、レナラとの思い出のために一人で黄金色の剣を作ってるラダゴン。泣きながら抱きあってる子供時代のマレニアとミケラを抱き寄せて、必ず停滞と澱みを消してみせると心に誓うマリカ。二人の記憶がオレにまた答えを押し付けてくる。

拓也「まだそこにいるのかよ…!」

起き上がりながらデカブレードを見上げる。あの剣はラダゴンでありセンパイで、マリカでありお姉さんなんだ。チクショー、死んだあとまでコキ使うんだから黄金律ってチョーSだよな!待ってろよ、オレが絶対に解放してやるからな!

でもデカマラに狂い火溜めようにも溜まるザーメンが無いし、突っ込んでピストンしようにも勃たないし、アイツにそもそもマンコが無いからマジどうしようもねーよ!ここは逃げて作戦考えるぜっ、って思って逃げてたら黄金律くんも飛び上がって、空に描かれたエルデンリングに逃げ込んで消えていく。「あれ?勝った?」って一瞬勘違いしたけど、それがマズかった。

320名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/16(木) 22:59:09 ID:QHmW/JZo

拓也「あんっ!」

いつの間にか周りから迫ってた超巨大なコックリングが狭まってきて、オレのガタイを拘束。それから水面が光りはじめて勢いよく大爆発。縦方向にぶっ飛ぶはずだったエネルギーの全てが拓也のケツマンに吸い込まれた!

拓也「ぐあーっ!!」

黄金のエネルギーに雄膣を爆破されてオレも意識がぶっ飛び射精。デカ衝撃にガタイをビンビンに張りながら、少し生成されてきたザーメンをまた種切れさせられて、肛門も衝撃に耐え切れず決壊。空中をぶっ飛びながら小便、精子、糞の全てを撒き散らして水面にダウン。倒れた姿勢のままピクピクと痙攣して走馬灯開始。

「あんたは、エルデの王になってはいけないよ」

これは円卓の指読みの婆さんの言葉だな。

「女王マリカは、我らには足掻きこそ望んでいる。ゆえに我らは…王とはなれぬのだ…」

これはギデオンの言葉だな。
婆さんはこの黄金律くんを知っていたから、俺たちが第二のラダゴンにならないように王になっちゃダメだって教えてくれてたんだ。ギデオンは王になることと黄金律のラジコンになることがイコールの関係だってことに気付いて、全部の智識を黄金律に奪われることを恐れたんだ。黄金律くんは今の自分を変える気はさらさらない。ただ散らばった全部の大ルーンが欲しいだけだ。

拓也「おうっ!」

ダウンした瀕死ガタイを、黄金律くんが掴み上げると、黄金の曲線にガタイを固定されて拓也は囚われ状態だったマリカみたいに宙に浮かされる。今度はオレにマリカ体験プレイやれって言うのかよ?って思っていると、また大量の黄金精子がオレのケツマンに吸い込まれた!しかも今度はただ入ってくるだけじゃない!

拓也「おーっ!すっ!すっ!げーっ!!」

入ってきた精子の一発一発が雄膣の中で弾け飛んで、受精した拓也の雄膣をことごとく破壊していく。チクショー、オレに妊娠の機会さえ与えないつもりだな!コイツも例に漏れず壊れていく拓也を見るのが好きな客だけど、爆発一発ごとにマジ逝きし続けるせいで快楽が鼠算式に増えていき、記憶飛びまくり意識切れまくり白眼向いて赤玉吐きまくりの完全破壊状態に堕とされていく。

でもここでオレが倒れたら今まで死んでいった奴らの犠牲が無駄になる。新宿に帰りたかった大きな理由が無くなったけど、まだレオもみんなも、お母さんも拓也のことを待ってるんだよ!まだ諦めるわけにはいかないぜ!オレはガクガクと痙攣しながら立ちあがろうとしたけど、度重なる大連続レイプで血まみれ脱肛を起こしてるケツマンにデカブレードをぶっ刺されて、瞬時に諦める。

雄膣にぶち込まれたデカブレードからまたしてもラダゴンとマリカの記憶が流れ込んでくる。「弧゜ッ!」「弧゜ッ!」二人して感じてんじゃねーよ!オレは死にそうになりながら戦ってるのに呑気なもんだな!オレの雄膣を串刺しにした黄金律くんはデカ剣を振り回しまくってオレに切れ痔ジェットコースターを体験させたあとに、無限に広がる水面に剣を突き立ててオレを水中に沈める。このパターンはやばいぜ!

黄金律くんは水没プレイ初体験のせいか、タイムの指定を言い忘れてるらしく拓也もいつまで息止めてりゃいいのかわかんねーよ!沈められてから30秒経過、1分、1分半、まだまだイケるぜ!って思ってるとオレより先に、オレの雄膣に沈んでるデカブレードの方がダウン。「あーっ!はーっ!」「おぉーっ!うーっす!」ラダゴンとマリカが記憶を通してオレに悶絶SOSを発信する。マジで哀しい別れだったのに何回も出てくるなよな!こんなんじゃ気持ちに整理がつかねーよ!

二人についてアレコレ考えたせいで脳が余計な酸素を大量に使ってしまい、1分40秒の時点で早くも限界を迎える拓也。手足の痺れが感覚喪失に変わって、激しすぎる心臓の鼓動と雄膣のメチャクチャな痛み、そして大量出血による極度の貧血によってゴボゴボと息を吐き出して、ついにオレは水底で逝った!

321名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/16(木) 22:59:55 ID:QHmW/JZo

気付くとオレは水面に戻されててハァハァ息切らして貧血ガタイを痙攣させながら寝かされている。デカブレードが先にギブアップしてなかったらあのまま水底で藻屑になってたぜ。お姉さんにまた助けられちゃったなって途切れ途切れの思考で考えながらガタイを起こそうとすると、黄金律くんがオレの競パンをぬがせてくる。そのあとグンニャリとしたデカマラを掴み上げてきて、最悪の想像がオレの意識をぶっ飛び覚醒。

拓也「あっ、あっ、や、やめてください!許してください!」

懇願虚しく、黄金律は剣を振り回してオレのデカマラを根本から斬り飛ばした!

拓也「ゴポッ!!」

根本からってことで金玉も両方まるごと持っていかれて、拓也の人生史上最大の痛みが襲ってきて、あまりのショックに絶叫と同時にゲロを噴出させて叫ぶ事ができず、凄まじいストレスが限界振り切ってオレの精神をぶっ飛び粉砕!マレニア状態に落とし込まれたオレの心から何人もの拓也が生まれ始めたけど、心の中でバトルセックスロワイヤルをさせて瞬時にひとつのオレに統合。何人ものオレが同時に感じる激エロな快感でデカマラと玉を斬り飛ばされた痛みを麻痺させることに成功する。

でもこれだけ無茶なことをされたせいで出血も凄いし胸は苦しいし、ガタイも動かなくてまともに息もできずマヂ苦しい。黄金律くんは一度潜水してまた遠くに出現。デカブレードにこびりついたオレの糞を水で洗っている。

アレを洗い終わった時がオレの最期だな。
センパイとお姉さんもスカトロは専門外だからデカブレードは悶絶したんだな。
でもこれからトドメを刺されるんだなって、オレのガタイが最期の分析を済ませる。
円卓のみんなとディアロスの顔が浮かんできて、アイツらの仇を取れなかったのが悔しいけど、マジでもうガタイが限界で起き上がることもできない。拓也の冒険もここで最期だぜ。



そんな状況で携帯に着信。
これから殺されるって時になんなんだよって、ダウンしたままの状態で電話に出る。

「拓也?今店にお客さんが来て指名が入っています。すぐ来れますか?」

「…ウッス…ちょっとこっちからじゃ…行けないっす…」


「そうですか」




それだけがマネージャーから言い残されて電話が切れる。最期の会話がこれかよ。
マネージャーってチョーSだよなってネムネムの頭で思いながら、遠くの黄金律がデカブレードに黄金の光を纏わせて、一気に斬り払うのを見る。金色の波が遠くから飛んできて、これを食らって終わりだなって眼を閉じようとした所で、空から紫色の閃光が差してきて、金色の波を空に吸い上げて霧散させた。




マネージャー「来るのが遅いので、こっちから来ましたよ!」


空に舞い上がった金色の雲を割って、マネージャーを背中に乗せて現れたのは、あの星砕きのラダーン!背中には他にも大勢乗り込んでて、ラダーンが降りると全員が降りてくる。半狼のブライヴ、鉄拳のアレキサンダー、蛮地の勇者ネフェリ・ルー、ミケラの刃マレニア、そして何故か魔女のラニまでが続々登場!「GPSを起動していて本当によかったです。ラニさんの手を借りて信号をキャッチしたら、とんでもない遠くに拓也の信号が表示されてて驚きましたよ」マネージャーが自慢げに自分の携帯を見せつけてくる。

マレニア「…貴公、ひどくやられたな…アレキサンダーがいて良かった…」

アレキサンダー「これを食え。手に入れたての新鮮な生肉団子だ」

口の中に懐かしの回復セットを押し込められてオレの傷も急速回復。「全く、いつになれば俺はお前から別れられるんだ?」拓也にそう言って笑うブライヴに、マレニアもフッと笑みを浮かべる。「たった一人でよく耐えたな…よくやったぞ、拓也」ネフェリに抱き起こされたオレは、孤独で絶望的な戦いに希望が見えてきて、テンションに↑が入り始めた。第二ラウンドの開始だぜっ!

322名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/16(木) 23:00:53 ID:QHmW/JZo


しかしここで黄金律くんが新テクを開発!
数的不利を律ガタイで分析したアイツが、手に持っているデカブレードを両手で握って反対方向に引っ張ると、パキーンって甲高い音がして剣が二つに分裂。片方がマリカ、片方がラダゴンの短小二刀流に戦法を変えてくる。今までは聞かん坊のマリカをペットにするためにラダゴンと混ぜ合わせてたけど、両方死んでる今ならやりたい放題ってことかよ!コイツはあらゆる命を自分のためだけに操るのが趣味のプロ級専制君主だ。

ネフェリ「今こそ黄金律を律する時だ!かかれ!」

早くも王様気分でいるネフェリが号令をかけて、戦える奴らが一斉に黄金律へ走り出す。マレニア、ブライヴ、ネフェリに遅れてアレキサンダーがヒョコヒョコ歩いていくけど、全員の頭上をチョースピードで飛び越えたのは全身に光をまとったラダーンだ。錐揉みに回転する超巨大ドリルと化したラダーンが律ガタイにブッ込まれると、激しい衝撃とともに黄金律くんが水面からぶっ飛ばされて全身を水面にあらわにする。そのころ拓也は競パンを履いていた。

マネージャー「拓也?はやく履いてください」

拓也「う、ウッス、ちょっと待ってください。デカマラが引っかかってまっす」

ラニ「何をもたついている。私は手を貸さないからな」

マネージャーは催促するだけだし、ラニは4本もある手で自分の顔をすっぽり隠してるから全然手伝ってくれない。そんなにあるんだから少しは手を貸してくれよな。競パン履いてる状態で狂い火から強力なバワーをもらってデカマラになったから今までは動けたけど、一度脱がされた後にデカマラを競パンに仕舞い込むのはキツいぜ。

一方ラダーンに水面に叩き出された黄金律は、激デカ大剣の二刀流をメチャクチャにぶち込まれて全身ヒビまみれになっていく。空に黄金律のマークを出してから飛び上がってまた逃げようとするけど、紫色の重力フィールドに取っ捕まって水面に叩きつけられる。そこにマレニアがギリギリ動く義肢と折れた剣で突きをぶち込み、続いてネフェリとブライヴも黄金律くんに得物をぶち込んで集団で犯しまくる。一方拓也は競パンを履いていた。

マネージャー「拓也?はやく履いてください」

拓也「う、ウッス、ちょっと待ってください。デカマラが引っかかってまっす」

マネージャー「しょうがないですね。ラニさんも手伝ってください」

ラニ「やめろ。私は手を貸さないぞ」

ラニがそういうとマネージャーがオレのデカマラを鷲掴んでくる。「ちょっと!何するんですか!セクハラっすよ!」って拓也は抵抗するけど、そのまま競パンに強い力でメリメリメリィとデカマラを押し込まれてアンアン悶絶の声を上げる。「ほら、無理やりパンツの中に押し込んだら、興奮して勃起しちゃうんですよ。こんなんじゃいつまでもパンツ履けないですし、フルチンで戦わせるわけにもいかないでしょ」マネージャーの声に焦りとイラつきが入ってくる。

マネージャー「さぁラニさん、手を出してください。4本もあるんだから2本で目を隠して、残った2本で拓也の競パンを広げるんです。できるよな?」

ラニ「手伝わぬと言っているだろう。あっ、おい、待て…」

顔を隠してるラニの2本の手を掴んで、オレのいる方にトコトコ歩いてくるマネージャーに引っ張られてラニも強制参加させられる。

マネージャー「これが競パンの端っこです。つまんでください」

ラニ「なぜ私がこんなことを…」

マネージャー「黄金律を倒したいから拓也の競パンを掴むんでしょう?」

ラニ「いや、違う」

マネージャー「はいって言え」

ラニ「はい…」

マネージャーの奴隷になるラニ。
自分の目を隠したままのラニが器用に競パンを拡げていき、マネージャーがオレのデカマラを両手で掴んで一気に押し込んでいく。「おぉ!おーっ!」その圧迫感にデカマラが更に勃起して競パンを拒絶していく。業を煮やしたマネージャーがそこで新テクを開発!オレの耳元に顔を近づけてささやいた。

マネージャー「拓也?あなたのブログに書いてあったことを、あなたのお母さんの携帯にメールしておきました」

途端にオレの金玉が恐怖に縮み上がって、デカマラが萎えて小さくなる。「ラニさん、手を離していいですよ」ってマネージャーが言うと、パチーンって音がしてオレの下腹部に競パンが装着された。全身に冷や汗立てていると「嘘です。そんなことする訳ないじゃないですか」ってネタバラシ。「マネージャー…よくも私を辱めたな…」「拓也のデカマラを押し込む役にならなかったことを喜んでください。さぁ拓也?エルデンリングは目の前です。勝てますか?」怒った顔のラニをマネージャーは軽く流した。

拓也「ウッス!勝てまっす!」

マネージャー「そうですか。全てあなたに任せます。いってらっしゃい」

拓也「ウッス!」

黄金律に向かって駆け出すと、後ろの二人の会話が遠ざかっていく。
「…勝てると思うか?」「勝ちますよ、きっと」マネージャーの期待が背中にかかり、オレは戦場に飛び込んだ。

323名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/17(金) 01:36:20 ID:j3ft0f4I


【虐待黄金律】


集団でレイプされていた黄金律は両手の剣をとにかく振り回して脱出。ラダーンが全身に紫の光をまとわせて重力バワーを使う構えに入ると、そこにあの全身射精攻撃と宇宙の霧攻撃を同時に放ってタイミングを合わせてくる。直後にラダーンは重力波を放って黄金律を引き寄せるけど、一緒に黄金精子の雨と霧まで引き寄せちゃって全身を撃たれる。辛うじてマレニアが間に割り込んで水鳥乱舞でいくつも叩き落としたけど、刀も短いしコンディションも最悪だから霧の爆発を二人してモロに食らってダメージを受ける。反黄金律ガタイのオレだからアレを浴びても一時的インポで済んだんだな。

最強の二人が怯んで、オレ達とも距離が離れた黄金律は、両手の剣に黄金の光を纏わせて光の刃を飛ばしてくる。狙いは司令塔のネフェリだったけど、ネフェリはこれを転がって避けた。でもこの攻撃がマズかった!

拓也「マジかよぉ!」

黄金律は両手の剣を振りまくり、次々に光の刃を飛ばしてくる。「避けろぉ!」ブライヴはそう言ってぴょんぴょん飛び越えて、オレとネフェリは咄嗟に伏せてなんとかなったけど、図体のデカいラダーンと脚が遅いアレキサンダーがヤバいぜ!って思ったら、マレニアがさらに根性を見せて二人に向かう光の刃を剣で弾いていく。

マレニア「うっ!」

でも五発目を斬り飛ばしたところで六発目を斬り損ない、神人ガタイに黄金バワーが叩き込まれてダウン。さらに七発目と八発目がマレニアに向かう。でも光はマレニアに当たる前に炸裂して散らばって消えていく。「き、貴公…!?」マレニアの驚きを聞いて、アレキサンダーがケツをさすった。

アレキサンダー「心配は無用!この戦士の壺、最大の栄誉と言える戦いですぐには割れぬぞ!うおー!!」

マレニアを守ったアレキサンダーがヒョコヒョコ走り出して、オレ達はまた黄金律に向かって走り出す。遠くにいる黄金律が両手の剣を合わせてまた一本のデカブレードに変えると、また剣に光を纏わせる。ここでラダーンが新テクを開発!足元の水面に両手の大剣を沈ませてから一気に引き抜いて、両手の大剣にバカでかい水玉をまとわせてから、それの片方を黄金律に投げつけた。向かってくる水玉に黄金律は光の壁を放ち、大爆発を起こさせて相殺する。

ブライヴ「おおおお!」

その爆発が起こした霧と雨を切り分けてブライヴが黄金律にジャンプ!氷の剣を黄金律の翼の一枚にブッ刺して凍らせ、引き抜くと同時に爆発させた。そしてさらにラダーンが追いテクを開発!片方の大剣に残った水玉に光を纏わせていくつかの塊に分裂させて、それをオレ達全員に放った。

ネフェリ「なんだっ!?」

アレキサンダー「うおお!?」

拓也「スッゲー!水のサーフボードじゃん!」

紫色の光を纏うサーフボードに乗って、神秘世界の水面を疾駆する、世界最初のサーフ系ボディービルダー拓也の誕生だ。こんな体験できる日本人はオレしかいねーぜ!ネフェリとアレキサンダーと一緒に高速で駆けた俺は、巧みな乗りこなしで誰よりも速く黄金律に到達。それからブライヴを振り落とした黄金律に向かってジャンプ!ネフェリは両手の斧を、アレキサンダーは両手を拡げた回転攻撃を、オレはヒップドロップをそれぞれ叩きつけて着水する。…はずだった!

ネフェリ「あっ!」

ブライヴ「あの馬鹿!」

ケツに黄金律を叩きつける振動を味わおうとしたら、味わったのは翼だった!アレキサンダーとネフェリはそのまま攻撃をぶち込めたらしいけど、オレは雄膣に深々と突き刺さった黄金律の翼が与えてくる激エロな振動にすかさず絶頂射精。噴水と化したオレの視界の端の遠くに、死ぬほど嫌そうな顔をしたラニと、その隣で笑ってるマネージャーの姿が映り込む。ノンケのお嬢様にとんだ性教育を施しちまったな!

アレキサンダー「おお…なんという汚さ…」

ネフェリ「あれでは下手に攻撃できんな。どうする?」

ブライヴ「どうするにせよ、俺は近づかんぞ」

ってブライヴが言ったところで黄金律がデカブレードを二刀流に切り替える。そこに水のサーフボードに乗ったマレニアが到着。サーフボードから一気に飛び上がってオレの方に飛んでくる。他人のためを思ったら細かいことが目に入らなくなるのは変わらないぜ。でもオレのザーメン噴水は黄金色の光を帯びて黄金精子に変換されて、ネフェリたちにぶっ放された。

アレキサンダー「うわあああああ!!」

ネフェリとブライヴは咄嗟にアレキサンダーの後ろに隠れて、アレキサンダーが全身にザーメンをビチビチと浴びることに。「すまん、耐えてくれ…!」痙攣するアレキサンダーの後ろでネフェリはそう言うけど、王様がそんなことしちゃって良いのかよ?汚したのはオレのザーメンだけどね(笑)って拓也が思っているところに、マレニアの手がオレの腰に回されて翼から引き抜かれる。「おふっ!」ケツマンえぐられた痛みに軽く痙攣しながら水面に降ろされると、金色の光が抜けた白いザーメンの斑点で彩られたアレキサンダーが四つん這いでダウンしている。その影からブライヴとネフェリが顔を出す。

ネフェリ「すまぬアレキサンダー…酷い恥辱を強いたな…」

アレキサンダー「お…俺は今日より種壺となった…忌子を産む前にいっそ割れてしまいたい…」

でも落ち込んでる暇はないぜ。二刀流にチェンジした黄金律は両手の剣をアレキサンダーに振り下ろす。そのアレキサンダーにマレニアが突進するような飛び蹴りを食らわして回避させるけど、今度はマレニアが標的にされて二刀流の連続攻撃が飛んでいく。

324名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/17(金) 01:37:09 ID:j3ft0f4I

マレニアが黄金律を引きつけてる間に、精神的に瀕死なアレキサンダーにネフェリが水をかけてザーメンをこすり落としていき、ブライヴがアレキサンダーの蓋を開けて中から生肉団子を取り出して拓也に提供。あの肉団子ってアレキサンダーのだったのかよ!?ってオレが戦慄しながらマネージャーの方を見ると、マネージャーも真っ青に青ざめていて、その隣のラニが鼻で笑ってくる。

マレニア「おお!」

そうこうしてる間にラダーンがマレニアに合流。水を纏わせた大剣を振り回して黄金律の二刀流を弾き飛ばす。黄金律は弾かれた時の勢いを利用して、また遠くに離脱して剣を構える。その間にもラダーンの奴はマジで器用で、マレニアのガタがきた義肢に重力の力を掛けて、外れかかった義肢のパーツをガッチリハメ直して固定したあと、折れた刀の先っぽにガチガチに固めた水で作った刃をプレゼント。本当にどこまでも使えるタチだぜ!

マレニア「感謝する。共にゆこう」

マレニアからの熱視線にラダーンが頷くと、二人で同時に剣を構えて黄金律に対峙した!

拓也「うわっ、アッチィなぁコレ!」

二人の今までのことを思うとあまりにも熱すぎる展開になってきて、オレの他にブライヴもネフェリも二人に視線を奪われる。そして黄金律が8連続ビームの構えに入った瞬間に二人は駆け出す。先頭がマレニアで、ラダーンが後に続く。

弾丸ダッシュで黄金律に迫るマレニアに黄金の刃が一発二発と飛んでいくけど、重力バワーで水を帯びたマレニアの剣は流水の波をまとって振られていって、黄金の刃を次々に斬り落として打ち消していく。さらに三発、四発、五発と刃は飛んでくるけど、刃は全部マレニアの流水剣に飲み込まれていき、ラダーンには一発も当たらない。剣術の師匠に教えてもらった本当の剣を、マレニアゎ取り戻したんだょ。

八発目が打ち消されると同時にマレニアは高く跳躍。その真下をラダーンの超巨大ドリルアタックが通過していって、黄金律の胴体にぶち当たって激しい重力の大爆発が発生!水がドーム状に拡がってから散らばって、俺たちの方にもオレの身長と同じくらいの波と一緒に突風を吹き上げる。「おっぷ!」波に飲まれかけながらもオレはブライヴにしがみついて危機を脱して、ネフェリは波に浮かぶアレキサンダーの上であぐらをかいて爆心地を見つめる。

マネージャー「ぶはっ!た、助けて!」

こっちには波にさらわれたマネージャーとラニも流れ着いてきて、ブライヴが二人を引き上げる。「助かりました…しかし、これほどの破壊力です。さすがにこれでは黄金律も砕けたでしょう」びしょ濡れのマネージャーの隣で、帽子を絞りながらラニも爆心地を見つめる。でも心霊バワー持ってるラニが即答しないってことは嫌な予感しかしないぜ。

霧立ちまくり雨降りまくり波が寄せて飛沫上げまくりの爆心地から、またも黄金色の爆発が発生!マレニアがぶっ飛んできて波の上をバウンドしたあと、水面に手をつけて滑りながら着水した。

ラニ「…やはり、まだか」

ラニが呟くと黄金の爆発に跳ね上げられた水が晴れてきて、ラダーンと黄金律のシルエットが見えて一同驚愕。ラダーンの大剣は黄金律のカチカチボディに突き刺さって金色の光を漏らさせてたけど、ラダーンの胸にも剣が一本深々と刺さっていた!やべーよ!また相討ちだ!

ブライヴ「おい、あれは…」

マレニア「ラダーン!引いてくれ!貴公とてその深傷では…」

ってマレニアが声を張ったところで黄金律がラダーンの剣からガタイを抜き、その場でクルッと一回転。黄金バワーを溜め込んで大爆発を巻き起こしてラダーンの巨体をダウンさせる。ラダーンがやられる!オレ達は慌てて駆け出すけど、その隙に黄金律はまた潜水してからチョー遠くに出現した。アイツ逃げてばっかりで汚いぜ!でもこの逃げが幸いして、オレたちはラダーンの元に駆けつけることができた。

ひざまづいたラダーンには例の如く痩せ馬くんがついて来ていて、心配そうにラダーンを見上げてる。あまりにも当然みたいな感じでいるから気づいてなかったぜ。「兄上、その傷ではもはや戦えぬだろう。あとは他の者に任せればよい」ラニが静かに語りかけるけど、ラダーンは大剣を握ったまま離さないからまだまだやる気でいるぜ。すると黄金律のいる方からやたら眩しい輝きが見え始める。「今度は何する気だよ?」オレが呟いたら、ラニが青い顔をさらに青くした。

ラニ「あれは流星か…それも、尋常の流星ではない…」

マネージャー「流星?なんですかそれ?」

ラニ「黄金樹がもたらしたとされる、最初の祈祷だ。だが、あれは多い…あまりに多すぎる…」

すげー眩しくて観づらいから激エロ遠眼鏡を抜いて見てみると、黄金律の二刀流からいくつもの光の筋が流れて来ていて、しかもその筋から枝分かれしていくみたいに小さい光が何百個と飛び出てくる。こんなのめちゃくちゃだぜ!絶対かわせねーよ!

オレ達が光りまくる黄金律の方を見て唖然としてる最中にも、黄金律の両手の剣からはどんどん流星が出てきて、太い線だけ数えても20発以上?30発以上?の金色の輝きがゆっくりと流れてくる。剣で斬ったり刃を飛ばしたりすることも全部やめて、激しすぎる物量作戦で一気に押し潰して犯しまくるのが今のアイツの作戦だ。そしてラダーンもそのことを悟っていた。

325名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/17(金) 01:38:19 ID:j3ft0f4I

マレニア「駄目だ!よせラダーン!その傷では無理だ!」

ラニ「兄上…」

腐敗が減った血を傷口からドクッと流しながら、ラダーンはギン眼で両手の大剣をクロスさせて重力のバリアを展開。オレ達全員を包み込んで、水平線を埋め尽くす大量の流星に備える。「こんなことして大丈夫なんすか?」「大丈夫なわけないでしょ…」不安混じりのオレの声にマネージャーも不安で返す。流星の海はバリアの外を埋め尽くして、スターウォーズで大軍隊同士が撃ち合ってるみたいな光線の嵐を見せつけてくる。

ネフェリ「こんなもの、どう抜けよというんだ…」

アレキサンダー「…ここまでか…まさか種壺として終わることになるとはな…」

拓也「ラダーンに生肉セット使いましょうよ!あとぬくもり石なんてどうすか!?」

マネージャー「将軍の体格の傷を治すためには、数が全く足りません…2個しかないぬくもり石と併せて使っても、おそらくほとんど効果は無いでしょう…円卓が燃えてさえいなければよかったんですが…アレキサンダーさん?生肉はありますか?」

アレキサンダー「あれは貴公らに与えた物で最後だ。兵糧の壺のヤツなら持っているかもしれんが、俺は戦士の…いや種壺だからな…」

せっかく思いついたアイディアもすぐに潰されて絶望的なムードが漂い始める。「こうなれば打って出よう。幾人かは倒れるが、マレニアが生き残れば勝機はある」なんてネフェリも言い出す。それにはブライヴとアレキサンダーは賛成したけどマレニアとラニは反対派で、マネージャーも良いアイディアが全く浮かばないし、オレも何か思いつかないか乳首こねくり回して激エロな気分になっていき、トランス状態に活路を見出そうとする。

ラニ「お前…こんな時に、何をやってるんだ…」

ブライヴ「いや、奴がこうなってる時は侮れん。何か思いつくかもしれない」

拓也「ウッス!サーフ系ボディービルダーの拓也っす!」

ブライヴ「ああクソっ、駄目だ、終わった…」

違うぜ!ブライヴ!オレの新テク開発はすでに終わってんだよ!オレはラダーンの山脈ガタイをよじ登ってから、テクの全容を耳打ち。咳をしながら頷いてくれたから多分OKだぜ。オレはラダーンから降りた後に重力バリアの前の方に立って、その場にうつ伏せに寝そべって「ウッス!ウッス!」っと合図を送る。

ラニ「…で、何が侮れないんだ?」

ブライヴ「信じた俺が愚かだったようだ…」

ラニがブライヴを詰めて、ネフェリもため息をついた時に、オレの腹筋の下に重力サーフボードが出現!さらに水面も紫色に光り始めて盛り上がっていく。「お、おお…?」ラニの奴はオレの新テクを見るのが初体験だもんな。良いぜ!まじまじと見せつけてやるぜ!オレは競パンから茹で蟹を取り出して一口齧り、気力に活を入れる。

ブライヴ「お前、まさか本当に思いついたのか!?」

マレニア「それで、我らは何をすればいい?話してくれ」

拓也「ウッス!オレひとりで十分っす!というかオレにしかできないっす!」

ネフェリ「お前にしかできないこと…まさかホモセックスか?」

ってネフェリが口走ったところでオレの真下に波が発生。同時にオレのすぐ前にも波が立ち上がる。この作戦には波が2つ必要なんだよな。マネージャーは全部分かったみたいで、オレに近づいて一言。

マネージャー「こんな良い波、2度とないですよ?ちゃんと乗りこなしてくださいね?」

拓也「ウッス!楽しんできまっす!」

ラニ「良い波…?」


ラニのやつが困惑した直後にオレは脚をピョコっと上げて最後の合図を送り、オレの目の前の重力を帯びた波がスタート。金色のビームの嵐を掻き分けて、黄金律までの道を作る。その道もどんどんまた金色のビームが埋めようとするけど、そこでオレの出番だ。

拓也「うーっす!」

紫色に輝いて拓也を乗せた第二波がスタート!重力バリアを通り抜けて、黄金律までの道をかっ飛ばしながら波が高くなっていく。オレも重力サーフボードに立ち上がって、波乗り開始だぜっ!

拓也「おーっ!おぅううぅす!」

紫に輝く波に金色に輝く光線が殺到してきて、オレのガタイを狙ってくる。良いぜ!オレに追いつけるものなら追いついてみやがれ!拓也は巧みなサーフボード捌きで高波の中をクルクルと回りながら、全ての光線を回避していく。その気持ちのいいプレイにドキドキするって、サーフィン最高だぜ!携帯で撮影するのもいいけど、今はこの気持ちよさを全身で味わっていたいっ!

拓也「スッゲー!最高じゃん!」

見上げると、オレを見失って波に混ざった金の光線が、紫色の波の中を夕陽に照らされて輝いている。オレは今度は波に身を任せて一気に上昇。輝きの波の上に立ってボードとダンスだ。金の光線と紫の光もオレと一緒にクルクル回って踊ってる。そして黄金律が近づいてきたんで、オレはボードの前の方を蹴って思いっきり黄金律にぶっ飛んで、ラダーンとマレニアが透明ガタイに開けた大穴に全身をズブリ!黄金律ガタイでオナニー開始だぜっ!

そしていつも最高のシチュエーションは、最悪のシチュエーションでこそ見出すもの。金玉とデカマラを叩き斬られた瞬間をオレは瞬時に回想し、自分の心をフルストレス状態に落とし込んでマレニア系精神状態に移行。何十人にも分裂していく心の中のオレに対して、今度はお姉さんから教えてもらった妄想ゲームを提案。何十人もの同時妄想プレイで激エロなシチュエーションを無限に思いついていき、性的興奮が限界を突破して青天井に昇り詰める。

狂い火の王「おーっ!すっげー!イクーっ!」

オレの中のオレも快楽の濁流に飲み込まれて瞬時に自我喪失!マイナスな気分が一気に無限のプラスにぶっ飛んでいき、激エロ興奮状態の何十人ものオレに、飛びまくりの意識の中で今度はバトルセックスを命じる。「ウッス!やりまっす!」ノリノリでセックスを開始したオレ達は次々にイキまくって統合されていき、最後のひとりが拓也と融合した時に、オレはついに黄金律の中で逝った!

拓也「おおぉーーっ!!!」

絶叫と共に大爆発したオレのザーメンはギュンギュンと黄金律の中を駆け巡って、体内を徹底的に体内を蹂躙。黄金色の輝きを白濁色の輝きに染め上げていって、透明ガタイの穴から黄金のルーンが大量に噴き上がる。オレのデカマラはなおも止まらずに噴水を放ち続けて、黄金律の透明ボディさえも白く埋め尽くしていき、満タンのタプタプ状態に黄金律が堕ちた時


「弧゜ッ!!!!」


黄金律はビクッと痙攣してぶっ倒れ、オレの頭の中に「神はイッた」の文字が浮かんだ。
あらゆる欲望が解放されて世界一ピュアな心のまま、オレは真っ白ガタイの中に浮いている。

神人のマリカと神人のラダゴンを操っていた、あの神のガタイが消えていく。それと一緒に神秘的な景色も少しづつ薄まっていく。神様は虐待黄金律だったんだよ。だけど、それでも世の中を命で満たしていた。昔、世界は律でひとつに繋がっていて、暖かな光が満ちていた。その世界を作った神様が消えていくのを全身に感じながら、大事件の元凶を倒したのに一抹の寂しさみたいなものが心の奥に疼いてる。

神様のガタイが、大量のザーメンの海と共に完全に消滅すると、気付けば周りの景色も石の広場に戻っていた。オレのガタイもシャワーを浴びたあとみたいに綺麗になり、広場の真ん中には砕けたお姉さんの岩ガタイが残っている。空っぽのその岩には、何の光も灯っていなかった。

326名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/18(土) 00:06:34 ID:phDNMTVc


律を壊したあと   投稿者:ビルダー拓也


「やりましたね!拓也!」激しすぎる黄金律への種付けを終えたオレに向かって、マネージャーが走ってくる。「サーフィンで近付く作戦は分かりましたけど、どうやって黄金律を倒したんですか?」って聞いてくるから説明してやると、「うわ、最低」みたいな顔をしてきた。オレだって真面目に戦ってたんだぜ?って言っても「汚いものは汚いですよ。神への冒涜極まれりです。ベルナールさんがいたら大笑いしてるところですよ」なんて嫌味な笑顔で返されて、マジで凹むぜ!こんな偉業を成し遂げても褒められないオレは、やっぱりただのマネージャーのペットなんだな。

マネージャーと一緒に帰るとウキウキのブライヴが肩を叩いてきて「お前、何をやったんだ!?光と飛沫で何も見えなかったが、お前が黄金律を破ったのだろう?」って絡んでくるし、さらにアレキサンダーにまとめて抱き上げられる。「貴公のおかげで、俺は種壺として死なずに済んだ!いや、二つとない救世の英雄壺となれたぞ!ワッハッハッハ!」スゲー喜んでるけど、オレからの全身ザーメンは許してくれたのかな?

なんてギュウギュウに抱きしめられてると、そこにマレニアも抱きついてきていい加減ブライヴとオレが苦しくなってくる。「貴公には驚かされるばかりだ…! 君には本当に…!」感激しきりのマレニアにさらに絞められてブライヴが激エロの雄フェロモンに当てられてえずき、そこでハグタイム終了。ネフェリも微笑みかけてくる。今日のヒーローは拓也だぜ!

ネフェリ「どうやって倒したのかは聞かんぞ。どうせお前のことだ、相当に汚い倒し方をしたのだろう?」

マネージャー「聞かない方がいいです。本当に汚いですから。ヒントは尿瓶です」

ラニ「おぞましい…」

拓也「ウッス!ところでラダーンは平気なんすか?怪我はどうなったんですか?」

マネージャー「将軍には全部の回復手段を使いましたよ。出血は止まりましたけど、傷はまだ塞がってないので無茶は厳禁です」

見上げた先のラダーンは、いつもみたいに腕を組みながら胡座をかいてる。勝ってケツマンコを締めよじゃないけど、遠くを見つめる澄んだ瞳で、勝ったあとのことをもう考えてるのかな。それともラダーンなりに色々感慨に耽ってるのかな。でもガタイで分析挟むのはもう野暮だぜ。それからひとしきり喜んで語りまくったあと、少し静かになったところでマネージャーが「メリナさん?いますか?」って言ってメリナを召喚。メリナとラニからどこに修復ルーンを掲げれば良いかを聞き出して、ついに旅の終わりを宣言した。


マネージャー「みなさん,今まで本当にお疲れ様でした。黄金律は倒されて、私たちの旅は終わりを迎えました」

マネージャー「あとは、黄金律の遺したお姉さ…女王マリカの聖体に、新しい王が新しい律を掲げるだけです。それが済めば、円卓も役割を終えて解散となるでしょう」

マネージャー「私と拓也も、新しい王の意思によって狭間の地を追放されて、元の世界へ帰ることになります。ここにいる皆さんも、新しい世界へとそれぞれ旅立って行くことでしょう」

マネージャー「ですが私は忘れません、今いるみなさんのことを、過去にいたあの人たちのことを…」

マネージャー「…なんて、少し前に、同じような話をしたばかりですね」

マネージャー「長々と続けると別れづらくなるばかりですので、チャチャッとやってしまいましょう。拓也?あなたの方からも何か話しておきたいことはありますか?」

拓也「ウッス!無いっす!もう伝えたいことは全部言ったんでOKっすよ!」

オレが話をパスすると、ブライヴに少しは悩めよって言われて軽い笑いが起きる。そりゃ言いたいことは沢山あるけど、こういう雰囲気のまま別れたいからオレは話を繰り返さないんだよね。「さぁ、ネフェリさん、黄金律を修復しましょう」「ああ」マネージャーと短くやりとりをして、ネフェリが懐から完全律の修復ルーンと死王子の修復ルーンを取り出して、それから死王子の方をオレ達に見せてくる。

ネフェリ「これをマリカに掲げる。良いな?」

その確認にみんなは頷いたしオレも親指でグーサインを出す。
あの修復ルーンが使われたら新しい律が生まれて、なんとかの律みたいな名前がついて、新しい世の中が始まる。今までの戦いはこの時のためにあったし、今までの哀しいこともこれで報われるんだよなって思ったところで、律に関わる思い出がグルグルと頭に浮かびだす。

327名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/18(土) 00:08:36 ID:phDNMTVc


「女王マリカの黄金律を良しするということは、ラニアを斬ったしろがねや、我らにすがるディアロスのような者を、数限りなく生み、強者の贄とすることを肯定することに繋がる」


これはタニスの言葉だな。


「恐らく始まるだろう。生と死の円環の律を中心とし、新たな神の支配、新たな王の統治、新たな戦火、新たな災禍がな」

「かつて、ラニが忌避したように。だが、それでこそ生ということなのだろう」

「戦王を夫とした、マリカらしい答えだ」


これはブライヴの言葉だな。


「意志無き完全律は、決して揺るがぬものとなるだろう」

「だがそれは、意志を持たぬ律の恩恵にさえ外れた者には、尽きることの無い苦しみとなる」


これはラニの言葉だなって心が回想。
それからさらに連想されてマネージャーが現れる。


「ラニさんのように律を世界から遠ざけることも、女王マリカのように、律を改善し続けることも、私には間違いではない気がするんです。この修復ルーンも、きっと必要になるでしょう」

「ですが、それだけでは足りない気がするんです。私たちが、女王マリカの望んだような新たな律を作れば、たしかに停滞と澱みは消え去ります」

「ですが、代わりに何かが生まれる可能性も十分にあるはずです。もし生まれたなら、ブライヴさんの話した通りに、きっと誰かが律の外に弾かれて、ミケラやラニさんのように、律を揺るがす計画を作り上げるはず」

「そうなれば、いつかまた律を巡って争いが生まれ、破砕戦争のような大惨事が繰り返されるんです」


マリカは自分が愛した極上ペットたちを守るために、自分も他の奴らも拓也も犠牲にしまくる道を選んだ。他のやり方を思いついていたらこんなことしたのかな?他のやり方を思いついてもオレ達を犠牲にするチョーSだったら、お姉さんはオレに向かって「ごめんな」なんて言うはずないよな。
「女王マリカってチョーうぜーし、弱いやつのことを考えないS気質が染み付いてて嫌いなんだよね」
そう考えたこともあるけどさ、こんなの今じゃ決して絶対に言えないぜ。


ネフェリが修復ルーンを二つとも持って、マリカの割れた岩ガタイに近づいていく。


マネージャー、ネフェリ、ラニ、メリナの四人で話し合って死王子のルーンを使うって決めたし、オレもそれでいいと思ってた。でもマリカとラダゴンに会って、お姉さんとセンパイに会って、黄金律と戦って、拓也の心のマンコの中で何かが変わってる。オレ達はみんなの幸せを願ってるけど、新しい律がみんなを幸せにする保証なんてどこにもない。オレ達にはこうなったら良いなって思う事しか出来ないんだよな。

心マンコにおかしなアイディア精子が湧いて出て、マンコに受精してひとつの形になっていく。
それを掴んでオレに向けて掲げるのは、小さく残った黄色い光。燃え残った最後の炎だった。


「お前は、お前のやりたい事から逃げられないんだぜ!拓也!」



ネフェリが死王子の修復ルーンを持ってマリカの頭の前に立つ。
オレはそのネフェリから修復ルーンを二つとも奪い取った。「えっ?」ってネフェリの珍しい間の抜けた声が聞こえる。マネージャーも、ブライヴも、ラニも、鳩が豆鉄砲を雄膣に食らったような呆け顔で、修復ルーンを二つ持ってるオレを見てる。あのラダーンも腕組みをやめた。アレキサンダーは顔がないから表情が分かんねーけど、多分驚いてるんだろうな。


マレニア「…拓也?」


誰よりも素早いお前がビックリしてガタイ硬直させてくれてよかったぜ。
オレは手に入れた二つのルーンを重ねると、上の口に放り込んで飲み込んだ。


ラニ「は?」


ラニが驚きの声を上げると同時に、オレの両目に黄色い炎が灯り、ガタイ全てに光が満ちる。
腹の中に収まった修復ルーンは黄色い炎に焼かれて形を崩し、混ぜ合わさって本来の力を喪い、別の何かに変貌する。


世界の幸せも、みんなの幸せも、拓也の幸せも、修復ルーンは保証なんてしてくれない。オレの望みも叶えたりしない。ただガチガチのSなルールを作って、全ての命をM奴隷に落として守らせるだけだ。誰が作ってもそうなるし例えオレが作っても同じだ。変わりなく残酷である真実は激しすぎる。

だったらオレはルールなんて無視して、なんだってやってやるぜ。





狂い火拓也「男は律を手に取り、胸にひとつの意思を抱く」

狂い火拓也「消えゆく友を心に刻み、燃えた思いをその律に託す」





オレはただ、ディアロスにまた会いたいだけなんだよね。

328名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/18(土) 00:09:41 ID:phDNMTVc


狭間の地のやつらと冒険漬けの日々   投稿者:ビルダー拓也


我が混濁たる魂に光が満ちるぜ!
完全律と死王子の律が腹の中で狂い火と溶け合わさり、不可視の混沌に飲み込まれていくのを感じながら、オレは全身光りまくりエネルギー発しまくり白眼剥いて吠えまくりの臨界状態に変貌。思考の中に合ドラともイエロの瞳とも狂い火とも違う力がバリバリ駆け回って完全にショートし、意識もぶっ飛びすぎて射精すらも起こらずひたすら圧倒的バワーだけを感じながらガタイを岩のように硬直させる。

その中でついに意識だけがメガキマりまくりのビルダーガタイから弾き出されて、オレは人生初の幽体離脱状態に昇り詰める。オレのすぐ後ろに光りまくるエロガタイが全身痙攣させて突っ立ってて、オレの精神ボディーも強力なバワーに苛まれて砕けそうなくらい狂ってくる。「お前、なんてことを!」ってネフェリがオレに掴みかかろうとしたところを、慌ててマレニアが手を掴んで止めに入る。

マレニア「何故だ拓也!?どうして君はこんなことを!?」

そのマレニアも何が何だか分からないって感じで完全にパニック状態に落ちていて、他の奴らもラダーン以外一斉に駆け寄ってきてオレのガタイの周りで騒ぎまくり。「お前は何考えてるんだ!?早く吐き出せ!」「ラニさん!?これ、どうしたらいいんですか!?」「い、いや…私にも分からん…なぜこのような真似を…」ブライヴもマネージャーもラニもいつもの調子がぶっ飛んでてキメものの権化と化したオレの前で無力になる。

オレの精神ボディーを包むバワーはどんどんどんどん強くなっていって、激しい閃光と共にオレを音の無い白い世界へと誘う。ここには何度も来たことがある。あの痙攣がやってきた時の瞬き。イった瞬間にだけ見える、輝きの世界だ。


「あんなにずっと一緒に旅してたのに、アイツらみんなお前のこと全然分かってなくてショックだぜ」

そう言いながら、オレの前に狂い火が立つ。


「本当のお前は、ディアロスに会いたかったんだよな」

「ローデリカにも、ミリセントにも会いたかったし、この世界の不幸が嫌いだった」

「揉め事は嫌いだ。律を考えるなんて面倒だ。破砕戦争なんて起きなきゃよかった。エルデンリングなんて砕けなければよかった。お姉さんとも、センパイとも、仲が良いままでいたかった」

「好きな男と、ずっと遊んで暮らしたかった」

「お前は妄想ゲームが好きだから、嫌なことがあるといっつも考えてたもんな。本当に未練たらしいぜ」


「でも、今ならその妄想が叶う。お前はオレなんだから、お前もそれが分かったんだよな?」

「今この時だけは、世界のルールも、命の生き死にも、全てこの手にあるのだから」



現実の世界、暗い石の広場の真ん中で、オレのガタイが「うおおーっす!」と絶叫しながら結晶化していく。その結晶ボディは黄色い小便色で、中に炎が灯ってる。「離せっ!」ネフェリはマレニアを振り解いてオレのガタイに触れるけど、光りまくりのエネルギーに弾かれてマレニアに倒れ込んで意識が飛びかける。「拓也!返事をしてくれ!拓也!」マレニアは叫び続けるけど、どう見てもこの状態で返事なんて出来るわけねーよ!

アレキサンダー「ええい!どいてくれ!俺に任せておけ!」

今度はアレキサンダーがオレに向かって突っ込んでくるけど、途中で転けてうめきだす。そして自分の壺ガタイを掻きむしると、赤い蓋が開いて中から鎧を着た人間がずるっと出てきて石の床に寝転ぶ。狂い火のオレは「お!スッゲー!もう始まってるぜ!」って言って大喜びだ。

ブライヴ「なっ!?なんだ!?」

マレニア「うぐっ!」

今度はマレニアが義手を抑えてうずくまると、肩のパーツが吹き飛んでそこから肉の塊が飛んでいき、床に落ちてから人の形になっていく。同時にマレニアの目元の腐敗が一気に進行して両目が見えなくなり、次の瞬間には腐敗も取れて綺麗な両眼がまた覗く。「どうしたんだ!?なんなんだ一体!」そう言いながら意識が回復したネフェリはブライヴとマネージャーと一緒に右往左往で、ラニは魂の部分が点滅して具合悪そうに六つん這いの姿勢になる。



「黄金樹は燃やせなかったけどさぁー、燃やせないなら燃やせないでやりようはあるんだぜ。拓也?」

狂い火のオレがまた話し出す。


「お前は昔から欲張りだったもんな」

「やりたい相手とやって、行きたいところに行って、遊びたいことは全部やって、酒も薬も飲み放題の打ち放題。何が合ドラだよ。合法じゃねーよ」

「お前はマリカのせいでツラく歪んだ青春を過ごして、大人になった反動で我慢をしなくなったんだよな」

「だからこんな歪なこともできるんだ。全ての命を蘇らせる律なんて、普通は考えても作ろうとしないモノまでお前は作っちゃうんだよな。だからオレに漬け込まれるんだよ」


「みんな生き返るってことは、みんな死ぬってことなんだぜ?拓也?」

「古い者、死んだ者、滅びた者が全部戻って来たのなら、今ある者の居場所は、命はどうなるのかな?」

「お前らが食って、身体の一部にした茹で蟹が生き返ったら、お前らはどうなるんだよ?」


律と化したオレのクリスタルガタイの口から、小さい蟹が飛び出した。
アレキサンダーから二人目の兵士がズルリと出てきて、倒れた壺ガタイの腕から力が抜けていく。傷が治っていくラダーンは何もせず黙って周りを見てるだけで、ラニはぶっ倒れて動かない。ブライヴも顔を抑えてうずくまると火傷と顔の歪みが治っていって、マレニアも痛みに喘いで倒れたところをネフェリに支えられながら、義手と義足を追い出すようにして手足を生やしていく。「何をしたんですか!?何が起こってるんですか!?拓也!?」マネージャーがそう言いながら抱きかかえてるのは、気を失った状態の全裸のミリセントだった。

329名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/18(土) 00:10:49 ID:phDNMTVc


「全ては混沌に飲み込まれて、最初に戻るんだよ」

「神も、人も、黄金律も、祖霊も、月の民も、竜も巨人もいない、最古のひとつがあるだけの世界一ピュアな大地に還るんだ」

「これほどの…禁忌初めてだったぜ」



なんて言ってるけど、こいつは大事なことを忘れてるんだよな。
良いぜ!忘れてるなら思い出させてやるぜ!オレの記憶をしゃぶれ!


マネージャー「修復ルーンは、祝福を受けた人が探求の末に、自分の中に見出すものです。私は探求者が修復ルーンを発見するものとばかり思っていましたけれど……この様子を見る限りでは、探求者は修復ルーンを見つけるのではなく、自分のルーンを修復ルーンそのものに変化させるのかもしれません」

ディアロス「…ということは…金仮面卿の命は、修復ルーンに変じたのか?」

マネージャー「ただの仮説ですけどね」



「マジかよぉ!」

オレの記憶を通してマネージャーとディアロスの会話を覗き見た狂い火は予想外の展開にマジビビり!「でもただの仮説じゃねーかよ!マジくだらねー!」お前はそう言って強がってるけど、お前はどこまでいってもオレでしかないから、金仮面卿が何を考えてるのかまでは分からないんだよな。現実の世界で光りまくりのオレのガタイの腹の中では、狂い火で溶けたはずの完全律が溶けた死王子の律と混ぜ合わさって七色の輝きを放ち、オレのガタイを小便色から澄んだ虹色に輝かせる。その突然の発光の変化にマネージャーも目線を奪われて息を飲む。

そして狂い火のオレの目の前には、あの金仮面卿が立っていた。


「金仮面…やはりお前は危険だ…愚かしいダス」

今頃警戒しても遅いぜ。オレは確かに好き勝手やってきたし、その勝手なオレの性格が、お姉さんが仕込んだ狂い火の種火と合わさってお前を生んだけどさ、だったらお前が好き勝手することを許さない奴をもう一人連れてくればいいんだぜ。オレにはマネージャー、お前には完全律だ!

「拓也!お前知ってたのかよ!完全律になった金仮面が助けてくれるってこと!」

「そんなはずねーよな!お前はオレだ!オレが知らないなら、お前も知らないはずだぜ!」

ウッス!オレは知らなかったけど、金仮面卿の遺体から完全律が出てきたことが分かった時に、信じてはいたんだよね。きっと金仮面卿なら、これからオレが何をやりたがったとしても、全部見抜いてそれにも対応出来るような律を作ったのかなってさ。それが的中したぜ!金仮面卿の完全律は狂い火を抑え込む理さえも隠し持っていたんだよ。そうじゃなかったら完全じゃねーからな!金仮面卿はTの字のポーズになってチョーまぶしく発光。その光で狂い火をかき消していく。


「チクショー!お前はどこまでも調子がいいやつだな!拓也!」

「だけどよー、お前にもどうにもならないことだってあるんだぜ!」

「分かってるよな!ベロチューにはベロチューを!無茶な所業には無茶な運命が返ってくるんだぜ!」


金仮面卿が狂い火を抑えてる間に、白い世界で金仮面卿から強力なバワーをもらって帰ると、現実の拓也のクリスタル律ガタイから狂い火の力が消える。残ったのは虹色結晶ボディを持つクリスタル拓也律くんだけだ。あーあ、こんなガタイじゃ綺麗だけどウリなんてもう出来ないし、新宿に帰るどころじゃないぜ。

周りを見るとアレキサンダーからは三人目の兵士が出てきてダウンしてるし、メリナの影が薄いガタイは存在感が出てきて、ラニは倒れたまま動かない。多分自分のガタイが復活して魂が人形から離れたんだ。フラフラで起き上がったブライヴの顔からは火傷が消えて、両眼がちゃんと開くようになってる。オレはそっちの顔の方が好きだぜ!


拓也律「ウッス、拓也っす」

マネージャー「た、拓也!?あなたなんですか!?」

ネフェリ「拓也!?これはどういうことだ!?お前は何をしたんだ!?」

拓也律「大丈夫っす。オレ、律になったんすよ。エルデンリングマラの拓也の誕生っす!」

ネフェリ「エ…エルデンリングマラ…?」


ネフェリは全く事態が飲み込めてないし、マネージャーもブライヴも何が何だかって感じでいてくれる。オレはそういう困惑顔も好きだぜ。そしたらマネージャーに抱き起こされてるミリセントが騒ぎに気付いて目覚めて、ゆっくりと上体を起こす。それに気付いて息を飲んで、気絶中のラニとアレキサンダー以外の全員の視線がミリセントに向く。みんな完全にテンパり顔でわけわかんねーよって感情がオレにも伝わってくる。

マレニア「ミ…ミリセント…? 貴公なのか…?」

ミリセント「どうして君が…? 何故、私はここに…?」

驚愕の顔で見つめ合う二人をよそに、今度はネフェリが修復ルーンを掲げようとしてた相手、腐女子のお姉さんの岩ガタイが治っていって、ひび割れが完全に無くなるとお姉さんからセンパイが別れて倒れ込む。二人とも気を失っててよかったぜ。起きてたら色々気まずいからね。(笑)アレキサンダーからは全ての兵士が流れ出て、戦士の壺から普通のデカ壺になったせいかすんなり起き上がって辺りを見渡す。あの赤い蓋の呪文がアレキサンダーの本体だったのかな?あとは例のあいつが来てくれれば全て終わるぜ。

330名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/18(土) 00:12:16 ID:phDNMTVc


ミリセント「拓也…君なのか? 君は、何をしたんだ?」

拓也律「みんなを生き返らせてるんすよ。今のオレは殺さず生かす拓也律なんで」

ブライヴ「お前…」

マネージャー「そんな…そんな無茶苦茶して、大丈夫なんですか…?」

拓也律「駄目なんですよ」

マネージャー「え…?」



拓也律「セックスは自分も、相手も、周りで見てる奴も、みんな気持ち良くなれなきゃ駄目なんすよ」

拓也律「だからオレ、こんなことしても全然後悔してないんです。もう新宿に帰る理由も無いですし」

拓也律「オレはもう、十分気持ちよくしてもらえましたから」



マネージャーはキョトンとしてて、みんなもオレの話を全然理解できてない感じでいる。
でも構わないぜ。今は分からなくても、きっといつか分かってくれるって信じてるからな。
それから石の広場の遠くで、一瞬光が差し込んで、オレの本命くんがやってくる。





「拓也!?」




いいぜ!その極上の困惑顔!
隣にはローデリカも付いてきてるから、円卓の奴らもこれで大丈夫だよな。



拓也律「ウッス!やっぱり会えたな!ディアロス!」

拓也律「早速だけど、オレもう行くからな!時間ねーし!」



オレの望みは全部叶ったし、早くしないと拓也律のバワーでこいつらも別の何かに変わっちゃうかもしれねーから手早く済ませるぜ!オレは倒れてるお姉さんの隣に落ちてるハンマーを拾い上げてから、みんなから離れた所まで走っていって、ハンマーを両手に持ち直して頭上に掲げる。
その瞬間にまた旅の想い出が頭を通り過ぎていく。

「ほら、マレニア様、笑って…」

王都の戦いでオレ達を助けて死んでいったマシュマロくんの姿が見える。マジ懐かしいぜ。他にも日陰城の奴らとか、今度はソール砦のあいつらとか、典礼街のしろがねのオンナ達が出てきて、それから聖樹の混種連中とか兵士連中、ミリセントの姉妹のひとりを道連れにして死んだ腐敗系女騎士とかの姿が映る。それから流れて来るのは、円卓や旅で何度も見た、いつものあいつらの顔だった。

みんな何かを求めてた。みんな誰かを愛し、誰かに愛されたかったんだ。
絶望にとらわれてはならない。希望を抱き続けるんだ。
俺がここで頑張れば、無限の可能性がみんなを待っているんだ。

持たざる者の悲しみを、全て背負ってここに立つ。
使える律は拓也だけ!




拓也律「いくぜ!」



気合と共にガタイに力を入れて、掲げたハンマーを腹筋向けて振り下ろす。エルデンリングを砕いたそれはオレの律ガタイにも効きまくって、オレの腹筋を粉々に砕いて突き刺さる。そしたら遠くのみんなが声も上げずに走ってきたから時間もかけていられない。砕ききれないガタイに向かってもう一発振り上げたところで、オレとみんなとの間に重力のバリアが張られた。

ブライヴ「ラダーン!?お前っ、何を…!?」

ネフェリ「はやく術を解け!早くしろ!」

マレニア「拓也!やめろ!やめてくれ!」

マネージャー「拓也ーっ!」

バリアの向こうでメチャクチャ騒ぎまくってバリア叩きまくりだから笑ったぜ。ラダーン、お前は最期まで使えるタチだったよな。ありがとうな。強力な重力バリアに音まで遮断された静寂の中で、拓也はもう一度、今度は自分の未練も無くなるくらいの全力を出すと決意して、またハンマーを振り上げる。その瞬間に見えたのは、あのお母さんの顔だった。



拓也律「あー!オレはどうなっても良いっす!この死に損ないがぁぁぁ!!」



再び振られたハンマーは完璧にオレのガタイを打ち砕いて、下半身と上半身が分離する。割れたところからヒビがバリバリと広がって胸と腕にまで到達して、石の床に落ちると衝撃で両腕も粉々に砕けて消えていく。下半身もバラバラになって無くなったし、急速に消えていくバワーに目も見えなくなって、残ったのはオレの胸から上と精悍な顔だけだ。先立つ不孝を、お母さんは許してくれるかな。

331名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/18(土) 00:13:18 ID:phDNMTVc

真っ暗な闇の中で背中に振動を感じる。
ラダーンの奴がバリアを解いたな、みんなが一斉に走り寄って来たな、オレの胸に誰かが触れてるなって壊れかけたガタイで分析。オレはもう何も見えねえし嗅げねえし聞こえねえし、マジで感覚だけの淫乱壊れかけビルダーだけど、最後に残った皮膚感覚だけがみんなの存在を伝えてくる。


誰かが俺の胸を撫でてるし、俺の頬にも触れてくる。顔にも胸にも冷たい雫が落ちて来て、誰の髪かもわかんねーフサフサが胸に押し当てられる。そして最後の分析で触れてくる手を推理する。
このガチガチな手甲はブライヴだな。このやけにデカいのはマレニアだな。軽いのはメリナだな。
石っぽいのはアレキサンダーだな。手袋の感触はローデリカだな。細いのはミリセントだな。硬いのはネフェリだな。

このすべすべの手はディアロスだな。


その感覚も薄れてくると、頭の近くでマネージャーっぽい声がする。







「…ねぇ、聞こえる…?」



















「…ありがとう、拓也」




















おやすみ

マネージャー



そして皆さん

良い旅をね(^-^)b




00:58

332名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/18(土) 11:00:43 ID:2ci7ZXSE
はぁぁぁぁぁぁぁぁああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ…(号泣)

333名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/18(土) 11:19:13 ID:lMXH6XgQ
拓也!また律になったな!

334名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/18(土) 12:06:34 ID:phDNMTVc



黄金律最終報告    投稿者:マレニア



何から書けばよいのか迷いはしているが、試しにと思い、こうして書いている。
貴公に報告すべきことが多くあり、おそらくは長くなるだろう。


一時限りの律が砕かれ、貴公がいなくなったあの時より、狭間の地は全てが変わった。
黄金律は失われ、律という超越的規範も失われた。

律する者を失った魔術と祈祷は、神の意思無き力に姿を変えた。貴公の故郷たるシンジュクにおける、雷と光の技術のようなものになったのだと我が兄ミケラは論している。世には新たな理が広まり、ネフェリは新たな王となり、ローデイルも蘇りつつある。

王はラニとブライヴ、私と兄様を要職に据え、マリケスを側に置き、助言役としてエンヤと、貴公のよく知る者も迎えている。律の終わりに王は恩赦を発し、ゴッドフレイは王直属の兵力となり、マリカはかの兵力の妻となった。ラダゴンにも等しく恩赦が与えられ、レナラの元へと返された。

王都を包んだ灰は、かつては黄金樹だった大樹の根本に積まれている。
大樹も今や、緑鮮やかな葉をつけるようになった。
空には澄んだ青色が広がり、夜には月が昇り、昼には太陽が昇り、あまねく世を照らす。
昼には人と我ら神々が生き、夜には祖霊の者と月の民、しろがね達が生きるようになった。

忌み者達の角は癒え、彼らも今や日の下を歩いている。
糞喰いと名乗った男もあるべき心身を取り戻し、罪も無き身となった今、別人のごとく安らかだそうだ。
卑小とされた者も都に出入りし、混種と亜人たちの首からも、枷が外された。
彼らについてはのちに書こう。貴公も驚くことだろうな。

私は今、狭間の地を兄様と共に練り歩き、新しき世の様を王都に伝える任についている。
この文はスリーシスターズの館に住むラニの手を借りて、貴公のブログとやらに書いているところだ。仮にそちらの者に知られたところで夢物語とされるだろうし、非公開なのだから、これぐらいなら構わないだろう?

ついでにと貴公の記した文も、古い物をだが多少は読ませてもらった。あまりにも卑猥なものに塗れていて辟易したぞ。ラニも兄様も大変に憤慨して二度と覗かぬと言うし、ブライヴなどは恐れ慄いて、貴公が戦場で耽っていたであろう妄想を思うと身の毛がよだつのだとか。恐らく私も、貴公のブログは二度と読まぬだろう。貴公の下品な振る舞いの数々にも得心がいった。あれではイエロの瞳にのめり込むのも、当然の成り行きだったのだろうな。一応文題は貴公の記した物と遜色無く整えたが、これで正しいかは私は知らぬからな。


瑣末なことを書いたが、次はこの世の理について記そうと思う。
旅立つ前のことだが、エブレフェールにて兄様宛ての封書を、ドローレスと名乗る使いの者から受け取った。
兄様がある調べ物を頼み、その結果が出たと言うから、私は兄様と共に書を開いた。
書の題名は『金の排泄物について』だ。貴公が好みそうなことだな。

書によれば、金色の大便は今までは安定性が高く、乾かず、その熱と臭いを失わぬものであったらしいが、それに大いなる変化があったというのだ。なんでも今の大便は、時と共に腐敗によって質を失い、やがては分解されて完全なる死を迎えた後、祖霊の力を帯びて他の生命へと流れ込み、全く別の命となるという。そして腐敗も命を終え、今や死に導かれ、他の命の糧となるのだとか。

マネージャーによれば、これは生命サイクルであるという。貴公の世の、触れ得ず変えられもせぬ理のひとつを指す言葉らしい。このサイクルが属する大いなる流れ、物理的法則というものが、腐敗と祖霊と血に、月と太陽に、そして死にさえも居場所を与えるのだと兄様も熱弁していた。外なる神々は皆受け入れられ、私がもたらしてしまった腐敗にも、あるべき役割が見つかったのだ。腐敗は生命の輪に加わり、もはや虐げることも、虐げられることも無いだろう。これも貴公のおかげなのだろうな。


ついでにマネージャーについて記そう。
貴公の世の理を、貴公がこの地に当てはめたがゆえに、マネージャーは事あるごとにネフェリ王に呼ばれて狭間の地を訪れているらしい。ネフェリ王にとっては、新たな理について多く知るためにやむを得ないことなのだろうが、きっとマネージャーも迷惑しているのだろうな。貴公も罪作りな者だ。ウリのマネジメントがあるので早くしてください、というのが、もはや口癖になっているぞ。


次は円卓の友たちについて記そうと思う。
形は違えど、世を救うという使命が達せられた今、我らは固い絆で繋がってはいるが、円卓の騎士は解散となった。
エドガーは娘と共に居城へと戻り、ケネスはリムグレイブを任された。その折にケネスは、かつて接ぎ枝とされた者達からゴドリックが反乱にあっていると知り、ゴドリックに恩を着せて王都へと逃したのち、主無きストームヴィル城を奪い取ったというのだから私も驚いた。『このような城は、ネフェリ王に仕えるリムグレイブの正統たる私が持つべきもの』というのがケネスの談だ。今や痩せ身のゴドリックも、一臣下として此度こそはよく新王に仕えるだろう。ネフェリは卑劣なる行いには厳格であろうからな。

しかし面倒なのはゴドリックの卑しい処世癖だ。私が王都に帰り着く度に、彼は私に媚びへつらおうとするのだ。彼も円卓を支えた者のひとりではあるし、彼の用意した鎧にネフェリと拓也とマネージャーは幾度も助けられたのだ。だからこそ、ゴドリックの想う私の姿が、かつての戦に狂っていた時の私と変わらぬのが、いささか哀しく思えるのだ。幾度かの説得により、今でこそ足を舐めようとはしなくなったが、いまだに彼の瞳には怯えが見える。ミリセントであった頃に彼と話をしていれば、多少は変わったのだろうか?

ブライヴは変わらずラニに仕えている。今も私の隣にいるラニと共に、携帯に苦心している私を見て嘲ってくるのだ。マネージャーがラニに与えた携帯は、私の手には小さすぎる。今や赤髪のラニにも扱いづらい大きさだというのにな。ゆえにラニは今も、かつて宿っていた人形を操るのだろうが。


行商隊が訪れたようだから、一度筆を置くこととする。

335名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/18(土) 12:12:27 ID:phDNMTVc

続きだぜ。

貴公はこう書くのが癖だとマネージャーは語っていたが、今は真偽がわからぬままだ。
近頃、行商の品々に茹で蟹が並ぶようになったが、味は全く変わっていない。貴公らと摘まんだ、かつての味わいそのままだ。嬉しいことだ。ラニは食べることが久しいせいか、今やこの部屋にいる者の中では誰よりも茹で蟹が好きだ。


円卓について、再び記す。
ローデリカはヒューグと共に、エブレフェールに住まわせている。
はじめの頃、ヒューグは呆けたようになっていたが、ローデリカが語る通りに金床仕事をさせると、近頃では少しづつ槌を振るってくれるようになった。気難しいさまは相変わらずだが、ローデリカがついていれば、じきに皆とも打ち解けるだろう。たまにではあるがラーヤとミリセントが訪れることもある。ローデリカも一度は誘いにのって、戦無き狭間の地を見て回ればよいだろうにと、私などは考えてしまうが。


次はミリセントとラーヤについて記そう。
貴公の律によって火山館の大蛇が破裂し、蘇りし英雄達が皆去ってからというもの、今や凄惨な戦場からは骸が消え去り、仕える騎士も坩堝とベルナールを残してみな居なくなった。誰も訪れず、広々とした火山館の中で、己の身を取り戻したライカードはひどく心を擦り減らしてしまい、タニスに世話をされながら床に伏せっていると聞く。ラーヤがその父を癒す手立てを探す旅に出たところ、ミリセントが見返りも求めずに同行を申し出たようだ。タニスも語っているが、ミリセントは私などよりもよほど善き心を持っている。私に心を分け与えてなお、善き者であり続けるのだから。

彼女が共にいるならば、ラーヤの旅も安泰だろう。フーテンの商人も度々世話をしていると言うし、貴公にマシュマロなどと記されたあの三人組も同行している。日陰城の城主たるマレーマレーからも、興奮冷めやらぬといった感じに支援の声が上がったが、それは私が伏せさせた。かの城主は腐敗に侵されたかつての私にこそ、その歪んだ好意を寄せてはいたが、病が癒えた今となっては、あれが今の私とミリセントを倒錯の目で重ね見ない保証は無いのだからな。幸いにして私の言葉は全て聞き入れるがゆえに、大事は決して起こさぬだろうが。

しかし相変わらずというか、ラーヤは今もミリセントを英雄様と呼んでいる。例えばネフェリが最初にラーヤに出会っていたなら、彼女が英雄様と呼ばれたのだろうか?
あの呼ばれ方は私もこそばゆいのだが、無碍にもできぬ。困ったものだ。


アレキサンダーは中身が空になってしまい、戦士の壺では無くなった。
だが引退した歴戦の勇者として、ついに故郷へ帰ったようだ。今では救世の英雄壺として祭り上げられ、下手に旅を画策しようものなら、小壺が中に入ってきてしまうらしい。彼が再び故郷を抜け出すことを欲するようになるのも、遠くないことだろう。行商隊にブライヴの友がいて、かの商人は大壺を欲していたが、いつか口利きをしてみようと思う。

336名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/18(土) 12:14:55 ID:phDNMTVc

次に記すのは、貴公の一番の友、本命クンのディアロスについてだ。

ディアロスもラニアと共に、各地を渡り歩いている。
彼は貴公のようなゲイではなかったが、貴公の想いには気付いていたのだ。曰く『想いは受け取ってはやれないが、せめて汲み取りたいと思う』だそうだ。ゆえにマリカが各地に建てさせた貴公の像を巡り、貴公の心の安らぎを祈る巡礼の旅をしているのだとか。彼の兄であるユーノの元にもディアロスは訪れたらしいが、そのユーノと彼の巫女いわく、ディアロスは己が世に言われる英雄であることを誇っていないというのだ。

ディアロスの想いには、我々皆に心当たりがあるだろう。英雄的戦いによって何が失われ、輝かしき伝承の影に何者が斃れるのか、彼は円卓の旅にてついに知り、そして戦士となったのだ。私もネフェリもそのことが喜ばしく、また哀しく思う。
ディアロスも貴公のことを、心から友と思っていたのだ。
これがせめて貴公の慰めになってくれることを祈る。


それで思い出したのだが、かつて忌み者や卑人と呼ばれた者達や、混種と亜人たちから、貴公がどう思われているのかを記していなかったな。彼らは世を救った貴公を、自らの同種と思っている節があるのだ。かつて卑人と呼ばれた者は己の背丈を誇り、亜人は細い手足が英雄の証と思っている。混種たちは大きい顎には原始の武勇が宿ると言っている。それで各々が誇りを胸に生きることが出来るのだから、良いことではあるのだろう。
しかし包み隠さず言えば、私は兄様ともども、この事について困り果てている。
どう真実を伝えるべきか悩んでいるのだ。

マリカがネフェリ王に懇願し、各地に慰霊と守護の名目で拓也像を建立する時も、胸像の乳首は長くするべきか短くするべきかで大層揉めたのだ。長く伸ばせば滑稽であるため英雄像が嘲笑されかねず、短くしたならば、それは歴史的事実を軽んじることとなる。そうなれば、かつて虐げられた者たちの英雄像を崩すことになるだろう。ゆえに仕方なく、貴公の像は乳首から上だけを作ることと、鎧を着せたうえで全身を作ることで手打ちとなった。

私は今も密かに、マリカを母と慕っているが、その母様が議会の席で涙を流しながら『このままでは拓也に対し、あまりにも申し訳がたたぬのだ』と声を張り上げる様は、今思い出しても心苦しくなる。のちに知ったが、母様の行った貴公への仕打ちを思えば、母様の強い懺悔の心にも得心がいく。しかしそれでも尚、貴公の像の乳首を長くするか否かをめぐり、母様とネフェリの間で殴り合いが起きかけるなど、議事録に消えぬ笑いを記してしまったようなものとしか思えぬのだ。母様に仕えているメリナの気苦労も、これでは増える一方だろう。おかげで民が思う貴公の勇姿は、どれもこれも実際の貴公とはかけ離れている。

そして母様は今も時折、王都に置かれた貴公の像を、郷愁の眼で見上げていることがある。
あの方は今も、貴公にとってのお姉さんなのだろうな。


そしてこれも記しておかなければならないが、どうやら律が失われ、黄金樹が大樹へと変わったことは、やはり不都合も多く孕んでいたらしい。不完全とはいえ星を律していた力が失われたことにより、一度に降り注ぐ星々の数が以前よりも増し、壊れかけの律が消えたことによって正気となった古竜との交わりも再開されたのだが、竜王たるプラキドサクスも力を増したというのだ。

幸いにして降り落ちる星々については、ラダーンと彼の軍の活躍、レアルカリア学院にて反射魔術の教室を開いたという魔術教授トープスの知恵、教室に招かれた魔女の知恵により、今は事なきを得ている。もっとも魔女の扱いにはレナラも眼を光らせており、魔女はジェーレンとも犬猿の仲と聞くが、詳しいこと知らされていない。不測の事態にも備えるため、月の長たるレナラも夫のラダゴンと共に、学院の隆盛を再び始めるようだ。

古竜との関わりにも今は波風は無いが、竜王の動向にもしばらくの間、目を光らせねばならぬだろう。古竜と巫女を連れたヴァイクという騎士と、純紫のエレオノーラという竜騎士が交渉を買って出てきたらしいのだが、ネフェリ王は彼らだけでは不安としている。

そして、貴公がもしも長らく律であったなら、巨人さえも復活していたとするのが、レアルカリアと王都が導き出した共通の見解であることも皮肉なことだ。我らは貴公の消滅からすらも、恩恵を得てしまったのだ。


次に、かつて神だった者の血を引く者達、彼らの動向について記す。
ゴッドウィンはマリカの謝罪を受け入れず、フォルサクスと共に外の世界へと渡った。かつての仕打ちを思えば当然であろう。モーゴットは我らの新たな世を正しいと語ったが、ゆえに相容れぬとして王都を去った。今は黄金樹を懐かしく思う者達を率いて、黄金の種子を集めるべく各地に探りを入れ続けている。Dも、コリンも、今や彼のもとに身を寄せていると聞く。ネフェリ王はベルナールに彼らを見張るよう命じてはいるが、騒ぎが起こらぬ限り、王は彼らを黙認するだろう。私も今はそれで良いと考えている。

しかし悔やまれるのは、我らがまたしても約束を違えてしまったことだ。
かつて今際のモーゴットに、輝ける黄金の時代を約束したというのに、我らは世のため、そして人のためと称して、かの時代を永久に葬ってしまったのだ。私もネフェリも去ろうとするモーゴットを引き留めたが、遂に謝罪も、譲歩も聞き入れられることはなかった。我らを正しき者として扱い、一切責めることもなく王都を去ってしまった彼に、我らが出来たことはあったのだろうかと今も思う。せめて彼が夢破れ、疲れ果てて帰る時には、彼の休める王都でなければならない。例え我らの築いた王都が、彼の故郷とはなれなくとも、翼休める止まり木でなければならないのだ。


モーグの王朝についてだが、あの忌々しき廃墟にはもはや血の力など無い。世の理を司る律も、真実の母も無き狭間の地となったのだから、彼奴は兄様を攫うことも無く、いまさら王の血族を名乗ることもあり得ぬだろう。彼奴は今もひとり、地下の渇いた遺跡にて王朝を夢想しているのだ。兄様はあれにも心を痛めるのだから困ったものだ。兄様の策謀があれを狂わせる一助になったのは確かだが、その後ろめたさが付け入る隙と成りかねぬだろうに。

だが私がモーグの王朝を攻め落とすことは無い。兄様は既に戻り、ラダーンも健在であり、血の貴族達は決して王朝が開闢せぬことを知り、王朝から去ったのだ。私はモーゴットに居場所があるように願うが、同じくモーグにも、それは必要なのだとは考えている。今は罪なきモーグに、過去に消えた恨みをぶつけては、それは揺らぐ視座を持ったかつての律を肯定するようなものだ。ゆえに私は、モーゴットに居場所という慈悲をかけるが如く、モーグには殺さぬという慈悲をかけるのだ。いずれあれが正気となったなら、あるいは兄様は救いの手を差し伸べるかもしれぬ。しかしその手の裏には私の刃が隠れ潜んでいるだろう。何か企みがあれば、私は斬るだけだ。

337名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/18(土) 12:16:22 ID:phDNMTVc

愚痴ばかり連ねてしまったな。
ついでだが、私が旅で見たものの一部を記そう。私がかつて穢した、ケイリッドについてだ。

兄様と眺めたケイリッドの腐敗は、先にも書いた通りその大半が引き、あるいは土へと混ざり、今や生命のサイクルを抱く大地のひとつとなっている。貴公にも見せてやりたかった。白く美しい毛並みに覆われた大犬が、真新しい首輪を付けられて、騎士を背に乗せて緑の野を駆ける景色を。岩場に生えるキノコと菌糸が、人々を害すことのない森を。おそらく貴公には想像すら出来ぬだろう。あのケイリッドにも青空が広がり、家々が立ち並び始め、かつての民が息づいているのだ。焼き潰された騎士達の紋章は蘇り、彼らは遂に故郷に帰ったのだ。

私は未だ臆病で、彼らから向けられるであろう眼を恐れてしまい、物陰に隠れて遠くより眺めることしか出来なかった。兄様が見繕ったフードに、束ねた赤髪を隠し、ローブで義手と義足を隠した。遥か遠くに見えるラダーンに視線を合わせられ、静かにうなずかれた時、私は廃屋に飛び込んで隠れたほどだ。しかし私が隠れた廃屋は、建て直し始めた家々のひとつであり、そこに住む歩兵のひとりに、私はあの茹で蟹を勧められた。

ただそれだけでも、私は救われたのだ。
「土地に腐敗は無く、戦も終わり、皆の命が戻ったのなら、なぜお前を恨まねばならぬのか」と、兵の語るその言葉に私は慰められた。あの時ほど「蟹好きには良い奴しかいねえ」という茹で蟹屋の言葉が骨身に染みた時はない。小屋から出てきた折には兄様に笑われてしまったが、兄様は私を抱き寄せると、朱き腐敗を受け入れた理に私と共に祈り、貴公のために祈ってくれた。

近々、私は再びケイリッドに赴こうと思う。あるいは捕らえられ、罰せられるかもしれないが、それでも私の過ちにより失われた命が戻ってきてくれたことに、そして貴公が成したことに、感謝せずにはいられないのだ。
ラダーンと友になることは無い。例え何者が望もうが望むまいが、私にそのような資格はない。
ただ、もしも許されるのなら、一度だけでも、かの英雄と話がしたい。
いつしか貴公にも語れるような、穏やかな話を。


ところで、貴公とマネージャーが狭間の地においてなんと呼ばれているか、貴公は知らぬだろう。
マネージャーが書き表したところによると、貴公は創世者(ビルダー)拓也と呼ばれているのだ。
他にもビルダー・クラウド(雲のように捉えどころの無い創世者)タクティクス(奇策に優れた戦術家)
ウルトラマン拉致(黄金律にさらわれた超人)などと、なんとも珍妙ではあるが、不思議と貴公に馴染む二つ名がつけられている。マネージャーも同様に導きのマネージャー、拓也を支配する者、円卓を指揮する者と語られているが、貴公の二つ名に比べると大人しく、それもマネージャーらしいと言えばそうなのだが、貴公の二つ名は兎にも角にも異様なのだ。

ネフェリ王が即位した折に、戴冠の儀式にて民に語ったことが、その二つ名の元となっている。
『その身を犠牲に、変わらぬ理を世に広め、皆々を蘇らせし者、シンジュクの地の拓也に祈りを捧げる』
この一文の後に語られた、ほんの一部の逸話と共に、貴公の言葉が世に広まったのだ。
その言葉を以下に記す。


『僕は子供の頃から同性愛者であることを自覚して生きてきました。
人と少し違うだけでいじめられたり、困難な道を歩かされるかもしれません。
しかし、その道を歩いているのは一人ではなく、多くの同じ悩みを抱えてる方々がたくさんいます。
実際は下ばかり向いて、周りを見る余裕はないかもしれません。
でも、そんな時こそやっぱり顔を上げて、近くで悩んでいる人と励まし合いながら、自分が傷つかないで生活できる小さな世界であっても、気楽に生きて欲しいと思います』


上記の言葉は、マネージャーが探し出した貴公の言葉であるらしいが、貴公の言葉は貴公の理と同じように、民の心をも変えたのだ。孤独の中で困難な道を行くとしても、弱さを受け入れて互いに支え合う小さな世界を、貴公は我ら皆のために押し広げたのだ。もはや弱き者が、律のもとで虐げられることはない。民は一度蘇り、二度と同じ形で蘇ることが無い己の身を知り、今は平穏を尊んでいる。この平穏がいつまで続くかとマネージャーに聞いたことがあるが、彼らが望む限りに、だそうだ。
だが貴公の言葉が世にある限り、民は、我々は、平穏を守るだろうと私は信じている。
かつて黄金律があった時、律の前には皆等しく弱く、そして孤独だったのだから。


そしてこれが、ある意味では最も厄介なことなのだが、貴公の活躍をどこまで書き表し、どこまで形に残すかで、今も議場が荒れに荒れているのだ。なにせ貴公の活躍は英雄的なものから酷く醜いものまであり、そうでありながら行いの多くが重大な何事かに繋がっているのだから、皆頭を抱えているのだ。おかげで貴公と共に理に溶け、そして律の壊れによって復活した金仮面卿の偉業も未だ世に出せないでいる。何かとあるとすぐに吐精し、糞便を垂れ流し、種別関わらず他者を強姦し、忌み薬も平気で用い、それによって世を救った貴公の物語など、どのように伝えればいいのだ?金仮面卿が功に頓着せぬことに、我らは今も助けられている有り様だ。

ブライヴなどはふざけていて、あるがままを広めればよいと言うが、それでは多様となった民の人心が荒むかもしれぬだろうし、かといって清い逸話のみを残せば、何を成した者かも不明瞭となり、あらぬ盲信を世に招くかもしれぬ。ゆえに皆が受け入れやすいように全体を手ぬるい形に書き換えてはどうかという、ラニの意見が注目されていたが、これには母様からの涙ぐましい反発があり、どうにも突き通せなかったのだ。

そこで今は、いっそ解読が困難な、難解な言葉を用いて伝承を作ってはどうかという意見が持ち上がっている。葦の地から渡ってきたノムラという吟遊詩人を王都に招き、一応の手として話を進めているそうだ。ラニは今この時も、全体を手ぬるく書き換えるべきだと語っているし、私も兄様も同じ考えだ。幸いネフェリ王は迷っている。一度母様とは直接話し合う必要があるだろう。

黄金律時代の最後の物語、ファイナルファンタジーの編纂には、まだしばらく掛かるのだろうな。

338名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/18(土) 12:17:23 ID:phDNMTVc


これでも伝えるべきことは精選したのだが、やはり長くなってしまったな。
狭間の地は広く、貴公が変えたものがあまりに多いゆえだ。我慢してほしい。

私に貴公との旅を思わぬ日は無く、それは円卓に関わり、同じ剣を掲げた者達もみな同じであろうと想いたい。少なくともブライヴは、彼の主と同じく貴公を忘れてはいないそうだ。日々を生きるだけでも貴公が残したものが目に入るのだから、忘れろという方が難しいか。

マネージャーにアイディーとパスワードを教えてもらい、非公開とされている貴公のブログに、こうして書き記しているのも苦し紛れだ。いなくなった貴公に感謝を伝えることが出来ないがゆえの、己への慰めにしかならないことは分かっている。
貴公が今も居てくれたらと思う時もあるが、そう考えるのも詮無きことだ。

セックスは自分も相手も、周りで見てる奴も、みんな気持ち良くなれなきゃ駄目だ。
などと貴公は語ったが、ならば我らの傷心を癒しに、現れてくれても良さそうなものだがな。



文の最後に、貴公への言葉を記す。

貴公の多くの友のひとりとなれたことを、長き旅の一翼となれたことを、私はずっと覚えているだろう。
貴公と出会えた運命を、貴公が引き合わせた皆との絆を、私はずっと誇りに思うだろう。
私を救い、皆をも救った、貴公の果てなき欲深さに、その人懐っこさに、私は感謝し続けるだろう。
我らは貴公の優しさを、己の命が尽きるその時まで、いつまでも忘れぬことだろう。


ありがとう、拓也。

我らが円卓の、掛け替えのない友よ。











12:21

339名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/18(土) 12:18:02 ID:phDNMTVc








褪せ人は、エルデの王となり、その友は世の理となった

霧の彼方、我らの故郷、狭間の地で

その治世は、呼ばれるだろう

輝ける多様性の時代と



緑の大樹はただ静かに、青空に葉を揺らしていた








END

340名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/18(土) 12:18:47 ID:phDNMTVc






「…古い話だ」

「ああ、覚えているとも」



「…今宵のジムのような、冷たい霧の夜だった」




「私は過ちを犯し、死のルーンを持ち去った」

「黄金のゴッドウィンが、デミゴッド最初の死者となったとき」

「…女王マリカさえも、過ちを犯した」




「破砕した世は、暗がりばかりだった」




「なぜ、我らはエルデンリングを砕いたのか?」

「拓也たちは、何のために戦ったのか?」




「星砕きの英雄、将軍ラダーン」

「ミケラの刃、欠け身のマレニア」



「もっとも強かった二人さえも、拓也は率い」

「…ついに律は残らず、拓也が理となった」





「ああ、だから今も、拓也は理に溶けたまま」

「人に戻る時を待っている」









「…あるいはレオ、お前がそうしてくれるのかな?」









fin

341名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/18(土) 13:02:17 ID:phDNMTVc
おわりです。
拓也の闘技場編は今日の夜に投稿します。



コロナに遭遇!  投稿者: ID:phDNMTVc

ハメられた!
周りに人がいない野外ならマスクを外しても良いぜ!って言ってくる政府くんを信じてマスクを外すと、すぐにウイルスがオレの喉マンにデカマラを突っ込んできてマジ狂い!そのまま病床に押し倒されて1ヶ月間の闘病生活が始まる。周りにほとんど人が居なくて常にジャンパーを着てないと寒さでマジ逝きする職場でも関係ないって感じのヤツは、激しくオレを求めて体細胞をぐちゃぐちゃに破壊していく。まったくよー、いつもSぶってさ。ウイルスも良い仕事するぜっ!

寝込んでる間はガタイもキュキュウに締め付けられて、マジ息は出来ねぇし喉は苦しぃし酸欠で死にそうになりながら、貯金を崩しつつ復帰したあとも職場に居場所があるのかがやっぱり気になる。ガンに罹った社員の首を容赦なく切るチョーSカンパニーくんもいるから、生き死にと同時にそっちも気になるのが哀しいぜ。30以上?ギリ40以上?の体温にうなされながら止まらない咳に犯されまくっていると、あの呼吸困難がやってくる。こんなんでも近くの病院は患者でパンパンにパンプしてるから受け入れなんて絶対にしてくれない。仕方ねぇからオレはグレまくって、ネムネムのガタイにムチを入れて薄れゆく意識の中で、同拓書きながら両親宛ての遺書も書く売れっ子作家に変貌する。そして闘技場編を書きながら遂にオレはベッドの中で逝った!

気がつくとベッドから転げ落ちたガタイは冷たい床に寝そべっていて、あー、マジに冷たくて気持ちいい。寝返りがうてるくらいにはガタイが回復していると確信した投稿者は、コロナへの反撃を決意する。拓也の闘技場編を書き終わるまでは死ねないぜ!遺書を掴んで破り捨て、アツアツの鍋を作って口中に頬張りながら薬をガブ飲みし、暖房をカンカンに炊いてコロナを徹底的にコロナをイジメ抜く。ウイルスだって死ぬ時は射精するんだよ!死にかけのガタイに同人拓也という金の針を挿れ、体温を1℃、2℃と下げていくとコロナも「あー!イク!イク!」とガタイを硬直させて快楽に身をよじるんで、そこにすかさず病院でもらった合ドラを咥え込ませてよがらせる。最後に同人拓也によって脅威の体力99にされた投稿者の生命力を注ぎ込んでやると、コロナウイルスくんも「ああーっ!」ってケツも胸もも腰も跳ね上げてぶっ飛び射精。そのままビクビクと痙攣しながら症状を軽くしていった。
壊れていく投稿者が好きな奴だったけど、このままだとオマエが先に壊れるな!

342名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/18(土) 22:02:22 ID:phDNMTVc



今日は3試合   投稿者:ワールドビルダー拓也



「おい拓也、お前もう9時だぞ」


「ウッス!え?」

どこから湧いてきたのかも分かんねードロドロの意識がひとつになった頃、誰の声だか微妙に思い出せない高い声が聞こえてきて、誰の声だっけって拓也の思考に疑問が入る。そもそも拓也が誰なのかわかんねぇし、その名前を聞くとケツマンが疼いて、デカマラがビクビクと痙攣するほどの熱さが胸筋の奥でドクンと跳ねる。

「センパイ!起きてくださいよ!朝ですよ!」

そんなネムネムの顔で微睡んでる俺のガタイが揺り動かされ、冷たいベンチの上で目が覚めた。周りはいつものジムだったけど、マシンはどれも空いててガタイ鍛えてるいつもの客たちがいない。トレに熱が入りすぎて寝ちゃったのかなぁ?なんて思いながら頭を軽く振ってから、オレに話しかけてくる二人を見る。片方は確か俺の後輩で、レオって名前の笑顔が眩しいヤツだ。


拓也「マジかよぉ!」

ラニ「何がだ?」


でももう片方は青白い肌をした4本腕のオンナだったからマジ狂い!驚きとともに跳ね上がったガタイがベンチからずり落ちて、俺は床に頭を打ち付けそうになる。でも4本腕のオンナに手を掴まれてギリギリセーフだったぜ。掴んでくる手はチョー冷たいし質感は硬いしでマネキンみたいだけど、顔を見ると表情は柔らかいし表面がツルツルでヒビひとつ無い。青白い魂みたいなのが出てるしマジで人間じゃないのは確かだけど、なんかこのオンナ、俺を知ってるみたいで距離感が近いんだよな。

拓也「すみません、どちら様でしたっけ?」

ラニ「砕けた律の破片から、お前だけを掬い取った者のひとりだ」

とかなんとか言って、話してることはわけわかんねーし、こういうファッションしてるサブカル拗らせたオンナってチョーウゼーよな。しかも「やっぱりダメだったんじゃないですか?」「いや、一時混乱しているだけだ。魂が繋ぎ合わされたばかりなのだからな」ってレオとは話が通じてるみたいで俺は置いてきぼりなんか食らってる。相手がオンナとはいえレオとの実力差を見せつけられてるみたいで、拓也はひとりムラムラジェラシーを感じて乳首を捏ねくり回して快感に喘いでしまう。ていうか拓也ってマジで誰だっけ?

ラニ「ははは、記憶が曖昧でも、その癖はそのままか。案外に早く済みそうだ」

拓也「あっ、はっ、はん!なっ、何がっすか?」

レオ「センパイ、名前思い出せますか?自分の名前っすよ」

拓也「え?俺の名前?えーっと、なんだっけ?分かんねーよ」

ラニ「ウッス」

拓也「拓也っす!あっ!」

やられたぜ!長年のウリの経験でガタイに染み付いた習性を利用されて、拓也は自分の名前を口から噴射する。
しかもこの妖怪オンナは俺の取り扱い説明書を熟読しているみたいで、拓也の裏コードを次々と言い当ててくる。

ラニ「お前は私が誰なのかを思い出せるんだよな?」

拓也「ウッス!できまっす!あ、マジで思い出した!ラニっす!お久しぶりじゃん!」

ラニ「よろしい。ならばお前に何が起きたのかも思い出せるはずだろう?」

拓也「いや、無理」

ラニ「はい、って言え」

拓也「はい」

ラニの奴隷になる俺。
その瞬間に俺の激エロ脳みそはMのボタンを乱暴に押し込まれて緊急出動。ご主人様の言いつけ通り記憶をドンドン掘り起こしていく。俺は腐女子のお姉さんのハンマーで自分の律ガタイを砕いたんだよな。みんなのために命を捧げて世界を救ったんだよな。お母さんの愛には応えることができなかったんだよなってガタイと共に回想開始。俺の操縦法をマスターしてるラニのヤツは拓也専属調教師になれるかも。なんてことも考えてると頭の中に、狭間の地の懐かしい顔ぶれがドバッと出てきて、全ての記憶が思い出されると脳の神経が一気に焼き切れて、拓也は意識がぶっとび射精。

ラニ「うわっ!」

ラニの全身にザーメンを吐き散らしてビクビクと白目を剥いて倒れ込む。「…やってくれたな拓也…酷い臭いだ…お前の精子は臭すぎる…」意識が遠のいていく中で、眼をつぶったまま雄汁垂らしながら硬直してるラニと、焦ったレオがタオルを取りに行ってる様子が見えるけど、それも薄くなっていって拓也はまた夢底に逝った。

343名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/18(土) 22:04:22 ID:phDNMTVc

もう一回目が覚めると今度はいつものジムじゃなくて、薄暗くて広い部屋の中に寝かされてたぜ。また訳わかんねーとこに連れてきやがったなって思って周りを見渡すと、今回は石造りの部屋の中に松明とロウソクが灯ってる。俺を生き返らせてまでやりたかったことが、地下室監禁SMプレイかよ!良い趣味してるよな!ガタイで察した拓也はロウソクに近付いて、自分から乳首を差し出して火を灯そうとする。そして拓也の両乳首に火が灯ってヒューマントーチ拓也が完成すると、乳首の光で目の前が照らされて、デカい女が姿を現す。

拓也「えっ!?腐女子のお姉さん!?」

ラニ「違う。それは女王マリカの石像だ。もっとも、いつかはネフェリの像へと変わるかもしれないが」

お姉さんの石像に驚いているところを後ろから話しかけられて、ガタイをビクつかせた拓也に「待て、また意識をぶっ飛ばされてはかなわん。二度もシャワーは浴びんぞ」って4本の腕による肩への拘束が入り、乳首の炎も摘まれて消される。だからその場でチンコをビクつかせるだけですんだけど、なんか長年ご無沙汰だったみたいに俺のガタイは敏感になってるらしいぜ。というか目の前にお姉さんの像があるってことは、俺は狭間の地に戻って来たのかよ!

拓也「ウッス!ここって狭間の地ですか!?」

レオ「そうらしいですね。でもなんか、センパイと俺達にとってはちょっと事情が違うみたいなんです」

後ろからはレオの声も聞こえてるし、アイツも来たのかよ。でもなんでこんなことになってんだよ?って拓也は混乱。
上の口でも下の口でも事態が飲み込めないでいると、レオが話を続ける。


レオ「センパイは今、ここに居るけどここに居ないって状態なんですよ」

レオ「ラニさんは白い幻影みたいな状態だって言ってましたけど、それじゃ分かりづらいんで、俺が理解できた範囲で、センパイに起きてることを説明しますね」


レオのヤツは俺が寝てる間に様々な新テクをラニから仕込まれていたらしく、こんなやべー状況もユルマンみたいにすんなり受け入れている。ラニが俺を離すと、拓也はマラをピクピクと痙攣させて乳首絞りながらレオからのレクチャーを受けることに。勉強の時間だぜ。

レオ「センパイは律っていう世界のルールみたいなモノとひとつになって、それからバラバラになったんですけど、この世界のなんかスゲー人たちは、皆で協力してそのバラバラになった律から、センパイだけを抜き取ることにほぼ成功したらしいんです」

拓也「マジ!?スッゲー!」

レオ「最後まで聞いてください。それでセンパイの心とか思考とか、そういうメンタル的なものは集めることは出来たんですけど、センパイをセンパイとして成り立たせるものが律と一緒に完全にぶっ壊れちゃいまして、そのせいでセンパイは俺とラニさん以外には見えないですし、触れないし、会うことさえ出来なくなってるんですよ」

拓也「は?なんだよそれ?どういうこと?」


(ここでラニからの補足タイム♪)


ラニ「かつて黄金律には、他者の存在を認める力と、否定する力があった」

ラニ「認める力は寛容さを表し、認められた者は黄金律の恩恵を広く与えられ、時も、運命も、命さえもが庇護される。逆に否定の力は拒絶を表し、敵とされた者は黄金律の害意を向けられ、時も、運命も、命も害されることとなる」

ラニ「その最たる例が、神となったマリカであり、滅ぼされた悪神だ」

ラニ「そして今や拓也、お前もその例に加えられているのだ」

ラニからの説明はマネージャーのと違って相変わらず分かりにくいんだよね。なんとなくは分かるんだけど細かいところに新しい話が入ってきて、エロに特化したガタイと頭じゃ追いつけない部分があるぜ。でもだからレオを連れてきたんだなっていう分析も入って安心。そういうところも計算に入れてて用意周到だよな。みんなはノンケなのに、そんなに拓也のエロさが気に入ったんだな。

レオ「えっと、つまりですね、センパイは律になった自分を砕く時に、自分の存在を律のパワーで否定しちゃったんですよ」

レオ「センパイは律になった自分を否定することで、律を壊すことに成功したんです。でも代わりに、律が決めた時間と運命と命に、センパイは否定された状態のままになっちゃったんです。律になった自分を否定したまま律が壊れたんで、センパイは元には戻れないんです」

レオ「今のセンパイは歳を取らないし、他の人の運命に干渉できないんです。生きてもいないんですよ」

拓也「マジかよぉ!じゃあ俺、透明人間ってこと!?」

レオ「それよりヤバいですよ。今だってここにはセンパイの知り合いがたくさん集まってますけど、センパイにはオレとラニさんしか見えてないし、触れないでしょ?ほとんどの人にとってセンパイは透明人間どころか、空気ですらない状態なんですよ」

拓也「やっべー!チョーヤバいじゃん!俺ずっとこのままかよぉ!」

なんて考えたところで謎が出てきて、レオに質問を一発キメる。

拓也「あっ、でもさ、じゃあなんでお前とラニには俺が見えてんだよ?」

ラニ「それは私が、かつて黄金律に抗した月の律をも持ち、そして黄金律に選ばれし神人でもあったからだ。今やこの世からはあらゆる律が消え去ったが、お前を触れ得ざる者としている黄金律の残滓があるように、私にも月の律の残滓がいくらか残されているらしい。私はその律の残滓によってこの人形を動かし、レオと私を、黄金律の残滓に触れさせているのだ。かつて我が両親のレナラとラダゴンが、違いに異なる律に生まれながらも、違いに求め合うことができたようにな」

ラニ「ゆえに今は、私とレオもお前と同じく、皆には見えていない。我らには触れもせず、彼らの声も聞こえはしない」

拓也「えーっと、つまり月のバワーで俺のケツマンを無理矢理犯したってこと?」

ラニ「そうではない、これは……いや、お前がそう思うならもうそれでよい」

ラニは投げやり気味になったけど、たしかに今はケツマンの話に花を咲かせてる場合じゃないぜ。
せっかく戻ってこれたのに、生きてもいないし誰にも触れないならウリの仕事に差し障りがあるぜ。それに円卓のメンバーにも会いに行きたいし、マネージャーにも報告入れたい。お母さんの見舞いにも行かなきゃいけない。これじゃS役のいないMウケハード放置プレイの最高峰だ。でもいくらガタイ揉みしだいて乳首捏ねくり回して舌をチロチロ立ててデカマラ立てて喘ぎ踊ってみても、新テクなんてさっぱり降りてきてくれない。もう俺の閃きは終わってんだよって無力感に囚われながら競パンを脱ごうとしたところ、「ま、待て!捧闘の場でそれを出すな!」って言ったラニに競パンを掴まれて止められる。

344名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/18(土) 22:06:05 ID:phDNMTVc

拓也「なんだよ!俺はもう存在ごとEDになっちまったんだぜ!?いくらザーメン出しても誰も受精してくれねーよ!」

ラニ「ヤケを起こすな、お前を戻せぬというのも、今までの話だ。今日より先は、新たな思索へと踏み出す時だ」

ラニの言葉で俺の手が止まると、ラニは競パンを引き上げて俺の股間にキツキツに食い込ませてくる。「あんっ!」と喘ぐと頭を引っぱたかれて惨めな気持ちになるけど、M心が適度に働いて拓也は犬みたいに大人しくなった。やっぱりラニは俺の操作法を熟知してるぜ。

レオ「ラニさんはセンパイを生き返らせる方法を見つけたんですよ。だからここにセンパイを連れてきたんです」

レオ「リムグレイブの闘技場にね」

拓也「闘技場?なんで?」

俺がそう聞き返すと、ラニは俺の競パンを掴み上げたまま青白く光って、レオとオレと一緒に瞬間移動。眩しさがおさまって目を開くと、今度はかなり広めな円形の場所に立っていた。足元は石の板が敷き詰められてて、周りはいかにも系の豪華な石壁がぐるりと囲んでる。その壁の上には客席があって、あの黄金律から自由になった腐女子のお姉さんと、マレニアと、あと誰かも分かんねー三つ編み長髪の激エロジャニ系イケメンボーイが座っていて、そこから少し離れたところにはセンパイことラダゴンまで座ってる。

拓也「おいマジかよ!チョー久々じゃん!ウッス!ウッス!」

久しぶりに会えた懐かしのメンツに、拓也はご主人様と再会したハチ公みたいな興奮に昇り詰める。手を振るとマレニアもお姉さんも待ち人来たるって感じで、潤ませた目線向けてくるし、マレニアはちょっと手を振りそうになってたけど、我慢するみたいにすぐに下げた。イケメンボーイは興味ありげなエロ視線で拓也を射抜いてくるけど、センパイは俺を完全に無視してきて傷つくぜ。黄金律からの洗脳みてーなやつが解けたせいで、センパイだった頃の俺への関心が完全に無くなっちゃったんだろうな。今はレナラのことで頭がいっぱいなんだなって考えると諸行無常を感じて、センパイとの日々に哀しさが染みついてくる。

拓也「センパイは俺のこと無視してるけど、他の三人は俺が見えてるみたいっす!でもどういうことっすかね?」

ラニ「かつて黄金律に強く祝された者だけが、今のお前を見ることができる。かつての神と、神人にのみ残りし力、幻視の器たる資質を持つ者だけがな」

レオ「ようはアレですよ。目に見えない特殊なものが見えるってことですよ。あそこの人たちは。心霊体質?巫女さんみたいな?」

ラニ「ここには多くの見物人がいる。ネフェリ王が此度の捧闘を開き、お前の友たるマネージャー、ブライヴ、ローデリカ、ラーヤ、ミリセントなども来ている。だがお前には見えぬだろう。この場が寒々しく見えるのも、それ故だ」


ラニがガラガラの闘技場を歩いていくから、俺とレオもとりあえずついていくことに。誰もいない客席に登ってスイスイ歩いていくのもなんだか不思議だぜ。マジでここが人でいっぱいなら、俺がチンポを勃起させて客席を歩いたら、何十人もの男たちの中をオレのデカマラが貫通していくってことだよな。そんな激しすぎるエロ妄想に取り憑かれた俺の股間は競パンの中でメリメリと音を上げて硬くなり、これ以上無いくらいモッコリを浮き立たせながら、甘い痺れと激エロな熱を帯びて拓也を、徹底的に拓也を責め立てる。

拓也「あっ、あん!イク!」

ラニ「葦の地の森に住むという、山猿どものように盛りやすいとはブライヴからも聞いていたが、歩いているだけで欲情するほどか?かつてお前と旅をした円卓の者たちも、さぞ苦労したことだろうな…はぁ…」

レオ「オレとのセックス中に、オレの大センパイとのセックスを思い出して、オレのことをほっといて大センパイのところに行っちゃうくらいの淫乱な雪隠野郎ですからね。持続性性喚起症候群に罹っててもおかしくないですよ」

ラニ「薄情者だな、拓也」

レオとラニからの執拗な言葉責めにも感じまくりながら、競パンの中でドクドクと脈動するマラのエロすぎる振動に全身を左右に揺らしながら、白目剥いて乳首立ててガタイをくの字にしながら両手で乳首をチロチロ弄ってしまい、熱い電気がケツと股間から同時に放たれて背中を通って頭に直撃。「ああーーっ!うーっす!!」と雄鳴きが入り、釣り上げられたエビみたいにビクビク跳ねてしまう。そんな調子で客席をどんどん進んでいって、お姉さんとマレニアのいる場所に着く頃には、拓也の競パンの中はザーメンを吸いまくってドロドロになっていて、漏れ出した分が太ももを真っ白に塗りつぶして、白いヌメヌメタイツの上からパンツを履いてるみたいになってたぜ。


マリカ「拓也、またエロくなったな」

拓也「あおおーっ!うおおお!うーっす!」


お姉さんは小声で呟いてから、懐かしいイタズラっぽい笑みを向けてくれるし、マレニアは困ったみたいな呆れた笑みだけど、目元にちょっと涙が溜まってる。この会場にいるほとんどの客には俺たちが見えないから、マレニアもお姉さんもオレには迂闊に話しかけられないんだけどさ、こんな激エロな俺を見たらそりゃ興奮しちゃうのも無理ないよな。俺のガタイも罪だな。この悶絶絶頂してる拓也にはそこのイケメンボーイも悩殺間違いなしだなって思ってると、イケメンボーイは囁くような小声で

ミケラ「拓也?いま闘技場に客が来てて指名が入っています。すぐ来れますか?」

なんて言ってきたから俺の飛びまくった意識は瞬時に引き戻されて「あっ、はっ、はん、はい!今すぐ行っ、行きまっす!」と返事をする。拓也のマニュアルを持っていたのはラニとマネージャーだけじゃなかったのかよ!今の狭間の地では拓也をオモチャにして遊ぶことが流行ってるのかな?なんて妄想しながらもエロな空気は萎れていって、俺は真面目な仕事モードに移行して静かになったぜ。

ラニ「三人の隣に座るぞ。ここまで近いなら、囁き声程度なら喧騒に紛れる。マリカもマレニアも、ミケラも貴公と言葉を交わせられるだろう」

レオのタオルに下半身を拭かれまくりながら、ラニの粋な計らいで俺はお姉さんの隣に座ることに。そしたらお姉さんが「私はお前が来るのを長らく待ったが、マレニアにも声をかけてやったらどうだ」なんて言ってマレニアと席を交代。隣に座ったマレニアはやっぱり困ったような呆れ顔で「フフッ…長き時を経て、ようやくの再会だというのに、この有り様とはな。貴公はいつまでも、そうなのだな…」なんてチョー懐かしい感じのツッコミを入れてくる。

拓也「ウッス!お久しぶりっす!元気そうでよかったぜ!」

マレニア「貴公もな。しかし酷い臭いだ。かつての腐敗を思い出すぞ」

拓也「あっ!おーっ!」

マレニアの言葉で俺はマレニアの神人ガタイから腐敗が完全に消えていることに気付く。手足も揃ってるし顔のシミも無くなってるし、なんか胸デカくなったな!胸を腐らせてた腐敗が消えたからかな?そういえばラニの奴も人形ガタイが新品になってたし、この闘技場も馬鹿に綺麗だぜ。拓也律がマジイキするだけでこうなるんだったら、アナルにローターを6本突っ込んでガチガチいわせながら連続イキしてたらどうなってたんだよ?

拓也「スッゲ!腐敗なくなってるじゃん!マジエロっ!」

マレニア「マ、マジエロ…? まぁ、喜んでくれるのは嬉しいが…」

レオ「センパイはなんでもエロを絡めちゃうんですよ。今のは良いじゃんとか、良かったなとか、そういうニュアンスですよ」

マリカ「仕込みが効いているな、拓也」

マレニア「母様…」

お姉さんは俺の激エロのモロホストぶりを誇るけど、マレニアは恥ずかしいのか引いてるのか分かんねー空気になる。お姉さんとはマジで色々あったし、俺のお母さんとお父さんにとっては絶対に許せない人だからそこは複雑だけど、俺はもうこの人に恨みは無いし今の拓也が好きだから、お姉さんが誇ってくれると、なんか、嬉しかったぜ。すると拓也の乳首が自動で妄想ゲームを始めて拓也は腐敗からラダーンを連想。アイツは今何してんだよってマレニアに聞くと

マレニア「ああ、よく聞いてくれた。貴公には是非とも知って欲しかったのだ」

とか前のめりになってラダーントークの始まり。マレニアによると、今のラダーンも完全に腐敗が治ってて、ケイリッドからも腐敗が無くなって緑の草原と森が広がってたり、すっかり戻った街には人が溢れてて、騎士はデカ犬に乗って領地を見回ってるんだって。めちゃくちゃ様子が変わっててイマイチ想像できないけど、とりあえずスゲー良いところに変わってるのは確かみたいで拓也もひと安心。ラダーンは最後まで使えるタチだったから、拓也が律イキした後でどうなったのかが気になってたんだぜ。今はどこにいるんだよ?って聞くと、竜塚の近くに星の獣が落ちたからそれを討伐しに行ったんだって。本当にアイツのバイタリティは乾く時がねぇな。

345名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/18(土) 22:07:45 ID:phDNMTVc

拓也がラダーンに思いを馳せて胸とチンポを熱くさせていると、マレニアが話をやめて「それと、貴公に紹介したいのだ」って言って、さっき俺を完璧に操縦したテクありイケメンボーイと席を代わる。俺の隣に座ったイケメンボーイは見れば見るほど美しくてエロくて、熱い拓也マラが狂い火でも吹きそうなぐらい盛り上がっていく。イケメン君は見た目だけなら黄金樹の中でめちゃくちゃに犯し倒したマラゴンにこれ以上無いくらい似ていて、拓也は初対面のイケメン君の目の前で我慢できなくなり、舌をチロチロさせながらまたしても自分の乳首を吸い始めてしまう。

そこでマレニアから引き気味な「こ、この方は私の兄様、聖樹のミケラだ。少し粗相がすぎるぞ、拓也」って紹介と注意が入って、拓也は乳首を吸った姿勢でピタッと止まる。やられたぜ!マレニアは俺の劣情を煽って第一印象をワザと悪くさせることで、兄ちゃんが俺に一目惚れすることを防いでいたんだな!信じていた相手からの突然の裏切りに感じまくってドクドクと金玉を脈動させていると、イケメンなミケラはフッと微笑んでから、浅めな会釈で返してくれた。やっぱり本当のイケメンは多少のミスでも多めに見てくれるんだなと憧れの眼差しを、マレニアと交代していくミケラに向けていると、お姉さんが小声で教えてくる。


マリカ「王より開会が宣言されるぞ。姿勢をなおせ」


お姉さんからのひと声で、隣のマレニアも、ミケラもお姉さん自身も静かになって辺りが静寂に包まれる。見るとラニも帽子を脱いで、誰もいない闘技場の広場中央を見ている。今何が起きてんの?ってマレニアに質問すると、極小の声で「今はネフェリ王が開会を宣言しているところだ」ってピシっと言うから、こりゃ長くなるなーって思いながらしばらくの間ネムネムの顔でシラケていると、ネフェリのスピーチはよほど良かったのか、マレニアは何度か目元に手を当てて、指で涙を取っている。今頃はマネージャーやミリセントもやられてるんだろうなーなんてニヤついていると、今度はお姉さんがスッと立ち上がった。

拓也「あ、お姉さん?」

ラニ「今はネフェリの治世となってはいるが、捧闘の儀式はいまだにマリカの領分なのだ。ゆえに開催の宣言、それ自体はマリカが行うこととなっている」

拓也「おーっ」

スポーツの試合とかで、競技関係のビッグな人が挨拶したあとに主催者が出てきて、それでは何とかの開会を宣言します、とかなんとか言うヤツがあるけど、アレと同じ感じなのかな?ってインビジブルガタイで分析。立ち上がったお姉さんは会場をゆっくり見渡してから、少し息を吸って

マリカ「ガタイが痙攣硬直するほどのマジエロ捧闘の開催をここに宣言する!」

マリカ「ウッス!」

って大声で宣言。捧闘の儀式って言うくらいだから何かスゲーことでも言うのかなって思ったけど、特に変な宣言でもなくてちょっと拍子抜けだぜ。マレニアもミケラも「ウッス!」「ウッス!」って元気よく返事。でもラニはなんだか嫌そうで「はぁ…ウッス」って気怠げだし、奥にいるセンパイも一応声を上げたけど「義務だからやっとくか」みたいな感じでいる。お姉さんが着席するとマレニアとミケラの雰囲気も少し緩んで、ラニが「これはどうにかならないのか」って不満を漏らす。するとマレニアが「此度の捧闘は母様にでもネフェリ王にでもなく、拓也に捧げられるのだから、仕方も無いだろう?」なんて言うから、俺はマジびっくりしてマレニアに聞きなおす。

拓也「待ってくれよ!俺に捧げるって、何を捧げんだよ?みんなで俺をエルデンリン姦レイプするのかよ?」

そしたらマレニアがサッと青ざめて、ラニに「話してないのか?」って不安になるようなことを言うし、状況がずっと掴めないでいる拓也にラニから「ああ、話せば拓也が、この場にまでついてこないと思ってな」なんてまた意味ありげなことが告げられる。回りくどい話方しないで素直に教えてくれよって言うと、ついにラニが口を割った。


ラニ「ふむ…まぁ話してもよい頃か。お前も闘技場に現れたことだ、これで皆の祈りも、お前に作用するだろう」

ラニ「捧闘の犠牲が無駄になることはない」

拓也「犠牲って、なんすかそれ?というか捧闘っていうのが分からないんすけど?」

俺からの疑問が続いていくと、ラニはまた昔話を始めた。
コイツってマジに昔話が好きだよな。長生きしてると話が長くなるって本当だぜ。

346名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/18(土) 22:09:02 ID:phDNMTVc

ラニ「かつてマリカが世に捧闘を根付かせた時、その儀式には目的があった」

ラニ「ラダゴンとの融合を強いられる前のマリカにとって、黄金律は探求の対象であり、世の理を律する主導権はマリカの手にあった。当時のマリカはそう信じており、事実として、かの黄金律は神たるマリカに全権を委ねていたに等しかった」

ラニ「そして捧闘とは、闘いに流される血の犠牲と祈りによって、神たるマリカに信仰を捧げ、世を律するマリカの力を維持するための儀式だ」

ラニ「それらの儀式は、悪神の時代、竜王の時代、祖霊の時代…いつの世においても神たる者が民に信仰を求め、犠牲を求めたことに似せて造られている。マリカは神たる己を保つため、かの神々の行いを己の時代にも用いることにしたのだ」

ラニ「悪神が炎に焚べる薪を求め、祖霊が新たな生命の糧とする死を求めたように、マリカは闘いという供物を求め、供物はマリカに力を与えていった。闘いによって世を統べた神には、相応しい捧げものだったことだろう」

ラニ「その供物も、黄金律がマリカをも律しようと画策し、虜としたラダゴンにマリカを混ぜ合わせた時に断ち切られたがな。世を統べる者が女王マリカから、マリカを乗っ取った律の犬たるラダゴンへと代わり、ラダゴンの時代に捧闘は廃止されたのだから」

ラニ「そしてマリカは、かつては黄金律を用いていた己の身が、黄金律に用いられる身となり、己を飲み込まんとする律が、停滞と澱みに堕ちていたと知った時、ついにエルデンリングを砕いたのだ。己の半身となりつつあったラダゴンに抗いながらな」


ちょっとした小話を聞くつもりが世界の真実を知ることに。マリカがエルデンリングをぶっ飛び破砕させるまでの話は前にも聞いたけど、こういう側面もあったのかって新情報を補われて、拓也のガタイ考察にも不意打ちみたいな熱が入る。お姉さんはガタイ拘束されて、心も拘束されて、知れば知るほどエルデンリングを砕く以外に選択肢が無かったんだなって思えてなんだか無力感。ふと見るとお姉さんが横目でこっちを見ていたけど、俺の視線に気付くと一瞬申し訳なさそうな表情になって、すぐに会場に目を戻す。俺はもう気にしてないけどお姉さんはそうじゃないみたいだぜ。

でもこの話が今の俺と関係あるのかよって、上のクチをパクつかせてラニに聞いてみると「これは前提の話だ。お前が真に聞くべきは、この先だ」とか言うから、まだ話すのかよってこっちはネムネムの顔でシラケ気味に。でも大事な話っていうから、仕方ねーから聞いてやるぜ!


ラニ「拓也、今のお前はすでに砕けた拓也律によって『存在してはならぬ者』として律されている。それも『律が失われたあとも存在を許さない』という形でな」

ラニ「律となった時のお前が、お前自身に対してそう願い、ことを行ったが故だ。この理を覆すのは容易なことではない」

ラニ「しかし、お前の名は最後に律を持ちし者として、狭間の地に広く伝わり、古い神々やマリカ、ラダゴンと同様に神格化が成されている。ゆえにお前は信仰され、かつてのマリカ同様に供物を捧げられ、力を得る身となったのだ。壊れて失われた拓也律とはいえ、帯びた信仰はお前に力を与えるだろう。黄金律が砕けた世にあっても、ルーンが人々に残ったようにな」

拓也「マジ?じゃあ俺、信者相手に毎日ウリできるの!?」

ラニ「ウリはやめろ。話はここからだ」

狭間の地の全ての男にぐちょぐちょ種マンにされた俺を見たかったけど、ラニのヤツはそんんな拓也にする気は無いみたいだ。
というか話が長すぎるぜ。

ラニ「お前は民からの供物によって力を得る身になったが、お前が円卓の旅で成したことの多くは、あまりにも汚すぎる。ゆえにお前の物語は多くの虚構と曖昧な表現に覆われて世に伝わっている。亜人も、混種も、小人も、そして多くの人々にとっても、お前は合ドラと過激なセックスとオナニーで世界を救った不埒者ではなく、剣と盾によって闘った、人懐っこい偉丈夫なのだ」

拓也「俺のブログをみんなに見せればいいだけじゃん」

ラニ「たわけ。それが出来ぬから我らは苦心したのだ。話は戻るが、エルデに広がりし物語の上でのお前は、戦いによって功を成した英雄として神格化されている。それゆえお前への祈りもまた、闘いによって行われる事となっている。かつてのマリカと同じように」

拓也「は?」


ラニ「この捧闘はそのために催されたもの。闘士たちの血によって祈りを捧げ、お前という失われた神の力を強めるのだ。砕けた拓也律が定めた理から、お前を分離させ、人として蘇らせるためにな」

ラニ「マネージャーも、そしてレオもそのためにここにいる。我らの広めた偽りの拓也信仰ではなく、お前の世界における本当の拓也を知る数少ない者達だからこそ、この祈りの場には共に居てもらわねばならん」

ラニ「二人が欠けてしまえば民の祈りは歪んで届き、お前は物語で語られたような者として蘇ってしまうだろう。そうなればお前の意識は霧散し、魂も心も無いAI拓也が生まれるだけだ」


ハメられた!わけわかんねーうちについてきたら、いつの間にか生贄の儀式に参加させられれててマジ狂い!しかもイベントのメインだぜ!確かに俺のビルダーガタイを蘇らせてくれるのはうれしいけど、激エロ筋肉な戦士たちを生贄にしてまで生き返りたくはない。拓也は揉め事は嫌いなんだよ!どういうことだよってマレニアに聞いても「すまない拓也…貴公を蘇らせるには、この手しか無かったのだ。私も、最後まで反対はしたのだがな…」って謝ってくるだけだし、レオに聞いても「いや俺も知らないっすよこんな話!初めて聞きましたよ!」ってパニックになってる。

ラニ「この策はミケラとマリカ、そして私が考案し、ネフェリ王に提示したもの。王もすでに了承済みだ。諦めよ」

パニックに堕ちてるのは俺の方なんだよな。ていうかラニ、やっぱりお前の仕業かよ!チョーSだよな!お姉さんもイケメンボーイも噛んでるから相当入念に企んだのは分かるけど、早くこんなことやめさせないと、俺のせいでザーメンが噴き上がる代わりに血が噴き上がることに。ミケラもラニもお姉さんも目的のためには手段を選ばないタイプなのは分かってたけど、マジに陰謀仕込むのが好きな奴らだぜ!

347名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/18(土) 22:10:17 ID:phDNMTVc

焦る拓也をほっといてミケラとお姉さんがパチパチ拍手を始めると、マレニアも後ろめたさ全開で拍手をする。ヤバいぜ!この様子だと選手入場が始まってるぜ!「お姉さん、やめましょうよ!こんな事されても嬉しいわけないじゃないですか!」って拓也はお姉さんに直談判するけど、拓也の意見はお姉さんに無視されて、気付いた時には消えていた。昔からお姉さんは一度決めたことを絶対に最後までやり通すタイプだったよな。今この時は誰かの犠牲で復活するか、お姉さんを止めてこのままでいるかの、ふたつにひとつのシチュエーションだと分かったぜ。

拓也「ウッス!今日は何試合するんすか!?」

ラニ「今日は3試合だ。初戦に6人の乱闘、次戦に6人の遺灰共闘、最後は一対一の決闘で締めとなっている。お前が蘇るまでは、何度でも催すそうだ」

拓也「ふざけんじゃねーよ!」

ふたつある選択肢の両方を選ばなかった拓也は飛び降りて、誰の姿も見えない闘技場に舞い降りる。「おい、何をするつもりだ」ってラニは止めてくるし、お姉さんは分かってくれないかもしれないけど、拓也は揉むことは好きだけど揉め事は嫌いなんだよね。いきなりのことで流石のお姉さんもマレニアと一緒に立ち上がりそうになってたけど、俺は構わず走っていって、人っ子ひとり見えない闘技場の真ん中に仁王立ちになる。

拓也「ウッス!サーフ系ボディビルダーの拓也です!俺のために戦ってくれるのは嬉しいけど、もう解散してくれよな!頼むぜ!」

拓也「誰か聞いてくれよ!拓也は激エロのモロホストですよ!?」

でもいくら大声で叫んでみても、拓也の必死の訴えは空っぽの闘技場の風に飲まれていって、答えてくれる奴は誰もいない。仕方ないから足元に落ちてる石ころとかを適当に投げて自己主張してみようと思ったけど、手が石ころを素通りして極小の石すら掴めないからたまんねー!焦りまくった拓也は乳首を捏ねくり回して新テク開発に期待。でもめちゃめちゃ気持ちよくなるだけで何も思いつかねーよ!

拓也「あん!あん!はぃん!きもちち、いい!」

ラニ「なにやってんだあいつは…」

ミケラ「あれが、かの新テク・絞め技開発…」

マレニア「何度見ても、あれには慣れません…」

何も思いつかないまま拓也は快楽に狂っていくけど、それでも自分を信じてとにかく乳首を捏ねくり回していって、両乳首はぶつ切りにする前のサラミみたいにエロく腫れていく。俺なら何か思いつくはずだよな。このガタイも一度世界を救ったんだよな。テクの開発に終わりは無いはずだよなって自分を鼓舞しながらひたすら乳首をいじめ抜く。すると新テクを思いつく前に拓也の意識はぶっ飛び射精。絶え間ない刺激に耐えきれなくなった競パンがデカマラにヨコチンを許してしまい、俺のザーメンが闘技場に撒き散らされる。

ラニ「うわ…」

ミケラ「ふむ、なるほど」

マレニア「兄様、何を感心しているのですか…?」

信じた自分のガタイが裏切ってきて、倒れ込んでピクピクと痙攣する拓也。チクショー、ずっと律になってたから栄養を補ってくれるヤツが無くて力が入らないぜ、こんなことならジムで目が覚めた時に亜鉛たくさん摂っとくんだったぜって消えかけの意識の中で思っていると、闘技場の景色がボヤけてきて、たくさんの透明な人影が見えてくる。合ドラもイエロの瞳もキメてねーのに幻覚まで見てて、こりゃ相当栄養足りてないぜってガタイを分析していると、遠くの客席に見慣れた透明のシルエットが。


拓也「あっ!おーっ!うーっす!」


そのシルエットは幻覚でもなんでもなくて、あのネフェリのものだった!
ネフェリは偉そうにチョー豪華なデカ椅子に座ってこっちを見下ろしてたけど、俺の方を見るとちょっと様子がおかしくなって、目を大きく開いて俺のガタイをジロジロ眺めてくるし、少し離れたところにはマネージャーやミリセントっぽいシルエットも見えるけど、そいつらもざわめいてて落ち着きがない。しかも闘技場の広場にも6人くらい透明人間がいて、俺を無視して音も立てずに武器をぶつけ合ってるぜ。これはもしかしたら、もしかするかもしれないと思った拓也は、イッたばかりの両足を奮い立たせてガタイを起こしてからネフェリに手を振ってみる。

ネフェリ「!」

そしたらネフェリのやつが驚愕の顔で立ち上がったから、俺はここで新テクを開発!ネフェリの奴に俺がうっすら見えてるってことは、他の奴にも今の俺がうっすら見えてるに違いない。なんで拓也がアイツらに見えるようになったのかはもう分かってて、ようはワレ感じるが故にワレありだぜ!律ガタイだった頃の俺の力が俺を存在させないなら、俺が俺自身を信じることで、俺に信仰バワーを与えればいいんだぜ!そうと分かれば善は急げで、ビクビクガタイ跳ねさせてありったけの妄想ゲームを頭の中に繰り広げながら、無限とも思える自己肯定感で強烈に感じまくり、拓也はどんどん自分に狂っていく。そしたら俺の姿が中途半端に見えてる剣闘士たちが全員こっちにきて半透明な拓也の前に立つ。

闘士1「何だ貴様は…?」

闘士2「乱入してくるとは、とんでもない奴だ」

闘士3「戦闘は一旦停止して、邪魔者を排除するか」
闘士4「協力しよう」

闘士5「了解した」

闘士6「興奮してたまらないぜ。一緒にやろう」

同時に客席からも色んな声が聞こえてくる。十分とは言えないけどネフェリやマネージャーがいる世界に少しづつ干渉できるようになってきてて、拓也の興奮も一層激しくなったところで闘士のひとりが俺に石でできた盾を思いっきりぶつけてきたものだから、「おうぅううっす!」って雄鳴き上げる拓也は、盛大にザーメンをぶっ放して錐揉みに回転しながらぶっ飛び、闘士全員を雄汁まみれにしてしまう。

「今のはなんだ?」

「あの幻影から、何か透明なものが吹き出たぞ!」

始まってしまった拓也の闘いを見守るオーディエンスから口々に疑問が飛び交う。全身に食らった衝撃で感覚が極限まで高まったイキまくりの拓也の耳には、他にもミリセントやマネージャーの声が聞こえてくる。「あの幻影、何か見覚えが…股間から何かが出たように見えたが…」「あんな下品な幻影はひとりしかいませんよ!このままいけば、犠牲者を出さずに済むかもしれません!」また聞こえてきたチョー懐かしい二人の声が敏感なビルダーガタイに響いて、地面にぶっ倒れた姿勢のまま痙攣硬直。再会の感動のあまり興奮を我慢できなくなり、透明ボディーのまま思いっきり仰け反ってザーメン噴水に変身。

ミリセント「あっ!あの噴水!」

マネージャー「間違いありません!拓也です!やりましたね!」

マネージャー「ですがこの流れは、少し不安ではありますけれど」

ふたりともまた会えて嬉しいぜ!って思う拓也だけど、快感で全身が痙攣する俺は歯を思いっきり食いしばってて声ひとつ上げられない。ラニの奴は「あーあ…」なんて間抜けな呆れ顔になってるし、ミケラは笑って見てるけど、マレニアはやっべーどうしようって感じでいてくれる。つーか俺を襲ってきた連中はどうなったんだよって思って見てみると、5人くらいが「コ゜ッ!」「ぐぐ、グボグボ」とか喘ぎまくって硬直ダウン。でもひとりだけ「やりたい」とか言って全然平気そうにしてる。そいつはネフェリと同じ勇者の脚絆?ふんどし?を履いてて、肩にデケーツルハシを担いでたから、多分ネフェリと同じ蛮地出身のタチ野朗だ。

闘士6「汚れながら狂うのが一番や」

イキまくり狂いまくり、白目剥いて吠えまくりな俺に、ふんどし姿の闘士は近づきながら、全身にかかったザーメンを手ですくいとり、口の中に押し込むと舐めている。こいつは6人の中ではダントツの変態だぜ!いいぜ!お前の挑戦受けてやるぜ!ひとしきりイキまくって落ち着いた拓也はゆっくりと起き上がって、蛮地の男に向かって歩きだす。向かい合う男と男、飢えたガタイとガタイが揃ったら、もうやることはひとつしかない。

348名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/18(土) 22:15:46 ID:phDNMTVc
今日の投稿はここまで。
ここで投稿者は新テクを開発!追加コンテンツが来るとは微塵も思ってなかった時に完結させてしまった同人拓也に、無理矢理闘技場要素をねじ込むことに成功する。本当はハードSとかを出したかったんだけど、アイツは殴ったり水かけたりだけで芸がほとんど無いので戦闘描写にすぐに限界が来ると思い、急遽助っ人外国人を呼びました。
次の投稿はあっ、はっ、明日にでも、行けまっす!

349名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/19(日) 00:56:51 ID:sYClIk2E
変態糞親父参戦!あーもうめちゃくちゃだよ(棒読み)

350名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/19(日) 07:45:03 ID:93Dux2pI
「ウッス」って言うラニ様かわいくてすき
「ウッス」で記憶が呼び覚まされる拓也さんは奴隷の鑑

351名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/19(日) 11:27:32 ID:RG1rwC4s
マリカお姉さんは拓也を好きすぎるだろ……

352名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/19(日) 15:31:20 ID:/WBdQrAo
腐敗が治ったマレニア姉貴やな生のミケラくん見てみたいっすね…

353名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/19(日) 21:28:50 ID:5PZDrRys
拓也復活を賭けたDLCもう始まってる!!
ここから先は未知のエリア!(レ)

354名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/19(日) 22:41:09 ID:NXILrTx6


乱闘をするはずが乱交をすることに   投稿者:ワールドビルダー拓也


拓也は早速目の前にいるヤル気マンマンのおっさんをチェック。おっさんはデカツルハシを担いで意気揚々って空気を振りまいて、ベテランのギン目で拓也を挑発。いい目してるぜ。俺の好みのタイプは引き締まった細身のジャニ系なんだけど、ウリをする時は気持ち良さ優先でベテランなオヤジさんも歓迎することにしてるぜ、と思う間も無くおっさんが拓也の競パンに手を突っ込んで、耳元に甘い囁きをかけてくる。

闘士6「シックスナインになり、舐め合おうや」

拓也「あっ、あん!」

俺が快感に喘いでいると観客席のざわめきはさらに大きくなってきて、聞いたことがある声の数々も大きくなる。「あの闘士が向かい合っている幻影は、やはり拓也様なのでしょうか?」この声はラーヤだな。「あのツルハシを持った闘士は何者だ?」この声はネフェリだな。いや、お前もこのおっさんを知らないのかよ!身元不明のゲイに襲われていることを知った拓也の背中に悪寒が走る。競パンに突っ込まれたおっさんの手は容赦なくタマを揉みしだいてきて乳首もビンと立ち、そこに吸い付きが追加されて快感に頭を振りまくると、今度は頭を掴まれていきなりのディープキス。このおっさん相当欲してるなってガタイで感じまくりながら分析していると、ぶっ倒れてた闘士のひとりが起き上がって剣を振り上げてくる。

闘士6「申し訳ないがNG」

でもその剣もおっさんのツルハシにはじかれて、闘士の姿勢が一瞬崩れたところにおっさんが闘士にキス強要。キステクに翻弄された闘士クンは喘ぎながら白眼をむくけど、今度はおっさんの両手にケツを掴み上げられ、ケツマンをほじくられる。「うお!おお!」闘士クンの喘ぎ声が上がると「おい!何をしている!」「そんなもの見せるんじゃない!」って観客席から怒号が飛ぶ。まぁ客席にはノンケくんも少しはいると思うし、しょうがないぜ。快感で動けなくなってる拓也の方へ、おっさんが社交ダンスみたいに闘士クンを操りながら向かってきて、俺の上の口に闘士クンの口を重ねさせてくる。んちゅ、くちゅってエロい水音が響いて闘士クンは淫乱に狂っていくけど、そこにまた別の闘士が襲いかかってきた。

闘士2「気色悪いんだよ!」

闘士6「OKだぜ」

拓也と闘士クンを互いに愛撫させて絡ませ合いながら、おっさんは新しく襲いかかってきた方の闘士の相手をする。こうしちゃいられないぜ。ベテランに美味しいところを持っていかれちゃう前に拓也もやることやっておかないとな。俺は堕ちまくった闘士クンと舌を絡ませて俺の激エロな酸素を思い切り吹き込んで、闘士クンの肺の中を拓也の香りで満たしてやると「コ゜ッ!ゲコぉ!」ってカエルみたいなゲップを出して白目剥いて仰け反り、逃げようとするから今度はズボンに手を突っ込んで揉みしだき、硬くなり始めたところで思い切りシゴいてやる。
そしたら「嫌ぁ!」なんてオンナみたいな声をあげて髪振り乱してビクビク痙攣。
拓也の手をヌルヌルに染め上げてから気絶してぶっ倒れ、またピクピク痙攣を始める。

それと同時におっさんのいる方から悲鳴みたいなイキ狂いの声が聞こえてきて、直後に客席からさらに怒号が上がって、ビールとポップコーンが飛んでくる。「バカヤロー!」「引っ込めー!」客からの怒号を一身に浴びてるおっさんの前には、鎧を無理矢理脱がされて全裸にされたまま、精液と糞まみれにされて倒れてる別の闘士が見える。あまりにも素早く、そして凄まじいプレイに誰も止めることが出来なかったらしく、倒れた闘士はピクリとも動かない。「ひええ…」「なんてことを…」怒号に混じって、怯えるラーヤと引きまくりのローデリカの声が聞こえるし「そっ、その不埒な男をつまみ出せ!」ってマレニアも顔を真っ赤にして衛兵を呼んでいる。
ミリセントなんかは闘技場広場に入ってきておっさんの方に走ってくる。
それでもおっさんは動揺を見せずに俺に向き直ってきて、ギラギラに輝くギン目を向けてくる。


闘士6「糞だらけになれるなら30代40代のおっさんでも OKだぜ」

闘士6「一緒に変態の限りをつくし気が狂うほどぐちゃぐちゃになりながら、 けつの穴に入れたり糞だらけのちんぽを舐めあおうや」

闘士6「又浮浪者のおっさんにせんずりを見せ合ったり、 そのまえで小便を掛け合ったら興奮してたまらないぜ。一緒にやろう」

闘士6「糞、溜めて待つぜ」


拓也はとんでもねー変態に遭遇!
コイツはプレイの相手をザーメンと小便と糞でコーティングするのが趣味のプロ級変態糞闘士だ。アブノーマルなプレイも少しはOKな拓也もスカトロプレイは想定外。目の前に現れた圧倒的戦力にウリ専としての本能が赤信号を出しまくってるし、あまりにも恐ろしい相手の出現にミリセントも冷や汗だらけになって絶句。おっさんに気圧されて取り押さえることができない。

355名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/19(日) 22:43:20 ID:NXILrTx6

ネフェリ「その男を捕らえよ!捧闘の場を穢した罰を与えるのだ!」

そこに王様からの命令が入って、闘技場に騎士達がドバッと入って来ていた。さらにマレニアが呼んだ衛兵達も駆けつけてマジやばいぜ!公開セックスの気分が一気に合戦の空気に飲まれていって、半透明な拓也よりも危険って判断されたおっさんが、兵隊達に囲まれる。そして騎士達が武器を構えてから、衛兵のひとりがおっさんを連行すべく肩に手を置く。

闘士6「163」

そしたらその手がおっさんに払われて、目にも止まらない腰使いが衛兵のケツに叩き込まれる。脳みそがぶっ飛ぶほどの快楽が雄膣に発生した衛兵は、糞を噴射しながら白目を剥いて倒れ込み、騎士達が一斉におっさんへ槍を突き出す。「90」でもその槍ぶすまはおっさんの目にも止まらぬ腰のピストンで全て跳ね除けられて、別々の方向に飛んでいく。「53」おっさんは数を数えながら兵隊達の間を滑り抜け、騎士のひとりのバックを取って腰をブンと振動させると、相手の騎士もビクビク痙攣しながら糞を撒き散らしてダウン。おっさんはどうやら腰のピストンの回数を呟いてるみたいだぜ。きっと決して絶対に誰にも見つかっちゃいけない、社会的にアウトなプレイの数々が、おっさんに目にも止まらぬ早業を与えたに違いないぜ。

闘士6「165」

騎士「あーっ!」

闘士6「75」

衛兵「おぅううす!」

闘士6「60や」

闘士3「うーっす!」

凄まじいスピードで次々と敵を薙ぎ倒して糞まみれにしていくおっさんに、騎士達も衛兵達も武器避けられまくり弾かれまくり、ケツを掘られて漏らしまくりの淫乱大パニック状態に堕ちていく。「糞まみれでやりたい奴、至急メールくれや。土方姿のまま浣腸して、糞だらけでやろうや」阿鼻叫喚の戦場を縦横無尽に飛び回りながら次々と兵隊達を糞まみれにしていくおっさんを前にして、あのミリセントも一目散に逃げ出す。「きゃー!」「うわあああ!」観客席も大パニックになっていて、そこかしこから観客達が悲鳴上げまくって逃げていく。そこに「踏み止まれ!捧闘はまだ終わってはいない!」ってネフェリからの王命が入って、一応客は逃げるのをやめたけど、だいぶ数も減ってるし儀式どころじゃねーよ!なんて思ってると拓也のガタイに違和感。


拓也「あーっ!ウッス!ウッス!ウッス!」


会場にむせ返る激エロ悪臭に何故か全身の性感帯を刺激され、ガタイが痙攣硬直するほどのマジエロ状態に落ちると、体に力がみなぎって半透明ボディーが少しだけ濃くなり、競パンから迸るザーメンも透明ではなくなって、いつものホワイトクリーム色になっていく。

たくゃの透明ガタイに効く祈りわ、揉め事じゃなくて揉むことだったんだょ。
だから拓也が激エロ興奮してる時は闘士に触れたし、ザーメンも闘士達に効きまくったんだ。
そこにおっさんが巻き起こしたむせ返る様なエロの空気が祈りとなって追加され、俺を拘束する理を少しづつ犯している。
拓也の目覚めも近いぜ!やっぱり闘いよりもエロだよな!


ネフェリ「おお!」

マネージャー「やっぱり拓也だったんですね!」

マリカ「拓也!また胸でかくなったな!」


俺のガタイはハッキリとみんなに見えるようになっていて、ネフェリもマネもお姉さんも、俺とのようやくのまともな再会を喜ぶ。でも充満する糞と小便の臭いにマレニアは余裕がなくて「ゲボォ!おええっ!」って会場にもらいゲロしてるから、ラニに背中をさすられてる。腐敗にガタイ掘られまくってた頃の記憶がフラッシュバックしてるみたいで、チョー苦しそうだぜ。勉強熱心なミケラは興味深そうに会場の様子をスケッチしてるし、他の客からは「顔がね!」「あの顔で救世主ですか!?」「腹がプヨッてる!」「あんなダルな体つきで伝承の大英雄だなんて冗談キツイ!最悪なのは、英雄拓也の物語が嘘だったこと!」「儀式下品すぎるだろ…!」って拓也への信仰が早くも民から無視されて、気付いた時には邪教扱いになっていた。

マネージャー「やはり恐れていたことが起きましたね。拓也は激エロのモロホスト。信仰を得て復活するためには、激エロな供物こそが最適でしたが、その供物を儀式に採用してしまえば民に嫌われるリスクも背負わなければなりません。民が信じているのは検閲という名のシャワーを浴びたあとの、綺麗な拓也の物語ですからね」

マネージャー「そして本当の拓也が民に嫌われてしまっては、当然エルデに広がった拓也信仰も崩れ去ることになり、各地で暴動が起きる可能性が高まってしまいます。それを防ぎつつも拓也を現世に引き戻すためにマリカさんが提案したのが、捧闘の儀式による、闘いと犠牲を供物として用いた拓也の復活だったのですが…結果はこの通りです。あまりにも下品な復活劇のせいで民の信仰が崩壊しました。これから大変なことになりますね」

ネフェリ「我らの苦労は、風の前の塵に同じだったか…しかしこうなったからには是非もない。民には何がなんでも、合ドラとセックス漬けの気狂い男娼によって世が救われたという事実を、受け入れてもらわねばならん」

ネフェリ「しかしあの土方姿の男は、いったい何処から紛れ込んだのだ?あやつのせいで、何もかも滅茶苦茶だぞ…」

マリカ「フフッ、あれは私が招いた」

ガタイが復活しつつある拓也を眺めながら、お姉さんがいきなりの爆弾発言。まさかのカミングアウトに「なにっ!?」「なんだぁっ!?」ってネフェリとマネージャーが驚いて立ち上がって、ラニの「ハメられた…!」の声にはお姉さんがニヤつきで返す。やり返すのが好きな好戦的なお姉さんだけど捧闘の儀式がマジで壊れたな!「ラニ、これは私から死を奪った罰だ。此度の捧闘の後始末はお前に任せるぞ」「くっ…!」マジエロな意趣返しにラニが、徹底的にラニが責任を押し付けられて歯軋りする。

マリカ「拓也信仰など、とこしえには偽れぬのだ。いずれ民に暴かれるのなら暴きは早い方がよい。それに、拓也をこれ以上、血で穢す気にはどうしてもなれんのでな」

ネフェリ「なんということを…」

マリカ「すまぬな、我らが王よ。責めはあとで聞こう」

マリカ「しかしあの土方は強いな。実力だけで言えば最強の変態と呼ばれるだけはある」

356名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/19(日) 22:44:42 ID:NXILrTx6

観客席でのやりとりは周りの大混乱に飲まれて、貴族連中が一斉にネフェリ達を取り囲み、そこに逃げて来たミリセントも息絶え絶えで合流して「どういうことですか!?」の大合唱。対応に追われまくりのネフェリとラニを尻目に、でもそんなの知らねーよって感じのおっさんは、ふんどしから何十本ものイチヂク浣腸を取り出して、右往左往する兵隊達のケツの穴に片っ端から突っ込んで円形広場をさらに糞まみれにしていく。

マレニア「コ゜ッ!!」

闘士6「よがり声をあげる声を聞きたいぜ」

マレニア「こんなもので、よがれるわけな…ごぽっ!」

昔みたいにゲロマシーンと化したマレニアはゼェゼェ息切らして観客席の手すりでグッタリ。きっと猛烈な悪臭に朱い腐敗のトラウマを刺激されてる関係で、神人ガタイがおかしくなってるんだな。こうしちゃいられないぜ。今日のスペシャルゲストは拓也なのに、このままじゃおっさんに主役を取られちまうぜ!スターダムに登り詰める決心をして、拓也もエロに狂っている闘士のひとりをレイプする。痙攣するバックを取ってズボンを下ろし、俺のデカマラがズブリと挿入されると闘士が前立腺を押し潰されて即イキ。観客席からも絶叫が上がる。糞と小便と激エロな空気と拓也の痴態に、ついに耐えられなくなった民衆は衛兵達を突破して闘技場から逃げ出していく。でもそんな中

「エロいぜ!拓也!」

「マジで最高のsex machine!」

「拓さん羨ましいわぁん!」

「興奮してたまらないぜ!一緒にやろう!王都の地下牢なら良いが、王都壁外の水辺でも良いぜ!」

生粋の雄臭いゲイ連中ばかりが観客席に残っていって、拓也信仰が拓也カルトに早変わり!ゲイの比率が劇的に高まったせいか祈りの密度と精度も上がって、捧闘の儀式が捧マラの儀式になって拓也のチンポもさらに鋼鉄のようになっていく。どんどんボディーの具合が良くなってくぜ!客席からの悲鳴はゲイ連中の喘ぎ声と、ネフェリ達が揉める声と、貴族たちからの罵倒だけになり、そこにケネス・ハイトからの一報が入る。

ケネス「ラニ様!?あなた様の従者たるブライヴが、闘士の控えの間で昏倒しております!すぐ来れますか!?」

ラニ「ブライヴが?…まさか、この臭いに当てられたのか?」

ケネス「コ゜ッ!お、恐らくは!今は瀕死と思われます!」

ラニ「ああ、ブライヴよ…」

マジかよぉ!そういえばブライヴの奴は狼だから嗅覚が人間の数百万倍とか数千万倍とか発達してるし、そんな全身性感帯みたいな敏感嗅覚で充満する激エロ汚物臭なんて嗅いだら、意識ぶっ飛び射精もやむなしだぜ。よく見たらラーヤのヤツも白目剥いて気絶してて、ローデリカに介抱されてるしヤバいぜ。拓也は激エロな仲間たちを絶対に失うわけにはいかないから、この変態の限りを尽くして兵隊達を全滅させた腰砕きのオサーンを成敗しなきゃならない。ウリテクには絶対の自信を持つ拓也も今回ばかりは相手が悪くて、こんな奴に勝てるのかよと思う暇もなく口にチンポが突っ込まれる。

拓也「ぐぐ、グボグボ!」

闘士6「腹がぐるぐると言い出してシックスナインになり…」

俺の口を制圧したおっさんは、そのまま目にも止まらぬチョースピードでガタイを回転させて拓也のマラを咥え込む。それから口でしごきまくって拓也の意識をまたもぶっ飛ばし、射精させて動きを止めてから口をはずし、今度は拓也の肛門に吸い付いて吸盤みたいに離れなくなる。

ミケラ「おお!」

マレニア「む、むごい…」

マネージャー「ちょ、ちょっと!それはマズいですよ!」

マネージャーと同時に嫌な予感がした拓也は「まっ、待ってください!マジ許してください!」って哀願。でも願いは聞き入れられることはなく、拓也の口におっさんの肛門が吸い付いてきて塞がれる。「うおおお…」ネフェリの恐怖の混じった引き声が聞こえてくる。おっさんの肛門は長年の糞遊びによって鍛えられまくったせいか、ひだのビラビラが分厚く力強くなっており、拓也の口にかぶりついてミシミシと締め上げ、決して離さない。

闘士6「お互いにけつの穴を舐めあっていたんだが、 わしもにいちゃんも我慢の限界が近づいているみたいで、」

闘士6「けつの穴がひくひくして来たんや」

ヤバいぜ!恐ろしいぜ!このままだと人生の幸せな記憶の全てをぶっ飛ばすほどの、恐怖の濁流が流し込まれる。拓也はおっさんのケツを掴んで必死に引き剥がそうとするけど、汁が混じったオナラという危険な先制パンチを口の中に食らって意識が飛びかけ、抵抗する力を早くも無くしてしまいダウン。そんな代物は即刻レッドカードだぜ!そしておっさんのケツがプルプルと震えだす。

闘士6「にいちゃんがわしのケツを舐めながら、ああ^〜もう糞が出るう〜〜と言うまもなく」

闘士6「わしの顔にどば〜っと糞が流れこんできた」

おっさんが言い終わると、拓也の肛門で掃除機みたいな超絶バキュームが開始されて、大腸、小腸、胃袋が凄まじい吸引に掻き回されて腹がグルグルと鳴りだし、スボボボボッて音を立てながら糞が吸い出されていく。「おおおおぉぉぉ〜〜っ!!」未知の感覚に悶える拓也はおっさんの口の中で咆哮をあげるけど、息を出した後は吸わなきゃいけない。結局拓也はおっさんの肛門内部の空気を大量に吸ってしまって悪臭にマジ頭おかしくなり、強烈な痙攣とともに失禁。横隔膜が新しく入ってきた空気を全力で拒否して限界までせり上がり、ガチガチに硬直して呼吸が止まる。

闘士6「それと同時にわしもにいちゃんの口と顔に…」

拓也の口の中に、熱い空気が迫って来る。
地獄の苦しみに大声で泣き叫ぶこともできず、ケツをタップしてギブアップの意思を伝えるも無視されて…


闘士6「糞を思い切りひりだしてやったよ」


拓也の口の中に、土砂崩れのような糞が容赦なく叩き込まれる。同時に拓也は意識も記憶もぶち砕かれ痙攣。限界まで白目を剥き、涙と鼻水と茶色いヨダレが垂れ流しになり、粉々に粉砕された意識はマレニア状態になっていくつもの拓也に別れたけど、そいつらも意識の世界の中で全員失禁脱糞痙攣していて今にも死にそうになりながら、闇から無限に溢れてくる糞に埋もれていく。おっさんの糞は拓也を、徹底的に拓也を拓也して、拓也を拓也に拓也してから、拓也の拓也を拓也する。
それから拓也の拓也は、拓也拓也拓也、拓也、拓也拓也拓也拓也拓也。

357名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/19(日) 22:46:19 ID:NXILrTx6

マリカ「いかん!このままでは拓也が死ぬ!」

マネージャー「あなたが何とかしてくださいよ!あなたが呼んだ糞土方でしょ!?」

マリカ「こ、こんなはずでは…」

ラニ「マリカ!また計画失敗だな!」

拓也、拓也拓也拓也拓也拓也拓也拓也拓也拓也、拓也拓也拓也拓也。
拓也拓也拓也拓也拓也拓也。「仕方がない、かくなるうえは私が打って出る!」
ネフェリのやつが拓也、拓也拓也拓也拓也、拓也拓也拓也拓也拓也、拓也拓也拓也拓也拓也拓也拓也。

ネフェリ「フン!」


糞まみれの会場に飛び込んだネフェリが、拓也の痙攣硬直ガタイに戦技の雷をぶっ込むと、そのショックで一瞬拓也の拓也が拓也。
じゃなくて拓也の意識がぶっ飛び帰還。今にも死にそうになりながらネフェリからの激励を受ける。

ネフェリ「気をしっかり持て!拓也!お前は激エロのモロホストなのだろう!?」

でもそんなこと言われたって全身うんこ臭いし息はできねーしマジ酸欠とショックで死にそう。気力も消えかけていて、応援するぐらいなら助けてくれってSOSを出そうにも喋れねーしガタイもグッタリして動けない。おっさんからひり出されている糞は拓也の消化器系を抉り込むように押し進んで、体内に残った拓也の糞をトコロテンのように押し出しておっさんの口に供給。その糞はおっさんの腹の中でグルグルしてから拓也の上の口に再供給。糞の環状線電車に拓也の正気が轢き殺されてて、心臓が休みてえって言ってるし、また痙攣と共に頭がおかしくなりかける。

ネフェリ「お前はゴドリックの前で語っただろう!勇者ネフェリ・ルーの仲間であると!」

ネフェリ「その勇者は今や王だ!王の仲間と名乗るなら、王命には従ってもらうぞ!」

ネフェリがおっさんのケツに手をかけて拓也の顔面から外そうとする。でもおっさんはネフェリの怪力に引っ張られて大臀筋から血を流しながらも「血が流れるけど気持ちは最高や」「連絡早くしてくれ。糞、溜めて待つぜ」って言ってネフェリに報連相の機会を与えつつ糞をためる余裕まである。

一方拓也はネフェリの言葉に遠い思い出を刺激されてぶっ飛び回想。朦朧とする意識の中で、膝をついたゴドリックの前に仁王立ちになってるネフェリの姿が浮かぶけど、パキギマリな脳みそを無理やり稼働させたせいでストレスが掛かりまくってオーバーフロー。ガクガクと痙攣しながらおっさんから供給された糞を、おっさんのケツの穴に吐き込んでしまう。


闘士6「まったく、出ないぜ」


すると、おっさんが呆れたような声をかけてきて、拓也の口に充満する糞のガスが若干薄くなる。
しめたぜ!おっさんは糞をケツから出すことには慣れていても、糞をケツにしまいこむことには不慣れなんだぜ!俺はついに新テクを開発。千切れそうな意識を限界ギリギリまで振り絞り、唯一空いてる鼻から大量の酸素を吸い込んで腹大きく見せ、肺をもパンパンにパンプさせると腹の中にある全ての糞を一気に吐き出し、おっさんの体内にゲロウンコを思い切り流し込む。

闘士6「気持ちがいい!」

はじめての感覚におっさんが身悶えを始める。
効いてるぜ!確かな手応えを感じた拓也のガタイに活力がみなぎって、途切れかけの意識もガッチリと結ばれる。俺は手足から力を抜きつつ、ただ吐き出すことにだけ集中する淫乱な蛇口と化して糞を吐き続け、辺りにジュルルル!ジュッポンポン!と軽快な音が鳴り続ける。

ネフェリ「お、おお…な、何か思いついたようだ…」

マリカ「窮地の中にあってこそ、新テクは見出される。拓也よ、何の躊躇があるだろうか!」

マレニア「コ゜ケッ!」

マリカ「マレニアよ、お前には些か刺激が強いようだ。だが辛抱せよ。お前の友が戻る時まで」

勝ち誇ったお姉さんの隣で、マレニアは胸元をはだけて少しでも新鮮な空気を吸おうとしてゼェゼェ言ってダウンしてるし、ローデリカはラーヤと一緒に気絶。マネージャーはすでにマイバッグから取り出したガスマスクを装着していてコトなきを得てる。ラダゴンことセンパイは平気って顔してるけど鼻は摘んでる。「おっさんが撒き散らした糞と小便が乾き始めて辺りに激エロ刺激臭を充満させてるんだぜ。大量にアンモニアを吸いまくると意識がぶっ飛んで気絶するんだよな。会場でぶっ倒れてる兵士連中が心配だな。客席では寝込む奴らが結構出てきてて、ミリセントは目と鼻をやられたみたいでとにかく涙流しまくり咳しまくり、呼吸荒げてグロッキー。

ここまで来ると汚染の中心にいるネフェリと、ブライヴを助けに行ったラニと、倒れた客を回復させてるミケラと、完全に余裕って感じでこっちを見てるお姉さんは流石のタフさだぜ!特にネフェリは神人でも無いのに気合いで耐えてるっぽいし、サラコナーみたいにマネージャーとマスクを使いまわせばいいのにね(笑)

そして拓也は、糞の環状線電車の中でおっさんと真剣勝負の真っ最中。ケツから入って口から出てくるお互いのゲロウンコの奔流に、どっちが先に音を上げるかの勝負だぜ!そしてシックスナインになってるあいだは互いに呼吸が上手くできないという状況が幸いした。最強とはいえおっさんはかなり歳がいってるけど、俺はあの水没プレイも乗り切った元水泳部のサーフ系ビルダーガタイだからだ。

拓也が吐き出し続ける限りは、おっさんも腹の中のものが空気と一緒に口から出続けるからロクに息できねぇし、休憩もできねぇしでペース乱されて酸欠になるはずだぜ。それからしばらく環状線を回しまくってたら、先におっさんに我慢の限界が来たみたいで、ついに拓也の口を解放!同時におっさんと俺の口から、消化されまくって真っ黒になった糞とゲロの混ざった激エロジュースがばら撒かれる。これがネフェリにとって悪かった!

マリカ「あっ」

ネフェリ「あーっ!!!」

おっさんのケツを掴んで力んでいたネフェリは、俺が吐き出した大量のジュースを顔面にドバーッと浴びてマジ狂い!我慢の限界を一気にぶち抜かれて白目を剥いて仰向けダウン。激しくガタイを仰け反らせながら痙攣して、真っ黒になった顔の口から泡を吹き始める。ガタイをビクンビクンと跳ね上げさせながら「あーっ!おぅううっす!おーっ!うーっす!」と勇者鳴きを上げるネフェリは、白目剥いてどんどん涙とヨダレまみれになっていって、客席に残ったゲイ連中から羨望のイキ声が吹き上がる。そこにマネージャーからの「いけない!ネフェリさんが危険です!」という声と共に、息も絶え絶えなミリセントとマレニアが駆けつける。

ミリセント「ネ、ネフェリ…今助ける…コ゜ッ!」

マレニア「体に力が入らん…貴公は、ネフェリの脚を抱えっ…ごほっ」

千鳥足の二人に担がれて退場していくネフェリに、観客席から感謝と労いの拍手が掛かる。その客席はもう空席とゲイと昏倒した客ばかりになってて、正気を保ってるのはミケラとお姉さんとセンパイ…じゃなくてラダゴンと、マスクつけたマネージャーだけだぜ。もうぐずぐずしていられない。みんなの望みと命のために、俺は一刻も早く目の前に立つ最強の変態親父をガン掘りしなければならない。上の口と下の口の両方から糞とゲロを垂れ流しながら立ち上がった拓也の前に、呼吸を整えたおっさんが立ち塞がる。


闘士6「やはり、大勢で糞まみれになると最高やで」

闘士6「こんな、変態親父と糞あそびしないか」


円形広場の足元をタプタプに埋める糞と小便には兵隊たちがぶっ倒れてる。
そいつらの痙攣が海の波のように見えてくるし、充満する激エロ悪臭は西部劇の風のように、拓也の前髪とおっさんのふんどしを揺らす。波打ち際の決闘の開始だぜ。

358名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/19(日) 22:48:28 ID:NXILrTx6

おっさんは年季の入った力強いガタイをゆらりと揺らすと「ああ〜〜早く糞まみれになろうぜ」と呟いて、トイレに流される糞のようにぬらりと素早く拓也のバックを取ってくる。

でもケツに突っ込まれたおっさんのチンポを許すわけにはいかないぜ!俺はチンポに前立腺を刺激される前に素早く脱糞。糞とオナラの勢いでチンポを押し出して拘束から逃れる。今度は拓也の方がおっさんを責める番だぜ!おっさんに素早く向き直った拓也はおっさんの顔を両手で拘束。キスを食らわせる。

闘士6「最高や」

拓也「コ゜ッ!!」

でも吹き込んだ激エロな拓也フェロモンは、おっさんにすんなりと受け入れられた後に何倍も暴力的になって返ってくる。激エロを通り越した殺人的エロな臭いに、脳を飛ばされそうになる拓也。そこにおっさんからの素手による、超絶テクな乳首責めが入ってくる。やばいこのままだと壊れる!そう思った俺はおっさんの手を掴んで責めを中止させる。あと数ミリ乳首を捻られてたらイキまくって死んでたぜ。あまりにもスリリングなイニシアチブの取り合いに、観客席からもため息が漏れる。まともに相手してたら拓也の身がもたねーよ!

拓也「良いぜ!そんなに糞ちんぽ突っ込みたいなら、突っ込ませてやるぜ!」

正面からの削り合いだと絶対に負けるから、拓也は搦手に勝機を見出す。
おっさんを突き飛ばした俺はガタイをくの字に曲げてから、おっさんにケツマンを広げて挑発開始。淫乱な汁を滴らせる拓也マンコにおっさんの奴も舌舐めずり。その圧倒的に強すぎる性欲こそがお前の弱点だぜ!おっさんは拓也のマンコに飛びかかると躊躇なく糞ちんぽを挿入。快感に全身が痙攣する拓也は、自分の意識がおっさんのピストンで断ち切られる前にマンコを強烈に締め上げ、おっさんのピストンを咥え込んで停止させる。

マリカ「白刃取りか!」

マネージャー「違います」

ガッチリ咥え込まれたおっさんは拓也のケツを掴んで強引に掘り進めようとするけど、そのケツを引き込もうとする力を利用して拓也は思い切りガタイを仰け反らして、おっさんと一緒に後ろに倒れ込む。拓也が上に、おっさんが下にの騎乗位体勢に、おっさんがニヤリと笑う。その勝利の確信が拓也の勝利のチャンスだ。

拓也「いくぜ!孕む!」

おっさんの腰に跨った姿勢の拓也は渾身の力を込めてガタイを上下させ、おっさんの糞ちんぽを強烈に絞り込みながら、チューブ型アイスからアイスを絞り出すようにザーメンを搾取していく。俺の前立腺が壊れるのが先か、おっさんの金玉が空になるのが先かの漢比べの開始。




負けたのは拓也だった。
「あーっ!イク!イックぅ!」
メリメリと押し込められた糞チンポに雄膣を蹂躙されて、チンポから潮を噴きながら腰が止まらなくなる俺。おっさんのニヤついた口からは「なんて汚ねえ糞まみれ連中だ」って勝利宣言が漏れる。白眼剥いて痙攣しながら拓也は自動的におっさんの上で踊るだけの淫乱人形兵状態に堕ちていく。でもこれが幸いしたぜ。

359名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/19(日) 22:49:31 ID:NXILrTx6

マリカ「おお!」

おっさんは自動的に行われる搾精に耐えられなくなってきて、顔色が青くなっていく。俺はエロの気分と命が続く限りに果てしなく壊れまくって狂っていけるけど、おっさんの土方ガタイにそんな若々しさは無いからだ。この戦いに拓也が勝つ必要は無いぜ。ただおっさんの糞遊びを止めて、ブライヴやラーヤやローデリカを死の淵から助け出せればOKだぜ。そして決死の拓也の自爆技に客席のゲイ連中は先に耐え切れなくなって、痙攣しながらドクドクと射精を開始。会場にどぴゅっ、ドグっていう射精の音が響き渡りまくる。会場の空気がエロで一体となる感覚に拓也は更にマジ狂い!腰の動きを更に加速させた瞬間…


「ああ^〜 たまらねゑぜ」


土方のおっさんは全てのザーメンを放出して意識がぶっ飛び赤玉。そのままピクピクと痙攣して動かなくなる。拓也のマンコに底は無く、故に全てを受け入れる。拒むことを知らない種壺野朗の伝説を継ぐのはこの拓也だぜ。勃ち往生したおっさんのチンポからケツを引き抜くと、ケツから糞と小便と男汁が滝のようにドドドっと雪崩出て、おっさんの全身を染め上げる。

マネージャー「やりましたね!拓也!」

マネージャーからのスタンディングオベーションに、拓也は震えるガタイのスタンディングマスターベーションで応える。客席のゲイ連中からは「エロい子!」「マジで美観を備えてます!」「キミは太いシーチキンだ!」と溢れんばかりの称賛が降りかかり、拓也のガタイは更に色がついて肉感的になっていく。ラダゴンは舌打ちしたけど、腐女子のお姉さんは腕を組んで静かに頷いてて満足気だ。凄まじい疲労感と快感の波に拓也の意識もさらわれて、糞の海に倒れ込んで眠る。俺は今でも、お姉さんの激エロなペットだ。

360名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/19(日) 22:52:15 ID:NXILrTx6
今日の投稿はここまで。
次の怪文書はコロナで寝込んでた期間のモノだから全然書けてないぜ!拓也!
なるべくはっ、早く、書きまっす!

361名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/19(日) 23:07:57 ID:DmHrqS2Y
この世の終わりみたいな闘技場

362名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/20(月) 00:13:26 ID:Hs4OXCSI
きたない(きたない)

363名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/20(月) 09:07:21 ID:vGsmTJ2.
なぜ同人拓也の文豪達は常軌を逸する糞尿汚物描写をするのか

364名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/20(月) 12:55:15 ID:Hm6oqk2M
少年の心を忘れていないからでしょ(適当)

365名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/20(月) 14:10:17 ID:DTlRM99I
観客に糞喰いくん紛れてて草

366名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/20(月) 14:28:23 ID:SAKbhZeU
ラニ様が事ある毎にマリカ煽ってるの草生える
残念でもないし当然

367名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/20(月) 16:04:34 ID:cwZNO4Mk
もしかしてだけど、マリカって諸悪の根源なのでは…?

368名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/20(月) 23:23:23 ID:Mtk0WFEU
今日はちょっとキツいっす!
明日には投稿できるようにしたいダス

369名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/20(月) 23:43:47 ID:Hs4OXCSI
体に気を付けて毎秒投稿しろ

370名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/21(火) 22:07:10 ID:5GMZjD1k



5人と遺灰に掘り倒されたあとの絶叫セックスマシーン拓也   投稿者:ワールドビルダー拓也


まどろみの中を漂っていると強烈に乳首をつねられて、激痛と快感と共に夢の中から引き戻される。あーあ、せっかく夢で懐かしのセンパイに会えたのに、ウリの仕事はいつも突然だ。すぐに準備して行くぜってケツたぶを叩いて気合を入れつつ起き上がると、ここは石造りの部屋だった。

ブライヴ「おい拓也、またやってくれたな」

拓也「おーっ!ウッス!」

目が覚めると、あの懐かしのモフモフ系イケメンのブライヴが睨んでくれるんで、再会の喜びを分かち合うべく飛びかかる拓也。でもブライヴは乗り気じゃなかったみたいで、片手のピンタで払われた俺は壁と濃厚キス。こっちは暖かく迎える気でいたのに、壁の冷たさが心に染みるぜ。

ブライヴ「蘇らせようとしている相手に、殺されそうになるとは思わなかったぞ」

拓也「うす、スミマセン」

ブライヴ「すみません、では済まぬ。お前とあの土方の乱交のおかげで、狭間の地はこれからひと騒動抱えることになる。マリカの奴も、とんだ濁り水を吐き出させたものだ」

ブライヴ「ついて来い」

呆れた感じのブライヴに連れられて、部屋の外の廊下を歩いてたら、濃厚な激エロの臭いが綺麗さっぱり消えていた。「あれ?全然空気違うじゃん」なんて疑問にもブライヴの奴は律儀で「お前が眠っている間に、皆で必死に洗い落としていたからな。今もラニは暗月の魔術で、糞の海を打ち消しているところだ」って返事。あれを全部掃除してるとかマジかよ?信じらんねー!ってエミネムの顔で驚いていると、マネージャーからの着信。


マネージャー「拓也?お久しぶりですね。今腐女子のお姉さんとネフェリ王が来てて、指名が入っています。すぐ来れますか?」

拓也「えっ?はっ、はいっ、いっ、今はブライヴと再会の喜びを分かち合ってるんで、すぐにはいっ、行けないっす」

マネージャー「ぶっ殺すぞ。一国の王様を糞まみれにしたんですから、あなたに拒否権は無いんですよ!実力だけで言えば最強の変態も呼んでいますから、二人一緒にお説教でも受けていてください!いいですね!」

やったことがアレなんで怒られるのも分かるけど、こういう時のマネージャーはチョーウゼーし、ホントに悪いのは拓也じゃなくてあのおっさんだろってネムネムの思考で抗議する。それにしてもスゲーセックスだったな、普段のウリの気分でやってたら死んでたな、お姉さんに拉致されて、大ルーン求めて彷徨ってた頃に出会っていたらパーティー全滅だったなとガタイで分析しながらも、拓也が生き返ったことへの皆の反応がやっぱり気になる。ブライヴの奴に連れられて闘技場入り口前の部屋に出ると、そこにいた顔を真っ赤にしたネフェリから、強力なパンチを顔面に貰ってぶっ飛び射精。

拓也「ヲ!」

するはずがぶっ飛んだ瞬間にマラを握りしめられて射精を強制阻止されて、引き戻されると同時に喉に逆水平チョップをぶっ込まれる。呼吸困難に喘ぐ拓也の頭を両手でホールドして、ネフェリは更に頭突きを繰り出そうとするけど、それはお姉さんの「王よ、そこまでに」ってストップに阻まれて不発に終わる。せっかく復活したのにさー、いきなり殴り殺されたらたまんねぇぜ!

ネフェリ「お前を蘇らせるなど、やはり世迷いごとだったか?拓也?」

拓也「ウッス!ルーさんすみません!申し訳ナス!」

いきなりの奇襲に鼻血垂らした拓也が、ガラガラの声で謝るとネフェリも矛を下げてくれたけど、ネチネチのお説教よりも暴力に訴えてくる蛮地らしさは変わってないよな。後ろにいるマレニアはジト目で睨んでくるし、レオはオロオロしてるし、マネージャーは困った顔で頭掻いてて、ローデリカもラーヤもディアロスも居ないから再会ムードが全然無い。アイツらどうしたんすか?とマネージャーに答えを求めるも「ラーヤさんとローデリカさんは体調が優れないということなので先に帰しました。あなたによろしくと言っていましたけど、あんな目にあってもあの二人がそう言ってくれるだけ、ありがたいと思ってくださいね」ってピシャリと斬られる拓也。アイツらには悪いと思ってるけどって、オレは視線を部屋の隅っこの暗がりでニヤついているおっさんに向けながら愚痴ってみる。お姉さんはオレの視線に気付くと、暗がりを顎で指して教えてくれた。

マリカ「ああ、あれが気になるのか。ならば教えてやろう」

マリカ「そこの男は変態糞親父と名乗っている。変態糞土方、あるいは変態親父ともな。お前の故郷、日の本の国の岡山という地から、私が呼び寄せた者だ」

拓也「えっ!?マジかよぉ!?ウッソだろお姉さん!」

マリカに紹介されたおっさんは暗がりからズルズルと出てきて、デップリと出た腹をさすりながらネットリとしたニヤニヤ笑顔を見せてくる。でも顔にかけたグラサンにヒビが入ってて両頬にも真っ赤な張り手跡があったんで、あー、このおっさんもネフェリにぶん殴られたなってガタイで分析するまでもなく察知する。マサヒコさんが一番こわい客だと思ってたけど、日本にまだこんなに相手を壊すのが好きな客がいたのかって、まさかの刺客に驚愕しきりの拓也をよそに、マネージャーが「余裕有り気に話してますけど、拓也が彼にヤリ殺されそうになってる時は本気で焦ってましたよね?」ってお姉さんにツッコミを入れていく。

マリカ「拓也信仰の破りは私が企み、そして仕組んだものだ。事が行われる時に、何の焦りがあるだろうか」

マネージャー「焦ってたって言え」

マリカ「はい…」

マネージャーの奴隷になるお姉さん。そういえば、こなあいだ、オレがセンパイの神ガタイを掘り倒してる時も、お姉さんはオレに従順になってたし、夫のゴッドフレイもチョーSの激つよ肉食系なんだよな。お姉さんは普段はS入ってる空気出してるけど、ちょっと押されたら途端にマゾ受け神人奴隷に大変身するのかもね(笑)
でも拓也も本来はMウケのセックス奴隷だから、普段モードのSなお姉さんの計画もよく分からなくて、オレをマジ壊れの律から助け出すのに、なんで岡山のおっさんが必要なのかをたずねてみる。返ってきたのは、やっぱり拓也じゃ想像もつかない答えだったぜ。

マリカ「我が謀には、達すべき目的が二つあった。ひとつはお前、拓也を人として蘇らせること」

マリカ「そしてもうひとつは、狭間の地から、神たる重責を背負う者を無くすことだ。ある意味では、こちらが主たる目的と言ってもいいだろう」

オレを蘇らせたい方はまだ分かったけど、神様を消すのにスカトロ趣味のおっさんが必要な理由が分かんーよ。それはネフェリも思ってたみたいで「狙いは分かったが、それが闘技場の風を凄まじく穢す事とどう関わるというのだ?」って、ちょっとイラが入った語気でたずねる。ニヤついたまま次のプレイのことだけを考えてそうな変態親父を横目で見てから、お姉さんは計画の全貌を明らかにする。

371名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/21(火) 22:08:10 ID:5GMZjD1k

マリカ「私は黄金律により、稀人を率いる者から律の幻視を抱える者、神へと変えられた。そして神を神たらしめる黄金律の真意、あらゆる生命を率いるにはあまりにも不完全なその有様を知り、私は律を砕いた」

マリカ「私は識ったのだ。神などというものは、例え人を超えた上位の者であっても務まらず、人にも務まらず、その神に率いられる者達も、不完全たる神への信仰で平穏を得ることは無いことを」

マリカ「ましてや一人のマゾ受け筋肉男娼、セックス用の動物、淫乱マッチョ売春婦おばちゃんの拓也などに神など務まるはずは無く、拓也を神と崇める民衆にも、平穏などがもたらされる事は決して無い。ゆえに私は、この狭間の地から拓也への信仰を失わせることにした」

マリカ「だが、ただ信仰を禁じてしまっては、拓也を信仰によって蘇らせることは出来ぬ。我らが世の乱れを恐れるあまり、拓也の伝承を歪めて拡めてしまったがゆえにな。そこで私は更に新テクを開発。捧闘を復活させて民を集め、民の眼前で歪んだ伝承を打ち砕くことにした。ゆえに変態糞親父は必要だったのだ」

そこまでお姉さんが話したところでマネージャーにも合点がいった。

マネージャー「なるほど。剣と盾で勇敢に戦った拓也の物語という、勇者系の綺麗な嘘を、民衆の前で完膚なきまでに破壊するために、最も不浄な戦いが必要だったわけですね。その戦いの演者のひとりがこの岡山の土方親父だったと」

変態糞親父「いきなりチンポの連呼でもいいぜ」

マリカ「然り。民衆は拓也信仰の偽りを知り、拓也の真実を知ってネムネムの顔でシラケ気味となり、拓也信仰を棄てた。かくして残りしゲイ共と変態親父と拓也自身の、互いを激しく求め合う信仰にも似た欲情が、拓也のガタイを蘇らせたのだ」

お姉さんの淫乱な企みの全てを聞いて、最初はウンザリしてたネフェリも最終的には「悔しいけど理屈は適ってる」みたいなショボショボの顔で納得気味。二兎を追う者は一兎をも得ずって言うけど、一石二鳥とも言うぜ。お姉さんはひとつの石を二羽の兎のケツマンにズブリと挿入してみせたんだ。

マリカ「この地に律が不要であるように、律の器たる神も不要だ。そして、神であると信じられる者もまた不要なのだ。外なる神々が世の理に溶け合った今、私と半神たちも神ではなく、ただ力が強い者とされればよい。何者かが神とされる世など、黄金律が全てを律せんとした世の再来でしかないのだからな」

いかにも博識って空気を出して話のシメに入るお姉さん。こんな人でもマネージャーは押しの強さでMにしちゃうんだからスゲーよな。「じゃあ色々あって、オレってもう復活できたんですか?」って結論を急ぐ拓也に、今度はマレニアから「いや、まだだ」って答え。マジかよぉ!拓也は変態親父の圧倒的な糞の嵐に翻弄されまくったばかりなのに、まだラウンドが残ってるなんて聞いてないぜ!足腰はガクガクだし、膣の中はドロドロだ。喉の奥が熱いんだ。

拓也「まだってどういうことですか!?第一ラウンドでアレなんだから、残りのプレイでオレのガタイが保つのかよ!?」

マレニア「私もそうは思うが、観客の多くが居なくなってしまったがために、貴公を蘇らせるに足る信仰も、十全には集まらなかったのだ。母様もそうなることを見越して、後に控える二度の闘いを用意したのだろう。希少な同性愛者達の信仰を集めるためには、一度の闘いでは足りぬのだ」

マジ?こうなることも予想済みだったの?ってお姉さんに視線飛ばすと、お姉さんが腕組んだまま静かに頷いてきて拓也の逃げ道が塞がれる。こうなってしまうと、残りの2ラウンドにも雄膣を提供するまで闘技場を出ることは許されない。狭間の地でのウリの仕事はいつも仕組まれている。良いぜ!どうせ一度は死んだガタイだから、続くラウンドでも雄膣貸してやるぜ!って拓也は胸筋をパンプさせ、ケツたぶをまさぐって臨戦体制。「次の相手は誰っすか?」って質問にはネフェリが返事をする。

ネフェリ「次は三対三の遺灰共闘だ。だが黄金樹の時代に死した者達は皆、殺さず生かす拓也律からの恩恵により、全て生き返っている。ゆえにこの闘技では、かつて遺灰だった者達を各人が同行できる形となっている」

ネフェリ「ついて来い」

ネフェリの奴に連れられて、今度はブライヴがぶっ倒れてたっていう戦士の控えの間ってところに通される。部屋には鎧着た正統派なナイトから、フード被った暗殺系オンナ、五人組のホグワーツ系ゴブリンまでいて、バラエティー豊かな面々が揃ってるぜ。でも中には何の変哲もない1匹の犬とか、小さな女の子の二人組とかのマジで闘えるメンツかも分かんねー奴らまでいるし、そもそもオレがやるのは殺し合いじゃなくてバトルセックスなんだよね。

そのことについてたずねると「その闘技の中身も考えたうえで選べ」なんて丸投げしてくるからネフェリってチョーSだよな!頭に壺被ったふんどし男はモロにいかにも系で、もうセックスしに来ましたって感じでいてくれてるけど、小さい女の子の二人組とかはどう考えても手違いで連れてこられたとしか思えない。オレが少女趣味の変態だったらどうすんだよぉ!?って問い詰める暇もなく、女の子のうちの一人がネフェリの方にやってくる。

女の子「妹とリムグレイブの星を見に行く約束をしているんです。行ってもいいですか?」

ネフェリ「うん、いいぞ」

ネフェリからアッサリ許可をもらった女の子は、戻って妹の手を取って、二人で笑いながら控えの間から走っていった。「私も子供を殺すほどの悪魔ではない。闘技の形式は守るが、参戦を強いたりはせぬさ」って言うけど、それなら最初から集めたりするなよな!ここにいる奴らが全員「オンナ子供には手を出さないこと」がエチケットって感じでいてくれる紳士で良かったぜ。でもコイツらからひとりパートナーを選んだところで、やることはセックスであることには変わりは無い。コイツらそのこと知ってるのかな?ってためしにレオに聞いてみると

レオ「ようはチーム戦ってことなんですけど、ここにいるパートナーは乱行するために来たわけじゃないんですよ。センパイが寝てる間にマリカさんから聞いただけなんで、オレも詳しいことは分かんないっすけど」

って答え。イマイチ要領を得ねーなって感じだったけど、そこにはマネージャーからの補足が入る。

マネージャー「闘技場に来たお客さんはただのセックスではなく、バトルセックスを欲しがってるんです。つまりお客さんからの信仰を得るためには、闘いの空気の中で拓也がセックスをする必要があります。ここにいるパートナー達は、あくまで闘いの空気を作るオードブルであって、メインディッシュはあなたなんです」

マネージャーの説明は相変わらず分かりやすくて良いぜ!つまりオレがコイツらの中で一番エロそうな奴を選べば、お姉さんがやったみたいに一石二鳥が出来てお得なんだよな。そうと決まれば善は急げで、拓也の乳首センサーがエロとバトルの両立を求めてパートナーの選定を開始。更に爬虫類みてーに舌をチロチロさせて、それを見た相手の反応確認も忘れない。乳首センサーは手で揉みしだくと感度を増すから、両手による胸揉みも追加しながら、パートナー志望の奴らを順番に値踏みしていく。オレのイケメンフェイス、よく見ておくと良いぜ!

372名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/21(火) 22:09:13 ID:5GMZjD1k

ティシー「その顔で見ないでちょうだい…」

ラティナ「下半身まったくトレ無し体型。昔の私とドンピシャなのよね〜、迫害されてた時を思い出して嫌いだわ」

オウガ「将軍を救ったのはいいが顔がキメェ!!!!マジ不ッ細工やな!!! 」

ロロ「指名したら棍棒で解体して肉片にしてやる」

かぼちゃの狂兵「見えないけどなんか顔気持ち悪そう」

フィンレイ「くさい子。」

あーっ!おぅううっす!おーっ!うーっす!
命を捨ててまで助けてやった奴らに嫌われて、気付いた時には四つん這いで泣いていた。あまりの拓也の扱いにお姉さんも困って「待て、それはあまりに酷な言いぶりではないか?」って候補の奴らに言うけど「嫌、無理」って暗殺系オンナは責め言葉で斬り捨てて来るし、他の連中からも口々に「マリカ様に助け船を出させる姿勢にビックリ」「火の巨人みたいにアンアン泣くのがキモ」って容赦ないSが次々と入ってきて、Mの快感すらも無い悲惨な状況に追い込まれた拓也はオンナみてーに大声で泣いてしまう。ネフェリはフフッて笑うだけで何も言ってくれねぇし、結局マレニアが候補の連中をなだめてその場は何とかなったけど、今度は拓也に優しい言葉がかけられる。

亜人団「スンゲーマッチョだぜ!今日1日で5人で抜いた!」

翼の混種「イケメン!」

腐敗の眷属「かっけぇ!」

陸ほや「アウフグース、おぉ家康、オギャース」

褒めてくれるのは嬉しいけど、カワイソーな奴を慰めるみたいな同情心を感じて素直に受け取れないし、さっき食らったイジメみたいな言葉の数々に傷付けられた拓也には、いまいちコイツらのことも信じられない。評価が二極化し過ぎたゲームのレビューみたいに全く参考にならないなりね。多分これも拓也信仰とかいうのがブッ壊れた結果のひとつなんだろうな。あーあ、こんなことならコイツらからも罵倒された方がいっそスッキリしたぜ。オレはささくれた心でグレまくって、いっそ何も考えてなさそうなぐにゃぐにゃのスライムくんを指名して抱きついてしまう。闘えるかどうかは分かんねーけど、言葉でオレを振り回したりしないし、ひんやりしてるからマンコにしまい込むと気持ち良さそうで良いのさ♪

マリカ「ほう、それを選んだか」

ネフェリ「よりにもよって写し身か…悪いことが起こらなければよいが…」

マレニア「拓也、気を落ち着かせるんだ。我らは貴公の味方だぞ」

マレニアのヤツも背中撫でて優しい言葉かけてくれるけど、本当はディアロスやブライヴに慰められたかったな。でもそう言うと今度はマレニアが可哀想だから口には出さない。ネフェリと少し話してたお姉さんは、今度は土方親父にパートナーを選ばせる。おっさんも参加するのかよってお姉さんに言うも「当然だろう。そのための糞土方だ」だって即答される。そうしてる間におっさんは迷わず陸ほやにキスをして、それが陸ホヤにはマズかった。

陸ほや「ヲ!ヲ!ヲ!ヲ!ヲ!」

ネフェリ「あっ、馬鹿!」

マネージャー「なにしてるんですか!?」

変態糞親父「はやく糞まみれになろうぜ!」

キスされたホヤの奴はビクビクとガタイ痙攣させながら毒霧を潮吹き。もう我慢できねぇって感じで破裂して、部屋中に汚物と毒霧を撒き散らした!やべーよ!地下鉄サリン状態に落とし込まれた凄惨極まる状況に、レオとマネージャーも含めた部屋の連中の半分くらいがパニックを起こすけど、お姉さんが毒消しボールをばら撒いて部屋の奴らに提供。全員で苔玉食いまくって大事には至らなかったけど、ひさびさに毒に犯されてスゲー具合悪くなったし、オレを褒めてくれたホヤは粉々になって死んじゃうしで最悪だぜ。結局おっさんは嫌がるエビ人間に無理矢理抱きついて強引にキスを喰らわせ、マレニアからの制止も無視して、腐敗生まれのそいつを毒と糞まみれにして服従させる。

マレニア「なんてことを…」

レオ「このオッサン滅茶苦茶っすよ!?なんすかこれ!?」

マネージャー「こんな人にもセックスの相手が何人も見つかるっていうんですから、岡山の県北って凄いところですよね。今度のウリのマネジメントは岡山でやりましょうか」

拓也「やめてください!マジ許してください!」

復活したあとの拓也の出張先が決まったところで、ネフェリから「とりあえずは、これで二組は決まった。残り一組はどうする?」って話が振られて、お姉さんが「お前はどうだ?」ってレオに話をパス。でも「嫌っすよ!ここでヤルのだけは死んでもゴメンです!」ってレオの奴からは断られたんで、じゃあどうすっかなーって感じでお姉さんは考え込む。そりゃ仕方ねーよな。あのオレでも死にかけたんだから、力に任せた強引なプレイがウリのレオなら、搦手で糞まみれにされて確実に死んでたぜ。だからメンツも決まらなくてネフェリとお姉さんがウンウン唸っていると、部屋の入り口から「私が出よう」って声が上がる。
声の主はミリセントだった。

373名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/21(火) 22:10:55 ID:5GMZjD1k
今日の投稿はここまで。
書き溜め分を全部使い切ってマジ狂い!次の投稿は1日開けるかもね(笑)

374名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/21(火) 23:34:08 ID:jt//a7RM
楽しみに待ってナス!
すっかり拓也語録を使いこなしてるマリカ姉貴で笑っちゃうんすよね

375名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/22(水) 00:16:40 ID:BD2X9fWw
拓也の評判ラッシュで草

みんなで愚弄するから尊いんだ
絆が深まるんだ

376名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/22(水) 00:23:04 ID:x1T8Ojjo
拓也律で蘇ったクララちゃんとクラリスちゃんでアーナキソ...

377名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/22(水) 10:51:34 ID:.mfKmFwQ
間接的に火の巨人もバカにされてて草

378名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/23(木) 22:02:15 ID:q4BP.Ejs

ネフェリ「お前…良いのか?」

ミリセント「ああ、行かせてくれ。私はあの腐敗をも凌ぐ悪臭の中であっても、まともに動けたんだ」

ミリセント「他にも動けた者はいたが、マレニアには腐敗の悪しき記憶がいまだ燻り、ミケラも停滞から脱したとはいえ、いまだ幼く、武力で闘うことは苦手としている。遺灰を交えた乱戦中にまた糞遊びが行われてしまっては、いくら神人であってもただでは済まないだろう」

ミリセント「そして何より、私は女だ。この闘いにおいては、それだけでも代わりの利かぬ利点となるとは思わないか?いかに強い戦士であろうと、男である限り、その者はこの悍ましき変態男の餌食と成りかねないのだから」

参戦するとは言いつつスゲー警戒の眼付きで変態親父を睨みながら、ミリセントは提案の全てを語り終える。でも神人でもただでは済まないかもってマジ?「このおっさんそんなにヤベーのかよ!」って拓也の驚愕に、マレニアから恐るべき情報がねじ込まれる。

マレニア「かつてこの地に蔓延った朱き腐敗は、生者の肉体に取りつくことで害を成した。取り付く先が仮に岩であっても、そこに生者がいたならその身を喰らい、蝕むことができた。そのような腐敗ほど悍ましくはないが、この地の猛毒の類もそれと似た働きを持っている」

マレニア「しかしこの土方の糞には、どちらの害毒にも無い恐ろしき特性がある。かの者の糞は、その臭いにさえも生者を殺し得るほどの威力を秘めているのだ。生者を喰らい糧とすることも無く、増えることも感染ることも無いが、ただ生者を殺すだけならば、これより強き害毒はこの地に存在し得ないだろう」

流石に腐敗と一緒に育ってきただけあってチョー詳しく教えてくれるけど、同時におっさんの糞の威力を知ってマジ怖気!オレそんなモノをガタイ全部で受け止めてたのかよ!そりゃ死にかけるよな!「オイふざけんじゃねーよオラァン!?」って親父に睨み効かせてみるけど、親父の「やりたい」の一言で全身に鳥肌が立ち、金玉が縮み上がって何も言えなくなる拓也。こいつは確かにお姉さんに最強呼ばわりされてるだけはあるぜ。ミリセント、ネフェリ、レオ、そしてパートナー候補の連中が親父の恐ろしさに怯むなか、マネージャーがマネジメント分析を行う。

マネージャー「なるほど…確かにこの地では、彼の糞は最悪の毒かもしれません」

マネージャー「律というものが無くなって、腐敗や死や祖霊などが理の一部になる前の狭間の地では、生き物は本当の意味では死ぬことはありませんでした。魂は黄金樹に保存され、身体も干からびるだけで腐ることも無かったはずです。つまり私達が知る形での生物分解が起こらず、それによって発生するはずだったアンモニアを含めた発生物質も、この世界の生物生存域にはほとんど存在しなかったんです。仮にあっても、活火山帯に少し漂っていたぐらいでしょう」

マネージャー「そして朱き腐敗がかつて引き起こしていた腐敗という現象も、厳密に言えば生物を分解して別の物質に変換していたわけではありません。アレが行っていたのは、かつてのゴーリーが言っていたような『爛熟輪廻』……つまり生物の細胞を分離させ、魂を保存し、別の生物として再誕させていたに過ぎないんです。ケイリッドの野生動物をエビ人間に変え、マレニアさんの砕けた心を何人もの女性に生まれ変わらせたように」

マレニア「つまり、この男は…」


マネージャー「そうです。彼こそは狭間の地に新たにもたらされた、私と拓也の世界で言うところの腐敗の理を、身ひとつで体現する者。あらゆる者を殺し得る『新たな腐敗』とでもいうべき力を、糞遊びによって自在に操ることができる人なんです」

マネージャー「マリカさんは狭間の地に神など不要と言いましたが、新たな理に適応した生物が生まれるまでは、彼の糞は神人だった人々も含めて、あらゆる生物を殺し得る力を持ち続けることでしょう。彼が私達のチームについてくれているのが、せめてもの幸いですね」


マネージャーの分析が弾き出したのは、変態親父が持つ途方もない戦闘力だけだった。ネフェリの奴も「確かに…糞壺によって猛毒を浴びたこともあるが、己を見失って倒れ伏すほどの威力ではなかったな…」って納得。お姉さんを除いた部屋にいる連中の全員から恐怖の視線食らっても、変態親父はひとり静かに微笑んでいる。運命の死ならぬウン命の死だぜ!こんな化け物をまた闘技場に放って闘わせようって言うんだから、それで会場の奴らが死んでもオレのせいじゃねーからな!でもミリセントの奴はそのこと含めて覚悟キメまくってたみたいで、臆することなくパートナー選びを開始、そこに手を挙げたのは、真っ先に拓也を徹底的に拓也を否定した、あの暗殺系オンナだった。

ティシー「男では戦い難い戦場とあれば、私が出るべきだろう。恐るべき糞の臭いからも、素早い身であれば逃げ切れる」

ミリセント「来てくれるか。ありがとう。頼りにしているよ」

ガッチリ握手してペアが決まったのは良いけど、そいつにイジメられた身の拓也はチョット複雑なんだよね。一緒に戦ってくれるヤツにムラムラ劣等感を感じながら、拓也とスライム、変態親父とエビ人間、ミリセントと暗殺オンナのスリーペアの完成。セックスの準備は初めから出来てるけどこれで闘う準備も出来たから、テンションに↑を入れて気持ち切り替えていくぜ!でもオレ達と闘う相手陣営のこともやっぱり気になる。

マリカ「出場する闘士が定まったようだな。では参ろうぞ」

拓也「ウッス!待ってください!敵チームの奴らとオレがバトルセックスやるってことは、向こうにもゲイがいるんですよね?誰なんすか?」

ってお姉さんに聞いてみるも「それは私が決める事ではない。一度目の闘いによって、すでに多くのゲイが集まっている。出場枠はすでに埋まっているだろう」だってさ。そこまで計算に入れてるんだからお姉さんにスゲースゲー言いながら、オレはお姉さんに連れられてスライムくんと一緒に控室から出て、チームの奴らもゾロゾロついて行った。

379名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/23(木) 22:03:49 ID:q4BP.Ejs


ラニ「うんざりだ!土方の糞は臭すぎる!」

会場に戻ってみると、運動会の玉転がしみてぇに青い月を転がして、会場の糞を消しまくっているラニに遭遇。他にもゲイ客の連中やケネスのおっさんなんかが、ミケラの指揮で掃除を手伝ってるけど、中には物陰に隠れて盛りまくってる奴らもいて、そいつらはメリナから腹筋ボコボコにパンチ食らって、自分のも含めた汚物を掃除させられてたぜ。ブライヴはキノコで作ったマスクを頭にズッポリ被って椅子に座ったまま動かねーし、とうとうおかしくなったのかなぁ?「ウッス!進捗どうですか?」って遠くにいるラニのヤツにたずねてみると、スゲー嫌そうな顔で何度も屈伸をしてくる。ずっと歩き仕事をしてるから脚がダルになってたのかな(笑)

結局掃除は20分以上?30分以下?の時間で完了。ネフェリやミリセントも手伝いに加わってたけど、その間お姉さんはずっと何やら考え込んでたんで、同志タンスカと質問しても「なんでもない」って流される。まぁ良いぜ。いくら考えてもオレにはお姉さんの計画なんて分かんないからいいのさ。拓也はセックス用の動物だし。

それにしても拓也復活を賭けた一大イベントなのに、ゴッドフレイとかマリケスとかレナラとかのビッグな面々が見当たらないのが納得いかない。オレがお姉さんのペットだからやきもち妬いてるのかな?それとも留守番なのかなって頭脳で分析していると、掃除を終えたラニから「さっさと始めろ」の催促。お姉さんとネフェリが席につくと、他のみんなも続々と着席していく。まったくさー、オレはこれからウリの仕事なのに、みんなは呑気に座って観てるんだから良いよな。でもみんなの前で遊んで金もらってると思えばそれも良いかもね。それからしばらく会場がガヤガヤしてると

マリカ「ガタイが痙攣硬直するほどのマジエロ遺灰共闘を始める!」

マリカ「ウッス!」

お姉さんからの号令が入って、会場中から「ウッス!」と返事が響いて、選手入場が始まる。
チームメンバーを引き連れて、乳首つまんでテンションに↑入れながら会場入りした拓也に、観客席から黄色い声援が飛ぶ。ゲイの奴らの目的はオレのエロガタイだけど、同時に闘いも求めてるから、コイツらも難儀な性癖してるよな。良いぜ!それなら飽きるまで拓也の痴態を提供してやるぜ!

ミリセント「いよいよか…いささか、緊張している」

拓也「ウッス!オレもッス!頑張ろうぜ!」

ミリセント「ハハ、君はいつも元気だな。助かるよ」

変態糞親父「一緒にやろう」

ミリセント「ああ、分かっている」

闘技場の円形広場の端っこに俺たちが立つと、反対方向の端っこに集団の人影が見えてくる。
ついに来たぜって拓也が胸筋で威嚇すると、連中のメンバー構成も見えてきた。
でもコイツらどこかで見たことあるヤツらで笑ったぜ。


糞喰い「臭うぞ。生乾きの糞の臭いが」

ヴァレー「お久しぶりですね、亜人のあなた」

放浪騎士「いいよ、壊れろよ。壊してやるよ。壊れたいんだろ?」


円卓を襲ったケツマンアワビ似のブサメンと、両手に剣を持ったナイトのペアは良いとしてさ、オレを亜人呼ばわりしてきた白衣くんが兵士を5人も連れてきてるのはズルいぜ!あんなのきたねーよ!って思ったけど、客席からはブーイングが全く上がってこないし、お姉さんは何にも言わないからセーフ判定っぽいぜ。チョーSだよな!Sの気が溢れてるボロ鎧系騎士も小さい壺野郎を三つも連れてきてるから、合計6対12の多勢に無勢で向こうが大幅有利だぜ!

拓也「やべーよ!これじゃ集団リンチじゃん!」

ミリセント「あの子壺達はものの数には入らないが、双剣騎士と五人組が厄介だ。それにあの白い面の者は、かつてローデリカを貶めたと聞く…卑劣な行いをしてくると見て良いだろうな…」

ティシー「私は放浪鎧の騎士を相手にしよう。おそらくあれが、最も手強い者だ」

変態糞親父「けつの穴がひくひくしてくるし、糞が出口を求めて腹の中でグルグルしている」

ティシー「拓也よ、貴公も写し身に変身を命じよ。マリカ様に開始を告げられた後では遅いぞ」

拓也を迫害した反LGBTQのチョーウゼー暗殺系オンナに言われて、何か言い返してやろうと思ったけど、何も思い浮かばなかったからシブシブの顔で同意するオレ。でもスライムのヤツを変身させるったってやり方が分かんねぇし、とりあえず「淫乱なギリシャ彫刻ガタイに変身!」って拓也の理想をぶつけてみる。するとスライムくんは一瞬イッたみたいにブルっと震えたあと、ぷるぷるガタイから白い煙を噴き上げる。同時に拓也のガタイに激エロ虚脱感が到来したんで、オレは立っていられなくなり、仰け反るように膝を付き、へたり込んだブリッジの姿勢で白目剥いて痙攣。全身を疲労感と甘い痺れに襲われてその場で射精。観客席から「おお」と声が上がる。

拓也「あー、マジに気持ちいい、あーイク」

ティシー「なっ!?何をしている!?気は確かか!?」

ミリセント「ああ、君は初めて見るのか。大丈夫、これは一時的なものだ」

変態糞親父「やりたい」

ミリセント「えっ?」

変態親父はそう言うと、虚脱感でよがりまくってダウンしている拓也の勃起マラを、上の口で咥え込んで吸い始めた!「うわあぁっ!?おい、待て!」拓也のプレイに慣れていたミリセントもこれにはビックリ。暗殺系オンナも信じらんねー!って感じで口元隠して尻餅。ズボズボ容赦なく行われる吸引に拓也の頭に白い瞬きが光りまくって、仰け反ったままおっさんの口に大量射精。ゲイ連中も盛り上がりまくって歓声と拍手が巻き起こる。闘いは始まってもいねーのにセックスはもう始まってるぜ!そしてオレが「ああーっ!」って雄鳴きを上げると、スライムくんの変身も完了。そこに現れたのは…


拓也「あっ、あっ、シュワちゃ…」

拓也「えっ!?南佳也!?」

マネージャー「⚠️南佳也にはまったく似ていません!オネエマッチョにありがちな胸だけ鍛……えっ!?本当に南佳也!?」


拓也の枕元に現れたのは、あの南佳也!スンゲーマッチョだぜ!
ハンサムなマスクと均整の取れた体に、ミリセントと暗殺オンナも「誰だ!?」って言って困惑気味。写し身ってそういうことかよ!オレのギリシャ彫刻ガタイをさらにひと回り強化したみたいな写し身のヤツは、サラサラの髪を掻いてオレ達をギン眼で挑発。ノンケ喰いのその魅力に、暗殺系オンナも少し誘惑されている。

南佳也「写し身を使って拓也さんを複製してみた。赤、投稿者。白、写し身のべりすと」

でも言ってることはさっぱり意味が分かんねぇからコイツは本当の南佳也じゃないぜ。スライムだった南佳也は武器持ってねーし、服装もオレと同じだからほとんど闘えないし、しかもAV専門のノンケだから今回のゲイセックス・バトルにも役に立たない。やられたぜ!コイツは使えねータチだ!オレ達がさらに不利に追い込まれたところで、お姉さんから試合開始が告げられる。

380名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/23(木) 22:06:21 ID:q4BP.Ejs

マリカ「COMMENCE」

お姉さんの合図で全員走り出す敵チーム。ちくしょー、いくら不利でももうやるしかねぇぜ!
こっちのチームの連中も一気に戦闘モード突入。マジ逝きしすぎてダウンしている拓也を置いて走り出す。

変態糞親父「ドバーっ!」

霊廟兵「もがーっ!」

先制パンチを入れたのは変態親父だ。おっさんは子泣き爺みたいに兵士のひとりに抱きついて濃厚KISS!兵士の口マンコにさっき拓也から搾り取ったザーメンを流し込み、早くも一人を気絶させて数を減らす。暗殺オンナも「蘇った首が仇となったか、無残な…」って同情。向こうは残り11人だぜ!

さらにスピードに優れるミリセントが駆けて行って双剣を持った騎士と壮絶な打ち合い開始。暗殺オンナも宣言通りにボロ鎧系騎士と一対一になる。エビ人間のヤツはこっち側なんで、子壺と糞喰いの間を縫うように走りながら、糸引きザーメンを全身から飛び出させて翻弄する。あんな激エロな攻撃あったなんて、オレにもちょっと回してくれてもいいのにな。

ヴァレー「闘う前からそのざまですか?亜人のあなたは」

なんて戦場を見ている間に、白衣の野郎に胸ぐらを掴み上げられる拓也。
抵抗しようにも写し身と変態親父に体力吸われまくってて指一本動かせないし、ケツマン疼きまくって腰がガクガクと震えて力が入らない。早くもピンチに陥った拓也だけど、白衣の男の後ろには、あの南佳也が立っていた。

ヴァレー「いつの間に!?」

拓也「おお!いけるぜ!」

このまま白衣男のケツマンを南佳也が犯し倒したら、勝利が一気に近づくぜ!白衣男はもう終わりだな。この闘いは楽勝だな。オレも早くガタイ休めて参戦しないとなとガタイで分析。でも分析結果は意外な答えを弾き出して、拓也のこめかみに冷や汗が流れる。

南佳也「うひょおおおお!って男じゃねーか!男には興味ないんだよね」

やられたぜ!コイツは拓也にソックリなだけのただの南佳也だ!
喋り方もオレと全然違うし、性癖もストレートだから白衣男のケツマンにはまるで興味が無い。あーあ、オレはこれから白衣男からボコボコにパンチ食らって、変態マゾ筋肉奴隷に落とされてから市中引き回しされるんだなって諦めの顔でシラケ気味。こんなヤツ選ぶんじゃなかったぜって思っていると、暗殺オンナの飛び蹴りが飛んでくる。

ヴァレー「ぐはぁ!」

ティシー「何をやっている拓也!遊技のつもりか!」

南佳也「さすたじっ!」

白衣男がぶっ飛んで倒れてる間に、暗殺オンナに引き起こされた拓也を残して、暗殺オンナが戦場に戻っていく。見るとミリセントは双剣騎士と糞喰いを2対1で相手にしてるし、変態親父は4人の兵士に囲まれながらケツで大剣を掴み止めている。エビ人間はボロ鎧系騎士と小壺に追い回されてて今にもやられそうって感じだ。こうしちゃいられねー、早くオレも参戦しなきゃって使命感に動かされて、遂に拓也も戦場に飛び込んだ!

381名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/23(木) 22:07:21 ID:q4BP.Ejs

あーっ!おぅううっす!
マンコをメリメリと掘り進んで血まみれにしていく剣に犯されて、拓也は冷凍エビに突っ込まれて膣を破かれた体験を思い出す。戦場におもむろに突撃していった拓也はボロ鎧の騎士に背後を取られて、短小ナイフを雄膣に叩き込まれ、気付いた時には瀕死になっていたんだ。

「しゃぶれ!」ってボロ鎧ナイトは何度も途中何度もナイフ掻き回してきて、オレはどんどん痛みに狂っていく。そこにミリセントが水鳥乱舞をかましてくれたんでボロ鎧ナイトは退散したけど、ケツマンからは絶えず血が流れてるんで、その様子に観客席から共感の声が上がる。無理矢理掘られた時の痛みをみんな知ってるってのは一体感があって良いんだよね。

ミリセント「拓也!しっかりするんだ!これを食べろ!」

拓也「うっす…回復セット、助かりまっす…あいつ前戯も無しに突っ込んでくるテク無しっすよ…」

放浪騎士「うーん、いつもMは難しいことを言うんだよな」

変態親父と拓也の激エロ濃厚な絡みを見て参戦してきただけあって、さすがにどいつもコイツもマジキマリのパキギメ野朗で、全く遠慮が無いぜ!生肉と苔玉で回復した拓也はボロ鎧ナイトをミリセントに任せて、今度は糞喰いくんを相手にする。と思いきや糞喰いはいきなりの胴タックルに押し倒された。

変態糞親父「糞だらけでやろうや」

糞喰い「おっ、俺を祝福してくれるのか…?」

変態糞親父「ああ。たまらねえぜ?」

糞喰い「たっ、たっぷりと植え付けてくれるのか…!?」

そして糞を食い合う奴らの濃厚セックスがスタート!ベロチューにはベロチューを。糞を食うヤツには糞を食うヤツをぶつけんだよ!変態親父は土方で鍛えた肉体で糞喰いの鎧をベリベリと剥いでいき、感動で涙まみれになっている糞喰いの唇を奪うと、じゅっぽじゅっぽ音を出して舌と舌とを絡ませていって、恍惚に目を閉じる糞喰いは頬を真っ赤にしながら、目尻からまた涙をポロリと落とす。観客席からはさらに大盛り上がりな拍手と歓声が上がって「とうとう始まったか…っ!」ってミリセントも戦慄の眼差しを土方と糞喰いに落とすけど、その背後に双剣騎士が迫ってくる。

拓也「あぶねーっ!」

でも双剣騎士が振り上げた剣は、シャカシャカ走ってきたエビ人間の槍に弾かれて、胴がガラ空きになった双剣騎士には、ミリセントの斬撃が1発2発と加えられる。でもさすがに全身をカチカチ鎧で固めてるだけあって、簡単にダウンなんてしてくれない。そこに4人の兵士がゾロゾロやってきて、さらに暗殺オンナと小壺も走り込んできて大混戦開始!誰が誰に攻撃してるのかもわかんねー大混乱に戦場が落ちていって、たまらず脱出する拓也。

ヴァレー「またこの状況ですね?」

そしたらまた白衣男が襲ってきた。しつこすぎるぜ!しょうがないからオレは変態親父が最初に倒した兵士から剣を奪って、白衣の男に向けてみるけど、それもカチカチに硬い花束でカンカンはじかれてみるみる劣勢になっていく。コイツは頭のおかしい医者か何かだと思ってたけど、剣術もイケる口らしいぜ。このままだと負けるから誰かにコイツを倒して欲しいけど、ミリセントも暗殺オンナも集団を相手に忙しいし、変態親父は糞喰いに本当に糞を喰わせるのに忙しい。しょうがねーから拓也は南佳也に頼ることに。

拓也「南佳也ならコイツも倒せるんじゃない!?体は南よりマッチョだしね!」

南佳也「え?俺がコイツを倒すの?」

拓也「ウッス!頼むぜ!オレを助けるかコイツを倒すかしてくれよな!もう抑えらんねー!」

南佳也
「・拓也を助ける
 ・ヴァレーを倒す
 ・拓也を助けてヴァレーを倒す…」

花束をバシバシ叩きつけられて、剣を持ってる手も痺れてきてヤバいし、スタミナも無いからロクに抵抗できなくて防戦一方の拓也。南佳也はそんなオレを眺めてるけど、何か考えてるらしくてフリーズしてる。ハメられた!拓也を言葉で翻弄してこないから選んだけど、コイツはただ自分ってものが無いだけのプロ級指示待ち人間だ!こんな奴を仲間にしちゃって、この闘いを征することが出来るのかよ!?
精も根も尽き果ててガタイを横たえてハァハァ喘ぎ続ける拓也だけど、ここで南佳也に異変が起きた。

382名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/23(木) 22:07:38 ID:q4BP.Ejs
今日の投稿はここまで。

383名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/24(金) 09:52:08 ID:S9iWzx1o
屈伸煽りラニ様かわいい

384名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/24(金) 16:16:14 ID:TRqGBo1o
まさかの南佳也で草

385名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/24(金) 20:12:08 ID:y04FgPc.
(掃除機代わりに使われるラニの暗月くんが)哀れ。

386名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/26(日) 00:30:34 ID:nv3a1v16
あともう少しで投稿できるぜ!
待っててくれよな!拓也!

387名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/26(日) 00:39:24 ID:ghhPfw3o
ウッス!

388名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/26(日) 03:14:25 ID:nv3a1v16
南佳也
「拓也を倒してヴァレーを犯す」「拓也を倒してヴァレーを倒してバレーをする」「バレーボールを割る」「サーフィンをする」「破くことができない魚肉ソーセージの袋を開ける」
「焼きそばを食べる」
「焼きそばを作る」
「スペインと書かれた手帳をマリカの肛門にねじ込む」「魔術師セレンが着替えているところを隠し撮りする」「血便を出す」「ラダーンが失くしたゴルフクラブを探す」「PS5を転売する」「レオに腹パンを食らわせる」
「レオに小便を飲ませる」
「レオに食事を奢る」
「レオを殺す」
「ラニの椅子に使用済みコンドームを仕込む」「眠そうにしているブライヴから大剣を取り上げてケツマンコオナニー」「ケネスハイトの精子が入っている聖杯瓶で鍋パーティーを開催する」「『私はもうダメです死にそうです』と大昔に書かれたマレニアが書いたと思われる置き手紙をミケラの枕元に仕込む」
「たくやの部屋をくまなく捜索して見つけ出したイエロの瞳がびっしりとこびりついた剣でマネージャーのカバンを切り裂く」
「拓也を人質に取って元女王のマリカに東京大学を受験させる」
「カニ」
「全ての英雄墓に朱き腐敗を垂れ流してダメージ床にする」

南佳也はオレを助けるか、白衣男を倒すかの二つに一つを選ばなきゃならないシチュエーションだと分からなかったみたいで、大量の選択肢を白目剥いて並べていく。コイツ相当なポンコツスライムだぜ。南の様子に白衣男も唖然としてたから、隙をついて拓也は脱出。ハァハァ喘ぎ続ける拓也は腰をガクガクと痙攣させながら、剣を杖にして休憩を入れる。

南佳也「松本人志現象が起きたため省略」

そう言った南佳也は、スッゲー勢いで拓也の方へ走って来ると、全く容赦が無いパンチを顔面に入れてきて、オレが倒れると今度は馬乗りになってまた顔面にラッシュ。観客席からどよめきが上がる中、オレは激痛と衝撃に意識もぶっ飛び射精して、抵抗することも出来ずにひたすら殴られるだけのサンドバッグと化す。そこに「何をしている!?」ってミリセントからの救援が来るけど

ミリセント「おおっ!?」

南佳也はミリセント並みに素早い手つきでミリセントの剣を払い飛ばして、ガラ空きの腹に飛び回し蹴りをぶっ込みダウンさせる。「まずいな…」ってお姉さんの呟きが遠くから聞こえて、それにラニが「またか」と突っ込むのも聞こえる。それぐらい客席からも歓声が消えてて、ドヨドヨどよめく不穏な雰囲気が流れてくる。南のヤツは白衣男に走り込んでスライディングを浴びせて転倒させ、転んだ白衣男のケツに手をズブリと突っ込んで掻き回し始めた。

ヴァレー「うあああっ!わっ、私のあなが!」

南佳也「うっぎゃああああ!なんだよこれええええ!男のケツにオレの手が入ってる!抜いてくれえええ!」

何をやってるのかワケ分かんねー支離滅裂な南が絶叫したんで、闘技場で戦ってた奴らも流石に気付いて、闘いをやめて南の動向に釘付けになる。コイツやってる事と考えがバラバラになってるぜ。その間にも糞喰いは変態親父に犯されてて女みたいにアンアン泣きが入ってたけどね(笑)

ヴァレー「私の穴たぁーっ!」

南のエロテクで雄膣ほじられて、奥の前立腺までいじり倒された白衣男はうつ伏せの姿勢のまま意識がぶっ飛び射精。そのままビクビクと痙攣して動かなくなる。南の方はと言うとコイツマジに目が逝っちゃってて、虚ろな視線でキョロキョロ見渡したと思ったら、いきなり手からバレーボールを取り出してミリセントに向かって打ち上げる。でもいきなりそんなことされたって困るよな。ミリセントもマジで何されてんのか分かんないらしくて、飛んできたボールを素直にキャッチ。直後に南から「掴んだら終わっちゃうだろ!」ってキレられる。

ミリセント「いったい、なにを…?」

って困ってる間に、南の手刀がバレーボールを叩き割って、ドバーって派手な音が鳴る。「わっ!?」って怯んだミリセントを押し退けた南は、手で魚肉ソーセージを開けながら下半身をサーフボードと波に変えて1人サーフィン開始。マジで何やってんのか分かんなくてガタライズ分析も完全停止してるぜ。でもマネージャーのマネジメント分析は完了していたんだ。


マネージャー「いけません!彼はあなたを不完全にコピーして生まれただけのAI拓也!意志も倫理もありません!彼は機械的に先程並べ上げた選択肢を全て実行するつもりです!」

マネージャー「このままではマリカさんの肛門に手帳がねじ込まれ、レオが殺され、PS5が転売されてしまいます!なんとしてでも南佳也を止めてください!」


マジかよぉ!味方だと思って連れてきたスライムくんが闘技場でぶっ壊れて、気付いた時にはパブリックエネミーになっていた。なんでこんな奴をお姉さんが連れてきたのかわかんねー!南は今度は焼きそばを作って食ってるし、拓也には驚いている暇もない。ウリの仕事はいつも突然だ。こうなったらストレート性癖の南佳也の動きが止まるまで、誰かの女マンコを提供しなければ許されない。でもセックス用の動物は拓也と変態親父と糞喰いとボロ鎧ナイトだけで、多分全員男だぜ。だからといってミリセントと暗殺オンナにマンコ提供を強要するのは犯罪なりね。ホットセックスはセーフセックスから始まるんだよな。

仕方ねぇからオレは覚悟キメて、南の前に立ち塞がるも均整の取れたガタイで下半身に蹴りを喰らい、すぐにやられてしまう拓也。チクショー、こんなことなら試合前に茹で蟹タップリ食っとくんだったぜ!観客席ではお姉さんを逃そうとするゲイ連中やネフェリやミケラが見えるけど、お姉さんは俺たちを信じてるみたいで客席に居座ってる。一度決めたことがあったらテコでも動かないのがマジで悪い癖だぜ!

ダウンした拓也を放っておいて客席に走る南に、ミリセントと暗殺オンナが向かうけど、それも双剣騎士と放浪騎士に止められるし、残った4人の兵士に囲まれて手こずってる。すると小壺のひとつが暗殺オンナのマンコに腕を突っ込んだ!

ミリセント「なにっ!?」

拓也「ハメられた!?」

ティシー「あああーっ!!」

やられたぜ!ストレート性癖の南佳也を止めるための最終手段のひとつが、壺のフィストで塞がれる。ミリセントに戦力外通告を受けていた小壺くん達は全員ノーマークだから、暗殺オンナにも無視されて、気付いた時には暗殺オンナを中心にすえたトライアングルの陣形が完成していたんだ。そうこうしてる間にも客席に飛び込んだ南佳也は客のゲイ連中と壮絶な殴り合いを開始したんで、チーム拓也は自然と素早く別行動。オレは南のいる方に、ミリセントは暗殺オンナに、変態親父とエビ人間は4人の兵士とボロ鎧系ナイトの方にそれぞれ駆けていく。そこでボロ鎧系ナイトの奴が「待てよ拓也」って言ってオレを呼び止める。うるせーよ!お前に構ってる暇はねーぜ!って拓也が吠えたら


放浪騎士「前回の約束を果たせよ」


なんて予想外の返事。その声で拓也の全身に鳥肌が立ち、ガタイが冷えて心臓が早鐘を打ち鳴らす。ナイトの声には足がすくむほどの聞き覚えがあったんだよね。観客席のネフェリとマネージャーとマレニアも立ち上がって「まさか!?」って顔してるし気持ちは分かるぜ。ボロ鎧系ナイトが兜を取ると、闘技場の壁の隙間から大量の水が流れ出てきて、あっという間に会場を埋めていく。恐怖が過去からやって来て、新宿から止まっていた時が動き出す。ついに練習の成果を出さなきゃいけなくなったんだ。


水没紳士「水中ブリッジ3分間、できるよな?」


壁から流れ出ていく水が足首までを濡らしていって、あたりには観客席からの乱闘騒ぎと、ミリセントとエビ人間と変態親父が戦う音と、三つの壺に装備外されながら仰向けに寝かされ、マンコに腕を突っ込まれてアンアンもがきながら水飛沫を上げている暗殺オンナの嬌声が響く。マサヒコさんが兜を足元に捨てると、客席のラダゴンがニヤッと笑った。

389名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/26(日) 03:16:10 ID:nv3a1v16


ティシー「あー!!イク!!いやあ!!」

ミリセント「何をするんだ!離せ!」

屈強なはずの暗殺オンナが小さい壺に組み伏せられて、雌膣ボコボコにパンチ食らって、マンコから潮を噴くと3秒も経たずに力尽き果てる。その時の暗殺オンナの苦しむ姿にドキドキするって、英雄凌辱だぜ!男も女も膣を抉られる快感は同じだから、やられる側の気持ち良さを想像すると拓也の競パンも張って硬くなるんだよな。ミリセントが壺を引き剥がそうとするけど、マンコに腕を突っ込んだ壺を動かすと暗殺オンナが白目剥いてビクンビクン跳ねるから手が出せない。仲間のオンナに欲情した拓也ゎ罪悪感覚えるし胸ゎ苦しいし、お姉さんの方にも行きたいけどマサヒコさんもほっとけなくてダブルバインドに苦しめられる。客席からも非難のブーイングが上がるし、オンナを乱暴に扱うことは許されないぜ。

水没紳士「そこの特攻野朗の壺には、オレの陰毛を仕込んでいたんだぜ。壺は中身に影響されるから、性欲旺盛のオレの一部だけでもすぐに淫乱になったぞ。練習しなくても出来る奴は出来るってことだぜ!拓也!」

水没紳士「でも壺は性別なんてねーから、男にも女にも欲情する変態野朗になっちまったけど、それはオレのせいじゃねーからな!」

水がどんどん流れて来ていて、脛の真ん中辺りまで水に浸かり始めるし、マサヒコさんはオレの方にバシャバシャ歩いてくるけどお姉さんのいる方もやっぱり気になる。でもマサヒコさんと拓也の間には、あの変態親父が立ち塞がった。「なんだよ、お前も水中ブリッジ3分、やるか?」って言葉に変態親父も挑発されて「やりたい」の一言と一緒にグラサン越しにギン目になる。水が更に膝までの高さに溜まっていくと

水没紳士「おぅ。じゃあお前もプールで練習してから帰れ!」

変態糞親父「糞だらけでやろうや」

暗殺オンナのイキ狂う絶叫と同時に、2人で示し合わせたみたいに水に飛び込んで姿が見えなくなり、あたりで水飛沫がバシャバシャと噴き上がる。SとSがぶつかり合う強烈なバトルに置いて行かれた拓也は、今がチャンスと客席に向かって行ったけど、驚愕の光景にガタイが硬直して動けなくなる。ミケラとマレニアも含めた客席連中は突如現れたラダゴンの瞬間移動バワーに吹っ飛ばされていて、その隙に南佳也がお姉さんのケツマンに手帳をねじ込んでいたからだ。

マリカ「あっ、あっ、ダメっす!」

南佳也「そんなこと言って、奥まで入ってるじゃねーかよ!」

南の手帳テクにケツマン犯されてアンアン喘ぎ続けるお姉さんは、ズブズブとケツで手帳を飲み込んでいく。腐女子のお姉さんというよりただのノンケ向けAVのお姉さんになっていて、ぬらぬらとした愛液が尻から垂れて南の手をぐっしょり濡らして糸を引く。プレイを止めさせようとマネージャーもネフェリも駆け寄ろうとしてるけど、ラダゴンのデカガタイに阻まれて動けない。

マネージャー「なんてことするんですか!?早く辞めさせてください!」

ネフェリ「退け!ラダゴン!」

マネージャーとネフェリが見てる前で南佳也がドSに化す。手帳を捻り込まれるお姉さんはガクガクと痙攣すると立っていられなくなり、オンナマンコも濡れてきてるところに南からの激しい手マンを喰らう。「あー!!」って矯正あげながら髪振り乱してお姉さんにも泣きが入るけど、その一部始終を見てるラニも流石にちょっと引いている。ラダゴンの手を掴んでどかそうとする拓也に、ラダゴンは本音を口にした。

ラダゴン「手出しはさせぬぞ拓也」

ラダゴン「この女が陳腐な謀を企み、日の本でお前を見出したりしなければ、私もお前もウリなどやらずに済んだのだ」

ラダゴン「お前を打ち破るために、私にウリを強いた黄金律は既に無い。しかしそれで許せと言われては、腹の内が治まらぬわ」

ラダゴンの言い分にぐうの音も出なくなって、完全に言い負かされる拓也。ノンケくんだったラダゴンはただレナラと家族を愛してただけなのに、新しい神が欲しかった黄金律に精神的に拉致されて、精神ボコボコにパンチ食らって、お姉さんに混ぜ合わされて子供作らされたり、オレを倒すために日本に派遣されたりで散々な目に遭ってたんだ。ミケラとマレニアも自分のお母さんの痴態に恐怖しまくり混乱しまくり、ラダゴンに「お父様!やめてください!」と涙流して懇願しまくりで、拓也もトラウマ穿り返されてガタイから力が抜けていく。家族仲が急激に冷え込む様子は決して絶対に見たくないオレは、震える足に力振り絞って無理矢理パンプさせ、ラダゴンの心に刺激を入れる。

拓也「ウッ、ウッス!お姉さんのことは嫌いでも良いですけど、子供の前でそういうことするのはみっともねーっスよ!」

ラダゴン「私が望んだ子供ではない。ミケラも、マレニアも、黄金律が望んだ子らだ」

マジかよぉ!?お前そんなこと言って良いと思ってるのかよ!「何を言うか!」ってネフェリはマジでキレてるし、マレニアもミケラもあまりの衝撃発言にショック受けまくって、互いに抱き合ってメソメソの顔で泣きべそ気味。こいつは修羅場を深くするのが巧みなプロ級ネグレクターだ。マンコいじられまくったお姉さんは倒れ込んでゼーゼー息荒げてるし、こんな状況どうしようもねーよって茫然自失状態に拓也が落ちると、そこでマネージャーが新テクを開発!ギデオンの資料が詰まった携帯から素早く解決策を導き出す。

マネージャー「その言葉は嘘です。本当のあなたはミケラさんのことも、マレニアさんのことも愛していたはずです」

ラダゴン「…何を言うか」

マネージャー「あなたはミケラさんから光輪を受け取っているはずです。ある時はひとつ。ある時は三つ。あなたはその贈り物を、黄金律原理主義の聖典に書き留めました」

ギデオンゎ祈祷ってやつのこともほとんど調べ上げていたんだょ。祈祷の資料には祈りにまつわる物語も書かれてるから、マネージャーの手に落ちればみるみるうちにストーリーが出来上がっていき、ラダゴンを上の口でなんとかする手段もどんどんどんどん組み上がっていく。マネージャーはこういう時に居てくれると良いんだよね。


マネージャー「そしてあなたは、マレニアさんの腐敗を癒すために、大いなる光輪を返礼としてミケラさんに返したはずです。ミケラさんは結果的にその光輪を捨てて、あなたの元から去って行きましたけれど、あなたはそれでも原理主義の聖典に、捨てられたはずの光輪の物語を書き記したんですよ。無垢なる黄金の始まりであると」

マネージャー「それからあなたは、黄金律の完全を目指したんです。マリカさんに黄金律の犬となじられ、事実そうだったとしても、あなたはミケラさんとマレニアさんを救わなかった黄金律を不完全だと考えたんですよ。例えその考えもすぐに黄金律に歪められたとしても、考えが浮かんだ瞬間は少なくとも、それはあなたのモノであったはずなんです」

マネージャー「そんな歪められたなりにもマレニアさんとミケラさんを救おうとしていたあなたが、二人のことをどうでも良いなんて思ってるはずがないんです!2人のことをちゃんと見てください!」


マネージャーが捲し立てると、ラダゴンは一瞬ハッとした顔になって、虚空を見つめるように視線落として沈黙。抱き合うマレニアとミケラはラダゴンの答えを待ってるし、客席のほとんど全員がラダゴンに注目してる中で、闘技場から波の音と、アンアン喘ぎ続ける暗殺オンナの矯正が聞こえるだけになる。

390名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/26(日) 03:18:52 ID:nv3a1v16

それから20秒以上?30秒以下?の時間が流れると、濡れた手帳を拭いている南佳也の頭に、ラダゴンのデカハンマーが振り下ろされた!

南佳也「さすたくじっ!」

頭にハンマーぶっ込まれた南は北斗の拳みたいな声を上げながら頭潰れて失神。そのままドロドロに蕩けて動かなくなったところでラダゴンに命令されると、ドロドロからスライムガタイの形に戻って闘技場から出て行った。やっぱりスライムはラダゴンに仕込まれていたんだな。陰謀が巡る闘技場なんてジャンプ漫画みたいだな。でもラダゴンにはマネージャーの言葉が効いてるかもしれないなってガタイで分析。夫と娘と息子の前でイキまくっていたお姉さんに、マレニアとミケラが駆け寄って、マレニアの赤いマントでマンコを隠す。マントを羽織ったお姉さんには、ラダゴンが静かに語りかけるよ。

ラダゴン「黄金律に惑わされ、それゆえに生まれた我らの対立ではあるが、律が砕けたのちであろうと、その溝は決して塞がらぬ」

ラダゴン「お前もそれは分かっているだろう、マリカよ。かつての我が半身よ」

ラダゴンに見下ろされてるお姉さんは、覚悟決めたみてぇな静かな表情で続く言葉を待ってるけど、マレニアとミケラの視線は不安そうで、お父さんのラダゴンに許しを乞うような表情でいる。黄金律のS入った統治と、腐敗へのマゾ受け奴隷ぶりに嫌気がさしてたミケラだけど、本気でお父さんと黄金律を嫌ってたら、そのやり方を真似してもっとスゲー樹を作ってやるぜって思わない。ミケラにとってもラダゴンはまだお父さんだぜ。そのお父さんはマネージャーをいちべつしてから、三人にまた目線戻す。

ラダゴン「だが、そこのマネージャーが語る通り、私はこの隔たりをミケラとマレニアにまで拡げようとは思わぬ」

ラダゴン「お前を辱めるという気も、もはや済んだ。穢らわしき闘技を再開するがいい」

コイツはこう言ってるけど、マネージャーの言葉がモロに効きまくったのは明白だぜ。ラダゴンも良いとこあるよな。流石はオレのセンパイだな。ちゃんと引き際は弁えてるよな。ハンマーをその場にゴトっと置いたラダゴンは大人しく歩き去って行って、遠くの席に座って観戦再開。雌膣揺らされたお姉さんはガクガクと脚を震わせながらマレニアとミケラに支えられて立ち上がる。「酷い痴態を…んぐっ…見せたなっ…」って股から愛液垂らしながら言ってくるんで、ゲイのオレにはなんとも無いけどミケラもマレニアも気まずいのか恥ずかしいのか視線彷徨わせる。ネフェリもそこで気をつかって「事は終いだ。皆も闘技を見ようではないか」ってなんにも無かったって感じで居てくれる。王の態度に客の奴らも席に戻って行って、ラニがデカい帽子を取って胸元に抱える。

ラニ「…我が父上の行い、まずは詫びよう。すまなかったな」

マリカ「構わぬ…酷な目に遭えばよいと、お前も思っていたのだろう?私もそうだ」

ラニ「それは…私は…」

マリカ「律を砕いた時、私は完全たる律が戻るのならば、失われし者も環樹によって蘇ると、高を括ったのだからな。その結末が破砕戦争の後の、かつての荒廃だ。そして律無き今となってもゴッドウィンは戻らず、モーグも、モーゴットも私の元から去ったままだ。これは当然の報いなのだろう」

マリカ「そもそも、私はお前に黒き刃を差し向けたのだ。それのみでも、お前が私を責める道理は十分に立つ。害をなされた者として、堂々としていればそれで良いのだ」

スッゲー情けない姿でもお姉さんは凛としていて、ラニもペース狂わされてショボショボの顔で引き気味に。そこに気配消してたメリナが着替えを持って現れたんで、マレニアのマントにガタイ隠されてお姉さんが着替えに入る。

すると闘技場の方から「ググ、グボグボ!!」って溺れまくった喘ぎ声が聞こえたんで、やっべー忘れてた!って拓也が闘技場見ると、股間辺りの高さまで水かさが増した闘技場の中で、装備脱がされて下着姿になった暗殺オンナが、三つの壺に胸とマンコをいじられながら水中窒息プレイやらされててマジ狂いの極地に堕ちてるし、マサヒコさんはあの最強だったはずの変態親父を水中に引きずり込んでて、ボコボコにパンチ浴びせてる。マレニアを徹底的にマレニアを瀕死に追い込んだ強さに翻弄されて、変態親父も「2分かぁ、まぁこんなもんかぁ…」と活動限界を告げてくる。こうしちゃいられねーぜ!変態親父のピンチに、あの水泳チクビが奮い立った!

391名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/26(日) 03:23:18 ID:nv3a1v16
今日の投稿はここまで。
明らかに投稿ペースが落ちてるぜ!拓也!
語録書きすぎてゲシュタルトがぶっ壊れて逆に語録を入れられなくなってきててマジ狂い!

392名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/26(日) 08:44:03 ID:UFxCHobk
小壺姦は抜ける👍

393名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/26(日) 11:14:29 ID:tPUNK7DY
エロっていうか激激エロでした

394名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/26(日) 13:37:34 ID:ghhPfw3o
ティシーちゃんとマリカの痴態は会場にノンケが残ってなくて幸いですね…

395名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/26(日) 14:37:25 ID:IR/B88vU
最強遺灰としてプレイヤーを幾度となく救ってきたティシーがボロクソになってる ←かわいそう
マリカがボロクソになってる ←草

396名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/26(日) 14:56:29 ID:JO6/Qm82
一回ナーフ食らってなおここまでの暴れっぷりは流石の写し身くん

397名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/27(月) 00:01:32 ID:9BNRU.uk
「投稿者?今スレッドにお客さんが来て指名が入っています。すぐ書けますか?」
「あ、あん、はっ、はい、エルデンリングの非公式イベントに参加してたんで、いまからかっ、書けまっす」
「もっと早く書けませんか?」
「あ、ああ、はい、なるべくはっ、はっ、早く書きまっす」

398名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/27(月) 02:42:05 ID:OYtpi4y6
黒き陰謀の夜の実行犯が何のお咎めもナシじゃ不公平だもんな
罪は精算しなきゃだな

399名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/27(月) 13:08:33 ID:R5k2ga.Y
ギデオン!お前が黄金律が終わった後の世界で役に立たないと絶望した智識が
律無き世界で神人の誤解を解く為にまた役に立ったな!

400名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/28(火) 19:06:58 ID:73Ig/SVo
次はShadow of the Erdtree絡めた同人拓也3作品、できるか?
いつか>>1が語録塗れで死んでもオレのせいじゃないからな!

401名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/28(火) 19:16:19 ID:XcnKoX.c
その淫乱な筆が乾く暇がねーな!拓也!

402名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/28(火) 23:35:54 ID:k10Z4lJc


「ウッス!」

飛び込み選手みたいに指先揃えて槍のように着水した拓也の前で、ミリセントが鈍い水音たてながらゴボゴボもがいてる。闘技場見渡した時になんか少ねーなって思ってたけど、そういうことかよ!ゴーグルが無いから変態親父の姿は見えねーし、先に目の前の命を助けるのがライフセーバー拓也の使命だ。溺死寸前のミリセントの手を掴んで引っ張り上げると、水を吐きながらミリセントが立ち上がる。

ミリセント「はぁ、はぁ、あれ?立てる…?」

拓也「水に浸かったぐらいでパニクるなよな!俺を見ろ!水泳部だからぜってー溺れねーぞ!」

ミリセント「泳いだことが無かったからな。水泳部とやらに、私も入るべきだろうか…」

なんてやりとりしてると、プールからまた水音がして暗殺オンナの「イグッ!」って濁った喘ぎと一緒に、水面に仰け反ったオンナの胸と腹が浮き上がって震える。その胸を乱暴に掴んで水底に引き込もうとする壺の腕を、間一髪でミリセントが掴んで、俺と一緒に壺タチを引き剥がしにかかる。

でも胸を揉みしだいてる壺の腕を引っ張ると、水中で仰向けにされてる暗殺オンナはビクビク痙攣して、水中に浸かってる顔の口から大量の酸素を吐き出すし、マンコに突っ込まれた方の手を少しでも引っ張ると、プールの水が混じった潮をミリセントの顔にぶっ掛けるしで打つ手がない。ノンケはこれでも喜ぶんだろうけど、会場のゲイ連中はオンナを拷問する趣味は無いから、ブーイングと一緒に俺たち二人にああしろこうしろって言ってくる。そんなこと言われたってって拓也は乳首いじって新テク開発に賭けるけど、ミリセントは知らねーよ、そんなのって態度で遂に強硬手段に出る。

ティシー「んぐああー!!」

暗殺オンナのマンコに突っ込まれていた壺腕を掴んで、一気に引き抜いたミリセント。その顔にまた派手な潮を噴きまくりながら、暗殺オンナがデカい雌鳴き上げて、ガタイを海老反りに跳ね上げてプールから一瞬顔を出す。出てきた顔を咄嗟に掴んで酸素吸わせてやると、ミリセントが今度は胸揉みまくってる手を剥がしにかかる。そしたら暗殺オンナが「いやあ!やめてくれ!」って泣き入った顔をイヤイヤ。でもミリセントは焦り顔だけど手を止めたりはしなかったから、胸に吸い付いてる手も勢いつけて剥がされる。

ティシー「ああーっ!!」

敏感になった性感帯を乱暴に引っ張られて、痛みみたいな強烈な快楽に頭犯されて暗殺オンナはまた潮吹き。白眼剥いてうっすら割れた腹筋と太腿の筋肉をビクビク痙攣させて、快感に悶えまくる。「今だ!彼女を引っ張るんだ!」「ウッス!」ミリセントの合図で暗殺オンナのガタイを後ろから抱きかかえてグイッと引くと、壺の三人組が今度はミリセントにターゲットをチェンジ、一斉に飛びかかっていく。コイツらマジで節操が無いヤリまくりのタチ野朗だ!でもミリセントは暗殺オンナがどうなったか知ってたから、油断しないで水鳥乱舞キメて、壺連中を場外に弾き飛ばしてダウンさせたんで事なきを得たぜ。すると倒れた壺たちにゲイの観客達が一斉に群がってきて、一気に雄臭さが充満。壺の奴らは蓋開けられて何本もの大小様々なマラを突っ込まれて、手足バタつかせて淫乱に暴れ狂う。

観客1「この野朗火炎瓶…!」

観客2「アイアンマン!(鉄壺の香薬)」

観客3「中が気持ちいいモコモコ!火ぃ吹くぅ〜!」

特攻野朗達「ぷももえんぐえげぎおんもえちょっちょっちゃっさ!!」

壺ガタイの隙間という隙間と壺の中身にバラエティー豊かなマラを突っ込まれて、ぐちょぐちょに掻き回される壺連中は全身から肉汁を大量潮吹き。ビクンビクン脈打つ内臓を快感に打ち震わせて曝け出しながら、射精する時の前立腺みてーな快楽を全内臓で感じている。アイツら相当な好き者だぜ!引き上げた暗殺オンナは快感でダルになったガタイ震わせながら、ハァハァ喘いでプールの水にオンナ汁を垂らしていく。

拓也「この女マジ逝っちゃってる!」

ミリセント「彼女は私に任せてくれ!君は血没の男を頼む!」

拓也「ウッス!」

ミリセントは泳げねえんでオレにバトンタッチして、暗殺オンナを抱えてプールの外に引きずっていく。「すまない…このような醜態、晒したくはなかったんだ…」って暗殺オンナはアハンアハン泣きながら何度も謝ってくるけど、マサヒコさんにエロを仕込まれた壺を三つも相手にしたんだから無理ないぜ。水泳ガタイの拓也でもハードな水中ファック3分間には耐えられないのに、泳ぎが義務教育に入ってない狭間の地の戦士が装備も全部剥がされて、水中激エロ調教9分間なんて決して絶対に耐えられない。ミリセントが暗殺オンナを離脱させると、プールの波間から飛沫を上げて、変態親父が垂直にぶっ飛ぶ。

変態糞親父「もう気が狂う!」

空中に飛び出したおっさんは全身に責め跡のアザを付けていて、顔色は白くなって唇も青いチアノーゼガタイを太陽光で輝かせながら、力無くプールに全身を打ちつけて浮かび上がる。最強のはずだった変態親父も、不慣れな水中戦に戦闘力を削がれたみたいでうつ伏せ痙攣ダウン。緩み切った肛門から糞をぶりぶりと垂れ流す。すると水底の各地から「コ゜ッ!」って喘ぎが聞こえてきて、プールの至る所から色んな奴らが浮き上がっていく。

腐敗の眷属「ググ、グボグボ!」

双剣の騎士、エビ人間、五人の兵隊…そしてヴァレーと糞喰いが全員白眼を剥いて仰向け姿を晒してきて、拓也は状況を瞬時にガタイで把握する。マサヒコさんはデカいプールの中で変態親父だけを調教してたわけじゃない。敵も味方も引きずり込んで、集団水中窒息プレイを強要していたんだぜ。アブノーマルな性癖を持ってる奴ほど爆発した時歯止めが効かないっていうけど、チーム戦でもこんな無差別プレイやるんだから、日本でのプレイでも一人くらいマジで殺してると思うぜ。

水没紳士「ざけんなよ。コイツら全員水没の練習してねーよ。一番保ったのが糞漏らしたおっさんじゃねーかよ」

水没紳士「おい拓也、お前はちゃんと練習してきたんだよな?」

うっすら茶色く濁ったプールをザブザブと歩いて来るマサヒコさんは、浮いてる変態親父を腕でどかして、拓也の前に迫って来る。再び立ち込め始めたおっさんの糞の臭いにゲイの連中は興奮し始めるけど、ネフェリやミリセントを含めた少数のノンケにはやっぱりキツくて、またマレニアが咳をし始める。時間はかけていられないぜ。前のプレイで糞の臭いには少し耐性がついた拓也だけど、この糞水プールで下水道窒息3分間なんてやられたら絶対死ぬぜ!

403名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/28(火) 23:36:52 ID:k10Z4lJc
ネフェリ「そんな馬鹿な…このような汚濁の中を泳げと言うのか…?」

水没紳士「まずは5往復しろ!」

拓也「ウッス!」

マネージャー「ウッスじゃないですよ!?いつものウリとは違うんですよ!?」

マサヒコさんのSな気に当てられて、無意識でMの本性が働いて、すぐに前回の水没プレイの続きの感覚になる。そこにネフェリやマネージャーから指摘が入って、ハッと気付いた時には遅かった。飛びかかって来たマサヒコさんに糞の水に沈められて、ガボガボもがく口にはギャグボールが噛まされる。もがいてしまった口の中は糞の苦さでいっぱいになり、唯一呼吸に使える鼻も水中って状況が邪魔して来る。ボール噛まされて一番キツいことっていうのは、浮上できても糞の臭いを嗅がないと呼吸が出来ないシチュエーションだと分かったぜ。

水没紳士「ほら、拓也、泳げよ!」

とか言いながら背中押して沈めて来る様子にすっかりデジャブ感じて、なんかタイムスリップした気分。そして一度プレイに入るとマサヒコさんは、前みたいに鬼のコーチに様変わり。「早くしろよ。水泳部の泳ぎを見せてもらおうか!」広いうえにチョー臭いプールだが、ものすげー長いストロークをバタフライとクロールで何度も往復しようとするも、そんな長く息が続くわけねえから半分まで行ったところでたまらず息継ぎ。そこに強烈なピンタが飛んでボールが一瞬外される。

水没紳士「バカ野郎!誰が上がっていいって言った!」

拓也「ハァ、ハァ、ス、スミマセン」

水没紳士「10往復しろ!」

鬼と化した紳士に「ウッス!」と答えると観客席からどよめきが上がり、マレニアやネフェリなんかが「待て!出来るわけがないだろう!」「マリカよ!あの男は土方の男とは違う!明らかに拓也を殺そうとしている!情事が目的などとは到底見えんぞ!」って紳士やお姉さんに抗議の声を上げる。けどお姉さんは本当の拓也を知っているから止める気なんて更々ない。筋肉マンコM奴隷の拓也。水泳部ガタイの拓也。サーフ系ボディビルダーの拓也。あらゆる拓也を知ってるお姉さんは、この状況にこそオレがマジに復活する可能性を見出しているんだぜ。腐女子のお姉さんの考えそうなことだよな!

ラニ「拓也を甦らせる捧闘で、拓也から命を奪う気なのか…?」

マネージャー「糞遊びに続いて水没プレイだなんて、さすがの彼でも身が保ちませんよ!」

お姉さんを中心に観客席ではざわめきが起こってるけど、ミケラとラダゴンは静かにことの成り行きを見守ってるし、ブライヴはキノコマスク被ったまま席にぶっ倒れててメリナに介抱されている。マスクで鼻塞いでも糞の臭いは完全には防げないよな。暗殺オンナも下着姿でピクピク痙攣しながら、濡れたガタイをミリセントに温められてギリギリ意識を保ってる。せっかく激エロを求める闘技なのに紳士のプレイが激しすぎて会場全体もややシラケ気味だから、オレも早くエクスタシーに飲まれて会場中を牽引する激エロのモロホストに戻らなければ許されない。

でも深さが腰くらいとはいえ、直線距離が20メートル超えの円形糞プールを無呼吸10往復は辛い。ギャグボールも付け直されて、当然泳ぎ切れるわけがない。1度でも浮上しようとするとキツいシゴキが待っている。前にも増して激しい汚水中フェラだ。「ああ…」ってマレニアの奴の引きまくりの声が聞こえて、観客席が息を飲む。ゲイ連中もきっと糞まみれの水中飲精の苦しさを想像しているんだぜ。何度でも拓也は水中でフェラをし、もがき苦しむと浮上して一瞬糞の臭いが与えられ、次の瞬間には臭いの元に沈められる。フェラの間はもちろんずっと紳士に乳首をつねられてどんどん狂っていく。

拓也「ぐぐ、グボグボ!」

っと肺の空気が排出されて、糞の水にまみれたデカマラを咥えたままもがき苦しみ、ガタイを震わせるとまたガタイが持ち上げられ一瞬空気が与えられるも、それもろくに吸えないしギャグボールも口に溜まった汚水を決して外に逃がさない。

もう何度その流れを繰り返したか分かんねえ。苦しすぎてガタイを仰け反らして雄叫びも上げられずにプールサイドに倒れ込もうとするも、ここはプールじゃなくて闘技場だから、そんな都合の良いものも無い。鼻がすぐに手で塞がれて「おい、誰が休んでいいって言ったんだよ!」と言われて、往復パンチと乳首責め。「もう一度潜水10往復だな!」「ウップ!」「オマエの好きなものをし込んでやるよ!」呼吸を整えている間に、何かをプールサイドに持ってくる。

ミリセント「ああっ!?」

マレニア「なんということだ…まさかエオヒドの…」

持ち出されたのは、赤く光って回転する剣みたいな形した激デカローターだ。「ほら、ケツ向けろ!」SSの競パンの後ろからギュルンギュルン回る剣がケツの穴に押し込められる。「あっあっ、ダあああぁーっ!!」敏感な拓也のケツに鋭いローターが1本、2本、3本入れられ、ローター同士がギャリギャリ火花散らしまくってスゲーことになっている。「もうやめろ!やめてくれ!」「お母様。さしもの拓也でも、あれでは保ちません」ネフェリとミケラを中心に客とゲイ連中からも闘技の中止が提案されるもお姉さんに無視されて、さらに4本目、5本目が挿入され、拓也はマジ瀕死状態。掻き回される肛門から粘膜と雄膣のかけらが掻き出され、汚れたプールにばら撒かれる。採掘されていく拓也の肛門の傷口を糞の水は容赦なくガン掘り。あっという間に破傷風で犯していく。

マネージャー「小国エオヒドが復興され、戦技の継承もできるようになったとはいえ、それをこんな風に使うなんて…」

さっき仕込まれた変態親父からの宿便がグチョグチョに掻きまわされ、拓也の雄膣の中でローターが暴れまくり血を吹く!「マジ、許して下さ、あああー!!」そのままガタイが糞のプールに押しやられ、潜水の往復が始まる。SSの競パンの中の拓也マラが、死んでいくガタイでもせめて命を残そうとして、はち切れんばかりに超勃起し、マンコから血と糞を漏らし、激痛と快感に乳首を勃起させて脳を壊しながら闘技場の壁でターン。拓也だって死ぬ時は射精するんだよ。

マジ狂いで何度失神と覚醒を繰り返したかわからない。限界まで繰り返し、射精し続けるマンコの快感と痛みの絶頂の中で「よーし!」と声が聞こえ、浮上したオレはガタイを持ち上げられて立たされ、ピクピクと痙攣する筋肉と激しい呼吸の中でマサヒコさんの口から「よくやったな!」と優しい言葉をいただく。

マサヒコ「でもこれからだよな、拓也!まだ始まったばかりだぜ!」

マネージャー「ええっ!?」

ネフェリ「お前はもう十分堪能しただろう…」

拓也「ウ…ウッ…ス…」

マサヒコ「モーグウィン王朝での約束を果たせよ!できるよな!拓也!少し休憩を与えるから、3分間汚水の底に沈め!」

雄流血マンコの中の鋭いローターがギャリギャリとぶつかり合いながら暴れまくっている拓也のエロガタイが、回転の凄まじさにブルブル震え、ディープキスと乳首責めをされ、薄れゆく意識の中で微かな快感に悶え狂う。「ほら、始めろよ!」生と死の狭間で打ち震えるガタイが再びプールに突き落とされ、ミリセントの「いつ休憩を入れたんだ!?」の鋭い指摘が無視されて、水没プレイの本番開始。「前菜で腹パンパンにされちゃたまんねーよ。ここからがメインだよな!」って紳士の声に、ゲイ連中も戦慄して声が上げられなくなってる。

マレニア「もはや見ておれん!このような責め苦があろうか!」

常軌を逸した殺人プレイにマレニアも我慢の限界になってたみたいで、たまらず飛び出そうとするけど、ネフェリに進路を塞がれて未遂に終わる。「お前の勇気は買うが、あの汚水に塗れた闘技場で、お前はあの血没の貴族に勝てるのか?」って言葉に言い返すことも出来ず、抜いた刀を闘技場の壁に斬り込んで、涙ぐんで耐える。腹に傷を抱えてたとはいっても、マレニアは鬼のコーチの血中責めに手も足も出なかったから仕方ないぜ。

404名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/28(火) 23:38:05 ID:k10Z4lJc

汚れた空気を微かに吸いこんで浮上したガタイを上から押さえこまれ、背中に足を乗っけられて、あらゆる方法で激しく沈められるオレ。肺の空気を吐き出すと浮上できず、水底に沈んだ背中の上にマサヒコさんがガッシリと仁王立ち。拓也はそのまま水底で拘束される。前のプレイでは水底に乳首とマラがあたるとヤバイくらい気持ち良かった。でも今度は何度やっても快感は鈍くて、息も2分が限度だ。死にかけガタイで感度が落ちてて、ケツからの大量出血も少しペースを落としていく。

水没紳士「おい、元気が無くなってるぞ。3分間できるって言ったよな?え?」

一連のプレイで筋肉に乳酸が溜まりきってて全然もたない。命令通りに何度も潜水してはみるけど、必ずもがき苦しんで浮上してしまう。「ざけんなよ!拓也、しょうがねーな!首枷の盾で固定するぞ!」紳士の一声に首と手首をハメる穴が空いた厚い木の板をプールの中で装着されて、さらにローターブレードで震えるケツ穴にイエロの瞳を仕込まれる。そしてプールに突き落とされて調教開始。出来なければ汚水中フェラのペナルティ。その調子で死にかけながらもがき苦しむうちに、ローターが抜けた!「ふざけんじゃねー!」往復パンチが飛び、ドSのコーチが激激Sに化す。

拓也「ウッス…ウッス…すみまっ…グボグボ」

水没紳士「できなかったら今日はどうするんだ?言ってみろ!」

拓也「お…檻の中に入れて…沈めて下さい」

水没紳士「ざけんなよ!だから檻なんか用意してねーって言ってんじゃねーかよ!」

拓也「ウッス…すみません。何しても構いません…約束は果たします…」

水没紳士「そんなこと言って、お前は今度も練習してきてねーだろ!しょうがねぇな!ロープで拘束するぞ!」

今度は首枷の盾を外された代わりに、豚の丸焼きみたいにロープでぎちぎちに手足を拘束され、もう一度沈められる。早く達成しないと、死期が近づく一方だ。ロープでガチガチに固定されたガタイが水底に沈み、紳士の両足で踏みつけられ、2分、2分10秒、20秒・・声が聞こえる。でもやっぱり出来るわけねーよ。しろがね人のようにもがき苦しみ、結局酸素を求めて足を撥ね退けて浮上しようとするも、縛った両手に両脚を束ねて拘束されてるから動けない。ガボガボと肺の空気を吐き出し始める拓也にパンチが飛ぶ!そして顔面掴み上げられて汚水中フェラ。イエロの瞳が効き始めてヤバい。全身鳥肌で瞳孔が開いて来るし、その間にも鼻の穴に汚水が容赦なく入り込む。

「こうなったらやっぱり手錠だな!」

拓也は手錠が嫌いだ。金属で手の筋を痛めることがあるからだ。前回のプレイでも手錠は使わないって言ったのに結局使われたし、やっぱり奴隷の言葉は聞いちゃもらえないんだよな。ロープを切られて一瞬手足がフリーになるけど、抵抗する暇もなく後ろ手に手錠を付けられて、足には足錠、さらにまたその上からロープがきつく締めつけられる。その間にも回転ブレードが拓也のマンコを掘り進んでくる。ヤバいこのままだと壊れる!早く3分達成しないとこのまま死んじまうぜ!

だだっ広い闘技場の静まり返った客席に、拓也がもがく水音とブレードの回転音だけが響く。金属が手足に食い込んで痛いし、マンコの細胞が死んでて感覚を脳に伝えてこない。ロープも胸筋と腹筋、臀筋と大腿筋に血が滲む程堅く縛られ、緊縛手錠の中ではもはや激しくもがくこともできない。でも、これが幸いしたぜ。あまりにも凄まじい責めにガタイの感覚が飛んで、痛みが鈍くなってきてるからだ。

拓也「ぷぁっ」

やっとプールに立たされて、顔の穴中から水を吹き出しながら深く呼吸を整えるけど、今回はスプレーも与えられることなく、チアノーゼ顔を観察される…意識が遠のき全身の筋肉が生かさず殺さずのゾンビになる…最後に拳のラッシュが与えられゴボゴボと血を吐き出しながら頭から死んだように水底に沈み、酸素が尽きた肺を動かそうと横隔膜がググっと上下する。緊縛された全身のロープと手錠足錠の拘束感がどうしようもない超絶な快感に変わる…こともなく、筋肉が痙攣し始める。死んでいくガタイから感覚を感じる機能が失われていく。大量出血に苦しい無酸素呼吸がプラスされて同時にマラが僅かに勃起してヒクヒクし始める。

掘り尽くされた坑道と化したアナルのローターブレードの音が響き渡る。
背中を踏まれ、魚の切り身みたいに力なく悶え始めると勃起乳首が水底に触れ、少しだけ気持ちが良い。でもマジ死にしそうだ。水面のかなたから2分40秒、50秒の声が聞こえ、3分が聞こえた。マジ許してください。それでもさらに10秒、20秒、30秒と追加され…狂乱の苦しさと快感の果てに…


「拓也!」


マネージャーなのかお姉さんなのかも分かんねー声を聞いて、オレは遂に水底で逝った。

405名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/28(火) 23:57:56 ID:k10Z4lJc




「拓也?」


懐かしい声で目が覚めると、家のリビングの椅子に座ってた。

毎日聞いてる声なのにどうして懐かしいなんて思ったのかな?
なんて疑問も次の瞬間消え去って、テーブルに置いてある朝ごはんを頬張る。
お母さんさんの朝食は味噌汁と焼き魚、それと漬物が小皿に盛り付けてある。
拓也は漬物が嫌いだ。お父さんもお母さんも美味しいっていうけど、あんなののどこが良いのかオレにはさっぱり分かんねーよ。

しかもせっかくの土曜日なのにお父さんは休日出勤でいないから、拓也はショボショボの顔で朝ごはんを食べ終わると、食器片付けてテレビを付ける。朝早く起きられると子供用の番組が見れて良いんだよね。だってさぁ、戦隊モノのシチュエーションで幼稚園の奴らと遊ぶと気持ちいいじゃん!

「ねぇ拓也、昨日お隣さんの引っ越しが終わったんだって。見に行ってみたけど、綺麗なお姉さんだったよ?外国の人だと思うけど」

「ふーん」

「今日はお休みだしさ、一緒に挨拶しに行かない?」

お母さんのご近所付き合いはいつも突然だ。
人に挨拶するの別にいいけど、テレビ観るのをやめてまで挨拶しに行くのは面倒くさいぜ。
だからオレはやだって言ってテレビに集中。でも「やだじゃないよ。テレビばっかり観てるとバカになるよ!来なさいほら!」って言って腕を引っ張って来るから、抵抗虚しく家の外に引っ張り出される。まったくさぁー、どうせ有無を言わせず外に出すんだから、一緒に行かない?とか最初に言うなよな!

テレビ観れなくなったオレはグレまくって、ほっぺた膨らませて俯いて不機嫌モードに突入。お母さんはオレを一人にするのがなぜか嫌みたいで、何をするにもオレを連れ回すからチョーウゼーし、こっちの事情は関係無しだから反論しても通らない。こっちはもう幼稚園の最高学年なんだよ。お父さんならなんでも話を聞いてくれるし、あんまり会えないけど映画とかにも連れてってくれて楽しいのにさ。オンナってみんなこうなのかなぁ?

「あら奥さん、おはようございます〜」

「ん?ああ、何か用でも?」

「いえいえ、特に用ってわけでもないんですよ。ただ近くを通りかかったものですから、ついでに挨拶をしておこうと思って。まぁ、それだけなんですけどね?うふふふ」

近くを通りかかっただけのお母さんが、金髪のお姉さんに作った笑顔で挨拶する。(よく嘘つけるよな!)
休日の朝なのにイキナリ化粧してたのはこういう理由だったのかよって頭で分析したオレにお姉さんが視線を向ける。戦隊シリーズのヒロインよりよっぽど美人な、バリバリモデル体系のお姉さんに拓也も視線絡みとられて、お母さんに「ほら、拓也も挨拶しなさい?」って言われても何を言えばいいのか分かんなくて体を固まらせてる。

「拓也?あんた、結構人見知りするのね」

「拓也というのは、この子の名か?」

「いつもは人懐っこい子なんですけど、なんか緊張してるみたいで…」

「稀人を警戒するのは自然なことではあろう。子供ならば、なおのことだ」

「え?」

お姉さんはちょっと困り気味のお母さんを無視して、拓也の前にかがみ込んで顔を近づけて来る。太陽を背にしてるから顔が影になってちょっと怖いけど、瞳が金色に光ってるように見えてなんだか神秘的。輝く瞳のリングに拓也が見とれてると


「また会おう、拓也よ」


お姉さんは微笑みを見せてきて、それからお母さんと何か話してから、他に用があるとかで遠くに歩いて行った。瞳の金色が頭に刻み込まれたんで、なに話してたのかは分かんねーけど、なんか不思議な感じの人だったな。「あの人、変な日本語覚えちゃってるね」ってお母さんからの評判も面白外国人みたいになっちゃうしで、思ってたよりつまんねー展開にはならなかったからいいけどさ。「どっかで会ったことあったっけ?」って言われても、そんなの知らないから「テレビで観たんだよ」って適当に言うと「じゃあ芸能人に会っちゃったかな?」なんて話広げてくるんで、分かんないって思うがままに答える。お母さんが前に誰々と会ったとか、オレには関係ないぜ。

面倒くさいことも終わったんで、家に帰ってからまたテレビ。でも戦隊モノはもう終わってて、つまんねー天気予報なんかやっている。「明日雨かぁ〜」ってお母さんはお菓子を食べながら見てるけど、あんな番組の何が面白いのか拓也には分からないから、口元も寂しくて冷蔵庫を漁る。そしたらオレンジジュースがあったんでチョーラッキーだぜ!「拓也?それ私にもちょうだい」ってついでみたいに言われたんで、二本もって栓抜きも用意。二人で一緒に栓を抜いて、オレがコップをグビっとやるとお母さんは飲みながら窓を開けて、涼しいそよ風と太陽光を部屋に入れてテレビ視聴を再開。オレは椅子に座って一息ついた。あーあ、明日雨なら幼稚園のプールはキャンセルだなって、ちょっと残念に思いながら黄昏てると、オレンジジュースはすぐに無くなった。すると…


「拓也?」


またお母さんに呼ばれる。気付くとオレは学生服姿で、朝食は食い終わっていたんだ。お父さんはもう仕事に行ってるからいないけど、オレにはまだ余裕があるんで、歯を磨き終わったあとに、授業で使う教科書をカレンダー見ながらカバンに突っ込む。今日の日直はオレだな、国語で宿題だった作文はもう書き終わってるな、体育の授業は例のいじめっ子がいるから嫌だな、なんて思春期の頭で分析。最近別のクラスの男子が気になってるけど、今付き合ってる彼女の方が好きだから、それって変なのかな?って友達に言ったら、そこからいじめっ子に話が伝わって、それでアイツらに目を付けられたんだよな。友達はそいつのこといじめっ子だと思ってなかったから、しょうがないんだけどさ。

406名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/03/01(水) 00:06:48 ID:Y0HgApDo
今日の投稿はここまで。
DLCが発表されてマジ狂い!
もちろんDLC拓也を執筆する予定はねーよ!AC新作も控えてるし、椅子とPCに拘束されなきゃ絶対無理だぜ!闘技場導入に合わせて同拓の中身を闘技場込みでリマスターしたのに、今度はDLCも含めたストーリーの全改編なんてやったら狂いまくってマジ死にしそうだ!

407名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/03/01(水) 00:12:24 ID:Y0HgApDo
>>403
修正だぜ!拓也!
>>呼吸を整えている間に、何かをプールサイドに持ってくる。
これは正しくは「呼吸を整えている間に、何かを闘技場の端に持ってくる。」です。
お前は書き終わったあとに修正入れるんだな!マジおもしれー!

408名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/03/03(金) 00:58:31 ID:ql1jWBxY
ウッス!
いっ、今、書いてまっす!

409名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/03/03(金) 05:03:04 ID:ql1jWBxY

でもイジメっ子の奴ら、体育の時間でも「お前生意気だぞ」ってオレの肩押してきたりするけど、先生が目を光らせてるから過激なことはやってこない。拓也がゲイだって確定する証拠もないから、オレもゲイじゃねーよって口で言えば、不良たちも悪ふざけの延長ぐらいのイタズラで許してくれたし、拓也も実はイタズラを楽しんでたりしてたんだよね。オレがイケメンな思春期学生だから向こうも構いたくなっちゃうのかな?(笑)

でもこれってギリギリのスリルを楽しんでる状況だから、少しバランスが崩れたら即刻アウトだ。男の体にも興味があるってバレたら彼女にフラれるし、友達もいなくなって代わりに不良が拓也のことメチャクチャにしようとして、イタズラも一気にエスカレートする。イジられのは良いけどイジメられるのは嫌いだから、そうならないためにも拓也は学校ではいかにも普通って仮面を被ってる。

それでも頭に浮かんでくるのは、同級生の陸上部男子の胸筋、腹筋、背筋、引き締まった足、腕に浮かんだ血管だ。それに彼女の裸体も混じってくるからマジで授業どころじゃねーよ。彼女が男子部員みたいに体鍛えてくれたらもっとオレ好みになるのに、筋肉のある男は嫌いだから自分も鍛えたくないって信じらんねーぜ。お姉さんは体鍛えてる男の方がモテるって言ってたのにさ。結局今日も授業の半分くらい聞き流して、半ボケの頭で放課後に突入。ひとり帰宅すると


「あら拓也、おかえり」


化粧を落としたばかりのお母さんに遭遇する。仕事から帰ってきたばっかりのお母さんからは、タバコの臭いがしてくるからすぐ分かるぜ。制服脱いだ拓也は白Tに柄パン姿になってリビングのソファーにダイブ。お父さんは今日も一日家を開けるんで、今夜はお母さんとの二人で晩御飯だ。オレがテレビでゲームしてる間に料理はできるから気分いいぜ!

「拓也?今日学校でなんかあった?」

でも最近はこういう質問もしつこく感じてきて、マジでダルな気分。「ねーよ、なんにも」って言っても「本当かい?」って更に聞いてくるしでチョーウゼーし、クラスの女子も興味ねぇ噂話ばっかりしてるし、オンナってみんなこうなのかよ?「彼女とはうまくいってる?」彼女とは最近距離感感じてるけど、それもお母さんには関係ねーよって無視。「まぁいいけど」の一言で質問の嵐はやめたけど、本当に相談しようか迷ってる話は決して絶対に打ち明けられない。


オレ、男も好きかもしれない。


なんて言ったら、何が起こるか分からないからだ。お母さんさんとオレと兄しかいない家の中で話すなんて絶対無理だぜ。話すとしたらお父さんが家にいる時がいいな。お父さんはあんまり家に帰らないけど、帰ってくるたびに優しくしてくれたり映画館やゲーセンに連れて行ったりしてくれるから、ウゼーことばかり言うお母さんよりも好きだ。この前見に行ったタイムスリップする車の映画も、マジ最高だったぜ!だから拓也はお姉さんに言われた通りに、お父さんが次に家に帰ってくる日に話を切り出すことに決めて、先に晩御飯食べ終わって、コーラ片手に宿題を片付ける。テレビではお笑い番組がやってて、お母さんの笑い声が聞こえる。前も見たネタでよく笑えるよな!


次に起きたらあたりは真っ暗な夜。部屋の電気つけて時計を見たら深夜2時を回っててビックリ!宿題を終わらせて寝たのはいいけど、コーラのカフェイン効きまくりで眠りが浅くなってたらしくて、それが災いしたぜ。明日の学校は遅刻だな、どうにかして眠気誘わねぇと眠れないな。布団で汗かいたから夜風に当たりたいなってフワフワの意識で分析。変な時間に起きると浮遊感があるけど、夏の夜は涼しくて、浮遊感と合わさって気持ち良いはずだ。

ズボンと上着と靴下を身につけた拓也は、シャワーも浴びずに家を出ると誰もいない家の外を歩く。親や先生に見つかったら言い訳も許されることなく説教行きだけど、こんな時間に見回ってる物好きなんていないぜ。人っこひとりいない夜の住宅地には一定間隔で街灯が灯ってて、遠くの建物のいくつかにはまだ電気がついてて星みたいに光ってる。こんな時間まで仕事かよ、マジ大変だなって大人の苦労に想像働かせたあと、それも忘れてゆっくり辺りを散歩する。あー、マジに夜風が気持ちいいって全身で解放感を味わっていると、見覚えのあるご近所の家が少し奥に見える。


「おー」


手前から奥に向かって伸びる車道と、その横の歩道に沿うようにして、手前側にはオレ達家族が住んでる家があって、オレの部屋の窓だけが明るく光る。歩道の奥側に見える真っ暗な家々のひとつには、お姉さんの家があって、まだ電気が点いていた。こんな深夜でも窓からは黄色い光が漏れていて、お姉さんもこの時間に起きている。お姉さんも徹夜で仕事してるのかな?

そういえばお姉さんがどんな仕事をしてるのかオレは知らない。学校祭には来なかったし、学校にもお姉さん似の生徒なんていないから、お姉さんは子供を通わせてるわけでもないし、先生でもない。近くのスーパーとかコンビニで見かけたこともなくて、会う時は決まって道の端っこに立ってたり、公園のベンチにいつの間にか座ってる。それもほとんど拓也がひとりの時だけだ。オレはお姉さんの名前も知らないんだ。


「あっ」


色々考えたところで、何故か拓也の乳首が反応。
かすかな快感に背筋を一瞬伸ばすと同時に、頭に言葉が思い浮かぶ。「マリカ…お姉さんはマリカって言うんだ」呟くオレの心の中に、懐かしい感覚が染み渡る。初めて聞いた名前じゃないし、体が感じたのはお姉さんのことだけじゃない。忘れてたわけでもないけど、なんか、考えないようにしてたんだ。



「この夜に、お姉さんに相談しに行ってから、オレの激エロな人生が始まったんだっけ…」



暗い夜道の真ん中で、人生で味わった酸っぱさと甘さがリフレイン。
相談相手のお姉さんから頼もしいアドバイスをもらって、次の日に家族会議が始まったんだ。やっぱりカミングアウトゎやめた方が良いかな・・・って思った拓也だったけど、お姉さんを信じて「オレ、男も好きかもしれない」って両親に言ったら、その日から夫婦仲が悪くなって、兄さんも口聞いてくれなくなって、こんな子産まなきゃ良かった!って、虐待が始まったんだ。ご近所さんにもオレの家族の喧嘩は聞こえたから、噂話も拡がって、イジメっ子の耳にも入ったんだ。イジられるはずがイジメられることになり、体育館で裸にされたり殴られたりする毎日に、オレは疲れ切って、それで水泳部に入ったんだよな。
水の中なら全てが忘れられる。青いプールが大好きだった。

でも、家にも学校にも居場所なんて無いから、なるべく遅くまで外をブラブラして、家に帰ると冷えたメシ食って、同い年の不良と一緒にまた出かけるって毎日を過ごすことになる。そん時にお姉さんがまたオレの前に現れて、腐女子のお姉さんと化す。お姉さんの導きで拓也はゲイの道に本格的に嵌まり込む。当然彼女との仲もとっくに切れてて、周りに友達もいないから、オレはお姉さんにどんどんどんどん仕込まれて仕上がっていった。お母さんさんはその間も学費払って、貯金も切り崩してオレを大学に行かせたけど、その間も虐待はつづいたんだ。

大学生の時に調べて分かったんだけどさ、子供の学費をちゃんと出すのに虐待もするって親は結構多いんだってさ。自分が上で子供が下っていう関係が、学費を払うことで強くなって、虐待がエスカレートするって聞いたぜ。支配欲の現れ?優越感?まぁ、大学を卒業する頃になったら、お母さんではなくお姉さんに仕込まれた拓也が完成してたんだけどね。

410名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/03/03(金) 05:03:58 ID:ql1jWBxY

人生の出発点に立たされて、これから先でどんな道を歩んだか考えて、センパイやマネージャーとの日々が浮かんでくると、あとは道を進むだけって分かる。お姉さんの家に行くか、それともお母さんの家に行くか、ふたつにひとつを選ばなきゃならないシチュエーションだと分かったけど、その選択が拓也を、徹底的に拓也を迷わせる。

お姉さんの家を選ぶと、先にあるのは激エロな毎日だ。
お父さんはいなくなって、お母さんさんの愛も失うけど、ゲイとして自立した拓也は毎日ヤリまくりウリまくり、合ドラキメて吠えまくりの筋肉マンコ奴隷と化してセンパイのペットになる。しかもそっから狭間の地に飛ばされて、誰一人として体験したことのないマジエロ大冒険の始まり。こんな体験できる奴、滅多にいねえぜ!

逆にお母さんの家を選ぶと、先にあるのは想像もできねー毎日だ。
お父さんとお母さんに愛されて、彼女にも愛されて、ひとりになっても泣いたりしないしイジメもされない。男の体への興味もちょっと残るかもしれないけど、センパイ?ラダゴン?が言うには、付き合ってる彼女と結婚して子供も持つらしいから、多分くすぶったままだし、ウリもドラもやらないイジられキャラの平凡拓也になっていくんだろうな。でもこっちの道を選んだら、拓也はマネージャーと出会わないし、お姉さんからの指名も無い。

お姉さん、ネフェリ、ミリセント、マレニア・・・そしてディアロスとも会えないし、狭間の地はきっと終わりだ。ラニもブライヴもオレとは会わねえし、ラーヤもメリナもずっと英雄を探すハメになる。ローデリカもホームレスのままで、アレキサンダーなんてずっと埋まったままになるから笑えるぜ。

オレは狭間の地から使命が入っていて、お姉さんにすぐに来いって言われてるんだ。
拓也の家庭は壊れちゃうけど、世界ひとつの命運と天秤にかけたら、求められてるのは平凡な拓也よりも激エロのモロホストなんだよ。前髪に当たる夜風に誘われて、オレはお姉さんの家に向かって歩き出す。でも視界の端からお母さんの家の灯りが見えなくなると足が止まる。後ろ髪をグッと引かれて、振り返ったら拓也の部屋の灯りだけが、真っ暗な俺の家でただひとつ点いていた。

このシチュエーションってチョーSだよな!オレだってお母さんやお父さんに愛されてーよ!家庭が壊れて、両親が離婚したあとは、オレが大人になってもお父さんの行方は分からない。兄さんもオレ達とは関わりたくねーってんで連絡付かない。お母さんは母子家庭を一人で支え続けたから、歳を取ったらガタイ壊して入院したんだ。オレが車を運転して、四人で海に行きたかったな。


立ち止まった拓也は、綱引きの中心線みてぇに前から後ろから引っ張られてる感覚に苦しめられる。どっちを選んでも必ず後悔が残るから、前には進めねぇし後ろにも下がれない。むかし手塚治虫が「自分が二人いたら良いのに」って言ってたらしいけど、本当だぜ。別れた拓也がたまに入れ替わったりしたら、きっと不満ひとつ残らない完璧な拓也の一生の完成だ。

でも、使える穴は拓也だけ。



「家族がオレを愛さなくても、オレが家族を愛していればいいのさ」



自分に言い聞かせるみたいに独りごと言って、拓也はお姉さんの家に向かって歩き出す。
与えた愛情に見返りなんて求めなくていいから、オレはマゾ受け筋肉奴隷でいることが好きなんだ。ペット扱いでも構わないぜ!あり得なかったお返しがたまに偶然来るのも気持ちいいぜ!拓也が学生だったタイミングでお父さんと兄さんも居なくなったから、きっと今は便りが無いのが良い便りって感じで、誰かとよろしくやってるはずだ。

オレはキムタク似のお父さんとは全く似ていないし、兄さんとも似てないし、お母さんが別の男と作った息子がオレだって考えたら、オレがゲイだったってだけで離婚するのも納得いく。そうだったなら遅かれ早かれ離婚ってことで、どっちにしても拓也の幸せは短かったんだ。そう思ったらなんだか気も楽になっていくから良いのさ♪でも何にしたってお母さんはひとりになるから、誰かが支えてあげなきゃいけない。


「お母さん、オレ行くよ」

「でも、絶対寂しくさせないからね!」


10年分だけの愛を持って、お姉さんの家に走る。
でも逆にいったら、10年間も愛してもらえたんだから、いいよね!
チャイムを押したら玄関が明るくなって、ドアを開けると光が拓也を飲み込んだ。

411名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/03/03(金) 05:04:17 ID:ql1jWBxY
今日の投稿はここまで。
忙しい!

412名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/03/03(金) 06:26:38 ID:S2r6.dv6
どうしょうもなくかっこいいけど糞と水没なんだよなぁ

413名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/03/03(金) 20:23:59 ID:MTjEhfTY
拓也の回想編詳しく描写したらそれだけで1000レス使いそう

414名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/03/05(日) 20:59:17 ID:4hN5ZhaI
忙しい!
もう少しかかりまっす!

415名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/03/05(日) 22:50:12 ID:vm/Lqm0o
ウッス!いつまでも待ちまっす!

416名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/03/05(日) 22:50:32 ID:JvHQmGJ6


反政府組織は国葬で何もしなかった臆病者の集まりです。政治家には石を投げよう。


反政府組織は口だけの臆病者の集まりです。政治家には石を投げよう。


国葬に集まった政治家達は数々の犯罪の共犯者です。政治家には石を投げよう。


政治家はあなたのことを奴隷と思っています。政治家には石を投げよう。


政府の借金のほとんどは国民から借りた借金です。政治家には石を投げよう。

417名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/03/05(日) 22:51:14 ID:vm/Lqm0o
>>416
哀れ。

418名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/03/06(月) 09:24:52 ID:jubdarQY
>>416
きっしょ。もう書き込むな。そして死ね。

419名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/03/07(火) 04:37:02 ID:DUuvMUio

ビクビクビクビクと痙攣しながら、汚水漬けで死にゆくガタイにプールの底で力が戻る。生命力の爆発に手錠ロープで緊縛されたビルダーガタイが硬直勃起する!真のエロスは生命の危機の中でこそ昂るって言うけど、死んでる状態から生き返るエロスはそいつの比じゃねぇぜ!あー!死に生きてるみたいな死に損ないガタイがスゲーマジに気持ちいい!いくらでもイケそうだぜ!

とたんにガタイが引き上げられ、紳士に抱きしめられる拓也。「スゲーぞ拓也!よくがんばったな!」オレは全身の筋肉をビクビク痙攣させて激しい呼吸をしながらロープと手足錠の拘束に全てを任せ、生の喜びに歓喜する全細胞で快楽を感じまくる。死から抜け出したばかりのボンヤリした聴力に、観客席の熱を取り戻した歓声が入ってくる。「おお!」「エロいぜ!拓也!」「お前は死に興奮して蘇生するんだな!マジおもしれー!」水没プレイ3分間から生還した拓也に、ゲイ客からの拍手に混じっていつものヤツらの声も聞こえる。

マネージャー「やりましたね!拓也!」

ネフェリ「あの苦境から生還するとは、大したものだな!拓也!」

マリカ「お前は死からの評判も悪いんだよな!」

マレニアもミリセントもチョーびっくりしてるし、オレはガタイ全てで歓声を浴びながら闘技場の端の小島に放置され、マサヒコさんに鳥肌の立った死者蘇生ガタイを撮影される。「なんだあれは?何をしている?」「アレはカメラといって…」その間にもミケラはマレニアからカラクリの知識教え込まれて好奇心を満たされる。

水没紳士「ほら、ご褒美だよ」

マネージャー「マジかよぉ!?」

でも水没プレイクリアのご褒美もやっぱりプレイだ。
鬼の形相からにこやかな笑顔に戻った紳士は、トイレで小便するみたいな日常の空気のままズボンを下ろして、パンツからデカマラを取り出す。

ネフェリ「なにっ!?」

マレニア「待て!もう終わったはずだ!」

円卓仲間がオレと同じことを考えてくれて嬉しいけど、このあと起きることに期待してるのはゲイだけなんだよね。拓也の口に紳士の手が掛けられて、淫乱な口マンコが開かれると、そこに向かって暖かい黄金水が胃の中に流し込まれ・・って昔のプレイとそっくりな状況を体験するはずが、この時は違った。


マリカ「やはり、お前だったか」


拘束され濡れたガタイに注がれたのは、あの黄金律からの光るザーメン!紳士のガタイに金色に輝く変な形のマークが浮かび上がる。あの時やっつけただろと思う暇もなく輝く黄金バワーにガタイを中から掻き回されて、律から切り離されたはずの拓也がビクビクと痙攣しながら律に激しく犯される。ハメられた!ただのにこやかな紳士が、水没プレイ3回目でお姉さんと相打ち出来るはずが無いとは思ってたけど、きっとマサヒコさんの中には、ラダゴンの時みてえに最初から黄金律が隠されていたんだよ。

マネージャー「エルデンリング!?どうしてここに!?」

ネフェリ「あれは確かに砕けたはず…我らの目の前で…」

ミリセント「見間違いではないのか!?」

お姉さんとミケラとラダゴンは冷静だったけど、他のみんなは狼狽えまくり疑問出まくり、答え探して吠えまくりのマジ狂い状態。「あの母様がただの人間に、遅れを取るはずはないと思いはしていたが、こういう絡繰であったか…」お兄さんのミケラは大体察したらしいけど、妹の方はわけ分かんねーって顔で混乱気味。

マレニア「これは、何が起きているのですか…!?」

ミケラ「律となった拓也の望みにより、この世の理は律から切り離され、多くの外なる神々が理に受け入れられた。だが律は理から離されたのみであり、滅び去ってはいなかったのだ」

ミケラ「拓也にいまだ完全たる復活が訪れないことも、あるいは、この黄金律と関わりがあるのやも…」

客席が唖然とした顔で埋め尽くされても、ミケラは神人ガタイで分析する。
一方拓也はパキギメ意識状態で脳ドラが迸り、チョー高速でフル回転。
プールの真ん中に再び引きずられて行き、放り出された半失神状態の肉体で回想開始。

黄金樹の中で世界の命運をかけた大乱交をした時、壊れかけたガタイのお姉さんから出てきた黄金律くんは、でけぇプールの空間を出してきたな。狭間の地で一般的なファッション扱いされてた市民服には、豪華な手枷と首枷がついていたな。黄金律も自分の得意なフィールドに相手を沈めて戦うのが好きだったな。お姉さんとラダゴンを自作のプールに沈めて剣の形に調教してたな。
マサヒコさんはいつだって、自分の快楽のために他人をイジメてペットにしてたな。
不揃いだったピースが次々とハマっていき、驚愕の真実をガチガチに補強する。

ラニ「水没の男が、拓也に異常に拘るのもそれゆえか…マリカに導かれ、黄金律を蹴落とす者だと知っていたがゆえに…」

ラニ「マリカよ。お前が捧闘を望んだ真意は、逃げ延びた黄金律を眼前に引きずり出すことにあったのか?愛着があったとはいえ拓也ひとりのために、ここまでするとは思ってはいなかったが」

ラニからの質問に意味深なニヤニヤを見せてくるけど、お姉さんのそういう思わせぶりなところ、悪い癖だよな。拓也はイエロが効いているのか、硬直と痙攣を続けるガタイとは別の生き物のように、ケツの中がトロトロに溶けまくって熱い。抜け出してきた死の淵に送り返されたらたまんねーよ!淫乱に乱れまくった思考に生存本能が追加され、オレは新テクを開発。スカスカになりつつあったマンコで回り続ける5本のエオヒドローターに、斬られまくることを覚悟しつつマンコに渾身の力を込めてみた。「おおおー!!」思った通りに5本分の刃がマンコの内ヒダに食い込み、激痛がガタイ全体に駆け巡る。でもその甲斐あって、5個のローターは互いの回転する勢いでもって刃がガッチリと噛み合って動けなくなったぜ。

水没紳士「ざけんなよ!用意した道具が止まっちまったじゃねーか!」

お気に入りの玩具を壊したんで、にこやかな顔がまた鬼に早変わり。拓也の顔に黄金ピンタが連打される。手足錠はそのままに、濡れたロープが縮み上がってさらに筋肉を拘束し、さらけ出したプリケツの中からローター全てが外されるとデカマラが挿入され、血と愛液でドロドロになった雄膣を掻きまわされながら汚水の中でガン掘り開始。その様子に客のゲイ達がドキドキするって、救世主陵辱だぜ!?ろくでもない黄金律ガタイの紳士も熱い視線を浴びまくりで、結局拓也が犯されまくったらそれで良いのかよ!

「ユー・アー・マスキュラー!」

「お前と黄金律のさぁ、子供が出来たらどうする!?また黄金樹時代の到来か!?」

「引き締まった躰。それでもってゴールド。輝くすべすべの肌全身高感度。褒めきれない。私の理想」

乳首を揉まれ超絶な快感に雄叫びを上げながら、犯される拓也に客のボルテージは上がっていき「なにを昂っている。あれは黄金律だぞ!」ってラニの声も無視される。闘技場の客は、金色に輝く引き締まった男のガタイにひたすら欲情しきってる。律がどうとかは関係無いぜ!金属みたいなテカテカの光沢に覆われる引き締まったガタイで犯し犯されなんて、ゲイなら誰もが憧れるシチュエーション。オレのガタイもガンダムに出てくるロボットみたいに黄金色に輝き始め、律と拓也のせめぎ合いがガタイの中で繰り広げられ、セックスが続く。

何度もいろいろな宇宙色の気体を吸わされ、気絶と覚醒の挾間をさまよい、客席からのなんやかんやの声を途切れ途切れに聴きながら、殺人的なSMプレイでガタイの侵食が進む。そこに鎧を着込んだ暗殺オンナが飛び込んできた!

マネージャー「おお!」

交尾中の窒息プレイが始まる寸前、暗殺オンナの飛び蹴りが紳士に命中。ぶっ飛んでいったと同時に雄膣からデカマラをズボッと勢いよく抜かれ、黄金バワーを失いながらオレもたまらず絶頂し射精してしまう。そういえば、このプレイは大人数でのチーム戦だったんだ。暗殺オンナは汚水プールを走っていって、闘技場の壁に思い切り剣をぶっ刺して打ち砕く。

マレニア「なんということを…!」

ネフェリ「外に汚濁が流れ出るぞ!外の者を避難させよ!」

会場の外に避難していたノンケの客達からのデカい悲鳴が聞こえてきて、水が猛烈な勢いで抜かれる。津波みてーな水の流れに足を取られた紳士と拓也は、トイレに流されるゴキブリみたいに波に全身揉まれまくって壁にガタイを強打する。その壁が暗殺オンナだったんでガタイを掴まれ、急死に一生を得る。でも紳士の方はそのまま流されて・・なんて思いきや、激しいクロールで水に抵抗。流されることなく闘技場にとどまった。流石に練習してるぜ!

420名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/03/07(火) 04:38:38 ID:DUuvMUio

股下くらいの高さまであった水かさが膝下まで減って、糞尿の香りがかなりマシになって呼吸がしやすくなる。「余計なことしやがって!ざけんじゃねーよ!」水没プレイを邪魔された紳士は怒り心頭に達したんで、暗殺オンナも武器を構えて警戒体制。そしたら場外に追い出されたチーム拓也が続々合流してきた!

ミリセント「この臭いならまだ耐えられる。しかし壁を壊すなんて…のちに重い罰を受けるのではないか?」

ティシー「汚水で穢したところでマリカ様もネフェリ王も闘技を止めなかったのだ、気に病むことはない。それに辱めならとうに受けた。すでに慣れたものだ」

エビ人間もカサカサ音立てて走り込んで来て、拓也の口に生肉団子と苔玉を押し込んでくれる。あとは変態のおっさんを待つだけだぜってなったら、ミリセントから情報が入る。「彼は老体で無茶をしたせいか、高熱を出して寝込んでいるそうだ」糞遊びは出来ても水遊びは苦手だったおっさんは病体ダウン。糞で熱が出ないのにガタイが冷えると風邪引いちゃうんだから、歳って残酷だよな。

水没紳士「おいおい、3対1なのはいいけどよ。お前らひとりも練習してねーだろ?」

水没紳士「水没プレイ3分間、出来るのか?」

マリカ「何がプレイだ。お前が興じているのは拷問だろう」

言った!オレもみんなもずっと思ってたけど口には出しずらい事に、お姉さんからの無配慮な突っ込みがズブリ。マジかよって冷や汗垂らしたチーム拓也をほっといて、お姉さんは説教開始。「ラダゴンがお前の水没刑を楽しんでいたのなら、あれも鍛えるよう命ぜられた大剣にレナラの面影を隠し、慰めを見出すこともなく、辺境の聖騎士に剣を隠させることもなかっただろう。お前はその叛意をラダゴンに感じたからこそ、律の力によりラダゴンを律し、私を見張る傀儡としたのだろうが」座り切った目線にチョー強い怒り感じて、俺たち3人も生唾を飲み込む。さっきまで南佳也にケツマンえぐられてアンアン喘ぎながら泣いてた人とは思えない。

水没紳士「調子がいいな、マリカ!昔はお前も黄金に沈んで探求してたじゃねーか!オレが巨人の火を水没させたからお前の王朝が生まれたってこと、お前も思い出してから帰れ!」

紳士は自分だけウエットスーツに身を包むと、懐から黄金色のバイブを6本組み合わせた激ヤバな玩具を取り出す。こいつは生半可な凶器じゃねえぜ!拓也の復活どころじゃない。闘技場は自分だけのために相手を痛めつけるチョーSな紳士を倒すための場に早変わり。何も持ってない拓也には、この鍛え抜かれたガタイこそが武器だぜ。

紳士「拓也!オマエがこのプレイで死んでもオレのせいじゃないからな!」

それだけ言って紳士は俺たちの方に走ってきたんで、オレの前にはミリセントが立ち塞がって縦斬りを一発振るけど、剣は水だけを叩いて、紳士はミリセントを飛び越えていた。「ウッス!」飛んできた紳士に顔面を蹴り飛ばされ、反射的に「ありがとうございます!」って言葉を続けそうになる。オレはまだ水没専用のペットだ。着水の瞬間の紳士に暗殺オンナのナイフが飛ぶけど、ナイフは黄金バイブの弾かれて空を斬る。紳士に着水を許した。

ティシー「速いぞ!」

膝くらいの高さの水に全身ぶっ込ませて、紳士のガタイが見えなくなる。薄く濁った汚水の中を波も立てずに泳ぐ紳士に翻弄されて、暗殺オンナとミリセントも剣筋迷わせて水を斬る。紳士は手に黄金バイブを持ってるから、水中では光のラインが弧を描く。戦い方に昔倒したはずの黄金律くんを思い出してると、光の筋の動きに慣れたミリセントの剣が紳士を捉えた!

ミリセント「うっ!」

でも紳士を斬ったはずが紳士に斬られることに。水中の金の光は、紳士が手放したバイブだった!背後から水飛沫あげて出てきた紳士に背中をバッサリやられたミリセントは、背中のけ反らせて拓也にガタイを寄り掛からせる。その間にも暗殺オンナからの二連斬りを紳士はピーカーブーで回避する。そういう練習もしてるのかよ!再び潜った紳士にナイフが突き立てられるけど、ナイフに斬られたのは闘技場の地面だ。

マネージャー「気をつけてください!光が…」

マネージャーが言い切る前に、汚水の中で光の筋が6本に分裂。そのうち5本の光はゴールデンマサヒコさんが投げたブラフで、残りの一個だけが正解だ。水が濁ってなけりゃこんなの1発で分かるけど、この一瞬で当たりを引くなんて出来るわけねーよ!時間でも止めなきゃ絶対無理だぜ!結局拓也と暗殺オンナが一瞬迷ってる間に光のひとつが暗殺オンナの背後に出現。紳士の首筋にナイフが走るけど、走ったナイフは紳士のバイブに弾かれて、暗殺オンナの腹に突っ込まれた!

拓也「マジヤバ!」

ティシー「グボグボ!」

口から血を吐いてぶっ倒れそうになった暗殺オンナは、ギリギリ保った精神で踏みとどまり、汚水ダイブによる破傷風プレイ3分間をなんとか回避。背中斬られたミリセントにガタイを支えられて立つけど、早くも二人が重傷を負って、使える穴は拓也だけ。と思いきエビ人間くんから回復セットが傷口に提供されて難を逃れた。こいつは使えるタチだぜ。でも両手をヒラヒラ振ってエビ人間は回復セットが無くなったことを告げてくる。敵にも分かるボディーサインなんて出すんじゃねーよ!野球だったら絶対交代だぜ!

421名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/03/07(火) 04:41:15 ID:DUuvMUio

水没紳士「ざけんなよ!生肉団子回復なんて汚ねえマネしやがって!そんなもん使わせねーよ!」

そういえば、こなあいだのプレイでも檻は用意してなかったから、それを言われると逆ギレしたんだよな。自分が用意したプランを他人にイジられると一気に野獣モードに入るのも、いかにも紳士の仮面被った黄金律系のSって感じだぜ。マサヒコさんはまたマグロもビックリの自慢の泳ぎを披露して、超高速でバイブを回収。それから再び潜水する。客席のゲイもマサヒコ攻略の話し合いをしてるみたいで


客1「落雷」

客2「★★(水場での威力と範囲の上昇が売りなのだが、素早い相手だとFP消費も激しく微妙)」

客3「赤獅子の炎」

客4「★★(たしかに攻撃範囲は凄いが、アプデで威力と消費のバランスがイマイチ。水場での威力低下も気になる)」

客5「ちんちん」

客6「★★(やや大きめだが火星人。完全白板で輪着用。)」

マネージャー「接客態度は?」

ラニ「★★★(人なっつこいけど、マリカに人生メチャクチャにされまくって、とっても足りなそう)」

マリカ「すまない、拓也…」

メリナ「サービス★★★★★(サービス精神はすごく旺盛なほう。かなりたいていの無茶はなんでもしてくれる。世界の救済も可能。彼が使っていた円卓は昔の騎士団寮を転用した感じ。内装は努力はしてると思う。床にはゴミや空き瓶や野菜が転がっていた。マネージャーの対応は良好だった」

マネージャー「よしっ」

なんてやりとりして作戦会議中だ。でも戦ってるオレ達は道具なんて持ってないし、回復セットももう尽きたんで使える作戦はほとんど無い。チーム拓也はオレを中心にして、エビ人間と暗殺オンナとミリセントが三角形になって防御の陣形。紳士の目的はオレを徹底的に犯しまくって黄金律を再起させること。だったらこれがベストの構えっていう暗殺オンナの計算だった。そこにマレニアの動体視力が光って警告が飛ぶ。

マレニア「腐敗の者が危険だ!」

警告のおかげで一瞬反応が間に合って、水に引き込まれかけたエビ人間を拓也とミリセントがガッチリと確保。暗殺オンナがナイフを振るうと、ようやくマサヒコさんのスーツの胸の部分に切れ目が入る。これがマサヒコさんに災いするぜ。スーツの中に水が入って動きにくくなるうえに、スーツのビラビラが水の抵抗を増やして泳ぐスピードを落とすからだ。若干動きが鈍くなったところにエビ人間が激エロ糸引きザーメン攻撃を噴射すると、マサヒコさんのガタイに白いネバネバが絡みついて更に動きを阻害する。

水没紳士「バカヤロー!オレのスーツを!」

拓也「あっ!ウッス!すみません!」

水没紳士「すみませんじゃねーよ!3分間水底に沈め!」


でもこれはオレ達にも災いした!ウエットスーツを斬られた鬼のコーチは我慢の限界に達したみたいで、スーツから飛び出て金色ガタイを輝かせると、激激Sの本性を曝け出す。引き締まった中年ガタイを透明にさせていくと、体の中に金色のラインが入って首と手足が長くなり、腹も一気に膨らんで背中から何枚もの翼を生やす。のっぺらぼうみたいになった顔にも金の光が灯されて、気付いた時には昔見た黄金律ガタイが仁王立ちになっていた。

ミケラ「ついに出たか…」

客1「これが黄金律ですか!?」

客2「腹がプヨってる!」

客3「戦ったことないけどなんか戦い方気持ち悪そう」

コリン「いけーっ、大いなる意志の息子!!」

客連中がどよめいて、お姉さんとラダゴンの表情が固くなる。マレニアもミケラも警戒しまくりでギン眼で威嚇。現れたのは普段はにこやかなフリをしているチョーSだ。前にも見た事があるその見た目に、進撃の巨人最終章の豪華声優陣によるフルボイスが聞こえるような気がする。

水没紳士「頑丈な稀人達に出会えたことに感謝!もういっかい黄金ブリッジ三千世界、できるか?」


強力なバワーを持った奴が現れると、全世界のルールを決める水没プレイが始まった。
やっぱり紳士呼ばわりゎやめた方がいいかな…もちろん黄金律に屈するつもりはねーよ!
お姉さんみたいに拘束されなきゃ絶対無理だぜ!

422名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/03/07(火) 04:44:41 ID:DUuvMUio
今日の投稿はここまで。
休んでる間にやる事が増えてマジ狂い!
でも完結も見えてきたんで、拓也の小説読んでくれた人は感想カキコよろしくっ!

423名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/03/07(火) 10:17:52 ID:HjU.6yuA
市民服に枷の意匠がある所から獣と水没紳士を繋げる発想はえ〜すっごい…
あとコリンくんが獣の方応援してて笑っちゃうんすよね

424名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/03/09(木) 00:10:24 ID:J9viunQM
いっ、今書いてまっす!
疲労が溜まっててエミネムの顔でシラケ気味

425名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/03/13(月) 00:25:03 ID:u/zuD6DA
も、もう少しで、か、書けまっす!

426名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/03/13(月) 07:52:45 ID:aeD1uHVQ
ウッス!期待してまっす!

427名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/03/15(水) 03:51:39 ID:IAadkTEQ

チクショー、こんなことならちゃんと息の根止めておくんだったぜ!黄金樹内で拉致されて、連れてこられたプール空間での大乱交も、思い返せば黄金律くんをガン掘りしまくってただイかせただけで逝かせたわけでは決してない。揉めごとよりも揉むことが好きな拓也は、無意識で黄金律くんを倒すことを避けていたのかもしれない。旅の最中でもオレが敵を倒したことだってマラで数えるほどしか無いし、炎系拓也が言ってたけど、やっぱりS役よりMウケしてた方が良いな。

マネージャー「拓也!?今の黄金律は世界の理を手にしていない状態です!異常な空間を作り出したり、マリカさんやラダゴンさんを支配するほどの力は無いはずです!」

ありえない展開でもマネージャーは思考の切れ味冴えまくり助言しまくりで、的確な分析結果を教えてくれる。黄金律のデカい律ガタイを狭い闘技場に拘束することに偶然成功したのは良いけど、こうまで狭いとオレ達も身動きがキツくて、跳んだり跳ねたりは出来るけど縦横無尽に駆け回るのは無理だぜ。

ネフェリ「マリカよ!もはや闘技などとは言ってはいられんぞ!場外の兵を集め、黄金律に抗する時だ!」

マレニア「母様、我らも参戦いたしましょう。今は我らにもあれを討てる戦力があるはず」

ネフェリとマレニアに言い寄られて、客席の視線もお姉さんと黄金律に二分されるも、お姉さんは全然頭を縦に振らないんでラニも業を煮やしてお姉さんの名前を呼ぶも無視される。そこでBBC特集系イケメンのミケラから分析がもたらされる。「闘技場の皆が戦えば、拓也のウリを見る者がいなくなり、溜まりに溜まった欲情という名の信仰が、拓也の中に排出されなくなる。そうなれば捧闘の意義が半ばまで失われ、拓也の復活も果たされない」冷静な分析結果にマレニアも閉口。ラニが「ラニイィィ…!」なんてマンガのおもしろキャラみたいに苛立っている。

ミリセント「加勢は期待できないか…私達だけでやるしかないようだ」

拓也「マジかよぉ!チョーSだよな!」

理ドラが切れてて前よりは律ガタイも弱まってるらしいけど、それでも俺たち四人だけでコイツを相手にするなんて冗談キツい!最悪なのは、今の拓也は狂い火ルダーでもなければ反黄金律ガタイでもないってこと。勝ち目が薄い戦いを強要されてマゾの快感を覚え、乳首を思わず吸ってしまいそうになったところで、黄金律くんのデカマラ状の頭からザーメンファイアーがばら撒かれる。

拓也「うーっす!」

突然の先制攻撃に喘ぐひまもなくミリセントに抱えられ、広がる炎から跳んで逃れるオレ。水泳用のオレの肉体は脚が遅いから助かったぜ。暗殺オンナとエビ人間は脚が速いから良いけど、闘技場が狭いんで巣箱の中のハムスターみてえにそのまま逃げ回るしかない。炎を避けられた黄金律は「逃げんじゃねーよ!」って怒声あげて腕を振りまくってくる。

拓也「やべーよ!このままじゃじわじわ追い詰められて、壁側での窒息プレイだ!」

ミリセント「逃げ切れない!」

ミリセントはオレを抱えて、振りまくられる腕を何回か躱したけどついに捕まる。暗殺オンナとエビの攻撃が次々と腕に突き刺さるけど、パリパリガラスが割れるような音が鳴るだけで効いてるのかわかんねー!「コ゜ッ!」黄金の指に締め付けられて拓也のガタイに押し付けられたミリセントが、激エロのモロホストフェロモンに喘ぐと拓也の乳首が偶然新テクを開発!ガタイ持ち上げられた拓也は握りつぶされたチューブ調味料みたいに、激エロフェロモンを口から解放して黄金律に提供する。

水没紳士「弧゜ッ!」

ミリセント「たっ、拓也…やめっ…ググ、グボグボ…!」

黄金律のやつはゲイだから拓也フェロモン効きまくりだけど、ミリセントはノンケだから花粉症に苦しむように咳き込んで、涙目になんかなっている。マジ申し訳ないぜって思ったけど、そのミリセントだけが拘束から解放されてマジ狂い。「マジかよぉ!」って叫ぶオレに、手を伸ばしながらミリセントのやつが闘技場に落ちていって、エビ人間にキャッチされてたけど、オレの方はといえばフェロモン効きまくりで喘ぐ黄金律にガタイ絞められて、思った通り窒息プレイの開始だ。

拓也「おおーっ!」

ガタイをイジメ抜いてくる圧迫に耐えられなくなって、限界ギリギリまで膨張したデカマラが膣圧に絞られて射精が出来なくなってるみたいに、顔とガタイを赤くして震えまくるオレは全身バイブ状態になる。「いかん、拓也が!」叫ぶ暗殺オンナの声が遠くに聞こえて、拓也を掴み上げる黄金ハンドにオンナの斬撃が入る。それでもハンドはオレを何がなんでも離さねーって感じで強く握りしめてきてオレは意識がぶっ飛び射精。ビクビクと痙攣しながらマラからも口からも拓也の液体が搾り出される。

拓也「あーっ!おぅううっす!おーっ!うーっす!」

ティシー「駄目か…やはり死の刃が無ければ、私の剣も高が知れている…」

ミリセント「マネージャー!何か策は無いか!?このままでは拓也が!」

焦りまくりのミリセントに催促されてマネージャーも腕を組んでウンウン捻るけど、考察系のテクは思いつくのにバトル系のアイディアはさっぱりみたいで、額に脂汗が滲んでる。マネジメント業はインドアだから、実戦になるとアウトドア担当の拓也がなんとかしなきゃいけない。そのオレが拘束されて全身固められてるんだからキツいぜ!オレがデカマラなら、オレを拘束するエルデンリングはさながらエルデンコックリングだ。

水没紳士「黄金律ブリッジ3分間、できるか?」

拓也「ウッス!はっ!?」

マネージャー「なに言ってるんですか!またウリの癖が出てますよ!」

長年のMウケで仕込まれたプロ級奴隷意識が悪さして、まんまと向こうにペース握られた拓也は、輝く黄金のバワーにキリストみたいに磔にされて宙に浮かされる。お姉さんが宙吊りになってたのは宗教画って感じがしたけど、オレが宙吊りだと古めのロック系バンドのジャケットみたいだよね(笑)

428名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/03/15(水) 03:52:33 ID:IAadkTEQ

あーあ、このままガタイを黄金律に犯されて、とうとうオレもセンパイのポジションにされるのかな。ギチギチと両腕を引き絞られて被虐の快感に腹筋と胸筋が感じまくってビクビクと震える。腰が勝手にドクンドクンと跳ねるようになって、それに合わせてマラも勃起してきて競パンにメリメリと押し付けられ、アンアン喘ぎ始める拓也の上の口からモロホストフェロモンが吐き出される。その香りにまた黄金律が感じて「あーっ!臭いキツいぜ!」って透明なボディーを仰け反らせる。

拓也「あ!おおー!」

そのシチュエーションに閃きがあって、オレはまた新テクを開発!拓也のエロスが黄金律を怯ませるなら、脱出に使えるのはオレの魅惑のフェロモンだけ。やっぱり戦いよりもエロだよな!テクを手にした拓也はガタイをクネらせて自分の境遇を意識していき、自ら興奮によがって狂っていく。でもそのテクは、実はオレと紳士の間では既テクだったんだ。

マレニア「あれは…!?」

水没紳士「ざけんなよ!勝手に気持ちよくなんてさせねーよ!」

拓也「おううぅ!」

拓也のテクは黄金律の新テク開発に阻まれて、気付いた時にはキメられていた。黄金律はよがっていく拓也に特殊な気体を吸わせ、性的興奮をオレから奪って無気力にさせる作戦に出る。「兄様に祝福された枝木を使うとは…」「あの律も、一時は父様の智識を得ていたのだ。我が力にも通じていよう」マレニアとミケラからの神人分析で、拓也を犯した気体がミケラ由来なのは分かったのはいいけど、分かった時には拓也はボヤボヤの頭でシラケ気味に。ダウナー系のドラをキメたみたいな気だるさに勃起もおさまってテクが使用不能になっていく。紳士は前の水没プレイで、被虐の快感にオレがマラをガチガチに硬くさせていたのを覚えていたんだぜ。

ネフェリ「いかん!拓也が呆然自失としているぞ!」

ネフェリが言い終わる前に、ミリセントの水鳥乱舞とエビの糸引きザーメンが拓也を拘束する光に飛んでくるけど、どっちも光をすり抜けてから着地する。それでもミリセントは諦めなくて剣のラッシュを黄金透明ガタイにぶつけるけど、やっぱりガラスに当たるみたいな音だけ立てて効き目が分からない。

ミリセント「だ、駄目だ…刃の通りが…」

マリカ「眼前の黄金律は理を手にしてはおらぬが、我が一撃によって砕けてもいない。綻び無き黄金を砕くのは、容易くはないぞ」

真剣な目つきのお姉さんからアドバイスが入るけど、それが逆にチーム拓也の士気デカマラを萎えさせる。オレのチームはサーフ系リーダーの拓也を除いてどいつも優秀な戦闘machineだけど、全員のバワーを結集させても、神人お姉さんの英雄的殴打を真似するなんて出来るわけがない。だからチームのみんなは焦りまくって、意識失ってくオレを助けるために右往左往して、黄金ボディーを斬りまくり刺しまくり、ギン眼剥いて全力尽くしまくり。それでも拓也は磔の姿勢で高く掲げられていって、黄金律の頭上に浮かされる。


マリカ「おお!」


その時、キリスト拓也に飛びかかって来たのは、あの変態親父!
年齢だけが弱点の最強の変態も、完全に無防備になった拓也の肢体に危機感を覚えて、疲弊した身体にムチを入れて復活したに違いないぜ。激エロのモロホストボディーに抱きついて、おっさんはオレのガタイを拘束する光の輪っかに手を伸ばす。まさかの登場に客席からまた歓声が上がって、黄金律に気圧されていた場の空気が暖まり始める。でもレオからの「あっ、ヤバい!」の一声と同時に、拓也のケツマンにおっさんのデカマラが突き刺さった!

ラニ「なにっ!?」

マレニア「待て!何をやっている!?」

ハメられた!
おっさんから助けが入るはずが、おっさんのデカマラが入ることに。変態親父は無防備拓也の肢体に欲情を覚えて、今がチャンスとばかりに復活してきたんだ!「はああっ…」って見上げる暗殺オンナの引いた声も大歓声に掻き消されて、会場の空気は一気に熱くなる。「エロいぜ!土方!」「マジで最高のinfrastructure machine!」「ん〜パーフェクト!」ケツマンをぐちょぐちょと掻き回され、雄膣の中をくまなく絡め取られていくごとに前立腺も感じまくって拓也は一気に淫乱モード。ガタイ逸らしまくり痙攣しまくり白眼剥いて吠えまくマクリスティ。世界の命運を賭けた戦いだっていうのにさぁ〜、土方もいい仕事するぜっ!

マンコを掻き回されながら快感に喘ぎ、雄泣きが入り、顔をイヤイヤすると後ろからガッチリとヘッドロックをキメられて動けなくなる。苦しくなってきたんで助けてくれってマネージャーに言おうにも、顎詰まってて口開かなくて声も出ねーし、その間にも容赦の無いピストンがオレの理性を破壊してくるんで、ついに堪えきれなくなってガタイ仰け反らして頭を限界まで上げて絶叫を上げる。その空いた喉にも土方の太腕が食い込んでくるから「ウッ!」っと声を詰まらせて口からフェロモンをまた漏らす。するとそのフェロモンに、かつて無いほど黄金律の奴が反応を示した。

水没紳士「あーっ!良いぜ!拓也!」

それが黄金律にとって悪かった。
意識を飛ばしながら、オレはマサヒコさんも知らない新テクを開発!拓也の激エロフェロモンだけが黄金律に効くなら、オレのエロスを無限に高めていけば黄金律も倒せるに違いないぜ!今の拓也のガタイには狂い火が無いけど、お姉さんに仕込まれたエロスはあるんだよな。そうと分かれば善は急げで、オレは痙攣する雄膣に全神経を集中させて、あえてマンコを解放して、変態親父のデカマラを根本まで咥え込む。「あー!おおお!」途端に雷みたいな快感が脳天に突き上がって、おっさんも発射体勢を取るために腹を縮めてブルブルと震え始める。そしたら喉が自由になったんで、大声でテクの詳細を闘技場に響かせた。

429名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/03/15(水) 03:53:36 ID:IAadkTEQ

拓也「ウッス!サ、サーフ系ボっ、ボディビっ、ビルダーのっ、拓、拓拓っ、拓也でっす!」

マネージャー「用件を早く話してください!」

拓也「あっ、あん!オレは激エロっ、モロホスト!お姉さんに仕込まれて、オレは黄金律に効くっ、チョーエロな筋肉マンコになってまっす!」

拓也「なので、オレがもっとエロによがり狂っていけば、黄金律打倒もい、いけまっす!」

喘ぎながらプランを伝えると、王様のネフェリからの命令は速い。
「闘技の舞台に立つ者は、みな拓也の肛門に得物を突き入れよ!」
マジかよぉ!ミリセントも暗殺オンナもエビ人間も、デカマラが無いから仕方ないのは分かるけど、こいつらの武器なんて突っ込まれたら雄膣破裂して、快感で全身が痙攣しながら死んじまうぜ!黄金律に拘束され、後ろから犯されながら変態親父の両手で口と鼻を塞がれ、息の根を止められ、ミケラドラ漬けで筋肉を震わせて痙攣させて悶え苦しむオレに拒否権は無い。ミリセントと暗殺オンナも嫌だ嫌だって感じて猛抗議してくれてるけど、エビ人間は少し考えてから拓也のケツマンに槍を投げ込んできた!

拓也「痛ってぇ!」

変態糞親父「糞が!」

吸い込まれるように向かってくる槍を変態親父は華麗に躱すと、槍はそのままオレのケツマンに深々と突き刺さる。激痛に弓形にのけ反って叫ぶ拓也の一方で、エビ人間はプレイを邪魔されたおっさんに頭上から襲撃され、虫マンコを手でこじ開けられて中に糞をひり出されて、全部の手をマレニアに伸ばして助けを求めるも、お姉さんに手で阻まれてるマレニアに「す…すまない…っ」って見ない振りをキメられ、絶望顔でレイプ開始。それでも「迷っている時ではない!後に続け!」って王様は言ってくるんだから、ネフェリってチョーSだよな!

腐敗の眷属「あーっ!おぅううっす!おーっ!うーっす!」

拓也「あーっ!おぅううっす!おーっ!うーっす!」

エビ人間と一緒に泣きが入ってる拓也に、暗殺ナイフが飛んできてマンコに冷たい刃が刺し込まれる。「マジ許してください!」って懇願にも、今度はミリセントが「すまない、拓也!」って眼をギュッと瞑って大ジャンプ。拓也マンコに剣をぶっ込んで祈るようにグリグリと掻き回してくる。「あーっ!こ、壊れる!」「耐えてくれ!」無茶なこと言いながらマンコを破壊してくるミリセントにも、Sの素質があるぜ。なんて考えていると切れ痔マンコから痛みがフッと消えて、腰の感覚が一瞬消える。


ミリセント「君から奪ったイエロの瞳を、今こそ返そう」

拓也「え?あっ!」


聞き返そうとした拓也のガタイに、あの痙攣がやってくる。
「ああー!!おおおお!!」ケツにイエロの瞳が仕込まれて、下腹部から炸裂した強烈なオーガズムに脳が一瞬で酔いしれ、快感に全神経が狂いまくり、全身の筋肉が痛いくらいに引き絞られていく。あんなに禁止にしてたのに、ここで使って来るなんて予想外。究極の拷問プレイでケツの中の武器がガチガチとぶつかり合いスゲーことになっている。紳士のプレイには紳士のプレイを。少し前に黄金律にやられた激しすぎるプレイを、今度は黄金律を倒すために敢行するオレは、全身が勃起しまくりの敏感デカマラになったように大の字ポーズで激しく痙攣しまくり、客のボルテージもさらにマックスへ向け登り詰める。

水没紳士「ざけんなよ!水没プレイはどうしたんだよ!」

黄金律そっちのけで、度重なるハードプレイも相まって快楽そのものになっていく拓也。ゲイ連中の喘ぎ声の津波が噴き上がり、ハァハァ喘ぎ続ける客はもう我慢が出来ないって感じで、とうとう服を脱ぎ始める。「ま、待て!何をする!」「あー!良いっす!良いダス!」激エロの空気にレオの奴も当てられて、マレニアに制止されるもゲイの波に飲まれていって、肉体の波間に服がさらわれていく。「彼はもう駄目だ。思うようにさせてあげよう」なんて言ってるミケラも、この雰囲気に興奮してるみたいで少し頬が赤くなっている。ゲイ連中は服を脱ぎ終わった奴から順に、互いに唇を重ね合い、乳首を吸いあい胸筋と腹筋を堪能し始める。

マネージャー「この場の拓也への信仰、いや欲情が高まっているんです!これはもしかしたら、もしかするかもしれませんよ!」

ラニ「覚悟はしていたが…やはり、おぞましい…」

レオ「オラっ!お前は何処の所属なんだ!?鳴いてみろよ!」

客「ウっ、ウッス!啜り泣き半島で一族の剣を継承して戦ってた英雄でっす!」

ネフェリ「なんということだ…」

極上スマイルのレオが、どこかの英雄相手に力任せのプレイを開始すると同時に、マレニアとメリナが顔を覆ってしゃがみ込む。ノンケには刺激が強いから仕方ないけど、愛を強いることが出来たっていうジャニ系ミケラは意外と乗り気で、サンダルみたいな靴を脱いで奴隷くんに足指なんか舐めさせてる。「お前も好き者だな」ってお姉さんは息子の成長を楽しそうに眺めてる。ネフェリは客席のど真ん中で逃げ場も無くて、ガチガチにガタイ強張らせて戦慄してたけどね。(笑)

巻き起こる激激エロの空気に拓也の身体も強烈にパンプして、痙攣しまくりの筋肉に血管が浮き上がってこれ以上ないほどにモッコリと隆起する。快楽に脳を何度も押し潰されて、記憶から昔の思い出というエキスがどんどんどんどん流れ出ていく。昔は野朗系で売ってたな。はじめてセンパイに仕込まれた時は嬉しかったな。センパイとは一緒に東京タワーを見たかったな。快楽と郷愁の切なさが混じりあってセンチメンタルになりながらイキまくるなか、今日はセンパイも闘技場に来てることを思い出す。昔は黄金律を巡って揉めたけど、今は同じ黄金律の敵同士だから、拓也のセンパイの仲も前よりきっと良くなってる。マレニアとミケラのこともしっかり認知してくれたしね。

イキまくっている意識を少し覚ましに、ミリセントに「あーっ!も、もういいっス!」とお願いすると、根が素直なんですぐにストップしてくれる。やっぱりセンパイと同じ時を過ごせるなんてマジウレシイ!(^^)v客席と闘技の広場は離れてるからあんまり近くでは見れないけれど、顔を少し動かすと、客席の隅にセンパイが見える、はずだった!

拓也「あのさ、東京タワーの照明が24時に消える瞬間を見たカップルは幸せになれるんだってさ!」








知らねーよ、そんなのって言葉も聞こえずに

居るはずだったセンパイに戦いを無視されていて、見たときには消えていた。

430名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/03/15(水) 03:55:44 ID:IAadkTEQ
今日の投稿はここまで。

431名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/03/15(水) 10:12:52 ID:FBxo1Nao
ミケラくんの脚舐めてる奴隷くん羨ましすぎる

432名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/03/16(木) 16:22:50 ID:ao7GqWyk
ミリセントとマレニアの死闘の果てにミケラの無垢金の針を返した神展開をきたないセルフオマージュするのは作者の特権

433名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/03/16(木) 20:29:24 ID:GMPHa56g
ちょいちょいネームドキャラが一般大衆に混じってて笑っちゃうんすよね

434名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/03/25(土) 02:47:15 ID:vkA16.8Y
う、ウッス!ウッス!
あと少しで投稿できまっす!

435名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/03/29(水) 07:45:32 ID:4cn5ut66
ウッス!すみません!
きょ、今日中には投稿、いけまっす!

436名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/03/29(水) 21:21:14 ID:cxlce90I
拓也、水中投稿3分間
いけるな?

437名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/03/29(水) 23:58:20 ID:4cn5ut66


哀しい現実が訪れて
激しい喪失感でぐったりして…もぅだめっ

寝ちゃうよ…


ミケラ「拓也に溜まった欲情が…消えた…?」

マリカ「おい拓也!どうしたのだいきなり!?」

マネージャー「まさか腹上死!?いえ、よく見ると呼吸はしてるから、何か萎える理由が…?」


って時には、ちょっとだけイエロの瞳を舐めたくなる…😌でも両手は縛られて動けないし、ドラはもうケツの中

細身のイケメンくんも、すでに拓也の背中に張り付いてて

あっあっ、だめだよ


ミリセント「拓也?拓也!?」拓也「だっ、だめだよ…まだセンパイ来てないし…」ミリセント「センパイ?…君はまだ、ラダゴンを好いているのか!?⤴」拓也「う、後ろから抱かれて…乳首もみもみ…マンコにデカマラが、ブスリ…」

拓也「あっ…」




あ〜🌀





そうか

あるわけないんだった…



すっかり幻想が醒めて

ホントに希望がポンの

センパイ中毒😱みたいな


承認欲求中毒🈲


センパイと仲直りしたかったけど

センパイは、拓也に興味が無いのと、そもそも家庭持ちのノンケだから、マジ



ガン無視⤴︎😭センパイは拓也を置いて、奥さんのいる家に帰ったみたいなんで

ラニがオレを、可哀想な動物見るみたいな目で、こっち見てくる

でも応援してくれてるヤツらもいるし、黄金律退治がんばるぜ!✊

薬事法に触れるから
イエロの瞳を使ってるとゎ
言えないけど…

客席のみんなゎ
決して真似しないでね!😌



あ゛〜



こんなことしてるから



センパイは愛してくれない



「拓也!?」
マネージャーが叫ぶけど、またしてもセンパイに裏切られた拓也はガタイにも力が入らず、ボロボロの精神でシラケまくり萎えまくり、顔筋緩んで涙垂れ流しまくり。高まりまくってる会場の空気とは裏腹に、ひとり捨てられた拓也はクリスマスのカップルに囲まれた独身40代後半のメンタルに堕とされて、一層惨めさを感じて、戻りたくない正気に戻っていく。

大勢の観客に哀れな失恋を見せつけて、精神ボコボコにパンチ喰らうオレ。焦るミリセントはいきなり萎えきった拓也をもう一度興奮させたいらしくて、ケツに大小様々な武器をぶっ込まれたままのオレは、生真面目な仲間に更に凶器を押し込まれ抉られ、それでも快楽が引いていく空っぽのガタイにはただ痛みだけが響いていく。「拓也!?今客席が最高に昂っていて、お客さんから指名が入っています!すぐ再起できますか!?」「う、ウッス…無理っす…」「そんな…拓也!」決定的な決別を味わってウリどころじゃなくなったオレにとっては、客席のゲイもただの他人にしか見えなくて、マネージャーのマネジメントにも乗り気になれない。オレはセンパイのペットですらなくなったんだ。

水没紳士「おぅ、ようやく気が付いたか。拓也もうフラれてるぜ」

黄金に拘束されてミリセントにケツ掘られてる拓也は、キリストの姿勢のまま遂に黄金の光に貫かれた。

438名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/03/30(木) 00:23:57 ID:wO2dZMOU

拓也「おおーっ!」

ミリセント「うわっ!」

拓也の磔ガタイに太い黄金バワーが何発も叩き込まれ、衝撃でミリセントもぶっ飛び落下。暗殺オンナに抱き止められてから、空中でなぶられまくるオレを見上げて名前を叫んでくれるのはいいけど、オレはというとアクション映画のやられ役みてえに撃たれまくって身体全体を衝撃でブルンブルン震わせて、がっぽり開いたケツマンからズルズルと武器を排出して遠くの足元に血と腸液と一緒に落としていく。今のオレには愛液なんかじゃねーよ。よがるなんて絶対無理だぜ。

ラニ「哀れ…」

男臭い客席の嬌声にラニの独り言が混じって消える。盛りまくりのヤリたい放題な酒池肉林にも、ネフェリとメリナなんかは慣れてきていて、愛液まみれで乱れまくりのレオを男連中の肉体の山から掘り出している。ブライヴは逃げ出したのかどこにも姿見えねえし、バリバリ処女のマレニアには大乱交の耐性なんて決して無いから顔を両手で覆ったまま耳まで真っ赤にして震えてる。でもそれが幸いした。馴染みのヤツらからの哀れみの視線が少なくて済むからだ。

マリカ「ラダゴンめ。私への復讐が済んだ途端に、レアルカリアに帰りおったか…」

ミケラ「まことに今更。タクヤへの男色気など、我が父には無いことはあまりにも有…いや有名ではないな」

マネージャー「せっかくいやらしい淫乱ウリ狂いの奴隷として復活しかけてたのに、職場のセンパイへの未練でこんな事になるなんて…せめて今の状況にもMの快感を感じてくれれば…あっ!」

全く元気が無くなった拓也のガタイに、マネージャーが何事かを勘づいて、お姉さんに耳打ちする。「うっ、それは…」って怯むお姉さんに、マネージャーは確信を持ってるみたいなギン眼を向けてる。ここから逆転できる作戦なんてあるのかよ?って思う間に、マネージャーは同じくネフェリやラニにも耳打ちをしていく。「良い感じに整ってきてるな、拓也!」って、その間にも黄金律はグッタリしてるオレを見て、水没プレイを欲してると勘違いしてるみたいで「オレが理を握ったら、永遠に水底に沈め!」なんてただの殺人予告をしてくるし、ポッカリ開いたケツに指を突っ込んで掻き回す。でもセンパイに完全にフラれたオレはどうにでもしてくれって感じで抵抗する気も起きないし何も感じない。

ミリセント「あの拓也が、雄膣を掻き回されても、何も感じていないなんて…」

ティシー「雄膣?」

チーム拓也はリーダー系ボディビルダーが捕まってる間も、土方のおっさんは会場の隅でエビ人間を犯し倒すことで大忙しだし、オンナ二人組も万事休すって感じでただただ見上げてくるだけになっている。ガタイが割れてない黄金律には尋常の武器が効かないんだからしょうがないぜ。お姉さんが神人ハンマーで律を犯しまくってくれるなら話は別だけど、今度のウリはチーム拓也とチーム紳士の乱交プレイで始まってるから、外野からの直な助けなんて期待できねえし、そもそも世の中の理は完全フリーになってるから、理を握ってない今のお姉さんに昔のバワーがあるかも分かんねーしで勝ち目がますます薄く思える。

マネージャー「ぶっ殺すぞ。愚かな男よ」

そんな諦めムードのオレに、マネージャーから突然の言葉責め。オレが驚く前に「なっ、何を言うんだ!?何故そんなことを!?」ってミリセントが真っ先に反応するけど、まるで無視するみてえに更に「拓也。お前の息は臭すぎる」「お前は風を穢しすぎる」「拓也、拓也、正しくシャワーを浴びてくださいな」って罵倒の限りが尽くされ始めて、混乱するオレが「な、なんなんですか?」って震える口で言葉を漏らすも、次々と重なる悪口に言葉も覆い尽くされて反論なんて許されない。そしたらネフェリがオレを指差して

ネフェリ「とっ、とくと見よ!拓也の肉体の歪みたるを!こんなものが、まともな鍛錬の結果であるものか!」

王の声に客席の連中もプレイに酔いながらも一斉にオレを見て、バカ乳首とか勇者の肉塊カルパスとか好き放題言いながら、次々と指を差して嘲笑ってくる。困惑し続けるオレにラニもいかにも系の馬鹿にした薄ら笑い向けてきてチョーウゼーし、ミケラもネフェリも客を更に煽ってお姉さんも口をつぐんでるし、マネージャーなんて誰よりも一番悪口を言ってくるしで、情けなくなってるオレの心を容赦なく全員の言葉チンポで輪姦しまくり、やめてくれって言葉も無視してくる。みんなってチョーSだ。オレが何をしたんだよ!

マネージャー「顔がね!」

ミケラ「これはまことか?上半身に比べ、下半身が貧弱すぎるだろう…」

マネージャー「きっしょ!もうこっちを見るな!そして死ね!」

ネフェリ「拓也、老年くらいに見えるのだが…」

マネージャー「ジジイのくせに必死になって腹引っ込めてるのがイタイ!挙げ句にジジイのくせにテク無しで、客に奉仕を求める姿勢にビックリ!」

マリカ「なにもそこまで言わなくとも…」

執拗な集中攻撃にオレも泣きが入って、どうして急にいじめられ始めたのかも分からずに学生時代のフラッシュバックに苦しめられる。くそー、普段は味方のフリなんかしてさ、こんな四面楚歌の集団リンチで拘束黄金プレイがもつのかよ!マネージャーは普段から拓也に精神的に(ウリの仕事とmanagerとmale prostituteの関係で)徹底的に使われているので、こんな時はここぞとばかりに拓也を徹底的に拓也をいじめぬく。「アウ!アウウ!」と嗚咽を抑えられなくなって声を出して泣くオレに、ミリセントの「何故こんな酷いことを!?可哀想じゃないか…!」って優しい援護が余計に滲みまくって、あまりの惨めさに泣きまくり震えまくり、涙流して吠えまくりでメンタルがいじめられっ子時代に堕ちていく。

マネージャー「今です!畳み掛けて!」

ネフェリ「わ、私には体臭がきつかった!背が低いのも汚点だ!」

ラニ「地下に生息していた祖霊原人みたいだった。彼らは拓也よりマッチョだけれど」

メリナ「ブログを読んだけれど、派手にやらかしているみたいね。病気は大丈夫なの?それとも妄想日記?」

レオ「ガバガバどころかスカスカ!ゲイの末路!」

拓也「アン!アン!」

マネージャー「オンナみたいにアンアン泣くのが肝!」

拓也「ああーっ!!」


泣くことさえも否定されて全存在を侮辱されきったところで、ガタイにまさかの異変が起きて、あの痙攣がやってくる!オレ自身予想してなかった興奮にドキドキして、新しいような懐かしいような感覚にエクスタシーを感じて、無くなっていた欲情が再びガタイにチャージされる。「おい拓也?なにやってんだ?」って黄金律に聞かれても、オレも自分に起こってる事なんて全然分かんねーよ!学生時代に体育館で裸にされたことを思い出した時の興奮と似てるけど、この感覚はそれとは比較にならないんで、湧き上がるエロスに萎えていたデカマラが勃起しはじめ、マンコも閉じて淫乱な愛液を溜め込んでいく。全身の筋肉がガクガク震えてたまらずに舌もチロチロ出して欲してしまう。ここまで来て、オレはマネージャーの企みに気付いたんだぜ。

439名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/03/30(木) 00:25:08 ID:wO2dZMOU

マネージャーは新テクを開発!
センパイに強烈なフラれかたをしてシラケまくったオレを、更にいじめ抜いて限界までマゾな状況に落とし込み、バリ受けな激エロのモロホストとしての本性を目覚めさせたんだ。アンアン泣きがアンアン喘ぎに変わった拓也には、黄金律の拘束プレイも今やご褒美にしかならなくて、苦しみに喘ぐ拓也だけが養分みたいな気でいたマサヒコさんこと黄金律には全然気持ちよくない状況になっている。

水没紳士「おい拓也!ブログに書き込みもしてやったんだから、注文通りにサービスしろよ!」

マネージャー「勘違いしないでください!これはウリではありません!あなたみたいな身勝手な客に身売りする人なんて、もういないんですよ!」

マネージャー「ミリセントさん!チャンスです!拓也のケツに武器を捩じ込んでください!」

マネージャーからの指令はいつも突然だけど、それでも対応できるミリセントは消防士になれるかも。「頼む!」って暗殺オンナにお願いしたミリセントは、すぐに武器を拾ってから暗殺オンナの両手に脚を掛けて高く大ジャンプ。そのままオレの背後まで飛んでくる。はずだった!「そんなプレイ想定してねーよ!」って吠える黄金律に殴られて、ミリセントはオレに触れるギリギリのところでぶっ飛ばされて落下。「うっ!」って短く声を漏らして暗殺オンナに抱き止められる。でも飛びかかっていたのはミリセントだけじゃなかった!

水没紳士「うおおー!!」

エビ人間を掘り尽くした変態親父に顔面にしがみつかれて、黄金律はオレを解放してくねくね悶絶を始める。さすがの紳士もスカトロプレイは初体験らしくて、透明ボディーにおっさんの糞が塗り込められてさっきの拓也みたいにアンアン喘ぎ声を上げ始める。一方オレはオンナ2人にキャッチされて、すぐさまケツに武器をぶっ込まれて激痛に叫び声を上げ、一気にマゾの快楽が加速して意識がぶっ飛び射精。競パンをぐっしょり濡らして腰をガクガクと跳ねさせる。

マネージャー「ここからは分担作業です!ティシーさんは拓也の雄膣をゆっくりめのストロークで掻き回してください!ミリセントさんは私の言葉を復唱してください!拓也を虐待するような感じでお願いします!」

ミリセント「虐待!?」

ティシー「これでいいのか!?」

拓也「あーっ!!良いっす!良いダス!!」

雄膣に突き入れられた玩具がグチュグチュと掻き回され、ひと掻きごとに快感が頭に直撃して腰が別の生き物みてえにバンバン跳ねまくる。こいつは生半可な凶器じゃねえぜ!ゴッドウィンをマジ逝きさせた程の超絶テクに一瞬で正気を吹っ飛ばされて、血流が頭に昇って耳の聞こえもおかしくなって、ひたすら肉欲に喘ぐだけのペットの完成。トランス状態に入ったオレの世界にあるのは赤毛の細身イケメンくんと、彼のテクで感じまくっている激エロペットだけだ。そしてイケメンくんから責め言葉が与えられる。

ミリセント「ほ、ほら!もっと力を抜けよ!」

拓也「もう、ダメっす!もっと優しくしてください!お願いです!」

ミリセント「だめだよ!キミ…オマエは仕込まなくたって元から淫乱なんだから。これ以上騒ぐなよ!」

掻き回すペースの速さに息も絶え絶えなのに、ケツの凶器は誰かに命令されるかのように更にスピードが上がって、拓也の膣からさらに愛液を搾り出していく。「お、おう!おあ!」って頭を激しく振りながらオレはその快感に支配されるしかない。

ミリセント「すぐトロットロになったな!更にペースを上げるから、せいぜい狂えよ!」

拓也「ま、待ってください!まっ…」

とストップをかける暇もなく、ケツにもう一本の凶器が突っ込まれて、猛烈な勢いでピストンが開始される。「ウン!ウン!ウン!ウン!ウォン!ウォン!ウォン!ウォン!ウォン!」快楽の津波が強烈な痺れと一緒に押し寄せてくるから淫獣の喘ぎも激しくなり続けて、痙攣する横隔膜と腹筋が胃液を喉まで押し上げる。「がぁ〜!!いいっす!!あ〜!!い、いい、いいうぅぅ〜!!」言葉を紡ぐ暇もなく、脳の言語野までエロスに犯されてまともに思考も出来なくなり、どんどんペットからセックス用の野獣として退化していく。前に赤毛細身イケメン君とのセックスを夢見たことがあるけど、今そんな感覚になってまっす!

水没紳士「お、おい拓也!オレを放置して勝手に盛り上がってんじゃねーよ!」

変態糞親父「ドバーッ!」

水没紳士「あーっ!おぅううぅす!」

獣に堕ちていくオレに横槍入れようとする紳士も、土方の糞に防がれてすぐに喘ぎまくり妨害をする暇も無い。「年配の爺さんもOKだぜと宣っていたが、此度の相手は年配に過ぎるな」とお姉さんも言うように、流石にフケ専門というだけあって年齢差数百万歳以上?数千万歳以上?の相手とも見事にマッチングしてるみたいだ。でもそっちへの興味もマンコへの巧みな一撃により吹き飛び、イケメン君の囁きが「だめだよ拓也。ほら、こっちに集中して」って耳元で紡がれると、すぐさま二人だけの世界に戻り、激しすぎる責めのあとの甘い囁きというご褒美にガタイが一気に反応。「うふん!あはん!」とオンナのように喘ぎながら腰も頭も振り乱しながら射精しまくり、ザーメンも競パンを貫通。股間部分の隙間からキメションがシャワーのように噴き出して拓也の脚をずぶ濡れにする。

デカすぎるエクスタシーでビクビクと全身を痙攣させながら余韻に浸ると、二人だけの世界が少しだけ開けて周りの景色が少しだけ見える。
すると客席には、ラーヤにローデリカと、いつものアイツらが戻って来ていた。

ブライヴ「加勢するぞ」

マネージャー「みなさん!?てっきり避難したのかと…」

ブライヴ「あまりの悪臭にそうも考えたが、会場の外は闘技場から流れ出た汚水に穢されていてな。ここの方がまだ空気が臭くないのだ。立ち往生していた者も呼んできた。早々にこの乱痴気騒ぎは終わらせるとしよう」

ラーヤ「きたない!」

ローデリカ「くさい!」

帰ってきたブライヴはマネージャーとごちゃごちゃ何か言ってるけど、こういう時の責めで一番効くのは、キマリまくりの脳でも分かるようなド直球の悪口だと分かったぜ。小学生みたいな簡単ワードの雨に晒されて一度吐き出されたマゾの欲情もチョースピードで再充填され、拓也が喘ぐと同時に黄金律の身体にもヒビが入る。「や、やめろ拓也!ブログで何度もやり取りして、プレイ内容を擦り合わせただろ!昔のマリカみたいにオレを受け入れろよ!」って叫びながら土方を引き剥がそうとするけど、狭間の地に最初にもたらされた本当の糞の威力に苦しめられ、おっさんのケツを掴む手にも力が全然入っていない。なんでガタイが割れてるのかは分かんねーけど、プレイの指定を完全に無視されて、気付いた時には一人相撲になっていた時のショックの辛さはオレにも分かるぜ!

マネージャー「効いてます!」

マリカ「良いぞ!拓也!そのまま黄金律を徹底的に黄金律を無視しろ!誘惑を跳ね除け、取り憑く隙を与えるな!」

ミケラ「肉欲の誘惑には負けているようですけれどね(笑)」

ラニ「拓也?セルブスにお前を蒐集するよう誘ったら、ぐわっ!と言ったきり動かなくなったぞ」

メリナ「拓也?トレントがあなたは拒否した理由も、今なら分かる。というか出会った時から分かってた」

雄膣抉り尽くされるように後ろから凶器に犯されながら、観客席からの罵倒と嘲笑の嵐も、イケメン君と拓也の世界に入り込み、息つく暇もなく追い詰められていくオレ。イエロ漬けに全神経を焼かれて痙攣させて悶え苦しみ、究極の悶絶拓也専属調教師と化した赤毛のイケメンくんのテクとヅカ系フェイスに酔いしれ、タマが精子を作る材料を求めて全身から水分を徴収するんで、あれだけプールの水飲まされたのに汗かきまくり痙攣しまくり脱水起こして喘ぎまくり。そして限界を超えた究極絶頂が訪れる瞬間に「今です!彼を黄金律に投げつけて!」というマネージャーの声が響いて、一瞬拓也の視界が反転。ヅカ系イケメンからの鋭い背負い投げを喰らう。


水没紳士「おおおー!!」


そしてオレは黄金律に向かってガタイごとぶっ飛び、射精。透明ボディーに全身を叩きつけられた時の激エロな衝撃に筋肉、骨、内臓、乳首、睾丸、雄膣、全身各所の性感帯を乱暴に叩き潰されて、昂り切ったキメザーメンが針で刺された風船みてえに炸裂し、黄金律のヤツを真っ白にまみれさせた。快感の濁流に意識が飲まれる瞬間に、黄金ガタイがドロドロに溶けて中からマサヒコさんが排出されていくのを見ながら、オレはついに快感で逝った!

440名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/03/30(木) 00:25:59 ID:wO2dZMOU


また意識を失って、気付いた時には闘技場の控えの部屋に寝かされていた。
「おお、目が覚めたか。拓也」って光が眩しい部屋に、お姉さんの機嫌良さげな笑顔が霞んで見える。黄金律のガタイに叩きつけられた衝撃で射精して、そのまま気を失っていたみたいだ。「良かったですよ、拓也!」この声はマネージャーだな。「すまなかったな、拓也…」この声はネフェリだなって寝起きでもガタイで分析。ミリセントの奴も「気がついて良かった。安心したよ。尻の様子はどうだ?痛みはないか?」って聞いてくるんで、プレイ内容を思い出すと同時に、鋭い雄膣の痛みがマジで襲ってきて目が醒める。

拓也「いってぇオイ!やりやがったなコイツぅ!」

ミリセント「すまない。君のためとはいえ、マネージャーに言われるがままを行ってしまった。酷いことをしたな…」

ブライヴ「あのような乱痴気の後にしては、元気そうじゃないか」

マネージャー「拓也?あなたの肛門には、既に生肉団子と苔玉を仕込んであります。それに雪山でザリガニに掘られた時よりは浅い傷だったんですから、文句言わないでください」

一番ヤバかった事を比較に出されると困るんだよね。
だってさぁ、その次にヤバかったことも大したことないみたいに言われがちで理不尽じゃん!なんて思いつつ、黄金律が最期どうなったのかがやっぱり気になる。そのことをお姉さんにたずねてみると「あの律は、お前の快楽に拒否されて、形を保てずにこの地から弾き出されていった。私が始めた黄金樹の時代も、ついに本当に、終わりを迎えたようだ」ってしみじみ言ってくるから、どういうことなの?ってマネージャーにも聞いてみると、マネージャーが答える前にジャニ系ミケラが語りだす。


ミケラ「黄金律は実体が希薄なゆえに、稀人の肉体に憑かなければ、その強大な力も大半は行使できない。ゆえにあれは、我が父と母を器として求め、私と妹に器たるを求めた」

ミケラ「だが拓也、お前は己だけの快楽と、己が生み出した妄想の世界にのみ耽り、黄金律からの干渉を退けた。そして勝手に気持ちよくなり、その自己完結の産物たる白濁を黄金律に叩きつけた。奇妙な形ではあるが、お前は黄金律に明確な拒絶を示したのだ。それは黄金律を探求した我が母にも、黄金律に完全たるを望んだ我が父にも成し得なかったことだ」

ミケラ「そうしてお前に黄金へ没することを否定され、得るはずだったビルダーガタイという器を失った時に、かの律は狭間の地に顕現し続けることが出来なくなったのだろう。マサヒコという間に合わせの器も、縋りつけるだけのものではなかったらしい。あの男は拓也の如くに、理を握ったことなど無いのだから」

マネージャー「つまりウリの約束をしてた相手にオナニーだけで済ませてしまったので、相手が萎えて帰ってしまったってことですね?」

ミケラ「それはあんまりな例えじゃないか?」

神人はどいつも話が長いけど、マネージャーはそういう複雑な話も簡潔にまとめてくれるから助かるぜ。ウリに負けて勝負に勝ったってことだよな。「太陽、月、星……そして種付け競パン姿の拓也さえも律しようとした者には、ふさわしい末路だったことだろうな」お姉さんはそう言うけど、思ったよりは大喜びしていないみたいなんでチョッピリ意外。まぁ最初の頃は黄金律との二人三脚もうまくいってたらしいから仕方ないなりね。そういえば、こなあいだ、最初に黄金律を倒したのもオレのオナニーだったよな。思わせぶりな態度から一転した強烈なお預けに弱いなんて、寂しがり屋の黄金律もオレと似てるところあるよな(笑)

ブライヴ「しかし拓也、お前にも見せたかったぞ。あの客どもの盛り合いを、顔を真っ赤にしながらなだめるマレニアの姿は実に滑稽だった。ラニがいなければ、収集など付かなかっただろう」

ネフェリ「あの様子では、最後の闘技どころではないだろうからな」

拓也「え?マジ?それってまだ闘いが残ってるってことですか?」

復活したビルダーガタイをピシャッと叩いて、勃起した乳首を見せつけて競パン越しにデカマラ立てて元気をアピールするオレ。それ見てマネージャーはなんだか気まずそうにしている。今日は三試合あるって聞いてたし、まだウリの仕事が残ってるならプロとしてヤリ抜くけど、これ以上の復活劇なんてオレに必要あるのかよ?そんな感じで意見してみると、今度はお姉さんから直に答えが補われる。

マリカ「お前は黄金律から離れ、肉体は完全に蘇った。しかし、まだ足りぬのだ。魂は蘇り、肉体もまた蘇ったが、今のままで元いた世界に帰ったならば、また肉体から魂が離れゆくだろう」

マリカ「祝福が来訪者をこの地に縛ることはもはや無いが、お前はかつてこの地の理を握った身。お前を狭間に縛る、お前の作り上げた理がいまだひとつ残っているのだ。お前はそれを絶ち、己自身を律さねばならぬ」

拓也「オレがオレを縛ってるって本当ですか?オレ、そういうプレイはしたこと無いですよ。どういう縛りなんですか?」

真剣な面持ちに戻ったお姉さんに聞いてみると、すぐさま答えが返される。


マリカ「未練だ」


お姉さんからの返事には、思うところがありすぎて困ったぜ。

441名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/03/30(木) 00:34:57 ID:wO2dZMOU
今回の投稿はここまで
投稿続けられてるのは有難いけど(投稿間隔が)ガバガバかなぁ
次のウリも頑張るぜ!

442名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/03/30(木) 07:34:37 ID:6BSckjXk
本当に今更wだけどマネージャーが大車輪の活躍過ぎる…

443名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/03/30(木) 10:03:39 ID:ef1XJoH.
ピンチに次ぐピンチ
からの大逆転
マジ主人公だぜ!拓也!

444名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/03/30(木) 10:13:29 ID:qMtLgcOk
カッコウ騎士構文の罵倒で草

445名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/03/30(木) 11:10:04 ID:Zmn4IGiw
狭間の地のイケメンたちに言葉責めされる拓也が羨ましいと思った

446名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/03/31(金) 09:24:52 ID:CphepfCQ
>>拓也「アン!アン!」

>>マネージャー「オンナみたいにアンアン泣くのが肝!」

>>拓也「ああーっ!!」


ここすき

447名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/04/06(木) 00:14:29 ID:rQiqYm4.

激しすぎる極限オナニーで↑とイエロ仕込まれてマジ狂いしたあとに、控えの間で急に真剣な話題が漂って来たんでオレは一気に仕事モード。ウリの打ち合わせやるみてえにギン眼でお姉さんの言葉の意味を考察する。未練って言っても、オレはブライヴとも泊まりで連続種付けし合いたいし、男化したネフェリにケツを犯されたい願望もあるしで、まだまだ希望のプレイがあってどれが本命か分からない。センパイとの関係は終わってるし、ミリセント系イケメンにやられたいって願いもある意味では叶ったから、あとはミケラと熱いアバンを楽しめればそれで良いのかもね。って考えても、お姉さんとラダゴンとオレの3Pで、ミケラよりも筋肉質で背が高いマラゴンとやりまくり狂いまくりの天国を味わったから、それを思うとミケラのマラにもあまりそそられないオレがいるから驚いたぜ。

マネージャー「未練ですか…何かやりたいことがあるんですか?拓也?」

拓也「ウッス!ありまっす!でも狭間の地に拘束されるほどの欲求は無いはずでっす!センパイのことも吹っ切れましたんで」

マネージャー「そうですよね。それにあなたは、入院中の母親へ見舞いをしたいという願望があるはずですから、どちらかというと新宿の方に拘束される方が自然な気がするんですよね」

ネフェリ「しかし、それでもこの地に未練を残しているのだろう?この際、全て語らせても良いと思うが」

なんて王様のネフェリが言うんで、お言葉に甘えて「ウッス!ブライヴのデカマラ咥え込んだり、男になったネフェリとヤリまくりたいです!」と言うと、いきなりブライヴがパンチ浴びせてきたんで驚いたぜ。王様が言えって言ったのにさぁー、言ったら言ったでこれだもんな。顔面に良いもの食らった拓也はぶっ飛び鼻血。朦朧とした意識のままでマネージャーとミリセントに受け止められる。「ふざけるなよ拓也!酔狂にも程があるぞ!」って毛を逆立ててブライヴは怒鳴ってくるけど

ネフェリ「お前は、私をそんな目で見ていたのか…?」

って言いながら頬を赤くして、恥ずかしいやら呆れるやらって感じ漂わせて腕を組んで見下ろしてくる。拓也の少年時代はデミゴッド大好きの腐女子姉貴に開発されていたから、オレは女の子の優しいハートが好きな代わりに、エッチは男としかできないようになってたんだ。性感帯を開発してくれたお姉さんには感謝してるけど、ネフェリはそのこと知らないから困惑するのも仕方ないぜ。

拓也「ウッス、すみません。実はオレ、心ゎ女の子が好きなんです。体ゎ男が好きだけど」

ネフェリ「なにっ!?」

マネージャー「ええっ!?そうだったんですか!?」

ミリセント「そうか…だから君は、線が細い男が好みだったのか…」

状況的にアレだから、なんか恋心の告白?してる感じになってるけど、別にオレはネフェリとセクフレになろうとかそんなんじゃねぇぜ。スラっとした顔つきにスタイル抜群で、程よく筋肉もついたジャニ系イケメンがタイプだけど、ネフェリはそのタイプに近いから、スポーティーな色黒の肌も合間ってオレの欲情を刺激しやすいだけだ。「…待て、それなら君は、私にも手を出そうと思っていたのか?」「私にも色目を送ってきたぞ。恋多い男だな、拓也」ミリセントとミケラにもそんなこと言われたせいで、マネージャーからも心底ガッカリな目で見られて「なんか裏切られた気分ですね。今までのマネジメントの苦労を返してもらいたいです」って報連相不足を指摘されてプチ狂い。一難去ってまた一難。四面楚歌から四面楚歌への追い込みプレイはまだ終了していない。

ブライヴ「そのような体たらくで、俺にも欲情を向けるとはな。愚かと言うべきか、哀れと言うべきか」

マリカ「多様な相手にウリを繰り返していくうちに、ストライクゾーンが広がったのだ。メインディッシュが好みだが、オードブルも悪くは無いということだ」

ミリセント「見境無しか…君って人は…」

拓也「う、ウッス!すみません!」

マネージャー「まぁおかげで、どんな未練があるのかの特定は楽かもしれないですけれどね。問題は特定した後です。さすがにネフェリさんやブライヴさん相手にマネジメントなんてしたくないですよ?」

オレを断罪するみたいなノリでミーティングが進むけど、マネージャーの言う通りでオレの未練が分かったところで解決なんてしてくれない。ネフェリから準備して掘ってやるよ、タチもサイン溜まりで何人か調達してやるよ、て答えが来るわけもない。話し合うこと20分以上?30分以下?色々やりたいことを列挙してみたけど、どれも狭間の地に自分を拘束するほどでもねえって結果が出て途方に暮れる。ネフェリもブライヴもフレンドとしては見れるけど、セックスフレンドとしては妄想だけに留めておきたいんだぜ。

マネージャー「狭間の海でサーフィン…王都の平民街で泊まり淫乱種付け12ラウンド…雄膣パキギメ陸蛸触腕セックス…写し身ケツマン注入による雄妊娠プレイ…どれも決め手には欠けていましたね」

ブライヴ「よくもこれ程、おぞましいことばかり考えられるものだ。性欲に呪われている」

ネフェリ「まったくだ。一体何者の入れ知恵なんだかな」

王様に流し目で睨まれるお姉さん。オレへの後ろめたさがあるからこういう時だとSの気が引っ込んでしおらしくなる。「しかし、弱ったな。拓也にさえも強い未練の元が分からないのなら、どうすればいいのか…」って呟くミリセント含め、円卓メンバーの面々が途方に暮れていると、部屋にレオが入ってきて「次のウリ、じゃなかった!闘技の準備が出来たらしいっすよ!」って報告。そうは言うけどオレの復活自体はもう済んでるし、次闘う相手なんてそもそもいねえしで、マジやることが分からなくてネムネムの顔でシラケ気味に。行く意味あるんですか?ってマネージャーに聞いてみるも分かりませんって予想通りの答えが来て、そうだよなって納得しかけたところでお姉さんが

マリカ「意味の有無は、会場には無い。お前が自ら見出すものだ」

なんてまた意味深なことを言うんで、また始まったよみてぇなマネージャーの冷めたリアクションがお姉さんに突き刺さって「その口ぶり、何か知ってるんですか?」って質問するも、お姉さんには無視される。こういう時はいつも突然の仕事が始まるんだよね。正体不明の不穏な空気を円卓メンバーはガタイで感じながら、レオにうながされて控え室を出て行った。

448名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/04/06(木) 00:15:47 ID:rQiqYm4.

マレニア「はぁ、はぁ、知り得たか、ミケラの刃マレニアを…」

会場に戻ったら、辺り一面に全裸姿のゲイ連中が全身アザだらけで倒れてて、その真ん中でマレニアがハァハァ息切らしてへばってるんで、どうしたんすか?って聞くと歩けないんで助けてくれって感じの救助要請。みんなで抱き起こして話を聞くと、乱れまくり掘りまくり暴れまくりの天国状態になってる客の全員に水鳥ピンタを叩き込んで、乱交を強制停止させたらしい。(よく体力保つよな!)ラニは空中に浮いてる月に座って余裕の表情。自分はプレイに参加しないで見てるだけって、いかにもだよな。

ラニ「来たか。お前たちのおかげで、後始末にも慣れてしまったぞ」

マネージャー「それにしては、ラニさんが何かをしていたようには見えませんけれど?あとマサヒコさんはどうしたんですか?」

ラニ「何を言う。我が月が淫らな気を打ち消さなければ、マレニアとて危ういところだったぞ。義手刀を抜けば問題なく切り抜けようが、盛り合っているだけの者達を斬るわけにもいくまい。水没好きの男なら、その者は無理やりプレイを続行しようと足掻いたのでな。気色が悪かったがゆえにシンジュクに帰ってもらったよ」

話しながら月と一緒に着陸すると、ラニが乗ってる月がパックリ割れて、スリットの中からラーヤとローデリカとメリナがボロンと出てくる。マサヒコさんが帰ったってことは今日は練習しなくて済みそうだけど、メリナは戦えるんだから、マレニアを手伝ってやれよ。って言うと「グレートスターズを客の尻にねじ込んだら、マレニアに月へ投げ込まれた」って反論。グレートなんとかが何か知らねえけど、盛り合ってるゲイの尻に第三者が許可なく玩具を挿入するのはお手つき行為に相当する。乱入プレイは高等テクだから素人は真似しちゃダメだぜ!アナルセックスに興味を持つのは嬉しいけどさ、そういう時はプロのオレに任せてくれよな!

ローデリカ「お久しぶりです、拓也様。無事に復活なされたのですね。おめでとうございます」

拓也「うっす!黄泉帰り系ボディービルダーの拓也です!」

ローデリカとラーヤが丁寧にお辞儀してきたから、オレも自分の乳首をコリコリ刺激して胸筋に興奮を与えてパンプさせ、背中反らせて瑞々しいガタイアピールして挨拶。親しい奴と話す時は常に最高の自分でいたいオレだけど「お、おやめください…」ってラーヤを怯えさせたから、咄嗟に乳首を格納する。子供に大人の色気はまだ早いよな。オレも大人気ないことしたなってガタイで分析していると「たまには頭で分析しろ」とドール系魔女から指摘が入る。なんだかんだでコイツも狭間の地に来た時からの付き合いだから、すっかり手の内がバレてるぜ。

ラニ「しかし、何故お前はここにいる?お前の魂は己が肉体に適合するであろう?もはや闘技場にも、用など無いだろうに」

拓也「うっす。そうは思うんすけど、オレまだここに未練あるらしいんで、帰れなくなってるらしいっす。オレが律ガタイになった時に、なんか訳分かんねーことしちゃったみたいです」

ラニ「未練?…ふむ、それは難儀なことだな」

マレニア「待て、私には何も分からないのだが…」

ラニが勝手に納得してる横で、ラーヤ、ローデリカ、マレニアの3人がマジで置いてけぼり食らってる。マネージャーからのレクチャーが三人に提供されると、話の横でオレはお姉さんに会話をフラれる。「拓也?雄膣の様子はどうだ?もう平気か?」「ウッス!もうザーメン飲み込む準備は出来てまっす!」「そうか。大事ないのならば、それでいい」お姉さんの構いたがりは昔から変わってないなって再確認してると、レクチャーが終わって事態をガタイで完璧に把握した三人が出来上がる。

マレニア「拓也の未練か…駄目だ、私には皆目分からん」

ラーヤ「無理もありません。拓也様本人にさえも分からないのですから」

ネフェリ「どうするマネージャー?私はもはや、闘技を催す意義も無いと思っているが」

マネージャー「私もそうは思うんですけれど、まだ気掛かりな事があるんです」

マネージャー「捧闘という儀式に対して、いまだ強い権限を持っているマリカさんが、闘技の閉会について言及していないんですよ。儀式の目的のひとつが完全に行き詰まっているにも関わらずです」

マネージャーからの矛先はいつも突然だ。全員から一気に怪しまれるお姉さんだけど、陰謀を働いた前科がいくつも溜まってるから仕方ないぜ。でも「だそうだが、どうなのだ?マリカよ」ってSのスイッチが入ったラニの言葉はマジ無視だし、マネージャーからの「また何か企んでいるんですか?」って言葉にも「私は知らんぞ?」とシラ切り通しで、奴隷なんかになったりしない。その不遜な態度にドール系魔女が痺れを切らす。

ラニ「いい加減にしないか…その腹芸にはうんざりする」

マリカ「そう言うな。私も何が起こるのかは知らぬのだ」

ラニ「その言いようを、私に信じろというのか?」

ネフェリ「波風を立てることもないだろう。つまり何かが起こるとは、予感しているのだな?」

ピリピリしかけた空気に王様が間に入ってくれて何とかおさまったけど、オレを巡ってまた揉め事が起きかけちゃうんだから拓也も罪な男だぜ。胸囲110のマッチョで売ってるオレの魅力に周りのみんなも振り回されてて、そろそろオレも本気で自分の未練に気付かなきゃって思うけど、やっぱり何度思い返しても心当たりが出てこない。お姉さんからも情報提供が無いし、王様のネフェリも困ったらしくてチョッピリ溜め息。

ネフェリ「是非も無しか…ならば様子見をするとしよう。拓也?出れるか?」

拓也「え?オレ出るんすか?もうなんにも無いじゃないですか」

ネフェリ「言っただろう、是非も無いと。同じく何も起こらないのなら、せめて人事を尽くすべきだろう。行ってくれるな?」

拓也「う、ウッス!行きまっす!」

ネフェリ「お前には苦労をかけるな、拓也」

エルデ王から直々にウリの仕事を仰せつかって、姿勢正してから闘技場の真ん中に降りて行く。背中に「気をつけてくださいね?」ってマネージャーから声かけられながら、相手が誰でも依頼が来たら駆けつけるオレだけど、誰と何するかも分かんねー仕事は初めてだから緊張するぜ。会場はさっきまでの激激エロなプレイの名残がカケラも無くて、ラニの出す極小の月のお掃除バワーに驚かされる。新しくなった狭間の地で清掃業でも開いたら、大儲けできて人形ガタイのスペアも沢山作れるかもね(笑)

449名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/04/06(木) 00:16:50 ID:rQiqYm4.

綺麗な闘技場に降りて5分半。思った通りなんにも出ないんでマネージャーにもういいですか?ってメールしたら、もう少し待ってみてって返信。さらに待つこと20分。客席のゲイのやつらもすっかり起きて服まで着てるし、何も起こらないから円卓のメンツも流石に退屈してきて、ミリセントとラーヤはヒソヒソ話してるし、ブライヴはモロに寝てるし、ミケラはマレニアの膝でネムネムの時間。人が働いてる時にミケラは良いご身分だよなって思ったけど、マジで良い身分にいるヤツなんで何も言えない。

いつまで経っても何も起こんねーからオレもグラサン越しにお姉さんにギン眼で抗議。でも小さく頷かれただけでロクな答えもないから、オレは完全ノーヒントに嫌気がさして闘技場に大の字で寝転がる。マネージャーも腕を組んだままアクビ決めてるしで全員がダルな時間が続いていく。

あーあ、このまま何も起こらなかったらどうしようかなって考えながら、右手が無意識に股間に伸びるけど「おい」ってラニに注意されて手を止める。ウリもできなきゃオナニーも出来ねえのかよ。こんなことならネフェリからの依頼を受ける前にイエロたくさん補っとくんだったぜ。せっかくパンプした胸筋も縮んでノーマルガタイに逆戻り。頭の隅で入院中のお母さんについて考えてると、闘技場に「拓也?」って聞き慣れた声が入ってきたから、ダルな顔を声がした方に向けると


拓也「あーっ!!おぅううぅす!!」

「ははは、その様子では、全く変わってないようだな」







ディアロスに遭遇!!







ついにあいつ(戦友)登場   投稿者:拓也


「失われた律から貴公を救い出すとの報せは、私もマネージャーから受けていたんだが、参じる道中で揉め事に巻き込まれてな。ラニアとの二人で切り抜けることはできたが、馬が手傷を負ってしまったんだ」なんて言葉を聞きながら、オレにとっての本命クンをどうして忘れていたのかがやっぱり気になる。

ネフェリ「遅いぞディアロス。早く客席に上がれ。そこは闘いの場だぞ」

マネージャー「お久しぶりですね、ディアロスさん。馬は大丈夫でしたか?」

ディアロス「今は嵐丘近くの民家に預けているよ。受け入れてもらえたのは幸いだった。しかし見る限りでは、捧闘はつつがなく終わったようだな」

マネージャー「うーん、終わったと言えば、そうも言えるんですが…」

なんてみんなは口々に言って、今の今まで封印するかのように忘れていたディアロスっていうハリウッド系イケメンにたじろいでるのはオレだけだ。本命クンはそんなオレの心情なんて知るわけないから、拓也をほっといて観客席まで歩いて行く。そこに「待て」ってラニからストップが挟まれる。

ラニ「ディアロスよ。お前はなぜ、闘技の場に迷い込んだ?正門から客席へと入れば良かっただろう?」

ディアロス「え?それは…いえ、特に理由があるわけではないですが」

ラニ「そうか。理由は無いか」


ラニ「面白い。ならばお前が今この場にいることは、むしろ運命ということだ」


このシチュエーションが運命的な再会だって言われて、オレが無意識で作ってた心のダムがぶっ飛び、封印していた未練がドバドバと心の雄膣に流れ込む。センパイはオレにはそっけなくて、ペットのように可愛がってくれることはあっても、彼氏になんて絶対にしてくれない。23時58分に大きく見えた東京タワーはセンパイに無視され、戻ったときには消えていたんだ。

だからオレは、ディアロスからは「生かさず殺さずのペット」として扱われたくなくて、アイツのことを考えないようにしてたんだ。センパイは憧れの人だったけど完全にオレを玩具扱いしてくるし、ペットより上には一度も昇格してくれなかった。だからセンパイにフラれた傷もいつかは良い思い出になるけど、お互い友達同士って思い合ってる関係のノンケくんにフラれると、オレの心は決して絶対に立ち直りなんてしてくれない。だからオレはビビリまくってひとりで忘れたフリなんかしていたんだ。ディアロスにまた会いたいってだけで律ガタイになれたのも、再会した後のことなんて全然考えてなかったからなんだよな。チキショー、ディアロスがお姉さんやセンパイみたいな「ペットと飼い主の関係」が前提にあるSタチだったなら、オレもその関係に満足出来たのにさ。

快感を感じてもいないのに全身の筋肉を硬直させて、棒立ちのままディアロスと仲間の会話に取り残されるオレ。そんなひとりぼっちのビルダーを見てお姉さんは瞬時に元神ガタイで分析。全てを察したみたいで「未練が見つかったのだな、拓也」なんて言うから、会場中の視線が硬直ガタイに降り注ぎ、ディアロスの足もピタッと止まって客席がざわめき始める。

ディアロス「未練?」

マネージャー「マリカさん、それは…まさかディアロスさんが、拓也の未練だとしたら…」

マリカ「あり得ることではあるだろう。『黄金律が狂ったあと  投稿者:ビルダー拓也』から続く拓也の日記にも、ディアロスについての強い執着が伺えた」

マネージャー「あの怪文書を全部読んだんですか?頭がどうにかなっちゃいますよ」

ブライヴ「しかし、拓也がディアロスに執心しているとなれば、未練を断つというのはその、つまり…」

マネージャー「ええ。必然的にそういうことになるでしょうね」


マネージャー「拓也がディアロスさんにフラれるか、拓也がディアロスさんをガン掘りするかによって、拓也の未練は無くなるはずです」

450名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/04/06(木) 00:17:47 ID:rQiqYm4.

ディアロス「が、ガン掘り…?」

マネージャーの出した結論にオレは心理を突かれまくって、ガタイに注目浴びてるのにエロい熱も感じなくて判決前の被告人みたいにガチガチに緊張。ディアロスからの反応に怯えてる。ノンケの友達にそうとは知らずに告白して、こっ酷くフラれて堕ちていったヤツの話なんて何度も聞いたことあるけど、オレがその立場に立たされるなんて予想外だぜ!「それではディアロスはどうなる!?彼の意思を無視してはいないか!」「聴衆の前でそのようなことを強いるのは、残酷です…今更という気もしますけれど…」「男色家でもない者を、無理にその道に引き入れるのは、禍根を残すだけだと思うが…」ってマレニア、ローデリカ、ミリセントの3人が言い出すと同時に円卓メンバーも口々にディアロスを庇うけど、今度は客のゲイ連中が

客1「なんだよ!ウケぶってたのにさ!闘士達のケツは拓也と土方に捧げたんだから、今更英雄の処女ケツひとつくらい食わせても良いだろ!」

客2「女好きの本物のノンケをどうやってゲットするのか興味津々だ!」

客3「ノンケは調教が大変だァ」

なんて言って一斉にエキサイト。ゲイのオレがどうやってノンケのディアロスを落とすのかを早くも議論しまくり期待しまくりで、ズボンに手を突っ込んでコキまくる準備を完了させる。暗殺オンナも話の勢いに乗っかって「私を辱めておいて、身内は甘やかすのならば、それでは黄金律の治世と何が変わろうか!」って涙目抗議。仲間と領民の前から後ろから責められるネフェリは、板挟みの中間管理職ってポジションだから迂闊に口を挟めないし、ディアロスは話の流れに全くついて来れてない。

レオ「ティシーさんのは不可抗力じゃないですか!アレを仕込んだのはセンパイのヤバ客ですよ!」

ティシー「そんなものは知らぬ!大勢に押し倒され、無理矢理に犯される惨めさ哀しさが、お前に分かるか!」

レオ「俺バリタチなんで分かんないっす!」

ミケラ「不都合があるというのなら、愛するを強いれば話も早かろう。私ならば、今すぐにでもその様にしてやれるぞ」

ラニ「お前はいつもそうだな。他人の都合などお構い無しか。モーグを狂わせただけはある」

ミケラ「お前が語れたことか。我が兄を弑した陰謀も、つまるところ過ちだったのだろう?我が母の激エロなペットに狂わされる謀など、たかが知れていただろうがな」

ラニ「なんだと…!」

マレニア「兄様、どうかおやめ下さい!ここは控えてください!」

拓也の心のウィークポイントが暴かれて、一気に会場の空気が悪くなってみんながギスギスし始めてマジ狂い!言い争いの怒号の中で拓也に訪れたフラッシュバックは、家族にカミングアウトしたあの日の殺伐とした景色だ。やっぱり一番心苦しい過去は、男のくせにノンケくんに好意を抱いていることを周りにバラすシチュエーションだと分かったぜ。

「拓也…貴公は、私をそのようにしたいのか…?」
って振り向いて語りかけてくるディアロスの顔が見れなくて、オレは目線も合わせられなくて咄嗟に背中を向けて自分自身を守ってる。愛に飢えてるのに愛に臆病だから、ディアロスが次に何を言うとしても受け入れられる自信が無い。そうしてる間にも会場は更にヤバい方向に盛り上がっていって、今にも爆発寸前だ。そこでお姉さんがとうとうネフェリにコッソリ耳打ちしたんで、ネフェリが遂に立ち上がる。

ネフェリ「もうよい!!」

熱くなりまくっていた客席だけど、流石に王様が一声上げるとすぐに静かになるから、キチンと王政という名の調教が効いてるよな。「拓也とディアロス!双方が互いの関わりに如何なる決着をつけるのかは、我らが定めるものではない!!未練とは自らの行いと意思によってのみ、吹き消し得るものだからだ!!」ってネフェリは言うけど、ディアロスは全然わけ分かんねーって感じで「え?え?」って疑問連呼してうろたえる。オレにだってこの状況が分かんねーから、客席のみんなに次々目線合わせるけど返ってくるのは困惑の表情だけだ。

ネフェリ「ゆえに最後の捧闘は、両者二名の意思のみを尊し、他者からの干渉を一切排することとする!!」

客1「マジかよぉ!?」

客2「ウッソだろお前!?」

ゲイ連中から今度は困惑の声が上がり、一瞬ネフェリの声が掻き消されそうになったけど、そこにネフェリが「マリカ!」と声を挟んで無理矢理お姉さんに注目を集めて静かにさせる。名前呼ばれたお姉さんは金色に輝くと、闘技場のど真ん中にテレポートしてオレとディアロスの前に出現。ディアロスにはケツに効きそうな金色の軟膏を、オレにはミイラみてえな黄色い指をそれぞれ渡してくる。

マリカ「拓也、お前は地に指をつけ、己の名を記せ」

拓也「ウッス!でもどうしてですか?」

マリカ「すぐに分かる。ディアロスよ、お前は指薬を掬い取り、その指で拓也が記した名に触れよ」

ディアロス「わ、分かりました…」

マリカ「ウッスと言え」

ディアロス「は?う、ウッス!」

お姉さんの奴隷になるふたり。言われるがままオレが地面に名前を書くと、ディアロスの指がそれをなぞる。
でも何も起きないんで「なんなんですかコレ?」って聞いてみると

マリカ「拓也。これでお前はディアロスの呼びかけに応えたこととなる。ふたりは召喚によって結ばれ、これが解かれぬ限り、お前の魂はお前の肉体から離れることもなく、お前は存在を維持できるだろう」

っていつもの意味分かんねー答えが返ってくるんで、つまりどういうことっすかって聞いても「なに、デートの約束とでも思えばいい」とか妙に洒落た例えと微笑みではぐらかされる。「ディアロス。お前には得体の知れぬことだろうが、これより何を見聞きしたとしても、ただ本心のみを拓也に語れ」お姉さんの有無を言わさない言葉に「ウッス…」と答えたディアロスはまたも奴隷と化す。

451名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/04/06(木) 00:20:35 ID:rQiqYm4.

マネージャー「いったい、何をする気なんですか?ディアロスさんと拓也をどうするつもりなんですか?」

マネージャーからの問いもネフェリとお姉さんに無視されて「マリカ、準備はできたか?」「整いました、我が王よ」ってネフェリとお姉さんのやり取りだけが続いていく。レオも「これ、何やってるんすか?」って周りのヤツに聞くけど、ブライヴもローデリカもラーヤもミリセントも何が何やらって感じで無言のままキョロキョロしてる。だけどラニ、ミケラ、メリナの3人はいきなり冷静になったもんだから逆に怪しく思えてくる。絶対何かを察したに違いないぜ。でもマレニアだけはミリセントと同じく不安そうにしてるんで、難しいことをミケラに任せてるのが災いしてるよな。

マリカ「最後に、お前に伝えておこう。我が祝福、その記憶について」

拓也「うっす?」

マリカ「神として私が司った祝福は、黄金律の喪失と共に失われている。だが、その記憶はいまだ残っている。記憶を用いれば、祝された者は昔いた地に移動することもできるだろう」

マリカ「拓也。その祝福の記憶を、お前に授けよう」


マリカ「そして繰り返すのだ」


お姉さんから、強力なバワーも感じない繊細な光の粒を貰うと、空間転移が始まった。やっぱりタクっちはハメられたのかな。ディアロスも金の光に包まれ始めてビックリ。客席の円卓仲間から名前呼ばれまくるけど、ネフェリの声だけが妙にデカく聞こえて、光に消えかけの視界と聴覚に入ってくる。

ネフェリ「未練に見えよ、拓也。そして、真のお前となるがよい」

真っ白な光に包まれて、ついにオレ達2人は狭間の地からいなくなる。
そして気付いた時には、いつもの場所に立っていた。





季節は冬の真っ只中。


俺たち2人が着いたのは、オレがよく知るあの新宿だ。


競パン姿に空気の冷たさが染み付いて、まさかと思って携帯を見る。







携帯の液晶には12月22日の文字。






オレはついに、あのひと時をやり直すことになる。

452名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/04/06(木) 00:21:57 ID:rQiqYm4.
今回の投稿はここまで。
1日1レス分書けるくらいにはペースが回復してきてるぜ!拓也!

453名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/04/06(木) 09:09:16 ID:Y3nxr3jo
お疲れナス!
なかなかディアロス出てこないからいつ出てくるんだろうと思ってたら大役担って出てきましたね…
続きがめっちゃ気になるゾ〜

454名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/04/06(木) 09:24:25 ID:snyS2jBk
>>マリカ「ウッスと言え」

お姉さんの草の根活動により狭間の地標準の挨拶がウッスになる日も近い…?

455名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/04/06(木) 14:07:32 ID:Hr8JM.bc
>>454
開会式の時皆で合唱してるから半ばもうなってそう

456名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/04/15(土) 01:15:50 ID:lEr.yMag

拓也「マジかよぉ!スッゲー!」

日付はもうすぐクリスマス。時期が時期だけにコスプレ姿で街を練り歩いている人も多くて、幸いなことにオレとディアロスの格好も目立たない。クリスマス商戦のキャンペーンがあるのもそうだけど、新宿のノンケたちはお祭りが好きだから早くも浮かれちゃってんだよね。だけど突然新宿にぶっ飛ばされたディアロスはマジで完全なおのぼりさん。「なんだここは!?何が起きたんだ!?」って咄嗟にデカ盾とムチを構えて警戒体制。だけど新宿の人は変な格好してるヤツには慣れきっていて「見ないのがエチケット」って感じでいてくれる。スマホで女子高生の集団がパシャリと撮るぐらいならモロホストのオレも慣れてるんで、問題のうちには入らないぜ。

ディアロス「気をつけろ拓也!何が出てくるか分からないぞ!」

拓也「心配することないぜ。ここはオレのいた世界なんで、狭間の地よりはチョー安全だからさ」

ディアロス「…となると、ここは、かのシンジュクか?」

拓也「ウッス!そうダス!」

ディアロス「なんと…ここがあの…」

ディアロスはキョロキョロしながら、見たことのないデカすぎるビルや行き交う今風ファッションの連中に目を白黒させている。オレにとっても新宿は、若者の街下北沢と双璧をなす流行の最先端だから、お前の気持ちも分かるぜ!俺たち以外に新宿に連れて来られた奴はいないみたいだし、最後の闘技は一対一ってそういうことかよ!案内役も監視役も護衛もつけずに放り出すんだからお姉さんってやっぱりチョーSだよな!

拓也「こうしてても寒いしさ、どっか泊まれるところ探そうぜ!」

ディアロス「宿か…そうだな…道案内は頼めるか?」

拓也「ウッス!」

ディアロスに頼まれて、おのぼりさんを連れてホテルを探すことにしたのはいいけど、ここから近いホテルは値段たけーし、近いと言っても何キロ歩くかも分かんねえしで散々だ。タクシー拾うのも考えたけど、財布の中身が狭間の地に拉致された時と同じ状況だから、グチャグチャになったお札がガビガビに乾いたヤツしかなくて、まともに使えそうなのは小銭だけ。だからもう仕方ないんで、昔よく使ってた馴染みのラブホに行くことに決めたぜ。店員とも顔馴染みだからツケにしてもらえるかもしれないしな。

ギラつく街を鎧姿のディアロスと一緒に歩くこと10分弱。一度も職質されなかったのは幸運だったけど、ホテルの店員にツケをお願いするもすぐに断られて終了。しばらく使ってなかったから店の受付くんもケチになってるらしく、オレがギン目で挑発するも頬にピンタを浴びせてきてダウン。でもディアロスの顔を見たら態度が急変したんだから、現金なのかそうじゃないのかわかんねーぜ。

拓也「部屋はすぐに借りられるといいんだよね。だってさぁ、こんなイケメンがイヴの日とかに寒空に放置されてたら可哀想じゃん!」

なんてダメ押しをすると無事に今日の宿をゲット。合鍵もらって部屋に入ると、ムーディーな灯りと整ったソファーにベッドにと至れり尽くせり。プール付きラブホとまではいかないけど、駆け込みでこれなら十分だぜ。だけど本命クンが気に入ってくれているかどうかはやっぱり気になる。「どうっすか?」「飾り気は無いが、家具や小物類の質は、貴人の品のそれじゃないか?素寒貧同然で、よく借りられたものだ…」ソファーを両手で揉み揉みするディアロスは気に入ってくれたみたいだから、オレも照れまくって「うぃっす、うぃっす」と連呼しながら後頭部を掻いている。ほとんどタダで泊まる都合で各種オプションは利用できないから、仕方ないからコンビニでおやつカルパスを買って二人で分ける。辛味と塩見が効いてて美味いって喜んでもらえたんでいいけど、こんなメシが続いたら栄養不足で水泳部ガタイになっちまうぜ。

457名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/04/15(土) 01:16:54 ID:lEr.yMag

22日の夜。昔はレオに野獣のように抱かれたな、そしたらセンパイにメールで呼び出されてデートが始まったんだ。って懐かしさに胸揉まれて思い出に浸ってると、膣の奧に熱を感じてきたから咄嗟に冷蔵庫の氷をケツマンに仕込んで緊急冷却。そうしてる間にもディアロスは背中向けて鎧をガチャガチャ脱いで布服姿に変身。晩御飯も食べたし今日は出かける予定も無いから鎧を脱ぐのも当然だけど、オレがゲイだと分かってるのに目の前で着替えるなんてガードが薄いよな。掘るか振るかの二択だってこともすっかり忘れてるよな。なんて思いながらも、そういう話題をぶっ込む勇気が出なくて

ディアロス「今日はひとまず眠ろう。この地がどういうものかが分からないからな。それに闘技場に向かうまでの旅で、疲れも残っている。これから何をするにしても、体を労わるに越したことはない」

拓也「う、ウッス!」

なんて会話のイニシアチブを握られて、やり場のない気持ちが排出されずに心臓をキュウキュウ締め付ける。雄膣の氷に前立腺冷やされてなかったら、今頃トイレに篭って声を殺してオナニータイムだ。離れたままのセパレート式ベッドに2人で横たわり、隣のハリウッド系イケメンの寝息を聴きながらムラムラしつつも、激しすぎるウリの連続の疲れからかそのまま就寝。据え膳食わぬは男の恥って言うけど、食べる元気も無いから仕方がないってことにするぜ。


次の日になって、ホテルからのブレック・ファーストは出ないから昨日のカルパスの残りをふたりで摘む。クリスマス・プレゼントがこんなのじゃ格好つかない。チェックアウトまでは時間があるから「うっす!カルパスじゃ腹膨れないんで、なんか買ってきまっす!」「ああ、頼めるかな?拓也?」「ウッスウッス!」ってディアロスに提案が通ったんでコンビニのATMに急ぐオレ。緊張でつい敬語が出ちゃうけど、topとbottomの関係でもなくて歳も拓也が上だから、本番までに早く自然な言葉遣いにしたいって考えてると、コンビニに見慣れた人影が。


水没紳士「探したぜ、拓也!お前練習せずに帰っただろ!」

拓也「ああああ!う、う〜っす!」


不幸にもプレイ帰りの紳士に遭遇してしまうオレ。そういえばラニが「水没好きの男なら、その者は無理やりプレイを続行しようと足掻いたのでな。気色が悪かったがゆえにシンジュクに帰ってもらったよ」って言ってたなってガタイで緊急分析。こんなトラップ仕込むラニってチョーSだよな!もちろんディアロスを待たしてるんで練習なんて絶対するわけねーよ!拘束されても絶対無理だぜ!ここで捕まるわけにはいかないから「駄目です!今だけは無理なんです!」「ざけんなよ!お前の事情なんて聞いてねーよ!」って言い合いながらコンビニの中をグルグルしてると、トイレのドアがガチャリと開いて

「やりたい」

と呟いた変態親父が現れて、悲鳴を上げる間もなくトイレに引きずり込まれる紳士。どこに行ったのかと思ってたけどそんな所で待機してたのかよ!やはり使えるタチは最高だぜ。トイレからドタバタ音がして「アン!アン!」と紳士の嬌声が聞こえる今がチャンスだ。ATMに駆け込んで、カードと番号を機械に提供していくと、トイレのドアが開いて紳士と繋がった土方がコンビニのにいちゃんに襲いかかる。「コンビニで糞をドバーっとしないようにしようね!」「やめようね!」「コンビニを大事にしようね!」って必死の形相で説得しようとする兄ちゃんの服が一瞬で破かれ、そのケツに紳士の糞がついた土方チンポがぶっ込まれる。

店員「やめようね!もうやめようね!」

店員「お父さん…お母さん…」

涙ながらに説得していた兄ちゃんが白眼を剥いて痙攣を始めると、射精と同時に意識が戻ったみたいで

店員「ああ^〜、気持ちがいい。最高や。たまらねえぜ。」

店員「やったぜ。もう一度やりたいぜ。」

って言いながら三連ピストンに身を任せ、ノンケがスカトロゲイに化す。兄ちゃんの尊い犠牲で難を逃れた拓也は、ゾンビ映画みてーに感染を広げていくコンビニを脱出。ディアロスのために取っておいてるケツマンと精子をこんなところで使い切るわけにはいかない。おろした金を持って、デパートの朝の特売に間に合ったオレは、競パン姿でシャンパンを求めて走りまくり息切らしまくり、おばさま方を掻き分けて白目剥いて吠えまくり。そしたら警備員に押し倒されて「まともな服を着ろ」って顔にピンタをされて、服飾店でズボン買わされて下ろしたばかりの金が早くも使い込まれる。チキショー、やられたぜ!せっかくプレゼント買おうとしてたのにさ、警備員は人の恋路を邪魔するプロ級派遣だ。

仕方ねえからデパートのATMからも金を下ろして、ブーヴ・クリコのシャンパンを購入。「チェックアウトまではまだ少しあるな!」デパートからホテルまでは20分で行ける距離だけど、多分全力疾走したら、あと5分で激しすぎるプレゼント調達は終わるぜ、と思いながら、あー、朝の太陽がマジに気持ちいい。紙袋に入れたシャンパンを抱えながらディアロスのいるホテルに向かう。

拓也「はい、クリスマス・プレゼント」

ディアロス「拓也?もう部屋を出る時間らしいぞ」

マジかよぉ!せっかくの特別なひとときが店員に無視されて、気付いた時にはチェックアウトの時間が来ていた。少しくらい融通利かせてくれよな!常連のオレに嫌われても給料は増えないのに、よく追い出す気になれるよな。予定を潰されていつものように気まぐれな展開だ。

458名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/04/15(土) 01:17:58 ID:lEr.yMag

ディアロス「しかし、わけもわからないままこの地に導かれたが、帰るためには貴公の未練とやらを断たなければならないのだろう?だがその手段には、悪いが付き合えないぞ。何故かは分かるだろう?」

拓也「う…うっす」

シャンパンを買ったはいいけど、ディアロスは乗り気じゃなくてプレゼントとしての使い道が早くも無くなる。オレはゲイでディアロスはノンケだからお姉さんからの話がそもそも無茶だったけど、思い出深い新宿に興奮状態だった拓也は、ついいつもの調子でディアロスに絡みそうになっていた。でもさぁ、このシャンパンがいらないっていうなら、24日のイヴはどうなるんだよぉ!ダルダルジーパン姿でディアロスの話を聞いていると

ディアロス「だがそれでも、このディアロスは貴公の友だ。尻を貸そう、とは言えないが、未練を忘れる方法を共に探すことはできる。ホスローは熱き血潮で物語る。忘れたわけではないだろう?」

ディアロス「もっとも、何者とも戦うわけではないが。ははは」

なんてウレシイことを言ってくれるから、恋心がまわってきて、ディアロスの従者についてるラニアにムラムラジェラシーを感じる。ディアロスの足元にワンコのように手をつき「オレもラニアみたいに↑仕込まれて14時間とかセックスされたいっ!」と勢いのままガン見でおねだりすると「そんな間柄ではないぞ」って引き気味に返される。押したら引くし、引いたら押すしで駆け引きが上手いよな。デカ盾とムチで戦ってたから距離感のコントロールが上手いのかな?(笑)

しばらく新宿を歩きまくったあとは「どうだ?何か思い当たることはあったか?」「ウッス、特に無いですけど、今が楽しいっす!」「そうか。貴公が楽しいのなら、案外それだけで未練は無くなるのかもしれないな」って話しながら、新宿中央公園で休憩を入れる。「あのさ、春になったら、ここは桜がスゲー綺麗なんだぜ!」「その桜というのはなんなんだ?」ディアロスに聞かれたんで携帯に画像を写してやると「おお、これは見事だな…腐敗の花にも似ているが、こちらの方がより澄んでいる」って気に入ってくれたんで、喜びに乳首がビンビンになって服に擦れてくる。「アッ、アッ、ダメっす!」「また妙なことで興奮しているのか。相変わらずだな」って笑って許してくれるから、オレもまた嬉しくなってくる。

ディアロス「しかし、春に咲く花ということは、この雪景色では見られないのだろうな」

拓也「ウッス!そうっすね。今は厳しいっす」

ディアロス「そうか。本物の桜というのを、ひと目見たかったな」

しばらくそのまま公園で喋りまくったあとは、意を決して「このシャンパン、どうしよっか」って、ベンチに紙袋立て、サラサラの液体が入った瓶を取り出して挑発する。ディアロスがそのシャンパンボトルを手繰り寄せ、耳元でゆっくりと回すように振り、清涼な音を味わう。「良い酒のようだな。どこで開けようか」イヴにも開けないはずだったコレにも出番があるらしい。人の気づかいを忘れないナイスガイだぜ。

明るい公園で二人で酒盛りってのもオッサンくさくてムードが無いんで、お酒の持ち込みもOKしてくれるレストランが欲しいけど、気の利いた店は、どこもノンケカップルの予約でいっぱいに違いない。仕方ないからこんな時でも、オレは両手で乳首捏ねくり回して開発ラインを稼働させ、激エロアイディアを脳中に駆け巡らせる。「あ、出た出た」ってディアロスには笑われるけど、想い人からの嘲笑は逆に被虐のスイッチを押し込んでラインをフルに稼働させたから、オレは無事に新テクを開発!ノンケカップルからの注目が薄くて、店のサービスも充実してて、客からの要望にも答えてくれる店はひとつだ。

拓也「ウッス!ブーヴ・クリコを開けるのにピッタリな店、ありまっす!」

ディアロス「おお!また思いついたな!拓也!」

あったかくなってきたベンチを離れて、二人は新宿の人混みに混ざっていった。

459名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/04/15(土) 01:19:04 ID:lEr.yMag





拓也「あっ、店長!ご無沙汰じゃないですか!」

店長「けしからん、私が喝を入れてやる」

拓也「おおお!」


店に入ると顔馴染みの高身長イケメン店長がいたんで、挨拶をすると、同時に服をまくられて乳首に蝋燭を押し付けられる。「こら!何を勃起している!何ヶ月も無断欠勤して!」って言いながら容赦なく責めてくるんでオレも「あーっ!すっ!すみません!申し訳ナイス!」って喘いで感じまくる。この店はゲイ向けのSMがメインだけど普通に酒も飲めるし、客に缶ビールとか出すくらいユルユルにやってるから酒の無断持ち込みもセーフだぜ。決まったサービスが無いことがサービスだ。「相変わらず土みたいな肌して、頭もハッピーだな!」と赤くなった乳首をつねりあげてくるその手も、次の瞬間にはピタリと止まる。

店長「あら良いわね〜あなた!」

ディアロス「はっ?」

店長「どこからこんな上玉連れてきたのかしら?拓也にこんなコネクションあったなんて意外だわ。マネージャーに聞いてみようかしら?この目つき萌えだわ」

ハァハァ喘ぎ続ける拓也を放置して、店長はディアロスを視線で舐め回す。それから店の棚からビールを取り出してカシュっと開けてから中に催淫剤を溶かし、ディアロスに差し出してくる。口調も女みたいだし、これは一気に乙女モードでディアロスのことを堕とす気だ。「あーっ!ディアロスはノンケでっす!ちょっと飲めるとこ探してただけです!」先を越されないようにすかさずフォローを挟むと、店長の手がオレのズボンに伸びてきて、ケツの部分だけ下ろされるとアナルにビールが流し込まれる。

ディアロス「何を!?」

拓也「熱い!!」

ビールの泡がピンクの膣壁に流れ込み、焼けるような刺激と共に真っ赤に染めていく。
催淫剤入りのアルコールがガタイ内部の性感帯を犯す!

拓也「あーっ、熱いっ!!うぉー!!」

店長「そのまま動くな。今日は逆さ吊り、ムチ責めをしようか?」

拓也「ああっ!スミマセン!勘弁してくださいっ!」

ディアロス「わ、私からも頼む。今はやめてくれないか?」

血流がたぎり、全身が熱くなって催淫剤が脳を駆け巡るも、上のクチに補われたいつもの回復セットで瞬時に正気に戻される。万が一のことを考えて例の生肉と苔玉を持ってきていたディアロスは、救急隊員になれるかもしれないプロ級の使えるタチだ。仕事をほっぽり出すわ、ゲイでもMでもSでもないイケメンを連れてくるわのオレに店長は怒りまくって、まだ調教やり足りないって感じでいたけど、ハリウッド系イケメンのディアロスをひと眼見てから

店長「…拓也?お前は後で、正義の鉄槌で腐った心を矯正してやる」

拓也「う、ウッスウッス!」

店長「あなた、ディアロスって言ったわよね?私にやめてほしいの?」

ディアロス「あ、ああ…今は頼む…」

店長「分かったわぁ♡今はやめとく♡それで拓也?この貴族青年はどこから来たの?」


なんて言って、ディアロスの色気の前にあっさり陥落。でもオレがいない間にシフトをやりくりしていた店長には、オレは完全にbottomの立場なんで、徹底的に絞られて全ての情報を洗いざらい話すまでは許されない。しょうがないからオレが狭間の地で書きまくって、お姉さん、ラニ、マレニアが付け足したあの日記を読ませてやることに。でも店長は日記の最初あたりを20分以上?30分以下?時間かけて読んでから「まるで妄想日記のようじゃ……パキギメハッピー壮年はスケベなことしか考えないのか…」なんて言って全然信じてくれない。はずだった!

店長「でもケツに挿れたら絶対にキマるドラッグが、アルコールごとあっという間に分解されちゃったんだから、信じるしかないね。そのお兄さんの格好もコスプレにしては手が込みすぎちゃってるし」

店長「拓也?あたし裏でコレ読んでるから、その間は好きに飲んでていいわよ。お金は後で払ってもらうからね」

ダメで元々で読ませたはずが、念入りに読まれまくることに。
とりあえずシャンパンを開けられそうな場所は取れたけど、何時間後かに戻ってくる店長に「やっぱりアンタ達ワケわかんないから出て行って」って言われたら、せっかくのデート気分もすぐにダウンだ。「…あの店番も貴公の友か?友まで変わっているとは、貴公らしいな」ってディアロスは冒険気分だからいいけど、拓也はクリスマスに何をやったら良いのかがやっぱり気になる。昔の今頃は、センパイに朝まで抱かれてダウンだった。セックスも無しにその日が過ぎ去ろうとしてるんだから不思議な気分だ。

460名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/04/15(土) 01:20:01 ID:lEr.yMag
今回の投稿はここまで。
忙しい!

461名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/04/15(土) 13:11:51 ID:LgWLEZMI
(新宿のコンビニがケイリッドになっちゃった…)
(泣く)

462ミラン本田★:<削除>
<削除>

463ミラン本田★:<削除>
<削除>

464名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/04/19(水) 00:50:56 ID:pzVT8OR6

店の中はオレ達の他に客がひとりもいなくて、貸し切り状態だから二人のムードも落ち着いてくる。クリスマスをバーで過ごすような客は、ここよりもっと良い店に行っちゃうんだよな。店員の立場を利用して、オレはカウンターに上がり込んでグラスを二つ拝借してから、シャンパンを注ぎ、目の前のただひとりの上客に提供する。「そんな勝手をしていいのか?」「心配ないですよ!オレここの店員ですから」カウンターに立ったクセでまた敬語が出ちゃうのは、なんだかワーカホリック気味。休みの日でもオンオフの切り替えが下手なのは自分でも思うぜ。

拓也「はい、プレゼント」

オレからのプレゼントはすべすべの手に取られて、スッと客の喉に入っていく。
「変わった味だな。それに飲みやすい」狭間の地に現代風のシャンパンなんて無いから、初体験の味にディアロスはすぐにグラスを空ける。「戦士の家系に生まれたならば強い酒にも慣れておけと、かつて兄には言われたものだが、結局慣れぬままだったな。この酒があれば、私も皆に侮られなかっただろうか」酒は人の弱みを曝け出すって言うけど、オレ達は互いの弱みは知り尽くしてるから「酒が飲めても、悪くて頭もキレないと出世できないじゃないですか」って冗談ぽく言っても空気はピリついたりしない。

ディアロス「そうだな。私に権謀術数などは向かない。あるいは案外、貴公のような男なら上手く溶け込めるのかもしれないぞ?新テク開発だとか、そういう閃きは得意だろう?」

拓也「ウッス!オレ、オンナにモテモテな社長も堕としたことあるんで、多分いけまっす!」

ディアロス「ははは、その調子なら無謀だったな」

冗談を言い合いながら、そこから過去話ゲームの始まり。兄ちゃんのユーノ・ホスローの活躍と、拓也の括約の話で盛り上がる。両手のムチで敵を血まみれにするキャラでチョー有名な、貴族社会公認のSタチだった兄ちゃんに憧れてたけど、マジでそういう立場に立ってみると景色が変わって、何にもできない自分さえも懐かしく思う時があるらしい。オレも男を知らなかった頃の肛門が懐かしくなる時があるから、シンパシーを感じて二人でセンチメンタルな空気になる。

それからは狭間の地のめくるめくハードS冒険譚に二人で想いを馳せていく。ふたりが初遭遇の時、オレはボロボロだったな、リエーニエはきつかったな、最初の頃はディアロスとネフェリはソリが合わなかったな、今から思えば、ミリセントと出会った後の火山館が分岐点だったなって二人で回想。ダブル分析で人生の妙味を振り返る。

ディアロス「円卓に集わず、各々が別の道を行くとしても、私はどこぞで野垂れ死んでいただろうな…ミリセントもおそらく、ケイリッドの腐敗に倒れただろう。マレニアとブライヴも円卓に加わることなく、戦士達は黒き剣や戦王を越えることも無かった」

ディアロス「いや、恐らく禁域にさえも入れなかっただろう。円卓を導いていた百智のギデオンと、勇者ネフェリといえど、二人だけで破片の君主達を討ち果たすなど、出来はしなかったのだから」

拓也「オレなんてもっと早くに死んでますよ。メリナに洞窟で拾われてなかったらマジで低体温で逝ってたぜ!」

ディアロス「最初にメリナと出会い、円卓に招かれたのも幸運だったな。貴公の友、マネージャーと出会えたことも大きかった。思えば貴公の友には、多くの無理難題が降りかかっていたな」

拓也「マネージャーとオレの活躍も、7対3の関係でマネージャーにスゲー偏ってたぜ。よく体力保ったよな!」

ディアロス「全くだ。マネージャー以外の者には、あの役は務まらなかっただろう」

思い出にまみれながら感傷に浸りまくっていると、オレも飲みたくなったからクリコを一杯口に含み、舌触り滑らかな旨みを味わう。その間も店には誰も来ないんで、さらにツマミの生ハムスライスも拝借して二人だけの静かな時間が続いていく。そしてボトルが空く頃には、窓の外には月が登っていた。

465名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/04/19(水) 00:51:45 ID:pzVT8OR6

「ほうら、一本空いちまったぜ!」喋り倒してアルコールと生ハムでピクピクと横隔膜が異常な動きをするように、しゃっくりを上げながら腹の痙攣に襲われる。「少し飲み過ぎじゃないか?苔玉ならまだあるが」なんて言われるけど、せっかく酒で気持ち良くなってんだから、酔いは醒まさなくていいのさ♪これにPまで打ち込まれたら最高だけど、ディアロスはドラの経験も無いから素人さんの前で無茶なことは出来ないから、無い方がいいぜ。

酔いの快感に雄膣が収縮して、下腹部が無意識の内にデカマラを求めて最高の性器になろうと準備している。でもベッドに寝転んでもディアロスはきっと今は乗ってくれないから、水を飲んでアルコールを薄めて、話を違う方向に切り替えようと話題をひとり考える。そしたらバックヤードから店長が出てきたんで、しめたとばかりに話を振ると

店長「滅茶苦茶じゃな〜これ。この小説はな↓に↑?」

ってオンナ口調もやめてジロ眼を向けてくる。「ウッス!どうでしたか?」「そこそこ普通だったけど、ここまでやったらなんか、嘘くさい(笑)」って、何時間か前は信じてくれてたはずなのに否定派に回ってくる。心霊話だったらすんなり信じてくれるのにさ。「でもまぁ、面白かったな。ビンビビンビンな話じゃったな。ディアロスさんの衣装もよく出来てるしな。はっはっはっはっ」激エロ冒険譚に上機嫌になった店長は、カウンターに立って空いたグラスを流しに回収する。

店長「でもあれじゃな。拓也がここにいるんなら、世界が平和になったあとの話も書かなきゃいかんな。ネタも作っておかんとな」

拓也「ネタは無いですよ!そういうのじゃないっす!ひと段落したら、続きは後で書きますよ」

店長「あ、書くんだ。それは楽しみじゃな。でもどこかに出すんだったら、版権とか気をつけないといけないな。マリオカートとか書いちゃってるから」

店長は最後まで本当のことだって信じてはくれなかった。でも一日中暇なせいなのか知らないけど、その日は泊まりのOKまでくれたんで、バックヤード奥にある、調教にも遊びにも休憩にも使える地下室に集まって、廃棄予定だった酒のツマミを食べながら3人でモンハン開始。ディアロスは最初スッゲー戸惑ってたけど、そのうち慣れてデケー槍を巧みに操っていた。こういうアクションゲームは目がショボショボに疲れてくるから苦手だけど、それでも楽しかったぜ。店長のハンマー使いは前に遊んだ時のままだった。


そうしてとうとう24日の朝。
ネムネムの眼をこすりながら仮眠室から出ると、団体客からの予約が入ったとかで店長が店の飾り付けをしてる。客仕事はいつも突然だ。猫の手も借りたいくらい忙しそうだったから、オレはシャワーも浴びずに寝起き姿のままクリスマスツリーを引っ張り出す。ディアロスも手伝おうかって言ったけど「拓也と私は店員だから良いけど、あなたはお客さんでしょ!」って急にオンナ言葉になった店長に止められる。イケメンにやられたい欲が抑えられてないぜ。

結局ディアロスがシャワーを浴びてる間もオレと店長で飾りまくり整えまくり、在庫から商品並べて吠えまくり。バスローブ姿のディアロスがバックヤードで優雅な午前を過ごしている時も、二人は埃にまみれてハァハァ喘ぎ続けながら12時を迎えた。
あーあ、何の成果も無いままイヴの日が来ちゃったな。着替えを済ませたディアロスは素肌つるつるの顔で「あのシャワーというのは凄いな。冷水も湯も自在に変わるぞ」って満足気味だけど、オレはお姉さんが言うような未練の答えを見つけられなかったのがやっぱり気になる。

ディアロスがゲイだったら、オレも激エロのモロホストなんで勢いに任せた一夜限りのアバンチュールも狙えたけど、ディアロスはノンケで友達だからそんな手は決して絶対に使うわけにはいかない。ウリの相手がノンケを名乗ってたこともあるけどさ、拓也を指名してる時点でノンケ宣言もプレイの一貫なんだよな。そんな特殊プレイを友達に強いるほどの悪魔じゃないぜ。

466名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/04/19(水) 00:52:45 ID:pzVT8OR6

でもなんだかんだあって、楽しかったし満足かな〜。なんて思いながら、オレとディアロスと店長の3人でいつの間にか始まっていたクリスマスパーティーが終わりを告げる。「店長スミマセン、泊めてもらっちゃって」「まぁわしも楽しかったからな。宿泊費も取らないでおくからな。でも飲み食い代はあとで払ってもらうから、ちゃんと用意しとくんじゃぞ?」「ウッス!」closedの看板をOpenに裏返す店長にディアロスも「貴公には世話になった。急な訪れにも応えてくれたことに礼を言う。ありがとう」って感謝を示すと

店長「あら、あなたならいつでも大歓迎よ?拓也に飽きたらいつでも来てね。サービスするから」

ディアロス「は、はは…」

ってバリネコモードで露骨に誘うから「あー!チョーネムー!!ジム行きたい!」ってガタイを張って威嚇する。店長は冗談だって笑ってたけど、緊縛師はMS両方イケるから、押して引いての駆け引きも上手くて要注意だぜ。

挨拶もそこそこに、店長に見送られながら街に戻ると、時計は12時半を指していた。今年のクリスマスはランチもお茶もディナーも二人で決められる。友達の話ってチョー楽しいし、街を歩いて安いクレープを買い喰いするだけで腹も八分目になってくれるんでキモチ良いぜ。

そして時間が過ぎていく中で、ディアロスから突然の提案。




ディアロス「そういえば、貴公が度々日記に記していた“東京タワー”というのは、どこにあるんだ?」




マジ?!

それってお誘い?

やったぜ!


「とっ…東京タワーなら、ここだと角度が悪いから見えないけど、タクシー走らせたらすぐに着くぜ!」
って言ったら「そうか。それなら一度見てみたいものだ」ってやっぱりノリ気で、夢か現かの確認に自分の乳首をつねって痛みと快感に悶え、無事に現実だったことに嬉しさを感じまくって、1時間トレーニングしたみてーに胸筋がパンプする。やっぱりディアロスとクリスマスを過ごせることが何よりウレシくて、自分のマジな気持ちを直視する。

オレがゲイだとか向こうがノンケだとか、色々理屈を捏ねくり回してもさ。
オレってやっぱりディアロスが好きで、だけどペットでもいたくないんだよね。

行き先が決まったオレは、タクシーに手を上げてすぐに一台を確保する。クリスマス帰省の掻き入れ時が幸いしたぜ。今から行けば、前見れなかったミッドタウンのイルミネーションにも余裕で間に合うからだ。オレのクリスマスは始まってんだよ!タクシーに電話して、今からすぐ行くって答えを聞いてから


拓也「あのさ、東京タワーの照明が24時に消える瞬間を見た人は、幸せになれるんだってさ!」


って口走って、拓也のガタイも心も硬直する。
カップルは幸せになれるって噂だったのに、噂の肝を省略したオレ。その時感じた違和感をディアロスに悟られないように顔を背けて、気付いた気持ちに蓋をする。付き合ってもいない二人なのに、はやくもフラれることを怖がるオレは乙女のように矛盾した気持ちに苦しめられる。

オレの未練とディアロスの処女ケツと、二つにひとつのシチュエーションだと遂に悟ってしまったぜ。

でも未練優先でディアロスに迫ったら、恋が成就してもディアロスからノンケの道を奪うことになって、オレは自分を苦しめたお姉さんの計画と同じことをディアロスにぶっ込むことになる。だけど失恋したら、今度は拓也が徹底的に拓也が傷つけられて、未練が拡張されたポッカリ雄膣のように大きく深くなるだけだ。迷いまくりビビりまくりのオレの頭に、見知ったヤツらからのアドバイスが補われる。

「未練に見えよ、拓也。そして、真のお前となるがよい」

そう言ってくるのはネフェリだな。

「今日は3試合だ。初戦に6人の乱闘、次戦に6人の遺灰共闘、最後は一対一の決闘で締めとなっている」

これはラニだな。一対一の決闘ってそういうことかよ!
いつでもどこでも最後の敵は自分自身だ。目の前に車が止まるけど、自分で呼んだタクシーなのに最後の審判に思えて、無表情のまま後部座席に乗り込むと、ディアロスも続いてオレの隣に座ってくる。「どこに行きますか?」運転手に話しかけられても、オレはすぐには目的地を言えなかった。

467名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/04/19(水) 00:53:34 ID:pzVT8OR6

オレたち二人を乗せたタクシーは、目的地目指して昼時の都会を疾駆する。「お客さん、派手な格好だね」「これは家に伝わる鎧なんだ。だが気にすることはない。シンジュクでは、いかに立派な家名とて無意味だからな」「家宝の衣装を着てるんですか?すごいですねー、なにかイベントとかに出てたんですか?」声からしてオンナっぽい運転手とディアロスが会話弾ませてても、ジェラシー感じる暇もなく窓の外を見ながら、近付く目的地に焦燥感まみれになる拓也。タクシーはSが入っているらしく、容赦無くオレを運んでいく。

運転手「はい、お疲れ様でした」

気付いた時には車のドアが開いていて、目の前にイルミネーションが光ってた。
タクシー代もいくら払ったか分からないまま、ディアロスを先におろして、夢遊病みてえにフラフラの足取りでオレも車を降りる。イルミネーションにディアロスが酔いしれ、見とれてる間にオレは運転手に呼び止められる。

運転手「お付き合い、上手くいくといいですね」

拓也「あっ、ウッ、ウッス!」

帽子を深く被った運転手はなんとなくお姉さんに似ていたけど、多分人違いだよな。本物かどうかは大切じゃないぜ。新宿にまでやって来たお姉さんから激励を受けた気がして、逝きかけたメンタルもかろうじて繋ぎ止められてフラついた足に力が戻る。運転手さんがドアを閉めると、タクシーは走り去って行った。「どうした?知り合いでも乗っていたのか?」「ウ、ウッスウッス!なんでも無いっす!」浮き足立つテンションをギリギリで抑えつけ、前は見られなかったイルミネーションを見るために歩くけど、まだ真夜中にはなってないから銀河の飾り付けの輝きも弱い。

集中力が乱れたまま、半ボケの頭でディアロスとふたりで歩き回る。街を飾る光の数々もろくに見られず、時間だけが過ぎていく。オレのクリスマスのメインイベントはここじゃなくて、深夜に輝く東京の象徴に控えてるからだ。街のイベントを梯子して、焼き芋や照り焼きチキンを食べながら人混みの中を進むけど、食べたものの味は分かんねぇしディアロスとの会話も中身入んねぇしでマジ死にしそうだ。「おお?あれじゃないか?」ってディアロスが指差して、いつの間にか目の前には東京タワーが立っていた。

拓也「あ、お、おお、う、ウス…」

ディアロス「大きいな…色といい形といい、まるで火山のようだ」

23時50分に遭遇した東京タワーはオレにもディアロスにも存在感主張しまくり。無視をしたって絶対に消えてくれない照明も、残り10分で消えるけど、逆に言えばあと10分しか絶対に点いててくれない。ラニの奴はディアロスに「これも運命だ」とか言ってた気がするけど、本当だぜ。そして逃げ場もないままで、最も重要な分析がガタイに強要される。

468名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/04/19(水) 00:56:55 ID:pzVT8OR6
今回の投稿はここまで。
風邪を引いた!ガタイが病弱になってくるし、コロナの後遺症で免疫系がグルグルしている。
あゝ^〜たまらねゑぜ。

469名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/04/19(水) 10:51:38 ID:PxL21Ia2
身体を大事にしながら毎秒執筆しろ

470名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/04/19(水) 10:59:25 ID:40wqNuDk
聖杯瓶ガブ飲みしつつFPの限界まで投稿しろ

471名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/04/19(水) 10:59:53 ID:iWJAcdWI
お宝映像、秘蔵映像、おもしろ映像公開☆彡

https://www.youtube.com/@doragonball

野口英世の愚痴ひでーよ

社内に忘れ物をした、まあ、しゃーないか

サザエさんのお父さんの波平さんの頭の上にあるのは導火線ですか?

お相撲さん、ちょんまげ取ったら、脂身です♪♪

472名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/04/26(水) 00:26:45 ID:YgIGI6Mo

「奇妙だ。だが、美しい」
ディアロスが東京タワーを見上げてる隣で、最善の答えを見つけ出すべく乳首を捏ねくり回すのも忘れて、胸筋をパンパンに張らせたまま黙りまくって全力分析する拓也。オレの日記は狭間の地の色んなヤツらに読まれまくって拓也信仰の原本になったけど、円卓メンバーのみんなはその原本を読んでるから、拓也の取り扱い説明書を把握してるはずだぜ。だからオレを復活させるプランも皆で開発することができたし、ディアロスも東京タワーの存在を知っていたんだぜ。そのディアロスから

「“東京タワー”というのは、どこにあるんだ?」

なんて言葉が出て来てるんだから、これはもうお誘いってことだよな。溜まりに溜まった欲情をディアロスに排出する許可が降りてるんだよな。なんて野獣の本能に理性が押し潰されそうになっていると、理性拓也が「でもディアロスは、オレとはセックスしないって言ってるぜ!そのことを無視してレイプしたとしてさぁ、ディアロスの気持ちはどうなるんだよぉ!」って反論してきて、野獣拓也を押し返す。もう何度この問題を考えたのか分かんねー!そこにさらに

「ディアロスはフツーに東京名所を観光したかったんじゃねーの?それがオレの未練を消すことに繋がってるって、きっと血潮で分析したんだぜ。アイツの言葉を思い出せよ!」

って理性拓也からのダメ押しが追加。ディアロスの「尻を貸そう、とは言えないが、未練を忘れる方法を共に探すことはできる」っていう言葉が頭に浮かんできて、野獣の拓也をさらに突き放す。でもあの最高だったクリスマスにポッカリ開いた唯一の穴に、最後のピースがズブリとハマり込みそうな時に、ここで引くわけにもいかない。時刻は23時52分。クソー、こんなことなら初日からもっと考えておくんだったぜ!

拓也「あーっ!」

ディアロス「どうした?」

でも悩みまくっていたところにお姉さんからの言葉が思い出されて、ガタライズ分析に補われる。
「拓也。その祝福の記憶を、お前に授けよう。そして繰り返すのだ」お姉さんがそう言う通りに、オレが祝福のバワーを貰って新宿に帰ると、あのクリスマスがやって来た。つまりこのクリスマスは何度も繰り返せるってことだよな。だったら例え今回がダメでも、トライ&エラーで少しずつ攻略していけば大丈夫だよな。狭間の地での激しすぎるハードSな冒険にもこの祝福バワーってのがあったら良かったぜ。

そうと分かれば後は簡単なんで、オレは時計を見ながら時間が過ぎ去るのを待つことにする。次のクリスマスは何しようかな〜、最後の闘技は楽勝だな♪それにしても東京タワーは綺麗だな。時計は23時55分を指している。このまま次のクリスマスに勝負を持ち越せばいくらでもイケる!

拓也「おおお!?うーっす!」

ディアロス「なんだ?どうしたんだ?」


はずだった!
全力の分析が新たな問題を発見!クリスマスをやり直すのはいいけど、それが後々の歴史を変えてしまう可能性が出てきてマジ狂い!そもそもセンパイとここに来てない時点でヤベーけど、レオとのセックスも含めた諸々も省略してるから、この可能性がマジだったとしたら既に歴史がグチャグチャに変わりまくってて更にヤバい。でもお姉さんがそんな激激ヤバなことを今更オレにやらせるはずがない。そんなことをしたらオレと円卓メンバーの苦労も、お姉さんの苦労も全部マンコの泡になるからだ。だからオレは歴史が変わる可能性を否定しまくって、残り時間なんか確認してる。55分は56分に進んでて、更に拓也を焦らせる。

拓也「あーっ!おぅううぅっす!」

ディアロス「先ほどからどうした?何か妙なものでも食べたのか?」

フル回転で行われる分析に焦りが追加されて拓也の脳はオーバーヒート。頭を激しく上下させながら全身をガクガクと振るわせて、白目を剥きながらアンアン喘ぎ声を上げてしまい、他のカップルに写真撮られまくり笑われまくり、Twitterに動画上げられてバズりまくりのインターネット淫乱玩具になっていく。その間にも熱すぎる脳は制御を失ったかのように回転を止めてくれなくて、オレの思考は未練の正体の奥底へと落ちていく。

473名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/04/26(水) 00:27:31 ID:YgIGI6Mo

「最高っす!最高のクリスマス・・です」

昔の自分の言葉が脳ドラと共に思考にぶっ込まれ、大いなる矛盾が生まれる。
最高のクリスマスだったなら、その思い出が自分の復活を邪魔するくらいの未練になんかなるはずねーよな。

「狭間の地に拘束されるほどの欲求は無いはずでっす!センパイのことも吹っ切れましたんで」

センパイのことが吹っ切れたなら、センパイとの思い出の数少ない不満も、種マンみたいに全部受け入れられてたはずだよな。自分の口に自分のベロチューをぶち込まれてるみたいで、今の拓也と過去の拓也の間に生まれた矛盾に苦しめられ、野獣モードになろうとする方のオレの本音もさらに溢れ出る。

「ディアロスのギリシャ彫刻ガタイを味わい、唇を重ねあって愛を語らえればそれで良いぜ。センパイとのクリスマスデートの流れで自然とそうなればスッゲーロマンあるし、ついでに東京タワーの消灯も一緒に見られたら最高だぜ!」

理性的なオレがその本音を否定したがるけど、野獣のオレが導き出した本音はチョー強くて逆らえない。本音はオレの未練と直に繋がっているからだ。「人は皆、獣なんだぜ?」野獣と化した拓也が本音を受け入れさせるべく誘惑してきて、ディアロスの激エロなガタイを見せてくる。ミリセントと一緒に体を洗い合った時に見たディアロスの腹筋、胸筋、太もも、ふくらはぎ、肩、二の腕……ありとあらゆるエロティックな部位を妄想させてくる。その圧倒的な煩悩に脳みそ揺すられて、オレはピンクがかった思考に支配されかけながら意識を取り戻す。

ディアロス「大丈夫か?拓也?」

拓也「お、おう…う、ウッス…」

肩に手を置かれて軽く揺すられると、その微振動に全身が敏感になった拓也のガタイが痙攣硬直し、マラがガチガチに勃起し始める。

拓也「な、はっ、なんでもないダス…」

ディアロス「そうか」

平静を装うけど、心配してくれるハリウッド系イケメンのデカマラを想像して、むしゃぶりつきたくなる感覚に襲われ、ディアロス本人の意志を無視しそうになる。



「…私はいいぞ」



そこにディアロスから…えっ?



「貴公は、さんざ迷い、自ら身を引くことを選んだのだろう?」

「だがそれでは、貴公はクリスマスに囚われたままだ。故郷に帰ることは叶わず、母の看病もできない」

「律からエルデを解放し、数多の争いを鎮めた英雄たちの一人の末路がそのさまでは、あんまりじゃないか」



23時58分に、ディアロスが見上げてた東京タワーはオレに無視され、気付いた時には消えていた。
オレたちはカップルじゃなくて、「つかず離れず」の関係のはずだった。
ディアロスは暗くなった東京タワーを見上げてる。隣のオレは、そのディアロスの言葉に完全に思考を消し飛ばされて、勃起マラからも熱が引いて脳も一気に正常化。野獣の拓也も、暴れてる最中で急に首輪を外されて放置された犬みてーに静かになる。

拓也「…マジ?」

ディアロス「それってお誘い……そうだったな、拓也?」

聞き返した時、ディアロスの横顔は極上の微笑みで、視線はタワーの向こうの星空に向られていた。

474名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/04/26(水) 00:28:25 ID:YgIGI6Mo

マジでありえないはずだった提案に今までの分析全てが中断されて、ガタイによる分析書も綺麗な白紙に撤回される。信じらんねーって言葉だけが辛うじて浮かび上がり、次第に増えていって頭の中を埋めていく。そんな拓也に、ディアロスのヤツが澄んだ瞳で語りかける。


ディアロス「貴族たちは、そして我が家も、男色家に対する偏見は無い。家督を継ぐ者、血筋を拡げる者でもないなら、誰が男娼を囲い、誰が侍女と寝ようが何者も気にしない。色恋多きことこそ盛者の誉と思う者もいる」

ディアロス「そして、ホスローの家督はすでに兄が継ぎ、血筋は他の親戚が拡げ、ゆえに我が家は名家であり続けている。例え私が英雄であろうとも、私の居場所はもはやホスローには無い。私が戻れば、家は再び乱れるだろうからな」

ディアロス「ならば、私が貴公に身を捧げることにも、何の不都合も無いというわけだ。それで貴公は、家に帰れる」

ディアロス「そうだろう?」


ウリばかりをしていたオレがディアロスによってウリつけられる立場に早変わりして、目の前の名門系イケメンがあっという間に高級男娼と化そうとしている。自分を納得させるかのように話を続けるディアロスに、オレも咄嗟にマズイと思って「ちょ、待てよ!」と口だけのストップを語る。すると固まっていた拓也の思考が再始動して、猛烈な理性と本能のぶつかり合いに苦しめられる。はずだった。


ディアロス「ははっ、意外だな。貴公は飛びつく話だと思ったんだがな」


照れ笑いを見ても、理性も本能もガチガチに固まった状態で動かない。
そして白紙のままの分析書に、一筋の閃きだけが記されていく。

センパイとの「生かさず殺さずのはずだったクリスマス」とそっくりなデートコースを、オレはディアロスと一緒に歩きたかった。ディアロスと一緒に東京タワーの消灯も見たかった。愛のあるセックスもしたかった。どいつも全部本心だった。でもセンパイのことを本当は引きずってるのも、もう隠しようがない真実だったんだぜ。疑うことができない本心と真実とが絡み合い混じり合い、オレはついに未練の正体を発見。




本当はディアロスをね、センパイの代用品にしたかったんだょ。


二人でなら、全ての痛みを忘れられる。
イケメン顔が勇気をくれるし、乗り越えた苦難に強力なバワーをもらえる。
ガタイも命も、いくらでも捧げることができた。
ディアロスとの時間が大好きだった。



でも大好きな時間だからこそ、その時間を昔の思い出の代わりにするわけにはいかないぜ。



未練が姿を表すと、さっきまで大きかったそれは小さくなって、拓也の中から消えていく。
熱く燃えていたはずの情欲も鎮まり、理性も静かに去っていく。「ウッス!オレ、そんな手に乗らないっすよ!」って心ひとつ身ひとつになった拓也は、腰に手を当ててガタイを強調する。ディアロスは長めのため息をついてから「これでも、勇気のいる決断をしたつもりだったんだがな。どうやら気張りすぎていたらしい」って安心したような呆れ笑いを浮かべていた。

475名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/04/26(水) 00:28:58 ID:YgIGI6Mo

暗い東京タワーの前で、街の明かりと夜空の星だけに照らされながら、ケーキもオードブルも無いクリスマス。シャワ浣もセックスも当然無しだぜ。それでディアロスは「しかし、それならどうやって未練を落とす?東京タワーの明かりも消えてしまったぞ」なんて言ってくる。オレの気持ちはもうくじけてないんだよな。

拓也「未練なら、もう無くなりましたよ」

と言ってベンチに腰掛けると、隣に座って来るからオレは星空を見上げる。「なくなった?どういうことだ?何かあったのか?」って聞いてくるんで「ウィっす!少し考えたら、どうでもいいことだったんだなって思ったんですよね」って星を見たまま返事。

ディアロス「なんだそれは…それなら、何のためにこの街に来たんだ?ただ遊び歩いただけじゃないか…貴公という男はどこまで道楽者なのだ…」

ディアロス「まったく、危ういところだぞ!もう少しで貴公の遊びに体まで捧げるところだ!くだらないことを、我ながら口走ったものだよ!」


怒ったディアロスからの苦情を聞くけど、あー、冬の寒さがマジに心地良い。東京タワー越しに夜空を眺めまくっていると「貴公、その勝手な有り様が直ることがないな!」って横からムチ責め。「あっ、あっ、だめです!やめてください!マジ反省してますんで!」「何だって?そう言ってもまたふざけたことをするのだろう!」って謝罪強要されて、ごめんなさいごめんなさい連呼しながら、もう少しでSMプレイかもってところで、手が離されて解放される。


ディアロス「…ふん、まぁいいさ。何が貴公にあったにせよ、未練が無くなったと言うのなら、ここに来た甲斐はあったと思っておこう」

ディアロス「それで、どうだったんだ?クリスマスとやらは」


旅仲間のディアロスは、疲れが入った呆れ声。



拓也「ウッス!最高っす!最高のクリスマスです!」



そう答えると、ガタイに宿った祝福の記憶がぶっ飛び発光。
東京タワーを無視して、オレたちは二人は狭間の地へと帰っていく。
25日はもうサヨナラだ。

476名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/04/26(水) 00:30:06 ID:YgIGI6Mo
今日の投稿はここまで。
激しすぎる闘技場編もあと少しで終わるぜ!

477名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/04/26(水) 13:12:12 ID:JpP7fdr6
>>でも大好きな時間だからこそ、その時間を昔の思い出の代わりにするわけにはいかないぜ。


拓也!また器デカくなったな!(落涙)

478名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/04/26(水) 14:28:58 ID:rixks.SU
消灯間際の葛藤辺りから恋愛ドラマ見てるみたいでドキドキした(小並感)

479名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/04/26(水) 22:57:35 ID:0woq4HKw
この拓也さんはほんとイケメンですね

480名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/05/09(火) 03:44:37 ID:FO8aCL/s
あ、あともう少しでかっ、書けまっす!

481名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/05/09(火) 06:56:29 ID:sAVJs94g
ウッス!

482名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/05/11(木) 17:36:07 ID:VXYFHnlo

「拓也?聞こえていますか?拓也?」


いつものマネージャーの声がして、反射的に「ウッス!」と言うと光が晴れて、旅の仲間が集まってる闘技場のど真ん中に立っている。クリスマスイベントから最高のバワーをもらって帰ると、円卓会議が始まった。


マネージャー「どうやら失敗のようですね。何も起きていないようです」

拓也「え?マジっすか?」

マリカ「いや、闘技は果たされた。そうだろう、拓也?」

マネージャー「待ってください、これで終わりなんですか?どういうことですか?」

帰ってきてそうそう話が噛み合わないんで
「オレ、ディアロスと一緒に新宿に行ってきたんですよ」
ってわけを話そうとするけど

マネージャー「新宿にですか?なに馬鹿なこと言ってるんですか?」

ブライヴ「お前はディアロスと共に、ずっとそこにつっ立っていたぞ。何も起こらぬから、こうして様子を見に来たんだろうが」

ミリセント「ブライヴの語る通りだ。私も皆も、君の様子を見ていた。君はどこにも行かなかったよ。もちろん、ディアロスもな」

ってみんなして否定してくるから、ディアロスからも「聞いてくれ、私も数日の間シンジュクにいたんだ。あの街並みは、貴公らにも見せたかったくらいだぞ」って拓也に援護射撃。それでも疑いの視線向けられてわけわかんねーって雰囲気が漂ってるところに、ネフェリから「私にも見ようはなかったが、拓也とディアロスは、確かにシンジュクで数日を過ごしたのだろう」って答え。

マネージャー「…それ、どういうことなんですか?」

ネフェリ「マリカが拓也とディアロスに与えたのは祝福ではない。祝福もどきだ」

マネージャー「祝福もどき?」

オレも聞いたことがない謎のキメモノは、マネージャーもロクに調べてなかったような代物らしい。「それ何に使うんですか?資料で一度見かけたことはありますけれど」マネージャーからの当然の疑問にはお姉さんが応答する。


マリカ「祝福もどきは、祝福と同じく人を導くが、その導きは全くの無秩序だ」

マリカ「だが秩序なき導きは、迷い人が最後に縋る藁でもある。そして、得てして真の出会いというのは、藁に根こそあるものだ」

ラニ「うむ、そのとおり」

マネージャー「は、はぁ…」

お姉さんの答えには、珍しくラニの奴がウンウン頷いて賛同してるんでマネージャーも困惑気味。普段から考えが合わなくて陰謀張りあってる二人の意見が同じになるってことは、このことは黄金律がみんなを不幸にしてたってことくらいの自明の理なんだってことが分かったぜ。


マリカ「祝福とは、黄金律が求める事象を、人々に行わせるよう仕向ける罠であるとともに、神たる我が身が人を誘う便りでもあった。しかし黄金律は去り、私も神ではなくなったなら、その祝福に如何なる意味が、力があるだろうか」

マリカ「そのようなものは既にない。だが祝福もどきには、律や神には無い有りようがある」

マリカ「それは運命。律されず、測れもせぬ無秩序なるもの。出会うべき者を、はからずしも出会うべき道へと歩ませる力だ」

マリカ「私は運命を切り開く手掛かりを、拓也とディアロスに与え、二人は己が歩むべき運命を見出したのだ。私が律の幻視を見たように、二人は運命の幻視を見たのだ」


オレもお姉さんの言葉遣いにはいい加減慣れてきたから、言いたいことは大体分かるけどさ、もうちょっと分かりやすい話し方してくれよな!人を煙に撒くのが趣味の元プロ級ゴッドだったからしょうがないけどさ。マネージャーもため息ついて「ええと…つまりマリカさんは、幻覚を見せる運試し装置みたいな物を拓也とディアロスさんに渡して、どんな答えを導き出すか賭けていたってことですか?」って疑問をあげる。じゃあやっぱりオレが見てた新宿は幻だったってことなのかなぁ?

マリカ「そういうことだ」

マネージャー「どうしてそんなリスクが高いことを…」

マレニア「せめて、何を行うかを教えていただけたなら、私も…」

マリカ「それだ、我が娘マレニアよ。我が謀を話していたなら、お前たちは必ず謀について何らかの行動を起こそうとする。私や王が制止したとて、決して聞く耳は持つまいよ。そうなれば、拓也が見出すべきものを見出すことなく、闘技が失敗に終わる可能性さえも生じていたはずだ」

マリカ「ゆえに私は、お前たちに何も語らなかったのだ。事の有り様がまるで分からぬなら、お前たちも何を行うべきか閃かぬだろう?」


人に相談もせずにアレコレやるのはお姉さんの悪い癖だよな。お姉さんの家系はマジでそういうところあるよな。ジャニ系のミケラもきっと勘付いてたに違いないぜ。「それは、あんまりではないですか?」「英雄様の言う通りです。マリカ様はあまりにも、たばかりが多すぎます…」口々に苦情を言う円卓メンバーを「まぁまぁ、いいじゃないすか」と何とかなだめていくオレ。ネフェリも昔はお姉さんみてぇなやりくちは嫌いだったのに、今じゃ怒ったりもしないんだから王様らしくなったよな。拓也は揉め事より揉むことの方が好きだからクール系ネフェリも好きだけどね(笑)

483名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/05/11(木) 17:37:03 ID:VXYFHnlo

オレ達が話し込んでる間にも、客のゲイ連中は状況が掴めないのと、客席で乱れまくりヤリまくりだったことによる疲れと眠気も合間って、放心状態だったりガタイ横たえて睡眠中だったりのダルな状態。レオも客に混じってネムネムの顔でシラケ気味だ。1日3ラウンドを戦ったのはオレ達だけじゃないんだよね。マネージャーは「んん!」って咳払いをしてから、お姉さんが掻き回した空気をまとめる。マネージャーは円卓のみんなからの信頼が厚いから、その場はすぐ静かになったぜ。


マネージャー「ええと…分かりました。とにかく拓也とディアロスさんが無事ならそれでいいです。今大事なことは他にありますしね」

マネージャー「拓也?あなたは祝福もどきの見せる幻覚に導かれて、新宿に行ったらしいですね?そこで何を見たんですか?マリカさんが言う通りに、本当に全てが終わったのだとしたら、あなたは何らかの方法で未練を捨てることができたというコトになりますが」

拓也「ウッス!」

マネージャーからの質問にオレは隠し事なく、簡潔に答えることにしたぜ。
新宿で見たもの。ディアロスからのまさかの告白。オレ自身分かんなかった拓也の本心。
都合の悪いものからカッコ悪いものまで、全てを語りまくるオレにディアロスは静かに聞き耳立てて、マネージャーの表情も神妙になっていく。でもこういうのは素直に話すと良いんだよね。だってさぁ、これが本当のオレだから、マネージャーにもそのことは知っていて欲しいじゃん。でもマネージャーや他のみんなが受け入れてくれるかどうかがやっぱり気になる。

マネージャー「…そうですか。それがあなたの未練だったのなら、確かに私たちには見抜けるはずもありませんね…」

ネフェリ「そのような下卑た情欲に、まさかお前が逆らったとはな。少しだが見直したぞ。初めから思わなければ良いだけのことだろうがな」

ミリセント「それは、ひどい言いようじゃないか…? 拓也は真剣に悩んでいたはずだ。私も、巻き込まれたディアロスを気の毒に思うが…」

ブライヴ「情夫の代わりに友を穢そうという考えなど、十分に下卑なものだと思うがな。フフフ…」

ミリセント「それは、そうなのだろうが…」

ラーヤ「英雄様、その庇い立ては、流石に無理筋と思います」

メリナ「それだけは、誰にも否定はできないはず」

オレから激エロなエピソードトークを聞いたみんなは、大体オレが想像した通りのリアクションをしてくる。「やっぱり」みたいな雰囲気でローデリカも苦笑いだし、マレニアからは「明け透けに語られるのも、困ってしまうな…貴公らしい悩みではあったんだろうが…」ってマジな感じで悩まれるしで肩身が狭いぜ。こういう時でもミリセントは無理して庇おうとするから逆にオレはダメージ食らって「うぃっす、うぃっす」って恥ずかしさを隠すヘラヘラ顔で誤魔化そうとする。

ブライヴ「しかしディアロス、意外だったぞ。お前に男色の趣味があったとはな」

ディアロス「そういうわけではないんだ。ただ、そうだな…」

ディアロス「…ある意味、自棄を起こしていたのかもしれない。場と情にほだされたのもあるが、私自身、英雄と呼ばれることにいささか疲れていたのだろう。背負ってしまったものを、投げ出したくなっていたんだ」

ディアロス「拓也のことを、私は悪くは言えないよ」

ヘラヘラ拓也にディアロスからの本音がもたらされて、ガタイが自動で分析。あの東京タワー前での出来ごとは、ディアロスにとっても自分の本心に気付けたシチュエーションだと分かったぜ。二人で同時に本心に気付けたなんてチョー運命感じるよな。やっぱりお姉さんはこうなることも分かってたのかな。それともマジでただの偶然だったのかな、なんて考えても答えなんて分かんねーし、オレはただオレ達の関係が変わらなかったことに安堵してるんで、別にいいぜ。

484名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/05/11(木) 17:38:16 ID:VXYFHnlo

ネフェリ「しかし、これで全ての闘技が終わったというのは、本当だろうな?もはやまだ、謀があるなどとは…」

マリカ「謀など、もうありはせぬ、我が王よ。黄金律は追放され、拓也は理より取り除かれ、蘇った。歪な信仰もすでに無く、我らが目的は全て達せられたのだ」

ネフェリ「我らが、か… いや確かに、私もそう成すべしと、思っていたことだったな」

マリカ「もっとも、たばかり好きなら、まだ二人いようが」

お姉さんから話ふられて、ミケラはニコニコ笑顔だけどラニはむっすりしてて不満そうで、普段無愛想な雰囲気がさらにシラケた空気になっている。不機嫌になるとすぐ態度に出るよな。「ちょっと、冗談やめてくださいよ。私達もうクタクタですよ?」ってマネージャーに言われても、お姉さんはSが含まれた微笑み見せて意味深げ。ハッキリしない態度で他人をじらすのが相変わらず好きだぜ。

ラニ「…しかるに王よ、この後はどうするつもりだ?マリカは私に尻拭いをさせるなどと宣ったが」

ネフェリ「しばらくは拓也信仰の破れにより、世が乱れるだろう。闘技場から逃げ出した民は噂を語り、語られた噂は、この地の風に流れ巡るだろうからな。戦乱は巻き起こらんだろうが、民衆に不安が広がることは避けられん」

ネフェリ「拓也という男が武勇に優れた英雄ではなく、無力で下品な薬漬け男娼であったとしても、かの者は世を救った英雄の一人であり、今ある理も覆ることはない。その変わらぬ事実を、お前には広めてもらいたい」

ネフェリ「まぁ…拓也の真の姿を広めれば、旅での我らの醜態も、全て知られてしまうがな」

マジかよぉ!なぁなぁの方向に話がまとまってきたと思ったのに、結局オレの激エロ冒険譚は検閲無しで全世界に公開されることに。オレの狂いまくったプレイの数々を公開するのは構わないし、狭間の地の一般人には話と一緒にラニからのフォローも付いてくることになってるけど、円卓メンバーの赤裸々情報も公開されるんだってさ!それってミリセントがオレの雄汁まみれになったり、ラーヤが全裸になったり、オレがメリナとキスするハメになったり、ブライヴがオレのエロ妄想の標的になったりしたことを世界中に伝えまくるってことじゃん!オレが復活したせいでこうなってるんだから、オレってチョーSだよな!「どうにかして避けられんのか?」「いや、無理…」「無理か…」ブライヴの抵抗もマレニアに否定され、意気と共に消えていた。

ラニ「…ならば、こうして悠長に話している場合でもないというわけだ。ブライヴ」

ラニに呼ばれたブライヴはショボショボの顔でシラケまくりだけど、Topからの指示にbottomは逆らえないって感じで、仕方ねーなぁって空気出しながら腰に手を当てて背伸びをする。大切な人のペットってポジションはこういう時辛いぜ。「お前にも、苦労をかけるな」「気にするな、無茶を通すのには慣れている。それに円卓の旅ほどの荒事はやらんのだろう?」ラニとブライヴのやりとりは、流石は長年連れ添ったプロ級一心同体って感じでオレとマネージャーの関係を思わせる。でもどっちがマネージャーでどっちがオレなのか分かんねーよ。

ラニ「こういうわけだ。我らは今から、事を収めに行く。ここで別れるとしようか」

マネージャー「えっ?あの、本当に今から行くんですか?」

ラニ「当然だろう?マリカからの頼みのみであれば、私はマリカに借りを作るわけにはいかん。我らがネフェリ王からの命令とあれば、臣下の私は義務として、これに従わねばならない。そうだろう?」

マネージャー「それは…」

マネージャーが言いくるめられそうになって、拓也も「待ってくれよ!オレも新宿に帰るんだからさ〜、最後にお別れパーティーぐらいやりてーよ!」って引き留めに入る。「呆れたやつだな、拓也。此度の闘技で散々に騒いだだろう?これからもうひと騒ぎなど、私も御免だ」なんてラニは言うもんだから、コイツもコイツで勝手だよな。勝手にオレを叩き起こして、今度は勝手にサヨナラなんだから、ラニもチョーSだよな!つくづくお姉さんとはこういうところが似てるよな。


ラニ「それに、私も湿っぽい別れは、あまり好かんのでな。仮に粛々と闘技が終わったのなら、何も言わずに去ろうとも考えたのだ」

ラニ「愛しているよ、とは言わないが、お前を見ていると退屈はしなかったぞ?」

拓也「マジ?それって…」


聞き返す前にラニとブライヴのガタイから青い光が昇っていって、二人の姿が薄まっていく。「また別れだな、拓也。マネージャー」ブライヴがそう言う隣で、ラニは意味深な微笑みを浮かべてるんで、オレも咄嗟に二人に「ウッス!また会おうぜ!」って言ってみるけど「ふん、もう会わないだろうよ。特に拓也、お前とはな」なんてブライヴもニヤッと笑って連れないこと言ってくる。別れのセリフがそんなんで良いのかよ!って言い返す間もなく、気付けば二人は消えていた。

485名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/05/11(木) 17:39:27 ID:VXYFHnlo

二人がいなくなって、しばし寂しい雰囲気が流れる。
そこで今度はジャニ系ミケラが喋りだす。

ミケラ「母様。我らも、そろそろ解散とするべきでしょう。我らが早く動くほどに、小事が小事のまま終わる可能性が高まるのですから」

ミリセント「? さきほどは、たしか…」

マレニア「ラニとブライヴに任せるのではないのですか?母様も…」

マリカ「ああ、ラニだけに後始末などやらせはせんよ。先の言葉はただ、私を一度は騙したあの娘をからかっただけのこと。ゴッドウィンについての怨みも無い。あの夜の出来事は、私が背負うべき罪なのだから」

ラニとブライヴだけで問題解決をするはずが、結局は全員でやることに。やっぱりその方がいいよな。お姉さんもひとが悪いな。「たとえマリカの嘘が真であっても、私はラニに人手を貸し与えたがな。謀りは無しだと言っただろう?」ネフェリに注意されたお姉さんはフフフって笑って反省の色が見えないけど、マレニア含めた円卓の面々はホッとした様子。でも「では、私達もすぐに、ラニ様をお手伝いしに行かなければならないのでは…」ってラーヤが言うと、みんな気後れしだして奥歯に陰毛が挟まったみてえに口が回らなくなって笑ったぜ。やっぱりみんなも別れが惜しいんだよなってガタイで分析。

でも「やっぱりお別れパーティーはやった方がいいんだよね」とは決して絶対に言えない。
ジャニ系ミケラの言う通り、遅れたら遅れた分だけ深刻なヤバい事態になるかもしれないから、仕方ないぜ。

ディアロス「別れを噛み締める暇も無しか…」

ネフェリ「致し方ない。英雄とは、王とは、律無き世においては弱き者の助けになるべきなのだからな」

メリナ「むしろ、このことは好機なのかも。王と英雄が、王土の支配者ではなく庇護者となったということを、人々に広められるかもしれない」

ローデリカ「ですが、あまりにも急にすぎると思います…」

ノブレス・オブリージュはいつも突然だ。
民衆からの要請に、簡単にはNOと言えないネフェリの治世は、災害には緊急コースで対応を迫られる民主主義体型だとは分かったけど、こうまで急ぐことを求められると、みんなも忙しすぎて民主主義体型ではなく水泳部体型になっちまうぜ。「みんな、使命が入ったんだよな。売れっ子だなぁ!そろそろ行くぜ!」ってオレは空気を察してそそくさと新宿に戻ろうと思ったけど、途端に「待て!」「もう行くのか!?」ってマレニアとミリセントを中心にストップが掛かる。二人とも人を引き止める癖があるよな。元々はひとりだったから双子みてーに似てくるのかな(笑)


拓也「今日はみんなとお別れパーティー出来ると思ったけど、みんなも急用があるんだからゴメン、また今度ね」

ミリセント「そうは言うが…もう黄金律は無いんだ。別れてしまえば、君は二度とこの地に戻れないのかもしれないんだぞ」

ミリセント「マリカ様が君を追放してしまえば、もう、会えないかもしれないんだぞ…」


ミリセントの言葉に円卓のメンバーも嫌でも別れを意識して、空気がショボショボのマジシラケ。みんなにはオレへの未練があるのに、オレだけスッキリしちゃってるんだからオレも罪だよな。これだからプライベートの奴に嫌われるんだよな〜。でもマネージャーはここでも気を利かせてくれて、マイバッグから取り出した携帯のタイマーを起動した。


ミリセント「マネージャー?」

マネージャー「急ぎの用事と言っても、5分くらい待たせてもバチは当たりませんよね」

マネージャー「そうですよね?」


マネージャーから提案されたお姉さんは「ああ、いいぞ」って快諾だし、ネフェリも「あえて明言しないのがエチケット」って感じで無視したフリをしてくれるから、お互い相手の心根熟知してるぜ。時間もらった拓也は「元気でな!」ってテンションで戦友達と次々に握手を交わす。

486名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/05/11(木) 17:40:38 ID:VXYFHnlo

メリナ「さようなら拓也。マネージャー?拓也のこと、よろしくね」

マネージャー「任せてください。激エロのモロホストの扱いには慣れてますからね!」

拓也「ウッス!」

ローデリカ「お二人には、本当にお世話になりました。これからも、どうかお元気で。拓也様は性病にくれぐれも気をつけてくださいね」

拓也「う、うっす」

ラーヤ「奪い合いを是とする黄金律が、お二人の力添えで破かれたことを、私と火山館は決して忘れません。お二人の行く道に、どうか良き運命があらんことを」

拓也「ウッス!」


握手の順番を回しながら、タイマーの残り時間が気になりそうになったけど、ここでそんなこと気にしてちゃウブだぜ。良いぜ!どんなに長い別れの言葉も聞いてやるぜ!ってオレは一気に聞き役モード。与えられるひとつひとつの言葉を噛み締めながら、オレは変わらず握手を回す。


マレニア「もうすぐ、お別れだな… 貴公らには、本当に感謝している。嬉しかったよ」

マレニア「また会いたい…会えるといいな…」


拓也「ウッス!」


ミリセント「…旅立ちには、別れを告げる者がいて欲しいと、みな望むものなのだろう…」

ミリセント「私はその望む者達と、ケイリッドで、そして円卓で出会う事ができた」

ミリセント「全ては、君達のおかげなんだ。忘れないよ、絶対に」


拓也「ウッス!」


ミリセントはこんな時でも我慢強くて、キリッとしたヅカ系イケメンフェイスを崩さなかったけど、マレニアの方は色々と重いバックボーンがあるんで、予想通りデカすぎる感情に翻弄されて、もう涙目になっている。黄金樹の前でもこんな感じだったしさぁー、最後の最後まで本当にメソメソしてる奴だぜ。それだけ大切に思われるのも悪い気しないぜ!マレニアからミリセントときて、今度はネフェリのゴツい手が握ってくる。


ネフェリ「お前達との別れも、これで二度目か。もはや慣れたよ」

拓也「ウッス、そうっすね」

ネフェリ「あとも控えているし、私も器用な方ではない。ゆえにこれだけしか言わん」

ネフェリ「さらばだ、シンジュクからの稀人たちよ。王となったこの身だが、私は今もお前たちの一翼だ」

拓也「う…ウッス!!ウッス!!」


頼もしいゴツい手がスッと離れると、今度はすべすべの手が重ねられる。
そうだよな。お前ともお別れなんだよな。


ディアロス「私は英雄を騙り、家名を誇り、そして驕ってきた。力無き身を嫌いながらも、どこかでその身に甘えていた」

ディアロス「だが貴公らとの旅に、真の英雄へと至る道を見出した時、私はその道の険しさを知ることができたんだ」

ディアロス「武功よりも命を重んじ、名よりも縁を尊び、自分が傷つくことを恐れるよりも、友が傷つくことを恐れるようになれたんだ」

ディアロス「礼を言う、拓也。そしてマネージャー。このディアロスは語り続けよう。貴公の言うような、激エロな旅をな」


拓也「ウッス!激エロというか、激激エロでした!ウッス!」


すべすべおててが離れると、その感触が手に残ってるうちにオレは元いた世界に戻るべく、マネージャーに「オス!おまたせしました!」って合図。新宿に戻る前にタンクトップで筋肉を強調するのを忘れない。「私も準備は出来ています。それでは、行きましょう」マネージャーがそう言うと、最後にお姉さんが手を重ねてきて、お姉さんの横に立ってたミケラは何か察したみてえに頷くと、一歩下がって、オレとお姉さんだけの時間を演出してくれる。

487名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/05/11(木) 17:41:54 ID:VXYFHnlo

マリカ「拓也、また器がデカくなったな」

拓也「ウッス!」

マリカ「お前には、本当に酷いことをした。ノンケとしての幸福を奪い、黄金律に反した身とし、一度は狂い火をも宿らせてしまった」

マリカ「宿業を背負う者は、お前でなくとも良かったのにな…」


オレの手を両手で握るお姉さんは、オレのグラサンの奧のギン目が見れないみたいで俯き気味。お姉さんは黄金没プレイ5000年間を耐えきってる最中に、モーグやモーゴットが呪われたり、黄金律の永遠バワーにミケラとマレニアが掘り倒されたりして、それで死を復活させようとしたりエルデンリングを砕いてみたりと抵抗したけど全部ダメだった。だからお姉さんは仕方なくオレに助けを求めて、腐女子のお姉さんになったんだ。

オレはラダゴンと戦ってる時に見た走馬灯で、お姉さんがずっと苦しんできたことも知ってるから、お姉さんの懺悔の言葉も否定出来なくて何だか気まずい。いつもは謝ったりしないんだから、別れの時も謝らないでいいじゃんって思ってる拓也に、お姉さんから最後の謎のピースが打ち込まれる。


マリカ「全ては、私が律に器として見出され、悪神を討ち果たす使命を帯びてしまった時から、始まったのだ」

マリカ「強力無比なる悪神と、あれが率いた巨人たちを討つために、数多の英雄が倒れ、命が失われ…」

マリカ「…そして我らも滅ぼうかという時に、私は律から、死を奪ってしまった。戦に勝ち、黄金の時代を築くために」

マリカ「死を失った律は、永遠性を帯びた黄金の獣となり、我らは不死性を得て、悪神と巨人を破った。しかしそれゆえ、永遠が澱みと停滞をもたらすことを許してしまった」

マリカ「私があのようなことをしなければ…我が子らも皆苦しまず、破砕戦争なども起こらなかった。お前も平凡な日々を送ることができたのだ…」

マリカ「私が死を奪わずに、悪神を討っていたのなら…」


遂にことの真相を全てカミングアウトされ、ガタイ考察も完全と化す。全ての歯車が噛み合った衝撃で全身に鳥肌を立ててるオレの前で、お姉さんが完全に俯いて、オレの手を握る両手がプルプル震えだす。マネージャーもみんなも神妙な顔で驚かないから、きっと真相を知らなかったのは拓也だけ。だけど律を巡った重大事件は全部解決してるし、今更責める気なんてなれねーぜ。お姉さんに誘惑されなくったって、お父さんとお母さんの溝は元々深かったから、オレの幸せは長くは続かなかったしね(笑)


拓也「揉め事よりも、揉むことの方が好きなんだよね」

マリカ「えっ…?」

拓也「全部終わったことだしさ、謝ること無いじゃないですか。オレそういうの気にしないんで」


オレの手に涙を落としてたお姉さんが、マンコ撃たれたハトみたいなビックリ顔を向けてくるんで、オレは後輩のレオからパクった極上スマイルを浴びせかける。「そんな…なに言ってるんだ拓也…!」って上品ぶった口調が崩れて、昔馴染みのいつものお姉さんの口調が出てるぜ。良いぜ!その見慣れない困惑顔!オレは両腕を上げてマッスルポーズを取りガタイを強調。ビルダーには気遣いが無用だってことをアピールする。お姉さんに鍛えられたオレは、簡単に凹むような男じゃないぜ。


拓也「お姉さんが鍛えまくってくれたから、オレ達は黄金律も倒せましたし、お姉さんが助けたがってたヤツらも助けることが出来たんですよ!」

拓也「それってさ、お姉さんが黄金律を倒して、みんなを助けたってことになるじゃん!」

マリカ「お前…お前は何を言って…」

拓也「お姉さんは世界を救いたかったから、腐女子のお姉さんになって、オレを調教してくれたじゃないですか」

拓也「そのチョーエロい調教の日々が、オレは大好きだったんですよ」

マリカ「ああ、ああ拓也…」


どうしても謝ろうとしてくるお姉さんの口に、オレが感謝の言葉をマシンガンのように連射して塞いでやると、たまらなくなったお姉さんが口震わせて涙を流すことしか出来なくなる。黄金樹の中でマラゴンを犯し倒した後に、お姉さんには謝られたから、オレはその時言えなかったアンサーを、今返してるだけなんだ。マネージャーはまたもらい泣き寸前に堕ちてるし、ミケラもマレニアもネフェリも感慨深げにウンウン頷いてるから、お姉さんが相当オレについて皆に話し込んでたのが分かるぜ。この人はずっと、狭間の地でもオレの腐女子のお姉さんだったんだ。

良いぜ!その重荷はビルダーの拓也が下ろしてやるぜ!
最近は栄養も足りなくて水泳部体型になってたから、高負荷与えてガタイ鍛えないといけないからな!



拓也「お姉さんはさ、世界を救うために腐女子のお姉さんになったんだからさ」

拓也「世界が救われたあとは、元のマリカに戻っても良いと思うんだよね」

拓也「だってさぁー、永遠の女王マリカっていうエルデ公認の有名人がさ、激エロのモロホストと同棲してた腐女子のお姉さんだったら格好つかないじゃん!」


精神がロニー・コールマン級のデッドリフト状態に固められてたお姉さんは、ビルダー拓也に補助されて、ようやくウェイトをマシンに置く。冗談めかして話したのが功を奏したらしくて、お姉さんは泣き笑いの顔になってくれて、オレのガタイを抱きしめてくれた。あまりにも長すぎたハードトレーニングを終えたお姉さんは、腐女子タンクを脱ぎ捨てて、遂にマリカに戻ることができたんだ。


マリカ「私はお前を、こんな英傑に調教した覚えは、無いんだがな…」

拓也「ええケツに決まってるじゃないですか。オレは激エロのモロホストですよ?」


また冗談めかして言うと、マリカさんさんがまたフフッて笑ってくれたんで、そこにマネージャーが「ただのカッコつけですよ。ナルでオネエでキモいってお客さんには言われてますからね」なんて余計なこと言うせいで、周りのヤツらも一斉に笑いだして一気に空気がおかしくなる。マリカさんもオレを離してクスクスモードだ。なんだよ!さっきまで真面目ぶってたのにさぁー!ここぞってところで調子崩してくるんだから、マネージャーは人をからかうのが趣味のプロ級マニアだ。

488名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/05/11(木) 17:43:17 ID:VXYFHnlo

マリカ「お前を救うはずが、まさか私が救われることになるとはな。お前はもう私のペットでもなければ、変態筋肉マンコ奴隷でもないのか」

拓也「ウッス!オレはサーフ系ボディビルダーの拓也です!」

マレニア「冷静に思い直せば、母様が拓也を愛玩動物の如く飼っていたことなど、娘の身では聴き苦しい話だな…今更ではあるが…」

マネージャー「本当に今更w。慣れの恐ろしさはあまりにも有名です。気をつけないと日常生活でうっかり妙なことを考えたりしちゃいますよ?」

ディアロス「ははは、それは勘弁だな」


すっかりシリアスムードが抜けて、筋弛緩剤打たれたみたいに場の空気が和んでくる。さっきのマネージャーからの茶化しは、お別れが悲しくならないよう配慮されたアクションだったんだなって分かったぜ。「結局5分どころじゃ済みませんでしたね。30分延長しますか?」マネージャーはさらにマネジメントをするけど、ラニへの手伝いがあるからそんなことしてちゃいけないなりね。


マリカ「いいや、必要ない。後腐れも無く別れるなら、このくらいが丁度なのだろう」

マリカ「マネージャー、お前にも随分助けられたな。円卓の皆々も、御苦労だった」


マリカさんから労いの言葉を受けて、円卓メンバーの面々もいよいよって雰囲気に切り替わって、名残惜しさを我慢するかのように静かにマリカさんに礼を返してから、オレとマネージャーに向き直る。それからマリカさんが手から光る粒を浮かべ始めたら、客席でダウンしてるレオのガタイが淡く輝き、オレとマネージャーにも金色の光がうっすら立ち昇る。



マリカ「拓也、マネージャー、言い残しておきたいことはあるか?」

マネージャー「そうですね…取り敢えず、末長く平和を守ってくださいだとか、皆さん元気でいてくださいだとか、色々思ってますけど…」

マネージャー「伝えたいことは、とっくに伝えきった感じがあるので、今までありがとうございましたとだけ言っておきますね。拓也は何かありますか?」

拓也「いいっす!オレは無いです!」

マリカ「フッ、少しは頭で考えてからものを言え」



ガタイから昇る光が強くなって、視界の端が白み始める。
マリカさんにツッコミを入れられたまま別れるのも癪なんで、オレは狭間の地で最後のガタイ分析。
今言うべき言葉を思いついて、上の口からひり出した。


拓也「ウッス!」


マリカ「ん?」









拓也「エロいぜ!マリカ!」










光に全てが包まれる瞬間、マリカさんが困ったみたいに笑ったんで、オレも手を振り返す。
その手を振り終わった時、気付けばオレは朝の新宿に立っていた。













06:30

489名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/05/11(木) 17:48:19 ID:VXYFHnlo



3ラウンドで自分を取り戻したあとの絶叫セックスマシーン拓也    投稿者:ビルダー拓也

今日は朝からオレの家の中で、デカマラリバのKさんとの久々の3P。
「拓也、お袋さんの見舞いには行ってきたのか?」
「ウッス!昨日行ってきました!元気そうにしてましたよ!一緒に蠍座のオンナ歌いましたっす!」
「そうかよ!それにしてもまた胸でかくなったな!」彼はいつもの筋肉フェチなんで、いきなり拓也の胸を掴み乳首を吸い始める。「あぁ、あ〜!いいっす!」後ろから抱きしめられ「ホントにデカイ!マジで鍛え直したんじゃないか!?」ってしばらく全身の筋肉を愛撫される。新宿を留守にしてる間に激しすぎるウリの嵐に揉まれまくったから、知らずのうちにバキバキに仕上がってたみたいだ。「カットだけならプロ級だぜ!でも相変わらず下半身はサボってるな!」筋肉の仕上がりに気を良くしたKさんが口を滑らせたんで、オレは常日頃から思われてたウリ相手の本心を知ってマジでショック受けて被虐の快感をガタイに走らせる。うっかり相手の機嫌を損ねたことはオレもあるから、オレも気をつけないとな。

シャワーを浴びたレオが喘ぎ声をあげる拓也の口にデカマラを突き刺し、喉に栓をする。昔のオレなら「こんな急展開で泊まり10時間がもつのかよ!」って焦ったけど、筆舌に尽くし難いハードな責めの数々を経験してる拓也は「まだまだいくらでもいけるぜぇ!」ってテンションに↑が入って次なる攻撃を待ち構える余裕がある。レオは普段から拓也に精神的に(ウリの仕事のTopとBottomの関係で)徹底的にいじめられているので、プレイの時はここぞとばかりに拓也を徹底的に拓也をいじめぬく。

拓也「今日はKさんが中心なんだから必要以上にオレのガタイで遊ぶなよな!」

とプレイ前にきつく言っておいたのに、そんなことはおかまいなしだ。
喉ファックの激しさにオレが第二形態に移行して床に倒れ込み、Kが仁王立ちしたレオのデカマラに目を丸くする。「やっぱりデカイ!」一級品の美術品を鑑賞するように、そそり立った超デカマラを長いこと触っているK。出たぜ!得意げなレオの極上スマイル。まったくさー、狭間の地でも思ったけど、拓也そっちのけで楽しんでるんじゃねーよ!拓也のビルダー系肉体とレオのイケメンと超デカマラがコラージュできれば完璧なんだよな!まあ、だからこのいいトコ取りの3Pも楽しいんだけどさ。

なんて思ったところで、自分の言葉に連想ゲームを働かして思い出を回想。
狭間の地が懐かしいな。みんな元気にしてるかな。あそこでの旅で鍛えられたから今日のウリも楽勝だなってガタイで分析。レオの超デカマラを味わいさせながら、拓也のデカマラでKを掘る。それから拓也のアナルにレオの凶器が挿入され、激しい3連結ファックが始まった。だけどケツとマラの超絶な快感に酔いしれる前に、エビからの冷凍ファックや黄金律ファック、ミリセントの激エロ超絶テクなどなどを思い出して、快感を感じたままでも心に余裕が出来ちゃって、気持ちいいんだけど変な感じだ。心はホットに、頭はクールの拓也だぜ。

それからはなんだかんだで激しく求めあい掘り合いの応酬を味わい、激しいガン掘りガン掘られを堪能。3人同時に狂って「あー、おー!」って吠えまくり、2匹の野獣が唯一使える拓也の穴に殺到し、リバとの3Pで最終的にレオとKが気絶した。

「すっげーファックだったぜ!腕を上げたな!」午後の3時に満足したKさんには、もちろん「ウッス!ありがとうございまっす!」と礼を言うのも忘れない。Kさんが帰ってからは、タネマンと化したマンコをシャワーで洗い流しながら、めくるめく冒険の日々に想いを馳せる。

あの毎日は夢だったのかな、名門貴族とか狼人間とか、女バーバリアンとか義手の女剣士とか、いかにも系のゲームに出てきそうな濃いメンツだったなって、フワフワした現実感に集中力が削がれてる。さらに霊感女に幽霊女に蛇女に、神の子や神そのものまで出てきたんだから、こんな話が例え本当でも他人には決して絶対に言えない。

シャワーから出ても、実は夢だったんじゃないかって妄想がどうしても消えなくて、家の窓際に置いてあるものに目線を送って安心。蛮地の女勇者ネフェリからもらった竜の岩は、今もギラギラな輝きを放ってて、欠けてるところもゼロだ。こいつはオレが味わったマジエロの時間が全て真実だったことをいつも教えてくれるから良いぜ。今頃は変態親父もマサヒコさんも、オレと同じようなこと考えながら毎日を送ってるに違いない。なんて考えてるとレオの携帯にいきなりの着信。

拓也「携帯鳴ってるぜ。客からじゃねーか?」

レオ「えーっと……うわヤバい!客じゃないですよ!ジムの時間忘れてた!」

客だと思ったらトレーニングの時間だったらしく、レオはそそくさと準備してからシャワーも浴びずに家を出て行った。トレーナーさんを待たせてるんだから早く行ってあげないとダメだぜ。お金も無駄になっちゃうし、挨拶も無しに出ていくのも仕方ないぜ。ひとりになった拓也は暇を持て余したんで、オナニーでもするかって思って、履いたばかりのズボンを下ろしてケツマンを弄るべく手を伸ばす。でも鳴りだした携帯がオレを呼んだから「今度はオレかよ〜」ってシラケつつも、その手はケツたぶではなく携帯をキャッチする。液晶を見るとマネージャーからの着信。


拓也「ウッス!おつかれさまです!」


マネージャー「拓也?いま店にお客さんが来て、ルビコン3に仕事が入っています。すぐ来れますか?」


拓也「ウッス!え?」











ウリの仕事はいつも突然だ。












fin

490名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/05/11(木) 17:59:10 ID:VXYFHnlo
闘技場編も終了です。
途中コロナにガタイ犯されたり、溜まりに溜まった仕事が一気にガタイに排出されたりのマジ狂い状態になったりで、同人拓也どころじゃない病み上がりマンコ奴隷に堕とし込められてましたが、なんとか完結させることができました。読んでくれたお客さんには感謝してもしたりないぜ!同拓執筆する予定は今の所無いけど、エルデンDLCも出るし、AC新作も出るしで、もしフロム拓也をまた書くことになったら書きたいネタが溜まりすぎててオレマジに壊れるな…

491名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/05/11(木) 18:09:07 ID:bxr/zPLc
あーっ!おぅぅうっす!おーっ!うーっす!
激エロのストーリー、設定解釈、キャラ付け、台詞回し、まとめ方
どれもこれも最高でした
完結おめでとナス!

また書きたくなったら書いてくれるよな!拓也!

492名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/05/11(木) 18:31:14 ID:0T8PsgoA
最後にまさかの仕事が入って草
上比下貧のゴリラ中2拓也はヒトマシ食らっても死なないんだよな!

493名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/05/11(木) 18:47:12 ID:L1WdB3Do
拓也?カラサワさんから依頼が入っています。すぐ行けますか?

494名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/05/11(木) 20:09:53 ID:spC7xjNc
成し遂げたな!!拓也!!!

495名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/05/12(金) 00:04:36 ID:eqObVAzY
投稿してくれてありがとナス!
最高に面白かった!

496名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/05/12(金) 02:35:41 ID:oOEe./RM
身体がボロボロになっても最後まで投稿を成し遂げた姿は
近未来に居たアナ◯リアの傭兵みたいでした

497名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/05/12(金) 19:59:23 ID:kmLP3NZA
笑いと卑猥と悲哀と慈愛を詰め込めるだけ詰め込んだ、まさに同人拓也の最高傑作だったぜ!
堪らぬ展開で魅せてくれたものだな、拓也!


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