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【エルデンリング】黄金律最終報告リマスター版:投稿者【同人拓也】

303名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/15(水) 02:44:58 ID:JzQpMqKo

金色の光はオレ達を包み込み、さらに白く輝いて辺りの景色を溶かしていき、気付いた時にはオレ達は広くて暗い場所に立っていた。振り返っても入り口は無い。そして前には、割れた石の台と、それに突き刺さる壊れたハンマーが見えてて、その真上には黄金色の曲線に宙吊りにされた、上半身裸のヒビだらけなオンナが項垂れている。

拓也「おー…すっげぇ…なんかヤベーぜここ」

マネージャー「これが、エルデンリング…」

ネフェリ「磔にされているのは…女王マリカか…?」

マネージャー「体が石になって、砕けているようにも見えますね…あの状態では、もう生きてはいないでしょう」

だだっ広い黒い石の広場で、宙吊り女はピクリとも動かない。
そこでマネージャーは携帯を取り出してGPSを起動。
オレにもそうするように促してくる。

拓也「なんなんですか?今やることっすかそれ?」

マネージャー「ここに来た時のこと忘れたんですか?お互い別々の場所に飛ばされて、合流するのもひと苦労だったじゃないですか。新宿に戻っても、目覚めた場所は鍵が掛かった倉庫の中ってこともありえるんですよ?」

この激しすぎるハードS冒険譚を終えたあとでそれは勘弁だぜ!
オレはマネージャーの言う通りに携帯のGPSをオンにした。
電池は残り少ないけど良いぜ!旅の最後に出し惜しみはしないぜ!

マネージャー「…これで準備は完了ですね」

マネージャー「ネフェリさん、これで、あなたともお別れです」

ネフェリ「ああ、ついに来たな。お前たちの旅の終わりが」

拓也「ウッス!マジでハードでしたけど、ネフェリとここまで来れてマジ良かったっす!」

ネフェリ「はは、どうした急に…」

照れ隠しとか、帰れる興奮とか、別れる寂しさとかが混ざりまくってテンションに↑が入り、勢いで別れようとする拓也にネフェリが珍しく微笑む。「お前たちには、私も感謝している。これを受け取ってくれないか」そう言ってネフェリが渡してきた二つの石にマネージャーは驚愕。「これって、古竜岩の鍛石じゃないですか!?こんな貴重なもの、もらっていいんですか?」マネージャーが言うにはこれはドラゴンの王の鱗らしいからマジで貴重だぜ!

ネフェリ「かまわない。これは餞別だ」

ネフェリ「いつか旅に想いを馳せる時、この鍛石は、お前たちに思い出させるだろう」

ネフェリ「私達のことを、そしてお前達が救った、数多の心のことを」

ネフェリ「さらばだ、我らの友よ」

ネフェリ「私はここで、嵐を呼ぶ。お前たちの行く道に、幸あらんことを願う」

涙腺を刺激する言葉とシチュエーションのダブルパンチでついにオレの涙腺も決壊。グラサンを外して涙拭いて、オンナの前でカッコ悪いぜ。マネージャーもたまらなくなってネフェリとハグ。ネフェリもオレに手招きしてきて、仕方ないから三人で数秒間一緒に抱き合った。それから涙の興奮冷めやらぬ中でマネージャーが「それでは、エルデンリングを修復しましょうか!」って良い感じのことを言う。

ネフェリが懐から死王子の修復ルーンを取り出す。それからマリカが磔にされてる所まで行って、オレ達に振り向いてくるから、オレとマネージャーは頷いた。ネフェリが手を離すと、修復ルーンが宙に浮いてマリカの方へゆっくり昇っていく。それからマリカの胸元にくっついたあと、パキンって高い音を立てて弾かれて、ネフェリの手に戻った。


マネージャー「えっ?」

拓也「は?」


何が起きたのかオレもマネージャーも、ネフェリにも分からなくて、お互いにお互いの顔を見たり、マリカの方を見てみたりって混乱。予定の狂いはいつも突然だ。「ネフェリさん?これは…何が起きたんですか…?」「わ…わからない…こんなことは…」二人とも困惑するなか、死んでるはずのマリカの顔がギギッと動いてゆっくりオレの方に向く。

マネージャーもネフェリも思考がぶっ飛んで固まり、ただマリカの方を見る。
そしてオレも固まって、三人でマリカの口がゆっくり動くのを見る。
マリカの口は声を発した。



「…ああ……」




「…我が王は……負けたのだな…」





「拓也」


マリカが顔を上げた時、オレのガタイは分析しなかった。

その髪の色、その声の色

崩れた顔に見える微笑み

オレは全部知っていたんだ。


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