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【エルデンリング】黄金律最終報告リマスター版:投稿者【同人拓也】

296名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/02/15(水) 01:22:07 ID:JzQpMqKo


ディアロスVS戦王   投稿者:ビルダー拓也


ディアロスのムチはマレニアの腐敗が拡げた傷口に的確に命中していて、ゴッドフレイのターゲットをオレとマネージャーから変えさせてる。ディアロスは盾を捨てていて、代わりに左手に自分のムチを、右手に兄ちゃんからもらった古いムチを握っている。「兄上、どうか見ていてください」そう言って構えるディアロスに、デカすぎる音と振動で意識を取り戻していたネフェリが、這いつくばったまま声をかける。

ネフェリ「駄目だ、逃げろ…お前では…」

ディアロス「だが王は、貴公らを逃してはくれぬだろう?」

ネフェリ「私たちに構うな…頼む逃げてくれ…」

ディアロス「逃げたいさ、私もな」

会話してようが関係ないゴッドフレイは即飛び上がって、マレニアをボコボコにしたあのダブルハンマーを打ち下ろす。祝福チェーンデスマッチがついに始まっちまったぜ!ディアロスは転がるようにして降ってきた拳を回避。起き上がる動作でムチを振ってゴッドフレイの背中を叩く!でもただ背中を叩くだけじゃ全くダメージにならない。「傷口です!傷口を狙ってください!」どうせ戦うなら少しでも協力したいって感じの、半ばヤケクソな指示がマネージャーから飛んで、ギリギリで正気に戻ったオレもマレニアに駆け寄る。でもマレニアに効く聖杯瓶なんてあるわけないし、キメものも無いし、ぬくもり石だってマリケスとの戦いで完全に使い切ってる。衛生兵拓也はもう終わってんだよ!

背中を叩かれたゴッドフレイは腕を高く上げながら振り向き、そこから怒涛の拳の連打。大盾を捨てたディアロスは身軽で、そのパンチも次々かわしていくけど、ネフェリやマレニアのようにはいかなくて爪の端っこが鎧にかする。すると掠ったところから鎧がベリっと剥がれて何処かに飛んでいき、ディアロスも飛ばされて転倒。そこに追い討ちの、あの踏み付けが繰り出される!

マネージャー「うげえ!」

拓也「グボグボ!」

ディアロスは踏みつけをジャンプでギリギリ回避!でも床にぶち込まれた強すぎる衝撃はオレ達全員を叩いて、オレとマネージャーは息ができなくなってダウン。ネフェリも苦しげにうめいて、マレニアはショックで覚醒。起きたマレニアはうつ伏せのまま喉や肺に詰まった血をゴホゴホと吐き始める。広場の大きさはこれで7分の1にまで減った。衝撃を逃れたのはディアロスだけだし、戦えるのもディアロスだけ!

ディアロス「おおおお!!」

時間をかけられない事を悟ったディアロスは、恐怖を打ち消すかのように震える声で咆哮。両手のムチをしならせてゴッドフレイに駆け出す。そこにバカみたいに速い右ストレートが飛んでいくけど、ディアロスが足腰に来てたのが幸いしたぜ!

ディアロスは走ってる途中にガクンとバランスを崩して前のめりに転倒。何かを思い切り殴ったような音を立てて振り切られたゴッドフレイの拳を回避!そのあとゴッドフレイの懐から跳んで抜け出しつつ、同時にムチでゴッドフレイの腹を引っ掻いた。すると振り切られたムチに腐敗混じりの血がベットリつく。

ディアロス「これは…!」

両手を広げた戦闘体勢のゴッドフレイの腹には、やけに大きい傷が出来ていた。
そこでオレのガタイがディアロスのためにかつて無い速さで分析を開始!今までの戦いでゴッドフレイがどこに攻撃を受けたのかを瞬時に回想し、答えを即座に弾き出す。ゴッドフレイはマレニアに執拗に胴体を斬られて、さらに腹を刺されたあとに、マレニアの内臓を腹に押しつけてたんだぜ!マレニアをサバ折にしようとしたのが災いしたな!

拓也「戦王は腹刺されて、そこに腐敗を流し込まれてまっす!腹の傷を狙うしかねーぜ!」

戦王打倒のヒントはこれで届けたけど、あとは何もかもディアロスが活かせるかどうかに掛かってる。マレニアも這いつくばったままディアロスに視線を送るけど、ハァハァ喘ぐ以上のことは決して絶対に出来ない状態のままだ。そして再びゴッドフレイの太腕がディアロスに振り回される。

ネフェリ「ディアロス!」

激しすぎるパンチスピードに対して、長い間盾に頼っていたディアロスは咄嗟に左手を出してしまい、左手の肘から先が吹っ飛んで粉々になる。絶叫を上げたディアロスが痛みにダウンすると、もう一発振り回されたゴッドフレイの拳が空を切る。「ディアロス逃げろ!逃げてくれ!」ネフェリの叫びにディアロスは口を噛み締めて悲鳴を押し殺し、次に振られたゴッドフレイの蹴り上げをギリギリで回避。

その回避した先にゴッドフレイがジャンプをかまして、マレニアを空高く吹っ飛ばしたあの抱きつき攻撃を繰り出す!ディアロスは反射的に前に飛び出してゴッドフレイの真下を転がり、口から泡を垂らしながらムチを振り、ゴッドフレイの腹を通り過ぎざまに打つ。マレニアは手をついてガクガクのガタイを必死に起こそうとするけど、義手がバキッといって肩から外れてまた転ぶ。早くしないとディアロスが死んじゃうかもしれないけど、マレニアが助けにいっても多分どうにもならない。オレ達はただ黙って全身に鳥肌立てながら、ガタイ震わせて見てるしかない。

ディアロス「戦王!!」

転がった勢いで立ち上がったディアロスが右手のムチを構える。ゴッドフレイはディアロスの咆哮に応えるようにソニックブーム咆哮をぶち上げてディアロスから聴覚を完全に奪い、直後に大砲みたいな前蹴りを発射する。でもさっきの咆哮で意識が半分飛んだディアロスの膝がガクンと落ちると、ディアロスの髪を前蹴りが掠って、焦げた匂いを上げる。

倒れたディアロスは転倒した衝撃で手放しかけた意識を取り戻して、グルグル転がってゴッドフレイの足元から脱出。でも右足首をキャッチされてからそのまま握りつぶされて悲鳴を上げる。「やめろーっ!!」斧を杖にして上半身を起こすのがやっとのネフェリが叫ぶと同時に、ゴッドフレイはディアロスを黄金樹に投げつけた。

マネージャー「ああ、そんな…」

黄金樹に叩きつけられてバウンドしたディアロスは、口から血を吐いて7分の1の残骸の真ん中にぶち当たる。そのディアロスにトドメを刺すべく近付いていくゴッドフレイの手には、ディアロスからちぎれた膝下から先の部分が握られてる。

ゴッドフレイはぐったりして動かないディアロスを蹴り転がして仰向けにさせてから、胸ぐらを掴んでそのまま持ち上げる。そしてディアロスの胴体を太腕が貫通。眼を開いて震えるディアロスの口からは更に血が流れて、戦王の腕が真っ赤に染め上げられていく。それと同時にあの戦王も膝をついた。


ネフェリ「ああ…ディアロス…」


ディアロスの右手のムチはゴッドフレイの腹に突っ込まれていて、大量の血を傷口から垂れ流させながら、腐敗を更にゴッドフレイに染み込ませていた。戦王の全身の傷口から白と朱色の胞子みたいなブツブツが浮かび上がり、全身から白い煙が立ち昇る。見つめ合う血だらけのふたりの眼は、奇妙なくらい澄んでいた。


「褪せ人よ。よい、戦いであった」


「その力こそ、王の故よ」


ゴッドフレイの全身が白い煙になって消えていく。
ディアロスの腹を貫いていた腕も消えると、ディアロスが床に落ちたんで、オレとマネージャーはすぐさま駆け寄ってディアロスの名前を呼ぶけど、ディアロスはぎこちなくネフェリとマレニアが倒れている方に顔を向ける。オレとマネージャーはその瞬間何もかも察して、二人がいる方にディアロスを運んだ。

マネージャー「ディアロスさん…ディアロスさんが…」

ネフェリ「どうしてだ…なぜ逃げてくれなかった…」

オレに抱き上げられてるディアロスに、涙まみれのネフェリとマレニアが手を差し伸べる。ネフェリの手はディアロスの手を握って、マレニアの左手はディアロスの胸に置かれる。腹を貫かれたディアロスは喋ることもできなくて、虚な表情でネフェリを、マレニアを、オレとマネージャーを見渡す。その姿もオレの視界ではボヤけていって、胸の奥からあの哀しみがやってくる。

マレニア「ありがとう…貴公が皆を守った…貴公は英雄だ…」

マレニア「ありがとう…ありがとう…」

マレニアの言葉を聞いて、虚だったディアロスの口が少しだけ上がる。
それからゆっくり眼を閉じると、胸元にルーンが現れて、ネフェリもマレニアも泣き崩れる。

拓也「ざけんなよ!起きろ!」

拓也「寝てんじゃねーよ!!」


それから何度も名前を呼んだけど、何度呼んでもディアロスは起きてくれなかった。


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