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【エルデンリング】黄金律最終報告リマスター版:投稿者【同人拓也】

177名前なんか必要ねぇんだよ!:2023/01/16(月) 21:26:48 ID:aUmnn46k


ミリセントと探索漬けの日々   投稿者:ビルダー拓也


死ぬ寸前まで痛めつけられたけどギリギリでオレ達は生還して、ミリセントも死なずにすんで、思いもしない黒幕も発覚したけど、今はゴーリーよりもマレニア優先ってことで探索の続きだぜ!と言ってもマネージャーもオレもヘトヘトだし、ネフェリも聖杯瓶を使い切ったから次の祝福までは独眼竜状態だぜ。まぁ兵士の護衛もついて今度こそ大丈夫だと思うけどね。

ネフェリ「…ミリセント、お前が落ちた時に、多くのルーンを得たが、あれはなんだったか分かるか?」

ミリセント「いや、心当たりはないが?」

ラーヤ「あれは樹霊のルーンです。崩れていった足場の中に、樹霊の尾が見えました。戦いの最中に、あれが目を醒さなくてよかったです」

ネフェリ「樹霊までいるのか。この聖樹は、環樹までも行っていたのだな」

喋りながら壁の横道に入って、梯子を降りて水路を進むと、水路脇に祝福が見えてそこで休憩を入れる。ネフェリの独眼竜も祝福のバワーで治って、マネージャーは「生肉団子と苔薬が切れたので、ちょっと補充しに行ってきますね。待っててください」と言って祝福の光の中に消えていった。それからちょっと間があって、ゴーリーについてミリセントが語り始める。

ミリセント「…ゴーリーについてだが、私は、復讐をしようとは思っていない」

ミリセント「彼を斬ることはできる。…だが、腐敗の拡がりを望む者は、腐敗がなければ、そもそも現れなかったはずだ」

ミリセント「そんな彼を、マレニアの分け身である私が斬るのは、勝手のように感じるんだ」

ネフェリ「勝手?」

ミリセントからの意外な言葉に、ネフェリが聞き返す。
でもオレはミリセントの言いたいことがなんとなく分かった。
お母さんに「こんな子産むんじゃなかった」って言われたことがあるからかなぁ?

ミリセント「彼もきっと、望んで腐敗に生まれたわけではないんだ」

ミリセント「ただ、そのように生まれたから…生まれたままの己だけで、生きる道を探すしかなかったんだ」

ミリセント「それを、私は責めることはできない。…ましてや私は、彼を生み出した側に立つ者なのだから…」

そこまで聞いてから、ネフェリはフンと鼻から息を吐いた。ネフェリの性格と、ネフェリが育った蛮地をどんな王が仕切ってたか考えると、ネフェリがミリセントの考えを気に入らなく思うのも無理がないよな。ネフェリは見て分かるとおりのバリバリの体育会系女子だからな。

ネフェリ「ミリセント、お前は優しい。優しくて愚かだ」

ラーヤ「愚か?そうでしょうか…」

ネフェリ「愚かさ。生み出した側の者であると言うのなら、生まれた者が道に迷う時に、導いてやるべきだろう」

ネフェリ「過ちを繰り返すならば止めてやり、過ちを認めないのならば罰する。過ちに信仰を抱き、過ちによって滅びを招こうとするのなら、いっそ殺してやるのが情というものだ。穢れた惨風は、清風に吹き飛ばされねばならない」

ネフェリ「強き者は、勇者となって弱き者を助する使命を帯びるだろう。しかし、血に濡れた卑怯者などに、生きる道など無い。ゴーリーは卑怯者であり、血も流しすぎた。殺してやるのが情けだ」

ネフェリの突き出してきた蛮地の理論は、死刑制度がある現代の倫理観に意外と近かったけど、近いってだけで決定的な違いがある。蛮地では犯罪を犯罪として認めて、罰を与えたり処刑したりしているものが、法律ではなく人の情けなんだよね。でもゴーリーの場合は、エルデの地の法律なんてものが完全に壊れてる現状だと、もう個人の感情でどうにかするしかない気もするんだよな。ここは新宿じゃないしな。どんな人にも最低限の権利はあるとかの、現代の基本的な倫理観が全然ないかもしれないし。そうなるとオレにはネフェリの意見も、ミリセントの意見も否定できなくなって、上の口も下の口も閉じて悩むだけだ。

ミリセント「…私には…そう言い切ることはできない…」

ミリセント「過ちを犯した者を、殺すことが情けと言うのなら、どうして君はゴドリックを殺さなかった?」

ミリセント「一度は刃を交えて、君はゴドリックを殺そうと決めたはずだ。でも君は考えを改め、ゴドリックを見逃した」

ミリセント「私は、その時の君を信じたい。生かすことも、また情けであることを」

ネフェリは痛いところをミリセントにソフトタッチされたらしく、「あれは…」と何かを言おうとしたところで、ため息をついてバツが悪そうに祝福を眺め始める。そしたら祝福の光が強くなって、中からマネージャーが出てきた。

マネージャー「物資の補充が終わりました。先に進みましょう」

マネージャーの一言で休憩を終わらせて、祝福から離れて水路から出ると、また木の根を伝って聖樹の外側の街を歩く。長い年月で建物が壊れちゃってるから仕方ないけど、狭間の地は建物の中の移動経路がチョーごちゃごちゃしてて、火事とか起きたら避難が間に合わなさそうなりね。というか聖樹に建物くっつけてるような場所なのに松明とかが点いてるから、この薪をオレが蹴り倒すだけで大火事が起ると思うと、首筋の毛が逆立ってくる。防災意識ぐらいしっかり持ってくれよな!


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