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【エルデンリング】黄金律最終報告リマスター版:投稿者【同人拓也】
405
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2023/02/28(火) 23:57:56 ID:k10Z4lJc
「拓也?」
懐かしい声で目が覚めると、家のリビングの椅子に座ってた。
毎日聞いてる声なのにどうして懐かしいなんて思ったのかな?
なんて疑問も次の瞬間消え去って、テーブルに置いてある朝ごはんを頬張る。
お母さんさんの朝食は味噌汁と焼き魚、それと漬物が小皿に盛り付けてある。
拓也は漬物が嫌いだ。お父さんもお母さんも美味しいっていうけど、あんなののどこが良いのかオレにはさっぱり分かんねーよ。
しかもせっかくの土曜日なのにお父さんは休日出勤でいないから、拓也はショボショボの顔で朝ごはんを食べ終わると、食器片付けてテレビを付ける。朝早く起きられると子供用の番組が見れて良いんだよね。だってさぁ、戦隊モノのシチュエーションで幼稚園の奴らと遊ぶと気持ちいいじゃん!
「ねぇ拓也、昨日お隣さんの引っ越しが終わったんだって。見に行ってみたけど、綺麗なお姉さんだったよ?外国の人だと思うけど」
「ふーん」
「今日はお休みだしさ、一緒に挨拶しに行かない?」
お母さんのご近所付き合いはいつも突然だ。
人に挨拶するの別にいいけど、テレビ観るのをやめてまで挨拶しに行くのは面倒くさいぜ。
だからオレはやだって言ってテレビに集中。でも「やだじゃないよ。テレビばっかり観てるとバカになるよ!来なさいほら!」って言って腕を引っ張って来るから、抵抗虚しく家の外に引っ張り出される。まったくさぁー、どうせ有無を言わせず外に出すんだから、一緒に行かない?とか最初に言うなよな!
テレビ観れなくなったオレはグレまくって、ほっぺた膨らませて俯いて不機嫌モードに突入。お母さんはオレを一人にするのがなぜか嫌みたいで、何をするにもオレを連れ回すからチョーウゼーし、こっちの事情は関係無しだから反論しても通らない。こっちはもう幼稚園の最高学年なんだよ。お父さんならなんでも話を聞いてくれるし、あんまり会えないけど映画とかにも連れてってくれて楽しいのにさ。オンナってみんなこうなのかなぁ?
「あら奥さん、おはようございます〜」
「ん?ああ、何か用でも?」
「いえいえ、特に用ってわけでもないんですよ。ただ近くを通りかかったものですから、ついでに挨拶をしておこうと思って。まぁ、それだけなんですけどね?うふふふ」
近くを通りかかっただけのお母さんが、金髪のお姉さんに作った笑顔で挨拶する。(よく嘘つけるよな!)
休日の朝なのにイキナリ化粧してたのはこういう理由だったのかよって頭で分析したオレにお姉さんが視線を向ける。戦隊シリーズのヒロインよりよっぽど美人な、バリバリモデル体系のお姉さんに拓也も視線絡みとられて、お母さんに「ほら、拓也も挨拶しなさい?」って言われても何を言えばいいのか分かんなくて体を固まらせてる。
「拓也?あんた、結構人見知りするのね」
「拓也というのは、この子の名か?」
「いつもは人懐っこい子なんですけど、なんか緊張してるみたいで…」
「稀人を警戒するのは自然なことではあろう。子供ならば、なおのことだ」
「え?」
お姉さんはちょっと困り気味のお母さんを無視して、拓也の前にかがみ込んで顔を近づけて来る。太陽を背にしてるから顔が影になってちょっと怖いけど、瞳が金色に光ってるように見えてなんだか神秘的。輝く瞳のリングに拓也が見とれてると
「また会おう、拓也よ」
お姉さんは微笑みを見せてきて、それからお母さんと何か話してから、他に用があるとかで遠くに歩いて行った。瞳の金色が頭に刻み込まれたんで、なに話してたのかは分かんねーけど、なんか不思議な感じの人だったな。「あの人、変な日本語覚えちゃってるね」ってお母さんからの評判も面白外国人みたいになっちゃうしで、思ってたよりつまんねー展開にはならなかったからいいけどさ。「どっかで会ったことあったっけ?」って言われても、そんなの知らないから「テレビで観たんだよ」って適当に言うと「じゃあ芸能人に会っちゃったかな?」なんて話広げてくるんで、分かんないって思うがままに答える。お母さんが前に誰々と会ったとか、オレには関係ないぜ。
面倒くさいことも終わったんで、家に帰ってからまたテレビ。でも戦隊モノはもう終わってて、つまんねー天気予報なんかやっている。「明日雨かぁ〜」ってお母さんはお菓子を食べながら見てるけど、あんな番組の何が面白いのか拓也には分からないから、口元も寂しくて冷蔵庫を漁る。そしたらオレンジジュースがあったんでチョーラッキーだぜ!「拓也?それ私にもちょうだい」ってついでみたいに言われたんで、二本もって栓抜きも用意。二人で一緒に栓を抜いて、オレがコップをグビっとやるとお母さんは飲みながら窓を開けて、涼しいそよ風と太陽光を部屋に入れてテレビ視聴を再開。オレは椅子に座って一息ついた。あーあ、明日雨なら幼稚園のプールはキャンセルだなって、ちょっと残念に思いながら黄昏てると、オレンジジュースはすぐに無くなった。すると…
「拓也?」
またお母さんに呼ばれる。気付くとオレは学生服姿で、朝食は食い終わっていたんだ。お父さんはもう仕事に行ってるからいないけど、オレにはまだ余裕があるんで、歯を磨き終わったあとに、授業で使う教科書をカレンダー見ながらカバンに突っ込む。今日の日直はオレだな、国語で宿題だった作文はもう書き終わってるな、体育の授業は例のいじめっ子がいるから嫌だな、なんて思春期の頭で分析。最近別のクラスの男子が気になってるけど、今付き合ってる彼女の方が好きだから、それって変なのかな?って友達に言ったら、そこからいじめっ子に話が伝わって、それでアイツらに目を付けられたんだよな。友達はそいつのこといじめっ子だと思ってなかったから、しょうがないんだけどさ。
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