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【エルデンリング】黄金律最終報告リマスター版:投稿者【同人拓也】
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:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2023/01/17(火) 23:06:44 ID:h0pwMgm6
マレニアの剣がブワっと動きだす瞬間に、ネフェリとミリセントはギリギリで武器を構えるのが間に合った。
でも空中からミキサー攻撃をブチかまして来るのは、デミゴッドを斬り刻むのが趣味のプロ級マレニアだ。密室でヘリコプターのプロペラをフル回転させてるようなバカデカい音を立てながら、マレニアが刃の球体みたいになって超スピードで二人に飛んでくる。目に見えるだけでも剣の振りと音の数も明らかに合ってなくて、一度振った音で10発以上?20発以上?もう何回剣を振ってるのかも分かんねー勢いで振りまくっていた。
その超スピードで回転する刃の塊をガードした瞬間、ネフェリの両手斧は一瞬で弾き飛ばされて何処かにぶっ飛び、両肘から先を粉微塵に吹き飛ばされて血煙に変えられたネフェリは、そのまま刃の嵐にビュンと巻き込まれて嵐の中を跳ね回り、全身を余すところなく切り刻まれて血のシャワーを巻き上げながら、どこがどうなってるのかも分からない状態になってオレ達の所に飛んでくる。
マネージャー「ひっ!」
一方のミリセントは0.5秒くらい耐えたあと、剣と一緒に義手を粉々にされながら刃の嵐に巻き込まれて、両脚を膝下からぶっ飛ばされて左手一本と胴体と頭だけを残して、水溜りの真ん中に叩きつけられて動かなくなった。マレニアの刃の嵐はミリセントとネフェリが吹き飛んだ後も地面にぶち当たり、爆発みたいな衝撃波と一緒に土と木の根を撒き散らして土煙の竜巻を上げながら、ギャリギャリギャリと鼓膜が破裂しそうな轟音を響かせて地面に大穴を開けた。
その間は5秒くらいの時間だったけど、オレ達から正気を飛ばすのにはそれだけで十分なんだよな。
ネフェリはどっちが背中でどっちが胸かも、男かも女かも、元の顔がどうだったかも分からなくなって血まみれで痙攣してるし、それを見たマネージャーは金切り声をあげてその場にうずくまる。ラーヤは腰が抜けて過呼吸になってるところを、弾丸のように突っ込んできたマレニアに顔面を蹴り飛ばされて木の根にぶち当たりバウンド。そのまま地面に倒れて痙攣することもなく動かなくなった。
周りは土煙舞いまくり、木の根の破片落ちまくり、マレニアの朱い服が一瞬だけ視界の端に映りまくりで、オレは恐怖で完全に現実感を消失していて、よく分からない状態になってるネフェリを見ても大した怪我にはなぜか見えなかった。それが逆によかったのか拓也の思考は妙にクリアで、プルプル震える肉塊状態のネフェリを漁って聖杯瓶を探り出すと、頭っぽいところに空いてる穴に聖杯瓶を押し込んで、中の液体を全部飲ませる。
するとネフェリの傷はみるみるうちに再生していって、両手が無くなった状態にまで復活する。でもヒューヒューと息をするだけで精一杯になってるネフェリにマレニアは強烈なサッカーボールキックを食らわして、ドームの端っこからミリセントが転がってるあたりまで転がしていった。
ミリセント「ネフェリ…ネフェリ…返事を、してくれないか…」
片腕だけで這いずるミリセントからの問いに、ネフェリは返事の代わりに、軽くなった腕をピクっと動かす。そうしてる間にもマレニアは剣を構えたオレの腕を切り落として、腹のシックスパックに剣を突っ込んでグリグリ掻き回してくる。壮絶な痛みに吠えることもできずに白目剥いて痙攣してるオレを遠くから眺めつつ、満身創痍のミリセントは話を続ける。
ミリセント「君たちとの…約束だが…」
ミリセント「…守れそうに、無いな…」
それだけを言うと、ミリセントは飛びそうな意識の中で片腕だけの力で身体を起こして、残った両太ももで辛うじて座る体勢を作る。拓也を瀕死に追い込んだマレニアは腹筋から剣を引き抜くと、伏せて泣きじゃくるマネージャーの髪を鷲掴んで無理やり引き起こしたあとに、喉を掻き斬ろうとする。オレは地面に倒れてピクピク痙攣して、あの絶頂すら全く来ない。
ミリセント「マレニア」
そしてミリセントに名前を呼ばれると、マレニアはマネージャーを離してミリセントの方に歩いていく。自由になったマネージャーは鼻水と涙を垂れ流して完全にテンパった顔だったけど、必死にポケットをまさぐって生肉団子と苔薬を取り出す。でもその数はたった三人分しか無い。それはついに、傷を治す治療品が尽きたことを意味していて、あー、オレもうマジで死ぬなって、激痛に喘ぎながら、麻痺しまくりの妙に冷静に浮いた思考で考える。
オレとラーヤを必死に治療するマネージャーを無視して、マレニアはゆっくりとミリセントに近づいていく。ネフェリはミリセントのやろうとしてる事が、何にしても良いことなんかじゃないことを察したのか、無い腕でミリセントの脚に触れようとする。
ネフェリ「だめ…だ…やめろ…」
ミリセント「…大丈夫だ…君達は、これで助かる」
ミリセント「みんなに伝えてくれ…君達がいてくれて、一時とて…私は私として生きることができたと…」
ミリセント「…ありがとう…」
瀕死のミリセントの前に立ったのは、あの破砕戦争の大英雄。
マレニアがミリセントに向かって剣を振り上げると、ミリセントは自分の空っぽの右肩に左手を突き刺す。
直後にミリセントの腹を剣が貫いて、同時にミリセントは右肩から金の針を抜いてから、針をマレニアの胸に突き刺していた。
ミリセント「マレニア…君に…返そう…」
ミリセント「君の矜持…君の…戒め…」
ミリセント「君の……こころを…」
金の針が抜かれて、二度も開花したミリセントの身体はみるみるうちに腐敗に飲まれていく。全身の傷口や穴という穴から白と赤のカビが生えていって全身を覆っていき、ミリセントは手足が欠けた人型のカビの塊になっていく。ネフェリは無い両手をミリセントに向けながら、歯を食いしばって荒く息をしながら、目の前で起きてることを否定するかのように泣くのを耐えている。オレの体も、消えていくミリセントの命を吸ってるみたいに、生肉団子と苔薬で急速に治っていくし、意識もすぐにハッキリしてくる。
そしてミリセントだった人型はバラッと崩れると、崩れた破片が朱と白の蝶に変わってマレニアを一瞬囲むように羽ばたいてから、マレニアに溶け込むようにして消えていった。マレニアは立ったまま動かずにいて、静かになった木の根のドームの中ではマネージャーの「起きて!起きて!」っていう、ラーヤを起こそうとする声だけが響く。
ラーヤ「う…ごほっ…」
マネージャー「はぁ!起きた!よかった…!生きてる…!」
傷が治ったラーヤを、マネージャーが抱き起こす。オレはフラフラの足でそんなマネージャーの後ろに立って、決して絶対に口になんかしたくない事を話さなきゃいけなくなった。
拓也「マネージャー…」
マネージャー「拓也!あなたも生きてましたか!?ラーヤさんを早く連れて…」
拓也「ミリセント、死んじゃいました…」
オレからの報告を聞いて、マネージャーの動きが表情も含めて全て止まる。
抱き起こされていたラーヤは、口を閉じたまま、ただ両目だけを大きく開いた。
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