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パロロワ総合板

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1 テラカオスバトルロワイアル (Res:415)All First100 Last50 SubjectList ReLoad 1
1名無しさん :2016/09/19(月) 13:01:48 ID:UjPEDzS60


テラカオスバトルロワイアルがパロロワ総合板に移転しました。


【wiki】ttp://www23.atwiki.jp/terachaosrowa/
【避難所】ttp://jbbs.shitaraba.net/otaku/15086/

396名無しさん :2017/09/18(月) 11:20:34 ID:mV88g5Ig0
投下乙
あちこちの対主催がズタズタだったけど、気づけばちゃんと考察材料は各方面から揃ってたんだな
問題なのは流石に肝心要の予言がまだわかんないってところか
そしてシャガルはどうしてそうなったし


397名無しさん :2017/09/19(火) 14:40:06 ID:sY7.JMUQ0
しかしこの予言が達成できる気がしない
残ってる野球チームが多分どこも欠員だらけで即試合は無理だろうし、試合中は狂信者の乱入の可能性が高い
仮に試合が安定して出来ても、拳王を追う貧乳が高速飛行しながら腐食猛毒を撒き散らしてくるとかどうしろと


398名無しさん :2017/09/19(火) 16:41:19 ID:nUr7xM9M0
貧乳については突然現れた謎の敵と霧切結界が頼みの綱かもしれん

ま、俺は救いようのないバットエンドも断然OKさ


399名無しさん :2017/09/19(火) 18:49:27 ID:Djz54ppg0
結界は耐久値の半分は持ってかれてるし、シャドウはまんま貧乳の能力+αだしでとても頼りにはならんよ…
貧乳倒すだけならハクメンと竜殺剣二本あるから割と出来そうだけど、殺したら予言達成できないからな
やはりここはクロコダインに踏ん張って貰うしか


400クロスイチロー~球と竜の輪舞曲~ :2017/09/20(水) 01:24:07 ID:GfcUmOac0
第五回放送及び追加放送はイチローチームを絶望させるには十分であった。
主催者がベイダーから安倍に交代したり、主催の主戦力であると思われたバーダックが脱落したりなどあったが、政権交代や首輪を外したイチローならなんとかなりそうなサイヤ人の死は今はどうでもいい。
心を揺さぶったのは仲間の死であった。

「そんな……更に二人もの犠牲が出るなんて……」
「ちなつ……!!」
「久保先生ーーー!!」
「チームはゼロを除くと七人……もうダメだ、予言を完遂できない……」

仲間の死は各々に衝撃を与えたが、特にイチローとダイゴと萃香、6/は大きいものであった。
支えあってきた少女や尊敬していた男の死、世界を救えるかもしれない予言とチームの優勝が達成できないという無念が重くのしかかっていた。
ドラゴンズのリーダーであるオシリスも後輩の死に相変わらず落ち込んだままであり、仮にかつて戦ったヘルカイザーがもう一度攻めてきたら確実に全滅すると言っても過言でないくらいのメンタル的な打撃を受けていた。

幸いにもDMC狂信者に対する嫌悪感があったことによって狂信者化する者は誰ひとり存在せず、サーシェスとの死闘によって消耗していたことで遊園地に隠れていたことによって狂信者やマーダーの襲撃を受けることなく、12時まで過ごすことができた。
だが、イチローチーム・ドラゴンズの双方の試合不能状態や膨大すぎる戦力を持つDMC狂信者や底知れぬマーダー、新しく現れた得体の知れない安倍の存在もあり、集団はそれらに対抗する目処が立たなかった。
そんな彼らにある大集団が迫る。


「イチロー、DAIGO! あれを見ろ!」

蛮に呼ばれたイチローとDAIGOが遊園地の城を出て空を見ると、大量のドラゴンがこちらに向かっていた。
その数は500を上回っている。

「あれは味方っスか?」
「いや、オシリスからドラゴンネットワークでこの辺にドラゴンの大軍がいる話なんて聞いてない。
いたら触手ヒゲの時に応援を呼んでいたハズだ、つまり……」
「都庁に巣食うドラゴンか狂信者のドラゴンか」

ドラゴンネットワークに応じない、もしくはこちらからシャットアウトしているということは敵である都庁か狂信者所属のドラゴンである可能性が濃厚である。

(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


401クロスイチロー~球と竜の輪舞曲~ :2017/09/20(水) 01:26:14 ID:GfcUmOac0

ナッパ、ギムレー、ソウルセイバー、リオレウスと共にサラマンディーネことサラ率いるドラゴンの群れ・アウラの民と合流した一行は、情報交換や今後どうするかを考えるために代表者で城の中で話し合うことにした。
具体的に話し合うのはイチロー、DAIGO、6/、ギムレー、ソウルセイバー、そしてサラである。
残りはアウラの民がかき集めた回復薬でダメージと疲労の回復に専念していた。
傷はない者でも、オシリスや恋人を失って傷心状態のリオレウスの精神ケアに回ったものもいる。
ドラゴンズのリーダーであるオシリスも相変わらず落ち込んでいるので、代理人としてギムレーが出た。


「久保先生が裏切ったなんて……」
「良い人そうだったのにちなつちゃんを殺したなんて信じられないっす……」
「信じられないかもしれないけど、全部事実よ。
あのホモ○ンポは己の欲望のために予言の破綻を願っていた卑劣漢よ。
そのホモからちなつを守れなくて……本当にごめんなさい」
「完全催眠にドラゴンネットワークの封印と、非常に恐ろしい敵だった。
野獣追跡隊の面子が異様に奴を慕ってけど、おそらく完全催眠を使った洗脳によるものだろう」
「萃香がさっきから外でヤケ酒をしているのはそれを教えられたからか」

まず一行はちなつと久保帯人が亡くなった経緯を聞き、そしてイチローたちは衝撃を受けた。
久保帯人の裏切りの犠牲者になったちなつには悲しみを、身勝手な陰謀で彼女を殺した久保帯人には怒りと驚きの感情を抱く。
特にほかの仲間から久保帯人の裏切りを知った萃香は絆が偽りのものであったという怒りを忘れるために城の外で自棄酒をしている。

「仇はナッパとちなつ自身がとってくれた。
久保帯人に勝つためとはいえ彼女を屍兵にした僕が言えたことじゃないかもしれないが、彼女は僕らを救ってくれたよ」
「ギムレー……それはお互い様だ。僕らもロイにイドゥン、黒炎竜を守れなかった。お互い様だ。
少なくともどちらもチームメイトを守るために最善は尽くしたハズだ」
「すまない」

ちなつを守れなかったことに自分を責めるギムレーに、イチローは優しく諭す。
イチローチームもまた仲間を失っているため、南に逃れたグループを責めることはできず、むしろその悲しみを分かち合った。

(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


402クロスイチロー~球と竜の輪舞曲~ :2017/09/20(水) 01:27:20 ID:GfcUmOac0

「すげえ、予言の中にある全てを虜にする歌はこれでバッチシだぜ。
あんたが野球ができるってことは他のアウラの民も……」
「残念ですが野球ができるのは文献から闘技場を再現できた私一人だけです」
「そうか……くそ」

もし他の民も野球ができるならと期待した6/であったが、サラによって打ち砕かれる。
仮に外にたくさんいるアウラの民(モブ)の内にサラ並に野球ができたらメンバー不足で試合不能になっているイチローチームとドラゴンズの選手を補充できると睨んだが、糠喜びであった。
サラ一人ではどちらのチームに入るにせよ、八人と六人でメンバーが足りないのだ。


「私自身もあなたたちの集団に合流するつもりでここに来ましたが、それは同じ対主催組織として行動を共にしたいからであって、野球をしにきたわけではありません」
「なに?」
「どういうことっすか?」

さらにサラの放った次の言葉が代表者たちに衝撃を与える。

「歌や野球自体は私も好きですし、できれば参加したいのですが一つの懸念材料があるのです。




救済の予言……それは本当に私たちを救済するのでしょうか?」

サラは予言について非常に懐疑的であった。
それは滅んでしまったネオ・クライシスのように予言そのものを信じないのではなく、その予言を達成した先に待つものに疑問を持ったのである。
そして彼女は自分の持論を伝えた。

「予言の内容は“九人の最良の戦士たちによる儀式の完遂、全てを虜にする歌、巫女の祈り、器たりえる巨像、不屈の精神を持った勇者。
全てが揃いし時、争いの淀みから生まれた化身は救いの神に転じる”とありますわよね?」
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


403クロスイチロー~球と竜の輪舞曲~ :2017/09/20(水) 01:29:56 ID:GfcUmOac0

「ま、待て、そりゃアンタの拡大解釈だろ?」
「ええ、ですが可能性として十分にありえます。
予言を完遂しても私たちの望む救いの神が現れるとは限らないのでは?
そもそも予言を考えたのはどこの誰なのか? どうして予言は救いの神が現れてからの内容が記されていないのか?
疑問点はたっぷりあります」
「確かに……僕も信者集めに腐心してて救いの神そのものに対して深く考えてなかったな……」
「いや、それでも……」

予言の穴をついていくサラに同調するギムレー、言い返したいが言い返せない6/。
サラの持論はまだ終わらない。

「何より予言の最後の一節である“争いの淀みから生まれた化身は救いの神に転じる”……皆様にこの『化身』に何か見覚えはありませんか?」
「化身……そんなもんにはまだ会ったことはねえが……」

サラに言われて6/と他の仲間たちは化身らしき存在を記憶を辿るが、特に該当しそうなものはなかった。

一人を除いて。

「いや、いたっスよイチローさん。争いの淀みから生まれた化身の一人に俺たちは既に会っているっス!」
「DAIGO……まさか……」

DAIGOの言葉により、ようやくイチローや仲間たちも化身がなんなのか頭に浮かんだ。
それはつい先ほどまで自分たちを襲い、多くの仲間を殺した恐るべき存在。

「触手ヒゲ男……!
奴は戦うたびに強くなっていった争いの淀みから生まれた化身と言っても過言じゃない。
それに普通の存在には持ち得ないウルトラマンの光の力すら飲み込む混沌の力を持っていた。
ヒゲ男はもう倒したけど、サラはあんな奴が化身だと言いたいのかい?」
「ええ、先ほどのあなた方の話から私もそうだと思っています」
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


404クロスイチロー~球と竜の輪舞曲~ :2017/09/20(水) 01:31:16 ID:GfcUmOac0

「予言や変異者、主催の目的についてはまだわからないことだらけですが、もし私の懸念が合っていれば世界に救済ではなく、破滅をもたらすかもしれません。
予言に関してはもっと慎重な姿勢で見ていくべきだと思います」
「だ、だが俺はハラサンの信じた予言を信じてイチローチームを優勝させたい……あの人ができなかったことを叶えてやりたいんだよ」
「しかし、主催も絡んでいる可能性がある以上は予言を完遂するのも危険です」
「モタモタしている内に予言を完遂できなくなって、救いの神が欲しい時に召喚できない事態になっても手遅れじゃないか!」

予言に対してひどく懐疑的なサラに対し、6/は道を示してくれた恩人の願いである予言に盲信気味であった。
だが情報が足りない現状では、予言の先が破滅か救済かもわからないのでこの場で言い争い続けても平行線であろう。
そう思ったイチローは一先ず6/に制止をかけた。

「落ち着くんだ、6/」
「……すまん、つい熱くなっちまった」
「こちらこそ。ですが、どのみち私がイチローチームに入っても、ドラゴンズに入ってもメンバー不足で試合ができません。
私たちは最良の九人の戦士にはなれないでしょう」



「そうでもないホルよ」

城の中で会議をしていた六人の前にホルスと、彼に乗った片足のないラミレスがやってきた。

「ホルスとラミレス、怪我はもういいのか?」
「ああ、アウラの民の娘さんたちが持ってきてくれた薬でほとんど完治したホル」
「失ッタ足ハ戻ッテキマセンデシタガ、止血ハ十分デス」

サーシェスによって手傷を負わされた一人と一匹だが、回復薬のおかげでホルスは傷が治って本来の機動性を取り戻している。
ラミレスの足は戻らなかったが、その代わりに目には先程までの濁りがなくなっていることをイチローは確認する。

「しかしホルス、僕たちは両チームともメンバーが足りない現状だ。
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


405クロスイチロー~球と竜の輪舞曲~ :2017/09/20(水) 01:32:02 ID:GfcUmOac0

「いけません、まだ予言が私たちに益をもたらすと決まったわけでは……」
「サラサン、否定シテバカリデハイケマセン」
「考えを変えるんだサラ。
予言は九人の最良の戦士の儀式、歌、巨像、巫女、勇者が揃うことで完遂する。
逆を言えば一つでも欠ければ予言を完遂できないということだ。
もし予言が危険なものだったら、歌、巨像、巫女、勇者のどれか一つを揃えなければ良い。
だが6/も言ったけど、予言はやはり世界を救うものだった場合で必要な時に救いの神を呼び出せないのは痛い」
「予言ノ真相ガワカルマデハ5ツノ内、4ツハ揃エテオクベキデス」
「ラミレス様、ギムレー様、つまり最悪の事態を想定してどちらにも転べるようにしておくということですね」
「「YES」」

予言に否定的なサラであったが、ラミレスとギムレーの考えを聞き、そして考えを改めた。

「わかりましたわ。私も野球選手として力を貸しましょう」
「ありがとうサラ」
「6/様、あくまで予言の真実が判明するまでですよ。
危険とわかったら即刻全ての野球チームを解体させます」
「それで構わない」

こうして新たなに加わったサラマンディーネを含めて二つのチームが合わさり、一つのチームが産声を上げたのだった。


「コレデイイ、コノ14人ナラ優勝モ夢デハアリマセン」
「14人じゃないぞラミレス」
「イチローサン?」
「ゼロとあなたを含めて16人のチームだ」

自分(とDAIGOと融合しているゼロ)を頭数に入れていないラミレスに優しく声をかけるイチロー。
だがラミレスは視線を落とす。
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


406クロスイチロー~球と竜の輪舞曲~ :2017/09/20(水) 01:32:49 ID:GfcUmOac0



「私も正式にチームの一員になりましたが、まだ話は終わりません。
あなたがた対主催に取って良い報せがあります」
「何かしらサラ?」
『ここからはちょっと筆談で……私は首輪を外す技術を持っています』
『それは本当かい!?』

サラは個人でラグナメイルを元にしたロボット・龍神器を組み上げられるほどの才知を持っており、アウラの民の中では抜きん出た機械技術を持っており首輪解除への可能性も持っている。
首輪解除は対主催にとっての悲願であり、主催の監視・遠隔爆破や能力的な制約まで首輪を外せば取り払えるのである。
チート・理不尽級揃いのイチリュウチームならば大幅な強化が約束されており、現状のイチローたちに取っては喉から手が出るほど欲しかった。

『ただ、まだ解析度は80%ほど……外すまではあと二時間ほど誰にも妨害されずに城で研究したいです』
『すぐには無理か……』
『いや、首輪を外せる者自体が希少だろうし十分だ』

残念ながらサラの技量を持ってしても解析に長い時間を要するようだ。
シグナムはコツさえわかればすぐ外せると言ったが、そのコツを探すのが大変なのである。
むしろサンプルなしで即外した祐一郎さんや、サンプルありでも小一時間足らずで外したブリーフ博士が異常なのである。
狂信者のサーフに至っては完全に裏ワザであり、解除のコツそのものは発見できてない。
なんにせよ、イチリュウチームにとってサラの存在は良いニュースであった。

『首輪解除二2時間……トナルトヤルコトハ』「セッカクデスシ、ミナサンデ練習デモ――」
「みんなぁーーー!! ちょっと聞いてくれぇーーー!!」

時間が空いている間にラミレスが練習を提案するが、それより早くオシリスの大きい頭が城の扉をぶち抜いて皆を驚かせた。

「うわッ! マジでビクッた!」
「藪から棒にどうしたホルかオシリス!!」
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


407クロスイチロー~球と竜の輪舞曲~ :2017/09/20(水) 01:33:44 ID:GfcUmOac0



「だがよう……黒炎竜の死で心を痛めているのに嘘はねえ。
それでいて聖帝軍も俺と同じようにかけがえのない仲間の死による悲しみを味あわせてくねえんだ」
「オシリス……」

オシリスは泣いていた。

「聖帝軍にロリがいるとか云々は関係ねえ。
球団同士なら拳王軍のような外道以外はみんな仲間も同然だ。
大魔神軍のように全滅なんてもってのほか、できるだけ早く救援をして一人でも多く救えるなら俺はその可能性にかけたい……今度は見捨てたくねえんだよ!!」

漢泣きを交えたオシリスの心からの言葉に先程までオシリスを非難していたDAIGOと6/も静まる。
モテる云々よりも野球仲間として聖帝軍を助け出したいのだ。



だが、イチリュウチームが選択を決意するよりも早く次なる事件が発生する。



「やろうぶっ殺してやらああああああああああ!!!」
「なんだ!?」

今度はリオレウスがベネットのような叫びを上げながら、今までに見せたことのない速度で飛翔するのが城の窓から見えた。
突然の出来事にイチローたちは驚きを隠せない。

「イチロー……」
「ダイゴ! どうしたんだその傷は?」
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


408クロスイチロー~球と竜の輪舞曲~ :2017/09/20(水) 01:34:21 ID:GfcUmOac0


「ワカリマシタ、ミナサン冷静二ナッテ。首輪ガ先カ、聖帝軍ガ先カ。監督デアル私ガ决メマス」
「ラミレス」
「出シャバルツモリハアリマセンガ、最終決定ヲ私二任セテクダサイ」

混乱するイチリュウチームをまとめるために、ラミレスは監督として最終決定を下さんとする。
選手たちでまとまらないなら監督が舵を取るのが責務である。
その責務は、チームの命運を左右しかねいだけに非常に重い。
ラミレスの帽子の下は緊張によって汗でびっしょりである。

何より首輪解除、聖帝軍、リオレウス。分散か集団で動くか。
どの選択肢を取ってもかけがえのない誰彼を見捨てるジレンマを抱えていた。

(ヒョットシタラ私ハ残酷ナ決断をシテシマウカモシレナイ。
ハラサンモコンナプレッシャーヲ、1ツ決断スル度二抱エテイタノデスネ)

それでもラミレスは決断せねばなるまい。
瞼の裏でかつて自分を導いてくれたハラサンならどうするかを考えつつ、ラミレスはカッと目を見開いた。

「腹ハ決マリマシタ。
イチリュウチームがまずすべきことは――」





【二日目・13時00分/千葉県遊園地】

【イチリュウチーム】
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


409クロスイチロー~球と竜の輪舞曲~ :2017/09/20(水) 01:34:37 ID:GfcUmOac0


「ワカリマシタ、ミナサン冷静二ナッテ。首輪ガ先カ、聖帝軍ガ先カ。監督デアル私ガ决メマス」
「ラミレス」
「出シャバルツモリハアリマセンガ、最終決定ヲ私二任セテクダサイ」

混乱するイチリュウチームをまとめるために、ラミレスは監督として最終決定を下さんとする。
選手たちでまとまらないなら監督が舵を取るのが責務である。
その責務は、チームの命運を左右しかねいだけに非常に重い。
ラミレスの帽子の下は緊張によって汗でびっしょりである。

何より首輪解除、聖帝軍、リオレウス。分散か集団で動くか。
どの選択肢を取ってもかけがえのない誰彼を見捨てるジレンマを抱えていた。

(ヒョットシタラ私ハ残酷ナ決断をシテシマウカモシレナイ。
ハラサンモコンナプレッシャーヲ、1ツ決断スル度二抱エテイタノデスネ)

それでもラミレスは決断せねばなるまい。
瞼の裏でかつて自分を導いてくれたハラサンならどうするかを考えつつ、ラミレスはカッと目を見開いた。

「腹ハ決マリマシタ。
イチリュウチームがまずすべきことは――」





【二日目・13時00分/千葉県遊園地】

【イチリュウチーム】
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


410クロスイチロー~球と竜の輪舞曲~ :2017/09/20(水) 01:35:58 ID:GfcUmOac0


【DAIGO@現実?】
【状態】ダメージ(小)
【装備】ウルティメイトブレスレット@ウルトラマンサーガ
【道具】支給品一式、ヴァンガードデッキ
【思考】
0:ドラゴンイチローチームについていく
1:ウルトラマンマジ頼れる
2:ダイゴさんマジリスペクト……意思は引継ぐっス
3:主催の目的はなんなんだ?
※サーシェスがテラカオスになると同時に首輪が自動で外れた瞬間を目撃しました


【ウルトラマンゼロ@ウルトラマンサーガ】
【状態】健康
【装備】無し
【道具】支給品一式、不明支給品
【思考】基本:殺し合いを止める
0:聖帝軍も助けたいが、リオレウスも止めたい
1:どうにかしてDMCを止めたい
2:あと数時間待てばもう一度変身できる?
3:ホルスの黒炎竜、助けられなくてすまない……
4:触手男のような混沌の力を持つ者を見つけることが主催の目的ではないかと睨んでいる
※制限によって一度に数分までの間しか変身できません
 一度変身すると12時間は変身できません
※首輪を外さない場合二日目22時になれば再び変身ができます
※サーシェスがテラカオスになると同時に首輪が自動で外れた瞬間を目撃しました


(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


411クロスイチロー~球と竜の輪舞曲~ :2017/09/20(水) 01:36:35 ID:GfcUmOac0


【オシリスの天空竜@遊戯王デュエルモンスターズ】
【状態】ロリコン、深い悲しみ
【装備】バット、グローブ、ボールを多数
【道具】支給品一式
【思考】基本:ロリにモテるために世界を救う予言の謎を解明し、ドラゴンイチローチームも優勝させる
0:聖帝軍を助けたいが、リオレウスはどうすべきか
1:ホルスの黒炎竜……
※オシリスの見立てによると魔力(生体マグネタイト)が集中しているビッグサイトへの直接攻撃は大爆発を招き、東京を巻き込む危険性があるそうです


【白光炎隼神ホルス@パズドラ】
【状態】健康、悲しみ
【装備】不明
【道具】支給品一式
【思考】基本:世界を救うためにオシリスについていく
0:こんな時に……リオレウスのばかやろー!!
1:死んでしまった奴らのためにも頑張るホル!
2:麒麟もとうとう呼ばれてしまったホルか……素直に喜べない
3:新顔のサラは良い横乳持ってるホルね


【ソウルセイバー・ドラゴン@ヴァンガード】
【状態】ダメージ(小)、巨乳
【装備】不明
【道具】支給品一式
【思考】基本:世界を救うためにも、オシリスについていく
0:リオレウス……
1:人間のオチ○ポには絶対に負けたりしない
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


412クロスイチロー~球と竜の輪舞曲~ :2017/09/20(水) 01:37:29 ID:GfcUmOac0



「殺す殺す殺す! 刺し違えても拳王連合軍は皆殺しにしてやる!!」

千葉県の上空、まだ遊園地が見える距離では復讐に狂ったリオレウスがいた。
リオレウスはもはやヘタレ払拭のために野球を続けるつもりはなく、世界を救う予言の件もどうでもよくなっていた。
ただ恋人を奪った拳王連合軍に一泡吹かせるならそれで十分である。
そのために自分が死のうが他の誰が死のうが関係なかった。

この復讐心がリオレウスの絶望によって空いた心の穴を埋め、皮肉にも狂信者堕ちを防いでいるのである。
それほどまでに恋人がビームで焼かれる映像はリオレウスの心に憎しみの炎を煽ったのである。

「悪いなダイゴ、みんな……だがもう俺はもう戻らねえ!
拳王連合の奴らを殺さないとレイアの魂が報われない気がするんだよ」

おそらく自分の実力では復讐の過程で拳王連合軍に殺されるだろうが、それでも復讐を遂げられるなら構わなかった。
リオレウスが足の爪に握っているのは毒ガス入り大タル爆弾、そして死への片道切符であった。



【二日目・13時00分/千葉県 上空】

【リオレウス@モンスターハンターシリーズ】
【状態】ダメージ(小)、激しい怒りによる暴走
【装備】毒ガス入り大タル爆弾
【道具】支給品一式
【思考】基本:(暴走中)
0:刺し違えても拳王連合軍はぶっ殺す!!
1:リオレイアのためにも……!
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


413名無しさん :2017/09/20(水) 01:38:05 ID:GfcUmOac0
投下終了です


414名無しさん :2017/09/20(水) 01:39:07 ID:Rr9YqmP20

さらなるケオスへと


415名無しさん :2017/09/20(水) 19:13:33 ID:0Xgm24Mo0
投下乙
合併と本来の監督がついて野球チームとしては再起したが同時に問題が多発したなぁ…
しかし拳王軍は一応対主催なのに気がつけば霧切さん以外の全対主催から極悪マーダーと思われてんのもすごい話だ


名前: E-mail(省略可)
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2 オリロワ2014 part2 (Res:964)All First100 Last50 SubjectList ReLoad 2
1名無しさん :2014/11/17(月) 01:04:44 ID:Um5.PoVk0
ここは、パロロワテスト板にて、キャラメイクの後投票で決められたオリジナルキャラクターでのバトルロワイアル企画です。
キャラの死亡、流血等人によっては嫌悪を抱かれる内容を含みます。閲覧の際はご注意ください。

まとめwiki
ttp://www59.atwiki.jp/orirowa2014/pages/

したらば
ttp://jbbs.shitaraba.net/otaku/16903/

前スレ
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/14759/1393052730

参加者(主要な属性で区分)
2/5【中学生】
●初山実花子/●詩仁恵莉/●裏松双葉/○斎藤輝幸/○尾関裕司
7/10【高校生】
○三条谷錬次郎/●白雲彩華/○馴木沙奈/○新田拳正/○一二三九十九/○夏目若菜/○尾関夏実/●天高星/●麻生時音/○時田刻
0/2【元高校生】
●一ノ瀬空夜/●クロウ
1/3【社会人】
○遠山春奈/●四条薫/●ロバート・キャンベル
3/3【無職】
○佐藤道明/○長松洋平/○りんご飴
2/3【探偵】
●ピーリィ・ポール/○音ノ宮・亜理子/○京極竹人
2/3【博士関連】
○ミル/○亦紅/●ルピナス
2/3【田外家関連】
○田外勇二/○上杉愛/●吉村宮子
2/5【案山子関連】
●案山子/○鴉/○スケアクロウ/●榊将吾/●初瀬ちどり
2/2【殺し屋】
○アサシン/○クリス
5/6【殺し屋組織】
●ヴァイザー/○サイパス・キルラ/○バラッド/○ピーター・セヴェール/○アザレア/○イヴァン・デ・ベルナルディ
2/3【ジャパン・ガーディアン・オブ・イレブン】
○氷山リク/●剣正一/○火輪珠美
2/3【ラビットインフル】
○雪野白兎/○空谷葵/●佐野蓮
1/2【ブレイカーズ】
○剣神龍次郎/●大神官ミュートス
4/6【悪党商会】
○森茂/●半田主水/○近藤・ジョーイ・恵理子/●茜ヶ久保一/○鵜院千斗/○水芭ユキ
6/8【異世界】
○カウレス・ランファルト/○ミリア・ランファルト/○オデット/○ミロ・ゴドゴラス�世/○ディウス/●暗黒騎士/●ガルバイン/○リヴェイラ
2/5【人外】
○船坂弘/●月白氷/○覆面男/●サイクロップスSP-N1/●ペットボトル
2/2【ジョーカー】
○主催者(ワールドオーダー)/○セスペェリア

【47/74】

945最強の証明 ◆H3bky6/SCY :2017/09/13(水) 00:10:23 ID:1vJ9kFe20
「そうじゃない。今の恵理子は普通じゃないんだ」
『元から普通じゃねえだろあの女は』
「いやまあ……確かにそうだが、そうじゃない。
 今しがた俺はアイツと交戦して敗北した――――――そしてあいつにベルトを取られた」
『はん。ざまぁねえな』

宿敵の敗北をつまらなさそうに嘲笑う。
それに関しては言い訳のしようがない。
敗れたのはシルバースレイヤーの力不足だ。
ヒーローは常に勝ち続けねばならない、連戦の疲労など言い訳にもならない。

『それで、なんか問題あんのか?』
「問題ってお前……惑星型怪人ってのは特化パーツを一まとめにする計画だったんだろ?
 『無限動力炉』を持つゴールデンジョイに『完全制御装置』が渡ったってのは、拙いだろ?」
『ぁあん? 計画ぅだぁあ? んだそりゃ? どっかで聞いた気もするが………………。
 っと。あぁ………………あーぁん? うん…………お、お、そうだ! そうだそうだ! 思い出した思い出した、あったなそんなの!』

思い出せたことに気をよくしたのか、龍次郎はガッハハと豪快に笑う。
リクとしては呆れるしかない。

「……おいおい、あんたが管理してるんじゃないのかよ」
『けっ。そういう細けぇ管理はミュートスの仕事だったんだよ。
 ま、兇次郎の野郎が勝手に進めてたなんて事も多々あったがな』

組織の長としてどうなのだろうと思わなくもないが、組織の長なんて案外そんなものかもしれないとJGOEのリーダーは思う。
その辺は役割分担というか適材適所なのだろう。

『要するに調子に乗った恵理子が俺を狙ってるってこったろ?
 なら問題ねぇよ、この俺が負けるとでも思うか?』

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946最強の証明 ◆H3bky6/SCY :2017/09/13(水) 00:11:34 ID:1vJ9kFe20
リクの叫びに龍次郎が大きく舌を打った。
龍次郎にとって脅威ではなくとも、戦うにはいろいろと準備が必要な相手だ。
今ここで戦うのは状況が些かまずい。
一先ず亜理子に荷物を預けて告げる。

「聞いての通り面倒が来るみてぇだ。亜理子、お前はしばらく離れて、」

だが、そこで龍次郎が言葉を止めた。
龍次郎だけではない亜理子も言葉を失い同じ空を見上げていた。

異変は亜理子にも分かる程に明確だった。
遠方の空より世界を染め上げる黄金の光が迫る。

速すぎる。
会場の中央にいたリクの上空を通り過ぎてから数秒と経っていない。
いったい、どれほどの常識外れた速さだというのか。
飛行物体は龍次郎たちに接近すると慣性すらないように上空でピタリと停止した。

「――――――こんばんわ。大首領。お久しぶりですね」

太陽が言葉を放つ。
何せ光に包まれた真昼のような明るさなのだ、こんばんわという挨拶は不釣り合いだろう。
いやそれ以前に、亜理子にとって目の前の存在が人間の言葉を話すのが違和感でしかなかった。

目の前の存在には思わず平伏したくなるような神々しさがあった。
歴史に残る宗教画を生で観たような感動がある。
聖書には神を太陽になぞらえた一文があり、多くの宗教において太陽は神と同一視されているという。
太陽神。目の前の存在は正しくそれだ。

偉大すぎる存在を前にして、自らの矮小さを突き付けられるよう。
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947最強の証明 ◆H3bky6/SCY :2017/09/13(水) 00:12:36 ID:1vJ9kFe20
「ええ! 思ってますとも!」

叫び、目を見開く。
その心的外傷を乗り越える時。
ゴールデンジョイが眩く発光を始めた。

宙に舞う黄金の周囲に紅蓮の灼熱が渦を巻き、球体となり膨れ上がってゆく。
龍の威圧すら飲み込む超高熱の質量を持って、太陽が膨張する。

世界を染める閃光。全てを薙ぎ払う熱風が奔る。
周囲は一瞬で地獄と化した。
まさしく太陽その物と言った熱量に全ての生命は燃え尽き、世界は赤く染まる。

広域殲滅型の名に恥じぬ虐殺仕様。
ゴールデンジョイの戦い方はとにかく周囲を巻き込む。
みみっちく人一人を殺すだなんてケチな戦い方はしない。
ルナフォームになろうともそれは変わらず、むしろその規模を拡大させていた。

広がる草原は炎上し、焼け野原を超え一瞬で黒く灰になるまで燃え尽きた。
水分は干上がり、地面はこの世の終わりのようにヒビ割れる。
空は燃え上がったように灼熱に染まり陽炎に揺らめいていた。
酸素は燃え尽き息を吸う事すらままならない。
まるで地獄がこの世に顕現したかのような有り様だった。

だが、そんな地獄に在っても剣神龍次郎は健在だった。
仁王立ちで不動のまま夜の太陽を睨む。
どのような過酷さもこの男を侵すことなど不可能である。

しかし、魔法少女の力を得たとはいえただの人間には耐えきれない。
亜理子という少女は影すら残さず消滅した。跡形すらない
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948最強の証明 ◆H3bky6/SCY :2017/09/13(水) 00:14:41 ID:1vJ9kFe20
「なんだ…………!?」

リクが困惑の声を漏らす。
太陽フレアの電磁波による影響か、恵理子の登場からノイズが奔り、ついにバッチからバチバチと火花が散り始めたのだ。
爆発する!?
そう思いバッチを放り投げたところで、そこからなんとゴスロリ姿の少女が飛び出してきた。

「きゃ!?」

宙に放り出されるのは予想外だったのか
少女はそのまま尻から地面に落ちて、可愛らしい小さな悲鳴を上げた。

「…………っぅ」

打ちつけた臀部が痛かったのか、それともぬかるんだ地面の感触が気持ち悪かったのか顔をしかめる。
呆気に取られるリクの視線に気づいたのか、何事もなかったようにすまし顔で立ち上がり、尻についた泥汚れを払った。

「…………どーも」
「君は…………?」
「分からないかしら、意外と鈍いのねシルバースレイヤー」

その問いに妖艶さすら漂う不敵さで少女はクスクスと笑う。
どうやら先ほどの失態はなかったことにしたようだ。

「いや。あぁ、いや。わかる。音ノ宮・亜理子だな」

声からして先ほどまで通信していた少女である事は理解できる。

「しかし、どうやってここに…………?」

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949最強の証明 ◆H3bky6/SCY :2017/09/13(水) 00:16:35 ID:1vJ9kFe20
「……いや、今ボロボロなんだがな」

そんな罠があったら回避できる自信はない。
愚痴りつつもそれが自分の役割かと割り切り鍵を取る。

試しに鉄板の外から何とかならないかと試みるが鍵までは手が届きそうにない。
やはり鍵を開けるには上に載るしかなさそうである。

鉄板を進み鍵穴の上に立つと一つ息を呑む。
鍵穴へと差し込むと鍵は抵抗なくすんなりと刺さった。

「開けるぞ」

少女が頷きを返したのを確認して鍵穴を捻る。
ダム底に沈んでいたとは思えないほどすんなりと鍵は回った。
カチャリと、鍵が開いた手応えがある。

身構えるがとりあえずいきなり落下するという事はないようだ。
一先ず胸をなでおろす。

「と言うか、何が変わったんだ?」

鍵が開いた手応えはあったのだが、何も変わった様子はない。

「そうでもないわよ」

そう言って探偵少女が鉄板の端へと移動する。
そこにはの先ほどまでなかった溝のような凹みがあった。
恐らく鍵を開いた時にできたのだろう。

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950最強の証明 ◆H3bky6/SCY :2017/09/13(水) 00:18:47 ID:1vJ9kFe20
燃え尽きた世界は終焉を示すように赤に染まっていた。
周囲に誰もいなかったのは幸運だろう。
過酷な世界を生み出した神と、過酷な世界を物ともしない龍。
この地獄のような世界において生存を許されているのはこの二人だけである。

水分を失った空気は乾き切り、押し当てられる闘気に火花が散った。
選ばれし神と龍。
互いに己が最強を証明すべく衝突を始めた。

開始を告げる様に、何かが爆発したような轟音が響いた。
機先を制したのはドラゴモストロだ。
制空権を持つのは太陽の専売特許ではないとばかりにワイバーン・フォームとなり太陽へ向けて舞い上がる。
先ほどの轟音は一瞬で超音速に達した飛龍の巨体が空気の壁を突破した音だ。
音速を超えたことにより、産み出されるソニックブーム。
これほどの巨躯が衝撃波を伴い突撃するともなれば、触れるもの全てを例外なく破壊するだろう。

だが、ルナティックフォームとなったゴールデンジョイはそれを容易く上回った。
音速の弾丸となったドラゴモストロを、それ以上の速度で回避する。
異常な軌道で迂回して、更にその後ろへと回り込んだ。
そして超音速で移動を続けるドラゴモストロの背後に追いつき尻尾を掴む。

空中でそのまま振り回すように回転する。
残像すら振り切れる、死のジャイアントスイング。

「そぉーーぅれ…………ッ!!!」

陽気な掛け声とともに手を放す。
空中から地面へと叩きつけられ、隕石の様に墜落する。
乾いた大地が砕け散り、巨大なクレーターが生み出された。

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951最強の証明 ◆H3bky6/SCY :2017/09/13(水) 00:19:59 ID:1vJ9kFe20
「フン。お返しだぜ」
「ぐッ…………この」

忌々しげに歯を食いしばりながら立ち上がる。
マスクの下で垂れた血液が拭うまでもなく赤い血煙となって蒸発した。
嘗めてかかった訳でもないが、やはり強い。
目の前にいる男は、間違いなく世界最強の生物であると再認識する。

「おら、お天道様は地面に沈む時間だぜ、恵理子」

腕をグルグルと回して、首をコキリと鳴らす。
その体が近接戦に特化したファブニール・フォームへと変わる。
ドラゴモストロは空中戦はおろか水中戦すら可能だが、やはり得意とするのは地上戦での殴り合いだ。
得意のフィールドに空飛ぶ太陽を引きずりおろした。

「だからって、誰が近接戦に付き合いますか…………!」

太陽を中心として放射線状に閃光が広がる。
光の扇のように広がる閃光、総じて1024本。
そのすべてが光の直進性を無視した曲線を描いて、漆黒の龍を塗りつぶすように収束する。

「――――――鬱ッッ陶しいッ!!!!」

収束した光を殴り飛ばすようにして弾き返す。
弾き飛ばされた閃光はゴールデンジョイのすぐ横の地面を大きく抉り地形を変えた。
まるで虫でも払うような気軽さで光線を払う非常識が、殴れる距離まで近づくべく前へと踏みでる。

踏みでた瞬間、その間合いに入った。
刃のように鋭い閃光が奔る。
それは近づく者すべてを自動で切り裂く自動反撃(オートカウンター)。
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952最強の証明 ◆H3bky6/SCY :2017/09/13(水) 00:21:26 ID:1vJ9kFe20
だが、速射性を重視した攻撃では肉厚なドラゴモストロの防御は打ち抜けない。
この防御を打ち抜くには先ほどの様に溜めがなければ難しいだろう。
速射の手を止め指先に力を集約する。

だが、その隙を待っていたのか、連射が止まったその瞬間ドラゴモストロは一際強く地面を踏み込んだ。
踏み込みの強さに耐えきれず地面が破砕する。

「な…………っ!?」

刹那の拍子に目の前に龍の巨体が出現した。
継続的な速度ならばワイバーン・フォームだが、一瞬の加速ならばファブニール・フォームが勝る。
間合いに入ったドラゴモストロの右拳がゴールデンジョイを捕らえた。

身を庇うようにして咄嗟にガードを差し込むが、防御の上から吹き飛ばされる。
戦艦の砲撃を近接で喰らったような衝撃が全身を突き抜けた。

ゴールデンジョイの体が弾丸のような速度で吹き飛び地面に数回打ち付けられる。
回転して飛行能力でブレーキをかけたところで、ようやく勢いを止め静止した。
ダメージは指先に溜めていたエネルギーをガードする腕に回すことにより軽減した。
そうでなければ如何に神が如き力を得たゴールデンジョイの腕といえども、容易くへし折れていただろう。

「くっ…………」

だが、ダメージは大きい。
そのまま浮き上がり宙へと退避する。

「逃ぃがすかぁよ…………ッ!」

この勝機を逃すはずもなく、黒龍は追撃に走る。
体勢など整えさせない。龍は一直線に太陽へと向かった。
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953最強の証明 ◆H3bky6/SCY :2017/09/13(水) 00:24:05 ID:1vJ9kFe20
「テメェじゃ無理だよ恵理子。本気で俺を殺したきゃシルバースレイヤーかモリシゲの野郎を連れてきな」

その言葉に、黄金の神人は仮面の下の目を不愉快そうに細めた。

「…………わかりませんね。社長はともかく、どうしてシルバースレイヤーをそこまで評価するのか。
 私、勝ってますよ彼に。私の方が強いでしょう? それともただの安い挑発ですか?」

このベルトこそ直接対決を制した戦利品である。
シルバースレイヤーよりもゴールデンジョイが優れているという証だ。

「ちげえよ。俺からしてみりゃお前らの強さなんざドッコイドッコイだ。
 けどな、あいつは挑んできたぜこの俺に、何度も何度もな。お前と対して変わらない力で、逃げも隠れもせず真正面からな。
 俺にビビってブレイカーズからケツ撒いたお前とは違う」
「…………別に、あなたにビビって逃げたわけじゃないんですけどねぇ。もともとそう言う予定でしたし。
 それに今こうして挑んでるじゃないですか」

苦手意識を持っていたのは事実だが、元より裏切る予定のスパイだった。
臆病者の誹りを受ける謂れはない。

「けっ。お前はちょっと力を手に入れたからって調子に乗って仕掛けてきただろうが。
 いいか、確かにテメェは頭がいい。けどな、その賢い頭で勝算があると思った時にしか戦わない」
「それが何か? 戦略とはそう言う物でしょう?」
「そうさお前の言う通りだ。だがな、戦う理由ってのはなそう言う小賢しい理屈じゃねえだろ。
 そんなものを振りかざしてるからお前は俺に勝てねぇんだ」
「なにをバカな。そんなだから貴方の組織の怪人たちはヒーロー相手に無惨に爆死し続けるのです。
 そんな精神論がなくても勝てますよ」
「そう思うんならやってみな」
「――――言われずとも」

天を指す指先に小さな火が灯り、打ち上げ花火のようにすーと天高くへと舞い上がった。
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954最強の証明 ◆H3bky6/SCY :2017/09/13(水) 00:25:18 ID:1vJ9kFe20
「――――――言ったろ? テメェじゃ無理だってな」

ギリと歯噛みする。
そして取り直し、吐き捨てるように笑う。

「シルバーブレードはあっち持ちですが、全てを切り裂く月の力なら我が身にすでにあるんですよ」

月光が如き銀の刃が掌に顕現する。
刃は猛き炎を纏い、黄金の刃として形を成す。
掲げた刃は徐々に厚みを増してゆき、それこそ山のような巨大な刀身となる。
見上げるほど巨大な刀身からは風景が歪むほどの熱量が常に放たれ続けていた。

宙に舞い全身で振るうようにして沸き立つ猛き黄金を振り下ろす。
咄嗟に身を躱した龍の鼻先を灼熱がすり抜け、斬撃が地面を両断した。
数百mに渡る断面が赤くマグマの様に沸き立つ。
この超高熱を帯びた刃ならば、最堅の龍鱗すら切り裂くだろう。

「ハハッ。どうしたんです大首領。攻撃を避けるだなんてアナタらしくもない」
「ケッ。あんまりトロいんで思わず躱しちまっただけだよ……!」
「だったらぁ――――受けてみて下さいよぉ!!」

狂気のような叫びと共に、惑星ごと切り裂くような一撃が再度振り下ろされる。
触れる全てを融解させる太陽剣を前にしながら、漆黒の巨龍は不動。
宣言通り、腰を据え避けることなく真正面から迎え撃つ。

「ッおるらぁああああああああ――――――――ッッ!!!」

怒声のような雄叫びが灼熱の大気を震わす。
両の拳を振り上げ、振り下ろされた刃を挟むようにして受け止める。
白刃取り、と言うよりは殴って止めたと言った方がいいくらい乱暴なやり方だった。
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955最強の証明 ◆H3bky6/SCY :2017/09/13(水) 00:26:28 ID:1vJ9kFe20
「認めましょう。貴方は私より強い」

認めよう。
月の力を得た恵理子よりも、龍次郎の方が強い。
その発言に、黒龍は意外そうに片眉を吊り上げた。

「あんだよ。妙に素直じゃねぇか。そりゃ負けを認めるってことか?」
「まさか、強い方が勝つとも限らないという事ですよ、勝負ですから」

恵理子の目的は最強を証明する事ではない。
今の彼女は最強を是とするブレイカーズではない。
彼女は悪党商会。その一員として役割を果たす。
そのために最強は必要ない。強い方が勝つとは限らないのが勝負である。

「違うね。勝負ってのは強い方が勝つのさ」

だが、龍次郎はそれを真っ向から否定する。
強さを至上とする価値観。
それこそが龍次郎の、ブレイカーズの基本思想だ。

「そうですか、けど――――」

仮面の下で恵理子は下卑た笑いを浮かべ、悪党らしく最低の領域に踏み込む。
最早手段は選ばない。
そう彼女は悪党。
あの日からたった一人の我である。

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

未来が知れてるって絶望だ。
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956最強の証明 ◆H3bky6/SCY :2017/09/13(水) 00:27:41 ID:1vJ9kFe20
「そうですか、けど――――ミュートスさんは死にましたよ」

龍次郎に対して持ちうる最大のカードを切る。
だが、その言葉を龍は下らないと笑い飛ばす。

「はっ。何を言うかと思ったら。テメェが殺した訳じゃねぇだろうが」
「そうですね、けれどあなたの言う強さなんてそんなモノという事ですよ。
 愛する者も守れないそれが強さと呼べますか?」
「揺さぶりのつもりか? 下らねぇ」

ミュートスの死は龍次郎にとっては既に乗り越えた話だ。
愛した女の死とはいえ今更この程度で揺さぶられる龍次郎ではない。
だが、悪党は続ける。

「貴女の愛する女も愛する我が子も無惨に死にましたよ。
 ただ己が強いだけの在り方など、そんなのはただの弱者ではないですか」
「…………あぁ? 何言ってやがる?」

一つの単語が引っ掛かり。
本当に意味が分からないと言った風に聞き返す。

「おや、ご存じなかったんですか―――――?」

神の顔がこれ以上ないほど凶悪に破顔する。
この会場に来て偶然盗み聞いた、龍次郎にとって致命的である情報を明かす。

「妊娠してらしゃったらしいですよ。ミュートスさん」
「――――――――――――」

その言葉の槍は太陽の衝突よりも龍次郎に衝撃を与えた。
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957最強の証明 ◆H3bky6/SCY :2017/09/13(水) 00:28:56 ID:1vJ9kFe20
人目につかない山奥に拵えられたボロく狭い研究室だった。
研究室と言っても大した設備もなく、書類よりも散らかった酒瓶の方が多いようないい加減な物である。
狭い部屋に数名の男たちは集い、世界征服という夢物語を語るそんな場所。
ここがブレイカーズ始まりの地。

それは秘密結社と言うよりも豪華になった子供の秘密基地のようであった。
傍から見れば下らない集まりだっただろう。
だが誰もが本気だったし、誰もが心より愉しんでいた。
同じ一つの夢を見ていた。

少年、剣神龍次郎もその一人だった。
正規のメンバーではなかったが誰よりも頻繁にアジトへと顔を出し。
首領の甥という立場もあってメンバーから可愛がられていた。

「…………何してるのシゲさん」

電気もついていない夜の研究室。
いつものようにアジトへと顔を出した龍次郎はそれを見た。

開いた扉から漏れる明かりだけが室内を照らしていた。
不確かな明かりを頼りに室内を覗く。
そこには血濡れで倒れる数名の男たち。
その中にはブレイカーズ初代首領である叔父の姿もある。

そしてただ一人、死屍累々の部屋の中、返り血を浴びて立っている男がいた。
それはブレイカーズの研究員である森茂だった。
森は悪戯がばれた子供の様にまいったなぁと頭を掻く。

「悪い子だ。こんな時間にまでやってくるだなんて」

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958最強の証明 ◆H3bky6/SCY :2017/09/13(水) 00:30:29 ID:1vJ9kFe20
「だってここはそういう組織じゃないか!」

少年は叫ぶ。
弱小なれど、悪の秘密結社である。
悪を成して何が悪いと言うのか。

「違う違う、そんな理由じゃない、別に悪だとか正義だとかそういうのはどうでもいいんだ。
 問題はこの計画が良くも悪くも世界を変えてしまう計画だという事だ」
「どういう、意味…………?」
「世界のバランスを崩す。そんなのは困るんだよ。正義も悪も変わることなく遊んでいればよかったのに」
「何を言ってるの……シゲさん?」

寒気がする。
目の前の男がとてつもなく悍ましいモノの様に感じられる。

「世界は俺が管理するんだ。そのバランスを壊すような輩は俺が排除しなくっちゃ」

世界管理。
それは世界征服よりもより深い狂気だった。

「裏に深く踏み込みつつ弱小組織であるというのはいろいろと都合がよかったんだが、この場所に居られるのもこれで終わりか。
 それなりに気に入ってはいたんだがね、まあこうなってしまった以上は仕方ない」

叔父の死を、仲間の死を、ブレイカーズで過ごした日々を。
仕方ない。
この男はそのたった一言で済ませた。
その態度が許せなかった。

「――――――――モリシゲェ!!」

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959最強の証明 ◆H3bky6/SCY :2017/09/13(水) 00:31:34 ID:1vJ9kFe20
死にかけていた目が見開かれ、光が灯る。
グラついていたドラゴモストロは倒れるどころか前に出た。
放たれ続ける熱線を躱すでもなく、喰らい続けながら加速する。

「――――――――俺は強えぇえッッッ!!!!」
「なっ――――!?」

放たれた閃光が空を切る。
気付けばドラゴモストロはワイバーン・フォームとなっており、超低空を高速でフライトしていた。
トドメと放たれた閃光はその上を抜け龍の背中を抉るにとどまった。
重戦車の如き突撃を受ける。
その勢いのままタックルを決めて、抱きしめる様に手を回す。

ゴールデンジョイの体は常に高熱で包まれている。
最堅を誇るファブニール・フォームならまだしも、防御の薄いワイバーン・フォームではその熱に耐えられない。
接触面からその身は紅蓮に細胞が燃え上がるだろう。
だが、ドラゴモストロは手を緩めなかった。

力に劣るワイバーン・フォームとはいえ、剛力は健在。
体中は穴だらけだと言うのに、簡単には抜け出せない。
そのまま締め上げるつもりか、それとも投げ飛ばすのか。
恵理子は次の展開を予測するが、どちらも違った。

そのまま駆け抜けるように押し出される。
龍は地面を蹴って、ロケットのように飛び立った。

「ぅぅおるるるるるるるあああああああああああああああああああああああああああ!!」
「ぅ――――――――――――おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおぉぉぉ!?」

裂帛の叫びと絶叫を置き去りにして光が空を流れる。
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960最強の証明 ◆H3bky6/SCY :2017/09/13(水) 00:32:43 ID:1vJ9kFe20
飛沫を上げ太陽が音速で大海に放り込まれる。
時間が止まったような一瞬の真空。
直後、音が世界を揺るがした。

キノコ上の雲が巨大な輪っかとなって広がってゆく。
海と空が入れ替わり、周囲全ての海水が巻き上がって天に至るほどの巨大な水柱となって渦を巻く。
周囲に飛び散った海水は空を覆い、海底とは思えぬ平らな海底が露わになった

平らな岩の大地に浮き上がった大量の海水が雨となって降り注ぐ。
雨粒は起立する巨大な影を打ちつける。
健在を示す漆黒の龍。

「………………あんだぁ? いきなり爆発なんかしやがって」

吐き捨てるように呟く。
ここに至ってもまだ何故そうなったのか理解していない様子であった。
水蒸気爆発の直撃を受けながらも生きている。
水爆にも耐えられるのキャッチフレーズに偽りなどない。

だが、水爆にも耐えられると言っても、無傷でいられるという訳ではない。
確かに最堅を誇る龍鱗は健在なれど、身からは剥がれその多くは海の藻屑となって消えた。
水蒸気爆発の直撃を受けたダメージ其の物も体に蓄積されている。

「な、なんて…………無茶苦茶、な……」

水蒸気爆発の爆心地そのものである神人もふらふらと立ち上がった。
爆発の瞬間、エネルギーを制御し全身にバリアを張ったのだ。
そうでなければこうして五体無事ではいられなかっただろう。
それでも負ったダメージは甚大である。

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961最強の証明 ◆H3bky6/SCY :2017/09/13(水) 00:33:46 ID:1vJ9kFe20
「では――――行きます!」
「来やがれ――――ッ!!」

光のように駆ける。
拳と剣。
互いに近接にして、互いに必殺。
故に、これは如何に早く必殺の一撃を叩きこむかの戦いだ。
人知を超えた両者の交錯は一瞬で決着がつくだろう。

駆ける軌道は最短。正々堂々真正面から。
そう、この近藤・ジョーイ・恵理子らしく正々堂々。
正々堂々と――――出し抜く。

瞬間。ドラゴモストロの背後の海中に忍ばせていた光体を引き寄せ出現させる。
光体は光の槍となり背後から龍鱗の剥げた急所を的確に貫いた。
巨龍の体制が崩れる。
その隙に合わせて、首を狩るべく太陽剣を振るった。

灼熱の断刃。
この一撃は避けられない。
次の瞬間、確実に首を断つだろう。

「なっ」

だが、響いたのは首を断つ音ではなく驚愕の声。
刃を振るうその腕が止まる。
確実に首を断つその一撃はしかし、強靭な咢に咥えられ、差し止められていた。

「ぐるるるるぅううううう!!!」

(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


962最強の証明 ◆H3bky6/SCY :2017/09/13(水) 00:35:52 ID:1vJ9kFe20
だが、おかしい。
ゴールデンジョイを抑え付ける腕の力は緩む様子がない。
むしろ力を増したように押さえつけられた胸部が軋みを上げた。

握りしめる拳が臨界に達したように振り上げられる。
握り締められた拳はブラックホールができるかのような凄まじい圧力があった。

「ちょ、まっ…………!?」

地上最強の男の全身全霊を込めた一撃が振り下ろされる。
それは核弾頭より凄まじい、世界が震撼する一撃だった。

漆黒の拳は黄金の怪人の胴体へと叩きつけられた。
胴体を貫く衝撃は地面をも突き抜け、惑星の中核まで響き渡るような衝撃が奔る。
余りの衝撃に次元が揺れる。
周囲の海水は震えながら弾けてゆく。
地底が砕け世界に新たな海溝が生みだされた。

腹部を撃たれた衝撃により変身ベルトが音を立てて崩壊する。
これにより、倒れたゴールデンジョイの体から銀の光が放出されルナテックフォームが解除される。
そして次に黄金の光が放たれ、人間体、近藤・ジョーイ・恵理子の姿が露わとなった。

姿が露わになった恵理子は驚愕の表情のまま絶命していた。
世界最強の一撃を喰らって、人の形をとどめている大したものだろう。

自らの勝利を確認したドラゴモストロも変身を解除し人間体へと戻る。
怪人状態で受けた傷は人間体になっても消えることはない。
体にはいつも致命傷となる傷が刻まれている。
背中は骨が見えるほどに抉れ、首には大きな穴がぽっかりと開いていた。。
恐らく龍次郎でなければ7度は死んでいる傷だ。
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


963最強の証明 ◆H3bky6/SCY :2017/09/13(水) 00:36:12 ID:1vJ9kFe20
投下終了です


964名無しさん :2017/09/14(木) 19:24:05 ID:/wXULcBo0
投下乙


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3 アニメキャラ・バトルロワイアルIF Final (Res:76)All First100 Last50 SubjectList ReLoad 3
1名無しさん :2017/07/27(木) 19:35:50 ID:uXx0gcb60
アニメキャラでバトルロワイアルをする企画、アニメキャラバトルロワイアルIFのSS投下スレです
企画の特性上、キャラの死亡、流血等の内容を含みますので閲覧の際はご注意ください。

【したらば】ttp://jbbs.shitaraba.net/otaku/17138/
【wiki】ttp://www7.atwiki.jp/animelonif/
【前スレ】ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/14759/1460193388/
【地図】ttp://i.imgur.com/WFw7lpi.jpg


【参加者】
0/7【ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース】
● 空条承太郎/ ● ジョセフ・ジョースター/ ● モハメド・アヴドゥル/ ● 花京院典明/ ● イギー/ ● DIO/ ● ペット・ショップ
2/6【クロスアンジュ 天使と竜の輪舞】
● アンジュ/ ● サリア/ ● ヒルダ/ ● モモカ・荻野目/○タスク/○エンブリヲ
0/6【ラブライブ!】
● 高坂穂乃果/ ● 園田海未/ ● 南ことり/ ● 西木野真姫/ ● 星空凛/ ● 小泉花陽
0/6【アカメが斬る!】
● アカメ/ ● タツミ/ ● ウェイブ/ ● クロメ/ ● セリュー・ユビキタス/ ● エスデス
1/6【とある科学の超電磁砲】
○御坂美琴/ ● 白井黒子/ ● 初春飾利/ ● 佐天涙子/ ● 婚后光子/ ● 食蜂操祈
1/6【鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST】
○エドワード・エルリック/ ● ロイ・マスタング/ ● キング・ブラッドレイ/ ● セリム・ブラッドレイ/ ● エンヴィー/ ● ゾルフ・J・キンブリー
1/5【PERSONA4 the Animation】
● 鳴上悠/ ● 里中千枝/ ● 天城雪子/ ● クマ/○足立透
1/5【魔法少女まどか☆マギカ】
● 鹿目まどか/ ● 暁美ほむら/ ● 美樹さやか/○佐倉杏子/ ● 巴マミ
0/5【アイドルマスター シンデレラガールズ】
● 島村卯月/ ● 前川みく/ ● 渋谷凛/ ● 本田未央/ ● プロデューサー
1/5【DARKER THAN BLACK 黒の契約者】
○黒/ ● 銀/ ● 蘇芳・パブリチェンコ/ ● ノーベンバー11/ ● 魏志軍
0/4【寄生獣 セイの格率】
● 泉新一/ ● 田村玲子/ ● 後藤/ ● 浦上
1/4【やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。】
● 比企谷八幡/○雪ノ下雪乃/ ● 由比ヶ浜結衣/ ● 戸塚彩加
0/3【Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ】
● イリヤスフィール・フォン・アインツベルン/ ● 美遊・エーデルフェルト/ ● クロエ・フォン・アインツベルン
0/2【PSYCHO PASS-サイコパス-】
● 狡噛慎也/ ● 槙島聖護
0/2【ソードアート・オンライン】
● キリト(桐ケ谷和人)/ ● ヒースクリフ(茅場晶彦)
8/72

57ゲームセット(後編) ◆ENH3iGRX0Y :2017/08/14(月) 02:13:08 ID:2KqBaLNM0







「大丈夫なのか?」

黒は横のエドワードに視線を向けて声を掛ける。
腰をやられて動きに支障があった筈だが、最後に飛び込んできてあれだけ動けたのが不思議なくらいだ。

「エンブリヲのあのヘンテコな技がヒントになったんだよ。
 あいつみたいに体の感度を弄って、痛覚を腰の辺りだけ遮断した」

腰の痛覚を遮断したことで体の自由は比較的に効きやすくなった。
後はもう黒の知る通りだ。

「あまり無理はするな。場所が場所だしな」

そう言ってから黒は少し顔に穏やかさが戻り、小さく笑ってしまった。
自分も含めて全員がそれなりにボロボロだ。中々に痛めつけられたものだと思う。

「勝ったぜ……みんな」

エドワードのその呟きは誰に送られたものか。
それに応えるように傷だらけの杏子とタスク、そして彼らに肩を貸してこちらぬ向かってくるヒースクリフ。
その後に続く猫と愉快な動物たちがやってきた。

「ようエド……ボロボロだな本当」
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


58ゲームセット(後編) ◆ENH3iGRX0Y :2017/08/14(月) 02:13:26 ID:2KqBaLNM0



「ありがとな、クロ」


誰にも聞こえない声で黒は呟き、お父様のいた場所に落ちているアーチャーのカードを拾う。
試しに先のようにもう一度カードに能力を込めてみたが、何の反応もなかった。
願望を叶えた影響で、願望機として残された機能が全て消失したのだろうか。
黒には詳しいことは分からない。ただ最後に力を貸してくれたのはクロで、彼女の助太刀がなければ死んでいた。

「俺は助けられてばかりだな」

そして全員が恩返しも出来ないところの遠い場所にいる。





「まだだ」




ヒースクリフの声が響いた。

「まだ殺し合い(ゲーム)は終結していない」

彼の紡ぐ言葉は冷徹にして残酷だった。

(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


59ゲームセット(後編) ◆ENH3iGRX0Y :2017/08/14(月) 02:13:46 ID:2KqBaLNM0


「マガツイザナギ!!」

足立の傍からマガツイザナギが姿を現す。

「ハハッ……戻った……ペルソナが戻った!!」

先ほどまで激痛を忘れたように、血だらけの身体を引き摺りながら足立は再び立つ。
目には狂気に満ちた空虚な炎が宿っていた。

「馴れ合いも終わりだよ……ハハ……もう終わりだよお前ら全員!!」

「足立、もう殺し合う必要はないだろ! 帰れるんだよ! 恐らく、あの地獄門からお父様の玉座まで行って扉に辿り着くはずだ」

「はあ? ぶああああああああか!! 俺は全人類をシャドウにするのが目的なんだよ! 特にお前らみたいなクソガキをな! このまま帰ってもどうせ刑務所で檻のなかさ。
 最後に好き勝手やってやるよ!!!」

「お前あんだけ生きて帰りたがってただろ!」

足立はいざ生還するというその直前に自分が置かれた現実に気付いていた。
そう彼はこの地で何をしようとも、あの元の世界で鳴上悠に敗北した事実に。



―――現実が最低なのはお前だけじゃない

―――現実と向き合え!


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60ゲームセット(後編) ◆ENH3iGRX0Y :2017/08/14(月) 02:14:25 ID:2KqBaLNM0

「だが対価がいる。DIOもみくも完全な蘇生ではなかった。生半可な蘇生は対象者を苦しめるだけだ」
「だからアンタに死んでもらうのよ。一人につき一人差し出せば十分な対価じゃない?」

「やはり殺すべきだったな」

黒が友切包丁を御坂に向ける。
その殺意に手心は欠片もない。
生かす理由は何処にもないのだ。
例え雪乃やエドワードが止めようとも、黒は確実に御坂を殺めるだろう。

「なっ―――」

だが次の瞬間、雷光が瞬く。それはまるで閃光弾のように。
御坂は電撃の光を可能な限り発光させこの場にいる全員の視界を潰した。
御坂も現状の不利は理解しているのだ。この人数差で戦うのは得策ではないと。
だからこそ、一時的な撤退を選択した。

「こっちも忘れてんじゃねえよ!」

御坂が消え視界が戻った時には入れ替わるようにマガツイザナギの剣が振るわれた。

「―――インクルシオ」

轟音と共にマガツイザナギが殴り飛ばされる。
竜の鎧を纏った杏子はそのまま拳を振り戻し、足立本体へと突撃した。
足立は舌打ちしながら、ペルソナをチェンジさせイザナギを手前に召喚し杏子を迎え撃つ。

「この雌ガキッ!」
「チッ、一体増えてんじゃねえか!!」
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


61ゲームセット(後編) ◆ENH3iGRX0Y :2017/08/14(月) 02:14:44 ID:2KqBaLNM0





「邪魔すんじゃねえよ……お前は俺側の人間だろうがよッ!」





足立は激昂する。
あの忌々しい魔法少女の敵に。


「見てりゃ分かるんだよ。エドワードに憧れてんだろ? でもなァ、てめえはどうせ屑なんだよ!
 承太郎から聞いたよ。殺し合いに乗ってた魔法少女ってお前だろうが。
 え? 何かい。あの高潔なエドワード様に着いていけば私の罪も清算されるわぁー。なんて思ってんだろ!?」

「はっ?」

杏子は可笑しくなって吹き出した。
正直な話、少し当たってる部分はある。
最後に愛と勇気が勝つストーリーを引き寄せるエドワードに少し憧れていた。
そんな魔法少女になりたかった自分のなりたい姿のようで―――

「はっきり言ってやるよ。お前のやったことは消えねえよ。
 お前のせいで、皆死んだんだよ。この屑が」

「そんなことは分かってるさ」
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


62ゲームセット(後編) ◆ENH3iGRX0Y :2017/08/14(月) 02:15:11 ID:2KqBaLNM0

「ふざけんな! あの糞女達の分まで尻ぬぐいだ? 御免だよ!」

ここにきて奴らの名を聞くとは思わなかった。
実に苛立つムカつく名前だ。こうなればストレス発散で聖杯とやらで奴らを蘇らせてから、服従させるというのも面白いかもしれない。
エスデスの身体だけは最高だったし、卯月も見た目は悪くない―――

(……いや、それじゃエンブリヲと同じじゃ)


一瞬頭をよぎった煩悩を即座に否定した。



「まっ、それにアンタやっぱ気に入らないからさ……ここで殺すわ。本当にクッソうぜえ……」

「なーにが魔法少女だ。薄汚い本性現しやがってよ」

イザナギを消しもう一度タロットカードを握りつぶす。



カッ



「ペルソナッ!!」


やはり、こちらの方が使いやすい。
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


63ゲームセット(後編) ◆ENH3iGRX0Y :2017/08/14(月) 02:15:38 ID:2KqBaLNM0


【G-7/二日目/日中】


【佐倉杏子@魔法少女まどか☆マギカ】
[状態]:疲労(大)、ダメージ(大)、精神的疲労(大)、顔面打撲、強い決心と開き直り、左目負傷 、インクルシオの侵食(中)、首輪解除
[装備]:自前の槍@魔法少女まどか☆マギカ、悪鬼纏身インクルシオ@アカメが斬る!
[道具]:基本支給品一式、医療品@現実、大量のりんご@現実、グリーフシード×2@魔法少女まどか☆マギカ、使用不可のグリーフシード×2@魔法少女まどか☆マギカ
    クラスカード・ライダー&アサシン@Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ、不明支給品0から4(内多くても三つはセリューが確認済み) 、
    南ことりの、浦上、ブラッドレイ、穂乃果、ウェイブの首輪。
    音ノ木坂学院の制服、トカレフTT-33(2/8)@現実、トカレフTT-33の予備マガジン×3、サイマティックスキャン妨害ヘメット@PSYCHOPASS‐サイコパス‐、
    カゲミツG4@ソードアート・オンライン
    新聞、ニュージェネレーションズ写真集、茅場明彦著『バーチャルリアリティシステム理論』、練習着、カマクラ@俺ガイル
    タスクの首輪の考察が書かれた紙
[思考・行動]
基本方針:生きて帰ってかタスクの喫茶店にみんなともう一度集まる。
0:足立を殺す。
1:後悔はもうしない。これから先は自分の好きにやる。
2:0を終わらせてからエドの後を追う。
[備考]
※参戦時期は第7話終了直後からです。
※封印状態だった幻惑魔法(ロッソ・ファンタズマ)等が再び使用可能になりました。本人も自覚済みです。



【足立透@PERSONA4】
[状態]:鳴上悠ら自称特別捜査隊への屈辱・殺意 広川への不満感(極大)、全身にダメージ(絶大)、右頬骨折、精神的疲労(大)、疲労(大)、腹部に傷、左太腿に裂傷(小)
    爆風に煽られたダメージ、マガツイザナギを介して受けた電車の破片によるダメージ、右腕うっ血 、顔面に殴られ跡、苛立ち、後悔、怒り、片足負傷、首輪解除
    悠殺害からの現実逃避、卯月と未央に対する嫌悪感、殺し合いからの帰還後の現実に対する恐怖と現実逃避、逮捕への恐れ
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64ゲームセット(後編) ◆ENH3iGRX0Y :2017/08/14(月) 02:15:49 ID:2KqBaLNM0



「一つだけ伝えておこう」

走るエドワード達を引き留め、ヒースクリフが口を開いた。

「何かしら? 貴方の口は公害のようなもので永遠に閉じていてほしいのだけれど」
「聖杯を破壊しろ。そうすれば殺し合う理由はなくなり、君たちの勝ちだ」

以外にもそれは殺し合いに乗らない者達への勝利条件だった。
ヒースクリフの話を聞き、少し思いに耽った雪乃は提案する。

「……ねえエルリック君、このまま私たちが逃げるというのはどうかしら」

逃げるという言葉の響きはあまり良くないが、雪乃を見るに臆病風に吹かれたという訳ではないらしい。

「私たちが死ななければ、聖杯というのも使えないんじゃないかしら。ヒースクリフさんの口ぶりから考えてもそういうことでしょう。
 なら元の世界に帰れば……」

「俺もそれは考えた。けど、これだけ複数の世界を巻き込んだんだ。多分だけどお父様は異世界そのものを繋げようとしていたはずだ。
 聖杯ってのも、本来はお父様が使うべき代物で、それを動かす燃料はその異世界の人間たち、なんじゃないか?」

規模は違えど、お父様も錬金術師の一人だ。
であるならば、如何な異世界の技量を取り入れようともその中心には錬金術がある。
そこまで分かれば何を繋ぐか、何処に錬成陣を刻むかを考えた時、必然と異世界という単語が頭に浮かんだ。

「その通りだ。仮に君たちが逃げても御坂は聖杯を起動して、異世界の人間を石へと変え上条当麻を始めとし仲間たちを蘇らせるだろう。
 当然、足立もそうするだろうね」
「随分楽観的ね。自分は死なないとでも思っているのかしら」
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65ゲームセット(後編) ◆ENH3iGRX0Y :2017/08/14(月) 02:16:15 ID:2KqBaLNM0

「必ず、また杏子と追いかけてくるよ……。それで喫茶アンジュで宴会だ」

「タスクさん、これ」

雪乃はアヌビス神をタスクに差し出した。
タスクにはろくな武器がなくナイフ一本程度の装備だ。
雪乃はタスクの身を案じ、アヌビス神を持たせようとする。

「……いやこれは君が持っていてくれ。その方がきっといいと思う」
「でも……」
「ならこれを持っていけ」

黒が友切包丁を取り出し柄をタスクに向けた。

「え、でも……」
「見た目と違って良いナイフだ。役に立つ。
 それに俺にはまだ武器がある」

そう言って黒はコートの下のナイフを見せる。
タスクは納得し安心したように友切包丁を受け取った。

「ありがとう……」

確かにしっかりとした重みで、黒があれだけ振るい続けても刃こぼれ一つしないのは、とてつもない業物である証なのだろう。

「そうだエド……君の爆弾を良かったら譲ってくれないかな……出来たらちゃんとした殺傷力のある爆弾に戻してほしいけど」
「パイプ爆弾の事か?」
「うん……万が一、俺が倒れた時の為に先に言っておく。エンブリヲはヒステリカと生身の本体を両方倒すことで絶命する。
 君の場合、機体を破壊してからエンブリヲを拘束すれば……俺としてはアイツだけは殺したほうが良いと思うけど」
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66ゲームセット(後編) ◆ENH3iGRX0Y :2017/08/14(月) 02:16:27 ID:2KqBaLNM0

「この指輪もあのロボット相手なら役立つかもしれない」

更に黒はブラックマリンを外しタスクに手渡す。
タスクは試しに指に嵌めてみるが水流の操作ができない。
どうやら、相性は良くないらしい。

「俺には使えないみたいです……これは黒さんが持っていてください」
「……そうか。気を付けて行け」

「きっと勝ってね……あの変態には粛清が必要よ」

「ははっ……本当にその通りかも……うん、行ってくるよ」

タスクの背中が徐々に小さくなる。
その背中が見えなくなる前にエドワードも駆け出した。

(まだ……腰は大丈夫か……)

走りながらエドワードは腰の様子を気にする。
エドワードは腰の痛覚を遮断はした。だが痛覚は人が生きるのに必要な信号であり、危険を教える赤信号でもある。
つまるとこそれはエドワードの傷は癒えておらず、体は無理な動きはするなと警告しているに等しい。

(頼むぜ……何とか持ちこたえてくれ)

背骨には至らないものの腰を切られたというのは人間としてかなりの致命打だ。
御坂からの治療を受けたものの、安静にすべきで本来は歩くことも出来ない激痛がある筈なのだ。
エドワードとしてもまるで生きた心地がしない。この時限爆弾がいつ爆破してエドワードに降りかかるか分からないのだから。
この先待ち受けているであろう、御坂との戦いまではせめて―――


67ゲームセット(後編) ◆ENH3iGRX0Y :2017/08/14(月) 02:16:41 ID:2KqBaLNM0

(もうすぐだな)


身体にノイズが走り残された時間が僅かであると、ヒースクリフは感じていた。
エンブリヲに肉体の再構築を頼んだ時点で分かってはいたことだ。
奴は不十分な肉体をわざと作るであろうことは。エンブリヲはヒースクリフに妬みのような憎しみを抱いているのだから。
それを理解したうえで、敢えてヒースクリフはゲームの攻略を優先しアンバーの交渉の裏で手を組んだ。

(だがこのゲームを見届け、このゲームと共に心中できる。悪いものではないかもしれないな)

ヒースクリフはこのゲームが自身の作った中で最高傑作であると確信していた。
SAO程の規模や世界観はないが、このゲームはヒースクリフの作りたかったものを現実に再現しつくしている。
彼が夢見た異世界はこの空間に嫌というほど詰まっている。

「おい、良いのか? あいつら先行ってるぞ?」

立ち止まり思案に耽るヒースクリフに猫が声を掛ける。

「いや、私は後からゆっくり追おう。彼らには嫌われてるようだしね」

このゲームの結末を、脱落者であり最早傍観者たる自分が関わることは避けたかった。
ヒースクリフはもうどうあってもこの物語の主役にはなれない。

「そ、そうか……」

いまいちヒースクリフを理解しきれない猫はカマクラとエカテリーナちゃんを率いて首をかしげながら三人の後を追う。
その光景は何処か殺し合いに似合わない、コミカルな場面だ。


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68ゲームセット(後編) ◆ENH3iGRX0Y :2017/08/14(月) 02:17:16 ID:2KqBaLNM0


【F-5/二日目/日中】


【黒@DARKER THAN BLACK 黒の契約者】
[状態]:疲労(大)、右腕に刺し傷、腹部打撲(共に処置済み)、腹部に刺し傷(処置済み)、戸塚とイリヤと銀に対して罪悪感(超極大)、首輪解除
     銀を喪ったショック(超極大)、飲酒欲求(克服)、生きる意志、腹部に重傷
[装備]:黒のワイヤー@DARKER THAN BLACK 黒の契約者、包丁@現地調達×1
     傷の付いた仮面@ DARKER THAN BLACK 流星の双子、黒のナイフ×10@DTB(銀の支給品)、水龍憑依ブラックマリン@アカメが斬る
[道具]:基本支給品、ディパック×1、完二のシャドウが出したローション@PERSONA4 the Animation 、大量の水、クラスカード『アーチャー』@Fate/kaleid linerプリズマ☆イリヤ
[思考]
基本:殺し合いから脱出する。
0:聖杯とやらを壊す。
1:御坂を追う。
2:銀……。




【エドワード・エルリック@鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST】
[状態]:疲労(大)、ダメージ(中)、精神的疲労(大)、全身に打撲、右の額のいつもの傷、黒子に全て任せた事への罪悪感と後悔、強い決意 、首輪解除、腰に深い損傷(痛覚遮断済み)
[装備]:無し
[道具]:デイパック×2、基本支給品×2、ゼラニウムの花×3(現地調達)@現実、不明支給品0~2、ガラスの靴@アイドルマスターシンデレラガールズ、
    エドの作ったパイプ爆弾×4学院で集めた大量のガラクタ@現地調達。
[思考]
基本:生還してタスクの喫茶店にもう一度皆で集まる。
0:聖杯を壊し、御坂を倒す。
1:大佐……。
※登場時期はプライド戦後、セントラル突入前。
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


69ゲームセット(後編) ◆ENH3iGRX0Y :2017/08/14(月) 02:17:35 ID:2KqBaLNM0







「……不味いわね、これ……」

血が噴き出し視界がぼやける様を見ながら御坂は呟く。
おまけに結晶を使ったせいで能力の拒絶反応が起き、御坂の全身は壊れていない個所の方が少ないほどだ。

「でも……もう一歩……あと少しなのよ」

結晶はまだ残っている。あと残ったあの人数を処理するくらいならば、恐らくまだ体も持つはずだ。
今は撤退し、エンブリヲや足立も暴れているだろうからそこで分散したところを叩く。特にエドワードはこの手で全ての因縁を清算する。

「何……あのチビに拘ってんだろ……変なの」

こういう出会い方をしたからこそ敵同士になってしまったが、もし違う出会い方なら多分友達くらいにはなれたかもしれない。

「でも……ここまでよエド……私はアンタを殺す……アンタも―――」

きっと、彼は殺さない覚悟で挑むのだろう。
何度やっても懲りない男だ。
だから今度こそ、その覚悟と共にエドワードに引導を渡す。

「来なさいエド……最後の決着よ」


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70ゲームセット(後編) ◆ENH3iGRX0Y :2017/08/14(月) 02:18:20 ID:2KqBaLNM0






「アンジュ、もうすぐだよ。君はもうすぐ目を覚ます」

十字架に貼り付けにされたかのように、全裸のアンジュが宙に浮かんでいた。
これは後藤が食い散らしたアンジュの血や肉片から、エンブリヲが蘇生させたアンジュの肉体だ。
しかし魂だけが取り戻せず、完全な蘇生には至らなかったが。お父様からアンジュの魂をイリヤの心臓に奪還したことで最後のピースは揃った。

「さて、このゲームも終局だな」

フラスコの中の小人は倒れた。残る参加者たちが如何な行動をとるか、まあ大体想像は付くがエンブリヲには興味のないことだ。
何せ全てを無に帰すつもりなのだから。

エンブリヲはイリヤの心臓をアンジュの胸へと手刀でねじ込む。

あとは心臓がアンジュへ適合しすれば千年待ち続けた天使は目を覚まし、調律者と結ばれ新世界が築かれる。
ヒステリカの修復も順調だ。この場に呼ばれた者たちの残された時間は少ない。

「そうだアンジュ……君との結婚式、婚約指輪としてこれを送ろうと思う」

取り出したのは彼に支給されたヴィルキスの指輪だった。
ヴィルキス自体はお父様が破壊した可能性が高い、恐らくは外れ枠として紛れ込ませていたのだろう。
だが二人が結ばれるには、これ以上ない婚約指輪には違いない。

「そしてイリヤ、クロエ、彩加、雪乃……凛……皆待っていてくれ、すぐに私が迎えに行く」

(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


71ゲームセット(後編) ◆ENH3iGRX0Y :2017/08/14(月) 02:18:34 ID:2KqBaLNM0


【E-5/二日目/日中】


【タスク@クロスアンジュ 天使と竜の輪舞】
[状態]:疲労(絶大)、ダメージ(絶大) 、アンジュと狡噛の死のショック(中)、狡噛の死に対する自責の念(中)、首輪解除
[装備]:刃の予備@マスタング製×1、友切包丁(メイトチョッパー)@ソードアート・オンライン、パイプ爆弾×2@魔法少女まどか☆マギカ、エドが作ったパイプ爆弾×2
[道具]:なし
[思考・行動]
基本方針:生還しアンジュ喫茶でもう一度皆と集まる。
0:アンジュの騎士としてエンブリヲを討つ。


【エンブリヲ@クロスアンジュ 天使と竜の輪舞】
[状態]:疲労(大)、ダメージ(大)、服を着た、右腕(再生済み)、局部損傷(完全復活)、電撃のダメージ(小)、参加者への失望 、穂乃果への失望、主催者とヒースクリフに対する怒り 、首輪解除
[装備]:FN Five-seveN@ソードアート・オンライン、ヒステリカ@クロスアンジュ 天使と竜の輪舞(修復率80%程)
[道具]:基本支給品×2 クラスカード『ランサー』@Fate/kaleid linerプリズマ☆イリヤ、ガイアファンデーション@アカメが斬る!
     各世界の書籍×5、基本支給品×2 ヴィルキスの指輪@クロスアンジュ 天使と竜の輪舞、サイドカー@クロスアンジュ 天使と竜の輪舞、アンジュの肉体(全裸、イリヤの心臓入り、エンブリヲパワーで浮遊中)
[思考]
基本方針:アンジュを蘇らせる。
0:タスクを始末する。
1:ハーレムを作る。(候補はアンジュ、渋谷凛、イリヤ、クロ、戸塚、御坂、雪乃)
2:アンジュを蘇生させ選ばれし女性たちを蘇らせた後、この世界をヒステリカによって抹消する。


72 ◆ENH3iGRX0Y :2017/08/14(月) 02:21:48 ID:2KqBaLNM0
投下終わります


73名無しさん :2017/08/15(火) 00:40:44 ID:h8qeXLSg0
投下乙です
予想外のDIO復活やアヌビスの裏切り、束の間のみくにゃん蘇生からのエドへの責め苦、実は生きてた足立さんワイルド覚醒に御坂とエドの協力錬金・・・
挙げきれないほどこれでもかと詰め込まれた、状況が二転三転する怒涛の展開、まさにゲームセットに相応しい激戦を制したのは反主催連合軍!
お父様が最期にホーエンハイムに救いを求めたのはなんだか哀れに思えてしまいました
主催が倒れてもまだ終わらないバトルロワイアル、最後に立つのは果たして誰なのか


完結ももう目前、頑張ってください!


74名無しさん :2017/08/15(火) 09:59:30 ID:IegxPk0.0
投下乙です
何度も出てきて恥ずかしくないんですかDIO様?即退場は再生怪人の特権
ルールブレイカー大活躍には座の若奥様もニッコリしている事でしょう
お父様は遂に斃れた、しかし尚も争いは止まらない。ここから先は原作とロワ内でできた因縁を清算する時間
目下エンブリヲが一番の障害となりそうですが、アンバーや広川のフラグも一応残ってる……のかな?

息つかせぬ展開の連続御見事でした、完結まで頑張ってください


75名無しさん :2017/08/19(土) 02:37:15 ID:R4RKMDpI0
投下完了お疲れ様でした!
DIOはまだしもみくにゃんはえぐい。だがそのみくを使ってこそ繋がった命もある。
足立ワイルドは納得かつそう来たか。そしてやっぱ強いルルブレ。
参加者たちが善人も悪人も一般人もそれぞれの目的と想いで結果的に共闘しての主催戦は本当に盛り上がったぜ
お父様は今度こそ完全に死を迎えか。門のシーンははがれんしていて好きだった。
それぞれの目的の行く末と決着も期待だぜ


76名無しさん :2017/08/20(日) 20:08:13 ID:D.2IkkTU0
投下乙です
俺ガイルの「本物」をここで使ってきたか、
ジョジョやらプリヤやら早期退場作品も言及され、見ごたえのあるボスバトルでした
で、色々と上手くいっていると思ったら、お父さまがいなくなったら結局はこうなるか
喫茶店のフラグは果たしてどうなるのか、結末まで楽しみです


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4 アニメキャラ・バトルロワイアルIF part4 (Res:1000)All First100 Last50 SubjectList ReLoad 4
1 ◆BEQBTq4Ltk :2016/04/09(土) 18:16:28 ID:Hx7oCY020

アニメキャラでバトルロワイアルをする企画、アニメキャラバトルロワイアルIFのSS投下スレです
企画の特性上、キャラの死亡、流血等の内容を含みますので閲覧の際はご注意ください。

【したらば】ttp://jbbs.shitaraba.net/otaku/17138/
【wiki】ttp://www7.atwiki.jp/animelonif/
【前スレ】ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/14759/1448217848/
【地図】ttp://i.imgur.com/WFw7lpi.jpg


【参加者】
2/7【ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース】
●空条承太郎/●ジョセフ・ジョースター/●モハメド・アヴドゥル/●花京院典明/ ● イギー/●DIO/ ● ペット・ショップ
2/6【クロスアンジュ 天使と竜の輪舞】
●アンジュ/●サリア/●ヒルダ/ ● モモカ・荻野目/○タスク/○エンブリヲ
2/6【ラブライブ!】
○高坂穂乃果/ ● 園田海未/ ● 南ことり/●西木野真姫/ ● 星空凛/○小泉花陽
2/6【アカメが斬る!】
○アカメ/●タツミ/○ウェイブ/ ● クロメ/●セリュー・ユビキタス/●エスデス
2/6【とある科学の超電磁砲】
○御坂美琴/○白井黒子/●初春飾利/ ● 佐天涙子/●婚后光子/●食蜂操祈
2/6【鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST】
○エドワード・エルリック/●ロイ・マスタング/○キング・ブラッドレイ/●セリム・ブラッドレイ/●エンヴィー/●ゾルフ・J・キンブリー
2/5【PERSONA4 the Animation】
○鳴上悠/●里中千枝/ ● 天城雪子/ ● クマ/○足立透
1/5【魔法少女まどか☆マギカ】
●鹿目まどか/●暁美ほむら/●美樹さやか/○佐倉杏子/ ● 巴マミ
2/5【アイドルマスター シンデレラガールズ】
○島村卯月/●前川みく/ ● 渋谷凛/○本田未央/●ロデューサー
3/5【DARKER THAN BLACK 黒の契約者】
○黒/○銀/ ● 蘇芳・パブリチェンコ/●ノーベンバー11/○魏志軍
3/4【寄生獣 セイの格率】
○泉新一/○田村玲子/○後藤/ ● 浦上
1/4【やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。】
● 比企谷八幡/○雪ノ下雪乃/●由比ヶ浜結衣/●戸塚彩加
1/3【Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ】
○イリヤスフィール・フォン・アインツベルン/ ● 美遊・エーデルフェルト/●クロエ・フォン・アインツベルン
0/2【PSYCHO PASS-サイコパス-】
●狡噛慎也/●槙島聖護
1/2【ソードアート・オンライン】
●キリト(桐ケ谷和人)/○ヒースクリフ(茅場晶彦)


26/72

【基本ルール】
最後の一名以下になるまで殺しあう。
その一名になった者は優勝者として如何なる願いも叶えることができる。(「死者蘇生」「巨万の富」など)
参加者のやり取りに反則はない。

【スタート時の持ち物】
※各キャラ所持のアイテムは没収され代わりに支給品が配布される。
1.ディバック どんな大きさ・物量も収納できる。以下の道具類を収納した状態で渡される
2.参加者名簿、地図、ルールブック、コンパス、時計、ライトの機能を備えたデバイス。(バッテリー予備、及びデバイスそのものの説明書つき)
3.ランダム支給品 何らかのアイテム1~3個。
 ランダム支給品は参加作品、現実、当企画オリジナルのものから支給可能。
 参加外、およびスピンオフの作品からは禁止。
(とある科学の超電磁砲のスピンオフ元である、とある魔術の禁書目録からアイテムを出すなどは禁止)
4.水と食料「一般的な成人男性」で2日分の量。

【侵入禁止エリアについて】
・放送で主催者が指定したエリアが侵入禁止エリアとなる。
・禁止エリアに入ったものは首輪を爆発させられる。
・禁止エリアは最後の一名以下になるまで解除されない。

【放送について】
6時間ごとに主催者から侵入禁止エリア・死者・残り人数の発表を行う。

【状態表】
キャラクターがそのSS内で最終的にどんな状態になったかあらわす表。

生存時
【現在地/時刻】
【参加者名@作品名】
[状態]:
[装備]:
[道具]:
[思考・行動]
基本方針:
1:
2:
※その他

死亡時
【参加者名@作品名】死亡
残り○○名

981ゲームセット(前編) ◆ENH3iGRX0Y :2017/07/27(木) 19:41:26 ID:2UNmXSLg0

「最後だ」

左手に火球を作り出す。
極小サイズの太陽、広川の言うそれが人であるのならば容易に消し炭へと変えてしまう。
8人の中から佐倉杏子が真っ先に飛び出し、剣を構えその名を叫ぶ。

インクルシオを開放し竜の鎧を纏った杏子と太陽が激突する。
その灼熱の炎は摂氏という宇宙規模の大熱量を誇るが、インクルシオもまたあらゆる環境に適応しその担い手も既に人の形をした異形だ。
閃光と巨大な火柱と共に一人と一つの球体は飲まれ、轟音が炸裂した。

杏子は地面に打ち付けられながらも健在。残る七人はエンブリヲを筆頭し、彼が展開するシールドのような物に身を潜める。
太陽が消滅し、白に包まれた空間が暗闇を取り戻した時、黒とタスクが躍り出る。
ノーモーションの錬金術でもほんの僅かにその前兆たる現象がある。術者の目線の動き、錬成光の予兆などだ。
黒は瞬時に術を見切り、お父様が繰り出す柱の数テンポ先に身を翻し距離を詰める。
その右腕に刃が届く。後藤、魏、御坂といった強者の戦いの中一切の刃こぼれも傷も受けず、黒を支え続けた業物友切包丁。
それはお父様が地面を錬成し、展開した盾すらも容易に両断した。しかし、右腕を庇うように乗り出したお父様に対し黒は軌道を修正した。
刹那、切り落とされたのは首だった。

「――――!」

その顔は誰でもない。御坂美琴が望んだ。最愛にして最大の男のもの。
しかし、それは皮だけである。
何故なら、首元から溢れだすその血は人のそれとは違っていた。赤い真紅の血ではなく、漆黒の闇に染まったかのように血だった。
滝のように流れ出した血は生物のようにうねり出し、触手のようにしなる。
黒の左腕に巻き付き、取り込むかのようにその身を引きずり込む。
その背後から、雷鳴が轟き雷光が振り下ろされた。
黒ごと雷はお父様を呑み込み、その破壊の閃光と共に肉体を焼き尽くして行く

雷光から黒は飛び出し、その前方に燃え盛るお父様を凝視する。
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


982ゲームセット(前編) ◆ENH3iGRX0Y :2017/07/27(木) 19:41:38 ID:2UNmXSLg0

「遊んでいるな」

服に着いた砂鉄と埃を払い、エンブリヲは忌々しく呟く。
やろうと思えば一息に全員殺せるはずだ。それをしないのは、力の使い方をテストしているのだろう。
あるいは前倒しで手に入れた力を馴染ませるという目的もあるのだろうが、どちらにしろ我々は奴と同じ土俵に立ててすらいない。

「まあいい。それもこれまでだ。決めてしまえ、タスク」

お父様の視界に影が飛び込む。それはアヌビス神を構えたタスクのものだった。
気配を消し、全員の攻撃に意識を囚われたその隙まで好機を伺っていたのだろう。殺意を込めた瞳が交差した時、既にお父様の懐へと飛び込んでいた。
だが、そこまでしても尚お父様の動きは俊敏かつ的確だ。剣が右腕に触れるより早く、その顔面を掴む。
ミシミシと頭蓋が軋む音が鼓膜を打ち、顔を圧縮される激痛がタスクを襲う。

「お、まえ……なん、かに……」

「まさか、これが切り札なのか?」

黒が杏子が御坂がエンブリヲが足立がエドワードが絶望し打ちひしがれているのを見て、お父様は呆れた声で話す。
何らかの対策か秘策を用いるだろうとは思ったが、この程度の浅知恵しかないとは。なりふり構わず、敗北覚悟でこちらに挑んできたのだろう。
所詮、人間だ。以前の国土錬成陣の時のような時間を与えさえしなければ取るには足らない。
歴史より学び、進化したホムンクルスの敵ではない。

「驕っているわね。人数も数えられないなんて」

ザンという音が耳に着いた。
消失感と共にお父様の右腕より先の感触が消えていく。
痛みはない。元より、そのようなやわな作りではない。それよりも驚愕の方が上だった。

タスクの手から零れ落ちたアヌビス神は砕け散り、そして何も手にしていない筈の雪乃が何故かお父様の背後を取り、異能のごとくアヌビス神を召喚し右腕を切り落としていたのだ。
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


983ゲームセット(前編) ◆ENH3iGRX0Y :2017/07/27(木) 19:42:03 ID:2UNmXSLg0

「何、やってんのよ……」




御坂が苛立ち、声を荒げる。




「まだなのか……」



黒の目はまだ死んではいなかった。



「エドワード・エルリック!!」



そして、奴は今なんと言った?



何故奴の名が出る? 今更あれに何が出来る?


(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


984ゲームセット(前編) ◆ENH3iGRX0Y :2017/07/27(木) 19:42:35 ID:2UNmXSLg0


時はわずかに戻る。

「だが、お父様も馬鹿じゃない。大佐が一度倒したってことは逆に言えば、そこから学んで改良しているはずだ」

その推測を打ち立て、見事証明したエドワード本人が自ら否定するように言葉を紡ぐ。
しかし、彼の言う通りお父様が一度敗北した以上、国土錬成陣のようなカウンターへの対策もなければおかしい。
ここから錬成陣を弄ったところで、果たしてそれが有効打につながるかは分からない。エドワードとしては恐らく無意味だとも考えている。

「じゃあ、お前どうすんだよ。わざわざ勿体ぶって言ってたくせに結局駄目なのかよ」

「……俺という一つの人間を一個のデータとして錬成し直すということは、可能だろうか?」

足立の野次にエドワードは疑問で返した。当然、足立は意味が分からず硬直する。
その意味に気付いたエンブリヲは足立を押しのけ、エドワードの眼前に立つ。

「また力を貸せということか」

「そうだ。俺とお前は首輪を外す時、そしてお父様が神を手に入れた時、同じタイミングで扉を開けた。精神はより混雑し密接とは言わないものの交じり合っている可能性が高い。
 俺に必要なのはお前のネットといった未来の知識だ。もう一度、あの時のように精神から意識を繋いで、必要な知識を引きずり出し錬成に利用する」

「それって普通にネット弄って、錬成陣とかいうのを何とかするのと何の違いがあるんだ?」

杏子の言うように彼女からしてみれば、違いが分からない。そもそもエドワード自身が電脳世界に飛び込む必要性が理解できない。

「簡単だ。俺自身がその場に立ち会うことで、臨機応変に錬成陣に対応できる。奴のカウンターに対する対策の更なるカウンターになりうるってことだ」

「ようは、アンタがウィルスになるってことよね」

(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


985ゲームセット(前編) ◆ENH3iGRX0Y :2017/07/27(木) 19:42:47 ID:2UNmXSLg0

「俺という一個の情報をデータ化させる。消えるわけじゃない、肉体という質量すらも情報として組み替える」

手を合わせ、そして消失していく肉体と意識。だが不思議と恐怖はない。
これは無謀でも何でもない。ネットと呼ばれる、将来エドワードの世界でも開発されるであろう技術を100年の時を飛ばして今利用しているに過ぎない。
何も変わらない。ただ、質量に縛られた世界から別の方式で成り立つ世界へ飛び立つだけだ。

「イメージしろ、そこにあるのが当然だ。ないものねだりじゃない。新しい法則(ルール)に沿って俺を俺へ錬成し直すだけだ――」







986ゲームセット(前編) ◆ENH3iGRX0Y :2017/07/27(木) 19:42:58 ID:2UNmXSLg0





「なn」


呂律が回らない。
体の感覚に異常があり、意識を保てない。錯乱するなか、お父様は攻撃を中断し、内から溢れ出るなにかを必死に抑え込み繋ぎ留める。
気付けば体はノイズが走り、崩壊していく。



「待たせたな」



―――奴の声だ。勝ち誇ったあの笑顔とあの声だ。

―――しかし、その身体には私が付けた傷はない。何故だ? 回復でもしたのか? いやそもそもアイツが二人いる?

「ガイアファンデ―ションだよ。自分が支給した玩具も覚えていないのか」

―――見れば、血を抑えたエドワードが次第にエンブリヲの分身へと姿を変えた。有り得ない。見た目は変えられてもその能力まではコピーできない筈だ。

「残念だが、私は真理を見た。貴様が開けた扉、その末端程度だが十分すぎる真理を理解したよ」

―――そうだ。あの時、奴は……奴らは確かに扉を開けた。それでも、あの強引な開き方で得る扉の情報では手合わせ錬成を得ることは不可能だ。

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987ゲームセット(前編) ◆ENH3iGRX0Y :2017/07/27(木) 19:43:10 ID:2UNmXSLg0



「なるほど」

呆れたように広川は笑う。
やはり、人間は殺しにおいてはあらゆる生物を退ける。
闘争に向かぬ貧弱な肉体でありながら、その脳裏にはあらゆる殺害方法を画策し張り巡らせる。

それに対し神としての視線で挑んだ時点でフラスコの中の小人は誤っていたのだろう。
一度目で既に負けているのに対し、やはり二度目もそのプライド故、敗北したのだ。
ネットワークを使い錬成陣を会場内に引くという発想は悪くないが、それを人間が更に利用するという発想に至らなかった。否、神としての領域に人間が踏み入れるはずがないという決めつけがあったのだ。
しかし結果は御覧の有様だ。エドワードは瞬時に機転を利かせ、全てを突き崩してしまった。

「だが、三度目ともなれば学習はするようだ」

地鳴りが響き渡った。空間そのものを震わすような巨大な地鳴りだ。

神としてのプライドと驕りがあったのは事実だ。しかし、お父様も最悪を想定していない訳ではなかった。
もしも、自らが神として成り上がるより早く、参加者による反乱が成功してしまえばという懸念はあった。故にそれ相応の“奥の手”を用意するのは必然だ。

自壊していくお父様がその寸前で辛うじて、形を取りとめている。上条当麻としての姿はすでに微塵もなく、切り捨てられた腕からは本来現れるはずの竜は現れない。
神上へと至るはずの己を否定するその現象にお父様は憤怒を抱いた。そして、眼前に広がる人間たちに対する憎しみも。

一度目の敗北の時、お父様はある一つの可能性に気付いた。感情とやらを切り捨てたからこそ、自らは敗北したのではという疑念だった。
考えた自分本人ですら愚かしいと思った仮説だが、存外間違っていないのだと自嘲する。

本当に万が一という時に備え、お父様は自らが追い込まれた時に切り捨てた自らの“感情”をもう一度インプットするよう仕込んでいた。

皮肉にもそれはお父様を救い、支えていた。本来は自戒的ないわば負ければ人間と同レベルという意味合いだったが、よもやまさか感情により沸いた執念がこの肉体を形あるものとして留めてくれているのだ。
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988ゲームセット(前編) ◆ENH3iGRX0Y :2017/07/27(木) 19:43:22 ID:2UNmXSLg0

「早く、扉を開けろ!!」

真っ先にすべてに気付き叫んだのはタスク。
彼には、この場で目の前の脅威に対し最も近しく、かつ理解があった。
大雑把に言えば巨大ロボットという、SFの極みに対し常日頃より接していたためにそういった類を瞬時に連想しやすい。
だが、エドワードは所詮オカルト側の人間だ。それに気づくのが遅れたのは無理もない。
すぐに我に返り、手を合わせるが既に時は遅い。巨大な人影が生存者たちを覆い、そして影は一瞬で光へと変貌した。











最強とは何か。
あるスタンド使いは強い弱いの疑念はないと言いながら、自らを最強と自称等していたりもしたが、実際その定義は難しい。
契約者も錬金術師も超能力もパラサイトもパラメイルも魔術も帝具も魔法少女もペルソナも物事には一長一短があり、その場に適した能力もあるため最強とは言い難い。
しかし、至高という意味ではこれに勝るものなど他にはないだろう。
始まりにして至高の帝具。

「帝都守護……否、神に相応しき名はやはりこちらだろう。―――護国機神シコウテイザー」




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989ゲームセット(前編) ◆ENH3iGRX0Y :2017/07/27(木) 19:43:41 ID:2UNmXSLg0




エドワードは完全に死を覚悟していた。エドワードだけではなく全員だ。
圧倒的破壊に成す術もなく、塵に還る筈だったが結果はまだ生きていた。
全員が扉を潜りあの玉座から、帰還してきていた。

「なんでだ」

誰が発したか、その疑問に答えるように巨大なもう一つの人影が全員を覆う。お父様が繰り出したものとは数段サイズで劣るが、それもまさしく機甲兵器の類。
それ一つで一国など軽く蹂躙せしめるであろう威圧感を放っていた。
何より、その方に鎮座する男こそ他の誰でもない。唯一にして無二の調律者に他ならない。

「私が君たちを救ってやったということだ」

エンブリヲはヒステリカの頬を撫でながら微笑む。そこにあるのは調律者としての威厳と余裕だろうか。

「雪乃、君には無様な姿を見せたが……これが本当の私だよ」
「なにg「おいやめろ!!」

足立は悪態を吐こうとする雪乃の口を両手で覆い抑え込む。
既に彼はこの場のヒエラルキーを理解したのだ。今この場でもっとも強いのはあの男だ。逆らえば命はない。全面降伏しかないのだ。
どんなにペルソナを使おうが、あんなモノに勝てるわけがない。

(クソが……ふざけんなよ……)

足立はあの刹那の一部始終を見ていたのだ。

(あのバカでかいロボットの光線を……こいつのロボットが相殺しやがった……)
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


990ゲームセット(前編) ◆ENH3iGRX0Y :2017/07/27(木) 19:43:55 ID:2UNmXSLg0

「まあ、良く分からないけど。ヒースクリフは生きてて、この変なの連れて増援に来てくれたったことだろ?」
「……生きてねえよ……全然違う。ヒースクリフは死んだんだ。あれは生前のヒースクリフを元に作ったプログラムを再現したアバターに過ぎない」
「え?」
「さっきも言ったが、別に気にする必要はないよエドワード君。元々、記憶人格を電脳化させるつもりだったんだ。
 エンブリヲの手を借りたとはいえ、それが可能であったと立証出来たことは非常に「そういう問題じゃねえよ!」

地面に鋼の拳を打ち付け、エドワードは叫ぶ。

「確かに、命はそんなに軽々しく扱うべきものではない。君の言いたいことは正しい」
「はあ? おまえ、このクソゲー作ったの誰だと思ってんだ!!」

足立は頭を抱える。
ヒースクリフと話を聞いていると頭が狂いそうだった。
今になって思えば、卯月も生き延びたいという点は理解できたし、エスデスのS趣味も苛めが楽しいのは分かるし、セリューのように正義と称して暴れるのだって非常に爽快だろう。
後藤のバトルジャンキーぷりも、喧嘩の強いガキ大将が調子に乗っていると思えば可愛いものだ。エンブリヲなど、男なら皆共通する下半身に率直なだけだ。
しかし、ヒースクリフの言い分は理解できない。一切として共感出来る部分がない。

(こいつマジで何言ってんだ……)

「……ヒースクリフさん、でしたよね。俺は貴方の事を良く知らないけど、貴方は一体何がしたいんですか」

「私は――」

ヒースクリフの声が掻き消される。全員がいるゲートの反対側の古代の闘技場あたりからだ。
巨大な真理の扉が現れ、それをこじ開け地響きと共に巨神兵は現れた。

「あいつ、こっちまで来れるようになったのか」

エドワードは驚嘆する。その全長は何メートルだろうか、少なくともこの浮遊島からは下半身は見えない。
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991ゲームセット(前編) ◆ENH3iGRX0Y :2017/07/27(木) 19:44:32 ID:2UNmXSLg0

「痒いな」

その漆黒の巨体を引き締め、シコウテイザーもまた光を放つ。ヒステリカは攻撃を中断し瞬時に遥か後方へとジャンプする。
数秒置き、先に響く爆発音と燃え盛り炎上する浮遊島。シコウテイザーはたったの一撃でこの会場の半分を消し炭へと変えたのだ。
ヒステリカの肩からエンブリヲも口笛を吹く。シールドも貼らずに一撃でも貰えば、あそこで煙を上げる残骸の仲間入りだ。

「なるほど、神を自称するだけはある。ならば、私は世界を滅ぼして見せよう」

はるか上空にいるエンブリヲの声をタスクは聞いたわけではなかった。しかし、敵として彼と対峙した経験から次の一手を瞬時に把握する。
エンブリヲはもうこの箱庭に囚われるゲームの駒ではなく、世界を掌握し人々の命を玩具のように弄ぶ調律者に他ならない。
故にあの男はやるだろう。この会場、いやこの世界そのものごと目の前の神の紛い物を葬り去る事ぐらい、ハエを払うような手つきで。

「みんな逃げるんだ! ずっと遠くへ!!」

それが無意味であることはタスクは理解していた。
物理的に逃げられる代物ではない。そんなものであれば、リベルタスなど起きてはいない。




「幾億数多の―――命の炎、滑り落ちては星に―――――――――――」


この空間全てに響き渡る調律者の歌声、その美声に聞き惚れる間もない。
両肩の外装が外れ、衝撃波が集中する。エネルギーが集約した二つの波動は世界を一つ終わらせることなど造作もない。



「強く―――強く―――天の金色と煌く」
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992ゲームセット(前編) ◆ENH3iGRX0Y :2017/07/27(木) 19:44:47 ID:2UNmXSLg0




「何?」




「どうやら、新世界には貴様は不要らしい。なあ、調律者よ」




しかし、光が明けたその先にシコウテイザーは健在。世界どころか会場一つ消すことすらかなわない。
ヒステリカには世界を終わらせ、新たに作り上げる力が備わっている。忌々しい制限も解かれ、調律者の力は完全に開放された筈だ。
だが、現実は調律者に無常を突きつける。忌々しい、虫けらの生存者達はおろか、目の前の神擬きすら壊す事も叶わない。

「確か……粛清モードだったか」

シコウテイザーの騎士のような装甲は剥がれ落ち、体の各部に眼球を備えた歪な異形が眼前に立ち尽くしていた。

本来ならば、シコウテイザーは皇族の血が必要だ。そうお父様にこれを駆ることは不可能なのだ。
故に調整を施した。その過程で別の世界線のシコウテイザーに搭載されていたこの機能をさらに同じ錬金術を用いて強化したうえでお父様は搭載した。
その威力規模は精々が一国程度滅ぼすしかなかったシコウテイザーが、世界そのものを滅ぼすヒステリカを相手取り、優勢であるほどだ。

「チィッ!!」

エンブリヲから余裕が消えた。
シコウテイザーの巨拳から振るわれたラッシュを捌きながら、ヒステリカは転移し距離を取る。
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


993ゲームセット(前編) ◆ENH3iGRX0Y :2017/07/27(木) 19:45:01 ID:2UNmXSLg0



「勝てる訳ないだろ。あんなの!!」

足立は地上から神々の戦いを見上げ絶望していた。もうペルソナ程度では相手にもならない。
あれと見比べれば、後藤やエスデスなんてまだ戦えるだけマシだったのだと思える。いや、実際のところ万に一つの勝ち目があるだけまだマシだったのだ。

「ふざけんなよ、あのツンツン頭形態のがまだ良かったよ!! あんなの反則だろうがクソが!!」

足立は喚き、走り出す。もうこの場から一刻も早く逃げ出したい。
こんなことなら、捕まってずっと刑務所にいたほうが遥かに安泰で安心で幸せだった。
それもこれも全てあいつが悪い。もう何もかもあのガキ共とここにいるクソガキ共と変態と真っ黒すけが全て悪い。

「やってられるかよォ!! 畜生ォ畜生ォ!!」

「ばっ! 足d―――」

エドワードが目を見開き、手を伸ばそうとするのを黒が襟首を掴み引き戻す。その奇妙な光景に戸惑いながら足立は周囲の景色がやけに遅く流れていることに気付いた。
今走っているのに止まっているかのように緩やかな時間を感じている。そして、異様に眩しい光が足立を覆っていた。

「あっ……」

足立は消し飛んだ。
それは偶然会場に被弾した流れ弾だったが、人一つ分の人体なら容易く無に帰す程の火力を秘めていた。

「無意味に動いたアイツの自業自得だ」
「……また、かよ」

立ち上る黒煙を見つめながらエドワードは無力さに打ち震えた。
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


994ゲームセット(前編) ◆ENH3iGRX0Y :2017/07/27(木) 19:45:19 ID:2UNmXSLg0

「ただ、エンブリヲが全力を出した一撃をアイツは無力化した。例え一か所だけだとしてもかなり厳しい」
「いやそれ以前の問題だ。杏子、お前本当に死んじまうぞ」
「え?」

タスクは目を丸くし杏子を見つめる。
咄嗟に右腕を隠そうとする杏子を、エドワードは無理やり引き寄せる。
そこには、鱗でおおわれた痛々しい皮膚が広がっていた。

「ドラゴン……?」

タスクが普段見慣れたドラゴンに近いが、杏子はあちらの住人とは無関係の筈だ。

「あの鎧か?」

猫がティバックから顔を出す。
彼は生前のウェイブと最後に出会った時、明らかに戦闘以外でのダメージを負っていることに薄々気づいていたが、あの鎧もドラゴンを模した物だった。
そう考えれば後は合点がいく。

「インクルシオのデメリットだ……。察しが良すぎると思ったんだ。あのロボットにデメリットがあるって考えも、お前がこの鎧に蝕まれてるからこそだろ?」
「これぐらい、どうってことないさ。こう見えてもゾンビみたいな体だからね」
「馬鹿言うな。ウェイブの奴が死んだのも……きっとその鎧の反動もあったはずだ。
 恐らく、力を出せば出すほど反動は増すって具合にな。あの木偶の坊とやり合ったりなんてしたら、ただじゃすまない」

魔法少女が人並外れた肉体なのは分かるが、それを加味しても杏子の体が耐えきれるとは思えない。
ソウルジェムが仮に無事でも、肉体が限界を迎えればその先にあるのは普通の人間と同じ死であるはず。
これ以上、杏子に負担は掛けられない。

「俺がそいつを使う」
「無理だよ。これには相性がある。多分、今残った面子じゃ私以外誰も使えない」
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995ゲームセット(前編) ◆ENH3iGRX0Y :2017/07/27(木) 19:45:30 ID:2UNmXSLg0

「話は聞いてたよな、御坂」

沈黙を貫いていた御坂に杏子は語り掛ける。

「何よ」
「いや、そういやアンタとは決着ついてないなと思ってさ」
「そう……じゃあ後で白黒着けましょうか」

言っていて、御坂は自嘲した。
まるでこの言い方じゃ杏子に生きて帰ってこいと言っているようなものだった。
互いに思う所がない訳じゃないのかもしれない。もしかしたら、違う形で会えば―――

「……そうだ猫」
「なんだ?」
「やるよ」

杏子は思い出したようにティバックからカマクラを取り出した。
新たに登場した新ネコに猫は何を考えてこんなものを支給したのか、主催の勝機を疑い始める。

「その子確か、比企谷君の……カマクラよね」

カマクラはようやく見知った顔に出会えたのか、トテトテと走りながら雪乃へと駆け寄る。
誰一人として知ることもないが、凛の手を離れてからはエルフ耳に所持されたり、穂乃果と卯月たちの険悪なムードに挟まれたりとこのネコも少なくない修羅場を目撃し潜り抜けてきた。
雪乃と再会しその安堵から甘えだしても不思議ではない。

「そうね……貴方も帰してあげないとね」
「ニャー」

雪乃はカマクラを優しく抱き上げてから背中を撫でてやった。
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996ゲームセット(前編) ◆ENH3iGRX0Y :2017/07/27(木) 19:45:47 ID:2UNmXSLg0



「ヒースクリフさん」

意を決しタスクはヒースクリフへと詰め寄る。

「俺は一応この殺し合いの優勝者です。願いを叶えてもらう権利は今俺にあって、貴方はそれを叶える立場にあるんじゃありませんか?」
「……確かに私は一応このゲームの製作者だ。もっとも、全ての権限は奪われてしまった“元”だが」
「俺が今一番望むのは力だ。貴方なら俺が望む力を持っている……違いますか」

ヒースクリフは不敵な笑みを見せてから、懐に手を滑らせた。
そこから見えたのは銀の光を放つ指輪だった。
タスクにとってはなじみ深く見覚えのあるものだ。それこそが他でもないラグナメイルを呼び出し操る鍵となる。

「やっぱり……」

タスクはヒースクリフから手渡された指輪を強く握りしめる。

「何時気づいたのかな」
「エンブリヲと裏で組んでいたという話を聞いた時、あいつは必ず貴方を殺すだろうと思ってました。
 それを分からないような人が、こんなゲームを作る筈がない。何か、対抗策を用意しなければおかしいはずだ」
「良く分かっている」
「親の仇ですから」
「……先に言っておこう。ヴィルキスだけは手に入らなかった。恐らく破壊されているのかもしれない」
「そうですか……」

指輪を握りながらタスクは遥か彼方、上空にて行われる戦いを見つめた。
自分のパイロット技術でどこまで通用するか。如何にラグナメイルといえどあの戦いに介入できるか。
不安要素はある。むしろ、それしかないといっていい。だが、杏子にだけ全てを任せるよりはずっとマシだ。
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997ゲームセット(前編) ◆ENH3iGRX0Y :2017/07/27(木) 19:46:01 ID:2UNmXSLg0





光の濁流が爆ぜては消え、更に閃光が瞬いては潰えゆく。
調律者が駆るヒステリカは迫る光線をシールドで弾き、その翼を広げ上空へと飛翔する。
シコウテイザーの頭上、脳天から光粒子の剣を展開し重力と機体そのものの加速を載せた刃を振り下ろす。

「チッ」

その巨腕をクロスさせ、シコウテイザーは剣を受け止めた。
並みの戦艦、ラグナメイルであれで一瞬で沈める程の武装だが、シコウテイザーからすればかわすまでもない。
両目が光りシコウテイザーが光線を放つ。肉薄したヒステリカに避ける時間はない。
剣を翳し盾代わりに受け流しながら、シールドを広げ機体へのダメージを最小限へと留めていく。

「ぐ、ゥ……おの、れェ……!!」

シールドへ走った亀裂からビームの一部が漏れ、エンブリヲの頬を過ぎり、赤い線を刻み込む。
更に機体にビームが直撃しヒステリカは体制を崩し、浮遊体制を保てず落下していく。

「邪魔だ。消え失せろ、調律者」

足を振り上げ、身動きが取れないヒステリカへと踏み下ろす。
これでようやく一人だ。残るは7人、いやヒースクリフの人影もあったが為に8人か。
しかし、どうでもいいことだ。重要なのは奴の始末、鋼の錬金術師を一刻も早く抹殺し勝利することだ。

そこまで考えた時に、お父様は目的を見失っていることに気付いた。

神となる手段にエドワードがあった筈が、今や奴を始末することが目的になっているではないか。
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998ゲームセット(前編) ◆ENH3iGRX0Y :2017/07/27(木) 19:46:13 ID:2UNmXSLg0

「マジかよ……!」

竜と魔法少女の力を上乗せした鉄拳が炸裂する。優に百は超える連打を叩き込んだ上でシコウテイザーの攻撃を避け、ターンを決めてさらに攻撃を入れる。
見事なまでのヒットアンドウェイを繰り返しながら、杏子には焦りしかなかった。
全ての攻撃が全くと言っていいほど手応えを感じないのだ。確実に拳を入れたという感触はあるが、恐らくダメージはない。

「ちょっと……不味いな」

シコウテイザーのボディを覆う無数の目が杏子を嬲るように視線を送る。
まるで嘲笑っているかのようでもあった。
タスクがテオドーラを駆り、この機体が特化する遠隔射撃能力を最大限フル活用しビームライフルを連射する。
ビームはシコウテイザーへと降り注ぎ、光の渦にシコウテイザーの姿は隠れて見えない。
しかし、タスク本人もこれが聞いているとは微塵も思わない。そもそもかわす必要がないから、避けないだけだ。

その予想通り、シコウテイザーは大地を揺るがしながら歩を進め、手を伸ばす。
後方へ加速しながら、テオドーラは手から逃れ更に射撃を続けていく。

「小賢しい蠅が増えたか」

シコウテイザーは足を軸に上半身を180℃回し光線を放った状態で薙ぎ払う。
二機と一人は回避に専念し、その隙を突きシコウテイザーは一人を捉えた。
シコウテイザーはインクルシオをその手で握りしめ、杏子はその圧力で鎧の下で目を見開き苦痛に喘ぐ。
インクルシオの防御力を以てしても尚、ただの握力でここまで圧倒されるとは。見積もりが甘すぎたと少し前の自分に腹が立つ。

「調子に、のんじゃ……ねェ……!!」


その両腕に張り裂ける程の魔力を回し、鎧に秘められた竜の力を最大限開放する。
シコウテイザーの拳は緩みその中央にあるインクルシオは一気に飛び立ち、シコウテイザーの眼前へと迫った。
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999ゲームセット(前編) ◆ENH3iGRX0Y :2017/07/27(木) 19:46:26 ID:2UNmXSLg0

「―――ゴッォ!?」

声にもならない呻き声を上げ、シコウテイザーの裏拳に煽られテオドーラは吹き飛んでいく。
ヒステリカ同様素早さではテオドーラがシコウテイザーを上回っていた。タスクも目では動きを追えていた。
問題はタスクの肉体だった。
ブラッドレイ戦での負傷、足立戦での疲労、あらゆる負担がここにきて膨れ上がり暴発した。

「こんな、時に……!!」

痛みが沸き上がり、血が止まらない。
考えうる限り、最悪のタイミングだ。
まだ何も成せていない。自分がここで朽ちれば、残された仲間はどうなる?

必ず道を繋ぐと約束した。

彼らと生きて帰り、もう一度集まると約束した。

アンジュの騎士としても一人の男としても、俺は……まだ何もしていない。

「きょ、うこ……」

薄れゆく景色をカメラ越しに見つめながら、共に戦っていた仲間を見つめる。
彼女も巨大なクレーターの中心で血に塗れながら、力なく横たわっていた。
助けに行きたい。そうは思っても、動かない。
タスクの意思に反し、肉体は限界を超えそれでも尚動いて、もう残された全てを使い果たしたのだろう。

「あ、ァ……悪い。エド」

横たわる杏子が少しだけ顔を動かし、シコウテイザーに集まる光を見て呟く。
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1000ゲームセット(前編) ◆ENH3iGRX0Y :2017/07/27(木) 19:46:40 ID:2UNmXSLg0



『なんじゃあ、もう諦めるのか?』



とても懐かしい声だ。
というより、つい数時間前まで行動を共にしていた男の声だ。
DIOの戦いで散っていた波紋戦士、ジョセフ・ジョースターのその人の声。
何故、彼の声が聞こえてきたのか不思議だ。彼に対して敬意の念はあるし、彼があって杏子はここまで来れたのも事実だ。
けれども、死ぬ間際に真っ先に思いつくほど親交が深い訳ではないというが、正直なとこだ。

「ごめん、私さ……助けてもらった命……無駄にしそうだわ」

不思議ではあるが、杏子本人はどうでもいいことだった。
ただあるのは申し訳なさと、言いようがない言葉にならない気持ちだけだ。
嫌に世界が静かな気がした。また走馬灯かと思う。何度もこの場で似たようなものを体感してきたからか、ある意味走馬灯のプロフェッショナルみたいになってしまった。





『でもさ、逃げ切ることが出来そうにも無いんだよ……悔しいけどあいつは馬鹿みたいに強い』


『それも知っておる。だからワシが時間を稼ぐ間にお前だけでも逃げろ』


あの激戦が鮮明に浮かぶ。
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5 バーチャルリアリティバトルロワイアル Log.03 (Res:880)All First100 Last50 SubjectList ReLoad 5
1NPC :2014/11/29(土) 14:40:43 ID:9sZCm6p60
ここは仮想空間を舞台した各種メディア作品キャラが共演する
バトルロワイアルのリレーSS企画スレッドです。

この企画は性質上、版権キャラの残酷描写や死亡描写が登場する可能性があります。
苦手な人は注意してください。


■したらば避難所
ttp://jbbs.shitaraba.net/otaku/15830/

■まとめwiki
ttp://www50.atwiki.jp/virtualrowa/

■過去スレ
企画スレ ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/13744/1353421131/l50
 Log.01 ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/14759/1357656664/l50
 Log.02 ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/14759/1378723509/l50 <前スレ

861対主催生徒会活動日誌・20ページ目(反撃編) ◆k7RtnnRnf2 :2017/06/21(水) 06:08:52 ID:ER/JNHC20
「みんなの言うことが正しいのはわかってる。正直な話、俺だって責任を持ってジローさんを守れるかと言われると……厳しいかもな。
 これから高レベルのエネミーが出てくる以上、非戦闘員のジローさんが同行しても危険極まりない。だから、ここにいて欲しいと考えている」
「パパ……じゃあ、どうして?」
「俺も、レンさんのことをジローさんから聞きたいんだ。レンさんがどんな人で、またジローさんがどんな人なのか……俺はまだそこまで知らない。
 この学園に辿り着いた時は……みんな、休むのが精一杯で話をしているどころじゃなかったからさ」

 ユイと目を合わせずに、キリトはほんの少しだけ俯く。
 …………彼が言うように、三度目となる定時メールの前は落ち着いて話し合える余裕などなかった。オーヴァンのAIDAによってレインを喪い、サチ/ヘレンは共にデータの彼方に去ってしまい、そしてキリトは目の前でアスナを殺されてしまった。
 当然ながら、誰もが精神を疲弊しきっている。岸波白野も、ラニやありす/アリスを守り切れなかった悲しみが未だに癒えていないのだから。

「……なら、私もジローさんを守らなければいけないな。生徒会長よ……副会長として、ジローさんは必ず守り抜いてみせる。
 異論はあるかな?」
「そんな訳がない……と言いたい所ですが、ここで無理に止めても双方の間にわだかまりが残るでしょう。黒雪姫さんも、どうやら連れていきたいようですし。
 ジローさんの胆力やとっさの機転、それに運や生命力の強さは筋金入りです。その強さで幾度となく危機を乗り越えましたから、もしかしたらエネミーの1000体撃破もしてくれるかもしれませんよ?」
「ま、待て! 俺にそんなことできる訳ないだろ!? 殺す気か!?」

 ジローはぶんぶんと首を横に振る一方、そんな彼の姿をデュエルアバターとなった黒雪姫が見つめている。
 漆黒の視線の先には、ジローと共にいたレインの姿もあるはずだ。

「ジローさん。私も、貴方から彼女のことを聞きたい。
 レインが。いや、ニコが何を想っていたのかを」
「黒雪姫……実は言うと、俺もニコのことを君から聞きたかったんだ。ニコがどんな子で、一体何をしていたのかを」
「なら、きちんと話し合うべきですね。残された時間は少ないからこそ、一つでも多く……お互いに話し合いましょう」

 二人からはレインを尊んでいる。
 一度はレインと敵対関係にあったけど、その後には心を通わせた。そしてレインと培ってきた絆が受け継がれるように、二人をこうして巡り会わせている。
 彼女は今でも、二人のことを守っているのだろう。



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862対主催生徒会活動日誌・20ページ目(反撃編) ◆k7RtnnRnf2 :2017/06/21(水) 06:28:50 ID:ER/JNHC20
「アーチャー……また、しばらくお別れになるね」
「安心しなさって、騎士様。お姫様と剣士様、それに妖精ちゃんとジローはこの忠実なるサーヴァントめが、守り抜いて差し上げましょう!」
「頼んだわよ、忠義の弓兵さん!」

 どこかふざけたようにお辞儀をする緑衣のアーチャーに、ブラックローズは激励を送る。
 岸波白野も、彼の無事を祈った。かつては敵同士だったけど、こうして肩を並べて共に戦えるなんて……心から嬉しいから。

「ミーナ、お互いに頑張ろうな」
「ジローさん……ええ、お互いに義務を果たして、そしてこのデスゲームを打ち破りましょう!」
「ああ!」

 ジローとミーナの言葉からは、確かな誇りが感じられた。

「現時点で残された最後の手がかりは、ダンジョンとネットスラムの二つです。
 これらの謎を攻略すれば、GMは必ず何らかのアクションを仕掛けてくるでしょう……ですが僕達に残された時間も僅かなので、後戻りはできません。
 僕の方で通信システムは用意しておりますが、もしも何らかのトラブルが起きて使用不可能になった場合は、各自の判断にお任せします。
 皆さん、よろしいですね?」

 レオの問いかけに異を唱える者は誰もいない。
 全員が覚悟を決めていた。これが最後の反撃であり、そして騎士団に残された唯一の希望であることを。
 退路が断たれた以上、ここから先の道を歩むしかない。全ては黒薔薇の対主催騎士団の健闘に賭けられた。

「これより、黒薔薇の対主催騎士団。
 ラストミッションを開始します!」

 その一言と共に、全員がそれぞれの道に向かって歩み始めた。



  LASTMISSION
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863対主催生徒会活動日誌・20ページ目(反撃編) ◆k7RtnnRnf2 :2017/06/21(水) 06:29:30 ID:ER/JNHC20


※生徒会室は独立した“新エリア”です。そのため、メンテナンスを受けても削除されませんが、GMに補足された場合はその限りではありません。
※生徒会室にはダンジョンへのゲートが新設されています。
※VRバトルロワイアルは“ダンジョン探索ゲーム”です。それを基幹システムとしては、PvPのバトルロワイアルという“イベント”が発生している状況です。
※そのためダンジョン攻略をGM側は妨げることができません。
※ダンジョンをクリアした際、何かしらのアクションが起こるだろうと推測しています。
※生徒会室には言峰神父を除く全てのNPCが待機していて、それぞれの施設が利用できます。

【Aチーム:ダンジョン【月想海】攻略隊】


【ハセヲ@.hack//G.U.】
[ステータス]:HP50%、SP75%、(PP100%)、3rdフォーム
[装備]:{光式・忍冬、死ヲ刻ム影、蒸気バイク・狗王}@.hack//G.U.
[蒸気バイク]
パーツ:機関 110式、装甲 100型、気筒 100型、動輪 110式
性能:最高速度+2、加速度+1、安定性+0(-1)、燃費+1、グリップ+3、特殊能力:なし
[アイテム]:基本支給品一式、{雷鼠の紋飾り、イーヒーヒー}@.hack//、大鎌・首削@.hack//G.U.、フレイム・コーラー@アクセル・ワールド、{FN・ファイブセブン(弾数10/20)、光剣・カゲミツG4}@ソードアート・オンライン、式のナイフ@Fate/EXTRA、ダガー(ALO)@ソードアート・オンライン、???@???、{H&K MP5K、ルガー P08}@マトリックスシリーズ、ジョブ・エクステンド(GGO)@VRロワ
[ポイント]:0ポイント/2kill
[思考]
基本:
1:ゲームをクリアする。
[備考]
※時期はvol.3、オーヴァン戦(二回目)より前です。
※設定画面【使用アバターの変更】の【楚良】のプロテクトは解除されました。



【岸波白野@Fate/EXTRA】
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864対主催生徒会活動日誌・20ページ目(反撃編) ◆k7RtnnRnf2 :2017/06/21(水) 06:30:41 ID:ER/JNHC20


【ブラックローズ@.hack//】
[ステータス]:HP60%
[装備]:紅蓮剣・赤鉄@.hack//G.U.、カズが所持していた杖(詳細不明)
[ポイント]:0ポイント/0kill
[アイテム]:基本支給品一式、{逃煙連球}@.hack//G.U.、ナビチップ「セレナード」@ロックマンエグゼ3、ハイポーション×3@ソードアート・オンライン、恋愛映画のデータ@{パワプロクンポケット12、ワイドソード、ユカシタモグラ3、デスマッチ3、リカバリー30、リョウセイバイ}@ロックマンエグゼ3
[思考]
基本:バトルロワイアルを止める。
1:ゲームをクリアする。
※時期は原作終了後、ミア復活イベントを終了しているかは不明。


【揺光@.hack//G.U.】
[ステータス]:HP100%、強い決意、Xthフォーム
[装備]:最後の裏切り@.hack//、あの日の思い出@.hack//、PGMへカートⅡ(7/7)@ソードアートオンライン
[アイテム]:不明支給品0~2、平癒の水@.hack//G.U.×1、癒しの水@.hack//G.U.×3、ホールメテオ@ロックマンエグゼ3(一定時間使用不能) 、基本支給品一式×3、ネオの不明支給品1個(武器ではない)、12.7mm弾×100@現実
[ポイント]:194ポイント/0kill
[思考]
基本:この殺し合いを止める為に戦い、絶対に生きて脱出する。
1:ハセヲ達を助ける為に前を走る。
2:いつか紅魔宮の宮皇として、シンジと全力で戦って勝利する。
[備考]
※Vol.3にて、未帰還者状態から覚醒し、ハセヲのメールを確認した直後からの参戦です
※クラインと互いの情報を交換しました。時代、世界観の決定的なズレを認識しました。
※ロックマンエグゼの世界観を知りました。
※マトリックスの世界観を知りました。
※バーサーカーの真名を看破しました。
※ネオの願いと救世主の力によってXthフォームにジョブエクステンドしました。
※Xthフォームの能力は.hack//Linkに準拠します。
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865対主催生徒会活動日誌・20ページ目(反撃編) ◆k7RtnnRnf2 :2017/06/21(水) 06:32:06 ID:ER/JNHC20

【ジロー@パワプロクンポケット12】
[ステータス]:HP100%、リアルアバター
[装備]:DG-0@.hack//G.U.(4/4、一丁のみ)
[アイテム]:基本支給品一式、ピースメーカー@アクセル・ワールド、非ニ染マル翼@.hack//G.U.、治癒の雨@.hack//G.U. 、不明支給品0~2(本人確認済み)
[ポイント]:0ポイント/1kill
[思考]
基本:殺し合いには乗らない。
1:ゲームをクリアする。
2:ユイちゃんの事も、可能な限り守る。
3:『オレ』の言葉が気になる…………。
4:レンのことを忘れない。
5:みんなの為にも絶対に生きる。
[備考]
※主人公@パワプロクンポケット12です。
※「逃げるげるげる!」直前からの参加です。
※パカーディ恋人ルートです。
※使用アバターを、ゲーム内のものと現実世界のものとの二つに切り替えることができます。
※言峰神父からサービスを受けられますが、具体的な内容は後続の書き手さんに任せます。


【キリト@ソードアート・オンライン】
[ステータス]:HP65%、MP90%(+50)、疲労(大、SAOアバター
[装備]:{虚空ノ幻、虚空ノ影、蒸気式征闘衣}@.hack//G.U.、小悪魔のベルト@Fate/EXTRA、{ダークリパルサー、ユウキの剣、死銃の刺剣、エリュシデータ}@ソードアート・オンライン
[アイテム]:折れた青薔薇の剣@ソードアート・オンライン、黄泉返りの薬×1@.hack//G.U.、桜の特製弁当@Fate/EXTRA、ナイト・ロッカー@アクセル・ワールド、不明支給品0~1個(水系武器なし) 、プリズム@ロックマンエグゼ3、基本支給品一式
[ポイント]:0ポイント/0kill(+1)
[思考・状況]
基本:みんなの為にも戦い、そしてデスゲームを止める。
0:今はみんなと共にゲームをクリアする。
1:ユイのことを……絶対に守る。
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866対主催生徒会活動日誌・20ページ目(反撃編) ◆k7RtnnRnf2 :2017/06/21(水) 06:32:39 ID:ER/JNHC20


【Cチーム:生徒会室警備】


【レオナルド・ビスタリオ・ハーウェイ@Fate/EXTRA】
[ステータス]:HP100%、MP45%、令呪:三画
[装備]:なし
[アイテム]:{桜の特製弁当、番匠屋淳ファイル(vol.1~Vol.4)@.hackG.U.、{セグメント1-2}@.hack//、基本支給品一式
[ポイント]:0ポイント/2kill [思考・状況]
基本行動方針:会長としてバトルロワイアルを潰す。
0:バトルフィールドを破壊する為の調査をしながら、指令を出す。
1:ゲームをクリアする。
2:ハーウェイ家の党首として、いずれトワイスも打倒する。
[サーヴァント]:セイバー(ガウェイン)
[ステータス]:HP70%(+50%)、MP100%、健康、じいや
[装備] 神龍帝の覇紋鎧@.hack//G.U.
[備考]
※参戦時期は決勝戦で敗北し、消滅した後からです。
※レオのサーヴァント持続可能時間は不明です。
※レオの改竄により、【神龍帝の覇紋鎧】をガウェインが装備しています。
※岸波白野に関する記憶があやふやになっています。また、これはガウェインも同様です。
※ガウェインはサチ(ヘレン)の身に起きたことを知りました。
※蒼炎のカイトの言語を翻訳するプログラムや、通信可能なシステムを作りましたがどれくらいの効果を発揮するかは不明です。


【蒼炎のカイト@.hack//G.U.】
[ステータス]:HP80%、SP80%、PP100%
[装備]:{虚空ノ双牙、虚空ノ修羅鎧、虚空ノ凶眼}@.hack//G.U.
[アイテム]:基本支給品一式
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867 ◆k7RtnnRnf2 :2017/06/21(水) 06:33:30 ID:ER/JNHC20
以上で投下終了です。
問題点などがありましたら指摘をお願いします。


868名無しさん :2017/06/21(水) 13:06:35 ID:CaEvpkrY0
投下乙です
あくまでNPCである己の役割に徹する言峰神父と、AI(NPC)も人として扱うがゆえにそれに反発するキリト達
そしてキリトたちの感情を理解しながらも言峰神父の意をくむジロー
それぞれの在り方が伝わってくる話でした
そして再度のチーム分け
状況的に仕方ないとはいえ、これが吉と出るか凶と出るか
またダンジョンの奥やネットスラムにはいったい何があるのでしょうか

気になったのは>>860のチーム分けのところですね
ネットスラムの探索チームに、キリト、黒雪姫、アーチャー、ユイ、ジローが振られてますが、
単純にアーチャーというだけでは、無銘とロビンフットのどっちを指しているのかちょっと混乱してしまいます
わかりやすく真名で呼ぶか、紅茶なり緑茶などのあだ名なりで区別できるようにしてはどうでしょうか
実際ネロと同じセイバーであるガウェインは真名呼び名なわけですし


869名無しさん :2017/06/22(木) 01:15:21 ID:s6NyBGaI0
投下乙です
スパロボみたいの分岐みたいになってきた!


870 ◆k7RtnnRnf2 :2017/06/22(木) 04:59:10 ID:ZFN8Kz0s0
感想及びご指摘をありがとうございます

それでは収録の際に、以下のパートを加筆させて頂きます


「どうですか、ユイさん?」
「は、はい……レオさんの言う通りです」
「ユイさんが不在となる時に備えて、作った甲斐がありましたよ。なので、安心してユイさんは探索のサポートを勤めて下さいね!」
「はぁ……」

 レオは自信満々に胸を張っているが、ユイはどうも不安そうだ。
 実際、岸波白野としても信用していいのかどうか悩ましいが……とにかく、ユイがいなくてもコミュニケーションが取れるというのは大きな一歩だ。スミスとの戦いではユイとカイトは離れる状況になったのだから、またその時に備える必要がある。

「……と、ふと思ったのですが、僕達のチームにはアーチャーさんは二人もいるので、先程の表現は少し紛らわしかったですね。
 では、これよりロビンフッドさんのことを、生徒会長より愛をこめて緑茶さんと呼ばせて頂きましょう!」

 ……………………。
 唐突に、レオは謎の提案を持ちかけた。当然、視線の先にいる緑衣のアーチャーは怪訝な表情を浮かべている。

「……おいおい、生徒会長さんよ。これまた、いきなりすぎるな。
 つか何だよその緑茶さんって!? 俺は飲み物かよ!」
「いえ、僕達がこうして仲間になった記念として、距離を縮める為にフレンドリーなあだ名が必要かと考えたのですよ!
 ちなみに白野さんのアーチャーは紅茶さんを考えているので、ふたりはティー様になってくださいね! その方が、よりLinkしてる気分になりますから!」
「なんで急にティーが出てくるんだよ!? 俺は断固として拒否するからな!」
「諦めた方が良いぞ、緑茶よ……何があったかは知らないが、今の彼は私達の知るかつての彼とは違う。
 ここでごねても、徒労に終わるだけだ。故に私は、紅茶の運命を受け入れる」
「受け入れてんじゃねえよ紅茶野郎!」

 どこか諦めたように、紅茶……いや、赤衣のアーチャーはロビンフッドの肩を叩く。
 岸波白野の相棒を務めたアーチャーの言うように、レオはロビンフッドの言葉を気にも留めないままカイトやミーナを見つめている。
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


871名無しさん :2017/06/22(木) 11:48:58 ID:2HsOk.7.O
投下乙です

ジローの対応が面白い
AIだから役割から逸脱できないと機械扱いしながらも、その行動には恩を感じている。つまり人格を持った個人としても扱っている


872 ◆k7RtnnRnf2 :2017/06/23(金) 04:28:03 ID:5BPHwYk20
再度の感想をありがとうございます。
そして収録の際にブラック・ロータス達のチーム名を【Bチーム:ネットスラム攻略組】に修正して
ジローの状態表の『※言峰神父からサービスを受けられますが、具体的な内容は後続の書き手さんに任せます。』
この部分を消させて頂くことを報告します


873 ◆k7RtnnRnf2 :2017/07/01(土) 20:40:03 ID:Gkj40Pfw0
短いですが、予約分の投下を開始します。


874LASTMISSION  ――知識の蛇へ―― ◆k7RtnnRnf2 :2017/07/01(土) 20:40:49 ID:Gkj40Pfw0

     1◆


 月海原学園は、完全な廃墟と化していた。


 オーヴァンがこのエリアに辿り着いたのはたった一度だけ。エージェント・スミス達の弱点を探る為、学園に集まったプレイヤーの襲撃を図った時のみだった。
 学園、の名前に相応しく、現実世界でよく見られる教育施設を再現したような外見で、生徒と思われるNPCも何人か見られた。そしてGMの打倒を図っていた多くのプレイヤーは、スミスの餌食となることなく抗い続けた。
 その内の一人、スカーレット・レインはこの手で屠り、そしてエージェント・スミスの排除に成功している。激闘が繰り広げられた学園は、まるで災害に見舞われたかのように瓦礫の山となってしまった。
 大量にいたプレイヤーやNPCは一人残らず消え、至る所から黒煙が立ち上っている。最早、この地には何の意味も持たず、そしてこの崩壊によってデスゲームの終わりは更に近付くだろう……そんな感想しか、オーヴァンは抱かない。


 そして今、災厄を引き起こした張本人であろうフォルテと、オーヴァンは対峙していた。


「これも、君の仕業なのかな?」
「何故、わざわざそれを聞く」
「いや、君の力を素直に評価しているんだ。まさかこの学園を消し炭にするなんて、君は本当に強くなったようだな……認めよう」
「何だと……ッ!?」

 オーヴァンが称賛した途端、フォルテの面持ちが憤怒に染まる。
 その左手はバリバリと音を鳴らし、暗黒色のエネルギーとなって姿を変えた。恐らく、彼は戦いを仕掛けようとしているはずだ。

「キサマ……人間どもはどこにやった」
「何の話だ」
「キリトも、ハセヲとやらも……俺を前に尻尾を巻いて逃げ出した。蟻一匹も、俺は潰せていない」
「それは妙な話だな。俺は遠目から学園を見ていたが、誰かが外に逃亡する様子は無かった。君ともあろうものが、わざわざ見過ごすとは思えないが……」
「何かを知っているなら今すぐ言え! でなければ、ここでキサマとの決着を付ける……」

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875LASTMISSION  ――知識の蛇へ―― ◆k7RtnnRnf2 :2017/07/01(土) 20:41:50 ID:Gkj40Pfw0
「何だ、キサマは!?」
「初めまして、と言うべきかな? 私のことは言峰神父と呼んでくれたまえ。
 この月海原学園で購買部の店主をやっていたが、ここまで派手に破壊されてはしばらくは営業停止となるだろうな……何とも残念だ」
「何処から出てきた?」
「ふむ? 私はずっと学園にいたさ……だが偶然にも君と遭遇するよりも前に、君が追撃を諦めたのだ。だから私は、こうして君の前に現れた」
「とぼけるな! 人間どもはどこにいる!?」
「残念ながら私に他プレイヤーの居所を教える権限は持っていない。言わないのではなく、言えないのだよ」
「そうか……ならば、用はない!」

 余裕綽々と言った態度に腹を立てたのか、フォルテは貯め込んだエネルギーを神父に目がけて解放する。
 炸裂し、耳を劈くほどの爆音によって周囲の瓦礫が吹き飛んでいく。大量の粉塵が舞い上がって、言峰神父の姿は見えなくなった。彼はこうして、これまで何人ものプレイヤーを破壊したのだろう。
 だが、フォルテの表情は微塵も変わらない。煙は風に流された瞬間、言峰神父の姿が自然に晒されていった。傷はおろか、衣服には埃一つたりとも付いていない。

「キサマ……何をした」
「私は何もしていないさ。
 プレイヤーの中には、君のように闘争心溢れるプレイヤーが何人も混ざっている。それ自体は大いに歓迎だが、それでは私達の役割は果たしきれない。
 故に、システムで守られるようになっているのだよ。反面、私達もプレイヤーにダメージを与えることは不可能だが」

 何事もなかったかのように、言峰神父は愉悦の笑みで語る。
 ギリ、と音を立てながらフォルテは歯を食いしばる中、オーヴァンは一歩前に出た。

「君がこうして姿を現したということは、俺達に特別な用事があるんじゃないのか?
 アイテムの購買ではなく、もっと重要な役割が君には与えられているはずだ」

 オーヴァンは問いかける。
 学園の施設が徹底的に破壊されて購買部も使用不可能となった今、わざわざ自分達の前に姿を現す道理はない。だが、こうして出現したからには、何か意図があるはずだ。
 その推測を肯定するかのように、言峰神父は口元を三日月形に歪めた。

「ご名答。流石は察しが良いようだな。
 その通り。プレイヤーナンバー021、オーヴァン。そしてプレイヤーナンバー046、フォルテ。私は君達を迎えに来たのだよ。GMからの指示によって」
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


876LASTMISSION  ――知識の蛇へ―― ◆k7RtnnRnf2 :2017/07/01(土) 20:42:35 ID:Gkj40Pfw0

「コトミネ、と言ったな。キサマ、俺達にそこまでベラベラと話して……何を考えている?」
「言ったはずだぞ、私はただ案内人の役割を担っているだけだと。君が信じないのは勝手だが、私としてはさっさと役割を果たしたい。
 そして、君が私と共に来れば、望む決着を付けられるかもしれないぞ?」
「……ロックマンのことか?」
「さて、そこまでは私も知らない。ただ、君がオーヴァンと共に来れば、宿敵と再び巡り会える……私に伝えられるのは、それだけだ」

 言峰神父の厳かな言葉には、確固たる説得力を醸し出していた。
 自分達二人を前にしても微塵も揺らがない胆力と、GMによって与えられた不死のシステム。その二つがある限り、如何なる抵抗も意味を成さないと、フォルテは悟ったはずだ。事実、獰猛な獣の如く殺意は既に揺らいでいる。
 答えは決まっていた。



     2◆◆



 言峰神父の導きによって辿り着いたのは、月の優しい光によって白銀色に煌く教会だった。
 カトリックの教会堂をモチーフに作られているようだが、案内人である聖職者は人間的な徳を重んじているようには見えない。知ってこそいるが、腹の底ではむしろ嘲笑っているようにも、あの愉悦の笑みからは感じられた。
 尤も、オーヴァンにとっては些細な事だ。噴水から響き渡る柔らかい音に、三人の足音が重苦しく混ざりこむ。そこに一欠けらの感情もなかった。

「着いたぞ。この扉の向こうで、彼らは待っている」

 そう言いながら扉の前で足を止めた直後、言峰神父はこちらに振り向いてくる。相も変わらず、こちらの全てを見透かしているような笑顔が張り付いていた。

「一つだけいいかな? オーヴァン、フォルテ」

 扉に触れるより先に、問いかけられる。

「この先に行けば、君達はもう戻れないかもしれないぞ?
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


877LASTMISSION  ――知識の蛇へ―― ◆k7RtnnRnf2 :2017/07/01(土) 20:43:21 ID:Gkj40Pfw0

【フォルテAS・レボリューション@ロックマンエグゼ3(?)】
[ステータス]:HP???%、MP???%(HP及びMP閲覧不可)、PP100%、激しい憤怒、救世主の力獲得、[AIDA]<????>及び碑文を取り込んだ
[装備]:ジ・インフィニティ@アクセル・ワールド、{ゆらめきの虹鱗鎧、ゆらめきの虹鱗}@.hack//G.U.、空気撃ち/二の太刀@Fate/EXTRA、魔剣・マクスウェル@.hack//G.U.
[アイテム]:{ダッシュコンドル、フルカスタム}@ロックマンエグゼ3、完治の水×3、黄泉返りの薬@.hack//G.U×2、SG550(残弾24/30)@ソードアート・オンライン、第?相の碑文@.hack//、{マガジン×4、ロープ}@現実、不明支給品0~4個(内0~2個が武器以外)、参加者名簿、基本支給品一式×2
[ポイント]:1120ポイント/7kill(+2)
[思考・状況]
基本:全てを破壊する。生身の人間がいるならそちらを優先して破壊する。
0:コトミネやオーヴァンと共にGMの元に向かう。
1:すべてをデリートする。
2:このデスゲームで新たな“力”を手に入れる。
3:シルバー・クロウの使ったアビリティ(心意技)に強い興味。
4:キリトに対する強い怒り。
5:ゲームに勝ち残り、最後にはオーヴァンやロックマン達を破壊する。
6:蒼炎のカイトのデータドレインを奪い取る。
[備考]
※参戦時期はプロトに取り込まれる前。
※参加者名簿を手に入れたのでロックマンがこの世界にいることを知りました。
※フォルテのオーラは、何らかの方法で解除された場合、30分後に再発生します。
※参戦時期はプロトに取り込まれる前。
※参加者名簿を手に入れたのでロックマンがこの世界にいることを知りました。
※フォルテのオーラは、何らかの方法で解除された場合、30分後に再発生します。
※ゲットアビリティプログラムにより、以下のアビリティを獲得しました。
剣士(ブレイドユーザー)のジョブ設定及び『翼』による飛行能力(バルムンク)、
『成長』または『進化の可能性』(レン)、デュエルアバターの能力(アッシュ・ローラー)、
“ソード”と“シールド”(ブルース)、超感覚及び未来予測(ピンク)、
各種モンスターの経験値、バトルチップ【ダークネスオーラ】、アリーナでのモンスターのアビリティ
ガッツパンチ(ガッツマン) 、救世主の力(ネオ)、AIDA<????>、第?相の碑文
※バトルチップ【ダークネスオーラ】を吸収したことで、フォルテのオーラがダークネスオーラに強化されました。
※未来予測は使用し過ぎると、その情報処理によりラグが発生し、頭痛(ノイズ)などの負荷が発生します。
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878 ◆k7RtnnRnf2 :2017/07/01(土) 20:44:26 ID:Gkj40Pfw0
以上で投下終了です。
ご意見があればよろしくお願いします。


879名無しさん :2017/07/03(月) 00:09:01 ID:fSQxzidU0
投下乙です
地味にマップにあった教会の謎も溶け
ラストバトルが見えてきた?


880名無しさん :2017/07/15(土) 03:20:10 ID:CWmCE2IM0
月報の時期なので集計します。
132話(+ 2) 15/55 (- 0) 27.2


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6 アニメキャラ・バトルロワイアル4th part4 (Res:108)All First100 Last50 SubjectList ReLoad 6
1名無しさん :2017/03/05(日) 07:40:57 ID:ngLuRqqY0
ここはアニメキャラクターでバトルロワイアルを行うリレーSS企画です。
企画の性質上、キャラの死亡や流血等、残酷な内容を含みます。閲覧の際には十分ご注意ください。

したらば
ttp://jbbs.shitaraba.net/otaku/17204/

避難所
ttp://jbbs.shitaraba.net/otaku/17220/

地図
ttp://imgur.com/wm3q2BI

チャット
ttp://anirowa4.chatx2.whocares.jp/

【参加者名簿】

0/7【Fate/Zero】
×衛宮切嗣/×セイバー/×言峰綺礼/×ランサー/×雨生龍之介/×キャスター/ ×間桐雁夜
2/7【銀魂】
×坂田銀時/×志村新八/×神楽/×土方十四郎/○桂小太郎/×長谷川泰三/ ○神威
3/6【ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース】
○空条承太郎/×花京院典明/×ジャン=ピエール・ポルナレフ/×ホル・ホース/ ○ヴァニラ・アイス/○DIO
2/6 【神撃のバハムート GENESIS】
×ファバロ・レオーネ/×カイザル・リドファルド/×リタ/×ジャンヌ・ダルク/○アザゼル/○ラヴァレイ
1/5 【ご注文はうさぎですか?】
×保登心愛/×香風智乃/○天々座理世/×宇治松千夜/×桐間紗路
2/5【デュラララ!!】
○セルティ・ストゥルルソン/×園原杏里/×折原臨也/○平和島静雄/×ヴァローナ
1/5【ラブライブ!】
×高坂穂乃果/×南ことり/×矢澤にこ/ ○絢瀬絵里/×東條希
1/5 【結城友奈は勇者である】
×結城友奈/×東郷美森/×犬吠埼風/×犬吠埼樹/ ○三好夏凜
2/5【キルラキル】
○纏流子/○鬼龍院皐月/×満艦飾マコ/×蟇郡苛/×針目縫
0/4【グラップラー刃牙】
×範馬刃牙/×ジャック・ハンマー/×範馬勇次郎/×本部以蔵
2/4【selector infected WIXOSS】
○小湊るう子/×紅林遊月/×蒼井晶/○浦添伊緒奈
0/3【咲-Saki- 全国編】
×宮永咲/×神代小蒔/×池田華菜
1/3 【魔法少女リリカルなのはViVid】
×高町ヴィヴィオ/×アインハルト・ストラトス/○コロナ・ティミル
2/3 【のんのんびより】
○宮内れんげ/○一条蛍/ ×越谷小鞠
1/2 【グリザイアの果実シリーズ】
○風見雄二/×入巣蒔菜
20/70

89名無しさん :2017/07/01(土) 17:03:17 ID:xSbAEWss0
投下乙です
桂も絵里に近い感情を神威に持ったか
情報も道具も得てできる事は増えたがどれだけ手を着けられるやら
コロナちゃん生きろ


90名無しさん :2017/07/01(土) 23:28:09 ID:JHyPxZ2U0
投下乙
地下通路と生き残りのほとんども知れたし、マーダー達との決着は近い?
静雄と皐月、桂と神威が結構いい感じでテンション上がる


91 ◆WqZH3L6gH6 :2017/08/18(金) 08:11:24 ID:dyexpAT.0
本投下します。
題名はまだ決まってないので決まり次第レスします。


92 ◆WqZH3L6gH6 :2017/08/18(金) 08:11:51 ID:dyexpAT.0

・承太郎1

四半刻は過ぎただろうか。本人の望みとは程遠い緩やかな足取りで空条承太郎は前を進む。
紅林遊月と分かれた後、空条承太郎は南東へ向かっている。

「っ……」

全身が痛む。殺戮者達に負わせられた多数の小傷と、小と言えぬ3つの裂傷。
その肉体的ダメージは仲間である風見雄二を探し求める承太郎にとって行動を阻害するものであった。

「…………」

何度目になるか解らぬ深い息を彼はつく。
吐息を漏らす度に彼の脳内に少女の糾弾のような高音が響く錯覚に囚われる。
その声ではない声は紅林遊月が捜索している天々座理世のに似ていた。
突き放すような事を言ったのが行けなかったのは解っている。
先の乱戦の初めに親しかった香風智乃を殺され、激昂の最中気絶させられ、目覚めた時にはここまでの戦況も
ろくに把握出来ていなかった。これで落ち着けと言うのが無理な話だろう。
自分の欠点からの負い目が承太郎の傷の痛みを更に強くする。彼の体力だけでなく気力も削るように。

「!」

負荷に耐えきれなくなったのか、ついに承太郎の右膝がかくんと折れた。
彼は態勢をすぐ整えるものの、顔を少し下げてしまい、観念したかのように両膝を折った。
背中と後頭部が草と軟土にとすんと軽く落ちる。焦りを覚える間もなく承太郎は意識を失い、仰向けに倒れた。




(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


93題名不明 ◆WqZH3L6gH6 :2017/08/18(金) 08:12:32 ID:dyexpAT.0

・承太郎2

きな臭い煙の匂いがする。承太郎の瞼が震え、僅かな光が目に入った。
吸い込まれるような眠気が彼の意識を再び刈り取ろうとするのを感じた。

「っ……」

承太郎は気合を入れ目を見開く。
夜空の何割かを遮る木の葉の隙間から、ごく微弱なオレンジ色の光が見えた。
慌てて上体を起こす。すぐ近くに火の熱と煙はない。
彼はすぐ立ち上がろうと思考したが、身体はまだ満足に動かせそうになかった。

承太郎は仕方なく引き摺るような感じで後ずさりをし、木の幹にもたれ掛かる。
少々和らいだ疲労と痛み、焦りが彼の心身を巡る中、彼は亡き戦友の忠言を思い出した。

――待つのは君だ、承太郎!

ついさっき理世を追いかけようとした時も傷が開いたのも思い出す。

――その怪我で行けば殺されるだけだ

「くっ」

今の状態で風見雄二に加勢しようとした所で何になる。
承太郎は現状を憂いた。だが彼は弱さに屈せず不調の身体の代わりに頭を働かせた。

ここで、ある事に気づく。セイバーから奪い、言峰に託された黒カード。
特にセイバーの黒カードはチェックさえしてない。

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94題名不明 ◆WqZH3L6gH6 :2017/08/18(金) 08:12:58 ID:dyexpAT.0

「……」

承太郎は死者を蘇らせられるとは思ってはいない。仮に死者との会話が可能になっても向こうから望まない限りは考えようとさえしないだろう。
けれど繭により孤独を強いられた魂をドライに見捨てられる男でもない。
承太郎は瓶の蓋を強く持った。囚われた死者の魂の解放、それを自分の目標の一つと定めつつ。
彼は両目を見開き、気を強く持ちながら瓶の中身を飲んだ。


・?日前 ??:?? 主催基地

数々の武具、道具、果ては玩具が白い地面に散らばっている。
何人かの男女がそれを拾っては確認し口を出し、それを聴いた別の者がメモを取りつつ歩き回っていた。
ある1人の男が怪訝そうな表情で、その場を監督している者に近づく。
その男は2つの銃と2つの瓶を手に取っている。
それは所謂重複した支給品。男は■日後始まるゲームにおいてこれは良いのかと尋ねた。
監督役は懐から電子機器を取り出し、向こうに聞いた。
通話はすぐ終わり、監督役は男を一瞥すると「別に構わない」と返答した。
ゲームは予定通り行われ、同種の2丁の銃は1人は天々座理世、もう1丁は宇治松千夜に支給された。
そして2つの瓶――ある薬品は1つは園原杏里に、もう1つは――


・理世1

息はとうに切れている。
視界に映るは黒と深緑と霞がかった白。
天々座理世の胸中に渦巻く感情は混乱と罪悪感だった。
彼女は走っている。ゲームの舞台H-4地点に向かって。
森の外に近づくに連れ熱気と煙が濃くなるのを感じる。
理世は知らない風見雄二と纏流子による戦火が広がっていたから。
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


95題名不明 ◆WqZH3L6gH6 :2017/08/18(金) 08:13:16 ID:dyexpAT.0

「ん、んぐ……うぁ」

疲労が蓄積する中、彼女が承太郎達を突き放してまで行おうとした行為も、
実現できる体力がもう残っていない事実を理世はすぐ認める事はできない。

それを悲しくも認められたのは、一息着いた頃だった。

理世は顔を上げ森を見る。森までまだ遠い。そして彼女はもう一つ気付く。
なぜ丁寧に遺体を運ぼうと考えなかったのか。それは冷たさと生理的嫌悪をこれ以上味わいたくなかったからか。
彼女は脱力し、遺体から手を離す。遺体の背はどすんと地に落ちバウンドした。何の感情も湧かない。
理世はかくんと仰向けに仰け反る。空には雨雲が見えた。

「はは……」

理世は呆けた表情のまま口から乾いた笑いを出す。
そして大粒の涙が右目からこぼれた。わたしは何もできない役立たずのひどい人間と思ったから。
理世は両手を地面に着き、うずくまり掠れた声で泣いた。

霞んだ視界には智乃の遺体と一枚のカードがぼんやりと見えている。



・??日前 ??:?? 主催基地

自動車爆弾に何の懸念もなかった訳ではない。
そう思考すると、ある者は1人の少女に尋ねた。
あの施設やあの施設対しあの爆弾を爆発させるとどうなるのかを。
少女はしばし考えてから、返答する。

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96題名不明 ◆WqZH3L6gH6 :2017/08/18(金) 08:13:47 ID:dyexpAT.0

・理世2

自己嫌悪と罪悪感から来る痛みからに腹や胸を押さえつつ理世は当てもなく森を進む。
手には一枚のカードがあった。
彼女は服で泣き跡のある顔を拭うと、そのカードを見た。
カードに写った香風智乃は綺麗なカメラで綺麗に撮られているように見える。
理世はバツが悪そうに視線を反らし、仲間の捜索を再開した。

「……」


結論から言うと天々座理世は香風智乃を弔う事はできなかった。
地面を掘り起こす体力も、遺体を森へ移動させる体力も無かったから。
代わりに出来たのは智乃の魂が封じられたカードを回収した事と遺体の手を組ませる事のみだった。
理世は疲労と痛みから思わず呻き、動きを止めた。

周囲を見ると同じような光景だった森林がどこか開けたように見える。
今、理世は探している。自らの救いの主と定めていた風見雄二だけでなく、喧嘩別れしてしまった空条承太郎も。
ついさっき自らの非力と醜さを自覚した彼女は、承太郎に対するけじめを果たしたかった。
再開した際、どうなるかは深く考えられない。ただ理世は承太郎に謝りたかったのだ。
今の彼女は平和島静雄と一条蛍に見つかるなら、それでも構わないとさえ思っている。
白装束の女や針目縫といったマーダーに殺されるのだけは嫌だが、最悪それも覚悟している。

自暴自棄と薄々気づいていながらも彼女は承太郎達がいた場所に向かって進んだ。



・承太郎2

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97題名不明 ◆WqZH3L6gH6 :2017/08/18(金) 08:14:25 ID:dyexpAT.0

「これは……」

異様な光景だった。前方には木々がいくつもなぎ倒されている。
地面も人外の力で抉られたと推測できる箇所が幾つもある。
承太郎は唾を飲み込んだ。花代も緊張した面持ちで沈黙する。

そこは纏流子が平和島静雄と蟇郡苛が戦い、蟇郡が命を落とした場所のすぐ近く。
強い風が吹く。

「……!」

その時だった。
何者かの気配を感じた承太郎は身構えた。

----------------------------------------------------------------------------------------------------

【G-4/南部(蟇郡の遺体がある場所のすぐ近く)/真夜中】

【空条承太郎@ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース】
[状態]:ダメージ(大)、疲労(大?回復の可能性あり)、精神的疲労(小)、胸に刀傷(中、処置済)、全身に小さな切り傷、
    左腕・左肩に裂傷(処置済み)、貧血(大)、強い決意、焦り(小) 、神代の酒による酔い(小?)。
[服装]:普段通り
[装備]:レッドアンビジョン(花代のカードデッキ)@selector WIXOSS(解放中)
[道具]:腕輪と白カード、赤カード(37/38)、青カード(35/37)
黒カード:約束された勝利の剣@Fate/Zero、不明支給品0~1(言峰の分、確認済み)、スパウザー@銀魂、
         キュプリオトの剣@Fate/zero 、不明支給品2枚(ことりの分、確認済み)、神代の酒@Fate/zero (3分の1消費)
    現地調達品:雄二のメモ、噛み煙草、各種雑貨(ショッピングモールで調達)
[思考・行動]
基本方針:脱出狙い。DIOも倒す。
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98題名不明 ◆WqZH3L6gH6 :2017/08/18(金) 08:14:59 ID:dyexpAT.0

[備考]
※アニメ版グリザイアの果実終了後からの参戦。
※折原臨也、衛宮切嗣、蟇郡苛、空条承太郎、紅林遊月、言峰綺礼と情報交換しました。
※キャスターの声がヒース・オスロに、繭の声が天々座理世に似ていると感じました。
※参加者の時間軸がずれている可能性を認識しました。
※『越谷小毬殺人事件の真犯人はDIOである』という臨也の推理(大嘘)を聞きました。必要に応じて他の参加者にも伝える可能性があります。
※言峰から魔術についてのおおまかな概要を聞きました
※纏流子の純潔の胸元に隙間があるなどの異変に気づいています。

[雄二の考察まとめ]
※繭には、分の殺し合いを隠蔽する技術を提供した、協力者がいる。
※殺し合いを隠蔽する装置が、この島のどこかにある。それを破壊すれば外部と連絡が取れる。
※第三放送を聞いていません。
※城近くの山小屋から武器になりそうなものを入手しました(鉛筆サイズの即席の木杭3本、即席の鉄杭3本、包丁一本(低品質))
※自動車爆弾が北西へ向かうのを目撃しました。爆弾とは気づいていません。
※承太郎のすぐ近くにいる可能性があります。



【G-4(詳細不明)/真夜中】

【天々座理世@ご注文はうさぎですか?】
[状態]:疲労(大)、精神的疲労(極大) 、無力感(大)、自暴自棄
[服装]:メイド服・暴徒鎮圧用「アサルト」@グリザイアの果実シリーズ
[装備]:なし
[道具]:腕輪と白カード、赤カード(9/10)、青カード(9/10)
    黒カード:キャリコM950(残弾半分以下)@Fate/Zero
    白カード:香風智乃
[思考・行動]
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


99題名不明 ◆WqZH3L6gH6 :2017/08/18(金) 08:15:32 ID:dyexpAT.0

[備考]
※少なくとも、鮮血を着用した皐月と決闘する前からの参戦です。
※DIOおよび各スタンド使いに関する最低限の情報を入手しました。
※満艦飾マコと自分に関する記憶が完全に戻りました。
※針目縫に対する嫌悪感と敵対心が戻りました。羅暁への忠誠心はまだ残っています。
※第三放送を聞いていません。
※肉体のダメージは前の話よりは良くなっています。
※雄二が比較的近くにいるのに気づいていません。
※現在自動車爆弾は屋根に乗った流子と共に健在のランドマークか各エリアの中央のいずれかにへ向けて移動しています。
 妨害がなければ一定時間後に標的の施設は爆破されます。

※承太郎のすぐ近くにいる可能性があります。


・支給品説明

【神代の酒@Fate/Zero】
ギルガメッシュの宝具の一つ。酒。
媒体によっては体力回復のような効用を持つ。
3分の1以上の量を飲むと何らかの回復効果が得られる。治癒効果はない。
回復するのは体力か魔力か、効果の度合いはどれほどかは不明(詳細は後の書き手にお任せ)。


100 ◆WqZH3L6gH6 :2017/08/18(金) 08:16:03 ID:dyexpAT.0
投下終了です。


101 ◆WqZH3L6gH6 :2017/08/18(金) 22:09:32 ID:dyexpAT.0
題名は『死者は交叉への標』です。


102名無しさん :2017/08/18(金) 23:16:41 ID:sTeAeocI0
投下乙
迷った少女も次こそは身の丈に合った行動ができるかな


103名無しさん :2017/08/18(金) 23:55:28 ID:cU1thgF60
投下乙です。
理世がどうなるか気になるなぁ

それと、流子の[思考・行動] 欄がないのは意図的ですかね?


104名無しさん :2017/08/18(金) 23:57:02 ID:/J9MT8SE0
ここで露骨なご都合回復アイテムか……


105 ◆WqZH3L6gH6 :2017/08/19(土) 07:56:46 ID:IRpsYeII0
感想と指摘ありがとうございます。
修正スレの328に修正文を投下したので確認をお願いします。

ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/17204/1438784746/328


106名無しさん :2017/08/20(日) 21:56:52 ID:H6eB8/cs0
>>104
アンチは消えて、どうぞ


107名無しさん :2017/08/20(日) 22:02:53 ID:1mXBeVOc0
そんな悲しいこと言うなよ


108名無しさん :2017/08/21(月) 14:15:20 ID:PTnsCU6I0
ごめんなさい。
こういう時どんな顔すればいいか分からないの。


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7 パラレルワールド・バトルロワイアル part3 (Res:375)All First100 Last50 SubjectList ReLoad 7
1 ◆Z9iNYeY9a2 :2015/01/15(木) 22:08:08 ID:2Sa.PFa.0
『バトル・ロワイアル』パロディリレーSS企画『パラレルワールド・バトルロワイアル』のスレッドです。
企画上、グロテスクな表現、版権キャラクターの死亡などの要素が含まれております。
これらの要素が苦手な方は、くれぐれもご注意ください。

前スレ
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/14759/1351176974/

【外部サイト】
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356一歩先へ(後編) ◆Z9iNYeY9a2 :2017/04/18(火) 00:14:38 ID:3m5SiQTg0

これまで鹿目まどかの抹殺は自分の中で、天に与えられた使命のようなものと考えてきていた。
全てを失った自分が、キュゥべえとの契約でようやく手にした能力で見えた未来が示したもの、世界の崩壊。
それを食い止めることが、自分のすべきことだと。

だが、手にした力の特異性故に社会の公的機関のようなものに相談できるようなものでもなかった。
仲間の魔法少女を頼る、などという選択肢もなかった。多くの魔法少女では、自身がいずれ魔女と化すという事実に耐えきれない。
手にできるのは、自分の言うことを迷うことなく聞いてくれる―――言ってしまえば都合のいい手駒のような人間だけ。

そうなれば、自分だけの力でできる解決法など限られてくる。すなわち殺すしかない。

その思考で凝り固まっていた。


だからだろう。
まさか、こんなに積極的に、疑いもなくこの事実を受け止め、その上で協力を申し出てくる者がいるという可能性を思いつくことができなかった。


(もしも、私がサカキさんに対してこれを口にしていれば…、あるいは何かは変わったかしら…)

キュゥべえの存在を気にかけていたからということもあったとはいえ。
もしもまどかのことを協力することを頼めていたら。
いや、別にサカキに頼むこと自体には意味はないだろう。

頼むこともできなかったからこそ、Lが差し伸べた手に対し、答えに詰まってしまった。




「美国織莉子さん、ですよね?」
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


357一歩先へ(後編) ◆Z9iNYeY9a2 :2017/04/18(火) 00:14:59 ID:3m5SiQTg0


鹿目まどかの抹殺。それは誰に感謝されることもない、人道的には悪に属すること。Lに言われるまでもない。
その目的のための障害であり、そして受け入れられないあり方を生き、自分の勝利による苦汁を味わったというあの少女。
ぶつかることはある種の必然でもあり、いずれ引き合い戦うこともおそらくは定められていたのだと今にしてみれば思う。

そんな者を討ち取ったという事実を、まさか感謝されることがあるとは思ってもみなかった。

「………話は終わったのでしょう?ならもう下がった方がいいのではないかしら」
「織莉子さん、一つだけ聞かせてください。あなたはどうして魔法少女になったんですか?」



「あなたの世界の魔法少女がどういうものか、美遊に教えてもらいました。
 だとしたらあなたもきっと、何か願いを持っていたんじゃないですか?」
「答える義理はありません、と言ったら引き下がるのかしら?」
「教えたくないなら無理に聞こうとは思わないです。ただ、気になっただけですから」

じっとイリヤの目を見て、織莉子は一息ついて口を開いた。

「イリヤさん、お父さんやお母さんは愛していますか?」
「…愛しています、けどそれが何か…?」
「……なるほど、あなたは光に溢れた人生を歩んできたようですね」

その返事に対し疑問も持つことがなかった様子を見て、織莉子はイリヤの人生が幸福にあふれた明るいものであったのだろうと判断した。

「ならばあなたはその人生に対して―――いえ、あなたはこの質問を問うには幼いかもしれませんね。
 私もかつてはあなたのように光に満ちた人生を送っていたのだろうと思います。しかしある時を境に、それが私にとっては偽りのものであったと悟りました。
 多くを語るつもりはありませんが、私はその中で生まれた孤独の果てに、魔法少女となる道を選び、そして使命を得たのです。
 それが私にしかできない、唯一のものであると」
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


358一歩先へ(後編) ◆Z9iNYeY9a2 :2017/04/18(火) 00:16:27 ID:3m5SiQTg0

「皆さん、お待たせしました」

Lが織莉子、イリヤ、ニャースを連れて広間に現れた。

「第一に私なりに色々考えてみたことを皆さんに伝えさせてもらいます。
 まずこの殺し合いの目的の大枠はシロナさんから聞いたものからは変わらないでしょう。この点は間桐邸で話したことと変わりません。
 問題は、その周り、目的の下の手段という部分にあるものです」

アカギの目的。それは感情のない静寂な世界を作り出すということ。
しかし、そのために何故この殺し合いという手段が必要なのか。
それを、あくまでその前提があった上での考察をLが語っていく。

「ニャースさんの世界のアカギもやろうとしたことに変わりはなかったらしいですから、その前提はあれがどちらのアカギであっても崩れないものとします。
 ニャースさんが会ったというC.C.さんは、そのアカギに近いことをしようとした者の存在を話していたといいます。
 人の意識を統一することで、嘘のない世界を作ろうとした者、シャルル・ジ・ブリタニアという者を」
「…ちょっと待って。つまり皇帝陛下がアカギに協力してるかもしれないっていうの?」

反応したのはアリスだ。
はぐれ者に近い扱いとはいえ曲りなりにも自身が仕えている皇帝が関わっているという事実は、急に受け入れられるものではないのだろう。

「ええ、ですから一つだけ確認をしておきたいことがあります。
 アリスさん、先の放送を行った者の声、どこかで聞いたことはありませんか?」
「声って言われても……、……いや、どこかで聞いたことはあるような気は……。
 確か皇帝陛下直属の騎士の中に、似た声をした少女がいたような、いなかったような…」
「ありがとうございます。それで十分ですアリスさん。
 とすれば、これを確信へと持っていくにはもう少し情報が必要になるでしょう。
 ここで重要になってくる人物はおそらく、枢木スザクではないかと思います」

枢木スザク。
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359一歩先へ(後編) ◆Z9iNYeY9a2 :2017/04/18(火) 00:16:54 ID:3m5SiQTg0

「ですから、もしアカギ達に協力しているのであれば、まず間違いなく確信犯です。
 鹿目まどかをそれほど重要な存在と認識した上であなたと共に参加者の中に加えている」
「つまり、彼女を魔法少女にすること以上に重要なことがある、と?」
「ええ、下手に手を打ってしまえば思う壺となってしまうかもしれません。
 加えてマミさんだけが魔女となったという件もあります。
 ですから織莉子さん、まどかさんの件はあなたの中で結論を少し待ってもらえないでしょうか?」

Lの言葉に、一瞬まどかの方へと目をやる織莉子。
その視線にまどかはビクリ、と身を震わせた。
セイバーとアリスは警戒心を強めるが、織莉子ははぁ、と一息ついて諦めたかのように言葉を発した。

「…いいでしょう。今はその話に乗ってあげます」
「ありがとうございます織莉子さん。ですが…、少し意外でしたね。もう少し粘るのではないかと思ってました」
「…私にも色々思うところはあるのですよ」

この場で最も重要であった問題に対して解決の糸口が見えてきたことに、セイバーやアリス、イリヤ達は安堵の息を漏らした。


「それで、今後のことについてですが。
 まず織莉子さんの言っていた、ポケモン城。そこに向かう者達が必要です。
 できる限り、多くのポケモンも必要でしょう」

ポケモン城。
クローンポケモン達が何かを守るかのようにいる場所。無論罠、囮の可能性も高いが向かう意味はあるはず。

これにはNが申し出た。
アカギのいいなりとなっているクローンポケモン達のことが気がかりの様子だ。
そしてクローンポケモンという存在に反応を示したニャースもまた、向かいたいと言った。

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360一歩先へ(後編) ◆Z9iNYeY9a2 :2017/04/18(火) 00:17:16 ID:3m5SiQTg0
「ですが…、イリヤスフィール」
「大丈夫だよ。無理はしない。ただ乾さん達を迎えに行くのが目的だから」
「分かりました。ですが年のため。決して無茶はしないでください。今の桜はかなり危険です」

呑まれたことがあるからこそ、今の桜がどれほど危険な状態かセイバーには分かる。
そしてあの泥はサーヴァントであっても、いや、サーヴァントだからこそ抗えない悪意。人間でも触れただけで気が触れかねないものだ。

「では最後に一つ。私達はアヴァロンの到着を待って南部に移動することになると想定しますが。
 なのでここからは離れることになりますが、この遊園地はこの会場から中心に近い位置にあります。
 状況が許す限りは、ここを集合地点に定めておきたいと思います」

「皆様とまたこの場所で会えることを願っています。
 では、出発のタイミングはお任せします。皆様、お気をつけて」







【D-5/遊園地/一日目 夜】

【イリヤスフィール・フォン・アインツベルン@Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ】
[状態]:疲労(小)
[装備]:カレイドステッキ(ルビー)@Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ
[道具]:クラスカード(キャスター)@Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ、クラスカード(アサシン)@Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ、クラスカード(アーチャー)@Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ、破戒すべき全ての符(投影)
[思考・状況]
基本:美遊や皆と共に絶対に帰る
1:もう逃げない。皆で帰れるように全力を尽くす
2:乾さん達を探しに行く
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


361一歩先へ(後編) ◆Z9iNYeY9a2 :2017/04/18(火) 00:17:33 ID:3m5SiQTg0

【セイバー@Fate/stay night】
[状態]:ダメージ(中)、疲労(中)、魔力消費(大)、胸に打撲(大)
[装備]:スペツナズナイフ@現実
[道具]:なし
[思考・状況]
基本:シロウの願いを継ぎ、桜とイリヤスフィールを生還させる
1:今はこの場に待機してLとまどかを守る
2:間桐桜が気がかり
3:約束された勝利の剣を探したい
4:ゼロとはいずれ決着をつけ、全て遠き理想郷も取り返す
[備考]
※破戒すべき全ての符によりアンリマユの呪縛から開放されセイバーへと戻りました



【アリス@コードギアス ナイトメア・オブ・ナナリー】
[状態]:ダメージ(小)、ネモと一体化、喪失感
[服装]:アッシュフォード学園中等部の女子制服、銃は内ポケット
[装備]:グロック19(9+1発)@現実、ポッチャマ@ポケットモンスター(アニメ)、双眼鏡、 あなぬけのヒモ@ポケットモンスター(ゲーム)
[道具]:共通支給品一式、
[思考・状況]
基本:脱出手段と仲間を捜す。
1:ナナリーの騎士としてあり続ける
2:情報を集める(特にアカギに関する情報を優先)
3:今は美国織莉子と共にほむらの亡骸を調べに行く。その後ポケモン城へと向かう。
4:ほむら……
5:美国織莉子を警戒。
最終目的:『儀式』からの脱出、その後可能であるならアカギから願いを叶えるという力を奪ってナナリーを生き返らせる
[備考]
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362 ◆Z9iNYeY9a2 :2017/04/18(火) 00:17:52 ID:3m5SiQTg0
投下終了です


363名無しさん :2017/04/18(火) 14:59:12 ID:/6xeEm7gO
投下乙です

美遊がいたから結花は救われた
イリヤがいるから美遊は泣けた
そして、まどかと織莉子を橋渡ししようとする者もいる


364名無しさん :2017/05/20(土) 10:46:13 ID:rPqIp7D20
投下乙でした。

Lが探そうとしているスザクと一緒に月が居るというのは、
面白い偶然だな。
何とか再会してほしいものだ


365名無しさん :2017/06/12(月) 03:00:17 ID:2CqeX3Eg0
予約来てるね


366 ◆Z9iNYeY9a2 :2017/06/18(日) 23:12:16 ID:D28M7Lqk0
投下します


367再起動 ◆Z9iNYeY9a2 :2017/06/18(日) 23:14:09 ID:D28M7Lqk0
『それでは次の放送は6時間後となります。更なる殺し合いの進行を期待しています』

石造りの城内に響き渡る声が途絶えていく。
夜にも突入しようとする時間に流れた放送が終わったところだった。

名を呼ばれた者の中には、呼ばれると予期していたものも当然いた。

夜神総一郎。C.C.。

前者は先に不意に流れた映像の中で謎の影に食われた。
後者は共にいるべき相手の傍にその姿がなかった。
故に、その死を知っていた、想定していたものが多くそう意外な名は呼ばれてはいなかった。

仮面の下でスザクが動揺しているのは、それらとは別の理由だ。

「枢木?」
「……その名前では呼ばないでくれと頼んだはずだが…。何だ?」
「放送が終わってから、明らかに様子が変だったからな。何かあったのか?」

そして、その動揺は表情を隠したままでも、同行者に気付かれるようなものだった。

「……さっきの放送の声に、聞き覚えがある」

アーニャ・アールストレイム。
かつてのブリタニア皇帝直轄の騎士、ナイト・オブ・ラウンズの6位。

だがブリタニアが無き今は、騎士の名も捨てて過ごしていたはずの少女だ。

それが、何故放送を行っているのか。

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368再起動 ◆Z9iNYeY9a2 :2017/06/18(日) 23:15:59 ID:D28M7Lqk0

政庁にいた時、C.C.とした会話を思い出す。

『ニャースから聞いたんだが、アカギという男は神に近いと言われた伝説のポケモンの力を使って世界を作り変えようとしたらしい』
『このような殺し合いを催せたのも、その力が要因というわけか。
 しかし、神に、世界を作り変える、か』
『思い出すか?シャルル達のことを』
『連想くらいはするさ』
『だが、あの二人は追放したはずだ。他ならぬルルーシュが』
『では、ユフィ……ゴホン、ユーフェミアの世界の皇帝である可能性は?』
『それは分からんよ。何しろ情報がない上にゼロがナイトメアを下す化物の世界だ。シャルルも同じとは限らないからな』
『そうか』

その後は巴マミの来訪やロロ・ヴィ・ブリタニアの襲撃が重なったこともあり、詳しい情報を聞き出すことはできなかった。
元々重要度の高い会話ではなかった以上、時間があったとしても雑談レベルの会話にしかならなかったとは思うが。


「なら放送の主が君の知っている存在と同一人物だとしよう。彼にはアカギに匹敵するような力があるのか?」
「アカギの力ははっきりと分かっているわけではないが、俺の知る限りなら有り得る話なんだ。
 彼らは神を殺すことで世界を作り変えようとした者だからな」
「神を、殺す…?」
「詳しい話は、そこの情報端末で見た方が早いか。俺も全容を理解していたわけではないからな」

言って、端末にパスを打ち込んで画面を開くスザク。
求めている情報が載っていることは、先に大まかではあるが確認している。

再度それを理解しようと、月は映った光を覗き込んだ。



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369再起動 ◆Z9iNYeY9a2 :2017/06/18(日) 23:22:30 ID:D28M7Lqk0

「…正直僕はこれまで、神に近い力を得て人々を上から見下ろすようにして過ごしてきたのかもしれない」

たった今放った自虐の言葉に対しての答えを言うかのように呟く月。

「だから、こんなところに呼ばれてもどうにかなると、他の皆を見下して見ていたのかもしれない」

美樹さやかとゲーチスと情報交換していた時。
アリスや暁美ほむらと、またロロ・ヴィ・ブリタニアと共に行動していた時。

いい顔をして善人ぶったり友好的な顔をしている裏で自分は何を考えていたか。
ゲーチスやロロにしてみればいつでも殺せる都合のいい雑魚としか見られていなかったのだろう。
実際、ロロが巨大なロボットを操ってオルフェノクと戦うあの戦場を見て恐怖したはずだった。
この場で生き残れていたことも、ただ運がよかっただけだ。もし出会いが悪ければ、もしゲーチスやロロが気まぐれを起こしたら。
自分はこうして生きていなかった。

「案外、神―キラ―のままでいられるという思いはその時点で諦めが入っていたのかもしれないな」

だけどその事実に気付かないふりをして。ただこれまで上手くいっていたからと自分を誤魔化していたせいで、本心と願望の食い違いに歪みが生じてしまっていたのかもしれない。
父親に会って、彼との会話を通して、神でいる必要がないということに気付きかけ、しかしそれが受け入れられずに逃げた時からキラはもういなかったのだと思う。

「余計な話かもしれないが、もし僕に神になろうという思いがそこまで強くなくて、なおかつ手段を選ばないようになっていたなら、もしかしたらその考えに傾倒していた可能性はあったな」

だけど今は、そんな想像もできるくらいには、自分を見つめ直すほどの余裕があった。
キラである自分から開放されたおかげだろう。

「ならば、どうするか」
「過去は過去だ。今は僕ができることをするだけだ」

スザクの問いかけに短くそう答えて、端末の情報に意識を戻し始めた。
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370再起動 ◆Z9iNYeY9a2 :2017/06/18(日) 23:28:44 ID:D28M7Lqk0
「であれば、アヴァロンが到着するまでは情報収集も兼ねて休息とするか。
 今のうちに食事もすませておいたほうがいいかもな」
「じゃあ僕は大丈夫だ。休息なら情報整理しながらでもできる」
「分かった、なら俺は席を外そう」

バッグから支給されていた食料と水を取り出すスザク。
その行動を怪訝に思った月が問う。

「席を外すって、食事だろう?ここですればいいじゃないか」
「………」
「…人前じゃ外せないのか?」

スザクの被っていた黒い仮面を指す月。
しかしスザクは静かに首を振るった。

「察してくれればありがたい」
「分かった」

短くそう告げて静かに部屋を出ていった。




ふと気まぐれから、ゼロという存在についての情報を開く月。

「悪逆皇帝を倒した英雄、か」

ブリタニアを占領された日本に現れレジスタンスに力を貸し、最終的に悪逆の限りを尽くす皇帝を倒した仮面の英雄。
しかし月はその時期周りの情報を一通り整理したところでゼロの正体がルルーシュという皇族の一人ではないかと推察を立てていた。
そして、その傍に騎士として付き従った枢木スザクは自らの死を演出することで世間的には死者となり、ゼロの仮面を引き継いだ。
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371再起動 ◆Z9iNYeY9a2 :2017/06/18(日) 23:29:28 ID:D28M7Lqk0


アヴァロンがどういう形で施設に降りてくるのか。
再度Nの城を見て回っていたところ、建物の上位階層の一画に祭壇にも見える開けた場所が見つかった。
そこならばアヴァロンへの乗降にも耐えうる場所なのではないかと判断、スザクの持つアヴァロンの艦情報から計算したおおよその到着時間にそこで待機することとなった。

そしてやがて到着したアヴァロンに乗り込むスザクと月。
その中の空気にスザクはナイトオブセブン、そしてナイトオブゼロとして行動していた時のような懐かしいものを感じながら。
やがて地を離れ飛翔していくアヴァロンの中で、離れていくNの城を、そしてここから向かうだろう先にある闇の中に小さく光る街灯に照らされた施設群を見下ろし続けた。


【B-4/Nの城付近(アヴァロン内)/一日目 夜中】

【夜神月@DEATH NOTE(漫画)】
[状態]:疲労(大)
[装備]:スーツ、
[道具]:基本支給品一式
[思考・状況]
基本:キラではない、夜神月として生きてみたい
1:とりあえずゼロ(枢木スザク)と行動する。
2:Lを探し、信じてもらえるのであれば協力したい
※死亡後からの参戦


【枢木スザク@コードギアス 反逆のルルーシュ】
[状態]:ゼロ衣装、「生きろ」ギアス継続中、疲労(小)、両足に軽い凍傷、腕や足に火傷
[装備]:エクスカリバー(黒)@Fate/stay night、ゼロの仮面と衣装@コードギアス 反逆のルルーシュ
[道具]:基本支給品一式(水はペットボトル3本)、スタングレネード(残り2)@現実
[思考・状況]
基本:アカギを捜し出し、『儀式』を止めさせる
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372 ◆Z9iNYeY9a2 :2017/06/18(日) 23:29:47 ID:D28M7Lqk0
投下終了です


373名無しさん :2017/06/19(月) 01:27:39 ID:pDVnX1Lc0
投下乙です
スザクに少しずつ変化が表れてるな。もう一度仮面を脱ぐ時は来るのだろうか
対主催者として再起動した月も頑張って欲しい


374名無しさん :2017/07/01(土) 16:57:34 ID:Ux/cBazA0
投下乙でした。
やはりこの二人はいいですね。一番注目している面々です。
お互いに似た境遇と罪悪感をいだきつつ、生きている。
何とか頑張って欲しいものです。


375名無しさん :2017/09/01(金) 14:15:53 ID:I7p3i4BY0
次の予約まだかな~


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8 オリロワアース (Res:478)All First100 Last50 SubjectList ReLoad 8
1名無しさん :2015/05/06(水) 16:45:35 ID:pYFZnHTQ0
ここは、パロロワテスト板にてキャラメイクが行われた、
様々な世界(アース)から集められたオリジナルキャラクターによるバトルロワイアル企画です。
キャラの死亡、流血等人によっては嫌悪を抱かれる内容を含みます。閲覧の際はご注意ください。

まとめwiki
ttp://www9.atwiki.jp/origin2015/

したらば
ttp://jbbs.shitaraba.net/otaku/17154/

前スレ(企画スレ)
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/13744/1428238404/

・参加者
参加者はキャラメイクされた150名近い候補キャラクターの中から
書き手枠によって選ばれた50名となります。

また、候補キャラクターの詳細については以下のページでご確認ください。

オリロワアースwiki-キャラクタープロファイリング
ttp://www9.atwiki.jp/origin2015/pages/12.html

企画スレよりキャラメイク部分抜粋
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/13744/1428238404/109-294



地図
ttp://www9.atwiki.jp/origin2015/pages/67.html

459みつどもえ ◆F3DFf2vBkU :2016/01/30(土) 00:13:12 ID:ptTP.aTw0
全身に揺さぶりを感じて、目を覚ます。
すでに日は昇っていた。
視界に入る少女は確か――柊麗華。
そして、どぎついピンク――ピンク?

「そう睨むな、睨むな。妾の名は卑弥呼。お主……えんま、じゃったか?お主の師匠探しを妾も手伝ってやるぞ」

そう言って、ピンク色の髪の少女は微笑んだ。

「安心せえ。妾はお主らのような可愛い女の子の味方じゃ」

えへへ、と麗華は照れたように頭を掻いた。
エンマはそんな二人を無表情に見つめる。

「協力してくれるの?」
「うむ。妾にどーんと任せい」

薄い胸をどんと叩く。
エンマはこの卑弥呼と名乗る少女をチームにいれたメリット、そしてデメリットを考える。
が、今まで損得についても深く考えなかった少女にとって、これは中々難しい仕事だった。
数秒ほど、眉を歪めて額に手を当てた後、エンマは卑弥呼に結論を言った。

「二人かついで逃げると、両手使えなくて困るから」
そこで一度、言葉を切る。
卑弥呼の目を見つめ、続ける。
「もしもの時は、お前は、追いて逃げるから」

卑弥呼は可笑しそうに笑った。
「かまわんよ、妾はジープを持っとる」

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460みつどもえ ◆F3DFf2vBkU :2016/01/30(土) 00:14:08 ID:ptTP.aTw0


時は数分ほど遡る。
未だ早乙女エンマが眠りについている時。
吸血鬼、柊麗華は昇る太陽の光を体に浴びながら、エンマの寝顔を見つめていた。
(可愛いなあ)
それは肉体の強度的な意味でも、顔かたちのことでも、両方の意味でである。
柊麗華は自分の外見を気に入っている。
気に入ったからこそ、彼は「柊麗華」を皮にして、彼女になったのだ。
しかし、気に入っているといっても、毎日見ていればさすがに飽きる。
この体で小学校に通っている彼女にとって同年代の女子は珍しいものではないが、それでも早乙女エンマは十分に上玉だった。

そして、ジルに追いかけられた恐怖やエンマの持つ暴力に対する畏怖も、数時間経ったことで、収まっている。
(ちょっとならイタズラしても、バレないよね)

思えば、こういう油断や甘さが彼を一度人生からドロップアウトさせた要因なのだが、残念ながらこれは人外になっても治らなかった。

頬に手を触れる。ぷにぷにとして柔らかい。
髪に手を伸ばす。砂で多少汚れているが、それでも口にいれたいほどきめ細かい。

未だエンマが目覚める気配はない。
そっと、麗華は自分の顔をエンマに近づける。

(さすがに唇同士はまずいよね)
でも頬を舐めるくらいなら大丈夫、とエンマは心の中で呟く。

「おお、何と何と!ロリっ子同士の百合じゃと!いいのう、いいのう。妾はそういうのも大好物じゃ!」

突如聞こえた邪悪な声に、麗華ははっと顔を上げた。
自分の目の前にいるのは、一匹の烏。
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461みつどもえ ◆F3DFf2vBkU :2016/01/30(土) 00:14:44 ID:ptTP.aTw0


「怪獣ティアマト」
エンマは静かに呟く。
「うむ、妾も二人、同行者をそやつに殺された。今でこそ縮んで怪人と呼べるほどの大きさになっておるが、それでも参加者にとっては十分な脅威じゃな」
「そ、そんなのまでいるんだ……」
と、怯えた声を出して麗華はエンマを見た。
「でも、エンマちゃんなら、勝てるんじゃない。さっきもあんなでっかい虎を簡単に倒しちゃったし」
「ほう、虎をか。そいつはすごいのう。三国志でも虎に勝てそうな奴はそういないというのに」
「……怪獣はわかんないけど、それくらいの大きさの怪人なら、師匠と一緒に倒したことある。だから、たぶん勝てる」
「ならば、討伐に向かうか。妾も微力ながら協力するぞ。かたき討ちじゃ」
じろり、とエンマは卑弥呼を睨んだ。
「まずは、師匠を探したい。方針は、その後考える」

「うむ、ロリは父親と一緒にいるのが一番じゃ。背徳的なロリも好きじゃが、無邪気に父親と戯れるロリも好きじゃよ、妾は」
「じゃあ、とりあえず北上しませんか。人を探すんでしたら、端より中央のほうがいいと思いますし」
「しかしティアマトに出会ったらどうする?」
「なんとかジープで逃げ切りましょう。卑弥呼さんもさっきそれで逃げ切れたんですし、私達が二人増えても問題ないはずです」
なるほど、と卑弥呼は腕を組んだ。
「それでいいよね、エンマちゃん」
と麗華はエンマを見て、あれっと首を傾げた。
どうにも機嫌が悪そうな表情だった。
「別に、出会って、襲い掛かられたら、倒すけど」
どうやら、麗華の言葉でエンマはヒーローとしてのプライドを傷つけられたようだ。
ごめんごめん、と麗華は大仰に頭を下げる。
そういう顔も可愛いいのう、と卑弥呼はよだれを垂らす。
殺し合いの最中とは思えない、どこかふわふわとした空気が流れた。



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462みつどもえ ◆F3DFf2vBkU :2016/01/30(土) 00:15:14 ID:ptTP.aTw0


柊麗華は高位の吸血鬼ではない。
エクソシストや退魔師、陰陽師と戦闘になれば、なすすべなく退治されてしまう存在である。
柊麗華は天才ではない。
人間であったころは典型的なダメ人間だった。吸血鬼になってからも抵抗の少ない女子供ばかりを襲った(性癖の関係もあったが)

では、柊麗華は同行者二人、二人の少女に対して、何のアドバンテージもないのか。

否、麗華には、二人に対抗する一つの武器があった。

それは。
(限界を知ること)

柊麗華は知っている。
ヒーローや怪人が入り混じるアースHを生きる早乙女エンマよりも。
同じアース出身で、しかし化物としての格で圧倒的に負けている卑弥呼よりも。

彼女は、自分の強さの限界を知っている。
そして、自分より強い者の存在を知っている。

(確かに二人と直接やりあったら勝てない。でも、状況を見極める力なら、この中で私が、いや、『俺』が一番だ)

柊麗華は知っている。
自分を吸血鬼にした真祖の吸血鬼、そのでたらめぶりを知っている。
自分が格下の人外であることを知っている。

だから強者に助けを求める。
だから無力な少女のフリをする。
だから強者の服従を誓う。
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


463 ◆F3DFf2vBkU :2016/01/30(土) 00:15:59 ID:ptTP.aTw0
投下を終了します


464 ◆F3DFf2vBkU :2016/02/06(土) 15:43:42 ID:LjUNzr.g0
裏切りのクレア、高村和花、投下します


465桜の意図 ◆F3DFf2vBkU :2016/02/06(土) 15:45:27 ID:LjUNzr.g0
魔法少女とヒーロー、どちらが強いかだって?

そりゃあお前、キャラによるだろ。
最弱の魔法少女と最強のヒーロが戦えばヒーローが勝つ。
最強の魔法少女と最弱のヒーローが戦えば魔法少女が勝つ。
最強の魔法少女と最強のヒーローが戦えば……。

ああ、だめだ。どのキャラが最強かだなんて、ファンそれぞれで違うからなあ。
やっぱあれだ、キャラクターで判断しようぜ。

じゃあとりあえず。異端対決ということで。

元ヒーロー、裏切りのクレア。混血の魔法少女、マイルドフラワー。

強いのは、どっち?



服従か、死か。
裏切りか、死か。
8歳の少女に突きつけられた厳しい選択。

マイルドフラワー、高村和花の瞳は絶望で揺らめいた。

「どうした、さっさと選ぶんだ。私はあまり気が長いほうじゃないよ」

両手を広げ、口を三日月に歪めるその女、裏切りのクレアはマイルドフラワーには悪魔にしか見えなかった。
正義の魔法少女はそこに、確かに悪が在ることを認識する。
だから。

(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


466桜の意図 ◆F3DFf2vBkU :2016/02/06(土) 15:45:57 ID:LjUNzr.g0


「いやはや、たいしたものだよ」

ぱちぱち、とクレアは大仰に手を叩きながら、敗者、マイルドフラワーへと歩みよる。

「その歳で、その矮躯で、そのファンシーな格好で。まさか私に9割出させるとは」

マイルドフラワーは動かない。うつ伏せに倒れこみ、魔法少女としての変身も解除された高村和花は、すでに意識は無かった。

クレアは彼女の首根っこを掴むと片腕で持ち上げ、その胸に耳を当てる。

「ふむ、まだ息はある」

そう言って、クレアは和花を背負った。

「どうやら、思った以上に面白い子みたいだな、君は」

あの時。

クレアの正拳突きが『サクライト』を消し飛ばし、和花を蹂躙した時。
彼女は、恐怖と絶望に顔を歪ませながら。
それでも、確かに。

「笑っていた。安心したように君は笑ったんだ」

あの笑みの理由は何なのか。
クレアはその答えを知っている。

「君は悪に屈しなかった。決して挫けず、自分の最高の攻撃をぶつけ、それでも――届かなかった。だが、誰が君を責められよう。これ以上、君に何を望もう。ここまで頑張ったんだ、けどどうしようもなかったんだ」
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


467 ◆F3DFf2vBkU :2016/02/06(土) 15:46:55 ID:LjUNzr.g0
投下を終了します


468名無しさん :2016/02/07(日) 00:55:30 ID:K3weBxjA0
久々に見てみたら投下来てた
投下乙です。素手でビーム消し飛ばせるとかヤバい(確信)


469 ◆aFyiCU5AH6 :2017/05/28(日) 03:00:31 ID:MLe/DFvQ0
巴竜人
道神朱雀
ライリー
投下します


470 ◆aFyiCU5AH6 :2017/05/28(日) 03:00:53 ID:MLe/DFvQ0
巴竜人と道神朱雀は他の参加者の捜索を続けていた。
朱雀の他人格を警戒しつつも、先のような惨劇は避けねばならない。

「やっぱりこの首輪がネックになるか…」

竜人は自身の能力を発揮するにおいての枷に対する苛立ちを漏らす。

「すまんね、巴やん。私の知識でもこれの構造は分からへんわ。せめてサンプルでもあればちゃうんやけど…」
「サンプル、か…」

生きている自分達の首輪が外せない以上、それはすなわち死体から得たものを指すという事になる。
考えたくはないが、そうした事をする必要もあるかもしれない、と竜人は考える。
だがそもそも、首輪を解析しようとする行為自体が主催に対する反逆行為とみなされる可能性もある。
首輪を得ようとしたら自分の首輪が爆破されるなんて笑い話にもならない。
ともかく今は不確定要素が多すぎるので、首輪に関しては今は保留にしようと二人は決めた。




471 ◆aFyiCU5AH6 :2017/05/28(日) 03:01:35 ID:MLe/DFvQ0
「そう警戒しないでくれよ竜人クン、僕は別に君と事を構えるつもりはないんだ」
「悪いがアンタに対していい話は聞いていないんだ。…青竜の事もあるしな」
「あの馬鹿と一緒くたにされちゃうのは心外だなぁ、戦ったってなんにもならない事くらい分かってるつもりだよ」

そう言って朱雀は…正確には朱雀の別人格の一人、"白虎"は竜人に見せるようにして首輪の「G」の文字の部分をトントンと叩いた。

「だってこれ、チーム戦でしょ?青竜は理解してなかっただろうけど、別に僕一人で勝つ必要なんてないさ」

それを聞き、竜人の目つきは険しくなる。
  、、、
「冗談だよ、そういうのを止めたいってのが君の願いだろ。敵に回せばどんな痛い目にあうかって分かってるさ、危うく朱雀君も死にかけたしね。おっと、青竜だったか」

と、皮肉っぽく言う白虎に対し、竜人はバツの悪い表情を浮かべた。

「それにこの体質はどうしようもないしね、そういう動きをするには不利すぎるよ。いつ入れ替わるかは僕にだって分からない。朱雀君や玄武は止めるだろうし、青竜は何しでかすか分かったもんじゃない」
「まあな。分かってても慣れないな、その人格変化」
「精々気をつけてくれよ、僕が死ぬって事は朱雀君や玄武まで死ぬって事なんだからさ。そりゃ君だって避けたいだろ?…っと、誰か来たみたいだね」

二人の視界に入ったのは、金色の長髪が目を惹く少女の姿であった。




472 ◆aFyiCU5AH6 :2017/05/28(日) 03:02:23 ID:MLe/DFvQ0
「待ってくれ、俺たちは殺し合いには乗っていない」

竜人と白虎を前にし、明らかに警戒した様子の少女に諭すように竜人は声をかけた。
だが、少女はまるで一切の接触を拒絶するかのような強い口調で叫んだ。

「人間を信用など出来るか!帰れ!!!」
「…人間?」

その、自分は人間ではない、とでも断定するような口調に白虎はいささかの違和感を覚えた。

「さっさと帰れ!醜い人間と話す舌なんて無い!」
「話を聞いてくれ!俺は巴竜人。こっちは道神朱雀、…今は白虎か。話すと長くなるんだが…」
「ちょっと待って竜人君、うん、これはもしかして…」

竜人の発言を遮って白虎は前にズイと出る。そして少女に対しこう尋ねた。

「君の言う人間っていうのはさ…所謂他人を指す代名詞的な意味での"人間"かい?それとも種族そのものを指すって意味かい?」
「はぁ?何言ってんだ、人間は人間だろうが!」
「ふむ、やっぱりか…」

白虎は一人納得した様子で頷き、そしてこう言う。

   、、、、、、、、、
「君…中身は人間じゃないだろう?」


それを聞いて少女―――ライリーは狼狽えた。

「なんでそれを…そんな事どうだっていいだろ!」      、、、、、、、、、
「いやいやどうでもよくない。何故なら僕も…僕達もこう見えて中身は人間じゃないからね」
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


473 ◆aFyiCU5AH6 :2017/05/28(日) 03:02:42 ID:MLe/DFvQ0
【F-1/町/1日目/朝】

【巴竜人@アースH】
[状態]:健康
[服装]:グレーのジャケット
[装備]:なし
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品1~3
[思考]
基本:殺し合いを破綻させ、主催者を倒す。
1:次の現場を探す。
2:自身の身体の異変をなんとかしたい。
3:クレアに出会った場合には―
4:青龍、白虎、ライリーに警戒
[備考]
※首輪の制限により、長時間変身すると体が制御不能になります。

【道神朱雀@アースG】
[状態]:健康、白虎の人格
[服装]:学生服
[装備]:なし
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1~3
[思考]
基本:殺し合いを止めさせる。
1:竜人とともに付近を捜索する。
2:他人格に警戒、特に青竜。
(青竜)
基本:自分以外を皆殺しにし、殺し合いに優勝する
(玄武)
基本:若者の行く末を見守る
(白虎)
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


474 ◆aFyiCU5AH6 :2017/05/28(日) 03:03:01 ID:MLe/DFvQ0
投下終了します


475 ◆aFyiCU5AH6 :2017/05/28(日) 11:45:33 ID:MLe/DFvQ0
タイトルは「人でなし達の宴」で


476名無しさん :2017/05/28(日) 14:20:38 ID:TRjQxWJg0
まさか投下がくるとは


477名無しさん :2017/05/30(火) 01:26:40 ID:an5ZT6JY0
投下乙です
ライリー思ったより扱いやすい……のか?
青竜という爆弾抱えてるし、ライリーとも一瞬即発だし、巴は今後も大変そうですねえ


478名無しさん :2017/06/03(土) 11:46:30 ID:QFVzEDBM0
投下乙


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9 90's バトルロイヤル (Res:324)All First100 Last50 SubjectList ReLoad 9
1名無しさん :2015/10/20(火) 00:14:42 ID:S/90BWeU0
こちらは90年代の漫画、アニメ、ゲーム、特撮、ドラマ、洋画を題材としたバトルロワイアルパロディ型リレーSS企画です。

90's バトルロイヤル @ wiki
ttp://www27.atwiki.jp/90sbr/

90's バトルロイヤル 専用掲示板
ttp://jbbs.shitaraba.net/otaku/17336/

地図
ttp://www27.atwiki.jp/90sbr/pages/13.html

5/5【金田一少年の事件簿@漫画】
 ○金田一一/○高遠遙一/○千家貴司/○和泉さくら/○小田切進(六星竜一)

5/5【GS美神 極楽大作戦!!@漫画】
 ○美神令子/○横島忠夫/○氷室キヌ/○ルシオラ/○メドーサ

5/5【ジョジョの奇妙な冒険 Part5 黄金の風@漫画】
 ○ジョルノ・ジョバァーナ/○ブローノ・ブチャラティ/○リゾット・ネエロ/○ディアボロ/○チョコラータ

5/5【ストリートファイターシリーズ@ゲーム】
 ○リュウ/○春麗/○春日野さくら/○ベガ/○豪鬼

5/5【鳥人戦隊ジェットマン@特撮】
 ○天堂竜/○結城凱/○ラディゲ/○グレイ/○女帝ジューザ

5/5【DRAGON QUEST -ダイの大冒険-@漫画】
 ○ダイ/○ポップ/○ハドラー/○バーン/○キルバーン(ピロロ)

5/5【幽☆遊☆白書@漫画】
 ○浦飯幽助/○南野秀一(蔵馬)/○幻海/○戸愚呂弟/○戸愚呂兄

5/5【らんま1/2@漫画】
 ○早乙女乱馬/○響良牙/○天道あかね/○シャンプー/○ムース

4/4【カードキャプターさくら@アニメ】
 ○木之本桜/○李小狼/○大道寺知世/○李苺鈴

4/4【機動武闘伝Gガンダム@アニメ】
 ○ドモン・カッシュ/○東方不敗マスター・アジア/○レイン・ミカムラ/○アレンビー・ビアズリー

4/4【サクラ大戦シリーズ@ゲーム】
 ○大神一郎/○真宮寺さくら/○イリス・シャトーブリアン/○李紅蘭

4/4【古畑任三郎@ドラマ】
 ○古畑任三郎/○今泉慎太郎/○林功夫/○日下光司

3/3【ケイゾク@ドラマ】
 ○柴田純/○真山徹/○野々村光太郎

3/3【ターミネーター2@映画】
 ○ジョン・コナー/○T-800/○T-1000

3/3【レオン@映画】
 ○レオン・モンタナ/○マチルダ・ランドー/○ノーマン・スタンスフィールド

2/2【ダイ・ハード2@映画】
 ○ジョン・マクレーン/○スチュアート

67/67

305竜は再び昇る ◆uuM9Au7XcM :2017/01/11(水) 00:19:41 ID:ftIs30W60

「女帝ジューザだと……あいつは俺たちが倒した……そう、たしかに死んだはず」


名簿の記入ミスか?
いや、殺し合いを催すような組織がそんなくだらないミスをするだろうか?
これがミスではないのだとしたら、ジューザが実は生きていたことになる。
もしくは――――


「生き返ったということなのか……?」


ノストラダムスは言っていた。
『このゲームの勝者には、商品としてどんな願いでも一つだけ叶えてやろう。不老不死、巨万の富、死者蘇生……あらゆる用意もある』と。


そして、
「『その証拠を持つ者とは、生きてさえいればいずれ証人に会えるだろう』とも言っていたな」


ジューザがノストラダムスの言う証拠を持つものなのかはわからない。
ただし、その可能性は高い。ということはリエを生き返らせることも可能であるということだ。

名簿を隣の席の上に置き、支給された食料であるパンをデイパックから取り出し豪快に噛り付く。
そのまま味わうこともなく咀嚼し、水で流し込んでいく。
腹が減っては戦はできぬというように、戦うためにはエネルギー補給が必要だ。
そう―――俺は再び戦うことに決めた。
リエを生き返らせることができるという確証はないが、希望を持つことはできる。彼女のためになら、俺は鬼にでもなってみせる。
考えるのはこれで終わりにしよう。
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


306 ◆uuM9Au7XcM :2017/01/11(水) 00:23:49 ID:ftIs30W60
投下終了です。

申し訳ありません、場所を記載ミスしていました。
正しくは【A-7 映画館/1日目 深夜】です。


307名無しさん :2017/02/01(水) 19:07:15 ID:9bcabzDA0
乙です。
林ナチュラルに悪党やなあ……猫箱の中の猫になった紅蘭のその後は如何に。
竜は……不安定な精神状態な時に連れてこられたから、仕方ないかな。
どちらも納得して楽しめる話でした。状態表の満腹にほっこり。


308 ◆uuM9Au7XcM :2017/03/20(月) 20:08:46 ID:ZufKuwkY0
投下します。


309さくらとあぶない刑事さん ◆uuM9Au7XcM :2017/03/20(月) 20:10:03 ID:ZufKuwkY0
「バトルロイヤルねえ……。まったく……面倒なことに巻き込んでくれたもんだ」


暗闇に包まれた草原に座り込んでいるスーツ姿の男――――真山徹は面倒そうに、しかし苛立ちを含んだ物言いで呟いた。
その声はすでに疲労を感じさせ、息遣いも荒く肌には汗が滲んでいる。
すでに殺し合いに乗った者と戦闘をした後―――
というわけではなく、バトルロイヤルが始まる以前にある事情から警察に追われ、銃撃を受け負傷しているのである。


(殺し合い……もしかして……朝倉の仕業か?)


真山は刑事として数年間働いてきたが、数十人を拉致して殺し合いをさせることができる人物などそうそういるわけがない。
どこかの国のイカれた独裁者か、刺激を欲した金持ちの道楽か。
考えを巡らせても、そんなぼんやりとした可能性しか浮かばないなか、具体的な人物として思い至ったのが朝倉裕人。
真山徹の妹を同級生たちに輪姦させ自殺に追い込み。
大沢麻衣子を洗脳し自殺させ。
真山の同僚の谷口剛までも操って死に至らしめている。
真山徹が最も憎み、殺したいとさえ思っている凶悪犯罪者だ。

朝倉は何人もの人間を自分の都合のいいように操り、弄んできた男である。殺し合わせるなんてものを催したとしても不思議ではない。
だが、いくら朝倉でもここまで大規模なことをできるだろうか。
それに説明を受けた場所で死んだワニの化物はいったいなんなのか。
などといったいくつもの疑問点が湧き、朝倉の仕業だと想定したくとも確信できない現状に、思わず頭を掻き毟る。

しばらくそのような考えに頭を悩ませていた真山だったが、纏まらない考察は後回しにしようと決め、ランタンを草の茂った地面へ広げた名簿に掲げ視線を落とす。
そこにはよく知る名前が載っていた。
柴田純と野々村光太郎。

二人とも警視庁捜査一課弐係の同僚で、今年配属されたばかりの新人とどこか抜けている係長である。
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


310さくらとあぶない刑事さん ◆uuM9Au7XcM :2017/03/20(月) 20:11:07 ID:ZufKuwkY0

「おいッ!そこから動くなよ」

「は、はいっ!!」


真山はすかさず支給品のサブマシンガンを構え、少女に銃口を向けると、その場で静止するように警告する。


「あ、あの……わたし、木之本桜っていいます。
 ノストラダムスって人の言いなりになって、おじさんを殺すつもりなんてあ、ありませんからっ」
「……悪いけどな、初対面の人間をはいそうですかとすぐに信用できるようなお人よしじゃないんだわ、俺」
「そんな……」


拒絶する真山の返答に、桜と名乗った少女は残念そうに肩を落とす。
真山とて、目の前の少女が自分を害するために近づいてきたと決めつけているわけではない。
だが、同僚の谷口剛ですら豹変して襲ってきたのだ、年端もいかない少女とはいえ簡単に信用しろというのは無理な話である。
しかも出会ったのが殺し合いを強制されている場所だ。
人間というものは己が死ぬかもしれないとなったら何でもやるものだ。
たとえそれが人殺しとは無縁に見える子どもであったとしても。


「それでも、……桜ちゃんだっけ?君みたいな女の子殺すのも寝覚めが悪いからさ。
 さっさとどっか行ってくんない?」


信用できなくても殺すことは躊躇われる。
そう桜に告げ、この場から立ち去ることを促す。

(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


311さくらとあぶない刑事さん ◆uuM9Au7XcM :2017/03/20(月) 20:12:07 ID:ZufKuwkY0


「その子たちは友達か?」
「……ええ、そうです。
 とっても大切なお友達なんです。」


桜は少し驚いた表情に変わるが、振り返らずに一歩踏み出した体勢のまま止まる。


「……そうか、会えるといいな」


それだけを言うと、小さな声で「行け」と再び促すようにして言葉を締めくくった。
次に驚くのは真山の方であった。
真山から遠ざかるように歩き出すと思っていた桜が突如反転、しかも猛然と走ってきたのである。
予想外の事態に身体に力が入ったのか、左腕の傷が痛み、構えていたサブマシンガンを手放してしまう。
慌てて右手で拾い上げ顔をあげるも時すでに遅し、桜は至近距離まで迫っており、気が付くと草原に押し倒されていた。


「おい、何のつもりだよ」
(くそっ……信用しないとか言いながら油断してどうすんだよ……)


眼前には先ほどの怯えた表情と違い、意志の強さを感じさせる瞳。
押し倒されたドサクサで、真山が構えていたサブマシンガンも桜の手にある。
後悔を胸に抱きつつ、返答を期待せずに問いかけた。


「ハァ……ハァ…………やっぱりおじさんは……悪い人じゃないって……思ったから」
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


312さくらとあぶない刑事さん ◆uuM9Au7XcM :2017/03/20(月) 20:13:03 ID:ZufKuwkY0
桜が病院へ行って真山の左腕を治療するべきと主張し、じゃあ歩いていくかと真山は応じた。
そして、その必要はないと桜が言い出したのが数分前。
歩いて行かなきゃどうするんだ、車でも出してくれるのかと馬鹿にした物言いで真山が吐き捨て、それに桜がムッとしたのが数十秒前。
桜がペンダントを取り出し、何やら呪文のようなものを唱えると急にピンク色の杖が出現。
それを見て、真山が狐に化かされたような顔になったのがつい先ほどである。

真山の混乱はまだ続く。
次に桜が取り出したのは1枚のカード。そこには鳥の絵が描かれているのがチラリと見えた。


「クロウの創りしカードよ。
 我が鍵に力を貸せ。
 カードに宿りし魔力を
 この鍵に移し我に力を!」


取り出したカードを宙に投げたかと思うと、桜がそのカードに向かって杖の先端部分を叩きつける。
すると叩きつけた杖に翼が生え、桜は当然のようにその杖に跨ると、ゆっくりと宙へ浮かび箒に乗った魔女のように真山の周りをくるりと華麗に1周してみせた。


「さあどうぞ!おじさんも後ろに乗ってください。
 これで一緒に病院へ行きましょう」

「……おじさんじゃない。真山さんと呼びなさい」


何が起こったのか理解できない真山は、とりあえずずっと気になっていたおじさん呼びを改めさせることにした。



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313 ◆uuM9Au7XcM :2017/03/20(月) 20:13:50 ID:ZufKuwkY0
以上で投下終了です。


314 ◆uuM9Au7XcM :2017/05/28(日) 01:13:17 ID:5M7EDqZ20
投下します。


315それぞれの道 ◆uuM9Au7XcM :2017/05/28(日) 01:14:20 ID:5M7EDqZ20
バトルロイヤルが始まってすぐにムースが感じたのは、殺し合いを開いた主催者への怒りであった。
そして支給品や地図、名簿の確認を行っていく過程で、怒りは焦りと不安へ変わっていく。
眼鏡を没収されなかったのは不幸中の幸いであった。彼は視力が低く、眼鏡をかけていないと銅像と人間の区別もできないほど、対象の判別ができない状態になってしまう。
名簿にはムースの知人の名前が複数人記されており、その中には彼の想い人であるシャンプーの名前もあった。
それは即ち、シャンプーが殺し合いのゲームに参加させられ、命の危険にさらされていると言う事に他ならない。
もし眼鏡まで没収されていたのなら、名簿を読むことができずにシャンプーが参加していることに気付くことができなかった。
この状況に気付くことができただけでも、本当に不幸中の幸いだったといえる。


「ここにおればいいが……」


差し当たっての目的地と定めた風林館高校へと到着したムースは、違和感を感じつつもその馴染みのある建物を見上げ呟いた。
この場所へ来た目的は、知り合いと合流しシャンプーを捜索する助力を得ることである。
強制的に殺し合いをさせられている以上は、初対面の人間は信用できないため、知り合いが立ち寄るであろう彼らの母校の名と形をしたこの場所へ赴いたのだ。
乱馬、あかね、良牙の3名のことは好きではないが、このような催しに乗るような人間ではない。むしろ抗うのが容易に想像できる。
ただし、シャンプーはどうだろうか?
ムースにとっては心底口惜しい事実であるが、彼女は乱馬に好意を抱いている。熱情的で直情的な彼女ならば乱馬のために殺し合いに乗るのではないか?
ムースは想い人が殺し合いに乗り、その結果死んでしまうことが恐ろしくて堪らない。
そんなことを考えながら校内へ入っていくと、奇妙な光景を目にした。


「これは……寝ておる……のか?」


中学生か高校生か、つまりはムースと同い年か年下ということになるが、その程度に見える少年が校舎に背を預け座った状態で熟睡していた。
一瞬、既に殺された参加者の骸かとも思ったが、寝息によって上下する肩を見て寝ているのだと理解した。
余程疲れて眠っているのか、近付いたムースを意にも介さず気持ちよさそうに眠りこけている。


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316それぞれの道 ◆uuM9Au7XcM :2017/05/28(日) 01:15:42 ID:5M7EDqZ20


「人の気配がしたから来てみれば……なんだコイツは」


先ほどのムースと同じ場所に立ち、同じような反応をしているこの男の名はドモン・カッシュ。
ネオジャパン代表のガンダムファイターであり、世界の調停者『シャッフル同盟』の一員キング・オブ・ハートの紋章を受け継いだ青年である。
鋭い目つきにボサボサの黒髪には赤いハチマキをし、右頬に十字の古傷を付けたその姿はどこか近寄りがたい雰囲気を漂わせている。


「おい!こんなところで寝ていると危険だぞ起きろ!」


ドモンは眠っている少年に声をかけながら、軽くゆすって起こそうと試みるも、一向に起きる気配がない。
悠長に起こしている場合ではないと、今度は頬を叩いてでも起こそうと手を振り上げた。
すると、


「――――なんだとッ!!}


攻撃する相手に反撃してカウンターをいれるかのように、頬を叩こうとしたドモンへ向かって風を切るように少年が拳を繰り出してきたのだ。
腹部へ放たれた拳をドモンは咄嗟に左腕でガードしてみせるも、彼を警戒させるには十分な威力を持っていた。


「眠ったふりをして攻撃を仕掛けてくるとは卑怯な!!
 そのつもりならば相手になってやる!!さあ、かかってくるがいい!!!」


少年に敵意があると思ったドモンはすぐさま構えをとり、戦闘態勢に入り相手に出方を窺う。
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317それぞれの道 ◆uuM9Au7XcM :2017/05/28(日) 01:16:48 ID:5M7EDqZ20


「寝ているとはどういうことだ?コイツは俺に攻撃を仕掛けてきたぞ」
「寝ているというのは本当ですよ。体力を回復させるため睡眠をとっているのでしょう。
 反撃してきたのは……まあ彼の本能で、というしかありませんね」
「要するに、こいつはこのゲームに乗るような奴ではないと言いたいのか?」
「……ええ。そして、オレもノストラダムスの思惑通りに殺し合いをするつもりはありませんよ。
 もちろん、仕掛けてくる相手に手加減するつもりもありませんけどね」


説明になっているのか疑問な説明をしながら、蔵馬は少年の元へ向かい彼の傍にしゃがみ、顔を覗き込む。
ドモンは、横を通り抜けていく蔵馬の美麗な横顔に見惚れてしまいそうになりつつも、二人の様子を注意深く見つめていた。
手加減するつもりはないと口にした時のほんの僅かだけ、蔵馬の雰囲気が冷徹なものへの変わった。
ドモンはそれを感じ取ると、蔵馬が見た目通りの男ではないと察する。


「おい、幽助。いくら君でもこんな所で呑気に寝ていたら危険だぞ」
「……グゥ…………ムニャムニャ……」
「だめだ……しばらく起きそうにないな」
「そういえば、その幽助というやつのデイパックが見当たらんが」


蔵馬も幽助を起こそうと試みてみるが、ドモンの時と同様に効果がないということが判明したところで、ドモンがある事実に気付く。
彼らバトルロイヤルの参加者全員に配られているはずのデイパックが、幽助の傍にないのである。
殺し合いのゲームにおいて命を繋ぐために必要不可欠な、地図や食料などが入っており、いくら実力者であったとしてもそれらなくしては死亡率は跳ね上がることだろう。
ドモンと蔵馬は二人して周囲を探してみるも、見つけることはできない。


「どこかに隠しているのか?」
「いえ、そこに気を使うのならばこんな無防備なところで寝ていないと思います。
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


318それぞれの道 ◆uuM9Au7XcM :2017/05/28(日) 01:17:30 ID:5M7EDqZ20


「蔵馬、お前はそいつを使ってデイパックを探してくれ。俺は幽助を背負って移動する。
 そして、俺の知り合いに会ったら手助けをしてやってほしい」
「わかりました。では、軽く情報交換をして、待ち合わせの場所と時間を決めておきましょう」


基本方針が決まると、二人はすぐさまデイパックから地図と名簿、そして筆記用具を取り出し情報交換を始めた。


「まずはドモン、貴方の探し人を聞いておきましょう」
「レイン・ミカムラ、アレンビー・ビアズリーの二人だ。
 そしてもう一つ言っておくことがある。東方不敗には手を出すな」
「それは危険だから?それとも何か因縁があって自分が手を下したい相手ということですか?」
「…………両方だ」
「わかりました。こちらも伝えておきますが、戸愚呂兄弟には関わらないようにおススメします。
 少なくとも、幽助が目を覚ますまでは」

蔵馬の重苦しい物言いに、ドモンは深く肯いた。


「次に待ち合わせ場所ですが。互いに成果がなくても、二回目の放送頃にD-4地点のプレミアマカロニで落ち合いましょう。
 それまでにD-4が禁止区域となっていた場合には、E-3の駅に変更ということで如何でしょう?」
「よし、それでいこう」



蔵馬は見鬼くんが指し示す方角である西へ向かって駆けていく。
彼はドモンに伝えようか迷った結果、確証が持てずに伝えられなかったことがあった。
それは、幻海という名前が名簿に載っていることについて。蔵馬の認識では、彼女は戸愚呂弟によって殺されたはずであった。
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


319それぞれの道 ◆uuM9Au7XcM :2017/05/28(日) 01:19:13 ID:5M7EDqZ20




【F-5 風林館高校周辺/1日目 深夜】


【ムース@らんま1/2】
[状態]:健康
[装備]:
[道具]:支給品一式(2人分)、ランダム支給品4~6(浦飯幽助の分は未確認)、
[思考]
基本行動方針:シャンプーを連れて脱出する。
1:シャンプーと合流する。
2:乱馬たちと合流する。
3:知り合い以外は信用しない。
4:可能ならば他の参加者から支給品を奪取する。


【ドモン・カッシュ@機動武闘伝Gガンダム】
[状態]:健康
[装備]:
[道具]:支給品一式、ランダム支給品2~3
[思考]
基本行動方針:打倒ノストラダムス。
1:浦飯幽助を連れてレイン、アレンビーを探す。
2:第二回放送頃にD-4プレミアマカロニまたはE-3の駅で蔵馬と合流する。
3:東方不敗は自分が倒す。
4:戸愚呂兄弟を警戒。
[備考]
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


320 ◆uuM9Au7XcM :2017/05/28(日) 01:20:02 ID:5M7EDqZ20
以上で投下終了です。


321 ◆uuM9Au7XcM :2017/05/29(月) 01:00:04 ID:7iJnnJiA0
投下します。


322放たれた怪物 ◆uuM9Au7XcM :2017/05/29(月) 01:01:28 ID:7iJnnJiA0

病院というものは人の命を救う場所であるが、必然的に死が発生してしまう場所でもある。
そのため怪談の舞台になることも多く、どこか居心地の悪さを感じるものも少なくはないだろう。
夜間の大病院ともなれば、その広大さと昼間の喧騒から一転しての静けさにより不気味さはさらに増すことになる。
命を奪い合うバトルロイヤルの会場に設置された施設の一つ、大凶病院。
ゲームが開始され、この無人の病院に飛ばされた男が一階の待ち合いフロアの椅子に腰かけている。
彼の名前はチョコラータ。


「素晴らしいっ!!なんと心躍るイベントだ!」


その口から発せられたのは主催者への恨み言や嘆きではなく、最大限の賞賛の言葉。
彼の手には支給された名簿があり、そこに記された67人の名前を喜色をあらわにしながら眺めている。
それはまるで、腹ペコの子どもがご馳走の並んだメニューを手渡され、どれを食べようか迷っているかのようであった。


「この名簿に載っている者たちが殺し合うのか。
 くくく……私が主催者となってそのすべてを観察したいところだが、自ら好きに殺して回るのも悪くない」


舐めるように名簿に目を通していたチョコラータだが、ふと見覚えのある名前に目が留まった。


「ブチャラティとジョルノ・ジョバァーナ。……そしてリゾット・ネエロか」


彼らがこのゲームに参加していようと、チョコラータの行動方針に影響を与えることはない。
知った名前ではあるが、顔見知りでも親しいわけでもなく、むしろ積極的に殺しておきたい人物だといえるだろう。
ここに呼ばれる直前、チョコラータが始末しようと動いてた標的がブチャラティとその部下たちなのだ。
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


323放たれた怪物 ◆uuM9Au7XcM :2017/05/29(月) 01:02:51 ID:7iJnnJiA0


一通り名簿を見終えたチョコラータは、次にデイパックの中身を確認し始めた。
食料などと共に入っていたのは、加工された鳥の羽と囚人用の手錠。


「おいおいおい、ビデオカメラがないぞ!
 気の利かない連中だな。これではせっかく殺しても死の瞬間を撮影して楽しむことができないではないか」


それまで上機嫌だったチョコラータだったが、お目当てのものが支給されていないことに怒りを露わにし、賞賛していた主催者へ理不尽な批判を吐き出した。
苛立ちが収まらないのかブツブツと愚痴を零しながら、取り出した支給品と院内を周って調達したメスなどの医療器具をデイパックへしまっていく。


「おや、客が来たようだな」


デイパックへ荷物をしまい終え、チョコラータが立ち上がりかけた時、正面入り口の自動ドアがゆっくりと開く音が鳴った。
人の気配を察したチョコラータは、狂気を隠すようににこやかな表情を作り人影の方へ歩き出す。
狂人の待つ病院へ、それを知らない参加者が足を踏み入れたのであった。





【E-4 大凶病院/1日目 深夜】


【チョコラータ@ジョジョの奇妙な冒険 Part5 黄金の風】
[状態]:健康
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


324 ◆uuM9Au7XcM :2017/05/29(月) 01:03:42 ID:7iJnnJiA0
以上で投下終了です。


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10 アニメキャラ・バトルロワイアルGO (Res:657)All First100 Last50 SubjectList ReLoad 10
1名無しさん :2016/06/17(金) 00:00:13 ID:EdILi.9c0
ここはアニメキャラクターでバトルロワイアルを行うリレーSS企画です。
企画の性質上、キャラの死亡や流血等、残酷な内容を含みます。閲覧の際には十分ご注意ください。

したらば
ttp://jbbs.shitaraba.net/otaku/17236/

投票所
ttp://jbbs.shitaraba.net/anime/10770/

wiki
ttp://www65.atwiki.jp/anirowago/

地図
ttp://imgur.com/aYmPt1v.jpg

【参加者名簿】

6/6【名探偵コナン】
○江戸川コナン/○毛利蘭/○灰原哀/○安室透/○赤井秀一/○ジン
6/6【うしおととら】
○蒼月潮/○とら/○秋葉流/○引狭霧雄/○斗和子/○紅煉
6/6【ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない】
○東方仗助/○広瀬康一/○虹村億泰/○岸辺露伴/○片桐安十郎/○吉良吉影
6/6【機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ】
○三日月・オーガス/○オルガ・イツカ/○ビスケット・グリフォン/○アイン・ダルトン/○ガエリオ・ボードウィン/○マクギリス・ファリド
6/6【迷家-マヨイガ-】
○光宗/○スピードスター/○ヴァルカナ/○らぶぽん/○美影ユラ/○ナンコ
5/5【おそ松さん】
○松野おそ松/○松野カラ松/○松野チョロ松/○松野一松/○松野トド松
5/5【東京喰種トーキョーグール】
○金木研/○霧島董香/○月山習/○ヤモリ/○真戸呉緒
5/5【オーバーロード】
○アインズ・ウール・ゴウン/○アルベド/○シャルティア・ブラッドフォールン/○デミウルゴス/○クレマンティーヌ
5/5【うたわれるもの 偽りの仮面】
○ハク/○クオン/○ネコネ/○オシュトル/○ヴライ
4/4【ニンジャスレイヤー フロムアニメイシヨン】
○ニンジャスレイヤー/○ダークニンジャ/○ヤモト・コキ/○シルバーカラス
4/4【ストライクウィッチーズ】
○宮藤芳佳/○リネット・ビショップ/○サーニャ・V・リトヴャク/○エイラ・イルマタル・ユーティライネン
4/4【がっこうぐらし!】
○丈槍由紀/○恵飛須沢胡桃/○若狭悠里/○佐倉慈
4/4【この素晴らしい世界に祝福を!】
○佐藤和真/○アクア/○めぐみん/○ダクネス
3/3【ガールズ&パンツァー】
○西住みほ/○西住まほ/○逸見エリカ
3/3【THE IDOLM@STER】
○天海春香/○如月千早/○星井美希

72/72

638佐藤和真ですが、戦車内の空気が最悪です ◆QkyDCV.pEw :2017/02/19(日) 21:04:31 ID:BEYVrFpk0
「うん」
仗助もみほも、闇雲にただ戦うような真似はしない。何処何処までも諦めず考え抜いて、勝ちの目を引き寄せようという努力を怠らない。そんな仗助が口にし、みほが頷くからこそ、この言葉は若気の至りだのといったものとは一線を画するのだろう。
そうした理屈を理解しているわけでもないのだが、宮藤芳佳もまた戦いを前に怯え引き下がるような者ではない。
「私も、もちろんそのつもりだよ。だって私、ウィッチなんだから」
カズマはそんな三人のノリに少し釣られている自分を自覚しながらも、まあ仕方ないか、と置かれた環境を鑑み自分を納得させる言い訳とする。
「おーおー、三人共かっこいいねえ。俺は真っ向からやりあうなんて柄でもないし、セコくコスくやらせてもらうけどな」
冗談めかしてそう言ったのだが、何故かみほにも仗助にもこの言葉は大層好評であった。
みほはぽんと手を叩く。
「はい、そういうので行きましょう。相手が強いという事だけははっきりしてるんですから、こちらは手間暇をかけてこそこそーって感じで」
始めて、嘲笑とかではなく楽しげにカズマに笑いかける仗助。
「そうだな、あんだけふざけた連中だ、おちょくってやるぐらいがちょうどいいだろ。おめえはそういうの得意そうだしアテにしてるぜ」
一人落ち込んだ気配の芳佳。
「わ、私はあまり頭を使うのは……で、でもセコくズルく、だね。頑張るよ。と、とりあえずはお夕飯のおにぎりの具をわさび漬けに変える所から……」
速攻でカズマが突っ込む。
「俺達にセコくしてどーする。後それ多分食ったら美味いぞ」
「だ、だって美味しくないもの食べるとかあんまりだし。でもちょっとした刺激っていうかびっくりをね」
「だから俺達にそーしてどーすんだよ」
二人のやり取りを見て、仗助とみほは同時に安堵の息を漏らす。それに気付いた二人はお互い顔を見合わせる。
何とか芳佳が元気を取り戻してくれて良かった、そんな事を二人が同時に考えていて。二人は同時に噴き出すと穏やかな笑みを浮かべる。
思いっきり笑い合える程精神状態は安定しているわけではない。それはひたすら冷静であろうとし続けているみほであってもだ。
ただそんな苦しい中であっても、ほんの少しなら笑う余裕を持てた。そして、自分でそうしてみて始めて、無理して作った笑みにも、心を安らげる効果があるのだと二人は知ったのであった。





【E-7/朝】

【東方仗助@ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない】
[状態]:
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


639 ◆QkyDCV.pEw :2017/02/19(日) 21:05:15 ID:BEYVrFpk0
以上で投下を終了します。


640名無しさん :2017/02/20(月) 10:21:26 ID:uunHKq4E0
投下乙
やっぱり異世界&蘇生体験済みのカズマが居るとこういう時話進のが早いな
ふわっとしてるところはみほと仗助で埋めたりいいパーティーだ


641名無しさん :2017/03/04(土) 18:27:32 ID:UDFa.h560
こいつらの掛け合い楽しいなあ
カズマさんもだけど仗助みほがいい


642 ◆QkyDCV.pEw :2017/03/29(水) 18:51:31 ID:VD0IupEk0
広瀬康一 松野カラ松 赤井秀一、投下します。


643納鳴村の見え方 ◆QkyDCV.pEw :2017/03/29(水) 18:52:18 ID:VD0IupEk0




最初の定時放送を聞き終えた後、松野カラ松は川を流れていくトド松の姿を思い出していた。
再び体に震えが来た。カラ松にはその震えの理由がわからなかったが、怖くて震えているというのだけは自分でもわかる。
悲しむよりも、怒るよりも、まず先に怖いとカラ松は思ったのだ。
助けを求めるようにカラ松は共に行動する広瀬康一に目を向ける。そこで、彼の見せた変貌っぷりに目を見張る。
怒髪天を突くとは正にこの事だろう。髪が逆立って見える程、康一は激怒していた。
康一は、声だけは平静なままで言った。
「ねえ、カラ松さん。例えば、ですよ。自分の大切な友達を、ロクに彼の事を知りもしないクソ野朗が、ざまあ見ろって言わんばかりに死んだとかぬかしたら、どう思います?」
「え? ええと……」
「ムカッ腹、立ちません? もし目の間にソイツが居たなら一発入れてやらなきゃ収まらないぐらい、頭に来ませんか? もし、親切心で言ってますーなんて戯言抜かしたら、起き上がれなくなるまで殴りたいって、思っちゃいますよね」
「お、おう。でもそれ俺じゃないからな、おーけい? 俺チガウ。俺コウイチの敵チガウ」
「わかってますよ。見境無く暴れたりなんてしません。けど、コレ、間違いなく、僕、怒っていいですよね? こんな事抜かすクソ野朗見かけたら、思い知らせてやっていいですよね?」
「うん、うん、怒っていいと思うぞー。でも俺じゃないからな、俺には怒らないでください、プリーズ」
滅茶苦茶怖いらしく、つい敬語になってしまうカラ松。
康一は自らのこめかみを手で抑え、三回、呼吸を行い心を整える。
「……ごめん、もう大丈夫。億泰君はまだ、きっと生きてる。だから……」
そこで言葉を区切って康一はカラ松をまじまじと見つめる。
カラ松の目の縁が小刻みに揺れている。さっきの放送で、カラ松の弟の名前が呼ばれたのは康一も知っている。その弟の死体を、カラ松は目にしているのだ。動揺も無理も無い話だろう。
康一はそんな彼に負担をかけるのは、心苦しいと思えた。
今の康一はもう、とにかく隠れてやり過ごすといった思考はない。こちらからも積極的に動いていって人を探し、敵と味方を見極めつつ味方を増やそうと考えている。
そんな道行きにカラ松を連れて行ったものか、と悩んだのだ。
カラ松はこの村に置いて、自分のみが動き回るというのが良さそうな考えに思えたのだが、康一は何故かそれを実行に移す気になれなかった。
彼を一人残していくのが心配だ、というのもある。ただ、危険さで言うのなら探索に共に出る方が絶対に危険だ。何せ人が居たらこちらから接触を取ろうというのだから。
カラ松は勇敢な青年だが、だからとスタンドも持たぬ彼では先のような人外相手では足手まといにしかなるまい。ましてやそんな相手に蛮勇を振るったならば結果は火を見るより明らかだろう。
ならば隠れられる場所に隠れていた方がいい、と思うのだが、やはり何度考えても、康一はカラ松をココに置いていくのは良くないと思えてしまうのだ。
「康一ボーイ?」
カラ松が不思議そうにこちらを見返してくる。
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


644納鳴村の見え方 ◆QkyDCV.pEw :2017/03/29(水) 18:53:15 ID:VD0IupEk0
いや、ここから出ていく、それもあの殺人者達の居る方向とは別の方に向かうというのであれば、見送っても問題が発生する可能性は低いと考えられる。
この村で、赤井は生き残る算段をつけなくてはならない。それは、敵を倒す事と同義だ。
殺人者が徘徊している土地に放り込まれた多数の無力な人間達を、如何に救うのが一番効率的か。簡単だ、殺人者を全て駆逐しきってしまえばいい。
放送内容を信じるのであれば、先に出会った二人組の殺人者ではとても殺しきれないだろう数の死者が出ている。それはきっと、あの二人以外にも人殺しがいるという事だ。
赤井には効率的に手際良く、殺人者を始末していく事が求められる。では、どうするか。
この村を、殺人者にとってのキリングフィールドにしてやればいい。
武器? 無いなら作ればいい。必殺の殺し間をこの村の各所に用意し、殺人者を招き寄せて殺す。
幸い、ここは村で、幾つかの面白そうな道具も見つけてある。また和風家屋である為、軒下や天井裏も入りやすく、今康一とカラ松を見張っているように隠れ潜む事も容易だ。
これらを活用すれば、有効な武器も作る事が出来るだろうし、待ち伏せやら仕掛けやらにも向いている場所だろう。武器は、とりあえず弓辺りを赤井は考えている。
そんな危険な場所となるこの村には、彼等は居ない方がいいだろう。
或いは、殺人者であろうとこれを殺す事に忌避感のある者も居るかもしれない。だから、赤井がやるのだ。
何でもそうだ。出来る者がするのが、一番効率が良い。ここにどんな者が集められているのかはわからないが、殺人の訓練を受けている赤井がそうするのは至極理に適った行為であろう。
故に赤井は二人を見送る。彼等が悪意を持って赤井の情報を洩らすとは考え難いが、必殺の殺し間をより磐石のものとする為には用心に用心を重ねるべきだ。
あのバーボン、安室透ですら不覚を取る場所なのだから、ここは。

村から離れた所で、康一はこんな事をカラ松に訊ねた。
「ねえカラ松さん。あの村さあ、何か変な感じがしたとかそういうのあった?」
「え? いや、俺はそういうのは無かったぜ……」
そっか、といい、康一はこれ以上この話題を続けはしなかった。
康一が村を離れたのには、れっきとした理由がある。
それは康一が、あの村をかつて入り込んでしまった杉本鈴美の居る場所と、似ていると感じたからだ。
人が全く居ない町並みといった表面的な類似ではなく、もっと別の、肌にまとわりつくような、空気が違うとでもいうような、感覚だ。
以前に感じたその不思議な空気と、今この山中の村を取り巻く空気が似通っている、と康一には思えてならなかったのだ。
あくまで勘の範疇であり、理論的に云々なんて話ではないので、これを普通に話してカラ松を納得させるのは困難だろう。だから康一はああ言ったのだ。


645納鳴村の見え方 ◆QkyDCV.pEw :2017/03/29(水) 18:53:42 ID:VD0IupEk0
夜が明けたとはいえ、山中の移動は困難を伴うだろうし、木々が乱立する最中を歩く事になるのであるから、不意打ちへの警戒も難しかろう。
それでも康一は、あまりあの場所に居るのはよろしくないと感じていたのだった。



【C-6/朝】
【広瀬康一@ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない】
[状態]:健康
[装備]:なし
[道具]:支給品一式、ランダム支給品1~3
[思考・行動]
基本方針:殺し合いに反対。
1:ここに居るらしい仗助と億泰を探す。
2:ヤモリ、クレマンティーヌから逃げる。
3:カラ松を守る。
4:吉良吉影の危険性を伝え、捕まえる。
※本編終了後より参戦
※スタンドのことは「どうせ見えないだろう」と隠しています。

【松野カラ松@おそ松さん】
[状態]:健康
[装備]:H&K USP(13/15)
[道具]:予備弾薬30、支給品一式、ランダム支給品0~2
[思考・行動]
基本方針:帰る。
1:康一に引っ張られて移動する
※トド松の死体を見ました。
※康一のスタンドも見ましたが、その事を康一に確認する時間的余裕はありませんでした。

【C-6納鳴村/朝】
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


646 ◆QkyDCV.pEw :2017/03/29(水) 18:54:06 ID:VD0IupEk0
以上で投下を終了します。


647 ◆QkyDCV.pEw :2017/03/29(水) 18:55:13 ID:VD0IupEk0
シャルティア・ブラッドフォールン ダークニンジャ ヴライ 月山習、投下します。


648 ◆QkyDCV.pEw :2017/03/29(水) 18:55:48 ID:VD0IupEk0



どうやらここはシャルティア・ブラッドフォールンの全く見知らぬ土地であるらしい。
とっ捕まえた戦士から聞き出した話から考えるに、ここはネオサイタマという場所の近くと思われるが、そいつも拉致されて来た口で本当にそうなのかの確証も得られなかった。
シャルティアが見つけた人間は全部で四人居た。内二人は殺してしまったので残る二人を追ったのだが、どうにも見失ってしまったようだ。
眷属まで使っての捜索に全く引っかからなかったのだから、かなり高速で移動したのだろう。最早周辺には居ないと考えるべきだ。
とにかくここが何処かがわからなければどうにもしようがなく、シャルティアは特にアテもなく人の居そうな場所を目指し歩いてみる。
この町、人の住居と思しきものは所狭しと建ち並んでいるのに、人の気配はまるでない。
建築様式も何処かで見た事あるような無いような、な感じで。それなりに進んだ文化と技術を持った国だとわかる程度だ。
高いところに上がってみても、人の気配は無い。時折、妙な違和感があって集中して気配を探ってはみるものの、やはり何も引っかからない。
よほど人が居ない土地なのだろう。いや、人は居たのだが、何処かへ消えてしまったというのがより正確な気がする。
「流石に、参りましたでありんす」
もう一度、シャルティアは現状を整理する。
恐らくシャルティアは何者かに拉致された。もしくは強制テレポートの類で吹っ飛ばされた。
その際、身につけていた装備品を悉く奪われているので、そういった魔法の罠の類でもなければ、やはり拉致されここに放り出されたと見るべきか。
「まったく、これではまるで迷子にでもなった気分でありんす」
少し考えて、シャルティアは頭を抱えてうずくまった。
「まるでじゃないしっ! まるっきり迷子そのものだしっ! ああああああああああ、なにこれなにこれ、わざわざ人をさらっておいてそのまま放置って何かの特殊プレイでありんすか!? 幾らなんでもこんな現状に性的興奮をもよおすとか難度高すぎでありんしょう!」
創造主にエロゲ設定を山盛り詰め込まれたシャルティアさんにも、流石にコレは無理らしい。
遊んでいる場合ではなかったのである。
てっきり、ここにシャルティアを拉致した者から何らかの接触があるものと思っていたのだが、見つけられたのは同じように捕まって来た者ばかりである。
確認したのは一人だけであるが、シャルティアを相手にロクに前に立つ事すら出来ぬような輩がシャルティアを拉致出来るなどとは考えられないので、アレ等も先に捕えた者と同様であろうと判断した。
ここまで接触が無いのなら、恐らくシャルティアを拉致した何者かはシャルティアと会うつもりはないのであろう。
つまり、接触して来た時にそいつから直接拉致の理由を問い質そう、というシャルティアの考えは実行出来ぬという事で。
もちろんそれでは帰る方法もわからぬままだ。転移系の術は全て、この地に結界だか封印だかがなされているらしく使用不能。伝言の魔法も駄目。小憎らしい程に、シャルティアには何も出来ない状況である。
よよよ、とその場に崩れ落ちる。
「どうして何時もわたしだけがこんな目に……この前も気がついたらアインズ様に……あああああああああああああぁぁ、またこの前のような失態を晒したらきっと……」
その時のアインズの様を想像したのか、シャルティアの全身を怖気が走る。
「いやっ! 絶対に嫌でありんす! そうよ、今回は意識がなくなってるなんて事もないのだし、わたしにもまだどうにかする目があるはずっ!」
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649 ◆QkyDCV.pEw :2017/03/29(水) 18:56:21 ID:VD0IupEk0
実に馬鹿丸出しなザマであるが、これは彼女のみに原因があるわけではない。
エロゲのような設定を詰め込まれているシャルティアであるが、設定とは趣味嗜好であったり、性質だったりを定めたもので。
趣味嗜好が、戦闘に有利云々ではなくそれ以外の方向に突き抜けていったような内容であるのなら、好き嫌いは概ね当人にとっての弱点にしかなりえない。
性質にした所で、冷静沈着で常に最善の判断を下せるような性格を形成するような要素は、そのほとんどが可愛いといった要素と相反する。つまり、こちらも設定を盛られれば盛られる程立ち回りが不利になっていくものだ。
シャルティア・ブラッドフォールンはそれ以外、つまり能力的な面で言えばかなりのガチ仕様であり、総合的にはナザリック守護者達の中でも最強の部類に入ろう。
スキルや能力のバランスも良く、戦闘の際の大きな弱点もない。アインズがこれと戦うと言い出した時は、残る守護者全員が止めに入った程だ。
そういった能力の高さを活かす為の頭脳に、彼女は制限が加えられているという事。さながらガンダムの阿頼耶識を通した強力なフィードバックを、安全装置が防いでいるかのよう。いや別に、シャルティアに能力を発揮したらフィードバック食らって死ぬなんて設定は無いが。
結局、シャルティアは放送を耳にしていながら聞き逃すという素敵な失態を晒す事に。
まあ主たるアインズ・ウール・ゴウンも後半聞き逃していたようなので、きっと責められるような事は無かろうが。

シャルティア・ブラッドフォールンの能力はいずれかに特化しているわけではなく、故に様々な事態に対応出来るようになっている。
ならばこうした予測も出来ぬ緊急事態の対処において、彼女程相応しい存在はあるまい。
実際、様々な術への耐性を備え、耐久力や回復力も高い、索敵能力が少々劣るも、完全な不意打ちを食らったとしても一撃でシャルティアを打倒しきるのは至難の業だ。
そしていざ攻撃に移ったとなれば、物理、魔法、双方をバランス良く行使出来、スキルも充実している為ほとんどの防御手段への対応策をその手にしている。
彼女を殺すのは極めて難しく、彼女に殺せぬ敵はほとんど居ない。そんな存在である。
挙句、初見殺しも多数所持していて、魅了の術も数多揃えている為、敵を倒した後の情報収集も万全。スキルと能力だけ見るなら、アインズよりよほど彼女の方がこの地に向いているだろう。
また装備が奪われた現状でも、彼女はアンデッドである為疲労とは無縁で、当人が手を止めるか、行動不能になるまで何時まででも戦闘力が落ちぬままに継続戦闘が可能だ。
これまでに打倒された二人の守護者、これを倒した者達ともしシャルティアが戦うとなれば、恐らくまた別の結果になっていたであろう。
アルベドでは殺しきれなかった斗和子も、シャルティアならばすり潰す事が可能だ。デミウルゴスが耐え切れなかったオシュトルの斬撃もシャルティアならば堪えきり回復再生、しかる後反撃が可能であったろう。
斗和子やオシュトルならば、シャルティアの弱点である血の狂乱発動まで戦いきる事が出来るだろう。だが、血の狂乱はただのバーサークではない。魔法やスキルの行使も可能な、暴虐の嵐であるのだ。如何な双勇であろうとこれを耐え切るのは難しかろう。
この地に招かれた事で、計らずもシャルティアは守護者最強の証明を為し得る事となろう。当人がそれを望んでいるかどうかはさておき。



月山習、一生の不覚。
とばかりに頭を抱え、おろおろとその場でふらつく喰種月山習。
放送を聞いた結果である。そりゃ、アテにしていた喰種の二人の内の一人、霧島董香の死亡をいきなり聞かされてしまえばショックも受けよう。
習がこれまでに出会ったのは四人。学生らしき少女が二人、奇特な格好をした忍者紛いが一人、少女の容姿をしたバケモノが一人。
実に半数が人外である。これほどの者が居るというのならば霧島董香程の喰種が殺されるのも理解は出来る。
彼女とは面識もあるし、それなりに気にはかけている。一度殺されかけた相手でもあるし。ただ、彼女以上に、彼女が死んだ事で衝撃を受けるだろう人物、金木研の事が気になる習だ。
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


650最凶のバケモノ達 ◆QkyDCV.pEw :2017/03/29(水) 18:57:14 ID:VD0IupEk0
ふと、何かに気がついた習は、今居るビルの屋上から隣にビルへと飛び移る。音も無く着地をし、滑るように走る。再び跳躍、ビル端のフェンスの上に一足で飛び乗り、再び次のビルへと飛ぶ。
こんな派手なムーブ、もし他人に見られたらと思うと何時もの町ではそうそう出来ないだろう。習は少し気を良くしながらビルの屋上を飛び移りながら移動を続ける。
が、突然足が止まる。
『何っ!?』
驚いたなんてものではない。
それまでアホみたいに騒ぎ喚き、挙句隠す気配すらない死臭を漂わせながらゆっくりと移動していた対象が突然消滅したのだ。
習の鼻は喰種ならではの鋭敏さを持ち、その索敵範囲は彼が追っているゴスロリバケモノ少女の索敵範囲を軽く超えている。
別の臭いで上書きしただのでは断じてない。突如、臭いそのものが消失したのだ。
かなり壁の厚い建物にでも入ったか。いや、臭いのみならず、習の肌にひりつくように漂ってきていた死の気配までが、綺麗さっぱりなくなるというのはありえない。
だが、そうなった原因らしきものはわかるので、習は細心の注意を怠らぬままに、追跡を続けた。



ダークニンジャは流れて来た死者を告げる放送に、思う所があったのか表情を引き締める。
呼ばれた名に聞き覚えは無いが、ダークニンジャのニンジャ第六感が言っているのだ、呼ばれた名の中にも恐るべき使い手が居たであろうと。
それは直前に姿を見かけた、ニンジャならざる圧倒的脅威の存在故の事だろうか。否である。
アレの存在もまたダークニンジャが警戒を強める原因ではあろうが、だからと言ってダークニンジャのニンジャ第六感の感性にブレが生じる事は無い。
何処までも冷静に、冷徹に、現状がどうであるかを受け止める為のセンサーとしての役割に、乱れが生じる事は無いのだ。
故にこそ、ダークニンジャはこの地に複数の絶大なる脅威が存在する事を知る。
例えば江戸川コナンであっても、シャルティアのような規格外は特別である、と考えているフシがあった。
もちろん彼の知能ならばアレクラスのバケモノが複数存在する可能性にも当然思い至っているだろうが、まずはアレを対処すべしと全力をそちらに傾けてしまっている。
だがダークニンジャは違う。ニンジャならではの独特かつ超越した感性により、更なる強敵の存在をコナンよりも確かなものとして感じているのだ。
ダークニンジャは町を走る。
前述の理由により、常ならぬ警戒を周囲に張り巡らし、四方にカラテを向けながら。
そしてダークニンジャの優れた感知能力は、手にしたキルリアン感知器よりも早く、その存在をダークニンジャに教えてくれた。
これもまた、ダークニンジャがまるで出会った事のない類の気配であった。
少ししてキルリアン感知器も反応を示すが、その数値はあのバケモノはもちろん、ダークニンジャよりも大きく劣るものであった。だが、だからこそ、ダークニンジャはこの数値が戦闘力の高さではないと察する。
ダークニンジャのニンジャ第六感は、この気配の主の並々ならぬ脅威度を感じ取っていたのだ。
だがダークニンジャは今度の相手には遠くから様子を見るのではなく、自身をその脅威の前に晒しだす。
まず、ダークニンジャを前にした相手の反応を確かめる。
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651最凶のバケモノ達 ◆QkyDCV.pEw :2017/03/29(水) 18:58:27 ID:VD0IupEk0
ヴライと名乗った大男は、その一言と共に、巨大な長棒を振り下ろして来た。

何たる豪腕、何たる威力か。
ヴライの振り下ろした長棒は叩き付けた大地を深く抉り、跳躍し距離を取ったダークニンジャを吹き上げた土砂が襲う。
ダークニンジャ、叩き付ける土砂を厭わずじっとブライから目を離さない。
当たり前にヴライはこの土砂の中を突っ込んで来た。攻撃はまたしても単純明快な、振り下ろしの一撃。
だがその振り下ろしに、珠玉の技が込められている事をダークニンジャは見てとった。
あれほどの威力。筋力だけで為し得るものではあるまい。いや、技のみでも不可能だ。類稀な鍛え抜かれた筋力を、膨大な経験に基づいた術理により運用し、早く、強くを何処までも極め尽くして初めて至る戦人の境地の一つであろう。
実際ダークニンジャも、飛んでかわさねば危うい。ギリギリでかわしあわよくば反撃などという甘えた行為の一切を拒否する、鋭さを備えた攻撃であるのだ。
太い棍棒をそのまま長くしたような、常識外の膂力でもなくば振り回せぬ武器を軽々と振り回すヴライ。だがそれは彼の戦闘力のほんの一部に過ぎない。
ダークニンジャが注視しているのは、その長棒を大地に叩き付けた動き、そのものだ。
最初の一撃は敢えて大地を叩いた。だが、次の一撃は大地に付く直前で棒先がぴたりと制止していたのだ。
それはダークニンジャの飛び道具による反撃を警戒しての事であろう。もしスリケンなどで仕掛けていても、あの長棒が跳ね上がり容易く弾かれていた。
たったこれだけのやりとりでもわかる。この大男ヴライは、ただの力自慢などでは断じてない。もちろん、ニンジャソウルを手にした事で有頂天になってしまうような浅薄な輩とも違う。
己を厳しく律し、何時でもより強くならんと切磋琢磨し続けて来た者の持つ、重厚な土台が感じられる。
これを一言で言い表すならば、見事なカラテ、であろう。
ヴライの足は止まらない。後退したダークニンジャに向かって、三度目の振り下ろし。
『否っ!』
ダークニンジャは前二度と全く同じモーションのヴライに対し、脅威は上ではなく前と感じ、その直感を信じ動く。
果たしてヴライの振るった長棒は振り下ろす挙動から一瞬で切り替わり、奥深くへと伸びていく突きとなる。もし後ろに下がる事でかわそうとしていたならば、この突きに追いすがられ致命的な一打を許したであろう。
だがヴライが稀有な武人であると言うのなら、ダークニンジャもまた古今稀に見る優れたニンジャだ。
突きの気配を感じ取り、後退ではなく左方への跳躍に切り替えこれをかわす。
ヴライの突きの威力は周辺の大気をすら巻き込み伸び行くもので、渦を巻いた風がダークニンジャを引きずりこまんと吹き付けるが、ダークニンジャはニンジャ脚力で大地を踏みしめこれを堪える。
更に、この突きの風圧で動きを制したヴライは、三種目の攻撃、薙ぎを繰り出す。
これぞ必殺の一撃であろう。前方の空間全てを削ぎ取る回避不能の剛撃だ。
地上には物理的にこれを回避する空間が存在しない。何処に居ようと薙ぎの範囲内であり、この範囲から一足で飛べる距離を、ヴライが長棒を振るう速度を越えて稼ぐのはさしものダークニンジャにも叶うまい。
それでも、ダークニンジャは歴戦を潜り抜けてきた勇士。出来ぬをこなしてこその超一流であろう。
先程大地を深く踏みしめたのは、風圧を堪えるのみが目的ではなかった。
次撃を薙ぎと予想したダークニンジャは、深く沈みこむ事で跳躍に必要な脚力を溜め込んでいたのだ。
一瞬でヴライの頭上を取るダークニンジャ。そして、何たる妙技か。空中で一回転し、ヴライの頭部を蹴り飛ばしにかかる。
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652最凶のバケモノ達 ◆QkyDCV.pEw :2017/03/29(水) 18:59:38 ID:VD0IupEk0
並のニンジャであればそのままヴライに足を掴まれていたであろう。ヴライのウケの強さを見てとったダークニンジャは咄嗟に、ケリを振りぬくケリではなく弾くケリに切り替えたが故のこの結果なのである。
さしものヴライも、片腕のみではダークニンジャ着地までの間に長棒を振るう事は出来ず、両者にとってあまり本意ではない形で交錯は終わる。
表面的に見えた動きは、ブライが振り下ろし、振り下ろし、突き、薙ぐ。これをダークニンジャが下がり、下がり、横に飛び、上に飛んで反撃するも受けられる。のみである。
これのみでも実にアクロバティックで迫力のあるやりとりであったのだが、これらの動きにはそれぞれ常人では踏み込みえぬ深い鍛錬と技術が詰め込まれており、両者の実力の程が知れようものだ。
現時点ではいずれに有利が付くといった風でもない。
だが、ここでダークニンジャは動きを変化させて来た。
戦場を広い道路上から、建物の中へと切り替えてきたのだ。
確かに、長物は建物内では不利であろうし、ヴライの得物を封じる意図でそう行動するのは正しい選択であろう。
建物の中へと走るダークニンジャを、そうとわかっていて平然と追うヴライ。
背の高いビルの一階ロビー、ここに入り込んだダークニンジャであったが、一階ロビーは上二階まで吹きぬけた広い空間になっており、ヴライが長棒を振り回すに充分なスペースがあった。
ダークニンジャは仕方が無いとでも思ったか、ロビーにそそりたつ巨大な柱を背負って構える。ヴライはやはり気にした風もなく長棒を振り下ろす。
そう、ヴライが構わず建物内に入ったのは、中に鉄筋が入ってようと大理石で覆われていようと、叩き砕く自信があったからである。
斜めに振り下ろされたヴライの長棒は、柱を袈裟に叩き斬ってしまう。その抉られた柱の傷跡は、明らかに長棒の長さよりも深い。
少し計算が外れたか、と柱の後ろに回りこんだダークニンジャは、これに同じく袈裟に手刀を叩き込む。こちらもヴライに負けじと中の鉄筋ごと深々と柱を抉り取る。
上にだけでなく、ヴライのドウジマを振り回しても問題ないぐらいに横にも広いフロアであるという事は、つまり、支えとなる柱にその重みが集中しているという事で。
ただの一本が支えたらず崩れるだけで、フロア全体の天井が細かく揺れ始めたではないか。
フロアの構造を一瞬で把握し、最適の柱に目をつけこれをヴライの力すら用いて破壊する。
ただ強いだけのニンジャには絶対不可能な戦い方だ。当然仕掛けた方のダークニンジャは即座にビルの外へと脱出。轟音と共に崩れ落ちてきた天井に、ヴライは避難が間に合わない。
だが、とりたてて彼は慌てる様子もなく、手にした長棒を深く後ろにまで引き構え、コンクリートの塊がヴライの頭上に至った瞬間、弧を描き長棒がこれを粉砕する。
細かな瓦礫は流石に避けようが無かったが、問題になるような大きな塊は全てその一閃で砕いたヴライは、頭上や肩に乗った瓦礫を払いもせずのそりとビルから出る。
ビルの外では、両腕を組んだダークニンジャが道路に立っていた。まるでヴライが出てくるのを待ち構えて居たかのように。
しかしヴライは外に出てもダークニンジャから目を離し、頭上高く、自らが入っていた十数階のビルを見上げている。
ヴライの知る建築では、ここまでの大きな破壊があれば建物全体に影響を及ぼす事必至であったのだが、このビルは一層の底が抜けた程度ではビクともしないようだ。
それを確認し、戦闘の最中だというのに何処か感心したような顔になる。
完全に無視された形のダークニンジャであるが、そもそもこの男、激情とは最も縁遠い男。怒りを顕に襲い掛かるような真似はしない。
そんなダークニンジャをせせら笑うヴライ。わかりやすいぐらいわかりやすく隙を見せてやったというのに、お互い引っ込みがつかなくなるような必殺の間合いへは決して踏み込んで来ようとしないダークニンジャの腰抜けっぷりを笑ったのだ。
「つまらん男だな。殺し合いをする気は無いか?」
本来のダークニンジャならば、敵が何をほざこうと黙殺するのであるが、どうしたものか、ダークニンジャはヴライの言葉に返事を返してやる。
「……ニンジャでもない、かといって人間でもあるまい。お前は一体何者だ」
ヴライの眉根が怪訝そうに寄る。
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653最凶のバケモノ達 ◆QkyDCV.pEw :2017/03/29(水) 19:00:06 ID:VD0IupEk0
「ふむ、それだけの暴威を持ちながらニンジャを知らぬか。貴様、ネオサイタマの者ではあるまい。ヤマトと言ったか、事によれば、日本の外の者か?」
ヴライにはまるでわからぬ単語ばかりだ。それにこの男の動きは、ヴライも見た事が無いと思える程独特のものであった。
この踏み込み過ぎぬ戦い方こそがこの男の戦いで、ヴライが致命的な隙を見せるのを待ち構えている、といったヴライが最初に抱いた予測は実際に隙があったにも関わらず踏み込まなかった事で外れであったとわかった。
だが同時に、この男は隙があっても攻めない、つまり今の時点ではヴライにリスクを負ってまで大きな損害を与えようと思っていない、とも考えられる。
即ち、この男の狙いは時間稼ぎ。
ならば付き合う事もあるまい、と踏み込みかけたヴライ。その足が止まる。
ダークニンジャはそちらの気配に注意を向けながら、心の中で呟いた。
『我が策、成れり』
「あー、もうっ。この魔法、気配も消してくれるのはいいんでありんすが、こっちに気付いてもらえないのは面倒この上無いっ。あー、そこの二人、今からわらわの質問に答えなんし。その後でそっちの覆面は顔を見せて見た目が良かったらもう少し生かしておいてやりんす。そっちの不細工は自殺でもしなんせ」
周囲の大気が歪んで見える程に明白な強者気配を相手に、この超が付く見下し台詞を平然と吐けるのはこの会場広しと言えど、ギルド、アインズ・ウール・ゴウンはナザリックの階層守護者、シャルティア・ブラッドフォールン以外におるまいて。



「うん、やっぱりあの音の所に行ったのか。さて、僕はどうしたものかな」
月山習は三者が遭遇する様を、少女、シャルティアの索敵範囲外、更にダークニンジャやヴライからも察知されぬ距離を取りながら観察していた。
漂う匂いは間違いなく戦いの匂い。あの三人がどんな会話を交わすかはわからないが、結果として戦闘は起こるだろう。
あの少女の能力を見ておきたい、出来れば実際に手合わせも、と考えていた習には願ってもない好機。しかも先程出会った忍者装束の男までヤる気でいるのだ。その上、足の遅そうな、逃げる時の囮に出来そうな者までいてくれる。
「んー、ここは僕もお邪魔するとしようか」
こきりこきりと手首を鳴らしながら、習もまた、かの人外戦場へと足を進めた。



【E-8/朝】
【シャルティア・ブラッドフォールン@オーバーロード】
[状態]:健康
[装備]:
[道具]:
[思考・行動]
基本方針:人を探す
1:人を見つけ、ここが何処か等の基本情報を入手する。
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


654 ◆QkyDCV.pEw :2017/03/29(水) 19:01:16 ID:VD0IupEk0
以上で投下を終了します。


655名無しさん :2017/03/29(水) 19:13:31 ID:O/SMd8U60
投下乙です

康一もカラ松も何とか平常心を保てたか、ひと安心。
赤井は慎重だな。…まぁトラウマがあるし仕方ない。

シャルティアはやっぱシャルティアだなw
しかし不穏な空気…戦闘突入なるか?


656名無しさん :2017/04/01(土) 11:55:40 ID:aAV8MTuY0
投下乙です

どちらかが脱落すればよし
どちらも消耗してくれれば両方討ち取れて尚良
ダークニンジャ恐るべし…

しかし早くも最上級危険人?物が遭遇とか先が読めませんね
放送後に登場してない奴らも気になりますし
これは今後益々目を離せなくなりますね


657名無しさん :2017/04/05(水) 00:46:11 ID:a7tVttyg0
投下乙です。

正直シャルティアが負けるところが、想像出来ない。


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11 要望スレ (Res:187)All First100 Last50 SubjectList ReLoad 11
1管理人★ :2011/06/26(日) 00:38:18 ID:???0
管理人への要望等ございましたらこちらへどうぞ。

168<削除> :<削除>
<削除>


169<削除> :<削除>
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170 ◆qCICLBTmpM :2016/05/16(月) 14:43:17 ID:FLz1i7dg0
テスト板の方で企画進行中の「NEOアニメキャラ・バトルロワイアル」の者なのですが、参戦キャラクター及びオープニング・MAPが決定したので総合板様の方に本スレを建てたいのですが可能でしょうか?
オープニングとMAPが過去にここで開催されていた「アニメキャラ・バトルロワイアル4th(リスタート前)」と完全に一致しています。
それでも宜しいのならば建ててしまいたいので判断宜しくお願いします。


171管理人★ :2016/05/19(木) 00:28:48 ID:???0
>>170
OPとMAPが以前の企画と同一ということですが、既存企画でそれぞれを担当された作者様ご本人が
今回の企画にも参加されており再使用している、あるいはご本人の許諾を得ているということでしょうか。
そうであれば問題はありませんが、どちらかでも未許諾ということであれば当該作品について
差し替えのない限り、スレッドの設立は認められません。
悪しからずご了承いただきますようお願い申し上げます。


172管理人★ :2016/05/21(土) 09:05:13 ID:???0
管理人よりご案内いたします。
この度、当掲示板におきまして事実上使用されていないスレッドの整理を行わせていただきます。

本年6月30日(木)時点で過去一年間に作品投下のないスレッド、およびオープニング作品のみの投下に留まり
一ヶ月間以上停滞しているスレッドにつきまして、過去ログ倉庫に移動させていただきます。

書き手の方が予約もしくは投下宣言を行っているスレッドは本措置の対象外とさせていただきますので、
外部掲示板などで予約が入った場合は、その旨を本スレッド上で告知いただければ幸いです。

以上、ご承知おき下さいますよう、宜しくお願い申し上げます。


173名無しさん :2016/05/21(土) 10:32:45 ID:aNCpUWG20
>>172
お疲れ様です。
作品投下が無いスレッドは全て対象になるのでしょうか?


174管理人★ :2016/05/21(土) 12:56:47 ID:???0
>>173
一律で移動させることありきの措置ではありませんので、何らかのご事情がございましたら
ご相談いただければと存じます。


175名無しさん :2016/05/27(金) 20:30:00 ID:qayKpU0U0
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/14759/1460193388/199

個人叩き削除よろしくお願いします


176管理人★ :2016/05/27(金) 22:49:18 ID:???0
>>175
対応いたしました。


177名無しさん :2016/05/31(火) 11:29:12 ID:GIj3imm60
管理人さん
メールをお送りしましたので確認の方をお願いします


178名無しさん :2016/06/14(火) 22:15:17 ID:QtHi3CH.0
メールを送信しました。確認をお願いします


179管理人★ :2016/06/15(水) 23:42:29 ID:???0
>>178
対応いたしました。


180管理人★ :2016/07/01(金) 23:14:08 ID:???0
>>172での告知に基づき、スレッドの整理を行いました。


181名無しさん :2016/07/02(土) 21:06:46 ID:CafwbRAc0
管理人さん
メールをお送りしましたので確認のほうをお願いいたします。


182管理人★ :2016/07/02(土) 22:47:56 ID:???0
>>181
対応いたしました。


183名無しさん :2016/09/17(土) 15:52:28 ID:oORq2rI20
管理人さん
他板からの移転はOKですか?


184管理人★ :2016/09/17(土) 17:32:47 ID:???0
>>183
スレッド住人の総意に基づいて移転されるものであれば何ら問題ありません。
万一トラブルが発生した場合につきましては原則としてスレッド内で解決していただきますようお願いいたします。


185名無しさん :2017/02/23(木) 07:14:29 ID:/7/9SbFoO
すみません
アニメキャラ・バトルロワイアル4thの>>983の削除をお願いします


186管理人★ :2017/03/04(土) 09:21:32 ID:???0
>>185
対応済みです。
ご報告が遅れまして申し訳ございません。


187名無しさん :2017/03/04(土) 19:24:16 ID:o6KjPtpwO
>>186
ありがとうございました


名前: E-mail(省略可)
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12 アニメキャラ・バトルロワイアル4th part2 (Res:1000)All First100 Last50 SubjectList ReLoad 12
1名無しさん :2016/02/12(金) 19:24:17 ID:cZpkR.8k0
ここはアニメキャラクターでバトルロワイアルを行うリレーSS企画です。
企画の性質上、キャラの死亡や流血等、残酷な内容を含みます。閲覧の際には十分ご注意ください。

したらば
ttp://jbbs.shitaraba.net/otaku/17204/

避難所
ttp://jbbs.shitaraba.net/otaku/17220/

地図
ttp://imgur.com/wm3q2BI

【参加者名簿】

3/7【Fate/Zero】
○衛宮切嗣/○セイバー/○言峰綺礼/×ランサー/×雨生龍之介/×キャスター/ ×間桐雁夜
4/7【銀魂】
○坂田銀時/×志村新八/○神楽/×土方十四郎/○桂小太郎/×長谷川泰三/ ○神威
4/6【ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース】
○空条承太郎/×花京院典明/×ジャン=ピエール・ポルナレフ/○ホル・ホース/ ○ヴァニラ・アイス/○DIO
4/6 【神撃のバハムート GENESIS】
○ファバロ・レオーネ/×カイザル・リドファルド/○リタ/×ジャンヌ・ダルク/○アザゼル/○ラヴァレイ
3/5 【ご注文はうさぎですか?】
×保登心愛/○香風智乃/○天々座理世/○宇治松千夜/×桐間紗路
3/5【デュラララ!!】
○セルティ・ストゥルルソン/×園原杏里/○折原臨也/○平和島静雄/×ヴァローナ
2/5【ラブライブ!】
×高坂穂乃果/×南ことり/×矢澤にこ/ ○絢瀬絵里/○東條希
4/5 【結城友奈は勇者である】
○結城友奈/○東郷美森/○犬吠埼風/×犬吠埼樹/ ○三好夏凜
4/5【キルラキル】
○纏流子/○鬼龍院皐月/×満艦飾マコ/○蟇郡苛/○針目縫
2/4【グラップラー刃牙】
×範馬刃牙/○ジャック・ハンマー/×範馬勇次郎/○本部以蔵
3/4【selector infected WIXOSS】
○小湊るう子/○紅林遊月/×蒼井晶/○浦添伊緒奈
0/3【咲-Saki- 全国編】
×宮永咲/×神代小蒔/×池田華菜
2/3 【魔法少女リリカルなのはViVid】
×高町ヴィヴィオ/○アインハルト・ストラトス/○コロナ・ティミル
2/3 【のんのんびより】
○宮内れんげ/○一条蛍/ ×越谷小鞠
1/2 【グリザイアの果実シリーズ】
○風見雄二/×入巣蒔菜
41/70

981New Game ◆WqZH3L6gH6 :2017/02/22(水) 00:58:53 ID:nkVZ1xE.0


【アザゼル、セルティ、絵里、夏凜補足】
※小湊るう子と繭、セレクターバトルについて、緑子とアザゼル(タマ)を通じて結構な情報を得ました。
※大まかにですが【キルラキル】【銀魂】【魔法少女リリカルなのはVivid】【のんのんびより】
【結城友奈は勇者である】【ラブライブ!】【selector infected WIXOSS】の世界観について知りました
※チャットの書き込み(発言者:D、Iまで)に気づきました。
※墓場に地下道出入口が開通したことを知りました。
※三好夏凛のスマートフォン、東郷美森のスマートフォン、宮内ひかげの携帯電話にそれぞれの電話番号が登録されています。

・支給品説明

【螺湮城教本(プレラーティーズ・スペルブック)@Fate/Zero】
蒼井晶に支給。
人間の皮で装帳されたキャスターの魔道書の宝具。
この本自体が魔力炉となっており、所有者の魔力と技量に関係なしに深海の水魔の類を召喚し使役できる。
ただ召喚数は制限されており、それほど巨大なサイズの海魔も通常では召喚できない。細かいところは書き手様任せ。
以上の能力に加え海魔を召喚、使役していなければ少々の治癒能力を発揮できる。
効力は当ロワ内の言峰綺礼の治癒術と同程度で、回復速度は遅め。

【弓と矢@ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース】
ホル・ホースに支給。
DIOの宝物。アニメでは42話に登場。鏃そのもの成分が一種の隕石で遅行性の毒(ウイルス)がある。
ジョジョの奇妙な冒険出典以外のキャラに使用しても基本的にスタンド能力は発現しない。
外見はひどく古びた弓矢。


【ジャック・ハンマー御用達薬品セット@グラップラー刃牙】
カイザル・リドファルドに支給。
ジャックのドーピング薬セット。大きな袋3袋分。
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


982 ◆WqZH3L6gH6 :2017/02/22(水) 01:01:18 ID:nkVZ1xE.0
投下終了です。


983<削除> :<削除>
<削除>


984<削除> :<削除>
<削除>


985 ◆WqZH3L6gH6 :2017/03/02(木) 15:40:49 ID:JRgKZP4I0
今から投下を始めます。


986運命の廻り道 ◆WqZH3L6gH6 :2017/03/02(木) 15:42:21 ID:JRgKZP4I0
――点滴までは望めないか。
赤カードは参加者が手に持ち念じればイメージした食事をそのまま具現させる事ができる。
浦添伊緒奈――ウリスがやったように食器もろとも。だが点滴を具現させることは無理だったようだ。
内臓のダメージを用心しての判断だったが仕方がない。
鬼龍院皐月は赤カードからのど飴を現出させ、一口舐めた。

「……」

唾液に混じった飴成分が喉を通し胃に落ちたが痛みはない。
安心した皐月は残った飴をれんげに渡した。

針目縫との決戦の後、宮内れんげの治療を受け休憩を取っていた。

そして一息つけた皐月達はやがて針目の遺品の回収を始める事にする。
皐月とれんげ、そして皐月の衣服――神衣鮮血と、れんげの守護精霊――木霊の4者は
針目が斃れた場所へ進み、目的のものを早々に見つけ出した。

紫色の刃――片太刀バサミ
他に支給品は落ちてないようだ。

皐月の亡父、纏一身こと鬼龍院装一郎が開発した対生命戦維用武器 断ち切りバサミの片割れ。
針目に強奪され、この場に置いても悪用されていた紫色の片刃を皐月は拾い上げるべく手を伸ばす。
元は赤色だった片刃が未だ紫色である事に、針目の影響を危惧し微かな警戒を抱きながら、皐月が柄の部分を掴んだ。

「!」

片刃は瞬く間に元の赤色へと変化した。
れんげが「おお、色が変わったん!」と感嘆に近い声を上げる。
鮮血はそれを感慨深げに見つめた。

(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


987運命の廻り道 ◆WqZH3L6gH6 :2017/03/02(木) 15:43:07 ID:JRgKZP4I0
れんげが軽く皐月の腕を掴み、東の角を指差す。
4者は指された方へ向かい、盛り上がった土と数本の髪の毛、そして参加者の白カードを発見する。
髪の毛はウェーブがかかった栗色の長髪で目立ち、カードは月光を微かに反射に目に付きやすかった。
白カードを見る。彼女らはそこは死した参加者が埋葬された場だと理解した。
皐月はまたも白カードを見る。映し出された少女の顔は喜怒哀楽をほぼ出していない普通の表情をしていた。
そこからは人間性や最期の感情を読み取ることはできない。

皐月はふと針目が斃れた方へ向いた。そのまま無言でそっちへ向かう。
眉をちょっとしかめながら。

「…………」

先程の戦いをする前なら、気にも留めなかっただろう。
彼女はこれまで死した参加者の白カードを何枚も見てきている。
それらはどれも同じ表情をしていた。
皐月の直感と経験が針目縫の白カードを拾わせるべく脚を動かさせる。
そして拾った。

「……それがお前の本当の貌か?」

その呟きには納得の色が含まられていた。
対外的には針目はほとんどを笑顔で過ごしていた。口調も戦闘時以外は陽気そのものので。
しかし白カードに映し出せれている表情はそれとは全然違うものであった。

痩せ衰えた狂犬のような、余裕のかけらもない愛らしさとは無縁の表情。
目元に隈があると錯覚してしまいそうなギョロっとした両眼。
開くとすれば歯よりも牙が似合うであろう口元。眼帯が無い以外は髪型等に変化はない。
だが皐月にはそれは私情を抜きにして、無理やり着飾られた頭のネジが飛んだ肉食獣に見えた。

れんげがすたすたとこちらに近づいて来るのが解る。
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


988運命の廻り道 ◆WqZH3L6gH6 :2017/03/02(木) 15:44:43 ID:JRgKZP4I0
「電話は通じないのか」
「ああ。チャットは可能なんだが、他の電話を確保しなければな」

鮮血の問いに皐月は軽く緊張感の含んだ声で返す。
勇者スマホ同士での通話ができないのは元からであり、皐月達もそれは存じていた。

「心配か?」

皐月は黙って頷く。
――絢瀬絵里
ここで出会った志を同じくとした皐月と同年代の仲間。
彼女は先の放送で名を呼ばれ無かったが、同行者の坂田銀時は呼ばれていた。
絢瀬の現況は不明だが、善意の参加者に保護されているなんて楽観ができる状況でもない。
一般人である彼女をそのままにしておくのは拙い。
仲間との連絡がまともに取れない以上、皐月は分校に到着次第放送局に向かいたい心境だ。
だが皐月は焦る気持ちを己を縛る前に心の何処かに置き、れんげの横に並んだ。

「ほんとにいいん?」
「疲れたら休むさ」

皐月は笑った。
旭丘分校までは少々遠く、遮蔽物がない道も通る。
時間が惜しく、ゲームに乗った者の情報も多くない現状、早々に向かう必要がある。
れんげは走る。勇者の力を得て常人離れをしたスピードで。
皐月も走る、れんげと同じ速度で。
走りながら皐月はちらりと針目の腕輪を見た。

「……」

母であり、人類の大敵である生命戦維の地球上の実質的な首魁である鬼龍院羅暁の3人目の子供――針目縫。
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989運命の廻り道 ◆WqZH3L6gH6 :2017/03/02(木) 15:45:34 ID:JRgKZP4I0
2人とも何事もなくそのままでいると考えていた訳ではない。
ある程度の惨状は覚悟していたが、それはあんまりな光景だった。

建物は半壊状態で、血のようなものが分かりやすく飛び散っている。
死者が埋められたと思しき2つ隆起がある。
そして極めつけは遠くから見ても解る草むらに隠れている何か。
それらの異常が合わさり、夜というのを差し引いてさえなお、
旭丘分校はれんげが知る学び舎とは程遠い雰囲気の戦場跡となっていたのだ。

れんげは両手を頭に当て、あーあーと途方に暮れたように呻いた。
皐月は注意をはらいながら草むらに隠れている何かへと近づく。
その行動にれんげは我に返り、少し離れて皐月の後に続いた。

何かは一人の成人男性の死体と、顔立ちが整った生首だった。
皐月は手で、精霊はれんげの目の前に塞がることで直視させないように動いた。

「……」

致命傷と思しき刺傷と無数の傷を負った死体――衛宮切嗣。
皐月は彼の遺体を調べる。
最初に遭った仲間、間桐雁夜に僅かに似ていると皐月は思った。
格好からして堅気でもなく、肉体の造りと人相からして善良とは程遠い人物と推測できる。
れんげが両目を指で隠しながらじりじりと近寄ってくるのがわかった。
息を呑む声がする。皐月はなぜか違和感を感じたがそれに作業を中断させず次を行く。
皐月は生首――ランサー ディルムッドを両手で抱えた。

「…………」

ここで皐月は何故れんげが息を呑んだか理解した。
れんげが言った。
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990運命の廻り道 ◆WqZH3L6gH6 :2017/03/02(木) 15:46:44 ID:JRgKZP4I0
なら自分にできる事は何か……。

「……埋めるか」

れんげ達は即座に同意した。

-------------------------------------------------------------------------------------------------

切嗣とランサーの遺体を弔った後、2人はスマホと建物の周囲を一通りチェックし休憩している。
そして今、2人はチャットに書き込みをしていた。

I:『犬吠埼樹さんのスマホから書き込んでいます。
   鮮血とアスクレピオスは目的地に到着しました。
   途中針目縫と交戦し倒しました』

――次の連絡待ちか

皐月は他のチャット文を見ながら緊張した面持ちで息を吐いた。
れんげも少々だが顔色を悪くしている。

『一番目のMと、五番目のD。今夜、地下闘技場で話がある』

頭文字Dは強敵DIOしか該当する者はおらず、書き込んだ参加者も死去した樹を別にすれば遭遇さえしていない。
拙いのは場所、ルートからして絢瀬は地下闘技場付近にいるかも知れないから。
DIOの言動から察するに誘いに乗る可能性も高いと推測できた。
銀時の死を知らぬれんげからしても悠長に構えていられる状況ではない。
だがれんげは蛍とまだ再会していない。そのジレンマがれんげの元気を徐々に奪ってゆく。

「行こう」

(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


991運命の廻り道 ◆WqZH3L6gH6 :2017/03/02(木) 15:47:18 ID:JRgKZP4I0
れんげはそれを拾って白カードを利用して読むと、いつものポーカフェイスながら喜色の含んだ声を上げた。

「ほたるん無事なん。無事なん!」

手紙を読みながら皐月は柔らかく微笑み頷いた。

-------------------------------------------------------------------------------------------------

『れんちゃん無事ですか?お元気ですか?
 私は承太郎さんや平和島さん達のおかげで何とかがんばっています。
 これから私達はラビットハウスに向かいます。
 もし禁止エリア指定などで行けなくなった場合は放送局に行こうと思います。
 あとここに使っている電話の番号を書きましたので
 できれば連絡をしてくれるとうれしいです。待ってます
   
                           ほたるんより』



職員室に電話はなく、所持しているスマホも通話はできなかった。
れんげは教室の中に入っている。電灯はどの教室も点けられない。
友奈達のスマホ以外の電話での通話はれんげが変身を解けば使えるかも知れないが、完全に癒えていない以上それは未だできなかった。
皐月は拾った鉛筆2本を仕舞い、今後どうするか思考する。
とにかく絵里や一条蛍と連絡を取れる機器が必要だ。
だがその機器がありそうな施設は近くにない。
皐月がれんげに声をかけようとした瞬間、教室に青白い光が溢れた。

「「れんげ?!」」

すぐさま皐月は教室へ駆ける。そこには青白い光の帯があった。
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992運命の廻り道 ◆WqZH3L6gH6 :2017/03/02(木) 15:48:46 ID:JRgKZP4I0
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

【B-2/本能字学園・校庭/夜中】
【鬼龍院皐月@キルラキル】
[状態]:疲労(小)、全身にダメージ(中)、袈裟懸けに斬撃(回復中)
[服装]:神衣鮮血@キルラキル(ダメージ小)
[装備]:体内に罪歌、バタフライナイフ@デュラララ!!
[道具]:腕輪と白カード、赤カード(5/10)、青カード(8/10)
    黒カード:片太刀バサミ@キルラキル
    白カード:針目縫
    針目縫の腕輪、鉛筆2本
[思考・行動]
基本方針:纏流子を取り戻し殺し合いを破壊し、鬼龍院羅暁の元へ戻り殺す。
0:宮内れんげと共に駅へ向かう。 北西か南どちらに向かうか。
1:絢瀬絵里が心配。
2:ネオアームストロングサイクロンジェットアームストロング砲を調べてみたい。
3:鮮血たちと共に殺し合いを破壊する仲間を集める。
4:襲ってくる相手や殺し合いを加速させる人物は倒す。
5:纏流子を取り戻し、純潔から解放させる。その為に、強くなる。
6:神威、DIOには最大限に警戒。また、金髪の女(セイバー)へ警戒
7:針目縫の魂(白カード)を最後を迎えるまで監視する。
[備考]
※纏流子裸の太陽丸襲撃直後から参加。
※【銀魂】【ラブライブ!】【魔法少女リリカルなのはVivid】【のんのんびより】【結城友奈は勇者である】の世界観について知りました。
※ジャンヌの知り合いの名前とアザゼルが危険なことを覚えました。
※金髪の女(セイバー)とDIOが同盟を結んだ可能性について考察しました。
※罪歌を支配しました。支配した場合の変形は身体から実際の刀身以上までの範囲内でなら自由です。
※ヴァニラ・アイス(I)の書き込みまでチャットを確認し、自身も書き込みました。

【宮内れんげ@のんのんびより】
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


993 ◆WqZH3L6gH6 :2017/03/02(木) 15:49:16 ID:JRgKZP4I0
投下終了です。


994名無しさん :2017/03/03(金) 03:40:59 ID:s.wf/WVw0
投下乙です
ケリィ、自分が殺した女の子の友達に埋葬されるとは…


995名無しさん :2017/03/03(金) 15:47:48 ID:1Ysu.Tmw0
投下乙です
まさか、このタイミングでワープさせられることになるとは。
思い通りに行かないのが運命ってことなんだろうか。
駅に行くと言ってるけど、もう一回鮮血で飛ぶこともできるよなぁ、なんて思ったり。
書き込みや電話番号も得た二人が、どう動くかで戦況もだいぶ変わる…のかな?

一つ指摘ですが、これまでの話で鮮血のセリフは二重のカギかっこ→『』で書かれていたと思うので、そこは統一したほうが、分かりやすいのではないかと思います。


996名無しさん :2017/03/03(金) 16:29:49 ID:ajOxa4roO
投下乙です
まさかのワープ…しかも周囲にはほぼ誰もいない場所という
このロスが致命的にならなければいいが

一つ気になったのですが、勇者スマホでもあくまで基本の機能のうち通話機能にだけ使用に支障がある、というのはどうかと
絵理に連絡が通じなかったことに関しては、そもそも絵理自身は携帯を持っていないので連絡のしようがない、というのもありますし、わざわざ制限する必要は無いように感じました


997 ◆WqZH3L6gH6 :2017/03/04(土) 03:18:03 ID:FMVNFCuk0
感想とご指摘ありがとうございます。
問題の部分は今日に修正スレで訂正させていただきます。


998 ◆WqZH3L6gH6 :2017/03/04(土) 15:29:56 ID:FMVNFCuk0
『運命の廻り道』修正版を修正スレに投下しました。
ご確認をお願いします。
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/17204/1438784746/300-306


999名無しさん :2017/03/04(土) 18:08:08 ID:Le1vg/x60
修正乙です
そろそろ次スレ建てた方がいいか


1000名無しさん :2017/03/04(土) 18:43:40 ID:bGKTzbW.0
うめ


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13 マジカルロワイアル (Res:11)All First100 Last50 SubjectList ReLoad 13
1名無しさん :2017/02/25(土) 06:17:36 ID:k4qn308I0
魔法使い・魔法少女を題材とした作品を集めてバトルロワイアルをさせる
リレーSS企画です。
当企画はキャラの死亡や流血描写が出てきますので、閲覧の際はご注意ください。


したらば避難所
ttp://jbbs.shitaraba.net/otaku/17742/

地図
ttp://i.imgur.com/aAyD1jK.png

2名無しさん :2017/02/25(土) 06:18:36 ID:k4qn308I0
【参加者名簿】

10/10【魔法少女育成計画シリーズ】
○スノーホワイト/○リップル/○ラ・ピュセル/○森の音楽家クラムベリー/○カラミティ・メアリ/○ルーラ/○スイムスイム/○ピティ・フレデリカ/○プキン/○ソニア・ビーン

9/9【魔法少女リリカルなのはシリーズ】
○高町なのは/○フェイト/○八神はやて/○スバル・ナカジマ/○ティアナ・ランスター/○高町ヴィヴィオ/○フーカ・レヴェントン/○リンネ・ベルリネッタ/○プレシア・テスタロッサ

7/7【仮面ライダーウィザード】
○操真晴人/○仁藤攻介/○コヨミ/○笛木奏/○メデューサ/○グレムリン/○フェニックス

7/7【とある魔術の禁書目録】
○上条当麻/○インデックス/○ステイル=マグヌス/○神裂火織/○アウレオルス・イザード/○前方のヴェント/○左方のテッラ

6/6【ハリー・ポッターシリーズ】
○ハリー・ポッター/○ロン・ウィーズリー/○ハーマイオニー・グレンジャー/○ドラコ・マルフォイ/○ヴォルデモート卿/○セブルス・スネイプ

6/6【Fate/Grand Order】
○藤丸立香(ぐだ子)/○オルガマリー・アニムスフィア/○クー・フーリン(キャスター)/○三蔵玄奘/○メフィストフェレス/○ヴァン・ホーエンハイム・パラケルスス

6/6【Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ】
○イリヤスフィール・フォン・アインツベルン/○美遊・エーデルフェルト/○クロエ・フォン・アインツベルン/○遠坂凛/○ルヴィアゼリッタ・エーデルフェルト/○衛宮士郎(平行世界)

5/5【ゼロの使い魔】
○平賀才人/○ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール/○タバサ/○ジャン・ジャック・フランシス・ド・ワルド/○ジョゼフ一世

5/5【魔法少女まどか☆マギカ】
○鹿目まどか/○美樹さやか/○巴マミ/○佐倉杏子/暁美ほむら

4/4【東方Project】
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


3名無しさん :2017/02/25(土) 06:39:36 ID:k4qn308I0
本スレを立てておきましたがOPって代理投下してもよろしいでしょうか
あと予約期限って延長なしの一週間で大丈夫ですかね。


4名無しさん :2017/02/25(土) 06:42:47 ID:k4qn308I0
【制限一覧】

・変身アイテム等の扱いは本人支給かどうかは書き手次第
・フェニックスの再生能力は頭部吹き飛んだり完全消滅した場合は死亡
・アウレオルスの黄金錬成は即死系の命令は大幅制限
・ギルの千里眼は未来予知あたりに制限
・ヴェントの天罰術式はヴェントと直接会わないと発動しない。気絶までのインターバルを倍加
・プキンの剣による認識変更に時間制限付与
・ソニアの魔法は劣化スピード低下
・フレデリカが水晶玉を通じて干渉できるのはエリア内の存在のみ。•世界越しの干渉も勿論不可能。
・白い魔法使いはエクスプロージョンの威力低下。テレポートは移動距離の制限をつける
・メデューサの石化能力は、完全石化の場合持続時間30分
・魔法少女まどか☆マギカの魔女化は書き手次第
・ほむらの時間逆行は禁止、時間停止は数秒程度


5名無しさん :2017/03/01(水) 22:58:58 ID:85RkSPPI0
オープニングは結局どうなったんですかね…


6名無しさん :2017/03/06(月) 09:18:41 ID:qM4U3JrY0
代理投下します


7 とある絶望の殺戮遊戯 -Life is BATTLE ROYALE- :2017/03/06(月) 09:20:53 ID:qM4U3JrY0

 魔法とは、人知の及ばない超非科学的現象の事である。





 辺り一面は薄暗い空間。
 そこには70人程度の人影が立っている。
 そのうちの一人にしてとある世界の主人公の少年、上条当麻が最初に思ったことは

(俺は一体いつの間に連れてこられて、ここは何処なんだ?)

 だった。
 上条はとりあえず知り合いが居るか探そうと思い動こうとする。しかし身体を動かすことが出来ない。
 否、全く動かない訳では無い。上条の右手首から上と頭は動かすことが出来た。
 仕方ないので頭を動かして周りを見ると、そこには上条の目からして普通の格好をした人間やどう見てもコスプレにしか見えない服装をしている人間と様々な人物が居る。
 上条はその中に知り合いの姿を見つける。
 純白のシスター服に銀色の長髪、その姿は間違いなく。

(インデックス!)

 上条はやっと見つけた見知った存在に声を掛けようとするも、声が出ない。
 彼はこれを、魔術か超能力で身体を動かせない様にするだけじゃなく声を出せないようにしていると判断する。

(なら俺の幻想殺しで)

 そう思った彼は何とか打ち消そうともがくが
 上条当麻の右腕には幻想殺しという力が宿っている。
 これは、右手に触れた異能なら神の奇跡でも打ち消すという凄まじい能力だ。
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8 とある絶望の殺戮遊戯 -Life is BATTLE ROYALE- :2017/03/06(月) 09:21:17 ID:qM4U3JrY0





(殺し合いだと? 何を言っている)

 それが、とある世界の魔法使い笛木奏が、キュゥべえの発言を聞いて最初に思ったことだった。
 彼の心に浮かぶのは怒り、とは言ってもそれは殺し合いに対する非道に対してではない。

(私にそんなことをしている時間は無い!)

 ただ単純に、自らの目的の邪魔をされて怒っているだけだ。

(こんな下らない話をしている間にも、暦は……!)

 笛木には妻と娘が居た。
 しかし妻は早くに他界してしまい、残った娘も病気で亡くなってしまった。
 そして絶望に叩き落された彼はどんなことをしてでも、どんな犠牲を払ってでも娘を蘇らせようと始める。
 しかし、娘を蘇らせる為に行ったサバトと呼ばれる儀式は笛木がアーキタイプと呼ぶ古の魔法使いに阻止されてしまう。
 それでも娘を諦めきれず再びサバトを開こうとした所で、気付けばここに居たのだ。

「断っておくけど、僕は別に享楽の為に殺し合いを開くわけじゃない。
 これは宇宙の熱量死を防ぐのに必要なことだからね」

 怒る笛木の心など気にも留めず、キュゥべえの話は続く。
 黙れ、宇宙がどうなろうと私には関係ない、暦に比べれば小さなことだ。
 しかし、そんな思いはキュゥべえの発言で一旦収まることになる。

「その代わりと言っては何だけど、この殺し合いに最後まで勝ち残ればどんな願いでも三つまで叶えようと思う。
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


9 とある絶望の殺戮遊戯 -Life is BATTLE ROYALE- :2017/03/06(月) 09:21:36 ID:qM4U3JrY0

 巫女服の少女、霊夢が指をキュゥべえに突きつけて宣戦布告する。
 しかし、キュゥべえはため息をついてやれやれと呟いた後霊夢に反論する。

「君は勘違いをしている。
 まずここは幻想郷じゃないし、これは君たちに解決されることが前提のおままごとな異変とは違う。
 君が解決する為に出張る必要は何処にもないんだ」
「関係ないわ。
 あんたのいうことが全部正しくても、いきなり殺しあえなんて言われて従うわけないでしょ」
「だからちゃんと報酬を用意したじゃないか」
「別にいらないわ」

 それだけ言って霊夢は空を跳び、キュゥべえに光弾を発射する。
 しかし、霊夢が放った光弾はキュゥべえに届く前に見えない壁のようなものに阻まれて届かない。

「……僕には心底理解できないけど、あの人が言うには世界には『主人公』と呼ばれる存在が居るらしい」
「いきなり何よ」

 唐突に始まったキュゥべえの話について行けない霊夢。
 しかし話は続く。

「世界はその『主人公』を中心に構成されているらしい。
 だから僕は、本来参加資格の無い上条当麻や平賀才人もこの殺し合いに参加させなければならなくなった。
 がここで困ったことが起きた、『主人公』が複数いるということをあの人は想定していなかったんだ」

 キュゥべえの一人話に笛木は理解を示す気にはなれない。
 笛木からすれば主人公など誰でも構わないからだ。

「一方通行や浜面仕上みたいな後付なら呼ぶ必要が無いと分かっていた。
 しかし最初から二人いる場合はどうしたらいいのか分からなかった、だから僕は博麗霊夢と霧雨魔理沙を二人とも呼んだ。
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


10名無しさん :2017/03/06(月) 09:24:19 ID:qM4U3JrY0
◆7PJBZrstcc氏のOP代理投下終了です
最早予約制度なんて有って無きがごとしですがこれから予約解禁としていいですかね


11名無しさん :2017/03/06(月) 18:51:54 ID:Q3U8SlzA0
>>10
乙です
もう予約解禁でいいと思いますよ


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14 第二次二次キャラ聖杯戦争 part3 (Res:931)All First100 Last50 SubjectList ReLoad 14
1名無しさん :2015/01/11(日) 03:53:37 ID:MASwPKVk0
ここは様々な作品のキャラクターをマスター及びサーヴァントとして聖杯戦争に参加させるリレー小説企画です。
本編には殺人、流血、暴力、性的表現といった過激な描写や鬱展開が含まれています。閲覧の際は十分にご注意ください。

まとめwiki
ttp://www63.atwiki.jp/2jiseihaisennsou2nd/

したらば
ttp://jbbs.shitaraba.net/otaku/16771/

前スレ
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/14759/1406730151/


【参加者名簿】

No.01:言峰綺礼@Fate/zero&セイバー:オルステッド@LIVE A LIVE
No.02:真玉橋孝一@健全ロボ ダイミダラー&セイバー:神裂火織@とある魔術の禁書目録
No.03:聖白蓮@東方Project&セイバー:勇者ロト@DRAGON QUEST�〜そして伝説へ〜
No.04:シャア・アズナブル@機動戦士ガンダム 逆襲のシャア&アーチャー:雷@艦これ〜艦隊これくしょん
No.05:東風谷早苗@東方Project&アーチャー:アシタカ@もののけ姫
No.06:シオン・エルトナム・アトラシア@MELTY BLOOD&アーチャー:ジョセフ・ジョースター@ジョジョの奇妙な冒険
No.07:ジョンス・リー@エアマスター&アーチャー:アーカード@HELLSING
No.08:衛宮切嗣@Fate/zero&アーチャー:エミヤシロウ@Fate/stay night
No.09:アレクサンド・アンデルセン@HELLSING&ランサー:ヴラド三世@Fate/apocrypha
No.10:岸波白野@Fate/extra CCC&ランサー:エリザベート・バートリー@Fate/extra CCC
No.11:遠坂凛@Fate/zero&ランサー:クー・フーリン@Fate/stay night
No.12:ミカサ・アッカーマン@進撃の巨人&ランサー:セルベリア・ブレス@戦場のヴァルキュリア
No.13:寒河江春紀@悪魔のリドル&ランサー:佐倉杏子@魔法少女まどか☆マギカ
No.14:ホシノ・ルリ@劇場版 機動戦艦ナデシコ-The prince of darkness-&ライダー:キリコ・キュービィー@装甲騎兵ボトムズ
No.15:本多・正純@境界線上のホライゾン&ライダー:少佐@HELLSING
No.16:狭間偉出夫@真・女神転生if...&ライダー:鏡子@戦闘破壊学園ダンゲロス
No.17:暁美ほむら@魔法少女まどか☆マギカ&キャスター:暁美ほむら(叛逆の物語)@漫画版魔法少女まどか☆マギカ-叛逆の物語-
No.18:間桐桜@Fate/stay night&キャスター:シアン・シンジョーネ@パワプロクンポケット12
No.19:ケイネス・エルメロイ・アーチボルト@Fate/zero&キャスター:ヴォルデモート@ハリーポッターシリーズ
No.20:足立透@ペルソナ4&キャスター:大魔王バーン@ダイの大冒険
No.21:野原しんのすけ@クレヨンしんちゃん&アサシン:ニンジャスレイヤー@ニンジャスレイヤー
No.22:宮内れんげ@のんのんびより&アサシン:ベルク・カッツェ@ガッチャマンクラウズ
No.23:ジナコ・カリギリ@Fate/extra CCC&アサシン:ゴルゴ13@ゴルゴ13
No.24:電人HAL@魔人探偵脳噛ネウロ&アサシン:甲賀弦之介@バジリスク〜甲賀忍法帖〜
No.25:武智乙哉@悪魔のリドル&アサシン:吉良吉影@ジョジョの奇妙な冒険
No.26:美遊・エーデルフェルト@Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ&バーサーカー:黒崎一護@BLEACH
No.27:ウェイバー・ベルベット@Fate/zero&バーサーカー:デッドプール@X-MEN
No.28:テンカワ・アキト@劇場版 機動戦艦ナデシコ-The prince of darkness-&バーサーカー:ガッツ@ベルセルク

912狂い咲く人間の証明(後編) ◆WRYYYsmO4Y :2017/02/20(月) 01:00:50 ID:ZcbxchO20

 ◇◇◇


 薄れゆく意識の中、ジョンスは一人思う。

 勝ち目はないだろうな、とは思っていた。
 何しろこちらの体力は限界で、相手はほぼ健康体そのものなのだ。
 そんな状態では、死合の結果など目に見えてしまっている。

 勝敗が分かり切った試合に臨むなど、愚策と言う他ない。
 されど、そこから尻尾を巻いて逃げ出すなど、それこそ自身のプライドが許さない。
 自分の命が潰えるより、ちっぽけなプライドを捨てる方が、堪らなく恐ろしかった。

(まあ、楽に死ねるなんて思っちゃいなかったしな)

 戦い続ける人生を選んだのは、他でもない自分自身だ。
 ベッドの上で眠る様に息を引き取るなど、元より想像もしていない。
 いずれこういう日が訪れるのだろうな、という覚悟だってできていた。

 勿論、この聖杯戦争だって勝ち残る気でいたし、最後にはアーカードと闘う予定だった。
 その上で願いを叶え、かつて敗れた相手――深道に挑むのが、ジョンスにとっての最上だ。
 けれど、その予定が丸ごと潰えてしまった以上は、仕方ないと考えるしかない。

 志半ばではあるが、通すべき信念(プライド)は通せたのだ。
 やり残した事は数あれど、悔いは無い人生だった。
 そう自分を納得させながら、残り僅かな意識をも手放そうとして、

『じゃあうち、カレー食べたいん!』
『なんだそりゃ。そんなんでいいのか』
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913狂い咲く人間の証明(後編) ◆WRYYYsmO4Y :2017/02/20(月) 01:01:44 ID:ZcbxchO20

 ◇◇◇


 廃教会の跡地にいたのは、仰向けで倒れているヴラド一人だった。
 誰の目から見ても、彼が瀕死の状態にあるのは明らかである。
 光の粒子となって消える時が来るのも、そう遠くはない。

 そこに訪れたのは、彼のマスターであるアンデルセンだった。
 周囲を見回し、その場にヴラド独りしかいない事を確認する。

「私は、成し遂げたぞ」

 息も絶え絶えの状態で、それでもヴラドは言葉を紡ぐ。
 彼の言葉通り、見事人間は吸血鬼を打ち倒した。
 アーカードは自身の望み通り、ただの人間に滅ぼされたのである。

「だが、許せ、神父。お前の願いは、叶えられそうも、ない」

 総身から光が舞うヴラドの肉体は、崩壊を始めている。
 如何なる治癒を施したとしても、それを止めるのは不可能だろう。
 そして、サーヴァントの消滅はマスターの消滅と同義だ。
 ヴラドが消えたら最後、アンデルセンもまた消える運命にある。

「王として、臣下の望み、叶えるべき、だったが……」

 名残惜しそうに話すヴラドに対し、アンデルセンは首を横に振った。

「いいのだ、王よ。例え道半ばであろうと、それに見合うだけの物を見せてもらった」

(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


914狂い咲く人間の証明(後編) ◆WRYYYsmO4Y :2017/02/20(月) 01:02:20 ID:ZcbxchO20


 ◇◇◇


「……調停者の身分で覗き見か」

 ヴラドが去った後、ぐるりと振り返ってアンデルセンが嘯いた。
 そのドスの利いた声に反応して、一騎のサーヴァントが実体化する。
 ルーラーのサーヴァント、ジャンヌ・ダルクである。

「申し訳ありません。戦闘の介入は避けるべきと静観していたのですが」
「構わん。全て終わったのだ、何もかもがな」

 そう、この場で行われるべき闘争は、残らず終わってしまった。
 今更ルーラーが出てきた所で、何かする事がある訳でもない。

「貴方のサーヴァントから話は聞いています。アーチャーと決着をつけたい、と」
「それがどうしたというのだ。咎があれば俺が受けるが」

 「いえ、そうではなく」と、ジャンヌが否定の言葉を口にした。
 未だ威圧感を放つアンデルセンに対し、彼女は一切気圧される気配を見せない。
 万物を平等に統治する調停者の英霊、それに相応しい気力と言えた。

「アーチャーは処罰を受けるべきサーヴァントを匿っていました」
「ベルク・カッツェか」
「そうです。当初は彼等への警告と罰則を行う為に此処に来たのですが……」

 そこで何かを予測したのか、アンデルセンの殺意が膨れ上がった。
 並みのサーヴァントでさえ怖気づきかねないそれを浴びても、ルーラーは顔色一つ変えていない。
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


915狂い咲く人間の証明(後編) ◆WRYYYsmO4Y :2017/02/20(月) 01:02:51 ID:ZcbxchO20

 ◇◇◇


 れんげは待っていた。自分と一緒にいてくれる大人達を。
 あっちゃん達が何をしに行くかは知らないが、時間はかからないと言っていた。
 それならきっと、そんなに大それた事でもないのだろう。

 二人が帰ってきたら、ひとまず睡眠をとりたかった。
 いくら昼寝をしていたとしても、深夜まで起きるのは流石に辛いものがある。
 留守番のご褒美のカレーは、そうして休みを挟んでからだ。

 どんなお店に連れてってくれるのだろうか。
 都会のカレーはどんな味がするのだろうか。
 おかわりやトッピングは自由なのだろうか。
 そんな事ばかりを考えて、早くも涎が垂れてきそうになってしまう。

 もし二人が自分の町に来たら、なんて事を想像してみる。
 都会暮らしらしい八極拳は、村の空気にどんな反応を示すのか。
 どう見ても外国生まれなあっちゃんは、村を気に入ってくれるだろうか。

 そこで、大事な友達を忘れている事に気付いた。
 かっちゃんもまた、あっちゃんと一緒に森の向こうに行っているのだった。
 こっそりあっちゃん達について行けるなんて、羨ましささえ覚えてしまう。

 早く帰ってこないかな、と何度も何度も思えども、二人は帰って来ない。
 もしかしてまた置いてかれたのではと、どんどん不安になってきて。
 本当に置いてけぼりにされたらどうしようと、何だか泣きたくなってきて。

「……本当にこんな所にいたのですね」
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916狂い咲く人間の証明(後編) ◆WRYYYsmO4Y :2017/02/20(月) 01:03:34 ID:ZcbxchO20
 ◇◇◇


 アーカードは、少々どころかかなり特異なサーヴァントである。
 何しろこの吸血鬼は、座からではなく現世から召喚されているのだ。
 しかも、丁度自分の中の魂を殺し続けている真っ最中に、だ。

 その時点でのアーカードは、"生きてもないし死んでもいない"虚数でしかない。
 言ってしまえば、この世界に漂う大気と大差ない状態にあるのだ。
 生者として存在を視認する事も出来ず、死者として座に登録する事さえままならない。

 だがアークセルは、この問題を簡単に解決する手段を有していた。
 予めアーカードの零基を造っておき、その中にアーカードという名の虚数を流し込んだのだ。
 即ち、零基で存在を固定させる事で、サーヴァントとして現界したように見せかけたのである。

 零基という器を以てして、ありもしないモノを無理やり召喚した存在。
 それこそが、弓兵のサーヴァント・アーカードの正体だった。

 そして、アーカードの零基が消滅した現在、彼は"生きてもないし死んでもいない"状態に戻っている。
 確かに彼は敗退して生きていないが、しかし決して死んでいるという訳ではない。
 生と死が曖昧になっている今、契約も曖昧ながら継続されているのだ。

 つまり、宮内れんげとアーカードの間で繋がっているパスは、未だ生きている。
 そしてそれ故に、この少女はアークセルからの排除を免れているのだった。

 本人であるれんげはおろか、ルーラーであるジャンヌさえ知らない事実。
 この奇怪な奇跡を目にして、ジャンヌも疑問符を浮かべずにはいられなかった。

「お姉さん誰?」

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917狂い咲く人間の証明(後編) ◆WRYYYsmO4Y :2017/02/20(月) 01:03:58 ID:ZcbxchO20

 それを聞いて、ただ絶句する他なかった。
 この子供は、アーカードが帰ってくると信じ込んでいるのだ。
 その男は、もうこの冬木から消え去ってしまったというのに。

「あっちゃん達、ここで待ってたらカレー食べさせてくれるって言ってたのん。
 だからうちここで待ってるん……ねえお姉さん、あっちゃんいつ戻ってくるん?」

 もう戻らない男達を待ち続ける少女に、何と答えればいいのか。
 彼等はもういないのだとありのままに伝えるのは簡単だ、しかしそれはあまりに残酷すぎる。
 聖処女は嘆きを心中に押し込み、いつもと変わらぬ優しい顔で、

「彼等は皆、少しばかりこの街を後にするようです。
 数日後にまた戻ってくるから、その時まで待っていてほしいと」

 ジャンヌは、この聖杯戦争で初めての嘘をついた。
 それは人を傷つけない為の、優しくて悲しい嘘。

「……それほんとなん?」
「ええ、本人達がそう伝えてほしいと」

 それを聞いたれんげは、不機嫌そうに俯いた。
 確かに不服だろうが、今はそれを信じてもらう他ない。

「"あっちゃん"でしたか。彼がしばらくは私と行動してほしい、と」
「分かったのん。でもうち、どこで寝ればいいのん?」
「それなら教会へ行きましょう。あの場にいれば安全です」

 ひとまずは、彼女を教会に連れていくとしよう。
 あの場所であれば、この子が他者に襲われる心配もない筈だ。
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918狂い咲く人間の証明(後編) ◆WRYYYsmO4Y :2017/02/20(月) 01:04:26 ID:ZcbxchO20

 
【D-9/森林付近/二日目 未明】

【ルーラー(ジャンヌ・ダルク)@Fate/Apocrypha】
[状態]:健康
[装備]:聖旗
[道具]:???
[思考・状況]
基本:聖杯戦争の恙ない進行。
 0.れんげを教会で保護する。
 1.???
 2.その他タスクも並行してこなしていく。
 3.聖杯を知る―――ですか。
[備考]
※カレンと同様にリターンクリスタルを持っているかは不明。
※Apocryphaと違い誰かの身体に憑依しているわけではないため、霊体化などに関する制約はありません。
※カッツェに対するペナルティとして令呪の剥奪を決定しました。後に何らかの形でれんげに対して執行します。
※バーンに対するペナルティとして令呪を使いました。足立へのペナルティは一旦保留という扱いにしています。
※令呪使用→エリザベート(一画)・デッドプール(一画)・ニンジャスレイヤー(一画)・カッツェ(一画)
※カッツェはアーカードに食われているが厳密には脱落していない扱いです。
 サーヴァントとしての反応はアーカードと重複しています。

【宮内れんげ@のんのんびより】
[状態]ルリへの不信感、擦り傷
[令呪]残り1画
[装備]なし
[道具]なし
[所持金]十円
[思考・状況]
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919狂い咲く人間の証明(後編) ◆WRYYYsmO4Y :2017/02/20(月) 01:05:08 ID:ZcbxchO20


 ◇◇◇


『この森を抜けた先に、恐らく子供が独りで待っている』
『狂信者の俺には最早叶わんが、どうかあの子に寄り添ってはくれないか』

 アンデルセンは、最期にルーラーにそう頼んでいた。
 あの生真面目な少女の事だ、きっと頼みを聞き入れてくれるだろう。

 アーカードという真祖が消えた今、宮内れんげはただの少女に過ぎない。
 そして主を喪った今、彼女は数時間の内に消滅する運命にある。
 つい昨日までか弱い子供に過ぎなかったれんげに、孤独な最期はあまりに酷であろう。
 かつて彼女を拒絶した自分には無理でも、ルーラーならば寄り添える筈だ。

 アレクサンド・アンデルセンは、異端狩りの狂信者だ。
 けれども同時に、子供達の善き父親代わりでもあった。

 ヴラドを喪った今、アンデルセンの死はもう避けられない。
 他のサーヴァントと再契約を結べば生き長らえれるが、もう聖杯戦争に関わる気もない。
 かつて廃教会があったこの廃墟で、最期の時を過ごすとしよう。

 そう、これでよかったのだ。
 死者の舞踏は太陽と共に姿を晦まし、生者の時間が再び始まる。
 地獄へ堕ちる背信者は、ここで役目を終えるべきなのだ。

 けれど、その前にやるべき事がある。
 一介の神父として、誇り高き人間を弔わねばならない。

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920狂い咲く人間の証明(後編) ◆WRYYYsmO4Y :2017/02/20(月) 01:05:30 ID:ZcbxchO20


……



…………



………………



……………………



…………………………



………………………………



……………………………………



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921狂い咲く人間の証明(後編) ◆WRYYYsmO4Y :2017/02/20(月) 01:06:00 ID:ZcbxchO20
 自分の中にいる数百万もの魂を、ただひたすらに殺し続けてきた。
 血の一滴も飲まずに、逃げ惑う腰抜けな魂を狩って裂いて千切ってきた。

 逃げ続ける腰抜けの魂を狩るのは、堪らなく退屈だ。
 そして、その退屈しのぎに思い出すのが、かつての記憶だった。

 それは、人として生き続けたヴラド三世との、己の存在を賭けた一騎打ち。
 人間である事を誇り、そしてそれを尊いものとしたあの男の信念は、身震いする程美しくて。
 ただの人間が見せてくれたあの輝きは、しっかりとこの眼に焼き付いている。

 そして、その度に痛感するのだ。
 やはり人間は、化物なんかより遥かに素晴らしいのだ、と。

 やたらと髪の赤い長身の男を仕留めると、自分の中の魂は一人と一匹になった。
 それは即ち、アーカード本人の魂と、生と死の狭間を飛び交う確率世界の猫の魂。
 これでようやく、自分は"どこにでもいれて、どこにもいない"状態になれたのである。

 虚数の塊となったあの日から、きっと数十年は経っている筈だ。
 いつになったら帰ってくるのだと、主はきっと酷く腹を立てているだろう。
 あれから小皺はいくつ増え、どれだけ美しく老いたのか、見物である。

 ああ、それにしても喉が渇いて仕方がない。
 飲まず食わずで数十年は、流石に堪えるものがあるか。
 挨拶を先に済まそうと思ったが、これでは土壇場で血を吸いかねない。
 本人を肉眼で捕えた途端、吸血衝動が膨らまなければいいのだが。

 もう邪魔する者はどこにもいない。
 自分はもう何処にもいないし、何処にだっていれる。
 三十年前に閉じた瞳を、もう一度開く時が来た。

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922狂い咲く人間の証明(後編) ◆WRYYYsmO4Y :2017/02/20(月) 01:06:36 ID:ZcbxchO20









「おかえり、伯爵」



「ただいま、伯爵」








【アーチャー(アーカード)@HELLSING 帰還】


923 ◆WRYYYsmO4Y :2017/02/20(月) 01:07:04 ID:ZcbxchO20
以上で投下終了となります。


924名無しさん :2017/02/20(月) 01:26:49 ID:JXeZXMP.0
投下乙です。
二次二次の名簿が決定された時から誰もが一度は妄想したこの勝負。お見事の一言です。
男は帰るべき場所のために幼き少女と約束を交わす。これから起きる戦闘前最後のささやかな日常。
互いの従者が敗北するなど思わず主は黙ってその戦いへ見送るのがかっこいい。彼らには彼らの戦場があって誰にも邪魔されたくない戦いがそこにはあった。

吸血鬼同士の決戦は血で血を洗うようなに最初から全開でどんどん惹き込まれました。
お約束の台詞回しから遂に対峙した余と私。一つ一つの文が凝っていて続きが早く読みたくなる。
アーカードの声一つで一斉に動き出す影、死の河がどれだけ増幅しようがあいつはこんなところで終わらないと。
勢いがありつつ終焉の時にはどこか儚い切なさすら感じる幕切れ。完全燃焼、その胸は空洞なんかじゃなくていっぱいの満足と共に消えたでしょう。

それはジョンスも同じで、最後まで己から目を背けずに生命を燃やす。馬鹿だけどかっこいい。
最後の最後まで己を貫き通す人間は馬鹿で、かっこよくて、最高だ。
作品も最後の最後まで目が離せない。これがHELLSINGとして最高の終わり方でした!
なんか感想っぽくありませんが改めて投下乙です!


925名無しさん :2017/02/20(月) 01:42:06 ID:mfmjgy/Q0
投下乙です!
ヴラドVSアーカード、人間VS吸血鬼。己でありながら己とは最もかけ離れた存在との闘いはやはり熱い!死の河を突き進んでくる「人間」ヴラドの姿は読んでいるこちらにも眩しく映る…
そしてやはり、その結末は「化物」を「人間」が討ち取るという、ある意味では互いに望んでいたかもしれない幕引き。
>「人間とはやはり、いいものだな」
>「……当たり前だ」
この掛け合いも、やはり「人間」と「人間に憧れた化物」、両者の最期の会話として最高のものだったと感じました
そして、ほぼ死に体ながら、それでも「安いプライド」の為に立ち上がらずにはいられなかったジョンス。アーカードも感じたように、何処か先のヴラドにも重なるところのあるその姿は、神父も認めた通りまさしく「人間」。
その神父はといえば、人間の王に神父としての弔いを送り消える…だけでなく。「子供」であるれんちょんをジャンヌに託すのは、なるほどこの人が誰より適任だ。
約束は守られることなく、その存在すらも知らない消失へのカウントダウンをただ進むれんちょんと、そこに並び立つジャンヌの姿は儚い。れんちょんに幸あれ…!
…そして、最後のアーカード。参戦時期の都合からこうして帰還し、そして原作ラストへと繋がるとはなんともニクい演出。ヴラドに投げかけた最期の言葉、「さよならだ、伯爵」はここに掛かってたのか…!
総じて、まさしくタイトル通り「立ち向かう人間」の美しさをこれでもかと感じられた話でした。大作をありがとうございました!


926名無しさん :2017/02/20(月) 01:50:51 ID:BP.iYyQY0
投下お疲れ様でした。鮮血の伝承、ここに、終幕。
よくネタにされてたたったひとつしかスキルのないヴラドだけど、この話はそれすらも、ただの人間としての在り方のように書いていて凄かった。
零号による領土の上塗りを前に、領土がなければ自分の身体からしか杭を出せないのを、なればこそこの身こそが最後の領土、護るべき人間そのものと言い切ったのもそう。
極刑王の串刺しにしたという追撃を活かしたことだってそう。
このヴラド三世の、無辜の怪物を、鮮血の伝承を手放せた、ランサーであるヴラド三世を、設定も絡めまくって人間として書ききった作品だった。
誰よりも人間に倒されることを望んだ化物が、誰よりも化物を滅ぼすことを望んだ人間に倒される。
これはそんな物語。
そして共にヴラド三世だからこそ、最後にヴラドも評価を改めたように、ヴラドとアーカードはそこに通じるものがあったという最後もまた美しい。
アーカードに想起させた安いプライドを最後まで貫いたジョンス。
神父として人間を弔い、子どもたちの幸せを祈ったアンデルセン。
果たされぬ約束を待ち続けるれんげ。彼女の残った理由もあの時期から呼ばれたアーカードならではで。
どれもこれも素敵な物語だった。
でも、何よりも、「さよならだ、"伯爵"」が好き。さよならだ我が主やおかえり伯爵を思い出させた。
その上でそのおかえりとただいまな最後に持ってくのもまたこれ以上無い〆でした。


927名無しさん :2017/02/20(月) 02:19:36 ID:frFlRs2Q0
投下乙!

みんなが考えていたヴラド三世VSヴラド三世
これは予想できるありふれたカード、という意味ではない
参加者を見た時点で誰もが考えるカードであり、『やらねばならない』カードである
たとえば実在する格闘家をモチーフとする異種格闘漫画に、馬場と猪木をモデルとしたキャラが出てきたとして――そいつらが、試合しないでいいワケがねェだろォォォォッッ!
というくらいには、誰もが『あるだろう!』と予想するカードであり、だからこそハードルが高かったカードである

それを! 誰もが期待して、誰もが楽しみで、誰もが心のなかに高いハードルを築いていたカードを! 予約し――書き切っている
冒頭から今回はその話しだぜって感じで始めて、その上で書き切っている
それだけで感動でしょう。それだけで十分でしょう。しかし『それだけ』ではない
なにせ、二人のヴラド三世を『書いた』一作ではなく、『書き切った』一作であるのだから

自分と自分であり、化物と人間であり――いられなかったヴラド三世と、あり続けたヴラド三世
本来、その時点で勝ち目は決まっている
片方がヘルシングという作品のアーカードであるのなら、もうそれだけで勝敗はわかってしまう
ヘルシングを読んだ全員がわかる。わからないのは読んでいない全員であり、わかるのは読んだ全員である

『それを選んだ』ヴラド三世であれば、『それから逃げた』ヴラド三世に夜明けを見せねばならない

――のだが、それはあまりに難しい。
なんと言っても、吸血鬼は力が強い。ただの人間では到底敵わぬほどに、力が強い

しかし、しかし――だからこそ、吸血鬼の胸に杭を立てるのは、いつだって――――

アーカードは英霊の座から召喚されたサーヴァントではなく、己のなかの人間を殺し切り、あとは犬を殲滅していただけの化物だ
安いプライドなき犬を殲滅する作業に明け暮れていたアーカードは、安いプライドに引き寄せられ、そして安いプライドでもって打倒される
安いプライドだ。安いプライドがあれば、なんとだって、化物とだって戦えるんだ
そんなヤツらに会うために、彼はここに来たのだ。そんなヤツらがもういないところから、彼はここに来たのだ
そして、打倒されてなお、しかしアーカードは敗北した化物として帰還する
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


928名無しさん :2017/02/20(月) 02:23:01 ID:5N/FkU160
投下お疲れ様でした
期待の大一番ヴラド対決ここに決着ッ……!
終わってみればさもありなん、化け物に勝つのはいつだって人間だ
正しく血で血を洗う激闘は収まるところに収まったとも言えますが、それだけに熱い物語になっていたと思います!
特にカズィクルベイを死の川で塗りつぶす、領土を侵すクロスオーバーは見事と感じ入りました
決着の果てを良い夢だったと表するヴラド3世の言葉にもグッとくる
征服王イスカンダルは王とは諸人を魅せ、共に夢を見る者と言っていましたが、そういう意味でも極刑王と不死王の主従ら素晴らしい王と従者だったなと
まさしく王道の傑作でした
こんな作品を書けるなんてやはり人間は素晴らしい


929名無しさん :2017/02/21(火) 23:40:18 ID:yuOUQQME0
投下、お疲れ様です
ヴラド同士の対決、決着ッ……!
このロワが始まってからずっと、この戦いを待ち望んでおりました。
何年も経過した末の決着、本当に満足です。素晴らしい。


930名無しさん :2017/03/09(木) 10:36:47 ID:9v8IPpGI0
乙です
英霊のコピーであるサーヴァントにとっては、聖杯戦争はただ一晩の夢なんだよね
でもその一晩の夢に己のプライドと願いを掛け本気で戦うのが儚くて熱い
そしてなんてことだ。二次二次はヘルシング最終回の前日譚だったのか


931名無しさん :2017/03/21(火) 21:10:38 ID:G0THNzsI0
FGOに人が持っていかれつつある中、どう動くか


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15 ニコニコ動画バトルロワイアルγsm3 (Res:748)All First100 Last50 SubjectList ReLoad 15
1名無しさん :2013/04/07(日) 12:38:07 ID:6NYUY/JY0
春です。



本日はニコニコ動画バトルロワイアルに 御アクセス頂き、 ありがとうございます。



ここはニコニコ動画の人気キャラを用いてバトルロワイヤルをするというリレー小説のスレッドです。
大変申し訳ありませんが、 この企画はフィクションであり実在の団体・人物等とはまったく関係ありません。
ルールさえ守っていただければ誰でも参加可能です。



またの御アクセスをお待ちしております。

wiki ttp://www34.atwiki.jp/niconico3nd/
前スレ ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/14759/1336579927/
したらば ttp://jbbs.livedoor.jp/otaku/15395/

729名無しさん :2015/04/13(月) 03:40:58 ID:5CwCrtvo0
投下乙
個人的にはこっちでもいいけどな


730名無しさん :2015/04/14(火) 20:57:30 ID:zIOAUAm.0
投下乙
グレーだが悪くないと思うぞ


731名無しさん :2015/04/15(水) 23:39:01 ID:1XLVfnLE0
乙です
青鬼と阿部さんが合わさって最強に見える


732<削除> :<削除>
<削除>


733名無しさん :2015/04/16(木) 22:44:03 ID:7Uhd/PFM0
偶然でしょ(適当)


734名無しさん :2015/04/16(木) 22:57:25 ID:4ad421aw0
認定兄貴オッスオッス!
そういえば放送後でまだ動いてないのってジャギとカズマだけ?


735名無しさん :2015/06/12(金) 02:32:15 ID:Mkb9WLJI0
保守


736 ◆J/0wGHN.4E :2015/07/04(土) 22:21:18 ID:.s2iTrvs0
投下します


737 ◆J/0wGHN.4E :2015/07/04(土) 22:26:46 ID:.s2iTrvs0



「…そう、みんな生き返らせてしまえばいいんDA」

それは、他でもないさやかにとって救いの光であった。


「みんな…生き返らせる…」

さやかは星君の吐いた言葉を呟く。
なおも星君は続ける。

「うん、始めのあのとき主催者は『優秀者には何でも一つ願いを叶える』と言っていただろう?」

だが、同時にそれはある種の悪魔の囁きのようにも感じられた。

「君や僕たちが、優勝して願いを『生き返らせてみんなを元の世界に返してほしい』と言えばこの殺し合いは実質無かった事にできるんDA」

「そうすればあの遊星やらを殺す事になっても、少しの間『痛い思い』をしてもらう程度の感覚で済む」

ムラクモが付け加える。

「痛い…思い…」

さやかは与えられた情報を反芻するのが精一杯であった。
それだけ、さやかの心理的葛藤は大きいのだ。

「で、でも…本当に願いを叶えるなんて…」

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738現人乱舞 ◆J/0wGHN.4E :2015/07/04(土) 22:34:44 ID:.s2iTrvs0



ーー





時は少し過ぎ、現在3人は北に向かっていた。

協力関係も築けた事なので情報交換でもすべきかとと思ったが、そうもいかない。
自分達の居るエリアであるG-04は23時から禁止エリアに指定される。
そして現在時刻は10時になろうかという時である。故にまず此処から離れなければならなかった。



「…いいのか?」

歩きながら星君がムラクモに問う。

「ああ、姑息的手段とは言え表向きは対主催を装っていた方が動きやすい。

 元より先ほどの騒動のせいでかなりの数の参加者が固まってしまった。

 故にこの周辺で参加者を殺して回るのは分が悪い」

「敢えて考えるならはっきり孤立していると言えるのは海東くらいだろうな。無論生きていればの話だけど」

星君が口にした海東という孤立した存在。
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739現人乱舞 ◆J/0wGHN.4E :2015/07/04(土) 22:35:55 ID:.s2iTrvs0


【f-4 南部/一日目・真夜中】


【ムラクモ@アカツキ電光戦記】
[状態]:貧血、疲労(中)、ダメージ(中)、右足に刺し傷(処置済)、身体が十二歳程になっています 首輪解除
[装備]: 六〇式電光被服@アカツキ電光戦記、十六夜咲夜のスカート
[道具]:基本支給品(一食分消費)、マッド博士の整形マシーン、ポラロイドカメラ、
[思考・状況]
基本:主催も含めて皆殺し。
1:さやかには対主催を装い、一時的に利用する。
2:星君と一先ず組む。
3:海東とは合流すべきか、だが……。
4:無力な少年を装うのはあくまで一時しのぎ
5:怪我の回復にも専念する。
6:オリーブオイルはもう要らないか
7:もこみちざまあwwwwwwwwwwwww
8:早苗はいずれ殺す。
※権兵衛の考察メモを読みました。
※早苗が現人神である事、奇跡を起こす程度の能力の一部を知りました。


【星君@チャージマン研!】
[状態]:疲労(中)、首輪解除
[装備]:金属バット@現実 、キリン装備@モンスターハンター、地の石@仮面ライダーディケイド
[道具]:基本支給品(一食分消費)、双子シグナーカードセット@遊戯王5D's、謎の白い液体@THE 世界遺産、王宮内で手に入れた食料と武器、フランクのカメラ@デッドライジング、
   射命丸のカメラ(30/30)@東方Project、士のカメラ(30/30)@仮面ライダーディケイド、
   射影機(30/30)@零~zero~、カメラのバッテリー@現実×2、十四式フィルム(30/30)@零~zero~×2、フィルム@現実(30/30)×3
   カブドボーグとチャ-ジマン研のDVD、早苗のフィギュア
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740 ◆J/0wGHN.4E :2015/07/04(土) 22:39:10 ID:.s2iTrvs0
投下完了です


741名無しさん :2015/07/05(日) 06:35:12 ID:6XOfOqEs0
投下乙


742名無しさん :2015/07/20(月) 08:57:30 ID:0EW0jglw0
乙です
星君とショタクモの利害関係コンビ好き


743名無しさん :2016/03/25(金) 17:52:21 ID:lbnKIO0k0
1年近く更新なし・・・
読み手としては辛いなあ
どうしようか、このスレ


744<削除> :<削除>
<削除>


745名無しさん :2016/05/13(金) 22:11:05 ID:LMtJGL/QC
続き待ってます・・・


746名無しさん :2016/05/14(土) 00:58:36 ID:wlHYriY60
一々ageんなよ


747名無しさん :2016/06/08(水) 22:44:34 ID:cpy60POs0
あら懐かしい


748<削除> :<削除>
<削除>


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16 新西尾維新バトルロワイアルpart6 (Res:741)All First100 Last50 SubjectList ReLoad 16
1名無しさん :2013/06/10(月) 21:34:44 ID:r8aCgNWo0
このスレは、西尾維新の作品に登場するキャラクター達でバトルロワイアルパロディを行う企画スレです。
性質上、登場人物の死亡・暴力描写が多々含まれすので、苦手な方は注意してください。


【バトルロワイアルパロディについて】
小説『バトルロワイアル』に登場した生徒同士の殺し合い『プログラム』を、他作品の登場人物で行う企画です。
詳しくは下の『2chパロロワ事典@wiki』を参照。
ttp://www11.atwiki.jp/row/


【ルール】
不知火袴の特別施設で最後の一人になるまで殺し合いを行い、最後まで生き残った一人は願いが叶う。
参加者は全員首輪を填められ、主催者への反抗、禁止エリアへの侵入が認められた場合、首輪が爆発しその参加者は死亡する。
六時間毎に会場に放送が流れ、死亡者、残り人数、禁止エリアの発表が行われる。


【参加作品について】
参加作品は「戯言シリーズ」「零崎一賊シリーズ」「世界シリーズ」「新本格魔法少女りすか」
「物語シリーズ」「刀語」「真庭語」「めだかボックス」の八作品です。


【参加者について】

■戯言シリーズ(7/7)
 戯言遣い / 玖渚友 / 西東天 / 哀川潤 / 想影真心 / 西条玉藻 / 時宮時刻
■人間シリーズ(6/6)
 零崎人識 / 無桐伊織 / 匂宮出夢 / 零崎双識 / 零崎軋識 / 零崎曲識
■世界シリーズ(4/4)
 櫃内様刻 / 病院坂迷路 / 串中弔士 / 病院坂黒猫
■新本格魔法少女りすか(3/3)
 供犠創貴 / 水倉りすか / ツナギ
■刀語(11/11)
 鑢七花 / とがめ / 否定姫 / 左右田右衛門左衛門 / 真庭鳳凰 / 真庭喰鮫 / 鑢七実 / 真庭蝙蝠
真庭狂犬 / 宇練銀閣 / 浮義待秋
■〈物語〉シリーズ(6/6)
 阿良々木暦 / 戦場ヶ原ひたぎ / 羽川翼 / 阿良々木火憐 / 八九寺真宵 / 貝木泥舟
■めだかボックス(8/8)
 人吉善吉 / 黒神めだか / 球磨川禊 / 宗像形 / 阿久根高貴 / 江迎怒江 / 黒神真黒 / 日之影空洞

以上45名で確定です。

【支給品について】
参加者には、主催者から食糧や武器等の入っている、何でも入るディパックが支給されます。
ディパックの中身は、地図、名簿、食糧、水、筆記用具、懐中電灯、コンパス、時計、ランダム支給品1〜3個です。
名簿は開始直後は白紙、第一放送の際に参加者の名前が浮かび上がる仕様となっています。


【時間表記について】
このロワでの時間表記は、以下のようになっています。
 0-2:深夜  .....6-8:朝     .12-14:真昼  .....18-20:夜
 2-4:黎明  .....8-10:午前  ....14-16:午後  .....20-22:夜中
 4-6:早朝  .....10-12:昼   ...16-18:夕方  .....22-24:真夜中


【関連サイト】
 まとめwiki  ttp://www44.atwiki.jp/sinnisioisinrowa/
 避難所    ttp://jbbs.livedoor.jp/otaku/14274/

722 ◆xR8DbSLW.w :2016/02/03(水) 03:30:35 ID:WdrTr5720
投下終了します


723名無しさん :2016/02/04(木) 18:57:47 ID:rC5V5Kt20
投下乙です
人喰い(カーニバル)再び
運良く、ではなく意図されて祭に参加せずに済んだ様刻もそう遠くないうちに知るだろうしどうなることやら

揚げ足を取るような指摘で恐縮ですが、調剤薬局にせよドラッグストアにせよ院長室は存在するものでしょうか?
検索した感じでは局長または店長が適切なようでしたので…
それと様刻の状態表から現在地表記と首輪探知機が抜けているように思います


724 ◆xR8DbSLW.w :2016/02/12(金) 22:12:43 ID:CTSF3h8.0
反応が遅れ失礼しました。
諸々と、wikiでは修正しておきます。
様刻はG-6にいるということでお願いします


725名無しさん :2016/03/15(火) 23:25:11 ID:mAkNQJqY0
集計者様いつも乙です
月報です
話数(前期比) 生存者(前期比) 生存率(前期比)
164話(+2) 9/45 (-3) 20.0(-6.7)


726名無しさん :2016/05/15(日) 00:29:39 ID:WYJSb9Yw0
集計者様いつも乙です
月報です
話数(前期比) 生存者(前期比) 生存率(前期比)
164話(+0) 9/45 (-0) 20.0(-0.0)


727名無しさん :2016/07/15(金) 10:15:38 ID:uvx1R3BU0
月報落ちになるかと思いますが置いておきます
話数(前期比) 生存者(前期比) 生存率(前期比)
164話(+0) 9/45 (-0) 20.0(-0.0)


728名無しさん :2016/09/19(月) 03:48:08 ID:zMz6N.SE0
久し振りに来たらしばらく投下がなかった
それならそれでと溜まってた分追いついたので感想残しておきます


>>狂信症(恐心傷)
あかん、これあかん、めっちゃあかん
くまー以外がくまーになるってこういうことなのか……
あかんとしか言いようがない。そりゃ蝙蝠もドン引きだし、こんなのにされるのを恐れるわ
盾にしようと切り替えて、とがめのふりする蝙蝠の言ってることが言葉だけならまともでいいことのように聞こえちゃうのが余計に始末悪い
蝙蝠の抱いた侮蔑が伝わってきて面白かったです

>>水倉りすかの駄人間証明
>「ふ――――っっっざっけるなっ!」

これ、ここがすげえ好き。そしてここからの激昂もすげえ好き
りすかへの制限と言うかなんというかの実態にはなるほど、って思った
前にりすからをはめる時に利用した同着が逆用されるとは皮肉な
赤が蒼を飲み込み流血さえも改ざんしてこえーよ、ホラーだ
人識の最後のセリフに哀川さんの持ってくるのはニヤリとした


729 ◆mtws1YvfHQ :2016/11/12(土) 19:37:24 ID:LVJNO3B60
鑢七実、球磨川禊、四季崎記紀を投下します


730着包み/気狂い ◆mtws1YvfHQ :2016/11/12(土) 19:38:40 ID:LVJNO3B60

少し、前の話です。

『ねえ七実ちゃん。髪切ってみない?』

まったく唐突な言葉。
当時の、それに対するわたしの答えは決まっていました。

「いえ、別に」

理由も言われなかったもので、そう答えたのを覚えています。
何か拘りがあれば、もっと言ってくるでしょう。
その時は風に考えていたのですが特に思うところはなかったようで、と言うよりかは今なんとなく思い付いたから言っただけのようで、少し顔を動かすだけでこの話は終わりました。
そもそもの話。
いえ、別に今も特別な何かを期待していた訳ではありませんしこの先も特に期待することはないでしょうけれど。
良いのか悪いのか。
わたしとしては悪いのでしょうけど。
まあともかくきっとこの時、禊さんとしては会話の取っ掛かりになる何かさえ有れば良かったのでしょう。
話が一気に訳の分からない方に進んでいましたから。
今は興味を持って頭を働かせますけど、それで考えてみても全く分かりませんから。

『と、言う訳なんだよ七実ちゃん!』
「あ、すみません。聞いていませんでした」
『おおっと。イジメとは酷いんじゃないかい?』
「いえ、イジメ? とやらではありませんよ多分」
『差別? 差別?』
「いいえ区別です」
『はい! はい七実ちゃん!』
「却下します」
『それはそれで酷いと思います!』
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


731着包み/気狂い ◆mtws1YvfHQ :2016/11/12(土) 19:40:47 ID:LVJNO3B60

『何だか七実ちゃんからの当たりが強いここ最近だなぁ』などと呟いているのは聞いていないこととして。
いえ、特に何も言いません。
少しばかり顔を見続けるだけです。
目が合ってから逸らされるまで、微笑んで差し上げながら見続けるだけです。
やがて来た微かな達成感。
ああ、こう言うのもなかなか良い。
いえ、悪いものでしたが。

「まだですか?」
「はい」
 ――不憫だな、おい。

黙殺。

『いやね。
 とてもとても単純な話なんだけどさ。
 だから前置きはあんまりしておくのも何だとは思うんだけど、大人しく聞いてくれよ。
 前置き、予定調和、与太話――その手の物があって不足はないしさ。
 さて、フェチ――そう、フェチって奴は案外侮れないものだと思うんだよ。
 いやフェティシズムって言い方でも構わない。
 萌え、とはまた違うやつ?
 股座がいきり立つとかそんな感じにさ。
 足先から足首に腓で膝、太股、まとめて足ときて尻、腰からくびれ、上がって胸から肩で少し下がって腋、二の腕からなぞって肘に手首ときたら指先だろ、戻ると鎖骨で喉でしょ、それで顎の下に歯で鼻を通って目元、耳におっとうなじもだ。
 あ、別にぼくとしては部位に限らないぜ?
 格好って言うのも良いものだからね。
 コスプレは良い文化だよ、七実ちゃん!
 今の王道と言えば巫女にナースさん、OL更には着物に追加でバニー、いやいやギャル、おっと神官とか制服、あとは天使と悪魔とか?
 ちょっとした背徳感が、いい。
 おいおい、制服とギャルが一緒じゃないかって?
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


732着包み/気狂い ◆mtws1YvfHQ :2016/11/12(土) 19:41:48 ID:LVJNO3B60
 あ。
 少し話が外れることだけど、コスプレって言うのはその存在に成り切るって言うのが重要な要素としてあると思うんだ。
 成り切る……いや、成り代わると言ってもいい。
 誰かに成ることで「自分ではない」安心感を得る。
 分かるようん分かる分かる。
 『自分じゃないから』『私ではないから』『僕じゃないから』大丈夫。
 不幸も、不運も、良心も、良識も、転倒も、転落も、不明も、不抜も、悪意も、悪気も、失態も、失敗も、全部全部全部全部全部僕は悪くない。
 彼が、彼女が、あの人が、悪い。
 悪い悪い悪い悪い悪いだから悪くない悪いのは向こうでこっちは悪くない。
 押し付けだって良いじゃないか、だってそんな人間いないんだから。
 そうさ、全部全責任全関与全良悪全部全部全部が全てさ。
 おおっとだとしたら、着ぐるみを着てる人は押し付けてるんじゃなくて身を守ってるって解釈になるのかな?
 普通のコスプレが身代わり人形なら着ぐるみは鎧、かなぁ?
 確かにあれだけの分厚さがあれば多少殴ったり蹴ったりする程度じゃあビクともしないだろうけど、うーん。
 謎だ、どうでもいいけど。
 これまた凄くどうでも良い話だけど本来のフェティシズム――フェチって言うのはかなり深い拘りを指す言葉らしいんだ。
 神仏崇拝だとか最早そう言うぐらいの、一種の信仰の域さ。
 だからフェチとか簡単に言えるものじゃないらしいぜ。
 本来の意味で使うとなると「それ以外にはどうあっても認められない」とか言うレヴェルじゃないと認められないそうだ。
 あ、別にぼくとしては別にどうでも良い話なんだけどね? 
 じゃあどう言えばいいんだよとか突っ込まれても困るからフェチを使い続けるべきだと思う。
 おっと。
 更にどうでも良い話を言わせて貰うぜ?
 単純に二つに分けると部分だとか物に対する執着をフェティシズムで、状態に対する執着はパラフィリアってことらしい。
 この理論で行くと背筋とか舌とか臍とか、あああとは髪もだね。
 その辺りに興奮するのはフェティシズムだ。
 あと巨乳は正義だ。
 七実ちゃんは――うん。
 対してサドだとかマゾだとかはパラフィリアになるみたいだ。
 一応言っておくべきことだと思うけどぼくは別にマゾじゃないぜ?
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


733着包み/気狂い ◆mtws1YvfHQ :2016/11/12(土) 19:43:55 ID:LVJNO3B60
『…………え?』
「大丈夫です、痛くしませんので」
『あ、ごめん。ちょっと命の危機を感じるのは気のせいかい?』
「ええ、大丈夫です。気のせいです。ちょっと子供を作れなくなるだけですから」
『いやいや、割と大問題だと思うんだけどそれ?』
「このためのおーるふぃくしょん」
『おっと気合いの入った握り拳……クルミぐらいなら軽く握り潰せそうだ。うーん…………これは、本格的にヤバい気配がムンムンとしてきやがったーーーー!』

と、まあ。
わたしにとってまるで意味の分からない言葉が立て板に水の如くスラスラとその口から流れ出していたのを聞き流しておりました。
聞き流していた。
聞き流していても、覚えてはいます。
ですのでこの通り、一言一句に至る子細まで思い出せているわけですし。

「…………それで、ええ、何を言いたかったんでしょうか?」
『んォ…………ちょ……っとカヒュ…………エヴッ……待……ヴッ……って、ね』

遊び過ぎて若干吐きかけているのを見ないようにしながら待ちました。
ああ、この時は実に時間を無駄にしたものです。
ともあれこの後も時間の無駄だったと、今をしても、言わざるを得ませんが。

『七実ちゃん!』
「はい、なんでしょう」
『着物の下は履いてないって本当かいッ?!』
「お死になさい」
『グワーッ!』

爆発四散南無三。


734着包み/気狂い ◆mtws1YvfHQ :2016/11/12(土) 19:46:52 ID:LVJNO3B60



「……いえ、四散していたら生きてはいませんし」
『うん? なになに七実ちゃん?』
 ――……時々、娘のことが分からなくなります。四季崎です……
「いいえ別に何も」

あ、失礼しました。
今までの全て回想です。
その辺で浮いていた四季崎含めて全部。

「少し思い出していただけです――それで、何でしょうか?」

いえ、わざわざ少し前のことを思い返していたのですから。
全く無意味な質問でした。
聞かれるのが怖かった。
と言うわけではありません。
もちろん聞き逃していたわけではありません。
見逃していたわけでももちろんあるはずがありません。
このわたしに限って。
だからこれは。
そう。
逃避だったのでしょう。
一時はもちろん一刻ですらない。
たった一瞬に満たない逃避。
訳も分からず思わずした、逃げ。
まあ。
どうでも良いことだけれど。
どうでも悪いことだけれど。
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


735着包み/気狂い ◆mtws1YvfHQ :2016/11/12(土) 19:48:52 ID:LVJNO3B60

「先にお聞きします――――何でしょうか?」

底の知れた想いを見られては、いないのか。
と。
草染みた矮小なこの思いを、視られてはいないのか。
と。
禊さんに対する重いと黒神めだかに対する重いが、願いが観られてはいないのか。
見えないように。
視えないように。
観えないように。
後ろに、なぜか震えの止まない手を隠しながら。
何でもないように首を、小さく傾げて診せて。
その様子を、反応を、行動を、仕草を、視線を、看る。
一瞬。
次の時には、

『聞いていいの?』
「っ――はい、どうぞ」

常と変わらない笑っている顔が、目と鼻の先にありました。
見ていたのに。
瞬きした僅かな間に失せた姿を追って目を動かせば背後。
数歩にも満たない、間。

『ねぇ、七実ちゃん』

手をまた隠そうとして、動きが止まる。
有ったから。
三日月のように割れた口が。
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


736着包み/気狂い ◆mtws1YvfHQ :2016/11/12(土) 19:50:25 ID:LVJNO3B60

【二日目/黎明/?-?】
【球磨川禊@めだかボックス】
[状態]『少し頭がぼーっとするけど、健康だよ』
[装備]『七実ちゃんはああいったから、虚刀『錆』を持っているよ』
[道具]『支給品一式が2つ分とエプロン@めだかボックス、クロスボウ(5/6)@戯言シリーズと予備の矢18本があるよ。後は食料品がいっぱいと洗剤のボトルが何本か』
[思考]
『基本は疑似13組を作って理事長を抹殺しよう♪』
『0番はやっぱメンバー集めだよね』
『1番は七実ちゃんは知らないことがいっぱいあるみたいだし、僕がサポートしてあげないとね』
『2番は……何か忘れてるような気がするけど、何だっけ?』
[備考]
 ※『大嘘憑き』に規制があります
  存在、能力をなかった事には出来ない
  自分の生命にかかわる『大嘘憑き』:残り0回。もう復活は出来ません
  他人の生命にかかわる『大嘘憑き』:残り0回。もう復活は出来ません
  怪我を消す能力は再使用のために1時間のインターバルが必要。(現在使用可能)
  物質全般を消すための『大嘘憑き』はこれ以降の書き手さんにお任せします
 ※始まりの過負荷を返してもらっています
 ※首輪は外れています
 ※黒神めだかに関する記憶を失っています。どの程度の範囲で記憶を失ったかは後続にお任せします

【鑢七実@刀語】
[状態]健康、身体的疲労(小)、交霊術発動中
[装備]四季崎記紀の残留思念×1
[道具]支給品一式×2、勇者の剣@めだかボックス、白い鍵@不明、ランダム支給品(0~2)、球磨川の首輪、否定姫の鉄扇@刀語、
   『庶務』の腕章@めだかボックス、箱庭学園女子制服@めだかボックス、王刀・鋸@刀語、A4ルーズリーフ×38枚、箱庭学園パンフレット@オリジナル
[思考]
基本:球磨川禊の刀として生きる
 0:禊さんと一緒に行く
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


737着包み/気狂い ◆mtws1YvfHQ :2016/11/12(土) 19:51:58 ID:LVJNO3B60









『ねえ七実ちゃん』





「髪、切らない?」


738 ◆mtws1YvfHQ :2016/11/12(土) 19:54:59 ID:LVJNO3B60
以上です。
久しぶりの投下の上、書いた期間がツギハギのため妙な所があると思われます。
いつも通り妙な所へのご意見などよろしくお願いいたします。

失礼いたします。


739名無しさん :2016/11/13(日) 01:19:09 ID:Z.1e3q5.0
投下乙です
平和だー
(薄氷を履むなんてレベルじゃない危うさでかろうじて成り立っているいつ崩壊してもおかしくない)束の間の平和だー
混物語で平常運転な阿良々木さん見てたから忘れかけてたけどクマーも立派な(?)変態だったよ…
そしてその内容を一言一句違わず思い出せる七実も変態なのでh(踏み潰されました)
横恋慕みたいなことをしてるという自覚ありながら後ろ手になる七実が想像するとめちゃくちゃかわいい
最後の『』が外れた「髪、切らない?」がたまらなく不穏でよかったです


740名無しさん :2016/11/15(火) 00:45:32 ID:utwXllF60
集計者様いつも乙です
月報失礼します
話数(前期比) 生存者(前期比) 生存率(前期比)
165話(+1) 9/45 (-0) 20.0(-0.0)


741名無しさん :2016/11/18(金) 21:27:24 ID:bGA8JbRg0
投下乙です
球磨川の固有結界が相変わらずすぎて安堵(不安)を覚えざるを得ない
七実姉さんもなんだかんだ言いつつ乗っかるし…もう君たち殺し合いとかいいからここで暮らしたらどうよ


名前: E-mail(省略可)
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17 中学生バトルロワイアル part6 (Res:636)All First100 Last50 SubjectList ReLoad 17
1 ◆j1I31zelYA :2013/10/14(月) 19:54:26 ID:rHQuqlGU0
中学生キャラでバトルロワイアルのパロディを行うリレーSS企画です。
企画の性質上版権キャラの死亡、流血、残虐描写が含まれますので御了承の上閲覧ください。

この企画はみんなで創り上げる企画です。書き手初心者でも大歓迎。
何か分からないことがあれば気軽にご質問くださいませ。きっと優しい誰かが答えてくれます!
みんなでワイワイ楽しんでいきましょう!

まとめwiki
ttp://www38.atwiki.jp/jhs-rowa/

したらば避難所
ttp://jbbs.livedoor.jp/otaku/14963/

前スレ
ttp://engawa.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1363185933/

参加者名簿

【バトルロワイアル】2/6
○七原秋也/●中川典子/○相馬光子/ ●滝口優一郎 /●桐山和雄/●月岡彰

【テニスの王子様】2/6
○越前リョーマ/ ●手塚国光 /●真田弦一郎/○切原赤也/ ●跡部景吾 /●遠山金太郎

【GTO】2/6
○菊地善人/ ●吉川のぼる /●神崎麗美/●相沢雅/ ●渋谷翔 /○常盤愛

【うえきの法則】3/6
○植木耕助/●佐野清一郎/○宗屋ヒデヨシ/ ●マリリン・キャリー /○バロウ・エシャロット/●ロベルト・ハイドン

【未来日記】3/5
○天野雪輝/○我妻由乃/○秋瀬或/●高坂王子/ ●日野日向

【ゆるゆり】2/5
●赤座あかり/ ●歳納京子 /○船見結衣/●吉川ちなつ/○杉浦綾乃

【ヱヴァンゲリヲン新劇場版】2/5
●碇シンジ/○綾波レイ/○式波・アスカ・ラングレー/ ●真希波・マリ・イラストリアス / ●鈴原トウジ

【とある科学の超電磁砲】2/4
●御坂美琴/○白井黒子/○初春飾利/ ●佐天涙子

【ひぐらしのなく頃に】1/4
●前原圭一/○竜宮レナ/●園崎魅音/ ●園崎詩音

【幽☆遊☆白書】2/4
○浦飯幽助/ ●桑原和真 / ●雪村螢子 /○御手洗清志

男子11/27名 女子10/24名 残り21名

617名無しさん :2016/08/17(水) 21:56:41 ID:d7rNxI5w0
糸冬


618 ◆7VvSZc3DiQ :2016/11/03(木) 22:51:22 ID:ju7RNNqk0
投下します
予約スレにも書きましたが、投下時間が長くなってしまいそうなので、ひとまず前編を投下し、期限内に後編の投下を予定しています


619 ◆7VvSZc3DiQ :2016/11/03(木) 22:52:09 ID:ju7RNNqk0

私はずっと、何かになりたかったんだと思う。伏し目がちな自分とは全然違う、周囲の注目と期待を浴びて、どんな壁も一気に飛び越えてしまうような、誰かに。
それは、御坂美琴だった。あるいは、白井黒子だった。彼女たちが持つ能力が、理想を叶える力が、羨ましかった。
だけど私は彼女たちとは違う。私は、私にしかなることができない。そんな当たり前のことに気付くまでに、取り返しのつかないことをたくさんしてしまった。
これから行おうとしていることが、それらの罪に対する贖罪になるだなんて思ってはいない。私はこれから、罪を背負って生き続けなければならない。
だからこれは、最初の一歩。風紀委員(ジャッジメント)という肩書きや低能力者(レベル1)という評価を全て取り払って、最後に残った初春飾利という無力な少女が踏み出す、第一歩だ。

瞳を閉じて、深く、とても深く息を吸う。自分の身体を確かめるために。自分の存在を感じるために。
スプリンクラーからまき散らされた水はそこら中を水浸しにするだけじゃ物足りなかったのか、小さな分子の集合になって空気の中に溶け込んでいる。
じっとりと湿っていて冷たくて、どこか重いその空気を一息に吸った。怯えながら走り回って、たくさんの汗を流しているうちに渇いてしまった喉が、少しだけ潤う。
肺の奥まで飛び込んできた空気。そこから酸素を取り込んで、熱が生まれる。胸の奥で生まれた熱が全身を巡って、力になっていく。
拳を握った。濡れそぼって冷たくなっていた指先は、もう温かい。手のひらの熱は、行き場を探している。
水の怪物から逃げ出すときには恐怖に震えていた足で、地面を踏む。今度は逃げ出すためではなく、真っ直ぐ向かうために。
大丈夫。私の身体は、もう震えていない。

ゆっくりと目を開くと、夜のとばりに包まれた薄暗い世界が、視界に広がった。視界の端で、緊急用の誘導灯が青白く光っている。放水を止めたスプリンクラーから、ぴちょんぴちょんと滴が垂れている。
フードコートに設置されていたテーブルと椅子は、水の怪物が暴れ回ったせいでパステルピンクとライムグリーンの残骸の集合体になっていた。
見える。見えている。私には今、世界がはっきりと見えている。視界と世界を狭めていた恐怖や混乱は、もう何処かへ消え去ってしまっていた。
一緒に、消えてしまったものあるけれど。けっして短くないあいだ少女の中心に在った正義は、この世界の無法や不条理に晒されて見失ってしまったけれども。
それで私が、空っぽになったわけじゃない。殉じていた法がなくなろうとも、信じていた正義を失おうとも、残ってくれたものがある。

この世界で見つけた自分だけの現実と、昔からずっと抱き続けていた小さな想い。
それを貫き通すための、黴臭い古鉄のような意思。
身体の奥、心の底。初春飾利の核心にこびりついて剥がれないそれが在る限り、私は闘える。

「――私は貴方を、救います。貴方が何を言おうと。何を思おうと。それが私のやりたいことですから。絶対に譲れないことですから」


620 ◆7VvSZc3DiQ :2016/11/03(木) 22:53:11 ID:ju7RNNqk0
初春は、自分に言い聞かせるように決意の言葉を口にする。
もしもここが騒がしい都会の片隅だったならば、誰にも届かないまま消えていたような、けっして大きくはない声。
だけどここでは、それで十分だった。小さいけれど感情と意思が込められた初春の声は、届けるべき相手に確かに届いた。
――その相手が初春の言葉をどう捉えるのかは、また別の問題なのだけれど。

初春と相対する少年は、身を包むカナリアイエローのレインコートの下で、身体を震わせていた。
初春の言葉によって揺さぶられた感情が、彼の身体を迸っている。それは怒り。そして憎悪だ。
御手洗清志は初春飾利の言葉を受け入れない。否定する。醜悪な人間の業など、認めてやるものかと拒絶する。

「さっきから五月蠅いんだよ……僕がどう思おうと関係ないだって? やりたいことをやるだって? だったら僕も、お前に同じことをしてやるよ!
 お前が何をしようとしているかなんて関係ない! 僕はお前たちを殺して、他のヤツらも全員殺して、人間という人間を全て殺し尽くしてやる!
 止められるなら止めてみろ! 救いたいなら救ってみせろ! どうせそんなことできやしないんだ、人間はそういう風にできてるんだからなァ!
 ……来いよ、偽善者。お前が自分勝手に押し付けている理想ってやつが、まったく現実に即していないただの幻想だってことを教えてやるよ。

 ――その理想<げんそう>ごと、殺してやる」

御手洗は、己に支給された鉄矢を握りしめた。鏃が御手洗の手のひらに突き刺さり、裂かれた皮膚から血液が流れ出るのを感じる。
共に感じるのは、鋭い痛み。これまでにも領域(テリトリー)の能力を使うたびに御手洗が感じてきた痛みだった。
さらに強く、鉄矢を握る。握りしめた拳の隙間から真っ赤な血がこぼれ落ちて床の水たまりを赤く染めた。
そして御手洗の膨れ上がる憎悪に呼応するように水たまりから巨大な手が生まれ、続いて腕が、肩が、胴体が形成される。
御手洗の能力は、己が血が混入した液体を意のままに操る能力だ。巨人、あるいは獣の形を取る自らのしもべを、御手洗は「水兵(シーマン)」と名付けた。
水兵の中こそ御手洗の領域――いわば、彼にとっての「自分だけの現実」。醜悪な現実を塗りつぶすための、ただ一つの武器。

御手洗のそばで、彼の数倍の巨躯を持つ水の怪物が唸りをあげる。
先ほどまで使役していた水兵をも大きく上回る巨体。ちょうど人間と異形の中間に位置するような造形をした水兵だった。
だが、これでもまだ足りないと、御手洗は矢を握る手に力を込める。より強く。より深く。刻まれた傷から、水兵の力の源になる血液が流れ出る。
御手洗の手からしたたる血液が床に落ち、二体目、三体目の水兵が続けて生み出された。


621 ◆7VvSZc3DiQ :2016/11/03(木) 22:54:10 ID:ju7RNNqk0
血色を失い青白くなった腕をだらりと上げて、御手洗は初春を指さした。腕が、重い。血を流しすぎている。
脳に回る血液も足りていないのか、いつもより思考が鈍い。ただでさえ光が足りなくて薄暗い視界が、さらに霞んでいた。
だが、逆に好都合だと御手洗は口の端を歪めた。余計なことを考える必要が無い。余計なものを見る必要も無い。
人間<てき>を殺し尽くす。ただそれだけできればいい。アイツを殺せ、と水兵に命令を下した。

巨体に似合わぬ俊敏な動きで、水兵は初春に接近する。水兵の内部は御手洗の絶対領域だ。
もしも水兵に捕まり、その中に取り込まれてしまえば、そこから脱出することは不可能である。
――しかし、何事にも、例外というものがある。
本来ならば御手洗清志が進んでいたはずの未来において、桑原和真が次元を切り裂く能力に覚醒し、水兵と外部を隔てる領域の壁を突破して脱出を果たしたように。
本来ならば「低能力者<レベル1>」のまま一生を過ごしていたはずの初春飾利もまた、この世界の現実に打ちのめされることで、水兵の天敵といえる能力に目覚めていた。

近づく水兵に向かって、初春は右の手のひらをかざす。重要なのは、確信だ。自分の力は世界を塗り替えられると、妄信ともいえる確信を持つことだ。
初春はこの世界で、たくさんのものを失った。それは肩書きだった。それは信念だった。それは正義だった。それは親友だった。
奪われ続けて、ようやくここまでたどり着いた。奪われなければたどり着けない場所だった。
世界は優しいだけじゃない。くそったれ、と柄にもなく汚い言葉で罵りたくなるくらいに、許せないことばかりがあった。
だからこそ、思うのだ。
自分ばかりが奪われ続けるのは不公平だ。自分だって、世界にちょっとばかりの仕返しをしたっていいじゃないか。
我が儘に、あるがままに、自分を世界にぶつけてしまおう。それこそ、世界を自分の思うがままに塗り替えてしまうくらいの強さで。

「こういうのも、開き直りっていうんですかね、式波さん」

呟きとともに、自然と笑みがこぼれた。世界を塗り替えるだなんて大それたことは、今までの初春では考えたとしても実行はしなかっただろう。
臆病で、気弱で、鈍くさくて、そんな自分が世界を変えるだなんてできるはずがないと決めつけていた。それが初春の限界だった。
だけど、今ならば――!

初春の右手が、迫り来る水兵の拳を受け止めた。水兵の剛腕によって振るわれた打撃は、初春の小柄な肉体では到底受け止めきれないはずだった。
だが、打ち勝ったのは初春のほうだった。初春を吹き飛ばすはずだった水兵の腕は、肘から先が霧散し消滅していた。
これこそが、初春が見つけた自分だけの現実。彼女が世界を塗り替えるための能力。
『定温保存<サーマルハンド>』――物質の温度、ひいては物質の分子運動を操作する初春の能力は、御手洗の領域に干渉し得る強度にまで成長したのだ。

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622 ◆7VvSZc3DiQ :2016/11/03(木) 22:55:34 ID:ju7RNNqk0
「これで……どうですかっ!?」

しかし、初春の叫びも虚しく。一瞬にして消し去るはずだった水兵は、両腕を無くしながらも未だ屹立していた。
驚愕と混乱を表情に浮かべながら、初春は自分の計算通りに水兵を消滅させることができなかった理由を探し始める。
最初に考えたのは、自分の能力が想定していたよりも低出力だったのではないか、ということだった。
初春は元々、学園都市における序列では最下層に位置する低能力者<レベル1>の一人にすぎない。
劇的な進化を果たしたといえども、せいぜい強能力者<レベル3>といったところだろう。
まして覚醒を果たしたばかりでは能力が不安定であるのかもしれない。しかし――初春側だけの問題ではないと、彼女は直感していた。

「カザリ、後ろ! ボーッとしてんじゃないわよ!」

御手洗の操る水兵によって重傷を負い、未だ動けず二人の戦いを見守ることしかできなかった式波・アスカ・ラングレーの怒号が、初春の思索を強制的に途切れさせた。
危機的な状況であると知っても、それを確認する余裕はなかった。後ろに振り返ると同時に、両手を突き出す。だが、間に合わない。
いつの間にか初春の後方へ回り込んでいた二体目の水兵の一撃が、初春を吹き飛ばした。

「ぐ、うぅっ!」

骨まで軋むような痛みが、初春の全身を苛んだ。ごろごろと床を転がって、フードコートに設置されていたテーブルの足に背中をしこたま打ち付けて、ようやく止まる。
痛みを我慢して起き上がろうとしたが、折れたテーブルのささくれが初春のセーラー服の襟に引っかかって、そのまま転んでしまう。
早く立ち上がらなければいけないと頭では考えていても、身体のほうが言うことを聞いてくれなかった。全身からSOS信号が出されている。
水兵の攻撃が正確に初春を狙っていたために、急所だけは守った『定温保存』によって威力を軽減することはできた。
衝撃の完全相殺には間に合わず、防御をした上でなお水兵の重い打撃は初春の身体を吹き飛ばすに十分だったわけだが。

容易く御手洗の水兵を霧散させていた初春の『定温保存』が不発に終わったのは、ひとえに御手洗の執念の賜物だった。
水兵にとって天敵ともいえる初春の能力だが、かの『幻想殺し』のように御手洗の領域そのものを無効化していたわけではない。
分子運動操作に特化した能力によって御手洗の領域を上書きするように水兵を操り、瞬時に爆散・蒸発させていただけに過ぎないのだ。
いわば、能力の強度差をもって強引に打ち負かしていただけ。しかも手のひらで直接触れなければ発動できず、一瞬で操作できる液体の量にも限界がある。

対する御手洗の能力は、彼の血液を媒介に液体を操るものだ。そして混入された血液が多ければ多いほど、使役される水兵はより巨大に、より強靱に、より精密に行動するしもべとなる。
御手洗は、初春飾利を殺害するというただ一点の目標のために、多くの血を流した。御手洗の血を吸い肥大化した水兵は、初春の干渉に対する抵抗力を高めていたわけだ。
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623 ◆7VvSZc3DiQ :2016/11/03(木) 22:56:56 ID:ju7RNNqk0
「ハッ、いいザマだな。どうだ、これで分かっただろう? お前のいう『救い』なんて、ただの幻なんだよ」

御手洗が歯を剥き出しにして、フロア中に響き渡る大きな声で笑い始める。大量の血を失ったことで青ざめながらも、その表情は喜びに歪んでいた。
床に転がったまま立ち上がることすらままならない初春の姿は、御手洗の目にはとても無様なものに見えた。
大言壮語を吐いた少女は、口にした言葉を何一つ実現させることができずに地に這いつくばっている。溜飲が下がるとは、まさにこのことをいうのだろう。

「苦しいか? 苦しいだろうなぁ! 僕が憎いか? 憎くないはずがないよなぁ!
 それでいいんだよ。人間なんてそんなものなんだよ。ただ生きているだけで他の生物を苦しめて、自分勝手に欲を満たそうとする薄汚いけだものさ!
 なぁ。顔を上げてみろよ。いつまで俯いてるつもりだ? さっきまでの威勢の良い啖呵はどうした? お前が貫きたい意地ってのは、そんな簡単に折れるような薄っぺらいものなのかよ!」

最後には、絶叫になっていた。御手洗はぺろりと唇を舐める。血を失うということは水分を失うということと同義だ。唇はかさかさに乾いて、割れていた。
霧のような空気をいくら吸っても喉の渇きは満たされなかった。身体の芯まで焼き尽くすような憎悪の炎は、言葉を吐けば吐くほどに勢いを増していった。

「おい。なんとか言ってみろよ。――この、人殺し」

ふらつきながら懸命に立ち上がろうともがいていた少女に向かって、御手洗は吐き捨てる。御手洗の言葉を聞いた初春は、身体をびくりと震わせた。
動揺を隠せない初春の様子を見た御手洗はほくそ笑み、そのまま次々と言葉を重ねていく。その言葉には重みがあった。呪いと言い換えてもいい。
御手洗と初春という、本来なら交わることがなかったはずの二人を結ぶ共通項。それは、黒の章という人間のありとあらゆる暗黒を、罪を撮影した映像。

「人を殺しておいて、よくもそんな綺麗事が言えたもんだな。お前の両手は、もう血と罪に染まってる。そんな手で誰かを救おうだなんて笑わせるぜ。
 お前もあのビデオの中で笑っていた屑どもと同じさ。外面だけはいかにも善人のふりをしておいて、その中身はあいつらのように膿んでやがる。
 お前は、本当は誰かを救いたいんじゃない――救われたいんだ! お前は悪くない、悪いのはこんな殺し合いをやらせる人間のほうだって言ってもらいたいだけだろう!
 ――甘えてるんだよ。あのビデオを見て、それでもなお自分のことを省みようともせず、犯した罪を自分勝手な理屈で責任転嫁して、赦されようだなんて思うなよ!
 思い出してみろよ。お前が殺してきた人間の、最期ってやつをな。きっとそいつらも、あのビデオの中の被害者と同じ表情を浮かべていただろうさ」

御手洗の糾弾に対して、初春は反射的に反論をしようとした。そんなことはない。御坂美琴は最期まで常盤台のエースの名に恥じない姿を初春に見せてくれた。
初春がこちら側に戻ってこれたのだって、美琴が自らの命を懸けて初春を救ってくれたからだった。彼女はきっと、絶望になんか屈しないまま、逝った。
吉川ちなつもそうだった。アスカから聞いたちなつという人物は、この殺し合いに順応できるようなタイプの人間ではなかった。
きっと、かつての初春以上に殺し合いに怯え、恐怖していたはずだ。その彼女だって、殺し合いに抗ってみせた。アスカを救ってみせた。
美琴は死に際に、最弱だって最強に勝てるくらい人間は強いんだと言ってくれた。ちなつはきっと、美琴の言葉通りの強さをアスカに見せてくれた。
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624 ◆7VvSZc3DiQ :2016/11/03(木) 22:57:59 ID:ju7RNNqk0
代わりに口をついたのは、初春がこの場所に来て初めて出会った人物の名前だった。桑原和真と名乗った、とても未成年には見えない老け顔の少年の名だ。
初春が初めて彼を見たとき、やけに慣れた手つきでホームセンターの品物を根こそぎバッグに詰め込もうとしていたことを思い出す。
強面でガサツで、非常事態なら多少の犯罪行為だって大目に見てもらえるだろうという適当な倫理観を持っていて、けっして善人だといえるような人物ではなかったけれど。
不安を隠せなかった初春にかけてくれた彼の言葉の端々には、いかつい外見には似合わない優しさが見え隠れしていた。勘違いされやすいだろうけれど、根は悪人じゃないだろうなと感じていた。

「桑原? もしかして、桑原和真のことか? ……そうか、お前が桑原を殺したのか」
「っ……!」

そうだ。初春飾利は、桑原和真を殺した。それも、もっとも苦痛に満ちた死に方の一つと言われる焼死によって。
初春に支給された火炎放射器から発射された炎は、一瞬で桑原の頭部にまとわりついた。彼がごろごろと転がって火を消そうとしても、炎の勢いは衰えることがなかった。
やがて激しく暴れ回っていた桑原の身体はびくんびくんと痙攣をし始めて、最後に一度だけ大きく跳ねて、それっきり動かなくなった。
炎に反応して作動したスプリンクラーがわずかに残っていた火を消し止めて、真っ黒になった桑原の頭部が露わになった。そこには、何の表情も浮かんではいなかった。

初春はあの陰惨な光景を忘れることができない。映像だけではない。肉が焦げるあの臭いも、耳をつんざくような桑原の叫びも、何一つとして忘れ去ることなどできやしなかった。
いや、忘れてはいけない。初春飾利は桑原和真を殺したという罪と共に、あの光景も一生背負っていかなければならないのだから。

「あなたは……桑原さんのお知り合いだったんですか?」

だから、訊かなければならない。もしも目の前の少年が桑原和真の知り合いだったとしたら、初春は彼に謝らなければならない。
今にも機能停止しそうな身体を奮い立たせて、初春は立ち上がった。痛い。痛すぎる。もしかしたら骨の一本や二本は折れているかもしれない。
だけど、寝転んだままでいるわけにはいかなかった。痛みを懸命に堪えながら、初春は毅然とした視線を御手洗へ向け、自らの罪を告白する。

「あなたの言うとおりです。――私が、桑原さんを殺しました」
「……お前が思っているとおり、僕は桑原のことをよく知っている」

初春の告白を聞いた御手洗は、やっぱりな、と吐き捨てた。その視線に込められていたのは軽蔑。
御手洗の目に射竦められたように感じて、初春は身体を強張らせた。続けなければいけないはずの言葉が浮かんでこなくなった。
初春がいくら言葉を重ねたところで、桑原和真を殺したという事実は覆らない。桑原和真が生き返るわけでもない。かえって御手洗の神経を逆撫でするだけかもしれない。
それでも、御手洗が桑原のことをよく知る人物であったというならば。言わなければならない言葉がある。

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625 ◆7VvSZc3DiQ :2016/11/03(木) 22:58:51 ID:ju7RNNqk0
「いったいどうやってアイツを殺したんだ? 醜悪な中身を隠すように無害な振りをして、外面だけ取り繕ってアイツに近づいたのか?
 あぁ、そういえばアイツは女には滅法弱いって調査結果も出てたっけなぁ。その貧相な身体で桑原を誑かして、鼻の下を伸ばしたところで殺したのかもなぁ!
 違うか? 文句があるなら言ってみろよ! お前がいくら否定しようと、誤魔化そうと、人を殺したっていう事実は変わらないけどな!!」

御手洗は己自身の言葉に激昂し、熱くなり、汗を撒き散らかしながら喉が枯れんばかりに叫んだ。初春は何の反論もできず、ただ俯いた。
だが――御手洗の言葉を遮るように、声が、水浸しのフードコートに響いた。それは、これまでずっと二人の対決を見守っていた少女の声だった。

「アンタ、バカぁ?」

式波・アスカ・ラングレー。御手洗の操る水兵に取り込まれ、酸欠により戦闘不能に陥っていた少女が、遂に立ち上がる。

「――さて、アンタたちが長々とおしゃべりしてくれてたおかげでようやく動けるようになったわけだけど」
「おいおい、起きて早々に人をバカ呼ばわりかよ。死にかけの身体で苦し紛れの抵抗でもするつもりか? 黙って寝ていれば、苦しまずに殺してやったのにな」
「ハッ、冗談! 誰がアンタなんかに殺されるもんですか。それに、バカって言ったのはアンタに対してじゃないわ」

アスカは御手洗から視線を切ると、初春を指さしながら彼女に向かってもう一度「バカ」と呟いた。
「アンタに言ってんのよ、カザリ。このバーカ」
「式波さん……」
「ほらもう、そこですぐ黙ろうとする! すーぐ自分が悪いんだっていうような顔をする! それもうやめなさいって言ったでしょうが!」
「は、はい! すみません……」
「だから謝るなっちゅーの!」

眉間に思い切り皺を寄せ、苛々とした様子を隠そうともしないアスカは、苦々しい顔をしながらこぼした。
「答え、見つけたんじゃなかったの? それともアンタの答えは、あんななよなよした男にちょっとつつかれたくらいで見えなくなっちゃうような、曖昧なものだったワケ?」
「――違います!」

アスカの言葉を聞いた初春は、咄嗟に反論する。
アスカはあの階段で、こう訊いた。この世界に、この空の下に、この地面の上に、人の間に、正義はあるのだろうか、と。
それは気丈に振る舞うアスカが見せた、ほんの少しの弱音のようなものだったんだと、初春は思った。
だから即答できなかった。初春の中ではその答えは自明で、初春は自分自身の中にも、世界の理の中にも、確かな正義が存在していると考えていたけれど。
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626 ◆7VvSZc3DiQ :2016/11/03(木) 22:59:45 ID:ju7RNNqk0
なりたかったものは、沢山あった。それこそアスカが言う法の番人は風紀委員として皆を律する白井黒子そのもので、正義のヒーローとは御坂美琴を表現するのにもっとも相応しい単語で。
初春が彼女たちに抱いていた憧憬は、けっして嘘偽りではなかった。彼女たちのように強くなれればと、そう思って初春なりに努力を重ねてきた。
けれど、初春は弱かった。能力の開発は進まず、基礎体力でも到底追いつけない。それでも彼女たちは初春に優しくしてくれた。友達だと、言ってくれた。
それでいいと思っていた。強さを彼女たちに任せて、弱さを初春が預かって、せめて彼女たちの支えになれれば、それでいいと。
だけど今は、それだけでは足りない。

「私は、強くなんかないです。だからきっと、英雄にも主人公にもなれない」

そっと瞳を閉じて、胸に手を当てる。御坂美琴や白井黒子の顔が脳裏に浮かんで、すぐ消えた。初春は彼女たちのような強い人には、きっとなれない。
代わりに浮かんできたのは、親友の――佐天涙子の向日葵のような笑顔だった。いつも隣にいてくれた、初春にとって一番大切な友人。
彼女の優しさに、初春はいつも救われてきた。彼女がいてくれたからこそ、背中を押してくれたからこそ、初春は後ろを振り返ることなく正義を信じることができた。

「私は――いつも誰かのそばにいてあげられる、やさしい人になりたい。法の番人でも主人公でもない、ただの初春飾利として誰かの隣に立ってあげたい。
 その人の悲しみも弱さも、全部受け止められるように、なりたいんですっ!」

眉間から力を抜いたアスカが、小さく笑った。お人好しの考えだ、と初春の言葉を受け止めながらも、その笑みに嘲りの意味は込められてはいなかった。
やりたいことをやれる限りやってみせる。以前のアスカなら、努力の足りない甘ったれた考えだと一刀両断にしていただろう。
だがアスカは、訓練も経験も積んでいない一般人の吉川ちなつに救われてしまった。だったらそれを否定するわけにはいかない。

「アンタは十分優しいわよ。こっちが辟易するくらいにね。だけどマジメすぎ。だからあんなヤツの言うことまでいちいち真に受けちゃって反論もできなくなるワケ。
 ま、日本人は本当の議論ってものを知らないからしょうがないか。だから――アンタがゆっくり考える時間を、あたしが作ってあげるわ」

アスカは支給品の特殊警棒を強く握りしめながら、御手洗を睨みつける。
――今の自分では御手洗に勝つことはできないと、アスカは理解していた。あくまで一般常識の範囲に収まる能力しか持たないアスカでは、御手洗の操る水兵に対抗することは難しい。
勝つためには互いの手の内を隠したまま駆け引きに持ち込み不利を跳ね返すしかなかったが、今となっては不可能な話だ。今のアスカにできるのは、せいぜい時間稼ぎ程度だろう。
本当のことを言えば、立ち上がるだけで精一杯だった。一度酸欠状態になった脳は、まだ完全には回復していない。ぐわんぐわんと視界は歪み、鈍痛が全身を苛んでいる。
それでも――意地があった。アスカの生来の気性が、このまま何もせずに初春任せにすることをよしとしなかった。立ち上がれるなら、歩けるはずだ。歩けるなら、闘えるはずだ。

「リターンマッチよ、ワカメ頭」
「――来いよ、アバズレ女。今度こそ叩き潰してやる」


627 ◆7VvSZc3DiQ :2016/11/03(木) 23:00:29 ID:ju7RNNqk0
御手洗の周囲を囲むように、三体の水兵が音もなく出現した。そのうちの一体は御手洗を守るように彼の前に鎮座し、残る二体はアスカに狙いをつけ、拳を振り上げながら迫り来る!
アスカが取れる手段は、回避の一択だ。もしも水兵の指一本でもアスカの身体を掠めれば、そのまま水兵の内部に捕らえられてしまう。

「……チッ! やっぱり厄介ね!」

にゅるりと伸びた水兵の腕をなんとか回避するアスカ。不定形の存在である水兵は、そのリーチも動きも自由自在だ。人間を相手にするように回避していてはいずれ捕まってしまう。
故に、アスカは水兵から大きく距離を取るような回避を選択せねばならなかった。当然、御手洗との距離も縮めることはできず。

「どうした!? 逃げ回ってるだけじゃ僕には勝てないぜ!!」

御手洗の挑発に青筋を立てながら、アスカは状況を再確認する。
まず、アスカの第一目的は何なのか。アスカが最低限こなさなければならないのは、初春が回復するまでの時間稼ぎだ。
アスカが見る限り、初春が能力を十全に発揮できれば御手洗の水兵はほぼ無力化できる。経験豊富なアスカが初春をサポートしながら二対一の状況を作り出すことができれば、こちらの有利は確定的だろう。
――そしてそのことは、御手洗も気付いているはずだ。そうなる前にアスカか初春のどちらかを戦闘不能にしてしまえば、能力差を数の有利で覆しうる御手洗が勝利に大きく近づくことになる。
勝負の鍵は、初春が戦線に復帰するまでの時間をアスカが稼げるかどうかにかかっている。

「ったく、まさかこのあたしが前座だなんてね。まぁいいわ。――こっちはね、アンタにも言いたいことがたくさんあるんだから!」

アスカが現在所持している武器は特殊警棒とナイフの二種類。あとは壊れた拳銃に即席のスリングショット。遠距離から御手洗を攻撃できる武器はない。
ならば戦闘によって御手洗を打ち負かすのはほぼ不可能と言っていい。だったら――今のアスカが取れる最善手は、舌戦で御手洗の動揺を誘うこと。
そして、そういった打算を抜きにしても。アスカは御手洗に対して、思うところがあった。言いたいことがあった。

「あたしはカザリみたいに優しくないからはっきり言わせてもらうわ。――人間舐めるのもいい加減にしなさいよ、このクソガキッ!
 自分だけが不幸で可哀相で、自分だけが人間の真実を知ってるだなんて勘違いして、無茶苦茶なこと言って他人を巻き込もうだなんて――ふざけんじゃないっての!!」

一気呵成に吐きだした。そうだ。アスカは最初から、気にくわなかった。御手洗が否定した『人間』とは――アスカたちエヴァンゲリオンパイロットが、命を賭して守ろうとしていた存在だ。
アスカだって人間がそんなに素晴らしい生き物だなんて思ってはいない。それこそ御手洗が言うように、自分たちの繁栄のために他の生物を蔑ろにして環境を汚しているという側面だってある。
だが、だからといって――すべてを否定されれば、腹が立つ。そんなもののために命を懸けているお前は大馬鹿者だと蔑まされているような気にもなる。

「お前は、あのビデオを見ていないからそういうことが言えるんだよッ!」
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628 ◆7VvSZc3DiQ :2016/11/03(木) 23:01:48 ID:ju7RNNqk0
エヴァンゲリオンパイロットでなければ知り得なかったはずの世界。そこには多くの思惑と策謀と暗躍があった。世界を揺るがす秘密があった。
各々の目的のために動く大人たちの行いに子どもたちは振り回され、傷つけられた。それはけっして、「優しい世界」だなんて言えないものだった。
その中でアスカは、辛酸を舐めながら生き抜いてきたのだ。自分の価値を守るために。己の意味を見つけるために。

「不幸自慢なんて趣味じゃないからやらないけどね。あたしが生きてきた世界だって、アンタには想像もつかない世界だったってことよ!
 あたしはそこで、強くなきゃいけなかった! 弱さなんて誰にも見せられなかった! 他の誰でもなく、あたしが、あたしであるためにッ!
 だから――自分の弱さを正当化するために他人を言い訳の道具にして、ガキの癇癪を叫び散らすばっかりのアンタみたいなヤツに、あたしは、負けらんないのよ!」

アスカが否定したのは、御手洗の弱さだった。いや、正確に言えば、弱さを理由に身勝手な正義を振りかざして自らの矮小さを誤魔化そうとする、その在り方だった。
弱さを他者に見せないように隠すでもなく、それも己の一部なのだと受入れることもせず。弱くて何も持っていない自分は、虐げられる自分は悪ではなく正義の側にいるのだと主張して。
それが甘えでなくて、なんだというのだ。認めない。受け入れない。初春飾利ならばそんな御手洗清志さえも救済の対象としたかもしれないが、式波・アスカ・ラングレーは違う。
御手洗が己を改めるつもりがないのならば、アスカの全身全霊をもって御手洗清志という存在を否定する。それが、アスカの中に残るプライドが出した答えだった。

「五月蠅い……五月蠅い五月蠅い五月蠅いッ!」

御手洗の怒号と共に、水兵が再び動き始める。水兵が掴んだのは、フードコートに散らばる無数の椅子。
二体の水兵がそれぞれアスカと初春に狙いをつけ、椅子を力任せに投擲する。

「――カザリっ! 避けなさい!」

初春の能力が無効化できるのは、あくまで御手洗の領域能力のみ。水兵の投擲によってもたらされる物理的ダメージに対して、初春は無力だ。
水兵が投げつけた椅子が初春の小柄な身体にぶつかる寸前、初春は身体をよじってすんでのところで回避。
転がる初春のもとへ駆けつけたアスカが、初春の手を握り物陰へと強引に引っ張り込んだ。そのまま姿勢を低くして、御手洗から隠れるように場所を変えていく。
水兵を操るには御手洗の目視が必要だということはわかっている。暗闇に紛れてしまえば、ある程度の時間稼ぎにはなるだろう。

「カザリ、大丈夫?」
「ええ、どうにか。式波さんこそ、傷のほうは……」
「このぐらいなら、まぁなんとかね。多少の無茶は承知の上よ。とにかく今は、アンタがあたしたちの生命線なんだからしっかり自覚すること! 分かった?」
「……はい!」

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629 ◆7VvSZc3DiQ :2016/11/03(木) 23:02:56 ID:ju7RNNqk0
「向こうだってそのことには薄々気付いてるでしょうね。だから怪物に直接殴らせず、椅子や机を武器代わりにし始めたってところかしら」
「最初に私が怪物を消し飛ばしたときに比べて、抵抗力も上がってる気がします。時間をかければ無力化は可能だと思いますが……」
「気付いてる? ……多分、アイツが能力を使うには……」

アスカが何を訊こうとしているのか察して、初春は頷いた。御手洗の能力の条件についてだろう。
御手洗との戦いの中で、彼が明らかに不自然な――本来ならば必要が無いはずの行動を取っているのを何度か目にした。
彼は自分の身体を傷つけ、その血を水に垂らしていた。おそらく御手洗の能力は、己の血を媒介に水を操る能力なのだとアスカと初春は推測する。

「これはあくまで予想ですが、血が能力の源なら、注ぎ込む血液の量を増やせば能力の強度も上がると考えるのがセオリーです」
「だからカザリの能力も効きにくくなったし、怪物自体の大きさやパワーも上がってるってわけね」
「ですが、それだけ彼は――」

二人が移動しながら小声で会話を続ける間にも、御手洗は当てずっぽうに水兵を暴れさせ、フードコート内のすべてを壊さんという勢いで破壊を続けていた。
人間に対する呪詛を撒き散らかしながら破壊の限りを尽くしている御手洗の相貌は――蒼白に染まっている。
領域の過度の行使による体力の消耗、水兵を操るための多量の出血。その両方が少年から生を奪い、死に近づけている。

「カザリ。例のビデオとかいうのを見たっていうアンタに訊くわ。――アイツは、自分が死ぬことになろうとも、人間を殺そうとすると思う?」

アスカの質問に対して、初春は咄嗟に答えを返すことができなかった。それに答えようとすれば、自分の記憶を遡ることになる。思い出したくない殺人の記憶を辿ることになる。
これが初春の傷を抉るような質問だということに、アスカは気付いているだろうか? 初春が顔を上げると、真っ直ぐにこちらを見つめてくるアスカと、視線が交錯した。
アスカの瞳の中に、出会ったばかりのころのような高圧的なそれは、なかった。初春が頑なに正義を謳っていたときに見下すような目を向けてきたアスカは、ここにはもういない。

ようやく認められたような気がした。そして、同時に気付く。初春を信頼してくれているからこそ、アスカは初春に訊いたのだと。
だから、初春も答えなければならない。桑原を殺したときのことを、ちなつを殺したときのことを、美琴を殺したときのことを思い出して。
黒の章という悪意に呑まれ、人間という種をこの世界からなくしてしまおうと彷徨い歩いていた、あのときに考えていたことを。

「……きっと。きっと、あの人も――自分が死ぬことになろうとも、その行いを止めようとはしないでしょう。
 だって、彼が殺そうとしている『人間』には、彼自身も含まれているから。自分が死ぬことすら、彼にとっては贖罪の一つなんです」

はぁ、とアスカは大きなため息をついた。理解ができないわと呟きながら、かぶりを振る。
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630 ◆7VvSZc3DiQ :2016/11/03(木) 23:04:27 ID:ju7RNNqk0
「世界のため。人類のため。みんなのため。そんなことを言われながらあたしは戦ったけど、それは全部、自分のための戦いだった」

強く在るということが、アスカの存在理由だった。強く、優秀でなければアスカを求める人間はいなくなってしまう。強くなければ生きる理由がなくなってしまう。
強迫観念に似た歪な価値観に支配され、アスカは己の価値を磨き上げ、周囲に誇示することに執着するようになっていった。

「バカシンジでもエコヒイキでもダメなの。あたしが使徒を倒さなくちゃ、誰もあたしのことを認めてくれないの。
 ……自分が死ぬことになろうとも人類を守れって言ってくる大人たちの顔、アンタは見たことある?」

そう言って、アスカは力無く笑った。そしてアスカの言葉を聞いた初春の中では――なにかが、ぱちんとはまった。
御手洗とアスカは、「自分が死ぬことになろうとも人類を殺すと決めた少年」と「自分が死ぬことになろうとも人類を守れと命令された少女」だった。
或いは、「自分の弱さを認められず世界を壊そうとした少年」と「世界に認められるために自分の弱さを殺した少女」だった。
まるで正反対のようで――その実、根本は同じだ。発露の方向が違っていただけで、始まりは同じだ。
震えるアスカの手を、初春はそっと握った。初春の手が触れる瞬間、予期せぬ接触に驚いたアスカの手がびくんと跳ねた。

「いっ……いきなり何すんのよ!?」
「すみません、つい……! でも、」

でも、という逆接の後ろに続く言葉を初春は探した。今自分が言うべき言葉は、いったいなんだろう。いくらか頭の中で考えて、しかしどれもしっくり来なくて。
「式波さんの手……冷たいですね」
水使いと対峙し、ずぶ濡れになったアスカの手に触れた感想を、そのまま言うことになった。
「……ヘンタイ」
返ってきたのは、ジト目だった。

「ち、違うんですよ!? いや、違わないというか……確かに急に触っちゃったのは私が悪いとは思うんですけど……」
「……別に、イヤって言ってるわけじゃないわよ」

初春の手が振り払われることはなかった。許容してくれたんだと解釈して、初春は少し嬉しく思う。
初春が握る手に力を込めると、アスカもまた握り返してくれた。初春の手のひらの熱が、少しずつアスカの手に移っていく。

「式波さん。こんな話を知ってますか? ……手が冷たい人はですね、心が暖かいそうですよ」
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631 ◆7VvSZc3DiQ :2016/11/03(木) 23:05:47 ID:ju7RNNqk0
思えば、アスカがいてくれたからこそ、初春は自分を閉じ込めていた固い殻を破り、自分だけの現実を見つけることができた。
罪の重さに潰れそうになる初春を支えてくれたから、ここまで自分の足で歩いてくることができた。
アスカは、優しい人とは言えないかもしれない。優しさ以上に厳しさがあって、周囲の妥協を許そうとしない。
だけどそれもまた、隣の誰かを奮い立たせるやり方の一つではあった。実際に、初春はアスカに救われたのだから。

「今までありがとうございました。――今度は、私の番です」
「……言葉は、見つかった?」

御手洗を説得するための言葉。それは見つかったのかと、アスカは問う。
生半可な言葉では、人間は害悪なのだと断じ、自らの命すら投げ出す覚悟を決めた御手洗には届かない。
アスカの問いに対して、初春は、小さく首を振った。だがそれは、肯定を表す頷きではなく、否定を示す横の振り。

「せっかく式波さんに時間をもらえたのに、私はまだ言葉を見つけられません。でも、やり方は思いつきました」

そう言って、初春は微笑んだ。
あぁ、とアスカは感嘆する。自分のことを無力だと卑下して、あれだけ固執していた正義を投げ捨てて、なのにこれだけ美しい笑みを浮かべられるのだから――初春飾利が、弱い人間なはずがなかった。

「――初めて私達が出会ったときのことを、覚えていますか? きっとあのとき、こうやって私たちが手を握り合う未来なんて、想像もできなかったと思うんです。
 でも今、私たちは一緒にいる。考えは違っても、思いは違っても、傍にいて、隣にいて、互いを支え合うことだってできる。
 だからきっと、彼とだって、同じことができるはずなんです。私はそう信じてるんです。信じたいんです。それが幻想なんかじゃないって、証明したいんです。
 ゆっくりと時間をかけて、たくさんの話をしましょう。一つの言葉で彼の心を動かすことができないなら、十でも百でも、千でも万でも、たくさんの言葉を届けましょう。
 ――そのための時間を、私たちで作りましょう。式波さん、ごめんなさい。もう少しだけ、あなたの力を貸してください」

繋いだ手から、初春の熱が伝わってくる。本気の熱だ。アスカの視線と初春の視線が、交わった。
こちらをじっと見つめてくる初春の瞳に、混じり気はなかった。この殺し合いの舞台で幾度も叩きのめされて、剥がされて、それでも残った純粋な感情。
単純で、だからこそ綺麗で。周りの人間すべてに疑念を向けて、ただひたすらに自分のために生きてきたアスカですら、思わず信じてしまう慈愛が、そこに在ったから。
――アスカは、素直に自分の負けを認めた。

「ま、発破かけたのもあたしだし。ここまで来たら最後まで付き合うわ」
「……ありがとうございます!」
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632 ◆7VvSZc3DiQ :2016/11/03(木) 23:06:49 ID:ju7RNNqk0
暴走と言ってもいい御手洗の破壊活動は、未だ翳りを見せることなく続いていた。彼が滾らせた憎悪の炎は、自身の生命まで燃やし尽くさんと暴れ狂っている。
相貌は蒼白という表現でも生温いほどに豹変し、生気の一切を欠いた土気色になっていた。美少年と形容されていたはずの整った目鼻立ちも今では憤怒に歪んでいる。
このままだと彼の命の灯火はそう遠くないうちに燃え尽きてしまうということは、誰の目にも明らかだった。彼を救うために残された時間は、あまりにも短い。

「時間がない。最短距離で突っ走って、最速でアイツを止める――アンタの能力が鍵よ、カザリ」

アスカの声に、初春はこくりと頷いた。二人が御手洗のもとへ辿り着けるかどうか。すべてはそこに懸かっている。
今の衰弱しきった御手洗が相手ならば、アスカと初春の二人が力を合わせれば彼を拘束してしまうことは難しくないはずだ。
問題は、道中に立ちふさがる水兵たち。常識外の膂力を誇る水兵に対抗できるのは、初春の『定温保存(サーマルハンド)』のみ。

「あたしが前に出て囮と盾になる。あのバケモノたちへのトドメはアンタに任せるわ」
「……お願いです。無理だけは、しないでください」
「あぁ――それはちょっと、無理なお願いね」

アスカは、初春と繋がっていた手を振り払うように離した。狼狽する初春を後目に、緑色の非常灯に照らし出される御手洗の所在を確かめる。
そしてアスカは、初春のほうを見ることなく呟いた。

「だってもう、お”願い”は先約があるもの。チナツとミコト――あの二人の”願い”で、あたしはもういっぱいってワケ。
 二人の”願い”通りに、絶対にアンタをあそこまで届けてみせる――それがあたしのプライドだから」

だから――次の瞬間、アスカは駆け出した。

「おりゃあああああああああっ!!」

アスカの叫びに反応した御手洗が、視線を向けると同時に水兵を仕向けた。総計四体の怪物が一斉にアスカを目指し向かってくる。
しかし水兵が目の前まで近づこうとも、アスカの速度は緩まない。御手洗に向かって、一直線に、ただひたすらに走る。
いち早くアスカの元へ辿り着いた水兵の腕を、身を捩りながら回避。不自然な体勢に捻れたことで、先ほどの戦闘で負った怪我がぶり返す。
身を引き裂くような鋭い痛みと熱を感じながらも、アスカは歯を食いしばり、呻き声を噛み殺し、更に加速した。
アスカに脇をすり抜けられた水兵は振り返り、再び腕を伸ばし――しかしその腕は、アスカを捉える寸前で霧散する。

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633 ◆7VvSZc3DiQ :2016/11/03(木) 23:08:05 ID:ju7RNNqk0
以上で前編の投下を終了します
予約期限内に後編の投下をしますので、少々お待ち下さい


634名無しさん :2016/11/05(土) 03:59:01 ID:FKUv6rro0
熱いです、美しいです
後半期待してます


635名無しさん :2016/11/15(火) 00:43:53 ID:NRa082JI0
お久しぶりです
月報失礼します


話数(前期比) 生存者(前期比) 生存率(前期比)
107話(+1) 14/51(-0) 27.5(-0.0)


636名無しさん :2017/08/02(水) 20:10:45 ID:XtsQGu/A0
糸冬


名前: E-mail(省略可)
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18 仮面ライダーオーズバトルロワイアル Part4 (Res:329)All First100 Last50 SubjectList ReLoad 18
1名無しさん :2015/01/10(土) 19:56:27 ID:lo8EFRkE0
当企画は、仮面ライダーオーズを主軸としたパロロワ企画です。
企画の性質上、版権キャラの死亡描写や流血描写、各種ネタバレなども見られます。
閲覧する場合は上記の点に注意し、自己責任でお願い致します。

書き手は常に募集しております。
やる気さえあれば何方でもご自由に参加出来ますので、興味のある方は是非予約スレまで。

したらば
ttp://jbbs.livedoor.jp/otaku/15005/

まとめwiki
ttp://www18.atwiki.jp/ooorowa/

331交わした約束と残した思いと目覚めた心(前編) ◆z9JH9su20Q :2016/08/21(日) 18:06:24 ID:UHAKG6eE0






 ――――交わした約束、忘れないよ






「だぁあああああああああああああああああっ!!」

 雄叫びと共に。美樹さやか――新生した仮面ライダーエターナルは、込み上げる衝動のままに目の前の道を直走る。
 右手に握るのは受け継いだ専用武器、エターナルエッジ。短く優美ながらも、力強く勇ましい刃に月光を照り返らせ、その刀身を眼前の悪へと抉るようにして繰り出す。

「――だから甘いと言っておるのだ、ド素人の小娘がっ!」

 しかしその突きは、ハイパーアポロガイストの翻した太陽を模した楯によって軽々と払い除けられた。
 仮面ライダーに変身したことで更に強化された脚力による、最速の刺突。必殺を期した一撃をあっさりと弾かれたエターナル=さやかは、思わぬ結果に瞠目する。
 そして理由を悟った時には、アポロガイストの炎を纏った翼に打ち据えられて、思わず後退させられていた。

 必中を狙った最速の一撃はしかし、正直に過ぎた。しかも得物が変わった最初の一撃では、ガイアメモリによる補正を加味しても、僅かながらとは言え誤差も存在する。
 エターナルの再誕に動揺している最中だったとはいえ、真正面から飛び込んだのでは、アポロガイストに立て直す時間を与えるのに充分過ぎたのだ。
 いくら彼の力を受け継いだとはいえ、だからこそ高揚のままにではなく、冷静に立ち回らなければならなかったというのに――漲る力と意志を御しきれず、さやかは思わぬ隙を作ってしまっていた。

 そんなエターナルを押し退けた翼を、アポロガイストはそのまま高々と掲げ、その羽の先に無数の火球を灯し出す。
「喰らうが良い!」
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332交わした約束と残した思いと目覚めた心(前編) ◆z9JH9su20Q :2016/08/21(日) 18:07:48 ID:UHAKG6eE0

「それより今は、あんたの力を貸して――仮面ライダークウガ」
 故にさやかは、ユウスケに助力を乞うた。
「悔しいけど、あたしだけじゃまだアポロガイストには敵わない」
 立ち上がり、再び武器を構えた赤い怪人と向き合いながら、エターナルは微かに声を震わせる。
 先程の短い攻防で痛感した。いくら同じ祈りを理由に彼の力を継いだからって、自分はまだまだ亡き師匠に追いつけていない。
 しかし絶望する気も、意地を張る気もさやかにはない。そんな必要はないのだと、克己と過ごした時間の中で学んでいたから。

「克己との約束を果たすには……あんたの力が必要なんだ」
 あの悪を、克己の仇を一人で倒せる力が――ないわけではないのに、使い熟せない自分のことは確かに悔しい。
 それでも祈りを忘れることなく。さやかは素直に、出会ったばかりの同志に共闘を申し込めた。

「……わかった。大道さんには悪いけど、俺も今は一人じゃあいつを倒せそうない……」
 そんな新たなエターナルの言葉を受けて、クウガも落としていた視線を眼前の敵手に向け、少女の隣に並び立つ。
「だから、君の力を貸してくれ……仮面ライダーエターナル」
「オーケー、望むところっ!」
 弾むような声で頷き、エターナルはクウガに背中を預けて得物を構える。

「……ちぃ、小癪な仮面ライダーどもめ」
 その様を見て、忌々しそうにアポロガイストは舌打ちした。
「二人がかりとはいえ、弱体化したクウガに中身が小娘となったエターナル……貴様ら程度、このハイパーアポロガイストの敵ではないのだ!」
「……やっぱりやってみせなきゃわかんないみたいだね、あんたみたいなバカには」
 構えを解かぬまま、エターナルは最早怒りですら無い闘志を胸に、アポロガイストの言葉を否定する。
「それにあんたの敵は、二人だけじゃない――!」
「ふん……今更アンク達が、何の力になると言うつもりだ!?」
 少女の啖呵をアポロガイストが嘲笑い、それにさやかは笑い返す。
「だからわかってないって言ってんのよ、あんたには!」
 今――ここにさやかを立たせているのは、さやか一人の力ではない。
 さやかに勇気をくれるのは、ユウスケやアンク、ネウロ達だけではない。
 こんな自分を認めてくれた、忘れ得ぬ仲間達が今も、この胸にいるのだから。
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


333交わした約束と残した思いと目覚めた心(前編) ◆z9JH9su20Q :2016/08/21(日) 18:10:57 ID:UHAKG6eE0

 しかし……それはただ、発動するだけのコストの話。
 いざ攻撃に転用できる状態――即ち召喚の完了まで、体感に基づき推測すれば、千秒近い時間を要求されていたのだ。

 仮面ライダー達は二人がかりで戦線を支えているが、方や未熟、方や疲労困憊となれば、今のアポロガイストを相手に戦力が足りているとは言い難い。
 数の差で粘れば勝ちの目もあるかもしれない。しかしこのままでは奴を倒しきる前に、エターナルとクウガのメダルは底を突くだろう。遠からず、少なくとも十五分は保たずに。
 そうなればアポロガイストに抗し得る戦力など残されておらず、“二次元の刃”による攻撃が可能となる前にネウロ自身も殺害されて終わってしまう。

「……手が足りん」
 精彩を欠いて、あるいは未熟ゆえに攻撃を捌かれ、焔に押されて後退する二人の姿を目にしたネウロは、苦々しくそう吐き出した。
 勝ち筋は見えている。だがそこに到るまでの道を崩され、間に合わない。今のままでは勝機はない。
 何か、もう一手。その欠損を埋めるだけの何かを見出さなければ……

「おい」

 そんな思考を遮る声が届くまで、ネウロは彼の接近に気づくことができなかった。
 魔力の枯渇と身体的ダメージによる精神消耗と、”二次元の刃”の召喚に意識を割いていた間に――身を隠していたはずのアンクが再び、その姿を現していた。
 アンクはその険しい視線をネウロの右手に向けたまま、口を開く。

「今呼び出してるそいつが、コアを砕ける能力か」
「……気づいていたのか」
 微かな驚嘆を胸に覚えながら、ネウロは婉曲な肯定を返した。
 そしてそれ以上の――喜悦にもよく似た、ある意味先程さやかに感じた物にも近しい感情に満たされていくのを自覚しながら、アンクの姿を睨めつける。

「それは単にコアを砕くだけじゃなく……奴を倒すのに使えるのか?」
「ああ。完成すれば魔界王にも防げない……あのアホ一匹に使うには豪勢に過ぎるが、確実に無力化できるだろうな」
「……なら、何でさっさと叩き込まねえ。何が足りないんだ」
「間合いもそうだが……これは呼び出すのに時間が掛かる兵器なのだ。完了までまだ500秒近くは必要だろう」

 ネウロの返答に、仮面ライダーの健闘も限界が近いことを見取っていたアンクは、苛立ちを隠そうともせず舌打ちした。
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


334交わした約束と残した思いと目覚めた心(前編) ◆z9JH9su20Q :2016/08/21(日) 18:12:14 ID:UHAKG6eE0

 今、彼を殺してメダルを奪う余力すらネウロには残っていない。しかしアポロガイストを撃退しなければ先がないのは、おそらくは他の誰よりアンク自身だ。
 この危機的状況において協力を拒まれることはないと、ネウロは踏んでいたのだ。
 但し。

「……何枚だ」
「さあ。先程は十枚ほどの追加で一割は短縮できたが、この先も同じ比率とは限らん。そもそもが我が輩が干からびるほど燃費の悪い兵器であることを考えれば妥当なところなのだろうが……さてアンクよ、今は何枚余裕がある?」

 そう――そもそもアンクが提供できる限界値に達していれば、話は変わって来てしまう。
 未だに体を維持できているのなら、枯渇しているということはないはずだ。
 だがそこに余裕が無いのであれば。アンクに延命のために血肉を削る覚悟はあれど、それで死んでしまうような愚は犯すまい。

「……貴様のコア、アポロガイストに奪われているのだろう? あの虫頭ではない貴様は、どこまで保つ?」
「……さあなァ。少なくとも、今すぐ撃てるほど貸してやれそうにはない」

 案の定のアンクの返答に、しかしネウロも引くことはできない。
 限界があるなら、限界まで絞り取る――それがネウロの考え方であり、やり方であり、そしてこの場における唯一の活路である以上、譲歩することなどあり得ない。
 そんな風にネウロの意志が固まる横で、再びアンクが口を開いた。

「……だが、そいつを完成させるまで、おまえは使い物にならないんだったな?」
 溜息と共に漏れた言葉には、諦念――というよりはそれを装った何か別の感情が潜んでいる気もしたが、あいにくネウロはその手の機微には疎かった。

「あいつらだけじゃ手が足りないんなら、出し惜しみしたって俺まで死ぬだけだ」
 もう少し難儀するかと思ったが、意外にもあっさりと、アンクも覚悟を決めたようだ。
 いや、そもそもネウロに声をかけてきた時点で、アンクとてこの展開は予想していたのだろう。ならば覚悟など、とっくの昔に決まっていたに違いない。
 奥の手を見透かされていたことといい、ネウロはこの人外への評価を改める必要があると認識した。
 微かに愉悦の滲んだ笑みを漏らしていることを自覚しながら、ネウロはアンクに告げた。

「どの程度短縮できるのかはわからんが、使い物にならない者を徒に増やしても仕方あるまい。献上は意識の消える寸前で止めても許してやろう」
「てめぇ、状況が状況だからってなァ……後で覚えてろ」
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


335交わした約束と残した思いと目覚めた心(前編) ◆z9JH9su20Q :2016/08/21(日) 18:13:14 ID:UHAKG6eE0

 苦い思いを噛み潰しながら、ユウスケはその足で走り出す。ナイフによる一撃をまたも楯に阻まれ、その隙に連撃を受けて防戦一方となったエターナルの元に駆けつけると、体当たりでアポロガイストを引き剥がそうとする。
 ……だが、ここに至っても、まるで神経や筋組織に異物が潜り込んでいるかのように、思うような力が出せない。

「ぬるいわ!」
 そうして手間取っている間に、アポロガイストの振り下ろした剣の柄で強かに背中を打たれ、更に崩れた先を膝で迎え撃たれる。
「ユウスケっ!」
 蹴り上げられたまま転がっているところを、守るべき少女の変身したエターナルに受け止められる不甲斐なさに、クウガは再び拳を握り締める。

「言っただろう。地の石に抗った反動と、矛盾した命令でアマダムの混乱した今の貴様では、私に勝つことなど不可能! 大人しく死を受け入れるのだ!」
「――っ、誰が!」
 反発して立ち上がるが、鈍った反動ではアポロガイストが構えた銃口から逃れきれず、放たれた炎弾に呑まれて再び後方へと身を運ばれる。

 地に叩きつけられるまで追撃がなかったのは、その間にエターナルがアポロガイストに突貫し、クウガの隙を庇ったからだ。

 だが、またしてもコンバットナイフによる攻撃は日輪の楯に食い止められ、その影から突き出された刃が肩口を掠める勢いのままにエターナルは後退する。
 後は繰り返しのように、広がった翼がエターナルを打ち据えるだけ――かと思われたが、アポロガイストは舌打ちを残し、その翼を停滞させた。

 ――同じ攻防の繰り返しの中で、しかしさやかは消耗より早く学習していたのだ。
 クウガが不調である分まで補おうとする気持ちと、残されたメダル量への焦燥が、彼女の攻め気を高め過ぎていることは、ユウスケにも見て取れていた。
 しかし初めての変身、慣れない武器で防御より攻撃を優先して勝てるほど、アポロガイストは甘くない。
 だから、彼女はかつて我武者羅なだけの攻めを諌められたことを思い出し――敢えて踏み込みを浅くして、反撃に備えたのだ。
 ここまでのパターン通りに、その追撃として翼が振り抜かれれば、更なる反撃としてそれを切って捨てられるように。

 しかし相手もさるもので、アポロガイストは寸前にそれに気づき、逆に距離を取られてしまった。
 再び火炎の嵐に見舞われるエターナルの元に駆け出そうとして、しかしクウガは一度冷静に立ち返る。

 居ても立ってもいられないのはさやかも同じだ。ユウスケよりも、目の前で大道克己を喪った彼女の方が、心に受けた傷も大きいはずだ。
 なのに、自分が耐えられないからと、我武者羅に飛び込むばかりで一体どうする。
 本当にそれしか手段がないなら仕方ない。だが、ひたすらに突撃を繰り返すしか本当に打てる手段はないのか、もう一度よく考えろ。
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336交わした約束と残した思いと目覚めた心(前編) ◆z9JH9su20Q :2016/08/21(日) 18:14:39 ID:UHAKG6eE0

 しかし、アポロガイストの繰り出す怒涛の攻めは、なおもエターナルを仕留めるには及んでいなかった。
 変身者である美樹さやかの、ゾンビ故の再生力は疾うに把握している。何度攻撃を浴びせたところでその動きに陰りは見られず、その持久力は間違いなく厄介であるとアポロガイストも認めていた。

 ――だが、それだけではないのだ。要因は。

 アポロガイストの一撃を、エターナルはローブで捌く。
 そう、捌く。
 正面から万全の防御として受け止めるのではなく、最低限の接触でメダル消費を抑えながら、攻防の転換のラグを最低限に抑えることができるように。
 それでも彼女の刃は未だアポロガイストに届くことはないが、徐々に、しかし着実に、その喉笛までの距離を縮めつつあった。

 ――最早美樹さやかのそれは、殺し合いが始まった直後の交戦時のように、自らの弱点を晒すような素人丸出しの戦い方とは違う。
 挙動に緩急をつけ、時には反撃のための誘いの隙を見せるなど……ほんの数分前と比べてみても、格段に戦士として成長しているのだ。
 変身直後の、感情に振り回された初撃はともかく。既に彼女を本気でド素人と罵ることはできまいと、アポロガイストも内心では認めていた。

 素人ではなくとも、未だ歴戦の精鋭とはとても言えないだろう。だがこの短時間で成長していく彼女のセンスを軽視することは決してできない。

 こちらがこれだけの好条件を揃えていても、変身者があの大道克己のままならば、おそらくエターナルはアポロガイストの呼吸を読んで喉笛を狙うこともできていただろう。
 もちろん経験の不足している今の美樹さやかに、繊細な洞察力があってこその大胆さを要求される技術を発揮することはできないが――この少女は、その大道克己の指南を受けた後継者なのだ。

 持久戦に持ち込めば、不死身のゾンビだろうと先にメダルが尽きるのは仮面ライダー達の方だ。
 だが逆を言えば、持久戦ではメダルが切れるまでこちらも彼らを仕留めることはできない……その短いはずの猶予で、エターナルが真の意味で復活することをアポロガイストは恐れていた。

「気味の悪いゾンビぶりだが、いつまで続くか見ものなのだ!」
 だからこそ。そんな焦りはおくびにも出さないまま、敢えて舌先に載せる言葉は実際の認識とは真逆のものを選んでいた。
 全てはさやかの油断を招き、焦燥を煽り、感情に惑わされた末に生まれる、勝負を決める隙を作らせるために。
 今この瞬間は安全であっても、成長の余地を与え窮鼠が猫を噛みかねない長期戦に持ち込むのではなく、急所の宝石を早々と打ち砕いてその芽を詰むために。

「……だったら!」
 そんな狙いを秘めながらも、表面的に続けるのは延々と距離を保つような消耗戦。それにエターナルも痺れを切らしたのか、ローブを前面に展開して再びの突貫を開始する。
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


337交わした約束と残した思いと目覚めた心(前編) ◆z9JH9su20Q :2016/08/21(日) 18:15:43 ID:UHAKG6eE0

 勝負を終わらせるつもりで構えていたアポロガイストの隙を突き、最早防御の間に合わないところにまで翠の閃光と化した拳が肉薄していたのだから。

「やぁあああああああああああっ!!」
《――MAXIMUM DRIVE!!――》
「おぐぅっ!?」
 エターナルの繰り出した一撃は、咄嗟に身を捻るぐらいしかできなかったアポロガイストの横面を思い切り捉えた。
 首が取れるかと錯覚する一撃。兜が拉げ、左側の飾りが折れ、そして身体が宙を舞うで、しかしアポロガイストもただでは転ばない。
「舐めるなっ!」
 防御が間に合わないと悟った時点で、アポロガイストは既に反撃に意識を割いていた。結果として照準できたマグナムショットは、ローブを手放し、攻撃後の微かな隙を突いてエターナルを確かに捉えた。
 起死回生の博打に精魂を一度絞り尽くしていたエターナルは、焔を纏った着弾にもんどりを打って倒れ、そしてその白い装甲を消失させた。
 
「……小娘なりによく頑張ったと褒めてやりたいところだが、これで終わりなのだ!」

 今の攻防で、遂にメダルが枯渇したのだろう。あるいはそれ故の捨身だったのか。
 駆け引きに敗北しようとも、どんな形であれ生き残った者こそが勝利者――ベルトに触れることなく生身を晒した美樹さやかを目にした己にそう言い聞かせながら、アポロガイストは再びマグナムショットの銃口を向ける。

「――さやかァッ!」
 銃爪を引く一瞬前、アンクの絶叫が耳に入り、アポロガイストは微かに視線だけをそちらに向ける。
 見ればアンクが、またガイアメモリらしき長方形の物体と――気配でわかる、奴に残されていた最後のコアメダルを、さやか目掛けて投擲したのが確認できた。

(哀れな奴なのだ)
 いや、それとも幸運なのだろうか。
 コアの放出によって瞬く間に失われていくアンクの気配、結果として崩れて行く躯の様子を目にしながら――そこまでして救おうとした相手が吹き飛ぶのは、最早避けようがないことなのだと、アポロガイストは嘲笑とともに銃爪を引ききった。
 勝負は決まった。コアメダルの到達より、ハイパーマグナムショットの弾丸がさやかを砕く方が早い。それを見届けることすらできず、自らの感情を宿したコアメダルを間抜けにも死体の前に転がし、そのままアポロガイストの糧となる愚か者の無念を想像するのに浸ろうとして――

 突然、目の前が金色の闇で染まった。

「――っ!?」
「おぉりゃあっ!」
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


338交わした約束と残した思いと目覚めた心(前編) ◆z9JH9su20Q :2016/08/21(日) 18:17:40 ID:UHAKG6eE0

 そこでアポロガイストの脳裏を、一つの仮説が閃いた。

「貴様――まさか、地の石を取り込んだのかっ!?」

 究極の闇から零れ落ちたのゲブロンの破片を取り込んだグロンギや、二つのキングストーンを揃えた創世王のように。
 あれらの霊石が持つ、他の霊石と同調する能力を持って――地の石の残骸を、アマダムが取り込んだとすれば。
 二つの石が等しく小野寺ユウスケの物となれば、反発していたはずの霊石の力まで合一して取り込むことで、肉体の負担さえも緩和される。

 しかし……口は災いの元だったと悔やむとともに、本当にそれだけでライジングアルティメットに大ショッカーが埋め込んでいたセーフティが突破されたのだろうかと、微かな疑問がアポロガイストの脳裏を掠める。
 筋は通っている。しかしそれだけで、果たして消耗に回復が追いつくのだろうか。
 あるいは他にも、何か。地の石以外にも、彼奴のアマダムに影響を与えた何かがあるのではないかと。

 先程までの闇色とは異なり、金色に輝くアマダムの様子に気づいたアポロガイストはそんなことを考えたものの、それ以上悠長に構えては居られなかった。

「行くぞ!」
「く――っ!?」
 微かな思考の彷徨から帰還する前に、クウガは肉薄を開始していた。
 距離を詰めさせまいとするマグナムショットの一撃。しかしそれが、この凄まじき超戦士に通じないことは先刻証明されている――!
 当然のように、灼熱の弾丸を無造作に叩き落としたクウガは足を止めることなく懐に潜り込む。発砲の反動でやや跳ね上がっていた銃身を容易く掴み上げられ、アポロガイストは手首ごと持って行かれるかという悪寒を覚え、しかしすぐにそれを杞憂と悟った。
 何故なら代わりに、金属が爆ぜる不快な音が響いていたことに喫驚するハメとなったのだから。

「き、貴様――っ!」
 愛銃を奪い取るよりも早く、掴んだ勢いのまま軽々と握り潰された畏怖に声を震わせるアポロガイストは、続く一撃を咄嗟にガイストカッターで受け止め、切れなかった。楯を構えることは間に合っても打撃の威力に押され、そのまま胸と顔面にガイストカッターを減り込ませてしまっていたからだ。

 目の奥で散る火花が視界を封じて、一瞬の暗転。後頭部と脚部に感じる鈍い感覚は、それぞれを一度ずつ打っていた証左だろう。
 勢いのまま後方に一回転して、偶然にも元通り立ち上がった状態に戻れていたアポロガイストは、痺れが残る左腕を持ち上げるのが間に合わないのを直感的に理解して、空いた右手にアポロフルーレを握り込んだ。
 ――握り込んだ時には、やはりクウガは眼前に出現していた。

「っ!」
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339交わした約束と残した思いと目覚めた心(前編) ◆z9JH9su20Q :2016/08/21(日) 18:18:20 ID:UHAKG6eE0

「……メダルを切らしおったな、馬鹿めがっ!」
 罅割れた仮面の下の表情は、未だ余裕がなく凍結したまま固まっていても。本来ならばこの体そのものを砕かれていた一撃が届く前に、生身を晒してしまった小野寺ユウスケを狙って、アポロガイストは火球を飛ばす。

《――ETERNAL!!――》

 しかし逆転のための一撃は、夜闇を切り裂いて現れた、蒼白い光に遮られる。
 それを為したのが何者であるかなど、最早考えるまでもない。
 アンクから与えられたコアメダルを使って再変身した美樹さやか――仮面ライダーエターナル。
 先程己がクウガに救われたように。今度はエターナルが、メダルを得たことでその真価を取り戻したあの絶対防御のマントで以て、グリードの放つ猛火を完全に防ぎきっていた。

「小娘……っ!」
「――これで、終わりだ!」

 目前の勝利を阻まれる――その再演を歯噛みするアポロガイストに、今度は仮面ライダーが勝利宣言を叩きつけた。

《――ETERNAL!! MAXIMUM DRIVE!!――》

 マキシマムドライブ――名前の通り最大出力に達したガイアメモリのエネルギーが、エターナルの全身へと伝播されて行く。
 そしてエターナルが一度に発動できるマキシマムは、一本だけではない。

《――JOKER!! MAXIMUM DRIVE!!――》
 アンクが投げ渡していた新たなガイアメモリもまた、エターナルの手でその真の力を起動する。
 全身に拡散していたエターナルの蒼白いエネルギーが、ジョーカーの放つ紫電によって導かれ、エターナルの足元へと帯雷して行く。

「だぁああああああああああああああっ!!」

 討つべき悪を目指し、吹き荒れる雷嵐を従えて、エターナルが宙に跳ぶ。高々と、力強く。
 それはまるで、左翔太郎と大道克己――同じく風都の希望たる仮面ライダーでありながら、在りし日に相容れることは遂になかった二人の力が今ここに合わさったかのような、ツインマキシマムのライダーキック。
 悪を駆逐するそれを名付けるならば、そう――死神の鎮魂歌(ジョーカーレクイエム)。
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340交わした約束と残した思いと目覚めた心(後編) ◆z9JH9su20Q :2016/08/21(日) 18:19:44 ID:UHAKG6eE0





 ――――その瞬間、アポロガイストは己の身に起きた全てを悟り、歓喜した。

(――ならばその永遠、今この場で断ち切ってくれるのだ、美樹さやか!)
「な――っ!?」

 ハイパーアポロガイストの肉体が爆発したと同時、飛び出したコアメダルは明らかに爆風に煽られたのとは異なる機動を見せた。
 それもそのはずだった。今となってはそのクジャクのコアメダルこそが、悪の大幹部アポロガイストの意識を宿した、本体と呼ぶべきものだったのだから。
 明らかに死したはずの男の声を聞き、流石に動揺を隠せないでいるエターナル目掛けて、クジャクコアと化したアポロガイストは飛翔する。

(貴様の肉体を奪い、直ちに復活してくれる!)
 アポロガイストは、自らの肉体が滅び、コアメダルのみとなったことにより、グリードとしての性質を理解した。
 グリードの肉体は欲望の塊であるオーメダルで構成される。
 しかし自分がハイパーアポロガイストへと変じてみせたように、人間の身体もまた、メダルの代用品として機能する欲望の塊なのだと。
 そしてグリードの身体はコアが抜ければそれを形作る結合力を失い、ただのメダルの集まりへと解けてしまうが――アンクのコアメダルが全て抜けた後も、あの体は残っていたことを爆発の直前、確認していた。

 故に肉体が破壊されながらも残された自意識は、即ちその意味すること――グリードは人間の肉体を奪い、活動できる事実を知った。
 消滅することのないコアメダルに意識を宿し、何度でも肉体を新たにできる――自らがあれほど恐れた死の支配を、完全に克服した巨悪となったのだと!

(やはり私は――貴様らにとって大迷惑な存在なのだっ!)



「――まったくだな。だからここでご退場願おう」


(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


341交わした約束と残した思いと目覚めた心(後編) ◆z9JH9su20Q :2016/08/21(日) 18:21:01 ID:UHAKG6eE0

「……気にすることはない。奴にトドメを刺したのは我が輩だ」

 それが事実とはいえ、この状況下においてはいっそ間抜けですらあるようなさやかの呟きに、しかし意外にもネウロは真摯な様子で応えた。

「そして我が輩、実は極力『殺人』は避けている。どんな人間であれ、生きてさえいればまた『謎』を作るかもしれんからな」

 ネウロは足元に転がる、かつてハイパーアポロガイストの肉体を構成していたメダルを拾い上げ、それを指先で弄びながら続ける。

「だが奴は既にグリード……本性はただのメダルだった。大道克己とは違う、本当にただの『物』でしかない害悪だった。だから排除したに過ぎん」
「それは……そうだけどさ」

 時折間抜けな姿を見せることはあっても、自らを悪と謳い我欲に生きるアポロガイストは徹頭徹尾、もしかすれば、魔女以上に邪悪だった。
 奴は自分達を殺そうとして来て、事実克己の命を奪った。そのことについて憎しみも恨みもあり、それを忘れる必要だってどこにも在りはしない。
 改心させることなど不可能だった。ここで殺してでも止めなければ、この先もっと大勢の犠牲者が出ていたことも疑いようはない。

 ――それでも、人の形をした、意思疎通の可能な相手に対し、一線を越えたことは初めてだったのだ。

 間違ったことをしたつもりはない。だとしても、正しいと信じることを押し通すために暴力に訴え、時には相手の生命を絶たねばならないということ。
 それが、存外、堪えるものなのだということを――さやかは漸く、実感していた。
 かつて、佐倉杏子との戦いを殺し合いなどとまどかに語っていたが、あの時はきっとこんな痛みなど、わかってはいなかっただろう。

「ヤコもそうだったが……難儀だな、ニンゲンという種族は」

 今度はアポロガイストの遺した首輪を回収しながら、やれやれとネウロが嘆息した。

「しかし、そこまで似た姿形をした物を壊すのが気に病むというのなら……まぁ、まず我々の余裕ができてからの話だが」
「――うん、考えておく」

 ネウロが言わんとすることを察して、先んじてさやかは首を斜めに振った。
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


342交わした約束と残した思いと目覚めた心(後編) ◆z9JH9su20Q :2016/08/21(日) 18:21:45 ID:UHAKG6eE0

「えっと……『全て遠き理想郷(アヴァロン)』だっけ。衛宮切嗣って人が治療に使ってるの」

 ユウスケに散らばったメダルを集めろ、と命じたネウロ自身は、今この場には居ない。
 コアメダルを一枚渡したところで、確認することがあるから引き続きメダルを回収しながら暫く待っていろと言い残し、早々に南東の方へと向かってしまったのだ。
 何をしているか気になるが、さておき。結果今は、気絶したアンクを除けばさやかと一対一。故に簡潔に留めた内容だったが、その中からもさやかは必要な情報を取捨選択し、必死に思考を束ねていた。

「どんな傷でも治せる伝説のアイテム……それがあれば」
「ああ、もし今のアンクが大変な状態だとしても、元に戻せるかもしれない」

 言い終えると共に、ユウスケは腰掛けた自分達の間に横たわったアンクに視線を向ける。
 さやかを助けるために、その身を削った――キバの世界に生きる多くのファインガイア同様、人間と共に生きる怪人に。

 彼に対しても、操られる以前からユウスケは酷いことをしてしまった。目覚めれば居心地の悪さが増してしまうだろうが、逃げるわけにはいかない。
 しかし、さやかの窮地に託したメダルが、彼の持つ最後のコアメダルだったようで……彼らにとっての生命そのものであるメダルを一度全て吐き出したアンクの意識は、今も戻ることがなかった。

 色が抜けるのとは逆に、金から黒に染まっているのだが――髪の色が変わるほど衰弱しているのは只事ではないと、グリードをよく知らないユウスケにも予想できた。
 グリードの血肉がオーメダルだというのなら、一度バラバラにされた物を戻されたところで果たして治癒できるのかは定かではないが、そこは怪人の生命力を信じるしかない。

 本当なら手持ちのメダルを全て彼に渡したいところだが、この状況では彼の護衛も含め、戦闘用にメダルを確保しておく必要がどうしてもあった。
 改めて忌々しい制限だと、ユウスケは臍を噛む。

「あっ、いや……それはそうなんだけど……そうじゃなくて」

 しかし、何故かさやかは言い淀み、視線を泳がせた。
 アンクを心配していない、というわけではないだろうし、そう思われたいわけでもないはずだ。
 理由を推察する前に、さやかは一つ小さく咳払いする。

「とにかく。ネウロが戻ったらあたし達もそっちにお邪魔しても良いかな、ユウスケ。ネウロが何考えているかわかんないけど、元々行く宛もなかったし」

(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


343交わした約束と残した思いと目覚めた心(後編) ◆z9JH9su20Q :2016/08/21(日) 18:23:21 ID:UHAKG6eE0

「ところでインキュベーターよ」
「何だい?」
「ウヴァはディケイドとやらに倒された際、全身がメダルと化してバラバラになったのか?」

 更に別件として。先程目にしたアポロガイストの最期を思い返しながら、ネウロはインキュベーターに問いかける。

「そうだけど、それがどうかしたのかい?」
「こちらのことだ」

 そのように返答しながら、ネウロはもう一人のグリード――“全てのメダルを吐き出しながら”人型の肉体を形成したままの個体を思い返す。

「なるほど。だからウヴァの情報を売ったわけか」

 それが意味するところを、ネウロとの交渉材料にする際、即理解を促すことができるように。
 手に持ったキュゥべえにも聞こえないほど小さな声で呟いた後、ネウロは目当ての物を見つけていた。
 左手でインキュベーターを捕らえたまま。空いた右手で必要な操作を行い、目当ての画面を呼び出す。

「ふむ。やはりルールブックに記載がなかったとおり、認証する首輪はその状態を問わないようだな」

 呟くネウロの右手に握られていたのは、アポロガイストが身に着けていた首輪。
 彼の全身がメダルに解けた際に脱着できたそれをネウロは回収し、ATMと認証させていたのだ。
 先程口に出して確認したとおり、ルール上では首輪は参加者が装着しているかどうか、生存しているかどうかをATMとの認証条件に含んでいなかった。

「貯金はない、か……まぁ計画性のなさそうな男だったからな」

 まずはアポロガイストの残高を確認してみたが、残念ながら回収できるメダルはなかった。
 とはいえ、口に出したとおり想定の範囲内であり、本命はそれではない。

 ネウロがここに立ち寄った真の目的は、殺害数ランキングの閲覧にあった。
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


344交わした約束と残した思いと目覚めた心(後編) ◆z9JH9su20Q :2016/08/21(日) 18:24:31 ID:UHAKG6eE0

 故に、可能であればグリードへのトドメはネウロ自身が身を削るより、他に存在するコアの破壊者達に委せる方が好ましいと、ネウロは考えていたのだ。

 だがそこで問題となるのは、アンクの言が正しければ、確実にコアを破壊できる存在だという火野映司は殺し合いに乗っているということであり。
 もう一人のコアの破壊者として有力な候補である門矢士もまた、伊達明を殺している事実を、どう受け止めるべきかということだろう。

 得られた情報から考察を進めながら、画面をスクロールしていったネウロは――その表情を一瞬にも満たない刹那、硬直させた。
 そしてそれを緩やかに歪め、嗜虐的に嗤う。

「おやおや。さてこれは……」

 弄ぶように思案する、ネウロの視線の先にあるのは――ランキングに記載された、『アンク』の名前と。
 彼のスコアとして並んだ、左翔太郎とアストレア――火野映司の手によるものだと、アンクが語っていた犠牲者二人の名前だった。






      ○○○      ○○○      ○○○      ○○○      ○○○       ○○○






「……起きないね、アンク」

 ネウロの帰りを待つ間。ユウスケとのある程度の情報交換が終わってしまえば、気まずさから互いの口数が減ってしまったことに耐えかねたさやかは、何度目かになるアンクの話題に挙げていた。

(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


345交わした約束と残した思いと目覚めた心(後編) ◆z9JH9su20Q :2016/08/21(日) 18:26:01 ID:UHAKG6eE0

「俺は……泉、信吾です」

 さやか達の知らぬ名を、その口から名乗り上げていた。






【二日目 深夜】
【F-3(北東端) 市街地】



【美樹さやか@魔法少女まどか☆マギカ】
【所属】青
【状態】健康、決意、杏子への複雑な感情、Xへの強い怒り
【首輪】30枚:0枚
【コア】シャチ(放送まで使用不可)、ワニ(放送まで使用不可)
【装備】ソウルジェム(さやか)@魔法少女まどか☆マギカ、NEVERのレザージャケット@仮面ライダーW、T2エターナルメモリ+ロストドライバー+T2ユニコーンメモリ+T2ジョーカーメモリ@仮面ライダーW
【道具】基本支給品、克己のハーモニカ@仮面ライダーW、ライダーベルト(ガタック)の残骸@仮面ライダーディケイド、克己のデイパック{基本支給品、NEVERのレザージャケット×?-3@仮面ライダーW、カンドロイド数種@仮面ライダーOOO}
【思考・状況】
 基本:克己の祈りを引き継ぎ、正義の魔法少女として悪を倒す。
  0.泉、信吾……?
  1.ネウロが戻ったら、情報交換をしながら教会を目指したい。
  2.アンク達と一緒に悪を倒し、殺し合いを止める。
  3.佐倉杏子のことは……
  4.克己やガタックゼクターが教えてくれた正義を忘れない。
  5.T2ガイアメモリは不用意に人の手に渡してはならない。
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


346交わした約束と残した思いと目覚めた心(後編) ◆z9JH9su20Q :2016/08/21(日) 18:32:31 ID:UHAKG6eE0
【小野寺ユウスケ@仮面ライダーディケイド】
【所属】無所属(元・赤陣営)
【状態】疲労(大)、精神疲労(大)、克己を殺めてしまった罪悪感、さやかへの負い目
【首輪】30枚:0枚
【コア】クワガタ(次回放送まで使用不能)、カンガルー(次回放送まで使用不能)
【装備】龍騎のカードデッキ@仮面ライダーディケイド
【道具】なし
【思考・状況】
基本:みんなの笑顔を守るために、真木を倒す。
 1.ネウロが戻ったら、B-4に戻って千冬、切嗣達と合流する。
 2.井坂、士、織斑一夏の偽物を警戒。 士とは戦いたくないが、最悪の場合は戦って止めるしかない。
 3.千冬さんは、どこか姐さんと似ている……?
 4.大道克己の変わり様が気になる。
【備考】
※九つの世界を巡った後からの参戦です。
※ライジングフォームに覚醒しました。変身可能時間は約30秒です。
 しかし千冬から聞かされたのみで、ユウスケ自身には覚醒した自覚がありません。
※ライジングアルティメットクウガへの変身が可能になりました。
 但し地の石の破片を取り込んだことや、他に何らかの影響があるためか、ライジングアルティメットに変身した際のアマダムの色が黒ではなく金になっています。
 通常のライジングアルティメットとのその他の具体的な変化については後続の書き手さんにお任せします。



【脳噛ネウロ@魔人探偵脳噛ネウロ】
【所属】黄
【状態】ダメージ(大)、疲労(大)、ボロボロの服
【首輪】55枚:0枚
【コア】コンドル:1(放送まで使用不可) 、タカ(十枚目・放送まで使用不能)
【装備】魔界777ツ能力@魔人探偵脳噛ネウロ、魔帝7ツ兵器@魔人探偵脳噛ネウロ
【道具】基本支給品一式×2、弥子のデイパック(桂木弥子の携帯電話+あかねちゃん@魔人探偵脳噛ネウロ、ソウルジェム(杏子)※黒ずみ進行度(中)@魔法少女まどか☆マギカ、 衛宮切嗣の試薬@Fate/Zero)赤い箱(佐倉杏子) 、キュゥべえ@魔法少女まどか☆マギカ、首輪(アポロガイスト)
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


347交わした約束と残した思いと目覚めた心(後編) ◆z9JH9su20Q :2016/08/21(日) 18:34:05 ID:UHAKG6eE0



【全体備考】
※「二次元の刃」により、クジャク(感情:アポロガイスト)が破壊され消滅しました。
※キルスコアランキングでは、作中の名簿同様アンクとアンク=ロストの表記に区別がありません。
※アポロガイストが自律行動するための肉体を破壊したのは美樹さやかであるため、キルスコアは彼女の物として計上されていますが、少なくともネウロが閲覧した時点ではまだ第二回放送までの情報しかランキングには反映されていません。


348 ◆z9JH9su20Q :2016/08/21(日) 18:35:20 ID:UHAKG6eE0
以上で投下を完了します。
仮投下を通してはありますが、何かご指摘がございましたら気軽にご指導頂ければ幸いです。
よろしくお願いします。


349名無しさん :2016/08/21(日) 18:50:24 ID:q86Df91gO
投下乙です

アンクの感情コアがお兄ちゃんの体から離れても死亡認定されないってことは、アンクの生死はお兄ちゃんの体が死んだかどうかで判断するのかな
首輪してるのはお兄ちゃんだし


350 ◆z9JH9su20Q :2016/08/21(日) 21:44:19 ID:UHAKG6eE0
ご感想ありがとうございます。
本投下後に申し訳ありませんが、全体備考欄に以下の事項を記載し忘れていたので、wiki収録時に追加させて頂きますことをここにご報告します。

>※アンクが一度泉信吾の体内から全てのコアメダルを放出したため、深夜の時間帯に赤陣営が一時的に消滅しました。現在のリーダー代行は泉信吾です。

大変失礼いたしましたが、ご了承くださいますようお願いいたします。


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19 複数ジャンルバトルロワアルR2 (Res:47)All First100 Last50 SubjectList ReLoad 19
1名無しさん :2016/07/15(金) 10:32:45 ID:bma5ZPlU0
当企画は2014/1/06に企画され、1/18にパロロワ総合板にてスタートした『複数ジャンルバトルロワイアル』のリスタート企画です。
企画の性質上、キャラの死亡や流血等、残酷な内容を含みます。閲覧の際には十分ご注意ください。

執筆時は以下のルールを参照してください。
ルール
ttp://www65.atwiki.jp/fsjrowa_two/?page=%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%AB

制限一覧
ttp://www65.atwiki.jp/fsjrowa_two/?page=%E5%88%B6%E9%99%90%E6%A1%88%E4%B8%80%E8%A6%A7

【基本ルール】
全員で殺し合いをし、最後まで生き残った一人が優勝者となる。
優勝者のみ元の世界に帰ることができる。
ゲームに参加するプレイヤー間でのやりとりに反則はない。
ゲーム開始時、プレイヤーはスタート地点からテレポートさせられMAP上にバラバラに配置される。
プレイヤー全員が死亡した場合、ゲームオーバー(勝者なし)となる。


【スタート時の持ち物】
プレイヤーがあらかじめ所有していた武器、装備品は基本的には全て没収。
ただし、義手など体と一体化している武器(覇者の剣や艦装等)、装置はその限りではない。
また、衣服とポケットに入るくらいの雑貨、アクセサリー、身分証明証・財布などは持ち込みを許される(特殊能力のある道具を除く)。
ゲーム開始直前にプレイヤーは開催側から以下の物を支給され、「デイパック」にまとめられている。
1.ディバック どんな大きさ・物量も収納できる。以下の道具類を収納した状態で渡される
2.参加者名簿、地図、ルールブック、コンパス、時計、ライトの機能を備えたデバイス。(バッテリー予備、及びデバイスそのものの説明書つき)
3.ランダム支給品 何らかのアイテム1~3個。
ランダム支給品は参加作品、現実、当企画オリジナルのものから支給可能。参加外、およびスピンオフの作品からは禁止。
4.水と食料「一般的な成人男性」で2日分の量。

【侵入禁止エリアについて】
・放送で主催者が指定したエリアが侵入禁止エリアとなる。
・禁止エリアに入ったものは首輪を爆発させられる。
・禁止エリアは最後の一名以下になるまで解除されない。

【放送について】
6時間ごとに主催者から侵入禁止エリア・死者・残り人数の発表を行う。

【状態表】
キャラクターがそのSS内で最終的にどんな状態になったかあらわす表。

生存時
【現在地/時刻】
【参加者名@作品名】
[状態]:
[装備]:
[道具]:
[思考・行動]
基本方針:
1:
2:
※その他

死亡時
【参加者名@作品名】死亡
残り○○名

49 ◆neIGTsycrM :2016/07/19(火) 15:58:27 ID:FTsiJxV20
投下終了です。
タイトルは「想い想い」です。


50 ◆AOioqVcMTw :2016/07/19(火) 23:23:37 ID:DIDKuHMw0
投下乙です

風先輩は成程この時期から来たか、中道にしてどちらにも触れやすい。
そして、姉妹と未来を掴もうとする妙高姐さんは頼もしいですね
自分も投下します


51 ◆AOioqVcMTw :2016/07/19(火) 23:24:18 ID:DIDKuHMw0

それはまさに死闘だった。
天の頂に最も近い場所で繰り広げられるぶつかり合い。
肉を砕き、骨を軋ませ、歯を噛みしめながらの殴り合い。
勇者と大魔王。
そう呼ばれる者達が行う闘争としては、余りにも泥臭く、清廉さに欠けると言わざるを得ない殺し合い。
己の肉体と闘気のみに全てを篭めた魂の削り合い。

彼の騎士をまぎれもなく今わの際まで追い詰め、神が鍛えし剛剣すらへし折り、
それでも。それでもなお、彼は敗れた。

その身に残されたなけなしの闘気を全開放し、飛翔する勇者。
それを追う鬼眼の魔獣。
魔獣が求めてやまなかった太陽を背に、勇者が身を翻す。
直後、正しく急転直下の勢いで魔獣に迫り―――、

(さよなら…大魔王バーン…)

そして、ユメは終わる。
その身を二つに分かたれ、石となり朽ち逝く彼が聞いた、それが最後の言葉だった。


52 ◆AOioqVcMTw :2016/07/19(火) 23:26:16 ID:DIDKuHMw0

「ヴェルザーめ…魔界で石になりながら横たわる膨大な時間に何をしていたかと思えば、こんな蠱毒の計画を進めていたとはな」

雲の切れ目に浮かぶ月に照らされながら、独りの偉丈夫が立ち尽くしていた。
高貴さを示すような洗練されたローブに身を包み、鬼すら慄く二本の角を生やした銀髪の美青年。
大魔王バーンと呼ばれた魔族の、全盛期の姿がそこに在った。

「元よりヤツが余の首と地上を狙っているのは知っていたが、ダイ達とこういった形で共倒れを狙うとは、まったくもって喰えぬ竜よ
………あるいは、それに留まらぬ別の目的があるのか」

バーンの脳裏に浮かぶは石の彫像になってなお畏れられ、魔界に置いて唯一自分と並びうる実力者。
この殺し合いの裏に居るであろう冥竜王ヴェルザーの姿だった。

「まるで狗の如く余に首輪などを嵌めたのは業腹ではあるが……
この大魔王すらチェスの駒としようとするその野心は流石余と魔界の覇権を争った者と言わざるを得んな」 

二度、三度と、朽ちたはずの自分の躰の感触を確かめるように掌を握りしめる。
その手からは暗黒闘気が漏れ出し、彼の力の強大さを表していた。
だが、

「鬼眼に力を感じぬ…余の力を制限するために不完全な復活にしたのはこのためか」


53 ◆AOioqVcMTw :2016/07/19(火) 23:27:51 ID:DIDKuHMw0

含み笑いが漏れ出す。

「フフ…良いだろう、ヴェルザー。余を復活させた義理は果たそう。
しばらくはお前の狂宴に一口乗ろうではないか」

元より、弱肉強食を至上とする彼に、力を誇示することへの躊躇は無い。
そう、今の彼にとって人間とは路上の石ころでは無く、滅ぼすべき敵なのだ。
矮小な割に閃光の様に、鮮烈で、それでいてひどく醜く悍ましい。
魔族とは決して相容れぬ種族。
それを、黒の核晶の爆破を巡る戦いで彼は知った。
故に侮りは存在しない、あの歪な種族が居る限り、魔族に繁栄は無い。
生ある限り『勝利』の二文字を、太陽を、天を目指す。
大魔王としての矜持を捨て、称号を捨て、肉体を捨て魔獣となった経験を経て『勝利』への渇望はより強くなったと言える。

何より、ここにはあの宿敵が―――、

「ダイよ…竜の騎士よ。余は一度お前に敗れたが、それはお前も同じ事。
 生ある限り、殺し合うのが余と貴様の定めよ」

きっとダイもこう思う事は確信している。
もし。ダイが、アバンの使途が此処に居なければ、
バーンは自身に首輪などと言う汚らわしい物を付けたヴェルザーの意思に反し、ゲームに逆らう道もあったかもしれない。

だが、勇者が居る以上、彼は大魔王として相対する。しなければならない。
勝利、その二文字のためならば、この首輪の戒めも、屈辱も耐えて見せよう。

ここには、悠久の時を生きた自分にすら知り得ない“何か”がある。
或いは竜の騎士すら脅かすかもしれないそんな確信じみた予感を彼は感じていた。

(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


54大魔王の挑戦 ◆AOioqVcMTw :2016/07/19(火) 23:34:10 ID:DIDKuHMw0
投下終了です

また、現在位置が抜けていたので追記を
【H-6/橋上/1日目・深夜】


55名無しさん :2016/07/20(水) 00:57:43 ID:nMDzjO3QO
投下乙です!
バーン様は真の姿か…制限にもよりますが、やはり対主催の大きな壁になりそうですね

一つだけ指摘を
この前の作品「想い想い」と場所が被ってしまっていますので、それだけ修正が必要かと思われます


56 ◆AOioqVcMTw :2016/07/20(水) 08:01:27 ID:fWy2n53M0
失礼しました
現在位置を【G-7/1日目・深夜】に修正します


57 ◆TE.qT1WkJA :2016/07/22(金) 06:19:43 ID:6/32u1/w0
予約分を投下します


58勝たなきゃすぐに崖っぷち ◆TE.qT1WkJA :2016/07/22(金) 06:20:28 ID:6/32u1/w0
遮蔽物一つない平原の真ん中で、長身の女性が苦渋に歪んだ顔をして蹲っていた。
普段の彼女を知る人物ならば、大層驚くことであろう。
彼女は妙高型重巡洋艦3番艦、足柄なのだから。

「提督…」

声を震わせながら、目の前でその命を散らした青年の呼び名を呟く。
艦娘の中でもとりわけ活発で好戦的な部類に入る足柄とて、敬っていた上官の死を何とも思わないわけではない。
むしろ、深い悲しみが足柄を覆っていた。

「死んだ…?あの人が?」

信じたくない。嘘であってほしい。
だが、あの時に起こったことは全て事実だと理性では理解していた。
現に、自分の首を覆う忌まわしき鉄塊と見知らぬ場所に飛ばされたことがそれを示している。

「誰も、あの道化師に勝利できなかった…」

深海棲艦との戦いの日々において、足柄は『勝利』の二文字にこだわっていた。
戦場を求め、次々と出撃していたのも全ては勝利を得るためだ。
無論、そのための鍛錬を怠らない。練度は姉の妙高がさらに上を言っていたこともあり、己の強さを求める姿は一部の艦娘の手本にもなっている。
時には、今は亡き提督に次の作戦をせがんだり、「勝つ」こととかけてカツカレーを鎮守府の皆に振る舞ったこともあった。

「……っ」

今一度、自分達を嘲笑っていた道化師とピエロの姿を思い返す。
憎い。この手で殺してやりたい。提督を葬ったあの主催者の顔を浮かべるだけで心に憎悪の炎が宿る。
だがそれ以上に、足柄の心には大きな風穴が穿たれていた。故に、その場から動けずにいた。

「もうあの人に勝利を捧げることができないなんて…」
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


59勝たなきゃすぐに崖っぷち ◆TE.qT1WkJA :2016/07/22(金) 06:21:11 ID:6/32u1/w0





「そのままではお前は蹂躙されるだけだ」

足柄の背後に、ザクザクと砂利と雑草を踏みつぶす音と共に男の声がかけられる。
軍人の職業柄か、足柄はバッと効果音をつけて振り返り、支給された艤装を構えて臨戦態勢を取る。
赤いシャツに黒いロングコートを着た青年が、いつしかそこに立っていた。
腹のあたりには黒いベルトのようなものをつけている。足柄からすれば民間人の部類に入るだろうか。
だが、鋭い目つきと発される威圧的なオーラから、ただ街角で遊び歩いているような若者ではないとすぐにわかった。

「戦う気概くらいはまだ残っているようだな。…あの時、飛び出した白い軍服の男――提督と言ったか。お前の知り合いだろう。
お前と同じような服を着た気の弱そうな女が声を上げているのを見た」
「羽黒…」

思えば、提督の死を目の当たりにしたのは足柄だけではない。
あまりプライベートに踏み込んだことがない大井や北上はともかく、他の妙高型の姉妹がそれをどう受け取るかはある程度察しがつく。
その中でも特に心配なのが羽黒だ。気弱な一方で芯の強い妹だが、その芯の強さが間違った方向へ行きそうな気がしてならない。
殺し合いに乗っている可能性は…いや、考えるのはよそう。
自分のことで手一杯なのに、身内とはいえ他者のことを考えるほどの余裕は今の足柄にはない。
問題は、目の前にいる青年への対処だ。

「あなたは…『乗っている』の?」
「もしそうだとしたら、どうする?」
「あなたを倒すわ」
「自分が何をすればいいのかも分からないのにか?」
「…!」

(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


60勝たなきゃすぐに崖っぷち ◆TE.qT1WkJA :2016/07/22(金) 06:21:53 ID:6/32u1/w0

「じゃあ、この首輪はどうするの?生殺与奪を握られている限り、勝利は限りなく遠いわよ」
「いずれ首輪を外す力も、全てを超える強さも手に入れる。こんな巫山戯たゲームなどで俺は死なん!あんな卑劣な手を使う奴が強いなど、俺が認めるか!」

青年はこんなに力強く話しているというのに、自分は随分と弱気をことを言う、と足柄は内心で自嘲する。提督を失ったせいか。
こんな空っぽな自分でなければ、首輪が何だと言って勝利を求めて東奔西走していたかもしれないのに。
対して、この青年はキルバーンの取った行動に対して強い怒りを示しているようだった。
まるで、卑怯な手を使う者は弱い奴しかいないのだと言わんばかりに。

「――けど、『助けない』のね?」

だが、足柄は男の表情からその言葉に『弱者を助ける』という意味合いが含まれていないことを悟っていた。
この男は、所謂一般人を助ける気など毛頭ない。最初から、このゲームの主催者を見据えているのだ。

「この世界のルールは弱肉強食だ。弱い奴が消え、強い奴だけが生き残る。殺し合いなら尚のことだ。
信じられるのは己の力だけ…。戦うことを放棄した者は、生きている資格などない」

もし青年の言葉を聞いている者が他の艦娘だったとしたら、大抵は反発されたことだろう。
だが、足柄はそれを不快とは感じなかった。
この青年は、自身が負けるとはこれっぽっちも思っていない。
そこには、勝利やそのための力を貪欲に求め、卑怯な手を使うでもなく真正面から敵に向かっていく強さがあった。
首輪をつけられても、圧倒的な差を見せつけられても、本気で『力』を以てキルバーンを倒そうとしているのが見て取れる。
自身の限界を認めておらず、いかなる相手に叩きのめされようとも屈服しないのだろう。

――まるで、狼みたいね。

青年の垣間見せた強さに、足柄は心のどこかで共感と高揚を感じていることを自覚し、戸惑う。
同時に、この感覚がかつての提督に抱いていたものと同じだと気付くのに、時間はかからなかった。

――この男なら、あるいは。
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


61 ◆TE.qT1WkJA :2016/07/22(金) 06:22:14 ID:6/32u1/w0
以上で投下を終了します


62名無しさん :2016/07/23(土) 00:22:57 ID:u9wBajr20
投下乙です

かんむすは個性に沿ったスタンスの取り方だなぁ
個人的には別の意味で足柄さんが飢えてなくてほっとしました
戒斗さんはバーン様とある意味通じる可能性が微レ存…?


63名無しさん :2016/07/23(土) 10:51:29 ID:GOhR5VGA0
投下乙です、足柄さんが婚期に飢えてないだと!!


64 ◆uwJySQdXGI :2016/07/23(土) 15:31:21 ID:5CIKJngA0
投下します


65一人戦車道-Lonely&Panzer- ◆uwJySQdXGI :2016/07/23(土) 15:31:59 ID:5CIKJngA0
「むう」

西住まほは考えていた。四次元ディバッグとかいう胡散臭いブツを開けたら
ゴロリと音を立てて転がり落ちてきた、この巨大な金属の球体についてである。
なんかどこかで見たことがある。いや、自分は知っている。
この前、エリカと二人で海へ遊びに行った時に、確かこいつと同じ形をした
バレーボールをドヤ顔で持っていたのを覚えている。名前は確か――。

「……で、私にこれに乗って戦えという事か?」

まほは名簿を確認する。妹のみほの他大洗女子学園の生徒が4人拉致されているらしい。
黒森峰女学園から、というか他の学園から連れて来られているのは自分一人である。
一 体 な ん の 嫌 が ら せ だ。
やや憤慨した後、まほは寂しそうに笑う。本来戦車は数人のチームで運用する物。
幾ら西住流戦車道の後継者とはいえ一人っきりではこの戦車が精一杯なのだろう。
疲れたまほは深く溜息を尽き、諦めたように謎の金属球をポンポンと叩いた。

「まさか本当に実在したとはな。一応ドイツ製らしいが履歴、戦歴の記録が一切残されていない幻の兵器。
 まあいい、これも何かの縁だ、私と一緒に初の戦歴とやらを作ってみるか?」

そう言いながらまほは球体のハッチを開け、他に支給されていた機関銃と共に内部へと乗り込んだ。




「会長ぉぉぉ~~どこですかぁぁぁ~~!!!」

大洗女子学園生徒会広報、河嶋桃は半泣きになりながら静まり返った学園艦の街を一人彷徨っていた。
冷静沈着で生真面目そうな外見とは裏腹に、人並み外れたレベルで小心者で臆病で逆境に弱い彼女が
理不尽な殺し合いに放り込まれるなどといった異常な状況に精神が耐えられるはずもない。
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66一人戦車道-Lonely&Panzer- ◆uwJySQdXGI :2016/07/23(土) 15:32:20 ID:5CIKJngA0

「おい待てキミ!!しまった、私としたことが……」

クーゲルパンツァーの内部でグロスフスMG42機関銃のグリップを握っている西住まほは
いきなり発砲されたので思わず威嚇射撃を行ってしまったことを悪手だったと反省した。
まずハッチを開けて顔を出すべきだったか?だがあの状態ではいきなりヘッドショットを
かまされていた可能性も否定できない。あの制服は大洗女子学園のものだ。
とうことはあのメガネ娘はみほの友達の可能性が非常に高い。
放置していては危険だ。何とか保護しなくては。

「仕方がない。路地裏にでも追い込んで捕獲して落ち着かせるか」

そう判断したまほはクーゲルパンツァーを起動して全力疾走する桃ちゃんを
轢かない程度の速度でゆっくりと追いかけ始めた。

「ひいいい!!!追って来たぁぁ!!!殺されるぅぅぅ!!!」

学園艦の誰も居ない静かな市街の道路を女子高生と球体が直列に並んで走る。
規模は小さくなったがこれもまた一つの戦車道なのだ。




【D-5・学園艦/一日目・深夜】
【西住まほ@ガールズ&パンツァー】
[状態]:健康
[装備]:クーゲルパンツァー、グロスフスMG42機関銃
[道具]:基本支給品一式、MG42の予備弾薬
[思考・行動]
基本方針:西住みほを保護する
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


67名無しさん :2016/07/23(土) 15:32:44 ID:5CIKJngA0
終了です


68名無しさん :2016/07/23(土) 16:02:01 ID:u9wBajr20
投下乙です
桃ちゃんのこのダメダメっぷり、実に桃ちゃんだw
まほ姉が嫌がらせか?と自問する所で二度笑わせてもらいました


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20 少女漫画キャラバトルロワイアル 第二巻 (Res:62)All First100 Last50 SubjectList ReLoad 20
1名無しさん :2013/05/30(木) 21:45:38 ID:eKlMnmjk0
このスレは少女漫画のキャラクターによるリレーSS企画、少女漫画キャラバトルロワイアルの本スレです。
クオリティは特に求めません。話に矛盾、間違いがなければOK。
SSを書くのが初めての方も気軽にご参加ください。

企画の性質上残酷な内容を含みますので、閲覧の際には十分ご注意ください。
また、原作のネタバレが多々存在しますのでこちらもご注意ください。

前スレ
少女漫画キャラバトルロワイアル
ttp://engawa.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1284816080/

【避難所】ttp://jbbs.livedoor.jp/comic/5978/
【まとめWiki】ttp://w.livedoor.jp/girlcomic/
【参加者名簿】ttp://w.livedoor.jp/girlcomic/d/%bb%b2%b2%c3%bc%d4%cc%be%ca%ed
【ルール(書き手ルール含む)】ttp://w.livedoor.jp/girlcomic/d/%a5%eb%a1%bc%a5%eb

64激走! トマランナー! ◆F9bPzQUFL. :2013/10/10(木) 00:57:19 ID:lhe/urCI0



しばらくして。
森田とよい子のみんな達は火事の現場から大きく離れることには成功した。
――――森田の体力という(すぐに蘇る)犠牲を伴って。
全身から噴き出している汗、上半身全てを動かして行われる呼吸。
「はーっ……はーっ……あ"あ"あ"あ"疲れたぁぁぁぁ!!」
最後に、叫び。
言ってしまえば40〜50kgを片手ずつに抱えて全力疾走したのだ。
本物の火事から逃げるために必死になっていたために、いろいろとトんで居たが、落ち着いてみればそれらが瞬時にのしかかってくる。
ばたりと倒れ込んだ森田はぴくりとも動く気配を見せない。
「あ、あの」
「ごめん無理会話する気力もない今から寝るから後で起こして」
「えっ」
声をかけようとした紗南の言葉を遮り、一息で吐いた言葉を皮切りに気絶した。
その間、コンマ数秒。
「何なの、この人……」
「さ、さあ……」
あまりの事態に何がどうなっていて、何をどうすべきなのか分からずにいる二人。
けれどまあ、このままほったらかしにしておく訳にも行かないし、亢宿の傷の手当てもある、ということでその場に残ることにした。

気がつけば、足が震えている。
怖い、怖いのだ。
先ほど直面した、死の恐怖。
初めて味わう感覚が、こんなにも怖いものだなんて。

……また、あれを味わう羽目になるのだろうか。

この場所には、人を殺すことを何とも思わない人間がいる。
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


65激走! トマランナー! ◆F9bPzQUFL. :2013/10/10(木) 00:57:30 ID:lhe/urCI0
【B-5/森林/昼】
【ペルソナ@学園アリス】
[状態]:左腕遺失、軽い火傷
[装備]:ゾラキ 925(22/25)
[道具]:基本支給品、不明支給品(1〜5、棗の物を含む)
[思考]
基本:人を殺す

【C-5/キャンプ場/昼】
【森田忍@ハチミツとクローバー】
[状態]:め っ ち ゃ 疲 れ た 、気絶
[装備]:無効化のアリスストーン@学園アリス
[道具]:基本支給品、不明支給品(0〜2)
[思考]
基本:正義のヒーローとして振舞う
1:寝
[備考]
※バトルロワイアルのことをよく理解していないです
※というかピーター・ルーカスの映画撮影だと思ってます

【倉田紗南@こどものおもちゃ】
[状態]:健康、困惑
[装備]:制服(私物)
[道具]:基本支給品、不明支給品(0〜1)
[思考]
基本:とりあえず生き残る
1:どうしよう
[備考]
※参戦時期は本編終了後

(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


66名無しさん :2013/10/26(土) 23:15:27 ID:HsEjXxcM0
遅くなりましたが投下乙乙。
いやー森田さんが自重しないなーwおまえさーまじさー…w睡眠でどんだけ時間使うんだwwww
ペルソナさん勝手に誤解して退散したけど結果的に双方よかったのかもしれないと思わせる森田さんぱない
亢宿が徐々に覚悟を決めてきているがはたしてどうなるか期待


67 ◆F9bPzQUFL. :2013/11/15(金) 00:45:45 ID:wJ76rJhQ0
月報集計お疲れ様です。
少女漫画. 39話(+ 1) 33/40(- 0) 82.5(- 0.0)


68 ◆F9bPzQUFL. :2016/06/11(土) 15:45:47 ID:D2U2vMHA0
投下します


69魂の迷い子 ◆F9bPzQUFL. :2016/06/11(土) 15:46:16 ID:D2U2vMHA0
 自分が目覚めたのがデパートであったのは、不幸中の幸いだった。
 ドライバーを始めとした工具は、日用品レベルのものなら手に入るからだ。
 工具さえ手に入ってしまえば、あとはこっちの物だ。
 デパートの一角に置かれた家電とパソコンを、片っ端から分解していく。
 あらかたの家電とパソコンを部品に戻した所で、いざ、と言いたいが。
 手元にある工具は、あくまで日用品レベルだ。
 本格的にモノを作るのだとすれば、これでは少し心細い。
 だから、まずは"工具"を生み出していく。
 ひとつ、ひとつ、またひとつと組み合わせていくことで、急ごしらえの"工具"を作っていく。
 一つ工具ができれば、作れるものの幅が広がる。作れるものの幅が広がれば、作れる工具も増えていく。
 ひとつ、ひとつ、けれど確実に進めていくことで、可能性は広がっていく。
 可能性が広がれば、それは自分の力になる。

「よし、と」

 一息つき、汗を拭う。
 気がつけば、このデパートにあった殆どの家電を分解していた。
 これほどまでに集中できたのは、やはり殺しあいという異常事態だからだろうか。
 生み出した工具の数もさながら、数時間の時を経て完成したそれは、なかなかの力作だ。
 見た目こそ不思議な生き物だが、その正体は即興のパワードスーツだ。
 予想よりも出来が良くなったのは、近年の家電が高性能化しているおかげだろう。
 それに感謝をしつつ、蛍は出来上がったそれを見上げる。
 珍しく考えこむポーズを取り、しばらくした後、何かを閃いたかのように口を開く。

「モゲ太……そうね、これの名前は、モゲ太よ」

 そう、それはなんとなしに付けた名前だった。
 家電からパーツをもいで作ったから、モゲ太。
 そんな単純な理由だった。
 よもや、それと同じ名前のキャラクターが居ることなど知るわけもなく。
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


70魂の迷い子 ◆F9bPzQUFL. :2016/06/11(土) 15:46:38 ID:D2U2vMHA0
 


「くそっ、見失った……」

 脱兎の如く逃げ出した少女を追って、由希はデパートへと足を踏み入れた。
 一階に広がっていたのは、婦人用のファッション用品の数々。
 展示された宝石、無数のマネキンたちと、綺麗な服が多数かけられたハンガーラック。
 少女一人が隠れる分の隙間は、いくらでもある。
 途方も無いことだとは思うが、探していくしか無い。
 せめて、何か手がかりがあればいいのだが。
 そう思いながらも、一つ一つ物陰を探し始めた時だった。

「うぎゃーーーーーーーーーーーーっ!?!?」

 別の階で響いたの、叫び声。
 間違いない、さっきの少女の声だ。
 どうやらこのデパートには、先客が居たようだ。
 そして、別の階に逃げ込んでいた少女は、その先客と鉢合わせした。
 願わくば、その先客が"そういう人間"で無いことを祈りながら。
 階段を駆け登った先、そこで由希が見たもの、それは。

「えっ……」

 思わず、そんな言葉が漏れる。
 いや、声を漏らさずにいられる訳がなかった。
 何故も何もない、そこに立っていたのは。

「モゲ……太……?」

(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


71魂の迷い子 ◆F9bPzQUFL. :2016/06/11(土) 15:46:54 ID:D2U2vMHA0



 予想通り、といえば予想通りだった。
 怪我をしている少女というのは、先ほど由希を見て一目散に逃げ出していった、あの少女のことだった。
 聞けば、モゲ太は蛍が作ったパワードスーツ(なんて言葉を使うとは思っていなかったが)らしく、それの動作確認をしていた時に、少女と鉢合わせてしまったらしい。
 自分の顔を見るや否や逃げ出すほど追い詰められていた少女が、傍から見れば怪物にも見えるそれを見て、気を保っていられるわけもなく。
 気を失ってしまった少女を見て、どうするべきかと悩んでいた時に、由希が現れたのだという。
 それから、モゲ太を作ったのは蛍であること、アリスと呼ばれる超能力の話を含め、由希は蛍の話を聞いていた。
 超能力なんて信じてはいなかったが、目の前で見せられては流石に信じざるを得なかった。

「由希さんは、これからどうするんですか」

 デパートの一角の薬局から拝借してきた薬を掛けあわせ、一通り治療が終わった所で、蛍は由希へと語りかける。
 答えは分かりきっている、今更という気持ちもあるが、それでも蛍はちゃんと聞いておきたかった。
 少しの沈黙を経て、由希はゆっくりと蛍へ語る。

「決めたんだ。僕はこの殺し合いに抗う、誰も殺したくないし、死にたくもない。みんなで生き残りたいんだ」

 今は眠る、少女の姿を見て決めたこと。
 天秤をひっくり返す、日常を取り戻す。
 誰かを傷つけること、ましてや人を殺すことなんて、出来るわけもなかった。

「本当に、そんなことが出来ると思いますか」

 その答えを聞いた蛍が返したのは、そんな言葉だった。

「……こんな小さな子が追いつめられて、気を失ってしまうくらいだというのに。
 それでも由希さんは、"その気"の人間まで殺さずにいられますか」

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72魂の迷い子 ◆F9bPzQUFL. :2016/06/11(土) 15:47:14 ID:D2U2vMHA0
 
【F-2/デパート内・家電売場/昼】
【今井蛍@学園アリス】
[状態]:健康
[服装]:学園の制服
[装備]:スタンガン、自作パワードスーツ(モゲ太型)、癒しのアリスストーン@学園アリス
[道具]:基本支給品、不明支給品0~1(本人確認済み、自分の発明品・工具は無い)
[基本行動方針]:人殺しには乗らずに蜜柑(たち)と生き残る、ルールには乗らない
[思考]
基本:殺し合い以外で助かる方法を模索する
1:由希と行動、少女(はぐみ)が起きるまで待つ。
2:蜜柑、棗と合流する。
3:ペルソナ、小泉月の危険度を教える。
[備考]
※参戦時期は16巻終了直後です
 ・小泉月のアリスが人を操れること、蜜柑に盗みのアリスが潜在していることを知っています

【草摩由希@フルーツバスケット】
[状態]:左手負傷(手当済み)
[装備]:ウィンチェスター M1887(5/5、予備弾10)@現実
[道具]:基本支給品、アリス学園高等部制服@学園アリス、「水の館」の台本@こどものおもちゃ
[思考]
基本:絶対に生き残る。
1:蛍と行動、少女(はぐみ)が起きるまで待つ。
[備考]
※参戦時期は本編終了後

【花本はぐみ@ハチミツとクローバー】
[状態]:気絶、恐怖
[装備]:
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73名無しさん :2016/06/13(月) 21:56:50 ID:AP39A43Q0
投下乙―!
蛍の能力はロワでも利便性高いなあ。っていうか、モゲ太……w
こういうクロスオーバーもロワの花だよね!
一方での由希君も、ロワではある種定番の悩みにぶち当たり、さて。
定番だと思う反面、大事な人、大切な人がいる舞台での取捨選択も少女漫画っぽくていいよなあ。
由希君だけでなく、蛍も、そしてはぐみも。


74束の間の休息 ◆F9bPzQUFL. :2016/06/16(木) 23:57:08 ID:sqxrrFNA0
 何度も何度も、飽きるほどに毎日聞いた、良く知った声。
 当たり前に聞けると思っていた、日常の欠片。
 何気ないそれが、日常が崩れ去った今は、この上なく嬉しい。
 だが、そんな感傷に浸っている時間はない。
 そうしているうちにも火は燃え上がり、次々に木々を飲み込んでいく。

「とにかく、ここはヤバイ。逃げるよ!!」

 再会を悠長に祝いあっている時間はない。
 ここでそんなことをしていれば、あっという間に丸焦げ死体が二体出来上がりだ。
 燃え上がる炎を背に逃げるなんて、映画でしか見たことがなかったが、まさか自分がそんな状況に陥るとは考えもしなかった。
 こんなにも熱いのならば、一度限りで御免被りたいものだ。
 そんな事を考えながらも、走りだしていた光の耳に、少し弱々しい声が届く。

「待っ、ひか……待っ……」

 そうだ、藤岡ハルヒという人間は、運動音痴が服を着て歩いているような、運動神経の持ち主だ。
 自分の全力の走りになんて、着いてこれるわけもない。
 いつもなら「トロいやつだな」と馬鹿にする場面だが、今はそんなことを言っていられない。

「ああっ、もうっ!!」

 半ば自棄になりながら、光はハルヒの体をひょいと抱える。
 正直、軽くはないが、見捨てることになるより、何倍もマシだ。
 人間追いつめられたら、普段の何倍もの力が出るとは聞いたことがあるが、多分これもその一種なのだろう。

「捕まってろよ!!」

 彼女を救うのは、キングの仕事だろう。
 そんな事を思いながら、光は一目散に走りだした。


75束の間の休息 ◆F9bPzQUFL. :2016/06/16(木) 23:57:37 ID:sqxrrFNA0



「はあっ……はあっ……はあっ……」

 途切れ途切れの上がりきった息と、水が静かに流れる音。
 体力の限界を迎え、あたりに構わず倒れ伏した光を、ハルヒは心配そうに見つめている。
 そんなハルヒに対し、光はにっと笑顔を作る。

「……ありがとう」
「気に、すんなよ」

 途切れ途切れの息では、会話も難しいか。
 こんな他愛もない会話をこなすのが難しいくらいには、疲れているということか。
 それでも、光は会話ができることが嬉しかった。

「おい、泣く奴が、あるかよ」

 ふと、ハルヒの顔を見て気がつく。
 そう、彼女は自分の顔を見つめたまま、ぼろぼろと大粒の涙を流していたのだ。

「だって、だってッ……」

 拭っても拭っても、涙が止まらない理由、それは。

「怖かった、怖かったんだよ!!」

 恐怖。
 殺し合いという異常な事態の中で、少し弱っていた精神には、火事という現象はいつもよりも怖く見えた。
 それは、少女の心を少し壊すには、十分すぎる恐怖だった。
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76 ◆F9bPzQUFL. :2016/06/16(木) 23:58:14 ID:sqxrrFNA0
投下終了


77錯綜する、心 ◆F9bPzQUFL. :2016/06/18(土) 01:59:57 ID:5PiEMPPc0
 雨は降っていないのに、ざあざあとノイズが響く。
 時が凍りついたかのように、何も動かない。
 一つの死体を挟んで向かい合う、二人を除いて。

「何やってんねんって、聞いてんねん」

 今の状況を理解するのは簡単だが、理解したくないという感情が勝っている。
 当たり前だ、知っている人間が"殺人"に手を染めているなど、認めたいわけがない。
 だから、風花は両手を赤に染めている直澄に問いかける。
 再び沈黙が続き、空気が次第に重くなっていく。
 少しの間を置いて、直澄はゆっくりと口を開く。

「……突然この人が現れて、それで、死んだ」
「そんなん、信じろって言うんか」

 直澄がようやく振り絞った言葉を、風花は即座に切り捨てる。
 この殺しあい自体が、信じられないような現象であるのは確かだ。
 しかし、だからといってそんなマジックのような話を、おいそれと信じられる訳も無かった。

「そうとしか、僕からは言えないよ」

 だが、直澄からすれば、それが事実なのだ。
 まるでアニメや漫画のような話だと、自分でも思う。
 けれどそれが現実なのだから、そう語るしか無いのだ。

「せやったら、証明してや」
「え……?」

 半ば諦めていた直澄に突き刺さる、風花の言葉。
 どういうことだ、といった表情を浮かべる直澄に、風花は表情を変えずにそのまま続ける。
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78錯綜する、心 ◆F9bPzQUFL. :2016/06/18(土) 02:00:10 ID:5PiEMPPc0

「はっ、そういう事かいな」

 だがその答えは、この場においては最悪の事態を招く。
 風花からしてみれば、武器を手放すつもりがないということは、人殺しであると認めたことにも等しい。
 だから、風花は蔑むような目で、直澄を見つめる。
 お前は人殺しだ、自分とは違う、と言い聞かせるように。

「ち、違う! 本当に僕じゃない!!」
「近寄んな人殺し!!」

 弁明しようと声を上げる直澄に、風花はついに刀を向ける。
 風花にとっては、今の直澄は人殺しとしてしか映らなくなっていた。
 もし、普段の彼女であれば、もう少しまともな判断が出来たかもしれない。
 だが、直澄は知らない、知る由もない。
 間接的にとは言え、彼女が既に一人の人間を殺していることを。
 その事実が、彼女の精神を摩耗させきっていたことを。

「うちはアンタとは違う! 人殺しなんてまっぴら御免や!!」
「分かってる、僕も同感だ」

 自分は人殺しだと認めたくない、だから人殺しに近寄られたくない。
 認めたくない、認めたくないから、近寄られたくない。
 だから、風花は拒絶するように、刀を振るう。

「来んな!! 来んなって言ってんねん!!」

 型もへったくれもなく、ぶん、ぶんと大振りに振るう。
 女子のそれとはいえ、鋭利な刃物が振るわれているのは怖い。
 だから近寄れず、少し遠くから風花の様子を見ていた。
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


79錯綜する、心 ◆F9bPzQUFL. :2016/06/18(土) 02:00:23 ID:5PiEMPPc0

「え」

 するり、と風花の手から滑って抜けた刀が。

 直澄の胸に、深々と突き刺さっていた。

「あ――――」

 はっきりと映ったその光景は、風花の意志を崩壊させるには十分で。

 声にならない声を絞り出しながら、風花はその場から逃げ出した。

「あ、っちゃ…………」

 ごふり、と血を吐き出しながら、直澄はその場に倒れこむ。
 投げ飛ばされた勢いも相まって、刀は思っていたよりも深く突き刺さっている。
 手当すれば間に合うかもしれないが、そんな人間なんてどこにも居ない。
 そんなことを考えているうちにも、血は流れていくし、感覚はどんどんと失われていく。
 少しずつ、体の自由が奪われていく感覚が、はっきりと分かる。
 演技でもなく、欺瞞でもなく、本当の"死"という感覚。

「……怖い、な……」

 初めて味わうそれを、しっかりと噛み締めながら。
 直澄は、ゆっくりと目を閉じた。

【加村直澄@こどものおもちゃ 死亡】
【残り32人】

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80錯綜する、心 ◆F9bPzQUFL. :2016/06/18(土) 02:00:33 ID:5PiEMPPc0
投下終了です


81第一回放送 ◆F9bPzQUFL. :2016/06/18(土) 02:29:08 ID:5PiEMPPc0
「儀式に招かれし贄達よ、定刻だ。
 死者と禁止エリアを告げる、一度しか言わぬ故に聞き逃すことのないようにな。
 まず、禁止エリアを告げる。

 14:00 B-3、D-7
 16:00 C-1、E-2
 18:00 F-1、G-2

 以上、六ヶ所だ。
 次に、この六時間の間に捧げられた、贄達の名を告げよう。

 草摩依鈴
 竹本祐太
 小椋迅八
 草摩夾
 日向棗
 笠間春彦
 山田あゆみ
 加村直澄

 以上、八名だ。
 ふむ……首尾は順調のようだな。
 だが、用意された椅子は一つ、夢々忘れることのないようにな」



「慊人様。時間ですので、報告に参りました」

 放送を終え、心宿は個室で休んでいる慊人に同じ内容を報告する。
 禁止エリアには興味を示していなかったが、死者の名前を読み上げている時、慊人は笑っていた。
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


82 ◆F9bPzQUFL. :2016/06/18(土) 02:29:33 ID:5PiEMPPc0
投下終了です。
禁止エリアは独断で決めました、問題ありそうなら対応します。


83 ◆F9bPzQUFL. :2016/07/15(金) 00:41:03 ID:trjlr7FU0
月報集計お疲れ様です。
少女漫画  43話(+ 4) 32/40 (-1) 80.0 (-2.5)


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