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パロロワ総合板

リレー形式のSS企画であるパロディ・バトルロワイアルの作品投下・感想雑談を行うための掲示板です。
詳細なルール等は各スレッドごとのテンプレその他を熟読いただきますようお願い致します。

当掲示板は2ちゃんねるではありません。
荒らし行為、煽り行為、中傷・個人攻撃に類する発言、乱暴な文言等に対しては厳正に対処致します。
十分にご注意の上でご利用いただきますようお願い致します。

現在、以下のホストを無期限書き込み停止としております。
au-net.ne.jp
spmode.ne.jp
書き込み規制に巻き込まれた方については個別にキャップを発行致します。
メールフォームよりお問い合わせ下さい。
またその際は携帯電話等で要望スレにメールを送信した旨をご報告いただけるとより迅速な対応が可能となります。
ハンドルは個別に特定の可能な形式とさせていただきます。
既存のハンドルを希望される方は発行申請時にその旨をお書き添え下さい。


※スレ立て時の注意
原則としてこちらには各企画の本スレのみを立て、運営用の各種スレッドについては避難所を別途ご用意下さい。
上記以外のスレッドを希望される場合は要望スレにてご相談下さい。

また構想段階の企画については新規スレッドを立てず、下記掲示板をご利用下さい。

http://jbbs.livedoor.jp/otaku/13744/


1 : 版権作品+オリジナルキャラバトルロワイアル(6) / 2 : オリロワ2014 part3(100) / 3 : 平成仮面ライダーバトルロワイアルスレ4(740) / 4 : バーチャルリアリティバトルロワイアル Log.03(984) / 5 : パラレルワールド・バトルロワイアル part3(539) / 6 : 安価多ジャンルバトルロワイアル(19) / 7 : テラカオスバトルロワイアル(1000) / 8 : バトルロワイアル[special](5) / 9 : 要望スレ(210) / 10 : 第二次二次キャラ聖杯戦争 part3(977) / 11 : マジカルロワイアル(13) / 12 : 人狼方式バトルロワイヤル(8) / 13 : 変身ロワイアルその6(869) / 14 : アニメキャラバトル・ロワイアル 2017(48) / 15 : アニメキャラ・バトルロワイアル4th part4(128) / 16 : 新西尾維新バトルロワイアルpart6(755) / 17 : オリロワアース(478) / 18 : 90's バトルロイヤル(324) / 19 : アニメキャラ・バトルロワイアルGO(657) / 20 : ニコニコ動画バトルロワイアルγsm3(748)
21 : 中学生バトルロワイアル part6(637) / 22 : 仮面ライダーオーズバトルロワイアル Part4(351) / 23 : 複数ジャンルバトルロワアルR2(68) / 24 : 少女漫画キャラバトルロワイアル 第二巻(83) / 25 : オリ学園・バトルロワイヤル(19) / 26 : MAP地図総合スレ(188) / 27 : オールジャンルバトルロワイアル6(180) / 28 : 百合キャラバトルロワイヤル(311)  (全部で28のスレッドがあります)

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1 版権作品+オリジナルキャラバトルロワイアル (Res:6)All First100 Last50 SubjectList ReLoad 1
1 ◆IRWq076pt2 :2018/11/15(木) 19:05:50 ID:d6gvlLiU0
当企画は版権作品のキャラクターとパロロワテスト板でキャラメイクされたオリジナルキャラクターによるバトルロワイアルパロディリレーSS企画です。
企画の性質上キャラクターの死亡、流血等残酷な表現を含みますので閲覧の際は十分ご注意ください。

wiki
ttps://www65.atwiki.jp/hankenoriginal/sp/
したらば
ttps://jbbs.shitaraba.net/bbs/subject.cgi/internet/24906/
地図
ttps://www65.atwiki.jp/hankenoriginal/pages/53.html

参加者名簿

6/6【Fate/Grand Order】
○藤丸立香/○オルガマリー・アニムスフィア/○クー・フーリン〔オルタ〕/○マリー・アントワネット/○レジスタンスのライダー/○新宿のアヴェンジャー
6/6【仮面ライダーアマゾンズ】
○水澤悠/○鷹山仁/○千翼/○前原淳/○御堂英之助/○マモル
5/5【仮面ライダー剣】
○剣崎一真/○橘朔也/○上城睦月/○キング/○金居
4/4【魔法少女リリカルなのはシリーズ】
○高町なのは/○闇統べる王/○星光の殲滅者/○雷刃の襲撃者
4/4【ゴブリンスレイヤー】
○ゴブリンスレイヤー/○女神官/○女魔法使い/○妖精弓手
4/4【鬼滅の刃】
○竈門炭治郎/○我妻善逸/○妓夫太郎/○累
4/4【星のカービィ】
○カービィ/○メタナイト/○アドレーヌ/○マルク
3/3【五等分の花嫁】
○上杉風太郎/○中野一花/○中野四葉
2/2【結城友奈は勇者であるシリーズ】
○結城友奈/○犬吠埼風
4/4【書き手枠(2票勢から)】
○/○/○/○
15/15【当企画オリジナルキャラ】
○エルフフェイス/○アルマ/○ニコラ(エラスモテリウム・アンデッド)/○ギノミドス/○長門カイ(模造品typeG)/○ナーダシュディ・フェレンツ二世/○女騎士ヴィクトリカ/○白野(はくの)/○ゼラ/○暴虐怪人ネメシス/○鈴木浩二/(ここから書き手枠、2票勢から)○/○/○/○

57/57

2 ◆IRWq076pt2 :2018/11/15(木) 19:09:12 ID:d6gvlLiU0
執筆時は以下のルールを参照してください。

ルール・制限
ttps://www65.atwiki.jp/hankenoriginal/pages/54.html

【基本ルール】
全員で殺し合いを行い、最後まで生き残った一人が勝者となる
生き残った一人は願いを叶えることが出来る。
参加者の間でのやりとりに反則はない

【初期装備】
※各キャラ所持のアイテムは没収され代わりに支給品が配布される。
開始時に、以下の道具がバッグに入れて全員に支給されます。
「地図」「食料」「水」「コンパス」「デジタル式時計」「懐中電灯」「筆記用具」
「名簿」→書き手枠の参加者の名前は登場次第浮きあがる仕組み。
「ランダム支給品」→何らかのアイテム1~3個。参加作品、現実、当企画オリジナルのものから支給可能。

【侵入禁止エリアについて】
放送で主催者が指定したエリアが侵入禁止エリアとなる。
禁止エリアに入ったものは首輪を爆発させられる。
禁止エリアは最後の一名以下になるまで解除されない。

【NPCについて】
会場にはゴブリン@ゴブリンスレイヤーが存在します。
どれだけの数がいてどのように扱うかは書き手の裁量に任せます。

【放送について】
6時間おきに「死亡者」「残り人数」「禁止エリア」が主催者から発表される。

【状態表】
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


3 ◆IRWq076pt2 :2018/11/15(木) 19:09:38 ID:d6gvlLiU0
投票によって選ばれたOPを投下します。


4オープニング ◆IRWq076pt2 :2018/11/15(木) 19:10:15 ID:d6gvlLiU0
先も見えぬ辺り一面の暗闇。その床に倒れ伏している五十数名の人物。
彼らあるいは彼女達は次第に起き上がり、
『どうしてここへ?』 『いつの間に?』 と口々に話し出す。

「え~皆さん、騒がしいですよぉ~お静かに~お静かにぃ~!」

唐突に間延びした声が響き、暗闇の中から白いローブを被った男がパンパンと手を叩きながら現れる。

「私はハイネスと申します。皆さんに集まってもらったのは~他でもありません。
アナタたちには~殺し合いをしてもらいますです!」

ハイネスと名乗った男による突然の宣言。
その言葉に周囲からはどよめきや困惑の声が上がる。

「もちろんタダとは言いませんよぉ~最後の1人となった者には~元の世界に帰してあげますしぃ~これも差し上げます!」

ハイネスが懐から手にかかげたもの、それは『金色に輝く杯』であった。

「これは『聖杯』といいましてぇ~何でも願いが叶う杯ですぅ~私の殺し合いを勝ち抜いた暁には―――」
「その必要はない」

突如、群衆の中から髑髏の仮面を被った黒ずくめの男がハイネスの前に躍り出る。

「どうやって聖杯を手に入れたのかは知らぬが、貴様の野望はここで潰える」

髑髏の仮面の男は右腕に巻かれた包帯を解く。すると燃えるような禍々しい赤い腕が現れ、
ハイネスの胸元に掴みかからんと一直線にに突き進んでいく。

「苦悶を零せ。『空想心――――」
「ジャマですよ、アナタ」
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


5 ◆IRWq076pt2 :2018/11/15(木) 19:12:05 ID:d6gvlLiU0
投下終了です。
予約はこちらで、11/17(土)0時からお願いします。
ttps://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/24906/1542187380/


6名無しさん :2018/11/15(木) 19:44:00 ID:ZR3tsuxM0
スレ立て、OP投下乙です。


名前: E-mail(省略可)
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2 オリロワ2014 part3 (Res:100)All First100 Last50 SubjectList ReLoad 2
1名無しさん :2018/01/14(日) 01:05:46 ID:/mu.QANY0
ここは、パロロワテスト板にて、キャラメイクの後投票で決められたオリジナルキャラクターでのバトルロワイアル企画です。
キャラの死亡、流血等人によっては嫌悪を抱かれる内容を含みます。閲覧の際はご注意ください。

まとめwiki
ttp://www59.atwiki.jp/orirowa2014/pages/

したらば
ttp://jbbs.shitaraba.net/otaku/16903/

前スレ
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/14759/1416153884/

参加者(主要な属性で区分)
0/5【中学生】
●初山実花子/●詩仁恵莉/●裏松双葉/●斎藤輝幸/●尾関裕司
2/10【高校生】
●三条谷錬次郎/●白雲彩華/●馴木沙奈/○新田拳正/○一二三九十九/●夏目若菜/●尾関夏実/●天高星/●麻生時音/●時田刻
0/2【元高校生】
●一ノ瀬空夜/●クロウ
0/3【社会人】
●遠山春奈/●四条薫/●ロバート・キャンベル
0/3【無職】
●佐藤道明/●長松洋平/●りんご飴
1/3【探偵】
●ピーリィ・ポール/○音ノ宮・亜理子/●京極竹人
0/3【博士関連】
●ミル/●亦紅/●ルピナス
1/3【田外家関連】
○田外勇二/●上杉愛/●吉村宮子
0/5【案山子関連】
●案山子/●鴉/●スケアクロウ/●榊将吾/●初瀬ちどり
0/2【殺し屋】
●アサシン/●クリス
0/6【殺し屋組織】
●ヴァイザー/●サイパス・キルラ/●バラッド/●ピーター・セヴェール/●アザレア/●イヴァン・デ・ベルナルディ
2/3【ジャパン・ガーディアン・オブ・イレブン】
○氷山リク/●剣正一/○火輪珠美
0/3【ラビットインフル】
●雪野白兎/●空谷葵/●佐野蓮
0/2【ブレイカーズ】
●剣神龍次郎/●大神官ミュートス
2/6【悪党商会】
○森茂/●半田主水/●近藤・ジョーイ・恵理子/●茜ヶ久保一/●鵜院千斗/○水芭ユキ
1/8【異世界】
●カウレス・ランファルト/●ミリア・ランファルト/○オデット/●ミロ・ゴドゴラスⅤ世/●ディウス/●暗黒騎士/●ガルバイン/●リヴェイラ
0/5【人外】
●船坂弘/●月白氷/●覆面男/●サイクロップスSP-N1/●ペットボトル
1/2【ジョーカー】
○主催者(ワールドオーダー)/●セスペェリア

【10/74】

81 ◆H3bky6/SCY :2018/11/11(日) 22:16:20 ID:9FwNdzk60
お待たせしました
最終章の第一幕を投下します


82THE END -Relation Hope- ◆H3bky6/SCY :2018/11/11(日) 22:18:42 ID:9FwNdzk60

終わりを告げる声が天より響いた。

もはや聞きなれてしまったその声も、今回ばかりはその意味合いが違った。
それは聴く者の心に様々な嵐を巻き起こす凶報である。
過ぎ去った死を告げるだけだったはずの声は、死の訪れを宣告する声となった。
それは神の如きが告げる逃れようのない、運命だ。

その声は聴く者の感情に変化を齎した。
あるいは激昂。あるいは焦燥。あるいは絶望。
そのいずれもが心を散り散りに引き裂くような激情だった。
あらゆる激情で満ちた鍋はかき回され世界は混沌で満たされる。

さあ物語の終わせよう。

世界の命運をかけた革命を始めよう。

いい加減、止まった世界に飽きたなら。

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

この最悪極まる催しの主催者の分身を除けば、放送を聞き終えた参加者の中で一番冷静さを保ってたのは恐らくこの少女だろう。

美少女女子高生探偵、音ノ宮亜理子。
彼女が平静を保てたのは理性と知性を司る『探偵』と言う生き物であるというのも理由ではあるだろうが。
それ以上に、先ほど告げられた最悪の通告と彼女が無関係な立場にあるのが大きいだろう。

死の運命を告げられた二人。
選ばれた一人は同じ学園に通う後輩であり多少の顔見知りではあるものの、特に深い間柄でもない。
彼女の死が亜理子の心を鈍らす要因にはなり得ない。
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


83THE END -Relation Hope- ◆H3bky6/SCY :2018/11/11(日) 22:19:02 ID:9FwNdzk60
全滅を許容するといってもそれは全てを完遂した結果でなければならない。
最後にまで至って初めて、『居なかった』という結論を得られるのだ。
追い求めた一人が居るかもしれない可能性がある以上、最後までこの殺し合いは完遂されなくてはならない。

故に終了を速めた。
そうなると進行不可能となる想定外の事態が起きたのか?
この状況で思い当たる可能性と言えば。

「………………さっきの地震、か?」

観測できる範囲で世界に起きた出来事と言えばそれくらいだ。
そう言えば、あれはなんだったのだろうか?

地震。地震には違いないのだろう。
日本なら先ほどの震度5程度の地震なら年に平均して5回以上は起きている。
それほど特別視するようなものではないのだが。
この孤島がなんなのかという疑問の答えによっては意味する所も変わってくる。

この”世界自体”が奴の用意した世界だと仮定するならば地震など起きるはずがない。
全てが奴の支配下である以上、意図的に引き起こしたのでなければ、起きる必要がないからだ。
起きるはずがないことが起きた。それが終了を早める要因となった可能性はあるかもしれない。

ここが私たちの世界のどこかの無人島であるとしたと仮定したとしても、地震は自然現象だ。
いくらなんでも地震が起きるかどうかまで奴が想定していたとは考えづらい。
やはり地震の影響で何かの不測の事態が起きたという可能性はあるだろう。

だが、あくまで可能性。確実性は何もない。
地震と紐付けること自体が無理矢理すぎるか…………?

ともかく、理由は不明であれ強引に一手早めたのは事実だ。
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


84THE END -Relation Hope- ◆H3bky6/SCY :2018/11/11(日) 22:19:34 ID:9FwNdzk60
「………………あぁん?」

仄暗いダムの底で泥に塗れていた女の口から不機嫌そうな声が洩れた。
眉間にしわを寄せながら、深い眠りから醒める様に片目を薄く開く。
目を瞑って身を休めていたが、眠っていたわけではない、放送はちゃんと珠美の耳に聞こえていた。

彼女が不機嫌な声を漏らしたのは龍次郎とモリシゲと恵理子と言った強敵の死を知ったから、ではない。
ペナルティーの実行により見知った相手がこれから死ぬこと、でもない。
不運に見舞われたのは悪党商会(てき)の下っ端(ザコ)と同僚(ュバルツティガー)の子供(ガキ)、どうでもいい相手である。

どうでもいい相手の死など、どうでもいいことだ。
戦いがいのある強敵だって、死んでしまった以上価値はない。

深く縁のある人間は大抵死んだ。と言うより、大抵殺した。
今更、誰が死のうと動じる心など残っていない。

「あぁー…………どうしたもんかねぇ」

寝ころんだまま億劫そうに声を上げる。
それよりも珠美にとって問題なのは今いるF-6エリアが禁止エリアに指定されてしまった事である。
このままここで寝ていれば二時間後にはドカンだ。
待ち伏せを決め込んでいたと言うのに出鼻をくじかれてしまった。

移動すればいいだけの話なのだが、それすらも面倒だ。
せっかく燻った炎を高めていたと言うのに、冷や水を浴びせられたようにやる気が萎える。
体力以前に気力が湧かない。

今日は死ぬにはいい日だが、首輪が爆発して死ぬなんてのは何とも締まらない。
誰も知らぬところで、しめやかに爆発四散なんてのは御免被る。

(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


85THE END -Relation Hope- ◆H3bky6/SCY :2018/11/11(日) 22:20:33 ID:9FwNdzk60
――――――絶望。

この状況を表す表現としてこれほど適した言葉はないだろう。
死刑宣告を行った放送に置いて、最大の絶望を味わっているのはこの少年少女たちであった。。

水芭ユキ。
死神にその名が呼ばれしまった。

死刑執行を宣告された死刑囚のようだが、彼女は己が罪科に殺される死刑囚とも違う。
ただ純粋な悪意によって、理不尽なモノによって殺されるのだ。

暴威に晒されるのとすら違う。
抗う事すら許されない。
できる事と言えば、ただ坐して死を待つ事だけである。

「………………そん、な」

その不条理を嘆く様に九十九が漏らした。
だがそれ以上言葉は続かず、続くべき言葉を彼女は持たない。
ただ何もできない無力さを唇と共に噛みしめるだけである。

あの拳正ですら言葉を失っている。
爪が食い込むほどに握りしめられた拳が、その悔しさを物語っていた。

30分。
この僅かな時間で、何ができると言うのか。
出来る事と言えば、どう死ぬかを選ぶ事だけ。

見守る者たちもまた、何も出来ない己の無力を突き付けられながら。
ただ仲間の死を指をくわえて待っているだけ。
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


86THE END -Relation Hope- ◆H3bky6/SCY :2018/11/11(日) 22:21:19 ID:9FwNdzk60
永遠に変わらないような静寂。
空気が凍りついたように固まっていた。
張りつめた空気は一突きするだけで全てが弾けてしまいそうな緊張感を漂わせている。

息を呑むのは怪物と呼ばれた女と、勇者と呼ばれた幼い少年だった。
二人は驚愕と絶望を綯交ぜにした表情で目を見開いて固まっていた。

そんな彼らと対峙するのはどこにでもいるような男である。
どこにでもいて、どこにもいない。
全ての元凶。
この殺し合いの主催者。
ワールドオーダーと呼ばれる一つの厄災。
男は常と変らぬ薄い笑みを張り付けながら、言葉を失い呆然と佇む二人を見つめる。

「一応誤解がないように弁明しておくと、キミが選ばれたのは僕の意思ではないし、もちろんあちらの僕の意思でもない。
 本当に誰の意思でもない。無作為に抽出した結果でしかない。運命や定め、あるいは単純な運。キミが選ばれたのはそう呼ばれるものでしかないんだ。
 ――――いや、あるいはそれを決めた誰がいて、それこそが僕の倒そうとしてる相手なのかもしれないね」

それは此処ではない何処かへ向けた呟きだった。
最悪の体現者が告げる言葉はどこまでも空虚で意味などない。
己の中に他者の存在などない男の言葉は、己自身に語りかける言葉に他ならない。

だが、それも問題なかろう。
どちらにせよ、その言葉は二人の耳に届いてはいなかったのだから。
端的に言えば二人はそれどころではなかった。

全ての希望を打ち砕く死の宣告。
覆しようのない確定した未来。
その死の運命に少年は選ばれてしまった。

(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


87THE END -Relation Hope- ◆H3bky6/SCY :2018/11/11(日) 22:21:40 ID:9FwNdzk60
「オデットさん!」

慌てて勇二がオデットに駆け寄る。
傷口に手をやったその指から、糸のような何かが延びた。
意思を持ったように動く白い糸が傷口を縫い合わせてゆく。

「へぇ。まるっきり力を失ったと言うわけでもないようだ。と言うより……本来の才能が目覚めたのか」

その様子を見ながら、治療を邪魔するでもなく、感心したような声を漏らす。
敵の殲滅よりも観察が重要であるかのように。

勇二の指より伸びるのは魔を滅する勇者の力で編まれた輝く光の糸ではなく霊力によって編まれた白く透明な糸である。
少年には元より神域に至る霊能力の才があった。
勇者としての力が失われたとしても、元々有していたその才能までは失われる訳ではない。

だが、如何に才があったとしても才は才でしかない。磨がねば光ることもない。
少年は退魔の大家である田外家史上、最大にして最高の才を有している。
だが、その強すぎる力は幼い身に余として父と魔女によって厳重に封印を施されていた。
少なくとも殺し合いに巻き込まれた時点の勇二は力の使い方などろくに理解していなかった。

だが、勇者としての覚醒が少年の潜在能力を開花させた。
勇者の力は失われてしまったが勇者として戦った経験までは失われはしない。
力の使い方は聖剣から学んだ。
あの経験も決して無駄ではなかったのだ。

ピンと指先の糸が途切れ、霊糸縫合が完了する。
とはいえ繋ぎ合わせただけの応急処置に過ぎない、無理をすればまたすぐさま傷が開くだろう。
いくら神の因子を持つ生命力の高いオデットであろうと、こうも短期間に重傷を重ねればどうなるのか分からない。

だがじっとしていられる状況もなかった。
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


88THE END -Relation Hope- ◆H3bky6/SCY :2018/11/11(日) 22:22:11 ID:9FwNdzk60
「さぁ、田外勇二――――――少年(キミ)の可能性を見せてくれ」
「ああ、見たければ見せてあげるよ――――!!!」

啖呵を切るような叫びと共に勇二が動く。
突き立てた二本指が素早く切られ、宙に印を刻んだ。
印は『式』を意味する一字。式神を形成する呪である。

普段から勇二はそうやって遊んでいた。
誰に教えられたでもなく式を産み出し、お遊び程度に行使するという日常から零れ落ちていた規格外の才能の片鱗。
普段の遊びと違うのは一点、その規模が、解放された才能が、注ぎ込まれる霊力が普段の非ではないという事だ。

完成した『式』の印が宙に赤く輝く。
その輝きを籠めた二本指が地面へと突き立てられる。
すると、地面がボコボコと沸騰したように隆起を始めた。
盛り上がった土塊が流動し次々と積み重なってゆく。
土塊は見る見るうちに型を成して、土と泥と石によって人型が生み出された。
それに縛るべき名を与える。

「来ぉい――――――てんちゃん!!」

天を衝くような巨躯が大地に顕現する。
覚醒した少年の霊力によって生み出されたそれは正しく巨人だった。
土の巨人。式神『天空』。
十二神将に数えられる最強の一画を成す式神である。

人間よりも巨大な拳が振り上げられる。
それが見上げるような高みから、無慈悲に振り下ろされた。
荒い攻撃だが、その荒さを塗りつぶして余りある圧倒的物量がある。
ただ振り下ろすだけで人間など容易く平らにしてしまうだろう。
だが、世界はそれを許さない。
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


89THE END -Relation Hope- ◆H3bky6/SCY :2018/11/11(日) 22:22:44 ID:9FwNdzk60
「『攻撃』は『跳ね返る』」
「くっ…………!」

だが、一手遅い。
風よりも早く再び世界は改変され、飛来した魔法は術者へと跳ね返り僅かにその身を切り裂く。
糸で繋がった傷口から赤い血液が漏れ出す。

世界改変と言う規格外の能力を除けばこのワールドオーダーのスペックはそれほど突出したモノではない。
身体能力、反応速度、どれをとっても戦士としては物足りない平凡の域。
最強たるオデットを上回るパラメータなど存在しない。

だが、この男は常に一手先を行く。
それはオデットの体が蓄積されたダメージから重かったと言う理由も確かにあるだろう。
だがそれ以上に、いつどのように世界が改変されるのか。
それを知らないオデットたちと、それを操るモノとでは動き出しに大きな差がある。
このアドバンテージはどうしようもなく埋めがたい物であった。

「…………これは」

だが、戸惑いの声を上げたのはワールドオーダーだった。
周囲に舞う砂塵。
先ほど放たれた突風が崩れ落ちた天空の破片を巻き上げたのだ。

「…………砂塵。目晦ましか」

式神『天空』は霧や黄砂を呼ぶとされる土神である。
その特性を考えるに、こうして砂塵となるところまで計算の内か。

ワールドオーダーの視界から砂埃に紛れた二人の姿が見失われる。
これが逃げの手だったなら巧い手だと褒め称える所なのだが、首輪爆破の制限時間がある以上は彼らに逃亡という選択肢はない。
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


90THE END -Relation Hope- ◆H3bky6/SCY :2018/11/11(日) 22:23:20 ID:9FwNdzk60
(…………なら本命は、どこから)

目を細め砂塵の先を凝視する。
その足元から、ピシリと音が響いた。
次の瞬間、地中から芽吹くように白い糸が伸びた。

自らに向かって迫りくる糸を咄嗟にバックステップで回避する。
だが、着地した足元からも糸が芽吹き足首へと巻き付く。
続けて四方から、地面が割れる音が響き、地中を食い破って伸びた糸がワールドオーダーの体に巻き付いた。
攻撃ではなく拘束。
全身を地面へと縫い付けられる。

「なるほど」

膨大な勇二の霊力を生かして、地中に根を張ったのか。
目晦ましは地中に霊力を通している様子を隠すためのモノ。
オデットの攻撃は足元から気を逸らすためのモノ。
恐らくどこに動いても、絡め取られていただろう。

だが、拘束される程度は想定の範囲内だ。
攻撃以外の手段で来るのは珍しくもない。
この程度の窮地など、一つ世界が革命されるだけで消える泡沫のようなものである。

それにいくら拘束したところで、攻撃ができない以上は決着がつかない。
膠着状態となれば、首が閉まるのは時間制限のある勇二の方である。

「ElCriC!」

詠唱が響いた。
結界を張り、攻撃を遮断する高位魔法。
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


91THE END -Relation Hope- ◆H3bky6/SCY :2018/11/11(日) 22:23:51 ID:9FwNdzk60
周囲の風景が目に飛び込む。
静止したのは遥かに低い上空、見上げれば島全体を見渡せる程の高所だった。

それは異様な風景だった。
この島の全てが天に墜ちる逆しまの世界となっている訳ではなかった。
むしろそうなっているのはごく一部、この一帯だけが異常だった。
表と裏。正と負が入り混じった何て狭くて歪な世界。
これがワールドオーダーの創る世界。

全てが逆しまの世界の中、高く大地を見上げる。
剥がれ落ちた大地が次々と墜ちてくる中で、大地に縛り付けられたワールドオーダーが空を見下ろし口元を歪めていた。

「…………倒そう、あいつはここで、倒さなきゃダメだ」

この歪んだ世界を眺めて、そう改めて強く決意する。
自分の首輪を解除するためという理由だけではない。
思うがまま世界の歪ませるアレは世界に居てはならない存在だと心の底からそう確信した。

「糸を解いて勇二くん!」
「あ、そうか!」

オデットに言われ勇二はワールドオーダーを縛る霊力の糸を消し去った。
拘束を解かれたワールドオーダーの体が、反転した重力に従い落下を始める。

オデットたちは空中で静止したまま身構える。
落下に抗うの手立てのないワールドオーダーがこの状況を回避するためには世界を改変するしかない。

世界がどう変わるのか主導権は常に世界を変えるこの男にある。
次の瞬間世界がどう変わるのか余人には予測を立てる事すらままならない。
だが今なら、確実に世界を変えざる負えない今ならば、少なくともタイミングは読み取れる。
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92THE END -Relation Hope- ◆H3bky6/SCY :2018/11/11(日) 22:24:10 ID:9FwNdzk60
「――――大丈夫! 僕も飛べるはずだから」

書き換わった世界法則はワールドオーダーを一方的に利するものではない。
重力が地球上の万物を縛る様に、世界の法則とは何人にも平等である。

「うん。流石に子供は順応が早いねぇ」

これまで書き換わった世界がワールドオーダーを利するように働いてきたように見えたのは、彼が世界が何時どのように変わるかの主導権を握ってきたからである。
人は常識によって縛られ、凝り固まった自分がある人間ほど世界に身を任せるのは難しい。
大人であればあるほど奔流のような新しい世界を理解することもできず振り回されるのみである。
だが飛び方を知らぬはずの少年は飛べる世界にあっという間に順応した。
魚が海を泳ぐが如く、夜を往く流星の如く、空を舞う白鳥の如く。
これが子供の柔軟性。

「行こう、オデットさん!」
「…………ええ!」

手を引く様に二人が空を進んだ。
光ない空に三つの星が流れる。
逃げ回る一つの光を二つの光が追いかける。
流星と違うのはその星は一直線ではなく変幻自在の軌道を辿っている事だろう。

絶え間なく空からは重力に従い降り注ぐ砂、土、石、岩、樹木。
雨のように降り注ぐその全てを避けきる事などできない。
当たっていいモノとダメなモノを見極めその隙間を縫うように飛び回る必要があった。

そんな環境下で最も早い光はオデットだった。
オデットだけが世界の法則による飛行ではなく自らの能力による飛行である。
加えて瞬間移動。障害物の降り注ぐこの状況は彼女にとって圧倒的な優位があった。

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93THE END -Relation Hope- ◆H3bky6/SCY :2018/11/11(日) 22:24:25 ID:9FwNdzk60
「くっ…………」

オデットが苦しげに息を吐く。
やはり少々無茶が過ぎた。
あまりにも強力なその攻撃を制御するにはオデットの体は傷付き過ぎていた。

「ふぅ。危ない危ない」

絶体絶命の状況から助かった直後とは思えぬほど平然とした声で飄々と呟く。
攻撃が逸れ命拾いした事を、ワールドオーダーは幸運であるとは微塵も思ってはいなかった。
彼に言わせれば幸運ではなく運命である。
オデットではワールドオーダーを世界から排除するに足る運命を持たなかった。

その考えが正しいか否か。
確かめるすべはないが事実として攻撃は外れた。

だが、何も起きなかったわけではない。
空白が生まれた。
雷の矢によって消し飛ばされたその空間に矢が辿った軌跡に奇跡の虹が残留している。
それはさながら夜空に架かる虹の橋だ。
その道を往くのは、当然、勇者の仕事である。

「うおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」

仲間が決死の思いで開いたラスボスの元まで一直線に繋がるレインボーロード。
勇二が勝利の栄光へと繋がる虹の橋を一気に飛び抜ける。

「追いついたぞ、ワールドオーダー!!」

勇二がワールドオーダーを眼前に捉える。
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94THE END -Relation Hope- ◆H3bky6/SCY :2018/11/11(日) 22:25:04 ID:9FwNdzk60
「現在に柔軟に適応する子供の強さはあったが。
 過去から未来を読み取る大人としての強かさが足りなかったねぇ」

スタリと小さな着地音を立て、ワールドオーダーが地面へと着地した。
世界を逆さまにした時点でワールドオーダーにはこの光景が見えていた。

『未来確定・変わる世界(ワールド・オーダー)』 は戦闘用の能力でもない。
にも拘らず、ここまで力が物を言うこの世界でも彼が絶対者として君臨できていたのは、その精神性に依るモノに他ならない。
過去を知り、未来を読み、伏線を張り、世界を操る。これこそがこの男の本質。
世界を歪める世界の癌。

勇二は禁止エリアに突っ込もうとしていた。
空中では地上以上にエリアの区切りが曖昧だ、ワールドオーダーは自らを誘蛾灯としてそこに誘い込む算段だった。
全ては彼の想定通りに世界は動き、概ねそうなった。
彼にとって唯一予想外だったのは、オデットが割り込んできたことか。

「いや、だがよく生きている。流石にしぶといねぇ」

そう呟く視線の先には折れ曲がった電波塔が逆さになって突き刺さっている。
そしてその傍らにゴミのように転がる何かと、それに縋る少年の姿があった。

「オデットさん! オデットさん!!」

懸命に呼びかける少年の声が空虚に響く。
その呼びかけはどう見ても無意味だった。
倒れるオデットの体には下半身が無くなっており、子供の勇二でも抱えられそうなくらい小さくなっていた。
完全に千切れた下半身は、塔の下敷きなったのか、どこにも見当たらない。
断面から覗く白い肋骨は彼岸に咲く華の様である。
周囲には磨り潰された臓物のペーストがぶちまけられ、黒とも赤ともつかない色に地面を汚していた。
もはや、どうあっても助かるまい。
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95THE END -Relation Hope- ◆H3bky6/SCY :2018/11/11(日) 22:25:27 ID:9FwNdzk60
「………………けど、僕は」

だが、その希望もあと僅かで確実に潰える。
ワールドオーダーを倒せなければ首輪が爆発して勇二は死ぬ。
制限時間はあとどれだけ残っているのだろうか。

ここまでやって未だに僅かの勝ち目も見えていない。
奴を倒す未来がまるで見えない。

「大丈夫。あなたは勝てる」

確信を持った声でオデットは告げた。
敵は世界そのものを操る支配者だ。
それは異能だけの話ではなく、あの男の存在がそういう物である。
二度の戦いを経て、こうして見事に殺されかかって、ようやくオデットはその本質を理解した。

「闘い方を間違えていたのよ。あいつは戦士じゃない、あいつを倒すにはあいつではなくその世界を上回らなければ勝てない」

ただの戦士では勝てない。
ただの戦いでは勝てない。
これを倒すには世界そのものに勝つだけの何かが必要だ。

「だから、あなたはあなたの世界を創りなさい」

死の淵にあるとは思えぬほど、穏やかにほほ笑む。
そして瞬間、その瞳はキッと決意に満ちた瞳に変わった。

「ッあああああああああああああ!!!!」
「お………………っと!?」

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96THE END -Relation Hope- ◆H3bky6/SCY :2018/11/11(日) 22:25:48 ID:9FwNdzk60
「無駄なんかじゃ――――――――ないッ!」

少年の咆哮。
それに呼応するように地の底から無数の糸が飛び出した。

「だが芸がないな。『霊力』は『触れられない』」

その手は先ほど見たばかりである。
同じ手を喰う、ワールドオーダーではなかった。
この世界では霊力で他者に干渉することはできない。
これで攻撃も拘束も不可能。
だが、攻撃を防がれたはずの勇二は表情を変えることなく告げる。

「――――そうだ。お前は咄嗟の場面で無難な世界を選ぶ」

ワールドオーダー。
世界の法則すら塗り替え支配する超越者。
だが、この男は世界の支配者であれど戦士ではない。
常に勝利に向けて最良の状況判断が出来るとは限らない。

地中から伸びる糸の勢いは止まらなかった。
そもそもワールドオーダーを狙っていない。
ワールドオーダーを過ぎ去り、遥か天へと向かって伸びてゆく。

そして糸が飛び出したのはワールドオーダーの足元からだけではなかった。
少なくとも、ワールドオーダーの確認できる視界の範囲、全ての地面から伸びる糸。糸。糸。糸、糸、糸、糸、糸糸糸糸糸糸糸糸糸糸糸糸糸。
これが全て地中に仕込まれた勇二の霊力によるものだとするならば、いったいどれ程の霊力を地の底に流し込んだと言うのか。

天に向かって伸びあがった糸は周囲の糸と共に巻き上がりながら一本の太い綱のように編みこまれれゆく。
生まれた綱は更に絡み合って太い一本の柱となり、その柱が更に連なり折り重なってゆく。
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97THE END -Relation Hope- ◆H3bky6/SCY :2018/11/11(日) 22:26:12 ID:9FwNdzk60
「さぁ、君の世界と僕の世界で戦おう、きっといい”戦い”になる」

すっと勇二が手を掲げる。
地中から巨大な翼が八つ、羽ばたきのように開いた。
少年の可能性が具現化した、可能性の翼。
白い羽が辺りに舞う。
これは、ただ一つ、世界の敵を討ち滅ぼすと言うオーダーを実行するための世界。

「行け――――――僕の翼」

白翼がワールドオーダーを叩き潰すべく爆発めいた風切音を上げた。
圧倒的な白が迫る。
それはまるで世界その物がただ一人を抹殺せんと押し迫る様であった。

「『攻撃』は『無意味』だ」

だが、その圧力は無効化される。
攻撃とは呼べない無意味な産物となって、文字通りの羽の様な重さで男の肌を撫ぜるのみであった。

「そんな『変化』は『認めない』」

だがその革命が否定される。
再び鎌首をもたげた翼が勢いよく風を切り、ズシリとした重みに弾き飛ばされる。
ワールドオーダーの体が弾丸のような勢いで世界を取り囲む外壁に向かって飛んでゆく。

「『慣性』は『存在』しない。
 『重力』は『足元』に向かう」

壁に衝突する寸前でピタリと静止する。
世界を囲う白壁に足元から着地する。
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98THE END -Relation Hope- ◆H3bky6/SCY :2018/11/11(日) 22:27:04 ID:9FwNdzk60
「じゃあ、攻撃に出るとしようか」

白翼を振り払って、一転。ワールドオーダーは攻勢に出る。
守備一辺倒では首輪爆破の制限時間よりも早くジリ貧で敗北するだろう。
それより前に”敵”を殺す。
それこそが戦いというモノだろう。


「――――――――――『悪意』は『攻撃』となる」


革命の言葉が奔る。
純白の世界が一変し、漆黒の悪意が世界中を埋め尽くした。

余りにもドス黒い悪意がただ一人の少年を侵す攻撃となって一斉に襲い掛かる。
世界全ての悪意を塗り固めた男から放たれる悪意は、それこそ世界そのものだ。
気の遠くなるほどの永い間、この世界を侵し狂わせ続けてきた悪意。
こればかりは例え世界を操ろうとも、そう簡単に消えるものではない。

そんな世界を歪めていた絶望を前にしても、少年は顔を上げる。
真っ直ぐと見つめる瞳。少年の手のひらに光が溢れる。
それは目の前の暗闇に相対するには余りにも小さな、そして目の前の暗闇にも負けないほどとても大きな光だった。


「―――――――――『希望』は『剣』となる」


希望の光。
それはオデットが繋いだ希望であり、カウレスが繋いだ希望でもあり、愛が繋いだ希望でもある。
そしてこの地における物だけではなく、日常において父が母が我が子に託した希望でもあった。
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99THE END -Relation Hope- ◆H3bky6/SCY :2018/11/11(日) 22:27:32 ID:9FwNdzk60
意識が霞み始めたが、気力を振り絞り踏みとどまる。
まだ倒れる訳にはいかない。

男の死と共に世界が消え始めた。
この世界はワールドオーダーを殺すために創られた世界だ。
目的を達した以上、世界は消滅するのが必定である。

この地における最大の悪は倒した。
だがそれを手放しで喜ぶにはまだ早い。

消えゆく世界の最後の力を一枚の翼に集約して、倒れたワールドオーダーの首を撥ねる。
躊躇っている暇はなかった。
血だまりに転がる首輪を勇二が急いで回収する。

首輪は得た。
ここからどうするかが問題である。

解体、解析、効果の適応。勇二にそれが出来るのか?
勇者の力も失われ、霊力が尽きた状態ではただの小学生でしかない。
爆発はしないと保証されている首輪なのだから強引にやればできないことはないだろうが、余りにも時間がない。

「…………何か、何かないのか…………ッ!?」

逆転の可能性を探して、灯りを取り出すのも忘れ暗闇に目を凝らしながら周囲を見る。
見えるのは逆さまの電波塔、首のないワールドオーダーの死体、そして。

「ワールドオーダーの…………荷物」

飛びつくように荷物に掴みかかると、ひっくり返すように中身を地面にぶちまける。
微かな希望に縋るように地面に転がる荷物を掻き分けるが、出てくるのは食料や地図といった一般参加者と変わらない物ばかりだった。
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100THE END -Relation Hope- ◆H3bky6/SCY :2018/11/11(日) 22:27:57 ID:9FwNdzk60
投下終了
第一幕はここまでとなります


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3 平成仮面ライダーバトルロワイアルスレ4 (Res:740)All First100 Last50 SubjectList ReLoad 3
1名無しさん :2018/01/27(土) 23:20:27 ID:fRys9cx60
当スレッドはTV放映された
平成仮面ライダーシリーズを題材とした、バトルロワイヤル企画スレです。
注意点として、バトルロワイアルという性質上
登場人物が死亡・敗北する、または残酷な描写が多数演出されます。
また、原作のネタバレも多く出ます。
閲覧の際は、その点をご理解の上でよろしくお願いします。


当ロワの信条は、初心者大歓迎。
執筆の条件は、仮面ライダーへの愛です。
荒らし・煽りは徹底的にスルー。

721未完成の僕たちに ◆JOKER/0r3g :2018/11/08(木) 23:22:02 ID:tJIwqj620

 「ギェェ!」

 怯えたような情けない声を上げて、アギトに背を向け飛び去ろうとするモスアンデッド。
 彼はアギトとの圧倒的な戦力差故に、この場を後にしようと本能的に逃げを選択したのである。
 だが、この状況でモンスターを外に放置することを許すほど、アギトは甘くない。

 彼が再びその左手に持つ薙刀を振り回せば、今度は先ほどとは逆の方向に風が吹く。
 つまりは逃げようとするモスアンデッドに、向かい風となるように。
 やがてその風は勢いを増し、モスの羽ばたきが生じさせる推進力を上回った。

 そうなればもう、皮肉にも彼の持つ自慢の羽は、最早アギトの生じさせた風を一身に受ける帆の役割を果たすのみ。
 勢いよく吹き飛ばされたモスアンデッドの身体は、そのままアギトの頭上をも超えていこうとする。

 「ハァッ!」

 しかしモスがアギトの頭上を越えるその瞬間、彼はその両手に持つ得物を勢いよく掲げた。
 ファイヤーストームアタックの名を持つその連撃を受けて、下級アンデッドごときが無傷でいられるはずもない。
 悲鳴と共に爆発をしたモスアンデッドごと武器を投げ捨てながら、アギトは残る最後の一体、スパイダーアンデッドに向き直る。

 間接的とはいえ、小沢澄子を死に追いやった悪魔の様なモンスター。
 らしくなく拳を握りしめたアギトは、そのまま両手を開き、気合と共にその頭のクロスホーンを6つに展開させる。
 それを受け、彼の足元に生じたアギトの紋様から彼の両足にエネルギーが流れ込んだ。

 構えを取ったアギトに対し、最早後がないと悟ったか、或いは僅かばかりの理性さえ消え失せたのか、スパイダーアンデッドは敵に向けて駆け出す。
 だが一方で、スパイダーが向かってくるのを一切気にすることさえなく、アギトは勢いよく跳び上がりその両足を揃え放った。
 ライダーシュートの名を持つ、通常のアギトが放つライダーキックを大きく上回るその必殺技の直撃を胸に受けて、スパイダーはその身から火花を散らし、爆炎と共に大きく横たわる。

 そして、僅かばかりの奮闘も虚しく、此度は確実にそのバックルを開きもうピクリとも動かなくなった。
 それは、桐生豪、ズ・ゴオマ・グ、小沢澄子、牙王、紅渡……多くの参加者に大小問わず害を及ぼした人ならざる者の悪意を、まさしく仮面ライダーが打ち晴らした瞬間であった。
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722未完成の僕たちに ◆JOKER/0r3g :2018/11/08(木) 23:25:03 ID:tJIwqj620

 「――なぁんだ、総司君か」

 そう、そこにいたのは、先の戦いでも見た紺のスーツに銀の鎧を纏った仮面ライダー。
 ブレイドの名を持つそれは、翔太郎から様々な理由故に総司に渡っているはずのものであった。
 恐らくはアンデッドを封印できる能力を持つブレイドの姿で以て、この状況を収めようとしているのだろう。

 「……翔一」

 「どうしたの、なんか俺の顔についてる?」

 いつもの彼と変わらぬ声で、総司が翔一の名前を呼ぶ。
 その呼びかけに翔一はいつもの調子で返すが、総司はそれに何を返すこともない。
 ただその足をゆっくりと彼に向けて進めるだけだった。

 「翔、一……」

 「……総司君?」

 いよいよ両者の距離がゼロになろうかというところで、再び総司が彼の名を呼んだ。
 ……妙だ、何かがおかしい。声音から何から、いつもの彼のようでいて、どこかそうではないような、不思議な感覚が彼を襲う。

 「総司!翔一!一条!」

 と、そんなとき、ブレイドの更に後方から、ボロボロになった翔太郎と名護がその姿を現した。
 その様相を見れば、彼らもまた相当の戦いを経てきたということは容易に想像が出来た。
 ともかく無事に仲間と合流できたという安堵と、何となく圧迫感を感じる今の総司から逃れられるという緊張の緩和。

 その二つに押し流されるままに、翔一はその足を動かそうとして――。
 ――次の瞬間その腹に、深々と刃を突き立てられていた。
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723未完成の僕たちに ◆JOKER/0r3g :2018/11/08(木) 23:27:22 ID:tJIwqj620

 明らかに不安定な精神状態になっている今の総司に対し、キングがこれ以上会話を続けるのはまずいと判断したのか、翔太郎と名護は生身ながら駆けだそうとする。
 だが、それを察知したかキングが何かに呼びかければ、彼らの前に新手のアンデッドが現れる。
 まだ伏兵を隠し持っていたのかと彼らが驚愕する一方で、しかし生身である現状、やられはしないまでも翔太郎と名護は敵の対処に応じざるを得なくなった。

 残るもう一人、一条もまた怒りと共にドライバーを取り出すが、彼はキングの放った衝撃波で容易く体制を崩され、反撃にはなり得ない。
 これで、倒れている翔一を除きすべての戦士は変身さえ出来ず事態を見守るしかなくなった。
 つまりはもうこれ以上、総司をキングの魔の手から助けられる存在もいなくなったということだ。

 「翔太郎、名護さん!」

 だが、生身で怪人を相手にする仲間たちを前に立ち止まっていられないのは、総司も同じだった。
 その手にレイキバットを携えて、変身を行おうとした彼の前に、再びキングが立ち塞がる。

 「やめておきなよ、また我を忘れて、君の仲間を殺しちゃうかもしれないよ?」

 「黙れ!お前がやったんだ、僕はそんなこと――」

 「――現実逃避も大概にしろよ」

 翔一のことはキングがやったのだと断じ吠える総司に対して、キングは声音を低くして答える。
 思いがけないその威圧感を伴う言葉に言葉を失った総司を無視して、キングは一歩総司へ距離を詰めた。

 「お前が、やったんだよ、アギトを。自分の手に握ってるその剣が何よりの証拠だろ?」

 「違う……僕がそんなことするはずない。だって僕は――」

 「確かに、君はそうかもしれないね。でも、“君の中の君”は、そうじゃないんじゃない?」

 「僕の中の、僕……?」
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724未完成の僕たちに ◆JOKER/0r3g :2018/11/08(木) 23:29:59 ID:tJIwqj620

 「――あ」

 ガラガラと、何かが崩れ去っていくような錯覚を覚える。
 苦し気な翔一の瞳が、自分を見つめている。
 一体、何を言いたいのだろうか。いや、そんなこと考えるまでもない。

 ――なんで、こんなひどいことを。

 ――痛い、痛いよ、総司君。

 「あ、あああぁぁぁ……!」

 何を言うわけでもない翔一の瞳が、それでもなお自身にその痛みを訴えかけてくるかのようだった。
 やがてそうして届いた声は、今の彼の荒れ果てた精神状態においては、強い被害妄想と共に幻聴を発生させていく。

 ――やっぱり、化け物は化け物か。

 ――こんな化け物、殺した方がいいんじゃないか?

 ――もうお前は仲間じゃない、仲間を殺したお前なんか。

 「やめて……やめて……!」

 幻聴は、翔一だけでなく名護の、翔太郎の……或いは既に死んでいった仲間たちの声さえ伴って自身を責め立てる。
 お前なんか、仮面ライダーになれるわけないじゃないかと。

 「あああ……うわあああぁぁぁぁ!!!!」

 やがて、その声から逃れるために、総司は思い切り駆け出した。
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725未完成の僕たちに ◆JOKER/0r3g :2018/11/08(木) 23:33:07 ID:tJIwqj620

 「――まさか」

 だが瞬間、ある可能性に気付き名護が再び振り返れば、果たして彼の予想通り、既にそこには誰もいなかった。
 この場から消えるための一瞬の注意を引くのが目的だったのか。
 行動の一挙手一投足全てが無性に小賢しい敵の幹部をこれ以上なく腹立たしく思いながら、名護はブレイバックルをその腰に巻く。

 先ほどまでの悪夢を、自身の手で晴らすためにも。

 「変身」

 ――TURN UP

 弟子に引き続き、仮面ライダーブレイドに変身を果たした名護は、今まさしく翔太郎に襲い掛かる怪人に向けて、思い切り剣を振り下ろした。


 ◆


 誰もいない荒野を、バイクで爆走する男が一人。
 法定速度を大きく上回る速度で焦土を駆け抜ける彼の名は、門矢士。
 G-2エリアでの乃木との戦いの後、ひたすらに北上を続けた彼は、何とか放送を前に病院に着くという目標まであと一歩、というところまで迫っていたのだった。

 この異常なまでの速度での移動を可能にしたのは、他でもないビートチェイサー2000の高いスペックと、そしてそれを完全に活用できるだけの運転技術を誇る士本人の手によるものだった。
 或いはオフロードバイクとしての性能が高いビートチェイサーでなければ、瓦礫の多い焦土をスムーズに抜けることは出来なかったかもしれないと思う一方で、士の脳裏に一つの懸念が過る。

 (……乃木に時間を取られたとはいえ、キングより早く着けてるかは正直五分ってところか)

 そして、これほどまでのスピードで走り抜けてきたとはいえ、自分が追ってきた忌むべき邪悪より早く着けているという確信はなかった。
 どころか、ここに来るまでに彼の姿が見えなかったことからも、既に奴が病院で参加者同士の関係をかき乱している可能性は、これ以上なく高いとさえいえるものだった。
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726未完成の僕たちに ◆JOKER/0r3g :2018/11/08(木) 23:36:12 ID:tJIwqj620

 「ごめんなさい、剣崎……。ごめんなさい、翔一……。僕は……!」

 自身が殺した相手の名を呼びながら、どこに向かうでもなくただ歩き続ける総司。
 彼の脳内には自身に向けた疑心が確かに根付き、それ以外の可能性をひたすら排除してしまっていた。
 その疑心とはつまり、自分の中に確かに存在するネイティブとしての悪意が、破壊を求め殺戮を繰り返させるのではないかという、最悪の可能性。

 その可能性に思い至ってからは、今までの全てがその答えへの根拠に繋がるような気がした。
 ウカワームが自分を嫌悪したのも、或いはネイティブの本性を知ったうえでのことだったのではないかと。
 ひよりに裏切られた後、彼女を背後から躊躇なく傷つけたのも、愛していたはずの彼女さえ破壊の対象になった結果なのではないかと。

 何もかもが彼の今まで築き上げてきた仮面ライダーとしての確固たる思いを打ち砕く棘になるように感じて、総司はそれ以上過去について思いを馳せるのをやめた。
 もう、これ以上自分自身を疑い苦しむのはごめんだ。
 だがそれでも、人間としての自分はもう何も破壊したくないとそう強く訴えかけてくる。

 「誰か……誰でもいいから……、僕を殺して……」

 葛藤の果てに思わず漏れた悲痛な叫びは、誰に届くわけでもない。
 だがそれでも誰かに願い請わずにはいられない自身の破滅。
 それを遂げられる存在を、彼はただ焦点さえ合わない視点で探し歩き続けて。

 「……あ」

 その末に、見つける。
 自身を“破壊”するのに最適な、男の存在を。
 バイクに乗った男の顔を、総司は以前に見たことがあった。

 それは、忘れるはずもない、東病院で剣崎一真を殺した時のこと。

 ――『壊してやる……全部……』
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727未完成の僕たちに ◆JOKER/0r3g :2018/11/08(木) 23:38:02 ID:tJIwqj620



【門矢士@仮面ライダーディケイド】
【時間軸】MOVIE大戦終了後
【状態】ダメージ(中)、疲労(大)、決意、仮面ライダーディケイドに20分変身不可
【装備】ディケイドライバー@仮面ライダーディケイド、ライダーカード一式@仮面ライダーディケイド、ディエンドライバー+ライダーカード(G3、王蛇、サイガ、歌舞鬼、コーカサス)+ディエンド用ケータッチ@仮面ライダーディケイド、トライチェイサー2000@仮面ライダークウガ
【道具】支給品一式×2、ケータッチ@仮面ライダーディケイド、キバーラ@仮面ライダーディケイド、 桜井の懐中時計@仮面ライダー電王 首輪探知機@オリジナル
【思考・状況】
基本行動方針:大ショッカーは、俺が潰す!
0:どんな状況だろうと、自分の信じる仮面ライダーとして戦う。
1:取りあえずは目の前の怪人(擬態天道のサナギ態)に対処する。
2:キングを探すため、西側の病院を目指す。
3:巧に託された夢を果たす。
4:友好的な仮面ライダーと協力する。
5:ユウスケを見つけたらとっちめる。
6:ダグバへの強い関心。
7:音也への借りがあるので、紅渡を元に戻す。
8:仲間との合流。
9:涼、ヒビキへの感謝。
10:黒いカブトに天道の夢を伝えるかどうかは……?
【備考】
※現在、ライダーカードはディケイド、クウガ、龍騎、ファイズ、ブレイド、響鬼、電王の力を使う事が出来ます。
※該当するライダーと出会い、互いに信頼を得ればカードは力を取り戻します。
※巧の遺した黒いカブトという存在に剣崎を殺した相手を同一と考えているかどうかは後続の書き手さんにお任せします。


 ◆


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728未完成の僕たちに ◆JOKER/0r3g :2018/11/08(木) 23:38:49 ID:tJIwqj620

 「にしても、あいつも馬鹿だよね。
 ネイティブになったばっかりの人間が我を忘れることがあるのは事実だけど、あんだけ長い時間ネイティブだったあいつにはもう関係ないのに」

 誰に告げるでもなく、キングは告げる。
 確かに彼が先ほど総司に述べたネイティブが破壊を求める本性を持つという話は、そこまで突飛なものではない。
 グリラスワームに変貌した三島はそれまでの彼からは想像できないほどに凶暴になり、またZECTの隊員たちもまた人間としての記憶を忘れ攻撃本能のみで動く怪物に成り果てていた。

 そうした事例から考えれば総司への言葉もまた説得力を持ちうるものだったが、しかし総司においてもそうしたネイティブの攻撃性が我を忘れさせる可能性が未だあるのかと言われれば、それは甚だ怪しいものだった。
 或いは万に一つほどの可能性でそうしたこともあり得るのかもしれないが、少なくとも総司が今回暴走したのはネイティブであることが理由ではない。
 今回彼を暴走させたのは、『剣の世界』に存在する唯一無二、最悪の毒。

 ――アンデッドポイズン。

 そう、キングが先のブレイドの攻撃を前に放った切り札というのは、総司のブレイドへの変身後一人だけ忍ばせていたアンデッド、スコーピオンアンデッドだったのである。
 スコーピオンはブレイドに対し、アンデッドの自我を強く暴走させライダーシステムを纏う人間にまでその強い攻撃性を植え付けるアンデッドポイズンを注入。
 その毒はそれまでのキングとの問答で大きくアンデッドとの融合係数を上げていた総司の全身を駆け巡り、抗う時間さえ与えずに彼を攻撃本能だけで動く殺戮マシーンへと変貌させたのであった。

 その後のブレイドがどう動くかは正直キングにとっても賭けだったが、ちょうどうまい具合に彼は仲間を殺し、その安っぽい正義を自らへし折ったのだから、キングにとっては大成功もいいところであった。

 「まぁ、嘘はついてないよね。“僕”はアギトを殺してないし、ダークカブトに殺しをさせたわけじゃないもの」

 ただ本能に屈したあいつが悪いんだからさ、とこれ以上なく楽しげに笑って、キングはなおも総司の最期の一線を断ち切るためにその足を進めていった。


【二日目 早朝】
【D-1 市街地】


【キング@仮面ライダー剣】
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729未完成の僕たちに ◆JOKER/0r3g :2018/11/08(木) 23:41:23 ID:tJIwqj620


 ◆


 「――ハァッ!」

 ブレイドが勢いよく振り下ろしたブレイラウザーの一撃を受けて、彼らを足止めしていた最後のアンデッド……スコーピオンアンデッドはその身を大きく横たわらせる。
 そのバックルが封印可能を示すように開いたのを見てブレイドがブランクカードを投げつけると、そのカードには新しく力が宿り、再び彼の手の中に戻っていく。
 そうして握りしめたカードに刻まれた『POISON』の字に一つの可能性に至りながら、しかしそれ以上思考を重ねるより早く名護はブレイドの変身を解いた。

 「津上君、しっかりするんだ!津上君!」

 そのまま視線を走らせれば、血だまりの中でひたすらに呼びかけ続ける男の姿が、その瞳に映った。
 手やコートが返り血で赤く染まろうと一切諦める様子さえ見せず熱く声掛けを続けるのは、一条薫。
 そして、その血だまりをどんどんと赤く広げながら一条の手に抱かれている青年は津上翔一。

 その瞳の焦点は既に合っておらず……先ほど一条の延命処置を行って見せた名護の目から見ても、彼は明らかな手遅れだった。
 だがそれでも、一条を止める気にはならない。
 どうしようもなく悲痛な行為だとしても、それでも他者の命を願ってしまうのは、いつの世も残された者にとって当然の行いだった。

 「一条……さん」

 そんな中、ようやく一条の声が届いたのか、翔一は小さく呟く。
 彼が必死に絞り出したのだろう思いを前に、一条もこれ以上話すな、と止めることさえ出来ず、ただ彼の言葉を待つのみになってしまった。

 「総司君は……きっとあんなことをしたかったんじゃないんです。
 ただ少しだけ……混乱しちゃっただけで、本当はもっと別のことを……」

 「津上君……」
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


730未完成の僕たちに ◆JOKER/0r3g :2018/11/08(木) 23:42:35 ID:tJIwqj620

「俺の分まで、生きてください。中途半端でもなんでも、生きて……」

そこまで言い切って、これ以上その瞳を開けているのも、億劫に感じられたのか、翔一は瞳を閉じる。
しかしこんな最期を、一条が黙って見届けるわけはなく。

「――目を開けろ津上君!まだ君にはやりたいことがあるんじゃないのか!
この殺し合いが終わったら、絶対に君のレストランに食べに行く!だから死ぬな、津上翔一!」

一条は、その瞳に涙さえ携えて叫ぶ。
五代に引き続き、ただ自由を愛する一般人が、死んでしまう。
刑事である自分をも気遣い平等に守ってくれた心優しい青年が。

それだけはどうにか避けなければならないと、一条はその喉を嗄らすほどの勢いで叫び続けていた。
だがそうして翔一に呼びかけ続ける一条の肩を、ポンと叩く者が一人。
振り返ったその先にあったのは、彼もまた涙を堪えながら緩く首を振る翔太郎の姿。

それを受けて、ようやく一条も悟る。
津上翔一が、この世を去ってしまったのだという、どうしようもない現実を。
受け入れがたいこの結末を前に、一条薫は一人、悲痛な雄叫びを上げるほかなかった。


【二日目 早朝】
【D-1 病院】


【一条薫@仮面ライダークウガ】
【時間軸】第46話 未確認生命体第46号(ゴ・ガドル・バ)撃破後
【状態】疲労(大)、ダメージ(大)、五代たち犠牲者やユウスケへの罪悪感、強い無力感
【装備】アクセルドライバー+アクセルメモリ+トライアルメモリ@仮面ライダーW
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731未完成の僕たちに ◆JOKER/0r3g :2018/11/08(木) 23:45:09 ID:tJIwqj620



【左翔太郎@仮面ライダーW】
【時間軸】本編終了後
【状態】ダメージ(大)、疲労(大)、精神疲労(大)、キングフォームに変身した事による疲労、仮面ライダージョーカーに1時間50分変身不能
【装備】ロストドライバー&ジョーカーメモリ@仮面ライダーW
【道具】支給品一式×2(翔太郎、木場)、首輪(木場)、ガイアメモリ(メタル)@仮面ライダーW、『長いお別れ』ほかフィリップ・マーロウの小説@仮面ライダーW
【思考・状況】
基本行動方針:仮面ライダーとして、世界の破壊を止める。
1:名護や一条、仲間たちと共に戦う。 今度こそこの仲間達を護り抜く……はずだったのにな。
2:出来れば相川始と協力したい。
3:浅倉、ダグバを絶対に倒す。
4:フィリップ達と合流し、木場のような仲間を集める。
5:乾巧に木場の死を知らせる。ただし村上は警戒。
6:もしも始が殺し合いに乗っているのなら、全力で止める。
7:もし一条が回復したら特訓してトライアルのマキシマムを使えるようにさせる。
8:ジョーカーアンデッド、か……。
9:総司……。
【備考】
※大ショッカーと財団Xに何らかの繋がりがあると考えています。
※仮面ライダーブレイドキングフォームに変身しました。剣崎と同等の融合係数を誇りますが、今はまだジョーカー化はさほど進行していません。
※トライアルメモリの特訓についてはA-1エリアをはじめとするサーキット場を利用するものと思われますが詳細は不明です。


【全体備考】
※支給品一式、コックコート@仮面ライダーアギト、ふうと君キーホルダー@仮面ライダーW、医療箱@現実はD-1病院内、レンゲルバックル@仮面ライダー剣はD-1病院前に放置されています。
※スパイダーアンデッドが完全封印されました。少なくとももうカードのみの状態で外部に影響を及ぼすことはありません。


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732 ◆JOKER/0r3g :2018/11/08(木) 23:46:20 ID:tJIwqj620
長時間お付き合いいただきありがとうございました。
以上で投下を終了いたします。

ご意見ご感想、ないしはご指摘などございましたらよろしくお願いします。


733名無しさん :2018/11/09(金) 02:23:59 ID:qIeXStqc0
投下お疲れ様です。
ブレイドを翔太郎に返さないのか…と最初は思ってたんですが、なるほどアンデッドポイズンとは…。
会場に残るマーダーの中では間違いなく最弱でありながら、豊富な情報と装備を活かしてあの手この手で攻めてくるキングはやはり厄介な存在だと再認識しました。
初代に引き続きまたしても不意打ちで倒れてしまった翔一君ですが、最後に意志を遺せた分本望なのかもしれませんね。個人的にはディケイドアギトのカードがこの先どうなるのかも気になります。


734名無しさん :2018/11/09(金) 21:06:14 ID:6SVwhtYY0
投下お疲れ様です!
アギトの世界もこれでリーチですか…巧、良太郎、翔一と主人公がどんどん脱落していく…


735名無しさん :2018/11/09(金) 23:19:50 ID:G8rEObY20
投下乙です

これまで幾度も場を和ませてくれた翔一くんが…もう真司とのやり取りも見れないと思うと悲しい…
キングは相変わらずの悪辣さ。こいつほんとハイパームテキでボコってやりたい(全ギレ)
そんなキングのせいで錯乱してしまった総司を何とか士が救ってくれることを願う

改めて投下お疲れ様でした!


736名無しさん :2018/11/10(土) 06:10:14 ID:47.hvsxI0
投下乙です!
キングはまたやらかしてくれたなぁおい! キング怖いよ……
総司は剣崎の遺志を受け継いで、そして津上さんは小沢さんを始めとしたたくさんの人達の仇を取ってくれたから、燃えてきたー! けど……まさか、こんな結末になるなんて。
士と総司は再会したけど、このまま総司は救われるのか……?


737名無しさん :2018/11/10(土) 11:54:13 ID:jb74tRpI0
キングがエボルトみたいに見えてきたな
実際にあったら外道同士で仲良くなるんだろうか


738 ◆JOKER/0r3g :2018/11/14(水) 01:38:50 ID:BhXtFuOk0
皆さんこんにちは。
たくさんのご感想ありがとうございます。一つ一つ、しっかりと目を通しこちらとしても楽しませていただいています。
これからも何卒よろしくお願いします。

さて、今回は以前から予告していたとおり次回投下となる第三回放送についてです。
といいましても今回は私しか放送案を投下する書き手がいない上本投下までに生じるラグや手間など問題がありますので、仮投下は経由せずこちらに直接投下したいと思います。
もちろん、内容に著しい違和感がある、ないしは問題なのではないか、などのご意見がございましたら仰って頂いても構いませんし、その時は迅速に修正いたしますのでよろしくお願いします。


739 ◆LuuKRM2PEg :2018/11/14(水) 19:40:52 ID:B7wFkSKY0
第三回放送の投下は本スレの直接投下で問題はないと思いますよ。
他の書き手氏の中で、放送案を投下したいという意見もないので。


740 ◆JOKER/0r3g :2018/11/15(木) 22:35:30 ID:x0zHVe060
皆さんこんにちは、9/16~11/15期間の月報集計です。

話数(前期比)/生存者(前期比)/生存率(前期比)
133話(+3)/16/60(-2)/26.6(-3.4)

前回月報に比べ投下数1増やせました。次回月報は3~4本投下するのを目標に頑張ろうと思います。


名前: E-mail(省略可)
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4 バーチャルリアリティバトルロワイアル Log.03 (Res:984)All First100 Last50 SubjectList ReLoad 4
1NPC :2014/11/29(土) 14:40:43 ID:9sZCm6p60
ここは仮想空間を舞台した各種メディア作品キャラが共演する
バトルロワイアルのリレーSS企画スレッドです。

この企画は性質上、版権キャラの残酷描写や死亡描写が登場する可能性があります。
苦手な人は注意してください。


■したらば避難所
ttp://jbbs.shitaraba.net/otaku/15830/

■まとめwiki
ttp://www50.atwiki.jp/virtualrowa/

■過去スレ
企画スレ ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/13744/1353421131/l50
 Log.01 ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/14759/1357656664/l50
 Log.02 ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/14759/1378723509/l50 <前スレ

965あなたの風が吹くから ◆k7RtnnRnf2 :2018/02/15(木) 21:32:36 ID:qDFS4.2M0

[チームの目的・行動予定]
基本:バトルロワイアルの打破。
1:理想の生徒会の結成。
2:ウイルスに対抗するためのプログラムの構築。
3:GMへのジャミングが効いているうちにダンジョンを攻略
4:ネットスラムの攻略
[現状の課題]
0:ダンジョンを攻略しながら学園を警備する。
1:ウイルスの対策
2:危険人物及びクビアへの対策
[生徒会全体の備考]
※番匠屋淳ファイルの内容を確認して『The World(R:1)』で起こった出来事を把握しました。
※レオ特製生徒会室には主催者の監視を阻害するプログラムが張られていますが、効果のほどは不明です。
※セグメントの詳細を知りましたが、現状では女神アウラが復活する可能性は低いと考えています。
※PCボディにウイルスは仕掛けられておらず、メールによって送られてくる可能性が高いと考えています。
※エージェント・スミスはオーヴァンによって排除されたと考えています。
※次の人物を、生徒会メンバー全員が危険人物であると判断しました。
オーヴァン、フォルテ
※セグメントを一つにして女神アウラを復活させても、それはクビアの力になるだけかもしれないと仮説を立てました。
※プレイヤー同士の戦いによってデスゲーム崩壊の仮説を立てましたが、現状では確信と思っていません。


※生徒会室は独立した“新エリア”です。そのため、メンテナンスを受けても削除されませんが、GMに補足された場合はその限りではありません。
※生徒会室にはダンジョンへのゲートが新設されています。
※VRバトルロワイアルは“ダンジョン探索ゲーム”です。それを基幹システムとしては、PvPのバトルロワイアルという“イベント”が発生している状況です。
※そのためダンジョン攻略をGM側は妨げることができません。
※ダンジョンをクリアした際、何かしらのアクションが起こるだろうと推測しています。
※生徒会室には言峰神父を除く全てのNPCが待機していて、それぞれの施設が利用できます。

(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


966あなたの風が吹くから ◆k7RtnnRnf2 :2018/02/15(木) 21:32:58 ID:qDFS4.2M0

【揺光@.hack//G.U.】
[ステータス]:HP100%、強い決意、Xthフォーム
[装備]:最後の裏切り@.hack//、あの日の思い出@.hack//、PGMへカートⅡ(7/7)@ソードアートオンライン
[アイテム]:不明支給品0~2、癒しの水@.hack//G.U.×2、ホールメテオ@ロックマンエグゼ3(一定時間使用不能) 、基本支給品一式×3、ネオの不明支給品1個(武器ではない)、12.7mm弾×100@現実
[ポイント]:194ポイント/0kill
[思考]
基本:この殺し合いを止める為に戦い、絶対に生きて脱出する。
1:ハセヲ達を助ける為に前を走る。
[備考]
※Vol.3にて、未帰還者状態から覚醒し、ハセヲのメールを確認した直後からの参戦です
※クラインと互いの情報を交換しました。時代、世界観の決定的なズレを認識しました。
※ロックマンエグゼの世界観を知りました。
※マトリックスの世界観を知りました。
※バーサーカーの真名を看破しました。
※ネオの願いと救世主の力によってXthフォームにジョブエクステンドしました。
※Xthフォームの能力は.hack//Linkに準拠します。
※救世主の力を自在に扱えるかどうかは不明です。


【岸波白野@Fate/EXTRA】
[ステータス]:HP100%、MP70%(+150)、データ欠損(小)、令呪二画、『腕輪の力』に対する本能的な恐怖/男性アバター
[装備]:五四式・黒星(8/8発)@ソードアート・オンライン、{男子学生服、赤の紋章、福音のオルゴール、開運の鍵、強化スパイク}@Fate/EXTRA
[アイテム]:{女子学生服、桜の特製弁当、コフタカバーブ、トリガーコード(アルファ、ベータ、ガンマ、デルタ)}、コードキャスト[_search]}@Fate/EXTRA、{薄明の書、クソみたいな世界}@.hack//、{誘惑スル薔薇ノ滴、途切レヌ螺旋ノ縁、DG-0(一丁のみ)、万能ソーダ、吊り男のタロット×3、剣士の封印×3、導きの羽×1、機関170式}@.hack//G.U.、図書室で借りた本、不明支給品0~5、基本支給品一式×4、ドロップアイテム×2(詳細不明)
[ポイント]:0ポイント/2kill
[思考]
基本:バトルロワイアルを止める。
1:このゲームをクリアする
2:榊の元へ辿り着く経路を捜索する。
3:エルディ・ルーの地下にあるプロテクトエリアを調査したい。ただし、実行は万全の準備をしてから。
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


967あなたの風が吹くから ◆k7RtnnRnf2 :2018/02/15(木) 21:33:24 ID:qDFS4.2M0

【レオナルド・ビスタリオ・ハーウェイ@Fate/EXTRA】
[ステータス]:HP100%、MP45%、令呪:三画
[装備]:なし
[アイテム]:{桜の特製弁当、番匠屋淳ファイル(vol.1~Vol.4)@.hackG.U.、{セグメント1-2}@.hack//、基本支給品一式
[ポイント]:0ポイント/2kill [思考・状況]
基本行動方針:会長としてバトルロワイアルを潰す。
0:バトルフィールドを破壊する為の調査をしながら、指令を出す。
1:ゲームをクリアする。
2:ハーウェイ家の党首として、いずれトワイスも打倒する。
[サーヴァント]:セイバー(ガウェイン)
[ステータス]:HP70%(+50%)、MP100%、健康、じいや
[装備] 神龍帝の覇紋鎧@.hack//G.U.
[備考]
※参戦時期は決勝戦で敗北し、消滅した後からです。
※レオのサーヴァント持続可能時間は不明です。
※レオの改竄により、【神龍帝の覇紋鎧】をガウェインが装備しています。
※岸波白野に関する記憶があやふやになっています。また、これはガウェインも同様です。
※ガウェインはサチ(ヘレン)の身に起きたことを知りました。
※蒼炎のカイトの言語を翻訳するプログラムや、通信可能なシステムを作りましたがどれくらいの効果を発揮するかは不明です。

【蒼炎のカイト@.hack//G.U.】
[ステータス]:HP80%、SP80%、PP100%
[装備]:{虚空ノ双牙、虚空ノ修羅鎧、虚空ノ凶眼}@.hack//G.U.
[アイテム]:基本支給品一式
[ポイント]:0ポイント/1kill
[思考]
基本:女神AURAの騎士として、セグメントを護り、女神AURAの元へ帰還する。
1:ゲームをクリアする。
2:ユイ(アウラのセグメント)、騎士団を護る。
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


968あなたの風が吹くから ◆k7RtnnRnf2 :2018/02/15(木) 21:33:55 ID:qDFS4.2M0


【第六層・二の月想海】
ミッション:制限時間以内に敵性エネミー及びフロアボスの撃破
ボス:アトリ@.hack//G.U. TRILOGY
イニスの碑文使いにして、AIDA=PCとなった呪癒士の少女。
TRILOGY本編の他にも、ゲーム本編及びバトルロワイアルでの記憶も引き継いだ状態で出現した。


969 ◆k7RtnnRnf2 :2018/02/15(木) 21:34:16 ID:qDFS4.2M0
以上で投下終了です。
何かご意見があれば指摘をお願いします。


970名無しさん :2018/02/15(木) 23:44:32 ID:OoD/o3Vs0
投下乙でした

これは、辛い。とても辛い……


971名無しさん :2018/03/15(木) 19:51:39 ID:QfPP559c0
月報の時期なので集計させて頂きます
135話(+ 1) 15/55 (- 0) 27.3


972 ◆k7RtnnRnf2 :2018/03/19(月) 07:52:57 ID:I.mnP9vs0
ttp://fast-uploader.com/file/7076968412552/

◆NZZhM9gmig氏が執筆した「Dark Infection」のワンシーンをイラストにさせて頂きました!
オーヴァンの圧倒的な力と、キリトとアスナの死別がとても印象的だったので。
読み終わった当時、オーヴァンの底知れぬ恐ろしさと共にバトルロワイアルの凄惨さが伝わってきて、物凄い絶望感を味わったことを今でも覚えています。


973 ◆k7RtnnRnf2 :2018/11/08(木) 19:45:02 ID:piHbsJzI0
予約分の投下を開始します


974闇の刃 ◆k7RtnnRnf2 :2018/11/08(木) 19:46:39 ID:piHbsJzI0
     1◆

「ハッ!」

 黒雪姫/ブラックロータスが振るう漆黒の一閃が敵性エネミーのアバターを両断する。
 一切の無駄がなく、正確無比と呼ぶにふさわしい一振りによって、エネミーは悲鳴をあげる暇もなく消滅した。
 仲間の仇を取ろうとしているのか、イノシシやゴリラのようなモンスターが鼓膜を震わせるほどの咆哮をあげながら襲いかかってくる。しかし黒雪姫は威風堂々とした態度で構えながら、漆黒の閃光となって駆け抜ける。
 彼女の走りは、ただの人間である俺……ジローの目では到底追いかけることができなかった。

(は、早い!?)

 一瞬の交錯の後、モンスターたちの胴体が横に分断されて、2体同時に上半身が揺れた。奴らは何が起こったのかわからないような表情を浮かべた瞬間、この世界から消えてしまった。

 そして、俺たちの前に再び黒雪姫は姿を現した。
 俺は息を呑むしかない。ハッピースタジアムに飲み込まれた開田たちを助けて、そしてパカを守るために何度も命がけの戦いを乗り越えたつもりだった。でも、黒雪姫の動きはデウエスやドラゴン以上の迫力を醸している。
 彼女がデンノーズに加わってくれれば、チームの勝利は保証されそうなほどに頼もしかった。

 レオの指令を受けて最後のミッションをクリアするために、俺たちはウラインターネットの中には位置するネットスラムに向かっている。
 ネットスラムには【プチグソレース:ミッドナイト】というイベントが開催されていて、メールの内容が正しければイベント終了時には順位に応じてアイテムが貰えるようだ。
 どんなアイテムなのかわからないけど、このデスゲームを打倒するきっかけになる可能性がある。揺光やミーナが挑み、カオルたちが最期を迎えた野球のイベントでも、あのデウエスが現れたように。

 ネットスラムに辿り着くため、俺たちは疾走している。
 キリトが運転するナイト・ロッカーの後部座席側に俺が乗って、ユイちゃんはキリトの胸ポケットに収まっていた。そして黒雪姫はフィールド内に出現しているエネミーを撃破して、バイクに乗る俺たちを守ってくれている。もちろん、倒すのは進路の邪魔になる奴らだけであり、それ以外は無視していた。
 キリトも黒雪姫が追い付ける程度の速度で運転してくれているので、離れ離れになることもない。


975闇の刃 ◆k7RtnnRnf2 :2018/11/08(木) 19:47:31 ID:piHbsJzI0

 ヘルメットなどの安全用品を使わず、法廷速度を無視するような勢いで走るバイクに二人乗りをすることが不安になったけど、こんな状況では些細なことだ。
 ただ、俺は気がかりだった。キリトと黒雪姫、そしてユイちゃんの胸中が。

 オーヴァンやフォルテに言峰神父が力を貸したことで、学園に集まったメンバーの間に不穏な空気が漂ってしまった。そして俺が神父を庇ったせいで、わだかまりが残ってしまっている。
 レオのおかげでどうにか収まったけど、根本的には何も解決していない。もしもここでオーヴァンとフォルテに遭遇したら、何が起こるのかわからなかった。


 時間は少しさかのぼる。
 学園の正門をくぐり、俺は10時間以上ぶりに学園外のエリアに出た。
 月海原学園は廃墟と化して、神父はおろかオーヴァンとフォルテの姿はどこにも見当たらない。
 違和感と困惑が生じたけど、次の瞬間には絶望で飲み込まれてしまった。

『オーヴァン……ッ!』

 あの時、聞こえてきた怒りと悲しみで満ちた声をこぼしたのは誰だったのか。俺は気にかけられる状況ではなかった。
 闇の中より現れたのは、薄気味悪い光を放つ三角形の爪痕。まるで俺たちを嘲笑うかのように、異様なまでの存在感を放っている。
 あのオーヴァンが刻んだ爪痕であり、俺とカイトを守るためにニコが散った場所でもあることを嫌でも思い出されてしまう。

 3度目のメールと同時に学園は修復されたはずなのに、三角形の爪痕だけは遺されている。理由など考える必要はない、あの榊による俺たちへの当てつけとして、爪痕だけを遺したのだろう。


976闇の刃 ◆k7RtnnRnf2 :2018/11/08(木) 19:48:11 ID:piHbsJzI0

 キリトも、ユイちゃんも、黒雪姫も……大切な人をオーヴァンに殺されてしまった。
 榊はオーヴァンが仇であることを知っているからこそ、俺たちの心を折る目的で爪痕を突きつけたはずだ。
 だけど、みんなは弱くない。レオの期待を背負い、キシナミたちがダンジョンを攻略しているから、決して絶望せずに前を進んでくれた。


 俺もキリトたちのため、ここにいる。
 俺のワガママを聞いてもらって、何かできることがあると信じて前を進みたい。
 それがいなくなったみんなへの弔いであり、ニコのけじめにもなる。

(ケケケ。そうやって、お前は自分を慰めているんだろ?)

 だけど、そんな俺を嘲笑うかのような声が、心の奥底から聞こえてくる。
 幻聴などではない。姿こそ見えないけど、いつだって俺のことを嘲笑っていた『オレ』の声だ。

(カッコよかったぜぇ、『オレ』? いなくなったみんなのため、みんなの遺志を受け継ごうと立ち上がる姿は、まさにヒーローじゃねえか!)
(お前……)
(けどよぉ、これからどうするんだよ?
 意気込んだ割には、何の力も持ってねえだろ? あのドッペルゲンガーって3人目の『オレ』だって、神父サマがいなけりゃ何もできずに殺された……言っとくけど、何も考えずに突っ込んで殺されるなんて『オレ』は御免だからな)

 俺のことを侮辱しているような声色だけど、『オレ』の態度からは微かな怒りが混ざっているようにも聞こえる。
 当然だ。『オレ』だけでなく、俺だって本当なら死にたくない。学園ではみんなの前で胸を張ったけど、本音を言うと今でも『死の恐怖』は俺の中にある。
 『オレ』の言葉は腹立たしいけど、どう考えても『オレ』の方が正しい。黒雪姫は容易くエネミーを蹴散らしたけど、俺が同じ立場になったら1分もせずに殺されてしまう。
 本当ならレオが用意した生徒会室の中でみんなを待っているべきだった。

(……確かにお前の言い分は正しい。ただの人間でしかない俺に、キリトや黒雪姫みたいに戦うことなんてできない)
(ハッ、今更何を言ってるんだよ? わかってたなら、初めからついていくわけねえだろ?
 それとも、やっぱり怖いからオレは帰るって言うなら今のうちだぜ?)
(いいや、俺は帰るつもりなんてない。俺よりもずっと小さいニコやユイちゃんは精一杯頑張っているのに、俺だけがなにもしないなんて……できるわけない。
 それに、このウラインターネットは……レンが眠っている場所だから)
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


977闇の刃 ◆k7RtnnRnf2 :2018/11/08(木) 19:53:27 ID:piHbsJzI0

(キリトは、俺とレンのために戦ってくれた……だから、俺もキリトのために何かしたい。それだけだ)
(おーおー、これはまた気取ったことを言ってくれるねぇ……まあ、精々頑張りな)

 そんな捨て台詞を最後に『オレ』の言葉は聞こえなくなる。
 不意に、俺は後部座席からウラインターネットの黒い荒野を眺める。迷路のように複雑な道だけど、キリトは一度通ったことがあるから難なく進めるのだろう。
 だけど、今のキリトはどんな表情を浮かべているのかどうしても気がかりだった。彼の様子は伺えないけど、悲しみを無理矢理隠しているような気がした。


 やがて俺達一同は【A-9】エリアのショップに到達する。
 ネットスラムのイベントに挑戦する前に、備えを用意する必要があった。黒雪姫がエネミーを撃破してくれたおかげで、アイテム1つを手に入れる程度の余裕はある。


 黒雪姫がショップで買い物をしている間、俺達3人は外で待つことになった。エネミーがショップに襲いかからないとも限らないので、見張りをする必要がある。

「なあ、ジローさん」

 不意に、キリトは俺に声をかけてくる。振り向くと、やはり彼は悲しみを帯びた表情で俺を見ていた。
 キリトの懐に隠れているユイちゃんも心配そうな目で見上げていて、場の空気が重くなるのを感じる。


978闇の刃 ◆k7RtnnRnf2 :2018/11/08(木) 19:55:48 ID:piHbsJzI0
「キリト……?」
「わかっているとは思うけど……確か、この辺りなんだ。レンさんが、フォルテに殺されたのは……」
「……やっぱり、そうか」
「レンさん、ジローさんのことを本当に大切に想ってたみたいなんだ……フォルテに体をボロボロにされて、命が残りわずかになった時だって……俺のことを、ジローさんだと勘違いしていた。
 だから、その時だけは……俺も、ジローさんのフリをしていたんだ」

 苦しげな表情でキリトは語る。
 「パパ……」という、ユイちゃんの震える声によって、胸が締め付けられそうだ。

「……悪い、変な空気にさせちゃって。
 ただ、ジローさんにはどうしても知ってほしかったんだ。レンさんのことを。レンさんが、ジローさんを最後まで……本当に愛していたことを」
「そっか……キリト、ありがとう。レンのことを、俺に伝えてくれて。
 レンは……俺にとっても大切な人だった。何度も助けられたし、野球のことだって……色んなサポートをして貰った。
 レンがいなかったら、俺はきっとデウエスと戦うことができなかった……やっぱり、彼女は凄い人だったんだな」
「ああ。ジローさんのために、レンさんを生み出した本当の浅井レンさんも……凄い人だってことは、俺にもわかる。
 ジローさんと浅井レンさんのためにも、俺はレンさんの仇を取りたいと思う」
「それは俺も同じさ。絶対に、みんなで生きて帰って……レンの所に、戻ろうな」

 キリトのため、俺もまたわずかな嘘を混ぜた。
 パカを裏切ることになってしまうのは心苦しいけど、キリトの恩に報いたかった。だから、心の中でパカに謝りながら、俺はキリトに向き合う。
 レンもまた、デンノーズの一員だったことは事実だ。彼女には支えられたし、彼女がいなければハッピースタジアムで勝ち抜けなかっただろう。

「……待たせてしまったな」

 俺とキリトが改めて誓いを交し合うのと同時に、黒雪姫が姿を現した。

「おかえりなさい!」
「ただいま、ユイ」

 ユイちゃんと黒雪姫の言葉は、この暗い雰囲気を晴らしてくれた清涼剤になってくれるようだった。


979闇の刃 ◆k7RtnnRnf2 :2018/11/08(木) 20:02:08 ID:piHbsJzI0

「キリト……今、ここで私が出てくるのは無粋だったかな?」
「そんなことはないさ。俺たちは、互いに言いたいことを言えただろ?」

 黒雪姫とキリトの問いかけには俺も肯定する。
 
「それで、黒雪は何を買って来たんだ?」
「学園で購入したアイテムと同じさ。ここに来るまでに襲ってきたエネミー達を倒したおかげで、購入できる分のポイントは溜まっている。
 ここから先、何が起こるかわからない以上、一人でも多くのHPを回復させるアイテムは持っていた方がいいだろう?
 ジローさん、これはあなたに託したぞ」

 黒雪姫から治癒の雨を受け取ったことで、俺はプレッシャーがほんの少し軽くなるのを感じる。
 彼女が言うように、回復アイテムは大いに越したことはない。これから行うミッションで何か罠が仕掛けられている可能性もあるからだ。

「さて、ネットスラムももう近いが……その前に、私からもジローさんに話がある。
 レイン……いや、ニコが貴方に何を残してくれたのかを、私は知りたい。
 彼女は私たち黒薔薇の騎士団が来る前に、対主催生徒会を支えてくれた要であったから、私は彼女のことを知らなければいけない。
 このデスゲームより以前に、私は彼女と何度も力を合わせたこともあるからな」

 黒雪姫の話は俺にとっても重要なことだった。
 ニコは黒雪姫にとっても大事な仲間であり、ライバルでもある。だから、黒雪姫にも伝えなければいけなかった。

「……ニコは本当にしっかりした子だったよ。22歳の俺とは大違いに、強くて頼りになる子だった。
 スミスって奴を相手にしても一歩も引かなかったし、学園のみんなのために戦ってた。
 ただ、ニコもニコで悩みを抱えていたんだ」
「悩み、とは?」
「レオのやり方さ。
 レオは正しいし、どんな時でも絶対に落ち込んだりしないでみんなを引っ張ってくれているんだ。
 ……でも、いなくなった人たちに対して、冷静すぎたんだ。それにニコは怒って、一度は決裂しそうになった」
「なるほど……確かに、それはわかります。
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


980闇の刃 ◆k7RtnnRnf2 :2018/11/08(木) 20:08:02 ID:piHbsJzI0
 その理由は聞くまでもない。二度目のメールでは黒雪姫にとって大切な人……シルバー・クロウの名が書かれていたからだ。学園で正体を明かしたニコが荒んでいたのは、クロウの死が関係しているかもしれない。
 レオの悠然たる態度が癪に触って、苛立ちのまま全てを破壊しようとしたのだろう。大切な人の死を悲しむ暇も与えられず、前に進むことだけを一方的に求められたら怒るに決まっている。
 それを考えたら、黒雪姫とユイちゃんも心配だったけど……今の俺が二人に何かできることがあるとは思えなかった。

「黒雪姫……」
「……すまない。これから大事なイベントが控えている中で、貴重な時間を割いてもらったのに、空気を悪くしたようだ」
「……黒雪姫は何も悪くないだろ? ニコがいなくなった原因は……!」
「その話はやめるんだ!
 今は生徒会長から任されたミッション攻略を考えるべきであり、私たちが止まることは許されない!
 こうしている間にもハセヲ君たちはダンジョン攻略を進めているはずだ……ならば、私たちも進まなければいけないだろう?
 私が敬仰する騎士にして、アーチャーと心を通わせたダン・ブラックモア卿も……私たちを信じて、全てを託してくれた。
 その誓いを……私は無下にしてはいけないんだっ!」

 黒雪姫の威風堂々とした叫びは耳に響き、その迫力に後ずさりそうになった。
 けれど、彼女の言葉には違和感がある。責任感に溢れているようで、自分自身を鼓舞するための叫びにも思えた。
 ニコが自分自身の哀しみを硬い鎧で覆っていたように、黒雪姫も自分自身を別のナニかに変えようとしている。
 美しさと鋭さを秘めた刃の中には、どうしようもない心の闇が隠れていそうで……黒雪姫の深層意識(エス)には何が起きているのか不安になる。

「……すまない。熱くなってしまった。
 だけど、私たちには時間がないことだけは忘れてはいけない。この世界が崩壊に向かっているのであれば、一刻も早くレースを攻略する必要がある」
「そうだな。ユイ、ジローさん……急ごうか。
 ネットスラムまで、もうすぐだからな」

 哀しみに飲み込まれたまま、自分を奮い立たせようとする黒雪姫とキリトの顔を見るしかできない。
 俺は何も言えず、キリトに促されてバイクの後部座席に座る。ニコの時のように説得できるわけがないし、俺にみんなの哀しみを癒す知恵などない。
 ただ、そばで見守ることしかできなかった。


 やる気が 2上がった
 体力が 4下がった
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


981闇の刃 ◆k7RtnnRnf2 :2018/11/08(木) 20:08:35 ID:piHbsJzI0

    2◆◆


 私達には時間がなかった。
 自分自身にそう言い聞かせて、立ち止まることをやめたかった。あのまま長引かせてはジローさんに不要なプレッシャーを背負わせることになってしまい、最悪の可能性として余計なトラブルの引き金にも繋がる。
 何よりも、このウラインターネットはダン卿の最期を見届けた地だ。ダン卿が私達を信じてくれたからには、前を進むことが弔いになる。
 何よりもダン卿の仇であるフォルテや、ハルユキ君を始めとした多くの命を奪ったオーヴァンがどこかにいる……その事実がある限り、何があっても止まる訳にはいかなかった。

(ハルユキ君、ニコ……二人とも、無念だっただろう。
 だが、安心してくれ……君達の分まで、私が戦う。私が、君達の仇を取ってみせる)

 黒雪姫/ブラック・ロータスとしてのデュエルアバターを身に包み、ネガ・ネビュラスを率いる《黒の王》として数多の戦いを乗り越えた。
 共に戦った仲間であるハルユキ君やニコの笑顔がもう見られない……全ての元凶たるオーヴァンや榊をこの手で両断するまで、一秒の時間すらも惜しむつもりはなかった。

(もうこれ以上、奴らを好き勝手にはさせない。君達が守りたかった人達は、私が必ず守ってみせるから……何があろうとも、戦い続けることを誓おう。
 例え、奴らと刺し違えることになろうとも……私は君達の無念を晴らす。君達の犠牲は決して無駄にはさせない。
 悪鬼と罵られようとも、この手で奴らを……冥府の底に叩き落してみせる)

 仮初めの世界の闇が徐々に濃度を増していく中、黒雪姫は誓う。
 自らの心の中に、負の感情が溢れつつあることに目を向けないまま。
 そして、彼女の憎悪に呼応するかのように、仇敵を求める二つの刃は漆黒色がより強くなっていき、闇の刃へと変わりつつあった……


【A-10/ウラインターネット・ネットスラム付近/一日目・夜中】

【Bチーム:ネットスラム攻略組】


982闇の刃 ◆k7RtnnRnf2 :2018/11/08(木) 20:10:22 ID:piHbsJzI0

【ブラック・ロータス@アクセル・ワールド】
[ステータス]:HP70%/デュエルアバター 、令呪一画、徐々に芽生えつつある憎しみ
[装備]:なし
[アイテム]:基本支給品一式、不明支給品1~3、{エリアワード『絶望の』×2、『選ばれし』×2 、noitnetni.cyl_1-2、エリアワード『虚無』、noitnetni.cyl_3 }@.hack//、{インビンシブル(大破)、パイル・ドライバー、サフラン・ハート、サフラン・ヘルム、サフラン・ガントレット、サフラン・アーマー、サフラン・ブーツ、ゲイル・スラスター}@アクセル・ワールド、破邪刀@Fate/EXTRA、死のタロット@.hack//G.U.、ヴォーパルの剣@Fate/EXTRA、アンダーシャツ@ロックマンエグゼ3
[ポイント]:0ポイント/0kill(+1)
[思考]
基本:バトルロワイアルには乗らない。
1:ゲームをクリアする為、ネットスラムを探索する。
2:ハルユキ君やニコの仇を取る為にも、キリト君やハセヲ君と共にオーヴァンを打倒する。
3:どんな手段を使おうとも、オーヴァンや榊たちを倒してみせる。
[サーヴァント]:アーチャー(ロビンフッド)
[ステータス]:ダメージ(中)、魔力消費(中)
[備考]
※時期は少なくとも9巻より後。


【ジロー@パワプロクンポケット12】
[ステータス]:HP100%、リアルアバター
[装備]:DG-0@.hack//G.U.(4/4、一丁のみ)
[アイテム]:基本支給品一式、ピースメーカー@アクセル・ワールド、非ニ染マル翼@.hack//G.U.、治癒の雨×2@.hack//G.U. 、不明支給品0~2(本人確認済み)
[ポイント]:0ポイント/1kill
[思考]
基本:殺し合いには乗らない。
1:ゲームをクリアする。
2:ユイちゃんの事も、可能な限り守る。
3:『オレ』の言葉が気になる…………。
4:レンのことを忘れない。
5:みんなの為にも絶対に生きる。
6:黒雪姫のことが心配。
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


983闇の刃 ◆k7RtnnRnf2 :2018/11/08(木) 20:12:04 ID:piHbsJzI0

【キリト@ソードアート・オンライン】
[ステータス]:HP65%、MP90%(+50)、疲労(大、SAOアバター
[装備]:{虚空ノ幻、虚空ノ影、蒸気式征闘衣}@.hack//G.U.、小悪魔のベルト@Fate/EXTRA、{ダークリパルサー、ユウキの剣、死銃の刺剣、エリュシデータ}@ソードアート・オンライン
[アイテム]:折れた青薔薇の剣@ソードアート・オンライン、黄泉返りの薬×1@.hack//G.U.、桜の特製弁当@Fate/EXTRA、ナイト・ロッカー@アクセル・ワールド、不明支給品0~1個(水系武器なし) 、プリズム@ロックマンエグゼ3、基本支給品一式
[ポイント]:0ポイント/0kill(+1)
[思考・状況]
基本:みんなの為にも戦い、そしてデスゲームを止める。
0:今はみんなと共にゲームをクリアする。
1:ユイのことを……絶対に守る。
2:ハセヲやロータスと共にオーヴァンと戦う。
[備考]
※参戦時期は、《アンダーワールド》で目覚める直前です。
※使用アバターに応じてスキル・アビリティ等の使用が制限されています。使用するためには該当アバターへ変更してください。
SAOアバター>ソードスキル(無属性)及びユニークスキル《二刀流》が使用可能。
ALOアバター>ソードスキル(有属性)及び魔法スキル、妖精の翅による飛行能力が使用可能。
GGOアバター>《着弾予測円(バレット・サークル)》及び《弾道予測線(バレット・ライン)》が視認可能。
※MPはALOアバターの時のみ表示されます(装備による上昇分を除く)。またMPの消費及び回復効果も、表示されている状態でのみ有効です。


【ユイ@ソードアート・オンライン】
[ステータス]:HP100%、MP60/70、『痛み』に対する恐怖、『死』の処理に対する葛藤/通常アバター、サチ/ヘレンに対する複雑な想い、オーヴァンやフォルテへの憎しみ
[装備]:空気撃ち/三の太刀@Fate/EXTRA
[アイテム]:セグメント3@.hack//、第二相の碑文@.hack//G.U.、桜の特製弁当@Fate/EXTRA、基本支給品一式
[ポイント]:0ポイント/0kill
[思考]
基本:パパとママ(キリトとアスナ)の元へ帰る。
1:ゲームをクリアする。
2:『痛み』は怖いけど、逃げたくない。
3:また“握手”をしてみたい。
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


984 ◆k7RtnnRnf2 :2018/11/08(木) 20:13:42 ID:piHbsJzI0
以上で投下終了です。
疑問点などがあればよろしくお願いします。


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5 パラレルワールド・バトルロワイアル part3 (Res:539)All First100 Last50 SubjectList ReLoad 5
1 ◆Z9iNYeY9a2 :2015/01/15(木) 22:08:08 ID:2Sa.PFa.0
『バトル・ロワイアル』パロディリレーSS企画『パラレルワールド・バトルロワイアル』のスレッドです。
企画上、グロテスクな表現、版権キャラクターの死亡などの要素が含まれております。
これらの要素が苦手な方は、くれぐれもご注意ください。

前スレ
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/14759/1351176974/

【外部サイト】
パラレルワールド・バトルロワイアルまとめwiki
ttp://www45.atwiki.jp/pararowa/
パラレルワールド・バトルロワイアル専用したらば掲示板
ttp://jbbs.livedoor.jp/otaku/14757/

520 ◆Z9iNYeY9a2 :2018/09/29(土) 20:48:35 ID:tn0CKzt60
投下します


521Nとニャース・ポケモンと人間 ◆Z9iNYeY9a2 :2018/09/29(土) 20:49:36 ID:tn0CKzt60
遊園地を出発したNはポケモン城へと向かうために南下していた。
しかし同じ行き先を目指す織莉子、アリスとは共にいない。

一旦寄り道をしてから向かうと言った二人に対し、Nにもまた寄りたい場所が存在していた。
これからポケモン城に向かい、クローンポケモン達を救う。その道中が穏やかなものになるとは思っていない。
ともすれば、ポケモン達の力を借りることにもなるだろう。そうなった場合に傷ついたポケモン達を戦わせるわけにはいかない。

本来ならばポケモンセンターに向かうべきだったのだろうが、Nは病院に向かうことにした。
ここであれば何かしらの薬は入手できるかもしれないというのが一つ。
だが既に多くの人が立ち寄っており、自分も一度訪れた場所、あまり機体はできないことはN自身分かっていた。
それでも向かいたいと思う理由が、Nにはあった。

病院。
そこは海堂直也と別れた場所。そして、彼が命を落とした場所。
ゲーチスの手によって。

その事実を自分の中で否定しきることができないでいた。
あるいはもう分かっていたのかもしれない。自分が知らなかった世界を隠し続けたゲーチスが、本当に信じてもいい存在だったのかどうか。
行ってゲーチスの真意が、海堂の死に対する何かが分かるとも思えなかったが、それでも向かわなければならないとNは考えていた。

その未来は、Nの中であまりにも不鮮明だったから。

「――なんて、言ったら、君は身勝手だと言うかい?」

Nがそう問いかけたのはニャース。
ニャース目線での数歩先にあたる場所を歩いている、現在の同行者。

「好きにしたらいいと思うにゃ。少なくともピカチュウ達はおみゃーのことを信じているみたいにゃし。
 ならそっちの判断には従うだけにゃ」

(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


522Nとニャース・ポケモンと人間 ◆Z9iNYeY9a2 :2018/09/29(土) 20:49:53 ID:tn0CKzt60

善なのか、悪なのか。
そのどっちなのかと問おうとして、何故かその部分がうまく口から出てこなかった。

そんなNの問いかけの意味を察するように、ニャースは答える。

「別に、ポケモンにもいいやつや悪いやつがいてもいいんじゃにゃいかにゃ?」
「悪いポケモン、そんなものがいるのか…?」
「人間から見たら分からないものかもしれにゃいけど、ポケモンの間じゃ他のやつを騙すやつも、人のものを盗むやつもいっぱいいるにゃ。
 ただそれが人間に対しては大したことのないものが多いから気にされないだけなのじゃないかにゃ」

悪いポケモンはいないと語るポケモンは多く、確かにそれも事実かもしれない。
しかし、だとすると進んで悪事を行う自分は何なのだろうか。

それに生きるために人の世界では悪事にも当たることを行うポケモンも、本人にその気がなくとも普段していることを行うだけで結果的に悪事になってしまうものもいる。
それはきっと環境次第なのだろうとニャースは言う。

「でも、それは人間も同じじゃないのかニャ?」
「それは、人間に近づいた君だからこそ分かることかい?」
「さあ、それはどうなのか分からないニャ」


「じゃあもう一つ。君はどうしてそうして人間に近付こうと思ったんだい?
 ポケモンにはポケモンの、素晴らしい言葉があるじゃないか」
「…まあ話せば長くなることニャし、歩きながら話すかニャ」

ポツポツと、過去の苦い思い出を語り始めたニャース。
話していくうちに、歩みは少しずつ目的地の病院に近付いていった。


(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


523Nとニャース・ポケモンと人間 ◆Z9iNYeY9a2 :2018/09/29(土) 20:50:12 ID:tn0CKzt60

「…、僕には正直なところ分からない、というのが正しいんだ。
 僕は、自分の城で人に辛い目に合わされたポケモンばっかりを見て育ってきた。君の語るような、幸せな声を持つポケモンに会ったのはここへ来る前の、つい最近のことだ。
 だから、変えたいと思っている世界の形を知らない」
「………」
「ある人に夢について話した時、言われたんだ。『君は人を理解した方がいい』って。
 そのせいかは分からないけど、それ以降色んな人を見るようになった。そうすると、なんだか世界の形が違うものに見えてきたんだ」
「たぶん、おみゃーは自分が探してる答えには少しずつ近付いていると思うにゃ。ならニャーから何か言えることはないと思うのにゃ」
「そうか。ありがとう。君と話せて、よかったよ」

礼を述べるNは、ふとさっきまで話していたことの、自分の中で引っかかっていたある”言葉”についてニャースに問うた。

「そういえば、君が喋れるようになった時にニャースに言われた言葉だけど…」

――人間の言葉を喋るニャースなんて気持ち悪い

「それは、ボクみたいな人間も、そう見えるものなのかい?」

人間の言葉を喋ることが気持ち悪いとポケモンが言われるなら。
ポケモンの言葉が分かる自分が人間に対し同じことを言われるものではないか。

そんな疑問が浮かんできていた。

「まあ、確かに他のやつらと比べたら浮いてるのは確かにゃ。それで色々言われることもあるだろうにゃ」

ニャース自身人間目線では珍しいポケモンとして捕らえられそうになったこともあるし、ポケモンから見てもコミュニケーションツールとして利用されたこともある。

「だけど、それもいいんじゃないかにゃ。
 ポケモンも、人間も、ニャーみたいなやつもおみゃーみたいなやつも、どんなやつでも見える満月は全部一緒にゃ」

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524Nとニャース・ポケモンと人間 ◆Z9iNYeY9a2 :2018/09/29(土) 20:50:43 ID:tn0CKzt60

病院を駆け回ったものの、やはり幾度も他参加者が立ち寄った場所であるが故にめぼしいものを見つけることはできなかった。
薬自体はかなりの量があるものの、薬剤知識のないNとニャースが触れて大丈夫なものかと言われれば不安は拭えないため、結局ポケモン達への薬として使うことは諦めた。

「だけど、走ってたらこんなものを見つけたにゃ」

そんな時ニャースが取り出したものは一つのバッグ。
他の皆が同じように支給されているもの。おそらく誰かが落としていったものだろう。

何か使えるものが無いか、中をまさぐるN。

「…これは」

出てきたものは。
黒を基調として金色のラインで彩られたモンスターボール、ゴージャスボール。
一見普通のモンスターボールと変わらない、しかし誰も中に入っていないモンスターボール。

あとは基本的な支給品と、飲食物――ポケモン用のペレットとスナック菓子が入っている程度。

うち、目を引いたのはゴージャスボールとモンスターボール。

特に、モンスターボールには説明書きがあり、スナッチボールという特殊な道具だという。

「スナッチボール?」
「…要するに、これはトレーナーが既にいるポケモンを捕まえることができる、特殊なモンスターボールらしい」
「にゃにゃ?!」

ニャースは驚愕の声を上げると共に、その瞳が若干、これを狙っているかのような光を見せたのをNは見逃さなかった。

「あげないからね」
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


525Nとニャース・ポケモンと人間 ◆Z9iNYeY9a2 :2018/09/29(土) 20:51:18 ID:tn0CKzt60
スナッチボールはともかくとして、ゴージャスボールのような空のモンスターボールが支給されている。
これはすなわち、モンスターボールの制約から解放されたポケモンがいずれ出てくる可能性を想定し、再度捕獲を可能とするためのものだろう。
ならば、このボールにも同じ制約を化す何かが組み込まれているはず。

既にポケモンが登録されたモンスターボールを解析に使った場合ポケモンに対して悪影響を及ぼす可能性も有り得る。
現状ポケモン達に悪影響を与えずにそれが叶うものがあるとすればこの一つだけだろう。

「むー、でもボール自体をいじったことはないからニャ…。まあでもやるだけやってみるニャ」
「ああ、頼んだ。場所は、移動が大変ならここか、それかL達と集合場所と決めた遊園地でやってくれるといい。
 それと、ピカチュウ、君はニャースと一緒にいてほしい」
「ピカァ?!!」

驚くように鳴き声を上げたピカチュウ。

「リザードンは元々スタミナが強いポケモンだったからダメージの回復も早いみたいだけど、君はまだ戦いのダメージの残りが大きい。
 それに君たちは長い付き合いだから少しは気を許せる仲なんだろう?」
「ピ、ピカァ…?」

ピカチュウは顔を顰めている。
そんなことはない、こいつは信用できないと、そう言っている。

「にゃ、ニャア、つまり今はニャアがピカチュウのトレーナーになると、そういうことでいいのかにゃ?」
「まあ、ボクは別行動になるから、その間の一時的にということになるけど」
「了解しましたニャ!このニャース、誠心誠意その仕事を頑張らせてもらうにゃ!!」
「ピカァ!!ピカチュウ!!」

ピシッと立って敬礼するニャース、対してピカチュウは抗議の声を止めない。
そんなピカチュウの肩を、慰めるようにポンと叩くグレッグル。

その様子を見て、とりあえずはピカチュウを任せるのは大丈夫だろうと判断する。
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


526Nとニャース・ポケモンと人間 ◆Z9iNYeY9a2 :2018/09/29(土) 20:51:29 ID:tn0CKzt60


【D-5/病院周辺/一日目 夜中】

【N@ポケットモンスター(ゲーム)】
[状態]:疲労(小)
[装備]:、ボール収納)、サトシのリザードン@ポケットモンスター(アニメ)、タケシのグレッグル&モンスターボール@ポケットモンスター(アニメ)、スマートバックル(失敗作)@仮面ライダー555
[道具]:基本支給品×2、割れたピンプクの石、スナッチボール×1@ポケットモンスター(ゲーム)
[思考・状況]
基本:アカギに捕らわれてるポケモンを救い出し、トモダチになる
1:ポケモン城に向かい、クローンポケモン達を救う
2:世界の秘密を解くための仲間を集める
3:ゲーチスを探し、真意を確かめたい
4:スナッチボールの存在は封印したいが…
[備考]
※モンスターボールに対し、参加者に対する魔女の口づけのような何かの制約が課せられており、それが参加者と同じようにポケモン達を縛っていると考察しています。


【ニャース@ポケットモンスター(アニメ)】
[状態]:ダメージ(中)、全身に火傷(処置済み)
[装備]:サトシのピカチュウ(体力:疲労(小)ダメージ(中))@ポケットモンスター(アニメ)、ゴージャスボール@ポケットモンスター(ゲーム) 、
    小型テレビ入ポテトチップス@DEATH NOTE(漫画)
[道具]:基本支給品一式、
[思考・状況]
基本:この場所から抜け出し、ロケット団に帰る
1:ボールを解析する
2:ニャーがピカチュウのトレーナーに…
[備考]
※参戦時期はギンガ団との決着以降のどこかです
※桜とマオとスザク以外の学園に居たメンバーの事を大体把握しました(あくまで本人目線
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527 ◆Z9iNYeY9a2 :2018/09/29(土) 20:51:43 ID:tn0CKzt60
投下終了です


528名無しさん :2018/09/29(土) 22:45:19 ID:K.tnaRgs0
投下乙です

このロワでのNの成長ぶりは原作プレイした身としては嬉しいものがある
本人はスナッチボール嫌悪してるけど、ゲーチスとの戦闘があるから使ってしまうかも


529名無しさん :2018/10/01(月) 04:20:22 ID:QlgIJFeQ0
投下乙です
そういやニャースは確かにアニメでよく機械いじりをしてたからなぁ。ボールの解析も期待できそう
そして元々は敵同士だったピカチュウとのコンビがどうなるかも楽しみだ


530名無しさん :2018/10/11(木) 23:23:00 ID:380Fs99Y0
懐かしいなスナッチボール
コロシアムやXDでダークポケモン捕獲専用ボールだっけ
このバトロワでもいつかダークポケモンが出てきたりするのかな


531 ◆Z9iNYeY9a2 :2018/10/21(日) 19:53:54 ID:hrIWcfeY0
投下します


532フレンズ? ◆Z9iNYeY9a2 :2018/10/21(日) 19:55:05 ID:hrIWcfeY0
『俺はこれでゼロの相手をする。君達は先に進め』
「分かった。……、スザク、死ぬなよ」
『お互いにな』

白き人型起動兵器に乗ったスザクにゼロを任せ、アヴァロンは遊園地を離れていく。
その中で、月は通信機の電源を切った。

勝敗に関わらずスザクは追ってくることはできないだろう。
後ろでエネルギー物質で彩られた翼を翻しながら戦うスザクと、それを相手にしているゼロの戦いの様子を見ていれば数分で終わるものではないことは分かる。

そしてその戦いの中、あの魔人相手に自分ができることもない。

やはり不安だったし、改めて思い知らされたものだ。
自分がこうして生きていられるのは、運がよかっただけなのだと。

一息ついた辺りで、ようやく背後に人の気配を感じることができた月。
この場にいるのが誰なのか。それは振り向くまでもなく分かっていることだ。
彼らがここに乗ってくる様子はこの場で見ていたのだから。

「――――久しぶり、だな。L」
「ええ。数日ぶりといったところでしょうか」
「僕時間だと4年ぶりだけどな」

そう言って振り返る月。

立っていた男は、相変わらず猫背で目に隈をつけた、しかしこちらを余さず観察する目は確かに月の知っている探偵だ。

そして、その後ろには二人の少女。
同じ学生服に身を包んだその二人のうち、月は一方を知っていた。

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533フレンズ? ◆Z9iNYeY9a2 :2018/10/21(日) 19:55:34 ID:hrIWcfeY0


その後は、月とL達のチームでこれまでにあったことについての情報交換を行っていた。
その際、互いの集めた情報がもう一方が集め得なかったものも混じっており、やがて会話は自然な形で二人の考え方を纏めるようなものになっていった。

「なるほど、Cの世界、ですか。枢木スザクさんの語ったアーニャ・アールストレイムという人物がいるということは、それがこの殺し合いに大きな影響を及ぼしているかもしれないと」
「ああ。集合無意識の世界、だと」
「集合無意識ですか。……なるほど、だとすると以前私が考えていたことと照らし合わせることができるかもしれない」
「というと?」
「こういうことですよ」


「なるほど、確かに君が考えていたその魔女の結界の考察と辻褄は合うな」
「ええ。ですが問題は手段になります。仮説レベルのこの考察が正しいのかどうかをどうやって確かめるべきか」
「…確かに、問題はそこだな。スザクもCの世界自体にはそう詳しいわけじゃなかったと言っていたし」


「殺し合いの目的、についてですが。私としては一般的に言われている”蠱毒”というシステムに近いものではないかというのが大きいのです。
 セイバーさんやイリヤさん達の世界には、聖杯戦争という儀式が存在しているらしいのですが、それがこの殺し合いにかなり近い仕組みに見えるのです」
「ふむ、確かに君のいうそれは近いようだ。
 僕も村上達オルフェノクの世界について、『オルフェノクの王』という概念の生まれ方が気になっていたんだ」
「九死に一生を得た子供に宿る、ですか。理屈も理由も不明ですが、確かに死に近付いたという意味では共通点が見えなくもない」

「…やはりこうして情報を集めてみると、どうしても欠けているものが出てきてしまいますね」
「確かに、Cの世界だの聖杯戦争だの、そういったものに対してはかなり深い知識を持つ者が必要になるからな。
 スザクも言っていたが、もしC.C.という参加者がいてくれたなら、もっと助かったかもしれないが」
「もういないものの話をしても仕方ありません。今ある情報で何ができるかを考えることが今の我々にできることです」
「分かってるさ」


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534フレンズ? ◆Z9iNYeY9a2 :2018/10/21(日) 19:55:47 ID:hrIWcfeY0

どちらも中心にいるのはまどかだが、現状キュゥべえの関わりだけは確認できていない。

「ここにまどかさんがいるということは、そのキュゥべえの狙い以上の見返りがあるか、あるいは願いの方向性が違うため相容れないのかのどちらかと考えていますが。
 この辺りは理屈が分からないためこれは直感ですが、こういった場合前者の可能性はだいたい70%くらいあると思っています」
「つまり、どういうことですか?」
「もし、キュゥべえがこの会場に現れるようなことがあったら、敵と見ておいた方がいいということです」

織莉子とまどかの関係を知っている。そして、まどかの願いの力を知って尚もその生命を掛け金にすることができる。
もしそういった状況が予想通りだったなら、その白い異邦人は決して味方たりえない。

「…さて、色々と考えていましたが、少し糖分が欲しくなりましたね。
 まどかさん、さやかさん、少し艦内で探してきてくれませんか?大きな艦ですし、食堂くらいはあるでしょう」
「分かりました」
「じゃあ、僕も見てこようか?」
「いえ、月くんはここにいてください」
「…?分かった」

そう言って、まどかとさやかは艦橋から出ていった。
一応艦内の地図は渡してあるため、迷うことはないだろう。

二人が出ていって足音が遠のいたのを確認したところで、Lは口を開く。

「月くん。私はこの殺し合いを行ったアカギ達のことは許せないと思っています」
「それは、僕も同じ考えだよ」
「ですが私の目的は、一人でも多くの人をこの場から生きて返すことだと思っています。
 アカギ達をどうするかというところについてはまあ最悪二の次になってしまったとしても、それが最終的な目的です」

言いながらLは、月の顔をじっと見つめる。
まるで月を見定めでもしているかのように。
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535フレンズ? ◆Z9iNYeY9a2 :2018/10/21(日) 19:56:02 ID:hrIWcfeY0


「ねえまどか。さっきLさんが言っていたことって…」
「…うん、本当なの」

さやかの言葉に答えるまどかの声に感じる後ろめたさは、それを隠していた事実からか、それともその事実そのものからか。

「キュゥべえが言ってた。私が魔法少女になったらすごく強くなれるけど、魔女になったら世界を滅ぼせるくらい強くなるって。
 美国織莉子さんは、私が世界を滅ぼす未来を見て、それを止めるために私の命を」
「分かった、それ以上は話さなくていいから」

まどかの顔が、話していくだけ辛そうに歪んでいくのを見たさやかは途中で話を止めさせた。
同時に、先にまどかと話した時に自分のことしか聞かなかった自分に腹が立っていた。

キュゥべえからまどかの才能について聞いた時、そこに嫉妬していた自分がいたというのに。
まどかはその事実にずっと苦しめられ、命すら狙われることがあったというのだ。


「まどか」

そんな状況で、まどかに対して言わなければならない言葉は一体何か。

嫉妬した自分の、気遣いが足りなかった自分の謝罪か?違う。
そんなことを気にすることはないという励ましの言葉か?必要かもしれないが、それはまどかへの救いにはならない。

それは、先にさやかがまどかに言われた言葉。

「さっきさ、私がどんな罪を背負っても、友達でいてくれるって言ったよね。
 私も、まどかがどんな存在になるやつだったとしても、友達だって気持ちは変わらないから。それだけは覚えておいて」
「……うん」
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


536フレンズ? ◆Z9iNYeY9a2 :2018/10/21(日) 19:56:19 ID:hrIWcfeY0

【夜神月@DEATH NOTE(漫画)】
[状態]:疲労(小)
[装備]:スーツ、
[道具]:基本支給品一式
[思考・状況]
基本:キラではない、夜神月として生きてみたい
1:アヴァロンに乗って行動する
2:Lと力を合わせて会場の謎を解く
3:斑鳩を警戒
4:メロから送られてきた(と思われる)文章の考察をする
[備考]
※死亡後からの参戦


【L@デスノート(映画)】
[状態]:右の掌の表面が灰化、疲労(小)
[装備]:ワルサーP38(5/8)@現実、
[道具]:基本支給品、クナイ@コードギアス 反逆のルルーシュ、ブローニングハイパワー(13/13)@現実、 予備弾倉(9mmパラベラム×5)、トランシーバー(電池切れ)@現実 、薬品
[思考・状況]
基本:この事件を止めるべく、アカギを逮捕する
0:月君を信じてもいいのだろうか?
1:アヴァロンに乗って行動する。
2:月がどんな状態であろうが組む。一時休戦
3:遊園地の地下にあるものをいずれ確かめたい
4:向かえるならばポケモン城に向かいたい
5:少し糖分が欲しい
[備考]


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537 ◆Z9iNYeY9a2 :2018/10/21(日) 19:57:17 ID:hrIWcfeY0
投下終了です


538名無しさん :2018/10/22(月) 00:12:48 ID:fpXOFVv.0
投下乙です

ようやく再会したLと月。考察も順調に進んでるが後一手足りないか
ギアス関連の情報はゼロが一番詳しいだろうけど、素直に協力は無理だろうしなぁ


539名無しさん :2018/10/22(月) 19:14:58 ID:1QysCiP.0
投下来てるぅ~!乙です!
今回の見所としては何より月とLの邂逅。こういった形になりましたか!
Lが語るキラとしての月が行った非道について、別世界の自分の行為とは言え今の月でも否定しきれないのはやはり悲しかったり。
一方で、普通の女子中学生してるまどかとさやかちゃん。
微笑ましいなと思う一方で、やはりどこかこれから先の暗い展開を少しだけ感じ取らずにはいられない気がするのは、ロワだからなのかそれとも原作が原作だからなのか。


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6 安価多ジャンルバトルロワイアル (Res:19)All First100 Last50 SubjectList ReLoad 6
1 ◆jpcI.WE506 :2018/10/21(日) 13:18:20 ID:Ywy153EQ0
ここは安価で決められたキャラクター達によるバトルロワイアルのリレーSS企画スレッドです。
この企画は性質上、キャラクターの残酷描写や死亡描写が登場する可能性があります。
苦手な人は注意してください。

企画スレ:ttps://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/13744/1538045567/
地図:ttps://i.imgur.com/E5bljYC.jpg

2 ◆jpcI.WE506 :2018/10/21(日) 13:19:08 ID:Ywy153EQ0
参加者名簿

4/4【ガングレイヴ@アニメ】
〇ビヨンド・ザ・グレイヴ/〇ハリー・マクドゥエル/〇ボブ・パウンドマックス/〇バラッドバード・リー
4/4【BANANA FISH@アニメ】
〇アッシュ・リンクス/〇奥村英二/〇ブランカ/〇フレデリック・オーサー
4/4【結城友奈は勇者である@アニメ】
〇結城友奈/〇乃木園子/〇スコーピオン・バーテックス/〇東郷美森
4/4【迷家-マヨイガ-@アニメ】
〇らぶぽん/〇ナンコ/〇ニャンタ/〇運転手
4/4【RWBY@アニメ】
〇ルビー・ローズ/〇ブレイク・ベラドンナ/〇ジョーン・アーク/〇シンダー・フォール
4/4【大魔法峠@漫画】
〇田中ぷにえ/〇パヤたん/〇姉御/〇エリーゼ=フォン=バルバロック
4/4【乙女男子に恋する乙女@漫画】
〇水口まゆ/〇舞阪由季/〇藤枝慧/〇店長
4/4【衛府の七忍@漫画】
〇沖田総司/〇宮本武蔵/〇白怒火典膳/〇犬養幻之介
4/4【焼きたて!! ジャぱん@漫画】
〇河内恭介/〇諏訪原戒/〇霧崎雄一/〇三木のり平
4/4【校舎のうらには天使が埋められている@漫画】
〇光本菜々芽/〇蜂屋あい/〇後堂理花/〇波多部隼人
4/4【侍戦隊シンケンジャー@実写】
〇志葉丈瑠/〇白石茉子/〇腑破十臓/〇血祭ドウコク
4/4【ウルトラマンガイア@実写】
〇高山我夢/〇藤宮博也/〇田端健二/〇キングオブモンス
4/4【SPEC@実写】
〇当麻紗綾/〇瀬文焚流/〇一十一/〇志村美鈴
4/4【デスノート(ドラマ版)@実写】
〇夜神月/〇L/〇リューク/〇夜神総一郎
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


3 ◆jpcI.WE506 :2018/10/21(日) 13:21:30 ID:Ywy153EQ0
ルール

・会場にはNPCが存在する
・長期間書かれないキャラはなんらかの理由で退場したことにしてよい
・参加者を一定数殺害するとポイントが溜まり、支給品などの特典を入手できる
・書き手枠5名(第一放送まで)


4 ◆jpcI.WE506 :2018/10/21(日) 13:22:26 ID:Ywy153EQ0
OP投下します。


5OP ◆jpcI.WE506 :2018/10/21(日) 13:22:53 ID:Ywy153EQ0
「ちょっと皆には殺し合いをしてもらうぽん」

薄暗い闇の中で、雰囲気とは不釣り合いな声が響いた。
複数名が声の主へと目を向ける。
視線の先では、半分黒に半分白のカラーリングに羽のような尻尾を持ったオタマジャクシのような奇妙な生物が浮遊していた。
目を凝らせば、正確には端末のような物から投影される立体映像である事が分かる。
自分達は何故ここにいるのか。どうやって連れてこられたのか。そんな困惑の感情がその場にいた者達を支配していた。

「ファヴ!これは一体どういうことなの!?」

ピンク色の髪のショートヘアの少女が声を上げる。
が、『ファヴ』と呼ばれた生物は無視して話を続ける。

「気付いてるかもしれないけど、皆には首輪をつけてもらったぽん」

そう言い終わった瞬間、何かが破裂する音が轟いた。
その「何か」が人体である事はこの場にいた誰にも分かることであった。
幾人かが悲鳴を上げるが、ファヴは気にも留めずに言葉を続ける。

「もし逆らったり、首輪を外そうとしたりしたら今みたいになってもらうぽん。
あ、あと皆には会場である島に行ってもらうけど、そこで放送で指定された禁止エリアに入っても爆死しちゃうから気を付けるぽん」

その言葉は嘘や冗談ではないのだろう。
先程声を上げたピンク髪の少女もただ沈黙するのみであった。

「沢山殺した人には特典をあげるぽん。最後の一人になったらとってもいい事があるぽん」

ファヴはとても愉しそうに告げる。まるで参加者達の生命など顧みていない様子であった。

「じゃあ皆、頑張るんだぽん♪」
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


6 ◆jpcI.WE506 :2018/10/21(日) 13:23:17 ID:Ywy153EQ0
投下終了します。
予約は今から開始です。


7名無しさん :2018/10/24(水) 07:39:44 ID:rB64OH9E0
スレ立て&OP投下乙です。
当麻紗綾、マシュ・キリエライトで予約します。


8 ◆jpcI.WE506 :2018/10/24(水) 09:22:31 ID:dTPk/kbQ0
予約ありがとうございます。
OPの見せしめの部分がちょっと分かりづらいと思ったので、以下のように変更します。
×(各登場話で決めてよい)
○(見せしめが誰で、何人であるかは各登場話で決めてよい)


9名無しさん :2018/10/24(水) 20:47:27 ID:kBP6NYEQ0
自分も高山我夢、志葉丈瑠を予約します。


10 ◆2LRz5hdsTE :2018/11/01(木) 01:46:27 ID:cNkgOlmo0
投下します。


11 ◆2LRz5hdsTE :2018/11/01(木) 01:47:34 ID:cNkgOlmo0



I'm one step behind every step you take
 僕は君の歩みを追い続けている


Each time I reach it just seems to fade away
 届くたびにすぐ消えてしまいそうだ


ファヴと呼ばれる生物に脅迫され、バトルロワイヤルの開催を宣言する中。当麻紗綾は、呆気に取られていた。

この殺し合いに参加させられた事に、ではない。

自身の左手が再び動かなくなってる事に、でもない。

死んだはずのニノマエ----弟である陽太や、命を落とした志村美鈴がこの会場に呼ばれていた事に、でもない。

ついでに言うと転送された先で餃子親父ロボが目の前でウィンウィン動いている事もどうでもいい。


「なぜ」

冷泉の予言通り、瀬文に撃ち殺され―――存在ごといなくなった自分が、まだ生きてこんなクソ殺し合いに、巻き込まれてるのか。

詰まるところ、彼女の疑問はただそれ一つだった。



(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


12 ◆2LRz5hdsTE :2018/11/01(木) 01:48:40 ID:cNkgOlmo0



「ぐっ……うぅ、ぁあ……!!!」

国会議事堂の階段に、一人の少女がうずくまっていた。
嗚咽を漏らし、抱えきれない感情を絞り切りつつも、少女―――マシュ・キリエライトはその場から崩れ墜ちるような絶望を抱いていた。

何故か。....護れなかったからだ。あの惨劇の中、共に人理復元の旅をしてきた、自らのマスターを。

あの立体映像、ファヴが殺し合いの宣言をした中、マシュの『先輩』はすぐ隣に居たのだ。

唐突に転送され、今迄とは違う首輪による生殺与奪を握られる恐怖の中、お互いの存在を確認できたことにどれほど安堵しただろうか。
きっと、先輩とならいつもと同じようにこの殺し合い、特異点も打開できる―――そう思った直後だった。

マシュにとって唯一の希望は、あっさりと脳漿をまき散らし破壊された。

声すら出なかった。悲鳴すら上げる事が出来なかった。

今迄にも辛すぎる別れは余りにもあったが、今起きていたそれは危機や試練の類ですら無かったのだ。
ファヴはまるで飽きた人形を捨てるように。子供が味のなくなったガムをポイと捨てるように、無頓着に『先輩』の命をスナックのように奪っていったのだ。

マシュの脳内にキャメロットで、ルシュドの母親を護れなかった時の光景がフラッシュバックする。
あの時と同じだ。自分は見ていたのに、何もできなかった。

そして、気が付いた。
今迄自分が、人理復元の為何より立ち向かえていたのは―――マスターが、傍にいたから。

あの人が傍にいてくれたから、喜びも試練も、分かち合う事が出来た。奮い立つことが出来たのだと。

(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


13意味をなくした ねがいとともに ◆2LRz5hdsTE :2018/11/01(木) 01:50:46 ID:cNkgOlmo0



「ひゃ...うわぁ!?」
「うわびっくりした。あ、警視庁の当麻といいます。てかその盾デカいっすね。コスプレっすか?餃子食べます?」

「え...ぁ、はぃ.......。」

一瞬、当麻と名乗る彼女がダ・ヴィンチちゃんに見えた。よく見たら全然別人だったが。
呆気に取られるマシュをよそに、当麻は自らのペースで会話を進めていく。
「ん、良し。あ、毒は入ってないっすよ。お代わりあっちにあるんでじゃんじゃん食べちゃってください」

「.......。」
そう言って当麻が指差した先には人ともオートマタともとれないおじさんのマシンがウィンウィン動いていた。
よく見たら食券の自販機みたいな見た目をしている。バベッジやダ・ヴィンチちゃんでもあんなものは造らないだろう。



「.....いただき、ます」
そう言いつつ、マシュは恐る恐る当麻の持っていた焼き餃子を口にした。
警戒は別になかった。当麻に悪意があったとしても、対処する気力は今のマシュには無い。
また、毒だったとしても―――別に、それでもいいか、と壊れかけた精神は苦痛から逃れたいが為にささやいていた。



ばり、と油のたっぷり付いた羽根つき餃子を噛み千切る。
たっぷりと入れてあるにんにくと手作りの合せ味噌の味付けだった。
今のマシュには味を感じられる余裕など無かったのだが。さすがに味が濃すぎると思ったのか、当麻は水を差し入れ、そしてこう問う。


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14意味をなくした ねがいとともに ◆2LRz5hdsTE :2018/11/01(木) 01:52:04 ID:cNkgOlmo0


「だからあたしは、このバトルロワイヤルを止める。
何者かによって如何なる真実が消されようと、例え殺し合いに乗っていく犯罪者に対して勝ち目が無かろうと、この犯罪に対する真実を突き止める。
―――心臓が、息の根を止めるまで」
当麻は最後に、何かを思い出すように紙をクシャと握りつぶした。

マシュが視た当麻は、自分の中に自分を救ってくれた英霊がいるように。
誰か大切な英雄の言葉を、胸の中に生かしているようだった。


わたしも、そのはずだった。
いくつもの旅のなかで、助けられて、わたしというじぶんを掴みかけた、はずだった。
でも―――そのわたしは、助けられなかった。



そんな事をサトってかサトらずか、当麻はマシュに向き直り問答をぶつけた。
「はっきり言います。あなたは、どうしたいっすか」
「え....。」



当麻はマシュに、覚吾を持った眼で問いかける。


「その盾で、このバトルロワイヤルであたしを殺して、全員を殺して、ファヴの言う「とってもいい事」を貰いたい?」
「それはっ……!」
数瞬、狼狽えた。
思い出してしまったからだ。最初の特異点で、聖女を殺され狂気の果てに墜ちていった英霊を。
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15意味をなくした ねがいとともに ◆2LRz5hdsTE :2018/11/01(木) 01:53:05 ID:cNkgOlmo0




「とってもいい事」....恐らくは、願望機である聖杯。
ファヴの手元にあるであろうそれを使えば、ジル・ド・レェみたいに。自らの願望で新しい生命を作る事もできるのだろうか。

だが。
「それは.....できません。それをしたら.....私を助けてくれたマスター.....先輩と、あの人を失望させてしまいますから」
「....そっか」
でも。
「.....殺し合いには、乗りません。でも、わたしは....真実を知りたい」
「この会場が特異点なのか。ファヴは聖杯を使ってバトルロワイヤルを開いたのか....先輩は、何のために、殺されたの、か。.....それが、」

それが、どんなに辛い真実だったとしても、
私は先輩のために、それと闘いたい。

それが、当麻の問いに対するマシュ・キリエライトの精一杯の答えだった。


「だから、当麻さん――力を貸してください。
私が、この盾に代えてもあなたを守りま――!?」



「いいじゃん。あんたの答え」

マシュの頬っぺたをむに、と掴み。
当麻はただ、にかっと笑っていた。


16意味をなくした ねがいとともに ◆2LRz5hdsTE :2018/11/01(木) 01:54:12 ID:cNkgOlmo0



「人間の脳は10%しか使われていません、残り90%にどんな特殊な能力が秘められてるか、まだ誰にも分かってない」

「でもあたしのスペックは今、封じられてる。あたしは今から、残された10%の頭脳で殺し合いの主催者と戦い抜いていかなければならない」


「このバトルロワイヤルは、あたしが命を賭けてでも止めて見せる。だから、力を貸してほしい。......――えっと」
「あ」
そう云えば、名前すらまだ言ってなかった。
「あんた」とか「あなた」とかしか言ってなかったのに、それでも彼女は私を信じてくれていた。
そうだ。私には、確かに名前があったはずだ。
旅の中で、傍で呼ばれ続けてきた名前――


「私の名は―――マシュ・キリエライトです。当麻さん」
「そっか、マシュか。....いい名前じゃん。よろしく」
「..........はい、よろしくお願いします!当麻さ――」
「親父!茹で5、焼き5、ニンニクMAX!」
「え」
『アイー、茹デ五、焼キ5。殺ろサレナイヨウシッカリ食ッテケー!」
「高まるぅぅぅ!見てろよ、顔も出せねぇ待ち受けキャラなんかにゃ負けねーぞ!」

この場所は危険だ。.....私のせいだけど、当麻さんと出会ってからかなりの時間が経過している。
殺し合いに乗った敵は、すぐにここを嗅ぎつけてくるだろう。....いや、既に見つかってるかもしれない。早々にここを移動した方がいいかもしれない。


それでも。この瞬間だけは、願っておきたかった。当麻さんと、彼女の仲間たちの無事を。
――私は、もう.......
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


17意味をなくした ねがいとともに ◆2LRz5hdsTE :2018/11/01(木) 01:54:55 ID:cNkgOlmo0













I'll get by with a little bit of
 ほんの少しの希望と
Hope and all and maybe just a little
 君の後押しがあれば
Push on my shoulder and yes I'll take my plunge now
 僕はすぐにでも飛び込んでいけるんだ
Cuz all in all it all rests on
 ただそれだけ
The first hand that you can let go
 君が手を離すこと それさえしてくれれば
Then and only then will you see why you've held on
 なぜ君が僕の手を握っていたか わかるはずさ




【見せしめ 藤丸立香(主人公)@Fate/GrandOrder 死亡確認】
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


18意味をなくした ねがいとともに ◆2LRz5hdsTE :2018/11/01(木) 01:56:11 ID:cNkgOlmo0
投下を終了します。
矛盾点、問題点等有りましたら感想で教えていただきますと幸いです。


19名無しさん :2018/11/01(木) 09:21:06 ID:XlA24oPA0
投下乙です。
ぐだ殺されたけどマシュはマーダー化回避出来てよかった。
ファヴを待ち受けキャラ呼ばわりする当麻に不覚にも草。


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7 テラカオスバトルロワイアル (Res:1000)All First100 Last50 SubjectList ReLoad 7
1名無しさん :2016/09/19(月) 13:01:48 ID:UjPEDzS60


テラカオスバトルロワイアルがパロロワ総合板に移転しました。


【wiki】ttp://www23.atwiki.jp/terachaosrowa/
【避難所】ttp://jbbs.shitaraba.net/otaku/15086/

981蒼い追憶 ◆aA6JepGDxw :2018/09/08(土) 13:25:54 ID:wWlHLZk.0





「なるほど合点がいった。
救済の予言がテラカオスに必要な理由。
テラカオスによる救済法がジェダイ以外が知らなかった理由。
ジェダイとミヤザキ・グンマーで予言が共有していなかったわけ。
フォレスト・セルの真の危険性。
祐一郎や拳王連合軍などの不可解な行動の数々……全てが一本に繋がったわけだ」
「いちおう聞くけど偽情報の可能性は?」
「紫さん、チップの風化具合から計算して最低でも数千年以上過ぎています。
悪戯にしてはメリットがないですし、色々手が込みすぎです」
「実際、こうして古代ミヤザキの末裔と思われる祐一郎が復元した九州ロボに乗り、彼の手によって蘇った艦むすである翔鶴も確認できている。
フフーフ、全て、偶然なんかじゃなかったのね」

古代ロボット・エックスの記憶がもたらした情報は、主催陣営が期待していた以上の有益な情報であった。
情報源になると思われたテルミを失った分を余裕で補える程であろう。

「現代にいるロックマン・エグゼと古代のロックマン・エックスが似ているのは、ネットナビの開発者である光祐一郎がエックスを作ったライト博士とやらの先祖を持つからだろうな。
もしくは古代ミヤザキによって遺伝子に大災害に立ち向かえる戦士を作れるように最初からプログラミングされていたのかもしれない」
「ついさっき、ライト博士の血が途絶えたのはエックスにとって悲惨ですがね……
光祐一郎、その息子である熱斗は死亡……幸い祐一郎が作り出したロックマンと艦むすは無事ですが」
「蒼くてイイ男……エックスにはすまないが、世界のために最大限利用させてもらおう」


かくして全ての謎が解けた主催陣営。

「メガへクスとbiim兄貴には後で情報を共有するとして、イチリュウチームにいるアナキンはどうするの?」
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982蒼い追憶 ◆aA6JepGDxw :2018/09/08(土) 13:28:16 ID:wWlHLZk.0

「フォレスト・セルを、ですか?」
「そうだメフィラス。
あれは予言の器に見せかけた破滅製造機。
消去法で器が九州ロボ以外なりえないとわかった以上、破壊する必要がある。
地上汚染の浄化? その程度の技術はフォレスト・セルに頼らずとも今の技術力ならば不可能ではない。
今は亡きビアン総帥も殺し合いの後でボロボロになった日本を再生できるマシンの設計図やプランぐらいは遺しているしな」

エックスもまたフォレスト・セルは必ず破壊しろと伝えていた。
世界を救うために他に方法が存在しないというのにテラカオスを生み出す手段を潰していく存在は、ジャックたちには驚異以外の何者でもなく、エックスの言葉によりそれは確信に変わっていた。

「しかし、セルを含めた都庁の戦力はかなりのものよ。
疲弊はしているようだけど風前の灯に近いほど強くなっている印象だわ。
主催陣営の全戦力を投入しても勝てる見込みは薄く、良くて相討ちがいいところね」
「それはわかっているが、やらねばテラカオスだけでなく野球チームや狂信者を殺していく。
野球チームが試合を終えるまで必要なのは言わずもがな。
イチリュウチームにはアナキンとテラカオス、拳王連合軍には巫女がいる以上、今消えてもらうと困る。
狂信者は殺し合いが終わった後の世界を考えると消えてもらった方が都合がいいが、たくさん死なれると経験値やら栄養を吸収してフォレスト・セルが余計に手をつけられなくなる」
「早急に手を打たなければならない……そういうことね」

このままでは甚大な被害を及ぼすことは紫を初め理解はしているものの、時間が経てば経つほどセルは力を増していくのだ。
モタモタしていれば主催だけでなく参加者も詰む。

「ま、待ってくださいジャック。
これまで盗聴した内容や、ナノマシンのIDが生きていることを見る限り都庁は影薄組や聖帝軍をも取り込み、機械であるフェイ・イェンすら仲間にしていたとされています。
古代グンマー過激派ほど野蛮な連中ではなく、話のわかる人々なのではないでしょうか?
セルの制御もできているようですし、話し合いで使用中止・封印してもらうのはどうでしょうか?」
「メフィラス……それはダメだ」
「なぜ?!」

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983蒼い追憶 ◆aA6JepGDxw :2018/09/08(土) 13:28:58 ID:wWlHLZk.0


「だが我々にとって善悪がどうのは関係ない。
世界をテラカオスの手で大災害から守り存続させることのみ。
計画の邪魔をするものはすべからく敵だ」
「残念ですが……一理あります」
「都庁の殲滅まではしないまでも、フォレスト・セルだけは破壊する。皆良いな?」

ジャックの言葉にココと紫は無言で頷き、紳士的な対応を望むメフィラスは納得はしていないまでも仕方ないと最終的に首を縦に振った。

「とはいえさっきも言ったけど、全戦力を投入しても被害は避けられない。
最悪、九州ロボが破壊されることになるわ」
「そうなれば世界は終わりだからな。
九州ロボは戦線に出さないか安全に攻撃できる地点に配置しよう」
「不安要素が大きいですがこの際、イチリュウチームや拳王連合軍、最悪狂信者とも一時的に手を組むのはいかがでしょうか?
イチリュウチームならアナキンの手助けやテラカオスの確保、拳王連合軍なら巫女の確保もできるようになります」
「伊豆諸島にいるヤンとメディアからも知恵を借りたいところで、後でスキマを使って相談しに行きましょうかしら?」


次なる行動として都庁襲撃もといフォレスト・セル殲滅を選択した四人はさっそく作戦会議に入る。

しかし、彼らは知らない。
都庁同盟軍は幸運によって既に真実にたどり着き、大いなる神の手助けもあって答えを見つけていたことに。
確かに破滅を呼ぶ存在であったフォレスト・セルが巫女の尽力によりグンマー過激派の呪縛から解放され、同盟軍は彼らが仕掛けた罠に気づいたことに。
そして今回の大災害は天災ではなく、ある男の野望によって引き起こされた人災であることに。


赤裸々になった真実が人を良き方向に導くとは限らない。
過去の真実と現在の真実はイコールになるとは限らない。
真実とは生き物のように流動することもあるのだから。
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984蒼い追憶 ◆aA6JepGDxw :2018/09/08(土) 13:29:27 ID:wWlHLZk.0


【ジャック・O@ARMORED CORE LAST RAVEN】
【状態】リンクスに改造
【装備】フォックスアイ(ネクストに魔改造)@ARMORED CORE、拳銃
【道具】ヒトマキナ・MS・TIEファイター×100、オーバードウェポン一式、古代のメモリーチップ
【思考】基本:世界滅亡を阻止するためにテラカオスを成長させ完成に導く計画を遂行する
0:都庁にいるフォレスト・セルを撃滅する作戦を立てる
1:計画のために殺し合いを促進させ、計画の邪魔をするものは抹殺する
2:四条化細胞に多大なる期待
3:アナキンの回収は後回し、後で何らかの方法での情報共有を行いたい
4:フォレスト・セルの撃滅が終わったら残滓(ツバサ)と翔鶴も回収したい
  鎮魂歌に最適な歌い手も見つけたい


【ココ・ヘクマティアル@ヨルムンガンド】
【状態】健康、九州ロボのファクター、ショタコン
【装備】九州ロボ、ライトセーバー@STAR WARS、拳銃
【道具】商品(兵器)、、ダークスパーク@ウルトラマンギン、スパークドールズ(ダークザギ)、スパークドールズ(八坂真尋)、モブ兵士×950、
     主催倉庫から持ち出した無数の支給品、力を失ったドラゴンボール
【思考】基本:ヨナ達を奪った大災害を防ぐべくテラカオスを成長させ完成に導く計画を遂行する
0:都庁にいるフォレスト・セルを撃滅する作戦を立てる
1:計画のために殺し合いを促進させ、計画の邪魔をするものは撃つ
2:不足の事態に備えて予備のテラカオスを作り出すことも念頭に入れる
3:真尋キュンprpr(死んだニャル子の分も愛でてあげる)
4:アナキンは大丈夫かしら?
※スパークドールズ化した八坂真尋を戻すには、ダークスパークもしくはギンガスパークが必要です


【メフィラス星人@ウルトラマン】
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985ラストネットワーク :2018/09/25(火) 00:00:06 ID:DEq9DmxI0
「……」

浦安市のとある病院の一室で、ギムレーは思案に暮れていた。
ベルナドットがもたらした情報、正確には戦死してしまったLの遺した情報はイチリュウチームに衝撃を与えるには十二分。
だがそれと同時に彼らは納得することもできた。

欠かせない情報収集、その拠点となるカオスロワちゃんねる。
そこには主催者とは異なる真の管理人、黒幕がいる。

にわかには信じられない、しかしそう考えると納得できる点も多い。
ほとんどの参加者はこの掲示板の情報に頼っている。
そしてこの掲示板は、殺し合いの促進に一役買っているのもまた事実。
拳王のマップ破壊、聖帝の立川焼却、ヘルヘイムと扱われた都庁、動画の投稿もかなりのものだ。
これらの投稿を確認、或いは検閲できる立場の管理人は、情報の王と言える。
この混沌とした世界では、情報の掌握は直接的な力以上に大きな影響力を持つ。

もし、この管理人がなんらかの思惑で情報操作していたのだとすれば?

もはや敵対は不可避だが、もしも。
もしも拳王の悪評がここまで世間一般に広まっていなければ、あるいはナッパの言う通り彼らと手を取り合う未来もあり得たのかもしれない。

幸いにも直接面識のあるはやてのおかげで自分はどうにか回避できたが、99%の参加者はもう都庁をヘルヘイムと信じ込んでいるだろう。
いくら嘘だ誤解だと言葉を並べたてようが、少数の抵抗は数で圧殺される。
そもそも管理人が情報操作をするのであれば、書き込みすら許さないはずだ。

聖帝もいくらなんでもマーダーへの転向が不自然過ぎる。
動画の違和感、状況からしてこれを投稿したのは狂信者の誰かであろうが、投稿を許可したのは管理人だ。
どの状況をとっても、プラスの情報よりもマイナスの情報の方が圧倒的に数が多い。
疑心暗鬼になれば、正しい情報すら怪しいものに見えてくる。
結局のところは佐々木様の言う通り、直接見たもの以外は信用ができなくなる。
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986ラストネットワーク :2018/09/25(火) 00:00:56 ID:DEq9DmxI0
「……くそっ!」

ギムレーはたまらず悪態をつく。
しかしそれは管理人がテラカオスを狙っていたからではない。

「ソウルセイバー……これは、君が遺したのか?」

誰もいない虚空に語りかけるギムレー。何も知らない者が見れば理解不能だろう。
今の彼は、目の前を見ているが見ていない。
彼の脳内に広がる、もう一つの掲示板を見ていたのだ。

カオスロワちゃんねるが危険ならば、ドラゴンネットワークはどうであろうか。
こちらは人間には介入不可能。高位ドラゴン専用の掲示板だ。
そうして開いた掲示板には二つのスレがあった。
オシリスのスレと、それを危険と警告するスレタイのみのスレ。

この二つを見た瞬間、ギムレーは即座にスレではなくオシリス個人へのアクセスを試みた。
だが彼からの返信はない。かといってアク禁をされているわけでもない。
これはつまり、オシリスがなんらかの理由でドラゴンネットワークに繋げない状況下にあるということだろう。
一応、短いながらも置手紙のようにメッセージは残してきた。もし本当に万が一無事ならば、いつかは見てくれることだろう。

だが現在、それへの反応もない。オシリスはとてもではないが、こんなおちゃらけたスレを立てることはできないのだ。
そしてもう一方。オシリスのスレを開けるなというメッセージのみのスレ。

これを見た瞬間、ギムレーは今度はソウルセイバーへとアクセスをかける。
だがこれは失敗に終わる。メッセージも残せなかった。だが唐突に彼女がアク禁をするわけがない。
これはオシリス以上に深刻な、どう足掻いても二度とドラゴンネットワークを開けない――死亡したということなのだろう。

一連の流れを纏めてしまうと、オシリスのスレは100%のダミー。
開いた対象の精神に負荷をかける、なんらかの罠が設置されている。
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987ラストネットワーク :2018/09/25(火) 00:01:24 ID:DEq9DmxI0
「……まだ、ドラゴンは残っている」

ギムレーは再度、ドラゴンネットワークを使用する。
もはやオシリスの例がある以上、掲示板は誰のものもあてにできない。
信用できるのは、個人同士のやりとりのみ。

しかし彼の仲間は皆死に絶えた。
邪竜という絶対の存在として君臨してきた彼には、旧知の仲のドラゴンもいない。

ただ一人だけ、信用のできるドラゴンはいる。

かつては情報操作に自分が振り回され、アクセスを拒んだ相手。
だが今ならば話は違う。
この状況下、そしてはやて達との出会い。

今は亡きドラゴンズの仲間、ホルスの黒炎竜。

そんな彼が、憎まれ口を叩きながらも呟いていた名は――





『霞竜オオナズチ。応答を願いたい』



霞龍オオナズチ。
ホルスの友人にして、ドラゴンネットワークを使える上位ドラゴン。
そして、今は都庁に属しているとされる存在。
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988ラストネットワーク :2018/09/25(火) 00:01:55 ID:DEq9DmxI0
『突然悪かったね。僕はギムレー。ドラゴンズ……今は色々あってイチリュウチームの一員だ』

『初めましてですぞwwwww我はオオナズチwwwwしかしまさかそっちからアクセスがあるとはおどろきですぞwwwwwww』

『こちらもかなり切羽詰まった状況でね。こちらからアク禁していたことはオシリスに代わって謝るよ』

『wwwwwwwwwwww……オシリスはやっぱり、かろうじて生きている程度なんですな……』

『ああ。とりあえず、ホルスと違って草なくても喋れるなら生やすの止めてくれ』

『……仕方がない。こちらもふざけていられない状況なのは変わらぬからな』

『助かるよ。まずはオシリスのあのスレだが……』

『あれは確実に偽者だ。あいつの性格上、本当に切羽詰ればスレ立て前に仲間に助けを呼ぶか、死ぬ前にロリ画像くれのスレを立てる』

『やはりか……。あのスレを開けるなという警告は、おそらく僕らの仲間のドラゴンが遺したものだろう』

『開いた瞬間、ブラクラみたいなことをされるわけか。そうなるとそちらの仲間は……』

『察しの通り、純正のドラゴンはもう僕一人だ。そして何者かからの介入を許している以上、これ以上ネットワークを使うのも危険だ』

『それでいてわざわざ我にアクセスをしてきたとなると……広めるべき情報を手にいれたというところかな?』

『ああ。君たち都庁がヘルヘイムではないのは、君らの門番と面識のあるはやてから聞いた。まずはこちらの状況を簡潔に伝える』

『ドラゴンズとイチローチームは双方が狂信者の手で半壊し、合併の形でチームを維持している。ここに狸組と物置組の生存者も合流』

『そして、予言の救いの神になりえる存在……どうやらテラカオスというらしい存在も安定した状況で匿っている』

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989ラストネットワーク :2018/09/25(火) 00:02:23 ID:DEq9DmxI0
『驚いた……まさか、最後の関門だった不屈の精神を持つ勇者、テラカオスをもう所持しているとは』

『どういう意味だい?その言い方だとまさか……』

『こちらは一応、予言の解答には辿りついた。我らよりさらに太古より生きる上位竜のお墨付きだ。間違いはない』

『聞かせて貰っていいかな?』

『勿論。事の発端は、古代にもあった宇宙から降り注ぐ蒼による大災害。これを回避するためにテラカオスが生み出された』

『中心となったのはジェダイ。そしてグンマ―とミヤザキ。蒼を唯一吸収できるテラカオスの犠牲で、過去の大災害は乗り越えられた』

『その後、より確実に大災害を回避するために生み出されたテラカオス強化手段が、救済の予言とのことだ』

『なるほど……そういうことか。さっき言ったアナキンという男はジェダイの騎士らしい。これで確信に変わったよ』

『我らに末裔がいたように、ジェダイにもいたわけか。だがジェダイは、テラカオスは知っていても後付けの予言は……』

『知らない様子だった。やはり奴は自分が知りえない予言の正体を探るために僕らに接触してきたとみていいだろう』

『予言という抽象的なものになった理由は、古代のグンマ―とミヤザキの対立が原因らしい。グンマ―のテラカオスを放棄し滅びを受け入れるか』

『ミヤザキのテラカオスを制御して星を存続させるか。些細な対立からやがては戦争が始まった』

『さぞ泥沼だったろうね。大災害やテラカオスについて研究できる民族だ。力の方向性を少し変えるだけで大戦争開幕だよ』

『そのとおり……正直、我も現代のグンマ―に生きる身。かつてのグンマ―の行いにも色々思うところはある』

『こちらは古代グンマ―語で書かれた書物を持っているが……古代グンマ―も古代ミヤザキも一枚岩ではなかったということだろうね』

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990ラストネットワーク :2018/09/25(火) 00:02:58 ID:DEq9DmxI0
『勿論。というよりも、その聖帝がいなければ我らは予言の謎を解明できなかった程だ』

『ほう。そうなるとカオスロワちゃんねる管理人は、予言を考察できる聖帝の抹殺のためにあの動画を許可した……?』

『残念ながら立川市を焼いてしまったのは事実だ。一人がテラカオス化し暴走した悲劇故の。現在は治療されてはいるが』

『そういうことだったか。しかしそうなると彼らの誤解を払拭するのは難しい。僕らと野球をするにしてももう少し落ち着いてからだね』

『天魔王が倒れた今、目下の敵は狂信者と拳王連合軍。まずはこいつらをどうにかしなくては、まともな野球はできないであろうな』

『そいつらは僕らにとっても倒すべき存在。可能ならば合流して備えたいところだけど……』

『こちらからでも視認できるが、千葉方面を囲んでいる巨竜がギムレーだろう? その態勢からしてまだ動けないといったところか』

『後でアナキンは少し問い詰めるが、それ以上にユーノの治療があって動けない。彼は外部能力干渉による治療を受け付けないんだ』

『こっちも動けない状況だな。予言の核たる器は巫女がモンスターボール内に隠して、巫女自身も世界樹の最深部で護衛中だ』

『おそらく近いうちに、狂信者か或いは拳王連合との戦闘があるだろう。万が一にも予言の完成を妨害されるわけにはいかない』

『僕らもほぼ同じか。そのどちらの軍勢も僕らを狙ってきてもおかしくない因縁がある。ここで彼女、テラカオスを失うことは避けたい』

『あいつらは予言を完成させるための、最後の壁と言ったところかな』

『いや、もう一人いる。大災害の化身ともいえる、沖縄に現れた黒き獣だ。理屈は不明だが、死者の魂を攻撃して取り込んでいるらしい』

『あいつか……相変わらず動いてはいないようだけど、何故死者を狙っている?』

『予言の全てを虜にする歌、これは死者を鎮める鎮魂歌。死者の力もテラカオスの力であり、それを削り取っているということのようだ』

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991ラストネットワーク :2018/09/25(火) 00:03:25 ID:DEq9DmxI0
「……ふぅ」

額を押さえながら、ギムレーは深く息を吐きだす。
都庁側との交信は、想像以上の収穫をもたらした。
可能であれば逐一情報の共有をしたいところだが、オシリスの件があってはこれ以上のネットワーク利用は危険だろう。
伝えるべきことは伝えたし、知るべきことはしれた。

これが最後のドラゴンネットワーク。

もう僅かたりとも立ち止まることは許されない。
終末と、予言の完成。そのどちらもが目前なのだ。

「……さて、次の策はどっちをとるべきか」

最後の通信で手に入れた大きな情報。
この後どう動くべきか。ギムレーには二つの道があった。

「……」

一手のミスで戦局は傾いてしまうだろう。
そして自惚れではないが、いまや自分達も世界の命運を担う存在と言える。
イチリュウチームが倒れれば、おそらくまともに予言について動けるのは都庁しかいないだろう。
そしていくら彼らであっても、残る敵対勢力や黒幕全ての相手はできない。
都庁との合流。これが予言を完成させるための第一の関門といえる。
文字通りに力と知恵をあわせねば、大災害には敵わない。

「主催者連中はどこまで把握できているのかわからないが……」

古のジェダイの末裔たるアナキンであれば、テラカオスや大災害を知っていても不思議ではない。
そしてそんなことを知っているのであれば、この殺し合いを開く大元の理由を知っているということにもなる。
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992ラストネットワーク :2018/09/25(火) 00:03:52 ID:DEq9DmxI0
――結果として、ギムレーの行動は正解だったのだろう。

――『敵』を警戒する以上に、信頼する『仲間』を優先する。

――些細なことかもしれないが、邪竜たる彼が誰かを仲間と思い、それを優先するということは本来ありえない。

――破滅の世界の中で、確かに邪竜ギムレーの運命は変わっていたのだ。



「ギムレー、どこに行ってたホル?」

ドラゴンズの生き残り、鳥の方のホルス。
彼だけではない、仲間の多くが集まる部屋に戻った瞬間。


どずん


何か重たい物が、部屋の中心にどこからともなく投げ入れられた。

「え――」

誰もが混乱し、頭が真っ白になる。

「ッ!」

そんな中、ギムレーはただ一人動くことができた。
放り込まれた『彼女』が死んでいることを既に覚悟していたから。

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993ラストネットワーク :2018/09/25(火) 00:04:17 ID:DEq9DmxI0
「がっ……馬鹿な……!?」

空間の歪み、ミラーワールドからたまらずダークディケイドが飛び出してくる。
それに追従するかのごとく、ディエンドとダークキバも炎を振り払い現実世界に降臨する。

(萃香の監視と僕の身体をすり抜けてこんなに……! この歪んだ世界でありながら、かなりの空間移動者か!
 いやそれ以上にこいつら……既に死者だと!? それでいて僕の屍兵の支配を弾くとなると、僕と同類の能力者の差し金!)

突然の襲撃者に驚きを隠せないが、ギムレーは既に力を発現させていた。
対話の余地は無し、自分の支配も受け付けない死者など異常な存在は排除以外の道はない。
再び仲間を操るような真似をしたのだ。彼女が作り出したこの隙を逃すことも許されない。

「ダークスパイク!」

邪悪な力が凝縮された無数の黒針が、ギムレーの手より撃ちだされる。
焼夷弾の炎から逃れるように出てきた彼らに、態勢を整えてそれを受け止める余裕は無い。

「――ッ」

断末魔の叫びも無く、闇の力で蜂の巣にされたディエンドは霧のごとく消え失せた。


(くそ、せめて奴だけは殺さねば……!)


ダークディケイドは自分達の敗北を既に悟っていた。
奇襲爆撃を仕掛けるつもりが、どうしてか一手先に打たれて逆に自分達が奇襲されるとは。
混乱状態に陥っていればともかく、いまや自分達が理不尽級の群れの中に取り残された獲物だ。
イチリュウチームの戦力を削ぐことはもはや不可能。
そうなれば当初の目的通り、ツバサの抹殺だけは完遂しなくてはならない。
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994ラストネットワーク :2018/09/25(火) 00:04:43 ID:DEq9DmxI0
(……これで……)

絶対の死。本来迎えることのない二度目のそれ。
だがダークディケイド達は確かにその瞬間に解放されたのだ。



【仮面ライダーダークディケイド@仮面ライダークライマックスヒーローズ】消滅確認
【仮面ライダーディエンド@仮面ライダーディケイド】消滅確認
【風鳴弦十郎@戦姫絶唱シンフォギア】消滅確認

※放送では名前が呼ばれません
※シャドウの手先=大元は魂のため、死亡=魂の消滅となります
※これにより、シャドウが同一の存在を再度召喚することはできません
※操作に割いているシャドウの力の一部も消滅すると同時に、遠方にいてもシャドウは彼らの死を察知可能です





「はぁ……はぁ……」
「とんでもない力だな。少し気になることがあったが……まあ今はナッパの行動の方が正しかったかな」
「す、すまねぇ。だけどよ、あいつら……ソウルセイバーを!」
「ああ。恐らく彼女は彼らに殺されたのだろう。そして体内に爆薬を抱かされていた。
 おそらく僕らが動揺してる隙に爆破するつもりだったんだろう。僕もちょっとでも反応が遅れていれば間に合わなかったよ」

戦闘は一瞬で終わった。
だがもたらされた衝撃は、遅れて一同を大きく揺るがす。
さらなる仲間の死に、安全と思われた場に突然の襲撃。

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995ラストネットワーク :2018/09/25(火) 00:05:17 ID:DEq9DmxI0
「アナキン、僕だ。ちょっと緊急の用件なんだがいいかな?」

研究室の戸をギムレーは軽くノックする。
耳を澄ませば、サラとブリーフ博士からは了承の返事が出ている。


「どうしたんだギムレー。治療薬の作成は――上手く行っているよ」

少しだけ間が空いた。
それをギムレーは聞き逃さなかったが、あえて今はそこに触れない。
その声色は薬に細工をしたことを感づかれないかという不安というより、仕方がないといった感情が滲んでいたからだ。

「それは何よりだ。それなら残りはサラ達に任せても大丈夫かもね。彼女達の邪魔をしないためにも、ちょっと部屋を変えよう」





やがて、ギムレーとアナキンはとある空室の中で二人きりになった。

「さて、もったいぶらずに要件を聞かせて欲しいな」
「すぐに言うさ。古代のテラカオス制作に関わったジェダイの末裔、この殺し合いの主催に大きく関わっている君には大切な話だ」

ギムレーの赤眼が鋭くアナキンを捉える。
だがアナキンはそれに臆することはない。

「ああ、安心していいよ。君が主催者側の人間だってことは今ははやて達にはばらさないことにしたから」
「……へえ?」
「そんなことを言えば余計な混乱を招くし、はやてからは確実に僕の方が敵視されるだろうしね。
 まったくよくやるよ。女と見れば節操なく声掛けする器のルフレすらここまで女を手玉にとる真似はしなかったっていうのに」
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996ラストネットワーク :2018/09/25(火) 00:05:48 ID:DEq9DmxI0
「これは恐らく、君にとっても喜ばしいことだと思うけど。ただ、悪い知らせもある」
「予言が本当に解明できたなら、ちょっとやそっとの悪いことじゃ帳消しにはならないと思うけどね」
「君は認めないかもしれないが、もう君が主催の上層部の人間という体で話を続けるよ?」
「好きにしなよ、もう」
「まず、名探偵Lの残した推理。カオスロワちゃんねるの管理人は主催者ではなく、黒幕がいる」
「っ!?」

ぴくりとアナキンの表情が動いた。

「これはLの憶測だし、僕も現実のインターネットには疎いから何とも言えない。
 けれど君たち主催すら欺いてカオスロワちゃんねるの支配……つまり情報の支配をするなんてのは、他に大きな目的が出てくる」
「……あの掲示板は、テラカオス絡みの情報は遮断されている。黒幕がいるのだとしたら、つまりそれは」
「テラカオス。そして図らずも、都庁の予言の情報はこっちにも進展をもたらしてくれたよ」

デイバッグから、紙とペンを取り出すギムレー。
そこに書き込まれるのは、ジェダイ、グンマ―、ミヤザキの文字。

「大元は古代のジェダイ。彼らの協力者たるこの星の原住民はその知恵をそれぞれ別の方向性に進化させた。
 ジェダイのテラカオスを、より完全なもののためにするために生み出された強化プラン、救済の予言。
 このジェダイの末裔が、君だ」
「それで?」
「グンマ―は自然と魔法を重視する道を選び、やがてテラカオスの研究を放棄――自然死、大災害による滅びを受け入れた。
 蘇った器足る巨像、都庁のフォレストセルにもアンチテラカオスシステムをつけるぐらいだから、相当だよ。
 ただこれは、同じく現代に蘇った巫女、まどかという少女の手で潰されたらしい」
「彼女が巫女……いや、アンチテラカオスにそれを解除だって?」
「情報提供者も言っていたが、古代グンマ―の末裔だからといって、現代でも自然死を望むというわけではないってことだね。
 大きいのは、巫女と器が滅びを回避しようと動いている点だ。ツバサを含めれば非常に明るい話だね」
「それには……同感だよ」

アナキンの顔に僅かに笑みが浮かぶ。
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997ラストネットワーク :2018/09/25(火) 00:06:19 ID:DEq9DmxI0
「カオスロワちゃんねるの支配者はミヤザキの末裔か……」
「おそらくね。とはいえこれだけじゃあまりにも情報が少ないよ。君ら主催は何か掴んでいなかったのかい?」
「こっちは予言すら知らない状態だったんだぞ? 仮に本部に戻ったとしても探すのは難しいだろう」
「ははは、もう隠そうともしなくなったね。まあそっちの方がこっちも話をしやすいけど」
「テラカオスの制御、つまりは黒幕も予言を完遂する必要性はあるはず……いや、僕らから横どる気か」
「そっちの方が安全だろうからね。だから、掲示板の裏に潜んで情報操作したってところかな」
「くそっ!」

アナキンは思わず机を叩く。
既に汚名を被る覚悟は決めていた。
自分を正義の使者などとは思っていないしなる気もない。
ただ、滅びを回避したい。その想いだけは本物なのだ。
自分だけではない。他の幹部も、まともな特務機関員も。

ここに来て、テラカオスを悪用しようなどという輩に邪魔などされてたまるか。

「この件は事が大事過ぎる。都庁と合流して、話し合う必要があるだろう。そしてもう一つ、悪い知らせがある」
「ま、まだあるのか?」
「ついさっき、僕のガードをすり抜けて……空間移動で襲撃を受けた。奴らに仲間のソウルセイバーが殺されたようだ。
 そいつらは僕とナッパで始末したけど、信じられないことに奴らは既に死者であり、明らかにツバサを狙っていた」
「なんだと!?」
「これも都庁から仕入れた情報だが、大災害の化身黒き獣は現在死者の魂を狩っているらしい。
 名称は違うが、テラカオスディーヴァが戦ったシャドウと同一の存在と見て間違いないだろう。
 死者を僕の屍兵以上に精密に動かして消しそびれたテラカオスの完全なる抹殺……
 予言の妨害、大災害の成就こそが奴の目的だろう」
「死者の魂を狩るだと? それじゃあ、ルーク達は……」
「アナキン、これでわかっただろう? 正直僕も死者の尖兵なんて僕のお株奪うような真似されるのは完全に策の想定外だ。
 君を主催者幹部として吊るすことも、はやてがいてもできないわけじゃないんだ。ただ今は、とにかく時間が無い」


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998ラストネットワーク :2018/09/25(火) 00:06:58 ID:DEq9DmxI0
【二日目・20時00分/千葉県 浦安市 病院】

【アナキン・スカイウォーカー@STAR WARS】
【状態】健康、不安、若返り、ジェダイ風衣装、首輪解除
【装備】邪剣ソウルエッジ&聖剣ソウルキャリバー@ソウルキャリバーシリーズ
【道具】支給品一式、四条化細胞入りカプセル、ライトセーバー@STAR WARS、闇のルビー、ギンガスパーク@ウルトラマンギンガ、ココ・ジャンボ@ジョジョの奇妙な冒険、大量の不明支給品(アナキン確認済み/回復薬なし)
【思考】基本:世界を救うためにテラカオスを成長させ完成に導く計画を遂行する
0:ギムレーと共に今後の策を考える
1:対主催への信頼を得るためにブリーフ博士やはやてを利用する
2:計画のために殺し合いを促進させ、計画の邪魔をするものは消す
3:不足の事態に備えて予備のテラカオスを作り出すことも念頭に入れる
4:ユウキ=テルミが死んだので予言を解き明かせる科学者や知恵者はなるべく殺したくない
5:いざという時は四条化カプセルで新たなテラカオスを作る
6:沖縄のフォースから世界の破滅の危機を察知。色々と急がねば……
7:萃香に見張られていることに気づいている
※タイムふろしきで若返ったのでピーク時の姿と力を取り戻しました

【ギムレー@ファイアーエムブレム 覚醒】
【状態】健康、人間形態、シャドウだった者へ若干の恐怖心、首輪解除
【装備】トロンの書、鋼の剣、邪竜ギムレー
【道具】支給品一式、不明品
【思考】基本:自分以外がもたらす破滅(未来の大災害)の阻止
0:仲間達にも都庁やアナキンの情報の一部を聞かせ、今後の策を練る
1:『正確な』情報を集めて仲間をフォローする。アナキンの正体は今は誰にも話さない
2:試合の邪魔をするDMC狂信者を倒すために、本拠であるビッグサイトを攻略したい
3:都庁がまともな場所と判明したのは僥倖。変態の巣窟でも文句はないさ
4:西の邪悪な気配は警戒を続ける
5:ネット上の乳神に若干嫉妬
6:ツバサこそ大災害から世界を救う鍵かもしれない
7:オシリスは救助したいが少し厳しいか……?
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999名無しさん :2018/09/25(火) 00:07:40 ID:DEq9DmxI0
投下終了です


1000名無しさん :2018/09/25(火) 23:11:59 ID:4EVnsmSw0
投下乙です
まさかの管理者包囲網&主催筆頭アナキンと手を組むとは
カプセルも作られてユーノ・なのはの死亡フラグも漸く回避できたかな?
欲を言えばレス数不足でギムレー・アナキン以外の状態表を作れなかったみたいなので
そこは作って欲しいところ(登場キャラだけでも)


このスレ埋まったし続きはテラカオスBR専用したらば掲示板の方で良いかな?


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8 バトルロワイアル[special] (Res:5)All First100 Last50 SubjectList ReLoad 8
1名無しさん :2018/07/26(木) 00:05:05 ID:ielCPj1M0
ルール
・バトル・ロワイアル形式で開幕。
・100人のオリキャラでバトル・ロワイアル
・予約制
・おふざけによる投稿、荒らしは禁止
・能力、キャラ設定は自由にしてもいい。次のスレ

【あらすじ】
パロロワ最大規模を及ぶオリキャラ達のバトル・ロワイアル。限られた能力で殺し合いを行う。

2名無しさん :2018/07/26(木) 00:07:01 ID:ielCPj1M0
【参加する戦士達】
1.ジョー
2.サウル
3.レマ
4.エリン
5.アレン
6.ゴクア
7.アクア
8.べリアル
9.ザニ
10.ガルシア
11.ルカ
12.トルカ
13.メアリー
14.ジェームズ
15.ローズ
16.サリー
17.エリック
18.ロドニー
19.ゲリック
20.バルト
21.アイリン
22. ウェスタ
23.アスキ
24. レオン
25.クルザード
>>1、続き>>3


3名無しさん :2018/07/26(木) 00:07:54 ID:ielCPj1M0
26. マルリアッム
27.レスター
28.イーブアン
29.エマニエル
30.アンリ
31.ジョウショウ
32.トルシア
33.ゴードン
34.グリック
35.ムリーロ
36.ラミレス
37.タスク
38.デューク
39.チゾーム
40.ニーズ
41.ベン
42.ケイン
43.ケニー
44.ジョニー
45.ライド
46.エンペラー
47.ミカヅキ
48.センテイ
49.ロスマス
50.コリシア
51.フローラ
52.メルル
53.キュリアーヌ

>>4続き


4名無しさん :2018/07/26(木) 00:08:51 ID:ielCPj1M0
54.ロスロサ
55.バニハム
56.ゲレール
57.ペゲーロ
58.バース
59.ナットレン
60.ジョブ
61.ネオン
62.トルマリン
63.ジャック
64.バスタ
65.ヘクター
66.マイク
67.アンドラ
68.ベクター
69.ヘンリー
70.ナッシュ
71.バロナ
72.ジェンキンス
73.ロマーノ
74.ゴリリン
75.クソウブラ
76.ムシャキ
77.ベルリン
78.チャン
79.カミュリ
80.エンリュク
81.シコースキー
82.デストロイズ
83.マックイーン
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


5名無しさん :2018/07/26(木) 22:36:59 ID:ielCPj1M0
舞台は「ネロスト公園」


名前: E-mail(省略可)
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9 要望スレ (Res:210)All First100 Last50 SubjectList ReLoad 9
1管理人★ :2011/06/26(日) 00:38:18 ID:???0
管理人への要望等ございましたらこちらへどうぞ。

191管理人★ :2017/12/10(日) 22:30:57 ID:???0
>>190
対応いたしました。


192 ◆.ji0E9MT9g :2018/01/27(土) 01:01:03 ID:EsaXLMV20
管理人さん、こんにちは、お初にお目にかかります。
さて、この度は過去ログに登録されました『平成仮面ライダーバトルロワイアル』につきまして新スレを立てさせていただきたくこのような要望を申し立てる次第であります。
もし可能なようであれば立てさせていただきますので、お返事のほどお願いいたします。


193管理人★ :2018/01/27(土) 22:48:48 ID:???0
>>192
当該スレッドの設立、問題ございません。
宜しくお願い申し上げます。


194 ◆.ji0E9MT9g :2018/01/27(土) 23:07:08 ID:EsaXLMV20
>>193
管理人様、お返事ありがとうございます。
それでは早速当該スレッドを立ち上げさせていただこうと思います。
こちらこそ今後ともよろしくお願いします。


195名無しさん :2018/02/11(日) 08:05:37 ID:elvYbJbY0
アニメキャラバトルロワイアルIFの>>399>>401>>403は不適切な煽り、中傷の書き込みに見受けられます
申し訳ありませんが削除願います


196管理人★ :2018/02/12(月) 14:01:36 ID:???0
>>195
スレッドを精査し、当掲示板の基準に照らして問題のある書き込みについて削除いたしました。


197名無しさん :2018/03/20(火) 21:33:19 ID:8FHbDJlE0
管理人様へ
アニメキャラバトルロワイアルIFの>>472>>473は遠回しな個人攻撃を行っていると思われます
申し訳ありませんがご注視お願いします

また、同スレでは似たような書き手諸氏への攻撃が最近になって数多く見られており、企画が終局を迎えようとしている中で書き手諸氏への不要なストレスやプレッシャーを与えていると思われます
企画を正しく終わらせるためにも削除のみならず、該当レス者の書き込み規制等のご検討をお願いします


198名無しさん :2018/03/20(火) 22:19:24 ID:asl2Q7.Y0
管理人さんに任せますがこれが規制になるならもう誰も書き込めなくなる


199名無しさん :2018/03/21(水) 00:37:43 ID:PT.krtfE0
>>198
要望スレで言う事じゃないだろ。
遠回しに規制はするなと言ってるようなもん


200管理人★ :2018/03/21(水) 23:13:58 ID:???0
>>197
当該スレッドにおける問題は管理人としても認識しておりますが、対応が後手に回っており
誠に申し訳ございません。
本件につきましてご説明させていただきます。

まず、問題発言の多くはPC用のプロバイダ経由ではなく、au携帯・スマートフォンからの
書き込みによるものです。
しかしながら、当該ホスト「*.au-net.ne.jp」は都度変動するアドレス群を含んでおり、
個別でのホスト規制は困難な状況です。

当該ホストは各スレッドの書き手様も使用されているものであり、大規模な巻き込みの発生が
予測されることから規制に二の足を踏んでいたこと、また当該ホストを公開することで
意図的に書き込み規制を発生させる事態も考えられたため問題の公開を控えたことから
事態を悪化させてしまったのは管理人の不徳の致すところであり、利用者の方々には
深くお詫びするものです。

今後につきまして、当該ホストから問題のある発言が続いた場合においては
利用者各位へのキャップ発行を前提とした書き込み規制を行います。
何卒ご理解の程、宜しくお願い申し上げます。


201管理人★ :2018/03/21(水) 23:15:45 ID:???0
>>198
当該レスにつきましては当掲示板の基準に照らして削除および書き込み規制に値するものであると
管理人として判断しております。


202197 :2018/03/21(水) 23:31:58 ID:EcO.DN8A0
了解いたしました。
レスに目を通していただき誠にありがとうございました。


203名無しさん :2018/04/30(月) 21:32:06 ID:wLOZ5NRY0
メールいたしました。一読願います


204名無しさん :2018/05/10(木) 15:56:30 ID:nOaX0WtI0
申し訳ありません。
アニロワIfスレの粛清をお願いします


205管理人★ :2018/05/10(木) 20:24:24 ID:???0
>>204
問題のある書き込み、およびそれらに対するレスを削除すると共に、当該スレッドを過去ログ倉庫に移動いたしました。

また当該スレッドにおける書き込み内容を鑑み、ホスト「au-net.ne.jp」および「spmode.ne.jp」について
無期限の書き込み停止措置といたします。
巻き込み規制につきましては個別にキャップを発行いたしますが、ハンドルは一律ではなく、
個別に特定の可能な形式とさせていただきます。
既存のハンドルを希望される方は発行申請時にその旨をお書き添え下さい。

ご利用の皆様におかれましては悪しからずご了承頂ますよう、お願い申し上げます。


206名無しさん :2018/05/10(木) 20:27:10 ID:MoBdS.Ec0
>>205
お疲れ様です


207名無しさん :2018/06/04(月) 21:41:16 ID:x5J/Q/Cw0
管理人様、規制の件ですが「au-net.ne.jp」および「spmode.ne.jp」無期限の書き込み停止措置のことを玄関口に記載をお願いします
規制の件を知らない人が>>205の書き込みに気づかない場合、混乱を招くと思いますので


208名無しさん :2018/07/08(日) 22:20:37 ID:okPDu5Pw0
管理人様。
テラカオスバトルロワイアルスレ>>934>>937に荒らしと思わしきレスが出たので確認をお願いします。


209管理人★ :2018/07/08(日) 22:51:00 ID:???0
>>208
該当するレスを削除いたしました。


210名無しさん :2018/07/08(日) 22:51:28 ID:okPDu5Pw0
対応ありがとうございました。


名前: E-mail(省略可)
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10 第二次二次キャラ聖杯戦争 part3 (Res:977)All First100 Last50 SubjectList ReLoad 10
1名無しさん :2015/01/11(日) 03:53:37 ID:MASwPKVk0
ここは様々な作品のキャラクターをマスター及びサーヴァントとして聖杯戦争に参加させるリレー小説企画です。
本編には殺人、流血、暴力、性的表現といった過激な描写や鬱展開が含まれています。閲覧の際は十分にご注意ください。

まとめwiki
ttp://www63.atwiki.jp/2jiseihaisennsou2nd/

したらば
ttp://jbbs.shitaraba.net/otaku/16771/

前スレ
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/14759/1406730151/


【参加者名簿】

No.01:言峰綺礼@Fate/zero&セイバー:オルステッド@LIVE A LIVE
No.02:真玉橋孝一@健全ロボ ダイミダラー&セイバー:神裂火織@とある魔術の禁書目録
No.03:聖白蓮@東方Project&セイバー:勇者ロト@DRAGON QUEST�〜そして伝説へ〜
No.04:シャア・アズナブル@機動戦士ガンダム 逆襲のシャア&アーチャー:雷@艦これ〜艦隊これくしょん
No.05:東風谷早苗@東方Project&アーチャー:アシタカ@もののけ姫
No.06:シオン・エルトナム・アトラシア@MELTY BLOOD&アーチャー:ジョセフ・ジョースター@ジョジョの奇妙な冒険
No.07:ジョンス・リー@エアマスター&アーチャー:アーカード@HELLSING
No.08:衛宮切嗣@Fate/zero&アーチャー:エミヤシロウ@Fate/stay night
No.09:アレクサンド・アンデルセン@HELLSING&ランサー:ヴラド三世@Fate/apocrypha
No.10:岸波白野@Fate/extra CCC&ランサー:エリザベート・バートリー@Fate/extra CCC
No.11:遠坂凛@Fate/zero&ランサー:クー・フーリン@Fate/stay night
No.12:ミカサ・アッカーマン@進撃の巨人&ランサー:セルベリア・ブレス@戦場のヴァルキュリア
No.13:寒河江春紀@悪魔のリドル&ランサー:佐倉杏子@魔法少女まどか☆マギカ
No.14:ホシノ・ルリ@劇場版 機動戦艦ナデシコ-The prince of darkness-&ライダー:キリコ・キュービィー@装甲騎兵ボトムズ
No.15:本多・正純@境界線上のホライゾン&ライダー:少佐@HELLSING
No.16:狭間偉出夫@真・女神転生if...&ライダー:鏡子@戦闘破壊学園ダンゲロス
No.17:暁美ほむら@魔法少女まどか☆マギカ&キャスター:暁美ほむら(叛逆の物語)@漫画版魔法少女まどか☆マギカ-叛逆の物語-
No.18:間桐桜@Fate/stay night&キャスター:シアン・シンジョーネ@パワプロクンポケット12
No.19:ケイネス・エルメロイ・アーチボルト@Fate/zero&キャスター:ヴォルデモート@ハリーポッターシリーズ
No.20:足立透@ペルソナ4&キャスター:大魔王バーン@ダイの大冒険
No.21:野原しんのすけ@クレヨンしんちゃん&アサシン:ニンジャスレイヤー@ニンジャスレイヤー
No.22:宮内れんげ@のんのんびより&アサシン:ベルク・カッツェ@ガッチャマンクラウズ
No.23:ジナコ・カリギリ@Fate/extra CCC&アサシン:ゴルゴ13@ゴルゴ13
No.24:電人HAL@魔人探偵脳噛ネウロ&アサシン:甲賀弦之介@バジリスク〜甲賀忍法帖〜
No.25:武智乙哉@悪魔のリドル&アサシン:吉良吉影@ジョジョの奇妙な冒険
No.26:美遊・エーデルフェルト@Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ&バーサーカー:黒崎一護@BLEACH
No.27:ウェイバー・ベルベット@Fate/zero&バーサーカー:デッドプール@X-MEN
No.28:テンカワ・アキト@劇場版 機動戦艦ナデシコ-The prince of darkness-&バーサーカー:ガッツ@ベルセルク

958 ◆HOMU.DM5Ns :2018/09/19(水) 23:17:59 ID:lIxk.IbY0
投下します


959ウェイバー・ベルベットの憂鬱(何度目) ◆HOMU.DM5Ns :2018/09/19(水) 23:19:34 ID:lIxk.IbY0

   ▼  ▼  ▼



雨の強い日だった。
外に出るのも億劫になる、暗い淀んだ空。地面を削るように打つ水滴の音。
そんな悪天候でも、遊びたい盛りの少年にとっては新しい遊び場なのは変わらない。
雨には雨の日の楽しみ方がある。雨合羽に長靴の防水装備で、側溝に浮かんで進む、新聞紙で出来たヨットを追いかけている。
水がある限りどこまでも続くおいかけっこ。しかし遊びは唐突に終りを迎えるもの。流れるヨットはそのまま、用水路に続く大きく空いた溝に流されてしまった。

「僕のお小遣いがドブに!」

なぜそんなものをヨットに入れて流したのか。
急いで溝の傍に駆け寄って中を窺うが、残念ながらとうにヨットは見えない。

「ハァイ、ジョージー」

諦めて立ち去ろうとする少年に、その時陽気に呼びかける声があった。
前には誰もいない――――――と思った瞬間、ひゅうん、と音がした
ピエロだ。白粉を塗りたくったメイク、真っ赤な髪と鼻のピエロが薄暗い排水溝から顔を出したのだ。

「映画『デッドプール』観た?」

ピエロはそう問いかけた。
知らない少年、驚きながらも首を横に振る。

「えー、面白いのに。今ならレンタルやってるよ」
「言うてアメコミでしょ?ガチムチはないわ」
「いやいや、そう嫌厭しなさんなって」
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


960ウェイバー・ベルベットの憂鬱(何度目) ◆HOMU.DM5Ns :2018/09/19(水) 23:20:20 ID:lIxk.IbY0


「返して欲しければデッドプールを観ろ」

ピエロの脅迫、もとい要求に少年の顔はたちまち渋いものに変わった。

「おぅ……そんな嫌そうな顔しなくても」

本当に嫌そうだった。

「更にお買い得情報もあげちゃう。続編のデッドプール2もレンタル開始だ。
 今度はハートフルなファミリー映画だぞ。予算が出たから演出も大幅アップで新キャラだってたくさん出る。なんとあの超豪華俳優もサプライズ出演してるぞ!」
「ウルヴァリンも出る?」
「えっあっうん」

ピエロ、言い淀む。
少年との間に気まずい空気が流れる。


「デッドプールはいいぞ、ジョージー」


ねっとりとした声で念押しするピエロ。
しつこい誘惑に少年もおずおずと手を伸ばす。少なくともヨットは取り戻したい。


「金枠詐欺の屑十連引くよりも何倍もお得だ。だから―――」


もうすぐ手がヨットに触れようとする直前、
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


961ウェイバー・ベルベットの憂鬱(何度目) ◆HOMU.DM5Ns :2018/09/19(水) 23:21:23 ID:lIxk.IbY0






雨の中でしめやかに行われる葬式の場面に移ったところで、テレビの画面が切り替わった。
テレビショッピングらしき番組では、深夜帯であるのを感じさせないテンションで商品を置いてけぼりに司会が笑顔を振り撒いてる。

「この時間ろくな番組やってねーな。深夜アニメは日本のオハコじゃなかったのかよ。クソアニメ炎上させてやろうと思ったのに。
 お、CCCチャンネルの司会変わってんじゃん。うわ今度は邪悪ロリかよ。この前はジャガーノートみてえなデカ女だったし節操ねーなー」

チャンネル連打して飽きたのか、スイッチを切って最後にリモコンを投げ飛ばす。
衝撃でリモコンは中の電池が外れてバラバラに散っていった。

「ふう、スッキリしたわ。手狭だしブラッドバスもないしで不満だらけだけど、これも庶民のワビサビってやつね。
 ホラ子ブタ、こっち座りなさいよ。話するんでしょ?」

リフレッシュにはなったのか、体を洗って心なしか気分も良さそうだなエリザが、ちょいちょいと隣の席を指差す。

「随分、時間がかかりましたね」
「そりゃあアタシ、アイドルだもの。身だしなみに手をかけるのは常識でしょ?いついかなる時にも見られる用意を忘れないのがプロの気構えよ。
 アナタもレディならちゃんと着飾ってみなさい?アタシほどじゃないけど、素材はいいんだから勿体無いわよ」
「これはちゃんと意味のある服装です。とやかく言われる筋合いはありません」

「そうだそうだ、言ってやれ!今でも十分エロい格好だが、もっとエロい服に着替えれば俺もまたセイバーの身体に興奮できるってな!」
「そうだぜねーちん、堕天使エロメイド霊衣解放のチャンスを待ってる読者(プレイヤー)のためにも今こそひと肌脱ぐ時だぜ。そして着る時だ」
「そしてなぜ意気投合してるんですか貴方達は………………いえ、わかってます。理由はわかってますけど……」

「そもそもお前ら、どうして僕の家に集まってるんだよ……」
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


962ウェイバー・ベルベットの憂鬱(何度目) ◆HOMU.DM5Ns :2018/09/19(水) 23:22:16 ID:lIxk.IbY0



「さて……それでは始めても宜しいでしょうか」


気を取り直したセイバーは全員を見渡してから一息置いて、意を決したように話を切り出してきた。


D-6マンションのキャスター戦からの付き合いになる、ウェイバー・ベルベットと覆面のバーサーカー。
さっきコンビニで知り合った、真玉橋孝一とウェスタンルックのセイバー。
そして自分とエリザ。

3組で小さなテーブルを囲む。真ん中にはさっきコンビニで買ったサンドイッチに各種お菓子類。
戦いもせずここまでマスターとサーヴァントが集うのは、ここでの本来の聖杯戦争では珍しいだろう。
それというのも目的は戦闘ではなく話し合い、情報の共有だ。



「前置きを抜きにして伝えます。我々の目的は、聖杯戦争を変えることです」



「は、はぁ?」
「聖杯戦争を変える?どういう意味、それ?」

ウェイバーとエリザの困惑ももっともだ。かくいう自分も最初聞いた時は似たような反応だった。

「簡単だ。俺は聖杯が欲しい。それを使ってどうしても叶えたい願いがある。みんなのおっぱいを幸せにしてやりてえんだ」

(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


963ウェイバー・ベルベットの憂鬱(何度目) ◆HOMU.DM5Ns :2018/09/19(水) 23:22:51 ID:lIxk.IbY0


聖杯戦争に優勝する、というのではなく、ただ否定するだけじゃない、第三の選択肢。
聖杯戦争という枠組みを覆す、という方針を孝一とセイバーは掲げるのだ。
聞いただけでは突拍子もない計画だ。とても実現するとは思えない。
まるで水面に映った月を掴むような行為。
そんな無謀をしようとしていた存在を―――自分は知っていた。

「ああ―――そういうこと。BBがやろうとしていたのと、似たようなことをやるつもりなのね」

エリザもやはり、同じ相手と結びつけていた。
月の裏のサクラ迷宮。暴走した上級AI、BB。
彼女が冒した無謀な違法(チート)の数々による、ムーンセル中枢への侵食事変だ。

戦いを回避できるとしたらそれが一番理想的な結末だ。
だが自分達は既に知っている。ムーンセルのシステムを改変する事が、どれだけ重い代償を支払う羽目になるのか。
百数十体ものサーヴァントを取り込み、女神の権能を手に入れたBBですら致命的な故障(バグ)を負ってしまった。
■■■によって狂わされ、あらゆる制約を破ったBBは現実の地球人類を絶滅させるようムーンセルを運営した。
異星文明の遺物であるムーンセルの防壁を破るのはそれほど厳重なのだ。
それを侵食するとすればそれこそ同じ、異なる文明の飛来物のような特例でしかない。
アークセルとムーンセルは別の存在だ。けれど平行世界を渡り泳ぐ方舟、強大極まるのはどちらも変わらない。
あの出来事を知る身としては、慎重に考えざるを得ない。


「……何だよ、それ」

零れた声が、いっとき静まった部屋に小さく響いた。
ウェイバーのものだ。
表情は困惑を超えて、わけがかわらないといったように憔悴している。

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964ウェイバー・ベルベットの憂鬱(何度目) ◆HOMU.DM5Ns :2018/09/19(水) 23:23:19 ID:lIxk.IbY0


「私は―――少しでも多くの人が幸せになれる未来を求めてサーヴァントとして現界しました。
 絵空事と笑われてもおかしくないとしても、私はそれを諦めきれない。この魔法名(な)の誓いを捨てる気はない。
 そういう意味では……あくまでそういう意味のみでしたら、マスターと共通した願いであるといえます。
 ですから――――――それが人と世を乱す邪悪でない限りは、皆の願いも叶えられるべきである。私とマスターはそう考えています」

つまり、セイバー達の望みを叶えることは、他の願いも聖杯に受け入れられる結果に繋がるかもしれない、ということだ。
みんなを幸せにする。曖昧で、明確な境界線が無い、魔法のような言葉。
心からそれを願いだと口にしたセイバー。あるいは奇蹟によって名を残した、聖人のような英霊なのかもしれない。

「子ブタ。コイツらのこと、信用するの?」

自分の中で最も冷え切った部分が、彼らと共にいる危険性を警告している。
現状、二人の目的は具体性に欠いたものだ。
聖杯戦争の改変、打破は方舟への反逆の方針だ。裁定者であるルーラーと対立する結果もあり得る。
目標が一致してるのは途中まで。最後にどうなるかまでは未知数だ。どこかで、道を分かつかもしれない。

鋼となった血肉。叩き上げられた精神。
表の聖杯戦争。戦いの王の後継者を育てるべく改竄された熾烈な生存競争の勝者としての感覚。
それらの全てが、他者の夢想に付き合い破滅する愚を訴える。


隣に座る少女を見やる。
魔性の角。染み付いて落ちない血臭。落ちに堕ちた半英雄。
けれど今は頼もしい味方である、自分のサーヴァント。

「な、なによ、そんなにまじまじと熱っぽい視線で見つめて……。
 ひょ、ひょっとしてどこか変なとこある?鏡チェックしたわよちゃんと?」

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965ウェイバー・ベルベットの憂鬱(何度目) ◆HOMU.DM5Ns :2018/09/19(水) 23:23:45 ID:lIxk.IbY0


「――――――ま、そうよね。アナタがそうする男だから、アタシも少しだけ救われたんだし。
 先に言っとくけど、アタシの願いはこの子ブタに力を貸すコト。
 永遠に救われないアタシに許された、許されないはずの贖罪の機会。そのためなら田舎から金星まで今は地道に巡業中ってワケ」

溌剌としたエリザの言葉に心が軽くなる。
自分の願い、先程セイバーに伝えていた通りの答えを改めて告げる。
喪われた記憶を取り戻す。方舟の真相を、聖杯戦争の謎を解き明かす。そのためになら、協力関係を結びたい。

「―――ありがとうございます。助力に心から感謝します」

姿勢を正してセイバーが頭を下げる。
孝一は気持ちのいい笑顔を見せて親指を立てていた。

「ああ、よろしくな白野。しかし幸先がいいぜ。いきなりペンギン帝王に近いやつに会えるなんてな!」

ペン………………なんだって?
いま、とても不思議な響きの言葉を聞いた気がする。

「気持ちはわかります。すみません、後で説明をしますので」

こちらの主従も中々大変そうだ。主にサーヴァントの気苦労の面で。
ともかくこれで同盟成立だ。一日が経ってからようやくのそれらしい前進、結果何が待つかはまだ不明瞭だが、最初の一歩といえるだろう。


「じゃあ、次はウェイバーだな。お前、聖杯に何を願うんだ?」



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966ウェイバー・ベルベットの憂鬱(何度目) ◆HOMU.DM5Ns :2018/09/19(水) 23:24:17 ID:lIxk.IbY0


「……」

いまウェイバーは問われてる。なんのために聖杯戦争に参加したのか。聖杯を手に入れ何を願うのか。
魔術師としての名声と誇りを手中に収める。あるいは欠けている魔術の力量を埋めるよう願うでもいい。
魔術師なら誰もが口を揃えてそう言う。なんら恥じ入るものではないはずだ。
なのにいつまで経っても、ウェイバーの理想は言葉にならず口ごもるばかりだった。

―――なんなんだろう、コイツらは……

目の前の二人のマスターは、正式な魔術師ではない。
白野は魔術戦では何らかの礼装に頼ってるらしく、本人の技量は大したものではない。
孝一に至っては煩悩まみれの単細胞だ。どうしてこんな奴がここまで残ったのが不思議でならない。
そんな二人は、聖杯戦争の改変を目指すとのだという。
方舟のシステムを探求し、誰も犠牲にすることのない場所で聖杯戦争を再開させるのだと。

現実の見えてない絵空事と一笑に付せばよかった。ここに来る前のウェイバーなら考えるまでもなくそうしただろう。
それがもうできないでいるのは、彼らが『戦う者』の目をしていると感じ取ったからだった。

岸波白野。見るべきものもない、どこにでもいそうな平凡な印象の少年。
彼はこことは違う『月の聖杯戦争』に参加し、そして最後まで勝ち抜いたのだという。
更には月の裏などという、得体の知れない体験もしているらしい。
それが虚偽や虚仮威しでないことは、これまで見た戦いで十分理解している。
ニンジャのアサシン戦で見せた肝の据わりようと、戦術の指示の冴え。幾度となく死線を超え、逆境を乗り越えたた戦士であると証明していた。

あの真玉橋も、いつもの巫山戯た調子は完全に鳴りを潜めさせて熱弁を振るっていた。
そこには希望的観測ではない確信が伴っており、世界を移動云々も信じさせてしまう謎の説得力がある。
あんな間抜けですら、本人なりに命を懸けて、掴んだ成果があるというのだろうか。
そしてそんな両者と比して―――今の自分の有様はどうか?
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967ウェイバー・ベルベットの憂鬱(何度目) ◆HOMU.DM5Ns :2018/09/19(水) 23:24:45 ID:lIxk.IbY0


「ぼ、僕の望みは……望みはな――――――」

自著の論文を講義にひけらかせてとわれれば堂々とやってのける自信があるのに、いまは胸がつかえたように言葉が出ない。
とどのつまり、ウェイバーはとてつもなく場違いなのだと感じ始めていた。
二人が方舟では異端の立場だとしても、自分の卑小さを散々見せつけられた形となった今となっては、沽券にこだわる自分がどうしようもなく無様に見えたのだ。
時間が経つごとに葛藤が胸を焦がす。
時計塔でケイネス講師に屈辱的に痛罵された時とも、戦場でバーサーカーに振り回された時とも違う未知の感情が熱となってウェイバーの内面を蝕んでいく。

「オイオイお前ら次作書くのに前作見直してないのかよ。映画のあらすじ見ないで視聴しちゃうタイプ?
【スキップしますか?】のアイコン見えてないの?
 俺ちゃんはFate作品にデビューお願いしたいから事件簿で主人公やったり他作品出ずっぱりのウェイバーたんをマスターに選んだって言ったじゃん。
 外部コラボ頑なに拒んでるけど俺ちゃん映画の例もあるし金チラつかせればいけるって」
【つまり実写映画化か】【やめろ『DRAGONBALL EVOLUTION』の比じゃねえぞ】

そして悩みの種である当のバーサーカー、デッドプールは空気を読まず、お喋りな口を割り込んできたのだった。


「デップー、うるさいわよ。口を糸で縫い付けられたいの?今はアナタのマスターに聞いてたんじゃないの」
「喋らない俺ちゃんとかエリちゃん拷問えげつねえな。糸の出せなくなったスパイディかよ。
 そんなんされたらタイムマシン使って過去の自分撃ち殺したくなるわ」

……信じがたいことだが、さっきから白野のランサーだけはバーサーカーとある程度会話が成立しているようだった。
「類友……」と白野が誰にも聞こえない声量でぼそりと呟いたのをウェイバーは聞いた気がした。

「スパイディ(蜘蛛男)?なに、アナタNY出身の英霊なの?やだ、アタシの名前ってそっちにも知れ渡ってるの?
 流石アタシ、気づかない内に英霊界のハリウッド進出を果たしてたなんて……!」
「ああバリエーションの多さは人気キャラの証だ。ハロウィンにもビキニ勇者にもメカにもなってるし量産もされてる。
 しかし魔○村からメカゴ○ラとか作者何考えてんだろうな。ヤバイ吹き出しでも見えてる?
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968ウェイバー・ベルベットの憂鬱(何度目) ◆HOMU.DM5Ns :2018/09/19(水) 23:25:24 ID:lIxk.IbY0


ランサーの壊れたラジオじみた叫び声とバーサーカーの異界の言語じみたスラングの嵐。
悪夢のコラボにキンキンと痛む耳鳴りに晒される内に、とうとうウェイバーの苛立ちは頂点に達した。

「なんで勝手に僕がおまえらに協力する話で進んでるんだよ!
 方舟がなんだとか、聖杯戦争を変えるとか人助けとかッ、僕はな、そんなのはまったく、これっぽっちも興味はないんだ!」

自分でも説明のできない巨大な感情を吐き出す。癇癪といわれようと構わない。
自分の首を絞めると思考で分かっていながらも、言わずにはいられなかった。

「お、おいどうしたウェイバー。欲求不満か?」
「いいから出てけよ……僕はお前たちに協力なんかしないからな!絶対だ!」

席を立って拒絶を示すように踵を返す。自分から逃げてるようだ、とは努めて考えなかった。



「ウェイバーたん……それってテンプレ?」
「絶対だからな!」


返事を待たずに扉を締める。
白野も、孝一も、何よりも目障りなバーサーカーをとにかく視界から遠ざけたかった。
流されるまま流されて波に飲まれて消える自分の惨めさだけが、ジグジグと鈍痛になって残っていた。




   ▼  ▼  ▼
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969ウェイバー・ベルベットの憂鬱(何度目) ◆HOMU.DM5Ns :2018/09/19(水) 23:25:57 ID:lIxk.IbY0


「まったくだわ。礼儀もなってない上、ちっちゃいプライドに拘っちゃってみっともないネズミよね」
「ツン期の到来だな。ジンクスがあるんだよ、ツンデレは早死にしやすいって」
「なぜ、貴方も外に出ているのです?」

なぜだかバーサーカーも、ドアに寄りかかって孝一が置いてった雑誌を読んでいた。

「しばらく顔を見せるなってさ。まだマスクの中も見せたことないのに失礼だよな。
 けどこの贈り物もよくないぜ。3Dのおっぱいが目と鼻の先に届くのにエロ本に″頼る″とか虚しくならない?」

パラパラと扇情的な表紙の雑誌をめくって、袋とじを指で乱雑に裂いて中身を見ている。
どうやら彼もウェイバーに追い出されたらしい。自分のサーヴァントも締め出すとは、思ったより根が深そうだ。

「なんでしばらくブラブラしてるわ。流石に今回は空気読んで他の予約に割り込んだりもしない。賢者タイムってやつ。
 けどもしウェイバーたんがツンデレ拗らせて優勝ルートに舵切ったらタイトルが『デッドプールキルズ・タイプムーン』に変更するから。
 はくのん切嗣マン赤アーチャーBANして、そっから1ページにつき1組殺していってコミック一巻分で完結って寸法なんで、そんときゃヨロシクね」
【吹き出しの色が赤くなったら開始のサインだ】【ウィキじゃなきゃ色出ないだろ】

「あーあー、やっぱ征服王みたくはいかねえなー」と去り際に零しながらバーサーカーは階段を降りていった。
その背中からは、いつもの調子の良さが少しだけ抜け、別の感情が見え隠れしていた。
他者から理解できなくても、狂人には狂人の理念がある。
彼なりにもこのまま孤立するウェイバーの身を案じてるのかもしれない。


「それより追い出されちゃったわよ、部屋どうするの?子ブタの家まで戻るの?」

C-8にある自宅のアパートまではそう遠くないが、エリザの言う通り少しでも休息は取りたいところだ。
帰路の途中で敵に襲われでもしたら目も当てられない。

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970ウェイバー・ベルベットの憂鬱(何度目) ◆HOMU.DM5Ns :2018/09/19(水) 23:26:47 ID:lIxk.IbY0


「なんとなくだが、初めて会った時からおまえからはエロい逸話を持ってる気がしてならないんだ。妹もエロい格好してたしよ」

だから妹については誤解なのだが……………………
しかし孝一の嗅覚は侮れない。サクラ迷宮攻略の過程で生じたセンチネルの攻略において、不本意ながらも女性の嗜好問題について触れる機会は多くあった。
赤裸々に語っていいものでもない―――そもそもそのうちの一人がここにいるエリザだ。
なので話題に出さなかったのだが、それを察知したのだとしたら彼のエロの探求力は本物と言わざるを得まい。
どうする。このまま夜通し彼女たちのSG(シークレットガーデン)を開示するしかないのか。

「いえ、マスター。今夜はもう遅いですし明日に備えて眠ったほうがいいでしょう。彼も疲労してるようですし、さらなる負荷をかけるものではありません」

止めに入ったセイバーの心遣いが身に染みる。
孝一を抑えられる彼女がある意味、このチームの防波堤なのかもしれない。
ひとまず今夜は体を休めて、朝になったらもう一度ウェイバーを尋ねて話をしてみよう……。




「あ、ちょっと待った。いま閃いたんで最後に聞いてくれ」

そこに、戻ってきたバーサーカーがにゅっと顔だけを出してきた。

「ねーちんの新霊衣、上半身マッパでおっぱいのさきっちょにピエロの鼻みてえに真っ赤なイチゴ乗せて隠すってのはどうよ?」
「そ――――――――――それだぁ!」
「寝ろ!!」

セイバーの豪速のハイキック二連が、鮮やかな角度で二人の頭部へと決まった。


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971ウェイバー・ベルベットの憂鬱(何度目) ◆HOMU.DM5Ns :2018/09/19(水) 23:29:13 ID:lIxk.IbY0
【C-5/賃貸マンション・ウェイバーの自室/未明】


【真玉橋孝一@健全ロボ ダイミダラー】
[状態]瘤と痣、魔力消費(小) 、白野への揺るぎない敬意(エロ方面)
[令呪]残り1画
[装備]学生服、コードキャスト[Hi-Ero Particle Full Burst]
[道具]ゴフェルの杭
[所持金]通学に困らない程度(仕送りによる生計)
[思考・状況]
基本行動方針:いいぜ……願いのために参加者が死ぬってんなら、まずはそのふざけた爆乳を揉みしだく!
0.他のマスターを殺さずに聖杯を手に入れる方法を探す。
1.白野陣営と協力する。ウェイバーとはもっかい話したい。
2.ペンギン帝王のような人物(世界の運命を変えられる人物)を探す。
3.好戦性の高い人物と出会った場合、戦いはやむを得ない。全力で戦う。
π.救われぬ乳に救いの手を―――!
4.アサシン(カッツェ)の性別を明らかにさせる。
5.お、おっぱいのスケールで………………………ま……………………………………まけた。
[備考]
※バーサーカー(デッドプール)とそのマスター・ウェイバーを把握しました。正純がマスターだとは気づいていません。
※アサシン(カッツェ)、アサシン(ゴルゴ13)のステータスを把握しました。
※明日は学校をサボる気です。
※学校には参加者が居ないものと考えています。
※アサシン(ゴルゴ13)がNPCであるという誤解はセイバーが解きました
※白野陣営と同盟を結びました。『聖杯戦争の真相を究明する』という点で協力します。



【セイバー(神裂火織)@とある魔術の禁書目録】
[状態]健康、魔力消費(小)
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972ウェイバー・ベルベットの憂鬱(何度目) ◆HOMU.DM5Ns :2018/09/19(水) 23:29:44 ID:lIxk.IbY0



岸波白野@Fate/EXTRA CCC】
[状態]:ダメージ(微小/軽い打ち身、左手に噛み傷、火傷)、疲労(中)、魔力消費(大) 、女性陣の視線が痛い
[令呪]:残り三画
[装備]:アゾット剣、魔術刻印、破戒の警策、アトラスの悪魔
[道具]:携帯端末機、各種礼装
[所持金] 普通の学生程度
[思考・状況]
基本行動方針1:「 」(CCC本編での自分のサーヴァント)の記憶を取り戻したい。
基本行動方針2:遠坂凛との約束を果たすため、聖杯戦争に勝ち残る。
0.凛………………ありがとう。
1.今は孝一の自宅で休息する。
2.今日一日は休息と情報収集に当て、戦闘はなるべく避ける。
3.孝一陣営と一時的に協力。
4.朝になったらウェイバーともう一度話したい。
5.『NPCを操るアサシン』を探すかどうか……?
6.狙撃とライダー(鏡子)、『NPCを操るアサシン』を警戒。
7.アサシン(ニンジャスレイヤー)はまだ生きていて、そしてまた戦うことになりそうな気がする。
8.聖杯戦争を見極める。
9.自分は、あのアーチャーを知っている───?
[備考]
※“月の聖杯戦争”で入手した礼装を、データとして所有しています。
ただし、礼装は同時に二つまでしか装備できず、また強力なコードキャストは発動に時間を要します。
しかし、一部の礼装(想念礼装他)はデータが破損しており、使用できません(データが修復される可能性はあります)。
礼装一覧>h ttp://www49.atwiki.jp/fateextraccc/pages/17.html
※遠坂凛の魂を取り込み、魔術刻印を継承しました。
それにより、コードキャスト《call_gandor(32); 》が使用可能になりました。
《call_gandor(32); 》は一工程(シングルアクション)=(8); と同程度の速度で発動可能です。
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973ウェイバー・ベルベットの憂鬱(何度目) ◆HOMU.DM5Ns :2018/09/19(水) 23:29:59 ID:lIxk.IbY0



【ウェイバー・ベルベット@Fate/zero】
[状態]:魔力消費(極大)、疲労(小)、心労(大)、自分でも理解できない感情(大)
[令呪]:残り二画
[装備]:デッドプール手作りバット
[道具]:仕事道具
[所持金]:通勤に困らない程度
[思考・状況]
基本行動方針:現状把握を優先したい
1.今は何も考えたくない。
2.バーサーカーの対応を最優先でどうにかするが、これ以上令呪を使用するのは……。
3.バーサーカーはやっぱり理解できない。
4.岸波白野に負けた気がする。
[備考]
※勤務先の英会話教室は月海原学園の近くにあります。
※シャア・アズナブルの名前はTVか新聞のどちらかで知っていたようです。
※バーサーカー(デッドプール)の情報により、シャアがマスターだと聞かされましたが半信半疑です。
※一日目の授業を欠勤しました。他のNPCが代わりに授業を行いました。
※ランサー(エリザベート)、アサシン(ニンジャスレイヤー)の能力の一部(パラメータ、一部のスキル)について把握しています。
※アサシン(ベルク・カッツェ)の外見と能力をニンジャスレイヤーから聞きました。
※バーサーカーから『モンスターを倒せば魔力が回復する』と聞きましたが半信半疑です。
※放送を聞き逃しました。


【バーサーカー(デッドプール)@X-MEN】
[状態]:魔力消費(大)
[装備]:日本刀×2、銃火器数点、ライフゲージとスパコンゲージ、その他いろいろ
[道具]:???
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974 ◆HOMU.DM5Ns :2018/09/19(水) 23:30:46 ID:lIxk.IbY0
投下を終了します


975名無しさん :2018/09/23(日) 19:45:16 ID:gm74LGPM0
投下乙
デップーと波長の合うエリちゃんで吹いた
でも確かに精神汚染だか狂化だか持ってたし会話成立するんだよなあ…


976名無しさん :2018/09/26(水) 07:39:04 ID:bm1QsFrs0
冒頭からピエロネタパロったりデップーとエリちゃんの会話のドッチボールだったりおっぱいだったり狂気にまみれているw
その中にちょくちょく出てくるシリアスがなんともいい感じの風味を出すスパイスであって
つまりとても面白かったです、投下乙!


977名無しさん :2018/09/26(水) 23:17:03 ID:TTnFBkdg0
投下乙です

ウェイバー君ロワの舞台で頭脳労働担当の非戦闘員が仲間と喧嘩別れして一人きりは完璧死亡フラグですわ
いくら幸運高くてもピンチやで


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11 マジカルロワイアル (Res:13)All First100 Last50 SubjectList ReLoad 11
1名無しさん :2017/02/25(土) 06:17:36 ID:k4qn308I0
魔法使い・魔法少女を題材とした作品を集めてバトルロワイアルをさせる
リレーSS企画です。
当企画はキャラの死亡や流血描写が出てきますので、閲覧の際はご注意ください。


したらば避難所
ttp://jbbs.shitaraba.net/otaku/17742/

地図
ttp://i.imgur.com/aAyD1jK.png

2名無しさん :2017/02/25(土) 06:18:36 ID:k4qn308I0
【参加者名簿】

10/10【魔法少女育成計画シリーズ】
○スノーホワイト/○リップル/○ラ・ピュセル/○森の音楽家クラムベリー/○カラミティ・メアリ/○ルーラ/○スイムスイム/○ピティ・フレデリカ/○プキン/○ソニア・ビーン

9/9【魔法少女リリカルなのはシリーズ】
○高町なのは/○フェイト/○八神はやて/○スバル・ナカジマ/○ティアナ・ランスター/○高町ヴィヴィオ/○フーカ・レヴェントン/○リンネ・ベルリネッタ/○プレシア・テスタロッサ

7/7【仮面ライダーウィザード】
○操真晴人/○仁藤攻介/○コヨミ/○笛木奏/○メデューサ/○グレムリン/○フェニックス

7/7【とある魔術の禁書目録】
○上条当麻/○インデックス/○ステイル=マグヌス/○神裂火織/○アウレオルス・イザード/○前方のヴェント/○左方のテッラ

6/6【ハリー・ポッターシリーズ】
○ハリー・ポッター/○ロン・ウィーズリー/○ハーマイオニー・グレンジャー/○ドラコ・マルフォイ/○ヴォルデモート卿/○セブルス・スネイプ

6/6【Fate/Grand Order】
○藤丸立香(ぐだ子)/○オルガマリー・アニムスフィア/○クー・フーリン(キャスター)/○三蔵玄奘/○メフィストフェレス/○ヴァン・ホーエンハイム・パラケルスス

6/6【Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ】
○イリヤスフィール・フォン・アインツベルン/○美遊・エーデルフェルト/○クロエ・フォン・アインツベルン/○遠坂凛/○ルヴィアゼリッタ・エーデルフェルト/○衛宮士郎(平行世界)

5/5【ゼロの使い魔】
○平賀才人/○ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール/○タバサ/○ジャン・ジャック・フランシス・ド・ワルド/○ジョゼフ一世

5/5【魔法少女まどか☆マギカ】
○鹿目まどか/○美樹さやか/○巴マミ/○佐倉杏子/暁美ほむら

4/4【東方Project】
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3名無しさん :2017/02/25(土) 06:39:36 ID:k4qn308I0
本スレを立てておきましたがOPって代理投下してもよろしいでしょうか
あと予約期限って延長なしの一週間で大丈夫ですかね。


4名無しさん :2017/02/25(土) 06:42:47 ID:k4qn308I0
【制限一覧】

・変身アイテム等の扱いは本人支給かどうかは書き手次第
・フェニックスの再生能力は頭部吹き飛んだり完全消滅した場合は死亡
・アウレオルスの黄金錬成は即死系の命令は大幅制限
・ギルの千里眼は未来予知あたりに制限
・ヴェントの天罰術式はヴェントと直接会わないと発動しない。気絶までのインターバルを倍加
・プキンの剣による認識変更に時間制限付与
・ソニアの魔法は劣化スピード低下
・フレデリカが水晶玉を通じて干渉できるのはエリア内の存在のみ。•世界越しの干渉も勿論不可能。
・白い魔法使いはエクスプロージョンの威力低下。テレポートは移動距離の制限をつける
・メデューサの石化能力は、完全石化の場合持続時間30分
・魔法少女まどか☆マギカの魔女化は書き手次第
・ほむらの時間逆行は禁止、時間停止は数秒程度


5名無しさん :2017/03/01(水) 22:58:58 ID:85RkSPPI0
オープニングは結局どうなったんですかね…


6名無しさん :2017/03/06(月) 09:18:41 ID:qM4U3JrY0
代理投下します


7 とある絶望の殺戮遊戯 -Life is BATTLE ROYALE- :2017/03/06(月) 09:20:53 ID:qM4U3JrY0

 魔法とは、人知の及ばない超非科学的現象の事である。





 辺り一面は薄暗い空間。
 そこには70人程度の人影が立っている。
 そのうちの一人にしてとある世界の主人公の少年、上条当麻が最初に思ったことは

(俺は一体いつの間に連れてこられて、ここは何処なんだ?)

 だった。
 上条はとりあえず知り合いが居るか探そうと思い動こうとする。しかし身体を動かすことが出来ない。
 否、全く動かない訳では無い。上条の右手首から上と頭は動かすことが出来た。
 仕方ないので頭を動かして周りを見ると、そこには上条の目からして普通の格好をした人間やどう見てもコスプレにしか見えない服装をしている人間と様々な人物が居る。
 上条はその中に知り合いの姿を見つける。
 純白のシスター服に銀色の長髪、その姿は間違いなく。

(インデックス!)

 上条はやっと見つけた見知った存在に声を掛けようとするも、声が出ない。
 彼はこれを、魔術か超能力で身体を動かせない様にするだけじゃなく声を出せないようにしていると判断する。

(なら俺の幻想殺しで)

 そう思った彼は何とか打ち消そうともがくが
 上条当麻の右腕には幻想殺しという力が宿っている。
 これは、右手に触れた異能なら神の奇跡でも打ち消すという凄まじい能力だ。
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8 とある絶望の殺戮遊戯 -Life is BATTLE ROYALE- :2017/03/06(月) 09:21:17 ID:qM4U3JrY0





(殺し合いだと? 何を言っている)

 それが、とある世界の魔法使い笛木奏が、キュゥべえの発言を聞いて最初に思ったことだった。
 彼の心に浮かぶのは怒り、とは言ってもそれは殺し合いに対する非道に対してではない。

(私にそんなことをしている時間は無い!)

 ただ単純に、自らの目的の邪魔をされて怒っているだけだ。

(こんな下らない話をしている間にも、暦は……!)

 笛木には妻と娘が居た。
 しかし妻は早くに他界してしまい、残った娘も病気で亡くなってしまった。
 そして絶望に叩き落された彼はどんなことをしてでも、どんな犠牲を払ってでも娘を蘇らせようと始める。
 しかし、娘を蘇らせる為に行ったサバトと呼ばれる儀式は笛木がアーキタイプと呼ぶ古の魔法使いに阻止されてしまう。
 それでも娘を諦めきれず再びサバトを開こうとした所で、気付けばここに居たのだ。

「断っておくけど、僕は別に享楽の為に殺し合いを開くわけじゃない。
 これは宇宙の熱量死を防ぐのに必要なことだからね」

 怒る笛木の心など気にも留めず、キュゥべえの話は続く。
 黙れ、宇宙がどうなろうと私には関係ない、暦に比べれば小さなことだ。
 しかし、そんな思いはキュゥべえの発言で一旦収まることになる。

「その代わりと言っては何だけど、この殺し合いに最後まで勝ち残ればどんな願いでも三つまで叶えようと思う。
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


9 とある絶望の殺戮遊戯 -Life is BATTLE ROYALE- :2017/03/06(月) 09:21:36 ID:qM4U3JrY0

 巫女服の少女、霊夢が指をキュゥべえに突きつけて宣戦布告する。
 しかし、キュゥべえはため息をついてやれやれと呟いた後霊夢に反論する。

「君は勘違いをしている。
 まずここは幻想郷じゃないし、これは君たちに解決されることが前提のおままごとな異変とは違う。
 君が解決する為に出張る必要は何処にもないんだ」
「関係ないわ。
 あんたのいうことが全部正しくても、いきなり殺しあえなんて言われて従うわけないでしょ」
「だからちゃんと報酬を用意したじゃないか」
「別にいらないわ」

 それだけ言って霊夢は空を跳び、キュゥべえに光弾を発射する。
 しかし、霊夢が放った光弾はキュゥべえに届く前に見えない壁のようなものに阻まれて届かない。

「……僕には心底理解できないけど、あの人が言うには世界には『主人公』と呼ばれる存在が居るらしい」
「いきなり何よ」

 唐突に始まったキュゥべえの話について行けない霊夢。
 しかし話は続く。

「世界はその『主人公』を中心に構成されているらしい。
 だから僕は、本来参加資格の無い上条当麻や平賀才人もこの殺し合いに参加させなければならなくなった。
 がここで困ったことが起きた、『主人公』が複数いるということをあの人は想定していなかったんだ」

 キュゥべえの一人話に笛木は理解を示す気にはなれない。
 笛木からすれば主人公など誰でも構わないからだ。

「一方通行や浜面仕上みたいな後付なら呼ぶ必要が無いと分かっていた。
 しかし最初から二人いる場合はどうしたらいいのか分からなかった、だから僕は博麗霊夢と霧雨魔理沙を二人とも呼んだ。
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10名無しさん :2017/03/06(月) 09:24:19 ID:qM4U3JrY0
◆7PJBZrstcc氏のOP代理投下終了です
最早予約制度なんて有って無きがごとしですがこれから予約解禁としていいですかね


11名無しさん :2017/03/06(月) 18:51:54 ID:Q3U8SlzA0
>>10
乙です
もう予約解禁でいいと思いますよ


12名無しさん :2018/04/18(水) 01:44:44 ID:HH0jlrak0
保守


13名無しさん :2018/04/19(木) 22:57:46 ID:SGohB8B20
誰も書かないのに保守とか意味無いだろ


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12 人狼方式バトルロワイヤル (Res:8)All First100 Last50 SubjectList ReLoad 12
1名無しさん :2018/03/22(木) 01:32:41 ID:Qg9j/yCQ0
ルール
・クロカードはランダムで決まる。
・クロカードを持った者は必ず一人殺すこと。殺されなかったら寿命が大幅減る。3回しなかったら心臓発作で死亡する。
・クロカードは殺さない限り所持したまま。例え捨ててもポケットの中に自動的に入る。燃やしたり、ちぎったら再生して捨てる同様にポケットの中に自動的に入る。
・最後の一人になるまで終わらない。(ただし自首をした者を除く)
・殺したら裁判開始が始まる。
・誰を吊るすかを決める為に投票する。
・投票が多い人は処刑。つまり死亡する。
・クロカードを所持しても処刑されなかったらクロカードは自動的に別の人のポケットに入る。
・協力も有り。騙すか協力は勝利の鍵を握る。
・最後の一人(最後の一人の恋人がいた場合は生きることが可能)になれば願い事が叶えられる。
・運営側は死なない。※殺せば違反となり処刑される。なお殺してもすぐ生き返る。

【1日の時間割】
起床

推理開始(制限時間は5分)

裁判開始

投票(票が多ければ処刑される。)

襲撃(クロカードを所持した人のみ)


【参加メンバー紹介】
ただし最初は恋人同士ではない。

《女性》
楠木 アリス…ごく普通の女性。
吉川 七…華麗で美人だがちょっと変人。
丸本 奏…IQ200の天才少女だが多少ドジ
由嶺 鈴夢
山下 奈緒美
森川 玲子
峰原 京子
橋本 裕佳梨
友利 由紀
柚木 菜採
田野 樂子
星 薫子

《男性》
岸 裕介…成績優秀で運動神経抜群。そのため死亡されにくい。
芦田 アレン
白石 渉
黒磯 貴史
轟 亮
高木 研三
金原 螢…冷酷で残忍な一面が多い。
瞹渕 孝弘
遠藤 正治
阿久津 誠
脇坂 大輝
梶原 幸人

《オネエ・男の娘》
花澤 孝(オネエ)
菊地 ひより(男の娘)
夏目 毬(男の娘)
嶋田 奈央(男の娘)

運営(GM)…殺されてもすぐ生き返る謎の男性。

2名無しさん :2018/03/22(木) 01:34:38 ID:Qg9j/yCQ0
予約制です。


3名無しさん :2018/03/22(木) 01:44:44 ID:Qg9j/yCQ0
【オープニング】

GM「さて、これより人狼方式のバトルロワイヤルを開始します。」

アリス「何なの?」

GM「誰か一人クロカードを所持しています。クロカードを持った者は必ず一人を殺さなければいけません。」

「「エーーーッ!!?」」

全員はパニックに陥る。

GM「殺した瞬間に約5分による推理開始のタイムが始まります。5分経過で裁判開始です。」

GM「裁判は誰がクロカードを持っているかを当ていきます。時間経過したら投票開始します。票が多ければ…」

岸「多ければ…」

GM「首吊りで処刑されます。」

脇坂「嘘だろ!!ふざけるな!!」

星「そうよ!!」

GM「だまらっしゃい!反抗するなら処刑するよ!!」

脇坂「ぐっ…」

GM「さて、明日は誰が死ぬのか楽しみだな…。」

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4名無しさん :2018/03/22(木) 01:48:39 ID:Qg9j/yCQ0
【1日の晩】

金原「俺がクロカード…さて誰を殺そうか…」

金原は悩んでいる途中に花澤と出会う。

花澤「あら?金原くんじゃないのー?どうしたの?」

金原「悪いが死んでもらうかな?」

花澤「は…」シュパン!

金原は花澤の首を切った。

金原「わからないようにしよう……」


5名無しさん :2018/03/22(木) 01:48:58 ID:Qg9j/yCQ0
オープニング投下終わりです。


6名無しさん :2018/03/22(木) 01:51:54 ID:Qg9j/yCQ0
【花澤 孝 没】

【金原 螢】
所持:ダイアモンドノコギリ、クロカード
思考:生き残る。


7名無しさん :2018/03/23(金) 18:23:08 ID:yUcC4.D20
岸「クロだったから殺さなきゃ(使命感)」

丸本「あ、岸くん、こんちはー」

岸「ちょうどいいや、死ねええぇ!」

岸は丸本に襲い掛かった、だけども丸本は死ななかった

岸「クソッ! 何故だ!? 運動神経抜群の俺の攻撃で何故死なない!?」

彼の攻撃は死亡されにくいのだった

丸本「IQ200のこの私に不意打ちだと! 許せる!」

そこで丸本がドジを発揮して自分の血に滑ってこけた

その拍子にたまたま持っていた鉄パイプが勢いよく岸の頭を割る

スイカ割りのように砕かれた頭部から柘榴のような赤い中身が露わになった

丸本「クロじゃないけど殺っちまったZE」

事故だからしゃーない

【岸 裕介 没】

【丸本 奏】
所持:鉄パイプ
思考:気持ちを切り替えていく


8名無しさん :2018/04/02(月) 16:55:06 ID:RqFHa2/E0
が、しかし彼が持っていたのはクロカードではなく道連れカードだったのだった。

丸本「えっ!?事故した時クロカード所持してもなんとも…」

道連れカード…このカードはクロカードを所持した者か、道連れカード持ちの死体を目撃した人は道連れになる。

丸本「あいつ…運動神経が上手いだけの馬鹿だったのか…!?」

すると空間に穴が空いた。

丸本「嘘だろ……!!ガッ……!!」

ドォン!!

暗黒空間によって丸本は道連れとなった。

【丸本 奏 道連れ】

二日目の朝が迎えられた。


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13 変身ロワイアルその6 (Res:869)All First100 Last50 SubjectList ReLoad 13
1名無しさん :2014/08/07(木) 11:23:31 ID:V1L9C12Q0
この企画は、変身能力を持ったキャラ達を集めてバトルロワイアルを行おうというものです
企画の性質上、キャラの死亡や残酷な描写といった過激な要素も多く含まれます
また、原作のエピソードに関するネタバレが発生することもあります
あらかじめご了承ください

書き手はいつでも大歓迎です
基本的なルールはまとめwikiのほうに載せてありますが、わからないことがあった場合は遠慮せずしたらばの雑談スレまでおこしください
いつでもお待ちしております


したらば
ttp://jbbs.livedoor.jp/otaku/15067/

まとめwiki
ttp://www10.atwiki.jp/henroy/

85080 YEARS AFTER(4) ◆gry038wOvE :2018/02/20(火) 02:48:40 ID:gooP8PFs0



【『死神』――響良牙/変身ロワイアルの世界】



 ……おれは、空を見つめた。
 今日が、その時だ。
 ――遂に、奴らが来る。



 ――ここに連れ去られ殺し合いをさせられてから今日までの長い出来事を、おれはずっと思い出していた。



 かつて、おれは、ベリアルを倒した爆炎の中からこの地に落ちた時、すべての記憶を失った。
 そのままわけもわからず、ふらふらと彷徨い、歩いた先の街で――おれは、男の死体を見つけた。

 早乙女乱馬……というよく知った男の死体だったが、その時に思い出す事はなかった。
 おれはその時は、ひたすら逃げて……森に辿り着いた。
 そこで、おれは冷静に考え――自分こそがその死体を作り上げた殺人犯だという結論に至った。
 おれは、気が狂いそうになっていた。

 やがて、おれは怪物たちと出会う事になった。
 怪物たちの名前はニア・スペースビースト――ダークザギの情報や遺伝子を受けて異常進化し、スペースビーストのように巨大化した微生物たちだったらしい。ただ、おれはずっとわけもわからないままそいつらから逃げ、自分自身の持つ馬鹿力で戦い続けた。
 ほとんどの怪物を、おれはなんとか倒す事ができた。ちょっとの損傷ではおれは死なない。必ずしも簡単な戦いばかりではなかったが、なんとか戦い抜いた。
 そして、ある日――そんな怪物と戦うさなか、おれは頭を打ち、偶然にも、記憶を取り戻す事になった。

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85180 YEARS AFTER(4) ◆gry038wOvE :2018/02/20(火) 02:49:05 ID:gooP8PFs0
 それからどれだけ彷徨っても、おれは仲間を見つける事はできず、孤独のままだった。
 気づけば、また元の島に戻っていた。手ごたえのない旅を徒労に感じ始めたおれは、別の島に行くのをやめた。

 またそれから、毎日、島から出る事もなくつまらない日々を暮らし、戦う相手もしないのに頭の中だけで修行し、おれは、誰かが来るのを待つ事にした。

 毎日毎日、ずっと同じ事を考えていた。
 彼らもここにいないという事は――左翔太郎や、涼邑零や、高町ヴィヴィオや、蒼乃美希や、佐倉杏子や、孤門一輝や、花咲つぼみは――元の世界に帰れたのだろうか。涼村暁はどうなったのだろう。
 彼らは、帰れたとして、その先が救えたのか、そこから先のあの管理世界は終わり、今度こそベリアルとの決着がついていたのか――そんな不安を持ちながら、きっと勝てたと信じ、彼らが助けてくれるのを待った。

 だが、来ることはなかった。
 もしかしたら、おれは死んだのかと思われているのかもしれない。

 おれたちだけが、ふたりで、迷子でここにいた。
 そして――クロスミラージュも、ある時に動かなくなった。どれだけ言葉をかけても返ってこなくなり、おれはクロスミラージュも埋めた。
 おれだけが、ひとり、迷子になった。

 それから、またずっと、長い孤独だった。時間はいつしか数えていない。ある時から、どう流れても一緒だった。いま何十年なのか――百年は経っていないと思う。
 その間中、ずっと、誰かの支給品だったらしい、このオルゴール箱はおれの心を癒してくれた……。
 悲しみに潰れそうな夜に聞くと、おれは壊れ行く心をなんとか維持できるようになった。
 それだけはなんとか、今日まで壊れる事なくおれの傍にあり続けてくれた。

 ……そうだ。おれは、あいつらと一緒にその先の未来で過ごす事はできなかった。

 ただ、ある時、ある予知の力と、いくつかの情報がおれの頭に過った。
 それはダークザギが得た情報と能力だった。一度だけ仲間とともにウルトラマンノアと融合して戦った事や、ニア・スペースビーストを倒し続けた事によっておれも潜在的にその力が覚醒していたのだった。
 バカなおれが、ニア・スペースビーストなんていう言葉を作り出せたのも、ノアやザギの情報によるものだ。
 そして、ちょっとした予知の能力を得られたおれは、それから十年間、今日だけを待った。

 誰かが来る。おれを殺しに来る。
 だが、おれはそいつらを撃退する。
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852 ◆gry038wOvE :2018/02/20(火) 02:52:02 ID:gooP8PFs0
投下終了です。
今回はちょっとギリギリまで書いていたので、誤字やミスがあるかもしれず、
その辺はwikiで修正するつもりですが、大筋はこんな感じです。

このスレ内で終わるのかちょっと心配ですが、万が一終わらなかったらwikiに直接投下になるかも……。
そうなったらすみません。


853名無しさん :2018/02/20(火) 06:10:22 ID:6cTEM61I0
投下乙です!
つぼみが残した最後の謎と共に、まさかとんでもない真相が明かされるとは……!
これは花華ちゃんにとって辛いですし、怒って当然ですよね。
変身ロワの世界に取り残された良牙も切ないです。一歩間違えたら、かつての克己みたいになってもおかしくなさそう……


854名無しさん :2018/02/21(水) 19:20:24 ID:yf5PLn9s0
投下乙です
残酷な真実と衝撃的な展開…
残り生存者2名、つぼみと良牙はどういう結末を迎えるんだろう


855 ◆gry038wOvE :2018/03/09(金) 18:42:32 ID:H/vzgqzw0
投下します。


85680 YEARS AFTER(5) ◆gry038wOvE :2018/03/09(金) 18:43:47 ID:H/vzgqzw0
【『探偵』/変身ロワイアルの世界】



『――ここが変身ロワイアルの世界よ』

 おれの中で、HARUNAがそう告げた。
 いわゆる肉体無きデータ人間、HARUNAを自分の身体に憑依させてみた感想だが――実に、変化がなかった。手足も意のままだし、感覚も変わらない。体のどこかに異物感があるとか、頭の中がぼんやりするとか、そんな事もなかった。おれの中をすり抜けるようにしてHARUNAのアバターが結合したかと思えば、そのままおれの身体にテレパシーのような形で指示を出しただけである。
 おれとしては、それは「HARUNAがアバターを使わず、声だけになった」ような感じだった。
 つまるところ、初体験にしては、あまり味わいのない感覚だった。

 唯一違うとすれば、そう、おれの身体が異世界移動を一切拒絶せず、この花咲つぼみがついぞ見つける事のなかった「変身ロワイアルの世界」の座標を見つけ、そこに飛び込めるようになったという事だけだった。本来、この先は参加者の遺伝子情報を持つ人間以外は立ち寄れないらしい場所だ。
 だから、花華が何なく入れるとしても、おれは本来なら条件から外される存在であるはずだった。おれには、どうやっても一生入る事ができない場所なのだ。
 このHARUNA嬢のたいへん素敵なお力のお陰で、おれはここにいると思うと、頭が上がらなくなってもおかしくはないだろう。勿論、まったく嬉しくはないし、今まで一度たりとも旅行に来たいと思った事もないし、実際目の前にあるのは景色も悪い場所なのだが、……まあ、貴重な経験ではあると云える。

 ……しかし、八十年の隔たりがあったわりには、来てみれば、実にあっけないものだ。
 こんなところを八十年、一生涯をかけて探した花咲つぼみが――この上なく失礼だが――少し哀れに思ってしまうほどだ。
 おれは、呟くように言った。

「……で、おれたちが辿り着いたのは、一体、変身ロワイアルの世界のどこなんだ? こんな光景を、おれは見た覚えがない。少なくとも、異常な場所である事くらいは把握できるんだが――」

 ――おれたちの前にあったのは、おそらく何かの実験が行われたように、奇妙な機材が並んだ研究室だ。
 一応、廃墟の中の一部屋のようだった。外からの光は差さない。窓がないのだ。電気はついているようだが、それもかなり薄暗かった。
 そして――そこにある機材は、古びて埃を被ったり、錆びたりしているが、人類が直近でようやく手に入れたようなハイテクノロジーや、あるいはそれすら超えるようないまだ見知らぬテクノロジーによって生み出されたものばかりであった。複数世界が結集して数多の技術が確立されていったにも関わらず、それで追いつかないような超技術が、八十年も置き去りにされていたのだ。
 いうなれば、「今」が廃れた後の、ずっと未来の世界にさえ見えた。
 この八十年、似たような事象が――誰かが同じように支配や殺し合いをもくろむ事象が――発生しないのは、おそらくこのシステムに人類が追いつく事がないからだと言えよう。

 HARUNAは、ここは、おれたちの求めた変身ロワイアルの世界だと言う。――おれの想定していたイメージと、何となく合致していた。この、精神病院に来たような、鬱屈とした不安の絶えない場所。それは、確かにかつて殺し合いの起こった場所らしい感慨を覚えさせていた。
 変身ロワイアルの世界だという確証こそなくとも、ここが普通の場所じゃないのは誰でも直感的に察する事が出来るに違いない。

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85780 YEARS AFTER(5) ◆gry038wOvE :2018/03/09(金) 18:44:17 ID:H/vzgqzw0

「……」

 おれの方を睨む花華の視線は耐え難いものがあったのだ。――それは、厳密にはおれの肉体を借りて好き勝手に念話を公開スピーチしてくれているHARUNAに向けられたものだが――彼女の心中はおれとしても察するものであった。
 確定性のない動機による響良牙の暗殺計画。拒む機会こそ与えられたが、入り込んだらもはや問答無用で承諾をさせるやり口。更には、その動機から推察できる花咲つぼみの身に起こりうる危険――つまり、響良牙の殺害で花咲つぼみが優勝者となった時に願いを叶えさせる権利を行使するのを同様の形で止めるのではないかという危惧――。
 あらゆる事を考えてみれば、HARUNAという少女に向けられる感情は決してやさしくは在れない。おれも同様だ。

 綴られた日記を目の当たりにした以上、おれだって心が動くのは止められない。
 しかし、彼女の持つ権限がなければ、おれは世界と世界を行き来できない。つまり、職場に帰れない。どうあれHARUNAとの関係の構築は重要な急務だ。

「……そこに、まだ響良牙が残っているんだな」

 おれは、そう訊いた。
 しかし、質問に答えないのがこのHARUNAである事は承知している。ただのつぶやきだった。案の定、明確な答えが返ってくる事もなく、おれの言葉は拾われる事もなく投げ出された。
 続けて、おれはもう一度口を開いた。

「――そうだ、ところでもう一人、ここに先客がいるんだろう。早くそいつを呼んでもらおうじゃないか」

 今度は質問ではなく、提案を呼びかけたのだ。
 良牙については、改めて確認せずとも、彼女が一度断定した以上、「良牙はここにいる」としか言いようがない。仮に彼女が答えてくれたとしても、それ以上の答えは返ってこないだろう。
 対して、彼女が散々言っていた“彼”なる人物についてはまだ詳しく聞けていないし、どこにいるのかもまったくわかっていなかった。
 ここにいないとすればどこにいるのか、率直に気になった。

『――“彼”ならこの基地のどこかにいるはずよ。出ないようにとは言ってある。外に出たところで何もないから』
「そんなんで大丈夫なのか」
『彼も人間よ。無理に鎖で繋がなくても、単なる指示で十分。……だって、世界の外を行き来できるのは私だけなんだから。彼が元の世界に帰るための力は私にしかない』
「……そうだな、きみの許可なく好き勝手に動き回るのは、誰にとっても損ばかり。おれたち同様、その“彼”とやらも、とっくに弱みを握られているという事だな」
『その通り』

 嫌な状況である。まるで騙されて入ったブラック企業から抜け出せなくなったような気分だ。尤も、今回は安易に知らない美女についていったおれにも、自業自得のきらいはある。彼女に憎しみを向けても仕方がない。
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85880 YEARS AFTER(5) ◆gry038wOvE :2018/03/09(金) 18:44:46 ID:H/vzgqzw0

 おそらく、おれが考えるに、彼女は少なくともかつての主催――ベリアルの内情に詳しかった人物だろうという事だ。
 ここを知っているという事は、この世界に立ち寄ったのもきっと初めてではないのだろうし、響良牙が本当に八十年生きている前提があるならば、彼女も八十年生きていたとしてまったくおかしくはない。
 たとえば、財団Xなる組織がかつて存在し、民間企業にも関わらずこの超世界規模の支配行為に加担をしていたというが、そこに所属していた人間やその実験によって生まれた存在である可能性も否めない。まともな人間でもなさそうだ。

 まったくのホラ吹きではないのは確かだった。おれたちをただ驚かせて楽しむだけのトリックに仕掛けているとするのなら、彼女はあまりにも力を持ちすぎであったし、おれの中に侵入するまでしなかっただろう。
 彼女の云っている事は真実だろうが、彼女の素性は隠し通されている。彼女に従ってうまく帰還の手段を探るしかあるまい。

「ずっと気になっていた事があります。HARUNAさん……あなたは、何故そのゲートを通れるんですか?」

 おれが頭の中で、口にしてしまおうか悩んでひっこめた言葉を、花華は直情的に差し出した。
 詮索して機嫌を損ねても仕方がないというのに。いくら合理的であれ、人に聞き出しすぎてヒステリックを起こされるパターンが最も厄介なのは、前の職場での教訓だ。そこでトラブルを作り出したのもこういう女だった。
 そのうえ、この女は質問されるのを極度に嫌う偏屈屋だ。事情は訊けないうえ、無理に訊こうとしても話は拗れる。

『質問に答える気はないわ。何度も言った通りよ』
「しかし、あなたを信じられるか、あなたの指示に従えるか……それを決めるには、やっぱりあなたの素性がわからないとどうしようもないです。言っている事だって信じられません。……だって、あまりにも一方的じゃないですか!」
『じゃあ私がこれから素性を告げたとして、そもそもそれは真実だと思う? それだって自在に嘘を告げられるでしょう? 何を言ったって嘘じゃないなんて言いきれない。単に説得力のある言葉を並べるだけに終わるわ。つまり時間の無駄よ。ここでは、目の前で起きる真実だけを信じればいい』
「……!」
『わかってもらえた?』

 まくし立てるような言い逃れの屁理屈だが、それは反論させない圧があった。

「……」

 花華は口惜しそうな顔をして、彼女と話すのを無駄だと悟ったようだった。両者の仲は先ほどから極めて険悪なままであった。
 おれは、花華がどんな瞳をしているのかと視線を下げたが、彼女はすぐに目をそらした。
 HARUNAと話す時、おれの方を見てはいるが、あまりおれの目を見ないようにしていたのだろう。

『――ただ、そうね。ちなみにひとつ言っておくけれど、私はかつての主催陣営とは何の関係もない。彼らの勢力に属していたわけでもなければ、過去の主催者や財団Xの残党でも何でもない。むしろ、彼らと敵対する存在といえるわ。変な邪推だけはされないように言っておくけど』

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85980 YEARS AFTER(5) ◆gry038wOvE :2018/03/09(金) 18:45:09 ID:H/vzgqzw0

「……」

 おれは、城を見るのをやめて、足元の立て札の方を見た。
 そんなおれの目の前には、ある立て札が地面に突き刺さっていて、名前も知らない真っ白な花が添えられている。



『らんまとあかねさんのはか』



 目の前の立て札には、そう書いてあった。つまり、おれは、今、乱馬とあかねさんが眠っている墓の前にいるようだ。
 方向音痴なおれがここに辿り着けたのは、間違いなく天がおれに味方しているという事だった。
 永遠の時間と予知能力まであるというのに、方向音痴ばかりはまったく改善されないのだ。……これは呪われた宿命と言ってもいい。

 これまでも何度もこの場所に向かおうとして、何度も迷った。ひどい時はこの場所に来ようと決めてから辿り着くまで、一ヶ月や二か月かかる事があったくらいだ。
 どうせ、今日もここに辿り着く事はないだろうと、おれは内心で少し思っていたのだが――おれは今日という日には、迷う事なくここに辿り着いていた。

 この狭い島でも、いつも一人で遭難してばかりだったこのおれが……。
 かつて乱馬やつぼみに誘導されながら動いていて、ようやく行きたい場所にいけたこのおれが……。

「――どれだけ前だったかな。ここで、おれはあかねさんと戦い、救えなかった事がある。そして、つぼみとここで二人、泣いた日だ……」

 いまの俺は泣かない。何度流したかしれないが、とうに乾いた。
 ……それに、こうして運命の日に迷う事なくここに辿り着けた。運が良い。涙を流すには向かない日だ。

 おれは戦う――そして、間違いなく勝つ。
 そこまでがおれの予知した未来であり、これは確実な話なんだ。

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86080 YEARS AFTER(5) ◆gry038wOvE :2018/03/09(金) 18:45:50 ID:H/vzgqzw0



【『探偵』/プチ・マレブランデス内】



 おれたちは、気まずい空気のままでマレブランデスの中身を歩いていた。
 部屋はいくつもあり、とにかく中身には不気味な空気ばかりが染みついていた。何しろ、八十年も無人なのにいまだシステムの生きている管制室に加え、妙な趣向の要人の部屋やら化け物向けの異文化的な部屋やらがあって、そこには時折、骸骨と化した死体が放置されているのである。誰か獣にでも荒らされた痕跡も残っていた。

 廃墟の方がまだずっと、恐怖は薄い。
 そこにまだ誰かが残っていそうな雰囲気さえあり、少し震える花華の隣でおれも息を飲みながら歩いていた。もしかするとおれも震えていたかもしれない。
 そんな折、花華が震えた声で言った。

「探偵さん、ここ少し……怖くないですか……?」
「……少しで済むなら立派だ。おれからすれば、ヤクザの事務所に話をつけに行って素っ裸にされた時よりか、ずっと怖いな」
「それを聞くと、探偵さんの経緯も怖いですが……」
「きみはその手の輩を相手取る仕事が怖いらしいが、おれにとってみれば超常的な戦いを強いられるきみの仕事の方が怖いね。きみは慣れていて、今も少し怖い程度で済むかもしれないが、おれの場合は、この状況は超怖いわけだ」
「まったくそうは見えませんけど」
「怖さを押し殺さなきゃ探偵なんてやっていられないさ。怖さをどう超えるか、どう対策して怖さを最低限に抑えるか、それも仕事のうちだよ。ましてや、あの街の駆け込み寺のおれにとっては、頼りのあるところを見せないと顧客も安心してくれまい」

 おれの場合、少女ふたりの手前でビクつくのは嫌なのもあるが、元々顔に出ない性質なのだろう。十分に情けない顔をしているつもりだったが、周囲からみれば全くそんな事はないだころか、厳めしいとさえ思えるらしい。
 そんな状況の中で宝さがしでもさせられているような気分だが、少しすると、目立つ大きなドアがあった。

「なんだこりゃ。HARUNA、この部屋は――?」
『開けてみるといいわよ』

 言われるだけで、教えてくれなかった。
 舌打ちしたいような気持ちでふてくされながらそこを開けると、今度は奇妙なほど暗くて広い場所に辿り着く事になった。

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86180 YEARS AFTER(5) ◆gry038wOvE :2018/03/09(金) 18:46:24 ID:H/vzgqzw0

『――ここは、おそらくかつて殺し合いのオープニングが告げられた場所よ。七十名近くが一気に収容できるような広い場所は、マレブランデスの内部にはここしかなかったわ』
「つまり、数十名の運命を一斉に変えた場所か……」
『ロマンのある言い方をするわね』
「よせ。血なまぐさいロマンは好めない」

 ロマンなどというのは――あまり言いたくはない言葉だが――不謹慎に聞こえた。
 いくら八十年前の出来事であれ、いまはその出来事の渦中にあった少女の曾孫が隣にいる。おれ自身、ロマンチストのつもりはない。現実にここで数十名の運命が纏めて打ち砕かれたのだから、それを言っただけだ。
 とうの花華の顔色は、おれには暗闇で見えなかった。電気のひとつでもあれば良いが、ほとんど暗闇だ。まあ、辛うじてうっすらと何かが見える程度には光があり、真の闇ではないようだった。彼女がただ淡々としているようなのを見ておれは安心した。

 ――ふと、そんな花華がおれに声をかけた。

「探偵さん、あそこ……誰かいます……」

 片腕をゆっくりと上げたのがぼんやりとわかった。花華が指をさしたらしい方を、おれは目を細めて見つめた。
 その先には、気配だけがあった。おれは即座に構えた。
 そこにあるのが――あるいはいるのが、何なのかはわからなかった。
 しかし、前方から物音が立ったのが聞こえた。

「――」

 ……そう、誰かが闇の中で動いている。
 花華が先にそれに気が付いたのは意外だったが、人か獣か、とにかくその闇の中には何か見えない物が声を動いていた。
 こちらに気づいてさえいないのか、敵意も害意も感じる事はない。ただ、その存在が不透明すぎておれは警戒するしかなかった。
 可能性が高いのは、もう一人の“彼”であるか、あるいは、響良牙であるかという事であった。
 そして、そのいずれであっても、おれにとって敵であるのか否かが、即座にはわからなかった。

「――花華、おれの後ろへ」

 おれは、花華を誘導した。
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86280 YEARS AFTER(5) ◆gry038wOvE :2018/03/09(金) 18:46:45 ID:H/vzgqzw0



【響良牙/C-8 花畑】



 おれの予知した未来――そこで鋭い吊り目を輝かせるのは、まぎれもなくあのカイザーベリアルに違いなかった。
 その戦いへの覚悟はある。
 何度だって倒す。何度だってぶつかる。本当にその為だけに今日まで生きてきたというのなら、まだおれにも救いがあるような気がする。
 だが、おれの心に靄を残しているのは、ベリアルの事じゃなかった。

「――」

 そう――もう一人、どこか遠くで生き残っているはずの、つぼみの事だった。
 涼村暁も、左翔太郎も、涼邑零も、血祭ドウコクも、孤門一輝も、蒼乃美希も、佐倉杏子も、高町ヴィヴィオも……生き残っていたヤツは、他の全員がもういないらしい。
 おれが願いを叶えるという事は、つまり、間違いなく……つぼみももうすぐ死んでしまうという事だった。
 おれが置き去りになった後でも、きっと世の中は動き続けていたのだ。
 そんな中で、あいつらは、おれを残して勝手に先に逝って……おれを迷子のままここに残した……。
 外の時間がどういう風に動いていたか知らないが――あとはもう、あいつらの中では彼女にしか会えないという事だった。

「右京……ムース……それに、あかりちゃん……」

 生きているよな……?
 この何十年で、あのババアはくたばっただろうが、お前たちならおれを迎えてくれると信じている。

 そう……おれはベリアルとの決戦に向かう前の日、きみとデートする約束をしたんだったな、あかりちゃん……。
 残念ながら、おれはあの場所へ帰ってくる事ができなかった。
 だから、きみはもう別の人と結ばれて、おれを忘れて別の暮らしをしている事だろうと思う。――きみがどれだけ待ってくれていたかはわからないが、もし戻れたのなら、待たせた時間の分だけ謝りたい。
 きみが生きているのなら、おれは現れて謝ればいいのか、それとももう二度と会わない方がいいのか……それはおれにはわからない。
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86380 YEARS AFTER(5) ◆gry038wOvE :2018/03/09(金) 18:47:04 ID:H/vzgqzw0



「――――ッ!!」



 そんな事を考えた瞬間、強い頭痛がおれを襲った。
 予知能力が発現した時に頭に走る稲妻。――予知に慣れないおれには、その一瞬の痛みと情報は苦痛にさえ感じた。
 それは濁流のようにおれの頭の中を流れ込み、締め付けていく。
 無数の記憶。



(――なんだ!? どうして……こんな……)



 キュアブロッサム。花咲つぼみ。一撃。おれの眼前に拳。
 何か言っている。言葉。怒り。涙。
 空に影。深い闇。雷雨。
 花。
 白いカーテン。真っ白な光。ベッド。老婆。花。誰かの手。涙。
 言葉。優しい。冷たい。光。願いを告げる。水。光。



 ……おれは、この時になって、また未来を見た。
 おれが願いを告げるまでに起こる出来事たちが、パズルのピースを見せられるように、ほんの断片的に頭の中に注がれた。

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86480 YEARS AFTER(5) ◆gry038wOvE :2018/03/09(金) 18:47:24 ID:H/vzgqzw0



【『探偵』/オープニングの広間】



 朝倉リク、と呼ばれた男が目の前にいた。
 オレンジのシャツに、デニム生地のジャケットを着た、童顔の男性。おちゃらけた印象もなければ、真面目すぎるという事もなく、普通の小学生くらいの子供がそのまま体だけ大人になったような印象さえ受ける。
 おれたちは、オープニングの広間に灯りをつけて、そのリクという男を前にしていた。彼はその広間で灯りを探していたらしかった。
 当然ながら、そこに人を運んだり、スポットライトがつけられたりしていたのだから、ここには何らかの形で電気が通っているのが自然だ。彼もこの場所を探検していたというわけである。

『彼がそう、私が呼んだ少年』

 ……正直、もっと頼りがいのある奴を想像していたが、それは桜井花華同様に未熟な印象を覚えさせるタイプだった。
 随分と平均年齢が低いパーティだ。HARUNAがもし、おれより年下ならば、おれが一番最年長という事になる。子供は苦手だと何度も言っている通りだが、そんなおれが面倒見良く彼らに引率しなければならなくなるわけだ。適材適所とは程遠い。
 彼は、おれたちに向けて、恐縮そうに挨拶をした。
 ベリアルの息子などという肩書と共に差し出されたが、普通の人間の形をしている時点でその肩書も疑わしい。そもそもどう見ても日本人じゃないか。

「あの……こんにちは。朝倉リクです」
「ああ……あんたは――ベリアルの息子って本当なのか?」
「えっと、確かに僕は、ウルトラマンベリアルの息子だけど――僕のいた世界はこことは、違う歴史を歩んだみたいで……」

 彼は少しどもった。
 どういう奴なのかわからないが、薄く笑ったままどもっていて、人見知りのような感じを覚えさせた。おれと同じく、コミュ障などと呼ばれるカテゴリの、おれとは別のコミュ障なのかもしれない。
 ……いや、考えてみればおれが威圧的だから驚いたという線もあるか。初対面を相手に過大な態度でマウントを取ろうとしてしまうのはおれの悪い癖だ。
 自分の身長と痩せた顔が少しばかり初見に優しくないのをつい忘れてしまう。
 HARUNAが言った。

『――“彼”は、ベリアルの遺伝子情報を持つ人物として私が見つけ出したわ。彼がいたのは、変身ロワイアルの出来事そのものが認知されていない世界――もっと言えば、ベリアルが別の野望を果たし、別の形で散った世界から私の仲間が呼び寄せたのが、この朝倉リク』
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86580 YEARS AFTER(5) ◆gry038wOvE :2018/03/09(金) 18:47:40 ID:H/vzgqzw0

「……今回の事も僕にとって、関係ない事じゃないと思ったから。誰かが困ってるのも、誰かの存在が消えるのも――それを守れるのが僕たちだけなら、力にはなりたいし、こうして僕たちが動かなきゃ問題は解決しない」
「まあ確かに……こうしてきみが来てくれないとHARUNAもおれも困るだろうが、きみにリターンはないはずだ。バイト料も出ないだろう」
「それは……まあ確かにちょっと困るけど……。あ、でも、それを言ったら、あなただってバイト料は出ないし、無関係でしょう! あなたこそなんで来たんですか!」

 確かにそうだ。返す言葉もない。
 誰が一番関係ないかというと、事故同然でここに来たおれだ。

「――おれも来たくて来たわけじゃないが、それは確かに……一理あると云えるな。理由はそれぞれだ。……悪かった、まあ、きみの言わんとしている事はわかった」

 考えてみれば、いわゆる「頼まれると断れない性格」というのはいくらでもいるし、それが自分にとってリスキーでも引き受けてしまうヤツはそこら中にいる。それを踏まえると、ごく普通の少年にしか見えない彼の方が、頼まれた事情を断らないリスクについて経験が浅く、こうしてここに来るのもわからなくはなかった。
 そうでなくても、HARUNAの勧誘は拒否権がない。退路を断って無理やり協力させる事だって珍しくは無かろう。
 自分にしかできない状況に使命感を覚えるというのもわからなくはない話だ。探偵が誰にでも務まる仕事だったのなら、おれはとっくに飽きていたかもしれない。

 協力できるかはともかく、まあ普通のヤツなのは見ての通りのようだ。
 これが演技だとするのなら相当凄いとしか言えない。

「……で、事情はおおよそ一割ほどわかったが、いずれにしろこうして揃ったからには、作戦を立てて良牙の殲滅をしろという話になるわけだが――これからどうするか考えてあるはずだろう」

 おれは、仲間が全員揃ったところでHARUNAに訊いてみた。
 主催者の息子である朝倉リクに、生還者の子孫である桜井花華、特異点の魔法少女HARUNAに、それから全く関係のないおれ。
 こちらには一応の戦力が二名いるとして、響良牙に勝てる見込みの話というのが不明だ。
 何しろ仲間の力も敵の力もさっぱりわかっていないし、あまりの事前研究不足の中で行き当たりばったりに世界の命運を託されている形になっている。
 このまま「作戦なんてないわよ」「力づくでいくわ」などと、むちゃくちゃな事を言われて外に駆り出されたらどうしようかという不安がおれの胸に湧いた。



『作戦なんてないわよ――こちらの戦力は十分と言っていい。……力づくでいくわ』


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86680 YEARS AFTER(5) ◆gry038wOvE :2018/03/09(金) 18:48:18 ID:H/vzgqzw0



【HARUNA/――これより少し前――】



 ……遂に時は来た。

 八十年の隔絶によって、変わっていった時の流れ。
 あるべき世界オリジナルと、派生した世界セカンド。世界は二つに分かれていた。
 二つの世界は決して交わらず、それぞれ同じ人々から始まり、分岐し、どちらも平穏を大きく崩される事もなく動いていた。

 高町ヴィヴィオが先んじて永眠し、花咲つぼみの命も僅かとなったいま、残る参加者は二人だけ――世界はそんな、誰も知らない危機に瀕しているのだ。
 優勝者の願いによっては、今までバランスの取れていた世界は、いかようにも形を変えてしまう。
 ……勿論、八十年の中で多くの別の出会いを経て子孫を育んできた花咲つぼみが願いを叶えたのなら、彼女は世界の消失など望まない。
 だが、もしその八十年を孤独に過ごした響良牙ならば、かつてそれを口にしたように、世界を消し去る願いを込めるだろう。
 ほんのわずかな時間よりも、その前の長い日常や、その後の長い虚無の方が、彼への影響は大きかったに違いないのだから……。

 そんな危機を知っていた私のソウルジェムは既に、数多の戦いによって、あと僅かで救済というところまで来ていた。
 それまでに彼女には、私の力で――多元世界移動と多元世界誘導を能力とする私の魔法で、響良牙の願いを食い止めてもらわないとならない。

 ……たとえどれだけ憎まれたとしても、最悪の事態の前に、私は桜井花華を救ってみせる。

 もし、このままセカンドがリセットし、元のあるべき世界が――それぞれ孤立した世界が求められていたのなら、セカンドにあったその先の歴史すべては根絶されてしまう事になる。
 私は、すべてが手遅れになる前にその脅威からセカンドを救わなければならない。




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867 ◆gry038wOvE :2018/03/09(金) 18:50:53 ID:H/vzgqzw0
投下終了です。
まったく予定になかったのですが、明日から「劇場版 ウルトラマンジード つなぐぜ! 願い!!」が公開するとの事で、宣伝のために登場させてみました。
元々いないはずの登場人物なので、他と比べるとあんまり話に絡まないかもしれませんがまあ、見られる方はぜひジードの映画もよろしくどうぞ。


868名無しさん :2018/03/09(金) 21:41:16 ID:Bm4fu2iM0
投下乙です!
まさかここで彼が登場するとは……でも確かにべリアルにとってはなくてはならない人物ですからね!
そして良牙との決着が迫るこの物語はどんなエンドマークを迎えるのか……?


869名無しさん :2018/03/22(木) 17:38:20 ID:FE2/s2to0
したらばの死者スレが4年ぶりに動いてたんだな
誰だか分からんが、こちらも投下乙!


名前: E-mail(省略可)
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14 アニメキャラバトル・ロワイアル 2017 (Res:48)All First100 Last50 SubjectList ReLoad 14
1 ◆ATykWUQR3E :2018/01/02(火) 21:29:04 ID:K53BxQpk0
 ここは2017年に公開されたアニメのキャラクターたちによるバトルロワイアルのリレーSS企画スレッドです。
 この企画は性質上、キャラクターの残酷描写や死亡描写が登場する可能性があります。
 苦手な人は注意してください。

【企画スレ】ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/13744/1513370169/l30
【地図】ttps://dotup.org/uploda/dotup.org1423885.jpg.html

29少年少女と兎 ◆2lsK9hNTNE :2018/01/14(日) 23:57:01 ID:XIyDundY0





「ハァーハッハッハ。のこのこやって来やがったな変態! 貴様の命運もここまでだ! コイツで息の根を止めてやる!」

ベアトリスの読み通りにもどってきた憂城にレイドは高らかに、高いところから告げる。彼は空に浮いてるのだ。身につけた奇妙な形の鎧の力で。
ガジェットアーマー。レイドに支給されたそのアイテムは実はかつてレイド自身が作った物だった。
飛行能力と魔力を放出する遠距離攻撃を併せ持つこれならば、地上にいる相手を一方的に攻撃し続けられる。

胸の部分についた赤い石に魔力を充填、それが光線となって放たれた。
憂城は斜め上に飛んで避け建物の壁面に着地。そのまま壁を駆け上がる。再度放たれた光線をかわしながら今度は反対側の建物へ。
三角飛びと壁面走りを組み合わせて上へ上へと超人的な動きで登っていく。

(だがアマイな)

十分な高さに達したと判断した憂城が飛びかかってきたところでレイドはさらに高度を上げた。
ガジェットアーマーはただ空にぷかぷかと浮けるだけではない。
急上昇に急降下、さらには急ブレーキまで可能な機動性、安全性とも最高クラスの飛行アイテムだ。
地上の兎がいくら跳ねたところで届くはずもない。
しかもいま相手は自由落下の最中。身動きできない空中でガジェットアーマーの攻撃を避けるすべはない。
これで積みだ。

レイドは赤い石を憂城に向ける――その眼前に銀色に光る刃が迫っていた。

「うおっ!?」

すんでのところで高度を下げる。憂城の投げた剣はレイドの真上ギリギリを掠めていった。
危ないところだった。あと一瞬でも反応が遅れていたら顔が真っ二つになっていただろう。
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


30少年少女と兎 ◆2lsK9hNTNE :2018/01/14(日) 23:59:07 ID:XIyDundY0





彼女の脚力で憂城から逃げられるはずは到底ない。ではなぜ助かったかといえばそれは憂城がベアトリスを追わなかったからだ。
そもそも彼は最初からレイドにしか興味がなかったのだ。
最初に声をかけたのもその後の戦いも全て秘めた力を感じさせるレイドが目当てだった。
ベアトリスもずぶのド素人ではないし一度は憂城にスタングレネードを喰らわせたが、逆にいえばそれでもなお殺害にまで至れない程度の存在ということ。

いつどこでどんな敵と出くわすか分からない現状、そんな相手をわざわざ追いかけて殺すよりも別のことに時間を使うべきだと憂城は判断したのだ。
まさか彼女が偶然にも憂城の支給品、Cボールの能力に正通していて、それが周りに漏れるかもしれないとは考えもしなかった。
これは彼の落ち度というより運命のめぐり合わせというほかないだろう。
憂城にしてみればCボールは完全に未知の技術。ベアトリスはおろか全参加者を合わせても知っている存在がいるか怪しい代物だったのだ。

それに結局のところそんなことは大した問題ではないのかもしれない。
なぜならベアトリスは対憂城戦において最も注意すべき彼自身の能力、殺した相手とお友達になるネクロマンチスト(死体作り)の力を知らずに逃げたのだから。

憂城はレイドの死体を下ろす。魂の抜けたただの動く死体となったレイドが身体を起こした。憂城は屈んでレイドの目の前に参加者名簿を広げた。

「僕ねー、一緒に戦ってくれるお友達を探してるんだー。だからこの中に知ってる人がいるなら教えて」

憂城の『お友達』は基本的に喋らないがそれは喋る必要がないだけで喋れないわけではない。
質問されれば生前の記憶で答えることもできる。
もっとも複雑な思考ができないので必要な情報を引き出したいなら細かく何度も質問しなければならず時間はかかるが。
倒したいと思った宿敵のことも、守りたいと思った女の子のことも、一緒にいてくれた男のことも、『お友達』は訊かれるままに躊躇いもなく答えていった。




(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


31 ◆2lsK9hNTNE :2018/01/15(月) 00:04:30 ID:ZCvsTpWU0
投下終了です

それとすいません。地図をダウンロードし忘れてしまったため正確なエリアが書けません
それと本文の後に
【参加者名@作品名】死亡
残り○○名
の文を入れ忘れました。もうしわけありませんでした


32 ◆2lsK9hNTNE :2018/01/15(月) 00:09:26 ID:ZCvsTpWU0
【レイド@魔法陣グルグル】死亡
残り41名
だ。なにやってるんだ自分


33名無しさん :2018/01/19(金) 21:02:27 ID:7di1ND5M0
投下乙です。
最初の犠牲者はレイドとなりましたか。善戦虚しく、南無。
ベアトリスも形の割に中々クールな立ち回りで、今後に期待ですね。

あと地図ですが、どうにもすぐ見れなくなってしまうようで、申し訳ない。
サイトを変えてみたので、お手数ですがご確認をお願いいたします。配置図も更新しました。

地図
ttps://www.fastpic.jp/viewer.php?file=6388674457.jpg
配置図
ttps://www.fastpic.jp/viewer.php?file=4192382381.jpg


34名無しさん :2018/01/20(土) 22:00:40 ID:.kVxRetA0
おつ


35 ◆EPyDv9DKJs :2018/01/29(月) 13:30:34 ID:Q1Udsr9Q0
アンジェ 師匠で予約します


36 ◆FY./pCA9FM :2018/01/30(火) 18:54:19 ID:WYeyYuOY0
ジャック・ザ・リッパー、キノ 予約します


37 ◆EPyDv9DKJs :2018/02/02(金) 11:18:15 ID:gavtVJKU0
投下します


38 ◆EPyDv9DKJs :2018/02/02(金) 11:19:56 ID:gavtVJKU0
 D-4、この舞台の中央とも言うべき場所に位置する病院。
 聖杯大戦の舞台であったトゥファリス市街区の中に存在しており、
 都会のビルの中に違和感なく残る外見は、この場では少々浮いた建物になる。

 ある意味では、ここがスタート地点の参加者は恵まれているのだろう。
 今後のための包帯と言った応急処置、場合によっては武器、食料と多岐にわたる物資の調達。
 数多くの部屋があるので身を隠したり、逃走経路も数多く存在すると言ってもいい広さ。
 加えて、自身が受けた怪我の手当てや、それを狙って来る参加者と、中々人が集まりやすい。
 殺し合いをするしないどちらにおいても、此処がスタート地点は一つのアドバンテージになる。



『殺し合いの中で・b』



(随分厄介な状況ですね。)

 無人の病院の廊下を音を極力減らしながら歩く、一人の女性がいた。
 黒い長髪を持ち、身軽さを残しつつも整った格好をしており、
 落ち着いた雰囲気を持つ妙齢の彼女は、名簿には『師匠』と明記された女性である。
 ある国で警察を相手に篭城してる最中、目が覚めればあのホール、説明が終わればこの病院に招かれた。
 技術も、経緯も、全てが一切不明のまま自分は拉致され、首輪による生殺与奪の権利までも握られた状況。
 警察を相手するよりもずっと厄介な状況に彼女は巻き込まれていたが、さほど焦ったりはしなかった。
 元々波乱万丈な人生をしてたので、こういった危機的状況も十や二十どころの数ではない。
 これもそんな危機的状況の一つと思えば、普段通りの気構えでいけばいいだけのことだ。

(参加者は四十二名。一人で相手するのは難しい人数でしょう。)

 名簿に目を通した後、師匠は悩む。
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


39 ◆EPyDv9DKJs :2018/02/02(金) 11:21:28 ID:gavtVJKU0
 彼女が狙ってみたのは、病室の鍵穴。
 弾丸は見事にヒットし、鍵穴は原形を留めていない。
 小さい的を狙えるのは師匠だからこそではあるものの、あくまで撃てればの話だ。
 説明書にあったとおり、銃を構えた状態でフレームを後退させ、コッキングを行う。 
 この銃、コッキングの際に片手を使ってフレーム全体を後退させる必要がある。
 一般的な回転式拳銃のコッキングはハンマーさえ引けばそれで澄むのだが、
 その特性上、必ず両手を使わなければコッキングが出来ないと言う問題を抱えていた。
 当然、多数のパースエイダーの経験のある師匠にとっても、これは性能が高いとはいえない。
 現在は晴れで、石造りの街並みとも言うべきトゥファリスにおいては影響は恐らくないが、
 環境にも影響されやすいと、後に進化していく銃としては、使い勝手のいいものではない。
 とは言うが、今はこれと予備の弾薬だけが武器であり、贅沢はいえなかった。

(さて、これから―――)

 病院でも散策しようかと思ったそのとき。
 その狙った鍵穴の病室から、窓が勢いよく開ける音が聞こえる。
 近く、もとい院内に参加者がいないとは彼女も思ってはない。
 寧ろ今の銃声は人をひきつける目的もあったのだが、
 まさか音を立てて存在を示すとは、予想はしていなかった。
 普通、銃声を聞けば警戒して音を立てないのが定石だからだ。
 わざと立てるのであれば、相手が頭が回らない例外を除けば、罠になる。

 一先ず、スライド式のドアを開けて部屋の様子を伺う。
 罠がありえる現状は、下手に突入はせず、軽く部屋を覗く。
 六人程人が寝かせられるベッドが並ぶ、無人の病室。
 此方には死角となる幾つかの機材や遮蔽物が存在しており、
 音の通りに窓は開いて、吹き込んだ風がカーテンを靡かせる。
 人の姿は見えないが、人がいたとされる形跡は残っていた。

「地図と・・・・・・あれは名簿でしょうか。それに―――帽子。」
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


40 ◆EPyDv9DKJs :2018/02/02(金) 11:22:25 ID:gavtVJKU0
 申し訳程度の変装みたいなつもりとして師匠はそれを被っておいた。





 参加者と出会うことがないまま、師匠は病院内を物色していく。
 一通りは揃った病院だけあって、食料や医療器具、包帯と言ったものはある。
 とは言え、支給品と言う限られたものを使うというシステムのせいかは不明だが、
 目に付く所においての食料については、さほど品揃えがいいとはいえなかった。
 水分補給としてペットボトルのお茶を飲みつつ、二階を歩く。
 イマイチ殺し合いをしているという風には見えない光景だが、
 いつでも撃てるように、常に銃を手に握っていところは、
 これが殺し合いなのだと認識させるには十分だろう。

(?)

 二階を歩いていると、院内に響くエンジン音。
 音だけで何の音かは判断つかないが、次に起きたことを見た瞬間理解できた。
 病院の玄関から、一台の乗り物に搭乗し、走る人の姿を見かける。
 先の音も合わせ、院内で助走をつけていたことが十分に伺える速度だ。
 非常に目立つことをしているので最初は主催者関係の者かと思うが、
 首には生殺与奪の権利の象徴とも言う首輪がある以上、参加者だ。

(モトラドがあったのであれば、戦うべきだったでしょうか。)

 病院を散策していくうちに、分かったことがあった。
 この病院の周辺、まともな遮蔽物が余り少なく、かなり狙撃されやすい。
 あの咄嗟の判断で逃げると言う判断をした相手が、それに気づかないはずがなく、
 院内に残って邂逅を望んだが、まさか相手にモトラドがあるとは思っていなかった。
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


41 ◆EPyDv9DKJs :2018/02/02(金) 11:23:10 ID:gavtVJKU0
 彼女の行動は迅速だった。
 周囲に人がいないことを確認して、一つの病室へ鍵をかけて入る。
 明らかに一般人とは思えないが、当然ながら彼女は一般人ではない。
 彼女―――アンジェはスパイだ。それも、スパイ養成所では成績はトップの。
 アルビオン共和国の情報組織『コントロール』に属したスパイのエースなのだから、
 これぐらいの動きはできたとして、彼女の素性を知る者には驚かれることはない。

 複数のベッドが並ぶ、複数人を管理する病室。
 カーテンは閉じられており、外からは人の姿は確認しづらいのは、彼女にとって好都合だ。
 調べる以上、時間をかけるのだから出来るだけ無防備な姿は晒したくなかった。
 最初に目を通すのは地図。場所が、と言うより自分が何処に拉致されたかと言う意味で。

(どういうこと?)

 地図を広げて、アンジェは疑問に思った。
 彼女が通う、ロンドンの王国領域にある名門校、
 『クイーンズ・メイフェア校』がなぜか此処に存在するのだから当然だ。
 無論、ロンドンがこんな地図の首都ではないし、アラハビカなどの地域に至っては聞いたこともない。
 病院の周辺はルーマニアに類似した場所ではあるが、名前はトゥファリス。此方も聞いたことがなく。
 老人が参加者をからかうための悪戯とも思えたが、病院を移動する際に一瞥した窓には火山が見えた。
 地図上にも、病院の向かいに火山が存在していたことから、これが嘘とも思えない。
 それらを用意する手段などは抜きに、一先ずこの地図は本物だと仮定しておく。
 移動する場合に地図と照らし合わせて、本物かどうか見極めておけばいい。

(こっちは予想通りだけど・・・・・・全員いるようね。)

 次に目を通したのは名簿。
 自分だけがこの殺し合い来るとは思ってはいなかった。
 組織には『プリンシパル』、学校では『博物倶楽部』、
 そしてプリンセスの命名は『白鳩』と呼ばれたメンバーがいることぐらい。
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


42 ◆EPyDv9DKJs :2018/02/02(金) 11:27:23 ID:gavtVJKU0
 アンジェは自分だけであれば、優勝も視野に入れてはいた。
 (情報漏洩を防ぐため、あの老人も殺害対象に含めているものだが。)
 けれども、彼女の仲間がいる以上は乗るわけにはいかない。
 自分達に誰一人気づかせることなく拉致して殺し合いに招いたのと、
 もし地図が本当にその通りであったのならば、願望を叶える力はあるのだろう。
 しかし、信用に値する理由はあれども、相手がその約束を守るとも思えない。
 確かに願いはある。彼女を、プリンセスを王女にしたいと言う願いを。
 だが、それをこの屍の山で築いたもので叶えたいものではない。
 手を汚すのを忌避するわけではない。スパイの仕事をしてる以上今更な話だ。
 彼女が殺し合いに乗らないのは、それがプリンセスの行動を否定するからだ。
 あの革命の時に入れ替わってから、彼女は自分が別人だと気づかれないように
 あらゆる方面において、プリンセスと偽る為に血の滲む程の努力をしてきて今に至る。
 元々スリだった彼女が、貴族として振舞えるように、誰の手も借りれず一人で戦い続けてきた。
 誰よりも彼女を想うアンジェが、努力を全て否定するような願いを叶えはしない。

 名簿のついでにルールブックも軽く目を通していたが、
 目を通しているが、ホールで言われた内容とほぼ同様だ。
 真新しい情報は注視すればいいかもしれないが、

「!」

 今しがた、銃声が聞こえた。しかも、この扉に向けられて。
 鍵の部分が見事にひしゃげており、鍵としての機能は失われている。
 何を意味するかなど、分かりきっていたことだ。『狙われている』と。
 素手での戦闘は養成所で相応の腕は持っているが、限度はある。
 相手が武器を持ってる状況で、素手で戦うと言う選択肢は最初からない。
 アンジェは聞かれても構わないともいいたげに、窓を開ける。
 相手に気づかれている以上、今更音を隠す理由はなく。
 途中で帽子を落とすが、他と同様に回収している暇はなかった。

(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


43 ◆EPyDv9DKJs :2018/02/02(金) 11:28:42 ID:gavtVJKU0
 病室の窓から出た外で、アンジェはそのバイクと類似した存在、
 モトラドと言う喋る二輪の乗り物『エルメス』を病院の壁に立てかけ、
 自身は病室の中にいるまま、情報の共有をしていた。

 最初、あの出会いの後アンジュはすぐにエルメスをしまった。
 見なかったことにしようとか、そういうわけではない。
 単純にこれを出すならば、外の方が適切だと判断しただけだ。
 外へ出て引っ張り出せば、明らかにデイバックに入りきらないであろう、
 十分な大きさと重量の乗り物だったのは、流石にアンジェも表情には出ないが関心を抱く。
 質量も、何もかも無視した仕組みは奇妙とは思うが、彼女の使うCボールも似たようなものだ。
 似たようなものなのかもしれないと言うことで、エルメスが喋れる疑問と共に保留にしておく。
 今必要なのは、エルメスの持っている情報である。

 エルメスは何故此処にいるのか分かっておらず、
 アンジェが説明すると『僕も大変な目にあってるんだ』と、
 随分と楽観視しているかのようにも感じられるが、真意は不明だ。
 エルメスもまた、彼女と似た経緯で拉致されたようであり、
 主催者に関する情報となりうるものは特になかった。

 説明を終えると、アンジェはキノについて尋ねた。
 先の言及から、参加者のキノとつながりがあるのは明白だ。
 キノ以外にも参加者の情報が得られたが、もう一つ重要な情報もある。
 この殺し合い、参加者に縁のある支給品を用意している可能性が高いこと。
 となれば、彼女が愛用する銃や、Cボールもあるのではないか。
 可能ならば確保はしたいが、何れも殺し合いにおいては有力な武器になりうるもの。
 確実に参加者との交渉が必要不可欠であり、色々難しくもある。
 (自分達にとって害ある存在が所持してれば、交渉もせず殺して奪い取るが。)
 情報と移動手段、此処に武器があれば満足ではあったが、残念ながら武器はなかった。
 モトラドの予備燃料のお陰で、探索の移動には困らないかもしれないが。

(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


44 ◆EPyDv9DKJs :2018/02/02(金) 11:30:05 ID:gavtVJKU0
「止めようがないからね。僕は喋れるだけで、
 君が僕を壊そうとしたら、抵抗は喋ることしかできないし。
 確かにキノは、長いこと付き合ってるパートナーなのは事実だけどね。」

「随分と薄情ね。」

 彼女もまた、情に流されず任務を遂行する。
 人のことは言えない仕事をしているのだが、
 エルメスにはそのことは伝えてはいないので、
 特にそれを言及されることはない。

「モトラドと人間の持つ価値観が同じとは限らない。
 君だって、誰しも同じ価値観を持っているって思わないでしょ?」

「そうね。」

 真意かどうかは全く分からない。
 表情の類がなく、声も普段通りの声とも言うべきで、
 エルメスがキノに何を抱いているのかを伺うことはできない。

「と言っても、一つだけ条件と言うか忠告。
 見ての通り、僕は運転手がいないと動けないんだ。
 だから、アンジェが危険を冒すなら忠告はするよ。
 それに納得できないなら、僕を使うのは余り勧められないよ。」

 走るのが、モトラドにおける『生きる』と言うこと。
 即ち、運転手がいなくなった瞬間、エルメスは死ぬと同義だ。
 もしもアンジェが死んで、殺した相手が移動手段を必要とせず放置したのなら。
 エルメスは自力で動けず、命を絶つことも叶わず、運転手を待ち続けなければならない。
 死よりも惨いということは、人であるアンジェにも理解できることだ。
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


45 ◆EPyDv9DKJs :2018/02/02(金) 11:34:49 ID:gavtVJKU0
【1日目/昼/D-4 病院周辺】
【アンジェ@プリンセス・プリンシパル】
【状態】健康、エルメス運転中(結構なスピード)、ゴーグル(エルメス付属)、任務の際の格好
【所持品】基本支給品(名簿、地図はない)、エルメス@キノの旅、モトラドの燃料のタンクと給油用ポンプ×1@キノの旅、ランダム支給品0~1(ある場合確認済み、武器ではない)
【思考】
1:仲間と合流し、この殺し合いの打破
2:ある程度、殺し合いに乗ってる風を装う(スタンスは簡潔に言えばステルス)
3:聖杯、十二大戦、コロシアムを知る参加者に警戒
4:エルメスの言う人物を探す
5:クイーンズ・メイフェア校へ向かう
6:武器の確保(Cボールなど使い慣れたものを優先したい)
【備考】
※参戦時期は少なくともcace7、メンバーが揃った後
 (具体的なのは後続にお任せしますが、任務中の格好の時期)
※この殺し合いにノルマンディー公が関わってる可能性も視野に入れてます
 (可能性は無に等しいとは思うも、いた時のことを考えてる程度)
※エルメスから、一部参加者の情報を大まかに把握しました
 (エルメスの参戦時期次第で変動。キノと師匠(但し老人)は確定)
※現在病院から南東へ南下しています
※エルメスの運転に不慣れですが、彼女の才能なら時間はかからないでしょう
※地図、名簿は頭に入ってます。ルールブックは細かい所は読めていません

『エルメス@キノの旅』
『状態』無傷、燃料100%、黒蜥蜴星に興味
『思考』
1:アンジェと共に行動する
2:キノと会った時、どっちが運転するんだろう?
3:黒蜥蜴星? 聞いたことないから楽しみだ
『備考』
※エルメスの参戦時期は後続の方にお任せします
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


46 ◆EPyDv9DKJs :2018/02/02(金) 11:35:46 ID:gavtVJKU0
以上で『殺し合いの中でb・a』投下終了です
エルメスの状態表は他と紛らわしくないように『』にしてます

所謂意志持ち支給品なので、問題ありましたらお願いします


47 ◆2lsK9hNTNE :2018/02/02(金) 22:49:32 ID:glFvZs3E0
投下乙です
師匠とアンジェ、お互い顔は合わせていないのに相手を警戒して動くのが緊張感があって凄く面白かったです
結果だけ見ればどちらも警戒し過ぎた感がありますがあくまで結果論。どちらにも冷静さや頭の良さが感じられました
アンジェは同じような思考をしているときでもベアトリスに比べてスタイリッシュな雰囲気で格好いい

エルメスは自律行動できるわけではないし、支給しても問題ないと私は思います
一人と1台の会話もらしくて好きです。とくに黒蜥蜴星のところが


48名無しさん :2018/02/14(水) 21:54:27 ID:azjr4b9.0
投下おつです

>> 少年少女と兎

自分のなかでは変な魔法使うギャグキャラなイメージが強かったレイドがまさかの善戦に驚き
憂城の狂人でありながら戦闘を周到にこなすところなど、らしさがよく出ていたと思います
ネクロマンサー能力を知ることなくベアトリスが離れてしまったので、まだまだお友達作りは続きそう

>>殺し合いの中でb・a

登場話から筆談で主催を欺こうとするとはさすがスパイですね
ステルス対主催の立ち回りに期待です
師匠も冷静に淡々と戦略を構築していて、タダモノではない印象を受けました
積極的には動かない方針みたいですが、はやく戦闘してるところを見てみたい


名前: E-mail(省略可)
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15 アニメキャラ・バトルロワイアル4th part4 (Res:128)All First100 Last50 SubjectList ReLoad 15
1名無しさん :2017/03/05(日) 07:40:57 ID:ngLuRqqY0
ここはアニメキャラクターでバトルロワイアルを行うリレーSS企画です。
企画の性質上、キャラの死亡や流血等、残酷な内容を含みます。閲覧の際には十分ご注意ください。

したらば
ttp://jbbs.shitaraba.net/otaku/17204/

避難所
ttp://jbbs.shitaraba.net/otaku/17220/

地図
ttp://imgur.com/wm3q2BI

チャット
ttp://anirowa4.chatx2.whocares.jp/

【参加者名簿】

0/7【Fate/Zero】
×衛宮切嗣/×セイバー/×言峰綺礼/×ランサー/×雨生龍之介/×キャスター/ ×間桐雁夜
2/7【銀魂】
×坂田銀時/×志村新八/×神楽/×土方十四郎/○桂小太郎/×長谷川泰三/ ○神威
3/6【ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース】
○空条承太郎/×花京院典明/×ジャン=ピエール・ポルナレフ/×ホル・ホース/ ○ヴァニラ・アイス/○DIO
2/6 【神撃のバハムート GENESIS】
×ファバロ・レオーネ/×カイザル・リドファルド/×リタ/×ジャンヌ・ダルク/○アザゼル/○ラヴァレイ
1/5 【ご注文はうさぎですか?】
×保登心愛/×香風智乃/○天々座理世/×宇治松千夜/×桐間紗路
2/5【デュラララ!!】
○セルティ・ストゥルルソン/×園原杏里/×折原臨也/○平和島静雄/×ヴァローナ
1/5【ラブライブ!】
×高坂穂乃果/×南ことり/×矢澤にこ/ ○絢瀬絵里/×東條希
1/5 【結城友奈は勇者である】
×結城友奈/×東郷美森/×犬吠埼風/×犬吠埼樹/ ○三好夏凜
2/5【キルラキル】
○纏流子/○鬼龍院皐月/×満艦飾マコ/×蟇郡苛/×針目縫
0/4【グラップラー刃牙】
×範馬刃牙/×ジャック・ハンマー/×範馬勇次郎/×本部以蔵
2/4【selector infected WIXOSS】
○小湊るう子/×紅林遊月/×蒼井晶/○浦添伊緒奈
0/3【咲-Saki- 全国編】
×宮永咲/×神代小蒔/×池田華菜
1/3 【魔法少女リリカルなのはViVid】
×高町ヴィヴィオ/×アインハルト・ストラトス/○コロナ・ティミル
2/3 【のんのんびより】
○宮内れんげ/○一条蛍/ ×越谷小鞠
1/2 【グリザイアの果実シリーズ】
○風見雄二/×入巣蒔菜
20/70

109 ◆D9ykZl2/rg :2017/09/29(金) 19:46:49 ID:2eumFbQg0
遅れましたがこちらにも。昨夜したらばの方で仮投下をしてきました


110 ◆NiwQmtZOLQ :2017/09/30(土) 20:22:55 ID:wNw./RFs0
本投下します。


111 ◆NiwQmtZOLQ :2017/09/30(土) 20:24:46 ID:wNw./RFs0
 
足取りは、思っていたより重くなかった。
人間、もうどうにでもなれと一度思ってしまえば、とことん楽になれるらしい。
重荷も責任も、全て投げ捨てて歩んでいるのだから、当然といえば当然か。
そんな無意味な自嘲が頭に浮かび、そしてその度に理世は乾いた溜息で己の中の澱を吐き出していた。
一つ一つ、身体の内側にあったものを廃棄していくように。

「……はは」

その内、理世の顔には段々と笑いが込み上げてくる。
嗄れた笑い声が、森の騒めきに掻き消されて隠されていく様は、彼女にとっては何処か痛快にすら感じられていた。
まるでそれは、自分が消えていくようだったから。
最早どうしようもない人間となってしまった自分など、消えてしまってもいいのかもしれない。
それでもそうしないのは、やはりただ申し訳が立たないからだった。
彼女を守ってくれた空条承太郎、そして銃の撃ち方、心構え、ここまで生きてくるためにしがみついていた縁をくれた風見雄二。
せめて彼等に謝って、そして、その後は──どうしようかな、と、楽観的にすら思える予想を始める。
ああ、こんなことを考えてしまう自分は、なんて酷いヤツなんだろう。
そんな退廃的な自虐の笑みを浮かべながら、理世はただ歩き続けていた。


退廃的な行軍は、彼女が広場を見つけたことで停止した。
精神の摩耗とは別に、肉体も着実な疲労を溜め込んでいたことを、そこでようやく彼女は思い出した。
このままあてのない歩みを続け、その結果倒れるというのは、格好がつかない──というより、無様に過ぎる。
とりあえず一度、腰を下ろして水分でも摂ろうと、茂みを掻き分け広場に出た。

「誰だ」

──と。
そこで、唐突に声が聞こえた。
ビクリ、と肩を震わせるが、声そのものに対する聞き覚えがあった為にすぐに恐怖は無くなった。
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112Girls Murder License ◆NiwQmtZOLQ :2017/09/30(土) 20:27:51 ID:wNw./RFs0
 
「……何があった」

やがて、僅かな静寂の後、承太郎はそんな簡潔な言葉を投げてきた。
どこから話すか迷ったものの、結局は気付いたら別れてからここに至るまでの過程を全て打ち明けていた。
追いかけてきた遊月との対峙。平和島静雄と一条蛍。肉の芽で操られている可能性のある二人。向けた銃口。飛び出してきた彼女──。

「──なるほど」

すべて語り終えた時には、少なくとも先よりは幾分か重圧は和らいでいた。
尤も、それでも此処に来る前までの理世なら恐怖で動けなくなっていただろうが。
ともあれ、幾分かは和らいだ雰囲気に、理世も下げていた頭を漸く上げる。
見上げてみれば、承太郎は、神妙な顔をして佇んでいた。

「一条や平和島についても気になることはあるが──」

そう言いながら、承太郎は背後を振り替える。
彼の視線の先へと理世も目を向けようとして、それが遮られる。
そこに突如として現れたのは、何度か見てきた彼のスタンド、スタープラチナ。
なぜ突然それを出現させたのか、理世が問おうとした次の瞬間──


「オラァ!」

──めきり、と音を立てて、『承太郎と理世の方向へ飛来した樹』が、拳に弾かれ飛んでいった。
空を舞い、その後轟音と共にそれが着地して、理世は始めてその現実を正しく認識する。
あれだけの質量がもし直撃していたら、即死とはいかないまでも甚大なダメージを受けることは疑いようもない。まして、これを投げてきた、悪意があるとしか思えない相手を、その状態で相手取るなど不可能に等しい。
そして、そもそもこんな芸当ができるような人間で、こちらに殺意を向けている存在といえば──

「──オイオイオイ、気付いてんじゃねーか。それで無視してるたぁ随分とデカい態度でいるもんだなぁ?」
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113Girls Murder License ◆NiwQmtZOLQ :2017/09/30(土) 20:29:47 ID:wNw./RFs0
 
大砲にも似た轟音が響く。
拳と拳の衝突が生み出した衝撃が、木々を、大地を、理世の臓腑を震わせる。
数分にすら感じられる一瞬がすぎ、ギチリ、と、肉の擦れる音が続いて──その直後、承太郎が僅かに後退する。
セイバーとの戦いで流した血の多さは、流子程の実力を持つ相手ではやはり誤魔化しきれない。寧ろ、そこまでの傷を負っていながら応戦できる程のスタープラチナと承太郎の精神力の強さが窺い知れる。
だが、この場に於いて試されるのは一時の強さであることには変わりはない。

「ハッ、想像以上に酷えみてえだな!大丈夫かよオイ!」

押すべきタイミングを見逃す流子ではなく、即座に取り出した縛斬の刃で畳み掛けんとする。
辛うじて踏みとどまり、斬撃を受け流すスタープラチナ。しかし、純潔の圧倒的な膂力が齎す熾烈な連撃を受ければ受ける分だけ、スタンドも承太郎自身も余裕は無くなっていく。
弾き、弾き、受け流し──その直後に飛来した大鎌のような左足の一撃で、流石に後退を余儀なくされる。
その勢いを逆に利用し、幾らか距離を置こうとするも、それすら純潔は認めない。
獣が喰らい付くかのような踏み込みの後に、承太郎のウィークポイント、左半身へと一気に攻勢を仕掛ける。
必然、そのカバーに回らざるを得ない承太郎だが、それは同時により大きな隙を作るという意味だ。
より鋭く、より強かに、より荒々しく。加速度的に激しさを増す猛攻に、如何に承太郎といえども反撃の隙を見出す事が出来ずにいた。
その間にも、流子の手が休まる事はなく──遂に、承太郎のガードが甘くなったその瞬間を流子が射止めた。
辛うじて受身を取り着地した承太郎だが、その隙はあまりにも大きく。
再び瞬時に間合いを詰めた流子が、止めとばかりに縛斬を閃かせる。
だが、承太郎の次の行動を見て、流子も流石にその動きを止めた。
スタープラチナが持ち上げ、構えたそれは──先程流子が投げつけ、承太郎が殴り飛ばした一本の樹。
真下から抉るように放たれたフルスイングが、辛うじてガードを間に合わせた流子の体を強かに打ち据える。
角度がついた放物線を描いて吹き飛ぶも、流子も為されるがままとはいく筈もない。
冷静に純潔を飛行形態に変え、追撃に留意して距離をとりつつ着地した。

「認めたくはねえが、どうやらそうみてーだな」

それに対し、承太郎は深追いすることもなく、戦闘中に流子が吐き捨てた台詞に律儀にも言葉を返す。
その内容は、現状を的確に認識した上での判断だった。
──空条承太郎はクレバーな男だ。
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114Girls Murder License ◆NiwQmtZOLQ :2017/09/30(土) 20:31:24 ID:wNw./RFs0
■  



「──じょ、承太郎さん!」
「なんだ、天々座」

森の中、木々を蹴って飛び続ける承太郎に対し、いきなり連れ去られたに等しい理世は只管に混乱していた。
そのまま吹き飛んでいく景色に気を取られそうになるが、辛うじて理性を取り戻した彼女は承太郎に呼びかける。

「逃げる、って、アイツはまだ──!」

そう、承太郎は流子を完全に、何ら制約をすることもダメージを与えることもなく放置したまま離脱したのだ。
これまで見てきた彼のスタンスとはあまりにかけ離れた行動。流子をそのまま放置すれば、被害が出続ける事は予想出来る。
それに、彼女は智乃の仇でもある。願わくば相応の報いを受けさせたい、という気持ちも全くなくなった訳ではない。

「安心しな」

しかし、そんな理世の言葉を奪うように、承太郎が呟く。
その言葉に込められたのは、確かな力強さ。
聞くものすらも立ち上がらせるような勇気を底に秘めた、ジョースター家の男の言葉。

「ヤツを放っておく気はさらさら無え。キッチリと、俺とスタープラチナでブチのめさせてもらうぜ」

──ジョセフ・ジョースターに曰く、戦闘から逃げたことはあっても、戦闘そのものを放棄したことは一度も無い。
それと同じく、承太郎もまた、纏流子との戦いそのものを放棄してなどいない。
彼の胸に宿った正義の光は、彼女を見逃すなどということを許すつもりはさらさらないのだ。

「じゃあ、何で……」

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115Girls Murder License ◆NiwQmtZOLQ :2017/09/30(土) 20:34:01 ID:wNw./RFs0
 






──と、そこで。

「──ところが、そういうワケにもいかないんだよなあ?」

響く筈のない声が、『前方から』聞こえた。
な、と両者が呆気に取られると同時に、正面から伸びるのは二本の白い槍。
神衣純潔の肩部が変形したそれを前に、一瞬二人の思考は完全に停止した。

「──オラァ!」

それでも、承太郎は無理矢理意識を引き戻してスタンドの拳を振るう。
迫ってきた二本のそれを理世を抱えていない方の手で弾くと、そのまま進行方向の障害となる木や枝を殴り飛ばす。
地に足を着けてブレーキをかけ、立ち止まろうとして──そこで、初めて承太郎は気付く。

「──よお、死ね」

その場所、ちょうど両脇にゲートのように生えた木の間に立っている、先程まで戦っていた化物に。
何故彼女が先回り出来たか──それは、彼女が持つ遠見の水晶玉によるもの。
細かい作業が苦手故に一度は使用を諦めたが、反対に単純な操作なら十分に利用できるということ。
流子自身が飛び上がって目立つ位置に陣取り、山頂の城と見比べて方角を確認。その後ズームアウトし、二人が動いている方向を察知する──程度の使用なら、どうにか彼女にも使用出来た。
彼女が振り上げている刃が、無慈悲にも止まることの出来ない彼等へと降り注ぎ──

「──スタープラチナッ!!」
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116Girls Murder License ◆NiwQmtZOLQ :2017/09/30(土) 20:35:47 ID:wNw./RFs0
 
「……やめ、ろ」

と、そこで。
余りにも頼りなく、か細い声が、流子の耳に届いた。
それと同時に、立ち塞がるように現れたのは──紫の髪の、少女だった。
先程承太郎に守られていた、如何にも何も出来ない一般人ですと書いてあるかのような外見の少女。

「あァ?何だテメェ、テメェから先に殺されてえのか?」

鐵の切っ先を突きつけながら、嘲るように言葉を放つ。
下らない義憤とやらでここまでやるというのは大したタマだが、しかしこうして目の前に死を提示してやってもそれが保つものか。
惨めに引き下がって後で殺すか、さもなくば両断してやろうか──そう思いながら、ゆっくりと歩み寄っていく。

「……そうだ。殺すなら、先に私を殺せ」

それでも尚、理世が退くことはなかった。
ほぼ無駄な行為だろうと理解しているだろうに、無様な立ち姿を続けていた。
その哀れにすら見える様に、

「その胆力だけは認めてやるよ。わざわざゴミが出しゃばりやがって、何で死に急ぐかねえ」

──それは、問いかけですら無かった。
答えなど求めていない、ただ独りごちることと何ら変わらない言葉。
けれど、それに確かに、天々座理世は反応して。

「──私は、人を殺したから」

ぽつり。
唐突に零れ出たそんな言葉に、流子は不意に立ち止まる。
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117Girls Murder License ◆NiwQmtZOLQ :2017/09/30(土) 20:37:03 ID:wNw./RFs0
 


「テメーはただ、許してほしいだけだろうがよ」



──時間が、止まった気がした。
ざわめく木々の葉の音も、ただ頬を撫でる風も、何一つ彼女の脳に届くことはなかった。

「……ちが、う」

ほぼ、何も考えずに出てきた言葉だった。
気付けば、自然とそんな否定が口から零れ落ちていた。
──無論、それは致し方ないことでもあっただろう。
だって彼女は、所詮ただの一般人、高校生の少女に過ぎないというのに。
人を殺して、その罪を背負う、なんてことが、そう簡単にできるわけがないのだから。
それも、自分の寄る辺を全て失っているような状態でなら、尚更。
天々座理世が、誰かに許してもらう、あるいは殺されることで、「楽になりたい」と思うのは、やはり仕方ないというべきことでもあったのだろう。
そして──例えば、「遊月の知り合いの誰か」の存在、とりわけ彼の弟──いわば彼女にとっての智乃に対しての想像を避けるのも、またしかり。
だが、そんな深層心理、卑怯とも言える本性を理性的に認められるかは、別の話で。

「違う、違う違う違う!!私は、そんな事を思ってなんか──」

いない、と言おうとしたところで、首を持つ位置が乱暴に持ち上がる。
ぐ、という呻き声を漏らした彼女のその位置からは、いつの間にか俯いていた流子の表情は見えない。
だが、その陰に隠れた表情に、恐らくは先程から変わっていない表情に、先程以上にどうしようもなく恐怖を感じる。
──いや、恐怖ではない。
それは、きっと。
どうしようもなく人間らしい、悔やむかのような表情を。
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118Girls Murder License ◆NiwQmtZOLQ :2017/09/30(土) 20:37:59 ID:wNw./RFs0
 



「──随分とお喋りなのは、治ってはいないようだな」



──銃声が、澱んだ空気を切り裂いて走る。
顔面を狙ったそれを、流子は空いていた左手で弾き飛ばす。
尚も断続的に放たれる弾丸に対し、流子は理世を盾にしようとするが──その一瞬を突いて、飛び出してきた男が思いきり地面を蹴る。
一気に肉薄し、すれ違い様に理世を持つ右腕に弾丸を撃ち込む。
咄嗟に理世を手放し腕を引く流子、放り出された理世を拾うのは、乱入者──風見雄二の右腕。

「…よぉ。わざわざ来やがったか」
「あれだけ喚いていれば、近くに来れば来ないやつはいないさ」

縛斬を再び抜刀して雄二へと向き直る流子に対し、雄二は姿勢を立て直しつつ油断なく周囲に気を配る。
少し離れたが、流子よりは近い位置に承太郎がいるのを確認すると、再び立ち上がって銃を突きつけ直す。

「随分と癇癪を起こしていたようだが、何か気に入らないことでもあったか?」
「うっるせぇんだよ…テメエには関係ねえ」

その声に籠る怒気は、先程とは比べ物にならない程のもの。
理世に向けていた感情を薪にして、猛々しく燃え上がるがごとき怒りの炎を滾らせた獣が、雄二へと狙いを定めていた。

「理世」

そんな彼女を冷静に観察しながら、雄二は理世に対して言葉を飛ばす。
へたりこんでいたままの彼女が、それでものろのろと顔をあげて反応したのを見て、僅かに安心したかのような表情を浮かべる。
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119Girls Murder License ◆NiwQmtZOLQ :2017/09/30(土) 20:40:38 ID:wNw./RFs0

【Gー4(中心部)/真夜中】

【纏流子@キルラキル】
[状態]:全身にダメージ(中)、左肩・左太ももに銃創(糸束で処置済み)、疲労(中)、精神的疲労(極大)、
    数本骨折、大激怒、説明しきれない感情(恐怖心?)、理世に対する嫉妬
[服装]:神衣純潔@キルラキル(僅かな綻びあり)
[装備]:縛斬・蛟竜@キルラキル
[道具]:腕輪と白カード、赤カード(19/20)、青カード(17/20)
    黒カード:番傘@銀魂、生命繊維の糸束(一割消費)@キルラキル、遠見の水晶球@Fate/Zero、
         花京院典明の不明支給品0〜1枚(確認済み) 、ジャンヌの不明支給品1枚(確認済み、武器とは取れない)
[思考・行動]
基本方針:全員殺して優勝する。最後には繭も殺す
   0:雄二を殺す。承太郎と理世も追って殺す。
   1:次に出会った時、皐月と鮮血は必ず殺す。
   2:神威を一時的な協力者として利用する……が、今は会いたくない。
   3:消える奴(ヴァニラ)は手の出しようがないので一旦放置。だが、次に会ったら絶対殺す。
   4:針目縫は殺す。    
   5:純潔の綻びを修繕したい。
   6:マコの事を忘れたい。

[備考]
※少なくとも、鮮血を着用した皐月と決闘する前からの参戦です。
※DIOおよび各スタンド使いに関する最低限の情報を入手しました。
※満艦飾マコと自分に関する記憶が完全に戻りました。
※針目縫に対する嫌悪感と敵対心が戻りました。羅暁への忠誠心はまだ残っています。
※第三放送を聞いていません。
※肉体のダメージは前の話よりは良くなっています。
※現在自動車爆弾はネオアームストロングサイクロンジェットアームストロング砲にへ向かって移動しています。
 そのまま行けば一定時間後に標的の砲台は爆破されます。誘爆し爆発範囲が広がる可能性があります。
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120Girls Murder License ◆NiwQmtZOLQ :2017/09/30(土) 20:43:36 ID:wNw./RFs0
 




表情を動かす余裕すらも、もう残っていなかった。
自分がどれだけ醜いか、少し考えただけでも本当に嫌になるのに、それでも歩みを止めるわけにはいかないという呪いだけが自分を縛っている。
千夜に会えばきっと蔑まれ、他の人間にも人殺しと呼ばれるだろうという悲観的な未来以外に、この先の見通しなんてもう一つも見えなくて。
今はただ、背負っている承太郎の命が、歩みを止めるなと彼女を詰る。
すぐに死に至るような傷こそ追っていないが、気絶から目覚めるまではまだ時間がかかる。それまでに襲われるようなことがあれば、二人ともどうしようもない。
雄二に逃がしてもらっておいて、このまま倒れるということは嫌だ──そんな気持ちが、今は唯一の原動力だった。
一歩一歩、己の体が前に進んでいる感覚だけを頼りにして。
吐き出した息は、じっとりと身体に纏わり付いて離れない。
今の自分の酷すぎるであろう表情も、誰にも見られたくなかった。

「……わた、しは」

もう、吐き出すものは何一つなくて。
最早余計なものとなった思考をそれでも巡らす度に、どうあっても取り除けない己の愚かさに辟易するしかなく。
自分の中に残された醜さと約束が、何よりもずっしりと体を重くする重りとなって。
今はもう、苦痛でしかない行軍をただ進んでいくしかなくて。
足取りは、ただ只管に重かった。

──理世は、未だに知る事は無い。
紅林遊月の死に対し、衝撃を受けるであろう存在の内の一人はは、すぐそこにいるという事に。
承太郎が理世と出会ったとき、咄嗟にカードに戻しておいたルリグ『花代』。
未だ真実を知らぬ彼女との相対の時が、何を生むのか、それもまた──



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121 ◆NiwQmtZOLQ :2017/09/30(土) 20:45:24 ID:wNw./RFs0
本投下を終了します。理世と承太郎の位置を前話から変え忘れていた為に修正してあります。


122名無しさん :2017/10/02(月) 07:18:18 ID:GTVlaIi.0
さよなら雄二、君のことは忘れない


123名無しさん :2017/10/02(月) 13:35:22 ID:xm8U8tKg0
投下乙くらい付けろよバカが


124名無しさん :2017/10/02(月) 14:12:44 ID:7UaCQH9.0
お前の方が馬鹿だおー


125名無しさん :2018/01/08(月) 13:39:56 ID:y7VjkiWs0
ガチで停滞してて草


126名無しさん :2018/01/12(金) 10:14:03 ID:a6NCK6wY0
>>125
エースが海外転勤になっちゃったし、しゃーないですよ


127名無しさん :2018/01/12(金) 10:32:53 ID:armr8wSs0
知らんよ。
転勤する前から停滞してたろ目を覚ませ


128名無しさん :2018/01/12(金) 13:19:59 ID:ynWzIIJY0
>>126
お前がageたせいで投下来たと勘違いしたじゃねーか
紛らわしいことすんな


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16 新西尾維新バトルロワイアルpart6 (Res:755)All First100 Last50 SubjectList ReLoad 16
1名無しさん :2013/06/10(月) 21:34:44 ID:r8aCgNWo0
このスレは、西尾維新の作品に登場するキャラクター達でバトルロワイアルパロディを行う企画スレです。
性質上、登場人物の死亡・暴力描写が多々含まれすので、苦手な方は注意してください。


【バトルロワイアルパロディについて】
小説『バトルロワイアル』に登場した生徒同士の殺し合い『プログラム』を、他作品の登場人物で行う企画です。
詳しくは下の『2chパロロワ事典@wiki』を参照。
ttp://www11.atwiki.jp/row/


【ルール】
不知火袴の特別施設で最後の一人になるまで殺し合いを行い、最後まで生き残った一人は願いが叶う。
参加者は全員首輪を填められ、主催者への反抗、禁止エリアへの侵入が認められた場合、首輪が爆発しその参加者は死亡する。
六時間毎に会場に放送が流れ、死亡者、残り人数、禁止エリアの発表が行われる。


【参加作品について】
参加作品は「戯言シリーズ」「零崎一賊シリーズ」「世界シリーズ」「新本格魔法少女りすか」
「物語シリーズ」「刀語」「真庭語」「めだかボックス」の八作品です。


【参加者について】

■戯言シリーズ(7/7)
 戯言遣い / 玖渚友 / 西東天 / 哀川潤 / 想影真心 / 西条玉藻 / 時宮時刻
■人間シリーズ(6/6)
 零崎人識 / 無桐伊織 / 匂宮出夢 / 零崎双識 / 零崎軋識 / 零崎曲識
■世界シリーズ(4/4)
 櫃内様刻 / 病院坂迷路 / 串中弔士 / 病院坂黒猫
■新本格魔法少女りすか(3/3)
 供犠創貴 / 水倉りすか / ツナギ
■刀語(11/11)
 鑢七花 / とがめ / 否定姫 / 左右田右衛門左衛門 / 真庭鳳凰 / 真庭喰鮫 / 鑢七実 / 真庭蝙蝠
真庭狂犬 / 宇練銀閣 / 浮義待秋
■〈物語〉シリーズ(6/6)
 阿良々木暦 / 戦場ヶ原ひたぎ / 羽川翼 / 阿良々木火憐 / 八九寺真宵 / 貝木泥舟
■めだかボックス(8/8)
 人吉善吉 / 黒神めだか / 球磨川禊 / 宗像形 / 阿久根高貴 / 江迎怒江 / 黒神真黒 / 日之影空洞

以上45名で確定です。

【支給品について】
参加者には、主催者から食糧や武器等の入っている、何でも入るディパックが支給されます。
ディパックの中身は、地図、名簿、食糧、水、筆記用具、懐中電灯、コンパス、時計、ランダム支給品1〜3個です。
名簿は開始直後は白紙、第一放送の際に参加者の名前が浮かび上がる仕様となっています。


【時間表記について】
このロワでの時間表記は、以下のようになっています。
 0-2:深夜  .....6-8:朝     .12-14:真昼  .....18-20:夜
 2-4:黎明  .....8-10:午前  ....14-16:午後  .....20-22:夜中
 4-6:早朝  .....10-12:昼   ...16-18:夕方  .....22-24:真夜中


【関連サイト】
 まとめwiki  ttp://www44.atwiki.jp/sinnisioisinrowa/
 避難所    ttp://jbbs.livedoor.jp/otaku/14274/

736着包み/気狂い ◆mtws1YvfHQ :2016/11/12(土) 19:50:25 ID:LVJNO3B60

【二日目/黎明/?-?】
【球磨川禊@めだかボックス】
[状態]『少し頭がぼーっとするけど、健康だよ』
[装備]『七実ちゃんはああいったから、虚刀『錆』を持っているよ』
[道具]『支給品一式が2つ分とエプロン@めだかボックス、クロスボウ(5/6)@戯言シリーズと予備の矢18本があるよ。後は食料品がいっぱいと洗剤のボトルが何本か』
[思考]
『基本は疑似13組を作って理事長を抹殺しよう♪』
『0番はやっぱメンバー集めだよね』
『1番は七実ちゃんは知らないことがいっぱいあるみたいだし、僕がサポートしてあげないとね』
『2番は……何か忘れてるような気がするけど、何だっけ?』
[備考]
 ※『大嘘憑き』に規制があります
  存在、能力をなかった事には出来ない
  自分の生命にかかわる『大嘘憑き』:残り0回。もう復活は出来ません
  他人の生命にかかわる『大嘘憑き』:残り0回。もう復活は出来ません
  怪我を消す能力は再使用のために1時間のインターバルが必要。(現在使用可能)
  物質全般を消すための『大嘘憑き』はこれ以降の書き手さんにお任せします
 ※始まりの過負荷を返してもらっています
 ※首輪は外れています
 ※黒神めだかに関する記憶を失っています。どの程度の範囲で記憶を失ったかは後続にお任せします

【鑢七実@刀語】
[状態]健康、身体的疲労(小)、交霊術発動中
[装備]四季崎記紀の残留思念×1
[道具]支給品一式×2、勇者の剣@めだかボックス、白い鍵@不明、ランダム支給品(0~2)、球磨川の首輪、否定姫の鉄扇@刀語、
   『庶務』の腕章@めだかボックス、箱庭学園女子制服@めだかボックス、王刀・鋸@刀語、A4ルーズリーフ×38枚、箱庭学園パンフレット@オリジナル
[思考]
基本:球磨川禊の刀として生きる
 0:禊さんと一緒に行く
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737着包み/気狂い ◆mtws1YvfHQ :2016/11/12(土) 19:51:58 ID:LVJNO3B60









『ねえ七実ちゃん』





「髪、切らない?」


738 ◆mtws1YvfHQ :2016/11/12(土) 19:54:59 ID:LVJNO3B60
以上です。
久しぶりの投下の上、書いた期間がツギハギのため妙な所があると思われます。
いつも通り妙な所へのご意見などよろしくお願いいたします。

失礼いたします。


739名無しさん :2016/11/13(日) 01:19:09 ID:Z.1e3q5.0
投下乙です
平和だー
(薄氷を履むなんてレベルじゃない危うさでかろうじて成り立っているいつ崩壊してもおかしくない)束の間の平和だー
混物語で平常運転な阿良々木さん見てたから忘れかけてたけどクマーも立派な(?)変態だったよ…
そしてその内容を一言一句違わず思い出せる七実も変態なのでh(踏み潰されました)
横恋慕みたいなことをしてるという自覚ありながら後ろ手になる七実が想像するとめちゃくちゃかわいい
最後の『』が外れた「髪、切らない?」がたまらなく不穏でよかったです


740名無しさん :2016/11/15(火) 00:45:32 ID:utwXllF60
集計者様いつも乙です
月報失礼します
話数(前期比) 生存者(前期比) 生存率(前期比)
165話(+1) 9/45 (-0) 20.0(-0.0)


741名無しさん :2016/11/18(金) 21:27:24 ID:bGA8JbRg0
投下乙です
球磨川の固有結界が相変わらずすぎて安堵(不安)を覚えざるを得ない
七実姉さんもなんだかんだ言いつつ乗っかるし…もう君たち殺し合いとかいいからここで暮らしたらどうよ


742 ◆wUZst.K6uE :2017/11/04(土) 22:43:41 ID:hznMXV2k0
投下します


743非通知の独解 ◆wUZst.K6uE :2017/11/04(土) 22:46:47 ID:hznMXV2k0
 

【深夜】 G-6、薬局


「手紙?」


玖渚さんが差し出した封筒を見て、僕は見たままのことを言った。ここ薬局の備品をそのまま使った何の変哲もない封筒。玖渚さん直筆の手紙が、その中に納められている。


「そ、僕様ちゃんからいーちゃんへの手紙。首尾よくいーちゃんと合流できたら、ぴーちゃんからいーちゃんに渡してほしいの。ただし、ある条件が整ったら、ね」

「条件?」

「僕様ちゃんが死んだら」


あっけなく出た言葉に、僕はふぅん、と相槌を打つ。正直なところ、意外というほどの条件でもなかった。
ついさっき、玖渚さんから「リスクを分散するために、別行動をとってほしい」との申し出を受けたところだ。水倉りすかの危険性についても、すでに説明は受けている。


「死んだら、ね。そうなると、手紙というより遺書みたいだな」

「僕様ちゃんからしたら保険みたいなもんだけどね。まあ、遺書でもあってるよ。『遺言書在中』とか表に書いたりして? ふふ」

「さすがに笑えないな……」


死。重い言葉のはずなのに、今はその重さを感じるのが難しい。
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744非通知の独解 ◆wUZst.K6uE :2017/11/04(土) 22:48:20 ID:hznMXV2k0
 



   ◇     ◇



 
【黎明】 F-7、図書館前


僕がなぜ生きているのかと言われたら「運がよかったから」と答えるほかないだろう。
謙遜でも卑屈でもなく、掛け値なしに僕は弱い。病院坂のように極端な虚弱体質というわけではないにせよ、人並み以上の体力は有していないし、玖渚さんのような頭脳や情報力もない。

ましてや、人識や伊織さんのような人殺しの才能など。

今まで僕は幾度となく死の淵に立たされている。そのたびに、誰かに助けられ、運に救われ、こうして生き延びている。
時宮時刻に襲われたときは、人識に助けられ。
不要湖では、火憐さんに庇われ。
真庭鳳凰を撃退できたのだって、玖渚さんの情報と、伊織さんが結果的にとはいえ囮のような役割を果たしてくれたからこそだった。

助けられっぱなしというだけならただ情けないだけの話だけれど、問題はそのたびに、僕以外の誰かが犠牲になっているということだ。
病院坂も、迷路さんも、火憐さんも。伊織さんだって無事では済んでいない。
僕の命が助かるたびに、いつも誰かが傷ついた。
「すべてが自分のせい」などと悲劇の主人公を気取るつもりは毛頭ない。すべてを運に任せてきたわけではないし、自分なりに最善の結果を得るため行動してきた自負はある。僕の働きが誰かを助けたこともあったはずだ。多分。

ただ、僕がいま生き残っているというのは、とどのつまりそういうことなのだ。
誰かが死に、犠牲になるくらいの不幸をもってしてようやく「櫃内様刻が、殺し合いのさなかで生き残っている」というありえない幸運は釣り合いが取れる。

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745非通知の独解 ◆wUZst.K6uE :2017/11/04(土) 22:49:34 ID:hznMXV2k0
 



   ◇     ◇



 
『死体がない』というのは、この場合、喜ぶべきことなのだろうか?
正確を期すなら、図書館の中に伊織さんが屠ったショートヘアの女の子の死体が転がってはいるが、そんなことを描写したところで何か意味があるわけではない。
死体はないが、首輪はふたつ。デイパックもふたつ。
首輪探知機の表示が示すとおり、人識と伊織さんの首輪で間違いはないだろう。デイパックもおそらくは同様だ。中身を見るまで断定はできないけれど。

なぜ首輪だけが?
疑問符をはさんではみたものの、その回答を得るのに大した思考は必要なかった。
頭の中でアラートが鳴り始める。最悪の想像であり、同時にこの状況から考え得る最も妥当な判断。
僕が今、単独で行動している最大の理由。玖渚さんたちにとっての最重要の懸念事項。


「水倉、りすか……」


とっさにスマートフォンを取り出し、玖渚さんの携帯へコールする。数秒のラグののち返ってきたのは、電話が通じない旨を知らせる電子音声だった。
電源が切られている? 玖渚さん自身がなんらかの理由で切っているのか、それとも。
伊織さんは――しまった、伊織さんの連絡先を聞いておくのを忘れていた。人識と玖渚さんの番号さえ分かっていればいいという慢心があったせいか。やむなく人識の携帯にかける。こっちは玖渚さんからのメールに番号が載っていたはずだ。


――prrrrrrrrrrrrrrrrr。

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746非通知の独解 ◆wUZst.K6uE :2017/11/04(土) 22:51:40 ID:hznMXV2k0
 



   ◇     ◇



 
【黎明】 F-6


一人で三つのデイパックを抱えて歩くのは、当然ながら体力がいるし、歩みも遅くなる。
急いで移動しなければならないと言った矢先に落ちていた荷物を余さず拾っていくというのは、傍から見れば欲の皮が張って見えるかもしれない。
もし移動手段が徒歩しかないという状況であれば、さすがに自分の荷物以外は諦めていただろう。

人識の乗っていたベスパが残されていなかったら。

運よくキーが刺さったまま放置されていた、このスクーターが手に入っていなかったら。

原付の免許なんて僕は持っていないが、どっこいここは公道ではない。そして運転するだけなら免許がなくてもできる。
事故さえ起こさなければ何も問題はない。ようは自己責任だ。

かくして僕は、三つのデイパックを身体に括り付けたまま悠々と禁止エリアからの脱出に成功した。まだ陽の昇らない時間、視界の暗い中での運転なので速度は抑え目だが、この調子なら予定より早くランドセルランドへたどり着けそうだ。


「これもまた、人識に助けられたってことなのかな……」


無意味に発した独り言はエンジン音にかき消される。さすがにそれは都合のいい考え方かもしれない。やってることだけを見ればただのバイク泥棒だ。
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747非通知の独解 ◆wUZst.K6uE :2017/11/04(土) 22:53:43 ID:hznMXV2k0
 
8枚。つまりは8人の死者の映像。
うち5人については、さっきの放送の内容が正しければすでに割れている。戦場ヶ原ひたぎ、宗像形、黒神めだか、そして人識が殺した真庭鳳凰と供犠創貴。
つまり放送をまたいで3人、新たな死者が出ているということになる。
ちょうど3人、という数字にはもはや悪意すら感じてしまう。このDVD自体、悪意以外の何物でもないという話だけれど。
本来なら伊織さんたちが入手する手筈だったこのDVDで伊織さんたちの生死を確認するというのは皮肉もいいところだが、見ないわけにはいかない。もしそこに水倉りすかが映っていたとしたら、それは重要な情報だ。

玖渚さんたちの遺志を継ぐために。


「……いや、だから『遺志』はまだ早いって」


どうにもさっきから、死を前提に考えすぎている節がある。
こんな非常時であることを思えば、仕方がないといえば仕方がないことだが。


それとも、僕はもともとこうだっただろうか。
誰かの死を、こうも簡単に受け入れる人間。
自分が殺したときは、ああも取り乱していた癖に。


ともかく事実の把握が先決だ。安全が確保できるような場所に着き次第、DVDを再生してみよう。幸いというか、手持ちの支給品にはノートパソコンがある。再生するための機材を探す必要はない。

……仮に、玖渚さんが本当に脱落してしまったとしたら、この殺し合いの打破を試みようとしている僕たちにとっては相当な痛手だ。彼女の機械工学の知識とスキルは常人の域をはるかに超えている。
すでにある程度首輪の解析は進んでいるらしいが、その解析結果さえ、玖渚さん以外の者に理解するのは容易じゃないだろう。僕が聞いたとしても、用語の意味すら理解不能に違いない。
『死線の蒼(デッドブルー)』。
凡人たる僕たちには、越えることすら許されない一線。
その玖渚さんでさえ一筋縄ではいかないこの首輪を解除することが、彼女なしにはたして可能なのだろうか?

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748非通知の独解 ◆wUZst.K6uE :2017/11/04(土) 22:55:45 ID:hznMXV2k0
 
何だ?

僕は今、何を考えた?












――『持てる最大の能力を発揮して最良の選択肢を選び最善の結果を収める』。それが僕の持論のひとつだったはずだ。ならば必然、あらゆる選択肢を念頭に置いておかなくてはならない。












そうだ、その通りだ。
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749非通知の独解 ◆wUZst.K6uE :2017/11/04(土) 22:59:12 ID:hznMXV2k0
思いついてしまった今、僕は僕自身に問わなくてはならない。


優勝を狙うというのは、はたして最適な解答か?


それを目指すことが、僕にできるのか?


その選択はつまり、必要に迫られればまた誰かを殺すことになるかもしれないということだ。できるできないの話ではない。「やる」という決意が、この選択には必要になるということ。
二度と人を殺したくなどない。それは偽らざる本音だ。
でも、それ以外に最善の方法が見つからなかった場合、その本音を守り通すことができるだろうか。


そもそも、こんな選択が本当に最善だと言えるのか?


万が一、最後の一人まで生き残ったとして、そのとき僕は何を願う?


何を願えば、最適な解答だと認められる?


僕はくろね子さんのような名探偵ではない。たとえ正解を手に入れたとしても、『この解答は、はたして正解なのだろうか』という不安に取り憑かれ続けるだろう。
僕の目的とは、いったい何なのか?
僕が生きている意味とは、いったい何なのか?
分からない、分からない、分からない。
分からないから、考えないようにしていた。
考えても考えても、正解など出ないような気がしたから。
正解が出たとしても、それが本当の正解かどうか分からないから。
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750非通知の独解 ◆wUZst.K6uE :2017/11/04(土) 23:00:09 ID:hznMXV2k0
【2日目/黎明/F-6】


【櫃内様刻@世界シリーズ】
[状態]健康、『操想術』により視覚異常(詳しくは備考)
[装備]スマートフォン、首輪探知機、無桐伊織と零崎人識のデイパック(下記参照)、ベスパ@戯言シリーズ
[道具]支給品一式×8(うち一つは食料と水なし、名簿のみ8枚)、玖渚友の手紙、影谷蛇之のダーツ×9@新本格魔法少女りすか、バトルロワイアル死亡者DVD(11~36)@不明
   炎刀・銃(回転式3/6、自動式7/11)@刀語、デザートイーグル(6/8)@めだかボックス、懐中電灯×2、真庭鳳凰の元右腕×1、ノートパソコン、
   鎌@めだかボックス、薙刀@人間シリーズ、蛮勇の刀@めだかボックス、拡声器(メガホン型)、 誠刀・銓@刀語、日本刀@刀語、狼牙棒@めだかボックス、
   金槌@世界シリーズ、デザートイーグルの予備弾(40/40)、 ノーマライズ・リキッド、ハードディスク@不明、麻酔スプレー@戯言シリーズ、工具セット、
   首輪×4(浮義待秋、真庭狂犬、真庭鳳凰、否定姫・いずれも外殻切断済)、糸(ピアノ線)@戯言シリーズ、ランダム支給品(0~2)
   (あとは下記参照)
[思考]
基本:死んだ二人のためにもこの殺し合いに抗う(瓦解寸前)
 1:「いーちゃん」達と合流するためランドセルランドに向かう
  2:玖渚さんの手紙を「いーちゃん」に届ける
 3:死亡者DVDの中身を確認する
[備考]
  ※「ぼくときみの壊れた世界」からの参戦です。
 ※『操想術』により興奮などすると他人が時宮時刻に見えます。
 ※スマートフォンのアドレス帳には玖渚友、宗像形、零崎人識(携帯電話その1)が登録されています。
 ※阿良々木火憐との会話については、以降の書き手さんにお任せします。
 ※支給品の食料の一つは乾パン×5、バームクーヘン×3、メロンパン×3です。
 ※首輪探知機――円形のディスプレイに参加者の現在位置と名前、エリアの境界線が表示される。範囲は探知機を中心とする一エリア分。
 ※DVDの映像は29~36を除き確認済みです。
 ※スマートフォンに冒頭の一部を除いた放送が録音してあります(カットされた範囲は以降の書き手さんにお任せします)。



【その他(櫃内様刻の支給品)】
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


751 ◆wUZst.K6uE :2017/11/04(土) 23:01:01 ID:hznMXV2k0
以上で投下終了です


752名無しさん :2017/11/05(日) 01:26:57 ID:HmdfQnBs0
投下おつー
そうか、もう5分の1なんだよな……
色々と自覚や認識は進んだけど果たして合うべき辻褄はあるのか
なければ合わせれるのか


753名無しさん :2017/11/05(日) 02:12:08 ID:y4J2qcF20
投下乙です
そう来たか、というのが素直な印象
ですが思考の端々から様刻らしさが滲み出ていてマーダー化フラグが立ったときのシーンには思わずこちらもドキリとさせられました
だが様刻よ、生き残りの9人の中には強さランキング2位と3位がいるし3位とは遭遇ワンチャンあるぞ…


754名無しさん :2017/11/15(水) 16:09:48 ID:CoY2rlKQ0
お久しぶりです
月報失礼します
話数(前期比) 生存者(前期比) 生存率(前期比)
165話(+1) 9/45 (-0) 20.0(-0.0)

それと最新話Wiki収録しました
確認はしましたが見落としがあるといけないので何かありましたらお願いします


755名無しさん :2017/11/15(水) 16:11:56 ID:CoY2rlKQ0
…失礼、コピペミスりました
こちらが正しい月報でございます


話数(前期比) 生存者(前期比) 生存率(前期比)
166話(+1) 9/45 (-0) 20.0(-0.0)


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17 オリロワアース (Res:478)All First100 Last50 SubjectList ReLoad 17
1名無しさん :2015/05/06(水) 16:45:35 ID:pYFZnHTQ0
ここは、パロロワテスト板にてキャラメイクが行われた、
様々な世界(アース)から集められたオリジナルキャラクターによるバトルロワイアル企画です。
キャラの死亡、流血等人によっては嫌悪を抱かれる内容を含みます。閲覧の際はご注意ください。

まとめwiki
ttp://www9.atwiki.jp/origin2015/

したらば
ttp://jbbs.shitaraba.net/otaku/17154/

前スレ(企画スレ)
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/13744/1428238404/

・参加者
参加者はキャラメイクされた150名近い候補キャラクターの中から
書き手枠によって選ばれた50名となります。

また、候補キャラクターの詳細については以下のページでご確認ください。

オリロワアースwiki-キャラクタープロファイリング
ttp://www9.atwiki.jp/origin2015/pages/12.html

企画スレよりキャラメイク部分抜粋
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/13744/1428238404/109-294



地図
ttp://www9.atwiki.jp/origin2015/pages/67.html

459みつどもえ ◆F3DFf2vBkU :2016/01/30(土) 00:13:12 ID:ptTP.aTw0
全身に揺さぶりを感じて、目を覚ます。
すでに日は昇っていた。
視界に入る少女は確か――柊麗華。
そして、どぎついピンク――ピンク?

「そう睨むな、睨むな。妾の名は卑弥呼。お主……えんま、じゃったか?お主の師匠探しを妾も手伝ってやるぞ」

そう言って、ピンク色の髪の少女は微笑んだ。

「安心せえ。妾はお主らのような可愛い女の子の味方じゃ」

えへへ、と麗華は照れたように頭を掻いた。
エンマはそんな二人を無表情に見つめる。

「協力してくれるの?」
「うむ。妾にどーんと任せい」

薄い胸をどんと叩く。
エンマはこの卑弥呼と名乗る少女をチームにいれたメリット、そしてデメリットを考える。
が、今まで損得についても深く考えなかった少女にとって、これは中々難しい仕事だった。
数秒ほど、眉を歪めて額に手を当てた後、エンマは卑弥呼に結論を言った。

「二人かついで逃げると、両手使えなくて困るから」
そこで一度、言葉を切る。
卑弥呼の目を見つめ、続ける。
「もしもの時は、お前は、追いて逃げるから」

卑弥呼は可笑しそうに笑った。
「かまわんよ、妾はジープを持っとる」

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460みつどもえ ◆F3DFf2vBkU :2016/01/30(土) 00:14:08 ID:ptTP.aTw0


時は数分ほど遡る。
未だ早乙女エンマが眠りについている時。
吸血鬼、柊麗華は昇る太陽の光を体に浴びながら、エンマの寝顔を見つめていた。
(可愛いなあ)
それは肉体の強度的な意味でも、顔かたちのことでも、両方の意味でである。
柊麗華は自分の外見を気に入っている。
気に入ったからこそ、彼は「柊麗華」を皮にして、彼女になったのだ。
しかし、気に入っているといっても、毎日見ていればさすがに飽きる。
この体で小学校に通っている彼女にとって同年代の女子は珍しいものではないが、それでも早乙女エンマは十分に上玉だった。

そして、ジルに追いかけられた恐怖やエンマの持つ暴力に対する畏怖も、数時間経ったことで、収まっている。
(ちょっとならイタズラしても、バレないよね)

思えば、こういう油断や甘さが彼を一度人生からドロップアウトさせた要因なのだが、残念ながらこれは人外になっても治らなかった。

頬に手を触れる。ぷにぷにとして柔らかい。
髪に手を伸ばす。砂で多少汚れているが、それでも口にいれたいほどきめ細かい。

未だエンマが目覚める気配はない。
そっと、麗華は自分の顔をエンマに近づける。

(さすがに唇同士はまずいよね)
でも頬を舐めるくらいなら大丈夫、とエンマは心の中で呟く。

「おお、何と何と!ロリっ子同士の百合じゃと!いいのう、いいのう。妾はそういうのも大好物じゃ!」

突如聞こえた邪悪な声に、麗華ははっと顔を上げた。
自分の目の前にいるのは、一匹の烏。
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


461みつどもえ ◆F3DFf2vBkU :2016/01/30(土) 00:14:44 ID:ptTP.aTw0


「怪獣ティアマト」
エンマは静かに呟く。
「うむ、妾も二人、同行者をそやつに殺された。今でこそ縮んで怪人と呼べるほどの大きさになっておるが、それでも参加者にとっては十分な脅威じゃな」
「そ、そんなのまでいるんだ……」
と、怯えた声を出して麗華はエンマを見た。
「でも、エンマちゃんなら、勝てるんじゃない。さっきもあんなでっかい虎を簡単に倒しちゃったし」
「ほう、虎をか。そいつはすごいのう。三国志でも虎に勝てそうな奴はそういないというのに」
「……怪獣はわかんないけど、それくらいの大きさの怪人なら、師匠と一緒に倒したことある。だから、たぶん勝てる」
「ならば、討伐に向かうか。妾も微力ながら協力するぞ。かたき討ちじゃ」
じろり、とエンマは卑弥呼を睨んだ。
「まずは、師匠を探したい。方針は、その後考える」

「うむ、ロリは父親と一緒にいるのが一番じゃ。背徳的なロリも好きじゃが、無邪気に父親と戯れるロリも好きじゃよ、妾は」
「じゃあ、とりあえず北上しませんか。人を探すんでしたら、端より中央のほうがいいと思いますし」
「しかしティアマトに出会ったらどうする?」
「なんとかジープで逃げ切りましょう。卑弥呼さんもさっきそれで逃げ切れたんですし、私達が二人増えても問題ないはずです」
なるほど、と卑弥呼は腕を組んだ。
「それでいいよね、エンマちゃん」
と麗華はエンマを見て、あれっと首を傾げた。
どうにも機嫌が悪そうな表情だった。
「別に、出会って、襲い掛かられたら、倒すけど」
どうやら、麗華の言葉でエンマはヒーローとしてのプライドを傷つけられたようだ。
ごめんごめん、と麗華は大仰に頭を下げる。
そういう顔も可愛いいのう、と卑弥呼はよだれを垂らす。
殺し合いの最中とは思えない、どこかふわふわとした空気が流れた。



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462みつどもえ ◆F3DFf2vBkU :2016/01/30(土) 00:15:14 ID:ptTP.aTw0


柊麗華は高位の吸血鬼ではない。
エクソシストや退魔師、陰陽師と戦闘になれば、なすすべなく退治されてしまう存在である。
柊麗華は天才ではない。
人間であったころは典型的なダメ人間だった。吸血鬼になってからも抵抗の少ない女子供ばかりを襲った(性癖の関係もあったが)

では、柊麗華は同行者二人、二人の少女に対して、何のアドバンテージもないのか。

否、麗華には、二人に対抗する一つの武器があった。

それは。
(限界を知ること)

柊麗華は知っている。
ヒーローや怪人が入り混じるアースHを生きる早乙女エンマよりも。
同じアース出身で、しかし化物としての格で圧倒的に負けている卑弥呼よりも。

彼女は、自分の強さの限界を知っている。
そして、自分より強い者の存在を知っている。

(確かに二人と直接やりあったら勝てない。でも、状況を見極める力なら、この中で私が、いや、『俺』が一番だ)

柊麗華は知っている。
自分を吸血鬼にした真祖の吸血鬼、そのでたらめぶりを知っている。
自分が格下の人外であることを知っている。

だから強者に助けを求める。
だから無力な少女のフリをする。
だから強者の服従を誓う。
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


463 ◆F3DFf2vBkU :2016/01/30(土) 00:15:59 ID:ptTP.aTw0
投下を終了します


464 ◆F3DFf2vBkU :2016/02/06(土) 15:43:42 ID:LjUNzr.g0
裏切りのクレア、高村和花、投下します


465桜の意図 ◆F3DFf2vBkU :2016/02/06(土) 15:45:27 ID:LjUNzr.g0
魔法少女とヒーロー、どちらが強いかだって?

そりゃあお前、キャラによるだろ。
最弱の魔法少女と最強のヒーロが戦えばヒーローが勝つ。
最強の魔法少女と最弱のヒーローが戦えば魔法少女が勝つ。
最強の魔法少女と最強のヒーローが戦えば……。

ああ、だめだ。どのキャラが最強かだなんて、ファンそれぞれで違うからなあ。
やっぱあれだ、キャラクターで判断しようぜ。

じゃあとりあえず。異端対決ということで。

元ヒーロー、裏切りのクレア。混血の魔法少女、マイルドフラワー。

強いのは、どっち?



服従か、死か。
裏切りか、死か。
8歳の少女に突きつけられた厳しい選択。

マイルドフラワー、高村和花の瞳は絶望で揺らめいた。

「どうした、さっさと選ぶんだ。私はあまり気が長いほうじゃないよ」

両手を広げ、口を三日月に歪めるその女、裏切りのクレアはマイルドフラワーには悪魔にしか見えなかった。
正義の魔法少女はそこに、確かに悪が在ることを認識する。
だから。

(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


466桜の意図 ◆F3DFf2vBkU :2016/02/06(土) 15:45:57 ID:LjUNzr.g0


「いやはや、たいしたものだよ」

ぱちぱち、とクレアは大仰に手を叩きながら、敗者、マイルドフラワーへと歩みよる。

「その歳で、その矮躯で、そのファンシーな格好で。まさか私に9割出させるとは」

マイルドフラワーは動かない。うつ伏せに倒れこみ、魔法少女としての変身も解除された高村和花は、すでに意識は無かった。

クレアは彼女の首根っこを掴むと片腕で持ち上げ、その胸に耳を当てる。

「ふむ、まだ息はある」

そう言って、クレアは和花を背負った。

「どうやら、思った以上に面白い子みたいだな、君は」

あの時。

クレアの正拳突きが『サクライト』を消し飛ばし、和花を蹂躙した時。
彼女は、恐怖と絶望に顔を歪ませながら。
それでも、確かに。

「笑っていた。安心したように君は笑ったんだ」

あの笑みの理由は何なのか。
クレアはその答えを知っている。

「君は悪に屈しなかった。決して挫けず、自分の最高の攻撃をぶつけ、それでも――届かなかった。だが、誰が君を責められよう。これ以上、君に何を望もう。ここまで頑張ったんだ、けどどうしようもなかったんだ」
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


467 ◆F3DFf2vBkU :2016/02/06(土) 15:46:55 ID:LjUNzr.g0
投下を終了します


468名無しさん :2016/02/07(日) 00:55:30 ID:K3weBxjA0
久々に見てみたら投下来てた
投下乙です。素手でビーム消し飛ばせるとかヤバい(確信)


469 ◆aFyiCU5AH6 :2017/05/28(日) 03:00:31 ID:MLe/DFvQ0
巴竜人
道神朱雀
ライリー
投下します


470 ◆aFyiCU5AH6 :2017/05/28(日) 03:00:53 ID:MLe/DFvQ0
巴竜人と道神朱雀は他の参加者の捜索を続けていた。
朱雀の他人格を警戒しつつも、先のような惨劇は避けねばならない。

「やっぱりこの首輪がネックになるか…」

竜人は自身の能力を発揮するにおいての枷に対する苛立ちを漏らす。

「すまんね、巴やん。私の知識でもこれの構造は分からへんわ。せめてサンプルでもあればちゃうんやけど…」
「サンプル、か…」

生きている自分達の首輪が外せない以上、それはすなわち死体から得たものを指すという事になる。
考えたくはないが、そうした事をする必要もあるかもしれない、と竜人は考える。
だがそもそも、首輪を解析しようとする行為自体が主催に対する反逆行為とみなされる可能性もある。
首輪を得ようとしたら自分の首輪が爆破されるなんて笑い話にもならない。
ともかく今は不確定要素が多すぎるので、首輪に関しては今は保留にしようと二人は決めた。




471 ◆aFyiCU5AH6 :2017/05/28(日) 03:01:35 ID:MLe/DFvQ0
「そう警戒しないでくれよ竜人クン、僕は別に君と事を構えるつもりはないんだ」
「悪いがアンタに対していい話は聞いていないんだ。…青竜の事もあるしな」
「あの馬鹿と一緒くたにされちゃうのは心外だなぁ、戦ったってなんにもならない事くらい分かってるつもりだよ」

そう言って朱雀は…正確には朱雀の別人格の一人、"白虎"は竜人に見せるようにして首輪の「G」の文字の部分をトントンと叩いた。

「だってこれ、チーム戦でしょ?青竜は理解してなかっただろうけど、別に僕一人で勝つ必要なんてないさ」

それを聞き、竜人の目つきは険しくなる。
  、、、
「冗談だよ、そういうのを止めたいってのが君の願いだろ。敵に回せばどんな痛い目にあうかって分かってるさ、危うく朱雀君も死にかけたしね。おっと、青竜だったか」

と、皮肉っぽく言う白虎に対し、竜人はバツの悪い表情を浮かべた。

「それにこの体質はどうしようもないしね、そういう動きをするには不利すぎるよ。いつ入れ替わるかは僕にだって分からない。朱雀君や玄武は止めるだろうし、青竜は何しでかすか分かったもんじゃない」
「まあな。分かってても慣れないな、その人格変化」
「精々気をつけてくれよ、僕が死ぬって事は朱雀君や玄武まで死ぬって事なんだからさ。そりゃ君だって避けたいだろ?…っと、誰か来たみたいだね」

二人の視界に入ったのは、金色の長髪が目を惹く少女の姿であった。




472 ◆aFyiCU5AH6 :2017/05/28(日) 03:02:23 ID:MLe/DFvQ0
「待ってくれ、俺たちは殺し合いには乗っていない」

竜人と白虎を前にし、明らかに警戒した様子の少女に諭すように竜人は声をかけた。
だが、少女はまるで一切の接触を拒絶するかのような強い口調で叫んだ。

「人間を信用など出来るか!帰れ!!!」
「…人間?」

その、自分は人間ではない、とでも断定するような口調に白虎はいささかの違和感を覚えた。

「さっさと帰れ!醜い人間と話す舌なんて無い!」
「話を聞いてくれ!俺は巴竜人。こっちは道神朱雀、…今は白虎か。話すと長くなるんだが…」
「ちょっと待って竜人君、うん、これはもしかして…」

竜人の発言を遮って白虎は前にズイと出る。そして少女に対しこう尋ねた。

「君の言う人間っていうのはさ…所謂他人を指す代名詞的な意味での"人間"かい?それとも種族そのものを指すって意味かい?」
「はぁ?何言ってんだ、人間は人間だろうが!」
「ふむ、やっぱりか…」

白虎は一人納得した様子で頷き、そしてこう言う。

   、、、、、、、、、
「君…中身は人間じゃないだろう?」


それを聞いて少女―――ライリーは狼狽えた。

「なんでそれを…そんな事どうだっていいだろ!」      、、、、、、、、、
「いやいやどうでもよくない。何故なら僕も…僕達もこう見えて中身は人間じゃないからね」
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


473 ◆aFyiCU5AH6 :2017/05/28(日) 03:02:42 ID:MLe/DFvQ0
【F-1/町/1日目/朝】

【巴竜人@アースH】
[状態]:健康
[服装]:グレーのジャケット
[装備]:なし
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品1~3
[思考]
基本:殺し合いを破綻させ、主催者を倒す。
1:次の現場を探す。
2:自身の身体の異変をなんとかしたい。
3:クレアに出会った場合には―
4:青龍、白虎、ライリーに警戒
[備考]
※首輪の制限により、長時間変身すると体が制御不能になります。

【道神朱雀@アースG】
[状態]:健康、白虎の人格
[服装]:学生服
[装備]:なし
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1~3
[思考]
基本:殺し合いを止めさせる。
1:竜人とともに付近を捜索する。
2:他人格に警戒、特に青竜。
(青竜)
基本:自分以外を皆殺しにし、殺し合いに優勝する
(玄武)
基本:若者の行く末を見守る
(白虎)
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


474 ◆aFyiCU5AH6 :2017/05/28(日) 03:03:01 ID:MLe/DFvQ0
投下終了します


475 ◆aFyiCU5AH6 :2017/05/28(日) 11:45:33 ID:MLe/DFvQ0
タイトルは「人でなし達の宴」で


476名無しさん :2017/05/28(日) 14:20:38 ID:TRjQxWJg0
まさか投下がくるとは


477名無しさん :2017/05/30(火) 01:26:40 ID:an5ZT6JY0
投下乙です
ライリー思ったより扱いやすい……のか?
青竜という爆弾抱えてるし、ライリーとも一瞬即発だし、巴は今後も大変そうですねえ


478名無しさん :2017/06/03(土) 11:46:30 ID:QFVzEDBM0
投下乙


名前: E-mail(省略可)
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18 90's バトルロイヤル (Res:324)All First100 Last50 SubjectList ReLoad 18
1名無しさん :2015/10/20(火) 00:14:42 ID:S/90BWeU0
こちらは90年代の漫画、アニメ、ゲーム、特撮、ドラマ、洋画を題材としたバトルロワイアルパロディ型リレーSS企画です。

90's バトルロイヤル @ wiki
ttp://www27.atwiki.jp/90sbr/

90's バトルロイヤル 専用掲示板
ttp://jbbs.shitaraba.net/otaku/17336/

地図
ttp://www27.atwiki.jp/90sbr/pages/13.html

5/5【金田一少年の事件簿@漫画】
 ○金田一一/○高遠遙一/○千家貴司/○和泉さくら/○小田切進(六星竜一)

5/5【GS美神 極楽大作戦!!@漫画】
 ○美神令子/○横島忠夫/○氷室キヌ/○ルシオラ/○メドーサ

5/5【ジョジョの奇妙な冒険 Part5 黄金の風@漫画】
 ○ジョルノ・ジョバァーナ/○ブローノ・ブチャラティ/○リゾット・ネエロ/○ディアボロ/○チョコラータ

5/5【ストリートファイターシリーズ@ゲーム】
 ○リュウ/○春麗/○春日野さくら/○ベガ/○豪鬼

5/5【鳥人戦隊ジェットマン@特撮】
 ○天堂竜/○結城凱/○ラディゲ/○グレイ/○女帝ジューザ

5/5【DRAGON QUEST -ダイの大冒険-@漫画】
 ○ダイ/○ポップ/○ハドラー/○バーン/○キルバーン(ピロロ)

5/5【幽☆遊☆白書@漫画】
 ○浦飯幽助/○南野秀一(蔵馬)/○幻海/○戸愚呂弟/○戸愚呂兄

5/5【らんま1/2@漫画】
 ○早乙女乱馬/○響良牙/○天道あかね/○シャンプー/○ムース

4/4【カードキャプターさくら@アニメ】
 ○木之本桜/○李小狼/○大道寺知世/○李苺鈴

4/4【機動武闘伝Gガンダム@アニメ】
 ○ドモン・カッシュ/○東方不敗マスター・アジア/○レイン・ミカムラ/○アレンビー・ビアズリー

4/4【サクラ大戦シリーズ@ゲーム】
 ○大神一郎/○真宮寺さくら/○イリス・シャトーブリアン/○李紅蘭

4/4【古畑任三郎@ドラマ】
 ○古畑任三郎/○今泉慎太郎/○林功夫/○日下光司

3/3【ケイゾク@ドラマ】
 ○柴田純/○真山徹/○野々村光太郎

3/3【ターミネーター2@映画】
 ○ジョン・コナー/○T-800/○T-1000

3/3【レオン@映画】
 ○レオン・モンタナ/○マチルダ・ランドー/○ノーマン・スタンスフィールド

2/2【ダイ・ハード2@映画】
 ○ジョン・マクレーン/○スチュアート

67/67

305竜は再び昇る ◆uuM9Au7XcM :2017/01/11(水) 00:19:41 ID:ftIs30W60

「女帝ジューザだと……あいつは俺たちが倒した……そう、たしかに死んだはず」


名簿の記入ミスか?
いや、殺し合いを催すような組織がそんなくだらないミスをするだろうか?
これがミスではないのだとしたら、ジューザが実は生きていたことになる。
もしくは――――


「生き返ったということなのか……?」


ノストラダムスは言っていた。
『このゲームの勝者には、商品としてどんな願いでも一つだけ叶えてやろう。不老不死、巨万の富、死者蘇生……あらゆる用意もある』と。


そして、
「『その証拠を持つ者とは、生きてさえいればいずれ証人に会えるだろう』とも言っていたな」


ジューザがノストラダムスの言う証拠を持つものなのかはわからない。
ただし、その可能性は高い。ということはリエを生き返らせることも可能であるということだ。

名簿を隣の席の上に置き、支給された食料であるパンをデイパックから取り出し豪快に噛り付く。
そのまま味わうこともなく咀嚼し、水で流し込んでいく。
腹が減っては戦はできぬというように、戦うためにはエネルギー補給が必要だ。
そう―――俺は再び戦うことに決めた。
リエを生き返らせることができるという確証はないが、希望を持つことはできる。彼女のためになら、俺は鬼にでもなってみせる。
考えるのはこれで終わりにしよう。
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306 ◆uuM9Au7XcM :2017/01/11(水) 00:23:49 ID:ftIs30W60
投下終了です。

申し訳ありません、場所を記載ミスしていました。
正しくは【A-7 映画館/1日目 深夜】です。


307名無しさん :2017/02/01(水) 19:07:15 ID:9bcabzDA0
乙です。
林ナチュラルに悪党やなあ……猫箱の中の猫になった紅蘭のその後は如何に。
竜は……不安定な精神状態な時に連れてこられたから、仕方ないかな。
どちらも納得して楽しめる話でした。状態表の満腹にほっこり。


308 ◆uuM9Au7XcM :2017/03/20(月) 20:08:46 ID:ZufKuwkY0
投下します。


309さくらとあぶない刑事さん ◆uuM9Au7XcM :2017/03/20(月) 20:10:03 ID:ZufKuwkY0
「バトルロイヤルねえ……。まったく……面倒なことに巻き込んでくれたもんだ」


暗闇に包まれた草原に座り込んでいるスーツ姿の男――――真山徹は面倒そうに、しかし苛立ちを含んだ物言いで呟いた。
その声はすでに疲労を感じさせ、息遣いも荒く肌には汗が滲んでいる。
すでに殺し合いに乗った者と戦闘をした後―――
というわけではなく、バトルロイヤルが始まる以前にある事情から警察に追われ、銃撃を受け負傷しているのである。


(殺し合い……もしかして……朝倉の仕業か?)


真山は刑事として数年間働いてきたが、数十人を拉致して殺し合いをさせることができる人物などそうそういるわけがない。
どこかの国のイカれた独裁者か、刺激を欲した金持ちの道楽か。
考えを巡らせても、そんなぼんやりとした可能性しか浮かばないなか、具体的な人物として思い至ったのが朝倉裕人。
真山徹の妹を同級生たちに輪姦させ自殺に追い込み。
大沢麻衣子を洗脳し自殺させ。
真山の同僚の谷口剛までも操って死に至らしめている。
真山徹が最も憎み、殺したいとさえ思っている凶悪犯罪者だ。

朝倉は何人もの人間を自分の都合のいいように操り、弄んできた男である。殺し合わせるなんてものを催したとしても不思議ではない。
だが、いくら朝倉でもここまで大規模なことをできるだろうか。
それに説明を受けた場所で死んだワニの化物はいったいなんなのか。
などといったいくつもの疑問点が湧き、朝倉の仕業だと想定したくとも確信できない現状に、思わず頭を掻き毟る。

しばらくそのような考えに頭を悩ませていた真山だったが、纏まらない考察は後回しにしようと決め、ランタンを草の茂った地面へ広げた名簿に掲げ視線を落とす。
そこにはよく知る名前が載っていた。
柴田純と野々村光太郎。

二人とも警視庁捜査一課弐係の同僚で、今年配属されたばかりの新人とどこか抜けている係長である。
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310さくらとあぶない刑事さん ◆uuM9Au7XcM :2017/03/20(月) 20:11:07 ID:ZufKuwkY0

「おいッ!そこから動くなよ」

「は、はいっ!!」


真山はすかさず支給品のサブマシンガンを構え、少女に銃口を向けると、その場で静止するように警告する。


「あ、あの……わたし、木之本桜っていいます。
 ノストラダムスって人の言いなりになって、おじさんを殺すつもりなんてあ、ありませんからっ」
「……悪いけどな、初対面の人間をはいそうですかとすぐに信用できるようなお人よしじゃないんだわ、俺」
「そんな……」


拒絶する真山の返答に、桜と名乗った少女は残念そうに肩を落とす。
真山とて、目の前の少女が自分を害するために近づいてきたと決めつけているわけではない。
だが、同僚の谷口剛ですら豹変して襲ってきたのだ、年端もいかない少女とはいえ簡単に信用しろというのは無理な話である。
しかも出会ったのが殺し合いを強制されている場所だ。
人間というものは己が死ぬかもしれないとなったら何でもやるものだ。
たとえそれが人殺しとは無縁に見える子どもであったとしても。


「それでも、……桜ちゃんだっけ?君みたいな女の子殺すのも寝覚めが悪いからさ。
 さっさとどっか行ってくんない?」


信用できなくても殺すことは躊躇われる。
そう桜に告げ、この場から立ち去ることを促す。

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311さくらとあぶない刑事さん ◆uuM9Au7XcM :2017/03/20(月) 20:12:07 ID:ZufKuwkY0


「その子たちは友達か?」
「……ええ、そうです。
 とっても大切なお友達なんです。」


桜は少し驚いた表情に変わるが、振り返らずに一歩踏み出した体勢のまま止まる。


「……そうか、会えるといいな」


それだけを言うと、小さな声で「行け」と再び促すようにして言葉を締めくくった。
次に驚くのは真山の方であった。
真山から遠ざかるように歩き出すと思っていた桜が突如反転、しかも猛然と走ってきたのである。
予想外の事態に身体に力が入ったのか、左腕の傷が痛み、構えていたサブマシンガンを手放してしまう。
慌てて右手で拾い上げ顔をあげるも時すでに遅し、桜は至近距離まで迫っており、気が付くと草原に押し倒されていた。


「おい、何のつもりだよ」
(くそっ……信用しないとか言いながら油断してどうすんだよ……)


眼前には先ほどの怯えた表情と違い、意志の強さを感じさせる瞳。
押し倒されたドサクサで、真山が構えていたサブマシンガンも桜の手にある。
後悔を胸に抱きつつ、返答を期待せずに問いかけた。


「ハァ……ハァ…………やっぱりおじさんは……悪い人じゃないって……思ったから」
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312さくらとあぶない刑事さん ◆uuM9Au7XcM :2017/03/20(月) 20:13:03 ID:ZufKuwkY0
桜が病院へ行って真山の左腕を治療するべきと主張し、じゃあ歩いていくかと真山は応じた。
そして、その必要はないと桜が言い出したのが数分前。
歩いて行かなきゃどうするんだ、車でも出してくれるのかと馬鹿にした物言いで真山が吐き捨て、それに桜がムッとしたのが数十秒前。
桜がペンダントを取り出し、何やら呪文のようなものを唱えると急にピンク色の杖が出現。
それを見て、真山が狐に化かされたような顔になったのがつい先ほどである。

真山の混乱はまだ続く。
次に桜が取り出したのは1枚のカード。そこには鳥の絵が描かれているのがチラリと見えた。


「クロウの創りしカードよ。
 我が鍵に力を貸せ。
 カードに宿りし魔力を
 この鍵に移し我に力を!」


取り出したカードを宙に投げたかと思うと、桜がそのカードに向かって杖の先端部分を叩きつける。
すると叩きつけた杖に翼が生え、桜は当然のようにその杖に跨ると、ゆっくりと宙へ浮かび箒に乗った魔女のように真山の周りをくるりと華麗に1周してみせた。


「さあどうぞ!おじさんも後ろに乗ってください。
 これで一緒に病院へ行きましょう」

「……おじさんじゃない。真山さんと呼びなさい」


何が起こったのか理解できない真山は、とりあえずずっと気になっていたおじさん呼びを改めさせることにした。



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313 ◆uuM9Au7XcM :2017/03/20(月) 20:13:50 ID:ZufKuwkY0
以上で投下終了です。


314 ◆uuM9Au7XcM :2017/05/28(日) 01:13:17 ID:5M7EDqZ20
投下します。


315それぞれの道 ◆uuM9Au7XcM :2017/05/28(日) 01:14:20 ID:5M7EDqZ20
バトルロイヤルが始まってすぐにムースが感じたのは、殺し合いを開いた主催者への怒りであった。
そして支給品や地図、名簿の確認を行っていく過程で、怒りは焦りと不安へ変わっていく。
眼鏡を没収されなかったのは不幸中の幸いであった。彼は視力が低く、眼鏡をかけていないと銅像と人間の区別もできないほど、対象の判別ができない状態になってしまう。
名簿にはムースの知人の名前が複数人記されており、その中には彼の想い人であるシャンプーの名前もあった。
それは即ち、シャンプーが殺し合いのゲームに参加させられ、命の危険にさらされていると言う事に他ならない。
もし眼鏡まで没収されていたのなら、名簿を読むことができずにシャンプーが参加していることに気付くことができなかった。
この状況に気付くことができただけでも、本当に不幸中の幸いだったといえる。


「ここにおればいいが……」


差し当たっての目的地と定めた風林館高校へと到着したムースは、違和感を感じつつもその馴染みのある建物を見上げ呟いた。
この場所へ来た目的は、知り合いと合流しシャンプーを捜索する助力を得ることである。
強制的に殺し合いをさせられている以上は、初対面の人間は信用できないため、知り合いが立ち寄るであろう彼らの母校の名と形をしたこの場所へ赴いたのだ。
乱馬、あかね、良牙の3名のことは好きではないが、このような催しに乗るような人間ではない。むしろ抗うのが容易に想像できる。
ただし、シャンプーはどうだろうか?
ムースにとっては心底口惜しい事実であるが、彼女は乱馬に好意を抱いている。熱情的で直情的な彼女ならば乱馬のために殺し合いに乗るのではないか?
ムースは想い人が殺し合いに乗り、その結果死んでしまうことが恐ろしくて堪らない。
そんなことを考えながら校内へ入っていくと、奇妙な光景を目にした。


「これは……寝ておる……のか?」


中学生か高校生か、つまりはムースと同い年か年下ということになるが、その程度に見える少年が校舎に背を預け座った状態で熟睡していた。
一瞬、既に殺された参加者の骸かとも思ったが、寝息によって上下する肩を見て寝ているのだと理解した。
余程疲れて眠っているのか、近付いたムースを意にも介さず気持ちよさそうに眠りこけている。


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316それぞれの道 ◆uuM9Au7XcM :2017/05/28(日) 01:15:42 ID:5M7EDqZ20


「人の気配がしたから来てみれば……なんだコイツは」


先ほどのムースと同じ場所に立ち、同じような反応をしているこの男の名はドモン・カッシュ。
ネオジャパン代表のガンダムファイターであり、世界の調停者『シャッフル同盟』の一員キング・オブ・ハートの紋章を受け継いだ青年である。
鋭い目つきにボサボサの黒髪には赤いハチマキをし、右頬に十字の古傷を付けたその姿はどこか近寄りがたい雰囲気を漂わせている。


「おい!こんなところで寝ていると危険だぞ起きろ!」


ドモンは眠っている少年に声をかけながら、軽くゆすって起こそうと試みるも、一向に起きる気配がない。
悠長に起こしている場合ではないと、今度は頬を叩いてでも起こそうと手を振り上げた。
すると、


「――――なんだとッ!!}


攻撃する相手に反撃してカウンターをいれるかのように、頬を叩こうとしたドモンへ向かって風を切るように少年が拳を繰り出してきたのだ。
腹部へ放たれた拳をドモンは咄嗟に左腕でガードしてみせるも、彼を警戒させるには十分な威力を持っていた。


「眠ったふりをして攻撃を仕掛けてくるとは卑怯な!!
 そのつもりならば相手になってやる!!さあ、かかってくるがいい!!!」


少年に敵意があると思ったドモンはすぐさま構えをとり、戦闘態勢に入り相手に出方を窺う。
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317それぞれの道 ◆uuM9Au7XcM :2017/05/28(日) 01:16:48 ID:5M7EDqZ20


「寝ているとはどういうことだ?コイツは俺に攻撃を仕掛けてきたぞ」
「寝ているというのは本当ですよ。体力を回復させるため睡眠をとっているのでしょう。
 反撃してきたのは……まあ彼の本能で、というしかありませんね」
「要するに、こいつはこのゲームに乗るような奴ではないと言いたいのか?」
「……ええ。そして、オレもノストラダムスの思惑通りに殺し合いをするつもりはありませんよ。
 もちろん、仕掛けてくる相手に手加減するつもりもありませんけどね」


説明になっているのか疑問な説明をしながら、蔵馬は少年の元へ向かい彼の傍にしゃがみ、顔を覗き込む。
ドモンは、横を通り抜けていく蔵馬の美麗な横顔に見惚れてしまいそうになりつつも、二人の様子を注意深く見つめていた。
手加減するつもりはないと口にした時のほんの僅かだけ、蔵馬の雰囲気が冷徹なものへの変わった。
ドモンはそれを感じ取ると、蔵馬が見た目通りの男ではないと察する。


「おい、幽助。いくら君でもこんな所で呑気に寝ていたら危険だぞ」
「……グゥ…………ムニャムニャ……」
「だめだ……しばらく起きそうにないな」
「そういえば、その幽助というやつのデイパックが見当たらんが」


蔵馬も幽助を起こそうと試みてみるが、ドモンの時と同様に効果がないということが判明したところで、ドモンがある事実に気付く。
彼らバトルロイヤルの参加者全員に配られているはずのデイパックが、幽助の傍にないのである。
殺し合いのゲームにおいて命を繋ぐために必要不可欠な、地図や食料などが入っており、いくら実力者であったとしてもそれらなくしては死亡率は跳ね上がることだろう。
ドモンと蔵馬は二人して周囲を探してみるも、見つけることはできない。


「どこかに隠しているのか?」
「いえ、そこに気を使うのならばこんな無防備なところで寝ていないと思います。
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318それぞれの道 ◆uuM9Au7XcM :2017/05/28(日) 01:17:30 ID:5M7EDqZ20


「蔵馬、お前はそいつを使ってデイパックを探してくれ。俺は幽助を背負って移動する。
 そして、俺の知り合いに会ったら手助けをしてやってほしい」
「わかりました。では、軽く情報交換をして、待ち合わせの場所と時間を決めておきましょう」


基本方針が決まると、二人はすぐさまデイパックから地図と名簿、そして筆記用具を取り出し情報交換を始めた。


「まずはドモン、貴方の探し人を聞いておきましょう」
「レイン・ミカムラ、アレンビー・ビアズリーの二人だ。
 そしてもう一つ言っておくことがある。東方不敗には手を出すな」
「それは危険だから?それとも何か因縁があって自分が手を下したい相手ということですか?」
「…………両方だ」
「わかりました。こちらも伝えておきますが、戸愚呂兄弟には関わらないようにおススメします。
 少なくとも、幽助が目を覚ますまでは」

蔵馬の重苦しい物言いに、ドモンは深く肯いた。


「次に待ち合わせ場所ですが。互いに成果がなくても、二回目の放送頃にD-4地点のプレミアマカロニで落ち合いましょう。
 それまでにD-4が禁止区域となっていた場合には、E-3の駅に変更ということで如何でしょう?」
「よし、それでいこう」



蔵馬は見鬼くんが指し示す方角である西へ向かって駆けていく。
彼はドモンに伝えようか迷った結果、確証が持てずに伝えられなかったことがあった。
それは、幻海という名前が名簿に載っていることについて。蔵馬の認識では、彼女は戸愚呂弟によって殺されたはずであった。
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319それぞれの道 ◆uuM9Au7XcM :2017/05/28(日) 01:19:13 ID:5M7EDqZ20




【F-5 風林館高校周辺/1日目 深夜】


【ムース@らんま1/2】
[状態]:健康
[装備]:
[道具]:支給品一式(2人分)、ランダム支給品4~6(浦飯幽助の分は未確認)、
[思考]
基本行動方針:シャンプーを連れて脱出する。
1:シャンプーと合流する。
2:乱馬たちと合流する。
3:知り合い以外は信用しない。
4:可能ならば他の参加者から支給品を奪取する。


【ドモン・カッシュ@機動武闘伝Gガンダム】
[状態]:健康
[装備]:
[道具]:支給品一式、ランダム支給品2~3
[思考]
基本行動方針:打倒ノストラダムス。
1:浦飯幽助を連れてレイン、アレンビーを探す。
2:第二回放送頃にD-4プレミアマカロニまたはE-3の駅で蔵馬と合流する。
3:東方不敗は自分が倒す。
4:戸愚呂兄弟を警戒。
[備考]
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320 ◆uuM9Au7XcM :2017/05/28(日) 01:20:02 ID:5M7EDqZ20
以上で投下終了です。


321 ◆uuM9Au7XcM :2017/05/29(月) 01:00:04 ID:7iJnnJiA0
投下します。


322放たれた怪物 ◆uuM9Au7XcM :2017/05/29(月) 01:01:28 ID:7iJnnJiA0

病院というものは人の命を救う場所であるが、必然的に死が発生してしまう場所でもある。
そのため怪談の舞台になることも多く、どこか居心地の悪さを感じるものも少なくはないだろう。
夜間の大病院ともなれば、その広大さと昼間の喧騒から一転しての静けさにより不気味さはさらに増すことになる。
命を奪い合うバトルロイヤルの会場に設置された施設の一つ、大凶病院。
ゲームが開始され、この無人の病院に飛ばされた男が一階の待ち合いフロアの椅子に腰かけている。
彼の名前はチョコラータ。


「素晴らしいっ!!なんと心躍るイベントだ!」


その口から発せられたのは主催者への恨み言や嘆きではなく、最大限の賞賛の言葉。
彼の手には支給された名簿があり、そこに記された67人の名前を喜色をあらわにしながら眺めている。
それはまるで、腹ペコの子どもがご馳走の並んだメニューを手渡され、どれを食べようか迷っているかのようであった。


「この名簿に載っている者たちが殺し合うのか。
 くくく……私が主催者となってそのすべてを観察したいところだが、自ら好きに殺して回るのも悪くない」


舐めるように名簿に目を通していたチョコラータだが、ふと見覚えのある名前に目が留まった。


「ブチャラティとジョルノ・ジョバァーナ。……そしてリゾット・ネエロか」


彼らがこのゲームに参加していようと、チョコラータの行動方針に影響を与えることはない。
知った名前ではあるが、顔見知りでも親しいわけでもなく、むしろ積極的に殺しておきたい人物だといえるだろう。
ここに呼ばれる直前、チョコラータが始末しようと動いてた標的がブチャラティとその部下たちなのだ。
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323放たれた怪物 ◆uuM9Au7XcM :2017/05/29(月) 01:02:51 ID:7iJnnJiA0


一通り名簿を見終えたチョコラータは、次にデイパックの中身を確認し始めた。
食料などと共に入っていたのは、加工された鳥の羽と囚人用の手錠。


「おいおいおい、ビデオカメラがないぞ!
 気の利かない連中だな。これではせっかく殺しても死の瞬間を撮影して楽しむことができないではないか」


それまで上機嫌だったチョコラータだったが、お目当てのものが支給されていないことに怒りを露わにし、賞賛していた主催者へ理不尽な批判を吐き出した。
苛立ちが収まらないのかブツブツと愚痴を零しながら、取り出した支給品と院内を周って調達したメスなどの医療器具をデイパックへしまっていく。


「おや、客が来たようだな」


デイパックへ荷物をしまい終え、チョコラータが立ち上がりかけた時、正面入り口の自動ドアがゆっくりと開く音が鳴った。
人の気配を察したチョコラータは、狂気を隠すようににこやかな表情を作り人影の方へ歩き出す。
狂人の待つ病院へ、それを知らない参加者が足を踏み入れたのであった。





【E-4 大凶病院/1日目 深夜】


【チョコラータ@ジョジョの奇妙な冒険 Part5 黄金の風】
[状態]:健康
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324 ◆uuM9Au7XcM :2017/05/29(月) 01:03:42 ID:7iJnnJiA0
以上で投下終了です。


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19 アニメキャラ・バトルロワイアルGO (Res:657)All First100 Last50 SubjectList ReLoad 19
1名無しさん :2016/06/17(金) 00:00:13 ID:EdILi.9c0
ここはアニメキャラクターでバトルロワイアルを行うリレーSS企画です。
企画の性質上、キャラの死亡や流血等、残酷な内容を含みます。閲覧の際には十分ご注意ください。

したらば
ttp://jbbs.shitaraba.net/otaku/17236/

投票所
ttp://jbbs.shitaraba.net/anime/10770/

wiki
ttp://www65.atwiki.jp/anirowago/

地図
ttp://imgur.com/aYmPt1v.jpg

【参加者名簿】

6/6【名探偵コナン】
○江戸川コナン/○毛利蘭/○灰原哀/○安室透/○赤井秀一/○ジン
6/6【うしおととら】
○蒼月潮/○とら/○秋葉流/○引狭霧雄/○斗和子/○紅煉
6/6【ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない】
○東方仗助/○広瀬康一/○虹村億泰/○岸辺露伴/○片桐安十郎/○吉良吉影
6/6【機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ】
○三日月・オーガス/○オルガ・イツカ/○ビスケット・グリフォン/○アイン・ダルトン/○ガエリオ・ボードウィン/○マクギリス・ファリド
6/6【迷家-マヨイガ-】
○光宗/○スピードスター/○ヴァルカナ/○らぶぽん/○美影ユラ/○ナンコ
5/5【おそ松さん】
○松野おそ松/○松野カラ松/○松野チョロ松/○松野一松/○松野トド松
5/5【東京喰種トーキョーグール】
○金木研/○霧島董香/○月山習/○ヤモリ/○真戸呉緒
5/5【オーバーロード】
○アインズ・ウール・ゴウン/○アルベド/○シャルティア・ブラッドフォールン/○デミウルゴス/○クレマンティーヌ
5/5【うたわれるもの 偽りの仮面】
○ハク/○クオン/○ネコネ/○オシュトル/○ヴライ
4/4【ニンジャスレイヤー フロムアニメイシヨン】
○ニンジャスレイヤー/○ダークニンジャ/○ヤモト・コキ/○シルバーカラス
4/4【ストライクウィッチーズ】
○宮藤芳佳/○リネット・ビショップ/○サーニャ・V・リトヴャク/○エイラ・イルマタル・ユーティライネン
4/4【がっこうぐらし!】
○丈槍由紀/○恵飛須沢胡桃/○若狭悠里/○佐倉慈
4/4【この素晴らしい世界に祝福を!】
○佐藤和真/○アクア/○めぐみん/○ダクネス
3/3【ガールズ&パンツァー】
○西住みほ/○西住まほ/○逸見エリカ
3/3【THE IDOLM@STER】
○天海春香/○如月千早/○星井美希

72/72

638佐藤和真ですが、戦車内の空気が最悪です ◆QkyDCV.pEw :2017/02/19(日) 21:04:31 ID:BEYVrFpk0
「うん」
仗助もみほも、闇雲にただ戦うような真似はしない。何処何処までも諦めず考え抜いて、勝ちの目を引き寄せようという努力を怠らない。そんな仗助が口にし、みほが頷くからこそ、この言葉は若気の至りだのといったものとは一線を画するのだろう。
そうした理屈を理解しているわけでもないのだが、宮藤芳佳もまた戦いを前に怯え引き下がるような者ではない。
「私も、もちろんそのつもりだよ。だって私、ウィッチなんだから」
カズマはそんな三人のノリに少し釣られている自分を自覚しながらも、まあ仕方ないか、と置かれた環境を鑑み自分を納得させる言い訳とする。
「おーおー、三人共かっこいいねえ。俺は真っ向からやりあうなんて柄でもないし、セコくコスくやらせてもらうけどな」
冗談めかしてそう言ったのだが、何故かみほにも仗助にもこの言葉は大層好評であった。
みほはぽんと手を叩く。
「はい、そういうので行きましょう。相手が強いという事だけははっきりしてるんですから、こちらは手間暇をかけてこそこそーって感じで」
始めて、嘲笑とかではなく楽しげにカズマに笑いかける仗助。
「そうだな、あんだけふざけた連中だ、おちょくってやるぐらいがちょうどいいだろ。おめえはそういうの得意そうだしアテにしてるぜ」
一人落ち込んだ気配の芳佳。
「わ、私はあまり頭を使うのは……で、でもセコくズルく、だね。頑張るよ。と、とりあえずはお夕飯のおにぎりの具をわさび漬けに変える所から……」
速攻でカズマが突っ込む。
「俺達にセコくしてどーする。後それ多分食ったら美味いぞ」
「だ、だって美味しくないもの食べるとかあんまりだし。でもちょっとした刺激っていうかびっくりをね」
「だから俺達にそーしてどーすんだよ」
二人のやり取りを見て、仗助とみほは同時に安堵の息を漏らす。それに気付いた二人はお互い顔を見合わせる。
何とか芳佳が元気を取り戻してくれて良かった、そんな事を二人が同時に考えていて。二人は同時に噴き出すと穏やかな笑みを浮かべる。
思いっきり笑い合える程精神状態は安定しているわけではない。それはひたすら冷静であろうとし続けているみほであってもだ。
ただそんな苦しい中であっても、ほんの少しなら笑う余裕を持てた。そして、自分でそうしてみて始めて、無理して作った笑みにも、心を安らげる効果があるのだと二人は知ったのであった。





【E-7/朝】

【東方仗助@ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない】
[状態]:
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639 ◆QkyDCV.pEw :2017/02/19(日) 21:05:15 ID:BEYVrFpk0
以上で投下を終了します。


640名無しさん :2017/02/20(月) 10:21:26 ID:uunHKq4E0
投下乙
やっぱり異世界&蘇生体験済みのカズマが居るとこういう時話進のが早いな
ふわっとしてるところはみほと仗助で埋めたりいいパーティーだ


641名無しさん :2017/03/04(土) 18:27:32 ID:UDFa.h560
こいつらの掛け合い楽しいなあ
カズマさんもだけど仗助みほがいい


642 ◆QkyDCV.pEw :2017/03/29(水) 18:51:31 ID:VD0IupEk0
広瀬康一 松野カラ松 赤井秀一、投下します。


643納鳴村の見え方 ◆QkyDCV.pEw :2017/03/29(水) 18:52:18 ID:VD0IupEk0




最初の定時放送を聞き終えた後、松野カラ松は川を流れていくトド松の姿を思い出していた。
再び体に震えが来た。カラ松にはその震えの理由がわからなかったが、怖くて震えているというのだけは自分でもわかる。
悲しむよりも、怒るよりも、まず先に怖いとカラ松は思ったのだ。
助けを求めるようにカラ松は共に行動する広瀬康一に目を向ける。そこで、彼の見せた変貌っぷりに目を見張る。
怒髪天を突くとは正にこの事だろう。髪が逆立って見える程、康一は激怒していた。
康一は、声だけは平静なままで言った。
「ねえ、カラ松さん。例えば、ですよ。自分の大切な友達を、ロクに彼の事を知りもしないクソ野朗が、ざまあ見ろって言わんばかりに死んだとかぬかしたら、どう思います?」
「え? ええと……」
「ムカッ腹、立ちません? もし目の間にソイツが居たなら一発入れてやらなきゃ収まらないぐらい、頭に来ませんか? もし、親切心で言ってますーなんて戯言抜かしたら、起き上がれなくなるまで殴りたいって、思っちゃいますよね」
「お、おう。でもそれ俺じゃないからな、おーけい? 俺チガウ。俺コウイチの敵チガウ」
「わかってますよ。見境無く暴れたりなんてしません。けど、コレ、間違いなく、僕、怒っていいですよね? こんな事抜かすクソ野朗見かけたら、思い知らせてやっていいですよね?」
「うん、うん、怒っていいと思うぞー。でも俺じゃないからな、俺には怒らないでください、プリーズ」
滅茶苦茶怖いらしく、つい敬語になってしまうカラ松。
康一は自らのこめかみを手で抑え、三回、呼吸を行い心を整える。
「……ごめん、もう大丈夫。億泰君はまだ、きっと生きてる。だから……」
そこで言葉を区切って康一はカラ松をまじまじと見つめる。
カラ松の目の縁が小刻みに揺れている。さっきの放送で、カラ松の弟の名前が呼ばれたのは康一も知っている。その弟の死体を、カラ松は目にしているのだ。動揺も無理も無い話だろう。
康一はそんな彼に負担をかけるのは、心苦しいと思えた。
今の康一はもう、とにかく隠れてやり過ごすといった思考はない。こちらからも積極的に動いていって人を探し、敵と味方を見極めつつ味方を増やそうと考えている。
そんな道行きにカラ松を連れて行ったものか、と悩んだのだ。
カラ松はこの村に置いて、自分のみが動き回るというのが良さそうな考えに思えたのだが、康一は何故かそれを実行に移す気になれなかった。
彼を一人残していくのが心配だ、というのもある。ただ、危険さで言うのなら探索に共に出る方が絶対に危険だ。何せ人が居たらこちらから接触を取ろうというのだから。
カラ松は勇敢な青年だが、だからとスタンドも持たぬ彼では先のような人外相手では足手まといにしかなるまい。ましてやそんな相手に蛮勇を振るったならば結果は火を見るより明らかだろう。
ならば隠れられる場所に隠れていた方がいい、と思うのだが、やはり何度考えても、康一はカラ松をココに置いていくのは良くないと思えてしまうのだ。
「康一ボーイ?」
カラ松が不思議そうにこちらを見返してくる。
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644納鳴村の見え方 ◆QkyDCV.pEw :2017/03/29(水) 18:53:15 ID:VD0IupEk0
いや、ここから出ていく、それもあの殺人者達の居る方向とは別の方に向かうというのであれば、見送っても問題が発生する可能性は低いと考えられる。
この村で、赤井は生き残る算段をつけなくてはならない。それは、敵を倒す事と同義だ。
殺人者が徘徊している土地に放り込まれた多数の無力な人間達を、如何に救うのが一番効率的か。簡単だ、殺人者を全て駆逐しきってしまえばいい。
放送内容を信じるのであれば、先に出会った二人組の殺人者ではとても殺しきれないだろう数の死者が出ている。それはきっと、あの二人以外にも人殺しがいるという事だ。
赤井には効率的に手際良く、殺人者を始末していく事が求められる。では、どうするか。
この村を、殺人者にとってのキリングフィールドにしてやればいい。
武器? 無いなら作ればいい。必殺の殺し間をこの村の各所に用意し、殺人者を招き寄せて殺す。
幸い、ここは村で、幾つかの面白そうな道具も見つけてある。また和風家屋である為、軒下や天井裏も入りやすく、今康一とカラ松を見張っているように隠れ潜む事も容易だ。
これらを活用すれば、有効な武器も作る事が出来るだろうし、待ち伏せやら仕掛けやらにも向いている場所だろう。武器は、とりあえず弓辺りを赤井は考えている。
そんな危険な場所となるこの村には、彼等は居ない方がいいだろう。
或いは、殺人者であろうとこれを殺す事に忌避感のある者も居るかもしれない。だから、赤井がやるのだ。
何でもそうだ。出来る者がするのが、一番効率が良い。ここにどんな者が集められているのかはわからないが、殺人の訓練を受けている赤井がそうするのは至極理に適った行為であろう。
故に赤井は二人を見送る。彼等が悪意を持って赤井の情報を洩らすとは考え難いが、必殺の殺し間をより磐石のものとする為には用心に用心を重ねるべきだ。
あのバーボン、安室透ですら不覚を取る場所なのだから、ここは。

村から離れた所で、康一はこんな事をカラ松に訊ねた。
「ねえカラ松さん。あの村さあ、何か変な感じがしたとかそういうのあった?」
「え? いや、俺はそういうのは無かったぜ……」
そっか、といい、康一はこれ以上この話題を続けはしなかった。
康一が村を離れたのには、れっきとした理由がある。
それは康一が、あの村をかつて入り込んでしまった杉本鈴美の居る場所と、似ていると感じたからだ。
人が全く居ない町並みといった表面的な類似ではなく、もっと別の、肌にまとわりつくような、空気が違うとでもいうような、感覚だ。
以前に感じたその不思議な空気と、今この山中の村を取り巻く空気が似通っている、と康一には思えてならなかったのだ。
あくまで勘の範疇であり、理論的に云々なんて話ではないので、これを普通に話してカラ松を納得させるのは困難だろう。だから康一はああ言ったのだ。


645納鳴村の見え方 ◆QkyDCV.pEw :2017/03/29(水) 18:53:42 ID:VD0IupEk0
夜が明けたとはいえ、山中の移動は困難を伴うだろうし、木々が乱立する最中を歩く事になるのであるから、不意打ちへの警戒も難しかろう。
それでも康一は、あまりあの場所に居るのはよろしくないと感じていたのだった。



【C-6/朝】
【広瀬康一@ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない】
[状態]:健康
[装備]:なし
[道具]:支給品一式、ランダム支給品1~3
[思考・行動]
基本方針:殺し合いに反対。
1:ここに居るらしい仗助と億泰を探す。
2:ヤモリ、クレマンティーヌから逃げる。
3:カラ松を守る。
4:吉良吉影の危険性を伝え、捕まえる。
※本編終了後より参戦
※スタンドのことは「どうせ見えないだろう」と隠しています。

【松野カラ松@おそ松さん】
[状態]:健康
[装備]:H&K USP(13/15)
[道具]:予備弾薬30、支給品一式、ランダム支給品0~2
[思考・行動]
基本方針:帰る。
1:康一に引っ張られて移動する
※トド松の死体を見ました。
※康一のスタンドも見ましたが、その事を康一に確認する時間的余裕はありませんでした。

【C-6納鳴村/朝】
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646 ◆QkyDCV.pEw :2017/03/29(水) 18:54:06 ID:VD0IupEk0
以上で投下を終了します。


647 ◆QkyDCV.pEw :2017/03/29(水) 18:55:13 ID:VD0IupEk0
シャルティア・ブラッドフォールン ダークニンジャ ヴライ 月山習、投下します。


648 ◆QkyDCV.pEw :2017/03/29(水) 18:55:48 ID:VD0IupEk0



どうやらここはシャルティア・ブラッドフォールンの全く見知らぬ土地であるらしい。
とっ捕まえた戦士から聞き出した話から考えるに、ここはネオサイタマという場所の近くと思われるが、そいつも拉致されて来た口で本当にそうなのかの確証も得られなかった。
シャルティアが見つけた人間は全部で四人居た。内二人は殺してしまったので残る二人を追ったのだが、どうにも見失ってしまったようだ。
眷属まで使っての捜索に全く引っかからなかったのだから、かなり高速で移動したのだろう。最早周辺には居ないと考えるべきだ。
とにかくここが何処かがわからなければどうにもしようがなく、シャルティアは特にアテもなく人の居そうな場所を目指し歩いてみる。
この町、人の住居と思しきものは所狭しと建ち並んでいるのに、人の気配はまるでない。
建築様式も何処かで見た事あるような無いような、な感じで。それなりに進んだ文化と技術を持った国だとわかる程度だ。
高いところに上がってみても、人の気配は無い。時折、妙な違和感があって集中して気配を探ってはみるものの、やはり何も引っかからない。
よほど人が居ない土地なのだろう。いや、人は居たのだが、何処かへ消えてしまったというのがより正確な気がする。
「流石に、参りましたでありんす」
もう一度、シャルティアは現状を整理する。
恐らくシャルティアは何者かに拉致された。もしくは強制テレポートの類で吹っ飛ばされた。
その際、身につけていた装備品を悉く奪われているので、そういった魔法の罠の類でもなければ、やはり拉致されここに放り出されたと見るべきか。
「まったく、これではまるで迷子にでもなった気分でありんす」
少し考えて、シャルティアは頭を抱えてうずくまった。
「まるでじゃないしっ! まるっきり迷子そのものだしっ! ああああああああああ、なにこれなにこれ、わざわざ人をさらっておいてそのまま放置って何かの特殊プレイでありんすか!? 幾らなんでもこんな現状に性的興奮をもよおすとか難度高すぎでありんしょう!」
創造主にエロゲ設定を山盛り詰め込まれたシャルティアさんにも、流石にコレは無理らしい。
遊んでいる場合ではなかったのである。
てっきり、ここにシャルティアを拉致した者から何らかの接触があるものと思っていたのだが、見つけられたのは同じように捕まって来た者ばかりである。
確認したのは一人だけであるが、シャルティアを相手にロクに前に立つ事すら出来ぬような輩がシャルティアを拉致出来るなどとは考えられないので、アレ等も先に捕えた者と同様であろうと判断した。
ここまで接触が無いのなら、恐らくシャルティアを拉致した何者かはシャルティアと会うつもりはないのであろう。
つまり、接触して来た時にそいつから直接拉致の理由を問い質そう、というシャルティアの考えは実行出来ぬという事で。
もちろんそれでは帰る方法もわからぬままだ。転移系の術は全て、この地に結界だか封印だかがなされているらしく使用不能。伝言の魔法も駄目。小憎らしい程に、シャルティアには何も出来ない状況である。
よよよ、とその場に崩れ落ちる。
「どうして何時もわたしだけがこんな目に……この前も気がついたらアインズ様に……あああああああああああああぁぁ、またこの前のような失態を晒したらきっと……」
その時のアインズの様を想像したのか、シャルティアの全身を怖気が走る。
「いやっ! 絶対に嫌でありんす! そうよ、今回は意識がなくなってるなんて事もないのだし、わたしにもまだどうにかする目があるはずっ!」
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


649 ◆QkyDCV.pEw :2017/03/29(水) 18:56:21 ID:VD0IupEk0
実に馬鹿丸出しなザマであるが、これは彼女のみに原因があるわけではない。
エロゲのような設定を詰め込まれているシャルティアであるが、設定とは趣味嗜好であったり、性質だったりを定めたもので。
趣味嗜好が、戦闘に有利云々ではなくそれ以外の方向に突き抜けていったような内容であるのなら、好き嫌いは概ね当人にとっての弱点にしかなりえない。
性質にした所で、冷静沈着で常に最善の判断を下せるような性格を形成するような要素は、そのほとんどが可愛いといった要素と相反する。つまり、こちらも設定を盛られれば盛られる程立ち回りが不利になっていくものだ。
シャルティア・ブラッドフォールンはそれ以外、つまり能力的な面で言えばかなりのガチ仕様であり、総合的にはナザリック守護者達の中でも最強の部類に入ろう。
スキルや能力のバランスも良く、戦闘の際の大きな弱点もない。アインズがこれと戦うと言い出した時は、残る守護者全員が止めに入った程だ。
そういった能力の高さを活かす為の頭脳に、彼女は制限が加えられているという事。さながらガンダムの阿頼耶識を通した強力なフィードバックを、安全装置が防いでいるかのよう。いや別に、シャルティアに能力を発揮したらフィードバック食らって死ぬなんて設定は無いが。
結局、シャルティアは放送を耳にしていながら聞き逃すという素敵な失態を晒す事に。
まあ主たるアインズ・ウール・ゴウンも後半聞き逃していたようなので、きっと責められるような事は無かろうが。

シャルティア・ブラッドフォールンの能力はいずれかに特化しているわけではなく、故に様々な事態に対応出来るようになっている。
ならばこうした予測も出来ぬ緊急事態の対処において、彼女程相応しい存在はあるまい。
実際、様々な術への耐性を備え、耐久力や回復力も高い、索敵能力が少々劣るも、完全な不意打ちを食らったとしても一撃でシャルティアを打倒しきるのは至難の業だ。
そしていざ攻撃に移ったとなれば、物理、魔法、双方をバランス良く行使出来、スキルも充実している為ほとんどの防御手段への対応策をその手にしている。
彼女を殺すのは極めて難しく、彼女に殺せぬ敵はほとんど居ない。そんな存在である。
挙句、初見殺しも多数所持していて、魅了の術も数多揃えている為、敵を倒した後の情報収集も万全。スキルと能力だけ見るなら、アインズよりよほど彼女の方がこの地に向いているだろう。
また装備が奪われた現状でも、彼女はアンデッドである為疲労とは無縁で、当人が手を止めるか、行動不能になるまで何時まででも戦闘力が落ちぬままに継続戦闘が可能だ。
これまでに打倒された二人の守護者、これを倒した者達ともしシャルティアが戦うとなれば、恐らくまた別の結果になっていたであろう。
アルベドでは殺しきれなかった斗和子も、シャルティアならばすり潰す事が可能だ。デミウルゴスが耐え切れなかったオシュトルの斬撃もシャルティアならば堪えきり回復再生、しかる後反撃が可能であったろう。
斗和子やオシュトルならば、シャルティアの弱点である血の狂乱発動まで戦いきる事が出来るだろう。だが、血の狂乱はただのバーサークではない。魔法やスキルの行使も可能な、暴虐の嵐であるのだ。如何な双勇であろうとこれを耐え切るのは難しかろう。
この地に招かれた事で、計らずもシャルティアは守護者最強の証明を為し得る事となろう。当人がそれを望んでいるかどうかはさておき。



月山習、一生の不覚。
とばかりに頭を抱え、おろおろとその場でふらつく喰種月山習。
放送を聞いた結果である。そりゃ、アテにしていた喰種の二人の内の一人、霧島董香の死亡をいきなり聞かされてしまえばショックも受けよう。
習がこれまでに出会ったのは四人。学生らしき少女が二人、奇特な格好をした忍者紛いが一人、少女の容姿をしたバケモノが一人。
実に半数が人外である。これほどの者が居るというのならば霧島董香程の喰種が殺されるのも理解は出来る。
彼女とは面識もあるし、それなりに気にはかけている。一度殺されかけた相手でもあるし。ただ、彼女以上に、彼女が死んだ事で衝撃を受けるだろう人物、金木研の事が気になる習だ。
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650最凶のバケモノ達 ◆QkyDCV.pEw :2017/03/29(水) 18:57:14 ID:VD0IupEk0
ふと、何かに気がついた習は、今居るビルの屋上から隣にビルへと飛び移る。音も無く着地をし、滑るように走る。再び跳躍、ビル端のフェンスの上に一足で飛び乗り、再び次のビルへと飛ぶ。
こんな派手なムーブ、もし他人に見られたらと思うと何時もの町ではそうそう出来ないだろう。習は少し気を良くしながらビルの屋上を飛び移りながら移動を続ける。
が、突然足が止まる。
『何っ!?』
驚いたなんてものではない。
それまでアホみたいに騒ぎ喚き、挙句隠す気配すらない死臭を漂わせながらゆっくりと移動していた対象が突然消滅したのだ。
習の鼻は喰種ならではの鋭敏さを持ち、その索敵範囲は彼が追っているゴスロリバケモノ少女の索敵範囲を軽く超えている。
別の臭いで上書きしただのでは断じてない。突如、臭いそのものが消失したのだ。
かなり壁の厚い建物にでも入ったか。いや、臭いのみならず、習の肌にひりつくように漂ってきていた死の気配までが、綺麗さっぱりなくなるというのはありえない。
だが、そうなった原因らしきものはわかるので、習は細心の注意を怠らぬままに、追跡を続けた。



ダークニンジャは流れて来た死者を告げる放送に、思う所があったのか表情を引き締める。
呼ばれた名に聞き覚えは無いが、ダークニンジャのニンジャ第六感が言っているのだ、呼ばれた名の中にも恐るべき使い手が居たであろうと。
それは直前に姿を見かけた、ニンジャならざる圧倒的脅威の存在故の事だろうか。否である。
アレの存在もまたダークニンジャが警戒を強める原因ではあろうが、だからと言ってダークニンジャのニンジャ第六感の感性にブレが生じる事は無い。
何処までも冷静に、冷徹に、現状がどうであるかを受け止める為のセンサーとしての役割に、乱れが生じる事は無いのだ。
故にこそ、ダークニンジャはこの地に複数の絶大なる脅威が存在する事を知る。
例えば江戸川コナンであっても、シャルティアのような規格外は特別である、と考えているフシがあった。
もちろん彼の知能ならばアレクラスのバケモノが複数存在する可能性にも当然思い至っているだろうが、まずはアレを対処すべしと全力をそちらに傾けてしまっている。
だがダークニンジャは違う。ニンジャならではの独特かつ超越した感性により、更なる強敵の存在をコナンよりも確かなものとして感じているのだ。
ダークニンジャは町を走る。
前述の理由により、常ならぬ警戒を周囲に張り巡らし、四方にカラテを向けながら。
そしてダークニンジャの優れた感知能力は、手にしたキルリアン感知器よりも早く、その存在をダークニンジャに教えてくれた。
これもまた、ダークニンジャがまるで出会った事のない類の気配であった。
少ししてキルリアン感知器も反応を示すが、その数値はあのバケモノはもちろん、ダークニンジャよりも大きく劣るものであった。だが、だからこそ、ダークニンジャはこの数値が戦闘力の高さではないと察する。
ダークニンジャのニンジャ第六感は、この気配の主の並々ならぬ脅威度を感じ取っていたのだ。
だがダークニンジャは今度の相手には遠くから様子を見るのではなく、自身をその脅威の前に晒しだす。
まず、ダークニンジャを前にした相手の反応を確かめる。
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651最凶のバケモノ達 ◆QkyDCV.pEw :2017/03/29(水) 18:58:27 ID:VD0IupEk0
ヴライと名乗った大男は、その一言と共に、巨大な長棒を振り下ろして来た。

何たる豪腕、何たる威力か。
ヴライの振り下ろした長棒は叩き付けた大地を深く抉り、跳躍し距離を取ったダークニンジャを吹き上げた土砂が襲う。
ダークニンジャ、叩き付ける土砂を厭わずじっとブライから目を離さない。
当たり前にヴライはこの土砂の中を突っ込んで来た。攻撃はまたしても単純明快な、振り下ろしの一撃。
だがその振り下ろしに、珠玉の技が込められている事をダークニンジャは見てとった。
あれほどの威力。筋力だけで為し得るものではあるまい。いや、技のみでも不可能だ。類稀な鍛え抜かれた筋力を、膨大な経験に基づいた術理により運用し、早く、強くを何処までも極め尽くして初めて至る戦人の境地の一つであろう。
実際ダークニンジャも、飛んでかわさねば危うい。ギリギリでかわしあわよくば反撃などという甘えた行為の一切を拒否する、鋭さを備えた攻撃であるのだ。
太い棍棒をそのまま長くしたような、常識外の膂力でもなくば振り回せぬ武器を軽々と振り回すヴライ。だがそれは彼の戦闘力のほんの一部に過ぎない。
ダークニンジャが注視しているのは、その長棒を大地に叩き付けた動き、そのものだ。
最初の一撃は敢えて大地を叩いた。だが、次の一撃は大地に付く直前で棒先がぴたりと制止していたのだ。
それはダークニンジャの飛び道具による反撃を警戒しての事であろう。もしスリケンなどで仕掛けていても、あの長棒が跳ね上がり容易く弾かれていた。
たったこれだけのやりとりでもわかる。この大男ヴライは、ただの力自慢などでは断じてない。もちろん、ニンジャソウルを手にした事で有頂天になってしまうような浅薄な輩とも違う。
己を厳しく律し、何時でもより強くならんと切磋琢磨し続けて来た者の持つ、重厚な土台が感じられる。
これを一言で言い表すならば、見事なカラテ、であろう。
ヴライの足は止まらない。後退したダークニンジャに向かって、三度目の振り下ろし。
『否っ!』
ダークニンジャは前二度と全く同じモーションのヴライに対し、脅威は上ではなく前と感じ、その直感を信じ動く。
果たしてヴライの振るった長棒は振り下ろす挙動から一瞬で切り替わり、奥深くへと伸びていく突きとなる。もし後ろに下がる事でかわそうとしていたならば、この突きに追いすがられ致命的な一打を許したであろう。
だがヴライが稀有な武人であると言うのなら、ダークニンジャもまた古今稀に見る優れたニンジャだ。
突きの気配を感じ取り、後退ではなく左方への跳躍に切り替えこれをかわす。
ヴライの突きの威力は周辺の大気をすら巻き込み伸び行くもので、渦を巻いた風がダークニンジャを引きずりこまんと吹き付けるが、ダークニンジャはニンジャ脚力で大地を踏みしめこれを堪える。
更に、この突きの風圧で動きを制したヴライは、三種目の攻撃、薙ぎを繰り出す。
これぞ必殺の一撃であろう。前方の空間全てを削ぎ取る回避不能の剛撃だ。
地上には物理的にこれを回避する空間が存在しない。何処に居ようと薙ぎの範囲内であり、この範囲から一足で飛べる距離を、ヴライが長棒を振るう速度を越えて稼ぐのはさしものダークニンジャにも叶うまい。
それでも、ダークニンジャは歴戦を潜り抜けてきた勇士。出来ぬをこなしてこその超一流であろう。
先程大地を深く踏みしめたのは、風圧を堪えるのみが目的ではなかった。
次撃を薙ぎと予想したダークニンジャは、深く沈みこむ事で跳躍に必要な脚力を溜め込んでいたのだ。
一瞬でヴライの頭上を取るダークニンジャ。そして、何たる妙技か。空中で一回転し、ヴライの頭部を蹴り飛ばしにかかる。
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652最凶のバケモノ達 ◆QkyDCV.pEw :2017/03/29(水) 18:59:38 ID:VD0IupEk0
並のニンジャであればそのままヴライに足を掴まれていたであろう。ヴライのウケの強さを見てとったダークニンジャは咄嗟に、ケリを振りぬくケリではなく弾くケリに切り替えたが故のこの結果なのである。
さしものヴライも、片腕のみではダークニンジャ着地までの間に長棒を振るう事は出来ず、両者にとってあまり本意ではない形で交錯は終わる。
表面的に見えた動きは、ブライが振り下ろし、振り下ろし、突き、薙ぐ。これをダークニンジャが下がり、下がり、横に飛び、上に飛んで反撃するも受けられる。のみである。
これのみでも実にアクロバティックで迫力のあるやりとりであったのだが、これらの動きにはそれぞれ常人では踏み込みえぬ深い鍛錬と技術が詰め込まれており、両者の実力の程が知れようものだ。
現時点ではいずれに有利が付くといった風でもない。
だが、ここでダークニンジャは動きを変化させて来た。
戦場を広い道路上から、建物の中へと切り替えてきたのだ。
確かに、長物は建物内では不利であろうし、ヴライの得物を封じる意図でそう行動するのは正しい選択であろう。
建物の中へと走るダークニンジャを、そうとわかっていて平然と追うヴライ。
背の高いビルの一階ロビー、ここに入り込んだダークニンジャであったが、一階ロビーは上二階まで吹きぬけた広い空間になっており、ヴライが長棒を振り回すに充分なスペースがあった。
ダークニンジャは仕方が無いとでも思ったか、ロビーにそそりたつ巨大な柱を背負って構える。ヴライはやはり気にした風もなく長棒を振り下ろす。
そう、ヴライが構わず建物内に入ったのは、中に鉄筋が入ってようと大理石で覆われていようと、叩き砕く自信があったからである。
斜めに振り下ろされたヴライの長棒は、柱を袈裟に叩き斬ってしまう。その抉られた柱の傷跡は、明らかに長棒の長さよりも深い。
少し計算が外れたか、と柱の後ろに回りこんだダークニンジャは、これに同じく袈裟に手刀を叩き込む。こちらもヴライに負けじと中の鉄筋ごと深々と柱を抉り取る。
上にだけでなく、ヴライのドウジマを振り回しても問題ないぐらいに横にも広いフロアであるという事は、つまり、支えとなる柱にその重みが集中しているという事で。
ただの一本が支えたらず崩れるだけで、フロア全体の天井が細かく揺れ始めたではないか。
フロアの構造を一瞬で把握し、最適の柱に目をつけこれをヴライの力すら用いて破壊する。
ただ強いだけのニンジャには絶対不可能な戦い方だ。当然仕掛けた方のダークニンジャは即座にビルの外へと脱出。轟音と共に崩れ落ちてきた天井に、ヴライは避難が間に合わない。
だが、とりたてて彼は慌てる様子もなく、手にした長棒を深く後ろにまで引き構え、コンクリートの塊がヴライの頭上に至った瞬間、弧を描き長棒がこれを粉砕する。
細かな瓦礫は流石に避けようが無かったが、問題になるような大きな塊は全てその一閃で砕いたヴライは、頭上や肩に乗った瓦礫を払いもせずのそりとビルから出る。
ビルの外では、両腕を組んだダークニンジャが道路に立っていた。まるでヴライが出てくるのを待ち構えて居たかのように。
しかしヴライは外に出てもダークニンジャから目を離し、頭上高く、自らが入っていた十数階のビルを見上げている。
ヴライの知る建築では、ここまでの大きな破壊があれば建物全体に影響を及ぼす事必至であったのだが、このビルは一層の底が抜けた程度ではビクともしないようだ。
それを確認し、戦闘の最中だというのに何処か感心したような顔になる。
完全に無視された形のダークニンジャであるが、そもそもこの男、激情とは最も縁遠い男。怒りを顕に襲い掛かるような真似はしない。
そんなダークニンジャをせせら笑うヴライ。わかりやすいぐらいわかりやすく隙を見せてやったというのに、お互い引っ込みがつかなくなるような必殺の間合いへは決して踏み込んで来ようとしないダークニンジャの腰抜けっぷりを笑ったのだ。
「つまらん男だな。殺し合いをする気は無いか?」
本来のダークニンジャならば、敵が何をほざこうと黙殺するのであるが、どうしたものか、ダークニンジャはヴライの言葉に返事を返してやる。
「……ニンジャでもない、かといって人間でもあるまい。お前は一体何者だ」
ヴライの眉根が怪訝そうに寄る。
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


653最凶のバケモノ達 ◆QkyDCV.pEw :2017/03/29(水) 19:00:06 ID:VD0IupEk0
「ふむ、それだけの暴威を持ちながらニンジャを知らぬか。貴様、ネオサイタマの者ではあるまい。ヤマトと言ったか、事によれば、日本の外の者か?」
ヴライにはまるでわからぬ単語ばかりだ。それにこの男の動きは、ヴライも見た事が無いと思える程独特のものであった。
この踏み込み過ぎぬ戦い方こそがこの男の戦いで、ヴライが致命的な隙を見せるのを待ち構えている、といったヴライが最初に抱いた予測は実際に隙があったにも関わらず踏み込まなかった事で外れであったとわかった。
だが同時に、この男は隙があっても攻めない、つまり今の時点ではヴライにリスクを負ってまで大きな損害を与えようと思っていない、とも考えられる。
即ち、この男の狙いは時間稼ぎ。
ならば付き合う事もあるまい、と踏み込みかけたヴライ。その足が止まる。
ダークニンジャはそちらの気配に注意を向けながら、心の中で呟いた。
『我が策、成れり』
「あー、もうっ。この魔法、気配も消してくれるのはいいんでありんすが、こっちに気付いてもらえないのは面倒この上無いっ。あー、そこの二人、今からわらわの質問に答えなんし。その後でそっちの覆面は顔を見せて見た目が良かったらもう少し生かしておいてやりんす。そっちの不細工は自殺でもしなんせ」
周囲の大気が歪んで見える程に明白な強者気配を相手に、この超が付く見下し台詞を平然と吐けるのはこの会場広しと言えど、ギルド、アインズ・ウール・ゴウンはナザリックの階層守護者、シャルティア・ブラッドフォールン以外におるまいて。



「うん、やっぱりあの音の所に行ったのか。さて、僕はどうしたものかな」
月山習は三者が遭遇する様を、少女、シャルティアの索敵範囲外、更にダークニンジャやヴライからも察知されぬ距離を取りながら観察していた。
漂う匂いは間違いなく戦いの匂い。あの三人がどんな会話を交わすかはわからないが、結果として戦闘は起こるだろう。
あの少女の能力を見ておきたい、出来れば実際に手合わせも、と考えていた習には願ってもない好機。しかも先程出会った忍者装束の男までヤる気でいるのだ。その上、足の遅そうな、逃げる時の囮に出来そうな者までいてくれる。
「んー、ここは僕もお邪魔するとしようか」
こきりこきりと手首を鳴らしながら、習もまた、かの人外戦場へと足を進めた。



【E-8/朝】
【シャルティア・ブラッドフォールン@オーバーロード】
[状態]:健康
[装備]:
[道具]:
[思考・行動]
基本方針:人を探す
1:人を見つけ、ここが何処か等の基本情報を入手する。
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


654 ◆QkyDCV.pEw :2017/03/29(水) 19:01:16 ID:VD0IupEk0
以上で投下を終了します。


655名無しさん :2017/03/29(水) 19:13:31 ID:O/SMd8U60
投下乙です

康一もカラ松も何とか平常心を保てたか、ひと安心。
赤井は慎重だな。…まぁトラウマがあるし仕方ない。

シャルティアはやっぱシャルティアだなw
しかし不穏な空気…戦闘突入なるか?


656名無しさん :2017/04/01(土) 11:55:40 ID:aAV8MTuY0
投下乙です

どちらかが脱落すればよし
どちらも消耗してくれれば両方討ち取れて尚良
ダークニンジャ恐るべし…

しかし早くも最上級危険人?物が遭遇とか先が読めませんね
放送後に登場してない奴らも気になりますし
これは今後益々目を離せなくなりますね


657名無しさん :2017/04/05(水) 00:46:11 ID:a7tVttyg0
投下乙です。

正直シャルティアが負けるところが、想像出来ない。


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20 ニコニコ動画バトルロワイアルγsm3 (Res:748)All First100 Last50 SubjectList ReLoad 20
1名無しさん :2013/04/07(日) 12:38:07 ID:6NYUY/JY0
春です。



本日はニコニコ動画バトルロワイアルに 御アクセス頂き、 ありがとうございます。



ここはニコニコ動画の人気キャラを用いてバトルロワイヤルをするというリレー小説のスレッドです。
大変申し訳ありませんが、 この企画はフィクションであり実在の団体・人物等とはまったく関係ありません。
ルールさえ守っていただければ誰でも参加可能です。



またの御アクセスをお待ちしております。

wiki ttp://www34.atwiki.jp/niconico3nd/
前スレ ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/14759/1336579927/
したらば ttp://jbbs.livedoor.jp/otaku/15395/

729名無しさん :2015/04/13(月) 03:40:58 ID:5CwCrtvo0
投下乙
個人的にはこっちでもいいけどな


730名無しさん :2015/04/14(火) 20:57:30 ID:zIOAUAm.0
投下乙
グレーだが悪くないと思うぞ


731名無しさん :2015/04/15(水) 23:39:01 ID:1XLVfnLE0
乙です
青鬼と阿部さんが合わさって最強に見える


732<削除> :<削除>
<削除>


733名無しさん :2015/04/16(木) 22:44:03 ID:7Uhd/PFM0
偶然でしょ(適当)


734名無しさん :2015/04/16(木) 22:57:25 ID:4ad421aw0
認定兄貴オッスオッス!
そういえば放送後でまだ動いてないのってジャギとカズマだけ?


735名無しさん :2015/06/12(金) 02:32:15 ID:Mkb9WLJI0
保守


736 ◆J/0wGHN.4E :2015/07/04(土) 22:21:18 ID:.s2iTrvs0
投下します


737 ◆J/0wGHN.4E :2015/07/04(土) 22:26:46 ID:.s2iTrvs0



「…そう、みんな生き返らせてしまえばいいんDA」

それは、他でもないさやかにとって救いの光であった。


「みんな…生き返らせる…」

さやかは星君の吐いた言葉を呟く。
なおも星君は続ける。

「うん、始めのあのとき主催者は『優秀者には何でも一つ願いを叶える』と言っていただろう?」

だが、同時にそれはある種の悪魔の囁きのようにも感じられた。

「君や僕たちが、優勝して願いを『生き返らせてみんなを元の世界に返してほしい』と言えばこの殺し合いは実質無かった事にできるんDA」

「そうすればあの遊星やらを殺す事になっても、少しの間『痛い思い』をしてもらう程度の感覚で済む」

ムラクモが付け加える。

「痛い…思い…」

さやかは与えられた情報を反芻するのが精一杯であった。
それだけ、さやかの心理的葛藤は大きいのだ。

「で、でも…本当に願いを叶えるなんて…」

(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


738現人乱舞 ◆J/0wGHN.4E :2015/07/04(土) 22:34:44 ID:.s2iTrvs0



ーー





時は少し過ぎ、現在3人は北に向かっていた。

協力関係も築けた事なので情報交換でもすべきかとと思ったが、そうもいかない。
自分達の居るエリアであるG-04は23時から禁止エリアに指定される。
そして現在時刻は10時になろうかという時である。故にまず此処から離れなければならなかった。



「…いいのか?」

歩きながら星君がムラクモに問う。

「ああ、姑息的手段とは言え表向きは対主催を装っていた方が動きやすい。

 元より先ほどの騒動のせいでかなりの数の参加者が固まってしまった。

 故にこの周辺で参加者を殺して回るのは分が悪い」

「敢えて考えるならはっきり孤立していると言えるのは海東くらいだろうな。無論生きていればの話だけど」

星君が口にした海東という孤立した存在。
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


739現人乱舞 ◆J/0wGHN.4E :2015/07/04(土) 22:35:55 ID:.s2iTrvs0


【f-4 南部/一日目・真夜中】


【ムラクモ@アカツキ電光戦記】
[状態]:貧血、疲労(中)、ダメージ(中)、右足に刺し傷(処置済)、身体が十二歳程になっています 首輪解除
[装備]: 六〇式電光被服@アカツキ電光戦記、十六夜咲夜のスカート
[道具]:基本支給品(一食分消費)、マッド博士の整形マシーン、ポラロイドカメラ、
[思考・状況]
基本:主催も含めて皆殺し。
1:さやかには対主催を装い、一時的に利用する。
2:星君と一先ず組む。
3:海東とは合流すべきか、だが……。
4:無力な少年を装うのはあくまで一時しのぎ
5:怪我の回復にも専念する。
6:オリーブオイルはもう要らないか
7:もこみちざまあwwwwwwwwwwwww
8:早苗はいずれ殺す。
※権兵衛の考察メモを読みました。
※早苗が現人神である事、奇跡を起こす程度の能力の一部を知りました。


【星君@チャージマン研!】
[状態]:疲労(中)、首輪解除
[装備]:金属バット@現実 、キリン装備@モンスターハンター、地の石@仮面ライダーディケイド
[道具]:基本支給品(一食分消費)、双子シグナーカードセット@遊戯王5D's、謎の白い液体@THE 世界遺産、王宮内で手に入れた食料と武器、フランクのカメラ@デッドライジング、
   射命丸のカメラ(30/30)@東方Project、士のカメラ(30/30)@仮面ライダーディケイド、
   射影機(30/30)@零~zero~、カメラのバッテリー@現実×2、十四式フィルム(30/30)@零~zero~×2、フィルム@現実(30/30)×3
   カブドボーグとチャ-ジマン研のDVD、早苗のフィギュア
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)


740 ◆J/0wGHN.4E :2015/07/04(土) 22:39:10 ID:.s2iTrvs0
投下完了です


741名無しさん :2015/07/05(日) 06:35:12 ID:6XOfOqEs0
投下乙


742名無しさん :2015/07/20(月) 08:57:30 ID:0EW0jglw0
乙です
星君とショタクモの利害関係コンビ好き


743名無しさん :2016/03/25(金) 17:52:21 ID:lbnKIO0k0
1年近く更新なし・・・
読み手としては辛いなあ
どうしようか、このスレ


744<削除> :<削除>
<削除>


745名無しさん :2016/05/13(金) 22:11:05 ID:LMtJGL/QC
続き待ってます・・・


746名無しさん :2016/05/14(土) 00:58:36 ID:wlHYriY60
一々ageんなよ


747名無しさん :2016/06/08(水) 22:44:34 ID:cpy60POs0
あら懐かしい


748<削除> :<削除>
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