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飛ばせない豚はただの豚だ
:2019/06/02(日) 02:57:54 ID:nKS8letQ0
世界一の剣豪になるため毎日特訓に励んできたゾロは
まだ状況がよく呑み込めていない。
これは俺が強くなるために神様が与えた試練なのかとも思った。
しかし、ディパックの中には剣はおろかそれに類するようなものがひとつもなかった。
一秒でも時間の無駄を作りたくない彼はとりあえず体力作りに走り込みを行っていた。
「腹、減ったなぁ・・・こんなことになるならあいつが持ってたカップ麺少し分けてもらうんだった」
運動に明け暮れる学生はとにかく腹が減る。
数分前にディパック内の食料を口にしたがどうも満足できなかったようだ。
「肉が食いてぇ」
寝っ転がりながらどこかに肉の食えそうな場所はないかと地図を見る。
モスバーガーの文字に目を光らせる。
しかしその目の輝きはすぐに曇ることとなった。
遠いのだ。彼のスタート地点は1-Aアベンジャーズ基地。つまり一番左上にある。
それに対してモスバーガーの位置はD-4、だいたい真ん中の辺りだ。
チャーシューが美味しそうなラーメン屋なんてもっと遠い。
「食いてぇなぁ・・・そうだな、あの豚みたい感じの・・・!?」
なんと、目の前には豚がいた。
今のゾロには調理後の姿が脳内に映し出されていることだろう。
豚がどこかに逃げてしまわぬように数秒ごとに振り返りながらディパックの中身から急いで武器を取り出す。
猟銃だ。人生いついかなる時も剣に全てを捧げてきた彼にとって
手持ちの武器が銃なのは癪に障る話だったが、
腹が減っては戦はできぬ、覚悟を決めて狙いを定めようと豚のいる方向へ向き直したその時
なんと豚は大きな葉っぱを持ちながら人間のように立ち上がったていたのだ。
これにはさすがのゾロもびっくりして腰を抜かしてしまった。
豚は大きな葉っぱをゾロのいる方向へと思い切り振りかざす。
すると台風のような凄まじい勢いの風がゾロに直撃、その体を隣のエリアまで吹き飛ばした。
「俺はこんな所でっ―――」
ゾロの首輪が爆発し、彼の夢は永遠に叶わぬものとなった。
運の悪いことにアベンジャーズ基地のすぐ隣は最初から禁止エリアだったのだ。
【ロロノア・ゾロ@HUNGRY DAYS ワンピースゾロ篇 死亡】
【A-1/市街地 一日目 深夜】
【ぶた@3びきのかわいいオオカミ】
[状態]:健康
[装備]:バショ―扇@ドラえもん
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品×0〜2、
[思考・行動]
不明
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