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オリロワFOREVER

50禁断の合体 ◆1GoF/Ci/hk:2019/02/18(月) 22:52:27 ID:4XpC6S320
「エラスモ…ドリル…ブレイク…!」

怪人がくぐもった声を挙げると、鼻先の角がドリルのように回転し始めた。
そして怪人はディアトリホワイト目掛け突進する。
氷像と化したディアトリホワイトにこれを回避する手段は無かった。

そして怪人の角は氷像を貫き…ディアトリホワイトの、杉本貴美の身体は粉々に砕け散った。
後には氷の破片が飛び散り、元は人間の身体であったことを示すかのように赤い断面が覗かせられるだけであった。
ダメージで変身は解除され、ディアトリホワイトではなく杉本貴美の遺骸と化したようだ。

「まずは一人…」

物陰からその一部始終を見届けていた人物がいた。
すみれ色のショートカットの髪の少女…そう、田外零に助けを求めに来た少女、蓬つかさである。

「よくやったわ、えっと…エラスモブラックさん。今は怪人だからエラスモビーストって呼んだ方がいいのかな」

つかさは怪人へと近寄り、親しげに話す。
エラスモビーストと呼ばれた怪人はつかさに危害を加えようとする様子はなく、それどころか頭を垂れた。

これは一体どういう事なのであろうか?
それはこの怪人、エラスモビーストはまさしくつかさによって産み出されたからだ。
エラスモブラックと呼ばれた事から分かる通り、この怪人の正体は田外零である。
蓬つかさは怪物に襲われてなどいなかった。
彼女は演技によって田外零を騙し、隙を付いて支給品である「フュージョンシード」を植え付けていた。
これによって田外零はアンシャンオーブと融合して怪人エラスモビーストと化し、彼女の命令で動くマシーンへとなり下がってしまったというわけだ。

「ふみくん…私が悪だなんて、嘘だよね…」

つかさは恋慕の情を向ける少年の名を呟く。
主催の側に付いたヒーロー陽光戦士サンフェニックス…出向井文弥の名を。
彼女は文弥の力になろうとしてきた。
特訓メニューを考えたり、必殺技の名前を一緒に考えたり…とにかく彼と共にあろうとしてきた。
だからこそ、その過程で危機に晒される事もあった。
悪の怪人、ヴィラン、侵略者、そういった者によって命の危機を迎えた経験がある。
それを何とか掻い潜り生き延びてきたわけだが、今はその経験が役に立った。
怪物に襲われたという彼女の狂言は、アンシャンジャーである零でさえも騙せるものへと昇華されたというわけである。

「私は死なないよ。行こう、エラスモビースト」

杉本貴美の遺骸の傍に転がっていたアンシャンフォンとアンシャンオーブを拾い上げながらつかさはそう言った。
つかさはサンフェニックスの友である自分は特別なのだと頭の片隅で考えていた。
だから、死んではならない。
例え他人を陥れてでも。


【杉本貴美 死亡】

【C-2/公園/一日目 深夜】
【蓬つかさ】
[状態]:健康
[装備]:なし
[道具]:支給品一式、不明支給品1〜2、アンシャンフォン、アンシャンオーブ(ディアトリホワイト)
[思考]
基本:生き残る。
1:次なる参加者を探す。

【田外零】
[状態]:健康、ビースト化
[装備]:なし
[道具]:支給品一式、不明支給品1〜3
[思考]
基本:つかさに従う。
1:次なる参加者を探す。

【フュージョンシード】
蓬つかさに支給。
悪の組織「ドゥンケルハイト」が開発した怪人製造用のアイテムであり、無機物と有機物を融合させて一体の怪人を作り出す。
産まれた怪人はこれを植え付けた者の命令で動く操り人形となる。
今回は田外零とアンシャンオーブが融合させられ、エラスモビーストを産み出す結果となった。


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