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安価多ジャンルバトルロワイアル
14
:
意味をなくした ねがいとともに
◆2LRz5hdsTE
:2018/11/01(木) 01:52:04 ID:cNkgOlmo0
「だからあたしは、このバトルロワイヤルを止める。
何者かによって如何なる真実が消されようと、例え殺し合いに乗っていく犯罪者に対して勝ち目が無かろうと、この犯罪に対する真実を突き止める。
―――心臓が、息の根を止めるまで」
当麻は最後に、何かを思い出すように紙をクシャと握りつぶした。
マシュが視た当麻は、自分の中に自分を救ってくれた英霊がいるように。
誰か大切な英雄の言葉を、胸の中に生かしているようだった。
わたしも、そのはずだった。
いくつもの旅のなかで、助けられて、わたしというじぶんを掴みかけた、はずだった。
でも―――そのわたしは、助けられなかった。
そんな事をサトってかサトらずか、当麻はマシュに向き直り問答をぶつけた。
「はっきり言います。あなたは、どうしたいっすか」
「え....。」
当麻はマシュに、覚吾を持った眼で問いかける。
「その盾で、このバトルロワイヤルであたしを殺して、全員を殺して、ファヴの言う「とってもいい事」を貰いたい?」
「それはっ……!」
数瞬、狼狽えた。
思い出してしまったからだ。最初の特異点で、聖女を殺され狂気の果てに墜ちていった英霊を。
「何だよ」
当麻は依然、あまりにも容赦なく、はっきりと聞きたいことをぶつけてくる。
これまでマシュ・キリエライトという人物は沢山の英霊の眼を見てきた。
覚悟、忠義、憎悪、狂信、愛情―――その表情、彼等の眼からは、その経験した人生がどういった物だったかを物語っていた。
しかし、当麻の眼は、今迄見たどのサーヴァント達の視線よりも。
的確に、余りにも真っ直ぐに―――動揺し、崩壊している少女を呑みこみ捉えていた。
「事情は訊かない。でも、それしかあんたの道が無いのだったら、あたしはあんたを止める。命に代えてでも」
当麻は、殉職した上司、野々村の言葉を思い出していた。
真実が見極められないから人は迷う。
迷うから我を失い、亡者に憑りつかれる。
「生きられないのだったら、私があんたを守る。このバトルロワイヤルを止めて、ファヴに必ず罪は償わせる」
ならば。刑事という職務の、存在意義とは何か。
だからこそ―――心臓が息の根を止めるまで、真実を求めてひた走れ。
「決められないのなら、あたしは、真実に向かう。
この殺し合いに意味があるのか。ファヴは何故あたし達を拉致したのか。殺し合いが終わった先に何があるのか――全てが分かったら、あたしはあんたの答えと向き合う」
溢れ出す感情を抑え込み。
当麻は、マシュ・キリエライトの真実を見極める資質に問いかけた。
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