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第二次二次キャラ聖杯戦争 part4

91発覚 ◆/D9m1nBjFU:2019/06/22(土) 07:03:23 ID:qhlV.xww0

「…とはいえ出来ることがないというわけでもない、か」

如何なる理由か美遊は小学生という役割(ロール)を放棄して単独行動を取っている。昨日エーデルフェルト家から警察に捜索願いが出されていたことからも明らかだ。
だがアキトとは意味合いが違うがテレビで素顔が晒された女子小学生が目立たず動き続けることは難しいと思われる。空を飛べるといっても限界はあるはずだ。
その上で現在目撃情報が入ってこないということは人目につかない場所に潜伏していると考えられる。
潜伏場所を探るのであればHALにもある程度の検討がつけられる。
比較的警察が少ない深山町、大きな森があるD-1、命蓮寺があるC-1周辺、あとは田園地帯や廃屋が多いA-1からA-4までの北部エリアあたりが有力候補か。
配下のNPCに探らせつつ、独自に美遊を探しているらしいエーデルフェルトの当主にもリークしておくか。
もっとも釣り出して位置を捕捉できれば御の字程度のささやかな策だ。別段期待はしない。

次に同じくアキトから聞いたキレイなるマスターとセイバーのサーヴァント。
戦力として特筆するほどの情報はないが、気になるのは調べたところ月海原学園に「言峰綺礼」という青年が勤務しているという情報だ。
男性で「キレイ」などという名前がそうあるとも思えない。
あの火薬庫と化した学園にいるマスターとなればそれだけで注意が必要だ。

「……ほう」

ちょうどシオン・エルトナムについて思考を巡らせた瞬間、配下からシオンの目撃情報が入ってきた。
ホシノ・ルリと同盟を組んだ、糸を操るサーヴァントを従える才女にして電子ドラッグに気づいた強敵。
その彼女が一人で大橋を渡って深山町へと入っていったという。恐らく普通の学生を装い学園に登校するためだ。
好都合だ。まさかこちらが何をするでもなく勝手にホシノ・ルリと別行動を取ってくれるとは。
とはいえその分学園の状況に気を配る必要性が増したともいえる。どうあれ油断は厳禁だ。



―――けれど、油断はしていないという思考そのものが油断である可能性に、電人HALはまだ気づいていなかったのだ。




  ◆   ◆   ◆






HALは知らなかった。
同盟を組んだテンカワ・アキトと今まさに抹殺せんとしているホシノ・ルリ、両者の関係を知らなかった。
同じ世界から方舟に招かれた家族に等しい間柄であるとは知らなかったのだ。

HALは元の世界における職業がある程度方舟における身分と関連していると考察していた。
例えば大学教授である春川の身分がHALの役割(ロール)としてそのまま割り振られていたこと。
元の世界で名前を春川とHALが名前を認知していた一部の人物がそのままの職業でNPCとして過ごしていたことも判断材料となっていた。
だからこそ異例の若さで警視の職にいるルリと小さな料理店の店長であるアキトに接点を見出さなかった。
ルリが天河食堂周辺を嗅ぎまわっていたことも、彼女がいち早くアキトをマスターと特定したとしか判断できなかった。

あるいはアキトの動向にもっと注意を払っていれば、それこそ弦之介を派遣してアキトを探らせていれば。
HALからルリに関する情報を送られてきた時のアキトの表情を確認できたであろうに。


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