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第二次二次キャラ聖杯戦争 part4
88
:
発覚
◆/D9m1nBjFU
:2019/06/22(土) 06:59:13 ID:qhlV.xww0
またも思い出す。
テンカワ・アキトが口にしていた「もう一人の自分」なる存在。
あの魔神皇ももう一人の彼に出くわし、恐らくは戦闘行為を含めた過程を経て電脳死を遂げたのだろうか。
もう一人の魔神皇などという存在があったのであれば、彼ほどのマスターが斃れるのも無理からぬ話ではあるが。
しかし、もしそうであれば。HALのような例外存在でない限りマスターが禍津冬木市に踏み入れば「もう一人の自分」とやらが出現するということになるのか?
データの不足した仮説に過ぎないが、機会があれば他のマスターを禍津冬木市に誘い込み経過を観察するすべきかもしれない。
「………いや」
と、そこまで考えたところでHALは一度ここまでの思考を凍結することにした。
どうあれ魔神皇と性技のライダーは脱落した。であれば彼らについて長々と考え時間を費やすのは得策ではない。
今は生きている強敵たちへの対処こそを第一とするべき時だ。
「アサシン、ホシノ・ルリの地盤を切り崩す目途が立った。
戻ってきて早々すまないが新たな仕事を頼むことになるだろう」
そう言ってHALはB-9で捜査をしていた刑事たちがルリに疑念を抱いたことを語った。
何故それをHALが知っているのか?問うまでもない。天河食堂周辺の聞き込みに当たっていた刑事たちの中にHALの配下がいたからだ。
「―――つまり、ホシノ・ルリはマスターとしての活動に傾倒しすぎた。
その結果として日常における立ち回りに隙が生じた、ということだ」
警察NPCの動向を一通り弦之介へ説明し強敵ホシノ・ルリをそう評した。
聖杯戦争である以上現実逃避し自らの役割(ロール)にのみ没頭するのは論外だが、さりとて日常を度外視しすぎても綻びが生じ破滅に繋がり得る。
違反行為を犯したB-4のキャスターのマスターがそうであったように。
「彼女はマスターとしては強敵だが、警察に属する者としては少々迂闊だったと言える。
恐らく元の世界でも日本で言うところの飛び級制度のようなシステムで何らかの公職、それも高い地位にいたのだろう。
しかしそういった若き天才は得てして得意分野に特化する分社会的な経験が不足しやすい。年齢からすれば彼女もそういった手合いなのだろう」
結論から先に述べれば、警察NPCのルリへの急速な嫌疑の浸透・拡大にはHALも一枚噛んでいた。
電子ドラッグで洗脳した刑事からある程度の捜査情報は送られていたし、そもそもがルリを孤児院に誘導したのはHAL自身だ。
タイミングを見計らって配下の刑事を孤児院に派遣しルリがそこにれんげと共に来ていたという証言を取っておいたのだ。
聖杯戦争とは情報戦。警察官として不適切な行動の記録・証言を取っておけばいずれ有用に使えると判断してのことだ。
とはいえこうも早く有効活用できたのは幸運が味方した部分が大きい。
ルリがB-9の喫茶店を離れてから少し遅れて美遊・エーデルフェルトが起こした冤罪事件によって天河食堂周辺に警察の手が入った。
さらに電子ドラッグに支配されていない、正常なNPCが現場周辺の聞き込み捜査という正当な手段によってルリへの疑念を抱いた。
HALの見立てではルリの不審な行動に気づいた刑事は警察NPC全体でも比較的に能力が高かったのだろう。NPCといえど個性や性能は全て均一というわけではなく、能力に劣る者もいれば優れた者もいる。
HALといえどこれだけの幸運が重ならなければルーラーにNPCを支配している事実を察知させないという制約下でルリを社会的に追い込むことは無理だった。
確かにルリは警察として不審を抱かれるに足る行動を取ってはいたが、HALが知る他の多くのマスターと比べて極端に迂闊な行動を取っていたわけではないのだから。
HALはルリに疑念を抱き始めた警察NPCの背中をほんの少し押しただけに過ぎない。
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