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第二次二次キャラ聖杯戦争 part4
86
:
発覚
◆/D9m1nBjFU
:2019/06/22(土) 06:57:34 ID:qhlV.xww0
「少なくとも警視に俺たちに何かを隠したいって意図があったのは間違いなさそうだ。
これだけの独断行動があって報告がない以上、故意でないってことはない」
「……おい笹塚、お前自分が何言ってるのかわかってんのか?」
煙草を燻らせながら不穏な言葉を放つ笹塚を堂島が窘める。
確かに気持ちはわかる。多くの捜査情報を隠蔽し、年端もいかない少女を危険が予測される場所に連れ回すなどルリには不審な行動が多すぎる。
だがそれでも彼女はこちら側の、警察組織の一員だ。身内を疑うような発言はさすがに聞き逃せない。
堂島に睨まれた笹塚はと言うと、普段通りの気怠げな顔のままだった。
「堂島さんこそわかってるはずだ。
確かに彼女はいくつもの事件を解決に導いた天才なんだろう。
その実績を疑うわけじゃないが……逆に言えば俺たちは彼女についてその輝かしい経歴しか知らないってことだ。
昔からここで一緒にやってきた仲間ってわけじゃない」
笹塚の反論に堂島は咄嗟に言葉を紡げない。
確かにそうなのだ。自分たちが知るホシノ・ルリ警視とは経歴に載っていることが全てだ。
その人となりについて確信を持って述べられることなど何一つとしてない。
「加えて昨日警視が着任したのとタイミングを同じくして事件に次ぐ事件ときた。
もちろんその全てに彼女が関与しているなんて馬鹿なことは考えちゃいないが、少なくとも昨日の時点で彼女は現場から上がった情報の全てを知り得る立場にいた。
その上で様々な指示を飛ばし、自分は不都合な情報を隠蔽しようとした。まずこれは事実だろ?」
これだけ怪しい情報が上がれば少なからずルリへの見方も変わる。
彼女の下に現場からのあらゆる情報が集まるということは、その気になれば都合の良いように指示を送ることも可能だったとも言える。
無論そんな証拠はどこにもない。だが実際にルリが一部の情報を隠蔽していたことがわかった以上可能性の一つとして疑わないわけにはいかない。
疑うことこそが刑事の仕事であり本分だからだ。
「……引っかかってたことはあったんだ」
バツが悪そうに黙っていた堂島が重苦しく口を開いた。
言ってしまえば取り返しのつかない領域に足を踏み入れてしまうのではないか。そう自問自答しながら絞り出した言葉だった。
「D-6の洋館で起きた火事に警視がいち早く気づいて消防に通報したらしいってことなんだが……。
あそこは地図にも載ってない幽霊屋敷で昔からここに住んでる土地勘のある人間でもない限りまず見つけられないはずだ。
最初に聞いた時はてっきり警視がこの町に赴任するにあたって相当念入りに下調べしてきたんだろうとばかり思ってたが………」
「今となってはその下調べとやらにも別の意味があったのかもな」
「それにさっきはああ言ったが、テンカワの件にも奴単独の犯行とするには腑に落ちない点が多い。
奴は車も持ってないし、身体に障害を抱えてるって証言がある。美遊・エーデルフェルトに悲鳴を出されるまで住民に目撃されないほど緻密な犯行が可能だったとは思えん。
そこの問題を解消したとしても、だ。養子とはいえ名家のエーデルフェルトの令嬢なんて容易く誘拐できる相手じゃない。
身代金目的の誘拐をやるにしたってさすがに相手が悪い。
だがもし……もし警察内部の人間が共犯者であるとすれば、美遊・エーデルフェルトの拉致・監禁も不可能じゃなくなる」
ホシノ・ルリとテンカワ・アキトの二人には接点らしい接点はない。それが堂島の考える一つの前提だったが、もしそうでないとすれば。
二人が堂島たちや地元住人ですら知らないところで何らかの接点を持っていたとすれば、アキトの犯行は不可能事ではなくなるし、ルリの不審な行動のいくつかにも説明がつく。
サイバー犯罪の専門家であるルリなら直接・間接を問わずアキトに対して様々な支援を行えただろう。
実際ルリが出した指示によって捜査員たちは誰一人アキトをマークすることなく、犯行の予兆や痕跡を事件発生まで見出すことができなかったのだから。
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