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オリロワFOREVER

45覚醒ダンディズム ◆1GoF/Ci/hk:2019/02/06(水) 22:29:31 ID:TRejFjuk0
「ああ…だ、旦那様…何故…」

白髪をオールバックにした初老の白人男性―チャールズが、腹部を鋭い刃で貫かれていた。
彼にその致命的な一撃を加えているのは、白いスーツに白手袋という服装の口髭を生やした中老の男性。
名を島原俊春と言った。
彼の左腕は義手である。と同時に中には仕込み刀が隠してある。
俊春はこれを剥き出してチャールズを貫いたのだ。

「キエエエエエエエエエエエェェェッ!!!!」

更に俊春は刃を引き抜き、今度は大上段に構えたそれを掛け声と共にチャールズ目掛け振り下ろした。
その刃はチャールズの身体を頭から股下にかけて切り裂き、切り口からおびただしい血が噴き出される。

「だ、な…さま…あい、て…お…ま、た…」

その言葉を最期に、崩れ落ちたチャールズの肉体は二度と動く事は無かった。
それを見届けた俊春は、外していた義手を仕込み刀に被せる形で左腕に戻す。

「許せチャールズ、これも息子達の為なのだ」

たった今殺害した男の前で俊春は呟く。
彼は一体何故このような凶行に及んだのか。
それには理由がある。

島原俊春は日本有数の大企業『島原財閥』の総裁を務めており、同時にこの殺し合いの主催者であるJGHのスポンサーでもある。
そしてあの開催の場で参加者達に絶望を告げた竜騎士―クロスワイバーンこと島原師朗、そして彼の追従していた魔法少女―聖少女トゥインクル☆ゆかりこと島原ゆかりの父であった。
息子達がこの場に呼ばれた者達を悪と断じた事、それについて俊春は疑問を持たない。
ラプラスが弾き出した答えならばそれで正しいのだろう。
俊春はそれよりむしろ、JGHのヒーロー達も処刑人としてこの場に投入されるという事の方が気がかりであった。
確かに息子達は強い。だが、この会場は閉鎖された空間だ。
もし仮にそれを逆手に取られ、参加者達が一同に息子達に襲い掛かってきたならば…万が一という事もあり得る。
息子達が殺される可能性も0ではないのだ。

ならばその可能性は詰み取らねばならない。
JGHのスポンサーとして、そして島原師朗及び島原ゆかりの父として、俊春はこの殺し合いに乗る事にした。
自分の手の届く範囲でいい、参加者達を一人でも多く減らして息子達への危険を減らさねばならない。
それは信頼する執事であっても例外ではなかった。
たった今殺したチャールズという男は島原家に仕える執事である。
しかし、彼とてこの殺し合いに反抗し息子達に牙剥く可能性は0ではない。
だから俊春は情を捨てた。

「師朗よ、ゆかりよ、出来る事ならこの場には来ないでくれ…」

自分も悪だと判断された事。それも構わない。
息子達の決めた事で殺されるなら本望だ。
だが、人殺しに成り下がった自分の姿を見せたくはない…そんな僅かばかりの良心も俊春にはあった。
とはいえ、それだけである。
他の参加者たちに対して持ち合わせるべきだった情はもう無い。
かつての自分は聖竜騎士クロスワイバーンだった。だがその名は息子に譲った。
今はただの島原俊春として戦おう。

「神と子と聖霊の名にかけて・・・邪悪なるものに天罰を」

これも息子に譲った、かつての決め台詞が口から漏れた。
まるで自分に言い聞かせるかのように。

【チャールズ 死亡】

【H-4/屋敷/一日目 深夜】
【島原俊春】
[状態]:健康
[装備]:なし
[道具]:支給品一式、不明支給品1〜3
[思考]
基本:息子達の為、一人でも多く参加者を殺す。
1:次なる参加者を探す。


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