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第二次二次キャラ聖杯戦争 part4

83発覚 ◆/D9m1nBjFU:2019/06/22(土) 06:55:16 ID:qhlV.xww0


『所在が分からない以上詰めるべきは他の部分だ。
君は彼女について探知能力を持っていると言ったが、私はこの可能性は低いと見ている』
『何故だ?』
『あくまで君が齎した情報を基にした判断だが、ただ君の位置を探ったにしては行動が的確すぎる。
君の不在の隙を突いて天河食堂に侵入し、恐らくは内部を物色して身分証を探し出し、そこにあることを知っていたかのように君が置いていったステッキとカードを奪い返した。
君の銃撃を敢えて誘ったかのような行動も然り。彼女は君が銃器を補充し残弾が十分にあることを予め知っていたのではないか?』
『つまり美遊と別れてからの俺の行動が全て筒抜けになっていたとでも?』
『可能性の一つとしては考慮しておくべきだろう。
恐らく彼女は魔術側の人間。どのような手管を使うか推し量ることは難しい。
だがそれを差し引いても彼女の行動には不可解な点がある』


不可解な点、とは何か。アキトには咄嗟に思いつかなかった。
考えているうちにHALから矢継ぎ早に新たなメールが届いた。


『最初は堂々と正攻法で戦いを挑み、敗れた後は徹底した搦め手で君を社会的に抹殺しようとした。
私はこの心理的な動きに違和感を覚えた』
『それほど不自然なのか?正面から戦って負けたから戦略を切り替えただけだろう』
『年齢の割に切り替えが上手すぎる。それに君の不在の間にステッキとカードを取り戻していたのならもう一度決戦を挑む手もあったはずだ。
実際に彼女は全力を投じれば最低でも銃で武装した君とも渡り合えるだけの力を持っていたにも関わらず策の完遂にのみ専念した。
思考様式が別人のそれに切り替わったかのような印象を受ける。あるいは何者かの指示を受けたか』
『彼女が他のマスターの指示を受けて行動したということか?』
『いや、その可能性は低い。サーヴァントが離れた状況下で他のマスターと接触していたなら殺されている可能性の方が高い。
私が憂慮するのは美遊・エーデルフェルトが方舟外部との通信手段を持っている可能性だ』


果たしてそんなことが可能なのか、アキトとしては首を傾げざるを得ない。
何しろ今のアキトはラピスとの接続を絶たれている。
魔術師といえど方舟のセキュリティを掻い潜って外部と通信するなど可能なのか?


『後でデータを送るがこちらでは既に外部から演算装置のバックアップを受けているマスターを特定している。
魔術的なアプローチによって同等ないし準じるバックアップを得た可能性は否定できるものではない。
とはいえ全ては可能性だ。今は頭に置いておくだけで構わない。
それに、今しがた準備が終わったところだ。これで警察の目に留まるリスクは下がるはずだ』




  ◆   ◆   ◆




空が白んでくる時間帯になっても警察官の仕事に終わりはない。
銃器を所持したまま逃走を続ける凶悪犯、テンカワ・アキトを追う刑事たちは強い使命感を胸に捜査を続けていた。
署の方針としては本来ならテンカワ・アキトの追跡に人員をフルに割きたかったのだがそうもいかない事情があった。
深夜の住宅街に突然響いた少女の悲鳴と銃声は近隣住民の不安を煽るには十分過ぎた。
それ故現場検証に加えて、住民の不安を抑えつつ聞き込みを行うため少なからぬ数の刑事が事件現場である天河食堂とその周辺に駆り出されていた。

「天河食堂の主人とはそれなりに付き合いがありますが、とてもあんなことをする人だとは思えませんでした。
奥さんを亡くして自分も障害を負って、それでも店を開けるためにリハビリを頑張ってきた真面目な人ですよ」
「なるほど…わかりました。ご協力感謝します」


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