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オリロワFOREVER
48
:
禁断の合体
◆1GoF/Ci/hk
:2019/02/18(月) 22:51:24 ID:4XpC6S320
C-2、公園のベンチに黒髪を背中まで伸ばし一纏めにし、黒いジャケットを着た少年が腰かけていた。
「メンドくせぇ〜」
そう呟く大人びた風貌の少年、田外零の心中は言葉とは裏腹に大きく荒れていた。
彼が所属するスーパー戦隊「古代戦隊アンシャンジャー」、その中心核となっていた戦士「赤き肉食獣」ディメトロレッド。
またの名を杉本恭忠はあっけなく殺された。
零は恭忠ととても親しかったというわけではない。
向こうはフレンドリーに接してくるが、理想論者の彼とは反りが合わず反発する事もあった。
しかし、それでも仲間だったのだ。
共に絶滅帝国インケラードと戦ってきた仲間だったのだ。
如何にクールな二枚目といえど戦友を殺されて動じない訳がない。
「JGH…面倒な事に付き合わせやがって…」
アンシャンジャーは正義の組織だ、と零は自負しているつもりである。
それが同じく正義の組織たるJGHに悪だと判断され、あまつさえメンバーが1人殺されるなど理解しがたい事態であった。
とはいえ、現状は現状として受け入れるしかない。
そしてこの現状を引き起こしたJGHを許す気もない。
「黒き一角獣」エラスモブラックとして、ディメトロレッドの仇を取るためにもJGHと戦う。その決意が零にはあった。
「アンシャンオーブとブレスが手元にあるのは幸運だったな…それともそれも主催にとってはハンデにはならないって事か」
アンシャンジャーに変身する為に必要なアイテムは主催によって回収される事は無かったようだ。
その事を改めて確認した零は、ひとまずこの場を移動しようかと腰を上げた。
その時である。
「嫌ァァァァァァァッ!!!!助けてぇぇぇぇぇぇぇっ!!!!」
向こうからすみれ色の髪の少女が死に物狂いといった表情で走ってきた。
只事ではない、という事は零にもすぐに分かった。
恐らく何者かに襲われたのだろうという事は推測出来たが、それでも確認の為に零は声をかける。
「どうした!?何があった!?」
「む、向こうに…怪物が…」
怯えた顔で少女は声を絞り出した。
それを聞き、零の表情は険しくなる。
アンシャンジャーがこの場に召集されている以上、可能性は存在していたがやはりインケラードのフォールビーストも召喚されていたのか。
「俺に任せな」
即座にアンシャンブレスへとアンシャンオーブを嵌め込み、アンシャンジャーへの変身を図る。
「チェンジ・アンシャ…」
その言葉を言い終わるより先に少女の腕は零の背中へと伸びた。
それが、エラスモブラック・田外零の最期であった。
◆
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