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アニメキャラ・バトルロワイアルV

147 ◆koGa1VV8Rw:2019/06/02(日) 03:41:37 ID:NRf9D8VE0

「何っ!?」

指による刺突は私の額を貫くはずだった。
でも寸前でそれは何かにより阻止され、殺し屋は跳ね飛ばされてゆく。

「貴様、先程着けた仮面の力とでも言うのか!?」

殺し屋は跳ね飛ばされたあと受け身を取り、できるだけ離れたところに着地し顔を上げた。
目の前には謎の船が浮遊して立ち塞がっている。
船の上には船長が佇む。

「こ、これが……私の心に応えてくれた、反逆の魂……」

呼び出した霊体……キャプテンキッドは出現した勢いのまま突進したんだ。
指は船のキールに当たって自分を貫くことはなく、そのまま一緒に跳ね飛ばされたみたい。
キャプテンキッドは黒ずくめの服に、顔は被った帽子のマークと同じ……骸骨。
船も黒ずくめで、掲げられた旗はドクロ。れっきとした海賊船。
私の憧れる船乗りの人々に対して、仇なす存在。
でもこの殺し合いという状況では、
殺し合いをしなければならないという決まりこそが悪。
それに反逆するんだから海賊というモチーフはぴったり。

「ふむ、有用な支給品も色々あるようだな……」

殺し屋は何かを思ったのか、フーゴ君が落としたデイパックの方へ駆け寄っている。

「そ、それはフーゴ君の……!」

デイパックから何かを取り出した。暗くてよく見えない。

「こちらも支給品の力を借りさせてもらうぞ!」

殺し屋がその何かを頭から着けるような動きをする。
ところがその瞬間、突如響くミステリアスな音楽。

「な、なんだこれは!?」

殺し屋は何故か手が勝手に動いてしまっているみたい。
前掛けを上げて裏に何もないことを確認させてくる。

「くそっ! 体が勝手にっ!」

「え? ……えっ?」

前掛けをおろし、その下に手を回し暫くすると……。
なんと持ち上げられた両手には大きな花束が抱えられている。

「ハズレもあるということか! 忌々しいっ!」

私は理解した。
あれはフーゴくんの支給品で、付けた者に手品を強制させる効果がある首飾り。
フーゴ君は後のこともしっかり考えていた。
この殺し屋を弱体化させようと、置いた支給品に罠を貼ってくれていた。
もしかしたら私が逃げられるようにと思っていたのかもしれない。
残念ながらそこまで強力な効果ではなかったみたいだけれど、今の私には充分すぎる。


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