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新西尾維新バトルロワイアルpart6
861
:
安心院なじみの専断偏頗リクルート
◆ARe2lZhvho
:2021/12/31(金) 21:00:36 ID:SGPIG5m20
僕相手だからこそ聞いてきた。
確かに、この玖渚ちゃんがどんな末路を迎えるか、だったら僕は教えなかった。
教えられなかった。
僕は自身に未来を見ないというルールを敷いている。
ネタバレを知りたくないというルールを強いている。
である以上、他人の未来であってもそれは同様だ。
でも、彼女が欲しがったのは自分の未来じゃない。
別の世界の玖渚友の未来だ。
ほら、宗像くんが持ってきた詳細名簿があっただろう?
あれで玖渚ちゃんは労せずして全員の詳細を手に入れた。
平行世界で一大スペクタクルを繰り広げてきた阿良々木君のことも、ね。
となれば後はわかるだろう?
芋蔓式にキスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレードという存在を知った。
世界の壁に穴を開けられる存在を知った。
フィクションの存在にすぎなかった平行世界が実在すると知ってしまった。
であれば、絶望的ではあっても絶望ではない極小確率の奇跡が叶う世界があるとわかってしまった。
ならば、こんなことに巻き込まれていなかったら、なんてことを想像するのは当然だ。
別の運命であれば、僕の中のルールには抵触しない。
別世界、別ルートならば未来も過去も関係ないからね。
だから僕は教えてあげたとも。
『おめでとう、元気な女の子だよ』
ってね。
どういう形であれ、生き延びられる未来は想定していたようだけれど、子どもを授かることまでは考えていなかったらしい。
本当に? って聞き返すくらいだったからね。
他の端末と違って直接的な利益は一切なかったけれど、玖渚ちゃんにはそれだけで十分だった。
「その二言を聞くのが彼女がもらった不公平だと?」
それ以上求めはしなかったからね。
事実、必要なかったし。
巻き込まれた以上、奇跡的に生還できたとしてもその先はない、と誰に言われるまでもなく理解していた。
生きたいとは思っても生きられないのは重々承知していた玖渚ちゃんにはね。
だからって自分が死ぬことだって心の底からどうでもいい、ということすら思ってもいないのはどうかと思うけどさ。
そんな理由で、玖渚ちゃんは全力を出し惜しみする必要はなくなった。
持てる力を総動員してただやりたいことだけをやった。
「道理で、あの辺りからやたらアグレッシブになったわけですか」
条件が揃ったからというのもあるだろうけどね。
端末にしてなくたって結局同じことをしてたと思うよ?
首輪の解析、魔法の知識の入手、ついでに所有物を壊された仕返し。
反撃を見越しての陣営の分散と精一杯の抵抗。
それとささやかな置き土産。
言ってしまえば、ちょっぴりわがままをしつつも好きな人のためにただひたすらに尽くした。
ただの恋する少女のように、ね。
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