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おちゃめくらぶ掲示板

1御茶目菜子:2009/09/12(土) 15:33:12
現在大阪オフ中にょ
現在大阪オフにょ。
昼食を12時に済ませ現在3時のおやつ休憩にょ。
昼ご飯を食べてから現在までいろいろ買い物をしたけどもう3万円くらい使っているにょ。
めぼしいものは大体買えたけどそろそろ資金が尽きるにょ。


マリモーマさんへ
>今日は 大阪オフだけど 関西は 雨が降ってたよ

さっきは結構降っていたにょ。
また詳しくは明日書くにょ。

402御茶目菜子:2010/10/14(木) 13:34:22
TVはインターネットと共存可能か・・・?
米国ソニーからインターネットTVが発表されたにょ。
これは「Apple TV」に対抗の「Google TV」を製品化したものにょ。
http://av.watch.impress.co.jp/docs/news/20101013_399669.html
一家に1台・・・いや1人に1台のPCがあるこのご時世にTVでインターネットを楽しむという
人がどれだけ居るのか疑問という考えを持つ人がいるかと思うにょ。
それももっともな意見にょ。
インターネット機能(Webブラウザ内蔵)を持ったTVはダイヤルアップ接続の時代から存在
していたけどことごとく失敗してきたからね。

Win95ではインターネットに必要なTCP/IPプロコトルを最初から実装しWebブラウザさえ用意
すればインターネットが楽しめWin98ではWebブラウザが最初から内蔵されインターネットが
さらに身近な存在になったけど90年代後半PCがようやく十分普及期を迎えた時代であり
各家庭にあるというものではなかったにょ。
そんな時代に数10万円も出してインターネットのためだけにPCを買う(安価なものは10万円
くらいで買えたけど標準的なものは10〜30万円だった)ということはなかなかできるもの
ではなかったにょ。
上記インターネット機能内蔵TVも安価ではなかったということが失敗の原因だと思うにょ。

そういう中で登場したのがこのような外付け機器にょ。
http://internet.watch.impress.co.jp/www/article/980831/stb.htm
新規にPCやインターネット機能内蔵TVを安くインターネットが楽しめるためそれなりには
受け入れられたにょ。
98年にはコンシューマゲーム機として初のインターネット接続機能を持つドリーム
キャストが登場したにょ。
標準で33.6kbpsのモデムを内蔵し、プロバイダも自社で用意するという力のいれ具合で
PCは持ってないけどドリキャスでネットを楽しんでいるという人も多かったのではないかと
思われるにょ。

しかし、TVでインターネットを楽しむというのが普及するような時代は少なくとも現時点
では訪れてないにょ。
それには下記の3つの理由があると思われるにょ。

(1)設置面の問題
(2)機能面の制約
(3)買い換えサイクル

(1)ダイヤルアップ接続にしろADSLにしろインターネットに接続するためには別途モジュラー
ジャックへとケーブルを繋ぐ必要があるからね。
TVというのは普通は設置の段階でACやアンテナを考慮した場所に設置してあるものであり
モジュラージャックの場所を考慮されてないにょ。
もっとも近年では無線LANのルータ機能をもった親機が安価で購入可能になってきている
ため機器側に無線LANさえ内蔵してあれば設置面の問題はほとんどなくなってきているにょ。

(2)PCではない機器のWebブラウザはかつては非常に貧弱なものだったにょ。
私が10年前に使用していたザウルス(MI-310、MI-610)においても当時としては最新とは
いえないけど必要にして十分なHTML3.2の機能をほぼ実装していたとはいえ、制約が非常に
多かったにょ。
Webブラウザ上で開ける画像サイズは640x480まで(JPEG、GIFのみ対応)1ページ当たりの
データ量は128KBまで(HTMLソースサイズは32KBまで)という感じのスペックからくる制約
というものだけではなく当時すでに増えつつあったJavascriptやFlashによる動的な
コンテンツには全く対応できないという制約もあったにょ。

PDAの場合は「モバイルだから」ということで妥協が出来た(当時はまだケータイにおいて
i-modeのサービスさえ始まっておらず「Webブラウザ搭載」というだけで重宝した)
時代だったから良かったけど自宅でしか見れないTVなどの大型機器でそのような制約は
非常に大きなものだといえるにょ。
2000年代に入りPCはいよいよ一家に1台というレベルまで普及してきたけどそうなれば
中途半端なWebブラウザしか搭載していないTVでは見れないコンテンツも増えてきており
続きは別の部屋にあるPCで見るというのならば最初からそのPCを使った方がマシという
感じになってきていたにょ。

(3)一般的にPCの買い換えサイクルは5年程度と言われている(昨今はゲームや動画編集など
重い作業をやらない限りはさらに長い年数使える)けれどTVの場合は壊れるまで使い続ける
という人も少なくないのではないかと思われるにょ。
私の自宅もリビングのTVは購入して12年だし、自室のTVに至っては25年経っているにょ。
実際それで壊れてないから買い換える必要性がないにょ。(唯一あるとすればアナログ
放送の完全終了したときだけどその時には「TVを見ない」という選択肢もある)
基本的にアップデート不可なTV内蔵のネット機能は10年経つとほとんどまともに使える
レベルではなくなってしまうにょ。
最初から必要最小限の機能しか搭載していなかった上に10年間の進化に対応できていない
わけだからね。


では、今回ソニーが発表した「Google TV」搭載のTVを見てみるにょ。
といっても要するにただの「Android OSを搭載したTV」というだけなんだけどね。
(1)の問題は無線LANを内蔵することで解決、(2)の問題はWindowsやIEやx86に依存した
コンテンツ以外は問題ないだろうし(Android OSは2.2からFlash10.1に対応しているため
YouTubeの動画もそのまま再生可能だし再生支援によってHD動画も普通に再生できる)
(3)は今後はアップデート対応で何とかなる(かもしれない)にょ。

こうしてみると「ちょっと高性能(高機能)になったインターネットTV」と考える人も
いるかと思うけどほんとうにそれだけだと売れるとはとても思えないにょ。
すでにPCは一家に1台の時代から1人1台の時代を迎えようとしているからね。
ネットブックが売れたのもそんな時代の流れを反映してのことにょ。
ネットはケータイやスマートフォンでも利用できるけどある程度長時間使用するならば
やはりサイズはそれなりにあった方が使い勝手がいいからね。
特にWindowsやキーボードに拘りが無ければiPadという選択肢もあるにょ。
つまり、最初からインターネットのみが目的であればそれらの端末を使う方が便利であり
TVで楽しむ意義というのはあまり感じられないのではないかと思うにょ。

TVというのは今更言うまでもないけど映像を楽しむための機器にょ。
地上波だけではなくチューナーさえあればCS、BS放送も楽しむことができるにょ。
インターネットというのはTCP/IPを通して行われる通信にすぎず、それらは別物と考える
人が普通だと思うにょ。
しかし、見る側からすれば受信方式や通信方式は関係ないにょ。
重要なのはコンテンツだからね。
UHFで送られてくる電波だから地上波を見るなんて考えている人は居ないと思うにょ。
視聴が無料だからという理由で地上波のみを見ている人は少なくないとは思うけどこれは
あくまでコストな問題であり受信方式は関係ないにょ。(BS、CSアンテナが無料設置で
視聴料金も無料であれば見たいという人は多いと思う)

TV放送を見るという行為とYouTubeの動画を見るという行為は本質的な差はないにょ。
逆に言うと「TV放送」というものも数あるコンテンツの中の1つでしかないといえてしまう
わけにょ。
従来のインターネットTVというものは「TV」と「インターネット」で画面を切り替える
必要があり、「TVとインターネットは別物である」という認識が強かったにょ。
TVも多チャンネル化を迎え視聴率争いが昔と違って激化しているけどそういう時代だから
こそGoogle TVのようなものが受け入れられるようになると思うにょ。

「YouTubeなんて素人が作った動画ばかりだから見ても面白くない」という人もいるかも
しれないけどネット上にある動画はYouTube以外にも様々あるにょ。(それに「素人だから
面白くない」というのは正しくはなく「素人だからこそ他にない面白いものが作れる」
けれどこれは主観の問題なのでひとまずここでは保留しておく)
9月25日に書いたようなネット配信も最近はかなり増えているしね。
TV放送された番組もネット上で見れる時代になってきているということはますますTVと
インターネットの境目は小さくなってきているにょ。
また、インターネットとTVが融合することで動画だけではなく天気予報やニュースなどの
情報も画面内に混在させることが可能になるにょ。

Google TVはTV放送用に作られた映像を垂れ流しにするしかできなかった従来のTVとは
異なり、映像を主体としたコンテンツビューア、情報ビューアとして非常に便利な側面を
持つので期待が持てるけど日本においてはそれは厳しいものといえるにょ。
それは日本においてはARIB(社団法人 電波産業会)の規定があるからにょ。
http://plusd.itmedia.co.jp/lifestyle/articles/1002/08/news018.html
TV放送はアスペクト比を変えたり、別のコンテンツやヴィジットを同時に表示することは
規定によってできないからにょ。(アスペクト比を維持したまま縮小表示を行い空いた
スペースにヴィジットを表示することは現在でも可能だけどオーバーレイ表示は不可)

TVが純粋にTV放送のみを楽しむ端末という時代はもうそれほど長くないかもしれないにょ。
Google TVだけではなくIntelも家電へとx86CPUを浸透させようと頑張っているからね。
「TV放送は数あるコンテンツの1つにすぎない」という認識が多くの人に広まるのはもはや
時間の問題ではないかと思われるにょ。
そうなった時に上記のような規定によって閉鎖的になっている日本はどうなるのか・・・?
そんな時代がやってくるまでには規定が変わっているということも考えられるけど今の
ままだと時代の流れについていくことができないにょ。
いよいよアナログ放送終了まであと9ヶ月余りとなったわけだけどデジタル放送においては
「コピーワンス」が「ダビング10」へと緩和されたとはいえその暗号化システムとB-CAS
カードの存在によって録画コンテンツを他の機器で楽しむにはハードルが高くなっている
ためTV放送というもの自体の魅力が薄れているわけだしね。

規定や著作権保護によってTV放送を守ることはTV放送をそのまま殺してしまうことに繋がり
かねないにょ。
DVDなどのコンテンツ販売ビジネスがメインのアニメにおいてはTV放送は宣伝のために
行っているだけどコストを払って宣伝の価値さえないとなればTV放送ではなくネット配信が
メインとなる時代がやってきてしまうにょ。(それでなくても2006年以降はそのような
コンテンツ販売のビジネスモデルに限界が来ておりTVアニメ制作本数は減少傾向にある)
「1つのコンテンツ」としてインターネットと共存できるかそれにさえなれないのかという
のとでは大きな差となるにょ。

403御茶目菜子:2010/10/15(金) 13:41:42
高級コンデジは高級ネットブックと同じ!?
デジタル一眼の新機種発表ラッシュがあった8〜9月だけど高級コンデジも各社とも新機種を
発表しているにょ。
一般的なコンデジは半年〜1年のサイクルで新機種が発表されているけど高級コンデジに
関しては1年〜2年サイクルとなっているため一斉に出そろうのは珍しいことにょ。
9月に発表さえれた高級コンデジといえばキヤノンのPoweShot G12、Panasonic LX5、ニコン
COOLPIX P7000が挙げられるにょ。
http://camera.itmedia.co.jp/dc/articles/1010/14/news013.html
http://camera.itmedia.co.jp/dc/articles/1009/28/news014.html
http://dc.watch.impress.co.jp/docs/review/special/20101004_397448.html

さて、このような高級コンデジに共通する部分は以下の3点にょ。
(1)画素ピッチが広い
(2)マニュアル操作がしやすい
(3)作りがしっかりしている

(1)コンデジはすでに1/2.33インチセンサーを搭載した標準的な機種も1400万画素に達して
おり、ケータイのカメラでさえ最大で1300万画素に達しているのにこのような高級コンデジ
では1000万画素に抑えられているにょ。
しかも、センサーサイズは1.6〜1.7インチということで標準的なコンデジのセンサーと
比べて2倍近い面積となっているにょ。
2倍のセンサー面積があるにも関わらず画素数が1/1.4しかないというと1画素あたりの
面積では標準的なコンデジの3倍弱になるにょ。(画素ピッチはその平方根になる)

標準的なコンデジに用いられている1/2.33インチ、1400万画素のセンサーは画素ピッチが
1.35μmと狭くそれ故にレンズに求められる解像力は極めて高いにょ。
回折現象によってF2.7以上では徐々に画像ぼやけてくるためにそれより明るく370本/mm
というすさまじい解像力を持つレンズを搭載しない限りは1400万画素の価値はなくなる
からね。(実現するのはコスト的にほぼ不可能)
かつて、コンデジも500〜600万画素程度の時代までは画素数アップが解像感アップに
繋がっていたけど今となっては「画素数アップは解像感とは全く関係ない」と言っても
過言ではないにょ。(画素数よりもレンズ性能とデジタル処理の影響力が遙かに大きい)

1/1.7インチセンサーで1000万画素となると1/2.33インチでは500〜600万画素程度の画素
ピッチとなるためこれくらいであればレンズに求められる解像力もかなり現実的なものに
なってくるにょ。
回折限界もF4.5くらいまで軽減されるしね。
さらに大きいのがダイナミックレンジの増加にょ。
LX5もそれをウリとしているからね。
http://panasonic.jp/dc/lx5/sensor.html
つまり、「高画質を実現するために画素数を抑えている」ということにょ。

(2)このクラスのコンデジを買う人は少なくとも初心者ではないためフルオートでしか
撮らないというのは想定されてないにょ。
一般的なコンデジはフルオートを前提に作られており、いかにオートで使いやすいものに
なるかが重視されているけどこのような高級コンデジの場合は各種設定切り替えのしやすさ
というものが重視されているにょ。
ダイヤル数の多いG12はデジタル一眼の入門機よりもマニュアル操作の使い勝手においては
上ではないかと感じるにょ。
これはデジタル一眼とはいえ入門機は画質面などでコンデジでは物足りなくなった人が
対象となっているためオートでも使いやすいように設計されているからにょ。

(3)ボディの質感はやはり一般的なコンデジと「格の違い」があるし、やはり大きいのは
レンズの作りの違いにょ。
高い性能を発揮するならば単焦点がベストだけどそれだとさすがにユーザーを選んでしまう
ためズームレンズとなっているけど無理に小型化や高倍率化をしていないため非常に
光学設計でも優れているにょ。
LX5はズームレンズの望遠端でもF3.3であるため回折限界にはまだ達していないわけだし
(一般的なコンデジの場合は上記のようにF2.7で限界となるため広角側でさえギリギリ
だし望遠端では待ちがない無く限界を超えている)、やや暗めのG12でも望遠端はF4.5で
あるため回折限界に収まっているにょ。


こうして見ると優れているような気がする高級コンデジだけどやはり最大のネックとなる
のは価格にょ。
一般的なコンデジは発売当初の価格は2〜3万円であり、発売から数ヶ月経てば1万円台へ
価格が下落しているのだけどこのような高級コンデジの場合は5万円台という価格が
付けられているにょ。
新機種同士の比較でも並のコンデジの2倍の価格、機種を問わずならば並のコンデジの
3〜4倍の価格となると確実にユーザーを選んでしまうにょ。

「2倍のセンサーサイズだから2倍の価格までなら問題ない」とセンサーサイズに比例した
価格付けで問題ない人も中にはいるかもしれないけどそうなるとフォーサーズだと一般的な
コンデジの約8倍のセンサー面積だから8倍の価格まで許せるし、APS-Cだと約13倍の
センサー面積だから13倍の価格まで許せるのかというとそうではないと感じると思うにょ。
つまり、「センサー面積あたりの価格」という観点からするとコストパフォーマンスは
悪いといえるにょ。

やはり、この高級コンデジと購入比較をするならば一般的なコンデジではなく今だと
小型のミラーレスカメラだと思うにょ。
従来だと「コンデジの上」の大型センサー採用デジカメとなるとデジタル一眼レフを除けば
ライカのようなレンジファインダー機やシグマDP1くらいしかなかったけどライカは高価
すぎるし、DP1はあまりにユーザーを選んでしまうということで選択肢はほぼ無いに等しい
状態だったにょ。
しかし、オリンパスのE-P1発売以降多くのミラーレスカメラが発表されたからね。

とはいうもののミラーレスカメラはボディが小さくてもレンズを付けたら嵩張るという
弱点があるにょ。
3倍標準ズームを装着していたら厚さは8〜9cmに達するからね。
パンケーキレンズであればそれが5〜6cmに抑えられるために有利にはなるけど単焦点は
撮りたいものが決まっているならばいいけど汎用性を考えると厳しいにょ。(もっとも
レンズ交換が可能であれば必要に応じて交換すれば良いというだけであって単焦点の
コンデジとは大きく異なるけど)

レンズを小さく設計すればよいだけの話とはいえセンサーサイズ(というかイメージ
サークル)が大きくなればなるほど小型化するのは難しくなる(10倍ズームレンズを
搭載のコンデジがあそこまでコンパクトサイズになるのはセンサーサイズが小さいお陰)
わけだし、無理に小型化するとNEXのレンズのように解像力が乏しくなってしまうため
大型センサーのアドバンテージが無くなってしまうにょ。
したがって、レンズ込みのサイズを考えるとミラーレスカメラと十分に棲み分けは可能な
レベルにはなると思われるにょ。

問題となるのは一般的なコンデジの画質で物足りないという人がこのような高級コンデジ
ならば満足できるのかということにょ。
私自身、1000万画素のコンデジ(TX1)を毎日持ち歩いておりスナップや記録写真程度で
あれば大きな不満はないものの画質面での不満はあるため出来ることならばまともに
「写真として残したい」という場面においてシャッターを切りたくなるようなデジカメが
欲しいところにょ。
高級コンデジは(一般的なコンデジと同じく)レンズ一体型であるが故にレンズ設計や
デジタル処理(画像処理エンジンの最適化や各種収差のデジタル補正など)において有利に
なっているもののミラーレスカメラと比較するとセンサーサイズの大きな差を覆すのは
難しいにょ。
高級コンデジは「高いコストパフォーマンスは求めない」「ミラーレスカメラでさえ持ち
歩くのには大きすぎる」という人にとっては良いカメラだけどやはり一般的にはオススメ
し辛いにょ。

個人的には型落ちで安くなっていれば買ってしまうかもしれないけど5万円以上払うならば
それなりのセンサーサイズを搭載したものにしたいにょ。(FinePix X100のように
大型センサーを搭載の一体型カメラがどんどん登場すればさらに選択肢が増えてくる)
これは6万円払って高級ネットブックを買うか並のCULVノートを買うのかというのに
似ているかもしれないにょ。
高級コンデジ(ネットブック)の性能で許容できミラーレスカメラ(CULVノート)の
サイズが許容できない人は高級コンデジ(ネットブック)を買うのが良いというだけの
ことだからね。
自分が求めているものが明確に分かっていればでどちらが自分に適しているか迷う必要は
ないにょ。

404御茶目菜子:2010/10/16(土) 14:36:35
Slate PCの最大の強みはWindowsであり、最大の弱点もWindows
Windows搭載のタブレット端末は「Slate PC」と呼ばれており10月3日に書いたように国内
メーカーではオンキヨーが最も早くそれを発表したにょ。
タブレットPC自体は昔からあるのであくまでタブレット端末という観点から見てみると
「Slate PC」というのは特別な存在ではないにょ。
では、今回オンキヨーから発表された製品がどの程度の実力を持つのかのレビューを元に
Slate PCを考えてみることにするにょ。
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/hothot/20101015_400035.html

過去に多く存在しているタブレットPCとは異なりこのオンキヨーの製品の場合は最も下位に
位置するモデル「TW117A4」は49800円からという安価になっていることが挙げられるにょ。
これはiPad(16GB)のWi-Fiモデルの48800円とほぼ同じ価格であり、5万円程度で買える
タブレット端末を探している人にとっては有力な選択肢の1つとなりそうにょ。
タブレットPCが個人に普及しない最大の理由は価格面によるものだったからね。
企業で大量導入する場合でも価格が安価というのは非常に魅力になるにょ。

このSlate PCはここで何度も書いているように「キーボードがないネットブック」でしか
ないという感じにょ。
基本スペックを見てもネットブックそのまんまだからね。
従来のタブレットPCが高価だったのは部品コストが高価だったというのもあるし、ほぼ
100%(特定業種向けの)法人需要であるため大量受注は見込めないということで高めの
価格設定をしていたと思われるにょ。
したがって、この「TW117A4」の49800円という価格は構成から考えるとそれほど安いと
いうわけではなくむしろ妥当な金額ではないかと思われるにょ。(Starterであれば4万円
程度のネットブックにHome Premium搭載で1万円アップでこの価格と考えると台湾メーカー
と互角の価格であり国内メーカーとして考えると安いと考えることはできるけど)

価格面でライバルになるであろうiPadと比べてみるとサイズはこんな感じにょ。
http://pc.watch.impress.co.jp/img/pcw/docs/400/035/html/06.jpg.html
http://pc.watch.impress.co.jp/img/pcw/docs/400/035/html/07.jpg.html
10.1インチワイド液晶ということで9.7インチスクエア液晶のiPadと液晶面積はほぼ互角で
ありフットプリントには大きな差はないにょ。(横幅が広く縦幅が短い)
ただし、厚みを比べると一目で分かる差があるにょ。
http://pc.watch.impress.co.jp/img/pcw/docs/400/035/html/08.jpg.html

しかし、厚みよりも気になるのは重量にょ。
iPad(Wi-Fiモデル)が680gに対して990gだからね。
iPadでさえ片手で支えていたら「重い」と感じるわけなので990gはとても長時間支えて
おくのは無理にょ。
私が持っているLet'snote R5(999g)とほぼ同じ重量なわけだからね。
タブレット端末は基本的に両手に持って使う(片手で支えてもう一方の手で操作する)と
いうことを考えると普及させるには軽量化は不可欠だと思われるにょ。
ただし、本体の軽量化にはコストがかかるし、現行のAtom Nは消費電力が大きいため
バッテリ駆動時間を伸ばすには大容量のバッテリを搭載する必要があるにょ。
5月8日にも書いたように軽量化には省電力が必要不可欠となるわけにょ。

サイズや重量はとりあえずおいといて、あとはWindowsを搭載ということを見てみるにょ。
多少重量が重くてもWindows7を搭載しているということにメリットを感じているならば
問題ないと考えている人もいるだろうからね。
iPadではPCとは同じように使うためには苦労が必要だし、Android OS搭載機はiPad(iOS
搭載機)ほどの制約はないものの手持ちのWindows資産を重視するという人も少なくない
だろうからね。

ただし、Windowsを搭載で使いやすいか・・・というとむしろ逆だと思われるにょ。
その理由は下記の2つにょ。

(1)Windowsはタッチパネルを前提に作られてない
(2)ネットブックでWin7は荷が重い

(1)これはすでに何度も書いているけどWindowsはキーボードとマウスで操作することを
前提としたOSにょ。
したがって、ポインティング操作しかできないタッチパネルオンリーでは決して使い
やすいものとはいえないにょ。
さらに問題となるのはそのタッチパネルの構造にょ。
主に「電磁誘導方式」「抵抗膜方式(感圧式)」「静電容量方式」が挙げられるにょ。

電磁誘導方式はタブレットPCで広く用いられており専用のペンを使用することで正確な
ポインティング操作が可能になるにょ。(筆圧検知も可能になる)
感圧式はDSや銀行のCDなど一般的によく用いられており圧力を掛けることで座標が検知
可能であるため道具は特に用いる必要がないというのが広く使われている理由にょ。
DSやPDAではタッチペン(スタイラスペン)を使うことでそこそこ正確な座標検知も可能
だからタッチパネル対応のPCでもよく使われているにょ。
そして、やはり欠かせないのが静電容量方式にょ。
これはiPhoneをはじめとするスマートフォンでは広く用いられているけど感度が良いことに
加えて多点検出も可能というメリットもあるにょ。

この「TW117A4」は静電容量方式を用いることで感圧式のように一定以上の力を掛けて
パネルを押さえつけなくても反応するというメリットはあるもののWindowsの弱点をより
明確にしてしまうことになるにょ。
それは静電容量方式は基本的に指でしか操作できないからにょ。
Windowsはマウスというかなり精度の高いポインティングデバイスを使用することを前提に
作られたUIであるため普通に操作するだけで精度の高いポインティング操作が要求されて
くるにょ。
このためレビューにもあるように最大化ボタンを押すつもりが閉じるボタンを押すという
ミスが頻発してしまうわけにょ。
ボタンサイズは設定で変えられるけどただでさえ広いとはいえないWSVGA液晶をさらに狭く
してしまうことになるにょ。

(2)「TW117A4」は基本的スペックは上記のようにネットブックと同等にょ。
これはXPであれば十分快適に動作させられるもののWin7では荷が重いにょ。
これはAtomの性能が1つの指標となるエクスペリエンスインデックスで2.3しかないことに
起因しているにょ。
エクスペリエンスインデックスはマルチスレッド動作における性能比較であるためOSその
ものを快適動作させるためにはシングルスレッド性能の高さが必要でありHTT込みで2.3
しかないということを考えると普通に使うのに3以上のスコアが必要と考えるとどう考え
てもCPUの性能不足ということが分かるにょ。

もっとも、7も軽量化すればAtomで使えないこともないにょ。
これは登場時「重い」と言われたXPでさえ工夫すればPenIIで十分動作したわけだから
当然のことにょ。
ただ、軽量化にも限界があるし、それによって動作に支障が出る可能性もあるためやはり
ある程度で妥協は必要になるにょ。
まぁ最もお手軽なメモリ増設という高速化方法もあるけどね。
メモリを増やしても速くなるわけではなく大容量のメモリを使うアプリや複数のアプリを
使う場合のみ効果があるとはいえ1GBでWin7はメモリ不足に陥る場合が多いため2GBへと
増設することはほぼ確実に高速化に繋がるにょ。


やはり、それらの苦労をしてまでWindows資産を使いたいという人であればSlate PCは
良い存在になりそうにょ。
それでなおかつ10月3日に書いたように「キーボードがない」ということにメリットを
感じる必要があるけどね。
Windowsの資産は確かに魅力だし、現状でどんな形式の電子書籍にも対応できるのは
Windowsしかないしね。
ただ、電子書籍閲覧用としては使いやすいとはいえないみたいにょ。
これはハードやOSだけではなくアプリも原因になっているにょ。

Windows用アプリは決して使いやすいとは限らないからね。
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/config/20101015_400042.html
万能な存在だけど個々のアプリを見ていくと他のOS用のものの方が使い勝手が良いという
ものは多くあるにょ。
これはWindows PCが「1つの用途に特化されてない」というのが理由だと思われるにょ。
解決方法がたくさんあるけどそれがかえってデメリットになっているというわけにょ。

iPadは制約が非常に多いiOSを搭載だけど使い勝手がWindowsに劣っているというわけでは
ないと感じる人が多いと思うにょ。
これは自由度の高さが使い勝手の良さに比例しないということにょ。
結局のところサイズ、重量面の問題だけではなくWindowsを搭載したSlate PCの場合は
Windows資産を使えるというメリットはあるけどWindowsのデメリットがより全面に出て
しまっている状態にょ。
これを多くの人が許容できるかどうかで今後Slate PCが普及するかに影響してくるのでは
ないかと思われるにょ。
現時点のままだと一部の層には受け入れられてもネットブックのように広い層にまで
受け入れられることはないと思うにょ。

405御茶目菜子:2010/10/17(日) 13:19:20
ファームアップでNEX-5は変身する!?
コンデジでは物足りないという人でなおかつ一眼レフでは大きすぎるという人にとっては
一昨日も書いたようにミラーレスカメラが最有力候補となるにょ。
その中でも大型なAPS-Cセンサーを搭載のNEX-5/NEX-3は期待された状態で登場したものの
6月4日に書いたように問題点は少なくないにょ。
それらをまとめると下記のような4つの問題点があるにょ。

(1)Aマウントレンズを使用時にAFが出来ない
(2)動画がオート専用
(3)静止画も操作性が悪く事実上オート専用
(4)パンケーキレンズの解像力が低すぎる

しかし、今回の大規模ファームアップによって(1)〜(3)はかなり改善されたにょ。
http://dc.watch.impress.co.jp/docs/news/20101014_400031.html

(1)α用のレンズ(Aマウントレンズ)資産がある人にとってはMF専用というのは非常に
残念な仕様だったにょ。
もっとも本体側にAF駆動用モーターを内蔵していないためモーターを内蔵していない
レンズはAFができないのは仕方がないけどモーター内蔵レンズ(通常モーターのSAM、
超音波モーター内蔵のSSM)で出来ないというのはやはり納得できないという人も結構いた
わけだしね。
これがマウントアダプタ経由で他社のマウントのレンズを装着しているのであればその
仕様が公開されてないためAFはできないというのは仕方がないけど自社製品であるため
できないというのはただの開発上の都合でしかなかったわけだからね。

さて、今回ようやく念願のAレンズ(モーター内蔵に限る)のAF化に対応したわけだけど
AFで2〜7秒というのはさすがに遅すぎるにょ。
位相差検出方式に特化されたレンズでコントラストAFを使用すれば遅くなるのは仕方が
ないとはいえ、「とりあえず対応しました」というレベルでしかないにょ。
これは今後のファームアップで高速化が不可能ではないとはいえ、そのためにはレンズ側の
ファームアップも必要になるかもしれないにょ。

(2)大型センサーを搭載のデジカメで動画を撮るメリットはやはりボケを活かした描写
だと思うにょ。
確かに画質面で有利に働く面もあるけど画質はレンズよりもデジタル処理の影響が大きい
ためセンサーサイズの小さなビデオカメラの方が優れている面も多いにょ。
ボケの大きさはセンサーサイズが大きいほど大きくなる(実焦点距離や撮影距離も絡んで
くるけど根本的には大型センサー搭載機で撮影するのがベスト)とはいえ、明るい場所で
プログラムオートで勝手に絞る(被写界深度が深くなる)とボケの量が小さくなるため
大型センサーのメリットが無くなるにょ。
しかし、絞り優先AEで撮影できるようになったためその縛りは無くなったにょ。

(3)NEX-5はコンデジからのステップアップを考慮しているためか基本的にオートでしか
撮影しないと言わんばかりのUIだったにょ。
一眼レフであれば同じ設定でずっと使う(プログラムオート専用で使う)という人は
少ないけどコンデジであればそれが普通であるため設定の煩雑さというのはあまり気に
してなかったのかもしれないけどね。
しかし、発売してみればコンデジからのステップアップというよりも大型センサーを
搭載の小型デジカメということで一眼レフユーザーからもかなりの支持があったにょ。
だからこそ操作性の悪さは致命的問題として考えられていたにょ。

メーカーもそのようなユーザーの反応を知ったためか改善してきたにょ。
具体的にはソフトキーがカスタマイズ可能になったためよく使う機能はそのキーに割り
当てをすればいいし、メニュー画面でもカーソル移動が画面上下で繋がったため少ない
ボタン押し回数で移動できるようになったし、最後にカーソルがあった位置も記録する
ようになったので設定をこまめに変える人にはかなり有用になったにょ。


(1)〜(3)の改善によってNEX-5の評価は大きく変わるかもしれないにょ。
まだ十分とはいえないけど当初に比べたら劇的な改善となっているわけだからね。
ただ、(4)だけはファームウェアではどうにもならないにょ。
これはレンズを無理な小型に設計したことが原因となったわけだからね。
より良いレンズが登場するのを待つか多少嵩張るもののアダプタ経由でAマウントレンズを
使うしかないにょ。
今回のファームアップに加えて新色のピンクが追加されたためNEX-5はさらに売れそうな
感じにょ。
あとはEマウントレンズの充実が期待されるだけにょ。

ミラーレスとして先行するマイクロフォーサーズ陣営もPanasonic GF2やオリンパスの
PENシリーズの新機種も登場するのは間近であるためそれらライバル同士の争いでより
良いものになることに期待にょ。
キヤノンやニコンも拡大しつつあるミラーレスカメラ市場に参入する意向を示している
ため競争はさらに激化しそうな感じにょ。

406御茶目菜子:2010/10/18(月) 14:46:11
ネットブックが売れなくなったワケ
デュアルコアAtomにWXGA液晶を備えて直販価格49800円のネットブック「Mini 210-2000」
だけど何とWindows7のStarterを搭載しているにょ。
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/nishikawa/20101018_399982.html
9月14日にはAtomがデュアルコアになってもそれによってULCPC(ネットブック)用として
安価にWindowsが提供されず、価格が高騰してしまったらネットブックの意味がないと
書いたけどどうやらデュアルコアAtomはULCPCの規定では問題ないということが分かり
一安心したにょ。

このスペックを考えれば49800円は安い・・・と一瞬思ったけどよく考えたらそうでも
無かったにょ。
もしも1年以上前に登場していたら絶賛していたであろうスペック、価格だけど今と
なってはスペックと価格を天秤にかけた場合にそれほど安いとは感じなくなってしまって
いるにょ。
これはやはりAtomの高性能化が他のPC用のCPUと比べて非常に遅いせいだと思われるにょ。

Atomだけではなく近年PC用のCPUは全般的に性能向上が少なくなったように感じている人も
いるかもしれないにょ。
エンコなどではCPUパワーはどれだけあっても足りないわけだけど一般的な用途であれば
すでに十分な性能となっているためそこまで無理に性能向上をさせる必要がないという
こともいえるにょ。
では、イメージではなく実際にはどうなのかということを見てみるにょ。

CPUの価格というのは9月1日に書いたように1ランク上のCPUが登場することで価格帯が
1ランクスライドして安くなっているにょ。
そのため同一価格帯で性能比較することがCPUの性能向上において最も判断しやすい
指標になるにょ。
最近3年の10月10日前後の秋葉における平均CPU価格で比較してみることにするにょ。
注目したのは3万円と1万円にょ。
これは「ミドルクラス」「ローエンド」を意味するものにょ。
コア数が異なると性能比較がしにくいためミドルクラスはクアッドコアのみ、ローエンドは
デュアルコアのみで見てみることにするにょ。

      3万円以下で買える     1万円以下で買える
       クアッドコアCPU      デュアルコアCPU
2007年  [※Core2Duo E6750(2.66GHz)]??Pentium E2140(1.6GHz)
   http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20071013/p_cpu.html

2008年   Core2Quad Q8200(2.33GHz) Pentium E5200(2.5GHz)
   http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20081011/p_cpu.html

2009年   Core i7-860(2.8GHz)    Pentium E6500(2.93GHz)
   http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20091010/p_cpu.html

2010年   Core i7-950(3.06GHz)   Pentium E6800(3.33GHz)
   http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20101009/p_cpu.html

これを見てのようにCPU性能は「かなり上がっている」といってもいいと思われるにょ。
ローエンドデュアルコアCPUにおいて2007年→2008年の伸びが大きいのは45nmで製造される
ようになった影響が大きいにょ。
これによって、高クロック化が容易になっただけではなくメインストリームへのクアッド
コアの急速な普及が行われたにょ。
2007年には3万円で買えるクアッドコアCPUが存在しなかったためデュアルコアCPUを記した
けれどその2年後にはそれよりも高性能(PentiumはL2が少ないけどクロック差で十分に
性能逆転できる)となるデュアルコアCPUが1万円以下で買えるということを考えてみても
高性能化というのが小さくないことが分かると思うにょ。

32nmとなるClarkdaleだけど現状では1〜3万円のデュアルコアCPUが中心となっている
ため上記のリストアップでは32nm化の影響は反映されてないにょ。
次世代のSandyBridgeはClarkdaleと同じ32nmで製造されるもののほぼすべてのレンジの
CPUで投入されるためクアッドコアのさらなる高クロック化やクアッドコアの低価格化も
期待できるにょ。

上記はCPU単品入手が容易であり価格が分かりやすいということでデスクトップPC用CPUで
比較したのだけどモバイル用であっても状況はそれほど変わらないにょ。(TDPの制約が
大きいためクアッドコアCPUがデスクトップPCよりは進んでないという程度の違い)
では、ネットブックで見てみることにするにょ。

ネットブックは従来高価だった小型のノートPCを安価で発売することで爆発的なヒットに
繋がったにょ。
安価に出来た要因は特定条件を満たすことでネットブック用に安価でCPUの提供をして
もらえ、低価格PCにおいて最も価格に対する割合が大きいOSもMSが定めた条件を満たす
ことで安価にWindowsを提供してもらったからね。
そうすることで各社ともに仕様統一し部品を大量生産することでさらに低価格化が進む
ことになったにょ。

さて、その肝心のネットブック用のAtomだけど元々Windows PCで使用することを考慮した
CPUではないためあまり性能が高いというものではないにょ。
しかし、ネットブックは基本的にWindowsを使用しているため一般的なPC用のCPUと同じく
どんどん高性能化していく必要性があるにょ。
ではAtomが登場して2年余りでどれだけ進化したかというと下記のような感じにょ。

 2007年  A110(800MHz)
 2008年  Atom N270(1.6GHz)
 2009年  Atom N280(1.66GHz)
 2010年  Atom N475(1.83GHz)、Atom N550(1.5GHz)

A110は厳密にいうとネットブック用のCPUではないけど使用用途から考えるとAtomの前身
となったものにょ。
DothanベースのCPUであり、シングルスレッド性能は同クロックのAtomの2倍程度あるため
クロックが半分であってもシングルスレッド性能ではほぼ互角となるにょ。
上記デスクトップPC用のローエンドCPUの価格変遷を見てみると2007年→2010年の3年間で
シングルスレッド性能は2倍に伸びているにょ。
ミドルクラスはそれと比べて小さいもののそれでも2年間で1.5倍の伸びがあるにょ。
それに対してAtomは3年間でのシングルスレッド性能の伸びは1割少々でしかないにょ。
デュアルコアであるN550ではデュアルコア化によってマルチスレッド性能は大幅に伸びて
いるもののシングルスレッド性能は3年前のA110と同等以下にょ。

ローエンドのCPUは上記のように3年間でこのように高速化していったけどこれはノートPC用
であるモバイル版においても同じようなことがいえるにょ。
それを考えるとただでさえ大きかったノートPCとネットブックの性能差が3年間でさらに
大きく開いたということになるにょ。

その穴埋めとして登場したのがCULVノートにょ。
イメージ的には下記のような感じになるにょ。(<の数はイメージを示しているだけで
あり性能に比例した数量というわけではない)

 ネットブック<<<<<ローエンドノート
 ネットブック<<<<<<<<<ローエンドノート
           ↑ここにCULVノートが加わる

CLUVノートは10月6日に書いたような登場理由があるけどそれに加えてネットブックが
あまりに性能向上が遅いために空いてしまった空洞化を埋める役割もあるということに
なるにょ。

では、ネットブックが現在のCULVノート・・・というか1世代前に相当するセレロンSU2300
搭載機に追いつくのはどれくらい先のことなのか・・・?
セレロンSU2300は1.2GHzとはいえAtomとセレロンではシングルスレッド性能には2倍くらいの
差があるにょ。
それでセレロンSU2300はデュアルコアだからね。
シングルスレッド性能でいえばAtom2.4GHz必要にょ。
マルチスレッドではAtomの場合はシングルコアでもHTTがある関係上マルチスレッド対応の
アプリの実行速度は馬鹿にできないレベルにはある(シングルスレッド性能で劣るはずの
ULV PenMを超える性能を発揮する場合がある)とはいえ、相手は物理的デュアルコアCPU
であるためその差はさらに広がりマルチスレッド性能で考えた場合はシングルコアAtom
ではN270の2.5倍(4GHz)相当の性能が必要になるにょ。
AtomがSU2300と「互角」と呼べるためにはデュアルコアAtomであっても2GHzはないと話に
ならないにょ。

Intelの場合は、同一世代、同一価格帯でコア数が2倍だとクロックが2割程度落ちるにょ。
実際2007年のCPU価格で3GHzのCore2Duo E6850と2.4GHzのCore2Quad Q6600はほぼ同一の
価格だったしね。
それを考えるとシングルコアのN475とそれよりも2割クロックが低いデュアルコアのN550は
同クラスの製品であるといえるにょ。(実際はN550の方が若干高価だけど)
これを元に考えるとAtom2.5GHzを実現する頃にはデュアルコアAtomが2GHzに達するといえる
わけにょ。
クロック上昇率(年率6%程度)を考えるとシングルコアで2.5GHzに達するのは5〜6年後
となるにょ。
つまり、5〜6年後のネットブックでようやく1世代前のCULVノートに性能で追いつくという
可能性があるわけにょ。

それならば5〜6年後にはCULVノートが不要になるのかというとそうではなくローエンド
ノートの性能は現在より格段に上がっているだろうしその技術をそのまま使ったCULV
ノートの性能も格段に上がっているためネットブックはCULVのポジションを奪い取る
というのは無理にょ。(むしろ現状よりもさらに差が広がる可能性の方が大きい)

ネットブックの最大のアドバンテージは価格であるため価格を重視するのは当然のこと
だと思われるにょ。
CULVノートは型落ち品を除けば6〜10万円であるためOSがStarterであるということを考慮
した場合にはハイスペックなネットブックでも5万円以上では厳しいにょ。
冒頭に書いたMini 210-2000が49800円で「安いはずなのに安くないと感じる」のは絶対
価値ではなく相対価値で判断しているからにょ。
性能向上が大きいPCにおいてはそのコア部分となるCPU性能の違いが相対的価値に与える
影響は少なくないにょ。

ネットブックのアドバンテージとなっていたサイズの小ささは初期の頃のネットブックと
異なり10.1インチが標準化されたため11.6インチのCULVノートとの差は差別化できるほど
大きくはないにょ。
実際Mini 210-2000は発売当初59800円(一部ショップでは当初から49800円)という格安で
登場したACERのCULVノート「Aspire1410」と比べて筐体サイズは1cmくらいの差しかないし
6セルバッテリ搭載によって重量は同じになっているからね。
せめて10.1インチ液晶の枠ぎりぎりまで小型化しアンダーB5サイズを実現して重量も
1kg程度に抑えられていればCULVノートと棲み分けができるだろうけどそんな機種は現在
ほとんど存在しておらず、ネットブックとCULVノートの棲み分けは価格でのみ行われて
いると言っても過言ではない状況にょ。

ネットブックは非力なAtomでもOSがXPであるため快適動作できたにょ。
Win7発売から1年経ち10月10日に書いたようにXPの提供が完全に終了するため今後は
ネットブックも7オンリーとなるにょ。
しかし、ネットブック用のAtomでは7は快適動作するとは言えず(デュアルコア化によって
多少はマシにはなるというレベル)、かといってAtomの性能向上も期待できない状態に
なっているにょ。

やはり、ネットブックはCULVノートでは実現できないくらい安価である必要があるにょ。
同一メーカー間で2、3万円くらいの価格差があればCULVノートではなく多少動作が重く
てもネットブックを選ぶ人はいるだろうけど実際はOSの価格差とCPUの価格差程度でしか
なくCPUもCULVノートはIntelから格安提供されるため売価で2万円以上の差を出すため
にはメーカーが利益を削る必要があるにょ。
ネットブックを安く売るのには限界がある(薄利多売にはすでに限界が来ている)ため
付加価値を付けて価格を上げようとしているくらいだからね。
ネットブックは登場した頃が最もお買い得感が高くそれ故に売れていったけど徐々に
そのお買い得感が薄れてきたというわけにょ。(デュアルコアAtom、WXGA液晶で49800円
といってもStarter→Homeの価格差を支払えば2倍近い性能のCULVノートが買えてしまう)
ネットブックが売れなくなったのは一般層に行き渡ったというだけではなくそのように
考えると納得がいくにょ。
2、3年前とあまり変わらない性能、価格のPCが売られている場合にそれを買うかと言えば
買わない人が大半だろうからね。

407御茶目菜子:2010/10/19(火) 13:43:02
ケータイにおいて通話機能が不要になる・・・?
auが冬モデルを発表したにょ。
http://k-tai.impress.co.jp/docs/news/20101018_400416.html
やはり、今回の注目は何と言ってもスマートフォンにょ。
10月5日に書いたおサイフ機能やワンセグを搭載で「ガラパゴススマートフォン」という
感じのIS03をはじめ多数のスマートフォンが発表されたからね。

今回の新作発表会ではさらに「ガラパゴススマートフォン」が2機種拡充されたにょ。
IS04とIS05にょ。

 ◎REGZA Phone IS04(富士通東芝モバイルコミュニケーション製)
 http://k-tai.impress.co.jp/docs/news/20101018_400384.html
 ◎IS05(シャープ製)
 http://k-tai.impress.co.jp/docs/news/20101018_400411.html

すでに「全部入り」のIS03が先行発表された影響でインパクトは薄いけどIS03より一回り
コンパクトサイズだしFWVGA液晶で十分という人もいるだろうから選択の余地は多い方が
いいからね。
そんな「日本独自の機能」なんて要らないという人向けのグローバルタイプのスマート
フォンも健在にょ。

 ◎SIRIUSα IS06(Pantech製)
 http://k-tai.impress.co.jp/docs/news/20101018_400414.html

従来型のガラケー(auは「フューチャーフォン」と呼んでいる)も当然のことながら多数
発表されたにょ。

 ◎Cyber-shotケータイ S006
 http://k-tai.impress.co.jp/docs/news/20101018_400412.html

ついにケータイのカメラが1620万画素とは・・・。
裏面照射センサーであるため高画素化のデメリットはあまりない(通常のセンサーだと
配線部分がボトルネックとなり画素数が2倍増えたら1画素の面積は半分を大きく下回る
サイズになる)とはいえ、レンズ性能を考えると解像するとは到底思えないため無意味
にもほどがあるにょ。(デメリットがないだけであってメリットがあるわけではない)
画素混合で感度を上げ実質400万画素相当で使えるというのならば悪くは無さそうだけどね。

新機能といえば話題になっているのは「標準でSkypeを搭載」ということにょ。
http://k-tai.impress.co.jp/docs/news/20101018_400792.html
このSkypeアプリによってAndroid端末だけではなくBREW端末(ガラケー)でもSkypeが
使用可能になったにょ。
デフォで通話機能を持つケータイで「Skypeを搭載して何のメリットが・・・?」と思う
かもしれないけどSkypeにはSkypeしかないメリットがあるからね。

PCを使ってSkypeを使用するというのはマイクとヘッドフォンが必須であるため使い勝手が
良いものではないにょ。
そういう人のために用意されているのがSkypeフォンにょ。
電話機のような形状であるため通話はしやすいものだからSkypeを多用する人であれば
勝って損はない機器だといえるにょ。
しかし、Skypeフォンを使用しても単体使用はできないということにょ。
あくまでPCを併用することが前提だからね。(PCレスで使えるSkypeフォンもあるけど
少々割高になる)

その点ケータイにSkype機能を搭載すれば単体運用が可能になるためPCと併用することも
無くなるし、3G通信を内蔵によって(圏内であれば)どこからでもSkypeによる通話が
可能になるということが非常に大きいにょ。
「Skype同士の通話は無料」だけどやはり通信料金がかかってしまうにょ。
この料金体制は分からないけど回線交換接続であるため従量制になるかもしれないにょ。
ならば通信料金が要らない「無線LAN経由で使用すればいい」と考えるかもしれないけど
それはできないにょ。
それはキャリアにとっては大きな障害となるからにょ。
無線LANが使える場所では通話、通信が無料になってしまいキャリアには1円も入ってこ
ないからね。

電話とSkypeは別物(利用シーンが分かれる)と判断しているauだけど無線LANでは使用
できないようにしているところをみるとやはりSkypeによるARPU減少を危惧しているのでは
ないかと思われてしまうにょ。
これは国内のキャリア主導の端末であるからやむを得ないにょ。
海外製のスマートフォンであれば端末メーカー側の方が強いため無線LAN使用時に制限が
あるなんてことはないわけだからね。

iPhone 4にはFacetimeによるビデオ通話機能が備わっているにょ。
6月10日にはあるライターがiPhoneをガラケーと比べて批判していることについて書いた
けどその中の1つにあったビデオ通話に関してガラケーのTV電話と同じという考えに
対して私はそれは異なるものだという認識を示したにょ。
それこそがこの無線LANへの対応にょ。
ガラケーの場合はキャリア主導であるため基本的にキャリアのメリットにならないことは
極力導入しないからね。
(通信料金が別途かかると推測される)3G通信専用Skypeと無線LANによる無料のSkypeが
同じものとなってしまうにょ。

ただ、現時点では料金体制は発表されてないため何とも言えないにょ。
もしも、Skype同士の通話が「通信料金含めて無料」というのであれば本当にサプライズ
といえるにょ。
これは事実上au同士の通話も無料になるということを意味するからね。
Skypeアプリを立ち上げた状態だとバッテリがすぐになくなるため常時待ち受けを行う
のは難しいという問題もSkype社と共同開発したアプリによって克服されているとのこと
だからそこまで心配しなくても良いかもしれないにょ。
したがって、本当にサプライズになるかどうかは料金体制が発表された後の話にょ。
しかし、無線LANで使用できないことが分かっているため「通信料金を含めて無料」と
いうのはかなり望み薄と思われるにょ。

さて、多機能化が進んでいるケータイにおいては最も大きな不満要素は使わない機能が
あるということみたいにょ。
http://mainichi.jp/select/biz/it/news/20101015mog00m020013000c.html
通話ではなく通信(メールやWeb)をメインに使っている人は実際に少なくないし、知人と
通話をしたいという場合でもSkypeができれば十分という人にとっては音声通話さえも
不要になるかもしれないにょ。
現状ではSkypeはSkype同士では無料であっても携帯電話への通話にはかなり割高料金と
なってしまうにょ。(固定電話へ通話ならば月695円でかけ放題のプランがある)
緊急発信やフリーダイヤルも使えないため完全に電話が要らないというわけにも行かない
けれどそれで困らないという人にとっては問題ないわけだからね。(おサイフ機能も
それを必要としている人には無くては困るけどそうでない人は無くても問題ないわけだし)
そういう意味では携帯電話における通話機能も「数ある機能の1つにすぎない」という
時代になりつつあるのかもしれないにょ。

408御茶目菜子:2010/10/20(水) 13:32:23
タブレット端末の普及のための準備はついに整った!?
iPadなどのタブレット端末は2014年には世界で2億台販売されるという予想が出ているにょ。
http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/1010/18/news021.html
iPad以外はそこまでヒットをしているようには現時点では思えないけどそれは単にまだ
国内では普通に売られていないせいかもしれないにょ。
売られているのは秋葉の電気街のiPadモドキのようなものばかりだからね。

ネットブックでもその地位を獲得するのは簡単ではなかったにょ。
マザーボードメーカーとしては世界最大手が出したEee PCでもブランド志向の強い日本
では「ASUSって聞いたことがないメーカー」ということで最初は苦戦したわけだからね。
そしてブランド作りをして今の地位までたどり着いたにょ。
ネットブックがある程度売れ始めてからは国内メーカーもネットブックに参入したにょ。
価格的には台湾メーカーが4万円なのに大して国内メーカーが6万円ということで割高感が
非常にあったもののそれでもブランドを重視する人には受け入れられたにょ。

Windows PCの場合はどこのメーカーであっても「Windows PC」には変わりないということが
分かりネットブックはすぐに一般層に浸透していったけどタブレット端末の場合は事情が
異なるにょ。
それはOSが「Windowsとは限らない」という点にょ。
Android OS搭載のタブレット端末の場合はブランド(メーカー)の問題に加えてさらに
OSを認知、普及させることが重要になってくるにょ。
もっとも、特定OSに依存するアプリ(ネイティブアプリ)よりもそれに依存されないWebの
方にシフトしている傾向もあるためそういう意味ではようやく非Windows、非x86の端末が
広く受け入れられる下地が出来たともいえるにょ。
数年前までだとこのような端末に搭載のWebブラウザは10月14日に書いたように制約が
大きかったし、Web上のサービスも今ほど充実していなかったからね。
したがって、「今まで成功しなかったから今後も成功しない」というものでもないにょ。

タブレット端末の普及において重要になるのはノートPCとの差別化にょ。
「絶対的な安さ」をウリにしてヒットに繋げたネットブックだけどそのアドバンテージも
一昨日に書いたように薄れているからね。
ネットブックで行うことがノートPCと同じであるが故にスペック面の弱さが目立ってしまい
CULVノートの登場などによって価格面の差があまりなくなったことと相まって現在は厳しい
立場に立たされているにょ。(ASUSもデスクトップ用のデュアルコアAtomやIONを採用で
スペックアップを図ってはいるものの価格上昇をしてしまえば厳しいと思われる)

タブレット端末は「形状によってノートPCとは差別化できている」とも考えられるけど
それだけでは差別化は難しいにょ。
というわけで、差別化を行うのであれば下記の2つが重要になると思われるにょ。

(1)サイズ・重量
(2)価格

(1)すでに高性能なPCを持っている人が買い増しをする場合にタブレット端末とネット
ブックのどっちが便利かということを考えてみるにょ。

しかし、考えても答えは出ないと思うにょ。
それは用途や目的が分からないからにょ。
可搬性があれば良くネットブックの重量で問題なければネットブックを買うのが良いと
なるけど軽い物でも1kgの重量があり、平均では1.2〜1.3kgになるネットブックは決して
軽いものではないにょ。
実際ネットブックを持ち歩いて使うという人はわずかしかいないわけだしね。
ネットブックは持ち歩き用ではなく価格が最大のアドバンテージだから当然にょ。

重量を見るとモバイルノートだと1kg前後の機種は多いため最初から持ち歩き前提で購入
する場合にはこういったモバイルノートを使用する人が多いため結果的にネットブックを
持ち歩くユーザーの割合が小さくなっているというだけにょ。
ただモバイルノートは「仕事上必要だから持ち歩く」という人が多いためそれを除けば
持ち歩いているユーザー割合はかなり少ないと予想されやはり1kg程度であっても毎日
持ち歩くのには厳しいと考えられるにょ。
しかし、キーボードの制約がある以上は小型化すれば使い勝手が悪くなるため小型軽量な
ものはあるけど一般ユーザーの支持を得られているかは微妙なところにょ。(明らかに
B5よりも小さいサイズのPCで売れている機種といえばVAIO Pくらいか)
その点、タブレット端末であればキーボードの呪縛から逃れることができるにょ。

手に持って使うことが前提の端末であれば高dpiでも耐えられるため結果として小型化
しても高解像度が維持できるにょ。
例えば7インチWSVGAのネットブックを発売したとすればそれは170dpiに達するにょ。
これは10月3日に書いたように普通の人の目だと常用限界が150ppi〜167ppiであるため
それを超える解像度で使用する場合にはかなりの負担になるにょ。
しかし、手に持って使えるタブレット端末では目からの距離は自在に調整可能にょ。
30cmまで寄せればケータイと同じく300ppiまでは耐えられるからね。

ただし、手に持って使うことが前提になると軽量化が迫られるにょ。
私の経験上両手持ち端末で500g、片手持ちであれば300gが実用限界にょ。
週刊誌を読むように両手で持つなら500g、電車のつり革を掴んで片手で文庫本を読むように
持つならば300gが限界ということにょ。

昨日書いたauの新機種発表会では7インチのAndroid端末「SMT-i9100」も発表されたにょ。
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/20101018_400817.html
ドコモも先日7インチのAndroid端末「GALAXY Tab」を発表したにょ。
http://k-tai.impress.co.jp/docs/news/20101005_398065.html
ただ、auの「SMT-i9100」には3G通信が内蔵されてないにょ。
無線LAN環境下では使えるもののさすがにそれしか使えないというものをキャリアで売る
わけにはいかないと判断したのか、モバイルルータ「Wi-Fi WALKER DATA05」とau端末を
モバイルルータ化するアダプタ「NEX-fi」も発表されたにょ。
http://k-tai.impress.co.jp/docs/news/20101018_400808.html
http://k-tai.impress.co.jp/docs/news/20101018_400813.html

7インチWSVGA液晶というのはタブレット端末の落としどころとしては悪くないにょ。
タブレット端末の場合はキーボードが非搭載であるが故にサイズ面での縛りが無くなる
ためベストなサイズというものは存在しないからね。
これがキーボード付きだとキーピッチにはベストなサイズが存在するためにそれから
逆算してベストなサイズも決まってしまうにょ。

7インチWSVGAというのは上記のようにキーボードの関係でノートPC(ネットブック)と
して販売する場合には幅広い層に受け入れられるのは難しいけどタブレット端末の場合は
全く問題がないからね。
逆にこれ以上小さくすると今度はスマートフォンに喰われてしまうにょ。
(手に持って使う端末の場合は)人間の目が300dpi程度まで耐えらるためWSVGA液晶でも
4インチのサイズで使用することは十分に可能にょ。
しかし、指のサイズだけはどうにもならないため4インチ程度のスマートフォンではWSVGA
液晶を搭載してもUIの関係で限界があるにょ。
したがって、7インチWSVGAのタブレット端末であれば3.5〜4インチのスマートフォンと
十分に棲み分けが可能になるにょ。

しかし、ジョブズ氏は「7インチは小さすぎる」と言っているにょ。
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1010/19/news097.html
これは10インチクラスのiPadで成功を収めたから言えるセリフだけどユーザーの反応を
見るとサイズ面の不満はそれほど大きくないけど重量面の不満は大きいにょ。
http://www.itmedia.co.jp/promobile/articles/1006/17/news052.html
その理由は簡単でiPadは10インチクラスの端末では700g程度と軽量ではあるものの上記の
ような私の体験上の限界である重量の500gを大きく超えているからね。
魔法でも使わないかぎりサイズを維持したまま500gを切ることはできないため軽量化には
本体サイズ(≒液晶サイズ)を小さくするしかないにょ。
7インチ液晶の「SMT-i9100」は450g、「GALAXY Tab」は380gであるため重量面で大きな
不満を感じることはないと思われるにょ。
まぁジョブズ氏の駄目出しは「より良く改良したものを出す」という合図にもなりつつ
あるので恐らく使い勝手のよい7インチiPadを出してくれるのはこれで濃厚になったと
考えることも可能になるにょ。

(2)Windows PCでも古くからタブレットPCなどのタブレットタイプの端末は存在するけど
ヒットしていない最大の原因は価格にょ。
そう言う意味ではオンキヨーが発表したSlate PCはネットブックと同レベルの価格という
ことで価格面の問題はなくなったにょ。
とはいえ、上記のようなサイズ、重量の制約を考えるとオンキヨーのSlate PCがWin7
Home Premiumを搭載で49800円とう破格の安さ(iPadとほぼ同レベルの価格)であっても
どうしてもWindowsが必要という人(業務上必要な場合など)以外は厳しいと思われるにょ。
重量面だけではなく10月16日に書いたようにタッチパネルを前提として作られていない
Windowsのデメリットもあるわけだからね。(そのデメリットよりもWindowsが使えると
いうメリットが大きいという人にとってはこの製品は非常に有用となる)

価格といえば国内においてネットブックの普及に大きな貢献をもたらしたのは3G通信
アダプタとセットで販売することで格安(100円PCなど)で販売したことにょ。
あれからもう2年経ち2年縛りが解けるユーザーも多くなっているにょ。
そうした時の買い換え対象として何があるのかということが重要になるにょ。
ネットブックの性能は2年前と比べて2割程度しかアップしてないにょ。
したがって、わざわざネットブックからネットブックに買い換える人はかなり限られて
くるのではないかと思われるにょ。

XPから7への変更はかなり大きいと思うけどOS変更によって動作が重くなっているという
ことが問題になるにょ。
一般的なPCの買い換えサイクルを5年とした場合に重くなった新しいOSを搭載したPCで
あっても5年間のPCの性能向上で十分カバーできるため「新しいOSだから重い」という
ことはほとんどないにょ。
いくら7が前世代(Vista)より軽くなったとはいえ、XPより重いのは事実だし、ネット
ブックの2年間の性能向上がそれをカバーできてないのも事実にょ。

恐らく2年間ネットブックを使用していれば自分が求めていたものが自ずと見えてきてくる
と思われるにょ。
PCとして使用するためにスペック面で物足りないと感じればCULVノートへの移行が考え
られるし、スペック面で不満がないなら「わざわざ買い換える」という選択肢はないにょ。
「重い」などを理由に持ち歩きを重視するのであればネットブックと明確なサイズ差、
重量差があるタブレット端末であれば買い換えに十分意味があると思われるにょ。

そういう意味で今後タブレット端末が3G通信カード(SIMカード)やモバイルルータと
セットで格安販売されるようになってからが本格的な普及期に入ると思われるにょ。
実際すでにauやドコモはそのための端末を用意しているわけだしね。
キャリアとは無関係にそのような端末をPCメーカーもすでに用意しているにょ。
現状では単体購入の場合は4万円以上ということでネットブックと比べて価格面のアドバン
テージはない状態だけどこれも大量生産が可能になればネットブックよりは確実に安く
なるにょ。
実際中国製の無名メーカー製端末であれば7インチ液晶のAndroid端末は1万円程度で入手
可能なわけなので将来的にはネットブックより確実に安くなるにょ。
ネットブックではすでに限界に達しているためこれ以上の値下がりは期待できないにょ。
そういう面からすると今後安価になればタブレット端末はネットブック以上の普及になる
といってもおかしくはないにょ。


(1)(2)の理由によりノートPC(ネットブック)十分差別化できるタブレット端末が将来的
には爆発的な普及の可能性があるとはいえ、問題となるのは9月4日に書いたような通信
インフラとコストにょ。
現状では無線LANで使用できる場所はかなり限定されているため3G通信が必須となるからね。
ローカル上での作業を重視しているPCであればそれで通信は無線LANが使用できる場所のみ
でも構わないけどAndroid OSなどを搭載のタブレット端末の場合は主な使用用途がWebで
あるためそれでは支障が出るにょ。
しかし、3G通信契約を別途行う場合にはコストアップとなり安価な端末のメリットは
かなり薄れてしまうにょ。

しかし、これもネットブックからの買い換えであれば問題はないにょ。
上記のようにネットブックを購入する際に3G通信アダプタをセットで購入してその2年
縛りが解けるついでに別の通信アダプタとタブレット端末をセットで購入すれば負担金が
増えるわけではないからね。
とはいうもののそれでは「ネットブックを3G通信アダプタとセットで買った人」が
タブレット端末のパイの上限になってしまうにょ。
したがって、重要になるのがモバイルルータの普及にょ。
さすがにモバイルルータを別途買うという人は限られているけどその機能をケータイに
内蔵したり、auの「NEX-fi」のようにモバイルルータ化するアダプタもあるためそれを
使用するという手もあるからね。

ここ2、3年で通信環境は大きく変わったにょ。
これから2、3年でも同じく大きな変革が訪れると思われるにょ。
したがって、タブレット端末の普及はこの通信環境の変革と合わせて大きな普及をもたらす
のではないかと思われるにょ。
現状ではまだiPadのみがブランド力によってヒットしているにすぎないタブレット端末
市場だけどそれはこれから変わってくるため現状だけで単純に判断できないにょ。

409御茶目菜子:2010/10/21(木) 14:33:15
11.6インチMacBook Air発表
新型のMacBook Airが発表されたにょ。
やはり注目は11.6インチ版にょ。
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/20101021_401429.html
http://plusd.itmedia.co.jp/pcuser/articles/1010/21/news019.html
Mac史上最軽量となっているからね。

昨日も書いたように近年は「Windows用アプリがどうしても必要」という人を除いて
Windowsの必要性は薄くなってきているにょ。
古いアプリを使っていてそれが欠かせない人であってもそれがWin7で動作しないので
あればWindows PCを新調するメリットはないにょ。
どうせ動作しないのならばそのアプリは古いPCでのみ使用しそれと併用できるような
小型のMacを買うというのは有用にょ。

またiOS用のアプリを開発する場合にはMacは必需品だし、今のIntel MacであればWin7を
インストールすることも可能なのでどうしてもWindowsが使いたいという場合はそういう
方法をとることが可能にょ。
逆にWindows PCにMac OSのインストールも可能だけどライセンス違反となってしまう
(Apple製品以外にはインストールできない)ためにそれを使うことはできないにょ。

この11.6インチのMacBook Airの大きなメリットは下記の3つにょ。
(1)薄型・軽量
(2)低価格

(1)初めてMacBook Airが発表された時にはその薄さに驚かされたけれど今回のMacBook
Airも最薄部3mm、最厚部17mmだからね。
とはいえ、最薄部なんて外側に徐々に薄い形状にしておけばいくらでも薄くできるため
見た目のデザインを除けば最薄部○○mmというのは何の意味も持たないにょ。
鞄に入れて実際に持ち運ぶならば平均、もしくは最厚部の方が重要だからね。
しかし、最厚部でも17mmならば十分薄いにょ。

そしてやはり有用なのはこの重量にょ。
11.6インチで1.06kgというのは軽量化を重視した国内のモバイルノートに匹敵する軽さ
だからね。
もっとも軽量化には液晶サイズが重要となっている(液晶サイズが小さくなれば筐体
サイズの小型化ができるためそれが軽量化に繋がる)ため11.6インチ同士で比較すると
11.6インチ液晶では軽量モバイルノートは存在せず安価なCULVノートしかないにょ。
11.6インチ液晶を搭載した一般的なCULVノートが1.3〜1.5kgということを考えるとこの
軽さがよく分かるにょ

(2)標準構成の88800円という価格も魅力にょ。
CULVノートと比較すると最新のArrandaleベースのCPUではなく1世代前のPenrynベースの
CPUとなっているわけだけど8月19日に書いたようにArrandaleベースのCPUは全体的に
動作クロックが下がっているため必ずしも性能アップにはなっているわけではないにょ。
確かにGPU性能の比較であれば旧世代のCULVノートのGS45に内蔵のGMA X4500は現行の
CULVノートに内蔵のIntel HD Graphicsと比べて劣るためCPUだけを見たら旧世代の方が
お得ともいえるけど総合面では微妙になるからね。

しかし、MacBook AirではGeFoece 320Mを搭載しているにょ。
いくら320Mが統合型チップセットとはいえ、Intel HD Graphicsと比べて別格の性能である
ためCPU(チップセット)が旧世代だから性能面で劣るということはなくむしろ最新のCULV
ノートよりも優れているにょ。
320Mは9400Mの3倍のSP数(48基)であり実性能においても約2倍の性能となっているわけ
だからね。
12インチ未満の液晶サイズのPCでこれを超える性能なのはAlienware M11x(GeForce GT335
搭載)しかないにょ。
M11xは同じ11.6インチとはいえ、重量は約2kgに達するにょ。(GPU性能は2倍以上だけど)
そしてM11xは安いといっても99800円するからね。
M11xはGPU性能が高くでもゲームにおいてはCPUがボトルネックになっていることが多く
それを考えるとこのMacBook Airの構成はバランスが取れているとも考えられるにょ。

さらにこの88800円は64GBのSSDを搭載時の価格であるということが大きいにょ。
一時期は年々半額以下となっていたフラッシュメモリの価格もここ1年余り停滞気味である
ため依然として64GBのSSDとなると部品コストだけでも1万円近くに達してしまうにょ。
これは500GBの2.5インチHDDよりも高価なものにょ。
在庫処分品で特別安く売られているPCを除けば「64GBのSSD搭載」の全PCの中で最も安価
ではないかと思われるにょ。
これは大量注文による部品コストのダウンと店頭値引きがほとんどない(仕入れ掛け率が
高い)ということが理由だと推測するにょ。
ちなみに128GBモデルも2万円アップの108800円で用意されているにょ。
部品コストの2倍の価格と考えればこの2万円アップは妥当なところかもしれないにょ。


MacBook Airは薄型、軽量で安価PCを探している人には最適であり、GPU性能を含めた性能を
考慮したら多少CULVノートより高価でも割安感があるにょ。
これは北米では999ドルとなっており、円高の影響で88800円となっていると思われるにょ。
1ドル100円弱で推移していたら99800円になったのではないかと思われるにょ。
ただし、MacBook Airが必ずしもオススメとはいえないにょ。
従来のMacBook Airでも指摘していたような下記の3つの問題点があるからね。

(a)フットプリントが大きい
(b)拡張性がない
(c)バッテリ交換できない

(a)フットプリントだけどやはり気になるのはその横幅にょ。
横幅は約30cm(29.95cm)に達しており、これはA4用紙の長辺(29.7cm)よりも大きいにょ。
11.6インチのCULVノートの場合は概ね横幅28〜29cm程度の機種が多いし、12.1インチ
液晶を搭載したLet'snote N9やFMV PH770が横幅28.2cmということを考えると明らかに
大きいといっても良いレベルだと思うにょ。
これは(1)で書いたように薄型化を実現するためデザイン上の問題でこうなっているにょ。
寸胴にすればさらにフットプリントの小型化はできるけど美しくないからね。
Let'snote J9は見た目は美しくないけどその代わり10.1インチ液晶搭載PCの中で最小の
フットプリントになっているにょ。
11.6インチ搭載のMacBook Airと比べると液晶サイズ(対角線)は1.5インチ差だけど
筐体の横幅は約5cmも小さいからね。
この5cmというのは13.3インチMacBook Airと11.6インチMacBook Airの差よりもさらに
約2倍も大きいにょ。

MacBook Airの11.6インチモデルのフットプリントが大きいのはデザイン上の理由だけでは
なくやはり操作性も考慮されているせいだと思われるにょ。
一般的な19mmキーピッチのキーボードを搭載すれば横幅は必然的に30cmくらいになる
からね。
指のサイズは日本人ではなく欧米人を基準にしているだろうからキーボードを縮小して
小型化という考えはないと思われるにょ。
それでなくても先日ジョブズ氏は「指を削らない限りは7インチのタブレットは使えない」
と言っているくらいだしね。

(b)初代MacBook AirはUSBポートが1つのみという構成だったことを考えると2つあるため
特に不自由さはないにょ。
実際このような小型ノートでUSBを使うとすればHDD、光学ドライブ、USBメモリを使う時
だけに限られてくるだろうから3つ以上同時に使う方が希だからね。
ただ、やはり不安なのはメモリにょ。
標準で2GBから重い作業をしなければ問題ないけれどWin7でも複数のアプリを立ち上げたら
2GBにはすぐ達してしまうわけだし、何より次世代の「Lion」がまともに動作するかどうか
ということが商品寿命に大きく影響してくるからね。(Mac OSはWindowsよりもサポート
期間が短いためこまめにアップデートしておかなくてはならない)
「そんな装備(メモリ2GB)で大丈夫か?」と聞かれて「大丈夫だ、問題ない」と即答
できる人でなければ直販で4GBモデルを買う方が無難だと思われるにょ。
SSDは(新品SSDを買って殻割りすれば)ユーザーの手によって交換は可能だけどメモリは
基盤直付けであるため事実上交換はできないからね。(とはいえ、SSDもピンが特殊形状で
あるため市販品の入手は難しそうだけど)

メモリがユーザーの手によって交換できないとなるとWin7のDSP版を使うのが困難になって
しまうにょ。
XPならば7に乗り換えたためライセンスを余らせている人も多いだろうけどWin7でそれは
考えにくいためWin7を使いたいためにわざわざ購入する場合はライセンスの都合上安価な
DSP版を使えずパッケージ版が必需品となるにょ。
DSP版を使用するための最も手軽な方法はメインメモリの増設のついでに購入すること
だからね。
これによってメモリが増え、新しいOSも快適に動作するという一石二鳥にょ。

しかし、メモリスロットのないMacBook Airではこの方法を採れないにょ。
SSDを交換するしかないけどSSDは高価であり「安価だからDSP版を買う」というメリットが
無くなり使用しなくなったときに使い回しが効くパッケージ版の方が有利といえるにょ。
したがって、冒頭に書いたように「Intel MacではWindowsも使える」というメリットを
活かすためには3〜4万円の追加投資が必要になるにょ。
資金に余裕があれば「一番いいのを頼む(メモリ4GB、SSD128GB、Core2Duo 1.6GHz)」と
いう方法があるけどさすがにそれだと安価とは言えなくなってしまうのが難点にょ。
SSDだからこそメモリは十分搭載しておきたいからね。(SSDの寿命は書き換えデータ量で
決まってしまうけどスワップが頻発すると書き換え量が極めて大きくなるため)

(c)MacBook Airのバッテリ駆動時間は5時間だけどこれは国内で販売されているPCで
計測用に使われているJEITA測定法によるものではなく無線LANをONの状態で測定された
実測値となっているにょ。
JEITA測定法の場合は測定方法は定められているもののその内容は現実的なものではなく
しかも思い切りカスタマイズした状態で測定してもお咎め無し(BIOSでクロックを落とした
状態で測定しても不可にはならない)というものであるためメーカーによっては軽い
Web閲覧をするだけで公称駆動時間の半分以下になるものさえあるにょ。

MacBook Airは公称5時間ということは極めて軽いWeb閲覧程度であれば5時間動作すると
推測されるにょ。
この駆動時間が実現されているのは軽量な本体の割りには35Whの大容量リチウムポリマー
バッテリが搭載してあるからにょ。
これは2400mAhの丸形セルのバッテリだと4セル相当になるにょ。
Let'snote J9(ハイパフォーマンスモデル)が公称12時間駆動なのは3100mAhの高容量
セルに加えて6セルバッテリ搭載というのが大きいにょ。
バッテリ駆動時間に関してはどのように省電力管理が進んでも同じようなパーツ構成の
場合であればある程度で限界がくるためバッテリの容量で駆動時間が決まってしまうにょ。
J9は68.82WhというMacBook Airの2倍近い容量であるため長時間駆動が可能になっている
というだけの話にょ。(J9もMacBook Airも省電力管理はかなり優れていると推測される)
もっとも省電力管理が駄目だとバッテリ容量が多くても長時間駆動するとは限らない
けどね。

さて、このMacBook Airの駆動時間で十分と感じる人であれば問題はないけどやはり問題と
なるのはバッテリは消耗品であるということにょ。
ただ、消耗品といってもHDDなどのように「使える」「使えない」の2択ではなく使っている
うちに「徐々に駆動時間が短くなる」というだけだから「使おうと思えば使えるけど
少々不便」となるだけのことにょ。
一般的な使い方をすれば2、3年で駆動時間は半減すると思われるにょ。
したがって、「公称5時間で問題ない」というのではなく「2、3年使えればいい」もしくは
「公称5時間の半分使えればいい」という感じになるにょ。(自宅での使用がメインであり
「1時間程度使えれば十分」という人にとってはほとんど関係ない話だけど)

バッテリ駆動時間に不満が出てきてもメーカー修理扱いで新品バッテリに交換可能だけど
有償であるのはやむを得ないけど「壊れてないPCなのに修理に出している間は使用する
ことができない」という問題があるにょ。
たまに使っているだけだから数日間修理に出しても影響ないという人でない限りは
バッテリ交換だけのために修理扱いというのは解せないと思うにょ。
「バッテリの寿命=本体の寿命」と割り切って2、3年置きに新機種を買うという人で
あればそれも関係ないだろうけど私の場合は現在使っているR5は買った時点で2年半前の
機種(中古)だったからね。
「2、3年程度前の機種だからスペックが低くて使えない」という人であればそもそも
このようなULV版CPU搭載のMacBook Airを買うべきではないにょ。


さて、このように見ていくとMacBook Airの11.6インチ版は魅力的な機種ではあるものの
私のニーズを満たす機種ではないにょ。
私はフットプリント至上主義であるため薄型でフットプリントの大きな機種は使い勝手が
良くないからね。(薄くてもフットプリントが大きければ大きなバッグが必要になるし
使用するためには広いスペースが必要になるのに対して鞄に入れている時はR5程度の厚さ
であれば厚すぎて不便と感じることはあまりない)
とはいえ、Macを1台買う必要性に迫られた場合には購入の最有力候補になりそうなもの
ではあるにょ。

410御茶目菜子:2010/10/22(金) 14:22:17
7インチiPadは登場しない・・・?
新型MacBook Airも発表&発売され非常に盛り上がっているのだけど次の注目は新型iPad
だと思うにょ。
iPadでコンシューマ向けタブレット端末として成功を収めたのだけど「重い」という
ユーザーの不満は少なくないからね。
したがって、7インチ程度に小型化し、アンダー500gの新型iPadを出すという噂が以前から
出ているにょ。

ところが、先日ジョブズ氏はすでに多くの機種が発表されている7インチのAndroid OS搭載
タブレット端末に対して「製造元は、自分たちのタブレットは小さすぎたというつらい
教訓を学ぶだろう」と述べたにょ。
また「7インチを売るなら紙ヤスリも同梱しないと無意味。ユーザーが指を1/4サイズに
削れるように」と述べたけど「1/4」という数字は一旦おいておく(実際には10インチと
7インチではサイズは長さで1.4倍、面積では2倍のため「1/4」という数字は恐らくピンと
こないと思う)として要するに欧米人の手に対して7インチでは小さすぎるというので
あれば多くの人に理解できるのではないかと思うにょ。

「7インチで小さすぎるならばスマートフォンはどうなるんだ?」という意見もあると
思うにょ。
これはスマートフォンが小さな画面に合わせたUIを採用しているため問題ないにょ。
3.5インチ液晶と7インチ液晶では単純計算で面積比は4倍になるにょ。
では、4倍の情報量かというとそういうものではないにょ。
10月3日には「10.1WXGA液晶は10.4XGA液晶より情報量が少ない」という人が一部にいると
いうことを書いたけどこれと同じようなことが起こるからにょ。
高ドットピッチの液晶の場合はそれが常用できる人でない限り解像度を落としたりDPI
設定を変えて使用する必要があり、それが結果として情報量低下を招いているということ
だけど大きなタブレット端末であってもスマートフォンと同じアイコンサイズであれば
スマートフォンと同じような操作性しか得られないということになるにょ。
したがって、「スマートフォンと明確な差別化を行うならば10インチ程度必要となる」と
ジョブズ氏が言いたかったのではないかと思われるにょ。

それでは7インチiPadは出ないのかというとそういう単純なものでもないにょ。
何せ過去においてジョブズ氏は自分の言ったこととは反対のことを何度もやってきたわけ
だからね。
http://japan.cnet.com/news/commentary/story/0,3800104752,20421690,00.htm
例を少し挙げるだけでもこの程度あるにょ。

 ◎iPodは動画に対応させない→ビデオiPod
 ◎携帯電話は作らない   →iPhone
 ◎人は本を読まない    →iBooks

このように「騙す」というか、いい意味で「裏切る」のがジョブズ氏のやり方といえる
ため7インチのタブレット端末を口撃することで逆に7インチタブレットを販売することが
濃厚になったとも私は考えているにょ。

しかし、その唯一の問題となるのは互換性にょ。
それについて書く前にもう1つのAndroid OS搭載端末の問題点指摘としてジョブズ氏が
挙げていることがあるにょ。
それはAndroid OSとiOS(iPhone)は「オープンVSクローズド」と言われることが多いけど
そうではなく「分断VS統合」であるということにょ。
これは視点の違いから出ることであり両方の意見は間違ってないにょ。
私自身も9月20日に「Phoneは閉鎖的(クローズド)だからゲームベンダーが参入しやすい」
と書いたし、8月9日に「垂直統合によって成功している」と書いているにょ。
私自身が8月9日と9月20日で意見が根本的に変わったということはなくそれは今でも
両方とも同じであると感じているにょ。
「同じものを見ても視点によって形が変わる」なんてことはいくらでもあるんだけどね。
ごく簡単な例を挙げるならば円柱は「上から見たら円」だけど「横から見たら四角形」で
あるため「どちらか片方だけの意見が正解であるというわけではない」ということはよく
分かると思うにょ。

確かにアプリを作る側としてはAndroid OS搭載機の「分断」は少々厄介な問題にょ。
9月20日にも書いたけど機種毎に異なるシステム構成やOSのバージョンの微妙な違いを
どうするのかというのは悩みの種だからね。
ジョブズ氏はAndroid OS搭載機は244種類の端末と100のOSのバージョンがあると指摘して
いるにょ。
http://japanese.engadget.com/2010/10/20/android/
確かにアップル社しか作ってないiPhoneとは異なり多種多様の端末が存在するAndroid OS
搭載機は端末数が多いというのは事実だけど100のOSというのは一体何なのかというと
1.6、2.1、2.2というバージョンの違いだけではなく機種毎に細かいカスタマイズがして
いるということを理由に挙げているにょ。
果たしてそれは正しいことなのか・・・?

では、とりあえず「ゲーム」という観点から、Windows PCとコンシューマゲーム機で
考えてみるにょ。
コンシューマゲーム機は誰の目からみてもクローズドな環境であり、Windows PCはOS自体は
オープンとは言い難いけど本体を自作できる(パーツを自由に組み合わせて作ることが
できる)うえにMSの許可無しでも自由に自作アプリを発表できるということでオープンな
例として考えるにょ。
その場合にコンシューマゲーム機は(例えばDSにおいて)1種類しか存在せず、Windows PCは
無限種類(実際は有限だけど非常に多いし、パーツの組み合わせが何種類あるのか全く
把握できてないため無限としておく)となるのかというとそうではないからね。
確かに特定デバイスの特定ドライバで動作しないということがあるためCPU、GPUが動作
スペックを満たしていてもすべての環境で正常動作ができる保証はないのだけどそれは
詭弁の中にある「ごくまれな反例」にすぎないにょ。

確かに固定プラットフォームである方が開発する側としては有利なのは間違いないにょ。
コンシューマゲーム機は固定であるが故にその性能を100%発揮することで低いスペックで
実用レベルになっているからね。
これが汎用性が高いWindows PCではコンシューマゲーム機と同じスペックでは同じレベルの
グラフィック表現や動作速度が実現できないし、何より特定デバイスに依存するゲームは
そのシェアを考えると作ることができないにょ。
タブレット操作に特化したアプリはそのシェアからいって特定の業務用にわざわざ作った
場合を除きほとんどないのはそれが理由にょ。
それゆえ、Slate PCは10月16日に書いたように苦戦を強いられるにょ。

固定プラットフォームであれば特殊デバイスを搭載していてもそれをすべての端末に
おいてそれを搭載しているため「そのデバイスがあることを前提としたアプリ」という
ものも気軽に作ることができるにょ。
私は長年ポケコンでアプリ制作をしてきているけどポケコンというのは固定プラット
フォームに近いにょ。
では、本当に固定かというとそうではないにょ。
PC-G800系の場合は解像度の違い、グラフィック表示のサポートの有無、そしてCPU速度の
違い挙がげられるにょ。
そういった違いがないPC-E500系(どの機種も240x32のフルドット表示であり、どの機種も
2.304MHzのSC62015というCPUを搭載している)であってにROMバージョンの違いがあるにょ。
G800系の違いはAndroid OS搭載機でいう細かい搭載デバイスの違いと等しく、E500系の
違いはAndroid OS搭載機でいうカスタマイズされたOSの違いと等しいにょ。
Android OS搭載機において機種毎にカスタマイズされた100のOSを考慮してアプリを作る
というのはPC-E500系において7つのROMバージョンを考慮してアプリを作るというのと
同義になってしまうにょ。(実際にここまで意識しなくてもごく一部の例外を除いて
問題になることはほとんどない)

実はコンシューマゲーム機も1機種で1種類というわけではないにょ。
DSの場合は初代DSとDS Liteではシステムのバージョンの違いがあるし、DS、DS Liteと
DSiでは搭載メモリが従来の4MBから16MBに増加し、カメラを搭載というハードウェアの
違いもあるにょ。
これはDSに限ったことではなくどのコンシューマゲーム機においてもいえるにょ。
iOS搭載機はどうなのかというと1.0、2.0、3.0、4.0だけではなくさらに4.1などの細かい
バージョン違いが存在するにょ。
ジョブズ氏は現行と1つ前しか認めてないため2種類といっているけどね。
そして厄介なのはハードウェアの違いにょ。

固定プラットフォームであるというアドバンテージがあるiOS機だけどそれでも年間1機種
ずつ登場している(フラッシュメモリの搭載量の違いはアプリの動作には影響しないため
1機種としてカウントする)わけだし、さらにiPod touchとiPhoneの違いも無視できない
といえるにょ。
iPhoneにしか搭載していないデバイスがあるためtouchでは動作しないアプリも多いにょ。
それに加えて液晶の解像度、アスペクト比ともに異なるiPadが登場したからね。
Android OS搭載機で244端末100バージョンのOSというのならばiOS端末は「2つ」ではなく
「8つ」というのが正しいにょ。
OSのバージョンを入れると「8つ」がさらに数倍に膨れあがるにょ。

重要なのはOSのバージョンではなくメインストリームがどれだけあるのかということにょ。
今更初代iPhoneに特化したアプリを作っている人は極めて限定されるけどこれは初代
iPhoneを使っている人が少ないせいもあるにょ。
(細かく考えた場合)100バージョンのOSがあるとジョブズ氏が言っているAndroid OS
だけど実際の端末のシェアを見るとトップの2.2だけで半数となり2.1からアップデート
したものが約3割(ここまでですでに8割)、そして上位5つで合計約99%となるにょ。
だからそれさえ考慮しておけば100バージョン以上をすべて考慮する必要なんてないにょ。
それでも残りの1%を切り捨てると考える人もいるだろうけどそれだとPC-E500用のアプリを
作る際に7つのROMバージョンすべてを考慮したものでないと切り捨てたことになって
しまいかねないにょ。

同じPC-E500系でもエンジニアリングソフトウェアで使用しているEVALがPC-1480Uで使用
できないとかU6000/E650で搭載された構造化命令はそれ以前の機種では使えないという
違いはあるものの特定命令を使わなければほとんどソフトウェア的には互換性が維持
されているにょ。
それと同じくカスタマイズされたAndroid OSであってもその機種の独自カスタマイズ
されたものを使わない限りは大きくわけた1.6、2.1、2.2のどれかに分類できるため
「ごくまれな反例」を除けばOSのバージョンの種類なんてたかが知れてるにょ。(むしろ
独自デバイスの方が厄介なくらい)


さて、ここで7インチiPadが登場する場合にどうなのかを再び考えてみるにょ。
まずインチ数とアスペクト比から単純計算して液晶サイズとドットピッチを算出したにょ。

    インチ数 解像度 アスペクト比 長辺×短辺  ドットピッチ
 iPad?? 9.7インチ XGA   4:3    19.7×14.8cm 132ppi
 iPhone 3.5インチ 960x640 3:2     7.4× 4.9cm 326ppi(※メーカー公称値)

iPhone4で従来より大幅に解像度が高まりこれによってiPadのXGA(1024x768)という
解像度のアドバンテージが薄くなってけどそれでもサイズを見る限りは十分な差別化が
可能であると判断可能だと思うにょ。
今度は、7インチ端末で計算してみたにょ。

       インチ数 解像度 アスペクト比 長辺×短辺  ドットピッチ
 Android端末 7インチ WSVGA  16:9.4    15.3× 9.0cm 170ppi
 iPad mini?? 7インチ XGA    4:3    14.4×10.7cm 183ppi

ここでは7インチiPadを「iPad mini」という名称に置き換えて考えてみるにょ。
iPad miniはiPadよりインチ数が小さいだけあって小型化されているにょ。
しかし、同じ7インチでもAndroid OS搭載機の方が横幅が長いことが気づくと思うにょ。
これはワイド液晶とスクエア液晶の違いがあるからにょ。
ワイド液晶はアスペクト比の関係上同じインチ数であっても短辺がより短くなり長辺が
より長くなるにょ。
したがって、同じインチ数であってもソフトウェアキーボードを使用する場合には
キーピッチが広くなるため有利になるにょ。
たかが9mm・・・されど9mmだからね。
では、iPad miniのインチ数を7インチではなく8インチにすれば7インチワイド液晶の端末の
長辺よりも長くなると考えることができるけど今度はiPadとの差別化が難しくなって
しまうにょ。
iPadが9.7インチXGA、iPhoneが3.5インチ960x640の液晶になった時点でiPad miniの入る
場所が無くなってしまったということにょ。

では、iPadのワイド化を考えてみるにょ。
iPad、iPad miniそろってワイド化すればそのインチ数の差である1.4倍は維持されるため
何とか棲み分けができそうな気がするにょ。
つまり、新型iPadは10.1インチWXGAになるということにょ。
しかし、「iPad」を名乗るためにはXGAは必須であるため7インチワイド液晶のiPad miniを
作るためにはWXGA液晶を搭載する必要があるにょ。
そうなると224ppiに達するにょ。
それは現行iPadの2倍近いドットピッチになるにょ。

iPhone4は3、3GSと比べてドットピッチが一気に2倍に高まったにょ。
高解像度でアイコンサイズが小さくなれば使い勝手が悪くなるためアイコンの縦横の
ドット数を2倍にしてアイコンサイズは維持しており、解像度が高くなったからといって
操作性が悪くなったということはないにょ。
ゲームにおいてもiPhone4専用の高解像度ゲームはアイコンが小さくなるということはなく
解像度が高くなった分だけアイコンサイズを大きくしているにょ。
では、従来の3GS用のゲームをiPhone4でプレイする場合は拡大表示によって高解像度と
相殺されアイコンサイズは維持されているにょ。
それでは拡大表示が行われず実寸サイズで表示を行う(つまり、960x640の中の4分の1の
領域を使って480x320の表示を行う)ということしかできない場合はどうなのか・・・?
ソフトウェアの互換性があってもまともに使えるという認識はできないにょ。

上記のように7インチのiPad miniを作るということは7インチWXGAの液晶を搭載するという
ことであり、それは現行iPadの2倍近いドットピッチであるためiPhone4で3GSのアプリを
原寸大で表示するようなものということがいえるにょ。
さて、ここまで来たらジョブズ氏が言った「紙ヤスリで指を1/4に削らなくてはならない」
という「1/4」の根拠が見えてくるにょ。
10インチと7インチでは面積では半分でしかないけどスクエア→ワイド化で同一インチ数
では面積が1割減になるのに加えてWXGAが必須になるためドットサイズが3割減となり、
結果的には1ドットのサイズが約1/4になってしまうからにょ。

そうならないためにはiPad用ではなく「iPad mini専用」といえるアプリを作る必要が
出てくるにょ。
iPhone4もその解像度を考慮した専用アプリによって高解像度でも快適に操作できている
わけだからね。
ただし、iPhone4が3GSと代わる存在なのに対してiPad miniがメインストリームとなると
限らないという点が異なるにょ。
今後はiOS用のアプリはiPhone(iPod touch)とiPadの2ラインになると思われるけど
それに加えてiPadが通常版とminiがあれば事実上3ライン(現行iPadを入れると4ライン)
となってしまうにょ。
多種多様の端末があるAndroid OS搭載機に対して統合によって自社製の2種類のみの端末
というのが強みと考えているジョブズ氏にとってこれは大きな問題点にょ。

そうなるとジョブズ氏がとるべき選択肢は2つにょ。

(1)iPadを約10インチのまま500g以下に軽量化する
(2)現行iPadを亡き者にしてUIを7インチ用に最適化する

(1)は物理的に現在では不可能に近いし、(2)は簡単にできるけどユーザーの反応が厄介にょ。
何せ1世代で切り捨てだからね。
私は(2)が濃厚(つまり、10インチと7インチの2種類をラインナップはしない)と感じて
いるにょ。
時間が経った後に「7インチを出す」となると切り捨てられるユーザーも多くなるため
さらに被害が拡大してしまうにょ。
したがって、「切り捨てることが分かっている」というのが前提ならば1世代で切り捨てる
ことがベストとなるにょ。
7インチを出すなら今しかないし、この機会を逃すとさらに出すのが難しくなるにょ。

411御茶目菜子:2010/10/23(土) 13:48:31
目の付け所がシャープではなかった・・・
シャープがついにPCから撤退したにょ。
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/20101022_401808.html
最後の製品となったのは昨年10月に発売されたネットブックPC-NJ70B/80Bだったにょ。
この製品のウリとなったのは光センサー液晶にょ。
シャープはネットブックへの参入はPCメーカーとしては最後発ということで期待は大きい
ものだったけど昨年6月に発売のNJ70BのXPモデルNJ70Aはかなり苦戦をしたにょ。
何せ発売当初の予価は8万円(Office付きのNJ80Aは10万円)だったからね。

2008年に登場したネットブックはピーク時にはノートPCの3割のシェアを占める大きな
普及を果たしたけど低価格化で薄利となり、メーカーは苦労していたにょ。
シャープは低価格競争には乗らず光センサー液晶を武器に新規参入したけど高価という
のが障害になり(売れないためかすぐに実勢価格は下がっていったけど)、その上バッテリ
駆動時間が短いなど高価なことだけが敗因ではなかったにょ。
10月には7Starterを搭載したマイナーチェンジモデルが発売されそれでシャープのPC
事業は終焉となったにょ。

今思えばシャープの全盛時は70年代末〜80年代半ばの8ビットパソコン全盛時だったと
思われるにょ。
30代以上の人であればMZシリーズやX1シリーズは所持していたもしくは使用した経験が
あるという人は非常に多いのではないかと思われるにょ。
MZで採用された「クリーンコンピュータ」は半導体が高価だった80年頃は非常に有用
だったしね。
高価なROMだとバグがあった時に修正するのに作り直しが必要だから莫大な費用が
かかるし、8ビットパソコンの64KBという限られたメモリ空間を有効活用する上でも
クリーンコンピュータは有用だったにょ。
しかし、半導体の価格低下やバンク切り替えで64KBがフルに使えるようになってからは
起動が遅いというデメリットだけが目立ちクリーンコンピュータというのはアドバンテージ
ではなくなったにょ。

それでも、高速、ハイスペック指向の人にX1やMZは受け入れられたにょ。(X1といえば
PCエンジンが合体した「X1twin」という変わり者があるけど光センサー液晶を搭載のNJ70B
にはDS機能を内蔵したら話題性だけはもっと出たと思う。シャープはスーパーファミコン
内蔵TVやツインファミコンで任天堂と共同開発した経験もあるし。)
MZ-2500はFM-77AVなどと並んで最強スペックの8ビットパソコンだったからね。
それと比べたら当時はシェアだけ大きかったPC-88シリーズはスペック面では見劣り
していたにょ。
とはいえ、今のWindows PCのように基本アーキテクチャは同じで細かい違いはOSやドライバ
によって吸収され異なるメーカー間でも同一アプリが動作するというものではなくメーカー
単位、機種単位で動作するアプリが異なっていたため「シェア」というのは非常に大きな
武器となっていたにょ。
いくらMZ-2500は最強でもアプリが少なかったからね。

ハイエンドだけではなくローエンドではMZ-1500にクイックディスクを採用したけどFDが
高価だった当時カセットテープよりも圧倒的に高速でFDよりも安価というのは大きな武器
だったにょ。
このクイックディスクはファミコンのディスクシステムにも採用されている(形状が若干
異なるので相互の互換性はない)ので馴染みのある人も多いのではないかと思うにょ。
このクイックディスクはポケコン用の「ポケットディスク」としても使われているにょ。
こちらはサイズが全く異なるけど原理はクイックディスクそのものにょ。
クイックディスクは安価だったけど両面で128KBしか記録できないとか、ランダムアクセスが
できずシーケンシャルアクセスしかできない(これによって動作が単純化されているため
ドライブが安価に製造できたわけだけど)とかいう問題があったからね。
そのような問題に加えてFDの低価格化が進みクイックディスクは短命となったにょ。
ファミコンのディスクシステムも両面で約1Mbitという大容量だったのがウリの1つだった
けど容量はすぐにROMカートリッジに抜かれてしまったからね。(書き換えの安さがあった
ため長らく書き換えサービスは続いていたけど)

80年代後半には8ビットパソコンは衰退し、時代は16ビットへと向かったにょ。
16ビットといえば国内ではPC-98シリーズのシェアが圧倒的だったにょ。(シャープも
エミュレーションによって一部のPC-98ソフトが使えるMZ-2861を作っていた)
しかし、海外ではIBMがPC-ATが仕様を公開しAT互換機が圧倒していたにょ。
個人・法人ともに人気が高かったPC-98のNEC、FM-Rの富士通(個人向けにはFM TOWNSが
発売された)、そして独自日本語化でAT互換機を作った東芝を除いた国内電器メーカー
数社が共同してAXパソコンを作ったにょ。
もちろんその中にはシャープは含まれていたにょ。
AXパソコンはデフォで日本語表示ができないAT互換機に漢字ROMを搭載することで高速な
日本語表示を可能にしたにょ。
しかし、PCの高速化によって漢字ROM無しでも日本語表示が可能なDOS/V登場によって
AXパソコンはそのアドバンテージを失ってしまったにょ。

Win3.1登場によって国内のPCもWindowsが主流になったにょ。
Win95以降一気にWindows PCは普及して最大シェアを誇っていたPC-98でさえもAT互換機へと
歩み寄り98NXでほぼ「AT互換機」といっていい仕様になり現在に至っているにょ。
シャープは法人向けではなく個人向けではX68000シリーズが一部のマニア層を中心として
絶大な支持があった(主にビジネス用途を考慮されているためグラフィック、サウンドが
貧弱なPC-98と比べて「最強の16ビットパソコン」と言っても良かった)けどこれも
Windowsの普及によって完全に駆逐されたにょ。(パワーユーザーの手による拡張カードが
登場するなど近年まで根強い人気があった)

Windowsが普及してからは一気に低価格化が進んだにょ。
「液晶のシャープ」というのを武器にノートPCでは一時期はそれなりのシェアを誇って
いたけどPCの価格下落によって高価な高性能液晶をPCに搭載することはできないので
シャープのPCだから液晶品質に優れるということは無かったにょ。
シャープが注力したのは非Intel製のCPUにょ。
やはり、コスト面を考えるとAMDなどの互換CPUを搭載した方が有利だからね。
モバイルにおいてはCrusoeが登場し、Intelの牙城を崩しつつあったけどその後継である
Efficeonは思うように供給されずシャープのMURAMASAシリーズで搭載された程度で終焉して
しまったにょ。
Crusoe対抗で出したULV PenIIIに続いて登場したULV PenMによってEfficeonは完全に
とどめを刺されたからね。

低価格化のために非Intel製CPUを積極採用していったシャープだけどCPU供給問題が起きて
しまったにょ。(IntelのCPUを一定割合以上使用するように指示する内容だけどこれは
後にIntelの独占禁止法違反であると明らかになった)
シャープのPCシェアは落ちる一方で大ヒットのネットブックでシェア回復を狙ったけど
これも冒頭に書いたように失敗に終わったからね。
「価格競争ができない」「付加価値を付けて高価格でも売れない」というのであれば
撤退するしかないにょ。

シェアを見るとシャープは現在は0.3%で16位のメーカーだし、生産を打ち切る前の2008年の
時点でさえ1.6%で11位のメーカーだからね。
http://www.asahi.com/digital/bcnnews/BCN201010220012.html
Panasonicもシェアは大したことがないけどモバイルに特化することで生き残りをかけて
いる(モバイルノートでは国内シェアNo.1)わけだし、それには法人向けでは高い支持を
得ているというのが大きいにょ。(モバイルに特化し、法人向け需要がある限りは
Panasonicは当分安泰といえる・・・とはいえ、J9の登場を見ると法人需要だけでPC部門を
維持するのは難しくなってきていると言えるかもしれない)
シャープにはその「強み」が無かったのが原因にょ。
圧倒的なブランド力や薄利多売に耐えられる資本力や販売ルートがない上に一芸に秀でて
いる(数%の人からは絶大な支持がある)というわけでも無ければ生き残りができなくて
当然にょ。

412御茶目菜子:2010/10/24(日) 14:12:15
MacBook AirはMac版ネットブックなのか・・・?
先日発表&発売されたMacBook Airだけどすでに購入しているという人も多いのではないか
と思うにょ。
http://www.gizmodo.jp/2010/10/11macbook_airno.html
公称5時間というバッテリ駆動時間に不安を抱く人も中にはいるかもしれないけど無線LAN
ON、バックライト最大で動画再生を行い3時間33分持てば立派にょ。
これは10月21日にも書いたように丸形セルで4セル相当の容量になる35Whのバッテリを搭載
しているためにょ。
国内メーカー製PCで動画再生を行った場合大抵の場合は公称値の半分も駆動しないにょ。
したがって、もしも国内で標準となっているJEITA測定法でMacbook Airを測定したら最低
7時間以上になると思われるにょ。
4セルバッテリ搭載のモバイルノートであれば7〜9時間駆動だからMacbook Airもそれと
同レベルであると推測されるにょ。

では、今回は以下の2点について考えてみるにょ。
(1)MacBook Airの立ち位置
(2)MacBook Airの後継

(1)このMacBook Airを見てMac版ネットブックと考える人があるかもしれないにょ。
「ジョブズはiPadを出した時にネットブックを批判していたくせにそれと同じようなものを
出すとは嘘つきだ」と言っている人もいるくらいにょ。
しかし、それは正しくないにょ。
http://av.watch.impress.co.jp/docs/series/rt/20100128_345358.html
見てのようにジョブズ氏がネットブックを批判していたのは「安いPCでしかない」という
ことにょ。
最新のOSを動作させるのに十分な性能がなく二世代前のOS(XP)を使っているわけだし
HD動画も満足に再生できない(スペック不足&液晶の性能不足)わけだからね。
ネットブックに搭載されているのがPC用のWindowsであるため普通のPCと同じものを
ユーザーが求めてしまう(アプリも普通のPC用と同じである)ということでスペック不足が
否めないにょ。

CPU性能だけを見ればULV PenMと同レベルであるため6〜7年前のモバイルノートPC、8〜9年
前の据え置き型ノートPCと同レベルでしかなく速度面に不満があって当然にょ。
体感に影響するHDDが現行品であるということと新品であるため保証の面で有利という
アドバンテージを考えなければ1万円程度で購入可能なSonoma世代のモバイルノートの
中古の方が価格面でも性能面でも有利になるにょ。(実際私はネットブックが発売されて
からPenMノートを買ったし)
ULV版Core2Duoを搭載のMacBook Airで最新のMacOSが快適に動作するかは私には分からない
けどWin7 64bit版と同程度であればCPU、GPU性能は問題なくメモリだけはデフォの2GBでは
やや心許ないというレベルだと思われるにょ。

MacBook Airの11.6インチモデルに搭載のCore2Duo SU9400がAtomと比べてどの程度の
差があるかということを見てみるにょ。
Atomに関しては9月14日に書いたLaVie Light BL550/C(Atom N550、1.50GHz)、 Eee PC
T101MT(Atom N450 、1.66GHz)、Core2Duo SU9400は機種は異なるけど下記リンク先の
レビューのEndeavor NA501Eから転載するにょ。
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/hothot/20100128_345149.html

        LaVie Light BL550/C Eee PC T101MT    Endeavor NA501E
        Atom N550 (1.5GHz)  Atom N450 (1.66GHz) Core2Duo SU9400(1.4GHz)
 ◎PCMark05
   PCMark Score     1767         1617         3404
   CPU Score       1665         1420         3632
   Memory Score     2174         2419         3657
   Graphics Score     542         528         1495
   HDD Score       3630         4933         5712
 ◎FINAL FANTASY XI Bench 3
   LOW          1074         1250         2615

これを見てみるとAtomとの性能差は一目瞭然にょ。
PCMark05のCPUスコア(マルチスレッド処理を含んだ実アプリ性能)を見るとCPUシングル
コアであるN450と比べて2.6倍、デュアルコアであるN550と比べても2.2倍のスコア
だからね。(ちなみにCore Solo 1.2GHzで1900程度のスコアになるためシングルコアAtom
より3割程度高い性能となる)
シングルスレッド性能の指標になるFFベンチ(LOW)のスコアを見るとシングルコアの
N450と比べて2.1倍、デュアルコアだけどクロックが低いN550と比べると2.4倍となって
いるにょ。

一般的に3割程度の性能差があれば体感可能であるため2倍を超える性能差があるAtomと
ULV版Core2Duoは体感速度で別格といえるにょ。
もっとも元が快適な状態からであれば3割程度の性能差は体感できない(ゲームでいえば
60fpsと78fpsは体感できない)ということでAtomで十分に快適動作が可能なことしかしない
というのであれば体感差は得られないけど旧世代のOSであるXPであってもAtomより上だと
体感できないかというとそうではないからね。

SU9400のさらに2倍以上のスコアとなると通常電圧版のCore i7が必要になるにょ。
9月29日に書いたJ9の直販モデルで選択できるCore i7-640M(2.8GHz)のCPUスコアは8622
でありSU9400の2.4倍のスコアとなっているにょ。
したがって、「MacBook Airはネットブックと変わらない(=AtomとSU9400が大した差では
ない)」というのであればノートPC用としては最高レベルの性能である「Core i7でも
SU9400と大した差ではない」ということが言えることになるため正しくないということが
分かると思うにょ。
ちなみにCULVノートで用いられているSU2300(1.2GHz)は3000程度のスコアだからそれ
よりも2割程度性能が高いといえるにょ。

実はネットブックと性能面で大きな差があるのはCPUはなくむしろGPUの方にょ。
初期の頃のネットブックはチップセットである945GSEに内蔵のGMA950であり、現行の
ネットブックはCPUに内蔵のGMA3150がGPUになるわけだけどこれらは極めて性能が低い
からね。
それに引き替えMacBook Airに搭載されているのはGeForce 320Mにょ。
これは統合型チップセットということでチップセットに内蔵されたGPUだけどIntelの
ものとは比べ物にならないくらい高性能にょ。

GMAとGeForceの違いが最もよく分かるのはN10Jcにょ。
これは旧世代のAtom N270+945GSEと言う構成のネットブックだけど別途PCI-E(1x)で
接続されたGeForce 9300MGSを搭載しているからね。
この9300M GSはSP数が8という当時としても最下位に位置するGPUだけど3DMark06のスコア
(1024x600)は1574でありこれは945GSEに内蔵のGMA950のスコア89と比べると18倍の
スコアになるにょ。
http://journal.mycom.co.jp/articles/2009/02/17/n10jc/002.html
9300M GSは単体GPUとしては最低ランクであるためこれが別格の性能というわけではなく
単に945GSEの性能が低い(Napa世代の標準的なノートPCが同じGMA950を搭載しているけど
400MHzで動作しているのに対して945GSEでは133MHzであるというのが大きい)という
だけにすぎないにょ。

現行Atom(PineView)に内蔵のGMA3150は名称はGMA950と大きく異なるけど中身は単に
GMA950を1.5倍速の200MHzで動作させているだけである模様にょ。
だからGPU性能も1.5倍にょ。
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/topic/feature/20100106_340674.html
上記レビューでは3DMark06のスコアは154となっておりこれはN10JcのGMA950と比べると
1.7倍のスコアだけど解像度が800x600でありN10Jcの1024x600よりも低いのが原因だと
思われるにょ。

では、MacBook Airに搭載のGeForce 320Mがどの程度の性能か・・・となると国内メーカー
で採用された機種がないため海外のベンチサイトを見てみるとGeForce 320Mを搭載機種の
3DMark06のスコア(XGA)の平均値は4508となっているにょ。
http://www.notebookcheck.net/NVIDIA-GeForce-320M.28701.0.html
ネットブックの1.6倍の解像度で測定しても30倍近い性能でありこれを「同レベル」と
見なす人はまず居ないと思うにょ。

その桁違いの性能差に加えてHD動画の再生支援機能の有無の差もあるからね。
特にCPUパワー不足のネットブックにおいてはこれは非常に辛いにょ。
工夫をすれば720pの動画は再生できるもののYouTubeの動画だと一旦ローカルに保存する
必要がある(FlashプレイヤーはCPU負荷が大きすぎてまともに見れない)わけだし
その動画を軽いプレイヤーソフトと軽いコーデックを入れてようやく見れるようになる
わけであり、ある程度の知識がないと「ネットブックは使い物にならない」という認識が
生まれてくるにょ。
CPU性能がネットブックより低いiPad(Core2Duo 1.4GHzの5分の1以下の性能)であっても
YouTubeであればYouTube再生アプリを用いればGPUに内蔵された再生支援機能によって何も
考えなくてもコマ落ち無く720pの動画が再生出来てしまうにょ。

とはいえ、これはネットブックが別格に性能が低いということ(単に安いPCである)と
いうだけにすぎないにょ。
ネットブックと通常のノートPCの間を埋めるものとして登場したCULVノートがあるからね。
スペックから考えるとMacBook AirのライバルはネットブックではなくCULVノートである
ということは一目瞭然にょ。
CPUもCULVノートと同じもの(とはいえ一世代前の上位モデル)が採用されているわけ
だからね。
スペック的に異なるのはやはりGPUにょ。
一世代前のCULVノートのチップセットであるGS45に内蔵のGMA X4500、現行(Arrandale
ベース)のCULVノートのCPUに内蔵のIntel HD GraphicsはともにHD動画の再生支援機能を
持っているにょ。(その再生支援性能には差はあるけど)
したがって、やはり差があるとすればGPUそのものの性能にょ。

ベンチマークなどの情報サイトである蹴茶によると3DMark06のスコア(XGA)のベンチ
平均はGS45で683、Intel HD Graphicsで1516となっているにょ。
http://kettya.com/notebook2/gpu_ranking_mark06.htm
そうなるとMacBook Airの(3DMark06における)GPU性能は一世代前のCULVノートと比べて
6.6倍、最新のCULVノートと比べて3倍の性能といえるにょ。
これでも非常に大きいけど実ゲームではこれ以上の差になるにょ。
というのもIntelの場合はCPUでエミュレーションしている部分があるためCPU性能が
あまり影響しないベンチでは高スコアが出るけどそうでない場合はCPUにパワーを奪われる
ためにスコアがダウンしてしまうにょ。
CPU性能のシングルスレッド性能の指標と考えているFFベンチのLOWでもAtom N270搭載の
N10Jcは1400程度のスコアだけど同じCPUでGeForce 9300M GSでは2000を超えるからね。
945GSEでもOCすればリニアにクロックに比例してスコアが伸びるためGPUがボトルネック
というわけではないのが分かるにょ。

まとめるとMacBook Airのライバルは性能的に考えてネットブックではなくCULVノート
だけどそのCULVノートよりもGPU性能が圧倒的に高いというアドバンテージがあるという
ことが言えるわけにょ。
さらに最厚部で17mmという薄さに加えて平均的なCULVノートより400〜500g程度軽量、
標準で64GBのSSDを搭載しているというアドバンテージがあるにょ。
その分、平均的なCULVノートよりは高価だけど性能差を考えればむしろ安いくらいにょ。
CPU性能だけを見るとライバルはCULVノートだけどサイズ、重量、性能、価格を考えると
ライバルは存在しないにょ。
サイズ的には同クラスでGPU性能が高いAlienware M11xはMacBook Airの約2倍の重量だしね。

(2)MacBook Airを見て旧世代であるCore2Duoを搭載ということをネックと考えている人も
少なくないにょ。
また、「安いのは旧世代の投げ売りCPUのお陰」と考えている人もいるにょ。
しかし、それは正しくはないにょ。
というのも、TDPの問題で現在のArrandaleベースのCPUは搭載が難しいからにょ。
確かにULV版のCore2DuoのTDPは10Wだから現行のArrandaleベースのULV版CPUの18Wよりも
低いけどArrandaleはGPUやメモコンなどノースブリッジの機能を内蔵しているためそれを
考えるとシステム全体のTDPでは両者に差はないにょ。
それでなぜ差が生まれるかというと合計TDPはIntelの統合型のGPU使用することを前提と
して考えているからにょ。

ArrandaleベースのGPUにGeForceを搭載するとなるとCPUにノースブリッジ機能が内蔵
されているため統合型チップセットのGPUではなく単体GPUを搭載する必要性があるにょ。
そのため単純に単体GPUのTDPの分だけ増えてしまうにょ。
またその分だけ単純にコストアップに繋がるにょ。
あの価格や薄さが実現できたのは単体GPU搭載ではなく統合型チップセットのお陰だけど
それはArrandaleベースのCPUでは極めて難しくなってしまうにょ。

では、次世代のSandyBrigeではどうなのか・・・?
確かに省電力にはなるけどこれは全体的な消費電力を抑えているのではなく電力管理の
進歩やアイドル時の消費電力低減によって実現されるためTDPは変わらないと思われるにょ。
したがって、現行のArrandaleベースのCPUに単体GPUを搭載するのと設計面やコストで
変化はないにょ。
しかし、SandyBrigeではGPUの大幅な高性能化が見込まれているにょ。
これならば単体GPUは不要になるかもしれないけどそれでもSandyBrigeに内蔵のGPUが
GeForce 320Mより性能で劣る可能性の方が高いにょ。

そうなると「多少性能が劣ってもそれが許せるかどうか」という問題になるにょ。
すでにMacBook Airは従来機よりもクロックが低い1.4GHzを搭載という低性能化を行って
いるからそれと同じことだという人もいるかもしれないにょ。
しかし、これは正しくないにょ。
11.6インチMacBook Airにおいては「従来機」なんていうものが存在してないからね。
MacBook Airの11.6インチモデルは新設されたものにょ。(12インチクラスのMacは久しく
登場した)
これは、(ネットブック登場によって)「Windows PCは大幅な低性能化を行った」と言う
ことと同じようなものであり、それが正しいかどうかを考えれば分かるのではないかと
思うにょ。
ネットブックは従来機種より低性能になったのではなくローエンドPCの更に下に新しく
できたジャンルだからね。
そのネットブック内であれば性能の上下を比較することに意味はあるにょ。

せめてサイズや価格のレンジが同じでないと比較する(従来機よりもアップしたとか
ダウンしたとかいう比較)ということには意味を持たないにょ。
つまり、Intel製CPUを使う限りは次世代のMacBook Airはサイズアップや価格アップは
避けることができないということになるにょ。
AMDはIntelのSandyBrigeよりも遙かに高性能なGPUを内蔵のLlanoを予定しているけど来年
半ば降の出荷予定でありすでに度重なる延期が行われてきたということを考えると供給面の
不安がありAMDに乗り換えるのは難しいにょ。
したがって、来年新モデルが登場するとしても「高価格化、かつ、サイズアップ」もしくは
「GPU性能ダウン」の二択が迫られるけど恐らく前者ではなく後者を選ぶのは確実だろう
から「性能が高くなるであろう次モデルを買う」と考えている人は注意した方が良いかも
しれないにょ。


MacBook Airは初代機は高価だし、拡張性はUSB1つだけという問題点があり「薄い」という
ことと「Macの割りには軽い」というメリットしかなかったにょ。
それがこの度の新型MacBook Airは11.6インチモデルの追加に加えて大幅な価格ダウンと
ギリギリ妥協できるレベルの拡張性が確保(USBポートが2つに増えた)されたという
ことでお買い得感は飛躍的に高まったにょ。
これと競合するのはCPU的にはCULVノートだけどGPU性能や薄さ、軽さでは圧倒的な
アドバンテージがあり、まさに孤高の存在と言っていいかもしれないにょ。
こうして見ると「Mac版ネットブック」と考えるのは明かな間違いであるということが
よく分かると思うにょ。
ネットブックは安さを追求し、価格を抑えるため凡庸な仕様となっているわけだしね。

413御茶目菜子:2010/10/25(月) 13:31:51
そろそろ7に移行しなイカ?
10月22日はWindows7が発売されて1周年だったゲソ。
1周年イベントも行われたけど1年間で2億4000万本の売り上げということで侵略・・・
もとい普及も順調に進んでいるゲソ。
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/event/20101025_402409.html
要するに「そろそろ7に移行しなイカ?」ということゲソ。
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20101023/image/ssevb1.html

先日、3TBのHDDも外付けではなく単体での出荷が開始されたゲソ。
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/20101020_401166.html
10月9日に書いたように3TBのHDDをまともに使うにはVistaか7が必須になるゲソ。
ブート用として使うならばVistaや7であっても64bit版が必須だしEFI搭載マザーのPCが
必要になるけどXPの場合はデータ用としても2TB超は使えないからね。
データ用であればVista、7であれば何の問題もなく3TBのHDDは使用できるゲソ。
セクタサイズが物理4KBとはいえ論理512BであるためXPでも使用は可能だけど3TBのHDDを
約2.2TB(←「1K=1024」で丁度2TB)として使う必要があるゲソ。
ブート用、データ用と2基のHDDを内蔵できるデスクトップPCであれば特に問題はないけど
1基しか内蔵できないノートPCの場合は「ブート用として使えない=使用ができない」
という問題があるゲソ。

現在の2.5インチHDDの最大容量は750GBゲソ。
年率30%で容量アップすると計算した場合には5年後に2TBを超えてしまうゲソ。
だからそれまでにノートPCにおいてEFIと64bitOSが普及する必要があるのではなイカ?
64bitOSは普及しそうだけどEFIの普及は厳しいゲソ。
これはXPの互換性を捨てる(論理512Bセクタをやめる)ことで2TB制限が16TB制限になる
ため期間を伸ばすことは可能ゲソ。
年率30%であれば2.5インチHDDが16TBを超えるのは13年後となるゲソ。
別の方法としてはSSDのコストさえ安くなればブート用に128〜256GBのSSDを内蔵して
2TB超のHDDはデータ用として活用するという方法もあるゲソ。
SSDならば体積が小さいためノートPCであってもHDDと共存可能になるゲソ。
とはいえ、やはりHDDの大容量化を考えるとXPから7への移行をするべき時期になっている
のではなイカ?

しかし、どうしても諸事情でXPを使わないといけないという人もいるかもしれないゲソ。
そういう人には7proに搭載の「XPモード」を使うという手もあるゲソ。
とはいえ、これはただの「Virtual PC」にすぎないゲソ。
そのためVirtual PC上で動作しないソフトや周辺機器は使うことがでいないゲソ。
XPモードの唯一のメリットは「XPのライセンスが不要」ということゲソ。
普通にVirtual PCを使用すればVirtual PC上で動作するOSも別途ライセンスを用意する
必要があるからね。(「XPモード」は7proのライセンスでXPも使用可能になっている)

どうしても、「XPがインストールされたPC」が必要になるという人でPCが故障やスペック
不足で買い換えを余儀なくされてしまったという場合は10月10日に書いたように最後の
切り札であった「XP Homeを搭載のネットブック」「ダウングレードによってXP proを
プリインストールしたPC」は7発売1周年の10月22日以降販売終了になったため新品では
XPプリインストールPCを入手することはできなくなったゲソ。
うまく売れ残った在庫品を手に入れるという方法もあるけど時間が経つにつれそれも
厳しくなるゲソ。(最終手段は中古で購入だけど保証やサポート問題があるため万人向け
というわけではない)

ライセンスが有効なXPを持っていれば新規にPCを購入して自らXPを導入するという方法も
あるけどプリインストールのOS以外はメーカーサポートがないため完全に自己責任となる
わけだし、そもそもライセンスが余ってないという人も多いのではなイカ?
パッケージ版WindowsであればどのPCにもインストール可能であるためPCが故障した際に
別のPCで使い回しができるけどDSP版の場合は同時購入したパーツを使用しない限りは
ライセンスの問題があるゲソ。
HDDを同時に購入した場合、別のPCに乗り換えたらそのHDDを取り出して新しいPCでもOSと
同時に買ったHDDを使用しなくてはならないゲソ。
これが自作PCであれば内部に余裕があるため旧HDDを内蔵できるけどけどノートPCでは2基の
HDDを内蔵できる機種なんてほぼないゲソ。
最終手段としてはUSB接続で旧HDDを使用すれば問題ないゲソ。(USB接続した機器を含めて
1つのPCと見なすならば問題ないけどそれでもUSBから取り外した時点でライセンス違反と
なってしまう)

やはり、そこまでしてXPを使うならば素直にダウングレードを利用した方がいいゲソ。
ダウングレードはプリインストールの状態で出荷はできなくなったけどサービス自体は
7proのサポートが終了する2020年まで有効ゲソ。
したがって、ライセンスの有効・無効関係なくXP proのインストールディスク(ただし
正規品に限る)さえ持っていれば7proを購入することでXPを導入することが可能になるゲソ。
ただし、そのダウングレードはMSに直接電話をかけて手動アクティべーションをする必要が
あるためややハードルが高いゲソ。

それならばダウングレード代行サービスを使用しなイカ?
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20101023/etc_ms2.html
個人でやれば無料であるため自分でOSをインストールするのが当たり前の自作ユーザーが
このようなサービスを利用することはないけどメーカー品やショップブランドなどで
OSを導入済みの出来合品しか買ったことがないという人であれば上記のようにダウン
グレードはややハードルが高いため8000円払う価値があるという人であれば利用するのも
ありではなイカ?

とはいえ、XP proのインストールディスクがないと話にならないゲソ。
ダウングレードの場合は正規品ディスクとプロダクトシールがあれば良いのでライセンス
自体は他のPCで使用していても問題ないゲソ。
そのため「正規品ディスク(+プロダクトシール)」をヤフオクなどで落札するという
方法もあるゲソ。
とはいえ、新しいPCの場合はXPのドライバ自体がない場合があるためXPを導入しても
一部機能が使えなかったり、まったく使い物にならない場合もあるため汎用パーツが
使用できる自作PC(ショップブランドPC)でない限りは厳しくなってきているゲソ。

現在XPを使っている人の大半は「XPでないと困る」というのではなく「XPで特に困って
ないから」ではなイカ?
これから新規にPCを導入するならば「XPでないと困る」という人でなければやはり7を
導入するのが一番ゲソ。
VistaもSP1、SP2と改善して悪くは無くなったけどサポート期間を考えるならば新規PCに
Vista導入はありえないゲソ。(ライセンスがあまったVistaを所持していてそれを活用
するという場合を除く)
特にVista Homeは現時点ではサポート期間終了がXPよりも早いからね。(XPが2014年4月に
対してVista Homeは2012年4月)
これが7であればHomeでも2015年1月、proならば2020年1月まで確定しているゲソ。

414御茶目菜子:2010/10/26(火) 14:17:28
PSP goの失敗はダウンロード販売のせいなのか・・・?
PSP goが16800円に値下げされたにょ。
http://game.watch.impress.co.jp/docs/news/20101025_402489.html
従来は26800円だったので一気に1万円値下げされたことになるにょ。
コンシューマゲーム機が量産効果で値下げされることは珍しくないけどPSP goは量産効果で
値下げされたというわけではないにょ。
というのも発売して1年経つけど累計販売台数は12万台程度だからね。
現行PSPは国内だけでも年間数100万台規模で売れているためこれは「極めて少ない」と
いえるにょ。
PSP goは初年度だけで100万台の販売予定だったため初回生産だけでも15万台あったにょ。
つまり、PSP goは未だに初回生産分が売れ残っているということになるにょ。
要するにこれは「量産効果で値下げ」ではなく「販売不振による値下げ」ということにょ。

では、なぜPSP goはそんなに売れなかったのか・・・?
PSP go販売によるそれぞれの立場からのメリット、デメリットを昨年6月5日に書いたにょ。

◎SCE
メリット・・・コピー対策、中古対策
デメリット・・サーバコスト

◎メーカー
メリット・・・コピー対策、中古対策、開発の敷居が下がる
デメリット・・販促問題、開発費回収問題

◎販売店
メリット・・・なし
デメリット・・中古というかソフト自体の取り扱いがなくなる

◎ユーザー
メリット・・・新作が安く買える、売り切れの心配がない
デメリット・・購入の敷居が高い、中古で売れない、貸し借りができない、所有感がない
       従来のUMDメディアのソフトがプレイできない、将来的サポートの不安

本体が売れるかどうかというのはユーザー側の考えが重要になるのでその点をもう少し
考えてみることにするにょ。

 ◎PSP goが売れなかった理由
 (1)本体が高価
 (2)ソフトが高価
 (3)プレイしたいソフトがない

(1)まずは価格の面を再検証してみるにょ。
PSP goが発表された時の通常のPSP(PSPー3000)の価格は19800円だったにょ。
その差は7000円にょ。
16GBのフラッシュメモリを内蔵ということでその価格を考えれば妥当という金額だった
けれどPSP goが発売開始される前にPSP-3000は16800円に値下げされたためその差は
1万円になったにょ。
16GBのメモステDuoは普通に買えば純正品は1万円程度だから1万円差はおかしくないという
考えもあるけど安い店だと純正でも32GBが1万円で買えてしまうし、16GBは非純正だと
5000円以下だからね。
「妥当」ではなく明らかに割高感があるにょ。

またPSP goでは採用されているのがM2(メモリースティックマイクロ)にょ。
発売当初は同一容量だとDuoと比べて2倍近い価格差があり割高感が否めなかったけど
今はDuoより少し高価というレベルになっているにょ。
それでも16GBで足りない使い方をすればメディア分の差額がどんどん上乗せになっていく
ためさらに割高感が加速していくにょ。
「16GB余るくらい」というならば通常のPSPに8GBのDuoを買う方が圧倒的に安いにょ。
したがって、どんな使い方をしようが本体価格が高価であるというのを覆すことはでき
ないといえるにょ。

(2)PSPではパッケージ版で発売されているゲームのダウンロード販売を行っているけど
価格を見ると概ねパッケージ版ソフトの定価の2割引程度となっているにょ。
税込定価5040円のゲームであれば3980円程度が基本となるにょ。
計算しやすいように定価5000円、販売価格4000円として考えるにょ。
一般的な店頭価格では10〜15%引きが普通だから定価5000円のゲームの場合は4250〜
4500円となるにょ。
こうしてみるとダウンロード販売の方が安いというイメージがあるかもしれないけど
再販制度のある書籍とは異なりゲームソフトは価格がどんどん変わっていくにょ。
つまり、発売当初のみダウンロード販売の方が安いけどそれもすぐに逆転してしまう
ことになるわけにょ。

それならばダウンロード販売も徐々に価格を下げていけば良いということになるけど
なかなかそういうわけにはいかないにょ。
返品制度のないゲームソフトの場合はメーカーは出荷してしまえばそれで店頭価格が
いくらであろうと一定の割合(機種、メーカーによるけど定価の75〜80%)で売り上げが
期待できるけどダウンロード販売で値下げを行えば売り上げ金額減少を招いてしまう
からね。
あと過度の価格下落は小売りへの納品金額と大きなギャップを産んでしまうことになる
ためなかなかできないというのもあるにょ。
パッケージで廉価版(ベスト版)が発売されたソフトであればダウンロード販売でも
それに合わせて値下げは可能だけどそうでない場合はなかなかできないというのが現状
だと思われるにょ。

また、パッケージソフトの場合は、ユーザーからすると中古があるというのが大きいにょ。
中古があるということはそれを安く買うことも出来るし、新品ソフトを買う時も中古を
買取してソフト購入の一部に充てることができるからね。
人気ソフトの場合は定価5000円のソフトの買取は3000円〜3500円になるにょ。
4500円で新品ソフトを買い3500円で売れば実質1000円で新作ソフトをプレイ可能になる
ということがいえるにょ。

それに実態のないデータに約4000円も払えるという人自体がそれほど多くないというのも
ありそうにょ。
昨年6月5日に書いたようにPSP用のソフトを使用するには認証が必要になるにょ。
このためゲームをダウンロード購入してもその所有権があるというだけであって使用権が
保証されているわけではないにょ。
どういうことかというとアカウントを失った場合には認証ができないし、将来SCEがゲーム
事業から撤退した場合にも使用できなくなるということにょ。
これがパッケージ版であれば壊れない限りは使い続けることができるという安心感が
あるからね。

(3)これはさらに2つに細分化されるにょ。
1つはすべてのPSP用ソフトがダウンロード販売されているわけではないということともう
1つは手持ちのUMDソフトがプレイできないということにょ。
PSP go発売以降はSCEのゲームはほぼすべてパッケージ版とダウンロード版の両方が用意
されるようになったけどサードパーティ製のゲームはまだまだだからね。
そして、少し古めとなるとSCEでも用意されてないものがありサードパーティのものは
ほとんど壊滅にょ。

また、PSP goが初めてのPSPなら問題ないけどすでにUMDソフトを複数持っていた場合に
それが使えないというのが難点になるにょ。
これは例えるならばDSiが発売されたときに「従来機と互換性はあるけどカートリッジと
形状を変えたので今までに発売されたゲームが欲しい人は新しく買い直してね」という
のと変わらないにょ。
すでに持っているゲームを買い直すことに何の抵抗もない人ならいいけど大半の人は
「互換性があるのに使えない」というのに大きな不満を感じると思うにょ。
その上従来ソフトはすべて新型カートリッジで発売されているわけではないというので
あればなおさらにょ。
そうなるとユーザーに残された選択肢は「そんな本体は買わない」ということにょ。


さて、今回の値下げによって(1)の問題点は改善されたものの(2)、(3)が改善されたわけ
ではないからPSP goが主軸になることはありえないにょ。
値下げによって小型軽量を活かしてPSPをすでに持っている人が2台目用として買うのは
ありにはなったけどね。
例えるならば据え置きノートPCを持っている人がネットブックを買うような感覚にょ。

PSP goは今後発売されるであろうPSP2の試金石として投入されたのは間違いないにょ。
しかし、「新世代の機種として発売し従来機と一部互換性がある」というのであれば許容
できるかもしれないけど上記「DSと(架空の)DSiの例」のように同じ世代のゲーム機で
あっても使えないというのはユーザーの大きな不満が大きく不買になるのは最初から目に
見えていたことにょ。
したがって、「試金石」として見て考えた場合でも何の参考にもならないにょ。
これを鵜呑みにすればダウンロード販売は(少なくとも現時点では)失敗するという
ことになるからね。

しかし、スマートフォンではそれが普通になっているにょ。
ネットに繋がっていることが前提のスマートフォンではダウンロード販売のハードルが
低いからといえばそれまでだけど「ダウンロード販売だから売れない」というのではなく
他の理由もあるにょ。
いくらiPhone用アプリが売れているといっても中心価格帯は1000円以下にょ。
パッケージ版ソフトであれば5000円のゲームでミリオンセラーに達するものは年間に
何タイトルも発売されている(ポケモンBWもすでに400万本超えている)けれどダウン
ロード販売でこの価格帯でそこまで売れたタイトルは過去にないからね。
それがパッケージ版とダウンロード販売におけるユーザーの認識の差にょ。

しかし、これはデータに対して大金(4000円程度)を払うのが嫌というわけではないにょ。
アイテム課金のMMOやソーシャルゲームのように1回に支払う金額は少なくてもそのゲームを
プレイするのにかかった総額で考えると1万円単位になる場合が実際にあるわけだからね。
要するにそのゲームが面白ければ投資するのは惜しくはないけど買う前に面白いかどうか
判断ができないのがゲームの怖いところにょ。
これはPSPだと体験版のダウンロードを積極的に行っていることで克服できているにょ。
体験版で100万ダウンロードの大人気ということでそれがパッケージ版ソフトの販売数を
大きく底上げした(前人気と比べて販売数が予想を超えたため発売当初はずっと売り切れ
状態だった)けれどダウンロード販売の底上げに繋がったかというと微妙にょ。

ダウンロード販売を主軸に考えているなら今こそ「@barai方式」復活の時にょ。
これはどういうものかというとかつて販売されたドリキャス用ソフト「エターナル
アルカディア」の場合は通常版が6800円のところ@barai版は1000円だったにょ。
ある程度プレイして続きをプレイしたい場合はキーを有料ダウンロードすることで最後まで
プレイできるようになるにょ。

ただ、この@baraiは販売店からもユーザーからも嫌われたにょ。
というのも店側は@barai版のゲームは定価1000円のゲームを売るのと同じだけしか
利益が得られないからにょ。
同じ本数売れるとすれば定価6800円のゲームの方がいいのは明確にょ。
ユーザー側からは@barai版は中古で売れない(買い取って貰えない)というのがネックに
なるにょ。
パッケージソフトの最大のメリットである売買によって少ない金額でプレイ可能になる
ということができないため@barai方式は全く普及しなかったにょ。

しかし、ダウンロード販売で導入するならば店側にとっても不利益はなくユーザー側も
ダウンロード販売だと元々実体のないデータだから中古で売れないのはデメリットでは
なくなるにょ。
失敗した@barai方式がダウンロード販売では成功すると考える理由は下記の2つにょ。

 (a)ダウンロード版ソフトを購入するユーザーのネット利用率は100%
 (b)キー購入ができなくなるリスクが少ない

(a)ネットなんてほぼすべての家庭に普及しているけど問題はネット接続だけではなく
課金方法にもあるにょ。
ケータイがアプリなどのコンテンツ販売で成功しているのはキャリアが代金を一括請求
しているからだしね。
しかし、ダウンロード販売を利用しているユーザーであれば最もハードルが高いその
課金問題をすべてのユーザーがクリアしているにょ。

(b)@barai方式では続きをプレイするために認証キーを購入しないといけないけどその
販売は一定期間で終了してしまうということにょ。
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20020107/atbarai.htm
メーカー側もサーバ維持費がタダではないためやむを得ないことにょ。
これはダウンロード販売の場合は上記(2)で書いたようにパッケージ版と比べてネックに
なっている部分だけど@barai方式はダウンロード販売で導入した場合はすべてのソフトで
導入可能であるためSCEが撤退するまでは続けられる可能性が高くなるにょ。

また、@barai方式は最初1000円で残りが全額という組み合わせだけではなく細かく設定
することでより多くのユーザーに受け入れられるようになると思われるにょ。
RPGだと1章ごとの課金にしたり、アクションゲームであれば1ステージごとや1モードごと
ということもできるにょ。
ユーザーをそのゲームをプレイしてみて続きをプレイしたり、その別のモードをプレイ
したくならなければ追加購入しないという選択権を得られるわけにょ。
そうやって見ていくとアイテム課金とそれほど大差がないことが分かるにょ。
@barai方式はパッケージ販売では受け入れにくいビジネスモデルだったけどダウンロード
販売では抵抗が無くなるというのがこれで分かると思うにょ。

PSP goは誰の目から見ても「成功した」とはいえないにょ。
しかし、これには上記のような大きな理由がありダウンロード販売がユーザーに受け入れ
られなかったと単純に解釈するのは早計だということにょ。
PSP goそのものに問題があるし、ダウンロード販売においても現在のSCEのやり方は良い
ものとはいえないためそれらの問題が今後改善されていけば十分成功の可能性はあると
私は思うにょ。

415御茶目菜子:2010/10/27(水) 14:16:46
トリミングが許されるのは鳥撮りだけ・・・?
デジカメの画素数は依然として止まることがないにょ。
長らくAPS-Cサイズのセンサーでは1200万画素を維持していたニコンも新機種D3100で
1400万画素、D7000では1600万画素になったにょ。
キヤノンはすでに1800万画素だけど恐らく次の機種ではAPS-Cで2000万画素、フルサイズ
では3000万画素に達するのではないかと思われるにょ。
センサーの大きなデジタル一眼であればまだ一定以上の高解像力レンズを装着時には
ちゃんと細部まで解像するため無意味ではないけど解せないのはケータイのカメラの
画素数にょ。
1000万画素オーバーをしたと思ったら先日auから「Cyber-shotケータイS006」ではついに
1600万画素に達しているにょ。(レンズの解像力を考えると明らかに画素数が無駄に多い)

さて、この高画素化の背景には依然としてCPUでのクロック競争のように「画素数でしか
優劣を判断できない」という人が少なくないためだと思われるにょ。
「画素数が少ない方が良い」とも言えないけど画素数が多くなることによる弊害を考えると
「画素数が多い方が良い」とは一概に言えないのが現状だからにょ。
そんな高画素化のメリットの1つには「トリミングで有利」というものがあるにょ。
確かに十分な性能のレンズを装着していればトリミングに耐えられるけど果たしてそれが
本当に良いことなのか・・・?

「デジカメの撮影画像に対して、トリミングをすることがありますか?」
http://dc.watch.impress.co.jp/docs/enquete/20101026_402511.html
 する  ・・・・ 82.1%
 しない ・・・・ 17.9%

トリミングを「する」「しない」という二択アンケートであったため前提条件がないのが
やや問題だけど条件無しで「しない」と答えている人が17.9%もいることに驚きにょ。
というのも人によってこれはどのように答えるか受け止め方が異なるからにょ。
それを「普段から常用している」か「やむを得ない場合に使用したことがある」かという
のでは雲泥の差があるからにょ。

野鳥の撮影などでは600mmが「標準レンズ」と言われているにょ。(一般的な標準レンズは
50mm)
アップで撮ろうとすれば800mm、1000mm、もしくはそれ以上の超・超望遠レンズが必要に
なることも少なくないからにょ。
しかし、そのクラスのレンズは他の用途で使用する機会がないためそれ専門で撮影して
いる人でなければ購入は躊躇してしまうのではないかと思われるにょ。
そのためトリミングに頼るという人が居るのはやむを得ないにょ。(鳥撮りだけに
トリミングはありか・・・?)

しかし、それが普段でも当たり前となってしまうのは厄介にょ。
その被写体を撮影するのに十分なレンズがありながら「とりあえず広めに撮っておいて
後からトリミングすれば良い」というトリミング前提になってしまうと写真撮影の根底が
変わってくるからにょ。
「写真は引き算」という有名な言葉があるにょ。
これは何かというとメインとなる被写体(主題)を引き立てるためにそれ以外の何を
残すかということがフレーミング(構図)において重要になるということにょ。
いろいろ写りすぎて「何が主題なのか分からない」というのは失敗写真となってしまう
わけにょ。

銀塩時代はトリミングは自家暗室を持ってない人は利用する機会が少ないものだったと
思われるにょ。
デジカメの画素数が増え、PCのスペックアップもあって手軽に1000万画素クラスの写真
加工が可能になりそのハードルは大幅に下がったにょ。
したがって、「写真は引き算」という言葉は知っている人であっても撮った後に
「調整する」というのは自然な流れかもしれないにょ。
それにデジタル一眼の場合はプロ機や中級機の一部の機種を除き「視野率100%」でない
ためにシャッターを押す段階で注意していても自分の意図しないものが写り込んでいる
という場合も少なくないからね。
したがって、「調整レベル」のトリミングであればやむを得ないにょ。

しかし、「調整」を大きく超えるトリミングをしているならばそのときは問題にょ。
これは特定の人にプレゼントするためにその人がアップになるようにトリミングという
場合ではなくて「自分の作品」としてWebなどで発表する場合においてトリミング前提では
問題になるということにょ。
ここで「作品」というものに対する人それぞれの違いが出てくるにょ。

(a)シャッターを押した瞬間を捕らえることが重要だから「無加工」派
(b)感性によるものだから良くするためなら「加工は必要」派

この(a)(b)両者がお互い分かり合うことはあり得ないにょ。
(a)は自分撮る瞬間にいかにイメージに近い構図、露出、シャッター速度、絞りを調整
できるかが重要になるし(b)はいかにイメージに近いように加工できるかが重要になる
からにょ。
とはいえ、撮りたい被写体をいかに効果的に魅せるかという点では同じにょ。
そもそもデジカメの写真というもの自体が画像処理エンジンによって生成されるデータに
すぎない(設定によって発色だけでなくシャープさなどの面まで変更される)という
ことで(a)と(b)はカメラ内で自動的に加工されるか手動で行うかという違いでしかないにょ。
そもそも無加工派であってもRAW現像をする時点で色彩、明暗調整のレタッチを行うことに
なるわけだしね。

私は個人的には基本的には無加工派でありシャッターを押す時点で何を残し何を省略するか
(=「写真は引き算」)というのを考えながら撮影しているにょ。
技術が伴ってないため失敗作品も多いけどそれ故にきっちり決まった時の感激も大きいし
技術的な向上心も芽生えてくるにょ。
しかし、「調整」を超えるトリミング(写真を撮った後で何を引き立てさせるかを決める)
というの加工派、無加工派とはまったく別物にょ。

デジカメの進歩によって写真の知識はなくても誰でも簡単に一定レベルの写真が撮れる
ようになったにょ。
したがって、同じ被写体を撮影する場合はユーザーによって大きく変わるのは構図のみ
といっても過言ではないかもしれないにょ。
だからこそ、撮るときには主題や構図を大切にしたいにょ。(70年代は「一眼レフなのに
シャッターや絞りをカメラ任せにするプログラムAEは駄目なのか」というのが議論されて
いたのが懐かしい)
さすがに構図を自動で行うというのは現時点では無理だけど将来画像認識技術が飛躍的に
向上した場合には可能になるかもしれないにょ。
そうなったら、写真を撮ることがつまらなくなってしまうと感じるのは私だけではないと
思うにょ。
「記録写真」ではなく自分の意志が入った「作品」なわけだからね。

こう考えれば鳥撮りのように望遠側が足りないからトリミングでカバーするというのと
撮った後で主題を決めてトリミングするというのでは同じトリミングでも全く異なると
いうのが分かると思うにょ。
確かに後から行う場合でもカメラ任せやソフト任せではなく「自分の手でトリミング」を
するのだから「ユーザーの意志が入り込んでいる」かもしれないけど写真を撮る時の
わくわく感や上手く撮れた時の達成感はそれでは得られないからね。

416御茶目菜子:2010/10/28(木) 13:23:39
カセットは永遠に不滅・・・なのか!?
アニメ「けいおん!!」の劇中歌などを収録したアルバム「放課後ティータイムII」の
初回限定版を買ったにょ。
このCDはオリコンアルバムランキングで昨日現在のデイリー1位となっているにょ。
http://music.jp.msn.com/news/article.aspx?articleid=435617
私が買った初回限定版の方には何とカセットテープが付いているにょ。
これは劇中で実際に軽音部のメンバーが自分たちの音楽を収録するのに使ったカセットを
を再現したものということでファンにとっては心憎いアイテムといえるにょ。

ただ問題なのはカセットを再生する環境がない人が多いということにょ。
私も家の中を探せばどこかにまだ転がっているだろうけど何せここ10年カセットなんて
使ってないから例え見つかってもまともに使える保証はないにょ。
ホコリなどによってヘッドが痛んでいるという可能性もあるし機械的に稼働する部分は
定期的に使っていた方が調子を維持できるということで10年間動作させてないラジカセは
かなり厳しいのではないかと思われるにょ。

カセットといえば70年代〜80年代は必須アイテムだったにょ。
もちろん筆頭なのは音楽用にょ。
70年代は自宅にはレコードプレイヤー(というかステレオ一式)はあったけどお金に困って
売却したためカセットが唯一の音楽再生機器だったにょ。
当時小遣いで自分の欲しいシングル/アルバムのカセットを買うなんて出来なかった
ということでラジオの音楽番組をエアチェックしてそれを録音して自分だけのアルバムを
作っていたにょ。
70年代〜80年代学生だった人はそういう使い方をしている人は非常に多いと思われるにょ。

音楽だけではなくTV録音用にも使っていたにょ。
まだビデオデッキというものが自宅に無く(たとえあっても当時はテープも高くて買え
なかった)好きなTV番組はTVのスピーカーの前にラジカセをセッティングして録音して
いたにょ。
当然録音だけであるため映像はなくTVの音ではなく周囲の環境音も録音されるため
TV録音をするときは家族の同意が必要だったにょ(笑)

そして、欠かせないのがデータレコーダ用としての利用にょ。
8ビットパソコンやポケコンではプログラムの保存としてカセットテープを用いていた
からね。
しかし、300ボー(≒300bps)という速度しかサポートしていなかった古いポケコンは
2、3KBの自作プログラムをカセットに記録するだけで数分かかったにょ。
カセットに記録したものにはエラーがつきものなので照合も必要だったしね。
それでもデータレコーダさえない時は手書きでリストを残していたからそれと比べると
格段に速くて正確にょ(笑)

さて、そんな「カセットの天下」も長くは続かなかったにょ。
自宅にも80年代半ばにはビデオデッキが導入され、カセットでTV録音をする必要は無く
なったからね。
音楽用もCDラジカセの導入によってカセットはメイン媒体では無くなったにょ。
ポータブルCDプレイヤーなんて持って無かったし、予算的に音楽CDはよほど気に入ったもの
だけしか買えずレンタルが中心だったということでモバイルはカセットが中心だったけど
10年前からMP3プレイヤーに乗り換えたためそのモバイル環境もカセットでは無くなって
しまったにょ。

ポケコンも1988年に登場したPC-E500によって激変したにょ。
RAMファイル機能によってポケコンのメインメモリをFDやHDDのように記録用として使える
ようになったからね。
これによって1度に1つしか作成できず、新しいソフトを作る場合には泣く泣く本体メモリを
「NEW」で消去する必要があったという事態から回避されたにょ。

とはいえ、E500はメインメモリはポケコンとしては多い32KB(後に出たE550、E650でさえ
64KB)だけどそれは肥大化されたソフトでは簡単に埋まってしまったにょ。
E500は速度向上のため数値は内部で8バイトの十進数で記録(1桁の数値でも8バイト必要)
ということでBASICプログラムのメモリ効率が従来(PC-1350)比で約1〜2割悪くなった
(これは実際に私が1350用プログラムをE500に入れたときに感じた)というだけではなく
速度向上によってようやくBASICでまともにグラフィックを使ったゲームが作れるように
なったというのもそれに輪をかけて大きくしているにょ。

したがって、メモリがすぐに一杯になったけどこれはRAMカードでカバーしていたため
カセットで記録する機会はかなり減ってしまったにょ。(私は当初はグラフィックを
ふんだんに使ったゲームを作っていたけど途中からメモリ効率重視になったため本体
メモリ+RAMカード2枚でほぼ問題無くなった)
ただ、RAMカードもあくまでメモリであるため簡単にデータが壊れてしまい後に悲劇を
産んでしまったにょ。(数年間作り貯めたものをすべて失ってしまった)

私自身は音楽用ではここ10年間使ってないし、ポケコンの記録用でも2000年の夏コミで
販売したもの以来使ってないカセットだけどやはり世間でも需要が激減しているためか
先日ついに音楽カセットを使用したウォークマンが生産終了したにょ。
http://av.watch.impress.co.jp/docs/news/20101022_401936.html
需要を考えると今まで作っていた方がすごかったけどやはり今となってはカセットの
メリットはほとんど無くなってしまったからね。
ランダムアクセスができ、何百、何千曲も本体に収まるDAPが格安で手に入る時代である
ため少なくとも国内では過去の互換性を重視する人(最近の曲は聴かず昔ため込んだ
カセットのみを聴く人)、PCを持ってない(使い方が良く分からない)という人くらい
しか利用しないだろうからね。(MDという選択肢もあるけど普及台数が少ないし、市販
ソフトが供給されてないためカセットの完全代用にはならない)

そんな時代背景の中、現代が舞台の「けいおん!!」に出てくるメンバーが普通に録音用
としてカセットを選択したのは・・・これはあまり意味はなく単に部室に転がっていた
古いラジカセを利用したというだけなんだけどね(笑)
ハイテク機器(最新のデジカメやケータイ)が登場する反面、アナログ機器も活躍する
ということが「けいおん!!」の「ありふれているけど何となく懐かしい」という世界観を
構築しているかもしれないにょ。
iPodなどのDAPが音楽を聴く面では圧倒的に便利なのは間違いないけどカセットで音楽を
聴くというのもノスタルジーに浸れるため悪くはなさそうにょ。
まともに動作するかどうかは分からないけど今度自宅を捜索して使えそうなカセット
デッキ(ラジカセ等)を見つけ出してみることにするにょ。

417御茶目菜子:2010/10/29(金) 14:00:28
どんなゲームにもバグはある
アニメ「神のみぞ知るセカイ」の今週の放送はかなり酷い話みたいにょ。
酷いのはアニメそのものではなくそのアニメの中に登場したゲームの話にょ。
http://yunakiti.blog79.fc2.com/blog-entry-7040.html
2003年4月20日にはバグがないプログラムを一晩で作り上げたしーぽんのことを書いたけど
これはアニメであるというから「天才プログラマ」というのを強調するために作られた
話だといえるにょ。
「神のみぞ知るセカイ」に登場したゲーム「くれよん〜空の芸術〜」もアニメの中の話に
すぎないと考える人が多いことだと思うにょ。
バグのないプログラムを作り上げるというのはただの空想上の産物なのだけどバグが
ありまくりのゲームは実際に存在するから困るにょ。

基本的にプログラムにおいて「バグはあるもの」といっても過言ではないにょ。
バグがないことを証明はできないからね。
あることを証明するより無いことを証明する方が難しいためにょ。
無いことを証明するのは「悪魔の証明」と言われているけど上記の一晩でバグがない
プログラムを作ったしーぽんよりもそのプログラムにバグがないということをすぐに
見抜いた先生の方が遙かにすごい天才だといえるわけにょ(笑)

バグを修正する作業は「デバッグ」と言われるけどそれにはいくつかの工程があるにょ。

 (1)バグを見つける
 (2)バグの発生源を探す
 (3)バグの原因を特定する
 (4)原因を元にバグを修正する

(1)デバッグは多くの場合は力任せになってしまうにょ。
RPGだと1日中ひたすら壁にぶつかって抜けられるような場所がないかと調べたりしなくては
ならないため単純作業といえるにょ。
とはいえ、経験が豊富なデバッガーや天才デバッガー(天才テストプレイヤー)だとそれを
すぐに見抜いてしまうこともあるにょ。
レースゲームでも抜けられないはずのコースに「カン」で抜け道を探しコースアウト判定を
逃れるような抜け道を見つけるような人もいるからね。

(2)バグが見つかっても問題はどこで起きているのかということはすぐには分からないにょ。
BASICで作ったゲームであってもエラーが発生した場合にそのエラー発生行に問題がある
とは限らないにょ。
これも経験によってある程度絞り込みが可能になるにょ。
経験が無ければ二分探索によって少しずつ調べていくしかないため膨大な時間がかかって
しまうにょ。

(3)発生箇所が具体的に分かったら次はそうなるに至った原因を見つけ出すことが重要に
なるにょ。
BASICで作られたゲームにおいてゲームオーバーを判断しているIF文に問題があった場合
にはその「条件判断に使う数値がおかしい」と分かったらそのおかしくなっている原因を
探る必要があるからね。

(4)(1)〜(3)の手順を踏んでようやくその対策が可能になるにょ。
このためにはそのプログラムを完全に把握しておく必要があるにょ。

しかし、デバッグ作業の(1)の段階であってもBASICであればBASICそのものに問題がある
ことがあるし、Cであれば組み込むモジュールに問題があることもあるためプログラムには
何の問題もないけどバグになることがあるにょ。
さらに特定環境でのみ起こるバグというのもあるため厄介にょ。
これは個々の端末で異なる仕様となっているWindows PCなどでは顕著にょ。
基本仕様が固定となっているコンシューマゲーム機であっても型番による違いで発生する
問題もあるにょ。
仕様が固定であるポケコンPC-E500シリーズであってもROMバージョンに依存してしまう
処理を行うと問題が発生してしまうくらいだからね。

ただ、「バグ」というのは客観的なものではなく主観的なものである場合も多いにょ。
では、下記のごく基本的なBASICプログラムにおいてバグの有無を見てみるにょ。

10 INPUT "R=";R
20 S=R*R*3.14
30 PRINT "S=";S

これは半径の長さを入れたら円の面積を表示するという何の変哲もないプログラムであり
一見何の問題もないように見えるけど実は落とし穴があるにょ。
それは10行のINPUT命令にょ。
ここでは数値変数Rに半径の値を入力するように求めているけどここで数値ではなく文字を
入力した場合にはSyntax errorとなってしまうにょ。
制作者側からするとここは数値を入れるのが当たり前であり、文字を入れるのは想定して
いないけれど使用する側は必ずしもそうではないからね。

使用者側のギャップがあるため制作者側がバグをバグと認識しない場合があるにょ。
このような場合は「仕様」と言われるにょ。
上記プログラムでは文字を入力したらエラーになるというのはバグではなく仕様である
というわけにょ。
どこまでを仕様と見なし、どこからをバグと見なすのはその制作者側にゆだねられている
ため基準は特にないにょ。

さて、こうなると「バグがあるのが当たり前」となってしまうにょ。
しかし、制作者側は(特に有料である場合は)基本的にバグが無いことを目指さなくては
ならないと思われるにょ。
やはり、「バグ」といえば避けて通れないのがいわゆる「エロゲー」と言われるPC向けの
18禁ゲームソフトにょ。
何しろ発売されるゲームタイトルが多いけど明らかなバグがある状態で発売している
ものも非常に多いからね。

国内でパッケージ向けPCソフトといえばこのエロゲーが主流になっている(廉価版を除いた
新作だけでも年間500タイトル余り発売)わけだけどこれはアニメ、マンガなどの二次元
文化が諸外国よりも進んでいるということもあり80年代から目立ちつつあったにょ。
80年代後半ばからは8ビットパソコンから16ビットパソコンへと移り変わったけどその
際にはPC-98シリーズが圧倒的なシェアを獲得し、多くのゲームがPC-98用に作られたにょ。
そのためPC-98をエロゲー用PCと感じている人も多かったにょ。
もっとも、91年の沙織事件があるまでは各社の自主規制でありエロゲー(18禁)ではなく
「美少女ゲーム」と呼ばれていたわけだけどね。

さて、このエロゲではなぜバグが多いかというとそれには2つの理由があるにょ。

 (a)制作元が零細企業が大半
 (b)追加パッチで簡単に修正が可能

やはり顕著な理由が(a)にょ。
何せあれだけのたくさんのソフトが作られながら上場企業はないからね。
8ビットパソコンの時代は光栄やエニックスも今で言うエロゲーに分類されるような
ゲームを作っていたけどそれは黎明期の話であり大手企業になってからは会社の歴史からも
抹消されているにょ。
さて、エロゲーメーカーが零細企業ばかりというのは「エロ」というものの社会的地位の
問題もあるけど根本的には「零細企業でも作れる」というのが理由だと思われるにょ。

コンシューマゲームであればプレステ3であれば3億円以上はかかってしまうにょ。
これでは1本で3000円の利益が得られても10万本の売り上げが必要になるにょ。
大作であれば数十億円の開発費が必要となるため100万本は売っても利益が出ないという
ものもあるにょ。(シェンムーがドリキャスで70億円の開発費をかけたという有名な
話もあるけどプレステ3でそこまで作り込めば100億円の大台に行きそう)
平均的なエロゲーであれば開発費は1000万円で出来てしまうにょ。
これは少人数で作られているというのもあるし、コンシューマゲームのように長い開発
期間をかけてないというのも理由になっているにょ。
例えば5人で半年がかりで作ったゲームであれば人件費が1人につき月25万円、会社の
運営費(家賃、光熱費、通信費、雑費)が月に20万円かかったとして合計で870万円と
なるにょ。
最近はボイスが入っているのが当たり前だけどよほど大人数の声優を使わない限りは
1000万円で収まるにょ。

もちろん、これに加えて製造費用や広告費用がかかるわけだけど仮にすべて込みで
2000万円で出来たとするにょ。
エロゲーは定価が高いため1本4000円の利益があるとした場合(エロゲーの場合はショップ
への納入価格はメーカーやタイトルによって変化するけど定価の60〜75%となっている)
5000本が損益分岐点となっているにょ。
エロゲーの場合は1万本売れたらヒット、3万本売れたら大ヒットと言われるような業界で
ある(10万本オーバーはここ10年で数タイトルしかない)ため5000本は厳しいという
感じもするけどコンシューマゲームのように売れるゲームはミリオン、売れないゲームは
数千本という極端なものではないためエロゲーの場合は大抵のゲームは数千本は売れて
いるにょ。
つまり、コンシューマゲーム機と違って市場が小さいため莫大な利益を得るのは難しいけど
コストさえ掛けなければコンシューマゲーム機で発売するよりも遙かに低リスクという
ことにょ。

しかし、ここで問題となるのがデバッグ作業にょ。
デバッグは基本的に人海戦術であるため人手と時間が必要になるにょ。
エロゲーではそれがないために主要なバグさえも見つけられない状態で発売されることが
多いということにょ。(「みずいろ」のようにアンインストールすることでHDDを初期化
するバグなどがある)
さらにそれに輪を掛けているのが(2)の問題にょ。

ROMで提供されているコンシューマゲーム機用ソフトとは異なりPC用ソフトというのはHDDに
インストールして使用するために修正パッチを充てることでバグが修正可能になるにょ。
するため修正前提として発売することもあるにょ。
つまり、バグがあることを認識しても発売日に出すことを優先するということにょ。
発売日を変えるとさらなる告知に余分な費用がかかってしまうからね。
ヘタをするとバグどころか未完成と思われる状態で発売されることさえあるにょ。
「サマーデイズ」では修正パッチだけでも2.3GBあったけどこれはゲームに必要なファイルが
DVD-ROMに入ってなかったせいにょ。

では、コンシューマゲーム機用ソフトではそんなバグがないのかというとそういうわけ
でもないにょ。
基本的に修正パッチで修正するのが困難なコンシューマゲーム機の場合はクリア不可能
という場合であれば回収されることがあるにょ。
ただし、多くの場合は回避可能であるためこれは「仕様」として扱われることが大半にょ。
例えばWii用ソフト「メジャーWiiパーフェクトクローザー」でも画面と音が合ってない
とか、バッターがピッチャーの反対方向を向いていることがあるとかいうあからさまに
おかしな状態でも「演出」といってしまえばそれまでだからね。
最近はコンシューマゲーム機であってもインストールして使用可能になっているため
さらに修正パッチに頼るという状況が増えてくると思われるにょ。

神のみぞ知るセカイに登場したPFP用ゲームソフト「くれよん〜空の芸術〜」はこの紹介
を見るとすごさが分かるにょ。
http://ansaikuropedia.org/wiki/%E3%81%8F%E3%82%8C%E3%82%88%E3%82%93%E3%80%9C%E7%A9%BA%E3%81%AE%E8%8A%B8%E8%A1%93%E3%80%9C
アンサイクロペディアであるためネタサイトだけどこれは実際の作品内での設定そのまんま
だからね。
ここまで酷いバグはエロゲーでも10年に1度のレベルでありコンシューマゲーム機では
あり得ないレベルだけどどんなゲームであってもバグはあるわけであり、それが無い状態で
発売するのは無理であるためそれが許容できるレベルかということがすべてとなるにょ。

418御茶目菜子:2010/10/30(土) 14:36:59
MacBook Airは本当にお買い得なのか?
10月24日にはネットブックとMacBook Airの比較ということでMacBook Airと同じような
スペックのWindows PCを用いてネットブックと圧倒的な差があるということを書いたにょ。
では、MacBook Airの実機にWindows7を導入した場合に本当にそれだけの性能があるのか
というとこれは実際に試してみないと分からないにょ。
そういうわけで、実際にWindows7を導入した比較レビューを見てみることにするにょ。
http://plusd.itmedia.co.jp/pcuser/articles/1010/29/news072.html

            MBA   MBA1.6 MB   MBP   RX3   J9   UL20FT
 ◎CINEBENCH R10
   Multiple CPU   2954  3408  5060  8621  N/A   N/A   N/A
   Open GL      3154  3209  4439  5924  N/A   N/A   N/A
 ◎iTune ベンチ(単位:秒)
   AAC変換      34.4  30.1  20.4  16.0  N/A   N/A   N/A
   iPhone変換    116.5  101.6  74.8  54.1  N/A   N/A   N/A
 ◎PCMark05
   PCMark Score   4997  5123  4838  7594  8340  5096   N/A
   CPU Score     3283  3872  5914  8403  7318  6466  3435
   Memory Score   3319  3423  4890  6739  6189  5250  4084
   Graphics Score  4145  3775  4289  6277  2870  2230  1730
   HDD Score    21728  25145  3994  3668  30732  4307  5021
 ◎3DMark06
   3DMarks      4195  4290  4779  7488  1895   N/A  1044
   SM2.0       1665  1678  1725  2931   575   N/A   320
   SM3.0       1894  1876  2028  2992   771   N/A   320
   CPU        1269  1457  2137  3202  2668   N/A  1306
 ◎FINAL FANTASY XI Bench 3
   LOW        5207  5851  7371  10117  4012  3658  2256
   HIGH       4188  4394  5828  8079  2597  2271  1456
 ※測定結果が記載されていないものはN/Aとしている

略称   機種名    CPU          GPU     ストレージ  価格
MBA・・・MacBook Air Core2Duo SU9400(1.4GHz) GeForce 320M  128GB SSD 10.88万円
MBA1.6 ・MacBook Air Core2Duo SU9600(1.6GHz) GeForce 320M  128GB SSD 12.86万円
MB ・・・MacBook   Core2Duo P8600(2.4GHz)  GeForce 320M  250GB HDD  8.88万円
MBP・・・MacBook Pro Core i7-620M(2.66GHz)  GeForce GT330  500GB HDD 18.98万円
J9 ・・・Let'snote J9 Core i3-370M(2.4GHz) Intel HD Graphics 160GB HDD  約12万円
RX3・・・dynabook RX3 Core i5-520M(2.4GHz) Intel HD Graphics 128GB SSD  約24万円
UL20FT ・UL20FT    Celeron U3400(1.06GHz)Intel HD Graphics 320GB HDD  5.98万円
 ※上記ベンチにおいてUL20FTは33%のOCをしているため1.4GHz相当で動作している

まず同じMac内での比較を見るにょ。
CINEBENCHやiTunesベンチを見るとMacBook Airの相対性能が分かるにょ。
CINEBENCHはマルチスレッドに特化したベンチであり、iTunesベンチ(AAC)はマルチ
スレッド非対応であるためこれを見ればCPUのマルチスレッド性能とシングルスレッド
性能が分かるにょ。
デュアルコアのAtom N550を搭載のネットブックより2.2〜2.4倍高性能なCPUを搭載の
MacBook Air(1.4GHzの標準モデル)現行PCの中ではそんなに高くはないにょ。
とはいえ、最上位となるMacBook Proとの比較ではマルチスレッドに特化したCINEBENCHで
2.9倍の差、シングルスレッドのiTuneベンチで2.1倍の差というのはクラスが違うから
当然といえば当然にょ。(これはネットブックとMacBook Airの比較比と同じレベルで
あるため「ネットブックとMacBook Airも別クラス」と言えることになる)

次に、Windows環境において他のWindows PCと比較してみるにょ。
PCMark05のCPUスコアを見てみると3283となっており、これは10月24日に書いた同一CPUを
搭載のWindows PCが3632であったことから考えるとそれよりも10%も低いため誤差の範疇を
完全に超えているにょ。
Boot Campの影響も若干はあるだろうけど他の要因もありそうにょ。

では、同じMacBook Airでの比較をしてみると1.6GHzモデルと1.4GHzモデルのスコア差は
18%になっているにょ。
CPUのクロックは14%の差であるため4%の誤差があるにょ。
これくらいならば誤差としても十分考えられるけど今回のMacBook Airの1.4GHzモデルは
やや低めのベンチ結果と考えた方が良さそうにょ。

そういうことで1.6GHzモデルと他機種を比較してみるにょ。
MacBook Proとの比較ではさすがにCore i7が相手ということでPCMark05のCPUスコアは
2.2倍となっているけど通常電圧版とはいえCore i3を搭載したJ9(最下位に位置する
モデル)であれば1.7倍程度にょ。
個人的にはCPU性能は「3割変われば体感できる差」「2倍変われば別格の差」と感じている
けど1.7倍であればその中間であるため体感は十分できるけど別格(別クラス)という
レベルの差かというと微妙になってくるにょ。(今回のベンチ結果からのみ見れば1.4GHzの
MBAならばJ9は2倍の性能となっているけど)
UL20FTは33%のOCによって1.4GHz動作しているものの3435であり、MBA1.6GHzより13%低い
性能となっているにょ。
これは33%のOCがあっても尚14%クロックで負けているということを考えると妥当なもの
といえるかもしれないにょ。

PCMark05はマルチスレッドにも対応しているけど実アプリベースということでマルチ
スレッドに対応していないものも含まれているためマルチスレッドに特化しているという
わけではないにょ。
そういう面を考えると完全にマルチスレッドに特化した3DMark06のCPUスコアはマルチ
スレッド性能を見るのに適しているにょ。
MBA1.6GHzのスコアは1457であり、MBPはその2.2倍、RX3が1.8倍のスコアとなっているにょ。
ここでも同じくUL20FTはMBA1.6GHzより下回っているにょ。

CPU性能のシングルスレッド性能の指標としてよく活用しているFFベンチ(LOW)だけど
これは一定のGPUで動作させた場合には大抵の場合はCPUがボトルネックになっている
というのが理由にょ。
でも、FFベンチ(LOW)の結果を見てみるとMBA1.6GHzは5851ということでこれはCore i3を
搭載したJ9どころか、Core i5を搭載したRX3をも超えるスコアとなっているにょ。
CPU性能だけを見るとJ9やRX3の方が圧倒的上なのは他のベンチ結果から明かにょ。
それなのになぜスコアが大幅にMBAの方が高いかというとIntelのGPUは描画処理の一部を
CPUによってまかなっているからにょ。
FFベンチではバーテックスシェーダで頂点演算をしているけど統合型GPUなのに単体GPU
と同じくバーテックスシェーダをハードウェアで搭載しているGeForce 320MはCPUの負担が
ないせいでボトルネックの一部が解消されているためにょ。
したがって、これではCPUの性能比較には使えないにょ。
逆に言えば旧世代のゲームにおいてCPUで劣っていてもGPU性能でカバーできるため最新の
Intel製の統合型チップセット搭載機よりは遙かに快適にゲームができるということが
いえるわけにょ。(昨今のゲームであればその傾向はさらに強くなるけど今度はCPU側が
動作スペックを満たせない場合があるためゲームタイトルによって異なる)

では、CPUからGPUへと話が変わったので今度はGPU性能をもっと見てみるにょ。
最も分かりやすいのは3DMark06の総合スコアにょ。
MBA1.4GHzとMBA1.6GHzは上記CPU性能ではクロック差以上に大きな差となっていたけど
ここではわずか2%の差ということで差が極めて小さくなっているにょ。
これは若干の測定誤差は含んでいるものの基本的に3DMark06があまりCPU性能に影響され
ないというのが原因となっているにょ。
つまり、純粋なGPU比較には便利といえるわけにょ。

それで比較してみるとさすがにミドルクラスのGPUであるGT330(VAIO Zと同じ物)を搭載
しているMBPはMBAの1.8倍の性能となっているにょ。
しかし、MBAはIntel HD Graphics搭載のRX3と比べると2.2倍、UL20FTと比べると4倍と
なっているにょ。
Intel HD Graphicsは従来のGS45に内蔵のGMA X4500と比べると大幅に性能が上がったとは
いえさすがにGeForce 320Mと比べると大きく劣っており上記FFベンチのように実アプリ
ベンチや実アプリにおいてはさらに大きな差になっているにょ。

GeForce 320Mであっても最新ゲームが快適には動作しないけど設定を落とせば最新の3D
ゲームやMMOなども普通にプレイできるレベルにはなるからね。
設定を落としてもまともに遊べないゲームもあるIntel HD Graphicsよりは圧倒的に有利と
なるにょ。
また昨今はOSやアプリも積極的にGPUの使用を行っているためにそういう対応したアプリ
での動作であればGPU性能が高い方が快適動作が期待できるにょ。

すでに書いていたのと比べて若干ベンチ結果は変わっているとはいえ、こうやって実際に
同じWindows環境で比較するとMacBook Airの立ち位置が見えてくると思うにょ。

さて、続いてはストレージ性能にょ。
デフォでSSDを搭載というのがMBAの強みの1つとなっているけどここで旧AirとRX3との
比較した物をみてみるにょ。

 ◎CrystalDiskMark
             MacBook Air  旧Air  dynabook RX3
  シーケンシャルリード  216.70    99.28   193.10
  シーケンシャルライト  167.30    57.04   177.40
     ランダムリード  198.30    95.23   178.20
     ランダムライト  137.20    12.11   170.50

RX3のSSDはSSD搭載PCの中でもかなり早い部類に位置するのだけどそれと比べてほぼ互角
といっていい速度があるにょ。
さすがにRAID0で最大4基のSSDを搭載可能なVAIO Zはこれよりも圧倒的に速いけどそういう
例外を除けばPCに標準搭載しているSSDとしてはトップレベルの速度といっても過言では
ないにょ。(これよりも速いSSDはいくらでもあるけど価格が高価になるし、本体がSATA2
ではバスがボトルネックになるので活かすことができない)
本体価格が10万円程度という価格帯を考えれば「驚異的な速度」といってもいいかも
しれないにょ。

では、バッテリ駆動時間を見てみるにょ。
すでに動画再生で3時間半という報告があるけど同一環境下における他機種の比較を行う
ことでより分かりやすくなるからね。

  MacBook Air  226分(3時間46分)
  Macbook    364分(6時間4分)
  MacBook Pro  274分(4時間34分)
  Dynabook RX3  353分(5時間53分) ※6セルバッテリ

さすがにMBAは公称5時間ということで駆動時間の短さを感じる人もいるかもしれないにょ。
とはいえ、RX3は公称16時間の6セル(大容量)バッテリを使用時のものにょ。
16時間と比べたら5時間というのが短いように感じるにょ。
しかし、公称値では3.2倍の差があるけど実駆動時間では1.56倍の差しかないにょ。
これは測定方法の違いによるものが大きいので公称値同士の比較には何の意味も持たない
からね。(国内PCはJEITA測定法で比較しているとはいえRXシリーズは初代モデルから
あり得ない設定で公称値のみ伸ばすようにしているため何の参考にもならない)
MBAには10月21日に書いたように丸形セルでは4セル相当の容量になる35Whのバッテリを
搭載しているにょ。
それを考えると「公称値同士の比較」は無視してセル数のみの比較をしてみればMBAと
RX3の駆動時間の差がこのようになったのは極めて当然のことだといえるにょ。

とはいえ、バッテリ交換ができないということがやはり大きなネックになるにょ。
普通に交換ができれば多少駆動時間が足りない人は予備バッテリを持ち歩くという方法も
あるし、バッテリがへたってきたら新品のバッテリに交換するということも気軽にできる
わけだからね。
あと、基本モデルで88800円からというのはGPU性能、薄さ、重量を考慮すればバーゲン
プライスといっていいレベルの安さだけどそれに価値を見いだせないという人にとっては
高価に感じてしまうにょ。
とはいえ、10万円前後という価格は国内メーカー製のCULVノートと同レベルであり
それを考えると決して高くはないにょ。

しかし、MBAでWin7を使うとなるとパッケージ版のWin7を別途用意しないといけないし
OS Xと共存するにはSSD128GBモデルがほぼ必須になるためWin7での使用を考えている
人であれば割安感は一気に無くなってしまうにょ。
それこそ国内メーカー製のモバイルノートに手が届く金額になってしまうからね。
そこまでの予算はなく特に薄型・軽量に拘りがないというのであればやはりWin7を使うのに
最もコストパフォーマンスが高いのが海外メーカー製CULVノートにょ。(据え置き前提
ならばデスクトップ代替のオールインワンノートがいいのでここではそうでない場合を
想定)

先日ACERから発表のAS1830Zはなかなかいい感じの機種にょ。
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/20101028_403118.html
やはり、CPUが従来機のセレロンU3400からPentium U5400に変わったことが大きいにょ。
セレロンU3400は8月19日にも書いたようにクロックが下がったということが影響して
従来機であるセレロンSU2300よりも性能が下がってしまうという残念な結果になって
しまったからね。
これがPentium U5400ならば少なくともSU2300よりは上の性能になるにょ。
それで、価格が5.5万円だからね。
同時発表されたAtom N450搭載のネットブックAspire Oneは3.7万円だけどOSが7Starterと
いうことで劣るし、液晶は一般的なネットブックと同じWSVGAだからね。
差額1.8万円で別格の性能と別格の作業快適性(液晶解像度の違い)が得られるという
ことを考えると例えStarterでガマンできるという人であってもお得とは限らないにょ。
まして、OSをHome Premiumにアップグレードしたら差額は1万円以下になるためなおさら
お買い得感は無くなってしまうにょ。

薄さ・軽さには拘りがないけどMBAはGeForce 320Mという高性能GPU搭載がうらやましいと
いう人はいるかもしれないにょ。
そういう人にお勧めなのが「Inspiron M101z」にょ。
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/nishikawa/20101025_401909.html
Athlon II Neo K325の性能はセレロンSU2300と同レベルだけどRS880Mに搭載のRADEON
HD4200はGeForce 320Mと比べたら劣るもののIntel HD Graphicsと比べたら格段に上(特に
実アプリにおいて)だからね。
それで59800円ならば決して高くはないにょ。

結局PCを買う場合は何を重視するかによって高価に感じたり安価に感じたりするという
ことにょ。
Atomの性能およびWSVGAで困ることがないというのであれば相対価格ではなく絶対価格で
安価なネットブックがお買い得だし、最低WXGA、Win7がそこそこ快適に使えとYouTubeのHD
動画も問題なく再生できるレベルが必要というのであればCULVノートがお買い得になって
くるにょ。
また、軽さ・薄さ・GPU性能・SSD性能・デザインなどを重視すればMacBook Airはお買い得に
なってくるにょ。
その場合でも上記のようにWin7環境を構築すれば割高になってしまうから微妙になって
くるにょ。
すでにパッケージ版Win7が余っていればお買い得感が損なわれないというかもしれない
けれど128GBの高速SSDが余っている人は安価なCULVノートに使用すればMBAがSSDを搭載
しながら安価というアドバンテージが無くなってしまうからね。
最新パーツ・ソフト(OS)が余っていることを前提に比較するのは無意味といえるにょ。

こう考えると私は発表時には非常にお買い得感が高いと感じた新型MacBook Airだけど
実際にはお買い得感を感じている人は案外少ないのかもしれないにょ。
海外のPCレビューでもネットブックの方がお買い得と言っている人もいるくらいだしね。
http://wiredvision.jp/news/201010/2010102621.html

419御茶目菜子:2010/10/31(日) 14:26:49
ネットブックはお買い得・・・とは限らない
昨日の最後に書いたMacBook Airとネットブックを比べてネットブックの方がお買い得感が
高いと言っているこの海外のレビュー記事だけどそれをもう少し考えてみるにょ。
http://wiredvision.jp/news/201010/2010102621.html

やはり、ネットブックはその「絶対的な安さ」が何よりのアドバンテージにょ。
これが実現したのは何度も書いているように低価格のAtom(元々安いけどIntelが定めた
条件を満たすとさらに半値で納品される)とMSが定めた条件を満たすとULCPC用として
低価格のWindowsを提供したのが大きいにょ。
かつてWin95時代に訪れたチャンドラを代表するミニノートブームは小さい方が安く製造
可能になる(当時は液晶コストがPCのパーツの中で最も高価だったためそれが小さいことが
低価格化にも繋がっていた)というだけではなく小さいから低いランクのCPUでも問題が
無かったからね。

当時のモバイル用CPUは通常電圧版、低電圧版、超低電圧版というような分類は無かった
(ただし、それより前の時代には386SLC、486SLCといったIntelら正規ライセンスを受け
低電力仕様にしたCPUは存在していた)けど超低電圧版なんて無くてもTDPは2〜5W程度
(180nmのMMX Pentiumの場合)だったにょ。
熱設計技術は今と比べて格段に劣っていたとはいえ、TDP2W台となる下位モデルであれば
小さなA5サイズのPCであっても搭載するのは容易だったにょ。

ネットブックが安価なのは上記のようなCPUとWindowsが特別に安いということだけではなく
Atomは熱設計技術の進んだ今でCPU単体だとTDP2.5W(ノースブリッジが統合されたPineView
ならばTDP7〜8W)ということでかなり低いTDPであるため設計が容易ということも挙げられ
そして重要なのは量産化によってコストダウンを行っているということにょ。
国内モバイルノートが部品コストの割りに高価なのは需要がそこまで大きくないため
量産効果による値下げが難しいということが大きいわけだからね。
つまり、ネットブックが「絶対価格」において安いのは当たり前ということにょ。

ただし、相対的に安価かどうかというと昨日も書いたように他機種や他のランクのPCとの
兼ね合いもあるため単純にはいかないにょ。
ネットブックとの比較としてよく用いられるであろうCULVノートと部品コストの違いに
よる価格差がどの程度あるのかを考えてみるにょ。

ネットブックの主要パーツのコストは概ねこんな感じにょ。(ソースによって異なって
いるため大ざっぱな金額)

 CPU ・・・・・・ 40ドル(チップセット含む)
 HDD ・・・・・・ 40ドル
 メモリ(1GB)・・・10ドル
 液晶パネル(WSVGA)20〜30ドル
 OS ・・・・・・・・30ドル

ここまでで、合計150ドルであとはマザーボードと筐体、そして各種チップなど細かい
パーツ類があるためトータルの部品コストは200ドル少々かかっているのではないかと
予想しているにょ。(日本円に直すと2万円程度か)
これが日本では4万円前後で売られているにょ。
ネットブックも量産効果によって価格が下落したもののすでに限界まで来ているため
これ以上の大幅下落は難しいにょ。

では、CULVノートはどうなのかというとまずCPUの価格は明示されてないにょ。
Penrynコアは最低モデルがCPU単体で100ドル程度だったのでチップセット込みで150ドル
程度だったけどArrandleコアのものは価格が発表されてないからね。
というのも低価格のCPUはほとんどCULVノートとして使用されるためだと思われるにょ。
ネットブックはIntelの条件を満たすことで半値で提供される(上記の40ドルは半値に
した後の金額)ということを考えるとCULVノート用CPUが仮にIntelの条件を満たすことで
半値提供されるとすれば75ドルとなるにょ。(ArrandleコアがPenrynコアと同価格の場合)

液晶パネルはさすがに10.1インチWSVGAよりは高価とはいえ、11.6インチWXGAだと概ね40〜
70ドル程度にょ。
ここでは真ん中を取って55ドルとするにょ。
メモリは2GBとして2倍の20ドルかかるとすればCPU、液晶パネル、メモリのコストアップは
全部で70ドルとなるにょ。
つまり、ネットブックに70ドル加算するだけ(合計300ドル程度)でCULVノートができる
計算になるにょ。

ただし、問題はそうではないにょ。
OSがあるからね。
OSはULCPC用が30ドル程度、標準のHome Premiumが100ドル程度ということを考えると
その差は70ドルにょ。
そうなると300ドル台半ば(3万円程度)というのが部品コストといえるにょ。
では、先日発表されたACERのネットブックとCULVノートが私の計算通りの部品コスト
だと仮定するにょ。(ネットブックが2万円、CULVノートが3万円)
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/20101028_403118.html

 ネットブック 売価3.7万円・・・部品コスト2万円(価格に占める割合54%)
 CULVノート  売価5.5万円・・・部品コスト3万円(価格に占める割合55%)

価格に占める部品コストの割合ほぼ同じでありどっちも「部品コストから見たお買い得度」
という観点からすると大して変わらないという結果になったにょ。
これには「ベーシックな構成であり」「買った状態の構成で使い続ける」という条件が
加わるにょ。

仮に買った状態からSSDの交換で2万円の追加コストがかかったとするにょ。
そうなると下記のようになるにょ。

 ネットブック 売価5.7万円・・・部品コスト4万円(価格に占める割合70%)
 CULVノート  売価7.5万円・・・部品コスト5万円(価格に占める割合66%)

つまり、追加投資をすればするほどネットブックの方が元の金額が安いだけ割合で考えると
コストアップになってしまうというわけにょ。
価格差1.8万円が縮まってないだけにトータルのコストが高価になればよりスペック差に
対する影響が大きくなるにょ。
本来であれば追加投資たいパーツに関しては部品コストに購入金額分だけプラスするのは
フェアではないと考えるかもしれないにょ。
これは追加パーツ(ソフト)が「自分にとって必要」という前提で考えているからにょ。
例えばWiiとプレステ3においてプレステ3の方が高価だけどソフトを大量に買えばその
価格差は相対的には徐々に失われていくからね。
そうなると性能差が目立つというわけにょ。
コンシューマゲーム機の場合はプレイしたいソフトがあるか否かということが全てだけど
Windows PCの場合はゲームをする上ではスペックによってプレイできるか否かが決まる
ためにスペックが高い方が有利となるにょ。
つまり、追加投資を大量に行う場合には上記の例のように本体の価格差は徐々に薄れていく
ということにょ。

これを元に考えるとネットブックにおいてベーシックな構成から外れた場合はそれが
必要不可欠という人以外は割高になってしまうにょ。。
例えばWXGA液晶、Home Premium搭載、メモリで1.3万円アップの5万円になったとするにょ。
部品コストの占める割合は1ドルを85円として計算した場合は、はベーシックな構成よりも
お買い得な57%に達するにょ。
しかし、そうなった場合には純粋に性能差だけが目立つにょ。
5000円の差でCPUが2倍以上、GPUが10倍以上の差だからね。

中古ノートは非常にお買い得にょ。
しかし、部品交換やパワーアップに追加投資が前提であれば決してお買い得ではないと
いうことは分かると思うにょ。
それと同じくネットブックはベーシックな構成で追加投資無しでずっと使い続ける人で
あればお買い得感は高いにょ。

最初に書いたMacBook Airだけど部品コスト計算をしてないけど単純に割合だけを考えると
ネットブックより割安になるとは思えないにょ。
軽さを比較対象に入れるのであれば価格重視で作られたネットブックではなくモバイル
ノートであるべきにょ。
モバイルノートは最初に書いたように量産効果による値下げが難しいために1台当たりの
利益率は多めに確保しているにょ。
そのためそれと比べるならばMacBook Airの方がお買い得度が高いというだけの話にょ。
今回は部品コストの話をしたけど電子機器であれば量産しているものは9月9日に書いた
ように概ね売価の5割程度となっているため実を言うと今回の比較は何の意味も持たない
ものだったんだけどね。
1つだけ言えるのは「部品コスト」で考えるならばベーシックな構成で最も割安であり
追加投資をした場合にはどんどん割安感が失われるということにょ。

420御茶目菜子:2010/11/01(月) 13:45:31
祝 開設11周年
当サイト「おちゃめくらぶ」が開設して今日で満11年になったにょ。
11年というと小学1年だった子が高校3年になる年月ということを考えれば長い年月といえる
かもしれないにょ。
「ポケコンサイト」として出発した当サイトも今ではメインはここで書いている雑記が
メインとなってしまっている感じだけど・・・(笑)

そういうわけで、久々のポケコンコーナーの更新をしてみるにょ。
今回は「ポケコンBASICによるアクションゲーム制作講座」からついに初級編がスタート
したにょ。
5ヶ月前に入門編だけ書いて放置状態だったからね。

第1回 http://ww5.tiki.ne.jp/~ochame/E500/LECTURE/action_b1.htm
第2回 http://ww5.tiki.ne.jp/~ochame/E500/LECTURE/action_b2.htm
第3回 http://ww5.tiki.ne.jp/~ochame/E500/LECTURE/action_b3.htm

第1回はこの講座や実際にゲーム作りの基本的な流れについてということで実際は第2回
からが本格スタートにょ。
しかし、第2回を書き始めたら長くなりすぎ・・・ということで急遽第2回、第3回と分割
することにしたにょ。
分割したのは「単に長くなったから」というだけではなく第2回は最初なので完成に重点を
置き第3回はより良くするにはどうするかということに重点を起きたかったというのも
かなり影響しているにょ。

第2回、第3回を読めば私がゲーム作りをしている時にどんなことを考えてるかというのも
分かると思うのでポケコンを持ってない人もぜひ読んで欲しいにょ。
「良いゲームを作ろうと思わなければ良いゲームには絶対にならない」ということを講座の
中で書きたいと思っているにょ。
最高の調理素材を最高技術を持った料理人が調理するというのは素晴らしいかもしれない
けれどそれより技術で劣っても「誰かのために作った料理」というのはいいものである
というのと同じにょ。
この講座はさすがに初級者向けということで技術的には非常に低レベルな内容だけどね。

しかし、「他の講座ではこの内容でここまで書いているものはないだろう」というくらい
懇切丁寧に書いているためたったあれだけの内容でテキストサイズは68KBになったにょ。
これは昨年10周年の時に書いた「E500BASIC高速化のすべて」の60KBを超える量にょ。
当初1回分として予定されたいた「グラフィックを使ったゲームを作ろう」が2回分に分割
するくらいに長くなった(第2回、第3回だけで約60KB)ということを考えるとこれから
先は一体どれだけ長くなるのか・・・。
う〜ん・・・考えたくないかも(笑)
さすがに次の回からはペースを速めるかもしれないけどね。

第4回があるかどうかは反響しだいにょ。
特に反響が無ければここで終わりという可能性もあるにょ。
それかアクションゲーム講座は一旦凍結して他のジャンル(RPGなど)について書くかも
しれないにょ。
とはいえ、ポケコンの需要を考えたらそれも大して変わらないだろうからね。
要は「私が書きたいから書く」という自己満足なので「私が飽きてしまったら終わり」
というだけの話にょ(笑)

ポケコンコーナーといえば、みっぴゅさんから頂いた投稿テクニックも2ヶ月遅れでようやく
掲載したにょ。
http://ww5.tiki.ne.jp/~ochame/E500/TECH/TECH032.HTM
これはmixiのPJコミュでも一時話題となっていた疑似乱数発生についてにょ。
あそこではRND命令のないポケコンで疑似乱数を発生させる方法について議論していたけど
こちらは移植性アップのためのものにょ。
線形合同法を用いているためコンパクトサイズでもそこそこ使えるレベルにはなっている
と思われるにょ。(値次第だけど)

この11周年で変えたのはポケコンコーナーだけではないにょ。
トップ絵も久々に変えたにょ。
トップページは1日10〜20ヒット、この掲示板が1日300ヒット前後ということでほとんどの
人が掲示板に直接入っている(検索エンジン経由か?)と思われるため気づいている人は
ほとんど居ないと思うのでここで書いておくにょ。
http://ww5.tiki.ne.jp/~ochame/CG/ochameclub.jpg
ちなみにこの女の子(おちゃめなこさん16歳)は私の分身キャラでもあるにょ。
私が16歳の時に通称「200万乙女のバイブル」と言われていた某マンガにはまっていて
それを元に描いていたらそれとは全く似てないキャラになったにょ。
それがこのキャラ誕生のきっかけにょ。

話を元に戻すと元のトップ絵は何せ10年前に描いたものだからね。
ザウルスで描いたあの絵を10年間使うことになるとはさすがに思わなかったけど他の絵を
描くのも面倒なのでそのまま放置状態になっていたというだけにょ。
今回はやはりmixiのアイコン絵を描くついでというのが大きかったにょ。
基本的に絵の部分は流用だからね。
ポケコン(PC-E650)もトップ絵だけのためにあそこまで書き込むのはさすがに無理にょ。
最初から流用を考えていたからこそできたからね。

しかし、流用を考えていた割りにはこのトップ絵の縮小前の元サイズは3414×1280という
非常に中途半端なピクセル数になっているにょ。
私が普段描いている絵は縦×横で8M〜10Mピクセルということでサイズ的には全く問題ない
けれどこんな中途半端なものになったのは先にmixiの方を作ったからにょ。
アイコンだけだとサイズは200×200のサイズあれば十分だけど原寸大で作業をしていたら
雑に見えてしまうため縮小した方がキレイに見えるというため編集元サイズはどの程度に
すべきか・・・ということで640×640にしようと考えたにょ。
このサイズはmixiで普通に公開できる最大画像サイズ(これ以上はフォトコーナーでも
専用ビューアが必須になる)からね。
とはいえ公開サイズが640×640だと実際はそれより大きくしないとキレイに見えないと
いうことで結局はさらにその2倍の1280×1280にしたにょ。

さて、このおちゃめくらぶのトップページ用にそれを使う場合どのようなピクセル数に
するかはこの時点でようやく決めたにょ。
VGA解像度(640x480)で横スクロール無しで見れるというのを基本スタンスとしているため
横のピクセル数は640で決定となるにょ。
そうなるとロゴを含めた縦サイズをいくらにするかということで縦横のピクセル数が
決まるにょ。
ここで問題となるのはすでに描いていた「おちゃめくらぶ」のロゴとのバランスにょ。
元はドローデータであり、拡大縮小に関しては問題ないけど画像とのバランスが重要に
なってくるからね。
横640ならば縦は240がいいだろう(ハーフVGAだし)ということとロゴを並べてみて
いい感じになったのでそれで決めたにょ。
しかし、1280(元画像の縦サイズ)は240で割り切れないという問題が起きてしまった
ために縮小時に横640ピクセルとなる3414ピクセルになったということにょ。

それとCGコーナーには知人の誕生日プレゼントとして贈った絵も公開したにょ。
http://ww5.tiki.ne.jp/~ochame/CG/nagato.jpg
ついでにせっかく描いたけど公開してなかった絵も公開したにょ。
ということで、CGコーナーを少し手直しをしたにょ。
http://ww5.tiki.ne.jp/~ochame/CG/DATA.HTM
とはいえ、最近はほとんど他のHNで活動しているし、主なのが18禁ということで最近の
絵はほとんど公開されてないけどね。

10MBという今となっては考えられない容量(10年以上前とサーバの容量が変わってない)
というこのプロバイダ提供のWebサイト用のサーバだけどこの度一気に20MBへと増えたにょ。
「10MBと20MBでは全然変わらねー」という人もいるかもしれないけど私の場合はとっくに
10MBの容量を使い切っており、何かを更新する際には何かを消すということを行って
きたにょ。
何せ空き容量が常時10KBくらいしかなかったからね。
それを考えると一気に空き容量10KBから10MBに増えたので「空き容量」を考えると
「一気に1000倍に増えた」といえるにょ。
これだけあればポケコンコーナーのようにテキスト主体のコンテンツならいくらでも
更新可能になるにょ。(画像主体のコンテンツならばすぐに埋まってしまいそうだけど)
あとは時間とやる気次第か・・・。

421御茶目菜子:2010/11/02(火) 13:42:20
「廃棄サイト」はリサイクルの時代がやってくる・・・?
10月31日をもってiswebのサービスが終了したにょ。(ただし、有料会員用を除く)
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/yajiuma/20101101_403946.html
恐らく日本でのインターネットの歴史が始まって以来最も大規模なサイト一斉消失事件に
なってしまった今回の騒動だけど話題になっていたのは当事者(iswebを利用している本人)
とその関係者(そのサイトを頻繁に利用する人)くらいであり、直前まで知らなかった人や
無くなってWebニュースになって初めて知ったという人も大勢いた模様にょ。

今回のサービス終了はすでに2ヶ月以上前から告知されていたにょ。
ここでも9月13日にサービス終了の理由について推測してみたけどそれについてもう1度
書くと下記の2点があるからだと思われるにょ。

 (1)広告収入が減り無料サービスを維持できなくなった
 (2)有料会員が減り、無料サービスの分を維持できなくなった。

これは個人サイト利用者(制作者)が減ったということに加えてiswebではCGIが自由に
使える(サーバの負担が大きくコストがかかる)ことが無料サービスを維持できずサービス
終了につながったのではないかと私は思っているにょ。

Webの無料サービスというのは「広告収入によるビジネスモデル」とフリーの法則にある
ように「一部の有料会員の収入で無料会員の費用を補うビジネスモデル」というものが
存在するにょ。
しかし、この度のiswebのサービスの終了を見るとWeb用のサービスを無料提供するにも
やり方がどんどん難しくなっているのではないかと思われるにょ。
9月19日に書いたように雑誌のような紙媒体であれば有料というのは理解できているけど
実体のないWebサービスは無料サービスが横行しているせいで「Webは無料」という固定
観念が働き有料サービスへ移行する人は極めて限られるだろうからね。
しがって、一部の「有料サービス」利用ユーザーからの収入で「無料サービス」利用
ユーザーの分を分を賄うというのは徐々に困難になりつつありビジネスモデルの変革を
迫られているのではないかと思うにょ。

ただ、「ビジネスモデルの変革」というのは簡単に言うけど非常に難解なものにょ。
ビジネスモデルに関しては7月27日にアニメを例に書いてみたにょ。
昨今非常に多く作られているTVアニメだけど基本的に深夜アニメの場合はDVDなどの映像
メディアを売ることで成り立っているビジネスモデルとなっているにょ。
確かに今世紀に入りDVD再生機器の普及もあってアニメビジネスは大きく成長したけど
それは2006年をピークにパイの大きさ(コンテンツの総売上)は減少傾向にあるにょ。
そのため従来のビジネスモデルでは「制作コストを回収できない」という作品の割合が
どんどん増えているにょ。
その結果、アニメ制作本数も減少傾向にあるにょ。

アニメの場合は、P2Pや違法にアップロードされた動画サイトによる影響が大きいという
のもあるし、さらに言うと人気原作の枯渇化が激しいにょ。
まずは1クール作り、売れたら2期を作るというリスク軽減策をとっている場合が多いけど
アニメが大ヒットした「けいおん」でさえも当初はここまでのヒットは予想できなかった
わけだから1期は1クールのみの制作となったにょ。(制作元の「京アニ」のスケジュールの
都合で1期は1クールになったとも考えられるけど)
何せアニメ化決定前の「けいおん」はコミックスの累計発行部数が(私の記憶では)20万部
程度ということで「まんがタイム きらら」に連載されている作品の中では売れている方
とはいえ三大少年漫画雑誌に連載されているコミックスと比べたら別格に少ないにょ。
「ワンピース」なんてついにコミックスの累計発行部数が2億冊に達したくらいだしね。
http://www.asahi.com/showbiz/manga/TKY201010310319.html

累計発行部数は年数が多い方が有利だし、歴代作品トップとなった「ワンピース」と比較
するのはフェアではないとはいえ、アニメ化前の「けいおん」がすでにアニメ化されている
多くの作品と比べて人気がある(≒売れている)かというとかなり疑問のレベルだった
のは間違いないにょ。
したがって、いくら人気作品を多く手がけている「京アニ」制作とはいえ1期が1クール
だったのは妥当な判断だったと思われるにょ。

「けいおん」ほどのヒットではないけどけいおんと同じ「まんがタイム きらら」系列の
雑誌に掲載され手堅くヒットしている「ひだまりスケッチ」もすでにTVアニメは3期まで
作られTVシリーズ1期ごとにOVA(前後編の2話)も作られるということでそれを合わせると
6期の放送がされているにょ。(OVAもBSで先行TV放送されている)
「売れている作品(原作)が面白い」とは一概には言えないもののアニメ化をする場合には
大きなコストがかかるわけだし、それを回収できる見込みがあるかどうかが重要になって
くるからね。(コスト回収の重要性なんて「アニメ」だけの問題ではなくどんな業界で
あっても同じだろうけど)
このため企画会議でオリジナルやマイナー原作だとアニメ化の企画が通りにくくすでに
ヒットしている作品であれば通りやすいというのが大きな理由ではないかと思われるにょ。

しかし、続編ばかりでは新規ユーザーの開拓は期待できないにょ。
パイ自体が縮小傾向にあるのに新規ユーザーが増える要因があまりないということで、
ビジネスモデルの変革がないと今後厳しい立場になると考えられるにょ。
様々な新しいビジネスモデルが模索されているけどDVDなどの映像メディアのセル以外の
新たなビジネスモデルで成功しているものはないにょ。(アニメの場合は版権ビジネスと
いうのも馬鹿にならないけど版権ビジネスで成功しているのはごく一部の人気アニメのみ)

では、Webはどうなのか・・・?
ネット利用者は新興国では爆発的に利用者が増えているものの国内に関しては増加は
極めて緩やかなものになっているにょ。
パイの増加は「国内に限って」はほとんど期待できないという状況下にあるのではないか
と思われるにょ。
しかし、Webサイトが減るどころは明らかに増加しているにょ。
新規ユーザーがあまり増えず、サイト数が増えるということは1ページ当たりのPVは減少に
向かっていると言えるのではないかと思うにょ。(TVでもBS、CSなどの多チャンネル化が
原因となり、昔と比べて視聴率が全体的に落ちてる)
したがって、PV(ページビュー)による広告収入も減りつつあると予想できるにょ。
これが、Webでは広告のみで無料サービスを維持するにも限界があるのいえるにょ。
HDDなどの単価下落により機器のコスト料金負担は軽くなってきており、通信回線も拡大
されてきているため昔に比べたら大幅なコストダウンが見込まれるため下落傾向のある
広告費でもカバーできると考えられるかもしれないけどWebサイトの肥大化やそれによる
通信量の増加を考えると機器の性能向上や回線幅の拡大は相殺されてしまっていると
思われるにょ。

ネット利用者数が増加は微増になっているためPVによる広告収入が1ページ当たりでは
減少しているとしてもネット通販売り上げというのは年々増加しているためアフィリエイト
による収入は合計からすると増加傾向にあるにょ。
http://journal.mycom.co.jp/news/2010/07/21/034/index.html
http://www.yanoict.com/yzreport/088
しかし、PV減少と同じく1ページ当たりでは下落傾向にあるのではないかと思われるにょ。
そういうことで、多くのPVが期待できるサイト以外は広告収入(アフィ収入)による
ビジネスモデルというのは成立しなくなっていると思われるにょ。
しかし、更新が止まりPVがほとんどない個人サイト(個人ブログ)の場合はその無料
サービスを提供している企業側からすると利益がほとんどない存在といえるけど増大
しているHDDの中での使用量はわずかだし、PVがないということは通信コストの負担がない
ということで無視できる存在だから存続されているというだけかもしれないにょ。

8月15日にはサイト、ブログの運営者が死亡したあとであってもそのサイト、ブログが
残り続けるという幽霊サイトについて書いたにょ。
しかし、iswebの終了をはじめ現在のWebサービスのビジネスモデルを考えると無料サービス
というのはそんなに長くは続かないのではないかと思われるにょ。
ただ、それは1年や2年というスパンではなく5年、10年といった話にょ。
コスト面の負担が大きかったであろうiswebが真っ先にサービスを終了したというだけで
あって他の無料サービスがすぐに無くなるというわけではないということにょ。
ただ、Webの世界で10年というのは非常に長いにょ。
したがって、広告収入に頼るわけではない新しいビジネスモデルが登場するという
可能性がないわけではないにょ。

おちゃめくらぶは昨日11周年を迎えており基本的なスタンスやサイト構成は11年前と何も
変わってないのだけどトップページのヒット数や更新による反応を見る限りはポケコン
ユーザーの大幅な減少は手に取るように感じているにょ。(他のポケコンサイトもとても
活発な状況下とは思えない)
サイトのPVを増やすだけならば流行物を採り上げた方がいいけどそうなると何をやりたい
サイトか分からなくなってしまい中途半端になってしまうのが目に見えているからね。

現在流行っているものの中で私が興味を惹くものに関してはここで雑記として書いている
のでわざわざサイトを作ってまでとりあげるということをしないというだけにょ。
あくまで雑記ということで私が興味のあること(主にPC、モバイル、デジカメのような
デジタルがジェット)を中心に私の考えを書いているというだけのものであるため
私と趣味が重なっている人で私の考えを読んでみたいという人にはいいかもしれないけど
資料的な価値のあるものはほとんどないにょ。
あれこれやるとウリがないけどここでは私は「自分の考えを書く」ということをウリに
しているにょ。

無料サービスによって自分のサイトを持つ自分のブログを持つというハードルはかなり
下げられているため誰でも手軽に始められるようになっているにょ。
しかし、実際始めても「あまり人が来ない」「あまり良い反応がない」など様々な理由で
更新を辞めるという人も少なくないにょ。
これが有料サービスであったら「勿体ない」と感じるけど無料だから止めても損がない
というのが簡単に止めてしまう理由ではないかと思うにょ。
したがって、更新が滞ったサイト、ブログが大量に出ているわけにょ。

そうなると無料サービスを利用している存在が上記のように無視できないレベルになると
いうのは時間の問題にょ。
現在は無料Webサイト、ブログのサービスは基本的に更新がいくら滞っても勝手に消される
心配は無かったため一旦Webとして形に残しておけば半永久的に保存ができた(ヘタをすると
自分のPCのHDD内に残すより保存の安全性は高い)とはいえ、これは将来的には厳しくなる
という可能性があるということにょ。
幽霊サイト、廃墟サイトは無料サービスが生み出した産物だけどWebの世界でもコスト
削減のためにリサイクルが始まる時代がやってくるかもしれないにょ。
実際、大容量スペースを用意しているサービスの中には保存期間を設けているものも
あるわけだしね。

422御茶目菜子:2010/11/03(水) 13:53:24
Nanoはもう駄目なの・・・?
ついにデュアルコアのNanoが登場する模様にょ。
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/ubiq/20101102_404099.html
Nanoは2年前に大々的に登場したものの搭載製品がほとんどみかけることがないにょ。
単に国内では流通していないというだけかもしれないけどそれを使うメリットがあまりない
というのが大きそうにょ。

元々VIAは省電力をウリとしたCPUを作っていたにょ。
Pen3時代に登場したC3は性能こそ同クロックのPen3の半分程度しかなかったけどP6コアは
P5コア(旧Pentium)、P55Cコア(MMX Pentium)と比べて大幅に消費電力、TDPが増大して
いるためその隙間となる低消費電力、低TDPのCPUの需要は十分にあったにょ。
IntelはPen3の後継となるPen4を出したものの高クロック化に舵取りしたために消費電力
増大があり、モバイル向けにはPen3のコアを改良してPen4のCPUバスを使用したPenMが
2003年に登場したにょ。
VIAも2005年にC3にPenMと同等の高速バスを搭載したC7を発表したにょ。
同クロックのPenMの半分程度の性能しかないC7は性能を求める用途では使われることは
無かったけど組み込み需要や小型のUMPCなどで多く使われたにょ。
やはり、低価格であったということが魅力の1つだったからね。

ただし、この低価格、低消費電力(低TDP)というのも2008年に登場したAtomによって
厳しくなってしまったにょ。
Intelの場合はTDPのCPU10W台、もしくはそれ以下のクラスというと(当時は高価だった)
ULVやLVのCPUを使用する必要があったからね。
Atomはインオーダによってコアを単純化し、最新の45nmの製造プロセスで製造することで
1個当たりの製造コストは数ドルという極めて低価格を実現したにょ。
このため数10ドルという低価格で販売しても十分に利益が出せるにょ。(ネットブック用
には概ね20ドル程度で提供されていた)

VIAがまともにシェアを取るならAtomと比べてアドバンテージが必要になるにょ。
最新の製造プロセスは自社Fabを持たないVIAには無理な注文であるためAtomと比べて
性能面で勝るNano(コードネームIsaiah)を発表したにょ。(実際は単に開発の遅れで
Atomより後になったというだけであってC7と比べて性能向上の要求があったからそれを
目指したというだけだろうけど)
Atomは今時のCPUとしては珍しいインオーダなのに対してVIAはC7まではインオーダを採用
していたけどNanoからは他のCPUと同じくアウトオブオーダとなったにょ。
インオーダは命令通りに順番に実行するのだけどアウトオブオーダは一度に複数の命令を
実行するために高速化が期待できる反面、分岐予測のためコアが増大し消費電力も増大
するという問題があるにょ。
したがって、Intelは絶対性能は落ちても電力効率で勝るインオーダを採用したにょ。
というわけで、NanoはAtomよりは性能で上回り、Core2Duoと比べると価格で下回るという
必要性があったからね。
そのNanoが時代の流れでデュアルコアになり、CPUにGPUを内蔵したというのが今回新しく
発表されたNanoにょ。

それでは、このデュアルコアNanoの性能を見てみるにょ。(製品として投入されるのは
2011年第1四半期なのでこのレビューに用いられているものはあくまでサンプル品)
というわけで、上記レビューにおいてネットトップ用のデュアルコアAtom D510(1.8GHz)
と比較したものを抜き出したら下記のようになったにょ。(カッコ内はAtomと比較した
場合のNanoの性能)

       デュアルコアNano 1.8GHz  Atom D510(1.8GHz)
 ◎PC MArk05         3165      1980   (+60%)
  http://pc.watch.impress.co.jp/img/pcw/docs/404/099/html/graph06.gif.html

 ◎CINEBENCH R11.5      0.75      0.52   (+44%)
  http://pc.watch.impress.co.jp/img/pcw/docs/404/099/html/graph07.gif.html

 ◎3DMark06 CPUスコア     1139       839   (+36%)
  http://pc.watch.impress.co.jp/img/pcw/docs/404/099/html/graph04.gif.html

こうやってみると同クロックのNanoとAtomでは36%〜60%ほどNanoの方がCPU性能が高く
なっているにょ。
これはシングルコアにおいてAtom1.6がわずかにNano1GHzを上回る程度(つまりNanoの
クロックあたりの性能はAtomの1.6倍未満)だったからデュアルコア化したというだけで
コアに大きなてこ入れはされてないものと予想できるにょ。
マルチスレッドに特化したものほどAtomとNanoの差が縮まっているのはやはりデュアルコア
AtomがHTT搭載によって2コアながら4スレッド動作しているのが効いていると思われるにょ。

さて、次はGPU性能を見てみるにょ。

       デュアルコアNano 1.8GHz  Atom D510(1.8GHz)
 ◎3DMark06 3DMarks      2050       165  (+1142%)
  http://pc.watch.impress.co.jp/img/pcw/docs/404/099/html/graph03.gif.html

3DMark06のスコアを見ると何とプラス1142%(つまり12.4倍)という圧倒的な差でNanoが
勝っているにょ。
これは10月24日にも書いたようにAtom(PineView)に内蔵のGPU(GMA3150)は旧世代の
GMA950からクロックを変えた程度のマイナーチェンジであるということが大きいにょ。
さすがに今となっては性能面では大幅に物足りなさを感じるにょ。
D510はネットトップ用(デスクトップ用)ということでネットブック用のAtomよりも
さらに高クロックのGPUを搭載しているとはいえそれでも歴然とした性能差があるにょ。
もっともこのNanoに内蔵のGPUの性能が高いかというと別にそんなことはないにょ。
AMDやnVidiaのチップセット内蔵GPU、CPU内蔵GPUの方が高いからIntelのGPU性能が低い
というだけの話にょ。
もっともD510に内蔵されているものは上記のように旧世代のものであり最新のIntel
HD Graphicsであればこれより格段に高いとはいえ、それを搭載したノートPCのベンチ
結果を見る限り3DMark06ののスコアは1000〜1500程度であるため最新のIntelのGPUと
比べても高いにょ。
まぁデスクトップ用はCULVノート用よりも高クロックのGPUを搭載しているためそれと比較
すればほぼ互角といえるかもしれないにょ。

省電力では優れるけど性能面では劣るというイメージが強いVIAがIntelの最新GPUと
互角の性能を搭載するというのはなかなか感慨深いものがあるにょ。
しかし、このNanoが登場するのは来年第1四半期にょ。
その頃にはIntelは次世代のSandyBridgeが登場しているにょ。
9月15日に書いたようにSandyBridgeではGPU性能の大幅な性能アップが予定されているにょ。
メーカー発表では何と4倍になるらしいからね。
それを鵜呑みにはできない(ピークでは4倍になるかもしれないけど平均ではそこまで
性能アップはしないという見方をしている人が大半)けど仮に実性能が2倍としても
NanoのGPUを大幅に超えるのは確実にょ。

とはいえ、Nanoが目指しているのはそのようなIntelの最新CPUではないからね。
低消費電力、低TDPがウリだけど実際にどうなのかというと・・・。

       デュアルコアNano 1.8GHz  Atom D510(1.8GHz)
 ◎システム全体の消費電力
    ピーク時        71.2W      35.6W
    アイドル時       34.3W      30.6W
    ピークとアイドルの差  36.9W     ??5.0W  (7.4倍)
 http://pc.watch.impress.co.jp/img/pcw/docs/404/099/html/graph08.gif.html

「TDP=消費電力」ではないけど実消費電力においてNano1.8GHzはAtom1.8GHzの7倍となって
いるためこれは比較対象としては相応しくないといえるにょ。
Nano1.8GHzのTDPは25W、Atom D510のTDPは13WということでTDPは2倍なのにここまでの
差が付いた要因は今回のNanoが従来の製造プロセス(65nm)で作られているということが
大きい模様にょ。
確かに40nmで製造すれば低消費電力化は確実だけど理論値でも半減しかしないにょ。
従来のNanoがリーク電流が非常に多く新製造プロセスではそれが大幅に改善されるという
のであれば半分以下になる可能性もあるけど実際は製造プロセスが進めばリーク電流の
割合が増える可能性の方が高いため半分にも満たないと思われるにょ。
したがって、Nano1.8GHzは40nmで作ってもTDPと同じ消費電力(25W)程度ではないかと
予想するにょ。

そうなると低クロックのNanoは別としてこの1.8GHzのデュアルコアNanoに関して言うと
比較対象となりうるのはCULVかもしれないにょ。
今回のベンチ結果を元にして比較するとNano1.8GHzはセレロンU3400(1.06GHz)を少し
上回る程度のCPU性能でしかないからね。(U3400のTDPは18W)
そうなるとVIAがNanoを売っていくためにはCULVよりも安くしなくてはならないにょ。
45nm製造プロセスによってULV(超低電圧)のCPUが量産化可能になった(10月6日に
書いたように低クロックのULVのCPUは選別品ではなくなった)ということで価格も大幅に
引き下げられたからね。

Intelがx86CPUのマーケットリーダーであり、プライスリーダーであるということを
考えるとよほど独自のウリがない限り比較対象となるIntelのCPUと比べて割安感がないと
シェアを奪うのは極めて困難だと思われるにょ。
現時点でこのデュアルコアNanoが消費電力半分になってCULVより安ければそれなりには
売れると思うけど来年の第1四半期では厳しいにょ。
来年の半ばにはSandyBridgeベースのCULVが登場すると予想されるためそれが登場したら
よほど安価でないと売れなくなるにょ。
そうなるとAtom並の価格になってしまうけど確実にAtomよりは高コストであるため厳しい
といえるにょ。
Nanoが時代の流れによってデュアルコア化したのは歓迎したいけど正直言ってNanoを選ぶ
メリットが私には見あたらないにょ。

423御茶目菜子:2010/11/04(木) 13:37:19
Llano登場でGPGPUがいよいよ普及する・・・?
昨日書いた次世代のデュアルコアNanoにもCPUにGPU機能を内蔵しているように今後のCPUの
トレンドはCPUにGPU(およびノースブリッジ)の機能を内蔵することにょ。
昔はGPUを内蔵するのはほぼ低価格化のためだけだったけど現在は省電力化と性能向上が
主な狙いとなっているにょ。
その中でも一番の注目はやはりIntelが来年初頭に発売予定のSandyBridgeにょ。
Intelの場合は1年ごとに製造プロセスと新アーキテクチャの導入とという「チックタック
モデル」を導入しているにょ。
ムーアの法則では2年ごとに製造プロセスは√2分の1に微細化(同一ダイサイズであれば
2倍のトランジスタを搭載可能)となっており、2年ごとに新アーキテクチャの導入と
製造プロセスを同時に行うという方法もあるけどそれをせず新アーキテクチャの導入と
微細化の年をずらしているのはリスク軽減のためにょ。
実際新アーキテクチャを導入したPrescottコアのPen4は微細化を同時に行って失敗して
しまったわけだしね。

9月15日に書いたようにSandyBridgeは256bitのAVXを備えているというのが一番のウリだけど
それだけではなくGPU性能も大幅に向上しているにょ。
SandyBridgeは現在のArrandle/Clarkdaleと同じく45nmプロセスで製造されるため大幅な
性能向上は難しいはずだけど現在はCPUコアとGPUが内蔵されているノースブリッジは
同一パッケージ内にあるもののCPUコアが32nm、ノースブリッジが45nmという別々のダイで
構成されているためそれが32nmとなることで実質1世代分の性能向上が期待できるからにょ。

そのSandyBridgeに対抗するべく登場するのがAMDの「Llano」にょ。
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/kaigai/20101104_404182.html
ダイサイズはSandyBridgeとほぼ同クラスだけど両者を見比べるとその設計思想の違いが
見えてきてなかなか興味深いにょ。
http://pc.watch.impress.co.jp/img/pcw/docs/404/182/html/05.jpg.html
ダイの写真を見るとCPUコア、およびL2に関してはSandyBridgeの方が大きいけどGPUコアに
関しては別格のサイズ差があるにょ。
それもそのはず、LlanoにはGPUはSP数が400程度と予想されているからね。
しかも、SandyBridgeに内蔵のGPUがDirectX10止まりの対応なのに対してLlanoに内蔵の
GPUはDirectX11に対応となっているにょ。

Llanoの「DirectX11に対応」「400sp」というスペックを元にするとGPU性能はRADEON HD5570
クラスと考えることができるにょ。
これは統合型チップセット(およびCPU内蔵GPU)では過去最高レベルの性能になるにょ。
MacBook AirにはSP数48という統合型チップセットとしては現在最強となるGeForce 320Mが
搭載ということで3D性能はIntel製の統合型チップセットと比べて別格の性能を出していた
けれどそれをさらに大きく上回るということにょ。
GeForceとRADEONではアーキテクチャが全く異なるためSP数では性能比較はできない(同一
アーキテクチャであれば性能比較の1つの指標にはなる)ということで同じSP数48となる
GeForce GT220と比較してみるにょ。
http://www.4gamer.net/games/098/G009886/20100208044/

GT220とHD5570を比較してみるとHD5570の方がワンランク上と感じるけどそこまで大きな
差はないにょ。
しかし、いくらAirに搭載さいれているGeForce 320MがGT220と同じSP数48といっても
コアクロックが625MHz→450MHz、シェーダクロックが1360MHz→950MHzと下げられており
何よりノースブリッジ経由でないとアクセスできないというのが大きなボトルネックに
なっているにょ。
http://pc.watch.impress.co.jp/img/pcw/docs/402/484/html/13gpu.jpg.html
Llanoに内蔵されているGPUがHD5570と比べてどれだけ下げられているのか分からないけど
仮に450MHzまで下げられていたとしても最大のボトルネックが緩和されているため320Mと
比べて1.5〜2倍程度の性能になるのではないかと思うにょ。
ローエンドの単体GPUに相当する性能を内蔵したチップセットは過去に多く存在するけど
実際はローエンド以下でしかなかったのに対してLlanoはまさにローエンドGPU並の性能の
GPUをCPUに内蔵しているということがいえそうにょ。

決して高性能ではないけど最新の3Dゲームであっても設定を落とせば普通にプレイできる
レベルの性能はあるからね。(現在の一般的なPC用3Dゲームを普通にプレイしたければ
GeForce 8800GTクラスは必要だからそこまでくるとさすがにゲームをしない人にとっては
オーバースペックになる)
ゲームだけではなく多くのアプリがGPU対応になっているため高性能なGPUはアプリ動作
速度向上にも繋がってくるにょ。
これはWindows普及期(3.1〜95)の頃にGDI性能を競い合って上げていたのに近い状態では
ないかと思われるにょ。
当時はGPU性能(というかGDI性能)で体感速度は大きく変わっていたからね。

AMDがCPUにこれほどまでに高性能なGPUを内蔵する理由はベクトル演算用のためではないか
と思われるにょ。
IntelはSandyBridgeでAVXを搭載したけどAVXはSSEと同じくその新命令を使い、新命令に
対応したCPUでそれを動作時に初めて活用できるからね。
SSEはPen3に初めて搭載されて以降多くのCPUに搭載されており、今となっては必須と
言っても過言ではないものにょ。(というか、今時SSEを非搭載のCPUを現役として使って
いる人の方がほとんどないだろうけど)
しかし、MMXやSSEというSIMD命令はそれのためにPC(CPU)を買い換えるというものではなく
それが搭載されたCPUが普及し対応アプリが増えて初めて価値があるからね。
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2009/0105/hot586.htm
AVXがいくら優れていようと新命令を使わないと性能を発揮できないのであればGPGPUと
比べてアドバンテージは何もないにょ。

では、まずGPGPUはなぜ普及しないのか・・・?
それは対応アプリ作成側の問題にょ。
すでに普及が進んでいるSSEを使った開発環境とは異なりGPGPUとしてはAMDより1歩も2歩も
先を行くnVidiaもまだまだ十分とはいえない状況にょ。
それだけではなくやはり重要なのは当たり前のことだけどGPGPUには対応GPUが必要になる
ということにょ。
GPGPUはDirectX10でようやくまともに機能し始めDirectX11でようやく本格スタートすると
見込まれているけどDirectX11対応のGPUがどれだけ普及しているかということを考えると
GPGPUが普及していなくても当然にょ。
しかも、SSEとは異なりGPGPUの場合はGPUメーカーによって全く設計思想が異なるため
互換性がないという問題(CPUで言えばSSEに対するAMDの3D Nowみたいなものであり両者に
互換性はない)があるからね。

実はこの互換性問題が厄介にょ。
CUDAの場合は基本的に後方互換性が取られているとはいえ完全なものではないにょ。
それにGPGPUの場合は搭載しているSP数も考慮して対応アプリを作る必要があるにょ。
CPUで例えるならばデュアルコア用、クアッドコア用と別々に作るような感じにょ。
CUDAの場合はCUDAドライバで対応しているとはいえパフォーマンスを引き出すのは簡単な
ものではないにょ。
スパコンに多くのGPUを搭載しそれ専用のアプリを作るというのであれば何ら困ることは
ないけどPCに搭載のGPUは仕様が異なるものが氾濫しすぎているため難しいというのが
GPGPUの普及を遅らせている原因ではないかと思われるにょ。
それならばGPGPUを普及させるには一定の性能を持つ同一アーキテクチャのGPUが普及
させれば良いだけの話にょ。
それにはCPUに搭載するのが最も近道にょ。

Llanoは「GPGPUに使えるレベル」(フルに使えばCPUでSIMD命令を実行するより圧倒的に
高速となるレベル)のGPUをCPUに内蔵しているためAVX今からを普及させなくてはならない
Intelと比べて十分アドバンテージがあるにょ。
とはいえIntelのCPUの方が圧倒的に多く売れるだろうから実際はAVXの方が早く普及する
だろうけど同じくGPGPUを進めたいnVidiaにとってはこれはピンチにょ。
確かにGPGPUの現時点での普及率はnVidiaの方が上だけどnVidiaの場合はCPUを作ってない
ために単体GPUを買ってもらわないといけないという最大の問題があるからにょ。
数量ベースで最も売れるであろうチップセット内蔵GPUに関してもIntel、AMDの両者が
GPU内蔵のCPUを販売するため単体GPUのみが頼りになるにょ。

その単体GPUも(旧機種からのアップグレードを除けば)ローエンドの単体GPU並の性能を
持つLlanoによってローエンドGPU市場で厳しくなってしまうにょ。
ミドルクラス〜ハイエンドは金額的には大きくても数量的にはそれほど多くないため
nVidiaはGPGPUの普及においてAMDに追い抜かれる可能性が高くなったと考えられるにょ。
残念ながらAMDのGPUはnVidiaのCUDA対応GPUと比べてGPGPUの使い勝手が良いとはいえない
けど「普及したもの勝ち」だからね。
実際、このシェアは存続においてかなり厳しい状況であるためx86市場では生き残れず
ARMに活路を見いだしているくらいにょ。
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/ubiq/20100924_395960.html

また、GPGPUにとっては最大の問題はレイテンシにょ。
GPUだけでアプリケーションを動作させることができずCPUとの連携が必須になるわけだけど
これがCPUにGPUが内蔵されることで大幅にレイテンシを減少させることが可能になるため
GPGPUがより効果的に活用(実効性能の向上)できるようになるにょ。
このようにLlanoはCPU性能でIntelに対してやや劣っているため1つのウリとしてGPU性能を
高めたというだけではなく多方向をにらんで強化されたものだと推測されるにょ。

424御茶目菜子:2010/11/05(金) 13:24:58
いよいよスマートフォンに乗り換える時期がやってきた!?
ソフトバンクが2010年冬モデルを一斉に発表したにょ。
http://k-tai.impress.co.jp/docs/news/20101104_404277.html
やはり、今回の目玉はAndroid端末を一挙に6機種発表したことと下り最大42MbpsのULTRA
SPEEDの発表にょ。

Ultra SEEDに関しては後から書くとして今回発表されたAndroid端末は下記のものにょ。

◎GALAPAGOS 003SH
 http://k-tai.impress.co.jp/docs/news/20101104_404245.html
◎GALAPAGOS 005SH
 http://k-tai.impress.co.jp/docs/news/20101104_404247.html
◎DELL Streak 001DL
 http://k-tai.impress.co.jp/docs/news/20101104_404254.html
◎004HW
 http://k-tai.impress.co.jp/docs/news/20101104_404258.html
◎Libero 003Z
 http://k-tai.impress.co.jp/docs/news/20101104_404250.html
◎HTC Desire HD
 http://k-tai.impress.co.jp/docs/news/20101104_404536.html

先月auは他キャリアに先駆けて新機種発表会を開いたのだけどその際に力を入れていたのが
スマートフォンだったにょ。
スマートフォンでは他キャリアよりも遅れを取っていたけどワンセグ、おサイフ機能と
いったガラケー要素をスマートフォンにも搭載し「1台目の携帯電話」としてスマート
フォンを広く普及させようというのが伝わってきたにょ。

当然ながらそのガラケー的スマートフォンはソフトバンクでも用意されているにょ。
シャープの端末003SH、005SHがそれに相当するにょ。
やはり、国内メーカー製であるならば国内需要を満たすものを作るということが最重要
課題だからね。
ワールドワイド前提であり世界市場しか見えない海外メーカー製端末ではガラケーを使用
している日本人ユーザーの需要を満たすことは出来ず「自由度の高さを選ぶ」か「便利な
独自機能を選ぶ」かという二者択一方式だったというのがスマートフォン購入の際の
最大の問題点だったにょ。
9月12日に書いたようにスマートフォンを普及させるにはガラケーになる必要があるわけ
だからね。
全ての機種でガラケー要素が取り入れられたというわけではないため「そんな機能は
要らない」という人は単に自由に選べばいいのでマイナスにはならないしね。
小型で安価な004HW、大型5インチ液晶を搭載したStreak 001DLなどよりどりみどりにょ。

今回発表されたソフトバンクのAndroid端末の最大の魅力といえばすべての機種が最新と
なるAndroid OS2.2を搭載しているということにょ。
未だに新機種の中にも国内だと2.1を搭載している端末が多いにょ。
これは国内メーカーおよびキャリアが非常に保守的というのが大きいのではないかと
思われるにょ。
恐らく端末の開発が始まった時点では2.2が正式発表されていなかったから2.1搭載を
前提として進めていてアプリもそれをベースに作ったと考えればやむを得ないにょ。

しかし、Android OSは2.2と2.1は別物といっていいくらい大きな差があるからね。
テザリング機能、Flash10.1に対応などの機能面で多くの違いがあるというだけではなく
JITコンパイラによって動作速度が劇的(2〜5倍)に高速化されているにょ。
これは、アプリに何の手を加えることもなく速くなるということにょ。
簡単に言えばBASICインタープリタからBASICコンパイラになったようなものにょ。
コンパイラによってあらかじめ機械語にしておけば速くなるのはポケコンユーザーだけ
ではなく古くからPCを使っている人であれば強く実感していると思うにょ。

もっとも、2,1搭載機種であっても2.2にアップデート可能であるため大きな問題はない
かもしれないにょ。
ただ、保守的な国内メーカー製端末の場合は公式アップデートには十分な検証の後に
行われるという可能性が高いため時期に大きな遅れが出るというだけではなく検証に
コストがかけられない場合は公式アップデートそのものが取りやめになるという可能性
さえあるにょ。
そのため、現時点で「標準で2.2」を搭載しているということは大きなアドバンテージに
なるにょ。

さて、私は現在使っているケータイ(905SH)は購入後4年余り経過し機能面での不満や
外装がボロくなってきているという問題があり買い換えを検討しているけど「スマート
フォンでは2台持ちになってしまう」という問題があるため1台目として使えるスマート
フォンの登場は非常にうれしいにょ。
そういうことで、今回発表された機種の中で買い換えをするならば筆頭になるのはやはり
005SHにょ。
何度も書いているようにガラケー要素を取り入れているためこれ1台で特に不満がない
からね。
多くのスマートフォンは着信通知ランプさえないため便利なガラケー的スマートフォンと
いうのはそれだけで魅力にょ。

005SHはスマートフォンとしては初(実際は発売日の早い003SHの方が初だけど)の裸眼
3D液晶を搭載しているにょ。
過去に3D液晶を搭載のケータイはいくつか発表されたもののどれも一過性のものでしか
ないにょ。
それはアプリがないからにょ。
Android端末であればSDKさえ用意されればユーザーの手によって3Dアプリを作ることが
可能になるにょ。
そのためガラケーで失敗したからスマートフォンでも失敗するということもないにょ。
しかも、裸眼3Dは年々飛躍的に性能向上しているし、期待のニンテンドー3DS登場により
裸眼3Dというものの訴求力はかなり高まると思われるからね。

それに加えて005SHの場合はQWERTYキーボードも魅力にょ。
ドコモはQWERTYキーボード搭載機種が多く発売されているけどソフトバンクからはほとんど
発売されてない(現行モデルでは存在しない)からね。
私はテンキー入力を非常に苦手としているけど苦手意識があるから余計使わなくなり
いつまで経っても苦手意識を払拭できないにょ。
スマートフォンのフリック入力であればハードウェアのテンキーよりも速く文字入力が
できるとはいえ、それもかなりの慣れが必要にょ。
そういう意味ではやはりQWERTYキーボードの有無の差は大きいにょ。
所詮このサイズのものだからまともに使える代物ではないとはいえ、史上最低レベルの
キーボードだと私が感じているVAIO UXよりはマシだろうから問題はないにょ(笑)

さて、Androidといえばアプリも魅力の1つだけど問題は購入のためのハードルの高さにょ。
App storeで気軽に買えるiPhone用アプリとは異なり、数が多くても玉石混淆だし何より
英語で「ドル」ベースのアプリをクレジットカードで買うということ自体に抵抗を持って
いる人が多いだろうからね。
そのためどのキャリアもAndroidマーケットを独自にキャリア対応する方向にあるにょ。
これによって、「日本語」で「円」を使って購入できるというだけではなくキャリアとの
一括請求となるため課金問題も一気に解決できるからね。
http://k-tai.impress.co.jp/docs/news/20101104_404504.html

さて、この005SHは今のところ特に弱点らしい弱点はないけど一番の問題は発売が来年
2月でありながらULTRA SPEEDに非対応ということにょ。
来年2月からは最大42MbpsのULTRA SPEEDのサービスが開始されるからね。
http://k-tai.impress.co.jp/docs/news/20101104_404519.html
これは最大21Mbpsの回線を2本束ねることで最大42Mbpsを実現するものだけどこの仕様は
イーモバイルと同等のものにょ。

来月からはドコモは次世代となるLTE「Xi(クロッシィ)」をスタートするため現行の
HSDPAを42Mbpsに高速化したこのULTRA SPEEDはLTEまでのつなぎでしかないけどソフト
バンクがLTEを導入するのはまだ先になるため導入が容易なULTRA SPEEDを導入したと
考えられるにょ。
最大42Mbpsに対応するのは一部の地域(当初は東名阪のみ)だけどそれ以外の地域でも
現行のHSDPAの7.2Mbps(もしくは3.6Mbps)で通信可能だからね。
これがLTEだと通信方式が異なるためデュアル端末でないとHSDPAは利用できないにょ。

都市部で生活している人であれば最大42Mbpsに対応したULTRA SPEEDの恩恵は非常に大きい
(実行速度が理論値の5分の1しかでなくても8Mbpsとなる)だろうけど地方住人にとっては
その恩恵を得られるまで相当の時間がかかりそうにょ。
先行して42Mbpsのサービスを開始しているイーモバイルも私の地元(10万都市)では
まだ42Mbpsのサービスエリアは存在しないからね。(隣の県庁所在地である都市では
対応エリアがある)

 (A)東名阪→(B)政令指定都市→(C)県庁所在地→(D)地方都市→(E)町村

上記の優先順位でエリアを広げているとすればイーモバイルでようやく(C)の段階という
ことになるにょ。
来年6月の段階で(A)もしくは(B)と予定されているソフトバンクが(D)に達するのはかなり
先になりそうにょ。
LTE導入と重なることによって42Mbpsのサービスは(D)には達しない可能性さえあるにょ。
そう考えれば仮に3年間同じ端末を使うとしても(D)に在住の私にとってはULTRA SPEEDに
対応しないというのはほとんどデメリットがないと考えられそうにょ。
むしろ来年2月まで待てるかどうかというのが大きいかもしれないにょ。
どうしても早く欲しければ姉妹機種である003SHを購入するという手があるにょ。
キーボードはないけど主要スペックは005SHとほぼ同等にょ。(現在分かっている範囲内で
違いがあるのはカメラの画素数が003SHの方が多いことくらい)
003SH、005SHの登場で905SHからようやく機種変更をする時期がやってきたといえそうにょ。

425御茶目菜子:2010/11/06(土) 13:33:43
世界最小・最軽量(?)のレンズ交換式カメラ「GF2」発表
LUMIX GF2が海外で正式発表されたにょ。
http://dc.watch.impress.co.jp/docs/news/20101104_404479.html
マイクロフォーサーズは「ミラーがない」カメラということで「一眼レフ」ではないものの
一眼レフ形状を実現しているG1、G2、GH1は小型軽量の一眼レフ風のカメラとして一定数の
ユーザーの支持を得ているにょ。
しかし、「ミラーがない」ということは一眼レフ風のスタイルにする必要はないからね。

昨年6月にオリンパスがE-P1をマイクロフォーサーズ発表しそれに追従してPanasonicは
GF1を発表したにょ。
上位モデルのE-P2、下位モデルのE-PL1が発表されソニーからは世界最小・最軽量を名乗る
NEX-5が登場した中でPanasonicはGF1の1機種だけだったため後継機種の登場を望んでいた
人も少なくなかったにょ。
確かにGF1にはライバルとは異なり高速AF、フラッシュ内蔵というアドバンテージがあった
ためそれをメリットと感じる人であれば魅力的だったにょ。
オリンパスの方はボディ内手ぶれ補正があり、E-PL1は安い割りに良く写る(ローパス
フィルターが弱いため解像感が高く、フォーサーズセンサーとしては高感度ノイズが
少ない)、NEX-5はAPS-Cセンサーということで高感度画質は抜群に優れているけど
基本はオート専用機ということで一応の棲み分けはできていたにょ。

さて、今回満を持して発表されたGF2だけどGF1との主な違いは下記の2点にょ。

(1)フルHD動画に対応
(2)小型軽量化

(1)デジタル一眼も昨今は当たり前のように動画撮影に対応しているけどやはり1つの
ポイントがフルHDか否かということかもしれないにょ。
コンデジでは720pのHD動画がほぼ標準化されて久しい(2年前から急速に普及した)けれど
(コンデジの場合は古くから動画に対応していたのに対して)一眼レフでは動画に対応
したのでさえ2年前からということで今年になってようやく動画対応が当たり前といえる
ようなレベルになったにょ。
コンデジの場合は「お手軽さ」や「レンズ性能の低さ」を考えると720pくらいで問題ない
といえるけど大型センサー採用(APS-Cの3分の2のサイズしかないフォーサーズセンサー
であっても標準的なコンデジの8倍の面積のセンサー)であるデジタル一眼などでは
720pでは勿体ないのではないかと思うにょ。
レンズも1080pのフルHDに十分耐えられる性能を持っているしね。

また大型センサー特有のボケを活かし、業務用のカメラに匹敵するような絵作りが可能に
なるということを考えるとやはり「フルHD」を望んでいる人も多いのではないかと
思われるにょ。
720pとフルHDではコスト面には大きな差はない(コンデジのように1万円台になると
エンコードチップの価格差は無視できないレベルにはなるけど)ということでフルHDに
対応したからコストが高くなるため「720pならもっと安くできるからフルHDは不要」と
いうことも正当性が低いにょ。
また、コンデジでフルHDよりも720pまでの機種が多いのはコストのためだけではなく
家庭用ビデオカメラがフルHDが標準であるためその棲み分けのために行っているというのも
一部にはあると思われるにょ。
要するに「コスト」ではなく製品の位置づけの問題ということにょ。
そういう意味ではコンデジより上のランクに位置するカメラではフルHD対応が当然なの
かもしれないにょ。

(2)小型軽量化とはいうものの従来のGF1と比べてどれだけ小型化、軽量化されたのかまず
比較してみることにするにょ。

    幅   高さ  奥行き 本体重量
 GF1 119.0mm×71.0mm×36.3mm  285g
 GF2 112.8mm×67.8mm×32.8mm  265g
    -6.2mm -3.2mm -3.5mm  -20g

この差は恐らくぱっと見て「明らかに変わった」と思わせるレベルではないにょ。
しかし、両者を比較すれば十分小型化に気づくレベルではないかと思われるにょ。
GF1が元々無駄がありまくりの設計をしていたなら分かるけどそうでないと思われるため
1年でここまで小型軽量化したというのは十分にすごいことにょ。
固定レンズのカメラとは異なりレンズ交換式のこのようなカメラの場合はあまり小型化
されてもかえって使い勝手が悪くなるため無理な小型化は逆にデメリットになるという
可能性さえあるしね。

さて、ここで問題なのがGF2がレンズ交換式カメラで世界最小・最軽量ということにょ。
スペックを見た瞬間にNEX-5の方が小型軽量だと思ったので念のため比較をしてみるにょ。

 GF2  112.8mm×67.8mm×32.8mm  265g
 NEX-5 110.8mm×58.8mm×38.2mm  229g
 NEX-3 117.2mm×62.6mm×33.4mm  239g
 E-PL1 114.6mm×72.2mm×41.5mm  296g

確かにGF2はコンパクトサイズだけどNEX-5と比べたら勝っているのは厚みだけであるため
「世界最小か」と言われたら疑問のレベルにょ。
では、上記を元にした容積で計算してみるにょ。

 GF2  ・・・ 250.8立方cm
 NEX-5 ・・・ 248.9立方cm
 NEX-3 ・・・ 245.0立方cm
 E-PL1 ・・・ 343.4立方cm

これは突起部分を含んだ単純計算による容積であり実際の容積ではないとはいえ、GF2が
最小かはこれでは微妙にょ。
では重量を見ると・・・265gのGF2は229gのNEX-5より明らかに重いにょ。

では、GF2の世界最小・最軽量はウソかというとそうではないにょ。
それは「ストロボ内蔵」となっているからにょ。
すべてのレンズ交換式カメラの中で世界最小・最軽量ではなくストロボ(フラッシュ)が
内蔵されている中で最小・最軽量というわけにょ。
フラッシュを内蔵してないNEX-5、NEX-3は除外されるため上記に挙げた機種の中では
E-PL1が比較対象にょ。
それならば元々GF1の時点で世界最小・最軽量だったからそれをGF2でそれを更新しただけ
となってしまうにょ。
ただし、E-PL1はボディ内手ぶれ補正を内蔵しているため(ボディ内手ぶれ補正を内蔵の)
レンズ交換式カメラの中で世界最小・最軽量となってしまうにょ。
つまり、注釈を入れれば世界最小・最軽量というのは1機種ではなくいくらでも存在して
しまうということにょ。(PC-E650は構造化BASICを標準搭載したコンピュータの中では
世界最小・最軽量となる)

とはいえ、そんな些細な差であればそこまでとやかく言う必要もないので気軽に持ち出せる
コンパクトサイズで一般的なコンデジよりも高画質を求めている人には選択肢の1つには
十分なると思うにょ。
私もそのようなカメラは欲しているためE-PL1かNEX-5あたりを購入したいと思っていた
けどGF2も十分候補に入れたいと思うにょ。
個人的にはフルHD動画は無くても良いと考えているにょ。(私の所持PCの中だと再生できる
PCが自作PC1台だけになってしまうため)
だから、動画も720pで撮影するだろうけどそうなるとGF1と比べてメリットが無さそう
と考えられるけど動画がGF1がモノラル音声だったのに対してGF2はステレオ音声という
アドバンテージがあるにょ。

ただ、GF2はGF1と比べてダイヤルやボタン類を減らしたのだけはネックにょ。
タッチパネルに対応しているため操作性でダウンしたとは一概には言えないけど方向性は
変わってしまった(オート寄りになってしまった)からね。
E-PL1もモードダイヤルはあるけど電子ダイヤルがないというのが唯一の懸念材料だった
わけだからね。
それでも、これがコストダウンになっているというのならば歓迎するにょ。
GF1のスタート時の価格より安いアグレッシブな価格に期待したいにょ。
まぁコスト優先の人ならばGF2発表によって「ほぼ底値状態のGF1を買う」というのも悪く
ない選択肢だと思うけどね。
GF1はすでにレンズキットで3万円台になっているショップもあるからね。
高級コンデジを買う気分で買える価格だからGF2発表された今こそGF1を買うチャンスとも
いえるかもしれないにょ。(待っていたら激安店で売り切れて逆に相場が上がりかねない)

426御茶目菜子:2010/11/07(日) 13:59:12
iPadは結晶化するのか・・・?
コンシューマ層にはタブレット端末は売れないというイメージを払拭したiPadだけどどうも
最近iPadの売り上げが落ちてきているみたいにょ。
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/gyokai/20101105_404499.html
これはネットブックのように一過性のものだったせいなのか・・・?
そもそもネットブックの人気が一過性だったということ自体が正しくもあり間違いでも
あると思うにょ。

ネットブックが成功したのは何より「安かった」というのが理由だと思われるにょ。
2台目や持ち歩き用として小型、軽量のPCを求めていた人にとっては高価なモバイルノート
というのはあまりにハードルが高かったけどそれがネットブックの登場で大きく引き下げ
られたにょ。
では、ネットブックはなぜ売れなくなってしまったのか・・・

(1)性能が十分ではない
(2)持ち歩かない

(1)確かにネットブックはWinXPを動作させるには十分な性能を持つけどそれが10月22日の
7発売1周年を最後に提供が終了したため7が必須になったにょ。
7がいくらVistaより動作が軽い(使用メモリ量が少なく、CPU負荷が小さい)とはいえ
XPよりは重いOSであることには間違いないからね。
そして、使用アプリも一般のPCと同じものが使える(使わざるを得ない)ということが
それに拍車をかけているにょ。
アプリは年々肥大化しているし、コンテンツにもマシンパワーを要求するようになって
きているからね。
つまり、ネットブックはPCである以上は時代とともに高性能化していかないと行けなかった
けれど10月18日に書いたようにそれが出来ていないというのが問題といえるにょ。

性能が向上することで買い換え需要も促進できるからね。
性能がほとんど向上してない以上は新規ユーザーを増やすしか販売台数を増やす方法は
無くなるにょ。
ネットブックの場合は3G通信アダプタとセットで1円とか100円とかいう「見た目の価格」を
重視した販売方法により大きく売り上げを伸ばしていったけどこれはネットブックという
商品そのものに魅力を伸ばしたわけではないためすぐに売り上げは終息してしまうにょ。
ネットブックをモバイル環境(3G通信)でフルに活用しているような人であれば通信費
込みで十分に元が取れているだろうけどそうでない人は結果的に割高なことに気が付いた
だろうからね。

ケータイの場合もかつては1円で端末を販売して売り上げを伸ばしていたけどケータイの
場合はモデルチェンジが速く新モデルは旧モデルより明らかに機能や性能がアップしていた
わけだし、生活必需品であるため維持費というものに関して大きな抵抗を感じることは
ないにょ。
しかし、ネットブックは生活必需品の域には達してないし、モデルチェンジをしても
大きな変更がないため買い換えるだけの価値を見いだせないというのが大きいにょ。
現在のPCの売り上げの大半は買い換え需要によるものだからね。
仮にPCにおいて買い換え需要が発生しないとなると必要と感じている層の人が買って
終わりとなるためネットブックにおいて売れ行きが落ちたのは当然と考えられるにょ。

(2)そして、問題は持ち歩く人が少ないということにょ。
多くの人は大抵のことはスマートフォンで十分であり、Windowsに依存した用事を行うと
いう人でない限りはWindows PCを持ち歩く必要性はないからね。
しかも、ネットブックは平均するとB5用紙よりやや大きいサイズで重量は1.2kg程度にょ。
これを普段から持ち歩ける人というのはやはり限られているのではないかと思うにょ。
確かに毎日持ち歩いていればそのうちに「Windows PCが手元にあることで良かったこと」
という場面に出くわすかもしれないけどそれよりも先に「毎日持ち歩く」ということが
苦痛になる人が多いのではないかと思われるにょ。
結局あらかじめ必要になるという場合以外は持ち出すことはなくなるということにょ。

外に持ち出すことが無くてもフルスペックのA4ファイルサイズ、2〜3kgのノートPCよりは
家庭用モバイルにおいて有利なのは事実にょ。
サイズ、重量、形状の問題でネットブックを使うためにはテーブルが必須になるにょ。
テーブルに置いて使うのであれば数100gの重量差は気にならないためWin7が普通に使える
CULVノートという選択肢もあるからね。
また2kg程度なら家庭内モバイルで十分使えるという人は現在使っているノートPCを
そのまま使えば良いわけであってわざわざ3、4万円出して制約のあるネットブックを買う
必要性は何もないにょ。
デスクトップPCしか持っておらず、家庭内モバイル限定で少しでも安いPCが欲しいという
のであればネットブックを買う価値はあるけどそういう人は限られているだろうし、すでに
そういう人はネットブックを入手済みなのではないかと思われるにょ。


つまり、ネットブックが売れなくなったのは性能向上がないから安くてもお買い得感が
薄れてきたことや買い換え需要が発生しないということに加えて普通のPC的活用以外の
活用方法を提示できなかったことにあるにょ。
テーブルに置いてキーボードによって操作するという一般的なPCのような活用方法とは
変えるためのものがタブレット端末であり、ネットブックが普通のPCと競合するのに
あれだけの台数売れたということを考えるとPCとはあまり競合しないタブレット端末で
あればさらに売れるだろうと期待を寄せられているにょ。

しかし、そんなに甘いことはないにょ。
Windowsを使用するSlate PCの場合は10月2日に書いたようにWindowsというOSがタッチ
パネルに特化したものではないということに加えてアプリもそれに特化しているものと
いうのは業務用などに作られた専用品を除くとほとんどない状態だからね。
したがって、Slate PCはWindowsであることがメリットでありデメリットになってしまう
ということになるにょ。
しかし、iPadに用いられているiOSは元々iPhone用に作られたものであり、Mac OSとは
別物のOSであるためOSがネックになることはないにょ。(そのOSが普及前提の話だけど)

これはiPadに限らずどんな新しい製品、商品にも言えるけどまず発売と同時に購入するのは
アーリーアダプターという初期採用者にょ。
これは、「新しいから買ってみよう」という感じの層にょ。
そのアーリーアダプター層の反応を見てから購入するのがアーリーマジョリティー層にょ。
そしてある程度普及してから購入するのがレイトマジョリティー層にょ。
完全に普及してから購入するのがラガード層にょ。
どんな製品であろうとこのような順番で普及していくにょ。

iPadの場合はまずは、「新しい製品」というだけではなくアップルファンという固定
ファンもアーリーアダプターに含まれているにょ。
そのため平均的な製品と比べてアーリーアダプターの割合は多いのではないかと予想
されるにょ。
その初期人気の高さがニュースなどで報道されWebなどでも話題になりアーリー
マジョリティー層が購入するようになるにょ。
そして、現在は普及はレイトマジョリティー層にまで及んでいると推測されるにょ。
上記リンク先の記事にあるように発売日と比べてユーザー層が変化しているというのは
この採用者分布曲線を考えれば容易に説明が付くにょ。

そうなるとiPadの売れ行きが鈍っているというのは当然のことにょ。
採用者分布曲線でいえばレイトマジョリティー層に突入する頃には採用者の普及率50%
以上に達しているからね。
要するに現時点のiPadのパイの大きさの半分以上の人がすでに購入済みということにょ。
つまり、大幅に売り上げを伸ばすにはパイの大きさ自体を大きくする必要があるにょ。
潜在需要があっても現時点の製品の訴求力だけでは限界があるためユーザー拡大のための
モデルチェンジは必須になるにょ。
ネットブックはそれができなかったために売り上げが大幅に落ちたにょ。

iPadは「コンシューマ層には売れない」とされていたタブレット端末において四半期で
400万台以上売っているため現時点で十分成功と言えるレベルだけどその真価が試される
のはやはり来年のモデルチェンジ以降にょ。
現行機種ユーザーがすべて買い換えれば確かにまた十分な成果を上げることになるけど
それでは成功とはいえないにょ。
逆に現行機種を持ってない人が買い現行機種と同じだけ売れれば成功といえるにょ。
しかし、固定ファンのみを重視してしまうとどんどん結晶化してしまうにょ。
結晶化というのは分かりやすく言えばマニア専用となるにょ。
続編になるにしたがってどんどんと「一見さんお断り」状態になってくるアニメやゲーム
と似たようなものにょ。
これはパイの拡大とは逆の方向性であることが容易に理解できると思うにょ。
とはいうもののイメージチェンジをしてしまうと固定ファンが見放してしまう可能性が
あるためシェアそのものが失われてしまうということになりかねないにょ。
そのため新規ユーザーの取り込みに躍起になりすぎるというのも良いこととはいえないにょ。

ネットブックというジャンルで初めて登場した初代Eee PCは安価であるけど7インチWVGA
ということに加えてSSDが4GBしかないということでPCとして使うにはかなり辛いものが
あったにょ。
しかし、8.9インチWSVGAの採用やSSDも8GB、16GBに拡大され普通のPCと同じHDDが採用
されるようになったにょ。
そして、さらに操作性や視認性向上のために10.1インチWSVGA液晶がメインとなったにょ。
CPUなどの性能面では大きな進化はないもののネットブックは登場から1年で大きく変化
してそれが売り上げ(つまりシェア)に大きく貢献したにょ。

ネットブックは従来であればコアなファンのみに支持されていた小型ノートPCをライト
層にまで広げた(つまり、パイ自体を大きくした)というのは良かったけどそうなると
小型ノートPCを求めていた人にとってはどんどん魅力の薄い存在となっていったにょ。
そして、せっかく広がったパイも上記のように買い換えを促進する要素が無くなったため
終息してしまったにょ。(OSやアプリもネットブックに特化しなかったことも終息の
大きな要因となった)
これは例えるならば一部のコアなファンが付いていた声優がより多くの人気を得るために
一般向けのタレントとして活動するようになったけどタレントとして支持されず、元から
いたファンにも支持されなくなったという状態かもしれないにょ。

では、iPadはどうなのか・・・?
これは上記のように現時点で判断を下すことはできないにょ。
もし、下すのであれば「成功」判定しか下せないにょ。
iPadの登場で「タブレット端末に潜在需要がある」ということが分かってもそれを喚起
できるような存在の端末がないと潜在需要は人間の潜在能力と同じく外に現れることが
ないにょ。
その潜在需要をどれだけ引き出せるのかということが今後のiPad成功の鍵になると
思われるにょ。
そのため結晶化することなくいかにコモディティ化するかが重要になってくるにょ。

427御茶目菜子:2010/11/08(月) 13:35:15
スマートフォンを知るにはPDA(電子手帳)も知るべし
最近はスマートフォンが高い注目を浴びているけどそれはすでにPDAで一度は通った道にょ。
スマートフォンというのは端的に言えばPDAに携帯電話の機能を備えたものでしかないわけ
だしね。
そんなPDAを集めた展示会が秋葉原でこの度開催される予定となっているにょ。
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20101106/etc_mica.html

PDAといっても明確な定義があるわけではないのだけど国内でいえばシャープから発売
された「ザウルス」シリーズが最も高い人気を集めていたにょ。
そのザウルスの元になったのが電子手帳にょ。
それらをアーキテクチャ別に大きく分けたら次のようになるにょ。

(1)80年代 電子メモの時代
(2)1987〜 PA-7000登場
(3)1990〜 DB-Z(PA-9500)登場
(4)1993〜PIザウルス(PI-3000)登場
(5)1996〜MIザウルス(MI-10)登場
(6)2002〜リナザウ(SL-A300)登場

(1)電子手帳の歴史はまさにポケコンの歴史と重なるにょ。
両者とも電卓事業から発展してできたものだからね。
ポケコンが「BASICによるプログラミング」に主体を置いていたためQWERTYキーボードを
搭載し、見た目は電卓からかなり異なるけど電子手帳の元となった電子メモはデータ
バンク機能付き電卓ということで多くの機種が電卓そのままだったにょ。
当初はアルファベットのみだった文字表示もカタカナが使用できるようになり、当初は
電話番号を50件くらいしか記憶できなかったのが搭載メモリ増加によって増えていったにょ。
この電子メモ機能(データバンク機能)はポケコンPC-1246DBにも搭載されているにょ。
逆に電子メモの中にはポケコンのメモリーカードやカセットインターフェイス(CE-124)が
使えるPOCKET DB(PA-500)のような製品もあるにょ。
これを見ても電子メモとポケコンの関係は非常に密なものであったといえるにょ。

(2)やはり電子手帳の本格的な幕開けはPA-7000にょ。
電子メモがおまけ機能を脱却できてなく紙の手帳(スケジュール帳、アドレス帳)の代用が
できるレベルではなかったにょ。
それは漢字が使えないからにょ。
そこで登場したのが初の漢字対応電子手帳のPA-7000にょ。
「電子手帳」と呼ばれる製品はPA-7000以前に多く存在したけど多くの場合は電子手帳の
起源がこのPA-7000を元として考えられているのは「漢字が使える」ということが非常に
重要となるからにょ。

とはいえ、これが誕生できたのも前年にすでに漢字対応ポケコンであるPC-1360Kが登場
していたからにょ。(実際はそれより前に登場していたPC-1600Kが初の漢字対応ポケコン
だけど価格帯も別格である)
ただ、CPU性能不足でPC-1360Kは漢字を表示するだけでももたつきが感じられるため
PA-7000は同じアーキテクチャ(ポケコンと同じSC61860というCPUをベースにしたもの)
であるけどより高クロックにしたものが採用されているにょ。

PA-7000はメモリ搭載量が16KBと非常に貧弱だったとはいえ、これは現在から考えれば
貧弱というだけであって87年当時のポケコンと比較すれば非常に大容量といえるにょ。
何せPC-1360Kはメモリ8KBだったわけだしね。

(3)ポケコンがPC-12/13/14のSC61860からPC-E500のSC62015へとアーキテクチャ変更した
ように電子手帳もCPUを変えてきたにょ。
それはやはり大画面化(192x145ドット)によって従来のCPUでは明らかに性能不足と
なったからにょ。
そうやって登場したのがDB-ZシリーズであるPA-9500にょ。
ただし、SC61860とSC62015はアーキテクチャがまるで異なり互換性がないためアプリの
互換性(当時の電子手帳用アプリはICカードにROMを内蔵して販売されていた)も無くなる
ため両方のCPUを搭載していたにょ。
メモリも当時の最新ポケコンPC-E550と同じ64KBを搭載したにょ。

ただし、大幅なスペックアップは価格に大きな影響を与えたにょ。
PA-7000が定価19800円だったのに対してPA-9500は48000円だったからね。
翌年発売のPA-9550はさらに2倍の128KBのメモリを搭載したけど定価は59000円に達して
しまったにょ。
このDB-ZシリーズでPDAの高性能化が始まったわけだけど言い換えれば高価格化もここから
始まったともいえるにょ。

異端児となるのは92年に登場したPV-F1にょ。
従来のDB-Zとは異なり後のPIシリーズのようなピュアタッチパネル形状でありPIザウルスの
元祖・・・とも考えられるけどアーキテクチャ的にはDB-Zと同じになっているにょ。
しかし、DB-Zより格段に大きいQVGAの大画面に加えてメモリを288KBを搭載したせいか
定価は128000円になってしまったにょ。

(4)「PDA」として考えるならば元祖はこのPIザウルスと考える人も多いかと思うにょ。
PDAには明確な定義がなくアプリの導入が容易な自由度の高い電子手帳という程度のもの
だけどやはり93年に登場したニュートンによってその言葉が広がったというせいも
あるにょ。
しかし、すでにニュートン発売前にシャープはPV-F1を売り出していたからね。

さて、ザウルスシリーズ元祖となるのはPI-3000にょ。
液晶解像度はPV-F1よりも劣る239x168(約1/8VGA)だけどメモリはPV-F1と同じ288KB
搭載し定価65000円とPV-F1の半値まで下げたにょ。
PI-3000はSC62015を搭載している(クロックはPC-E500系より2倍くらい速くなっている)
もののSC61860は搭載していないにょ。
そのためICカードはDB-Z用のものは使えるけどそれ以前の機種向け(2行、4行用)の
ものは使えなくなってしまったにょ。
しかし、サブCPUとしてZ80を搭載しているにょ。
これは手書き認識用として使われているにょ。
このツインCPU構成によってザウルスは低スペックながら快適な動作が実現されたにょ。

(5)テキスト主体の処理であればPIシリーズでも問題なかったけど画像を扱うのであれば
とてもCPU性能が足りず、普及が始まっていたインターネットに対応できなくなって
しまったため登場したのがMI-10(カラーザウルス)にょ。
http://web.archive.org/web/20010218164527/www.sharp.co.jp/corporate/news/960509.htm
ポケコンの進化が止まっていたためこのMIシリーズからはポケコンとアーキテクチャが
完全に変わってしまったにょ。
CPUは32bitRISC CPUであるSH3を搭載し、動作メモリは1MB、フラッシュメモリを2MB
搭載し、カラーTFT液晶を搭載しているにょ。
そのせいで定価は12万円まで跳ね上がってしまったにょ。

従来のPIシリーズはポケコンのようにSRAMを搭載していたため使用中は本体の動作メモリと
記録用メモリは共用であったけどMIシリーズはPCのようにDRAMを用いたため記録用に
別途フラッシュメモリが不可欠になったにょ。(カタログ上ではDRAMとフラッシュメモリ
合算量が記載されている場合が多かったので搭載メモリの割りに記憶容量が小さかった)
これは大容量化を実現するというのと同時に電池交換時(というか電池切れ)の際に
データが消えてしまうという問題を解決するという役割も担っているにょ。
またこれによって本格的なOSを搭載することも可能になったにょ。

大型化したMI-10は「弁当箱」とも呼ばれていたけど翌年登場したパワーザウルスMI-504
では体積、重量ともに一気に4割減らしようやくスーツの胸ポケットに入るレベルの
サイズになりザウルスシリーズは完全にPIからMIへと世代交代が始まったにょ。
http://web.archive.org/web/20010218154956/http://www.sharp.co.jp/corporate/news/970623.htm
DRAMも2MBとなり、これがMIザウルスのベースとなったにょ。(DRAM1MBのMI-10では動作
しないアプリも多い)

DRAMはMI-C1で8MBに拡大されてようやくVGAを超える画像が扱うことができるようになり
(XGAまで扱えるようになった)さらに大きく変わったのが2000年に登場したMI-E1にょ。
http://web.archive.org/web/20010413164807/www.sharp.co.jp/corporate/news/001121-1.html
従来は横型だったザウルスだけど半年前に登場したMI-P10と同じく縦型に変わったという
だけに止まらずMP3やMPEG4の動画再生なども標準で可能になったにょ。
PIM中心だったのがネット中心になりさらに多目的に使えるようになったPDAの象徴とも
いえるモデルにょ。

(6)時代が経つにつれてMIシリーズはOSの設計の古さが目立ってきたにょ。
MIザウルスより後に登場したPalm OSやWindows CEは何度もバージョンアップを重ねて
きたけどザウルスOSはほとんど変わらなかったからね。
そこでOSを一新して登場したのがLinuxザウルス(リナザウ)にょ。
最初に登場したのはSL-A300だけどリナザウの象徴といえるのは同年に登場したSL-C700
だと思うにょ。
ポケットサイズのQWERTYキーボード搭載でクラムシェル型のコンバーチブルスタイルは
まさに私が理想としていたモデルだったにょ。(それにVGA液晶だったし)
http://web.archive.org/web/20021114152121/http://www.sharp.co.jp/corporate/news/021112-1.html

ただ、動作用メモリが32MBでは足りないためもっさり気味だったのとバッテリ駆動時間が
従来機種より短くなってしまったのは難点だったにょ。
それも翌年登場のSL-C750/C760で改善されたにょ。
それ以降CPUの強化や1インチHDD搭載モデルの登場など多くの派生機種が登場したものの
大きな変更をすることなく2006年に登場したSL-C3200をもってザウルスシリーズは終息して
しまったにょ。

それ以降は昨年登場したUbuntu搭載のNetWalkerは成功したとはいえない状況だし、今後
登場するAndroid OSを搭載したGALAPAGOSはどうなるのかというのがはっきり見えて
来ないにょ。
黎明期から現在までシャープ製のPDA(およびその原型)の流れをざっと見てきたけど
時代によって大きく設計思想が変わっているのが分かると思うにょ。


とりあえず、私も手元にあるPDAをいくつか紹介しようと部屋の中を漁ってみたにょ。
見つかったのは下記の4台にょ。(まだ多くの機種が部屋の中に眠っている)

http://ww5.tiki.ne.jp/~ochame/test/pda.jpg
 ◎ザウルス PI-6500
 ◎ザウルス MI-E1
 ◎コミュニケーションパル MT-300
 ◎Palm m100

PI-6500はPIシリーズの末期(1996年)に登場したものであり完成系に近いものにょ。
http://web.archive.org/web/20010218163959/www.sharp.co.jp/corporate/news/961112.htm
PIシリーズでサポートされているほとんどの機能を持っていながら定価55000円と非常に
安価であったため購入したにょ。(当時はHP200LXとどっちを買うか迷ったけど地元には
HP200LXを置いている店がなかったのと予算の問題もあってPI-6500を選択した)

ただ、本体は安くてもオプションは高かったにょ。
内蔵メモリはSRAMということでポケコンと同じくいつ消えるかドキドキして使う必要が
ある(電池交換を誤るとデータが消えてしまう)ため大事なデータはバックアップが必須
だったにょ。
というわけで買ったのが1MBの専用フラッシュメモリにょ。
1MBで定価13000円(購入時の金額で1万円弱)というのは非常に高価(同容量のスマート
メディアと比べて数倍高価だったけどこれは専用品である宿命だから仕方ない)だけど
プレステ用メモリーカード(128KB)の8倍の容量と考えれば納得できる価格だったにょ。
さらに10年前のPC-1350の頃は8KBのメモリーカードが定価18000円だったからそれを
考えれば1MBは破格の大容量だったにょ。

あと携帯電話接続アダプタによってモバイル環境下にパソコン通信も行えるのだけど
このケーブルが何と定価22000円だったにょ。
あとBASICカード(プログラム関数カード)も買ったのでそれを合わせると定価ベース
では10万円に達したにょ。

MI-E1に関してはすでに上記のような通りだけど携帯電話接続ケーブルはただのケーブル
である(モデム機能はCPUで行っている)ため4500円と非常に安価になったにょ。
MT-300はかつてのポケットボードと同じように携帯電話と接続することを前提とした
ザウルスであり他の通信の選択の余地がないにょ。(赤外線ポートのみ搭載)
その代わり携帯電話接続ケーブルは本体に内蔵されているためコスト面では追加投資が
要らないというメリットがあったにょ。
乾電池が使えるサブ機として買ったものの出番はほとんど無かったにょ。

Palm m100は安いPalmがどれだけ使えるのかということで実験で買ったものにょ。
Palm OS機といえばCLIEも持っていたけど部屋の中に埋まった状態で見つからなかったにょ。

PDAはもうほぼ絶滅状態だけどスマートフォンとして生まれ変わり活気づいているという
のを見ると昔からの流れを見てきた1人としてはなかなか感慨深いものがあるにょ。
PA-7000で漢字表示が搭載されて話題になったように今となっては「搭載されているのが
当たり前の機能」であっても昔はそうではなかったわけだからね。
「温故知新(故きを温ねて新しきを知る)」とことわざにもあるように古いものを知る
ことで新しいものへの理解もより深まると思われるにょ。

428御茶目菜子:2010/11/09(火) 14:12:11
Xiは高いのか?安いのか?
ドコモが2010年冬モデルを一斉に発表したにょ。
http://k-tai.impress.co.jp/docs/news/20101108_404838.html
まず注目のスマートフォンに関しては下記の4機種が発表されたにょ。

◎LYNX 3D SH-03C
 http://k-tai.impress.co.jp/docs/news/20101108_404869.html
◎BlackBerry Curve 9300
 http://k-tai.impress.co.jp/docs/news/20101108_404877.html
◎REGZA Phone T-01C
 http://k-tai.impress.co.jp/docs/news/20101108_404870.html
◎Optimus chat L-04C
 http://k-tai.impress.co.jp/docs/news/20101108_404874.html

やはり、最後発での発表ということもあり他のキャリアで発表済み端末のキャリア違いと
思わせる端末も存在するにょ。
例えばSH-03Cはソフトバンクの003SHだし、T-01CはauのIS04だからね。
ユーザーからすれば欲しい端末が特定キャリアにしか存在せずその端末のためにキャリア
変更をすることが無くなるというメリットがあるためほぼ同一端末のキャリア違いという
ものは決して悪くはないにょ。

ただ、キャリア違いの端末ばかりになればキャリアにとってはアドバンテージがなくなって
しまうにょ。
iPhoneはソフトバンクからしか発売されてないからこそソフトバンクにキャリア変更を
促す効果があるわけだからね。
もしも、iPhoneが全キャリアから発売されていたら現在自分が使っているキャリアの
iPhoneを買うのがベストなってしまうにょ。

そうなると現時点では国内においてドコモのみの発売予定になっているBlackBerryとL-04C
だけがドコモのアドバンテージとなるにょ。
両方ともコンパクトかつキーボード付きということで悪くない端末にょ。
国内においてはスマートフォンというのは高級志向のイメージが強いためハイエンドばかり
ラインナップしているけど海外ではすでに普及モデルも多く存在するからね。
L-04Cもその普及モデルの1つにょ。
ハーフVGAの液晶、320万画素カメラというのを見てもハイスペックとは思えないし、UIも
初心者を意識したものが搭載されているし、何より価格が一括で1万円台というのを見ても
ハイスペック指向の人向けではないことが分かるにょ。

さて、国内主要3キャリアの新機種発表を見る限りではスマートフォンにおいては
インパクトではau、ラインナップではソフトバンクが1番だったと私は感じたにょ。
auのインパクトが大きかったのは初のガラケー要素(ワンセグ、おサイフ機能等)を
標準搭載したIS03の存在が大きいにょ。
何せIS03は単体で先行発表されたくらいだしね。
ドコモ、ソフトバンクもauと同じくガラケー要素を取り入れたスマートフォンを発表した
けどこういうものは早く発表したもの勝ちと思われるにょ。
最初は「すごい」と感じるけど後になればそれが「当たり前」と感じてしまうからね。
結果的に同じようなスペックでも最初の方がインパクトが大きいということにょ。

ソフトバンクは発表機種数が6機種と一番多いというだけではなく性格や価格帯の異なる
機種も多くバリエーションが豊富というのがまずは大きいにょ。
それに加えて11月5日に書いたようにAndroid OS 2.2を「全機種」に「標準で」搭載して
いるということが挙げられるにょ。
キャリア違いだけのほぼ同一端末であるドコモ「SH-03C」とソフトバンク「003SH」に
おいてドコモが2.1、ソフトバンクが2.2ということを見ると端末メーカーの開発力の違い
ではなくキャリアの考え方の違いというのが大きいことが分かるにょ。
ドコモにおいてもキャリアの依存度が低い海外メーカー製端末の場合は2.2を搭載している
にも関わらず国内メーカーのみ2.1だからね。

これは「安心感」と「先進性、機能性」の二者択一であるためどちらが良いかということが
客観的に判断はできないものの2.1と2.2の違いの大きさと後からのバージョンアップを
前提とするならば私は最初から2.2搭載の方が良いと感じるにょ。
これはPCにおいてOSのバージョンアップによる不具合よりも(新しいOSに対応するため)
ソフトウェアのバージョンアップによる不具合の方が少ないというのもあるし、明らかに
優れているOSならば最初から搭載しているに越したことがないからね。


ドコモの発表会はスマートフォンよりも注目度が高いのがやはり次世代のLTEによる
サービス「Xi(クロッシィ)」だと思うにょ。
http://k-tai.impress.co.jp/docs/news/20101108_405496.html
Xiは12月24日より正式に開始するにょ。
下り最大37.5Mbps、上り最大12.5Mbps(一部エリアでは下り最大75Mbps、上り最大25Mbps)
ということで従来のHSDPA(下り最大7.2Mbps)よりも圧倒的に高速なデータ通信が可能に
なっているにょ。
このXiに対応した通信アダプタも2端末発売予定になっているにょ。
http://k-tai.impress.co.jp/docs/news/20101108_404848.html
http://k-tai.impress.co.jp/docs/news/20101108_404861.html
両者ともFOMAエリア内であればXiのような速度は出ないものの通信ができるにょ。

最大37.5Mbpsという速度は先日ソフトバンクが発表した最大42MbpsのULTRA SPEEDと比べて
アドバンテージがあるようには思えないにょ。
もっとも、実効速度の面では変わってくる(原理的にLTEであるXiの方が有利)だろうけど
新サービスの割りに従来サービスの拡張版と比べてカタログ値に大きな差がないのでは
普及は厳しそうにょ。
FOMAでULTRA SPEEDのような最大42Mbpsのサービスを開始したらXiの普及が遅れてしまい
そうだけどドコモの場合はHSDPAでは最大7.2Mbpsであるためそれと比べるとカタログ値で
約5倍となっているからXiを利用しようとする人は多いと思うけどね。

現在は通信端末2機種のみのXiだけど来年以降は徐々に標準化してくると思われるにょ。
ただし、エリアの方は標準というにはほど遠い状況にょ。
スタート時に東名阪のみというのは仕方ないことだけど2014年度でカバー率70%という
のを見るとFOMAスタート時と比べてかなり普及は遅いにょ。
東名阪を完全にカバーできればそれだけで人口カバー率は6割を超えるため政令指定都市
レベルをカバーすれば7割に達するにょ。
地方の人口10万都市レベルをカバーしようと思えばカバー率9割くらいが必要になるにょ。
たまたま大都市圏に近い都市ならばいいけど大都市(100万人都市)が近くにない場合は
私の地元のように非常に遅れるからね。
最近になってようやくイーモバやWiMAXがエリア内に入ったレベルの地方都市にとっては
Xiがカバーされるのはかなり先(少なくとも2014年以降)であり、地方と都会の通信
インフラの差が再び開くことになるにょ。

さて、問題は料金にょ。
いくら速くても高価では魅力が薄くなってしまうからね。
縛りのない「Xiデータプラン」は3.1MBまでが2470円、20.18MBまでが1KB当たり0.315円
加算、5GBまでが7985円で5GB以降は2GBごとに2675円加算となっているにょ。
これが、2年契約の「Xiデータプランにねん」では、3.1MBまでが1000円、20.18MBまでが
1KB当たり0.315円加算、5GBまでが6510円で5GB以降は2GBごとに2675円加算となっているにょ。
つまり、上限のない青天井ということにょ。
5GBごとの上限設定も可能であるため青天井が怖いならばそれを利用するといいにょ。
ただ、来年4月30日まではキャンペーン価格ということで上限が6405円(二年契約だと
4935円)になっているにょ。

上記をまとめるとこのようになるにょ。
            〜3.1MB  1KB単価  〜5GB  2GB単価
 Xiデータプラン    2470円  0.315円  7985円  2675円
 Xiデータプランにねん 1000円  0.315円  6510円  2675円

さて、この料金は高いのか?安いのか・・・?

 通信量 Xiデータプラン Xiデータプランにねん FOMA定額テータプラン(2年契約)
  10MB   4695円      3224円       3440円
  30MB   7985円      6510円       5985円
 100MB   7985円      6510円       5985円
 300MB   7985円      6510円       5985円
  1GB   7985円      6510円       5985円
  3GB   7985円      6510円       5985円
  10GB   16010円      14535円       5985円

同じ2年契約同士を比較すると下限は1000円なのに10MBのみXiの方が安価になっていることが
分かるにょ。
これはパケット単価が安価であるためにょ。
FOMAが1パケット(128B)で0.042円であり1KB単価は0.336円だからね。
Xiは1KB単価が上記のように0.315円であるためFOMAより若干割安になっているにょ。
それだけではなく下限の1000円で可能な通信量もFOMAの場合は23825パケット(2978KB)
なのに対してXiは3177KBとなっているにょ。
つまり、あまり通信しない場合はXiの方がFOMAよりも割安といえるにょ。

Xiが割高になるのはFOMAよりも上限設定が高いせいであり19002KBを超えるとFOMAの
5985円よりも高価になってしまうにょ。
つまり、FOMAより安くしたいからXiを選ぶと言う人はデータ通信量を19002KB以下に抑える
必要があるにょ。
しかし、せっかくの高速データ通信であまり通信をしないというのは使う意味がほとんど
ないにょ。
実効10Mbps出るならば月間15秒しか通信できないわけだからね(笑)

というわけで、速度に似合うだけのコストアップかどうかが分かれ目となるにょ。
ある程度通信する人であればFOMA定額データプランは上限の5985円に達していると思う
ためそれと比較してみるにょ。
すると月間525円が高速データ通信に似合うかどうかということになるにょ。
これは人にもよるけどこれならば「十分にあり」と考えている人は多いかもしれないにょ。
価格からすればモバイルWiMAXの方が断然有利とはいえ、Xiのエリア外であっても多少遅く
なるものの全国をカバーしているFOMAで通信できるというのは魅力になるからね。

ただ、問題になるのは大量通信している人の場合は差額が「525円」では済まない可能性が
あるということにょ。
上記のようにキャンペーン期間が終了すれば料金は青天井になってしまうからね。
すると自分の通信量をある程度把握する必要があるにょ。
ドコモの資料ではFOMA使用者の99.6%が月間5GB以下だから青天井であってもほとんどの
人が気にする必要がないらしいけど実際はそうではないにょ。

それは通信が速くなれば通信量は増すからにょ。
AIR-EDGEを使用していた人がイーモバイルに以降する際に月間データ通信量が1GBを
超えたことがないからAIR-EDGEの「使い放題」3880円とほぼ同価格(新にねんで3980円)の
ギガデータプランにした場合には通信速度が速くなっているため使い方そのものが変わる
ために通信量が増してしまい結果的に上限である5980円に達してしまい割高になりかねない
という罠があるにょ。
これはモバイル通信だけではなくナローバンドからブロードバンドに移行した際や
ADSLからFTTHに移行した際にも「通信速度の変化によって使い方が変化した」という
経験をした人が多いのではないかと思うにょ。
それと同じくFOMAらXiに変えた際に使い方が変わらなければFOMA5GB以下に抑えられて
いた場合はXiで5GB以下に抑えられるけど使い方が変わればそれは正しくないというのが
分かると思うにょ。

それに帯域制限の問題から5GB以上通信が難しいだけ(3日で300万パケット≒366MBの
通信を行うと規制対象になるため月間3.7GB以上の通信を行えば確実に規制対象になる)
というのもあるにょ。
もっとも、この規制対象の条件がXiもFOMAと同等であるならば同じく5GB以上の通信が
難しくなってしまうけどね。

Xiは悪くはないけど1万円くらいに上限設定して欲しかったのと地方への普及に時間が
かかりそうなのが難点にょ。
これはライバルとなるキャリアの今後の展開次第で変わってくると思うにょ。
FOMA定額データプランも導入当初と比べたら安くなったわけだしね。
しかし、他キャリアがドコモの料金を参考に料金設定をした場合には同じく青天井と
なってしまいかねないという可能性がないわけではないにょ。
そのためにも3Gにおけるイーモバイルのような意欲的な価格設定のキャリアが登場が
待たれるにょ。

429御茶目菜子:2010/11/10(水) 14:10:40
K-5はAPS-Cデジタル一眼の最高モデルなのか・・・?
ペンタックスK-5のレビューがようやく公開されているにょ。
http://dc.watch.impress.co.jp/docs/review/newproduct/20101110_405733.html
K-5はK-7の上位機種扱いだけど実質後継機種となるにょ。
私は現在K200Dを使っている関係上このK-5は気になる存在だけど実際K200Dを使っていて
画質そのものに不満を感じることはないにょ。
画素数もK200Dの1000万画素で不足に感じたことは一度もないしね。

ただ、K200Dの不満なところといえば高感度時における画質とAF速度、連写性能にょ。
何せ最高設定がISO1600までだし、常用できる(A4プリントに耐えられる)のはISO800
くらいまでだからね。
これは同世代(2008年発売機種)の他メーカーの機種と比べて大きく劣り、手元にある
もう1台のデジタル一眼のニコンD50(2005年発売機種)と同レベルのものにょ。
AF速度に関してはD50よりも劣り、連写速度はD50と同レベルだけど連写可能枚数はD50
よりも劣るにょ。
これがK-7ならばAF速度と連写性能は若干改善されているものの高感度画質においては
K200Dと大差ないレベルでありK-7に買い換えても「ペンタプリズムファインダー」で
MFがしやすいというくらいのアドバンテージしかないにょ。

そういうことで買い換えるに値するレベルの性能がK-5にあるのかと言うことが重要に
なってくるにょ。
ということで、高感度時の画質を見ることにするにょ。
その前に参考として低感度の画質を見ているにょ。

 ◎ISO100
  NR OFF http://dc.watch.impress.co.jp/img/dcw/docs/405/733/049.jpg

ただ、これは標準のキットレンズの性能が低いためそれほど良いとはいえないにょ。
このDA18-55mm AL WRは基本的な光学性能はK200DのキットレンズのDA18-55mmALIIと同じ
だからね。
1000万画素のK200Dで使用時でさえ微妙であるため1600万画素のK-5ではかなり厳しい
(レンズがボトルネックになっている)と思われるにょ。(補正なしで撮影しているため
色収差も非常に目立つということでよりレンズ性能の低さが際だってしまう))
それとF16という絞りも問題にょ。
これは超高感度でのテスト撮影をするため絞るのはやむを得ないとはいえ、F16では回折
限界を超えているため解像感を見るにはあまり相応しいものではないにょ。
したがって、このレビューで正当な判断が下せるのは「高感度時の画質のみ」という
ことになるにょ。

というわけで、高感度(ISO800〜6400)の撮影サンプルを比較してみるにょ。

◎ISO800
  NR OFF http://dc.watch.impress.co.jp/img/dcw/docs/405/733/052.jpg
  NR 弱 http://dc.watch.impress.co.jp/img/dcw/docs/405/733/063.jpg
  NR 中 http://dc.watch.impress.co.jp/img/dcw/docs/405/733/074.jpg
  NR 強 http://dc.watch.impress.co.jp/img/dcw/docs/405/733/085.jpg
◎ISO1600
  NR OFF http://dc.watch.impress.co.jp/img/dcw/docs/405/733/053.jpg
  NR 弱 http://dc.watch.impress.co.jp/img/dcw/docs/405/733/064.jpg
  NR 中 http://dc.watch.impress.co.jp/img/dcw/docs/405/733/075.jpg
  NR 強 http://dc.watch.impress.co.jp/img/dcw/docs/405/733/086.jpg
◎ISO3200
  NR OFF http://dc.watch.impress.co.jp/img/dcw/docs/405/733/054.jpg
  NR 弱 http://dc.watch.impress.co.jp/img/dcw/docs/405/733/065.jpg
  NR 中 http://dc.watch.impress.co.jp/img/dcw/docs/405/733/076.jpg
  NR 強 http://dc.watch.impress.co.jp/img/dcw/docs/405/733/087.jpg
◎ISO6400
  NR OFF http://dc.watch.impress.co.jp/img/dcw/docs/405/733/055.jpg
  NR 弱 http://dc.watch.impress.co.jp/img/dcw/docs/405/733/066.jpg
  NR 中 http://dc.watch.impress.co.jp/img/dcw/docs/405/733/077.jpg
  NR 強 http://dc.watch.impress.co.jp/img/dcw/docs/405/733/088.jpg

どこまでなら使えるかというのは各自の使用方法や判断基準によって変わるため自分の
目で確かめて欲しいにょ。
個人的にはISO1600なら問題なし、ISO3200も使えるレベル、ISO6400はA4プリントでは
厳しいと感じるレベルにょ。
K-5は感度毎にNRが選べるというのが最大の強みとなっているにょ。
http://dc.watch.impress.co.jp/img/dcw/docs/405/733/html/021.jpg.html
ISO800くらいだとNR OFFで十分と感じるだろうし、ISO6400くらいになるとノイズが目立つ
ためNRは中〜強くらいにしておくという感じの使い方ができるにょ。
他の機種ならば全ての感度において共通となるためNRの強弱を使い分けるというのは
事実上できなかったにょ。

さて、そのNRだけどどうもイマイチ感があるにょ。
では基本的に同一のセンサー(チューニングをしているため完全に同一ではない)を使用
していると思われるD7000と比較してみるにょ。

http://dc.watch.impress.co.jp/docs/review/longterm/20101109_405647.html
◎ISO800
  NR標準 http://dc.watch.impress.co.jp/img/dcw/docs/405/647/007.jpg
◎ISO1600
  NR標準 http://dc.watch.impress.co.jp/img/dcw/docs/405/647/008.jpg
◎ISO3200
  NR標準 http://dc.watch.impress.co.jp/img/dcw/docs/405/647/009.jpg
◎ISO6400
  NR標準 http://dc.watch.impress.co.jp/img/dcw/docs/405/647/010.jpg

被写体も露出もまるで異なるため比較するのは厳しいけどピントが合っている手前の
葉の部分を見るとD7000のNRはノイズを除去できておりディティール損失が目立たないという
ことで悪くないけどK-5の場合はノイズ除去も不十分で単にディティール損失するだけと
いう感じがしなくはないにょ。
これはレンズ性能の問題に加えて絞りをF16にしてしまったため回折現象によって全画面が
若干ピンぼけ状態になったことが原因ではないかと予想されるにょ。
D7000の作例でも背景部分(ピントの合ってない部分)はNRによって大幅にディティール
損失しているからね。

今回のレビューだけを見てみるとK-5の高感度画質は思ったほど大したこと無いという
イメージの人もいるかもしれないけどこれはたまたま作例が悪かったというのが大きい
かもしれないにょ。
それでも、NR無しを見てみるとAPS-CでISO3200でここまで低ノイズな機種は過去にないと
思われるにょ。
これは単純にセンサーの性能が高いというだけの話だけどね。
NRがイマイチなのは今後に他所(国内大手サイト)でレビューが公開されたらそれとまた
比較してみるにょ。

今回のレビューでは予想よりやや下だったK-5もK-7と比べたら明らかに高感度画質で優れて
いるにょ。
私の個人的な感覚だとK-7はISO1600でギリギリであり、ISO3200はA4でさえ使えないレベル
だったからね。
そう考えるとK-5は十分に私の要望を満たすデジタル一眼といえるにょ。
それにペンタプリズムファインダーもピントの山が掴みやすいみたいなのでK200Dでは
厳しいMFのレンズやAFでピントを合わせた後の微調整(純正レンズであればAFに設定して
いても設定を変えることなく合焦後にMFでピント合わせが出来る)ができるからね。

430御茶目菜子:2010/11/11(木) 13:37:34
sengoku38氏が受けるべき罰
ニュース等で知っている人も多いと思うけど尖閣諸島沖で中国漁船と海上保安庁の巡視艇が
衝突事故を起こした映像をYouTubeに流出させたsengoku38氏が名乗り出たにょ。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101110-00000002-jct-soci
やはり、予想通り内部流出によるものにょ。
さて、逮捕されたとしても果たしてどのような罰が下されるのか・・・?
8月6日の「タコイカウィルス」のときにも書いたように私は個人的にはその罪に応じた罰を
科すべきだと感じているにょ。

では、一体どんな罪に問われるのか・・・?
「国家機密を漏らした」から重罪と考えている人も多いかと思われるにょ。
しかし、「国家機密」というのは、法律に基づき政府が公表しない事実を指すにょ。
国家機密であれば国会で議員相手に公開するというのはあり得ないし、何の法律に基づいて
例の映像が国家機密となっているのか不明であるため「機密」ではなく「秘密」と書いて
いくことにするにょ。
国家公務員には国家公務員法第100条で定められた守秘義務があるにょ。
その職務上知り得た秘密を外部に漏らすことはできないにょ。
ここで問題となるのは「秘密」とはなにかにょ。
「官僚が秘密といえば秘密に決まっている」という安易な物ではないにょ。

1977年の最高裁の判例ではこのようになっているにょ。
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/js_20100319115840703030.pdf
>国家公務員法一〇〇条一項の文言及び趣旨を考慮すると、同条項にいう「秘密」である
>ためには、国家機関が単にある事項につき形式的に秘扱の指定をしただけでは足りず、
>右「秘密」とは、非公知の事項であつて、実質的にもそれを秘密として保護するに
>価すると認められるものをいうと解すべき

つまり、形式的に秘密扱いするだけでは不足であり、守秘義務に相当する情報というのは
下記の2点を両方満たす必要があるにょ。(「部外秘」の判子だけ押された資料はそれで
秘密資料になるわけではなく内容が秘密でなければ法律上は秘密資料にはならない)

 (1) 一般人が知らない事実
 (2) 秘密として保護するべき事実

それぞれを順番に検証してみるにょ。

(1)一般人が知らない事実かどうかというのはかなり微妙にょ。
もしもその「事故内容そのものが秘密」というのであれば国会で見てその映像がどんな
ものであったかということに対して具体的に述べていた議員全員が守秘義務違反となって
しまうにょ。
すでに中国人漁船が海上保安庁の巡視艇に衝突したということは少なくとも日本国民に
とっては周知のことだからね。(中国側は日本側が衝突してきたと説明している)

ただし、実際にはその映像が公開されていないため「一般人が知らない事実」に相当する
と解釈する人もいるかもしれないにょ。
例えるならば交通事故で防犯カメラが捕らえた映像のようなものにょ。
事故があったという情報を国民が知り得たとしても映像が公開されてなければその映像
時代は秘密情報となってしまうからね。
すると内容ではなく「映像そのものが秘密」という解釈ができるにょ。
では、この映像は元々どこから漏れたかというと海上保安庁が独自編集して制作した
研修用ビデオにょ。
するとこの研修用ビデオが「秘密」に値するかどいうことだけが焦点になるにょ。
このビデオは職員であれば誰もが見ることが出来たため不正な手段で入手したというわけ
では無さそうだしね。

ただ、2001年に奄美大島沖で起きた海上保安庁と北朝鮮の不審船との銃撃戦や沈没した
事件に関しては海上保安庁側がその様子のビデオを一般公開しているにょ。
それを踏まえて考えると今回のビデオが「秘密」に値する情報とは言いにくいものだと
思われるにょ。
それに、中国人船長がすでに無罪で釈放されたということを考慮すれば「事件性はない」と
判断されるため捜査上の資料にもならないにょ。

それと今回の映像が本当に「秘密の映像」であるとすればTVで放送したTV局も何らかの
罪に問われなくてはならないと考えている人もいるにょ。
「秘密の映像」というのがあらかじめ分かっていたわけだから本来であればモザイクを
かける必要があったのにそれをしなかったわけだからね。
これは「公務員にとって秘密であってTV局にとって秘密ではない」と考える人もいるけど
YouTubeで公開されていた映像とはいえ出所は明確であるため放送の許可を得る必要性が
あるにょ。
当然「秘密の映像」と認識しているため許可なんて下りるはずがなく無許可で放送したのは
明白といえるにょ。
「YouTubeにある映像は一般公開されているものであるため自由にTVで放送しても良い」
ということが正しいとはいえないのは誰でも分かることにょ。
放送しても「良い映像」と「駄目な映像」があるわけだからね。
それが分からないのであれば自局で放送された映像がYouTubeで無断公開されていても文句
(削除依頼)が言えないにょ。

ただし、「報道の自由」と「知る権利」があるためそういう単純なものではないにょ。
「報道の自由」という観点からすると仮に「秘密の映像」であっても国民に対して報道
すべきものであればTV放送するにあたって問題はないし、「知る権利」という観点から
するとその映像を秘密扱いすること自体に問題があると言えるにょ。
上記の例で挙げた事故の映像でいうならば電車の脱線事故、飛行機の墜落事故などの
事故原因を「知る権利」があるわけだからね。
事故が起きたけどその原因を隠すために証拠映像を秘密扱いにするというのは無理という
ことにょ。
つまり、これは一般人が知らない事実、言い換えれば「秘密の映像」には値しないのでは
ないかと思われるにょ。

(2)それでは秘密として保護しなくてはならない事実かどうかを考えてみるにょ。
外交に配慮してなかなか公開には踏み切らなかったのだけど実際は中国側は「日本の船が
中国の漁船にぶつけてきた」という認識を持っている人が多いため公開しないことで
その認識を余計に強めることになってしまったにょ。
それに起訴予定だった中国漁船の船長を不起訴で釈放してしまったのでさらにその認識が
強まったにょ。(中国側からすれば「日本側が過失を認めた」というだけ)
つまり、この映像をあえて非公開にすることで日本側にはデメリットはあるけどメリットは
何もないということが言えるわけにょ。
確かに非公開(日本側が過失を認めたと中国側に理解させること)によって一時的には
中国の反日を抑えることはできるけどそれは長期的に見ればマイナスになるにょ。

「何をしても許す」というのは友好関係を深めることとはとても言えないにょ。
これは個人同士のやりとりで考えれば容易に理解できると思うにょ。
何をしても許してくれるような人は友人でも何でもないにょ。
悪いことは悪いとちゃんと言えるのが友人関係というものにょ。
それと同じく「日本は何をしても許して貰える」というのを植え付けることはとても
国益にはならないにょ。

これは重要な証拠であるため「外交カード」としてとっておくべきだったという弁護士の
人もいるにょ。
http://ameblo.jp/y-ta2law/entry-10703324528.html
しかし、船長を釈放(無罪)にしてしまったためそのカードはもはや外交カードとして
何の価値もないといっても過言ではないにょ。
これも個人同士のやりとりで考えれば容易に分かると思うにょ。
AさんがBさんに対して悪事を働いたとし、その証拠をBさんが握っているという中でAさんの
悪事を許してしまった場合を考えてみるにょ。
後になって証拠を出して「あのときこんな悪いことをしただろ」と出すのは交友関係を
余計に悪化させるのは目に見えているからね。
許してしまった時点でもう駄目ということにょ。
Bさんの方が圧倒的に強い立場にいる人であれば「許した」という事実を無効化しその
証拠によってさらに優位に立てるけど日本が中国に対してそこまで優位な立場にあるとは
到底思えないにょ。
したがって、後になってから切り札になるような映像では全くないにょ。

さて、この映像は当初は「国家機密」でも何でもなかったのにそれが急に変わってしまった
のは中国人船長を不起訴にしたことによるにょ。
端的に言えば「故意にぶつけたという事実」を隠蔽するために行ったと考えられるにょ。
確かにこの映像がもしも一般公開されていたら不起訴で釈放というのは日本国民側から
すれば誰の目からしてもおかしいというのが分かってしまうからね。
かといって、一旦釈放してしまったものはどうしようもないためぶつけたという事実を
隠さざるを得ないということになってしまったのではないかと思われるにょ。

では、これがもし一般企業であるならどうなのか?
役員連中が不正なことを行いそれを隠そうとするのを知ってしまった際にそれを外部に
漏らすこと・・・つまりは内部告発と考えられるにょ。
内部告発であれば2006年から施行されている公益通報者保護法によって告発者は法で
守られるべき存在といえるにょ。
国家公務員には守秘義務があるため外部に通報する時点で国家公務員法違反になって
しまうわけだけど内部告発の場合は守秘義務には相当しないため問題はないにょ。

ただ、今回の映像流出は内部告発とはいえないにょ。
内部告発は所定の行政やマスコミに対して行うべきものだからね。
YouTubeはマスコミではないし、内部告発として公開しているわけではなく単に映像を
断片的に公開しているだけであるため内部告発としてその個人を保護するのは無理にょ。
要するに自分でサイトを立ち上げたり最近だとtwitterを使いそこで暴露するのと何ら
変わりないということにょ。
twitterで暴露するというのは正当な内部告発ではないということは簡単に分かるのでは
ないかと思うにょ。
これがYouTubeではなくちゃんと手続きを行ってからの内部告発として公開するであれば
仮にこの映像が秘密に値するものであっても問題はなかったはずだけどね。

しかし、マスコミは必ずしも正しい報道をしているとは言い難いにょ。
時として間違っている情報を流し続けることもあるからね。
未だにアニメ、ゲームが原因として発生したという事件を耳にする機会も多いけどアニメ、
ゲームと事件との関連性はほとんどの場合は皆無となっているにょ。
「パンは危険な食べ物」と同じで偏向した報道はかえって逆効果だからね。
そういう認識があったため事実のみが伝えられるYouTubeを選択したのかもしれないにょ。

このsengoku38氏は人によっては「国家の秘密を漏洩した極悪人」という人と「国民に
真実を伝えた英雄」という人に分かれているけど私はどっちでもないと考えるにょ。
私の意見をまとめるとYouTubeに流出させたのは問題だけど国家公務員法第100条の
守秘義務には違反しないということにょ。(例えるならばまだ未公開の最新アニメ、
ゲームの資料を関係者が2chにうpして「うp主は神」と言われているような人と同じ
ようなレベル)
YouTubeに社外秘に相当する研修用ビデオを流出したわけだからそれに応じた罰を受け
なくてはならないにょ。
減給処分は覚悟する必要がありそうにょ。

431御茶目菜子:2010/11/12(金) 13:35:36
電話の前にメールをする!?
90年代後半から急速に普及したケータイだけど全キャリア合算だと国内だけで1億契約を
超え20〜60歳であればほとんどの人が持っているのではないかと思われるにょ。
そんなケータイだけど普及しているが故に場所・時間などを構わず電話をするということが
増えてしまったにょ。
そういう状況下のためか、「電話をかける前に事前にメールで確認をする」という人も
少なくないみたいにょ。

アンケート結果によると下記のようになっているにょ。
http://www.itmedia.co.jp/promobile/articles/1011/11/news108.html
 必ず確認する   1.8%
 時々確認する  28.4%
 確認しない   69.8%

7割の人が「確認しない」と選択しているということで確認しないのが多数派とはいえ
3割の人が「確認する」選択しているので「わざわざ確認するのはごく一部の人」という
レベルではないことが分かるにょ。

固定電話にかける場合は自宅であれば本人が出るという保証はなく家族が出る可能性が
あるわけだし、職場だと普通は「いきなり本人が電話に出ない」と考えるのが妥当にょ。
そのためまず電話が繋がったら本人の所在確認から入るのだけどケータイの場合は何か
ない限りは本人が出るために所在確認は不要にょ。
例えば職場にかける場合は会議に出席しているならば「会議中であるため不在」という
ことで出ることはないけどケータイに直接かける場合にはかける側は「会議中」なんて
分からないからね。
また、道路交通法改正によって運転しながらケータイを操作することが禁じられたので
運転中に着信があってもすぐには出られないことがあるにょ。

しかし、そういう時にもマナーモードに設定していれば問題ないにょ。
かける側もマナーモードに設定してある場合はそのような「すぐには通話できないという
状況下にいる」と理解するためわざわざメールで通話の可否を連絡するという状況下は
考えられないのではないかと思われるにょ。
とはいえ、マナーモードに切り替えるのが面倒だから1日中マナーモードに設定している
人も少なくはないにょ。
http://plusd.itmedia.co.jp/mobile/articles/0808/08/news015.html
したがって、「マナーモードに設定いる=すぐには通話できない状況下にいる」と単純に
考えることはできないといえるにょ。

そもそも「メールで確認するくらいならばそれで用件を済ませれば良い」と考える人も
中にはいるのではないかと思うにょ。
ただし、これは必ずしも正しいとはいえないにょ。
というのもメールの場合は「必ず読んでくれるとは限らない」「すぐに読んでくれるとは
限らない」という問題があるからね。
その点、電話であれば確実にすぐに用件が伝わるにょ。
確かに夜中だと相手が起きているかどうかさえ分からないのでいきなりの電話が逆に
迷惑であるためメールで確認するというのも重要かもしれないけどね。

さて、「電話をかける前にはメールをするのがマナー」と考える人が増えてきている
とのことだけどそうなると電話(音声通話)というのがケータイの持つ「伝達手段の1つ」に
すぎないといえそうにょ。
10月19日にはauがSkypeを標準搭載するということを書いたけどSkypeは待ち受け設定に
しないと待ち受けできないという問題があり常時ブロードバンド接続にある自宅のPCとか
でない限りは常用が可能なものではないにょ。
auは回線交換式を実現していて、待ち受け時でも低消費電力になる工夫をしているみたい
だから問題はないけど他キャリアの場合はそういう仕組みがないため消費電力の関係上で
常時待ち受け状態にしている人はほとんど居ないのではないかと思うにょ。
しかし、メールで事前に通話の可否を行うのが普通になればSkypeを立ち上げればいいので
問題ではなくなるにょ。

こうしてみると情報伝達手段の主役は完全にメールになってきていることが分かるにょ。
「すぐに」「確実に」伝えたい用件があるとか長文になるとかいう場合には音声通話の
必要性があるけどそれすら電話である必要性は薄れSkypeなどを使用するという方法が
あるからね。(長時間通話になるならば通常の音声通話よりもコスト面で有利だし)
ガラケーだとSkypeが使用できるのは現在auだけとはいえ、スマートフォンならほとんどの
機種が対応しているため問題ないにょ。

432御茶目菜子:2010/11/13(土) 14:13:39
そんなスマートフォンで大丈夫か?・・・まだまだスマートフォンの普及は遠い
au、ソフトバンク、ドコモの2010年冬・春モデルが発表されたけどやはりスマートフォンが
最大の注目の的だったにょ。
WILLCOMのW-ZERO3によって「スマートフォン」というものを日本で多くの人が知り、そして
iPhoneによってスマートフォンを多くの人が実際に手にするようになったにょ。(初の
ミリオンセラーのスマートフォンでもある)
そんなiPhoneも4代目(国内では3代目)となり、もはや黎明期をすぎ普及期に入ったのは
間違いないにょ。
つまり、もうスマートフォンはアーリーアダプター層のためだけのものではなくマジョリ
ティー層に向けたものも出す必要があるということにょ。
それがガラケー要素を取り入れたスマートフォンにょ。

そのガラケーは便利要素をどんどん取り入れ幕の内弁当的な進化を遂げてきたけど元々
海外で作られていたスマートフォンにはおサイフ機能やワンセグ機能をはじめとした
ガラケーではデファクトスタンダードといってもいい機能は搭載されていないにょ。
確かにスマートフォンとガラケーとの2台持ちなら問題ないし、1台持ちであっても
ガラケー要素よりもより先進的でスマートなスマートフォンを活用する方にメリットを
感じる人ならば問題ないにょ。
しかし、それはあくまで「コストを軽視」「新しさを重視」というのはアーリーアダプター
層だから可能なことでマジョリティー層が相手だと厳しいにょ。
現在使っている端末(ガラケー)と比べてどうなのかということが最も重要だからね。

しかし、ガラケー要素を取り入れたスマートフォンであればスマートフォンだから出来なく
なるというデメリットがなくなり、だけではなくスマートフォンだからこそできるという
メリットのみになるにょ。
では、本当にそうなのか・・・?
そのメリットは実際にメリットになっているのか・・・?
例えばおサイフ機能1つを見ても現状では「機能を搭載している」というだけでそれを
活かせる環境下にない模様にょ。
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/config/20101112_406156.html
確かに機能を搭載していることで将来的には対応できるけどガラケーから乗り換えて
すぐに恩恵が無ければ意味がないにょ。

スマートフォンならではの機能にティザリング機能があるにょ。
これは、簡単に言えばスマートフォンをPCのモデム代わりに使えるという機能にょ。
ケータイではPCを接続することで端末をモデム代わりに使用可能だけどスマートフォン
ではティザリング機能によって可能になるということにょ。
データ通信用端末を別途所持しておらず、ケータイでデータ通信用を兼ねている人に
とってはスマートフォンにティザリング機能が使用できなければ「2台持ち」が余儀なく
なってしまうにょ。
Android OS 2.2、iOS 4.0からこのティザリング機能をサポートしているけど実際には
ほとんど無効化されているにょ。
というのもスマートフォンからの接続とPCからの接続では通信量に大きな差があるという
のが理由にょ。

ドコモもFOMA定額データプランは2年契約によってPC接続であっても月額上限5985円に
なっているけどこれはデータ通信契約専用プランにょ。
ケータイ端末のみで通信する場合はiモードでは上限4410円、スマートフォンでは5985円
とはいえ、iモード端末を使いPC接続をすると10395円まで上限が跳ね上がってしまう
ことになるにょ。
つまり、データ通信量の増加を考えるとパケホーダイの上限を5985円ではなくて10395円に
すればティザリング機能ONの状態で出荷が可能になると思われるにょ。(つまり4410円の
有料オプション)
実際に海外のキャリアでもティザリング機能は有料オプション(AT&Tだと20ドル)となって
いるわけだしね。

ティザリング機能が有効化されないのは「外部機器接続を現行スマートフォンでは判別
できない」というのが理由みたいにょ。
ガラケー(i-mode端末)のようにPC接続をしたか否かということが簡単に判断可能で
あればPC接続をした月に関しては上限を10395円にすることで処理が可能だけど現状の
スマートフォンでは判断ができないのであればPC接続しようがしまいがティザリング機能を
ONにした時点で上限を10395円にする必要があるということにょ。
「ティザリング機能をONにして欲しい」という人は常に上限が10395円になっても構わない
人が多いだろうからこれは単にキャリアの都合でONにしないだけと思われるにょ。

スマートフォンはようやく機能面においてガラケーとの2台持ちが不要になってきている
のだけどこのようなキャリアの対応やその周辺の対応の遅れがあるためまだ現時点では
「ガラケーで出来ていたことが十分出来る」とは言いづらく「2台持ち」を余儀なくされて
しまうという人も少なくないにょ。
もっとも、今年は「スマートフォン普及元年」であるため今すぐできないからといって
不平不満を漏らすのはまだ早いかもしれないにょ。
マジョリティー層に普及させるためにはガラケーでできていたことが十分できるように
なる必要があるけどそれにはもう少しだけ時間がかかりそうにょ。

433御茶目菜子:2010/11/14(日) 13:26:23
sengoku38をたおせ!
官房長官になって映像流出を防ぐゲームを作った人がいるみたいにょ。
http://gamez.itmedia.co.jp/games/articles/1011/10/news066.html
何か事件があるたびにこのようなゲームを作る人が現れるにょ。
地下鉄サリンゲームやバスジャックゲームなど一般的に「不謹慎ゲーム」と言われる
ジャンルだけど今回の事件は人身事故ではないので私も上記のゲームを参考に自分で
作ってみたにょ。

ポケコン(PC-E500シリーズ)用のゲーム「SENGOKU GAME」にょ。
http://ww5.tiki.ne.jp/~ochame/E500/SOFT/sengoku.htm
単純なゲームだけど動画で見てもらうと分かりやすいにょ。
http://www.youtube.com/watch?v=YLnUb6QhpOc
センゴクチョウカン(あえてカタカナ表記)を操作してY○uTubeへファイル流出を企む
sengoku38を[法律]ミサイルで倒しまくるというだけのゲームにょ。

なぜ、sengoku38が大量にいるのか・・・というとこのゲームは昔ポケコンで作った
「ゴキブリ退治ゲーム」がベースになっているからにょ。
次々と沸いてくるゴキブリを噴霧器を使って倒していくというゲームだけどOPASを使った
このゲームのシステムを使えば簡単にできる(ソース自体は当時のものが残ってないので
当時考案した「ゴキブリをOPASのスクロール機能で動かす」というベースのシステムのみ
再利用しただけ)ということであり、あまり深く考えて欲しくないにょ(笑)
まぁ「実はsengoku38は1人ではなかった!」とでも思ってにょ(笑)

「倒すべきなのはsengoku38ではなく逆の方だろ・・・」という人のためにグラフィック
差し替えバージョンを用意したにょ。
まぁグラフィックデータを変えただけで同じゲームだけどね。
sengoku38を操作して、センゴクチョウカンを[Y○uTube]ミサイルで倒しまくるだけにょ。
http://www.youtube.com/watch?v=covvNGKVtM4

このゲームはOPASを使っているためGPRINTよりも10倍以上高速で描画できお陰でオール
BASICにも関わらず7.4cpsというそれなりに快適に遊べるレベルに達しているにょ。
システム自体は昔の流用ということでコア部分は30分くらいで完成し、あとゲームとして
遊べるようにいろいろ付け足したりリストのブラッシュアップをしたりでトータルで
かかった時間は2〜3時間くらいにょ。
ほぼ完成した段階でプレイ動画をYouTubeにアップロードし、その後もテストプレイをしな
がらパラメータの微調整などを繰り返したので実際はもっと時間がかかっているけどね。

使用しているテクニックに関して書くとOPASについては基本的な使用方法に止まっている
ので今更説明は不要だと思うにょ。
他にテクニックと言うべきものを強いて挙げるならば120〜130行のフォントの倍角データ
生成ルーチンくらいにょ。
あとは、細かい高速化処理の積み重ねにょ。
http://ww5.tiki.ne.jp/~ochame/E500/TECH/basic1.htm
OPASに特化したゲームを作ればGPRINT使用のものよりは圧倒的に速くなるとはいえオール
BASICで普通に遊べる速度(5cps以上の速度)を得るためにはそれなりに高速化を駆使
しないと難しいからね。

やっぱり、こういうシンプルなゲームはポケコンで作るのが一番にょ。
ポケコンだからこそグラフィックや音楽に力を入れなくても許されるからね。
ただ、「BASICではまともな処理速度にならない可能性がある」ということを考えると
適当に作ってもそれなりの速度で動作するPCで作るのが一番簡単かもしれないけどね。

434御茶目菜子:2010/11/15(月) 14:14:10
Xiは「世代交代」ならぬ「世代後退」
11月9日に「Xi(クロッシィ)」の料金体系について書いたけどやはり問題点となったのは
下記の2点にょ。

(1)FOMAと同じ帯域制限
(2)料金が青天井

(1)そもそもなぜ帯域制限が必要かというとそれはそれは現在のネットワークにおいて
一部のヘビーユーザーが多くの帯域を占有しているからにょ。
これは帯域が有限であるために仕方がないにょ。
同じ料金(定額上限)を支払っていながら一部のヘビーユーザーのせいで多くのライト
ユーザーが迷惑するという格差は是正されるべきというのは決して間違いではなくむしろ
「より多くの人に快適な環境を提供する」ためには必要とさえいえるにょ。

問題となるのは、その帯域制限の基準が妥当かどうかにょ。
ライトユーザーまで簡単に帯域制限に引っ掛かるようでは「より多くの人に快適な環境を
提供する」というのは上辺だけの話になってしまうからね。
現在FOMAにおいては3日で300万パケット(約366MB)を超えると帯域制限の対象となるにょ。
あくまで「対象となる」というだけであって必ず制限を食らうというわけではない(混雑
していなければ帯域制限そのものがされない)とはいえ、現実問題からすると混雑して
いない方が希だと思うので帯域制限されることを前提に書いていくにょ。

では、3日で300万パケットというのはどうなのかということを考える前に帯域制限となる
使い方はケータイのみで通信するのとPC接続をして通信するのとではまるで変わってくると
いうことがいえるにょ。
Xiの基準となる「5GBのデータ量」の目安として下記のようにドコモは提示しているにょ。

・サイト閲覧(1ページ300KB程度)が約1万7500回
・メール送受信(1KB程度)が約524万通
・動画が約1370分(平均512Kbps)
・音楽が約1250曲(1曲約4分で約4MB)

これを見れば概ね見当は付くようにこれはケータイの端末で通信するならば大して困る
ことは無さそうだけどPC接続した場合にはかなり微妙なラインにょ。
ブロードバンドであればHD動画を見たり、数100MB、数GBのファイルをダウンロードする
という機会もあるわけだしね。
そもそもFlashを多用している昨今のリッチなWebサイトはトップページだけで数MBに
達することは珍しくないにょ。
3日で300万パケットだと30日ではその10倍(約3.6GB)となるため上記の5GBのデータ量と
比べると3割減となるにょ。

少なくとも現時点ではXiはデータ通信用端末しか存在しておらずケータイの端末内での
通信を考慮しているというのは相応しくなくXiの高速データ通信での利用環境が上記に
挙げた例だとすると全く現実にそぐわない形になるにょ。
もっともXiの正式サービス開始によってデータ通信端末以外にも多くの端末が発表されて
いるならばドコモの言い分も分からなくはないけど平均512Kbpsの動画ならばFOMAで十分
だし、1KBのメールの受送信であればMOVAで十分でありXiを使うメリットは何もないにょ。
これは例えるならば1000万画素超のデジカメにおけるメディアへの記録枚数目安として
VGA解像度で撮影時の枚数を提示するようなものにょ。(「大容量4GBのメモリを搭載に
よって10000枚の写真が本体内に保存できます!」というような感じ)

FOMAの「3日間で300万パケット」の帯域制限はケータイで通信するならば特に厳しい
ものではないけどPC接続であればかなり厳しいものであり(現在のFOMAユーザーにおいて
5GB以上の通信をしている人は0.4%しかいないけどその大半はデータ通信端末による
PC接続ではないかと推測する)、FOMAより遙かに高速通信が可能なXiであれば著しく
大きな制限といえるかもしれないにょ。

(2)そもそも同じ料金を払って一部のヘビーユーザーが帯域を占有しているというのが
不均衡を産んでいるというのであれば確かにそのヘビーユーザーからは多くの金額を
徴収するというのは決して間違いではないにょ。
ただし、それは「帯域制限を行わない」という前提の話にょ。
どれだけ使っても帯域制限の対象にならないならば使った分だけ払うというのは理に
かなっているけどXiの場合はそうではないみたいだからね。
そもそも「5GB」がヘビーユーザーとの分岐点かという点だけを見ても上記のように
怪しい面があるからね。

Xiは「上限6510円の2段階定額(準定額)で5GB超には追加の従量課金」とメディアでは
報道されているもののその中身を考えると「(ほぼ)完全従量制」といえるものにょ。
というのも、5GBまでが6510円(2年契約時)だけどこれから「2GB単価」を算出すると
2604円となるにょ。
5GB超の場合は「2GB単価」が2625円だからね。
追加金の方が圧倒的に安いならばまだ納得がいくけどこれだとFOMA定額データプランに
おいて5985円の上限を設定しない青天井の場合において「定額1000円」(ただし、23835
パケットまででそれを超えると1パケット0.042円の追加課金)と記すようなものだからね。

ヘビーユーザーから多くの金額を徴収したいというのであれば最初の5GBが6510円はとり
あえず保留するとして、さらにもう1段階用意して2段階定額ならぬ3段階定額を用意すれば
解決できそうな気がするにょ。
月間何10GBも使用するユーザーであれば現状では明らかにヘビーユーザーだからある程度
高額になっても納得がいくだろうけど現状の判別ラインである「5GBを過ぎたら2GB単価
2625円の青天井」というのは納得できる人の方が少ないのではないかと思うにょ。
それが納得できる人だけ使えばよいというのであればキャンペーン中のみ青天井の上限を
無くすという方法は明らかに矛盾となるにょ。

FOMAの基準で5GBを許容上限と考えているならば高速通信が可能なXiであればその10倍は
欲しいところにょ。
それならばヘビーユーザーが50GBの通信をしてそれをいくらで提供できるのかということ
から逆算していけばいいにょ。
LTEはコスト面ではHSDPAよりも有利になるため帯域が10倍になったからといってもコストが
10倍かかるというわけではないので仮に2倍のコストがかかる(同一帯域あたりのコストは
5分の1)と想定して50GB上限で13000円程度の完全定額サービスなら可能になるのではない
かと思われるにょ。
そうなると5GB超の場合は2GB単価は現在の10分の1程度で提供可能になるにょ。
仮に5GBまで6510円、それ以降は2GBごとに262.5円で計算すると51GBで12547円になるにょ。
2GB単価では50GBぴったりにならないため1GB単位で加算するとして10分の1より若干高価な
1GB単価147円で提供すると13125円となるにょ。
これならば現実的な数字ではないかと思うにょ。

まとめるとこういうことにょ。

 私が考えた「現実的な」Xiの料金プラン
  〜3.1MB  1000円
   1KB単価 0.315円
  〜5GB   6510円 ↑ここまではドコモの発表と同じ
   1GB単価 147円 (6GBで6657円、7GBで6804円、8GBで6951円・・・)
  〜50GB  13125円
  後は13125円の完全定額(50GBを大きく超える勢いで使っている人には帯域制限)

では、素人が考えてもできそうなのになぜドコモが出来ないのかというと私は11月9日には
他キャリアがLTEに参入してないからと書いたけどそうではないという考えもあるにょ。
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/hot/20101115_406514.html
Xiのカバーエリアが少ないためエリア外ではFOMA網を使うことになるため料金体制は
FOMA基準にならざるを得ないということにょ。
Xiのエリアが狭くても「FOMAで繋がる」ということは安心感に繋がるため契約ユーザー数を
伸ばしやすいというメリットはあるけどそれが料金面では足かせになっているということが
いえるというわけにょ。

制限といえばFOMAにあるようなポート制限はXiにはないというメリットがあるにょ。
そのためXiのエリア外で使う人が多い人にとってもXiで契約をしたいという人も少なく
ないのではないかと思われるにょ。
しかし、完全定額のFOMAからほぼ従量制になったXiは「世代交代」ならぬ「世代後退」
したといっても過言ではないと思われるにょ。
ケータイは各キャリアがパケット定額サービスを開始したお陰でコンテンツビジネスが
大きく成長したにょ。
例えばPDCの時代は有料のアプリを購入する場合はアプリそのものの代金より通信料金の
方が高額になっていたわけだし、現在においても定額プランに入ってない人であれば
着うたをダウンロードする際にはコンテンツそのものの代金よりも多くの通信料金が
かかるわけだからね。
したがって、従量制ではそのようなコンテンツビジネスそのものも失われてしまう
危険性があるにょ。

435御茶目菜子:2010/11/16(火) 13:49:57
いよいよモバイルWiMAXに乗り換えか・・・
UQが1年契約で月額3880円の「UQ Flat 年間パスポート」を発表したにょ。
http://k-tai.impress.co.jp/docs/news/20101115_407046.html
携帯キャリアが続々と定額サービスを開始する中、「縛り無し」かつ「4000円台」という
低価格がウリだったUQだったけど鳴りもの入りで登場した割りには契約が伸びず価格の
引き下げを行い縛りを導入することになったにょ。
縛りが加わるのは非常に残念だけど1年縛りによって4480円が3880円に600円安くなるわけ
だし、解除料金も5250円と他社よりは安価なので9ヶ月使用すれば元が取れるにょ。
特別なキャンペーンを除けばPC接続が可能なモバイル通信で3000円台の定額プランという
のはWILLCOMの「新つなぎ放題(3880円)」しかないから業界最安値といっても過言では
ないにょ。

私は現在イーモバ(Pocket Wifi)を使っているにょ。
今年の4月にWILLCOMの「新つなぎ放題」から乗り換えたわけだけどイーモバにしたのは
価格とエリアのバランスを重視したためにょ。
FOMA定額テータプランはエリアが広いものの高価、UQのモバイルWiMAXは安価であるものの
エリアが狭い(サービスエリアが狭いだけではなく2.5GHz帯であるため屋内への浸透性も
低い)ということで間をとってイーモバにしたにょ。
auはエリアもそれなりに広いけど料金はイーモバより高いということで微妙だし、帯域
制限がドコモより厳しいため選択肢に入らなかったにょ。

さて、そんなイーモバのPocket WiFiだけど購入当初(4月29日)の時点では通信速度は
こんな感じだったにょ。

《 駅 前 》
------ BNRスピードテスト (ダウンロード速度) ------
測定サイト: http://www.musen-lan.com/speed/ Ver3.5001
--------------------------------------------------
1.NTTPC(WebARENA)1: 198.002kbps(0.198Mbps) 24.63kB/sec
2.NTTPC(WebARENA)2: 371.963kbps(0.371Mbps) 46.13kB/sec
推定転送速度: 371.963kbps(0.371Mbps) 46.13kB/sec

《 自 宅 》
------ BNRスピードテスト (ダウンロード速度) ------
測定サイト: http://www.musen-lan.com/speed/ Ver3.5001
--------------------------------------------------
1.NTTPC(WebARENA)1: 321.018kbps(0.321Mbps) 39.87kB/sec
2.NTTPC(WebARENA)2: 124.651kbps(0.124Mbps) 15.56kB/sec
推定転送速度: 321.018kbps(0.321Mbps) 39.87kB/sec

HSDPA(最大7.2Mbps)でここまで駄目なのは端末の初期不良か何かと疑った(何度測定
しても300Kbps程度の数値しか出ない)けど数日後に大阪で測定した際には1Mbps近く出た
ので単に私の地元がエリアに入って間もないせいという結論を下したにょ。
それから半年・・・。
再び測定してみたら少しだけ速くなっていたにょ。

《 自 宅 》
------ BNRスピードテスト (ダウンロード速度) ------
測定サイト: http://www.musen-lan.com/speed/ Ver3.5001
--------------------------------------------------
1.NTTPC(WebARENA)1: 260.948kbps(0.26Mbps) 32.6kB/sec
2.NTTPC(WebARENA)2: 657.255kbps(0.657Mbps) 81.84kB/sec
推定転送速度: 657.255kbps(0.657Mbps) 81.84kB/sec

600Kbpsという速度はとても高速とは言えないもののYouTubeの標準画質(360p)の動画を
見る程度ならば十分な速度にょ。
AIR-EDGE(4x)を使っていた時は速い時で100Kbps程度(平均して50〜70Kbps)だったから
それと比べると別格の速度にょ。
とはいえ、「もう少し速いといいな」と感じているのも事実にょ。
自宅で使っているCATVは実測9Mbpsで特に不満を感じてないのでそれと同レベルであれば
個人的には全く不満を感じないにょ。
最近はリッチなサイトが増えすぎたため600Kbpsでは普通にWeb閲覧をしていても「快適」
にはほど遠く「何とかガマンできる」というレベルの速度でしかないからね。
それでももはやガマンできなくなったAIR-EDGEと比べると遙かにマシにょ。(10年前までは
自宅でもダイヤルアップだったためこの程度の速度だったけどブロードバンドに「慣れた」
というだけではなく「Webサイトのリッチ化」が大きい)

再来年4月にはイーモバの2年縛りが解けるにょ。
その際にはさらに別の選択肢を選ぶと思われるにょ。
前は「AIR-EDGEに対して速度のアドバンテージがある」ということがエリア、コストの前の
前提条件だったけど今度はこのイーモバ(HSDPA7.2Mbps)に対して明確な速度差があって
なおかつエリアとコストのバランスが取れているものを選ぶことになるにょ。
ここでまず問題となるのが速度にょ。
イーモバはHSDPAの技術を使った42Mbpsのサービスを11月19日より開始するにょ。(ソフト
バンクも同様のサービスを来年2月から開始する)
価格は現在の21Mbpsのサービスと同様に7.2Mbpsのサービスと比べて1000円アップになる
見込みにょ。
同じイーモバで7.2Mbpsから42Mbpsへと乗り換えるならば単純に1000円分のコストアップに
なるというわけにょ。

果たしてそれで快適になるかどうかは微妙にょ。
というのも基本的に42Mbpsのサービスは21Mbpsの回線を2本束ねたものであるため現在
21Mbpsのサービスエリアに入ってないとその恩恵を受けることはできないにょ。
当然のことながら私の地元はまだエリアに入ってないにょ。
現在の2年縛りが解けるまでに仮にエリアに入ったとして果たしてどれだけの速度が出るの
やら・・・。
現在21Mbpsのサービスを利用しているユーザーをWebで検索してみると確かにピーク時には
7.2Mbpsと比べて3倍になっているけどエリア内であっても7.2Mbpsと変わらない速度しか
でないという場合も結構あるみたいにょ。
仮に42Mbpsのサービスが21Mbpsの2倍の速度が出るとすればピーク時には7.2Mbpsの6倍と
なり、現在(0.65Mbps)の6倍だと約4Mbpsにょ。
常にこれだけ出るなら1000円アップするだけの価値が無いとは言えないけど出ない可能性の
方が高い(回線を束ねてもそれに比例する速度が得られないのはAIR-EDGEで経験済み)
ということで過度な期待は禁物にょ。

やはり、コンスタントに速度を得るにはLTEかモバイルWiMAXの方が有利なのは確かにょ。
LTEはドコモのXiが正式サービスを開始していないためまだ実効値は分からない(実験では
実測60Mbpsを超えたけどこれはベストな環境下で行われているだろうからこれでは実効の
参考にはならない)ということでまだ推測の域を脱してないものの10Mbps程度は出るの
ではないかと思われるにょ。
モバイルWiMAXでも回線さえ安定していれば10〜15Mbps程度出ているにょ。
HSDPA7.2M→42Mの機種変更は選択肢としてはありだけど「1000円アップ」が納得できるか
というと環境によるため難しいにょ。(1000円余分に払って速度がほとんど変わらないと
いう可能性は十分にある)

では、LTEに変える場合はどうなのかというと当面はドコモのXiしか選択の余地がないにょ。
しかも、昨日書いたようにいくら速くても従量制では使う気が起きない(普通に使って
5GBを超えない自信がある人ならばFOMA定額データプランよりも良いかもしれないけど)
というのもあるし、そもそもイーモバの2年縛りが解ける再来年までに私の地元がXiの
エリア内に入る可能性が低いにょ。
したがって、選択肢となるのはモバイルWiMAXしかないにょ。

屋内への浸透性が低いのは周波数帯の問題であるためどうしようもないけどエリア自体は
徐々に広がっているため再来年には私の行動圏くらいはカバーできるようになってそうな
感じにょ。
それに縛りプランのお陰でイーモバから乗り換えたら「安くなる」という恩恵があるしね。
多少速いサービスに余分にお金を払うというのはなかなか出来ない(金額というのは
明確なものだけど速度は上記のように環境によって異なるため速いプランの方が確実に
速くなるというものではない)からね。
それと気になるのは端末にょ。
モバイルWiMAXはPCに標準搭載されることで普及に弾みがついているけど1端末で1契約と
なるため内蔵は必ずしも歓迎とはいえないにょ。(追加オプションは200円だから大した
ことはないとはいえ1台につき1ヶ月200円=年間2400円となると馬鹿にはできない)
そういう面ではモバイルルータはコストを考えると最も有利な選択肢にょ。

私は現在イーモバのデータ通信端末としてPocket WiFiを使用しているけどこれが非常に
いい感じにょ。
複数台のPCを1つの通信端末で賄えるというのは大きなメリットを感じている(主に使用
しているのがモバイルノートのR5とVAIO UXだけど)ため次に購入する際にもこのような
モバイルルータを考えているにょ。
モバイルWiMAXにもモバイルルータはあったけど大きい上にバッテリ駆動が2.5時間という
ことでやはり辛かったにょ。(私が今年の4月にモバイルWiMAXではなくイーモバを選択
した1つの理由がこの端末の差によるものだった)
しかし、小型軽量で8時間駆動の「AtermWM3500R」が発売されるにょ。
http://k-tai.impress.co.jp/docs/news/20101110_403592.html
これでようやく「端末の問題でモバイルWiMAXが選択肢から外れる」ということは無くなり
そうにょ。

イーモバ2年縛りが解けたときには「コスト」「エリア」「速度」の観点から私がベストと
感じたものを選択したいにょ。
1年半後のことは分からないけど現時点ではその筆頭にあるのがモバイルWiMAXかも
しれないにょ。

436御茶目菜子:2010/11/17(水) 14:20:08
3TBのHDDがいよいよ正式販売開始
先日から単体出荷が始まった3TBのHDDだけどやはり10月9日に書いたような問題を抱えて
いるにょ。
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/hirasawa/20101115_406951.html
2TB超のHDDをPCで使うにはにデータ用として使うだけでもGPTで扱う必要があるため
(Windowsであれば)Vistaや7が必須になるにょ。
そしてブート用として使うにはVista 64bit、7 64bitに加えてEFI搭載のマザーボードが
必須になるにょ。(2TiB=2.19TBのHDDとして使うのであればEFIは不要だけどそれだと
せっかくの大容量が無意味になる)
さらに現在のPCのマザーボードは2TB超のHDDを使用することを前提に考えてないため
うまく認識してくれないという可能性さえあるにょ。
そのような背景があるからか現在は3TBのHDDは「人柱向け」として販売されているにょ。
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20101113/etc_wd.html

ただ、HDDは工業製品である以上は値下がりをするためには量産される必要があるし、
さらなる大容量のものが現れる必要があるにょ。
要するに多くの需要がないと値下がりはしないということにょ。
当初3万円近い価格だった2TBのHDDも今では8000円を切る価格で売られている店もあるわけ
だけどこれも量産化の賜にょ。
量産することで設備投資、開発投資が回収できその分安くできるというだけではなく
歩留まり向上によって生産コスト削減にも繋がっているからね。
したがって一部の「人柱向け」では大きな値下がりは期待できないにょ。

GPTとして扱うためにはVistaや7が必要と書いたけどそのデータ用として外付けドライブで
使用している場合にXP環境のPCをまだ所有している場合はそのXP搭載のPCからは2TB超の
HDDのデータが見れないことも意味するにょ。(メインPCは7搭載だけどサブPCとして
XP搭載のPCを活用している人にとってはHDDをあえて外付けにする必然性はかなり
失われてしまう)
つまり、このような2TB超のHDDを普及するには市場におけるXPの存在自体が足かせに
なっているということがいえるにょ。
つまり、2TB超のHDDがデータ用としても普及するか否かはXPをいかに切り捨てられるかに
かかっているかといっても過言ではないということにょ。
私自身もまだXPが現役OSであるためまだ3TBのHDDには手を出せないにょ。(それに
容量単価を重視している私にとっては3TBのHDDを導入する価値を見いだせないという
のもある)

問題はブート用にょ。
そのためにはEFIが普及しないと話にならないにょ。
OSの方は徐々に64bitの割合が増えているもののEFI搭載のマザーボードはほとんど
増えていないからね。
それも上記のようなXPとの互換問題が大きく影響しているにょ。
XPとの互換問題を抱える必要のないMacはいち早くEFIの搭載が可能になったけどPCでも
XPの互換性を考えなければ全てのマザーボードにEFIを搭載するのは無理ではないにょ。
ASUSは来年初頭に登場するSandyBridge対応のマザーボードにはすべてEFIが搭載されて
おり、すでにXP切り捨て準備が整いつつあるにょ。
http://www.4gamer.net/games/106/G010695/20101112072/

HDDの容量が増加するというのは要するにプラッタ容量が増加するということにょ。
したがって、大容量のHDDの方が転送速度では有利(基本的にプラッタ容量が増加すれば
線密度も上昇するため)だし、同一容量であれば消費電力の面でも有利になるにょ。
WDに続いて日立からも3TBのHDDが登場したにょ。
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20101120/etc_hgst.html
WDのHDDはプラッタ容量750GB×4枚で3TBを実現していたけど日立のHDDは600GB×5枚で
3TBを実現しているにょ。
これを考えるとWDの方が速度面で有利かと思いきやWDの方が5400rpmで日立の方が
7200rpmとなっているためスペックからだけでは判断は難しいにょ。(回転数が速い方が
ランダムアクセスで有利になるため「日立の方が速い」といっても問題無さそうだけど)

EFIがうまく普及していくならば2TB超のHDDの普及もそれほど気にしなくてはいいけど
実際はそう単純にはいかず当面は2TB以下のブート、データ兼用ドライブと2TB超の(基本
的に)データ用のドライブ(XPは使用不可)と分けて販売する必要がありそうにょ。
ただし、これができるのもHDDのプラッタ容量が2TBを超えるまでにょ。
現在すでにプラッタ容量は750GBに達しているためプラッタ容量が2TBを超えるのは時間の
問題といえるにょ。
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/20101102_404032.html

現在、ブート用に低容量のHDDを意図的に選択している人は「大容量は要らないけど
それなりに速度が欲しい」という人だと思われるにょ。
「容量が要らない」というだけならば旧世代のHDDで十分だからね。
しかし、プラッタ容量が2TBを大きく超えた場合には2TB以下のHDDは旧世代のプラッタを
使用のものしか選択肢が無くなるにょ。
もっともSSDさえ安価になればブート用にはSSD(2TB以下)、データ用にはHDDという
使い分けができるけどまだSSDは容量単価が高すぎるため多少コストアップになっても
速度を選ぶというユーザーにしか受け入れられてない状況にょ。(256GBで5000円程度
まで下落すればSSDをシステム用に使う人はかなり増えそう)

過去にHDDは幾度もその壁を越えて普及してきたにょ。
528MBの壁、2GBの壁(FAT16の問題)4GBの壁(PC-98限定)、8GBの壁、137GBの壁などの
壁がありそれらの壁は時間(対応した機器、OSが普及する)ことで改善されていったので
今回も同じように時間が解決してくれると思うにょ。(次の壁は48bitLBAによる144PBの
壁だろうけどこれはさすがに当分大丈夫か)
XPが市場から減り、7もしくはその後継OSで64bitが主流になればEFIの搭載も進むだろうし
それにより自然と2TB超のHDDがより多くの人に受け入れられるようになるだろうからね。
そうすれば価格も自然と安くなりさらに多くの人に受け入れられるようになるにょ。

HDDの「プラッタ容量が3TB」に達すれば「2TBのHDD」と「3TBのHDD」の価格差も
ほとんど無くなると思われるにょ。(その頃には6TBのHDDも数千円になっているだろう
から容量単価を重視して「3TBのHDD」を選択するのはあり得ないと思うけど)
逆にさらにプラッタ容量が大きくなれば「古いOSとの互換性」を維持した2TBのHDDより
3TBのHDDの方が安くなるという可能性さえあるにょ。(XPとの互換性を求めるならば
論理セクタが512Bである必要がある)
量産された方が安くなるという市場原理が働くわけだしね。

437御茶目菜子:2010/11/18(木) 13:28:52
PDFじゃ駄目なんですか?
漫画家の赤松健氏が電子漫画の新しいビジネスを考案し新会社「Jコミ」を作ったにょ。
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1011/17/news097.html
ネット上ではスキャンされた漫画などが違法に出回っているけどこれらによって出版社
および作者はかなりの損害を受けているからね。
では、「漫画家はそれに対して何ができるのか?」ということで設立されたのがこの
Jコミにょ。

Jコミは違法にアップロードされているスキャンファイルを作者に還元されるような形に
持っていこうという方向で考案されたにょ。
しかし、現状では出版社が権利を持っているものは難しいのでコミックスにはならない
ような読み切り作品や絶版漫画をターゲットにしているにょ。
ただ、有料販売の電子書籍とは異なりDRMのかかっていないPDFファイルで提供されるため
作者にまともに還元されるのかがまだ未知数といえるにょ。
Jコミは上記のような違法アップロードされたものに対抗しているため無料配信となって
いるわけだからね。

一般的なWebサイトは広告があるからこそ無料でやっていけるのだけどそのJコミではその
PDFに広告を挟むことでその広告料金が作者に還元される仕組みになっているにょ。
「Jコミ(赤松氏)の取り分は0%」とのことなので広告収入が100%作者に還元される
仕組みとなっているにょ。
どの程度の広告料金かはまだ未知数であるため正式開始前に赤松氏自らの作品である
「らぶひな」を無償公開することでダウンロード数や広告のクリック数を調査する
模様にょ。
作者には1円も入ってこない絶版漫画がお金になるというだけではなく読者にとっては
合法的に絶版漫画を読めるというメリットがあるため期待は大きいにょ。
もしも、Jコミが成功すれば他の会社も同じようなことをするかもしれないけど取り分ゼロは
難しいのではないかと思われるにょ。

ただ、PDFは今回のように無償公開という形であれば問題はないけど有償の場合はネックと
なるのがDRMがないということにょ。
「KeyringPDF」のようにPDFファイルに独自にDRMを付加したフォーマットもあるものの
KeyringPDFの場合はダウンロードしたPCでしか見ることができないという問題があるにょ。
それでは「(鑑賞環境の)自由度の高さだけ」がウリのPDFでこれではとても流行るとは
思えないにょ。

電子書籍も米国ではアマゾンのKindleがヒットし、それに追従するようにアップルの
iBooksが追い上げているものの国内では依然としてケータイ向けのサービス以外で成功
した試しがないにょ。
シャープのGALAPAGOSもかなり力を入れるみたいだけど現時点では未知数だからね。
国も力を上げて「電子書籍の中間フォーマット」の議論をしているものの「PDFじゃ駄目
なんですか?」ということで事業仕分けの対象になってしまったにょ。
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20101117_407363.html

わざわざ国が力を上げなくても待っていれば市場競争で解決される問題とはいえそれが
ベストとは限らないにょ。
市場競争の原理からすると「最後に勝ち残ったものが正義」だけど勝ち残ったものが良い
ものである保証は全くないにょ。
それよりももっと最悪なのが出版社ごとに異なるフォーマットの電子書籍が流通すると
いうものにょ。
「この端末では○○出版の本は読めるけど△△出版の本が読めない」という状態が大量
発生するため一番迷惑を被るのはユーザーであるといえるにょ。

「長い物に巻かれろ」ということで有力な既存成功システムを使うのも1つの方法にょ。
しかし、iBooksは書籍流通からの反発も大きいためなかなか実現は難しいにょ。
作者からすると出版社を通さずiBooksと直契約すれば価格の70%の取り分が得られるため
流通どころか出版社さえも不要になってしまうにょ。(一般的な書籍では作者の取り分は
最大でも価格の10%しかない)
しかし、iBooksでは様々な制約があるにょ。
性的描写、暴力描写に関しては規制が厳しいため日本の漫画の多くはiBooksで出すことは
難しい状態にょ。

iBooksを利用しなくてもそのフォーマットであるEPUBを利用するという方法もあるにょ。
ただし、EPUBは日本語表記に向いているフォーマットとはいえないし、結局はDRMの実装
方法によって端末やアプリを選んでしまうという状況は改善されないにょ。
最初から無償公開が目的ならばPDFは鑑賞環境が最も普及しているし、それなりに使える
フォーマットではあるためJコミがPDFを選んだのは正しい判断だろうけど有料の電子書籍に
向いているとはいえないため電子書籍が普及するためにも早く国内におけるデファクト
スタンダードが決まって欲しいにょ。

438御茶目菜子:2010/11/19(金) 13:39:34
Atomは消えてしまうのか・・・?
ARMベースのCPUは今後年間100億個レベルの出荷になるらしいにょ。
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/event/20101116_407140.html
IntelもかつてはARMベースのCPUを作っていたにょ。
Strong ARMやその後継のXScaleによってIntelはPDA用のCPUにおいてもトップシェアを誇って
いたものの2006年にそのARM事業を売却してしまったにょ。
これはすでに何度も書いているようにAtom登場のための布石と考えられるにょ。
ハイエンドなARM CPUはx86アーキテクチャであるAtomで十分に置き換え可能であるという
考えによって売却へと繋がったと思われるにょ。

そんなAtomも登場して2年半が経過したにょ。
確かにAtomはネットブックにおいて一応の成功を見せたにょ。
条件を満たすことで特別安く出荷しているAtomだけどそれでもダイサイズが小さく元々
生産コストが小さなAtomであるが故に数が売れることはIntelにとっても大きな収益を
産んでいるため当初の予定(ハイエンドARMお置き換え)はまだ実現できてないものの
今のところは順調といってもいいのではないかと思われるにょ。

ただし、そのネットブックの人気も登場から1年半経過した昨年末くらいから徐々に雲行きが
怪しくなったにょ。
これはさまざまな理由を併せ持っているけど1つの理由が10月18日に書いたように単純な
安さしかなくお買い得感が失われたということだと思われるにょ。
Atomは元々ARMに対抗することを狙っていた(廉価PCに使用するということは当初から
すると予定外だった)ということで「性能」よりも「省電力」を重視した設計になっており
今後のラインナップもそのように性能は微増で省電力をどんどん高めていく方向性に
なっているにょ。

これは確かに間違いではないにょ。
現在のAtomはとてもまだARMと競合できるレベルの消費電力ではないからね。
省電力のためARMはSoCが当たり前となっているにょ。
x86のAtomもPineViewにおいてCPUにノースブリッジ相当の機能を内蔵したものネット
ブック用(Atom Nベース)のCPUとして作られているため省電力効果は低いにょ。
やはり、ARMに対抗可能となるのはAtom ZベースのCPUであり、Oak Trail登場でようやく
それが始動に乗ると言う段階であり、32nmにシュリンクされてからがようやく本番と
いった感じにょ。
まだまだARM対抗とは言い難いにょ。

さて、Atomの性能を意図的に上げてこなかったIntelだけどこれは製品構成上の問題も
あるにょ。
何せAtomの上にはCULVがあるからね。
性能を要求する用途(Windows PC用)として使うのであればCULVを使えば良いというだけの
話にょ。
確かにAtomのようにノースブリッジ込みでTDP10W未満でWindows PC用を考慮されたx86CPUは
他社にはない(AMDにはGeodeがあるけどこちらは組み込み用であるためPCとして使うには
あまりに力不足)ということで性能を上げる必要性は全く無かったというのもあるにょ。

しかし、AMDもそれを黙って見てはいないにょ。
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/kaigai/20101118_407367.html
コードネーム「Zacate(ザカーテ)」「Ontario(オンタリオ)」と呼ばれているこの
CPUはまさにAtomをターゲットとしたものにょ。
これらに内蔵のBobcatコアはAtomに用いられているBonnellコアよりもさらに小さいにょ。
コアが小さいということはそれだけ低コストで作れることを意味するにょ。
Atomはデュアルコア化によってWin7もそれなりに快適には動作するようになったとはいえ
そうなるとやはりGPU性能がボトルネックになるにょ。
Win7では描写においてGPUの影響力が高まっているというのもあるし、HD動画を再生する
場合はデュアルコアAtomであってもCPU性能が不足してしまうことは多々あるためGPUに
よる再生支援は必要不可欠だからにょ。
そこで、AMDはCPUコアを小さくしつつもGPUはそれなりに高性能にしてきたにょ。
リンク先の記事を見てのように推定ダイサイズが75平方mmなのに対してCPUコアが17平方mm
しかなく、GPUコアは58平方mmもあるからね。
これはRADEON HD5450クラスのものにょ。

気になるのはTDPにょ。
ZacateがTDP18WでOntarioがTDP9Wとなっているにょ。
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/ubiq/20101020_401195.html
これはCULV(Arrandale)の18W、デュアルコアAtom(PineView)の8.5Wとほぼ同じで
あり、現状でそれらのCPUを搭載したPCであれば熱設計の変更無しに搭載が可能である
ことを意味するにょ。
つまり、条件次第によってはAtomからOntarioへの置き換えが急速に進むことも十分に
あり得るということにょ。

Zacateのライバルとなるのは来年登場するSandyBridgeベースのCULVにょ。
現時点のArrandaleベースのCULVと比べるとGPU性能において大きなアドバンテージが
あるけどGPUが強化されるSandyBridgeではそのアドバンテージはやや薄れてしまうにょ。
しかし、SandyBridgeに内蔵のGPUがDirectX10止まりなのに対してZacateに内蔵のGPUは
DirectX11に対応しているというアドバンテージがあるにょ。
Ontarioの方はさらにアドバンテージが大きいにょ。
何せPineViewに内蔵のGPUは単純に性能が低いというだけではなく今時DirectX9止まりと
いう旧世代のものだし、今や当たり前といっても過言ではないHD動画の再生支援機能を
持ってないからね。

来年第1四半期登場に先駆けてすでにサンプル品でのレビューが公開されている海外の
サイトを見てその性能を確かめてみるにょ。
http://www.anandtech.com/show/4023/the-brazos-performance-preview-amd-e350-benchmarked/5
AMD E-350(Zacate 1.6GHz)とCore i3-330UM(1.2GHz)を比較するにょ。
※カッコ内の数値は勝者を100としたときの相対スコア

           AMD E-350   Core i3-330UM
         (Zacate 1.6GHz)  (1.2GHz)
 Modern Warfare2   27.9fps(100)   12.3fps (44)
 BioShock       23.1fps(100)   11.5fps(50)
 DragonAge      21.9fps (70)   31.1fps(100)
 World of Warcraft  27.8fps(100)   13.2fps (47)
 Starcraft2      35.4fps (84)   41.9fps(100)
 Civilization V    8.6fps(100)   5.0fps (58)
    平均スコア   92.3      66.5

これを見てのように実性能で1.4倍くらいはZacateが勝っているにょ。
Intelの場合はGPU性能はCPU性能に大きく影響されるため330UMより性能で劣るセレロン
U3400であればさらに大きな差が開いていると思われるにょ。
とはいえ、1.4倍程度であればSandyBridge登場で十分に追いつけそうな気もしなくも
ないけどね。
Ontarioのベンチはないものの同じGPUコアに対してGPUクロックがZacateが500MHzで
Ontarioが280MHzであることから概ね上記の6割程度と予想されるにょ。
そうなるとIntel HD Graphicsよりやや劣るレベルではないかと推測されるにょ。
ただし、Atomに内蔵のGPU(GMA 3150)は330UM(Intel HD Graphics)よりも数倍劣る
ためそれでも圧倒的に高性能だと思われるにょ。
というか、Zacateの性能が劣るのはメモリ帯域の問題(シングルchしかサポートされて
いない)ということを考えるとOntarioもZacateとあまり変わらないレベルの可能性も
十分にあり得るにょ。(それと後述のCPU性能が低さもボトルネックになっている)

GPU性能に関してはIntelに対して十分なアドバンテージがあるけど問題はCPU性能にょ。
http://www.anandtech.com/show/4023/the-brazos-performance-preview-amd-e350-benchmarked/3
           AMD E-350   Core i3-330UM
         (Zacate 1.6GHz)  (1.2GHz)
 Photoshop CS4    88.5s (68)   60.1s (100)
 x264HD Bench     14.2fps(66)    21.4fps(100)
 3dsmax9        2.4p (61)    3.9p (100)
 CineBench R10 Single 1171  (68)   1713  (100)
 Par2        190.6s (47)   99.0s (100)
 WinRAR 3.8     419.4s (60)   249.7s (100)
    平均スコア   61.7      100.0

CPU性能に関してはZacateの完敗にょ。
概ね1.6倍程度の差があるといってもいいかもしれないにょ。
これは同じTDPとはいえダイサイズの差を覆すことができなかったといえるにょ。
何せCPUのダイサイズはAtom並であるためArrandaleベースのCore i3よりも小さいわけだし
CPUコア部分だけだとAtomよりも小さいためCore i3との差はさらに大きくなるからね。
したがって、ZacateはCore i3に対してCPU性能では負けているけどGPU性能では勝って
いるといえるにょ。

ただし、Atomに関しては同等のTDPであるOntarioのベンチ結果がないため比較はできない
もののCPUのクロックは上記のZacateが1.6GHzなのに対してOntarioは1GHzであるため
単純に1.6で割った程度のスコアになるにょ。
こちらはAtom(N550)と比べるとほぼ互角ではないかと思われるにょ。
ZacateはCULVと互角に戦えるとは言い難いけどOntarioの方はAtomと同レベルのCPUと
桁違いに高性能なGPUを搭載ということで価格さえ安ければ普及は進むと思われるにょ。
AtomはWindowsが動作可能なCPUの中では「価格」が最大のウリとなっているからね。
逆に言えば高性能化が現時点ではあまり期待できないAtomはネットブックや低価格
Slate PCにおいてかなり厳しい立場に立たされたといえるにょ。

439御茶目菜子:2010/11/20(土) 13:49:30
タブレット端末は7インチがベスト!?
タブレット端末としては異例のヒットとなったiPadだけどそれによって多くのメーカーが
タブレット端末を発表もしくは発売を検討しているにょ。
iPadは10インチクラス(9.7インチ)だったとはいえ、これが本当にタブレット端末として
ベストなサイズかというと人によって異なると思われるにょ。
では、どのサイズを買いたいのかというアンケート結果があったのでそれを見てみることに
するにょ。
http://k-tai.impress.co.jp/docs/readers/odaibeya/20101119_407773.html

  5インチクラス   72票(25.6%)
  7インチクラス  215票(55.7%)
 10インチクラス   99票(18.7%)

過半数という圧倒的な差で7インチクラスが1位となったにょ。
理由そのものは人それぞれだけど私は7インチクラスがここまでの差で1位になったのは
下記の2つの理由が大きいと考えているにょ。

 (1)10インチでは大きく、重いため持ち歩きには不適
 (2)5インチではスマートフォンとの差別化ができない

(1)タブレット端末を買ってどこで使うのかというのがサイズ選びの焦点となるにょ。
主に自宅で使うならば画面は大きいに越したことがないため10インチがベストとなるけど
10インチだとどうしてもB5サイズくらいになってしまう(ワイド液晶だと長辺はB5用紙を
超えるサイズになる)ためにネットブックが入れられるようなバッグが必要になるため
気軽に持ち出せるサイズではなくなってしまうにょ。
それに両手に持って使う端末の場合は私の経験上500gが常用限界となるけど10インチ
クラスで500gを切った端末は存在しないからね。(500gを超える端末を腕で支えるのでは
なく片手で掴んで顔に対して平行に持ちもう片手でタッチ操作するなんて無理がある)
iPadは10インチクラスとしては軽量だけどそれでも700g前後の重量があるにょ。

将来的に7インチクラスの液晶を2画面搭載し、10インチクラスとして使えるタブレット
端末が500gを切る重量で発売されれば10インチクラスという画面サイズの強みが出てくる
けど現時点ではそれは難しいからね。
libretto W100のような端末は将来的にはポピュラーになるだろうけど現時点では2画面で
あるため負担が大きい(W100はArrandaleコアのPentiumだからこそそれなりの速度になって
いる)わけだし、バッテリ駆動時間の問題もあるためまだ実用の域に達しているとは
いえないにょ。
したがって、「持ち運んで使うことを前提」に考えた場合においては「サイズ」「重量」を
考えると10インチよりも7インチの方が有利となるにょ。

(2)それなら7インチよりもさらに小さい5インチの方がさらに持ち歩きには有利となる
けどそれがベストかと言われるとまた変わってくるにょ。
というのも使いやすいサイズというものがあるからね。
動画再生や読書という閲覧オンリーの用途であればドットピッチは高くても問題ない(
テーブルに置いて使うことを前提としたノートPCとは異なりタブレット端末の場合は
手に持って使うため見えやすい位置に画面を持ってくれば良いだけ)というわけで
300ppi程度であっても良いのだけど実際に使う場合は画面タッチで操作をすることに
なるため一定以上のドットピッチは無意味になってくるにょ。

例えば、7インチ端末と5インチ端末においてWSVGA(1024x600)とWVGA(800x480)のものが
あった場合には下記のようなドットピッチになるにょ。

       WSVGA     WVGA
 7インチ  170ppi    133ppi
 5インチ  237ppi    187ppi

この中で5インチWSVGAの237ppiは実際に使った経験があれば分かると思うけどスタイラス
無しではほとんど操作不能なレベルにょ。
解像度をワンランク落とすとか、文字サイズやアイコンサイズを大きくすれば改善できる
けどそれだと高解像度の意味は無くなるにょ。(画像表示でジャギーが目立たないという
メリット程度しかない)
どこまでなら使えるのかというのは明確な基準はないものの5インチWVGA(187ppi)なら
ギリギリ使えるということを前提に考えていくならば7インチでは解像度をWSVGAに
上げつつさらに若干余裕を持って操作可能になるにょ。

WSVGAとWVGAの解像度の違いがどの程度影響を与えるのかは実際にPCで解像度を落として
(もしくはウインドウサイズを小さくして)Web閲覧でもすればすぐに分かると思うにょ。
「WVGAで全く困らない」という人ならば5インチWVGAのタブレット端末は有用になって
くるけど今度はスマートフォンとの競合が起きてしまうにょ。
国内で流通しているスマートフォンの多くが4インチ前後の液晶サイズでWVGAとなっている
ためそのような端末を持っている人にとって5インチWVGA端末との使い分けができるのか
ということが焦点になるにょ。
スマートフォンがiPhoneでタブレット端末がAndroid OSという感じでOSが異なれば両者の
弱点を上手く補完することは可能だろうけどAndroid OSのスマートフォンを使っている
ならば5インチWVGAのタブレット端末は使い分けが非常に難しいと思うにょ。

しかし、7インチWSVGAならば操作性、情報量ともに向上するため使い分けるだけの価値は
十分にあるにょ。
スマートフォンを持ってない人であれば5インチWVGAの端末であっても使い分けが出来る
ため無駄ではないけど近いうちにスマートフォンの購入を検討している人ならば5インチ
端末は無駄になる可能性が否定できないにょ。


以上のように個人的にはタブレット端末は7インチがベストと考えているにょ。
アンケート結果でも7インチクラスを欲している人が圧倒的に多数だったのは私と同じ
ような考えの人が多いのではないかと思われるにょ。
もちろん自宅用では10インチ端末を使い「使い分ける」という選択もあるにょ。
したがって、7インチがベストというのは「5インチ」「7インチ」「10インチ」のどれか
1つだけを使う場合にどれにするのかという場合でしかないにょ。

iPadは「iPhoneと競合しない」という意味ではあのサイズは有用だったにょ。
もしも7インチWSVGA液晶だったらiPhone4で解像度が縦横2倍になった際に短辺方向の
解像度でサイズの大きなiPadの方が下回る結果となっていたからね。
そうなるとiPadで「iPhone4用のアプリが動作しない」という結果になったにょ。
しかし、iPadでXGA液晶を搭載したせいで10月22日に書いたように7インチワイドモデルを
出すのが難しくなっているにょ。

タブレット端末の場合は液晶サイズが実質情報量や操作性に大きな影響を与えている
ためにサイズの違いは一般的なPC以上にシビアになってくるにょ。
それ故にベストなサイズというのはあくまで主観でしかなく客観性に乏しいものになり
がちにょ。
しかし、主観であっても多くの支持があればそれが多くの人にとってベストな選択と
いってもいいからね。

今回のアンケート結果は私が以前からずっと言い続けて来たこと(サイズ、重量との
兼ね合いやスマートフォンとの差別化)を裏付けるデータとなると思われるにょ。
これがケータイWatchでのアンケートということでスマートフォン所持者(もしくは
スマートフォンに興味がある人)やiPad所有者も多いというのがこのようなアンケート
結果になったのだけどiPadを使ってない人、スマートフォンを持ってない人を対象に
アンケートを採ればまた異なる結果になるかもしれないにょ。
また、日本人の特性上中流意識ならぬ中間意識が働くため「大」「中」「小」という3つの
選択肢があったら「中」を選んでしまうという人も多いだろうしね。
ここに12インチという選択肢が別途加わっていればもしかすると7インチの選択者が大幅に
減るという可能性もあるだろうし、「10インチの割合が増える」という可能性も否定が
できないかもしれないにょ。

440御茶目菜子:2010/11/21(日) 13:49:56
今だからこそポケコンの時代!?
半年前に作った2LINE UFO GAMEだけどこのゲームに使っているテクニックの解説がようやく
できたにょ。
http://ww5.tiki.ne.jp/~ochame/E500/SOFT/ufogame_opas.htm
このゲームのポイントとなったのはOPASによる1ドット単位の横スクロールだけどこれは
独自の面データ構成によって高速かつデータ短縮が可能になっているにょ。
この面データ構成に関しても詳しく書いているので興味ある人はぜひ読んで欲しいにょ。
このゲームはOPASの具体的な活用方法の一例として作ったのだけどこれを読めばGPRINT
と比べてどのような面で優れているかというのかも分かると思うにょ。

ゲームにもよっても大きく変わるけど2LINE UFO GAMEのように表示の書き換えが多い
ゲームの場合はGPRINT比で10〜100倍速度面で有利になってくるにょ。
とはいえ、表示に関してGPRINT比10倍速が実現できたとしてもゲームは表示以外の要素も
多いためゲーム全体で10倍速になるとは限らないにょ。(2LINE UFO GAMEではトータル
では5倍速程度)
これは「E500BASIC高速化のすべて」PART2でも書いたようにボトルネック部分を高速化
するのは高速化効果が大きいけどその部分を高速化してしまえば今度は別の部分がボトル
ネックになってくるからね。

さて、この解説を書くのに半年もかかったのはやはりその内容を短縮化するためにょ。
「OPAS応用編」を先に書いた方が説明がかなり楽になるからね。
それに面データ構成を説明するには別のより分かりやすいゲームで説明する方が良いけど
そのターゲットとなったのが「アクションゲーム制作講座 初級編」にょ。
これを書くことで詳細解説はリンクを張るだけで済むにょ。
こうやって、テキスト量を減らしたわけだけどそれでこの量だからね(笑)
まぁ、これだけ丁寧に書けば分からない人は多分居ないから良しとするにょ。


それから、部屋の中を漁っていたら昔作ったプログラムリストが見つかったので入力して
みたにょ。
その名も「2LINE ピョンコ」にょ。
http://ww5.tiki.ne.jp/~ochame/E500/SOFT/SHORTP.HTM#PYONKO
http://www.youtube.com/watch?v=mpmdWtHD2a4
このゲームはかつてPJ(ポケコンジャーナル)において、「ゲームデザイン館」として
募集されたテーマにょ。(リスト掲載はPJ91年1月号)
恐らく20年くらい前に作ったゲームにょ。
20年前でも劣化が少ないのは紙媒体のお陰にょ。
やはりデジタル記録(メモリーカード等)よりもアナログ記録(紙)の方が保存性に
優れているということか・・・(笑)

このゲームの特徴は2LINEという短さもだけど疑似アナログキー入力を採用しているという
ものにょ。
まぁPFキーをスライドしてその速度(時間)を計測しているだけという単純なアイデア
だけどこれによって従来ポケコンでは出来なかったゲームも可能になるからね。
パワーゲージ方式だと簡単に目押しが出来てしまうけどこれならば指先の感覚であるため
そう簡単に狙ったパワーを得ることはできないにょ。
元々はゴルフゲーム用に考案したものだけどこれを使ってソニックブラストマンもどきの
ゲームやボウリングもどきやビリヤードもどきのゲームも作っていたにょ。

この「2LINE ピョンコ」は残念ながらPJには投稿しなかったけどこのシステムにOPASを
加えたものは「カエルゲーム(仮)」としてベーマガに投稿・・・しようとしたけど
これもやめてしまったにょ。
というのも、動画を見てのようにこの「2LINE ピョンコ」は見えているパワーゲージを
目押しで止めるというタイプのゲームとは異なり指先の感覚だけがすべてであるため
微妙なパワー調整が難しいからね。(上記動画のステージ2は自分で言うのも何だけど
素晴らしいテクニックだと思う)
これはゴルフゲームにおいては「計算からどの程度のパワーならカップインできる」と
いう作業的になりがちなのを克服可能というメリットがあるにょ。
しかし、「カエルゲーム(仮)」では、動いているオブジェクト上に着地するという
ゴルフゲームでいえば極めて狭いフェアウェイやグリーンが常時動き回りその周囲は崖と
いうようなプロゴルファー猿もびっくりなコースだったからね。
難易度を抑えた1面でさえプレイに慣れている私自身が何とかクリアできるレベルであり
後半の面は常軌を逸していたにょ。(難易度を落とすとこのゲームの魅力が薄れてしまう
ためお蔵入りとなった)

このようにゲームデザイン館用に作ったゲームは多くあるけどほとんど投稿には至って
ないものばかりにょ。
最終号(96年5月号)に掲載のバンジージャンプも結局作って投稿しなかったからね。
こちらはグラフィックを変えて「ポケコンオリンピックINナガノ」のカーリングゲームと
して作り直しベーマガに投稿して無事掲載されたにょ。
私はPJやベーマガで何度も掲載されたけど実際は未発表のプログラムの方が圧倒的に
多いにょ。

RAMカードに保存していた大量の自作ゲームも何度も消えてしまったため現存しているのは
ごく最近作った物と紙媒体で残しているものに限られるにょ。(昔はカセットテープに
保存していたけどE500を買ってからはRAMファイルに保存可能なためカセットを使う機会は
なくなった)
昔(PC-1245)を使っていた頃でまだカセットIFを持っていなかった頃はノートに書いて
保存するのがメインだった(同時に複数のものを本体内に保存できないしフリーエリアが
1486バイトしかなかったから複数のものを入れること自体が無理だった)けれどE500では
そうやってノートに書いて残しているものはごく一部のものであるためほとんどがRAM
カードのデータ消失と同時に消えてしまったにょ。

紙媒体といえばやはり投稿雑誌にょ。
PJ(ポケコンジャーナル)のようにポケコン専門誌だけではなく昔はベーマガ、Pio、
プログラムポシェットなど多くの雑誌があったにょ。
昔は自作ゲームを不特定多数の人に公開する場合は雑誌に投稿するというのが一番の方法
だったけど今はWebがあるからね。
90年代後半から急速に普及し、今世紀に入ってのブロードバンドの普及によりさらに普及が
加速したため読者投稿雑誌であったベーマガも2003年で休刊してしまったにょ。
しかし、ネット全盛の今だからこそ情報がネット上にいくらでも転がっているし実機が
なくてもエミュで動作させたり、動画サイトによって実機でどんな感じで動作するのか
というのが気軽に見ることができるにょ。
「レトロブーム」という言葉が生まれて久しいけど今だからこそポケコンの時代が再び
やってくることを期待しているにょ。
まぁPC-E650はほんの数年前まで生産していたし、PC-G850Vに関してはまだ生産されて
いるし、ずっと使い続けているという私自身の感覚からすると「レトロ」でも何でもない
けどね(笑)

441御茶目菜子:2010/11/22(月) 13:54:38
5インチ端末はスマートフォンと共存可能なのか?
一昨日は「タブレット端末は7インチがベスト」と書いたのだけどこれはあくまで消去法に
よってそのようになったというだけであって絶対的なものではないにょ。
10インチの端末ほどの使い勝手の良さはなく5インチの端末より携帯性に劣るということで
中途半端さを感じている人もいるからね。
主に自宅で使うならば10インチ端末、主に持ち歩いて使うならば5インチ端末という使い
分けをすれば7インチ端末の出る幕はほとんど無くなってしまうにょ。
ただし、5インチ端末というのはあまり選択肢がない上にスマートフォンと競合してしまう
というのが難点といえそうにょ。

5インチ端末として人気のあるモデルといえばDellの「Streak」があるにょ。
これはソフトバンクからもAndroid OS 2.2を搭載して来月発売予定となっているにょ。
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/hothot/20101122_407511.html
Dellとしてこの「Streak」の位置づけとしてはAndroid OSを搭載のタブレット端末だけど
ちゃんと通話機能も備えているためスマートフォンとしても使えるにょ。
5インチ端末がスマートフォンとの棲み分け(使い分け)が難しいという人であればこの
Streakをスマートフォンとして使えばすべて解決にょ。
携帯電話として考えるとやや大きくて重いのが難点だけどスマートフォンとタブレット端末
2台持ちをするよりは遙かに携帯性が増すからね。

5インチ端末のメリットは当然のことながら7インチ端末よりも携帯性で優れているという
ことにょ。
やはり、大きいのが「ポケットの中に入る」ということではないかと思われるにょ。
確かに7インチ端末でも液晶ギリギリの筐体サイズであれば十分ポケットに収まるサイズと
いうのは可能だけど5インチ端末ほど余裕はないにょ。
もっとも、ずっとポケットに入れた状態で持ち運ぶならば5インチ端末でも十分大きい
けれどやはり「ポケットに入るか否か」というのは立って使う機会の多い端末であれば
かなり重要となってくるにょ。
電車に乗って使う場合でも7インチ端末ならば座って使うのがメインとなってしまうけど
5インチであれば立った状態で使えるからね。
これは、立った状態で文庫本などの小型の書籍は読めるけど雑誌などは読むのに抵抗が
あると感じたことがある人も多いと思うにょ。
これは「携帯性」もだけど周囲に与える「威圧感」も影響しているだろうからね。

個人的には5インチならばWVGAではなくWSVGAを採用してもらいたいところだけど一昨日
にも書いたようにタブレット端末の場合は操作性に影響を及ぼしてくるからね。

 4インチ WVGA ・・・ 233ppi
 5インチ WVGA ・・・ 187ppi
 5インチ WSVGA ・・・ 237ppi

5インチWVGAのメリットは「ドットピッチが(比較的)大きい」ということにょ。
4インチWVGAでは小さくて指で操作しづらいという人であっても5インチであればそれが
少し改善可能だからね。
逆に言えば4インチWVGAで全く操作性に問題ないという人であれば5インチWSVGAではそれと
ほぼ同じドットピッチであるため問題なく使えるにょ。

閲覧だけであれば300ppiクラスの高精細液晶は十分価値があるけど実際に使う場合には
結局操作性の問題からアイコンサイズや文字サイズを大きくする必要があるためそんな
高精細(≒高解像度)の液晶を搭載する意味はあまりないにょ。
もっともこれが指で操作する静電容量方式ではなくスタイラスなどでも操作可能な感圧
方式であればまた変わってくるけどね。
Android OSは高ドットピッチのスマートフォンで使えるようにUIが考えられているにょ。
それに対してWindowsのUIは96ppiを想定して作られているにょ。
したがって、それを大きく超える場合には使い勝手を損ねてしまうにょ。

5インチクラスでWSVGA液晶を搭載したWindows PCはmbook m1/m2、PM、BX、viliv S/
N5など多くの機種が登場しているけどそれらはすべてタッチパネルを備えているとはいえ、
とても指で操作できるレベルではないというのは実際に持っている人であれば感じている
ことだと思うにょ。
私自身も4.5インチWSVGA(264ppi)のVAIO UXを使っているけど操作にはスタイラスが
必須となり、約500gという重量は片手で保持し続けるのは大変であるため両手で持って
使うという場合でも専用ポインティングデバイスを搭載しているため操作性において問題は
ないにょ。(VAIO UXはキーボードこそ最悪レベルだけどポインティングデバイスの使い
勝手は悪くない)

WinXP以降のWindowsをまともに使う場合は最低でもSVGA以上の解像度が求められるため
5インチであればドットピッチが小さくなるのは避けることはできないにょ。
5インチWVGAであればWSVGAよりはドットピッチが大きいとはいえ、UIの問題で指では操作が
困難であり、OSが想定している解像度を下回るため使い勝手の悪さだけが目立つことに
なってしまうにょ。
そのため、Windows PCならばWSVGAが必須となるけど「指で操作する」ことが前提となる
タブレット端末(Slate PC)の場合はある程度のサイズが必要となるため5インチでは不適
と言えそうにょ。

したがって、「5インチ」「タブレット端末」という両者を満たす場合はWindowsは選択肢
からほぼ外れてしまうにょ。(常時スタイラスでの使用に不便さを感じなければこの限り
ではない)
個人的には9月8日に書いたようにスマートフォンと5インチクラスの液晶を搭載した
ポケットサイズPCは使い分け(棲み分け)が可能だと思っているけどそれはあくまで
キーボードとマウス機能(専用のポインティングデバイス)を搭載している場合の話と
なるにょ。
だから、5インチのタブレット端末はスマートフォンで搭載可能なAndroid OSなどが
最も適しているといえるにょ。

5インチWVGAの端末が4インチWVGAの端末(スマートフォン)より優れているというのは
上記のようにドットピッチが大きいため操作性で優れるというものだけどそれだけで
スマートフォンと使い分けができるとは思えないにょ。
PCでいえばキーピッチ12mmのPCと14mmのPC(両者とも画面解像度や基本スペックは同じ)を
持ち歩きそれを使い分けるようなものだからね。
片方が7インチWVGA、もう片方が10インチWXGAというのならば使い分けるだけの価値は
まだあるのではないかと思うにょ。
したがって、5インチであっても「スマートフォンとの使い分け」を考えるならばWSVGA
液晶は必須だと思われるにょ。
ドットピッチは両者ともにほぼ同じであるため操作性でも問題ないからね。
比較すれば
のメリットは「ドットピッチが(比較的)大きい」ということにょ。
4インチWVGAでは小さくて指で操作しづらいという人であっても5インチであればそれが
少し改善可能だからね。
逆に言えば4インチWVGAで全く操作性に問題ないという人であれば5インチWSVGAではそれと
ほぼ同じドットピッチであるため問題なく使えるにょ。

「Streak」のようにスマートフォンとして使うのならば「スマートフォンとの使い分け」
なんて考える必要がないため一般的なスマートフォンより大きく重くなるものの操作性が
改善されると言うメリットはあるにょ。
また自由度の低いガラケーを普段持ち歩いている人であれば「スマートフォンとの使い
分け」というものは考えずに済むためWVGAであっても5インチ端末のメリットは十分に
あると思うにょ。
そういう面からすると「スマートフォンとの使い分けをしない」ならばWVGAでも問題ない
けど「使い分けをする」ならばWSVGAが必須と言えそうにょ。

要するにコストに似合うだけの効果があるかどうかが重要になるということにょ。
ガラケー使用者であれば5インチWVGAの端末であっても「できないことができるようになる」
という恩恵は大きいけど4インチWVGAのスマートフォンを所有している人にとっては同じ
OSの5インチWVGA端末によって多少操作性が上がるというレベルの端末に数万円も支払える
人は極めて限られるだろうからね。
「できないことができるようになる」のと「少し改善される程度」というのではコスト
パフォーマンスの影響力は大きく変わるにょ。
したがって、「WSVGAであってもWVGAとたいして変わらない」という人ならば5インチ
WSVGAであってもスマートフォンと使い分けは難しいにょ。
その場合はその人には5インチ端末自体が不要であったといえそうにょ。

442御茶目菜子:2010/11/23(火) 13:50:25
SIMフリー版iPhoneは本当にお得か・・・?
国内のiPhone4はソフトバンク専売となっているため使用するにはソフトバンクとの契約を
してその回線で使用する必要があるにょ。
しかし、お世辞にもソフトバンクの回線は良好とはいえないにょ。
場所や時間帯にもよるけど100Kbps前後の速度になることもざらだからね。
したがって、どうしても他キャリアでiPhone4を使用したければSIMフリーで販売している
国から個人輸入するという方法があるけど認可されてない無線機器を国内で使うと電波法
違反になってしまうので厄介にょ。

個人輸入ではそういう問題点があるため日本通信は先日よりSIMフリー版iPhone4を販売
開始したにょ。(SIMの販売だけはすでに開始していたけど上記のような端末側の入手
問題、利用問題があった)
http://k-tai.impress.co.jp/docs/news/20101117_407518.html
個人輸入するよりはやや高めだけどちゃんと認可もしているため国内使用で問題には
ならないし、SIMも専用のmicro SIMをドコモのMVNOとして提供しているため回線の問題も
ないにょ。(iPhone4はmicro SIMであるためSIMフリー端末であってもドコモのケータイ
からSIMカードを抜き出してそのまま使うなんてことはできない)
あとは価格だけの問題にょ。

このSIMフリー版iPhone4(16GB)を回線とセット購入した場合には端末の支払い総額は
78000円に達するにょ。(SIMフリー版iPhone4の価格の相場は8万円前後だから78000円と
いうのは特別高価なものでもないし回線とセットで入手できるというのは利便性は高い)
ソフトバンクから販売されている国内向けiPhone4(16GB)は一括払い時の価格は46080円
なのでそれと比べると31920円差となるにょ。
ただし、差額はこの差ではないにょ。
日本通信は「途中解約の違約金がない」というのをウリにしているからね。
http://k-tai.impress.co.jp/docs/news/20101122_408783.html
では、本当に各キャリアは不当な違約金をユーザーから徴収しているのか・・・?
一般的に新規契約をしてすぐに解約した場合にユーザーが支払うべき代金は下記の2つ
だと思われるにょ。

(1)端末の割賦残債
(2)回線契約時の縛りに対するもの

(1)割賦残債は違約金でも何でもないにょ。
その端末を分割払いで購入したためその残金を払うというのは当然の行為だからね。
ただし、陥りやすいミスに「実質負担金」があるにょ。
国内向けiPhone4(16GB)の価格は一括払い時には46080円となっており、24回分割時の
価格は月々1920円となっているにょ。
しかし、ソフトバンクの場合は月月割というサービスによって端末の割賦金を毎月の
基本料金や通話料で相殺してくれるにょ。
その相殺金額は端末によって異なるけどiPhone4の場合は毎月1440円となっているにょ。
つまり、1920円と1440円の差額である480円が実質的に支払わなくてはならない金額にょ。
24回払いだと480円×24回=11520円ということでiPhone4の実質価格は11520円となるにょ。

ここでiPhone4(16GB)は11520円払えば手に入るという錯覚に陥ってしまうのが問題にょ。
これは「途中解約しても残りは11520円以下で済むだろう」というものにょ。
実際は46080円の端末であり回線サービスを継続利用することで安く手に入るというだけに
すぎないにょ。
例えば4回分払った場合は解約時には残り20回分の代金を支払わなくてはならないのだけど
その際には割賦金である480円の20回分(9600円)ではなく相殺前の1920円の20回分
(38400円)となるにょ。
「本来であれば11520円の商品に対して38400円も払わなくてはならないのは高い違約金だ」
と思うかもしれないけどそれはそもそも「端末代金が11520円」という前提条件自体が
間違いであるためこのようになってしまうにょ。

(2)最近多いのは2年縛りによる違約金にょ。
(1)の解約時に支払うべき残債は違約金でも何でもなかったのだけどこちらの方は純粋に
違約金となるにょ。
なぜ違約金を支払うのかというとこれは「2年契約によって値引きを受けている」という
のが理由にょ。
キャリアとしてはユーザーに長く使って欲しい(定期的な収入源が欲しい)ということで
一定期間継続して使うことで安価になるサービスを用意しているということにょ。
これは最近だけの話ではなく古くから存在するにょ。
その多くが1年縛りだったけど2003年(vodafoneの時代)に登場した「ハッピーボーナス」
以来2年縛りの契約プランも増えていったにょ。
これにはMNPの影響もある(番号そのままでキャリア移動できるようになったので安易に
キャリアを変更する人も増えた)わけだし、さらに国内においてもドコモが来年4月以降
徐々にSIMロック解除の意向を示しているためその影響でより縛りを付けてユーザーが
そのキャリアから離れるのを少しでも軽減する効果を狙っているにょ。

確かに縛りがあってもその分「安さ」があるなら問題ないかもしれないにょ。
しかし、「安さ」という甘い汁の代償としてあるのが高価な違約金にょ。
キャリアやプランによって異なるけど2年縛りの場合は10000円程度(税込9975円)の
違約金を要求しているのが一般的にょ。
つまり、2年単位で使用するかどうか分からないという場合にはその違約金と2年縛りに
よる安さを天秤にかけてどっちが良いのかを選択しなくてはならないにょ。
安さだけに釣られて安易に2年縛りのプランに入り「違約金が高価」なんて言う前に自分の
勉強不足を嘆くべきにょ。

ただし、これは通常契約と2年縛りの選択の余地がある場合に限られるにょ。
5月1日に書いたようにソフトバンクのメインのプランであった「ホワイトプラン」が2年
縛り限定となってしまったにょ。
ホワイトプランは月々980円で縛り無しで1〜21時はソフトバンク同士の通話が無料という
お得なプランだったけどこれが2年縛りになることで1年使用後2ヶ月間は無料(1960円
サービス)というプランに変わったにょ。
確かに違約金である9975円と比べて得になる人にとってはメリットとなるけどそうでない
人にとっては通常のプランが廃止されたため明かな改悪となったにょ。
上記のように2年縛りというのは通常契約があってこそ初めて意味があるものだからね。
このような強制的な2年縛りしか事実上用意されてないソフトバンクにおいては違約金の
高さを嘆くのはユーザーとして当然の行為だと思うにょ。


さて、このように考えてみると国内版iPhoneを購入時に途中解約した場合の違約金という
のは9975円になるにょ。
それが高いか安いかという話になると毎月支払うべき金額を考える必要があるにょ。

 ◎ソフトバンク            ◎日本通信
  ホワイトプラン   980円       talking b-microSIM プラチナサービス
  Sベーシックパック 315円                     6260円
  バケットし放題 1029〜4410円
     合計   2324〜5705円

   ※端末の割賦金やユニバーサル料金を除いた場合の金額

最安同士を比べると6260円と2324円となりその差は3936円となるにょ。
これには通話料金が含まれてないにょ。
両者とも30秒あたり21円の通話料金がかかるけどホワイトプランの場合は上記のように
1〜21時に限ってはソフトバンク同士の通話が無料になるのに対して日本通信の場合は
常時21円/30秒の金額がかかってしまうにょ。
ソフトバンクの場合は通話料が半額になるオプション(Wホワイト)が用意されている
けど日本通信には用意されてないため通話が多い人ならばさらにその差は開くことに
なるにょ。

通話を考えると計算が難しくなる(超大ざっぱな計算でいいのならばソフトバンク利用者が
全体の2割で無料になる時簡帯が全体の20/24だから6000円分の通話をする人ならばホワイト
プランによって5000円支払うだけで済むといえるけどこんな単純なものではない)ので
「通話はしない」(通話する場合はトータルのメリット、デメリットと合わせて判断する)
と考えて続けることにするにょ。
iPhone4を使っていてパケット下限になることは考えにくいためパケット上限で考える
必要があるかもしれないにょ。
そうなると差額は555円となるにょ。
「縛りがない」「ドコモ回線」ということを考えると決して高価とはいえないにょ。
とはいえ、やはり金額比較をするならば端末割賦金も考えなくてはフェアではないにょ。

 ◎ソフトバンク            ◎日本通信
  ホワイトプラン   980円       talking b-microSIM プラチナサービス
  Sベーシックパック 315円                     6260円
  バケットし放題            端末割賦金         3250円
      フラット 4410円                合計   9510円
  端末割賦金    1920円
     合計    7625円
     月月割   -1920円
     実質合計  5705円

   ※ユニバーサル料金を除いた場合の金額

ソフトバンク側は先ほどiPhone4の月月割は1480円と書いたのにそれが1920円に増えている
訳は「パケット使用が毎月定額の上限に達する」という前提を元に考えた場合には
「パケットし放題フラット」を選択した方がお得だからにょ。
これによって月月割の金額を毎月480円増やせる(実質端末価格を11520円安くできる)
という効果があるにょ。(iPhone4 16GBならば端末価格は実質無料になる)

さて、こうしてみるとその差額は3805円にょ。
金額差だけではなくそれぞれのメリット・デメリットをまとめると下記のような感じに
なるにょ。

 《ソフトバンク》
 ○メリット
  ・ホワイトプランによって1〜21時はソフトバンク同士の通話が無料
 ×デメリット
  ・ソフトバンクの回線の弱さ

 《日本通信》
 ○メリット
  ・ドコモ回線の強さ
  ・2年縛りがない
  ・ティザリングが使える
 ×デメリット
  ・MMS、Facetime、ビジュアルボイスメール、パケット通信の国際ローミングが使えない

毎月支払うべき金額差は大きいもののその差額に似合うと判断すれば日本通信の方を
選択すればいいにょ。
さて、その日本通信側のメリットに「ティザリング」があるにょ。
これはiPhoneをPCのモデム代わりに通信可能になる機能であり、Android OSでも2.2から
搭載されている機能にょ。
ただし、この機能を有効にするか無効にするかはキャリアの判断にゆだねられているにょ。
iPhone4本体で通信するのとPCで通信するのとではデータ通信量が大きく異なるからね。

さて、このティザリングはソフトバンクでは行ってないためPCでも通信を利用したい
という人にとってはかなり大きなプラス要素になるにょ。(少なくとも国内キャリアに
おいてティザリング機能を有効にしたスマートフォンは他にない)
ただし、ティザリング使用時はb-mobile SIM U300相当の速度になるにょ。
つまり、上限速度が300Kbpsになるということにょ。
これで十分な人であれば問題ないけどそうでなければ価格差に似合うサービス(大きな
付加価値)とはいえないかもしれないにょ。(ティザリングを使用しない場合は300Kbpsの
制限はない)

PCでの通信を重視するのであればモバイルルータを使用すると言う方法もあるからね。
上記計算によって差額は3805円だから11月16日に書いたモバイルWiMAXの「UQ Flat 年間
パスポート」(3880円)を利用することさえできるにょ。
また、iPhone4の通信をモバイルルータ経由で行えばパケット節約が可能であるため
パケットし放題の下限金額に抑えることも無理ではないにょ。
つまり、トータルで考えて得か損かを判断する必要があるということにょ。
「どうしてもドコモ回線でないと駄目」という人ならば日本通信のこのサービスの価格差は
決して大きくはないけれどそうでない人ならばコストパフォーマンスが良いものではない
ためにベストな選択肢とは言い難いにょ。

443御茶目菜子:2010/11/24(水) 13:49:56
漫画やアニメ内での違法行為が違法となってしまう・・・?
3月に「非実在青少年」なる言葉を生み出した東京都の青少年育成条例改正案だけど本改正に
向けた最終案が先日提出されて話題になっているにょ。
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20101122_408878.html
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1011/22/news081.html
「年齢又は服装、所持品、学年、背景その他の人の年齢を想起させる事項の表示又は音声に
よる描写から十八歳未満として表現されていると認識されるもの」という非実在青少年に
おいては性的描写を規制するということであたかもフィクション世界の人権保護をするかの
ような内容だったため「非実在青少年」という言葉は今回の改正案からは取り除かれる
ことになったにょ。

では、今回の改正案はなぜ問題視しているかというと新たに追加された条文を見ると
よく分かるにょ。

第七条
>二 漫画、アニメーションその他の画像(実写を除く。)で、刑罰法規に触れる性交
>若しくは性交類似行為又は婚姻を禁止されている近親者間における性交若しくは性交
>類似行為を、不当に賛美し又は誇張するように、描写し又は表現することにより、
>青少年の性に関する健全な判断能力の形成を妨げ、青少年の健全な成長を阻害する
>おそれがあるもの

第八条
>二 販売され、若しくは頒布され、又は閲覧若しくは観覧に供されている図書類又は
>映画等で、その内容が、第七条第二号に該当するもののうち、強姦等の著しく社会規範に
>反する性交または性交類似行為を、著しく不当に賛美し又は誇張するように、描写し又は
>表現することにより、青少年の性に関する健全な判断能力の形成を著しく妨げるものと
>して、東京都規則で定める基準に該当し、青少年の健全な成長を阻害するおそれが
>あると認められるもの

第九条
>二 第八条第一項第二号の東京都規則で定める基準 漫画、アニメーションその他の
>画像(実写を除く。)で、刑罰法規に触れる性交若しくは性交類似行為又は婚姻を禁止
>されている近親者間における性交若しくは性交類似行為を、不当に賛美し又は誇張する
>ように、描写し又は表現することにより、青少年の性に関する健全な判断能力の形成を
>妨げ、青少年の健全な成長を阻害するおそれがあるもの

問題点は下記の2つにょ。
 (1)広範囲に及ぶ規制であるということ
 (2)アニメ、漫画のみ著しい規制が設けられているということ

(1)3月の改正案では18歳未満と想定される「非実在青少年」のみの規制だったのに対して
この改正案ではその年齢制限は取り払われたにょ。
キャラの見た目で判断されていた3月の改正案と異なり一見するとこれは青少年には相応
しくないものを規制するという当然の内容に見えるけど「刑罰法規に触れる性交若しくは
性交類似行為」というものと「不当に賛美し又は誇張する」という2点が問題となるにょ。

つまり現実に行うと「(刑法だけではなくあらゆる法律等において)法令に触れる可能性が
ある性的描写」に対して規制されるおそれがあるということにょ。
確かに明かな法律違反である強姦描写は全年齢向けの書籍ではあり得ないことだけど
そういう極端なものをこの条文によって規制しているのではないにょ。
http://www.pjnews.net/news/909/20101124_1

今回はたまたま性的描写のみがターゲットになったわけだけどこれが他の規制にも繋がる
可能性はあるにょ。
実際青少年育成条例というのは性的描写のみを規制した条例ではないわけだからね。
そうなると暴力、殺人的な行為を描いた作品は作れなくなってしまう恐れがあるにょ。
つまり、アニメ、漫画の中でもあらゆる法律違反が許されないものになってしまうという
わけにょ。

もちろん今回規制の対象になるのはこのような性的描写に関して「不当に賛美し又は誇張
する」というものに止まるのだけど「不当に賛美」というのがかなりニュアンス的に理解
し辛いと思うにょ。
「不当に」という言葉は法令では良く出てくる言葉なのでそれと照らし合わせて解釈する
ならば「適切ではない賛美」ということにょ。
例えて言うならば「sengoku38氏の行った行為は正しい」と発言するのも不当な賛美に相当
すると思われるにょ。(法令違反でなくても内部規律違反であることは間違いないわけ
だしそれを肯定する発言であるため)
「誇張する」というのは文字通りなので解説は不要だろうけど作中でのニュースで性犯罪を
出すというのは問題ないけど作品内で取り扱う(実際にそのシーン描写する)というのは
「誇張」と考えられそうにょ。
つまり、それらの行為に対して肯定的と捉えられない表現やそれを実際に作品内で描写
するような表現をしてはいけないということにょ。

もっとも、「一般向け」として「表現できない」というだけであり、現時点においては
18禁としてちゃんとゾーニングすれば問題はないとはいえ、少年漫画雑誌、少女漫画雑誌
連載作品の中にはこれらに明らかに抵触すると思われる作品はいくつも存在するにょ。
それらはこの条例が開始されたらかなり厳しい立場になる(すでに発行されたコミックス
においては回収・廃刊となる)わけだし、グレーゾーンに立たされる作品は非常に多く
存在するにょ。
グレーゾーンというのはは「何をしても良い」のではなく「たまたま見逃されている」
というだけにすぎないため従来よりもグレーゾーンが拡大されるということは表現の幅を
明らかに狭めてしまうことになるにょ。

(2)3月の改正案で「非実在青少年」なる言葉を持ち出したのはアニメ、漫画規制を行う
ためであり、前回はその言葉そのものに問題があり改正案は棄却されたため表現内容に
踏み込んだ規制となっているにょ。
しかし、現状の青少年育成条例でも以下ような文言がありそれらはすべての図書に当て
はめることができるにょ。

>青少年に対し、性的感情を刺激し、残虐性を助長し、又は自殺若しくは犯罪を誘発し、
>青少年の健全な成長を阻害するおそれがあるもの

これで十分規制が可能であるのにさらに漫画、アニメに関してのみ実写(ドラマ)や小説
よりも厳しい規制となっているにょ。
すべてにおいて規制するならば整合性が取れているため「厳しい規制だ」となるのだけど
漫画、アニメのみの厳しい規制というのが明かな矛盾となっているにょ。

例えば、今回の改正青少年育成条例において「黒」と判断されて18禁指定となった漫画
で漫画を元にした作品を作る場合に漫画での描写をそのまま再現したTVドラマは全年齢
向けになり、アニメ化した場合は18禁となってしまうわけにょ。
アニメや漫画は子供が見るものだから不可というのならばTVドラマもちゃんと年齢指定や
ゾーニング(視聴制限)を行って放送すべきにょ。


「表現の自由」は憲法で保障されているものの著しく問題があるような作品や内容に
関しては規制は必要だと思われるにょ。
しかし、それは現状の青少年育成条例で十分可能であり、漫画やアニメに関してのみ
いくらでも拡大解釈できるような法令は賛同はできないにょ。
規制を強化するならば漫画やアニメだけに止まらず他のジャンルでも同等に行うべき
だし、規制を強化したところでそれが犯罪抑止効果には繋がらないという意見も多く
存在するからね。
http://www.computerworld.jp/topics/law/176149.html

結局は犯罪を犯す人や周囲の環境(これはアニメ、漫画も含むけどそれよりもむしろ
人間関係の方が遙かにウエイトが高い)に問題があるわけであって、それを漫画やアニメの
せいにするのはただの言い訳にしか過ぎないということにょ。
事件をあった際にはその犯人の家から有害と思われる漫画、アニメ、ゲームなどが見つかり
それが犯罪と因果関係があるかのごとく報道されることが多いけどそれに関しては全く
因果関係がない場合が大半だからね。
まさに「パンが危険な食べ物」と言うのと同じような次元にょ。

食べ物と言えば先日神戸地裁で「こんにゃくゼリー」の判決が下されたけど今回は棄却
されたものの法整備を求めている声もあるにょ。
こんにゃくゼリーをのどに詰まらせることによる窒息死よりも餅をのどに詰まらせること
による窒息死の方が大きいので法令でこんにゃくゼリーを規制するよりも餅を規制する
方が効果的といえるにょ。
しかし、餅を法令で販売規制するなんてことを認められない人は多いと思われるにょ。
それでも、こんにゃくゼリーくらいならば別に問題ないと思うかもしれないにょ。

今回の漫画、アニメの規制もそれと同じようなものにょ。
あまり強い立場ではないため漫画やアニメが規制されようとしているとしか思えない
状況にょ。
これが全ジャンルのメディアで同等に規制されるならば各所の反発が大きいためとても
導入はできないけど漫画やアニメならば「自分たちには関係ない」ということで問題視
されず安易に規制に同意する人も多いだろうからね。(というか、小説まで含めたらかつて
石原都知事自ら書いた作品が有害図書になってしまうのでそれを避けたとしか思えない)

444御茶目菜子:2010/11/25(木) 13:57:36
Android OSのタブレット端末は売れない!?
11月20日にタブレット端末は7インチがベストと書いたもののやはり「それが正解」という
わけではないため実際にはどの製品が売れるのかは出してみないと分からないにょ。
まだノートPCのようにメインとなるサイズが固定されている(使いやすいキーボードサイズ
から逆算してサイズが固定されてしまう)という物とは異なるわけだからね。
「どれが当たるか分からないなら全部出してしまえ」と言わんばかりにACERがタブレット
端末を一気に発表したにょ。
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/event/20101124_408919.html

5インチ、7インチ、10インチのタブレット端末だけではなく何と14インチ2画面ノートPC
まで発表にょ。
Libretto W100が彷彿されるけどあちらは7インチだったのに対してこちらは14インチで
あるため縦横2倍のサイズとなっているにょ。
このサイズであればQWERTY配列によるソフトウェアキーボードも十分なキーピッチが
確保できるため(キーピッチという観点だけで見れば)使い勝手は悪く無さそうにょ。
見開きで2画面を1画面として使えるならば20インチ相当の大画面になるしね。

Android OSを搭載の3サイズのタブレット端末においては来年4月に発売とはいえ、3.0を
搭載予定となっているにょ。
国内メーカーの端末の多くが依然として2.1であるということを考えるとその製品に対する
考え方の違いというものが良く分かるにょ。
「先進性」と「安定性」のどっちを重視すべきかというのは製品としての出来やサポートで
変わってくるにょ。

発売時に古いOSであってもちゃんとアップデートがサポートされるのであればそれほど
重大な問題にはならないけどIS01のようにアップデートを期待して古いOSを搭載の機器を
買ってアップデートされないとなればたまったものではないにょ。
http://k-tai.impress.co.jp/docs/news/20101116_407239.html
もっともIS01は最後は無料配布(無線LANのみ使用であればユニバーサル料金だけで
端末維持が可能)というレベルにまでなったからそうやって手に入れた人はアップデート
されないということに対してそれほど文句を言う権利は持ってないだろうけどね。

無理に最新OSを導入して不具合だらけであったらそれこそ「使い物にならない」と感じる
人も居るだろうけどそこまで不具合だらけの製品が製品として販売されることが問題で
あって最新OSが悪いというわけではないにょ。(もっとも「最新OSが必ずしも優れている
とはいえない」というのはWindows Vistaがユーザーに教えてくれたけど)
したがって、これについては一般論だけでは語れないと思われるにょ。(デフォOSでは
動作し新OSでは正常動作しないアプリを標準で搭載しており、そのアップデートを行うのが
難しいということ)

さて、気合いが入っているACERを尻目にAndroid OS搭載のタブレット端末は思ったほど
売れてない模様にょ。
http://plusd.itmedia.co.jp/pcuser/articles/1011/24/news073.html
やはり「スマートフォンとの違い」「iPadとの違い」をユーザーにアピールするのは簡単な
ことではないということにょ。
「7インチ〜10インチであればスマートフォンと棲み分けできる」という私の考えもあくまで
サイズ的な問題であるため4インチ程度のAndroid OS搭載のスマートフォンではできない
ことができるようになるというわけではないからね。
iPadのようにアプリの方で大画面専用となるものがどんどん登場し、その大画面を十分に
活かせるようにならないと単に画面が大きいというだけでは魅力に感じる人が少ないと
いうことかもしれないにょ。

やはり、そういう面では垂直統合のアップル社の方がかなり有利となるにょ。
特定デバイスに対応したアプリというものも端末を一社からのみ供給しているということで
iPad用アプリは9.7インチXGAを想定したものを作ればいいだけだからね。
その点Android OS搭載のタブレットは7〜10インチの「スマートフォンと差別化可能と
私が考えているサイズ」に限定しても7インチWVGA〜10インチWXGAというように様々な
解像度の端末が存在するにょ。
「7インチ以上の端末はWXGA以上の液晶を搭載しなくてはならない」という規定でもあれば
ユーザー側はWXGAに対応したアプリを作ればいいのだけど現実はそうなってない以上は
より多くのユーザーが使用できるようにするためには低いレベルに合わせるしかなくなり
それによってアプリ実行面においてはスマートフォンとの有為的な差はあまり無くなって
しまうにょ。(とはいえWebの利用においては大画面、高解像度の方が有利だけど)

日本を含め先進国ではPCが一般家庭に普及して久しいし、スマートフォンも数年後には
かなりの普及率になっているのは間違いないけどその間を埋める存在が何なのか・・・?
「ネットブックがその隙間を埋めるのか?」と思わせる時期もあったけどただの廉価PCで
あるため役不足だったにょ。
昨今は「OSがWindowsでなければならない」ということも徐々に薄れているためより軽くて
どこでも使える真のモバイルコンピューティングとして注目されているのがタブレット
端末なのだけど上記のように現状では「iPad以外は売れているとは言い難い」という
状況にょ。

iPadが最下位モデルで500ドル程度であるためそれよりも圧倒的に安価であればAndroid
OSのタブレット端末は十分売れる見込みはあるけど同じようなパーツ構成でそこまで
安価にするのは無理であるためAndroid OSがiOS+アップルブランド並に支持されないと
タブレット端末市場でiPadに勝つのは難しいのではないかと思われるにょ。
確かにネットブックのように「価格が安い」ということは普及においては大きな武器と
なるけど「安かろう悪かろう」というイメージが定着するのは逆にマイナスとなるにょ。
1万円程度で買える「パチモンiPad」(iPadに似せて作った廉価なAndroid端末)を実際に
使って「Android OSのタブレット端末は使い物にならない」と感じている人もいるからね。
確かに端末+アプリの完成度を考慮すればiPadの完成度の高さはAndroid OSを搭載の
タブレット端末の追従を許さないだろうけど端末そのものの出来(反応の悪さや本体の
品質)に関しては廉価な「パチモンiPad」が悪いというだけであってAndroid OS搭載の
タブレット端末が悪いというわけではないからね。

端末の自由度が大きいため廉価なパーツを用いて廉価な端末を作るというのは個人的には
「あり」だと思うけどそれをウリ(つまり、低価格のみをウリ)としてしまえばネット
ブックのようにすぐに衰退してしまうにょ。(ネットブックの性能が変わらなくても価格が
3万円→2万円→1万円とどんどん安価にすることが可能であれば全盛時の勢いを保っている
と思うけどそれは現実的には無理な話)
ユーザーからしてみればその価格を出しても買いたいか否かが重要であり、iPadはあの
価格で買いたいという人が多いから売れているだけの話だからね。
本体性能の問題だけではなく「それを使って何ができるのか?」「PCやスマートフォンと
比べ何が優れているのか?」ということが十分にユーザーに伝わらないとブランド力や
総合的な完成度で優れているiPadの一人勝ち状態は変わらないと思われるにょ。

445御茶目菜子:2010/11/26(金) 14:11:02
電子書籍を国内で普及させるには・・・
ソニーが電子書籍端末「Reader」を発表したにょ。
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/20101125_408774.html
ソニーは国内においても過去に何度も電子書籍端末を発表しているものの成功したとは
言いづらいにょ。
再度国内参入となったわけだけど海外では継続的に新製品を発表しておりすでに一定の
シェアを確保しているにょ。
電子書籍といえば世界最大手のアマゾン、そしてそれを追従するアップル、この両者に
対して戦いを挑むことになるためそれらと比べてアドバンテージがないとワールドワイドで
考えた場合には勝機はないにょ。
単体で通信機能を持たない「Reader」はその両社に対してかなり不利な立場にあるために
今回の製品でも両社に勝てるようなレベルにあるとは言い難いにょ。
とはいえ、その両社がまだ参入していない日本でなら勝機はある・・・と言いたいところ
だけど「本を読むためにPCが必須になる」という時点でユーザーを選ぶため一般への普及は
難しいのではないかと思うにょ。
これは今後の後継モデルに期待したいにょ。

さて、電子書籍においては専用端末を用意しているアマゾン、汎用端末を用意している
アップルと対極的な両社だけどそれぞれにメリット、デメリットがあるにょ。
まずは専用端末「Kindle」を用意しているアマゾンのメリットといえば端末の価格が比較的
安いということにょ。
そして、専用であるが故にその端末に特化したサービス展開が可能ということにょ。
余分な機能がないということは消費電力の面でも有利であるため小型、軽量化や長時間
駆動に有利になるということにょ。
デメリットは言うまでもなく電子書籍の魅力だけで端末を売らないといけないという
ことにょ。

汎用端末「iPad」のメリットは電子書籍の魅力でなくても端末の魅力だけで端末が売れる
ということにょ。
デメリットは、専用機のメリットがそのまま当てはまるにょ。
価格が高価になりがちだし、小型、軽量、長時間駆動をすべて両立させるのは難しいにょ。
どちらが良いかは一概には言えずサービス内容によってどちらの方式を選ぶかということが
重要になってくるにょ。(高価なのに専用端末にしたり、安価で汎用性を求めても売れる
ものになるとは言い難い)

専用端末はKindleに限らず多くの機種で電子インクを採用しているもののこれは昔と比べる
とかなり性能が上がってきているにょ。
昔だったらモノクロであっても画面書き換えが目に見えるレベルの速度だったからね。
しかし、今でもカラーは1画面あたり複数回の書き換えを要するために時間がかかるという
欠点があり、電子インクでカラー画面の機種は少なくとも電子書籍端末では発売されて
いないにょ。
逆に汎用端末(電子書籍のみがウリではなく機能の1つとして電子書籍機能を用意している
という端末)の場合はモノクロの機種はなく今はすべての機種がカラー液晶を搭載して
いるにょ。
したがって、専用端末vs汎用端末はモノクロ電子インクvsカラー液晶とも言えるにょ。
本体サイズや価格ではなくカラー液晶の表現力とモノクロ電子インクの目に優しさの
どちらが優れているかは次元が異なるため勝敗を決めるべきものではないにょ。
とはいえ、文字通り「書籍」しか読まない(雑誌などのカラーページのあるものやWeb
サイトを利用したりしない)ならばモノクロ電子インクの方が優れているといえるにょ。

電子書籍において端末の善し悪しは確かに重要だけど最も重要なものはコンテンツにょ。
端的に言えば「読みたい本が多く揃っているか」ということにょ。
有料の電子書籍の場合はもれなくDRMがあるため使い回しが困難であり、端末によって
利用できるコンテンツ、利用できないコンテンツというものが分かれてしまうにょ。
複数メーカーから異なる端末が発売されそれに参入している出版社も異なる場合は
11月18日にも書いたように端末によって読める出版社の本、読めない出版社の本が出て
しまうということになるにょ。

国内ではケータイ向けのサービスにおいては電子書籍は一定の支持を得られているけど
やはり、4インチ前後の小さな画面では本格的な利用は難しいにょ。
目にかかる負担や読みやすさを考えるとある程度の画面サイズが必要になるからね。
そういう面でやはり、専用端末として売り出すならば5〜6インチ程度が最小サイズでは
ないかと思われるにょ。
このサイズであれば一般的な新書や文庫本を画面一杯に1ページ分表示しても苦もなく
読めると思われるにょ。(7〜10インチならば解像度にもよるけど文庫本ならば見開き、
雑誌ならば片面全体を表示した状態で読むことが可能になる)

今回ソニーが発表した「Reader」は9月28日に書いたシャープの「GALAPAGOS」と真っ向対決
することになるにょ。
専用端末vs汎用端末ということでKindle vs iPadを彷彿するけどやはりそれらと比べて
圧倒的に貧弱なのはコンテンツにょ。
近年は「出版不況」であり8月21日にも書いたように国内においては紙の書籍の売り上げは
年々下がる一方であり、5年後には現在の3割減になるという試算さえあるにょ。
それを補うことができる唯一の方法は電子書籍の本格導入だけどこれは北米においては
実際に電子書籍で紙の書籍の売り上げ減を十分に補えているけど国内ではさまざまな
利権問題によって容易に実現できるものではないというのが難しいにょ。
http://pc.watch.impress.co.jp/img/pcw/docs/409/313/html/214.jpg.html

その利権問題さえなければ国内で不要な争いをしなくてもKindleやiBooks形式で参入という
ことも可能に思えるけどそれも11月18日に書いたように海外の電子書籍が日本語の表記に
適しているとは言い難いという問題と(暴力、性的な)表現問題があるために簡単なもの
ではないにょ。
一昨日書いた東京都の青少年育成条例が改正されることによって販売できない可能性が
出てくる一般向け漫画が多くあるのだけどそれと同じようにiBooksでは販売できない漫画は
非常に多くあるからね。
http://www.j-cast.com/2010/05/12066343.html
そういう面では国産の電子書籍端末とそれに合わせたコンテンツの登場が重要になって
くるにょ。
その際も暴力、性表現描写の基準がiBooksと同程度であれば少なくとも漫画においては
国内端末を選ぶ理由は全くなくなるため昨日の東京都の青少年育成条例の改正案がそのまま
通るかどうかは非常に重要な問題となってくるにょ。
東京都に大手出版社が軒並み連ねている以上は青少年育成条例の改正案の第七条、第二項に
追加された「制作側」の制限は電子書籍であろうと遵守する必要があるからね。

表現上の問題は過去の作品は考えず今後の作品に限って考えるならば「出版したい端末に
合わせて作品を作れば問題ない」と考える人もいるかもしれないにょ。(表現規制が
あっても作る側がその制約内で作品を作れば問題ないと言う人はかなり多い)
確かに決められたのならそれを守るしかないからね。
それは言い換えれば「過去に販売された作品が読めなくなる」という問題があるにょ。
それと比べれば海外端末における日本語表記問題は些細なことといえるにょ。
日本語が表示できないわけでもなく日本語の本が出版できないというわけでもないからね。

(表記問題、表現問題を)国際基準に合わせるというのはメリットもデメリットも持って
いるにょ。
本当に日本において「日本人向け」の電子書籍を普及させるつもりがあるならば内輪で
喧嘩をしている場合ではないにょ。
中途半端に国際基準を取り入れた閉鎖的な端末(サービス)が乱立するのは最悪の
シナリオといえるにょ。

446御茶目菜子:2010/11/27(土) 14:05:52
今年も年賀状を募集にょ
mixiが住所を知らない相手に年賀状を送る「mixi年賀状」の受付を開始したにょ。
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1011/26/news083.html
私は今年になってmixiに登録したのでこういうサービスには興味がなかったのだけど
開始して3年目ということですでに他社からも同様のサービスを行っているものもある
模様にょ。
これはこれで便利なサービスだと思うけど私の個人的意見を言わせてもらうと実際に
送られてきたら困ってしまうにょ。
というのも下記の2つの理由があるからにょ。

 ◎mixi年賀状が困る理由
 (1)受け取りの問題
 (2)返事の問題

(1)「来るモノは拒まず」という主義の私だけどそれは勝手に向こうからやってくる場合に
限られるにょ。
向こうから勝手に送ってきた年賀状を取りに行く(自分の自宅に郵送してもらう)ために
住所と名前の登録をわざわざしなくてはならないというのであれば「そのまま放置」という
選択肢をとってしまいかねないにょ。(私が欲しいものであれば別だけど)

「匿名」で「匿名相手」に年賀状を送れるというのがmixi年賀状の大きなメリットとなる
わけだけど中間にmixi事務局と日本郵便が入っているため完全なる匿名は無理という
ことにょ。
必ずセキュリティーの脆弱性があるからね。
特に問題となるのは日本郵便の方にょ。
配達するにあたって宛先が匿名では配達不可能でありmixi事務局から渡される段階で
宛先(受け取り人がWeb上で自分の住所や名前を登録した情報)がプリントされている
わけだからね。
しかし、その段階で入力ミスがあり配達されなかった場合は差出人に戻されてしまい
相手に住所や本名がばれてしまうという問題点は2年前から指摘されているにょ。
もっとも差出人が非公開設定していれば直接差出人に年賀状が戻るというわけではなく
mixi事務局の方に戻るためそこまで極端に心配する必要はないけどね。

(2)私は昔は友人には手当たり次第年賀状を書いていたにょ。
宛先・本文だけではなく絵も手書きで1枚1枚描いていた(正確には線画だけコピーして
1枚1枚色をコミックマーカーなどを用いて塗っていた)ということもあり年賀状の
シーズンには徹夜の作業が必須だったにょ。(最長時には3日連続徹夜ということもあった)
そこまでしても返事が来るのは2〜3割程度だったにょ。
しかし、ある年から来た人だけに返事を書くことにしたにょ。
これで書く枚数を大幅に減らすことができたにょ。

mixi年賀状を使いたい人は匿名で送りたいというのが主な使用理由だろうけどそこまで
匿名に拘ってリアル年賀状(普通の郵便による年賀状)を出す意味を感じられないにょ。
ヤフオクなどで1回のみのつきあいであれば匿名でのやりとりができるというのは大きな
メリットとなるけどmixiはあくまでSNSであり友人、知人とのコミュニケーションが主な
役割となっているにょ。
匿名でないと成立しない友人関係ならば無理にリアル年賀状に拘る必要性はないという
のが私の考えにょ。(オフラインとオンラインの棲み分けも重要)


というわけで、今年も年賀状を募集するにょ。
私の住所を知っている人は遠慮無く送ってにょ。
年賀状を送ってきた人にはもれなく返事が届くので覚悟しておいてにょ(謎)
「私の住所を知らない」「私からリアル年賀状が届いたら困る(笑)」という人は
メールでもOKにょ。
トップページに記載(ochame_nakoアットマークホットメールドットコム)のメアドに
出して貰えればメールで返事を出すにょ。
なおmixi年賀状に関しては上記の理由によって「私が読まない」「返事を書かない」と
いう可能性があることが許容できる人に限って遠慮無く送ってにょ。
もっとも、私はマイミクの人数が少ないしマイミク登録をしている人はほぼ全員私の住所を
知っているだろうからmixi年賀状の心配なんてする必要はないと思うけどね(笑)

447御茶目菜子:2010/11/28(日) 13:56:27
秋と言えば紅葉
今年も市内の某所に紅葉撮影に行ったにょ。
今回使用した機材はカメラがペンタックスK200D、レンズがPENTAX-A50mm F1.7にょ。
このレンズは1980年代のMFレンズだけど使用頻度が最も高いレンズにょ。
1本だけであるならば標準ズームの方が使い勝手がいいのだけどやはり明るいレンズで
あるということと古いレンズながら同じ絞りで撮影した場合に解像感で優れるというのが
このレンズを選択した理由にょ。

昨年の11月30日にも書いたけどやはり紅葉撮影は簡単だけど難しいにょ。
被写体がキレイだから誰がどんなデジカメを使って撮ってもそれなりにはキレイに写るけど
自分がイメージしたような写真を撮るのは容易ではないということにょ。
特に見た目の赤さを表現するにはAWB(オートホワイトバランス)に頼っていては駄目なこと
というのが多いからね。
思ったよりは鮮やかさが足りない(白っぽく写ってしまう)というのを防ぐためにAWBを
オートではなく曇天に設定するというのが有用にょ。(今回の撮影はホワイトバランスは
マニュアル設定した)
単純に「鮮やか」設定にするという方法もあるけど赤飽和しやすくなってしまう(葉っぱの
立体感が無くなる)という問題があるためなるべく避けた方が良いかもしれないにょ。
RAWで撮影していれば「現像時に補正すればよい」というだけの問題だけどその補正に頼る
というのは個人的には好きではないにょ。

また反射光によって葉っぱが白くなってしまうというのであればPLフィルターも有用に
なってくるにょ。
私が50mmF1.7、1本だけを持ち出したのはPLフィルターがこのレンズに合う49mm径しか
持ってないためにょ。(PLフィルターは高くてなかなか買えないもんで・・・)

では、実際にはどんな感じで撮れたのかというのを見ていくにょ。
カメラ内で自動生成されたJPEGファイル(600万画素)を無加工状態で公開するにょ。

最初は絞り開放でアップで撮影したものにょ。
http://www.42ch.net/UploaderSmall/source/1290917753.JPG
(1/1000秒、F1.7)
う〜ん・・・相変わらずF1.7(絞り開放)だとピントが浅すぎてファインダーで正確な
ピント合わせができないためかなり前ピンになっているにょ。
まぁこれくらいなら許容範囲か・・・?(笑)
ただ、バック全体が赤なので主題があまり目立たないという方が問題かもしれないにょ。

続いてはやや離れて透過光での葉を撮影にょ。
http://www.42ch.net/UploaderSmall/source/1290918470.JPG
(1/90秒、F2.8)
紅葉はアンダー気味がいい(オーバーだと白っぽくなってしまう)とされているけど
こういう透過光での撮影の場合はオーバー気味の方が良さそうにょ。
赤と緑のバランスもこれくらいなら悪くないと感じるにょ。

落ちている葉というのも風情があってなかなかいいものにょ。
http://www.42ch.net/UploaderSmall/source/1290919243.JPG
(1/45秒、F4)
この写真のみ下向きで撮影したため安定したホールディングができずISO400に設定して
撮影したにょ。(他はすべてISO100)
K200Dはあまり高感度に強いデジカメではない(ISO400くらいからノイズが出てくるし
常用可能な限界がISO800程度)ということでこれが限界なのがやや辛いにょ。

50mmレンズはAPS-Cだと換算75mmなので望遠気味の写真がどうしても多くなってしまうけど
ロングで撮れば望遠っぽさは減るにょ。(75mm相当では圧縮効果は余り出ない)
http://www.42ch.net/UploaderSmall/source/1290920052.JPG
(1/8秒、F5.6)
全体をシャープにしようとするならばF8〜F11が望ましいけどやや曇ってきたためにF5.6
でも1/8秒となってしまったにょ。
感度を上げても良かったけどディティール優先でISO100で撮影にょ。
換算75mmで1/8秒というのは通常では手ぶれが確実におきてしまうけどK200Dの場合は
ボディ内に手ぶれ補正機能があるため手ぶれ補正機能ないこのようなオールドレンズで
あってもスローシャッターが可能になるにょ。
まぁISO800がほぼ無ノイズの最新のAPS-Cデジタル一眼であればこのような環境下でも
ISO800に上げれば1/60秒となるため手ぶれ限界並になるためそれほど手ぶれの心配は
ないけどK200Dの場合はISO800はさすがにノイズがかなり出てしまう(A4プリント程度で
あればそれほど気にならないレベル)からね。

さて、春の桜の写真に続いて今回も50mm(換算75mm)のレンズ1本で撮影したわけだけど
全体撮影を行うならば換算24〜35mm相当、枝をアップで撮影するならば100〜200mm相当
欲しいということで50mmのレンズ1本だけだと「自分の足」が重要になってくるにょ。
これが18-135mm(28-200mm相当)の7倍ズームとかだとズーム操作で安易に済ませてしまう
ということが起きてしまうからね。
とはいうものの一応バッグの中には18-55mm、50-200mmの2本のズームレンズも忍ばせて
おいたのだけど・・・(笑)
さすがに50mm1本だけしか持っていかないというのは不安が大きいからね。

紅葉の写真はいかにイメージ通りの「紅さ」を表現するのかということに加えてやはり
その紅さと全体とのバランスが重要と私は考えているにょ。
この辺は感覚的な問題なので良いか悪いかというのはなかなか自分で判断ができないので
Web上にある同じテーマの写真や絵画などを見てバランス感覚を身につけていく必要が
あると私は思うにょ。(私自身が不十分だと思うのでこれが最高だというものを用意
できないのが残念だけど・・・)
紅葉は高価な機材を使用しなくても撮影が可能にょ。
重要なポイントさえ抑えておけばコンデジであっても良い写真を撮ることが可能になるにょ。
ただ、紅葉の季節はもうすぐ終わるため「紅葉を撮りたい」と感じたら早めに撮影すると
いいにょ。

448御茶目菜子:2010/11/29(月) 13:51:47
結局すべては損得で決まる・・・?
来年7月24日に終了する予定になっている地上波アナログ放送だけどどうやらその雲行きが
怪しくなっている模様にょ。
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20101124-00000301-sentaku-soci
どうやら、アナログ放送終了を2年程度延期する案も出てきているみたいにょ。
ただ、ここで問題なのは「TVを見れない人を守りたいから延期する」のではなく自分たちの
利益第一であるということにょ。
「天下り法人やNHKの収入が減るから延期する」というのは根本からして間違っているにょ。
先日出た東京都の青少年育成条例の改正案において漫画やアニメのみ規制を大幅に強化する
というのは本来の条例の考え(「青少年を守るためのもの」)とは異なるものであり、
これも同様にただの損得で付けられたもの(条例の根本的な考えとは異なるもの)と考えて
いる人も多いにょ。

確かにお互い人間だから損得勘定が働くのは当然のことでありそれ自体を否定することは
できないにょ。
しかし、本音と建前が180度異なるのは良いものではないにょ。
それは信頼性が失われる最大の原因だからね。
「自分たちが見たくないから規制する」「反発が少ないから規制する」「利益にならない
から規制する」などの本音(?)をぶちまけてしまうと支持を得られないから建前上で
規制しようとしているとしか思えない状態にょ。
ただ、それによって失うものがあまりに大きいにょ。

さて、地デジに話を戻すと仮にアナログ放送が延長されるとしてそれが本当にユーザーの
ためになるのか・・・?

アナログ放送を終了しないことによるユーザーのメリット
(1)余分な負担が減る
(2)現在見れる放送局はそのまま見れる

(1)地デジ対応TVが安くなったとはいえそれでも5万円前後の投資が最低必要になるにょ。
それに加えて厄介なのがアンテナ問題にょ。
地デジはUHF放送であるためアンテナの向きを従来と変える必要があるし、VHFしか対応して
いないアンテナの場合はアンテナそのものを変える必要があるにょ。
それらを工事業者に委託した場合は5万円程度の金額がかかってしまいこれは決して安い
ものではないにょ。

どうしてもTVを継続して見たいという人で5万も10万もの金額を出すのに抵抗がないという
人ならばいいけど普通にまだ使えるTVがあるのにTVを買い換えなくてはいけないという
ことがやはり普及へのブレーキがかかっている要因の1つだと思われるにょ。
これは数年前から分かっていたことだけどTVの買い換えは「壊れてから買い換える」という
人が多いだろうから買い換えサイクルは10年程度と想像されるにょ。
そのため移行期間には10年間くらい必要ともいえるにょ。
地デジの一般への告知や普及価格帯TVへの地デジチューナーの搭載からは10年も経って
ない(地デジの放送が開始されて今年でまだ4年しか経ってない)わけだから普及が進ま
なくても当然にょ。
TVよりも買い換えサイクルが短いケータイでもMOVAからFOMAへの移行は12年かけて行って
いるわけだからね。
よりキレイな画面で見たいという需要やエコポイント還元などで最近は急激に地デジ対応
TVの売り上げが伸びているとはいえ必要以上に高画質を求めない人にとっては見れるTVを
買い換える理由はないにょ。

(2)厄介なのは地デジの区域外再送信問題にょ。
電波というのは県境を大きく越えても届く場合があり、特にVHFの場合は波長が長いため
物理的に考えた場合はUHFよりも遠くまで電波が届くにょ。
端的に言えばアナログ放送の場合は隣県のTV放送がほとんど受信できてしまっているという
ことにょ。
しかし、UHFの場合は波長が短く隣県の電波は受信できなくなってしまうにょ。
「おこぼれをもらっていた(区域外の電波が受信できていた)のが無くなるだけだ」と
考える人もいるかもしれないけど地方民にとってはそれは死活問題にょ。

地デジにすることで今まで見れていたTV局の放送が見れなくなるというのが分かっていて
地デジにしたいという人はいないにょ。
つまり、地デジ化は都会と地方のギャップをさらに大きくするものにょ。
区域外送信を基本的に禁止するというのは地元放送局を守るためなのだけどこの辺のことは
それぞれの地域によって考え方が異なるため現行のアナログ放送で見れる放送局は地デジ
でも見れるような計らいをしている地方があるのも確かにょ。
とはいえ、多くの場合は現在よりも「見れる局数が減る」というのは確実に言えるにょ。


地デジ化することでユーザーにとってはこのようなデメリットがあるけど所詮2年程度では
これらを改善するのは難しいにょ。
たまたま今から2年以内にTVが壊れて買い換えを余儀なくされるという人はそれほど多くは
居ないだろうし、現状で区域外再送信が行われない局の再送信が2年程度の延長によって
可能になるという可能性はほとんどないにょ。

放送局側からすれば地デジ、アナログ両方の負担を強いられる状況から開放されるという
ことでコストダウンが見込めるため早く全面移行してもらいたいのではないかと思うにょ。
現在地デジの世帯普及率は90%を突破している模様にょ。
http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20101124-OYT1T00993.htm
あくまで世帯普及率であり、一般家庭においてTVは平均2〜3台あるうちの1台でもあれば
その世帯に普及していると考えた数字であるためこれを持って現在90%の人が見れる
ようになっているわけではないにょ。
民放の放送局は広告で成り立っているわけであり「見れる人が減る=広告効果が薄れる」
ということになり、広告出資者が減ることが懸念されるのは確かにょ。
しかし、NHKのように世帯普及率がそのままストレートに収入に関わるわけではなく
コスト増を考えるとデジタル一本化でマイナスにはならないと私は考えているにょ。

NHKの場合は世帯普及率が90%に止まった場合は収入が666億円減ると試算されているわけ
だからね。
来年7月までには世帯普及率はさらに伸びているだろうけど現状であっても料金未払いの
世帯が多い中、「ウチは地デジが見れません」という未払いを促進する大きな理由を与えて
しまうためにさらに収入減少を招くことになりかねないにょ。(B-CASカード最近まで
登記制だったためどの家庭で地デジが見れるのかということはその名簿を見れば分かるわけ
だし、ワンセグならば見れるのでその世帯の誰かがケータイを持っていたらそれで料金を
支払いの義務が発生するだろうけど)

また地デジによって収益を上げている法人にB-CAS社や社団法人Dpaなどがあるにょ。
そういった天下り法人を非難するわけではないけど地デジ普及によって大きな利益を上げて
いるのは間違いないわけだからね。
さて、地デジから再び離れて漫画やアニメの話題にするにょ。
「漫画やアニメがビジネスになる」というのはすでに町おこしにも使われていることを
考えても明かにょ。
東京都も漫画やアニメには力を入れてきているにょ。
それであのような表現規制を取り入れるというのは完全に矛盾しているにょ。
そうなるとそれをつなぎ合わせる方法はただ1つしかないにょ。
漫画・アニメなどを審査する天下り法人を作ることにょ。
漫画の倫理団体はあるもののそれは機能しているとは言い難いからね。

あの条例がそのまんまの状態で可決された場合は多くの漫画がグレーゾーンになるにょ。
すぐにどうにかなるというわけではないけど出版社は条例違反を黙認された状態である
ということであり、「グレーゾーンにならないようにする」ということは困難である
ならば第三者(審査する公益法人)に委任するしかないということにょ。
これによって、出版社はグレーゾーンであるという心配をする必要から逃れられる対価と
してその第三者に代金を支払う必要があるにょ。

 漫画・アニメを条例で規制
    ↓
 審査するための公益法人発足
    ↓
 出版社はその法人に審査を一任
    ↓
 これによって公益法人は利益を得る

条例が可決されても作ることと売ることが禁止されるというだけで「表現規制ではない」
と考えている東京都のあきらかな矛盾意見もぶっちゃけて言えば「金を寄越せば出しても
いいよ」というのであれば矛盾がなくなるからね。
これはただの私の憶測(妄想)にすぎないけど確実に言えるのはアナログ放送の延長に
おいても東京都の青少年育成条例・改正案においても「誰かが得(損)をするからその
ようにしている」ということであり、「(誰かを)守りたいから」という考えはないと
私は感じているにょ。

449御茶目菜子:2010/11/30(火) 13:51:20
少し頭を冷やそうか・・・
「モンスターペアレント」と言う言葉を聞いたことがある人もいると思うにょ。
教育の現場では今一番頭を抱えているのは教育問題ではなくモンスターペアレントの
存在にょ。
一種の「親バカ」と言えなくはないけど度を過ぎた理不尽な要求をしてくるのが一般的に
モンスターペアレントと呼ばれているにょ。

モンスターに対抗するためには教員もモンスター化するしかない・・・というものでも
ないにょ。
それは「体罰」となってしまうからにょ。
体罰というと殴る・蹴るなどの行為を示すと考えている人も多いかも知れないけどそうでは
なく「子供に苦痛を与えること」が体罰となっているにょ。
よく漫画等で見かける「廊下に立ってろ!」というのも立派な体罰だし、言葉による暴力も
体罰として扱われてしまうにょ。
したがって教育の現場においては教員がモンスター化するのは許されないことにょ。

本来は親と教員は対等であるべきなのにそれが近年徐々にバランスが崩れて来ているにょ。
子供に対してではなくモンスターペアレントに対してモンスター化すれば今度は学校
ではなく教育委員会の方にまで苦情を言うようになるためさらに状況が悪化するにょ。
それを防ぐにはモンスターをスルーできるような「無関心さ」が必要となるにょ。
しかし、この「無関心」というのも過度になると今度は学級崩壊を招いたり子供の異変
(いじめ問題など)に気づかず自殺に至ることまであるにょ。
その場合は学校側が非難されてしまうけどそうなる元凶を作ったモンスターペアレント
にも責任があるにょ。

このモンスターペアレントというのは最近になって登場したというわけではなく昔から
存在していたけど少子化に伴って増えてきていると私は感じているにょ。
このモンスターペアレントのモンスターぶりは学校に対してのみではないにょ。
「子供に害がある」と感じられる図書(漫画、雑誌などの書籍等)に関しては出版社や
教育委員会や市議会、県議会の方に「不健全である」とクレームを入れているにょ。
非18禁の一般誌においても「子供に相応しくない」と感じる漫画などは存在するけどそれが
「子供にとって有害か」と言われたら必ずしもそうとはいえないにょ。

そうなると「害がないということを証明してみろ」となるけどこれは「悪魔の証明」に
他ならないにょ。
したがって「害がない」ことではなく「害がある」ことを証明しないといけないわけにょ。
「有害である」と感じている人もマスコミの偏向報道に煽られてそのように感じるように
なってしまっているのだろうけどこれは「パンは危険な食べ物」とか「DHMO」と同じような
ものにょ。
そんな有害図書ばかり読んでいたら「頭が変になる」という意見のある人もいるだろうけど
それはパンだけを食べ続けても死に至るためパンは有害な食べ物になってしまうにょ。
ネット中毒者なる人が全国多数いるし、ネットゲー中毒で死に至っている人もいるにょ。
それならば、「ネットゲーは死に至るような有害なもの」となってしまうけどそれは過度の
摂取が問題であってそのもの自体に問題があるわけではないからね。

どんな食べ物であっても過度の摂取を言い出したら有害になるにょ。
したがって、「そんな本ばかり読んでいたら頭がおかしくなる」というのは前提条件
そのものが間違っているにょ。
「子供がお菓子が好き」という場合に「子供にお菓子しか食べさせない」というような
家庭ならば「お菓子は有害」となるわけだけどそれはあくまで「その家庭のみ」に言える
問題でありそれは一般人の意見とは大きなずれがあるというのは分かると思うにょ。
確かに「頭が変な人(自制心が働かなくなった人)」がそういうものを見たら少ししか
読まなくても影響されるというであればそれは否定できないにょ。
それは漫画、アニメだけでなくどんな些細なこともきっかけになってしまうにょ。
しかも、それはあくまで特例であり自分の子供がそのような「頭が変な人」でありそれを
読むことで犯罪に繋がるような人であるならば漫画だけではなくすべての情報を規制する
べきにょ。(つまり、製造者ではなく保護者側の責任となる)

必要なのはそれらの「有害と感じているもの」を禁止することではないにょ。
すでに明らかに18歳未満が見るのに相応しくないものに関しては「18禁」としてきちんと
ゾーニングして販売しているからね。
ビニール等で中身が見えないように販売しているし、18歳未満の子供には売らないように
書店側でも配慮しているにょ。
とはいえ、18禁指定でないものに関してはまだ十分でないというのは否めないにょ。

それは日本の漫画は海外と違って幅広い年齢層に読まれているからにょ。
18禁の成年漫画を除いても少年漫画、青年漫画、少女漫画、レディースコミックなど多く
種類が存在するにょ。
それらは基本的に雑誌によってターゲット年齢が分かれておりそのターゲット層に合わせて
性描写や暴力描写が自主規制によって描かれているにょ。
確かに「ギリギリ18禁ではないレベル」の雑誌が普通に売られているのも確かだしそれらを
有害図書(18禁指定)にしたければ現行の青少年育成条例でも十分可能にょ。(問題に
なるような雑誌には例えば「チャンピオンREDいちご」があるけどこれはすでに宮城県に
おいて有害図書指定されているため東京都でできないという理由はない)

しかし、そうではなく東京都の青少年育成条例の改正案では条例によって漫画・アニメに
おいて表現規制を導入しようとしているにょ。
「一般市民の意見=モンスターペアレントの意見」ではないのは上記のように明白であり
一部にこういう声があるから法によって規制するというのは良いことではないにょ。
そもそも漫画やアニメだけが有害という発想自体が偏向的な考えなわけだしね。
もしも「規制を強化したい」というのであればすべてのジャンルで行わないと無意味にょ。
それができないのは11月24日に書いたように漫画やアニメが立場の弱い存在であるという
ことにょ。

3月の改正案では「非実在青少年」という言葉を用いて規制しようとしていたけどこれは
おかしいと各所から問題指摘されたため否決となったにょ。
それが改善された案となったけどそれが公開されたのが11月22日、そしてその案が今日から
始まる都議会で可決をしようとしているにょ。
本来であれば問題となったのはどうしてなのかというのを意見調査を求めたり第三者を
交えてじっくり話し合ったりすべきなのに都議会の1週間前にいきなり改正案が提示され
反対意見が出る前に可決しようとしているわけにょ。

東京都の主張では小説は人によって感じ方が異なるけどアニメや漫画は絵によって
ストレートに感じられてしまうから駄目となっているのだけどそれだと今回の改正案に
おいて「実写は除く」と条文に入れているのは明らかに矛盾しており一体何を目的とした
条例案なのか分からないにょ。(もしも小説を含むのであれば今回の条例において石原
都知事自らが書いた小説も条例違反となってしまうというのが小説が対象外になった
最大の理由と思われる)
まさに「青少年を守るため」ではなく「規制することが目的」となっている案にょ。
実写による犯罪行為は容認され、絵によって描かれた犯罪行為は禁止するというのが今回の
改正案だからね。
しかも、刑法だけではなく民法、児童福祉法、条例などあらゆる法令が含まれるためその
規制範囲は極めて大きいのに主観でしかない「不当な賛美」「誇張」というのが基準に
なっているにょ。
そうなってくると昨日書いたように損得勘定によって決まったものとしか感じられなく
なってしまうにょ。(つまり、規制をすることで得をする人がいるからその人のために
規制をする)

極めて厳しい表現規制であるためこの条例が通ったら漫画家や出版社は今までとは比べ
ものにならないくらいの自主規制を強いられるにょ。
今まではある程度は自主規制(上記のようにその雑誌のターゲット層を考えて規制)を
していたのに条例で決まるということは規制されたことを行うのは法令に触れかねない
行為となってしまうわけだからね。
漫画に無関心な人は別に気にしないだろうけど古くから見てきた人にとってはこれは
極めて重大なことにょ。
昨日も大御所であるちばてつや氏をはじめとする漫画家や出版関係者たちがマスコミを
前にしてこの条例の改正案について反対の意見を述べていたにょ。
http://news.tv-asahi.co.jp/ann/news/web/html/201129034.html

一番厄介なのは極めて大きな規制であるため業界の萎縮効果にょ。
過去に何度も規制があったけどその度に萎縮してしまってきているからね。
少年ジャンプにおいては今よりも昔(昭和40〜50年代)の方が性描写、暴力描写などは
大きかったにょ。
少年ジャンプにおいて「今は昔と比べて面白い漫画が減った」と感じているならばそれは
規制による影響も少なからずあるにょ。
しかし、今回は過去に例のないレベルの規制となっているにょ。
確かに条例の改正案が成立後に作品や雑誌がいくつか摘発されればそれがボーダーライン
としての認識となり「どこまでなら黙認してくれるのか」というのが自ずと分かって
くるものの誰も摘発対象になんてなりたくないからね。
しかも、「黙認」といっても条例違反には変わりがないにょ。
DSにおいてマジコンを使用して違法コピーしたゲームをプレイするのと同じく摘発されて
ないからといってそれはやって良いことというのとは異なるからね。

実は厄介なのはネットの存在にょ。
店頭における対面販売であれば明らかに18歳未満と思える子供の場合は、そのような18禁の
ものを購入することは難しいけどネットでは年齢を偽って簡単に購入できてしまうにょ。
アニメ「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」のヒロインである中学2年の少女の高坂桐乃は
18禁ゲーム(いわゆる「エロゲー」)にハマっているのだけど第9話において通販で新作
18禁ゲームを購入しそれをプレイする様子が克明に描かれているにょ。
これは確かに好ましくない描写ではあるもののネットにより年齢の敷居がなくなってきて
いるためゾーニングそのものが崩壊してしまっているのは否定できないにょ。
しかし、これは過激な一般誌を不健全図書(有害図書)扱い(=18禁指定)にしたところで
解決できる問題ではないにょ。
つまり、法による規制はマイナス効果はあっても「プラス効果は全くない」といっても
過言ではないにょ。
プラスになるととすれば規制によって利益を得ることができる人のみにょ。

さて、このような「問題だらけ」の青少年育成条例の改正案だけど今日からの都議会に
おいて可決されようとしているにょ。
直前になってこの改正案が公開されたのは一般市民による反対運動が立ち上がる時間を
与えないためということかもしれないけどモンスターに対抗するためにモンスターになる
(過激な反対運動をとる)というのは必ずしも良いとはいえないにょ。(これは昨晩9時から
ニコ生で放送された討論会で漫画家の赤松先生の口から出たものが元になっている)
ならば、無関心がいいのかというとそれも違うにょ。
必要なのは冷静な判断能力にょ。
人をバカにしたり、頭ごなしに否定するのではなくなぜそれが必要なのかを冷静に考える
ということにょ。
さて、一番頭を冷やすべき存在なのは一体誰なのだろうか・・・。
http://www.youtube.com/watch?v=dtEoNlnnZC8

450御茶目菜子:2010/12/01(水) 13:59:44
GALAPAGOSは何が変わったのか
シャープの電子書籍端末「GALAPAGOS」の発売日と価格が決まったにょ。
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/20101129_410252.html
発売日は12月10日、価格は5.5インチモデルが39800円、10.8インチモデルが54800円と
なっているにょ。

        5.5インチ    10.8インチ
 液晶解像度  1024×600    1366×768
        (215ppi)    (145ppi)
 本体サイズ 92×167×12.9mm 177×286×14.7mm
   重量   220g       765g
 駆動時間   7時間      10時間
 標準記録容量 8GB       8GB    ※micro SDHCを添付

5.5インチの方は持ち歩いて使うのには便利なサイズだし、10.8インチの方は自宅などで
じっくり使うのに良さそうなサイズにょ。
どちらが自分に合っているかというのは使い方次第で変わってくるにょ。
閲覧性の高さからするとWXGAの10.8インチモデルは有用だけど重量が765gもあるので
両手で持って長時間の読書にはあまり向いてないにょ。
両手持ちで常用に耐えうる重量というのは私の基準では500gがボーダーラインとなるけど
10インチクラスのサイズではその重量に抑えるのは至難の業といえそうにょ。

そういう意味では7インチモデルがベストとなるにょ。
サムスンのGALAXY Tabは382gであるため長時間の使用に耐えうると思われるにょ。
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/topic/feature/20101130_410312.html
ただ、GALAXY Tabは7インチでもWSVGAであるため一覧性ではGALAPAGOSの10.8インチモデル
には劣ってしまうにょ。
それに7インチWSVGAが170ppiなのに対して10.8インチWXGAは145ppiであるため操作性に
おいても有利となっているにょ。
したがって、この重量、サイズが許容できる人であれば10.8インチモデルがベストになると
思われるにょ。

次に、5.5インチモデルを見ていくと解像度は7インチのGALAXY Tabと同じWSVGAなのに
液晶サイズが5.5インチと小さいため215ppiにまで達しているにょ。
4インチWVGAで233ppiだから一般的なスマートフォンと比べると若干ドットピッチは大きい
もののWeb閲覧使用時に指で操作する場合には拡大表示をしないと厳しいのではないかと
思われるにょ。
何せ7インチWXGA(223ppi)とあまり変わらないレベルだからね。
そういう場合に備えてこの5.5インチモデルにはトラックボールが搭載されているにょ。
閲覧だけならば300ppi程度までならば問題なくドットピッチが小さいというのは操作性
だけの問題であるためこのトラックボールによって操作性の問題は克服可能になるにょ。

あと重量を見てみると5.5インチモデルは220gということで非常に軽量にょ。
このクラスのサイズだと片手持ちで使用することが多いと思うけど両手持ちのボーダーが
500gなのに対して片手持ちは300g(両方とも私個人の実験データに基づくもの)という
ことでそれよりも軽いこの端末は片手でも十分に支えて使用可能になるにょ。
サイズも7インチのGALAXY Tabは辛うじてポケットに入る程度のサイズ(短辺+厚さ=
140.1mmであるため私のポケットサイズの基準である140mmギリギリのサイズ)だけど
GALAPAGOSの5.5インチモデルはかなり余裕を持ってポケットに入りそうにょ。(短辺+
厚さ=104.9mmとなっている)
したがって、持ち歩いて使ったり、片手持ちで使う場合にはかなり有用にょ。
問題はスマートフォンとの棲み分けだけど一般的なスマートフォンよりも高解像度だし
トラックボール搭載によって片手でつり革を持った状態でも操作可能であるならば
操作性においてスマートフォンとは十分に棲み分けができそうにょ。

価格も5.5インチモデルが39800円というのは十分お買い得感があるにょ。
iPadの場合は外部記録用のスロットを内蔵してないため必要に応じてフラッシュメモリの
サイズをあらかじめ考えておかないといけないけどこのGALAPAGOSの場合はmicro SDHC
スロットを搭載しているため最大32GBまでは後から増やせるからね。
まぁアプリを使用したり、動画再生したりする場合はフラッシュメモリの使用量はかなり
大きくなるけど電子書籍用途であればそこまでの容量は必要ないけどね。
そもそも現在のGALAPAGOSはアプリ追加機能に対応していないためWebと電子書籍機能しか
使えないにょ。
したがって、micro SDHCスロット、mini USBコネクタ搭載というのがiPadと比べて
アドバンテージにはなっているものの汎用性ではiPadの方が上にょ。
つまり、汎用性を求める人には少なくとも現状のGALAPAGOSは向いていないということにょ。

とはいえ、電子書籍がメインでWebスマートフォンより大画面、高解像度でWeb閲覧できる
ならば欲しいという人もいることだと思うにょ。
しかし、このGALAPAGOSは量販店での販売はしないとのことにょ。
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/gyokai/20101129_410215.html
正直言って端末を売りたいだけならば普通に売った方がいいし、その方が端末の売り上げ
台数においても有利になるのは間違いないにょ。
ただ、GALAPAGOSの場合は端末購入しただけだとただのWeb閲覧端末にしかならないという
問題があるにょ。
それを分かって購入するのならばいいけど見た目で「iPadのようにいろいろできそう」と
思って買った人にとってはハズレ製品になってしまうにょ。

普通に使用するのにクレジットカードでの支払い手続きが必要であるならば購入の段階で
それをするのがユーザーにとっても失敗することがない(分からず買ってしまうことが
ない)という面ではメリットといえるにょ。
もちろん、メーカーにとってはそれはメリットとなるにょ。
しかし、コンテンツを売るためには端末が売れないことには話にならないにょ。
そういう意味ではアップル社はうまくやっている(魅力的な端末と魅力的なコンテンツを
用意して相乗効果で売れている)けれど現時点ではGALAPAGOSにはそれがないにょ。
電子書籍がないとただのWeb端末でありそれで39800円(54800円)というのは「安い」
とは言えないため「とりあえず端末だけでも買っておこう」という人はほとんどいないの
ではないかと思われるにょ。

ハードとコンテンツ(ソフト)を一体で販売する形をとっているものはそれほど珍しい
というものではないにょ。
コンシューマゲームにおいては本体は赤字覚悟(というか、多くの場合は新発売の
ハードは部品コストよりも安い価格で売りソフトのライセンス料金で赤字の穴埋めを
している状態)で販売しているにょ。
そんなばらまき的要素が大きいコンシューマゲームにおいてもサテラビュー(スーファミの
拡張機器)や64DD(64の拡張機器)はその端末の性質上(最初の段階は)ユーザー登録を
した人のみに販売していたにょ。
末期においては64DDも年間使用料を最初に支払うことで量販店でも買えるようになった
とはいえ、やはり普通に買えない端末というのはヒットすることはないにょ。

そういった特殊な登録が必要な端末であってもケータイは売れているにょ。
これはケータイの場合は生活必需品だし、店頭取扱によってその日のうちに入手が可能と
いうのが大きいにょ。
したがって、GALAPAGOSが普通に店頭在庫を持っていたとしても端末売り上げが大きく
変わるかというとそうではないと思われるにょ。
ある程度コンテンツがそろいアーリーアダプター層以外にも十分に訴求できるレベルに
なれば「店頭で見て気に入って買って帰る」という人も大勢現れるだろうけどまだ十分に
コンテンツが揃ってない初期の段階においてはこのような特殊な販売方法であっても
販売台数に与える影響というのは少ないし、メーカーや販売店にとっても在庫リスクが
少ないためメリットが大きいといえるにょ。

ただ、この方法だと普及台数には限界があるにょ。
店頭で買えないような製品が何百万台も売れるということはほぼあり得ないからね。
逆に言えば何百万台レベルの販売を狙っているのならば当初から普通に店頭で買えるように
するべきだし、そのためにはコンテンツの拡充は必要不可欠にょ。
ザウルス以降デジタルデータにおけるコンテンツ販売(ICカードなどの物理的なメディア
ではなく形のないデータとしての販売)に力を入れてきたシャープだけどザウルスでも
NetWalkerでも「最初だけ」で終わってしまいすぐに終息してしまったにょ。
ザウルスならばコンテンツが無くてもPDAとして使えるし、NetWalkerもubuntu端末として
使えるけどGALAPAGOSはコンテンツが無ければただのWeb端末でしかないにょ。
過去の前例があるだけに懐疑的にならざるを得ない状況だけどそれを払拭できるような
コンテンツが出そろったときようやく本当の始まりだと思うにょ。
GALAPAGOSは「進化」どころかまだ何も始まってないにょ。
果たしてシャープの「本気」がこのGALAPAGOSで見れる日が来るのか・・・?

451御茶目菜子:2010/12/02(木) 13:50:46
D7000のライバルは・・・
デジカメWacthにてニコンD7000のレビューがようやくされたにょ。
http://dc.watch.impress.co.jp/docs/review/newproduct/20101201_410543.html
D7000のスペックに関しては9月16日に書いていったけどメーカーは「D90の上位モデル」と
言っているけど実質的にはD90の後継機種と考えて間違いないにょ。(D90登場時よりは
若干高価だけど)
D90の上位に位置するD300sとの関係は微妙だけど位置的にはD7000の方が下とはいえやはり
世代が新しい分だけ部分的にはD300sを超えている面もあるにょ。
デジタル部分は進化が大きいので後出しの方が有利になるのは当然のことだけどキヤノンの
場合は後から出たEOS 60Dが1年前に出ていたEOS 7Dと比べて明確に格下扱いとなっていた
ため「中級機」としてD二桁シリーズの新製品を期待していた人には不評だったにょ。
もっとも、登場時は明らかに格上の7Dと同レベルの価格だった60Dも今は価格がこなれた
ため入門機の上位モデルとしてはなかなかいい感じの製品となっているにょ。

価格comで見てみるとボディだけでも登場時同レベルだった60Dと7Dの価格差は3.5万円と
なっているためようやくその立ち位置に相応しい価格となったEOS 60Dだけど同じく価格
comを見てみるとD7000とD300sの実売価格はほぼ同レベルとなっているにょ。
これならばEOS 60D登場時のEOS 7Dと同じように(サイズ、重量が許せるならば)「上位
モデルのD300sを買うべき」となってしまいそうだけど上記のように上位モデルを超えて
いる部分も多いためそうではないにょ。
筐体の造りやメカ部分(シャッターなど)は上位であるD300sの方がコストがかかっている
ため優れているけどデジタル部分(センサーや画像処理エンジン)に関しては後出しで
ある分だけD7000の方が優れているからね。

では、それがどの程度優れているかをレビューで検証してみることにするにょ。

◎ISO800
  NR OFF http://dc.watch.impress.co.jp/img/dcw/docs/410/543/069.jpg
  NR 弱 http://dc.watch.impress.co.jp/img/dcw/docs/410/543/060.jpg
  NR 中 http://dc.watch.impress.co.jp/img/dcw/docs/410/543/051.jpg
  NR 強 http://dc.watch.impress.co.jp/img/dcw/docs/410/543/042.jpg
◎ISO1600
  NR OFF http://dc.watch.impress.co.jp/img/dcw/docs/410/543/070.jpg
  NR 弱 http://dc.watch.impress.co.jp/img/dcw/docs/410/543/061.jpg
  NR 中 http://dc.watch.impress.co.jp/img/dcw/docs/410/543/052.jpg
  NR 強 http://dc.watch.impress.co.jp/img/dcw/docs/410/543/043.jpg
◎ISO3200
  NR OFF http://dc.watch.impress.co.jp/img/dcw/docs/410/543/071.jpg
  NR 弱 http://dc.watch.impress.co.jp/img/dcw/docs/410/543/062.jpg
  NR 中 http://dc.watch.impress.co.jp/img/dcw/docs/410/543/053.jpg
  NR 強 http://dc.watch.impress.co.jp/img/dcw/docs/410/543/044.jpg
◎ISO6400
  NR OFF http://dc.watch.impress.co.jp/img/dcw/docs/410/543/072.jpg
  NR 弱 http://dc.watch.impress.co.jp/img/dcw/docs/410/543/063.jpg
  NR 中 http://dc.watch.impress.co.jp/img/dcw/docs/410/543/054.jpg
  NR 強 http://dc.watch.impress.co.jp/img/dcw/docs/410/543/045.jpg
◎ISO12800
  NR OFF http://dc.watch.impress.co.jp/img/dcw/docs/410/543/073.jpg
  NR 弱 http://dc.watch.impress.co.jp/img/dcw/docs/410/543/064.jpg
  NR 中 http://dc.watch.impress.co.jp/img/dcw/docs/410/543/055.jpg
  NR 強 http://dc.watch.impress.co.jp/img/dcw/docs/410/543/046.jpg

どこまでなら常用可能かは使い方によっても異なるし、個人の主観によるものが大きい
と思われるけど私はISO3200ならば常用可能レベルに感じるにょ。
D90が登場した時、その高感度時の画質に驚かされたけどそれでも常用可能なのはISO1600
までであり、ISO3200ではA4プリントには厳しいレベルとなり、ISO6400ではカラーノイズが
非常に多く出るため非常用でしかなかったにょ。
それに対してD7000ではISO6400であってもノイズが多いものの気になるレベルのカラー
ノイズではないため十分鑑賞に堪えられる(ノイズリダクションを行えばディティールは
失われるけど目立つノイズはほとんど無くなる)ということでD90やD300sと比べて明らかに
高感度性能は上回っているにょ。
しかも、これは等倍鑑賞時の比較であるため画素数がD90の1200万画素からD7000の1600万
画素に増えたことを加味するとプリント時にはさらに大きな差となると思われるにょ。

D300sはデジタル部分においてはD90がベースとなっており、画質そのものはD90と有為的な
差はないにょ。
したがって、メカ部分や筐体の造りに価値を見いだせる人でない限りはD300sではなく
D7000を選ぶ方が良いのではないかと思うにょ。
D90はAF性能や連写性能においてD300sと大きな差があったけどD7000ではその差はかなり
縮まったためD300sを選ぶ明確な理由にはなりにくくなっているからね。
それにSDカードスロットがダブルスロットとなったためD300sのCF+SDよりも使い勝手は
かなり良いと感じるにょ。

さて、やはり気になるのはライバルの存在にょ。
キヤノンは60Dはランク違いとなる(同一ランクになるのは価格的には7D)となるにょ。
この1600万画素センサーを搭載した姉妹機となるとソニーのα55、ペンタックスK-5が
あるにょ。(3機種ともすべてソニー製のセンサーとはいえ、それぞれチューニングが
施されているため厳密には同一ではないかもしれない)
その中でもα55は60Dと同じく入門機に位置するため真のライバルといえばK-5のみと
なってしまうにょ。(もちろん同一メーカーのD300sも上記のように同一価格帯である
ためにライバル関係となり得るけど)

そのK-5だけどD7000とのスペック比較は9月21日(K-5が登場した時)に書いたにょ。
私の主観的な観点からは互角・・・となったけどあくまでそれはスペックによる比較で
あり実際のレビューを見ての比較ではないにょ。
K-5のレビューを見て私が感じたことは11月10日に書いたけどそれを今回のD7000と比較
すると「どっちも素晴らしいので好きな方を選べ」としか言えないにょ。

私は現在デジタル一眼はニコンD50とペンタックスK200Dを使っているため買うとすれば
ニコンかペンタックスのボディであり、可能であるならば「中級機」が欲しいため選択肢
となるのはD7000とK-5だけど両方とも素晴らしいので非常に迷ってしまうにょ。
まぁボディだけでも価格com最安値で11万円台と高価であるため予算面で厳しいし、K200D
では使い物にならないなんてこともないため買うのはまだしばらく先のことになりそう
だけどね。(K200Dの高感度時の画質とAF速度は不満だけど低感度時の画質は今でも十分
満足いくレベル)
来年にはD300sの後継となるモデルが登場するためD7000の立ち位置も中級機の下位モデル
となるため価格の下落が予想されるし、再来年にはD7000の後継機種登場によってD7000は
大幅に価格ダウンするのは必至にょ。
同じく2年後にはK-5の後継機種が登場して大幅に価格ダウンすると思われるにょ。
そうやって、安くなったD7000もしくはK-5を買うというのもありかもしれないにょ。
貧乏人はどうしてもコストパフォーマンスを求めてしまうからね(笑)

452マリモーマ:2010/12/02(木) 19:19:14
年末に誕生日なのか
もうすぐ誕生日の友人

名 前 : おちゃめ さん
自己紹介:?? PC、モバイル、デジカメなどデジタル製品が好きです。

■URL   :??http://mixi.jp/show_friend.pl?id=28854449&mailmagazine=1

▼カレンダーを見る → http://mixi.jp/show_schedule.pl?mailmagazine=1&friend=on

みんなでお祝いしようぜ

http://liv0.com

453御茶目菜子:2010/12/03(金) 14:16:57
デフォ設定の重要性
mixiは「メアドでユーザー検索」システムを導入したけどユーザーからの反発が多かった
ために3日で元に戻してしまったにょ。
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1012/02/news080.html
このシステムは何が問題なのかというのがよく分からない人も中にはいるかもしれない
ので書いておくとやはりネットというのは基本的に匿名であるというのが理由にょ。
中にはすべて本名で通しているという人もいるかもしれないけどそれは少数派であり
多数の人はHN(ハンドルネーム)をつけて行動していることだと思うにょ。
さて、このHNだけど本名と紐付けされてしまうとHNの意味が失われてしまうし、場所に
よってHNを使い分けている人にとってはその使い分けの意味が失われてしまうけどこの
メアド検索ではそれが可能になってしまったにょ。

元々mixiは閉じたネットワークであり会員は招待制によってのみ増やされていったにょ。
招待制であるが故に加入段階では必ず友人、知人が最低1人必要なのだけどそれがmixi
ユーザーの中にいるかどうかを検索してマイミク申請することは可能だったにょ。
もちろん、申請は受けることも拒否することもできるため拒否すればそのユーザーの
ページにたどり着くことはないにょ。
しかし、今回導入されたメアド検索とはそれとは異なりすでにmixi内で公開している
ユーザー情報を閲覧可能なmixi会員向けのサービスであるということにょ。
mixi加入前では閲覧が不可だから第三者がmixi IDとメアドを紐付けすることはできない
ために問題なかったけどこの紐付けによってmixiの内外でHNを変えたり、本名で活動して
いる人の紐付けが行われてしまうというわけにょ。

メアドからHNや本名やWeb上活動内容が他人に知れてしまっても別に問題ないという人も
いるかもしれないにょ。
そもそも、すべて本名で通している人であれば元々問題はないしね。
しかし、それが許容できない人が確実に大勢いるというのは今回のmixi内での反発を
見てもよく分かると思うにょ。
では、どうすべきだったのかというとデフォ状態ではこのメアド検索機能はOFF(許可
しない)にすべきだったということにょ。
ユーザーが任意にONに設定、つまりそれが許容できる人のみに利用するのが良いと
思われるにょ。

このデフォ設定の問題は、2年前にアマゾンでもあったにょ。
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0803/12/news082.html
「ほしい物リスト」をデフォ状態で一般公開する形になっていたため本名と自分の欲しい
物を知らず知らずのうちに不特定多数の人に公開していたわけにょ。
こちらも「一般公開しても問題ない」という人のみが「公開設定」にすれば良いだけの
ことにょ。
赤の他人がどのようなものに興味があろうと問題ないのだけどメアドから紐付けされる
というのが厄介にょ。
mixiの運営側もこのメアド検索による「紐付け」の問題性を全く把握していなかった
ため今回のような事態になってしまったにょ。
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1012/01/news047.html

デフォ設定をどのようにすべきかというのは行う内容によっても変わってくるにょ。
「紐付け」の何が悪いのかというのはこのようにちゃんと書いていけば良くないと思う
人がいるというのが納得できるだろうけどそれは実際に自分が使う側に立たないとなかなか
分からないにょ。
アプリを作るという場合にも制作者側とユーザー側でのギャップが発生するにょ。
Windowsでは何か作業をするごとに確認ダイアログが出てくるにょ。
これはユーザーにとっていえばウザいと感じる人もいるかもしれないけど確認ダイアログが
あることでワンクッション入りそれによってユーザーの手による人為的なミスを軽減する
ことが可能になるにょ。

例えばエクスプローラを用いてHDD内のファイル削除をする場合は「○○をゴミ箱に
移しますか?」という確認ダイアログが出るにょ。
ゴミ箱に移すという作業は実際は削除ではないため後からゴミ箱を空にしない限りは
自由に元に戻すことができるにょ。
したがって、この確認ダイアログはわざわざ要らないという人もいると思われるにょ。
しかし、リムーバブルメディア内のファイル削除をする場合は「○○を削除しますか?」
という確認ダイアログに変わるにょ。(HDDのファイル削除であってもSHIFTを押しながら
だとゴミ箱に移動しないためこの確認ダイアログが出てくる)
リムーバブルメディアではゴミ箱がないため本当に削除となるからにょ。(厳密には
不可視になるだけであって削除ではないけど)

確認ダイアログがウザいから良く内容を読まずに連打ですませる人も多いのではないか
と思うにょ。
そこに落とし穴があるにょ。
上記の「ファイルを削除する」というユーザーにとっては同一の作業であってもHDDと
リムーバブルメディアでは扱いが異なるため確認ダイアログも同一が好ましくはないと
いうことにょ。
HDD内のファイル削除は「はい」がデフォならばリムーバブルメディア内のファイル削除は
「いいえ」がデフォが望ましいということにょ。(HDDの方は選択ミスしてもさらにもう
ワンクッションあるのに対してリムーバブルメディアの方はそれがないため)
まぁ最初からダイヤログの内容を良く読めば問題ないのだけどWindowsでは何をしても
確認ダイアログが出るためその重要性が失われている(読む価値がほとんどない)という
のが原因となっているにょ。

これはエクスプローラに限ったことではなくどのアプリにおいてもいえるにょ。
「はい」か「いいえ」を求めているアプリにおいて重要な部分に対しても同じように
進めていった場合には問題になることがあるからね。
その場合には「はい」「いいえ」に加えて「どちらでもない」という選択肢を用意し
デフォ状態でカーソルは「どちらでもない」という位置に合わせるという方法があるにょ。

 ○○しますか?          ○○しますか?
  => はい               はい
     いいえ           => どちらでもない
                      いいえ

「はい」か「いいえ」を選ばないと先に進めない場合はこうすることでメッセージの
内容をちゃんと読んでない人であっても失敗を無くすことができるにょ。

結局はその行う内容の重要性や頻度が問題になるにょ。
テキスト入力をしていてBSキーで文字を1文字消すたびに確認ダイアログが出てきたら
たまったものではないし、DELキーで確認ダイアログも出ずにファイルが削除される
アプリもたまったものではないにょ。
消しても良いファイルを選んだのか操作ミスでそのようになったのかはアプリ側からでは
分からないためにどれがベストかという解答は存在しないにょ。

アプリではないけどWebにおいてもリンクを踏んだらいきなりBGMがなり出して困って
しまったという経験がある人も多いと思うにょ。
動画サイトなどを閲覧する人であれば動画には音声が入っているためあらかじめ心の
準備ができるけどそうではない普通の個人サイトにおいても少し前まではBGMが鳴って
しまうようなサイトは少なくなかったにょ。
夜中や静かな場所でいきなり音が鳴り出したら困ってしまうにょ。
サイト制作者からすれば自分のお気に入りの曲(もしくは自分が作った曲)だから聴いて
もらいたいのかもしれないけどそういう強制的なものではなく目立つ場所にボタンを
設置してそこを押したらBGMがなり出すという仕組みにするのがベストだと思われるにょ。
つまり、デフォでは「音を鳴らさない」というのがユーザー側を配慮した解答になると
いうことにょ。

ユーザーにとってはどれがベストなデフォ設定なのかというのはなかなか難しいにょ。
デフォでは確認ダイアログが出ずにファイル削除されるファイル管理ソフトやデフォでは
音楽が鳴るWebサイトがいいのか・・・?
ファイル削除において確認ダイアログを入れるというのはユーザーの人為的な操作ミスを
軽減する上では重要なのだけどそれでもデフォが「はい」か「いいえ」で変わってくる
わけだし、Webにおいては「音楽が邪魔」という環境が想像できないとデフォで「音を
鳴らさない」という発想は出てこないと思われるにょ。

つまり、デフォ設定をどうするのかというのはそうすることでどういう影響がでて
どうなるのかということまで考える必要があるということにょ。
確認ダイアログ無しでファイルを削除してしまえば操作ミスでファイルを消してしまう
ことは容易に想像が付くけどこれは確認ダイアログが「あり」と「なし」をオプション
設定可能な場合においてデフォで「あり」にするのと「なし」にするのとでは全く
異なるものになるにょ。
デフォでは確認ダイアログ「あり」だけどオプションでは「なし」にできる場合は
ユーザーの利便性を高めてくれるものになるけどデフォで「なし」ならば操作ミスに
対して何の効力も持たないにょ。
デフォ設定は「デメリット(リスク)とメリットを天秤にかけて選ぶべき」となるわけ
だけどそもそもオプションで設定変更が可能ならばユーザーにリスクを負わせる必要は
ないと私は感じるにょ。

今回mixiは「メアドでユーザー検索」においてそのリスクをリスクと認識していなかった
「もしくは非常に些細なものという認識だった)というのが理由でデフォでは許可する
設定になっていたのだろうけどこれは実際には許可しないという人が多かったため
このようにシステムを元に戻すことになったにょ。
新システムを導入してデフォでそれを使わないような設定にするというのは制作者側と
しては選択したくないという気持ちは分からなくはないけどそれならばせめてそれを
デフォ設定にすることに対するデメリット(リスク)とメリットをもっとよく考えて
もらいたいものにょ。

重要なシステム変更の場合はメッセージでシステムが変わったことを知らせるだけでは
なく最初に起動時にどちらの選択肢をとるのかユーザーに選択させるべきだと思うにょ。
しかし、それをやらなかったということはそれほど重要という認識がないためだと
思われるにょ。
それならば、なおさらデフォでそれを使用する設定(許可する設定)に拘る必要も
なかったのではないかと思われるにょ。
この制作者側とユーザー側の認識の相違が今回のユーザー側の反発を招いた最大の要因と
いえそうにょ。



マリモーマさんへ
>年末に誕生日なのか

無事、(自称)16歳の誕生日となったにょ(笑)

454御茶目菜子:2010/12/04(土) 14:26:09
コピペではなく自分の考えを書こう
Webが普及し欲しい情報が気軽に入手可能になったけれどそれによって小学、中学、高校の
作文や感想文においてWebからコピペをするという人が多い模様にょ。
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1011/29/news063.html
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1012/03/news078.html
他人がやった宿題を丸写しするとかは昔からよくあることなので今になって始まったこと
ではないけど同じクラスの友人のを丸写しなんかしたらほぼ確実にばれてしまうのに対して
Web上の文章のコピペだと滅多にばれないため厄介にょ。
学校の課題(宿題)だと先生自身がそれをコピペとして見抜かない限りばれることはない
わけだからね。

確かにコンクールだと閲覧者も多いためそれに似た文章を見た経験があるとう人が指摘
するため発見できる可能性はそれなりに高いとはいえ、賞を発表したあとに盗作疑惑が
あがって取り消しになるというのは受賞した本人にとってもそのコンクールの主催者側に
とってもあまり好ましいことではないにょ。
コピペ発見ソフトも販売されているためそれを使うという方法もあるけど送られてきた
作品に対してそれを行うのはコストや手間の負担が極めて大きいためあまり現実的なもの
ではないにょ。(「原稿用紙」ではなく「テキストファイル」での応募であればそういう
ツールを使うのは楽になるけどコピペも楽になるという弊害がある)

なぜコピペをする人が多いのかというとオリジナルのものを書くのはハードルが高い
(書き方が分からない)というのが原因と思われるにょ。
これはBASICで作られたポケコンゲームで考えれば分かりやすいと思うにょ。
まずはオリジナルのゲームを作れるようになる前にはサンプルプログラムを入力しながら
どのように動作しているのかとかそのサンプルプログラムを部分的に改造しながら改造に
よってどのように変わるのかということを経験することによってその知識が身に付いて
いくからね。
しかし、これは「BASIC」という普段は使わない言語を元にして作られているのに対して
作文(感想文)は普段から使っている日本語を元にして作るという点が根本的に異なって
いるにょ。

それならばBASICの命令の意味を日本語並に完璧に覚えていればBASICでゲームを作ると
いうことが簡単に出来てしまうのかといえばそうではないにょ。
ゲーム作りというのは一定のルールがあるためにょ。
まずは、ゲームがどのように構成されているのかを知る必要があるにょ。

 (1)初期設定・タイトル
 (2)メイン部分
 (3)ゲームオーバー・エンディング

そして、それらがどのようになっているのかを具体的に考える必要があるにょ。
アクションゲームであれば「自キャラの移動」「敵キャラの移動」「当たり判定」などが
それに相当するにょ。
それができるようになってようやくコーディング作業(プログラミング)に入れるにょ。
作文(感想文)が書けないという人は何を作るのか具体的に準備をせずにいきなり
コーディングを始めようとしているためにょ。
それだとなかなか書けなくても当然の話にょ。

作文(感想文)でいえば上記の3つの項目はこのように書き直すことができるにょ。

 (1)導入部分
 (2)展開部分
 (3)結論部分

昨日書いた雑記で言えば(1)〜(3)は下記のようになっているにょ。

(1)mixiの新サービスがなぜ問題なのかということでメアドとmixi IDが紐付けされると
 いうことについて
(2)デフォ設定というのはどうあるべきかというのを個人サイトでいえばBGMを出すとか
 アプリでいえばファイル削除に関して確認ダイアログの有無についてという具体例を
 出す
(3)その展開部分で書いたことを元にデフォ設定はどうするべきなのかということについて

この(1)〜(3)のような構成は基本であって絶対的なものではないにょ。
2段階にしたり、起承転結の4段階にしたりという方法もあるためどれが正しいのかという
ものではなくどれが自分の書きたい内容に合っているのかということが重要になってくる
わけにょ。
しかし、これはある程度書き慣れてないと難しい問題にょ。
つまり、作文が書けないという人は、下記の2つの問題を抱えていると考えられるにょ。

 (a) 文章構成がよく分からない
 (b) 具体的に何を書いていけば良いのか分からない

したがって、「書けない」という場合にはどっちの段階の問題であるかを考える必要が
あるけどその「どちらが分からないのかということが分かる」ことがまずは第一歩に
なるにょ。

(a)に関してはまずは書くテーマが見つかったら(与えられたら)それについてどの
ように思ったのか自分の気持ちや考えを書くことから始まるにょ。
例えば昨日書いたmixiのサービスについてだと「メアド検索が中止になったのでうれしい
です。」というのが最初の一歩となるわけにょ。
その一文で「書きたいことをすべて書いた」というのならばそれで終わってしまうわけ
だけど「うれしい」に至るまでのことはその文章を読んでいる人には伝わらないにょ。

このように「うれしかった」「おもしろかった」という感想は誰しもすぐに思い浮かぶ
けど作文として書くとなるとなかなか難しいのはそれだけだと発展性がないためにょ。
しかし、それに至る理由があれば発展させることはそれほど難しくはないにょ。
「メアドとmixi IDが紐付けされるのは嫌です。だからそれが無くなってうれしいです。」
このように順番に少しずつ発展させていけば文章はどんどん長くできるけどこのような
やり方では文章としての整合性をとるのが難しいにょ。
いくら自由に書いて問題ないといっても相手に自分の考えが伝わらなければ文章として
書く意味は無くなるにょ。
そのためにも構成というのは重要になってくるわけにょ。
「良い(悪い)と自分が感じた理由」を連鎖的にどんどん出していくことで書く内容は
いくらでも膨らんでいくけど結論(書きたいこと)にちゃんとたどり着くようにしないと
いけないわけにょ。
要するに上記の導入・展開・結論という3段階のものなどは形として覚えておく必要が
ある(それに合う形で書くことが必要になる)ということにょ。

(b)に関しては自分の経験や自分が調べたものが重要となってくるにょ。
ここで問題となるのは100%オリジナルかどうかではなくそれが「自分の言葉」になって
いるかどうかということにょ。
これはポケコンBASICでアクションゲームを作る場合でも「当たり判定ルーチン」や「移動
ルーチン」の作り方が分からなければゲームを作ることが出来ないということは分かると
思うにょ。
その場合において他所で使われていた「当たり判定ルーチン」を原理も把握せず自分の
プログラム内でそのままコピペするならばそれは自分のものになっているとは言い難いけど
内容を把握し、それがベストだと判断して使用しているならば仮にコピペ(ほぼ同一内容)
だとしても自分のものといっても良いのではないかと思うにょ。
それが認められなければオリジナルのゲームというのは作るためにはすべてのルーチンが
オリジナル(C言語だとすべてのライブラリがオリジナル)でないと認められないものに
なってしまうにょ。
ただ、そのまんま使うのは著作権が絡んでくるので厄介な面を持ち合わせてはいるにょ。

作文においてもそれは同じにょ。
Webでいくらでも調べられるとはいえ、何について書こうとしているのかがちゃんと把握
されてないと調べるのは難しいしそれに適した検索キーワードというのもなかなか出て
こないにょ。
そして調べた内容をそのまま写す行為は「引用」として著作権法的には認められている
けれど引用にはモラルが必要になってくるにょ。(引用であることを明示する)
法律の条文や他所での実験データなどは引用(そのまま書き写す行為)で無ければ
いけないのだけどそうでないものに関しては自分の言葉で書くことが必要になるにょ。
「個人サイトのBGM」や「ファイル削除の確認ダイアログ」などは私の経験に基づいた
ものだけどそれを他人も私と全く同じ考えであるとは思えないからね。
「ここは同じだけどここは違う」というのは十分に考えられるにょ。
したがって、他所から「引用」のために部分的にコピペをするのは分かるけど「考え」
までコピペするというのは正しいこととは言えないにょ。


「コピペで済ませる」というのは答えを丸写しするのと同じく「ただ提出すれば良い」と
いうノルマを果たすには確かに有用な面を持つにょ。
最初に書いたように学校への提出する宿題であれば「ばれないからやる」というのが最も
大きい理由になっていると思うけど「何を書いたらいいのか分からない」「どのように
書いていけば良いのか分からない」というのも理由ではないかと思われるにょ。
これはWebのせいではなく学校でそのように習ってないのが原因にょ。
決められたものを決められたように書くのではなく自分の書きたいテーマを書くことで
「文章を書くということに慣れる」という決定的なものが不足しているためにょ。
何でも最初はうまく出来なくても当然にょ。
しかし、それを盾にとってコピペを正当化するのは正しくはないにょ。
「文章構成を真似る」「他人の考えを参考にする」ということは不慣れな段階では
やむを得ないことだけど上記のようにただのコピペと引用とは全く異なるものにょ。

「活字離れ」という言葉が出てきて久しいけどWebの普及で文字に触れる機会は昔と
比べたら増えていると思われるにょ。
昔だったら書籍に書かれたプロの文章を見る機会は多かったけどWebの普及によってプロ
ではない普通の人が書いた文章を誰もが見ることができるようになったしね。
逆に言えば文章を書く機会も増えているということにょ。(特定少数向けではなく多数の
人へ向けた文章を書く機会)
自分のサイト、ブログ、mixiのようなSNSでは与えられたテーマではなく自分が興味の
あることについて自由に書くことができるにょ。
こういう機会を利用して文章を書くことに慣れるということが「作文が書けない」と
いう悩みを軽減できると思うにょ。(ただ、「他人に読んでもらう」ということを意識
して書いていかないとあまり効果はないけど)
そうやって、文章を書くことに慣れていき「自分の考えを書く」ということに対して
楽しさを感じるようになればコピペで済ませるというのがいかにむなしいかが分かって
くると思うにょ。

455御茶目菜子:2010/12/05(日) 13:44:29
本当に電子ペーパーは電子書籍端末に向いているのか?
電子書籍端末として北米ではKindleとiPadがトップシェア争いをしているし、国内でも
いよいよReader(ソニー)とGALAPAGOS(シャープ)の争いが始まろうとしているにょ。
両者に共通するのはカラー液晶端末と電子ペーパー端末との争いであるということにょ。
そんな中、電子書籍端末においてカラー液晶と電子ペーパーのどっちが良いのかという
アンケート結果があったので見てみることにするにょ。

 ◎電子書籍端末のディスプレイ、どっちがいい?
 http://k-tai.impress.co.jp/docs/readers/odaibeya/20101203_411198.html
   電子ペーパー 72.9%(196人)
   カラー液晶  27.1%(73人)

やはり、電子書籍用途としては電子ペーパーの方が良いと感じている人が圧倒的に多い
ことが分かるにょ。
理由は「目に優しい」「長時間駆動が可能」というものが多く挙げられているにょ。
それに対してカラー液晶を支持している人の理由には「カラー」「書き換え速度」
「多用途に対応可能」というのを挙げているにょ。
さて、今回のアンケートでは「カラー液晶vs電子ペーパー」となっているけど電子ペーパー
においてカラーかモノクロかという選択肢は無いにょ。
しかし、現時点ではカラー電子ペーパーを採用した電子書籍端末が発売されてないという
こともあり投票者はモノクロ電子ペーパーをイメージしていると思われるにょ。

実は電子書籍においては日本より進んでいる米国においては業界初となるカラー電子
ペーパーの電子書籍端末が発表されたにょ。
http://plusd.itmedia.co.jp/pcuser/articles/1011/10/news095.html
http://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1012/03/news017_2.html
さすがにカラー液晶とは異なりくすんだ色合い(初期の反射型カラー液晶のような感じ)
となっており、さらに書き換え速度も速いとはいえないにょ。
このHanvonの展示機は4096色(RGB16階調)であるため単純計算でモノクロ16階調の電子
ペーパーと比べて書き換え時間が3倍かかってしまうにょ。
16階調のモノクロ電子ペーパーは初期のものと比べて断然書き換えが速くなってきており
最近の端末でようやく実用レベルになったという感じがするにょ。
4096色のカラー電子ペーパーが今のモノクロ電子ペーパー並の書き換え速度にするためには
現状より3倍速度を上げる必要があるためこれはかなりの時間がかかりそうにょ。

さて、電子ペーパーにモノクロとカラーの選択肢があるのならば液晶にもカラーと
モノクロの選択肢があっても良いはずにょ。
モノクロ電子ペーパーが実用レベルになってきている今となってはモノクロ液晶の価値は
ないと考えられるかもしれないけどそうでもないにょ。
やはり、電子ペーパーでは書き換え時に一瞬画面が黒くなるというというのが許容でき
ない人もいるし、駆動時間においてはそれほど大きな差はないからにょ。
カラー液晶搭載端末の駆動時間が短いというのはバックライトの影響が最も大きいため
純粋に液晶パネルだけだと小さいし、モノクロであればシステム全体の消費電力を考えた
場合に無視できるレベルにょ。

それでもやはり(モノクロ)電子ペーパーの方が駆動時間で有利と感じるかもしれない
けれど「Reader(ソニー)」の駆動時間を見ると最大10000ページとなっているにょ。
電子ペーパーの場合は書き換え時にしか電力消費をしないために長時間駆動が可能に
なっているわけにょ。
しかし、実駆動時間は「10000ページ分」には遠く及ばないにょ。
というのも電力消費するのはモニタだけではないからにょ。
ノートPCで例えるならば液晶が電子ペーパーになったというだけの話であり、他の部分の
電力は液晶搭載の端末と比べて有利になっているというわけではないからね。

では、「Reader」で見てみると駆動時間は14日間となっているにょ。
この条件は1日75分間(1分当たり3ページ)と考えた場合のものとなっており、それから
計算すると駆動時間は17.5時間になるにょ。
これでも、カラー液晶搭載モデルよりは圧倒的に長い駆動時間だけど予想したものと
比べてかなり短く感じる人が大半ではないかと思うにょ。
この条件下だと1日225ページになるのでフル充電で225ページ×14日=3150ページしか
読むことができないにょ。
「フル充電で10000ページ分読める」と想像している人がいるかもしれないけどソニーの
公称駆動時間だとその約3分の1でしかないにょ。
では、「10000ページ分」というのはどこから来たのかというと測定条件を見てみると
1ページ当たり1秒の場合になっているにょ。
この場合の駆動時間はわずか2.78時間にょ。
つまり、このReaderの駆動時間を時間で表すと「2.78〜17.5時間」となるわけにょ。

Readerのサイズで17.5時間駆動が可能なカラー液晶端末は厳しいけどモノクロ液晶なら
いくらでも可能にょ。
同じく5インチのモノクロ液晶を搭載したポメラならば駆動時間は20時間だしね。
Readerのバッテリ容量がよく分からないけどポメラ(単4電池2本分)より極端に少ないと
いうことは考えにくいにょ。

これから言えることは電子ペーパーか液晶かということは実際の運用時の駆動時間には
あまり関係ないということにょ。
同じ画面を数時間〜数日維持するというのであれば書き換え時にしか電力消費をしない
という電子ペーパーのメリットは大きいにょ。
それを活かした電子黒板「Boogie Board(ブギーボード)」も売られているしね。
このBoogie Boardはネットで話題になり海外から輸入して購入するマニアもいたけど
日本ではポメラを販売しているキングジムから同製品を購入可能になったにょ。
http://www.kingjim.co.jp/sp/boogieboard/
この製品は液晶ではなく電子ペーパーだからこそ実現できた製品にょ。

しかし、電子書籍では数秒〜数分置きにページ送りを行うため「表示状態を維持するだけで
あれば消費電力がゼロ」という電子ペーパーのメリットはあまり発揮できないにょ。
ページ送りを頻繁に行えば消費電力は液晶と比べてアドバンテージは全くないし、そうで
ない場合もシステムの消費電力がボトルネックになっているというのはReaderの駆動時間を
見ても分かると思うにょ。(逆算すると電源ON、ページ送りゼロでも25時間しかバッテリが
持たないため連続表示で40時間可能だったモノクロ時代のザウルスよりも劣る)
要するに(モノクロ)電子ペーパーは書籍(主にテキスト)にターゲットを絞ることで
スペックを抑えそれによってボトルネックになりがちなシステム消費電力を抑えていると
いう状態と言えそうにょ。
したがって、カラーで高速書き換えが可能な電子ペーパーが登場してもマルチメディア
(例えば動画再生など)用途にすれば書き換えが頻繁に起こるし、システム消費電力も
増大してしまうため「バッテリ駆動時間」という観点だけから見ると電子ペーパーを使う
メリットは全く無くなってしまうにょ。

とはいうもののカラー電子ペーパーがシステム全体を考えた場合にはカラー液晶と比べて
消費電力面のアドバンテージはないといっても本来の用途である電子書籍ではそこまで
頻繁に画面書き換えは必要ないので消費電力面のアドバンテージは十分にあるにょ。
しかし、これはバックライトを備えた透過型カラー液晶と比較した場合にょ。
バックライト無しでも問題ない反射型カラー液晶であれば上記のモノクロ電子ペーパーと
モノクロ液晶の端末との比較のように電子ペーパーとそれほど遜色ない駆動時間が実現
可能だと思われるにょ。

反射型カラー液晶は大々的に登場し、PCだとLaVie MX、PDAだとザウルスMI-310、MI-C1に
搭載されゲームポーイカラー/アドバンスなど多くの携帯機器で採用されたものの最近は
ほとんど搭載されなくなってしまったにょ。
これは色再現性に難があるというのに加えてシステム全体で考えるとそれほど大きな電力
削減にはならないということが縮小に繋がったのではないかと思われるにょ。(ケータイの
ように小型の液晶であればバックライトの消費電力も小さい)

電子書籍端末において電子ペーパー搭載は駆動時間がメリットというのは実際は正しい
ものではなく(上記のようにモノクロ液晶でもモノクロ電子ペーパー搭載端末と同レベルの
駆動時間は実現可能)やはり視認性の高さが最大のメリットと思われるにょ。
モノクロ液晶も昔と比べたら格段に進歩しており最新のTFTモノクロ液晶は非常に見やすい
ものになっているにょ。
それでも日中屋外での比較をした場合は(その原理上)モノクロ液晶よりもモノクロ
電子ペーパーの方が視認性において優れているからね。(私が実際に比較したわけでは
ないけれど)

今回のアンケートでは事実上モノクロ電子ペーパーと透過型カラー液晶搭載端末での
比較となっており、カラー電子ペーパーや反射型カラー液晶やモノクロ液晶は選択肢に
入ってないのはあまり正しくないと感じたけど電子書籍用として考えた場合は文字を
メインとした場合にはモノクロ電子ペーパーが最適であり、カラー表示や動画などを
組み合わせた新世代の電子書籍用の場合は透過型カラー液晶が最適であるためこの
選択肢は至極妥当なものといえるにょ。
この両者はどちらかが淘汰されるようなものではなく将来的にも棲み分けられるような
存在だと思われるにょ。

456御茶目菜子:2010/12/06(月) 13:39:04 A(1))*((A(B)=K)*(C=0)+(A(1XORB)=K)*(C=1))-((A(0)=A(1))*<br>(K=0)):S=S+1:BEEP:NEXT<br>(※ゲーム内容は下記のPC-E500版を参照)<br><br>ふと思って、mixiの「ポケコンジャーナル」コミュでJUN氏がカシオのポケコン(PB-1000<br>シリーズ)用に作った上記の1LINEゲームをシャープのポケコン(PC-E500シリーズ)用に<br>作り直してみたにょ。<br>MOD(剰余)や\(整数化した商)はPC-E500では使えないためその部分は冗長にるものの<br>「RND」に関してはPB-1000ではN88BASICなどと同じく0から1の乱数しか発生できないため<br>「RND 8」で1〜8の整数化した乱数が発生できるPC-E500はリストが短縮でき何とか1行に<br>収まるかと思ったらそんなに甘くなかったにょ。<br><br>実は、PC-E500シリーズでは1行に入るのは下記の2つの条件を両方満たした場合だけにょ。<br><br>(1)最大255バイト<br>(2)行番号を除き最大で251文字<br><br>行番号(2バイトで記録)、その行に入っているバイト数(1バイトで記録)、改行コード<br>(1バイトで記録)が合計4バイトであるため(1)と(2)は同じもの(251+4=255)と考える<br>ことができそうだけどそうではないにょ。<br>それは「リスト表記上の1文字=1バイト」ではないからにょ。<br><br>BASICの命令は内部では中間コード(2バイト)で記録されるにょ。<br>そのため「INPUT A」というのは「INPUT」(2バイト)、「A」(1バイト)の合計3バイト<br>となるにょ。(1行には上記のように4バイト別途に必要だから「10 INPUT A」だと7バイトに<br>なる)<br>しかし、表記上は「I」「N」「P」「U」「T」「 」「A」の6文字分となるにょ。(シャープの<br>ポケコンの場合は命令の後に強制的にスペースが挿入されてしまう)<br><br>あともう1つ厄介なのがPC-E500シリーズでは単精度の定数は一律8バイトで記録されるにょ。<br>つまり、「9」でも「9999999999」でも内部では同じ8バイトということにょ。<br>1LINEゲームを作るときにはこれは非常に痛いにょ。<br>各命令の後に自動的にスペースが挿入されるためカシオ系のポケコンよりも不利なのに<br>加えてこの定数が一律8バイトであることが原因で同じ内容のものを作っても多くの文字数、<br>メモリ使用量となることが多いにょ。<br><br>ただし、この定数が一律8バイトというのは16進数を使うことでカバー可能にょ。<br>「9」ならば8バイトだけど「&H9」ならば3バイトだからね。<br>シャープのポケコンは16進数表記における「H」は省略可能なので「&9」とすれば2バイトで<br>済むにょ。(ゼロの場合は「&0」としなくても「&」だけで良い)<br>1つに付き1バイト余分にかかるというのは痛いけど一律8バイトよりは圧倒的にメモリを<br>節約可能であるため1LINEゲームでは必須の知識だといえるにょ。<br><br>その1バイトが重要という人で同じ定数を多用している場合はあらかじめ固定変数に代入<br>しておくという手があるにょ。(「1」が5回以上出てくるのならばあらかじめ「Z=1」と<br>いうように固定変数に代入しておいてリスト内では「1」ではなく「Z」を使用する)<br>それに、「&」を付けると1つにつき3.5m秒のロスになるため処理速度がかなり遅くなって<br>しまう場合もあるにょ。<br>その点、固定変数であれば0.8m秒のロスで済むために速度面でも16進数表記よりは有利に<br>なるにょ。<br><br>あとE500で1LINE(2LINE)ゲームを作る場合のポイントとなるのはFOR文に置けるSTEP0での<br>無限ループの活用と論理式とIF文の有効活用にょ。<br>論理式よりもIF文で書いた方が短くなる場合は積極的に使用すべき・・・とはいえ、IF文が<br>使えるのは1行につき1回(複数回使うと分岐処理の問題を考えなくてはならないため本当に<br>省メモリになっているか良く考える必要がある)ということで使いどころが重要にょ。<br><br>つまり、PC-E500で1LINEや2LINEのゲームを作るには独自の知識が必要になってくるという<br>ことにょ。<br>それで完成したのがこれにょ。<br><br>《1LINE ハイローゲーム》PC-E500用<br>http://ww5.tiki.ne.jp/~ochame/E500/SOFT/SHORTP.HTM#HILOW<br><br>1 CLEAR :WAIT Z:RANDOMIZE :FOR I=&TO 1:A=RND 8,B=RND 8,D=RND 2:CLS :PRINT A;B:<br>PRINT CHR$ (47-D*2):PRINT "スコア";S:FOR J=&TO 99-S:K=VAL INKEY$,J=J+K*99:NEXT :<br>I=-(K
ゲーム作りがゲーム
《1LINE ハイローゲーム》PB-1000用 by JUN
1 CLEAR:DIMA(2):FORI=0TO1:FORJ=0TO2:A(J)=INT(RND(-1)*8+1):NEXT:B=-(A(1)>A(0)):
C=A(2)MOD2:CLS:PRINTA(0)A(1),CHR$(43+C*2),S:FORJ=0TO30-S\5:K=VAL(INKEY$):
J=J+K*31:NEXT:I=1+(A(0)

457御茶目菜子:2010/12/07(火) 13:52:04
iPadは漫画を読むのに適さない
電子書籍でやはり遅れをとっているのは漫画にょ。
国内では出版物の中で漫画の占める割合は非常に高いにょ。
週刊少年ジャンプは全盛時の653万部よりかなり落ちたとはいえ未だに発行部数は300万部
近くを維持している「国内で最も売れている雑誌」となっているにょ。
コミックスにおいても「ワンピース」は1巻あたりの実売数が200万部以上となっており
これは国内においては漫画以外では達することが難しいにょ。

漫画といえば先日βテストとして「ラブひな」全巻を無償公開したJコミが思い浮かぶけど
そのβテストの成果を報告する記者会見が開かれたにょ。
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1012/06/news069.html
Jコミについては11月18日に書いたように要するに絶版漫画をPDFにして無料配信すると
いうものにょ。
「違法コピーを無くす」なんてことはできないのだけど絶版漫画であればそういった
違法流通したものか中古で探すしか読む方法はないにょ。
中古で読まれた場合には作者には1円も還元されないのに対してこのJコミの漫画においては
PDFの中に広告を埋め込みその広告売り上げを作者に100%還元されるし、ユーザー側から
しても違法流通しているものを読んでいるという後ろめたさはないためWin-Winの関係に
なっていると思われるにょ。

このPDFはDRMがかかってないためコピーし放題だけど広告をクリックすることで利益
還元されるシステムとなっているためコピーによってユーザーが増大すればそれだけ
多くの人に読まれて多くの広告収入が入っている(可能性がある)ビジネスモデルと
なっているにょ。
したがって、「コピーは遠慮してね」ではなく「コピー大歓迎」というスタンスになって
いるにょ。
もちろん、PDFに埋め込まれた広告を外してしまうとこの大前提が崩れるためそれは原則
禁止となっているけど無料配布されているものに対してわざわざ広告を外すという手間を
かける人も少ないだろうからそれほど問題にはならないと思われるにょ。(これが仮に
10円であっても有料配信されていたら本家を利用するためのハードルが高くなるため
ルール違反であっても広告を外したものに手を出す人が出てきそう)

このJコミには少年ジャンプの佐々木編集長の賛同も得て講談社からも協力を得たという
ことだけど現状のJコミのビジネスモデルでは出版社側には何のメリットもないにょ。
普通に書店で売られているような本であれば「タダで入手できるから」といって違法コピー
されたものに手を出すというのは漫画家も出版社も容認できるものではないけど絶版
コミックスではそれが当てはまらないからね。
そういう観点からすると「マイナスにはならないからJコミに賛同する」という考えも
ありそうだけど「違法流通しているものを読むのは良くない」という意識を持たせることも
可能になるというプラス要素があるため賛同しているのかもしれないにょ。
個人的には絶版漫画もだけど古い雑誌なども出版社の協力を得て復刻させてもらいたい
ところにょ。
「ポケコンジャーナル」とかでも工学社に広告収入が入ると説明すれば賛同してもらえ
そうな気もするしね。

さて、私もこのJコミを実際に利用してみたにょ。
見たのは「ラブひな」の1巻にょ。
ラブひなは全巻コミックスを持ってるし、アニメのDVDを全巻持っているくらい好きな
作品であるためすでに内容を把握しているということで「読みやすさ」を確かめるのは
不適当だけど普通のPDFであるため普通のPCであれば全く問題なく再生(閲覧)ができる
と思われるにょ。(「読みやすさ」を客観的に把握したいのならば全く知らない作品で
確かめた方がいい)

PDFであれば多くの端末で読めるというのがメリットであり一般的な電子書籍端末であれば
ほとんどの機種で読むことが可能だと思われるにょ。
そうなると紙と同レベルの視認性を持つ電子ペーパーを搭載の端末であれば読みやすそう
と感じるかもしれないにょ。
しかし、そうではない模様にょ。
http://k-tai.impress.co.jp/docs/column/stapa/20101206_412125.html
http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/column/20100915/1032950/
ソニーの「Reader」やアマゾンの「Kindle」のような電子書籍専用の端末ではやはり
PDFファイルは少々荷が重そうにょ。
これは一昨日も書いたようにこのようなモノクロ電子ペーパー搭載端末はスペックを抑える
ことで長時間駆動を実現しているためにょ。
端的にいえば「スペック不足」ということにょ。

これが、ARM1GHzクラスのCPUを使ったカラー液晶搭載端末だと変わってくるにょ。
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/topic/feature/20101207_412234.html
サムスンのAndroid端末「GALAXY Tab」で実際にJコミから提供されているPDF形式の
コミックスも読んで確かめられているけど特に問題なく再生できているにょ。
http://pc.watch.impress.co.jp/video/pcw/docs/412/234/html/m02.flv.html
端末の画面サイズの関係から見開きで読むのは厳しそうだけど1ページごとであれば
これで十分だと思われるにょ。
それに標準で通信を備えていない「Reader」ではJコミのビジネスモデルが崩れてしまう
(広告をクリックしてWebに繋がらないため広告収入を得ることができない)のに対して
「GALAXY Tab」のように標準で通信機能を持った端末(といっても3G内蔵ではないなら
無線LANが使える場所でないと駄目だけど)の場合は問題なくなるからね。

漫画を読むためだけにこんなタブレット端末を持ち歩けないという人もいるかもしれない
けれど端末スペック的には今時のスマートフォンであればそれほど問題ないのではないか
と思われるにょ。
懸念されるのは画面サイズや解像度にょ。
4インチWVGA程度の画面では決して見やすいとは思えないからね。
自動段組でき自由に文字サイズが変更可能な文字主体の書籍とは異なり漫画の場合は
元の構成そのままでページ全体表示できる必要性があるからね。
拡大縮小やスクロールが頻発するようでは閲覧はできても読書はできないにょ。

実際にスマートフォンを持っている人ならばそれで試してもらうのが一番なのだけど
スマートフォンは購入予定だけど手元にはPCしかないというならばJコミで落としたPDFを
45%程度に縮小して一定ラインの距離ほど離れて見ればいいと思われるにょ。
スマートフォンを目から30cmの距離で使用するというのであればPCの場合は下記のように
なるにょ。

 ◎4インチWVGA(233ppi)の端末を30cmで見たのと同じ感覚になる距離
 10.1インチWSVGA(ネットブック) ・・・ 59.5cm
 11.6インチWXGA(CULVノート小)  ・・・ 51.8cm
 13.3インチWXGA(CULVノート大)  ・・・ 59.4cm

画面サイズの問題はそれほどではないけど解像度が低いことで細部やルビが潰れて読み
にくくなってしまうというのが問題だということが分かると思うにょ。
快適に読める分岐点はどこにあるのかは難しいけどルビを考慮すればSVGA以上は最低
欲しいように感じるにょ。
iPhone4はその基準に達しているものの細かすぎて読みづらいということが懸念されるし
そういう意味ではGALAPAGOSの5.5インチモデル(WSVGA)は漫画を読むのにちょうどいい
サイズに思えるにょ。

海外では漫画を読むという文化が十分に発達していない(一般向けに多く売られている
自国製の漫画がない)ため海外で作られた電子書籍端末は漫画を読むのに適しているとは
いえないにょ。
比較的スペック面や画面サイズが大きいiPadは漫画を読むのに適していると感じている
人が多いけど「大は小を兼ねる」ということでiPadのような大きな端末が適していると
言わざるを得ない状況にあるだけに思えるにょ。
本当に漫画を読むのに適した端末やサービスは国内主導で作っていかないと難しそうにょ。
そうすることで漫画の電子書籍化がようやく本格スタートできると思うにょ。

458御茶目菜子:2010/12/08(水) 13:56:28
Android OS端末を今は買うな!時期が悪い・・・?
ついにAndroid 2.3が発表されたにょ。
http://k-tai.impress.co.jp/docs/news/20101207_412284.html
国内メーカーのスマートフォンはこの冬〜春モデルで全機種2.2になったソフトバンクを
除けば依然として2.1と2.2が混在している中、2.3が発表されたためこれから買おうと思って
いた人にとっては悩みの種が増えてしまったといえそうにょ。
ヘタをすれば2.1、2.2、2.3が併売されそうな雰囲気さえあるのだけどここまで混沌として
いるのはAndroid OSがまだ未完成のOS(大きく進化しているOS)であるためにょ。
何せ数ヶ月に1回新バージョンが登場しているわけだからね。(数年に1回のバージョン
アップであるWindowsでさえXP、Vista、7が併売していた時期があったから頻繁にバージョン
アップしているAndroid OSが3バージョン併売であっても決しておかしくはないともいえる
かもしれないけど)

Android OSのコードネームにはスイーツの名前が使われているけどそれらの頭文字は
アルファベット順に並んでいるにょ。(つまり、2.3は7つめのバージョンとなる)

 1.6(Donut ドーナツ)
 2.1(Eclair エクレア)
 2.2(Froyo [Frozen Yogurt] フローズンヨーグルト)
 2.3(Gingerbread ジンジャーブレッド)

したがって、コードネームで覚えていけばどういう順番でOSが登場したのか(つまり、
1.7とか1.8とかが存在しないということ)がよく分かると思うにょ。

さて、GingerbreadことAndroid 2.3がどのように変わったのかというとさすがにたかが
0.1のバージョン違いということで極端に変わることはないためわざわざ2.3を待って
購入するという必要性を私は感じないにょ。
同じ0.1のバージョン違いでも2.1→2.2とは大きく変わったからそれと同じくらいの変化を
期待している人がいるかもしれないけどね。

 2.1→2.2の変化の違い
 http://japanese.engadget.com/2010/05/24/android-flash-10-1-flash-lite-4/
 http://gigazine.net/news/20101104_android22_21/

1.6以降の主な変更点をまとめると下記のようになるにょ。

 ◎1.6→2.1
  ・マルチタッチ対応
  ・画面描画にGPUを使用
  ・Googleマルチアカウント対応
  ・Bluetooth2.1サポート

 ◎2.1→2.2
  ・JITコンパイラ搭載によりアプリが2〜5倍高速化
  ・JAVAスクリプトが2〜3倍高速化
  ・テザリング対応
  ・Adobe Flash対応(Flash LiteではなくフルバージョンのFlashに対応)
  ・SDカードへのアプリのインストールが可能

 ◎2.2→2.3
  ・UIの刷新・高速化
  ・バッテリ管理機能の向上

こうしてみると少しずつ積み重ねられたものとはいえ1.6と2.3では隔世の感があるにょ。
しかし、1.6が発表されたのは昨年9月だからわずか1年余りにょ。
新しいものが良いとは限らないけど冒頭にも書いたようにAndroid OSはまだ発達途中で
あるため新しいにこしたことはないにょ。
ただ、問題はバージョンアップがサポートされるか否かにょ。
IS01のようにメーカーから公式にサポート中止がアナウンスされない限りはバージョン
アップを期待したいところだけどコストの問題などから難しい場合もあるからね。(正式に
決まるまでは「予定=確実行われるもの」とは考えない方が良いかもしれない)
特にスマートフォンの場合は標準搭載アプリを新OSに対応させなくてはならないという
問題点があるため容易に新OSをサポートすることができないにょ。

スマートフォンの場合は昨今の購入システム(端末は24回分割の割賦購入)を考えると
同じ端末を2年程度は使い続ける人が多いのではないかと思われるにょ。
しかし、1.6→2.3の期間が1年余りということを考えると2年間というのは非常に大きい
と思われるにょ。
端末そのものの性能は2年間で大して変わらない(2年間でCPU性能や画面解像度が飛躍的に
向上することはない)ためにOSの違いが与える影響の方が大きそうにょ。(だからこそ、
2〜5倍の実行速度向上になる2.1→2.2の変化は大きい)

そうなるとやはり気になるのは次のバージョンだと思うにょ。
「G」の次であり「H」で始まる「Honeycomb(ハニカム)」が次のバージョンのコード
ネームになっているにょ。
http://japanese.engadget.com/2010/12/07/android-honeycomb/
この新バージョンのウリはタブレット端末用のUIを搭載しているということにょ。
現在のAndroid OS採用のタブレット端末は多く登場しているけどAndroid OSはメイン
ターゲットがスマートフォンであったためタブレット端末用として優れているとはいえない
ものとなっていたけどこのHoneycombではそれを考慮したものとなっているためAndroid OS
搭載のタブレット端末の普及にようやく弾みがつきそうにょ。

スマートフォンを購入する場合に重要なのは自分にとって何が(どの機能が)必要なのかを
把握しておくことだと思うにょ。
OSの違いが大きいというのは上記の通りだけど2.2で搭載した機能が重要であると感じて
いる人ならば2.2を標準搭載した機種(または2.2へのバージョンアップが確定した機種)を
選ぶべきであり、2.1で十分と感じれば2.1を搭載した機種を買えばいいにょ。
自分にとって重要な機能が搭載されてないならば「まだ買わない」というのも重要な
選択肢となり得るにょ。
特に何が必要かを把握しておらず「待っていて後から出たのを買った方が得」という人も
いるかもしれないけどWindows PC以上に入れ替わりが大きいAndroid OS搭載端末において
その考えだと買うこと自体ができなくなってしまうにょ。
特に拘りがないならばさっさと買うのが最も得策といえるかもしれないにょ。

459御茶目菜子:2010/12/09(木) 14:06:01
訳が分からないのはどっち?
角川書店がTAF(東京国際アニメフェア)への出展をとりやめたにょ。
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1012/08/news098.html
これは現在審議が行われている東京都の青少年育成条例の改正案が大きな問題をかかえて
いるからにょ。
そして、TAFの主催者が東京都(石原都知事)というのが影響しているにょ。
角川書店は国内有数の出版社であり、コンテンツホルダーでもあるけどその中には今回の
改正案ではグレーゾーンとなってしまう作品もいくつか含まれているにょ。

11月24日にも書いたように東京都は6月の定例都議会で否決された青少年育成条例の改正案の
内容を変えて再提出したけどそれには大きな表現規制が加えられてしまっているにょ。
簡単に言うと「(現実世界に実行した際に法には)触れるような性描写を行ってはいけない」
というものだけど「現実で法に触れる行為」というのは許されるものではないというのは
多くの人が思っていることだけど漫画やアニメなどのフィクションの世界で(現実の)法に
触れる行為にを描かないようにするというのはようにするというのは極めて難しいにょ。
例えば「水着写真集」でさえも実際に児童ポルノ法違反で摘発されたということもある
ということを考えれば水着シーンでさえも安心はできないからね。
確かにこれは極論だけど「100%あり得ないというわけではない」ことがこの条文の
恐ろしさにょ。

「水着」で発禁は極論だけど普通に解釈しても非常に多くの作品がグレーゾーンとなって
しまいかねないにょ。
成人漫画(18禁漫画)を除いても「ヤング○○」のような青年向け漫画(主要ターゲットが
中高生以上)のものはほとんどの作品がグレーゾーンだし、少女漫画やレディース
コミックもほぼすべてがグレーゾーンとなってしまうにょ。
しかも、性描写はなくても倫理的に問題があるもの(近親、同性での恋愛)も表現規制が
加わっているためさらにやっかいにょ。
こちらは法に触れるか否かは全く関係なく規制されているからね。

別にグレーゾーンになるくらい問題ない(多少ならやってもいい)と考える人がいるかも
しれないにょ。
しかし、そう考えること自体が危ないにょ。
「法律でやったらいけない」と書かれていることに対して「これくらいなら問題ない」と
判断することだからね。
良識ある人なら「やったらいけない」と法律で書かれているのを認識していることは
「やらない」のが当たり前にょ。
まして、これが個人ではなく営利目的の法人ならばなおさらにょ。
つまり、「自主規制」と「法による規制」とではその考え方全く異なるにょ。

ただ、違法か合法かというのは実際は日本の場合は法律自体があいまいに作られているため
法廷で審議するしかないにょ。
しかし、漫画やアニメの世界の出来事を実際に法廷で争うなんてできるはずもなくそれを
判断する人の胸三寸で決まってしまうにょ。
それならば「君子危うきに近寄らず」というわけでグレーゾーンとなるような作品は
作らないという選択肢しかなくなるにょ。
つまり、この条例案は「表現規制になっている」ということにょ。

この改正案が通れば今度は性表現だけではなく暴力表現や政治批判も規制対象になることが
懸念されるにょ。
将来的には「ドラゴンボール」や「ワンピース」さえも不健全図書になってしまうという
可能性は十分あるわけにょ。
かつて、ジャンプに連載されていた「アウターゾーン」87話に表現規制で変わってしまった
近未来の日本が描かれていたけどそれと同じようなものになる可能性が出てくるにょ。
またアスキーから発売されている有川浩氏の小説「図書館戦争」でも「メディア良化法」
という表現規制が加えられた架空の現代日本をモデルに描かれているけど表現を法によって
規制されるということの怖さはそれを見れば(読めば)よく分かると思うにょ。

しかし、あくまで東京都の条例であるため東京都以外で制作、販売する分には影響はない
と考えられるかもしれないにょ。
とはいうものの現在は多くのコンテンツが東京で作られているわけだし、東京での
コンテンツ売り上げ金額の割合は人口比からみても日本国内の1割を占めるにょ。(実際は
1割を大きく超えると思われる)
東京でやらなければ(制作、販売しなければ)解決するという問題ではないにょ。
何かあるまで東京都内で販売してそれで問題があれば東京都内での販売をやめればいいだけ
と考える人がいるかもしれないけど上記のように「悪いと分かっていてやる行為そのものに
問題がある」わけだし、東京都で有害指定が行われれば全国に影響が出る(流通そのものが
行われなくなる)ため「何かあってからやめる」というのでは遅いにょ。
年に東京都で2回開催されているコミケもこの条例案が可決されてしまうと開催は不能に
なってしまうにょ。(誰が見ても問題ないレベルの描写がされた作品しか取り扱うことが
できなくなるため)

では、なぜここまで厳しい条例にしなくてはならないのか・・・?
漫画が青少年に悪影響を及ぼすといっても著しく問題がある内容に関しては現行の条例で
対応可能であるためそれは言い訳にはならず、そもそも「悪影響」という客観的なデータ
さえないにょ。
つまり、ごく主観で決められているにょ。
実際、東京都に寄せられている苦情は月平均2.5件とのことにょ。
http://news.nifty.com/cs/magazine/detail/asahi-20101208-02/1.htm
この2.5件によって「いかがわしくない(=現行の条例では問題ない)」内容の漫画も
規制しようとしているということになるにょ。

一昨日書いたように日本では出版物において漫画の占める割合は非常に大きいにょ。
日本で漫画がここまで成長したのは「表現が緩和されていた(表現の自由があった)」
ということが一番の理由となるにょ。
諸外国では古くから自主規制によって漫画というジャンルそのものが「子供向け」しか
定着しなかったのに対して日本では子供だけではなく大人も読めるものになったからね。
「子供向け=大人が見たらつまらないもの」という単純なものではないけど少なくとも
子供向けのみならばここまで大きく発展することは無かったと断言できるにょ。

ただ、それを文化としてはまだ考えて貰えてないというのが実情にょ。
猪瀬副知事も「マンガの関係が好きな人のなかには人生が行き止まりと感じている人が多い」
と人格批判と言えるレベルのような内容の発言をtwitterで行ったけどこれは「漫画なんて
子供が見る低俗なもの」という認識から出た発言だろうと推測されるにょ。
改正案にて小説が外されているのも「漫画のように低俗なものではない」と考えれば
整合性がとれるからね。

この改正案に反対している漫画家や漫画を愛する人たちに対して石原都知事は「訳の
分からない反対をしている」と言っているけど「訳の分からない」ことを言っているのは
一体どちらなのか・・・。
http://www.sponichi.co.jp/society/flash/KFullFlash20101208017.html
「欧州では子供を性的対象とした出版物は禁じられている」と指摘しているけど日本と
欧州では法律や生活環境が異なるものになっているにょ。(欧州とは「児童」の年齢定義が
異なるし、何をすれば法律に反するのかが異なるためその根本となっている憲法をはじめ
刑法、民法も変えていく必要があるけどその権限が都知事にあるはずがなく、自分にとって
都合の良い部分だけを「欧州基準」に考えている状態)
「非実在青少年」という言葉を用いた前回否決された改正案ならばそのやろうとしている
ことが分からなくもなかったけど今回の改正案では条文を見る限りは単なる表現規制であり
「やりたいこと」と「やろうとしていること」が完全に異なるものと言えるにょ。
例えるならば農作物の周りに生えている雑草を駆除しようと農薬をまき、それによって
農作物さえも枯らそうとしている状態にょ。(植物を枯らすのが目的ならこれで問題はない
けどそうでなければ問題であることは誰の目から見ても明らか)
数カ所に目立った雑草があればそれを引っこ抜けばいい(法で規制するのではなく現行法
にて不健全図書指定すればいい)というだけの話にょ。

今回角川書店が行ったことは「自分たちの作品」が表現的に問題があるから取り下げた
(逃亡行為)というわけではなく「訳の分からない」条例案に対して行ったもの(攻撃行為)
といえるにょ。
この改正案は今月15日には可決するかが決まるためそれまでにとれる会社としての方法と
してはこれがベストな方法と判断したのではないかと思われるにょ。
自分の考えとやろうとしていることが合致しているという面においては評価できることにょ。

法律は知らないうちに制定され、施行されてしまうということが多いにょ。
実際施行されてから拡大解釈されるということは良くあることにょ。
PSE法(電気用品安全法)も多くの人が知らないうちに施行されそしていつの間にか「中古
さえも不可」となったため倒産してしまった中古販売店もあるし、それによって自殺した
人さえいるにょ。
「やりたいこと」と「やろうとしていること」が合致していないというのはPSE法も今回の
青少年育成条例の改正案も同じであるため条例案そのものが「訳の分からない」ものと
いっても過言ではないにょ。

460御茶目菜子:2010/12/10(金) 14:17:35
絵が描けなくても漫画が描ける!?
漫画作成ソフト「コミPo!」の無料体験版が公開されたにょ。
http://www.forest.impress.co.jp/docs/news/20101209_412976.html

ダウンロードページ
http://www.comipo.com/evaluate/index.html
先行体験版を使ったソフト紹介動画
http://video.watch.impress.co.jp/docs/stapa/20101207_412130.html

「コミPo!」は絵が描けなくても簡単に漫画を作ることができるソフトにょ。
抽選で選ばれた人はすでに先行体験版を使っているだろうけど残念ながら私は入手する
ことができなかったにょ。
しかし、発売を直前に控えて今回無料体験版が公開されることになったにょ。

さて、この無料体験版だけどやはり製品版や先行体験版と比べて制約が大きいにょ。
使える機能に制限があったり、使用できるデータ数が少なかったりという問題がある
からね。
制作途中のデータを保存できないのはやや辛いけどコミPo!がどのようなものかが体験
する上では問題ないレベルにょ。
ということで早速私もこれを使ってみたにょ。

まず、使用するPCは普段持ち歩いているLet'snote R5にしようか・・・と思ったけど
Cドライブの容量があまりに少ないので自宅でのネット用に使用しているFMVを使うことに
したにょ。
5年前のノートPCということでスペックはPenM740(1.73GHz)、メモリ2GB、915GMとなって
いるにょ。
この無料体験版では4コマしか作れない(製品版は普通のコマ割り漫画が作れる)という
ことで4コマにしたにょ。

コミPo!は必要なデータがあらかじめ入っているため特に準備するものはないけどせっかく
なのでキャラメイクしたにょ。
製品版では男の子、女の子、男性、女性のキャラがあらかじめ用意されているけどこの
無料体験版では女の子だけにょ。
ベースとなっているのは女の子1キャラだけでそれを元に2キャラ分のデータが最初から
作成済みでありそのキャラを使えばすぐに作り始められるけどやはり「自分で描いた」と
いう満足感を味わうためにもせめてキャラメイクはしたいからね。

そういうことで、唯一用意された女の子キャラの髪型、髪の色、目の色などを変えながら
好みのキャラを作っていったにょ。
どんなキャラが作れるのか一通り試したところツインテールのピンク髪がなかなか良さそう
ということでそれにしたにょ。
何となくAngel Beatsのユイにゃんに似ているしね(笑)
http://ww5.tiki.ne.jp/~ochame/test/comipo2.jpg

4コマを作るなら相方が必要にょ。
ユイにゃんが主人公ならば相方は日向くんか・・・と思ったけどさすがに女の子キャラ
しか用意されてない無料体験版ではどう頑張っても無理があるにょ。
ユリっぺも髪型の制約で無理なので天使ちゃん(かなで)似のキャラを作ってみたにょ。
銀髪ロングのつり目というだけなんだけどある程度記号化されているためそれなりに
見えなくもないにょ。

キャラメイクが終わったらいよいよどんな4コマにするかを考えるにょ。
テーマは最近ここでもよく書いている東京都の青少年育成条例でやってみるにょ。
4コマの起承転結を考えたらいよいよ制作開始にょ。
実際に漫画を書く場合はここからが大変な作業に入るけどコミPo!の場合はもうここまで
できたらあとは自分のイメージに合うパーツを選んで配置するだけなので非常に簡単に
できてしまうにょ。
http://ww5.tiki.ne.jp/~ochame/test/comipo3.jpg

コミPo!では人物キャラは3Dデータで入っているのでどのアングルからでもキャラを描く
ことが可能にょ。
私も自分でよく絵を描いているけど得意なアングル以外は非常に辛いのでどのアングルで
あってもさっと描けてしまう(3Dモデルをトゥーンレンダリングしているだけのこと
だけど)というのはなかなか感激にょ。
ポーズもプリセットのものがあるのでそれを使えば簡単にイメージしたものが描けるし
表情も喜怒哀楽で数10通りのものが用意されているためこれも状況によって使い分けて
いくと良さそうにょ。
文房具やケータイのような学園を舞台とした漫画を書くのに便利な小物類は3Dモデルと
してあらかじめ用意されているのでそれを使えば人物と同じく自由なアングルで描くことが
可能になるにょ。

背景もあらかじめ多く用意されているにょ。
学園を舞台とした漫画を書きやすいように教室、廊下、階段、屋上、下足箱のように
学校の背景は充実しているにょ。
あとは喜怒哀楽を表現した背景もあるためそれらを使えば効果的なものになりそうにょ。
自分で撮影した写真も背景として取り込むことができるのでデジカメで写真を撮りためて
いる人ならばそれを使うといいかもしれないにょ。
写真と絵では合わないという場合も写真をイラスト風にレタッチ可能なので安心にょ。

背景、人物を描いたらあとはセリフや漫符や効果線の挿入にょ。
吹き出しも形状、サイズが自由に選べるし、漫符(喜怒哀楽を示す漫画的な符号)や
書き文字や集中線なども多数用意されているのでそれを選ぶだけでいいからね。
そうやって、できたのがこの作品にょ。

タイトル「不健全図書」
http://ww5.tiki.ne.jp/~ochame/test/comipo.jpg

制作時間は1時間程度にょ。
最初はどんなデータが入っているのかあらかじめ確認ながらやっていたので次からは
もっと短時間で描けると思われるにょ。
自分で4コマ漫画を描こうと思ったら1時間ではさすがにカラーの4コマは描けないにょ。
一般的な漫画制作ソフトは印刷原稿用であるためモノクロのものが多いのだけどこの
コミPo!の場合はカラーであるためブログなどで使っても見た目が華やかにょ。
それに印刷用が前提であるならば400〜600dpiくらいで編集する必要があるため
ハイスペックPCが要求されしまうけどブログ用ならばそこまでの高解像度は不要である
ため低スペックで動作可能にょ。(製品版では印刷にも耐えられる縦3000ピクセルの
出力は可能になっている)

PCは5年前のノートPCということで部分的には処理性能不足を感じることもあったけど
ほとんど気にならないレベルだったので一般的な漫画制作ソフトと比べると重い部類
ではないと思うにょ。(これは解像度の影響が大きい)
3DではあるためGPUも一定以上のものが必要だけどピクセルシェーダ2.0が必須ということで
915GM(GMA900)が最低動作環境であり、その最低動作環境である私のPCでもそれなりには
動作したので問題ないにょ。
それに操作はほとんど直感で分かってしまうのでフォトレタッチソフトで画像加工の
経験がある人であればマニュアルを読まなくてもスムーズに制作できると思うにょ。
レイヤーの概念さえ分かっていればあとは何も難しいものはないからね。

本当に便利なソフトに違いないけど無料体験版では機能が制限されているためこれが
製品版や今後のバージョンアップでどのように変わるのかが一番気になるにょ。
個人的にはキャラメイクが充実してくれるとうれしい(別の人が描いたキャラデータ集も
発売されるけれどこれとキャラメイクの充実さは別問題)わけだし、ポーズもプリセット
ではなく微調整ができるようになるとうれしいにょ。
あとパラメータで風向き(風の強さ)が設定できるといいにょ。
そうすることで走ってなびいている髪の毛やジャンプによってめくれるスカートなども
表現できため動きを活かした漫画を描けるようになるにょ。

とはいえ、簡単操作で絵が描けない人でも漫画を制作できるというこのソフトはかなり
有用にょ。
「絵を描く」ということが「漫画を描く」ということに対して大きなハードルとなっている
けどそれがこのソフトでそのハードルが取り除かれるわけだからね。(センスやアイデア
さえあれば面白いものが作れる)
それにできた漫画は自由に使っても良い(商用利用もOK)ということで会社の社内報で
導入するということもできるのがいいことにょ。

461御茶目菜子:2010/12/12(日) 13:47:37
負けなければ勝ち
WILLCOMは先日980円で最大500回の通話が可能な「だれとでも定額」を発表し、12月3日より
サービスを開始したにょ。
http://k-tai.impress.co.jp/docs/news/20101201_410671.html
このサービスは1回につき最大10分他社ケータイ、固定電話でも月に500回無料で通話可能な
サービスにょ。
10分を超えた分や500回を超えた分に関しては通常料金となるものの10分、500回ならば
得になりそうな人がかなり多そうなサービスにょ。

ということでユーザーの反応を見てみるとアンケート結果では下記のようになっているにょ。
http://k-tai.impress.co.jp/docs/readers/odaibeya/20101210_413008.html
  安い 343票(66.2%)
  高い 175票(33.8%)

約3分の2の人が安いと答えている反面高いという人が3分の1いるにょ。
500回もかけることがないから「回数を減らしてもいいからもっと安くして欲しい」とか
1回10分では少ないから「せめて30分にして欲しい」という人がいると思うにょ。
確かに多くの人にとっては割安となるサービスだけどこのサービスと使用方法が一致
しないような人であれば割高に感じてしまうのは当然にょ。

現状で仮にこのサービスをフル活用した場合は1分あたり42円の料金だと仮定すると
42円×10分×500回=21万円相当となるにょ。
最大21万円が980円になると考えれば安いけどそうではない人を考えると980÷40=24.5
ということで月間25分以上WILLCOM以外の相手に通話する場合に限り(WILLCOM同士は現状
では定額なので)お得になるといえるにょ。

たくさん電話をかける人であれば1回10分というのがネックになる(それでも安くはなる
のは間違いないけど)だろうし、そもそも特定相手と多く話すのであればお互いWILLCOM
であるのがベストであるためこのサービスのメリットはないにょ。
WILLCOMの加入者比率は全キャリアの30分の1程度しかないにょ。
つまり、自分の交友関係にランダムに電話をした場合にはWILLCOM使用者は30人に1人と
いうわけであり、WILLCOM同士が無料という恩恵を自然に受けることはほとんどないから
確かにこういう他社、固定電話が無料(定額)というのは大きな意味があるにょ。
したがって、よく電話をかけるという人であれば非常に安価なプランなのは間違いないし
あまり電話をかけない(もしくはWILLCOM相手以外にはあまりあけない)という人に
とってはあまり割安感がないプランと感じるのは当然にょ。

これは他のキャリアからの移動を狙ったものと考えられるけどそう簡単なものではないと
思われるにょ。
というのも、解除料金が高価だからね。
一旦このオプションサービスを利用すると料金プラン変更をするだけで初年度4200円、
2年目以降2100円の解除料金が発生するし、3年以内に解約するならばさらに5775円の
解除料金がかかってしまうにょ。
事実上の3年縛りであり、最大9975円の解除料金がかかるということを事前に認識する
必要があるにょ。
解約前提でなくても現状のケータイから移動する場合には(MNPが使用不可であるため
電話番号が変わるし、当然メアドも変わるし、そして現状使えるサービスが使えなくなる
のを覚悟しないといけないにょ。
やはり、多少安くても現在使用しているケータイからWILLCOMに移行しようという人は
ほとんどいないのではないかと思われるにょ。

そうなると2台持ちとして通話はWILLCOMを使用し、それ以外は現状のケータイを使用する
という方法がベターになってくるにょ。
この場合だと2台持ちの不便ささえ気にしなければよく通話をする人であれば割安になる
という可能性があるにょ。
では、どの程度使えば割安になるかというと新ウィルコム定額プランS(1450円)+だれと
でも定額(980円)+ウィルコム安心サポート(315円)=2745円となり、現状のケータイで
コンスタントに月間通話料金が2745円を大幅に超えているという人であれば割安になると
いえるにょ。(安心サポートが要らなければマイナス315円で計算)
解除料金を考慮して計算した場合には1年で元を取るためには月間通話料金が3577円を
コンスタントに超えていることが必要になるにょ。

この「だれとでも定額」は2台持ちによる契約増を狙うという側面も確かに持ち合わせて
いるもののやはり契約者数を減らさないというのが最大の狙いではないかと思うにょ。
縛り無しの他社、固定電話向けの通話オプションとしては新通話パック(1050円)が用意
されているにょ。
つまり、縛りがあるもののこの「新通話パックより安くなる」ということが狙いである
といえるにょ。
980円という価格はそれを考えれば納得いくにょ。
これが200円で100回まで通話可能とかにすればさらにユーザーにとっては得になるけど
それはARPU低下を招いてしまうから難しそうにょ。

現状で儲かってないのに「そんな守りみたいなことをやってどうするのか?」と思う人も
いるかもしれないにょ。
それはWILLCOMが事実上ソフトバンクの子会社となったためにょ。
民事再生手続きをしたWILLCOMだけどソフトバンクの全面支援によってその事業を継続する
ことが可能になったけどその際にWILLCOMはPHS事業と次世代PHSであるXGP事業とで分断
されることになったにょ。

 WILLCOM PHS事業→WILLCOMとして存続(100%ソフトバンクが出資)
      XGP事業→Wireless City Planningに移管(1/3ソフトバンクが出資)

なぜ分断する必要があるかというとXGP事業で総務省から認可を得ている2.5GHz帯の電波は
3G通信を行っているキャリアは3分の1までしか出資できないからにょ。
そのため分断し、PHS事業は完全子会社化し、XGP事業は別会社を作り最大の1/3だけ
出資しているというわけにょ。

ソフトバンクがそこまでしてWILLCOMに支援しているのはやはり顧客と電波を得るため
だと思われるにょ。
純減が続いているWILLCOMだけど先月末現在で369万人のユーザーがいるにょ。
これを自社に取り込めば2位のauと大きく差を縮めることが可能になるにょ。
そして、大きいのが2.5GHz帯の電波にょ。
3年前に申請を出していたのに認可が貰えなかったからね。
http://bb.watch.impress.co.jp/cda/news/20519.html
今回はWILLCOMの事業を引き継ぐことでその2.5GHz帯の使用することが可能になったにょ。

今回も決して安い買い物ではなかったけどvodafoneから約2兆円で事業を引き継いだのに
比べれば安いものにょ。
1500万人のユーザーと全国をカバーした2Gエリア(+主要カ所を網羅した3Gエリア)を
得ることが出来たため一気にシェア争いの競争ができるようになったとはいえ、新規参入
ではないため電波割り当てでは新規よりも不利な扱いを受けてきたからね。
したがって、顧客と電波を得られたソフトバンクにとってWILLCOMのPHS事業は「負けな
ければ勝ち」(ユーザー数を維持して赤字が出なければOK)という感じだと思われるにょ。
したがって、この「だれとでも定額」は攻めのプランではなく究極の守りプランと
言えそうにょ。

462御茶目菜子:2010/12/13(月) 14:08:08
表現の自由が欲しければ金をくれ!?
ここで幾度も書いてきた東京都の青少年育成条例の改正案についてだけどよく分からない
という人のために「コミpo!」を使って4コママンガで描いてみたにょ。
描きたいことは大量にあるけど条例が成立する前に描かないと意味がないということで
全5話にまとめてみたにょ。(自分で全部描いたら恐らく第1話を描いた段階で時間切れに
なると思うのでコミpo!はすごく役に立った)
そのため1コマの中の文字数がやたら多い部分もある(無料体験版のコミpo!では縦1000
ピクセルしか出力できないため細かい部分は読みにくい)けどご容赦願いたいにょ。

第0話 自己紹介(※ただのキャラ紹介なので読まなくてもOK)
http://ww5.tiki.ne.jp/~ochame/CLUB/image/jourei0.jpg
第1話 漫画が消える!?
http://ww5.tiki.ne.jp/~ochame/CLUB/image/jourei1.jpg
第2話 えっちなのはいけないと思います
http://ww5.tiki.ne.jp/~ochame/CLUB/image/jourei2.jpg
第3話 ゾーニングは無意味!?
http://ww5.tiki.ne.jp/~ochame/CLUB/image/jourei3.jpg
第4話 自分には関係ない
http://ww5.tiki.ne.jp/~ochame/CLUB/image/jourei4.jpg
第5話 私たちにできること
http://ww5.tiki.ne.jp/~ochame/CLUB/image/jourei5.jpg

この全5話の簡単な解説をするにょ。

第1話
まずは内容の伝聞ではなく元の条文を知るということとその内容を理解するということが
重要になるにょ。

第2話
この改正案ではエロマンガ(18禁レベル)を規制するのではなく全年齢向け(非18禁)の
マンガを規制するというものにょ。
もっとも、マンガ・アニメ規制の条例が一旦出来てしまえばそれはいずれはエロマンガ
にも及んでくるため楽観はできないけどね。

第3話
ゾーニングには共通認識が必要になるという点ではルール作りが必要だけどそれは法に
よって決めるものではないし、法で基準を定めるということはもはやゾーニングという
レベルを超えているにょ。
まして、現在のゾーニングの何が問題なのかという点を指摘せずにいきなり法規制する
というのは論外にょ。(「いかがわしい漫画」がコンビニで自由に見れると言っていた
都知事だけどそれがどこのコンビニか聞かれてスルーしているところを見ると実際は
ゾーニング自体は把握しておらず後述のように「そういった漫画が存在していること」
自体を問題視していると思われる)

第4話
今回の条例では非常に広範囲の規制が行われるためアニメ、漫画が好きならば「自分には
関係ない」という認識を捨てた方がいいということにょ。

第5話
現時点で具体的にどんな影響が出るのかというのは未知数ということにょ。
ただ、広範囲かつ曖昧な規制であるため多くの作品がグレーゾーン(厳密に言えば条例
違反だけど黙認されるかもしれない状態)となってしまい作品の方向転換が迫られたり、
中には存続自体が危ない作品もあるにょ。
たまたま今回対象外となっていても一旦法で決まった規制が緩くなることはほとんど
なく青少年育成条例の目的を考えると今後は性描写だけに止まらない可能性の方が高いと
言えそうにょ。

いちいち1ページごとリンクを踏むのは面倒という人のために今回描いたマンガを全部
まとめて見れるページも作ってみたにょ。
http://ww5.tiki.ne.jp/~ochame/CLUB/jourei.htm

恐らく国民のほとんど(9割以上?)の人がこの条例の改正案について知らない(興味が
ない)だろうけどちゃんと知っている人であれば大半の人が反対すると思われるにょ。
恐らくアニメや漫画が好きな人であれば9割以上の人が反対すると思われるにょ。(実際
ニコニコ動画でのアンケートでは96.9%が反対で賛成は1.4%だった)
しかし、この条例案は本日(12月13日)に都議会で採決がとられ、明後日には正式に
成立すると予想されているにょ。

では、なぜ民意が全く反映されてない条例を成立させようとしているのか・・・。
都知事、副知事の最近の発言をまとめてみるとその意図が見えてくるにょ。
漫画を大人が読むことさえ非難しているということを考えると「青少年に良くない」と
いうのはただの建前であることが分かるにょ。(12月9日に書いたように条例の条文自体が
やろうとしていることとはまるで異なるものになっているので表面しか見てない人は
簡単に騙されてしまう)

それに、TAF(東京国際アニメフェア)では角川書店だけではなく他の出版社も不参加を
表明(過半数のスペースが空き状態になる)というのに都知事は「全然構いません。
どうぞご自由になさったらいいんじゃないですか」と発言しているにょ。
これは端的に言えばそんな「作品は要らない」ということを示しているにょ。

すべてを考慮するとアニメや漫画は「子供向けのもの だけ あれば良い」という認識で
あるということが言えそうにょ。
TAFに出展予定の作品(左)から不参加を表明した出版社の作品を黒く塗りつぶせば右の
ようになるにょ。
http://paint.s13.dxbeat.com/up/src/paint_27897.jpg
これが都知事が望んだものといえるにょ。
まだ「子供向け」といっていいのか微妙な作品が残っているけどこんな条例を強引に可決
するのはそういった作品のみを残して後はどうなっても良いという考えから生まれている
と推測されるにょ。

最近「北欧では・・・」とやたら海外を意識している都知事だけどその背景には日本の
作品を「海外で売りたい」というものがありそうにょ。
しかし、そういった子供だけではなく大人が見ても楽しめる漫画やアニメの中には海外
では全年齢用として販売できない作品も多く存在するにょ。(ワンピースでさえも修正
しないとそのままでは海外では売ることができない)
さらに「そういった作品が日本では全年齢向けとして存在している」ということが
マイナスイメージとなっていると考えているのではないかと思われるにょ。(売場を
分けたり中身を見えないようにするというゾーニングでは不十分と考えているのはこれで
すべて説明がついてしまう)

これは私見だけど「国際的に売れる作品(多くの儲けが出る作品)はそのままでOK」そう
でないものは「天下り団体を作りそれによって審査させて儲けさせろ」というのが本音
ではないかと思われるにょ。(1部10円で計算しても週刊少年ジャンプだけで年間10億円
以上の審査収入を得ることができるため全漫画、アニメだと莫大な金額になる)
幅広い年齢層に受け入れられることでようやく成立している今の漫画やアニメ業界に
おいて明かな子供向け作品(要するに教科書のような作品)しか作らないのでは生きて
いくことはできないにょ。
そのためそうではない作品を作ろうとすれば今回の条例案が厳しい壁となってくるにょ。

胸三寸でどうにでも解釈可能というのが今回の改正案の困るところにょ。(一部の本当に
規制すべき過激な作品のみを対象とするならばすべての「法律に反する描写は不可」
ともいえる今回の条文は明らかに不適)
これによって仮に今後審査団体が出来た場合、「表現の自由を貫くため天下り団体に
審査させたくない」という出版社の意向があっても法の力によってそれは簡単に潰されて
しまうにょ。(明らかに子供向けの作品しか作れなくなってしまうけどそれは上記のように
存続が難しいため廃業は免れない)
端的に言えばこの条例の改正案は「表現の自由が欲しければお金で買え」ということかも
しれないにょ。
そういう財政面のメリットを考えると国民の反対意見が多くても強引に可決に持ち込もう
としているのは容易に説明がつくにょ。(というかそうでないとこの条文で強引に可決
しようとする理由が全く説明がつかない)
「お金で解決する」というのならば「表現の自由が無くなる」という出版社や漫画家たちの
反論に対して「そうではない」と答える都の意見は分かるしね。

有権者の50分の1以上の反対署名を集めれば条例案の廃止要求を出せるけどアニメや漫画が
規制されても自分には影響ないと考えている人が大半ということを考えるとこの改正案を
廃案にするのは極めて困難だと思われるにょ。
都民ではない私は情報を伝えることと願うことしかできないにょ。

463御茶目菜子:2010/12/14(火) 13:58:49
法による表現規制は正しいのか・・・?
東京都の青少年育成条例の改正案だけど昨日行われた採決の結果15日の本会議を経て
成立する見通しとなったにょ。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20101214-OYT1T00106.htm
しかし、マスコミの報道は相変わらず恣意的なものとなっているにょ。
この改正案には6月に否決された改正案の条文にあった「非実在青少年」というものは
無くなっており、登場人物の年齢制限は条文から消されているのにあたかも「子供に
対する性行為を行う漫画」が規制されるという誤った報道がされているからね。
言うならば「非実在犯罪規制」(※ただし、アニメ、漫画に限る)という条例であって
この内容からすると青少年育成条例でも何でもないにょ。

昨晩のニュース23でも上記の件に関して採り上げられたけど女性アナウンサーは子供に
「見せたくないから規制に賛成」という意見を言っていたにょ。
これはゾーニングや自主規制の現状を知らないかつ条文を読んでない(もしくはちゃんと
理解してない)というのが理由かもしれないにょ。
すでに多くの雑誌が自主規制をしており、その雑誌の想定している年齢層にあった表現
方法にて表現しているし、昨日も書いたように自由に見れないようゾーニングを行って
販売しているからね。

確かに各都道府県では長野県を除き各都道府県の青少年育成条例によって不健全図書指定
(有害図書指定)は確かにあるもののほとんどの県でどれだけのページ数を書いたら
いけないと具体的に書いているのに対して東京都の場合は「誇張」という言葉で済ませて
いるからね。
つまり、1ページ、1コマでも「誇張」と見なされれば「不健全図書(=事実上の発禁)」
となってしまうわけにょ。
それが胸三寸で決まってしまうから恐ろしいにょ。
しかも、刑罰法規に触れるものすべてが対象であることから「子供に対する性行為」だけ
では到底すまないにょ。

そんな拡大解釈はないだろうという人もいるかもしれないけど8月6日に書いたように
画像1枚をネット上で配布したという「著作権法違反」の罪で逮捕された「原田ウイルス」
作成者の例もあるからね。(この作者は次に作った「タコイカウイルス」も逮捕するのが
目的で強引に「器物破損」の罪が適用された)
規制範囲が広く曖昧であるということはこのように「規制したいと判断する漫画、アニメを
簡単に規制できる」という恐ろしい側面を併せ持っているにょ。
画像1枚でも著作権法違反の対象になってしまうのと同じくどんな些細なことでも刑罰
法規に触れる描写を行えば条例違反の対象になってしまうからね。(著作権法とは異なり
親告罪ではないのがさらに厄介)
そうならないように漫画家や出版社は今まで以上に自主規制を行う必要があるけど刑罰
法規に触れない描写なんて六法全書を覚えた人でない限り描くのは不可能であり、実際は
どこまでなら許容して貰えるのかびくびくしながら描かなくてはならないにょ。

本来であればゾーニングをより強化していく形にするのがベストだけど石原都知事は
「漫画家は卑しい仕事をしている」と見下しているためそのような機会は設けられず
今回のような多数の反対が出ている中で強行策に出たにょ。(都に届いた改正案に関する
陳述書も都にとって都合の悪い部分はすべて抹消され都合のよい規制賛成派の住民意見
だけを取り出すという明らかに理不尽な行為をしている)
これだけ分かっていて「子供に見せたくない」から「法の力で規制すべき」と考える人は
「漫画そのものが嫌い」という人を除けばほとんどいないと思うにょ。

しかし、「一線を越えた表現をしたければ最初から『18禁』として売ればいいだけ」と思う
人も中にはいるかもしれないにょ。
その際には上記のようにその適用範囲が広くて曖昧であるという点が問題となるにょ。
「ヤング○○」などの青年誌やレディースコミックなどは「18禁」(成年誌)として販売
すれば確かに問題ないといえるけどそれでは取扱される店が大幅に減ってしまうという
問題を抱えているし、少年誌が全く刑罰法規に触れる描写がないわけではないため極論
から言うと少年誌も「18禁」として販売しなくてはならないにょ。
つまり、あらかじめ「18禁」として販売するという方法は今回の改正案においては何の
解決策にもならないにょ。

それに加えて出版社や雑誌の自主規制というものを根本的に否定したこの改正案では
18禁そのものも問題となりそうだしね。
初の成人(18禁)コミックは「IKENAI!いんびテーション」にょ。
これはヤングマガジン連載の作品だったけど有害図書指定を受けたために18禁レーベルで
刊行されたにょ。
今は多くの18禁漫画が刊行されているけどそれらはすべて「自主規制」による「18禁」と
なっているにょ。
漫画であっても刑法上の「わいせつ物」と判断された松文館事件があるように自主規制が
否定されてしまった今回の改正案において「18禁ならば関係ない」なんてことは全く
ないといえるにょ。(大いに影響してくる)
実際PCゲームにおいては「18禁」という本来ならば幅広い表現が可能なものにおいても
昨今は規制が厳しくなっていて表現できる幅がかなり狭められており、自主規制による
18禁漫画はそれと同じく厳しい立場に立たされそうにょ。

出版社や雑誌(編集部)の自主規制を否定してその変わりに導入されようとしているのが
昨日書いたような漫画を審査する第三者団体(恐らく天下り団体)にょ。
今後は東京都で出版、流通される漫画はすべてこの審査団体を通して行うことが義務づけ
られるにょ。
「全く刑罰法規に反した描写をしていない」という自信があれば審査団体を通さず
自主規制で出版、流通も無理ではないだろうけどそれは曖昧かつ広範囲の規制が阻んで
しまうにょ。

今回はアニメ、漫画が対象となっておりゲームは入ってないのはゲームに関しては
コンシューマゲームにはCERO、PCゲームにはソフ倫があり、すでに各メーカーの自主規制
ではなくそれを総括した審査団体があるというのが大きいと思われるにょ。
CEROはメーカー側ではなく第三者から選出された審査人による審査であるためかなり規制が
厳しくそれが海外メーカーの日本での参入を難しくしているくらいにょ。
海外では問題ない残虐性のある描写も日本では認められず日本で販売する際には日本向けに
表現を変えて販売する必要があるからにょ。
Xboxは海外のゲームが主体となっているけど日本でXboxが極端に売れてない(欧米と比べ
PS3との格差が大きい)というのはそういうゲームを好む人が少ないのもあるけどその
規制による影響も大きいのではないかと思われるにょ。(近年は世界における日本の
ゲームシェアは小さくなっており積極的にその表現制限の壁を越えてまで日本で発売する
メーカーはごく一部に限られる)

コンシューマゲームにはCEROによって厳しい表現規制があるのだけどPCゲームにはソフ倫が
あるにょ。
91年の「沙織事件」によって今まで各メーカーの自主規制で制作売られていたPCゲームに
おいてソフ倫(コンピュータソフトウェア倫理機構)が作られることになったにょ。
当初は「全年齢」と「18禁」しか区分がなく「喫煙シーンがある」という理由で全年齢では
発売できなくなった「卒業II」はそれだけの理由で「18禁」で発売されたにょ。
上記のように18禁では扱う店に制限が出来てしまうため94年にはR指定(15禁)が設け
られたにょ。
ソフ倫はメーカー側が主体となった「メーカーを守るため」に作られた審査団体だけど
それでも昨今は各所からのバッシングが大きく99年に児童ポルノ法が施行された際には
18歳未満の設定のキャラとの性行為は禁止されてしまったにょ。

そして昨年イギリスで起きた「レイプレイ事件」によってさらに規制が進み今では同じ
18禁として販売されている実写のAVよりも遥かに厳しい表現規制を受けているにょ。
メーカー保護を目的としたメーカー主体の審査団体でさえこれなのだから規制するのが
目的である天下り団体であればこれより遥かに厳しい規制になるのは明白であり「18禁なら
(刑法上の「わいせつ図画」に相当しない限り)自由に表現できる」ということは無く
なってしまうと思われるにょ。

全年齢向けの作品ならばさらに表現できる幅は狭まってしまうにょ。
仮に「全年齢」と「18禁」という2つの種類しかない場合は「全年齢」で販売できない
場合は即18禁となってしまうにょ。
それは「売場が変わる」だけではなく「流通が変わる」ということを意味するにょ。
仮に少年ジャンプの表現において全年齢では相応しくない描写があったとした場合には
その号だけ18禁コーナーに並べられ翌号からは元のコーナーに戻るなんてことはなく
一旦廃刊となり、流通を変えて再度刊行されることになるにょ。
雑誌の場合はよほどの表現問題がない限り1回でそこまで迫られてしまうことはないと
思うし、見本誌で全年齢では出せないことが分かったらその時点で差し替えをすれば済む
問題だろうけどね。
しかし、全年齢として発売できない部分があったらそれを差し替えて再審査しなくては
ならないという都合上その週の発売日が急遽変更になるという問題点があり発売間隔が短い
週刊誌においてはそれは致命的な問題となるため確実に「全年齢」としてパスできるように
事実上厳しい自主制限を強いられてしまうにょ。

これは少年ジャンプであれば「全年齢」として発売できないような事態にならないと考える
人もあるかもしれないけどそれは表現においてかなり寛容をしている側の考えにすぎない
と思われるにょ。
漫画はアニメと比べて比較的自主規制が緩いからね。
TVアニメは深夜アニメであってもキー局による全国放送のものは性描写に関しては厳しい
自主規制を行っているにょ。(パンチラさえNGという放送局さえあるのだけど80年台までは
ゴールデンでさえパンチラどころか全裸シーンが放送されていたことを考えるとかなり
規制が厳しくなっているのが分かると思う)
あと性描写だけではなく20歳未満の喫煙シーンはNGであり、「苺ましまろ」においては
原作では女子高生の伸恵はアニメでは短大生の設定に変えられたにょ。
道路交通法に反するため自転車の2人乗りもNGであり「ハヤテのごとく」では「この道路は
私有地」という設定によって何とか2人乗りシーンをアニメで再現できたにょ。
自主規制のTVアニメでさえこれなのだから第三者の審査が入るであろう漫画においては
「全年齢」として発売するためにはそれ以上の厳しい表現規制が入るのは確実にょ。
それくらい刑罰法規に反しない描写を行うためには気を遣う必要があるにょ。(これでも
暴力描写は宗教面の描写に関しては海外よりは許容されているためそこまで厳しい自主
規制をしてもそのまま海外では全年齢として発売することはできないものもある)

これはTVアニメという性質上深夜の放送であってもゴールデンと大差ない表現規制を
強いられているからにょ。
深夜に放送しているから「これくらいの表現は許されるだろう」と自主規制を緩めて
しまえばたちどころにクレームを入れる人(モンスターペアレント)が出てくるからね。
現在放送中の「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」はそういう人からの苦情の格好の
的となっており「女子中学生が18禁ゲームをプレイする」という性質上今回の改正案が
成立し施行された際には「全年齢」としてDVDを販売するのは厳しいと思われるにょ。
つまり、深夜に放送しているとか関係なく(小学生以下の)子供が見ても問題ないような
表現規制が強いられてしまうということにょ。
漫画において、「小学生が見ても問題ないか否か」というのは出版者側だとかなり甘めと
なってしまうのだけどそれが「規制したい側」からするとかなり厳しくなってしまうにょ。
つまり、規制する側が「小学生が見ても問題ない」と判断可能なレベルにしないと
「全年齢」として販売することはできなくなるということになるにょ。

そうなった場合は少年誌であっても「全年齢」として発売することは決して簡単なことでは
なく青年誌においては存続の危機さえあるにょ。
青年誌であろうと「全年齢」として発売するためには「小学生が見ても問題ない」レベルの
表現規制が求められるからね。
「青年誌はターゲットが中学生以上(高校生以上)だから小学生はターゲットではない」
と出版社が言ってもそれが認められることはまずないにょ。
それが認められるのであれば自主規制による表現規制やゾーニング販売を完全に無視した
上で強引に法規制を行うはずがないからね。
そうなると、青年誌においては表現できる幅が著しく狭くなってしまうにょ。
それが気に入らなければ成人向け(18禁)と販売するしかないけどそれはさすがに厳しい
ためにソフ倫と同じくR指定(15禁)が作られるのではないかと思われるにょ。

このように今回の改正案が成立してしまうと漫画において表現できる幅は大きく狭められて
しまうことになるにょ。
これは条例ということで東京都においてのみ強制力を持つけど東京都を制作、流通から
外すなんてことは極めて困難だし、東京で成立してしまったことが引き金となり各県にも
影響を与えてしまうことになるにょ。
実際、神奈川県でも青少年育成条例が改正されようとしているけどこちらもアニメや漫画を
規制する内容が盛り込まれているため「東京都で成立した」という実績が出てくれば
神奈川県でも規制派の後押しとなるからね。

憲法で保障されている「表現の自由」は上記の「松文館事件」のように「わいせつ物」に
関しては「表現の自由」は適用されないという判例ができてしまったし、今回の東京都の
青少年育成条例の改正に関してはわいせつでない場合でも「表現の規制」が法的に認め
られる前例を作ってしまうことになってしまうにょ。(「法による表現規制」は憲法違反
ではないという前例)
つまり、アニメや漫画といった「絵」に関しては実写以上の厳しい表現規制が設けられる
ということにょ。
実写に関してはあくまで自主規制に任されており「わいせつ物」以外であれば法的には
何の規制もないからね。(最近は「児童ポルノ法」によって場合によっては水着写真でも
罰せられる可能性があるので規制が緩いというわけではないけど漫画やアニメではそれと
同等以上の規制が強いられる)
したがって、たかが「1都道府県の条例にすぎない」といってもこれが今後の二次元規制
(アニメ、漫画の規制)において与える影響は計り知れないものがあるにょ。
この改正案の正式な成立は明日とはいえ、昨日の採決の結果が明日の本会議で覆るなんて
ことはほぼあり得ないためこのまま成立すると考えられるにょ。

464御茶目菜子:2010/12/15(水) 14:06:05
これは本当にPocket WiFiの後継機種なのか・・・?
「Pocket WiFi S」が発表されたにょ。
http://plusd.itmedia.co.jp/mobile/articles/1012/14/news093.html
今年の4月にPocket WiFiを買った私としては後継機種ということで期待していたにょ。
Pocket WiFiは私が買った頃はモバイルルータの選択肢がなくこれとモバイルWiMAXの
モバイルルータしかなかったからね。
モバイルWiMAXの方はエリアが狭く、端末自体が大きくバッテリ駆動時間が短いということで
事実上Pocket WiFiの一択だったにょ。
今では多くのキャリアからモバイルルータは発売されており、端末は選び放題にょ。

そういう中で発表されたPocket WiFi Sたけどこれはモバイルルータではなく単なる
スマートフォンにょ。
モバイルルータに求めている要素とスマートフォンに求めている要素は異なるため両方を
重視するというわけにはいかないにょ。
したがって、これをモバイルルータとして考えるかスマートフォンとして考えるかで
評価が大きく変わってくると思われるにょ。

では、これをモバイルルータとして考えた場合に現行のPocket WiFiと比較して考えて
みるにょ。
まず、サイズ、重量を比較すると下記のようになるにょ。

     Pocket WiFi S   Pocket WiFi
 サイズ 54.8x104x13.5mm  46.6x95.5x14.1mm
 重量    105g        80g


厚さは6mm薄くなっているものの縦横のサイズは8〜9mm大きくなっており、重量に関しては
25g重くなっているにょ。
トータルでは「携帯性はダウンした」と考えられるにょ。

次にバッテリ駆動時間を見てみるにょ。

        Pocket WiFi S   Pocket WiFi
 バッテリ容量  1200mAh      1500mAh
 連続通信時間   4時間       4時間
 待ち受け時間  240時間      100時間

バッテリ容量はダウンしているものの連続通信時間は(カタログスペック上)変わらず
待ち受け時間に関しては2.4倍に増えているにょ。
Pocket WiFiの待ち受け100時間というのは全く通信をしなくても1日当たり4分の1ずつ
バッテリが減っていくというわけであり、私は通信しない場合はこまめに電源を落として
使用しているにょ。
毎日フル充電している人ならばそんな心配はないのだけど私の場合はそうではないからね。
そうなると非通信時に10日バッテリが持つというのはかなり魅力的に感じるにょ。

駆動時間だけではなく起動時間も重要にょ。
Pocket WiFiは電源OFFの状態から使えるようになるまで20秒少々かかるのがネックだった
けどこの起動時間は多数の端末が存在する今であっても最速クラスにょ。
Android端末であるPocket WiFi Sが電源OFFからのコールドブートでこれだけ短時間で起動
可能になるとは思えないけど上記のようにPocket WiFiの場合は待ち受け100時間という
短さのため非通信時には電源を切る必要性があったためそうなっているにょ。
このPocket WiFi Sの場合は待ち受け時間が240時間であるため完全に電源OFFにしなくても
良いならばそれより短い時間でルータとして使用可能になるのではないかと思われるにょ。
ただし、そのルータとして使用する場合の待ち受け時間がどのくらいかが問題にょ。
仮にルータとして使用した場合に20時間程度しか持たないというのであれば待ち受け
240時間というのはメリットではなくなるからね。

ルータ機能を見てみると両者ともに無線5台+USB接続1台の合計6台の端末が接続できる
ということで互角にょ。
Pocket WiFiはmicro SDに対応しているけどこれはただのUSBメモリ的な使用方法しか
できず非常に残念だったにょ。
これがUSB接続だけではなく無線でも使用できるモバイルNAS的な利用方法が可能であれば
すごく便利なものだったからね。
しかし、Pocket WiFi SであればAndroid端末であるためモバイルNAS的な利用方法もできる
のではないかと思われるにょ。

では、次にスマートフォンとして見てみることにするにょ。
価格はスマートフォンの中では最安の19800円にょ。(在庫処分価格や「実質価格」を除く)
その代わり、CPUは528MHz、液晶サイズは2.8インチQVGAということで昨今のスマート
フォンの中では最低クラスにょ。
しかし、OSはAndroid 2.2を搭載しているにょ。
2.2を搭載する理由は当然ながらティザリングのためにょ。
Android 2.2、iOS4.0からティザリングに対応しているけど国内で販売されているスマート
フォンにおいてはほとんどの機種でティザリングが無効化されているにょ。
そういう中、ティザリングが有効な状態で販売されているというのは大きいにょ。
まぁティザリングを利用してモバイルルータ機能を実現したというだけの話だけどね。

あとは、SIMフリーであるというのもウリになっているにょ。
7月7日に書いたように来年4月からドコモが全端末SIMロック解除(SIMフリー)にするから
それに対抗したものだと思われるにょ。
SIMフリーにするというのはメリットだけではなくデメリットも持ち合わせているという
のは何度も書いたけどメリットとしてはやはり他のキャリアのSIMカードと差し替え可能
ということにょ。
W-CDMAという規格上を考えるとau以外であるドコモ、ソフトバンクのSIMカードを挿して
使うことは可能にょ。

ただし、それで通信をするとなると厄介にょ。
ソフトバンクには現状ではPC接続の定額プランがない(ソフトバンク版のPocket WiFiに
おいてもイーモバイルのSIMカードを挿している状態でのみ定額サービスを受けることが
できる)ためソフトバンクのSIMを差せば青天井の従量制となるからね。
ドコモの場合は定額プランに入ってさえいればその点は安心にょ。


さて、このPocket WiFi Sはどう評価するかというとこれは完全に個人の主観に委ねられて
しまいそうにょ。

 (1)マイナス思考型
   (a)モバイルルータとして考えた場合・・・従来より携帯性がダウン
   (b)スマートフォンとして考えた場合・・・低スペック端末

 (2)プラス思考型
   (a)モバイルルータとして考えた場合・・・従来より高機能化
   (b)スマートフォンとして考えた場合・・・安価で小型なティザリング対応端末

この4通りのどれに位置するかで評価が変わるからね。
とはいうもののPocket WiFi Sは分類的にはPocket WiFiの後継機種扱いということで
データ通信端末になってしまうけど実質的にはスマートフォンであり、Pocket WiFiが
データ通信端末として発売当時からずっと首位になっているくらい人気の端末だからその
後継ということであれば売れるだろうという考えでそのネーミングを使用したのでは
ないかと思われるにょ。

個人的にはPocket WiFiのサイズであれば単体通信が出来るようになればいいな・・・とか
思ったこともあるけどPocket WiFi Sはサイズアップしているのが難点にょ。
もしも、2.5インチ液晶採用で従来機と同サイズを実現できていたらかなり魅力的な端末に
なっていたにょ。
大きく重くなる分だけバッテリ駆動時間を長くなっているというのならばまた話は変わる
けど連続通信時間だけを見れば現状維持だからね。

465御茶目菜子:2010/12/16(木) 13:59:41
少年漫画が18禁になってしまう!?
昨日、東京都の青少年育成条例の改正案が成立したにょ。
http://sankei.jp.msn.com/politics/local/101215/lcl1012150901000-n1.htm
これによって、制作側は来年4月1日から販売側は7月1日から規制が開始するにょ。
都知事を筆頭にマスコミ、ジャーナリストまでウソの報道、発言によって一般市民まで
ミスリードしていくという極めて遺憾のものとなってしまったにょ。
規制されるのは「エロマンガ」(18禁もしくは18禁に指定すべきな「不健全図書」)では
なく「一般漫画」にょ。(今後漫画を審査する団体ができた場合には「18禁」として
出している作品に関しても規制が加わる可能性が高い)
それらの「表現」が規制されるにょ。

表現規制といっても何が規制されるかというと漫画やアニメにおける「絵」と「文字」の
描写規制となるにょ。
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20101213-00000301-playboyz-soci
これによって「表現の自由」を抑圧されることはないと言っているけど漫画において
「絵」と「文字」を規制するということが「表現規制ではない」というのならば論点が
全く噛み合わないにょ。
漫画においては絵、文字、ストーリーすべてが表現の方法だからね。
漫画を知らない人が「これは悪影響があるだろう」という固定観念だけで作った条例である
ことがよく分かるにょ。

規制されるものというのは「不当に賛美または誇張」された「強姦などの刑罰法規に触れる
性描写」、および「近親間、同性間の性描写」にょ。
ただ、報道では「強姦などの過激な性描写が規制される」ということで「それは当然の
ことだ」と思っている人もいるかもしれないけどそれは最初に書いたように完全にマスコミ
によるミスリードにょ。
すでにそういう作品は不健全図書扱いになっており今回の規制対象ではないからにょ。
だから「ウソによるミスリード」といえるわけにょ。
ジャーナリストの中にはそんなウソを平然と述べている人もいるのでくれぐれもウソに
騙されたりしないようにしっかりと「自分自身で考える」という習慣を身につけてほしい
ものにょ。
まるで、TAFに不参加表明をした角川書店、講談社、集英社、小学館が「強姦を行う
漫画」で儲けているかのように言っている人もいるわけだしね。

表現における規制の基準は4段階あるにょ。
第1段階 わいせつ図画(刑法175条で定められているもの)
第2段階 18禁として販売されているもの
第3段階 有害図書(不健全図書)指定されたもの
第4段階 今回の規制対象

今回対象となっているのは従来は規制ができなかった「性的刺激の強くない」性描写にょ。
その中で刑罰法規(刑法だけでなく民法や条例も含む)に触れるものおよび近親間、
同性間のものが対象となっているにょ。
不当に賛美、誇張は完全に主観であるため客観的には判断することが不可能であり、その
件に関して回答を求めても黙秘であったため「場合によっては1コマであっても規制対象に
なる」可能性があるにょ。(もしそうならないと断言できるならば即答できるはず)
そもそも漫画というのは「誇張する」ことで成立している部分があるわけだしね。

さて、実際にそんな刑罰法規に触れるような描写があるのかということだけど私が過去に
読んだ作品などを元にして考えたものを図示してみるにょ。
http://ww5.tiki.ne.jp/~ochame/test/hyougen.jpg

グレースケールで描かれた2つの四角と縦に並んだ赤橙黄青の4本の線が見えると思うけど
上の四角が従来の条例における規制であり、下の四角が改正後の規制となっているにょ。
出版社や雑誌(編集部)によって異なるけど大ざっぱに言うと黄色のラインが少年漫画で
自主規制している最大ライン、赤のラインが青年漫画で自主規制している最大ラインと
なっているにょ。
レッドゾーンぎりぎりだと運が良ければセーフ、運が悪ければアウトとなるにょ。
そのため大手の出版社はそのラインより手前でストップすることで不健全図書指定
されることから逃れているにょ。

では、今回の改正後の方を見てみると青年誌はかなりやばいレベル(かなり黒に近い)で
あり、少年誌もグレーゾーンとなっているにょ。
刑罰法規に触れないものが青のラインにょ。
つまり、今回の改正後に自主規制した場合には「青年誌も少年誌も青のライン付近」で
表現を止めておく必要があるにょ。
こうやって図で示すと著しい表現規制というのが分かると思うにょ。

具体的に作品を示して考えてみるにょ。
みんなが読んだことある作品が望ましいため「Jコミ」で公開されている「ラブひな」を
参考にするにょ。
まだ読んたことがない人はまず1巻だけでいいので読んで欲しいにょ。
http://www.j-comi.jp/book/detail/101/
読んだあとこれは「18禁」(18歳未満には見せられないもの)として販売すべきかを自分
自身で考えて欲しいにょ。

これで少年漫画の割りには性的描写は多いけどそんなに性的刺激があるというレベルでは
ないという人が大半だと思うにょ。
しかし、1冊において何カ所もそういうシーンがあるため「刺激の強くない性描写」で
あっても「誇張されている」と十分考えられそうにょ。
ラブひなにおける犯罪描写を検証しているサイトがあるのでそれを見ると1巻に収録されて
いるものだけでこれだけあるにょ。
http://www.ne.jp/asahi/argument-of-negima/aec/law-a.html
http://www.ne.jp/asahi/argument-of-negima/aec/law-b.html
この条件からいって「ラブひな」はこの条例において規制対象(=条例上では「18禁」と
して販売することが義務づけられる作品)となる可能性が十分にあるといえそうにょ。

このラブひなは少年誌ということで黄色ラインより明らかに手前(右側)であると私は
考えているにょ。
こうして見るとほぼすべての青年漫画、レディースコミックと多くの少年漫画、少女漫画が
規制対象となることが分かるにょ。
こう考えると出版社や漫画家が猛反対した理由がよく分かると思うにょ。
それくらいこの条例の条文は危険であるということにょ。(ただでさえ規制範囲が広いのに
いくらでも拡大解釈が可能になっている)
したがって、拡大解釈は決して許されないにょ。

仮に従来の「不健全図書」指定ではカバーできないオレンジラインの部分までを規制したい
というのであれば厳格に「性行為のみ」に適用すればできそうにょ。
それでも18歳未満の性行為は「淫行条例」によって描写不可になるため青年誌連載の漫画は
相当数該当してしまうけど少年誌まで影響が及ぶことはほとんどなくなるにょ。
ただし、これは「不当な賛美と誇張」がどのような基準によるものかで変わってくるため
100%描写不可と断言はできないにょ。
これが「刑罰法規」ではなく「刑法」のみであればかなり緩和されてくるにょ。(それでも
対象が13歳未満であれば例え物語上きちんと合意であると描かれていても「強姦罪」が
適用されるため描写はできなくなるけど現在非18禁の漫画でそのような作品は見たことが
ないため影響はほとんどなない)

ただ、都知事が「子供に見せられるのか」と言っているのを考えるとやはり拡大解釈が
懸念されてしまうにょ。
実際「性行為のみ」だと「赤貝だ!」で逃げることが可能になってしまうからね。
小学生が見て問題ないレベルまで拡大解釈して規制される可能性は十分にありそうにょ。
もっとも規制に反している作品がすべて摘発されるということではなくいくつか見せしめ
としてとりあげられるだけに止まるだろうけどそうならないためにどの出版社、雑誌
編集部も規制ラインに達しないように自主規制することになりこれが大幅な業界の萎縮へ
と繋がってしまうことは懸念されてしまうにょ。

さて、青少年育成条例における表現規制は東京だけが問題ではないにょ。
東京だと出版社が集結しているため「条例でありながら全国に影響を及ぼす」という話に
すぎないからね。(そういう面では条例でありながら法律といっていいレベルの効力を持つ)
神奈川県も先日改正案が発表されたけど「対象が曖昧」という東京都に対して対象を
具体化しているにょ。
http://www.pref.kanagawa.jp/osirase/seisyonen/jorei/siryou5-joreizenbun.pdf
http://www.pref.kanagawa.jp/osirase/seisyonen/jorei/siryou2-kisoku.pdf
以下、一部引用

第3条 条例第10条第2項第1号及び第21条第1項に規定する規則で定めるものは、
次の各号のいずれかに 該当するものを被写体とした写真又は描写した絵(陰部を覆い、
ぼかし、又は塗りつぶしているものを含む。)とする。

(1) 全裸、半裸又はこれらに近い状態での卑わいな姿態で次のいずれかに該当するもの
ア 大たい部を開いた姿態
イ 陰部、でん部又は胸部を誇示した姿態
ウ 男女間又は同性間の愛ぶの姿態
エ 自慰の姿態
オ 排せつの姿態
カ 緊縛の姿態

(2) 性交又はこれに類する性行為で次のいずれかに該当するもの
ア 性交又はこれを連想させる行為
イ ごうかんその他の陵辱行為
ウ 同性間の行為
エ 変態性欲に基づく行為

= 引用終わり =

これでもかなり曖昧な部分もあるけど刑罰法規に触れるという曖昧さよりはかなり具体性が
高いと思われるにょ。
これを見ると(1)-イによって「クレヨンしんちゃん」でさえ規制される可能性さえ出て
くるにょ。(後述のページ数基準で該当から外れるだろうけど)
少年誌連載作品だと同じ理由で少年ジャンプの「いぬまるだしっ」が規制されそうにょ。
もっとも神奈川県の場合はページ数で規制があるから一定ページ数(もしくは一定割合)に
達してない限りは大丈夫だけど今週号のジャンプ(2011年2号)を見る限りは9ページ中
4ページに陰部もしくはでん部の描写があるにょ。(ちなみに先週号は9ページ中6ページが
該当)
これは規制基準(20ページ以上もしくは全体の1/5以上のページ数)を完全に超えている
ためコミックスは有害図書扱いになってしまうにょ。(ジャンプ全体だとわずかであるため
ジャンプそのものが有害図書になることはない)
幼稚園児の下半身が卑猥かどうかが焦点になるけど近年「児童ポルノ法」に対する規制が
大きいため男子園児であっても規制対象から逃れられないのではないかと思われるにょ。

神奈川の話はこれでおいといて、東京都の話に戻すとやはり問題となるのは出版社無視の
強硬手段と都知事、副知事の挑発行為にょ。
都知事は話し合いを求めている漫画家や出版社に対して「頭を冷やせ」とバカにした態度を
とっているし、同性愛者に対する差別発言をしたり、目立つ暴言が多すぎるにょ。
先日TAFに不参加表明した出版社に対しても昨日「来なければいい。来年、ほえ面をかいて
来るよ」というバカにしたような発言をしているからね。
とても、トップに立つ人間の発言とは思えないにょ。

これが、ちゃんと具体的に何を規制するのかというのを事前に提示して出版社との話し
合いを元に決定したのであればあのような反発を起きなかったにょ。(ここまで強行策に
出たのは12月13日にも書いたように「裏でお金が絡んでいる」というのが理由と思われる)
規制対象を明示できないのであれば今回の改正によって規制対象となる作品をいくつか
提示し、その理由を説明すべきにょ。
法規制するならばその規制すべきものが確実に存在するはずだからね。(存在しない
ものに対して法規制するというのは非常に恐ろしいこと)
一方的に法によって規制し、しかも挑発した発言をすれば誰だってムキになるにょ。

一昨日も書いたようにアニメ、漫画は世間の風当たりが強いため年々自主規制が厳しく
なっているにょ。(性的、暴力的、その他の表現において)
そのため少年誌、青年誌の棲み分けが行われ少年誌は昔と比べたら遙かに厳しい自主
規制の中で作品を作っているにょ。
青年誌の一部や少女コミックが暴走気味なだけであってそれ以外に関しては青年誌で
あってもかなり自主規制をしているにょ。
20年前の有害コミック騒動やそれにより誕生した「18禁」指定コミックスなどリアル
タイムで経験してきた私としては年々進んでいる自主規制にさらに法で規制するなんて
到底考えられないにょ。(漫画をほとんど見たことない人が「漫画=小学生が読む物」と
いう観点で有害図書スレスレの漫画を見たらこれはいかんだと感じるかもしれないけど)

確かに「18禁」と「全年齢」で明確に陳列されてない書店も目立つためゾーニングが
不十分な面は否めないにょ。(そういう意味ではコンビニの方が徹底している)
それに関して法規制で徹底させるというのは賛成できるけど表現規制は法で行うべきでは
ないにょ。
これは「何を描いてもよい」と言っているのではないにょ。
過激すぎるものは「18禁」にして18歳未満は見れないようにすべきだし、自主規制が不十分
である「18歳未満に見せてはいけないくらい過激な作品」を有害図書(不健全図書)に指定
して18歳未満に見れなくするようにするのは間違いではないにょ。
しかし、そうではなく「そこまで過激ではない」けれど「これは悪そう」というレベルの
ものを法で規制するのは個人的にはとても賛同できないにょ。

「悪いもの」は見せたら駄目なのか?
「良いもの」というのは「悪いもの」があって初めて見えてくるにょ。
「きれい事」だけ書いても「良いもの」を表現することなんてできないにょ。
実際アメリカではコミックコードによってガチガチの規制がかけられているため描きたい
ものが描けるような環境にないにょ。

その点日本は「表現の自由」によってさまざまな名作が生まれてきたにょ。
ガチガチに規制で囲まれた中では新しい名作は生まれて来ないにょ。
しかし、国内でも自主規制によってそれもだんたん難しくなってきているにょ。
「北斗の拳」も恐らく今の少年ジャンプでは自主規制によって描くことはできないにょ。
「ジョジョ奇妙な冒険」もその自主規制で描きたいものが描けないという苦悩を作者が
述べているにょ。
ただでさえ厳しい自主規制を行っているのに法によってこのまま規制が進んでいったら
今少年誌で連載されている名作でさえも将来の子供たちが見る機会を失ってしまう可能性
さえ出てくるにょ。
ならば「名作のみ」尊重すべき(規制を緩くする)という考えもあるかもしれないにょ。
しかし、名作は表現規制を緩くそうでない作品は厳しくなんていう規制ではこれから
「生まれてくるかもしれない名作の芽」をつみ取ることになるので避けてもらいたいにょ。

466御茶目菜子:2010/12/17(金) 15:12:52
自主規制も分からなければ意味がない
改正された東京都の青少年育成条例だけど「曖昧な基準による表現規制を行う」という
ことに対して不満の声を漏らしている出版社、漫画家、規制反対者でその問題点は
全く公表されず「過激な性描写のマンガが規制される」というミスリードに関しては
昨日も書いたように憤りを感じているにょ。

そんな中、地方新聞の社説だけが私が感じたことにちゃんと触れているので紹介して
みるにょ。
http://www.ehime-np.co.jp/rensai/shasetsu/ren017201012160373.html
タイトルの「都の漫画規制条例 守ったものは子ではなく大人」というのはまさにその
通りだと感じているにょ。
条例の条文もだけどそれが前回の改正案が否決されてから今回の改正案が成立するまでの
一連の流れを見てみると「子供を守るという目的で規制する」のではなく「規制する」と
いうことが目的になってしまっているからね。

最初から「規制するのが目的」であれば出版社や漫画家の意見にも聞く耳持たずだったり
強制的に成立をさせたのも当然の話にょ。
主導となったのは警察幹部のOBであり、摘発強化に重点を置いたものとなれば「意図的に
規制対象を曖昧にした」と言われかねないにょ。
この条例成立によって手に入れたものは規制側の権威と自己満足しかないにょ。

確かに「有害」に思えるものを排除したいという気持ちはよく分かるにょ。
しかし、漫画、アニメが害を及ぼすという科学的なデータは何も存在しないにょ。
それならば不健全図書(有害図書)指定も「表現の自由」を侵害するからやるべきでは
ないという話になってしまうけどそれはまた別問題にょ。
それを言い出したら「18禁」も撤廃すべきとなってしまうしね。
そもそも何で「18禁」というものがあるかというと18歳未満には見せるべきではないと
いう表現があるからにょ。(「18歳」というのも大人と子供の境目の便宜上のものであり
この年齢そのものに深い意味はない)

では、その「18歳未満には見せるべきではない」というものは何かというと客観的な基準は
ないにょ。
東京都の青少年育成条例における不健全図書指定の条文においては「青少年に対し、著しく
性的感情を刺激し、甚だしく残虐性を助長し、又は著しく自殺若しくは犯罪を誘発する
もの」と定義されているけど漫画と犯罪の関係は科学的には証明されてないため無効
となっているけど実際は「描いてはいけない」NGワードみたいなもので機械的に対処
しているにょ。
それは、行政と出版社の折り合いがつくもので決められており第三者機関が判断することで
より客観性を高めているため曖昧に見えて主観の入る余地はあまりないにょ。

ただ、あまり機械的すぎて不健全図書指定ギリギリだけど指定できないという漫画も存在
するのは確かにょ。
あまりに悪質なものに関してはグレーゾーンで対処すれば問題ないと思われるにょ。
そういうときのために法というものは曖昧にできているにょ。
もちろん、判例(今までの基準)を逸脱する場合には慎重に扱うことが求められるにょ。

しかし、今回の改正では従来にはグレーゾーンにさえ引っ掛からないような表現さえも
規制しようとしているためそれはできないにょ。
というのも「過激な表現」ではなくても「悪影響を及ぼす」という理由によるものにょ。
それにより物語上ごく自然であってもそれが「(現在の日本における)法に反している
ようなもの」であれば「通常あり得るようなものとして受け止められかねないもの」を
規制しようとしているにょ。(これは都議会の答弁で言われていたこと)
つまり、「過激な表現は全くない場合」でもそれを誇張(繰り返し描写など)したり、
その行為を不当に賛美(要するに肯定要素を入れては駄目)するような描写は規制対象に
なってしまうということにょ。
これは「過激な性表現」から子供を守るという目的から完全に逸脱しているにょ。
そもそも「(見た目が)過激かどうか」というのが基準ではないわけだからね。
しかも、科学的根拠が全くないのに悪影響が出るということを前提に判断するという
ことは明らかに問題にょ。
これは「暴力的なゲームをやっていると暴力的な人間になる」といういわゆる「ゲーム脳」
と同じ考えにょ。

6月に否決された改正案に登場した役人言葉「非実在青少年」というものがなぜ駄目だった
のかというと漫画に出てくるキャラを18歳未満か否かを客観的に判断することはできない
からにょ。
確かに現代日本が舞台の学園ものであればその学年から判断するということが可能になる
けれどそうでないものは一体どうやって判断するのか・・・?
外観で判断するというのは非常に危険にょ。
ソフ倫では苦肉の策として頭身規制が取り入れられたにょ。
「性行為を行うキャラは18歳以上の設定である」ということを前提に進められていった
けど「明らかに子供に見える(18歳以上に見えない)キャラと性行為を行っている」と
いう圧力によって設定が18歳以上でも5頭身以上のキャラでないと性行為を行うことが
できなくなったにょ。

ならば漫画でもそうすれば良いのか・・・?
漫画はデフォルメが基本となっているし多種多様であるため厄介にょ。
非実在青少年でもこれだけ厄介な問題を抱えているのに今回の改正では刑罰法規に触れる
描写が規制対象になったにょ。
その場合には当然のことながら年齢が大きく影響してくるにょ。
昨日書いたように主に18歳以上か13歳以上かということが分かれ目になってくるにょ。
それを見た目でどうやって判断するのか・・・?
不健全図書指定における「過激な性表現」にはガイドラインがあるためある程度客観性の
高いものだけどキャラの年齢なんて絵の雰囲気で大きく変わるためガイドラインを作るのは
不可能であり最後に残る判断基準は主観しかないにょ。
近親相姦に関して近親設定かどうかの判断も明確な設定がない限りは客観判断できないにょ。
「血縁家族なのか義理なのか」というだけではなくその設定さえない場合もあるからね。
他人だと思っていたけど物語の最終回になって血縁関係が分かった場合には不健全図書
指定されるということにもなりかねないにょ。

それに加えて「不当な賛美」や「誇張」も主観でしかないからね。
基準が曖昧で規制範囲が広いのに主観で運用、恣意的な運用をされることを漫画家や
出版社は最も恐れているにょ。
それは副知事の発言からも手に取るように分かるにょ。

質問者「火の鳥は近親相姦描写がありますが区分分けされるのでしょうか?」
猪瀬副知事「されません。」
http://twitter.com/#!/inosenaoki/status/14414535439949824

猪瀬副知事「出版社は傑作なら喜んで原稿を受け取る。条例なんて、そのつぎの話。
     まずは傑作を書いてから心配すればよい。傑作であれば、条例なんてないも同然。
     つるんで騒いでもあとが虚しい。自分の生き残りを考えること。ライバル同士が
     つるむことに僕は理解できない。」
http://twitter.com/#!/inosenaoki/status/14421262092738560

つまり、現時点で「名作」「傑作」扱いされている作品に関しては条例は無視できる
ということにょ。
名作、傑作を保護するというのは分かるけどこのように作品によって大きく判断基準を
変える(恣意的運用をする)という発言をされれば萎縮がより強まってしまうにょ。
今の時点で名作、傑作扱いされている作品はいいけどこれから登場するであろう名作や
傑作は現時点では分からないからね。
作品というのは市場に出た後で評価されるにょ。
出る前に自主規制を食らってしまえばその作品が表に出ることはないにょ。

傑作であれば条例というルールを守らなくてもよいのでは次のようなことも言えるにょ。
石原都知事の傑作小説「太陽の季節」をコミPo!を使って4コマ漫画にしてみたにょ。
この小説は子供に堂々と見せられるものであるという見解を都知事が示しているし
傑作であるという評価もあるため問題はないにょ。
http://ww5.tiki.ne.jp/~ochame/CLUB/taiyo.htm
(都知事、副知事の見解では問題はなくても個人的には問題あると思うので閲覧注意)

これを見れば悪い意味で「恣意的な判断はまずい」ということが理解できると思うにょ。
ちなみに「コミPo!無料体験版」には画像取り込み機能が無く、作画機能もないため
この漫画のキャラ絵以外の部分の描画にはキャラの影を付けるために用意されている
「●と■」を組み合わせて描かれているにょ。

名作(傑作)か否かという判断で基準を変えるのではなくその雑誌の対象年齢によって
判断基準を変えるのならば有りにょ。
ただこれには2つの問題点があるにょ。

(1)雑誌の対象年齢が明確ではない
(2)判断基準が難しい

(1)に関しては「ヤング○○」というのは青年誌というのは分かるけどそうではない名称の
物もあるし雑誌によって対象が異なるからね。
せっかく、自主規制団体があるのだからR15のような自主規制マークを雑誌の表紙の
分かりやすいところに付けるべきにょ。
これは15禁ではなくあくまで15歳推奨にょ。
つまり、小学生であっても買うこと自体には可能だけどその際には注意が必要という
レベルのものにょ。

「こんなのは意味がない」と考えるかも知れないけど自主規制が十分に進んでいるCEROに
おいてもそれとあまり変わらないにょ。
CEROは区分基準が「A(全年齢)」、「B(12歳以上対象)」「C(15歳以上対象)」
「D(17歳以上対象)」、「Z(18歳以上のみ対象)」と5つに分かれているけどZ指定
以外のものはあくまで推奨にすぎず購入が制限されたりはしないにょ。
とはいえ、子供にとってもそれを買い与える親にとってもそれは判断基準として大いに
有用なものだといえるにょ。
「D(17歳)指定」のゲームは出来れば全年齢の人にプレイしてもらいたいけど17歳
以上に望ましい表現が用いられているというだけのことであり小学生がプレイすることを
制限されるものではないからね。(Z指定だけは18禁であるため18歳未満の子供が購入、
プレイすることを禁止されている)

このCEROと同じような運用方式であれば問題はないにょ。
ただし、実際はそうではないから漫画の規制が行われようとしているにょ。
したがって、業界共通の年齢指定マークを作りその周知徹底を図ることが必要にょ。
自主規制できていないのは自主規制団体に属していないいわゆるアウトサイダーが多い
と言うことなのでその年齢指定マークが付けられることはないと思われるにょ。
その場合は「全年齢」として判断されるため「全年齢」の基準に合うかどうかという
ことで厳しめに審査することが可能になるにょ。

(2)に関してだけどこれが最大の問題にょ。
そもそも18歳禁止の今回の基準でさえ明確な基準がないのに15歳推奨の基準が決められる
かどうか怪しいからね。

結局明確な(ある程度客観性がある)基準がないとどうすることもできないにょ。
それに自主規制をしているといっても青年誌、少年誌の棲み分けは漫画をあまり読まない
人には分からないから「自主規制はできてない」と感じてしまうのは当然にょ。
CEROの「D(17歳)指定」のゲームを買いその年齢指定の意味を理解した上で「小学生
には相応しくない」という人は極めて限られるけどそういう年齢指定がないならば全年齢
安心できると解釈されてしまうため性描写や暴力描写などに過度に反応してしまうPTAは
いるのはやむを得ないにょ。
「ヤング○○」という青年誌においてはその意味は漫画をよく読んでいる人でない限りは
「全年齢」と感じてしまうため「小学生でも大丈夫」と判断してしまうというのは間違い
ではないにょ。
とはいえ、それを元に青年誌の中でも過激であり不健全図書スレスレの作品を小学生が
こんなのを読んでいるというマスコミの報道も正しいものではないにょ。

要するに自主規制をやっていてもそれが周囲に伝わらないと意味がないということにょ。
だから、条例で決まったものはどうしようもないのでそれをどのように運用し、どの
ように規制をするかということは出版社とよく話し合い恣意的運用をしないようにして
もらいたいところにょ。

467御茶目菜子:2010/12/18(土) 14:22:30
早くBlu-ray環境を・・・
劇場版「涼宮ハルヒの消失」のBlu-ray版を買ったにょ。
Blu-rayを買うのは「化物語」以来2作品目となっているにょ。
とはいうものの、私はBlu-ray環境を持ってなかったりするにょ。
では、なぜわざわざ買うのかというとそれはDVDと比べて圧倒的に画質が上だからにょ。

Blu-rayドライブは徐々に安価になっているもののまだPC用としては標準の域には達して
いないにょ。
私の感覚的には10年くらい前のDVDドライブ並の普及率に感じるにょ。
家電用、つまりBlu-rayレコーダーは確かにかなりの普及率に達しているにょ。
それは、レコーダーの場合はHD記録の状態で残すためにはBlu-rayがほぼ必須(DVD-Rに
AVC-HD方式でHD記録できるレコーダーもあるけど選択肢がほとんどない)ということで
搭載率が高いと思われるにょ。
しかし、PCでは録画用途に使う人が少ないというのが理由と思われるにょ。
それは、B-CASとダビング10の影響にょ。

暗号化された地デジの放送を復号化するのにB-CASカードが必要といってもそのカード
自体は地デジ録画ができるPC、もしくはPC用の地デジチューナーを買えばもれなく付いて
くるので問題ないにょ。
とはいえ、それによってチューナーの選択肢が狭くなっているのは確かにょ。
「ダビング10」に対応していれば10回までコピー(正確には9回のコピーと1回のムーブ)が
できるにょ。
それでも「自由度の高さ」がPC録画のメリットということで地デジ導入直前の頃はPCでの
TV録画機能はかなりポピュラーになったのが自由度がないことでPCではなくレコーダーが
メインに変わった人も少なくないと思うにょ。
PT2のように自由度の高いキャプチャーボードを使って録画をするという方法もあるけど
正規の方法ではなくキャプチャーボードの流通量が少ないし、録画環境を整えるための
ハードルも高いため万人向けのものとはいえないにょ。

もっとも、PC向けに自由度の高い録画環境があったとしてもBlu-rayのメディアよりも
HDDの方が容量単価が安いためHDDに撮り溜めた方が便利という人も多いだろうから
DVDのようにPC録画によってBDドライブ搭載PCが普及が進むということは考えにくいこと
かもしれないにょ。
そうなると、BDドライブの普及はBlu-ray VIDEOを見たいかどうかということにかかって
いると思われるにょ。(まだPS3以外でBD-ROMを供給媒体としたソフトはほとんどない
ためDVD-ROM版ソフトによるDVDドライブの普及のようなことはもうしばらくは考えにくい)

ここで問題となるのはPCでのBlu-rayの鑑賞環境を整えるということにょ。
Blu-rayを見るためにはHDCPに対応した液晶モニタ(フルHD推奨)とそれなりのスペックの
PCが必要になるにょ。(アナログ入力ではHDで鑑賞できない)
POWER DVD 10の動作環境を見るとPentium 4 541(3.2GHz)/Athlon 64 X2 3800以上と
なっているにょ。
重要なのはVGAにょ。
当然ながらVGAはHDCP出力に対応している必要があるけど重要なのは再生支援機能にょ。
RADEON HD2xxxシリーズ以降やGeForce 8xxxシリーズ以降(IntelのオンボードVGAだと
GS45以上)であればハードウェアによる再生支援機能があるけどそれ以前のものだと
再生支援機能がないためより高性能なCPUが必要になるにょ。
再生支援機能がない場合の動作環境はCore 2Duo E6750(2.66GHz)/Phenom 9450 (2.10GHz)
以上となっているにょ。

今時の機種だとすべて再生支援機能を有しているし、CPU性能もCULVノートでもPen4
3.2GHz以上の性能があるためネットブック以外であれば全く問題ないと思われるにょ。
私の自作PCは2年半前に組んだものだけどCore2Duo E8400&RADEON HD4850&21.5インチ
フルHD液晶モニタということでBDドライブさえ買えば問題なく再生できるにょ。
ただ、ここで厄介な問題があるにょ。
それは、自作PCが部屋の隅の方に埋まった状態であるということにょ。
確かに電源を入れるだけでも一苦労であり、周囲が完全に囲まれているため内蔵型の
ドライブだとトレイを開閉するスペースさえない状態にょ。
そういうことで買うとすれば外付けタイプになるにょ。

しかし、外付けドライブはやたら高いにょ。
地元の家電量販店だと安い機種でも19800円くらいするためもう少しプラスすればPS3が
買えてしまうレベルにょ。
まぁ、確かに内蔵ドライブ+外付けケースという手もあるけどそれほど急いでないので
Blu-rayドライブが安くなるのを待つだけにょ。
私がDVD視聴環境を整えたのも先に「らぶひな」のDVDを買ってからだからね。
先にソフトを買うというのは10年前のDVD環境導入時でも経験済みにょ。
とはいってもDVDドライブと比べて普及のペースが遅く価格下落も鈍いのが難点にょ。
やはり、映画とアニメくらいしかHDで見たいものが存在しないからね(実際にBlu-rayで
まともに売れているのは映画とアニメしかない)

468大砲太郎:2010/12/18(土) 20:52:22
CEROは失せろ
>このCEROと同じような運用方式であれば問題はないにょ。
>ただし、実際はそうではないから漫画の規制が行われようとしているにょ。
>したがって、業界共通の年齢指定マークを作りその周知徹底を図ることが必要にょ

なんか「CEROのおかげで都条例の規制を免れた!」とかいってる人がいっぱいいるみたいだが、そもそもゲームは規制対象なんだけど?
自主規制役に立ってないよ。

都条例改正問題 12/9都議会 総務委員会レポート
ttp://togetter.com/li/77163

>松「『その他の画像』とは具体的には?」 浅「ゲーム・CGを想定している」

469御茶目菜子:2010/12/19(日) 14:37:14
権利を主張するなら義務を果たせ
私は個人的には表現を法によって規制するのには反対にょ。
そもそも日本国憲法第21条において「表現の自由」が保障されているからね。
これは出版や情報発信する段階で行政がそれを阻むことが禁止されているということで
「表現の自由」だからどんなことでも書いても(描いても)問題ないかというとそういう
わけにはいかないにょ。
やはり、「自由な表現」を受け入れられない人も存在するからね。
しかし、数値化が出来ないため厄介にょ。
ということで、漫画やゲームの表現規制の経緯に関しては12月14日に書いたけどもう少し
掘り下げて考えてみることにするにょ。

表現の規制に関しては性的表現においては12月16日に書いたように段階的な規制が設け
られているにょ。

表現規制の段階
第1段階 わいせつ図画(刑法175条で定められているもの)
第2段階 18禁として販売されているもの
第3段階 有害図書(不健全図書)指定されたもの

第1段階の「わいせつ図画」は刑法175条に触れてしまうものだけどこれは表現の自由を
侵害するものではないという最高裁の判決も出ているため違憲ではないにょ。
とはいえ、何をもって「わいせつ図画」とするのか明確な定義はないにょ。
日本においては一般的には「性器が無修正の図画」(ただし、芸術作品を除く)となって
いるにょ。
これもどのように描写されているか、どのような表現方法がとられているかで変わってくる
ために明確な定義として存在しているわけではないにょ。

事実上法律として規制があるのは第1段階のみにょ。
それ以外のものに関しては販売において何の問題はないにょ。
ただ、不特定多数に頒布、販売、公開するのであればそれでは問題であるため第2段階の
ものが用意されているにょ。
一定ラインの超えた性描写のものに関しては「18禁」と明示して販売することで「表現
する人の自由」を尊重可能になるにょ。
ただし、その一定ラインには明確な基準は存在しないし、法で規制もされていないにょ。
審査団体や出版社が18歳未満には「相応しくない」と判断したものに18禁マークが付け
られるというだけにすぎないにょ。

18歳というのは大人と子供の境目に位置するからだろうけど民法上は成人は20歳となって
いるため20禁で良さそうにょ。
実際、酒やタバコは20禁になっているわけだしね。
20禁ではなく18禁なのは恐らく風俗営業法が元になっているのではないかと思われるにょ。
18歳でも20歳でもどっちでもいいけどそれによって「大人」と「子供」の明確な区切りを
入れているということが重要になってくると思われるにょ。

タバコは害になることは医学的にも実証されていることだけどこれは子供だけではなく
大人にとっても害であるため「害になるから駄目」というものではないにょ。
しかも、漫画やアニメが害になるなんて医学的、科学的根拠には全くないため年齢に
よって規制するのは明らかにおかしなことにょ。
したがって、いわゆる18禁の品を子供が入手することに制限するというのは正しいこと
とは一概には言えないにょ。

大人が良くて子供が駄目というのは「判断力」「自己責任能力」の有無の問題だと
思われるにょ。
これは「少年法」の存在を見ても明らかにょ。
犯罪を犯しても18歳未満であればその刑罰の重さは明らかに変わってくるからね。
近年は18歳未満の青少年による凶悪犯罪も目立ってきているため18歳という年齢基準を
引き下げるべきという意見も出ているものの導入には慎重さが求められるためなかなか
難しいにょ。
ただ、大人ならば「判断力」「自己責任能力」があるかというと必ずしもそうとはいえず
年齢だけを基準にするのは正しいこととはいえないにょ。
しかし、客観的な指標が年齢しかないのは事実であるため年齢で区分するしかないにょ。

逆に子供には判断力がないのかというとそうではないにょ。
これは家庭、学校、社会の中で身につけていくことだからね。
当然のことながら個人差や環境による差が大きいにょ。
したがって、十分な判断力があれば18禁指定されているものを与えるということは問題
ではないけどその客観的な判断が難しいために青少年育成条例という法規によって子供を
守る必要があるということにょ。(ただ、この度改正された東京都の青少年育成条例では
18歳未満に見せられないような過激なものではないものまでアバウトに規制しようといて
いることが問題になる)
したがって、18禁指定のものを子供(青少年育成条例で定められている18歳未満の児童)に
「売らない」「見せない」というのは当然のことにょ。

厄介となるのは「18歳未満に見せるべきではないもの」というのは何かということにょ。
これには前述のように客観的な指標は存在しないにょ。
あくまで、審査団体による基準でしかないわけだからね。
基準の絶対的指標がないならば意味がないかというとそうではないにょ。
18禁に関しては上記の規制第1段階の「わいせつ図画」の存在があるからね。
AV(アダルトビデオ)は主に「ビデ倫(日本ビデオ倫理教会)」によって審査されている
けれどこのビデ倫を通して販売した作品において「わいせつ図画」と認定された場合には
ビデ倫の方に警告が届くけど無審査(制作会社の自主規制による作品)の場合は制作会社に
直に警告、もしくは逮捕の危険性があるにょ。

PCゲームにおいては黎明期(80年代初頭)からアダルト向けのソフトは存在していたにょ。
それまでは過激な性行為の描写があっても18禁ではなく中高生が容易に入手できる
環境下にあったにょ。
メーカーによっては18禁であることをパッケージに書いているものもあったけどそれは
法的には意味は無かったにょ。
それは91年に起きた「沙織事件」によって明らかになったにょ。
18禁PCゲーム「沙織」を中学生が万引きしたことがこの事件の発端だけどこれによって
すでにバッシングが起きていたPCゲームの存続が微妙になってしまったにょ。
「18禁」に関して業界では明確なルールもなかったからね。
当時はモザイクによる修正がない(修正があってもある操作をすれば外すことができる)
ものもあったにょ。
「沙織」を作っていたフェアリーテール、および親会社のジャストに家宅捜索が入り
わいせつ図画販売目的所持で社長が逮捕されてしまったにょ。
その「沙織事件」が発端となり、業界の統一ルールを作り審査団体である「ソフ倫」が
発足したにょ。

漫画においても2002年に「松文館」から発売された18禁漫画がわいせつ図画に相当すると
いうことで社長およびその作者が逮捕されるという「松文館事件」が起きたにょ。
しかし、漫画に関してはその事件の後は各出版社による自主規制を強化するに止まり
審査団体が発足することはなかったにょ。
審査団体がないということはわいせつ図画と判断されれば再び逮捕されかねないわけ
だけどそれ以降は逮捕された形跡がないにょ。(2002年の逮捕も個人的にはあの作品だけが
問題があると感じないため業界の自主規制を強化するための見せしめ逮捕と思った)

さて、問題となるのは18禁表示がされていないものにょ。
コンシューマゲームの場合はファミコン以降はサードパーティ制が導入され、ハード
メーカーのみがソフトの生産を行っており一定の審査を行いその審査を通ったもののみを
販売しているにょ。
しかし、その審査基準はハードメーカーによって大きく異なるにょ。
PCゲームにおいては16ビット機においてPC-98が主流になってからは「美少女ゲーム」
(当時は18禁指定が無かったために成人向けの「エロゲー」という呼び方はしなかった)が
非常に増えてきたけどその影響でPCからコンシューマゲームへの移植で美少女ゲームも
出てきたにょ。
そのためセガサターンでは「18歳推奨」と「X指定(18禁)」という区分を設けることに
したにょ。(18禁といってもPC版と比べると大幅に過激さは減らされている)
しかし、コンシューマゲームで過激な表現はバッシングが大きくX指定のゲームの販売は
できなくなってしまったにょ。

そういう、厳しい自主規制を行っているゲームメーカーだけどやはり気になるのはメーカー
間での規制基準の差異にょ。
これによって移植の際にある機種ではOKだったものが別のメーカーだと駄目になったり
していたにょ。
そして、いくら自主規制してもゲームは子供(小学生くらい)がやるものという考えの
人だとメーカーの自主規制の基準に問題がある(端的に言えば「子供に害になる」という
ことでクレームを言う人も少なく無かったにょ。
これはPCゲームより低年齢のプレイ割合が多いコンシューマゲームの性質を考えれば
やむを得ないことにょ。

ゲームメーカーが「表現の自由」を主張してもバッシングされてはマイナスにしかならない
ため審査団体である「CERO(コンピュータエンターテイメントレーティング機構)」が発足
したにょ。(ゲーム機の性能が向上しそれによってリアルな表現が可能になったという
ことが自主規制の強化を図る要因になったと思う)
このレーティングによってメーカー間の自主規制の基準のずれも無くなっただけではなく
保護者が買い与える際にも客観的な基準となるにょ。
現在CEROは一昨日に書いたように5つの区分に分かれているけどその対象年齢とその子供の
発達段階を照らし合わせることでその年齢に相応しいゲームかどうかが判断可能になる
からね。(法的根拠、科学的根拠は全くないけど「安心感」は得られる)
年齢指定はあるものの「区分B(12歳以上対象)」はあくまで12歳以上に相応しいと考える
表現方法が用いられているというだけであり12歳未満の子供のプレイを規制するものでは
ないにょ。
何ら拘束力はなくても保護者としてみれば非常に助かるものになるにょ。
10歳の子供であっても十分な判断力があると考えれば「D(17歳以上対象)」のゲームを
買い与えることに何ら問題はないからね。

ただ「18禁」のゲームに関しては青少年育成条例において(18歳未満の)子供に与える
ことは禁止されているにょ。(これは罰則のない努力目標にすぎないけど)
CEROで審査されたゲームにおいては「Z(18歳以上のみ対象)」が事実上の18禁となって
いるにょ。
神奈川県ではCERO「Z指定」のものは青少年育成条例によって自動的に有害図書扱いに
なっているにょ。
しかし、CEROの審査基準は非常に厳しいため「Z指定」でも海外で発売された18禁指定の
同一タイトルのソフトよりかなり規制されているにょ。
18歳未満を対象にしないと販売数にも影響するためメーカーはかなり厳しい自主規制を
強いられているにょ。

さて、漫画はどうなのか・・・?
未だに18禁のものは自主規制のみで無審査、一般向けのものも自主規制だけで無審査と
なっているにょ。
一般向けの作品において18歳未満には相応しくないものに関しては有害図書(不健全図書)
指定によって一般向けとして販売できなくするということはずっとやっているものの
それでも不十分に感じている人は少なくないにょ。
12月16日に書いたように少年誌と青年誌の棲み分けが十分に行われており昔のように
少年誌には過激な表現がなくなったけどその棲み分けによって過激な表現が入った
雑誌も登場しているのは確かにょ。
これは棲み分けによって誕生したものだから過激すぎると判断すれば行政の方で有害図書
(不健全図書)指定してやれば済む問題にょ。
しかし、その指定がギリギリできないレベルの漫画が存在するのは確かにょ。
指定できないというのは「18歳未満には相応しくない」というものではないことになる
わけであって、それを規制することはできないにょ。

自主規制が出来ているかどうかの段階には下記のような2つの段階があると思われるにょ。
(1) 自主規制そのものが出来てるかどうか
(2) 自主規制が十分にできているかどうか

現時点で個人的に漫画は第1段階はクリアしていると思うけど今回の青少年育成条例の改正に
おいて規制賛成派の中には第1段階さえできていないと言っている人が多いにょ。
アニメ、漫画だけは審査団体に委任して審査するということをやってないためそのように
感じているのだと思われるにょ。
その雑誌がどのようなターゲット層なのかというのは分かる人には分かるけどそうでない
人には分からないというのがやはり最大の問題と考えているにょ。

とはいうものの年齢指定がない以上は保護者の側からするとそれは何歳向けのものか
分からないのはやむを得ないにょ。
出版者側は「高校生〜大人」を対象にしているつもりでも年齢指定がないために「こんな
過激な本は小学生に見せられない」という人が出てくるのは当然のことにょ。
普段から漫画を読んでいてその雑誌はどんな雑誌かというのを知っている人であれば
それは明らかにおかしいことが分かるけどマニアの中の共通認識なんて所詮は一般人には
通用しないにょ。
いくら雑誌によって棲み分けが行われており、対象層によって自主規制を厳しく行って
いるといってもそれが伝わってないと「出来てない」と判断されてしまうわけにょ。

権利と義務はワンセットにょ。
「表現の自由」という権利を盾にして自由に何をやってもいいというのは間違いにょ。
18歳未満に相応しくないという過激な表現の場合は18禁と明示し完璧に区分するという
義務を果たす必要があるにょ。
これは青少年育成条例でも規定されていることであるため守る必要があるにょ。
そこまで過激ではないけど小学生には相応しくないならばそれが分かるようにすべき
というのが義務にょ。
個人的には規制反対なのだけど賛成派との妥協点を見いだせるとすれば対象年齢の明確化
しかないと思うにょ。
「表現の自由」という権利を主張するならばそれなりの義務を果たさないといけないの
ではないかと思うにょ。

ただ、そこで問題となるのは東京都の青少年育成条例の条文にょ。
絵だけで判断するならばある程度客観性の高い判断基準は作れるけど今回の改正では
性的刺激の度合い(過激な絵か否か)ではなく刑罰法規に触れた性描写を不当に賛美・
誇張しているかどうかが判断基準となっているため客観的な審査基準を作ることは
まず無理にょ。
CEROのように項目別審査であれば対象年齢別に区分することは容易だけどこの基準だと
一体どうやったら良いのやら・・・。
重犯罪描写は15歳以上推奨、軽犯罪なら12歳以上推奨、強い賛美ならば15歳以上推奨、
弱い賛美ならば12歳以上推奨という感じで日本語で書けば簡単に分類できてしまうけど
これを実際に審査することは無理にょ。
したがって、仮に今後漫画審査の団体を設立する場合でもこんな条文を元に審査する
ことはできず審査団体と東京都の青少年育成条例の条文とのギャップが開いてしまうにょ。
もっともCERO並に厳しい基準であれば問題ないだろうけどそれだと少年漫画でも多くの
作品が18禁扱いになってしまうため非常に難しいにょ。(ゲーム、漫画、アニメが
すべて同じ基準で規制可能というわけでもないのでCEROと同じ基準というのは漫画に
とって相応しいとはいえない)




大砲太郎さんへ
>なんか「CEROのおかげで都条例の規制を免れた!」とかいってる人がいっぱいいるみたいだが、そもそもゲームは規制対象なんだけど?
>自主規制役に立ってないよ。

まず真っ先に目を付けられたのが漫画やゲームということで条文にそれが明示してあるに
すぎない(実写以外と書いているから実写以外は対象に含まれると思った方がいい)
というのは確かだと思うにょ。
しかし、それと実際に不健全図書指定されたり、警告がくるかどうかというのは別問題にょ。
CEROで審査することで少なくとも青少年育成条例で問題になるようなレベルの描写は
されてないからね。
私が言いたいことは長々と上の方に書いているのでそれを読んで欲しいにょ。

470大砲太郎:2010/12/19(日) 20:43:56
義務を果さないから弾圧されて当然というのはおかしい
>権利と義務はワンセットにょ。
>「表現の自由」という権利を盾にして自由に何をやってもいいというのは間違いにょ。

表現の自由は、生存の権利の次に来るぐらい重要な権利だ。
少なくとも、漫画アニメのようなフィクションであれば何をやっても許されるべき。

>18歳未満に相応しくないという過激な表現の場合は18禁と明示し完璧に区分するという
>義務を果たす必要があるにょ。

じゃ、「マルクスの資本論は危険だから20禁。子供に読ませたら罰金もしくは懲役」「小林よしのりの戦争論も戦争賛美で危険だから18禁」と決められても文句言えないな。
フィクションですら区分されるべきなら、現実にある危険思想はもっと厳密に区分されるべきだろう?
これでついに日本も北朝鮮や中国の仲間入りというわけだ。おめでとう!

>これは青少年育成条例でも規定されていることであるため守る必要があるにょ。
>そこまで過激ではないけど小学生には相応しくないならばそれが分かるようにすべき
というのが義務にょ。

その理屈だと、永井豪や手塚治虫が、少年誌で「小学生に相応しくない漫画」を書いて悪書弾圧運動起こされたのは、彼らが年齢制限の義務を果していなかったからで、漫画を燃やして弾圧した側のほうが正当だ、と言える。
ひどい話もあったものだ。
そもそも、子供に何が相応しくて何が相応しくないかは、親が買い与えるときに決めればいいだろ。
子供の教育権は親にあるのだから。
行政が介入するべきことではない。

>個人的には規制反対なのだけど賛成派との妥協点を見いだせるとすれば対象年齢の明確化
しかないと思うにょ。

そもそも、今回の都条例ではレーティングの厳密化は一度も持ち出されてないんだけど?
賛成派が求めてもいないことをやっても助からないよ。

>「表現の自由」という権利を主張するならばそれなりの義務を果たさないといけないの
ではないかと思うにょ。

ナチスの退廃芸術弾圧でやられた作家たちは、義務を果さないから弾圧されたのだろうか?
大日本帝国の出版検閲で弾圧されたエログロナンセンスの作家たちは、国民の義務を怠っていたから弾圧されたのか?
違うよね?
仮に、退廃芸術を作った作家たちが厳密に年齢制限をやっても、庶民は作家になんか味方しなかっただろう。

ゾーニングが業界を守るとかありえないから
http://sajima.asks.jp/53228.html

>例えばナチスドイツは退廃芸術を弾圧したが、もし退廃芸術を作った創作者達が自分からゾーニングをはじめたとしたら、退廃芸術弾圧はおさまっただろうか?
>世論は退廃芸術家たちに味方しただろうか?
>見たくない人に見せないことを徹底すれば、ソビエトでスターリン批判をしても許されたと思うのだろうか。

471大砲太郎:2010/12/19(日) 20:57:37
今は個別包装義務があるから、買う前に中身を確認できない
何年か前の条例改正で個別包装義務が追加された。
ビニール包装のせいで、そもそも親が買う前に中身を見て確認するということが不可能になった。
まさか買う前に包装を破るわけにもいかない。
たとえR15やR18を厳密化しても、中を見なければ結局詳しいところは分からない。
漫画の中身が子供に相応しいかどうかを気にする親は、まず個別包装義務の廃止を求めるべきだろう。

472御茶目菜子:2010/12/20(月) 14:05:15
漫画・アニメはこれからどうなることやら・・・
コミPo!(無料体験版)を使って東京都の青少年育成条例の問題点を4コママンガで簡単に
書いてみたにょ。
では、1話ごとの解説をしてみるにょ。

第1話 これは発禁だ
http://ww5.tiki.ne.jp/~ochame/CLUB/image/jourei_1.jpg
まず、重要なのは不健全図書の扱いにょ。
「一般漫画が18禁扱いされるだけ」という話ではないにょ。
まずは流通が取り扱わなくなるので新規入荷が無くなるにょ。
書店の店頭にある分に関しては棚が移動するだけとはいえ、シリーズものの場合は1つの
巻だけ18禁コーナーに置くのは難しく18禁コーナーが狭いため書店では取扱が非常に
難しくなってしまうにょ。
もちろん、これは18禁マークを付けて新規販売すれば問題ないけどよほど売れるもので
なければそこまでコストをかけられず、事実上の廃刊となってしまうにょ。
雑誌が不健全図書に指定されたためWeb直販のみで売り続けたものの売れずに倒産した
例もあるくらいにょ。

第2話 18禁じゃダメなんですか
http://ww5.tiki.ne.jp/~ochame/CLUB/image/jourei_2.jpg
リスクを負うくらいならば最初から18禁で出すという方法も良い方法とはいえないにょ。
より多くの人に読んでもらう(これをお金のためというならばそれも間違いではないけど)
ということでできるだけ一般向けとして出したいけどそれを阻んでいるのが曖昧な判断
しかできない条文にょ。

刑罰法規に触れる性描写を描くといっても13歳未満であれば合意であっても性行為を
行えば強姦扱い、18歳未満であれば場合によっては児童福祉法違反になるにょ。
そもそも、絵に描いたキャラは実在しないため持ち物や学年とかいう見た目で判断されて
しまうということにょ。
刑罰法規には当然のことながら児童ポルノ法も含まれており二次元児童ポルノ法とも
いえる6月に否決された青少年育成条例の改正案(「非実在青少年」が条文に入っている)
での問題点をそのまま繰り越しているだけでなく更に範囲を拡大していることが
分かるにょ。

あと、舞台が現代日本でなくてもそのままの状態で刑罰法規を適用するとそもそも漫画と
して成立しない場合さえあるにょ。
ありえない世界観を描くことができることが漫画の良さなのに・・・。

第3話 不当な賛美
http://ww5.tiki.ne.jp/~ochame/CLUB/image/jourei_3.jpg
さらに厄介なのは「不当な賛美」にょ。
これはアメリカのコミックコードにも入っている勧善懲悪の概念に近いにょ。
絶対的な正義と絶対的な悪があり、悪人はその報いを受けなくてはならないというもの
だけどそれだと物語としての幅がかなり狭められてしまうにょ。
軽犯罪であっても逮捕され改心される描写を入れたり、その行為を反省するなどの描写を
入れないといけなくなってしまう恐れがあるにょ。

そこまで極端にしなくてもその「行為を肯定している」と判断される描写を入れることが
できなくなってしまうわけだから「誰が見ても肯定していない」という描写にしないと
いけないにょ。
それは読む方の読解力や判断力によって左右されるため線引きが全くできないにょ。
1巻からちゃんと読んでいればその描写は間違いではないけどそのワンシーンだけ見れば
間違った行為をしているなんてことはよくある話だからね。

第4話 悪影響ってホントにあるの?
http://ww5.tiki.ne.jp/~ochame/CLUB/image/jourei_4.jpg
そこまで、規制範囲を広げる理由が全くないというのがこの条例の問題にょ。
青少年育成条例という名前を借りたただの「漫画アニメ規制法」といっても過言では
ないからね。
過激な描写が全くなくても根拠のない「悪影響」という考えによって描いたらいけない
ものが非常に多くなってしまっているからね。
もっともこれは「18禁で描け」というならばそれまでだけどそれならば最低でも明確かつ
客観的、具体的な基準がないと話にならないにょ。

第5話 これはいけん
http://ww5.tiki.ne.jp/~ochame/CLUB/image/jourei_5.jpg
これは条例成立させる方法そのものにも問題があったにょ。
6月に否決された改正案の条文を変えて「改正案」として提示したのは成立するわずか
3週間前にょ。
6月に否決されたものが改善されているならまだしも、大幅に改悪されており反対意見を
封殺し、歩み寄ろうとしている出版社を拒絶し、それで強引に成立させたからね。
しかも、新規に加わった項目は上記のように「過激ではない」けど「悪い物」という一方
的な認識によるものを表現することが制限されているにょ。
これは非常に危険なものであり、今後も「悪い物」と考えられるものはどんどん規制
対象に加わりかねないためここで歯止めを掛けておく必要があるにょ。
したがって、行政と出版社は至急話し合いの場を設けて強行成立させた都知事は出版社に
対して具体的な基準を提示する義務があると同時にそのラインがどの程度なのかとか
第2項の「刑罰法規に触れるものを不当に賛美・誇張する描写」によって判断するのは
よほど酷いもの以外は用いないという約束をしてもらいたいにょ。(従来であればグレー
ゾーンで規制できなかったレベルの過激性描写をこの新規に追加された条文で補うという
レベルにしないと非常に危険なものとなる)

ということで、今回もまとめページを作ったにょ。
http://ww5.tiki.ne.jp/~ochame/CLUB/jourei2.htm
この条例は来年4月から出版社側の自主規制に影響してくるにょ。
4月1日発行分からなのですでに漫画家側としては現時点から規制の影響を受けてしまう
ために編集部から駄目出しを食らった人もいるみたいにょ。
あと3ヶ月少々あるからそれまでゆっくりしておこうと行政は考えているかもしれない
けれど製作現場はそんな悠長なことは言ってられないため早急な対応をしてもらいたい
ものにょ。

473御茶目菜子:2010/12/20(月) 14:23:38
レス
大砲太郎さんへ
>表現の自由は、生存の権利の次に来るぐらい重要な権利だ。
>少なくとも、漫画アニメのようなフィクションであれば何をやっても許されるべき。

最初に書いたように個人的には私も表現規制には反対にょ。
個人で私的に描くならば「何をやっても良い」けれどそれを出版する場合にはそうならない
というのは最高裁の判決でも出ているにょ。

>じゃ、「マルクスの資本論は危険だから20禁。子供に読ませたら罰金もしくは懲役」「小林よしのりの戦争論も戦争賛美で危険だから18禁」と決められても文句言えないな。

考え方は時代や場所によって変わるにょ。
最悪の場合将来の日本はそうなるかもしれないけどそうならないためにも今後どうするかを
考えることが先決にょ。
もちろん例に挙げたような本が都知事の主観ではなく最高裁においても18禁として認められる
ような時代になったら・・・という仮定だけどね。

>そもそも、子供に何が相応しくて何が相応しくないかは、親が買い与えるときに決めればいいだろ。
>子供の教育権は親にあるのだから。

それが本来は正しい姿だけどそれが出来ない親がいるのも確かにょ。
まぁ6月の否決から県議会議員とPTAの間で81回も会合を開いて規制賛成者を強引に集めて
いたので最初から成立することが仕組まれたことにょ。
そんな中でそういうことを言い出したら火に油を注ぐだけになってしまいかねないにょ。

それにその考え方だと極論を言うと青少年育成条例そのものを否定することになるにょ。
子供にとって悪影響なものは何かをきちんとすべて親が教育していれば済む問題だからね。

>そもそも、今回の都条例ではレーティングの厳密化は一度も持ち出されてないんだけど?
>賛成派が求めてもいないことをやっても助からないよ。

「助かる」「助からない」の問題であれば現状で妥協点を提示しない方が助からないにょ。
お互い「100」か「0」かで言い合っていたら問題は解決できないにょ。
「自分の意見が絶対正しくそれに反対する意見には耳を貸さない」という態度で臨むのは
良策とはいえないにょ。

規制賛成派の言い分は「子供向けの本(実際は中高生以上がターゲットの本なので小学生
向けではない)に過激な漫画が載っている」ということだからね。
過激な漫画そのものを(18禁の本に載っていても)排除したいという人は規制賛成派の中
でもごく一部に止まると思うにょ。
そういう意味では悪書追放運動とは本質が違うにょ。
あの頃はまだ漫画の棲み分けが十分に出来ていない時代だったからね。

「レーティングをしっかりやりたいから」と出版社が切り出して都の方からより具体的な
判断方法を得られない、もしくは検閲のようなことをされるならば出版社が協力して
違憲裁判でも起こせばいいにょ。
判断基準が分からない今の時点では裁判のしようもないからね。

今回の最大の問題は出版社と話し合う機会さえなかったことだからまずはお互いの話を
聞くことが先決にょ。

>ナチスの退廃芸術弾圧でやられた作家たちは、義務を果さないから弾圧されたのだろうか?

今回は18禁としては出すことができるのでその例は相応しくないにょ。
それで「弾圧」と言うから規制反対派の立場が余計に弱くなってしまうにょ。
「文句を言うなら義務を果たしてから言う」というのが社会人としては当然にょ。
もっとも義務を果たしているかどうかは客観的判断ができる場合とできない場合があり
今回は残念ながら出版社のがんばりは全く評価されてないけどね。
ならば形として見えるようなものにするしかないにょ。

ただ、今回の条例ではその判断基準となるものがおかしいのでどうしようもないにょ。
たぶん賛成派は条文をよく理解していないにょ。
この条文を決めた都知事でさえ誤解している部分もあるしね。

>ゾーニングが業界を守るとかありえないから

ソフ倫、ビデ倫は刑法からメーカーを守っているのは確かにょ。
年に数回ソフ倫やビデ倫に警告があるにょ。(ソフ倫、ビデ倫に加入していなければ
メーカーがわいせつ物販売目的所持で逮捕となるけど加入していれば回収だけで済む)
守ってもらって自由だけを主張するのは良くないにょ。
確かに最近のソフ倫は規制でガチガチ状態なのは私もよく知ってるけどね。
でも、PCソフトはソフ倫を通さずに出せるしAVだってビデ倫を通さずに出せるにょ。
流通が確保できなければWeb直販でもダウンロード販売でもすればいいにょ。
表現の自由が欲しければそういう選択肢を利用すればいいだけにょ。
それに表現の自由が欲しければコンシューマゲームなんてそもそもCEROが無くても
ハードメーカーからの規制だらけで最初から選択の余地すらないにょ。
CEROがダメとかそういう話以前の問題にょ。

>漫画の中身が子供に相応しいかどうかを気にする親は、まず個別包装義務の廃止を求めるべきだろう。

ゲームやDVDも買う前には中身は確認できないにょ。
「ゲームは体験版がある」と言うならば本の内容だってWebで確認できるにょ。
まずは自分で何とかする努力をするといいにょ。
ちゃんと誠意を見せて書店と掛け合えば中身の確認くらいはさせてもらえるにょ。
「楽して自由に立ち読みしたい」というだけならばそれは無理にょ。

日本では「18禁」があることで表現の自由が守られているにょ。(わいせつ図画を除く)
しかし、「それを自由に見る自由」を主張してはならないにょ。
「表現の自由」はあるけどそんな自由はないからね。
そうなれば「18禁」商品は「18禁専門店」でしか扱えなくなるからね。
まぁそれでもゾーニングではなく立ち読み防止のために包装されるだろうから状況が
今より悪化するだけにょ。

法治国家日本で生活するには最高裁の判決が絶対的なものであり、表現の自由が憲法で
認められているからといって「わいせつ図画」は不可になっているにょ。
それと18禁相当の描写がある一般図書を有害図書(不健全図書)に指定して18歳未満には
売らないという規制も憲法違反ではないにょ。
日本が法治国家でないというのならばその前提が崩れてしまうけどそれなばらば
憲法を理由に「表現の自由を求める」ことは矛盾するにょ。

474御茶目菜子:2010/12/21(火) 14:20:30
ただより高いものはない
停滞気味の日本のゲーム市場だけどソーシャルゲームは急拡大しているにょ。
その中でもやはりモバゲーとグリーが2強となっているにょ。
しかも、グリーの田中社長は2010年度の世界長者番付で資産14億ドルで721位となっており
その理由は高い利益率にあるにょ。
何せグリーもモバゲーも売り上げの半分が利益だからにょ。
さて、グリーやモバゲーといえば「無料」を謳い文句にしているけど無料であればそんなに
利益を上げられるはずがないにょ。
確かにWebサービスは無料であってもビジネスモデルとして成立しているものもあるけど
それは多くが広告収入によって賄われているにょ。
しかし、グリーやモバゲーの場合はCMを流しまくっている(全業種の中で1番多くTV CMを
流している)ため広告収入ではなく広告支出が極めて大きいのでその本業での利益が
極めて大きいことが分かるにょ。
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20101220-00000000-diamond-bus_all

無料Webサービスでもすべて無料というわけではなく有料会員制をとっているサービスも
少なくないにょ。
ただ、それも「無料」を全面に押し出すとトラブルの元となるにょ。
グリーやモバゲーも10万円も請求が来たとかいう問題も出ているからね。
http://www.sankeibiz.jp/business/news/101214/bsj1012142034008-n1.htm
不当表示防止法によって完全に無料ではない限りは「無料」という表示は罰せられるの
だけど「一部有料」と書くことでそれから逃れることが可能になるにょ。

ただ、それも消費者に伝わらなければ警告が来てしまうにょ。
ソフトバンクがケータイの割賦販売を開始した際にも似たようなトラブルが非常に多く
発生したにょ。
この「0円」を前面に出したケータイの販売だけど実際は2年間の割賦販売であり、月々の
利用料金から割賦金が相殺されるシステムとなっているにょ。
とはいえ、割賦金の金額によっては完全に相殺され「実質0円」となる場合があるけど
「0円」と「実質0円」は全く異なるものにょ。
「実質0円」はあくまで割賦金が相殺されてその結果0円になるというわけであり、その
割賦金の返済が終わるまでの2年間の間に解約や機種変更を行った場合はその割賦金の
残りを全額支払う必要があるにょ。
元値7〜9万円程度の高額機種が多くあるため途中解約、機種変更をした際には多額の
請求が来てしまう場合があるにょ。
そのため公正取引委員会はソフトバンクの「0円」広告に対して警告を行ったにょ。
これと同じように今回立ち入り検査が入ることで「無料」を謳うグリーやモバゲーにも
公取委からの何らかの警告が出るのは時間の問題だと思うにょ。(今回の公取委の立ち入り
調査が入ったのはグリーが開発業者に対して他社向けにゲームを提供しないように制限
させたことが独占禁止法に触れることであり不当防止法とは関係ない)

しかし、ビジネスモデルとして考えた場合には「基本料金無料」のサービスは何ら問題は
なくユーザーにとってはむしろ歓迎すべきものにょ。
Web上にあるサービス(動画サイトやWebストレージなど)においても有料だけではなく
無料のサービスがあることでそのサービスの使い勝手というものが分かるからね。
これが最初から有料サービスしかなければそれが例え1円であってもユーザーは対価に合う
サービスかどうかを考えてしまうにょ。
そのため幅広い層に受け入れようとするならば基本料金(基本サービス)は無料にする
というのは非常に有用となるにょ。
間口を広くして、多くの人がそのサービスを使い一部の人が無料から有料サービスへと
シフトすることで成立するビジネスが「フリーの法則」の基本的な考えにょ。

ネットゲーも国内のものは基本料金が有料のものばかりだったけど海外では早くから
基本料金無料のものが導入されているにょ。
それは、アイテム課金によって実現されているにょ。
このアイテム課金はゲームにおいては非常に有用なものだといえるにょ。
http://bizmakoto.jp/makoto/articles/1012/21/news002.html
日本のコンシューマゲームにおいてアイテム課金で初めて「成功」といえるゲームは
Xboxの「アイドルマスター」だと思われるにょ。
このゲームは売り上げ本数は10万本のゲームだけどアイテムのダウンロード売り上げは
1億円を突破したにょ。
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070613/tbev.htm
1億円ということは1本あたり1000円のアイテム売り上げにょ。
そうすると定価7140円のゲームが実質8140円で売れたことになるのかというとそれは
異なるにょ。
実際は定価7140円には流通コストやライセンス料金が多く占めているからね。(というか
定価で販売されるとも限らないわけだし)
仮にソフトの定価の半分がメーカーに入るとすれば7140円の半分で1本当たりのメーカー
側にとっての売り上げは3500円程度となるけどそれに1000円プラスされるということは
4500円相当になるにょ。
つまり、アイテム課金導入によってアイドルマスターは売り上げ金額を3割程度増加
させたということにょ。(利益でいえばさらに大きくなる)

これが元が有料ソフトであり、しかもXboxということで10万本しか売れてないソフトに
おいてこの金額だけどもしもソフト自体は無料であり、なおかつアイテムが魅力であれば
アイテム課金は非常に有用であることが分かるにょ。
アイテムを増やすのはゲームを作るよりも遙かに簡単な作業だしね。
日本においてはケータイからネット利用する人も多いと言うことでグリーはケータイでの
アイテム課金ビジネスに目を付けたわけにょ。
ただの釣りゲームであっても高価な釣り竿の方が大物を釣れるとか高価な餌が大物を
釣れるというのであればユーザーはより高い釣り竿や餌を求めて課金してくれるにょ。

しかし、それには重要な問題があるにょ。
それは課金したくなるようなゲームかどうかにょ。
ソーシャルゲームは競い合う相手が居ることによってそれが大きく輪を掛けているにょ。
最低限のプレイさえできればいいのならば無料だけどそれではとてもライバルには勝つ
ことができないからね。
そうやって、競い合い高額アイテムを購入(入手)することでライバルより有利にする
ということが成功の要因となっているにょ。
したがって、単に無料ゲームを公開しアイテム課金を始めたところで成功するという
単純なものではないにょ。
競い合う下地であるSNSがあるということがソーシャルゲームにおいてアイテム課金が
有用になっているということにょ。

ただ、ここには落とし穴があるにょ。
ケータイというのはコンテンツ使用料がキャリアを通して一括支払いができることが
コンテンツビジネスの拡大へと繋がったのだけどそのために競争に熱中するあまりその
課金という考えが無くなりドラクエなどの一般的なRPGの中でアイテムをゲーム内のお金を
使って購入するのと同じ感覚になってしまうという危なさがあるにょ。
アニメ、漫画が現実へと与える影響は全く根拠がないけどこのようなアイテム課金型の
ケータイゲームの場合は「お金」が現実とリンクしておりもろに影響がでてしまうからね。
ゲーム内で「このアイテムは300円です」とかちゃんと書いていればそれも抑制できるの
だろうけどゲーム内ではそのゲーム内での通貨が用いられているのも抑制できない原因に
なっていると思われるにょ。

それを後押ししているのが最初に書いたようにTV CMで「無料」を謳っていることにょ。
アイテム課金そのものには問題ない(本当は1つアイテムを購入するごとに警告が出るべき
だけどソフトバンクのケータイの場合は暗証番号を入れなくても有料サービスの利用が
出来てしまうのでゲーム側で「有料である」ということが分かるようにワンクッション
用意するしか方法はない)のでゲームを実際にプレイするには「ほぼ有料」ということを
アピールしていかないと苦情が減ることはないと思われるにょ。(課金しないとクリア
できないため体験版を「無料」とアピールしているのと大差ない)
まさにことわざにあるように「ただより高いものはない」というそのものだからね。
ただ、広告収入が激減しているTV業界においてこれだけ貢献してくれているスポンサー様に
対してそのような報道を表立ってすることができるはずがなく周知させるのは無理だから
公取委の警告でCMが改善されるしか方法がないにょ。

475御茶目菜子:2010/12/22(水) 14:10:36
Kinectがゲームを変える!?
MikuMikuDanceがKinectに対応したにょ。
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1012/21/news089.html
まずはMikuMikuDance(以下MMD)が何かというと初音ミクを使って3Dアニメを作るソフトの
ことにょ。
初音ミクが何か・・・というのは説明するまでもないことだけど要するに初音ミクという
架空のアイドルを歌わせるソフト(ボーカロイドソフト)にょ。(楽器ではなく声を使った
シーケンサ)
ニコニコ動画によってブームとなり音楽制作ソフトとしては異例の大ヒットとなったにょ。
この初音ミクは私も購入したものの普通に作ったら棒読みのようになってしまうため調教
(調節)をうまくやらないといけないので結局少し使ってそのまま放置状態にょ。

MMDはその初音ミクを使った個人制作のムービー作成ソフトにょ。
当初は二次創作としては歌や絵は自由に行ってもよかったけどソフトはダメだったため
作者は自分用に作ったらしいけどその二次創作ガイドラインが改訂されたため一般公開と
なったにょ。
MMDは軽くてお手軽なフリーウェアということでニコニコ動画を中心に大ヒットしたにょ。
当初は初音ミクだったけどそれ以降はキャラ数が増えていったにょ。
今ではこのMMD形式のモデルデータは多くのキャラが作られ公開されているにょ。
私も公開された当初に使ってみたもののUIがどうも馴染めずそのまま放置状態にょ(ダウン
ロードしたファイルの日付を見ると初公開から公開2日後に落としている)
UIに馴染めないのとまともにムービーを作るためには1カットごとキャラを動かす必要が
ある(どの関節を動かすのか選択してどのように動かすのかを設定する)ためムービーを
作る場合は膨大な時間がかかってしまうからね。(初期のMMDは物理演算が実装されて
いなかったために髪の毛の動きも自分で設定しなくてはいけなかった)

Kinectは9月11日に書いたようにXbox360の新しい入力デバイスにょ。
カメラを使った入力デバイスとしてはPS2用のEyeToyがあるけどPS2のスペックの問題で
精度が低く、CPUパワーを使うためゲームに十分に使う余力がないというのが問題となり
ヒットには繋がらなかったにょ。
その点、Kinectはカメラの中にコントロール用のプロセッサを内蔵しているためCPUに
余力を残したまま使えるというのがメリットにょ。
しかも、深度センサー(赤外線を放出しそれによって跳ね返りの時間で距離を割り出す
原始的なものだけど無数の赤外線を出すことで一部分だけではなく画面全体をカバーする
ことができている)まで内蔵しているというのが平面(体の輪郭線)しか入力できない
EyeToyと比べてアドバンテージがあるにょ。

ただし、高機能になった分だけ高価になったにょ。
19800円のXbox360に対して14800円の周辺機器は高価であるためそれほど売れないだろうと
いう予想だったけど12月1日時点で合計250万台の売り上げとなり価格を考えれば異例の
売れ行きとなっているにょ。
このKinectだけどPC用の非公式ドライバが出てからある意味別方向に注目度が高くなって
いったにょ。
Kinectは精度が高く手足の位置を読み取ることが可能であるためそれを利用して
エアギター、エアピアノ演奏ソフトまで可能になってしまったにょ。
http://japanese.engadget.com/2010/12/10/kinect/
http://japanese.engadget.com/2010/12/15/kinect/

では、冒頭に書いたMMDとKinectの組み合わせだけどこれは画期的なものにょ。
MMDは操作に慣れれば初心者でも3Dポリゴンキャラのムービーを作れるようになるとはいえ
それには膨大な時間がかかるけどKinectをモーションキャプチャ代わりに利用すれば
自分が踊ることで自動的に3Dモデルを動かすことができてしまうからにょ。
http://www.nicovideo.jp/watch/sm13082767
これが何100万円、何1000万円もするプロ用機材ではなくPCにKinectさえあれば良いとなると
14800円が破格に感じられるにょ。
ただ、そのままモーションキャプチャしただけだと動きがスムーズではなかったり細かい
部分の動きができてない面もあるけどこれは微調整すれば問題ないにょ。
http://www.nicovideo.jp/watch/sm13082909
激しい動きの部分は若干カクカク気味になるけどそれは補正ソフトが作られたのでそれを
利用すれば改善されるにょ。
http://www.nicovideo.jp/watch/sm13082581
MMDでムービーを作る作業がこれで劇的に楽になるのは間違いないにょ。

さらにリアルタイムでキャプチャできるのでそれを使えばゲームに使えるにょ。(というか
それが本来の使い方だけど)
これにHMDを付けることでMMD形式のキャラに自分が変身することが可能になるにょ。
これはまさに究極のバーチャル体験にょ。
ゲームの中に入り自分の手足を動かし自由にそのフィールドの中を動かすことができる
からね。
二次元(ゲーム)の中に入れるという夢のシステムに一歩近づいたにょ。
さらなる精度の向上とマシンスペックの向上があればよりリアルな体験が可能になるにょ。
個人的には3DSくらいの性能があれば十分に感じるけどこういうことは携帯ゲーム機では
できないためそういう面では棲み分けが可能になるにょ。
ただ、私の部屋のように狭いところだとプレイ不可になってしまうのが難点だけど(笑)

476御茶目菜子:2010/12/23(木) 14:06:43
気に入らないものは排除する行政
こんにゃく入りゼリーに自主規制が加わってしまうことになるみたいにょ。(ゼラチンを
使っていない「蒟蒻畑」がゼリーというのはおかしいけど分類上はそうなっている)
http://mainichi.jp/life/food/news/20101222dde041040067000c.html
さて、「こんにゃく入りゼリー」は危険という消費者庁の意見だけど今までに22名が窒息
事故により死亡しているみたいにょ。
この数字だけを見ると本当に危険な食べ物のようだけど日本では窒息事故によって年間で
4000名以上死亡しているにょ。
最近10年間における窒息事故における死亡数は年平均4389人(0歳児を除く)となっている
けどその内訳は下記のようになっているにょ。
http://www.caa.go.jp/safety/pdf/100414kouhyou_5.pdf

    餅         1075.3
    ご飯         684.7
    パン         509.1
    肉類         329.2
    魚介類        294.1
    飴          70.2
    果実類        320.4
    ミニカップゼリー   35.1(うち「こんにゃく入りゼリー1.7)

やはり、一番危険なのは餅にょ。
こんにゃく入りゼリーの約600倍も死亡している危険な食べ物にょ。

これは、「単に口に入れる頻度が餅の方が高いから」というのもあるかもしれないけど
1日当たりの摂取量、1口当たりのサイズを計算し死亡事故から逆算した頻度を見てみると
下記のようになるにょ。

            1口当たりの死亡頻度
   餅         680〜760 (×10のマイナス10乗)
   ご飯        4.6〜9.3
   パン         11〜25
   肉類      ?? 7.4〜2.5
   魚介類        5.5〜11
   飴         100〜270
   果実類        5.3〜11
   ミニカップゼリー  230〜470
(うち、こんにゃく入りゼリー16〜27)

1口当たりの頻度で考えても餅の方が40倍くらい危険な食べ物であることが分かるにょ。
つまり、「危険だから」という理由で規制するならばまずは餅を規制する方が遙かに
効果的にょ。
こんにゃく入りゼリーの1口当たりの死亡事故頻度はパンと同レベルということを考えると
こんにゃく入りゼリーを規制するということはパンを規制するのと同じくらいのことを
しているわけにょ。
ミニカップゼリーの死亡事故頻度と比べると15分の1程度であり、こんにゃく入りゼリーは
一般的なミニカップゼリーと比べて「安全性に配慮された食べ物」といえるにょ。
どんな食べ物であっても食事方法によって死亡事故は発生するためこんにゃく入りゼリーの
規制する理由はこのデータからは全く見ることができないにょ。

消費者庁が有識者と議論して決断したのが「1cm角以下まで小さくする」ということにょ。
わざわざマンナンライフが「誤飲を防止のために大きくした」というのにそれをここまで
真反対の結論に達するとは驚きにょ。(小さくすると1度に複数個口に入れるケースが
考えられるためかえって危険になるけど消費者庁の実験では1口につき1個で考えられて
いるため実験そのものが正しくない)
この誤った結論を出すためにはかなりの時間を要したために税金も相当使われたことだと
思われるにょ。
まさに税金の無駄遣いにょ。
ここまで危険な餅を野放しにして特別危険なわけではないこんにゃく入りゼリーを規制
しようとしているのはやはり何かこんにゃく入りゼリーに対して特別な感情があるからと
しか思えなくなってしまうにょ(笑)
「餅は伝統があるから規制できない」「こんにゃく入りゼリーは無くても構わない、
(むしろ無い方がいい)」ということなのかもしれないにょ。

このおかしな考えは東京都の青少年育成条例におけるアニメ、漫画規制と同じにょ。
青少年育成条例においてはアニメ、漫画だけ(というか、実写と小説以外)規制しようと
しているのだけど漫画やアニメによって実際に悪影響を及ぼすというデータは存在
しないにょ。
むしろ、マスコミの影響の方が多いのではないかと思うにょ。(石原都知事の小説に
よって起きた事件ならば存在するためむしろ漫画より小説の方が悪影響があるとさえ
言えてしまう)

憲法21条によって「表現の自由」が保障されているものの青少年育成条例によって
各都道府県知事が指定する有害図書(不健全図書)においては18歳未満の子供に見せる
ことを制限することは表現の自由には反しないということが最高裁の判決でも出ている
ため「これを見れるようにしないと違憲だ」という主張をするのは難しいにょ。
時代によって状況が変わるため明らかに有害図書とは認められないようなものが指定されて
しまった場合には裁判でひっくり返るという可能性は否定できないにょ。
とはいうものの過去の判例を考えるとよほど指定がおかしなものでない限りは棄却されて
しまいかねないにょ。
そうなると裁判費用の浪費であるため結果的に出版社が多額の損害となってしまい一旦
不健全図書にあがってしまったらそれを取り消すように求めるのは極めて困難なことだと
いえるにょ。(弱小出版社だと最高裁まで持っていくことすら難しい)

ここで問題なのはその有害図書(不健全図書)指定のあり方にょ。
これを決断する権利を持っているのは都道府県知事だけど東京都の場合は外部の包括団体で
判断することで公平さを保ってきたにょ。
そのため条文が多少曖昧であっても恣意的運用がされることはなかったにょ。
しかし、今回は条文に新しく入った漫画、アニメに対する規制が問題にょ。
外部の包括団体が「有害とは認められない」という判断を下したものであっても害があると
主観的に感じられるものであれば規制を加えることが可能になっているからね。
最初から「規制をするのが目的」でこの条文を加えたというのは明白にょ。

法というのは運用する側、される側の信頼関係があって初めて成立するにょ。
例えば「ナイフ」は殺傷能力があるから危険というのは漫画やアニメの影響よりは明白
だけどこれは何を持ち歩いたらいけないのかは銃刀法に明記されているにょ。
銃刀法第2条によって刃渡り5.5cm以上の刀剣類(何をもって刀剣類とするかは別記されて
いる)の所持が禁止されているけどそれにはカッターナイフは含まれていないにょ。
しかし、第22条では正当な理由がある場合を除き刃渡り6cmを越える刃物の所持が禁止
されているにょ。
これには当然カッターナイフが含まれているにょ。
つまり、路上で適当に所持品検査をさせカッターナイフを発見しそれ所持をしなければ
ならない正当な理由が無ければ「銃刀法違反」で逮捕されてしまうにょ。
軽犯罪法第1条2号では「正当な理由がなく身体に害を与える器具(刃渡りは関係ない)」を
隠し持っていた場合には逮捕されてしまうにょ。
6cmを越えるか否かは関係なく殺傷能力があると判断される刃物や鈍器はすべて対象と
なってしまうにょ。
これによって「法が曖昧で誰もが逮捕される危険性がある」なんて言う人はそんなに
いないと思うにょ。

「警察官職務執行法」第2条1項において「警察官は、異常な挙動その他周囲の事情から
合理的に判断して何らかの犯罪を犯し、若しくは犯そうとしていると疑うに足りる相当な
理由のある者又は既に行われた犯罪について、若しくは犯罪が行われようとしていることに
ついて知つていると認められる者を停止させて質問することができる。」と書かれて
いるけど端的に言えば「怪しい」と感じた人物に職務質問をして所持品検査をすることが
可能になっているにょ。
逮捕令状がない限り任意であるため断ることもできるけど断ると心象を悪くしてしまう
ため自分に何の落ち度もない場合はそれに応えればいいにょ。
ただし、叩けば埃が出てくるもので警察も点数稼ぎのためにそういう強引な職務質問を
することは少なくないにょ。
気弱な行動を取る、いわゆるアキバ系ファッションで出歩く、リュックで出歩くという
人は大抵何らかの埃が出てくるからその職質の対象になりやすいにょ。
まぁ警察も暇人ではないため誰でも止めるというわけではないので外を出歩く際には外見や
動作に気を遣っていれば済む問題と言えるけどね。

しかし、漫画やアニメを発表する(つまり表現活動全般)の場合はそれとは異なるにょ。
職務質問をして通行人を止めない限り刃物の携帯は分からないけど漫画に関しては普通に
販売されているものだから誰もがその内容を見れてしまうにょ。
これは上記の例で言えば通行人全員が外から見えるビニール袋に持ち物をすべて入れて
持ち歩いている状態と変わらないといえるにょ。
銃刀法だけではなく軽犯罪法に触れかねない刃物や鈍器を見つけた際にそれを見逃して
くれるかどうかは警察官の判断にかかっているにょ。
つまり、逮捕されないためにはどうするのか?
それは軽犯罪法に触れかねない刃物や鈍器を持ち歩かないしかないにょ。

それと同じことが今回改正された都条例においてもいえるにょ。
条文が曖昧であるため不健全図書や規制対象になりたくなければそれに全く引っ掛からない
ようなレベルのものを描くしかないにょ。
これが表現の萎縮に繋がるものとなっているにょ。
「これを不健全図書に指定するのはおかしい」という場合に裁判を起こすことは可能とは
いえ上記のように裁判費用を考えるならばよほどの人気作でないと厳しいにょ。
副知事が「傑作であれば、条例なんてないも同然」と発言したのはもしかするとこういう
ことではないかと思うにょ。
人気作や世間に支持されている作品であれば裁判を起こされたときに不利になるから
それほど厳しく取り締まらないと公言したと考えれば副知事の意見は整合性がとれて
しまうからね。(将来、暴力表現に大きな規制が入ってもこの理論からするとドラゴン
ボールやワンピースは対象外になる)
逆にいればそうでない作品はあの条文通り取り締まるといえるにょ。(すべてが規制
されるわけではなく見せしめ的にいくつかの作品が対象になるだけだろうけど運悪く
その対象になってしまった場合を考えると大幅な自主規制を強いられてしまう)

「こんにゃく入りゼリー」と「漫画」・・・接点が全くない両者だけど今回の規制に
関しては共通の項目があるにょ。
それは行政が正当な理由がなく「自分たちが気に入らないもの」を規制しようとしている
ことにょ。
そして、その根底にあるのは利権問題だと思われるにょ。
税金を無駄遣いして実績が上げられない消費者庁が仕分け対象にならないようにする
ために訴訟事件にもなった「こんにゃく入りゼリーの規制に成功する」という実績を
上げるということはそういう観点からすると確かに有用にょ。(ただし、こんにゃく入り
ゼリーが特別危険なものではないということは消費者庁自らが提示したデータで分かって
しまったのだけどそれで「危険である」とミスリードしているのは大問題)
漫画の規制に関しては警察官僚のOBが絡んでいるという話もあるにょ。
つまり、行政が自分たちの利権を得るために「害がある」と消費者をミスリードし規制を
加えようとしているのだけど規制されようとする側にとってはとんでもない話であると
いえるにょ。

477御茶目菜子:2010/12/24(金) 13:56:59
非実在犯罪規制なんていらない
12月15日に改正された東京都の青少年育成条例だけどその施行規則も12月22日に改正
されたにょ。
http://www.seisyounen-chian.metro.tokyo.jp/seisyounen/08_kaiseijourei_kisoku.html

以下、一部引用
第15条
2 条例第八条第一項第二号の東京都現則で定める基準は、次の各号のいずれかに
該当するものであることとする。

一 性交又は性交類似行為(以下「性交等」という。)のうち次に掲げる行為を、
当該行為が社会的に是認されているものであるかのように描写し若しくは表現し、
又は当該行為の場面を、みだりに、著しく詳細に若しくは過度に反復して描写し
若しくは表現することにより、 閲覧し、又は観覧する青少年の当該行為に対する
抵抗感を著しく減ずるものであること。

イ 刑法(明治四十年法律第四十五号)第百七十六条から第百七十八条の二まで、
  第百八十一条又は第二百四十一条の規定の違反行為
口 児童買呑、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に間する法律
  (平成十一年法律第五十二号)第四条の規定の違反行為
ハ 児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第三十四条第一項第六号の
  規定に遭反する行為
ニ 条例第十八条の六の規定に違反する行為

二 近親者問(民法(明治二十九年法律第八十九号)第七百三十四条から第七百三十六条
までの現定により、婚姻をすることができない者の間をいう。)における性交等を、当該
性交等が社会的に是認されているものであるかのように描写し若しくは表現し、 又は
当該性交等の場面を、みだりに、著しく詳細に若しくは過度に反復して描写し若しくは
表現することにより、回覧し、又は観覧する青少年の当該性交等に対する抵抗感を
著しく減ずるものであること。

三 電磁的記録媒体に記録されたプログラムを竃子計算機等を用いて実行することにより、
人に前二号に掲げる性交等に該当する行為を擬似的に体験させるものであること。

第三十条の二 条例第十八条の六の三第三項の東京都規則で定める基準は、次の各号の
いずれかに該当するものであることとする。

一 衣服の一部を着けず、又は水着若しくは下着(以下「水着等」という。)のみを
  着けた状態(これらと同等とみなされる状態を含む。以下同じ。)にある青少年の
  うち十三歳未満の者の性器、肛門若しくは乳首(以下「性器等」という。)
  若しくはその周辺部(陰部、腎部及び乳房をいう。以下同じ。)を殊更に強調し、
  又はその衣服若しくは水着等の上から認識できるように性器等若しくはその円辺部の
  形状を殊更に浮き立たせた姿態を視覚的に猫写したものであること。

二 飲食物その他の物品を用いること等により、衣服の一部を着けず、又は水着等のみを
  着けた状態にある青少年のうち十三歳未満の者を相手方とする又は当該青少年による
  性交等を容易に連想させる姿態を視覚的に描写したものであること。

三 衣服の一部を着けず、若しくは水着等のみを着けた状態にある青少年のうち十三歳
  未満の者の性器等若しくはその周辺部を他人が触り(その衣服又は水着等の上から触る
  場合を含む。)、又は衣服の一部を着けず、 若しくは水着等のみを着けた状態にある
  青少年のうち十三歳未満の者が他人の性器等若しくはその周辺部を触る(当該他人の
  衣服又は水着等の上から触る場合を含む。)姿態を視覚的に描写したものであること。

四 前三号に掲げるもののほか、衣服の全都若しくは一部を着けず、又は水着等のみを
  着けた状態にある青少年のうち十三歳未満の者の姿態を視覚的に描写したものであって、
  その描写がこれらの基準に該当するものと同程度に扇情的なものであること

= 引用終了 =

まず、最初に書いておくべきことはここで何度も書いているように性的刺激の有無は関係
ないということにょ。
改正前であれば「卑猥である」ということが可否の条件として大きな役割を担っていた
けど今回は追加された条件を満たした場合は卑猥であるか否かは関係が無くなったにょ。
それをフローチャートで表すならば以下のような感じになるにょ。

 卑猥であるか? YES → 不可
         NO  → 今回定められた項目に適合するか? YES → 不可
                               NO  → 可

では、第15条2項1号に追加された項目から見てみるにょ。
イは「強制わいせつ」「強姦」、ロは「児童買春」、ハは「淫行」、二は「青少年(18歳
未満)との性行、もしくは類似行為」を禁止しているにょ。
要するにどんな時代、場所を設定してもこの法律のみは確実に適用されるというわけにょ。
これだけ見ると社会規範に則って考えると自粛すべき行為のみを選び出した感じだけど
それはあくまで現実社会での話であって漫画だとそういうわけにはいかないにょ。

12月16日に条例の条文に照らし合わせてみて「ラブひな」が18禁になる可能性があると
結論を下したにょ。
では、今度はこの施行規則と照らし合わせて考えてみるにょ。
ラブひなには刑法第176条である「強制わいせつ罪」に相当する行為がたくさん含まれて
いるにょ。
いずれもいわゆる「ラッキースケベ」的なものであり、漫画の中ではよくあることだけど
これは現実的に行った場合は立派な犯罪にょ。

ただ、殺人と異なり、強制わいせつや強姦といった行為は親告罪となっているにょ。
つまり、訴えを起こさない限りは罪には問われないということにょ。
逆に言えば訴えさえすれば事実の有無に関わらず犯罪として扱われるにょ。
こういった冤罪は日本では現実的に数多く発生しているにょ。
強制わいせつというのは馴染みがないけどよく知られているもので言えば「痴漢」が
それに相当するにょ。(痴漢行為が強制わいせつに含有されるというだけであって
「強制わいせつ=痴漢」ではない)

さて、ラブひなでは作中ではなるが景太郎を起訴した形跡はないため犯罪としては立件
されておらずこれを犯罪と認められなくなってしまうにょ。(というか、ラッキースケベで
起訴を起こしたような作品は見たことがない)
ところが、刑法第180条の「親告罪」の要素は対象には含まれてない(刑法が176条〜
178条の2までしかない)ためこの条例において考えた場合には親告罪が適用されないにょ。
つまり、殺人と同様にそれを行った時点で犯罪が成立してしまうにょ。
これはなかなか都知事もうまく考えているにょ。
刑法全部が含まれるならば親告罪で強姦さえ無効になりかねないからね。

これで景太郎には有罪判決が・・・と思ったけどそれを下すのは裁判官の役目にょ。
犯罪として立件されたとしても漫画の中で起こった「非実在犯罪」を裁くには「非実在
裁判」が必要になってくるにょ。
これには非実在裁判官だけではなく非実在検事と非実在弁護士が必要になるにょ。
一体これは誰が行うのか・・・?
そうなるとその物語の創造者である作者がそれらすべての役を演じて判断するか、現実
世界でその非実在犯罪の裁判をやるしかないにょ。
立法はあるけど司法がないという私には理解できない考えで犯罪を犯した時点で有罪が
確定するならば残念ながら叙情酌量の余地が無く景太郎には有罪判決が下されるにょ。
何せ1回ではなく複数回行っているから確実といえるにょ。(詳細に描いている場合は
1発でもアウトと見なされる可能性がある)
景太郎よ、恨むなら都知事を恨め(裁判が行われず起訴された段階で罪が確定するので
あれば触る意志があったか無かったかは関係なくなるため))
これでラブひなは(都知事に目を付けられた場合には)18禁コーナー行きが確定にょ。
景太郎が無罪になるためにはぜひ非実在裁判を行って欲しいにょ。

ラブひなの場合は学年で年齢がある程度特定できるけど上記刑罰対象になる法規においては
18歳以上かどうかというのが重要になってくるため年齢設定のない漫画は微妙にょ。
淫行が規制されているために18歳未満との性行為などは描写できず青年漫画では多くの
漫画が規制対象となっているにょ。
もしも、6月に否決された「非実在青少年」における年齢判別の方法が生きているとすれば
「服装、所持品、学年、背景その他の人の年齢を想起させる事項の表示」によって年齢が
決められてしまうにょ。
服装というのはもちろん制服のことだろうけどこれはセーラー服であれば確実に18歳
未満と想定されてしまうにょ。(セーラー服のコスプレをしている設定ならばOK?)
私服ならばもはやいくらでも恣意的解釈ができるにょ。

例えば「とある魔術の禁書目録」に出てくる小萌先生は一体何歳と判別されてしまうのか?
見た目や服装だけならば小学生といってもおかしくはないにょ。
車を運転している描写があるので18歳以上は確実だろうし、酒やタバコもやっているので
20歳を超えていると思われるにょ。
それ以前に先生であるから22歳以上は確定か?
しかし、ぱにぽにのベッキーのように漫画の世界では実年齢が小学生であっても教師を
やっているような作品はいくつもあるにょ。
そもそも、(見た目)小学生のようなキャラが酒やタバコをやっていること自体が問題
となってしまいかねないにょ。
そうなると最終的には「キャラの見た目で判断してしまう」ということになりがちにょ。
でないと「このキャラは18歳です」と作中で書いておけば全く問題なくなるからね。
このように漫画やアニメという架空のキャラにおいて年齢を元に判断するということは
いかに愚かなことか分かるにょ。

二は道徳的に認められない「同性間」と「近親間」の性描写だけどこれは「道徳的に
認められない」ではなく「法律的に結婚できない」というやり方で攻めてきたにょ。
結婚できないだけであって犯罪行為ではないためこれを別項目として用意するのは
あざといにょ。
これは犯罪行為と違って(犯罪の場合は軽くても犯罪は犯罪であり無罪かどうかは上記の
ように裁判がないと決められない)規制されているのは描写内容によって可否が決まって
くるにょ。
恋愛行為そのものが禁止されているわけではないのでプラトニックラブならば問題は
なさそうにょ。
そういう意味では実際に性行為を行っているチャンピオンREDいちご連載の「あきそら」や
TVアニメ「ヨスガノソラ」はほぼ確実に規制対象となってしまいそうにょ。

ここで注意すべきなのは民法734条(直系血族又は三親等内の傍系血族間の婚姻禁止)、
民法735条(直系姻族間の婚姻の禁止)、民法736条(養親子等の間の婚姻の禁止)のみ
が適用されるということにょ。
つまり、義理の兄と妹であれば問題ないというわけにょ。
ただ、やっかいなのは「みゆき」のように物語の途中で義理と判明する場合にょ。
その設定がない限りは兄妹設定である限りは確実に血縁関係があるとみなされるだろうから
性描写は控えておいた方が良さそうにょ。

民法731条が含まれてないということは婚姻可能な年齢(男子18歳、女子16歳)に制限が
ないことを意味するにょ。
民法737条も含まれてないため未成年者の婚姻についての父母の同意も不要という設定で
あれば高校生や中学生で結婚させることは可能にょ。
こうやって結婚させてしまえば何でもありになるにょ。
都知事も夫婦間の性行為を行うことを止める権限は持ってないからね(笑)
ただし、描写には気を付けないと従来基準の不健全図書に指定される恐れがあるので
やりすぎには注意が必要にょ。
舞台が現在日本であれば現在の日本の法律を適用すべきなんてことになるならばどんな
舞台であっても上記のような法規を適用するというのに反してしまうため成り立たなく
なるためこのような問題が起きてしまうわけにょ。

結婚できない関係となると現実世界では日本においては刑法184条で重婚が認められて
いないにょ。
しかし、刑法184条は除外されているため重婚設定の漫画は問題ないにょ。
「不倫がいけない」というのはそもそもこの刑法184条があるせいだからね。
不倫OKだけではなくハーレムものもOKにょ。
ならば登場する女子とみんな結婚している設定にすれば何でもありになるにょ。
中途半端に法規を適用しているためどんどんおかしくなってしまうにょ(笑)

続いては施行規則30条の2を見てみるにょ。
ここで問題となるのは13歳未満ということで児童ポルノが深く影響していることが
分かるにょ。
ただ、「児童ポルノ」といっても一般的なポルノのイメージで考えてはいけないにょ。
それは海外とは異なり日本では性行為とは全く無縁のものでさえポルノと見なされている
からにょ。

では、それがどのようなものかを実際に見てみるにょ。
一は裸でなくても水着や下着姿などの普通の衣服を付けてない状態(以下「水着」と略す)
で胸や股間やお尻を誇張するような描写をしてはならないということにょ。
これであれば大半の少年漫画が規制対象になるにょ。
二は分かる人には分かるけど例えば水着でバナナを食べている児童は「フ○ラチオ」を
していると見なされるということにょ。
そう見なされないように描写すれば良いとはいえ、全く無関係のものを勝手にそう
思いこんでいるだけなのにそれがポルノ扱いになるというのは明らかにおかしいにょ。
三は水着の児童に触れてはならないということにょ。
これは特に制限がないため触るのがたとえ親でも認められないにょ。
触ってはいけない部位があるというだけとはいえ、これはかなり厳しい制約となって
しまうにょ。

これは少年誌や少女漫画であれば主要登場人物が13歳未満という可能性が高いためこれらが
規制されるとなると表現が著しく制限されてしまうにょ。
パンチラさえ不可になってしまう場合が出てくるしね。
もっとも、これは元の条文と照らし合わせて考えると漫画やアニメで適用はされず実写
のみに適用ではないかと思われるにょ。
これは13歳未満の児童の保護者への指導だからね。
とはいえ、「非実在保護者への指導」と考えれば漫画やアニメでも適用されかねないので
「実写のみ」と書かれてない以上は安心できないにょ。
非実在犯罪を規制しているわけだから非実在保護者なんて考えが出てきても全くおかしな
話ではないからね。
そもそも都知事は絵も児童ポルノであるという考えだし、恐らく従来規制できなかった
「練乳バナナ」のようなものを規制するために設けられた項目だろうからこれを漫画や
アニメに適用しないと考える方が難しいにょ。

以上簡単に施行規則を見てみたけど非実在青少年という言葉は消えているもののその考えは
根強く残っていることがよく分かるにょ。
「この漫画に出てくるキャラは全員18歳以上です」というエロゲのような設定で漫画を
書けばいいだけとはいえ、それではどうしても無理が出てくるからね。(中学、高校と
いう時点で18歳未満を想起してしまうから「○○学園」という校名にしなくてはならない
という制限も出てくる)
性描写のあるキャラ全員と結婚させるというチートな方法も万能なものではないため
厄介にょ。

ゲームに関してはCEROが厳しい規制をしているため「コンシューマゲームにおいては現状
よりさらに規制が厳しくなることはないだろう」と思っていたけど部分的にはCEROよりも
厳しい規制が強いられてしまうため「CEROがあるから安心」とは言えなくなってきて
しまったにょ。
つまり、CEROよりは格段に規制が緩い自主規制を行っている漫画においては著しい表現
規制が行われることになるということにょ。

そもそも、上記のように漫画やアニメのような架空のキャラにおいて年齢で区切った考え
そのものがナンセンスだし、漫画内での犯罪を描くことが悪影響に繋がるというならば
実際にそのデータを提示する必要があるにょ。
そんなに漫画の影響があるならば世界平和を描いた漫画を世界中の人に読ませたら世界から
戦争が無くなってしまうにょ(笑)
どんな漫画を読んでもそれからどのような影響を受けるかは人それぞれにょ。
「悪いことかどうか」を自分で判断できるようになるためには「悪いもの」を見ないと
話にならないにょ。
それに「悪いものに憧れる」ことと「悪いことを実際に行う」というのはイコールでは
ないにょ。
むしろ、空想と現実の区別が付かないまま成長してしまう方が悪影響といえるにょ。
昨日書いたように都道府県知事は「青少年において有害である」というものを制限できる
とはいえそれは例外的なものであるため「何を制限しても良い」というわけではないにょ。
あくまで優先順位は「憲法>(超えられない壁)>条例」だからね。
したがって、主観で「悪影響を及ぼす」というものを規制することは許されることでは
ないにょ。

さて、非実在犯罪規制ともいえるこの条例改正だけどこれだけ大きな規制だと非常に多くの
作品が規制対象となってしまうにょ。
ただし、傑作や人気作であれば対象外になる可能性がたかいためいくらドラゴンボールの
パフパフが規制対象になるといってもドラゴンボールが規制されることはないと思うにょ。
しかし、同じようなことをマイナー作品でやったら別にょ。
それが都知事の目に止まれば不健全図書になる可能性は十分にあるという恐ろしい事態が
待っているにょ。
これは警察が検挙数アップのために気弱そうな通行人の所持品検査をして軽犯罪法によって
検挙しようとしているのと同じようなものにょ。
ただ、軽犯罪法によって検挙されても有罪ではなく無罪になる可能性が高いのだけどそれは
というのは司法が働いているお陰にょ。
「犯罪を表現する=犯罪」という考えは非常に危険なものであり、犯罪表現を行った
場合には裁判さえないから現実よりもさらに厳しいものとなるにょ。

今回の施行規則を見る限りは中途半端な法規で規制しているため矛盾点も多く存在して
いるにょ。
非実在犯罪規制をするならば非実在裁判を取り入れないことには話にならないにょ。
その場合にはどんな舞台設定であろうと上記のような現代日本の一部の法規だけで裁く
ことなんてできないにょ。
考えれば考えるほど問題点が出てきてしまうにょ。

478御茶目菜子:2010/12/25(土) 14:02:58
漫画によって電子書籍は普及する!?
今回の東京都の青少年育成条例の改正を見て都の対応が気に入らないならば本格的に電子
書籍に力を入れれば良いと考えている人もいるけどそういうわけにはいかないにょ。
それは著しい規制が加わったとはいえ、例えばiBooksで出版する際にはさらに大きな
規制があるからにょ。
日本の漫画が海外で評価されているからといって海外への販売を考えるならば手直しを
しないとそのままでは難しい作品が非常に多いのは事実にょ。
確かに最初から海外を視野に入れて作るという方法もあるけど「海外」とひとくくりに
して考えることは出来ないにょ。
国によって大きく基準は異なるために規制の厳しい国に基準を合わせなくてはならなって
しまうからね。

そうなると日本では日本用に作り、その中から海外向けに売れそうな作品はその国の
事情に合わせて修正を加えるというのがベストにょ。
元々言語が異なるので「修正無しで販売」という選択肢はないからね。(コアユーザー向け
として日本語、無修正版を年齢制限を付けて売るという方法もあるけど)
そもそも最初から海外ウケを狙って作ったものというのは日本でさえヒットするかも
怪しいにょ。
それは価値観の違いが大きいにょ。
最初から万人受けを狙った作品というのは凡庸になりがちであり誰からも見向きされない
可能性があるにょ。

ヒット作品というのは多くがターゲットを絞ることで成功しているにょ。
しかし、それらは必ずしもコアユーザー向けというわけではないにょ。
最初からコアユーザー向けのタイトルであればそのユーザーにマッチした表現を用いると
いう方法が使えるけどそこまでコアではなくかといって万人向けというほどではないという
作品・・・言い換えれば、個性はあるけどある程度間口が広い作品がヒット作品へと
繋がる可能性が高いということにょ。

そう考えるとパイを大きくするために海外を視野に入れて凡作(当たり障りのない
表現やストーリーの漫画)を作るというのはいかに無意味なことかが分かるにょ。
海外の人と日本での共通の価値観を持った上でおもしろい作品が作れるというすごい人
ならばあらかじめ海外を意識して作ってもいいけど海外の前に国内でヒットしないと話に
ならないからね。(そもそも日本人でさえひとくくりにできないわけだし、日本でヒット
しない作品が海外向けに翻訳されるとは思えない)
つまり、海外を視野に入れるからこそ日本で売れる土壌(漫画の裾野を広くする)が
ないと話にならないということにょ。(「クールジャパン」ともてはやされお金になり
そうだから海外向けに日本の漫画を変えるというのが逆に漫画をダメにするということに
まずは気づく必要がある)
最初からすべての漫画を海外事情に合わせて作るなんてことは完全に無意味なことである
ことが分かると思うにょ。

人気(ヒット)作品や傑作と呼ばれる作品というのはいきなり登場することはないにょ。
多くの凡作があるからこそ人気作が出てくるという単純な理論にょ。
これは、コアユーザー向けの作品があるからこと万人向けの作品が受けるという考えも
あるにょ。
「人気商品しか存在しない」市場なんて漫画に限らずどんな分野であってもあり得ない
からね。

紙の書籍ではなく電子書籍であれば国境を越えることは容易に可能にょ。
日本においては古くから電子書籍は存在するけど実際にそれなりの支持を獲得したのは
ケータイ向けのサービスだけと思われるにょ。
そんな中、北米ではKindleやiPadなどによって電子書籍は普及の兆しを見せており、その
影響はようやく日本にも及び始めたにょ。
iBooksはまだ日本ではサービスを開始していないもののシャープのGALAPAGOSやソニーの
Readerという日本独自のサービスをスタートすることでiBooksの本格参入する前にシェアを
獲得しようとしているのだけど規格が乱立するというのはあまり好ましい状態ではないと
思うにょ。

電子書籍であれば出版社の直売が容易だし、作者が直に販売することも可能にょ。
そうすれば高い利益率を確保できるけどリスクが大きくなるために既存のサービスを
利用するという方法がベターといえるにょ。
日本ではiBooksが本格参入してないとはいえ、すでに日本の作家でiPad向けの電子書籍を
販売している人は多くいるからね。
ただ、日本では出版社、取次、書店のバランスのためになかなか出版社の意向だけで
電子書籍へ本格的に参入するのは難しい状態にょ。
日本では漫画が多く売れているのだけどGALAPAGOSにしろReaderにしろラインナップを
見てみるとビジネス書や文芸書が多く、書店では多く売れているはずの漫画はほとんど
揃ってないにょ。
これは書店とのバッティングを防ぐためと考えられることができるにょ。

漫画のラインナップが乏しいのはそれだけではないと思うにょ。
デファクトスタンダードと言われるような端末が存在しないというのも大きいにょ。
12月7日にも書いたようにテキストメインの書籍であれば画面サイズ、解像度によって
文字サイズが自由に変えることができ、自動段組も可能なのだけど漫画の場合は絵と
文字を同時に読むことが重要になるため元の1ページ全体を丸々表示した状態で読むことが
できることが望ましいにょ。
つまり、漫画を読むならそれに合ったスペックの端末が必要だけどそれは現時点では
デファクトスタンダードとして存在しないから漫画を積極的にラインナップに加えてない
というのが大きいかもしれないにょ。

それに加えて表現の問題が存在するにょ。
出版社側としては自主規制をしているもののそれでも仮にGALAPAGOSやReader向けに出す
のであればそれらの基準を満たす必要があるからね。
それは一般流通している漫画(非18禁漫画)が過激という意味ではないにょ。
販売部数が多い人気作品は取次との兼ね合いで難しいだけだろうけど部数がそれほど多く
ないけど過激な描写が含まれる作品は(出版社の基準よりは自主規制が厳しいであろう)
電子書籍では難しいというだけにょ。
「過激な性描写は売れるために入れているだけ」と考えている人も中にはいるけど実際に
国内で売れている上位の漫画で過激な性描写を含んでいるものはほとんどないにょ。
「性描写がウリ」ならばそれこそ18禁漫画として出せばいいのだけど多くの漫画は
性描写はアクセントの1つとして取り入れているに過ぎないにょ。
例えば昨日も書いた「ラブひな」は性描写がウリだけの漫画と感じる人は(少なくとも
漫画を普段から読んでいる人であれば)ほとんど居ないと思うにょ。
ただ、残念ながらそれは漫画をあまり読まない人には理解されないにょ。(絵が含まれて
いない小説の場合はそれらよりも基準は緩いけど漫画だけ不当に評価されている)

電子書籍化は漫画家にとっても大きな影響を与えるにょ。
漫画家はあらかじめ出版社が定めた自主規制の範囲を最大限に用いてより良いと思う
作品を描こうとしているにょ。(自分が描きたいというのではなく編集部の意向や人気
取りの意向が多く入っているだろうけど)
そういう面においてあらかじめ特定サービス向けの電子書籍をターゲットにして描いた
作品ならいいけど端末(サービス)によってその基準が変わるならば描く方も基準が
厳しい方に合わせる必要があるにょ。
海外向けに売るのであれば言語の関係から修正作業は余儀なくされる(性描写、暴力
描写だけではなく宗教描写なども厳しい国がたくさんある)けれど日本国内向けで
わざわざ特定端末向けに修正作業をするというのは労力の面だけではなく作者の意図も
損ねかねないにょ。(ワンピースでも北米向けでは大幅な修正が行われている)
それに電子書籍と紙の書籍では契約が異なるためそれを了承できない作者も少なくない
だろうからね。(印刷費用がかからないのに作者の取り分は電子書籍と紙の書籍では
同程度だったり、紙の書籍では本来は作者にその原稿を所有する権利があるけど電子
書籍の場合は出版社にその権利が取られてしまう場合があったりという契約の問題がある)

出版不況の中、それを支えているのは漫画だけどその漫画も先日の都条例の改正で
今後の行方が分からなくなってしまったにょ。
そして、「紙の書籍がダメなら電子書籍にすればいいじゃない」という考えも今回書いた
ように単純に電子書籍化ができず、問題解決手段にはならないということが分かるにょ。
今後は紙の書籍において漫画のレーティングが導入されるのは時間の問題だと思うけど
それと同じように電子書籍の方でもレーティングが進まないと漫画の本格的普及は望め
ないと思われるにょ。
現時点ではiBooksでは年齢制限のある書籍は扱ってないので漫画の電子書籍化で海外市場を
狙うというのは簡単なものではなく国内でもそれは簡単ではないにょ。
逆に言えば普通に売られている漫画のほとんどが電子書籍で読めるようになった時こそ
電子書籍が普及したといえるかもしれないにょ。

479御茶目菜子:2010/12/26(日) 14:30:56
表現の自由とゾーニングはトレードオフである
アニメ、漫画の規制問題だけど規制賛成派、規制反対派と簡単に言ってもそれらの人たちを
ひとくくりで考えることはできないにょ。
規制賛成派は「存在そのものを根絶すべき」、規制反対派は「表現の自由があるから何を
やっても許されるべき」という人はごく一部に止まるだろうからね。
つまり、規制賛成派の中であっても規制反対派の中であっても人によって許容できるもの
許容できないものが異なるということにょ。

私は個人的には規制反対派なのだけど私自身のスタンスは下記のようになっているにょ。

(1)「表現の自由」が大前提
(2)18禁(もしくはそれ相当)の図書類は青少年(18歳未満)に販売すべきではない
(3)それらの図書類は販売店側で明確に分離すべき
(4)レーティングは出版社側で自主的に行う必要がある

(1)の表現の自由は大前提だけどそれを守るためにはやはりある程度の代償は支払うのは
やむを得ないと考えてはいるにょ。

(2)に関しては元々青少年育成条例における不健全図書(有害図書)指定の考えと同じ
もの・・・といえばそうなのだけどそれだけで言っているのではないにょ。
これは、「18歳未満に見せたら害になるから見せるべきではない」という考えではなく
「表現の自由」を得るために「ゾーニングはやむを得ない」という判断によるものにょ。
そもそも有害であるという科学的な根拠が全くないわけだしね。
「有害でない」という証拠を見せろと言われるとこれは悪魔の証明になってしまうにょ。
(一部の)規制派の意見だとたとえ1人でも悪影響を及ぼせば悪影響というのだけど
これは「こんにゃく入りゼリーにおいて死亡者がゼロではないから危険な食べ物」という
考えと変わらないにょ。

また、「表現の自由」の別の視点から考えると「知る権利」の問題もあるにょ。
不当な線引きによって制限を加えるというのは青少年に対する「知る権利」を侵害して
いるという考えもあるにょ。
ここで一番の問題となるのは「18禁レベルかどうか」ということにょ。
これは審査する団体があるので客観的に判断することは可能だけどただこの基準も絶対的な
ものとはいえないにょ。
しかし、今回の東京都の青少年育成条例では「ラッキースケベ」程度で18禁となる条文と
なっており、これは私個人の基準ではなく一般的な基準と比べても正当性があるとは
思えないものにょ。

(3)に関しては今回の都条例の改正で下記の(a)、(b)が義務化となったにょ。
販売側のゾーニングに関しては大まかに言って(a)〜(d)の4段階あると思われるにょ。

(a)個別包装によるもの(18禁相当の図書類を自由に見れないようにする)
(b)区分陳列によるもの(棚を分けて18禁相当の図書類がどれかを明確にする)
(c)店舗仕切によるもの(壁やのれんで仕切り、青少年の立ち入りを容易にできなくする)
(d)店舗単位によるもの(18禁相当の図書類を扱う店舗は青少年の立ち入りを禁止する)

個人的意見を言えば(a)は絶対やるべきことだろうし、(b)は一定数の図書類を扱っている
店であれば行うべきことだと思われるにょ。
ここまでは、あまり酷ければ法による規制もやむを得ないという考えにょ。
(c)になるとさすがにやりすぎなので棚1つ分程度以下であればここまでを義務化する
必要性は感じないにょ。(1ブロック分となるとさすがに仕切を入れるべきだと私は考えて
いるけど)
(d)これを義務化するのはさすがにやりすぎにょ。

とはいえ、大阪の青少年育成条例の改正案では(d)まで法による義務化を進めているにょ。
つまり、有害図書指定された場合は普通の店舗(入店年齢制限のない店舗)では販売不能に
なるということにょ。
http://jp.reuters.com/article/kyodoPoliticsNews/idJP2010122401000342
守れない店舗はサイトで店舗名を告知するということだけどこれは「この店に行けば
買えるという宣伝行為を行政が行っているからダメ」だという考えの人もいるため良い
方法ではないにょ。(罰則があると恣意的運用をされかねないという問題があるため
難しい)

(4)が最も重要な問題にょ。
「小学生でも買える本に過激な描写がある」という規制派の意見も少なくないからね。
しかし、その例として挙げられているのはグレーゾーンに属し従来基準の不健全図書では
ギリギリ不健全図書に指定されなかったものということで「普通に小学生が読んでいる
少年漫画ではない」ため恣意的なものにょ。
そんなごく一部の例外を規制するためにすごく広範囲な規制が行える条文を付け加える
ということは魚を捕るのに網ではなくナパーム弾を使うようなものにょ。

今回の改正に当たって出版社側もレーティングを行うという案を用意していたみたい
だけど最初から改正案を成立させることしか考えてない都知事、都議会においては
そんな出版社の意見は聞く耳持たずだったにょ。
規制に賛成する人を増やすために前回の改正案の否決から都議会議員がPTAと81回も会合を
開いてPTAを味方に付けたのだけどこのような行為自体が憲法第15条「すべて公務員は、
全体の奉仕者であつて、一部の奉仕者ではない。」、地方公務員法36条の政治的行為の
制限に触れる行為ではないかという見方もしている人も多いにょ。

そもそも18歳という区切りがあるけど「18歳未満」と一言で言っても小学生と17歳では
大きな違いがありそれらを同一視すること自体が正しくはないにょ。(18歳と17歳では
微々たる差だけどこれはどこかで区切りを入れなくてはならない以上はやむを得ない)
したがって、レーティングによる年齢区分を行うことが必要ではないかと思われるにょ。
例えばR12、R15という年齢制限を設けたとしてこれはその年齢以下への販売を禁止する
というものではないにょ。
青少年育成条例では18禁(もしくはそれ相当)の図書類を18歳未満に販売することを
禁止しているけどその他のものに関しては禁止されてないためそれをR12の図書類を
12歳未満の子供に販売できないようにすることは少なくとも法的な面においては
できないにょ。

ただ、レーティングを行うにも現在の条文では矛盾点や主観的な部分が多いため出版社の
自主的なレーティングを行うのは難しいということとアウトサイダーな出版社がその
レーティングを導入するとは思えないという問題があるにょ。
それ専用の審査団体(天下り団体)を設立してすべての漫画や雑誌のレーティングを行う
ということも将来的にはあり得るけどそのために多額の税金が使われてしまうということを
見逃すことはできないにょ。

以上が私の考えだけどやはり根本的なものは「表現の自由」がまずはありそれを獲得する
ためならばゾーニングを行うのはやむを得ないというものにょ。
これは喫煙における分煙の考えと同じにょ。
私自身は喫煙はしないけど分煙であれば許容はできるからね。
喫煙者にとって考えてみれば分煙によって喫煙する権利を獲得したといえるにょ。
これが「分煙はダメだ。自由に吸わせろ」と主張したのであれば全面禁煙化は避ける
ことができないにょ。

ただ、難しいのは喫煙の場合は、「吸う」「吸わない」の明確な2択しかないのだけど
表現の場合はその絶対的な境目がないということにょ。
都条例改正によってすでに大手コンビニでは「パンチラが表紙にある雑誌は置かない」と
指示を出しているみたいにょ。
http://npn.co.jp/article/detail/42667722/
しかし、そのゾーニングの効果というのも分煙ほどは期待できないにょ。
それに絶対的な基準がないため一旦ゾーニングが始まると歯止めがきかなくなるという
ことを危惧している人もいるのではないかと思われるにょ。
分煙でも受動喫煙の害が100%が防げるわけではないため喫煙ルームがないような公共施設
では全面禁煙化が進んでいるため大阪での改正案のように法によって完全に隔離されて
しまうような状態が全国に広がる可能性も否定ができないにょ。

2002年の「松文館事件」において漫画であっても刑法175条に触れるわいせつ物であると
いう判決が下されたにょ。
実写であれば現実的に被害者がいるわけだけど創造物ではそのような被害者はないため
この事件が与えた漫画に影響は大きいにょ。(確かに実際のものを限りなく精密に模写
すれば絵と写真の区別という境目はどんどん曖昧になってくるけどいくら絵が上手いと
言ってもその訴訟対象となった漫画はそこまで写実的ではなかった)
表現の自由をいくら主張したところで最高裁の判決でこのようになってしまえばどう
しようもないにょ。

つまり、ゾーニングというのは無条件で受け入れるのではなくあくまで表現の自由を
得た上で受け入れるべきことだということにょ。
「絶対に表現の自由を損ねるようなものは認めない」と主張したところで最高裁で負けて
しまうとそれが判例となってより不利な立場へと追いやられてしまうにょ。
20年前の有害コミック騒動で漫画界に大激震が走ったのだけどそれ以来は成人向け
(18禁)と一般向けでうまく棲み分けが可能になったと思ったら上記の「松文館事件」が
あり成人向け漫画も自粛傾向にあった(最近は徐々に自粛が落ちているけど)わけだし、
そして今回の都条例改正によって一般向けの漫画に対しても著しい規制が加わる見込みと
なっているにょ。
これが17歳に見せられないような表現であれば規制もやむを得ないけど小学生に相応しく
ないということで規制されるのならば納得がいかないにょ。

「小学生に見せられないような表現がある」から18歳未満が見る漫画において「小学生に
見せられないような表現は規制する」という考えは正しくなく本来取るべきものは
小学生に相応しくない本であるということを明示することではないかと思うにょ。
そういうレーティングによるゾーニングで表現の自由を獲得できたはずだけど今回の件に
おいては行政の一方的な規制によってその出版社側の意見は完全に無視されたにょ。
もっともマンナンライフの蒟蒻畑において子供に与える危険性はパッケージに明記されて
おり、なおかつ1口では食べにくいような構造にも関わらずそれを無視して与えるバカな
親が居るということを考えればちゃんとレーティングしてもそれを無視してクレームを
入れるという可能性も無くはないけどね。
ゾーニングをいくら徹底してもダメだから法規制するという手段に出る前にもっとやる
べきことがあることを完全に忘れているにょ。
今回の都条例改正のような強引な法規制はさらなる大きな規制に繋がりかねないという
不安を抱かせてしまうにょ。

480御茶目菜子:2010/12/27(月) 14:06:39
賛成派は自分の意見が乏しい
東京都の青少年育成条例の問題点を様々な観点から数回に渡って書いてきたにょ。
しかし、Web上を見てみると意味もなく規制に賛成している人も少なくないにょ。
マスコミのミスリードや「何となく子供に悪影響がありそう」ということで規制に賛成と
考える前に本当にそれが正しいのかもう一度考え直してもらいたいにょ。
賛成するのならば自分の意見を表に出す必要はないけど反対する場合は意見を出すことが
必要になるというのがそうなっている理由ではないかと思われるにょ。
というわけで、規制賛成派の人に今回の問題点が分かりやすくするためにまとめたにょ。

(1)条文を追加してまで規制する必要性
(2)規制による萎縮
(3)悪い物は描いてはいけないのか

(1)規制賛成派の意見をいくつか見てみたけど「過激な性描写の漫画が野放しになっている」
というのを指摘している人が多く見られたにょ。
では、本当に野放し状態なのか・・・?
それは違うというのはここで何度も書いたし、それを分かりやすいように4コマ漫画でも
描いたので出版社側がどのようにしてきたのかはそれを見てもらうのが一番にょ。
http://ww5.tiki.ne.jp/~ochame/CLUB/jourei2.htm

では、出版社が自主規制を行っているのになぜそういう漫画が市場に氾濫しているのか
というとそもそも「氾濫」ということ自体が間違っているにょ。
それは「こんな過激なものは規制すべき」例として採り上げているのはごく一部の例外に
すぎないからにょ。
改正前の条文も曖昧でありどんなものでも規制しようと思えばできたのだけどその規制
賛成派が例として挙げている漫画が規制されないのは「規制する必要がない」と判断された
からにょ。

東京都は毎月120冊程度の漫画を購入し、それらを審議にかけ毎月2〜3冊程度を不健全図書
指定しているにょ。
しかし、月平均10冊程度有害図書指定している県もあるためそういう面では東京都の基準は
甘すぎるという指摘はあるかもしれないにょ。
これは条文の問題ではなく東京都の不健全図書の場合は出版社が密集しているために
事実上「発禁」となり迂闊に増やせないというのがありそうにょ。
つまり、そういう規制ギリギリレベルの過激な本を規制したければ他の県並に厳しく
取り締まればいいだけの話であり条文に新たな項目を追加する必要性は全くないにょ。

「長年この基準でやっていたから今更基準は変えられない」という考えの人もいるけど
そもそも法が曖昧に出来ているのは時代によって柔軟な対応ができるためであるためそう
いう行為は何ら問題はないにょ。
恣意的解釈の誤解を防ごうとするならば同じ条文であっても「従来基準より厳しくする」
と出版社に告知すれば済むだけの話だからね。
他の県並の月平均10冊程度不健全図書指定すればそのようなボーダーラインスレスレを
狙ったような過激な内容の一般向け漫画は激減すると思われるにょ。

(2)従来の条文は曖昧であるけどそれによってある程度不健全図書指定されるラインという
ものが明確になってきたにょ。
そういう面では新たに付け加えた条文が厄介にょ。
これは銃刀法に例えるならば現行法では「5.5cmを越える刀剣類の所持」が禁止されている
けれどこれに加えて「殺傷能力を持つ刃物の不当な所持」が禁止されたらどうなるのかを
考えてみればいいにょ。(軽犯罪法ではそれと同じようなものが条文に書かれているけど
今回の都条例を例にするならば銃刀法で列記した方が分かりやすいのでこのようにした)
5.5cmでは甘くて5cmでも規制する必要があるというのであれば条文にそのように明記すれば
良いだけであって現行法である程度厳格さがあるのに広範囲を取り締まれる条文を追加
する必要性は何もないにょ。
つまり、これが表現の萎縮に繋がるわけにょ。

今回の改正で加えられた条文では過激ではない性表現を規制しているから厄介にょ。
過激であるものは従来の条文(第1項)で規制されており、それに引っ掛からないような
過激ではないものを規制しているわけにょ。(これが規制賛成派の大半が間違っている
ものあり条文に目を通していないということの現れといえる)
実際、この改正によって従来よりもグレーゾーンが大幅に広くなっているにょ。
http://ww5.tiki.ne.jp/~ochame/test/hyougen.jpg
これは青年誌の大半が規制のターゲットになり、少年誌までもがターゲットになっている
というのが分かるように図示したものにょ。
12月23日に書いたように銃刀法の場合は所持品検査されない限りは問題ないのに対して
漫画などの表現活動の場合は見せることで成り立っているため所持している刃物を
アピールしながら持ち歩いている状態と同じにょ。
それでも、必ず逮捕されるというわけではないけど誰だって逮捕されたくないから逮捕
されないように自主規制を行うことになるにょ。
元々意図的にレッドゾーンを突き抜けていたような漫画であればそんな心配をしないだろう
けど自主規制団体に属している大手出版社の場合はそうはいかないからね。
これが表現規制による自粛効果にょ。

これを見ると「正体の見えないものに対して怯えているだけ」という見方をする人もいる
かもしれないけど正体が見えないからこそ怯えてしまうにょ。
上記のような(架空の)銃刀法改正があった場合に「最近は傷害事件が多くあるため
厳しく取り締まる」と大々的に告知して刃渡りの長さや刃物の種類に関わらず規制する
ようになったら誰だってそれに対して怯えてしまうからね。
実際はそこまで厳しく取り締まることはないかもしれないけどそんなことは実際に始まって
ある程度年数が経たないことには分からないにょ。
これは「大したことがない」と感じるのはその規制対象に対して関心のない人だけにょ。
刃物を持ち歩くことがない人であればいくら銃刀法が規制されても関係ないし、漫画を
読まない人であればいくら規制されても関係ないわけだからね。

しかし、制作側からするとこの「見えない敵」というのは非常に厄介にょ。
実際にその表現規制という「見えない敵」による萎縮がすでに始まっているからね。
http://getnews.jp/archives/90409
もしも、そんな心配をする必要がないというのであればそうではないというのを行政が
指示を出すべきにょ。
この新たに加えられた条文は従来では何ら問題はなく規制対象ではなかったものを新たに
規制しようとしているものであるため自分の作品(自分の雑誌)がその対象にならない
ようにするのが普通の考え方にょ。
「表現規制じゃない、好きなものを描けばいい、もし規制対象に該当したら棚分けされる
だけ。こんな放言は、現場を知らないからこそ言える内容です。」というのはまさに
その通りだと私は感じるにょ。
もしも「よほどのものでない限りは規制対象にはなりません」というのであれば新たに
条文として加える意味がなおさら無くなってしまうにょ。

(3)「規制する」という観点からすると規制するにはある程度の基準が必ず必要になって
くるにょ。
東京都に限らず各都道府県の青少年育成条例においては青少年(18歳未満)に有害である
とされる図書類を青少年に対して見せないように制限しているのだけど「有害かどうか」
なんてここで何度も書いたように科学的な根拠は何もないにょ。
しかし、これは18禁、もしくは18禁相当の図書類を見せないように制限していると考えると
分かりやすいと思うにょ。
18禁かどうかというのは多くの審査団体があるのである程度の統一見解があり、そのため
ある程度客観的な判断が可能になっているにょ。
これは最高裁においても表現の自由を侵害するものではないという判決が出ているにょ。

しかし、困ったことに子供(小学生くらい)が見ても問題ないものにしようとしている
ということにょ。(18歳未満にとって過激なものではなく子供にとって有害であると
思われる表現を規制している)
17歳の高校生と7歳の小学生では物の見方や考え方において大きな差があるにょ。
規制賛成派には「小学生が買える本にこんな過激なものが載っている」という人も少なく
ないからね。
個人的にはレーティングを導入することでそれらの規制賛成派の多くの人は納得できる
と考えているけど蒟蒻畑を見るといくら注意書きがしてあってもそれを無視してクレームを
入れる人は必ずいると思われるにょ。
そういう人を納得させる方法なんてそもそも存在しないにょ。

「犯罪を表現する」ということと「犯罪を行う」ということというのは明確な差がある
と思われるにょ。
そこには「空想」と「現実」という「超えられない壁」があるにょ。
とはいうもののそういったことを描くことでそれを模倣しようとする人が出ないという
確証はないにょ。
しかし、それを理由に犯罪行為(もしくは社会的、道徳的に悪い行為)を描くことがダメと
いうのであれば今回は性描写のみの規制だけど将来的には更に広がるということが確実に
起きてしまうにょ。
性犯罪はダメだけど他の犯罪はOKと考えている人なんて恐らくいないだろうからね。
「悪いことを一切描かないことが漫画にとって望ましい」と考えている人ならばもはや
私の口から言うことは何もないにょ。

確かに詳細に描くことで模倣犯が出やすくなってしまうけどそれを言ったら犯罪行為や
内容を詳細に伝えているマスコミやドキュメンタリー番組の方がよほど問題にょ。
漫画の場合は例え「模倣したくてもできないようなものもの」が多いけど実際に起こった
(起きた)事件ならば模倣するのは容易だからね。
「漫画の影響で・・・」と言っている大人こそが「空想と現実の区別が付いていない」
と言えるにょ。
良識ある子供はちゃんと分別が付いているし、それが付いていないならば付くように
するのが親の務めであり、漫画を責めるというのはただの責任転嫁にすぎないにょ。


以上が私の考えになるわけだけど私は他所に出しゃばって「お前の意見は間違っている。
こっちの意見が正しいんだ。」なんて主張する気は全くないので自分のサイトである
ことを活かして自分の意見を思い切り書いているだけにょ。
したがって、今回書いた内容もが誰の目から見ても絶対的に正しいというわけではないにょ。
「ここは共感できるけどここは違う」というのはすべての人間の価値観が同じではない
ために当然起こり得ることにょ。(ここで書いていることに明かな間違いがあれば指摘して
貰えると私も助かる)
だからこそ、「他所でこんなことを言っている人がいるよ」ではなく自分の意見として
きちんと言ってもらいたいにょ。

この掲示板のヒット数は1日に350〜400ヒットであり、1人が1日に2回来るとしてユニーク
ユーザー数は200名弱と想定しているにょ。
その200名のうちの1人でも「訳が分からないから規制に賛成」という人が「やっぱり
違うぞ」という認識に変わってくれたら私が書いてきた意味は十分にあると感じるにょ。
人に見せるためにわざわざ書いているので本文を改変しない限りは他所(2chなど)に
転載するのを禁止したりはしないけど人が書いた言葉よりも自分の魂がこもった言葉の
方が説得力が強いのではないかと私は考えているにょ。
「よく分からないから賛成」「何となく気に入らないから反対」というのは好ましいもの
ではないにょ。


《補足》
分かりにくいと思った部分があるので補足しておくにょ。

私は「表現規制そのものがいけない」というのではないにょ。(個人的スタンスは昨日
書いたように表現の自由が前提なのは確かだけど)
(1)で書いたように従来基準が甘いのであればグレーゾーンぎりぎりまで厳しく取り締まる
というのは問題ないと考えているからね。

ただし、(3)で書いたように空想の中で「悪いこと」を描くということを規制されるのは
認めることができないにょ。
特に刑罰法規なんて年齢で大きく左右されるけどただの設定1つで発禁(不健全図書)か
どうかが決まるなんてどれだけ馬鹿なことか・・・。(それに設定がない場合は見た目の
年齢で決められる可能性が高いのも問題)
重い犯罪の場合は規制され、軽い犯罪ならば規制されにくいとなると非実在裁判を
開廷しないと判断は不能にょ。

それに近親姦と強制わいせつのどちらがいけないのかなんで判断不能にょ。(刑罰だけで
判断するならば後者の方が重いだろうけど)
いけないものは全部規制していったら大半の漫画が消えてしまうにょ(笑)
そうなると、実際に運用する際には一部(数作品)が見せしめ的に規制されてしまうことに
なるけど上記のように判断基準が主観によって決まるため厄介にょ。
恣意的判断をせず、過激な描写かどうかで可否を判断するのならば第2号に追加した条文は
全く無意味となってしまうにょ。
(2)(3)の両者において(1)が言えてしまうというわけにょ。

481御茶目菜子:2010/12/28(火) 13:50:11
DRMと補償金は二者択一であるべき
私的録画補償金をめぐる裁判において東芝が社団法人私的録画補償金管理協会に対して
勝訴したにょ。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101227-00000059-jij-soci
私的録音録画補償金においては1992年の著作権法改正によって導入されたにょ。
元々著作権法において私的利用を目的とした個人もしくは家庭内における複製は認められて
いたのだけどデジタルで録音、録画した場合にはコピーにおける劣化がない(つまり
オリジナルと同じものを複数作ることが可能になる)ということで補償金を徴収して
権利者への利益として還元しようとして設けられたのがこの補償金にょ。(とはいえ
中抜きが多いのでまともに権利者へ戻る金額はごく一部にすぎずその詳細も明らかに
なっていない)

MD、CD-R、DVD-Rなどはこの私的録画補償金分の金額を上乗せして販売しているにょ。
したがって、それに記録する場合は問題ないけど問題なのは他人の著作物ではないものを
記録した場合にょ。
ホームビデオで撮影した映像をDVD-Rに記録した場合にはこの補償金だけ無駄に払うことに
なるからね。
これの補償金は申請すれば返却してもらうことが可能にょ。
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0506/22/news088.html
といっても、戻ってくるのはメディアに1%上乗せしている補償金だけなので実際に戻って
来たのはわずか8円だけどね(80円切手を貼って申請を出したわけだから実質マイナス)

記録メディアといっても本体に内蔵してあるものというのは厄介にょ。
例えばPCなどのHDDも著作権物を記録可能であるためそういう記録機器すべてに補償金を
上乗せしようとする動きがあるからね。
他人の著作物を一切記録しない人であれば申請すれば返却・・・というのは上記のDVD-Rの
例とは異なりHDDは書き換え可能なメディアであるため難しいし、そもそも著作物が一切
PCのHDDに入っていないという人なんていないと思うにょ。
将来的にはここまで拡大解釈される恐れがあるけど今のところそれは見送られているにょ。

そういう点を考えると録画用に作られたレコーダーに補償金が上乗せされるのはやむを
得ないと考えられるにょ。
ただ、問題なのは日本の場合は無料放送にもDRMが導入されているということにょ。
ダビング10によって最大10回のコピー(正確には9回のコピーと1回のムーブ)が可能に
なったとはいえ、DVD-Rなどにコピーする場合にはメディアに補償金が含まれているため
本体に補償金が含まれてしまうと補償金の二重取りになってしまうことを懸念している
人もいるにょ。

確かにそれは間違いではないにょ。
しかし、本体に補償金を上乗せするのであればDRMが導入されていることが問題にょ。
一時期導入されようとしていたiPod税(iPod本体に補償金を上乗せして販売)もだけど
DRMがかかり自由に本体外にデータを取り出すことができない状態では補償金を上乗せする
という正当な理由がないからね。(これは著作権法に関する考え方次第であるため
海外ではすでに補償金を上乗せしている国もある)

個人的には補償金を上乗せしてもいいからダビング10みたいな中途半端なものはやめて
もらった方がいいにょ。(DRMか補償金かのどちらかを選択)
ダビング10は10回までコピーできるけど個人で使用する場合には10回コピーするよりも
2世代コピーできる方が遙かに有用だからね。
10枚にコピーするような事態になることは滅多にない(5人家族であっても6回できれば
十分)けれど1世代しか保存できないのであればそのメディアの寿命がデータの寿命に
なってしまうからね。

問題はそこにあるにょ。
DRMがかかってないアナログチューナー搭載のレコーダーだと補償金が上乗せされるのに
対してDRMがかかっている地デジチューナー搭載のレコーダーには補償金が上乗せして
いるからね。
上記の私の考えとは真逆になっているにょ。
本来ならばDRMがかかっているから補償金は上乗せする必要はないけどデジタル=劣化無し
という考えからDRMがかかっているデジタル放送対応には補償金が上乗せする必要がある
ということにょ。(したがって、アナログチューナーを非搭載であれば上乗せを避ける
ことができない)

とはいえ、これは決められているならば東芝側も支払う必要があるけどどうやらこれは
支払いの「義務」があるのではなく「協力」という形であるため「強制力はない」という
判決が下されたにょ。
今回の地裁では東芝が勝訴したものの高裁や最高裁ではまた変わる可能性があるにょ。
仮に最高裁まで東芝が勝てば他のメーカーも追従して補償金を払わなくなる可能性があり
そうなるとレコーダーの価格が安くなる可能性があるためユーザーにとっては好ましい
結果といえるにょ。

しかし、今回の判決は「東芝が勝った」とは言い難いにょ。
補償金の二重取りが問題ではなくただの条文の解釈で下されたものであるため「協力」から
「義務」へと変更されてしまった場合には支払いの義務が生じてしまうからね。
そういうことを避けるには東芝側の主張が通った判決が下される必要があるにょ。
したがって、今回勝訴した東芝が控訴する必要性があるかもしれないにょ。
私も上記のようにDRMか補償金かの二択のどちらかのみを課すのが正しいと思うので両方を
課そうとしてる状態は決して良いことではないと考えているにょ。

482御茶目菜子:2010/12/29(水) 14:07:52
都条例とコミケ
いよいよ今日から大晦日までの3日間、東京ビッグサイトにて冬コミが開催にょ。
コミックマーケットは今更説明するまでもないけど(有)コミケットが主催する同人の
即売イベントで年に2回開催されているにょ。
1日11000サークル、3日で33000サークルが出展し来場者数は3日で50万人に達するという
国内最大級のイベントにょ。
通常「コミケ」というとこのコミックマーケットのことを示すにょ。

さて、やはり気になるのは改正したばかりの東京都の青少年育成条例の影響にょ。
条例の施行は7月1日(制作、発行側は4月1日)ということで今回の冬コミは特に影響は
ないにょ。
しかし、来年8月に開催されるコミケは条例施行後ということでやはりその影響が懸念
されるにょ。

では、どのような影響があるかというと下記の2つにょ。
(1)販売規制(第9条)
(2)発行規制(第7条)

(1)同人は「販売」ではなく「頒布」という形をとっているにょ。
これは、各サークルは販売業者ではないことを意味するにょ。
したがって、販売規制はない・・・と思うのだけど問題は(有)コミケットにょ。
参加しているサークルはただ頒布しているだけの個人なのに対してコミケットはれっきと
した法人であるため罰則を受ける可能性は十分にあるにょ。

これは各サークルが18禁と全年齢をちゃんと売場を分けて18禁のものに関しては確実に
18歳以上の人に頒布しているならば問題ないにょ。
ただし、大手サークルになると1000人単位の行列ができるためすべて年齢確認を行うと
いうことはかなり困難になるにょ。
それに加えて都条例の「一般向けの基準がおかしい」というのが厄介にょ。
あの条文を完全に解釈し、「一般向け=全年齢向け」として全く問題がないレベルのものを
作る必要があるにょ。
グレーゾーンくらいと感じたら18禁にすれば良いけど今度は年齢確認の義務が発生するにょ。
これらの義務を怠った場合は責任がコミケットの準備会側になるため夏コミからは基準が
厳しくなりそうにょ。

全年齢オンリーにするか18歳未満入場お断りにすれば年齢確認の必要性はなくなるけど
どちらも難しいと思われるにょ。
東京以外で開催すれば良いのだけど問題は場所がないということにょ。
コミケは国内最大の展示施設である東京ビッグサイトを全館使うという国内最大級の
イベントであるためそれ以外で開催するのは困難にょ。
若干規模を縮小して千葉の幕張メッセで開催するという方法もあるけど昔コミケは幕張
メッセでの開催を断られそして晴海で開催し、現在の東京ビッグサイトで開催という経緯
であるため幕張での開催は難しそうにょ。
その次の候補となるとさいたまスーパーアリーナだけど幕張メッセよりもさらに会場が
小さいため大幅な規模縮小(もしくは開催期間の延長)を行う必要があるにょ。

コミケではなく同人ショップにおける委託販売同人誌の場合は販売を業としているため
都内のショップは完全に都条例に抵触するにょ。
そのため18禁と全年齢の完全な区分陳列が要求されるし、18歳未満に18禁同人誌を販売
してはならないし、都条例の基準を超える一般向け同人誌は18禁コーナーで売る必要が
あるにょ。

(2)次は発行の規制にょ。
同人誌をイベントでの頒布、ショップ委託をする前に印刷所で印刷してもらうことになる
けれど都内の印刷所の場合は当然ながら都条例にしたがう必要があるにょ。
ただ、問題は(1)で発生した問題は(2)にも響いてくるということにょ。
つまり、変な(ちょっとでもHなシーンがある)同人誌は印刷して貰えない恐れがあるにょ。
まぁそれは都内の印刷所だけの話だから都外で行えばよいためこれはそれほど大きな
影響はないと思うけど都内在住の人は「いつも使っている印刷所で刷ってもらえなくなる」
可能性があるということは考えておいた方がいいかもしれないにょ。(すでに漫画家には
萎縮の影響が出ており印刷所にも萎縮の影響が出るのは確実と思われる)

というわけで、都条例が施行された場合、コミケ、同人への影響はやはり少なくないと
思われるにょ。
「同人は『頒布』であり『販売ではない』」という考え(つまり、販売を業としていない
という認識)がある限り印刷以外の面においてサークルには直接被害はないけどコミケを
運営しているコミケットには影響があるので上記のような注意が必要にょ。
一般向けと18禁向けの境目は都条例の基準自体がおかしいので置いておくとしても18禁の
ものはしっかり年齢確認をして欲しいにょ。
万一18歳未満の人でそういう同人誌を入手できた人はコミケ存続のためにもそれを堂々と
人に見せたりしないように気を付けて欲しいにょ。
「18歳未満に18禁同人誌を普通に頒布している(売っている)」というなんていう変な
誤解を生まないようにマスコミなどに年齢や購入同人誌を聞かれても答える義務がある
わけではないので答えないようにするのが賢明にょ。

今回の都条例改正の際にマスコミがいかに大変なミスリード(改正によって一般向けの
過激ではない漫画を内容で規制されるのに過激なものが規制されると言ったり、一般
向けでギリギリ規制対象外となっていた過激なものはごく一部なのにそれが普通に販売
されているというめちゃくちゃぶりを行っていた)をしていたかということを考えると
たとえ1件でもそのようなケースが存在していると分かればそれが普通に行われている
(年齢確認を全くせずに売っている)というミスリードされた報道がされるのはほぼ確実
だからね。
今回の冬コミは施行前とはいえ、夏コミの開催に影響が出てしまうにょ。


さて、アニメ、漫画関係のイベントは都条例施行によって都内でやるのはどんどん難しく
なってくるけどそれならば他県でやれば良いというだけの話にょ。
コミケは開催規模的に東京ビッグサイト以外での開催は困難だけどそうでなければ幕張
メッセクラスならば十分な広さだからね。(千葉県は現時点では東京よりマシというだけ
であって今後の条例改正によっては安心はできない)

3月に開催されるTAFから真っ先に出展取りやめを表明した角川書店だけど何とTAF開催日と
同じ日に幕張メッセで自社主催のアニメイベントを開催することにしたにょ。
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1012/28/news065.html
大手出版社だと単独開催は難しいものではないからね。
先日(12月18、19日)に開催されたジャンプフェスタ2011も2日間の来場者数は16万人に
達しこれは昨年のTAF来場者数を超えるものとなっているにょ。
TAFには多額の税金が使われており、このような単独開催ができるような出版社は最初から
お金をかけて参加する必要性は全くないにょ。
中小の出版社、アニメ制作会社だと単独開催しても多くの人が呼べないためにこのような
大きなイベントは価値があるけどそうでなければ都が主催するこのイベントに参加する
意味はあまりないにょ。(サラリーマンがコンペに付き合いで参加するようなもの)

TAFに参加しないことで都に遠慮することなく自由に行うことができるにょ。
これは18禁以外は全年齢(小学生が見ても問題ないもの)という都の考えとは異なり
角川原作は中高生もしくはそれ以上をターゲットにしているからね。
中高生以上のコアなアニメファンが角川のイベント、そうではないライトなアニメファンは
TAFというような棲み分けをすればいい感じになりそうにょ。(来年度から規模を縮小
すれば税金の節約にもなる)
角川のイベントの方は決まったばかりでまだ圧倒的に知名度がないというのが問題だけど
1月以降に詳細が発表されるためそれに期待したいところにょ。
ただ、角川主催のイベント「アニメコンテンツエキスポ」と同日に幕張メッセの別会場で
「A FES」(アニソンフェス)が開催されるためそれ目的で幕張へと行く人は少なく
無さそうにょ。
TAFを超える来場者数は十分可能ではないかと思われるにょ。

コミケにしろこのようなイベントにしろイベント自体の開催による経済効果は少なく
ないにょ。
コミケはそれ自体の経済効果は数10億円だけど交通機関やホテルなどの宿泊施設などの
影響はかなり大きいにょ。
1回の開催で100億円を軽く超えると思われるしそれが年2回だと・・・。
それは税収面でも大きな影響を与えるにょ。
石原都知事はTAFに出展を取りやめた角川に対して「来なければいい。来年ほえ面を
かいて来るよ。」と言っていたけどTAFは来年以降は開催自体が危ぶまれており「逃がした
魚は大きい」という認識を持った方がいいかもしれないにょ。

483御茶目菜子:2010/12/30(木) 14:12:06
都条例に闇討ちされたゲーム
都条例ではゲームも規制することが明らかになったにょ。
http://news.livedoor.com/article/detail/5233109/
http://news.livedoor.com/article/detail/5236855/
まぁ元々漫画とアニメだけを規制するとは書いてないわけだし、過去にゲームが有害図書
指定された例もあるから当然含むと考えるべきにょ。
スクエアエニックスの和田社長も今になってゲーム規制が都条例に含まれているという
ことに気づいたのかTwittwerにて「東京都条例。営業最終日の闇討ち。年末年始機能
マヒで、事実確認すらできない。」と発言しているにょ。

しかし、出版社の自主規制のみだった漫画とは異なり、ゲームの場合は古くからハード
メーカーによる自主規制を行っており、それでも問題があるから審査団体CEROが発足し
現在はコンシューマゲームのほぼすべてのものがこのCEROによって審査されているにょ。
したがって、今回の都条例改正では「自主規制が不十分」と考える人が多い漫画を主要
ターゲットとして考えられており、ゲームは蚊帳の外という認識を持っていた人も少なく
ないと思われるにょ。

「自主規制が不十分だから法(行政)による規制は当然」

という考えによって楽観視していたゲームファンは非常に甘かったということにょ。
ただ、ゲームの場合は上記のようにハードメーカーによる自主規制に加えてやりすぎと
いうレベルのCEROによる審査が行われているにょ。
CEROは18禁に相当するZ指定でも海外からの移植が困難になるレベルの規制であり、全年齢
(A指定)を得るためには相当の自主規制と戦う必要があるにょ。
しかし、より多くのパイを得るためには広い年齢層をターゲットとしたものの方が良い
ためにその自主規制を受け入れてきたにょ。

漫画は小説と比べて絵があるし、アニメの場合はそれに加えて動きや音声があるし、
ゲームの場合はさらにインタラクティブ性があるためより多くの規制が必要になるにょ。
漫画と全く同じ基準で規制されるということは考えにくいにょ。
12月24日に都条例の施行規則を私なりの解釈を書いてみたのだけどこれだと青年誌の
大半が規制対象となり、少年誌までがその対象に及ぶ(規制対象=18禁扱いになるグレー
ゾーン)という結論を出したにょ。
では、この施行規則からゲームはどうなるかというと私が規制する立場になって考えた
場合はDSの「どきどき魔女神判」がアウトで「ラブプラス」がぎりぎりセーフくらいに
なるのではと感じるにょ。(強制わいせつに相当する行為を反復して行っているため否定
する余地が全くない)
つまり、CERO「C指定」あたりが評価の分かれ目ではないかと思われるにょ。(あくまで
これは完全に私の主観にすぎないけど)

しかし、CEROの厳しい審査基準もこれを元に審査されていれば安心というものがあったから
こそそれを受け入れていたわけであって、その審査を通ったゲーム(非18禁となった
ゲーム)が不健全図書指定され18禁扱いになってしまえばCEROに対する不信感は相当に
強くなってしまうにょ。
とはいえ、拡大解釈をされたらCERO「A指定(全年齢)」でさえも18禁になってしまい
かねないところが怖いにょ。
新しく付け加えられた条文は「過激な性表現」ではなくても繰り返しや誇張があれば
十分規制対象になりうるというものであるため従来の基準で考える(過激な表現なんて
全くないから大丈夫)というのは間違いにょ。
ゲームに関しては「繰り返し」というものは大抵可能であるためそういった行為を
行えるという段階で不許可になってしまうにょ。
ということで、早くも都条例の影響が出始めているにょ。
http://blog.livedoor.jp/maxell011/archives/1359266.html
まぁ影響にしては早く対応しすぎだけど・・・(笑)

元々しっかりゾーニングできていたゲームにおいても法規制を加えるということは
ゾーニングの有無は全く都条例の規制には関係無かったということが言えてしまうにょ。
要するに漫画がしっかり自主規制を行い完璧にレーティングを行っていたとしても今回の
都条例では規制を免れなかったということにょ。
ただ、ごく一部の問題のある漫画がその改正をさせる後押しとなってしまったのは事実
だけどそれもあくまでマスコミのミスリードの影響もあるためそれが原因というわけでは
ないにょ。(中にはすでに18禁としてゾーニングされている漫画を持ち出して「このような
漫画が子供に対して売られている」と言っていた番組もあるくらい酷いミスリードだった)
これは要するに「青少年の健全な育成」とは無関係であり「規制することが目的」と
いえるにょ。

12月26日にはゾーニングによって表現に自由を獲得できるということを書いたけど
この都条例ではそれができていないことが問題にょ。
12月27日に書いたように漫画などの空想による創造物を実際の犯罪と同等に考えるという
(悪いことは空想の中でもやってはならない)今回の都条例の改正は非常に危険な第一歩と
いえるにょ。
これがきっかけであらゆる犯罪表現や道徳的に問題がある表現が規制されることに
繋がってしまう可能性は十分にあるにょ。
表現規制というのは基本的に緩くなることはなく厳しくなっていくのが一般的だからね。

それは一般向けで問題のあるものは18禁にするだけだから問題ないという人もいるかも
しれないにょ。
しかし、宮城県では危険な条例の案が出ているにょ。
児童ポルノに関しては実写であれば被害者がいるということでこれを撲滅していこうと
いう考えは良く分かるにょ。
しかし、空想と現実を結びつけて「漫画も児童ポルノである」という考えは上記のように
非常に危険にょ。
児童ポルノの単純所持さえも禁止しようとしているため「エロ漫画の単純所持」が禁止と
なってしまうからにょ。(所持自体が犯罪であるため「18禁」とかそういう次元ではなく
なってしまう)
単純所持の場合は冤罪を防ぐため刑罰対象にならない場合が多いのだけど宮城県では刑罰の
対象としようとしているからさらに危険にょ。
こうなるとただの表現物(漫画)が麻薬並の取扱となるにょ。
これは「漫画で殺人を犯したら現実に殺人罪が適用される」というのと同じようなもの
といえるにょ。(漫画と現実が同じ法で裁かれるからこれは決して極論ではない)

2chのあるスレで過激な漫画による危険性は「子供をライオンの檻に入れて食べられない
限り危険ではないというのと同じ」というようなことを言っていた人もいたけどそれは
正しくなく「子供をライオンの檻の中に入れる」ということと「子供をライオンの檻の
中に入れる漫画」とを比べて問題かどうかを考えるべきだと私は思うにょ。
確かにそういう漫画を見て児童虐待を訴える人もいるだろうけど・・・。
しかし、空想だからこそ現実では許せないことも許されてしまうということはあるにょ。
現実では町中で銃を撃ちまくるのは許されないけどゲームでは許されると思うにょ。
何度も言うことだけど「空想」と「現実」では超えられない壁があり、それを同一視する
という発想が最も危険なものにょ。
良識ある人であればその区別ができるはずだけど規制する人、もしくは規制に賛成する人は
それが区別できていないにょ。

一昨日は「DRMと補償金は二者択一であるべき」ということを書いたけど「ゾーニングと
表現の自由も二者択一」であるべきだと思うにょ。
そのゾーニングは表現の過激さで区分するべきであり善悪の区別そのものは各家庭を中心と
した日常生活全般で行う必要があり、「○○歳以下にとっては悪いこと(の表現)」という
ものは存在しないにょ。(銃を撃つゲームは○○歳以下には相応しくないなど)
(ゲームの中で)銃を撃つことが悪いのではなく銃を撃ってどのように表現されるかが
問題というだけにょ。(今回の都条例の改正は性描写だけだから銃は関係ないけど現実で
悪いとされていることを表現することを規制するという面においては本質的には同じ)
つまり、年齢を区切って過激な表現を規制するのはそういう点では正しいけど年齢を
区切って悪いことの表現を規制しようとしている都条例の改正は正しいとはいえないにょ。

484御茶目菜子:2010/12/31(金) 13:56:29
今世紀初の快挙を達成!?(笑)
今年も今日で終わりにょ。
というわけで恒例の無駄遣いチェックをしてみるにょ。

今年購入の高額(1万円以上)なデジタル機器は以下のものにょ。

4月 Pocket WiFi 15580円
9月 デジカメ Panasonic FX-66 14400円

あれ・・・?
これだけか・・・?

例年は5〜10個は買っているのだけどやはり今年は大幅な収入減によって自粛した影響が
出ているにょ。
このデジカメは妹への誕生日プレゼントであるため自分用としてはPockt WiFiだけにょ。

今世紀に入って昨年までの9年間毎年数台PCを買ってきているけど今年は何とゼロ台
だったにょ。(ちなみに去年はLet'snote R5とVAIO UXをそれぞれ中古で買ったけど
毎年2〜3台のPCを買っているため今世紀に入って購入台数は20台を越えていると思う)
今のPCで問題ないからと言ってしまえばそれまでだけどやはり先立つものがないという
ことが大きそうにょ。(昨年までは月平均5〜7本買っていたゲームやDVDも今年は平均で
1本程度に抑えたくらい)
来年は可処分所得がマイナスになりそうな感じなのでさらに厳しくなりそうにょ。

そういえば、まだ年賀状を全く描いてないにょ。
何せ都条例関係でごたごたしていたため年賀状ところの騒ぎではなかったからね。
年賀状を送ってきた人には返事は確実に出すのでよろしくにょ。
メールで送りたい人はochame_nakoアットマークhotmail.comへよろしくにょ。

それでは、今年はお世話になりました。来年も当サイトをよろしく!

485御茶目菜子:2011/01/01(土) 14:02:40
今年もよろしく!
新年あけましておめでとうにょ!

昨年は都条例関係でごたごたしていたけどやはり年明けの注目のイベントといえば1月6日
から米国で開催されるCESにょ。
デジカメ、PC関連のネタも豊富に出ると思うので期待したいにょ。
PCといえばやはり注目はIntelのSandyBridgeとOakTrailにょ。
恐らく対応製品が発表されるのではないかと思うにょ。
というか、SandyBridgeに関してはすでにメーカーへの供給が始まっているので春の
新製品(1〜2月発表)で搭載モデルが多数登場すると思われるにょ。
OakTrailはまだサンプルの段階だから搭載製品は今年後半になると思うけどね。(本来
であればすでに登場しているはずだけど当初の予定より後倒しとなっているため)

さて、私の今年の目標は・・・サイトの更新の方は一応ポケコンサイトとしてマイペースで
更新していくにょ。
ネタはあるのであとは時間とやる気だけの問題にょ(笑)
リクエストがあったため書いてみたアクションゲーム講座もあまり反応がないので続きを
書くべきかどうか悩んでるくらいだしね。(第3回まではOPAS関係の説明のためにあると
都合が良いということで書いてみたけど)
ポケコンBASIC以外はここよりずっと素晴らしいサイトが多数あるので今更ここで書いても
仕方ないので書くつもりは全くないにょ。

年賀状の絵は現在ゆっくり描いているところなので年賀状を送ってきた人にひっそりと
公開する予定にょ。(家族同居の人は覚悟しておくといいにょ)
まぁ完成までは最低でももう2、3日はかかりそうだしね。

486御茶目菜子:2011/01/21(金) 03:49:56
今年買いたいデジタル機器2011
昨年1月2日に買いたいデジタル機器を書いたのだけどそれが昨年1年間でどの程度達成
できたのかを見てみるにょ。

○ネット用にデュアルコアCPU搭載ノートPC→達成できず
○Blu-ray再生環境→達成できず
○UXよりコンパクトかつまともなキーボードのついたPC→達成できず
○一眼レフ用交換レンズ→一応達成
○Atom搭載ネットブック→達成できず

達成率は5分の1に止まったにょ。(前年度は6分の5だったので大幅ダウン)
その交換レンズも中古で買った50mmF1.7と400mmF5.6だけなんだけどね。(しかも、両方
とも1000円という破格値)
というわけで今度は今年買いたいデジタル機器を挙げてみるにょ。

(1)デュアルコアCPU搭載ノートPC
(2)UXよりコンパクトなポケットサイズPC
(3)Blu-ray再生環境
(4)ミラーレスカメラ
(5)スマートフォン
(6)iPod touch
(7)ニンテンドー3DS

(1)現在ネット用に使っているノートPCはPenM1.73GHzということで普通にWeb閲覧する
程度ならば問題ないけどやはりYouTubeなどのHD動画をWebブラウザ上で見るのは無理だし
ウィルス検索中の負荷も大きいからね。(一旦ローカルに保存してそれをMPC+Core AVCを
使って再生すれば昨年4月26日に書いたようにPenM1.73GHzよりも低性能であるCoreSolo
1.2GHzでもYouTubeのフルHD動画が再生可能になる)

性能的にはCULVノートレベルでも不満はないだろうけどやはり問題となるのは現在よりも
液晶解像度が低くなることにょ。
現在使用中のノートPCはSXGA+(1400x1050ドット)であるためWXGAのCULVノートでは
さすがに不満が大きいからね。(モバイルノートならばWXGAで不満はないけど)
外部液晶を使うという選択肢も現在はすでに21.5インチフルHD液晶を所持しているけど
設置スペースの関係上さらに液晶モニタを増やすのは難しいにょ。
3Dゲームやエンコのように重負荷がかかる処理が前提であれば自作PCを起動するのだけど
それ以外はこのノートPCで賄っているためやはりそれなりの性能は欲しいというわけにょ。

(2)VAIO UXを使ってみてキーボードが駄目なのは購入前から分かっていたことだけど
それよりも問題だったのは駆動時間が短いことにょ。
フル充電をしていれば新品バッテリで2時間弱使用できるということで連続使用の面から
すると問題ない(長時間使用するのが分かっていればLet'snote R5も持ち歩いているため
それを使用すれば良い)けれど起動時間が問題ということにょ。
R5はいくらコンパクトサイズといっても普通のノートPCであるため座れる場所でないと
使用できないからね。

Windows PCであるが故に起動が遅い・・・といってもそれはコールドブートした場合にょ。
起動時間はサスペンドを使うことで数秒で行えるため問題はないにょ。
ただし、その場合はサスペンド中の消費電力が問題となるにょ。
R5は24時間で8%程度の消費であるため常時サスペンドで全く問題ないけどUXは24時間で
60%程度の消費となるため常時サスペンドなんてしていたら使用するときにはバッテリ
切れということが頻繁に起きてしまうにょ。
そうなると休止を使う必要があるけど休止から復帰するまでの時間よりもR5をバッグから
取り出して起動するまでの時間の方が短いから厄介にょ。
というわけでどうしても立って使用しないといけない場合以外はUXを使う機会は無くなって
しまったにょ。

というわけで筐体サイズだけではなくサスペンド時の消費電力が小さいものを求めて
いるにょ。
もっとも、こうなると「Windows PCでないと駄目なのか?」という疑問も出てくるわけで
どうしてもWindows PCでないとできない作業はR5に任せてやればよいとなると後述の
スマートフォンによって買う必要性はかなり薄れてくるのではないかと思われるにょ。

(3)Blu-ray再生環境に関しては昨年12月18日に書いた通りにょ。
すでにBlu-ray VIDEOは買っているので後は再生環境待ち状態だからね。
これはPC用BDドライブを買うかPS3を買うかで少し悩んでいる状態にょ。

(4)私は普段からコンデジ(Cybershot TX1)を持ち歩いているけどやはり画質に不満が
あるからね。
TX1は私が知る限りでは昨今のコンデジで最低クラスの画質だからこれをより高画質の
コンデジに買い換えれば良いかというとそうではないにょ。
TX1の小ささは魅力なのでヘタに画質重視で大型のコンデジを買うとなるとTX1との併用
となり、そこまでして画質に拘ってわざわざコンデジを2台持ち歩く必要性を考えると
かなり微妙にょ。(コンデジ1台だけで済ませたい人でそこまでコンパクトさは要求しない
のであるならば画質重視の高級コンデジは選択肢としては十分ありだけど)

そもそもあらかじめ撮影目的で出かけるならばデジタル一眼レフを持ち出せばいいだけの
話であってそこまで撮影目的ではないかつデジタル一眼レベルの画質が欲しいのならば
最適なのがミラーレスカメラにょ。
数年前まではライカなどの高価なレンジファインダー機しかなかったけどオリンパスの
E-P1が登場して以来選択肢が増えているため非常に買いやすくなっているにょ。

(5)現在使っているケータイ(905SH)も購入して今年で5年になるにょ。
いい加減買い換えたいところだけどやはり買い換えるならば現在使っていることがすべて
使えるようになるのが望ましいからね。
スマートフォンには興味があるものの手を出さなかったのはそれが最大の理由にょ。
しかし、IS03を筆頭にスマートフォンのガラケー化が進みその最大の懸念点が払拭され
つつあるにょ。

(6)当初は発売されたらすぐに買おうと思っていた新型iPod touchだけど発売当初は品薄で
買うことができなかった(限定商品ではないため待てば確実に手に入るため予約までして
欲しいというわけでもない)というのが大きいにょ。
現在使っているケータイの最大の不満点はWeb機能(フルブラウザであるJigブラウザが
あまりにしょぼいため購入当初は使っていたけどあまり使わなくなったし、テンキー
入力による文字入力は不得手であるためメールも必要最小限しか使ってない)という
わけでそれを補えるiPod touchは魅力だったにょ。
iPhoneにしないのは(5)に挙げた理由があるし、iPodであればケータイとの2台持ちにしても
維持費がかからないというのが大きいにょ。
そのために事前にモバイルルータ(Pocket WiFi)を入手したわけだしね。

ただし、買おうと思った矢先にスマートフォンのガラケー化が進行してしまったので
買うのをちょっと躊躇してしまったにょ。
iPod touchの最大のメリットと私が感じているWeb機能はスマートフォンを買うことで
満たされてしまうからね。
とはいえ、豊富なiPhone用アプリが使えるということは魅力にょ。
というわけで、スマートフォンを買ってもエンターテイメント用としては使えそうである
ために購入候補として残しているにょ。

(7)やはり、今年の目玉商品の1つがこの3DSなのは間違いないにょ。
とはいえ、やはり買うとなるとプレイしたいソフトが発売されてからになると思われるにょ。
本体は魅力的だけどそこまでして先に本体だけ入手するというのも・・・。
そもそも当初はかなり品薄が予想されるわけだしね。
今年買えなくても買うことになるのは確実だと思われるにょ。

以上、今年買いたいデジタル機器を羅列してみたわけだけどやはり予算面からすべてを
達成するのは厳しいと思われるにょ。
自作PCも今年で組んでから3年ということで通常ならばそろそろ組み替えの時期とはいえ
現在のCore2Duo E8400(3GHz)+RADEON HD4850で不満になるようなものがほとんどない
ために組み替えの必要性を感じないというのが素直なところにょ。
ここから明確な性能アップ(CPU、GPUともに2倍の性能アップ)をするためには10万円
以上のコストが必要になるけど特に大きな不満点のない自作PCにそこまで大きなコストを
支払うよりも上記(1)〜(7)を複数個達成する方が有意義だからね。
もっとも、XPに不満を感じれば7を導入するだろうけどその程度の追加コストになりそうな
感じにょ。

487御茶目菜子:2011/01/03(月) 14:10:37
フレッツ光が3000円で使用可能になる!?
フレッツ光の基本料金の引き下げが検討されている模様にょ。
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20101230-OYT1T00143.htm
NTT東日本は現在月額5200円(税込5460円)の一戸建てプランだけどそれが3000円程度に
なる見込みにょ。
私は現在CATVで契約しており光へ変更するようにNTTから何度か電話がかかってきている
けどやはり一番ネックになっているのは価格だからね。
現在CATVだと3000円で済んでいるものが光にするとプロバイダ料金込みで6000円程度に
なってしまう(NTT西日本の場合)というのが大きいにょ。

現在のCATVは12Mの契約で実効速度8〜9Mbps出ておりこれを光に変えれば恐らく実効値で
30〜50Mbps程度は出るようになるだろうからかなりの高速化が見込めるけどそれは実際の
使用時において数値分の高速化には繋がらないから厄介にょ。
これは普通のWebブラウジングだとすでに8Mbps程度で何ら困ることがないというのが
大きいにょ。
これが1Mbps程度であれば昨今のWebサイトは1ページ当たりで1MBを超えることは珍しくない
ため快適なWebブラウジングは望めないのだけど8Mbpsから30Mbpsへと4倍速くなっても
数値分の高速化は期待はできないにょ。
1MBの場合は単純計算で2Mbpsの回線だと4秒かかるけどそれが8Mbpsだと1秒で済み、30Mbpsの
回線だと0.27秒で済むにょ。
しかし、4秒と1秒の差は大きいけど1秒と0.27秒の差は小さいにょ。
仮にWebの表示に0.5秒かかるとすれば前者は4.5秒から1.5秒へと実質3倍速くなっている
のに対して後者は1.5秒から0.77秒へと実質2倍しか速くなってないからにょ。

これが1MBではなく大容量のデータであれば変わってくるという意見もありそうにょ。
しかし、必ずしも回線速度に比例して速くなるわけではないにょ。
これは最大400km/hで走行可能なスーパーカーが最大でも100km/hしか出ない軽自動車と
比べて4倍速いわけではないというのと同じようなものにょ。
実際に4倍の速度が出れば4倍の速度になりそうだけどそうならないのは多くの場合は他の
部分がボトルネックになっているからにょ。
実際に道路を走行する場合は(仮に最高速度の制限が無くても)400km/hの速度が出せる
場所があまりないのと同じことがインターネットにおいても言えるからにょ。
海外のクラウドサービスやWebストレージを使えば数100Kbpsの速度しか出ないことは
ざらであり、こちらの回線速度はあまり関係ないからね。

また、ストリーミングの動画鑑賞でも一定以上の速度の回線だとあまり関係ないにょ。
確かに最初にバッファにたまるまでの時間は回線速度が速い場合の方が有利だけど
それ以降は動画のビットレート以上の回線速度がキープできていれば普通に鑑賞する上で
全く問題ないからね。
実効で8Mbpsの回線で困るのは8Mbps以上の動画を鑑賞する場合だけど実際にストリーミング
動画を見る際に8Mbpsを超えるようなものはWeb上にほとんど存在しないので問題ないにょ。
YouTubeのフルHDでも平均5Mbps程度だからね。

私が契約しているCATVも500円追加すれば倍速(26Mbps)になり、さらに1500円追加
すれば120Mbpsになるけどそれを行わないのは上記のように得られるメリットが少ない
からにょ。
しかし、光はCATVとは異なり上下ともに最大100Mbpsというメリットがあるにょ。
大容量ファイルをアップロードしたりP2Pを使用するのであれば光にする意味は十分に
あるにょ。
また、ADSLを使用している人で交換局から離れているため十分な速度が出ないという
人も光にするメリットは十分にあるにょ。
そういう意味では光の価格引き下げは非常に有用にょ。

ただし、今回導入予定のサービスは「価格引き下げ」とは言いにくいにょ。
ケータイのパケット定額プランのような2段階定額を導入する見込みとなっているからにょ。
下限が3000円、上限が5800円程度になるとされているため上限だけを見ると従来の
5200円と比べて引き上げとなるにょ。
上記のようにADSLでは下りの速度が不十分とか上りの速度がもっと欲しいという人は
多少高価であっても光にする意味はあるけど安くなるから光にしようと考える人は
現時点のデータからすると微妙にょ。

これが普通に使用して下限で収まるようなものならば問題はないにょ。
ドコモのパケホーダイも最初は税込4095円の定額プランだったけど後に導入されたパケ
ホーダイダブルでは490円〜4410円へ変更されたにょ。
パケット料金が4095円以内に収まっていた人であれば新しいパケホーダイは価格引き下げ
といってもいいけど上限(もしくは上限付近)になる人にとっては実質値上げと言っても
過言ではないからね。
つまり、この「下限である3000円でどれだけ使えるか」というのが価格引き下げと言って
いいのかどうかに繋がると思われるにょ。

これに関してはまだ現時点では何のデータもないため希望的観測を書いていくことに
するにょ。
一人当たりの平均通信量は各所にデータがあるのでそれを参考に書いていってもいいけど
通信に関しては使う人と使わない人の差が数桁違うために平均をとってそれが普通の
使い方であると断言できないのが難しいにょ。(一部の大量に使っている人によって
平均値が底上げされているため仮に2割の人が8割の帯域を使用しているとすれば平均値で
あっても上位20%以内の大量使用者になってしまう)
とはいえ、参考にはなるので見てみると1年前の段階で1契約当たり43.2Kbpsらしいにょ。
これから考えると1契約当たりの通信量は月間では約106GBとなるにょ。(上りと下りの
合算量)
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2010&amp;d=0301&amp;f=business_0301_010.shtml
仮に下りが半分として1ヶ月50GBとなるわけだけどこれが普通の使い方であるかどうか
疑問に思う人もいるかもしれないにょ。
5Mbpsの動画を1日30分見る人であればそれだけで月間33GBに達するためブロードバンドを
前提として考えた場合には決して不自然なものではないにょ。

この上下込みで106GBの通信量が従来の5200円で収まるためには1GB単価を50円程度に
抑える必要があるにょ。
ただし、年間1.4倍通信量が増えているということを考えると今年度に導入する場合には
「従来より値下げ」と言うためには1GB単価を30円程度にしなくてはならないにょ。
つまり、100GBまで3000円でそれを超えると1GBあたり30円加算されていき193GBで上限の
5800円に到達するというものであれば「値下げ」という広告を出しても偽りは無くなる
というわけにょ。
もしも1年前の平均値である100GB程度で上限の5800円に達するならば値上げと言っても
過言ではないにょ。

もっとも、これは上記のように平均値というのは一部の広帯域を使っている人によって
底上げされているということを考えると少なくとも過半数の人にとって安くなるような
価格設定であれば価格引き下げとは言えなくはないにょ。
とはいえ、これはあくまで現行で「すでに光を使っている人」の話に過ぎないにょ。
ADSLやCATVからの乗り換えを検討している人であればそれ相応の通信量を行っている
だろうから「すでに光を契約している人にとって過半数が安くなる価格設定」であっても
必ずしも安くはならないにょ。
そういう「乗り換えで安くなる」というような広告展開をしていくならば平均値のような
使い方をしても下限で収まるような価格設定にする必要があると思われるにょ。
帯域が有限である以上は一部のヘビーユーザーの値上げはやむを得ないことであるため
今後はこのような定額制の導入が増えていくのではないかと思われるにょ。

488御茶目菜子:2011/01/04(火) 14:11:41
新しくPCを買うならばSandyBridgeに限る
Intelの新世代CPU「SandyBridge」のレビューがついに公開されたにょ。
正式発表は明後日のCESで行われる予定となっているけどそれを前にベンチが解禁されると
いう形になったにょ。
コードネーム「SandyBridge」はデスクトップPC用の「SugarBay」とノートPC用のHuron
River」が用意されているけどそれぞれベンチマークテストが行われているので両方を
見ていくことにするにょ。
SandyBridgeに関しては9月15日にも書いているようなメリットがあるけどそれがどの程度の
ものなのかは今回のレビューで明らかになったにょ。

まずはデスクトップPC用SandyBridge(SugarBay)の方を見てみるにょ。
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/tawada/20110103_417994.html
今回のレビュー用に用意されたCPUはCore i7 2600K(3.4GHz、4コア8スレッド)とCore i5
2500K(3.3GHz、4コア4スレッド)にょ。
i7 2600Kの方は317ドル、i5 2500Kの方は216ドルとなっているので恐らく日本では3万円
程度、2万円程度の価格になるのではないかと思われるにょ。
語尾に「K」がついているのはCPU倍率フリーを示し、OCが可能であるということにょ。
SandyBridgeに対応したIntel 6シリーズのマザーボードはシステムが1つのクロックで
制御されているためOCがしにくい(従来だとCPUを制御しているクロックとシステムバスを
制御しているクロックが別に存在していたのでCPUを制御するクロックだけ上げればOCが
出来ていた)というわけでOCを前提に考えている人はこの「K」付きモデルを買うことに
なると思うにょ。(厳密にいえばターボブーストにおける倍率がフリーになるという
だけのものであり、基本クロックを変えられるわけではない)

「K付き」は「K無し」と比べて価格が高価になっているにょ。
「i7 2600K」と「i7 2600」では317ドルと294ドルであるため23ドル差だし、「i5 2500K」
と「i5 2500」では216ドルと205ドルで11ドル差となっているにょ。
ちなみに「K付き」「K無し」で同じモデルナンバーだとCPUのクロック等は同じであり
OCのしやすさ(倍率ロックフリー)だけの違いというわけでもなく内蔵GPUも異なるにょ。
「K付き」はIntel HD Graphics 3000なのに対して「K無し」はIntel HD Graphics 2000と
なっているからね。
そのGPUの差はEU数が3000の方が12、2000の方が6という感じで差別化されているにょ。
「OCモデルを買う人が内蔵GPUを使うのか?」という疑問もあるけど価格差の分だけ
差別化をされているというわけにょ。

では、実際にベンチ結果を見てみるにょ。
比較用として用意されているのはCore i7 875K(2.93GHz、4コア8スレッド)、Core i5
750(2.66GHz、4コア4スレッド)にょ。
価格帯がほぼ同じものが用意されているというわけにょ。


 ◎Sandra 2011b
 http://pc.watch.impress.co.jp/img/pcw/docs/417/994/html/graph01.gif.html
              i7-2600K i5-2500K i7-875K  i5-750
  Dhrystone iSSE4.2/ALU  118.29   83.00   94.30   69.73
  Whetstone iSSE3      80.54   48.84   61.46   32.55
  Int iSSE4.1/iSSE2    201.50  158.12  174.37  125.38
  Float iSSE2       153.00  108.00  129.80   94.00
  Double iSSE2       83.59   58.60   70.40   47.76

Sandraは基本演算能力を比較するのに適したベンチだけどこれをみるとSandyBridgeは
大きく性能が向上していることが分かるにょ。
ただ、Sandraの場合はHD BenchやCrystalMarkのCPUスコアのようにコア数、スレッド数
(HTTの有無)によってスコアが大きく変わるためこの結果だけを見てi7(HTT有り)と
i5(HTT無し)と数値分の性能差があるとは言い難いにょ。
したがって、i7-2600Kとi7-875Kは両者とも4コア8スレッドということでこの数値分の
性能向上はあると見て間違いないのだけどこれをもってSandyBridgeのコアが優秀という
わけではないにょ。
というのもこれは動作クロックによる影響が大きいからにょ。

Sandraの結果を1GHz当たりで計算した場合は下記のようになるにょ。

 ◎Sandra 2011b      i7-2600K i5-2500K i7-875K  i5-750
  Dhrystone iSSE4.2/ALU   34.79   25.15   32.18   26.20
  Whetstone iSSE3      23.69   14.80   20.98   12.24
  Int iSSE4.1/iSSE2     59.26   47.92   59.51   47.14
  Float iSSE2        45.00   32.73   44.30   35.34
  Double iSSE2       29.59   17.76   24.03   17.95

i7-2600Kとi7-875K(もしくはi5-2500Kとi5-750K)を比較してみると項目ごとに勝ったり
負けたりという感じでSandyBridgeの方が有為的な性能向上があるとは言い難いもの
(ベンチの測定誤差程度の差しかない)となっているにょ。
そのためCPUコアの基本演算性能に関してはSandyBridge(SugarBay)は従来のもの
(Lynnfield)とあまり変わらないと言っても良さそうにょ。
ただし、同価格帯でクロックが向上しているということを考えると十分性能アップに
なっていると言ってもいいにょ。

さらに、SandyBridgeには新しく実装されたAVX命令があるにょ。
これはMMXやSSEと同じくアプリ側の対応が必要ではあるものの対応したアプリでは大きく
性能を向上させることが可能になるにょ。

 ◎Sandra 2011b Multi-Media Benchmark
 http://pc.watch.impress.co.jp/img/pcw/docs/417/994/html/graph06.gif.html
             i7-2600K i7-2600K     i5-2500K i5-2500K
              AVX有効  AVX無効    ??AVX有効  AVX無効
  Multi-Media Int    210.88  201.68  5%up  166.00  158.13  5%up
  Multi-Media Float   287.71  153.21 88%up  205.14  108.00 90%up
  Multi-Media Double   163.38   83.58 95%up  115.59   58.57 97%up

このように単純計算を行うものに関してはAVXに対応することで浮動小数点演算に関しては
2倍近い速度向上が得られるにょ。
実際のアプリにおいてここまでの速度向上は期待できないけどマルチメディア系でSSEを
駆使しているものがAVXに対応することでクロック差以上の恩恵を得られるのは間違い
ないにょ。

では、次にCPUに内蔵のGPU性能を見ていくにょ。
i7-2600K、i5-2500K(両者ともにIntel HD Graphics 3000内蔵)との比較用に用意された
ものはi5-661(Intel HD Graphics内蔵)とGeForce GT430にょ。
GT430はCUDAコア96基となるデスクトップPCの最新ローエンドモデルにょ。

        i7-2600K i5-2500K i5-661  GF GT430
 ◎3DMark06(XGA)
 http://pc.watch.impress.co.jp/img/pcw/docs/417/994/html/graph27.gif.html
   SM2.0    1888   1620   778    3994
   SM3.0    2373   2012   902    3791
 ◎3DMark Vantage(Performance、XGA)
 http://pc.watch.impress.co.jp/img/pcw/docs/417/994/html/graph26.gif.html
         2590   2054   601    5565

旧世代ミドルクラスに迫る性能を持つ最新ローエンドGPUであるGT430と比較したらさすがに
全く勝ち目がないとはいえ、同じIntelの内蔵GPU同士で比較するならば旧世代のものと
比べて2〜4倍程度に性能が向上していることが分かると思うにょ。(ただし、DirectX10.1
までの対応となっており、内蔵GPUがDirectX11に対応するのは次世代のIvyBridgeの予定)
もちろんIntelの場合はベンチが良くてもCPUエミュレーションに頼っている部分が多いため
ゲームではふるわないということも少なくないけどそれでも実ゲームベンチを見る限りでは
2倍程度の性能向上になっているにょ。
http://pc.watch.impress.co.jp/img/pcw/docs/417/994/html/graph28.gif.html

ただ、やはり「従来比で性能が向上している」といってもやはり絶対性能が低いという
のは否めないためゲーム目的で内蔵GPUは過信はできないにょ。(軽いネットゲー程度で
あれば何ら問題はないけど)
このGPUのウリとなるのはHWによる動画のエンコーダ、デコーダを内蔵しているという
ことにょ。
デコーダに関しては昨今のGPUでは当たり前のように搭載しているのだけどエンコーダに
関してはGPGPU化が進んでいるためあまり積極搭載はされていないにょ。

ではそのエンコーダの性能を見てみることにするにょ。
 ◎TMPGEnc Video Mastering Works 5
 http://pc.watch.impress.co.jp/img/pcw/docs/417/994/html/graph34.gif.html
                 i7-2600K i5-2500K GF GT430
  SW処理(x264)         12.71   10.41   12.83
  HW処理(Intel Media SDK/CUDA) 28.44   26.28   26.92

この結果だけを見るとIntel HD Graphics 3000に内蔵のエンコーダはCUDAコア96基を
搭載のGT430と同レベルの性能がありそうにょ。
SW処理と比べると2倍以上の速度であるためこの速度をSWによって実現するためには8コア
16スレッドの4GHzクラスのCPUが必要であるため優位性は非常に高いといえそうにょ。

さて、やはり気になるのは消費電力だけどここまで性能が向上しているにも関わらず
消費電力は下がっているにょ。
http://pc.watch.impress.co.jp/img/pcw/docs/417/994/html/graph35.gif.html
内蔵のGPUコアをフル活用した場合は上がっているとはいえ、CPUクロックが大幅向上
しているということを考えるといかにSandyBridgeが低消費電力かということが分かるにょ。
これは従来の4コアCPUであるLynnfieldが45nmプロセスなのに対してSandyBridgeが32nm
プロセスというのが大きいにょ。
すでに登場していた32nmプロセスのCPU(コードネーム:Clarkdale、モバイル用は
Arrandale)は2コアだったけどこれはGPU(ノースブリッジ)がCPUとは別ダイであり
こちらが45nmプロセスだったためにょ。
SandyBridgeでは32nmプロセスになると同時にCPUコアとノースブリッジ(GPUコア)が
1つのダイに統合することで廉価にGPU内蔵4コアCPUを作ることが可能になったにょ。
これによって、デスクトップPCにおいては2コアから4コアへと主流が移り変わっていく
のは時間の問題だと思われるにょ。

SandyBridgeは低消費電力、AVX命令搭載、GPU性能向上が大きなポイントとなっている
わけだけど次はノートPC用のSandyBridge(HuronRiver)を見ていくにょ。
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/ubiq/20110103_417996.html
ノートPC用のSandyBridgeがデスクトップPC用のSandyBridgeと異なる点はデスクトップPC
用が内蔵GPUは「K付き」モデルのみIntel HD Graphics 3000だったのに対してノートPC用は
全モデルがIntel HD Graphics 3000となっている点にょ。
ダイサイズの問題だろうからノートPCは2コアが主流かつデスクトップPC用よりも高価格と
いうのが影響していると思われるにょ。

無理にGPU性能を向上させても消費電力が上がってしまえば意味がないと考えられるけど
GPUをCPUと同じダイに統合することで消費電力の低減をしているだけではなく通常時は
低クロックで動作し、CPUと同じくターボブースト機能がGPUに備わっているため必要時
のみ消費電力が大きくなるので全く問題ないにょ。
従来はクアッドコアにおいては内蔵GPUモデルが無かった(4コアのClarksfieldはデスク
トップPC用のLynnfieldと同じく45nmプロセスでGPUは内蔵されなかった)ということで
SandyBridgeは32nmで低消費電力化の影響でクアッドコアCPUをノートPCに搭載しやすく
なっただけではなく価格低下にも影響しているにょ。(それでも消費電力がまだ大きい
ためノートPCではクアッドコアが主流になるのはさらにもう一段階製造プロセスが
進まないと難しいと思われる)
基本的に単体GPUを後付け出来ないノートPCにおいてはやはりGPU性能の底上げは大きな
意味を持つにょ。
そして、HWエンコーダ搭載でそれに対応したアプリにおいては大きな性能向上が望める
ために単体GPUの搭載はゲーム目的でない限りは不要といっても過言ではなくなったにょ。

さて、SandyBridgeの性能を見てきたわけだけどやはり価格は維持で大幅な性能向上が
ある(ただし、AVXはアプリ側の対応が必要)というわけで、現行(SandyBridgeが
発売以降は旧世代)のPCを買うというのはよほど価格面でのアドバンテージがない
限りはあまりおすすめはできないような感じにょ。
したがって、処分価格で大幅に安くなっているのならば買う価値はあるけどそうではなく
今すぐ新しいPCが必要というわけでもなければSandyBridge一択といえそうにょ。
あとはAMDの動向次第だけどこちらは新しい情報がないため何とも言えないにょ。

489御茶目菜子:2011/01/05(水) 14:05:55
IntelはAMDに勝てるのか?
AMDがGPU内蔵型CPUを発表したにょ。
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/20110104_418001.html
これは11月19日に書いたコードネーム「Zacate(ザカーテ)」と「Ontario(オンタリオ)」
というCPUにょ。
Zacate、Ontarioともにシングルコア、デュアルコアが1モデルずつ用意されるために
全部で4モデルとなるにょ。

         クロック コア数   L2    GPU    TDP
 Zacate  E-350 1.6GHz  2コア  512Kx2  80sp 500MHz 18W
 Zacate  E-240 1.5GHz  1コア  512K   80sp 500MHz 18W
 Ontario  C-50  1.0GHz  2コア  512Kx2  80sp 280MHz  9W
 Ontario  C-30  1.2GHz  1コア  512K   80sp 280MHz  9W

TDPを見て分かるようにこの製品はIntelでいうとCULVやAtomが対抗製品となるにょ。
とはいえ、CULVとAtomのようにコアそのものが異なるCPUではなくZacateとOntarioは
コアは同じでクロックを変えることで棲み分けを行っているにょ。
GPU統合となると昨日書いたSandyBridgeとのライバル関係が気になるけど現在発表された
SandyBridgeはメインストリーム用CPUとなっているにょ。
AMDにおいてメインストリーム用CPUとなる新製品は11月4日に書いた「Llano(ラノ)」が
登場するまで待たなくてはならないにょ。
Llanoは本来であれば昨年登場予定だったけど開発の遅れによって今年の半ばの登場
予定となっているにょ。(45nmではコアが大きくなりすぎるためメインストリーム用
として販売するのが難しいため32nmプロセスの立ち上がりを待ったためだと思われる)
そして、ハイエンドやサーバ向けには「Bulldozer(ブルドーザ)」が登場予定にょ。

従来のAMDであればベースとなる1つのコアを派生してローエンドからハイエンドまで
カバーしていたのだけど何と今年は全く異なる3つのコアが登場し共存する形となって
いるにょ。

 コア名   CPUコードネーム
 Bobcat   Zacate/Ontario ローエンド/ネットブック用
 Stars    Llano      メインストリーム用
 Bulldozer  Zambezi     ハイエンド/サーバ用

このようにコアを分けたのは1つのコアで賄うよりも効果的だからにょ。
従来のK10コアでクロックを下げてもTDPを下げるには限界があるし、マルチスレッド性能を
高めるにはBulldozerのような方式の方が同じダイサイズ当たりでは有利になるからね。
かといって、マルチスレッド性能に特化したBulldozerがメインストリーム用に適している
とも言い難いためバランスを重視したLlanoが用意されているというわけにょ。
つまり、サーバ用からネットブックまですべてのx86CPUの領域においてIntelに対して
真っ向勝負を開始したということが言えるにょ。

さて、今回発表されたZacate、Ontarioのライバルとなるのは上記のようにCULVとAtom
だけどSandyBridgeベースのCULVはまだ登場未定(今年半ばくらいに登場か?)であるため
現行のCalpellaプラットフォームのCULVおよびPineTrailプラットフォームのAtomが
ライバルとなるにょ。
今回はCPUの発表というだけであり、その製品の供給は開始されてないのかベンチの公開は
されてないにょ。(デスクトップPC用のCPUであれば対応マザーボードさえ用意できれば
ベンチを行うことができるけどモバイル用CPUの場合は搭載製品が用意できないとベンチの
取りようがないため)

サンプル品によるベンチ結果においては11月19日にここで書いたけどやはりベンチ結果を
見る限りはそのTDP相応の性能のCPUであるといえるにょ。
サンプルはZacate E-350が用いられたのだけどそのベンチ結果を見る限りではCPU性能で
CULV(Core i3-330UM)に劣りGPU性能で勝るという感じだったにょ。
SandyBridgeにおいてはGPUの高性能化が1つのポイントとなっており、SandyBridge
ベースのCULVではGPU性能が大きくアップするためZacateのGPUのアドバンテージがなくなる
のではないかという予想もできるけどそうとも限らないにょ。
というのも昨日書いたようにSandyBridgeの内蔵GPUはフルバージョンであるIntel HD
Graphics 3000とコア半減のIntel HD Graphics 2000の2種類があるからにょ。
デスクトップPC用に関しては「K付き」モデルのみ3000が採用され、その他は2000が
採用される見込みとなっており、モバイル用はすでに発表されたメインストリーム用
(Core i7、Core i5)に関してはすべて3000が採用されているとはいえ、TDPに制約が
あるCULVでは2000が採用されると思われるからにょ。(CULV用はダイサイズを小さくする
ことで安価にすることが可能になる)
半減化しても少しは性能向上する余地があるとはいえ大きな性能アップは望めないため
SandyBridgeベースのCULVが登場してもGPU性能に関してはZacateにアドバンテージがある
と私は考えているにょ。

Zacateに内蔵されているGPUはSP数80基のRADEON HD6310(500MHz)でOntarioに搭載
されているGPUはSP数80基のRADEON HD6250(280MHz)となっているにょ。
それぞれ単体GPUとして見ると最新ローエンドと比べて大きく劣るとはいえ、Arrandaleに
内蔵されているIntel HD Graphicsと比べると大幅に性能が高いにょ。
PineViewに搭載のGMA3150と比べると桁違いの高性能にょ。
そもそもGMA3150は今時のGPUとしては唯一動画再生支援機能を内蔵しておらず、ただで
さえCPU性能が低いネットブックにおいてCPU性能の低さを目立たせる結果となって
いるにょ。

Zacate、Ontarioの詳しい性能に関してはやはり搭載製品のベンチ待ちとなるにょ。
過去のベンチ結果を参考にして考えると私の予想は以下のようになるにょ。

 CPU性能 Atom<Ontario<<<<Zacate<<CULV
 GPU性能 Atom<<<<<<<<<<<<<<<CULV<<Ontario<<<<Zacate

 ※AtomはN550、CULVはセレロンU3400、OntarioはC-50、ZacateはE-350を想定している
  不等号1つ当たり15%程度の性能差

Ontario搭載のネットブックが3万円台、Zacate搭載のWXGA液晶ネットブックが4万円台
前半で登場すればかなり魅力的な製品になりそうにょ。
Atom搭載のネットブックは登場時にはそのコストパフォーマンスの高さは大きく評価
されたものの10月18日に書いたように登場時以来のAtomの性能向上率が極めて低いため
相対的にお買い得度は年々下がっていったにょ。
Atomと同レベルのTDPとなるOntarioの予想性能(上記の比較)を見ても同じ製造プロセス
なのにAtomの性能の低さが分かると思うにょ。

これはAtomでは実現が出来ないというのではなくライバル不在であり、上位モデル(CULV)
との棲み分けを明確にするため意図的に性能向上を行わなかったというのが大きいにょ。
OntarioとZacateの供給価格はいくらかが分からないけどダイサイズが同レベルであるため
価格もAtomと同レベルになるならばAtomを採用するメリットはメーカーには全くない
ためCPUの勢力図は大きく変わると思われるにょ。(同一価格でHD動画が再生できるという
ことだけでも大きなウリになるし、ユーザーにとってもメリットは大きい)
もっとも、ネットブックの勢いが無くなった今となってはその影響はあまりないとはいえ
今後の大幅な拡大が期待できるタブレット端末への搭載を考えるとやはりOntarioと
Zacateの存在はIntelにとっては大きな敵となると思われるにょ。
本気を出したIntelがどのように変わるのか楽しみと言えそうにょ。

490御茶目菜子:2011/01/06(木) 13:54:50
自炊ができないと電子書籍の普及は難しい
最近話題の電子書籍だけど端末自体はどんどん増えているもののデファクトスタンダード
といえるものは存在せず、国内においては出版物のうちかなりの割合を占めている漫画に
関しては多くの問題を抱えているため電子書籍において漫画コンテンツが普及することは
当分ないのではないかと思われるにょ。
ならば、自分でスキャン(自分で吸い出し→自吸い→自炊)すれば良いだけの話だけど
普通に売られているフラットヘッドスキャナもしくは複合機を使用する場合は1ページずつ
行う必要があるにょ。(ゲームのROMなどとは異なり書籍をスキャンするのは吸い出しでは
ないという異論はあるだろうけど「自作PC」という言葉も自分で作るのではなく自分で
組み立てている「自組」に過ぎないのに「自作」と呼んでいるようにすでにポピュラーに
なった言葉にわざわざ異論を挟んでも仕方がないと思う)
それを楽にしてくれるのがドキュメントスキャナにょ。
ドキュメントスキャナを使えば自動的に全ページスキャンが可能になるにょ。
しかし、そのためには一旦全部バラバラ(裁断)にしないといけないにょ。
カッターではキレイに切ることが出来ないため裁断機が必要になるにょ。
ドキュメントスキャナ、裁断機ともに高価であるため自炊の(金銭面での)ハードルは
決して低くはないにょ。

それならばドキュメントスキャナを店内に設置してあらかじめ裁断した漫画を用意して
おけば簡単に自炊できる・・・という安易なアイデアを実現化したのが昨年末から話題と
なっている「自炊の森」にょ。
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20101228/etc_jisui.html
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20101228/etc_jisui2.html
しかし、プレオープンを前に多方面から問題視する声が上がってしまいプレオープンは
休止してしまったにょ。
やはり、大きな問題となっているのが著作権に関することにょ。

著作物は著作権法第30条によって私的使用のための複製が認められているにょ。
この私的使用というのは本人(もしくはその家族)という限られた範囲内で使用することが
前提として認められているものだけどその複製の方法にも制限があるにょ。
自炊においては上記のような必要機材のコストがかかるためこれを請け負う業者も昨年
から急増しているにょ。
その1つに大和印刷が行っているBOOKSCANがあるにょ。
http://www.bookscan.co.jp/
では、このような業者がユーザーからの委託で行うスキャン代行が私的複製と言えるか
どうかを考えてみるにょ。

私的複製と見なされるかは誰がどこで何を使って行うのかということが焦点となりそうにょ。
もちろん自分が自分の家で自分の機材を使って行うならば何の問題はないというのは
分かると思うにょ。
では、自分の家や自分の機材でなかったら違法なのかというとコンビニのコピー機を
考えるとそうではないことが分かると思うにょ。
著作権法第30条にも例外を除き「その使用する者が複製することができる」と書かれて
いるため本人が行う必要があるにょ。

それなら、このような自炊代行業者が違法かというと一概にはそうとはいえないにょ。
著作権法第21条に「著作者は、その著作物を複製する権利を専有する。」と書かれており
著作権者からの許可が貰えた場合には全く問題なくなるからね。(とはいえ、1冊ごとに
著作権者から許可をもらうのは現実的ではない)
また、一般的な複製とは異なり書籍の自炊の場合は裁断という作業を伴い複製元が原型を
止めてないため問題ないと言っている人もいるにょ。
これは、著作権法違反は親告罪であるため仮に違法だとしても著作権者が被害を被って
いない限りは訴えられる可能性が低いというのが理由ではないかと思われるにょ。(それ
でも著作権法では私的複製の範囲を逸脱しているため合法性をアピールはできない)

《参考》福井弁護士による自炊の見解
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/special/20100917_393769.html

そう考えるとユーザーの手によって自炊している「自炊の森」は全く問題がない・・・と
いえるのだけど問題は裁断済みの書籍を有償で閲覧させているということにょ。
自炊の森の言い分だと「図書館に置いているコピー機と同じなので合法」となっている
けれど図書館の場合はユーザーが本を1冊読むごとに利益をあげているわけではないからね。
1冊ごとにお金を取っているとなると有償貸与に相当しそうにょ。(無料貸与している
図書館の場合は著作権法第31条第1項によって私的複製でもその図書の一部しかコピー
できない決まりになっている)
「店内での閲覧だから貸し出しにはならない」という自炊の森の言い分はかなり微妙に
なってくるにょ。

それならばちゃんと著作権者に料金を払いきちんとレンタル扱いにすれば問題は減るにょ。

書籍レンタルの著作権者への使用料
http://www.taiyoken.jp/Datas/Pdf/Taiyoken200608310001.pdf
 (1)出版物ごとに使用料を支払う場合
   定価550円未満 ・・・・・・・・・ 265円
   定価1000円未満 ・・・・・・・・・ 480円
   1000円以上、定価500円加算ごと・・ 320円加算
 (2)貸与回数に応じて使用料を支払う場合
   1冊1回ごとに定価の8%

定価400円のコミックスを10回貸与した場合には(1)の方法を選択した場合には265円
支払う必要があり、(2)の方法を選択した場合には1回32円×10回=320円支払う必要が
あるというわけにょ。(ただし、定価のない同人誌の場合にはどのようにすべきかと
いう問題があるけど)

これで、著作権問題は解決可能になる・・・と思うけど解決したのは貸与権に関する
問題だけにょ。
私的複製と言っていいのかという問題があるにょ。
レンタルCDの場合はレンタル料金に私的録音録画補償金が含まれておりレンタルした
CDをデジタルコピーすることは合法となっているけど書籍に関しては法整備が進んで
ないため「合法」とはっきりは言えないにょ。
したがって、そういう合法とも言えないサービスを同一店舗内で行うことはさすがに
問題があるのではないかと思われるにょ。

しかし、一旦借りた書籍をその店とは無関係の場所で複製を行うならば責任を逃れる
ことは可能になるにょ。
要するにパチンコの景品交換システムと似たような感じにょ。
つまり、自炊の森を合法的に行うならばきちんと著作権者に上記の金額を支払い
なおかつ貸し出しを行う店舗内ではスキャンサービスは行わずに別の店舗でスキャンを
行う必要があるにょ。(私的録音録画補償金のようなものが書籍に導入されない限りは
レンタルした書籍を複製することを大っぴらに認めるのは難しいと思われる)
スキャン用の機材を借りて自らの手で自炊を行うこと自体は合法であるためユーザーに
所有権のある書籍を持ち込んで処理する場合には問題ないにょ。

では、自炊の森が現在のように同じ店内に自炊スペースを用意しておくためにはどう
すれば良いかとなると裁断済みの本を貸与ではなく販売にすれば良いと思われるにょ。
裁断済み中古書籍を販売することに関しては著作権法第20条の同一性保持権に触れない
限りは問題ないからね。(仮に問題がある場合でも購入したユーザーからの希望があった
場合のみ裁断を行えば問題がなくなる)
レンタルとは異なり所有権がユーザーの手にあるため私的複製することに関して特に
制限は無くなるにょ。
つまり、中古書籍販売、裁断サービス、セルフスキャンサービスを同時に運営すると
いうことは現行の著作権法を見る限りでは問題は見あたらないので一応合法なのでは
ないかと思われるにょ。(同一店舗で裁断本の買取を行うと著作権法違反幇助と
みなされる可能性があるためあくまで中古買取は裁断前のものに限る必要がある)

電子書籍が現在の音楽のダウンロード販売並に普及するにはかなりの時間が必要と思われる
ためそれまでの移行措置として自炊はかなり有用になってくるけどまだまだ自炊には
多くの問題があるにょ。
したがって、自炊の代行サービスや自炊用の機材提供のサービスなどは非常に有用と
なってくるわけだけど著作権法の問題があるためなかなか難しいにょ。
DAPもダウンロード販売が確立した今だからこそ問題ないけど音楽CDからの取り込みが
認められないもしくはそのためのハードルが高いというのであれば普及することが
無かったのではないかと思われるからそれと同じことが書籍の自炊にも言えそうにょ。

491御茶目菜子:2011/01/07(金) 13:52:55
最強のコンデジ発表
オリンパスのミラーレスカメラ「E-PL2」が海外で発表されたにょ。
http://dc.watch.impress.co.jp/docs/news/20110106_418251.html
11月にE-PL1の後継となるE-PL1sが発表されたばかりでもう後継機種か・・・と思った
けれどどうやらこのE-PL2はE-PL1sの後継機種ではなく上位機種みたいにょ。
上位機種はE-P2が存在するけどさらにその間を埋める機種ということになるにょ。
微妙なポジションにはやや疑問は選択肢が増えるけどすでに在庫処分で投げ売り状態に
なっているE-P1がさらに安くなりそうな気がするにょ。(というか、すでに在庫はほぼ
捌けた状態かも)

E-PL2は魅力的ではあるけどE-PL1登場時ほどのインパクトはないにょ。
むしろ魅力的に感じたのはオリンパスとしては久々の高級コンデジであるXZ-1の方にょ。
http://dc.watch.impress.co.jp/docs/news/20110106_418270.html
こちらの魅力になるのはコンデジとしては比較的大きな1/1.63インチCCDセンサーを搭載
しているということに加えてさらに開放F値1.8の大口径ズームを搭載していることにょ。
コンデジ用のズームレンズとしては私が知る限りでは最も明るいレンズにょ。
PowerShot S95もコンデジの中では明るい開放F値2.0のズームレンズを搭載しているの
だけど3.8倍ズームの望遠端はF4.9となっているにょ。
それに引き替えXZ-1は4倍ズームにもかかわらず望遠端はF2.5となっており、S95と比べ
2段明るいレンズを搭載しているにょ。(その分レンズの前玉の大きさが大きいため
レンズバリアを付けることができないという問題があるけど)

明るいレンズであればボケを活かした描写も可能になるのだけど換算焦点距離ではなく
実焦点距離が重要になってくるにょ。
とはいえ、実際に撮影する場合には換算焦点距離の違いによって被写体の撮影倍率が
異なるため撮影倍率をそろえた場合には換算焦点距離の倍率分ほどF値を増やしたものが
レンズのボケ量(正確には被写界深度)の目安となるにょ。
では、XZ-1をE-PL1と同じくマイクロフォーサーズに換算してみるにょ。
フォーサーズセンサーは4/3インチだから1/1.63インチだと倍率は2.17倍となるにょ。
実焦点距離が6-24mm F1.8-2.5であるためこの倍率を掛け合わせるとフォーサーズ換算では
13-52mm F3.9-5.4となるにょ。
E-PL1用の標準ズームが14-42mm F3.5-5.6であるためそれと同レベル(望遠端ではそれ
以上)のボケが期待できるにょ。

あとコンデジはセンサーサイズが小さい分だけ暗所性能に弱いというのが通例だけど
レンズが明るければそれをカバー可能になるにょ。
仮に面積比から単純計算して感度が2段劣るとしてもレンズが2段分以上明るいため
フォーサーズに標準ズームのみを使用した状態と比べると暗所性能では逆に優れている
といえるかもしれないにょ。

さらに昨今のコンデジは高画素化によってセンサーの画素ピッチが狭くなっており回折
現象によって解像しないという問題も顕著化しているにょ。
最近主流となっている1/2.33インチ1400万画素というセンサーでは回折限界がF2.7であり
F2.8以上のレンズであれば徐々に解像しなくなるわけだけど広角側でさえほとんどの
機種がF2.8を超えており、望遠側に至っては大幅に超えているためまともに解像できず
「無駄に画素数が多いだけ」となっているにょ。
それに引き替えXZ-1では1/1.63インチ比較的大きなセンサーであるため回折限界はF4.5と
なっているにょ。(1200万画素のフォーサーズセンサーだとF8.6で回折限界となる)
望遠側でもF2.5なので余裕でクリアしているにょ。
さらに広角側では約3段、望遠側でも2段弱余裕があるため昨今のコンデジではほとんど
意味を成さなかった(シャープにしようと絞った場合でも回折限界を過ぎてしまうため
全体的にぼけた状態になってしまうしそうならないようにNDフィルターで露出変更して
いるだけという機種も多い)絞りの有効活用をすることが可能になるにょ。

やはり重要なのはサイズにょ。

 XZ-1   111x65x42mm    275g
 E-PL1s  114.6x72.2x41.5mm 296g ※ボディのみ

XZ-1はE-PL1sのボディのみ(つまりレンズを装着してない状態)と比べても小型軽量
(突起部を含めたサイズは横幅と奥行きがほぼ同じで高さが低い程度)であり、レンズを
装着すればその差は大幅に開くにょ。(パンケーキレンズを常用しているならばそこまで
大きな差にはならないけどパンケーキは薄い分だけ描写性能が劣ることが多いしスナップ
にはいいけど風景を撮るにはもう少し広角な方が望ましい)
レンズ交換ができることがE-PL1sのようなミラーレスカメラのメリットだけど標準
ズームが常用レンズという人にとってはXZ-1でもそれと同等以上のボケと暗所性能を得る
ことが可能になるにょ。(暗所性能に関してはセンサー性能と画像処理エンジンの性能が
分からないため机上の空論に過ぎないけど)
あと難点はレンズ性能だけにょ。
開放から完璧に解像は無理でも1段絞った状態で十分解像可能であればミラーレスカメラで
レンズ交換が前提という使い方の人以外はXZ-1で十分なものと言えるかもしれないにょ。
この辺は実機が発売されてレビュー待ちになるけど「ズイコーデジタル」のブランドに
恥じることのないレベルを期待したいにょ。

欠点は動画性能が大したこと無いということくらいだけどコンデジであっても静止画を重視
したいという人にとっては最適の機種かも知れないにょ。
それと高級コンデジということで価格が500ドル程度(日本だと初物価格で5万円くらいか)
ということがネックになるにょ。
上記のE-PL2はレンズセットで600ドル(初物価格で6万円くらい?)、11月に発表された
E-PL1sはすでに5万円を切る価格になっていることから価格面ではXZ-1はフォーサーズと
比べて優位性がないにょ。
価格分の価値があるとはいえ、さすがに多くの人にとっては割高感を感じてしまうことに
なるだろうからね。(私もコンデジで5万円となると買う気にならないし)

492御茶目菜子:2011/01/08(土) 13:54:58
理想的な電子書籍用端末
NECが2画面液晶を搭載したAndroid端末を公開したにょ。
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/event/20110107_418349.html
2画面端末の最大のメリットは折りたたむことで画面保護ができるという点にょ。
タブレット端末は雨後の筍のように多く登場しているけど問題はバッグの中にラフに
突っ込むなんてことができないという点にょ。(わざわざケースに入れると出し入れが
面倒になってしまう)
これが折りたたみ式の2画面端末であればかなり気楽に持ち運べるからね。

2画面といえばLibretto W100が思い浮かぶけどW100はやはり駆動時間があまりに短いという
のが問題だったにょ。
何せ普通に使って1時間少々というのはモバイル端末としては致命的だからね。
さて、このNECの端末は2画面でも駆動時間は5時間である模様にょ。
実際の駆動時間は公称値よりは短めになるだろうけどW100のような酷いことにはなりそうに
ないにょ。
また重量は530gあるにょ。
7インチ2画面の端末として考えると決して重くはないものの両手に持って使うにはもう
少し軽量な方が望ましいにょ。(個人的には500g以下が必須条件であり300g以下が望ましい
と感じている)

7インチ2画面ということはW100のようにその2画面をくっつけて1画面として使用する
という使い方もあるけど現時点は2画面に別々のアプリを動作させることはできるけど
2画面をまたがって処理させることはできない模様にょ。
さて、この端末は昨今では珍しいアスペクト比4:3のスクエア液晶を搭載しているにょ。
簡単にいえばSVGAなのだけどワイド化が進んだのは動画鑑賞に適しているというのも
あるし、量産されている分だけ割安というのもあるにょ。
この端末でスクエア液晶を採用しているのは縦で見る際にスクエア液晶の方が見やすい
というのが理由みたいにょ。

さて、2画面となるとやはり電子書籍用としての使い勝手が気になるところにょ。
http://pc.watch.impress.co.jp/img/pcw/docs/418/349/html/ph06.jpg.html
写真で見る限りは悪くない感じにょ。
液晶の解像度はSVGAだけどこれは私が実際に試したところ許容できるボーダーラインと
同じにょ。
12月7日にも書いたようにJコミからダウンロードした「ラブひな」のPDFを再生してみた
ところVGAでは潰れて見にくい部分があるけどSVGAならば問題なく読めたからね。
一般的な書籍の縦横比は1:1.4であるためワイド液晶で画面全体に1ページを表示した
場合にはワイド液晶だと上下に余白部分が多く空いてしまうのに対してスクエア液晶
だとあまり余白がないために画面を有効活用できるにょ。
つまり、電子書籍用途ではWSVGAとSVGAでは有為的な差はなくむしろ同じ画面インチ数で
あれば画面を有効活用できる分だけスクエア液晶の方が有利になるとさえ言えるにょ。

私はスマートフォンやタブレット端末を持ってないためPC(VAIO UX)を電子書籍用の
端末として利用しているにょ。
UXは4.5インチWSVGAであるため漫画を画面一杯に表示すれば十分読める量になるにょ。
見開き表示を行うならばWXGA以上はないと解像度不足だけどね。
母艦からのデータ転送はUSBメモリもしくは無線LAN経由で行っているにょ。
私はノートPCを常時起動しているため母艦であるノートPCに入っているデータは他のPCから
アクセス可能(必要なデータは共有フォルダに入れている)であるため数100MB〜1GBと
いう大きなファイルでなければそれで問題ないにょ。
実際にUXでどんな感じになるのかを「ラブひな」で試したにょ。
http://www.youtube.com/watch?v=cVjGw5qMePI

特に困らないけど読みやすいかというと微妙だし、何より約520gというUXの重量は片手で
支えるには重すぎるというのがあるにょ。
それにバッテリ駆動時間も公称値で3.5時間であり実駆動は2時間程度だからね。(これも
サスペンドを使用した場合はさらに短くなるしバッテリが少しへたっているので今ではフル
充電してもこれだけ駆動しない)
したがって、電子書籍用としては決して良い端末とはいえないにょ。
リナザウではPDFの表示自体が非常に重かったというのを考えるとCoreSolo1.2GHzの
パワーは圧倒的であるためサクサク表示されるにょ。(5インチ以下のPCでUXよりも高性能な
CPUを搭載している機種はないわけだしね)
Atom搭載の小型軽量なポケットサイズPCは多く存在しているけどクラムシェルだと
キーボードが邪魔で電子書籍用には向いていないにょ。
したがって、コンパーチブルもしくはキーボードレスが望ましいけどそうなると選択肢は
工人舎のPAもしくはViliv S5くらいしかないにょ。(その両者ともすでに生産が終了して
いたりして入手しにくくなってるし、それ以外の製品となるとさらに入手が困難)

やはり、電子書籍用としてはWindows PCはサイズ、重量、駆動時間の面を考えると向いて
いないことが分かるにょ。
使い勝手を考えると専用機(電子書籍用を考慮した端末)が良いのだけどけどGALAPAGOSは
レビューを見る限りでは現時点では微妙みたいにょ。
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/topic/feature/20110105_416985.html
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/topic/feature/20110107_418260.html
ストアで購入した書籍を読む際にはスムーズに読めるので問題ないけどピンチインピンチ
アウトで文字を拡大縮小を行った際には画面の文字数が減って本来ならば残りページ数も
変化するはずなのにも残りページ数は変わらないという問題があるにょ。
そして、自炊したPDFを端末内に入れた場合には表紙もタイトルも表示されないため量が
増えた場合には非常に困るという問題があるにょ。
http://pc.watch.impress.co.jp/img/pcw/docs/418/260/html/57.jpg.html

GALAPAGOSはAndroidをカスタマイズした独自端末(Android用アプリが動作するわけでは
ないためLinuxベースと発表されている)であり、さらに現時点ではアプリが追加できない
仕様となっているため標準アプリの使い勝手がGALAPAGOSの使い勝手に直結しているにょ。
私は店頭で少し触った程度だけど端末の操作感覚は悪くないと感じたにょ。(レスポンスは
iPod touchなどと比べてやや劣る感じだけど)
しかし、肝心のソフトの出来が今一歩というのであれば考え物にょ。
そういう面では現時点ではSONYのReaderを買った方がまともに使用できそうにょ。
アプリの追加インストールが可能になり、プリインストールされたアプリもバージョン
アップされれば評価が変わってくるため早急に対策をして欲しいところにょ。

やはり、電子書籍用として端末面(ハード性能、ソフトの使い勝手)、サービス面、
自炊電子書籍の再生環境などを総合すると現時点で最も優れているのはiPadになって
しまうにょ。
iPadはもうすぐ後継機種が発表されると思うのだけどCESの会場でiPad2らしい機種の
モックアップが発見されたにょ。
http://japanese.engadget.com/2011/01/06/ipad-2-128gb-ces-9-4mm/
どうやら厚さは9.4mmまで薄型化されているみたいだけどiPadの問題はそのサイズと
重さであるため根本的な解決にはなってないにょ。
両手持ち端末であれば最低ラインが500gだと私は考えているけど従来モデルで700g前後
あったのが薄型化で200g以上軽量化できるとはとても思えないからね。

私が理想に思う電子書籍用端末は現時点では存在しないにょ。
理想的と思えるような条件を挙げると5インチSVGA(もしくはXGA)2画面で静電容量方式と
感圧式の両方をサポートしたタッチパネルを搭載し、重量は300g程度、実駆動時間は
10時間以上のものにょ。(2画面縛りが無ければ現行技術で十分に実現できるレベルであり
決して厨性能ではない)
あとは、アプリの追加によって様々な方式の電子書籍を読むことができるというのが
重要なポイントにょ。
電子書籍のデファクトスタンダードと呼べるサービスが存在しない以上は様々な方式に
端末側が対応できるようにならないと駄目だからね。
もちろん、そのレスポンスやアプリの使い勝手も重要なことにょ。(価格はさらに重要
だけど安価にこしたことはない)
国内では電子書籍用のサービスが乱立している状態だし、十分なコンテンツが揃っている
とは言い難い状況であるため適当な端末を買い当面は自炊でカバーするという方法がベター
だけどその自炊も一昨日に書いたようにハードルが高いので難しいところにょ。

493御茶目菜子:2011/01/09(日) 13:54:36
ARMでWindowsが動作しても何も変わらない
次世代WindowsはARMに対応することになったにょ。
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/event/20110106_418205.html
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/event/20110107_418321.html
ARM対応のWindowsといえばすでにWindows CE(mobile)があるし、昨年発表された
スマートフォン用のWindows(Windows Phone 7)があるにょ。
しかし、それはWindowsとは名ばかりでPC用のWindowsとは異なるものにょ。
UIが似せてあったりや一部のAPIが共通であったりという点があるため全く別物ではない
としても異なるOSといって差し支えのないものだったにょ。

しかし、今回発表されたものはそういうものではないにょ。
いわゆる普通のWindowsがARM系CPU搭載端末で動作するということにょ。
元々Windowsはx86CPUで動作させることを考慮して作られたOSだけどNTはx86だけではなく
Alpha版やPower PC版などが作られたにょ。
したがって、x86用以外のWindowsというのは初めてではないにょ。
では、なぜそれが作られなくなったのかというとやはり需要の問題だと思われるにょ。
x86CPUの世界年間出荷数は3億個くらいで頭打ちとなっているけどARM系のCPUは昨年だけで
50億個を超え昨年11月19日に書いたように将来的には年間100億個を突破すると予想されて
いるにょ。
x86に固執するよりARMに手を伸ばした方がパイが大きくなるのは誰の目から見ても
明かなことにょ。

とはいうもののARM系CPUと一口にいっても性能はピンからキリまであるにょ。
したがって、すべてのARM搭載端末でWindowsが動作可能になるのではなくTegraなどの
(ARM用としては)ハイエンドなGPUとのSoCのみサポートされると思われるにょ、
この点がx86用とは異なるにょ。
x86CPUといっても6コアのCore i7からシングルコアのAtomまで現役だけど両者の性能差は
一桁異なるにょ。
これはWin95の頃では考えられないくらいの大きな差にょ。
最低性能のWin95搭載PCであるLibretto 20(DX4 75MHz)が登場時にはデスクトップ用では
Pentium133MHzがハイエンドだった(NECの9821VALUESTARの上位モデルとしてV13が発売
されたのがこの時期)ということで上下間の性能差が小さかったかが分かると思うにょ。
Atomの性能はネットブック用のものであっても5、6年前のULV CPU並(ULV PenMクラス)で
あるため最新のデスクトップPC用のCPUと比べて大きく性能で劣るのは当然のことにょ。

昔だったら「次世代WindowsはCore2Duo以上のみサポートする」ということも可能だったの
だろうけどシェアからいってWindowsはAtomでの動作もサポートせざるを得ない状況下に
なっているにょ。
Atomは上記のように現行のx86CPUの中では最低クラス(組み込み向け前提の一部のCPUを
除く)だけに性能は決して高くはなくARMの高性能化が進んでいるためハイエンドARMは
すでに低クロックのAtomを超える性能を持っているにょ。(GPUだけを見るとネットブック
用のAtomを超えているものは多数存在する)
したがって、ARMでWindowsをサポートするというのは格別おかしな話ではないにょ。
Pen3、PenM時代におけるStrongARM、XScaleは非力だったけどそれは今で言うとクアッド
コアのCore i7と比べてARMが非力というのと変わらないにょ。
TDPが全く異なるため上位同士を比較すれば昔と変わらずx86CPUの方が圧倒的に高性能
だけど同TDPで比較すればARMの方が高性能になるにょ。

Intelも次世代Atomプラットフォーム(OakTrail)では大幅に消費電力を低減する予定と
なっているにょ。
これが特に有用なのはタブレット端末にょ。
タブレット端末は手に持って使うため重量の重要性はノート型と比べて遙かに高いけれど
消費電力が大きいと駆動時間を伸ばすためには大容量のバッテリが必要になってくるにょ。
バッテリは年々進化しているものの長時間駆動させるためにはバッテリの重量も大きく
なるため昨年の5月8日に書いたようにARMはAtomと比べて重量面において有利な立場に
あるといえるにょ。

PCの需要は依然として新興国では大幅に伸びているものの先進国ではネットブックの
ブームによって一時的に伸びたけどもう伸びる余地がほとんど無くなっているにょ。
その点、タブレット端末は先進国を中心に今後は大幅に伸びると予想されているにょ。
このタブレット端末は上記のようにARMの方が有利であるため「Windowsのシェアを
落とさないようにする」ためにはARMへの対応が必須となったといえそうにょ。
ARMの売り上げがx86より桁違いに多いといっても大半は組み込み用(電子機器の制御用)
であるためWindowsとは無縁のものであり、MSにとって直接的に脅威となりうるのは
タブレット端末のシェアを他のOS(iOSやAndroid)に奪われることだと思われるにょ。

確かにAtomが現在より電力効率が上がってもその間にARMが進化しないというわけでは
なくARMの電力効率の優位性は変わらないためいくらAtomが進化しようともタブレット
端末においてAtomのシェアは一定数以上は広がることはないと思われるにょ。
Atomを使うかARMを使うかというのは「Windowsが動作するか否か」というのが重要な
ポイントであり、多少重かったり、駆動時間が短くてもWindowsが動作するためにAtom
搭載の端末を選択するというユーザーは確実にいるからね。
いくら昨今は「Windowsで無ければできないこと」が減っているとはいえ「Windowsで
無ければできないこと」が依然として存在するのは事実だし、それが自分にとって重要で
あるならば外すことはできないからね。

しかし、これもARM搭載端末でWindowsが動作するとなると話が変わってくるにょ。
「Windowsが動作するか否か」が選択のポイントだった人にとってはARMかx86かというものは
些細なことだからね。
より軽量もしくはより長時間駆動可能な端末でWindowsが動作するならば言うことないにょ。
とはいえ、問題はx86とARMではバイナリの互換性がないということにょ。
これがオープンソースのLinuxであれば自分でビルドすることで解決可能な問題だけど
Windows用アプリでソースが公開されているものは皆無であるためアプリベンダー側が
ARMに対応したバイナリを配布しないことにはどうにもならないにょ。
次世代Windowsが発売後に登場するアプリに関してはマルチバイナリによってx86とARMの
両対応のものが増えるだろうけど現行アプリはどうなるか未知数だからね。
まぁバイナリの互換性はないとはいえ、.NET対応のものであれば問題はないにょ。

問題はARMでWindows用アプリが動作するか否かということではないにょ。
それは昨年10月9日に書いたよにWindowsがタッチパネルを前提として作られてないため
タブレット端末には不向きということが言えるからにょ。
Androidなどではフリックでの操作は当たり前のように行えるし、ピンチイン、ピンチ
アウトで拡大縮小もできるにょ。
確かにWindowsであっても7ではマルチタッチがサポートされているためアプリの対応が
あればいくらでも可能なのだけどそこまで需要のない機能にリソースを割くことができない
からね。

やはり、「標準で搭載している」というのは非常に重要になってくるにょ。
最初からWindows搭載のタブレット端末用(Slate PC用)として作ればいいけど現時点では
シェアが小さいためそれ専用として作るのは難しいにょ。
この辺は基本的にほぼすべての端末がタッチパネルを搭載しているAndroid OS搭載機と
大幅に異なる点にょ。(iOSであればiPhoneもしくはiPod touchに限定されるため昨年
9月20日書いたようにAndroid端末よりもスペックが限定されるためその機能を使った
アプリを作りやすい)
PCにおいてノートPCに3Dグラフィック機能が備わってなかったような時代はメーカーも
3DはデスクトップPC向けとしたゲームでしか使用できなかったけど今(というか近年の
統合型チップセット登場以降)は3DグラフィックはPCにおいて当たり前のように使われて
いるにょ。
それと同じくらいタッチパネルがPCにおいて当たり前の時代にならないとWindowsにおいて
タッチパネル前提のアプリが増えることはないと思われるにょ。
単にARM搭載タブレット端末においてWindowsが動作するようになってもそれは普通の
Windowsアプリにおいてタブレットをポインティングデバイスの代わりに使用するという
レベルに止まると思われるにょ。

もっともこれはあくまで「現時点において」という話だからこの知らせを聞いて世界の
多くのアプリベンダーがこれからタブレットへ積極対応するようになるという可能性は
無くはないにょ。
パイが広がればその分だけ多くのリソースを割くことが出来るようになるのは間違いない
からね。
とはいえ、「ARMでWindowsが動作する」というだけでは現状では「軽量化や駆動時間は
伸びるけど使えないWindows端末に意味はあるのか?」ということになってしまうにょ。
使えなければシェアが伸びることもないため負の連鎖が起きてしまうにょ。

確かにスマートフォンでARM版のWindowsが動作するような時代が来ればまた話は変わって
くるにょ。
スマートフォンの場合はキャリアの働きかけもありそれ対応のアプリが作られるため
汎用品であるタブレット端末とはまた異なるにょ。
ただ、それだとスマートフォン用に一から作った(カーネル部分はCEをベースにしている
みたいだけど)「Windows Phone」は一体何だったんだという話になってしまうからね。
Windows用アプリ(ARM対応版)がそのまま動作するスマートフォンは魅力ではあるけど
それはスマートフォンとして使いやすいのかというと別問題にょ。
やはり、何でも同じOSではなくそれに応じたものを適材適所で搭載するのが一番にょ。
そうなるとスペックの低い端末で高いスペック要求するWindowsを動作させるのは間違って
いるということも言えてしまうにょ。
したがって、「ARMにWindowsが対応して何か変わるのか?」と聞かれたら少なくとも
現状では「何も変わらない」としか言えないにょ。
まぁこれで将来的にWindowsが無駄に重くなるのが防げるのならば喜ばしいことだけどね。

494御茶目菜子:2011/01/10(月) 14:01:52
ニンテンドー3DSの弱点
任天堂が「NINTENDO WORLD 2011」を幕張メッセで開催しているにょ。
http://game.watch.impress.co.jp/docs/news/20110108_418900.html
3DSの3D画面は雑誌やWebでの画面写真では伝わらないため発売を1ヶ月余り先に控えている
今の時点では実機での動作が見れる数少ないチャンスとなっているにょ。
未だに3Dに関しては誤解を持っている人も少なくないけど「3Dで目が悪くなる」という
ことはないにょ。
とはいえ目に負担(正確には脳に負担)がかかるというのは確かにょ。
立体視というのは遠近感を騙しているようなものだからね。
これは裸眼だからなのではなく専用メガネを使う(3D映画、3DTV)立体視も同様にょ。
人によって3D立体視の「見やすさ」や「疲れやすさ」は異なるためこのように実際に実機で
確認できる機会というのは非常に有用になるにょ。

立体視の能力が完成するのは5〜6歳であるため6歳以下の子供は3DSの3Dモードを使わない
ように任天堂は注意を喚起しているにょ。
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1101/05/news020.html
3DSはスライド式のボリュームで3D効果を調節できるというのは既存の裸眼3D対応の端末
にはないメリット(両目の間隔によって画面からの適切な距離が変わってくるけど携帯機
だと立体視しやすい距離でプレイできるとは限らない)なのだけど目への負担を考えると
成長段階の子供には3DをOFFにして使うというのはやむを得ないところにょ。
この点に関してはペアレンタルコントロールによって3Dを使えないようにできるので
小さい子供にプレイさせる場合は保護者の方が気を付けておく必要があるにょ。

この3Dによってバーチャルボーイのように失敗するという認識を持っている人も未だに
いると思うにょ。
バーチャルボーイが失敗したのは画面表示が当時としてもチープだったということだけ
ではなくやはりメガネでのぞき込むということが支持されなかったためにょ。
バーチャルボーイの失敗があったからこそ3DSは裸眼3Dを採用したにょ。
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1101/07/news058.html
3DTVがなかなか普及しないのは昨年6月16日に書いたようにコンテンツ不足があり、そして
3D対応のTVが高価(しかも専用メガネも高価)というのもあるから当然にょ。
3DS用のゲームは基本的にすべて3D対応であるためコンテンツ不足はないわけだし、
25000円(本体)+ソフト代だけで3D(立体視)ゲームがプレイできるにょ。
3D(ポリゴン)ゲームと3D(立体視)との相性は良いため「3Dだから」という理由で
3DSが失敗するということはまず考えられないにょ。(これが駄目なら3D映画も「3D」と
いう理由で失敗してしまうし、3DをOFFにできる分だけ3DSの方がマシ)

さて、3DSの発売日である2月26日に本体と同時発売されるソフト(ローンチソフト)も
発表されたにょ。

 ・Winning Eleven 3DSoccer(KONAMI)       :5,800円
 ・スーパーストリートファイターIV 3D EDITION(カプコン):4,800円
 ・戦国無双 Chronicle(コーエーテクモゲームス)     :6,090円
 ・nintendogs + cats(任天堂)             :4,800円
 ・リッジレーサー 3D(バンダイナムコゲームス)    :6,090円
 ・レイトン教授と奇跡の仮面(レベルファイブ)      :5,980円
 ・Combat of Giants: Dinosaurs 3D(ユービーアイソフト) :5,040円
 ・とびだす!パズルボブル 3D(スクウェア・エニックス) :4,980円

価格は5000〜6000円程度ということで従来の携帯ゲーム機の範疇に収まっておりスペック
上昇によって価格引き上げにはなってないのは喜ばしいことにょ。
また8タイトルというのは少なくもなく多すぎるということもない数にょ。
64の時みたいにローンチで3タイトルとかだとさすがに物足りないし、Wiiの時みたいに
16タイトルもあるとつぶし合いが起きて共倒れになってしまう可能性が極めて大きい
からね。
しかし、このローンチソフトをよく見るとタイトル数だけではなくメーカーにも注目
ポイントがあるにょ。
それは、8タイトルすべて別のメーカーであるということにょ。
任天堂のゲーム機(DS&Wii)は「サードが弱い」と言われているけど実は昨年9月30日に
書いたように「任天堂が強すぎる」というだけにょ。
任天堂の人気ソフトと類似したジャンルのソフトを出せば売れることがほとんどないため
任天堂自身がサードキラーと言っても過言ではないにょ。

任天堂のローンチタイトルが「nintendogs + cats」だけとなっていることについて
考えてみるにょ。
前作のDS版は国内で200万本弱、世界では2000万本以上の売り上げとなる絶大な人気作品
とはいえ、任天堂のローンチはこの1タイトルのみであるためサードにとってはかなり
安心できるにょ。
いくら人気があるといっても初動で稼ぐようなタイプではないにょ。
ライトユーザー向けであるためある程度本体のシェアが伸びた場合にはかなり有効なもの
だけどマリオやスマブラのようなアクションゲームの方がハードの魅力を伝える面において
有利になるのは間違いないにょ。(「パルテナの鏡」がローンチソフトになると感じて
いた人も多かったと思う)
しかし、それはあえてやらなかったにょ。

ウイニングイレブン、リッジレーサー、ストリートファイター、戦国無双、レイトン教授
などそれぞれ自社の看板タイトルと言ってもいいような作品が3DS用に発売されるにょ。
それを考えると任天堂自身が大したこと無い(ローンチにアクションゲームを持ってこない
のはサードと競合しないような配慮だと思われる)といってもラインナップ自体は決して
魅力に欠けるわけではないにょ。(個人的にはキラーソフトといえるものはその中には
ないけど)

さて、今回発覚した(というか前から臭わせていた)3DSの唯一の弱点となるのはやはり
バッテリ駆動時間にょ。

 ・ニンテンドー3DS用ソフトをプレイする場合 ・・・ 約3〜5時間
 ・ニンテンドーDS用ソフトをプレイする場合  ・・・ 約5〜8時間

DS(初代モデル)が6〜10時間であるため3DSで3DS用ソフトをプレイした場合にはその
半分しか持たない計算になるにょ。
DSはPSPと比べて性能は劣っていたけどバッテリ駆動時間の長さがウリだった(PSPも
当初は消費電力軽減のため本来は最大333MHzで動作させるべきCPUを最大222MHzで動作に
止めることで消費電力を抑えていた)けれどそれが半分になってしまうと初代PSP(4〜6
時間)にさえ劣ってしまいかねないにょ。
これではさすがに物足りないにょ。

「連続3時間プレイできれば十分」という人もいるだろうけどDSの場合はすれちがい通信の
ためにスリープ状態で持ち歩く機会が多いため電源をOFFにして持ち歩くということは
ほとんどないにょ。
しかも、3DSではすれちがい通信が強化されており、現在プレイ中のものに限らず過去に
プレイしたことあるタイトルもすれちがい通信の対象となっているためすれちがい通信が
より積極的に活用できるようになっているにょ。
そう考えるとバッテリ駆動時間が短くなった3DSはかなり残念にょ。
とはいえ、DSがDS Liteへチェンジする際に駆動時間が延びた(初代と同等の輝度で使用した
場合には10〜15時間)ように3DSも今後のモデルチェンジで駆動時間が延びる可能性は
十分にあるのでそれに期待したいにょ。

3DSは携帯ゲーム機としてはハイスペックであり表現力はプレステ3やXbox360と比べても
それほど劣らないレベルとなっているにょ。
3D表示時には実質400x240ピクセルということでHD画面のそれらのゲームと比較すると
解像度の面で大きく劣るけど立体視した場合には自然にアンチエイリアスがかかるため
解像度の低さはそれほど気にならないのではないかと思われるにょ。
私もできるだけ早く自分自身の目で実機の画面を見たいところにょ。
とはいえ、発売当初は品薄が必至(3月末までに国内だけで150万台の出荷予定である
ため極端に品薄にはならないだろうけど任天堂お得意の出荷調整があるため潤沢に店頭に
並ぶとは思えない)であるため落ち着いた頃に入手する予定にょ。(もっとも私にとっての
キラーソフトが発売されるまで待つという可能性もあるけど)

495御茶目菜子:2011/01/11(火) 14:13:13
私がSandyBridgeを買わない理由
Intelの新CPUのSandyBridgeがついに発売されたにょ。
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20110108/etc_intels0.html
深夜販売でも盛り上がったみたいにょ。
やはり一番人気はCore i7 2600K(3.4GHz)ですでに売り切れ続出の品薄状態になって
いるにょ。
Intelのクアッドコア史上で最高クロックということで言い換えれば過去最高性能の
クアッドコアCPUといえるにょ。
価格帯から言えば従来モデルでいえばCore i7 875K(2.93GHz)の後継となるにょ。
SandyBridgeのコアは従来のLynnfieldコアと比べてクロック当たりの性能は大して変化は
ないけど一気に500MHz近く上がっていれば確実に性能アップとなるにょ。
それに加えて1月4日に書いたようにAVX命令や高性能なGPU(HWエンコーダ内蔵)が
備わりそして消費電力まで下がっているのだから言うことはないにょ。

末尾に「K」が付くモデルはオーバークロック対応なのだけど32nmということでオーバー
クロック耐性にもすぐれており、空冷で4GHz以上は余裕で可能であり5GHz近くまで行った
人も中にはいるくらいにょ。
OCする予定がない人はK無しモデルを買えば2000円程度安くなるにょ。
その代わりK付きモデルと比べてGPU性能は半減するけど単体GPUを使うならば問題ないにょ。

さて、SandyBridgeは確かに魅力的なCPUではあるけど果たしてそれが必要な人はどれだけ
いることやら・・・。
確かにCPU性能が上がれば全体的なPCの動作が速くなるのは間違いではないけどCPU性能が
ボトルネックになっている作業を行わない限りはCPU性能がいくら上がってもそれほど
体感には影響しないにょ。
OSの起動やアプリの起動だとCPU性能がよほど低くない限りはHDDをSSDに換装した方が
効果が高いからね。

一般人が行うことで高いCPU性能が必要になるのはゲームやエンコだと思うにょ。
ゲームは以前はシングルスレッド性能が非常に重要だったけど最近はようやくマルチ
スレッド化が進んできているにょ。
とはいえ、クアッドコア以上を十分に活かせているゲームはごく一部に止まるにょ。
これはゲームが並列化処理しにくいため起こっているにょ。
アムダールの法則によって並列処理できない部分が一定割合あるといくらコア数が
多くてもその性能は全く発揮できないにょ。
並列化できない部分が60%あるとすれば残りの40%をクアッドコアで理想的な状態で
並列化が可能になっても処理時間はシングルコアと比べて30%しか速くならないからね。
つまり、ゲームにおいてはCPUのコア数が倍々ゲームで増えていってもそれによって
向上できる性能アップは微々たるものになっていくわけにょ。
ある程度の並列化が可能な物理演算だけどこちらもGPUで行うことでCPUにかかる負担は
それほど大きくなくなるにょ。

したがって、昔はゲームをプレイするには高性能なCPUが必要だったけど最近はある程度の
性能があればGPU性能の方が重要になってくるにょ。
3年前のミドルクラスであったCore2Duo E8400(3GHz)程度あれば現時点であっても十分
現役として使用することは可能になるにょ。
シングルスレッド性能があまり上がらなくなってきているわけだからこれは当然のこと
だといえるにょ。
SandyBridgeコアのCore i7 2600Kでも3年の進化があってもシングルスレッド性能は
Core2Duo E8400の1.3〜1.4倍程度(ターボブーストを込みで考えて1.5〜1.6倍程度)しか
高くなってないからね。(定格でスーパーπ104万桁が10秒を切ったのはある意味感動
ともいえるけど)
とはいえ、ゲームによっては「らぶデス」シリーズのように最適化がされてないものも
あり、その場合はCPUが重要になるため依然として高性能なCPU(シングルスレッド性能が
高いCPU)が必要になるし、3D立体視で行うためには120fps必要になるため高いCPU性能が
必要になるのでCPU性能はまだまだ十分とはいえないにょ。
SandyBridgeはIntelのCPU史上過去最高のシングルスレッド性能を持つとはいえそれでも
不足する場面がないとはいえないけどそれは例外であるため性能不足はOCで補えば問題
ないにょ。

ゲームをしない場合でもエンコはCPU性能を非常に使用するにょ。
リアルタイム性を要求される(快適にプレイするには60fpsが要求される)ゲームとは
異なりエンコの場合はどれだけの時間が許せるのかという妥協ラインの設定が必要に
なるにょ。(速い方がいいとはいえ寝ている間に済めばいいという人もいるだろうし)
私もMMX Pentium 233MHz(Pentium 100MHzからの換装)のPC-98でQQVGA(160x120)へ
エンコしていた時代は実時間の10倍以上かかっていたし、それは自作PCを導入で大幅に
改善され、3代目の自作PCとなる現行のPC(Core2Duo E8400)ではPSP形式のQVGAのMP4
(384Kbps)ならば実時間の約10倍速(約10分の1の時間)でエンコ可能になったにょ。
どこまで妥協できるかの問題とはいえ多く行えば行うほどCPU性能の向上の恩恵は大きい
のは間違いないにょ。(Core2DuoではフルHD、H.264へエンコードする場合は実時間でも
厳しいレベル)

エンコする場合はどの形式からどの形式へエンコするのかということも重要になるにょ。
Windowsであれば基本的にどのような形式にでも対応できる(ソフトによって扱える
形式には制限はあるけど)とはいえ、ある程度限定されるのであればCPU以外のエンコも
有用になるにょ。
実用レベルに近づいたGPGPUを使うという方法もあるし、ハードウェアエンコーダを利用
するという方法もあるにょ。
SandyBridgeにはHWエンコーダを内蔵しておりこれを利用することでCPUだけで処理する
場合と比べて2〜6倍高速になるにょ。
とはいえ、GPGPUやHWエンコーダは対応しているソフトが限られるというのが難点だけど
普段使っているソフトが対応し、その画質に不満がないならば積極活用するのがベター
だと思うにょ。

私が最初に自作PCを組んだのは2001年にょ。
そして2年後にはCPUをセレロン1.4GHzに換装しさらに2年後の2005年にAthlon64 3500+
(2.2GHz)で組んだにょ。
さらに3年後となる2008年に現在のCore2Duo E8400(3GHz)のPCを組んでおり、それから
今年で3年なので私の自作の周期から考えればそろそろ組み替えの時期となるにょ。

 初代自作PC   セレロン800MHz    メモリ256MB  HDD 40GB GeForce2MX400
 初代自作PC改  セレロン1.4GHz    メモリ512MB  HDD120GB GeForce4Ti4200
 2代目自作PC   Athlon64 3500+(2.2GHz)メモリ??2GB  HDD320GB GeForce6800GT
 3代目自作PC   Core2Duo E8400(3GHz) メモリ 4GB  HDD640GB RADEON HD4850

SandyBridgeは近年のIntel製のCPUだとCore2Duoが初登場した時以来の大幅な変革だと
思うにょ。
それでもCore2Duoからだとマザーボード、メモリなど総取り替えの必要があるために
躊躇しているにょ。
これから新規に組むならばSandyBridgeは私もおすすめするだろうけど組み替えであれば
ベンチでスコアが上がることに喜びを感じる人、お金が余っている人、最新の構成で
ないと落ち着かない人でない限りは現行PCからの投資効果を考えると思うにょ。

2005年に2代目となるAthlon64 3500+で組んだ際にはセレロン1.4GHzではシングルスレッド
性能が不足になる、メモリが512MBでは不満、AGPでは不安という問題点を一掃できて
満足できたにょ。
しかし、Athlon64 3500+はエンコが速いとはいえずシングルスレッド性能も徐々に不満を
感じ始めていたにょ。
そんな矢先にマザーボードの故障によって組み替えを余儀なくされたにょ。
では、現在使用している3代目はSandyBridgeに買えることでどの程度改善されるのかと
いうと実はあまり改善されないにょ。

というのもまずエンコはあまりしなくなったためにょ。
昨年1月にVAIO UXを導入してそれまで私の中でデファクトスタンダードであったPSP形式
へのエンコをしなくなったわけだからね。(PSP形式のMP4はPSPだけではなくケータイや
DS+プレイやんやダイナコネクティブのワンセグ動画プレイヤーでも再生できるため
活用範囲が非常に広かった)
VAIO UXであればWindows PCであるが故にどんな形式の動画でも再生できるにょ。
普段PCで録画しているMPEG2形式だけではなくDVDからのISOや動画サイトから入手した
FLV形式の動画もそのまま再生できるからね。

そうなると問題は地デジにょ。
5インチ以下クラスでは最高レベルのCPUを搭載しているVAIO UXでもフルHDのMPEG2を再生
するにははやや厳しい(コマ落ちを許容すれば何とか見れないこともないレベル)ため
エンコの必要性が出てくるだろうけど私はまだ地デジの環境を整えてないにょ。
基本的に地デジの場合はDRMがかかっており、その地デジ録画再生ソフトで編集すること
しかできないため適当なソフトを使って自由にエンコはできないにょ。(買ったまま
放置しているPT2を活用すればいいけど)
したがって、今後もエンコが必要な場面は減りそうにょ。

地デジ録画したものをエンコしなくても自分で撮影した動画の編集に使うということは
あるにょ。
現時点ではハンドリングの良さから720pまでのカメラしか持ってないけど近い将来には
フルHD対応の機種を買うだろうからね。(一般的な動画カメラであればフルHDに対応
している機種であっても720pに対応しているため問題はない)
しかし、動画撮影なんてTV録画のように毎日数時間というレベルではないため現在の
自作PCでも何ら問題はないにょ。

あとCPU性能が要求されるゲームに関しても昨今は上記のようにCore2Duo 3GHzで性能不足
となるものは未だにほとんどない状態(ゲーム開発側もそこまで足切りのラインを上げた
場合は開発費高騰を考えると回収が困難になるためできない)ということで問題ないにょ。
というか、そもそも最近はPC用ゲームの購入自体減っているしね。
そういうわけで、高コストをかけて買い換えた場合にはベンチスコアなどは大きく上がる
けど現実的には投資分の快適性は得られないため躊躇しているというだけにょ。
これは自作PCではSandyBridgeは見送る予定というだけの話なのでノートPCは異なるにょ。
現在ネットや雑用用途で使用しているノートPCは6年前(2005年)に発売の機種であり、
CPUはPenM740(1.73GHz)ということでSandyBridge対応のものにすれば格段に性能アップが
体感できるため十分対象になるにょ。
自作PCの場合はCPU内蔵のGPUがいくら速くても単体GPUを使うので意味はないし、内蔵
GPUを殺せばHWエンコーダも使えなくなってしまうためSandyBridgeのメリットはAVX命令
だけになるのに対して現行のノートPCはCPU性能不足で915GMに内蔵のGMA900はHD動画の
再生支援機能もないためSandyBridge内蔵のGPUは非常に有用だからね。
投資効果を考えると大きな不満はない自作PCよりもノートPCに使用した方がいいにょ。
この辺は使用用途や現在使用している機種によって左右されるためあくまで私の環境に
おいてそういえるというだけの話にょ。

496御茶目菜子:2011/01/12(水) 13:55:33
デジタルとアナログのどちらがマニア向け・・・?
デジカメWacthのアンケートによると未だにフィルムカメラ(銀塩カメラ)を使っている
人は過半数いる模様にょ。
http://dc.watch.impress.co.jp/docs/enquete/20110111_419561.html
  使っている ・・・・・・・ 1709票  52.4%
  使っていない・・・・・・・ 1159票  35.5%
  そもそも持っていない・・・・ 396票  12.1%

この数字は私が想像しているものより遙かに高いものにょ。
実際撮影にでかけても銀塩カメラを使っている人は10人に1人もいないからにょ。
実はこのアンケート結果には2つの問題点があるにょ。
1つはデジカメWacthでのアンケートであるが故に普段からカメラに興味がある人が主に
アンケートに答えているだろうからにょ。(要するに回答している人にマニアが多い)
もう1つは「使用しているか否か」というだけで頻度は尋ねられていないからにょ。
恐らく全くカメラと関係ないサイトでアンケートをやったら結果は大きく変わるだろうし
使用頻度を考慮した結果にしたら「銀塩がメイン」と答える人はここまで多くはならない
と思われるにょ。
とはいえ、カメラ(デジカメ)に興味ある人で(メインでなくても)銀塩カメラを使って
いる人が半数いるということだけはこのアンケート結果から言えるのは間違いないにょ。

私自身は幼少時に父が使っていたレンジファインダー機で興味を持ちそれから小遣いで
110カメラ(ポケットカメラ)を購入し、1987年には念願の一眼レフ(キヤノンA-1)を
中古で購入したにょ。
一眼レフ+50mmF1.4の標準レンズで様々な被写体を撮影し、絞りやシャッター速度による
変化を自分の体で体験していき後から購入したズームレンズによって撮影のより手軽さを
得ることができたにょ。
銀塩コンパクトカメラもコニカ望遠王、フジフィルムのカルディア、キヤノンのIXYなど
たくさん買って使ってきたけど結局21世紀になるまで壊れずに残った銀塩カメラは最後に
買ったIXY(APS採用の初代モデル)だけだったにょ。(上記A-1も90年代末に壊れて
しまった)
しかし、銀塩カメラには銀塩カメラにしかない楽しさがあると今でも感じているにょ

さて、カメラのデジタル化が進んで久しいけどデジカメのメリットは何かと聞かれたら
恐らく下記の2つがすぐに浮かぶと思われるにょ。

 (1)撮ったその場で確認できる
 (2)PCでの加工が容易にできる

これを普及価格帯(普通の人が容易に手を出せるであろう5万円以内の価格)で実現した
ものといえばQV-10にょ。
そのQV-10は「デジタルカメラ」のメリットを全面に押し出した機種でありヒット商品と
なったにょ。
それを改良したQV-10Aだけど撮影できるのはQVGA(320x240)までであり、記録媒体は
内蔵の2MBのフラッシュメモリだけ(QVGAということで2MBのメモリで96枚撮影可能)と
いう今となっては貧弱きわまりない構成だけど当時は上記(1)、(2)が両方満たせるという
だけで非常に大きかったにょ。
http://camera.itmedia.co.jp/dc/articles/1101/11/news028.html

(1)だけならばポラロイドカメラで実現可能だし、(2)だけならば撮影したフィルムを
現像に出してそれをスキャナで取り込んだりカメラ店にPhoto CDを依頼すれば実現は
できたにょ。
しかし、それが唯一のメリットであったポラロイドカメラはそれによって大きなダメージ
となりその歴史に終止符が打たれたにょ。(熱心なファンの手によって最近復刻された
けどね)

しかし、QV-10はデジカメのすばらしさを体験するには良い機種だったけどこれですぐに
銀塩カメラが無くなるとは私も当時は思ってなかったにょ。
それはやはり写真というのは「印画紙にプリントしてナンボ」だと思っていたからね。
そのためには画素数がもっと増えないと駄目だったし、プリンタもより写真の印刷に
適したものに進化する必要があったにょ。(個人的には無駄な高画素化は不要主義だけど
プリントするならば最低200〜300万画素は必要と考えている)
「インプット(デジカメ)」と「アウトプット(プリンタ)」は相乗的な進化を遂げて
ようやく実用レベルへと変わるにょ。
もっとも家庭用プリンタが駄目でも業務用プリンタは当時すでに昇華型プリンタが存在
していたためプリント依頼すれば済むことだけどね。

今でも「プリントしない派」は大勢いるためこの考えも絶対的に正しいものではなく
アウトプットをPC用モニタと考えた場合でもQVGAでは当時PCの主流だったSVGA〜XGAの
画面で見ても物足りず銀塩カメラの代わりになるにはまだ不十分だったにょ。
もっとも当時普及が始まっていたインターネット上で公開するにはQVGAは回線速度の関係
から考えた場合には全く問題はなく私もおちゃめくらぶ内ではQVGAで撮影した写真を
公開しているくらいにょ。
「プリントしてその鑑賞に堪えられないから駄目」と一概には言えないというわけにょ。

私がデジカメで最も大きなメリットに感じるのはやはり次の項目にょ。

 (3)ランニングコストが安い

デジカメがいくら便利であろうと銀塩カメラよりもランニングコストで大きく劣って
いたら普及することは考えられないからね。
デジカメの保存用媒体といえば黎明期にはCFかスマートメディアかというほぼ二択状態
だったけど4MBのカードでも1万円くらいしていたにょ。
私が昔持っていたQV-700を見てみるとVGAファインで1枚133KBなので4MBでは29枚撮れる
計算となるにょ。
つまり、1枚あたり300円少々というわけにょ。
もちろんフラッシュメモリは使い切りというわけではなくPCなどにデータ転送をすれば
何度でも使うことができるので正しくはないにょ。(正確には書き換え限界回数がある
けど普通の使い方をする上ではそれを心配する必要はない)

銀塩カメラではどうなのか・・・?
フィルムのブランドやプリントを出すカメラ店によって大きく異なるけど私が主に使って
いたものは1本当たり500円程度のフジカラーのネガフィルム(2本セットで1000円弱)で
あり、現像代が500円、同時プリントが1枚35円だったにょ。
つまり、24枚で1840円となり1枚あたり76円のランニングコストだったにょ。
年間1000枚撮影すれば76000円程度の出費となるわけにょ。
これを見ればフラッシュメモリを使い切りと考えている人にとってはデジカメのランニング
コストは高価に見えてしまうにょ。

とはいえ、2000年代に入ってからのフラッシュメモリの価格下落は著しい(容量単価は
年2倍以上のペースで下落していった)ため今でもそれが言えるのかを考えてみるにょ。
私が昨年買った1400万画素のFX66だけどこれは1枚当たり平均5.5MB程度のファイルサイズ
となるにょ。
16GBのSDHCカードが今は2000円くらいで入手可能だけど16GBだと5.5MBの写真は2840枚
撮れる計算になるにょ。
つまり、フラッシュメモリを使い切り状態と考えても1枚のランニングコストはわずか
0.7円にょ。
16GB2000円ではなくもう少し高いメディアを使っても銀塩カメラと比べると圧倒的に
安価であることが分かるにょ。

このランニングコストが安価であることが記録用写真としてデジカメが有用となる最大の
理由にょ。
仮に1枚300円かかると考えればどうしてもシャッターを押すのに慎重になってしまう
わけだからね。
QV-10の登場で始まったと思われる記録用写真(プリント前提ではない写真)は今では
ケータイで撮影する人が主流になっているだろうけどケータイに内蔵のカメラを使っての
写真撮影もフラッシュメモリの価格下落によるランニングコストの低下が普及の後押しを
していると思われるにょ。

個人的には最も大きなメリットであるランニングコストの安さだけどデジカメの場合は
さらにもう2つのメリットがあるからね。

 (4)撮影データ管理が容易
 (5)ISO感度を1枚ごとに変えられる

(4)は銀塩一眼レフを使っていた人には悩みの種の1つだったにょ。
デジカメの場合だとJPEG Exifに使用した機種やレンズの焦点距離、絞り、シャッター
速度まで記録されているから大量に撮影しても後から設定値などを確認することが
できるのだけど銀塩の場合はそうはいかないからね。
そのため非常に暗記力に優れた人以外は記録用ノートを持ち歩く必要があったにょ。
別にデータを残さなくても大きな問題は無くてもそのデータの蓄積が糧となって撮影
技術の向上にも繋がるわけだから軽視はできないにょ。
その点、デジカメはそういった情報を記録する必要はないため100%撮影に集中できるし
ランニングコストが安いため経験値を容易に稼ぐことができるにょ。(逆に言えば
ランニングコストが安いため1枚1枚に集中しないで撮影せず無駄撃ちばかりするという
ことも考えられなくはないけど)

(5)は銀塩カメラで実現可能になったのはAPSからにょ。
APSでは途中まで撮影して一旦フィルムを巻き戻しカメラから取り出すことが可能で対応
カメラに最装填した際にはその続きから撮影可能になるにょ。
このため途中でISO感度を変えたい場合にフィルムの残量が無駄になるということは
軽減可能になったけど手間がかかるし、対応のカメラでないと最装填しても使えない
ということになるにょ。(そもそもAPSの銀塩一眼自体の選択肢がほとんどない)
APSではない普通の35mmフィルムの場合は一旦途中まで撮影し、ベロを巻き込まない程度に
巻き戻しを行い慎重に最装填を行い先ほどまで撮影していた枚数まで空撮りすることで
異なるフィルムを使い分けることは可能になるもののこれは現実的なものとはとても
言い難いにょ。

しかし、デジカメの場合はフィルムという概念はなく途中であろうと感度変更は何度
でも簡単にできるにょ。
そのため高感度画質に優れており、設定できる感度の幅も昔と比べて圧倒的に広くなって
いる昨今のデジカメ(10年前だとAPS-Cのデジタル一眼でも最高感度がISO1600くらい
だったけど今はAPS-CでISO12800〜51200程度まで選択可能)だと撮影状況と高感度ノイズ
とを天秤にかけて最も望ましいものを選択可能になるのが大きいにょ。

個人的にはランニングコストが非常に優れそれに付随して利便性も高いデジカメによって
銀塩カメラを使う意義はほとんど見いだせなくなったと感じているにょ。
プリントする場合でも昨今のデジタル一眼であればAPS-Cのエントリーモデルであっても
銀塩一眼を超える解像感があり極小画素のコンデジでさえ普通にA4サイズにプリントして
鑑賞に堪えられるレベルになっているからね。

そうなると今となっては銀塩カメラは完全に嗜好品となっているにょ。
確かに大判カメラになるとまだデジカメに対するアドバンテージはあるとはいえ、筐体
サイズが大きいだけではなく1枚1000円程度のランニングコストがかかるという面を
考えてもとても個人で気軽に撮影できるようなものとは言い難いにょ。
かつては一般向けがアナログな銀塩カメラであり、デジタルであるデジカメはマニア向け
という認識が強かったけど今となってはその立場が完全に逆転した感じにょ。
これはカメラに限らず、アナログ→デジタルに移行した機器であればどれにも当てはまる
ことだけどデジカメの場合にはそれがより大きなメリットとなっているだけにょ。
デジタル化というと電子書籍が挙げられるけど電子書籍においてもそのようなことが言える
時代がやってくるのかというとそれは現時点では難しそうに思えるにょ。
サイズ面を気にしなければ本はアナログ(紙の書籍)が一番だからね。

497御茶目菜子:2011/01/13(木) 13:53:09
ZacateはCULVに勝るのか?
1月5日に書いたAMDの新CPU(コードネーム:Zacate)だけどついに搭載製品が発表
されたにょ。
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/hothot/20110113_419689.html
http://plusd.itmedia.co.jp/pcuser/articles/1101/13/news016.html
このVAIO Yはいわゆる「CULVノート」であり従来モデルはCore i3-380UM(1.33GHz)が
搭載されていたけどこの度の新モデルではZacateことAMD E-350(1.6GHz)が搭載されて
いるためその性能が気になるところにょ。
SandyBridgeを搭載するという選択肢はあったのだろうけどULV版が発売されるのは3月の
予定となっておりこの春モデルには間に合わないにょ。
AMDにとってはULV版のSandyBridgeよりも早く出荷できたことはシェア拡大のための絶好の
チャンスとなったけど大多数のユーザーからしてみればCPUメーカーなんてどうでも良くて
前モデルからどの程度性能が上がった(下がった)かという方が重要だからね。

性能に関してはすでにサンプル版にてベンチが出ているけど今回はいよいよ製品版での
比較となるにょ。
比較対象として選択したのはCore i3-380UMを搭載したVAIO Yの前モデル(YA)、セレロン
SU2300搭載のLaVie M、そして昨年8月19日に書いたセレロンU3400搭載のUL20FTにょ。
どれもCPU+ノースブリッジのTDPは18W程度となっているにょ。(SU2300のみCPUに
ノースブリッジの機能は内蔵されていないため合算TDPとなっている)

        VAIO Y(YB)   VAIO Y(YA)   UL20FT     LaVieM
        AMD E-350    Core i3-380UM  セレロンU3400  セレロンSU2300
        1.6GHz     1.33GHz     1.06GHz     1.2GHz(※)
 PCMark05
  CPU      2758      3536      2577       2966
  Memoey     2034      3465      3025       3066
  Graphics    2444      1572      1673       1397
  HDD      5097      5251      4980       4948
 Windowsエクスペリエンスインデックス
  プロセッサ   3.7       4.7      N/A        3.9
  メモリ     5.5       4.9      N/A        4.8
  グラフィックス 4.6       3.4      N/A        3.5
  ゲーム用グラ  5.9       3.3      N/A        4.7
  HDD       5.9       5.7      N/A        5.7

(※注意)PCMark05の結果はPCWacthからの引用、エクスペリエンスインデックスの
     結果はITmediaからの引用だけどSU2300搭載機の比較用として用意されたのが
     PCWacthの方はLaVie M、ITmediaの方はUL20Aと異なっている。

これを見てみるとやはりCPU性能はCULVノートには劣るという感じにょ。
CPUスコアだけを比較すると前モデルに搭載されていたCore i3-380UMと比べると80%の
性能だからね。
ただ、Core i3-380UMはHTTを搭載しており2コア/4スレッドのCPUなのに対してE-350は
2コア/2スレッドのCPUとなっているにょ。
PCMark05はマルチスレッドに対応しているものの4スレッドに最適化されたものはあまり
含まれてないためこれよりも差が開く可能性はあるにょ。
とはいえ、それはエンコなどの極めて限定的な使い方であり、一般的な使用方法において
いえばPCMark05のCPUスコアは性能比較用としては適しているのではないかと思うにょ。

もっとも、前モデルに搭載されていたi3-380UMはCULVノートの中では比較的ハイスペックな
CPUであったためCULVノートの下位のCPUと比較してみるにょ。
するとセレロンU3400と比べると107%、セレロンSU2300と比べると93%の性能となるにょ。
昨年8月19日に書いたようにArrandaleベースの新セレロン(U3400)はPenrynベースの
旧セレロン(SU2300)と比較して性能がダウンしたという残念な結果だったけどこの
AMDの新CPU、Zacate E-350の性能は両セレロンの中間程度の性能であるといえるにょ。
ITmediaの方のベンチ結果を見るとE-350のPCMark05におけるCPUスコアは2847となっており
SU2300に迫る性能となっているため測定誤差はあると考えればほぼ「(下位レベルの)
CULV並の性能を持つ」といっても良いかと思われるにょ。
決して高性能ではないけどAtomと比べると格段に性能が上にょ。

TDPが大きく異なるため比較対象には加えなかったけど参考までにAtomのスコアをみる
ために昨年9月14日に書いたものを転記するにょ。

         LaVie Light BL550/C Eee PC T101MT
         Atom N550 (1.50GHz) Atom N450 (1.66GHz)
         Win7 Home Premium   Win7 Home Premium
 PCMark05
  PCMark Score     1767         1617
  CPU Score       1665         1420
  Memory Score     2174         2419
  Graphics Score     542         528
  HDD Score       3630         4933

これを見るとE-350のPCMark05におけるCPU性能はシングルコアであるAtom N450と比較して
1.94倍、デュアルコアであるAtom N550と比較して1.66倍となっているにょ。
AtomはCPU+ノースブリッジで9W程度であるためE-350やCULVと比べてTDPが半分であると
いうことを考えればこの性能はやむを得ないとはいえ、Windows7を動作させるにはやや
心許ない性能にょ。
XP世代であればこのAtom搭載ネットブックでOSの動作で不満を感じることはないけど
7世代であればもう少し性能向上してもらいたいところにょ。
それにGPUに動画再生支援機能を持ってないためCPUの性能不足はYouTubeなどの動画
サイトを見るだけでも顕著になってくるのでネット用として十分とはもはや言えない
ようになっているにょ。
そういう面ではTegraなどのARMベースのCPUを搭載した端末の方が場合によっては快適に
動画サイトを閲覧できてしまうにょ。

さて、Zacateといえば気になるのはそのGPU性能にょ。
CPUに内蔵しているグラフィックコアはRADEON HD6310と呼ばれているもので80SPを500MHzで
動作させているにょ。
統合型としては初めてDirectX11に対応しているというだけではなくその性能もTDP18W、
(CPUとの合算TDPで20W以下級)では現時点においてトップの性能といえるにょ。
単純にスペックだけ見ると従来のモバイル用のローエンドの単体GPUであるMobility Radeon
HD5430とほぼ互角の性能だからね。

        VAIO Y(YB)   VAIO Y(YA)   UL20FT     LaVieM
        RADEON HD6310   Intel HD Graphics       GS45(GMA X4500)
 3DMark03     5633      2802      N/A       2048
 3DMark06     2266      1116      1070      N/A
 FFXIベンチ
  HIGH      2124      1317      1285      1367
  LOW      3286      1910      1841      1995

新旧のVAIO Yを比較すると3DMark03で2.01倍、3DMark06で2.03倍となっており新モデルに
搭載されているRADEON HD6310のGPU性能はIntel HD Graphicsと比べて約2倍になったと
いえそうにょ。
Intel HD GraphicsはGS45に内蔵のGMA X4500と比べて1.4倍程度の性能になっているわけ
だけどそれと比べると3倍近い性能になっているといえるにょ。
SandyBridgeに内蔵のIntel HD Graphics 3000では2倍以上の大幅な性能向上があるけど
それはあくまでデスクトップPC用であるためTDPに制約があるモバイルノート用(ULVに
位置するSKU)ではそれほど性能アップはしないと私は考えているにょ。(デスクトップ用
Intel HD GraphicsはGMA X4500の2倍近い性能になっているけど上記のようにモバイル
用に関しては1.4倍程度しかアップしてないのを見てもそれは明か)
そのためSandyBridgeベースのCULVが登場してもこのZacate E-350に内蔵のRADEON HD6310
と比べたら劣るのではないかと予想するにょ。

せっかくなのでFFベンチのスコアも見てみるにょ。
FFベンチのLOWに関してはここで何度も書いたように今となっては負荷が軽すぎてGPU用の
ベンチとしては全く不適なものとなっているにょ。
一定レベルの性能があればCPU性能に比例するためCPUベンチ(シングルスレッド性能)
比較に使用する方が適しているくらいにょ。
FFベンチLOWのスコアはPenM1.2GHz+915GMという6年前のモバイルノートであっても
2000程度に達するくらいだからね。(XPの方が7と比べてスコアが上がる傾向があるから
単純比較できないものの915GMでさえGPUではなくCPU側がボトルネックになっている
ということには変わりない)

ところが、E-350搭載の新VAIO Yは旧VAIO Yと比べて0.8倍のCPU性能にもかかわらず
LOWのスコアは旧VAIO Yのスコアの1.7倍となっているにょ。
ターボブーストのような機能を持っており、シングルスレッド動作時にはクロックが2倍に
なるというのならばこれは説明が付くのだけどそうではないのにここまで大きな差が
生まれたのはIntelの統合型のGPUには問題があるからにょ。
本来GPUが行うべき処理をCPUが行っているためにより低い段階でCPUがボトルネックに
なっているというわけにょ。
FFベンチよりもCPU依存度が高いゲームであればCPU性能が2割以上高いCore i3-380UMが
差を縮める可能性があるとはいえ、昨今のゲームはGPU依存度が高くなっており、GPUの
2倍の性能の違いががそのままゲーム動作における快適性に繋がると思われるにょ。

さて肝心のバッテリ駆動時間だけどBBenchにおける計測値では新モデル(YB)が5時間
28分、旧モデルが5時間14分となっているにょ。(ITmediaの方のテストではYBが5時間0分、
YAが4時53分となっている)
個体差による影響があるためこれを持ってZacate E-350はCore i3と比べて省電力性に
優れているとは単純には言えないもののAMDのCPU搭載ノートは「発熱が大きい」とか
「バッテリ駆動時間が短い」という偏見を持っている人にとってはそうではないという
ことが分かると思われるにょ。
これも従来のK10コアをそのまま使用するのではなく新規にコアを作り直したお陰にょ。

総じて言うと当初の予想通りCPU性能は大したことはない(CULVのセレロン並)であり、
GPU性能に関しては高い性能を持っているということが分かったにょ。
CULVノートと同様にネットブックに性能の不満を感じている人が乗り換えるには丁度良い
と思われるにょ。
ZacateはCULVと同じTDP18Wということを考えるとやはり上記のようにコアを新規に作った
ために実現できたと思われるにょ。
何せZacateのダイサイズはAtom(PineView)と同程度だからね。(正確にはAtomよりも
一回り小さいレベル)
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/kaigai/20101118_407367.html
単純に考えれば製造コストもAtom並といえるにょ。(Atomと同程度のダイサイズでここ
まで性能が高いZacateはすごいといえるかもしれない)

そう考えるとCPUの価格は明かされていないけどメーカーへの仕切価格もCULVよりも抑えて
いると予想できるにょ。
したがって、CULVノートとAtom搭載ネットブックを比較してみてCULVノートの方が高性能
であっても価格差の問題でネットブックを選ぼうとしている人にとっては非常に有用な
選択肢といえるにょ。
ただし、VAIO Yの場合は価格を下げるために液晶の品質も従来モデルから落ちている
みたいなので購入の際には価格分の価値があるかどうかはスペック表からだけではなく
実機を自分の目で見てから決めた方が良いかもしれないにょ。
http://plusd.itmedia.co.jp/pcuser/articles/1101/13/news016_5.html

498御茶目菜子:2011/01/14(金) 13:56:53
OakTrailはどこへ向かう?
CESにてOakTrail搭載PCが展示されたにょ。
http://plusd.itmedia.co.jp/pcuser/articles/1101/14/news011.html
OakTrailは現在のAtom Z+US15Wの後継となるプラットフォームにょ。
Atom Zはネットブック用に使われているAtom Nと比べてアイドル時の消費電力が抑えられて
いるために長時間駆動が可能になっているけどOakTrailに使用されているCPUコアは現行の
AtomZ(Silverthorne)と比べてさらに抑えられているみたいだからね。
しかも、現在はチップセットのUS15Wが130nmプロセスであるため消費電力が大きく消費
電力の割りに性能が低いためAeroを満足に動作させる性能もないにょ。
それがOakTrailではCPUに内蔵することでCPUと同じく45nmプロセスとなりGPUの消費電力と
性能アップの両方が行われる見込みとなっているにょ。

省電力化が進むだけではなく従来はCPUとチップセット(というかコントローハブ)の2つの
パッケージに分かれていたものが1つに統合されることにより搭載機器の小型化が容易に
なるというメリットがあるにょ。
さて、このOakTrailだけどやはり個人的にはmbookのようなポケットサイズのクラムシェル
型のPCに期待をかけているにょ。
廃熱とバッテリの問題さえ何とかなればリナザウ並のサイズのWindows PCを作ることさえ
可能になるからね。
mbookでバッテリを半減すれば重量が300g以下に収まるわけだし例えばシステム全体で
3割の消費電力低減が可能ならばその重量で4時間程度の駆動も可能になるにょ。

そういうわけでVilivだと当然気になるのはN5の後継機種だけど今回展示があったのは
タブレット端末(Slate PC)だけにょ。
タブレット端末は確かに昨今注目を集めているとはいえ、ポケットサイズのPCが発表され
ないのは需要が小さいためだと思われるにょ。
小さい端末に何を求めているかということが重要になってくるのだけどノートPCをその
まま縮小したようなものは求められてはいないだろうからね。
小さくするとキーボードがどうしても打ち辛くなってしまうからにょ。
これがスマートフォンであればケータイとして許容できるサイズというのがある程度
決まっている関係上キーボードが小さくなるのはやむを得ないけどPCにおいて無理に小さな
キーボードを搭載する必要性を感じてる人は極めて少ないと思われるにょ。
PCとして作業をするならばもLet'snote Rシリーズくらいがミニマムサイズだろうからね。
Rシリーズでもキーピッチが狭くてやや辛いと感じる人はいるくらいにょ。
そうなるとキーボードは捨ててタブレット化するのは当然の流れに見えてくるにょ。
これは少ない需要でも作ってくれるメーカーに期待するしかないにょ。

個人的にはWindows PCのタブレット化に関しては懐疑的にょ。
それは何度も書いたようにWindows PCそのものがタッチパネルを前提として作られた
OSではないからにょ。
それ故にアプリもタッチパネルを前提としたものはほとんど存在しないにょ。(これが
業務用にタブレットPCを使っている場合でその業務に合わせたアプリ、つまりタブレット
PCを前提としたアプリが導入されているならば全く話が変わってくる)
そのため1月9日に書いたようにARM系のCPUでPC用のWindowsがサポートされてもメリットは
ほとんどないというわけにょ。
Windowsというのはその豊富なハード・ソフト資産があるからこそ意味があるわけであって
ARMがWindowsに対応したところですべてのアプリにおいてARM用のバイナリが用意される
なんてことは絶対にないわけであって当分の間は資産に乏しく使いにくいOSが搭載された
だけの端末に成り下がってしまうからね。
そんな中途半端な端末よりはAndroid OSを搭載のタブレット端末の方がマシにょ。

これに関しては将来x86の需要が落ちてARMがPCにおいて主流になり当たり前のようにARM版
Windows用ソフトが入手できるようになれば変わってくるにょ。
x86がPCにおいていつまでも主流であり続ける保障はどこにもないわけだからね。
そういう意味ではWindowsでARMをサポートするというのはWindowsのシェア拡大だけでは
なくて将来を考慮した保険的な役割もあるかもしれないにょ。
とはいうもののそれは仮に起きたとしても遠い将来の話(少なくとも10年以上先の話)だと
思うにょ。(むしろPCがx86で無くなるよりはタブレット端末がPCの需要を上回るという
可能性の方が大きいと思う)

さて、次世代WindowsはARM版、x86版の2種類用意されるということだけど実際にはx86にも
32bit版と64bit版の2種類があるにょ。(アプリだけでなくドライバも別々に用意しないと
いけない)
Vista以降徐々に64bit版の割合が増えておりWindows7では現時点では出荷されている機種の
過半数に64bit版がインストールされているみたいにょ。
この分で行くと次世代Windowsはネットブックのようなものを除き64bit版が主流になるのは
ほぼ間違いないにょ。
実際に使用されている台数では当面の間は32bit版を搭載したPCの方が多い(というか
大多数が32bit版であるWinXPが現時点ではまだ過半数を占める)だろうけどそれが64bit版
主流になってくればソフトベンダーも64bit版を中心に作ると思われるにょ。
そう言ったときに32bit版だけではなくARM版のWindowsが存在するのは足かせとなるにょ。
サポート環境が増えるとそれは価格に影響してしまいかねないためユーザーにとっては
「選択肢が広がる」のはメリットとは言い難いにょ。(かといってアプリによってx86のみ
対応とかARMのみ対応とかになってしまうとさらに厄介)

タブレット端末は手に持って使うためにサイズ、重量がネットブック以上に重要となり
省電力なプラットフォームの方が有利なのは間違いないにょ。
OakTrailによって従来のAtom搭載端末よりも軽量もしくは長時間駆動可能な端末を作る
ことが可能になるにょ。
しかし、それはタブレット端末全体からするとあくまでx86CPU搭載の中では軽量という
だけに過ぎないにょ。
ARM搭載機であればOakTrail搭載機と同じバッテリ駆動時間の端末であってもより軽量に
することが可能だからね。

とはいえ、その差はどんどん縮まりつつあるにょ。
たとえAtomが進化してもARMも進化するため同じ性能であればARMの方が半分の消費電力で
済むと考えた場合にはAtomならばバッテリが200g必要な場合にはARMは100gで済むことを
意味するにょ。
CPUの進化だけではなくバッテリの進化を加味してAtomが100gで済むようになってもARMなら
50g・・・Atomが50gで済むようになってもARMなら25gというようにx86デコーダを搭載する
以上はAtomとARMでは超えられない差はあるけど現実的にはその差は徐々に縮まって
いるにょ。(CPUの省電力化がここまで進むかは微妙だけど徐々にこんな感じになっていく
のは間違いない)
そして、タブレット端末はある程度のサイズがないとスマートフォンと棲み分けができない
ため筐体の重量は一定以下にはできない(サイズによって軽量化には限界がある)わけだし
液晶画面の消費電力もバカにならないためARM搭載端末の重量面における絶対的なアドバン
テージは徐々に薄れていくにょ。(ARMは各ベンダーがSoCによって必要な機能のみを搭載
することが可能というアドバンテージもあるけどWindowsでの動作をサポートするような
ハイエンドな端末ではそれは絶対的なアドバンテージにはならない)

つまり、タブレット端末のみで考えると将来面を考えてもARM版Windowsを出す意味は
ないと言えるにょ。(スマートフォンなどのさらに小型の端末は小さなメリットがより
大きくなるため意味はあるけど今度はスマートフォンにフルWindowsを搭載する意味がある
のかを考える必要が出てくる)
MSがやらなければならないことはARMに対応させることではなくタブレット端末に搭載して
使いやすいOSにするということであり、タブレット用に関しては積極的に普及させるための
支援を惜しまないということだと思うにょ。
しかし、そうせずにARM版Windowsを提供することを発表したのはIntelという一社の力に
依存することを避けた(AMDも新CPUでAtom並の省電力を実現しているけどあくまでAtom N
程度でありAtom Zと競えるレベルではない)ということだと思われるにょ。
ただ、これによってOakTrail、そしてさらなる次世代Atomは行き場を失いつつあるにょ。
(実用レベルかは別として)「より小型、軽量でWindowsが動作する端末」ならばAtomに
拘る必要はなくなったわけだからね。

499御茶目菜子:2011/01/15(土) 13:54:30
萌えない理由
神戸新聞が少し変わった求人募集の方法をしているにょ。
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1101/14/news049.html
例として用意されている女の子のキャラが「萌えない理由」を3つ挙げるというものにょ。
http://ww5.tiki.ne.jp/~ochame/test/koube0.jpg
さて、ここで難しいのは「萌え」とは何かということにょ。
その語源には諸説あるけど要するにアニメ、漫画、ゲームなどのキャラクタに対して
好意的な感情を示すことというのが萌えの簡単な定義となるにょ。(恋愛感情と似た感情
といえる)
何に対してそのような感情を抱くかというのは当然ながら人それぞれにょ(笑)
それならこの問題には解答がないのかというとそうとも言い切れないにょ。
それは「萌えるか否か」というのは人それぞれとはいえ萌えるための条件というのは
ある程度具体的に述べることができるからにょ。

では、萌えるための条件とは一体何なのかということをまずは書いていくことにするにょ。
まずは大きく考えると下記の4つがあると思うにょ。

 (1)外見
 (2)声
 (3)設定
 (4)時間経過

(1)やはり「萌え」といえば真っ先に出てくるのがこの外見にょ。
要するに容姿が自分好みかということにょ。
これは具体的には顔の造形、髪型(髪色)、身長、体型、服装などを示しているにょ。
どんな顔の造形が萌えるかなんてそれこそ口で説明するのは難しいけど一般的に「美人」と
呼ばれる人は多くの人にとって美人と感じられるように多くの人が萌えるという造形が
存在するのは確かにょ。
それは「幼い顔立ち」にょ。

 幼い顔→可愛い顔→萌え、となるわけにょ。

では、それはどんなものかというと一般的には目が大きくやや丸顔で目を境目として
顔の上側が下側より広い顔となるにょ。(成長によって顔の下側が伸びていくので漫画
などでも幼いキャラを表現する場合には目は中心よりも下の方に描くのが基本となって
いる)
あと幼さを出すには見た目が低身長(低頭身)というのも条件になるにょ。
もっともこれは多くの人が「萌える可能性がある」というだけであって、「萌えは人
それぞれ」というのが前提条件にあるにょ。

あと、この外見にはしぐさや動作という動き要素も含まれるにょ。
特定のしぐさやドジに萌えるとか様々なものが萌え要素にはあるにょ。

(2)これは一般的には音声の入ったアニメなどでのみ有用なものにょ。
これには「声質」だけではなく「しゃべり方」も含まれているにょ。
では、漫画は無関係かというとそういうわけではないにょ。
実際に漫画を読む場合は特定の声優などをイメージして読む人が多いからね。
キャラの性格やセリフなどによって誰をイメージするかというのが人によって固定され
漫画を読むという行為は脳内では特定の声優による音読を同時に行っていることに
なるにょ。

この辺はアニメ、漫画に不慣れだと単にセリフを読むだけの行為となるためある程度の
経験がないと難しいかもしれないにょ。
ある程度慣れている人は無意識のうちにこういうことを行っているためドラマCD化や
アニメ化の際にはその脳内での声優との差が大きい場合には「声が合ってない」という
評価を下してしまうにょ。
もっとも、これはある程度慣れてくれば脳内声優もその声優の声に変わることがあるため
脳内声優は絶対的(普遍的)なものとは限らないにょ。

(3)設定というのはそのキャラがどんなキャラであるかということを客観的に示す重要な
ものとなるにょ。
同じ外見、声であってもこの設定1つで「萌え力(?)」がアップすることもあるし、ダウン
することもあるからね。
設定には人間関係を示すものがまずは挙げられるにょ。
具体的には「妹」とか「幼なじみ」とかがあるにょ。
また特定の職業(教師、看護婦など)に萌えるという場合もあるため設定というのは
かなり重要になってくるにょ。

もちろん、年齢や性別というのも萌え要素の1つにょ。
見た目が女の子でも実は男の子であるといういわゆる「男の娘(おとこのこ)」も最近
増えているからね。
これは、可愛い男の子が「女の子の服を着ている」という外見的な萌えだけではなく
このような設定によるものが大きいにょ。
「年齢(とし)なんて飾りです。偉い人には分からんのです。」というのは一応は
建前上の持論だけどやはり年齢というのは大きいにょ。
年齢によって後述のような「ギャップ萌え」も発生するわけだしね。

(4)物語上においてどのように行動したかという積み重ね(つまり時間経過)によって
キャラに感情移入することによって萌えるというものにょ。(感情移入できないキャラ
だと萌えにくいということ)
古くは「ツンデレ」はこの物語上での変化(つまり親密度が低いときはツンツンして
いて親密度が上がるとデレに変わる)に含まれていたのだけど昨今はツンデレの定義も
かなり拡大化され「ギャップ萌え」の1つとなってきているにょ。(普段は見せない
意外な一面を見せることで萌えるというもの)
普段はツンツンだけど時よりデレ要素を見せるという普段とのギャップがツンデレを
多くの人が支持した理由だと思われるにょ。(つまりそういう描写はなくてもそういう
設定ならばツンデレとなってしまう)
「あなたのために○○したんじゃないんだからね!」というようなセリフはもはや
ツンデレのテンプレと化しているにょ。

「ツンデレ」だけではなく「クーデレ」(普段はクール)などの派生語も生まれており
そこに共通するのはギャップというだけではなく「デレ」の要素だと思われるにょ。
このデレによって「萌え力」がアップされるのは間違いないにょ。
簡単に実現するには頬を赤く染めてしまえばそれだけで3倍(当社比)アップするという
わけにょ。

以上たくさんの萌え要素が出てきたけどこれらの具体的なもの(ツンデレなど)は
「萌え属性」と呼ばれているにょ。
萌え属性は萌えの記号化ともいえるにょ。
つまり、そのキャラに萌えるか否かは人それぞれにある萌え属性に働きかけるか否か
ということになるわけにょ。
同じツンデレでも自分にとってより好みとなるツンデレの方がより萌え力がアップする
わけであり、「当てはまる属性数=そのキャラの萌え力」というわけではないにょ。
それこそが萌えの数値化(客観的な比較)が難しい点にょ。

また(1)では「幼い顔立ち」が萌える可能性が高いと書いたけど実際には目の大きさは
一定のラインを超えてしまうとマイナス要素になりかねないにょ。
幼いのが良いといってもそれなら赤ちゃんが萌えるのかというとこれはまた別問題にょ。
萌えられるかどうかというのは個人の属性だけではなく過去の経験によるものが大きい
ため難しいにょ。
普段、目の大きな少女漫画のようなキャラに見慣れてなければ目が大きいというのが
萌え要素にはならないわけだしね。
つまり、「萌え」というのは自分の中での線引きが非常に重要となるにょ。
自分に理解できないものは「萌え」と認識することができないというわけにょ。
より多くのキャラに萌えるためにはより様々なキャラに接して行かないと難しいという
わけにょ。
ある程度経験を積めばどんなキャラでも萌えられるし人間の形態をしていないような
キャラでも萌えることは可能にょ。

さて、大ざっぱに「萌え」に関して考えてきたけどいよいよ例題について考えることに
するにょ。
例として用意されたキャラがなぜ萌えないのか・・・?
(2)〜(4)はセリフや文字のない1枚絵では実現が難しいため(1)の外見のみで考える
必要があるにょ。
例のキャラは目が大きいから萌える・・・と考えられるけど逆に言えば大きすぎて萌え
ないという人が出てきそうなレベルにょ。
しかし、それだけの問題ではないにょ。

実はこの例のキャラは体を見る限りは煽り(上からの見下ろし)なのだけど顔のパーツ
配置は俯瞰(下からの見上げ)になっているにょ。
それが一番良く分かるのは鼻の位置にょ。
本来人間の顔というのはまっすぐ正面から見た場合には鼻の付け根(上の部分)が目の
位置になるにょ。
当然ながら鼻の頂点は目よりも下に来ることになるにょ。
鼻の位置が目の下の部分より上に来るのは煽りの場合のみにょ。
目の位置も俯瞰になるように調整したのが下記のものにょ。
http://ww5.tiki.ne.jp/~ochame/test/koube1.jpg

キャラに萌えるためにはキャラに対する違和感をまずは取り除く必要があるわけにょ。
本当は顔の輪郭や体の造りも修正したいところだけどまずは重要なのは顔の造りなので
それは保留するにょ。

次に問題(というか、実際は上記よりもこちらの方が重要)なのは「キャラの感情が
伝わらない」ということにょ。
言い換えればこれがどんなキャラであり、どんなことを考えているのか分からないという
ことにょ。
無表情なのが魅力というキャラも確かにいることはいるけどそれは無表情であることが
分かるようにしなければ意味がないにょ。
漫画やアニメのように複数の絵があるならばそれで判断は可能だけど1枚絵で感情を
伝えるためにはそれ相応の工夫が必要になるにょ。
これは全体が青系統であるということもこのキャラがどんなキャラなのかを見る人に
伝えるのに失敗しているにょ。

色を変えるよりも表情を変えるのが最も効果的にょ。
「目は口ほどにものを言う」とことわざにもあるように目は顔の中でも最も重要な
パーツとなっているにょ。
私自身も絵を描く際には目を最も気を付けて描いているにょ。
上記で指摘したように目のサイズ面は微妙ではあるけどここではそれよりも重要な
ポイントについて書いてみるにょ。
具体的には目の焦点が合っておらず、黒目がないし、ハイライトも不十分にょ。

これがうつろな表情を記したものというならば分からなくはないけど恐らくそうではない
ためこのキャラに感情を与えることから始めないといけないにょ。
目に白目、黒目(というか青だけど)を入れ、主張しすぎの鼻を消し、そして頬を赤く
染めて3倍の萌え力にしてみたのが下記のものにょ。
http://ww5.tiki.ne.jp/~ochame/test/koube2.jpg

青系統で統一されているこのキャラだけど青だけだと逆に青が目立たなくなるにょ。
これは服を部分的に色を変えたりなどの工夫で印象はかなり変わるけど頬を赤くするたけ
でも大きく印象が変わるということが分かると思うにょ。(全体的に赤系統、ピンク系統
だと頬を赤く染めてもそれほどイメージは大きく変わらない)
これ以上変えるならば輪郭線を書き直したり、新たな設定を用意するなどの大きな変化が
必要になるにょ。

最後に「萌えない」という一番の原因を書いてみるとそれは設問自体の問題にょ。
ある程度の経験者ならば何でも萌えに変換できる能力を持っているけど設問で萌えない
理由と聞かれているため「萌えない」ということを前提に考えてしまうからね。
脳内補完における萌え力アップこそ最大の萌え要因なのにそれをカットしてしまっている
時点で詰んでいるにょ。(自分で絵を描いた際に下書きの段階で上手く描けたと思っても
ペン入れをしたり色を塗ったらそうでもないと感じるのは良くあるけどそれは下書きは
鉛筆によって引かれた何重にもなっている線のうちベストなものが脳内補完によって
描かれているためそう見えるだけ)
上記(3)において設定だけで萌えるのもその脳内補完による影響が大きいにょ。

というわけで、例のキャラが「萌えない」理由について重要度が高いものから3つ挙げると
なると下記のようになるにょ。

 ◎「萌えない」という前提で考えているため
 ◎キャラの感情が分からない
 ◎パーツ配置(特に鼻)がおかしい

「萌えるか否か」ということと「上手いか下手か」というのは直接的な関係はないにょ。
絵が上手くても萌えるとは限らないわけだし、下手な絵でも萌えられる場合は多いにょ。
ストーリーのあるアニメ、漫画、ゲームでは物語上で発生する萌えによって克服される
ことは多いにょ。
同人ソフトの東方シリーズ、ひぐらしシリーズも絵自体は決して上手い方ではなかった
けれどゲームの魅力によって萌え力がアップしたからね。
したがって、「萌え」というのはキャラの見せ方(魅せ方)の問題が非常に大きいという
わけにょ。

500御茶目菜子:2011/01/16(日) 14:01:58
UIの重要性
12月のDAPのシェアにおいて再びウォークマンがiPodを抜いたにょ。
http://plusd.itmedia.co.jp/lifestyle/articles/1101/13/news082.html
昨年8月31日にも書いたように長年首位を維持してきたiPodは昨年の8月には首位から転落
したにょ。
これをもってiPodの人気低下が起きているとはいえないにょ。
それは例年9月に新製品が発表されるためその買い控えがあるからにょ。
実際新製品が発表された9月には再び首位に立ったからね。
このまままた翌年(つまり今年)の新製品発表間近まで首位をキープするのかと思って
いたら12月の段階でウォークマンに逆転されたというわけにょ。
今回のシェア逆転は8月のような新製品登場前の買い控えが原因ではないため事態は深刻な
ものといえるにょ。

では、なぜこのような事態になってしまったのかというとやはり一番の原因はiPod nanoの
失敗にあると考えているアナリストもいるけど私もそのように思うにょ。
それは昨年9月3日に書いたようにUIの大幅な変更によるものが大きいからにょ。
新型nanoは従来のnanoから筐体形状を一新し、UIもタッチパネルによる操作に変わった
からね。
タッチパネル自体は直感的操作が可能であるためそれ自体を否定はできないにょ。
しかし、それはDAPとして考えるならば懐疑的になってしまうにょ。

UIに関してはCESでもディスカッションが行われたにょ。
http://plusd.itmedia.co.jp/pcuser/articles/1101/14/news059.html
一般的にPCはマウスとキーボードによるものがベストとされているけどそれはWindowsが
それを前提として作られているというだけであってそれがPCに最適というわけではない
からね。
Vistaからタブレット機能をOSに標準搭載し7ではマルチタッチに対応するということで
OS自体も変革が見られるけどそれでもまだアプリがマウスとキーボードを前提として作って
いるものが大半であるためマウス、キーボード無しのPCは使い勝手が良いとは言えない
ものにょ。
これはここで何度も書いているようにWindows PCのタブレット化(つまりSlate PC)を
本格的に普及させる面において最大の障害になっていると思われるにょ。

しかし、それはコンシューマゲーム機だと変わってくるにょ。
PCの場合は様々な需要を考えて作る必要があるからね。
特定の環境でのみ動作するアプリというのはほとんどないにょ。
それがコンシューマゲーム機では特定環境を前提として作られることは珍しくないにょ。
実際コンシューマゲーム機ではゲームによって異なるタイプのコントローラを使い分けて
いるにょ。
標準的なコントローラだけではなくギター形、太鼓形などのゲームに合わせて特殊形状の
コントローラが作れるというのは最初からターゲットが明確なコンシューマゲーム機
ならではのものにょ。(PC用ゲームでも特殊コントローラがないわけではないけど幅広い
需要に応えるためそれ専用で作られることはほぼあり得ない)
結局のところPC用ゲームにおいてWindowsの場合は故にキーボードとマウスという縛りから
逃れることはできないということにょ。

コンシューマゲーム機ではそんな縛りはないにょ。
それは専用機だからこそにょ。
そのためにプレステ33のPS MoveやXbox360のKinectは後から追加として出たオプション
とはいえ、これが本体に標準添付されるようになればそれが標準コントローラになるにょ。
初代プレステにおいて標準コントローラがアナログコントローラになった際には多くの
ゲームがアナログ対応になったようにMoveやKinectでの動作を前提としたゲームが
本格的に普及するということにもなるにょ。

ゲームの場合はそのゲーム内容によって最適なUIが異なるというのが上記のような専用機の
強みとなっているけど一般的に発売されている単一機能の機器の場合は最適なUIというのが
決まっているにょ。
カーナビにおいてマウスとキーボードでの使用を前提としたUIだったら運転しながら
使用することができないためそれが望ましいというわけではないにょ。
PCは様々な画面サイズ、解像度があり、コンテンツ閲覧ではなくコンテンツ作成を行う
という使い方もできるようにしなくてはならないためマウスやキーボードでの動作を
メインに考えているという話に過ぎないからね。

さて、それを踏まえてDAPに最適なUIを考えてみるにょ。
DAPに必要なものと言えば曲の再生、停止、早送り、巻き戻し、曲選択、音量調整にょ。
これらを使用頻度によって分類すれば下記のようになるのではないかと思われるにょ。

 ◎高頻度 ・・・ 再生・停止
 ◎中頻度 ・・・ 音量調整・早送り・巻き戻し
 ◎低頻度 ・・・ 曲選択

iPod shuffleはこの低頻度である「曲選択」の自由度をカットする(シャッフル再生
のみにする)ということで小型化と低価格化を実現したにょ。
頻度(重要度)の低いものを切り捨てて低価格化するというのは価格帯によって複数の
商品展開をする上では決して珍しいことではなくそういうユーザーの選択肢があるという
ことはメリットにも繋がると思われるにょ。

ハードウェアとしてボタンを実装しなくてもタッチパネルであればその機能に合わせて
自由に使えるというメリットはあるにょ。
libretto W100のような2画面搭載PCの場合は下画面が自由に使えるので好きな配列の
キーボードが選択できるからね。
しかし、ソフトウェアキーボードとハードウェアキーボードとの間には超えられない壁が
あるというのが分かると思うにょ。(VAIO UXのように本当におまけレベルのHWキーボード
搭載PCも中にはあるけど)
つまり、DAPのように使用するボタン数が少ないならばタッチパネルよりもハードウェアと
してボタンを実装した方が操作面において確実に有利になるということにょ。
これによってポケットに入れた状態でも操作が可能になるわけだしね。
しかし、新型nanoは昨年9月3日に書いたようにタッチパネル搭載によってボタンを搭載
しなくなったため画面を見ない限り操作ができなくなってしまったにょ。
曲選択においては液晶画面+タッチパネルは有利になるけど使用頻度の低い操作を快適に
するために使用頻度が高い操作の操作性がダウンしているといえるにょ。

確かにタッチパネルのUIはDAP向きではないといえるにょ。
しかし、DAPがメインではなく付加価値の方を全面に押し出したiPod touchのような機種
では話は変わるにょ。
ハードウェアでボタンを実装し、それによって操作を行うのが前提であれば自ずと
操作方法は限られてくるけどタッチパネルであれば画面にボタンを表示するもしくは
それをポインティングデバイス代わりに使用することで直感的に操作が可能にょ。
大画面での動作も使用することを考慮した場合(例えばデスクトップPC+大画面液晶モニタ
という組み合わせ等)にはタッチパネルは決して使いやすいものとは言えないけど
手に持って使うような小型機器の場合はタッチパネルがポインティング操作においては
最適だと思われるにょ。

新型nanoはUIにおいてはtouchと同等のものが採用されているにょ。
これは言い換えればtouchと共用する人には向いていると言えなくはないにょ。
昨年9月3日に書いたようにこれは恐らくそれを狙ったものだと思われるにょ。
実際に一番売れているのはtouchだしね。
そしてDAPの集計には含まれていないけどiPhoneもそれと同じであるためタッチUIで統一
した方が良いとアップル社も考えていると思われるにょ。
確かにUIが統一されるのは良いけど画面サイズを考慮しないと駄目にょ。
例えばPC用のWindowsと同一のUIのOSが4インチのスマートフォンに搭載されて使いやすい
ものになるとは思えないからね。
タッチパネルはある程度画面サイズが小さければメリットは大きいけど小さすぎる場合は
逆効果になるにょ。
それは指の大きさというものを考慮する必要があるからにょ。
昨年10月22日には7インチiPadは登場しないと書いたのだけどそれは指のサイズを考慮
すると7インチiPadでは現行のiPadと同一の操作性が得られないからにょ。

このnanoの本体形状の変化とUIの変化によって昨年9月17日にはiPodはウォークマンの
ライバルではなくなったということを書いたにょ。
touchのライバル的な製品はウォークマンには存在しないし、ウォークマンSのライバル的
存在だった従来nanoは新型nanoで大きく分かりライバル的存在ではなくなったからね。
touchもnanoも「DAPメイン」として使うならばUIに優れているとはいえずDAPを欲している
ユーザーとしてはアップルブランドに興味がなければ選択肢から外れることになったにょ。
その分、touchやiPhoneはアプリによるビジネスモデルが有用に働いているためこれが
駄目というわけではないけどnanoの場合はUIの変更は成功とはいえずDAPにおけるUIの
重要性を考慮していなかったのが敗北の原因だと思われるにょ。

501御茶目菜子:2011/01/17(月) 13:51:46
高級コンデジの存在意義は・・・?
オリンパスの高級コンデジXZ-1が国内でも正式発表されたにょ。
http://dc.watch.impress.co.jp/docs/news/20110112_419697.html
2月中旬の発売なのはいいけど価格は6万円程度となっているにょ。
大手量販店などではここからポイント値引きがあるので「実質5万円程度」の攻防になると
思われるにょ。
実際、価格comでもまだ発売前の予約段階なのに最安値53798円まで下がっているしね。
とはいえ、早急に実売価格で5万円を切らないとさすがに売り上げ面では厳しそうにょ。
何せ同じオリンパスから出ているミラーレスカメラE-PL1sは先月発売されたばかりなのに
標準ズーム付きのレンズセットで最安値44400円まで下がっているにょ。
これは昨年10月15日に書いたように高級コンデジは高級ネットブックは同じようなものだと
私は思っているので同じメーカーのCULVノートとネットブックが並んでいてネットブックの
方が高いと売れるはずがないという考えに至ってしまうわけにょ。(E-PL1sの場合は処分
価格で安くなっているわけでもないし)

フォーサーズはデジタル一眼にも使われているサイズだけどフルサイズと比べると面積は
1/3程度しかないとはいえ、これは一般的コンデジに搭載されているセンサー(APS-Cなどの
大型センサーを使用した特殊なものではなく最初からコンデジ用として用意されたもの)
と比べると格段に大きいにょ。
フルサイズセンサーはが36×24mm(864平方mm)、フォーサーズセンサーは17.3×13mm
(224.9平方mm)、コンデジの中では大型の1/1.7インチセンサーは7.6×5.7mm(43.32mm)
となっているにょ。

 35mmフルサイズ>>APS-C>フォーサーズ>>>>1/1.7インチ>>1/2.33インチ

こんな感じでフルサイズとフォーサーズの面積比よりもフォーサーズと1/1.7インチの
面積比の方が大きいものになっているにょ。(「>」が2つで約2倍の面積差)
というわけでPENシリーズ、GF1、NEXのような小型ミラーレスカメラがない時代であったら
デジタル一眼と比べて圧倒的に小型軽量というのが大きな武器になったけど小型ミラーレス
カメラが市場に多く存在することを考えると多少のサイズ差は大きな武器にはならなく
なってしまうにょ。
そのためミラーレスカメラよりも安価であるというのが高級コンデジにも求められて
しまうにょ。(もっとも富士フイルムのX100のようにAPS-Cクラスの大きなセンサーを
搭載していればミラーレスよりも高価であっても十分に売れる可能性はあるけど)

もっとも、ミラーレスカメラにパンケーキレンズをメインに使用している(もしくは
その予定)という人にとっては小型軽量は大きな武器にはならないというだけであり
いくら小型のミラーレスカメラでもズームレンズを搭載すれば奥行きが長くなりバッグ
への収まりも悪くなるためあまりに高価でなければ十分に選択肢となりうるにょ。
というわけで1/1.7インチクラスのセンサーを搭載した主なコンデジを並べてみたにょ。

◎オリンパス XZ-1 (※発売前なので現時点では参考価格)
 http://kakaku.com/item/K0000216796/
◎ニコン COOLPIX P7000
 http://kakaku.com/item/K0000151488/
◎キヤノン PowerShot S95
 http://kakaku.com/item/K0000139455/
◎キヤノン PowerShot G12
 http://kakaku.com/item/K0000151476/
◎パナソニック DMC-LX5
 http://kakaku.com/item/K0000135717/
◎リコー GR DIGITAL III
 http://kakaku.com/item/K0000048376/

     センサー         レンズ               動画
 XZ-1  1/1.63インチ(1000万画素)6.0-24.0mm F1.8-2.5(換算28-112) 720p(M.JPG)
 P7000 1/1.7インチ(1010万画素)6.0-42.6mm F2.8-5.6(換算28-200) 720p(H.264)
 S95  1/1.7インチ(1000万画素)6.0-22.5mm F2.0-4.9(換算28-105) 720p(H.264)
 G12  1/1.7インチ(1000万画素)6.1-30.5mm F2.0-4.5(換算28-105) 720p(H.264)
 LX5  1/1.63インチ(1000万画素)5.1-19.2mm F2.0-3.3(換算24-90)  720p(H.264)
 GRD3  1/1.7インチ(1000万画素)6.0mm F1.9(換算28mm)       VGA (M.JPG)

LX5は他のコンデジより一回り大きな1/1.63センサーを搭載しているのだけどこれはマルチ
アスペクトに対応するためにょ。
一般的なコンデジはアスペクト比4:3で撮影されるけど最近はワイド画面で見やすいように
16:9、プリントに適した3:2で撮影できる機種もあるにょ。
それらのアスペクト比は4:3で撮影されるデータの上下をカットして実現しているにょ。
銀塩カメラ時代のコンパクトカメラにおけるパノラマ写真と同じような原理であり、実際は
ワイドでも何でもなくただのトリミングにすぎないにょ。
しかし、LX5の場合はワイドで撮影すればちゃんと横幅が広くなっており、そのための
マージン分ほどセンサーサイズが大きくなっているので4:3で撮影時には他の1/1.7インチ
センサーと変わらないにょ。
XZ-1はどういう仕組みかは現時点では分からないけどLX-5と同じように4:3で撮影時には
1/1.7インチセンサーのエリアを使うということで話を進めていくにょ。(上記の実焦点
距離と換算焦点距離との関係を見る限りそれが妥当と判断した)

すでに、1/2.33インチセンサーを搭載した普及価格のコンデジは1400万画素が主流であり
今年の新モデルは1600万画素に達しているということを考えるとその約1.5倍の面積を
もつ1/1.7インチセンサーならば2400万画素程度であってもおかしくないのに1000万画素に
なっているのは画素数を増やしてもほとんど無意味だからにょ。
普及モデルの方が画素数が多いのはPCにおいてCPUをクロックでのみ性能判断する人が
未だに多いのと同じくデジカメも画素数のみで性能判断する人が未だに多いからにょ。
そのためそういうライトユーザーに売るためには画素数アップは必要不可欠にょ。
高級コンデジを買うユーザー層はそういう画素数ですべてが決まるわけではないと考えて
いるわけだからバランスを重視して1000万画素へと減らしたわけにょ。
「画素数を減らす」ことで高級コンデジは高画質を実現しているということにょ。

ここで「画素数を減らすことが高画質」という理由を書いていくにょ。
1画素の面積は普及クラスの面積とくらべて2倍以上になっているにょ。
これはISO感度で1段分以上の差があることを意味するにょ。
つまり、高級コンデジのISO800の画質は普及クラスのコンデジのISO400よりも優れている
ということが言えるわけにょ。(あくまで計算上の話だけど)
しかも、裏面照射型センサーでない限りは開口率の大きな低下があるため画素ピッチが
狭くなるということを考えると計算上の画素面積が半分になれば実際の画素面積は半分
よりもずっと小さくなるためその差はさらに大きくなるにょ。

「画質」には解像感も重要な要素だし、解像感は画素数で大きく変わるから画素数が減った
場合には逆に画質ダウンと主張する人もいることだと思うにょ。
確かに基本感度(多くの機種の場合はISO100)で撮影できる場合はそれは間違いではない
とはいえ、それもある程度のレンズ性能があるということが前提になっているにょ。
フルサイズデジタル一眼の場合は高解像力のレンズを装着すれば(画面中央部分に関して
いえば)数億画素にまで耐えられるけれど画素ピッチの小さなコンデジの場合はそうは
いかないにょ。
私も実際に手持ちのTX1で試してみたけど1000万画素のTX1を300万画素で撮影したものと
1000万画素で撮影したものでは昨年4月8日に書いたように有為的な差は見られなかった
からね。
つまり、コンデジの場合はレンズ性能が圧倒的に足りないということにょ。(カメラ付き
ケータイの場合はそれがさらに顕著となるため1000万画素オーバーは馬鹿らしいレベル)

TX1はレンズ設計面において画質で不利な屈折光学系を採用しているし、その中でも低い
レベルだからやむを得ないとして一眼レフ用として高解像力とされる125本/mm(つまり、
1mmあたり250ピクセル)のレンズをコンデジに使用した場合を考えてみるにょ。
これはデジタル一眼でもズームレンズでは画面平均で達成するのは困難であり中央付近で
ようやく実現可能なレベルだけどセンサーサイズが小さい(=イメージサークルが小さい)
コンデジの場合は実現するのはそれほど難しくはないレベルにょ。
この解像力を持つレンズを採用した場合には1/1.7インチセンサーは7.6×5.7mmであるため
1900×1425ピクセル(約270万画素)が適正な画素数とえいるにょ。
ただし、サンプリング定理を元に考えるとそれを正確に表現するには縦横ともに2倍の
画素数が必要になってくるにょ。
したがって、3800×2850ピクセル(約1080万画素)が適正となるにょ。
これを元に上記の一覧を見て1000万画素に横並びなのは納得がいくにょ。(つまり面積が
1/1.5程度しかない1/2.33インチセンサーならば125本/mmの高解像力レンズを搭載しても
700万画素程度が精一杯でそれ以上はファイルサイズの水増しになってしまう)

つまり、高級コンデジを比較する際に重要となるのは上記の計算において前提条件となった
125本/mmに近いレベルの解像力があるかどうかということにょ。
それは実際に作例を見て確かめるしかないにょ。
XZ-1は海外ではすでに試作品によるレビューが公開されているけどここでも国内の大手
サイトがレビューしたらそれを採り上げてみることにするにょ。
ちなみに海外サイトでのレビューサンプルはこんな感じにょ。
http://www.lenstip.com/1882-news-Olympus_XZ-1_%E2%80%93_sample_photos_and_videos.html
ISO800でも常用できそうなレベルにょ。

その前に公式で用意されている作例で見ていくにょ。
http://olympus-imaging.jp/product/compact/xz1/sample/index.html
例えばこの写真の場合は確かにコンデジとしてみれば素晴らしいレベルだと思うにょ。
http://olympus-imaging.jp/product/compact/xz1/sample/images/xz1_sample01.jpg
背景の山の木々が解けてしまう綿菓子現象はこれはベイヤー配列の場合はデジタル一眼で
あっても起きてしまうのでおいとくとして近景の船の細部描写が行われておりXZ-1の
レンズはかなりの高解像力だといえそうにょ。
昨今の普及クラスのコンデジはピクセル等倍だと鑑賞できるレベルには全くならないと
いうことを考えるとさすがに別格の差を感じるにょ。

それと普及クラスのコンデジで厄介なのは画素ピッチ低下による回折限界の低下にょ。
何せ1/2.33インチ1400万画素のセンサーだとF2.7が回折限界となるためいかなる高解像
レンズを搭載しても解像できにくくなってしまうにょ。
それが1/1.7インチ1000万画素であればF4まで緩和されるにょ。
最初から見せかけだけの画素数の普及クラスのコンデジならば回折限界を超えても大して
問題にはならないけど高級コンデジということで高画質のために1000万画素に画素数を
抑えているならばこの回折現象についても考慮する必要があるにょ。
つまり、望遠側でもF4までに止めておくのが望ましいというわけにょ。
そういう意味ではXZ-1、LX5、GRD3のみが合格にょ。(望遠側で125本/mmも解像力がある
とは思えないためF4を超えてもレンズ側の方がボトルネックになっておりそれほど気に
する必要性はないと思われるけど)
ニコンも近日発表予定のCOOLPIXにおいて換算24-100mmクラスの明るいレンズを採用した
機種を発表するといううわさがあるにょ。
http://digicame-info.com/2011/01/24-100mm.html
これもまた非常に楽しみな機種にょ。




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