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おちゃめくらぶ掲示板
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賛成派は自分の意見が乏しい
東京都の青少年育成条例の問題点を様々な観点から数回に渡って書いてきたにょ。
しかし、Web上を見てみると意味もなく規制に賛成している人も少なくないにょ。
マスコミのミスリードや「何となく子供に悪影響がありそう」ということで規制に賛成と
考える前に本当にそれが正しいのかもう一度考え直してもらいたいにょ。
賛成するのならば自分の意見を表に出す必要はないけど反対する場合は意見を出すことが
必要になるというのがそうなっている理由ではないかと思われるにょ。
というわけで、規制賛成派の人に今回の問題点が分かりやすくするためにまとめたにょ。
(1)条文を追加してまで規制する必要性
(2)規制による萎縮
(3)悪い物は描いてはいけないのか
(1)規制賛成派の意見をいくつか見てみたけど「過激な性描写の漫画が野放しになっている」
というのを指摘している人が多く見られたにょ。
では、本当に野放し状態なのか・・・?
それは違うというのはここで何度も書いたし、それを分かりやすいように4コマ漫画でも
描いたので出版社側がどのようにしてきたのかはそれを見てもらうのが一番にょ。
http://ww5.tiki.ne.jp/~ochame/CLUB/jourei2.htm
では、出版社が自主規制を行っているのになぜそういう漫画が市場に氾濫しているのか
というとそもそも「氾濫」ということ自体が間違っているにょ。
それは「こんな過激なものは規制すべき」例として採り上げているのはごく一部の例外に
すぎないからにょ。
改正前の条文も曖昧でありどんなものでも規制しようと思えばできたのだけどその規制
賛成派が例として挙げている漫画が規制されないのは「規制する必要がない」と判断された
からにょ。
東京都は毎月120冊程度の漫画を購入し、それらを審議にかけ毎月2〜3冊程度を不健全図書
指定しているにょ。
しかし、月平均10冊程度有害図書指定している県もあるためそういう面では東京都の基準は
甘すぎるという指摘はあるかもしれないにょ。
これは条文の問題ではなく東京都の不健全図書の場合は出版社が密集しているために
事実上「発禁」となり迂闊に増やせないというのがありそうにょ。
つまり、そういう規制ギリギリレベルの過激な本を規制したければ他の県並に厳しく
取り締まればいいだけの話であり条文に新たな項目を追加する必要性は全くないにょ。
「長年この基準でやっていたから今更基準は変えられない」という考えの人もいるけど
そもそも法が曖昧に出来ているのは時代によって柔軟な対応ができるためであるためそう
いう行為は何ら問題はないにょ。
恣意的解釈の誤解を防ごうとするならば同じ条文であっても「従来基準より厳しくする」
と出版社に告知すれば済むだけの話だからね。
他の県並の月平均10冊程度不健全図書指定すればそのようなボーダーラインスレスレを
狙ったような過激な内容の一般向け漫画は激減すると思われるにょ。
(2)従来の条文は曖昧であるけどそれによってある程度不健全図書指定されるラインという
ものが明確になってきたにょ。
そういう面では新たに付け加えた条文が厄介にょ。
これは銃刀法に例えるならば現行法では「5.5cmを越える刀剣類の所持」が禁止されている
けれどこれに加えて「殺傷能力を持つ刃物の不当な所持」が禁止されたらどうなるのかを
考えてみればいいにょ。(軽犯罪法ではそれと同じようなものが条文に書かれているけど
今回の都条例を例にするならば銃刀法で列記した方が分かりやすいのでこのようにした)
5.5cmでは甘くて5cmでも規制する必要があるというのであれば条文にそのように明記すれば
良いだけであって現行法である程度厳格さがあるのに広範囲を取り締まれる条文を追加
する必要性は何もないにょ。
つまり、これが表現の萎縮に繋がるわけにょ。
今回の改正で加えられた条文では過激ではない性表現を規制しているから厄介にょ。
過激であるものは従来の条文(第1項)で規制されており、それに引っ掛からないような
過激ではないものを規制しているわけにょ。(これが規制賛成派の大半が間違っている
ものあり条文に目を通していないということの現れといえる)
実際、この改正によって従来よりもグレーゾーンが大幅に広くなっているにょ。
http://ww5.tiki.ne.jp/~ochame/test/hyougen.jpg
これは青年誌の大半が規制のターゲットになり、少年誌までもがターゲットになっている
というのが分かるように図示したものにょ。
12月23日に書いたように銃刀法の場合は所持品検査されない限りは問題ないのに対して
漫画などの表現活動の場合は見せることで成り立っているため所持している刃物を
アピールしながら持ち歩いている状態と同じにょ。
それでも、必ず逮捕されるというわけではないけど誰だって逮捕されたくないから逮捕
されないように自主規制を行うことになるにょ。
元々意図的にレッドゾーンを突き抜けていたような漫画であればそんな心配をしないだろう
けど自主規制団体に属している大手出版社の場合はそうはいかないからね。
これが表現規制による自粛効果にょ。
これを見ると「正体の見えないものに対して怯えているだけ」という見方をする人もいる
かもしれないけど正体が見えないからこそ怯えてしまうにょ。
上記のような(架空の)銃刀法改正があった場合に「最近は傷害事件が多くあるため
厳しく取り締まる」と大々的に告知して刃渡りの長さや刃物の種類に関わらず規制する
ようになったら誰だってそれに対して怯えてしまうからね。
実際はそこまで厳しく取り締まることはないかもしれないけどそんなことは実際に始まって
ある程度年数が経たないことには分からないにょ。
これは「大したことがない」と感じるのはその規制対象に対して関心のない人だけにょ。
刃物を持ち歩くことがない人であればいくら銃刀法が規制されても関係ないし、漫画を
読まない人であればいくら規制されても関係ないわけだからね。
しかし、制作側からするとこの「見えない敵」というのは非常に厄介にょ。
実際にその表現規制という「見えない敵」による萎縮がすでに始まっているからね。
http://getnews.jp/archives/90409
もしも、そんな心配をする必要がないというのであればそうではないというのを行政が
指示を出すべきにょ。
この新たに加えられた条文は従来では何ら問題はなく規制対象ではなかったものを新たに
規制しようとしているものであるため自分の作品(自分の雑誌)がその対象にならない
ようにするのが普通の考え方にょ。
「表現規制じゃない、好きなものを描けばいい、もし規制対象に該当したら棚分けされる
だけ。こんな放言は、現場を知らないからこそ言える内容です。」というのはまさに
その通りだと私は感じるにょ。
もしも「よほどのものでない限りは規制対象にはなりません」というのであれば新たに
条文として加える意味がなおさら無くなってしまうにょ。
(3)「規制する」という観点からすると規制するにはある程度の基準が必ず必要になって
くるにょ。
東京都に限らず各都道府県の青少年育成条例においては青少年(18歳未満)に有害である
とされる図書類を青少年に対して見せないように制限しているのだけど「有害かどうか」
なんてここで何度も書いたように科学的な根拠は何もないにょ。
しかし、これは18禁、もしくは18禁相当の図書類を見せないように制限していると考えると
分かりやすいと思うにょ。
18禁かどうかというのは多くの審査団体があるのである程度の統一見解があり、そのため
ある程度客観的な判断が可能になっているにょ。
これは最高裁においても表現の自由を侵害するものではないという判決が出ているにょ。
しかし、困ったことに子供(小学生くらい)が見ても問題ないものにしようとしている
ということにょ。(18歳未満にとって過激なものではなく子供にとって有害であると
思われる表現を規制している)
17歳の高校生と7歳の小学生では物の見方や考え方において大きな差があるにょ。
規制賛成派には「小学生が買える本にこんな過激なものが載っている」という人も少なく
ないからね。
個人的にはレーティングを導入することでそれらの規制賛成派の多くの人は納得できる
と考えているけど蒟蒻畑を見るといくら注意書きがしてあってもそれを無視してクレームを
入れる人は必ずいると思われるにょ。
そういう人を納得させる方法なんてそもそも存在しないにょ。
「犯罪を表現する」ということと「犯罪を行う」ということというのは明確な差がある
と思われるにょ。
そこには「空想」と「現実」という「超えられない壁」があるにょ。
とはいうもののそういったことを描くことでそれを模倣しようとする人が出ないという
確証はないにょ。
しかし、それを理由に犯罪行為(もしくは社会的、道徳的に悪い行為)を描くことがダメと
いうのであれば今回は性描写のみの規制だけど将来的には更に広がるということが確実に
起きてしまうにょ。
性犯罪はダメだけど他の犯罪はOKと考えている人なんて恐らくいないだろうからね。
「悪いことを一切描かないことが漫画にとって望ましい」と考えている人ならばもはや
私の口から言うことは何もないにょ。
確かに詳細に描くことで模倣犯が出やすくなってしまうけどそれを言ったら犯罪行為や
内容を詳細に伝えているマスコミやドキュメンタリー番組の方がよほど問題にょ。
漫画の場合は例え「模倣したくてもできないようなものもの」が多いけど実際に起こった
(起きた)事件ならば模倣するのは容易だからね。
「漫画の影響で・・・」と言っている大人こそが「空想と現実の区別が付いていない」
と言えるにょ。
良識ある子供はちゃんと分別が付いているし、それが付いていないならば付くように
するのが親の務めであり、漫画を責めるというのはただの責任転嫁にすぎないにょ。
以上が私の考えになるわけだけど私は他所に出しゃばって「お前の意見は間違っている。
こっちの意見が正しいんだ。」なんて主張する気は全くないので自分のサイトである
ことを活かして自分の意見を思い切り書いているだけにょ。
したがって、今回書いた内容もが誰の目から見ても絶対的に正しいというわけではないにょ。
「ここは共感できるけどここは違う」というのはすべての人間の価値観が同じではない
ために当然起こり得ることにょ。(ここで書いていることに明かな間違いがあれば指摘して
貰えると私も助かる)
だからこそ、「他所でこんなことを言っている人がいるよ」ではなく自分の意見として
きちんと言ってもらいたいにょ。
この掲示板のヒット数は1日に350〜400ヒットであり、1人が1日に2回来るとしてユニーク
ユーザー数は200名弱と想定しているにょ。
その200名のうちの1人でも「訳が分からないから規制に賛成」という人が「やっぱり
違うぞ」という認識に変わってくれたら私が書いてきた意味は十分にあると感じるにょ。
人に見せるためにわざわざ書いているので本文を改変しない限りは他所(2chなど)に
転載するのを禁止したりはしないけど人が書いた言葉よりも自分の魂がこもった言葉の
方が説得力が強いのではないかと私は考えているにょ。
「よく分からないから賛成」「何となく気に入らないから反対」というのは好ましいもの
ではないにょ。
《補足》
分かりにくいと思った部分があるので補足しておくにょ。
私は「表現規制そのものがいけない」というのではないにょ。(個人的スタンスは昨日
書いたように表現の自由が前提なのは確かだけど)
(1)で書いたように従来基準が甘いのであればグレーゾーンぎりぎりまで厳しく取り締まる
というのは問題ないと考えているからね。
ただし、(3)で書いたように空想の中で「悪いこと」を描くということを規制されるのは
認めることができないにょ。
特に刑罰法規なんて年齢で大きく左右されるけどただの設定1つで発禁(不健全図書)か
どうかが決まるなんてどれだけ馬鹿なことか・・・。(それに設定がない場合は見た目の
年齢で決められる可能性が高いのも問題)
重い犯罪の場合は規制され、軽い犯罪ならば規制されにくいとなると非実在裁判を
開廷しないと判断は不能にょ。
それに近親姦と強制わいせつのどちらがいけないのかなんで判断不能にょ。(刑罰だけで
判断するならば後者の方が重いだろうけど)
いけないものは全部規制していったら大半の漫画が消えてしまうにょ(笑)
そうなると、実際に運用する際には一部(数作品)が見せしめ的に規制されてしまうことに
なるけど上記のように判断基準が主観によって決まるため厄介にょ。
恣意的判断をせず、過激な描写かどうかで可否を判断するのならば第2号に追加した条文は
全く無意味となってしまうにょ。
(2)(3)の両者において(1)が言えてしまうというわけにょ。
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