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おちゃめくらぶ掲示板
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MacBook AirはMac版ネットブックなのか・・・?
先日発表&発売されたMacBook Airだけどすでに購入しているという人も多いのではないか
と思うにょ。
http://www.gizmodo.jp/2010/10/11macbook_airno.html
公称5時間というバッテリ駆動時間に不安を抱く人も中にはいるかもしれないけど無線LAN
ON、バックライト最大で動画再生を行い3時間33分持てば立派にょ。
これは10月21日にも書いたように丸形セルで4セル相当の容量になる35Whのバッテリを搭載
しているためにょ。
国内メーカー製PCで動画再生を行った場合大抵の場合は公称値の半分も駆動しないにょ。
したがって、もしも国内で標準となっているJEITA測定法でMacbook Airを測定したら最低
7時間以上になると思われるにょ。
4セルバッテリ搭載のモバイルノートであれば7〜9時間駆動だからMacbook Airもそれと
同レベルであると推測されるにょ。
では、今回は以下の2点について考えてみるにょ。
(1)MacBook Airの立ち位置
(2)MacBook Airの後継
(1)このMacBook Airを見てMac版ネットブックと考える人があるかもしれないにょ。
「ジョブズはiPadを出した時にネットブックを批判していたくせにそれと同じようなものを
出すとは嘘つきだ」と言っている人もいるくらいにょ。
しかし、それは正しくないにょ。
http://av.watch.impress.co.jp/docs/series/rt/20100128_345358.html
見てのようにジョブズ氏がネットブックを批判していたのは「安いPCでしかない」という
ことにょ。
最新のOSを動作させるのに十分な性能がなく二世代前のOS(XP)を使っているわけだし
HD動画も満足に再生できない(スペック不足&液晶の性能不足)わけだからね。
ネットブックに搭載されているのがPC用のWindowsであるため普通のPCと同じものを
ユーザーが求めてしまう(アプリも普通のPC用と同じである)ということでスペック不足が
否めないにょ。
CPU性能だけを見ればULV PenMと同レベルであるため6〜7年前のモバイルノートPC、8〜9年
前の据え置き型ノートPCと同レベルでしかなく速度面に不満があって当然にょ。
体感に影響するHDDが現行品であるということと新品であるため保証の面で有利という
アドバンテージを考えなければ1万円程度で購入可能なSonoma世代のモバイルノートの
中古の方が価格面でも性能面でも有利になるにょ。(実際私はネットブックが発売されて
からPenMノートを買ったし)
ULV版Core2Duoを搭載のMacBook Airで最新のMacOSが快適に動作するかは私には分からない
けどWin7 64bit版と同程度であればCPU、GPU性能は問題なくメモリだけはデフォの2GBでは
やや心許ないというレベルだと思われるにょ。
MacBook Airの11.6インチモデルに搭載のCore2Duo SU9400がAtomと比べてどの程度の
差があるかということを見てみるにょ。
Atomに関しては9月14日に書いたLaVie Light BL550/C(Atom N550、1.50GHz)、 Eee PC
T101MT(Atom N450 、1.66GHz)、Core2Duo SU9400は機種は異なるけど下記リンク先の
レビューのEndeavor NA501Eから転載するにょ。
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/hothot/20100128_345149.html
LaVie Light BL550/C Eee PC T101MT Endeavor NA501E
Atom N550 (1.5GHz) Atom N450 (1.66GHz) Core2Duo SU9400(1.4GHz)
◎PCMark05
PCMark Score 1767 1617 3404
CPU Score 1665 1420 3632
Memory Score 2174 2419 3657
Graphics Score 542 528 1495
HDD Score 3630 4933 5712
◎FINAL FANTASY XI Bench 3
LOW 1074 1250 2615
これを見てみるとAtomとの性能差は一目瞭然にょ。
PCMark05のCPUスコア(マルチスレッド処理を含んだ実アプリ性能)を見るとCPUシングル
コアであるN450と比べて2.6倍、デュアルコアであるN550と比べても2.2倍のスコア
だからね。(ちなみにCore Solo 1.2GHzで1900程度のスコアになるためシングルコアAtom
より3割程度高い性能となる)
シングルスレッド性能の指標になるFFベンチ(LOW)のスコアを見るとシングルコアの
N450と比べて2.1倍、デュアルコアだけどクロックが低いN550と比べると2.4倍となって
いるにょ。
一般的に3割程度の性能差があれば体感可能であるため2倍を超える性能差があるAtomと
ULV版Core2Duoは体感速度で別格といえるにょ。
もっとも元が快適な状態からであれば3割程度の性能差は体感できない(ゲームでいえば
60fpsと78fpsは体感できない)ということでAtomで十分に快適動作が可能なことしかしない
というのであれば体感差は得られないけど旧世代のOSであるXPであってもAtomより上だと
体感できないかというとそうではないからね。
SU9400のさらに2倍以上のスコアとなると通常電圧版のCore i7が必要になるにょ。
9月29日に書いたJ9の直販モデルで選択できるCore i7-640M(2.8GHz)のCPUスコアは8622
でありSU9400の2.4倍のスコアとなっているにょ。
したがって、「MacBook Airはネットブックと変わらない(=AtomとSU9400が大した差では
ない)」というのであればノートPC用としては最高レベルの性能である「Core i7でも
SU9400と大した差ではない」ということが言えることになるため正しくないということが
分かると思うにょ。
ちなみにCULVノートで用いられているSU2300(1.2GHz)は3000程度のスコアだからそれ
よりも2割程度性能が高いといえるにょ。
実はネットブックと性能面で大きな差があるのはCPUはなくむしろGPUの方にょ。
初期の頃のネットブックはチップセットである945GSEに内蔵のGMA950であり、現行の
ネットブックはCPUに内蔵のGMA3150がGPUになるわけだけどこれらは極めて性能が低い
からね。
それに引き替えMacBook Airに搭載されているのはGeForce 320Mにょ。
これは統合型チップセットということでチップセットに内蔵されたGPUだけどIntelの
ものとは比べ物にならないくらい高性能にょ。
GMAとGeForceの違いが最もよく分かるのはN10Jcにょ。
これは旧世代のAtom N270+945GSEと言う構成のネットブックだけど別途PCI-E(1x)で
接続されたGeForce 9300MGSを搭載しているからね。
この9300M GSはSP数が8という当時としても最下位に位置するGPUだけど3DMark06のスコア
(1024x600)は1574でありこれは945GSEに内蔵のGMA950のスコア89と比べると18倍の
スコアになるにょ。
http://journal.mycom.co.jp/articles/2009/02/17/n10jc/002.html
9300M GSは単体GPUとしては最低ランクであるためこれが別格の性能というわけではなく
単に945GSEの性能が低い(Napa世代の標準的なノートPCが同じGMA950を搭載しているけど
400MHzで動作しているのに対して945GSEでは133MHzであるというのが大きい)という
だけにすぎないにょ。
現行Atom(PineView)に内蔵のGMA3150は名称はGMA950と大きく異なるけど中身は単に
GMA950を1.5倍速の200MHzで動作させているだけである模様にょ。
だからGPU性能も1.5倍にょ。
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/topic/feature/20100106_340674.html
上記レビューでは3DMark06のスコアは154となっておりこれはN10JcのGMA950と比べると
1.7倍のスコアだけど解像度が800x600でありN10Jcの1024x600よりも低いのが原因だと
思われるにょ。
では、MacBook Airに搭載のGeForce 320Mがどの程度の性能か・・・となると国内メーカー
で採用された機種がないため海外のベンチサイトを見てみるとGeForce 320Mを搭載機種の
3DMark06のスコア(XGA)の平均値は4508となっているにょ。
http://www.notebookcheck.net/NVIDIA-GeForce-320M.28701.0.html
ネットブックの1.6倍の解像度で測定しても30倍近い性能でありこれを「同レベル」と
見なす人はまず居ないと思うにょ。
その桁違いの性能差に加えてHD動画の再生支援機能の有無の差もあるからね。
特にCPUパワー不足のネットブックにおいてはこれは非常に辛いにょ。
工夫をすれば720pの動画は再生できるもののYouTubeの動画だと一旦ローカルに保存する
必要がある(FlashプレイヤーはCPU負荷が大きすぎてまともに見れない)わけだし
その動画を軽いプレイヤーソフトと軽いコーデックを入れてようやく見れるようになる
わけであり、ある程度の知識がないと「ネットブックは使い物にならない」という認識が
生まれてくるにょ。
CPU性能がネットブックより低いiPad(Core2Duo 1.4GHzの5分の1以下の性能)であっても
YouTubeであればYouTube再生アプリを用いればGPUに内蔵された再生支援機能によって何も
考えなくてもコマ落ち無く720pの動画が再生出来てしまうにょ。
とはいえ、これはネットブックが別格に性能が低いということ(単に安いPCである)と
いうだけにすぎないにょ。
ネットブックと通常のノートPCの間を埋めるものとして登場したCULVノートがあるからね。
スペックから考えるとMacBook AirのライバルはネットブックではなくCULVノートである
ということは一目瞭然にょ。
CPUもCULVノートと同じもの(とはいえ一世代前の上位モデル)が採用されているわけ
だからね。
スペック的に異なるのはやはりGPUにょ。
一世代前のCULVノートのチップセットであるGS45に内蔵のGMA X4500、現行(Arrandale
ベース)のCULVノートのCPUに内蔵のIntel HD GraphicsはともにHD動画の再生支援機能を
持っているにょ。(その再生支援性能には差はあるけど)
したがって、やはり差があるとすればGPUそのものの性能にょ。
ベンチマークなどの情報サイトである蹴茶によると3DMark06のスコア(XGA)のベンチ
平均はGS45で683、Intel HD Graphicsで1516となっているにょ。
http://kettya.com/notebook2/gpu_ranking_mark06.htm
そうなるとMacBook Airの(3DMark06における)GPU性能は一世代前のCULVノートと比べて
6.6倍、最新のCULVノートと比べて3倍の性能といえるにょ。
これでも非常に大きいけど実ゲームではこれ以上の差になるにょ。
というのもIntelの場合はCPUでエミュレーションしている部分があるためCPU性能が
あまり影響しないベンチでは高スコアが出るけどそうでない場合はCPUにパワーを奪われる
ためにスコアがダウンしてしまうにょ。
CPU性能のシングルスレッド性能の指標と考えているFFベンチのLOWでもAtom N270搭載の
N10Jcは1400程度のスコアだけど同じCPUでGeForce 9300M GSでは2000を超えるからね。
945GSEでもOCすればリニアにクロックに比例してスコアが伸びるためGPUがボトルネック
というわけではないのが分かるにょ。
まとめるとMacBook Airのライバルは性能的に考えてネットブックではなくCULVノート
だけどそのCULVノートよりもGPU性能が圧倒的に高いというアドバンテージがあるという
ことが言えるわけにょ。
さらに最厚部で17mmという薄さに加えて平均的なCULVノートより400〜500g程度軽量、
標準で64GBのSSDを搭載しているというアドバンテージがあるにょ。
その分、平均的なCULVノートよりは高価だけど性能差を考えればむしろ安いくらいにょ。
CPU性能だけを見るとライバルはCULVノートだけどサイズ、重量、性能、価格を考えると
ライバルは存在しないにょ。
サイズ的には同クラスでGPU性能が高いAlienware M11xはMacBook Airの約2倍の重量だしね。
(2)MacBook Airを見て旧世代であるCore2Duoを搭載ということをネックと考えている人も
少なくないにょ。
また、「安いのは旧世代の投げ売りCPUのお陰」と考えている人もいるにょ。
しかし、それは正しくはないにょ。
というのも、TDPの問題で現在のArrandaleベースのCPUは搭載が難しいからにょ。
確かにULV版のCore2DuoのTDPは10Wだから現行のArrandaleベースのULV版CPUの18Wよりも
低いけどArrandaleはGPUやメモコンなどノースブリッジの機能を内蔵しているためそれを
考えるとシステム全体のTDPでは両者に差はないにょ。
それでなぜ差が生まれるかというと合計TDPはIntelの統合型のGPU使用することを前提と
して考えているからにょ。
ArrandaleベースのGPUにGeForceを搭載するとなるとCPUにノースブリッジ機能が内蔵
されているため統合型チップセットのGPUではなく単体GPUを搭載する必要性があるにょ。
そのため単純に単体GPUのTDPの分だけ増えてしまうにょ。
またその分だけ単純にコストアップに繋がるにょ。
あの価格や薄さが実現できたのは単体GPU搭載ではなく統合型チップセットのお陰だけど
それはArrandaleベースのCPUでは極めて難しくなってしまうにょ。
では、次世代のSandyBrigeではどうなのか・・・?
確かに省電力にはなるけどこれは全体的な消費電力を抑えているのではなく電力管理の
進歩やアイドル時の消費電力低減によって実現されるためTDPは変わらないと思われるにょ。
したがって、現行のArrandaleベースのCPUに単体GPUを搭載するのと設計面やコストで
変化はないにょ。
しかし、SandyBrigeではGPUの大幅な高性能化が見込まれているにょ。
これならば単体GPUは不要になるかもしれないけどそれでもSandyBrigeに内蔵のGPUが
GeForce 320Mより性能で劣る可能性の方が高いにょ。
そうなると「多少性能が劣ってもそれが許せるかどうか」という問題になるにょ。
すでにMacBook Airは従来機よりもクロックが低い1.4GHzを搭載という低性能化を行って
いるからそれと同じことだという人もいるかもしれないにょ。
しかし、これは正しくないにょ。
11.6インチMacBook Airにおいては「従来機」なんていうものが存在してないからね。
MacBook Airの11.6インチモデルは新設されたものにょ。(12インチクラスのMacは久しく
登場した)
これは、(ネットブック登場によって)「Windows PCは大幅な低性能化を行った」と言う
ことと同じようなものであり、それが正しいかどうかを考えれば分かるのではないかと
思うにょ。
ネットブックは従来機種より低性能になったのではなくローエンドPCの更に下に新しく
できたジャンルだからね。
そのネットブック内であれば性能の上下を比較することに意味はあるにょ。
せめてサイズや価格のレンジが同じでないと比較する(従来機よりもアップしたとか
ダウンしたとかいう比較)ということには意味を持たないにょ。
つまり、Intel製CPUを使う限りは次世代のMacBook Airはサイズアップや価格アップは
避けることができないということになるにょ。
AMDはIntelのSandyBrigeよりも遙かに高性能なGPUを内蔵のLlanoを予定しているけど来年
半ば降の出荷予定でありすでに度重なる延期が行われてきたということを考えると供給面の
不安がありAMDに乗り換えるのは難しいにょ。
したがって、来年新モデルが登場するとしても「高価格化、かつ、サイズアップ」もしくは
「GPU性能ダウン」の二択が迫られるけど恐らく前者ではなく後者を選ぶのは確実だろう
から「性能が高くなるであろう次モデルを買う」と考えている人は注意した方が良いかも
しれないにょ。
MacBook Airは初代機は高価だし、拡張性はUSB1つだけという問題点があり「薄い」という
ことと「Macの割りには軽い」というメリットしかなかったにょ。
それがこの度の新型MacBook Airは11.6インチモデルの追加に加えて大幅な価格ダウンと
ギリギリ妥協できるレベルの拡張性が確保(USBポートが2つに増えた)されたという
ことでお買い得感は飛躍的に高まったにょ。
これと競合するのはCPU的にはCULVノートだけどGPU性能や薄さ、軽さでは圧倒的な
アドバンテージがあり、まさに孤高の存在と言っていいかもしれないにょ。
こうして見ると「Mac版ネットブック」と考えるのは明かな間違いであるということが
よく分かると思うにょ。
ネットブックは安さを追求し、価格を抑えるため凡庸な仕様となっているわけだしね。
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