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おちゃめくらぶ掲示板
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PSP goの失敗はダウンロード販売のせいなのか・・・?
PSP goが16800円に値下げされたにょ。
http://game.watch.impress.co.jp/docs/news/20101025_402489.html
従来は26800円だったので一気に1万円値下げされたことになるにょ。
コンシューマゲーム機が量産効果で値下げされることは珍しくないけどPSP goは量産効果で
値下げされたというわけではないにょ。
というのも発売して1年経つけど累計販売台数は12万台程度だからね。
現行PSPは国内だけでも年間数100万台規模で売れているためこれは「極めて少ない」と
いえるにょ。
PSP goは初年度だけで100万台の販売予定だったため初回生産だけでも15万台あったにょ。
つまり、PSP goは未だに初回生産分が売れ残っているということになるにょ。
要するにこれは「量産効果で値下げ」ではなく「販売不振による値下げ」ということにょ。
では、なぜPSP goはそんなに売れなかったのか・・・?
PSP go販売によるそれぞれの立場からのメリット、デメリットを昨年6月5日に書いたにょ。
◎SCE
メリット・・・コピー対策、中古対策
デメリット・・サーバコスト
◎メーカー
メリット・・・コピー対策、中古対策、開発の敷居が下がる
デメリット・・販促問題、開発費回収問題
◎販売店
メリット・・・なし
デメリット・・中古というかソフト自体の取り扱いがなくなる
◎ユーザー
メリット・・・新作が安く買える、売り切れの心配がない
デメリット・・購入の敷居が高い、中古で売れない、貸し借りができない、所有感がない
従来のUMDメディアのソフトがプレイできない、将来的サポートの不安
本体が売れるかどうかというのはユーザー側の考えが重要になるのでその点をもう少し
考えてみることにするにょ。
◎PSP goが売れなかった理由
(1)本体が高価
(2)ソフトが高価
(3)プレイしたいソフトがない
(1)まずは価格の面を再検証してみるにょ。
PSP goが発表された時の通常のPSP(PSPー3000)の価格は19800円だったにょ。
その差は7000円にょ。
16GBのフラッシュメモリを内蔵ということでその価格を考えれば妥当という金額だった
けれどPSP goが発売開始される前にPSP-3000は16800円に値下げされたためその差は
1万円になったにょ。
16GBのメモステDuoは普通に買えば純正品は1万円程度だから1万円差はおかしくないという
考えもあるけど安い店だと純正でも32GBが1万円で買えてしまうし、16GBは非純正だと
5000円以下だからね。
「妥当」ではなく明らかに割高感があるにょ。
またPSP goでは採用されているのがM2(メモリースティックマイクロ)にょ。
発売当初は同一容量だとDuoと比べて2倍近い価格差があり割高感が否めなかったけど
今はDuoより少し高価というレベルになっているにょ。
それでも16GBで足りない使い方をすればメディア分の差額がどんどん上乗せになっていく
ためさらに割高感が加速していくにょ。
「16GB余るくらい」というならば通常のPSPに8GBのDuoを買う方が圧倒的に安いにょ。
したがって、どんな使い方をしようが本体価格が高価であるというのを覆すことはでき
ないといえるにょ。
(2)PSPではパッケージ版で発売されているゲームのダウンロード販売を行っているけど
価格を見ると概ねパッケージ版ソフトの定価の2割引程度となっているにょ。
税込定価5040円のゲームであれば3980円程度が基本となるにょ。
計算しやすいように定価5000円、販売価格4000円として考えるにょ。
一般的な店頭価格では10〜15%引きが普通だから定価5000円のゲームの場合は4250〜
4500円となるにょ。
こうしてみるとダウンロード販売の方が安いというイメージがあるかもしれないけど
再販制度のある書籍とは異なりゲームソフトは価格がどんどん変わっていくにょ。
つまり、発売当初のみダウンロード販売の方が安いけどそれもすぐに逆転してしまう
ことになるわけにょ。
それならばダウンロード販売も徐々に価格を下げていけば良いということになるけど
なかなかそういうわけにはいかないにょ。
返品制度のないゲームソフトの場合はメーカーは出荷してしまえばそれで店頭価格が
いくらであろうと一定の割合(機種、メーカーによるけど定価の75〜80%)で売り上げが
期待できるけどダウンロード販売で値下げを行えば売り上げ金額減少を招いてしまう
からね。
あと過度の価格下落は小売りへの納品金額と大きなギャップを産んでしまうことになる
ためなかなかできないというのもあるにょ。
パッケージで廉価版(ベスト版)が発売されたソフトであればダウンロード販売でも
それに合わせて値下げは可能だけどそうでない場合はなかなかできないというのが現状
だと思われるにょ。
また、パッケージソフトの場合は、ユーザーからすると中古があるというのが大きいにょ。
中古があるということはそれを安く買うことも出来るし、新品ソフトを買う時も中古を
買取してソフト購入の一部に充てることができるからね。
人気ソフトの場合は定価5000円のソフトの買取は3000円〜3500円になるにょ。
4500円で新品ソフトを買い3500円で売れば実質1000円で新作ソフトをプレイ可能になる
ということがいえるにょ。
それに実態のないデータに約4000円も払えるという人自体がそれほど多くないというのも
ありそうにょ。
昨年6月5日に書いたようにPSP用のソフトを使用するには認証が必要になるにょ。
このためゲームをダウンロード購入してもその所有権があるというだけであって使用権が
保証されているわけではないにょ。
どういうことかというとアカウントを失った場合には認証ができないし、将来SCEがゲーム
事業から撤退した場合にも使用できなくなるということにょ。
これがパッケージ版であれば壊れない限りは使い続けることができるという安心感が
あるからね。
(3)これはさらに2つに細分化されるにょ。
1つはすべてのPSP用ソフトがダウンロード販売されているわけではないということともう
1つは手持ちのUMDソフトがプレイできないということにょ。
PSP go発売以降はSCEのゲームはほぼすべてパッケージ版とダウンロード版の両方が用意
されるようになったけどサードパーティ製のゲームはまだまだだからね。
そして、少し古めとなるとSCEでも用意されてないものがありサードパーティのものは
ほとんど壊滅にょ。
また、PSP goが初めてのPSPなら問題ないけどすでにUMDソフトを複数持っていた場合に
それが使えないというのが難点になるにょ。
これは例えるならばDSiが発売されたときに「従来機と互換性はあるけどカートリッジと
形状を変えたので今までに発売されたゲームが欲しい人は新しく買い直してね」という
のと変わらないにょ。
すでに持っているゲームを買い直すことに何の抵抗もない人ならいいけど大半の人は
「互換性があるのに使えない」というのに大きな不満を感じると思うにょ。
その上従来ソフトはすべて新型カートリッジで発売されているわけではないというので
あればなおさらにょ。
そうなるとユーザーに残された選択肢は「そんな本体は買わない」ということにょ。
さて、今回の値下げによって(1)の問題点は改善されたものの(2)、(3)が改善されたわけ
ではないからPSP goが主軸になることはありえないにょ。
値下げによって小型軽量を活かしてPSPをすでに持っている人が2台目用として買うのは
ありにはなったけどね。
例えるならば据え置きノートPCを持っている人がネットブックを買うような感覚にょ。
PSP goは今後発売されるであろうPSP2の試金石として投入されたのは間違いないにょ。
しかし、「新世代の機種として発売し従来機と一部互換性がある」というのであれば許容
できるかもしれないけど上記「DSと(架空の)DSiの例」のように同じ世代のゲーム機で
あっても使えないというのはユーザーの大きな不満が大きく不買になるのは最初から目に
見えていたことにょ。
したがって、「試金石」として見て考えた場合でも何の参考にもならないにょ。
これを鵜呑みにすればダウンロード販売は(少なくとも現時点では)失敗するという
ことになるからね。
しかし、スマートフォンではそれが普通になっているにょ。
ネットに繋がっていることが前提のスマートフォンではダウンロード販売のハードルが
低いからといえばそれまでだけど「ダウンロード販売だから売れない」というのではなく
他の理由もあるにょ。
いくらiPhone用アプリが売れているといっても中心価格帯は1000円以下にょ。
パッケージ版ソフトであれば5000円のゲームでミリオンセラーに達するものは年間に
何タイトルも発売されている(ポケモンBWもすでに400万本超えている)けれどダウン
ロード販売でこの価格帯でそこまで売れたタイトルは過去にないからね。
それがパッケージ版とダウンロード販売におけるユーザーの認識の差にょ。
しかし、これはデータに対して大金(4000円程度)を払うのが嫌というわけではないにょ。
アイテム課金のMMOやソーシャルゲームのように1回に支払う金額は少なくてもそのゲームを
プレイするのにかかった総額で考えると1万円単位になる場合が実際にあるわけだからね。
要するにそのゲームが面白ければ投資するのは惜しくはないけど買う前に面白いかどうか
判断ができないのがゲームの怖いところにょ。
これはPSPだと体験版のダウンロードを積極的に行っていることで克服できているにょ。
体験版で100万ダウンロードの大人気ということでそれがパッケージ版ソフトの販売数を
大きく底上げした(前人気と比べて販売数が予想を超えたため発売当初はずっと売り切れ
状態だった)けれどダウンロード販売の底上げに繋がったかというと微妙にょ。
ダウンロード販売を主軸に考えているなら今こそ「@barai方式」復活の時にょ。
これはどういうものかというとかつて販売されたドリキャス用ソフト「エターナル
アルカディア」の場合は通常版が6800円のところ@barai版は1000円だったにょ。
ある程度プレイして続きをプレイしたい場合はキーを有料ダウンロードすることで最後まで
プレイできるようになるにょ。
ただ、この@baraiは販売店からもユーザーからも嫌われたにょ。
というのも店側は@barai版のゲームは定価1000円のゲームを売るのと同じだけしか
利益が得られないからにょ。
同じ本数売れるとすれば定価6800円のゲームの方がいいのは明確にょ。
ユーザー側からは@barai版は中古で売れない(買い取って貰えない)というのがネックに
なるにょ。
パッケージソフトの最大のメリットである売買によって少ない金額でプレイ可能になる
ということができないため@barai方式は全く普及しなかったにょ。
しかし、ダウンロード販売で導入するならば店側にとっても不利益はなくユーザー側も
ダウンロード販売だと元々実体のないデータだから中古で売れないのはデメリットでは
なくなるにょ。
失敗した@barai方式がダウンロード販売では成功すると考える理由は下記の2つにょ。
(a)ダウンロード版ソフトを購入するユーザーのネット利用率は100%
(b)キー購入ができなくなるリスクが少ない
(a)ネットなんてほぼすべての家庭に普及しているけど問題はネット接続だけではなく
課金方法にもあるにょ。
ケータイがアプリなどのコンテンツ販売で成功しているのはキャリアが代金を一括請求
しているからだしね。
しかし、ダウンロード販売を利用しているユーザーであれば最もハードルが高いその
課金問題をすべてのユーザーがクリアしているにょ。
(b)@barai方式では続きをプレイするために認証キーを購入しないといけないけどその
販売は一定期間で終了してしまうということにょ。
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20020107/atbarai.htm
メーカー側もサーバ維持費がタダではないためやむを得ないことにょ。
これはダウンロード販売の場合は上記(2)で書いたようにパッケージ版と比べてネックに
なっている部分だけど@barai方式はダウンロード販売で導入した場合はすべてのソフトで
導入可能であるためSCEが撤退するまでは続けられる可能性が高くなるにょ。
また、@barai方式は最初1000円で残りが全額という組み合わせだけではなく細かく設定
することでより多くのユーザーに受け入れられるようになると思われるにょ。
RPGだと1章ごとの課金にしたり、アクションゲームであれば1ステージごとや1モードごと
ということもできるにょ。
ユーザーをそのゲームをプレイしてみて続きをプレイしたり、その別のモードをプレイ
したくならなければ追加購入しないという選択権を得られるわけにょ。
そうやって見ていくとアイテム課金とそれほど大差がないことが分かるにょ。
@barai方式はパッケージ販売では受け入れにくいビジネスモデルだったけどダウンロード
販売では抵抗が無くなるというのがこれで分かると思うにょ。
PSP goは誰の目から見ても「成功した」とはいえないにょ。
しかし、これには上記のような大きな理由がありダウンロード販売がユーザーに受け入れ
られなかったと単純に解釈するのは早計だということにょ。
PSP goそのものに問題があるし、ダウンロード販売においても現在のSCEのやり方は良い
ものとはいえないためそれらの問題が今後改善されていけば十分成功の可能性はあると
私は思うにょ。
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