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おちゃめくらぶ掲示板

489御茶目菜子:2011/01/05(水) 14:05:55
IntelはAMDに勝てるのか?
AMDがGPU内蔵型CPUを発表したにょ。
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/20110104_418001.html
これは11月19日に書いたコードネーム「Zacate(ザカーテ)」と「Ontario(オンタリオ)」
というCPUにょ。
Zacate、Ontarioともにシングルコア、デュアルコアが1モデルずつ用意されるために
全部で4モデルとなるにょ。

         クロック コア数   L2    GPU    TDP
 Zacate  E-350 1.6GHz  2コア  512Kx2  80sp 500MHz 18W
 Zacate  E-240 1.5GHz  1コア  512K   80sp 500MHz 18W
 Ontario  C-50  1.0GHz  2コア  512Kx2  80sp 280MHz  9W
 Ontario  C-30  1.2GHz  1コア  512K   80sp 280MHz  9W

TDPを見て分かるようにこの製品はIntelでいうとCULVやAtomが対抗製品となるにょ。
とはいえ、CULVとAtomのようにコアそのものが異なるCPUではなくZacateとOntarioは
コアは同じでクロックを変えることで棲み分けを行っているにょ。
GPU統合となると昨日書いたSandyBridgeとのライバル関係が気になるけど現在発表された
SandyBridgeはメインストリーム用CPUとなっているにょ。
AMDにおいてメインストリーム用CPUとなる新製品は11月4日に書いた「Llano(ラノ)」が
登場するまで待たなくてはならないにょ。
Llanoは本来であれば昨年登場予定だったけど開発の遅れによって今年の半ばの登場
予定となっているにょ。(45nmではコアが大きくなりすぎるためメインストリーム用
として販売するのが難しいため32nmプロセスの立ち上がりを待ったためだと思われる)
そして、ハイエンドやサーバ向けには「Bulldozer(ブルドーザ)」が登場予定にょ。

従来のAMDであればベースとなる1つのコアを派生してローエンドからハイエンドまで
カバーしていたのだけど何と今年は全く異なる3つのコアが登場し共存する形となって
いるにょ。

 コア名   CPUコードネーム
 Bobcat   Zacate/Ontario ローエンド/ネットブック用
 Stars    Llano      メインストリーム用
 Bulldozer  Zambezi     ハイエンド/サーバ用

このようにコアを分けたのは1つのコアで賄うよりも効果的だからにょ。
従来のK10コアでクロックを下げてもTDPを下げるには限界があるし、マルチスレッド性能を
高めるにはBulldozerのような方式の方が同じダイサイズ当たりでは有利になるからね。
かといって、マルチスレッド性能に特化したBulldozerがメインストリーム用に適している
とも言い難いためバランスを重視したLlanoが用意されているというわけにょ。
つまり、サーバ用からネットブックまですべてのx86CPUの領域においてIntelに対して
真っ向勝負を開始したということが言えるにょ。

さて、今回発表されたZacate、Ontarioのライバルとなるのは上記のようにCULVとAtom
だけどSandyBridgeベースのCULVはまだ登場未定(今年半ばくらいに登場か?)であるため
現行のCalpellaプラットフォームのCULVおよびPineTrailプラットフォームのAtomが
ライバルとなるにょ。
今回はCPUの発表というだけであり、その製品の供給は開始されてないのかベンチの公開は
されてないにょ。(デスクトップPC用のCPUであれば対応マザーボードさえ用意できれば
ベンチを行うことができるけどモバイル用CPUの場合は搭載製品が用意できないとベンチの
取りようがないため)

サンプル品によるベンチ結果においては11月19日にここで書いたけどやはりベンチ結果を
見る限りはそのTDP相応の性能のCPUであるといえるにょ。
サンプルはZacate E-350が用いられたのだけどそのベンチ結果を見る限りではCPU性能で
CULV(Core i3-330UM)に劣りGPU性能で勝るという感じだったにょ。
SandyBridgeにおいてはGPUの高性能化が1つのポイントとなっており、SandyBridge
ベースのCULVではGPU性能が大きくアップするためZacateのGPUのアドバンテージがなくなる
のではないかという予想もできるけどそうとも限らないにょ。
というのも昨日書いたようにSandyBridgeの内蔵GPUはフルバージョンであるIntel HD
Graphics 3000とコア半減のIntel HD Graphics 2000の2種類があるからにょ。
デスクトップPC用に関しては「K付き」モデルのみ3000が採用され、その他は2000が
採用される見込みとなっており、モバイル用はすでに発表されたメインストリーム用
(Core i7、Core i5)に関してはすべて3000が採用されているとはいえ、TDPに制約が
あるCULVでは2000が採用されると思われるからにょ。(CULV用はダイサイズを小さくする
ことで安価にすることが可能になる)
半減化しても少しは性能向上する余地があるとはいえ大きな性能アップは望めないため
SandyBridgeベースのCULVが登場してもGPU性能に関してはZacateにアドバンテージがある
と私は考えているにょ。

Zacateに内蔵されているGPUはSP数80基のRADEON HD6310(500MHz)でOntarioに搭載
されているGPUはSP数80基のRADEON HD6250(280MHz)となっているにょ。
それぞれ単体GPUとして見ると最新ローエンドと比べて大きく劣るとはいえ、Arrandaleに
内蔵されているIntel HD Graphicsと比べると大幅に性能が高いにょ。
PineViewに搭載のGMA3150と比べると桁違いの高性能にょ。
そもそもGMA3150は今時のGPUとしては唯一動画再生支援機能を内蔵しておらず、ただで
さえCPU性能が低いネットブックにおいてCPU性能の低さを目立たせる結果となって
いるにょ。

Zacate、Ontarioの詳しい性能に関してはやはり搭載製品のベンチ待ちとなるにょ。
過去のベンチ結果を参考にして考えると私の予想は以下のようになるにょ。

 CPU性能 Atom<Ontario<<<<Zacate<<CULV
 GPU性能 Atom<<<<<<<<<<<<<<<CULV<<Ontario<<<<Zacate

 ※AtomはN550、CULVはセレロンU3400、OntarioはC-50、ZacateはE-350を想定している
  不等号1つ当たり15%程度の性能差

Ontario搭載のネットブックが3万円台、Zacate搭載のWXGA液晶ネットブックが4万円台
前半で登場すればかなり魅力的な製品になりそうにょ。
Atom搭載のネットブックは登場時にはそのコストパフォーマンスの高さは大きく評価
されたものの10月18日に書いたように登場時以来のAtomの性能向上率が極めて低いため
相対的にお買い得度は年々下がっていったにょ。
Atomと同レベルのTDPとなるOntarioの予想性能(上記の比較)を見ても同じ製造プロセス
なのにAtomの性能の低さが分かると思うにょ。

これはAtomでは実現が出来ないというのではなくライバル不在であり、上位モデル(CULV)
との棲み分けを明確にするため意図的に性能向上を行わなかったというのが大きいにょ。
OntarioとZacateの供給価格はいくらかが分からないけどダイサイズが同レベルであるため
価格もAtomと同レベルになるならばAtomを採用するメリットはメーカーには全くない
ためCPUの勢力図は大きく変わると思われるにょ。(同一価格でHD動画が再生できるという
ことだけでも大きなウリになるし、ユーザーにとってもメリットは大きい)
もっとも、ネットブックの勢いが無くなった今となってはその影響はあまりないとはいえ
今後の大幅な拡大が期待できるタブレット端末への搭載を考えるとやはりOntarioと
Zacateの存在はIntelにとっては大きな敵となると思われるにょ。
本気を出したIntelがどのように変わるのか楽しみと言えそうにょ。




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