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おちゃめくらぶ掲示板
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目の付け所がシャープではなかった・・・
シャープがついにPCから撤退したにょ。
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/20101022_401808.html
最後の製品となったのは昨年10月に発売されたネットブックPC-NJ70B/80Bだったにょ。
この製品のウリとなったのは光センサー液晶にょ。
シャープはネットブックへの参入はPCメーカーとしては最後発ということで期待は大きい
ものだったけど昨年6月に発売のNJ70BのXPモデルNJ70Aはかなり苦戦をしたにょ。
何せ発売当初の予価は8万円(Office付きのNJ80Aは10万円)だったからね。
2008年に登場したネットブックはピーク時にはノートPCの3割のシェアを占める大きな
普及を果たしたけど低価格化で薄利となり、メーカーは苦労していたにょ。
シャープは低価格競争には乗らず光センサー液晶を武器に新規参入したけど高価という
のが障害になり(売れないためかすぐに実勢価格は下がっていったけど)、その上バッテリ
駆動時間が短いなど高価なことだけが敗因ではなかったにょ。
10月には7Starterを搭載したマイナーチェンジモデルが発売されそれでシャープのPC
事業は終焉となったにょ。
今思えばシャープの全盛時は70年代末〜80年代半ばの8ビットパソコン全盛時だったと
思われるにょ。
30代以上の人であればMZシリーズやX1シリーズは所持していたもしくは使用した経験が
あるという人は非常に多いのではないかと思われるにょ。
MZで採用された「クリーンコンピュータ」は半導体が高価だった80年頃は非常に有用
だったしね。
高価なROMだとバグがあった時に修正するのに作り直しが必要だから莫大な費用が
かかるし、8ビットパソコンの64KBという限られたメモリ空間を有効活用する上でも
クリーンコンピュータは有用だったにょ。
しかし、半導体の価格低下やバンク切り替えで64KBがフルに使えるようになってからは
起動が遅いというデメリットだけが目立ちクリーンコンピュータというのはアドバンテージ
ではなくなったにょ。
それでも、高速、ハイスペック指向の人にX1やMZは受け入れられたにょ。(X1といえば
PCエンジンが合体した「X1twin」という変わり者があるけど光センサー液晶を搭載のNJ70B
にはDS機能を内蔵したら話題性だけはもっと出たと思う。シャープはスーパーファミコン
内蔵TVやツインファミコンで任天堂と共同開発した経験もあるし。)
MZ-2500はFM-77AVなどと並んで最強スペックの8ビットパソコンだったからね。
それと比べたら当時はシェアだけ大きかったPC-88シリーズはスペック面では見劣り
していたにょ。
とはいえ、今のWindows PCのように基本アーキテクチャは同じで細かい違いはOSやドライバ
によって吸収され異なるメーカー間でも同一アプリが動作するというものではなくメーカー
単位、機種単位で動作するアプリが異なっていたため「シェア」というのは非常に大きな
武器となっていたにょ。
いくらMZ-2500は最強でもアプリが少なかったからね。
ハイエンドだけではなくローエンドではMZ-1500にクイックディスクを採用したけどFDが
高価だった当時カセットテープよりも圧倒的に高速でFDよりも安価というのは大きな武器
だったにょ。
このクイックディスクはファミコンのディスクシステムにも採用されている(形状が若干
異なるので相互の互換性はない)ので馴染みのある人も多いのではないかと思うにょ。
このクイックディスクはポケコン用の「ポケットディスク」としても使われているにょ。
こちらはサイズが全く異なるけど原理はクイックディスクそのものにょ。
クイックディスクは安価だったけど両面で128KBしか記録できないとか、ランダムアクセスが
できずシーケンシャルアクセスしかできない(これによって動作が単純化されているため
ドライブが安価に製造できたわけだけど)とかいう問題があったからね。
そのような問題に加えてFDの低価格化が進みクイックディスクは短命となったにょ。
ファミコンのディスクシステムも両面で約1Mbitという大容量だったのがウリの1つだった
けど容量はすぐにROMカートリッジに抜かれてしまったからね。(書き換えの安さがあった
ため長らく書き換えサービスは続いていたけど)
80年代後半には8ビットパソコンは衰退し、時代は16ビットへと向かったにょ。
16ビットといえば国内ではPC-98シリーズのシェアが圧倒的だったにょ。(シャープも
エミュレーションによって一部のPC-98ソフトが使えるMZ-2861を作っていた)
しかし、海外ではIBMがPC-ATが仕様を公開しAT互換機が圧倒していたにょ。
個人・法人ともに人気が高かったPC-98のNEC、FM-Rの富士通(個人向けにはFM TOWNSが
発売された)、そして独自日本語化でAT互換機を作った東芝を除いた国内電器メーカー
数社が共同してAXパソコンを作ったにょ。
もちろんその中にはシャープは含まれていたにょ。
AXパソコンはデフォで日本語表示ができないAT互換機に漢字ROMを搭載することで高速な
日本語表示を可能にしたにょ。
しかし、PCの高速化によって漢字ROM無しでも日本語表示が可能なDOS/V登場によって
AXパソコンはそのアドバンテージを失ってしまったにょ。
Win3.1登場によって国内のPCもWindowsが主流になったにょ。
Win95以降一気にWindows PCは普及して最大シェアを誇っていたPC-98でさえもAT互換機へと
歩み寄り98NXでほぼ「AT互換機」といっていい仕様になり現在に至っているにょ。
シャープは法人向けではなく個人向けではX68000シリーズが一部のマニア層を中心として
絶大な支持があった(主にビジネス用途を考慮されているためグラフィック、サウンドが
貧弱なPC-98と比べて「最強の16ビットパソコン」と言っても良かった)けどこれも
Windowsの普及によって完全に駆逐されたにょ。(パワーユーザーの手による拡張カードが
登場するなど近年まで根強い人気があった)
Windowsが普及してからは一気に低価格化が進んだにょ。
「液晶のシャープ」というのを武器にノートPCでは一時期はそれなりのシェアを誇って
いたけどPCの価格下落によって高価な高性能液晶をPCに搭載することはできないので
シャープのPCだから液晶品質に優れるということは無かったにょ。
シャープが注力したのは非Intel製のCPUにょ。
やはり、コスト面を考えるとAMDなどの互換CPUを搭載した方が有利だからね。
モバイルにおいてはCrusoeが登場し、Intelの牙城を崩しつつあったけどその後継である
Efficeonは思うように供給されずシャープのMURAMASAシリーズで搭載された程度で終焉して
しまったにょ。
Crusoe対抗で出したULV PenIIIに続いて登場したULV PenMによってEfficeonは完全に
とどめを刺されたからね。
低価格化のために非Intel製CPUを積極採用していったシャープだけどCPU供給問題が起きて
しまったにょ。(IntelのCPUを一定割合以上使用するように指示する内容だけどこれは
後にIntelの独占禁止法違反であると明らかになった)
シャープのPCシェアは落ちる一方で大ヒットのネットブックでシェア回復を狙ったけど
これも冒頭に書いたように失敗に終わったからね。
「価格競争ができない」「付加価値を付けて高価格でも売れない」というのであれば
撤退するしかないにょ。
シェアを見るとシャープは現在は0.3%で16位のメーカーだし、生産を打ち切る前の2008年の
時点でさえ1.6%で11位のメーカーだからね。
http://www.asahi.com/digital/bcnnews/BCN201010220012.html
Panasonicもシェアは大したことがないけどモバイルに特化することで生き残りをかけて
いる(モバイルノートでは国内シェアNo.1)わけだし、それには法人向けでは高い支持を
得ているというのが大きいにょ。(モバイルに特化し、法人向け需要がある限りは
Panasonicは当分安泰といえる・・・とはいえ、J9の登場を見ると法人需要だけでPC部門を
維持するのは難しくなってきていると言えるかもしれない)
シャープにはその「強み」が無かったのが原因にょ。
圧倒的なブランド力や薄利多売に耐えられる資本力や販売ルートがない上に一芸に秀でて
いる(数%の人からは絶大な支持がある)というわけでも無ければ生き残りができなくて
当然にょ。
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