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おちゃめくらぶ掲示板

402御茶目菜子:2010/10/14(木) 13:34:22
TVはインターネットと共存可能か・・・?
米国ソニーからインターネットTVが発表されたにょ。
これは「Apple TV」に対抗の「Google TV」を製品化したものにょ。
http://av.watch.impress.co.jp/docs/news/20101013_399669.html
一家に1台・・・いや1人に1台のPCがあるこのご時世にTVでインターネットを楽しむという
人がどれだけ居るのか疑問という考えを持つ人がいるかと思うにょ。
それももっともな意見にょ。
インターネット機能(Webブラウザ内蔵)を持ったTVはダイヤルアップ接続の時代から存在
していたけどことごとく失敗してきたからね。

Win95ではインターネットに必要なTCP/IPプロコトルを最初から実装しWebブラウザさえ用意
すればインターネットが楽しめWin98ではWebブラウザが最初から内蔵されインターネットが
さらに身近な存在になったけど90年代後半PCがようやく十分普及期を迎えた時代であり
各家庭にあるというものではなかったにょ。
そんな時代に数10万円も出してインターネットのためだけにPCを買う(安価なものは10万円
くらいで買えたけど標準的なものは10〜30万円だった)ということはなかなかできるもの
ではなかったにょ。
上記インターネット機能内蔵TVも安価ではなかったということが失敗の原因だと思うにょ。

そういう中で登場したのがこのような外付け機器にょ。
http://internet.watch.impress.co.jp/www/article/980831/stb.htm
新規にPCやインターネット機能内蔵TVを安くインターネットが楽しめるためそれなりには
受け入れられたにょ。
98年にはコンシューマゲーム機として初のインターネット接続機能を持つドリーム
キャストが登場したにょ。
標準で33.6kbpsのモデムを内蔵し、プロバイダも自社で用意するという力のいれ具合で
PCは持ってないけどドリキャスでネットを楽しんでいるという人も多かったのではないかと
思われるにょ。

しかし、TVでインターネットを楽しむというのが普及するような時代は少なくとも現時点
では訪れてないにょ。
それには下記の3つの理由があると思われるにょ。

(1)設置面の問題
(2)機能面の制約
(3)買い換えサイクル

(1)ダイヤルアップ接続にしろADSLにしろインターネットに接続するためには別途モジュラー
ジャックへとケーブルを繋ぐ必要があるからね。
TVというのは普通は設置の段階でACやアンテナを考慮した場所に設置してあるものであり
モジュラージャックの場所を考慮されてないにょ。
もっとも近年では無線LANのルータ機能をもった親機が安価で購入可能になってきている
ため機器側に無線LANさえ内蔵してあれば設置面の問題はほとんどなくなってきているにょ。

(2)PCではない機器のWebブラウザはかつては非常に貧弱なものだったにょ。
私が10年前に使用していたザウルス(MI-310、MI-610)においても当時としては最新とは
いえないけど必要にして十分なHTML3.2の機能をほぼ実装していたとはいえ、制約が非常に
多かったにょ。
Webブラウザ上で開ける画像サイズは640x480まで(JPEG、GIFのみ対応)1ページ当たりの
データ量は128KBまで(HTMLソースサイズは32KBまで)という感じのスペックからくる制約
というものだけではなく当時すでに増えつつあったJavascriptやFlashによる動的な
コンテンツには全く対応できないという制約もあったにょ。

PDAの場合は「モバイルだから」ということで妥協が出来た(当時はまだケータイにおいて
i-modeのサービスさえ始まっておらず「Webブラウザ搭載」というだけで重宝した)
時代だったから良かったけど自宅でしか見れないTVなどの大型機器でそのような制約は
非常に大きなものだといえるにょ。
2000年代に入りPCはいよいよ一家に1台というレベルまで普及してきたけどそうなれば
中途半端なWebブラウザしか搭載していないTVでは見れないコンテンツも増えてきており
続きは別の部屋にあるPCで見るというのならば最初からそのPCを使った方がマシという
感じになってきていたにょ。

(3)一般的にPCの買い換えサイクルは5年程度と言われている(昨今はゲームや動画編集など
重い作業をやらない限りはさらに長い年数使える)けれどTVの場合は壊れるまで使い続ける
という人も少なくないのではないかと思われるにょ。
私の自宅もリビングのTVは購入して12年だし、自室のTVに至っては25年経っているにょ。
実際それで壊れてないから買い換える必要性がないにょ。(唯一あるとすればアナログ
放送の完全終了したときだけどその時には「TVを見ない」という選択肢もある)
基本的にアップデート不可なTV内蔵のネット機能は10年経つとほとんどまともに使える
レベルではなくなってしまうにょ。
最初から必要最小限の機能しか搭載していなかった上に10年間の進化に対応できていない
わけだからね。


では、今回ソニーが発表した「Google TV」搭載のTVを見てみるにょ。
といっても要するにただの「Android OSを搭載したTV」というだけなんだけどね。
(1)の問題は無線LANを内蔵することで解決、(2)の問題はWindowsやIEやx86に依存した
コンテンツ以外は問題ないだろうし(Android OSは2.2からFlash10.1に対応しているため
YouTubeの動画もそのまま再生可能だし再生支援によってHD動画も普通に再生できる)
(3)は今後はアップデート対応で何とかなる(かもしれない)にょ。

こうしてみると「ちょっと高性能(高機能)になったインターネットTV」と考える人も
いるかと思うけどほんとうにそれだけだと売れるとはとても思えないにょ。
すでにPCは一家に1台の時代から1人1台の時代を迎えようとしているからね。
ネットブックが売れたのもそんな時代の流れを反映してのことにょ。
ネットはケータイやスマートフォンでも利用できるけどある程度長時間使用するならば
やはりサイズはそれなりにあった方が使い勝手がいいからね。
特にWindowsやキーボードに拘りが無ければiPadという選択肢もあるにょ。
つまり、最初からインターネットのみが目的であればそれらの端末を使う方が便利であり
TVで楽しむ意義というのはあまり感じられないのではないかと思うにょ。

TVというのは今更言うまでもないけど映像を楽しむための機器にょ。
地上波だけではなくチューナーさえあればCS、BS放送も楽しむことができるにょ。
インターネットというのはTCP/IPを通して行われる通信にすぎず、それらは別物と考える
人が普通だと思うにょ。
しかし、見る側からすれば受信方式や通信方式は関係ないにょ。
重要なのはコンテンツだからね。
UHFで送られてくる電波だから地上波を見るなんて考えている人は居ないと思うにょ。
視聴が無料だからという理由で地上波のみを見ている人は少なくないとは思うけどこれは
あくまでコストな問題であり受信方式は関係ないにょ。(BS、CSアンテナが無料設置で
視聴料金も無料であれば見たいという人は多いと思う)

TV放送を見るという行為とYouTubeの動画を見るという行為は本質的な差はないにょ。
逆に言うと「TV放送」というものも数あるコンテンツの中の1つでしかないといえてしまう
わけにょ。
従来のインターネットTVというものは「TV」と「インターネット」で画面を切り替える
必要があり、「TVとインターネットは別物である」という認識が強かったにょ。
TVも多チャンネル化を迎え視聴率争いが昔と違って激化しているけどそういう時代だから
こそGoogle TVのようなものが受け入れられるようになると思うにょ。

「YouTubeなんて素人が作った動画ばかりだから見ても面白くない」という人もいるかも
しれないけどネット上にある動画はYouTube以外にも様々あるにょ。(それに「素人だから
面白くない」というのは正しくはなく「素人だからこそ他にない面白いものが作れる」
けれどこれは主観の問題なのでひとまずここでは保留しておく)
9月25日に書いたようなネット配信も最近はかなり増えているしね。
TV放送された番組もネット上で見れる時代になってきているということはますますTVと
インターネットの境目は小さくなってきているにょ。
また、インターネットとTVが融合することで動画だけではなく天気予報やニュースなどの
情報も画面内に混在させることが可能になるにょ。

Google TVはTV放送用に作られた映像を垂れ流しにするしかできなかった従来のTVとは
異なり、映像を主体としたコンテンツビューア、情報ビューアとして非常に便利な側面を
持つので期待が持てるけど日本においてはそれは厳しいものといえるにょ。
それは日本においてはARIB(社団法人 電波産業会)の規定があるからにょ。
http://plusd.itmedia.co.jp/lifestyle/articles/1002/08/news018.html
TV放送はアスペクト比を変えたり、別のコンテンツやヴィジットを同時に表示することは
規定によってできないからにょ。(アスペクト比を維持したまま縮小表示を行い空いた
スペースにヴィジットを表示することは現在でも可能だけどオーバーレイ表示は不可)

TVが純粋にTV放送のみを楽しむ端末という時代はもうそれほど長くないかもしれないにょ。
Google TVだけではなくIntelも家電へとx86CPUを浸透させようと頑張っているからね。
「TV放送は数あるコンテンツの1つにすぎない」という認識が多くの人に広まるのはもはや
時間の問題ではないかと思われるにょ。
そうなった時に上記のような規定によって閉鎖的になっている日本はどうなるのか・・・?
そんな時代がやってくるまでには規定が変わっているということも考えられるけど今の
ままだと時代の流れについていくことができないにょ。
いよいよアナログ放送終了まであと9ヶ月余りとなったわけだけどデジタル放送においては
「コピーワンス」が「ダビング10」へと緩和されたとはいえその暗号化システムとB-CAS
カードの存在によって録画コンテンツを他の機器で楽しむにはハードルが高くなっている
ためTV放送というもの自体の魅力が薄れているわけだしね。

規定や著作権保護によってTV放送を守ることはTV放送をそのまま殺してしまうことに繋がり
かねないにょ。
DVDなどのコンテンツ販売ビジネスがメインのアニメにおいてはTV放送は宣伝のために
行っているだけどコストを払って宣伝の価値さえないとなればTV放送ではなくネット配信が
メインとなる時代がやってきてしまうにょ。(それでなくても2006年以降はそのような
コンテンツ販売のビジネスモデルに限界が来ておりTVアニメ制作本数は減少傾向にある)
「1つのコンテンツ」としてインターネットと共存できるかそれにさえなれないのかという
のとでは大きな差となるにょ。




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