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おちゃめくらぶ掲示板

422御茶目菜子:2010/11/03(水) 13:53:24
Nanoはもう駄目なの・・・?
ついにデュアルコアのNanoが登場する模様にょ。
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/ubiq/20101102_404099.html
Nanoは2年前に大々的に登場したものの搭載製品がほとんどみかけることがないにょ。
単に国内では流通していないというだけかもしれないけどそれを使うメリットがあまりない
というのが大きそうにょ。

元々VIAは省電力をウリとしたCPUを作っていたにょ。
Pen3時代に登場したC3は性能こそ同クロックのPen3の半分程度しかなかったけどP6コアは
P5コア(旧Pentium)、P55Cコア(MMX Pentium)と比べて大幅に消費電力、TDPが増大して
いるためその隙間となる低消費電力、低TDPのCPUの需要は十分にあったにょ。
IntelはPen3の後継となるPen4を出したものの高クロック化に舵取りしたために消費電力
増大があり、モバイル向けにはPen3のコアを改良してPen4のCPUバスを使用したPenMが
2003年に登場したにょ。
VIAも2005年にC3にPenMと同等の高速バスを搭載したC7を発表したにょ。
同クロックのPenMの半分程度の性能しかないC7は性能を求める用途では使われることは
無かったけど組み込み需要や小型のUMPCなどで多く使われたにょ。
やはり、低価格であったということが魅力の1つだったからね。

ただし、この低価格、低消費電力(低TDP)というのも2008年に登場したAtomによって
厳しくなってしまったにょ。
Intelの場合はTDPのCPU10W台、もしくはそれ以下のクラスというと(当時は高価だった)
ULVやLVのCPUを使用する必要があったからね。
Atomはインオーダによってコアを単純化し、最新の45nmの製造プロセスで製造することで
1個当たりの製造コストは数ドルという極めて低価格を実現したにょ。
このため数10ドルという低価格で販売しても十分に利益が出せるにょ。(ネットブック用
には概ね20ドル程度で提供されていた)

VIAがまともにシェアを取るならAtomと比べてアドバンテージが必要になるにょ。
最新の製造プロセスは自社Fabを持たないVIAには無理な注文であるためAtomと比べて
性能面で勝るNano(コードネームIsaiah)を発表したにょ。(実際は単に開発の遅れで
Atomより後になったというだけであってC7と比べて性能向上の要求があったからそれを
目指したというだけだろうけど)
Atomは今時のCPUとしては珍しいインオーダなのに対してVIAはC7まではインオーダを採用
していたけどNanoからは他のCPUと同じくアウトオブオーダとなったにょ。
インオーダは命令通りに順番に実行するのだけどアウトオブオーダは一度に複数の命令を
実行するために高速化が期待できる反面、分岐予測のためコアが増大し消費電力も増大
するという問題があるにょ。
したがって、Intelは絶対性能は落ちても電力効率で勝るインオーダを採用したにょ。
というわけで、NanoはAtomよりは性能で上回り、Core2Duoと比べると価格で下回るという
必要性があったからね。
そのNanoが時代の流れでデュアルコアになり、CPUにGPUを内蔵したというのが今回新しく
発表されたNanoにょ。

それでは、このデュアルコアNanoの性能を見てみるにょ。(製品として投入されるのは
2011年第1四半期なのでこのレビューに用いられているものはあくまでサンプル品)
というわけで、上記レビューにおいてネットトップ用のデュアルコアAtom D510(1.8GHz)
と比較したものを抜き出したら下記のようになったにょ。(カッコ内はAtomと比較した
場合のNanoの性能)

       デュアルコアNano 1.8GHz  Atom D510(1.8GHz)
 ◎PC MArk05         3165      1980   (+60%)
  http://pc.watch.impress.co.jp/img/pcw/docs/404/099/html/graph06.gif.html

 ◎CINEBENCH R11.5      0.75      0.52   (+44%)
  http://pc.watch.impress.co.jp/img/pcw/docs/404/099/html/graph07.gif.html

 ◎3DMark06 CPUスコア     1139       839   (+36%)
  http://pc.watch.impress.co.jp/img/pcw/docs/404/099/html/graph04.gif.html

こうやってみると同クロックのNanoとAtomでは36%〜60%ほどNanoの方がCPU性能が高く
なっているにょ。
これはシングルコアにおいてAtom1.6がわずかにNano1GHzを上回る程度(つまりNanoの
クロックあたりの性能はAtomの1.6倍未満)だったからデュアルコア化したというだけで
コアに大きなてこ入れはされてないものと予想できるにょ。
マルチスレッドに特化したものほどAtomとNanoの差が縮まっているのはやはりデュアルコア
AtomがHTT搭載によって2コアながら4スレッド動作しているのが効いていると思われるにょ。

さて、次はGPU性能を見てみるにょ。

       デュアルコアNano 1.8GHz  Atom D510(1.8GHz)
 ◎3DMark06 3DMarks      2050       165  (+1142%)
  http://pc.watch.impress.co.jp/img/pcw/docs/404/099/html/graph03.gif.html

3DMark06のスコアを見ると何とプラス1142%(つまり12.4倍)という圧倒的な差でNanoが
勝っているにょ。
これは10月24日にも書いたようにAtom(PineView)に内蔵のGPU(GMA3150)は旧世代の
GMA950からクロックを変えた程度のマイナーチェンジであるということが大きいにょ。
さすがに今となっては性能面では大幅に物足りなさを感じるにょ。
D510はネットトップ用(デスクトップ用)ということでネットブック用のAtomよりも
さらに高クロックのGPUを搭載しているとはいえそれでも歴然とした性能差があるにょ。
もっともこのNanoに内蔵のGPUの性能が高いかというと別にそんなことはないにょ。
AMDやnVidiaのチップセット内蔵GPU、CPU内蔵GPUの方が高いからIntelのGPU性能が低い
というだけの話にょ。
もっともD510に内蔵されているものは上記のように旧世代のものであり最新のIntel
HD Graphicsであればこれより格段に高いとはいえ、それを搭載したノートPCのベンチ
結果を見る限り3DMark06ののスコアは1000〜1500程度であるため最新のIntelのGPUと
比べても高いにょ。
まぁデスクトップ用はCULVノート用よりも高クロックのGPUを搭載しているためそれと比較
すればほぼ互角といえるかもしれないにょ。

省電力では優れるけど性能面では劣るというイメージが強いVIAがIntelの最新GPUと
互角の性能を搭載するというのはなかなか感慨深いものがあるにょ。
しかし、このNanoが登場するのは来年第1四半期にょ。
その頃にはIntelは次世代のSandyBridgeが登場しているにょ。
9月15日に書いたようにSandyBridgeではGPU性能の大幅な性能アップが予定されているにょ。
メーカー発表では何と4倍になるらしいからね。
それを鵜呑みにはできない(ピークでは4倍になるかもしれないけど平均ではそこまで
性能アップはしないという見方をしている人が大半)けど仮に実性能が2倍としても
NanoのGPUを大幅に超えるのは確実にょ。

とはいえ、Nanoが目指しているのはそのようなIntelの最新CPUではないからね。
低消費電力、低TDPがウリだけど実際にどうなのかというと・・・。

       デュアルコアNano 1.8GHz  Atom D510(1.8GHz)
 ◎システム全体の消費電力
    ピーク時        71.2W      35.6W
    アイドル時       34.3W      30.6W
    ピークとアイドルの差  36.9W     ??5.0W  (7.4倍)
 http://pc.watch.impress.co.jp/img/pcw/docs/404/099/html/graph08.gif.html

「TDP=消費電力」ではないけど実消費電力においてNano1.8GHzはAtom1.8GHzの7倍となって
いるためこれは比較対象としては相応しくないといえるにょ。
Nano1.8GHzのTDPは25W、Atom D510のTDPは13WということでTDPは2倍なのにここまでの
差が付いた要因は今回のNanoが従来の製造プロセス(65nm)で作られているということが
大きい模様にょ。
確かに40nmで製造すれば低消費電力化は確実だけど理論値でも半減しかしないにょ。
従来のNanoがリーク電流が非常に多く新製造プロセスではそれが大幅に改善されるという
のであれば半分以下になる可能性もあるけど実際は製造プロセスが進めばリーク電流の
割合が増える可能性の方が高いため半分にも満たないと思われるにょ。
したがって、Nano1.8GHzは40nmで作ってもTDPと同じ消費電力(25W)程度ではないかと
予想するにょ。

そうなると低クロックのNanoは別としてこの1.8GHzのデュアルコアNanoに関して言うと
比較対象となりうるのはCULVかもしれないにょ。
今回のベンチ結果を元にして比較するとNano1.8GHzはセレロンU3400(1.06GHz)を少し
上回る程度のCPU性能でしかないからね。(U3400のTDPは18W)
そうなるとVIAがNanoを売っていくためにはCULVよりも安くしなくてはならないにょ。
45nm製造プロセスによってULV(超低電圧)のCPUが量産化可能になった(10月6日に
書いたように低クロックのULVのCPUは選別品ではなくなった)ということで価格も大幅に
引き下げられたからね。

Intelがx86CPUのマーケットリーダーであり、プライスリーダーであるということを
考えるとよほど独自のウリがない限り比較対象となるIntelのCPUと比べて割安感がないと
シェアを奪うのは極めて困難だと思われるにょ。
現時点でこのデュアルコアNanoが消費電力半分になってCULVより安ければそれなりには
売れると思うけど来年の第1四半期では厳しいにょ。
来年の半ばにはSandyBridgeベースのCULVが登場すると予想されるためそれが登場したら
よほど安価でないと売れなくなるにょ。
そうなるとAtom並の価格になってしまうけど確実にAtomよりは高コストであるため厳しい
といえるにょ。
Nanoが時代の流れによってデュアルコア化したのは歓迎したいけど正直言ってNanoを選ぶ
メリットが私には見あたらないにょ。




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