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おちゃめくらぶ掲示板
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ARMでWindowsが動作しても何も変わらない
次世代WindowsはARMに対応することになったにょ。
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/event/20110106_418205.html
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/event/20110107_418321.html
ARM対応のWindowsといえばすでにWindows CE(mobile)があるし、昨年発表された
スマートフォン用のWindows(Windows Phone 7)があるにょ。
しかし、それはWindowsとは名ばかりでPC用のWindowsとは異なるものにょ。
UIが似せてあったりや一部のAPIが共通であったりという点があるため全く別物ではない
としても異なるOSといって差し支えのないものだったにょ。
しかし、今回発表されたものはそういうものではないにょ。
いわゆる普通のWindowsがARM系CPU搭載端末で動作するということにょ。
元々Windowsはx86CPUで動作させることを考慮して作られたOSだけどNTはx86だけではなく
Alpha版やPower PC版などが作られたにょ。
したがって、x86用以外のWindowsというのは初めてではないにょ。
では、なぜそれが作られなくなったのかというとやはり需要の問題だと思われるにょ。
x86CPUの世界年間出荷数は3億個くらいで頭打ちとなっているけどARM系のCPUは昨年だけで
50億個を超え昨年11月19日に書いたように将来的には年間100億個を突破すると予想されて
いるにょ。
x86に固執するよりARMに手を伸ばした方がパイが大きくなるのは誰の目から見ても
明かなことにょ。
とはいうもののARM系CPUと一口にいっても性能はピンからキリまであるにょ。
したがって、すべてのARM搭載端末でWindowsが動作可能になるのではなくTegraなどの
(ARM用としては)ハイエンドなGPUとのSoCのみサポートされると思われるにょ、
この点がx86用とは異なるにょ。
x86CPUといっても6コアのCore i7からシングルコアのAtomまで現役だけど両者の性能差は
一桁異なるにょ。
これはWin95の頃では考えられないくらいの大きな差にょ。
最低性能のWin95搭載PCであるLibretto 20(DX4 75MHz)が登場時にはデスクトップ用では
Pentium133MHzがハイエンドだった(NECの9821VALUESTARの上位モデルとしてV13が発売
されたのがこの時期)ということで上下間の性能差が小さかったかが分かると思うにょ。
Atomの性能はネットブック用のものであっても5、6年前のULV CPU並(ULV PenMクラス)で
あるため最新のデスクトップPC用のCPUと比べて大きく性能で劣るのは当然のことにょ。
昔だったら「次世代WindowsはCore2Duo以上のみサポートする」ということも可能だったの
だろうけどシェアからいってWindowsはAtomでの動作もサポートせざるを得ない状況下に
なっているにょ。
Atomは上記のように現行のx86CPUの中では最低クラス(組み込み向け前提の一部のCPUを
除く)だけに性能は決して高くはなくARMの高性能化が進んでいるためハイエンドARMは
すでに低クロックのAtomを超える性能を持っているにょ。(GPUだけを見るとネットブック
用のAtomを超えているものは多数存在する)
したがって、ARMでWindowsをサポートするというのは格別おかしな話ではないにょ。
Pen3、PenM時代におけるStrongARM、XScaleは非力だったけどそれは今で言うとクアッド
コアのCore i7と比べてARMが非力というのと変わらないにょ。
TDPが全く異なるため上位同士を比較すれば昔と変わらずx86CPUの方が圧倒的に高性能
だけど同TDPで比較すればARMの方が高性能になるにょ。
Intelも次世代Atomプラットフォーム(OakTrail)では大幅に消費電力を低減する予定と
なっているにょ。
これが特に有用なのはタブレット端末にょ。
タブレット端末は手に持って使うため重量の重要性はノート型と比べて遙かに高いけれど
消費電力が大きいと駆動時間を伸ばすためには大容量のバッテリが必要になってくるにょ。
バッテリは年々進化しているものの長時間駆動させるためにはバッテリの重量も大きく
なるため昨年の5月8日に書いたようにARMはAtomと比べて重量面において有利な立場に
あるといえるにょ。
PCの需要は依然として新興国では大幅に伸びているものの先進国ではネットブックの
ブームによって一時的に伸びたけどもう伸びる余地がほとんど無くなっているにょ。
その点、タブレット端末は先進国を中心に今後は大幅に伸びると予想されているにょ。
このタブレット端末は上記のようにARMの方が有利であるため「Windowsのシェアを
落とさないようにする」ためにはARMへの対応が必須となったといえそうにょ。
ARMの売り上げがx86より桁違いに多いといっても大半は組み込み用(電子機器の制御用)
であるためWindowsとは無縁のものであり、MSにとって直接的に脅威となりうるのは
タブレット端末のシェアを他のOS(iOSやAndroid)に奪われることだと思われるにょ。
確かにAtomが現在より電力効率が上がってもその間にARMが進化しないというわけでは
なくARMの電力効率の優位性は変わらないためいくらAtomが進化しようともタブレット
端末においてAtomのシェアは一定数以上は広がることはないと思われるにょ。
Atomを使うかARMを使うかというのは「Windowsが動作するか否か」というのが重要な
ポイントであり、多少重かったり、駆動時間が短くてもWindowsが動作するためにAtom
搭載の端末を選択するというユーザーは確実にいるからね。
いくら昨今は「Windowsで無ければできないこと」が減っているとはいえ「Windowsで
無ければできないこと」が依然として存在するのは事実だし、それが自分にとって重要で
あるならば外すことはできないからね。
しかし、これもARM搭載端末でWindowsが動作するとなると話が変わってくるにょ。
「Windowsが動作するか否か」が選択のポイントだった人にとってはARMかx86かというものは
些細なことだからね。
より軽量もしくはより長時間駆動可能な端末でWindowsが動作するならば言うことないにょ。
とはいえ、問題はx86とARMではバイナリの互換性がないということにょ。
これがオープンソースのLinuxであれば自分でビルドすることで解決可能な問題だけど
Windows用アプリでソースが公開されているものは皆無であるためアプリベンダー側が
ARMに対応したバイナリを配布しないことにはどうにもならないにょ。
次世代Windowsが発売後に登場するアプリに関してはマルチバイナリによってx86とARMの
両対応のものが増えるだろうけど現行アプリはどうなるか未知数だからね。
まぁバイナリの互換性はないとはいえ、.NET対応のものであれば問題はないにょ。
問題はARMでWindows用アプリが動作するか否かということではないにょ。
それは昨年10月9日に書いたよにWindowsがタッチパネルを前提として作られてないため
タブレット端末には不向きということが言えるからにょ。
Androidなどではフリックでの操作は当たり前のように行えるし、ピンチイン、ピンチ
アウトで拡大縮小もできるにょ。
確かにWindowsであっても7ではマルチタッチがサポートされているためアプリの対応が
あればいくらでも可能なのだけどそこまで需要のない機能にリソースを割くことができない
からね。
やはり、「標準で搭載している」というのは非常に重要になってくるにょ。
最初からWindows搭載のタブレット端末用(Slate PC用)として作ればいいけど現時点では
シェアが小さいためそれ専用として作るのは難しいにょ。
この辺は基本的にほぼすべての端末がタッチパネルを搭載しているAndroid OS搭載機と
大幅に異なる点にょ。(iOSであればiPhoneもしくはiPod touchに限定されるため昨年
9月20日書いたようにAndroid端末よりもスペックが限定されるためその機能を使った
アプリを作りやすい)
PCにおいてノートPCに3Dグラフィック機能が備わってなかったような時代はメーカーも
3DはデスクトップPC向けとしたゲームでしか使用できなかったけど今(というか近年の
統合型チップセット登場以降)は3DグラフィックはPCにおいて当たり前のように使われて
いるにょ。
それと同じくらいタッチパネルがPCにおいて当たり前の時代にならないとWindowsにおいて
タッチパネル前提のアプリが増えることはないと思われるにょ。
単にARM搭載タブレット端末においてWindowsが動作するようになってもそれは普通の
Windowsアプリにおいてタブレットをポインティングデバイスの代わりに使用するという
レベルに止まると思われるにょ。
もっともこれはあくまで「現時点において」という話だからこの知らせを聞いて世界の
多くのアプリベンダーがこれからタブレットへ積極対応するようになるという可能性は
無くはないにょ。
パイが広がればその分だけ多くのリソースを割くことが出来るようになるのは間違いない
からね。
とはいえ、「ARMでWindowsが動作する」というだけでは現状では「軽量化や駆動時間は
伸びるけど使えないWindows端末に意味はあるのか?」ということになってしまうにょ。
使えなければシェアが伸びることもないため負の連鎖が起きてしまうにょ。
確かにスマートフォンでARM版のWindowsが動作するような時代が来ればまた話は変わって
くるにょ。
スマートフォンの場合はキャリアの働きかけもありそれ対応のアプリが作られるため
汎用品であるタブレット端末とはまた異なるにょ。
ただ、それだとスマートフォン用に一から作った(カーネル部分はCEをベースにしている
みたいだけど)「Windows Phone」は一体何だったんだという話になってしまうからね。
Windows用アプリ(ARM対応版)がそのまま動作するスマートフォンは魅力ではあるけど
それはスマートフォンとして使いやすいのかというと別問題にょ。
やはり、何でも同じOSではなくそれに応じたものを適材適所で搭載するのが一番にょ。
そうなるとスペックの低い端末で高いスペック要求するWindowsを動作させるのは間違って
いるということも言えてしまうにょ。
したがって、「ARMにWindowsが対応して何か変わるのか?」と聞かれたら少なくとも
現状では「何も変わらない」としか言えないにょ。
まぁこれで将来的にWindowsが無駄に重くなるのが防げるのならば喜ばしいことだけどね。
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