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おちゃめくらぶ掲示板

438御茶目菜子:2010/11/19(金) 13:39:34
Atomは消えてしまうのか・・・?
ARMベースのCPUは今後年間100億個レベルの出荷になるらしいにょ。
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/event/20101116_407140.html
IntelもかつてはARMベースのCPUを作っていたにょ。
Strong ARMやその後継のXScaleによってIntelはPDA用のCPUにおいてもトップシェアを誇って
いたものの2006年にそのARM事業を売却してしまったにょ。
これはすでに何度も書いているようにAtom登場のための布石と考えられるにょ。
ハイエンドなARM CPUはx86アーキテクチャであるAtomで十分に置き換え可能であるという
考えによって売却へと繋がったと思われるにょ。

そんなAtomも登場して2年半が経過したにょ。
確かにAtomはネットブックにおいて一応の成功を見せたにょ。
条件を満たすことで特別安く出荷しているAtomだけどそれでもダイサイズが小さく元々
生産コストが小さなAtomであるが故に数が売れることはIntelにとっても大きな収益を
産んでいるため当初の予定(ハイエンドARMお置き換え)はまだ実現できてないものの
今のところは順調といってもいいのではないかと思われるにょ。

ただし、そのネットブックの人気も登場から1年半経過した昨年末くらいから徐々に雲行きが
怪しくなったにょ。
これはさまざまな理由を併せ持っているけど1つの理由が10月18日に書いたように単純な
安さしかなくお買い得感が失われたということだと思われるにょ。
Atomは元々ARMに対抗することを狙っていた(廉価PCに使用するということは当初から
すると予定外だった)ということで「性能」よりも「省電力」を重視した設計になっており
今後のラインナップもそのように性能は微増で省電力をどんどん高めていく方向性に
なっているにょ。

これは確かに間違いではないにょ。
現在のAtomはとてもまだARMと競合できるレベルの消費電力ではないからね。
省電力のためARMはSoCが当たり前となっているにょ。
x86のAtomもPineViewにおいてCPUにノースブリッジ相当の機能を内蔵したものネット
ブック用(Atom Nベース)のCPUとして作られているため省電力効果は低いにょ。
やはり、ARMに対抗可能となるのはAtom ZベースのCPUであり、Oak Trail登場でようやく
それが始動に乗ると言う段階であり、32nmにシュリンクされてからがようやく本番と
いった感じにょ。
まだまだARM対抗とは言い難いにょ。

さて、Atomの性能を意図的に上げてこなかったIntelだけどこれは製品構成上の問題も
あるにょ。
何せAtomの上にはCULVがあるからね。
性能を要求する用途(Windows PC用)として使うのであればCULVを使えば良いというだけの
話にょ。
確かにAtomのようにノースブリッジ込みでTDP10W未満でWindows PC用を考慮されたx86CPUは
他社にはない(AMDにはGeodeがあるけどこちらは組み込み用であるためPCとして使うには
あまりに力不足)ということで性能を上げる必要性は全く無かったというのもあるにょ。

しかし、AMDもそれを黙って見てはいないにょ。
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/kaigai/20101118_407367.html
コードネーム「Zacate(ザカーテ)」「Ontario(オンタリオ)」と呼ばれているこの
CPUはまさにAtomをターゲットとしたものにょ。
これらに内蔵のBobcatコアはAtomに用いられているBonnellコアよりもさらに小さいにょ。
コアが小さいということはそれだけ低コストで作れることを意味するにょ。
Atomはデュアルコア化によってWin7もそれなりに快適には動作するようになったとはいえ
そうなるとやはりGPU性能がボトルネックになるにょ。
Win7では描写においてGPUの影響力が高まっているというのもあるし、HD動画を再生する
場合はデュアルコアAtomであってもCPU性能が不足してしまうことは多々あるためGPUに
よる再生支援は必要不可欠だからにょ。
そこで、AMDはCPUコアを小さくしつつもGPUはそれなりに高性能にしてきたにょ。
リンク先の記事を見てのように推定ダイサイズが75平方mmなのに対してCPUコアが17平方mm
しかなく、GPUコアは58平方mmもあるからね。
これはRADEON HD5450クラスのものにょ。

気になるのはTDPにょ。
ZacateがTDP18WでOntarioがTDP9Wとなっているにょ。
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/ubiq/20101020_401195.html
これはCULV(Arrandale)の18W、デュアルコアAtom(PineView)の8.5Wとほぼ同じで
あり、現状でそれらのCPUを搭載したPCであれば熱設計の変更無しに搭載が可能である
ことを意味するにょ。
つまり、条件次第によってはAtomからOntarioへの置き換えが急速に進むことも十分に
あり得るということにょ。

Zacateのライバルとなるのは来年登場するSandyBridgeベースのCULVにょ。
現時点のArrandaleベースのCULVと比べるとGPU性能において大きなアドバンテージが
あるけどGPUが強化されるSandyBridgeではそのアドバンテージはやや薄れてしまうにょ。
しかし、SandyBridgeに内蔵のGPUがDirectX10止まりなのに対してZacateに内蔵のGPUは
DirectX11に対応しているというアドバンテージがあるにょ。
Ontarioの方はさらにアドバンテージが大きいにょ。
何せPineViewに内蔵のGPUは単純に性能が低いというだけではなく今時DirectX9止まりと
いう旧世代のものだし、今や当たり前といっても過言ではないHD動画の再生支援機能を
持ってないからね。

来年第1四半期登場に先駆けてすでにサンプル品でのレビューが公開されている海外の
サイトを見てその性能を確かめてみるにょ。
http://www.anandtech.com/show/4023/the-brazos-performance-preview-amd-e350-benchmarked/5
AMD E-350(Zacate 1.6GHz)とCore i3-330UM(1.2GHz)を比較するにょ。
※カッコ内の数値は勝者を100としたときの相対スコア

           AMD E-350   Core i3-330UM
         (Zacate 1.6GHz)  (1.2GHz)
 Modern Warfare2   27.9fps(100)   12.3fps (44)
 BioShock       23.1fps(100)   11.5fps(50)
 DragonAge      21.9fps (70)   31.1fps(100)
 World of Warcraft  27.8fps(100)   13.2fps (47)
 Starcraft2      35.4fps (84)   41.9fps(100)
 Civilization V    8.6fps(100)   5.0fps (58)
    平均スコア   92.3      66.5

これを見てのように実性能で1.4倍くらいはZacateが勝っているにょ。
Intelの場合はGPU性能はCPU性能に大きく影響されるため330UMより性能で劣るセレロン
U3400であればさらに大きな差が開いていると思われるにょ。
とはいえ、1.4倍程度であればSandyBridge登場で十分に追いつけそうな気もしなくも
ないけどね。
Ontarioのベンチはないものの同じGPUコアに対してGPUクロックがZacateが500MHzで
Ontarioが280MHzであることから概ね上記の6割程度と予想されるにょ。
そうなるとIntel HD Graphicsよりやや劣るレベルではないかと推測されるにょ。
ただし、Atomに内蔵のGPU(GMA 3150)は330UM(Intel HD Graphics)よりも数倍劣る
ためそれでも圧倒的に高性能だと思われるにょ。
というか、Zacateの性能が劣るのはメモリ帯域の問題(シングルchしかサポートされて
いない)ということを考えるとOntarioもZacateとあまり変わらないレベルの可能性も
十分にあり得るにょ。(それと後述のCPU性能が低さもボトルネックになっている)

GPU性能に関してはIntelに対して十分なアドバンテージがあるけど問題はCPU性能にょ。
http://www.anandtech.com/show/4023/the-brazos-performance-preview-amd-e350-benchmarked/3
           AMD E-350   Core i3-330UM
         (Zacate 1.6GHz)  (1.2GHz)
 Photoshop CS4    88.5s (68)   60.1s (100)
 x264HD Bench     14.2fps(66)    21.4fps(100)
 3dsmax9        2.4p (61)    3.9p (100)
 CineBench R10 Single 1171  (68)   1713  (100)
 Par2        190.6s (47)   99.0s (100)
 WinRAR 3.8     419.4s (60)   249.7s (100)
    平均スコア   61.7      100.0

CPU性能に関してはZacateの完敗にょ。
概ね1.6倍程度の差があるといってもいいかもしれないにょ。
これは同じTDPとはいえダイサイズの差を覆すことができなかったといえるにょ。
何せCPUのダイサイズはAtom並であるためArrandaleベースのCore i3よりも小さいわけだし
CPUコア部分だけだとAtomよりも小さいためCore i3との差はさらに大きくなるからね。
したがって、ZacateはCore i3に対してCPU性能では負けているけどGPU性能では勝って
いるといえるにょ。

ただし、Atomに関しては同等のTDPであるOntarioのベンチ結果がないため比較はできない
もののCPUのクロックは上記のZacateが1.6GHzなのに対してOntarioは1GHzであるため
単純に1.6で割った程度のスコアになるにょ。
こちらはAtom(N550)と比べるとほぼ互角ではないかと思われるにょ。
ZacateはCULVと互角に戦えるとは言い難いけどOntarioの方はAtomと同レベルのCPUと
桁違いに高性能なGPUを搭載ということで価格さえ安ければ普及は進むと思われるにょ。
AtomはWindowsが動作可能なCPUの中では「価格」が最大のウリとなっているからね。
逆に言えば高性能化が現時点ではあまり期待できないAtomはネットブックや低価格
Slate PCにおいてかなり厳しい立場に立たされたといえるにょ。




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