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おちゃめくらぶ掲示板

426御茶目菜子:2010/11/07(日) 13:59:12
iPadは結晶化するのか・・・?
コンシューマ層にはタブレット端末は売れないというイメージを払拭したiPadだけどどうも
最近iPadの売り上げが落ちてきているみたいにょ。
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/gyokai/20101105_404499.html
これはネットブックのように一過性のものだったせいなのか・・・?
そもそもネットブックの人気が一過性だったということ自体が正しくもあり間違いでも
あると思うにょ。

ネットブックが成功したのは何より「安かった」というのが理由だと思われるにょ。
2台目や持ち歩き用として小型、軽量のPCを求めていた人にとっては高価なモバイルノート
というのはあまりにハードルが高かったけどそれがネットブックの登場で大きく引き下げ
られたにょ。
では、ネットブックはなぜ売れなくなってしまったのか・・・

(1)性能が十分ではない
(2)持ち歩かない

(1)確かにネットブックはWinXPを動作させるには十分な性能を持つけどそれが10月22日の
7発売1周年を最後に提供が終了したため7が必須になったにょ。
7がいくらVistaより動作が軽い(使用メモリ量が少なく、CPU負荷が小さい)とはいえ
XPよりは重いOSであることには間違いないからね。
そして、使用アプリも一般のPCと同じものが使える(使わざるを得ない)ということが
それに拍車をかけているにょ。
アプリは年々肥大化しているし、コンテンツにもマシンパワーを要求するようになって
きているからね。
つまり、ネットブックはPCである以上は時代とともに高性能化していかないと行けなかった
けれど10月18日に書いたようにそれが出来ていないというのが問題といえるにょ。

性能が向上することで買い換え需要も促進できるからね。
性能がほとんど向上してない以上は新規ユーザーを増やすしか販売台数を増やす方法は
無くなるにょ。
ネットブックの場合は3G通信アダプタとセットで1円とか100円とかいう「見た目の価格」を
重視した販売方法により大きく売り上げを伸ばしていったけどこれはネットブックという
商品そのものに魅力を伸ばしたわけではないためすぐに売り上げは終息してしまうにょ。
ネットブックをモバイル環境(3G通信)でフルに活用しているような人であれば通信費
込みで十分に元が取れているだろうけどそうでない人は結果的に割高なことに気が付いた
だろうからね。

ケータイの場合もかつては1円で端末を販売して売り上げを伸ばしていたけどケータイの
場合はモデルチェンジが速く新モデルは旧モデルより明らかに機能や性能がアップしていた
わけだし、生活必需品であるため維持費というものに関して大きな抵抗を感じることは
ないにょ。
しかし、ネットブックは生活必需品の域には達してないし、モデルチェンジをしても
大きな変更がないため買い換えるだけの価値を見いだせないというのが大きいにょ。
現在のPCの売り上げの大半は買い換え需要によるものだからね。
仮にPCにおいて買い換え需要が発生しないとなると必要と感じている層の人が買って
終わりとなるためネットブックにおいて売れ行きが落ちたのは当然と考えられるにょ。

(2)そして、問題は持ち歩く人が少ないということにょ。
多くの人は大抵のことはスマートフォンで十分であり、Windowsに依存した用事を行うと
いう人でない限りはWindows PCを持ち歩く必要性はないからね。
しかも、ネットブックは平均するとB5用紙よりやや大きいサイズで重量は1.2kg程度にょ。
これを普段から持ち歩ける人というのはやはり限られているのではないかと思うにょ。
確かに毎日持ち歩いていればそのうちに「Windows PCが手元にあることで良かったこと」
という場面に出くわすかもしれないけどそれよりも先に「毎日持ち歩く」ということが
苦痛になる人が多いのではないかと思われるにょ。
結局あらかじめ必要になるという場合以外は持ち出すことはなくなるということにょ。

外に持ち出すことが無くてもフルスペックのA4ファイルサイズ、2〜3kgのノートPCよりは
家庭用モバイルにおいて有利なのは事実にょ。
サイズ、重量、形状の問題でネットブックを使うためにはテーブルが必須になるにょ。
テーブルに置いて使うのであれば数100gの重量差は気にならないためWin7が普通に使える
CULVノートという選択肢もあるからね。
また2kg程度なら家庭内モバイルで十分使えるという人は現在使っているノートPCを
そのまま使えば良いわけであってわざわざ3、4万円出して制約のあるネットブックを買う
必要性は何もないにょ。
デスクトップPCしか持っておらず、家庭内モバイル限定で少しでも安いPCが欲しいという
のであればネットブックを買う価値はあるけどそういう人は限られているだろうし、すでに
そういう人はネットブックを入手済みなのではないかと思われるにょ。


つまり、ネットブックが売れなくなったのは性能向上がないから安くてもお買い得感が
薄れてきたことや買い換え需要が発生しないということに加えて普通のPC的活用以外の
活用方法を提示できなかったことにあるにょ。
テーブルに置いてキーボードによって操作するという一般的なPCのような活用方法とは
変えるためのものがタブレット端末であり、ネットブックが普通のPCと競合するのに
あれだけの台数売れたということを考えるとPCとはあまり競合しないタブレット端末で
あればさらに売れるだろうと期待を寄せられているにょ。

しかし、そんなに甘いことはないにょ。
Windowsを使用するSlate PCの場合は10月2日に書いたようにWindowsというOSがタッチ
パネルに特化したものではないということに加えてアプリもそれに特化しているものと
いうのは業務用などに作られた専用品を除くとほとんどない状態だからね。
したがって、Slate PCはWindowsであることがメリットでありデメリットになってしまう
ということになるにょ。
しかし、iPadに用いられているiOSは元々iPhone用に作られたものであり、Mac OSとは
別物のOSであるためOSがネックになることはないにょ。(そのOSが普及前提の話だけど)

これはiPadに限らずどんな新しい製品、商品にも言えるけどまず発売と同時に購入するのは
アーリーアダプターという初期採用者にょ。
これは、「新しいから買ってみよう」という感じの層にょ。
そのアーリーアダプター層の反応を見てから購入するのがアーリーマジョリティー層にょ。
そしてある程度普及してから購入するのがレイトマジョリティー層にょ。
完全に普及してから購入するのがラガード層にょ。
どんな製品であろうとこのような順番で普及していくにょ。

iPadの場合はまずは、「新しい製品」というだけではなくアップルファンという固定
ファンもアーリーアダプターに含まれているにょ。
そのため平均的な製品と比べてアーリーアダプターの割合は多いのではないかと予想
されるにょ。
その初期人気の高さがニュースなどで報道されWebなどでも話題になりアーリー
マジョリティー層が購入するようになるにょ。
そして、現在は普及はレイトマジョリティー層にまで及んでいると推測されるにょ。
上記リンク先の記事にあるように発売日と比べてユーザー層が変化しているというのは
この採用者分布曲線を考えれば容易に説明が付くにょ。

そうなるとiPadの売れ行きが鈍っているというのは当然のことにょ。
採用者分布曲線でいえばレイトマジョリティー層に突入する頃には採用者の普及率50%
以上に達しているからね。
要するに現時点のiPadのパイの大きさの半分以上の人がすでに購入済みということにょ。
つまり、大幅に売り上げを伸ばすにはパイの大きさ自体を大きくする必要があるにょ。
潜在需要があっても現時点の製品の訴求力だけでは限界があるためユーザー拡大のための
モデルチェンジは必須になるにょ。
ネットブックはそれができなかったために売り上げが大幅に落ちたにょ。

iPadは「コンシューマ層には売れない」とされていたタブレット端末において四半期で
400万台以上売っているため現時点で十分成功と言えるレベルだけどその真価が試される
のはやはり来年のモデルチェンジ以降にょ。
現行機種ユーザーがすべて買い換えれば確かにまた十分な成果を上げることになるけど
それでは成功とはいえないにょ。
逆に現行機種を持ってない人が買い現行機種と同じだけ売れれば成功といえるにょ。
しかし、固定ファンのみを重視してしまうとどんどん結晶化してしまうにょ。
結晶化というのは分かりやすく言えばマニア専用となるにょ。
続編になるにしたがってどんどんと「一見さんお断り」状態になってくるアニメやゲーム
と似たようなものにょ。
これはパイの拡大とは逆の方向性であることが容易に理解できると思うにょ。
とはいうもののイメージチェンジをしてしまうと固定ファンが見放してしまう可能性が
あるためシェアそのものが失われてしまうということになりかねないにょ。
そのため新規ユーザーの取り込みに躍起になりすぎるというのも良いこととはいえないにょ。

ネットブックというジャンルで初めて登場した初代Eee PCは安価であるけど7インチWVGA
ということに加えてSSDが4GBしかないということでPCとして使うにはかなり辛いものが
あったにょ。
しかし、8.9インチWSVGAの採用やSSDも8GB、16GBに拡大され普通のPCと同じHDDが採用
されるようになったにょ。
そして、さらに操作性や視認性向上のために10.1インチWSVGA液晶がメインとなったにょ。
CPUなどの性能面では大きな進化はないもののネットブックは登場から1年で大きく変化
してそれが売り上げ(つまりシェア)に大きく貢献したにょ。

ネットブックは従来であればコアなファンのみに支持されていた小型ノートPCをライト
層にまで広げた(つまり、パイ自体を大きくした)というのは良かったけどそうなると
小型ノートPCを求めていた人にとってはどんどん魅力の薄い存在となっていったにょ。
そして、せっかく広がったパイも上記のように買い換えを促進する要素が無くなったため
終息してしまったにょ。(OSやアプリもネットブックに特化しなかったことも終息の
大きな要因となった)
これは例えるならば一部のコアなファンが付いていた声優がより多くの人気を得るために
一般向けのタレントとして活動するようになったけどタレントとして支持されず、元から
いたファンにも支持されなくなったという状態かもしれないにょ。

では、iPadはどうなのか・・・?
これは上記のように現時点で判断を下すことはできないにょ。
もし、下すのであれば「成功」判定しか下せないにょ。
iPadの登場で「タブレット端末に潜在需要がある」ということが分かってもそれを喚起
できるような存在の端末がないと潜在需要は人間の潜在能力と同じく外に現れることが
ないにょ。
その潜在需要をどれだけ引き出せるのかということが今後のiPad成功の鍵になると
思われるにょ。
そのため結晶化することなくいかにコモディティ化するかが重要になってくるにょ。




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