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Tohazugatali Book Review

20片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/08/20(日) 19:16:55
私は読者ではありませんが、感慨をもつところがありましたので書かせていただきます。
「狐」氏は、以前から、名書評家といわれ、正体は誰かと噂されていました。
その正体が山村氏だとわかったのはほんの最近、山村氏が新書を出版したからでした。
私もそういったことに興味を持ち、読んでみようと思っていたところだったんですが・・・。
自分の病気を知っての、最後の挨拶だったのでしょうか。

書評家の山村修さん死去
2006年08月18日22時52分
http://www.asahi.com/obituaries/update/0818/003.html

 山村 修さん(やまむら・おさむ=書評家、元青山学院本部広報室長)が14日、肺がんで死去、56歳。葬儀は近親者ですませた。

 「日刊ゲンダイ」紙上で81〜03年、「狐」署名で書評を書き、「狐の書評」などの単行本にまとめた。7月に出た著書で本名を明かした。本名でも「禁煙の愉しみ」などのエッセーがある。

21とはずがたり:2006/08/22(火) 21:25:32
ナウカ書店 老舗のロシア語専門書店が破産 神田神保町
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060822-00000016-maip-soci

 ロシア語専門書店として昭和初期から洋書輸入・出版を手がけてきた老舗のナウカ書店(東京)が7月に破産し、元従業員たちが無給覚悟で在庫本約14万冊の販売に全力を挙げている。
 書店・古本屋が軒を並べる神田神保町の一角に、日本でも唯一のロシア語専門書店がある。一般にはなじみの薄いスラブ文字が目立つ書店に、夏休み中にもかかわらず、学生や中高年の客がひっきりなしに訪れている。
 今月いっぱいで閉店と聞いて駆けつけてきたという中年客は「来月からどこでロシア語の本を買ったらいいのか。いま通信販売やネット販売がはやっているが、本は手にとって見て買わなければだめだ」と話した。
 同書店と長い付き合いのある中村喜和一橋大学名誉教授(ロシア文化専攻)も「いつもロシア語やロシア関係の日本語の新刊書を置いていて、研究者にとって一種のサロンだった。今後どうしたらいいか」と嘆く。
 27人いた従業員も7月初めに全員解雇された。店舗も一時閉められたが、在庫本を処分しなければ未払いの給料や退職金が出ないため、元従業員の約半分が出社し、在庫販売に懸命だ。30代から50代までさまざまだが、多くは無給という。
 約14万冊の在庫本は、ソ連時代のロシア語の原書が多いが、最近のロシア・東欧関係の書籍も少なくない。03年以前に発行されたものは半額で販売。在庫本のネット販売(http://www.nauka.co.jp/)も始めた。書店は今月いっぱいで閉鎖されるが、ネット販売は10月くらいまで続ける方針だ。
 破産管財人の桑島英美弁護士によると、数年前から続いていた給料遅配と退職金の未払いが計約7億円にのぼる。売掛金の大半は差し押さえられていて、支払いは在庫処分次第という。【飯島一孝】)
 ◇ナウカ書店
 東京日日新聞(毎日新聞の前身)のウラジオストク通信員などで活躍した大竹博吉氏が1931年に創立。「ナウカ」はロシア語で科学の意味。ソ連からの洋書輸入の傍ら、ソ連の社会主義建設を紹介する本などを出版し、36年には治安維持法違反で閉鎖。52年に現在のナウカ書店ができ、ソ連だけでなく欧米の洋書も輸入。しかし、ソ連崩壊やネット販売普及などの影響で低迷し、数年前から資金繰りに窮していた。
(毎日新聞) - 8月22日17時15分更新

22小説吉田学校読者:2006/08/23(水) 06:40:19
>>21
内山書店はつぶれないで〜〜

保守系の工藤さんですけれども、ゾルゲ事件のところは面白かったです。

『われ巣鴨に出頭せず』工藤美代子著
http://www.sankei.co.jp/news/060813/boo015.htm

 最近では、ユン・チアン著『マオ 誰も知らなかった毛沢東』に次いで知的関心を刺激された。公家さんの代名詞のように「弱い人間」だったとの近衛文麿評を覆す、説得力のある筆の運びに、しばし時を忘れる思いをした。近衛の誕生から始まる物語は、昭和天皇を取り巻く近衛、木戸幸一、東条英機の3人が繰り広げる心理的な葛藤(かっとう)に及んで熱を帯びてくる。圧巻は第12章の「ハーバート・ノーマンと都留重人」であろう。敗戦後の近衛と木戸の運命を左右するのが、カナダの外交官で、1952年に米上院司法委員会の報告によってソ連のスパイの可能性ありとの疑いをかけられたノーマンであり、ハーバード大学以来の親友であった都留(一橋大学教授)だという。
 戦いが終わって厚木飛行場に降り立ったマッカーサーにいち早く会った近衛は、2度目の会見で憲法改正案を作成するよう要請されたが、そのあと総司令部(GHQ)は急に態度を改め、幣原首相に憲法改正の指令を出す。日米両国の新聞が近衛に批判的だったことがGHQの態度豹変(ひょうへん)の原因だとされているが、著者はGHQで対敵諜報(ちょうほう)部の分析課長だったノーマンが「戦争責任に関する覚書」で木戸に軽く、近衛に重い責任を問う文章を書いたと述べている。
 戦前、コミンテルンがいかなる対日工作を行ったかの全貌(ぜんぼう)はまだ不明の点が多いが、近衛が食い止めようとした支那事変拡大の背景にはこのソ連の機関が蠢(うごめ)いていた。近衛の朝食会を利用した尾崎秀実は、ゾルゲと組んで驚くべき諜報活動を行っていたのは周知のとおりだ。日本の敗色が濃くなった1945年2月に、近衛は上奏文で内外における共産主義の拡大に対する懸念を述べた。ノーマンが近衛に一太刀浴びせようとした理由は、この近衛の上奏文にあったとの指摘は暗示的である。
 著者はロンドンのナショナル・アーカイブスで探した近衛の尋問録を紹介している。「強い近衛」が事実をもって証明されている。(日本経済新聞社・2310円)

23小説吉田学校読者:2006/09/07(木) 23:38:35
山口瞳的「中央線文化」「国立文化」の終わり。このころの国立は「夜 文蔵。吟醸酒が美味い」と山口瞳が舌鼓を打てば、暴走族もうるさい(宇梶剛士とかね)いい時代だったよなあ、「男性自身」読むと。

妻の看病に専念、「居酒屋兆治」惜しまれ閉店
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20060907i208.htm

 作家、山口瞳さんの小説「居酒屋兆治」のモデルとなった東京都国立市のモツ焼き店「文蔵」がこの夏、ひっそりと店を閉じた。
 脱サラした店主が妻と2人で切り盛りし、勤め帰りのサラリーマンや地元商店主らに31年間にわたり、親しまれてきたが、妻が病に倒れ、看病のためやむなく決意したという。
 店主の八木方敏(まさとし)さん(69)がサラリーマン生活を辞め、妻のかおるさん(64)と店を開いたのは1975年。
 10人が座ればいっぱいになるカウンターがあるだけのこぢんまりとした店で、方敏さんは、1日に2万円を売り上げると、後は勘定を付けず、客と一緒に飲み始めた。客も端数の釣りは、受け取らず、方敏さんが帰った客を追いかけて返すこともあった。
 国立市に住んでいた山口さんも常連客の一人で、方敏さんの実直な人柄に引かれ、毎夜集まる常連客の会話や方敏さんとのやり取りを、「居酒屋兆治」に書き上げた。小説は83年、高倉健さん主演で、映画化もされた。
 山口さんは、全国のお気に入りの店を紹介した著書「行きつけの店」で、「そこは町の誰もが気軽に遊びに行ける集会所のようになっている。そこへ行けば会いたいと思っている町の誰彼に会うことができる」と店の雰囲気を紹介している。
 しかし、かおるさんが病気で倒れたため、今年1月から休業。方敏さんは8月初め、看病に専念することを決めた。
 方敏さんは「自分一人でも店を続けようと思っていたが、やっぱり二人じゃないと無理。もうけよりも、食べていければいいという考えでやってきたのが、多くの人に親しんでいただいた理由だと思う」と寂しそうに話す。
 店には「名残惜しくは存じます」と手書きの紙が張られただけで、二度と暖簾(のれん)がかけられることはない。

(おまけ)山口瞳がその名前を取った村田兆治の好物は?
http://www.yomiuri.co.jp/gourmet/food/shinagaki/20040330si11.htm

24小説吉田学校読者:2006/09/09(土) 21:09:36
ブックレヴューより芸能スレでしょうか?
いっつも最後の水野晴郎の解説で興ざめしていた経験がありますが、水野氏の解説が間違いだったということでしょうか。今年見た中でピカ一のサイト。指紋ですな。

刑事コロンボデータベース 「歌声の消えた海」
http://www.clapstick.com/columbo/ndatabase/index.html

25小説吉田学校読者:2006/09/29(金) 22:22:06
最近、この話題で翻訳ミステリ界は持ちきり。アカデミックな分野でもおなじみ、チェスタトンの新訳がえらいことになっております。世情、これを悪訳を超えて、珍訳という。なお、「山田」とは山田悠介のこと。

山田化したチェスタトン
http://d.hatena.ne.jp/puhipuhi/20060925

26小説吉田学校読者:2006/10/01(日) 11:49:40
介護ってつらいんだけれども、介護される中で新しい何かを見つけられるのが幸いなんだろうか。
奥さんも偉いけど、その息子さんも偉い、と思った。

ふたりでひとり 上田馬之助とその妻の物語
http://www.cata.jp/futari/annai.html

27とはずがたり:2006/10/13(金) 13:03:05
俺は凡庸でやや恥ずかしいが村上春樹が大好きである。
翻訳文学に懐疑的な俺は海外の文学賞とれなくても仕方がないとは思うが。
大江なんかよりも安部公房にとって欲しかったし。

村上春樹氏ノーベル文学賞逃す
http://www.sponichi.co.jp/society/news/2006/10/13/06.html

 スウェーデン王立アカデミーは12日、06年のノーベル文学賞を、現代トルコ文学界を代表する作家オルハン・パムク氏(54)に授与すると発表した。トルコからの同賞の受賞は初。共同電によると、授賞理由は「生まれ故郷イスタンブールでのもの悲しい魂の探索の中で、文化間の衝突と多様性の新しい象徴を見いだした」。85年には捕虜のイタリア人青年と彼を買い取った若いトルコ人研究者の関係を描いた「白い城」が欧米で翻訳され、国際的に大きな注目を集めた。日本の人気作家、村上春樹氏(57)も一部海外メディアで名前が挙がったが、受賞はならなかった。
[ 2006年10月13日付 紙面記事 ]

28小説吉田学校読者(ムチ打ち静養中):2006/10/22(日) 10:49:10
ということで、火曜まで休みを頂戴した吉田学校読者であります。まじで首が動かない。下も向かない。ずっと直視状態。それにしても職場でネットに繋がないと世間に疎くなりますなあ。
ネットを見る→インフォシークのトピックス欄で気になるニュースがある→家でTVのニュースを見るというサイクルがないと、ニュース全然見ないや。快適快適。
今現在、職場で失敬した図画板を腰に巻いて、布団の下に古新聞数日分を敷いて枕を高くして、読書三昧です。まさに病床六尺。正岡子規じゃないから食欲ではなく読書欲が沸くのでありますが、これ読むと食欲も沸いちゃうんだよなあ。

ほぼ十年ぶりの再読。良し。実に良し。全六巻読んじゃおうか。まさに江戸のシャーロック・ホームズであります。

半七捕物帳
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4480709916/sr=8-33/qid=1161481684/ref=sr_1_33/503-2295645-5049500?ie=UTF8&s=books

29とはずがたり:2006/10/22(日) 11:12:38
おお,休み取れて良かったですねぇ。本読むのって結構首(の筋)使うと思いますので読み過ぎにご注意

30今亜寿 ◆nlHjMum/8M:2006/10/22(日) 18:34:42
>>28
火曜日までの全快を祈ります

31とはずがたり:2006/10/28(土) 23:30:50
ちょっと読んでみたい

「データの罠 世論はこうやって作られる」
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4087203603

32とはずがたり:2006/10/29(日) 11:07:40
http://www.sci.kagoshima-u.ac.jp/~ebsa/miyatake01/
書 名:モンテカルロ法
著 者:宮武修、中山隆
出版社:日刊工業新聞社
出版年:1960年(絶版)

シミュレーションを類推的思考と訳したり関数がちゃんと函数になってたり流石1960年代の本だ。
まだ十分に計算機も発達してない時代のものだ。

33とはずがたり:2006/11/01(水) 13:18:54
現代に至る香川県の社民党の強さは日農の伝統があるのか?

底本の書名  香川の文学散歩
底本の著作名 「香川の文学散歩」編集委員会
底本の発行者 香川県高等学校国語教育研究会
底本の発行日 平成四年二月一日 
登録日 2005年8月30日
http://www.library.pref.kagawa.jp/kgwlib_doc/local/local_9001-08.html

 北海道札幌生まれの、二三歳の朝倉菊雄が、東北帝大法学部選科の学業を捨てて、四国の香川県木田郡平井町(現、三木町)大字平木に家を借り、日本農民組合香川県連合会木田郡支部の有給書記となったのは、一九二六年(大正一五年)である。その当時の、日農香川県連の力は、全国的にも最強のものであった。一九二七年(昭和二年)末、一二七支部一二、二六三人という組織は二位の新潟の、一三〇支部六、八九一人を大きくひき離していた。そして、一九二七年(昭和二年)九月に行われた、普通選挙法による最初の香川県議会議員選挙では日農香川県連が支持した労働農民組合は、六名立候補し、四名当選した。
 ところで、朝倉菊雄は、この県議選で中心となって働くことになる。彼は、その当時、過労のため肺結核を再発し、芥川龍之介の自殺にショックを受けていた。しかし、日農香川県連の書記であり、非合法の日本共産党員でもあった宮井進一が獄中にいたため、朝倉菊雄が中心にならざるをえない状況にあった。 翌、一九二八年(昭和三年)三月二〇日の、普通選挙法による最初の国会議員選挙では、朝倉菊雄と宮井進一は、各々、一・二区の選挙対策の責任者として、労働農民党が中央から派遣した、大山郁夫委員長と上村進中央委員を候補者として選挙を闘った。激しい弾圧下の選挙であった。弾圧は選挙後も続き、投票日の四日後の三月二十六日の晩、朝倉と宮井は検挙された。三月一五日に日本共産党の一斉大検挙(三・一五事件)が行われると二人は、直ちに治安維持法違反容疑の被告に切り換えられた。そして、朝倉菊雄は、その年の七月、大阪の拘置所に護送されるまで高松刑務所につながれることになる。

「地域の本棚」は、Web上に設けられた、無料公開のインターネット図書室です。
 電子テキスト化された香川県に関係する資料を自由に閲覧できます。
http://www.library.pref.kagawa.jp/kgwlib_doc/local/local.html

34片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/11/01(水) 17:39:57
古書店で、川崎秀二『三重政界の闘将たち』ゲッツ。

35小説吉田学校読者(ムチ打ち静養中):2006/11/04(土) 10:29:41
さきほどの押切もえ、TBSの番組だったかもしれない。ちょっとうろ覚え。

名著が復刊されるのはうれしい。これを機に、文春も「雪は汚れていた」を復刊して欲しい。

密約―外務省機密漏洩事件 /澤地久枝
http://www.amazon.co.jp/gp/product/400603136X/sr=8-1/qid=1162603550/ref=sr_1_1/503-7335921-7723157?ie=UTF8&s=books

36小説吉田学校読者(ムチ打ち静養中):2006/11/04(土) 10:31:20
これもうれしいねえ。でも、東京創元社版が一番お得。

不連続殺人事件/坂口安吾
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4041100194/sr=1-1/qid=1162603796/ref=sr_1_1/503-7335921-7723157?ie=UTF8&s=books

37小説吉田学校読者(ムチ打ち静養中):2006/11/04(土) 13:41:17
島崎今日子が書いたのは「東京批判」「男性社会批判」に無理やり結びつけるてらいがある。最新回も「ブタになる」で東京的婉曲表現を批判している。
インタビューでも誘導にすぐ走る島崎、「要注目マスコミ人」として、私は注目している。島崎は明らかにこの執筆者陣では場違いだと思う。でも、面白いから読んでね。

勝手に関西世界遺産
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4022502282/sr=11-1/qid=1162615015/ref=sr_11_1/503-7335921-7723157

38とはずがたり:2006/11/09(木) 19:35:19
親父が好きでした。俺も尊敬してます。ちょっと卒論読んでみたいね。

学問でも優秀、宮沢賢治の卒論初公開…岩手大
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061109-00000502-yom-soci

 宮沢賢治が書いた盛岡高等農林学校(現岩手大農学部)の卒業論文全文が、岩手大ミュージアムで初めて公開されている。賢治が学生時代から地質改良に情熱を注いでいたことがわかる貴重な資料だという。

 23枚に書かれた論文のタイトルは「腐植質中ノ無機成分ノ植物ニ対スル価値」。火山灰が多い県内の土壌を分析し、リン酸が含まれるが、分解されにくく、肥料にはならないと結論づけた。

 手帳に書き留めた「雨ニモマケズ」と異なり、丁寧に清書された文字からは、実直な人柄がうかがえる。岡田幸助館長は「賢治が優秀な学生だったことがわかる論文。多くの人に見てほしい」と話している。30日まで。
(読売新聞) - 11月9日14時12分更新

39小説吉田学校読者(元フクスマ県民):2006/11/14(火) 23:34:11
今亜寿氏が立花隆なら、私は児玉隆也であります。児玉隆也、もう読まれないのかなあ。文章を生業とするのなら読まないとダメだ。不詳吉田学校もこの人の文章を真似する書き込みをする(http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/2246/1042226470/3191 の後段)くらい、いい文章なんだけどなあ。沢木耕太郎とは別の意味で。「チッソだけが、なぜ」も良し。

淋しき越山会の女王 他六編/児玉隆也
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4006030312/sr=11-1/qid=1163514508/ref=sr_11_1/503-7335921-7723157

40今亜寿 ◆nlHjMum/8M:2006/11/15(水) 00:45:21
自分は必ずしも立花の政治に関する考え方に全部賛成というわけじゃないんですけど、
政界vs言論界という構図での立花批判には傾聴するものがあると
思った次第で

その立花も角栄研究に収録されている記事の中には
「なんだこりゃ、ただの煽り飛ばし記事じゃねーか」というような
のもありますし・・・(週刊誌掲載記事なんかではね)

41片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/11/17(金) 09:56:22
澤地久枝の『密約』をさらっと読んだ。憤りをおぼえるよな。。。なるほど名著ですね。

大鹿靖明『ヒルズ黙示録 最終章』も買って読み進め。
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/2246/1143711594/83
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/2246/1143711594/84
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/2246/1143711594/89
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/2246/1143711594/103
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/2246/1147586435/16
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/2246/1143711594/105
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/2246/1143711594/107
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/2246/1143711594/114
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/2246/1147586435/22

11月の会談を重要事実の伝達だと検察は考えている(いた)のは事実です。
しかし、その当否は甚だ疑わしいところです。

42小説吉田学校読者(現チバ県民):2006/11/18(土) 11:21:02
>>41
澤地久枝は、それよりも、「お前らの気持ちはよー分かっとる」氏の関与を追った2・26事件シリーズの方を推しますねえ。
で、その代表作。当否は疑わしい評価もあるところではありますが、これは良し。
澤地ももっと読まれていいノンフィクション作家だけどなあ。

雪はよごれていた―昭和史の謎 二・二六事件最後の秘録
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4140051345/ref=cm_lm_fullview_prod_15/503-7335921-7723157

43小説吉田学校読者(現チバ県民):2006/11/18(土) 11:27:08
二・二六事件といえば、「蒲生邸事件」の宮部みゆきでありますが、その最新作は、あんまりおもんなかったな。陣内おもんない。陣内を使うプロデューサーは風邪ひけ。そして長引け。
余談ながら、私の職場同僚は「二・二六もの、吉田学校さん好きでしょ」と薦めてくれた本があるんですが、「二・二六もの」というジャンルはないだろ普通。

名もなき毒
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4344012143/ref=pd_ecc_rvi_1/503-7335921-7723157

44とはずがたり:2006/11/23(木) 21:16:35
【最近読んだ「珍しい」本】
http://www.ichigobbs.net/cgi/15bbs/economy/1157/

いちごびびえす経済板より

45小説吉田学校読者:2006/12/03(日) 12:47:55
局地的に悪女が流行っているこの掲示板ですが、悪女といえば・・・

悪魔のような女 (文庫) /ポアロー=ナルスジャック (映画より100倍面白い)
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4150717036/sr=8-5/qid=1165117493/ref=sr_1_5/250-0638160-4420261?ie=UTF8&s=books

老女の深情け―迷宮課事件簿〈3〉/ロイ・ヴィッカーズ
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4150725535/sr=1-3/qid=1165117627/ref=sr_1_3/250-0638160-4420261?ie=UTF8&s=books

46とはずがたり:2006/12/13(水) 13:29:57
図書館とかもこのスレで行きましょう。舟橋村の図書館が有名だけど何処にレスしたっけかね・・

2004/02/10 西日本新聞
小倉中心部で“書店戦争”ぼっ発
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/2246/1046080617/450

2006年9月12日 山陽新聞
岡山県立図書館 05年度の入館者、貸出冊数 全国トップに
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/2246/1046080617/1203

47とはずがたり:2006/12/13(水) 13:35:20
モラル低下を嘆くスレでも立てた方が宜しいかも。
けどどっかに今までのニュース貼り付けた掲示板ぐらいあっても良さそうだけど・・。

図書館の本、傷だらけ…「切り抜き」「線引き」横行
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061212-00000508-yom-soci
12月12日15時38分配信 読売新聞

 各地の公立図書館で、雑誌などから写真や記事を切り取ったり、専門書に蛍光ペンで線を引いたりするなど、図書を傷つける行為が増加している。

 中には、閲覧室で堂々と雑誌を切り取り、職員から注意されると「どうしていけないの」と反論する人もいる。

 公共の財産を傷つけてはいけないという最低限のルールを破る行為の横行に、図書館側は「社会全体のモラル低下の表れでは」とため息をついている。

 東京都世田谷区の区立中央図書館(同区弦巻)で被害が目立ち始めたのは5年ほど前から。徐々に悪化し、資料係の越後信子係長は「最近では1日2、3件のペースで切り取りや書き込みが見つかる」と話す。


最終更新:12月12日15時38分

48小説吉田学校読者:2006/12/13(水) 20:05:51
>>47
昔から「線引き」「蛍光ペン」「○印」はありますが、切り取りはなかったですねえ。

なお、私は、昼食に利用する喫茶店備付の「フライデー」の袋とじをどうするか、毎回、悩んでおります。

49とはずがたり:2006/12/27(水) 10:55:48
ちょいとスレの本旨とはずれそうだけど

〜日本地図購入検討〜

北道(マ) 2001年 紋別道とか知りたい開通もあるが特に差し迫っている訳ではない。
東北(マ) 1999年 常磐三陸道が三郷から気仙沼ぐらいまで直通とかなると俄然買う気が起きるが仙台空港アクセス鉄道ぐらいではねぇ。。
関東(マ) 1998年 ●古い。圏央道とともにそろそろ買いたい。次はアトラス社でと思ってるがちゃんと2007年度版でるのかねぇ。アトラス社の23区版を割と最近買ってしまったこともあるしマップルもありか?
新潟(マ) 2001年
北陸(マ) 2001年
長野(マ) 2001年
中部(マ) 2002年 ●東海環状道も出来たし何かと古い。次はアトラス社のを買ってあげたい。2006年度版の東海かな?静岡版は1999年。東海版にするなら静岡も南遠道路とかの開通を楽しめる奴買いたい。
滋賀(マ) 2006年
近畿(ア) 2003年 ●第二京阪を待つ迄もなく京奈和道や南阪奈道,来春の箕面トンネルなどで購入意欲が湧いてる。次はマップルで。
四国(マ) 1999年 古いけどあんま不便を感じては居ない
中国(―) 未購入 ●何時買っても良いけど時期逃したなぁ。。中国縦断道姫鳥線開通かな
九州(マ) 2001年 有明海沿岸道・九州新幹線開通
沖縄(―) 未購入 ●これも何時買っても良いけど時期逃した。

(マ)…マップル
(ア)…アトラス
(―)…未購入
その後ろの年は出版年
●…急いで買いたい

50片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/12/27(水) 11:00:48
>>48
図書館で、新聞が堂々と切り抜かれていて哀しくなりました。
コピーしろよ・・・。

写真週刊誌の袋とじも、コンビニで破かれてることがよくある。

51とはずがたり:2007/01/06(土) 13:12:29
>>49
中国の地図は回避して鳥取と島根の地図を購入。序でに和歌山も。
三重は迷ったけど回避。山口と沖縄は無かった。いずれも県別マップル。本当ならスーパーマップルが買いたかったところ。

52とはずがたり:2007/01/06(土) 13:18:56
>>51
スーパーマップルは何処の県でも発行されてる訳じゃないよーだ。新潟道路地図・長野道路地図を持ってて実家に静岡県があったから何処の県の奴でも売ってるかと思った。
http://www.mapple.co.jp/publ/sm.html
少なくとも懸案の北関東茨城道路地図・栃木県道路地図・群馬道路地図の新規購入は必要だなぁ〜。

53小説吉田学校読者:2007/01/14(日) 23:43:28
久々のブックレビュー。

意外な結末とか、驚愕のラスト1ページとか、そういう類のものではなく、結末のつけ方が見事な作品です。

ハマースミスのうじ虫 ウィリアム・モール
http://www.amazon.co.jp/%E3%83%8F%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%83%9F%E3%82%B9%E3%81%AE%E3%81%86%E3%81%98%E8%99%AB-%E3%82%A6%E3%82%A3%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%A0-%E3%83%A2%E3%83%BC%E3%83%AB/dp/4488161022/sr=8-1/qid=1168785662/ref=sr_1_1/250-7024435-9109010?ie=UTF8&s=books

54小説吉田学校読者:2007/01/14(日) 23:49:33
そしてもう1作は、福井晴敏の「Op.ローズダスト」に行きたかった訳ですが、凡作だわねえ。
福井作品は、もう国家観とか政治思想とか思い切りダシにしてチャンチャンバラをやる、これに尽きるわけですけど、そのためには敵を魅力的に映し出さなければいけないんだけど、ちょっとキャラクターの造型がワンパターンに陥り始めたわね。

ということで、前作の傑作傑作、内藤陳ならずとも、読まずに死ねるかと叫んでしまうこちらを。

終戦のローレライ 福井晴敏
http://www.amazon.co.jp/%E7%B5%82%E6%88%A6%E3%81%AE%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%AC%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%80%881%E3%80%89-%E7%A6%8F%E4%BA%95-%E6%99%B4%E6%95%8F/dp/4062749661/sr=1-1/qid=1168785945/ref=sr_1_1/250-7024435-9109010?ie=UTF8&s=books

55片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/01/16(火) 19:19:32
寄贈:金子和夫県議、自らの歩みを本に 故郷の市川市に /千葉
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/chiba/news/20070116ddlk12040450000c.html

 店の中から血相を変えて飛んで来るなり、大声で怒鳴りつけた。「ほうきは二本の手で掃け!」

 戦中戦後の激動の時代をたくましく生きる市民の姿を自らの歩みと共に振り返った「何苦礎人生(なにくそじんせい)」2冊13セットを、金子和夫県議(80)が生まれ育った市川市に寄贈した。市立図書館と公民館図書室計13カ所に置かれる。

 1冊目は、子供時代のほか、出征した戦中や家業の青果業を拡大させた戦後の歩みを振り返る構成。当時の町の様子や市民の生活も垣間見ることができる。「政治編」と題した2冊目は、県議当選後に遭遇した不祥事や選挙の裏話のほか、議長や自民県連幹事長時代の経験がつづられ、県の将来展望も記してある。

 今期限りで引退を表明している金子県議。「ぼけてくるからよ、記録に残しておこうと思って」と笑うが、後輩たちの参考になればとそれぞれ約1年かけて書き上げた。

 「本当のことを書いているから苦労はなかった」と話すだけあり、政治編を読んだ堂本知事から「あたしのこと、めちゃくちゃ書きましたね」と軽い小言を言われたという。引退後には「最終編」を書く予定。「もっと面白くなる。暴露本みたいなもんだ」と話している。【中川紗矢子】

毎日新聞 2007年1月16日

56小説吉田学校読者:2007/01/16(火) 20:15:09
>>55
県庁最上階のレストランは、入館チェックが厳しくなっても、昼食目的で入れるのかしら?
あそこは、もうね、堂本批判集会が毎昼行われているようなもんです。

でもまあ、そういう批判ができるだけでもマシと、福島県庁の人が言っていたとかいないとか。

57とはずがたり:2007/01/20(土) 06:32:37
三島は読まず嫌いで一本も読んだことがないのですけど。

「金閣寺」の駅員 実在した
http://mytown.asahi.com/kyoto/news.php?k_id=27000000701190002
2007年01月19日

 小説家三島由紀夫の代表作「金閣寺」に登場する丹後由良駅(宮津市)の駅員が実在の人物をモデルにしていることが、わかった。この駅員を知る由良出身の会社員が妻らから話を聞き、研究誌にその経緯を「三島由紀夫と丹後由良、そしてポッポ屋修(しゅう)さん」として寄稿している。

 丹後由良駅は元国鉄の駅で、現在は北近畿タンゴ鉄道の駅になっている。三島は「金閣寺」出版の1956年の前年、小説のモデルになった放火事件の容疑者の徒弟僧の出身地、舞鶴を取材。由良まで歩いて、3日間滞在したとされる。

 本では主人公が駅に立ち寄った場面が描かれ、三島は「陽気な若い駅員が、この次の
休みに行く映画のことを、大声で吹聴していた」と書いている。

 神奈川県藤沢市の会社員平間武さん(56)は一昨年、この部分を読み、はっとした。18歳まで由良で育ち、家の前に住んでいた国鉄職員の磯野修三さんが24年間、丹後由良駅で働き、よく映画館に連れて行ってくれていたからだ。「あの修さんだ」。磯野さんは昨年3月、76歳で亡くなった。

 平間さんは一昨年8月に帰省した際、修三さんの妻睦子さん(71)から話を聞いた。睦子さんも、由良出身で東京の「京都丹後学会」を主宰する坂本与一郎さん(65)から「修さんが若い頃、駅舎を訪れた三島由紀夫との出会いについて何度か話をしてくれた」と聞いたばかりだった。

 修三さんは坂本さんに、駅を訪れた三島の前で駅長の帽子をかぶっておどけてみせた体験も語ったことがあった。小説では「彼はたえず駅長をからかい、冗談を言い……」とも書かれている。

 間違いないと確信した睦子さんは興味を覚え、丹後由良駅前で当時営業し、三島が泊まった「日の出旅館」の元おかみ、中西信子さん(95)に会った。中西さんは、詰め襟の学生服姿だった三島が2階に上がったまま下りてこないのを不審に思い、警官を呼んだエピソードを話してくれた。小説でも、宿から一歩も出ない主人公を、怪しんだおかみが連れてきた警官が尋問する場面がある。

 平間さんはこれらのことを、研究誌「三島由紀夫研究(3)」(06年12月20日発行)に寄稿した。「三島由紀夫研究」の編集者の一人、佐藤秀明・近畿大学文芸学部教授は「平間さんの寄稿エッセーは研究者としても大変面白い。純然な創作と思われていた部分にモデルがいたのに驚きを感じた」と話している。

58とはずがたり:2007/02/06(火) 04:54:43
昔修士修了後研究職に見切りを付けて銀行へ就職を決めた友人が置いていった
鷲田 小弥太氏の
『大学教授になる方法』
『同 実践篇』
が部屋の片付けをしていたら出てきたので読んでみた。いずれもPHP文庫版。

基本的に大学の人事の選考は酷いものが多いように思う。特に中堅以下の大学教員の実態は酷いものがあるように思う。無駄なところにカネを掛けるのが文化だとしても相当にムダである気がする。
また上の方の大学だからマシということもなくて酷い大学は酷い教授陣が酷い人事をするので改まらないであろう。
立教などは国政選挙になると大学から(選挙の応援に)人が居なくなると聞いた。キリスト教社会主義かw

まぁ少なくとも大学院の定員を増やしたことで競争が激化したのは先生の質の向上に資したか?

氏は皮肉を込めて大学教員の向上の為に書いたという口実の元で,こんなアホでもちゃんとそれなりにやって行けたんだぞと云うのを自慢したい様にも見える。次は筒井の『文学部唯野教授』でも読んでみるかねぇ。。

59小説吉田学校読者:2007/02/14(水) 22:59:58
ぬおお、読まずに死ねるか〜〜〜

「夫婦善哉」続編発見、原稿用紙99枚…舞台は別府へ
http://www.yomiuri.co.jp/national/culture/news/20070214i306.htm

 大阪の庶民の暮らしを描いた無頼派作家、織田作之助(1913〜47年)の代表作「夫婦善哉(めおとぜんざい)」の続編が、鹿児島県薩摩川内市内で発見された。
 後日談となる続編の舞台は、大阪から九州・別府へ。関門海峡を越えても、しっかり者の女房が駄目夫を支える“浪速の夫婦愛”は健在で、ホロリとさせる佳品に仕上がっている。
 「夫婦善哉」は、1940年、改造社の雑誌「文芸」に掲載された作之助の出世作。大阪・曽根崎新地の芸者だった蝶子が、若旦那(だんな)の柳吉と駆け落ちして結婚。剃刀(かみそり)屋や果物屋、カフェなど職を転々としながら、甲斐性(かいしょう)なしの夫を妻が支える姿を、当時の庶民情緒とともにしみじみと描いた。最後に夫婦が法善寺境内でぜんざいを食べる場面は有名。新潮文庫で版を重ね、55年には森繁久彌さん、淡島千景さん主演で映画化もされた。演劇や文楽などでは現在でも人気の演目。
 戦前に隆盛を誇った出版社「改造社」を創業した山本家が99年、大量の生原稿を出身地の鹿児島県川内市(現・薩摩川内市)へ寄贈。紅野敏郎・早稲田大学名誉教授らの研究グループが内容を調査し、存在が分かった。現在は同市の川内まごころ文学館に収蔵されている。
 続編は200字詰め原稿用紙99枚で、題は「続 夫婦善哉」。柳吉が小倉の競馬場で稼いだ金などを元手に、夫婦は大阪から別府へ移住。温泉客を狙い剃刀店「大阪屋」を開き、繁盛する。しかし戦争による金属品統制で商品が仕入れられなくなり、商売替えを決意。大阪へ船で行く途中、船員に夫婦円満を冷やかされた蝶子が、〈なに言うたはりまんねん。いつも喧嘩(けんか)ばかししてまんねんで。しかし、(略)やっぱり午(うま)が合うんでっしゃろな>と照れる場面で終わる。
 改造社では本編に続いて続編も掲載する予定だったが、金属統制などの記述が検閲に触れるのを恐れて見送ったらしい。大阪府立中之島図書館の織田文庫には「続夫婦善哉」の題名と冒頭が書かれた草稿1枚があるが、作品全体の本文は確認されていなかった。
 調査に参加した日高昭二・神奈川大学教授(日本近代文学)は「何よりも、大阪文学を代表する『夫婦善哉』の続編が九州を舞台にしたことに驚いた」と語る。
 作品は雄松堂出版から今秋、翻刻出版される。

60とはずがたり:2007/02/27(火) 21:18:51

岩井克人が何年か前に朝日新聞の夕刊の文化欄の思潮21に書いたエッセイの紙切れが出てきた。
ジェーン・オースティンの書いた『高慢と偏見』に就いて書いてあるのであるが(この小説は大学1回生の時クラス指定の英語の授業で読まされて全く訳が判らずなんとつまらない本かと思った),この本は全ての財が商品として売られなければならない資本主義の論理に対して,ただ売れればよいというものではないという資本主義の倫理を語ったが故に傑作であると指摘。財産を持った独身の男に求婚されなければならない女性を消費者に買われなければならない財貨の隠喩として読み解いているのである。柳沢もこれくらい洒落た発言すれば批判も浴びなかったであろうに。。

61小説吉田学校読者:2007/03/03(土) 19:41:00
中野翠さんだったか室井滋さんだったか、「何十年かぶりに『卒業』を見たが、バカらしい内容で笑ってしまった。初めて見たときは感動したのに」みたいなことを書いておりました。
翻って私の話、このオールタイムベスト、久方ぶりに再読しましたが、再読して、実に良かった。不可能犯罪の名手、あの名作に真っ向対決。そして、原題名、「レディ・ジョーカー」に繋がっているのか。
読まずに死ねるか〜〜

貴婦人として死す カーター・ディクスン
http://www.amazon.co.jp/%E8%B2%B4%E5%A9%A6%E4%BA%BA%E3%81%A8%E3%81%97%E3%81%A6%E6%AD%BB%E3%81%99-%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%AF%E3%82%B9%E3%83%B3/dp/4150704031/ref=sr_1_2/503-5139808-1522309?ie=UTF8&s=books&qid=1172918152&sr=8-2

62小説吉田学校読者:2007/03/03(土) 19:47:18
私がサインインすると、amazonの紹介本が「ハロリア」「(ここに書くのもはばかられるAVタイトル。知りたい人はリクエストしてね)」「スポーツイラストレイテッドの水着写真集」「盗聴 二・二六事件」と硬軟取り混ぜたものになっております。
ということで、「盗聴 二・二六事件」一気読み。澤地和枝氏のノンフィクションを読んだら、これいいですよ。
ちょっと暴走もありますが、NHKスペシャルの二・二六シリーズを見た人、これで復習できます。

盗聴二・二六事件 中田整一
http://www.amazon.co.jp/%E7%9B%97%E8%81%B4%E4%BA%8C%E3%83%BB%E4%BA%8C%E5%85%AD%E4%BA%8B%E4%BB%B6-%E4%B8%AD%E7%94%B0-%E6%95%B4%E4%B8%80/dp/4163688609/ref=pd_sim_b_3/503-5139808-1522309

63小説吉田学校読者:2007/03/10(土) 07:35:46
推理の悦楽。戸板康二を読みなさい。

團十郎切腹事件 (文庫)  戸板 康二 (著)
http://www.amazon.co.jp/%E5%9C%98%E5%8D%81%E9%83%8E%E5%88%87%E8%85%B9%E4%BA%8B%E4%BB%B6-%E6%88%B8%E6%9D%BF-%E5%BA%B7%E4%BA%8C/dp/4488458017/ref=sr_1_1/503-5139808-1522309?ie=UTF8&s=books&qid=1173479614&sr=1-1

64片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/03/21(水) 12:25:38
永沢光雄につづき鴨志田穣も死んじゃいましたね。
酒で身を滅ぼしてるのではあるけど、ひとの弱さ儚さが凝縮されてるところがあって、好きといってはなんだが・・・。

65小説吉田学校読者:2007/03/22(木) 22:48:32
この方の小説、私、作品ごとに好き嫌いが激しいです。
「落日燃ゆ」は大嫌いでして、私、大学時代、「何だかんだ書いているが、結局、廣田弘毅は暗愚の帝王」と思ったくらいです。贔屓の引き倒しだと思うんです。
「男子の本懐」も嫌いでしたね。黙契とかで国策を語れるんでしょうか。井上準之助に野心や打算はなかったのかと突っ込みまくりです。
「鼠」も嫌いで、ああいうのを商才がないというんですよ。
「三賢人の世」も嫌いです。ああだこうだ言っているだけの政治家の何が賢人か。ドロを被ってこそ政治家じゃないか。椎名悦三郎だけだろ、賢人は。

でも「総会屋錦城」と「指揮官たちの特攻」と「小説日本銀行」は好きです。

「落日燃ゆ」「男子の本懐」作家・城山三郎氏が死去
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070322-00000511-yom-soci

 経済小説のパイオニアで「落日燃ゆ」「男子の本懐」など、近代日本の指導者像を描いた作家の城山三郎(しろやま・さぶろう=本名・杉浦英一=すぎうら・えいいち)氏が22日午前6時50分、間質性肺炎のため、神奈川県茅ヶ崎市の病院で死去した。79歳。
 告別式は親族のみで行い後日、お別れの会を開く予定。喪主は長男、杉浦有一(ゆういち)氏。
 名古屋市生まれ。愛知学芸大(現・愛知教育大)講師の傍ら小説を書き始め、1959年「総会屋錦城」で直木賞を受賞。「官僚たちの夏」「小説日本銀行」など組織と個人の生き方を問う経済小説を開拓し、歴史小説「黄金の日日」や本紙連載「毎日が日曜日」などのサラリーマンものが次々にドラマ化され、流行語にもなった。吉川英治文学賞、菊池寛賞などを受賞。

66小説吉田学校読者:2007/04/30(月) 10:41:48
旅の醍醐味は道中にあるのだそうですが、その道中でのなんとはない変化をミステリにするとどうなるか。
短編かくあるべし。これぞ小説。堂々の再刊であります。「グリーン車の子供」だけでも、立ち読みしてでも読むべし。

中村雅楽探偵全集2 グリーン車の子供
http://www.tsogen.co.jp/np/detail.do?goods_id=3689

67片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/05/02(水) 23:40:15
おかやま大研Q:獄門島の舞台「笠岡諸島」 戦争体験がリアル /岡山
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/okayama/news/20070502ddlk33040708000c.html

 「備中笠岡から南へ七里、瀬戸内海のほぼなかほど(中略)そこに周囲二里ばかりの小島があり、その名を獄門島と呼ぶ」という有名な書き出しで始まる横溝正史著「獄門島」。緻密(ちみつ)で論理的なトリック、独創的な見立て殺人で、金田一耕助シリーズの最高傑作との呼び声が高い。舞台となったのは笠岡諸島だ。想像力と作家としての意欲を注いだ「獄門島」には正史のさまざまな思いが詰まっている。文献を手に獄門島の舞台を訪ねた。【石戸諭】

 ◇俳句用い、独自の世界

 ■「獄門島」誕生□

 正史は太平洋戦争末期の1945年4月から約4年間、吉備郡岡田村字桜(現在の倉敷市真備町)に疎開していた。そこで元青年学校の教員、加藤一(ひとし)さんらと、岡山の因習や事件などについて語り合ったことが後の創作につながる。

 正史にとって推理小説は「米の飯」だったが、戦争中は満足に書くことができなかった。戦後は一転、とにかく書いて推理小説への飢餓感を満たそうとする。金田一が初登場する「本陣殺人事件」を書き上げたのは46年末。48年にはシリーズ第2作となる「獄門島」が誕生した。

 作品に懸ける意気込みを正史はこう記している。「米の飯だけでは物足りなくなっている。そこに程よい味つけと、出来れば食欲を刺激するに足る副食物さえ欲しいと思っている」。終戦直後、復員船の中で、獄門島出身の戦友、鬼頭千万太は「三人の妹が殺される…。おれの代わりに獄門島へ行ってくれ」という遺言を金田一に残し、マラリアで死んだ。本家、分家の対立、さまざまな因習が残る漁村で起きた奇怪な連続殺人……。金田一の名推理がさえる「獄門島」は、副食物どころか、絶妙な味付けの大ごちそうが並んだ傑作となった。

 □金田一の戦争体験■

 一見、荒唐無稽(けい)な金田一シリーズだが、戦争体験の描写が作品を支えている。金田一は、大陸から南方の島を転々として「終戦時はニューギニアのウエワクにいた」という設定だ。「獄門島」では、他にも登場人物が、おそらく広島県の大久野島で「(毒ガスを秘密に作っていたため)毒ガスの始末に手を焼いている」という話をしたり、「本陣殺人事件」で知り合った県警の磯川常次郎警部が笠岡諸島の「海賊」を取り締まりに来たりと、随所に当時の岡山の話題が反映されている。

 正史自身、戦争協力を求められたら死のうという決意で青酸カリを隠し持ったり、戦争中に積極的に反対を唱えなかったことを悔いていた。金田一についても、戦争で「人生でいちばん大事な期間を空白で過ごして来たのである」と書く。自分が生み出した若き名探偵への思い、戦争に駆り立てられた人へのまなざしは優しい。

68片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/05/02(水) 23:40:50
>>67-68
 ■俳句と笠岡諸島□

 「獄門島」では、俳句に見立てられた事件が連続する。「真説 金田一耕助」(毎日新聞社)などによると、着想の原点はアガサ・クリスティーの「そして誰もいなくなった」にある。マザーグースにちなんで起こる殺人に刺激を受けた正史は、俳句の通りに起きる事件を構想した。金田一映画のロケ地に家を建てたほどの筋金入りのファンで、笠岡市役所で笠岡諸島の島おこしを担当する網本善光さん(46)は、その魅力を「金田一作品の中で一番面白い。自分たちの文化である俳句を用いたことで、独自の世界を作り上げたと思う」と語る。

 同時に欠かせないのが、笠岡諸島という舞台だ。正史は疎開中、ほとんど真備町から出ていないにもかかわらず、想像力で架空の島を書き上げた。「島の雰囲気は、トリックから結末まですべての伏線になっていると思います」と網本さん。その舞台を見たくなった。

 □島へ■

 「獄門島」では、金田一の乗った船が笠岡を出港し、真鍋島を過ぎて獄門島に向かうと記される。獄門島の舞台が六島と言われるのはこのためだ。網本さんによれば「加藤一さんは、真鍋島で教員をしたことがあると聞きます。原作の古い漁村は真鍋島のイメージが強いと思う」とのこと。

 笠岡から高速船に乗り約1時間。真鍋島を訪ねてみた。石坂浩二主演の映画「獄門島」のロケ地になったこともあり、路地の雰囲気や、寺までの道など、金田一が駆け回っている様子が想像できる。風光明美な島を一望できる円福寺には釣り鐘がある。釣り鐘は第2の殺人で重要な役割を果たした。殺人事件に使われる俳句「むざんやな胄(かぶと)の下のきりぎりす」を思わずつぶやいてしまう。

 「獄門島」の最終章で、金田一は一目ぼれした女性にふられる。恋と無縁そうな金田一にしては珍しいことだ。船の乗り場が、女性に別れを告げた場所。どんな顔をして船に乗り込んだのか。きっと、いつものように頭をかいて……。「獄門島」は鐘の音を聞きながら金田一が手を合わせるシーンで終わる。鐘は聞こえなかったが、金田一が出てきそうな街並みを堪能することができた。

毎日新聞 2007年5月2日

69やお:2007/05/03(木) 06:12:46
ジャパニーズ・マフィア
ヤクザと法と国家

ピーター・ヒル



目新しいものは、何もありません。
しかし、ヤクザ入門書としては最適ですね。
警察白書からの資料も多いし、江戸時代からのヤクザ史の概略もつかめます。
著名なヤクザ関連図書の総まとめといった感じです。
かなり、ヤクザに同情的な傾向にありますけど。

立ち読みされる方には、第4章と第6章をすすめておきます。

70小説吉田学校読者:2007/05/22(火) 22:32:28
久方ぶりのブックレビューは、旧作再読シリーズであります。
ダールの「あなたに似た人」でノワールをやるとどうなるか。訳も旧訳に比べるとポップでぶっ飛んでいる。そして、主人公もぶっ飛んでいて、ラストもまたぶっ飛んでいる。「あなたの中の殺し屋」。

おれの中の殺し屋
http://www.amazon.co.jp/%E3%81%8A%E3%82%8C%E3%81%AE%E4%B8%AD%E3%81%AE%E6%AE%BA%E3%81%97%E5%B1%8B-%E3%82%B8%E3%83%A0%E3%83%BB%E3%83%88%E3%83%B3%E3%83%97%E3%82%B9%E3%83%B3/dp/4594049621/ref=pd_ecc_rvi_1/250-7507460-4769805

71とはずがたり:2007/06/05(火) 01:42:24
購入検討。しかもお仕事がらみ。
こんなんばっかで全然review出来てないな,俺。。

http://www.amazon.co.jp/New-Economic-Policies-Developing-Countries/dp/8170419948
New Economic Policies in Developing Countries (ハードカバー)
G.S. Batra (編集), Narinder Kaur (編集)

http://www.amazon.co.jp/Income-Distribution-Macroeconomic-Giuseppe-Bertola/dp/0691121710
Income Distribution in Macroeconomic Models (ハードカバー)
Giuseppe Bertola (著), Reto Foellmi (著), Josef Zweimuller (著)

72小説吉田学校読者:2007/06/16(土) 19:04:18
林芙美子、向田邦子、中上健次、そして阿佐田哲也・・・・最近読まれなくなっている作家たち。もっと読まれていい。

阿佐田哲也(色川武大)と妻孝子
http://www.asahi.com/travel/traveler/TKY200706160119.html

73やおよろず:2007/06/16(土) 19:47:32
>>71
新しい発展途上国における経済政策?
マクロ・モデルによる収入の分配?

とは氏は、マクロ・経済政策関連の研究者でしたか

74やおよろず:2007/06/16(土) 19:53:49
>>4
Growth Theory: An Exposition (ペーパーバック)
http://www.amazon.co.jp/gp/product/0195109031/249-7801335-5409126?v=glance&n=1000&m=AN1VRQENFRJN5
Robert M. Solow
価格: ¥ 3,319 (税込み)

岩波書店から出てる福岡正夫教授訳を持ってます

75とはずがたり:2007/06/16(土) 19:57:06
注意深く読むと情報過多でばればれなんでしょうけどその辺はノォコメントというスタンスでお願いします。
日本中世史や言語学,農学あたりの可能性も捨てきれませんw

76やおよろず:2007/06/16(土) 20:05:07
一級の選挙研究者ということで、矛を収めさせてもらいます。

77とはずがたり:2007/06/16(土) 20:08:55
おなさけ感謝w
それは兎も角選挙学会とかあるんですよねぇ。一度かおだしてみようかしらん
http://wwwsoc.nii.ac.jp/jesa/
参加者の知識がぬるすぎて浮くかなぁ。片言丸氏あたりを会長にすべきだ。

78小説吉田学校読者:2007/06/17(日) 08:36:13
今日から再開、「毎日かあさん」。週刊朝日は巻末から、日曜日の毎日新聞は中面から読みなさい。
サイバラ、散骨の旅に出かけたらしい。

西原理恵子さん、「毎日かあさん」読者の皆さまにメッセージ
http://www.mainichi-msn.co.jp/kurashi/women/etc/riezo/

79小説吉田学校読者:2007/06/24(日) 12:00:18
私が日本人で良かったと心から思えたのは、ジェイムズ・ヤッフェの短編集(本国では編まれていない)を読めることであります。
「あなたの街の「美しい国」募集」記事でも書きましたが、「翻訳文化」。米英仏独伊西露中とこんなに翻訳が読まれる国はないんじゃないか。タイムラグとかの問題も出てくるけど、世界に誇っていいと思うよ。
米英仏はあまり翻訳は読まれないそうだ。韓国はつい数年前まで隣国日本の文化を吸収しなかった(表向きは)。中国は翻訳家が育っていない(これ、北京語の特質の問題もあるけど)。翻訳が栄えるというのは日本語の多様性の証明です。
今年のミステリ界の重大ニュースに「チャンドラーの『長いお別れ』を村上春樹が翻訳」だろうが、清水俊二節も村上春樹調もありというのは、私は幸せです。

われわれはみな外国人である―翻訳文学という日本文学
http://www.amazon.co.jp/%E3%82%8F%E3%82%8C%E3%82%8F%E3%82%8C%E3%81%AF%E3%81%BF%E3%81%AA%E5%A4%96%E5%9B%BD%E4%BA%BA%E3%81%A7%E3%81%82%E3%82%8B%E2%80%95%E7%BF%BB%E8%A8%B3%E6%96%87%E5%AD%A6%E3%81%A8%E3%81%84%E3%81%86%E6%97%A5%E6%9C%AC%E6%96%87%E5%AD%A6-%E9%87%8E%E5%B4%8E-%E6%AD%93/dp/4901646117/ref=sr_1_1/250-1782256-4042605?ie=UTF8&s=books&qid=1182653499&sr=8-1

80とはずがたり:2007/07/14(土) 23:09:34
書店も此処でいいっすかね?
丸善は洋書も高いしね。お世話にはなっているのだが。

経営再建中の丸善、大日本印刷との資本業務提携を発表
http://www.asahi.com/business/update/0712/TKY200707120421.html
2007年07月12日22時05分

 経営再建中の大型書店・丸善は12日、大日本印刷と資本業務提携すると発表した。大日本が8月にも丸善の株式の25・5%(議決権ベース)を取得、丸善は大日本の傘下に入る。大学などの図書館向けの専門書納入で強みがある丸善だが、出版不況や大型店同士の競争激化に苦しむ。ICタグ(電子荷札)で実績のある大日本と組み、業績の改善をめざす。

 大日本は丸善の株式を大和証券SMBCプリンシパル・インベストメンツから取得し、丸善の筆頭株主となる。関係者によると売買額は80億円程度。大日本は丸善に常勤の取締役1人を送りこむ方針。12日に記者会見した大日本の高波光一副社長は「丸善の経営をするつもりはない。あくまで事業で相乗効果を出していく」と述べた。

 両社がまず取り組むのは、大学や研究機関の図書館の運営・管理を請け負う事業での協力。丸善は全国約70の図書館運営を受託し専門書などを納めており、事業の拡大を目指している。

 大日本は本の貸し出しや返却、蔵書の管理を効率化できるICタグやICカードを生産しており、両社は図書館への導入を積極的に進めて業務効率化をはかる。丸善が出版権を持つ絶版書籍の内容をインターネット上で注文を受け配信するサービスも検討する。

 1869年創業で洋書や文具販売の歴史を持つ丸善だが、経営は厳しい。07年1月期の連結売上高は993億円で営業利益は8億円。当期利益49億円の大半は資産売却で生み出した。

 売上高の約54%を占める大学図書館や研究機関への支援や店舗内装の業務(教育・学術事業本部)では、IT(情報技術)や教育関係企業との競合が激しい。文具専門店を含め48店を持つ店舗事業では、大型化が業界の流れとなっているが投資経費がかかる。

 業績へ追い打ちをかけたのが、今年1月に発覚した約8億1000万円の不正な利益計上。4月に産業再生機構出身の小城武彦社長が就任、6月にはネット通販大手のアマゾンジャパンにネット通販を事実上委託するなどの対策を打ち出していた。

丸善、大阪・心斎橋での136年の歴史に幕
http://www.asahi.com/business/update/0712/OSK200707120140.html
2007年07月12日21時16分

 大手書店の丸善が、そごう心斎橋本店(大阪市)に出店している「大阪心斎橋そごう店」を閉店することが12日、わかった。15日で営業を終える。美術書など専門書のほか、高級文具などを扱っていた。撤退理由は明らかにしていないが、顧客対象を絞った品ぞろえのため、百貨店の上層階では計画通りの集客が出来なかったとみられる。

 丸善のそごう店の前身「大阪心斎橋店」は1871年に開業。首都圏に次ぐ2カ所目の店舗で、05年7月に閉鎖。同年9月のそごうの再開に合わせて、リニューアルした。あわせて136年の心斎橋での歴史に幕を閉じることになる。

 店舗面積は約940平方メートル。団塊世代以上をターゲットに、上層階にこだわりの専門店を集めたそごうの「心祭橋筋商店街」の核テナントだった。そごうは「次の入居業者は交渉中で未定」と話している。

81小説吉田学校読者:2007/07/21(土) 11:23:43
2ちゃんねるで読書と全く関係ないスレで、ミステリのネタバレをやっている奴がいて、本気で怒ったことがあります。

ハッカー、ハリー・ポッター最新刊の結末をばらす
http://jp.reuters.com/article/entertainmentNews/idJPJAPAN-26546120070621

 [ボストン 20日 ロイター] 英作家J・K・ローリング原作の人気小説「ハリー・ポッター」シリーズの最終章「ハリー・ポッターと死の秘宝」(仮題)のあらすじが、ハッカーによりインターネット上に書き込まれた問題を受け、出版社は、書き込みはでたらめの可能性があると注意を呼び掛けた。
 ハッカーは「ガブリエル」と名乗り、英出版元ブルームズベリー・パブリッシングのコンピューターに侵入して、7月21日に発売される最新刊の原稿コピーを入手したと主張。ウェブサイト上で「最新刊を無意味でつまらないものにするため」と書き込みの意図を語っている。
 最終章の結末をめぐっては、ここ数カ月、ファンの間でハリーやハーマイオニーの生死についての論争が巻き起こっていた。
 米の出版元スカラスティックのスポークスマンは、書き込みの真偽についてはコメントを避けたものの、書き込みを信じないよう注意を呼び掛けた。
 英出版元ブルームズベリーのスポークスマンはコメントを控えている。
 「ハリー・ポッター」シリーズの原稿漏出に関しては、第6作「ハリー・ポッターと謎のプリンス」でも発売前に原稿コピーが盗まれる事件が起き、タブロイド紙にコピーを売却しようとしたとして、2人が起訴されている。

82小説吉田学校読者:2007/07/30(月) 06:00:47
「べ平連」「市民立法」でもありますが、海外へなかなかいけない時代に「何でも見てやろう」を書いたのは歴史的業績だと思う。全集が編まれるべき作家だろう。

作家の小田実さんが死去 国際的な反戦運動に尽力
http://www.asahi.com/national/update/0730/OSK200707300001.html

 反戦、反核など国際的な市民運動に取り組んだ作家で、「ベトナムに平和を!市民連合(ベ平連)」元代表の小田実(おだ・まこと)さんが30日午前2時5分、胃がんのため東京都内の病院で死去した。75歳だった。自宅は公表していない。
 32年大阪市生まれ。45年の敗戦前日の8月14日に大阪大空襲を体験、そこで目の当たりにして後に「難死」と呼んだ「無意味な死」への怒りが言論活動や市民運動の源泉となった。
 東京大文学部卒業後の58年、フルブライト留学生として米国ハーバード大学へ。このときの体験とそれに続く欧州・アジア巡りをつづった1日1ドルの貧乏旅行記「何でも見てやろう」(61年)がベストセラーに。飾り気のない文体と世界の人々と同じ高さの目線で向き合う姿勢が共感を呼んだ。
 65年、ベトナム戦争に反対して哲学者の鶴見俊輔さん、作家の開高健さんらとベ平連を結成。米ワシントン・ポスト紙に日本語で「殺すな」と大書きした反戦広告を掲載するなど、運動の支柱となった。
 ベ平連解散後も、執筆の傍ら政治問題と正面から向き合い、市民の側から発言を続けた。76年には北朝鮮を訪問して当時の金日成主席と会見。87年の東京都知事選では当時の社会党から立候補を打診され、断った。
 95年の阪神大震災は自宅で被災。公的支援の貧弱さを身をもって体験、被災者支援法成立に尽力した。04年6月、作家大江健三郎さんや評論家加藤周一さんらと、憲法を守る「九条の会」の呼びかけ人となった。
 小説では庶民の生活に根ざした素材と言葉で、心のひだへ分け入った。「HIROSHIMA」で88年、第三世界最高の文学賞とされるロータス賞を受賞。97年に川端康成文学賞を受けた「『アボジ』を踏む」は演劇にもなった。
 07年春に末期がんがわかり、親しい知人に手紙で病状を明らかにしていた。著書「中流の復興」では、武器を売らぬ平和経済で繁栄したことが日本の誇りであり、その基盤となった中流層の復権を訴えた。

83小説吉田学校読者:2007/08/05(日) 07:48:37
千葉県立中央図書館前の名物児童書店の話題。
土地柄、教員の来訪者が多いと聞きますが、こういう小さい専門店は大事にしたい。
あと、どこでもいいから、千葉にミステリ専門書店を建ててくれ。

児童書愛して30年 専門店「会留府」
http://mytown.asahi.com/chiba/news.php?k_id=12000000708030003

 自分が納得できる本を子どもたちに届けたい。そんな思いで児童書専門店「会留府(えるふ)」(千葉市中央区)を続けて30年になる。本の売れ行きが落ちて店をたたむ仲間もいる中、「意地っぱりだから続けてきてこられた」と店主の阿部裕子さん。有志たちによる「祝う会」が9月29日、県文化会館で開かれ、詩人の谷川俊太郎さんが詩を朗読する。(丸山ひかり)
 店の名前は「指輪物語」に登場する「エルフ族」が由来。昨年12月、30周年を迎えた。県立中央図書館の向かいにある小さな店内には、絵本や文庫本など約4千冊が所狭しと並ぶ。
 本は阿部さん自身が問屋に足を運んで選ぶ。児童書にも流行があるが、「もりのなか」などのロングセラーを欠かさず並べる。読書会を続け、ブログなどを通じた情報発信も欠かさない。
 自宅の一室で始め、最初は稲毛区に店を構えた。当時は近所の子どもが立ち読みをしていったが、最近はそんな光景は見かけなくなった。
 阿部さんは「今の子どもは勉強や他の娯楽で忙しいこともあるのでしょう。でも、子どもたちが読書嫌いになったとは思いません」と話す。
 学校や公立図書館の予算が削られていることに危機感を募らせる。
 「大人には子どもたちのために読書環境を整えてあげる責務があるのに、できていません」
 これまで「客と直接触れ合いたい。自分が読んで欲しいと思う、その人にあった本を届けたい」と店を守ってきたが、店をやめたいと考えたこともあったという。
 本が売れずに経費がかさみ、経営は楽ではない。二人三脚で経営してきた夫が04年に交通事故で亡くなった。「もう無理」とくじけそうになったが、「自分を支えるのはこの仕事。もう少し考えよう」と思い直した。
 自分が読むのが好きだから、児童書にこだわってきた。「子どもたちにとって、自分のために親や先生が本を読んでくれて一緒に楽しい経験をしたという思い出は、成長する上で大きな支えにもなる」と話す。
 そんな阿部さんの歩みを祝おうと、自宅を開放して地域の子どもに本を貸し出したり、読み聞かせをしたりする文庫活動を続ける有志たちが「祝う会」を企画した。
 石倉雅子さんは「私たちにとって、会留府は励みになる存在。本を選ぶ時にもお世話になってきた」という。


 「子どもと一緒に楽しめるものを」と、谷川俊太郎さんには、店の節目ごとに朗読を依頼してきた。今回は作曲家の林光さんがピアノを弾く。9月29日、県文化会館小ホールで午後1時半〜3時半。チケットは中学生以上2950円で、小学生以下2千円。定員は約220人。問い合わせは祝う会(043・274・0187)まで。

84小説吉田学校読者:2007/08/12(日) 10:20:02
呉智英あっぱれ。関西の革新というか市民派は、「人権は大事だが突撃取材も辞さない」(大阪読売黒田軍団)、「共産系だが天皇制尊重」(蜷川府政)など、二面性がキーワードであり、これを器用に扱って、矛盾に悩みながらも現実に適応するのが真骨頂なのだ。
戦争の二面性を論じた小田実ですが、それは自己の二面性を自覚してのことだったのでしょう。二面性や矛盾なくして何が批評であり、評論なんでしょうか。私が小田実が好きなところはここなのであります。

【コラム断 評論家・呉智英】市民運動家の二面性
http://www.sankei.co.jp/culture/bunka/070812/bnk070812001.htm

85とはずがたり:2007/08/13(月) 09:31:12
帰省中。弟達のみならず妻や義妹が実家に参集するなか一人
別役実『日々の暮らし方』白水社1990
を黙々と読み,正しい帰省の仕方を沈思黙考す。

不朽の名文句

「お花見というのは,長年連れそった女房といたすようなものである」という言い方もある。してもちっとも嬉しくないが,だからと言ってしないでいると,何となくうっとうしいのである。

の出典はここだったか〜w
もう忘れてたけど,昔読んだことがあったのだな。

86とはずがたり:2007/08/13(月) 13:10:43
『思いちがい辞典』
別役実
リブロポート
1993

イギリスには,「人はその生涯において,一本の樹を植え,一軒の家を建て,ひとりの息子を育てなければならない」という言葉がある。

87小説吉田学校読者:2007/08/24(金) 23:21:18
朝日を覗いていたら、もう1本。
P・D・ジェイムスの「女には向かない職業」がないのが気に入らないが、この「ボツワナでただ一人の女性探偵プレシャス・ラモツエ。のどかなアフリカの地で、浮気調査から失踪人探しまで、持ち前の洞察力で次々と事件を解決。世界中から愛される女性探偵」・・なんだろう、ものすごい読みたい。

女性探偵特集
http://book.asahi.com/special/TKY200708240081.html

88小説吉田学校読者:2007/08/24(金) 23:24:26
amazonの方では和訳が出ておりましたね。早速明日買う。「サバンナのミス・まープル」・・・これだけで手が動くというものだ。

No.1レディーズ探偵社、本日開業―ミス・ラモツエの事件簿〈1〉
http://www.amazon.co.jp/No-1%E3%83%AC%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%82%BA%E6%8E%A2%E5%81%B5%E7%A4%BE%E3%80%81%E6%9C%AC%E6%97%A5%E9%96%8B%E6%A5%AD%E2%80%95%E3%83%9F%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%83%A9%E3%83%A2%E3%83%84%E3%82%A8%E3%81%AE%E4%BA%8B%E4%BB%B6%E7%B0%BF%E3%80%881%E3%80%89-%E3%83%B4%E3%82%A3%E3%83%AC%E3%83%83%E3%82%B8%E3%83%96%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9-%E3%82%A2%E3%83%AC%E3%82%B0%E3%82%B6%E3%83%B3%E3%83%80%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%83%9E%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%83%AB-%E3%82%B9%E3%83%9F%E3%82%B9/dp/4789721051/ref=br_lf_m_1000107876_1_3_ttl/503-8408970-7552752?%5Fencoding=UTF8&s=books&pf_rd_m=AN1VRQENFRJN5&pf_rd_s=center-2&pf_rd_r=1NVYCKMBCYQD33PN47HG&pf_rd_t=1401&pf_rd_p=81215706&pf_rd_i=1000107876

89とはずがたり:2007/09/08(土) 00:43:56
音楽も此処で良いっすか?(;´Д`)
月の光を聴いて久しぶりにペルソナやりたくなったぞw

ドビュッシー

月の光
http://classic-midi.com/midi_player/classic/cla_Debussy_tukihikari.htm

亜麻色の髪の乙女
http://www.voiceblog.jp/andotowa/403901.html

90とはずがたり:2007/10/07(日) 18:23:34

新聞の書評欄にあったが面白そうだ。
主人公とは禅で内なる自分に対して禅僧(瑞厳師彦)がそう呼んだそうで,弥次喜多など近世初期の文芸は二人連れが自己と「他己」が対話しながら旅をする形式を取る。その後者が客観化され増殖する所,例えば西鶴の『好色一代女』,に近世文芸の展開を見いだしているのだそうな。

http://www.amazon.co.jp/主人公の誕生―中世禅から近世小説へ-西田-耕三/dp/4831511730

91とはずがたり:2007/11/23(金) 14:19:38
古本探しにめっちゃ便利だ。

KK紫式部のスーパー源氏
http://sgenji.jp/

92とはずがたり:2007/11/23(金) 14:26:21
AMAZON→丸善の価格の違い。高い本の倍率がより高くなってるな・・。高い高いと云われてる丸善でも価格差は僅かな本もあるようであるけど。

Economic Growth 2nd edi.
\ 9,660→\13,244

2005/12/2に追加された商品
Dynamic Macroeconomic Analysis: Theory and Policy in General Equilibrium - Sumru Altug; ペーパーバック
\ 8,721→ \10,347

2005/11/26に追加された商品
Poverty Traps - Samuel Bowles; ハードカバー
\ 4,446→ \4,635

2005/12/2に追加された商品
A Theory of Economic Growth: Dynamics and Policy in Overlapping Generations - David De LA Croix; ペーパーバック
\ 4,731→ \5,613

93とはずがたり:2007/11/24(土) 16:04:03
私が経済学を真面目に始めた頃岩波のモダン・エコノミックスと云うシリーズが出ていた。
ミクロ経済学Ⅰ・Ⅱ,マクロ経済学Ⅰ,企業の経済学,労働経済学,公共政策,所得と富,国際貿易,農業経済論,一般均衡の数量分析,不均衡動学の理論,経済思想が刊行されたまま完結することなく終わってしまったようである。
このうち
ミクロ経済学Ⅰ・Ⅱ,マクロ経済学Ⅰ,企業の経済学,労働経済学,所得と富,国際貿易,不均衡動学の理論(労働経済学,所得と富,国際貿易は古本を購入)
を持っていた。
企業の経済学と所得と富は研究室を引き払う時に後輩にあげてしまったが,やはり読み返したくなってそれらや結局買えなかったものを丸善に発注。
多くが絶版に成っており所得と富と農業経済論しか入手できないとのこと。
企業の経済学,労働経済学,公共政策を>>91で検索して古本屋で発注。あと一冊で全巻完結するし一般均衡の数量分析も購入しちまおうかなぁ。。

94小説吉田学校読者:2007/11/25(日) 11:52:59
用事がないから読んではいけないということはない。なんにも用事はないけれど、本屋へ寄って内田百輭を読んでみようと思う。

内田百輭 [ちくま日本文学001] (ちくま日本文学 1) (文庫)
http://www.amazon.co.jp/%E5%86%85%E7%94%B0%E7%99%BE%E9%96%92-%E3%81%A1%E3%81%8F%E3%81%BE%E6%97%A5%E6%9C%AC%E6%96%87%E5%AD%A6001-%E3%81%A1%E3%81%8F%E3%81%BE%E6%97%A5%E6%9C%AC%E6%96%87%E5%AD%A6-%E5%86%85%E7%94%B0-%E7%99%BE%E9%96%92/dp/4480425012/ref=sr_1_4?ie=UTF8&s=books&qid=1195958973&sr=8-4

95やおよろず:2007/11/25(日) 12:01:09
>>93
そのシリーズ、「国際金融 浜田宏一」も刊行されています。
私は、ミクロ経済学Ⅰ・Ⅱ,マクロ経済学Ⅰ,労働経済学,不均衡動学の理論,国際貿易,国際金融を所有しています。

96とはずがたり:2007/11/26(月) 21:42:22
>>95
おお,ご教授感謝。浜田先生の『国際金融』読んでみたいっす。
また捜してみよっと。

97とはずがたり:2007/12/05(水) 12:42:17
購入しました>国際金融
絶版となってて古本屋で買ったが偉く高かった。。

98とはずがたり:2007/12/05(水) 12:45:55
sageてもた。。
因みにあと所得と富と農業経済論で既刊が全部揃う予定♪

99やおよろず:2007/12/06(木) 21:42:01
>>97
私は河原町今出川の古本屋で買いました。
憎き島田の労働経済学と一緒に。
両方とも半額ぐらいだったような気がします。

100とはずがたり:2007/12/07(金) 00:16:16
考えたら15〜20年程前の本ですので稀覯本の類に成ってしまってるようです・・。
プレミアが付いていて定価より高かったです。
俺も島晴は古本で買いましたよ。

101小説吉田学校読者:2007/12/17(月) 06:42:18
人生万事塞翁が馬。「放浪記」だって「まんが道」だって貧乏自慢のようなもの。

“貧乏自慢”田村裕が手にする大金1億円
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071119-00000001-gen-ent

 もう“貧乏”は売り物にできないか。
 漫才コンビ「麒麟」の田村裕(28)がウハウハだ。今年9月に発売した著書「ホームレス中学生」(ワニブックス)が売り上げ100万部を突破。発売2カ月でのミリオン到達はノンフィクションとしては史上最速で、ギネスブックに申請する計画も検討されている。
 同書は少年時代に一家離散を経験した田村の極貧生活をつづったもので、「公園の土管の中に住んでいた」「雑草やダンボールを食べていた」といったエピソードがちりばめられている。これまでも田村はあちこちで“貧乏ネタ”を披露しているが、それにプラスして「家族に対する愛情が泣ける」と評判で、全国の学校図書館からも注文が殺到しているという。
 田村の“貧乏ネタ”はいまや社会現象といってもいい。気になるのはその稼ぎっぷりだ。
 同書は本体価格1300円で、単純計算でも13億円を売り上げている。版元との契約によるが、印税は10%だとしても1億3000万円が入る。これからさらに売れるのは確実で、田村の手元にも1億円以上の大金が転がり込むことになる。今後は映画化やドラマ化も計画されているだけに、田村だけでなく、所属の吉本興業もニンマリだろう。
 ギャラアップも確実だ。
 「麒麟のテレビ出演ギャラは2人で20万円、営業が60万円といわれています。しかし、ブームに乗って50万〜70万円程度にハネ上がるでしょう。麒麟の全国レギュラーはまだ1本しかありませんが、3本の準レギュラーに加えて今後はゲスト出演が一気に増えるのは間違いない。早くも、生き別れていた父親と田村を14年ぶりに再会させる番組や、父親のインタビューを放送した番組もありますからね」(テレビ関係者)
 少年時代は信じられないほどの貧乏生活を送っていた男が、いまや億単位のカネを動かしている。人生、何が起こるか分からない。

102小説吉田学校読者:2007/12/23(日) 07:52:29
私、「警官と賛美歌」のような意地悪こそO・ヘンリーの真骨頂だと思いますので、賢者の贈り物みたいなハートウォーミングストーリーは嫌い。

愛の旅人 「賢者の贈りもの」 O・ヘンリーと妻アソル
http://www.asahi.com/travel/traveler/TKY200712210263.html

103とはずがたり:2008/01/11(金) 01:35:52
侘美 光彦『世界大恐慌』 お茶の水書房を古本で購入
12000円→7000円だった
大経大の蔵書が登録抹消されて古本市場に流れてきたらしい。

29年恐慌はその価格下落のスピードではなくそのずるずると経過した時間の長さ故に深刻であったようだ。
日本の失われた10年もその不況の深刻さは景気後退のスピードよりもその長さ故だったかねぇ。
ヴィクセルの不均衡累積,更に岩井の不均衡動学なんかで説明出来るのか?

104とはずがたり:2008/01/11(金) 05:25:28
草思社、民事再生法の適用申請=「間違いだらけのクルマ選び」など出版
2008年1月9日(水)20:47
http://news.goo.ne.jp/article/jiji/nation/jiji-09X852.html

 出版社の草思社(東京都文京区)が9日、東京地裁に民事再生法の適用を申請した。出版不況の中でこの数年間ヒット作がなく、業績が悪化していたため、自主再建を断念した。東京商工リサーチによると、負債総額は22億4789万円。

 同社は1961年創業。自動車評論家、徳大寺有恒氏の「間違いだらけのクルマ選び」(76〜2006年)のほか、「大国の興亡」(ポール・ケネディ著)、「声に出して読みたい日本語」(齋藤孝著)、「全国鉄道事情大研究」シリーズ(川島令三著)などのベストセラーを出版した。

 帝国データバンクによると、ピーク時の97年10月期には年売上高約39億円に達したが、2006年10月期の年売上高は約16億円まで落ち込んでいた。同社は、各編集者の裁量に任せる方針で知られ、業界関係者は「企画の成否は担当者の力次第。それが裏目に出た」と見ている。

草思社が民事再生法適用を申請、負債額22億5千万円
2008年1月9日(水)21:08
http://news.goo.ne.jp/article/yomiuri/entertainment/20080109i414-yol.html

 日本語ブームの火付け役になった斎藤孝著「声に出して読みたい日本語」(160万部)、F・アルベローニ著「他人をほめる人、けなす人」(123万部)などのベストセラーで知られる出版社の草思社(東京都文京区、木谷東男社長)が9日、東京地裁に民事再生法の適用を申請した。

 負債額は約22億5千万円。出版不況に伴う業績不振や有利子負債が経営を圧迫した。数社の企業が支援に名乗りを上げており、営業は継続し、3、4月に再スタートを目指すという。

 同社は1968年に創業。76年から2006年まで刊行を続けた徳大寺有恒著「間違いだらけのクルマ選び」、ポール・ケネディ著「大国の興亡」、流行語にもなった中野孝次著「清貧の思想」などを出版。90年代後半は、M・スコット・ペック著「平気でうそをつく人たち」など時代の空気をとらえた好タイトルの翻訳書でヒットを連発し、話題を呼んだ。

105とはずがたり:2008/01/11(金) 05:26:35
出版点数日本一「新風舎」倒産 急増自費出版ブームに冷水
2008年1月8日(火)05:37
http://news.goo.ne.jp/article/mainichi/life/20080108ddm003020136000c.html?C=S

 自費出版大手の「新風舎」(東京都港区)が7日、東京地裁に民事再生法の適用を申請して事実上倒産した。出版点数が日本一になるなど事業を拡大する一方で、自費出版契約を結んだ著者が損害賠償を求める訴訟を起こすなど、トラブルも表面化していた。新風舎の破綻(はたん)は過熱する自費出版ブームを再考する契機となりそうだ。【斉藤希史子、鈴木英生、手塚さや香】

 ◇「全国の書店に並ぶ」はずが…トラブル続出

 新風舎の松崎義行社長(43)は7日午後4時から会見。「書店で販売されるという宣伝文句にだまされた」として昨年7月と11月に計6人の著者が起こした損賠訴訟に触れ、「大きく報じられ発注が激減、資金繰りが悪化した」と悔しさをにじませた。

 一方で、出版契約者とのトラブルについては「説明不足や、行き過ぎた営業もあったと思う」と認め、「社の本意ではない」と釈明した。

 松崎社長が新風舎を創業したのは、都立高1年だった80年。自らの詩集の自費出版がきっかけという。現在の出版事情では実現されにくい本を出し、流通させたいという人々の「思いを顕在化させること」が社の理念。「社長・詩人」の肩書で一躍、時代の寵児(ちょうじ)ともてはやされた。

 積極的に広告宣伝を展開したほか、多数の出版賞を創設し、落選者には自費での出版を持ちかけていた。また、契約段階で「協力書店があり、本が店頭に並ぶ」と著者に信じ込ませていたとされる。

 訴訟の原告の一人で滋賀県在住の元大学教授の男性は、海外旅行にまつわるエッセーの出版を137万5000円で契約した。新聞広告を見て新風舎を知ったといい、「一般的な自費出版と違い、全国の書店に本が並ぶ『共同出版』をうたった点に魅力を感じた」と語る。

 印刷された500部のうち50部が手元に送られ、残りは新風舎が販売する契約だった。追加で300部以上を自ら定価の7割の値段で購入した。男性は「全国の書店の棚に並ぶ、と書面や口頭で繰り返してきたのに、地元以外には、どこにも置かれなかった」と主張する。

 今後の対応について、松崎社長は、これまでに新風舎が出版した約1万4000点に関し在庫分の買い取りを著者に打診し、当座の資金を得たいと話す。

 出版準備中の約1100人に対しては、今月中に東京・大阪・福岡などで説明会を開く。「このまま経営が破綻すれば、いっそう著者の方々に迷惑がかかる。それを避けるための民事再生法の適用申請」と強調した。

 ◇簡単に売れぬ−−冷静に判断を

 「佐賀のがばいばあちゃん」(島田洋七著)など、自費出版から大ヒットに結びついたケースがあるのも事実。しかし、NPO「自費出版ライブラリー」の伊藤晋理事長は、実情を「売れると見込まれた本は、出版社が通常の方法で出すに決まっている。自費出版の書店売りは『1部でも2部でも売れたらいい』程度のもの」と話す。

 トラブルも急増し、国民生活センターや自費出版関連団体も注意を呼びかけてきた。同センターなどに寄せられた相談は、02年度の51件から年々増加し、06年度には194件、07年度は上半期だけで130件。「本の一部は受け取ったが、残りが本当に刷られているのか確認できない」「強引な勧誘を受けた」など。

 「危ない!共同出版」の著者で、NPO「リタイアメント情報センター」で自費出版トラブル相談室を開設している尾崎浩一さんは「出版の素人が複数の出版社から見積もりを取り寄せたり、書店に並ぶかを事前に確認するのは困難」と指摘する。

 自費出版を手がける出版社で作るNPO「日本自費出版フォーラム」や「リタイアメント情報センター」の自費出版部会も出版社選びのガイドライン作成を進めており、(1)納期を契約書に記載(2)出版権を確認する(3)費用支払い時期や追加料金の有無の確認――などのチェック項目を盛り込む。

 国民生活センターは「出版社から作品がほめられても簡単に本が売れるとは限らない。契約金額など冷静に検討してほしい」と呼びかけている。

106とはずがたり:2008/01/11(金) 05:26:51
>>105-106
 ◇団塊世代が「供給源」

 ここ数年、自費出版はブームとなっている。自費出版に力を入れている主な出版社3社の新刊書籍刊行点数は06年に計4487点と、00年の1659点の約2・7倍に上った。書籍全体の点数はこの間、約1・2倍にしか増えていない。特に、書店で販売されるものが増え、ブームを後押しした。

 中でも急成長したのが新風舎。「出版年鑑」(出版ニュース社)によると、06年には00年の10倍を超える2788点を刊行した。これは講談社(2013点)を抑え1位。3位も自費出版系の文芸社(1468点)だった。

 自費出版では通常、制作費用を著者が全額負担する代わり、でき上がった本はすべて著者のものとなる。自費出版ライブラリーの伊藤理事長によると、費用は基本料金が1ページあたり1万〜5000円だが、装丁や部数によりまちまちだ。

 書店で売る自費出版では、新風舎で問題になった著者と出版社が費用を負担し合う「共同出版」や、初版の費用を全額著者が負担し、増刷分は出版社が負担するやり方がある。後者を基本とする文芸社の松山正明広報部長によると、「通常のソフトカバーで1000部だと、費用は180万円程度になる」という。

 自費出版の点数が増えた理由には、団塊の世代が一線を退き始めたこともある。出版ニュース社代表の清田義昭さんは「この世代はパソコンを使える人も少なくなく、気軽に本を書く人が多いのではないか」と分析する。

107とはずがたり:2008/01/14(月) 14:45:35
面白そうだと思ったがふと著者を見ると市長選でやや迷走したあの橋爪か!府知事選にしとけばあんな橋元みたいないけ好かないのが出てこなくて良かったのにぃ。

あったかもしれない日本―幻の都市建築史 (単行本)
橋爪 紳也 (著)
http://www.amazon.co.jp/dp/4314009985?tag=yamasaiganega-22&camp=243&creative=1615&linkCode=as1&creativeASIN=4314009985&adid=00E2ENAK41BJS6AK0EFY&

108とはずがたり:2008/01/24(木) 20:15:30
>>74
そーいえば洋書で購入しますた。

Growth Theory: An Exposition (ペーパーバック)
http://www.amazon.co.jp/gp/product/0195109031/249-7801335-5409126?v=glance&n=1000&m=AN1VRQENFRJN5
Robert M. Solow
価格: ¥ 3,319 (税込み)→\4,492-(07.12.19)

因みに>>4のうち以下の3つは購入済み。
全部丸善。俺がこんなに支援してるのに経営再建中>>80との事だが,大丈夫かねぇ。。

Dynamic Macroeconomic Analysis: Theory and Policy in General Equilibrium (ペーパーバック)
http://www.amazon.co.jp/gp/product/0521534038/249-7801335-5409126?v=glance&n=1000&m=AN1VRQENFRJN5
Sumru Altug ed.
価格: ¥ 6,265 (税込み)→\10,347-(07.11.5)

Poverty Traps (ハードカバー)
http://www.amazon.co.jp/gp/product/0691125007/249-7801335-5409126?v=glance&n=1000&m=AN1VRQENFRJN5
Samuel Bowles
価格: ¥ 4,476 (税込み)→\4,635-(07.11.5)

A Theory of Economic Growth: Dynamics and Policy in Overlapping Generations (ペーパーバック)
http://www.amazon.co.jp/gp/product/0521001153/249-7801335-5409126?v=glance&n=1000&m=AN1VRQENFRJN5
David De LA Croix
価格: ¥ 3,836 (税込み)→\5,613-(07.11.5)

ご覧のようにAmazonと比べてアホ程高いから特に洋書では普通は使わんわなぁ・・。

109とはずがたり:2008/02/04(月) 14:36:50
小塩隆士氏の
『社会保障の経済学[第3版]』日本評論社 2005
『人口減少時代の社会保障改革』日本経済新聞社 2005
購入。小塩氏は京都府生まれ,東大教養学部を出て経企庁,イェールに留学してJPモルガン入社,立命館から東京学芸大を経て現在神戸大所属。前の版では載ってた経歴がはしょられとる。学位は大阪大学で国際公共政策で取っておるようだ

特に人口減少の方は今の日本の問題点が分かりやすかった様に思う。

110とはずがたり:2008/02/28(木) 18:11:45
マスコミスレの方が適切か?それともADSLスレかな。。

全雑誌休刊か?ソフトバンクの“脱紙”加速
2008年2月27日(水)10:00
http://news.goo.ne.jp/article/diamond/business/2008022702-diamond.html

 ソフトバンク傘下の出版社ソフトバンククリエイティブが脱紙化を加速させている。今後、すべての紙媒体の雑誌が休刊となる可能性も出てきた。

 今年3月、同社発行の雑誌「YAHOO! JAPAN Internet Guide」が12年の歴史に幕を下ろし休刊する。2000年に約22万部を記録した部数は、3万部に減少していた。

 じつは、この半年のあいだに休刊する同社の雑誌は3誌にもなる。1991年創刊の「DOS/V magazine」、1999年創刊の「ネットランナー」が、2007年の12月と10月にすでに休刊している。

 いまや、携帯電話会社としてのイメージが強いソフトバンクだが、出版事業は同社の源流といえる。ソフトバンククリエイティブの母体であるソフトバンクの出版部門は、1981年のソフトバンク創業の翌年にはすでに雑誌を創刊していた。

 にもかかわらず、同社が発行する6誌のうち、3誌が休刊の憂き目に遭っているのだ。

 多くの雑誌で部数と広告収入が減少し続けており、出版業界は厳しい環境にある。今年1月には、中堅出版社の草思社が民事再生法の適用を申請している。

 しかし、一連の休刊について、ソフトバンクグループには悲壮感がまったく漂っていない。

 じつは、ソフトバンクには「ITメディア」というインターネット専業のメディア企業があり、上場も果たし、売り上げ、利益共に伸びている。また、ネットで情報提供する子会社も多く、紙媒体の人員をそうした企業に振り分けているのだ。

 そのため、残す3誌についても、休刊の可能性は高い。同社は「紙媒体は情報の告知方法の1つ」(ソフトバンク関係者)ととらえている。もし、ネットのほうが情報伝達手段として有効と判断すれば、紙にはいっさいこだわらない。

 一方で、情報量が多く、紙と親和性のある新書などの書籍は続けていく可能性が高い

 読者に必要な情報を、最適な手段で届ける。しかも、売り上げも増え、利益も出る。それがソフトバンクの“休刊”なのだ。ネットで有力な媒体を持たない大多数の出版社からは嘆息が聞こえてきそうだ。


(『週刊ダイヤモンド』編集部 清水量介)

111杉山真大 ◆mRYEzsNHlY:2008/02/28(木) 20:20:54
>>110
で、同じコンピュータ関連から出発したアスコムはお陀仏、と。

出版社「アスコム」夜逃げ? 関係者に広がる不安
誰にも連絡取れず、書店は早くも「返品中」
http://www.zakzak.co.jp/top/2008_02/t2008022510_all.html

 NHKの人気番組「ためしてガッテン」などの定期刊行物や田原総一朗氏、松山千春ら有名人の関連書籍を多数発行する出版社「アスコム」(日暮哲也社長 http://www.ascom-inc.jp/ )が夜逃げ騒動に揺れている。東京・麹町にある同社には先週21日朝から、社員らが出社しなくなった。関係者の間では「誰にも連絡が取れない。給料や原稿料はどうなるのか」と波紋が広がっている。

 同社が入居する東京・麹町のテナントビル3階。夕刊フジが22日午後、外からうかがうとオフィスの明かりは消え、人影はない。ビルに入り、社員らに直撃を試みようとしたがエレベーターはすでに3階に停止しない状態だった。

 契約ライターによると、少なくとも21日朝から同社に電話をかけても誰も出ず、留守番電話に切り替わってしまう状態になったという。このライターは「万一(倒産)のことがあったら、原稿料はどうなるのか」と動揺を隠さない。

 書店では、早くもアスコムの書籍を店頭から引き上げる動きが出始めている。東京・丸の内の大手書店では「倒産したとかしないとかなので書籍を返品中です」(従業員)と、同社はすでに“倒産”扱いされていた。

 25日現在、そのような情報は確認できていないが、民間信用調査会社では「事業活動が確認できない」(幹部)。事業が停止しているのは確かなようだ。

 アスコムは2002年7月にアスキーの一般書籍編集部門が分離独立する形で「アスキー・コミュニケーションズ」として設立。03年にアスキーとの資本関係が解消したことで、「アスコム」に社名を変更した。08年1月現在の従業員は43人。

 主な定期出版物は、NHKの「ためしてガッテン」や「英語でしゃべらナイト」の定期刊行物のほか、田原総一朗氏が責任編集する「オフレコ」、松山千春の「月刊松山」などがある。

 過去には「借りたカネは返すな!」「裏帳簿のススメ」などヒット作を送り出し、昨年は歌手・八代亜紀の美容本「舟唄ビューティー」や神田うのの「うの式 幸せのつくり方」、脚本家・一色伸幸氏の「うつから帰って参りました」などをリリースした。だが、話題になってもベストセラーが生まれない苦しい状況が続いていた。

 そんな出版不況のなか、07年3月期の売り上げは前期比約14%減の15億1000万円に。一部出版部門の廃止や在庫整理で1億7400万円の特別損失を計上した結果、当期利益は1億9500万円の赤字に転落していた。

 経営不振とはいえ、NHKの関連書籍を刊行し、知名度もある出版社。一体何が起きたのか。ある関係者は「出資者に見切りを付けられ、運転資金不足で困っているとのウワサは聞いた。出資者の撤退が引き金になったのかもしれない」と推測する。

 「編集プロダクションなど関係者先だけで200社前後、契約ライターで400人前後の取引がある」(冒頭の民間信用調査会社幹部)という同社だけに関係者の不安は広がるばかりだ。

112とはずがたり:2008/03/02(日) 11:12:33
2007/12/20-19:49 芥川龍之介の直筆原稿など見つかる=「地獄変」に推敲跡、「邪宗門」別稿も
http://www.jiji.com/jc/zc?k=200712/2007122001002&rel=y&g=

 芥川龍之介(1892−1927年)の小説「地獄変」の直筆原稿などが、岡山県倉敷市出身の詩人薄田泣菫(1877−1945年)の遺族から寄贈された文書の中に含まれていたと、同市が20日発表した。芥川作品の直筆原稿はほとんどが所在不明で、貴重な資料としている。
 薄田は、芥川が大阪毎日新聞の社友として同紙に「地獄変」や「邪宗門」を発表した当時の学芸部副部長だった。公表された直筆原稿は、「地獄変」の冒頭部分2枚と、「邪宗門」の冒頭部分22枚。芥川が1919年、同新聞の正式な社員と決まった際に書いた「入社の辞」や、薄田にあてた未公開の書簡なども見つかった。
 「邪宗門」は、美しい姫君をめぐり、若殿が法師と対決しようとする未完の作品。現在流布している本文では、若殿とその父大殿が見た目も性質も正反対という設定だが、公表された原稿には、「誠に若殿位、大殿様に生写の方はいらつしやすまい」とし、それが「邪魔になつて」二人の仲が悪くなることがあったと書かれている。
 青山学院大の片山宏行教授(日本文学)によると、この原稿は薄田に送られ、発表直前に現行の文章に書き換えられた可能性が高く、下書きではなく別稿とみなすのが妥当。未完の作品をどう読むか、さまざまな議論がある中で、今回の原稿は「違う展開があったかもしれないという問題提起になる」という。
 一方、「地獄変」には推敲(すいこう)の跡があり、片山教授は「何をどう書こうとし、悩んでいたかなど、執筆の過程や熱意が見て取れる」と話している。

113小説吉田学校読者:2008/03/20(木) 09:39:09
科学や歴史に裏打ちされた物語を書くSF作家の死。
この「虚実皮膜の間」を描くのが日本の作家は下手なのだ。たとえば、「鷲は舞い降りた」などは歴史を上手く使うんですが・・・国民性の差でしょうかねえ。

物語に登場した人工衛星を介した電話など、実社会に及ぼした影響も非常に大でありました。
合掌。

SF作家のアーサー・C・クラーク氏が死去
http://www.asahi.com/obituaries/update/0319/TKY200803190065.html

 映画化された小説「2001年宇宙の旅」などで知られる英国人のSF作家アーサー・C・クラークさんが19日、移住先のスリランカで死去した。90歳だった。
 17年、英国サマーセットの農家に生まれた。46年に発表した短編「太陽系最後の日」でSF作家として注目を集めた。
 その後、「幼年期の終わり」「都市と星」など話題作を次々発表。アシモフ、ハインラインらと並び、世界のSF界を代表する作家となった。科学の最新知識を採り入れて描く宇宙像や未来像の高い予測精度で評価されている。
 68年、スタンリー・キューブリック監督の映画「2001年宇宙の旅」で原作と共同脚本を担当。完成された映像と哲学的な主題で、今もSF映画の金字塔とされる。続編となる小説「2010年宇宙の旅」「2061年宇宙の旅」「3001年終局への旅」を書き継いだ。
 ダイビングを愛し、スリランカの海に魅せられて56年に移住。同国の伝説をもとにした「楽園の泉」を発表。「宇宙のランデヴー」に続き、この作品でもヒューゴー、ネビュラ両賞をダブル受賞した。
 精力的に小説を発表する一方で、科学技術の振興にも尽力。95年には英リバプール大の名誉博士号を受けている。

115とはずがたり:2008/04/21(月) 01:25:59
今更ですが愛ルケ視ました。映画版の奴です。
ずっと越中八尾を「やお」と読んでましたけど「やつお」だったんですねぇ。
ハセキョー演じる検事さんがなかなか萌えます(はぁと
全くブックレビューになっちゃいんなw

118とはずがたり:2008/06/05(木) 15:20:51

すげぇ。。
ただ小林の最期に関してこの記事はぬるすぎる。特高の拷問を受け虐殺された,と書くべきである。

「蟹工船」東海でもブーム 低賃金で過酷労働する男たち描く
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2008060590122331.html
2008年6月5日 13時06分

 貧しい人々の過酷な労働と団結を描いたプロレタリア文学「蟹工船(かにこうせん)」がブームだ。没後75年の小林多喜二(1903−33年)の代表作で、東海地区でも火がつき、先週あたりから各店の売り上げ上位に登場。昭和初期の作品としては異例で、格差社会を背景に、“ワーキングプア”のリアルな闘争が若者をはじめ幅広い関心を集めているようだ。

 「この1カ月で1000冊近く売れた。爆発的です」。三省堂書店名古屋高島屋店(名古屋市中村区)の担当者は新潮文庫「蟹工船・党生活者」の勢いに驚く。

 北の海で低賃金の男たちが搾取に耐えながらカニ漁に従事し、階級闘争に目覚める名作。同店は「他店で人気が出ている」と意外な話を聞き、今年4月ごろ平積みを始めた。

 テレビなどで本が紹介されて人気が高まり、先週は文庫本ランキングで堂々2位に。「購入者の3−4割が20代では」という。

 新潮社編集部によると4−5月の2カ月で25万部余を増刷。例年の300倍のペースで、佐々木勉副部長は「正社員に比べ悪い待遇を強いられている若い人などの共感を得たのでは」と分析する。

 先週は丸善名古屋栄店(名古屋市中区)でも売り上げ3位。他店も「人気作家の新刊並み」(岐阜市のカルコス本店)、「反響に驚いた」(三重県四日市市のシェトワ白揚書籍館)といい、品切れを心配する声もある。

 東海地区は、有効求人倍率の水準は高い。しかし、派遣労働者らが参加する「名古屋ふれあいユニオン」の委員長、酒井徹さん(24)は、不安定な雇用状況を蟹工船に重ねる。

 「同じ工場で正社員、派遣社員、日系ブラジル人、研修生が働き、しかも待遇が異なる。今や誰でも格差は身近な関心事で、幅広い層がブームを支えているのでは」という。

 蟹工船では労働者が団結し、経営者側に立ち向かう。しかし、自身も派遣やホームレスの経験がある酒井さんはこうも指摘する。

 「現代はむしろ団結が難しく、希望を見いだしにくい。だからこそ、蟹工船があこがれの対象になっているのではないか」

 【蟹工船】 荒れるオホーツク海で長期間、カニ漁をし船内で缶詰をつくる「蟹工船」。各地から集められた貧しい労働者たちが、不衛生な船内に住み込み、低賃金で死と隣り合わせの過酷な仕事に従事する。経営者側の意向をくむ現場の「監督」は、悪天候での危険な漁や無理な労働を強制。従うだけだった労働者らは、やがて力を合わせストライキを起こす。しかし、国民の味方と思っていた駆逐艦の水兵らが現れ、代表らは連行されてしまう。小林多喜二が、1929(昭和4)年に発表した。小林はプロレタリア作家として活躍したが、特高に拷問を受けて死亡した。

(中日新聞)

119とはずがたり:2008/06/15(日) 20:12:05
国民性似通う?辺りの記事はなんか納得できないけど,佐藤優のコメント迄附いてる記事。
俺は翻訳文学の翻訳調が余り好きでないのであるが村上春樹を読むとしょっちゅうロシア文学が出てくるし一般にこの評価の高いロシア文学という奴を一通りは目を通さねばと思っては居るのであるけど・・。

ロシア文学ブーム到来 好調経済も一端、国民性似通う?
http://book.asahi.com/clip/TKY200806150067.html
2008年6月15日

 ロシア文学が時ならぬブームにわいている。ベストセラーになったドストエフスキー『カラマーゾフの兄弟』(亀山郁夫訳)を筆頭に、大名作の新訳が続く。日本人は明治時代以来、根っからのロシア文学好き。国としての好感度はいつも断トツ最下位なのに、だ。

 「書店でロシア文学の本が平積みなのを見ると、隔世の感で感動を覚える」。日本人のロシア文学受容を研究する筑波大学の加藤百合准教授は、しみじみそう話す。

 昨年完結した亀山訳『カラマーゾフ……』は全5巻で80万部を突破するベストセラー。亀山さんと佐藤優さんが対談した『ロシア 闇と魂の国家』(文春新書)は、地味なテーマながら3万部と強気の初刷りで、「売り上げが落ちない。近く増刷する」(同編集部)勢いだ。ソ連時代には忘却されたブルガーコフの奇書『巨匠とマルガリータ』(水野忠夫訳、河出書房新社)も4月全面改訳された。7月にはトルストイ『アンナ・カレーニナ』の新訳、9月にはやはり亀山訳のドストエフスキー『罪と罰』が出る。

 ブームの背景にあるのは、圧倒的に読みやすくなった訳文だろう。一昨年に新訳が出たゴーゴリ『鼻/外套(がいとう)/査察官』(浦雅春訳、光文社古典新訳文庫)について、斎藤孝明治大教授は「ロシア文学の重鎮をまるで落語のように軽く訳す。すごすぎる」。

好調経済も一端

 前出の加藤准教授によれば、明治時代、日露戦争前後にもロシア文学の大ブームがあった。「文芸誌に日本人作家の創作がほとんど載らず、巻頭記事がロシア文学の翻訳だったりした」(加藤さん)。加藤さんの研究によると、美文体で一世を風靡(ふうび)した尾崎紅葉の役割が実は大きかった。ロシア語のできる門弟が下訳し紅葉の指導で「読める日本語」に次々置き換えていく「今では考えられないリレー方式」で世に問うた。

 加藤さんは大学でロシア語を教えるが「ロシア語を履修した学生の就職が非常にいい。クラスは活気づいてます」。資源高で絶好調のロシア経済の影響も、再ブームの一端にはあるらしい。

 富山大教授でロシア詩人のカザケービッチさんは、93年に初めて来日したときのことをよく覚えている。日本人のロシア文学研究者と歩いていると、同僚が感慨深げに言った。「少し前まで、ロシア語を話して歩いていたらスイカを投げつけられた」

国民性似通う?

 保守メディアでは嫌韓、嫌中の論調が目立つが、総務省の「外交に関する世論調査」によれば好感度調査では常にロシアがワースト1。07年調査でもロシアに「親しみを感じない」人は81.6%。中国(63.5%)、韓国(42.6%)を引き離す。不思議なねじれだが、カザケービッチさんによれば「それも当然」。

 「プーシキンは外国へ行く友人に『トランクに入れて連れていってくれ』と懇願した。トルストイは家族を連れて亡命したいと手紙に書き、ゴーゴリは『ロシアと聞いて連想するのは雪と卑劣漢』と言い、医師でもあったチェーホフは『ロシア人はウオツカ好きで医者嫌い。そんな民族に、何を言うことがあろうか』と書きました」

 ロシア人は、ロシア人が嫌いである。ロシア人は、世界(ヨーロッパ)の外れにいるという劣等感がある。その劣等感ゆえに、ロシア人はロシアが世界の中心であるように考えがちでもある。結局のところ、ロシア人にはロシアしかいらないのである――。

 カザケービッチさんの母国評だが、「ロシア」を「日本」に置き換えると……。明治以来、何度も繰り返す日本での露文ブームの背後には、二つの国の奇妙な相似形が透かし出されてくる。
   ◇
 佐藤優さん(起訴休職外務事務官)の話 今の日本でのロシア文学、とりわけドストエフスキーが受けていることを、私は実は好ましいとは考えていないんです。ドストエフスキーは世界大混乱を予兆する強烈なニヒリズムの文学であり、ひそかに読まれるべき書。そこに肯定的な価値を付与している日本の読書界は、受け止め方が転倒している。『蟹工船』がヒットしていることとも軌を一にするが、日本社会の現在の閉塞(へいそく)感を表していると見るべきだ。かつての帝政ロシア/ソ連社会のように、今の日本は、いい人がいい人間のままでいることの困難な社会になっていることの証左だと思う。(近藤康太郎)

120とはずがたり:2008/07/31(木) 13:10:12

村上春樹が映画化を嫌がってた理由はなんだ??

村上春樹氏「ノルウェイの森」初の映画化
2008.7.31 07:46
http://sankei.jp.msn.com/culture/books/080731/bks0807310749000-n1.htm

「ノルウェイの森」 国内発行部数870万部を誇る作家、村上春樹氏(59)の大ベストセラー小説「ノルウェイの森」が映画化されることが30日、発表された。

 大学生の主人公と自殺した友人の恋人を軸に、青春時代のさまざまな葛藤を描く恋愛物語。36言語に翻訳されて世界でも親しまれる村上氏の出世作で、同氏がノーベル文学賞に毎年ノミネートされる足掛かりとなった作品でもある。

 ベトナム系フランス人のトラン・アン・ユン監督(45)=が仏語版を読み、「力強く繊細で、激しさと優雅さが混沌とし、官能的かつ詩情にあふれる。映画化するための題材を数多く含んでおり、ぜひ映画化したいと思った」と村上氏にラブコールを送った。

 村上氏にとっても特別な作品だったが、ベネチア国際映画祭のグランプリ受賞歴を持つ同監督のファンだったことと、何度も足を運ぶ監督の熱意が伝わり、昭和62年の出版から22年目にして映画化を決断した。

 キャストはオーディションで決定し、来年2月に撮影開始。物語は全編日本語になるといい、日本人俳優による日本での撮影が有力だ。公開は平成22年を予定。フジテレビら製作サイドでは、海外公開や映画祭も視野に入れている。

121とはずがたり:2008/08/07(木) 09:04:38

帰省して本棚に小松左京の『おしゃべりな訪問者』を見付けて久しぶりに読む。懐かしいねぇ。
「終末から」と云う雑誌に(恐らく隔月で)連載されたものを筑摩書房が単行本にして,それを当時筑摩は文庫を未だ持ってないせいで新潮文庫から刊行されたものである。この雑誌の廃刊とともに連載も終了したみたいだがどんな雑誌だったのかねぇ。。

徐福伝説
http://www.asukanet.gr.jp/tobira/jofuku/jofuku.htm

金方慶
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%87%91%E6%96%B9%E6%85%B6
元寇
http://www.h4.dion.ne.jp/~kosak/Genkou.html

元寇って神風の印象とは違って日本軍も良く応戦し大陸の元軍が苦手で海国の日本が得意の海戦等で打撃を与えた上での勝利だったんですね

122とはずがたり:2008/08/19(火) 16:00:29
丸善の営業担当者が次々と(退職により?)変わっている。。
現場は苦しいのでしょうかねぇ。

123とはずがたり:2008/08/19(火) 16:04:46
The Bottom Billion: Why the Poorest Countries Are Failing and What Can Be Done About It (ハードカバー)
Paul Collier (著)
http://www.amazon.co.jp/Bottom-Billion-Poorest-Countries-Failing/dp/0195311450/ref=pd_ts_fb_8?ie=UTF8&s=english-books

124とはずがたり:2008/08/23(土) 22:21:19
面白いですねぇ。文献解析学か。

古典籍を“解析”しよう
http://www.saitama-u.ac.jp/koho/intro/keyaki/2003-9/8/8.htm

125とはずがたり:2008/09/07(日) 03:11:53

>女性客が小池氏に関心を持っているとは考えられない
やっぱ女に人気無いんだねえ

麻生氏が「とてつもない」人気 新書でも熱い戦い
2008.9.6 23:21
http://sankei.jp.msn.com/life/trend/080906/trd0809062326015-n1.htm

自民総裁選候補者らの著書。売り上げでも激戦を展開?

 著作は麻生太郎幹事長がリード−。過熱する自民党総裁選レースの立候補予定者たちが最近出版した新書では、麻生氏の「とてつもない日本」(新潮新書)が、与謝野馨経済財政担当相の「堂々たる政治」(同)と小池百合子元防衛相の「女子の本懐・市ヶ谷の55日」(文春新書)を圧倒している。

 麻生氏の「とてつもない」は昨年6月に出版後、増刷を重ね、すでに12刷17万1000部を発行。今年4月に出版された与謝野氏の「堂々たる」は7刷6万3000部。両氏の政治理念や政策論がつづられたもの。麻生氏の方が出版時期が早く、昨年の総裁選を経ているとはいえ、大差がついている。

 新書は5万部売れればベストセラーといわれ、どちらも出版界の優等生だ。

 新潮社の新書編集部は「福田康夫首相の辞意表明後、『とてつもない』は3〜4倍、『堂々たる』は2〜3倍くらい注文が増えた」とほおを緩める。ともに増刷する予定だ。

 また、「女子の本懐」は昨年10月に発行され、4刷4万5000部。総裁選の情勢同様、ベストセラーまで後一歩だ。

 東京都千代田区にある大手書店の店長は「『とてつもない』がダントツで売れている。(告示日の)10日ごろから店頭に3冊並べて販売する予定」と話す。購買層は40代男性が中心で、意外にも「売り上げからは、女性客が小池氏に関心を持っているとは考えられない」という。

126とはずがたり:2008/09/13(土) 19:43:38
亀井郁夫兄弟!?w

新訳ブーム、亀山郁夫版「カラマーゾフの兄弟」100万部
2008年9月13日(土)11:19
http://news.goo.ne.jp/article/yomiuri/life/20080913-567-OYT1T00273.html

 光文社は13日、古典新訳文庫として刊行している亀山郁夫氏訳のドストエフスキー作「カラマーゾフの兄弟」が、全5巻合わせて100万部を突破したと発表した。

 古典文学としては、異例の売れ行きという。

 同書は2006年9月に発売を始めた。好色で金に汚い父親の殺害事件を巡る3兄弟の言動を通し、神、死、人間の罪などの問題を描いた19世紀ロシア文学を代表する長編だ。

 亀山氏は東京外大学長。新訳は対話形式で進む原語の勢いを生かした軽快さが特徴で、先行訳と比べ、読みやすく理解しやすいと評価されている。昨今の古典作品の新訳ブームのきっかけともなった。

127とはずがたり:2008/10/21(火) 03:10:10
俺は大江の本には触手が伸びず殆ど読んだこと無い。一方井上ひさしは父親が好きだった影響で大好きであった。井上ひさしがこんなに褒めるなら一寸ぐらい読んでみても良いかなぁ。。

大江健三郎さん、ついうっかり 日取り勘違いし講演に姿見せず
2008年10月05日 09:30
http://www.yamagata-np.jp/news/200810/05/kj_2008100500070.php

 ノーベル賞作家も、ついうっかり−。劇場、図書館などから成る山形市の「シベールアリーナ&遅筆堂文庫山形館」で4日予定していた作家大江健三郎さんの講演会「本を読むことに始まる」に本人が姿を見せず、古い友人でこの日は講師の紹介役だった作家井上ひさしさん(川西町出身)が、詰め掛けた約600人の聴衆を前に急きょ代役を務める珍事があった。大江さんが講演の日取りを1日勘違いし、5日だと思っていたのが原因。大江さんの講演会は、後日あらためて開く予定だ。

 大江さんはこの日午後、山形新幹線でJRかみのやま温泉駅に到着するはずだった。ところが、井上さんらが迎えに出た同駅には降り立たず、乗り過ごした可能性を考えて探した山形駅にもいなかった。大江さんが講演日を取り違え、都内の自宅にいたことが分かったのは、開始時刻の午後3時の直前。主催者側は、4日の新幹線チケットを事前に送り、大江さんと2日に最終打ち合わせをしていたという。

 代わりに演壇に立った井上さんは「大江さんには急いで手紙を書いて、あらためて講演をお願いする。本当に申し訳ありません」。大江さんが現在、書き下ろし小説に取り掛かっていることに触れ「日付を忘れるくらい執筆に集中していたのでは。とても誠実で正直な人。本人は苦しんでいると思う」と述べた。

 同じ学年という大江さんの作品については「東大生時代に書いた『芽むしり仔撃ち』を読んで『参った』と思った。あのころは『大江ショック』で小説をあきらめる同世代が多かった。個人的な悩みから希望をつくり出し、自分を乗り越えて人類を励ますのが大江作品の本質」と分析。「大江さんが書いていないジャンルは−と考えた時残っていたのがドタバタ」とユーモアを交えて話し、満員の聴衆の拍手を浴びていた。

 大江さんの次の講演日が決まった時点で、この日の聴衆に連絡。希望者にはチケットの払い戻しも行う。千葉県から訪れたという女性は「井上さんと大江さんの話を聞けるなんて、1回で2度おいしい感じ。次回も来ます」と話していた。

 大江さんは東大在学中に作家デビュー。「個人的な体験」「万延元年のフットボール」「同時代ゲーム」「取り替え子(チェンジリング)」など多くの作品があり、執筆活動は50年を超える。1958(昭和33)年に23歳で芥川賞、94年ノーベル文学賞を受けた。

128とはずがたり:2008/11/05(水) 21:40:07

2008年11月5日 12時36分
携帯電話向け電子書籍のコミックジェイピーが債務超過、MTIが吸収合併へ
http://v.japan.cnet.com/news/article/story/0,2000067548,20383080,00.htm
永井美智子(編集部)

 エムティーアイ(MTI)は11月4日、子会社で携帯電話向けに電子コミックを配信しているコミックジェイピーが債務超過に陥っていることを明らかにした。2009年2月に吸収合併し、再建を図る考えだ。

 12月20日に開催する株主総会での承認を経て、2009年2月1日に合併する。MTIは現在コミックジェイピーの全株式を保有しているため、合併に伴う新株式の発行や資本金の増加などはない。

 コミックジェイピーは2005年12月に設立された。2008年9月期の業績は、売上高が9億5900万円、営業損失が6億1000万円、経常損失と純損失がそれぞれ6億2600万円となっており、9億7000万円の債務超過に陥っていた。

 MTIは2008年9月期の決算において、コミックジェイピー向けの貸付金、出資金に対して、それぞれ貸倒引当金繰入額を11億1000万円、関係会社株式評価損を1000万円計上する。

 なお、MTIは同日、2008年9月期の決算も発表している。運営しているモバイル音楽サイト「music.jp」などが好調で売上高は前年同期比16.7%増の216億1500万円、営業利益は同53.7%増の17億2600万円、経常利益は同62.8%増の16億7500万円、純利益は同46.5%減の5億6300万円となっている。

129とはずがたり:2008/11/05(水) 21:40:54

青山ブックセンター、ブックオフコーポレーション傘下に
(2008年11月04日)
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/2246/1036413767/711

130とはずがたり:2008/11/11(火) 20:10:43
【本・書籍通販検索】
http://book.tsuhankensaku.com/

131小説吉田学校読者:2008/11/23(日) 10:07:09
>>127
後日談。ああ、この方は永遠の自由人であるとともに、仁義の人でもあるんだなあ。

勘違いの後日談も交えて 大江健三郎さん山形で講演
http://www.yamagata-np.jp/news/200811/16/kj_2008111600254.php

 勘違いで延期になっていたノーベル賞作家大江健三郎さんの講演会「本を読むことに始まる」が16日、山形市のシベールアリーナで開かれた。大江さんは、当初予定の10月4日に来なかったことをわびた上で、後日談をユーモラスに披露した。
 4日の講演会を翌日と間違えていたことを本番直前に知った大江さんは、大声で「もう間に合わない」。「自分一人の失敗でお客さんに迷惑を掛けた」とすっかり落ち込み、自宅2階の書庫にある携帯ベッドに引きこもってしまった。1週間たって、障害のある長男光さんが上がってきた。「パパは気持ちが変になっていましたか?」と言われて「そうだ、気持ちが変になっていたんだ。でももう大丈夫」。2人で堂々と階段を下りたという。
 本に鉛筆で書き込み、赤線を引くのが大江さんの方法。「同じ本の再読が非常に重要。1回目は海図を持たない航海のようなもの。2回目で新しい読み方を発見するだけでなく、再読している自分自身が分かる」と勧めた。
 読書で身に付くのは「想像力」。限られたイメージ群を想像力によって、強力で新鮮なイメージにつくり替えていくのは作家の仕事でもある−と指摘。大江さん不在の前回、急きょ代役を務めた作家井上ひさしさん(川西町出身)の朗読劇「少年口伝隊一九四五」を例に挙げ、解説した。
 聴衆は満員の600人。先着200人には、大江さんが自戒を込めて自著に「注意深く」、同じ意味のフランス語「Attentif!」と記したサイン本が贈られた。

(おまけ)時間のエピソードといいますと、金田一京助の御進講の話がたまらなく好きです。

金田一京助
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%87%91%E7%94%B0%E4%B8%80%E4%BA%AC%E5%8A%A9#.E9.80.B8.E8.A9.B1

 >昭和天皇にアイヌ語についてご進講することとなり、持ち時間は15分と決まっていたにも関わらず2時間近く話し続けてしまい、金田一は陛下の前で大恥をかいたと落胆してしまう。しかしながら、天皇は後日催された茶会の席で、「この間の話は面白かったよ」と労われ、金田一は「恐れ入りました」と申し上げた後言葉が続かず、涙が止まらなくなったという。なお、金田一の逝去に際し天皇より祭祀料が下賜されている。

132とはずがたり:2008/12/17(水) 10:10:34
丸善って大日本印刷の支配下にはいってたんだっけか?

丸善<8236.T>、09年8月に図書館流通センターと共同持ち株会社方式で経営統合
2008年 12月 16日 15:23 JST
http://jp.reuters.com/article/domesticFunds/idJPnTK020759320081216

 [東京 16日 ロイター] 丸善(8236.T: 株価, ニュース, レポート)は、2009年8月3日に図書館流通センター(東京都文京区)と株式移転により共同持株会社を設立し、経営統合すると発表した。両社の親会社である大日本印刷(7912.T: 株価, ニュース, レポート)も賛同している。持ち株会社が東証に上場を申請し、丸善株の東証上場は廃止となる予定。

 株式移転比率は協議のうえ2009年3月中旬までに決定する。

 両社は図書館業務受託事業でインフラを共有化するほか、図書館スタッフの育成で両社のノウハウを融合させるなどの協力を行っていく。

133小説吉田学校読者:2009/01/03(土) 12:23:58
「踊る黄金像」「ホット・ロック」・・・稀代のストーリーテラーに、さよなら。合掌。

訃報:ドナルド・ウエストレークさん 75歳 死去=米小説家
http://mainichi.jp/select/world/news/20090103ddm041060120000c.html

 ドナルド・ウエストレークさん 75歳(米小説家)AP通信によると、昨年12月31日、休暇先のメキシコで心臓発作を起こし死去。詳しい死因は不明。
 エドガー・アラン・ポー賞を3度受賞。リチャード・スタークの名で書いた「悪党パーカー」シリーズなど多数が日本語に翻訳されている。【共同】

134千葉9区:2009/01/18(日) 16:46:59
ちと高いなあ・・・けっこう専門書チックなんですかね
http://mainichi.jp/area/tokyo/news/20090118ddlk13070168000c.html
ぶっく・えんど:『川の地図辞典 江戸・東京/23区編』=菅原健二・著 /東京
 「水の都市」とかつて呼ばれた江戸・東京の姿を明治初期の近代測量図をもとに示し、現在の地図と比較しながら河川や水路の変遷をたどった。

 若者たちでにぎわう渋谷。戦前は、新宿御苑の池を水源として渋谷川が流れ、代々木公園の西側を流れる宇田川とJR渋谷駅東側で合流していた。農業用のかんがい用水として利用されていたが、昭和初期の河川の改修工事を機に、ふたをされたり道路となり、町名だけが名残をとどめる。物資輸送が水運から陸上交通へと変わるにつれて隅田川や周辺の河川も変ぼうを遂げた。

 著者は中央区京橋図書館の職員。「街を歩くときに川や水路の跡、地形の凹凸が分かる地図があったら」と23区の川に関する資料や地図を収集した。一昨年末まで2年がかりでまとめた内容には、500近い江戸・東京の川や用水、運河などを網羅し、解説も加える。「いまはそのうちの6割以上が消えたり、姿を変えている。豊かな水辺に暮らしていた時代に思いを馳せながら、この地図を活用してほしい」と著者は話す。之潮(コレジオ)。3990円。【明珍美紀】

〔都内版〕

毎日新聞 2009年1月18日 地方版

135とはずがたり:2009/01/24(土) 12:48:19
鈴木光太郎『オオカミ少女はいなかった 心理学の神話をめぐる冒険』を読む。
有名なオオカミ少女,アマラとカマラの話しはどうやら嘘の様である。
動揺に有名なポップコーンのサブリミナル効果も嘘の様である。

136とはずがたり:2009/02/10(火) 16:50:41

村上春樹ファンの俺としても受賞は如何かと思うなー。

村上春樹氏に文学賞辞退を要求 エルサレム賞でNGO
02/10 16:39
http://www.shizushin.com/news/social/national/2009021001000486.htm

 イスラエルの文学賞、エルサレム賞の受賞が決まった作家の村上春樹氏に対し、大阪市に拠点を置く非政府組織(NGO)「パレスチナの平和を考える会」がウェブサイトに掲載した公開書簡で「受賞はイスラエルの対パレスチナ政策を擁護することになる」として受賞辞退を求め、賛同者を集めている。
 同賞は「社会における個人の自由の理念を表現した著作の筆者」に与えられる。
 書簡は、イスラエルがパレスチナ自治区ガザで行った「虐殺や封鎖政策などはパレスチナ人の自由を抹殺する行為」だと指摘。村上氏の受賞により「イスラエルがあたかも自由を尊重している国であるかのようなイメージが流布される」と懸念を示している。
 書簡への賛同を示す署名は欧米諸国を中心に800件に達した。主催者のウェブサイトによると、村上氏は15日にエルサレムで開かれる授賞式に出席する意向を示した。
 同会の役重善洋事務局長は「受賞はイスラエルの人道犯罪に加担することになる」と主張。村上氏の事務所はコメントしていない。(共同)

137小説吉田学校読者:2009/02/17(火) 07:06:38
>>136
続報。その昔、浅沼稲次郎は中国に招かれて、気分高揚し、「米帝国主義は日中共同の敵」とやった。
村上春樹はその逆をやった。その気概よし。

村上春樹さん、エルサレム賞記念講演でガザ攻撃を批判
http://www.asahi.com/culture/update/0216/TKY200902160022.html

 【エルサレム=平田篤央】イスラエル最高の文学賞、エルサレム賞が15日、作家の村上春樹さん(60)に贈られた。エルサレムで開かれた授賞式の記念講演で、村上さんはイスラエルによるパレスチナ自治区ガザへの攻撃に触れ、人間を壊れやすい卵に例えたうえで「私は卵の側に立つ」と述べ、軍事力に訴えるやり方を批判した。
 ガザ攻撃では1300人以上が死亡し、大半が一般市民で、子どもや女性も多かった。このため日本国内で市民団体などが「イスラエルの政策を擁護することになる」として賞の返上を求めていた。
 村上さんは、授賞式への出席について迷ったと述べ、エルサレムに来たのは「メッセージを伝えるためだ」と説明。体制を壁に、個人を卵に例えて、「高い壁に挟まれ、壁にぶつかって壊れる卵」を思い浮かべた時、「どんなに壁が正しく、どんなに卵が間違っていても、私は卵の側に立つ」と強調した。
 また「壁は私たちを守ってくれると思われるが、私たちを殺し、また他人を冷淡に効率よく殺す理由にもなる」と述べた。イスラエルが進めるパレスチナとの分離壁の建設を意識した発言とみられる。
 村上さんの「海辺のカフカ」「ノルウェイの森」など複数の作品はヘブライ語に翻訳され、イスラエルでもベストセラーになった。
 エルサレム賞は63年に始まり、「社会における個人の自由」に貢献した文学者に隔年で贈られる。受賞者には、英国の哲学者バートランド・ラッセル、アルゼンチンの作家ホルヘ・ルイス・ボルヘス、チェコの作家ミラン・クンデラ各氏ら、著名な名前が並ぶ。欧米言語以外の作家の受賞は初めて。
 ただ中東紛争のただ中にある国の文学賞だけに、政治的論争と無縁ではない。01年には記念講演でスーザン・ソンタグ氏が、03年の受賞者アーサー・ミラー氏は授賞式に出席する代わりにビデオスピーチで、それぞれイスラエルのパレスチナ政策を批判した。

138とはずがたり:2009/02/17(火) 15:21:10
>>137
おお,呼ばれといて批判するのはなかなか難しいとは思いますが,壁と卵という隠喩を使っての流石の村上春樹流講演でありますね。
>「高い壁に挟まれ、壁にぶつかって壊れる卵」を思い浮かべた時、「どんなに壁が正しく、どんなに卵が間違っていても、私は卵の側に立つ」と強調した。

此処での<たとえる>は例示しているのではなく比喩しているので”例える”は使われへんやろ。。と思うのだが。
>体制を壁に、個人を卵に例えて、

139とはずがたり:2009/02/18(水) 02:06:03
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=751515&amp;media_id=2

140とはずがたり:2009/02/18(水) 02:06:42
>>139
村上春樹さん、ガザ侵攻を批判

141とはずがたり:2009/02/28(土) 00:15:41
どんなもんなんでしょう。
ただの地図なら要らんけど。。

「日本鉄道旅行地図帳」監修・今尾恵介|新潮社
http://www.shinchosha.co.jp/railmap/

日本の鉄道、全線・全駅・全廃線――そのすべての位置を、日本地図帳に正確に記載した日本初の地図ついに誕生!

142とはずがたり:2009/03/03(火) 14:23:27
地理・地誌スレ必要だな。地域スレかねぇ。。
一応地図は広義の書籍と云う事で此処に暫定投下。

地図のゼンリン、北米カーナビむけ事業を一時凍結
http://www.asahi.com/business/update/0302/SEB200903020009.html
2009年3月2日21時19分

 地図情報大手のゼンリン(北九州市)が2日、北米でのカーナビ向け地図情報の新規開発を一時凍結する方針を明らかにした。世界的な景気減速で自動車販売が落ち込んでいるため。この日発表した09〜11年度の中期経営計画は、連結売上高を08年度の505億円から、11年度に約1割増の550億円にする目標を掲げた。

 昨年4月就任した高山善司社長(46)が北九州市内で会見した。計画は、カーナビ需要が国内外で一時的に減り、主力の住宅地図の販売も減っているため、09、10年度の売上高は500億円程度で推移すると予測。その間、地図に付帯した生活情報をデータベース化し、携帯電話などへ提供する事業を進め、11年度の目標達成は可能と説明した。

 海外のカーナビ向け事業は欧米合わせて毎年5億〜7億円投資してきた。一時凍結は、北米40都市で地図や建物を3次元情報化する新規事業を今後1、2年間停止する。今春サービス開始予定の欧州は計画した40都市のうち約30都市で整備が完了しているため、継続する。

 一方、13年度までの計画として、正社員3千人体制を維持したまま売上高を700億円に増やすゼンリン・グロウス・プラン(ZGP)2013も発表。18年度に1千億円にする構想も提示した。

143とはずがたり:2009/03/19(木) 09:38:30
ジュンク堂書店株の51%取得 大日本印刷
2009.3.18 19:47
http://sankei.jp.msn.com/economy/business/090318/biz0903181947048-n1.htm

 大日本印刷は18日、ジュンク堂書店(神戸市)が保有している自己株51%を取得したと発表した。大日本印刷は丸善も傘下におさめており、出版関連の事業をさらに強化する。ジュンク堂は売却益で新規出店など事業の拡大を図る。取得額は数十億円規模という。

 大日本印刷は取締役1人、監査役1人を派遣する。経営面ではジュンク堂の独自性を尊重する方針で、従業員数や店舗網に変更はないという。大日本印刷はマーケティングやネット通販のノウハウも提供する。

 ジュンク堂は主要都市に33店舗を展開。株式上場も検討していたが、提携効果が見込めるとして大日本印刷の傘下入りを選択した。

144とはずがたり:2009/03/24(火) 12:27:23
良く読みましたね,加古さんの絵本。
昭和電工出身と聞いてびっくりしたものです。

ひと:加古里子さん 日本化学会特別功労賞の絵本作家
http://mainichi.jp/select/opinion/hito/news/20090324k0000m070112000c.html?link_id=TT003

 「だるまちゃんとてんぐちゃん」「からすのパンやさん」など、幼いころ擦り切れるほど読んだ絵本の作り手は、化学メーカーの研究者だった。絵本作家と二足のわらじを履きこなし、退社後も含め半世紀に及ぶ著作生活の作品は、500冊を超える。

 研究の合間に、地域の子どもと直接ふれあい、構想を練った。「ザリガニやトンボより生き生きした内容でなければ、見向きもされない」。子どもを「小さなアインシュタイン」と呼ぶ。「子どもはカネも名誉も関係なく、純粋に好きなことに夢中になれる。入試に役立たなくても、その芽を育てれば、分析力と判断力を持つ大人に育つ。その手伝いをしようと思った」

 実は、著書のうち約150冊が研究者の視点を生かした「かがく絵本」だ。1冊かき上げるのに、約200本の文献を読み、調査に10年以上かかることもある。「まぼろしではなく当然来るべき夢を描き伝えるため」、今も日本化学会会員として最先端の研究にアンテナを張る。その功績が認められ、同学会が加古さんのために特別功労賞を創設、28日に表彰式が開かれる。

 「化学本来の仕事でお役に立てればよかったのですが……」とはにかむ一方、「一線の研究者にしか語れないことがある。チラッとでも子どもたちに目を向け、ぜひ激励してほしい。日本は、その機会が少ない」。【永山悦子】

 【略歴】加古里子(かこ・さとし)さん 福井県出身。48年東京大工学部卒、昭和電工に入社。工学博士。59年に絵本作家デビュー。08年菊池寛賞。82歳。

毎日新聞 2009年3月24日 0時03分

145とはずがたり:2009/04/24(金) 23:26:49

資格本、誤記460か所で絶版…出版社が編集委託先を提訴
http://news.goo.ne.jp/article/yomiuri/nation/20090424-567-OYT1T00637.html
2009年4月24日(金)15:02

 保育士と調理師の資格本に計約460か所の記述ミスが見つかり、絶版を余儀なくされたとして、発行元の「日本文芸社」(東京)が、編集を委託したプロダクション「超音速」(同)に約1000万円の損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こしたことがわかった。

 問題となったのは、保育士や調理師を目指す人たち向けの参考書「最新保育士合格完全ガイド」(1500円)と「最新調理師合格完全ガイド」(同)。いずれも超音速側のライターが執筆し、専門家が監修する形で2005年に刊行され、毎年改訂を続けていた。

 訴状などによると、08年版の出版直後の昨年夏頃、読者から日本文芸社に記述の誤りを指摘する声が寄せられ、同社で改めて校正したところ、「軽費老人ホーム」を「経費老人ホーム」、「腸炎ビブリオ」を「陽炎ビブリオ」、「耐乾性かび」を「耐寒性かび」などとした誤記などが、「保育士」は約170か所、「調理師」は約290か所も見つかった。

 日本文芸社は「間違いが多すぎて売り物にならない」として、2冊を絶版にした。08年版について超音速などに払った製作費と、予定通りに販売していれば得られたはずの利益計約1000万円を求め、今年3月に提訴。超音速側は、2冊の発行部数は各8000冊程度としている。

 超音速は指摘された約460か所について「すべてがミスではない」としたうえで、「最終的にOKを出したのは日本文芸社で、05年版からミスを見落とし続けていた。校正責任をすべて下請けが負うのは納得できない」と反論している。

146とはずがたり:2009/05/20(水) 22:35:10
幻冬舎:元社員が9億円を着服 損害賠償を求める
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20090520k0000m040140000c.html

 中堅出版社の幻冬舎(見城徹社長、東京都渋谷区)の元社員が会社の資金を着服していた問題で、同社は19日、着服額が01年8月から今年3月までで総額9億1230万円に上ったと発表した。元社員は3月23日付で懲戒解雇されているが、同社は損害賠償を求めると共に、刑事告訴も検討している。

 調査によると、元社員は経理を担当しており、キャッシュカードを持ち出して社の銀行口座から現金を引き出したうえで会計システムを操作し、架空の売掛金を計上していた。返品制度のある出版業界では、出荷と返品が頻繁にあり、売掛金を個別の取引ごとに管理するのが困難という。元社員はこうした状況を利用して着服・隠ぺいを繰り返していた。資金の私的流用を認めているという。

 同社は管理者責任として見城社長を30%(2カ月)、経営企画局長を20%(同)、それぞれ減俸処分とした。

147とはずがたり:2009/05/27(水) 12:17:34

なんと,未だ若いのにねぇ。

訃報:江戸川乱歩賞の作家、栗本薫さん 56歳
http://mainichi.jp/select/person/news/20090527k0000e040048000c.html

 「ぼくらの時代」「グイン・サーガ」シリーズなどで知られる作家、評論家の栗本薫(くりもと・かおる<本名・今岡純代=いまおか・すみよ>)さんが26日、膵臓(すいぞう)がんのため死去した。56歳。葬儀は近親者だけで行う。お別れ会を後日開く予定。

 中島梓の筆名で評論などでも活躍した。東京都生まれ。早稲田大卒。76年、栗本名の「都筑道夫の生活と推理」で幻影城新人賞評論部門佳作。77年、中島名の「文学の輪郭」で群像新人賞評論部門を受賞した。

 78年には栗本名の「ぼくらの時代」で江戸川乱歩賞を受賞し作家デビュー。テレビ世代の新しい感覚で描いたミステリーが話題になった。SFファンタジー「グイン・サーガ」は126巻(この他に外伝21巻)に及ぶ世界一の長編小説としてファンが多い。81年、「絃の聖域」で吉川英治文学新人賞を受賞した。他に「魔界水滸伝」、伊集院大介シリーズなど。

 音楽・漫画評論、作詞、作曲、ミュージカルの脚本、演出など幅広い分野で活躍。テレビ番組「象印クイズ ヒントでピント」などにも出演してお茶の間にも親しまれ、「才女」と呼ばれた。乳がん体験を記した「アマゾネスのように」がある。07年ごろから膵臓がんを患い、闘病を続けていた。
 ◇「趣味前面」が魅力

 文芸評論家、細谷正充さんの話 物語の構成にもキャラクターづくりにも、とてもな達者な人で、ツボをはずさない書き手でした。自分の趣味を強く前面に出した作品が多く、それも熱心な読者にはたまらない魅力だったのだと思います。

毎日新聞 2009年5月27日 11時46分(最終更新 5月27日 12時12分)

148千葉9区:2009/05/31(日) 00:34:57
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090530-00000001-jct-soci
「CanCam」「JJ」が凋落 女性誌売れなくなった理由 
5月30日18時5分配信 J-CASTニュース

 大手出版社の女性ファッション誌が軒並み「部数2ケタ減」と苦戦している。「CanCam」(小学館)や「JJ」(光文社)が代表例だ。その一方で、「InRed」「sweet」(宝島社)など絶好調な雑誌もある。何が「明暗」を分けたのだろうか。

■「InRed」「sweet」は絶好調

 人気モデルの蛯原友里さん、押切もえさん、山田優さんが、ひと頃、表紙を飾っていた「CanCam」。1980年代に創刊され、似たような女性ファッション誌(以下女性誌)が続々と出てきたなかでもダントツの存在だった。

 「モデルが他の雑誌に比べてかわいい」「エビちゃん系、もえカジ系、優OL系のように、わかりやすく提案されていて、参考になる」というのがネットに書き込まれた読者の意見で、モデルに好感を持つ読者が多かったようだ。ただこれは数年前の話で、「今は昔」になっている。

 2009年5月4日付け「文化通信」に掲載された「08年下期の雑誌販売部数」(日本ABC協会レポートから作成)によると、「CanCam」は34万6466部と女性誌のなかでは売れている方だが、前年同期比でみると24.25%減と、大幅に減っている。

 また、「CanCam」に並んで女子大生に絶大な人気があった「JJ」も、同24.12%減の10万9853部。JJは「お嬢様系ファッション」を得意とし、ひと頃は「合コンでモテるスタイル」としてもてはやされていた。

 「MORE」(集英社)は同比10.56%減の35万2097部、「non・no」(同)も同比15.12%減の25万8648部、「with」(講談社)は同比11.06%減の33万2410部と、大手出版社の女性誌はほとんど2ケタ減だった。

 その一方で、「InRed」は107.22%増の23万4583部、「sweet」は65.11%増の31万9364部、「spring」(宝島社)は37.58%増の24万867部と、「雑誌不況」をものともしない絶好調ぶりを誇っている。毎号、ブランドとコラボした付録がついていることでも人気を呼んでいる。

■ターゲット別のプロモーションに力を入れる

 宝島社広報課は、好調の理由をこう説明する。

  「当社は07年の春頃から、全社的に雑誌のマーケティング活動を行っています。雑誌を商品として見た場合に、読者にいかにして価値を感じて頂けるかという点について毎号議論を重ねています」

 また、読者獲得のために工夫している点について、

  「雑誌やブランドアイテム(付録)自体の企画が良いことは大前提ですが、それだけでは伝わりにくいので、読者を増やすために、表紙、定価を毎号検討しており、対読者、対流通など、ターゲット別のプロモーションに力を入れています。部数が伸びるということは、既存の読者だけでなく、それ以上に多くの方々に読んでいただくということなので、一般の方の視点を持つことが大事なのではないかと思います」

としている。

 「S Cawaii!」(主婦の友社)は前年同期比16.12%増の15万6002部、「nicola」(新潮社)は10.7%増の15万8821部と、2ケタ増だった。

 こうした雑誌以外でも健闘しているところもある。例えば、12.49%増、27万4951部の「LEE」(集英社)。広報室は、

  「編集方針にブレを作らず、ナチュラルでセンスの良い『LEEテイスト』をずっと大事にしており、他社にはない独自の個性があります。また、不況下で『おうち』に目が向いている今の世相も追い風になっています」

とみている。

 LEEはネットの活用にも力を入れている。雑誌と連動した通販サイト「LEEマルシェ」は、「年間売上げが7億円を超えた」。読者のニーズが的確にわかり、誌面にも反映できて相乗効果になっている。

 売れた女性誌と売れなかった女性誌の「違い」は何だろうか。

149千葉9区:2009/05/31(日) 00:35:23
■広告主よりの企画では売れない

 出版業界の調査機関、出版科学研究所の研究員は、大手出版社の女性誌が売れなくなった理由について、こうみている。

  「クライアント(広告主)よりの昔ながらの雑誌作りをしているからですよ。この春はコレがはやる、秋はアレがくる、みたいな企画をやっていますが、クライアントが売りたい商品と企画をくっつけただけ。高額商品が売れたバブリーな時代にはそれでもよかったのですが、バブル崩壊で景気が悪くなり、消費者の生活スタイルや嗜好が変わりました。旧来型では売れなくなったんです」

 そこで台頭してきたのが、「小悪魔アゲハ」(インフォレスト)、「SEDA」(日の出出版)、「ブレンダ」(角川春樹事務所)、「グリッター」(for LAYLA)といった、ギャル系、ストリート系の新しい雑誌だ。これらはクライアントよりの旧来型とは異なり、本当に店ではやっているものを特集し、読者目線での誌面構成がうけた。

 「売れているのは『ギャル系』『ストリート系』で、今後ますます、この傾向が強まるのではないでしょうか。ViVi(講談社)は当初、JJ、CanCamと同カテゴリーでしたが、ギャル系にシフトしてから売れていますよ」(出版科学研究所)

 「ViVi」の08年下期販売部数は前年同期比2.12%増の34万2595部。2ケタ増とまではいかないが、「CanCam」に迫る勢いだ。

150とはずがたり:2009/05/31(日) 20:11:52
DNPは俺が嘗て講師した早稲田セミナーも買収したそうな。Wセミナーの創業者は結構ワンマン経営者っぽかったけどどうなったかな??

出版業界再編、カギは大日本印刷 書店など次々傘下に
http://www.asahi.com/business/update/0529/TKY200905290229.html
2009年5月30日1時0分

出版3社と大日本印刷グループによる主な出資の流れ
ttp://tohazugatali.web.fc2.com/book/TKY200905290311.jpg

出版物の推定販売金額の推移
ttp://tohazugatali.web.fc2.com/book/TKY200905290342.jpg

 長引く不況の中、出版業界が激しく動いている。今月中旬、講談社、集英社、小学館の大手3社と大日本印刷グループが発表したブックオフ株の取得は、長く両者が対立してきただけに、業界を驚かせた。筆頭株主となった大日本印刷は今回の提携を主導したほか、主婦の友社や大手書店の丸善、ジュンク堂などを次々に傘下に置いている。今後、新たな再編が生まれる可能性もある。

 出版社にとって新古書店のブックオフは、新刊本が売れない一因で、作者への還元もしない「敵」だった。今回の資本参加について、ある中堅出版社の社長は「もうブックオフの好きにさせないということ」とみる。

 ブックオフは約900店舗を全国展開し、本の売り上げは年間220億円を超える。出版社側には、むしろ取りこむことで二次流通市場をコントロールしようという考えがある。大きな狙いは、3社の売り上げが市場の6割強を占めるといわれるマンガ単行本(コミック)だ。08年の新刊コミックの推定販売金額は2372億円。ブックオフのコミック販売額は90億円強だが、新刊本の定価に換算すると数百億円になる。

 ブックオフ側も株取得を歓迎した。リーマン・ショック後に大株主の日本政策投資銀行系のファンドが株を手放そうとした時、取得を検討した中に新古書も扱う企業が含まれていた。業界の主導権を競争相手に握られたくなかったからだ。

 だが、出版社とブックオフの思惑は早くもずれている。

 講談社の森武文常務は「要請の第一が、コミックを含めて価値を創造する者へのリターン。次の作品が生み出される世界を構築してくださいということ」と話す。ある出版社幹部からは、ブックオフの売値の1〜2%程度を作者に還元することを求める声が上がっている。新刊が出たあと一定期間は店頭で売らないでほしいと要望も出そうだ。

 これに対しブックオフの佐藤弘志社長は慎重だ。「売値の1%でも小売業者にとって厳しい数字だが、それ以前に、中古本に著作権は及ばないと認識している。また、新刊本を一定期間売らないのは事実上無理」。一方で「出版社は定価のない自由価格本の販売にブックオフを使ってほしい。例えば洋服なら、デパートで売れ残ったらアウトレットに持って行く」と期待を込める。

 今回、出版3社にブックオフ株取得を打診したのは大日本印刷グループだった。大日本印刷は凸版印刷に匹敵する業界最大手で、年間売り上げは約1兆5848億円。これに対し出版物の販売金額は業界全体でも約2兆円だ。

 株取得発表の直前には主婦の友社との資本・業務提携を発表したほか、昨年から今年にかけて図書館流通センター、丸善、ジュンク堂を次々に子会社化している。来春をめどに持ち株会社を設立予定だ。出版の上流から下流まで押さえたことになる。

 「一人勝ちを狙った覇権主義」と冷ややかな声もあるが、一連の資本参加の指揮を執る森野鉄治常務は「我々の原点である出版業界を活性化させたい」と強調する。傘下企業がその「実験場」になる。

 例えば、丸善とジュンク堂には大日本印刷が開発中の顧客情報管理システムを導入し、どんなコンテンツが望まれるかを把握する。このデータは、主婦の友社が発行する出版物の企画に役立てる。

 出版界はこれまで、出版社や、問屋にあたる大手取次会社主導で動いてきた。しかし一連の再編劇では取次会社はかやの外に置かれている。取次会社の中には当初、大手3社のブックオフ株取得に警戒感や懸念を示したところもあった。返品された本を出版社が安値でブックオフに流したら不利益になるからだ。出版社側がそういうことにならないと説明したため、現在は静観の姿勢を取っている。

 大日本印刷の動きは、出版不況への危機感から黒衣が表舞台に躍り出たように見える。業界には「大日本印刷はさらに巨大化するのではないか」という懸念もあるが、森野常務は「数ばかり増やしても仕方ない」。

 だが最近では、大日本印刷グループに対抗できるような書店連合や出版社の合従連衡のうわさ話が、業界内では具体名で語られるのが常になっている。(西秀治、竹端直樹、久保智祥)

151千葉9区:2009/06/07(日) 12:48:50
http://sankei.jp.msn.com/economy/business/090606/biz0906062000008-n1.htm
【ドラマ・企業攻防】ブックオフ“改善計画” 黒子の大日本印刷が表舞台へ (1/3ページ)
2009.6.6 20:00

 5月13日、出版業界に激震が走った。大日本印刷グループと講談社など出版大手3社が、中古本販売のブックオフコーポレーションに出資すると発表したためだ。黒幕は、大手書店を買収で次々に傘下に収めてきた大日本印刷。新刊本が発売された直後に半値で中古本として販売するブックオフは、出版社や書店にとって“天敵”だ。これまで黒子に徹してきた大日本印刷が表舞台へと上がり、業界秩序を乱す異端児の“改善計画”に乗り出したとの見方がもっぱらだ。


甘い幻想

 「怖くないといえばうそになるが、わざわざ出資して上場企業の主要業務をやめさせるようなことはあり得ない。株式の買い増しもしないと聞いている」

 ブックオフの佐藤弘志社長は、新しい出資者に戸惑いながらも、希望的観測を漏らした。

 出資比率(議決権ベース)は大日本印刷グループが傘下に収めた丸善、図書館流通センター分を含め17・98%。講談社、小学館、集英社の出版3社が各4・66%で計約31%を占める。主な取得先は日本政策投資銀行系の投資ファンドだ。

 ブックオフは不正経理の発覚で経営が悪化し、平成20年にファンドから出資を受けた。今回の売却はファンドの投資回収であり、佐藤社長が「相談はあったが、われわれは受け身」と話すように、事実上、蚊帳の外に置かれていた。

 それでも、社内には「大手出版社と密に話をすることは夢だった。これを機にビジネス機会を増やしたい」(松下展千専務)との期待感すらある。

 その一つが、出版社が再販指定を解除した「自由価格本」の販売だ。新たな事業の柱として全国約900店のうち160店で取り扱いを始めている。現在、中小出版社の本が中心だが、佐藤社長は「大手3社が加われば…」と、そろばんを弾く。

 だが、その期待は、甘い幻想に終わりそうだ。


黒幕の策謀

 「これまで印刷屋業界は、黒子に徹してきたが、出版界全体を健全にしたい」

 大日本印刷の森野鉄治常務は、ブックオフへの出資が、業界秩序の維持にあることを隠さない。

 深刻な出版不況は、活字離れに加え、「新刊本を発売の数日後には、どこからともなく定価の1割の値段で買い集め、半値で店頭に並べる」(業界関係者)というブックオフのビジネスモデルも一因とされる。

 出版社からは、「中古本として売るまで一定期間待ってほしい」と、あからさまにブックオフの経営に介入する声も上がる。

 本の印刷を請け負う大日本印刷にとって出版不況は死活問題だ。しかも、同社は平成21年3月期に上場以来初の最終赤字に転落した。巻き返しのため、丸善や流通センターに加え、大手書店のジュンク堂、出版社の主婦の友社を次々に買収。印刷から出版、流通にいたる川上から川下まで一貫して自ら手掛けることにより、収益を拡大する戦略を進めており、ブックオフを野放しにはできなくなった。

 同社が狙うのは、書店に収めた本のうち4割が出版社に戻ってくるという高い返本率の改善だ。

 例えば、1冊ごとにICタグ(電子荷札)をはり付け、中古本市場を含め、その流れを監視。「得られたデータを基に返本率の改善策を練る」(森野常務)という構想を描く。ブックオフをその“実験場”として組み込めば、データの精度は格段に高まり、有効な対策が打ち出せる。


同床異夢

 出資者連合のもう一つの狙いが、ブックオフが支払っていない作家への対価である“著作権料”の徴収だ。出版業界にとって、作家に正当な著作権料が支払われ、次の作品を生み出してもらうことが、「業界の活性化には欠かせない」との立場だ。

 これに対し、新刊本として販売された段階で、価格に著作権料が含まれており、「中古本に著作権は及ばない」というのが、ブックオフの主張だ。両者の隔たりは大きい。

 出資者連合とブックオフは近く、共同のワーキングチームを発足させ、具体的な協力についての検討を始めるという。だが、両者の思惑は、“同床異夢”だ。

 今後の協議で、ブックオフが中古本の販売手法の見直しや著作権料の支払いで徹底抗戦し、対立が表面化するのは必至。そうなれば、出資者連合が、完全支配をもくろみ、TOB(株式公開買い付け)による株の買い増しへと打って出る可能性も否定できない。(小熊敦郎、井田通人)

152とはずがたり:2009/06/22(月) 12:33:43
井上ひさしはもっとも好きな作家でありますね。
個人的に現実的には軍隊を保有してるけど理念として憲法9条を掲げる事にこそ大いなる意味があると思ってるけど,それ以外の部分では改正するべきだと思ってるので改憲派だけど。
それにしても流石井上ひさしだなぁ〜。議論好きなんだなw

900 名前:無党派さん[sage] 投稿日:2009/06/22(月) 12:05:39 ID:rmlLowKC
当スレ住民の、井上ひさしの評価ってどんなもんなの?

井上さんは、南極の領有権凍結や核爆発を禁じた南極条約に日本国憲法の精神が生きていると紹介。
「そこから南米や東南アジアへ非核兵器地帯条約が広がり、地球上の3分の2は非核地帯になっている」と
憲法9条の力を訴えた。

てな、意味不明なことを言ってるんだけど・・・

961 名前:無党派さん[] 投稿日:2009/06/22(月) 12:25:10 ID:ENXIYMMu
>>900
井上ひさしの小説がすごくおもしろいし、才能あると思うがね。
人間的にもおもしろくて、右翼の鈴木邦男が書いていたのだが、鈴木らが
作家や評論家に抗議の電話をかけると、ほとんどの人はすぐ謝るか相手にしないのだが、
井上ひさしの場合は一歩も引かず、何時間でも反論してくるし、妙に天皇や歴史のことにも詳しくて、
歴代の天皇の名前を全部言えるか?自分は暗記してるぞ。お前ら右翼の癖に天皇の名前も言えないのか
と挑発してくる。そのうち、井上ひさしに電話をかけるときは、右翼の仲間うちで
お前がかけろよ、いや、お前が、と譲りあうようになってしまったとw

153千葉9区:2009/06/29(月) 21:29:19
http://www.asahi.com/business/update/0629/TKY200906290285.html
DICと大日本印刷が国内インキ事業統合 シェア3割強
2009年6月29日20時45分
 国内印刷インキ2位のDICと、同3位の大日本印刷は29日、国内の印刷インキ事業を統合し、10月に合弁会社を設立すると発表した。合弁会社は国内販売シェアが3割強となり、首位の東洋インキ製造と並ぶ規模となる。出版物やチラシなどに使う印刷インキの需要は出版不況や広告の電子化が進んだことから頭打ちで、両社は統合で効率化を図る。

 合弁会社はDICが66.6%、大日本印刷が33.4%を出資する。設立当初の社員は約1千人で、年間売上高は約1100億円。両社の印刷インキ関連の計10工場の設備を合弁会社に移し、重複設備を廃棄するなどしてコストダウンを進める。印刷インキの国内需要は06年の50万トンをピークに前年割れが続いている。

154とはずがたり:2009/07/14(火) 19:48:49
大掃除に駆り出された掛川の実家から子供の頃好きだった安野光雅の『あいうえのの本』を見つけて筑波へ持ち帰る。
何度読んでも名著だ。
福音館から。1976年出版。第2刷で当時\900-である。

155とはずがたり:2009/07/14(火) 20:01:28
>>154
×あいうえの
○あいうえお

156とはずがたり:2009/07/23(木) 04:32:36

ぐりとぐら(参考画像http://omosirogazoublog.blog21.fc2.com/blog-entry-266.html )は関係ない?>ぐりぐら図書館

学校図書館賞:東京都中野区立啓明小に 運営に児童が積極参加
http://mainichi.jp/enta/book/news/20090624ddm010040110000c.html

 第39回学校図書館賞(日本学校図書館振興会、全国学校図書館協議会主催)の第3部(実践活動)に、子ども参加型の図書館づくりを進める東京都中野区立啓明小学校(児童353人)が選ばれた。

 同賞は、学校図書館の運営や読書指導などの活動を顕彰するもの。啓明小では97年に図書館が拡張され、「ぐりぐら図書館」と命名。図書館の運営や企画に児童が積極的にかかわり、本を題材に人形劇を演じたり、購入書籍の選定に参加している点などが評価された。

 12日に東京都内で開かれた表彰式には、同小の橋浦義之校長と松崎雅恵主幹教諭、米村和美・学校図書館指導員が出席。松崎さんは「『学びが変わる、触れ合いが広がる』をテーマに、さらによい図書館づくりに努めたい」とあいさつした。

 他の同賞受賞者は、▽第1部(著作・論文)=鳥取県立白兎(はくと)養護学校司書教諭、児島陽子さん(48)▽第2部(運動の推進)=福岡県教育弘済会日本教育公務員弘済会福岡支部調査役、加留部謹一さん(71)。第11回学校図書館出版賞の「出版賞」には、岩崎書店、新日本出版社、吉川弘文館の3社が選ばれた。

毎日新聞 2009年6月24日 東京朝刊

157とはずがたり:2009/07/23(木) 04:33:00
またsage設定になってた。。

158とはずがたり:2009/08/16(日) 16:51:14

家の大掃除で出てきた文庫本。懐かしい。生駒に持ち帰ってきた。
作者の小寺真理は高校の国語教師だった親爺の教え子だったとかなんとかで謹厳な親爺が買ってきた軟らかい本。

七番目のブガッティ (ソノラマ文庫) (文庫)
小寺 真理 (著)
http://www.amazon.co.jp/%E4%B8%83%E7%95%AA%E7%9B%AE%E3%81%AE%E3%83%96%E3%82%AC%E3%83%83%E3%83%86%E3%82%A3-%E3%82%BD%E3%83%8E%E3%83%A9%E3%83%9E%E6%96%87%E5%BA%AB-%E5%B0%8F%E5%AF%BA-%E7%9C%9F%E7%90%86/dp/4257763477

159とはずがたり:2009/08/16(日) 17:13:45
>>158
写真は美人ぽいけど俺より一回り上かぁ。

日本推理作家協会の会員プロフィール紹介
http://db2.dcube.co.jp/mystery/FMPro?-db=mystery_writer.fp5&amp;-format=member.html&amp;-View

小寺 真理(こでら まり) 現会員
生年〜没年:1958.10.20〜

略歴:
静岡県出身。白百合女子大学国文学科卒、八一年より「まるおけいこ」の筆名でアニメ脚本を書く。『きんぎょ注意報!』『魔法騎士レイアース』ではシリーズ構成も。八六年よりソノラマ文庫で推理小説を書く。『七番目のブガッティ』などのクラシックカーシリーズ、時代冒険小説の『レッド!―イングランドの赤い竜―』。現在は香港映画にどっぷり。張耀揚(誰だ?)のファン。日本で一番耀揚の映画を見ている奴である!
(自筆プロフィール)

因みに張はこれ↓こつい男好きか!?

張耀揚
http://www.geocities.co.jp/Hollywood-Studio/5353/index.htm
香港電影界に存在するゴリラのようにでかい男。
考え無しに己の体を鍛えあげ、乳筋発達絶好調。
「ロイ服」をこよなく愛し、宇宙人ボイスでトーク。 l

160とはずがたり:2009/08/16(日) 17:28:31
>>159
×こつい
◎ごつい

161とはずがたり:2009/09/24(木) 02:22:34
生駒にある別役本棚卸し

・『さんんずいづくし』 白水社 2001年

・『四字熟語 左見右見』 大修館書店 2005年

・『さんずいあそび』白水社 2006年

162とはずがたり:2009/09/27(日) 15:06:06
別役実棚卸し
実家篇(戯曲集・童話集取り敢えず除く)

『言葉への戦術 別役実評論集』1972年 鳥書房
『探偵物語』1977年 大和書房
『電信柱のある宇宙』1980年 白水社
"別役実の世界" 別冊新評 昭和55年(1980年)冬
『別役実の犯罪症候群(シンドローム)』1981年 三省堂
『虫づくし』1981年 鳥書房
『けものづくし 真説・動物学大系』1982年 平凡社
『台詞の風景』1984年 白水社
『道具づくし』1984年 大和書房
『別役実の名画劇場(パロディシアター)』1985年 王国社 (戯曲仕立てだけえが)
『鳥づくし 【続】真説・動物学大系』1986年 平凡社
『探偵χ氏の事件』1986年 王国社
『馬に乗った丹下左膳』1986年 リブロポート
『ベケットと「いじめ」 ドラマツルギーの現在』1987年 岩波書店
『当世・商売往来』1988年 岩波新書
『魚づくし 【続々】真説・動物学大系』1989年 平凡社
『教訓 汝,忘れる勿れ』1990年 王国社
『別役実の当世病気道楽』1990年 三省堂
『日々の暮らし方』1990年 白水社
『宇宙遊泳する現代』1991年 弥生書房
『別役実の人体カタログ』1993年 平凡社
『当世もののけ生態学』1993年 早川書房
『思いちがい辞典』1993年 リブロポート
『都市の鑑賞法』1995年 大和書房
『当世悪魔の辞典』1995年 朝日文芸文庫
『ことわざ悪魔の辞典』1997年 王国社
『さんずいづくし』2001年 白水社
『満ち足りた人生』2001年 白水Uブックス

163荷主研究者:2009/09/27(日) 22:57:08
横浜にある別役本棚卸し

・『道具づくし』大和書房、1984年

書籍では無いが…
・「花粉症」狂躁曲 日本経済新聞2005年3月13日付40面

164とは@港北PA:2009/09/27(日) 23:02:02
ん、乙。花粉症俺にも見せなぁい。

165とはずがたり:2009/09/30(水) 12:21:56
丸善、ジュンク堂書店、大日本印刷/業務提携締結
(経営戦略 / 2009年09月29日)
http://www.ryutsuu.biz/strategy/b092925.html

丸善、ジュンク堂書店、大日本印刷は9月29日、業務提携契約の締結とともに、丸善、図書館流通センター(TRC)、大日本印刷(DNP)、ジュンク堂書店の4社による経営統合の協議を行うと発表した。

丸善、ジュンク堂書店、大日本印刷の3社はことし3月以降、書籍販売市場の活性化を目的として、各社の経営資源を活用する協業体制の構築について協議を進めてきた。業務提携によって、保有する店舗運営力、店舗開発力、システム・ITに関するノウハウ、物流機能、ブランド力、技術力などの経営ノウハウを共有化し、3社協働で新規サービスの新業態、新企画の開発を行うなどの協業体制を構築、相互発展を目指す考えだ。

具体的な業務提携内容は、店舗事業領域では、人材交流・共同研修等を通じた店舗運営ノウハウの共有、洋書、文具、専門書等に関する商品調達力などの丸善・ジュンク堂各自ノウハウの相互店舗への応用・展開、顧客注文に対する商品の相互融通、POSシステムの統合、共同催事の開催。

さらに、業務提携を推進するための取り組みの一環で、丸善、図書館流通センター(TRC)、大日本印刷(DNP)、ジュンク堂書店4社は、経営統合に向けて、協議を継続していく。

丸善とTRCが、2010年2月1日をめどに、共同株式移転の方法により共同持株会社(社名:CHIグループ)を設立して経営統合を進めることや、共同持株会社設立後3年以内をめどとした、ジュンク堂の共同持株会社グループへの参加などが合意書の内容。

丸善とTRCは、合意書に基づき、2010年2月1日(予定)を期日として、両社の持株会社であるCHIグループを設立することに合意した。丸善、TRC、両社の親会社であるDNPとの間で共同持株会社の設立・運営に関して「新会社の設立及び運営に関する契約書」を締結。共同持株会社のもとで、丸善とTRCの経営統合・事業協力を推進していく。

2008年の書籍・雑誌を合わせた出版物販売額は前年比3.2%減の2兆177億円と4年連続で前年割れとなった。新刊本の返本率が40%台で高止まりするなど、出版流通業界の課題に対する解決への取り組みが求められている。

DNP、丸善、TRC、ジュンク堂の4社は、教育・出版流通事業で、相互に連携を図りながら、業界全体の課題解決に積極的に取り組んでいる。取り組みを推進するためには、TRCが持つIT、物流システム、販売手法に関する高度なノウハウと、丸善が持つブランド力、顧客基盤や店舗事業・出版事業などを共有・融合するのが有効であると判断した。

丸善とTRCが株式移転の方法で共同持株会社を設立することになった。株式移転の効力発生日に先立ち、東京証券取引所に上場している丸善の普通株式は上場廃止となり、共同持株会社の株式について東京証券取引所に新規上場申請が行われる予定。

関連記事は下記URLを参照。
http://www.ryutsuu.biz/strategy/b032418.html

166とはずがたり:2009/12/18(金) 16:17:01

小林多喜二の恋人、タキさん死去 101歳
http://www.sakigake.jp/p/akita/news.jsp?kc=20091211g

 大館市生まれの作家、小林多喜二が終生思いを寄せた女性、タキさん(旧姓田口)が、老衰のため今年6月19日に神奈川県内の介護老人施設で死去していたことが分かった。101歳だった。親族が10日、明らかにした。

 タキさんは、北海道小樽市の料理屋で働いていた16歳のとき、当時銀行員で21歳の多喜二と出会った。多喜二は美ぼうのタキさんに引かれ、小樽や東京で一時期同居して結婚を望んだが、実現しなかった。弟妹たちの面倒を見なくてはいけないタキさんが身を引いた?と伝えられている。

 エリート銀行員だった多喜二は、タキさんとの交流を通じて人間的にも文学的にも成長し、プロレタリア作家として社会変革を志すに至ったとされる。社会の底辺で生きる女性を主人公に、「瀧子(たきこ)もの」と呼ばれる数編の作品も残している。

 多喜二は思想犯として逮捕され、29歳で死亡。タキさんは戦後になって事業家と結婚した。親族は「本人は平穏な晩年を送りました。幸福な一生だったのではないでしょうか」と語った。

 先月出版された書簡集「小林多喜二の手紙」(岩波文庫)には、多喜二がタキさんにあてた恋文23通も収められている。
(2009/12/11 10:38 更新)

167とはずがたり:2009/12/18(金) 16:17:41
間違ってsageてもた。。

168とはずがたり:2009/12/23(水) 14:01:37

移民環流―南米から帰ってくる日系人たち [著]杉山春
http://book.asahi.com/review/TKY200901060123.html
[掲載]2009年1月4日
[評者]松本仁一(ジャーナリスト)


■2つの国で居場所失うデカセギの現実

 本書によると、日本で働く日系ブラジル人にはドリフト愛好者が多いらしい。山道のカーブを、タイヤをきしませて車を走らせるレース、あれである。

 彼らの多くは、母国では月収300ドル程度だ。ところが日本に来ると、がんばれば月に30万円はかせげる。本国の10倍。そして周囲は消費財の洪水だ。中古車なら10万円で買える。不安定な身分を忘れ、車、テレビ、ビデオと、次々に購入する。

 ローンの返済のため、朝早くから夜遅くまで働かねばならない。子どもは学校に預けっぱなしで、教育やしつけの時間はない。子どもたちは日本語もろくにできず、いじめにあい、不登校になる。暴走族に加わり、犯罪に手を染めるものも出てくる。

 日本の外国人登録で、ブラジル人は中国人、韓国・朝鮮人に次いで3位、約30万人に達した。10年前の3割増だ。戦後の貧困に押し出されてブラジルに渡った移民の子どもたちが、還流した日本でふたたび鬼っ子のあつかいを受けている。

 著者はブラジルの彼らの出身の町や村を訪れる。長い出稼ぎから帰った人々は故郷で足場を失っており、働こうにも職がない。持ち帰った金が底をつくと、また日本に戻るしかないのである。

 ゆたかな日本で働いて金を貯(た)め、母国に家を建ててしあわせに暮らそう……。最初の夢はそうだった。しかし現実には、日本と母国の双方で居場所を失い、生活を崩壊させていく。この本は、そんな現実をきめ細かい取材でたどっていく。

 日本の経済は、外国人労働に頼らなければ立ちゆかなくなっている。経済の土台を支える彼らの生活が崩壊しかけているというのに、政府や企業はわれ関せずだ。地域社会の人々がボランティアで支えようとしているが、その力はあまりに小さい。

 不況のなか、単純労働者の切り捨てが始まった。最初に切られるのはこうした日系ブラジル人たちである。そんな状況で、彼らはどうなっていくのか。この本の続編が読みたくなる。

169名無しさん:2009/12/27(日) 11:37:04
http://mainichi.jp/enta/book/hondana/news/20091227ddm015070042000c.html
今週の本棚:松原隆一郎・評 『政治の終わり、政治の始まり…』=御厨貴・著
 ◇『政治の終わり、政治の始まり−−ポスト小泉から政権交代まで』
 (藤原書店・2310円)

 ◇時代の文脈を刻印した「講談風」宰相論
 安倍晋三政権から福田康夫政権を経て麻生太郎政権まで、厳密には民主党への政権交代まで、現役の首相について書き語った、エッセイ集である。付録として、中曽根康弘・塩川正十郎・渡邉恒雄各氏へのインタビューが附(ふ)されている。

 同じ著者の『政策の総合と権力』(東京大学出版会)や『明治国家をつくる』(藤原書店)といった重厚な学術書ではないから、学問的に受けるだろう厳密な批判に対し周到な予防線を張っているわけではない。予想を含む判断が述べられているため、後には間違いを指摘されることもありえよう。リスクのかかる仕事だが、しかし政権をどう評価するのかは学界の話題というよりも実際に票を投じる有権者の課題であるから、プロの政治学者が考え方の手筋を披瀝(ひれき)するのは意義がある。

 また政権すら毎年変わるご時世にあって、少し前に起きた出来事やそれらへの自らの反応すら記憶が薄れつつある。今なぜ民主党は事業の仕分けで官僚を痛めつけているのか、なぜ子ども手当や農家の戸別所得保障というかたちで現金をばら撒(ま)こうとしているのかは、それ以前の自民党政権で受け継がれた文脈を知らずに理解できるものではない。独立して書かれた28の短文には、時代の文脈が刻印されている。

 さらに、本書には、「人を見て面白がれる精神」が脈打っている。最近の若手政治学者は政治をデータや数理で分析し尽くせるものと思いこむ風潮があるが、経済現象ですら数値だけでは語り尽くせない。人の心情が景気を動かすのであり、まして政治においては宰相の人となりや言葉が有権者を動かす。著者の真骨頂が「講壇風」であるより「講談風」であるのは、宰相論に適した表現を選んだからだろう。

 本書の眼目は、第一に現役の宰相を値踏みして、歴史にその価値を定位することにある。多くの事柄が検討されるが、「さすがプロ」と思わせられる視点がちりばめられている。ひとつには、「自民党がダメにな」り、「国民は自民党的なるもののパージ」を行ったのだとして、何が問題になったのか、という点がある。

 目立つのは、宰相が出処進退の文法を守れなくなったこと。福田は内閣改造直後、安倍は参院選敗退後ではなく所信表明を行いまでして突如辞任した。こうした「投げ出し」は、常人のなしえない難事に対し権力を委任されている宰相の価値を公然と貶(おとし)めている。しかも麻生が冒頭解散に踏み切れないのに、次なる人材が登場しない。自民党には、人材育成ができなくなっていた。

 さらに政治家と官僚や有権者をつなぐ根回しや談合が、悪(あ)しき意味でしか機能しなくなったこともある。自民党政治においては、有権者の声は村長や町長といった「中間管理職」を介して国政に届いたが、市町村合併を経てそうしたルートが途絶した。町レベルの要望を市会、県会の議員を通じて党の予算配分に上げるというやり方だが、こうした利益配分を包括委任するルートは国民から疑問視されてもいた。かくして有権者は政治家と直接対峙(たいじ)するかに思うようになった。

 ふたつには、小泉政治とは何だったかについての卓見がある。小泉も「自民党をぶっ壊す」とは宣言したが、彼の本質は改革主義者、市場主義者という国民のイメージ通りではない。「下から上へ」利益誘導を求める田中派的ルートの解体に焦点を当てた党内抗争に、彼の視線は注がれた。だからこそ民主党の事業仕分けのような、包括委任をより徹底して粉砕する反自民政策に取り組む気持ちなどいささかもなく、世襲して平然としているのだろう。

170名無しさん:2009/12/27(日) 11:37:15
>>169

 三つには、政治史を引用しつつ、現在に示唆を得る専門家としての見解がある。下野した自民党が何をすべきかといえば、たんに民主党に敵対するのではなく、長い日程で党を自己点検し再建を図るべきだという。吉田茂率いる自由党は政権を手放した後、雑誌『再建』を発行し、総点検を行った。それは近年ではイギリスの労働党が、下野の後、サッチャー・メージャーの十八年にわたる保守政権期に立て直しを図り、ブレアのもとで政権奪回したのにも通じる。

 下からの利益誘導希望に応じることを国政としたという意味では、自民党政権は江戸時代同様、国家を意識させないシステムだったと言うべきかもしれない。著者は、「脱藩の志士」となった坂本龍馬のごとき者だけが藩の利害を離れナショナル・アイデンティティを持ち得たのだと見る。しかも龍馬の場合、明治維新後にみずからを政府要人に指名しなかった。確固とした見通しと国家像を持ちながらも、私利を越え果たすべき役割を全うすることに専念したのだ。そうした異才の出現を待望するというのだが、制度論で終わらず人物論に向かうのが著者らしい。国民を疲弊の淵(ふち)まで追いやりながら「親馬鹿(ばか)」を土産として残した元首相しか長期政権を築けなかった近年の自民党は、なるほど人材に枯渇していたのであろう。

171荷主研究者:2010/01/25(月) 00:15:20
先日、紀伊國屋書店で立ち読みをしていて発見し購入した。まだ読んではいないのだが、魅力的な企業城下町がいくつも取り上げられていて面白そうである。

http://www.gakugei-pub.jp/mokuroku/book/ISBN978-4-7615-3176-8.htm
社宅街 企業が育んだ住宅地
社宅研究会 編著
学芸出版社

A5判・256頁・定価3150円(本体3000円)
ISBN978-4-7615-3176-8
2009-05-30 初版発行

■■内容紹介■■ 
日本の近代化を支え、生産機能向上にまい進した企業は、福利施設として住居、娯楽施設、都市基盤等をも整備し、街をつくった。北海道から鹿児島に加え、日本統治時代の樺太、台湾、南洋群島の12事例を取り上げて、先進的な試みに満ち、現代にもひそやかに息づく社宅街の、成立と変容を明らかにする。社宅街データベース付。

■■目次■■
第Ⅰ部 近代の企業開発住宅地─社宅街
第Ⅱ部 社宅街の誕生と展開
1章 苫小牧/カンパニータウン
2章 鴻之舞/消えた東洋一の金山
3章 釜石/近代製鉄発祥の地
4章 小坂/記憶をつなぐ鉱山町
5章 日立/鉱山町から工業都市へ
6章 生野・神子畑・明延/鉱石の道がつなぐ三鉱山
7章 倉敷/大原孫三郎の労働理想主義と寄宿舎の改良
8章 新居浜/社宅街という生活文化の遺産
9章 串木野/「伝統」対「革新」、「島津家」対「三井財閥」
10章 樺太/「内国植民地」の社宅施策
11章 台湾・金瓜石/植民地統治下の社宅
12章 南洋群島/熱帯気候下の社宅
第Ⅲ部 社宅が語る近代日本の住文化

172とはずがたり:2010/01/25(月) 17:14:32

出版物の推定販売額2兆円割れ 88年以来
2010年1月25日 16:26 カテゴリー:文化
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/148383

 2009年の出版物の推定販売金額が前年比4・1%減の1兆9356億円だったことが25日、出版科学研究所(東京)の調査で分かった。推定販売金額が2兆円に届かなかったのは1988年以来。

 同日発行された「出版月報」1月号によると、書籍は前年比4・4%減の8492億円、雑誌は同3・9%減の1兆864億円。書籍は3年連続、雑誌は12年連続で前年割れとなった。

173とはずがたり:2010/01/25(月) 17:15:42
つかこうへいさん肺がん 抗がん剤治療中
2010年1月25日 14:10 カテゴリー:文化
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/148360

 劇作家のつかこうへいさん(61)が、肺がんであることが25日、分かった。関係者によると現在、抗がん剤治療を受けているという。

 つかさんが手掛ける舞台「飛龍伝2010 ラストプリンセス」は、2月3日から東京・新橋演舞場で予定通り行われる。

174とはずがたり:2010/01/30(土) 00:18:00

村上版ライ麦畑を読んだけど意味不明で全く面白くなかった。

米作家サリンジャー氏、91歳で死去
http://jp.wsj.com/Life-Style/node_27586
2010年 1月 29日 18:22 JST

 小説「ライ麦畑でつかまえて」で知られる米国人作家J.D.サリンジャー氏が27日、ニューハンプシャー州の自宅で老衰のため死去した。91歳だった。

 代表作の「ライ麦畑でつかまえて」は1951年の出版当時旋風を巻き起こした。世界各国で翻訳され、6500万部以上を売り上げた同作品は20世紀を代表する小説にあげられることも多い。
J.D.サリンジャー氏(1951年当時) Getty Images

J.D.サリンジャー氏(1951年当時)

 だがサリンジャー氏自身は1953年以降隠遁生活に入り、私生活は謎につつまれていた。ニューハンプシャー州の自宅付近で彼を目撃した人は、身なりを構わない世捨て人という印象だったという。

 その後、同氏は初期の作品などをめぐる訴訟に関わることが増えた。昨年はサリンジャー氏の訴えで、スウェーデンの出版社などに「ライ麦畑でつかまえて」の続編出版を禁じる判決が出ている。数少ない発言のなかで、同氏は1974年に「出版しないことに至高の平穏がある」と語っていた。

 サリンジャー氏の死去で、同氏の作品は再び注目され、映画化の動きが再浮上するのはほぼ確実だ。だがサリンジャー氏は短編「コネチカットのひょこひょこおじさん」を原作とした映画「愚かなりわが心」(1949年)の失敗で、映画化は避けるようになっていた。

原文: 'Catcher in the Rye' Author J.D. Salinger Is Dead at Age 91

175とはずがたり:2010/02/06(土) 19:01:22

求む!店長候補 ブックオフが正社員200人採用
http://www.asahi.com/national/update/0206/TKY201002060199.html
2010年2月6日15時1分

 「求む! 店長150人」。新古書店ブックオフやスポーツ用品、衣類などのリユース(再利用)商品の店舗を全国展開するブックオフコーポレーション(本部・神奈川県相模原市、佐藤弘志社長)は、3月から約1年かけて店長150人を含む200人の正社員を採用する。現在の社員数の2割強の人数で職歴は不問。「不況で就職難の時代だからこそ、有能な人材を見つけられるのではないか」と同社は期待している。

 現在の社員数は956人。直営店は新古書店ブックオフが301店、スポーツ用品の「B・SPORTS」が29店、レディース用品の「B・STYLE」が28店、子ども用品の「B・KIDS」が20店、腕時計や貴金属の「B・Select」が14店などとなっている。

 昨年11月、これら各種店舗を1カ所に集めた大型店「スーパーバザー」を名古屋市内で開店した。1カ月の売り上げ目標は8千万円だったが1月は9500万円と好調だった。リユース市場での足場を固めるため新古書以外の販売にも力を入れる同社は、今後も同様の大型店を全国に約100店つくる予定。そこで大量採用が必要になった。

 店長に求められるのは熱意で、店長以外に募集する社員像はそれぞれのジャンルの商品知識を持った人という。いずれも面接だけの選考で、「マニアとかオタクの人も大歓迎」としている。(西秀治)

176神奈川一区民:2010/02/09(火) 15:41:19
作家の立松和平さん死去、62歳。

(ソース@東京新聞)

177とは:2010/02/09(火) 16:39:28
少々驚きました。62なら未だ未だこれからの部分もあったでしょうにねぇ。ご冥福をお祈りしたい。

178とはずがたり:2010/02/09(火) 18:09:23

訃報:立松和平さん62歳=作家「遠雷」「毒」TVで活躍
http://mainichi.jp/select/person/news/20100209k0000e040077000c.html

 「遠雷」などの小説で知られ、環境問題への取り組みなど幅広い活動に取り組んだ作家の立松和平(たてまつ・わへい=本名・横松和夫=よこまつ・かずお)さんが8日、東京都内の病院で死去した。62歳。栃木県出身。葬儀は近親者で行う。立松さんは先月から、体調を崩して入院していたという。

 早稲田大在学中に早稲田文学新人賞を受賞。卒業後、肉体労働などで生計を立てながら執筆を続けた後、宇都宮市役所に勤務した。1978年、作品集「途方にくれて」を出版。作品が芥川賞候補になったことを機に市役所を退職した。

 80年に長編小説「遠雷」で野間文芸新人賞。97年、「毒−風聞・田中正造」で毎日出版文化賞を受けた。他に「卵洗い」「道元禅師」など。テレビの紀行番組にも出演し、テレビ朝日系の報道番組「ニュースステーション」で活躍した。パリ・ダカールラリーへの出場などでも知られた。

179とはずがたり:2010/02/20(土) 18:51:46

五木寛之さんが直木賞選考委員辞意
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100220-00000064-jij-soci
2月20日13時46分配信 時事通信
 1978年から直木賞の選考委員を務める作家五木寛之さん(77)が、同委員を辞任する意向を関係者に伝えていたことが20日分かった。
 19日発行の「日刊ゲンダイ」の連載エッセーで明らかにした。22日発売の「オール読物」(文芸春秋)3月号の中で、佐々木譲さんの同賞受賞作「廃墟に乞う」についての選評に「大きな間違い」があった責任を取るとしている。同誌編集部によると、五木さんは作品中になかった「破顔する」という表現について論じた。文芸春秋側は慰留している。

最終更新:2月20日15時26分
時事通信

180とはずがたり:2010/03/08(月) 19:05:44

「売れると思ったのに売れぬ本」フェア 作者は衝撃?
http://www.asahi.com/national/update/0305/SEB201003050002.html
2010年3月7日4時42分

 福岡・天神のジュンク堂書店で、店員が「売れると思ったのに、なぜ売れぬ」と思った本を100点集めた、意外に売れない本フェアが開かれている。

 並ぶのは、「恋と股間」という刺激的な題で出版された中学生向けの生き方指南書や50年以上前のミリオンセラーの復刻本、10年おいて重版された町歩きエッセーなど。

 九州最大規模の店内で埋没していたが、2階エスカレーター横の「一等地」で真価を問う。企画した店員は「応援したい良書ばかりだが、作者が見たらショックかも」。フェアは今月中旬まで。

181たつまき:2010/04/05(月) 03:12:32
ロシアの大作家レフ・トルストイは、
ドストエフスキーと同様に、
トカゲ座レプティリアン(4次元爬虫類型ヒューマノイド)の変身体だった。
彼らは共に、ロシア人を拉致>殺害>飲血>死体分解>そっくりに変身した
惑星間殺人犯罪者だった。宇宙情報だ。
http://gold.ap.teacup.com/tatsmaki/64.html

182チバQ:2010/04/08(木) 22:14:43
http://www.asahi.com/culture/update/0408/TKY201004080247.html
国会図書館あと7年で満杯 出版点数増え納本続々(1/2ページ)2010年4月8日15時0分

 国内の出版物をすべて集めて保存している国立国会図書館が、所蔵スペースの確保に苦心している。本の出版数は20年で倍増し、本の大型化も進んでいて、あと7年で満杯になりそうだ。電子データ化を進めつつも、「文化財」としての紙の状態での資料保存に力を入れるため、書棚の高さを数センチ単位で変え、利用頻度の少ない本は箱詰めすることを検討している。

 「空きスペースはどんどん減っていく。納本が多くて追いつかない」。国立国会図書館本館(東京都千代田区)で資料保管を担当する大塚奈奈絵課長は嘆く。

 45メートル四方の書庫が17フロアある本館は、厚さ3センチの本が約450万冊収蔵できる。だが、各フロアの書棚には学術書や官公庁の統計資料、文芸書から民間企業の社史まで並び、すでに9割が埋まっている。

 国立国会図書館法では、国内で発行された出版物は、発行者が国立国会図書館に納めるよう義務づけられている。このため、新たに発行された本が次々と寄せられる。

 所蔵スペース不足の原因は、納本数の増加だ。1989年に納められた民間の書籍は約5万9千冊だったが、2008年は約11万1千冊に増えた。長引く不況で本が売れず、少しでも売り上げを増やそうと出版社が新刊を次々に出しているためという。

 本の大型化も影響している。93年度に国の行政文書がA4判に統一され、官庁出版物だけでなく民間図書も大きくなった。国会図書館法の改正で、00年からはCDやDVDも保存することになり、書庫を圧迫している。

 書庫の確保は常に課題だ。本館と、約750万冊分を所蔵でき、新聞や雑誌などを保存する新館(千代田区)が満杯に近づいたため、02年に児童書など約40万冊を所蔵できる国際子ども図書館(台東区)と、約600万冊を収容できる関西館(京都府精華町)を新設した。しかし、すでに子ども図書館は9割、関西館も75%が埋まっているという。

 「一度は忘れられた出版物でも、100年後には時代を映し出す鏡になるかもしれない」。長期保存の意義をこう考える担当者は、スペースの有効活用に努める。

 これまで本館で2冊所蔵していた本は1冊だけにしていく。書棚の本の上部に空間がある場合は数センチ単位で書棚の高さを変える。大型の本はタテに置かずに横に寝かせる。閲覧申請がほとんどない古い本は箱詰めを検討する――といった具合だ。

 だが、広報担当者は「4館合わせても、このままでは7年でスペースがなくなりそうだ」と話す。関西館は増築できる施設になっているが、国の財政難で具体的な話は進んでいないという。

 本や雑誌、新聞の電子データ化も進めているが、凝った装丁や表紙など、紙でなければ伝えられない資料がある。奈良時代のお経の写本も保存されており、後世の研究にも役立つ原資料を守るという考えから所蔵に力を入れている。(野村雅俊)

     ◇

 〈国立国会図書館〉 国会議員の依頼を受けて立法に向けた調査をするほか、国民の財産として出版物の収集保存を担う。資料の保存と利用を両立させるため、蔵書を書庫に収め、請求を受けて閲覧に応じる閉架式図書館になっている。昨年3月末時点で図書が約929万冊、雑誌や新聞は約1309万点(約20万種類)など、所蔵は計約3564万点。紙の資料を長く保存するため、書庫は温度22度、湿度55%に保っている。

184とはずがたり:2010/04/12(月) 13:12:16

作家の井上ひさしさん死去 戯曲、平和運動にも活躍
http://www.47news.jp/CN/201004/CN2010041101000017.html

 「父と暮せば」「吉里吉里人」「ひょっこりひょうたん島」など、笑いと社会批評を織り交ぜた戯曲や小説、エッセーを数多く発表、平和運動にも積極的に取り組んだ劇作家、作家で文化功労者の井上ひさしさんが9日午後10時22分、肺がんのため神奈川県鎌倉市の自宅で死去した。75歳。山形県出身。葬儀は近親者のみで行う。喪主は妻ユリさん。

 昨年10月に肺がんが見つかり治療を受けていた。今月9日朝、入院先から帰宅したが、同日夕に容体が急変した。

 上智大在学中に東京・浅草の劇場「フランス座」で文芸部員になり、執筆活動に。1964年放送開始の「ひょっこりひょうたん島」(共作)で注目を集め、72年に戯曲「道元の冒険」(71年初演)で岸田国士戯曲賞、小説「手鎖心中」で直木賞を受賞。権力と庶民、戦争責任といった重厚なテーマを、言葉遊びやユニークな人物描写で軽やかに描いた。

 反戦・反核や憲法擁護で積極的に発言。2004年には作家大江健三郎さんらと「九条の会」を結成した。日本ペンクラブ会長も務め、言論や平和を守る運動の先頭に立った。

 04年文化功労者、09年日本芸術院会員。読売文学賞、吉川英治文学賞、菊池寛賞など受賞多数。直木賞選考委員も務めた。
2010/04/11 12:28 【共同通信】

185荷主研究者:2010/04/25(日) 02:55:55

http://www.kahoku.co.jp/news/2010/04/20100416t53029.htm
2010年04月16日金曜日 河北新報
井上さんの遺志、未来へ 「井上ひさし未来館」来年新装開館

井上さんの著作や所蔵していた国内外の古典と名作などを備える遅筆堂文庫山形館

 山形県川西町出身で、9日に亡くなった劇作家・作家井上ひさしさんの蔵書を集めた「遅筆堂文庫山形館」(山形市蔵王松ケ丘)と隣接のアリーナが来年5月、「井上ひさし未来館」として新装される。文庫を増設するほか、井上さんの足跡を紹介する施設を増築する。構想段階から深くかかわった井上さんの遺志を引き継ごうと、関係者は準備を進めている。

 遅筆堂文庫山形館は2008年9月、洋菓子製造のシベールが本社工場敷地内に建設。アリーナでは、井上さんが座付き作家を務めていた劇団「こまつ座」の公演や講演会などが開かれている。

 計画では、文庫とアリーナの北側駐車場に展示スペースを中心にした「井上ひさしの仕事場」を建設。井上さんの全著作をそろえるほか、脚本を担当した演劇のDVDを観賞できるスペースなど、活動を紹介する記念館のような施設を目指すという。文庫は3階部分を増床し、蔵書も3万冊増やして6万冊とする。

 文庫とアリーナを運営する公益財団法人「弦 地域文化支援財団」の遠藤征広事務局長によると、開館当初から増築の構想があったといい、井上さんは総合プロデューサーとしてかかわっていた。完成後は未来館の館長に就任してもらうことになっていたという。

 新装オープンは来年5月5日の「こどもの日」を予定。館長には井上さんの三女で、こまつ座の社長を務める麻矢さんの就任を予定している。

 遠藤事務局長は「井上さんは故郷に対する愛着と、本を通じて心を育てようという思いがとても強かった。その思いと井上さんの功績が子どもたちに受け継がれるような場所にしたい」と話している。

186とはずがたり:2010/04/27(火) 06:25:11

2010年03月18日木曜日 河北新報
お宝雑誌2300冊 後世に 収集40年、図書館に寄贈
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/2246/1116734086/1657

187神奈川一区民:2010/07/16(金) 00:35:50
第143回直木賞は中島京子さんに決定!(平成22年度上半期)

第143回直木三十五賞の選考委員会が平成22年7月15日(木)午後5時より築地・新喜楽で開催され、
下記候補作品の中から中島京子さんの「小さいおうち」が受賞作に決まりました。
なお、贈呈式はきたる8月20日(金)に東京・丸の内の東京會舘で行われます。

 公益財団法人 日本文学振興会

■ソース:文藝春秋|各賞紹介|直木賞
http://www.bunshun.co.jp/award/naoki/index.htm
http://www.bunshun.co.jp/award/naoki/143naoki_nakajima.jpg

【選考委員】
浅田次郎 阿刀田高 北方謙三 林真理子 宮城谷昌光
宮部みゆき 渡辺淳一

【候補作品】
乾 ルカ 「あの日にかえりたい」(実業之日本社)
冲方 丁 「天地明察」(角川書店)
中島京子 「小さいおうち」(文藝春秋)
姫野カオルコ 「リアル・シンデレラ」(光文社)
万城目学 「かのこちゃんとマドレーヌ夫人」(筑摩書房)
道尾秀介 「光媒の花」(集英社)



第143回芥川賞は赤染晶子さんに決定!

第143回芥川龍之介賞の選考委員会が平成22年7月15日(木)午後5時より築地・新喜楽で開催され、
下記候補作品の中から、赤染晶子さんの「乙女の密告」が受賞作に決まりました。
なお、贈呈式はきたる8月20日(金)に東京・丸の内の東京會舘で行われます。

 公益財団法人 日本文学振興会

■ソース:文藝春秋|各賞紹介|芥川賞
http://www.bunshun.co.jp/award/akutagawa/index.htm
http://www.bunshun.co.jp/award/akutagawa/143akuta_akazome.jpg

【選考委員】
池澤夏樹 石原慎太郎 小川洋子 川上弘美 黒井千次
高樹のぶ子 宮本輝 村上龍 山田詠美

【候補作品】
赤染晶子 「乙女の密告」(新潮6月号)
鹿島田真希 「その暁のぬるさ」(すばる4月号)
柴崎友香 「ハルツームにわたしはいない」(新潮6月号)
シリン・ネザマフィ 「拍動」(文學界6月号)
広小路尚祈 「うちに帰ろう」(文學界4月号)
穂田川洋山 「自由高さH」(文學界6月号)

189とはずがたり:2010/10/07(木) 04:43:45

理論社が民事再生法申請=「兎の眼」、負債22億円
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101006-00000142-jij-soci
時事通信 10月6日(水)21時32分配信

 帝国データバンクが6日明らかにしたところによると、児童文学作家の故灰谷健次郎氏の代表作「兎(うさぎ)の眼(め)」や「太陽の子」を出版した理論社(東京)が同日、東京地裁に民事再生法の適用を申請した。負債は約22億円。
 同社は1947年創業の児童文学書を扱う中堅出版社。灰谷氏の両作品のほか、脚本家・倉本聰氏の「北の国から」などを出版したが、近年は出版業界低迷の影響で販売が落ち込んでいた。 

最終更新:10月6日(水)21時34分
時事通信

190神奈川一区民:2010/10/14(木) 23:35:09
【文芸】さらば浅見光彦、完結編「最後の事件」2012年に 内田康夫氏「集大成にふさわしいスペクタクルになる」

さらば浅見光彦 完結編「最後の事件」2012年に

 名探偵・浅見光彦が「最後の事件」に挑む――テレビドラマでもおなじみの浅見光彦シリーズ
誕生30年になる2012年春の予定で、完結編が刊行されることが決まった。
作者の内田康夫さん(75)は「集大成にふさわしいスペクタクルになる」とコメントしている。

 浅見は82年の『後鳥羽伝説殺人事件』で世に出て、109作の難事件に挑んできた。
完結編は角川書店から刊行され、仮タイトルは「浅見光彦最後の事件」。
内田さんが今年、作家生活30年を迎えたのを機に、
シリーズの「エンディング」を描くことになった。すでに執筆を始めているという。

 浅見はこれまで“永遠の33歳”だったが、完結編で初めて34歳に。
第2次世界大戦中のドイツの極秘計画に絡んだ事件に挑む。
そして事件の解決後、浅見が「ある苦渋の決断」をするという構想だ。

 とはいえ、シリーズが終わるわけではなさそうだ。
角川書店は「浅見光彦が存在する世界では確実に『最後の事件』です。
ただ、精力的にご執筆を続ける内田先生ですので、33歳の浅見光彦の今後については、
我々から申し上げることができないという状況です」と話している。(高津祐典)

■ソース:asahi.com(朝日新聞社) 2010年10月11日
http://book.asahi.com/news/TKY201010110072.html

191神奈川一区民:2010/10/14(木) 23:37:28
【文芸】芥川賞・直木賞、選考委員追加へ〜島田雅彦氏、伊集院静氏・桐野夏生氏を選出

日本文学振興会は12日、芥川賞の選考委員に島田雅彦氏、直木賞の選考委員に
伊集院静氏、桐野夏生氏が新たに加わると発表した。3名は次回の第144回芥川賞・
直木賞選考会(2011年1月17日開催)より選考会に参加することになる。

 第142回の直木賞選考会は10名で行われていたが、委員の1人である五木寛之氏が
受賞作の論評ミスを理由に、平岩弓枝氏が「後進の方にバトンタッチしたい」という意向に
より今年3月に退任を発表。また、4月に井上ひさし氏が死去したため、7月15日に開催
された第143回直木賞選考会時には7名となっていた。

 なお、今回の発表により、芥川賞選考委員は池澤夏樹氏、石原慎太郎氏、小川洋子氏、
川上弘美氏、黒井千次氏、高樹のぶ子氏、宮本輝氏、村上龍氏、山田詠美氏、島田雅彦氏
の10名。直木賞選考委員は浅田次郎氏、阿刀田高氏、北方謙三氏、林真理子氏、宮城谷
昌光氏、宮部みゆき氏、渡辺淳一氏、伊集院静氏、桐野夏生氏の9名となる。

 新選考委員略歴は以下の通り。

 ■島田雅彦氏
 1983年に発表されたデビュー作『優しいサヨクのための嬉遊曲』のほか、1987年まで
6度同賞の候補に。小説や戯曲、オペラを手掛けているほか“詩のボクシング”などの
活動も行い、2007年には芸術選奨芸術選奨文部科学大臣賞(文学部門)を受賞した。
また俳優としても活躍しており、この夏より順次公開中の『日本のいちばん長い夏』
(監督:倉内均)にも出演している。

 ■伊集院静氏
 1981年『皐月』で文壇デビュー。1992年、『受け月』で第107回直木賞を受賞した。
映画化された『乳房』、『機関車先生』のほか、テレビドラマ化された作品も多数。また、
テレビ・CM出演のほか、別名義での作詞家活動も行っている。

 ■桐野夏生氏
 1993年『顔に降りかかる雨』で第39回江戸川乱歩賞を受賞。1998年に日本推理作家
協会賞を受賞した『OUT』は2004年、アメリカ探偵作家クラブが主催するミステリー賞
「エドガー賞」の候補にもなった。前述の『OUT』のほか、『柔らかな頬』、『魂萌え!』、
『東京島』など映像化された作品も多い。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101012-00000015-oric-ent

192小説吉田学校読者:2010/10/17(日) 16:06:38
本日本屋で立ち読みをしましたが、実に面白かった。
一言で言えば、社会党系やさきがけ系、ローカルパーティー系新党運動の「敗残の歴史」を刻んでおります。
やっぱり、中道左派で容共だが毅然としていて親米、安保堅持というような大政党は必要なのではないか。
マニアックな人(松原脩雄なんて実にいい)達を追っている本ではありますが、面白い。買おうと思う。

民主党政権への伏流
http://www.pot.co.jp/books/isbn978-4-7808-0153-8.html

193神奈川一区民:2010/11/01(月) 08:19:06
齋藤智裕とは水嶋ヒロさんのペンネーム。

【文芸】ポプラ社小説大賞、齋藤智裕さん(26)の『KAGEROU』が受賞!賞金2000万円、大賞は第1回以来の選出[10/31]

2千万円、ポプラ社小説大賞「KAGEROU」

 第5回ポプラ社小説大賞の結果が31日発表され、大賞に東京都
の齋藤智裕さん(26)の「KAGEROU」が選ばれた。

 賞金2000万円。大賞は第1回以来。特別賞(賞金50万円)は
東京都の古内一絵さん(44)の「銀色のマーメイド」、大阪府の
浜口倫太郎さん(31)の「アゲイン」の2作。

ソース:読売新聞(2010年10月31日22時57分)
http://www.yomiuri.co.jp/national/culture/news/20101031-OYT1T00666.htm

194小説吉田学校読者:2010/11/01(月) 19:10:39
>>193
いやあ、久しぶりに掛け値なしに気持ちいいニュースです。実に格好いいですね。絢香はいい夫を持ちました。
このニュースを聞いて、私がなぜか想起してググッてしまったのが「NHK特集 井伏鱒二と酒を飲んで『どうも書く気が起こらんのです』と何度も絡む開高健、それを受けて井伏『書いていきゃいいんですよ』と答える」であった。

賞金2千万、小説大賞受賞は俳優・水嶋ヒロさん
http://www.yomiuri.co.jp/national/culture/news/20101101-OYT1T00323.htm

 小説新人賞最高額の賞金2000万円が与えられる第5回ポプラ社小説大賞を「KAGEROU」で受賞した齋藤智裕(さいとうともひろ)さん(26)が、俳優の水嶋ヒロさんの本名であることが1日、分かった。
 応募1285編の中からポプラ社の編集者が最終選考を行い選ばれた。
 水嶋さんはテレビドラマ「仮面ライダーカブト」「メイちゃんの執事」などで人気を集め、昨年、歌手の絢香さんと結婚。今年9月に執筆活動を理由に事務所を退社していた。
 同賞は、エンターテインメント小説を対象に小説を公募する新人賞で2006年に第1回目が行われ、高額賞金などで話題を呼んだが、第1回の後、大賞が出ていなかった。

水嶋ヒロさん、小説大賞賞金2000万円を辞退
http://www.yomiuri.co.jp/national/culture/news/20101101-OYT1T00917.htm

 第5回ポプラ小説大賞を、本名の齋藤智裕(ともひろ)の名前で受賞した俳優の水嶋ヒロさん(26)が1日、賞金2000万円を辞退したことが明らかになった。
 所属事務所によると、水嶋さんは、「さらに多くの作品が生まれるために賞金を使ってほしい」と考えているという。主催のポプラ社は意向を受け、各地の図書館に本を寄贈するなど、読書の喜びを広げる活動に使う。
 同日、東京都内で開かれた発表会に登場した水嶋さんは、受賞の喜びを「僕にとって大切な一歩目となる作品で大賞を頂け、まだまだ身震いしている最中です」と語った。同賞は、ポプラ社の編集者が公募作の中から選考し、国内の文学賞としては最高の賞金2000万円が与えられる。今回は1285編の応募があった。
 水嶋さんは6月、芸名も肩書も伏せたまま、原稿用紙388枚の「KAGEROU」を投稿。4回の選考を経て先月25日に大賞に決まった後、27日に編集者が「齋藤さん」に会いに行き、初めて作者が水嶋さんだったと分かったという。
 水嶋さんは、これからは『命』をテーマに物づくりをしたい、としている。

195神奈川一区民:2010/12/11(土) 11:52:41
【文芸】第14回司馬遼太郎賞は楊海英『墓標なき草原』に決定!内モンゴル自治区における文化大革命・虐殺の記録[10/12/08]

司馬遼太郎賞に楊海英さんの「墓標なき草原」

 第14回司馬遼太郎賞(司馬遼太郎記念財団主催)は8日、静岡大教授の楊海英
(ようかいえい)さん(46)の「墓標なき草原」(岩波書店刊)に決まった。

 内モンゴル自治区における文化大革命の実態を独自の聞き取り調査や史料で明
らかにした点が評価された。副賞100万円。

■ソース:YOMIURI ONLINE (2010年12月8日16時20分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/national/culture/news/20101208-OYT1T00737.htm

第14回司馬遼太郎賞
楊海英著『墓標なき草原』上下巻 (岩波書店刊)

<贈賞理由>
 この作品の主題である反エスノセントリズムを、迫害された人間の叫びと歴史の
周到な取材に基づいて再現した日本語表現の迫真力を高く評価した。

<楊海英氏の略歴>
 1964(昭和39)年、内モンゴル自治区オルドス生まれ。モンゴル名オーノス・チョクト。
北京第二外国語学院大学日本語学科卒業。89年3月来日。国立民族学博物館総合
研究大学院大学博士課程修了。文学博士。関西外国語大学講師、中京女子大学人
文学部助教授、静岡大学人文学部助教授を経て現職。

 選考委員はドナルド・キーン、柳田邦男、養老孟司、松本健一、関川夏央氏の5氏です。

http://www.shibazaidan.or.jp/21topics/14thsibasho_fellow.html
http://www.shibazaidan.or.jp/17shibasho/s14.html

墓標なき草原
―― 内モンゴルにおける文化大革命・虐殺の記録 ――

■構成 全2巻
楊 海英
文革の凄惨な階級闘争は少数民族地域には及ばなかったとされるが,事実は決して
そうではない.文革時期に五人に一人が「民族分裂主義者」とみなされ,公式発表でも
3万人近くが殺害された内モンゴルで,何があったのか.体験者への綿密な聞き取り,
同時代資料,国内外の研究を渉猟して明らかにした,隠蔽されたままの過去.

http://www.iwanami.co.jp/.BOOKS/02/9/024771+.html

196神奈川一区民:2010/12/11(土) 12:14:04
【文芸】年末恒例「週刊文春」2010ミステリーベスト10発表!国内1位は貴志祐介『悪の教典』

三十四回目を迎えた「ミステリーベスト10」。今年も国内外から傑作、秀作、力作が勢揃い。
重厚なストーリー、超絶トリックなど、眠れぬ夜になること必至の作品群をご堪能あれ!! 【週刊文春12月9日号掲載】

<国内>
第1位 189点 『悪の教典』 貴志祐介 文藝春秋
第2位 119点 『叫びと祈り』 梓崎優 東京創元社
第3位 112点 『マリアビートル』 伊坂幸太郎 角川書店
第4位 108点 『隻眼の少女』 麻耶雄嵩 文藝春秋
第5位 106点 『シューマンの指』 奥泉光 講談社
第6位 86点 『写楽 閉じた国の幻』 島田荘司 新潮社
第7位 70点 『小暮写眞館』 宮部みゆき 講談社
第8位 59点 『綺想宮殺人事件』 芦辺拓 東京創元社
第9位 52点 『死ねばいいのに』 京極夏彦 講談社
第10位 51点 『謎解きはディナーのあとで』 東川篤哉 小学館

<海外>
第1位 154点 『ラスト・チャイルド』 ジョン・ハート/東野さやか訳 ハヤカワ・ミステリ文庫
第2位 126点 『ファージング I〜III』 ジョー・ウォルトン/茂木健訳 創元推理文庫
第3位 118点 『ロードサイド・クロス』 ジェフリー・ディーヴァー/池田真紀子訳 文藝春秋
第4位 95点 『愛おしい骨』 キャロル・オコンネル/務台夏子訳 創元推理文庫
第5位 90点 『音もなく少女は』 ボストン・テラン/田口俊樹訳 文春文庫
第6位 77点 『沼地の記憶』 トマス・H・クック/村松潔訳 文春文庫
第7位 76点 『エアーズ家の没落』 サラ・ウォーターズ/中村有希訳 創元推理文庫
第8位 71点 『ノンストップ!』 サイモン・カーニック/佐藤耕士訳 文春文庫
第9位 70点 『フランキー・マシーンの冬』 ドン・ウィンズロウ/東江一紀訳 角川文庫
第10位 64点 『卵をめぐる祖父の戦争』 デイヴィッド・ベニオフ/田口俊樹訳 早川書房

※アンケート回答者は全国の日本推理作家協会会員および文芸評論家、
  ミステリー作家、書店員、各大学のミステリー研究会の皆さんです。

■ソース:文藝春秋|STOCK FILE|2010週刊文春ミステリーベスト10
http://www.bunshun.co.jp/stockfile/best2010.htm



※投票の対象は、発行日が2009年11月1日から2010年10月31日までの本です。
  国内部門の投票数は196、海外部門の投票数は167でした。
  1位を5点、以下、4点、3点、2点、1点として集計しました。

197とはずがたり:2011/01/15(土) 20:54:01

“新刊洪水”行き詰まり 自転車操業に限界、9カ月連続前年割れ
2011.1.1 17:07
http://sankei.jp.msn.com/economy/business/110101/biz1101011709004-n1.htm

 書籍の新刊点数が減り続けている。出版界は“新刊洪水”と呼ばれる増加傾向が10年来続いていたが、ここ9カ月連続で前年を下回る異例の事態となり、年間でも前年比4%台の落ち込みになりそうだ。出版不況が深刻化し、売り上げの減少を新刊の点数増で補う自転車操業が限界に来たとの見方が広がっている。

 出版科学研究所(東京)によると、昨年1〜10月の書籍の新刊点数は前年比4・6%減の6万2492点。月別(取次経由)では9カ月連続で前年同月を下回り、特に5月(11・8%減)と10月(8・6%減)の落ち込みが大きかった。

 点数減の要因にあげられるのが、大手取次が昨年1月に打ち出した配本の「総量規制」だ。書籍・雑誌の販売金額は一昨年、21年ぶりに2兆円を割り込んだものの、新刊点数は約8万点と依然高水準。今回の「規制」は、約4割という高返品率の温床とも批判されてきた“新刊洪水”を抑制する狙いがあった。

 実際、出版科学研究所によると、1〜10月の返品率は39・3%に改善しており、年間返品率が3年ぶりに40%を割り込む可能性もある。同研究所は「(縮小する)市場に見合った出版活動への転換期に差しかかった」とみる。

  “新刊洪水”の行き詰まりが顕在化したのは平成21年9月の「ゴマブックス」(東京)の経営破綻だ。同社は売り上げ不振で資金繰りが悪化する中、すべての誕生日ごとに1冊ずつ占い本を出すなど、点数を雪だるま式に増やして赤字を埋めようとした。ところが、返本率も約5割に達し、不良在庫が経営を圧迫する格好になった。

 出版不況を背景に、出版社の破綻は相次いでおり、ピークだった9年の4612社から、21年は3902社にまで減っている。出版ニュース社の清田義昭代表は「出版各社は促成栽培のような新刊を大量に出す体質から脱却し、吟味した本作りに注力すべきだ」と指摘している。(海老沢類)

198とはずがたり:2011/02/16(水) 01:28:26
好きだった辻真先のホムペ
http://2323.la.coocan.jp/

199とはずがたり:2011/08/02(火) 09:22:44

最近世情に疎くて偶々今朝の朝日新聞で筒井康隆の追悼文目にして気がついた。
寂しいねぇ。ご冥福祈る。

小松左京さん死去:最期まで日本の未来を考え続けていた
http://mainichi.jp/enta/art/news/20110729k0000m040061000c.html

 「日本沈没」など未来を予見したかのような数々のSF小説を残し、小松左京さんが26日、亡くなった。膨大な知的エネルギーと森羅万象に対する好奇心と冒険心に満ち、「ルネサンス的巨人」「人間コンピューター」などの異名を取った小松さんは、東日本大震災にも心を痛め、最期まで日本の未来を考え続けていた。

 小松さんの秘書によると、大阪府箕面市の入院先で今月24日、付き添っていた家族に、東日本大震災についてこう語ったという。「今は大変な時期かもしれないけれど、この危機は必ず乗り越えられる。この先、日本は必ずユートピアを実現できると思う。日本と日本人を信じている」

 毎日小学生新聞では、「君たちの時代に〜先輩からの手紙」欄に、小松さんのインタビュー(全3回)を連載中だ。東日本大震災の津波の破壊力について「夢に出てきて、寝小便しそうになるほどのショックだった」(16日付)と語っている。23日付では「本当の学問は、自分の好きなことを一生懸命やること」と子供たちを励ました。最終回となる30日付では、創作の原点となった戦争への思いが語られる。

 少年時代は歌、漫画、映画、読書などに熱中。戦時中の1943年、神戸一中(現兵庫県立神戸高校)に入学、終戦時は14歳だった。多感な年ごろに戦争を体験したせいか、「自分も戦争で死ぬのだろう」と案じる日々だった。同年代の少年が沖縄戦などで命を落とした実態を知り、「生き残った者の責任」を自覚するようになったという。飢えや死と隣り合わせの時代、一人の人間に同居する天使と悪魔の存在、生の深遠さなどを体験したことが、後の文学への目覚めになった。

 日本のSF界を切り開いた第一世代として、故星新一さん、筒井康隆さんとともに「SF界の御三家」と称された。

 小松さんと交友があった故村井英雄・大谷大教授は90年代前半、小松さんから聞いたエピソードを書き残した。「日本沈没」を執筆中の小松さんが、「日本列島の目方はなんぼあるのや」と言い出した。小説の主題の日本列島を沈めるために重量を知ろうとした小松さんは国土地理院に問い合わせ、係員がとっぴな質問に絶句してもあきらめず、電卓で実際に計算したという。

 そうして生まれた作品世界の一部は95年の阪神大震災や東日本大震災を予言するものとなった。

 一方で、各界に広がる豊富な人脈を生かしてイベントプロデューサーとしても活躍した。70年の日本万国博覧会(大阪万博)にはサブテーマ委員などの肩書で関わった。屋根を突き破る巨大な塔のアイデアを聞いた小松さんが「石原慎太郎さんの『太陽の季節』(の一場面)みたい」と言ったのを聞き、塔をデザインした故岡本太郎さんが「太陽の塔」と名付けたという。

 90年に大阪市で開かれた「国際花と緑の博覧会」(花博)には総合プロデューサーとして参画。開幕前、旧ソ連政府に働きかけ、マスコット人形「花ずきんちゃん」を宇宙ステーション「ミール」に搭乗させることに成功した。

毎日新聞 2011年7月28日 20時32分(最終更新 7月29日 1時13分)

200とはずがたり:2011/08/02(火) 09:26:31

小松左京さん:評伝 「小松コンピューター」の異名持つ
http://mainichi.jp/enta/art/news/20110729k0000m040028000c.html

博識ぶりから「小松コンピューター」の異名を取った小松左京さん。実際のコンピューターへの興味も強く、1981年春には他の作家に先駆けて東京都内に最新鋭のコンピューターやワープロを備えた事務所を開設した
ttp://tohazugatali.web.fc2.com/book/20110729k0000m040031000p_size5.jpg

 ベストセラー小説「日本沈没」で世界に衝撃を与える一方、博覧会の総合プロデューサーとして手腕を発揮した小松左京さん。該博な知識を正確に駆使する才能は、「小松コンピューター」の異名でよく語られた。

 小松さんの多彩な才能が目立ち始めたのは、旧制神戸一中(現兵庫県立神戸高校)時代からだ。俳優の高島忠夫さんらと軽音楽バンドを結成するかたわら、校内の文芸誌にユーモア小説を寄稿し、演劇部も作った。そして京大進学後、高橋和巳らと出会い、同人誌に参加したことから才能の芽がふきだした。

 ペンネームの「左京」は諸説ある。「左の京大生やったから」「京大が京都市左京区にあるから」とか「飯をくえんようになったら、相方に右京と名づけ、漫才をするため」といって周囲をけむに巻いた。

 京大卒業後、やがて漫才の台本を書くようになるが、生活は食費にも事欠く貧苦の状態が続いた。妻の嫁入り道具だったラジオも質屋行きに。娯楽がなくなった新妻に読ませるために毎日、原稿用紙に少しずつ書いてはちゃぶ台に置いて出勤したのが「日本アパッチ族」になった。

 SF作家として一躍売れっ子になった小松さんは八面六臂(ろっぴ)の活躍をする。宇宙科学から国際政治まで好奇心旺盛で、頭の回転の速さは誰もが驚かされた。大学の専攻はイタリア文学だったが、世界の文学はもとより哲学、考古学、歴史学などを巡る読書量はすさまじく、スケールの大きな思考力を見せてくれた。

 有人宇宙船、スペースシャトルが初めて宇宙の旅をした1981年4月のこと。地球に生還する様子を伝えるテレビ中継を小松さんの事務所でともに見た。科学技術と背景の国際政治を軽妙に解説していただき、心配りのこまやかさにも感激した思い出がある。

 阪神大震災の被災実態をもとに毎日新聞で連載「小松左京の大震災’95」を始める時、興奮まじりに「この現実をしっかり受け止めたい」と語っていた。

 大阪では大阪弁を、東京では共通語を使いこなし、サービス精神は旺盛だった。SF界の大御所といわれ、デビュー作「地には平和を」は直木賞候補になった。その本質は文学の人だった。森羅万象に多彩な才能をフルに発揮した小松さんが思い残したことは何だろうか。大酒を飲み、たばこを次々とふかす姿が懐かしい。【元毎日新聞論説委員、池田知隆】

毎日新聞 2011年7月28日 19時17分(最終更新 7月28日 21時31分)

201とはずがたり:2011/08/02(火) 09:26:49
俺の小松左京のイメージはでっぷりとした↑の写真だけど晩年は↓みたいに可成りしぼんでたんですね。

訃報:小松左京さん80歳 「日本沈没」など執筆
http://mainichi.jp/select/person/news/20110729k0000m040025000c.html

小松左京さん=2011年2月撮影
ttp://tohazugatali.web.fc2.com/book/20110728k0000e040073000p_size5.jpg

 SF作家の草分けで、「日本沈没」など都市文明を風刺した作品や未来学の提唱、万国博覧会のプロデュースなど幅広く活躍した作家、小松左京(こまつ・さきょう、本名・小松実=こまつ・みのる)さんが26日、肺炎のため大阪府箕面市の病院で死去した。80歳。葬儀は親族のみで営んだ。お別れの会などは未定。

 1931年1月、大阪市生まれ。京都大学文学部イタリア文学科卒。在学中、高橋和巳(故人)らと同人誌に参加。卒業後、経済誌の記者や時局漫才の放送台本作家などを経て、61年「SFマガジン」の第1回コンテストで、「地には平和を」が入賞しデビュー。64年に長編小説「日本アパッチ族」で、大阪・砲兵工廠(こうしょう)跡から鉄を盗む話を通して戦後日本の貧しかった日常や社会的な問題を庶民性を盛り込みながら描き、注目された。

 以来、一貫して「人類と文明」をテーマに作品を書き続け、73年の「日本沈没」で日本推理作家協会賞、85年に「首都消失」で日本SF大賞を受賞した。特に地殻変動により日本列島が海に沈む「日本沈没」は、当時の公害問題や石油危機などの社会不安を反映し映画やドラマにもなった。95年の阪神大震災に際しては被害実態をもとに「小松左京の大震災’95」を毎日新聞に連載した。

 また、人脈を生かし、70年の日本万国博覧会(大阪万博)や90年の「国際花と緑の博覧会」をプロデュースするなどした。2000年に斬新なSF小説などを対象にした「小松左京賞」を設立した。ここ数年、体力が落ち長く座るのも困難になっていた。今月8日に発熱し入院、26日に急変したという。

毎日新聞 2011年7月28日 19時14分(最終更新 7月29日 0時27分)

202とはずがたり:2011/09/28(水) 13:37:41

コールセンターは開設されるけど物流センター取り止めでプラマイどなんやろ?

アマゾン、仙台にコールセンター 来年3月開設
http://www.kahoku.co.jp/news/2011/09/20110928t12017.htm

 インターネット通信販売大手のアマゾンジャパン(東京)のジャスパー・チャン社長と奥山恵美子仙台市長は27日、市役所で記者会見し、顧客の電話問い合わせに対応する同社のカスタマーサービス(CS)センターを2012年3月、市内に開設すると発表した。従業員数は最高1000人を見込み、市の誘致企業としては政令市移行後、最多の雇用規模となる。
 同社のCSセンターは札幌市に続き2カ所目で、青葉区一番町1丁目の仙台トラストタワー内に設置する。取扱品目が2000万点を超え配送サービスも多様化しており、顧客対応の拠点増強が必要と判断した。
 管理職やオペレーターの大半を現地採用し、正規雇用枠を極力広げる方針で、新卒採用は13年4月から実施するという。
 チャン社長は「CSセンターは顧客と日常的に接する大切な部門。優秀な人材が集まり、良質な顧客サービスを全国に提供できる拠点として仙台を選んだ」と説明。奥山市長は「東日本大震災で雇用情勢が厳しい中、素晴らしいニュース。人材の供給に努めたい」と話した。
 同社と市は昨年から立地協議を続けていた。市は企業立地助成制度に基づき、同社に固定資産税相当額を3年間補助する。市は事務代行業や研究開発機関と同様、コールセンターを「都市型産業」と位置付け、誘致を強化していた。
 同社は2000年11月に営業を開始。書籍やCD、家電、文房具、食品など幅広い品目を扱う。売り上げは非公表。
 記者会見では、アマゾンジャパンが岩沼市で進めていた物流センター新設計画を中止したことも明らかにした。
 会見に同席した物流センター運営会社アマゾンジャパン・ロジスティクス(千葉県)のジェフ・ハヤシダ社長によると、センター開設予定地は仙台空港に近接し、震災で津波被害を受けた。「今後は岩沼市や東北に限定せず、国内全域で候補地を検討する」としている。


2011年09月28日水曜日

203とはずがたり:2011/10/28(金) 13:26:29

「日本沈没」創作メモ発見 小松左京さんの大阪自宅で
http://www.47news.jp/CN/201110/CN2011102801000435.html

 小松左京さん

 7月に80歳で亡くなったSF作家小松左京さんの代表作「日本沈没」の創作メモが、大阪府内の自宅に残されていたことが28日、分かった。創作過程をうかがわせる貴重な資料と言えそうだ。

 「日本沈没」は1973年に発表され、400万部を超える大ベストセラー。

 見つかったのは、原稿用紙などに日本列島や地殻のイラストを走り書きしたメモのほか、日本沈没を事前に警告した科学者田所博士と政界のフィクサー渡老人が、沈没後の日本人の行く末を語りあうエピローグの草稿6ページ分もあった。

 創作メモは、11月10日発売の「文芸別冊 小松左京」(河出書房新社)に掲載される。
2011/10/28 12:29 【共同通信】

204とはずがたり:2011/10/28(金) 13:27:03
さげてもた・・

205荷主研究者:2011/11/17(木) 23:19:07
『楡家の人びと』は何度も読んだし、どこか陰のあるどくとるマンボウシリーズも好きだった。宮脇俊三氏と交遊(家が隣)があったので一層親近感を感じたものだ。ご冥福を祈ります。

http://www.kahoku.co.jp/news/2011/10/20111027t75021.htm
2011年10月27日木曜日 河北新報
北杜夫さん死去 東北の友人ら慕われた人柄しのぶ

 亡くなった北杜夫さんは東北大医学部で学ぶなど、東北にゆかりの深い作家だった。父親は上山市出身の歌人斎藤茂吉(1882〜1953年)。東北の作家や友人からも、人柄や功績をしのぶ声が上がった。

 旧制松本高、東北大医学部の同級生で、福島県いわき市の医師宇留賀一夫さん(82)は「育ちの良さを感じさせる人付き合いのいい男だった」と語る。

 高校では同じ卓球部で、ともに全国大会に出場。北さんはその時代を「どくとるマンボウ青春記」につづっている。宇留賀さんは「彼は主将で面倒見もよかった。多くの後輩が彼を慕って東北大に進学した」と言う。

 大学入学後の数カ月間は同じ下宿で過ごした。「夜には詩を作ったり、本を読んだりしていた。講義に出るのはいつも昼近くだったが、試験はほとんど合格していた」

 昨冬、上京した際に車いすに座った北さんと話したのが最後となった。「腰が悪いようだったが、まだまだ長生きすると思っていた」と惜しむ。

 北さんと同じく大仏次郎賞を受賞している仙台市の作家佐伯一麦さん(52)は愛読者だ。「初期の作品は思春期特有の叙情を表現していた。習作の時期には北さんの昆虫や自然に対する姿勢、観察眼などに影響を受けた。日本文学にユーモアを巧みに取り入れた作家だった」と評価している。

 山形県上山市の斎藤茂吉記念館の片野達郎館長(84)は「最近は2年に1度ぐらい、上山を訪ね、茂吉の墓参りをしていた。近いうちにまた上山に来られると聞いていたのに」と残念そうに語った。

206とはずがたり:2012/01/13(金) 22:00:32
>>205
今このレスに気付いたが,俺も楡家は好きで何度も読んだけえが,好きだで京都の下宿に持って行っちゃってた記憶があっただけえが掛川に置いてただっけか?

207とはずがたり:2012/01/21(土) 17:55:19
感受性が鈍った死に損ないめ,とっとと逝きやがれヽ(`Д´)ノ

石原氏「刺激にならない」と芥川賞選考委員辞意
読売新聞2012年1月18日(水)13:38
http://news.goo.ne.jp/article/yomiuri/life/20120118-567-OYT1T00613.html

 芥川賞の選考委員を務めている東京都の石原慎太郎知事は18日、報道陣に対し、「全然刺激にならない」と述べ、選考委員を今回限りで退く考えを明らかにした。

 石原知事は、「いつか若いやつが出てきて、足をすくわれる戦慄を期待していたが、刺激にならない。自分の人生にとって意味合いもない」と語った。

 石原知事は、1995年から同賞の選考委員に加わっていた。

208とはずがたり:2012/05/30(水) 23:01:26

武雄市の新・図書館構想について日本図書館協会が見解を発表
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120530-00000078-it_ebook-sci
ITmedia eBook USER 5月30日(水)18時38分配信

 5月上旬、佐賀県武雄(たけお)市が公立図書館の運営をTSUTAYAなどを手掛けるカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)に委託、来年4月にオープンさせると発表したことは記憶に新しい。

 雑誌や文具の販売コーナーを設け、従来の図書利用カードの代わりにTカードで貸し出しを受けられ、さらにTポイントも貯まるなど、「重要な手段として展開する付属事業」によって市民価値の高い施設を作っていこうとする志の高い取り組みといえるこの動き。しかしその一方で、貸し出し履歴など図書館利用の情報が本来の目的以外に利用されることにつながらないかといった個人情報保護の観点からの懸念など、公共サービスである公立図書館のあり方として問題はないのかといった指摘も少なくない。

 現在武雄市では協議が進められており、6月中にCCCとの協定を締結・公表する予定だが、5月30日、日本図書館協会(JLA)がこの動きに対する見解を発表した。

 日本図書館協会は今回の動きを「図書館の運営上重要な課題」としているが、その中で大きく6点「解明されるべき」項目を挙げている。この中では、CCCを指定管理者とする根拠、そしてその選定プロセスに十分な説明責任が果たされていないと指摘。さらに、指定管理者の自主事業と委託事業(ここでは図書館事業)を混同しないよう求める総務省の指摘を支持しており、雑誌販売や文具販売、あるいはTカード、Tポイントの導入といった付属事業とされているものが本当に図書館サービスの改善に役立つのか、そしてそれはCCCの自主事業と混同されてはいないかを問うものとなっている。

 また、争点の1つとなっている図書館利用の情報については5番目に言及がある。利用者の個人情報(貸出履歴)は指定管理者であるCCCに提供される可能性があると指摘。図書館の管理・運営上の集積される個人情報は、本来の目的以外に利用されること自体を想定しておらず、「利用者の秘密を守る」ことを公に市民に対して約束している公共図書館の立場からは肯定しがたいとした。図書館運営と無関係に、指定管理者の企業の自主事業に活用するために提供できることか、慎重な検討が必要だと促している。

 厳しい見解が並んでいるが、協会ではこれらの解明を通じてよりよい図書館づくりとなることを期待し、そのための支援、協力を行う表明であると結んでいる。[西尾泰三,ITmedia]

最終更新:5月30日(水)18時38分

209とはずがたり:2012/06/26(火) 08:00:10
出版の東京一極集中はなんとかせにゃいかんと思ってるんだけど。。

大阪の書籍を世界へ 電子書籍で中小出版社にもチャンス到来
http://www.sankeibiz.jp/econome/news/120624/ecf1206240820001-n1.htm
2012.6.24 08:20

 大阪の書籍を世界へ発信−。大手出版社が東京に一極集中し、全国流通の販路を固めるなか、十分な販路を持たない大阪の中小出版社が、電子書籍で新たな活路を見いだそうとしている。「大手のベストセラー本ではなく、初版数百部の本でも世界流通が可能になった。中小の出版社にもチャンスが来た」と大阪発祥の老舗出版社は意気込む。

■世界の研究者ら検索

 出版社約4千社の8割近くが東京に集中し、大阪の比率はわずか4%。販路も東京に握られ、長らく苦境に立たされてきた大阪の出版社だが、電子書籍がその流れを変えつつある。

 「約10年前、絶版だった『14年目の訪問 森永ひ素ミルク中毒追跡調査の記録』に関する問い合わせがあり、CD化すると注文が相次いだ。これが電子書籍の原点ですね」と、せせらぎ出版(大阪市北区)の山崎亮一社長(69)は語る。同書は、その後電子化され人気となっている。

 昨年秋に電子書籍化した宗教関連の書籍はパリからも問い合わせがきた。平成13年に初版を刊行、増刷もされた人気本だが、テーマが専門的で値段も3990円と高価なため、一般への広がりは見込めなかった。しかし、電子書籍で状況は一変する。

 「紙の本は2刷までで全国の書店に行きわたらせるのは不可能ですが、電子版に部数は関係ない」と前置きし、山崎社長は電子版の強みをこう説明する。「研究者らはインターネットでとことん検索し、必要な情報を収集するので、海外からでも大阪で発行する電子書籍にたどり着けます。研究者にとっては本の装丁などは関係なく、必要なのは情報」

 同出版社は昭和59年に創設。これまで約210冊を刊行、うち10冊を電子化し、電子書籍の研究に積極的に取り組む。

■増刷無理でも増補は可能

 創業40年を誇る草分け「新風書房」(大阪市天王寺区)は昨年8月、初めて電子書籍の販売に踏み切った。37人の戦争体験記を編集した「ノーモア広島・長崎」を英語と日本語版で電子化、ネット通販大手のアマゾンで配信した。

 福山琢磨社長(78)は「初版1千部ではとても世界発信できないが、電子書籍なら可能。まさに出版革命です」と話す。

 電子版では2年ごとに体験記を更新し増補版を制作する予定で、現在、来年夏の配信に向けて準備を進めている。「経費的に増刷は無理でも電子版での増補なら可能。電子書籍ならではの利点です」(福山社長)

■紙と電子の使い分け

 山崎社長は「部数が少なく、書店に並ばない専門性の強い本の方が、実は電子書籍向き。地域に根ざした専門書を刊行する大阪の出版社にとって有利」と分析する。福山社長も「在庫も輸送の心配もない電子書籍は中小出版社にとってリスクが低く、紙でできなかったことに挑戦できる」と話し、電子書籍をビジネスチャンスに結びつけようと腐心している。

 一方で課題も残る。カーネギーの翻訳本などビジネス系に強い創元社(大阪市中央区)では「『クラウド・ビジネス』入門」を昨年末、電子書籍化した。「米、韓国など海外在住の日本人ビジネスマンからの注文が目立ち、これまでなかった反響です」と編集部の橋本隆雄さん(35)。ただ、電子化する再編集の手間やコストが負担にならないよう、「書籍の特徴に応じた“紙と電子”の使い分けが必要」と指摘する。年内にもアマゾンの日本参入が予想されるなど電子書籍市場はまだまだ流動的。大阪の出版社の模索はしばらく続きそうだ。(戸津井康之)

210とはずがたり:2012/10/15(月) 17:50:52

丸谷才一氏死去 突然の悲報 惜しむ声
http://mytown.asahi.com/yamagata/news.php?k_id=06000001210150002
2012年10月15日

 ∞ 県内ゆかりの人たち 鶴岡愛し だだちゃ豆大好物

 鶴岡市出身で昨年秋に文化勲章を受章した作家の丸谷才一さんが13日、87歳で亡くなった。鶴岡市名誉市民で、7月に名誉県民の称号を受けたばかり。鶴岡を愛し、だだちゃ豆が大好物だった文学界の重鎮の突然の悲報に、県内のゆかりの人たちからは驚きとともに、惜しむ声が相次いだ。

 鶴岡市に住む甥(おい)の丸谷紘一さん(74)宅には13日午前、親族から丸谷さんが死去したと連絡があり、紘一さんが東京へ向かった。妻のあき子さん(67)は「高齢で無理はきかないけれど家では元気にしていると思っていました。急な知らせでした」と語った。

 あき子さんは毎年、丸谷さんの誕生日の8月27日に好物のだだちゃ豆を送っていた。今年のお礼の手紙には「誕生日の朝に届いた。ありがとう。だだちゃ豆の一番おいしい時期に生まれたのが自慢の一つ」と書かれていたという。

 丸谷さんは鶴岡市の名誉市民。市は今年5月に丸谷さんを招いて文化勲章受章の記念講演会を開く準備を進めていたが、丸谷さんが体調を崩したため延期になっていたという。

 榎本政規市長は「市民を挙げて受章のお喜びをし、たくさんのお教えを頂こうと思っていた矢先の知らせで言葉もありません。日本文学界の支柱で、鶴岡市にとっても名誉市民という大きな支えでした。残念でなりません」と語った。

 旧制鶴岡中学校(現鶴岡南高校)の後輩で前市長の富塚陽一さん(71)は「お盆などに鶴岡に戻ってくると、穏やかにほほえまれていた。心から古里を愛していたのでしょう。厳しい季候を乗り越えて生きてきた鶴岡人としての矜持(きょう・じ)や誇りが作品にも表れていたと思う。今はご苦労様、ありがとうございましたとお伝えしたい」と声を震わせた。

 「夏にメロンを送って、お礼の手紙をもらったばかり」という鶴岡市湯の浜温泉のホテル社長菅原一彦さん(86)は同中学時代の同級生。「10年ほど前までは毎年開く同級会にいつも顔を出していた。東京・築地のすし屋で『撃てと言われても弾もなかった。戦争は最初から負けていたようなもんだ』と砲兵時代の思い出話をしていたのを覚えている。米寿の前祝いをしようと、同級会から手紙を出したが、返事は来ないのかな」と寂しそうに語った。

 来年7月に創立125周年を迎える鶴岡南高校は、丸谷さんの記念講演を開く検討を進めていた。「在校生が伝統を引き継ぎ、文学の道を目指してくれれば」と同窓会が発案した。田中芳昭校長は「生徒が美しい日本語に触れる貴重な機会になると思ったが……。惜しい方を亡くしました」。

 同校卒業生で鶴岡市在住の直木賞作家・佐藤賢一氏(44)は「若い頃から目をかけていただいた。残念で本当にショックです」と大先輩の死を悼んだ。丸谷さんは「こんなコーナーがあるから、書いてみないか」と、時折エッセーの仕事などを回してくれたという。

 丸谷作品について「簡単に印象に流れず、理屈や教養などで書かれた知的な文章。読後感が明るく、前向きな気持ちにさせてくれる」と言い、「先生の作品を読んで、勉強させてもらいました」と語った。

 吉村美栄子知事は「図書館整備のための寄付や講演など、故郷の人材育成や芸術文化の振興に大きく貢献された。丸谷氏のような人材を輩出できるよう人材育成に取り組みたいとの思いを新たにしていたので、逝去は大変残念。功績に改めて敬意と感謝の意を表し、心からご冥福をお祈りします」との談話を発表した。

211とはずがたり:2012/11/13(火) 09:37:05

調べ物で池田のブログが引っ掛かって読んでみて吃驚。エロ小説家のうのこういちろう(←嗚呼,ATOKでももう一発変換できない過去の人なのか!)だけど,なんとマルクス経済学者の宇野弘蔵(←マル経の大権威宇野こうぞうも一発変換できぬ・゚・(ノД`)・゚・。)と鈴木鴻一郎に因のだそうな。
wikiに移動して更に吃驚,覆面作家の探しましょう基い嵯峨島昭(あきら)と同一人物だったとは。。

差異性の経済学
http://blog.goo.ne.jp/ikedanobuo/e/1c7ccbc57632647d7cdacae608ddfd4b

宇能鴻一郎
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%87%E8%83%BD%E9%B4%BB%E4%B8%80%E9%83%8E

212とはずがたり:2012/11/26(月) 17:33:49

莫言氏へのノーベル賞、「大失敗」と独女性作家
http://news.goo.ne.jp/article/yomiuri/world/20121125-567-OYT1T00499.html
2012年11月26日(月)06:58

 【ロンドン=佐藤昌宏】2009年にノーベル文学賞を受賞したドイツの女性作家ヘルタ・ミュラーさん(59)が、24日付スウェーデン紙ダーゲンス・ニュヘテルのインタビューで、今年の文学賞が中国の作家、 莫言氏(57)に決まったことについて、「二度と繰り返してはならない大失敗だ」などと痛烈に批判した。

 ミュラーさんは、莫言氏が中国の厳しい検閲に関する法律に妥協する姿勢を示していることなどを指摘して、「授賞を聞き、叫び出したくなった」と語った。ミュラーさんはルーマニア出身。1980年代にチャウシェスク独裁政権下で言論の自由を求める運動に参加し、当局の検閲に抵抗した。

213名無しさん:2012/12/04(火) 00:01:03
『武田勝頼』新田次郎

勝頼像を一変させる小説

214とはずがたり:2013/04/16(火) 15:19:42

もう分厚い百科事典という時代ではなくなっちゃったよねぇ。。

公立学校の約6割も!図書館の事典や図鑑が「10年前」のままで大丈夫!?
http://news.goo.ne.jp/article/benesse/life/benesse-7056.html
2013年4月15日(月)17:00

新学期が始まった。学校全体が新しい雰囲気に包まれるなか、学校図書館や図書室は、変わらぬたたずまいのまま存在しているのではないだろうか。実は、その中身(蔵書)もあまり変わっていないという。文部科学省の調査によれば、約6割の公立小・中学校の図書室などに並ぶ事典や図鑑は、10年以上前のものだというのだ。学校図書館の現状を、教育ジャーナリストの斎藤剛史氏に聞いた。

***

読書は、論理的思考力や表現力など、学力向上に必要な力を養うために欠かせないものです。このため国は、学校規模に応じて公立小・中学校の図書館や図書室にどれくらいの蔵書を揃えるべきかを示した、「学校図書館図書標準」というガイドラインを定め、必要な経費を地方交付税で措置する整備計画を進めています。しかし、現状は計画通りに進んでいるとは言い難く、2011(平成23)年度に学校図書館図書標準で定めた蔵書数に達している公立学校は、小学校の56.8%、中学校の47.5%にすぎません。

特に問題なのは、図書室に備えられている百科事典や図鑑などが古いことです。調査によると、発行から10年以上たったものが小学校で55..2%、中学校では63.4%を占めています。科学的な常識が日々書き替えられているのに、多くの子どもたちは10年以上も前の事典や図鑑を使い続けているのです。

図書整備計画の費用が含まれている地方交付税は、市町村などの地方自治体に使い方が任されています。しかし、学校図書整備の予算を別の用途に使っている自治体が多いのが、現状なのです。文科省の調査には、都道府県・市町村ごとに学校図書館図書標準の達成状況を示されていますので、自分たちが住む自治体が、子どもたちの本のためにどれほどの力を入れているか、調べてみてはいかがでしょうか。

215とはずがたり:2013/05/20(月) 21:16:29

復帰の日に考える 井上ひさしさんと沖縄
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2013051502000137.html
2013年5月15日

 劇作家の故井上ひさしさんが亡くなる間際まで書こうと執念を燃やした芝居があります。「木の上の軍隊」。沖縄戦の激戦地、伊江島がその舞台です。
 二〇一〇年四月、七十五歳で亡くなった井上さんは日本を代表する劇作家の一人です。直木賞を受賞した「手鎖心中」や「吉里吉里人」を書いた小説家、NHKの人形劇「ひょっこりひょうたん島」の脚本家でもあります。
 鋭い社会風刺と、何といっても人間味あふれるユーモアが、亡くなって三年がたつ今も、多くの人々の心をとらえて離れません。

◆戦禍の重さに苦悩
 木の上の軍隊は、〇九年秋に肺がんと診断された井上さんが、病床で最後の力を振り絞って書こうとした芝居でした。
 入院後、一度は井上さん自身の脚本で上演が発表され、延期された「未完の遺作」でもあります。
 太平洋戦争末期の一九四五年四月、米軍は伊江島にすさまじい砲撃を加えた後に上陸。日本軍はほぼ全滅し、多くの住民も犠牲になります。生き延びた本土出身の上官と沖縄出身の新兵が、ガジュマルという木の上に身を隠して約二年間暮らす、という物語です。
 実はこの筋書き、井上さんの創作ではなく、実際にあった話に基づいています。ある雑誌に掲載された新兵の証言を目にしたことが、着想のきっかけでした。これを基に、井上さんは九〇年と二〇一〇年の二回、上演を試みます。
 「沖縄戦はあまりにも重く、井上芝居の真骨頂であるユーモアが入り込む余地がない。地元でもユーモアのある話としてみんなが知っているこの題材を見つけて『これなら書ける』と思って飛び付いたのではないでしょうか」
 井上さんの劇団「こまつ座」を受け継いだ三女の麻矢さんは、こう振り返ります。

◆「言葉奪う」と怒り
 井上さんはずいぶん前から、沖縄戦に限らず、沖縄のことを書きたいと思っていたようです。
 沖縄には、かつて琉球国という日本とは別の国家だった歴史があります。日本国とされたのは、江戸時代の島津侵攻や明治時代の琉球処分によってです。
 日本への同化は、本土による支配のみならず、沖縄の人から沖縄の言葉を奪うことも意味します。学校では沖縄方言を使った生徒に罰則として「方言札」を持たせたり、首に掛けさせたりして標準語の使用が強制されました。戦時中は方言を使えばスパイ扱いです。
 表現者として言葉を大事にした井上さんです。「沖縄の言葉を奪うことは、沖縄の文化を奪うことだ」という怒りが沖縄を描こうとした原動力になったのでしょう。
 井上さんは沖縄に関する資料を集め、二〇〇〇年には沖縄を訪ねてもいます。よりよいものを書くために「遅筆堂」の異名をとる井上さんです。「木の上の軍隊」は結局、未完に終わりました。
 がんが見つかり、次に書くのは沖縄のことだ、と心に決めながらも、病の進む速さが、筆を追い越してしまったのです。
 残されたのは大量の資料と一枚のメモでした。麻矢さんはこう話します。「書かなかったことが父の最大のメッセージだと思う。そのこと自体が、沖縄の傷や、問題の深さを物語っているからです」
 それでも麻矢さんは動きだします。井上ファンから上演を望む声が相次いで寄せられたからです。
 井上さんの思いをどう表現するのか。井上芝居の多くを手掛け、沖縄で演劇指導の経験もある栗山民也さんに演出を、若手劇作家、蓬莱竜太さんに脚本を委ねます。完成まで二年を要しました。
 緊張感が徐々に薄れ、米兵の残飯で太り、目の前に広がる米軍基地をただ眺めるだけの上官と、上官の変節に疑問を抱きながらも、信じるしかないと、もがく新兵。
 上官は本土の、新兵は沖縄の人間の象徴です。経済的な繁栄を享受し、沖縄が負う米軍基地の重圧に無関心な本土と、いつかは土地を取り戻してくれると信じ続けざるを得ない沖縄との「ぐちゃぐちゃな」関係が描き出されます。

◆県民の痛みを思い
 きょうは一九七二年に沖縄の施政権が米国から返還されて四十一周年の記念日ですが、沖縄にはなお在日米軍基地の74%が集中しています。芝居の舞台となった伊江島では、米海兵隊の飛行場が今も島の面積の三割以上を占め、オスプレイの訓練も行われています。
 基本的人権の尊重をうたう日本国憲法よりも、米軍人らの特権的地位を優先する日米地位協定が幅を利かせるのが沖縄の現実です。
 同じ日本に生きる者として、沖縄県民の痛みに何をすべきか。それを深く考えることが、沖縄をめぐる井上さんの問題意識に応えることになる、と思うのです。

216とはずがたり:2013/08/16(金) 19:51:27

2013.8.16 12:12
はだしのゲンを閉架に 松江市教委が要請
http://www.sanspo.com/geino/news/20130816/sot13081612130000-n1.html

 松江市教育委員会が、原爆の悲惨さを描いた漫画「はだしのゲン」を子供が自由に閲覧できない「閉架」の措置を取るよう市内の全市立小中学校に求めていたことが16日、分かった。

 市教委によると、首をはねたり、女性を乱暴したりする場面があることから、昨年12月に学校側に口頭で要請。これを受け、各学校は閲覧に教員の許可が必要として、貸し出しは禁止する措置を取った。

 市教委の古川康徳副教育長は「作品自体は高い価値があると思う。ただ発達段階の子供にとって、一部の表現が適切かどうかは疑問が残る部分がある」と話している。

 市民から昨年8月、作品の歴史認識をめぐって学校の図書館から作品の撤去を求める陳情があり、市議会は同12月に不採択とした。ただ、市議会で「大変過激な文章や絵がこの漫画を占めている」という意見が出たことから、市教委が取り扱いを検討していた。(共同)

217とはずがたり:2013/08/23(金) 15:01:06

松江といい鳥取といい山陰はどうなってんだろうねぇ。

はだしのゲン:鳥取市立中央図書館が閲覧制限を撤回
http://news.goo.ne.jp/article/mainichi/nation/20130823k0000e040188000c.html
毎日新聞2013年8月23日(金)11:10

 鳥取市立中央図書館は、事務室に移して自由に閲覧できないようにしていた漫画「はだしのゲン」を、館内の一般書のコミックコーナーに移した。

 図書館によると、閲覧制限を知った市民らから問い合わせが相次いだため、21日に急きょ職員会議を開催。「市民の自由な論議の基になる材料を提供するのが図書館の役目」(西尾肇館長)などの理由から、コミックコーナーに置くことを決めた。22日現在、図書館が所蔵するゲン5セットは全て貸し出されており、予約も入っているという。

 図書館では2011年夏、ゲンを読んだ子供の保護者から「小さな子が目にする場所に置くのはいかがなものか」とクレームがあり、貸し出しカウンター裏の事務室に置いていた。【川瀬慎一朗】

218とはずがたり:2013/08/23(金) 15:02:20

「はだしのゲン」はどんな本か 「閉架」措置で物議
http://news.goo.ne.jp/article/sankei/politics/snk20130822515.html
産経新聞2013年8月22日(木)10:42

 米国による原爆投下後の広島を生きる少年を描いた漫画「はだしのゲン」(中沢啓治著)が物議をかもしている。松江市教育委員会が市内の公立小中学校に、倉庫などにしまって図書館で自由に読めなくする「閉架」措置をとるよう指示したのがきっかけだ。

 この作品の残虐表現について「発達段階の子供に適切かどうか疑問」と判断した市教委に対し、いくつかの新聞が社説で取り上げ批判する事態になっている。例えばこんな論調である。

 「閲覧制限はすぐ撤回を」(20日付朝日新聞)

 「戦争知る貴重な作品だ」(同日付毎日新聞)

 「彼に平和を教わった」(21日付東京新聞)

 どれも「ゲン」を高く評価した上で、市教委の指示に関しては「子どもたちの(原爆に関心を持つ)そうした出会いを奪いかねない」(朝日)、「子供たちが考える機会を奪う」(毎日)、「子どもたちよ、もっとゲンに触れ、そして自分で感じてほしい」(東京)などと主張する。

 ◆残虐な表現多く

 だが、これらの社説は、実際の「ゲン」の作品世界とは遊離していないか。社説を書いた各紙の論説委員は、本当に「ゲン」を読んでいるのかと疑問に思う。

 40年近く前、小学校の学級文庫に並ぶこの作品を読んだ筆者は、そこから「平和の尊さを学ぶ」(毎日)というより、人間社会の「悪意」と「憎しみ」ばかりを印象に刻んだ。グロテスクな表現と登場人物の自己中心的な言い分にうんざりした記憶はあっても、「中沢さんの思いに子どもたちが共感した」(朝日)とはにわかに信じがたい。

 3紙の社説は具体的に触れていないが、「ゲン」では何ら根拠も示さず旧日本軍の「蛮行」が「これでもか」というほど語られる。

 「妊婦の腹を切りさいて中の赤ん坊を引っ張り出したり」「女性の性器の中に一升ビンがどれだけ入るかたたきこんで骨盤をくだいて殺したり」…。

 特に天皇に対しては、作者の思想の反映か異様なまでの憎悪が向けられる。

 「いまだに戦争責任をとらずにふんぞりかえっとる天皇」「殺人罪で永久に刑務所に入らんといけん奴(やつ)はこの日本にはいっぱい、いっぱいおるよ。まずは最高の殺人者天皇じゃ」

 ◆反日論拠の一つ

 東京社説によると「ゲン」は、韓国では全10巻3万セットを売り上げるベストセラーだという。さだめし、韓国の「反日」活動の論拠の一つとして利用されていることだろう。

 朝日社説は「漫画を否定しがちだった先生たちが、限られた図書館予算の中から『ゲン』を積極的に受け入れたのも、作品のメッセージ力が強かったからこそだ」と持ち上げる。とはいえ、日教組好みのメッセージだったからこそ、学校現場で普及したのだから当たり前の話である。

 憲法は表現の自由を保障しており、「ゲン」のような漫画があってもいい。だが、それと教育現場にふさわしいかはおのずと別問題だ。「閉架」措置うんぬん以前に、小中学校に常備すべき本だとはとても思えない。(政治部編集委員・阿比留瑠比)

219とはずがたり:2013/09/07(土) 09:22:53

美術スレの方が適当かな?

宮崎駿監督が引退会見「僕は文化人にはなりたくない、町工場の親父」
http://news.goo.ne.jp/article/mycom/entertainment/mycom_850079.html
マイナビニュース2013年9月6日(金)16:23

現在公開中のアニメーション映画『風立ちぬ』をもって引退することを表明していたスタジオジブリ・宮崎駿監督の引退会見が6日、都内で行われた。

会見には、スタジオジブリの代表取締役社長・星野康二氏を進行役に、宮崎監督と鈴木敏夫プロデューサーが登場。宮崎監督は「僕は何度も辞めると言って騒ぎを起こしてきた人間なので、どうせまただろうと思っている方も多いでしょうけど、今回は本気です」と、引退の意思を改めて表明した。

そう述べた一方で「後10年は仕事をしたい、車が運転できる限りはアトリエに通いたい」とも話しており、長編アニメーション映画の製作には関わらないものの、「三鷹の森 ジブリ美術館」の展示品や自身の"やりたいこと"を続けていくという。具体的なことについては「僕は自由です。やってもやらなくても自由。今はそこに頭を使わない」と話している。

現在72歳の宮崎監督は、引退理由の一つとして「『ポニョ』の時に比べると机を離れるのが30分早くなった」と年齡的な衰えについても言及し、「『風立ちぬ』は5年かかった。次の作品を考えだすと、この年齡なら(完成にかかる年数は)5年ではすまない。僕の長編アニメーションの時代は終わったんだ、もしやりたくなっても年寄りの世まい言で片付けられればと思っている」と明かしている。

また、記者の「今後も何かしらの形で世界に向けて発信してしていきたいという想いは?」という質問には、「僕は文化人にはなりたくない、僕は町工場のオヤジなので何かを発信していきたいとは思いません」と答えている。

スタジオジブリ最新作で、宮崎監督によるアニメーション映画『風立ちぬ』は、第70回ヴェネツィア国際映画祭のコンペティション部門に出品され、公式上映の翌朝にはイタリア各紙が大絶賛。イタリアの老舗全国紙「CORRIERE DELLA SERA」(コリエーレ・デッラ・セーラ)では、宮崎監督の顔写真と場面カットが一面を飾り「ベネチアに夢を見せてくれる平和主義なおとぎ話。創造性、夢、愛への讃歌歌った作品だ。映画の中で『才能は10年だ』という言葉があるが、彼の場合は例外であろう」と評した。また、各誌の"星取り"でも現時点でのコンペティション部門上映作品に比べて軒並み高評価を獲得し、アニメーションとしては史上初となる「金獅子賞」への期待が高まっている。

220とはずがたり:2013/09/07(土) 09:23:09

宮崎駿監督:サバサバと「自由です」繰り返す…引退会見
http://news.goo.ne.jp/article/mainichi/nation/20130907k0000m040073000c.html
毎日新聞2013年9月6日(金)20:48

 「1作ごとにたどり着けるところまでは行けた。振り向かず、同じ事をしないつもりでやってきた」。6日、長編アニメ製作からの引退を正式表明した宮崎駿監督(72)は、デビュー以来の30年をこう振り返った。集まった報道陣は、国内外から約600人。現在の心境を、時折笑いを交えながら、サバサバと「自由です」と繰り返した。

 思い入れのある作品に「ハウルの動く城」を挙げ、「トゲのように残る。ゲームの世界をドラマにしようと格闘したが、スタートが間違っていたかもしれない」。映画作りの姿勢として「子供たちにこの世は生きるに値すると伝えるのが根幹にあると思ってきた」と信念を口にした。

 鈴木敏夫プロデューサーに引退を告げたのは6月。「もうダメだ」という宮崎監督に、鈴木プロデューサーは「僕自身ホッとする部分があった。ご苦労様という気分が湧いた」という。今後は「前からやりたかったことがあるが、アニメではない。文化人にはならず、町工場のオヤジを貫きたい」。

 スタジオジブリについては若手の作品にも関わらない、と明言。「重しがなくなるんだから、『どういうふうにやらしてほしい』という声が、若いスタッフから鈴木さんに届くことを願っている」と言い切った。

 会見は1時間半にわたった。「長い間お世話になりました」と一礼し、締めくくった。

 公開中の「風立ちぬ」は第70回ベネチア国際映画祭のコンペティション部門に出品。7日夜(日本時間8日未明)の発表が注目される。

 一方、引退会見を受け、宮崎アニメゆかりの地の関係者やファンから、惜しむ声やさらなる創作を期待する声が上がった。

 「崖の上のポニョ」の舞台のモデルとされる広島県福山市の景勝地・鞆の浦。宮崎監督は2005年以降、鞆の浦の古民家に計2カ月ほど1人で滞在した。自炊道具一式を貸した地元のNPO代表、松居秀子さん(62)は「『大作の後は身も心もボロボロ。現実の自分に戻す作業をするんです』と話していた。黙々と1人暮らしをする様子は、まるでリハビリみたいだった」と振り返る。「あの人が創作活動をやめるとは思えない。時間が自由になったら、またこの海を見に来てほしい」と期待を込めた。

 埼玉県所沢市と東京都東村山市にまたがる緑地「淵(ふち)の森」は、付近に住まいのある宮崎監督が「となりのトトロ」の構想を練ったとされる場所。監督は森の保全のため1996年、両市に3億円を寄付した。「淵の森の会」の安田敏男事務局長(66)が先月、川の清掃作業で会った際、監督は「ここではゴミ拾いのおじさんでいいんだよ」と話していたという。「あの人はきっと次を考えている。もっと環境や日本、いや世界の平和を考えた活動をしてほしい」と話した。

 東京・有楽町のTOHOシネマズスカラ座に、「風立ちぬ」を見に来た東京都港区の会社員、伊藤健児さん(39)は小学生からのファン。「今後は次の世代を育てる側に回ってほしい」。埼玉県川口市の大学生、堀琢也さん(20)は「『風立ちぬ』は今までと違って大人向け。最後と決めてメッセージを込めたのかもと感じた。長編とは別の形で世の中に作品を送り出してもらいたい」と話した。【広瀬登、稲生陽、海老名富夫、小泉大士】

221とはずがたり:2013/09/07(土) 09:23:25

宮崎駿監督が『ナウシカ』を作った理由「当時の浮かれた日本に頭にきていた」
http://news.goo.ne.jp/article/mycom/entertainment/mycom_850224.html
マイナビニュース2013年9月6日(金)22:11

スタジオジブリの宮崎駿監督が6日、都内で引退会見を行い「僕は何度も辞めると言ってきましたが、今回は本気です」と、引退の意思を改めて表明した。

宮崎監督はこれまでに1979年の『ルパン三世 カリオストロの城』から最新作の『風立ちぬ』まで、計11作品の長編アニメーションを手がけてきたが、この日の引退会見では『風立ちぬ』に加え、『風の谷のナウシカ』(1984年)や『ハウルの動く城』(2004年)といった過去の作品についても言及している。

まず、ファンの間では続編の声も多い『風の谷のナウシカ』は、記者から続編について質問が飛ぶと「ありません」と一言。スタジオジブリ立ち上げ当初を「ジブリを作った頃、日本は浮かれ騒いでいる時代だった。経済大国になり"ジャパン イズ ナンバーワン"なんて言われていたけど、僕は頭にきていました。頭にきていなければ『ナウシカ』なんかはつくらない」と振り返り、『天空の城ラピュタ』(1986年)や『となりのトトロ』(1988年)なども含めて「経済は賑やかなんだけど、では心の方はどうなんだ、という想いで作った」と明かしていた。

「最も思い入れのある作品は?」という質問には、『ハウルの動く城』を挙げて「一番自分の中にトゲのように残っている。ゲームの世界なんです。それをゲームではなく、ドラマにしようとして本当に格闘した。スタートが間違ってたのかもしれないな」とはにかみながら、「基本的に子供たちに"この世は生きるに値する"と伝えることが、この仕事の根幹になければならないと思っています。それは今も変わっていません」と、これまでの作品に込めた共通のメッセージについて説明した。

そして、第70回「ヴェネチア国際映画祭」コンペティション部門への出品からイタリアでも大絶賛、アニメーションとしては史上初となる「金獅子賞」への期待も高まっている最新作『風立ちぬ』。本作については「映画を見ていただければわかると思っている。日本が軍国主義に向かっていく時代がモチーフで、家族、スタッフからも疑問は出ていました。それに答える形で作った作品」と述懐していた。

また、『風立ちぬ』について語る中で宮崎監督は、「監督になる前にアニメーションというものは、世界の秘密をのぞき見ること、風や人の動き、表情やまなざし、体の筋肉の動きなどに世界の秘密が隠されている、と思える仕事だとわかった。それがわかった途端に、自分の仕事が奥深く、やるに値する仕事だと思えました」と話している。

(C) 2013 二馬力・GNDHDDTK

222とはずがたり:2013/09/09(月) 19:50:42
久しぶりに読みたくなったな♪

漫画「AKIRA」31年前に20年東京五輪予言
http://news.goo.ne.jp/article/hochi/entertainment/20130909-134-OHT1T00023.html?fr=rk
スポーツ報知2013年9月9日(月)08:10

 アニメや漫画ファンの中では、大友克洋監督(59)の“予言”が的中したと話題になっている。

 代表作「AKIRA」の舞台設定は「新型爆弾により荒廃したものの、オリンピックを翌年に控え、再開発工事が進む2019年の東京」。88年に公開されたアニメ映画の原作でもある漫画が発表されたのは82年。今から31年も前に、20年の東京五輪を“予見”していたことになる。

 同作では、主人公・金田らが乗る個性あふれるバイクが象徴的であることから、ネット上では「開会式では『AKIRA』のバイクが登場するかな?」などの書き込みも。

224とはずがたり:2013/10/23(水) 10:53:03

地図のゼンリン、2億円の赤字に カーナビ向けが苦戦
http://news.goo.ne.jp/article/asahi/business/SEB201310220048.html?fr=rk
朝日新聞2013年10月22日(火)23:21

 【平林大輔】地図情報大手のゼンリン(北九州市)は22日、2013年9月中間期の業績予想を下方修正し、純損益が2億円の赤字になる見込みだと発表した。5月時点の前回予想では2億円の黒字としていた。中間期に純損益が赤字に転落するのは9年ぶり。

 カーナビ用に地図データを提供する事業の売り上げの減少が響く。国内の新車市場では、低燃費で維持費が安い軽自動車に人気が集まり、カーナビも低価格の製品に人気が集中。低価格のカーナビでは、提供する地図データの利用料も安くなり、カーナビをつけない客も増えている。そのあおりを受けたという。

 売上高の予想は前回を4・7%下回る240億円、営業利益の予想も95%減の4千万円にそれぞれ引き下げた。通期の業績予想は売上高560億円、純利益25億円のまま据え置いたが、「修正するかどうかを含めて精査中」としている。

 ゼンリンは、カーナビ用の地図データを自動車やカーナビのメーカーに供給する事業で、トヨタ自動車系やパイオニア系の会社と並ぶ国内3大メーカーの一つ。

225メンズ 時計:2013/10/26(土) 12:31:40
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226とはずがたり:2013/11/10(日) 16:49:38

図書館はTSUTAYAとスタバの“おまけ”?  民間委託で利用者急増も、トラブル&疑問の声が噴出
http://biz-journal.jp/2013/05/post_2150.html
2013.05.22

 TSUTAYAを展開するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)を指定管理者とした、武雄市図書館が4月1日にリニューアルオープンした。オープンから1カ月が経った武雄市図書館(佐賀県)の様子を、5月20日の日本経済新聞朝刊が詳しく伝えている。

 図書館は武雄市が約4億5千万円、CCCが約3億円を負担して改装。建物の入口近くに、DVDレンタルの「TSUTAYA」と新刊書店の「蔦屋書店」、スターバックスコーヒーがオープンした。それらは図書館とは隔たっておらず、民間の店舗と公共の図書館が混在している形だ。閲覧用の机は飲み物片手に本を読む人でほぼ満席だという。

 また、午前10時から午後6時までだった開館時間は、改装後は午前9時から午後9時までへと4時間延長。年中無休にもなった。さらに、TSUTAYAのポイントカード「Tカード」を図書館利用カードとして使うことも可能で、セルフカウンターで貸し出しを行えば、3ポイント(3円)が付与される。

 民間ならではのおしゃれさと利便性で来館者を増やし、4月末時点の来館者数は1日平均3312人と、改装前の5倍に及ぶ。武雄市は年間1億1千万円の委託料をCCCに支払いながらも、直接運営時よりも年間1千万円のコスト削減を見込んでおり、好調な滑り出しといえるだろう。

 CCCへの図書館運営委託を推進してきた、武雄市の樋渡啓祐市長はニュースサイト・NEWS47が13日に配信した記事で、「正直、この勢いは予想外だった」と発言。さらに今後、利用者目線で利便性などを追求する「市民価値」の向上を武雄市図書館で創出し、「他の分野にもどんどん広げていきたい」とも述べ、意欲的な姿勢を見せている。

 そんな武雄市図書館を実際に見ようと、全国の市議会議員らが視察に訪れている。

 大阪府大阪市の市位謙太市議会議員は自身のブログで、写真を交えて視察の様子を報告。「民間が運営する図書館について賛否両論ありますが、来場者数がすべてだと思います」「武雄図書館はこれからも目を離せません」など、武雄市の取り組みを支持した。

 また、現在の指定管理者との契約が来春に切れる、三重県松阪市の山中光茂市長は4月24日の記者会見で、3月に武雄市図書館を内覧したことに触れ、「館内にコーヒーチェーンのスターバックスが入り、図書館の配置や自動貸し出し機も画期的だった」と発言したことを、4月25日の朝日新聞地方版が伝えている。

 全国から関心を集めている武雄市図書館だが、一方で批判的な声もある。前出の日本経済新聞の記事では、「市が税金で書店を誘致したようなもの。太刀打ちできず、このままでは廃業するしかない」との、市内で書店を営む男性の声を紹介。商業店舗を併存させる運営方法や、「書籍の無償貸与に限定する著作権法に抵触する」恐れのあるTカードのポイント付与などについて、問題提起している。

227とはずがたり:2013/11/10(日) 16:50:00
>>226-227
 また、すでにトラブルも生じている。図書館エリアの共有席に座った利用者に、スターバックスコーヒーのスタッフが商品購入の有無を聞く誤った対応があったと、佐賀新聞が15日配信の記事で報じた。

 館内の飲食可能なスペースには、スターバックスコーヒーの営業席50席と共有席16席、テラス席(共有)36席がある。このうち、営業席の利用にはスターバックスコーヒーでの商品購入が必要だが、共有席は購入しなくても座れる。しかし、スターバックスコーヒーのスタッフが認識不足で、共有席に座っていた利用者に「商品を買い求めた人の席です」と誤った案内をしてしまったという。

 苦情が寄せられたことで、図書館側は15日までに「お詫び」をホームページに掲載。樋渡市長も自身のブログで謝罪し、「今後とも、武雄市としては、CCCと力を合わせて、修正すべきところは修正しながら、より良き図書館となるように力を尽くして参ります」と述べている。

 しかし、今回のトラブルについては、複数の利用者が数日前からツイッターなどで「おかしい」と指摘していたほか、「お詫び」に掲載された営業席50席についても疑問視する声が上がっている。

 スターバックスコーヒーの公式サイトでは当初、座席数が6席と表示されていたほか、保健所に提出されていた図面に明示された座席もカウンターの6席のみだったことが、ネットユーザーによって指摘されている。

 また、スターバックスコーヒーの商品を購入しないでも利用できる席が少ないことから、ツイッターでは「ツタヤとスタバの片隅に図書館をくっつけた感じですね」と皮肉る声も見られた。
 日本図書館協会によると、全国に3000館以上ある市町村立図書館で、民間が指定管理者となっているのは205館。財政難から運営を民間に委託する自治体はさらに増える可能性がある。今回のトラブルで市民から寄せられた意見に、武雄市とCCCがどう対応するのかーー今後の図書館のあり方を探るために、全国の自治体から注目が集まっている。
(文=blueprint)

228とはずがたり:2013/11/14(木) 16:15:47
ケーキにスープ、おしゃべり自由の女子大図書館
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20131114-OYT1T00387.htm?from=blist

 武庫川女子大の中央図書館(兵庫県西宮市池開町)が、学生の声を大幅に取り入れて生まれ変わり、16日に正式オープンする。

 飲み物片手に読書や会話を楽しめるカフェスペースを設けたり、就活関連図書を20倍に増やしたり。バッグを入れるかごも用意するなど「使いたくなる図書館」への改装で、学生の活字離れに歯止めをかける考えだ。

 中央図書館は1993年に完成し、地上6階、地下1階。夏休みに合わせて改装工事を行い、9月17日にプレオープンした。

 1階入り口は「館の顔」にあたると、これまで新着雑誌と新聞を並べていたコーナーを移動し、有名チェーン店を思わせるダークブラウンの内装で統一したカフェコーナーを開設。食べ物や飲み物を持ち込め、16日からは、学生が考案したパウンドケーキやスープなどを販売する。

 4人掛けの対面式テーブルを100席分用意。「荷物を床に直接置きたくない」との声を受けて、かごや荷物を収納できる椅子を導入した。おしゃべりも自由で、学生たちは読書だけでなく、食事や試験勉強などをして過ごしている。

 ペットボトルを机に置き、友人4人と教員採用試験の勉強をしていた健康・スポーツ科学部3年の学生(20)は「分からない問題を友達と相談しながらできる。1人でやるよりも効率がいい」と話す。

 5階には「就活コーナー」を設置。資格試験のガイド本や企業研究の参考書、面接のマニュアル本などを、200冊から4000冊に増やした。さらに、6階は「ディスカッションフロア」で、ゼミやサークルなどの打ち合わせを想定。壁一面をホワイトボードにし、話しやすいようにと、机を向かい合わせに並べた。

 同館は昨年6月、学生にアンケートを実施。「コーヒーを飲みながら勉強したい」「友人と話をしながら本を読んだり、勉強したりしたい」といった声が多く寄せられた。それらを踏まえた改装で、1日平均約600人だった利用者は1000〜1200人に増加。川崎安子課長補佐(42)は「ニーズに合わせて変わることで、より多くの人に役立ててもらえる図書館になったのでは」と話している。(松田俊輔) 

(2013年11月14日15時14分 読売新聞)

229とはずがたり:2013/11/20(水) 08:56:56
今日はニルスのふしぎな旅作者の生誕155年だそうな。

https://www.google.co.jp/webhp?tab=ww&amp;ei=XfqLUsd2p6KIB7rMgMgI&amp;ved=0CBUQ1S4#ct=selma-lagerlofs-155th-birthday-5805043437535232-hp&hl=ja&oi=ddle&q=%E3%82%BB%E3%83%AB%E3%83%9E+%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%82%B2%E3%83%AB%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%B4

230とはずがたり:2013/11/29(金) 19:00:24

面白い♪
キンドル版で本もだしてるようだ。

http://d.hatena.ne.jp/Delete_All/

231とはずがたり:2013/12/19(木) 14:19:46

石原慎太郎、集英社に小説売り込むも拒絶される…徳洲会事件で検察が追及の可能性も
2013.12.17
http://biz-journal.jp/2013/12/post_3633.html

 医療法人・徳洲会の公職選挙違反事件が広がりを見せ、ついには同法人前理事長・徳田虎雄の妻である徳田秀子までが逮捕された。
 この事件に関連して猪瀬直樹東京都知事が徳洲会から5000万円を受け取っていたことが発覚し、都議会で厳しい追及を受ける様子が連日メディアで報じられているが、実は徳洲会と実懇関係にあったのは前都知事の石原慎太郎であり、東京地検特捜部の狙いも石原だったといわれている。しかし石原は、徳洲会からの資金提供を否定するなど「このまま逃げ切る可能性も高い」(社会部記者)との見方さえある。

 そんな石原だが、“本業”の作家としては逃げ切るどころか、残念なトラブルに見舞われていたらしい。季刊文芸誌「en-taxi」(扶桑社/11月号)には『東京五輪決定に思うこと』という石原へのインタビュー記事が掲載されている。そこで石原は、自身が五輪招致に失敗したことへの愚痴やIOCに対する不満を漏らしているのだが、いつものように話はどんどん脱線し、自身の小説に関する愚痴にまで言及し始めるのだ。

 同記事によると、石原は「久しぶりに『すばる』に小説を載せようと思って編集部に電話した」という。「すばる」は集英社発行の月刊文芸誌だが、石原が何度電話しても編集長は出てこない。それでも電話を続けた石原だったが、3度目でやっと編集長につながった。しかし--。

「女の編集長でね、『あなたの小説は一切載せません』」と拒絶されたというのだ。その理由を女性編集長は「あなたは差別主義者です。あなたの『三国人』という言葉は許せない」と言い放ったという。しかし石原は引き下がらなかった。2000年に問題となった石原の「三国人発言」は国会でも問題になったが、当時の法務大臣も問題ないとの見解を示したなどと反論したが、編集長は一歩も引かなかったという。

 そして意外にも石原は、この編集長に対し「これは勇気ある女だなと思ったね」と脱帽する様子まで見せているのだ。

 さらに石原は1957年に発表した小説『完全な遊戯』をめぐり、「群像」(講談社)編集長の大久保房男と口論になったことを持ち出し、「高見(順)さんの家でぶん殴ったんだ。あれも変なやろうだったな」「喧嘩して講談社の雑誌にも載らなくなってね」と古いエピソードを開陳するのだ。

●影響力の低下が否めない石原

 文藝編集者は、現在、文壇で石原が置かれている状況について、次のように明かす。

「いまや石原慎太郎の小説など売れませんし、出版社も相手にしたくない。ここ10年以上、石原の作品を掲載してくれるのは全集を出版している文藝春秋くらいだった。しかし石原が昨年芥川賞の選考委員を辞めたことで、文春でも影響力の低下は否めない。石原は文壇にとっては“終わった”過去の人なんです」

 切羽詰って電話した先が集英社だったというのも、石原の影響力の低下と老いを感じるものだ。

 というのも10年に石原都政が施行した東京都青少年健全育成条例改正に関し、当時の集英社専務が猛反発、「ぜひ石原慎太郎をぶっ飛ばすような漫画を」と漫画家たちを叱咤激励したこともあったのだ。また12年の第146回芥川賞を受賞し、石原を揶揄した田中慎弥は「すばる」出身。そんな過去に因縁のある集英社へ自ら“売り込み”を掛けざるを得なかった石原には、哀れささえ感じるのだ。

 文壇的にも政治的にも神通力の利かなくなった現在の石原は、本当に特捜部の追及から免れることができるのか。今後も目が離せない。
(文=編集部)

232とはずがたり:2013/12/22(日) 16:23:16

蒋介石の曾孫イケメンすぎワロタww
http://newclassic.jp/archives/3116
by:The New Classic編集部

中国近現代史を語る上で蒋介石は欠かすことのできないキーパーソンの一人である。中華民国の建国者である孫文の死後、国民党内で実権を伸ばし、1926年に北方軍閥に対する北伐を開始。満州事変後は国共合作のもと、日本との戦争を指導した。

そんな蒋介石の子孫のことはあまり知られていない。蒋介石は第二次大戦後、共産党との争いに敗れて台湾に亡命、同地に中華民国政府を樹立した。1971年に中華人民共和国に安保理の代表権が奪われるまでは国連加盟国としても認められていた。よって現在、蒋介石の子孫は台湾に暮らしている。蒋介石の曾孫、蒋友柏の写真がこちらだ。

(ttp://culture.people.com.cn/mediafile/201110/25/F201110251624291915413059.jpg)

イ、イケメン……

(ttp://res.ent.ifeng.com/attachments/2010/05/21/174b2d00d5208293804d7e557bf70f54.jpg)

蒋友柏はアメリカ・ニューヨーク大学財政金融学科に留学、卒業後は政界へ入らず、2003年、デザイン会社「橙果設計公司 (DEM) 」を起業した。

(ttp://tw.haiwainet.cn/NMediaFile/2013/0121/LOCAL201301211530000582865234216.jpg)

坊主も似合ってます。

(ttp://i3.dpfile.com/groups/grouppic/2010-08-21/freelunch_684600_4404460_m.jpg)

左は弟の蒋友常。こっちもイケメン。

(ttp://www.cssa-gre.org.uk/uploadfile/200908/20090808090022797.jpg)

蒋友常はニューヨークのパーソンズ・デザイン学校を卒業後、台湾に戻り兄の会社を手伝っている。

二人の曽祖父・蒋介石は台湾亡命後、二・二八事件と呼ばれる白色テロを起こし、数万とも言われる民衆を虐殺。その後、数十年という長期にわたって台湾全土で戒厳令を敷き、独裁的権限を振るった。このため台湾の住民にとって今なお蒋介石は評価の分かれる人物である。

自身のアイデンティティにもかかわるこの問題について、蒋友柏はしたたかだった。彼はかつて蒋家が台湾人民に迫害を加えたことを公式に認め、インタビューに答えて蒋介石と国民党を批判した。友柏の狙いは、蒋家のネームブランドを積極的に利用してメディアに露出し、自社の宣伝活動を行うことにあった。

この捨て身とも言えるPR活動の結果、蒋友柏のデザイン会社は順調に業績を伸ばしていく。2005年にはコンペを勝ち抜き、フランス・ルノーF1チームのロゴデザインを担当。国際的にデザインの実力が認められることとなった。

ちなみに、中国共産党の毛沢東にも孫がいる。名前を毛新宇という。1970年生まれで、92年に中国人民大学歴史系を卒業。彼の代表的な研究成果は「第二次世界大戦に貢献した最大の国は、ソ連と我が祖父毛沢東率いる中国である」というものだ。そんな毛新宇の写真がこちら。

(ttp://www.milnews2.com/uploadfile/2013/0916/20130916041541406.jpg)

(ttp://forum.dwnews.com/attachments/day_111018/20111018_532b2c6449acaf92ec57OIRErSppMyDP.jpg)

(ttp://blog-imgs-47-origin.fc2.com/c/h/i/china8/101001sunzi_20.jpg)


もちろん、人を見た目で判断することはできない。何と言っても彼は2003年に中国人民解放軍の最高学術機関とされる軍事科学院において博士号を取得しているのだ。未だ修士号すら持っていない筆者など足元にも及ばない。

そんな毛新宇博士がある学校に贈った文章がこちらである。

(ttp://fs.zhenjiang365.cn/bbsatt/day_130111/130111003988e3a6299148a58f.jpg)
(訳:一師はよい学校)

もはや目も当てられない。

人は見た目が9割
ttp://www.amazon.co.jp/gp/product/4106101378/ref=as_li_ss_il?ie=UTF8&camp=247&creative=7399&creativeASIN=4106101378&linkCode=as2&tag=thetak-22

233とはずがたり:2014/01/10(金) 08:50:19

好きで一時期(随分昔だけど)良く読んでました。88ですから大往生でしょうけど淋しいですねぇ。ご冥福をお祈りします。

評論家の森本哲郎さん死去 88歳
http://www.asahi.com/articles/ASG1952LBG19UCLV00H.html
2014年1月10日05時03分

 世界各地を旅しながら文明や歴史を考察した評論家で元朝日新聞編集委員の森本哲郎(もりもと・てつろう)さんが5日、虚血性心不全で死去した。88歳だった。葬儀は近親者のみで行う。喪主は長男進さん。

 東京大哲学科卒、同大学院修士課程修了。東京新聞を経て1953年に朝日新聞に入社し、学芸部次長や「週刊朝日」副編集長などを歴任。日曜版連載「世界名作の旅」などの執筆で世界を巡る中で特にアフリカの砂漠にひかれ、持ち前の哲学的知見をまじえて「サハラ幻想行」「文明の旅」「人間へのはるかな旅」などの単行本にまとめた。

 72年にグアム島で元日本兵の横井庄一さんが発見された時は現地に向かい、横井さんが隠れていた穴ぐらが人家の近くだったことを報じて話題になった。

234とはずがたり:2014/03/13(木) 21:37:03
竹内薫の『99.9%は仮設 思い込みで判断しないための考え方』光文社新書を拾ったので読む♪
なかなか面白い。

一番面白かったのはミリカンの電子素量の実験で,データ改竄をやって最終的にノーベル賞をとったのだそうな。
嘘つきでもやったことが結果的に当たっていたからの勝利である。

願わくば専門教育がちゃんとしてなされてなくてしっかり論証出来なかった(と思われる)小保方さんの結論が結果としてなにがしかの新しさを含んでいて誰かがきちんと論証してくれるきっかけになることを祈る。
その場合も言い出しっぺのハーバード大かどっかの某が偉いって事になってしまうのかもしれないけど。

235とはずがたり:2014/03/13(木) 21:40:10

まだご存命だったとゎ。ご冥福をお祈りします。

作家の大西巨人さん死去 97歳、小説「神聖喜劇」
http://www.asahi.com/articles/ASG3D53Y9G3DUCLV00J.html
2014年3月13日01時18分

 超人的な記憶力と論理的思考力で、非人間的な軍隊組織に抵抗する兵士を描いた長編小説「神聖喜劇」で知られる作家の大西巨人(おおにし・きょじん、本名巨人〈のりと〉)さんが12日午前0時半、死去した。97歳だった。故人の遺志により葬儀は行わない。長男は作家の赤人(あかひと)さん。

 政治や差別問題にも筆をふるい、鋭い風刺で社会の問題点を突いた。約25年かけて1980年に完成した「神聖喜劇」は、主人公の陸軍2等兵が軍隊という強大な権力機構に独りで向き合い、上官らと渡り合う姿を描いた。松本清張や埴谷雄高らの支持を得た。原作にした漫画も出版され、2007年に日本漫画家協会賞大賞を受賞した。

 福岡市生まれ。九州大法文学部中退後、新聞社勤務を経て、召集で対馬要塞(ようさい)重砲兵連隊に入隊。戦後、福岡で「文化展望」の編集にあたり、日本共産党に入党。52年に上京、新日本文学会常任委員となった。評論「俗情との結託」(52年)で野間宏の「真空地帯」を大衆追従主義と批判し、野間や宮本顕治らと論争。その後、共産党と絶縁状態となり、72年に新日本文学会を退会した。

 小説に、労働運動の堕落を告発した「天路の奈落」、評論集に「戦争と性と革命」「巨人批評集」、朝日ジャーナル誌での連載をまとめた「巨人の未来風考察」などがある。

 遅筆、寡作で知られたが、晩年に「深淵」「縮図・インコ道理教」「地獄篇三部作」などの作品を発表し続けた。

 赤人さんによると、昨年暮れに肺炎で入院した後、自宅で療養していたという。

237とはずがたり:2014/04/19(土) 16:38:39

「破婚なら棄てて」太宰治の結婚誓約書、46年ぶり公開
http://www.asahi.com/articles/ASG4L5Q0LG4LUCVL01M.html?iref=comtop_6_03
板垣麻衣子2014年4月19日07時02分

 作家・太宰治(1909〜48)が石原美知子と結婚する際に井伏鱒二に宛てた「結婚誓約書」が、19日から46年ぶりに公開される。井伏とその妻が長く保管していた書簡で、遺品から見つけた遺族がこのほど、横浜市の神奈川近代文学館に寄贈した。同館で開催中の「生誕105年 太宰治展」の展示に、ほかの11通の書簡とともに急きょ加えられた。5月25日まで。

 「結婚誓約書」の公開は、68年に井伏の企画指導で開かれた「没後20年 太宰治展」以来となる。

 太宰は美知子との結婚前に、前妻と自殺をはかったことがある。38年に書かれたこの書簡の中で「ふたたび私が、破婚を繰りかえしたときには、私を、完全の狂人として、棄てて下さい」と、鬼気迫る様子で誓い、本名・津島修治の名で署名押印している。後日、婚礼後の別の書簡では「美知子を大事に致します。お世話になりました。ほんとうに、おかげさまでございました。しっかりやります」と述べている。(板垣麻衣子)

238とはずがたり:2014/04/21(月) 19:00:36

ブックファースト梅田店、きょう閉店 大型書店激戦区で旭屋書店に続き 店長「残念。再び梅田で営業したい」
http://sankei.jp.msn.com/west/west_life/news/140228/wlf14022810260009-n1.htm
2014.2.28 10:16

 大型書店がひしめく大阪・梅田で16年間営業した「ブックファースト梅田店」が28日をもって閉店する。入居する新阪急ビルの建て替え工事が理由。ビジネス書の豊富な品ぞろえで固定ファンを獲得した。同社が展開する関西圏の26店舗で最大の売り場面積を誇ったが、移転して営業を続ける予定はないという。

 同店は平成9年、同ビル1階に開店後、16年4月に売り場を3階まで拡大。ビジネス書の在庫数で他店との差別化を図り、午後10時半まで営業したことから、仕事帰りのサラリーマンらがこぞって利用したという。だが、来年度にも始まる同ビルと、隣接する阪神百貨店梅田本店の建て替えに伴い閉店が決まった。同店と御堂筋を挟んで向かい側にあった旭屋書店本店も平成23年12月に改築のため閉店。今回のブックファースト梅田店閉店をもって、同市営地下鉄東梅田駅周辺の大型書店が姿を消すことになる。

 最終営業日の28日、午前9時の開店から多くの利用者が訪れた。10年前から通う大阪府吹田市の会社員、大坪広幸さん(36)は「旭屋書店に続いて、職場に近い大型書店がなくなるのでさみしい」。店長の石坂大さん(40)は「多くの方に『閉店せずに続けて』と言っていただき、私としても残念な思い。また梅田で営業を再開したい」と話していた。

239とはずがたり:2014/04/21(月) 19:06:28
「筒井康隆」「田辺聖子」「山本一力」も通った“名物古書店”閉店…「横に座ると出世する」と言われた90歳店主の味わい深い「古本一筋人生」
http://sankei.jp.msn.com/west/west_life/news/140113/wlf14011318010028-n1.htm
2014.1.13 18:00

 大阪市北区黒崎町の天五中崎通商店街にある古書店「青空書房」が昨年末、67年の歴史に幕を下ろした。同店の“名物”は店主の坂本健一さん(90)。戦後間もないころ、焼け跡の闇市で戸板に古本を並べて商売を始めて以来「古本一筋」に進み、著名作家をはじめとした多くの人々に愛され、定休日用の自作ポスターも話題を呼んだ。高齢を理由とした閉店に対し、惜しむ声、感謝の声が広がった。(上岡由美)

■スタートは闇市

 坂本さんが古書店を始めたのは昭和21年。出征前に夜学に通いながら買いためた岩波文庫100冊を石炭箱に詰め、大阪・難波の新歌舞伎座前あたりに露店を出した。戦後の物のなかった時代だったが、カフカやサルトルの小説などが飛ぶように売れたといい、「当時の日本人は、知的なものに飢えていたんですね」と坂本さんは振り返る。

 その後、天五中崎通商店街の一角に「青空書房」を開店した。屋号は山手樹一郎さんの小説「青空浪人」「青空剣法」からもらい、青空のような明るくさわやかな心で商売したい、との願いを込めた。

 坂本さんの経営のモットーは「買い取りは本の価値に見合う価格で」。また、古書店の商売は客に語りかけないのが鉄則とされたが、坂本さんは客と一緒に本を探し「それ、いい本ですよ」と勧める。常連客には筒井康隆さん、田辺聖子さん、山本一力さんら作家も多く、いつしか「坂本さんの横に置かれたいすに座ると出世する」と評判になった。

 「これは筒井康隆さんのお母さんの愛用されたいすで、ここに座った人はなぜか偉くなっていく。不思議なご縁ですね」。坂本さんはこう言いながら座ることを勧めてきた。

 山本一力さんからは、かつて「明日は味方」という色紙をプレゼントされた。「どんな苦しいときも明日は味方だと思ったら勇気がわく。これは苦労しぬいた人だからこそいえる言葉です」と坂本さん。今も家族ぐるみの付き合いが続いており、平成22年2月に坂本さんの妻、和美さんが亡くなった際には、一力さんは旅先の金沢から通夜の席へ駆けつけてくれたという。

■定休日のポスターが評判

 そんな坂本さんを有名にしたのが、定休日にシャッターに張り出す手描きのポスター。創業以来、元日以外は休まない営業を続けたが、脳梗塞を患ったことなどから、約10年前に木曜と日曜を定休日にした。休みの日に店に来てもらっては申し訳ない、との思いから「ほんじつ休ませて戴(いただ)きます」というポスターに絵とメッセージを添えた。すると、このポスターを見ようと休日に訪れる人がいるなど反響を呼ぶことに。

 坂本さんは色とりどりのカラーペンを使い、下書きなしでその場で思いついたことを一気に描き上げる。季節の風物詩や花などの絵柄に、「困ったときは空を見よう そこに答えがきっとあるよ」や「くじける程ふかくなる つまづくほどやさしくなる」など味わい深い言葉を添えて。

 昨年12月29日の最後の定休日のポスターには、通天閣のイラストにこんな言葉がつづられていた。

 「大阪は日本の文化の根っこ 近松 西鶴 秋成 そや織田作 そして田辺聖子 どや ちょっと鼻高うしてもかめへんのとちゃいまっか 青空書房」。大阪が大好きな坂本さんの心意気が感じられる一文だ。

最後の営業日

 閉店のニュースは全国のファンらに広がり、遠方からファンが次々と訪れ、閉店を惜しんだり、坂本さんにねぎらいの声をかけるなどした。

 横浜市から来たという女性会社員(51)は「もっと暖かくなってから来るつもりだったのですが、ぜひお会いしたいと思って。坂本さんは生き字引のような方で何を聞いても答えてくれます。この店がなくなるのはめちゃくちゃ寂しい」と話した。

 閉店の日の12月31日。坂本さんは「最後の日でも平生通り営業させていただき、しもうて(仕舞って)、それが僕らしい終わり方だと思っています」と、いつも通り午前10時半に開店。店の最後を見届けようと古書ファンらが集まり、午後6時の閉店まで店内は終日にぎわった。

 坂本さんは、店の近くにある自宅をブックカフェにして、本好きの人たちの語らいの場にしようと計画している。「終点の『終』は終わりですが、『点』はあくまでも線上の点。私は90歳ですけど、これはゴールでありスタートでもあると思っています。また新しい何かが始まるような気がします」

 カフェがオープンすれば、また坂本さんの手描きのポスターを見ることができるかもしれない。

240とはずがたり:2014/05/19(月) 14:53:36

老舗出版 ネット強化 KADOKAWAとドワンゴが経営統合で合意
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/140515/biz14051501020001-n1.htm
2014.5.15 01:02

KADOKAWA、ドワンゴ経営統合記者会見に臨む(左から)KADOKAWAの角川歴彦会長、佐藤辰男相談役、ドワンゴの川上量生会長=14日午後、東京都中央区(宮崎裕士撮影)
KADOKAWA、ドワンゴ経営統合記者会見に臨む(左から)KADOKAWAの角川歴彦会長、佐藤辰男相談役、ドワンゴの川上量生会長=14日午後、東京都中央区(宮崎裕士撮影)

 「角川書店」を展開する出版大手のKADOKAWAと、「ニコニコ動画」を手がけるインターネット動画配信大手のドワンゴは14日、共同で持ち株会社を設立し、経営統合することで合意したと発表した。老舗の出版社で映画、アニメなども手がけるメディア大手と、インターネットの新興企業の経営統合としては国内最大規模だ。

 10月1日付で統合持ち株会社「KADOKAWA・DWANGO」を設立、両社はそれぞれ持ち株会社傘下の完全子会社になる。持ち株会社の設立に当たり、KADOKAWAの株式1に対し、持ち株会社株1.168、ドワンゴ株1に対し、持ち株会社株1を割り当てる。

 持ち株会社の会長にはドワンゴの川上量生(のぶお)会長が就き、社長にKADOKAWAの佐藤辰男取締役相談役が就任する。

 KADOKAWAは昨年、子会社9社を吸収合併し、書籍、雑誌、アニメ、映画、ゲームなどの多くのコンテンツを活用した本格的なクロスメディア展開を図ってきた。しかし、インターネット活用やコンテンツのデジタル化で遅れている面もあり、今回、ドワンゴと経営統合し、ネット関連のコンテンツ事業を大幅に強化する。

 統合発表会見で川上会長は、「KADOKAWAは書籍という(情報提供の)プラットフォームも持っており、両社ともにコンテンツとプラットフォームを持つ。この企業同士の統合で、強みを生かす」と語った。

 また、KADOKAWAの角川歴彦(つぐひこ)会長は「両社はサブカルチャーを手がけるという意味で共通している。3年前から経営統合を川上会長に打診し、21世紀の新しいメディアをつくることを提案してきた」と、統合までの背景を説明した。

 KADOKAWA 昭和20年に出版社の角川書店として創業。文庫や雑誌、ビジネス書などの出版事業や、映画、アニメなどメディア関連事業を幅広く手掛ける。持ち株会社体制に移行後、平成25年に子会社9社を吸収し、現社名に変更した。26年3月期の連結売上高は1511億円、最終利益は75億円。

 ドワンゴ 平成9年設立のインターネット関連サービス会社。動画配信サイト「ニコニコ動画」の運営や、携帯向け音楽配信、ゲーム開発を手掛ける。25年9月期の連結売上高は359億円、最終利益は22億円。ドワンゴには、KADOKAWAのほか日本テレビ放送網やNTTが出資している。

241とはずがたり:2014/05/21(水) 09:29:49

アマゾンに本の出荷停止 3社、ポイント還元に抗議
2014.5.9 18:24 [雑誌・書籍]
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/140509/biz14050918240023-n1.htm

 インターネット通販大手アマゾンが書籍価格の10%をポイント還元する学生向けのサービスは事実上の値引きに当たり、定価販売を約束した「再販契約」に違反するとして、中小出版社3社が9日、都内で記者会見し、アマゾンへの出荷を停止したと明らかにした。

 3社は緑風出版、水声社、晩成書房。「日本の出版文化を支えてきた再販制度をなし崩しにする」と抗議し、サービス対象から自社の本を除外するよう求めてきたが受け入れられず、出荷停止に踏み切った。期間は半年間で、対象から外れれば出荷を再開するという。

 緑風出版の高須次郎社長は「安定的な値段で本が出ることが読者の利益になる。値引きが進むと再販制度が壊れ、読者が損をすることになる」と理解を求めた。他に三元社と批評社も出荷停止に踏み切る。

 書籍などの著作物は独占禁止法の適用対象外で、再販制度によって出版社が価格を決められる。

242とはずがたり:2014/05/21(水) 09:32:22

黒船アマゾン、書店連合で迎撃 大手も参入の“無料”電子書籍、続々商品化
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/140510/biz14051007000001-n1.htm
2014.5.10 07:00

 書店で雑誌を買うと、もれなく電子版も無料で付いてきます−。文教堂グループホールディングスが始めた「空飛ぶ本棚 sky storage service(スカイストレージサービス)」が注目されている。追加料金不要で、好きな雑誌を紙でも、スマートフォン(高機能携帯電話)などを用いて電子版でも読める。雑誌をシーンに応じて読み分けられる利便性の高さが評判だ。実店舗での持続的な販売増につなげられるか。“ハイブリッド雑誌”に期待がかかる。

広がる読書の幅

 仕組みはこうだ。読者はまず書店で雑誌を購入する。会計の際にもらえるクーポンコード(16けた)をスマホなどのアプリに入力。するとその電子版がダウンロードできるようになる。対象はファッション誌、経済誌、料理雑誌など計94誌(4月下旬時点)に上る。

 「紙と電子双方をそろえることで読書の幅を広げるのが狙い」(同社営業企画部)で、紙の雑誌は自宅で読み、読み切れない部分を電車内などでスマホを使って閲覧。自宅で旅行誌で旅程を練り、旅先ではタブレット端末で地図を見る−などシーンに応じた利用法は多様だ。

 電子版は保管場所を取らないためバックナンバーも取っておける。キーワード検索などデジタルコンテンツならではの機能も使える。これまで紙と電子版は別々に買う必要があったが、「空飛ぶ−」の対象雑誌なら値段は1冊分で済むのだから、確かにお得だ。

出だしは好調

 文教堂によると、昨年12月のサービス開始により対象雑誌の販売増は顕著だったという。直後の「週刊東洋経済12/14号」の同書店での販売数は、開始前の同誌の10誌の平均販売数に対し約1.6倍。

 同様に、女性向けファッション誌「25ans2月号」は約1.9倍、「週刊ゴルフダイジェスト1/7・14新春特大号」は約2倍に増えた。雑誌によって実績にばらつきはあるものの、同社は「読者の購買意欲を刺激できた」と判断。対象雑誌を当初の11誌から一気に約9倍まで拡充させた。

他の書店チェーンも参加

 このサービスは文教堂が独自に開発・運用し、出版社側が電子版の提供に協力することで成立している。「投資やコスト負担の詳細は企業秘密」(同)だが、勝算はどうなのか。

 同社担当者は「(今は)まだ雑誌全体の売り上げの底上げにはなっていない」と率直に明かす。ただ、「早期に対象雑誌を300誌に増やし書店での売り上げ増につなげて回収していく。コミックでも展開していきたい」と、あくまでも“攻め”の姿勢を崩していない。

 文教堂は最初に始めたこのシステムを開放し、他の書店チェーンも参画。啓文堂書店▽丸善書店▽ブックファースト▽有隣堂書店−など計21法人が順次展開に着手しており、今後のスケールメリット(規模効果)が期待されている。

書店めぐる環境激変

 背景にあるのはやはり書店をめぐる環境の変化だ。ネット通販の台頭によって読者の書店離れが進展。出版科学研究所のまとめでは、(紙の)雑誌の市場は平成9年の1兆5644億円から25年には8972億円にまで縮小した。一方、電子書籍市場は成長中で、インプレスビジネスメディア(同)によると、雑誌に限れば24年度の39億円から29年度には330億円に拡大すると予想される。

 生き残りをかけた「空飛ぶ−」の取り組みを識者はどうみるか。専修大文学部の植村八潮教授(出版学)は「読者はすでに文字情報を紙面とディスプレーの両方から得ている。読者の需要に合わせ、その両方を書店が提供していくのは当然の流れだ」と評価する。

 一方、立命館大文学部の湯浅俊彦教授(出版メディア論)は「紙の雑誌の不振はネット情報に押されていることに原因がある。(盛り返していくには)便利さだけでなく面白いコンテンツが伴わなければならない」と話し、懐疑的な見方を示す。

海外の動向は…

 米国では米アマゾン・ドット・コムが昨秋から一部書籍について「Kindle MatchBook(キンドル・マッチ・ブック)」を開始した。これはアマゾンで紙の書籍を買った人が同内容のキンドル版(電子版)を2.99ドル以下(無料含む)で入手できるサービスだ。

 “黒船”アマゾンが日本での展開に乗り出す可能性もゼロとはいえず、国内勢も安穏とはしていられないはずだ。「空飛ぶ−」は読者をつなぎ止められるか。待ったなしの正念場を迎えている。

243とはずがたり:2014/06/28(土) 20:58:58
アマゾンは安いし便利だけどフランスはフランスの見識を示したって所ですな。

仏で“反アマゾン法”を可決 「町の本屋を守れ」
共同通信 2014年6月28日 16時26分 (2014年6月28日 16時30分 更新)
http://www.excite.co.jp/News/economy_g/20140628/Kyodo_BR_MN2014062801001542.html

 【パリ共同】フランスでインターネットによる書籍販売に関して、配送無料サービスを禁止する法案が議会で可決した。“反アマゾン法”とも呼ばれ「文化の保護」を理由に米ネット販売大手を実質的に狙い撃ちするものだ。
 「わが国が持つ本に対する深い愛着を示した」。法案が上院を通過した26日、フィリペティ文化相は語った。
 目的はフランス全土に約3500ある小規模書店の保護だ。「町の本屋」を文化の担い手と位置づけグローバル企業の攻勢から守ろうとの趣旨だ。無料配送は禁止され、値引きは商品を書店で受け取る場合に限られる。

244とはずがたり:2014/07/02(水) 10:37:25
音楽スレでもいいけど俺は作家のイメージだからここへ

中島らも伝説の数々が10周忌に爆発!
http://lmaga.jp/blog/news/2014/06/ramo-week.html
2014年6月25日 16:18

突然の逝去から今年で10年となる、中島らもさんの追悼ライブ(詳細はこちら)が7月に開催されることは既報ですが、実はこのライブ以外にも「中島らもメモリアルWEEK」と銘打った、彼にまつわるいろんなイベントが開催されることはご存知でしたか?

最初はコピーライターとして注目され、そこから劇作家、俳優、エッセイスト、小説家、ミュージシャンと、様々な分野で才能を発揮しまくっていた中島らもさん。そのすべての仕事を振り返るには、1つの分野だけにスポットを当てても絶対に無理! ってことで、落語から小説のリーディングまで、計7つのイベントが一週間に渡って行われます。

特に注目なのが、7月21日(祝・月)に開催されるオープニングイベント『らもさん昇天10周年 ひつこいファンの集い』。松尾貴史さん、升毅さんなどの縁の深い人たちに、「父の家業を継いで」(本人談)小説家となった実娘・中島さなえさんをはじめとする家族も交えて、自主規制なしで彼の裏話を語り尽くします。さらにショートコントの上演や、チチ松村さんが中島らも所有の楽器を"供養"する儀式まで用意されているとか・・・。その他にも、彼が生前に作った落語を集めた落語会や、小説のリーディング、観客参加型のトークバトル、原作or出演映画を集めた映画祭も開催。まさに一週間、大阪中が中島らも漬けになると言っても過言ではないでしょう。


「10年目の追悼はにぎやかにしたかったのですが、あれもしよう、これもしようといろんなアイデアが出て、まさかこんな大きなイベントになるとは思いもしませんでした。(父は)みんなでワイワイするのが好きな人だったので、こんなにたくさんの方が集まってお祭になるというのは、すごく喜んでると思います」とは、仕掛け人のひとりであるさなえさんが、イベント発表会見で語った言葉。カネテツデリカフーズの広告時代から知る古株ファンも、死後にその存在を知った若いファンも、中島らもの魅力を再確認するとともに「そんなこともあったのか!」という新しい発見もできるはずです。

『中島らもメモリアルWEEK』の開催期間は7月21日(祝・月)〜27日(日)。各イベントの詳細は公式サイトにて。

取材・文/吉永美和子

245とはずがたり:2014/07/17(木) 13:43:19
アップル、460億円支払いも 電子書籍訴訟で
共同通信 2014年7月17日 09時47分 (2014年7月17日 09時48分 更新)
http://www.excite.co.jp/News/economy_g/20140717/Kyodo_BR_MN2014071701000915.html

 【ニューヨーク共同】電子書籍の販売で出版大手と共謀し価格をつり上げたとして、顧客を代表して米ニューヨーク州などがIT大手アップルを訴えた裁判で、アップルが条件付きで、顧客などに4億5千万ドル(約460億円)の支払いに合意したことが16日、ニューヨーク連邦地裁の開示資料で明らかになった。
 電子書籍の価格をめぐっては、米司法省もアップルを提訴。同地裁は昨年7月、アップルが独占禁止法(反トラスト法)に違反したと認定し、アップルが上訴、係争中となっている。
 司法省との裁判で、同社の主張が認められれば、支払いは減額されるか、取り消しとなる。

246とはずがたり:2014/08/22(金) 10:28:59

怠惰文庫
文学フォルダ
http://bungaku-folder.nezihiko.com/

247とはずがたり:2014/08/24(日) 17:03:45
どこも大変だ。。

財政難で…図書館の本購入費を3割減らした県
http://www.yomiuri.co.jp/book/news/20140823-OYT8T50037.html?from=yartcl_pickup
2014年08月23日 14時21分

 宮崎県立図書館(宮崎市)で2014年度、書籍などを購入する「資料購入費」が県の財政難のため前年度比33%減となり、雑誌購入を中止するなどの影響が出ている。

 同館によると、今年度の資料購入費は2871万円で、前年度の4305万円から1434万円減少。「これまで人件費や委託費などを節約していたが、県の財政状況が厳しく、資料購入費を削減せざるを得なくなった」としている。

 4月から、「日経サイエンス」や「ボクシングマガジン」など雑誌の約3割に当たる99冊の購入を中止したが、利用者の要望で4冊を復活した。また、年1万冊前後を購入する一般図書についても、削減は避けられないとしている。

 20日に開かれた、同館の運営について話し合う「県立図書館協議会」(議長=根岸裕孝・宮崎大准教授)では、委員からは「33%もの削減は異常だ」「なぜこんなに減らさなければならなかったのか」などの意見が相次いだ。

 同館は「資料購入費は図書館運営の生命線。利用者の要望に応じて購入を再開するなど柔軟に対応する」と説明。「来年度も同様の予算だと、県の情報拠点としての役割を果たすことが困難になる。県財政課などに資料購入費の重要性について理解を求めていく」と述べた。

 九州・沖縄8県の県立図書館の今年度の資料購入費は、福岡の7694万円が最高。次いで長崎(6585万円)、沖縄(5049万円)が続く。宮崎は唯一、3000万円を割り最低、全国でも42位と低迷している。
2014年08月23日 14時21分

248とはずがたり:2014/08/25(月) 10:16:21
関西人なんやねぇ。

村上春樹さん「会議出る必要なく、上司持たず」
http://www.yomiuri.co.jp/culture/20140825-OYT1T50000.html?from=y10
2014年08月25日 08時44分

 【エディンバラ(英国北部)=佐藤昌宏】作家の村上春樹さん(65)が23日、英国北部エディンバラで開催中のイベントに参加し、英紙記者との対談などを行った。村上さんが公の場で語るのは極めて異例で、地元ファンの注目も集めた。


 村上さんは対談で、作家になった理由を尋ねられ、「団体に所属する必要もないし、会議に出る必要もなく、上司を持たなくてもいいからだ」と答え、会場を沸かせた。
 また、兵庫県で育ち、東京で学生時代を過ごしたことに触れ、「東京に引っ越し、(関西弁から標準語に)話し言葉を変えた」と述べた。「これは非常に大きな変化だった。関西に住み続けていたら、小説を書くことはなかっただろう」と振り返り、環境の変化も作家になることに影響したことを示唆した。

2014年08月25日 08時44分

249とはずがたり:2014/10/10(金) 13:01:44

今年も落選!村上春樹はそもそもノーベル文学賞候補ではないとの説が!?
リテラ 2014年10月10日 08時30分 (2014年10月10日 11時56分 更新)
http://www.excite.co.jp/News/column_g/20141010/Litera_535.html

「ノーベル賞よりカフカ賞のほうがエラいんだい!」と強がるファンもいるとかいないとか(画像は「ニューズウィーク日本版」2013年5月21日号/CCCメディアハウス)
[拡大写真]

 昨晩ノーベル文学賞が発表され、フランスの作家・パトリック・モディアノが受賞。ブックメーカーなどで有力候補とされていた、村上春樹はまたしても受賞を逃した。

 2006年カフカ賞を受賞して以降、10月には毎年のように、「今年こそ村上春樹受賞なるか」と様々なメディアが大騒ぎを繰り広げている。昨日も、書店の村上春樹コーナーや、ハルキストと呼ばれる春樹ファンたちがカフェに集まり受賞の報せを待つ様子、春樹ゆかりの海外のファンの声など、今年こそはと受賞を期待する特集が展開されていた。

 そして、別の作家の受賞が発表され「がっかり」......というところまでが、風物詩となっている感もある。ここまで落選が続くと、結局このまま獲れないんじゃないか、と不安になっているファンもいることだろう。

 村上春樹はこれから先もノーベル文学賞は獲れないのではないか。こう指摘するのは、評論家で作家の小谷野敦。小谷野は、著書『病む女はなぜ村上春樹を読むのか』(ベスト新書)のなかで、春樹ノーベル賞の可能性について様々な角度から考察しているのだ。

 そもそも村上春樹はノーベル賞の候補に本当に入っているのか。そこから小谷野は疑問を呈する。というのも、この時期報道でよく目にする「下馬評で1番人気」「最有力候補」などというのは予想屋が勝手に予想しているだけのもの。ノーベル賞の選考委員会は候補を公表しているわけではない。ノーベル賞委員会は50年経つと候補を公開することになっており、たとえば今年はじめに1963年の最終候補から三島由紀夫が一歩手前で漏れていたことがわかったり、当時日本では全くノーマークだった賀川豊彦が実は1947年の候補だったことが50年を経て初めてわかったり、などということがあった。春樹がこのまま受賞しなければ、本当に候補に入っているかどうかは、50年経たないと真相はわからないというわけだ。

 小谷野が「ノーベル賞受賞に当たっては不利な要因」としてまず挙げるのが、「村上春樹は日本ペンクラブ会員ではない」ということ。そんなことで決まるの?と思うかもしれないが、日本人初のノーベル文学賞作家である川端康成は、日本ペンクラブ会長を17年という長期にわたって務めており、2人目のノーベル文学賞作家の大江健三郎も、ペンクラブ理事、副会長だった。

 しかも単にペンクラブの役職に就いていればいいというわけではなく、「根回し」が重要だと小谷野は見ている。

川端は会長任期中に日本で初めての国際ペンクラブ大会を開いており、その関係で西洋へもたびたび行き、さらに国際ペンクラブの副会長も務めており、「西洋社会への根回しは十分だった」。大江も「海外へ出ることも多く、それなりに根回しはしていた」。一方、海外での評価も高く候補に入っていたが受賞には至らなかった谷崎潤一郎は、飛行機が怖くて一度も西洋へ行ったことはなかったのだとか。

250とはずがたり:2014/10/10(金) 13:02:03
>>249-250
 さらに政治的な立ち位置も関係している。小谷野に言わせると「ノーベル賞委員会は、少し左寄りである」という。たとえば、アメリカで初めてノーベル文学賞を獲ったシンクレア・ルイスや、授与されたが辞退したサルトルも、社会主義的だった。日本では保守派と見られる川端康成も「その辺はぬかりなく、戦後は平和主義の仮面をかぶり続けた。ノーベル賞をとってしまうと地金が出て、(略)以後日本ペンクラブは右寄りに」なったという。

 当時大江健三郎はペンクラブを一度退会しているのだが、その後またペンクラブが左寄りに戻ると、戻ってきて理事になっている。そして「1984年には反核声明を出すなどしているし、大江は原爆、沖縄などを問題視する平和主義者としてふるまい、ノーベル賞にこぎつけた」。もちろん小谷野は、川端も大江も政治的な立ち位置だけで受賞したと言っているわけではない。優れた文学者として高く評価しているが、それだけではノーベル賞は受賞できない。たとえ文学者として優れていても、「日本人がノーベル文学賞をとるには、ロビー活動が必要」なのだ。対して春樹は、文学賞の選考委員もやらず、文壇の受賞パーティにも姿を見せないなど、文壇づきあいをほとんどしていないと指摘する。

 しかしかつては政治的な問題にコミットしないことを信条としていた村上春樹だが、近年は、イスラエルのエルサレム文学賞授賞式で「いかなる戦争にも賛成しない」「非武装市民の側に立つ」などとスピーチしたり、あるいは東日本大震災直後に受賞したカタルーニャ賞のスピーチでは反原発の立場を表明したりしている。いずれも日本国内でなく、海外向けという点で、ノーベル賞を意識した政治活動、根回しの一種とも感じられる。日本ではほとんどしない作家づきあいも、海外の作家との交流エピソードはときおり明かされるし......。

 それでも、村上春樹のノーベル賞受賞が厳しい理由は、作品そのものにもあると小谷野はいう。たとえば井上靖、遠藤周作、芹沢光治良などペンクラブ会長を務めながらノーベル賞受賞に至っていない作家もいる。…

これについて、彼らの作品が通俗小説とみなされていたからではないか、と小谷野は推察している。100年以上の歴史をもつノーベル賞なのでその受賞傾向を一概に語ることはできないが、ひとつだけハッキリしていると小谷野がいうのが「通俗小説には与えられない」ということなのだ。そして「春樹の作品は、ノーベル賞委員会が嫌う通俗小説なのではないかという気が私にはしている」。とくに日本でミリオンセラーとなり海外でもヒットした『1Q84』の内容は、通俗恋愛冒険小説である、と。

 純文学と通俗小説(エンタメ作品)との境界に意味があるのかというのは日本の文壇でよく議論されることだが、海外でも純文学と通俗小説の区別はあると小谷野は断言する。世界的に人気のあったフランソワーズ・サガンやグレアム・グリーンが受賞できなかったこと。アメリカの作家で、フィリップ・ロスやドン・デリーロは候補になっても、ジョン・アーヴィングがノーベル賞候補として名が挙がらないこと。それも純文学ではなく通俗小説あるいは中間小説とみなされているから。そういう意味で、日本でも「春樹を飛ばして」多和田葉子や津島佑子、堀江敏幸のほうが可能性があるのではないかとも予測している。

 村上春樹が本当にノーベル文学賞の候補に入っているかどうか。それは50年経つか、あるいは春樹が晴れて受賞するか、しなければ真相はわからない。しかし、

「(文学が売れない)状況の中で、村上春樹は、とりあえず純文学とされている作品を出して、大幅に売れており、世界的にも人気があって、ノーベル賞をとるかもしれないとなれば、文学などもう終わっているという世間の冷たい目にさらされている文壇としては、ぜひ春樹を祭りあげたいというのが本音だろう」

 少なくとも小谷野のこの指摘は、当たっている。きのうの空騒ぎを見ているとそう思えるのだった。
(酒井まど)

253とはずがたり:2014/11/18(火) 01:25:19
>身体を使ってお金を稼いでいる人たちは、姿も言葉もとても具体的なのに、僕のように言葉だけで生きている人間は、存在も言葉も何だか抽象的な感じがする。詩人なんて、具体的に生きている人たちに基本的には負けていると僕は思うんです
理論やってる俺でも基本的にそう思ってるぞ♪

詩人・谷川俊太郎「僕は言葉や詩を信用していなかった」
http://dot.asahi.com/wa/2014111400048.html
(更新 2014/11/17 07:00)

谷川俊太郎(たにかわ・しゅんたろう)1931年生まれ。東京都出身。詩人。52年、詩集『二十億光年の孤独』を刊行。62年「月火水木金土日のうた」で日本レコード大賞作詞賞。93年『世間知ラズ』で萩原朔太郎賞。絵本、エッセー、脚本など幅広く作品を発表(撮影/遠崎智宏)


 海、畑、学校、路上などで生きる人々が、それぞれの言葉で、谷川俊太郎の詩で、生きる苦しみと歓びを伝える映画「谷川さん、詩をひとつ作ってください。」が、15日(土)から全国順次公開される。その主役である谷川さんに直撃した。

「詩というのは、書いた以上は、他人のもの。読者のものになるのが理想です。私有うんぬんなんて、著作権上の問題でしかない。以前、若い人たちが僕の詩を起点にして詩を連ねていくプロジェクトがあったんですが、そのときもただ嬉しいだけで、自分の詩が壊れて困るとか、そんなことは一切思わなかったです。もともと僕は、誰が作ったかわからない作者不詳の作品に憧れていて、できるだけ作者が見えない作品を書きたいと思っている。マザーグースなんかがそのわかりやすい例ですが、要するに、芸術っていうのがあまり好きじゃない。どちらかというと職人的な仕事の仕方のほうが好きなんです。でも、それじゃなかなか人が認めてくれないから、ちょっと芸術家面して著作権をいただいたりとか、だいたいが、そんな感じです」

 映画「谷川さん、詩をひとつ作ってください。」は、農家や漁師、日雇い労働者、女子高生や巫女といった“自分の言葉を持つ人々”の日々の姿を追い、そこから谷川さんが新しい詩を創り出すまでを捉えたドキュメンタリーである。「他のいろんな商売の人と一緒に詩人を扱ってくれたことが、私にとってこの映画の一番の魅力です」と語る谷川さんは、映画を観て、どうも自分が浮いてしまっていると感じていたとか。

「身体を使ってお金を稼いでいる人たちは、姿も言葉もとても具体的なのに、僕のように言葉だけで生きている人間は、存在も言葉も何だか抽象的な感じがする。詩人なんて、具体的に生きている人たちに基本的には負けていると僕は思うんです。ただ、言葉だけで勝負することはそれなりに大変で、僕の場合ははじめから言葉や詩を信用していなかったことが書くエネルギーにつながっていたようなところがある。生まれてくる言葉に対して、ああでもないこうでもないといちいち否定して、“これじゃどうしようもないから、違う書き方をしなければ”と思いながら、前に進んできたような気がします」

 自分の詩が及ぼす影響力については懐疑心を持ちつつも、「谷川さんのこの詩の、この一行に救われました」という感想を聞いたりすると、「詩を書いていて良かった」と素直に思うのだそうだ。最近は、注文があって書くだけではなく、普段から自由に詩を書き留めるようになった。「年を取って擦れてきたせいか、詩がうまくなったのかもしれない。最近はもう“なんでもいいんじゃない?”みたいなところがあるから」

 この先、どんな詩を作っていきたいか訊ねると、「より新しく美しい言葉、いや、美しい生き生きした言葉……かな。でもそれは単語じゃなく組み合わせなんです。使い古された単語をうまく組み合わせて、新しい美しいものを作るのが、詩の基本ですから」と答えた。詩人が見つめる未来──。抽象的かもしれないけれど、そこにはいつも“希望”がある。

※ 週刊朝日  2014年11月21日号

254とはずがたり:2014/12/13(土) 08:49:58

「説得できない有権者は抹殺」高市早苗推薦、自民党のヒトラー本が怖すぎる
http://lite-ra.com/2014/09/post-459.html
2014.09.13

255とはずがたり:2015/01/09(金) 12:08:31
味のある文章である。同世代っぽい。学のある飲んだくれている塾講師の様だ。
フミコフミオ氏のブログhttp://delete-all.hatenablog.com/も面白かったけどこのスレには投下してないな。。どこだったっけ??

貧乏卿日誌
http://d.hatena.ne.jp/binbokyo/

256とは:2015/01/15(木) 15:16:11
国立国会図書館なう。ここも(=神奈川県立図書館に引き続いて)我がWiMax圏外だ…

257とはずがたり:2015/01/16(金) 21:12:10
>>255
12月分がアップされた♪

258とはずがたり:2015/01/19(月) 01:50:32
平井和正さん死去=「幻魔大戦」「8マン」−SF作家
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc&amp;k=2015011800212

 小説「幻魔大戦」シリーズや、漫画「8マン」の原作で知られるSF作家の平井和正(ひらい・かずまさ)さんが17日死去した。76歳だった。神奈川県出身。
 SFマガジンのコンテスト入賞をきっかけに作家デビュー。狼男が主人公の「ウルフガイ」シリーズや、「死霊狩り」3部作など、劇画的な要素の強い作品で人気を博した。「8マン」はテレビアニメ化されて大ヒット。漫画家の故石ノ森章太郎さんと共作し、その後、自身が小説としてシリーズ化した「幻魔大戦」も劇場用の長編アニメーションが制作された。 (2015/01/18-21:35)

赤瀬川原平さん死去=前衛芸術の旗手・芥川賞作家−77歳
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201410/2014102700025&amp;rel=j&amp;g=soc&amp;relid=1_5

 前衛的な芸術活動で知られ、作家としても芥川賞を受賞、「老人力」などの著作がある美術家の赤瀬川原平(あかせがわ・げんぺい、本名克彦=かつひこ)さんが26日午前6時33分、敗血症のため東京都町田市の病院で死去した。77歳だった。葬儀は近親者で営み、後日お別れの会を開く。喪主は妻尚子(なおこ)さん。
 横浜市に生まれ、大分市などで育った。武蔵野美術学校(現・武蔵野美術大)中退。1950年代末から無審査の美術展に絵画などを出品し始め、60年に芸術家集団「ネオ・ダダイズム・オルガナイザーズ」、63年には「ハイレッド・センター」の結成に参加。素材にゴムチューブを使ったり、さまざまなものを梱包(こんぽう)したりする実験的作品で注目された。
 65年には千円札を原寸大に印刷した作品が通貨模造罪に当たるとして起訴され、「千円札裁判」と呼ばれ話題に。「芸術か犯罪か」で議論を呼び、後に有罪が確定した。
 一方で「尾辻克彦」の筆名で小説も発表し、81年に「父が消えた」で芥川賞を受賞。物忘れなどの老化現象を肯定的に捉えた98年のエッセー「老人力」はベストセラーになった。直木賞作家の赤瀬川隼さんは実兄。
 並行して、建築家の藤森照信さんらと街中で発見した不思議な事物を写真に収める「路上観察学会」などの活動も行った。
 最近は体調を崩し療養していたが、容体が急変したという。全国を巡回する回顧展が予定され、千葉市美術館での開幕を28日に控えていた。(2014/10/27-10:28)

259とはずがたり:2015/01/27(火) 19:46:06
ラジオでDJ某が面白いっていってたけど探して読んだらめちゃ面白かったw
本として出てるらしい。

スパルタ婚活塾
http://ameblo.jp/mizunokeiya/theme18-10055492017.html#main

260とはずがたり:2015/01/27(火) 22:20:50
名古屋出身の水野はこれまで2人知っているので3人目だ♪
名古屋に多い苗字なんか??

261とはずがたり:2015/01/28(水) 01:22:37
面白かったら読破するまで読むのが俺だが流石に断念(;´Д`)
ねよう。。

262とは:2015/01/28(水) 02:41:02
寝よう…(´・ω・`)

263とはずがたり:2015/01/28(水) 15:38:36
なんばのジュンク堂拠って水野の『美女と野獣』買ってきたw

265とはずがたり:2015/02/25(水) 22:19:25
ネットにも日本礼讃記事が溢れていて気持ち悪くて仕方が無い。伝統的な日本人としては謙譲の美徳を重んじるのが居心地良いのである。まあ先の見えない時代で日本人の抱える不安が売れる原因と云われたらそうなのかもとは思うけど。
竹田も日本の美徳を汚す行為をして儲けとんねんなぁ。。

<日本礼賛本>嫌韓・嫌中しのぐ勢い? ブームの理由を探る
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150225-00000047-mai-soci
毎日新聞 2月25日(水)17時38分配信

 書店で“嫌韓・嫌中本”をしのぐ勢いで売れているのが「日本はこんなにスゴイ!」と褒めたたえる“日本礼賛本”だ。謙遜が美徳、自己PRは下手だったはずのこの国で今なぜ、この手の本が売れるのか。理由が知りたくて、尋ねて回った。【小国綾子】

 ◇将来不安癒やす安定剤? 震災機に広がり

 書店でタイトルを拾ってみる。「ドイツ大使も納得した、日本が世界で愛される理由」「やっぱりすごいよ、日本人」「イギリスから見れば日本は桃源郷に一番近い国」「イギリス、日本、フランス、アメリカ、全部住んでみた私の結論。日本が一番暮らしやすい国でした。」「だから日本は世界から尊敬される」。どれもこの1年間に出版された。
 そういえば、テレビでも「所さんのニッポンの出番」「世界が驚いたニッポン!スゴ〜イデスネ!!視察団」など外国人に日本を褒めてもらう番組がいっぱいだ。

 ブームの「火付け役」の一つは、47万部売れた2010年12月出版の「日本はなぜ世界でいちばん人気があるのか」(竹田恒泰著、PHP新書)。担当編集者、藤岡岳哉さんは「当時、正面切って自国を褒める本はほとんどなかった。自国を褒めていいというメッセージが読者に待ち望まれていた」と分析する。

 出版の3カ月後、東日本大震災が発生。整然と助け合う日本人の姿が世界から称賛を浴びた。「『日本は素晴らしい』と口に出す人が増え、部数は大きく伸びた」。シリーズ3冊で累計約81万部。3冊目「日本人はいつ日本が好きになったのか」の表紙のキャッチフレーズはこうだ。

 <「自分の国がいちばん」とやっと素直に僕らは言えた>

 実際、NHKの「日本人の意識」調査(13年)で「日本人はすぐれた素質をもっている」「日本は一流国だ」と答えた人はそれぞれ68%、54%。03年の51%、36%を底にU字回復し、1983年の最高値レベルまで戻している。やはりこのブーム、日本を好きな人が増えたせいなのか。

 一方、斬新な書名が話題の「住んでみたドイツ 8勝2敗で日本の勝ち」と「住んでみたヨーロッパ 9勝1敗で日本の勝ち」(川口マーン恵美著、講談社+α新書)。前者は16万部、後者が14万部。いかにも日本礼賛といった題名だが、中身は日本をベタ褒めしているわけではない。教育面を中心に日本にも苦言を呈しており、読後の印象はせいぜい「6勝4敗」だ。

「00年代半ばまでは欧米人と結婚した日本人女性が日本の情けないところを指摘する本が売れていた。07年、デュラン・れい子さんの『一度も植民地になったことがない日本』が20万部を超えたあたりで潮目が変わった。震災がその傾向に拍車をかけた」

 昨年は「呆韓論」など韓国や中国をたたく書籍が多くベストセラーに入り、「嫌韓・嫌中本ブーム」として注目された。「読者も飽きてきた」(間渕さん)ところで盛り上がったのが、今回の「日本礼賛本ブーム」だ。ネット上では「ヘイト本ブームと表裏一体」「まるで“愛国ポルノ”」などの批判の声もある。

266とはずがたり:2015/02/25(水) 22:20:00
>>265-266
 もっとも間渕さんは「日本礼賛本=嫌韓・嫌中本の裏返し」という図式には懐疑的だ。「愛国心を動機に読む人だけなら数万部止まり。16万部も売れません。確かに1冊目は最初、産経新聞の読者層や嫌韓・嫌中本を読む50、60代男性に売れた。しかし読者層は広がり、2冊目は女性にもよく読まれている」

 多くの読者を引きつけるには、もっと別の理由があるということか。

 過去にも、日本や日本人をたたえる本が売れた時代はあった。「『日本人論』再考」の著者で東大名誉教授(文化人類学)の船曳建夫(ふなびきたけお)さんは、その手の書籍がブームになる背景には常に「不安」があったと指摘する。「明治維新以来、国が苦境にある時も右肩上がりの時にも、日本人論は日本人がアイデンティティーに不安を抱えた時代に流行し、不安を癒やす『安定剤』の役目を果たしてきました」

 船曳さんによると、日本人論ブームの第1期は日清・日露戦争の富国強兵の時期の「武士道」(新渡戸稲造著)や「代表的日本人」(内村鑑三著)など。西洋の先進国と比較し、日本をポジティブに評価しようとした外向きの時代だ。第2期は29年世界恐慌から開戦ごろまで。九鬼周造の「『いき』の構造」など「日本は非西洋である」を前提に日本の伝統に価値を求めた内向的な時代。

 ◇出版側「自主規制」も

 第3期は敗戦から経済復興までの半世紀。「『菊と刀』から『ジャパン・アズ・ナンバーワン』まで、右肩上がりでも『これでいいのか』という不安を背景に、長く日本人論が読まれてきた」と船曳さんは言う。「今回は第2期に似ている。第2期の不安の相手は西洋だったが、今は中国や韓国を意識している点が特徴。人口減など将来に不安を抱えた日本人が未来に明るいものが見えないゆえに、古来の伝統や西洋人からの評価に価値や癒やしを求め、日本人、ひいては自分自身のアイデンティティーを守ろうとしているのでは」と分析する。

 一方、このブームは出版現場に影を落としているようだ。

 中堅出版社の編集者は「売れる売れないだけでなくイデオロギー面でも自粛ムードが漂う。安倍晋三政権批判や、中国や韓国に好意的な本の企画が『反日』出版社というレッテル貼りを恐れて通らない。ジワジワと自主規制が広がっている」。

 サブカルチャーをけん引する太田出版の前社長で、今は生活クラブ運動系シンクタンク「市民セクター政策機構」で隔月雑誌「社会運動」を編集する高瀬幸途さんは、「批判的な知性こそが90年ごろまでの出版文化の背骨を支えてきた。しかし今は自国に批判的な言説は読者に嫌われる。編集者は広告代理店のようにデータ分析し、手を替え品を替え売れ筋を狙う。結果、肯定的言説の本があふれ、編集者も読者もそこに溺れている」と語る。

 日本礼賛本を「自己啓発本の変種。不安な時代に自己否定的にならず、自己肯定するための実用ツール」と見る高瀬さん、「本は本来、内面の反省を迫る存在だったはずなのに」と懸念する。

 船曳さんからはこんな一言も。「適度なお国自慢は望ましいが、『いいことだらけ』とか『世界で一番』とか、他国を見下すところまで行くと、排他的になり、社会は劣化する。自国の首を絞めます」

 日本を礼賛し過ぎて、自国の足を引っ張ったのでは笑えない。

267とはずがたり:2015/03/09(月) 13:20:04
失礼な言い方になりますがまだ生きてらっしゃったんですね。絵本の古典的な大家の印象の印象だったので。
ご冥福をお祈りします。

<訃報>松谷みよ子さん89歳=児童文学作家
毎日新聞2015年3月9日(月)11:36
http://news.goo.ne.jp/article/mainichi/nation/mainichi-20150309k0000e040176000c.html

 赤ちゃん絵本「いないいないばあ」などの著作で知られる児童文学作家の松谷みよ子(まつたに・みよこ、本名・美代子=みよこ)さんが2月28日、老衰のため死去した。89歳。葬儀は近親者で営んだ。お別れの会を4月4日午前11時、東京都港区南青山の青山葬儀所で開く。自宅は東京都練馬区東大泉6の26の6。喪主は長女瀬川(せがわ)たくみさん。

 東京生まれ。児童文学作家の故・坪田譲治氏に師事した。信州に伝わる伝説を基に1960年に出版した「龍の子太郎」で国際アンデルセン賞優良賞を受賞した。64年、自らの子供をモデルに、その成長をファンタジックに描いた幼年童話「ちいさいモモちゃん」を出版し、野間児童文芸賞、NHK児童文学奨励賞を受賞。全6巻となった「モモちゃんとアカネちゃんの本」シリーズでは、児童文学でタブーとされていた両親の離婚なども描き、発行部数620万部のロングセラーとなった。「いないいないばあ」に始まる赤ちゃん絵本では、優しい語り口が読者を魅了した。

 一方、広島の被爆者を描いた「ふたりのイーダ」、ナチスのユダヤ人迫害を取り上げた「私のアンネ=フランク」など、過去の歴史とも向き合い、執筆活動を続けた。

 07年7月には広島で被爆したピアノを題材とし「ミサコの被爆ピアノ」を出版。また、「現代民話考」(全12巻)など、現代に語り継がれている民話の採録にも取り組んだ。

268とはずがたり:2015/04/28(火) 07:50:59
2015年04月08日 18時45分 更新
出版社の倒産、14年度は5割増 消費税引き上げが影落とす 帝国データバンク
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1504/08/news141.html

帝国データバンクによると、14年度に倒産した出版社は前年度から5割増と大幅に増えた。
[ITmedia]

 帝国データバンクによると、2014年度(2014年4月〜2015年3月)に倒産した出版社は前年度から5割増と大幅に増えた。書籍販売が落ち込む中、昨年4月の消費税増税で消費者心理が冷え込んだことも追い打ちをかけたとみられる。

 14年度に倒産したのは46社で、3年ぶりに前年度から増加。負債総額は3.8倍の111億8000万円と大きく増えた。

 昨年度は「小悪魔ageha」で知られるインフォレスト(負債:29億1300万円)が破産を申し立て、「美術手帖」などで知られる美術出版社(負債:19億5000万円)が民事再生法の適用を申請した。

 12年度以降では、小中学生向け参考書の教学研究社(負債:6億円)など、少子化の影響で部数が減っている学習関連出版社の倒産も目立っているという。

269とはずがたり:2015/04/28(火) 07:53:09

「週刊少年サンデー」、40万部割り込む
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150427-00000072-zdn_n-sci
ITmedia ニュース 4月27日(月)16時58分配信

 「週刊少年サンデー」(小学館)の印刷部数(印刷証明付き)が今年1〜3月の平均で39万3417部と、40万部を割り込んでいたことが分かった。

 日本雑誌協会が4月27日に公表した1〜3月の平均印刷部数によると、「週刊少年ジャンプ」が242万2500部、「週刊少年マガジン」が115万6059部だったのに対し、「サンデー」は40万部を下回った。

 サンデーの平均印刷部数は13年10〜12月に50万部割れ。14年1〜3月期の平均は46万部超で、1年で約15%減った計算だ。マガジンも前年同期から約10%減、ジャンプも11%減と、軒並み落ち込んでいる。

270名無しさん:2015/05/10(日) 16:53:13
>>269

http://r25.yahoo.co.jp/fushigi/jikenbo_detail/?id=20150501-00042011-r25
落日の『少年サンデー』に驚きの声
2015.05.01

少年マンガ誌『週刊少年サンデー』の発行部数が40万部を割り込んでいたことが判明し、ネットには驚きの声が寄せられている。

小学館が発行する『週刊少年サンデー』は、『週刊少年ジャンプ』『週刊少年マガジン』とともに、俗に“3大少年マンガ誌”と呼ばれる。青山剛昌の『名探偵コナン』をはじめ、『タッチ』『H2』(あだち充)、『うる星やつら』『犬夜叉』『らんま1/2』(高橋留美子)、『MAJOR』(満田拓也)など、これまで数々の大ヒット作を世に送り出してきた。

そんな『週刊少年サンデー』だが、4月27日に日本雑誌協会が発表した数字では、2015年1〜3月の発行部数は39万3417部(印刷証明付き)となっており、これは前年同期の46万1250部から15%近く減った計算。『ジャンプ』の242万2500部、『マガジン』の115万6059部に大きく水を開けられている。

このニュースに対し、ツイッターには様々な感想が寄せられている。その声を見ると、

「サンデーは大御所がずっと居座って入れ替わらないもんな…新鮮味がまるでない感じがパナイ」
「今のサンデーは全く面白味がないよ。
この10年以上、勢いのある若手が全く育っていないのも致命的」
「サンデーって掲載作品がどんどん幼稚化してるんだよね。対象年齢が低めの漫画が増えた。で、購入してた大人が離れた。挙句には、コナンの再放送ならぬ再掲載。こりゃ酷い」

と、掲載マンガやその内容に理由を求める痛烈な意見があるものの、

「10年後に紙媒体としてのマンガはどうなっているのか。無くなっているか、それとも高額化してなんとか生き延びているのか」
「コンテンツビジネスの在り方も変わってきてるんだろうなぁ」
「自分が子供の時は当たり前のようにみんなジャンプとか読んでたけど、今の子供も同じように読んでるのだろうか?大人しか読んでない気がしてしょうがない」

など、マンガ誌のビジネスモデルの限界を指摘する声もある。また、

「連載中の漫画家さんに1つの世界での、とある物語を数ページ描いてもらい 人気投票で続編を期待できるような企画を連載と1:1で盛り込んでみては?」

と、『サンデー』が復活するための策を考える投稿も。半世紀以上続く、歴史ある週刊誌だけに、今回のニュースに興味を持つ人はかなり多かったようだ。

271とはずがたり:2015/06/04(木) 10:53:43
作家も大変だなぁ。。

芥川賞作家・柳美里氏インタビュー
年収1億円から困窮生活へ――芥川賞作家・柳美里が告白「なぜ、私はここまで貧乏なのか」
http://biz-journal.jp/2015/05/post_10102.html

 芥川賞作家の柳美里氏が、3月に上梓した『貧乏の神様 芥川賞作家困窮生活記』(双葉社)が話題になっている。昨年10月に柳氏が公表して話題となった雑誌「創」(創出版)の連載エッセイの原稿料未納問題や、困窮のためネット回線が止められ、公共料金や仕事の電車賃、あげく食費にも困るという作家の実情がつぶさに書き綴られているのだ。柳氏ほどの著名な作家がなぜここまで生活に苦しむことになったのか……その理由を自らが語った。



--多くの作家が経済的に困っている状態ということですか。
柳 「書くことだけで食べている作家は30人ぐらいではないか」という話を聞いたのですが、かなりリアルな数字だと思います。ただ「貧乏は恥ずかしい」と考えている方が多く、公にしないだけだと思います。

…(以下略)

272とはずがたり:2015/06/04(木) 18:10:32

マケドニアで革命の恐れ? c REUTERS/ Ognen Teofilovski
http://jp.sputniknews.com/europe/20150518/347563.html
2015年05月18日 16:01

マケドニアの首都スコピエの政府庁舎近くの野営で、マケドニア野党の支持者数十人が夜を過ごした。リア・ノーヴォスチ通信の特派員が現地から伝えた。
警察はデモ隊がいる並木道を車両通行止めにしたのみで、野営の活動には干渉していない。

17日、マケドニアの野党はスコピエ中心部にある政府庁舎近くで、同国のグルエフスキー首相の辞任を求める大規模な集会を開いた。

集会の後、野党の政治家ゾラン・ザエフ氏は、内閣が総辞職するまで無期限の運動を行うと発表した。

現在、活動家たちは野営の清掃をし、食料品を購入するために店舗に足を運んでおり、解散する様子はない。

グルエフスキー首相は9年間首相を務めている。マケドニアの経済状況は芳しくなく、失業率は28パーセントで、約45万人(5分の1)の国民が、よりより生活を求めて別の欧州諸国に去った。

マケドニアは欧州で最も貧しい国の一つと考えられている。マケドニアより状況が悪いのは、隣国のアルバニアのみ。

273名無しさん:2015/06/27(土) 21:20:28
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150623-00000131-sph-soci
韓国作家「憂国」の盗作認める
スポーツ報知 6月23日(火)16時50分配信

 韓国を代表する女性小説家、申京淑氏(52)が1996年に発表した短編小説「伝説」の一部が、故・三島由紀夫の短編小説「憂国」の盗作であると指摘された問題で、申氏は韓国紙のインタビューに応じて盗作を事実上認めた。

 23日付の韓国紙、京郷新聞の電子版によると申氏は22日に同紙のインタビューに応じ「『憂国』と『伝説』を何度も読み比べた結果、盗作との問題提起は妥当だと思った」と述べている。

 さらに「いくら過去の記憶をさかのぼっても『憂国』を読んだという記憶はないが、もはや私も自分の記憶を信じられない状況になった」とした上で「出版社と協議して『伝説』を、収録した単行本から削除する」「文学賞の審査委員などすべてを辞退し、自粛する時間を頂きたい」と述べ、謝罪した。

 しかし、自粛後には作家活動は続ける意向で「小説は私にとって命のようなもの。書くのを止めたら生きていけない。文学という『地』で転んだのだから文学という『地』で起きあがりたい」と述べている。

 申氏の盗作疑惑は、小説家のイ・ウンジュン氏(45)が16日のハフィントンポスト韓国語版で提起。同氏が酷似していると指摘したのは「伝説」の中の「二人とも健康な肉体の所有者だった。彼らの夜は激しかった」という描写と「憂国」の「二人とも実に健康な若い肉体を持っていたから、その交情ははげしく」という部分など。

 韓国メディアでは「韓国文学の恥だ」として、徹底追及する声が挙がり、韓国検察当局が詐欺事件でして告発する動きもあったが、提起したイ氏自身は「文学のことは文学で収めるべき」と司法判断はすべきではないという意見を表明していた。

 現在、韓国語版「憂国」は絶版になっている。申氏の作品は日本語に翻訳され「山のある家井戸のある家―東京ソウル往復書簡」「母をお願い」などが出版されている。

274名無しさん:2015/06/27(土) 22:34:20
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150626-00000067-zdn_n-sci
主婦の友社、日経報道に「猛烈に抗議」 Amazonの書籍値下げ販売めぐり
ITmedia ニュース 6月26日(金)15時23分配信

 アマゾンジャパンが発売後一定期間経った書籍を2割引で販売するキャンペーンをめぐり、これを報じた日本経済新聞の記事に対し主婦の友社が「猛烈に抗議する」というコメントを取引先向けに公表した。記事は出版社が「時限再販契約」を結んで実施すると報じているが、同社は「一切結んでいない」として否定している。

 キャンペーンはAmazon.co.jpで26日に始まった「夏の読書推進お買い得キャンペーン」。ベストセラーを含む和書110タイトルを20%引きで販売するもので、和書のベストセラーを期間限定で値下げするのは初という。

 日経新聞は、値下げ販売について主婦の友社など6社が参加するとした上で、「アマゾンと出版社の間で『時限再販』と呼ぶ契約をして、対象書籍を一定期間後に再販制度の枠組みから外すことで値引きできるようにする。出版6社にとっては再販によって守られる利点より返品を減らす利点のほうが大きいとの判断」などと報じ、定価販売を続ける一般書店からは反発が起きる可能性がある、と指摘している。

 主婦の友社はキャンペーンに参加しているが、時限再販契約については「全く事実と異なる」として、「さも契約をしたかのような記事を掲載されたことに対し、Amazon側、また報道した日本経済新聞社にも猛烈に抗議した」という。アマゾンジャパンからは同契約を結んでいないとの確認を取ったとしている。

275とはずがたり:2015/06/27(土) 22:41:33
詳細は忘れちゃったけど委託販売制度は東京一極集中の是正の為に解体しないとあかんという認識・持論だったが,そろそろ制度的にもなんとかしないとダメになってきたのでわ??

【栗田出版再生法申請】販売低迷…出版不況を象徴 「業界全体の再編、避けられぬ」
http://news.goo.ne.jp/article/sankei/business/sankei-ecn1506260068.html
06月26日 22:13産経新聞

 出版取り次ぎ4位、栗田出版販売の経営破綻は、書籍と雑誌販売が落ち込む近年の出版不況を象徴する出来事といえる。

 出版取り次ぎ会社は、書籍や雑誌を出版社から仕入れて全国の書店に卸す、いわば「本の問屋」だ。書店が自由に返品できる委託販売制度のもとで、全国に一斉配送する仕組みを実現。日本出版販売(日販)とトーハンの2社が中心となって出版界の発展を支えてきた。

 そんな慣行を揺さぶったのが、娯楽の多様化や少子化などが原因とされる構造的な出版不況だ。出版科学研究所によると、出版物の推定販売金額は平成8年をピークに減少し、昨年は前年比4.5%減の1兆6065億円。落ち込み幅は昭和25年の統計開始以来、最大となった。本の返品率は40%近くで高止まりし、裁断などの費用負担も業界にのしかかる。インターネット書店最大手、アマゾンの台頭もあり、全国の新刊書店数は平成12年以降右肩下がりを続け、26年には3分の2以下の約1万4千店にまで減った(アルメディア調べ)。

 取り次ぎでも業界3位の大阪屋が昨年、楽天などの支援を受ける事態となり、出版関係者からは「戦後の出版流通システムは制度疲労を起こしている」と、変革を求める声も出ている。

 出版業界に詳しいジャーナリストの山田順さんは「出版不況で書店は大型店を残して急減している。小規模の書店しか顧客を持たない取り次ぎから淘汰(とうた)される状況だ。出版社、書店も含めた業界全体の再編は避けられないだろう」と予測している。

276とはずがたり:2015/07/04(土) 21:48:32

札幌・久住書房破産、会員らへの返金困難か
http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/area/sapporo/1-0153125.html
07/04 12:49、07/04 21:46 更新

 先月21日に閉店した札幌市厚別区の書店「くすみ書房」の運営会社で、破産手続き開始決定を受けた久住書房(同市西区、久住邦晴社長)は、インターネットで小口資金を集める「クラウドファンディング」で店舗改装資金を集めたり、会費制の会員組織をつくったりしていた。関係者によると、会員らへの返金は困難とみられる。

 同社は一般債権者への弁済は困難な状態。関係者によると、クラウドファンディングによる改装資金は300万円が目標だった。「寄付型」のため資金を出した人に返還する必要はないというが、書店閉鎖により善意はふいになった形だ。

 年会費1万円の「友の会」の会員は約120人。4回に分けて計7千円程度の書籍が送られてくることになっていた。これまでの配本はゼロで、今後も送られる可能性は小さいという。

 自己破産について、久住社長は「ご支援に報いることができずおわびする」とし、創業地の西区琴似で開店を目指すとしていた小規模店については「白紙にしたい」と話した。

 くすみ書房は「売れない文庫フェア」「中学生はこれを読め!」など、斬新な企画で道内外の出版社・書店から知られる存在だった。(五十嵐知彦)

277とはずがたり:2015/07/15(水) 15:01:06
>川上と川下の企業数が多く、川中が寡占化された、砂時計のような特異な構造を出版業界は有している。他業界にはほとんど見られない構造だ。

> 日販とトーハンの流通寡占であり、出版社は全国の書店やコンビニに書籍・雑誌を流すために2社に依存している

>中小企業の集合体である書店各社も、2社のうちどちらかとでも取引できれば、数多ある出版社の本を一挙に集めることができる

>日配は書籍と雑誌の両方を扱う巨大な「総合取次」であった。このような出版取次業態は世界にない。

>新しく書店を開く際、今日のように読者のニーズが多様化する状況に対応しようとすれば、バラエティに富んだ品揃えを確保するため、大手取次と交渉せざるを得ず、日販やトーハンの系列書店としてスタートすることになる。取次1社と独占契約を結び、一種のフランチャイズ加盟店のようになってしまうのだ。

>欧州の書籍再販国は、再販拘束期間18カ月とか24カ月というように明確な期間を決めて、それを過ぎたら自動的にオープン価格に移行する制度を取っています

>取次と老舗大手・中堅出版社200社超の間には、新刊委託部数分に対して、翌月にその何割かのお金が自動的に支払われる取り決めがある。比率は出版社によって個別に決まっていて、10割のケースから4割のケースまでさまざまだ。新刊委託で送品した本が売れようが売れまいが、新刊本を押し込めさえすれば急場のお金が作れるから、委託販売を止められないのだ。

>新しく取次と取引を始めた新規の出版社には一切そのような特典はなく、新刊委託本の代金は半年後に清算される。取次は、書店に対する配本と集金に関しては大手を優遇し中小には厳しい傾向があるが、出版社に対しては老舗と新参に分けて老舗の有力出版社を優遇しているのである。

2009年08月26日 07時00分 更新
出版&新聞ビジネスの明日を考える:
日販とトーハン、2大取次が寡占する日本の出版流通事情
http://bizmakoto.jp/makoto/articles/0908/26/news015.html

街の書店でベストセラーを買えないのはなぜか。棚に並ぶことなく出版社に返品される本はなぜ発生するのか。硬直していると言われる本の再販制度が守られているのはなぜか――これらの問題を考えるのに避けて通れないのが、日販とトーハンの2大取次だ。出版不況が止まらないのはなぜか? 本記事ではそれを、流通から考えていく。
[長浜淳之介,Business Media 誠]

著者プロフィール
長浜淳之介(ながはま・じゅんのすけ)
兵庫県出身。同志社大学法学部卒業。業界紙記者、ビジネス雑誌編集者を経て、角川春樹事務所編集者より1997年にフリーとなる。ビジネス、IT、飲食、流通、歴史、街歩き、サブカルなど多彩な方面で、執筆、編集を行っている。共著に『図解ICタグビジネスのすべて』(日本能率協会マネジメントセンター)など。
 日本の出版流通の際立った特徴は、日本出版販売(日販)とトーハンという2大取次(出版業界では卸売業、問屋)が君臨していることである。この2社の売り上げがいかに突出しているかは、取次上位7社の直近の年商を見てみれば一目瞭然だ。

順位__取次社名__年商(億円/単体ベース)
1) 日本出版販売(日販) 6,327
2) トーハン_____ 5,748
3) 大阪屋______ 1,282
4) 栗田出版販売___ 503
5) 太洋社______ 419
6) 日教版______ 379
7) 中央社______ 244
「新文化」の決算記事より作成

 出版社上位4社の年商は『新文化』の決算記事によると、講談社1350億円、小学館1275億円、9月に新しい決算が出る集英社が1376億円、角川グループホールディングスが映像事業339億円を含んで1416億円。

 書店上位5社の年商は「日経MJ」によると、紀伊國屋書店1198億円、丸善958億円、有隣堂546億円、文教堂グループホールディングス512億円、ジュンク堂書店421億円。

278とはずがたり:2015/07/15(水) 15:01:21

 これらを比較してみると、「出版社→取次(卸売)→書店」といった出版流通のメインストリームにおいて、日販、トーハンの占める位置付けがいかに巨大かが分かるだろう。日販、トーハンの規模は取次3位の大阪屋の4.5〜5倍であり、4位の栗田出版販売以下とは10倍以上の開きがある。まさに流通寡占である。

 また、4大出版社の規模や書店トップの紀伊國屋書店の規模は、大阪屋とほぼ拮抗(きっこう)しており、日販、トーハンに比べれば本当に小さな会社である。出版社と書店はいわば中小企業の集合体であって、寡占とは真逆の群雄割拠になっているのだ。

 つまり、川上と川下の企業数が多く、川中が寡占化された、砂時計のような特異な構造を出版業界は有している。他業界にはほとんど見られない構造だ。

 日本型出版流通の大きな特徴は、このように日販とトーハンの流通寡占であり、出版社は全国の書店やコンビニに書籍・雑誌を流すために2社に依存しているということ。また、中小企業の集合体である書店各社も、2社のうちどちらかとでも取引できれば、数多ある出版社の本を一挙に集めることができるのだ。日本における出版流通で取次経路の売り上げが占める割合は約7割であり圧倒的である。

 『書籍再販と流通寡占』(アルメディア)の著者・木下修杏林大学客員教授は、日販、トーハン2社の取次におけるシェアは、近年ますます高まっているという。「公正取引委員会の累積集中度調査によれば、2006年の書籍・雑誌取次業のCR3(上位3社の累積集中度)は84.0%、HHI(ハーフィンダール・ハーシュマン指数:公正取引委員会では1800以上で市場構造が高度に寡占的)は3303でした。1993年のCR3が73.1%、 HHIが2304であり、13年間で前者が10.9ポイント、後者が約1000ポイント増加しています。日販、トーハンの2社の市場占拠率は75%を超えています」とのことだ。

戦中の国策独占会社、日配を起源とする

 2大取次のルーツは1941年、戦時統制の一環として作られた日本出版配給株式会社(日配)にある。太平洋戦争に突入していく当時の政府は、出版流通統制のために、240社ほどあった取次を解散させ、日配1社に集約させた。

 戦後GHQは財閥解体を目的とする、過度経済力集中排除法を施行。日配も閉鎖機関令(1947年3月)によって閉鎖機関に指定され、清算処理を命じられて、活動停止を余儀なくされた。しかし、日配がなくなれば出版物が流通しない。急遽(きゅうきょ)、日販やトーハン、大阪屋などが誕生した。

 日配は書籍と雑誌の両方を扱う巨大な「総合取次」であった。このような出版取次業態は世界にない。総合取次の起源は関東大震災後の大正末期に、当時の雑誌4大取次の東京堂、北隆館、東海堂、大東館が、書籍も積極的に扱い出したことにある。その頃すでに流通寡占は始まっていたのである。

 「欧州も米国も、書籍と雑誌は別の業界。取次は別々であり、流通チャネルも異なっています。海外の書店は、書籍を売る専門店です。雑誌は主にニューズスタンド、キヨスク、スーパー、コンビニ、通信販売で売っているのです。ところが日本は取次も書店も、雑誌と書籍の両方を扱っています。日本の出版流通は、世界的に見れば奇妙な独特な発展を遂げているのです」と、木下教授は指摘した。

欧米に比肩する書籍流通システムを構築

 「日本の雑誌流通は世界一」という評価がある。大手総合取次は雑誌の流通・販売に力を入れてきたからだ。

 一方、書籍流通は注文品の流通改善がなかなか進まなかった。欧州や米国では情報化の進行を背景にして、1980年代末〜1990年代にかけて大型書籍流通センターが建設され、書籍の注文品流通の合理化・効率化が急速に進んだ。

 一方、日本はそれが大きく遅れた。しかし、2000年代に入ると情報武装型の大型書籍流通センター建設に見られるように、書籍の注文品流通システムが整備されつつあると、木下氏は評価している。世界最大のネット書店・アマゾンの上陸という黒船のインパクトがあったにせよ、取次が書籍の注文品流通システム作りに巨額の投資をし、真剣に流通改善に取り組み始めたのは大きな変化だ。トーハンの桶川SCMセンター、日販の王子流通センター、大阪屋の茨木と新座の流通センターなどがそれである。

日販はTSUTAYA、トーハンはGEOと提携

 出版科学研究所の調べによると、1998年に1兆5315億円あった雑誌総販売金額は、2008年には1兆1299億円にまで落ち込んでいる。つまり雑誌の市場規模は最近約10年で25%近くも減少しているのだ。

279とはずがたり:2015/07/15(水) 15:01:38
 書籍も同様に1998年の1兆100億円から、2008年には8878億円に落ち込んでいるものの、12%程度の減少で、雑誌に比べれば減少幅は小さいと言える。

 出版業界は高度成長期、不況知らずの2ケタ成長が続いていた。1976年に雑誌の売り上げが書籍を抜いて以後、「雑高書低」が基調であった。しかしバブル崩壊以降、出版業界は長期的な売上不振に陥っている。

 このような状況下でさまざまな変化が見られる。日販は「TSUTAYA」のカルチュア・コンビニエンス・クラブ、トーハンは「GEO」のゲオ、大阪屋と日販はアマゾンと関係を結んでいる。アマゾンは現在、日販との関係を深める傾向にあるのも興味深い。

 「TSUTAYA」「GEO」のような総合ソフトショップ、アマゾンのようなネット通販といった、新しい小売業態と取次とのタッグが出版再編の軸になる可能性もある。

書店を系列化して、配本でコントロール

 新しく書店を開く際、今日のように読者のニーズが多様化する状況に対応しようとすれば、バラエティに富んだ品揃えを確保するため、大手取次と交渉せざるを得ず、日販やトーハンの系列書店としてスタートすることになる。取次1社と独占契約を結び、一種のフランチャイズ加盟店のようになってしまうのだ。

 書店は日販やトーハンに配本をコントロールされるだけではない。困ったことに中小零細書店や実績のない書店には、一番欲しいベストセラー本がなかなか配本されないといった事態が発生している。

 ベストセラー本は、販売力のある大型書店、チェーン書店への配本が優先される。小さな書店はベストセラー本を一生懸命売ろうとしても調達が難しく、注文しても後回しにされ、希望する数を調達できず、店頭品切れ状態の期間が長くなって、常に販売機会の損失に苦しむことになってしまうのだ。

 それだけではない。書店には見計らい配本によって、欲しくもない本も箱詰めにされて一緒に送られてくる。

 書店に並んでいる本は再販商品であり、古書と異なり定価で売ることが決められている。書店は売れ残った本を値引き処分したり、売れに売れて品薄になった本を高値で売ることができない。とはいえ、新刊書のほとんどが、一度買っても返品自由な委託販売制のもとにある。ならば書店は気楽な立場かというと、そんなことはない。

 取次は月々の代金回収機能を持っている。中小書店は月に2回の支払いを義務付けられている。一方で大書店は月1回の支払いだ。書店の決済は返品相殺方式なので、いずれの書店も、売れなかった本をできるだけ早く返品して、支払額を少なくしたいといった心理が働く。そこで中小書店からの信じられないほどの大量返品が発生してしまうのだ。

 「新刊本の返品率は大変高い。不適正な配本、不確実な配本、非確実な押込型新刊マーケティング、非適正な新刊広告、書店の決済が送品即請求、返品自由などいくつもの原因が重なって、推計部数返品率は60〜70%になるでしょう」と木下教授。書籍返品率は40%前後と言われるが、これは注文品や買切品も含めた平均値。新刊本の返品は半数をはるかに超え、極端な場合は一度も陳列されずに、出版社に返されていく。

 委託販売制のメリットとしては新刊本をスピーディに全国津々浦々まで配本することや、ヒットする本やベストセラーが出やすい土壌を作れるといった効果がある。一方、問題点としては、出版社・取次の見計らい押し込み送本による大量返品の発生、書店の返品相殺方式・早期決済制と早期返品の発生などがある。

老舗出版社の急場の資金づくりに寄与

 「2大取次を中心とした巨大な日本の出版流通経済システムという枠組を補強するサブシステムとして、委託販売制、固定正味制、帳合制、再販制度などが機能しているのです。委託販売を止めて書籍を買取制にする論議がありますが、出版社たちが持っている既得権を放棄してまで、本気でそれをやろうとしているとは思えません」(木下教授)

 実は、取次と老舗大手・中堅出版社200社超の間には、新刊委託部数分に対して、翌月にその何割かのお金が自動的に支払われる取り決めがある。比率は出版社によって個別に決まっていて、10割のケースから4割のケースまでさまざまだ。新刊委託で送品した本が売れようが売れまいが、新刊本を押し込めさえすれば急場のお金が作れるから、委託販売を止められないのだ。

 しかし、新しく取次と取引を始めた新規の出版社には一切そのような特典はなく、新刊委託本の代金は半年後に清算される。取次は、書店に対する配本と集金に関しては大手を優遇し中小には厳しい傾向があるが、出版社に対しては老舗と新参に分けて老舗の有力出版社を優遇しているのである。

280とはずがたり:2015/07/15(水) 15:01:58
>>277-280
 「再販制度は日本だけではなく多くの国にあります。ただ、欧州の書籍再販国は、再販拘束期間18カ月とか24カ月というように明確な期間を決めて、それを過ぎたら自動的にオープン価格に移行する制度を取っています」(木下教授)

 せめて欧州のように、弾力的に再販制度を運用すれば、出版社にとっても書店にとっても、ビジネスチャンスが広がって良いのではないだろうか。

流通は刷新されたが、出版社が対応しきれない

 1冊の本が売れると、取次のマージンは8%、書店のマージンは22〜23%、残りは著者の印税や制作費がかかるものの全て出版社の取り分である。つまり、出版社は本がヒットすれば、みるみるうちにもうかる仕組みになっている。

 「私はもう“出版不況”という言葉は使わないほうがいいと思います。好況があるから不況もあるのですが、日本の出版物売上高はずっと落ちる一方ですよね。出版不況という言葉は業界人の思考停止・努力不足をごまかすための無責任な都合のいいキーワードにもなっているのです。なぜ日本だけが長期的に停滞・下降しているのか、真剣にその原因究明をすべきです。

 そして、その原因を取次寡占、書店大量閉鎖などに求めるのはおかしいです。日本の出版流通システムは改善されつつあり、しかも大型店が増えているため、書店の売場面積は広がってきているのですから。

 むしろ、大事な問題の1つは作り手側にあります。これだけ取次に優遇されていながら、良い企画、売れる本が作れない。良い著者を発掘できないこと、すなわち編集者の企画力の陳腐化、出版社のマーケティング力不足がまず厳しく問われるべきです」と、木下教授は出版社に手厳しい。

 米国の2007年の書籍売上高は前年より3.2%増。ドイツは3.4%増。フランスは5%増。雑誌を含まない書籍の統計ではあるが、少なくとも欧州、米国の出版業界は、日本のように落ちっぱなしのイメージはなく、不況もあれば好況もあり、むしろ近況では持ち直しているようだ。「インターネット、携帯電話が普及したから本が売れない」というのは、国際的視野から見れば嘘である。

 日本の場合、出版の主役はずっと雑誌であった。しかし平成になって、大手取次が大きな資本を投下して書籍流通システムを改善していったのは、時代を読んだ英断だったのではないだろうか。あとは出版社のコンテンツ作り、書店の売場作りがついてくるかどうかだろう。

出版流通のリーダーとして2大取次の役割は大きい

 以上、取次がどういうもので、どういった商慣行が行われているか見てきたが、出版不況の原因につながりそうな疑問点を整理してみよう。

1.日販やトーハンの過度の寡占で、ほかの取次の商売が阻害されていないかどうかは検討の余地がある。

2.日販やトーハンは中小零細書店を系列化しておいて、ベストセラー本を満足に送らなかったり、月に2回の支払いを求めたりと、売れる環境を整えていないのにお金の取り立てが厳しすぎるのではないか。書店マージンも22〜23%では回転率の悪い現状では、中小零細書店はもうからなさすぎではないか。せめて30%にはならないものか。

3.日販やトーハンと老舗出版社との間に、新刊委託部数分に対して、翌月にその何割かのお金が自動的に支払われる取り決めがあるにせよ、新しい出版社にはそのメリットがないのだから、買取制を進めればどうか。新規参入の買取制の出版社が増えれば、委託販売制のもとでの異常に高い返品率の改善につながるのではないか。

4.雑誌販売のみを視野に入れたと思しき、再販制度の硬直的運用によって、書店は売れ残った書籍を値引き販売して売りさばく自由を失っている。欧州方式で、定価販売の期間を限定して、後は書店が価格を自由に決められるようにしてはどうか。

5.流通システムがいくら最新でも、流すコンテンツや活用の仕方が悪ければ有効に機能しない。日販、トーハンは出版流通のリーダーとして、出版社、書店も巻き込んだ、売れる本作りの開発拠点にならないものか期待したい。出版社や書店を支配するというのではなく、シンクタンク機能を持てないだろうか。

 出版不況の要因は複雑であり、取次のみに原因を求めるべきでない。出版社の企画や売り場が面白くないこともあるだろう。消費者・読者の変化もある。

 しかし取次、特にシェアを寡占している日販とトーハンが、大手書店と老舗出版社を優遇して、零細書店と新興出版に冷たいのなら、新しく書店や出版を始めようとする人がいなくなり、硬直化した業界の衰退は必定だろう。

281とはずがたり:2015/08/05(水) 10:41:22
出版社6社が書店に謀反!? アマゾンと安売り契約で紀伊國屋書店が大激怒!
http://www.premiumcyzo.com/modules/member/2015/08/post_6109/?utm_source=nikkan&amp;utm_medium=rank&amp;utm_campaign=ctr
2015.08.01

 去る6月26日、出版卸業で業界第4位の栗田出版販売が民事再生を申請した。取引する出版社が約2000社もあったため、出版界はもっぱらこの話題一色に染まった。しかしその裏で、実は同日に、もっと出版界に衝撃を与えるビッグニュースが流れていた。それは、アマゾンが出版社6社と手を組んで、110タイトルの書籍を、期間限定で2割引で販売するという話である。

 これを報じたのは日経新聞と東洋経済オンラインだった。

 日経の記事は「低価格で集客したいアマゾンと、返品を減らしたい出版社の思惑が一致した」とその狙いを指摘。一方の東洋経済オンラインは、「アマゾンの狙いは、期間限定キャンペーンをやることではなく、恒常的に自由な価格で販売できるようにすることだ。『価格の柔軟性があれば返本率を減らすこともできる。マーケットを活性化させることができると信じているため、なるべく早く、"自由な価格で売れること"を普通のことにしたい』(種茂本部長)」とさらに深い分析を掲載した。

 他業界の人からすれば、「割引販売をすることが衝撃のニュース?」とまゆをひそめるかもしれないが、再販制度の下、定価販売が慣習となっている出版業界では「ついに日本でも価格競争が始まるのか?」と思った人も少なくないのである。

 しかし、これらの記事が出るや否や、件の出版6社の中の主婦の友社が「アマゾンとは時限再販契約を結んでいない。日経とアマゾンに猛抗議した」という文章を突如、ホームページにアップした。

 翌日には、日経が「『アマゾンと出版社の間で時限再販と呼ぶ契約をして、対象書籍を一定期間後に再販制度の枠組みから外すことで、値引きできるようにする』とあったのは『アマゾンと出版社の合意に基づき値引きできるようにする』の誤り」とする訂正記事を出した。

 東洋経済オンラインも、「取次である日販も協力」という文言を、「取次である日販にもこの取り組みを説明し、通常の商流を維持する」と訂正した。

 なぜ、主婦の友社は突如、猛抗議したのか。なぜ、東洋経済オンラインは、あまり重要にはみえない日販のくだりを訂正したのだろうか。

 これについてある出版社の営業マンはこう見立てる。

「紀伊國屋書店の高井昌史社長がそれらの記事を見て、大激怒したようだ。その日のうちに6社が呼び出しを受け、アマゾンで割引販売する110タイトルの書籍全点を、すべての紀伊國屋書店から返品すると通告されたそうです。リアル書店でナンバーワンの紀伊國屋さんを怒らせるのは、営業にとっては絶対のタブー。それで、主婦の友社さんはあれだけ過剰に反応したんですよ。『時限再販契約はしていない』といっても合意はあったんでしょうから、紀伊國屋さんとしては、許せないでしょう」

282とはずがたり:2015/08/05(水) 10:41:50
>>281-282
 また別の出版社の営業幹部が話す。

「東洋経済オンラインの初出の記事で、『日販が協力』と書いてあったことで、日販もとばっちりを受けたようです。『紀伊國屋さんから、お叱りの電話をうけた』と聞きました。高井社長のアマゾン嫌いは、業界でも有名な話です。記事が出た翌週の7月1日には、出版流通イノベーションジャパン(紀伊國屋書店と大日本印刷の合弁会社)が新たな出版流通のビジネスモデルを提示する説明会がありました。内容は直取引や時限再販の活用などでした。きっと、自分たちの発表前に、アマゾンに邪魔されたと思ったのでしょう」

 時限再販とは、再販制度の弾力運用の一環で、期間や場所を限定して出版社の価格拘束を解き、小売が自由価格で販売できる制度のことを言う。東京国際ブックフェアや神保町ブックフェスティバルなどで、出版社自らが読者謝恩を目的に、2〜5割引で書籍を販売しているのが、その最たる例だ。

 ただ、この時限再販にはきちんとしたルールがある。出版社が時限再販に指定した書籍はすべての書店が割引販売をしていいのである。では、紀伊國屋書店も怒って返品せずに、割引けばいい――そう思う人も多いだろう。しかし、紀伊國屋がそうできない理由がきちんとある。

 今回のアマゾンの20%割引は、出版社が10%、アマゾンが10%を負担して実施している。事前交渉でアマゾンは「割引負担はすべて出版社の負担で」と強引に言ってきたという話もあるようだ。しかし、それもそのはずで、そもそも書店の粗利は約20数%と低いのである。早い話、20%しかないのだから、20%引きで売ったら、利益はゼロ。ゆえに、出版社がある程度のバックマージンを支払わないと値引き販売はしない・できない構造になっているのだ。それが、制度上は、再販制度の弾力運用が可能であっても、業界に広がらない原因なのである。ネット上で時限再販がこれから広がるなどと安直に書いている人がいるが、この構造を知らないがゆえ、であろう。

 さて、もうお分かりいただけたであろう。紀伊國屋が怒ったのは、今回の6社が、アマゾンだけにバックマージンを支払って割引販売を奨励しているにも関わらず、多くの書店が同じ商品を定価でしか売れない状況を放置したからである。

 取次関係者は言う。

「この一件は、完全に出版社の勇み足ですね。この6社はすべてアマゾンと優遇マーケティングの契約をしている会社です。古い書籍なら他の書店に迷惑をかけないと思っていたのかもしれませんが、完全に見誤っています。事前に一言、説明しておけば、これほどの大事にはならなかったでしょう。紀伊國屋さんが各社を呼びつけたのも、出版社がアマゾン一社を優遇するような流れにくさびを打ちたかったのでしょうね」

 では、書籍を値引き販売することで出版社の売上・利益は上がるのだろうか? アマゾンは、今後も出版社との事例を積み上げて、割引販売の有効性をデータで示そうと考えているようだが、今回の件を受けて協力する出版社はまず少ないだろう。

 6社のうちのある1社に勤務する人物は話す。

「実際、アマゾンの割引販売ですが、それほど売れていません。参考になるデータは取れないでしょう」

「売れない本は安くしても、売れない」という業界の定説は覆されることはないのだろう。

(文/佐伯雄大)

283とはずがたり:2015/08/05(水) 10:42:51
もう限界!儲からない書店に三行半を突き付ける大企業 書店崩壊のXデーはもう間近?
http://www.premiumcyzo.com/modules/member/2015/06/post_5982/
2015.06.11

「リブロ池袋本店(東京)が西武百貨店池袋本店から撤退。跡地の候補はブックファーストか、三省堂書店か」

 書店のビッグニュースで出版業界がざわつくなか、新たな書店のリストラ話が浮上した。京王グループの京王書籍販売が展開する啓文堂書店が、41店あった店舗を15店閉鎖して26店にまで縮小するうえ、20人の希望退職者を募集しているというのだ(2015年3月に青葉台店、稲城店、代田橋店を閉鎖し、現在は38店)。

 啓文堂書店といわれても出版業界外の人、とくに関東以外の人にはなじみがないかもしれない。だが、2008年の八王子通り魔殺人事件の事件現場になった書店といえば、痛ましい話ではあるが、ご記憶の方も多いだろう。

 その啓文堂書店の2014年度の売上が約90億円。前年度よりも8億円近く減収しているうえ、書籍販売業は赤字になっているという。その赤字を解消するために、不採算店などを閉鎖し、人件費を減らして黒字化を目指すというのが今回のリストラ策のようだ。

 しかし、ある出版社の営業幹部は言う。「今の社長は、どうも書店業への関心が薄いようだ。専門書関係の出版社を集めてリストラ策を発表したときも、『リストラして黒字化せよ』という親会社からの指示をただ実行するためだけに来た人だなという印象だった。前社長は、積極的に業界づき合いをし、出版や書店について熱く語る人だった。そんな人がいなくなったら、こんな状況になった。もしかしたら、Xデーが近いのかもしれないな」

 「Xデーとは」と聞き返すと、「東五軒町のケース」とだけ答えられた。

 出版界の隠語で東五軒町とはその所在地からトーハンを指す。一方の日販はお茶の水と呼ばれている。

 そう、彼が推測するXデーとは、啓文堂書店の身売りのことなのだ。実は、同じ鉄道会社で書店を持つ阪急電鉄は12年、子会社のブックファーストをトーハンに売却したのである。

「事業譲渡において、事業が黒字であるのは最低条件。あくまで憶測にすぎないが、啓文堂は借入れなどの負債も含めて財務状況を健全化したうえで、書店業を売却しようと考えているのではないだろうか。主帳合取引の日販は、書店の買収には積極的ではないようにみえる。オリオン書房(東京・立川)やリブロを支援したのはむしろ異例なこと」(前出の営業幹部)

 ここ数年、書店業を他企業に売却する動きが目立つ。なかでも、大日本印刷による丸善、ジュンク堂書店、文教堂の子会社化はその最たる例だろうが、ファミリーブック(群馬)はゲオホールディングス、明屋書店(愛媛)はトーハンなど、身売りの例はまだまだある。彼らがそう判断する最たる理由は、本の売上が減っていくだけの先行きの暗い書店業界で、経営を維持していくことがかなり難しいからである。一言でいえば、やるだけ赤字で儲からない――からだ。

 詳しくは触れないが、粗利率が2割程度で売上が下がっているなか、家賃や人件費などの固定費を支払うと利益はほとんど残らない――というのが書店経営の実態なのである。客がほとんど入っていないが、営業し続けている小規模の書店をたまにみかける。これは外商や教科書販売という別収入があるからこそ、成り立っているのである。また、大手書店がこの規模を維持できているのは、出版社や取次からのバックマージンがあるからだ。ほかにも、「家族経営で、家族への給料を支払うことがないからやってこれた」、「自社物件で家賃を払う必要がないから何とかやってこれた」など、特殊なケースでない限り、書店の店売でメシを食うことがかなり困難になっているのである。

 新聞やネットで、町の書店が消えていくという記事を目にする。しかし、今は大企業の子会社書店のリストラや身売りにまで、事態は進展している。さらに、成長し続けるアマゾンジャパンですら、紙の本の売上がもう踊り場にきているといわれている。本の売上が減少し続ける環境では、専業書店の未来は暗い。このままでは救済する企業すら出てこなくなってしまうかもしれない。おそらく、そうなったとき、そして支援してくれたはずの企業が書店を見放したとき、そのときこそが書店大崩壊のXデーなのかもしれない。

(文/佐伯雄大)

284とはずがたり:2015/08/05(水) 21:00:24
ご冥福をお祈りします。

作家の阿川弘之さん 死去
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150805/k10010179591000.html
8月5日 20時24分

太平洋戦争を舞台に人々の苦悩や悲哀を描いた作家で、文化勲章受章者の阿川弘之さんが亡くなりました。94歳でした。

285とはずがたり:2015/08/08(土) 11:14:18

阿川弘之さん、亡くなる前日「次はステーキが」
http://news.goo.ne.jp/article/yomiuri/entertainment/20150807-567-OYT1T50134.html
08月07日 20:42読売新聞

 3日に老衰で亡くなった作家・阿川弘之さんの長女で、エッセイスト・作家の阿川佐和子さん(61)が7日、最期の様子や父への思いをつづったコメントを書面で発表。

 「今年の夏あたり」から体力が落ちたものの、「亡くなる前日には、私が持っていった薄切りのローストビーフを三枚たいらげ、『次はステーキが食いたい』と、にんまり笑ったりしておりました」というエピソードを明かした。

 3日夜、仕事を終えた佐和子さんが駆け付けた時には、既に呼吸が停止した後で、みとった兄の尚之さんから「 痰 たんを吸い取る機械を入れた際、『苦しい』と言ったのが最後の言葉で、それ以外はさほど苦しむこともなく、大変に穏やかに安眠した」と聞いたという。

 また、「身体が弱り切っても、頭の中は『うまいものが食いたい』という意欲を捨てなかったのは、いかにも父らしく、立派な大往生だったと思っております」と現在の心境を記した。

286とはずがたり:2015/08/08(土) 11:15:55
阿川弘之氏死去=作家、端正な鎮魂文学―「山本五十六」「雲の墓標」、94歳
http://news.goo.ne.jp/article/jiji/nation/jiji-150805X212.html
08月05日 21:34時事通信

 厳しい歴史感覚に基づく目で日本人の姿を見据え、「山本五十六」「志賀直哉」などの人間味あふれる評伝や小説を著した作家で文化勲章受章者の阿川弘之(あがわ・ひろゆき)氏が3日午後10時33分、老衰のため東京都内の病院で死去した。94歳だった。広島市出身。葬儀は近親者で行う。エッセイストの阿川佐和子さんは長女。

 旧制高校時代から小説を執筆、島尾敏雄らの同人誌「こをろ」に参加する。1942年、東大を繰り上げ卒業して海軍に入隊し、敗戦を中国・漢口で迎えた。46年に復員して志賀直哉に師事。同年「年年歳歳」でデビューした。戦時下で苦悩する青春像を描いた「春の城」や「雲の墓標」、広島の原爆を題材にした「魔の遺産」などを次々に発表し、作家としての地位を確立。安岡章太郎、遠藤周作、吉行淳之介らとともに「第三の新人」と呼ばれ、戦後文壇をリードした。

 戦友を失い、廃虚と化した故郷の広島を目の当たりにした阿川氏の心に長い間残っていたのは、「生き延びてしまった」という抜き難い無常観だった。戦後を生きる者として戦争と向き合い、端正な文体で鎮魂の文学を確立した。ベストセラー「山本五十六」「米内光政」「井上成美」の提督3部作では、登場人物に寄り添い、なぜ勝算のない戦争に突入していったのかを鋭く問い掛けた。

 生涯の師と仰いだ志賀直哉の最後の門下生。長編「志賀直哉」では、「小説の神様」と言われた文豪の素顔に迫った。食べ物や乗り物を愛し、洒脱(しゃだつ)な文章にユーモアを交え、「奇人狐狸庵」「南蛮阿房列車」「食味風々録」などのエッセーもつづった。

 他に「暗い波濤」「軍艦長門の生涯」など著書多数。2005年には「阿川弘之全集」(全20巻)が刊行された。日本芸術院会員。1999年文化勲章。

287とはずがたり:2015/08/08(土) 11:20:27
阿房列車のイメージだけど提督3部作ぐらい読んでみようかねぇ。。

歴史事実としてwikiとか熟読するのは面白い─色んな素人が編集するので無味乾燥ではない─けど,小説とかの大戦モノは影響受けた連中が多すぎて食傷気味だからあんま興味がないんだけど。

288とはずがたり:2015/08/22(土) 07:40:30

村上春樹氏の新著、9割買い取り=紀伊國屋書店、ネットに対抗
http://news.goo.ne.jp/topstories/business/140/263c84a2863233b65a4cb524220fb4c6.html
(時事通信) 00:43

 大手書店の紀伊國屋書店(東京)は21日、作家の村上春樹氏の新著「職業としての小説家」(スイッチ・パブリッシング刊)の初版10万冊のうち9万冊を買い取り、自社店舗と取次店を介して全国の書店で9月10日から販売を開始すると発表した。書籍のインターネット販売に対抗し、街中の「リアル書店」の活性化を目指す新たな取り組みだ。

289名無しさん:2015/08/23(日) 15:00:38
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150821-00000164-sph-soci
直木賞・東山彰良さん、贈呈式で感謝「誰かが見限っていたらこの場には立っていなかった」
スポーツ報知 8月21日(金)19時58分配信

 第153回芥川・直木賞(日本文学振興会主催)の贈呈式が21日、都内のホテルで行われ、「流」で直木賞を受賞した東山彰良さん(46)は「受賞後は、僕の作家人生で空前の忙しさ、充実した日々でした。この場を借りてお礼を申し上げたいです。僕はデビューして12年。商業的にはあまり売れない、パッとしない作家でした。(協力者の)誰かが見限っていたらこの場には立っていなかったと思います」とあいさつした。

 選考委員会では、満場一致で「流」が選ばれた。選考委員の一人、高村薫氏は、こう絶賛した。「それぞれ好みが違う選考委員が皆絶賛しました。奇跡のようなこと。心底読んでいて楽しく、終わりに近づくのが惜しい作品というのは決して多くない。私にとってもこの10年で間違いなくベストです。1970年代の台北の描写を読んでいて、選考委員であることを忘れてしまった。『流』の世界が中国語圏の生活感覚にしっかり密着している。小説家としての天性の才能を感じます。東山さん、素晴らしい小説を本当にありがとうございました」

 以下、東山さんの「受賞のことば」

 拙著がかくも栄誉ある賞に選ばれたことに、ただただ戸惑うばかりです。上梓直後から大作、重厚などと評していただきましたが、じつのところ、それほど肩肘を張って書いたという記憶はありません。それどころかきわめて個人的なエピソードを忘備録的に綴った面があります。最初は短編、長くても中編くらいのつもりで書き始めました。しかし、私に忘れてもらいたくないエピソードは存外にたくさんあったようです。次から次へ懐かしい思い出が訪れ、執筆中は楽しくて仕方がありませんでした。

 わたしは間もなく四十七で、子供のころわたしを守ってくれていた大人たちはほとんどが黄泉路へと旅立ってしまいました。彼らがいた世界は、いまではわたしの記憶のなかにしか存在しません。それでもふとした瞬間に、彼らの気配を感じてしまうことがあります。至福のとき、失意のどん底にいるとき、ただぼんやりしているときに。

 死者たちがわたしとともに在る。生きている者たちと同様、彼らにも感謝しています。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150806-00000068-dal-ent
直木賞受賞東山氏 テキーラマエストロ 学生時代はヘビメタに
デイリースポーツ 8月6日(木)15時28分配信

 第153回直木賞を受賞した東山彰良さん(46)が、4日放送のRKB毎日放送の情報番組「今日感テレビ」(月〜金曜 13時55分〜)にスタジオ生出演。次回作について「もう書き終わりました。次は(ジャンルは)SFです」と明かした。

 東山さんは9歳から福岡県で暮らし、現在は同県の小郡市在住。西南学院大学で非常勤講師を務めている。地元の小郡市立図書館では、現在約50人が受賞作「流」の予約順番待ちで、読むまでに半年くらいかかる状況といい、地元での人気はひときわ高い。

 この日、同番組では「東山さんをもっと知りたい!この情報は本当ですか?」との企画を用意。「学生時代ヘビメタにはまっていた」、「テキーラのソムリエ資格をもっている」という情報に、東山さんは「本当」と答え、小説家や大学の非常勤講師としてだけではない、意外な一面を垣間見せた。「(当時ヘビメタは)相当ハマっていました。(自分で)演奏もするし、いつか世界に出る日に備えて、アイラインのひき方とか練習してました(笑)」、「最近はソムリエといわずに、テキーラマエストロといいます。お酒が好きでいろいろ飲んで、たどり着いたところがテキーラだった」などと明かした。

 東山さんは、お笑いコンビ・ピースの又吉直樹と綾部祐二がMCを務める同局の福岡ローカルのバラエティ番組「TEEN!TEEN!」((月曜23時53分〜)にも出演する。番組HPによると、「又吉直樹 祝!芥川賞受賞SP企画」と題し、東山さん行きつけのラーメン屋で、受賞裏話や作家の悩みなど「芥川賞・又吉×直木賞・東山」の貴重なトークを17日に放映予定という。

290名無しさん:2015/08/23(日) 15:02:21
>>289

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150718-00000038-scn-cn
「台湾人が直木賞を受賞した!」・・・戦後世代初、台湾では又吉さんの芥川賞より高い関心
サーチナ 7月18日(土)13時57分配信

 第153回芥川賞・直木賞(日本文学振興会主催)の受賞者・受賞作品が発表された16日夜から、台湾では「台湾人が受賞」の記事見出しが躍った。直木賞受賞者の東山彰良さんが台湾出身だからだ。芥川賞受賞の又吉直樹さんも芸能人として著名なため注目を集めたが、台湾では東山さんの受賞への関心の方が高い。

 台湾の中央通信社は東山さん関連の話題を動画ニュースを含め、14本も配信した。台湾で東山さんの直木賞受賞が喜びと誇りをもって大きく報道されているのは、日本文化に対する“リスペクト”が根強い上に、“日本文化リスペクト”を表明することが自然なこととして定着しているからと考えられる。

 東山さんは1968年生まれで、現在は46歳。本名は王震緒。5歳の時に父親に連れられて日本に渡った。9歳の時にいったんは台湾に戻ったが、ほどなくして改めて日本に渡った。一族は山東省の出身で、東山さんは父から、「父は日中戦争時に遊撃隊として日本に抵抗した」といった話を聞いた。一家はその後、国共内戦の敗北に伴い、台湾に渡った。

 直木賞受賞作品は「流」。戦争に翻弄される一家を描いた。東山さんは父親から聞いた話などにもとづいたと説明し、物語の大半は事実と述べた。東山さんの父親の王孝廉さんも作家として研究者・作家として活動している。王孝廉さんは「流」について「作品中の日本人も中国人も台湾人も悪人としては描かれていない。悪事もしたが、それは環境や時代に強要されたものだ。それこそ戦争の悲劇なのだ」と述べた。

 台湾最大野党の民進党の蔡英文主席(党首)は王孝廉さんの見方に強く感銘したとして、戦争を経験した世代の癒えない傷を知ることは、「平和こそがわれわれの世代が追及すべき時代の精神と、目を開かせてくれる」と述べ、過去を知ることは、「(かつて敵対した人が)互いに包容し、互いに許す」ためとの考えを示した。

 東山さんは「流」について「最初は、日本人の読者の方に、これほど支持されるとは思いもしませんでした」と説明。作品が大きく評価された理由について「過去のことを思う気持ちは日本人とか台湾人とかに関係なく、普遍的な感情なのでしょう」と述べた。

 台湾出身および中華民国国籍保持者の作家が直木賞を受賞するのは第33回(1955年下半期)に「香港」で受賞した邱永漢さん(1924-2012年)、第60回(1968年下半期)に「青玉獅子香炉」で受賞した陳舜臣さん(1924-2015年)に続き、東山さんが3人目。陳舜臣さんは神戸生まれなので、台湾生まれとしては東山さんが2人目。また、東山さんは戦後生まれでは初めてだ。

**********

◆解説◆
 台戦後になり、台湾には国民党関係者や軍人、支持者が大陸から大量にやってきた。彼らおよび彼らの子孫は「外省人」と呼ばれる。戦前からの台湾住民は「本省人」だ。戦後の台湾では、双方の深刻な対立が発生した。本省人による外省人襲撃もあったが、犠牲者や被害者が圧倒的に多かったのは本省人の側だった(2.28事件、白色テロなど)。

 外省人に対しては、引き上げた日本人にかわって利権を握り、台湾の政治、社会、経済を支配したとの指摘がある。しかし実際には、外省人でも社会の上層部に位置したのはひとにぎりの特権階級で、敗残兵や難民として台湾に渡った多くの外省人は、極めて苦しい生活を強いられた。

 東山さんの祖父は、抗日活動に加わったが「非正規のゲリラ」だったので「国民政府軍人」とは認められなかったという。詳しくは伝えられていないが、相当に苦労したと想像できる。

 「東山彰良」のペンネームの「東山」の姓は一族の出身地である「山東」の地名を逆にしたもので、名の部分の「彰」の文字は、幼いころに台湾の「彰化」で暮らしたことことによる。(編集担当:如月隼人)(写真は中央通信社の動画ニュース掲載頁のキャプチャー)

291名無しさん:2015/08/23(日) 15:03:01
>>290

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150718-00000005-ftaiwan-cn
直木賞受賞の「流」、台湾野党トップも注目 「早く中国語版の出版を」
中央社フォーカス台湾 7月18日(土)19時6分配信

(台北 18日 中央社)来年1月の総統選挙に野党・民進党から出馬する蔡英文主席は17日、直木賞に選ばれた台湾出身の作家、東山彰良(本名:王震緒)さんの小説「流」について、自身のフェイスブック上で、「台湾という土地が持つ傷跡や物語を、より多くの台湾人に知ってもらいたい」と語り、1日でも早い中国語版の出版に期待を示した。

「流」は、国共内戦など時代に翻弄される家族にスポットを当てた作品で、1970〜80年代の台湾が主な舞台。ストーリーは東山さんが父・王孝廉さんから聞いた話が基になっており、主人公の少年は父がモデルだという。

蔡氏は、戦後に育った台湾の人々が同書を通じ、戦争を経験した世代の記憶を知ることは、「平和こそが追求すべき精神であると我々に気付かせてくれる」と述べた。

1968年、台北に生まれた東山さんは、16日の記者会見で「台湾は僕の国。この本がもし中国語に翻訳されることがあれば、これに勝る喜びはない」と語っている。

(葉素萍/編集:杉野浩司)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150717-00000010-ftaiwan-cn
直木賞受賞の東山彰良さん「台湾は僕の国」
中央社フォーカス台湾 7月17日(金)18時11分配信

(東京 17日 中央社)直木賞に選ばれた台湾出身の作家、東山彰良(本名:王震緒)さんは16日、東京都内で開かれた記者会見で、「台湾は僕の国。この本がもし中国語に翻訳されることがあれば、これに勝る喜びはない」と笑顔を見せた。

東山さんは1968年、台北生まれ。9歳で福岡に移住したが、その出自から自らのアイデンティティーに悩んだこともあった。会見では「僕にとって、『家族』が自分の確固たるアイデンティティーが持てる場所」だと語り、家族の物語を描いた受賞作「流」もそうした思いで書いたと述べた。

(楊明珠/編集:杉野浩司)

292名無しさん:2015/08/23(日) 15:04:22
>>291

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150717-00010005-nishinp-l40
直木賞に東山さん 「20年に1度の作品」と激賞 台湾生まれ、福岡在住
西日本新聞 7月17日(金)10時21分配信

 第153回芥川賞、直木賞(日本文学振興会主催)の選考会が16日、東京・築地の料亭「新喜楽」で行われ、芥川賞は人気お笑いコンビ「ピース」の又吉直樹さん(35)=東京都=の「火花」(文学界2月号)と羽田圭介さん(29)=同=の「スクラップ・アンド・ビルド」(文学界3月号)に、直木賞は東山彰良(あきら)さん(46)=福岡県小郡市=の「流(りゅう)」(講談社)に決まった。

 又吉さんは綾部祐二さんとコンビを組み、テレビや舞台で活躍。太宰治好きの「読書芸人」としても知られる。受賞作は若手芸人と先輩芸人の日々を描いた。

 羽田さんは東京都生まれ。高校在学中の2003年に「黒冷水」で文芸賞を受賞しデビューした。受賞作は、求職中の若者が、同居する祖父の介護を通して自分を見つめ直す物語。

 芥川賞選考委員の山田詠美さんは「火花」を「どうしても書かざるを得ない、という切実さを感じた。主人公とカリスマ性のある先輩の火花が散るような関係が描けていた」と評し、「スクラップ-」を「主人公の愚かさが魅力的という不思議さがある」と話した。

 直木賞の東山さんは台湾生まれ。9歳から福岡県に暮らす。西南学院大大学院修了後の2003年にデビューし、09年に「路傍」で大藪春彦賞を受けた。受賞作は、国民党の戒厳令が続く1975年の台湾が舞台。祖父を何者かに殺された主人公の青春の日々を描きつつ、自身のルーツ、祖父の死の真相に迫っていく。

 直木賞選考委員の北方謙三さんは「20年に1度の作品。汗のにおいと血の色がある。欠点のつけようがない青春小説だ」と激賞した。

 贈呈式は8月下旬に東京都内である。賞金は各100万円。

=2015/07/17付 西日本新聞朝刊=

西日本新聞社

293名無しさん:2015/08/23(日) 15:04:33
>>292

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150802-00000001-withnews-ent
「20年に1回の直木賞」東山彰良『流』の存在感 大御所・北方謙三が大絶賛 又吉だけじゃない注目作品
withnews 8月2日(日)5時30分配信

 20年に1回の直木賞……先日発表された第153回直木賞を受賞した東山彰良さん「流」は、選考委員にそう激賞されました。芥川賞のピース又吉直樹さんが注目を集めていますが、こちらも見過ごせません。台湾出身の作者が、家族のルーツと向き合った青春小説です。

「歴史的な受賞作」
 芥川・直木賞で受賞作が発表されると、有名作家が名を連ねる選考委員が報道陣に選考の経緯などを説明します。直木賞の選考をした北方謙三さんによると、「流」は満票で選ばれました。
 北方さんはさらにベタ褒めでした。「20年に1回という素晴らしい作品。歴史的な受賞作にもなり得る。大変な商売敵を選んでしまった」

20世紀の台湾庶民史
 大御所にここまで絶賛される「流」は、どんな作品なのでしょう。
 主人公は秋生(チョウシェン)。高校生の1975年、二つの死から物語は始まります。台湾の総統・蒋介石と、何者かに惨殺された祖父。
 秋生は祖父を殺した犯人を捜します。この祖父は、戦中に蒋介石率いる国民党に付き、共産党との内戦に敗れ台湾に渡りました。大陸では住民の大量殺害に関わり、現地には事件の記憶をとどめる石碑が残っています。

 この設定は、家族の実話を膨らませたそうです。

 台北に暮らす秋生の周囲にも、戦争に翻弄された台湾の人々の姿が描かれます。
 祖父ら「外省人」は大陸に戻ることを願い、もともと台湾にいた「本省人」を見下します。日本統治時代を懐かしむ本省人もいて、秋生は彼らとの交流をきっかけに日本に興味を抱きます。
 東山さんは受賞会見で「僕が知っている1960年代後半から70年代の台湾には戦争の影が非常にあった」と語っています。

青春小説、モデルは父
 歴史の悲劇を感じさせますが、痛快なまでの青春小説です。
 けんかに明け暮れ、恋をして、挫折のなかでもがく成長物語。そんな主人公のモデルは東山さんの父親です。

 東山さんは1968年に台湾の台北市で生まれました。9歳で日本に移住し、福岡で育ちました。「母国語は日本語」というほど日本になじんでいます。しかし、日本にも台湾にもよりどころがない不安がありました。

 揺るぎなかったのは家族の存在でした。受賞会見で「家族は確固たるアイデンティティが持てる場所」と語っています。
 
 極上のエンターテインメントでありながら、戦後70年の節目に、歴史や戦争について考えさせる直木賞作品になりました。
 芥川賞の又吉さんフィーバーを逆手にとって、東山さんは「直木賞にも注目してもらえたら丸もうけだ」と会見でおどけました。その言葉の通りに、「20年に1回の直木賞」にふさわしい小説と言えそうです。

294名無しさん:2015/08/23(日) 15:05:25
>>293

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150816-00044592-gendaibiz-bus_all
【『流』直木賞受賞記念対談】伊集院静×東山彰良 人間の「覚悟」と「運命」について語ろうか
現代ビジネス 8月16日(日)6時2分配信

 伊集院氏は言う。「移民の子がことさら不幸と言うつもりはない。ただ何かをする時、人より覚悟が必要なだけだ」。ともに異国をルーツに持つ二人の作家が、人生、家族、そして小説について熱く語り合う。

真実と事実は違う
 伊集院 受賞おめでとう。長く直木賞の選考をしていて、これだけ高い評価を受けた作品はなかなかありません。

 東山 ありがとうございます。まだ身辺が落ち着かない感じです。

 伊集院 私のように韓国にルーツを持つ作家はこれまでいましたが、台湾の人がなかなか出てこないと思っていたら、こういうかたちで読めるとは。一読者として読んでまず感じたのは幸福感。描かれているのは戦争とか、抗争とか、なかなかに大変な世界なんだけれども、読んでいるときの感覚は至福といってもいい……と言うと「そんなに幸せがないのか」と言われそうだけど。

 東山 そんな(笑)。

 伊集院 主人公のモデルは、お父さんですね。

 東山 そうです。それと、祖父と。ずっと疎遠だったんですが、祖父が亡くなったときに親戚たちと話をしていて、若いときにあんなことがあった、こんなこともあった、という話を聞いて興味を持って……。祖父に直接は聞けなかったんですが、当時中国で存命だった祖父の兄弟分の人に話を聞きに行ったりしました。

 伊集院 おじいさんが、日本軍の協力者の住む村を全滅させたことが書かれた碑が建っている、という場面から物語は始まる。

 東山 ええ。僕の父は大陸で生まれて、5歳で台湾に逃れているんですが、どうしても自分のルーツを知りたいと、中国への渡航解禁の前にフランス経由で本土に渡ったんです。山東省で祖父の名の入った碑を見つけたとき、どこからかやってきた爺さんに「お前はこいつの孫か」と言われて怖くなったという話を聞いたので、冒頭に使いました。

 伊集院 あれは象徴的だね。おそらく事実はもっと悲惨で、今でも相当な確執があるんだろうなと。

 たまたま私の父と母も戦前に朝鮮半島から渡ってきた人たちで、私も朝鮮戦争の頃にスパイ容疑をかけられた私の母の弟を、父が助け出しに行く話を書いたんだけど……。

 東山 『お父やんとオジさん』('10年)ですね。あれはやっぱり本当の話だったんですか? 
 伊集院 そう。でも、父親の物語を書こうにも、当時父は密航をしたわけだから、その頃のことを話したがらなかった。

 東山 うちのじいさんも、何も話さなかったです。

 伊集院 そうですか。でも、本人の話を聞いていたら、もしかしたら書けなかったかもしれない。小説を書くということは、「真実」を見つける作業ではあるけれど、「事実」を書くことではない。こうあってほしい、こんな人間がいたら面白いだろうという物語を、作家が作り上げていくわけだ。

 東山 そう思います。

 伊集院 でも、「ああ、これは事実なんだろうな」という強さは、所々で感じましたね。あと、ユーモアも独特。「共産党が国民党の兵士を鍋で煮た」なんて、とても日本人作家には書けない(笑)。

 東山 ハハハ。書いちゃいました。

295名無しさん:2015/08/23(日) 15:05:55
>>294

あなたには書く運命があった
 伊集院 そして、『流』の良さはもう一つ、誰が読んでも物語のエピソードを自分に置き換えられる普遍性を持っていること。自分の若いときを重ねられる箇所がいくつもある。名作の一つの条件だと思う。

 東山 うれしいです。この小説では、以前は怖くて書けなかったことを、開き直ってやった感があります。恋愛だったり、喧嘩だったり、「ベタだな」と思われるかもしれないけど、とにかく一度、思い切り書いてみようと。

 伊集院 それが小説というものだよね。あと、文中に王?という人の詩が出てくるけど……。

 東山 あれは、実は父の筆名で、詩は父の若い頃の作品なんです。

 伊集院 へぇー。〈わたしは水のなかで暮らしているのだから/あなたにはわたしの涙が見えません〉って、すごくいい。

 東山 父のことを書いた作品だから、何か、父のことを絡めようと思って。

 伊集院 つまり親子二代の作品だったんだ。日本へ移住されたのはいつ? 
 東山 5歳です。最初は広島に住んで、2年くらいして父親の仕事が台湾で見つかりそうだということで一度台湾へ戻ったんですが、ダメになって再び父が日本へ行き、福岡に家族を呼び寄せたのが9歳のときでした。

 伊集院 私の周囲にも台湾の人は多かったよ。

 東山 そうなんですか。

 伊集院 私に野球を教えてくれた人がそうだったし、同級生にも。その子と喧嘩するたび、母に「何で移民の子同士が喧嘩するの!」と叱られた。

 東山 今、お話を伺って思い出したんですが、僕も広島にいる頃、隣がやはり韓国からの移民の方でしたね。で、正面がインド人の一家。僕もそこの子たちと遊んでいて、やはり「喧嘩するな」と。

 伊集院 人のルーツにまつわる作品は、必要以上に本人と重ねて想像してしまうところがあるけれども、私が強く感じたのは、人間にはその人を導く運命の糸のようなものがあるんじゃないかということ。

 たとえば、あなたのおじいさんがちょっと違う道を選んでいたら、お父さんもあなたも存在していなかったかもしれない。さらに、その糸が『流』を作り、しかもそれが日本と台湾、中国という、極東アジアの国々で結ばれているダイナミックさ……それが東山さんの作家としての運命だとしたら、素晴らしいことだと思うんです。

296名無しさん:2015/08/23(日) 15:06:33
>>295

祖国とは何か
 東山 「運命の糸」の証拠になるかはわかりませんが、僕は小さい頃から大人たちの話を聞くのが好きだったんです。周りになぜかホラ吹きの大人がたくさんいて……。

 伊集院 ハハハ。いいね。

 東山 彼らは何でもないことを、子どもがドキドキ、ワクワクするような語り方で話す。この小説を書いている間は、そういう人たちに少し近づけたような感覚を味わえて、すごく楽しかったです。

 伊集院 私もあなたも移民の子だよね。だから書く小説に対して「彼らにしか書けない特別なものだ」と言われることがあるけど、それはけっこう面倒くさい。その作家の持っている将来性が、いつもそこへ帰依していってしまうと、作品がだんだん小さくなるんだ。

 東山 そうですよね。

 伊集院 国籍やルーツというのは、背中に貼られたシールのようなもので、剥がすわけにはいかない。だからといって利用するわけでもない。小説を書くときにも、この国に生まれ育った人たちよりも「覚悟」を決めなきゃいけない部分がある。出発が難儀であるぶん、覚悟ができる。そのことはいいことなんじゃないかと。

 東山 はい。僕が中国の大学に留学したとき、校内新聞の取材を受けたことがあるんです。初の台湾籍の大学院生ということでいろいろとお話ししたんですが、結局、アイデンティティーの話になるんです。「自分をどこの国の人間だと思うか」「台湾は中国の一部か」と、モヤモヤしたところを突いてくる。それで結局、「彼が最終的に我々の祖国の意識に目覚めることを期待する」という感じでまとめられていて、すごく違和感がありました。

 伊集院 私も韓国で取材を受けると、必ず「あなたの祖国はどこですか」と訊かれる。それに私は、「私に祖国はない」と答えているんだ。

 東山 おお。

 伊集院 父母の祖国が息子の祖国だとは限らないと。それでもしつこく訊かれると、「俺の祖国はギャンブル場だ!」と言うことにしている。

 東山 ハハハ! 「祖国はない」という感じ、すごくわかります。僕は「台湾で生まれて日本で育った人間」としか言えない。国境で区切られた場所の中に限定できなくて。

 伊集院 そういう人間が日本語で小説を書く意味というのも、私は考えましたね。それは、小説自体がしっかりしたものでないといけないという当たり前のことなんだけれども……。

 でも、書くと覚悟を決めたとして、その背中に乗るものは、私は何でもいいと思っているんです。金がほしいとか、女にモテたいとか、カッコいい人生にしたいとか、むしろ理由がくだらなければくだらないほど、小説家に近づくんじゃないかと。小説はイデオロギーで書けるほど生易しいものじゃないし、やっぱり身体とか、その人が発する熱で書くものだと思うから。

 東山 同感です。

 伊集院 だから、選考委員だけじゃなく、既成の作家たちも『流』にそういうものを感じるんじゃないかと……というと褒め過ぎだけど、まあ、今くらいしか褒めるタイミングがないから(笑)。

 東山 フフフフ。小説を書き始めたときのことはよく覚えているんです。'00年の12月、暮れも押し詰まった晩で、当時、次男が生まれたばかりなのに仕事がなく、博士論文が却下されて学位を取るのも絶望的な状況。にっちもさっちもいかない、これからどうするんだという夜、家族が寝静まってからパソコンを立ち上げて、プロットもなしに書き始めたんです。

 伊集院 ほぉ。

 東山 朝まで書いたら、パソコンがフリーズして全部消えた。嫌になるかと思ったら、推敲しながらもう一度書き始めていた。そのまま3ヵ月くらい書き続けて、最初の小説を仕上げました。

 伊集院 それはすごいな。

 東山 そのときも、書いていてすごく楽しかったんですよね。現実逃避だったと思うんですけど。

297名無しさん:2015/08/23(日) 15:07:20
>>296

楽天的でいいじゃないか
 伊集院 生きるということは、多分にそういうものなんだよ。悪いことをして隠れていたら、そこでたまたま埋蔵金の地図を見つける、ということが往々にしてある(笑)。話を聞いていると、あなたはとても楽天的なのかもしれないな。でも、小説家は楽天的じゃなきゃダメだと、私は思う。

 東山 そうですか。

 伊集院 そうでもなきゃ、にっちもさっちもいかない小説を書いて「もしかしてこれ、ベストセラーになるんじゃないか?」なんて思えないし(笑)。

 東山 たしかに。僕も、悲観的なふりをした楽天家かもしれません。自分の精神が壊れるところなんか、想像できない。

 伊集院 そのくらいでないと、開き直って小説は書けないと思うね。たぶんあなたは、次は全然違うタイプの作品を書くんじゃないかという気がするんだけど……。

 東山 はい。次に考えているのはSFです。

 伊集院 読者はたぶん『流』と同じタイプのものを求めると思うよ。それで「前のものと比べるとちょっと」とか、失礼なことを言うんだ(笑)。

 東山 おぉーっ。

 伊集院 それに対しての私の返し方は「読者は王様ですから」。でも、そこには裸の王様も含まれている(笑)。だから、媚びすぎてもしょうがないんだな。作家は一人で考えて一人で決着をつけていかないといけない仕事だし、小説は常に変化し続ける生き物だから、次に書く作品がいつも一番新しく、厄介なものだと思っておかないといけない。

 東山 そうですね。自分の中で準備ができたらまた、『流』に連なるものを書くつもりです。

 伊集院 それは甘い(笑)。ゆっくり準備してないで、もっと追い込まれて、書き続けてください。

 (構成/大谷道子 写真/熊谷貫)

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いじゅういん・しずか/1950年山口県生まれ。CMディレクターを経て、'81年短編小説『皐月』でデビュー。'92年『受け月』で直木賞を受賞。現在は同賞の選考委員を務める。近著は『無頼のススメ』(新潮社刊)。本誌上にて『それがどうした 男たちの流儀』連載中
ひがしやま・あきら/1968年台湾生まれ。5歳まで台北で過ごし、9歳の時に日本へ。福岡県在住。'02年『タード・オン・ザ・ラン』で第1回「このミステリーがすごい!」大賞銀賞・読者賞を受賞。'03年同作を改題した『逃亡作法TURD ON THE RUN』でデビュー。『流』で第153回直木賞受賞
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 『流』
著者:東山 彰良 講談社:1600円
1975年、偉大なる総統の死の直後、愛すべき祖父は何者かに殺された。17歳。無軌道に生きるわたしには、まだその意味はわからなかった。大陸から台湾、そして日本へ。歴史に刻まれた、一家の流浪と決断の軌跡。台湾生まれ、日本育ち。超弩級の才能が、はじめて己の血を解き放つ! 友情と初恋。流浪と決断。圧倒的物語。

 「週刊現代」2015年8月15日・22日合併号より

週刊現代

298名無しさん:2015/08/30(日) 16:37:45
>>288

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150825-00000021-nkgendai-life
紀伊国屋が村上春樹の新刊買い占め 「独禁法」クリアできるか
日刊ゲンダイ 8月25日(火)9時26分配信

 あの紀伊国屋書店が村上春樹を買い占め――。こんなニュースが注目されている。

 話題の本は村上氏が9月10日に発売するエッセー集「職業としての小説家」。「スイッチ・パブリッシング」が刊行するもので初版は10万部だ。このうち9万部を紀伊国屋が買い取ったのち3万〜4万部を自社で販売。残りをトーハン、日販などの取次会社を通して他の書店に流通させるという。

 目的は「アマゾン」などネット書店への対抗策と報じられている。紀伊国屋が買い取ったあとの残りは1万部。スイッチ社はこのうち5000部を販促イベント用に取り置くため、アマゾンには5000部しか渡らないことになる。買い取りのため紀伊国屋は在庫リスクを抱えるが、店頭への集客につながると判断したようだ。

 ずいぶん大胆な作戦に打って出たものだが、気になるのが「買い占め」だ。9割も仕入れた場合、独占禁止法に抵触しないのか。

「独禁法で処罰される買い占めは企業などが自分の立場を不当に利用して、他社を市場から排除する場合です。下請けに対する地位を生かして買い占めるような行為を指します。紀伊国屋の場合は立場の不当な利用にあたらないため違法ではありません。法理上はお金持ちがお店で爆買いしても法に触れないのと同じです」(元東京地検検事で弁護士の落合洋司氏)

 小売店が人気のゲームソフトや人気女優のAV、多くのファンを抱える「ペヤングソースやきそば」などを買い占めて売っても、立場の不当な利用でなければOKだという。「今回の作戦は紀伊国屋にとってオイシイ商売です」とは都内の中堅出版社社長だ。

「通常、本を売った際の書店の取り分は1割ちょいですが、今回は直接取引。出版元は65%くらいで紀伊国屋に卸しているはずだから紀伊国屋の利幅は35%。通常の2倍以上になります。もともと村上さんの本はバカ売れする上に、買い取りの一件がニュースになって宣伝効果は十分。話題づくりのために仕掛けたんじゃないですか」

 リアル書店vsアマゾンの戦いで神輿に乗った村上氏。何をやっても話題になる人だ。

299とはずがたり:2015/08/30(日) 18:45:15

2015/8/29 15:00
「夜」は古代にどう表現? 言葉の移ろい20年かけ辞典に
http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/201508/0008347634.shtml

編集に20年を要し「現代語古語類語辞典」を出版した芹生公男さん=加東市上滝野
http://tohazugatali.we b.fc2.com/book/b_08347636.jpg

 元西脇高校長の芹生(せりふ)公男さん(78)=加東市上滝野=が「現代語古語類語辞典」(三省堂)を出版した。約2万1千の現代語が、万葉集のころや江戸時代などに、どのような言葉で表現されていたかを調べられる。その数延べ約32万4千語。芹生さんの辞典を愛用する脚本家の内館牧子さんは「読み物としても、とてつもなく面白い」と絶賛している。(吉岡猛逸)

 長く高校の国語教諭を務めた芹生さんは西脇高の校長だった1995年、現代語から古語を引く「古語類語辞典」を出版し好評を得た。その後20年をかけて新たに編集したのが今回の辞典。「日本語を広く、深く見渡すことができる初めての総合類語辞典。日本語の歴史を知る上でも貴重な資料」と自負する。

 今回は「大辞林」と「福武古語辞典」を基礎資料に用いた。短歌用語辞典や歳時記などの語も加えた数十万語を、データベース化して整理した。

 収録した語は上代(平安時代以前)、中古(平安時代)、中世(鎌倉〜安土桃山時代)、近世(江戸時代)、近代(第2次世界大戦まで)、現代の六つの時代に区分。現代語を見出しとして五十音順に並べ、それぞれの同意語、関連語を収めた。

 例えば「よ(夜)」を引くと、「ばんこく」(近世)▽「よさ」(中世)▽「よさり」(中古)▽「よひ」(上代)-などと、類語を時代別に知ることができる。

 「雨」は357、「風」は498の類語が収められ、最も多いのは「死ぬ」の660語。芹生さんは「類語の多さから日本民族が古来、何に強く興味、関心を持ち続けてきたかを読み取ることもできる」と解説する。

 NHK大河ドラマの脚本も手掛けた内館さんは、芹生さんが前に出した「古語類語辞典」が手放せなかったという。今回の出版にも「ある単語を中古ではどう言ったか、中世では、近代では…と追っていくと、かつての日本人は、こんなにも美しく豊かな日本語を使っていたのかと目がさめる」などと推薦のメッセージを寄せた。

 B6判、2160ページ。6264円。三省堂TEL03・3230・9412(営業)

300とはずがたり:2015/08/30(日) 21:38:23

>再販制は、戦後に薬やガソリンなど生活に必要な商品の多くで採用され、メーカーを保護することで各分野の復興を促しました。しかし、市場の成熟に伴って、メーカーが販売店に定価を強制するのは公正な取引を妨げると、多くの分野では再販制は外れていきました。

リブロ池袋本店は金食い虫? 元店長が閉店理由を分析〈週刊朝日〉
http://www.excite.co.jp/News/society_g/20150822/asahi_20150822_0003.html
dot. 2015年8月22日 11時39分 (2015年8月23日 12時52分 更新)

 1980年代から90年代にかけて、西武池袋店内のセゾン美術館とともに、「セゾン文化」と称される贅沢(ぜいたく)な空間を作りだしていたリブロ池袋本店が閉店した。リブロが生み、残してきたものから見えてくる戦後の書店の潮流とは何か。リブロ出身で現在はジュンク堂書店池袋本店副店長の田口久美子さんをインタビュアー・木村俊介氏が取材した。
*  *  *
 私がリブロで仕事をしたのは76年から97年まで。93年から97年までは池袋本店の店長を務めました。あの「池袋リブロ」がなくなってしまうのはやはり残念ですよね。

 ただ、西武百貨店にリブロが設立された75年当初から、百貨店の中でリブロはすでに「金食い虫」と言われ、利益の出にくい存在でした。今回の閉店に至るまでの流れにも、他業種に比べての利益率の低さも関係しているかと思います。

 書店業界は、戦後まもなくできた再販制(53年施行)に、ずっと縛られてきているんですよね。出版社は取次を通して新刊を卸す。書店は売れ残れば返品でき、出版社は定価で再出荷できる。販売リスクを減らすこの再販制のおかげで、戦後、小さな書店も含め商売ができ、世界でも出版大国と言われるほどの流通網ができました。ただし、安定した流通を支える取次がマージンを取るため、書店の利益率は小売業でも最低の水準のまま今日まで来ています。

 再販制は、戦後に薬やガソリンなど生活に必要な商品の多くで採用され、メーカーを保護することで各分野の復興を促しました。しかし、市場の成熟に伴って、メーカーが販売店に定価を強制するのは公正な取引を妨げると、多くの分野では再販制は外れていきました。

 最終的には、CDまで再販制は有名無実化し、今では事実上、書籍と雑誌、新聞だけが再販されているわけですよね。書店は低い利益率による経営を大型店化で何とか補い続け、小さな店舗は潰れていきました。でも、それが今では本が売れないのとネット書店の繁栄とで、もはや大規模店も潰れそうになっているんですね。今回のリブロ池袋本店の閉店も、そうした一連の流れの延長線上にあると捉えています。

 創業が70年代半ばと、書店としては後発だったのもあって、池袋リブロには、業界内での、いわゆる「はぐれ者」ばかりが書店員として集まってきていました。置ける本の量では大手にはかなわない。そこで、当時どこでもやってなかった、「自分たちがこの社会を表現する棚を作るんだ」「イベントもやるんだ」という個性を出したのは、その後の書店業界に通じる一つの潮流を生んだとは思います。

301とはずがたり:2015/08/30(日) 21:38:38
>>300-301
 今も特に新興や地方の店舗は、基本的には棚作りとイベントで勝負していますから。その意味では、池袋リブロが閉店するのは残念ですが、魂を受け継ぐ場は残ったと言えるのかもしれません。私を始めリブロ出身者が何人か移って97年に開店したジュンク堂池袋本店にしてもそう。今の若いスタッフも「本の力を生かしたい」という気持ちは持っていて、昔とのつながりを感じますから。

 戦後の書店の大きな変化の一つとしては、女性の活躍も挙げられるかもしれません。今のジュンク堂池袋本店にしても、店内の企画の中心はおおむね30代後半の女性たちが担っています。これは私が働きだした女性に権限のない頃とは、ずいぶん変わりました。

 書店員の労働条件は厳しいのですが、「この業界で生きていくと決めた」とはっきり言ってくれるような、店内でも主力の女性たちはみんな、家の中で本に囲まれて育ったようなんですよ。実利以上に本そのものを大事にする、いわゆる「団塊ジュニア」の彼女たちの存在も、ある意味では戦後民主主義が次世代に生んだものではないでしょうか。

 他の変化としては、やっぱりネットやコンピューターの普及かと思います。

 今は、本というのは検索機でお客さん自身が探すものになりました。店の主役は、それこそかつての池袋リブロのようにムダなく作られた「棚」ではなくて、ムダも含めて多めに集めた本から探す「お客さん」になりました。「棚」が書店の主役たりえていた時代が、リブロ的な文化を代表とする流れの最盛期だったとも言えるのかもしれません。

 与えられたものを読むだけではないという意味で、書店は成熟したとも言えるでしょう。だから、ネット書店が伸びる時代だとも理解できます。しかし、多様性がある中から真の意味で新しい本が選ばれているとは、まだ言いがたい。

 受け取れる刺激がわかりきった安易な本が売れがちだという現実には、危機感がありますね。読者が歯ごたえのある本を求めていなければ、奥の深いものを書く人は存在できない。

 その点で、村上春樹さんのように人気と読みやすさを備えながらも、ものすごく複雑な世界を開拓し続ける作家がいるのは、とてもありがたいことなんです。

※週刊朝日 2015年8月28日号

302名無しさん:2015/09/07(月) 22:25:20
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150907-00000037-mai-soci
<太宰治>佐藤春夫に「芥川賞を私に…伏して懇願」手紙4m
毎日新聞 9月7日(月)14時0分配信

 作家、太宰治(1909〜48年)が、当時芥川賞選考委員の一人で師弟関係にあった作家の佐藤春夫(1892〜1964年)に、芥川賞の授賞を懇願していた手紙が見つかった。

 長さ4.1メートルに及ぶ巻紙には、毛筆で<第二回の芥川賞は、私に下さいまするやう、伏して懇願申しあげます><佐藤さん、私を忘れないで下さい。私を見殺しにしないで下さい>などと書かれ、芥川賞を切望しながら受賞できなかった太宰が、佐藤に泣訴する様子が生々しく読み取れる。第一級の資料が約80年間、人目に触れず保存されていたことに、専門家からは驚きの声が上がっている。

 佐藤の遺品を整理していた河野龍也・実践女子大准教授(日本近代文学)が発見、確認した。佐藤は実名小説「芥川賞」(36年)のなかで、この手紙の一文<……伏して懇願……>を引用していた。だが、文面があまりに直接的で手紙の現物が見つかっていなかったため、存在は研究者の間でも疑問視されてきた。一部で佐藤のフィクションとみられていた逸話が、事実として裏付けられた。

 太宰から佐藤へ芥川賞を請うた書簡としてはこれまで、今回の手紙の8日後に出した<芥川賞をもらへば、私は人の情に泣くでせう>と書いたものが広く知られていた。

 この頃の太宰は、文壇デビューを果たしていたものの自殺未遂を起こし、東大も中退。パビナール(鎮痛剤)中毒で借金もかさむ不安定な精神状態にあった。

 手紙は36年1月28日付。当時太宰は26歳。佐藤は43歳にして大家だった。太宰は前年の第1回芥川賞の候補になりながら落選、第2回の選考会が目前に迫っていた。太宰は前年、佐藤に才能を評価されて以降、親密な関係を続けていた。

 河野准教授は手紙の発見を「文学史上、欠けていた重要な部分が埋められた」と位置づけ、「太宰が相当に切羽詰まっていたことがよく分かる。プライドの高い太宰がここまですがるのは、2人の信頼関係の証しとも言える」と話している。また、太宰から佐藤に宛てた別の書簡2通も今回、新たに発見された。

 見つかった書簡の全文は、10月発売の「佐藤春夫読本」(勉誠出版)に掲載される。また11月には佐藤春夫記念館(和歌山県新宮市)での展示が予定されている。【棚部秀行】

303とはずがたり:2015/09/10(木) 05:47:29
電気書籍が嫌いな俺でもちょっと入手したくなるなw

キンドルで売れまくる「電子エロ本」の落とし穴
Kindlerotica
電子書籍端末で読める格安ポルノ小説がアマゾンの評判を貶めかねない
http://www.newsweekjapan.jp/stories/business/2010/10/post-1679.php
2010年10月5日(火)17時56分
ジェームズ・レドベター

304とはずがたり:2015/09/10(木) 06:03:39
全然喋れないんだけど英語で文章書くのが俺の仕事の中で一番重要なんだけど英語で文章を書くと云う事は英語の発想法を強いられていることである,とは感じる所。だが二外に中国語を洗濯してしまった俺は独仏語辺りが全く判らなくてその辺が公平に判断出来ているかは判らない。英語ではなく印欧語風の発想法なのかもしれぬ。

英語による覇権は、希望か絶望か
英語は「ニュースピーク」ではないが、その世界言語としての地位は思考枠の均質化を招くかもしれない
http://www.newsweekjapan.jp/stories/movie/2015/09/post-3893_1.php
2015年9月4日(金)16時30分
今井亮一(東京大学大学院人文社会系研究科、2014年度サントリー文化財団鳥井フェロー)

 1つの言語が世界を覆う――この状況に私たちは、希望と絶望を同時に見ることができる。一方のユートピアの極は、言わば「バベルの前」だ。そこでは人々がスムーズにコミュニケーションをとることができ、まさに神をも畏れぬ大事業を企てることもできる。そしてもう一方のディストピアの極は、ジョージ・オーウェルの『1984年』が垣間見せてくれる。

 独裁者「ビッグ・ブラザー」、相矛盾する考えを同時に信じる「二重思考」など独自の用語で知られる『1984年』だが、わざわざ「補遺」まで付けて説明される「ニュースピーク」はこれらに比べ知名度が劣るかもしれない。党が英語に代えて普及を目指す、語彙を削ぎ、文法・発音を徹底的にシンプルにした言語のことだ。普及した暁には、反体制的な思考が原理的に不可能になると言う。言語を変えるだけで思考統制なんてできない、と思えるかもしれない。しかし例えば、「虹が7色に見えるから7色の言葉があるのか、それとも、7色に該当する言葉があるから虹は7色に見えるのか?」という認知言語学の問いを思い出せば、単純な言語では世界も単純に見え、ひいては複雑な思考が不可能になるという思惑もにわかに説得力を持つだろう。

 もちろんこれは極端な例で、今や世界言語たる英語はニュースピークではない。しかし、「文書を英語で作成しなければならない」と言われるとき、そこには「論展開などは英語のフォーマットに従わなければならない」といった含意もある。あるいは文学作品や映画の場合、「英語で流通しなければ意味がない」といった言が一定の説得力を持ってしまい、英訳されるには英語になって(も)楽しめる内容でなければならないという基準が出来てしまうならば、「世界言語としての英語」が思考枠の均質化を招く可能性も否定できないだろう。

 さて、2015年6月16日(火)に国際文化会館にて開かれたサントリー文化財団フォーラムでは、日本文学に携わる二氏を招き、『アステイオン』82号でも特集された「世界言語としての英語」をテーマに講演が行われた。村上春樹や谷崎潤一郎の作品を翻訳しているチェコのトマーシュ・ユルコヴィッチ氏と、上海生まれで現在は明治大学で教鞭をとる張競氏である。ここでの両氏の講演は、上で見たディストピアを逆照射した体験だと言える。2氏ともに外国語を、自国語だけでは見えなかった世界へのパスポートのように捉えていたからだ。

 確かにオーウェルは「東側」をモデルに『1984年』を書いたとされるが、言うまでもなくチェコ語も中国語もニュースピークでは全くない。(それを言えば、メディアに溢れる日本語だけで事足りるように感じられてしまう現在の日本の方が『1984年』に近いだろう。)にも拘わらず、そこに外国語という補助線を得て、さらには翻訳という作業を経ることで視野が広がったという話は、外国語学習が持つコミュニケーション手段の獲得という以上の意義を、改めて鮮やかに示すものであった。

305とはずがたり:2015/09/10(木) 06:03:53
>>304-305
 当たり前のことだが、翻訳は複数言語に精通する必要がある。「世界言語としての英語」を教育問題と絡めて論じる際、英語学習に押されて母語が疎かになる危険性がよく指摘される。いわば母語がニュースピーク化するわけだ。フォーラム当日、やはり日本の英語教育に絡んだ質問を受けた張氏の、「母語以上に外国語が上手くなることはない」という鋭い答えが、その危険を物語っている。母語もまた学ばなければ、その質が落ちていく。翻訳は複数言語に精通する必要があるというのは、外国語学習だけでは不十分だという意味もある。

 文学史を振り返れば、優れた翻訳は言語を豊かにしてきた。明治日本で西洋語の翻訳が日本語の幅を広げたという話は有名だと思われるが、英語もまた、その表現の最高峰にシェイクスピアと並んで必ずや欽定訳聖書が指摘される。しかも批評家として名高いF. O. マシーセンの、その名もズバリ『翻訳』という論文では、ラテンやギリシャの古典の英訳がシェイクスピアをはじめ当時の英語に影響を与えた「イングリッシュ・ルネサンス」が指摘されている。どんなに近い言語間でもその差がゼロということはあり得ない。それどころか講演では、漢字圏同士、アルファベット圏同士だと、つい引きずられて翻訳が上手くいかないという例も挙げられていた。とすれば翻訳とは、原理的には不可能かもしれないその差を埋めながら、実践的に最大限「等価」にすることだろう。だからこそ1言語の中だけでは起こらない変質が起こり、それはマズい場合には忘れられ、優れた場合には後世に残る豊かさを生む。

 と、ここで私たちは、一口に「○○語」と言っても、その中で「豊か/貧しい」「上手/下手」といった区別をしていることに改めて気づく。これはまた、「思索的/実用的」と換言してもよいのかもしれない。もし「世界言語としての英語」がユートピアを目指すとすれば、世界には英語を母語としない人々がたくさんいるのだから、そこでの英語は「下手かもしれぬが実用的な英語」となるほかない。誤解を恐れずに書けば、これがビジネスで言われるグローバル・イングリッシュ(GE)だ。恐らく、ここで問題が生じる。GEはどれくらい「豊かな英語」であり、どれくらいニュースピークなのか?

 英語の覇権が取り沙汰されるとき、そこでは英語話者の優位がほとんど自明視されていると思われる。しかし別の言語が触媒となって言葉が豊かになった例が多いことを思えば、英語だけに染まることは何より英語にとって不利なのかもしれない。確かに現在は、英語が広がるにつれてむしろ様々な英語が各地で生まれ(インドの「インディッシュ」など)、その素朴さがかえって迫力を持ったり、そこから新たな表現が生まれたりする場合も多い。しかし、その覇権の強大さのあまり、実用一辺倒の「英語」だけが溢れる危険性は、意識しなければならない。そのためにできることは、それこそニュースピーク思考並みに単純な話かもしれないが、自戒を込めて書けば、やはりきちんと語学を勉強するということだろう。

『1984年』においてニュースピークへの移行完了は2050年が目処であった。現実の1984年は無事に過ぎたが、ニュースピークとの戦いは文字通り現在進行形なのだ。

※当記事は「アステイオン」ウェブサイトの提供記事です

306とはずがたり:2015/09/17(木) 19:26:23

<赤瀬川原平氏の死に想う「老人力」>若者層がある割合を超えると「戦争」や「革命」が起きる?
http://mediagong.jp/?p=5058
水留章 2014年10月29日(水) 17:31

307名無しさん:2015/09/17(木) 20:19:58
>>288
>>298

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150916-00010001-bjournal-soci
紀伊國屋書店の「慣習破り」に業界から批判殺到!アマゾン対策で村上本を9割買い切り
Business Journal 9月16日(水)12時12分配信

 作家・村上春樹の雑誌連載をまとめた『職業としての小説家』(スイッチ・パブリッシング/以下、村上本)が9月10日に発売された。実店舗を運営する書店が一丸となってインターネット販売のアマゾンに対抗することを目的に、紀伊國屋書店が初版部数の9割を買い切ったとして話題になった本だが、そのやり方に発売前から他の書店が反発しているという。

 日本一の書店チェーンとはいえ、発行部数の9割を買い切るというのはどういうことなのか。そして、村上本の流通ルートはどう変わっただろうか。

 まず、出版社のスイッチ・パブリッシングが初版10万部を製作。そのうちの9割に当たる9万部を紀伊國屋が買い切った。残りの1万部はネット通販のほか、一部リアル書店との直取引分などに振り分けられる。紀伊國屋の9万部は、自社と大日本印刷グループ傘下の丸善やジュンク堂書店などへ卸される分と、出版取次3社(トーハン、日販、大阪屋)や他の書店へ卸される分に分かれる。つまり、「出版社→取次→書店」という従来の流通ルートから、「出版社→紀伊國屋書店(大日本グループ傘下書店)→取次→書店」になったのである。

 さらに、ここでポイントとなるのが、「買い切り」という条件だ。出版界では、一部の出版社を除いて委託取引(期限内であれば、いくらでも返品可能)が通常の取引形態である。買い切りの条件を設定する場合、出版社は書店への卸正味(書籍の仕入値のこと)を下げて、書店の取り分を増やすのが通例となっている。大手チェーン以外の一般書店の卸正味は本体価格の77〜78%で、例えば店頭価格が1000円の場合、書店が得る粗利は220円〜230円となる。買い切りの場合には、卸正味を65%前後に設定するといわれている。

 ただ、それだけ粗利益率がよくなっても買い切りはリスクが高いととらえる書店も多く、65%で仕入れても75%で返品可能な取引を望む声も多いというのが現状だ。

●書店から不満相次ぐ

 今回の村上本の流通をめぐっては、卸正味設定の件で各書店から不満が相次いでいるようだ。

 たとえば、第一報後に取次から今回の仕入れ方法について聞いた都内のある書店の担当者はこう語る。

「取次からの卸正味は78%で、買い切りが条件という通達があった。うちは通常、卸正味が77.5%でもちろん委託取引が前提。 78%は買い切りの卸正味ではないし、委託よりも高いというのもおかしな話。読者から注文があった分だけを仕入れるくらいしか対応しない」

308名無しさん:2015/09/17(木) 20:20:29
>>307

 また、別の書店担当者は語る。

「東京の書店組合に入っている書店は、76%で仕入れることができる。しかし、買い切りの正味としては大きすぎる。返品リスクが高いので発注は抑えた」

 さらに、ある都内の書店担当者はこう反発する。

「紀伊國屋が都内の老舗書店と組織する書店団体『悠々会』経由であれば、70%で仕入れることができると聞いた。買い切りであれば、せめて30%の粗利は欲しいので妥当な卸正味。しかし、一部の書店だけが恩恵を受ける構図は理解できない。そのうえ、仕入れ先が取次以外にもあることが、公になっていないのも納得いかない」

 ほかにも「出版社と直取引で仕入れている書店もあると聞いた。仕入れ先の情報が錯綜していて、取次の担当者もよくわかっていないようだ」など、紀伊國屋のやり方に反発する声が続出しているのである。

 紀伊國屋は、リスクを冒して9万部を買い切り、「リアル書店が一丸となって販売する新しいスキーム」を標榜しているにもかかわらず、他の書店の目は冷たい。ある取次関係者は話す。

「村上本については、日販とトーハンが合計で5万1000部を取り扱うようだ。大阪屋分を除いても、残り3万部以上はある。紀伊國屋書店や丸善、悠々会の書店だけで本当に売り切れるのだろうか」

 今回の紀伊國屋の行動が、果たして今後の出版業界に大きな変化をもたらすことになるのか。村上本の売れ行きに注目が集まる。

文=佐伯雄大

309とはずがたり:2015/09/18(金) 15:45:55
>「出版社→取次→書店」という従来の流通ルートから、「出版社─(紀伊國屋買い切り)→紀伊國屋書店(大日本グループ傘下書店)→取次→書店」になったのである。

>出版界では、委託取引が通常の取引形態である。買い切りの条件を設定する場合、出版社は書店への卸正味を下げて、書店の取り分を増やすのが通例となっている。大手チェーン以外の一般書店の卸正味は本体価格の77〜78%で、例えば店頭価格が1000円の場合、書店が得る粗利は220円〜230円となる。買い切りの場合には、卸正味を65%前後に設定するといわれている。

>取次からの卸正味は78%で、買い切りが条件という通達があった。うちは通常、卸正味が77.5%でもちろん委託取引が前提。 78%は買い切りの卸正味ではないし、委託よりも高いというのもおかしな話。

2015.09.16
紀伊國屋書店の「慣習破り」に業界から批判殺到!アマゾン対策で村上本を9割買い切り
http://biz-journal.jp/2015/09/post_11567.html
文=佐伯雄大

 作家・村上春樹の雑誌連載をまとめた『職業としての小説家』(スイッチ・パブリッシング/以下、村上本)が9月10日に発売された。実店舗を運営する書店が一丸となってインターネット販売のアマゾンに対抗することを目的に、紀伊國屋書店が初版部数の9割を買い切ったとして話題になった本だが、そのやり方に発売前から他の書店が反発しているという。
 日本一の書店チェーンとはいえ、発行部数の9割を買い切るというのはどういうことなのか。そして、村上本の流通ルートはどう変わっただろうか。
 まず、出版社のスイッチ・パブリッシングが初版10万部を製作。そのうちの9割に当たる9万部を紀伊國屋が買い切った。残りの1万部はネット通販のほか、一部リアル書店との直取引分などに振り分けられる。紀伊國屋の9万部は、自社と大日本印刷グループ傘下の丸善やジュンク堂書店などへ卸される分と、出版取次3社(トーハン、日販、大阪屋)や他の書店へ卸される分に分かれる。つまり、「出版社→取次→書店」という従来の流通ルートから、「出版社→紀伊國屋書店(大日本グループ傘下書店)→取次→書店」になったのである。
 さらに、ここでポイントとなるのが、「買い切り」という条件だ。出版界では、一部の出版社を除いて委託取引(期限内であれば、いくらでも返品可能)が通常の取引形態である。買い切りの条件を設定する場合、出版社は書店への卸正味(書籍の仕入値のこと)を下げて、書店の取り分を増やすのが通例となっている。大手チェーン以外の一般書店の卸正味は本体価格の77〜78%で、例えば店頭価格が1000円の場合、書店が得る粗利は220円〜230円となる。買い切りの場合には、卸正味を65%前後に設定するといわれている。
 ただ、それだけ粗利益率がよくなっても買い切りはリスクが高いととらえる書店も多く、65%で仕入れても75%で返品可能な取引を望む声も多いというのが現状だ。

書店から不満相次ぐ

 今回の村上本の流通をめぐっては、卸正味設定の件で各書店から不満が相次いでいるようだ。
 たとえば、第一報後に取次から今回の仕入れ方法について聞いた都内のある書店の担当者はこう語る。
「取次からの卸正味は78%で、買い切りが条件という通達があった。うちは通常、卸正味が77.5%でもちろん委託取引が前提。 78%は買い切りの卸正味ではないし、委託よりも高いというのもおかしな話。読者から注文があった分だけを仕入れるくらいしか対応しない」

310とはずがたり:2015/09/18(金) 15:46:07
>>309-310
 また、別の書店担当者は語る。
「東京の書店組合に入っている書店は、76%で仕入れることができる。しかし、買い切りの正味としては大きすぎる。返品リスクが高いので発注は抑えた」
 さらに、ある都内の書店担当者はこう反発する。
「紀伊國屋が都内の老舗書店と組織する書店団体『悠々会』経由であれば、70%で仕入れることができると聞いた。買い切りであれば、せめて30%の粗利は欲しいので妥当な卸正味。しかし、一部の書店だけが恩恵を受ける構図は理解できない。そのうえ、仕入れ先が取次以外にもあることが、公になっていないのも納得いかない」
 ほかにも「出版社と直取引で仕入れている書店もあると聞いた。仕入れ先の情報が錯綜していて、取次の担当者もよくわかっていないようだ」など、紀伊國屋のやり方に反発する声が続出しているのである。
 紀伊國屋は、リスクを冒して9万部を買い切り、「リアル書店が一丸となって販売する新しいスキーム」を標榜しているにもかかわらず、他の書店の目は冷たい。ある取次関係者は話す。
「村上本については、日販とトーハンが合計で5万1000部を取り扱うようだ。大阪屋分を除いても、残り3万部以上はある。紀伊國屋書店や丸善、悠々会の書店だけで本当に売り切れるのだろうか」
 今回の紀伊國屋の行動が、果たして今後の出版業界に大きな変化をもたらすことになるのか。村上本の売れ行きに注目が集まる。
(文=佐伯雄大)

311とはずがたり:2015/09/18(金) 15:46:32
もろ被ってました…(;´Д`)

312とはずがたり:2015/09/23(水) 19:10:30
>電気が復旧した15日以降、職員と業者で、被害を受けて処分する本のデータの除籍作業を行った。被害に遭った本を早く処分しなければ、泥に混じった細菌が繁殖し、被害のなかった本にまでカビなどの二次被害が及びかねない。
>1点1点確実に、しかし迅速に除籍し、作業は終了。19日には約3万点全てを処分した。
非情な作業が必要なんだなぁ。。

【東日本豪雨】常総市立図書館、被害の3万点処分 「本に申し訳ない…」 郷土史料は復元検討
http://news.goo.ne.jp/article/sankei/nation/sankei-afr1509230014.html
18:16産経新聞

 本の匂いに包まれた静謐な空間は、豪雨による浸水被害で一変した?。茨城県常総市水海道天満町にある市立図書館では、床上浸水のために書籍やCDなど約15万点のうち約3万点が泥水を被った。この中には貴重な郷土史の資料も含まれている。泥だらけで悪臭漂う環境の中、職員総出で片付けに追われているが、復旧のめどは立っていない。(上村茉由)

 鬼怒川の水位が上がった10日未明、8人の同館職員は市役所石下庁舎に呼び出され、避難所の開設にあたった。次第にひどくなる雨。心配が募った。

 「図書館に一度戻りたい」。そう思うも、鬼怒川の堤防が決壊して避難所周辺は冠水。10日夜には図書館周辺も冠水したため、いよいよ戻れなくなった。

 高山京子館長(59)が惨状を目にしたのは、水が引いた12日。高山館長は当時をこう振り返る。

 「1冊でも避難させることができたのではと思うと、本に申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。床に落ちた本を1冊拾うにも、悔しくて悔しくて…」

 市内唯一の図書館である同館は、東日本豪雨で床上30センチまで浸水。書棚の下段にあった本を中心に泥水に漬かった。本は水を吸って膨張し、書架は壊れた。

 被害を受けた本の中には同館にしかない貴重な郷土史の資料もあるが、それらについては国立国会図書館の専門家に相談するなど、修復を検討している。

 電気が復旧した15日以降、職員と業者で、被害を受けて処分する本のデータの除籍作業を行った。被害に遭った本を早く処分しなければ、泥に混じった細菌が繁殖し、被害のなかった本にまでカビなどの二次被害が及びかねない。

 1点1点確実に、しかし迅速に除籍し、作業は終了。19日には約3万点全てを処分した。現在はボランティアと職員で館内の清掃作業を行っている。

 同館は規模こそ小さいが、絵本やCDの品ぞろえの良さが評判で、子供たちも多く利用していた。

 「被災した皆さんに癒やしの場として図書館を提供したかったんですが、年内の復旧は難しそうです。一部分だけでも早く開館できるよう模索します」

 高山館長はそう言って、再び復旧作業に入った。

313とはずがたり:2015/09/23(水) 19:12:25

関連会社から“疑惑”の選書 武雄市TSUTAYA図書館、委託巡り住民訴訟に発展
http://news.goo.ne.jp/article/dot/nation/dot-2015090200084.html
09月03日 07:00dot.

 2013年4月に市の図書館運営を全国で初めてTSUTAYAとコラボし、注目を浴びた武雄市図書館(佐賀県)。しかし、そこに並ぶのは「公認会計士第2次試験2001」や、シリーズものだが全巻そろっていない「ラーメンマップ埼玉2」など、出版年度が10年以上前で市場価値が低いものばかり。市民から疑惑の声があがっている。

 これらの選書について、市の教育委員会は「TSUTAYAを運営する『カルチュア・コンビニエンス・クラブ』(CCC)に委託して選書していただき、その後、市が確認しました」と話す。CCCに選書した本の購入先について聞くと、こう説明した。

「ネット中古大手『ネットオフ社』より調達。中古流通からの調達は、事前に武雄市にも承諾を得ています」

 ネットオフの運営会社とは、10年にCCCが株式の30%を取得したCCC傘下のグループ企業で、なんと疑惑の選書は全て“身内の新古書店”から購入したものだったのだ。

 ネットオフに、選書された本の費用や当時の単価について問い合わせたが、期限までに回答がなかった。

 ネットオフのHPから、疑惑がもたれている選書の単価を調べてみると、最低価格の108円で購入できるものが多数。1万冊のうち、本誌記者が各ジャンルから抽出した計100冊の平均価格を出すと、なんと一冊あたり“272円”。

「108円は最低価格なので、簿価としては0に近い。ネットの新古書店で流通し、売れなかった本が多数含まれていることになり、公共図書館の蔵書にふさわしくないことは明らかです」(市立図書館の司書)

 図書館問題に詳しい慶応大学の糸賀雅児(まさる)教授は言う。「選書はどんな本であれ、図書館の『裁量権』の範囲と考えられていますが、税金を使う以上、なぜ購入したのか説明責任がある。蔵書の中身より、“20万冊の蔵書”にこだわり、短期間で書架を埋めてオープンに間に合わせることを優先した結果ではないか」

 CCCに選書基準を尋ねると、「『趣味実用』『料理』『旅行』『ビジネス』等のジャンルを中心に選書を行い、幅広く導入することを意識した」。「公認会計士第2次試験2001」や“Windows98”の本の選書については、「蔵書の増加にあたっては過去のアーカイブも含めて幅広く選定。結果、『幅広く』を意識しすぎた在庫が一部導入されており、更なる改善の余地があったと反省しています」。

 選書が「在庫処分ではないか」という声には、「全くの事実無根」と否定し「初期蔵書入れ替えで導入した1万冊については、開館後に累計8万6500回の貸出実績があり、幅広い読書機会の提供ができていると認識している」と回答。

 市民の疑問や不満の声は、選書だけにとどまらない。改修にあたり、書物や視聴覚資料など合計8760点が除籍、廃棄処分された。

「郷土資料『みを』『温泉博士』などが除籍されましたが、これらは県立図書館にも所蔵がない資料で貴重なものだった。さらに、武雄にしかない蘭学資料が詰まった『武雄蘭学館』は、TSUTAYAのレンタルコーナーに改修されてしまったのです」(「武雄市図書館・歴史資料館を学習する市民の会」の代表世話人・井上一夫氏)

 蘭学館には、国産第1号の大砲など蘭学資料が常設で展示され、昨年8月には2千点もの資料が国の重要文化財に指定された。電気通信大学の佐藤賢一准教授が、こう解説する。

「明治以前の西洋技術導入の歴史をひもとく武雄の蘭学資料は、非常に価値のあるもの。戊辰戦争の際に明治天皇からいただいた“錦旗”の現物も展示され、全国的に注目度は高かった」

 さらに、TSUTAYAのポイントカード「Tカード」が利用でき、自動貸出機を使うと1日1回3円分のポイントがたまるシステムも疑問視されている。

「ポイントがたまって使えるなら、提携している店を自然と利用するようになり、その店を優遇することになる。自治体が設置している図書館だが、結果的に利用者の購買をある特定のお店に誘導しているわけで、公共施設としては公平性を欠いている」(糸賀教授)

 選書をはじめ、図書館運営のずさんさに疑問を持った住民らが、市に対し、樋渡啓祐前市長に1億8千万円の損害賠償を求めるよう、訴えを起こしている。

 CCCが約3億円、市が約4億5千万円、計7億5千万円をかけてリニューアルした図書館。公共施設の中で最も活用される図書館だからこそ、“住民”を第一に考えることが大切ではないか。

(本誌・牧野めぐみ)

※週刊朝日  2015年9月11日号より抜粋

314とはずがたり:2015/09/23(水) 19:13:03
<武雄市>子育てセンター計画 児童図書館中心に6機能 市図書館混雑解消も /佐賀
http://news.goo.ne.jp/article/mainichi_region/region/mainichi_region-20150923ddlk41040165000c.html
15:08毎日新聞

 武雄市の小松政市長は「子育てセンター」(仮称)の建設計画を明らかにした。樋渡啓祐前市長が武雄市図書館の混雑解消策として打ち出した「児童図書館」構想を基に、自らの公約「子育て支援の強化」を具体化した。【渡部正隆】

 センターは「子育て環境のランクアップ」(小松市長)を目指し(1)子ども図書館(2)遊び場(3)託児所つきの大人のスタディールーム(4)みんなの広場(5)ふれあいテラス(6)レストランカフェ??の6機能を持たせるという。

 同市図書館は一昨年4月の改装以来、予想以上の来館者が詰めかけ、混雑の解消が課題となっている。利用者アンケートでも、子を持つ親からはキッズスペースの拡充、児童生徒からは閲覧席の増設を求める声が多い。

 このため、樋渡前市長は新たに児童図書館の建設構想を明言していた。一方、小松市長は1月の市長選で、子育て支援を公約の柱に掲げていた。小松市長は「センターは図書館を中心に、親と子が一緒に過ごし学べる場」と語り、児童図書館構想を発展させた計画であることを指摘した。

 市図書館は8月10日に累計来館者数が200万人を突破。課題の解決が急がれるが、センターは建設の時期も場所も未定。女性職員を中心に庁内にプロジェクトチームを発足させ「12月議会で詳細を示したい」という。

315とはずがたり:2015/09/23(水) 19:22:20
CCC 武雄市図書館蔵書問題で反省「より精度高い選書すべき」
http://news.goo.ne.jp/article/sponichi/entertainment/sponichi-spngoo-20150911-0082.html
09月11日 11:39スポニチアネックス

 レンタル大手TSUTAYA(ツタヤ)を展開するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)は10日、指定管理者として運営をしている佐賀県武雄市の図書館の蔵書について「より精度の高い選書を行うべき点があったことを反省しております」と増田宗昭代表取締役社長兼CEO名義でコメントを発表した。

 CCCは2013年4月から指定管理者として同図書館の運営を開始。この際に追加納入した蔵書のリストとされる文書が今年8月にインターネット上で公開され、武雄市の図書館では需要が低いと見られる図書が多いと指摘されていた。

 これを受け、CCCは「ご指摘の蔵書は、2013年4月のリニューアル開館前に武雄市から業務委託を受け、初期蔵書の強化として追加納入した蔵書になります。追加納入蔵書数10132冊(当時、CCCが出資するネットオフ等より商品リストを事前に確認の上で購入。※現在は資本関係はございません)、納入金額760万円(装備費、物流費含む)で追加納入した蔵書について、より精度の高い選書を行うべき点があった事を反省しております」と経緯を説明。

 リニューアル開館から約2年半で、追加納入した蔵書のうち1630冊が一度も借りられていないことも明かし、この蔵書と同等の冊数を新たに選書し、寄贈することを発表した。

 今後について「官民一体となった取り組みとなる武雄市図書館については、これまでと変わらず市当局と連携をし、細心の注意をもって今後の運営に注力して参ります」と継続して運営することも明言した。

 CCCが運営をするようになってから、同図書館は年中無休にし開館時間も延長、館内にコーヒーチェーン店・スターバックスを入れるなどの民間企業ならではの施策を実施。13年の新装開館から3カ月間で、11年度の年間総数を上回る来館者を記録するなどの実績を残していた。

316名無しさん:2015/09/23(水) 20:05:30
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150918-00010000-nhonz-life
『殺人鬼ゾディアック 犯罪史上最悪の猟奇事件、その隠された真実』ミステリーと家族の再生
HONZ 9月18日(金)20時24分配信

アメリカ国内で有名な未解決事件のひとつにゾディアック事件といわれる事件がある。1966年から1974年にかけて複数の男女が白人の男に襲われ、猟奇的な方法で6人が殺害された事件だ。この事件を世間に印象付けた理由はゾディアック自身が犯行後に警察を挑発し嘲笑するような電話や自分の本名が書かれていると主張する暗号文をマスコミに送り付けるなどし、世間に大きく扱われるように、犯人自身がその犯行をプロデュースしていた点だ。

また犯人像にも特徴的な点が多い。例えばオペレッタ作品の「ミカド」のセリフを引用し、高度な暗号のテクニックを駆使するなど、かなり教養があり知的水準が高かったことが窺える。さらに殺した相手を来世で奴隷にできるという思相に強いこだわりを見せているなど、一種、独特の世界観を持っている。また、電話で自らの犯行を通報した際には、イギリス訛りの英語を喋っていた。

多くの特徴と、生存者を含む数多の目撃情報、物的証拠などが揃っていながら、サンフランシスコ市警は犯人を捕まえる事ができずに迷宮入りした事件である。

本書の著者であるゲーリーは素晴らしい養父母の下で恵まれた子供時代を過ごした。しかし、いくら深い愛情の下で育てられようと、実の親を知らないという事で常にアイデンティティクラッシュに悩まされてもいたという。しかし、ある日、実の母親だと名乗る女性から手紙が届く。迷った末に彼は母に会いに行くことを決意する。まさか、それが迷宮への入口であるとも知らずに。

息子を伴いルイジアナからサンフランシスコに飛んだ著者は、ジュディと名乗る女性と出会う。最初はぎこちなかった母と息子だが、時間をかけて二人はお互いの溝を埋めていく。実の父が誰なのかを巡る問題を除いて。だが、著者はあきらめず、粘りづよく時を待ち、母から情報を聞き出す。

本書の構成は少し複雑だ。上記の冒頭部分に続き、中盤の前部が父ヴァンの不幸な生い立ちと青春期、「アイスクリーム・ロマン」としてマスコミに報じられた、27歳のヴァンと14歳の少女だった母ジュディとの愛の逃避行、出産、破局。そして中盤の後部は、ジュディを失ったヴァンがゾディアックとして覚醒していく話を中心据えている。

後半は著者が父ヴァンの足跡をたどるうちに、父がゾディアックではないかと疑い、その仮説を証明するために捜査を進める話に軸は足を置く。同時にヴァンと別れた後、母ジュディが歩んだ人生が並列して語られる。

父、ヴァンは牧師の父と美しく才能に恵まれた母の下に生まれる。幼少期を日本で過ごす。彼はすぐに日本語を憶えたという。長じてはドイツ語とイギリス英語のアクセントも完璧にマスターするに至る。また従軍牧師として第二次大戦に参戦する傍ら、海軍の情報部員でもあった父から暗号の組み立て方を教わり、たちまちその技術を習得した。

夫婦の関係は思わしくなかった。家庭を顧みず教区の人々の救済に駆け回る夫に対し美しい妻は不満を抱いていた。彼女は夫の教会に集まる信者たちと密通を交わすことを繰り返す。

やがて夫婦は破局を迎え、父の強い意向でヴァンは母の下で暮らすことになる。母はヴァンに関心を向ける事も愛情を注ぐこともなかった。多くの男が母を目当てに家に現れて消えていく幼少期をヴァンは送る。またスポーツや外での遊びを嫌い、骨董品やオペラに関心を寄せる変わった少年であったヴァンは従妹の少女たちに苛めを受けながら暮らすことになる。彼は女性に疎外され続ける事になる。

高校ではウィリアムという親友が出来た。彼の証言ではヴァンは「ミカド」を愛し、セリフを暗誦することが出来たという。また、殺した相手を奴隷にすることが出来るという考えに憑つかれてもいたという。彼はイギリス英語を愛し、気取ったアクセントで話すことを好んだ。また悪魔崇拝にのめり込むようになり、後にカルト教団としてアメリカを震撼させることになるチャールズ・マンソンなどとも関係を構築していく。

317名無しさん:2015/09/23(水) 20:05:47
>>316

27歳の時に著者の実母ジュディに一目惚れし、彼女を誘惑して「アイスクリーム・ロマン」とマスコミから騒がれた逃避行は、それ自体がとても興味深く面白い。ヴァンがゾディアックであるかどうかに関わりなく、この話だけでも一冊の本になりそうだ。しかし文字数の関係上ここでは割愛する。

ジュディのいない間にヴァンが子供を捨てたことに、驚愕した彼女は彼の下から去り、それがきっかけでヴァンは警察に逮捕されることになる。彼女は成人後、一回り以上年上のロテアという黒人警官と再婚する。黒人差別が公然と行われていた当時、彼は尋常ではない努力で市警の中に蔓延する黒人差別と闘い、異例の出世を遂げていく。市警の花形であり、白人しかなれなかった殺人課の刑事に、黒人で初めて抜擢されたのも彼だ。さらに彼は政界にも進出し、サンフランシスコの黒人社会で名士としての地位を確立する。

父の手掛かりを探す際に著者とジュディは、今は亡きロテアの部下たちを頼る。市警の幹部になっているロテアの部下たちは、最初こそ犯歴を基にヴァンの足跡を追う事を手伝うと約束するが、すぐに態度を一変させる。ヴァンの捜査から手を引けと圧力かけ始めるのだ。

著者は壁にぶつかる。そんな時、偶然テレビで放送されたゾディアク事件のドキュメンタリーを見た著者は衝撃を受ける。警察が作成したゾディアックの似顔絵とロテアの部下が彼に渡してくれた父の写真が瓜二つだったのだ。さらに、ゾディアックの似顔絵を見た息子は「パパそっくりだ」と著者の顔を見つめる。

ロテアの部下たちの圧力、父そっくりのゾディアクの似顔絵。著者ゲーリーはヴァンがゾディアックではないかと疑いを持つ。サンフランシスコの黒人社会で伝説化しているロテアの妻がゾデイアックの前妻だという事はあまりにも不都合な真実ではないのか?ここから、サンフランシスコ市警との熾烈な駆け引きが始まる事になる。

ゾディアックのDNAデータの一部が市警に残されていることを知り、DNA鑑定を申し出る。著者に好意的に接し、再捜査を約束した殺人課の課長が、裏ではゾディアック事件の捜査を打ち切る事を決定し、一切の再捜査を認めていない張本人であったことがわかるなど、捜査は難航を極める。
誰が味方で誰が敵なのか。彼らはなぜヴァンの経歴を隠そうとするのか。謎が謎を呼ぶ。著者は数々の困難にあいながらも、いくつかの決定的な証拠を手にし、本書を通じて世間に問いかける。この事件では政治がらみの隠ぺいがあったのではないかと。

最初は共通点のない個別の物語のように思える、バラバラな物語が終盤にいたる過程でひとつの真実へと収斂していく手法は、まるでミステリー小説を読んでいるようで、ページをめくる手が止まらなくなる。また、養父母の苦悩や家族のあり方、実母との関係の再構築という点を追えば、家族の再生の物語という側面も本書にはある。まさにミステリーと家族の再生を見事に織り交ぜた極上のノンフィクション作品だ。

鰐部 祥平

318名無しさん:2015/10/03(土) 21:53:15
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20151003-00000016-pseven-soci
鎌倉の図書館 命のツイート後に緊急会議し図書館の役割再考
NEWS ポストセブン 10月3日(土)16時6分配信

 JR鎌倉駅から徒歩5分。風光明媚な古都・鎌倉の細い路地を進むと、3階建ての古い建物に突き当たる。入り口付近には子供本のコーナーがあり、本棚にある案内POPの多くはひらがなだ。

 ここは、開館から今年で104年になる鎌倉市中央図書館(神奈川県鎌倉市)だ。すべての始まりは8月26日、同図書館の職員が綴ったこのツイートだった。

《もうすぐ二学期。学校が始まるのが死ぬほどつらい子は、学校を休んで図書館へいらっしゃい。マンガもライトノベルもあるよ。一日いても誰も何も言わないよ。9月から学校へ行くくらいなら死んじゃおうと思ったら、逃げ場所に図書館も思い出してね》

 1万8048人。これは、1972年から2013年までの42年間に自殺した18才以下の子供の総数だ。日にち別に見ると、最も自殺者が多かったのは、9月1日の131人。ツイートはこのニュースを受けてのつぶやきだった。

 鎌倉市中央図書館が公式ツイッターを始めたのは3年半ほど前。主に図書館の行事や鎌倉市のイベントについて、中央図書館の司書3名と地域の図書館の司書1名の計4名が自由に投稿してきた。前述したツイートをしたのは同図書館の司書・河合真帆さん。18才以下の自殺者が最も多いのが2学期の始まる9月1日、というニュースを知った河合さんは、米国の図書館が「自殺したくなったら図書館へ」というポスターを作った逸話を思い出し、「自殺する子供を減らせれば」との願いからツイートした。

 実は河合さんは小学生の頃、学校に行くのがつらかった時期がある。今回のツイートに込めた思いを彼女は読売新聞にこうコメントしている。

《私は『行かない』という選択肢も知らず、我慢して登校し続けたけれど、家と学校以外にも居場所があるんだよと伝えたい》

 河合さんがつぶやいたのは8月26日午前9時11分。この日の午後、のどかな街の図書館は喧騒に包まれた。河合さんの投稿のリツイート回数が激増し、取材依頼が殺到したのだ。同図書館の菊池隆館長(53才)はこの時、初めて渦中となっているツイートを読んだという。

「メッセージを読んで、う〜ん…なんていうのかな。ちょっと引っかかったのは事実です。“学校に行かなくてもいい”と図書館の公式ツイッターで発言していいのかと…」(菊池館長、以下「」内同)

 時間が経つにつれ、リツイートは爆発的に増え続けた。新聞8社、テレビ10社から一斉に取材依頼があり、そんなことはもちろん、この静かな図書館では前代未聞の出来事だった。

「図書館は教育委員会内の一組織なので、ツイートや取材依頼について報告しました」

 そのまま教育委員会や図書館の職員10名が招集されると、夕方4時から緊急会議が始まった。ある者はこう言った。「即刻ツイートを削除すべきだ」。公の施設として不登校を助長することになるのは不適切、との考えだった。

 またある者は別の理由から削除を強く主張した。「この投稿は“死ぬ”という言葉を使っている。死を連想させる言葉は影響が大きい」と。

 すると別の者が、はっきりとした口調でこう反論した。

「いや、図書館が苦しむ子供たちの居場所となりうるという積極的な意味合いがあるので、残した方がいい」

「そうだ」と同調する者、「いや、どうだろう?」と首を傾げる者…いろんな意見が激しくぶつかった。

 全国の図書館は、日本図書館協会の『図書館の自由に関する宣言』に沿って、利用者の秘密厳守を旨としている。そのため、来館情報や利用者が何を読んだかを外部に漏らすことはない。図書館は、利用者が「根掘り葉掘り聞かれる場所」ではないのだ。

 それゆえ、もしこのツイートで子供が押し寄せる事態になっても、図書館側は何もできないし、そもそも受け入れ態勢さえ整っていない。そうした背景もあって、このメッセージを削除した場合と残した場合の影響について、徹底的な話し合いが行われたのだ。

 最終的な結論に達した頃、辺りはすっかり暗くなっていた。実に3時間にもわたって議論が繰り広げられていた。

「あのツイートには、“子供たちに自殺してほしくない”“図書館が子供たちの居場所になる”という大切なメッセージが込められていたので、削除せず、そのまま残すことを最終的に決断したのです。同時に、このメッセージがどういう意味なのか、ということをわかりやすく説明したメッセージを2つつぶやくことをみんなで決めました」

319名無しさん:2015/10/03(土) 21:53:26
>>318

 翌27日、それは実行された。以下のツイートだ。

《つらいきもちをかかえているあなたへ 図書館はあなたの居場所になりたいと思っています。心のすみっこに「としょかん」をおいてね。図書館にはいろいろな本があるよ。疲れた心によりそうような本が見つかるかも》

《みんなつながっている。きっとあなたもだれかとつながっている。
厚生労働省メンタルヘルスポータルサイト「こころの耳」http://kokoro.mhlw.go.jp/
つらいきもちによりそって》

 3時間にわたる緊急会議を経て、菊池館長は改めて図書館の役割についての思いを強くした、と振り返る。

「今回の件で、図書館は悩みを抱える子供たちの居場所となるべきという意識を改めて強くしました。そうした子供が来館した時、秘密保護の観点から図書館は積極的な声かけができません。でも、できるだけ意識して子供を見守ってください、という話を職員にしました」

 緊急会議で決定した事項は他にもある。それは悩みを抱える子供たちに相談場所の情報を提供すること。

「鎌倉市は教育センターの相談室で学校や日常生活の悩み相談をしています。ツイート後、館内にそのパンフレットを置いたり、場所や電話番号を掲示するようにしました」

 ツイートを削除した方がいいという者も、削除しない方がいいという者も、「困っている子供を助けたい」と思う気持ちは一緒だった。ルールに従って「何もできない」のではなく、決められたルールのなかで「何ができるのか」をみんなで必死に考えたのだ。

※女性セブン2015年10月15日号

320名無しさん:2015/10/04(日) 18:13:32
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151004-00000081-san-soci
「ツタヤ」管理の神奈川・海老名図書館 蔵書にタイ歓楽街案内
産経新聞 10月4日(日)7時55分配信

 レンタル大手TSUTAYA(ツタヤ)を運営する「カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)」などが指定管理者となって1日にリニューアルオープンした神奈川県海老名市立中央図書館が新規購入した書籍に、タイ・バンコクの歓楽街を紹介するガイド本などが少なくとも3冊含まれていたことが3日、分かった。

 3冊はリニューアルにあたって同図書館が購入した約7200冊に含まれており、バンコクの飲食店や性的サービスを提供する風俗店の紹介のほか、店員とのやりとり事例を示したタイ語会話集などを掲載。貸し出しされていた。

 CCCが携わる図書館としては佐賀県武雄市に次いで2例目だったが、武雄市では住民ニーズが低そうな本を購入していたことが批判され、海老名市はリニューアルオープン前に新規購入リストを市教育委員会の教育長らが確認、選書をやり直していた。市教委は「選定基準内で問題はないと判断した。他自治体での選定実績もある」と話している。

 本を確認した同市の山口良樹市議は「女性を不愉快にさせる内容の本が教育長の承認を経て公立図書館に配架されていることに憤りを感じる」と指摘している。

321名無しさん:2015/10/05(月) 19:49:15
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151005-00000003-jij-pol
「ツタヤ図書館」反対多数=愛知・小牧で住民投票
時事通信 10月5日(月)0時20分配信

 愛知県小牧市で4日、レンタル大手「TSUTAYA(ツタヤ)」を展開するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)に運営委託する新図書館建設の賛否を問う住民投票が行われ、即日開票の結果、反対票が多数を占めた。
 投票結果に法的拘束力はないが、住民投票条例は市長に結果の尊重を求めている。山下史守朗市長は5日未明に記者会見し、「結果を真摯(しんし)に受け止め、何が問題なのか市民を交えて検証し、計画を見直していきたい」と述べた。
 投票は20歳以上の有権者によって行われ、賛成票2万4981、反対票3万2352、投票率は50.38%だった。
 市は図書館建て替えに当たり、佐賀県武雄市などで実績のあるCCCに運営委託する新図書館建設計画を策定。中心市街地活性化の目玉として42億円で名古屋鉄道小牧駅前に建設し、2018年度のオープンを目指していた。
 これに対し、市民グループが「住民の意見を聞かないまま、私企業に図書館を委ねようとしている」と白紙撤回を要求。市議会が9月定例会で住民投票の実施を決めた。

322とはずがたり:2015/10/08(木) 12:31:17
ツタヤ以外も参入して競争を起こさせないと質が担保されないかも。

「ツタヤ図書館」逆風 利用者3・6倍もトップダウンへの反発? 佐賀・武雄市
http://www.msn.com/ja-jp/news/national/%E3%80%8C%E3%83%84%E3%82%BF%E3%83%A4%E5%9B%B3%E6%9B%B8%E9%A4%A8%E3%80%8D%E9%80%86%E9%A2%A8-%E5%88%A9%E7%94%A8%E8%80%85%EF%BC%93%E3%83%BB%EF%BC%96%E5%80%8D%E3%82%82%E3%83%88%E3%83%83%E3%83%97%E3%83%80%E3%82%A6%E3%83%B3%E3%81%B8%E3%81%AE%E5%8F%8D%E7%99%BA%EF%BC%9F-%E4%BD%90%E8%B3%80%E3%83%BB%E6%AD%A6%E9%9B%84%E5%B8%82/ar-AAfd1dz#page=2
産経新聞 3 時間前

 地方の公立図書館再生のモデルとして期待された「ツタヤ図書館」に逆風が吹いている。第1号の佐賀・武雄市図書館は来館者が3倍以上になった一方で、運営するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)によるずさんな選書が明らかになった。愛知県小牧市の計画は、住民の“反対”で見直しを迫られている。(九州総局 奥原慎平)

 今月4日、愛知県小牧市で、市とCCCなどが連携して計画を進めている新しい図書館の賛否を問う住民投票が実施された。

 市中心部に30年の開業を目指す計画だが、建設費42億円に「費用が膨らみすぎだ」と住民グループから反対の声が上がっていた。住民投票の結果は、「反対」3万2352票、「賛成」2万4981票となった。山下史守朗(しずお)市長は「一度立ち止まって、現在の計画の問題を市民と検証しながら、より良い計画になるよう進める」と述べた。

 住民投票の直前、今月1日にツタヤ図書館を開業した神奈川県海老名市では、タイの風俗店について記述した本が見つかり、市は貸し出しを中止した。



 ツタヤ図書館は、佐賀県武雄市で産声を上げた。平成25年4月、市はCCCを指定管理者として市立図書館をリニューアルオープンした。

 人気のスターバックスカフェを併設したおしゃれな空間は、全国ニュースとなり、話題を集めた。人口5万人の地方都市でありながら、改装初年度は計92万人が来館した。改装前(23年度)の3・6倍もの数字だった。

 武雄の成功は、公立図書館の立て直しを目指す全国の自治体に波及した。岡山県高梁市や山口県周南市、宮崎県延岡市も、CCCへの運営委託を検討している。

 ところが今年7月、武雄図書館で不備が明らかになった。

 リニューアルに合わせて購入した1万冊の書籍の中に、10年以上前の公認会計士試験の教材や、埼玉県のラーメンマップなど市民にとって利用価値の低い実用本が、多数含まれていた。

 しかも、1万冊は新刊本ではなく、当時CCCと資本関係にあったネット古書大手「ネットオフ」から購入していた。このため、「子会社の在庫処分だ」など、ネットや一部市民の間で批判の声が高まった。廃棄された郷土資料もあった。

 CCC側は9月10日に謝罪し、27年度中に、同数の図書を改めて選び、市に寄贈することを表明した。

 産経新聞の取材に対し、CCC側は、書架の安全性を高めるための追加経費が必要となり、書籍購入費を削ったと釈明した。広報担当者は「幅広く本を選ぶべきだったが、オープンまでの選書期間を短く見積もってしまい、ずさんな結果になった。市側との(書架の)安全対策の打ち合わせも不十分だった。今後、選書の精度を高め、市民の声を反映したものとなるよう努力したい」と語った。

323とはずがたり:2015/10/08(木) 12:31:33
>>322-323
 武雄市におけるツタヤ図書館反対運動の根っこには、当時の市長、樋渡啓祐氏に対する反発がある。樋渡氏は、トップダウン型の政治手法が賛否を巻き起こしていた。

 「住民になんの説明もないまま、CCCありき、しかも東京で図書館の民間委託を打ち出した。図書館運営の実績のない会社を選ぶなんて、独裁的過ぎる。まちづくりの在り方として危機感を抱いた」

 反対運動を主導した「武雄市図書館・歴史資料館を学習する市民の会」代表世話人、井上一夫氏(75)は、こう語った。

 とはいえ、武雄市のツタヤ図書館が、地域のにぎわいづくりに寄与したのは間違いない。

 市はツタヤ図書館がもたらした25年度の経済効果を20億円と弾く。武雄市が「地方創生のロールモデル」(稲田朋美・自民党政調会長)といわれるまでになったきっかけも「ツタヤ図書館」だ。

 観光旅行に武雄を選んだ東京都の会社員、坂田光央氏(26)は「スタバもあって、くつろげる雰囲気です。マニアックな本も多く、読書の切り口が広がる」と書架に手を伸ばした。

 人口減少が本格化する中、地方の公立図書館には役割分担が求められる。専門書などを豊富に備え、その地方の中核となる県立図書館、そして地域のにぎわいの拠点であり、読書の入り口となる市町村立図書館といった具合だ。

 文化庁による「国語に関する世論調査」(平成26年3月)では「1冊も本を読まない」との回答が47・5%に上った。書籍離れが深刻となる中、ツタヤ図書館のように集客力を高めた公立図書館は、市民が書籍に触れるきっかけを生み出す。こうした新たな可能性を秘めているだけに、ずさんな運営で評判を落とした“罪”は重い。

324とはずがたり:2015/10/08(木) 15:42:57

ノーベル文学賞:春樹の街「今年こそ」…東京・千駄ケ谷
http://www.msn.com/ja-jp/news/national/%E3%83%8E%E3%83%BC%E3%83%99%E3%83%AB%E6%96%87%E5%AD%A6%E8%B3%9E%E6%98%A5%E6%A8%B9%E3%81%AE%E8%A1%97%E3%80%8C%E4%BB%8A%E5%B9%B4%E3%81%93%E3%81%9D%E3%80%8D%E2%80%A6%E6%9D%B1%E4%BA%AC%E3%83%BB%E5%8D%83%E9%A7%84%E3%82%B1%E8%B0%B7/ar-AAfdRW5#page=2
毎日新聞 4 時間前

 相次ぐ日本人受賞に沸く今年のノーベル賞。日本時間の8日夜にはノーベル文学賞の発表がある。有力候補と目される村上春樹氏がデビュー作を書いた街、東京都渋谷区の千駄ケ谷地区では、商店街仲間だった書店「ゆう」の店主、斎藤祐さん(70)らがカウントダウンイベントを企画し、受賞の時を待ちわびている。【柳澤一男】

 ◇デビュー作を書いた街…当時の仲間らがイベント

 村上氏は1977年、夫婦で経営していたジャズ喫茶「ピーターキャット」を東京都国分寺市からこの街に移し、4年間暮らした。ヤクルトファンの村上氏にとって、当地は本拠地・神宮球場のお膝元。観戦中にふと「ぼくにも小説が書けるかもしれない」と思い、78年に執筆したのがデビュー作「風の歌を聴け」だ。

 「ゆう」でも、村上氏の妻がよく料理の本などを買っていたという。斎藤さんは「店では奥さんが調理し、村上さんはせっせと接客していました」と振り返る。サインにあまり応じない村上氏に斎藤さんは一計を案じた。ある日、地元の理髪店に村上氏が座り、前掛けをした瞬間、著書とペンを手渡したのだ。「身動きがとれないのでチャンスだと思いました」と斎藤さん。

 「作家・村上春樹」を生んだ街として外国のガイドブックに紹介され、ここ数年、村上ファンの外国人が目立つようになった。汗だくでかつてのジャズ喫茶を探す観光客も。斎藤さんは「せっかく訪れても、店もなくがっかりさせるだけ。ならば、ゆかりの品を並べてファンが集う場を作ろう」と今夏、書店内に村上氏のコーナーを設けた。村上夫妻がよそへ越した後、残されていたカーテンやジャズ喫茶の店名入りちょうちん、理髪店主が大事にするサイン本などを並べている。

 8日夜には、村上氏の旧宅に近く生活の一部だった鳩森八幡神社に商店街仲間やファンが集う。神社は村上氏の最新エッセー「職業としての小説家」にも登場するファンの「聖地」。受賞者を伝えるノーベル財団の公式ウェブサイトを持参のスクリーンに映し出し、「その瞬間」を待ち受ける計画で、受賞が決まれば手作りの「号外」も配る予定だ。

 斎藤さんは「村上さんがデビュー作を書いた78年には、くしくもヤクルトが日本一になった。リーグ優勝した今年こそ」と期待を膨らませる。

325名無しさん:2015/10/09(金) 22:37:06
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151009-00000011-asahi-soci
ツタヤ図書館、なぜ「ノー」に? 愛知・小牧の住民投票
朝日新聞デジタル 10月9日(金)5時13分配信

 全国で開設や計画が相次ぐ「ツタヤ図書館」。書店やカフェもあって利用者が増える、と自治体は説明するが、愛知県小牧市では「反対」の住民の方が多かった。なぜなのか。

■街活性化?市側の皮算用

 反対3万2352票、賛成2万4981票。小牧市で計画されている新図書館建設を巡る4日の住民投票の結果、レンタル大手「ツタヤ」を展開するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)と連携する計画は、一時停止に追い込まれた。

 市は昨年4月に新図書館の計画を発表し、同8月にCCCを連携事業者に選んだ。老朽化し、蔵書スペース不足が目立つ現在の図書館は建て替える必要がある一方、再開発が進まず活気がない中心市街地に「ツタヤ図書館」を建てれば人が集まり活性化する。そんな「1粒で2度おいしい」をもくろんだ計画だった。建設費は約42億円。延べ床面積を約2・6倍、最大収容冊数を2倍強に増やし、書店やカフェを併設。3年後の開設をめざしていた。

 参考にしたのが、佐賀県武雄市が2013年に開設した全国初の「ツタヤ図書館」。CCCが指定管理者として運営している。初年度の訪問者は92万3千人と当初見込みのほぼ倍。市外からの訪問も多く、武雄市は食事や土産など年間の経済効果を約20億円とはじく。

■利益優先?選書に不安も

 小牧市民はなぜ「ツタヤ図書館」に反対したのか。住民に聞くと「税金の無駄づかいでは」(会社員の西田秀樹さん)、「ツタヤのサービスはツタヤで利用すればいい」(パート従業員の島村厚子さん)。高額な建設費に対する批判が目立ったが、「民間企業が本を選ぶと利益優先になる」という懸念も多く出た。

 武雄市図書館では、CCCと出資関係があった古本業者から中古本を購入していたことが発覚。市民から「在庫本の押しつけ」「貴重な郷土資料などが蔵書からなくなる」といった批判や不安が出た。今月1日に神奈川県海老名市が開設した「ツタヤ図書館」では、市が購入本を全て点検したが、海外の風俗店を案内する不適切な本が開設後に見つかった。

朝日新聞社

326とはずがたり:2015/10/17(土) 18:39:52
井上靖さん生原稿展示 光太夫記念館
http://www.yomiuri.co.jp/local/mie/news/20151013-OYTNT50124.html?from=yartcl_blist
2015年10月14日

 現在の鈴鹿市出身で、江戸時代、ロシアに漂流した船頭大黒屋光太夫(1751〜1828年)を描いた歴史小説「おろしや国酔夢譚こくすいむたん」をテーマにした特別展が24日、同市若松中の大黒屋光太夫記念館で始まる。「井上靖『おろしや国酔夢譚』の世界」と題し、原作者の井上靖さん(1907〜91年)の生原稿などを展示する。

 光太夫は1782年、地元の港から船で江戸へ向かう途中、暴風雨に遭いアリューシャン列島に漂着。シベリアを横断して帝政ロシアの首都サンクトペテルブルクに到着し、10年後に日本へ帰った。光太夫の苦難を描いた同小説は1966年から月刊誌に連載され、68年に単行本として出版。92年には映画化もされた。

 特別展では、井上さんの現地での取材ノートや、単行本にする際に手を入れた原稿など約50点を展示。小説執筆の背景などを紹介する。

 同展は12月13日まで開催(月曜日休館)。入館無料。今月28日と11月14日の午前10時半から学芸員の展示説明会がある。問い合わせは市文化課(059・382・9031)。

2015年10月14日

327名無しさん:2015/10/24(土) 01:34:18
http://www.saga-s.co.jp/news/saga/10101/241521
小牧市、ツタヤ図書館白紙化
2015年10月21日 08時45分
 愛知県小牧市は20日、市立図書館建設のためレンタル大手TSUTAYA(ツタヤ)を運営するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)と結んでいたアドバイザリー契約を解消すると発表した。4日の住民投票で「ツタヤ図書館」計画への反対が多数だったことを受け、計画を事実上白紙化した。

 市は現在の図書館が老朽化したとして、CCCと、本の納入を手掛ける図書館流通センターによる共同企業体と契約。ツタヤ運営方式を前提に、約42億円かけて名鉄小牧駅近くに新設する計画を進めていた。山下史守朗市長は「計画の検証に当たり、現在の契約を解消するのが適切だと判断した」とコメントを発表。市は既に基本設計案を作っていたが、設計業者とも近く解約する。違約金は業者側と協議する。CCCは「市と協議して契約解消を決めた。今後のことは全く未定」と話している。計画に反対する市民団体の代表渡辺育代さん(65)は「市民の声を尊重した」と評価した。

328とはずがたり:2015/10/27(火) 13:28:45
ツタヤとの関係、TRC解消へ 「図書館の考え方違う」
http://www.msn.com/ja-jp/news/national/%E3%83%84%E3%82%BF%E3%83%A4%E3%81%A8%E3%81%AE%E9%96%A2%E4%BF%82%E3%80%81%EF%BD%94%EF%BD%92%EF%BD%83%E8%A7%A3%E6%B6%88%E3%81%B8-%E3%80%8C%E5%9B%B3%E6%9B%B8%E9%A4%A8%E3%81%AE%E8%80%83%E3%81%88%E6%96%B9%E9%81%95%E3%81%86%E3%80%8D/ar-BBmsOpC
朝日新聞デジタル
1時間前

 400館以上の公共図書館の運営を手がける民間企業、図書館流通センター(TRC)が、レンタル大手「ツタヤ」を展開するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)に、図書館事業で今後新たに組むことはないと5日に申し入れていたことがわかった。図書館に対する考え方の違いが原因で、共同運営する神奈川県海老名市の図書館事業も見直す意向という。

 TRCとCCCは共同事業体として海老名市から図書館運営を任され、1日に同市の中央図書館を改装オープン。愛知県小牧市でも新しい図書館計画の契約を交わしていたが、住民投票で建設計画が反対多数となり、契約解消を決めた。

 TRC広報部は「CCCの独自の図書分類は司書が本を探すのも非常に困難。図書館のあり方として、考え方に折り合いがつかなかった。海老名については、市も含め3者で今後協議していく」としている。一方、CCCは「申し入れがあったのは事実だが、始まったばかりの海老名の運営は共同で行う認識だった」とコメントした。海老名市教育委員会の担当者は「まだ聞いていない」としている。(竹内誠人)

329とはずがたり:2015/10/29(木) 19:11:53
PG13
https://ja.wikipedia.org/wiki/PG-13%E6%8C%87%E5%AE%9A%E3%81%AE%E6%98%A0%E7%94%BB%E4%B8%80%E8%A6%A7
PG-13指定(13歳未満の鑑賞には、保護者の強い同意が必要)

2015.10.18 SUN
プラットフォームが支配する時代の「ヌードなき『PLAYBOY』」
http://wired.jp/2015/10/18/no-nude-playboy/

米雑誌『PLAYBOY』の「ヌード」からの撤退という決断が意味するのは何か。それは、Facebook、Twitterのようなソーシャルメディアというプラットフォーム全盛の時代における、メディアの生き残り方を模索した結果なのかもしれない。

TEXT BY JULIA GREENBERG

これで「職場閲覧」も安心だ。
かつてはアダルト雑誌の筆頭であった『PLAYBOY』(プレイボーイ)が、「ヌードを取りやめる」(ただし「PG13」は維持される)。この事実を最初に伝えた「ニューヨーク・タイムズ」によれば、同誌は、誌面の企画を見直し、2016年3月に発行される号からフルヌード写真を掲載しなくなるという。「1953年に創始者ヒュー・ヘフナーがこの雑誌を創刊して以来、モデル、有名人、そしてもちろん、プレイメイトの裸体が掲載されないのは初めてのこと」だと、同社は語る。
これは思い切った転換である。ヘフナーは、ヌードを打ち出した雑誌を生み出したが、「彼がPLAYBOYをつくったとき、彼は、痛々しいほどに保守的であった当時のアメリカにおいて、個人の、そして性的な自由を守ろうと手を打ったのです」と、プレイボーイ社は説明する。
しかしながら、時代は変わった。ヌードやポルノは、インターネット上でいくらでも見ることができる。多くの人が、雑誌を購買するよりもむしろオンラインでの閲覧を選択している。一方で、従来の読者は、Facebook、Twitter、Pinterestなどのプラットフォームで、ストーリーを読んでいる。そしてこれらのプラットフォームはそれぞれ独自のルールを設け、ヌードを禁止、あるいは制限している。
プラットフォーム・ドリヴンの現代においてPLAYBOYが生き残るためには、こうしたルールを遵守しなければならないというプレッシャーはとてつもなく大きい。ゆえに彼らは、自らのアイデンティティの柱に見切りをつけるわけである。

「プレイ」への適合
とはいえ、PLAYBOYがこうした転向を試みるのは初めてというわけではない。
プレイボーイ社は15年に「職場でも安全に読めるもの」として「Playboy.com」を再始動し、かなりの成功を収めている。「毎月、何千万人もの読者が、美しい女性のグラビアのみならず、ユーモア、セックス、文化、スタイル、ナイトライフ、娯楽、そしてヴィデオゲームについての記事やヴィデオを求めて、わたしたちのヌード以外のコンテンツに接しています」と、彼らは言っている。

330とはずがたり:2015/10/29(木) 19:12:04
>>329-330
同社CEO、スコット・フランダースは、「タイムズ」誌に対して、コンテンツのいくつかを「Facebook、Instagram、そしてTwitterのようなソーシャルメディアプラットフォームに掲載できるように」した、とタイムズ誌に語っている。またタイムズ誌は、ウェブサイト移行後、ひと月あたりのウェブサイト訪問者数がおよそ400万人から1,600万人に増加、読者の平均年齢が47歳から30歳代全般に下がったという。つまり人口統計学からみて「自宅でソーシャルメディアを利用する読者」へと移行した、と伝えている。
多くのソーシャルメディア・プラットフォームでは、セックスなどの「露骨なコンテンツ」を禁止している。そうしたコミュニティー基準はずっと変わっていない。それこそ、53年にヘフナーがマリリン・モンローのヌードを雑誌に「折込み」として発行したときから。

プレイボーイ社は、「Facebookでは、ヌード写真の掲出が禁じられているが、それはグローバルで見たときに、この種のコンテンツに対して過敏なユーザーがいる場合があるからだ」と述べている。Twitterは、ヌードのようなセンシティヴなコンテンツについて、アラートを出して隠せるよう求めている。一方で、セレブや活動家たちが「乳首を自由に」Instagramに掲載するというキャンペーンを行っているが、成功はしていない。アップル社のApp Storeのガイドラインは、「ポルノの資料を含むアプリは拒絶されます」との警告を出している。
このような事態に直面したとき、PLAYBOYのように、コンテンツディストリビューションの観点からプラットフォームに依存している雑誌において、戦略の再検討が必要になるのも無理はない。
雑誌の発行人は、何をすべきだろうか。コンテンツを雑誌のみに掲載するという方針では、企業は必ずしも成長しない。雑誌で見ることのできるものは、オンラインにも掲載されるものだ。プレイボーイ社はブランドの再構築を決断した、ということだ。

PLAYBOYの決断は、コンテンツディストリビューション・モデルが、コンテンツ制作に対していかに「指図をするか」ということについて、完璧な例となるかもしれない。
しかし、ことはこれだけではない。発行人は、彼らの作品が読者/視聴者によってソーシャルメディア上で発見され、共有されるということで、自らの事業が成り立っていることを理解している。「シェア」が、編集者の意思決定の要素となっているが、しかしそれは言うほどにうまくいっているわけでもない。
雑誌というかたちで出版すれば売れる作品が、必ずしもウェブ上でうまくいくとは限らない。ラジオで成功する作品がテレビで報道された場合に、うまくくいくとは限らない。すべてのメディアには独自のルールがある。この違いは、ことコンテンツを考慮なければならないとき、発行人側ではルールを決められない。彼らはただフォローするのみ、なのだ。

331名無しさん:2015/10/31(土) 13:33:41
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20151028-00010001-agora-pol
“ツタヤ図書館”の住民投票が問いかけた本当のこと --- 長坂 尚登
アゴラ 10月28日(水)15時20分配信

2015年10月4日、愛知県小牧市で「現在の新図書館建設計画に関する住民投票」が行われました。結果は、賛成24,981票、反対32,352票。私の地元、愛知県豊橋市でも、2020年の完成を目指し、現在、新しい図書館の計画づくりが行われています。それもあり、この住民投票はとても注目していました。

図書館のあり方を問いかけた住民投票
この小牧市の新図書館建設計画は、一年以上前から注目されていました。それは、連携民間事業者に、CCC・TRC共同事業体が選定されたからです。CCCは、TSUTAYAを運営する会社で、佐賀の武雄市図書館の実績から、今、図書館界隈で非常に注目されています。TRC(株式会社図書館流通センター)は、図書館の指定管理最大手。同時期、豊橋まちなかの新しい図書館の整備基本計画も、委託事業者が選定されましたが、その結果は業界紙など一部報道に留まりました。一方、小牧市のCCC・TRC連携事業体の選定は、大きく報道されました。私も新聞で知り、そして注目度の高さをうらやましく思いました。

当時、私は「豊橋に日本一の図書館をつくろうプロジェクト」という活動をしていました。しかし、豊橋のまちなかに新しい図書館ができることへの認知度は低く、5%あるかないか、という体感値でした。それは今でも大きくは変化はしていないと感じています。それに比べると、今回「住民投票」という地方自治において最も大きな動きのひとつにつながった小牧市には、羨望の気持ちさえあります。それが、反対運動が起点でも、市民の半数という非常に多くの人が図書館のことについて、ちょっとでも時間を割いて考えたという事実はとても大きいです。

今回の住民投票が、なぜこれほど大きなことになったのか。投票率とその争点について、少し調べ考えました。まず投票率の高さはすぐに説明がつきました。住民投票は、小牧市の市議会議員選挙と同時に行われていました。では、各市議候補は、大きな争点である図書館について、どう対応したのか。選挙公報を見ると、32人の候補のうち、新図書館についての言及があったのは5人、全員が反対。内訳は共産党が3名、無所属が2名、そして、全員が50億円(または42億円)という金額を明記しています。しかし、住民投票の結果とは逆に、無所属の2人は落選。この結果は非常に興味深いです。まず、32人中、言及がたった5人というのは、この住民投票が非常に機微なテーマであったということです。そして「反対」の姿勢を明確にしても、票に繋がっていない。更に、最も訴えやすいポイントはその金額であったのです。

332名無しさん:2015/10/31(土) 13:34:00
>>331

CCCの図書館参入は“企業誘致”
10年前、私は母校で教育実習をしました。そのとき当時の女子高生に「豊橋に何がほしいか」聞きました。その答えは、スターバックス・マツモトキヨシ・HMV。また、私は昨年度まで商店街マネージャーという仕事で、商店街活性化に関わっていました。ある日、ある商店の娘さんが喜々とした顔で「今日となり町のイオンモールに行ってきた!」と自慢気に話をして来たとき、複雑な気分になりました。しかし、これが現実です。

昨今のCCCによる図書館参入は、指定管理か自治体直営かという課題とは、質が異なると感じています。どちらかと言えば、企業誘致に近い。そして、住民がほしいものは、TSUTAYAではなくスターバックスです。なぜなら、TSUTAYAはもうある。都会の人にはわからないかもしれないが、それだけスターバックスは憧れの存在です。

よく地方に「独自性」が求められますが、それは、外の人の意見です。住んでる人は「みんなが持っているものが私もほしい」のです。だから、女子高生がスターバックスに憧れたり、若い子が豊橋にもイオンがほしいと言うことを否定できない。それは素直な気持ちであり、それだけ、それらの施設は洗練されており、魅力的なのです。都会人が普段、スターバックスやイオンに行きながら、地方に行くと「郊外はどこも同じ」と言うのは横柄です。

2つの役割で揺れる現在の図書館
さて、あなたは自分のまちの図書館が自治体直営か業務委託か指定管理か、ご存知ですか?残念ながら、多くの利用者は、そこに注意を払っていないでしょう。先の連携事業体に与するTRCは国内で400を超える公共図書館に関わっています。もちろん、他の事業者もある。だから、あなたのまちの図書館に民間事業者が関わっている可能性は大いにあります。

今、図書館は大きく2つの役割の間で揺れています。
一つはこれまで図書館が担ってきた「知のセーフティネット」として情報的な役割、THE図書館。もう一つは、最近求められつつある新しい「居場所」や「にぎわいの創出」という空間的な役割、ニュータイプな図書館。THE図書館については、これまでの積み上げもあり、専門家・専門機関にその強みがある。一方、ニュータイプな役割については、必ずしもそうではない。これまで通りのTHE図書館を指向するのは、図書館で働いている方や、THE図書館の愛好家な方々。多くの人は変化を迫られることを恐れます。一方、ニュータイプが指向しているのは、これまで図書館に来なかったような人たちです。

333名無しさん:2015/10/31(土) 13:34:45
>>332

図書館は今、過渡期だ
最近、私がこわいと感じているのは、THE図書館な方々の団結力と排他性です。

私自身ブログで豊橋市の新しい図書館について度々記しているのですが、それについて、否定的な取り上げ方をされるのは、ほとんどが市外の方々。一方で、好意的な反応は、市内の方々から感じます。しかし、情報的な役割と空間的な役割は、全く両立可能だと考えています。例えば、豊橋の新しい図書館は、中央館ではなく地域図書館です。これまで通りのTHE図書館的な役割は引き続き、中央館が担います。だからこそ、新しい図書館では、よりチャレンジングな取り組みがしやすい環境であると考えます。

今、図書館は過渡期です。変化に衝突や試行錯誤はつきものです。それを恐れない地域からきっと魅力的な新しい図書館は生まれます。そして、それは図書館に留まらず、そういう地域が「生き残る地域」となるでしょう。


長坂尚登 愛知県豊橋市議会議員(無所属)、内閣官房地域活性化伝道師
公式サイト(http://nagasakanaoto.com/

編集部より:この記事は、愛知県豊橋市議会議員、内閣官房地域活性化伝道師の長坂尚登氏に依頼し、全国的な話題になった小牧市の新図書館建設問題に関する論評を寄稿いただきました。長坂氏に心より感謝いたします。

長坂 尚登

334名無しさん:2015/11/04(水) 22:02:23
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20151104-00000005-sasahi-soci
ネット“炎上”でフェア中断 ジュンク堂の「民主主義」って?〈週刊朝日〉
dot. 11月4日(水)11時33分配信

 大手書店チェーンMARUZEN&ジュンク堂書店の渋谷店が、インターネットで“炎上”にさらされている。

 きっかけは、安保法に反対する若者団体「SEALDs(シールズ)」の本などを集めた販促フェア「自由と民主主義のための必読書50」。9月下旬からレジ正面で実施していた。ところが、書店員が10月19日、ツイッターで「参院選まではうちも闘うと決めました」「一緒に闘ってください」などとつぶやき、「偏向している」と、集中砲火を浴びたのだ。

 炎上騒ぎを重くみた本社は、書店員がツイートに使っていた非公式アカウントを削除。一連のツイートは書店員の私的な見解で、「弊社の公式な意思・見解とは異なる」と釈明した。ツイート発信の経緯を調べ、「コンプライアンス違反が認められた場合は社内の規定に則り適切に対処する」という。

 ここまでは従業員による社内規定違反への対応として理解できる。だが、同社は「本来のフェアタイトルの趣旨にそぐわない選書内容であったため、現在その内容について精査し選書を見直して再開する」との見解も示し、21日にフェアを中断してしまった。

 その結果、今度は「書店の方針で本を選んでも何の問題もない。ネトウヨの思うつぼ」「『さすがジュンク堂!』と思ったのにあっさり退散。残念すぎます」と、同社の姿勢を疑問視する声がネット上に続々と書き込まれた。

 業界関係者によると、ジュンク堂は、売り場づくりを各店舗の現場に一任する自由な店として知られている。ネットで批判されても店の姿勢を貫く姿勢が「さすがジュンク堂」と称賛されることさえあった。

 実際、5月下旬には、難波店が中国バッシングやヘイトスピーチを批判する「反ヘイト本」の売り場を特設し、ネット上で「反日書店」と批判を浴びたが、断固としてフェアを継続していた。そもそも池袋本店では「民主主義を取り返せッ!!」と題し、渋谷店と同様のフェアを9月末まで開催していた。

 今回の本社の対応は、現場にも影を落とした。系列店のある幹部は言う。

「人が選ぶ以上、選書は本質的に偏ったもの。フェアを中断するのが正しい選択だったのだろうか」

 同社の「民主主義」が問われている。

(本誌・藤村かおり、牧野めぐみ、松岡かすみ、西岡千史/今西憲之、黒田朔、桐島瞬)

※週刊朝日 2015年11月13日号

335とはずがたり:2015/11/10(火) 18:35:34
意義深そうだ。

100年分/約8,000冊の科学技術本を蔵書する「夢の図書館」が資金調達中
(2015/11/10 12:18)
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/yajiuma/20151110_729721.html

 100年分、約8,000冊の科学技術関連書籍を蔵書する「夢の図書館」が、現在国内のクラウドファンディング「READYFOR」で資金調達を募っている。

 これは、1970年代に月刊アスキーの編集長を務め、現在技術少年出版の代表を務める吉崎武氏が立ち上げたプロジェクト。同氏は「子供の科学」(誠文堂新光社)といった科学技術雑誌(1924年10月1日発刊分から計778冊)から、「ラジオの製作」(電波新聞社)のようなラジオ・無線系雑誌(1960年6月1日発刊分から計235冊)、「アスキー」(アスキー出版)といったコンピュータ系雑誌、そして船舶、鉄道、航空、漫画、SF/映画、デザインなど約8,000冊を蔵書する。最古の蔵書は「少年工藝文庫」(博文館)で、1902年(明治35年)4月3日に遡る。

 一般的な公立図書館は、保管スペースの関係で一定期間が経過すると本が破棄されてしまう。吉崎氏は「子供時代わくわくしながら読んだ夢に見るほど懐かしい雑誌に再会したり、歴史でしか知らない時代の雑誌を読んで時間旅行をしてもらう」ために開設したという。

 現在、高尾山の隣にある丘の頂上で小規模な読書室としてプレオープンしている。東日本大震災でもほとんど揺るがなかった地盤に加えて、200mの高台という安全性の高い場所で保管している。建物は閉店した元書店で、現在は広いフロアに蔵書を入れたコンテナを積み上げ、湿度を維持している状態。今後、綺麗な内装を行ない図書館としてオープンする。

 なお資金調達を行なうのは、この図書館の開設にかかる費用ではない。雑誌記事のコピーサービス、および蔵書貸出サービスをインターネットで利用できるようにするための記事単位の検索/読者記事評価システムのシステム構築費の一部である100万円、および蔵書を整理して収納するための本棚制作費用の一部である100万円。12月14日午後11時までに200万円集まった場合、プロジェクト成立となる。

 プロジェクトへの参加は3,000円からで、1年間有効(年会費3,000円相当)な夢の図書館会員証、および1日利用券1枚が送られる。

336名無しさん:2015/11/21(土) 16:33:06
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20151120-00010000-shincho-pol
「平和な時代が続くと青年の意見は無視されるようになる」三島由紀夫の言葉(2) 政治編
デイリー新潮 11月20日(金)7時31分配信

 三島由紀夫というと、その最期から「自決した何となく軍人っぽい怖い作家」といったイメージを持つ人もいるかもしれない。しかし、当然のことながら三島の思想はそんな簡単に片づけられるようなものではない。

 前回の記事では、三島由紀夫の名言から「男と女」に関するものをご紹介した。今回は、「政治」に関連した言葉をご紹介しよう(いずれも『三島由紀夫の言葉 人間の性(さが)』(佐藤秀明・編)より)

 ***

「胃痛のときにはじめて胃の存在が意識されると同様に、政治なんてものは、立派に動いていれば、存在を意識されるはずのものではなく、まして食卓の話題なんかになるべきものではない。政治家がちゃんと政治をしていれば、カジ屋はちゃんとカジ屋の仕事に専念していられるのである。現在、政治は民衆の胃痛になり、民衆の皮膚はアレルギーの症状を示し、異常に敏感なその皮膚は、何事もまず皮膚で感受しようとする。こういう状態こそ政治的危機である」

「日本はふしぎに近代史を見ても、青年の意見がおそれられるのは動乱の時代であり、しばらく平和な時代が続くと青年の意見は無視されるようになる。[…]近代史において、青年の意見がそのまま国の根幹をゆるがし、かつ国の形成に役立ったのは、明治維新をおいてほかにはない」

「もともと戦争が美化されたのは、それを醜いと知っていても、戦争が必要だったから、美化せざるをえなかった点もあるでしょう。今では戦争は必要でないから、美化されるおそれがないかといえば、ろうそくの必要がなくなっても、われわれはろうそくの光りでディナーをとることを好むのです」

「すべての戦争は自衛の戦争の形態をとり、帝国主義戦争、領土侵略戦争、植民地戦争という外観はできるだけ避けられるようになった。自衛の戦争という観念自体に、『やむを得ず』という観念が含まれる。『いやいやながら』という考えが含まれる。いやいやながらという気持ちは複雑であって、その気の進まなさには、一面好奇心や欲望が隠されている。われわれは気の進まない行動をするときに、どこまでほんとうに気が進まないのか疑問なのである」

「あの戦争についての書物は沢山書かれているが、証人は次第に減り、しかも特異な体験だけが耳目に触れるから、今の若い人たちは戦時中の生活について、暗い固定観念の虜(とりこ)になりがちである。そこにも平凡な人間の生活があり、平凡な悲喜哀歓があり、日常性があり、静けさがあり、夢さえあったということは忘れられがちである。たとえば私がクラヴサンの音色を、戦争中の演奏会におけるほど美しく聴いたことは、後にも先にもないのである」

 ***

 どこか最近の政治関連のニュースを想起させる言葉も多く、今の時代にも十分通用する言葉が多いと感じた方もいることだろう。『三島由紀夫の言葉 人間の性』には、厳選された名言309が収録されている。

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337とはずがたり:2015/12/04(金) 10:12:42

2015.12.02
あの取次最大手、本業赤字転落が激震!出版業界、ついに本格的崩壊開始の予兆
http://biz-journal.jp/2015/12/post_12686.html
文=佐伯雄大

「なんじゃ、こりゃあ」
 刑事ドラマの名作『太陽にほえろ!』のジーパン刑事こと、故松田優作ばりの叫び声を思わずあげてしまったのは、11月25日、出版卸業(取次)最大手の日本出版販売(日販)が2015年上半期中間決算(4〜9月)を発表した日の夜だった。
 筆者がその夜、目にしたのは、日販の「事業別損益内訳」という表で、そこには同社単体の上半期業績の数字が並べられていた。
・売上高:2399億1800万円(前年比171億5200万円減)
・営業損益:3億300万円の赤字(同4億4800万円減)
・経常損益:1億3300万円の赤字(同4億6400万円減)
 なんと、日販の本業である「出版取次事業」が営業損益ベースで赤字になっていたのだ。しかも、本業が赤字になったのは、どうやら初めてというのだ。
 2000年に京都の老舗書店・駸々堂書店の自己破産時に、創業以来初の最終赤字の決算(00年3月期)となったが、そのときですら営業損益ベースは黒字だった。というのも当然で、当時は出版取次業で得た利益を、取引先の倒産による膨大な特別損失が上回ったことによる赤字だった。ただ、不良債権化した書店などの取引先や業績の悪い関連会社の始末に追われていたのも事実で、日販の財務体質が2大取次のもう一方の雄・トーハンよりも脆弱になったのは、その処理に不動産等の「資金」を投入したためともいわれている。
 日販の15年上半期の業績が厳しいものになると聞いてはいたが、まさか赤字とはわが目を疑った。業界紙や同社ホームページで発表された単体の決算は以下のとおりで、決して誉められた数字ではないが、見事黒字になっているからだ。
・売上高:2431億2300万円(対前年比171億6700万円減)
・営業利益:2億8600万円(同3億2500万円減)
・経常利益:7億5000万円(同2億8500万円減)

 前述した事業別損益内訳との乖離が生じている理由は、出版取次事業と「その他(不動産・PPT他)」事業を合算すると、上記のように黒字になるためだ。ちなみに「その他」の業績は以下のとおり。
・売上高:32億400万円(対前年比1500万円減)
・営業利益:5億8900万円(同1億2300万円減)
・経常利益:8億8400万円(同1億7800万円減)
 不動産等のその他事業の売り上げは、本業の1.3%にしかすぎない。たまたま今回は黒字になっただけだろう。(とは註:今回の出版取次事業の赤字を消すべく色々化粧はしたんでわ?たまたまってことはあるまい。)

出版流通の危機的状況

 中堅老舗出版社の取締役は語る。
「●今年6月に民事再生を申請した栗田出版販売の救済に手を上げた日販の子会社・出版共同流通が、最終的に提示された再生案から外れていた。大阪屋1社がスポンサーになるという案に変わっていたのは、今思えば、赤字のせいで栗田救済の数億円をねん出できなかったからだろう」
 また、ある出版社の営業幹部は語る。
「●日販は、返品を減らして売り上げを上げた結果、得られた利益を書店にも還元するというビジネスモデルを出版社と書店に提案した最初の取次。売上面でも最大手だったトーハンを抜いて、出版業界のリーディングカンパニーとして、他取次との返品業務の協業化など流通改善を進めてきた。とくに40%近くもある返品率は業界3者(出版社、取次、書店)にとって共通の“克服課題”。書籍25%、全体で30%などに書店の返品率を抑えるため、PARTNERS契約を結んで返品抑制に努めてきた。ライバルのトーハンと比べて、日販の返品率は低いのはそのためだ。だが、そこまでやっている最大手の取次が営業赤字になったというのは、出版流通の破たんを意味しているのではないか」
 出版社で40年業界経験のある幹部は語る。
「昨年は大阪屋、今年は栗田と、業界3位と4位の取次が事実上、経営破たんした。●大阪屋は楽天が筆頭株主となり、出版社などが出資をして救済。栗田はその大阪屋に吸収合併するという民事再生案が今年のクリスマスイブに諮られる。それ以下の取次では、●一時は400億円以上もあった売り上げが半減以下の177億円になり、赤字を垂れ流し続けている太洋社もいい話は聞かない。●協和出版販売はトーハンに吸収合併されたし、●一昔前は業界3位だった中央社も今やトーハンの傘下。●日教販も日販と資本業務提携している。出版取次の名だたる8社の現状は、こんなにもひどい状況になってしまった」

338とはずがたり:2015/12/04(金) 10:15:29
>>337-338
書店の廃業も加速

 市場が縮小する中では、大手と中小企業の合併・提携によるグループ化が進むか、グループに入れない企業は廃業するしかない。ライバルのトーハンとは別に、大阪屋や栗田などと組む日販陣営は返品業務の協業化を進めてきている。
 それでも赤字になったのは、市場縮小のスピードに業界の改革が追い付かないからだ。それは日販の単体の営業利益の推移をみれば一目瞭然。
・11年度中間決算:16億2900万円
・12年度同:12億6800万円
・13年度同:12億400万円
・14年度同:6億1100万円
・15年度同:2億8600万円
 きれいに右肩下がりが続いているうえに、8%に消費税が上がった14年度は前年に比べて半減、15年度も半減以下と非常に厳しい状況に置かれている。

 14年度を境に業績の落ち込みがひどくなったのは、書店の転・廃業に原因がある。消費増税を機に書店の廃業が前年よりも増えている中、日販の取引書店の坪数増減は14年度中間がマイナス2933坪、15年度中間が同3519坪と2年連続で増床坪数よりも減少坪数のほうが上回ってしまった。これは日販帳合の書店の売り場が2年連続で急激に減ったことを意味している。
 その一方で改革の一端をみてみよう。
 10年にスタートしたPARTNERS契約は、15年中間期において書籍の返品率は38%、雑誌は36.7%。書籍25%の返品を目指して達成できた書店法人はたった2法人。出版社との契約社は97社(前年比8社増、シェア56.2%)という程度に留まっている。返品率は5年かけても30%台後半、出版社との契約もシェアでみて半分、社数では100社未満という少なさだ。誉められた数字とはいいがたい。
 ある取次の幹部は語る。
「日販は、縮小する市場の中でもシェアさえ確保していれば利益は保たれると考えていたのだろう。2大取次としては当然の発想かもしれないが、今回の中間決算で社員数など現在の企業規模を維持するだけの収益をもう上げられないことが判明した。これまで彼らは返品を抑制するために書籍・雑誌の送品を絞り続けた。返品を多少下げたものの、劇的には下がらなかった。さらに、送品減で市場全体を縮小させるようコントロールしてきた。
 だが、いくら送品を減らしても、返品を減らしても、返品物流を協業化しても赤字に陥ってしまった。それは低迷し続ける雑誌という媒体の流通=多頻度・大量流通を前提に書籍などの商品を送り込む中で、個別商品の返品を抑制・削減するという手段では、その効果は限定的にしか発揮されないからではないだろうか。言いかえれば、雑誌はどうあがいても縮小していくし、雑誌の実売数や媒体数が減れば減るほど、取次の利益率は悪化していく。
 であればもはや発想を変えるときだ。この多頻度・大量流通に依存しない送返品のシステムを構築していく必要がある。そのためには、出版ビジネスの根幹である書店の書籍仕入値、正味に手をつけなくてはならないだろう」
 取次幹部の指摘はもっともだろう。すでに大量消費の時代は終わっているし、雑誌を前提とした販売方法を捨て去らなくてはいけない時代に突入している。出版流通システムだけがその考えを維持していても、生じる齟齬がどんどん大きくなるだけだ。赤字になった今だからこそ、新しい流通システムを提案できるのではないか。

正味戦争

 雑誌流通に依存しない書籍の流通を考えると、まずは書籍版元の正味の大幅引き下げの要請が起きてくるだろう。まさしく、一昔前に起こった“正味戦争”が勃発するだろう。正味交渉次第で、出版社は当然、本の定価を上げざる得なくなる。そうなれば、もっと読者は遠ざかり、真の読書好きしか、本を購入しなくなる。それが負のスパイラルとなって、出版社の経営を苦しめる。今以上の人員整理など企業規模の縮小を余儀なくされるだろう。当然、取次も書店も同じだ。ますます縮小するが、雑誌の滅亡とともに、その衰退も落ち着いてくるだろう。
「出版界の将来の市場規模は、1兆円くらいではないか。私が入社した頃がそれくらいだった。まだまだ書店が潰れ、取次が潰れ、出版社が潰れていく。今の半分くらいの出版点数とプレイヤーになれば、市場は下げ止まるのではないか」
 40年以上も出版業界に携わり、すでに引退している取次幹部の独り言が現実味を帯びてきた。
(文=佐伯雄大)

339とはずがたり:2015/12/07(月) 22:51:34
別役がどっかでイギリス人は男たるもの息子の一人は育てないとと(可成りうろ覚え,勿論,ほんとうにそんな諺があると云うよりは別役一流の諧謔だった筈だけど,個人的には大いに影響受けた)書いてたかすかな記憶があるけど本人は一人娘っての含めたネタ振りだったのかw

また丸損を女房と致すようなもの,みたいな表現もあった(これまた可成りうろ覚え。無論,これにも俺は大いに影響を受けているw)だけど奥さんは劇団の美人女優である。

1年前の演目は別役氏病気で変更になったらしい。もう80過ぎみたいだけどご健筆をお祈りしたい。
あとこれは日本芸術院を調べてて別役氏が載ってたのを見てのレス。

別役実の一人娘,べつやくれい嬢らしい。
http://portal.nifty.com/2008/09/20/a/2.htm
http://asiamoth.com/mt/archives/2008-08/16_2352.php

因みに奥さん,楠有子
https://www.google.co.jp/search?q=%E6%A5%A0%E4%BE%91%E5%AD%90&amp;tbm=isch&amp;tbo=u&amp;source=univ&amp;sa=X&amp;ved=0ahUKEwiE0KfY78nJAhVHupQKHZDTA_0QsAQIGw&amp;biw=1366&amp;bih=643

2014/10/31
別役実が病気療養のため12月上演の演目が変更に
http://www.theaterguide.co.jp/theater_news/2014/10/31_05.php

340とはずがたり:2015/12/10(木) 12:54:02

当選者1万2千人、半分の名前でっちあげ 懸賞付き雑誌
http://www.msn.com/ja-jp/news/national/%E5%BD%93%E9%81%B8%E8%80%85%EF%BC%91%E4%B8%87%EF%BC%92%E5%8D%83%E4%BA%BA%E3%80%81%E5%8D%8A%E5%88%86%E3%81%AE%E5%90%8D%E5%89%8D%E3%81%A7%E3%81%A3%E3%81%A1%E3%81%82%E3%81%92-%E6%87%B8%E8%B3%9E%E4%BB%98%E3%81%8D%E9%9B%91%E8%AA%8C/ar-AAg9S7g
朝日新聞デジタル
1日前

 懸賞付き雑誌で「高額賞金ザックザク」などとうたいながら、読者プレゼントの当選者数を実際より多く表示していたとして、消費者庁は8日、雑誌を出版するアイア(東京都渋谷区)に、景品表示法違反(有利誤認)に基づき、再発防止などを求める措置命令を出した。

 アイアは婦人服を中心としたアパレル会社で、出版部門が懸賞付きパズル雑誌を出している。不当表示が確認されたのは、「クロスワードパクロス」など、昨年に定期刊行した全6誌と増刊号など計41雑誌(総発行部数189万部)。いずれも懸賞付きであることをセールスポイントにしていた。

 全問正解すると現金やロボット掃除機といった高額電化製品などが当たるとしていた。だが、誌面で発表していた当選者数は約1万2千人だったのに対し、実際は約半数しかおらず、掲載された当選者名の半分はでっちあげだった。目玉にしていた現金10万円の当選者は1人もいなかった。

 アイアは「予算が足りず、必要な商品を用意できなかった。現在はすべて景品は出している。指摘を真摯(しんし)に受け止め、再発防止に努めたい」としている。(重政紀元)

341とはずがたり:2015/12/10(木) 19:11:28
「火垂るの墓」作家の野坂昭如さん死去
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151210/k10010335981000.html
12月10日 11時13分

戦争体験をもとにした小説、「火垂るの墓」で直木賞を受賞し、歌手としても活躍した作家の野坂昭如さんが、9日夜10時半、東京都内の病院で、心不全のため亡くなりました。85歳でした。
野坂さんは神奈川県鎌倉市生まれで、早稲田大学在学中にCMソングの歌詞やテレビの台本などを書き始め、昭和38年に「おもちゃのチャチャチャ」で日本レコード大賞童謡賞を受賞しました。この年、作家としてもデビューし、昭和43年、「アメリカひじき」と、のちにスタジオジブリのアニメになった「火垂るの墓」の2つの短編で直木賞を受賞しました。
その後も「戦争童話集」など、空襲や飢えなどの戦争体験をもとに、多くの小説や童話を書き続け、みずから「焼跡闇市派」と名乗りました。
編集長を務めていた雑誌に掲載した小説「四畳半襖の下張」を巡る裁判では、わいせつの概念について最高裁判所まで争い、話題になりました。
昭和58年には参議院議員に当選しましたが、田中元総理大臣の政治資金の問題を巡り、金権政治を批判して辞職し、その年行われた衆議院選挙に田中元総理大臣と同じ、当時の新潟3区から立候補して落選しました。
また、歌手として「黒の舟唄」などのヒットを飛ばし、ウイスキーのコマーシャルでは「ソ、ソ、ソクラテスかプラトンか。みんな悩んで大きくなった」というフレーズを流行させました。さらにテレビ番組や雑誌などで辛口のコメントを積極的に発言するなど幅広い分野で活躍しました。
野坂さんは平成15年に脳梗塞で倒れてリハビリを続け、平成21年にはリハビリを兼ねて句集を出版していました。そして最近まで口述筆記でエッセーなどを書いていたということですが、9日夜、自宅のベッドで意識がない状態で見つかり、搬送先の病院で死亡が確認されたということです。死因は心不全でした。
野末陳平さん「とても優しい人物」
野坂昭如さんと若いころから親交があった元参議院議員で放送作家としても知られる野末陳平さんは「若いときは一緒に多くの仕事をしましたが、とても優しい人物でした。亡くなったことは、けさ、知人を通じて、知りましたが、長い間、会っていなかったので会っていればよかったといまになって思います」と話しています。
元編集者「戦争中の妹の死が根本にあった」
野坂さんの自宅を訪れた中央公論社の元編集者で、最初に野坂さんを担当したという水口義朗さんは「奥さんからは『2か月ぐらい前に誤嚥性(ごえんせい)の肺炎で容体が悪化し、もうだめかと思ったが、医師が驚くほど回復した』と聞いていた。よく頑張った、よくもったなという感じで、覚悟はしていたが残念だ。戦争中に空襲に遭い、1歳4か月の妹が腕の中で餓死したことが彼の中に根本的にずっとあったと思う」と話していました。

342とはずがたり:2015/12/21(月) 20:33:36

2015.12.21 19:32
ツタヤの図書館問題 住民投票求める9000人分署名提出へ
http://www.sankei.com/west/news/151221/wst1512210083-n1.html

 レンタル大手のTSUTAYA(ツタヤ)を運営するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)と山口県周南市が計画する市立図書館新設をめぐり、是非を問う住民投票を求め署名活動をしている反対派の住民団体は21日、約9千人分の署名が集まったと明らかにした。22日に市選挙管理委員会に提出する。

 有効署名が有権者の50分の1(2425人)以上あれば、住民団体が市長へ直接請求し、議会が住民投票実施の条例案を審議することになる。

 署名活動は11月18日〜12月17日に「県オンブズマン市民会議」が実施。沖田秀仁代表(67)は「住民の関心は非常に高い。議会は重みを受け止めてほしい」と話した。同会議は、来年3月の市議会で条例制定し、同5月の市議選と同日の住民投票実施を目指す。

 市は、平成30年度の開館を目標に図書館を核とする駅ビルの新設を計画。図書館の企画・アドバイスでCCCと連携している。一方、佐賀県武雄市などのCCCが関わる図書館で選書が問題化したことなどを受け、同会議が計画に反対している。

343とはずがたり:2016/01/31(日) 19:37:41
今読んでる。なかなか興味深い。宇宙・薬理・数学と多岐に亘る無の科学。

「無」の科学 単行本 ? 2014/7/22
ジェレミー・ウェッブ (著), 水谷 淳 (翻訳)
http://www.amazon.co.jp/%E3%80%8C%E7%84%A1%E3%80%8D%E3%81%AE%E7%A7%91%E5%AD%A6-%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%AC%E3%83%9F%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%82%A6%E3%82%A7%E3%83%83%E3%83%96/dp/4797377011

344名無しさん:2016/02/02(火) 22:49:24
http://www3.nhk.or.jp/news/web_tokushu/2016_0128.html
“かもしれない”の想像力
1月28日 15時37分

「りんごが本当はりんごじゃないかもしれない」
1個のりんごを巡って次々と紡ぎ出されるアイデアを描き、27万部という異例のヒットを記録している絵本『りんごかもしれない』。出版社には、絵本に触発された読者が自分で思いついたりんごを巡るアイデアを描いたイラストが3000点以上寄せられているほか、教材として教育現場でも活用されるなど、広がりを見せています。豊かな発想をいざなう「かもしれない」ということば。その絵本の魅力を取材しました。(ネット報道部 野町かずみ)

345とはずがたり:2016/02/03(水) 11:11:56

解読不能で返本、136万返還要求…国会図書館
http://www.msn.com/ja-jp/news/national/%E8%A7%A3%E8%AA%AD%E4%B8%8D%E8%83%BD%E3%81%A7%E8%BF%94%E6%9C%AC%E3%80%81%EF%BC%91%EF%BC%93%EF%BC%96%E4%B8%87%E8%BF%94%E9%82%84%E8%A6%81%E6%B1%82%E2%80%A6%E5%9B%BD%E4%BC%9A%E5%9B%B3%E6%9B%B8%E9%A4%A8/ar-BBp1sSY
読売新聞
11 時間前

国立国会図書館は2日、東京墨田区の出版社「りすの書房」から納本された書籍「亞書」(1巻〜78巻、各6万円)について、出版社に78冊を返本した上で、代償金として支払った約136万円の返還を求めた、と発表した。

国立国会図書館法は、国内で出版された出版物を同図書館に納入することを義務づけており、同図書館は通常、定価の5割と送料を代償金として出版社に支払っている。同書は昨年3月から順次納本され、すでに42冊分の約136万円が支払われているが、ギリシャ文字をランダムに配した解読不能の本であったことなどから、同図書館は「納入義務の対象にはあたらない」と判断した。

346とはずがたり:2016/02/23(火) 20:18:11
2016.02.20
アマゾンと出版社、容赦ない取次「外し」加速…問われる取次の存在意義、存亡の危機か
http://biz-journal.jp/2016/02/post_13887.html
文=佐伯雄大

 アマゾンジャパンは1月28日、東京・目黒の目黒雅叙園に販売契約協力している出版社などを集めて、2016年の方針説明会を開催した。

「説明会では、『YES 直取』という合言葉を掲げて直取引の説明をしていましたが、直取引の拡大が最大のテーマでした。なんと現在より直取引出版社数を2倍にしたいというから驚きです」(出席した出版社社員)
 アマゾンが直取引の拡大をテーマに掲げていることは知られているが、日本に上陸してから間もなく、「e託販売サービス」というシステムを導入して、出版社との直取引を始めていった。当時のバイスプレジデント、ローレン川崎氏が慣れない日本語で「ちょく、とーりひーきー」と出版社を前に挨拶したのも懐かしい話だ。導入から約10年近くが経った今になって、アマゾンはまた「直取引の拡大」を大声で叫び始めた。
「昨秋頃に、アマゾンはベンダーセントラル(出版社への販売支援システム)に登録する出版社などを集めて、『和書ストア売り伸ばしセミナー』を開催していましたが、結局は直取引の勧誘でした。セミナー出席社に限定して、1カ月以内に申し込めば、通常60%である出版社からアマゾンへの卸率(編注:1000円の書籍であれば600円でアマゾンに卸すという意味)を66%にするというのです」(出版社社員)
 この話に「ぐらっときた」と別の出版社社員はこう明かす。
「うちの取次への正味(卸率)は67%です。しかも新刊は5%の歩戻しが取られますので、実質正味は62%です。また、支払いがアマゾンは月末締めの翌々月末払いとかなり早いですが、取次の場合は6カ月以上かかります。1月に書籍を出してお金が入ってくるのは7月とか8月になってしまうので、アマゾンの提案に気持ちがぐらつくのも当然です」
 この勧誘は、出版業界でちょっとした話題となった。というのも、アマゾンが実施するポイントサービスが再販違反に当たるとして、アマゾンへの出荷を見合わせるなどした日本出版者協議会が、「アマゾンによる出版社直取引(e託取引)の勧誘に対する声明」と題した異例の文書を発表したからだ。
 詳細は同協議会のホームページに掲載されているが、アマゾンが出版社との直取引を拡大すれば、定価販売と委託販売とで成り立っている出版社・取次店・書店を軸にした、いわゆる正常ルートは破壊され、書店・取次店の廃業が続き、ついに出版社もアマゾンのいいなりにならざるを得ないことを懸念している。また、甘い条件は単年度のもので、契約更新時に結局は60%に戻されてしまう懸念もつきまとう。

 この声明が異例なのは、一書店の仕入れ方法を出版社の団体が牽制したことだ。アマゾンと出版社は個々に契約して直取引を行っている。それ自体、ビジネス上はまったく問題がない。それを事業者団体が楔(くさび)を打ち込むかのような行為に出ること自体が珍しい。アマゾンへの脅威が、彼らの背中を押したのかもしれない。
アマゾンの攻勢


 話を冒頭の1月28日の説明会に戻そう。その席でアマゾンは、昨年4月にKADOKAWAがアマゾンと直取引を開始した話を持ち出した。具体的な数字は明らかにはしなかったが、KADOKAWAの出荷売上は大幅に伸長し、在庫あり率は8%改善、搬入リードタイム(注文からアマゾンの倉庫に書籍が届けられるまでの期間)は4日に短縮したそうだ。さらに、全体の出荷金額をベースとした直取引比率が昨年12月は31.2%と単月としては過去最高を記録したとも付け加えた。
 アマゾンは年末年始から異常な状況が続いているとして、1月下旬頃に「緊急事態」と称するメールを特定の出版社に通知した。書店から卸会社・日本出版販売や大阪屋への注文に対し、どれだけ在庫があるのかを示す割合のことを「在庫引当率」というが、これが1月に平時の60%を大きく下回り30%を切ってしまい、1月の売上高に多大な影響を及ぼしているというのだ。
 そのため、出版社には取次から発注が来たら迅速に出荷してほしいなどとする「お願い項目」を3つも並べたて、「過去最悪の欠品率を連日記録している緊急事態につき、是非とも出版社様の多大な御協力を頂きたく存じます」としている。

347とはずがたり:2016/02/23(火) 20:18:28
>>346-347
「このメールが来たときは、何事かと思いました。調べてみると、出荷量は減っていませんし、アマゾンの勘違いじゃないかと担当者と話していました。これはまさに取次批判で、出版社へ直取引を促すものです。そのメールには『既に日次で取次様に引当率の改善を申し入れておりますが、残念ながら短期的な解決に至っておりません』と書いていました。さらに、28日には出版社を集めた方針説明会が予定されていました。『取次はダメだから、出版社にとっても直取引のほうがいいし売上も上がる』とアマゾンがアピールしているようにしか聞こえませんでした」(出版社社員)
 説明会に出席した別の出版社社員は語る。
「このメールの件については、説明会の最後にアマゾンから話がありました。アマゾンの想定を超える注文が入り、日販(日本出版販売)も予定外の注文が来たために、取り寄せ処理が追いつかず、雪だるま式に注文がたまっていった結果、こんな事態になったと言っていました。直取引なら対応できたかもしれないと言いたかったのでしょう」

アマゾンに傾く出版各社

 では、これほどアマゾンが直取引をアピールする理由はなんなのか。それは、相次ぐ取次の破たんである。
 一昨年に、大手出版社と大日本印刷、楽天の出資により、債務超過を解消した大阪屋。昨年に民事再生を申請して今年4月に大阪屋と合併して、大阪屋栗田となる栗田出版販売。そして、今年2月に自主廃業を発表した太洋社。2014年から毎年中堅の総合取次が破綻しているのである。
 昨年にアマゾンの勧誘セミナーに参加した出版社社員は話す。
「セミナーでアマゾンのスタッフは、契約出版社数が右肩上がりのグラフを見せながら、栗田が民事再生を申請した6月26日以降に直取引の契約を結ぶ出版社が一気に増えたと言っていました。現在も契約出版社数は増えていると思います。卸率66%という条件は、出版社が扱う全商品を直取引の対象とした場合だけです。これまで、様子見や戦略で一部商品しか直取引の対象にしていなかった出版社も巻き込もうとしているようです」
 また、別の出版社社員もこう明かす。
「アマゾンのシェアは高まる一方です。太洋社が自主廃業を発表して、太洋社と取引をしていた書店が別の取次との取引に切り替えていますが、出版社側にしてみれば、その書店に納めていた書籍の初回搬入数は新たな取次が部決する数に反映されない。こうして縮小する書店分の売り上げを補てんするために、出版社が思い切ってアマゾンと直取引しようと考えるのもうなづけます。キャッシュフローもよくなるわけですし」
 どうやら相次ぐ取次の破綻が、出版社とアマゾンとの直取引拡大の追い風になっているようだ。裏を返せば、取次という緩衝材の弱体化により、アマゾンの出版社に対する支配力が増しているともいえる。
 ある出版社社員は言う。
「取次の対応が遅いので、アマゾンと直取引をしようかと思い始めています。ですが、周りの人からアマゾンの辛辣な話をたくさん聞きます。好条件で契約してもすぐに卸率を下げられるのではないか、という心配もあります。ただ、これだけ本が売れない時代に、売れる本だけは、その売り上げを最大化したいという切羽詰まった考えもあります。書店と取次の力が落ちていけばいくほど、出版社はアマゾンに寄りかかっていかざるを得ないという状況になっているのです。それが出版業界を破壊するとしても、業界が新しく生まれ変わるきっかけだと信じて、その道を行くしか選択肢はありません」
(文=佐伯雄大)

348とはずがたり:2016/02/25(木) 23:43:53
>平成17年6月期に売上高が487億円あったが…平成27年6月期には売上高が171億円にまで激減した
10年で半減以下ではやっていけないねぇ。。

2016.02.15
企業・業界 企業・業界
また出版取次が破綻!日販・トーハンの冷酷すぎる「首絞め」、雪崩的に取引奪われる
http://biz-journal.jp/2016/02/post_13805.html
文=佐伯雄大

 独立系の出版取次、太洋社が2月8日、取引する出版社と書店に対して自主廃業することを正式に発表した。同社はこれから事業清算に向けて、不動産や有価証券などの資産を現金化すると共に、取引書店を他の取次会社に移行する「帳合変更」を進めていく。同時に取引書店に対する売掛金の回収を進め、資産の売却益も足して出版社への弁済原資を確保していくという。

 実は太洋社が自主廃業する可能性は、1年以上前から出版業界では囁かれていた。そのため、業界4位の栗田出版販売が昨年6月26日に民事再生法適用を申請し、太洋社よりも先に破綻したことのほうが、業界を驚かせた。
 太洋社破綻が噂されていた理由として、「帳合変更」が挙げられる。これは、取次会社が優良書店を自社の帳合(=取引)にしようと、書店にとって利のいい条件などを提示して、すでに取引している取次会社から自社の帳合へ変更させる行為である。

 出版界では、取次があの手この手で優良書店を奪い合ってきた。20世紀までは売り上げ拡大がその大きな目的だったが、21世紀に入って出版市場の縮小と書店廃業の進行により、売り上げの維持・確保のために帳合変更をめぐる争いはますます苛烈になっていった。ある出版社の営業幹部は言う。
「トーハンの子会社になった文真堂書店が2008年頃に太洋社から離れた。ほかにも、ジュンク堂書店創業者の親族が経営する喜久屋書店がトーハンに、さらに東武ブックスは段階的に日販に帳合を変えた。その後も、トーハンや日販に帳合変更する書店が相次いだ」

 別の中堅出版社の営業担当者は話す。
「最近では、太洋社の取引先書店の集まりである太洋会会長を務めたブックスタマがトーハンに変更した。あまり知られていないが、滋賀県のレンタルも併設する書店、ハイパーブックスも優良顧客だったが、そこも変更した。そのほか、コミックに強いといわれていたゲーマーズやメロンブックスもアニメイトがグループ化するなかで、帳合を変更していった。また、大口だった図書館流通センターが太洋社との取引をやめ、レンタルチェーン、ゲオの一部店舗もトーハンに変更した」
 太洋社の並みいる大口取引先書店が、他の取次に変更していったのである。

生命線を失う

 8日の自主廃業説明会で國弘晴睦社長は、「平成17年6月期に売上高が487億円あったが、出版市場の縮小に伴う競争激化、帳合変更により、複数の主要取引先を失い、平成27年6月期には売上高が171億円にまで激減した」と明かした。

349とはずがたり:2016/02/25(木) 23:44:07
>>348-349
 太洋社は、トーハンと日販が生き残るための草刈り場となってしまったのだ。2大巨頭といえども、縮小する出版市場のなかでは売り上げがどんどん下がってしまう。それを補填するには、書籍や雑誌を送品する先である書店を増やすしかない。つまり、大手書店チェーンが、既存店の売上高が毎年前年割れを続けているので、新規出店しない限り売り上げは増えないという構図と、同じなのである。
 しかし、書店側も新規に出店する余裕もなくなってきているなかで、取次が手っ取り早く取引先書店を増やすのは帳合変更が一番。その絶好の狩り場となったのが、太洋社だった。
 取次にとって帳合書店は生命線である。この取次を通してしか、出版社は有名書店に商品を入れることはできない。だからこそ出版社は取次と取引をするのだ。老舗や大手書店は別として、1書店1取次が基本だからでもある。よって、トーハンや日販に優良顧客を奪われていった後の太洋社には、出版社もどんどん魅力を感じなくなっていった。

 ある老舗出版社の幹部は語る。
「取引書店の減少と共に太洋社への商品搬入数は落ちて、毎月の入金額もどんどん減っていた。太洋社は優良書店がどんどん減ってしまって、出版社から見ると取引する価値が減ってしまった」

囁かれていたXデー

 こうした帳合変更を背景に、出版業界では太洋社の破綻が噂されるようになった。2011年からは営業損失を計上し続け、昨年には前述の通り栗田が民事再生を申請した。太洋社の破綻へのカウントダウンは、栗田の民事再生申請と同時にスタートしたのかもしれない。ある出版社の社長は言う。
「栗田の民事再生申請と同時に、太洋社への出荷を止めた出版社があると聞いた。当時は『それはいくらなんでも乱暴だろう』と思ったが、余波が太洋社に向かっていったのも事実だろう」
 別の出版社の取締役も語る。
「栗田のような民事再生申請は、太洋社には無理だろうといわれていた。大阪屋や栗田を救った大手出版社が、太洋社の再建にはかかわっていない様子だったからだ。日販に送返品の物流業務を委託した頃から、太洋社も長くないという話が頻繁に出て、同時に売り上げが減っていく中、新刊配本を減数したりするなど出荷を絞っている出版社も出始めた」

 また、ある出版社の営業担当者は言う。
「具体的に自主廃業の話が広がったのは昨年10月頃だった。その後も今年1月20日頃には『なんらかの情報開示があるのでは』という憶測が飛び交った。そのたびに太洋社への出荷を調整する版元が増えていったようです。1月中旬には大洋図書の店舗がいきなり日販に帳合変更となった。この頃から、Xデーは近いのではないかと囁かれ始めた」

 こうした情報を受けて、出版社の営業担当者も情報収集に躍起になった。さらに2月に入ると、大きな異変が起こった。太洋社の取引先で老舗書店の芳林堂書店高田馬場店において、2月3〜7日まで配送倉庫のトラブルで商品入荷ができないという旨の張り紙が出された。芳林堂によると、太洋社への支払いが滞っため、送品を止められたというのだ。
 そして、2月5日午後3時頃、取引出版社に対してファックスが届いた。「お取引先出版社様御中『書籍・雑誌等の供給継続のお願い』」。自主廃業を伝える通知だった。
(文=佐伯雄大)

350とはずがたり:2016/02/26(金) 13:13:39

ツタヤ連携図書館 周南市長「計画進める」
http://www.yomiuri.co.jp/kyushu/news/20160223-OYS1T50009.html
2016年02月23日
 レンタル大手「TSUTAYA(ツタヤ)」の企画会社と山口県周南市が連携して進める新図書館建設計画を巡り、市議会は22日の本会議で、計画の是非を問う住民投票条例案を否決した。採決結果は賛成3、反対26だった。この結果、住民投票は行われないことが決まった。

 否決後、木村市長は記者団に「計画を着々と進めたい」と話した。

351とはずがたり:2016/02/26(金) 18:05:00
芳林堂書店の破産にショック受ける人続々「学生時代お世話になった」
Excite Bit コネタ 2016年2月26日 16時20分
http://www.excite.co.jp/News/bit/E1456471004201.html

帝国データバンクによると、東京・高田馬場など首都圏で書店を展開する芳林堂書店が2016年2月26日、東京地裁に自己破産を申請し、破産手続きを開始した。負債は約20億円で、書泉(東京都千代田区)に事業譲渡することで同意しているという。この報道にTwitter上では動揺が広がっている。

問屋変更で「棚がスッカスカ」に

芳林堂は都内4店舗のほか、埼玉県、神奈川県でも店舗を運営していた。特に早稲田大学が近くにある高田馬場店は専門書の取扱いの豊富で、学生や教員の利用者も多かった。「高田馬場店は学生時代お世話になったな。ショックだわ」「芳林堂、倒産なのか…学生の頃とても通ってたよ…悲しい」と悲しむツイートが次々に投稿されている。

また、池袋にあるコミックプラザを訪れる漫画ファンも多く、「池袋のコミックプラザはコミケのカタログとかシティのパンフとかよく買ってたし、職場が池袋だった頃ほぼ毎日寄ってたんじゃないかな…」といった発言がTwitter上にあふれている。

芳林堂のウェブサイトには、自己破産の前から「現在、問屋変更にともなうトラブルの為、各店とも雑誌、書籍とも新刊・既刊の入荷が止まっており、店舗、ホームページでのご注文がお受けできない状態になっております」とお知らせが出ていた。店舗にも同様に入荷がストップしていることを伝える貼り紙があり、2月に入ってから「棚がスッカスカ」とネット上で話題になっていた。

出版取次の太洋社が自主廃業に向けた準備を発表後、友朋堂書店、ひょうたんが書店など、書店の閉店や事業撤退が相次いでいる。

352とはずがたり:2016/03/01(火) 15:07:57
ワラw
好きでしたビアスの悪魔の辞典と筒井康隆の乱調文学大辞典♪

現代版「悪魔の金融辞典」
http://jp.reuters.com/article/column-war-on-cash-idJPKCN0VZ0RB?sp=true

Economist
エコノミスト。世界金融危機を予測できなかった人。大抵は普通の数学者で、金融の理解に乏しい。Bernanke, Benを参照。
Bernanke, Ben
ベン・バーナンキ。前FRB議長。住宅バブルの崩壊前にその発生を発見できず、2007年にサブプライムローン問題は「封じ込め」られたと主張した。リーマン・ショック後は、グリーンスパン元FRB議長のスーパーバブルを再び膨らませることに成功。FRB議長を退任後間もなくして、ヘッジファンド大手シタデルに職を得たが、市場に関する洞察力を買われてのことでは恐らくないだろう。Revolving doorを参照。
Revolving door
回転ドア。元政府当局者がウォール街からもうかる仕事を提供され、「くら替え」すること(ルービン元米財務長官はシティグループ、グリーンスパン元FRB議長は米ヘッジファンドのポールソン&カンパニー、バーナンキ前FRB議長はシタデル)。日本では「天下り」として知られる。

353とはずがたり:2016/03/01(火) 19:42:03
なんとw

筒井版 悪魔の辞典〈完全補注〉上 (講談社+α文庫) 文庫 ? 2009/1/20
アンブローズ・ビアス (著), 筒井 康隆 (翻訳)
http://www.amazon.co.jp/%E7%AD%92%E4%BA%95%E7%89%88-%E6%82%AA%E9%AD%94%E3%81%AE%E8%BE%9E%E5%85%B8%E3%80%88%E5%AE%8C%E5%85%A8%E8%A3%9C%E6%B3%A8%E3%80%89%E4%B8%8A-%E8%AC%9B%E8%AB%87%E7%A4%BE-%CE%B1%E6%96%87%E5%BA%AB-%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%96%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%82%BA%E3%83%BB%E3%83%93%E3%82%A2%E3%82%B9/dp/4062812525/ref=pd_ecc_rvi_2

354とはずがたり:2016/03/03(木) 14:08:55

(本屋のない街) 新刊巡り図書館と対立
http://www.asahi.com/articles/CMTW1603012800001.html
2016年3月1日14時39分

 「図書館に行けば、本も雑誌もタダで読める。これは本屋さんや作家にとって大変なことなんです」

 昨年10月、大阪市西区の市立中央図書館であった講演会の終盤、直木賞作家、朝井まかてさんは一瞬の沈黙の後、意を決したように切り出した。「本が売れないと食べていけない。図書館はせめて半年(新刊本の貸し出しを)待っていただけないでしょうか」

   ■    ・    ■

 本屋さんで本が売れない。要因としてネット書店や新古書店などの台頭に加え、公立図書館が利用者を増やすため新刊本などの貸し出しに力を入れるようになった影響との見方が出版関係者には根強くある。

 同じ月に東京都内であった全国図書館大会の「出版と図書館」分科会。新潮社の佐藤隆信社長は一部の新刊本について貸し出しを一定期間猶予するよう図書館側に求める考えを示した。

 相次ぐ発言の背景には出版不況がある。出版科学研究所によると、書籍と雑誌を合わせた「紙の出版物」の推定販売額は1996年をピークに下落。昨年は1兆5千億円と前年比5・3%減で統計を取り始めた50年以降で最大の落ち込みとなった…

355とはずがたり:2016/03/21(月) 19:35:50
おお,ご冥福をお祈りします。
てか苗字出光というのかと思って記事を読んでたら旦那は新出光(出光興産以外の各社製品を取り扱う燃料商社)の会長だとわ!!!!
殆どエネルギースレに投下しようと思ったけどこちらに投入。

作家の夏樹静子さん死去…「Wの悲劇」「蒸発」
http://www.yomiuri.co.jp/culture/20160321-OYT1T50019.html?from=y10
2016年03月21日 09時54分

 社会派推理小説の名手で、原作映画やドラマも人気を集めた作家の夏樹静子さん(なつき・しずこ=本名・出光静子=いでみつ・しずこ)さんが19日午前3時10分、心不全のため福岡市内の病院で死去していたことが分かった。


 77歳だった。通夜は24日午後6時から、告別式は25日正午から、いずれも同市中央区古小烏町70の1ユウベル積善社福岡斎場で。自宅は同市南区大池2の6の1。喪主は夫で新出光会長の芳秀さん。

 東京都生まれで、慶応大学卒。63年に結婚し、福岡市に移住。69年に母性をテーマにした「天使が消えていく」が江戸川乱歩賞候補となり、本格的な執筆活動に入った。

 73年に「蒸発」で日本推理作家協会賞を受賞。89年には「第三の女」がフランス犯罪小説大賞(ロマン・アバンチュール賞)を受賞した。

 82年の「Wの悲劇」は、薬師丸ひろ子主演で映画化された。原作を手掛けたテレビドラマ「弁護士朝吹里矢子」「検事霞夕子」も人気を博した。裁判に関心が高く、日本司法支援センター(法テラス)顧問も務めた。

356名無しさん:2016/03/26(土) 14:41:44
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160324/k10010454801000.html?utm_int=news-politics_contents_list-items_039
国会図書館に初の女性館長 羽入佐和子氏が就任へ
3月24日 16時31分
国立国会図書館の新しい館長に、お茶の水女子大学の元学長で理化学研究所の理事を務める羽入佐和子氏が、来月、女性としては初めて就任することになりました。
国立国会図書館の新しい館長に就任する羽入佐和子氏は67歳。お茶の水女子大学の元学長で、現在は理化学研究所の理事を務めています。
羽入氏は、24日の衆議院本会議で就任の人事が全会一致で承認されたのを受け、大島衆議院議長のもとを訪れました。そして「大変な重責だが、誠心誠意、務めさせてもらいたい」と話し、大島議長も「初めての女性館長で、多くの女性も期待していると思う」と激励しました。
羽入氏の人事は、来週、参議院本会議でも承認される見通しで、来月1日に正式に就任することになっています。
羽入氏は記者団に対し「男性も女性も利用しやすい図書館の環境作りに取り組みたい。激しい情報のデジタル化の動きに対応できるよう、職員の能力向上に努めていきたい」と抱負を語りました。

357名無しさん:2016/03/26(土) 17:33:12
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_date4&amp;k=2016032300296
国会図書館長に羽入氏=初の女性

 衆参両院は23日、議院運営委員会理事会をそれぞれ開き、国立国会図書館長に羽入佐和子理化学研究所理事を起用する人事を内定した。両院本会議の承認を経て、4月1日付で発令される。同館長に女性が就くのは1948年の開館以来初めて。任期は定められていない。
 現館長の大滝則忠氏は3月末で辞任する。(2016/03/23-11:24)

http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_date3&amp;k=2016032400845
羽入氏「利用しやすい図書館に」

 大島理森衆院議長は24日、国立国会図書館長に来月就任する羽入佐和子氏と会い、「国民に愛され、開かれた図書館となるよう期待する」と激励した。女性初の館長となる羽入氏は「大変な重責だが、誠心誠意努めていく」と抱負を述べた。この後、羽入氏は記者団に「男性も女性も働きやすい、利用しやすい図書館でありたい」と語った。(2016/03/24-19:16)

358とはずがたり:2016/04/04(月) 16:23:21
岩波書店「文学」、年内で休刊…「部数減少」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160403-00050101-yom-ent
読売新聞 4月4日(月)9時22分配信

 岩波書店の文学雑誌「文学」が、今年11月末刊の11・12月号で休刊することが分かった。

 戦中の休刊を挟んで80年以上の歴史を持ち、最新の文学研究の成果を一般読者に紹介する雑誌として親しまれてきたが、同社は「大学での文学研究に逆風が吹いている状況や出版不況により、部数が減少した」としている。

 同誌は、岩波書店が創業20年を迎えた1933年(昭和8年)、「純正なる文学理論の建設」などを掲げて創刊された。多くの研究者が論文を発表したほか、三島由紀夫をはじめ、著名な作家も執筆した。「思想」「科学」と並び、同社を特色づける雑誌の一つだった。90年から季刊、2000年から隔月刊。

 日本文学関連の雑誌では、「国文学」(学燈社)が2009年、「国文学 解釈と鑑賞」(ぎょうせい)が11年にそれぞれ休刊している。

359とはずがたり:2016/04/06(水) 14:59:53

ツタヤ図書館、小中学校で実質的なTカード勧誘活動を展開…教師は説明受けず憤慨
http://www.msn.com/ja-jp/news/national/%E3%83%84%E3%82%BF%E3%83%A4%E5%9B%B3%E6%9B%B8%E9%A4%A8%E3%80%81%E5%B0%8F%E4%B8%AD%E5%AD%A6%E6%A0%A1%E3%81%A7%E5%AE%9F%E8%B3%AA%E7%9A%84%E3%81%AAt%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%83%89%E5%8B%A7%E8%AA%98%E6%B4%BB%E5%8B%95%E3%82%92%E5%B1%95%E9%96%8B%E2%80%A6%E6%95%99%E5%B8%AB%E3%81%AF%E8%AA%AC%E6%98%8E%E5%8F%97%E3%81%91%E3%81%9A%E6%86%A4%E6%85%A8/ar-BBrp1T0#page=2
ビジネスジャーナル
株式会社サイゾー
7 時間前

「事前の説明なんか何もないですよ。卒業式前日の3月17日お昼頃でした。突然、『職員室に取りにきてください』と校内放送があって、バタバタと生徒に配っただけです。生徒には1枚の案内がついていましたが、担任の教師にはそれすら渡されませんでした」

 そう憤慨するのは、宮城県・多賀城市内にある小学校の女性教師である。生徒に配布されたのは、「読書通帳」なるシロモノ。最近各地の公共図書館で導入され始めている読書推進ツールなのだが、“ツタヤ図書館”で配布されたとなると、話は少しややこしくなってくる。

 それにしても、小学校の教室で生徒全員に配布されるのに、担任の教師がその内容について一切知らされないということがあっていいのか――。

●読書通帳で子供の読書習慣向上に寄与

 レンタル店「TSUTAYA」を全国展開するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)が運営する公共図書館、通称・ツタヤ図書館。宮城県多賀城市立図書館は、そのツタヤ図書館の全国3番目の事例として3月21日に多賀城駅前の新しいビルに移転、リニューアルオープンした。同館が、先にできた2館にはなかった新しいサービスの目玉として打ち出したのが、読書通帳である。

 読書通帳とは、図書館が発行する預金通帳スタイルの記録簿のことで、館内に設置されたATM(現金自動預け払い機)に似た機械にこの通帳を入れると、借りた本が随時記録される。

 図書館の利用者が「借りて読んだ本の一覧」を毎回記録することで、まるで貯金が増えるかのように目に見えるかたちで読書記録がつけられる。読書の動機づけや励みにするのが目的だ。とりわけ子供たちの読書推進に効果的なツールと関係者の評価も高い。

 開発販売しているのは、事務機で有名な情報商社の内田洋行だ。担当者は、こう話す。

「2月末現在、読書通帳は12の自治体で導入されています。だいたいどこでも小学生以下の希望者には無料配布していて、大人は実費負担です。特に、子供の読書推進に効果を上げていて、これによって大幅に子供の読書量が増えたところも多いです」

 その典型例が、2014年にリニューアルした大阪府の八尾市立・八尾図書館だ。新図書館への移転と同時に読書通帳を導入したところ、目覚ましい効果が出たという。

「児童書分野の貸出点数を見ますと、前年の13年度が17万4794だったのが、導入した14年度は32万3480と、2倍弱まで伸びています。施設が新しくなって全体の来館者が大幅に増えましたので、純粋に読書通帳だけの成果とはいえないですが、読書通帳導入によって児童の読書習慣の底上げ効果があったのは確かだと思います」(八尾図書館広報担当者)

 もともと、利用者が図書館で借りて読んだ本を手書きで記入する手づくりの読書手帳は全国各地であったが、手書きでは不便なため、図書館システムと連携して自動で印字できるように製品化したのが内田洋行の読書通帳だった。

 本を借りた際、カウンター横に設置されている読書通帳機に事前登録した自分の通帳を入れると、貸出日や本のタイトルが印字される。通帳1冊につき216冊のタイトルが記録可能だ。

360とはずがたり:2016/04/06(水) 15:00:04

●システム導入費用は600万円

 多賀城市が導入したのも同社製の通帳で、前述のように市内の小学生には学校を通して全員に無料配布されたほか、中学生及び未就学児童には、図書館窓口で希望者に無料配布中だ。大人は、実費相当の300円で購入できる。

 子供たちの通帳発行費用については、通帳広告欄に企業名が掲載されるスポンサーを募集して調達するのが一般的で、多賀城市の場合も地元の配電機器メーカーがスポンサーとなって、市内の小中学生7000人分の通帳発行費用210万円をまかなっている。

 気になるのは、読書通帳システムの導入費用だ。いったい、いくらかかったのだろうか。

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 同市教育委員会に問い合わせたところ、卓上型の廉価版を2台設置し、その税別の見積額は276万2900円。ほかにサーバー管理用端末及びそれらの設置費用、システム構築費用が本体よりも高い281万610円(税別見積額)もかかっている。税込みトータルで、およそ600万円である。

 内田洋行によれば、標準タイプの場合、システム費用込みの価格は1台500万円程度で2台目以降はその半額となるのが通常だという。つまり、卓上タイプを導入することで少し導入コストを抑えたのは確かだが、それでも、決して安いとはいえない。

 新図書館への移転にあたって3万5000冊の蔵書を追加購入したが、そのうち1万冊超は新刊ではなく中古本にして経費を削っていた。そんな節約志向の多賀城市とツタヤ図書館が、子供たちの読書推進効果が期待できるとはいえ、600万円もの費用をかけて新システムを導入するのは矛盾するように思えてならない。600万円あれば、1冊平均2000円の新刊を300冊も仕入れられる。新刊を購入せず、読書通帳を導入した意図はどこにあるのか。

●読書通帳配布の狙いはTカード会員の勧誘?

 図書館関係者は、読書通帳の問題点を次のように指摘する。

「図書館を訪れた利用者のうち、読書通帳を希望する人に配布することは特に問題ないと思いますが、学校単位で児童全員に配布するのはやりすぎです。全国初のツタヤ図書館である武雄市図書館では、Tカード機能付きなどの図書館利用カードを学校単位で市内全小学生に一括で申し込みさせたところ、『教育現場で子供たちにTカード会員の勧誘をするのは何事か』と激しい批判を浴びました。そこで多賀城市では、図書館利用カードの勧誘を学校では行わず、代わりに読書通帳を配布したのでしょう」

 ほかのツタヤ図書館同様、多賀城市立図書館でも図書館利用カードはTカード機能がついたタイプを選ぶ人が圧倒的に多い。読書通帳を配布された子供たちが図書館を訪れ、そこでTカード会員となる可能性は高い。

 市教委は、読書通帳を配布する狙いを次のように明かしている。

「読書通帳は、そのままでは使えないので、まずは図書館利用カードを作成してもらいます。読書通帳を利用者IDに紐づけ登録することによって初めて使用できます。読書通帳配布は、図書館の利用カード作成を促すということもひとつの狙いとしてあります」

 つまり、読書通帳を配布することで図書利用カードを作成させたいというのが本音なのだ。読書通帳という“エサ”を撒かれ、子供たちはそれを持って図書館に足を運ぶ。そこでは、ほとんどの子供たちがTカード機能付きの図書利用カードを選択する。事実、現時点までの図書利用カード作成者のうち、約9割はTカード機能付きを選択している。小学校で児童全員に通帳を配布することは、取りも直さず小学生にTカードを勧誘しているのに等しい。

 ツタヤ図書館で図書館利用カードに付加しているTカードについては、4月1日付当サイト記事『Tカード、ツタヤ図書館利用し会員拡大&個人情報収集…加盟店には多額負担強制の実態』をはじめとして何度か取り上げているように、加盟店で商品やサービスを購入してTカードを提示すると、購入額に応じてポイントを付与される代わりに買い物履歴がCCCに把握される。

361とはずがたり:2016/04/06(水) 15:00:18
>>359-361
 CCCは、その情報を自社のマーケティング戦略立案や会員への生活提案に使用するだけで、ほかの目的には一切使用しないとしているが、個人情報や行動履歴が筒抜けになっており、いつどこで漏洩するかわからないという漠然とした不安は、多くの人が抱くのではないだろうか。

 Tカードがそのような危うさをはらんでいるのに加え、ツタヤ図書館において読書通帳の情報まで紐付けられれば、新たな個人情報流出リスクを背負うことになるため、読書通帳について否定的な意見も出始めている。

●読書通帳で個人情報流出の危険がさらに高まるおそれ

 そもそも、読書通帳の「貸出履歴印字機能」は、図書館が堅持するべき「利用者の個人情報保護」という基本方針とは根本的に相いれないものだ。

 貸出履歴は、「他人に知られたくない個人情報」として、厳密に管理されることが求められる。その保証があってこそ、市民は安心して公共図書館を利用できる。しかし、その履歴が収集保存されてTカードと紐付けられることは、たとえCCCに情報が伝わらないとの規約があるにせよ、情報流出のリスクと比較考量して公共図書館の基本原則から大きく逸脱するのではないか。

 内田洋行の担当者は、履歴は保存されないと強調する。

「図書館システムに連携している読書通帳は、本を借りた直後から返却するまでのみ印字できる仕組みで、返却後はデータが削除されるため印字できません。利用者の皆さんは、借りた後すぐに通帳機で記帳されます」

 しかし、前出の図書館関係者は、それでも危険がないわけではないと指摘する。

「すでに、読書通帳の危険性はインターネット上でも話題になっています。結局、読書通帳専用のサーバーに一度は個人情報を送らないといけないため、その運用がずさんになされるとTカード機能付き図書館利用カードと同じく、その貸出データが流出するおそれはあります」

 このように、読書通帳導入によってTカード機能付きカードも含めて二重の個人情報漏洩リスクにさらされることになるのだ。ましてや、子供たちの個人情報については、極めて慎重な対応が求められる。それにもかかわらず、冒頭の教師が憤慨するように、なんの説明もなく生徒に無造作に教育現場で配布するという市教委の対応は、あまりにも配慮に欠けた行為で、批判されてしかるべきといえる。

 前出の教師はこう嘆く。

「子供たちに通帳と一緒に配布された案内書を見たところ、Tカード機能付きと普通のカードから選択できると書いてありましたが、そういうことも含め事前に説明はありませんでした。私たち教師も、Tカードについては何も知らないのです」

 もちろん、子供が図書館利用者カードを作成するには、保護者の同意が必要とされてはいるものの、学校で配布する以上、教師にも情報提供が必要だったのではないか。

 次回は、読書通帳を導入した自治体で起きた、とんでもない不正行為事件を紹介したい。
(文=日向咲嗣/ジャーナリスト)

362名無しさん:2016/04/16(土) 16:02:00
「デブ男性誌」、好調を支えるしたたかな戦略
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160414-00113637-toyo-bus_all

363名無しさん:2016/04/30(土) 09:56:48
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160428-00000050-jij-n_ame
米アマゾンに返金命令=子供の無断購入で―連邦地裁
時事通信 4月28日(木)10時51分配信

 【シリコンバレー時事】子供が親に無断で携帯端末用ゲームのアイテムなどを購入し、高額請求された問題をめぐり、米連邦取引委員会(FTC)が米アマゾン・ドット・コムに返金を求めた訴訟で、ワシントン州の連邦地裁はアマゾンに返金を命じた。

 FTCが27日発表した。

 FTCによると、アマゾンのサービスでは、一度パスワードを入力すると一定時間は再入力の必要がなく、子供が親のアカウントを使い、勝手にアイテムなどを購入するケースが相次いでいる。1600人近くが返金を求めているとされ、連邦地裁が数カ月以内に返金額を決定する。

364とはずがたり:2016/05/16(月) 19:50:59

書籍にまつわる都市伝説の真相--委託販売、再販制度は日本だけなのか
http://japan.cnet.com/sp/ebook/35029694/?tag=cleaf_relstory_manual(1)
http://japan.cnet.com/sp/ebook/35029762/?tag=cleaf_relstory_manual(2)
http://japan.cnet.com/sp/ebook/35029912/?tag=cleaf_relstory_manual(3)
林 智彦(朝日新聞社デジタル本部)
2013/03/19 14:22(1) 03/21 15:21(2) 03/26 10:15(3)

海外の(電子)書籍をめぐる2つの「都市伝説」

 電子書籍について語る解説や評論には、くりかえし目にする「通説」がいくつかある。その中でも最もよく聞かれるのが、次の2つである。

 「日本の書籍流通のあり方は、世界の中で特殊であり、本の売り上げ不振の原因となっている。それがまた、電子書籍普及の障害にもなっている」。「米国、欧州とも電子書籍の価格を出版社が決める『エイジェンシー・モデル』は違法ということになった」。

 この2つの通説は、さまざまな形に姿を変えながら、日本の電子書籍に関する議論の前提となってしまっている。政府・民間の各種報告書でも、話の「枕」的に使われることが多い。

 しかし、実はこの2つとも、事実に反するのだ。今回は、誰もが事実だと思っているこの2つの「都市伝説」について、真実を明らかにしてみたい。

「委託販売」と「再販制度」

 議論の前提として、日本の書籍市場について簡単に説明しよう。日本の書籍市場については、2つのキータームで説明されることが多い。「委託販売」と「再販制度」だ。

 書籍の委託販売とは、小売店がメーカー(この場合は出版社)の代理となって商品を販売する契約のことで、小売店は売れ残りを一定期間後に返品できる。返品の期限によって、「新刊委託」(約100日後〜1年後など)、「長期委託」(4〜6カ月まで返品可能)、「常備寄託」(1年後まで返品可能)などがある。括弧内の条件は取次会社と出版社が交わす契約によって異なる。

 委託販売の対義語は「買切販売」で、日本でも岩波書店など一部の出版社は買い切りを原則にしており、通常の本は委託で出している出版社も、図鑑など、一部の商品を買い切りにすることもある。

 再販(売価格維持)制度とは、「メーカーが最終小売価格(再販価格=定価)を指定していい」とする制度のことだ。一般に、メーカーが小売価格を指定することは、独占禁止法違反とみなされるが、独禁法には適用を除外されている品目がいくつかあり、書籍もそれに含まれている。

 つまり日本ではメーカー(出版社)が定価を決めていい、とされているわけだ(ちなみに「定価を定めないのは違法」という誤解をよく目にするが、再販制度は「定価を定めた契約をしてよい」というもので、定価を定めない契約をしてももちろん合法である)。

 なお、委託販売は1908年に始まり、再販制度は1915年、岩波書店が業界内協定(紳士協定)として始めたのがルーツとされる。1952年には独占禁止法で正式に法制化された(以上は『日本雑誌協会 日本書籍出版協会50年史』Web版より)。

… ともあれ、筆者は2009年頃にこの件が話題となって以降、「パブリッシャーズ・ウィークリー」などの専門紙から、ニューヨーク・タイムズ、ワシントン・ポストなど一般紙に至るまで、関連記事についてはそれなりの注意を持って観察してきた。それだけでなく、米国の出版界について書かれた書籍については、ここ数年内に刊行されたものに関しては、入手が容易なものはかなりの数、目を通したつもりだ。日本語の文献でこの件に触れたものは非常に少ないが、それについても目に付く範囲で読んだ。

これまでのところ、その中に「米国の書籍流通は買い切りである」と書かれたものをいっこうに発見できないでいる。それどころか、逆のことを示唆するものばかりが目につくのだ。

「書店は一般書仕入れにあたって、さまざまな条件付き(中略)にもせよ、出版社の発送伝票の日付けを基準にして四か月以降から一か年以内の範囲であれば、売れ残った本を出版社へ返品することは自由にできる」(金平聖之助『アメリカの出版・書店』44ページ)

365とはずがたり:2016/05/16(月) 19:51:32

「出版界にとって最大の悩み、難問のひとつである返本の対策として、一九八一年からハーコート・ブレス&ジョーバノヴィッチ(HBJ)社は、自社発行のハードカバーの卸について(中略)完全買切制への以降に踏み切り、出版界に大小さまざまな波紋を投げかけたのであった(中略)HBJ社の買切制導入以前の段階においても、二〇〇社余りの小規模の専門書出版社は、完全買切制を実施していたが、主要一般書出版社としては、HBJ社が第一号と言える(中略)だがHBJ社につづいて買切制を導入する出版社は皆無に近いまま、HBJ社も早々にして買切制を打ち切らざるを得なくなった」(同書48-49ページ)
 同書は1992年刊行なので、情報が古い可能性も考えられるが、最近の英語の文献をあたっても、次のような記述が見られるばかりだ。

「他のほとんどの産業と違って、出版産業は小売や卸売からの無制限の返品を受け付ける。実質的に、あらゆる本は委託で販売されているのだ。(Unlike most other industries, publishing allows unlimited returns from its retail and wholesale customers. In essence, every book sold is on consignment.)」
「出荷された月末から30日以内の支払いを約束するNet 30が、ほとんどの出版社の契約条件となっている。だが書籍では、実際の支払いは90日-120日後にしか実行されない。(Net 30, or payment within thirty days of the end of the month in which a book is shipped, is the norm that most publishers stipulate as their terms. In the book industry, though, most accounts actually pay in 90-120 days.)」 (以上は"Publishing for Profit" by Thomas Woll, 2010 AP通信は同書を「出版産業のバイブル」と称賛したとのこと)
「書籍は1930年代以降、返品可で販売されている。大恐慌のまっただ中、一部の出版社が書店に冒険するインセンティブを与えようと決意したのが始まりだ。われわれは、以来このイノベーションの影響下に置かれたままだ。 (Books have been sold on a returnable basis since the 1930s when, in the depths of the Depression, some of the major publishers decided to offer accounts an incentive to take greater up front risks. We have been living with the aftermath of this innovation ever since.」) 『"The Book Publisher's Handbook" by Eric Kampmann, 2007』
「書籍産業は返品という伝統において少し奇妙な業界だ。書店や取次は、売れなかった本を出版社に戻せば返金を受けられる。この慣習は、米国では19世紀半ばに導入されて以来、1930年代まで断続的に用いられ、サイモンシュスターが1943年、「ワン・ワールド」という本で完全返金保証をしたときに概ね制度化された。(The book industry is somewhat unique in its tradition of returns. Retailers and wholesalers are generally allowed to return unsold books to publishers for credit. )『"Reluctant Capitalist" by Laura J. Miller, 2012』
 関連文献で見る限り、この点では英国の出版界も基本的には同じ仕組みを採用している。主に英国の観点から出版界の基本を説いた『" Professional Guide to Publishing" by Gill Davies and Richard Balkwill, 2011』は、こう言う。

「出版における返品可の取引実態を初めて知ると、多くの人は驚く。出版社は小売業界のプライベート銀行のようだが、本当の銀行と違って、すばらしく儲けているわけではない」
 これなどは、方向性は異なるが、第1話でも触れたジャーナリストの佐々木俊尚氏のいう「ニセ金化」を彷彿とさせる表現である。

 少し前になるが、ブルームバーグによると、2008年、大手出版インプリントのハイペリオンの創設者が、やはり大手のハーパーコリンズに移り、買切制度を導入しようとした、という報道もある。しかし、同記事の中で、業界誌パブリッシャーズウィークリーの記者は、うまくいく望みは薄い、と示唆している。

 この記事で注目すべきは、以下の件であろう。

2005年の返本は4億6500万部、31%にものぼった(中略)(返品を許す販売の仕組みは)エネルギーの無駄遣いでしかないし、もっと悪いことに、本の作りすぎを促進する。結局その大部分は、ゴミ箱行きになる。

366とはずがたり:2016/05/16(月) 19:51:57
 「同じ委託販売といっても、米国のそれは短期、日本は長期、という違いがあるのではないか」とも考えられるが、各種資料を読むと、米国においても返品期限は契約によって異なり、かなり弾力的に運用されているらしい。

 例えば、2002年、コストコの平均陳列期間は6週間だった。(中略)モール内の書店の(中略)1990年代の典型的な陳列期間は3カ月から6カ月だった。スーパーストア(筆者注;1990年代に広まった郊外型の大型店舗)の同期間の平均値は6カ月から12カ月だった。独立系書店の陳列期間は当然、店によって大きく異なる。手っ取り早く売り上げを上げたい書店は短く、おすすめの本を細々と売りたい書店は何年も陳列する『Reluctant Caplitalists by Laura J. Miller』

通念に反して、米国やイギリスの書籍市場は、一種の「委託制度」を採用していることは間違いなさそうだ。

… ちなみに、返本率について述べておくと、年によって、書籍の種類によって違うが、日本ではすべての本の平均が約4割、米国ではハードカバーの返本率は約4割とされており、この点でも大きな違いはなさそうだ(米国の返品率は"Merchants of Culture" by John B. Thompson)。

「定価」も多数の国が採用

 「再販制度」や「定価」についてはどうだろうか?

 日本の出版業界の批判者の多くが、再販制度や定価に批判的であるが、前出のOECDのレポートは、次のような表を紹介している。

http://tohazugatali.we b.fc2.com/book/hayashi_oecd.png

この表は、OECD加盟国(50カ国)の全部をカバーしたものではない。しかし、対象の26カ国のうち実に18カ国が、なんらかの形で定価(Fixed Book Price)制度を採用している。OECDのレポートは、次のように説明している。

定価制度は、世界中の多数の先進国で、書籍産業が発達するのと並行して(普及した)。マスマーケットに向けた、より人気のある「ブロックバスター」を扱う書店や出版社が、高品質の、より文化的に価値のある本を脅かすのを防ぐため、書店団体と出版社団体の間で結ばれた業界協定によって、最低小売価格または「底値」が固定されたのが始まりである(46ページ)。

 ここにも見られるように、同じ「本の価格を固定する」制度といっても、すべての国が日本と同じような制度を導入しているわけではない。

 日本の再販制度は、法制化されたものだが、法律上の手当をせず(戦前の日本のように)業界内の協定で取り決めている国もある。また価格固定についても、売り出す価格そのものではなく、割引は許容しながらもその最低価格を定めたり、定価販売の期限を切る(時限再販)など、数値や時間に幅を持たせている場合がある。法制化されている場合でも、日本のようにそれ以外の契約ができる(つまり罰則はない)国と、フランスのように、違反者には罰金刑が課される国がある。

 しかし、いずれにしろ、本に「定価」を定めている国は、世界的にみて少ないわけではない、ということだけは言える。


これまで見てきたように、米国(そして英国)も、一種の委託販売制度を採用している。返本期限の長短などの違いはあるが、英米ともに返本の山に悩まされる関係者がいる。「商業主義の本ばかり売れる」「書店がどんどんつぶれている」などという悩みも、ほとんど同じである。参考書籍の中には、注文した書籍の支払いを遅らせる、日本でいう“延べ勘”や、そもそも支払いをしないで、全品を返本する書店の例などが挙げられていた。

 また「定価」についても、日本と同様に、固定価格制度を導入している国は多数あるのだ。



367とはずがたり:2016/05/16(月) 19:52:22
>>364-367

参考文献
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Department of Justice. “USDOJ: Antitrust Division U.S. v. Apple, Inc., Hachette Book Group, Inc., Et Al..” Department of Justice. Accessed March 17, 2013.
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山田順『出版・新聞絶望未来』, 東洋経済, 2012
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服部有希“【フランス】 電子書籍の価格規制に関する法律.” 外国の立法, January 1, 2012.
服部有希 “フランスにおける電子書籍の価格規制―電子書籍と再販制度について―.” 外国の立法 no. 2012 (May 31, 2012): 1-11.
梶善登 “諸外国の書籍再販制度.” レファレンス (April 15, 2009): 1-25.

368とはずがたり:2016/05/18(水) 10:33:41
「出版不況」は本当か?--書籍まわりのニュースは嘘が多すぎる
http://japan.cnet.com/sp/t_hayashi/35053097/
林 智彦(朝日新聞社デジタル本部) 2014/09/02 08:00

369とはずがたり:2016/05/27(金) 09:15:45
アマゾン直取引&「取次外し」で出版社が大幅売上増…取次、無用の長物化で存亡の危機
http://www.excite.co.jp/News/column_g/20160527/Bizjournal_mixi201605_post-6667.html
ビジネスジャーナル 2016年5月27日 06時13分 (2016年5月27日 08時10分 更新)

 アマゾンジャパン(以下、アマゾン)は昨秋から今春にかけて、中小零細出版社を対象に「和書ストア売り伸ばしセミナー」「和書ストア販売促進セミナー」などとうたった催しを開催している。このセミナーの実態は、アマゾンの直取引システム「e託販売サービス」に出版社を勧誘するものであることは、当サイトでもこれまで伝えてきた通りだ。しかも、アマゾンは昨今の出版取次の破綻を追い風に、こうしたセミナーを活用して出版社との直取引契約を増やしてもいる。

 では、なぜ出版社はアマゾンの勧誘に乗ってしまうのか。その実態を探るために、セミナーに出席した複数の出版社の出席者に話を聞いた。彼らの証言から、巧みな言葉を使って版元を勧誘するセミナーの実態が明らかになった。

 今回は5月13日付当サイト記事『アマゾン、驚愕の取次中抜き&直取引勧誘セミナーの全貌!公然と取次の限界を指摘』に引き続き、詳細にメモをとっていた3氏の話を軸にし、このセミナーの実態を暴露する。

●e託利用で売上アップ?

B氏 開始から30分が経過し、ここからが本番でした。まず、e託販売サービスを実施している出版社としていない出版社の年間売上アップ率のグラフが掲示されました。年間5000万〜8000万円をアマゾンで売り上げている出版社で14年と15年の数値を比べたところ、「未利用」は5.9%アップ、「利用」は11.1%アップしているというのです。

 最初に利用するとこれだけ伸びると印象付けてから、e託のアカウント数(2015年、個人も含む)は3500と12年に比べて15.5%増加し、登録タイトル数も33万5000点(15年)と12年に比べ31.9%増と説明。…

取次業者の栗田出版販売や太洋社の破綻の後にアカウント登録数が伸びていると明かし、利用出版社が増えていることを強調しました。

A氏 利用者が増えているのは、(1)すぐに在庫できる(取寄せ発注がなくなるので、搬入リードタイムが速くなり、機会損失を最小限に留められる)、(2)カートを維持できる(e託セントラルという専用ポータルサイトで在庫ステータスを変更できる。出版社には在庫があるのにアマゾンに在庫がないという状況を極力減らすことができる)――というのが理由だそうです。

 このe託セントラルに直取引する商品を登録すると、翌日もしくは翌々日から注文が飛んでくるそうです。この注文は週3〜5回あるようです。基本的には営業担当者が専用のポータルサイト上で注文に回答するそうですが、契約する出版倉庫会社に発注権限を渡して倉庫側に出荷を任せるという方法もあるそうです。

 また、大村紙業と京葉流通倉庫はアマゾンと直接電子情報をやり取りしているそうです。両社はそれを活用してe託プロという仕組みを出版社に提供しているのですが、「この2社以外の倉庫会社と契約している場合は倉庫の移転を検討しては?」とまで言いだしたのです。さすがにこれは言いすぎです。アマゾン1社のために、倉庫を移転しろと言っているようなものです。何様なんでしょうか。

C氏 怒涛のようなe託プッシュはまだ続きます。仕組みの次は条件の話です。「歩戻しなし」「ジャンル別掛け率なし」「地方格差是正金なし」「在庫保管費なし」「「納入手数料なし」と取次と出版社における取引条件のなかで出版社が支払っている項目を次々に挙げて、それらをアマゾンは一切頂きません、と条件の良さを訴えるのです。

 そして、「正味は60%(出版社の取り分が販売金額の60%)で、年会費9000円だけお支払いください」と言うのです。しかし、支払いスパンは60日と短く、有料の販売分析レポートも無料で提供すると一気呵成にまくしたてるのです。

●怒涛の勧誘

B氏 次に、テレビショッピングのような話になりました。「在庫ステータスを変更できる」「搬入リードタイムが速くなる」「支払は60日後」「返品率は下がる」「販売データは無料」などとメリットとなる項目を整理し提示して、「これだけではありません。なんと、今日来てもらったお客様にだけ、特別な条件を用意しました。全商品を登録していただければ、特別正味66%にさせていただきます。だいぶがんばらせていただきました」と勧誘するのです。

370とはずがたり:2016/05/27(金) 09:16:51

C氏 私が出たセミナーでは、特別正味に加えて、今回e託を登録した出版社に対して「マニュアル発注対応依頼窓口」のモニターになってほしいという説明もありました。アマゾンは注文を自動化し、著者のテレビ出演などによる急な書籍の需要増にもシステムで十分対応できると言っていましたが、おそらく対応できていないのでしょう。アマゾンはそうした事態に対応するため、事前に出版社からパブリシティ情報を受け付ける窓口を設けるそうです。そのためのモニターを今回契約した出版社に頼んだのです。しかも、モニターに参加できることがあたかも出版社には特典であるかのように話していました。

A氏 私が出たセミナーでは、その話は出ませんでした。特別正味の紹介後は、e託を利用している出版社のアンケートが紹介されただけです。アマゾンに都合のいい話ばかりが発表されていました。

 たとえば、「取次経由だと売れる新刊も歩戻しを取られる。入金もかなり先」というX社や、「支払いサイトが短くてありがたい」というY社の話がありました。確かに新刊委託時には歩戻しが取られますが、注文扱いの商品は歩戻しが付きません。さらに、アマゾンは入金が早い(60日後)という話も、通常であれば新刊委託の場合は7〜8カ月目の支払いとなる点はその通りです。ただ、注文扱いの商品は取次から60日後には支払われます(30%の支払い保留などがある場合は70%分だけ)。注文扱いの商品は、アマゾンの条件と比べてそれほど悪いものではないのです。

 アマゾンが言いたいのは「新刊委託の条件は取次よりも良いので、新刊から取次を通さずに全商品を直取引でやりましょう」ということなのです。取寄せ注文で販売機会をロスしているとか、アマゾン経由の注文が取次のキャパシティを超えたとか、取次よりも取引条件が良いという一連の話は、すべて既存の取次流通の不備・限界を指摘したものです。「今の出版流通の状況はひどい」「これではどんどん売上が下がってしまう」と出版社の危機感を煽るのです。

 その一方で、アマゾンは取次の条件よりもちょっと上の数字を提示し、直取引で売上が伸びる事例をいくつも紹介し、最後にはアマゾンの直取引は有効と出版社に思わせる、それがこのセミナーの巧妙なところなのです。
知り合いの小零細出版社は迷いもなく、アマゾンと直取引を開始しました。「1年後は正味が66%から60%になるかもしれない、それでもいいのか」と聞くと、「小零細出版社にとって、このタイミングを逃すと66%という話はもうこないだろう。確かに、1年後にそうなるおそれもあるが、書店での売上が落ちていく以上、ネット書店の売上を上げるしか選択肢はないのではないか」と話していました。

●取次への不満

B氏 私も出版社アンケートの紹介を聞きました。本当かどうかはわかりませんが、直取引の条件よりも、返品や在庫管理など販売面でメリットを感じる出版社が多かったと思います。それは、現在の出版流通に抱く不満の裏返しと捉えることができます。以下はその声の一例です。

「在庫ステータスを素早く変更できる。在庫状況をリアルで確認できる」
「無駄な返品がない。販売状況が『見える化』されている。取次のあやふやな在庫管理には閉口していた」
「注文状況がタイムリーにわかって在庫を補充してもらっている。取次経由だと新刊を入れてもアマゾンでの販売が1カ月以上かかったこともあった」
「取次経由だと販売機会を逃すことが多い。e託を活用すると、取次や書店に頼らない営業戦略を構築できる。規模も小さく、書店への営業力も小さい場合はネット書店での販売は生命線。e託の利用は将来の生き残りに大きく寄与する」

 これが本当に出版社の声かどうかはわかりませんが、返品率の低さとタイムリーな在庫補充が出版社にとって魅力になっているようです。

371とはずがたり:2016/05/27(金) 09:16:58
>>369-371
●「三方よし」になるのか

 以上がアマゾンセミナーの大まかな話の流れである。昨年と今年開いたセミナーで、内容が多少異なっているようだが、e託サービスに関してはほぼ同じ説明で、質疑応答で会を締めたという。

 アマゾンは本セミナーの初めに「三方よし」という話を持ち出していた。つまり、e託が「出版社よし」の施策だというのだ。もし、本当にそう考えているのであれば、1年後に66%から60%に下げるようなことはしないだろう。もし、下げた場合は、この「三方よし」の話は嘘で、単なる客引きの口上だったと判断できる。注目すべきは、昨秋のセミナーで直取引を開始した出版社だ。今秋に1年を迎えるタイミングでアマゾンはどう交渉してくるのだろうか。

 セミナーの質疑応答で「今回は66%だが、1年後には60%に戻されるのか」と質問した出版社があった。アマゾンの担当者の回答は「必ず戻さないとは言えない。物価等の変動がある。だが、必ず説明はする」と言葉を濁していたそうだ。1年でそれほど物価は変動しないだろう。「三方よし」というのなら、1年後くらいは保証してほしいものだ。
(文=佐伯雄大)

372とはずがたり:2016/05/27(金) 09:42:30
2016.05.19
紀伊國屋書店、売上減地獄か…ジュンク堂、赤字常態化でも異常な大型店出店連発の危うさ
http://biz-journal.jp/2016/05/post_15142.html
文=佐伯雄大

 東京では5本の指に入る大型書店、紀伊國屋書店の新宿南店(1245坪)が事実上閉店する。7月末をめどに1〜6階の売り場のうち、6階の洋書売り場を残してすべて閉店するという。5月13日付朝日新聞が報じた。

 筆者が新宿南店閉店の話を聞いたのは、昨年11月。ある出版社幹部が「確かな筋からの話。理由は家賃が高くて契約を更新できないから」と耳打ちした。
「確かに、2012年3月末にジュンク堂書店新宿店が撤退したことで、専門書の需要が南店で高まっていました。ちょうどその年の2月下旬くらいに紀伊國屋は出版社を集めて、新宿本店と南店のリニューアルを発表しました。南店は3階にタリーズコーヒー(20坪)を設置するのと同時に、イベントスペース『ふらっとすぽっと』を設けました。ほかにも2階や6階にイベントのフリースペースを設けて、出会いの場としての書店を演出していました。3階や6階のイベントスペースなどではとてもお世話になったのですが、ジュンク堂書店が撤退しても店舗経営は芳しくなかったようですね。黒字になった年はあまりなかったそうです。特に家賃が高く、近年は売上も落ちていたようですから、相当厳しい状況だったと思われます」
 別の出版社の営業担当者も語る。
「20年の東京オリンピック開催が決まったのが13年9月。翌年、新宿南店は和書と洋書を販売していた6階を、14年5月にすべて洋書売り場にすると発表しました。東京オリンピックに向けて、海外からの訪日客が増えることを見越しての施策だと言っていました。その意味合いから、6階の売り場は残したのでしょう。もともと新宿には新宿本店という紀伊國屋の本丸があります。1996年にオープンした時、なぜこんな近距離で大型店を出店するのか、新宿本店と食い合うのではないか、と出版社は疑問に思っていました。おそらく本丸がある『新宿』で、他の大手書店に大型店は出店させないという陣取り合戦だったように思います。その翌年、97年にはジュンク堂書店が池袋に1000坪で大型店を出店しました。2000年以降は紀伊國屋やジュンク堂書店、TSUTAYAなどが競って大型店を出店し始めたと思います」

総売り場面積拡大でも売上減

 また、ほかの出版社幹部は、紀伊國屋の厳しい経営環境について次のように明かす。

「南店の事実上の撤退を決断したのは、ビルオーナーである東神開発との契約がまとまらなかったためですが、売上の減少が相当堪えていたようです。紀伊國屋の高井昌史社長が14年の講演会で、驚くべき数字を発表しています。紀伊國屋の店舗売上です。96年は37店(1万1009坪)で年間584億円でしたが、13年は64店(3万89坪)で年間579億円に減少したのです。店舗数は1.7倍以上、総売り場面積に至っては2.7倍以上に増えているにもかかわらず、売上が落ちてしまった。
 新宿地区でも、1996年は新宿本店1店(1030坪)で119億円を売り上げていたのが、2013年は南店を含む2店(2813坪)で107億円と、店舗も売り場面積も倍増しているのに売上は減少しています。同じ売上を上げるのに、単純計算で倍以上の経費がかかっているのです。約20年経って売上がどんどん落ちるなか、黒字どころか大きな赤字が出ていたことは想像に難くないでしょう」
 冒頭の出版社幹部は、「南店は8月までに撤退するそうです。そのあとには、家具大手ニトリが入る方向で調整に入っているようです」とも明かす。ニトリといえば、昨年に東京・銀座、今年には池袋と、都市部への出店を加速させている企業。南店の売り場面積はまさにうってつけのように思える。

373とはずがたり:2016/05/27(金) 09:42:46
 ただ、南店が出店した1996年は出版界の推定市場規模がピークを迎えた年である。それ以降、市場は下降トレンドを今も続けている。翻って、書店はその頃から大型化がどんどん進んでいった。今や1000坪の書店も珍しくない。その急先鋒が、ジュンク堂書店(現・丸善ジュンク堂書店)である。
「ジュンク堂は97年に池袋本店、99年に大阪本店、2001年に福岡店出店のほか、池袋本店の売り場を倍増させるなど、次々に大型店を出店していました。どこにそんなお金があるのかと思っていたら、池袋本店を増床したころに財務状況が悪化してその年だけ、社員にボーナスを支払うことができなかったのです。ただ、ジュンク堂の工藤恭孝社長はキクヤ図書販売の創業家の次男で、長男の俊彰氏はキクヤ図書販売やブックローンの社長です。図書の月賦販売で大儲けしたブックローンの資金がメインバンクにたまっているそうで、キクヤ図書販売から独立して創業したジュンク堂書店を創業した恭孝氏も、無利子に近い待遇で融資を得ていたそうです」(出版社社員)

体力を失う取次

 また、ある取次関係者は書店の大型化について、こう指摘する。

「書店のような小零細企業に、出店費用を工面できるほどの資本力はありません。出版市場が右肩上がりの頃は取次が率先して付き合いの古い地元書店に多店舗化をもちかけ、新規開店費用のうち、初期在庫の支払いを優遇する措置を施していました。つまり、売り場面積によって変わりますが、数億円もの初期在庫を1〜2年は棚上げにして、その後に12回などの分割で支払ってもらう、というやり方です。取次の売上もどんどん上がるのだから、そうした支援は惜しみません。
 まさに出版バブルですが、ジュンク堂の場合は市場のピークを過ぎていました。それでも、新規出店の支払いで、メイン取次である大阪屋に相当優遇してもらっていたと聞きました。取次という支援者がいるからこそ大型出店が可能なのです」
 この話は出版業界では有名な話である。初期在庫の支払いを2〜3年棚上げし、その後も24回払いなどの分割で支払うという出店の方法だ。
 しかし、その資金をバックアップしていた取次の大阪屋、さらには栗田出版販売や太洋社も破たんしている(大阪屋と栗田は合併し大阪屋栗田に)。この出店策が経営にどれだけ影響したかは別として、今の取次にそれだけ書店の面倒をみる体力がなくなってきていることは明らかだろう。
 資金力のあるトーハンは例外かもしれない。書店を子会社化するという将来を見越した投資を行っている。日本出版販売もトーハンに比べて資金力は見劣りするが、同様に書店を子会社化している。それでも、これらの子会社の書店は不採算店を整理こそすれ、積極的な出店策を取るようなことはしていない。昨年に創業の地・池袋から撤退を余儀なくされたリブロも、次の候補地を見つけられていないようだ。

ジュンク堂、大型店舗を次々出店

 一方で、ジュンク堂はこの情勢とは真逆の方向に舵を切っている。なんといっても09年に大日本印刷に買収してもらい、潤沢な資本力を得たのが要因だろう。丸善CHIグループの傘下に入った後、リアル書店部門である丸善書店とジュンク堂書店のトップには工藤氏が就任した。MARUZENや丸善、MARUZEN&ジュンク堂書店、ジュンク堂書店などの屋号で出店してはいるものの、実質は工藤氏の采配による出店だ。それに、売り場を見ればまさにジュンク堂のつくりであり、工藤イズムがそこに体現されている。

 振り返ってみると、12年1月期は仙台本店(949坪)、甲府店(780坪)など、13年1月期には新潟店を1615坪にリニューアルしたほか、1220坪のMARUZEN広島店、15年1月期には滋賀草津店(658坪)や那覇店(2003坪)をリニューアル、16年1月期にはMARUZEN名古屋本店(1474坪)、丸善京都本店(1000坪)、高松店(1100坪)、名古屋栄店(600坪)など数多くの大型店を出店した。14年1月期、15年1月期は小休止したものの、16年1月期は出店ラッシュとなったうえ、17年1月期の今期も東京・立川の高島屋に出店したほか、わかっているだけで千葉や明石などでの出店も予定されているようだ。

374とはずがたり:2016/05/27(金) 09:43:08
>>372-374
 書店勤務経験のある出版社営業幹部は言う。
「丸善書店とジュンク堂書店が合併する際に発表された決算では、ジュンク堂書店は9500万円の営業赤字。一方の丸善書店は3億7200万円の営業黒字でした。また、連結対象となった丸善CHIグループの店舗事業をみると、12年1月期は7億3400万円の営業赤字、13年1月期も2億6300万円の営業赤字、15年1月期も6400万円の営業赤字、16年1月期も3億3500万円の営業赤字。8500万円の営業黒字を出した14年1月期は出店を控えめにしていたのが要因でしょう。大型店を出せば、あっという間に赤字になる金額です。
 これだけ赤字を出し続けるのですから、もはや1000坪もの大型書店は商売として成立していないのかもしれません。現に紀伊國屋は3年前のグランフロント大阪店を最後に、1000坪を超える店は出していません。南店もいい引き際だったのではないでしょうか。市場が縮小するなか、大規模書店を出しても、もはや利益は出ないことをわかっているのかもしれません」

書店の大倒産時代到来も

 売り場規模別に日本のトップ5の書店をみると、次のようにジュンク堂の名前が並ぶ。
・1位:MARUZEN&ジュンク堂書店梅田店
・2位:ジュンク堂書店福岡店
・3位:ジュンク堂書店那覇店
・4位:ジュンク堂書店池袋本店
・5位:MARUZEN&ジュンク堂書店札幌店
 それも、ほとんどが2000坪超もしくはそれに近い坪数である。
 さらに丸善ジュンク堂書店の大型店は次の通りだ。
ジュンク堂書店新潟店(1615坪)、丸善丸の内本店(1599坪)、ジュンク堂書店三宮店(1500坪)、同大阪本店(1480坪)、MARUZEN名古屋本店(1474坪)、ジュンク堂書店難波店(1400坪)、MARUZEN広島店(1220坪)、ジュンク堂書店仙台本店(1200坪)ジュンク堂書店ロフト名古屋店(1200坪)、ジュンク堂書店多摩センター店(1140坪)、MARUZEN&ジュンク堂書店渋谷店(1100坪)、ジュンク堂書店吉祥寺店(1100坪)、ジュンク堂書店高松店(1100坪)、ジュンク堂書店旭川店(1041坪、フランチャイズ)、MARUZEN松本店(1050坪)、丸善京都本店(1000坪)

 ここに挙げただけでも3万坪にも上る。1000坪に100万冊という丸善京都本店の蔵書数を参考に単純計算すれば、3000万冊もの出版物の在庫が丸善ジュンク堂書店にある。
 果たして、丸善ジュンク堂書店の戦略は今後も続けられるのだろうか。同社の売上高は800億円弱、大日本印刷グループの文教堂を含めれば約1000億円になる。出版市場は1兆5000億円、同グループの書店売上はその15分の1以下で7%弱にすぎない。それを考えれば、自社の占有率を高めるのがまずは先という考えなのだろうか。
 
 営業赤字体質のビジネスモデルを拡大し続けても平気とは考えにくい。大型店というビジネスモデルがすでに破たんしているのであれば、書店の大倒産時代が到来することも考えられる。
 1650坪のジュンク堂書店新宿店が閉店した時、大量の返品が小零細出版社を襲った。1245坪の紀伊國屋書店新宿南店が閉店する時も、同様の影響が予想される。そして、大型店の大閉鎖の波が襲来すれば、数多くの小零細出版社が連鎖倒産するのは間違いない。紀伊國屋書店新宿南店の撤退は、その予兆といえるのではないか。
(文=佐伯雄大)

375名無しさん:2016/05/28(土) 19:51:08
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1605/27/news116.html
2016年05月27日 15時43分 更新
電子コミック「11円」セールで売り上げ3億円超 トップ作家に印税1億3000万円 「常識打ち破る数字」
佐藤秀峰さんによると、電子コミック131冊を各11円で販売するセールの効果で、1カ月の売り上げが3億円を超えたという。「この結果がすべての漫画家にとって希望となることを願っています」。
[ITmedia]

 電子コミック販売サイト「漫画onWeb」や電子書籍取次サービス「電書バト」などを運営する漫画家の佐藤秀峰さんは、2月に伝書バトが実施した、電子コミック131冊を各11円で販売するセールの効果で、2月の売り上げ総額が3億円を超えたことを明らかにした。売り上げトップだった佐藤さん本人には、1億3000万円以上の印税が入ったという。

 出版不況の中、この結果が「すべての漫画家の希望となることを願っている」としている。

 セールは、「楽天Kobo電子書籍ストア」で2月2日から1カ月間実施。「海猿」(佐藤秀峰作)、「禍々しき獣の逝く果ては」(楠本弘樹作)、「あいこのまーちゃん」(やまもとありさ作)など42タイトル・合計131冊を各11円で販売した。

 2月の売り上げ総額は3億円を超え、各作家が受け取るロイヤリティ額は、トップの佐藤さんが1億3388万円、2位が佐藤智美さんが1896万円、3位が716万円(匿名作家)、4位が595万円(同)、5位の楠本弘樹さんが230万円――にのぼったという。

 佐藤さんは、1億3388万円という額について「1カ月間のロイヤリティ金額としては、控えめに言っても、これまでの電子書籍の常識を打ち破る数字」とみている。紙の書籍の印税で同額を稼ぐには、単行本を約300万部を売り上げる必要があるという。

 販売したタイトルは新作ではなかったが、「大幅な値引きを行なった上で、取り扱い全作品を一気にセールに投入する」という作戦が奏功し、大きな売り上げにつながったとみている。

 参加した作家からは「紙の本ではほとんど利益を産まなかった作品が、電子書籍として売り上げを計上したことは新鮮な驚きでした。読みたい、買いたいと思っている読者に正規に届けられた、ということに電子書籍の役割、可能性を大いに感じています」と感想が寄せられたという。

 佐藤さんは「この結果がすべての漫画家にとって希望となることを願っています」とコメントしている。

 電書バトは、簡単なクオリティチェックを通ればプロ・アマ問わず電子書籍を販売できる取次サービスで、2014年にスタート。国内主要電子書籍ストア約50店舗に対応しているという。

376とはずがたり:2016/05/30(月) 10:34:44
トーハン,日販,楽天,アマゾンの4Gに再編って感じか?

<出版取次大手8社再編> >>337

トーハン(1)
日販(2)
大阪屋(3)→楽天
栗田出版販売(4)→大阪屋
太洋社(5)→破綻
協和出版販売→トーハン
中央社→トーハン
日教販→日販と資本業務提携

<アマゾン> >>346-347 >>369-371 直取引の拡大

<紀伊國屋> >>309 村上本を買い占め

<ジュンク堂・丸善> >>372-374 巨大化

377とはずがたり:2016/06/13(月) 19:51:00
ちくま新書の永井均の『ヴィトゲンシュタイン入門』を読む。
少なくとも永井の何故自分は他ならぬ自分なのかという問いはまさしく自分の幼稚園くらい以来の哲学的問いであるけど,ヴィトゲンシュタインがその様な事を論じているとは知らなかった。。
それにしてもヴィトゲンシュタインはラッセルやケインズとも関係が有ったようだ。
1/3ぐらい読み進めたけど訳判らん(;´Д`)訳解らんなりに読むのが哲学だとは思うが。。

378とはずがたり:2016/06/17(金) 21:21:37

周南市の図書館管理者に「ツタヤ」応募 山口
http://news.goo.ne.jp/article/asahi/politics/ASJ6J4J0CJ6JTZNB00D.html
06月16日 22:06朝日新聞

 新徳山駅ビル図書館の指定管理者を募集していた山口県周南市は16日、レンタル大手「ツタヤ」を展開するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)1社から応募があったと発表した。「ツタヤ図書館」をめぐっては同市内でも反対署名活動に発展した経緯があり、9月の決定までに議論が再燃する可能性もある。

 同市は2018年3月の開業を目指し、新たな駅ビルを建設し、その中核施設として民間活力を導入した図書館を計画。CCCは企画立案について連携してきたが、今年2月に解消。4月から今月15日まで指定管理者を公募していた。問い合わせは数件あったが、応募はCCCだけだった。

 指定管理者について木村健一郎市長は「CCCは有力な事業者の一つ」と述べていた。計画に反対してきた県オンブズマン市民会議の沖田秀仁・元代表は「市はこれまでCCCには決めていないと言ってきたが、想定通りで残念。多大なお金を投下して、街のにぎわいにつながるのか」と批判。市の担当者は「できれば幅広く提案を受けたかった。今後よく審査して決めていきたい」と話している。

 市は6月下旬に書類審査、7月25日に2次審査として公開プレゼンテーションを開催する予定。市議会の議決を経て、9月下旬には指定管理者を指定したいとしている。(伊藤稔)

379とはずがたり:2016/06/29(水) 18:53:01
ねぞほ【寝相】 hの音を会得したのか!?笑

380とはずがたり:2016/06/30(木) 03:33:02
2016年06月26日(日) 現代ビジネス編集部
三菱自動車、歪んだ「エリート意識」の末路?10年前に書かれた池井戸潤『空飛ぶタイヤ』の洞察力がスゴい
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/48965

フィクションだけど、図星

「『空飛ぶタイヤ』? ええ、知ってますよ。迷惑してるんですよね、ああいうの――。本書の出版当時、某自動車会社の役員が、わたしの友人に吐き捨てたセリフである。本書の舞台は、“罪罰系”自動車会社、ホープ自動車だ」(池井戸潤氏)

作家の池井戸潤氏が小説『空飛ぶタイヤ』を刊行したのは2006年。小説のモチーフは"罪罰"系の自動車会社でもちろんフィクションだ。ところが某自動車会社の役員は、池井戸氏の友人に愚痴とも思える言い掛かりをつけ小説を非難していたのである。

三菱自動車本社の中枢にいる幹部社員が、本社に立ち入り調査が入った直後、うつろな表情でこう語った。

「今度の事件後、同僚から『読んでみろよ』と渡されたのが『空飛ぶタイヤ』でした。自分の会社が起こした事件がテーマだということは聞いていましたが、読むうちに“当時の事件”を思い出し、読み終わるころにはうちの組織や体質が真実のまま書かれていることに納得するほかありませんでした。

今回の事件は三菱自動車の企業風土を改めて思い知らせてくれた。これはまさに小説に書かれたホープ自動車の企業体質そのものです」

小説『空飛ぶタイヤ』の売れ行きは、三菱自動車の燃費データ捏造事件が発覚後、週間の売り上げがそれまでの2倍以上に伸び、100万部を超える勢いだ。事件を契機に改めて注目されてきた『空飛ぶタイヤ』を手に取ると、そこに社会常識から大きく乖離した財閥系自動車会社の紛うことのない姿が見えてくる。

(中略)

さて、現実に戻ろう。

三菱自動車は燃費データの偽装発覚後の2016年5月12日、ライバルの日産自動車による2300億円超の出資を受け入れ、事実上、その傘下に入ることが発表された。三菱自動車の管理部門の幹部が苦渋の表情で言う。

「小説では社内にT会議という秘密会議が設けられ、そこでリコール隠蔽工作が謀られています。今回のうちの事件でも開発や製造といった生産の重要なセクションは、自分のところだけですべて話を収めていました。リコール隠しの原点はまったく同じです。

改革は口ばかりで、もっとも大事なことは隠蔽したまま、まったく手が付けられていなかったということです。

自分たちは別格だとグループ内しか見ずに、都合の悪いことは隠蔽する体質はそのままに、そこから抜け切らせることが出来なかったのが今回の事件の元凶だと思います」

三菱自動車の軽自動車の生産拠点水島製作所の下請け会社の社長がこう怒りを表す。

「『いくらでも作っていい、頼むから助けてくれ』と言われて新しい機械を導入し下請けに入りました。しかし、これまでもいきなり仕事が引き上げられることは度々でした。

大きな赤字を抱えたため、本社の担当者に相談に行きましたが会ってもくれません。やっと30分の約束で会っても『うちとは関係がない』と話にも乗ってくれません。

リコール隠しの後、コンプライアンスの徹底と企業風土改革を推進するCSR推進本部を新設し、三菱自動車のどこの支社・関連会社に行っても社内には“誠意を持って対応し、お客さんに満足度を得られるように。協力会社にも同様に”などと書かれたペーパーが張ってありました。

しかし、?ばっかり言うなよと言いたい。三菱自動車の企業体質は、『空飛ぶタイヤ』そのまま、すべて小説の通りになってるじゃないですか」

最後に、著者の池井戸氏はこう述べている。

「反省もなければ、後悔もない。あるのはただ、歪んだエリート意識のみ。かくして、人を殺し、客を騙す――これほどまで、怒りに駆られて書いた小説はない。迷惑しているのは、世の中の方だ」

381とはずがたり:2016/07/21(木) 07:38:20
>八重洲ブックセンターが出版卸大手トーハンからの出資(49%)を受け、新体制が発足した。…それまでの親会社はゼネコンの鹿島。

>もともと大学図書館に強みを持つ丸善と、公立図書館に強い図書館流通センターが統合し、図書館運営受託では現状トップ。

>紀伊国屋書店も書店部門の採算は、「ほぼトントン」(高井昌史会長兼社長)。2015年8月期に営業利益を稼いだのは、大学や研究機関、製薬会社向けの学術誌だった。

>「今は出版不況と言う人がいるが、雑誌不況と言ったほうが的を射ている」と、ある書店幹部は打ち明ける。

>神奈川県川崎市に本社がある文教堂グループHDは、…現在注力する「その他」(売上)とは、文教堂ホビーで扱うプラモデルや模型、ミニカーなどだ。アニメガ店ではアニメグッズも展開。

書店「存亡の危機」、また本屋が消えていく
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160716-00127461-toyo-bus_all
東洋経済オンライン 7月16日(土)9時0分配信

 7月1日。東京駅八重洲口にある、八重洲ブックセンターが出版卸大手トーハンからの出資(49%)を受け、新体制が発足した。同社はトーハンの子会社となり社長もトーハン出身。1978年に当時国内最大の書店として開業、8階建てビルに約150万冊を抱える老舗だ。

 それまでの親会社はゼネコンの鹿島。自社ビルということもあり、財務状況は極めてよく、2016年3月期の自己資本比率は80.8%と高い。が、本業不振で2012年3月期以来、5期連続の最終赤字で、2016年3月期も1.3億円の赤字になっていた。八重洲ブックセンターのある八重洲2丁目は大規模バスターミナルを含む再開発計画が浮上。2018年度にも建物の解体に着手する見通しだ。

 スマホの普及もあり、書店業界を取り巻く環境は、年々厳しさを増す。全国の書店は2015年で約1万3400店。2000年に比べ約8000店も減った(アルメディア調べ)。大手書店の再編は止まらない。2008年に丸善が、2009年にはジュンク堂書店が、大日本印刷の子会社になった(2015年2月に合併)。トーハンは2013年に阪急電鉄系のブックファーストも子会社化。2015年には文化の発信地だったリブロの池袋本店が閉店し、今年2月には芳林堂書店が負債約20億円で自己破産した。

■ 稼ぐのは図書館と学術書部門

 書店が低迷する中、屋台骨を支えているのは、実は店頭で売る本ではない。

 丸善ジュンク堂書店の親会社である丸善CHIホールディングス(HD)の部門別利益を見ると(2016年1月期)、書店を含む店舗・ネット販売は3.3億円の営業赤字だった。最も利益を上げた事業は図書館サポートだ。

 もともと大学図書館に強みを持つ丸善と、公立図書館に強い図書館流通センターが統合し、図書館運営受託では現状トップ。受託する図書館数は前期末で1091館ある(前々期末比213館増)。部門利益は21億円で5年前の2.6倍に増加。背景には、図書館への指定管理者制度の導入で運営費抑制を図る、自治体の思惑が見逃せない。

 図書館サポートだけではない。丸善CHIは大学や研究機関向けに洋書・学術書を販売する文教市場販売でも前期は部門利益18億円を稼いだ。いまや「図書館サポートと文教市場販売が収益柱になっている」(中川清貴社長)。

382とはずがたり:2016/07/21(木) 07:38:43

 一方、紀伊国屋書店も書店部門の採算は、「ほぼトントン」(高井昌史会長兼社長)。2015年8月期に営業利益を稼いだのは、大学や研究機関、製薬会社向けの学術誌だった。科学誌『ネイチャー』や医学誌『ランセット』をはじめ、高価な海外有力誌を幅広く手掛けるのも同社の特長だ。

 大手チェーンの紀伊国屋だが、賃料高騰を理由に、都心一等地にある新宿南店のうち、1〜5階の和書売り場を8月7日までで閉鎖。6階の洋書売り場のみを残す。跡には家具チェーンのニトリHDの入居が決まっている。本業への危機感は強い。

 紀伊国屋は2015年4月、大日本印刷と出版流通の合弁会社を設立。すでに大日本印刷系列にある丸善CHIとは将来の仕入れ共同化すら視野に入れている。効率化を進めてアマゾンジャパンなどネット書店に対抗するのが狙いだ。
 もっと体力のない中堅中小書店は、存続を懸け、差別化するのに必死である。

■ 20年前より4割減、実は雑誌不況

 「今は出版不況と言う人がいるが、雑誌不況と言ったほうが的を射ている」と、ある書店幹部は打ち明ける。

 書籍・雑誌の販売金額は、1996年の2兆6564億円をピークに、2015年には1兆5220億円と4割超も落ち込んだ。中でも雑誌はこの20年間で半減。卸最大手の日本出版販売(日販)の2016年3月期決算では、雑誌の売上高が32年ぶりに書籍を下回った。同じ書店でも、紀伊国屋のような大型店は書籍比率が約8割を占める反面、中堅中小の書店ほど雑誌比率が高く、経営を圧迫している。

 神奈川県川崎市に本社がある文教堂グループHDは、住宅地など比較的中小の店舗が多い。2015年8月期は自己資本比率がわずか2.8%に低下。売上高構成比は書籍38%に対し、雑誌35%、その他27%だった。

 現在注力する「その他」とは、文教堂ホビーで扱うプラモデルや模型、ミニカーなどだ。アニメガ店ではアニメグッズも展開。本社にグッズ開発を専門で行う部署も新設した。今後は従来以上に趣味性の高い分野をそろえる。

 愛知県名古屋市など中部地方で郊外型店舗を繰り広げる三洋堂HD。同社も売上高が2011年3月期を頂点に右肩下がりが続いている。

 同社では文具・雑貨のセレクトショップ「style F」を売り場に導入。雑誌・書籍以外にも、文具や雑貨、玩具、古本など、多様な商材を扱うブックバラエティストアを展開中だ。ほかにも、シニア向けPC教室や児童向け英会話教室といったカルチャーセンターを運営し、本業に次ぐ柱の育成に余念がない。

 これから書店はどうすべきか。

 先の見えない出版不況であえて雑誌に的を絞り、独自色を発揮する企業も存在する。富士山マガジンサービスだ。主力は雑誌の定期購読を斡旋するビジネス。出版社の割引料金で雑誌を購読でき、利用者が増えている。一般に返本率が約40%の業界で、同社は在庫を原則持たない。

■ 客の属性をとらえて掘り起こす

 西野伸一郎社長は「書店で雑誌を3号連続で買った人が1年後にどうなったかを調べたら、約1割しか継続していない。定期購読を自動更新にすれば、やめる人は少なくなる。実際に7割以上の人が継続している」と胸を張る。

383とはずがたり:2016/07/21(木) 07:38:53
>>381-383
 定期購読の解約を抑えるため読者が喜びそうな仕組みも用意。育児中の母親が対象の雑誌なら、動物の絵柄がついた弁当容器を開発、購読継続を呼びかける。美術系雑誌なら、人気イラストレーターの絵柄が入ったトートバッグをプレゼント、という具合だ。

 こうした販促が可能なのは購読者の趣味嗜好を把握できているから。何をすれば響くか、わかっている顧客であれば、販促策を立てやすい。要はビッグデータの活用だ。雑誌の定期購読者は、ファッションやスポーツ、旅行、自動車などの趣味を持つ消費者でもある。効果的なターゲティング広告も出せる。

 リアルかネットか、大小かを問わず、今後はこれまで以上に、売り手側から買い手への仕掛けが増えていくだろう。しかも売るのは雑誌・書籍に限らない。いかにして属性の見える客に向け、最適のタイミングで欲しいものを提供するか。それが可能な書店こそ、消費者から選ばれ、生き残ることができる。

■ 新宿ではむしろ本店を充実させる

 紀伊国屋書店会長兼社長/高井昌史

 新宿南店では、1階から5階までの和書コーナーを閉鎖し、6階にある洋書売り場だけを残す。できれば、家賃を値引きしてもらい継続したかったが、残念だ。その代わりに新宿本店の書籍売り場を増床する予定。新宿本店では、毎日のようにさまざまなイベントをやり、出版社もトークショーやサイン会に協力してくれる。

 書店事業は今まで損益トントンくらいだった。新宿南店の家賃が軽減される分、これから採算はよくなってくる。今年は埼玉・川口、千葉・柏に出店したが、ほかの地域からも出店要請があり、新店を出す可能性も出てきた。

 2015年4月には大日本印刷と共同で、出版流通イノベーションジャパン(PMIJ)を設立した。関係者とうまく調整し、出版社との直取引を増やしたい。現在、直取引の比率は1割くらいだが、将来的に2割程度まで高めていく。同時に、出版卸を通す流通ルートも維持・継承しながら、取次会社とは緊張感のある関係を作っていきたい。

■ 書店事業にも適切な投資が必要だ

 丸善CHIホールディングス社長/中川清貴

 2015年には名古屋や京都、高松などに大型店を出店した。新規出店に伴う初期負担が多かったため、店舗・ネット販売事業は前期、3億円強の営業赤字。ただ今期は出店した店が利益貢献をしてくれる。書店事業を縮小させないように、適切な投資は必要だと考えている。

 丸善CHIにも文教堂にも大日本印刷は出資している。これは印刷の仕事を請け負うだけでなく、書店事業に関与して出版市場全体に貢献するのが狙いだ。同社グループで展開するハイブリッド型総合書店「honto」は会員数が約345万人。この販売データを活用すれば、さまざまな改善や活性化ができる。

 出版流通が抱える大きな問題は返本率の上昇だ。販売データと、大日本印刷が持つ小ロット印刷技術のプリント・オン・デマンドを組み合わせれば、本の初版を少なめに抑えて、売れ行きがよければきめ細かく増刷することも可能。印刷から販売まで一貫した効率的な取引を、出版社に提案できるようになる。

広瀬 泰之

384とはずがたり:2016/08/06(土) 23:12:34
うずらはマジで飼ってみたい(;´Д`)

うずらの卵パックを買ったら、飼ってみよう
その道のプロに聞く「生きものの飼いかた」
http://toyokeizai.net/articles/-/130542
塩田 春香 :HONZ

385とはずがたり:2016/08/22(月) 13:38:40
何が不味かったのかね??

西原理恵子さんと高須克弥さんの共著、小学館が回収決定
http://www.asahi.com/articles/ASJ6145KVJ61UCVL00F.html?iref=recob
2016年6月1日13時56分

 小学館は、5月25日に発売した漫画家の西原理恵子さんと美容外科医の高須克弥さんの共著「ダーリンは70歳 高須帝国の逆襲」の回収を決め、同31日に全国の書店に要請した。同社は「編集上の不備があったため」としている。

 同書は高須さんのエッセーや西原さんのマンガなどで構成され、2人の交際の様子が描かれている。同社によると初版3万部で、予約が多かったことから発売前に1万部を重版したが、全て廃棄処分するという。

 高須さんは5月30日、自身のブログに、小学館側から回収や書き直しを求められたことを明らかにした上で、「断固拒否。絶版にする!」と書き込んでいた。

386名無しさん:2016/09/05(月) 23:28:55
ブックオフ、止まらぬ「中古本離れ」でピンチ
東洋経済オンライン 8月30日(火)5時0分配信
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160830-00133519-toyo-bus_all

387とはずがたり:2016/09/15(木) 08:00:43
今日,朝日新聞の朝刊の「こち亀」連載40年 愛され続けた訳はの記事内で,なんと辻真先がコメントしてた。84才になられているようだ。ご健在なによりだけど肩書きが漫画評論家になってる。。ミステリ作家が代表的肩書きちゃうのか?!今は漫画評論家として鋭意活躍中??ポテトとキリコの活躍亦読みたいなぁ。。

388とはずがたり:2016/09/15(木) 08:15:38

「蟻巣」閉店 長年のご愛顧、ありがとうございました 辻真先『残照 アリスの国の墓誌』発売中[2016年6月]
http://www.webmysteries.jp/topic/1606-03.html

残照 アリスの国の墓誌
書籍の詳細を見る  いまから35年前の1981年に刊行された『アリスの国の殺人』、翌82年に第35回日本推理作家協会賞を受賞した傑作ミステリです。そのシリーズ最終刊にあたるのが、『残照 アリスの国の墓誌』となります。
 舞台となる「蟻巣」が店を構えるのは、新宿のゴールデン街。およそ2000坪に200軒以上の飲食店がつらなっている飲食街として知られ、夜な夜な飲み歩く著名人の姿も少なくないとか。
「蟻巣」のママをつとめるのは、声優として活躍する近江由布子、さらに看板猫にチェシャ。映像関係者や出版関係者、とりわけミステリ好きの客が集まり、実際の事件やらミステリ作品について議論を重ねることも多い。『アリスの国の殺人』や『ピーターパンの殺人』など、主立った舞台となるだけでなく、可能キリコ(スーパー)も一時期店をお手伝いしたりと、各シリーズに織を触れて登場する、辻作品には欠かせない店だといえます。

 そんな「蟻巣」もいよいよ閉店(ママの由布子が夫の介護をするため)がきまり、大家に鍵を返却するまでの最後の数時間が今作品のお話しです。店に集まった、可能克郎、新谷知久などの常連客は、数日前から姿を消していたチェシャの姿と、チェシャを可愛がっていたマンガ家の故・那珂一兵を思い出していた――。これまで語られてこなかった、那珂一兵がかかわった二つの事件の謎を、酒の肴がわりに議論し始めた面々。完全に店を閉めるまでのあいだ、その謎を解くことができるのか? 熟練の名手が手掛けた、シリーズ最終巻をぜひお楽しみ下さい。

389とはずがたり:2016/09/15(木) 08:18:47

戯作・誕生殺人事件
辻真先
https://www.amazon.co.jp/gp/product/4488027237?ie=UTF8&amp;tag=wwwtsogecojp-22&amp;linkCode=xm2&amp;camp=247&amp;creativeASIN=4488027237

390とはずがたり:2016/09/15(木) 19:42:06
>>386
有り難うございます。転載します。

ブックオフ、止まらぬ「中古本離れ」でピンチ
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160830-00133519-toyo-bus_all&amp;p=1
東洋経済オンライン 8月30日(火)5時0分配信

ブックオフ、止まらぬ「中古本離れ」でピンチ
店頭で「家電お売りください!!」とアピールするも、中古家電の買い取りは進んでいない(写真:記者撮影)
 前2016年3月期に上場以来初の赤字に転落したブックオフコーポレーション。「総合リユース業」への転換に向けて再スタートの年となった今2017年3月期第1四半期(2016年4〜6月)は、売上高198億円と前年同期と比べて12%増収となった反面、営業利益は4.6億円の赤字(前年同期は0.8億円の黒字)と厳しい出足となった。

 もっとも、今期は前期に実施したパートやアルバイトの大量増員による人件費負担や、「ヤフオク!」への出品にともなう配送費、中古家電買い取りのための査定システム費が期初からコストとしてかかるため、第1四半期と第2四半期は赤字の計画だった。

■ オンライン販売は増収増益

 「第3四半期に黒字転換を果たし、第4四半期に利益を伸ばして通期営業利益8億円を達成するシナリオ。ほぼ想定線どおりのスタートになった」(堀内康隆取締役執行役員)。しかし、決算の内容を詳細に見ると、必ずしも計画通りとは言えないのが実情だ。中古家電の買い取り強化という課題に加え、中核の中古本の立て直しという新たな課題も浮かび上がる形となっている。

 セグメント別では、オンライン事業は、部門売上高16.2億円、部門営業利益1.3億円(前年同期は12.3億円、営業利益0.5億円)と増収増益を実現した。前期から導入したリユース店に陳列後、3カ月を経過しても売れなかった中古本をオンライン用の倉庫に配送する施策を進めた結果、商品在庫が充実。販売面では自社サイトや楽天に加えて、2016年1月から開始した「ヤフオク!」への出品が期初から貢献、計画を上回る上々の滑り出しになった。

 総合買い取りのハグオール事業も、売上高4.5億円、営業損失1.0億円(前年同期は1.2億円、1.3億円の赤字)とほぼ計画どおりの業績を上げることができた。買い取りでは日本橋三越など百貨店内での「総合買取ご相談窓口」の開設や出張買い取りに加え、今年から始めたオークションでのブランドバッグなどの購入などが貢献。販売面では、EC通販やBtoB(卸販売)のほか、催事販売が増収に寄与した。

主力の中古本が前年割れ
 一方、計画未達に終わったのが、リユース事業だ。新規出店は総合業態の「BOOKOFF SUPER BAZAAR」を中心として6店の出店と計画どおりに進んだ。しかし、既存店売上高が前年同期に比べて2.4%増と想定を下回ったため、売上高174億円、営業利益0.6億円(前年同期は159億円、6.66億円)と厳しい出足となってしまった。

 リユース既存店の売上高が計画を下回る結果となった大きな原因は、中古本の不振だ。商材別に見ると、アパレルやスポーツ用品、DVDなど映像ソフトが順調に推移。携帯電話や薄型テレビなど中古家電はまだ規模は小さいとはいえ、前年同期に比べて二倍増と増収に寄与した。

391とはずがたり:2016/09/15(木) 19:42:16
>>391-392
■ 中古本は再びマイナスに

 中古本に関しては、前期、タイトルごとにその時々の需給を反映した値付けオペレーションの導入などのテコ入れによって0.4%増と漸減傾向に歯止めがかかっていた。しかし、今期は前年同期に比べて4.8%減と再びマイナスに転落、前年並みを見込んでいた計画を下回ってしまった。

 何より懸念されるのは、買い取りの減少に歯止めがかかっていないことだ。前期も、第1四半期こそ前年同期に比べて9.9%増と順調な滑り出しとなったが、第2四半期にマイナスに転落、その後も前年割れが続き、前期通期では3.5%のマイナス。今第1四半期も5.0%減と4四半期続けて前年割れが続いている。直営全店で中古家電買い取りの告知を前面に打ち出した結果、「本の持ち込みに対する意識が薄れてしまった」と堀内取締役は分析する。

 そのため、ブックオフでは、陳列後3カ月売れなかった中古本をオンライン事業に転送する施策がオンライン事業の好調につながった反面、リユース事業では売場としての力が低下し来店客数の減少につながる結果となったと判断。8月に入って、店舗ごとの状況に応じて、従来の方針どおり3カ月経過後に転送する店舗、6カ月経過後に転送する店舗、転送せず店舗での陳列を続ける店舗に分類し、売場のテコ入れを急いでいる。

家電の買い取りも計画を下回る
 買い取りでも、9月から単品での買い取りを強化する。たとえば『村上海賊の娘』をはじめ売れ行きがよい単行本について、買い取り価格を店頭に表示するなど、単品での買い取りを強化するが、即効性に欠けることは否めない。

 中古家電の買い取りも順調に進んでいるわけではない。「月によってばらつきはあるものの、トレンドとしては上向きが続いている」(堀内取締役)とはいえ、第1四半期の実績は1億数千万円規模と計画を下回った状況が続いている。

■ テレビCM実施も、家電買い取りは増えず

 前期後半には中古家電の買い取りを訴えるテレビCMを実施したが、実際の買い取りには結びついていない。「ブックオフのブランドであれば買い取りが増えると考えていたが、それほど甘くはなかった。利用してもらう機会を増やし、ブックオフであれば、きちんとした価格で買い取ってくれるという認知度を地道に上げていくかしかない」(堀内取締役)のが実情だ。

 前期は二度にわたる下方修正を行い、市場の期待を裏切ることになってしまったブックオフにとって、今期の黒字化は必ず達成しなければならない計画のはずだ。しかし、実現に向けてのハードルにはなお高いものがある。

野口 晃

392とはずがたり:2016/09/16(金) 18:54:32
「おさるのジョージ」初版から75年 作者はナチスから逃れた過去も
http://jp.wsj.com/articles/SB12260954658240904189704582316731594509536?mod=WSJJP_hp_bottom_3_3_bucket_3_right
By JENNIFER MALONEY
2016 年 9 月 16 日 14:32 JST

 ナチス・ドイツがフランスに侵攻して首都パリに近づいていた1940年6月、ユダヤ人作家のH・A・レイとマーグレット・レイ夫妻は、間に合わせの部品で組み立てた2台の自転車に乗ってパリから脱出した。自転車の後部にくくりつけたスーツケースには、冬用のコート、食料、水、そして彼らの原稿が入っていた。そのうちの1つが、後に「Curious George」(日本名「ひとまねこざる」と「おさるのジョージ」)として知られるようになる冒険好きのサルの話だった。

 「Curious George」は今年、誕生(米国での初版発表の1941年)から75年を迎える。同シリーズには現在、レイ夫妻やその他の人々が執筆した133のタイトルが存在し、世界中で7500万部が出版されている。年間販売部数は、同シリーズを出版するホートン・ミフリン・ハーコート社の別の人気作家、J・R・R・トールキン(「指輪物語」など)を上回る。

 ホートン・ミフリン・ハーコート社は今秋、2005年出版のルイーズ・ボーデン著「戦争をくぐりぬけたおさるのジョージ―作者レイ夫妻の長い旅」の新版と、シリーズ誕生75周年の記念版である「The Complete Adventures of Curious George」を刊行する。この2冊には、戦時中のレイ夫妻の逃亡に関する新たな詳細や資料が掲載される。

作家エリ・ヴィーゼル氏死去 ホロコースト生存者
 自身も児童文学作家であるボーデン氏は「夫妻は問題に巻き込まれてもそれを乗り越えた。絵本の中のジョージのように」と話した。

 読者の中にはオリジナルの作品を非難する向きもあった。植民地主義的な要素が見受けられるとの理由(訳注=主人公のおさるのジョージをアフリカから文明都市ニューヨークに連れてきたことを肯定的に描写しているなど)からだった。そこで2006年のアニメ映画では話が修正され、ジョージは捕まえられたのではなく、船にこっそり乗り込んだサルとして描かれている。近年では、より幅広い読者(イスラム教徒を含む)を取り込もうと試みられており、最新作のタイトルは「It’s Ramadan, Curious George」(訳注=ラマダンはイスラム教の断食月)となっている。

393とはずがたり:2016/09/16(金) 18:54:49
>>392-393
 H・A・レイは1898年、ドイツ・ハンブルクに生まれた。本名はハンス・アウグスト・ライアースバッハだった。彼は1925年にブラジル・リオデジャネイロに移住した。その10年後、家族ぐるみでつきあいがあったハンブルクの芸術家、マルガレーテ・ワルドシュタインが彼を追ってリオにやって来た。2人はまもなく結婚し、広告代理店を始めた。妻はマルガレーテという名前をマーグレットに変え、夫は名字ライアースバッハをレイに短縮した。

 夫妻は1936年、ブラジルの旅券を持って、船で欧州を訪れた。遅めの新婚旅行だった(ボーデン氏によれば、この間に夫妻が飼っていた2匹のマーモセット=キヌザルが死んだ)。パリに到着した夫妻は、テラス・ホテルというホテルにチェックインした。数週間の滞在の予定だったが、結局は4年間の滞在となった。夫妻は、漁師、風船売り、サーカスの動物などといった地元の人々や動物のスケッチをしたり、写真を撮ったりした後、子供の本の執筆を2人で始めた。夫がイラストを描き、妻がアートディレクターを務めた。ストーリーは夫妻で一緒に考えた。

 1939年にフランスと英国の出版社が、夫妻の絵本「Raffy and the Nine Monkeys(ラフィと9匹のサル)」を出版した。孤独なキリン(Raffy)が住むところのないサルの一群と出会う話だった。夫妻は同じ年にこの9匹の中で最も小さいサル「フィフィ」に焦点を当てたスピンオフ版の執筆を始めた。

 1940年5月15日、夫はフランスの出版社「Librairie Gallimard」から「The Adventures of Fifi(フィフィの冒険)」とその他2タイトルについて、2万3000フラン(現在の価値でほぼ1万ドル=約100万円)の前払い金を受け取った。これを証明する銀行取引明細書と手紙は現在、米サザンミシシッピ大学デ・グルモンド児童文学コレクションのレイ夫妻のアーカイブに保管されている。

 この前払い金は、ナチスがフランスに侵攻してパリに近づくなか、夫妻がパリから脱出するのに役立った。ユダヤ人たちは難民となって、車、馬車、自転車および徒歩でパリから徐々に脱出しようとしていた。レイ夫妻は自転車を買いに行ったが、タンデム(2人乗りの自転車)しかなかった。試しに乗った妻は、これではダメだと言って拒否した。

 夫が記していた日記によると、夫妻は6月11日に自転車の部品を買った。その翌朝、2人は「自転車で午前5時半にパリをたち、近郊の町エタンプに到着した」。そこで「農場の部屋で寝泊まりした。(農場の)メイドと難民女性と一緒だった」と彼はフランス語で走り書きしている。

 夫妻はフランス中部のオルレアンで自転車とともに列車に乗り、ポルトガルのリスボンまで行った。その後、船でリオデジャネイロに向かい、最終的に1940年10月14日に蒸気船「ウルグアイ号」でニューヨークに到着した。これは、ボーデン氏が調査の過程で見つけた乗船名簿で明らかになった。

 夫妻はニューヨークでグレース・ホガース氏と再会した。ホガース氏は夫妻の作品を出版した英国の出版社Chatto & Windusで編集者として働いていた人物だった。ホガース氏は当時、ホートン・ミフリンで働いていた。同氏は夫妻と4冊の書籍に関する契約を結んだ。夫妻と編集者はフィフィに米国式の名前を付けることを決めた。こうして、1941年に「Curious George」が出版された。

394名無しさん:2016/09/22(木) 14:26:34
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160920-00010000-teikokudb-ind
ヴィジュアル系音楽誌「SHOXX」、アニメ声優専門誌「Pick-up Voice」などを発刊していた音楽専科社、事業を停止し自己破産申請へ
帝国データバンク 9月20日(火)18時52分配信

 (株)音楽専科社(TDB企業コード:982271098、資本金1000万円、東京都新宿区高田馬場1-31-16、代表鈴木佳男氏)は、9月20日付で事業を停止し、事後処理を大宮立弁護士(東京都港区虎ノ門1-1-28、シティ法律事務所、電話03-3580-0123)ほか2名に一任。自己破産申請の準備に入った。

 当社は、1966年(昭和41年)11月に設立された雑誌・書籍出版業者。かつては、洋楽専門誌「音楽専科」を出版していたが、近年はヴィジュアル系ロックバンド専門の音楽誌「SHOXX」(90年10月創刊)、アニメ声優専門の情報誌「Pick-up Voice」(2007年4月創刊)の月刊誌2誌を主力に展開していた。また、不定期刊行の増刊号や人気ミュージシャン・アイドルの写真集、ムックなどの出版も手がけ、主に10〜20代の固定購読層に対して情報を発信。98年9月期には年売上高約21億円を計上していた。

 しかし、近年はインターネットやスマートフォンなど新たな情報媒体の台頭による出版不況の影響から業容は縮小し、財務面もひっ迫していた。そうしたなか、2015年6月に民事再生法の適用を申請した栗田出版販売(株)<現・(株)KRT>に不良債権が発生。近時の年売上高は2億5000万円内外にとどまり、雑誌販売の落ち込みに伴う業績悪化に歯止めがかからないなか、先行きの見通しも立たないことから、今回の事態となった。

 負債は約4億円の見込み。

最終更新:9月20日(火)18時52分

395名無しさん:2016/09/22(木) 15:36:22
サッカー専門誌「エア取材」横行か――作家の検証と告発
9月20日(火)10時30分配信
http://news.yahoo.co.jp/feature/363

『エアインタビュー疑惑』という捏造記事について
岩本義弘 | 株式会社フロムワン取締役 サッカーキング統括編集長
2016年9月20日 20時58分配信
http://bylines.news.yahoo.co.jp/iwamotoyoshihiro/20160920-00062400/

396とはずがたり:2016/09/27(火) 18:19:57
石原と謂い曽野と謂いくたばり損ないが長生きしすぎるわ┐('〜`;)┌
憎まれっ子世に憚るやねぇー(;´Д`)

曽野綾子が夫の認知症で豹変?「老人を長生きさせるな」と老人抹殺小説まで発表したのに「もう書けない」
http://lite-ra.com/2016/09/post-2585.html
水井多賀子 2016.09.26

397とはずがたり:2016/10/05(水) 22:56:05
むむう。。まさに風前の灯火。。

「小学二年生」が休刊へ 看板雑誌「小学一年生」だけに
http://www.asahi.com/articles/ASJB37DG5JB3UCVL02X.html?iref=com_rnavi_srank
塩原賢2016年10月4日12時00分

 小学館が刊行する「小学二年生」が、部数の低迷などから12月発売の2017年2・3月合併号で休刊することがわかった。「小学三年生」から「小学六年生」まではすでに休刊しており、かつて同社の看板雑誌だった学年誌は「小学一年生」を残すのみとなる。

 小学館は、同社創立の1922(大正11)年に「小学五年生」と「小学六年生」を創刊。学年別学習雑誌の先駆けで、25年までに「小学一年生」から「小学四年生」までが相次いで刊行された。学年誌は同社の「創業以来の基幹事業」とされ、73年には「小学三年生」が102万部を記録するなどした。

 だが、少子化や小学生のニーズの多様化などから、発行部数は各学年とも数万部程度まで減少。「小学五年生」が2010年3月号で、「小学六年生」が同年2・3月合併号で休刊。12年には「小学三年生」と「小学四年生」も相次いで休刊した。(塩原賢)

398とはずがたり:2016/10/07(金) 01:25:46
ついにアマゾンが書籍の「安売り」を始めた!
「もしドラ」、2割引きだったら買いますか?
http://toyokeizai.net/articles/-/74725
山田 俊浩 :東洋経済オンライン編集長 2015年06月26日

399とはずがたり:2016/10/12(水) 14:50:48
>>388-389
両本読破。淋しいなぁ。。
特に薩次とキリ子の話しは好きだったが。『本格・結婚殺人事件』と『完全恋愛』が読みたいけど未読だ。

ただ親となったせいか歳のせいか人がざくざく死ぬ話しは好きではなくなってはいる。懐かしさだけで読めてしまうけど。

瓜生慎の最終作『日本・マラソン列車殺人号』も読まねばなるまい。。名犬ルパンはまだ完結してないのかな?
また完結したシリーズでも余力の限り追加して欲しいところ。

400とはずがたり:2016/10/12(水) 15:18:39

国会図書館検索でスマホ現在地漏えいの恐れ
http://www.yomiuri.co.jp/science/goshinjyutsu/20161005-OYT8T50089.html?from=yartcl_os2&amp;seq=15
2016年10月05日 17時10分

 国会図書館の検索機能をスマートフォンから使うと、スマートフォンの現在地が漏えいする恐れがある。検索結果のURLアドレスに、利用者の現在地情報が含まれているためだ。Facebookやブログなどで紹介した場合に、GPSの位置情報が一般に公開されてしまう。(ITジャーナリスト・三上洋)

401とはずがたり:2016/10/14(金) 09:13:22
英作家からは批判も ノーベル文学賞に賛否
(2016年10月14日午前1時12分)
http://www.fukuishimbun.co.jp/nationalnews/CO/entertainment_all/1163161.html

 【ロンドン共同】英映画「トレインスポッティング」の原作者として知られる英作家アービン・ウェルシュ氏は13日、ツイッターで、ボブ・ディラン氏が選ばれた今年のノーベル文学賞について「まずい発想の懐古賞」と批判を展開した。
 ウェルシュ氏は「ディラン氏のファン」としながら、授賞を支持する人に向けて「辞書で音楽と文学の項目を調べて比較してみろ」と指摘した。
 一方、「悪魔の詩」などの著者で文学賞候補として名前が挙がるインド系英作家サルマン・ラシュディ氏は「(古くから)歌と詩は密接な関係にある。素晴らしい選択だ」とたたえた。

402とはずがたり:2016/10/14(金) 10:38:33
【ボブ・ディランにノーベル賞】歌手になぜ? 「プロテスト」ソング次々と 「吟遊詩人」の文学性評価
http://news.goo.ne.jp/article/sankei/world/sankei-lif1610140006.html
07:19産経新聞

 なぜ歌手にノーベル文学賞が? ボブ・ディラン氏(75)は、現代のポピュラー音楽に革命をもたらしたシンガー・ソングライターとして知られる。詩的な言葉を、ときに語りかけるように、ときにぶつけるように歌い、詩と音楽の世界を融合させてきた現代の「吟遊詩人」。その卓越した文学性とは…。

 ディラン氏は若い頃、大恐慌時代の貧困労働者らの感情を歌ったフォークシンガーのウディ・ガスリー(1912?67年)に傾倒し、20歳でレコードデビュー。公民権運動やベトナム戦争で揺れる60年代の米国で、社会的メッセージ性の強い「プロテストソング」を次々と発表し、若者を中心に絶大な支持を集める。

 当時の大衆音楽では、恋愛の喜びを歌うなどしたシンプルな歌詞がほとんどだった。そんな中、「風に吹かれて」「ライク・ア・ローリング・ストーン」「見張塔からずっと」といった楽曲の歌詞は、抽象的ながら人間の生の意味を聴衆に問いかけ、単なる「流行歌」の枠を超えていく。

 ディラン氏の歌詞を翻訳した詩集を刊行しているフォークシンガー、中川五郎さんは「ディランはその時代の出来事や目の前で起きていることを歌いながら、100年後も歌い継がれる普遍性も持っている。そんな深さ、大きさを『文学的』と呼ぶなら、まさしく彼の言葉はノーベル文学賞にふさわしい」と話す。

 ディラン氏は、音楽にフォーク、ロック、ブルース、カントリーなどの要素を取り入れながら、詩の世界にも強い関心を示してきた。「ディラン」を名乗ったのは、英ウェールズ出身の詩人、ディラン・トーマスに傾倒したからだともいわれ、好きな詩人として英国のT・S・エリオットの名前を挙げている。

 また、アレン・ギンズバーグら米国の詩人たちと交友し、詩の伝統を吸収。社会性の強い歌詞だけでなく、暗喩(あんゆ)を散りばめ、楽曲を豊かな解釈が可能なものに発展させていった。

 コラムニストの上原隆さんは「ディランの詩は非常に難解。メロディーに乗せて独特の歌い方をすることで、初めて魂に伝わるところがある。受賞は詩だけではなく、メロディーと歌い方も併せて評価されたのだと思う」と指摘する。

 ディラン氏は「フォークの神様」として日本のフォーク歌手らにも大きな影響を与える一方、半世紀以上にわたり、作品を断続的に発表。ポピュラー音楽のカリスマとして存在感を示し続けている。08年には「卓越した詩の力による作詞がポピュラー・ミュージックと米国文化に大きな影響を与えた」として、ピュリツァー賞特別表彰を受賞し、ここ数年はノーベル文学賞の有力候補に名が上がるようになっていた。

 イラストレーターで作家のみうらじゅんさんはこう話した。「難解と言われた歌詞も、この受賞によって全ての謎が解けることでしょう」

403とはずがたり:2016/10/15(土) 00:45:05
講談社、一迅社を買収 コミックで相乗効果狙う
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161014-00000050-zdn_mkt-bus_all
ITmedia ビジネスオンライン 10月14日(金)13時26分配信

講談社、一迅社を買収 コミックで相乗効果狙う
一迅社のWebサイト
 講談社は10月14日、同業の一迅社の全株式を取得し、完全子会社化すると発表した。

【講談社の発表文】

 一迅社は1992年創業。累計210万部を超える「ヲタクに恋は難しい」などコミックや漫画雑誌、ライトノベルを発行し、2016年7月期の売上高(見込み)は44億円。

 講談社は「コミックジャンルにおいて両社の強みを生かし、相乗効果を発揮して、漫画市場の活性化に大いに寄与していくものと確信している」としている。

404名無しさん:2016/10/15(土) 21:01:32
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161009-00000003-withnews-sci
盛岡発「文庫X」が全国に拡散 書名伏せ販売、版元も驚く売れ行き 若手の発想きっかけ、見せた書店の底力
withnews 10月11日(火)7時0分配信

 盛岡市にある書店で売り始めた「文庫X」が、全国に広がっています。手作りのブックカバーをつけ、タイトルや著者名、出版元を伏せることで、「先入観にとらわれずに読んで」との思いを込めました。版元主導ではなく、地方の一書店が始めた取り組みが店員のネットワークを通じて広がり、30都道府県の200店舗以上が同じ方法で販売。本は重版を繰り返し、すでに5万部を超えています。

このお店で始まりました
 盛岡市にある「さわや書店フェザン店」。文庫Xはこの店から始まりました。

 手作りのブックカバーには、表裏ともにびっしり文字が並んでいます。書き出しはこうです。

 「申し訳ありません。僕にはこの本をどう勧めたらいいか分かりませんでした。どうやったら『面白い』『魅力的だ』と思ってもらえるのか、思いつきませんでした。だからこうして、タイトルを隠して売ることに決めました」

発案した書店員は
 文章を考えたのは、昨年9月に入社した長江貴士さん(33)。プライベートでこの本を読んでいて「ノンフィクションの中で、誰にでも読んでもらいたいと思った初めての作品」と感じたそうです。

 普通に売ったのでは、なかなか手にとってもらえないと考え、あえて書籍名などを隠すことを思いつきました。文章は長江さんが考え、同じ店でアルバイトをしている店員が文字を書くことに。ブックカバーはコピー機でモノクロ印刷したもので、手作業で裁断し、一つずつ付けています。

 当初仕入れたのは60冊。時間をかけて売っていくつもりでしたが、5日後には完売。長江さんは「本の中身が何も分からないというのは、とてもハードルが高いと思っていました。それだけに、とてもびっくりしています」と話します。

異例の売れ行き
 文庫Xについて明かしているのは、税込み810円の価格、ノンフィクションであること、500ページ以上という3点のみ。レシートにもタイトルを表示しない徹底ぶりです。さらに、買って開封した後に持っている本だとわかった場合は、単行本・文庫本を問わず、返金に応じています。

 7月21日から文庫Xとして売り始めて、フェザン店では2カ月で1600冊以上が売れました。通常の文庫本は月200冊売れれば月間トップになるので、異例の売れ行きです。

 この取り組みが、店長の田口幹人さん(43)の書店員ネットワークを通じて他店へも拡大。今では北海道から沖縄まで、約30都道府県の200店舗以上で販売されています。チェーン店で扱うことも決まりそうで、一気に300店舗を超える見込みです。

 「他店の書店員からは『これ、いい本ですよね。でも、単行本のときに頑張ったけど売り切れなかった思い出が……』といった声が多く聞かれました。せっかくのいい本なんだから、一緒に売っていこうと声をかけたんです」と田口さん。

405名無しさん:2016/10/15(土) 21:01:53
>>404

出版社の了解を得て
 もちろん、版元の出版社と著者の了解を得ています。それぞれ店ごとに独自のブックカバーをつけているところがほとんどですが、中には「フェザン店と同じものを使わせてほしい」という店もあります。

 版元の出版社の営業担当者は、こう話します。

 「書店の力でこんなに本が売れるのはすごいことです。お客さんと距離が近く、それだけ親密に接していることの表れで、底力を見せつけられました」

 本の売れ行きは順調に伸び、初版3万部だったのが5刷で5万5千冊にまでなったそうです。

ネタバレしない理由は
 ネット上でも話題になっている文庫Xですが、書籍名などの「ネタバレ」を書いている人がほとんどいないのも特徴です。田口さんは「本好きな人が、それだけ大事に思ってくれているんでしょうね」と話します。

 フェザン店では、12月9日に「文庫X開き」と称して、書籍名などを明かす予定です。さらにそこに向けて、文庫Xに関する著者インタビューや、各地で販売している書店員の思いをまとめたフリーペーパーを準備中です。

 田口さんは「楽しんでいただいたみなさんも含めて、もう一度盛り上がる機会にできたら」と話しています。

406とはずがたり:2016/10/18(火) 21:13:45
TSUTAYA、誤解と憶測に満ちた会社の正体
メディアに出ないCCC増田社長が口を開く
http://toyokeizai.net/articles/-/89858
杉本 りうこ :東洋経済 記者 2015年10月28日

カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)による公立図書館の運営(指定管理者制度)が議論を呼んでいる。「TSUTAYA図書館」と呼ばれる運営図書館には、従来ならなかった空間や利便性に一定の評価がある。一方で、選書や独自分類のあり方について強い批判もあり、愛知県小牧市がTSUTAYA図書館計画を白紙撤回するなどの動きが出ている。

今週発売の週刊東洋経済(10月31日号)は増田宗昭・CCC社長への独占インタビューを掲載し、一連の問題が噴出して以来、初の経営トップの見解を伝えている。増田氏が自社を取り巻く逆風をいかに受け止めているかは、記事をお読みいただきたいが、忘れてならないのは「CCCとは、増田氏とは、何者か」だ。どのような価値観を行動原理とし、いかなるビジネスモデルに支えられている企業と経営者なのか。その理解を抜きにして、問題の行方は展望できない。
CCCを知る手がかりとしてここでは、独占インタビューのうち、誌面に掲載できなかったやり取りを中心に公開する。

変化を受け入れる「のりしろ」

――レンタル最大手と呼ばれていますが、実はTSUTAYAは実店舗におけるCD・DVD販売の最大手で、最大の書店チェーンともなっています。
TSUTAYAがなぜ成長できたか。それはFC(フランチャイズ)加盟企業とCCCが互いにリスペクトできているから。「FC本部の言うことを聞け。聞かなければペナルティ」という関係じゃない。

――TSUTAYA以外の屋号を認めるなど柔軟です。
彼らを単なるFCとは思っていないからね。加盟企業に教えてもらうことも多い。ある種、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)的な繋がり。たとえばTSUTAYAは、ある時期から大型化(300坪以上)しているのだけれど、それはトップカルチャー(FC企業最大手)がそういう店を作ったのが始まり。その店がお客さんに支持されているのを見て、「ああ、これからはこうだ」と教えてもらった。CDをレンタルだけでなく販売することも、高知のFCに教えてもらった。

がちがちの運営ではうまくいかないよ。だって何が正しいかなんて、わからない世の中だから。「そちらに行ってはいけない」と、ついこの間まで言っていた方向に、気がついたら行かなくちゃいけないような時代じゃない??ついこの間まで、スマートフォン(スマホ)なんて存在しなかった。そんな変化が起こっている。特に俺たちはエンタテインメントを扱っているのだから、変化を受け入れる「のりしろ」が多くないと。

「顧客価値があるから、お客さんが行く。だから儲かる」
もうひとつ重要なのは、TSUTAYAは加盟企業を公に募集していないということ。創業時からそうだし、今もそう。つまりここまでの成長は、既存企業が多店舗展開した結果。これから代官山にあるような蔦屋書店を100店展開するけれど、それもCCCがすべて直営するのではなくて、既存の書店(FC)さんが変わっていく。

で、FCさんがなぜ多店舗展開できるのかと言ったら、それは儲かるから。

――どうして儲かるのですか。
顧客価値がある、つまりお客さんが行きたい店であるということ。経営者って普通は、どうやったらお客さんが来るかを考え、「お客さんが何人来た!」ってことを喜ぶけれど、俺は「俺なら行きたいか?」を考える。顧客にとっての価値を考えている、企画している。だからCCCは企画会社。そして、そのノウハウを、FC企業やパートナー企業に提供している。

イノベーションには執念がいる

ターニングポイントは代官山・蔦屋書店を出す前に行った、米ニューヨークの光景なんだ。通りを歩いていると、ヴァージン・メガストアーズ(CDチェーン)がなくなっていたり、バーンズ・アンド・ノーブル(書店チェーン)の商品が少なくなっていたり。

CD店が消えた引き金はもちろん、インターネット配信やネット通販がきっかけ。チェーンを経営している企業は赤字になって、これでは続けられないと思って店を閉める。本当はお客さんはいたのよ。でも店を閉めて、お客さんがみんなネット側へ行くかというと、そうじゃない。結果として、一挙にお客さんが減る。そうするとCDメーカーは売り上げがガーンと下がるから、「取引条件を何とか変えねば」とあがく。するとCD店はまた減って、産業がますますシュリンクしていく……。

407とはずがたり:2016/10/18(火) 21:13:56
>>406-407

そういうことを考えて、決めた。ネットでできることはジリ貧になるからやめる。逆にネットじゃできないことを企画会社として掘り起こすと。音楽と一緒で、書店の環境もすごく変わったじゃない??アマゾンも電子書籍もあるでしょう。この状況下で過去と同じようにやっていては、CD店と同じ未来が待っているよ。

――ではどんな未来を目指すのでしょうか。
これからお客さんは、本を並べて売るだけの書店を評価しなくなる。じゃあどうするかというと、まずは「来たくなる」書店にすること。特に人口が多いプレミアエイジ(中高年層)が来たくなるようにしないと。

代官山についてはよく、「カフェで本をタダ読みさせているから売れていない」と言われるけれど、実際には坪月商30万円だよ。あんな立地で、ほかにそんな店ある??代官山には商品、空間、それからもてなしがあるから。イノベーションを起こすのには執念がいる。代官山をやるときも、役員は全員反対だったんだから。でも俺たちは経験値がまったくないことを、試行錯誤してここまでやってきた。

直営の蔦屋書店は、いわばR&D

ここまで直営で展開してきた蔦屋書店は、いわばR&D(研究開発)なの。そこで試行錯誤した結果のノウハウを集約した儲かる店について、浦和(11月25日開業)でやって、それをFCが展開していく。書店業界でこんなに真面目にR&Dをやっている企業がほかにあるだろうか。コストもかかるし、上場していたら、絶対に説明不能だったよね(注・CCCは2011年にMBOで上場を廃止している)。

「挑戦する人たちは必ず失敗している。だけど試行錯誤する中で成長もしていく」
すごいことでしょう。このご時世に、これから100店、しかもでかい店を出そうとしている。ここで書店が「自分たちはこれだけやっている、成果も出した」と言えるようになったら、そこでやっと出版社に「これだけ本を買い切って売るから(注・書店は基本的に書籍を返品できる)、もうちょっとマージンを見直して、利益を上げさせてよ」と交渉できる。出版取次(卸)とも話ができる。ただ、それは二の次。まずはお客さんに来てもらうようにする。

――常々、経営とは失敗を許容することだ、と言ってきました。
マンションの家賃を毎月もらうような仕事なら、何も挑戦しなくてもいい。だけど、やったことがないことに挑戦したら、当然失敗する。成功するのは、1000回に3回ぐらいしかない。成功するためには、失敗は必要悪。だから挑戦する人たちは、必ず失敗する。だけど試行錯誤する中で成長もしていく。それが知的資本経営というもの。
――その観点でいうと、図書館は試練の時です。

同じこと(図書館は今までやったことがないという意味)。CCCのこれまでのひとつの功績は、独自のノウハウで地方の書店を再生してきたこと。地域の企業が儲かるようにして、さらに出店もできるようになって、みんなに喜んでもらっている。今、図書館を再生しているけれど、これもいずれは喜ばれると思っている。

CCCは、みんなに見えない「お化け」

――結果で評価されると。
あのね、CCCってお化けなんだよ。

――お化け?
みんな見えない。見たことがない。今まであまりメディアにも出ていなかったから、知らないんだよ。俺、経済メディアの取材を、これまで受けていないじゃない。

俺の信念は結果を見ないこと、つまり、原因しか見ないということ。結果なんて、コンピュータを見れば誰でもわかるよ。CCCは、FCとの関係のあり方も普通とは違うし、新しい会社、企画会社という存在を具現化しようとしている。だけどみんなの頭のパラダイムでは、従前の行動や価値観が埋め込まれているのね。

これから世界では中国がますます台頭し、国内は高齢化が進んで、同時に外国人が増えて、という時代になる。そのときに日本が何をやるべきかというと、デザインだったり、データベースを活用した経営だったり、そういう分野しかない。CCCはその時代と分野の先頭バッターとして走りたい。
(撮影:今井康一)

408名無しさん:2016/10/23(日) 08:43:25
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20161022-00010006-bookbang-soci
「都庁は敗戦するわけにいきません」小池百合子都知事の座右の書『失敗の本質』が注目を集める【文庫・ベストセラー】
Book Bang 10月22日(土)8時30分配信

 10月9日〜10月15日のAmazonの文庫売り上げランキングが発表され、第1位は映画「君の名は。」の関連書籍で主人公以外のキャラクターにスポットをあてた『君の名は。 Another Side:Earthbound』が獲得した。

 第2位は新海誠監督自身が執筆した『小説 君の名は。』。第3位は大人気ウェブ小説の第11段『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか11』となった。

 4位以下で注目は8位にランクインした『失敗の本質―日本軍の組織論的研究』。東京都の小池百合子知事が9月23日の記者会見で「座右の書」として取り上げ注目が集まった。

小池知事は「ミッドウエー作戦からガダルカナルとか、日本軍がいかにして負けたかという本。経営書として読んでも面白い。それぞれ何をどうやって間違ったかというのは、大体失敗に共通することで、要は楽観主義、陸軍と海軍の縦割り、兵力の逐次投入とか。こういうことで日本は敗戦につながっていくわけですけれども、都庁は敗戦するわけにはいきません」(東京都ウェブサイトより再構成)と述べ、問題が紛糾する豊洲移転問題の裏に見えてきた日本型組織の欠点について学べる一冊だと話題となった。

1位『君の名は。 Another Side:Earthbound』加納新太[著](KADOKAWA)
 田舎町の女子高校生・三葉と東京に暮らす男子高校生・瀧。出会うことのない二人が出逢うとき、少女と少年の物語が、いま動き出す。サブキャラクターたちを掘り下げる、スニーカー文庫だけの特別編。(KADOKAWAウェブサイトより)

2位『小説 君の名は。』新海誠[著](KADOKAWA/メディアファクトリー)
 山深い田舎町に暮らす女子高校生・三葉は、自分が男の子になる夢を見る。見慣れない部屋、見知らぬ友人、目の前に広がるのは東京の街並み。一方、東京で暮らす男子高校生・瀧も、山奥の町で自分が女子高校生になる夢を見る。やがて二人は夢の中で入れ替わっていることに気づくが――。出会うことのない二人の出逢いから、運命の歯車が動き出す。長編アニメーション『君の名は。』の、新海誠監督みずから執筆した原作小説。(KADOKAWAウェブサイトより)

409名無しさん:2016/10/23(日) 08:43:41
>>408

3位『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか11』大森藤ノ[著](SBクリエイティブ)
 迷宮都市オラリオ――『ダンジョン』と通称される壮大な地下迷宮を保有する巨大都市。未知という名の興奮、輝かしい栄誉、そして可愛い女の子とのロマンス。人の夢と欲望全てが息を潜めるこの場所で、少年は一人の小さな「神様」に出会った。GA文庫大賞初の≪大賞≫受賞作。(SBクリエイティブウェブサイトより抜粋)大人気ウェブ小説の文庫化第11段。

 4位以下は次の通り。

4位『流鶯: 吉原裏同心(二十五)』佐伯泰英[著](光文社)

5位『キノの旅XX the Beautiful World』時雨沢恵一[著](KADOKAWA)

6位『この素晴らしい世界に祝福を!10 ギャンブル・スクランブル!』暁なつめ[著](KADOKAWA)

7位『女のいない男たち』村上春樹[著](文藝春秋)

8位『失敗の本質―日本軍の組織論的研究』戸部良一[著](中央公論社)

9位『新約 とある魔術の禁書目録(17)』鎌池和馬[著](KADOKAWA)

10位『Re:ゼロから始める異世界生活10』長月達平[著](KADOKAWA)

〈Amazon文庫売り上げランキングより 集計期間10月9日〜10月15日〉

BookBang編集部

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410とはずがたり:2016/10/24(月) 11:31:50
この大川某の事は全く知らなかったけど,近年売れなくなった本を売ると云う課題に一石を投じたのではないか?!

天才か、大川藍写真集でブラが“外せる”
http://www.excite.co.jp/News/entertainment_g/20161021/Narinari_20161021_40369.html
Narinari.com 2016年10月21日 17時01分 (2016年10月23日 00時00分 更新)

女性ファッション誌「JJ」(光文社)の専属モデルを務め、グラビアやバラエティ番組でも活躍中の大川藍(23歳)が10月24日、6年半ぶりの写真集「iamai」(講談社)を発売する。そのイベント参加特典「特製ブラホック型ブックバンド」の全容が、このたび公開された。

大川が「さわりたくなるカラダNo.1」と注目を集めていることから、そんな“さわりたくなるカラダ”を再現した“さわりたくなる”特設サイト(http://www.lespros.co.jp/special/ai_okawa/iamai/)が先日より公開され、話題を呼んでいる今回の写真集。

このたび発表された「特製ブラホック型ブックバンド」は、実際に販売される写真集と組み合わせることで、より一層“さわりたくなる”欲求が高まり、いかんともしがたい気持ちにさせられる代物に仕上がっている。

「特製ブラホック型ブックバンド」は、その名の通り写真集のページが折れたり、傷ついたりしないように守るためのブックバンド。ほんの少し通常のブックバンドと異なるのは、ブラジャーを模したレース素材を使用し、留め金に実際のブラジャーと同様のホックを使用していることだ。どこにも販売していない、まさに特製のブックバンドとなっており、遊び心の詰まったものになっている。

そして今回、いち早くこの「特製ブラホック型ブックバンド」を体験した映像が解禁となった。ホックを両手でスピーディーに外したり、片手でおしゃれに外したりする者もいれば、両手でガチャガチャと外すのに手間取る者もいるようだ。そこに本物の大川がいる訳でもないのに、何度外してもまた外したくなる、気づいたらまた手が伸びて触ってしまうこの「特製ブラホック型ブックバンド」。「VR」が流行の最先端を進む時代に、一石を投じたと言っても過言ではないだろう。忘れてはいけない何かを我々に示してくれているような気すらしてくる。

すでに写真集のイベント特典として発表されていたこの「特製ブラホック型ブックバンド」。ファンの間では一体どういったものなのか物議をかもしていたが、より写真集を楽しむことができる「ブックバンド」の登場に、今まで以上に期待感を煽られたに違いない。

写真集「iamai」は、講談社より10月24日に発売。今回発表された「特製ブラホック型ブックバンド」は写真集発売記念イベント参加者限定で手に入れることができる。イベントは大阪、東京と2日間にかけて開催。気になる人は、“さわりたくなるカラダNo.1”の大川のイベントに参加してみてはいかが?

411名無しさん:2016/10/30(日) 08:01:26
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20161025/k10010744081000.html?utm_int=news-politics_contents_list-items_071
漫画など情報発信施設整備で明大に参加要請 超党派議連
10月25日 21時29分
漫画やアニメなどの情報を発信する拠点施設の整備構想を進めている超党派の議員連盟は、構想の具体化を目指して、年内にも大学や出版社などと準備会合を立ち上げることになり25日、明治大学に参加を呼びかけました。
超党派でつくる議員連盟は日本文化をアピールしようと、東京オリンピック・パラリンピックが開催される2020年までに、漫画やアニメなどの情報を発信する拠点施設「MANGAナショナル・センター」を整備することを目指しています。

こうした中、25日、議員連盟の会長を務める自民党の古屋選挙対策委員長などが漫画やアニメなどを研究する専門の図書館を所有している明治大学を訪れました。この中で古屋氏は、構想の具体化を目指して、年内にも大学や自治体それに出版社などと準備会合を立ち上げる方針を伝えました。
そして古屋氏は「かつては、拠点施設を税金ですべてつくる方針も考えたが、学校を含めた民間の力をできるだけ活用したいと考えている」と述べ、参加を呼びかけました。
これに対して、明治大学の土屋学長は「もし一緒に構想を進めることがあれば、とてもすばらしいことだと」と述べ、協力する考えを伝えました。

412名無しさん:2016/11/06(日) 15:30:19
一冊で2400ページ! 常識はずれの漫画本『DEATH NOTE 完全収録版』はどのように生まれたのか〈dot.〉
dot. 10/28(金) 11:30配信
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20161025-00000089-sasahi-ent

413とはずがたり:2016/11/11(金) 14:16:12
2016.03.17
アマゾン、衝撃的な取次「出し抜き」策…出版業界の取次「外し」加速で悪しき慣習破壊
http://biz-journal.jp/2016/03/post_14266.html
文=佐伯雄大

 アマゾン ジャパンが、また出版界を出し抜いた――。

 2月20日付当サイト記事「アマゾンと出版社、容赦ない取次『外し』加速…問われる取次の存在意義、存亡の危機か」で、取次の経営破綻を背景に、出版社に対して直取引契約の勧誘で攻勢をかけるアマゾンの実態に迫った。直取引の契約内容が出版社にとって、取次を通じて書籍を卸すよりも好条件であるため、直取引する出版社が増えている。これは、新興出版社や小零細出版社が、取次との間で不利な取引条件をのまされている実態にアマゾンが目を付け、結果的に取次を出し抜いた手法が歓迎された結果といえる。
 しかし、それだけではなかった。アマゾンはもっと狡猾に出版界を出し抜く策を用意していた。それが「ハンチョク」とも呼べる仕組みである。これが、出版社との直取引の急増に一役買っているというのだ。アマゾンが「取寄せ注文特別プラン」という名で呼んでいるこの仕組みは、いったいどのようなものなのだろうか。

 たとえば、アマゾンが取引する取次・日本出版販売(日販)に書籍『A』を100冊注文したとする。日販は「web-bookセンター」というネット書店用倉庫と書籍の送品拠点・王子流通センターの在庫を、アマゾンの引き当て先としている。仮に『A』が合計70冊しか在庫がなかった場合、残りの30冊は『A』を刊行する出版社に日販から注文が飛ぶ。その後、さまざまなケースがあるが、数日かけて残りの30冊を出版社から調達してアマゾンに納品するというのが、これまでの商品の流通である。
 しかし、取次が30冊の注文をしても、出版社側はそれに応えられる書籍とそうでないものがある。むしろ、満数出せるケースのほうが少ないのかもしれない。それゆえ、アマゾンといえども、取次にない商品の調達率がなかなか上がらなかったという。
 そこで同社が編み出した、この残り30冊を直取引するという仕組みが「半直(ハンチョク)」である。初めは取次在庫をあたる。そこにない商品を確保するルートを自らつくり上げたのである。これによって、アマゾンは全体の調達率が向上し、商品のリードタイムも4日以内に縮まるというメリットが得られるそうだ。

取次の顔も立てたサービス

 一方、出版社にとってのメリットはなんなのか。ある出版社の幹部社員は語る。

「アマゾンの直取引の支払いの早さや条件が取次との取引よりも良いことなどから、当社のトップは直取引を導入するように社内に指示しました。しかし、もう取次はトーハンと日販しかないといっても過言ではありません。取次の中抜きをするということは、2社に真っ向からケンカを売ることになり、恐いです。昨年12月期にアマゾンへの出荷を完全直取引に切り替えた出版社が32社もあると聞きましたが、そこまでの勇気はありません。今でも新刊の搬入数(取次からすると仕入数)は絞られています。この『取寄せ注文』なら、まずは取次にある在庫から出荷されるので、取次に対して大義名分がたちます。アマゾンもそのあたりの事情をよく知っているので、『取次の顔も立てたサービス』と謳って出版社に提案していました」
 また、別の出版社営業幹部は語る。
「アマゾンからは、うちで出す全商品が対象といわれましたが、取引条件も当社にとってはよい数字を提示いただきました。しかし、アマゾンから示された資料を見て驚きました。アマゾンが当社に発注した商品や実売、商品調達率などを細かく数字で見せられたのです。発注金額と実売金額を比べると、かなりの開きがありました。さらに、その差が機会損失だともいわれました。直取引をやれば、調達できなかった商品が売り上げに変わったかもしれない、そういう甘い誘いを受けました。取引条件も合わせて考えれば、出版社にとっては魅力です」
 アマゾンが取次に発注した際の「取次在庫のヒット率」は60%程度だという。裏を返せば、出版社の機会損失が4割くらいに上る可能性もあるのだ。

414とはずがたり:2016/11/11(金) 14:16:25
>>413-414

恐ろしい数の商品が動くアマゾン

 では、なぜこのような事態が起こっているのか。出版流通に詳しい関係者は語る。
「アマゾンからは膨大な数の注文が飛んでくるため、取次がアマゾンの注文に100%応えることはできないでしょう。アマゾンの「和書」年間売上高は1500〜1800億円だと推測されています。1カ月に150億円もの商品が売れているとは、恐ろしい数の商品が動いているのです。取次とすれば、アマゾン専用の倉庫をつくらなければ、すべての注文に対応できないはずです。それに、1兆5000億円の出版市場の多くを占めるのが書店の売り上げです」

 つまり、取次はアマゾンだけに商品を卸しているわけではなく、書店にもきちんと対応しなくてはならないため、アマゾンのすべての要望に応えられるはずはないというのだ。同関係者が続ける。
「日販のweb‐bookセンターは、1点の書籍を多数在庫するところではなく、1点当たりの在庫数を少なく持って、多品種の書籍を保有しているところです。おそらく1点当たり数百冊が上限ではないでしょうか。ですので、この倉庫だけではアマゾンの膨大な数の注文には対応しきれません。そこで日販は、王子流通センターという売れ筋を大量に在庫する倉庫もアマゾンからの注文の引き当て先に加えたのです。いずれにせよ、書籍流通ではトップクラスの日販の倉庫をもってしても60%しか対応できないのですから、アマゾンの引当率が100%になることは絶対にあり得ません。だからこそ、アマゾンは出版社に直取引を持ちかけているのです」
次々と流通問題を解決


 今回紹介した動きを裏側から見ると、これまで出版界が解決できなかった流通問題をアマゾンが次々に解決しているともいえるが、その見返りはアマゾンだけが享受する。
 アマゾンというインターネット書店の登場により、実店舗の書店では対応できずにいた顧客からの注文(客注)にも応えられるようになった。今では、注文したその日に受け取れるサービスにまで昇華した。
 そして、小零細出版社の悩みだった正味(書籍の仕入れ値)の低さと、部戻しや注文保留などの足かせとなる付帯条件も、アマゾンと直取引をすれば、月末締めの翌々月末にすべての売り上げを現金化できる。
 取次在庫のない商品、とくに出版社が指定する出荷調整品や在庫僅少本などは書店も取次も商品を入手できずに、販売機会をロスする要因だった。たとえあったとしても、客に手渡すには日数も要した。こうした商品も、直取引を契約することで優先的に素早く満数出荷してもらえる体制をアマゾンは築き始めている。
 アマゾンは3月9日付で官報に決算公告を掲示した。アマゾン ジャパンの売上高が316億円、アマゾンジャパン・ロジスティクスが582億円。2社合わせて約900億円しかないのだ。楽天やヤフーに比べて、この格段の売上高の低さはなんなのか。
 そして、5月1日をもって、アマゾン ジャパン、Amazon.com Int'l Sales, Inc. 、Amazon Services International, Inc.は合併して、アマゾンジャパン合同会社になるという。さらに同日より、消費税を請求していなかったサービスはそれを請求するようになる、と取引先に伝えてきた。次回はこうした動きについてレポートしたい。
(文=佐伯雄大)

415とはずがたり:2016/11/11(金) 17:19:11

米テキサス州に新たに2店展開 紀伊國屋書店、日系企業向けに
http://www.excite.co.jp/News/economy_clm/20161110/Jcast_kaisha_283087.html
J-CAST会社ウォッチ 2016年11月10日 16時35分 (2016年11月11日 08時04分 更新)

紀伊國屋書店は2016年11月7日、アメリカ・テキサス州に2店を開店すると発表した。出店場所はともにダラス市郊外。「テキサス・キャロルトン店」が12月、「テキサス・プレイノ店」が17年2月にオープンする予定だ。出店の理由は、同州が資源豊富で、日系企業をはじめとする企業の進出も多いためという。
地域密着イベントも
キャロルトン店は、州内の人気居住エリアに位置する基幹店として、マンガやアート、ファッションに関する書籍を取り揃える。プレイノ店はプレイノ市内の大手日系ショッピングモールに開店。日本の新刊やベストセラーをリアルタイムで取りそろえる。
両店舗では書籍に加えて文具も取り扱い、地域に密着したイベントを定期的に開催するという。
紀伊國屋書店にとって両店舗は、アメリカで11、12店舗目、海外では29、30店舗目となる。

416とはずがたり:2016/11/11(金) 18:17:30

全国の図書館、カード1枚で=マイナンバーで来夏にも―総務省
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161111-00000012-jij-pol
時事通信 11/11(金) 7:10配信

 総務省は10日、社会保障と税の共通番号(マイナンバー)制度で使う個人番号カードについて、来夏にも全国の地方自治体が運営する図書館の利用カードとしても使える仕組みをつくる方針を固めた。

 個人カード1枚でさまざまな図書館の本を借りられるようにして利便性を高め、普及につなげる。

 総務省によると、図書館を設けている自治体は1350団体で、多くの自治体に参加を促す。

 新たな仕組みは、個人カード裏面のICチップに内蔵され、本人確認などに使う「マイキー」と呼ばれる部分を活用する。希望者はマイキーを使ったサービスのポータルサイトで事前に自分のIDを作成し、図書館側は利用カードの番号をポータルサイトに登録。例えば、自宅近くの図書館と別の自治体にある勤務先周辺の図書館を利用している場合、どちらの本も借りられるようになる。

 また、図書館の利用カードとして使えるようになると、本を借りるたびに本人確認を行える。このため総務省は、住民が利用カード更新のためにわざわざ図書館を訪れる必要がなくなるメリットもあるとみている。

 総務省は、個人カードの普及策を推進。民間のクレジットカードなどのポイントを個人カードに集約し、商店街での買い物にも使えるようにする考えだ。

417とはずがたり:2016/11/15(火) 11:41:36
「やりがい」…でも低待遇 非正規司書、年収200万円以下が9割
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/article/287945
2016年11月09日 15時31分

 全日本教職員組合(全教)は7日、公立小中学校の図書館で司書などとして働く非正規職員へのアンケートを行い、92%の人が年収200万円以下だったとの結果を発表した。

 調査は2015年11月から16年3月に実施、377人が回答した。

 年収51万〜100万円が回答者の52%に上り、101万〜150万円も22%だった。時給では751〜800円が最も多く28%。通算勤務年数が5年以下の人が52%を占め、自由記入の欄には契約を打ち切られる「雇い止め」への不安を訴える声が多かったという。

 低待遇の一方、95%の人が現在の仕事にやりがいがあると答え、63%が正規採用を希望していることも分かった。

 全教の担当者は「司書という専門知識を有する人の待遇改善を国などに働き掛けていきたい」としている。


=2016/11/08付 西日本新聞朝刊=

418とはずがたり:2016/11/28(月) 19:14:14
神田神保町で「岩波ブックセンター」を経営、(有)信山社が破産 東京商工リサーチ
http://www.excite.co.jp/News/economy_g/20161128/Tsr_tsr20161128_01.html
2016年11月28日 14時45分 (2016年11月28日 18時06分 更新)

 (有)信山社(法人番号:8010002031530、千代田区神田神保町2-3、設立平成12年8月、資本金300万円、故柴田信代表)は11月25日、東京地裁から破産開始決定を受けた。破産管財人には和田一雄弁護士(山近・矢作法律事務所、千代田区有楽町1-13-1、電話03-3215-5410)が選任された。
 負債は現在調査中。
 東京・神田神保町で(株)岩波書店(TSR企業コード:290016118、法人番号:6010001010826、千代田区)発行の書籍販売を中心とした「岩波ブックセンター」を経営していた(岩波書店との資本関係は無い)。人文・社会科学系の専門書、新書、文庫をはじめ岩波書店が刊行する書籍の大部分を取り扱っていることで広く知られ、多くの書店が集中する神保町界隈でもランドマーク的な存在として知名度を有していた。
 しかし、28年10月に代表の柴田取締役会長が急逝。事業継続が困難となり11月23日より店舗営業を休業し、動向が注目されていた。

420とはずがたり:2016/12/26(月) 18:45:54

休刊・電子版移行相次ぎ、雑誌販売が書籍下回る
http://news.goo.ne.jp/article/yomiuri/business/20161226-567-OYT1T50025.html
15:22読売新聞

 出版科学研究所は26日、2016年の紙の雑誌の推定販売金額が約7200億円の見込みとなり、41年ぶりに書籍を下回る見通しになったと発表した。

 書籍は約7300億円の見込み。

 同研究所によると、16年1?11月期の雑誌の推定販売金額は、前年同期比6・4%減の6633億円。月刊誌は同6・0%減、週刊誌は同8・0%減。男性ファッション誌「Gainer」(光文社)などの休刊や、海外の記事に定評がある「クーリエ・ジャポン」(講談社)など紙から電子版に移行する雑誌も相次いだ。

 インターネットやスマートフォンなどの普及で、出版業界を雑誌が支える構図が変化しつつある。

421とはずがたり:2017/01/13(金) 20:49:31
興味深い!

ウェブ直販で5000部! 大人気『わがや電力』を作るまでにやった7つのこと
http://yohoho.jp/15448

422名無しさん:2017/01/15(日) 09:47:13
http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/ann?a=20170110-00000020-ann-soci
講談社の社員の男を逮捕 自宅で妻を殺害した疑い
テレビ朝日系(ANN) 1/10(火) 13:05配信
 講談社の社員の男(41)が去年8月、東京・文京区の自宅で妻を殺害したとして逮捕されました。

423とはずがたり:2017/01/17(火) 08:20:48
妻がノイローゼになって話しが通じなかったのではないかと思ってしまう。それで殺して良い訳は無いが本人も激務の編集と家庭の両立が難しくてノイローゼ気味だったのでは?

2017.01.15
妻殺害容疑で社員逮捕、講談社内で異常事態…箝口令の通達、「しょせんマンガの人間の事」
http://biz-journal.jp/2017/01/post_17734.html
文=編集部

 10日、大手出版社・講談社社員でコミック誌「モーニング」編集次長の朴鐘顕(パク・チョンヒョン)容疑者が、妻(佳菜子さん)を殺害した容疑で警視庁に逮捕された。
 朴容疑者は警察の調べに対し、「育児をめぐって夫婦げんかになり、もみ合いになってヘッドロックをした」「気がついたら自殺していた」「妻は自分(=朴容疑者)のジャケットで首をつった」などと容疑を否認。佳菜子さんの首には絞められた痕跡があり、警視庁は朴容疑者が腕で首を絞めた可能性があるとみているという。
 また、以前より佳菜子さんは文京区の子ども家庭支援センターに、子育てをめぐるトラブルから朴容疑者にたびたび暴力を振るわれていたと相談していたとも報じられている。
 そんな朴容疑者の逮捕に至るまでの過程における“異常さ”について、講談社関係者は次のように語る。
「実は昨年の11〜12月頃、社内では『朴さんが逮捕される』という噂が流れていました。しかしその後も逮捕されず、噂も沈静化していたところ、逮捕された10日の前週後半になって『近々逮捕されるらしい』という情報が流れたのです。しかも逮捕後、テレビ各局はニュース番組で朴さんが路上を歩く“隠し撮り映像”を流しており、逮捕の情報を掴んで事前にマークしていたことは明らかです。そんな情報が社内外に流れるなど、通常ではあり得ないので、その点はかなり異常な事態だと思います」
 そして逮捕後、講談社社内では社員に対しある“通達”が出されたという。
「逮捕直後に局ごとの会議で、上から『会社としての見解はHPに記載されている内容のみ』『外部のマスコミなどから取材や問い合わせを受けたら、広報部へ回して、勝手に話さないように』などの“通達”が出されました」(別の講談社関係者)

「マンガの人間がやらかしたこと」
 同関係者によれば、「特に全社一斉メールなどで細かい内容の指示などは出ていない」ということだが、意外にも社内は平静を保っているという。

「朴さんは社内では“優秀な人”ということで有名ですが、そもそもウチはマンガ、ファッション誌、それ以外の雑誌を扱う部署ごとで完全に縦割りになっているので、各部署間での交流がほとんどない。特にマンガの部署は他部署の人間からは『モラルのないオタクの集まり』と見られているので、今回の事件を受けても、『しょせんマンガの人間がやらかした事で、関係ない』『しょせん他人事』という雰囲気です。ちらほらと外部からイタズラ電話がかかっているようですが、特にウチの雑誌に対する不買運動などが起こっているわけでもないので、みんな通常通り働いていますよ。もっとも、マンガの部署は針を突くような騒ぎになっているかもしれませんが」
 朴容疑者は現在、警視庁の調べに対し黙秘しているというが、今後の動きが注目される。
(文=編集部)

424とはずがたり:2017/01/25(水) 20:32:12
面白そうだ。

http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/study/2246/1244132903/348-349
『若者離れ?電通が考える未来のためのコミュニケーション術』(書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします)

425とはずがたり:2017/01/25(水) 20:50:51
これもチェック

『日本の古都はなぜ空襲を免れたか』 (朝日文庫)
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/study/2246/1074159913/1043

426とはずがたり:2017/02/05(日) 14:37:48
夫婦揃って保守派だから気に喰わなかったけど亡くなったか。若い頃,曽野綾子を一寸美人だなと思った事有るのは内緒だが(;´Д`)
とまれこいつは保守派だから日本国民を政府に从順なバカにすべくゆとり教育の道筋なんかつけたんだな。冥福なんか祈ってやらんぞ。

<訃報>三浦朱門さん91歳=作家、元文化庁長官
http://news.goo.ne.jp/article/mainichi/entertainment/mainichi-20170205k0000m040082000c.html
02月04日 21:00毎日新聞

 「第三の新人」の一人として社会や家庭を鋭く観察する小説を書き、文化庁長官を務めるなど文教行政に尽力した作家、三浦朱門(みうら・しゅもん)さんが3日、死去した。91歳。妻は作家の曽野綾子さん。

 東京都生まれ。朱門は本名。東京大文学部卒業と同時に日本大芸術学部で教職に。旧制高知高校の友人、阪田寛夫らと1950年に第15次「新思潮」同人となり、51年に「冥府(めいふ)山水図」でデビュー。芥川龍之介を思わせる知的な作風で頭角を現し、安岡章太郎や吉行淳之介、遠藤周作らとともに「第三の新人」と呼ばれた。

 戦後の家庭のもろさを冷笑的にとらえた「箱庭」で67年新潮社文学賞、東京・武蔵野の風土に根差す人々を描いて文明批評の面も評価された「武蔵野インディアン」で83年芸術選奨文部大臣賞。大学紛争の中、69年に日大教授を退職した。「結婚なんかおやめなさい」「老人よ、花と散れ」「日本人をダメにした教育」など家庭や教育問題の著作も多数。

 温厚でバランス感覚にも優れ、多くの公職に就いた。85?86年は文化庁長官を務め、国体の文化版として国民文化祭を発案。88?94年日本文芸家協会理事長。96年に教育課程審議会会長に就任し「ゆとり教育」の道筋をつけた。87年日本芸術院会員、99年文化功労者。2004?14年は日本芸術院院長。

 いずれもカトリック信徒の曽野さんとは“おしどり作家”として知られた。

 ◇作家の面倒を見てくれた

 作家の黒井千次さんの話 文芸家協会の理事長を引き受ける際に「誰かがやらないといけない当番のようなもの」だと言って快く、作家の面倒を見てくれたのが印象的だった。最近、イベントや映画などで「第三の新人」が扱われることが増え、主だった作家はこれでほとんど亡くなってしまったが、その位置づけは今後しっかり見据えておく必要があろう。

427とはずがたり:2017/02/15(水) 06:30:17
出る杭でも打たれない 絵本作家・五味太郎に聞く
http://bylines.news.yahoo.co.jp/yahooroupeiroapp/20161019-00062737/
Yahoo!ニュース個人 アプリ特別企画 | アプリ特別企画
2016/10/19(水) 10:35

428とはずがたり:2017/02/20(月) 14:21:23
畢竟,事業継続に行き詰まってたんだな。。残念だなあ・・。息子がもう一寸大きかったら定期購読しても良いんだがなあ。出版不況出しなあ・・。

科学誌「ニュートン」元代表取締役逮捕 出資法違反容疑
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/study/2246/1147586435/268
野平悠一2017年2月17日13時02分

「ニュートン」民事再生申請=発行元「雑誌存続に全力」―東京地裁
http://news.goo.ne.jp/article/jiji/business/jiji-170220X358.html
13:18時事通信

 出資法違反容疑で元社長らが逮捕された科学雑誌「Newton(ニュートン)」の発行元「ニュートンプレス」(東京都渋谷区)は20日、東京地裁に民事再生手続きの開始を申し立てたと発表した。

 同社は「雑誌を維持、存続させることが、課された社会的使命と考え、全力で再建に臨みたい」などとするコメントを出した。

 ニュートンは1981年創刊の月刊科学雑誌。元社長ら2人が17日、利息を支払うなどと持ち掛けて定期購読者から現金を預かったとして、出資法違反容疑で山口県警に逮捕された。

429とはずがたり:2017/03/10(金) 19:42:17
JRダイヤ改正で市販時刻表もダイワリ改正
http://www.excite.co.jp/News/economy_clm/20170310/Itmedia_business_20170310033.html
ITmedia ビジネスオンライン 2017年3月10日 07時45分 (2017年3月10日 19時20分 更新)

 ダイヤ改正に合わせて、市販の時刻表も変化する。それは鉄道会社から渡される情報の反映だけではない。列車の時刻は同じだけれど、JTB時刻表、JR時刻表は「見やすさ」で競争している。ダイヤ改正は、時刻表の見やすさを工夫するチャンスでもある。

 しかし、列車の運行本数が増えたから、新路線が開業したからといって、単純にページ数を増やすわけにはいかない。特にJTB時刻表とJR時刻表は、第三種郵便物の上限となる1キログラムを超えないように作られている。そのために本文のページ数を節約したり、薄くても裏写りしない紙を使ったりする。特集ページや付録にも力が入るため、時刻表はもはや重量の限界に達している。

 逆に、列車や路線が減った場合はどうするか。ページ数を削減する場合と、ページ数を変更せず、行間を増やすなどで紙面を見やすくする工夫を行う場合がある。しかし、ライバルに対抗して魅力を出すために、付録や特集ページに力を入れたい。重量配分を考えると、列車の時刻を掲載するページは、「これ以上増やしたくない」「できることなら減らしたい」という存在である。ここがメインコンテンツであるにもかかわらず。

 ところで、出版物の設計書を「台割(だいわり)」という。台は印刷の単位。割は割り付け(配置)だ。つまり、“JRダイヤ改正”は、市販の時刻表にとっては“ダイワリ改正”でもある。JTB時刻表とJR時刻表の改正の様子を比較すると、どちらもページ数を増やした路線もあれば、減らした路線もある。結果としては前号と同じページ数で収まった。そこにはどんな工夫があるか、詳しく見ていこう。



●16ページ単位を巡る駆け引き

 雑誌だけではなく、売れる商品は「便利なもの」または「おもしろいもの」そして「その両方を持つもの」だ。かつて時刻表は「便利なもの」分野だった。現在は「おもしろいもの」の要素も必要になっている。なぜなら、時刻表の商品性が変わってきたからだ。

 乗り換え検索ソフト、検索サイトの利用が増えて、時刻表はかつてのように会社に1冊、部署に1冊という必需品ではなくなった。発行部数が減って、趣味層の購読者の比率が高まっている。旅行ファン、鉄道ファンへの訴求も重要だ。最近の月刊時刻表は付録が付いたり、巻頭カラーページが増えたりしている。付録も重量増の原因だし、カラーページの紙は重い。しかし、これはやめられない。

 せっかく本文のページ数を削って軽くしたというのに、アクセサリー的な要素で重量が増える。まるでスポーツカーの開発のような状況だ。その本文のページ数にしても、増減は単純ではない。輪転機で一度に印刷できる単位は16ページで、1ページあたりのコストが最も安い。そこで、16ページが雑誌や本を作るときの基準となる。

 列車の運行本数が増減、路線が開業または廃止された場合に、掲載枠を16ページ単位で増減できるなら、ページ数を増減する。…

16ページ単位で増減できない場合はレイアウト変更で対応する。掲載枠を詰めたり広げたりして、なるべく見やすく変更しよう、となる。

 16ページ単位で本文ページを削除できた場合に、余った重量で付録や特集ページの分量が決まる。この余り重量には余裕も必要だ。2月号は3月号のダイヤ改正情報のうち、在来線特急と新幹線を特集ページで先に掲載する。指定席券の販売開始は乗車日の1カ月前だから、繰り上げて掲載しないと間に合わない。

 逆に、余り重量があって、掲載する情報が少ないときはユニークな特集が組まれる。JR時刻表はカレンダー冊子やチケットを入れるクリアファイルが付録になったことがある。JTB時刻表は私鉄の時刻表を拡大して掲載した。マンガを載せたこともある。鉄道の情報が少ないときは、時刻表の魅力も減るため、特集ページで魅力アップを図るというわけだ。

 乗り換え検索アプリより見やすく、おもしろく。市販の時刻表には、編集部の苦労と工夫が詰まっているのだ。

(杉山淳一)

430とはずがたり:2017/03/12(日) 20:32:18
森友学園“極右”理事長は教諭を次々と失踪させていた!(1)不法投棄のゴミを燃やして…
http://www.excite.co.jp/News/politics_g/20170312/Asagei_76900.html
アサ芸プラス 2017年3月12日 09時55分 (2017年3月12日 20時00分 更新)

 総理夫妻らを巻き込んでの、学校を舞台にしたスキャンダルが連日、国会を揺るがせている。次から次へと噴出するのは、カネと教育方針を巡る常識外の現実。「疑惑」をたれ流すトンデモ教育機関の主とはいかなる人物なのか。
「塚本幼稚園」(大阪市淀川区)を運営する学校法人「森友学園」が、突如としてその名を全国に知られることになったきっかけは、今年4月の開校を目指す私立小学校「瑞穂の國記念小學院」(大阪府豊中市)の土地取得に、とんでもない問題が露呈したことだった。
「15年5月、学園は将来的な購入を前提に、国有地の賃貸契約を結びました。ところが‥‥」
 こう解説するのは、社会部記者である。
「その際、土壌改良や埋設物撤去工事が行われたはずですが、16年3月、学園が『新たに土中からゴミが見つかった』と国に報告。これと前後して、『開校に支障が出るから土地を買いたい』と学園が言いだした。すると、評価額9億5600万円の土地で、大阪航空局が約8億2000万円のゴミ撤去費用がかかると算出し、実質9割引きとなる常識外れの額で国から購入していたのです」
 そもそも地元住民に言わせれば、「あの土地は教育用地として考えることができない」シロモノなのだという。ベテラン大阪府議がその理由を説明する。
「伊丹空港の騒音問題で国が買い上げる30、40年前までは民有地だったんだが、近所の人間がゴミを不法投棄する『ゴミ捨て場』として有名だった。

動物の死骸なんかもあった。おまけに敷地内のいたるところでゴミを勝手に燃やすもんだから、常に煙が上がっていたな。今回、土中から大量のゴミが出てきたけど、そりゃ当然だろうと思う」
 現在、土壌汚染対策工事が進められているが、
「掘り返した土が油まみれで異臭もしているため、大規模な土の入れ替えが必要と言われている。おまけにゴミの撤去も完全には行われていないのではないか。搬出用のダンプカーが現場でほとんど目撃されていないこともあり、一部のゴミはそのまま埋め戻されている」(前出・ベテラン府議)
 とても子供を通わせられるような場所ではないのだ。いわく付きなのは、土地だけに限らない。森友学園に小学校の設置認可を与えた大阪府の体制にも疑義が生じている。
「11年夏、学園が私立小学校設置における規制緩和の要望を府に出したんです。それまで幼稚園しか運営していない学校法人には、借入金を用いた小学校の設置は認められていませんでしたが、これを撤廃すべきというものです。経営難による廃校を避けるための制度なのですが、府は12年4月、要望をのんでいます」(前出・社会部記者)
 今日に至るまで、この基準を用いた申請は森友学園のみ。府との「特別な関係」を疑われてもしかたのない経緯である。申請が通ってからは、資金力不足が明らかになった。
「当初、賃貸契約だったのは、購入資金を持っていなかったから。そもそも14年12月、大阪府私立学校審議会では学園の借り入れが所有資産を超えていたことに加え、校舎や施設設立のために必要とされる積立金もほとんどなかった。私立学校を経営する組織としては、あまりにも無計画でした」(豊中市議)
 そうした事情を背景とした「9割引き」土地購入だったのである。

431とはずがたり:2017/03/14(火) 10:29:19
TSUTAYA展開の会社 徳間書店を傘下に入れる方針固める
http://news.goo.ne.jp/topstories/business/524/946935c72bdac182e447fe97c0ba686b.html
(NHKニュース&スポーツ) 01:39

DVDレンタルや書籍販売などのTSUTAYAを展開する会社が、雑誌や書籍などを幅広く発行している徳間書店を傘下に入れる方針を固めました。

432とはずがたり:2017/03/15(水) 19:49:37

「つぶやき」から絶版寸前小説復刊 盛岡・さわや書店
http://news.goo.ne.jp/article/iwate/region/iwate-73288455.html
00:00岩手日報

 盛岡市のさわや書店フェザン店(田口幹人店長)が、絶版寸前だった小説を救った。出版元から「ひとさらいの夏」(冨士本由紀著、双葉社)の最後の在庫50冊を引き受け、1月にツイッターで「復刊」を呼び掛けたところ、2月下旬に5千部が重版されるほど人気が広がった。昨年、手書きのカバーで本を覆う「文庫X」で脚光を浴びた同店が、再び出版業界でムーブメントを巻き起こしている。  復刊を呼び掛けたのは、文庫Xを発案した同店の文庫・文芸担当、長江貴士さん(33)。「皆さんのお力を借りたいなぁ」という書きだしで1月下旬に6件連続でつぶやき、同書を「人生にこれ以上広がりがないと自覚してる女性たちに射(さ)し込む濁った光を描き出す短編集」と紹介した。  双葉社によると、本は2010年8月に発売。部数は伸び悩み、昨年秋に営業担当の田中沙弥さんが「大好きな本の最後の50冊を大好きな書店で売ってもらいたい」とさわや書店に持ち掛けた。長江さんは「実際に復刊できるか分からないところから始まったが『何か盛り上がりに関わりたい』との思いで呼び掛けに応じてもらえたと思う。文庫Xがなかったらうまくいかなかった」と語る。

433とはずがたり:2017/03/15(水) 20:14:41
金瓶梅読んでみたい(;´Д`)

四大奇書
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%9B%E5%A4%A7%E5%A5%87%E6%9B%B8

四大奇書(しだいきしょ)とは、中国で元代から明代にかけ、俗語体で書かれた4つの長編小説の総称。「奇書」とは「世に稀なほど卓越した書物」という意味である。「四大奇書」は清代前期の書店が販売促進用につけたキャッチフレーズであり[1]、その名は清中期の乾隆年間(1736年 - 1795年)に芥子園刊本において確立した[2]。
「四大奇書」に挙げられているのは『三国志演義』、『水滸伝』、『西遊記』、『金瓶梅』の4作品である[3]。だが、本場中国では清中期になってから『金瓶梅』の代わりに『紅楼夢』を加えたものを「四大名著」と呼ぶ[4]ようになり、「四大奇書」よりこちらの方が一般的である。

434とはずがたり:2017/03/19(日) 07:58:09
2017.03.18
来年開館のツタヤ図書館、中身空洞のダミー本を3万5千冊も購入!巨額税金投入の裏側
http://biz-journal.jp/2017/03/post_18386.html
文=日向咲嗣/ジャーナリスト

「まったく、人をバカにした話だと思いますよ。152万円も出して、ダミー(偽物)を3万5000冊も買って並べるというのですから」
 そう憤慨するのは、山口県周南市のある市議会関係者だ。憤るのも無理はない。昨年12月に開催された市議会の予算委員会で、市が来年2月オープン予定の新図書館の開館準備に「ダミー本を3万5000冊分、約152万円で購入」することを明らかにしたからだ。
「ダミー本」とは、ダンボールでできた中身が空洞の偽物の本のこと。マンションのモデルルームなどで、部屋のインテリアをオシャレに演出するために使われる洋書風の小道具といえば、イメージしやすいだろう。その偽物の本を、よりによって新設する公共図書館に3万5000冊分も入れる計画というのだ。
 仮に1冊2センチの厚さの単行本を寝かせて縦に積み上げると、その高さは700メートルにもなる。偽物に152万円も使わず、1冊2000円の本を760冊買ったほうが有意義なのではないだろうか。市民の知的活動を支える社会教育機関が“偽物の本”を大量に購入するというのは、長い公共図書館の歴史のなかでも、前代未聞のことだろう。
 周南市は、なぜそんなことをするのか。
 それは、この開館予定の図書館の指定管理者となるのが、レンタル大手TSUTAYAを展開するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)であることが関係している。CCCは、空間プロデュースから手掛け、図書館開館後は指定管理者として図書館運営業務を担う。同社が運営する図書館は、すでに全国に4例あり、通称“ツタヤ図書館”と呼ばれている。
 いずれも、都会型のカフェや新刊書店を併設した商業スペース顔負けのオシャレ空間を売りにしており、とりわけ壁面一杯に広がる4メートル超の高層書架を配置する独特のデザインが最大の特徴だ。
 ツタヤ図書館は、2013年の佐賀県武雄市を皮切りに、神奈川県海老名市、宮城県多賀城市、そして先月には岡山県高梁市でオープンしている。これらの図書館では、高層書架の高い位置にダミー本が配架されているが、その具体的な数量が出てきたのは今回の周南市が初めてだ。市の担当者は、次のように話す。
「新図書館用に購入するのは、すべて新刊で6万冊を予定しています。(ダミー本は)ダンボールでつくった装飾といいますか、本に囲まれた空間づくりのために置かせていただくように進めているところです」

「装飾」や「本に囲まれた空間づくり」は、「コーヒーを飲みながらゆったりと本が読める」というツタヤ図書館のコンセプトを実現するためには不可欠な要素のようだが、いくらオシャレな空間づくりのためとはいえ、152万円もかける必要があるのかと問うと、前出の担当者は、こう答えた。
「いろいろなご批判もあろうかと思いますので、これから本の置き方を工夫するなどしまして、できるだけダミー本は少なくして、経費削減を進めているところです」

435とはずがたり:2017/03/19(日) 07:58:35
ツタヤ図書館は補助金を得るための施設

 なぜダミー本を3万5000冊も購入するのかについて、市議会関係者に話を聞いたところ、意外な裏事情がみえてきた。
「新しい図書館は、書架が10万冊分入るんです。今のところ、新規に6万冊購入することになっているのですが、そうすると書架に空きができるので、そこを埋めるために3万5000冊分のダミー本を買うのだと思います」(市議会関係者)
 10万冊分買う予算がないから、足りない分をダミー本にするのだろうかと聞くと、「それは違うと思う」と否定する。
「(CCCが多く購入しようとしている)暮らし向きの本(料理や旅行など生活実用書)は、そんなに膨大な点数を買えないのではないでしょうか。予算が足りないわけではなく、一度に買える冊数が限られているのだと思います」(同)
 一度に大量購入ができないにしても、「偽物を何万冊分も入れる」ことに対して、市議会で議論はなかったのだろうか。同市議会関係者は、「本の購入については、みなさんほとんど物申さないです。結局、市長が『これでいく』と言うのであれば、仕方がないかという感じです」と明かしつつ、さらに裏事情を暴露する。
「そもそも図書館をつくるという雰囲気ではありません。駅ビルを建て直すにあたって、市費だけでつくっては大変なので、国の補助金をもらいたいと考えたのです。そのためには、ビルの中に何か公共施設をつくらなければなりません。そんな折、市民から『図書館が欲しい』という意見があったので、『では図書館をつくろう』となったのです」(同)
 つまり、あくまで「駅ビル開発ありき」で、新図書館は補助金をもらうために後からつけた理由だったのだ。だが、建設中のJR徳山駅前の図書館から800メートルしか離れていない場所には、立派な中央図書館がある。新図書館開業後も、中央図書館はこれまで通り運営が継続されるという。
 取材を進めてみると、周南市の新図書館建設プロジェクトには、国から巨額の補助金が投入されていることがわかった。

 国土交通省管轄の「都市再生整備計画事業」がそれで、市議会関係者によれば、土地代と既存建物解体費用を除いた総事業費約33億円のうち半額の16億5000万円が国の補助金だという。その施設の半分の空間を占める図書館には、少なくとも約8億円以上の国費が投入されているとみられている。

巨額な補助金を使うツタヤ図書館

 今回の駅ビル開発事業は、駅前周辺の賑わいを取り戻し、市の中心地として再整備することを目的に行われているのだが、興味深いのは、ほかのツタヤ図書館との酷似点だ。
 先行するツタヤ図書館の宮城県多賀城市や岡山県高梁市、さらには来年オープン予定の宮崎県延岡市でも、同様に国の巨額補助金を活用した同種の駅前開発が行われている。
 ちなみに多賀城市でも、新図書館施設の整備に6億2000万円もの「地方都市リノベーション給付金」(国土交通省管轄)が投入されていることがわかっている。
 周南市は、国から支給される巨額補助金をフルに活用し、その潤沢な資金を元に、CCCがプロデュースするデザイン重視の施設を建築している。それらはダミー本に象徴される、湯水のごとく税金をつぎ込んだ典型的な“ハコモノ行政”である。
 それを如実に表しているのが「図書購入費」だ。周南市の場合、新設時には、約1億3000万円もかけて6万冊を調達する計画なのに、開館後は、そんな大盤振る舞いとは打って変わって、予定されている図書購入費は、毎年たった450万円しかない。全国の公共図書館における平均額878万円(14年)の約半額である。
 駅前開発について、地元の人はどうとらえているのだろうか。新図書館建設予定の徳山駅周辺商店街では、町の活性化事業に期待感が高まっているかと思いきや、商店主たちは意外に冷めた見方をしていることがわかった。
「新しい図書館が来年できるのは知っています。期待感はありますが、まだ先の話なのでピンときません。(ダミー本については)初めて聞きました。それが町の活性化になるのであれば、それもいいんじゃないでしょうか」
 このように、物わかりのいい見解を示す店主もいれば、「ダミー本をそんなに入れるんですか。市民をバカにしていますよね。税金の無駄遣いでしょう」と怒る店主もいる。

436とはずがたり:2017/03/19(日) 07:59:01
>>434-436
 そうしたなかで、駅前開発そのものに懐疑的な見方をする人も少なくない。
「お金を払ってツタヤ(CCC)に運営してもらうので、財政は大丈夫なのかなと心配しています。効果的にも、どうなのかとみています」「駅自体を使う人が少ないです。使っているのは、大半が高齢者か学生です。こちらは車社会ですから、駅前に新図書館ができても、駐車場が有料らしいので、たぶんはやらないと思いますよ」と厳しい意見もあった。
 ちなみに、ダミー本購入のほかにも、多くの市民が憤慨するのが、駅前図書館ビルに入居する、いわゆる「民業部分」にあたるCCC経営のカフェや新刊書店から市が得るテナント料だ。
 市の発表では「坪3000円を予定」としているが、ある店主は「うちは駅から1キロ離れているが、テナント料はその3倍払っている」と言う。格安なテナント料は、CCCへの利益供与ではないかとの見方も出ている。

市議会のドン「ダミー本は壁のデザインの一部」

 では、ツタヤ図書館に賛成派の議員たちは、どう考えているのだろうか。“周南市議会のドン”と呼ばれる兼重元市議会議長に話を聞いた。同氏は昨年、ツタヤ図書館の導入に反対する市民団体が全議員に送付したアンケートを「ゴミ箱に落とす」とブログに書き、激しく批判を浴びた人物だ。
「ダミー本は、壁のデザインの一部だと思っており、まったく気にならない。駅前の新図書館は、あくまで“集客施設”。図書館としての役割は中央図書館以下、市内の5館が果たす。新図書館は地の利を生かした集客施設として、ブックアンドカフェにする。そのために、ツタヤのノウハウを生かしてもらう」(兼重氏)
 つまり、表向きは図書館だが、実体は駅前の集客装置として期待された「ブックアンドカフェ」なのだから、ダミー本が何万冊あっても問題にならないという論理である。こうした論調を図書館の専門家は、どうみるのか。
『図書館づくり繁盛記』(日外アソシエーツ)などの著書で「東京の図書館をもっとよくする会」代表の大澤正雄氏は、長年自治体直営図書館の館長として、住民本位の図書館運営を実践してきた経験から、次のように話す。
「150万円も出してダミー本を3万5000冊も買うのは、図書館に対する考え方が中身ではなく、見せ物と考えているところに問題があります。そこには住民のための運営ではなく、『ツタヤ図書館を使わせてやる』という尊大な運営方針が透けて見えます。それは、公共性を無視したもので、指定管理の典型が現れたといえるでしょう」
 読むべき本をそろえるのではなく、ダミーで見た目だけを整えて集客するためのインテリアとするという考え方は、決して“市民本位”の行政とはいえないのではないだろうか。
(文=日向咲嗣/ジャーナリスト)

439とはずがたり:2017/04/05(水) 20:11:00
ご冥福をお祈りします。

日本を代表する詩人、大岡信さん死去…86歳
https://news.goo.ne.jp/article/yomiuri/entertainment/20170405-567-OYT1T50070.html
19:02読売新聞

  明晰な知性と柔らかな感受性で詩作や文芸批評に活躍した現代日本を代表する詩人の大岡信(おおおか・まこと)さんが5日午前10時27分、呼吸不全のため静岡県三島市内の病院で死去した。

 86歳だった。葬儀は近親者で行う。

 歌人・大岡博さんの長男として同市に生まれ、旧制沼津中時代から詩や短歌に親しんだ。東大卒業後、読売新聞に入社。川崎洋、茨木のり子らの詩誌「 櫂 かい」に参加し、56年に第1詩集「記憶と現在」を出した。63年に退社し、「春 少女に」や「地上楽園の午後」(詩歌文学館賞)などの詩集を発表した。

 古典や現代芸術への造詣も深く、「紀貫之」(読売文学賞)、「詩人・菅原道真」(芸術選奨文部大臣賞)など文芸、美術、演劇評論でも活躍。

440とはずがたり:2017/04/05(水) 22:19:10
TSUTAYAが不振出版社を買い続ける狙い 徳間書店の買収で目指すは書店の「ユニクロ」
https://news.goo.ne.jp/article/toyokeizai/business/toyokeizai-166250.html
06:00東洋経済オンライン

「TSUTAYA」や「蔦屋書店」を運営するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)が3月下旬、中堅出版社の徳間書店を買収した。2013年に業務・資本提携し、子会社を通じて議決権の約15%の株式を保有していたが、今回、比率を約97%へ引き上げた。買収は一面では債務超過に陥っていた徳間書店の救済だが、CCCの増田宗昭CEOの強い危機感に基づく攻めの一手という側面もある。

徳間書店はエンタメに強い老舗の出版社で、かつてはアニメ制作事業としてスタジオジブリを抱えていたことでも有名だ(ジブリは2005年に分離・独立)。だが近年は主力雑誌が苦戦している。

発行部数(2016年10?12月、日本雑誌協会のデータ)は、看板である男性向け娯楽誌の『週刊アサヒ芸能』が19万9850部(2011年10?12月比25%減)、モノ系月刊誌の『GoodsPress』が4万8727部(同57%減)、アニメ月刊誌の『アニメージュ』が4万6433部(同28%減)だった。

巨額赤字で債務超過に転落
業績も低調だ。特に2015年3月期は売上高約75億円に対し、最終赤字10億円を計上し、債務超過に転落した。

月刊誌2つを休刊し、返本率の抑制や役員報酬の削減などで業績と財務の改善を図っていたが、2015年夏には「一部の金融機関が債務者区分を変更した」という情報が業界に流れるなど信用不安が払拭できず、2017年3月期も債務超過を解消できなかった。

徳間書店は2000年代前半にも巨額債務を抱えて経営不振に陥っている。当時はメインバンクの三井住友銀行から迎えた松下武義社長の手で不採算部門のリストラが断行された。

だが徳間生え抜きの経営者にバトンタッチした後の2010年ごろからまた赤字を計上するようになっていた。「印刷会社など取引先は『徳間書店単独での存続は難しい。CCCは(約15%の)小規模出資から踏み込んで、本格的に救済する気があるのか』と注視していた」(金融関係者)という。

両社の間には浅からぬ縁がある。CCCは1990年代後半に衛星放送サービス・ディレクTVの日本展開に乗り出したが、その事業会社に出資していたのが徳間書店だった。

当時社長だった創業者の徳間康快氏(2000年に死去)は、既存の出版ビジネスの枠に飽き足らない大胆な試みをする経営者として知られており、同様に創業経営者である増田氏とは通じ合うところがあったようだ。

増田氏のCCCが資本業務提携から子会社化へと徳間書店への関与を深めた背景の一つには、ディレクTVという挑戦をともにしてくれた徳間氏への恩義を込め、救済したという側面もあるだろう。

だがそれを上回るのは、増田氏の強烈な危機感だ。

いまや書店最大手に

3月31日、東京都内のホテルで開かれたCCCの社員ミーティング。グループ傘下の多くの社員が一堂に会する恒例の年次会合の場で、増田氏は「SPA(製造小売業)をやらなければアマゾンには勝てない」と語ったという。

徳間書店の買収について具体的に言及しなかったものの、なぜ買収したのか、どう活用するのかという「増田氏の真意」はこの一言で明らかだ。

SPAとはユニクロのファーストリテイリングのように、小売業が川上の製造分野まで手がけ、オリジナル商品を開発する経営モデルだ。つまり増田氏はCCC系列の店舗で扱う商品・サービスを、自ら開発しようと考えているのだ。

徳間書店側も「自社から良質なコンテンツをCCCに提供し、出版やライツビジネスなどの事業を拡大する」(業務管理部)と東洋経済の取材に回答しており、今後はアニメなどエンタメ関連の雑誌・書籍や関連グッズを、グループ向けのオリジナル商材として開発するとみられる。

441とはずがたり:2017/04/05(水) 22:19:34

>>439-440
ネット通販のアマゾンが圧倒的な品ぞろえによるロングテールを強みとするのに対し、増田氏は「アマゾンにはない、ここにしかない」というオリジナル性で差別化を図ろうと考えているのだ。

CCCの業績は近年、極めて好調だ。直近の2016年3月期は売上高2392億円、営業利益117億円と増収増益。2017年3月期決算はまだ開示されていないが、CCC関係者によるとやはり増収増益だったようだ。

背景にあるのは書店事業の成長だ。TSUTAYAを中心とするCCC系列の新刊販売書店は2016年末時点で全国に812店を数え、書籍・雑誌販売額は1308億円に上る。

過去10年間で店舗数は1.6倍、販売額は1.7倍に伸びており、書店チェーンとしては紀伊國屋書店(売上高は2016年8月期で1059億円)を上回る国内最大手となっている。

これらの書店のほとんどはCCCの直営ではなく、FC加盟企業による経営だ。そもそも増田氏は自社の業態を「書店チェーン」とも「CD・DVDレンタルチェーン」とも思っていない。毎日の生活を楽しめる商品やサービスを提案する「企画会社」というのが自らの定義だ。

そして最終顧客である一般消費者にライフスタイルを提案するためには、まず直接の顧客であるFC企業に「店舗パッケージ」を提案し、採用してもらう必要がある。

2011年以降に増えている「蔦屋書店」はまだ直営店が多いが、これはFC展開の雛形となるマザー店舗という位置づけだ。蔦屋書店には、国内外の雑誌をバックナンバー含め大規模に展開する「マガジンストリート」を設置したり、書籍を持ち込んで長居できる居心地のよい飲食店を併設したりしている。

この形態は増田氏が2000年代半ばに米国を視察した際、アマゾンの急成長による書店チェーンの衰退を目の当たりにし、「アマゾンにはできないことをやらなければ生き残れない」と考えた結果だ。

銀座で明らかになる買収子会社の「使い道」
蔦屋書店はFCの雛型店舗として、飲食店併設などさまざまな取り組みを行っている(撮影:今井康一)

この「アマゾンにできないこと」を模索する流れに、徳間書店の買収もある。恐らく増田氏の頭の中には、単にオリジナル商品を開発させるにとどまらないアイデアがあるはずだ。そのモデルケースがこの4月、東京・銀座にお目見えする。

4月20日にオープンする大型商業ビル「GINZA SIX」に、蔦屋書店初となるアートをテーマにした店舗を開設する。詳細はまだ公開されていないが、和の美を表現した空間で世界中から集めたアート関連書籍を販売するほか、イベントスペースで実際のアートのオークションも展開することになるようだ。

この国内最大規模となるアート専門書店を企画するうえで活躍したのが、CCCが2015年8月に傘下に収めた美術出版社だ。経営破綻し民事再生手続き中だった同社の再生スポンサーとなることで、グループ企業とした。

美術出版社はアート専門の月刊誌『美術手帖』が看板媒体。開業に向けて、アーティストやアート作品市場に詳しい編集部がオリジナルのムックなどを編集・出版したほか、グループ内コンサル的な立場で店舗開発そのものにも知見を提供しているという。

この事例が一定の成功を収めれば、徳間書店の知見を生かしたアニメ特化の店舗なども早晩登場するだろう。

徳間書店のように債務超過までに至らずとも、経営不振の出版社は少なくない。今後もCCCが経営に行き詰まった出版社を買収し、商品と店舗の開発リソースとして役立てる可能性は十分にある。5年後の出版・書店の勢力図は、CCCを台風の目として様変わりするかもしれない。

442とはずがたり:2017/04/13(木) 17:30:54
ブックオフ業績不振に苦しむ 書籍以外の商材拡大は進むか
https://news.goo.ne.jp/article/thepage/business/thepage-20170412-00000002-wordleaf.html
08:00THE PAGE

 中古本販売大手のブックオフが業績不振に苦しんでいます。10日には社長交代の人事を発表しましたが、業績回復の見通しは立っていません。

 ブックオフは書籍を中心に中古品を買い取り、店頭で再販売するという中古品販売チェーンの大手です。同社は従来の古書店のイメージを一新し、コンビニのような明るい店舗で比較的新しい中古本を大量に扱うという業態を開発。立ち読みが自由にでき、気軽に書籍を持ち込めるという雰囲気が利用者に受け、急成長を遂げました。

 ところが2007年、創業者である坂本孝会長が業者からリベートを受け取っていたとして同社のトップを辞任。後任トップにはコンサルタント出身の佐藤弘志氏が就任したものの、再び社長交代となり、2011年からは銀行出身の松下展千前社長が同社を率いてきました。

 ところが松下氏の社長就任後、2012年頃から売上高の伸びが鈍化するようになり、2016年3月期には上場以来初の最終赤字に転落、2017年3月期決算も13億円の赤字を見込んでいます。このため同社は4月10日、松下社長が代表権のない取締役に退き、後任に堀内康隆取締役執行役員が昇格する人事を発表しました。新しい経営体制で早期に業績を回復したいところですが、足元の状況はかなり厳しそうです。

 同社の業績が悪化しているのは、主力商品である書籍・ソフト・アパレルの販売が低迷しているからです。2016年3月期の販売実績(直営店)を見ると、活字の書籍は前年比プラスでしたが、コミックの売上高はほぼ横ばい、その他書籍は前年比マイナスとなっています。今年に入っても販売不振は続いており状況はあまり改善していません。

 こうした状況になっているのは、ネットや電子書籍の普及で紙の書籍の市場そのものが縮小したことが大きく影響していると考えられます。市場環境の変化については同社もよく理解しており、最近は書籍に代わる新しい商材として中古家電に力を入れていました。

 しかし中古家電の買い取りは思うように進まず、先行投資を回収できずこれが業績の足を引っ張りました。当面は書籍以外の商材の拡大を図り、その間に家電の売上げを伸ばしたいところですが、今のところメドは立っていません。一部からは時代の流れと指摘する声もありますが、一方で中古品の市場は今後、拡大が予想されています。当面は、新社長がどのような戦略を打ち出すのかに市場の注目が集まりそうです。

(The Capital Tribune Japan)

443とはずがたり:2017/05/14(日) 19:40:38
容疑者xの献身も映画化されたhttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/study/2246/1162819896/447ようだ。

「窓ぎわのトットちゃん」、中国で1千万部突破
https://news.goo.ne.jp/article/asahi/world/ASK5D62Q7K5DUCVL018.html
05月12日 19:48朝日新聞

 俳優・黒柳徹子さん(83)の自伝的物語「窓ぎわのトットちゃん」の中国での発行部数がこの春、1千万部を超えた。日本での発行部数800万部を2015年ごろに抜き、その後も年100万部のペースで伸びているという。

 小学1年生で退学になった活発な少女トットちゃんが自主性を尊重する「トモエ学園」に転入し、生き生きと学園生活を送る。第2次大戦中が舞台の物語だ。

 講談社から1981年に刊行され、35カ国以上で出版された。中国語版「窓辺的小豆豆」は2003年に発行され、中国の出版社が販売を手掛ける。当初はなかなか浸透しなかったものの、学校の推薦図書となった6?7年ほど前から人気に火がついた。日本より売れたのは中国だけという。

 講談社の劉岳・中国事業部長(55)は「中国では日本よりも激しい受験競争が繰り広げられていて、トモエ学園ののびのびとした教育方針が共感を呼んでいるのだろう」と話している。

 6月21日に北京で中国の出版社主催で記念の式典が開かれる。黒柳さんもコメントを寄せる予定だ。(塩原賢)

444とはずがたり:2017/05/17(水) 12:55:36
「週刊少年ジャンプ」、200万部割れ ピークの3分の1以下に
https://news.goo.ne.jp/article/sankei/business/sankei-ent1705160011.html
05月16日 18:19産経新聞

 集英社の漫画誌「週刊少年ジャンプ」の印刷部数(印刷証明付き)が、200万部を割りこんだことが16日、分かった。

 日本雑誌協会が16日に公表した今年1?3月の平均印刷部数によると、「週刊少年ジャンプ」は平均191万5000部。平成28年10?12月平均から約9万部減った。ピークだった6年には公称653万部を発行しており、当時からほぼ3分の1以下となった。

 同誌は昭和43年に創刊。月2回刊行だったが、44年10月に週刊となり「週刊少年ジャンプ」に改称。「ドラゴンボール」など数々の人気作品を生んでいる。昨年9月には、40年間続いた秋本治さんの「こちら葛飾区亀有公園前派出所」が終了した。

 人気週刊漫画誌では、講談社の「週刊少年マガジン」が1?3月は96万4158部、小学館の「週刊少年サンデー」は31万9667部だった。

445とはずがたり:2017/05/17(水) 20:05:07
>>284-286
結婚キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!

阿川佐和子さんが結婚…「穏やかに老後を」
https://news.goo.ne.jp/article/yomiuri/entertainment/20170517-567-OYT1T50083.html
19:17読売新聞

 エッセイストの阿川佐和子さん(63)が9日に元大学教授の男性(69)と結婚したと、阿川さんが17日、所属事務所を通じて発表した。

 阿川さんはマスコミ各社へのファクスで、「くだらないことに笑い合って、ときどき言い争いつつ、穏やかに老後を過ごしていければ幸いかと存じます」とコメントした。挙式の予定はないという。

446とはずがたり:2017/05/29(月) 16:15:27
2016年11月28日 16時27分 更新
「岩波ブックセンター」経営の信山社が破産 神保町のランドマーク的存在
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1611/28/news109.html

岩波書店の書籍を幅広く取りそろえる「岩波ブックセンター」を経営していた信山社が破産。
[ITmedia]

 東京商工リサーチなどによると、岩波書店の書籍を中心に扱う「岩波ブックセンター」(神田神保町)を経営していた信山社が、11月25日付で東京地裁から破産手続き開始決定を受けた。負債総額は約1億2700万円。

447とはずがたり:2017/05/29(月) 16:15:47
>>446
 2000年設立。同社が経営する岩波ブックセンターは、人文・社会科学系の専門書、新書、文庫など、岩波書店が刊行する書籍の大部分を取り扱い、書店が集中する神保町のランドマークとして知られていた。岩波ホールが入居する岩波神保町ビルに隣接しているが、岩波書店との資本関係はない。

 だが、今年10月に同社代表取締役の柴田信会長が死去。事業継続が困難になり、11月23日から休業していた。

448とはずがたり:2017/05/29(月) 16:16:19
2015年06月26日 17時59分 更新
取次準大手・栗田出版販売が民事再生申し立て 負債135億円
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1506/26/news136.html

出版取次で準大手の栗田出版販売が民事再生法の適用を申請。負債額は取次の倒産では過去最大。
[ITmedia]

 帝国データバンクによると、出版取次で準大手の栗田出版販売(東京・神保町)が6月26日、民事再生法の適用を東京地裁に申請した。負債総額は昨年9月末時点で134億9600万円と、出版取次の倒産では過去最大という。同業の大阪屋が支援を表明している。

 1918年(大正7年)創業の老舗。雑誌を主体に幅広いジャンルを全国の書店約1800店に販売し、大手と異なり中小・零細規模書店との関係構築を重視していた。

 1991年10月期には701億7900万円の売上高を計上していたが、出版不況が進む中で業績が悪化し、2014年9月期の売上高は329億3100万円にまで落ち込み、債務超過に転落していた。

449とはずがたり:2017/05/29(月) 16:16:59
2016年07月21日 17時50分 更新
哲学書「精神と自然」の新思索社、破産決定
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1607/21/news134.html

哲学書「精神と自然」など専門書の出版で知られる新思索社が破産開始決定を受けた。

[ITmedia]

 東京商工リサーチによると、哲学や社会学の専門書を手掛ける新思索社が7月13日、東京地裁から破産開始決定を受けた。債権者18人に対し、負債総額は5099万円。

 1994年創業。「精神と自然」「精神の生態学」(グレゴリー・ベイトソン著)や「社会学への招待」(P・L・バーガー著)など、哲学や社会学の専門書で知られたが、出版不況で売り上げが伸び悩み、業績低迷が続いていたという。

 そうした中、同社の代表取締役・小泉孝一氏が死去し、事業継続を断念。2016年7月8日に取締役が破産を申し立てていた。

450とはずがたり:2017/05/29(月) 16:17:39
2016年03月15日 12時44分 更新
取次中堅の太洋社、破産決定 芳林堂書店の倒産で8億円焦げ付き
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1603/15/news100.html

出版取次中堅の太洋社が東京地裁に自己破産を申請。出版取次の倒産では、栗田出版販売に次ぐ2番目の規模となる。

[ITmedia]

 帝国データバンクと東京商工リサーチによると、出版取次中堅の太洋社が3月15日、東京地裁に自己破産を申請し、同日、破産開始手続き開始決定を受けた。2月に自主廃業を検討する方針を明らかにしていたが、芳林堂書店の破産なども響き、自主廃業を断念した。

 負債は昨年12月期末時点で約76億円で、その後変動している可能性がある。出版取次の倒産では、栗田出版販売(負債133億円)に次ぎ2番目の規模。

 1946年創業の中堅。コミックに注力していることで知られ、2005年には売上高486億円を計上。だが出版不況で収益は落ち込み、15年6月期には売上高が171億円にまで落ち込み、6期連続で経常赤字に陥っていた。

 本社不動産の売却や人員削減などで立て直しを図っていたが、昨年6月に業界4位の栗田出版販売が民事再生を申し立てるなど、環境は悪化。今年2月5日には、自主廃業を視野に資産精査と書店の帳合変更を進める方針を明らかにしていた。

 だが15年6〜12月期の中間決算が約2億円の最終赤字になるなど、財務内容が想定以上に悪化していたという。帳合変更先の書店への支払いができなくなる恐れが生じていると公表したことで、一気に信用不安が拡大。大口取引先だった芳林堂書店が同月、自己破産を申し立てたことから約8億円の焦げ付きが確定。帳合変更に伴う約2億円の未回収金も生じ、自主廃業を断念した。

451とはずがたり:2017/05/29(月) 16:19:27
2016年02月05日 16時52分 更新
コミックに強い取次中堅の太洋社、自主廃業も視野に
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1602/05/news123.html

帝国データバンクによると、出版取次中堅の太洋社が自主廃業も視野に資産精査を進める方針を明らかにした。

[ITmedia]

 帝国データバンクによると、出版取次中堅の太洋社が2月5日、自主廃業も視野に入れ、資産精査と書店の帳合変更を進める方針を明らかにした。8日には出版社向け説明会を開く。

 1946年創業の中堅。特にコミックに注力していることで知られ、2005年には売上高486億円を計上。だが出版不況で収益は落ち込み、15年6月期には売上高が171億円にまで減少。6期連続で経常赤字に陥っているという。

 本社不動産の売却は人員削減で再建を図っていたが、昨年6月に業界4位の栗田出版販売が民事再生を申し立て、同社への警戒感も高まっていたという。負債は15年6月期末で84億7900万円。

452とはずがたり:2017/05/31(水) 09:53:34
>所蔵雑誌は毎年約1万冊ずつ増え、出納を重ねるたびに傷みも進む。デジタル化も望まれるが、著作権の問題が複雑に絡み合う。雑誌のデジタル化は国立国会図書館だけが特例として許されているのが現状。このことも議論すべきときが来ている。

雑誌の図書館「大宅文庫」の危機に反応した著名人たち
https://news.goo.ne.jp/article/dot/trend/dot-2017052900065.html
05月30日 11:30dot.

 日本最初の雑誌の図書館として知られ、約78万冊の蔵書を誇る大宅文庫が存続の危機だ。支援を募るクラウドファンディングに著名人たちが応じている。

 ツイッターには、こんなつぶやきがあふれた。

「ドキュメンタリー時代に大変お世話になりました。インターネットが発達していなかった当時、調べ物といえば国会図書館か大宅文庫だった。支援」(脚本家・野木亜紀子さん)

「言論人や出版人は参加・シェア必須じゃないかと。事実がネットで塗り替えられる今だからこそ大宅壮一文庫の重要性は高まってると思う」(ジャーナリスト・津田大介さん)

「大宅文庫は日本の文化遺産ですので後世に残す必要があります」(作家・猪瀬直樹さん)

 雑誌の図書館・大宅文庫がクラウドファンディングの「Readyfor」で始めた運営資金募集に応じようという呼びかけだ。支援の輪はあっという間に広がり、プロジェクト開始3日目には目標の500万円が集まった。同文庫事業課の鴨志田浩さんは言う。

「こんなにたくさんの方に応援してもらえるとは予想外。本当にうれしい。開始前は、達成できないのではと不安でした。身が引き締まる思いです」

●新聞やネットとは違う

 一般にはなじみのない大宅文庫なるものの存続に、なぜこれほど支援が集まるのか。

 正式名称は「公益財団法人大宅壮一文庫」。評論家の故・大宅壮一の蔵書をベースに1971年に設立され、明治以降の雑誌約1万タイトルを所蔵する。その資料価値の高さは誰もが認めるところだ。

 5月に大宅壮一メモリアル日本ノンフィクション大賞を受賞したジャーナリストの森健さんも、「リサーチには欠かせない」という一人。かつては月に2、3度足を運んでいた。

「先日も、老人の恋について調べたくて行きました。新聞には載りにくい世俗的な話題を扱った記事も、大宅文庫に行けば探し出すことができる。雑誌には、新聞のようなきれいごとではなく、ネットの情報とも違う、雑多で猥雑な社会のディテールが詰まっていると感じます」

 マスコミ関係者の利用が約9割だが、出版不況やネットの普及で来館者が減り、年に2千万円ほどの赤字が続く。一時的な支援で存続できるのか。

『未来の図書館、はじめませんか?』などの共著があり、図書館事情に詳しいアカデミック・リソース・ガイドの代表、岡本真さんは、図書館のクラウドファンディング成功事例として、演劇・映画の専門図書館「松竹大谷図書館」を挙げる。同館は、所蔵する脚本のデジタル化など、その時々の目的に合わせて過去に5回、クラウドファンディングで支援を募った。支援金総額は1500万円に上る。

「クラウドファンディングはお金の調達だけが目的ではありません。松竹大谷図書館は、持続的に応援してくれるファンを獲得した成功例。大宅文庫も、マスコミ以外の利用をどう開拓するかが鍵になる。大切なのは、支援者に継続的にアプローチして、中長期的に応援してもらう関係を作ることです」(岡本さん)

 大宅文庫の鴨志田さんも言う。

「人件費の削減など、出るもの(支出)を止める方向ばかり考えてきた。今回のクラウドファンディングをきっかけに、守りから攻めに切り替えられたら」

●雑誌のデジタル化

 所蔵雑誌は毎年約1万冊ずつ増え、出納を重ねるたびに傷みも進む。デジタル化も望まれるが、著作権の問題が複雑に絡み合う。雑誌のデジタル化は国立国会図書館だけが特例として許されているのが現状。このことも議論すべきときが来ている。

 大宅文庫は引き続き6月30日まで支援を募集し、集まった支援金は施設の補修やデータベースシステムの改修、職員の給与などに使われる予定だ。(編集部・高橋有紀)

※AERA 2017年6月5日号

453とはずがたり:2017/06/05(月) 22:14:31

週刊新潮の中づり広告、6年前から文春側に貸し出し トーハンが調査結果公表
https://news.goo.ne.jp/article/sankei/nation/sankei-afr1706050027.html
18:34産経新聞

 発売前の「週刊新潮」(新潮社)の中づり広告を出版取次大手「トーハン」から文芸春秋が入手していた問題で、トーハンは5日、約6年前から中づり広告を文芸春秋側に毎週貸し渡していたなどとする内部の調査結果を公表し、改めて新潮社に謝罪した。

 調査結果によると、トーハン社内では平成17年春以降、週刊新潮の中づり広告を掲出。文芸春秋の営業担当者から「自社は校了(校正完了)後で、内容変更はできない」などといわれたため、商談中に広告をメモすることを黙認するようになった。23年春ごろからは営業担当者に広告を貸し渡す仕組みができたという。

 トーハンの特別調査委員会は「(「週刊文春」の)内容変更が間に合うと知っていれば、貸し渡しは行わなかった」と指摘。「当社担当者が金銭授受や供応などの提供を受けた事実は確認されていない」とした。

 この問題をめぐっては「週刊文春」の新谷学編集長が「情報を不正、不法に入手したり、それをもって記事を書き換えたり、盗用したりした事実は一切ない」とする反論メッセージを公式サイトに掲載。週刊新潮編集部は、広告の入手は正当な情報収集に当たらず「アンフェアな編集姿勢を反省しようとせず残念だ」と批判するコメントを発表していた。

454とはずがたり:2017/06/05(月) 23:52:30

「共謀罪」に国際ペン会長が異例の反対声明
http://www.asahi.com/articles/ASK654G6JK65UCVL014.html?iref=com_rnavi_arank_nr03
木元健二2017年6月5日18時05分

 「共謀罪」法案をめぐり、日本ペンクラブ(浅田次郎会長)は5日、東京都内で会見を開き、法案に反対するジェニファー・クレメント国際ペン会長の声明を発表した。世界の作家らでつくる国際ペンが、日本の国内法案について反対声明を出すのは極めて異例で、2013年の特定秘密保護法案のケースに続く。

特集:「共謀罪」
 声明は「国際ペンは、いわゆる『共謀罪』という法律を制定しようという日本政府の意図を厳しい目で注視している。同法が成立すれば、日本における表現の自由とプライバシーの権利を脅かすものとなるであろう」としている。

 2月に「共謀罪」への反対声明を出した日本ペンクラブの浅田会長は「国際ペンの反対声明を心強く思う。その半面、恥ずかしい。本来は外国の方からこれは本当はこうだろうというようなことを言わせてはならない。どう考えてもこの法律は必要だとは思えない」と語った。

 国際ペンは1921年の設立。ロンドンに本部を置き、100以上の国家・地域に149のセンターがあり、2万6千人以上の作家・ジャーナリストらが参加している。ジェニファー・クレメント会長はメキシコ出身の作家・ジャーナリストで、国際ペン初の女性会長。(木元健二)

455とはずがたり:2017/06/10(土) 10:01:38
まあ広義の出版物って事で。

紙地図、売り上げ20分の1に スマホ猛威、取次も倒産
http://www.asahi.com/articles/ASK587DH9K58UOOB012.html?iref=com_alist_8_01
三浦亘2017年6月10日07時50分

 国土地理院が発行する紙地図の販売数が低迷している。販売を受託している日本地図センターによると、2016年度の売り上げは約47万枚で、記録のある1946年度以降で最少。最盛期だった81年度の約910万枚と比べると約20分の1だ。紙地図は生き残ることができるのか。

 5月の連休中、長野県の北アルプスは大勢の登山者でにぎわっていた。しかし、上高地から涸沢(からさわ)まで約7時間をかけて歩いても、紙地図を見ていた登山者は民間の登山用地図「山と高原地図」を使っていた2人だけ。北穂高岳(3106メートル)に登っても、やはり地図を広げている登山者は一人もいなかった。

 かつて、地理院の紙地図は登山者にとって必携だった。しかし、大学の山岳部やワンダーフォーゲル部など組織化された登山者は減っており、複数で紙地図を見る場面は珍しくなっている。さらに、スマートフォンの普及が紙地図の減少に追い打ちをかける。世界中の地図が見られ、GPS(全地球測位システム)機能で現在地も分かるためだ。

 紙地図の売り上げは、世相も反映してきた。バブル経済のころは不動産需要からか、埼玉県の「浦和」や東京都の「八王子」など首都圏が上位を独占。阪神淡路大震災が起きた後の95年度は「神戸首部」がトップとなった。ただ、やはり山岳関連の人気が高く、北アルプスの「穂高岳」が1位の年が多い。昨年度もそうだったが、販売数は1921枚で、前年度の3353枚から4割減った。

 流通面の問題も深刻だ。今年2月には、地図の大手取次業者だった日本地図共販が倒産。これを機に紙地図の扱いをやめる書店も出ている。地理院の主な紙地図は、縦46センチ横58センチの大判のため、広いスペースを必要とすることも、書店が敬遠する要因の一つという。

 道路地図や市街地図など民間の…

456とはずがたり:2017/06/10(土) 10:06:59
俺,そんな傾向あったなあ。推理小説に夢中になてた中高生の頃>(1)実は右脳をあまり使っていない「活字中毒」の人
別にそれでも良いじゃん♪
人生の時間は限られてるんだ。かったるいし下らんかもしれない本をゆっくりなんか読んでらんない。

せっかくの読書がムダに!? 「残念な読書」になっている3つのケース
https://dot.asahi.com/dot/2017022200124.html
(更新 2017/2/26 11:30)

1万人の脳を分析した医学博士が教える 脳を強化する読書術
加藤俊徳著
定価:1,404円(税込)
978-4023315723

 本を読むのには、それなりに時間がかかります。しかし、時間をかけてたくさんの本を読んでも、効果的に脳が鍛えられていないケースがあると言います。そんな「残念な読書」を回避する方法を、『脳を強化する読書術』(朝日新聞出版)の著者で、「脳の学校」代表でもある加藤俊徳医師に紹介してもらいました。

*  *  *
 健康のためにはバランスよくさまざまな食材を食べましょうとよく言われますが、脳の健康についても、まんべんなくバランスよくアタマ全体を使えている状態がもっとも理想的です。脳の使い方には人それぞれにクセがありますが、そのクセを放っておくと、脳内の同じところばかりを使う偏った脳になってしまいます。

 せっかくの読書が空回りしてしまっているケースを3つ紹介しますので、当てはまるものがないかチェックしてみてください。

(1)実は右脳をあまり使っていない「活字中毒」の人

 本を読む時に、文字を追うのは主に左脳の役割です。右脳は読んだ内容を映像にする役割を果たします。ざっくり示すなら「文字の左脳・映像の右脳」と覚えておくとよいでしょう。

 文字がアタマの中で映像化されることで理解力や記憶力がアップしますが、「活字中毒」の人たちは読書中にあまり右脳を使っていません。文字が一気に左脳側のアタマにスッと入るので、右脳側のアタマを使う必要がないのです。そのため、どんな内容でも苦なくスラスラと読めるわりには、読んだ内容があまり記憶に残っていないということが起こります。

 そのような方におすすめしたいのが、「ゆっくり読む」という読み方です。ゆっくり読んだほうが、まんべんなく脳を使うことができます。

(2)じっと座って読みふける「静の読書」

 本を読む時に、ただじっと座って読んではいませんか? 読む場所はいつも同じではないですか? このような同じ場所でじっと読む方法を「静の読書」と呼んでいますが、実際に多くの方がこういったマンネリ化した読書をしています。

 たとえば、屋外で本を読む、読む時間帯を変えてみる、友達に本の内容を伝えるなど、本の読み方や読む場所を工夫するだけでも、いつもの読書が効果的な脳トレに変わります。いわば、「動の読書」です。

(3)読むのが苦手と思い込んでいる人の「イヤイヤ読書」

 先日「本が読めなくなった。認知症になってしまったのではないか」と、主婦の方から相談を受けました。よくよく話を聞くと、子育てと親の介護で、新聞を読む時間もない毎日が数年間続いていたといいます。それがある日、美容院で雑誌を開いたところ、文字が全然アタマに入らなくてショックを受けてしまいます。

 文字を読むための脳の回路を長い間使っていないと、こういうことが起きます。しかし、もともと使っていたものなので、また活字を読み始めれば、読めるようになるのです。

 何事もそうですが、イヤイヤ取り組んでも効果的な脳トレにはなりませんから、(2)であげた「動の読書」などで本との縁を結び直してみては、いかがでしょうか。

 たとえば、資格勉強や受験勉強などで「読まなければならない本」がある時にも、動の読書は効果的です。本と主体的にかかわることで脳が活性化しますから、本から得られる情報が格段に増え、理解力や思考力がアップします。

457とはずがたり:2017/06/28(水) 12:57:41
出版不況なのに、『コロコロコミック』が80万部も売れているヒミツ
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170628-00000023-zdn_mkt-bus_all
6/28(水) 8:17配信 ITmedia ビジネスオンライン

『コロコロコミック』が売れている
 毎月15日は「小学生男子がゲラゲラ笑う日」――。

 「な、なんだよ、いきなり。どういう意味?」と思われたかもしれないが、正式にこのような日が登録されているわけではない。子どもたちのバイブルとも言える『月刊コロコロコミック』(以下、コロコロ/小学館)の発売日なのだ。



いまは出版不況。雑誌なんて売れないはず」と言いたくなる気持もよーく分かる。漫画雑誌の発行部数をみると、ほとんどが右肩下がり。そんな中で、『コロコロ』は80万部ほど。メインターゲットの小学4〜6年生男子に絞ると、2人に1人が読んでいる計算になるのだ。

 雑誌の創刊は1977年。“不惑”になっても、なぜ子どもたちを笑わせ続けることができるのか。妖怪ウォッチの生みの親でもある和田誠編集長に聞いたところ「うんこ・ちんちん原理主義で喜んでいただける」とのこと。いきなり「うんこ・ちんちん原理主義」である。聞いたこともないこの言葉に、どんな意味があるのか。

 もうひとつ疑問がある。小学生のとき夢中になって読んでいたはずなのに、ほとんどの子どもはいつの間にか雑誌を手放す。周囲の大人に聞いても「あれ、確かに」「気付いたら『ジャンプ』を読んでいたよ」といった声ばかり。ひょっとしたら、雑誌離れのタイミングというものがあるのかもしれない。

 『コロコロ』は40年も経つのに、なぜいまも売れ続けているのか。また雑誌を卒業するとき、子どもたちは何を考えているのか。この2つの謎を解くために、和田編集長に話を聞いた。聞き手は、ITmedia ビジネスオンラインの土肥義則。

●「うんこ・ちんちん原理主義」は永遠

土肥: 『コロコロ』の読者ターゲットは、小学4〜6年生の男子なんですよね。この層は150万人ほどいるのに対し、雑誌の発行部数は80万部。つまり、2人に1人は読んでいる計算になるのですが、どういったところにチカラを入れているのでしょうか?

和田: 小学4〜6年生の男の子は、女の子と比べて成長が遅いですよね。女の子は恋愛やオシャレなどに興味があるのに、男の子は漫画に「うんこ」や「ちんちん」が登場すると、ものすごく喜ぶ。時代が変わってもこうした傾向は同じで、編集部ではこのことを「うんこ・ちんちん原理主義」と呼んでいます。

土肥: どこかの雑誌は「努力、友情、勝利」をテーマに掲げていますが、『コロコロ』は「うんこ、ちんちん」なわけですね。…

458とはずがたり:2017/06/28(水) 12:58:33
>>457-458

●『コロコロ』を卒業する男子の心

土肥: 『コロコロ』を読んでいるのは、小学4〜6年生の男の子が多いですよね。どこかのタイミングで雑誌を“卒業”するわけですが、それがいつなのかがよく分からないんです。この取材前に、周囲の人に聞いたところ「遠い昔のことだからよく覚えていないなあ」「そんなこと考えたこともない」「あれ? いつの間にか『ジャンプ』を読んでいた」といった声ばかり。男の子の間で「もう『コロコロ』は読まない」といったタイミングに、何らかの傾向はあるのでしょうか?

和田: あります。先ほどもご紹介したとおり、男の子はうんこやちんちんを楽しんでいる。なぜ楽しめるかというと、思春期に突入していないから。つまり、自我に目覚める前の段階で雑誌を読んでいる。ただ、大人びた男の子は、恋愛やオシャレ、音楽などに興味を示し始めます。例えば、女の子に興味をもつと、『コロコロ』に掲載されている漫画を幼稚に感じるんですよね。

 前月まで何度も繰り返して読んでいたはずなのに、今月は手にも取らない。昨日まで雑誌の中で夢を見ていたのに、急に目覚めてしまうような感覚ではないでしょうか。

土肥: ある日、突然『コロコロ』を読むのが恥ずかしく感じるのでしょうか?

和田: ですね。ほとんどの男の子が離れます。そして中学生や高校生になると、『コロコロ』は最も遠い存在になるのではないでしょうか。…

土肥: 別れるときには「スパッ」と離れていくわけですね。でも、編集部としてはできるだけ長く読んでいただきたいですよね。「恋愛なんてしちゃダメ」と思わないですか?

和田: できるだけ長く読んでいただきたい気持ちはあります。ただ、『コロコロ』は読者と一緒に成長してはいけないんですよ。

土肥: 成長してはいけない? どういう意味でしょうか?

和田: 『コロコロ』の読者は、うんちが好き、ちんちんが好き、ゲームが好き、オモチャが好きなのですが、人間は必ず成長します。成長して次の段階に入れば、『コロコロ』を卒業して、違う雑誌を読んでいただきたい。

土肥: おお、懐が深い。

和田: いえ、そうではありません。成長した読者にしがみついてしまうと、下の世代が興味をもちそうな漫画を掲載できなくなるんですよね。そうすると、新しい読者を増やすことができなくなる。…

459とはずがたり:2017/07/10(月) 09:00:21
漱石×二葉亭四迷かw

男性の「月が綺麗ですね」に込められた深い意味とは? 告白をされた女性の気持ちと返事4つ
http://top.tsite.jp/news/woman/o/25460639/
2016年5月9日 (月) 21:37 配信 マイナビウーマン

美しい満月を見ているとき、もしも横にいる男性から「月が綺麗ですね」という言葉を投げかけられたら、みなさんはどんな反応をしますか? そのフレーズは愛の告白なのか、それともほかの意味が込められているのか……。思わず返事に困ってしまいそうですよね。そこで今回は、男性からいきなり「月が綺麗ですね」と言われたら、女子はどう感じるのか、働く女性に聞いてみました。

■ロマンチック! 素敵!
・「月をみるのが好きな人なんだと少し印象が良い」(27歳/電機/営業職)
・「ちょっと気恥ずかしいがロマンチックだと思う」(31歳/医療・福祉/専門職)
・「なんてロマンティックな人なのだろうときゅんとくる」(32歳/建設・土木/事務系専門職)

女子はロマンチックなことに弱い生き物です。月が綺麗と言うなんてピュア、心が広い人、余裕がある人、などなど、好印象を受けた女性が多数いました。

■キモい、ナルシスト、キザ
・「なんかキザなひとだなとおもう」(33歳/その他/事務系専門職)
・「ロマンチックさがちょっと怖い」(26歳/ホテル・旅行・アミューズメント/営業職)
・「何を言っているんだろうこの人と思う」(26歳/アパレル・繊維/秘書・アシスタント職)

キモい、ナルシスト、ロマンチスト、キザ、なんて辛らつな意見も多く飛び出しました。言う相手にもよるのかもしれませんが、ロマンチックと女子に思ってもらえるかどうかは紙一重のようです。では、そろそろネタばらしです。

■夏目漱石的なあれ?

・「漱石さんかな?と思う」(33歳/学校・教育関連/専門職)
・「夏目漱石かなと思う」(31歳/金融・証券/秘書・アシスタント職)
・「からかい半分かもしれないけど、口説かれてるなーと嬉しくなる」(27歳/生保・損保/秘書・アシスタント職)

そう、実に11%の女性は「月が綺麗ですね」に込められた意味に気がついていました。夏目漱石が教師をしていたころ、生徒に「I love you.」の日本語訳を聞かれて「月が綺麗ですね、と訳せば日本人には伝わる」と言ったという、逸話から来ているのです。当時の男性は「愛してる」なんて言わないですからね。情景の浮かぶ素敵な訳し方です。つまり、「月が綺麗ですね」と言われた女子は男性に告白されていたのでした。実に9割近くの女子が気がついていなかったとは残念です。では、適当な返事はどんなものがあるでしょうか? アンケートでどう返すかも聞いてみました。

■文学的にお返事

・「好きな人ならば、死んでもいいわと言う」(22歳/情報・IT/技術職)
・「死んでもいいわとは言いませんよ。うふふ。」(33歳/運輸・倉庫/事務系専門職)

こちらは、同じく文豪の二葉亭四迷が「Yours(あなたのものよ)」というセリフを「死んでもいいわ」と訳した話からきているのです。文学男子が言った夏目漱石風の告白に、二葉亭四迷で返せたら、名実ともに文学男女の出来上がりです(笑)。日本語はまだまだ奥が深いですね。

男性のみなさん、「月が綺麗ですね」の告白はあまりオススメしません。意味をわかってもらえないばかりか、悪印象になる可能性もあり、かなりハイリスクです。そして、女子の皆さん、もし意中の男性に「月が綺麗ですね」と言われたら、「死んでもいいわ」も良いですが、「ずっと月はきれいですよ(ずっと前から私も好き)」と返すのがオススメです。

男性はこれで告白に踏み切る! うまいこと意中の男性から告白させる方法5つ

(マイナビウーマン編集部)

460とはずがたり:2017/08/02(水) 10:16:23
印刷しすぎて!? 村上春樹の『騎士団長殺し』バカ売れでも“大赤字”の怪現象
http://news.livedoor.com/article/detail/13407515/
2017年7月30日 19時0分 日刊サイゾー
『騎士団長殺し 第1部 顕れるイデア編』(新潮社)

 今年の上半期、出版業界で大きな話題を集めたのが、村上春樹の最新作『騎士団長殺し』(新潮社)だ。発売時には大きな話題となり、ベストセラーランキングでも上位に入っている同作だが、業界内での評価は違うようだ。

『騎士団長殺し』は、村上春樹にとって『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』(文藝春秋)以来4年ぶりの長編小説。発行元の新潮社は、初版で異例となる100万部を刷ると、発売前にさらに30万部の増刷をかけ、計130万部を用意した。これについて、書店関係者は語る。

「これだけ大量に刷るというのは、もちろん『売れる』という自信があったからでしょうが、背景には近年の書籍の売上傾向もあると思います。ここ最近、出版界ではごくごく少数の本が爆発的に売れる状況が完全に定着しており、一度勢いがつくと、いつまででも売れ続けます。村上春樹レベルになると、新作が出るだけでニュースになりますので、ロケットスタートを狙ったのでしょう。売る側の書店としても、『村上春樹の新作が○万部到達!』というのがニュースになれば、普段はあまり書店に立ち寄らないような人が来店してくれることが期待できます。『売れているから読んでみよう』という人が必ずいますから」

 こうした販売戦略が実り、大手出版取次・日販(日本出版販売)が発表した2017年上半期ベストセラーランキングで、『騎士団長殺し』は総合2位、文芸書ランキングでは1位にランクインした。しかし、業界内ではあるウワサがささやかれているという。大手出版社社員が語る。

「上半期ランキング1位の『九十歳。何がめでたい』(佐藤愛子著/小学館)が累計90万部ですから、2位の『騎士団長殺し』は、それ以下。しかも『九十歳。何がめでたい』は昨年8月発売なので、さらに割り引かなくてはいけません。『騎士団長殺し』は、我々が伝え聞いたところでは60〜70万部しか売れていないようです。ほかの業界の方には、『本なんて紙とインクだけでしょ』『本なんて腐らないんだから』などと言われますが、印刷・製本には莫大な費用がかかりますし、売れ残った何十万部の本をストックしておくのはこれまた費用がかかりますし、税金の問題もあるので、返本は程なく断裁に回されることになります。ハードカバー本の断裁にも当然莫大な費用がかかりますので、“本当に”130万部刷ったのだとすれば、断裁率は5割近く。これでは出版社は大赤字だと思います」

 コンスタントに数十万部を売り上げる作家など、日本には片手で数えるほどしか存在しないが、それでも判断を見誤ると赤字とは……。出版業界とは、なんとも因果な商売のようだ。

461とはずがたり:2017/08/20(日) 19:05:09
なんと!
しっかし何所で読んだんだっけなあ。。どっかの定食屋だっけ?せんなり?ぶらうん?

「浮浪雲」連載あと2回で終了か…長寿マンガ44年1039話
https://news.goo.ne.jp/article/hochi/entertainment/20170819-134-OHT1T50232.html
07:10スポーツ報知

 小学館の漫画誌「ビッグコミックオリジナル」の最新号で、連載中の漫画家・ジョージ秋山氏(74)の「浮浪雲(はぐれぐも)」が、「あと2話」と記されていることが19日、分かった。終了となれば、1039話が掲載予定の9月20日号で44年の歴史を締めくくることになる。

 1973年に同誌で連載がスタートした「浮浪雲」は幕末が舞台の時代劇で、主人公は東海道の宿場町である江戸・品川宿の問屋「夢屋」の主人・雲。無類の女好き、酒好きでありながら剣の達人という顔を持ち、自由気ままに生きる中で発する言葉が“教訓”として人気の作品だ。

 少年漫画からキャリアをスタートさせ、人を食べるシーンが賛否を呼んだ問題作「アシュラ」や、日活ロマンポルノとして映画化された「ピンクのカーテン」などで知られる秋山氏の作品の中でも、代表作として知られる。78年には小学館漫画賞青年一般部門を受賞。過去2度ドラマ化され、78年にはテレビ朝日系で渡哲也(75)が、90年にはTBS系でビートたけし(70)が雲を演じた。

 単行本は現在、110巻まで発売。「ビッグコミック」系では、さいとう・たかを氏(80)のゴルゴ13(68年?)、黒鉄ヒロシ氏(72)の「赤兵衛」(72年?)に並ぶ長期連載作品だけに、終了が事実であれば大きな話題となりそうだ。

 ◆主な長寿漫画

 ▼少年誌 2016年9月、「週刊少年ジャンプ」で連載されていた「こちら葛飾区亀有公園前派出所」(秋本治氏)が41年に及ぶ連載を終了。単行本は200巻。

 ▼青年誌 「ゴルゴ13」(さいとう・たかを氏)は1968年11月から「ビッグコミック」で休載なく連載され続け、まもなく50年目を迎える。単行本は現在185巻。

 ▼少女漫画 「王家の紋章」(細川智栄子あんど芙?みん氏)は76年から41年間「月刊プリンセス」で連載中。単行本は現在62巻。

462とはずがたり:2017/09/03(日) 09:39:18
出版界のこれから 2012
街の小さな本屋が生き残れるビジネススタイルを見つけたい
https://adv.asahi.com/special/contents160081/11052180.html
博報堂ケトル クリエイティブディレクター / 編集者 嶋 浩一郎氏
2012年11月28日

463とはずがたり:2017/09/18(月) 18:54:41

米ローリング・ストーン誌が売却へ。買い手はまだ現れず
https://news.goo.ne.jp/article/sponichi/business/sponichi-spngoo-20170918-0114.html
16:54スポニチアネックス

 音楽、文化、政治などを扱い、米国を代表する雑誌のひとつとして有名な「ローリング・ストーン誌(隔週発行)」が売却される可能性が出てきた。

 ニューヨーク・タイムズ紙が報じているもので、1967年に創刊したヤン・ウェナー氏(71歳)と、ウェナー・メディア社の社長でもある息子のガス・ウェナー氏(27歳)が保有する株式を手放す意思を示した。

 同社が発行していた「USウィークリー」「メンズ・ジャーナル」はすでにアメリカン・メディア社に売却されたが、米国を代表するローリング・ストーン誌を買収しようとする会社はまだ現れていない。

 ガス・ウェナー社長は「売却しても会社には残りたい」としているが「それは買収先の思惑次第」とコメント。前週のインタビューでは「出版業界は昔とはまったく違ってきた」と語っていた。

 なおAP通信によればヤン・ウェナー氏は「ローリング・ストーン誌の使命を理解してくれるバイヤーを探したい」と希望を口にしている。

464とはずがたり:2017/10/13(金) 20:18:22

文芸春秋の松井清人社長が文庫本貸し出し中止を要請、全国図書館大会で
http://news.livedoor.com/article/detail/13744162/
2017年10月13日 18時17分 産経新聞

 文芸春秋の松井清人社長が13日、東京都内で開かれた全国図書館大会で「図書館で文庫を貸し出すのはやめてください」と呼びかける一幕があった。

 深刻化する出版不況下での異例の訴えは論議を呼びそうだ。

 出版業界主催の分科会で登壇した松井社長は、文芸春秋では収益全体の30%強を占める文庫本が最大の収益源であることを明かした上で、近年、廉価な文庫本も積極的に貸し出す図書館が増えている例を挙げ、売り上げに「少なからぬ影響がある」と指摘。「版元の疲弊に歯止めをかけるのは文庫が生む利益。販売低迷は作家にとっても命取りになりかねない」「(読者に)せめて文庫くらいは自分で買おうという習慣ができるのが重要」と理解を求めた。

 出版科学研究所によると、昨年の文庫本の推定販売金額は1069億円。3年連続で6%台の大幅減となり市場はピークの約7割に縮んだ。人口減や書店の淘汰に加え、スマートフォンの普及による娯楽多様化なども要因とされる。

465とはずがたり:2017/12/13(水) 13:54:39

TSUTAYA」のCCC、主婦の友社を買収か
ITmedia ビジネスオンライン 2017年12月13日 11時45分 (2017年12月13日 13時31分 更新)
https://www.excite.co.jp/News/economy_clm/20171213/Itmedia_business_20171213072.html

 「TSUTAYA」などを展開するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)が、中堅出版社の主婦の友社を買収する方針を固めたと一部が12月13日報じた。

 同日付の日本経済新聞によると、CCCは主婦の友社の発行済み株式の9割超を筆頭株主の大日本印刷から数億円で購入する予定という。競合する米Amazon.comに対抗する狙いで、主な読者層である主婦向けのマーケティングのノウハウを書店づくりに生かす方針としている。

 女性向けの老舗出版社として知られる主婦の友社は、女性誌「Ray(レイ)」「S Cawaii!(エスカワイイ)」「GISELe(ジゼル)」のほか、料理本・園芸本を中心に発行している。

 CCCはITmedia ビジネスオンラインの取材に対し、「当社が発表したものではないため、コメントを差し控える」(広報担当者)と述べた。

 CCCはCD・DVDレンタル事業の売上高が減少傾向にあり、書店事業の拡大に注力している。近年は「美術手帖」発行元の美術出版社、ライフスタイル雑誌「GoodsPress」などを出版する徳間書店を買収。「Pen」「Newsweek」を出版するCCCメディアハウスなども傘下に持つなど、コンテンツ分野への進出を積極化している。

 出版社の知見を生かした書店づくりも始めており、今年4月には美術出版社が企画に加わったアート専門書店「銀座 蔦屋書店」を商業ビル「GINZA SIX」(東京・中央区)内にオープンした。

466とはずがたり:2018/01/04(木) 20:13:52
中学の同窓会をやってきたが一人,新潮社のカメラマンになってた。すげー。
佐藤愛子とかの写真撮ったりするそうな。

467とはずがたり:2018/01/06(土) 17:28:21
ちくまは最も好きな出版社の一つだっただけに残念だ。

「ちくま学芸文庫ですら、こんな妙な帯をつけて売上を狙う時代か。」
記録。/炎上後、ちくま学芸文庫アカウントがコメントを連ツイしたので追加。 更新日: 2018年01月06日
https://matome.naver.jp/odai/2151511931288091701

468とはずがたり:2018/01/16(火) 19:46:29
スキー専門誌の草分け:
「スキージャーナル」発行元が破産 ネット上に惜しむ声
2018年01月15日 14時42分 公開
[ITmedia]
http://www.itmedia.co.jp/business/articles/1801/15/news091.html#utm_source=yahoo&utm_medium=feed&utm_campaign=20180116-075&utm_term=zdn_mkt-bus_all&utm_content=rel2-1

469とはずがたり:2018/02/04(日) 07:40:36
紀伊國屋だけど経営不振極まって愛国系書籍に頼ってるらしい。嘆かわしいのお。。

https://twitter.com/ichitawake/status/959604870180347904
位置@ファンタジー馬鹿?
@ichitawake
フォローする @ichitawakeをフォローします
その他
紀伊国屋の社長が首相と会うのはタレントらの「付き合い」とは違う。その社会に対しての影響力が大きいのだから、本来権力者とこのような交流を深めること自体を問題視しなければならない立場ではないのか?
やはり、紀伊国屋の書籍に愛国系の書籍が多いには理由があった、と判断せざるを得ない。

17:50 - 2018年2月2日

こんな人たち@根本 淳
@nemojun1974
8 時間8 時間前
その他
返信先: @ichitawakeさん
ある時期から紀伊国屋を利用していません。やはりその理由からです。

470とはずがたり:2018/03/04(日) 20:10:52
あの人のことば 2017年11月28日 17時07分 JST | 更新 2017年12月08日 13時14分 JST
瀬戸内寂聴を支える、おちゃめな29歳秘書。寝起きに下着を見せて「かわいいでしょ?」
年の差を感じさせない2人の関係は、どのようにして生まれたのか。
http://www.huffingtonpost.jp/2017/11/27/manaho-seo_a_23289776/?utm_hp_ref=yahoo
吉川慧

471とはずがたり:2018/03/16(金) 21:38:44

麻生が買ってて吃驚して調べて見たらこんなひどい会社だったとは。。

ぎょうせい
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%8E%E3%82%87%E3%81%86%E3%81%9B%E3%81%84

かつてのオーナー家で「ぎょうせい」の“中興の祖”とも言える藤澤乙安(2000年3月没)は、もともと株取引に長じ、一代で巨富を築いた立志伝中の人物で、戦後に経営破綻した「ぎょうせい」の前身である帝国地方行政学会を買収し再建を果たした。もっとも、乙安は当初から出版事業に関心があったわけではなく、目的は自身の節税策として赤字会社の買収による利益圧縮にあった。

その後、乙安は官公庁とタイアップした出版物(法務省編「現行日本法規」のような法令集、経済産業省の「通商白書」、月刊「文部科学時報」など)を多く刊行し出版事業の中核とした。これらは、“「役所が公費でそろえた法令や判例などの資料をタダでもらい、まとめて刊行するだけ。出版物の多くは買い取りでリスクがない」(経済誌記者)“ビジネスモデルであった。また“「入社試験で父親の職業を聞かれ、『公務員』と答えると合格する、と社内では言われている」(同社関係者)”など役所との太いパイプを築き上げた。

この結果、“「出版業界はここ5年連続で売上高が前年度割れし、10年前の水準に戻ってしまったが、『ぎょうせい』は景気に左右されず、売上高を伸ばしている」(清田義昭「出版ニュース」編集長)”と評され、2001年度の売上高は出版業界7位の約760億円、社員数は業界最多の約2千人を誇る強固な経営基盤を築き上げた。

しかし、社内では“「うちは超安月給で、新入社員の約3割は入社後3年ぐらいで辞めてしまう。取締役でも年収は1千万円台の前半と聞いています」(社員)”といわれ、“「人件費や経費を抑えて収益を上げ、徹底した節税で株主に15%の高配当をする。ただし、株の大半は実質的に社長のもの。結局、社長だけがもうかるシステム」(前出のOB)”と言われた。

こうした中、乙安より事業を引き継いだ藤澤玄雄・社長(乙安の養子)が、乙安からの相続財産のうち課税されるべき相続税約12億円脱税したとして、2002年8月に東京国税局から東京地検に告発され[2]、同年9月に社長を辞任(同月、相続税法違反で逮捕され翌月起訴。2004年7月の一審・東京地裁は懲役2年、罰金2億5千万円の実刑判決、2005年1月の二審・東京高裁も被告側の控訴を棄却、さらに2006年1月最高裁でも上告棄却で実刑確定し、収監さる)し、このことが、MBOによってオーナー経営から脱却する契機となった。

※以上、週刊朝日2002年9月20日号より参照、“”内のコメントは同記事より引用。

472とはずがたり:2018/04/22(日) 12:18:39
海賊版サイト「ブロッキング要請は法的に無理筋」東大・宍戸教授、立法を議論すべきと批判
https://www.bengo4.com/internet/n_7683/

インターネット上で、マンガや雑誌が無料で読める「海賊版サイト」が、深刻な社会問題となっている。毎日新聞によると、政府は4月中にも、国内の通信事業者(プロバイダー)に対して、海賊版サイトへのアクセスを遮断する「ブロッキング」を実施するよう要請する調整に入ったという。一方、専門家からは「きちんとした立法過程を踏むべきだ」という批判の声があがっている。

海賊版サイトでは、著作者の許可なく、マンガや雑誌が大量にアップロードされて、だれでも無料で読めるようになっている。有名な「漫画村」など、その利用が広がる中で、出版社の売上も急落しており、この問題が浮き彫りになっていた。こうした状況の下、政府も「ブロッキング」を含めた対策を検討していた。

一方で、海賊版サイトへのアクセスを遮断する「ブロッキング」をめぐっては、憲法で保証された「通信の秘密」「表現の自由」に反するという指摘が、かねてよりあがっている。また、電気通信事業法でも、電気通信事業者は「通信の秘密」を侵してはならない、とさだめられている。

こうした法的ハードルを乗り越えようと、政府は「無料閲覧によって生じている出版社や著作権者の被害を踏まえ、要請を刑法上の『一時的な緊急避難措置』と位置付ける」(毎日新聞)という。児童ポルノでは、このような観点からブロッキングがおこなわれた過去がある。

しかし、宍戸常寿・東京大学教授(憲法・情報法)は「そのような解釈は許されない」「通信の秘密が不当に侵害される」と批判する。宍戸教授に聞いた。

●「公開の議論もなく性急に決着を付けることで、国民にツケが回る」
――今回の報道を受けて、どのように考えたか?

私は、「著作権保護のための通信遮断が緊急避難にあたる」という解釈は許されないと思います。

「通信の秘密」(憲法21条、電気通信事業法4条)の侵害に対する違法性阻却事由としての緊急避難は、極めて厳格な要件の下で認められると考えているからです。自殺の防止や生命の救助等を除けば、児童ポルノのブロッキングが限界だと思います。

――著作権侵害も「緊急性」が高いと考えられないか?

ここでいう「緊急避難」(刑法37条)とは、(1)現在の危難、(2)補充性、(3)法益の均衡の3つの要件がそろっている場合のことをいいます。

海外サーバにある児童ポルノサイトについては、対象となった児童にとって過酷な人格権の侵害がネット上で継続している状態であり、全体的な児童ポルノ対策の中で、通信の秘密との関係でこの3つの条件がぎりぎり認められると判断されてきました。

詳しくは、安心ネットづくり促進協議会の報告書をご覧ください。

https://www.good-net.jp/files/original/201711012219018083684.pdf

これに対して、著作権侵害サイトは実効的対策を尽くしているかも含めて、3つの条件を満たさないことが、早くから指摘されてきました。「一時的な緊急避難措置」といいますが、それは立法ができるまでの間という意味合いで、これまでの解釈とは「緊急」という言葉の意味を、差し替えていると言わざるをえません。

この数年、関係省庁から「そろそろ知財ブロッキングが緊急避難でできないか」と定期的にたずねられ、そのたびに「電気通信事業法の解釈としては無理だ。早く立法したらよいと思う」と言い続けてきました。さらに、その方向で、具体的な論点も示してきました。

現行法では難しい、著作権侵害は問題だ、ということが早くからわかっていたのですから、しっかりした議論を重ねて、正当性と実効性ある立法措置をとるべきだったのです。ところが、そのような議論・立法措置を怠って、今騒がれているような「緊急」事態を招いたのは、ひとえに関係省庁の無策と、法的に無理筋な解釈変更に固執された人たちによるものです。

公開の議論もなく性急に決着を付けることで、そのツケを国民全体の「通信の秘密」「知る権利」に回そうというのは、私にとっては理解しがたいことです。

473とはずがたり:2018/04/22(日) 12:18:59
>>472

――具体的にどんな問題があるのか?

ブロッキングは、アクセスを遮断して、通信の秘密を「窃用」するだけではありません。遮断の前提として、論理的にはすべての通信について、事業者が利用者のアクセス先を「知得」する必要があります。これも通信の秘密の侵害の一種です。

国民のすべての「通信の秘密」を、法令上の正当行為でもなく、正当防衛や緊急避難でもないかたちで侵害することは、許されません。言い換えれば、海賊版サイトにアクセスするわけではない、すべての「通信の秘密」が不当に侵害されることになるのです。

このようなあやふやな根拠で「アクセスを遮断しろ」と要請されても、通信事業者(プロバイダ)は法的リスクの問題を考慮する必要があります。

遮断に関わるプロバイダは「通信の秘密」侵害罪(電気通信事業法4条、179条)で、大量の告訴・告発のリスクにさらされることになります。仮に、政府見解や閣議決定が示されても、それを信頼して行動したことのリスクは負わなければいけません。

●「通信の秘密」だけでなく「政府統治の正当性」も破壊するおそれ
――海賊版サイトの問題はどう対応したらいいのか?

適切な利益衡量をおこなって、明確な基準を立て、必要最小限度の範囲に遮断の範囲を限定し、裁判所の関与・異議申立ての手続きを整備したうえで、海賊版サイトへのアクセス遮断を合法化する立法は、憲法21条(表現の自由、通信の秘密)に反しない余地があると、私は考えています。

私も、この問題で苦しんでいる出版社・著作者ほどではありませんが、物書きの端くれとして、著作権侵害は苦々しく思います。自分の著作権が侵害されているサイトを見たこともあります。

しかし、解釈でブロッキングを求める方たちも、ひとたび、こうした法律の根拠のない例外を認めてしまえば、それが今後、自分たちの「表現の自由」や「通信の秘密」にどのような影響を及ぼすか、立ち止まって考えていただきたいと思います。ひとたび、著作権侵害まで緊急避難の名目でブロッキングできるということになれば、著作権侵害よりも質的に悪質な名誉毀損なども、政府から要請があれば、ブロッキングできて当然だ、ということになるでしょう。

――法解釈ではなくて、きちんとした立法プロセスを踏むべきということか?

そのとおりです。もちろん、民主的な立法プロセスは万能ではありません。しかし、そこを通すという手続きを踏むことで、すべての当事者が、自己の利益・考えをもう一度見直し、濫用のおそれのない合理的で正当な集合的決定にたどり着くことができるはず。これこそが民主主義を支える考えであり、現在の政府もそれによって統治の正当性を得ているわけです。

そうした立法プロセスを回避して、国民の基本的権利にかかわる重要な問題について「自己の利益を通そう」「あの人の利益を通してあげよう」というのは、それが美辞麗句で語られれば語られるほど、警戒する必要があります。法律による行政の原理とは、そうした機能を持っています。そして今回は「通信の秘密」だけでなく、この原理それ自体が危険にさらされているともいえます。

――このまま解釈変更がおこなわれたら、どんな影響があるか?

今回のブロッキングの議論について外野から見ていて、きちんとした手続きを踏むのではなく、むしろ回避しようとされているのではないか、と感じます。そのことは、今後の情報通信社会において、政府の統治の正当性だけでなく、著作権(者)という正当な権利(者)の基盤までも破壊することにつながるのではないか、と恐れています。

(弁護士ドットコムニュース)

474とはずがたり:2018/04/23(月) 22:54:52

https://twitter.com/NHK_PR/status/988261190202789888
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【注文殺到3000人待ち】
予算1万円で客に合った本を選ぶ「1万円選書」を手がける、北海道の本屋さん。
バブル崩壊、出版不況…廃業の危機にさらされながら闘い続けた町の本屋さんの仕事に迫ります。

475とはずがたり:2018/05/07(月) 22:25:27
かわhttp://www.fukuinkan.co.jp/book/?id=55が好きでした。

息子も一時期好きで読んであけた。

哀しいなあ。ご冥福をお祈りします。楽しい本をありがとう。

加古里子さん死去
2018/5/7 12:57
c一般社団法人共同通信社

https://this.kiji.is/366071523834397793
47行政ジャーナル


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詳細はこちら
 「だるまちゃん」シリーズや児童文化研究で知られる絵本作家の加古里子さんが2日、死去した。92歳。福井県出身。

476とはずがたり:2018/05/14(月) 12:49:06
厳しいなあ。。

出版取り次ぎ「限界」 一晩で55店配送、積み荷は激減
https://www.asahi.com/articles/ASKD551YBKD5UCVL00H.html?ref=yahoo
塩原賢2018年1月12日13時50分

 出版市場の縮小で積み荷の本は激減しているのに、配送先は増え続ける――。出版社と売り場をつなぐ出版取り次ぎが非効率にあえいでいる。コンビニの増加が背景にあり、この1年で1千店以上増えて約5万5千店に。人手不足の配送現場では、高齢ドライバーが深夜の街を駆け回る。(塩原賢)

 神奈川県綾瀬市にある本専門の運送会社「出版輸送」相模営業所。今冬の夕方、記者が訪ねると、倉庫では取次会社から集荷した本の仕分け作業が始まっていた。

 大型トラックの荷台から次々に降ろされた雑誌の束がベルトコンベヤーを流れていく。その両側に並ぶ4台の3トントラックに、各運転手が持ち場の配送先の束を積み込んでいく。

 記者が同乗する見上哲也さん(57)のトラックは、綾瀬市と大和市内の書店2店、コンビニ53店、この日の計55店分を積み込み終えても、荷台の約3分の1しか埋まっていない。重さにして約1トン。近年では平均的な積載量という。

 同営業所の亀川英明所長(55…

477とはずがたり:2018/05/18(金) 12:35:11
図書館みたいに五月蠅いところで勉強出来る無神経さが信じられん。やっぱ茶店やファミレスが静かで落ち着く♪

図書館で自習、大阪で解禁の動き 禁止に半世紀の歴史
https://www.asahi.com/articles/ASL4T5284L4TPTIL011.html?ref=tw_asahi
半田尚子、左古将規2018年5月16日23時14分

 この春、大阪市の市立図書館の多くが46年前から続くルールを見直し、図書館での自習を認めた。図書館での自習は、東京都立図書館など全国の数多くの公立図書館で禁じられている。どうして、図書館で自習をしたらダメなのか?

 土曜日の12日、大阪市立中央図書館前で約70人が開館を待っていた。図書館によると、夏休みは学生も加わって館内の約1千席が埋まる。

 大阪市は1972年以降、市内の各区に市立図書館を建ててきたが、全館で自習を禁止してきた。とはいえ、自習者がつまみ出されるわけではなく、多くの場合は図書館側が黙認している。その結果、一般の利用者からは「席に余裕がないから、譲るように言って」と苦情を言われ、自習する学生からは「どうして席で寝ている人は許されて、自習はダメなのか」と問いただされ、図書館職員は板挟みになっていた。ある職員は「まじめに勉強に来た子たちを追い出したくないが、重い本を持って席を探す人を見ると心が痛む」と明かす。

 方針転換のきっかけは、天王寺区が2015年に図書館の席の利用実態を調べたこと。同時に使われている席が半数ほどだったため、天王寺図書館では16年4月に書棚を動かして22席を33席に増やし、17席を自習可能とした。その後、24区の区長が集まる会議で自習問題が取り上げられ、今年3月までに24館中20館が解禁を決めた。区長会議で議論をとりまとめた榊(さかき)正文・浪速区長は「本を借りて返すだけでなく、新たな機能を持った図書館を考えていきたい」と話す。

■過熱する席取り背景、排除…

478とはずがたり:2018/05/20(日) 11:11:55

40年不明の書物がヤフオク出品
高野山大図書館買い戻せず
https://this.kiji.is/369781722033718369
2018/5/17 20:11
c一般社団法人共同通信社

 高野山大学図書館(和歌山県高野町)の所蔵で、40年以上前に行方不明となった密教の儀礼に関する書物3冊がヤフーオークションに計7千円で出品され、その後、計約25万円で落札されたことが分かった。買い戻すため、図書館の蔵書だったと知らずに入手し出品した人物と交渉したが、値段の折り合いがつかず断念したという。図書館が17日明らかにした。

 図書館によると、「伝法灌頂金剛界作法」「金剛界三昧耶戒作法」「伝法灌頂台蔵界作法」で、詳細な刊行日などは不明だが、いずれも江戸後期〜明治期のものだという。サイト上では「正徳2年(1712年)」「肉筆のもの」と紹介されていた。

479とはずがたり:2018/05/30(水) 22:12:44
個人事務所が破産ってどんな経営してたんだ!?

小説「家族輪舞曲(ロンド)」の作家・椎名桜子氏の個人事務所、(株)オフィシャル・タブー(東京)が破産
https://www.excite.co.jp/News/economy_g/20180530/Tsr_tsr20180530_01.html
東京商工リサーチ 2018年5月30日 13時15分

 (株)オフィシャル・タブー(TSR企業コード:295212446、法人番号:3010901015753、世田谷区砧8-26-28、設立平成13年5月、資本金1400万円、椎名桜子社長)は5月21日、東京地裁から破産開始決定を受けた。破産管財人には佐々木奏弁護士(森・濱田松本法律事務所、千代田区丸の内2-6-1、電話03-6266-8510)が選任された。
 負債は現在調査中。

 作家・椎名桜子氏の個人事務所として出版物などの編集業務を行っていた。椎名氏は昭和63年、小説「家族輪舞曲」を発表、同作は映画化されたことでも話題となった。しかし、近年はヒット作に恵まれず、業績不振で経営は悪化。債権者より破産を申し立てられていた。

480とはずがたり:2018/06/26(火) 15:56:13
「大草原の小さな家」著者名、文学賞から外す=米協会、先住民差別理由
https://news.goo.ne.jp/article/jiji/world/jiji-180626X405.html
10:21時事通信

 【ワシントン時事】米図書館協会は25日、声明を出し、テレビドラマ「大草原の小さな家」の原作者名を冠した児童文学賞「ローラ・インガルス・ワイルダー賞」の名称を「児童文学遺産賞」に変更することを決めたと発表した。作品内での先住民に対する差別的な言及を理由としている。

 1930年代に原作が出版された「大草原の小さな家」は、米西部の開拓民一家を描いたワイルダー氏の半自伝的小説。70年代にドラマ化され、日本でも人気を博した。だが、一連の作品に出てくる「良いインディアンは死んだインディアンだけ」といったせりふなど、先住民を非人間的な存在として扱う姿勢が「賞が目指す価値観と合致しない」と判断した。

481とはずがたり:2018/06/29(金) 15:26:17
前からネットで気に入って読んでたトモちゃんは女の子!http://sai-zen-sen.jp/comics/twi4/tomochan/だが,ついに単行本1〜6巻を大人買いしてしまった。
わざわざ難波のジュンク堂迄出て行ったぜ〜w群堂みすずちゃんかわええ〜☆
あと一ヶ月分ぐらい書きためたら次の7巻は8月頃に出るのかな〜♪

1-124(124) 第1巻 2015/10/8:1話〜8話(8話)
125-236(112) 第2巻 2016/2/3:9話〜17話(9話)
237-359(123) 第3巻 2016/7/8:18話〜23話(6話)
360-476(117) 第4巻 2017/1/15:24話〜31話(8話)
477-598(122) 第5巻 2017/8/9:32話〜37話(6話)
599-722(124) 第6巻 2018/2/9:38話〜41話(4話)
723-810(98)→6/29現在

482とはずがたり:2018/07/12(木) 21:05:58

>>442>>391-392>>386

2018.05.22
「安値で買い叩く」ブックオフ、経営危機に…「ヤフオクのほうが高く売れる」浸透で店に行く意味消失
http://biz-journal.jp/2018/05/post_23412.html
文=佐藤昌司/店舗経営コンサルタント

 中古本チェーン最大手のブックオフコーポレーションが、3期連続で最終赤字を計上した。

 同社が5月10日に発表した2018年3月期の連結決算は、最終損益が8.8億円の赤字だった。17年3月期は11.5億円の最終赤字、16年3月期は5.2億円の最終赤字を計上していた。

 同社の展開する中古本・中古家電販売店「ブックオフ」は、店舗数が激減している。10年3月期には1100店以上を展開していたが、18年3月末時点では825店となった。8年で約300店が減ったかたちだ。18年3月期も18店純減しており、店舗数減少の流れが止まらない状況にある。

 18年3月期は、不採算店の店舗閉鎖損失や早期の黒字化が見込めない大型複合店の減損損失などで12.5億円の特別損失を計上した。店舗数が減少したこともあって、売上高は前年比1.6%減の800億円だった。

 全売上高の9割近くを占めるリユース店舗事業が前年比0.8%減と不調だった。既存店売上高が前年比で3.5%減ったことが響いた。客数が6.1%減と激減し、客離れが深刻な状況にある。

 リユース店舗事業で主力の中古本販売の不振が顕著となっている。売上高は前年比で5.3%も減った。不振の大きな要因としては、本の買い取りの減少が挙げられる。18年3月期の仕入高は前年比で2.3%減った。16年3月期が3.5%減、17年3月期が4.9%減と減少が続いている。

 仕入高が減っている理由としては、本離れや本の電子書籍化が進んでいることで紙の本の流通が減っていることが挙げられるだろう。

 出版科学研究所によると、17年の出版市場は前年比4.2%減の1兆5916億円だった。電子書籍が16.0%増の2215億円だった一方、紙の本は6.9%減の1兆3701億円で13年連続のマイナスだったという。このように、紙の本の流通が減っているため、ブックオフの買い取りも苦戦しているといえる。

 また、ブックオフ自身の問題もあるだろう。ブックオフで本を売る場合、1冊の査定額が10円といった“二束三文”の価格を提示されることが少なくない。もちろん、すべてがそうというわけではないが、高値で売れるのはまれといっていい。そのため、本を売る人の間で「ブックオフの査定は厳しく、安値で買い叩く」という認識が広がっている。

 これは、ブックオフに明確な査定基準が存在するためだろう。この基準によって、極端に高額な査定が算出されることはほとんどない。赤字が発生しないようにするためには、買い取り価格を低く設定せざるを得ないという事情もある。

483とはずがたり:2018/07/12(木) 21:06:25
>>482
ネットを介した個人売買が普及し苦戦
 一方、「ヤフオク!」や「メルカリ」など、インターネットを介したオークション、フリーマケットのサービスが近年発達しているが、こういったサービスでは買い手が主に個人のため、欲しい商品であれば多少高い金額を提示してでも手に入れようとする傾向があり、思わぬ高値で売れることも少なくない。

 このようなサービスが普及したことで、「ブックオフで売るよりもネットを利用して個人に売ったほうが高く売れる」という認識が広まった。その結果、ブックオフで本を売っていた人がネット売買市場に流れていき、ブックオフの仕入高の減少につながったといえるだろう。

 これは、本以外の商材にも当てはまる。ブックオフはCDやDVD、ゲーム、家電、アパレル、ブランド品など多種多様な商材を取り扱っているが、物を売りたい人が個人間のEC市場に流れたことで、以前と比べて店舗での買い取りが難しくなっているといえる。

 買い取りが難しくなっているため、品ぞろえにも影響が出ている。魅力的な物を買い取ることが難しくなり、品ぞろえの充実度が低下し、それが客離れにつながっている側面もある。

 個人間のEC(電子商取引)市場の発達は買い取り面だけでなく、販売面でも苦戦を強いられる要因となっている。わざわざブックオフに足を運ばなくても物が買えてしまうからだ。ネット通販のアマゾンがさまざまな小売業を駆逐しているように、ヤフオクやメルカリなども小売業を駆逐し始めている。その矢面に立たされているのが、中古販売店でありブックオフといえるだろう。

 個人間のEC市場の成長はすさまじい勢いだ。経済産業省によると、17年のネットオークションの市場規模は前年比3.2%増の1兆1200億円で、そのうちの個人間取引は3.2%増の3569億円だった。また、フリマアプリの市場規模は58.4%増の4835億円で、フリマアプリが初めて登場した12年から、わずか5年で5000億円弱の巨大市場に成長している。

 そういった状況もあり、ブックオフはオンライン事業を強化している。自社サイトに加え、「楽天市場」やヤフオクなどに出品している。14年4月にヤフオクを運営するヤフーと資本業務提携を結び、15年12月にはヤフオク上に「ブックオフオンラインヤフオク!店」を開設。ブックオフの店舗在庫をヤフオク上で販売し、出品数を大幅に増やしていった。17年10月にはアマゾンの仮想商店街型サイト「アマゾンマーケットプレイス」に出店し、販売を始めている。

 ただ、18年3月期のオンライン事業の売上高は前年比5.9%減の61.4億円と、大幅な減収となった。本の販売が落ち込んだことが大きく影響したという。営業利益は43.8%減の2.3億円だった。

 総合買い取りのハグオール事業も苦戦が続いている。東京23区を中心とした訪問買い取りサービスに加え、複数の百貨店内で買い取り相談窓口を運営するなど、積極的な買い取り策を実施したが、催事販売「東京古着」を撤退したことなどが影響し、売上高は7.7%減の20.7億円、営業損益が8.9億の赤字(前期は6.8億円の赤字)となった。

 八方塞がりの感があるブックオフ。業績改善の道は平坦ではなさそうだ。
(文=佐藤昌司/店舗経営コンサルタント)

●佐藤昌司 店舗経営コンサルタント。立教大学社会学部卒。12年間大手アパレル会社に従事。現在は株式会社クリエイションコンサルティング代表取締役社長。企業研修講師。セミナー講師。店舗型ビジネスの専門家。集客・売上拡大・人材育成のコンサルティング業務を提供。

484とはずがたり:2018/08/19(日) 19:57:01
軽減税率めぐり出版団体、政府と対立 「有害図書以外適用を」
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180818-00000043-san-bus_all
8/18(土) 7:55配信 産経新聞

 8%から10%への消費税率引き上げが来年10月に迫る中、有害図書を除く書籍や雑誌に対し税率を低く抑える「軽減税率」の適用を求める出版社団体と、適用に慎重な政府が対立していることが17日、分かった。団体は軽減税率が適用される新聞同様、書籍や雑誌も「知識を得るため負担を減らすべき対象だ」と訴える。一方、政府は「納得できる有害図書排除の仕組みができていない」と主張。両者の溝が埋まる気配はない。

 出版社団体が本格的に動き出したのは6月中旬。超党派の国会議員でつくる「活字文化議員連盟」と「子どもの未来を考える議員連盟」が東京都内で合同総会を開き、書籍や雑誌に対し軽減税率を適用するよう求める活動方針を採択した。方針案をまとめたのが、日本書籍出版協会、日本雑誌協会、日本出版取次協会、日本書店商業組合連合会の4団体だ。

 平成28年度の税制改正大綱では、書籍や雑誌の軽減税率について「有害図書排除の仕組みの構築状況などを勘案しつつ、引き続き検討する」と提言。団体はこれを受け、民間の管理団体が有害図書を区分する仕組みを総会で提案した。

 具体的には、法曹や教育関係者などによる第三者委員会を立ち上げ、有害図書の基準を作成。軽減税率の適用対象は「出版倫理コード」を付与し、4団体で構成する機構がコードを管理する。

 各出版社は基準に照らして自主的に倫理コードを付与して出版。出版後に有害図書の疑いがある書籍が見つかれば第三者委の審議にかけ、有害図書と判断されると標準税率に戻す仕組みだ。

 団体は年末の31年度税制改正を視野に、既に与党税制調査会の幹部に方針案を説明に回るロビー活動を強化。団体の担当者は「おおむね反応は好意的だ」と手応えを強調する。

 だが、この動きに財務省は不快感を隠さない。税制を立案する主税局の幹部は「憲法の租税法律主義で税率は法律で定めている。民間団体が書籍ごとに税率区分を決めるのは事実上の違法行為だ」と忠告する。

 団体側も黙ってはいない。日本オリンピック委員会(JOC)が五輪メダリストなどに贈る報奨金は所得税が非課税になることを例示し、「非課税対象を民間団体(のJOC)が選ぶことが認められるのであれば、民間(の出版社団体)が書籍の税率区分を判断するのも問題ない」と反論する。

485とはずがたり:2018/08/25(土) 20:11:35
「母さん僕だよ」 金田一の聖地・真備にあの人から寄付
12:10朝日新聞
https://news.goo.ne.jp/article/asahi/region/ASL837FV1L83PPZB011.html
「母さん僕だよ」 金田一の聖地・真備にあの人から寄付

昨年11月、小説の登場人物に扮して倉敷市真備町を歩く「1000人の金田一耕助」の参加者たち。中には白いマスク姿の「佐清」に扮した人も(川崎修さん提供)

(朝日新聞)

 寄付者の名前は「佐清(すけきよ)」――。名探偵金田一耕助ファンの「聖地」として知られる岡山県倉敷市真備町に、小説の登場人物の名前を借りた寄付が続々と寄せられている。7月の西日本豪雨で金田一のイベント用の衣装などが浸水。地元有志が修復費用の寄付を呼びかけたところ、遊び心あふれた支援の輪が広がっている。

 倉敷市真備町は、ミステリー小説の巨匠・横溝正史(1902?81)が戦中から疎開して戦後も生活。金田一シリーズを書き始めた場所として知られる。「佐清」とは、映画化され大ヒットした「犬神家の一族」でマスク姿が印象的な登場人物だ。

 金田一ゆかりの地となった真備町では毎年11月、コスプレイベント「1000人の金田一耕助」を開催。ファンが金田一や登場人物になりきって「聖地」を歩くのが恒例だったが、西日本豪雨で真備公民館岡田分館に置いてあった地元有志が寸劇などで使う衣装やゲタ、看板など約50点が泥水につかり、補修が必要になるなどした。

 ボランティアでイベントの運営に参加する「岡田地区まちづくり推進協議会」の川崎修さん(39)がツイッターで復興資金を募ったところ、振込先の「名探偵のふるさと募金」の口座に「金田一耕助」「犬神佐兵衛」「磯川常次郎」「田治見要蔵」ら小説の登場人物のほか、「江戸川乱歩」「アガサ・クリスティー」ら推理小説の巨匠名義の寄付が相次いだ。

 中には「母さん僕だよ佐清だよ」「佐清その頭巾を取っておやり」「祟(たた)りじゃー」など、小説や映画のセリフを意識したとみられる名義も。8月17日時点で、400人以上から210万円の寄付が集まったという。

 「金田一ファンのつながりを感じることができた。災害でつらいときこそ、笑顔になれるような話題が重要。生活の復興が最優先だが、できる限り早くイベントを復活させたい」と川崎さん。市立真備図書館にあった横溝正史の書籍約800冊も浸水で読めなくなるなどしたため、倉敷市に寄付金の一部を寄付して書籍等を購入してもらう予定。寄付の振込先は「楽天銀行ホルン支店普通口座1665613 カワサキ オサム」。川崎さんのツイッターアカウント「@osm4」で寄付の最新状況も発信している。(榧場勇太)

487とはずがたり:2018/09/11(火) 23:08:51

http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/study/2246/1036554230/1606に拠ると今年1年はドワンゴが失速した様だが

2015.06.20
企業・業界
カドカワ、取次会社“外し”加速か 紀伊國屋書店とも直取引開始、業界の常識破壊
文=佐伯雄大
https://biz-journal.jp/2015/06/post_10427.html

 大手出版社KADOKAWA(カドカワ)は6月4日、埼玉県所沢市から購入した旧所沢浄化センター跡地に新しい印刷製本・物流拠点とともに、図書館や美術館、博物館を融合した文化施設を建設する「COOL JAPAN FOREST 構想」(以下、同構想)を発表した。その敷地は約37万平方メートル――東京ドーム8個分という広大なもの。



しかし、この構想をめぐって、経営統合したドワンゴとの間で不協和音が聞こえてくる。関係者は語る。

「KADOKAWAは2015年3月期第2四半期連結決算で、9億円の営業損失を計上し、8億円もの最終赤字を計上した。文庫やコミックスの売上減と雑誌不振など本業の出版が低迷しているのが原因。経営状態が厳しい中、KADOKAWAは300人ものリストラを実行するなどしているにもかかわらず300億円もの投資をすることに、ドワンゴ側の経営陣から『どこからそんな金が出るのか』などとつつかれていたようです。しかも、土地の取得に当たって競争入札相手の何倍もの高い価格で購入したことも、ドワンゴの経営陣が不満を募らせる原因にもなっている」
 
 こうした両者の不協和音を裏付けるようなやりとりが、6月4日の記者会見の様子からも見て取れた。共同持ち株会社KADOKAWA・DWANGOの川上量生会長は、こう挨拶した。

「本業と関係のないところに、会社のリソースを使いまくるというのが、僕が自慢にしていたこと。KADOKAWAと一緒になるに当たって、僕らは子どもの会社で、KADOKAWAは大人の会社。これからあまりむちゃはできなくなると思っていたが、今回の発表を聞いて、明らかに角川会長は僕よりもはるかにスケールが大きく、本業と関係のないところに力を入れていく人だと思い、非常に安心した。会社としても協力していきたい」

 川上氏が「本業と関係のないところに力を入れる」というフレーズを繰り返すと登壇者から笑いが起こり、出席者に違和感を与えた。川上氏の挨拶を受けて、角川氏は「(川上氏に)やんちゃすぎると言われて、事業費300億円をどう減らすか、苦心している」とコメント。言葉の裏から、この事業に対する両社の温度差が感じられる場面だった。

488とはずがたり:2018/09/11(火) 23:09:10
>>487
直取引拡大の意味

 同構想は、図書館や美術館、博物館などの文化施設ばかりが目立っているが、もうひとつの柱である出版の製作・物流拠点についてもKADOKAWAは大胆な構想を持っている。それが、一部で報道されているアマゾンとの直取引に大きく関係するという。関係者は語る。

「今年4月から、アスキー・メディアワークスやメディアファクトリー、角川マガジンズなど傘下にある出版8社、いわゆるオールKADOKAWAの出版物を、取次会社を介さずにアマゾンに直接納品し始めた。今年に入ってその話題で業界はもちきりだったが、KADOKAWAはそれだけにとどまらなかった。アマゾンとの直取引と同時に、大手書店の紀伊國屋書店とも直取引の実験を始めたのです。ただ、商品管理が高度にシステム化されたアマゾンとは異なり、書店現場でこれだけ膨大な商品を管理するのは難しいようで、うまくいっていません。KADOKAWAには主要な取引書店を特約店として囲う『36法人会』というものが存在しており、これら書店法人との直取引を見込んで大胆に舵を切ったのではないか。そして直取引の機能を担うのが、所沢に建設するロジスティクスセンターであることはいうまでもないでしょう」

 つまりKADOKAWAは、もう出版業界に取次会社は不要と考えているのだろうか。昨年、取次3位の大阪屋が経営危機に陥り、楽天ほか大手出版社が資金を捻出して債務超過を解消した。その際に角川氏は他の大手出版社に協力を求めるために、「取次を救済するのではない。その先にいる書店さんを救うためだ」と訴えた。角川氏が絶えず見据えているのは、販売拠点である実店舗とネットの書店なのである。

KADOKAWAの狙い

 ただ、「取次を外す」のは、そう簡単ではないと出版業界関係者は言う。

「取次はいわば、出版社とアマゾンとの間で壁となってくれていた部分もある。取次とアマゾンとの販売報奨などの交渉は、かなり熾烈なもののようだ。出版社はそういう交渉を毎年アマゾンと互角に行えるのか」

 果たしてKADOKAWAは、疲弊していく書店と直取引することで、書店の利益率の改善につなげようとしているのか。それとも、縮小していく業界で、取次機能がいずれは不要になるものと見越しての行動なのか。取次不要論は極論すぎるきらいもあるが、KADOKAWAが、縮小する出版業界において新たな流通イノベーションを起こそうとしているのは間違いなさそうだ。「業界3者による利益分配」のモデルは、もう終わりを告げようとしているのかもしれない。

 KADOKAWAという大手出版社が、アマゾンと直取引を始めた――この報道の裏側には、「将棋5段」の腕前を持つ角川氏の深慮遠謀が潜んでいるのかもしれない。
(文=佐伯雄大)

489とはずがたり:2018/09/13(木) 23:11:26

https://twitter.com/ShinyaMatsuura/status/1040014088380674048
松浦晋也
@ShinyaMatsuura

それ以前に、光が入ると本は傷むというのに、なぜガラス張りの図書館なんか設計した??松浦晋也さんが追加

hashide kai
@hashide_kai
和歌山大学に通う友人より。これは新図書館ですが、殆どガラス張りなデザイン性重視の為、今回の台風で窓ガラス殆ど粉砕、資料も教授用部屋も壊滅。中には窓全部破損で吹きっさらしで四阿(あずまや)状態の部屋も。…
16:07 - 2018年9月12日

https://twitter.com/adachi_hiro/status/1040067588166836225
安達裕章
@adachi_hiro

なんで建築家の人たちは、図書館をガラス張りにしたがるのかなあ。日光で本が傷むというコトを、想像できないくらいアホなの?彼らにとっては「本なんてのは単なるインテリアの小道具」に過ぎないかも知れないけど、だったら「世界一美しい図書館」なんて名前を付けるのはヤメてくれい。安達裕章さんが追加

神戸新聞
認証済みアカウント

@kobeshinbun
神戸三宮の高層ツインタワー 屋上庭園に「世界一美しい図書館」:https://www.kobe-np.co.jp/news/kobe/201809/0011630126.shtml … #神戸新聞 #三宮再整備
19:40 - 2018年9月12日

490とはずがたり:2018/09/15(土) 19:09:00
!?アメリカの三流サスペンスじゃあないんだからw

「夫を殺す方法」執筆の米女性小説家、夫殺害容疑で逮捕
2018.09.15 Sat posted at 17:59 JST
https://www.cnn.co.jp/showbiz/35125685.html?ref=rss

(CNN) 「夫を殺す方法」の随筆を発表したことがある米オレゴン州居住の女性小説家が自らの夫を殺害した容疑で逮捕されたことが15日までにわかった。

同州の巡回裁判所に提出された刑事訴状で判明したもので、小説家のナンシー・クランプトンブロフィー容疑者(68)は殺人や武器の違法使用の罪に問われている。

27年間の結婚生活を送ってきた容疑者の夫(当時63歳)の射殺された遺体は今年6月、勤務先のオレゴン州の料理団体で発見され、容疑者は3カ月後に逮捕されていた。

同州ポートランドの警察当局は、捜査で得た情報により、女性小説家を容疑者と断定。ただ、刑事訴状や警察の声明では犯行の動機に触れていなかった。

ロマンスも織り込んだサスペンス小説を手掛けるナンシー・クランプトンブロフィー容疑者は2011年、「夫を殺す方法」の随筆をブログ上で発表。この随筆では、小説家として「殺人や犯行後の警察の捜査の進行などについて長い間、考えをめぐらせてきた」と書き出していた。

地元紙「オレゴニアン」はこの随筆の中身は夫殺害に関する賛否を詳述する2節にわかれていると伝えた。同容疑者はこの中で「離婚は高くつく。持ち物を本当に分割したい?」などと書いていた。

容疑者はこれまで数多くの書物を著し、テーマは殺人未遂、背信、犯罪や放蕩(ほうとう)生活などだった。

容疑者は自らのサイトに載せた経歴で「小説家はうそつき。誰がそう言ったかは忘れたが、それは真実ではない」「小説を書く上であなたは長い間忘れ去り、もしくは意図的に埋もれたままにしておいたあなた自身の人生の部分を深く掘り下げ、暴くことになる。そうだとしても、時にはその結末を変えた方が賢明なこともある」とつづっていた。

491とはずがたり:2018/09/21(金) 19:53:34
新潮45「右寄り」に活路 出版不況で「ヘイト路線」「炎上商法」? 批判噴出「なぜ差別に加担」
会員限定有料記事 毎日新聞2018年9月21日 東京朝刊
https://mainichi.jp/articles/20180921/ddm/041/040/029000c#cxrecs_s

http://tohazugatali.web.fc2.com/book/2018-09-21.jpg
月刊誌「新潮45」の部数の推移
 <access>

 杉田水脈衆院議員の性的少数者への差別論文を載せ、擁護する特集まで組んだ月刊誌「新潮45」。出版不況下の部数減を背景に「ヘイト路線」や「炎上商法」に走っているのではないかとの指摘や、「なぜ差別に加担するのか」との疑問が出版界や書店業界、論壇の間で出ている。【中村かさね、宇多川はるか】

 「社名を冠した雑誌をなくすわけにはいかず、右派論客の寄稿を厚くすることに延命の活路を見いだしたのだ…

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492とはずがたり:2018/09/22(土) 23:39:16

杉田論文「そんなにおかしいか」新潮45の反論が再び大炎上 絶滅していく紙メディア「最期の咆哮」
https://news.yahoo.co.jp/byline/kimuramasato/20180919-00097511/
木村正人 | 在英国際ジャーナリスト
9/19(水) 19:35



確信犯的な炎上商法か
インターネットが登場する前は、紙メディアは活字情報の流通を独占していたため、金回りも良く、健全な言論を発展させていく力にあふれていました。しかし今や、紙メディアの独占状況は完璧に破壊され、生き残りをかけた苦しい戦いを強いられています。

雑誌はもう当たり前のことを書いていて売れる時代ではなくなりました。雑誌は売れないと言論活動を続けることはできません。極端な主張、とんでもない言論、嫌悪や不安をあおる扇情的な記事でないと読んでもらえない悲しい現実があります。

「新潮45」は一定の読者を確保するために杉田論文を擁護する企画を確信犯的に組んだのでしょう。わざと問題を起こして注目を集める炎上商法なのかもしれません。

一方、ロンドンを拠点に映画をプロデュースしている筆者の友人によると、映画業界はネットフリックスやアマゾンの参入で、プロデューサーや俳優は奪い合いという好景気に沸いています。こうした環境では「新潮45」の企画より、ハナさんのような革新的なパフォーマンスの方がウケるようです。

(おわり)

493とはずがたり:2018/09/25(火) 17:37:35
「部数低迷で編集に無理」と新潮社
https://this.kiji.is/417237740491392097
2018/9/25 17:33
c一般社団法人共同通信社

 月刊誌「新潮45」の休刊を決めた新潮社は理由について、ここ数年の同誌の部数低迷に触れ、「試行錯誤の過程で編集上の無理が生じ、企画の厳密な吟味や十分な原稿チェックがおろそかになっていたことは否めない」とした。

494とはずがたり:2018/09/26(水) 18:49:05
ワック社や飛鳥新社ってどんな色なの??

結局正論と諸君!が二大保守論壇だったのが今は正論・WiLL・Hanadaの3強?


産経;「正論」1973年創刊,1990年より部数を伸ばす
文藝春秋;「諸君!」:1969年創刊。文藝春秋の兄弟誌の位置づけ。90年代後半から保守化の流れにのる,2000年代前半最盛期,9万5千部→2009.2休刊
ワック;「WiLL」(04.11創刊)マルコポーロを潰した花田紀凱が編集長就任して創刊
新潮;「新潮45」:若杉編集長から右傾路線→2018年廃刊
飛鳥新社;「Hanada」2016,5花田が編集長就任して創刊

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%AD%A3%E8%AB%96_(%E9%9B%91%E8%AA%8C)
http://d.hatena.ne.jp/Apeman/touch/20090627/p1
https://ja.wikipedia.org/wiki/WiLL_(%E9%9B%91%E8%AA%8C)

495とはずがたり:2018/10/05(金) 13:18:58
2018.1.24
なぜ日本のメディアは取り上げない? 全米で話題騒然の小説『パチンコ』
https://courrier.jp/news/archives/110308/

米国で話題を集めている小説がある。タイトルは『pachinko』、そう、日本でお馴染みのあのパチンコである。

著者は米国在住の韓国系アメリカ人、イ・ミンジン氏。第二次世界大戦の前から1980年代にかけての日本を舞台に四世代の韓国系の家族を描いている。なぜか日本では取り上げられないこの小説の著者イ氏に米国「ニューヨーク・タイムズ」紙が日本の新大久保でインタビューした。

日本のなかでも雑多な雰囲気で、多言語の飛び交う街として知られる東京・新大久保。

韓国系の人々が多く住むこの街には、近年さまざまな国から移住者がやってくる。韓国系の肉料理店だけでなく、ハラール・フード(イスラム法で許された食材)を扱う料理店など、アジア諸外国の店舗が軒を連ねる新大久保は、民族・文化的に均質とされる日本では異質の街なみを形成している。

そんな新大久保は、小説家Min Jin Lee(イ・ミンジン)氏と会うのにぴったりな場所だった。韓国のソウルで生まれ、幼いころに家族でアメリカに移住した彼女は、去年『Pachinko(パチンコ)』という小説を出版。この歴史小説はまたたく間に話題となり、アメリカで最も権威のある文学賞のひとつ、「全米図書賞」にノミネートされた。

彼女は10年前にも韓国系移民を題材とした小説を出している。その『Free Food for Millionaires(億万長者のただ食らい)』ではニューヨークを舞台に設定し、彼女と同じような韓国系アメリカ人を描いたが、今度の『パチンコ』では地球の反対側、つまり日本と朝鮮半島が舞台となっている。


世界各国で話題になっているが、舞台となっている日本では取り上げられない小説『Pachinko』


彼女が韓国からニューヨーク(厳密に言えばニューヨークのクイーンズ区エルムハースト)に移り住んだのは7歳のころ。そのため、「私にとって故郷は非現実的で、夢のような場所なんです」と彼女は言う。

そんな彼女の故郷、韓国から日本への移住者が急増したのは20世紀初頭。日本の帝国主義政策により、1910年に朝鮮半島が併合されたのがきっかけだ。彼女と会った新大久保に住む多くの“zainichi(在日朝鮮人)”も、当時日本に移住して来た人々の末裔である。

『パチンコ』で描かれているような移住者たちは、スラム街に集まり低賃金労働に従事した。

日常は差別で溢れていた。第二次大戦後に朝鮮半島が日本から解放されても、彼らの苦境は変わらなかった。日本の帝国主義に従属する必要はなくなったが、代わりに日本での在住権を失ってしまったのだ。

とはいえ故郷に帰ったとしても、家や仕事があるわけではない。日本に留まることを選択した彼らは、そこから何十年にもわたり、在住権をめぐる争いを繰り広げることになったのだ。

イ氏と会った新大久保のレストランでは、Kポップの映像が流れていた。壁には、有名人のサインがたくさん飾られている。逆説的に聞こえるが、在日朝鮮人への差別が根強く残っていても、韓国料理は人気を博しているのだ。20代の店員も主に日本語を話していて、英語話者のイ氏とは最終的に韓国語で話していたが、会話はたどたどしかった。

496とはずがたり:2018/10/05(金) 13:19:22
>>495
4代にわたって在日朝鮮人を苦しめ続ける差別

『パチンコ』で描かれる家族、バーク家もまた、在日朝鮮人に共通する困難に直面する。窮乏、差別、日本人に同化することの可能性と限界……。日本人による在日朝鮮人への人種差別や偏見は、植民地時代から続く侮辱や嫌悪が根源となっている。

朝鮮人と日本人の身体的特徴は似ているため、日本人として通るように思える。しかし在日朝鮮人だと露見したときのことを考えると、日本人に同化するのは社会的・精神的に危険な選択だと言わざるを得ない。

名古屋大学で文化人類学・民俗学を研究している浮葉正親教授は、以下のように述べる。

「移住者への差別はどこでも起こり得ますが、在日朝鮮人の人々への差別は植民地時代に端を発しています」

さらに浮葉教授はこう続ける。

「現在の在日朝鮮人の人々は第4世代へと移って来ていますが、彼らはもはや移民だとは言えません。日本人と本質的に変わらないのです」

いまでは、『パチンコ』で描かれる時代と比べると、あからさまな差別は減っている。しかし浮葉教授によれば、差別がなくなっているわけでは決してないのだ。たとえばインターネット上では、在日の人々をゴキブリに見立てて描いていたり、核武装した北朝鮮のスパイ扱いしている愚劣な記事を度々見かける。

イ氏は20年近くもの間、『パチンコ』を構想し推敲を重ねてきた。きっかけは1989年、彼女がまだイェール大学の学生だったころまでさかのぼる。彼女は当時、プロテスタントの牧師が開いた講演会を聴きに行ったのだが、その牧師は在日朝鮮人のコミュニティで暮らしたことがあった。

実は彼女はそのときまで、在日朝鮮人の歴史や現状を何も知らなかった。韓国系アメリカ人は勤勉で、上昇志向の強い人間だとみられている。彼女自身、そう捉えられることに慣れていたため、在日朝鮮人の人々が日本社会の最下層で差別を受け、長きにわたって苦しんできたことに驚かされたのだ。

「私は調査をしていく上で神経質にならざるを得ませんでした」と彼女は言う。在日朝鮮人は、韓国系の移民である彼女自身にとっても、まったくく馴染みのない存在だったのだ。

パチンコ経営が豊かになるための手段

在日朝鮮人の人々にとって、経済的に豊かになるための手段が、パチンコ店の経営だった。騒々しく、煙草の煙が充満する店内で、多くの日本人が興じるパチンコ。その多くが在日朝鮮人の人々によって経営されている。

しかし、パチンコは利益の出る一方で、法律的にはグレーゾーンに置かれていた。「ゲーム」だと捉えれば合法だが、「ギャンブル」だと捉えるとそうではなくなってしまうからだ。

「日本は結局、パチンコ禁止の道を選びませんでした。しかし経営を大目に見る一方で、その経営者を貶す風潮が醸成されてしまったのです」

とイ氏は言う。彼女によれば、このようなパチンコ経営の現状こそ、在日朝鮮人が置かれている社会的立場の縮図となっている。彼らは日本社会に定着している、しかしその一員だと法的に受け入れられているわけではないのだ。

イ氏の家族は韓国系移民のなかでもバラ色の経歴を辿ってきたといえる。彼女の父親は韓国で化粧品会社を営んでいたが、朝鮮半島が再び戦火に巻き込まれることを恐れ、移住を決意。そして1970年代の半ばにニューヨークへと渡ると、マンハッタンのブロードウェイ31丁目で店を始めた。

店はすぐに成長を遂げて、アパレル・装飾系の卸売業を展開するようになり、勤勉に働いた彼らは中産階級の仲間入り。さらに貯蓄の甲斐があって、イ氏を含めた3人の娘を大学へ行かせることもできた。

『パチンコ』は、イ氏が粘り強く取り組んだ結果生まれた作品である。1990年代の終わりから2000年代の初めにかけて、彼女は初稿を執筆していたが、もともとはテーマも内容も限定された小説だった。当初の予定では、主人公のソロモン・バークは投資銀行に勤める野心溢れた青年であり、東京へと転勤したものの差別や裏切りに遭う、という構想だった。

「でもひどくつまらない小説になってしまったんです」と彼女は言う。大きな社会問題を扱ってはいても、登場人物や人間関係に緻密さや現実味が足りなかったのだ。

497とはずがたり:2018/10/18(木) 08:57:16
知らんかった,,カッパでは無かったのか,沙悟浄。

また猪八戒だけ本名じゃ無くて猪悟能なのか!

沙悟浄
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B2%99%E6%82%9F%E6%B5%84
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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西遊原旨の挿絵より。原作のイメージは河童ではない、僧形の人物

概要
元々は天界の役人で捲簾大将(けんれんたいしょう)。天帝の御側役の一人で、霊霄殿(れいしょうでん)で謁見を求める者が罷り出た時に、天帝の前の御簾の側にいて、天帝と謁見を受ける者の間に入り、天帝を守護する役目。近衛兵の大将であり、「霊山の大将」と称される。“捲簾”の職名からしばしば誤解されるが、御簾の揚げ降ろしをする担当ではなく、高官であり、西遊記における沙悟浄は地位の象徴であると理解される。雑劇でも水官大帝が四海竜王達へ差し向けた上使の役回りである。

蟠桃会のおりに、天帝の宝である玻璃の器を手を滑らせて割ってしまった罪で天界を追われた[1]。鞭打ち800回の刑を受けて下界に落とされ、さらに7日に1度は鋭い剣を飛ばして脇腹を貫くという罰を受け続け、飢えと寒さから三千里もあるという弱水[2]の流沙河[3]で人を喰らう妖仙となった。

ある日、天竺に経典を取りに行く取経者を探していた観音菩薩と出会って突然襲いかかるが、お供の恵岸行者に阻止されて戦う。ひとかどではないと悟って相手の名を聞いてみると菩薩の一行であったので、平伏して慈悲を乞い、これまでに9名の取経者を殺したこと告白する。菩薩は次に来る取経者の弟子となるように諭し、沙悟浄という法名と戒律を与え、さらに殺した取経者の髑髏は持っておくように命じた。なお、悟浄という名は「実名敬避俗」に準じ師や兄など目上の者からの呼びかけのみに使用される。普通は通称の「沙和尚(しゃおしょう)[4]」と僧侶名で呼ばれる(孫悟空の「孫行者」、猪悟能の「猪八戒」と同じ)。

その後、観音菩薩の約束どおり玄奘三蔵の一行が流沙河を通りかかるが、また相手が誰か確かめることなく、旋風のように襲いかかる。三蔵を掠おうとした試みは、水戦が得意な猪八戒に阻止されたが、三度戦ってもなかなか打ち破れないので、孫悟空が?斗雲(きんとうん)でわざわざ観音菩薩を呼びに行った。菩薩は恵岸を派遣して、悟浄を降参させ、ひょうたんを渡して、9つの髑髏とあわせて法船(筏)とし、三蔵一行を流沙河の向こう岸へと渡した。法船は渡りきった後に、またひょうたんと髑髏に戻り、ひょうたんは恵岸が持ち帰るが、9つの髑髏は九筋の陰風(いんぷう)[5]となって音もなく消え去った。

以後、三蔵に弟子入りし、剃髪して僧形となると、孫悟空、猪八戒らと共に天竺まで経典を求めて旅をすることになった。このように原作では、弟子の中では唯一、僧形をしているが人間とは異なる濃色の容姿から「竈君」(竈の神様)としばしば間違われる様が見られる。

498とはずがたり:2018/10/19(金) 12:49:54
おい,世界平均以下かよ。。
我が実家には親父が高校現国教師だったこともあってまあ500冊や1000冊はあった筈だが今の家にはそんなにないな。。今日も2冊程買って帰るとこだが200冊ぐらいかなあ。。流石にもう一寸あるかな。

子どもの時に、自宅に紙の本が何冊あったかが一生を左右する:大規模調査
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2018/10/ok-11.php
2018年10月18日(木)17時30分
松丸さとみ

<31カ国、16万人を対象に行われた調査で、16歳の時に家に本が何冊あったかが、大人になってからの読み書き能力、数学の基礎知識、ITスキルの高さに比例することが明らかになった>

自宅に紙の本が何冊あったかが一生を左右!?
学生の頃、自宅にどれだけの本があったか、覚えているだろうか? 16歳の時に家に本が何冊あったかは、大人になってからの読み書き能力、数学の基礎知識、ITスキルの高さに比例することが、このほど行われた大規模な調査で明らかになった。研究者らは、「子どもの頃に自宅で紙の本に触れることで、一生ものの認知能力を高めることができる」としている。

調査を行ったのは、オーストラリア国立大学と米ネバダ大学の研究者たちだ。2011?2015年に31の国と地域で、25?65歳の16万人を対象に行われた「国際成人力調査」のデータを分析した。結果は学術誌ソーシャル・サイエンス・リサーチに発表されている。英ガーディアン紙が10月10日付と12日付で報じた。

調査では、16歳の時に自宅に何冊本があったか、と参加者に質問。その後、読み書き能力、数字、情報通信技術(ICT)のテストを受けてもらった。

その結果、本がほぼない家庭で育った場合、読み書きや算数の能力が平均より低かった。自宅にあった本の数とテストの結果は比例し、テストが平均的な点数になるのは自宅に80冊ほどあった場合だった。ただし350冊以上になると、本の数とテスト結果に大きな関係性はみられなくなったという。

本に囲まれて育った中卒と本がなかった大卒が同じ学力
さらに、最終学歴が日本で言うところの中学卒業程度(13?14歳)であっても、たくさんの本に囲まれて育った人は、大人になってからの読み書き能力、算数、IT能力が、本がほぼない家で育った大卒の人と同程度(どちらも全体の平均程度)だということが分かった。読み書きや数学の基礎知識において、子どもの時に本に触れることは教育的な利点が多いと研究者たちは述べている。

興味深いのは、「言葉の読み書き」(いわゆる文系の能力)と「数字」(いわゆる理系の能力)が別物だと考える人が多いと思われる中、今回の調査では、自宅に多くの本があると、このどちらも強化することがわかったということだ。研究者らは「これは予期していなかった」とし、「子どもの時に本を読めば大人になって文字を読むのが得意になる、という単純な話ではない。読み書きとはまったく異なる、デジタル環境にも繋がるということだ」と説明する。

499とはずがたり:2018/10/19(金) 12:50:08
>>498
ただし、これら自宅の本を必ずしも読めなければ効果がないというわけではなく、また単純に「本を読む」という行為によりこうした能力が伸びるというわけではなく、何が利点になっているのかを特定するのは難しいと研究チームは話す。「ただ本をたくさん読みなさい」というシンプルな話ではなく、大切なのは「子どもたちが、親や他の人たちが本に囲まれている様子を目にすること」だとしている。

ただし今回のテスト結果は、大人になってどれだけ本を読んだかとは無関係なので、今から慌てて読んだ場合の効果は不明だ。

「本好き」の国別ランキング、日本は?
この調査では16歳の時にどれだけ書籍が自宅にあったかを国別のランキングも出している。最も本好きの国はエストニアで、平均は218冊。350冊以上だったと答えた人は35%に上った。

日本は平均102冊で、世界全体の平均を含む18カ国・地域のランキングで14位だった。世界全体の平均は115冊。

研究者らは、本がもたらす利益は世界的に一貫しており、教育水準や、大人になってからの仕事、性別、年齢、両親の教育水準とは無関係だったとしている。データが最も詳細にわたって取れたオーストラリアを例にとっても、裕福さやIQ、学校の成績などを調整した後のデータでも同じ傾向がみられ、研究者らは、どのデータを考慮して調整した場合でも、「本に囲まれて育つことには利点があるという結果が出た」としている。

○16歳の時にどれだけ書籍が自宅にあったか
国 平均冊数
エストニア 218
ノルウェー 212
チェコ 204
デンマーク 192
ロシア 154
ドイツ 151
オーストラリア 148
英国 143
カナダ 125
フランス 117
世界 115
米国 114
アイルランド 107
日本 102
ベルギー 95
チリ 52
シンガポール 52
トルコ 27

500とはずがたり:2018/10/26(金) 08:14:29
Eメールの英語。Please kindly find the attached file.添付ファイルをご覧ください。
http://fanblogs.jp/hongkong2015/archive/49/0

Eメールでの定型文と言えばこれである。
Please kindly find the attached file.

これは毎日のように使うので辞書登録しておきたいくらいである。

とはいえ会社のPCが英語ベースなので辞書登録なるものがあるかもわかっていないので
結局していない。

Please see attached.
も同じである。SeeとFindの違いは良く分かっていないが
まあ概ね同じと考えていおいて良いであろう。

Pleaseだけだと「よろしくお願いします」というイメージだが
Please kindlyだと「どうぞ、よろしくお願いします」と丁寧になっていると私は考えている。

また、fileは省略しても意味は十分通じるのでAttachedで止めておいても何ら問題ない。

海外とのやり取りだと添付ファイルのみで文章なしで送りつけてくるケースもあるので
上記の文章を付しておけば十分である。

どうしても即座に開いて、確認してほしい場合等に限り
Could you please check the attached?
など丁寧な文章にしておけば、良いと理解している。


日本のメールはお世話になっておりますからはじまり、どうぞよろしくお願いいたします。で終わるという
超面倒な定型文があるが、海外だと

文章なしで添付ファイル、Regards名前、で終わるために実に楽である。


まれにだが

Enclosed is ○○ 「添付の内容は○○」
などの使い方をしてくる人もいる。

わたしは日々外国人とメールのやり取りをしているのだがルーチンワーク(請求書とかのやり取りだけとか)
に限ってはライティングスキルはなかなか向上しない。
もちろん、その中で論点となる事項が出てきた場合には長文でやり取りするのでなかなか
手ごたえがあるケースも多々ある。

私が使用している英文ビジネスレターは、自分が使いたい言葉があいうえお順で検索できるので私も多用している。
ご参考までに

キーワードで引く 英文ビジネスレター事典 第2版 単行本 ? 2010/6/26
橋本 光憲 (監修, 監修), 三省堂編修所 (編集)
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4385162271/ref=nosim?tag=maftracking115187-22&amp;linkCode=ure&amp;creative=6339

501とはずがたり:2018/11/06(火) 11:58:44
ドイツ語講座(初級文法編)第2回
1 発音の三原則と母音の発音
http://www.lang.osaka-u.ac.jp/~tsuda/kouza/kouza02.html

502とはずがたり:2018/11/06(火) 16:02:45
村上春樹さんが早稲田大で記者会見に出席
https://this.kiji.is/431719253559542881
2018/11/4 16:3711/4 18:33updated
c一般社団法人共同通信社

 早稲田大が4日午後に開いた記者会見に作家の村上春樹さんが出席し、自身の原稿などの資料を大学に寄贈することを明らかにした。

503とはずがたり:2018/11/09(金) 19:09:40
ベストセラーからアメリカを読む渡辺由佳里
小説『ロリータ』のモデルとなった、実在した少女の悲劇
https://www.newsweekjapan.jp/watanabe/2018/10/post-52.php?t=1
2018年10月05日(金)15時30分

<優れた文芸小説『ロリータ』によって、男性の性的ファンタジーである「大人の男を誘惑する少女」のイメージが浸透してしまった>

日本では、ウラジミール・ナボコフの小説『ロリータ』のことを知らない者はいないだろう。

心理学者が前書きをしている犯罪者の手記、という手がこんだ形のフィクションで、その告白文の語り手が、少女性愛者のハンバート・ハンバート(仮名)だ。パリ生まれのハンバートは、ヨーロッパで過ごした子供時代に性的な体験を共有した少女アナベルのことを忘れることができず、少女のような未熟な体を持つ女性との関係で追体験をしようとしてきた。

30代後半になったハンバートは、移り住んだアメリカ・マサチューセッツ州の田舎町で、下宿先の娘である12歳のドローレス・ヘイズ(ロー、ドリー、ロリータ)に一目惚れし、欲情をいだく。彼はドローレスと一緒にいるために母親シャーロットと仕方なく結婚するが、邪魔者であるシャーロットを排除することを夢想し続ける。

ドローレスが夏期キャンプで不在のときにハンバートの本心を知ったシャーロットは、諍いの後に道に飛び出して事故死する。ハンバートはドローレスには母親が病気だと偽り、彼女を連れてアメリカ中を転々とする旅に出る。ハンバートは見知らぬ者には実の父娘を装いながらもロリータと性的な関係を持つーー。

『ロリータ』は1953年に完成したが、アメリカの大手出版社はいずれも出版を拒否した。そこでナボコフは、出版を快諾した(ややいかがわしいことで知られる)フランスのオリンピア社から1955年に初版を出した。それが話題になり、1958年にようやくアメリカで出版されたという逸話がある。

少女や幼女を性愛の対象にする心理である「ロリコン」という日本独自の表現は、もともとはナボコフの『ロリータ』と後に出版されたノンフィクション『ロリータ・コンプレックス』から来ている。

『ロリータ』はフィクションだが、ナボコフにインスピレーションを与えた実際の事件があったという。ベテランの犯罪ノンフィクション作家であるサラ・ワインマンの新刊『The Real Lolita(実存のロリータ)』によると、ナボコフはこの事件から相当多くのインスピレーションを受けていると考えられる。

1948年、50代のフランク・ラ=サールが、FBIの捜査員を装ってニュージャージー州で11歳の少女サリー・ホーナーを誘拐した。ラ=サールは少女を連れて車でアメリカ中を逃亡し、サリーが自分で逃亡するまでの2年間レイプし続けた。13歳で救助されたサリーだが、15歳の若さで車の事故で死亡した。

ナボコフはこの事件との関連を1977年に否定したようだが、類似点は多い。

ドローレス(ドリー)とサリーの年齢はほぼ同じで、母親はどちらも未亡人のシングルマザーだ。そして、ハンバートとラ=サールのどちらも車で逃亡の旅を続け、旅先では父と娘を装っていた。どちらも「(自分の言うことをきかないと)少年院に行くことになる」という脅しで少女を心理操作した。

504とはずがたり:2018/11/09(金) 19:10:08
>>503
『ロリータ』の中にも、「私がドリーに対してやったことは、1948年に50歳の修理工のフランク・ラ=サールが11歳のサリー・ホーナーにやったことではないか。たぶん」という文章が出てくるので、ナボコフが事件をよく知っていたのは明らかだ。

証拠になるナボコフのメモも残っている。

サラ・ワインマンは、「サリー・ホーナーのことを知っていたからといって、『ロリータ』の壮麗さやナボコフの斬新な創作力が損なわれるわけではない」と、ナボコフの達成を批判するためにこの本を書いたのではないことを強調する。

だが、そのうえでワインマンは非常に重要な点を指摘する。

『ロリータ』はすばらしい文芸小説かもしれない。だが、ナボコフがあまりにも優れた作家であったために、ハンバートの視点での「大人の男を誘惑する少女」のイメージが事実のように浸透してしまった。

けれども、多くの男性が性的なファンタジーの対象として読んだ「ロリータ」の影には、人生を無残に破壊された実在の少女がいたのだ。

11歳のサリーは、無垢な少女として生きる権利を50代の男に奪われた被害者だ。2年も性的虐待を受け続け、救出されて自宅に戻った後でも好奇と侮蔑の視線にさらされて、二度と「ふつうの女の子」に戻ることを許されなかった。利発で芯が強い少女だったのに、その才能を花開かせることなく15歳で短い人生を終えた。

いったんサリーのことを知ると、以前のように『ロリータ』を読むことが難しくなる。だが、フィクションを読むときに、立ち止まって現実を考えることも必要なのかもしれない。

特に日本では漫画などで幼い少女に見える者を露骨な性的対象にする「ロリコン」ものが多い。わずかだが、サラ・ワインマンの『The Real Lolita』にもその現象が書かれている。

日本人として、この現象をどう捉えるべきなのか。

実存したロリータの短い人生を読んでから考えてみてほしい。

505とはずがたり:2019/01/25(金) 11:37:45
名作絵本「ねないこだれだ」の意外な真実
子どもの世界はきれいごとだけじゃない
≪ 前ページ次ページ ≫
せな けいこ : 絵本作家
https://toyokeizai.net/articles/-/131828?page=2

506とはずがたり:2019/01/29(火) 19:43:27
作家 橋本治さん死去
2019年1月29日 19時40分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190129/k10011795781000.html

小説「桃尻娘」などの作品で知られる作家の橋本治さんが29日、都内の病院で肺炎のため亡くなりました。70歳でした。

東京都出身の橋本治さんは、東京大学に在学中の昭和43年、東大紛争のさなかに開かれた大学の学園祭で「とめてくれるなおっかさん 背中のいちょうが泣いている 男東大どこへ行く」というポスターのコピーで注目されました。

大学卒業後、昭和52年に青春小説「桃尻娘」で作家としてデビューし、その後は若者ことばによる新しい解釈で古典の現代語訳に挑戦した「桃尻語訳 枕草子」を発表したほか、論評やエッセーにも取り組み、「「三島由紀夫」とはなにものだったのか」では小林秀雄賞を受賞しています。

出版関係者によりますと、橋本さんは最近も雑誌の連載をもつなど執筆活動を続けていましたが、29日午後3時すぎ肺炎のため、東京都内の病院で亡くなったということです。70歳でした。

507とはずがたり:2019/02/01(金) 18:26:04
死んだ親爺も定期購読してた『ちくま』だが最近亡くなった橋本治がらみで久々に目にして出版業界にカネ流さないとなと思い立って定期購読しようとするとネット上でクレカの番号入れてはい終わりとなって居らず,郵便番号とか入力すると申込用紙が送られてくる仕組みの様だ。。

ネット時代に即応出来ずテレビも新聞も広告も苦悩してるけど出版業界の窮状もかなり深刻そうだ。。

508とはずがたり:2019/02/08(金) 19:13:35
【カドカワ】「ニコ動」離れが止まらず窮地 統合シナジー見えぬ異例タッグ
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190208-00193196-diamond-bus_all
2/8(金) 6:01配信 ダイヤモンド・オンライン

 インターネットと出版の異例のタッグで誕生したカドカワ。だが、成長エンジンであったはずのネット事業は衰退し、出版業界もいずれはジリ貧。統合による新たな成長の柱も、一向に見えてこない。(「週刊ダイヤモンド」編集部 山本 輝)

 「動画重過ぎ」「もはや“オワコン”」――。インターネット上にあふれ返る辛辣な意見の数々がユーザー離れの窮地を物語る。

 2014年、ネット事業を手掛けるドワンゴと出版大手のKADOKAWAが経営統合して誕生した、持ち株会社のカドカワ。ネットと出版という異例のタッグの内実は、出版業界が衰退傾向にある出版社が将来有望なネット企業に“救済”を求めた格好でもあった。

 だが、当時隆盛を誇った旧ドワンゴのネット事業は、いま凋落の一途をたどっている。

 18年3月期決算のセグメント別営業利益では、出版部門の60億円に対し、ウェブサービス部門は10億円の赤字に転落。16年3月期の同部門の営業利益率は14%と、出版部門の6%をはるかに凌いだが、立場はすっかり逆転した(図2)。

 元凶は、冒頭の通り主力動画サービス「niconico(ニコニコ)」のユーザー離れによる不振だ。

 ニコニコは、もともとユーザー投稿型の動画サービスとして若年層を中心に拡大、有料会員の課金収入によって成長を遂げてきた。

 だが、ユーザー投稿型のサービスではここ数年、広告収入モデルの「YouTube」にそのお株を奪われた。画質の悪さや動画の重さといったシステムの劣後に対する改善の遅さも手伝い、有料会員数は急減。19年9月時点で有料会員は194万人とピーク時から50万人以上落ち込んだ(図3)。

 同社は、有料会員数のV字回復のハードルは高いとみており、「投げ銭」といわれる都度課金型の売り上げの比率を2割から今期末に5割にすることで、有料会員による定期収入依存からの脱却を狙う。

 加えて、ニコニコをプロモーション基盤とした新規サービスを複数投入することで巻き返しを図る。

 昨年11月にリリースした位置情報ゲームアプリの「テクテクテクテク」は、開発に数年をかけた超大作で、とりわけ期待は大きく、こうした新作ゲームの貢献などで、19年3月期はウェブサービス部門で前期比20億円の増益、映像・ゲーム部門で同41億円、2.4倍の増益を狙う野心的な計画を立てる。

509とはずがたり:2019/02/08(金) 19:13:52
>>508
 だが、ユーザーの不信感は募り、他の動画サイトでのコンテンツ多様化はますます進む。こうした環境で、ユーザーをどこまでつなぎ留められるかは未知数だ。

 対照的に、出版部門の業績は安定そのもの。特に、同社の強みである電子書籍事業は絶好調だ。

 今期は、海賊版サイト「漫画村」の閉鎖事件以降、各電子書籍事業者がキャンペーン攻勢をかけたこともあり、電子書籍の外販売り上げは上半期で前年同期比39%増。紙媒体の不振をカバーする。

 リスクがあるとすれば「所沢プロジェクト」と呼ばれる、総額400億円を掛けた巨大投資だ。

 オンデマンド印刷による新たな製造・流通拠点を整備、小ロット印刷に対応し返品率や過剰在庫などを減少させる。また工場以外にも、新しいオフィスやコンテンツ発信の場となる拠点を併設する。

 返品率の低下などによる収益改善は、1年当たり25億〜30億円を見込み、稼働後10年で投資を回収する計画だが、今後数年にわたり大規模なキャッシュアウトが続く上に、出版不況がより悪化し想定が狂う可能性もある(図4)。

 もっとも、17年3月期には400億円の借り入れを行ったことで、キャッシュは潤沢にある。足元では現預金846億円、自己資本比率44%と財務は一見健全性を保っているため、直ちにリスクが顕在化することはないだろう。

● もとより幻想? 統合効果は見えず新規事業も出遅れ

 むしろ、同社にとって根本的な課題となるのが、統合当初の狙いであったネットとコンテンツの融合によるシナジーや革新的新事業が、ほぼ皆無であることだ。

 「社員同士の一部出向があるのみ。給与体系も異なり完全に別会社だと思っている」と、ある社員が打ち明けるように、現場交流は限定的。相互の知見が生きた新規事業が生まれる環境とは言いづらい。

 先述のテクテクテクテクは、ドワンゴが開発を担い、同社にとって起死回生を狙った超大作だが、「KADOKAWAの全雑誌の編集長が呼び出されて雑誌にロゴか広告を入れろと“お達し”が来たが、なぜこちらが面倒を見るのかという気持ちもある」(別の社員)というように、両社の社員に温度差があるのが実態だ。

 合併直後には、18年3月期に営業利益200億円の目標を掲げた中期ビジョンは、達成時期を翌年に先送りした揚げ句、数値目標も撤回した。既存事業の低迷や幾つかの新サービス投入の遅れだけではなく、統合シナジーを見込めなかったことも影響していよう。

 ただ、同社の川上量生社長は、合併直後に、具体的な統合成果が見えているわけではないという趣旨の発言もしており、もとより事業レベルでの効果が分かりづらい統合ではあった。

 統合から4年余り。将来を嘱望された強力タッグが隘路に差し掛かっている。

週刊ダイヤモンド編集部/山本 輝

510とはずがたり:2019/02/13(水) 17:12:45

サーバーずっと混み過ぎ放置のツケは大きいぞ。

カドカワの川上社長が辞任
2019/2/13 16:212/13 17:04updated
https://this.kiji.is/468316239919088737
c一般社団法人共同通信社

 カドカワは13日、川上量生社長が取締役に降格し、松原真樹専務が社長に昇格したと発表した。川上氏が創業したカドカワ傘下のドワンゴが業績不振に陥っており、引責辞任とみられる。

511とはずがたり:2019/02/26(火) 17:35:25
子供の頃印象深かった絵本。

体操教室でお母さんが赤ちゃんに読んであげてて思い出した。題名もを忘れてたんで適当に検索したら引っ掛かった。谷川俊太郎が書いてたのか〜

エビのように身体がまがったとか,ぶどうをたべたからだよとか。

それにしても絵本だと思ったけど白黒の写真を使った絵だったとは全然おもいだせない。。

1979年 写真に映し出された夜の病院のリアルさ『よるのびょういん』
http://kodomonotomo60.com/history/513/

512とはずがたり:2019/04/03(水) 23:29:40
守谷市、図書館を再公営化 利用者増も職員の専門性に批判
https://www.tokyo-np.co.jp/article/ibaraki/list/201904/CK2019040102000149.html?ref=rank%E2%80%AC
2019年4月1日

 守谷市は四月から、民間に委託していた市立図書館の運営について、三年ぶりに公営に戻す。民間委託で、開館日数の増加などで利用者は増えた一方、職員の相次ぐ退職や、利用者から批判があったことなどから「図書館は民間委託になじまない」と判断した。 (宮本隆康)

 市は二〇一六年度から、守谷中央図書館と分室四カ所の運営について、図書館流通センター(TRC、東京都文京区)などの共同企業体に委託した。指定管理者制度に基づき、期間は一八年度までの三年間。年間委託料は一億一千万〜一億二千万円だった。

 市教委などによると、委託後、開館時間は一時間半長くなり、開館日数も年間で約五十日増えた。年間利用者数は委託前の一五年度の二十一万人から、一七年度は三十万人へ大幅に増加した。

 しかし、最初の三カ月で館長と、委託前から勤めていた職員五人が相次いで退職。市教委は常勤職員の六割以上を専門職の司書にするよう求めていたが、二年間は達成できなかった。

 窓口、事務、資料調査など職員の担当業務は、固定せず二時間ごとに交代させる方式にした。そのため専門性が低くなったとして、要望に応じ資料を探し出すレファレンスサービスで利用者から苦情もあった。

 これらを受け、市教委は一昨年十一月、有識者や市民らの「市図書館協議会」に運営方式を諮問。昨年二月の答申では「営利企業が多くの利益を出すには、人件費の削減傾向が強まり、スタッフの質の向上が難しい。見た目に効果が表れるサービスを重視する半面、教育機関、生涯学習の拠点としての取り組みが弱い」と公営に戻すよう求めた。

 松丸修久市長は昨年五月、再公営化を表明。再公営化後も、開館時間の延長や開館日数の増加、サービスはすべて継続する方針だ。

 一方、別の有識者らでつくる「市行政改革推進委員会」は昨年十二月の報告書で「直営に戻す合理的理由として、過去と比較されていない。一部の会議録が非公開で、透明性も不十分」と決定の経過を批判した。

 TRCの谷一文子会長は「市議会に委託継続を求める陳情も出され、今回の決定が市民の総意とは考えていない。きちんと運営したと思うし、納得いかない部分もあるが、受け止めるしかない」と話している。

 日本図書館協会によると一七年度時点で、全国の市区町村立図書館三千二百十五館のうち、五百五十一館が運営を民間委託している。過去に守谷市のように民間委託から公営に戻した例は、十六館であった。

513とはずがたり:2019/04/26(金) 22:55:51
なぜ書店にヘイト本があふれるのか。理不尽な仕組みに声をあげた1人の書店主
二村知子 [隆祥館書店店主]
Mar. 03, 2019, 09:00 AM BUSINESS
https://www.businessinsider.jp/post-186111

514とはずがたり:2019/05/19(日) 07:56:20
996 名前:とはずがたり[] 投稿日:2019/05/18(土) 20:31:21
この見城とかいう男,テレ朝に影響力持ってるそうな。こんなの重用する時点で安倍の軍門に降ってるということである。なんか弱み握られたのか?

幻冬舎・見城社長が出版中止作家の「部数さらし」のち謝罪 同業者から集中砲火「完全に一線越えてる」
https://mainichi.jp/articles/20190517/mog/00m/040/008000c
2019年5月17日 14時38分(最終更新 5月17日 23時01分)

見城社長が投稿した「謝罪」ツイート。実売部数について「本来書くべきことではなかった」などとつづっている

幻冬舎が出版した百田尚樹氏の「日本国紀」=2018年12月17日、手塚耕一郎撮影

 作家の津原泰水さん(54)が、幻冬舎のベストセラー「日本国紀」を批判したところ、同社から刊行予定だった文庫本の出版が取りやめになった問題で、同社の見城徹社長は16日、本の文庫化について「僕は反対していた」「実売1800部もいかなかった」などとツイッターに投稿した。見城社長は投稿を削除したが、非公表の「実売部数」を公にしたことに、作家などから「作家に対する敬意はゼロなのか」「編集者のモラルにもとる」など、厳しい批判が相次いでいる。【吉井理記/統合デジタル取材センター】

515とはずがたり:2019/06/01(土) 20:21:06
https://www.amazon.co.jp/dp/4788514346/ref=cm_sw_r_cp_api_i_J5G8Cb80YDK7H
誰のためのデザイン? 増補・改訂版 ―認知科学者のデザイン原論 単行本 ? 2015/4/23
D. A. ノーマン (著), 岡本明 (翻訳), 安村通晃 (翻訳),

516とはずがたり:2019/06/01(土) 20:21:36
193 自分:とはずがたり[] 投稿日:2019/06/01(土) 20:05:35
管領代六角定頼。燃え♪

https://twitter.com/zakkiroku/status/1134099302601482241
雑記録
? @zakkiroku

村井祐樹『六角定頼 武門の棟梁、天下を平定す』を読了。
複雑怪奇な畿内情勢の中で「天下(京都及び畿内近国の諸国)」の執権を掌握し、将軍や管領の威光を超越する程の権勢を誇った六角定頼の事績を中心に、高頼?義治(義堯)の六角氏四代の動向を纏めた点において非常に意義がある一般書だと思った。

517とはずがたり:2019/06/01(土) 22:05:10
ぼくは王さま1を読了。

ホッセンプロッツに引き続き自分が好きだった絵本を息子が好むのは不思議な気もするし繋がってる気もする。

寺村輝夫
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AF%BA%E6%9D%91%E8%BC%9D%E5%A4%AB

518とはずがたり:2019/06/03(月) 17:37:32
https://twitter.com/chikumashobo/status/1135345065402851328
筑摩書房
? @chikumashobo

【筑摩書房 近刊情報6/7発売】三春充希『武器としての世論調査――社会をとらえ、未来を変える』(ちくま新書)
内閣支持率は西高東低。野党支持は若年層で伸び悩み。世論調査を精緻に見ていけば、この社会の全体像が見えてくる。仕組みの理解から選挙への応用まで。@miraisyakai 初の著書!

519とはずがたり:2019/06/05(水) 11:34:58

https://twitter.com/koike_youji/status/1135906991971360768
小池陽慈
@koike_youji

大昔にも似たようなツイートはしたけど、講談社の「少年少女日本文学館」シリーズは、中高生や受験生が文学に親しみ、さらに昔の常識や生活調度品や言い回しや文体や語彙に慣れていくうえで、最強で最高の教材だと思う。ぶっちゃけセンターの小説なんて、これ読んでりゃ高得点とれるようになりますよ!

6:51 - 2019年6月4日

520とはずがたり:2019/06/10(月) 17:34:01
作家の田辺聖子さん死去 91歳 文化勲章受章
2019年6月10日14時21分
https://www.asahi.com/articles/ASM6B4JXRM6BPTFC00V.html?ref=tw_asahi

 人生の機微をすくい取った恋愛小説や、ユーモアにあふれたエッセーで人気を集めた文化勲章受章者の作家、田辺聖子(たなべ・せいこ)さんが、6日午後1時28分、総胆管結石による胆管炎のため、神戸市内の病院で死去した。91歳だった。通夜・密葬は親族で営まれた。喪主は、弟の田辺聰(あきら)さん。後日、東京と大阪でそれぞれお別れの会を開く予定。

 大阪市生まれ。写真館だった実家が戦災で焼失し、敗戦直後に父が死去した。樟蔭女子専門学校(現・大阪樟蔭女子大)卒業後、大阪の金物問屋に就職。一家の生計を支えながら小説を書き、大阪文学学校にも通った。

 1957年、女の一生を生き生きとした大阪弁で描いた「花狩(はながり)」が雑誌の懸賞小説に佳作入選してデビュー。64年、放送作家の女性と党員の男性の恋を、女性の男友達の醒(さ)めた視点でつづる「感傷旅行(センチメンタル・ジャーニィ)」で芥川賞を受賞した。

 その後、鋭い人間観察をユーモアでくるんだ多くの作品を発表。恋愛小説では自立する独身女性、ドラマ化された「姥(うば)ざかり」シリーズでは老後を楽しむ女性ら、時代を先取りする人物を描いた。

 「カモカのおっちゃん」のモデルとして親しまれた夫の故・川野純夫さんとの生活を軽妙につづったシリーズや、社会風刺の利いたユーモラスなエッセーも人気を集めた。「ひねくれ一茶」(93年吉川英治文学賞)、「道頓堀の雨に別れて以来なり 川柳作家・岸本水府(すいふ)とその時代」(98年泉鏡花文学賞、99年読売文学賞ほか)など評論・伝記文学でも高い評価を得た。「源氏物語」など王朝文学の翻案にも力を注いだ。

 2006年度朝日賞。94年菊池寛賞、95年紫綬褒章、00年文化功労者、08年文化勲章受章。NHKの朝の連続テレビ小説「芋たこなんきん」(06〜07年)では、主人公のモデルとなった。

521とはずがたり:2019/06/10(月) 17:34:39
【アーカイブ】(人生の贈りもの)作家・田辺聖子:1
有料会員限定記事
https://www.asahi.com/articles/ASG515JTWG51UEHF00R.html?iref=pc_rellink
2008年10月27日00時00分

【2008年10月27日夕刊】

 ――今回は特別に、現代の30、40代の女性のために、80年間の恋愛を振り返っていただこうかと。最初に、失礼を顧みずお聞きしますが、女性にとって「美人」は幸せの条件でしょうか

 なんでそんなアホなこと言うの。せっかく、これだけ大きな犠牲を払って戦争に負けて、日本全体がぐらっとひっくり返って、あらゆるものの考え方もひっくり返ったんよ。また戦前みたいなこと言うな。本当に「美人、美人」って騒ぐ男性は、「パァ」よ。恋を知らない人たちよ。

 ――では、恋愛でいちばん大事なのは、なんですか

 そりゃ、やさしさね。その人の…

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

残り:746文字/全文:1003文字

522とはずがたり:2019/06/22(土) 15:18:34
札幌のなにわ書房が破産申請、ネット通販普及で低迷
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO46416550R20C19A6L41000/
小売り・外食 北海道・東北
2019/6/21 19:11

523とはずがたり:2019/06/30(日) 23:01:56
>>516 >>518 http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/study/2246/1038375870/1077
面白そう

https://twitter.com/takeuchmasahiro/status/1142569970166988800
竹内正浩
?

@takeuchmasahiro
フォロー中 @takeuchmasahiroさんをフォローしています
その他
こんなにあった経路案。『ふしぎな鉄道路線:「戦争」と「地形」で解きほぐす』は好評予約中。「あり得たかもしれない未来」が好きな人には特におすすめの一冊です。https://www.amazon.co.jp//dp/4140885920/

524とはずがたり:2019/07/12(金) 15:36:32

https://twitter.com/yamadataro43/status/1149518594469793793
山田太郎 ?(前参議院議員・全国比例)3日目西し35a
認証済みアカウント
@yamadataro43

海賊版漫画村の首謀者達の名前居住地を突きとめたのは、警察捜査でなく山口貴士弁護士。米国ディスカバリー=発信者情報開示(証拠開示手続き)やサピーナ=罰則付き召喚状の司法制度を使って1ヶ月足らずで。DLやスクショ違法化をせずとも海賊版は退治出来る事を証明し表現の自由を守る大きな功績に!

https://twitter.com/mahironoame/status/1148918861858627585
雨野マヒロ
@mahironoame

「山田太郎に投票するオタクは肉屋を支持する豚だぞ!表現の自由がどうなってもいいのか!」
と批判するバリバリ規制推進派は何がしたいんだろうか?山田太郎に投票すれば規制推進出来るなら自分達だってどんどん投票すれば良いし、わざわざ敵である表現の自由戦士に警告してあげる必要無いよね


表現の自由を守りたいなら投票先を間違えてはいけない
https://togetter.com/li/1374958

525とはずがたり:2019/08/11(日) 16:46:57
>>516 >>518 http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/study/2246/1038375870/1077 >>523
面白そう

https://twitter.com/toopiltzin/status/1160416127882633216
トピルツィン
@toopiltzin
返信先:
@takagengen
さん
釈迦に説法やもしれませんが、ドイツ史なら多少の心当たりがあります。こちらの本はどうでしょう。

ドイツの歴史教育 川喜田 敦子


https://twitter.com/toopiltzin/status/1160416127882633216
トピルツィン
@toopiltzin

ドイツではナチスの時代と向き合う一連の動きを「過去の克服」と読んでいます。教育に限定すれば前掲書が良いですが、全体を見るなら石田勇治さんの本が参考になります。失礼しました。

20世紀ドイツ史 (ドイツ現代史) 石田 勇治

526とはずがたり:2019/08/15(木) 11:39:53
ケーキの切れない非行少年たち

https://twitter.com/skyly1225/status/1161778701844881408
スカイリィ@フムン
@skyly1225
DQNの川流れもそうだけど、世の中には我々の想像もつかないような認知力の人が山ほどいるのだ

つい最近出た新潮新書「ケーキの切れない非行少年たち」を買って読むと良い。実情にビックリするぞ

図は中高生の非行少年が「ケーキを三等分と五等分にそれぞれ分けた」時の図だ。すごいだろ

527とはずがたり:2019/08/29(木) 00:45:48

日本の図書館行政は可成り悲惨なことに成ってゐる。。

図書館司書・児相職員・保育所職員・労働基準監督署職員・介護職員と予算が幾らあっても足りないけど自民党利権組織へのばらまきを辞めればなんとかなりそう。

都市のコンサルが適当な仕事してるだけの事業も全部削って良い。

2019年08月28日 20時00分 メモ
世界最高の図書館に選ばれたヘルシンキ中央図書館「Oodi」、ゲームや3Dプリントもできてあまりにもレベルが高すぎる
https://gigazine.net/news/20190828-helsinki-central-library-oodi/

528とはずがたり:2019/09/02(月) 20:58:37
週刊ポスト、韓国特集で謝罪
批判相次ぎ「配慮に欠けた」
https://this.kiji.is/541213713408722017
2019/9/2 20:40 (JST)
c一般社団法人共同通信社

2日発売の「週刊ポスト」の韓国特集記事
 小学館が2日発売の週刊誌「週刊ポスト」で「韓国なんて要らない」などと題する特集を組み、同誌に連載を持つ作家らから「差別的だ」と批判が噴出した。同誌編集部は同日「誤解を広めかねず、配慮に欠けていた」などと謝罪するコメントを発表した。

 特集は「『嫌韓』ではなく『断韓』だ」とうたい、日韓の国交断絶を想定した上で「GSOMIA破棄なら半島危機へ」などと予測。韓国の学会のリポートを基に、韓国人の10人に1人は治療が必要なほど「憤怒調節」ができないとする記事を「怒りを抑えられない『韓国人という病理』」の見出しで掲載している。

529とはずがたり:2019/09/27(金) 15:30:12

簡単に複製出来るようにせえよなあ。。

貴重な郷土資料が「封印」も VHS、各地の図書館で閲覧終了...ダビングも壁高く
2019/9/21 11:00
https://www.j-cast.com/2019/09/21367802.html

1970年代〜2000年代にかけ、映像媒体の主流だったビデオテープ規格「VHS」。再生機器の生産終了などに伴い、VHSで記録された映像資料の視聴や貸出しを終了する公立図書館が出てきており、郷土資料などの閲覧が困難になるのではないかと心配の声があがっている。

大阪市立図書館は2020年度末で館内視聴を終了し、その後順次、貸出しも終了することを発表。ツイッターで注目を集めた。取材に応じた同館によると、郷土資料のVHSに関しては書庫で保存する予定ではあるものの、DVD・BDなどへのダビング(媒体変換)については「具体的な見通しが立っていない」という。

図書館で「VHS」の視聴・貸出終了が続いている(写真はイメージ)大阪市立図書館はウェブサイトで「ビデオテープ(VHS)視聴・貸出の終了について」発表している
図書館で「VHS」の視聴・貸出終了が続いている(写真はイメージ)

「現在、視聴ブースの再生機器は、故障しても入手できません」
「図書館内での視聴は令和2(2020)年3月末で終了します。その後順次、貸出を終了します」。大阪市立図書館内に掲示されたこのお知らせを、あるツイッターユーザーが2019年9月11日に投稿。「VHSしかない郷土資料もあるというのに...」と懸念を示しており、1800回以上リツイートされるなど関心が集まった。

お知らせは8月1日付で掲示しており、ウェブサイト上でも同日発表。「ビデオテープ(VHS)の再生機器が平成28(2016)年に生産終了となりました。現在、視聴ブースの再生機器は、故障しても入手できません」と、終了の背景を記載している。

デジタルデータの記録媒体が普及したことでVHSの市場規模は縮小を続け、16年7月末には国内で唯一(当時)VHS再生デッキを製造していた船井電機が生産終了を発表。一時代の終わりを印象づけた。

郷土資料や地域情報の収集・保管に重要な役割を果たす公共図書館。だが、特に00年以前の映像はVHSで記録されているものも少なくない。大阪市立図書館の蔵書検索で調べると、たとえば95年に発生した阪神・淡路大震災に関連する映像がVHSで複数所蔵されているのが分かる。

「再生機器を1台は死守したい」
大阪市立中央図書館の担当者は9月17日、J-CASTニュースの取材に「VHSデッキは修理を重ね、できるだけ長く使えるように努めていますが、新しい機器が手に入らないため限界が来ています。古くなって使えなくなった再生デッキもすでにあります。そのため、視聴・貸出の終了について時期を決めて早めにお知らせすることになりました」と話す。

所蔵しているVHSは、「郷土資料については、将来のことも考えて館内の書庫にいくつか保存する予定です。それ以外のビデオテープについてはすでに10年以上使われ、数百回再生されているものもあり、テープ自体が劣化しています。よく働いてくれたということで順次破棄していきます」という。

530とはずがたり:2019/09/27(金) 15:30:23
>>529
郷土資料に関しては、中央図書館の3階に「大阪コーナー」というエリアがある。ここにVHSやDVDが再生できる機器を1台置いて、20年3月を過ぎても希望者は書庫からVHSを出し、利用できるようにする予定。ただ、館内視聴のみで貸し出しをしない可能性もあり、中央図書館以外の市立図書館23館では視聴できなくなることは変わらない。また、「再生できる限りはVHSの視聴もできますが、再生可能な機器が残るかは分かりません」と再生環境が維持できるかどうかは依然、懸念が残る。担当者は「再生機器を1台は死守したいです」と話す。

VHSの視聴・貸出を終了する図書館は、16年のデッキ生産終了に前後して複数見られる。ここ1年ほどでも、稲沢市立祖父江(そぶえ)の森図書館が「所蔵のビデオテープについて、テープの劣化のため館内視聴のみとしておりましたが、令和元年(2019年)6月30日をもって館内視聴も終了とさせていただきます」と発表。袋井市立図書館も5月19日をもって「ビデオテープの取り扱いを終了します」と発表。香芝市民図書館は18年4月末で、DVD・CDも含めた館内視聴の終了と、ビデオテープの貸出終了を発表している(DVD・CDの貸し出しは可能)。

デジタル媒体への複製はできない?
大阪市立図書館の発表に際し、インターネット上では、DVDやBDなどのデジタル媒体にVHSの映像を複製して来館者が視聴できるようにすればよいのではないかという指摘もあがった。著作物の複製は著作権法上の制限を受けるが、同法31条では「図書館等における複製等」を定め、図書館の資料などについては一定の条件下で複製ができるとしている。今回のようなケースではどうなのか。

文化庁著作権課の担当者は取材に「31条で例外的に認められる図書館での複製には要件があります。利用者が調査研究をしたい場合に著作物の一部をコピーして1人に1部提供する場合(1項1号)、図書館資料の保存のために必要がある場合(同2号)、他の図書館の求めに応じて絶版資料など一般的に入手が困難な資料のコピーを提供する場合(同3号)のいずれかについては複製が認められます」と話す。

ただそのうえで、VHSの視聴・貸出終了に伴ってDVDなどへコピーすることについては、

「該当する可能性があるとすれば2号の範囲だと思いますが、『図書館資料の保存のため必要がある場合』としては、収蔵スペースが足りない関係でデータ保存するとか、損傷の予防のために完全なコピーを取っておくといったケースが適用されます。今回のようなケースについて、2号が必ずしもそのまま適用できるかは一概に言えません。著作権者の方に許諾を取っていただくのが確実かと思います」
としている。

前出の大阪市立図書館の担当者は、

「図書館のVHSは、購入時に複製までの許諾を著作権者から得ておりません。DVDへのダビングといった媒体変換の条件は一つ一つ確認しなければなりません。予算があればVHSの郷土資料をすべて複製する手順を踏んでいくことも可能かもしれませんが、なかなか予算上厳しいところがあります」
と現状を明かす。そのうえで、

「郷土資料に関しては今後、何らかの保管方法を考えたいと思っています。ただ、具体的な見通しは立っていません」
と話している。

(J-CASTニュース編集部 青木正典)

531とはずがたり:2019/10/15(火) 12:41:07
定評ある化学物流会社の辰巳商会の印象が心ある市民から最悪になるのが非常に残念である。。

恥を知れ。大阪市図書館等をネーミングライツの愚策
2019年7月30日 大阪救民会議政治提言
http://kyumin.net/proposal/osakashi_namingrights/

532とはずがたり:2020/02/20(木) 22:22:42
余りにお粗末

川崎市民ミュージアム、収蔵庫すべて浸水 漫画など所蔵
台風19号
https://www.asahi.com/articles/ASMBL6H24MBLULOB026.html
斎藤博美

2019年10月18日 21時14分

533とはずがたり:2020/03/11(水) 19:43:25
追悼・惜別,別役実よ,貴方は永遠なり。

別役実の言葉で最も影響を受けたのはイギリスの諺かなんかに紳士は一人の息子と一本の木と一軒の家を建てて一人前だみたいな記述があって,勿論,そんな諺,イギリスには無くて別役のそれっぽい嘘っぱちなんだろうけど,それでもずっと頭の傍にあってもどの本だったかは全然覚えてなかったんだけど,数日前に何気なく取った『満ち足りた人生』の冒頭にその表現を見つけて此処だったかと思ったばかりであった。

パーキンソン病だったのか。ご冥福をお祈りする。

劇作家の別役実さん死去、82歳 不条理劇を確立
2020年3月10日 17時02分
https://www.asahi.com/articles/ASN3B5KCLN3BUCLV00R.html

 不条理劇を定着させて日本の現代演劇に新分野を築いた劇作家の別役実(べつやく・みのる)さんが3日、肺炎のため死去した。82歳だった。葬儀は親族で営んだ。喪主は長女林怜(はやし・れい)さん。

 1937年、旧満州(中国東北部)生まれ。早稲田大学在学中にカフカやベケットに影響を受けた不条理劇を書き始め、被爆する男の孤独と不安を描いた62年の「象」で注目された。66年に演出家の鈴木忠志らと早稲田小劇場を結成した。

 68年に「マッチ売りの少女」「赤い鳥の居る風景」で岸田国士戯曲賞。劇団を離れ、70年「街と飛行船」「不思議の国のアリス」で紀伊国屋演劇賞個人賞、「ジョバンニの父への旅」で87年度芸術選奨文部大臣賞。70歳で発表した「やってきたゴドー」で2007年の紀伊国屋演劇賞個人賞と鶴屋南北戯曲賞を受け、息長く書き続けた。

 他に朝日賞など受賞多数。戯曲数は130本を超え、最も作品が上演される劇作家の一人と呼ばれた。本紙書評委員も務めた。

 12年、パーキンソン症候群にかかり、療養を続けていた。

よんどこロード
読書ばなしのブログ。
http://yondoco.seesaa.net/article/27581828.html
2006年11月16日
年輪をきざみながら〜別役実『満ち足りた人生』より
満ち足りた人生 満ち足りた人生
別役 実

パーキンソン病
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%91%E3%83%BC%E3%82%AD%E3%83%B3%E3%82%BD%E3%83%B3%E7%97%85

パーキンソン病(パーキンソンびょう、英: Parkinson's disease)は、手の震え・動作や歩行の困難など、運動障害を示す、進行性の神経変性疾患である。進行すると自力歩行も困難となり、車椅子や寝たきりになる場合がある。40歳以上の中高年の発症が多く、特に65歳以上の割合が高い。

病因
病理および病態で詳述するように、中脳黒質緻密質のドパミン分泌細胞の変性が主な原因である。ほとんどの症例 (90-95%) が孤発性であり、神経変性の原因は不明(特発性)である。メンデル遺伝による家族性発症もあり2012年現在いくつかの病因遺伝子が同定されている。その他毒素、頭部外傷、低酸素脳症、薬剤誘発性パーキンソン病もわずかながら存在する。

534とはずがたり:2020/03/11(水) 19:43:45

2017.02.10 07:00  SAPIO
別役実氏 「この年になって、仕事ってのはいいもんだな」
https://www.news-postseven.com/archives/20170210_491944.html

 肌寒い曇り空の東京の街を、別役実さんはそろり、そろりと歩く。右手に杖をつき、黒いダウンジャケットに毛糸の帽子という姿。今年80歳を迎える長身の老劇作家の風貌には、どこか人を引き付けずにはいられない深い魅力があった。

 指定された京王井の頭線沿いのファミリーレストランに着くと、彼は一杯のコーヒーを注文し、それを美味そうに啜る。それから、静かな声でこんな近況を話した。

「昨年は二度ほど、ショートステイで老人ホームに入ったんです。今の施設の設備は素晴らしい。スタッフも訓練が良く行き届き、大変に親切で食事もそれなりに美味いんです。しかし、僕は何とも言えない圧迫感、閉塞感を覚えましてねェ」

──それはどのような圧迫感ですか。

「考えてみると老人ホームというのは、本質的に高齢者が最後に入る家であるわけです。スタッフは『長生きしてください』とおそらく本心から声をかけてくれているけれど、現実にはそこは人が無事に死ぬための装置でもある。

 そのシステムの中で過ごしていると、僕は『あなたはここで死ぬのですよ』と暗に言われている気がしたんです。『ここであなたは死ぬのだ』という構造の中に溢れる『長生きしてください』というヒューマニズム。その矛盾めいた状況に居心地の悪さを感じたんです」

 別役実さんは日本における「不条理演劇」の第一人者と呼ばれる。1937年、満州に生まれた彼は、終戦後に日本へ引き揚げた後、早稲田大学の政治経済学部に入学。学生時代に劇団「自由舞台」に参加して演劇の世界と出会った。

 大学を中退後、「東京土建一般労組」という建築業の職人の組合組織に就職。仕事が終わると都内の喫茶店を転々として戯曲を書き続けた。

「あの頃、僕が戯曲を書いている喫茶店は潰れる、なんてよく言われたものです」

 そう言って目を細め、「ふっふっふ」と笑う。

 1968年に『マッチ売りの少女』『赤い鳥の居る風景』で第十三回岸田國士戯曲賞を受賞した。これまでに書いた戯曲は140本以上。現代に起きた実際の犯罪・事件を劇のテーマにすることも多く、また、数多くのエッセイ集、童話なども手掛けてきた。

 数年前にパーキンソン病と診断され、二か月前には白内障の手術も受けたばかりだ。とりわけパーキンソン病による闘病生活は、近年の日常の一つだという。

「この病気には何となく救いがない気がしていましてねェ。というのも、病気を宣告されたとき、医者から『これで死ぬことはないから』と何度も言われたのです。その後、薬屋のおばちゃんにも『大丈夫よ』と言われ……。

 癌に罹って『あと三か月です』と告げられるのとは違って、そんなふうにみんなから『死なない、死なない』と励まされると、かえってどう生きたらいいかわからない、みたいな心持ちになる。まァ、ゆくゆくは誰もが死ぬわけですが」

 病気には周期があって、体調の悪いときは足の置き場が分からなくなったり、震えで歩けなくなったりする。だが、良いときは「病気をしているとは思えないくらいに何の問題もない」。そうした日常を生きていると、こう思うようになってくるのだ──と彼は続ける。

「結局、自分が生きていく上での拠り所は仕事なんだな、と最近は思います。体の調子の良いときに、ここぞとばかりに書く。

『伸びしろ』という言葉が好きでしてね。芝居を書いていて、『ここをやらなきゃいけない』『ここがまだ完成していない』と思えるのは、自分にまだ伸びしろがあるから。それで体調が悪くなっても、次に体の調子が良いときに必ずその場所を埋めよう、という気持ちになれる。

 そうすると、無意識のうちに生きていける、というのかな。古い人が仕事、仕事と言う理由が以前は分からなかったけれど、この年になって、なるほど、仕事ってのはいいもんだな、という感じがするのです」

●べつやく・みのる/1937年、旧満州生まれ。劇作家。1962年「象」が高い評価を受け、1968年「マッチ売りの少女」「赤い鳥の居る風景」で岸田國士戯曲賞。2008年「やってきたゴドー」で鶴屋南北戯曲賞。2008年朝日賞。ほか受賞多数。主な著書に『日々の暮し方』『虫づくし』など。

聞き手■稲泉 連(ノンフィクション作家)、撮影■渡辺利博

※SAPIO2017年3月号

535とはずがたり:2020/04/19(日) 15:41:46

都商研ニュース
商業界、2020年4月2日自己破産-老舗業界雑誌出版社
https://toshoken.com/news/18454
2020年4月2日

老舗業界雑誌「商業界」をはじめ「食品商業」「販売革新」などを発行する「商業界」(東京都港区麻布台)が、2020年4月1日に事業を停止し、事実上倒産した。
商業界ゼミナール主催の笹井清範氏のブログによると、4月2日に同社に対する破産宣告がおこなわれる予定という。

536とはずがたり:2020/06/03(水) 17:12:37
16巻と17巻買ってみた。
近代以降は教養として必須だと思うし息子には熟読して欲しい。取り合えず日本史の大戦辺り〜昭和は興味あるみたいなのでそのカウンターパートを購入

世界の歴史
https://www.shogakukan.co.jp/pr/sereki/list.html

537とはずがたり:2020/06/03(水) 17:55:49

もうダメかも――死ぬ確率の統計学 (日本語) 単行本 ? 2020/4/13
マイケル・ブラストランド (著), デイヴィッド・シュピーゲルハルター (著), 松井 信彦 (翻訳)
https://www.amazon.co.jp/dp/4622088886

538とはずがたり:2020/06/10(水) 23:23:13
幻冬舎・箕輪厚介氏 セクハラ報道でTV出演自粛、編集長退任「傲慢な人間に」と謝罪
https://www.daily.co.jp/gossip/2020/06/08/0013407597.shtml
 ライターの女性に不倫関係を迫ったなどと5月16日の「文春オンライン」で報じられていた「幻冬舎」の名物編集者、箕輪厚介氏(34)が8日、ツイッターを更新。騒動を謝罪するとともにテレビ番組の出演とりやめなどを含めた活動の自粛を発表した。自ら立ち上げたビジネス書レーベル「NewsPicks Book」の編集長も退任する。

 「死にたい」と記した5月29日以来の投稿で、箕輪氏は「皆様へ」と題した書面を添付。「一連の問題で不快な思いをさせ申し訳ございません。」と謝罪、「僕自身、一般常識を欠き、傲慢な人間になっていたことを自覚し、深く反省しております。」と反省を記した。

 続けて「今回の件に対する自分なりのけじめとして、テレビ番組出演等の活動を自粛致します。またニューズピックスブック編集長を退任致します。ニューズピックスブックは既刊の『東京改造計画』を最後に終了します。」と活動の自粛と編集長退任を発表。

 「これまで支えてくださったみなさま、心からありがとうございました。また直接ご説明できずに申し訳ございません。いま一度自分の人生を見つめ直し、精進して参ります。」と記している。

 箕輪氏は日本テレビ系情報番組「スッキリ」の火曜コメンテーターを務めており、報道直後の5月19日には出演したが、26日には出演していなかった。

539とはずがたり:2020/06/20(土) 00:54:10
https://twitter.com/yoniumuhibi/status/1273140808636600320
世に倦む日日
@yoniumuhibi
この本、面白い。最近、面白いと思う本が全然なくて、新刊に手を出すのをやめていた。本屋へも行かなくなった。この本は読み進める。https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784166612574 平安時代、ずっと毛嫌いしていて関心がなかったけれど、昨年、平家物語を囓ってから少し変わった。著者による武士の発生史論、参考になる。

540とはずがたり:2020/06/20(土) 19:41:55
https://twitter.com/kashiwagiyugehi/status/1274290942158069761
柏木ゆげひ
@kashiwagiyugehi
ホント歴史書籍でタイトルに「真実」が入ると地雷率が高いのは経験的に知ってますが

小川剛生『兼好法師 徒然草に記されなかった真実』(中公新書、2017年)
亀田俊和『南朝の真実 忠臣という幻想』(吉川弘文館、2014年)

等は良書です。たまに良書があるからこそ難しい。

541とはずがたり:2020/07/17(金) 15:57:54
2020-07-16
■雑誌に連載を持つ著者だけど、もう限界かもしれない
https://anond.hatelabo.jp/20200716012131

ずっと「どうにかしなくては」と思っていた現実だけど、サカナクションのサブスク収入に関する記事を読んで、自分も思いきって書いてみようと思う。

自分は執筆業をやっている人間で、キャリアとしてはもうすぐ10年を超える。雑誌に連載を持ち、本を出版して生活している。あまり詳しく書くと特定されてしまいそうなので(それだけ狭い業界なのだ)、かなりぼやかして書くことを許してほしい。

この仕事を始めてからずっと綱渡り状態なのだが、ずっとどうやってみんな綱から落ちていないのか不思議に思っていた。

本は音楽業界のように不明瞭なことが少なくて、本を刷ったらその定価の10%が必ず入ってくる。1万部刷ってだいたい100万円が著者に入ってくる(実売じゃないところがCDとの違いかな……? 実売のところもあるけれど)。

けれども、知られているように今では本が売れなくなり、1万部刷ったらヒット、3万部刷ったら大ヒットといった状況である。たいていの本はそこまで行かず、数千部止まりである。本屋に行けば帯に「話題作」と書かれてはいるが、部数は書いていない本がいっぱいある。実はそれらの本もほとんど1万部もいっていない。「3刷突破!」とかの帯も苦肉の策で、3刷はしているが1万部はいっていないのだ(いってたらその数字を出さないはずがない)。

私は本を出すと5000部以上1万部未満の部数を刷ってもらえる。あいだをとって7500部にしようか。そうすると、自分の手元に75万円入ってくる。

雑誌連載されたものだと、掲載時に原稿料が入ってくる。それがだいたい合計50万円か。1冊分の労働をしてだいたい125万が入ってくる。

このほかに雑誌やWebに寄稿していて、この原稿料が1本数万円。これが積もり積もると、1年にだいたい100万ぐらいになる。

ほかに付随する仕事(登壇やメディアミックスなど)をしていて、やっと年商が300万〜500万になる。しかし、今年は300万を切るだろう。

はっきり言って、出版業界のなかでは、著者として自分はわりと大事にされているほうだ。企画が通らないことはないし、接待のようなことをされるし、特別扱いしてもらえていることはひしひしと感じる(けれども、私よりも編集者の方が年収は高い)。しかし、そんな自分でも「これはキツいな」と思っている。

このままじゃ子どもを作るなんてできないよな、と痛感しているし、旅行や海外移住なんて夢のまた夢だ。

しかし、雑誌で連載を持てている私はまだマシなほうで、どこにも掲載せずに書き下ろしでやらなきゃいけない作家がいっぱいいる。むしろ、そちらのほうが大多数だ。

彼らは原稿料をもらえないので、収入は印税のみになる。そうなると、1冊5000部刷る作家だとしたら、1冊分書いて50万円。そうなると、普通に生活するのには1年に8冊作らなくてはいけない。しかし、本を1冊作るにはどんなに早くても最低3ヶ月はかかる。こうなると1年に4冊しか出せないことになる。もはやこの時点で計算があっていない。そのうえ、最近は文庫書き下ろし(ライト文芸と呼ばれる)のものが多く、文庫だと1冊で入る印税がざっくり半額になる。そうなると、年に16冊書かなきゃいけなくなるが、そんな作家はいない。

周りの作家仲間では、専業だったけれど兼業に戻ったという人もけっこういるし、最近デビューする後輩はみんな兼業をつづけようと考えている人ばかりだ。

このままじゃ新人が育たないと思うし、夢がないと思われては目指す人がいなくなってしまう(夢がないことを書いておいて申し訳ないが)。自分も隣接する業界に転職しようかと何度となく思っている。

昨今話題になっているオンラインサロンに手を出せば収益が上がるかもしれないが、羞恥心が邪魔をしてやはりどうしてもできない。それに会員との日々のコミュニケーションがメイン業務だと考えると、それは作家業とは別の業態だろうと思う。YouTubeを始めてみている作家もけっこういるが、収益になるほどの人は皆無だ。電子書籍は半年に一回、数万円入ってくるぐらいでほとんど収益にならない。これは音楽業界のサブスクと似たようなものだと思う。

サカナクションの人はいったい年収いくらなのだろうか? CD印税が3%と知って、驚愕してしまった。出版よりもはるかに低い。音楽業界はライブ収入や、事務所からの固定給もあると聞くから、執筆業よりはマシなのだろうか。あれだけ名前が知られていて年収300万台だとしたら恐ろしいことだ。

これを読んで「自分はもっとうまくやっているよ」という人がいたら、その方法をこっそりと教えてほしい。弱気になっているけれど、なんとかしてこの仕事を続けたいとは思っているのだよ。

542とはずがたり:2020/07/25(土) 00:44:20
「21世紀版『歴史とは何か』(E・H・カー)」なる本が出版されていたので読んでみた
73
https://note.com/honnoinosisi555/n/ncca934efa26a
本ノ猪
2019/10/29 20:21 フォローする
「"歴史学"の入門書でお薦めの本はありますか?」

 後輩さんからこのような質問を投げかけられるたびに、私は「少し分かりにくい所もあるだろうけど……」と注意書きを付せて、E・H・カーの『歴史とは何か』(清水幾太郎訳、岩波新書、1962年)を薦めてきた。
 なぜこの本を薦めるのかといえば、理由は単純で、私が幾人もの教授、講師、先輩方に「読むべし!」と薦められてきたからである。内容的な面を考えれば、「歴史」(及び歴史学)の入門書としては、事前に抑えておかなければならない基礎知識が多すぎるため、まだ大学で学び始めたばかりの後輩さんには積極的に薦めることができないでいた。

「『歴史とは何か』の代わりとなる歴史学の入門書はないかなー」

 私は本屋に足を運ぶたびに、上記の悩みを頭の片隅に留めながら、棚に並ぶ本を眺めていた。

 すると先日、ある本の帯に面白い一文を見出し、「おお!」と思わず手に取った。
 その一文とは、

「欧米の歴史学界を牽引してきた著者による、『歴史とは何か』(E・H・カー)の21世紀版。」

である。
 帯が巻かれた本のタイトルは、『なぜ歴史を学ぶのか』。出版元は、『歴史とは何か』と同じ「岩波書店」である。
「岩波書店が「21世紀版」として売り出しているのか。なるほど」と頷きながら、次に著者のリン・ハントの略歴を確認する。

「1945年生まれ、カリフォルニア大学ロサンゼルス校名誉教授。著書に『人権を創造する』(松浦義弘訳、岩波書店)、『フランス革命の政治文化』(松浦訳)、『フランス革命と家族ロマンス』(西川長夫ほか訳、以上、平凡社)、『グローバル時代の歴史学』(長谷川貴彦訳)、編著に『文化の新しい歴史学』(筒井清忠訳、以上、岩波書店)など多数。」(以上、引用)

「……この本、期待できるかもしれない」

 私は二三分のうちに購入を決意し、会計場へ。
 期待を胸に膨らませながら、家路についた。

543とはずがたり:2020/08/24(月) 01:32:48

https://twitter.com/take_all_a/status/1297478863132360705
タケ@ALL-A
@take_all_a
「ふくちのち」自体はいい施設なのだが、設立に尽力した女性館長を福智町は雇い止めで追放したんだよね。その方が提訴した裁判はどうなったのかと調べたら、町が200万の解決金を支払う議案を町議会が可決とのこと。そんな端金で…

前図書館長に解決金200万円 福智町 /福岡
会員限定有料記事 毎日新聞2020年6月17日 地方版
https://mainichi.jp/articles/20200617/ddl/k40/040/304000c
福岡県
 福智町議会は16日、町図書館の前館長が雇い止めされたのは不当として町を相手取り地位確認を求める訴訟を起こしていた問題で、町が解決金200万円を前館長に支払い和解する議案を可決した。

 前館長は町の公募で2015年5月に就任。町は当初、3年間の雇用契約を結び、3年後に残り2年の契約を結ぶと説明していた…

544とはずがたり:2020/08/27(木) 22:22:58
文献のコピー自宅で閲覧
コロナで図書館休館、研究に支障
https://this.kiji.is/671650861552010337
2020/8/27 18:40 (JST)8/27 18:51 (JST)updated
c一般社団法人共同通信社


 政府は、図書館利用者が文献のコピーをメールで受信するなどして、自宅や研究室のパソコンで見られるようにする。新型コロナウイルスの影響で図書館が休館したり、利用が制限されたりし、論文執筆など研究活動に支障が出ているとの指摘を踏まえた。文化審議会は27日、具体的な仕組みを検討する作業部会の初会合を開催。政府は来年の通常国会で著作権法改正を目指す。

 文化庁によると現行法では、研究目的で文献の一部をコピーすることはできるが、原則として図書館を訪れる必要がある。コピーを郵送してくれる図書館はあるが一部に限られ、届くまで時間もかかる。

545とはずがたり:2020/12/30(水) 17:51:30
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%81%E3%82%A7%E3%83%BC%E3%83%9B%E3%83%95%E3%81%AE%E9%8A%83
チェーホフの銃

546とはずがたり:2021/01/26(火) 12:23:14
日本の“エロ本“は消えるのか…伝説の編集者が語る「想像しうる限りで最悪の事態」
最後のエロ本編集者たち――ミリオン出版「俺の旅」生駒明編集長 #2
村瀬 秀信16時間前
genre : ビジネス, 経済, 働き方, 社会, 娯楽

https://bunshun.jp/articles/-/43008

547名無しさん:2021/02/25(木) 06:42:39
https://news.yahoo.co.jp/articles/e24b5ae3386cf1514b50a06a34e38483b478ae06
島耕作が新型コロナ感染 「読者と共有」と弘兼さん
2/25(木) 5:33配信
共同通信
 講談社の漫画誌「モーニング」13号が25日発行され、人気連載「相談役 島耕作」の主人公島耕作が新型コロナウイルスに感染した姿が描かれた。

 作者の弘兼憲史さんは、実際に感染した知人で50代の会社経営者の体験談を基に描き「自分が得た知識を、島耕作の姿を通じて読者と共有したい。『いつ自分が感染してもおかしくはない』と注意を喚起できたら」と語る。

 著名な漫画の主人公が感染する展開は異例だ。「現実と同時進行する『情報漫画』でもあり、コロナ禍を描くのは自然な流れ」と弘兼さん。マスク姿では表情を伝えづらいという悩みを抱えつつも、感染拡大する社会を昨年から描いてきた。

548とはずがたり:2021/03/15(月) 21:15:39
「名物図書館長」退任へ SNSで拡散…非正規の処遇に疑問の声も
3/3(水) 11:01配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/be3a719c06435a37d27122e851da36340df32cf7
西日本新聞

 福岡県苅田町が、4年前に公募採用した非正規職員の町立図書館長、逆井健(さかさい・けん)さん(53)を3月末で退任させる方針であることが分かった。開会中の定例町議会に提案した来年度予算案に、館長の給料を計上しなかった。元タウン誌編集長などのキャリアを生かして精力的に情報発信した“名物館長”だけに、退任情報は会員制交流サイト(SNS)で全国に拡散、県内外の図書館関係者などから非正規職員の処遇に対する疑問の声も出ている。

 逆井さんは山口県下関市でタウン誌を創刊、門司区の地域づくり団体事務局長を務めるなどして2017年、公募館長に応募し嘱託職員として採用された。親しまれる図書館を目指し「きもだめし」や「パンまつり」など新企画を次々発案し、4年間で250超のイベントを開催。北海道小樽市立小樽図書館とのコラボ展示など図書館連携も進め、苅田町を全国にPRした。取り組みの評判が広がり、年3回ほどは県内外の業界団体に招かれ講演活動もしてきた。

 月17日間のパート勤務扱いで、月給約15万4千円。「日本で2番目に安い給料の図書館長」を公言し、スーパーの夜勤アルバイトで生活を支えながら、館長業務に尽力したという。

 昨年4月、地方公務員制度変更で、嘱託など非正規職員は、1年任期を原則とする会計年度任用職員に採用方式が切り替わった。逆井さんによると、初の年度更新を前に再度任用を希望したが、町からは「次年度は町職員でできるかどうかやってみたい」などの理由で、町職員を館長に充てる方針を示されたという。

 総務省の自治体向けマニュアルによると、会計年度任用職員の任期は1会計年度内を前提とし、年度をまたぐ再度任用は「客観的な能力の実証」を条件に「あり得る」と限定的。公募によらない再度任用は「原則2回まで」と国の期間業務職員の例を示している。

 西日本新聞の取材に対し町は「未公表の来年度人事についてはお答えできない」としつつ、一般論として「任期1年が原則」を強調する。対して逆井さんは「明確な理由も示さず、希望に反して1度も再度任用しないのは、制度の悪用ではないか。町の期待に応えようと懸命に働いて実績も上げてきたつもりだが、残念」と話す。

 県内の別の図書館で会計年度任用職員として勤務する女性司書(36)は「やっぱり私たちは、いつ切られてもおかしくない境遇なんだと、不安が大きくなった。安心して働けない非正規職員の状況を、多くの人に知ってほしい」と語った。 (石黒雅史)

549とはずがたり:2021/07/02(金) 16:00:34

お元気そうだ。

赤川次郎が五輪中止を訴え続ける真意「戦争の時とちっとも変わっていない」〈dot.〉
https://dot.asahi.com/dot/2021062200008.html
岩下明日香2021.6.22 13:20dot.

550とはずがたり:2021/09/15(水) 14:55:24

掲載号:2021年9月10日号
司書の採用求め署名提出
市民団体「ととも」が市へ
https://www.townnews.co.jp/0602/2021/09/10/591279.html

 市民団体「図書館とともだち・鎌倉」(通称ととも)は「鎌倉市に司書資格を持つ正職員の新規採用を求める」署名を9月2日、松尾崇市長に提出した。和田安弘代表は「約30年間、正職員の司書の新規採用がなく、あと数年で力量ある職員が退職し、いなくなってしまう。市民の声を届けることで、前向きに検討してもらいたい」と訴える。8月12日に岩岡寛人教育長にも提出しており、合計で3872筆を手渡した。

 鎌倉市では、市役所全体の職員数適正化計画の一環で、1993年を最後に専門技術職である司書としての正職員の採用を取りやめている。

 これを受けて、とともでは、司書職の正職員の新規採用を要望する活動を20年にわたって続けてきた。2006年から19年にかけて今回と同様の要望書を市へ4回提出。18年にも近代史資料室への専任正職員の配置と、それに伴う新規採用を要望してきた。

 しかし、新規採用は行われないまま現在に至り、司書職の正職員はピーク時の3分の2にまで減少。さらに危機感を覚えたとともでは、今年、署名活動に踏み切った。ウェブサイトで電子署名も集め、「市民の声」として市へ要望と共に提出した。

「世代交代が必要」

 鎌倉市中央図書館によれば、現在、市全体で18人の正職員が勤務。そのうち司書として採用されたのは8人、残る10人は事務職員として採用されているが、現時点では全員が司書の資格を持っている。また有資格者を対象に、短期的に採用している会計年度任用職員は30人勤務している。

 有資格者の職員は揃っているが、とともが訴えるのは「正職員としての新規採用の再開」だ。司書は、膨大な量の資料・情報から限られた予算で必要なものを選び、利用者の相談に対して適切な資料の提供などを行う。

 「近代史資料室のある鎌倉市の図書館司書には、近代までの鎌倉に関する地域・歴史資料に通暁していることが求められる」と和田代表。そのためには、情報を熟知している経験豊富な司書がいるうちに、新たな世代の司書を時間をかけて育てる必要があると話す。

市長「再考すべき」

 司書職の採用については、19年?23年度の第3次鎌倉市図書館サービス計画の中でも「課題」として触れられている。「技術の継承が危機に瀕している」として、解決するための目標に、「有資格者の司書職への配転」や「司書職員の採用を目指す」などを挙げている。

 署名を受け取った松尾市長は、「今一度再考していくべきと考えている。教育委員会と共に検討する」と話した。

551とはずがたり:2021/09/20(月) 19:57:30

講談社とアマゾン、直接取引を開始へ 「異例の事態」に衝撃広がる
https://www.asahi.com/articles/ASP9J4V2RP9FUTIL02Q.html?ref=tw_asahi
赤田康和2021年9月16日 14時53分コメント

 ネット通販大手アマゾンと出版大手・講談社が今月から、取次会社を経由しない「直接取引」を始めたことが関係者への取材で分かった。消費者に本を届ける日数の短縮やコスト削減を狙う。取次会社などに衝撃が広がっている。

講談社とアマゾン、「異例」直接取引の背景は 待ったなしの流通改革
 出版流通では、書店と出版社の間に問屋にあたる取次会社が入って全国に本や雑誌を配送する。ネット書店のアマゾンも取次会社から書籍を入手し、消費者に届けてきた。今回、講談社から直接、取り寄せることで、日数の短縮が期待される。

 アマゾンジャパン広報部は直接取引の意義について「豊富な品ぞろえとお客様への迅速な配送が可能になる」としている。

 直接取引の当面の対象は人気の3シリーズ「講談社現代新書」「ブルーバックス」「講談社学術文庫」の既刊本。効果を見極めた上で他の書籍や新刊本への拡大を検討する。

 アマゾンは従来、取次大手の日本出版販売(日販)などと取引する一方、講談社以外に約3千社と直接取引をしてきた。ただ、業界をリードする講談社が直接取引に加わったことに、「異例の事態で衝撃は大きい」(取次会社幹部)と波紋が広がる。

 講談社は2016年、アマゾンの電子書籍読み放題サービスから1千超の作品が削除されたとして強く抗議するなど、両社は緊張関係にあった。(赤田康和)

552とはずがたり:2021/11/08(月) 22:02:34
廣田 誠 (著), 大阪大学, 大学院・経済学研究科, 教授

山田 雄久 (著),経営学部 経営学科 商学研究科

加藤 諭 (著), 東北大学 学術資源研究公開センター 史料館 准教授

嶋 理人 (著), 熊本学園大学 経済学部 経済学科 講師 多分墨東さん https://twitter.com/bokukoui

谷内 正往 (著) 大阪商業大学 商学科 教授

近鉄・南海の経営史研究--兼業をめぐって-- 単行本(ソフトカバー) ? 2021/2/25
廣田 誠 (著), 山田 雄久 (著), 加藤 諭 (著), 嶋 理人 (著), 谷内 正往 (著)
https://www.amazon.co.jp/%E8%BF%91%E9%89%84%E3%83%BB%E5%8D%97%E6%B5%B7%E3%81%AE%E7%B5%8C%E5%96%B6%E5%8F%B2%E7%A0%94%E7%A9%B6%E2%80%95%E5%85%BC%E6%A5%AD%E3%82%92%E3%82%81%E3%81%90%E3%81%A3%E3%81%A6-%E5%B1%B1%E7%94%B0%E9%9B%84%E4%B9%85/dp/4864341230?dchild=1&amp;ie=UTF8&amp;keywords=%E8%BF%91%E9%89%84%E3%83%BB%E5%8D%97%E6%B5%B7%E3%81%AE%E7%B5%8C%E5%96%B6%E5%8F%B2%E7%A0%94%E7%A9%B6&amp;qid=1617769597&amp;sr=8-1&amp;linkCode=sl1&amp;tag=bokukoui-22&amp;linkId=b83a12aad155c2964c0c4c3a296b792f&amp;language=ja_JP&amp;ref_=as_li_ss_tl

553とはずがたり:2022/03/06(日) 20:49:58
中学生ぐらいの時好きだった。最近はまあもうご無沙汰してたけど亡くなるとは淋しいなあ。。
とはいえ,当時もう随分高齢な印象だったけど自分がこんな歳になるまでご存命だったとは当時,まだ結構若かったんだな〜。
ご冥福をお祈りしたい。

推理小説作家 西村京太郎さん死去 91歳
2022年3月6日 15時16分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220306/k10013516881000.html?utm_int=all_side_ranking-social_001

鉄道や観光地を舞台にしたいわゆる「トラベルミステリー」の第一人者として知られる推理小説作家の西村京太郎さんが、がんのため亡くなりました。
91歳でした。

西村さんは東京で生まれ、作家としての活動を始めたあと、社会派の推理小説、「天使の傷痕」で江戸川乱歩賞を受賞し、その後、鉄道や観光地を舞台にしたいわゆる「トラベルミステリー」と呼ばれる分野の推理小説を数多く発表しました。

主人公として、警察官の「十津川警部」が登場する作品は、テレビドラマとしてもシリーズ化されるなど、人気作家としての地位を築きました。

西村さんは3月3日、肝臓がんのため神奈川県内の病院で亡くなりました。

西村京太郎さんと戦争
西村京太郎さんは、鉄道や観光地などを舞台にした「トラベルミステリー」で知られていますが、戦後70年を境に、自身のミステリー小説の中に戦争の話題を頻繁に書くようになりました。

戦争の話題を入れるようになった理由について、西村さんは2017年のNHKの取材に対して、戦争を経験した人間としての責任と、戦争の記憶が薄れていることへの危機感をあげていました。

西村さんは幼少期に陸軍幼年学校に通い、「学校では校長先生が『絶対に勝つ』と言っているから、武器も持ってないんだけど、言われると勝てそうな気がする。ほとんど疑わないですよね」と当時の状況を振り返りました。

今の日本人も当時の記憶を失ってしまうと、疑うことなくまた戦争を始めてしまうのではないかと、戦争についての話題を書くことにしたと語っていました。
西村さんは、「戦争が始まっちゃうと、ひたすら国のために死ねって言われて。ほんと死ねなんて言葉、言っちゃいけないんですよね。それなのに死ねって言われて。戦争の怖さとか、爆撃を受ける怖さとかを書いた方がいいと思って自分の本に戦争について書いている。正しくても間違っていても、戦争はダメですよね」と話していました。

554とはずがたり:2022/03/28(月) 09:44:03
日本の子供用図書館の惨状

https://twitter.com/yorinobu2/status/1507951022135975938
國本依伸
@yorinobu2
建築士でもある故野村みどり先生が、スウェーデンでは子ども用施設を設計することは児童心理学等を修めた特別な建築士しか許されていないと日本に紹介されたのが90年代半ば。未だ定着しないどころか後退してきてしまっている。

555とはずがたり:2022/08/26(金) 10:27:19

https://iss.ndl.go.jp/books/R000000004-I9363426-00

飯地高原自然散歩村五明センター(作品作風)

鈴木隆二建築設計事務所

詳細情報
タイトル 飯地高原自然散歩村五明センター(作品作風)
著者 鈴木隆二建築設計事務所
出版地(国名コード) JP
出版年(W3CDTF) 1973-04-00
NDLC ZK2
対象利用者 一般
資料の種別 記事・論文
掲載誌情報(URI形式) https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000000007402-00
掲載誌情報(ISSN形式) 09128182
掲載誌情報(ISSN-L形式) 09128182
掲載誌名 建築と社会 = Architecture and society
掲載巻 54
掲載号 4
掲載ページ 20〜22
言語(ISO639-2形式) jpn : 日本語

556とはずがたり:2022/08/26(金) 10:31:24
取水口から木曽発電所に至る導水路は木曽川右岸(西岸)に位置し、長さは14.88キロメートルに及ぶ[3]。導水路は5本の圧力トンネルと小川(木曽川支流)を渡る部分の水路橋(小川水路橋、長さ264メートル)で構成される[3]。この水路橋のすぐ上流の地点で、導水路に小川堰堤(寝覚発電所と共用)からの取水が合流する[3]。小川堰堤からの支水路は1.26キロメートルの長さがあり、同じく圧力トンネルで構成される[3]。導水路終端にはサージタンクが設置されている[3]。

[3]杉山光郎・松岡元一・原田稔「木曾発電所工事とダム左岸砂れき層の処理について」『発電水力』第94号、発電水力協会、1968年5月、 50-75頁。

https://ndlonline.ndl.go.jp/#!/detail/R300000002-I8421537-00


木曾発電所工事とダム左岸砂れき層の処理について
掲載誌 発電水力 = Hydro electric power (通号 94) 1968.05 p.50〜75
書影データなし

雑誌記事

杉山 光郎 他

東京 : 発電水力協会

冊子体 ;

557とはずがたり:2023/02/10(金) 15:09:54
なんと。すっかり忘れてたけど私が中高生の頃には既に活躍されてて,最近は流石に引退されていたけどご存命だったんですね〜。ちゃんと読んだ事はなかったけどご冥福をお祈りしたい。

https://www.yomiuri.co.jp/culture/20230209-OYT1T50164/
作家の永井路子さん死去、97歳…「歴史をさわがせた女たち」や「一豊の妻」
2023/02/09 14:13

訃報

 日本の古代、中世を舞台にした歴史小説で知られる作家の永井路子(ながい・みちこ=本名・黒板擴子=くろいた・ひろこ)さんが、1月27日、老衰で死去した。97歳だった。告別式は近親者で済ませた。
将棋の中田宏樹八段死去、58歳…86年度勝率1位・91年王位挑戦者
歴史小説作家の永井路子さん=2008年2月26日撮影

 少女時代を茨城県古河市で過ごした。東京女子大卒業後、小学館に編集者として勤務した。同人誌「近代説話」に参加して小説の執筆を続け、1965年に「炎環」で直木賞を受賞した。
作家の永井路子さん(1994年1月27日撮影)

 現地に足を運び、自ら系図や年表まで作る綿密な取材と、歴史学の最前線の成果を取り入れた独自の史観とに裏付けられた明快で親しみやすい作風で人気を集めた。ロングセラーとなった「歴史をさわがせた女たち」や「一豊の妻」など、女性の視点から描かれた歴史小説やエッセーも数多く執筆。「北条政子」や「山霧―毛利元就の妻」は、それぞれNHK大河ドラマの原作にもなった。
作家・永井路子さん(1989年撮影、鎌倉の由比ケ浜で)

 82年「氷輪」で女流文学賞、84年、菊池寛賞、88年「雲と風と」などで吉川英治文学賞、2009年、「岩倉具視」で毎日芸術賞。1998年、自らの蔵書や資料を収めた「古河文学館」が茨城県古河市に開館した。第1回読売あをによし賞の運営・選考委員も務めた。

558とはずがたり:2023/03/06(月) 20:23:41

https://twitter.com/tohazugatali1/status/1628928776183885825

児童文学評論家・赤木かん子の「学校図書館ビフォーアフター」がすごい
「1980年代からほとんど変わっていない」大問題
https://toyokeizai.net/articles/-/600032

新学習指導要領の「主体的・対話的で深い学び」を実現するために重視されているのが「探究学習」だ。その一環として、「本」で調べ学習をする機会も増えており、図書館の役割も変化している。多くの学校で図書館の改革を手がける児童文学評論家の赤木かん子氏に、今の時代に合った図書館をつくるポイントについて聞いた。

2022/07/10

559とはずがたり:2023/07/04(火) 13:09:25

神・文章術 圧倒的な世界観で多くの人を魅了する Tankobon Hardcover ? December 16, 2021
by フミコフミオ (著)
https://www.amazon.co.jp/dp/4046055456/ref=cm_sw_r_as_gl_api_gl_i_ZB823RP21TJHAHQJSEXH?linkCode=ml1&amp;tag=deleteall-22


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