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Tohazugatali Book Review
541
:
とはずがたり
:2020/07/17(金) 15:57:54
2020-07-16
■雑誌に連載を持つ著者だけど、もう限界かもしれない
https://anond.hatelabo.jp/20200716012131
ずっと「どうにかしなくては」と思っていた現実だけど、サカナクションのサブスク収入に関する記事を読んで、自分も思いきって書いてみようと思う。
自分は執筆業をやっている人間で、キャリアとしてはもうすぐ10年を超える。雑誌に連載を持ち、本を出版して生活している。あまり詳しく書くと特定されてしまいそうなので(それだけ狭い業界なのだ)、かなりぼやかして書くことを許してほしい。
この仕事を始めてからずっと綱渡り状態なのだが、ずっとどうやってみんな綱から落ちていないのか不思議に思っていた。
本は音楽業界のように不明瞭なことが少なくて、本を刷ったらその定価の10%が必ず入ってくる。1万部刷ってだいたい100万円が著者に入ってくる(実売じゃないところがCDとの違いかな……? 実売のところもあるけれど)。
けれども、知られているように今では本が売れなくなり、1万部刷ったらヒット、3万部刷ったら大ヒットといった状況である。たいていの本はそこまで行かず、数千部止まりである。本屋に行けば帯に「話題作」と書かれてはいるが、部数は書いていない本がいっぱいある。実はそれらの本もほとんど1万部もいっていない。「3刷突破!」とかの帯も苦肉の策で、3刷はしているが1万部はいっていないのだ(いってたらその数字を出さないはずがない)。
私は本を出すと5000部以上1万部未満の部数を刷ってもらえる。あいだをとって7500部にしようか。そうすると、自分の手元に75万円入ってくる。
雑誌連載されたものだと、掲載時に原稿料が入ってくる。それがだいたい合計50万円か。1冊分の労働をしてだいたい125万が入ってくる。
このほかに雑誌やWebに寄稿していて、この原稿料が1本数万円。これが積もり積もると、1年にだいたい100万ぐらいになる。
ほかに付随する仕事(登壇やメディアミックスなど)をしていて、やっと年商が300万〜500万になる。しかし、今年は300万を切るだろう。
はっきり言って、出版業界のなかでは、著者として自分はわりと大事にされているほうだ。企画が通らないことはないし、接待のようなことをされるし、特別扱いしてもらえていることはひしひしと感じる(けれども、私よりも編集者の方が年収は高い)。しかし、そんな自分でも「これはキツいな」と思っている。
このままじゃ子どもを作るなんてできないよな、と痛感しているし、旅行や海外移住なんて夢のまた夢だ。
しかし、雑誌で連載を持てている私はまだマシなほうで、どこにも掲載せずに書き下ろしでやらなきゃいけない作家がいっぱいいる。むしろ、そちらのほうが大多数だ。
彼らは原稿料をもらえないので、収入は印税のみになる。そうなると、1冊5000部刷る作家だとしたら、1冊分書いて50万円。そうなると、普通に生活するのには1年に8冊作らなくてはいけない。しかし、本を1冊作るにはどんなに早くても最低3ヶ月はかかる。こうなると1年に4冊しか出せないことになる。もはやこの時点で計算があっていない。そのうえ、最近は文庫書き下ろし(ライト文芸と呼ばれる)のものが多く、文庫だと1冊で入る印税がざっくり半額になる。そうなると、年に16冊書かなきゃいけなくなるが、そんな作家はいない。
周りの作家仲間では、専業だったけれど兼業に戻ったという人もけっこういるし、最近デビューする後輩はみんな兼業をつづけようと考えている人ばかりだ。
このままじゃ新人が育たないと思うし、夢がないと思われては目指す人がいなくなってしまう(夢がないことを書いておいて申し訳ないが)。自分も隣接する業界に転職しようかと何度となく思っている。
昨今話題になっているオンラインサロンに手を出せば収益が上がるかもしれないが、羞恥心が邪魔をしてやはりどうしてもできない。それに会員との日々のコミュニケーションがメイン業務だと考えると、それは作家業とは別の業態だろうと思う。YouTubeを始めてみている作家もけっこういるが、収益になるほどの人は皆無だ。電子書籍は半年に一回、数万円入ってくるぐらいでほとんど収益にならない。これは音楽業界のサブスクと似たようなものだと思う。
サカナクションの人はいったい年収いくらなのだろうか? CD印税が3%と知って、驚愕してしまった。出版よりもはるかに低い。音楽業界はライブ収入や、事務所からの固定給もあると聞くから、執筆業よりはマシなのだろうか。あれだけ名前が知られていて年収300万台だとしたら恐ろしいことだ。
これを読んで「自分はもっとうまくやっているよ」という人がいたら、その方法をこっそりと教えてほしい。弱気になっているけれど、なんとかしてこの仕事を続けたいとは思っているのだよ。
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