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Tohazugatali Book Review

380とはずがたり:2016/06/30(木) 03:33:02
2016年06月26日(日) 現代ビジネス編集部
三菱自動車、歪んだ「エリート意識」の末路?10年前に書かれた池井戸潤『空飛ぶタイヤ』の洞察力がスゴい
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/48965

フィクションだけど、図星

「『空飛ぶタイヤ』? ええ、知ってますよ。迷惑してるんですよね、ああいうの――。本書の出版当時、某自動車会社の役員が、わたしの友人に吐き捨てたセリフである。本書の舞台は、“罪罰系”自動車会社、ホープ自動車だ」(池井戸潤氏)

作家の池井戸潤氏が小説『空飛ぶタイヤ』を刊行したのは2006年。小説のモチーフは"罪罰"系の自動車会社でもちろんフィクションだ。ところが某自動車会社の役員は、池井戸氏の友人に愚痴とも思える言い掛かりをつけ小説を非難していたのである。

三菱自動車本社の中枢にいる幹部社員が、本社に立ち入り調査が入った直後、うつろな表情でこう語った。

「今度の事件後、同僚から『読んでみろよ』と渡されたのが『空飛ぶタイヤ』でした。自分の会社が起こした事件がテーマだということは聞いていましたが、読むうちに“当時の事件”を思い出し、読み終わるころにはうちの組織や体質が真実のまま書かれていることに納得するほかありませんでした。

今回の事件は三菱自動車の企業風土を改めて思い知らせてくれた。これはまさに小説に書かれたホープ自動車の企業体質そのものです」

小説『空飛ぶタイヤ』の売れ行きは、三菱自動車の燃費データ捏造事件が発覚後、週間の売り上げがそれまでの2倍以上に伸び、100万部を超える勢いだ。事件を契機に改めて注目されてきた『空飛ぶタイヤ』を手に取ると、そこに社会常識から大きく乖離した財閥系自動車会社の紛うことのない姿が見えてくる。

(中略)

さて、現実に戻ろう。

三菱自動車は燃費データの偽装発覚後の2016年5月12日、ライバルの日産自動車による2300億円超の出資を受け入れ、事実上、その傘下に入ることが発表された。三菱自動車の管理部門の幹部が苦渋の表情で言う。

「小説では社内にT会議という秘密会議が設けられ、そこでリコール隠蔽工作が謀られています。今回のうちの事件でも開発や製造といった生産の重要なセクションは、自分のところだけですべて話を収めていました。リコール隠しの原点はまったく同じです。

改革は口ばかりで、もっとも大事なことは隠蔽したまま、まったく手が付けられていなかったということです。

自分たちは別格だとグループ内しか見ずに、都合の悪いことは隠蔽する体質はそのままに、そこから抜け切らせることが出来なかったのが今回の事件の元凶だと思います」

三菱自動車の軽自動車の生産拠点水島製作所の下請け会社の社長がこう怒りを表す。

「『いくらでも作っていい、頼むから助けてくれ』と言われて新しい機械を導入し下請けに入りました。しかし、これまでもいきなり仕事が引き上げられることは度々でした。

大きな赤字を抱えたため、本社の担当者に相談に行きましたが会ってもくれません。やっと30分の約束で会っても『うちとは関係がない』と話にも乗ってくれません。

リコール隠しの後、コンプライアンスの徹底と企業風土改革を推進するCSR推進本部を新設し、三菱自動車のどこの支社・関連会社に行っても社内には“誠意を持って対応し、お客さんに満足度を得られるように。協力会社にも同様に”などと書かれたペーパーが張ってありました。

しかし、?ばっかり言うなよと言いたい。三菱自動車の企業体質は、『空飛ぶタイヤ』そのまま、すべて小説の通りになってるじゃないですか」

最後に、著者の池井戸氏はこう述べている。

「反省もなければ、後悔もない。あるのはただ、歪んだエリート意識のみ。かくして、人を殺し、客を騙す――これほどまで、怒りに駆られて書いた小説はない。迷惑しているのは、世の中の方だ」


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