【安倍訪米】 日本のメディアとアメリカのメディアでは、
観察の深さがこれだけ違う ↓
アベの手のこぶし異常だわ
Did Shinzo Abe get "everything he wanted" from his meeting with Donald Trump? http://nyti.ms/2kKtweR
この記事をよく注意しながら,「文章としてまとも読んだつもりになって」,この「前後の文章をつなげて解釈してみる」に,どうしてもすっきりしない。つまり,釈然としない意味が混在(混濁)させられており,完全に「並記するていさいになりえない関連性をもつ意味の同士」を記述した記事の内容が,そのまま「放置されている」ように感じられる。a) と b) との符合を振っておき,以下の説明の便宜にしておく。
◇ 特例法で退位に「賛成」66% ◇
=『日本経済新聞』2017年2月27日朝刊2面 =
a) 日本経済新聞の世論調査で,天皇陛下の退位をめぐり,政府が通常国会への提出を検討している今の天皇に限って退位を認める特例法に「賛成」は66%だった。1月調査の64%と比べほぼ横ばいだった。「反対」も26%と1月(27%)から変わらなかった。
b) 政府のとるべき対応を聞くと「今後の天皇すべてに退位を認める制度をつくるべきだ」が63%で最多だった。「今の天皇に限って退位を認める制度をつくるべきだ」が28%,「退位を認めるべきではない」が4%だった。
この a) と b) の意味のなかには,それぞれに共通する表現「今(後)の天皇に限って退位を認める」が含まれており,そのあとにまたそれぞれに「特例法」と「制度をつくる」(こちらは恒久法のこと)という文句などが,続いている。以下,あくまで形式論理の手順にしたがいながらも,そこに含有されている意味も絡めて掘り起こす思考的な努力をしてみたい。
③ 疑問を抱く論点
つまり「今の」〔1回きりの〕特例法に賛成が66%だけれども,その「今後の天皇すべてに退位を認める制度をつくるべきだ」という意見も63%ある。この a) と b) は別項目に対する各質問に対する異なった結果を指示していることは,ひとまず当然だとしても,しかし同時に,a) を否定する b) にもなっているはずだから(もちろん天皇明仁が期待するものとも異なっている),深く考えるまでもなく,一定限度にであるのだがどうしても,奇妙な結果が内包されざるをえなくなっている。
それでも,いかにも “したり顔” をしながらこの「悪魔の証明」という概念をもちだしては,議論を攪乱させているつもりであった。だが,あまりにも幼稚な論法,つまり,この概念を適用するのがはたして適切か否かを考える以前のところで,それじたいに関して疑問を含む説法を駆使してみた「安倍君の粗雑さ」だけは感心できる。いったい誰が彼にこの「悪魔の証明」論を教えたのかしりたいところである。ともかくつぎの c) がさらに適切な解説を与えている。