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科学と疑似科学とを判別する(2)

1diamonds8888x:2021/03/06(土) 19:44:21 ID:Qix9q/lA
「科学と疑似科学とを判別する」のバート2です。1000件越えたら、こちらにどうぞ。

113Ken:2021/08/06(金) 00:14:38 ID:l3c2r2bk
>>110

はじめに確認しますが、4色問題は参考として私が出したもので、基準05とは性質が異なると、>>109で述べました。そのことには同意をされますか? 4色問題がどういう結論になっても、基準05の議論は別であるし、4色問題の結論を流用できるかも、分かりません。

>1匹のネズミと10匹のネズミと10万匹のネズミでは、同じとはみなせない、と(容易に連想できることを)書いてるでしょ?

ネズミについて書かれたのは、>>107での、

>例えば生物学では100匹程度のネズミでの(中略)動物全体でも似たようなものだということがわかっているからです。

で、少ない観測数に基づく理論を全体に適用してもよい、という主張になっています。1匹と10匹と10万匹では違うと言われたのは、>>108でのカラスの話です。

ですが、カラスの例でも、地図の塗り分けとは、性質が異なると思います。

たとえば10万の国があって、その中に、塗り分けに5色が必要な5つの国が発見されたとします。5つの中の、どの2つを同色にしても塗り分けができないということです。

それなら、10万からその5つだけを取り出しても、やはり5色が必要でしょう。つまり5色が必要か、4色で間に合うかは、5つの国で決まるので、それ以外の国は関係がありません。カラスの数が増えれば脅威が増すのとは、その点が異なると思います。

>>111

>3-3.ゆえに宇宙が無限の拡がりを持つという命題は、科学的ではない。
>3-4.ゆえに過去が無限に続くという命題は、科学的ではない。
>3-4.ゆえに無限の過去という存在は、科学的ではない。

宇宙の広がりや過去の時間が無限であることを、どうやって検証するのか。どういう事象が観測されたら、無限とみなせるのか。その事象からして想定できないのではありませんか? 観測できないものは科学の対象にならないでしょう。

物理学が理論式を作る過程で、無限を利用することはあります。たとえば、地球の脱出速度を計算するのに、どれだけの初速があれば、物体は無限の位置まで至るかという計算をします。位置は無限でも、位置エネルギーは収束するから可能なことです。

ですが、それは、空間や時間は「ここまで」という境界を具体化できないから、どこまでも続くと仮定するしかないからでしょう。脱出速度でいうなら、教科書には「地球の脱出速度は約11.2km/s」などと書かれていますが、正確には「11.2km/s以下」というべきです。10km/sで飛び出した物体の到達点に宇宙の終わりがあって、物体は地球に戻らないかもしれません。


なお、この無限問題も、基準05にどう関連するのか、よく分かりません。基準05で論じているのは、「P∧¬Pは不可能」という数理論から、「太陽が正の角速度をもつ∧太陽がゼロ以下の角速度をもつは不可能」という自然科学理論を導くことの是非のはずです。

4色問題も、この無限問題も、枝道ではありませんか? 4色問題は私が持ち込みましたが、数学と自然科学の関係を一般的に考える参考として出したもので、ひととおり意見を出し合っても合意ができなければ、それ以上追求しなくてもよいのでは? 無限問題も同様です。


>>112

>正されなければ熱力についての議論はお断りです。

それは困りましたね。熱力学はこれまでに2度論題になりました。1度目は、エントロピーの起源問題、2度目は第2法則の反証可能問題で、どちらもまた論題になるかもしれませんから。

重要なのは、閉鎖系のエントロピーは、熱平衡状態でなければ増大するという1点です。たとえ閉鎖系のエネルギーと温度が一定でも。これだけは妥協ができません。魔法瓶(>>106)もその例として出したので、おっしゃるような「熱的死の状態に安定」したものを想定したのではありません。

もっとも>>112まで含めたdiamonds8888xさんの投稿を総合すると、結局、

エントロピー変化(ΔS) = 熱量移動/温度
エントロピー(S) = ボルツマン定数 × ln(状態数)

でよいのではありませんか? それなら異存はありません。私は「S = e/T」がひっかかっただけです。「エネルギー/温度差」は、熱力学的エントロピーの絶対量を定義できないかを考察中に思いついたもので、今後、本スレッドでは出しません。

114diamonds8888x:2021/08/08(日) 10:27:19 ID:Qix9q/lA
>>113 【基準05との関連】
>4色問題がどういう結論になっても、基準05の議論は別であるし、4色問題の結論を流用できるかも、分かりません。

 そうです、分かりません。だから必要なんです。絡みが多少ともあるからこそ、参考と言いながらもKenさんが出してきたのでしょう?

 詳しく言えば、Kenさんがなぜ基準05に納得できないのかという理由には多くの要因が絡んでいるみたいなのです。そして基準05の具定例だと称して出してくる事例で、世間一般とは異なる見解をKenさんが持っている理由も、文言上は基準05とは関わりない、というか別の理由もあるのです。それらの世間一般とは異なる見解を何一つ変えないようでは、基準05の納得も難しいと思います。たぶんね。人の内面のことだから知らないけどさ。

 Kenさんの目的は[旧112]で述べてますよね。今でもそうですか?
>世間一般で言われるところの正しいアプローチなるものの正体を明らかにしようとしています。

 「世間一般で言われるところの正しいアプローチなるもの」には基準01-06 も含まれますが、むろん他にも色々あって、私が今問題にしているものも「世間一般で言われるところの正しいアプローチなるもの」であって、Kenさんの見解では納得しがたいとおっしゃるものです。
 そしてその中には、基準05の理解のためには正しておく必要のあるものも、ありそうなのです。私にはKenさんの頭の中はわからないので、どの間違いがどう絡んで基準05の無理解につながっているのかはわかりません。
 なので、ともかく正せるところは正していくことをお勧めします。

 まあ自分が間違ってると認めるのは気分も良くないでしょうから、「世間一般で言われるところの正しいアプローチなるもの」を理解してみる、ことをお勧めします。例えば「そうか、○○と考えるならば、そうなるな。自分は○○とは思わないけどな。でもここは世間一般が○○と考えたいというなら、そうさせて見ようか。」とかね。

 要するに納得できるか否かは別として「世間一般で言われるところの正しいアプローチなるもの」とは、こんな方法だな、と理解しようとしてみてくださいな。

 再度申せば、これは基準05と無関係だから後回し、これは基準05と無関係だからKenさんに理解されなくてもOK、なんてとても言えません。これが理解できないようでは基準05も無理だな、という思いしか湧き出てこないのです。なののでひとまず、基準05との関連にこだわるのはやめてください。もしかしたら関連ありかも知れませんしね。

115diamonds8888x:2021/08/08(日) 10:35:24 ID:Qix9q/lA
>>113 【基準05との関連】

 [>>114]は自分でも整然としてなくてわかりにくいかと思ったので、多少別の書き方で同じことを書きます。どちらがわかりやすいかは読み手にもよるだろうから両方残しますが。

 「疑似科学」では聞こえが悪いから「正しい科学的方法に従わない」にすることで同意しましたが、これでも正しさを一方的に押し付けている感じがするかも知れません。ならばKenさん自身が述べた「世間一般で言われるところの正しいアプローチなるもの」、短くして「世間一般で言う正しいアプローチ」とか「世間一般の正しいアプローチ」「世間一般の正しい科学的方法」ならどうでしょうか?

 で、Kenさんの目的は「世間一般の正しいアプローチ」を理解することであって、納得できなくても、世間ではそんなものだと理解することをまずしてほしいのだけれど。

 具体的な事例では「世間一般の正しいアプローチ」が複数使われているので、基準05に絡むものだけではなくなります。そして基準05に絡まないかも知れないものでも、「Kenさん独自の正しいアプローチ」と食い違うものもあって、そこでKenさんの納得できない感が出てきます。

 でて来たものは、そこで潰して納得しておくか、納得できないけど世間ではそうなのかという理解で留保しといてもらうかしないと、基準05からいつまでも先に進めないと思います。

 「世間一般の正しいアプローチ」と「Kenさん独自の正しいアプローチ」と食い違う例をまとめようとしたけど、文言的には一致しちゃうけど適用例が違うのもあってややこしからやめた。今色々問題になってるやつだからわかるでしょう。

116diamonds8888x:2021/08/08(日) 10:42:55 ID:Qix9q/lA
>>113 【4色問題本論】

>で、少ない観測数に基づく理論を全体に適用してもよい、という主張になっています。1匹と10匹と10万匹では違うと言われたのは、>>108でのカラスの話です。

 カラスもネズミも国も話は同じ。

 10匹のネズミのそれぞれを調べれば、各ネズミの大抵の性質について、別の100万匹の中のどのネズミも似たようなものと予測して構いません。
 10匹のカラスのそれぞれを調べれば、各カラスの大抵の性質について、別の100万匹の中のどのカラスも似たようなものと予測して構いません。
 10個の国のそれぞれを調べれば、各国の大抵の性質について、別の100万個の中のどの国も似たようなものと予測して構いません。いや実際の国なら、ネズミやカラスよりは危ういけどね。地図上の図形としての国なら、いいかな?

 2匹のカラスと10匹のカラスと100匹のカラスの集団としての性質を調べたとして、10万匹のカラスの集団としての性質の多くは予測できないでしょう。
 2匹のネズミと10匹のネズミと100匹のネズミの集団としての性質を調べたとして、10万匹のネズミの集団としての性質の多くは予測できないでしょう。
 2個の国と10個の国と100個の国の集団の地図としての性質を調べたとして、10万個の国の集団の地図としての性質の多くは予測できないでしょう。

 これくらい具体例出せばいいかな? あとは碁石でも中性子でも自分で当てはめてみてください。中性子は意外とわかりやすいかも。アボガドロ定数の10の20乗倍個とか。


>それなら、10万からその5つだけを取り出しても、やはり5色が必要でしょう。つまり5色が必要か、4色で間に合うかは、5つの国で決まるので、それ以外の国は関係がありません。

 バカ言ってんじゃないよ〜〜〜〜〜。
 5つだけを取り出して? どうすんの?
 5つだけくっつけた地図は元の地図とは全くの別物で、5色が必要ではなくなりますよ?
 5つだけを取り出して、そのまま他の国は消滅させた地図なら・・ますます少ない色で済むでしょうね。もしかしたら1色で済むかも。

117diamonds8888x:2021/08/08(日) 11:02:21 ID:Qix9q/lA
>>113
【無限問題】
>宇宙の広がりや過去の時間が無限であることを、どうやって検証するのか。どういう事象が観測されたら、無限とみなせるのか。その事象からして想定できないのではありませんか? 観測できないものは科学の対象にならないでしょう。

 つまり「無限の過去という存在は、科学的ではない」はYesだと?

 すると「熱力学第2法則は矛盾している」というkenさんの推論も科学的ではないのですね? 無限の過去を想定していますから。


>ですが、それは、空間や時間は「ここまで」という境界を具体化できないから、どこまでも続くと仮定するしかないからでしょう。

 つまり「宇宙が無限の拡がりを持つという命題は、科学的ではない」「無限の過去という存在は、科学的ではない」はどちらもNoだと? はっきりしてくださいな。

 仮に「境界を具体化できないから、どこまでも続くと仮定する」という手法が科学的だとするならば、次の話はどうなりますか?

[>>89]
>任意の時点での袋の数は観測できますが、それが最後の袋かは分かりませんから、素数の有限・無限は観測できないと思います。ゆえに、科学とは考えません。

 どんなに大きな数の袋でも、それよりも大きな数の袋はあり得るのですから、「袋の数の上限を具体化できないから、どこまでも大きな数が続くと仮定する」という手法も科学的だとすべきではないのでしょうか?


 述べておくと「世間一般の正しいアプローチ」では、ほとんどの対象に後者を採用します。
  「宇宙の境界を具体化できないから、どこまでも続くと仮定する」という手法は科学的。
  「過去の境界を具体化できないから、どこまでも続くと仮定する」という手法は科学的。
  「袋の数の上限を具体化できないから、どこまでも大きな数が続くと仮定する」という手法は科学的。
 ただし、それぞれに「有限であると仮定する」ことを非科学的と決めつけもしません。


【蛇足】だけど、こんな凡ミス、すぐに気づいてよね。もしかして暑さで頭がぼーっとしてませんか?
>正確には「11.2km/s以下」というべきです。10km/sで飛び出した物体の到達点に宇宙の終わりがあって、物体は地球に戻らないかもしれません

 そんな近くに宇宙の終わりがあるんですか? 知らなかったなあ。なんで今まで見つかってないのでしょうね?? 具体的な距離は計算してくださいな。

118diamonds8888x:2021/08/08(日) 11:24:05 ID:Qix9q/lA
【仮説演繹法とメカニスセム】
 こちらも少しは進めておかなくては。

>>103
 Kenさん流「メカニズム」なる用語は「仮説」と似ているようでいて違いもあるようなのですが、「世間一般の正しいアプローチ」による理論の中の推論過程として解析してみました。わかってもらえればいいんだけど。

>問題は、どの数理論を、現実世界のどの事象に適用できるかで、適用するには、必ず、何かの「メカニズム」が必要なのです。「メカニズム」とは、例えば、


 例えばボールに加算則が適用できるということは、次の仮説を含む理論を立てたということになります。同じ意味の2つの言い方で示しておきます。
  *ボールの数は加算則に従う
  *ボールN個+ボールM個=ボール(N+M)個

 仮説の正しさは観測で確認すればいい、とはいえ、誰もがこの仮説をまず立てるであろう理由は、既知の観測からこの仮説が正しいだろうという推測があるからです。これくらいだと、推測と言うより確信でしょうけど。

 「*ボールはボールを捕食しない」も理由のひとつではあり、意味は明確です。そしてこの仮説自体は既知の観測で十分確認されたものとされるだしょう。ただしボールの加算則が破れる原因は他にもたくさん考えつくでしょうから、これだけで十分とも言いにくいでしょう。

 加算則の背後には「特に原因がない限りは、ボールは消滅したり生成したりはしない」「ボールはわけもなく消えたり現れたりしない」という仮説があります。これも既知の観測で十分確認されたものと言えて、しかもボールのみならず他の物体、固体の塊、でも確認されている仮説です。液体や気体では、個数という量の確定が困難ですよね。では確定する量、つまりは保存量は何なのか、というところが質量保存則に繋がりますが、ここでは余談(教育上は有意義な余談)として。

 「どの数理論を、現実世界のどの事象に適用できるかで、適用するには、必ず、何かの「メカニズム」が必要[>>106]」という意味は上記の例だと、
 「ボールの数は加算則に従う」という仮説の背後には、例えば「ボールはわけもなく消えたり現れたりしない」のように既知の観測で十分確認されたものが必要だ、という意味と思われます。

 それは一見はおっしゃる通り。しかし。
---------引用開始--------------------
>>103
「メカニズムを説明できないことを想定してもよい」

と同義語なのです。今の知識体系では、ボールがボールを食べるメカニズムは考えられませんが、それが起こると考えてもよいわけです。
---------引用終わり--------------------

 正確には、想定してもいいけど、その仮説自体がすぐに観測で否定されてるよね、てことですね。つまり「メカニズムを説明できない想定」というよりは「既知の観測事実に反する想定」はダメだね、ということです。2つの言い方のニュアンスの違いを万有引力理論を例にして説明します。

   【続く】

119diamonds8888x:2021/08/08(日) 11:35:50 ID:Qix9q/lA
>>118【仮説演繹法とメカニズム(続)】
  メカニズムの誤記がありました、失礼。

---------引用開始--------------------
>>103
「メカニズムを説明できないことを想定してもよい」

と同義語なのです。今の知識体系では、ボールがボールを食べるメカニズムは考えられませんが、それが起こると考えてもよいわけです。
---------引用終わり--------------------

 あんまり、よくありません。
 正確には、想定してもいいけど、その仮説自体がすぐに観測で否定されてるよね、てことですね。つまり「メカニズムを説明できない想定」がダメなのではなくて「既知の観測事実に反する想定」はダメだね、ということです。2つの言い方のニュアンスの違いを万有引力理論を例にして説明します。

 万有引力理論での仮説「2つの物体間には〜の式の引力が働く」の基になった観測事実はケプラーの法則にまとめられた惑星の運動です。しかし「万有引力の存在」という仮説は「ボールはわけもなく消えたり現れたりしない」という仮説とは異なり、観測での確認はまったくありません。だから「メカニズムを説明できない」と言われれば、確かにそうなのです。実際にまさしく「メカニズムを説明できない」という言葉で多くの批判があり、そういう批判から生まれた理論群は重力を説明する古典力学的理論(Mechanical explanations of gravitation)などと呼ばれています。

 しかし「万有引力の存在」という仮説は、「メカニズムを説明できない」けれども「既知の観測事実に反する想定」ではありませんでした。現在でさえ「メカニズムを説明できた」と言えるかどうかは見解の分かれそうなところですが、直接観測なら地上実験や地上観測でできています。

 万有引力理論での事情は近代以降の最先端物理化学のほとんどの理論も同じです。最初の仮説自体が観測で確認できる加算則のような例は稀になります。ゆえにわざわざ「仮説演繹法」という概念が誕生したわけです。

 つまりKenさんの言い分は少し修正すれば「世間一般の正しいアプローチ」と一致するのです。
  「メカニズムを説明できないことを想定してもよい」
    (メカニズムを説明できない仮説を立てもよい)
  しかし「既知の観測事実に反することを想定してはいけない」

 「*ボールはボールを捕食する」という仮説なら既知の観測事実に反することは明らかですが、近代以降の最先端物理化学のほとんどの仮説は、長い演繹を経ないと予測可能な観測には結びつかず、その観測も困難です。

 んで、熱力学第二法則での無限過去問題では、私は「既知の観測事実に反する想定」はしていません。


 【さて「適用できない」という場合には】、理論予測がなぜか外れた場合、も含まれます。>>96,>>100,が、この場合です。  【続く】

120Ken:2021/08/08(日) 13:01:04 ID:l3c2r2bk
>>117までの投稿に回答します。

>>114>>115

そうですか。それでは、4色問題と無限問題を続けましょう。

>>116

>5つだけを取り出して、そのまま他の国は消滅させた地図なら・・ますます少ない色で済むでしょうね。

私が、>>113で述べたのは、以下の意味です。

10万の国の中に、塗り分けに5色が必要な5つの国があり、5つのうちのどれか2つを同色にしたら、塗り分けができなくなるのなら、その2つの国は、東京都と大阪府のように離れておらず、東京都と埼玉県のように接しているはずです。

そして、どの2つを選んでも同じことがいえますから、結局、その5つは、10万の中に散在するのではなく、まとまって存在するはずではありませんか?

つまり5つを含む閉曲線がありますから、その閉曲線の内部を取り出す、という意味なのですが。

>>117

>「熱力学第2法則は矛盾している」というkenさんの推論も科学的ではないのですね? 無限の過去を想定していますから

無限の過去はdiamonds8888xさんが(b2)として、旧スレッドで出されたと思いますが、私自身は想定したつもりはありません。

過去に行くほど宇宙のエントロピーが減少するなら、どこかの時点で、エントロピーがゼロ、つまり、

エントロピー(S) = ボルツマン定数 × ln(状態数)

の「状態数」が1になります。現在のエントロピー(S)と、エントロピー変化(ΔS)が、ともに有限な数値であるなら、S=0になるのは、過去の1時点で、そこから現在までの時間差は有限値だと思います。起源問題とは、その有限な過去よりも前に何が起こり、なぜS=0になったのか、という意味なのですが。

>どんなに大きな数の袋でも、それよりも大きな数の袋はあり得るのですから、「袋の数の上限を具体化できないから、どこまでも大きな数が続くと仮定する」という手法も科学的だとすべきではないのでしょうか?

これも>>113で述べましたが、たとえ宇宙の広がりが無限でも、脱出速度は収束します。ですから、宇宙の境界を具体化せず、無限の広がりを仮定しても、脱出速度の上限を有限な値として算出できる、と言ったにすぎません。一方で、袋の数には、そのような上限値を算出できる収束関数がありません。

>そんな近くに宇宙の終わりがあるんですか?

10km/sは、11.2km/sよりも小さい数の例に挙げただけです。

121diamonds8888x:2021/08/08(日) 13:17:53 ID:Qix9q/lA
>>113
【⊿SとSとの違い】

>重要なのは、閉鎖系のエントロピーは、熱平衡状態でなければ増大するという1点です。たとえ閉鎖系のエネルギーと温度が一定でも。これだけは妥協ができません。魔法瓶(>>106)もその例として出したので、おっしゃるような「熱的死の状態に安定」したものを想定したのではありません。

 実際に普通は、魔法瓶(>>106)の中は平衡状態なんですよ? 仮に熱平衡状態でなければ、濃度が不均一とか温度が不均一とかいう状態なんで、温度(魔法瓶内すべてで同一の温度)は維持されないし、エントロピーは濃度が均一になるという形で増大します。濃度平衡も熱平衡に含めるかどうかはご自由にですが、何らかの不均一性があれば、エントロピーはちゃんと増大しますからご安心を。
 普通はというのも言いすぎかな? 魔法瓶に水と氷を入れることは普通だから。水と水蒸気の平衡も普通は非平衡でしょうね。これは密閉すればすぐに平衡に達するでしょうけど。

> エントロピー変化(ΔS) = 熱量移動/温度
> エントロピー(S) = ボルツマン定数 × ln(状態数)

> でよいのではありませんか?

 その2つには誰も異を唱えていません。
 「エネルギー/温度差」を間違いと認めるなら、それで妥協してもいいですよ。

 でもねえ、[>>112]の不定積分関連の指摘が理解できないようではねえ。暑さで頭がボーッとしてませんか? ⊿○○と○○とは異なる量かも知れませんが、強い定量的関係はあります。

 >>106
>エントロピー変化(ΔS)を集めて得られるのは、エントロピーの総変化であって、エントロピーそのものではないからです。

 ・5個のリンゴと3個のリンゴの差は、リンゴの個数差であって個数そのものではない
 ・5匹の魚と3匹の魚の差は、魚の個体数差であって個体数そのものではない
 ・5Lの水と3Lの水の差は、水の容量差であって容量そのものではない

 バカ言ってんじゃないよ〜〜〜〜〜とは言いませんよ。
 確かに違う場合もありますからね。
 ・時刻と時間  ・高度と高度差  ・ポテンシャルとポテンシャルの差
 ・位置座標と距離

 でも、⊿○○と○○とは少なくとも単位次元は同じ量です。

122diamonds8888x:2021/08/08(日) 13:39:58 ID:Qix9q/lA
>>120
>10万の国の中に、塗り分けに5色が必要な5つの国があり、5つのうちのどれか2つを同色にしたら、塗り分けができなくなるのなら、その2つの国は、東京都と大阪府のように離れておらず、東京都と埼玉県のように接しているはずです。

>そして、どの2つを選んでも同じことがいえますから、結局、その5つは、10万の中に散在するのではなく、まとまって存在するはずではありませんか?

 バカ言ってんじゃないよ〜〜〜〜〜。
 それが正しいなら、そんな単純な話だったら、4色問題はとっくの昔に解決されてます。

 えい、また初学者向け説明か。
 ある国Aと離れた国を同色に例えば黄色にしたとして、色を変えた国と接する国々で黄色だった国も別の色に変えなくてはなりません。するとその国に接する国は別の色に。するとそれらの国々のそれぞれと接する国々もまた色を変えざるを得なくなり・・・と連鎖が起きて、長い長い連鎖の末に、A国と接する国のひとつが黄色以外の色は取れなくなることが起こりえます。この長い長い連鎖が何カ国に及ぶのかは、自明でもなんでもありません。

123diamonds8888x:2021/08/08(日) 13:59:32 ID:Qix9q/lA
>>120
>>そんな近くに宇宙の終わりがあるんですか?

>10km/sは、11.2km/sよりも小さい数の例に挙げただけです。

 「正確には「11.2km/s以下」というべきです」ということが正しいという説明のために例ですよね? そもそも「正確には「11.2km/s以下」というべきです」ということが間違いです。暑さで頭がボーッとしてませんか? 「11.2km/s以下」の1m/sでは脱出は無理だと思いますよ。

 凡ミスはさっさと訂正して先へ進みましょうよ。

124Ken:2021/08/08(日) 19:01:49 ID:l3c2r2bk
>>122

>ある国Aと離れた国を同色に例えば黄色にしたとして、色を変えた国と接する国々で黄色だった国も別の色に変えなくてはなりません。するとその国に接する国は別の色に。するとそれらの国々のそれぞれと接する国々もまた色を変えざるを得なくなり・・・と連鎖が起きて、長い長い連鎖の末に、A国と接する国のひとつが黄色以外の色は取れなくなることが起こりえます。この長い長い連鎖が何カ国に及ぶのかは、自明でもなんでもありません。

これは何を言われているのですか?

私の読解力で文章を読むと、Aは黄色なのですよね? そして、ある離れた国Bを黄色に変えたことで、Aと接する国の1つが黄色以外の色は取れなくなる。・・・・「黄色以外の色は取れなくなる」とは黄色になる、つまりAと同じ色になり、塗り分けができなくなるということですか?

それなら、Aに隣接するその国をXとして、Xは元々Aとは異なる色だったのが、Aと同じ色になり塗り分けができなくなったことになります。

それなら、Bの代わりに初めからXを5つの中の1つにするのと、なにが違うのでしょうか? 初めから隣接する国だけで5つのグループを作ればよいのでは?

そもそも、5色が必要な地図を作ろうと試みた人は、飛び地など想定していたのでしょうか?

>>123

>「11.2km/s以下」の1m/sでは脱出は無理だと思いますよ。

10km/sであれ1m/sであれ、現実にそういう脱出速度が観測されるとは言っておりません。これらの値が小さすぎるなら、11.1999・・・・と9が百万個並んだ数値ではどうでしょうか?

要するに、宇宙が無限という前提で計算した脱出速度があるが、もしも宇宙が有限ならそれよりも小さい脱出速度になると言ってるだけです。

125Ken:2021/08/08(日) 20:18:35 ID:l3c2r2bk
>>121
>仮に熱平衡状態でなければ、(略)温度(魔法瓶内すべてで同一の温度)は維持されないし

どうもおっしゃる意味が分かりません。結局、ある状態系において、エネルギーと温度が変わらなければ、エントロピーも変わらないと、言われるのでしょうか? でも、

>何らかの不均一性があれば、エントロピーはちゃんと増大しますからご安心を。

とも言われますし。

一切の誤解を残さないために、エネルギーと温度が変わらないことが明確な話をします。私の教材に載っている例で、これで決着がつくでしょう。

やはり、断熱閉鎖空間を考えましょう。魔法瓶でよいでしょう。この魔法瓶に仕切り壁を設けて、2つのスペースに分けます。そして、その一方にのみ気体を入れます。その気体の温度をTとしましょう。また、気体がもつエネルギーをEとします。

では、この仕切り壁を取り去るとどうなるでしょうか?

気体は魔法瓶全体に拡散することでしょう。ただし拡散するだけです。気体の各分子は加速も減速もされませんから、温度はTのままですよね。そして断熱閉鎖系ですから、エネルギーもEのままです。

ですが、エントロピーは増大します。気体の分子数をN、仕切りを取り去る前の、片方の空間で1つの分子が取りうる状態数をMとすると、N個の分子が取りうる状態数はMᴺ。仕切りを取り去って、1つの分子が取りうる状態数が2Mになると、N個の分子では(2M)ᴺになります。

よって、全体の状態数は2ᴺ倍になり、その気体のEもTも変わらないのに、Sが変わることになります。

私は、ただ、そのことを確認したかったのです。

>不定積分関連の指摘が理解できないようでは

それなら、「S = e/T」ではなく、初めから「S = ΣΔe/T + 初期値」とされたら、よかったのではありませんか? この両者は物理的意味が全く異なるのです。「S = e/T」では、熱平衡が進み、e(熱量移動)が小さくなるほど、Sが小さくなりますから、第2法則がひっくりかえります。

126diamonds8888x:2021/08/09(月) 11:30:15 ID:Qix9q/lA
>>125
>温度はTのままですよね。

 そこで「なぜ断熱冷却しない?」との疑問は出ませんでしたか? いや責めてるんじゃなくて、天才じゃないかと本心から褒めてるんですけど。
 でもこの謎は今の本論とは無関係な気もしますね。

 混乱させるといけないから要点だけ。

 ・私も個々の熱力問題では難しいものもあり、この問題での謎の色々は私より専門家に聞いてください。
 ・エントロピーやエネルギーは状態量、つまり状態が定まれば一定値になる量とされています。
 ・理想気体では状態を定める変数は、温度、圧力、体積、だけです。なのでエントロピーもこの3つの変数の関数となるはずです。この基本を押さえずにコメントしたのは私の考え不足です、すみません。

 で、提示例題のテキストではどうなってました?
 ・PとVは変化してるから、Sも変化してるはずだけど、式では示してるかな?
 ・H/Tは定圧条件、G/Tは定容条件で可逆過程を通して求めた式だから、断熱条件では違います。もちろん状態量ですから過程によらず最後の状態では同じなんですが、断熱条件での最後の状態がどんな状態かが予測困難。あれ、無用な混乱かな?
 ・提示例題の最終状態がどうなるかは、難しそうで私には確信が持てません。

>それなら、「S = e/T」ではなく、初めから「S = ΣΔe/T + 初期値」とされたら、よかったのではありませんか?

 誤読しやすい文章で誠に申し訳ございませんでした。数式に厳密な姿勢を学ばせていただきます。

>e(熱量移動)が小さくなるほど

 eと表記した量が⊿eと誤読されることもあることを知らなかった無知な私のミスです。誠に申し訳ございませんでした。

【再掲】>>121
「エネルギー/温度差」を間違いと認めるなら、それで妥協してもいいですよ。

127diamonds8888x:2021/08/09(月) 11:31:25 ID:Qix9q/lA
>>124
>これは何を言われているのですか?

 すみませんねえ、混乱させたようで、この後に続くKenさんの文章は何をイメージしているのかわかりません。もっと的確に問題点を指摘すべきでした。

>>113
>それなら、10万からその5つだけを取り出しても、やはり5色が必要でしょう。つまり5色が必要か、4色で間に合うかは、5つの国で決まるので、それ以外の国は関係がありません。

 この認識が徹底的に間違いなのです。そこが最重点。

 上記は「5色で塗り分けられた10万ヶ国の地図の実例のひとつ」から「5色で塗り分けられた5ヶ国の集まりのどれか」を取り出して新しく5ヶ国だけの地図を作ることをイメージしてますよね?
 しかしこの5ヶ国だけの地図は「取り出す前は5色だった」けれども、取り出した後に4色で別の塗り方を試したらできちゃうかも知れません(注1)。

 5色に塗り分けることはいくらでも可能です。でも4色問題は「4色ではどうやっても塗り分けられない」ことを証明する問題ですから、「5色で塗り分けられた地図の実例」に意味はありません。どんな工夫をしても4色では不可能だと示すことが必要です(注2)。

 「10万ヶ国の地図の実例のひとつ」が「4色ではどうやっても塗り分けられない」ということは、原理的には虱潰しで調べられます(証明できます)。10万ヶ国に4色を配分する方法は4の10万乗以下で有限ですから、それらのどの方法でも、どこかの国境線では同色の国が接しているとなれば、この「10万ヶ国の地図の実例のひとつ」は「4色ではどうやっても塗り分けられない」ことがわかります。
 しかしこの「10万ヶ国の地図の実例のひとつ」を5色で塗り分ける方法は確実に存在しますし、上記同様に5の10万乗の方法を虱潰しにすれば「5色で塗り分けられた地図の実例」も見つかるでしょう。しかしその「10万ヶ国の地図の実例のひとつを5色で塗り分けた実例のひとつ」から特定の「5色で塗り分けられた5ヶ国の集まりのどれか」を取り出して新しく5ヶ国だけの地図を作るというのは、元の「10万ヶ国の地図の実例のひとつ」についての4色問題の解決には役立ちません。

 大事な結論は、「5ヶ国の地図の4色塗り分けから10万ヶ国の地図の4色塗り分けを推測することはできない」ということです。


(注1)現実には5ヶ国程度なら4色で十分ということは問題提出直後くらいに実証されてると思いますが。虱潰しは面倒そうだけど。
(注2)ちなみに「3色ではどうやっても塗り分けられない」地図は簡単に作れるし、虱潰しで簡単に調べられる。3色問題が簡単すぎて4色問題の難しさが実感できないということはあると思う。

128diamonds8888x:2021/08/09(月) 11:40:49 ID:Qix9q/lA
>>124
>要するに、宇宙が無限という前提で計算した脱出速度があるが、もしも宇宙が有限ならそれよりも小さい脱出速度になると言ってるだけです。

 「脱出速度は11.2km/s以下」と書けば、「脱出速度は10km/sでも1m/sでも0m/sでもいい」としか解釈できませんけど、Kenさんの言いたいのは、どうも違うことのようですね? 私にもわかる日本語で教えてくださいな。

>>120
>これも>>113で述べましたが、たとえ宇宙の広がりが無限でも、脱出速度は収束します。ですから、宇宙の境界を具体化せず、無限の広がりを仮定しても、脱出速度の上限を有限な値として算出できる、と言ったにすぎません。一方で、袋の数には、そのような上限値を算出できる収束関数がありません。

 何をいいたのか解釈に苦労しますが、無限の宇宙の仮定は科学的なのですか? 非科学的なのですか? 無限の宇宙の想定と脱出速度の収束は何の関係があります?

129Ken:2021/08/09(月) 19:56:39 ID:l3c2r2bk
>>126
質問にのみ答えます。

>「なぜ断熱冷却しない?」

外部に仕事をしない断熱閉鎖系で、分子の速度が不変だからです。

>PとVは変化してるから、Sも変化してるはずだけど、式では示してるかな?

「エントロピー(S) = ボルツマン定数 × ln(状態数)」の「状態数」が2ᴺ倍になると、>>125で述べたとおりです。

実をいうと、私の教材は以前に見たオンラインの動画で、視聴したサイトで見られなくなっていたので、紹介できないと思いましたが、Youtubeにありました。米国の動画ですが、図と数式だけでも内容は明らかと思います。温度が変化しない話は動画の6分過ぎで語られます。エントロピーの変化量は10分過ぎに数式が出ます。動画の後半は、熱力と統計の2つの定義がなぜ等しいかが説明されてます。

www.youtube.com/watch?v=WLKEVfLFau4

>「エネルギー/温度差」を間違いと認めるなら、それで妥協してもいいですよ。

本スレッドでは出しませんと言いました。そこから先は私の問題です。


>>127

>>124での私の投稿を、

>何をイメージしているのかわかりません

と言われながら、さらに質問をされないところをみると、塗り分けが問題になる国の集合は、まとまって存在しているのが条件で、「飛び地」は考えなくてもよいことには、納得をいただいたのでしょうか?

それなら、なぜ5つの国だけで考えればよいかは、自明ではないのですか?

もしも、塗り分けに5色が必要な5つの国がありうるとします。A、B、C、D、Eと名前をつけましょう。5色が必要なのは、A、B、C、D、Eは、それぞれが互いに、必ず境界を接しているからです。AはB、C、D、Eのすべてと接していますし、BはA、C、D、Eのすべてというように。

それなら、A、B、C、D、Eは、1か所にまとまっていて、つまり閉曲線の中にあるわけです。あとは5つの国をどういう形と配置にすれば、5色が必要になるかを考えればよいのではないですか? あるいは形と配置は非常に複雑になるかもしれませんが、5つは5つのままでしょう。

外側は関係ないと思うのですが。


>>128
>「脱出速度は11.2km/s以下」と書けば、「脱出速度は10km/sでも1m/sでも0m/sでもいい」としか解釈できません

それなら、「脱出速度の上限は11.2km/s」と言いましょう。収束の意味も明らかになるでしょう。無限の宇宙は観測不可能なので、科学の対象とは思いませんが、脱出速度を考察する便法として、無限を仮定していると考えます。

130Ken:2021/08/09(月) 23:32:07 ID:l3c2r2bk
4色問題について、1つ思い当たりました。もしかしてdiamonds8888xさんと私の行き違いは、以下の点にあるのでしょうか。

diamonds8888xさんは、与えられた地図の中に5色が必要な部分を見つけるのが、4色問題と考えている。国の形も配置も変えられない。

私は、5色が必要な地図は、自分で考案するものと考えている。国の形も配置も自由に変えられる。

19世紀以来、5色を要する塗り分けに挑んだ人たちは、私が考えることをやってきたと思いますし、だから「10万の国」の意味が分からず首をひねりました。あるいはまた、

>「取り出す前は5色だった」けれども、取り出した後に4色で別の塗り方を試したらできちゃうかも

の解釈もすれ違うのです。「取り出す前は5色だった」のなら、作ろうとする目的物が、そこにあるのだから、問題解決ではないかと、私は思いました。

4色問題が、diamonds8888xさんが考える(と私が想像する)ものなら、たしかに5つの国だけ考えてもだめでしょう。

もしも、これが行き違いの実態と分かれば、4色問題は、これまでにして、よくはありませんか?

131diamonds8888x:2021/08/14(土) 11:16:49 ID:Qix9q/lA
>>130
>diamonds8888xさんは、与えられた地図の中に5色が必要な部分を見つけるのが、4色問題と考えている。国の形も配置も変えられない。

>私は、5色が必要な地図は、自分で考案するものと考えている。国の形も配置も自由に変えられる。

 どちらも4色問題の解決方法の一部でしかありません。
 5色が必要な地図が実在するのなら、それでもいいのです。1種類でも見つければ終りです。
 でも実際には5色が必要な地図は存在しませんでした。
 つまり、どんな配置の地図も4色で塗り分け可能なことが証明すべき課題だったのです。

>5色が必要なのは、A、B、C、D、Eは、それぞれが互いに、必ず境界を接しているからです。

 私はそれは自明とは思いませんが、まあ、そのことは証明されたことにしておきましょう。
 すると証明すべき課題は、どんな配置の地図にも、それぞれが互いに境界を接しているようは5ヶ国は存在しない、という命題だったのです。

 Kenさんの言う自然科学的方法、つまりは帰納法を適用すれば、例えば、次のような推定をすることになります。特定の5ヶ国だけ取り出す方法は使えません。

 1万個以下の国からなる地図のどれにも、それぞれが互いに境界を接しているようは5ヶ国は存在しなかった。だから、10万個の国でも、それぞれが互いに境界を接しているようは5ヶ国は存在しない。

>>129
>>何をイメージしているのかわかりません

>と言われながら、さらに質問をされないところをみると、

 わからないのに、何を質問すればいいんですか?

>「飛び地」は考えなくてもよいことには、納得をいただいたのでしょうか?

 「わからない」と書いてるのが、どうして「納得した」ことになるんですか?

132diamonds8888x:2021/08/14(土) 12:00:14 ID:Qix9q/lA
[>>129]
>>「エネルギー/温度差」を間違いと認めるなら、それで妥協してもいいですよ。

> 本スレッドでは出しませんと言いました。そこから先は私の問題です。

 出さないならいいですけど。以下のようにもおっしゃっていますが?

{>>113]
>それは困りましたね。熱力学はこれまでに2度論題になりました。1度目は、エントロピーの起源問題、2度目は第2法則の反証可能問題で、どちらもまた論題になるかもしれませんから。

 「エネルギー/温度差」が間違いと理解できないようではお断りです。

[>>125]
>>不定積分関連の指摘が理解できないようでは

>それなら、「S = e/T」ではなく、初めから「S = ΣΔe/T + 初期値」とされたら、よかったのではありませんか?

 もしかして「S = ΣΔe/T + 初期値」なら納得できたのですか? なら熱力出しても断りませんよ?
 実は[>>126]で示唆した通り、dS=dH/T は定圧条件、dS=dG/T は定容条件、なので全ての場合に正しいわけではありませんけどね。理想気体ならS=S(P,V,T)だろうし、さらには分子の内部状態も当然入るし。

 でも、dS=dH/T の条件からは、S=H/T+ 初期値 にはなる。間違っても(/温度差)は登場しません。

>www.youtube.com/watch?v=WLKEVfLFau4

 なにこれ、キャッチコピーしか言ってないよ。まさかKenさんの熱力知識がこれだけなんてことないよね?? 動画のしかも英語は時間がかかるから嫌なんですよ。つまらん内容だから速かったけど無駄時間だった。ちゃんと教科書勉強してください。

133diamonds8888x:2021/08/14(土) 12:05:38 ID:Qix9q/lA
>>118,>>119
 【さて「適用できない」という場合には】、理論予測がなぜか外れた場合、も含まれます。>>96,>>100,が、この場合です。


 「*魚は魚を捕食する」から魚の加算則は間違いか、個体数予測に役立たないか、と言えば、そんなことはありません。捕食のような原因が特にない限りは、との条件付きで十分に使えますし、この条件は既に述べたようにボールや他の物体の加算則でも暗黙のうちに想定されている条件でもあります。
 逆に、加算則からのずれを観測すれば、捕食などが起きたのではないかとの推定も行えます。


 では「*魚は魚を捕食する」から「1匹+1匹=1匹」という理論は間違いとは言えない、のでしょうか? まあ厳密には、文言的には、修辞学的には、そうかも知れませんよ。でも「世間一般の正しいアプローチ」では「1匹+1匹=1匹」理論は採用しません。なぜなら、捕食が起きるかどうかは色々な条件で違うので、捕食が起きそうな条件でも予測精度は低いからです。

 自然科学的にも妥当な「加算則に反する理論」の例は、例えば液体の体積の和です。異なる液体、例えば水とアルコールを混ぜた場合、以下の理論になります。
   水1リットル+アルコ-ル1リットル=(2+⊿)リットル
     (⊿の正負や決まり方は知らない)

 ⊿は温度変化や他の物質の溶解のような他の原因がない限りは、一定の値になり予測精度は高い理論です。

 まとめると「世間一般の正しいアプローチ」では、まずは「○○はわけもなく消えたり現れたりしない」という仮説を基に「○○の△(量の名称)は加算則に従う」という仮説(理論)を立てます。

 1.ほとんどの場合に観測と厳密に一致するが、時たま外れるケースがあります。
   魚の個体数、ボールの個数、貨幣の総金額、など
   (3番目なんかいつもマイナス側に外れてるでしょ(^_^)
  「世間一般の正しいアプローチ」では、「○○の△(量の名称)は加算則に従う」という仮説は誤りだとは判断せずに、加算則を破る何らかの条件が(原因が)あったと判断します。
  なぜなら破る条件を除いた厳密な観測では破れていないという膨大な観測事実もまた、あるからです。例えば、魚が捕食ができないようにして数えるとかですね。 

 2.近似的には加算則に一致するが、常に一定の誤差が生じるケースがあります。
   水とアルコールを混ぜた場合など
  「世間一般の正しいアプローチ」では、加算則にその一定の誤差を加えて修正します。
  より精度の高い新理論の誕生です。

 なお天文学の例では、どんな天体の軌道でもニュートンの理論からの厳密な予測はまずできません。現実世界の具体事象は多体問題であり解析的な解を求められないからです。しかし近似的には解くことができて軌道予測は行なえます。
 そして予測が外れたケースで原因を特定した有名なケースが海王星発見であり、万有引力理論の修正につながったのが水星の近日点移動です。


 どちらのケースにせよ、これは数学と自然科学の違いによるものではありません。あくまでも自然科学内部での理論と観測との関係の問題です。  【続く】

134diamonds8888x:2021/08/14(土) 12:52:56 ID:Qix9q/lA
>>118,>>119,>>133
 「1匹+1匹=1匹」理論、「1匹+1匹=0匹」理論という例を挙げましたが、「世間一般の理論と呼ばれるもの」はもっと一般化されたものですので実際に沿った適切な例に修正します。

  魚理論A. 魚の個体数は加算則に従う
    魚N匹+魚M匹=魚(N+M)匹
  魚理論B. 魚の個体数は以下の式に従う
    魚N匹+魚M匹=魚N匹

 観測(実験?)1:1匹ずつに仕切った水槽に1匹居る。1匹を加えた。翌日、2匹だった。
   個体数を変えて何度も観測したが、魚N匹+魚M匹=魚(N+M)匹と一致していた。
   魚理論A.は検証されたと考えられる。

 観測(実験?)2:仕切りのない水槽に1匹居る。1匹を加えた。翌日、1匹だった。
   何度も観測したが、1匹のことも2匹のこともあった。
   魚理論Aも魚理論Bも予測精度が悪い。

 さて以上の理論立てと検証(観測との比較)の過程のそれぞれは「世間一般の正しいアプローチ」としてどう評価されるでしょうか?

 魚理論Aも魚理論Bも仮説として立てることに問題はありません。「メカニズム」には何も言及していませんが「世間一般の正しいアプローチ」では仮説を立てる段階で「メカニズム」なるものは不要です。
 そしてどちらの理論も数学理論ではありません。魚の個体数がどう変化するかという自然科学の理論です。

 そして魚理論Bが何らかの数学理論に反しているのでもありません。魚理論Bはきちんと数式で表せば次のようになります。
    f(魚N匹,魚M匹)=魚N匹
    f(魚N匹,魚M匹):魚N匹が居る水槽に、新たに魚M匹を加えたときの、
       1日後の水槽中の魚の個体数

 仮説立ての段階ではf(魚N匹,魚M匹)としてはあらゆる関数が可能です。また実は魚理論Aも、
    f(魚N匹,魚M匹)=魚(N+M)匹
 という関数である、というのが正確な表現になります。そして関数fが決まれば、その関数の計算は数学理論に従って計算されます。もしも関数の計算過程で数学理論に反した値を出したりしたら、その理論は間違いです。てか、「世間一般の正しいアプローチ」から見たら、それは単なる計算間違いと呼ばれます。

 すなわち、
 ・純粋数学の部分に間違いがある理論は、観測と比較する前に間違いと判定されます。
 ・純粋数学ではない自然科学的仮説の部分は、どんな仮説でも観測と比較する前に間違いとはされません。
   (「世間一般の正しいアプローチ」を理解しない個人が自分の常識から否定することはある)
 ・仮説が明らかに既知の観測と不一致である場合は、ただちに間違いとされます。

 ひとまず、こんなとこかな。

135diamonds8888x:2021/08/14(土) 12:55:05 ID:Qix9q/lA
>>129
>それなら、「脱出速度の上限は11.2km/s」と言いましょう。

 おなじことです。日本語を正しく使ってください。
 やはり「脱出速度は10km/sでも1m/sでも0m/sでもいい」としか解釈できません
 説明できないなら、面倒だから引っ込めてください。

136Ken:2021/08/14(土) 21:00:50 ID:l3c2r2bk
>>131
おっしゃるのは、少ないサンプル数で調べてもだめ、ということですよね。その指摘は>>95でされましたので、私は>>96でパスツールの話をしました。

パスツールの課題は、今の地球で無生物から生物が発生するか、でした。もし、10万の国を探索するのと同じ発想をするなら、世界をくまなく回り、あらゆる土、水、空気を調べて、生物が自然発生する事象が探すことになるでしょう。

しかし、彼はそんなことはしませんでした。彼は最初、密閉容器のスープを煮沸すると生物が発生しないので、自然発生を否定しました。ところが、発生しないのは、スープだけでなく、生命の発生に必要と(当時)考えられた空気まで、容器の中で熱したからだと反論されました。そこでパスツールは、密閉容器の代わりに、空気は外から入るが、空気より思い塵等は入らない容器を考案し、そこでは生物が自然発生しないことを示し、人々を納得させました。生物が自然発生しないことを、自然科学の問題として立証したのです。

もし、サンプル数が少ないから結果を一般化できないというなら、パスツールの実験など、何の立証にもならないはずです。地球の環境は千差万別なのに、考えうる、ごく一部を試しただけなのですから。

しかし、彼が行なったのは、ランダムなサンプルの観測ではなく、生物が自然発生する状況を、理論を考えながら、自分で作ろうとしたことにあります。それでも作ることができなかったのです。

考えて工夫しながら行なう少量の観測は、闇雲に行なう多量の観測よりも価値をもつ、ということを、この歴史は語るのではないですか? 19世紀からの、5色を要する地図の試みは、それに該当すると思います。


>>132

>もしかして「S = ΣΔe/T + 初期値」なら納得できたのですか?

はい、それなら納得できます。

「エネルギー/温度差」がどうしても気になるのなら、次のような、私個人の考察があるとだけ言っておきます。

>>112でおっしゃったように

>熱力学的エントロピーは絶対量は決まらない

というのが現在の知識体系だと思いますが、私は、その絶対量を定義することはできないかと考えていました。「エネルギー/温度差」はその中で思いついたことなのです。熱平衡が進むほど増大する指数としてのエントロピーです。

まず、温度差が小さいほど熱平衡が進んだ状態だから、これを分母においてみました。

エネルギーを分子に置いたのは、エネルギーと温度がまったく同じ閉鎖系が2つある場合を考えたからです。2つ合わせたエネルギーは2倍で、エントロピーの絶対量も2倍になるでしょうから、エネルギーが分子にくるのでは、と。

ただし、この問題は考察途上なので、エントロピーの定義として、この場で出すようなものではありません。うっかり出してしまったのは私のミスですから、今後は出しませんといいました。

ただ、diamonds8888xさんが要求する「間違いと認める」が、私の中でアイデア自体を放棄するという意味なら、それはできません。今後、いろいろ考えてみて、結局「エネルギー/温度差」に落ち着くかもしれませんし、形を改変するかもしれません。むろん放棄することもありえます。

いずれにせよ、本スレッドでは出しませんから、私個人の問題です。起源問題や反証可能問題を論じるときも、教材に記載のあるエントロピーの定義しか使いません。

>キャッチコピーしか言ってないよ

「キャッチコピー」の意味が分かりませんが、動画で語られることは、>>125で説明しました。なぜ温度が変わらないか、エントロピーがどう変化するか。私からの説明は、あくまでも>>125で述べたことで、動画は情報源を紹介しただけです。


>>135

ですが、もしも宇宙の大きさが有限なら、無限を前提にした「11.2km/s」も正しくありませんよ。

では、どういう表現ならよいのですか?

137Ken:2021/08/14(土) 23:35:24 ID:l3c2r2bk
>>133>>134は、本来の論題である基準05に戻っているようです。 >>113で述べたように、私は、4色問題と無限問題は、枝道と考えます。熱力学に関しては、

「S = ΣΔe/T + 初期値」には納得
「エネルギー/温度差」は持ち出さない

と上で述べました。

もう、ここいらで基準05に集中してはどうでしょうか? あるいは、どうしても4色問題や無限問題に決着をつけるのなら、そちらに専念してはどうでしょうか?

138diamonds8888x:2021/08/15(日) 17:51:40 ID:Qix9q/lA
>>137
>もう、ここいらで基準05に集中してはどうでしょうか?

 集中できないのは、具体例と称して基準05以外で「世間一般の正しいアプローチ」と異なる見解が出てくるからです。
 [>>104]冒頭に述べたことと同様です。
 詳しくは[>>114.>>115]の通り。

 ことは、「本スレッドのこれからについて」なのでまとめましょう。「ちと考えをまとめますので。[>>91]」と書いて置きながら、まとめてませんでしたからね。

 まず「世間一般の正しいアプローチ」の呼称はよろしいでしょうか? 同意を得ずにしばらく使ってしまいましたが?
 そして、「納得できなくても、世間ではそんなものだと理解することをまずしてほしい[>>114.>>115]」という提案については、どうしますか? 納得と理解との境界が難しいことは承知ですけど。

139diamonds8888x:2021/08/15(日) 19:47:23 ID:Qix9q/lA
>>137
>では、どういう表現ならよいのですか?

 表現したい内容がわからない者に、そんなアドバイスができるはずがありません。

 一応「脱出速度」という概念の「世間一般の普通の理解」から言えば、「脱出速度は11.2km/s以上」ならおかしくはありませんよね。13km/sでも30km/sでも地上に戻らないのは確かですからね。

 次のサイトには、そのまんまの不等式が載せてありました。第二宇宙速度が地球脱出速度の正式名称であることは調べといてね。
[ttps://juken-mikata.net/how-to/physics/second-cosmic-velocity.html]


 でもKenさんの元のイチャモンは「10km/sでも脱出できることもある」ということとしか読めないのですが・・。
>>113
10km/sで飛び出した物体の到達点に宇宙の終わりがあって、物体は地球に戻らないかもしれません。

 これは「世間一般の普通の理解」から言えば、「言いがかり」と呼ばれるものですね。脱出速度などの物理的定数を求める場合は、多くの条件を無視した理想条件を設定するのは常識です。宇宙速度を求めるにも空気抵抗や宇宙塵の衝突や月の引力などは無視しています。

>>113のイチャモンは、もっと現実的な以下のイチャモンと同じようなものです。
10km/sで飛び出した物体の詭道上に隕石があって、物体は粉々になり地球に戻らないかもしれません。

 いちいち例外的なことまで考慮してたら法則が作れるはずがありません(*)。
 魚の捕食で加算則が成り立たない、という事例にも似てますよね。

*)脱出速度をaと定めるということは、「a以上の速度で飛び出した物体は地上には戻らない」という法則を定めるということである。

140Ken:2021/08/15(日) 23:01:11 ID:l3c2r2bk
>>139
>脱出速度などの物理的定数を求める場合は、多くの条件を無視した理想条件を設定する

この表現は、私が>>113で言いたかったことにも使えるのです。diamonds8888xさんの文意は、実際には空気抵抗や宇宙塵があっても、ないものとして理論を構築するという意味でしょう。同様の例に、熱力学の講義に必ず登場する「理想気体」があります。実際にはありえない架空の存在ですが。さらにいえば、物理の教科書には、たいてい「まさつのない表面」が出てきますよね。ファインマンにも出てきます。

私は>>113では、こういいました。

>物理学が理論式を作る過程で、無限を利用することはあります。

脱出速度を求めるのに、空気抵抗がないと仮定するように、宇宙が無限と仮定する、と言いたかったのです。仮定することで計算が可能になりますから。

元々の本意は、脱出速度の計算に無限を利用するからといって、現実の宇宙が無限と考えるわけではない、という点にあります。

141diamonds8888x:2021/08/19(木) 05:44:57 ID:Qix9q/lA
>>138
 集中できないのは、具体例と称して基準05以外で「世間一般の正しいアプローチ」と異なる見解が出てくるからです。

 Kenさんは基準05を納得できない理由をいくつもあげています。

  1.純粋論理や純粋数学と自然科学は違う
  2.仮説を(前提を)変えさえすれば、基準05に反するけど妥当な具体例が作れる
    (位置を複数持つとか)
  3.その他

 さらに1.の具体例では、何が違うかが複数出てきます。
   純粋数学は帰納法を使わない
   自然科学では純粋数学での無限は観測できないので扱えない
   純粋数学で正しい定理が自然科学で正しいとは限らない具体例がある

 これらの理由説明の中には基準05とは別に「世間一般の正しいアプローチ」と異なる見解が登場して、そこを「世間一般の正しいアプローチ」に変えれば基準05を否定する理由にはならなくなるものが多数あります。
 だから、基準05とは別のそのポイントに触れざるを得ないのです。


 4色問題も無限問題も「純粋数学と自然科学は違う」ことを示すための具体例ですよね?
 「純粋数学と自然科学は違う」ことを示すのは、「基準05を納得できない理由」としてですよね?

 4色問題も無限問題も枝道として引っ込めるのなら、「純粋数学と自然科学は違う」という理由も引っ込めてください。つまり、「純粋数学と自然科学は違う」という漠然とした理由を議論に使わないでください。
 具体例というならば、枝道ではなくて直接基準05に関わる具体例だけ出せば、余計な枝道にはそれないでしょう。

142diamonds8888x:2021/08/19(木) 05:53:28 ID:Qix9q/lA
>>140
>元々の本意は、脱出速度の計算に無限を利用するからといって、現実の宇宙が無限と考えるわけではない、という点にあります。

 「脱出速度は11.2km/s以下」「脱出速度の上限は11.2km/s」との言葉が極めて誤解を招く言葉だったことは認めないのですか? 本意は、まず文章ミスを認めてから、じっくり説明してください。

 人に対しては、
>それなら、「S = e/T」ではなく、初めから「S = ΣΔe/T + 初期値」とされたら、よかったのではありませんか?

 とか言ってるくせに。誤読させたことについては私は謝罪しましたよ[>>126]。


>この表現は、私が>>113で言いたかったことにも使えるのです。

 だから? どういう結論に?
 理想状態として無限を利用して計算した値を「脱出速度」と定義したのだったら、「脱出速度は11.2km/s」で正しいのではありませんか? Kenさんが指摘した正しくないことが起きるのは、理想状態ではない場合のことなんですから。

 とはいえ正確には「脱出速度は11.2km/s以上(11.2km/sも含む)」「脱出速度の下限は11.2km/s」でしょうけど。それは紹介したサイトでも式で書かれていました。


 それと、>>138,>>141 の方はまさに本筋だと思いますが? これからの方針に関することですので。

143Ken:2021/08/20(金) 23:09:58 ID:l3c2r2bk
>>141
>「純粋数学と自然科学は違う」という漠然とした理由を議論に使わないでください。

了解しました。それでは、基準05への問題提議を、表現を変えて言い直します。問題になっているのは、

「P∧¬Pは不可能」という数理論のみを根拠にして、「太陽が正の角速度をもつ∧太陽がゼロ以下の角速度をもつは不可能」という自然科学理論を、証明できるか

ということで、もうすこし一般化するなら、

「数理論のみを根拠にして、自然科学理論が正しいか間違いかを決められるか」

になろうかと思います。これまでに、3つの関連例題が出ました。

(1)「1+1=2」という数理論から、「1匹の魚にもう1匹の魚を加えたら、2匹の魚が残る」という自然科学理論を証明できるか
(2)「地図の塗り分けは4色で可能」が数理論として証明されなくれも、実験・観測に基づく自然科学的証明ができるか
(3)「素数の数は無限」という数理論から、「異なる素数の碁石を入れた袋は無限に存在できる」という自然科学理論を証明できるか

まず、枝道として排除できるのは、私自身が持ち込んだ(2)の4色問題でしょう。4色で塗りわけ可能という数理論が証明される前の話をしているのだから、そもそも、根拠となる数理論がないわけです。

(1)と(3)は、証明された数理論から出発する点で、基準05と共通しますが、(1)と(3)では基本的な違いがあります。魚の数は観測で確かめられますが、袋の数が無限であるかは、観測できません。本来の課題である太陽の角速度は観測できるものですから、結局、基準05を考察する参考になりえるのは(1)になります。枝道ではない具体例としては、(1)だけが残るということです。


>>142

どうやら脱出速度についても、行き違いがあったようです。

脱出速度の定義は、ある速度以上で飛び出したら戻ってこない、というものですから、そのような速度の下限値になります。これはおっしゃるとおりです。

ただ、私は、定義が与えられた後、実際の数値を求める計算過程を考えていました。脱出速度の算出は、初速度vで発した物体が、距離dに達してから、重力に引かれて戻ってくることを前提とし、dが無限大なら(d=∞)、vの値はどうなるかを求めます。

では、もし宇宙が無限ではなく、ある有限な距離xで終わっているならどうでしょうか? xに達した物体に何が起こるかが問題ですが、宇宙の外に出て出発地に戻らないことも考えられます。そして、xに達するための初速は、d(=∞)に達する初速よりも小さくなります。

脱出速度の定義は、おっしゃるとおり、戻ってこない初速の下限値です。ですが、その定義から出発して、脱出速度の具体数値を求める場合には、宇宙が無限という仮定に立つ数値、地球なら11.2km/sが上限値になると考えたので、そのように述べました。下限値の上限が11.2km/sといえば、意味が通りませんか? >>139から、行き違いの原因が分かりましたので、それ以上は追求せず、>>140で要点だけを述べました。

「脱出速度の計算に無限を利用するからといって、現実の宇宙が無限と考えるわけではない」


>>138,>>141 の方はまさに本筋だと思いますが?

そうですね。本投稿とくに前半部に同意をいただけるのなら、枝道を終了して、本筋に戻りましょう。

144diamonds8888x:2021/08/23(月) 05:40:21 ID:Qix9q/lA
>>143
>そうですね。本投稿とくに前半部に同意をいただけるのなら、枝道を終了して、本筋に戻りましょう。

 それだけ大事な論点だと考えているのですね? 単なる枝道ではないという見解ですね?

 前半部には賛否を示さないといけない論点が4つか5つあるように見えて困惑しますが・・。ひとまず最重要の1点について。

>もうすこし一般化するなら、

> 「数理論のみを根拠にして、自然科学理論が正しいか間違いかを決められるか」

 そういう危うい一般化を根拠にしないでほしいというのが[>>141]の要点です。
 「1+1=2」という数理論について言えることが、「P∧¬Pは不可能」という数理論についても言えるという根拠はありますか? 個別に事情が違うかも知れないでしょ?


 なお、「1+1」問題と「脱出速度と無限宇宙」問題については。
  ・基準05と同じ性質とは言えない。
  ・Kenさんの考え方は、間違いとは言えないが「世間一般の正しいアプローチ」とは異なる。
 と述べておきます。「世間一般の正しいアプローチ」ではどう考えるのかは後ほど。一部は[>>133,>>134,>>118,>>119]で紹介し始めています。

>枝道を終了して、本筋に戻りましょう。

 では、次の点だけでも。
 「世間一般の正しいアプローチ」でいいですか? 否定しないなら、OKでいいですか? それともKenさん自身の使った言葉だから、聞くまでもなかったのでしょうか?


 なお、「数理論のみを根拠にして、自然科学理論が正しいか間違いかを決められるか」という問いへの「世間一般の正しいアプローチ」を紹介しておきましょう。

 ・「数理論部分がすべて正しくても、その自然科学理論が正しいとは言えない」
   観測との比較がなければ決められない
 ・「数理論部分が間違いなら、その自然科学理論は正しくない」
   たまたま観測と一致してもダメ

 後者は[>>134]でも述べました。
>・純粋数学の部分に間違いがある理論は、観測と比較する前に間違いと判定されます。

145Ken:2021/08/24(火) 22:55:21 ID:l3c2r2bk
>「1+1=2」という数理論について言えることが、「P∧¬Pは不可能」という数理論についても言えるという根拠はありますか? 個別に事情が違うかも知れないでしょ?

それはそうです。「1+1=2」で結論が出ても、「P∧¬P」は別に論じる必要があります。

ただ、私は、「1+1=2」は、4色問題や無限問題と比べて、基準05と共通する程度が大きいので、「1+1=2」と魚の関係を明らかにしておけば、「P∧¬P」と太陽の2つの角速度の関係が、理解しやすくなると期待しました。

>「1+1」問題と「脱出速度と無限宇宙」問題については。
>・基準05と同じ性質とは言えない。

同じでなくても、「P∧¬P」を論じる参考にはなるでしょう。以下を読んでみてください。

>・純粋数学の部分に間違いがある理論は、観測と比較する前に間違いと判定されます。

この表現では、私の意図が伝わりません。私が言っているのは、以下のようなことです。

ある人が水槽に1匹の魚を入れ、さらに1匹を追加しました。ところが、しばらくたって、水槽の観測員から、水槽には1匹の魚しかいないという報告を受けたので、彼は報告した観測員を叱責しました。

「そんなばかな。初めの1匹にもう1匹を加えたのだから、魚は2匹いるはずだ。小学校で、1+1=2と教わらなかったのか」

これは叱責する側が間違っているのです。ただし、それは「1+1=2」が間違っているからでも、「1+1=1」が正しいからでもありません。魚は魚を食べるという物理事象を考えず、「1+1=2」という、正しいけれども、この場合は適用できない数理論を、適用しているからです。

「P∧¬P」を太陽に適用しても、同じ間違いを起こす危険があります。太陽が正の角速度とゼロ以下の角速度を示したと報告されたとき、「ばかな。P∧¬Pはありえない」といって、報告を退ける危険です。この場合も、間違いの原因は、「P∧¬P」が正しいかもしれないからではありません。物体は同時に1箇所にしか存在できないという法則aが、破れることを忘れているからです。

146diamonds8888x:2021/08/26(木) 06:12:09 ID:Qix9q/lA
>>144
 無限というものに対する「世間一般の正しいアプローチ」を述べておきます。

 あるものAの個数が無限であるということは、どれほど多くの個数のAを集めても、さらに別のAが存在するという状態を言います。
 宇宙が無限であるということは、どれほど遠くへ行こうとも、さらに遠くに宇宙が続いているという状態を言います。
 未来が無限であるということは、どれほど多くの時が経っても、さらに未来の時間が存在するという状態を言います。

 むろん観測という面から言えば、これまで上記の状態が続いていたとしてもいつか有限と判明するかも知れません。そして実際に上記の状態である場合は、そのことは有限時間内の観測では永遠にわかりません。
 それは承知の上で、とりあえずいつまでも続くと仮定しておくのが「無限である」という言葉の「世間一般の正しい意味」です。正しいというのが嫌なら「世間一般の普通の意味」とか「世間一般の通常の意味」としておいてもいいでしょう。

 まさに以下の発言のとおりです。
[>>113]
>ですが、それは、空間や時間は「ここまで」という境界を具体化できないから、どこまでも続くと仮定するしかないからでしょう。


 さらに(自然科学の)理論というものは、余分な要素を除いた理想状態を想定しているものです。例えば万有引力の法則も静電引力の法則(クーロンの法則)も2体問題という理想状態を想定した法則です。我が太陽系の惑星の運動では、その惑星と太陽との2体問題と仮定しても観測との違いが観測不可能なほど小さかったということです。

 脱出速度も同様で、宇宙が無限という仮定の他にも、月や太陽や地球大気の空気抵抗や、隕石や人工衛星との衝突や、様々な現実の存在を無視した理想状態を想定して計算したものです。それで十分に役に立つ予測が得られるし、無視した現実が影響しそうな場合は、それも想定して予測すれば済むことです。

 理想状態を想定しているから現実とは違うと言って、余計な言葉を付け加えるのは野暮なツッコミというものです。

147diamonds8888x:2021/08/26(木) 06:13:44 ID:Qix9q/lA
>>145
>>・純粋数学の部分に間違いがある理論は、観測と比較する前に間違いと判定されます。

>この表現では、私の意図が伝わりません。

 そうですか。なら、「この表現」の意味するところは伝わったのでしょうか? 確かに伝わったということを示してください。その意味するところには同意できるか、納得はできないが理解はできたか、という点も示してください。

>これは叱責する側が間違っているのです。ただし、それは「1+1=2」が間違っているからでも、「1+1=1」が正しいからでもありません。魚は魚を食べるという物理事象を考えず、「1+1=2」という、正しいけれども、この場合は適用できない数理論を、適用しているからです。

 叱責する側が間違っていることには同意します。

 しかしこれは、Kenさんが主張してきたこととは違うように思えますよ?
 Kenさんの主張は、以下だったのではありませんか?
  だから「(魚が)1匹+1匹=2匹」という理論が正しいとは限らない。
  だから「(魚が)1匹+1匹=1匹」という理論が間違っているとは限らない。

 ただ、「世間一般の正しい意味」では「(魚が)1匹+1匹=2匹」は理論そのものというよりは理論によるひとつの予測というべきでしょうね。理論としては「魚N匹+魚M匹=魚(N+M)匹」ということになるでしょう[>>134]。

 さらに「世間一般の正しい意味」では「数理論を、適用している」という表現は誤解を招きます。適用しているのは「1+1=2」という純粋数学の定理(または純粋数学上の計算結果)ではなくて、「(魚が)1匹+1匹=2匹」という自然科学理論(または理論による予測)です。

 以上の「世間一般の正しい意味」を踏まえると次のことが言えます。

 ・だから「(魚が)1匹+1匹=2匹」という理論予測が正しいとは限らない。 =>正しい
 ・だから「(魚が)N匹+M匹=(N+M)匹」という理論が正しいとは限らない。 =>ちょっと待ったあ

148Ken:2021/08/27(金) 22:07:09 ID:l3c2r2bk
>>147

>・純粋数学の部分に間違いがある理論は、観測と比較する前に間違いと判定されます。
>「この表現」の意味するところは伝わったのでしょうか? 確かに伝わったということを示してください。

「この表現」が意味するのはこういうことですか?

*たとえ、魚の数が1匹でも、「1+1=1」という数式から、結論を導くのは正しくない。

そのことには異論がありませんが、私(Ken)は、物理的なメカニズムを考えずに、数理論を用いることは正しくない、と言っていますから、問題の切り口がまったく異なります。今の議論の流れは、旧スレッドの807で持ち出された、

>a2) 過去のある時点では第2法則は成立しない

から始まったことを思い出してください。物理的なメカニズムを無視して、数理論だけで考えると、現実を反映しない、間違った結論が出てしまう、という問題提議をしています。


>叱責する側が間違っていることには同意します。

に続く部分は、私には抽象的すぎますが、以下の部分について。

>「1+1=2」という純粋数学の定理(または純粋数学上の計算結果)ではなくて、「(魚が)1匹+1匹=2匹」という自然科学理論

自然科学とは現実事象を予測するものであり、自然科学で利用される数理論は、予測のための道具ですから、事象の予測に使えない「純粋数学」なら、本スレッドの議論とは関係のない話だと思います。

149diamonds8888x:2021/08/28(土) 16:18:58 ID:Qix9q/lA
>>148
>に続く部分は、私には抽象的すぎますが、

 理解できないことを「抽象的」とのレッテル張りで拒絶するのはやめてください。具体的にはどの文章がどう理解できないのでしょうか? 一応、別表現でまとめておきましょう。

  「魚N匹+魚M匹=魚(N+M)匹」 これは自然科学理論
  「魚1匹+魚1匹=魚2匹」 上記自然科学理論からの予測
  「(N+M)」  上記自然科学理論に使われている純粋数学の式
  「1+1=2」 上記純粋数学の式(N+M)に個別数値を当てはめた結果。
     言い換えれば、「+」記号の数学上の意味や定義からの結果。

 つまり、「魚N匹+魚M匹=魚(N+M)匹」という自然科学理論には「(N+M)」という純粋数学の式が使われていて、(N+M)に数値を当てはめた(1+1)の結果は、数学上の「+」記号の意味から2と導かれています。
 (N+M)という「純粋数学」はちゃんと事象の予測に使っていますが、以下の「事象の予測に使えない「純粋数学」」とは何を指しているのでしょうか?

>事象の予測に使えない「純粋数学」なら、本スレッドの議論とは関係のない話だと思います。


>>148
>そのことには異論がありませんが、私(Ken)は〜〜問題の切り口がまったく異なります。、

 Kenさんの「問題の切り口」はここでは無関係です。ここで示した「世間一般の正しいアプローチ」が正しく理解できたかどうかが大事な点です。 

>*たとえ、魚の数が1匹でも、「1+1=1」という数式から、結論を導くのは正しくない。

 わかりにくい文章ですが、「「1+1=1」という数式は数学上で間違いだから自然科学理論の中では使えない」という意味なら、そのとおりです。理論の誘導の箇所で数学的間違いや計算間違いをしている理論は観測と比較する前に間違いと判定されるのです。

 同様に、推論の箇所で論理的間違いを犯している理論は観測と比較する前に間違いと判定されるのです。それが基準03-06の意味するところです。上記に異論がないというなら、基準03-06にも異論はないはずなのですが?


 さてKenさんの切り口についてですが。

>>148
>物理的なメカニズムを無視して、数理論だけで考えると、現実を反映しない、間違った結論が出てしまう、という問題提議をしています。

 「物理的なメカニズム」とは何かについて、2人の共通理解がまだできていないと思いますので、それについては保留です。

 ですが、「物理的なメカニズム」があってもなくても、{数理論だけで考えると、現実を反映しない」のは当たり前です。現実を説明するための理論が自然科学理論であり、そこにどのような数理論を適用するかは「自然科学上の仮説」によるのですから。

 そしてそれとは別に、「多くの自然科学理論は個別の条件やノイズを無視した理想条件での理論である」という理由で、例えば実験室とは異なる実際の条件では理論予測そのままでは外れることは多いです。魚の捕食による予測ハズレはその一例です。

 この2種類の予測ハズレの区別は理解できますか?

150Ken:2021/08/28(土) 21:44:56 ID:l3c2r2bk
>「魚N匹+魚M匹=魚(N+M)匹」 これは自然科学理論
>「魚1匹+魚1匹=魚2匹」 上記自然科学理論からの予測
>「(N+M)」  上記自然科学理論に使われている純粋数学の式
>「1+1=2」 上記純粋数学の式(N+M)に個別数値を当てはめた結果。

このように表現していただければ、理解できるし、賛同もできます。

>(N+M)という「純粋数学」はちゃんと事象の予測に使っていますが、

その予測が正しくありません。(N+M)という数式を予測に用いるのは、

初めの数(N) + 増えた数(M) = 現在の数(N+M)

という物理理論に基づくものですが、魚の場合は、

初めの数(N) + 増えた数(M) - 死んだ数(D) = 現在の数(N+M-D)

が正しいので、死んだ数を考慮に入れない(N+M)では、予測には使えません。


>推論の箇所で論理的間違いを犯している理論は観測と比較する前に間違いと判定されるのです

ここが一番の行き違いになってるようです。私は上の点に反論しているのではありません。

「論理的間違い」の実例が、「1+1=1」や「P∧¬P」と思われますが、基準05への私の問題提議は、「論理的間違い」がある場合ではないのです。

「1+1=2」や「P∧¬Pは不可能」のように、数理論としては正しいけれども、物理的なメカニズムを考えずに現実事象を予測すると、間違った結論を出してしまうことを指摘しています。それゆえ、

a2)過去のある時点では第2法則は成立しない

のように、物理的なメカニズムを説明できない想定を許すのなら、結局どんな事象の予測もできなくなる、ということなのですが。

論点をややこしくしているのは、基準05への私の問題提議が、途中で変わったことが原因かもしれません。変わったのは(a2)が理由で、繰り返し説明したつもりですが。

旧スレッドの674で最初に起源問題を持ち出したときには、「P∧¬P」が現実に起こると述べ、熱力学第2法則を例に出しました。

ところが807で(a2)が出されたのです。(a2)によってエントロピー減少を想定するなら、たしかに「P∧¬P」ではなくなります。

しかし、エントロピーの減少は、第2法則で理論的に否定されますし、実観測でもそんな例はありません。念のために、エントロピーが減少するメカニズムの説明を求めましたが、802で「人間業では不可能」と回答がありました。

理論と観測の両方で否定されることを、説明なしに想定してもよいなら、もう「なんでもあり」になるではありませんか。

それなら、1つの太陽が2つの速度をもつことも、ありうることになるでしょう。結局、基準05で否定される自然科学理論は存在せず、基準05の存在理由がなくなるのでは、というのが私の今の問題提議です。

151diamonds8888x:2021/09/04(土) 09:08:47 ID:Qix9q/lA
>>150
 どうやら一致点は見つけられたようで嬉しいですが、いくつか「世間一般の言葉の使用」と異なる使用をKenさんがしているために食い違った点がありますので、そこを確認しておきましょう。

>このように表現していただければ、理解できるし、賛同もできます。

 それはよかった。では、その理解を基に[>>145]を読み直してみて、確かに同じ意味のことであることを確かめてください。お互いの表現を理解するためにです。

> 初めの数(N) + 増えた数(M) - 死んだ数(D) = 現在の数(N+M-D)

> が正しいので、死んだ数を考慮に入れない(N+M)では、予測には使えません。

 上記の式は、私の[>>134]の表現を使えば
  f(魚N匹,魚M匹)=魚(N+M-D)匹
 となります。私も同様のことを示しているというわけです。

 ここで、予測に使えないのは自然科学理論の式である「魚N匹+魚M匹=魚(N+M)匹」であって、純粋数学の式(N+M)ではありません。現に、現在の数(N+M-D)の中の純粋数学の式(N+M)がちゃんと使われているではありませんか。

>>推論の箇所で論理的間違いを犯している理論は観測と比較する前に間違いと判定されるのです

> ここが一番の行き違いになってるようです。私は上の点に反論しているのではありません。

 この点に反論がないのなら、基準03-05は認めてしかるべきですよ? いずれも「推論の箇所で論理的間違いを犯している理論」を排除する基準ですから。
 Kenさんの言う問題提起はすべて、基準03-05はパスしてしまった理論についての話になっています。パスして科学理論としては妥当なものだったから、では観測と比較してみようか、という段階での話になっています。

>「1+1=2」や「P∧¬Pは不可能」のように、数理論としては正しいけれども、物理的なメカニズムを考えずに現実事象を予測すると、間違った結論を出してしまうことを指摘しています。

 まず、現実事象を予測するという話は理論と観測を比較するときの話であり、基準03-05でふるいにかけるときの話ではありません。
 また物理的メカニズムとやらを取り入れたものは既に自然科学理論であり、「1+1=2」や「P∧¬Pは不可能」という純粋論理の部分が理由で間違うわけではありません。つまり、基準03-05はパスするけれども、別の理由で間違いになりうるのです。
 すなわち、基準03-05の是非の議論に持ち出す理由にはならないのです。

 もちろんKenさんが「物理的なメカニズムを考えない仮説を立てるのは、科学的に妥当なアプローチではない」という基準を立てるのは自由ですが、それは基準03-05とは別の新たな基準であり、基準03-05の是非とは全く別の話です。

152diamonds8888x:2021/09/04(土) 11:43:04 ID:Qix9q/lA
>>151 追加の解説です。

>現に、現在の数(N+M-D)の中の純粋数学の式(N+M)がちゃんと使われているではありませんか。

 [>>149]の表現がわかりやすかったそうですから、それにならって丁寧に書いてみます。

>「魚N匹+魚M匹=魚(N+M)匹」 これは自然科学理論
>「魚1匹+魚1匹=魚2匹」 上記自然科学理論からの予測
>「(N+M)」  上記自然科学理論に使われている純粋数学の式
>「1+1=2」 上記純粋数学の式(N+M)に個別数値を当てはめた結果。

初めの数(N) + 増えた数(M) - 死んだ数(D) = 現在の数(N+M-D)
  これは自然科学理論
(N+M-D) 上記自然科学理論に使われている純粋数学の式
「1+1-1=1」 上記純粋数学の式(N+M-D)に個別数値を当てはめた結果
(N+M) 上記粋数学の式(N+M-D)に使われている純粋数学の式
「1+1=2」 上記純粋数学の式(N+M)に個別数値を当てはめた結果

 以上のように純粋数学として使われているのは通常の加算則だけであり、その部分での間違いは認められません。間違いうるのはあくまでも、自然科学理論として立てられた仮説の部分です。


 紛らわしくて気をつけないといけないのが、(N+M-D)や(N+M)だけでは真偽は存在しないことです。真偽が存在するためには2つの式が等号や不等号で結ばれていないといけません。

 また「+」や「-」の加算記号は意味が(定義が)決まってしまっているので、「魚N匹+魚M匹」という表現もちょっと紛らわしくて意味が曖昧なんですよね。ここを明確にするには、魚N匹と魚M匹が一緒になった結果をf(魚N匹,魚M匹)という任意の関数で表すのが明確なわけです。関数の形はまだ決まってない、例えば観測で決める、という意味を込めているのです。

 かと言って、「魚1匹+魚1匹=魚2匹」ではこの数値での場合しか表していないので、理論とか法則というにはちと問題があります。理論とか法則というにはやはり、任意の数値を当てはめられる形でないと困りますからね。

153Ken:2021/09/04(土) 16:43:20 ID:l3c2r2bk
>>151
>まず、現実事象を予測するという話は理論と観測を比較するときの話であり、基準03-05でふるいにかけるときの話ではありません。

問題は「ふるいにかける」段階で、ふるい落とされる自然科学理論に、何があるかです。基準05違反の例として、

太陽が昇る∧太陽が昇らない

が挙げられ、これを自然科学の対象として明確にするため、

太陽が正の角速度をもつ∧太陽がゼロ以下の角速度をもつ

としました。しかし、メカニズムを説明できない想定が許され、それによって第2法則が「P∧¬P」になることを防ぐのなら、上の命題も「P∧¬P」にならないはずです。要するに、熱力学第2法則と、太陽の2つの角速度の、一方は基準違反だが、他方は違反でないとする、根拠がなくなるでしょう。

基準05の役割が「ふるいにかける」ことであるなら、それでもよいですが、ふるいの段階で排除される自然科学理論の例に何があるのか。もう一度、考えてみていただけませんか?

私自身は、そんな自然科学理論は存在しえないのでは、と考えています。なぜなら、「P∧¬P」を排除するという論理的整合を要求しながら、同時に、説明できないことを容認すること自体が、矛盾ではないか、と思えるからです。

154diamonds8888x:2021/09/05(日) 09:08:10 ID:Qix9q/lA
>>153
>ふるいの段階で排除される自然科学理論の例に何があるのか。もう一度、考えてみていただけませんか?

>私自身は、そんな自然科学理論は存在しえないのでは、と考えています。

 結構なことじゃありませんか? Kenさんや私のようにまともな科学観を持っている者なら、「基準03-06に反するような理論は自然科学理論ではない」と考えますから、当然の帰結として「そんな自然科学理論は存在しえない」と考えます。やれやれ、この点では一致していることには一安心ですね。

 でも、まともな科学観を持っていない者なら、基準03-06に反するような理論を持ち出す可能性はあります。それを排除するフィルターなんです。言い換えると「世間一般の正しいアプローチ」に基づかない理論の排除フィルターです。

 本来なら、つまり誰もが「世間一般の正しいアプローチ」に基づいているならば、基準03-06に反するような自然科学理論は存在しえません。ゆえに、まともな科学観を持っている我々が、わざわざ「考えられないほどにまともじゃない自然科学理論(と称する理論)の実例」を作るのに頭を悩ませる必要はありません。

 ちゃんと提出のときに書いているでしょう?
 「そう問題にはならないでしょうが、当たり前のこともきちんと述べるのが数学と法律の精神なので。」と。
【疑似判別1】59: diamonds8888x :2018/06/09(土) 05:57:56 ID:zaYXOEow
  [ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/study/5329/1524257541/59]

 基準03-06に反するような理論が存在し得ないことは、まともな科学観を持っている者にとっては当たり前のことですよ。

155Ken:2021/09/05(日) 17:02:38 ID:l3c2r2bk
>>154
申し訳ありませんが、まだ、私の論点が通じたとは思えません。

>そんな自然科学理論は存在しえない

とは、基準05違反と判定される理論は存在し得ないから、「太陽が昇る∧太陽が昇らない」を含む、どんな命題でも基準05はパスしてしまうという意味なのです。非常に難解かもしれませんが、熱力学第2法則と、太陽の2つの速度を対比して考察すれば、私の問題提議が通じると思うのですが。

この2つに関して、論理的な選択肢を整理すると、

選択肢(1)
第2法則も、「太陽が昇る∧太陽が昇らない」も、どちらも基準05違反で、正しくない科学である

選択肢(2)
第2法則も、「太陽が昇る∧太陽が昇らない」も、基準05違反には該当せず、正しい科学である

選択肢(3)
第2法則は正しい科学であるが、「太陽が昇る∧太陽が昇らない」は基準05違反で正しくない科学である

選択肢(4)
第2法則は基準05違反で、正しくない科学だが、「太陽が昇る∧太陽が昇らない」は、正しい科学である

の4つしかありません。

私が最初に起源問題を持ち出した時は、(1)が基準05を反映すると考えましたが、説明不能のメカニズムを想定してもよいと言われてからは、(2)の結論になると考えています。この点に同意をいただけるのでしょうか?

でも、diamonds8888xさんは(3)のケースを考えておられるのではありませんか? それなら、なぜ2つのうちの1つだけが正しくない科学になるのか、その判定基準を語っていただけませんでしょうか?

156ゲジゲジ:2021/09/05(日) 21:21:37 ID:lE0u.s5s
ヨコからですが・・・

 [>>77]で
 >今後は余程の事がない限りは暫く投稿を控えます。
と書きましたが、「余程の事があった」と判断したので書き込みます。


お2人の根本的な認識の相違はココではないでしょうか?

Ken様
[ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/study/5329/1524257541/782]
>今の第2法則は、それが成立することに何の条件もつけていません。
>よって、遠い過去だろうがビッグバン以前だろうが成立する、という法則になってるからです。


diamonds8888x様
[ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/study/5329/1524257541/798]
>こんな硬直した解釈は普通の人の会話でも、科学者による法則の解釈でもやりません。

[ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/study/5329/1524257541/807]
> a1) 過去のどの時点でも第2法則が成立する(無限の過去まで)
> a2) 過去のある時点では第2法則は成立しない
> b1) 過去は無限である(世界は無限の過去から存在していた)
> b2) 過去は有限である(世界は過去のある時点から始まった)
>熱力学第2法則自体は{a1.a2}および{b1,b2}のいずれも主張してはいませんので、基準05はパスしています。

[ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/study/5329/1524257541/813]
>「第2法則を反証する観測事実はない」というのは既知の観測の範囲内に決まっているでしょうよ。
>「いかなる物理条件でも」なんて条件はありませんよ。何を混乱したことを・・。


私の認識するところだと、
Ken様は、熱力学第2法則は起源問題を理論に含み、【メカニズムを想定できないa2理論を想定するから】基準05に反しないと考えていらっしゃいます。
で、そうだとすると、
どんなトンデモ理論でも、屁理屈をこね回して矛盾しない表現をすれば基準05に違反しなくなるのでは?というのがKen様の問題提起でしょう。

diamonds8888x様は、熱力学第2法則は【起源問題を理論に含んでいないから】(a1〜b2理論を想定しようがしまいが)基準05に反しないと考えていらっしゃいます。


多分、ここがずれているように思います。
私の認識違いだったらすみませんが・・・

157diamonds8888x:2021/09/11(土) 05:58:34 ID:Qix9q/lA
>>155
>>そんな自然科学理論は存在しえない

> とは、基準05違反と判定される理論は存在し得ないから、「太陽が昇る∧太陽が昇らない」を含む、どんな命題でも基準05はパスしてしまうという意味なのです。

 「どんな命題でも」という条件なら、もちろんパスしない命題はありますよ。「太陽が昇る∧太陽が昇らない」が一例です。
 [>>154]では私は「Kenさんや私のようにまともな科学観を持っている者が提唱するような」という条件を付けた上でなら、「そんな自然科学理論は存在しえない」と書きました。何も条件を付けないなら、パスしない命題はあります。


 [>>154]の論点が十分に通じたとは思えませんので詳しく説明します。
 以下、理論をフィルターにかける過程を順を追って述べましょう。

 まったくフィルターのかかっていない状態では、どんな理論も存在しえます。どんなに非論理的理論でも、「へそ理論」でも、「太陽の運行は太陽神アポロンの意思によるという理論」でも。そこにフィルターをかけることで、科学的に正しい理論を絞っていきます。そのためのフィルターには様々なものがあります。

  1) 例えば、基準01-06
  2) 例えば、観測事実と一致するか否か?
  3) 例えば、メカニズムを説明できるか否か?

 観測事実との一致は自然科学理論の最終フィルターと言えますが、基準01-06はその前にかけるフィルターです。端的に言えば観測事実との一致を調べるのは非常に困難な場合も多いので、遥かに簡単な基準01-06で一次スクリーニングをかけるのです。

 まず基準05でフィルターをかけると、
  「太陽が昇る∧太陽が昇らない」は排除されます。
  熱力学第2法則は排除されません。

 次に3)のフィルターをかけると、Kenさんの考えによれば(私の見解は保留)、
  熱力学第2法則は排除されます。

 以上。


 さて現在の議論は基準01-06に関するものであり、「メカニズムを説明できるか否か?」というフィルターに関するものではありません。基準01-06を適用する際には、観測との一致というフィルターの是非は無関係であることは、既にKenさんと私で合意していました。同様に、「メカニズムを説明できるか否か?」も無関係です。

 これが[>>154]の私の最重要な趣旨です。

 冒頭の言葉を別の言葉で繰り返せば、[>>154]で「そんな自然科学理論は存在しえない」と書いたのは、【基準05を適用する前に】「Kenさんや私のようにまともな科学観を持っている者が提唱するような理論」という別のフィルターをかけているから、存在し得ないという結論になったのです。


 ちなみに「太陽の運行は太陽神アポロンの意思によるという理論」の場合は、基準01-06はパス、「メカニズムを説明できるか否か?」もパス、「観測事実と一致するか否か?」でパスしないということになると思います。直接的に観測事実と不一致というよりも、既知の科学的事実と相容れないというべきかも知れませんが、似たようなものと考えていいでしょう。

 もっともメカニズム・フィルターの場合は、どの程度までなら説明したことになるのかという基準が曖昧なように思えますので、わかりませんが。

158Ken:2021/09/11(土) 13:28:26 ID:l3c2r2bk
>>157

問題はここですね。

>基準05でフィルターをかけると、
>「太陽が昇る∧太陽が昇らない」は排除されます。
>熱力学第2法則は排除されません。

結論のみを語っておられますが、私が尋ねているのは、結論にいたる筋道なのです。

第2法則は「エントロピーが減少することはない」と主張しますが、1方向にのみ進行する不可逆変化は、初期状態がどうやって生じたのかという問題を避けられません。初期状態を生じるには、不可逆変化でありえないとされる逆行事象が必要だからです。その逆行事象が、エントロピーの減少です。

ゆえに、「エントロピーが減少することはない」と「エントロピーが減少することはある」の両方が正しいことになる。これが「P∧¬P」で、基準05のフィルター違反ではありませんか、と尋ねています。

これに対してdiamonds8888xさんは、過去に第2法則が成立しない時期があったという(a2)を想定して、つまり、今の私たちが見る教材には記載のない条件を持ち出して、「P∧¬P」には該当しないといわれます。そうなると2つの疑問が生じます。

1つは、「P∧¬P」に該当しないのはdiamonds8888xさんが考える第2法則で、現在の教材で記述される、(a2)を含まない第2法則は、「P∧¬P」に該当するのではないかということです。旧スレッドで述べたように、ファインマンもアジモフも、エントロピーの起源問題を指摘しながら、(a2)などは想定していません。diamonds8888xさんの考えはともかくとして、今の学校で教えている第2法則は、基準05違反ではないのですか?

2つめは、diamonds8888xさんの考えに直接的に関するもので、現在の議論の核心です。第2法則が過去には成立しなかったという、現在の知識体系では説明不能の想定が許されるのなら、同じものは1つの場所にしか存在できないという、これまた現在の知識体系では説明不能の想定が許されるのではありませんか?

問題は、「太陽が昇る∧太陽が昇らない」と熱力学第2法則に、どうやって「差をつける」のか、ということです。問題はこの2つのあいだの

  差

なのです。一方は基準05違反でフィルターにかけられるが、他方は違反ではなくフィルターにかけられないという結論を導けるでしょうか?

再度整理しましょう。

[熱力学第2法則]
  「エントロピーが減少することはない∧エントロピーが減少することはある」は基準05違反
  過去に第2法則が成立しなかったと想定すれば、矛盾ではなくなる

[太陽の2つの速度]
  「太陽が昇る∧太陽が昇らない」は基準05違反
  同じものが2つの位置に存在できると想定すれば、矛盾ではなくなる

159Ken:2021/09/11(土) 15:05:27 ID:l3c2r2bk
こちらの掲示板は、投稿後の修正ができないのが難点ですね。このように、別投稿で修正するしかありません。とにかく、誤りを直しておきます。

>>158
[誤]
2つめは、diamonds8888xさんの考えに直接的に関するもので、現在の議論の核心です。第2法則が過去には成立しなかったという、現在の知識体系では説明不能の想定が許されるのなら、同じものは1つの場所にしか存在できないという、これまた現在の知識体系では説明不能の想定が許されるのではありませんか?

[正]
2つめは、diamonds8888xさんの考えに直接的に関するもので、現在の議論の核心です。第2法則が過去には成立しなかったという、現在の知識体系では説明不能の想定が許されるのなら、同じものが2つの場所に存在できるという、これまた現在の知識体系では説明不能の想定が許されるのではありませんか?


「1つの場所にしか存在できない」を「2つの場所に存在できる」に修正しました。

160diamonds8888x:2021/09/12(日) 07:43:56 ID:Qix9q/lA
>>158,>>159
 まず、>>157全体でKenさんが同意できる部分を明示してください。共通理解がはっきりしないと説明ができません。

 全体の流れは認めるけれども、「3) 例えば、メカニズムを説明できるか否か?」を考慮しなくても、基準05の適用だけで熱力学第2法則も排除されるという考えですか?

 「現在の知識体系では説明不能の想定」というのは「現在の知識体系ではメカニズムを説明不能の想定」という意味なんですよね? 私には明らかに「3) 例えば、メカニズムを説明できるか否か?」というフイルターをも併用しているように見えるのですが?

161Ken:2021/09/12(日) 09:40:53 ID:l3c2r2bk
>>160
>「3) 例えば、メカニズムを説明できるか否か?」を考慮しなくても、基準05の適用だけで熱力学第2法則も排除されるという考えですか?

最も重要な問題提議は、メカニズムを考えず、基準05のような純粋数理論だけで、自然科学理論を判定できますか? ということなのですが。

「P∧¬Pはありえない」という数理論で、自然科学理論を判定するには、どういう事象がPに該当し、どういう事象が¬Pに該当するかを、はじめに決めねばなりません。ですが、その段階で、必ずメカニズムが関与するはずでは?

たとえば、今の私たちが支持する物理知識体系では、「太陽が昇る∧太陽が昇らない」は「P∧¬P」に該当するでしょう。しかし、そこには「同じものは1つの場所にしか存在できない」という、私たちが「法則a」と呼んできた前提があるのです。

その前提が破れ、同じ太陽が2つの場所に存在できるのなら、昇ると昇らないという2つの状態が並立できます。それは、今の物理知識体系では否定されますが、数理論としては可能なのです。可能であると示すために考えたのが、旧スレッド840で出した「star_X」です。数理論として不可能なことなら、star_Xのような変数構造を定義できません。

もしも「法則a」が正しく、1つの太陽が1つの位置にしか存在できないなら、同じ840で出した「star_A」のような変数構造になります。その場合は、「太陽が昇る∧太陽が昇らない」は「P∧¬P」に該当し、基準05で正しくないと判定されるでしょう。

熱力学第2法則も同じです。エントロピー減少はありえないという、物理知識体系を前提にすることで、起源問題が生じ、否定されたはずのエントロピー減少がありえるという結論になってしまいます。これが「P∧¬P」です。エントロピー減少はありえるという前提から出発するなら、「P∧¬P」にはなりません。それこそがdiamonds8888xさんの指摘ですよね。

このように、基準05を物理的なメカニズムと切り離した形で、判定に用いることはできないのではありませんか、と尋ねています。

162diamonds8888x:2021/09/12(日) 14:43:11 ID:Qix9q/lA
>>161
まず、>>157全体でKenさんが同意できる部分を明示してください。

163Ken:2021/09/13(月) 22:33:27 ID:l3c2r2bk
>まず、>>157全体でKenさんが同意できる部分を明示してください。

現状では、納得できる部分はない、というしかありません。diamonds8888xさんの論点は、メカニズムを考える前に、数理的検証だけで排除される命題がある、ということですよね。

>1) 例えば、基準01-06
>2) 例えば、観測事実と一致するか否か?
>3) 例えば、メカニズムを説明できるか否か?

私が指摘しているのは、自然科学理論は、「P∧¬P」のような数理論だけでは判定できない、ということです。数理論を用いるには、必ずなにかの前提を置かねばならず、その前提は、数理論ではなく物理的な知識体系にに基づくメカニズムなのです。たとえば、「太陽が昇る∧太陽が昇らない」を、「P∧¬P」と見なせるのは、同じ物体が複数の場所に存在できない、という前提があるからです。

そして、ここが最重要点ですが、diamonds8888xさんの主張に従って、説明不能のメカニズムを想定してもよいのなら、それは、構築されてきた知識体系を無視してもよいということです。むろん「同じ物体は複数の場所に存在できない」も無視されます。

そうなると、「太陽が昇る∧太陽が昇らない」を「P∧¬P」とみなすことはできません。それどころか、どんな命題も「P∧¬P」とはみなせないでしょう。

そもそも、diamonds8888xさんは、この立場に立つことで、熱力学第2法則が「P∧¬P」に該当しないと主張をされたというのが、私の理解です。説明不能のメカニズムとして出されたのが「a2:過去には第2法則は成立しなかった」というものです。

164diamonds8888x:2021/09/17(金) 20:53:56 ID:Qix9q/lA
>>163
>現状では、納得できる部分はない、というしかありません。

 フィルター1),2)を適用すること自体が納得できないということなのですか? でもフィルター2)は最終的に適用して理論が正しいことを調べるフィルターですよ? 由緒ある経験主義のフィルターですよ?

 それともフィルター1),2)を適用すること自体には納得するけれど、
 要するに、フィルター1),2)に先立ってフィルター3)を適用するべきだとの主張だと理解してよいですか?

 「納得できる部分はない」ということは「フィルター1),2)を適用すること自体が納得できない」と取れますが、本当ですか?
 フィルター2)は、フィルター1)や3)の後で、最終的に適用するのが普通ではないでしょうか? いわゆる経験則の場合は、ある程度の観測事実を使いますから、そうでもありませんが。


>diamonds8888xさんの論点は、メカニズムを考える前に、数理的検証だけで排除される命題がある、ということですよね。

 その理解でよろしいです。が、Kenさんは、「排除」「判定」「証明」「導く」等の区別をしていますか? なぜ訊くかというと、Kenさんは次のように言っているからです。

>>143
>「P∧¬Pは不可能」という数理論のみを根拠にして、「太陽が正の角速度をもつ∧太陽がゼロ以下の角速度をもつは不可能」という自然科学理論を、証明できるか

>>113
>基準05で論じているのは、「P∧¬Pは不可能」という数理論から、「太陽が正の角速度をもつ∧太陽がゼロ以下の角速度をもつは不可能」という自然科学理論を導くことの是非のはずです。

>>163,>>161
>最も重要な問題提議は、メカニズムを考えず、基準05のような純粋数理論だけで、自然科学理論を判定できますか? ということなのですが。

 「世間一般の普通の言葉」では、「判定」とは「排除」するか否かを決める行為です。「証明」や「導く」は理論が正しいことを確認する行為です。基準01-06は「判定」や「排除」の手段のひとつであり、「証明」「導く」の手段ではありません。

 「証明」「導く」等が単なる言葉の間違いであったなら、それで話はおしまいで、今後は注意してください、だけですけどね。

165diamonds8888x:2021/09/17(金) 20:56:19 ID:Qix9q/lA
>>163
>現状では、納得できる部分はない、というしかありません。

 Kenさんが納得していないのは以下の点ではないのですか?

>>157
>まったくフィルターのかかっていない状態では、どんな理論も存在しえます。どんなに非論理的理論でも、「へそ理論」でも、「太陽の運行は太陽神アポロンの意思によるという理論」でも。

 Kenさんは、提唱者が理論を立てる際に、または理論を立てる前に、提唱者自身が「メカニズム」というフィルター3)をかけるべきだと主張しているように読めるのですが、違いますか? 以下の言葉は、そのように読めますけれど?

>そして、ここが最重要点ですが、diamonds8888xさんの主張に従って、説明不能のメカニズムを想定してもよいのなら、それは、構築されてきた知識体系を無視してもよいということです。むろん「同じ物体は複数の場所に存在できない」も無視されます。

 ここで「説明不能のメカニズムを想定する」のは理論の提唱者であり、理論を立てる際に想定するのですよね?

166Ken:2021/09/18(土) 00:04:10 ID:l3c2r2bk
尋ねられたことには答えるように努めてきましたが、どうしても意図するところが伝わりにくいのなら、具体例にフォーカスしてはどうでしょうか? 私は、

*熱力学第2法則(エントロピーは不可逆的に増大する)
*太陽が昇る∧太陽が昇らない

この2つの命題では、一方のみが基準違反という、差をつけることができないのではありませんか、と尋ねています。最も明確にそれを述べたのが、直近では>>155でしょう。

そこでお尋ねしたように、もしもdiamonds8888xさんが、

「太陽が昇る∧太陽が昇らない」は基準05違反であるが、熱力学第2法則は違反ではない

と考えておられるのなら、両者の差はどこからくるのかを、語っていただけませんか?

それによって、メカニズムの話も、数理的検証の話も、すっきりと意味が通じ、私の問題提議も明らかになると思うのですが。

167diamonds8888x:2021/09/20(月) 15:24:33 ID:Qix9q/lA
>>166,>>158,>>159
 まずは熱力学第2法則と太陽矛盾理論とを敢えて平等に扱う書き方をします。
 Kenさんの議論は大まかには4つの理論を比較しているものです。

 太陽矛盾理論1(Sun1)
  1)太陽が正の角速度を持つ∧太陽がゼロ以下の角速度を持つ
  2)太陽の角速度は通常の定義、つまり1つの値のみ持つ

 太陽矛盾理論2(Sun2)
  1)太陽が正の角速度を持つ∧太陽がゼロ以下の角速度を持つ
  2)太陽の角速度は同時に2つの値を持つ

 熱力学第2法則1(Ent1)
  1)熱力学第2法則。閉鎖系のエントロピーは減少しない。
  2)熱力学第2法則は、過去には成立しない時があった。

 熱力学第2法則2(Ent2)
  1)熱力学第2法則。閉鎖系のエントロピーは減少しない。
  2)熱力学第2法則は、どれぼど遠い過去でも成立する。


 [>>157]の手順を当てはめて見ましょう。まずフィルターをかける前は4つの理論のどれもがスタート台に立っています。まだかけていないのだから当然です。

 基準05でフィルターをかけてみます。

  (Sun1)は排除されます。ここは誰も反対しないでしょう。

  (Sun2)は、Kenさんの考えを入れてパスすることにしておきます。
  ただし(Sun2)がパスする理由は、注意が必要です。

  (Ent1)はパスします。

  (Ent2)は不明です。さらに追加する仮説により、排除されることもパスすることもあります。


 【重要】いずれにせよ、基準05がフイルターの役目を果たしたことは明らかです。


 (Sun2)がパスする理由について議論になったのが、旧掲示板【疑似判別1】の(886-941)ですが、今思えば基準05の是非には無関係な議論でした。ただし、この議論の中でKenさんのアプローチのいくつかが「世間一般の正しいアプローチ」とは異なることが明らかになったのも事実でした。

 熱力学第2法則の議論も同様に、今思えば基準05の是非には無関係な議論でした。が、Kenさんのアプローチのいくつかが「世間一般の正しいアプローチ」とは異なることが明らかになったのも事実でした。特に次の点ですね。
  現在の熱力学第2法則が(Ent2)だと決めつけている。
  (Ent2)なら基準05をパスしないと決めつけている。

 あまりにも「世間一般の正しいアプローチ」とは異なるのでついつい深みにハマりましたが、基準05の是非には無関係な議論でした。

168diamonds8888x:2021/09/20(月) 15:26:13 ID:Qix9q/lA
>>166,>>158,>>159
 熱力学第2法則と太陽矛盾理論との違いがはっきりする書き方をします。
 まず熱力学第2法則から。

 熱力学第2法則1(Ent1):閉鎖系のエントロピーは減少しない。(注1)
  補足a;既知の自然科学理論はすべて正しい (注2)
  補足b1;適用範囲はビッグバン以降とする (注3)
  補足c;閉鎖系のエントロピーは最小値を持つ<=統計熱力学から

 基準05でフィルターをかけると、パスする。

 フィルター2)[観測との整合]をかけると、パスする。 (注4)


 さて、熱力学第2法則2(Ent2):閉鎖系のエントロピーは減少しない。
  補足a;既知の自然科学理論はすべて正しい (注2)
  補足b2;適用範囲は無制限の過去も含む
  補足c;閉鎖系のエントロピーは最小値を持つ<=統計熱力学から

 基準05でフィルターをかけると、パスしないことがあり得る。

 さてここで(Ent1)と(Ent2)との違いは補足b1と補足b2との違いであり、理論の適用範囲が違っていることです。この場合は適用範囲は時間軸上の違いですが、例えば空間的違いや、相対速度の違いなども適用範囲の違いだし、生物種の違いなど適用範囲の違いになります。

 さて「世間一般の正しいアプローチ」では、理論には適用範囲があるものでありその範囲外では正しくない可能性は、どんな理論にもあると考えます。
 別の言い方をすれば、一応はどんな範囲までも適用できると想定するかも知れないが、それは観測で決着を付けるべき問題だと考えます。

 そして熱力学第2法則の場合は無制限の過去に適用しようとすると矛盾が生じる可能性があります。これは多くの物理学者にも認識されていて矛盾を回避する理論が色々と提案されています。
  =>別発言参照[>>169]

 【重要】理論に適用範囲があり、適用範囲外では破綻することがあるのはよくあることであり、取り立てて騒ぐようなことではありません。

169diamonds8888x:2021/09/20(月) 15:27:52 ID:Qix9q/lA
>>168
 熱力学第2法則2(Ent2)に対する現代物理学者達の模索です。彼らはどうしているかと言えば、大きくは2つの方向でしょう。
   a)過去の時点での何らかの仮説を導入する
   b)熱力学第2法則は過去のその時点では破綻すると考える
 bの方向というのは[>> ]の見方で言えば、(Ent2)は矛盾があるとして廃して(Ent1)のみを採用するということになります。ただ実際にはaの方向が多いようにも見えます。一応、ざっと見つけた限りのものを例示しておきましょう。

Ref-1) ttp://www-utap.phys.s.u-tokyo.ac.jp/~suto/myresearch/rigaku-cluster080724.pdf
須藤 靖『宇宙の始まりと終わり』
p13 膨張によって生み出された膨大な空間にエントロピーを捨てる
(詳しくは 杉本大一郎著 『いまさらエントロピー?』 を参照
p14-15 非平衡重力系としての膨張宇宙のエントロピー
日経サイエンス2008年9月号「時間の矢の宇宙論的起源」S.M.Carroll
 [ttps://www.nikkei-science.com/page/magazine/0809/200809_040.html]

Ref-2) file:///C:/Users/MXD01/AppData/Local/Temp/SU10003000008.pdf
時間の物理学 - 吉村 高男

Ref-3) 雑誌『ニュートン』2021.10,p76
なぜ宇宙がエントロピーの低い状態で生まれたのかはいまだにわかっていません。

 注意したいのは、Ref1-3 では宇宙誕生(宇宙開闢)以前の時間は無視していることです。特にRef-1のp3-4。すなわち「過去は有限である(世界は過去のある時点から始まった)」という命題は「世間一般の正しいアプローチ」では普通に採用されているのです。
 参考)旧掲示板【疑似判別1】の917,915,878等

 もちろん泡宇宙仮説のように我々の宇宙の始まり以前にも時間があったという仮説もあります。
 Kenさんは「過去は有限である(世界は過去のある時点から始まった)」という命題を「観測されたことも、既知の理論でメカニズムを説明されることもない想定」と述べており、確かにその通りですが、対立仮説である以下の仮説もやはり「観測されたことも、既知の理論でメカニズムを説明されることもない想定」であり、対等なものです。
  「過去は無限である」「過去には有限な最初の時点というものはない」
  「過去には果てがない」

 いずれも「観測されたことも、既知の理論でメカニズムを説明されることもない想定」である複数の対立仮説の中のどれかひとつだけを最初から想定すべき理由は何もありません。である以上は、それらは対等に扱うのが「世間一般の正しいアプローチ」です。

 あと、次のような理論もありますね。他にも探せば色々あるでしょうね。

Ref-4) ttps://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784105065911
 『宇宙の始まりと終わりはなぜ同じなのか』
ペンローズ,ロジャー【著】〈Penrose,Roger〉/竹内 薫【訳】

170diamonds8888x:2021/09/20(月) 15:31:21 ID:Qix9q/lA
>>168,>>166,>>158,>>159
 次に、太陽矛盾理論です。

 太陽矛盾理論1(Sun1)
  1)太陽が正の角速度を持つ∧太陽がゼロ以下の角速度を持つ
  2)太陽の角速度は通常の定義、つまり1つの値のみ持つ

 基準05でフィルターをかけると、パスせず排除される。

 太陽矛盾理論2(Sun2)
  1)太陽が正の角速度を持つ∧太陽がゼロ以下の角速度を持つ
  2)太陽の角速度は同時に2つの値を持つ

 基準05でフィルターをかけると、パスすると解釈する余地ができる。(注1)

 【重要】さて、熱力学第2法則と比較すると、
   (Sun1)「パスしない」と(Ent2)「パスしない場合あり」が同類=>基準05違反(厳密には不正確(注2))
   (Sun2)「パスすると解釈可能」と(Ent1)「パスする」が同類=>基準05違反ではない(厳密には不正確(注2))

 (Ent1)と(Ent2)とは適用範囲が異なるだけで、それ以外の仮説は完全に同一であり、同一理論とみなせます。ゆえに「熱力学第2法則は無限の過去に適用しようとすると矛盾が生じうるのではないか?」という問題意識は妥当なものであり、専門家達も追求しています。
 そして適用範囲外が存在する可能性は、あらゆる理論に言えることです。

 (Sun1)と(Sun2)とは、同時に持ちうる角速度の数に関して全く異なる仮定を持つ理論であり、完全に異なる理論です。(Ent1)と(Ent2)とは「補足a;既知の自然科学理論はすべて正しい」という部分が完全に同一ですが、(Sun1)と(Sun2)とは異なります。(Sun2)は「既知の自然科学理論とは異なる仮定」を取り入れています。(Sun1)と(Sun2)との是非は、別個に検討するべき問題です。

 うん? 他に説明することもなさそうな。

 【重要】以上のように、私が次のように考えている[>166]、というのは、(Kenさん流の理解に基づくならば)不正確です。
「太陽が昇る∧太陽が昇らない」は基準05違反であるが、熱力学第2法則は違反ではない


-----------------------
注1) 「正の角速度を持つ」等の文言に2義性が出るために曖昧になるだけの話だが、Kenさんの心が受け付けないみたいだから、ひとまず留保。
注2) どのように不正確なのは散々議論してきたけど、理解できないみたいたがら、ひとまず留保。

171diamonds8888x:2021/09/20(月) 16:06:37 ID:Qix9q/lA
>>170,>>169,>>168,>>167
 一番わかりやすいであろう論点だけまとめます。他の論点も無視はしないでね。

>>166,>>155
> *熱力学第2法則(エントロピーは不可逆的に増大する)
> *太陽が昇る∧太陽が昇らない

> この2つの命題では、(以下略)

 Kenさんが比較して論じているのは、2つの命題ではなく、4つの理論です[>>167]。
 正確には、1つの理論で適用範囲が異なる2つの場合[>>168]と、全く異なる2つの理論[>>170]とを論じています。

 「この2つに関して[>>155]」ではなく「この4つに関して」でなくては答えが出ないのです。

172Ken:2021/09/20(月) 23:37:41 ID:l3c2r2bk
私は「太陽が昇る∧太陽が昇らない」と熱力学第2法則に、どうやって差をつけるのかと尋ねましたが、回答いただいたことの要点は、エントロピーの減少は不可能とはいえないから第2法則はP∧¬Pではない、ということなのでしょうか? それなら、以下の質問をさせてください。

(1)エントロピー減少の可能性
>>169で紹介された文章を読みました。

まず、須藤靖『宇宙の始まりと終わり』ですが、「膨大な空間にエントロピーを捨てる」に続いて「ただし全系のエントロピーは増える」と書かれています。これを読めば、エントロピーが減少するのは一部の空間においてで、全体系ではないといっています。ですが、エントロピーが不可逆的に増大するのは閉鎖系での話で、エントロピーの捨て場所があるのなら、閉鎖系とはいえません。それなら宇宙論などもちださなくても、冷蔵庫もエアコンも外部にエントロピーを捨ててます。

起源問題はあくまでも閉鎖系、つまり「外の世界」を含めた全体系のエントロピーがなぜ減ったのかを、考えねばなりません。

「時間の矢の宇宙論的起源」は、これだけでは抽象的すぎて、何をいってるのか分かりませんが、「私たちの宇宙は多宇宙(マルチバース)の1つにすぎず,他の宇宙の中には時間が未来から過去に流れるものも存在する」が、マルチバースの他の宇宙にエントロピーを捨てることで、私たちの宇宙のエントロピーが減るという意味なら、上と同じ問題があります。閉鎖系とみなせるのはマルチバース全体ですから、そのエントロピーをどこに捨てるのかという問題を生じるでしょう。

どちらの説明も、ただ問題を先送りしてるだけと、私には思えるのですが。

「時間の物理学 - 吉村高男」はURLではなく、diamonds8888xさんの内部ディレクトリが貼り付けられていませんか?

『宇宙の始まりと終わりはなぜ同じなのか』は、アクセスできるページでは、エントロピー減少のメカニズムが語られていません。

(2)成立時の熱力学第2法則
本スレッドの課題は、基準違反になるのはどういう理論であるか、になります。起源問題という第2法則の矛盾が、ビッグバン理論やマルチバース理論で解消され、基準05違反にはならないとしましょう。

ですが、第2法則が登場したのは19世紀で、ビッグバン理論やマルチバース理論は20世紀の産物です。それなら、ボルツマン等が第2法則を確立してから数十年のあいだは、基準05違反の理論が支持されていたことになるのでしょうか?

(3)基準05は数理的フィルターのはず
私は>>163で、

>メカニズムを考える前に、数理的検証だけで排除される命題がある、ということですよね

と尋ね、>>164で、

>その理解でよろしいです

と回答がありました。

さて、矛盾を解消するために上で紹介されたのは、どれも数理ではなく物理の話です。言い換えれば、第2法則には数理的な矛盾は、もともとなかったのだという論旨になっていると思われます。(私は矛盾があると考えますが、ここでは、ないものと仮定しましょう)

ですが、数理レベルの矛盾がないのは、太陽の2つの速度もそうなのです。

>>167
(Sun1)太陽の角速度は通常の定義、つまり1つの値のみ持つ
(Sun2)太陽の角速度は同時に2つの値を持つ

どちらでも数理的な矛盾はありません。とくに(Sun2)に矛盾がないことを示すのがstar_Xで、このような変数構造を定義できることが、数理的な矛盾はないことを証明します。数理的検証を行なう基準05のフィルターでは、やはり両者に差はないという結論になりませんか?

以上の(1)(2)(3)のそれぞれに回答をいただけますでしょうか?

173Ken:2021/09/22(水) 22:03:33 ID:l3c2r2bk
>>172の(3)を補足説明します。基準05は物理考察以前の、純粋数理によるフィルターという前提に立って、

「エントロピーは不可逆的に増大する」(熱力学第2法則)
「太陽が昇る∧太陽が昇らない」

という2つの命題を検証します。結論を先にいうと、第2法則には数理的な矛盾があるが、「太陽が昇る∧太陽が昇らない」には矛盾はない、と私は考えています。

数理的な矛盾の有無を判定するには、何度か述べましたが、コンピュータ・シミュレーションで実現できるか、を考えるのがよいと思います。シミュレーションでは、物理的な知識体系を無視できても、数理を無視した事象は実現できないからです。

例えば、地球上の重力加速度を5m/s²と想定して、落下をシミュレートすることはできます。重力加速度が半分になっても大気密度は変わらないという、物理法則を無視したシミュレーションも可能です。(旧スレッド837参照)
しかし、1+1という計算の結果を2以外の数にすることはできません。

そこで「太陽が昇る∧太陽が昇らない」ですが、star_X以来繰り返し述べたように、1つの物体に2つの位置を持たせ、独立して変化させることは、コンピュータで実現できるのです。その上で、一方は座標値が増大し、もう一方は増大しなければ、「昇る∧昇らない」が実現していることになります。

「エントロピーは不可逆的に増大する」はどうでしょうか? エントロピーを変数Sで表し、時間を過去に遡るほどSが小さくなる、というプログラムを走らせると、やがてS=0になります。しかも、>>120で述べたように、S=0になるのは有限な過去であり、時間そのものは、さらなる過去があるのです。エントロピーと時間は独立した変数ですから。

そうなると、さらなる過去には、Sは減少するか、すくなくとも不変でなければなりません。これが、不可逆的に増大するという、最初の命題と矛盾するのであり、最初の命題を維持したままでは、シミュレーションで実現できません。ゆえに、P∧¬Pではないか、というのが私の見解です。

遠い過去に第2法則が成立しなかったと想定すれば、たしかに矛盾ではなくなるでしょう。でも、それは物理の話であり、数理的検証である基準05の対象外ではないのでしょうか?

174diamonds8888x:2021/09/24(金) 05:39:17 ID:Qix9q/lA
>>172,>>173
 吉村高男(東京理科大)『時間の物理学』はこちらから、項目「ファイル」にあるURLへどうぞ。私のではないけど内部ファイルになるんでしょうね。
[ttp://ypir.lib.yamaguchi-u.ac.jp/tr/Detail.e?id=10220200525150817]

(1)本人にお訊きください。別に確定した定説じゃないんですから、疑問も難点も色々あるのは当然でしょう。いちいち私が説明できません。
 一応言っとくと、「外の世界」を含めた全体系が閉鎖系だという証拠も必然性もありませんよ。それが「世間一般の普通のアプローチ」です。

(2)
>ボルツマン等が第2法則を確立してから数十年のあいだは、基準05違反の理論が支持されていたことになるのでしょうか?

  十分に過去の時点以降では基準05違反ではありません。=>(Ent1)
  遥か過去の矛盾可能性が何時から意識されたのか私は知りません[=>(Ent2)]。知りたきゃ自分で調べたら。なお先に書いたように、エントロピーに最小値ゼロがあるという理解は統計力学以降という点は、議論の結果は同じとはいえ、抑えておいてね。

 (3)
>矛盾を解消するために上で紹介されたのは、どれも数理ではなく物理の話です。言い換えれば、第2法則には数理的な矛盾は、もともとなかったのだという論旨になっていると思われます。

 数理と物理を峻別して、何を言いたいのかわかりませんが?
 フィルタをかける対象はすべて自然科学理論「物理の話」です。フィルタ自身は数理(論理も含む)です。
 
  (Ent1)はパスします。(数理的な矛盾はない)
  (Ent2)は排除されることもパスすることもあります。(数理的な矛盾はありうる)

 第2法則には2つあると強調してるでしょ? 「太陽が昇る∧太陽が昇らない」も2つあると強調してるでしょ? 別の2つを一緒にしないでください。[>>171]のまとめを何故に無視するのですか?

>「この2つに関して[>>155]」ではなく「この4つに関して」でなくては答えが出ないのです。

175diamonds8888x:2021/09/24(金) 05:48:13 ID:Qix9q/lA
>>173 【念押し】 [>>174]の補足

>「エントロピーは不可逆的に増大する」(熱力学第2法則)
>「太陽が昇る∧太陽が昇らない」

>という2つの命題を検証します。

 2つじゃなくて4つです。

176Ken:2021/09/24(金) 23:07:45 ID:l3c2r2bk
>>174
>「外の世界」を含めた全体系が閉鎖系だという証拠も必然性もありませんよ。

全体系は必然的に閉鎖系でしょう。閉鎖系でなく、外部との間でエネルギーやエントロピーの移動があるなら、それは「外部」があるということで、全体ではなくなります。「内部」と「外部」を合わせて全体ですから。

一部の空間を切り出してエントロピーの減少が観測されるのは、冷蔵庫やエアコンの例がありますが、それで第2法則が破れているとは誰もいいません。第2法則が成立しない状態があるとしたら、エントロピーを外に捨てることなく、減少することであるはずです。起源問題の解決には、それが必要なのです。

エントロピーを「外部」に捨てることで「内部」のエントロピーが減っても、それなら「外部」を含めた全体系のエントロピーはなぜ減ったのかと、問題を先送りするだけです。これは、最初に起源問題を持ち込んだ時から、私が言い続けていることです。

>遥か過去の矛盾可能性が何時から意識されたのか私は知りません

どれだけ遅くても、ファインマンやアジモフが起源問題を指摘した1960年代には意識されていたはずです。2人以外でも「不可逆変化」というものを真剣に考える人なら、思い至らないはずがありません。それでも問題にされなかったのなら、基準05そのものが基準ではなかったか、もしくは基準05に違反してることに気づかなかっただけでしょう。気づこうが、気づくまいが、違反に変わりはないはずです。

>第2法則には2つあると強調してるでしょ?

>>168より、
>(Ent1):補足b1;適用範囲はビッグバン以降とする
>(Ent2):補足b2;適用範囲は無制限の過去も含む
>(Ent1)と(Ent2)との違いは補足b1と補足b2との違いであり、理論の適用範囲が違っていることです。
>「世間一般の正しいアプローチ」では、理論には適用範囲がある

適用範囲の考え方自体を否定してるのではありません。たとえば、ある範囲までなら相対論ではなく、ニュートン力学を適用できるでしょう。たしか以前にその例を挙げらておられたのでは?

でも、ニュートン力学の適用範囲は、なぜそれが適用範囲なのかが説明されています。相対論の変換式に「1-v²/c²」という項があり、v(物体の速度)がc(光速)よりも十分に小さければ、「1-v²/c²」を「1」とみなしても問題ない、というものです。

なぜ第2法則の適用範囲がビッグバン以降かの説明はありますか? 上で述べたように、「エントロピーを外に捨てる」のでは、説明にならないと思うのですが。

177diamonds8888x:2021/09/25(土) 06:00:39 ID:Qix9q/lA
>>176
>なぜ第2法則の適用範囲がビッグバン以降かの説明はありますか? 

【第1の論点】
 今は基準01-06によるフィルタの是非がテーマです。「説明がなくてはいけない」とかいうフィルタの是非がテーマではありません。ゆえに「説明はありますか?」という問いは、本論のテーマではありません。
 参照=>[>>165]

【第2の論点】
 単に(Ent1)と(Ent2)の2つの可能性の両方を平等に挙げているだけです。

 なぜ(Ent2)だけを優遇するかの説明はありますか? 言い換えると、なぜ第2法則がビッグバン以前にも適用できるかの説明はありますか?

 そもそも適用できないかも知れない説明らしきものは、Kenさん自身が述べているでしょう? どこまでも昔に適用したら矛盾が生じるのだと。適用したら矛盾が生じるから適用しない、というのは立派な説明です。


【他】
 なお(1)(2)は本筋ではないので省略です。無駄な議論はやめ。

178Ken:2021/09/25(土) 12:16:11 ID:l3c2r2bk
>なぜ(Ent2)だけを優遇するかの説明はありますか? 言い換えると、なぜ第2法則がビッグバン以前にも適用できるかの説明はありますか?

問題は、なぜビッグバンを境界点として、前後に分けるのか、ということなのです。これまでの説明をうかがう限りでは、ビッグバンが外部にエントロピーを捨てることで、内部のエントロピーが減少した、という論旨と思われますが、冷蔵庫やエアコンも外部にエントロピーを捨てます。ビッグバンが起こるのと、冷蔵庫の電源を入れるのは、同じではありませんか。

ビッグバンというと、根源的な宇宙創世という印象を持つ人が多いのでしょうけど、もし「外の世界」なり「マルチバース」なりが存在するなら、ビッグバンといえども、ローカル事象になるのです。全体系を対象とする、起源問題の解決にはならないと思います。


>適用したら矛盾が生じるから適用しない、というのは立派な説明です。

ビッグバン以前に適用すると、エントロピーが不可逆的に増大するという理論と矛盾するから、適用しない

ということですね。でも、それなら、

「同じものは1つの場所にしか存在できない」を適用すると、「太陽が昇る∧太陽が昇らない」と矛盾するから、適用しない

もOKになりませんか?

命題を「P∧¬P」にする前提は、「P∧¬P」にするという理由で適用しない、というのなら、あらゆる命題が基準05をパスしてしまいます。

つまり基準05には存在理由がない、ということです。

179diamonds8888x:2021/09/28(火) 06:03:30 ID:Qix9q/lA
>>178

>あらゆる命題が基準05をパスしてしまいます。

 違います。確実にパスするのは4つの理論のうちの1つ(Ent1)だけです。
 あと1つ(Sun2)は文言上はパスします。文言の定義が怪しいのだけど。
 特に1つ(Sun1)は確実にパスしません。

 なお命題と理論は違いますから気をつけてください。

 命題は単一の文です。理論は普通は複数の命題からなります。ニュートン力学などが良い例です。まあ複数の文を∧でつないで1つの文にすればいいだけですけど、命題という言葉を使うことで、つい示した文のみが理論のすべてと勘違いするかも知れませんからね。


 そして、[>>157,>>165]をちゃんと理解してますか?
 フィルターは「どんな理論も存在しえる状態」から順番にかけていきます。

180Ken:2021/09/28(火) 22:30:18 ID:l3c2r2bk
>(Sun2)は文言上はパスします。文言の定義が怪しいのだけど。
>特に1つ(Sun1)は確実にパスしません。

では、結局、最初に基準05違反の例に挙げられた、(Sun1)でも(Sun2)でもない、何も付帯条件のつかない

太陽が昇る∧太陽が昇らない

は、違反ではないという合意が得られたのでしょうか?

>確実にパスするのは4つの理論のうちの1つ(Ent1)だけです。

>熱力学第2法則1(Ent1)
>1)熱力学第2法則。閉鎖系のエントロピーは減少しない。
>2)熱力学第2法則は、過去には成立しない時があった。

そうなると、第2法則の過去の不成立を言わない場合を、どう評価するかです。私が知る限り、そんな不成立に言及する教科書はありません。ファインマンとアジモフは、エントロピーの起源問題は指摘するのに、その解となる、過去の法則不成立を語りません。

>>169で紹介された文献も、第2法則が成立しなかったという論旨ではなく、「外部」を想定し、私たちの宇宙を冷蔵庫に見たてるだけです。起源問題の解になりません。

これらは基準05に違反していますか?

お尋ねしたいのですが、diamonds8888xさん御自身以外の文章で、第2法則が過去に成立しなかったから、起源問題はないという記述を、見たことがありますか? 「世間一般」と言われるからには、そのような解釈は、世に溢れているのでしょうか?

それほど常識的な見解なら、エントロピーを外に捨てたなどと言わず、閉鎖系のエントロピーが減少したと言えば、すっきりするのではありませんか? 熱力学第2法則は、「閉鎖系のエントロピーは増大する」ではなく「閉鎖系のエントロピーは増大も減少もする」と、言い直すべきではないでしょうか?

181diamonds8888x:2021/10/03(日) 20:08:50 ID:Qix9q/lA
>>173,>>178,>>180
 Kenさんの議論を見ていると、理論が立てられ、様々な批判にさらされながら、つまりフィルターをかけられながら試され検証されていくという過程がよくわかっていません。そのため具体的事例とかいいつつ検討している中で、トンチンカンな論法が出てきます。

 そこでフィルターの過程を示したのが[>>157]ですが、Kenさんは納得の以前によく理解できていないと思われます。過程だからやってみるのが早道なんですけどね。[>>55,>>89,>>151]も参照のこと。

 >>163 現状では、納得できる部分はない、というしかありません。

 ではどこに納得できないかとの問には、未だ答えがありません。どこが理解できないかも理解できないという重症の可能性もあります。

 >>164,>>165 フィルター1),2)を適用すること自体が〜それとも〜

 改めて、もう少し詳しく述べますが、細かい注意点にも注意してください。

 まず第1段階:発想
  まったくフィルターのかかっていない状態では、どんな理論も存在しえます[>>157]。

 とはいえ「意味がわからなくてはいけない」という制約はさすがにあります。論理学のテキストなら、「命題とは真偽のある文である」という定義もあります。そして文の解釈が多義的であっては困ります。それにはまず言葉の意味が明確でなくてはいけません。そして自然科学理論である以上は、使われる言葉は自然科学的概念を表していなくてはいけません。

 物理学の歴史上に登場してきた、力、速度、物体、粒子、波、などという言葉はみな、観測事実に対応している概念から生まれています。
 またエネルギーやエントロピーなどという概念は、直接観測できる対象ではありませんが、観測できる量から誘導された量として定義されたものです。

 ゆえに「まったくフィルターのかかっていない」とはいっても、実は使われる言葉の定義を通じて既知の観測事実が入り込んでいることも確かです。特に理由もなく使われる言葉の定義を勝手に変更することは理論の意味を不明確にしますし、既知の観測事実を真っ向から否定することにもなります。
 特に理由もなく、既知の観測事実を真っ向から否定するような仮説は、さすがに「世間一般の正しいアプローチ」ではなく「正しい科学的方法に従わない」方法です。(Sun2)「2)太陽の角速度は同時に2つの値を持つ」は、このフィルタにはパスしません。

 対照的に(Ent1)と(Ent2)はどちらも既知の観測事実は全く否定していません。なにしろ既知の観測事実は十分に現代に近い過去の範囲にしかありませんから、(Ent1)と(Ent2)が予測する結果は全く同じなのです。

 以下の例も重要です。
 ・へそ理論は既知の観測事実は全く否定していません。
 ・「太陽の運行は太陽神アポロンの意思によるという理論」は、少なくともギリシャ時代では既知の観測事実は全く否定していません。太陽神アポロンという未観測なのになぜか彫刻に描かれる姿が出回っている存在を仮定している点はツッコミどころですが。

182diamonds8888x:2021/10/03(日) 20:11:16 ID:Qix9q/lA
>>173,>>178,>>180
 まず(Ent2)の定義[>>166]でビッグバンを出したのはひとつの例に過ぎず本質ではありません。注3)で「有限の過去の適当な時点以降という意味」と書いています。本質はKenさんが[>>120]で認識している通りで、「エントロピーがゼロとなるはずのどこかの時点」以降が適用範囲という意味です。

>どこかの時点で、エントロピーがゼロ、つまり、〜起源問題とは、その有限な過去よりも前に何が起こり、なぜS=0になったのか、という意味なのですが。


 さて熱力学第2法則と太陽矛盾理論との明確な違いは[>>169,>>170,>>171]に述べています。まとめれば[>>170]の通り。

 > (Ent1)と(Ent2)とは適用範囲が異なるだけで、それ以外の仮説は完全に同一であり、同一理論とみなせます。
 > (Sun1)と(Sun2)とは、同時に持ちうる角速度の数に関して全く異なる仮定を持つ理論であり、完全に異なる理論です。

 熱力学第2法則の場合、「世間一般の正しいアプローチ」では(Ent1)は観測可能な範囲で観測事実と一致しています。(Ent2)は未観測の範囲では観測事実と一致するか否かは不明ですが、観測可能な範囲でなら観測事実と一致していることは(Ent1)と同様です。すなわち現状では観測事実というフィルター([>>157]のフィルター2)は(Ent1)も(Ent2)もパスしています。しかし「エントロピーには最小値がある」という統計力学理論からの予測(ほぼ事実とみなしてもいい)をも含めると、(Ent2)は遠い過去に適用した場合に矛盾する可能性があります。

 もしも観測事実と一致している範囲外に適用して矛盾することが確実となったなら、その領域では熱力学第2法則が適用できないというだけの話です。それは他の理論でも「世間一般の正しいアプローチ」では当然のことです。
 そしてその場合にも、適用範囲内では熱力学第2法則が成立するという事実は変更されません。


 対照的に太陽矛盾理論では、(Sun2)の「2)太陽の角速度は同時に2つの値を持つ」を採用すれば(Sun1)の「2)太陽の角速度は通常の定義」は変更されます。そして現状では、観測事実というフィルター([>>157]のフィルター2)をかければ、前者は排除されます。

183diamonds8888x:2021/10/03(日) 20:15:51 ID:Qix9q/lA
>>180
>第2法則が過去に成立しなかったから、起源問題はないという記述を、見たことがありますか?

 質問の意図が曖昧ですが・・・。
 第2法則が過去に成立しなかった、なんてわかってるはずありません。
 起源問題は大いに議論されていると書いたでしょ。


>では、結局、最初に基準05違反の例に挙げられた、(Sun1)でも(Sun2)でもない、何も付帯条件のつかない
> 太陽が昇る∧太陽が昇らないは、違反ではないという合意が得られたのでしょうか?

 (Sun1)でも(Sun2)でもない何も付帯条件のつかない太陽矛盾理論とは? 具体的に述べてください。世間一般の感覚では、「太陽が昇る∧太陽が昇らない」という文だけで何も付帯条件が無ければ、使われる言葉は通常の意味に解釈されます。太陽とは我が地球に見える世界中で一個しかない太陽であり、その位置や角速度は同時にただ一つの値を取ります。すなわち(Sun1)と解釈されます。=>[>>]
 当然ながら、位置や角速度を異常な性質を与えている(Sun2)には解釈されません。

 対照的に第2法則の場合は、一応はEnt2を期待するかもしれないけれどもEnt1の可能性は常に心に留めるのが、世間一般の研究者の感覚です。

 2つじゃなくて4つです[>>171,>>175]。何度言ってもスルーですか????

184Ken:2021/10/03(日) 23:28:35 ID:l3c2r2bk
私の意図が通じていないのでは、と思われる部分を、明らかにしておきます。以下の点に回答をいただければ、>>181>>182で語られた問題にも答えられるでしょう。

>>183
>第2法則が過去に成立しなかった、なんてわかってるはずありません。

diamonds8888xさんの主張は、過去に熱力学第2法則が成立しなかった場合には、基準05違反ではない、ということですよね。「わかってるはずがありません」では困ります。基準違反でなくなるには、過去における第2法則の不成立が、必要条件のはずです。

そこで質問です。

(1)それはdiamonds8888xさんの、きわめて特異な考えなのか、それとも、同様の主張をする人が、「世間一般」と表現できるほど、多くいるのですか?

>起源問題は大いに議論されていると書いたでしょ。

起源問題を議論するだけでは、同じ主張とは認められません。>>169で紹介された文献も、起源問題を論じていますが、エントロピーを外に捨てるだけでは、冷蔵庫と変わるところがなく、第2法則の不成立にもならないし、起源問題を解決して、P∧¬P状態を脱することもできないからです。

問題の本質は「熱力学第2法則の不成立」です。宇宙を冷蔵庫に見立てることではありません。

(2)起源問題を認識しても、第2法則の過去の不成立を語らない人は、起源問題を解決できない、基準05に違反した理論を述べているのですか?

具体的には、ファインマン、アジモフ、そして>>169で紹介された文献の著者のことです。

(3)熱力学第2法則は、「閉鎖系のエントロピーは増大する」ではなく「「閉鎖系のエントロピーは増大も減少もする」と言いなおすべきでは?

「P∧¬P」でなくなるには、現在の第2法則が成立しない、エントロピーが減少する事象が必要なのですから。


>(Sun1)でも(Sun2)でもない何も付帯条件のつかない太陽矛盾理論とは? 具体的に述べてください。

「太陽が昇る∧太陽が昇らない」というだけでは、(Sun1)と(Sun2)のどちらに該当するか分からないのだから、正しくない科学として排除できないのではありませんか、ということです。

>使われる言葉は通常の意味に解釈されます。太陽とは我が地球に見える世界中で一個しかない太陽であり、その位置や角速度は同時にただ一つの値を取ります。

それは、実観測という、基準05とは別の判定基準ですよね。基準05とは、純数理的な判定ではなかったのでしょうか? >>157で、

>1) 例えば、基準01-06
>2) 例えば、観測事実と一致するか否か?
>3) 例えば、メカニズムを説明できるか否か?

と分けられたはずですが、1)の判定は2)の影響を受けるのですか?

185Ken:2021/10/04(月) 20:26:28 ID:l3c2r2bk
私は、べつに、diamonds8888xさんがおっしゃる「Ent1」、第2法則が成立しない時期が過去にあったから基準違反ではない、という考えに反論してはいません。本スレッドでは、diamonds8888xさんの基準にしたがうと、何度もくりかえしています。

ただ、それを主張されるなら、確実に、そして正確に、語っていただきたいと思います。

>第2法則が過去に成立しなかった、なんてわかってるはずありません。

のような言い方では困ります。基準05違反ではないと、diamonds8888xさんのロジックに沿って結論するには、第2法則が適用されず、エントロピーが減少した時期が、過去に必ずあったはずです。

私の質問は、その前提にもとづくものです。

(1)同じ主張をする人は他にもいますか
(2)過去の法則不成立を語らない人は、基準05に違反していますか
(3)第2法則は「閉鎖系のエントロピーは増大も減少もする」が正しい表現ではないですか

>>184でも言いましたが、

熱力学第2法則が成立しない
エントロピーを外に捨てる

この2つは全く異なるものです。

186diamonds8888x:2021/10/09(土) 05:42:41 ID:Qix9q/lA
>>184,>>185
 Kenさんは盛んに自分の意図が通じないと言いますが、私は理解した上で、その誤りを指摘しているのです。Kenさんの目的は私が説明する「世間一般の正しいアプローチ」を理解して、それに沿った理論展開を学ぶことであり、感覚的に納得することではありません。

 それで[>>181]およびそこからの参照発言等で理論にフィルターをかける過程を示しましたがKenさんは理解していません。

 なにせKenさんの理論展開というものに「世間一般の正しいアプローチ」からずれたものがあるのですから。以下は、その最悪の例です。まさか、こんなとんでもないことを主張するとは意表を突きますね。

>「太陽が昇る∧太陽が昇らない」というだけでは、(Sun1)と(Sun2)のどちらに該当するか分からないのだから、正しくない科学として排除できないのではありませんか、ということです。

 どちらに該当するか分からないのは表現が2義的で曖昧だということです。何を言いたいのか曖昧な理論など評価する以前に書き直しです。
 文学なら掛詞などの多義的表現は常套手段ですが、科学では不正確な表現でしかありません。
 むろん通常は(Sun1)と解釈されるのであり、(Sun2)は「位置を2つ持つ」などという独特の仮定をしたときだけです。


>私は、べつに、diamonds8888xさんがおっしゃる「Ent1」、第2法則が成立しない時期が過去にあったから基準違反ではない、という考えに反論してはいません。本スレッドでは、diamonds8888xさんの基準にしたがうと、何度もくりかえしています。

 (Ent1)は「第2法則が成立しない時期が過去にあったから基準違反ではない」という主張ではありません。さらになんらかの基準でもありません。「diamonds8888xさんの基準」とやらが指すのは、今の所は基準01-06だけのはずですが?? 基準01-06にしたがうのなら何を文句言ってるのです?==>([>>177]の【第1の論点】参照)

>基準05違反ではないと、diamonds8888xさんのロジックに沿って結論するには、第2法則が適用されず、エントロピーが減少した時期が、過去に必ずあったはずです。

 私が一体、【何が】「基準05違反ではない」と結論したのでしょうか?
 「エントロピーが減少した時期が過去にあった」のならば、まさに熱力学第2法則(Ent2)は矛盾し破綻しています。
 ただし「エントロピーが減少した時期が、過去に必ずあったはず」というのはKenさんの独断であり、多くの物理学者は、それ以外の理論で起源問題に挑んでいるということです。もちろんKenさんのこの理論も可能な理論のひとつではありますよ。

187Ken:2021/10/09(土) 20:17:07 ID:l3c2r2bk
整理しましょう。まず、熱力学第2法則の矛盾について。

起源問題に対するdiamonds8888xさんの回答は、第2法則がいついかなる時にも成立する、(Ent2)を考えるから矛盾を生じるので、過去に成立しない時期があったと考えれば、つまり(Ent1)の前提でエントロピー減少を想定すれば、矛盾にはならず、基準05はパスするというものだったはずです。>>167で、

>(Ent1)はパスします。

と言われたのがそうでしょう。

そこで、私は尋ねています。

(1)同じ主張をする人は他にもいますか
(2)過去の法則不成立を語らない人は、基準05に違反していますか
(3)第2法則は「閉鎖系のエントロピーは増大も減少もする」が正しい表現ではないですか


太陽の2つの速度について。

>むろん通常は(Sun1)と解釈されるのであり、

「通常」は、なぜ「通常」なのでしょうか? なぜ「世間一般の正しいアプローチ」では、(Sun1)になるのですか?

それは、人類が記憶する限り、太陽は1つの位置で1つの速度しかもたなかった、という観測の結果ですよね。

でも観測にもとづくなら、熱力学第2法則は(Ent2)を想定するべきでしょう。人類が記憶する限り、酒に水を加えれば混じりあって薄い酒になります。熱いものと冷たいものが接触すれば、前者が冷たく後者が熱くなります。太古からそうでした。1つの例外もなく。

ファインマンのように起源問題を指摘する人も、(Ent2)を想定すればこそ、問題を指摘したはずです。(Ent1)が「通常」なら、初めから起源問題はありません。

「通常」の想定に限定するなら、第2法則は(Ent2)に、太陽は(Sun1)になります。その場合、第2法則も「太陽が昇る∧太陽が昇らない」も基準05違反です。

「通常」でない想定を許すのなら、第2法則は(Ent1)に、太陽は(Sun2)になり、ともに基準05をパスします。

いずれにせよ、「エントロピーは不可逆的に増大する」と「太陽が昇る∧太陽が昇らない」に差をつけ、一方のみが基準05違反と結論するのは、不可能ではありませんか。

188ミケ:2021/10/10(日) 01:39:08 ID:liYNNt7Y
独り言ですが

たとえばy=e^xのグラフは、xが増加するにしたがって必ずyは増加しますが
それでいてxをいくら小さくしてもyはゼロにはなりません。

こういうグラフが実際にあるということは
「x(時間)を無限に遡っていけば、どこかで必ず右肩下がりの場所があるはず」
(「エントロピーが減少した時期が、過去に必ずあったはず」)
と考える論理的正当性はどこにもないわけですね。

すなわち

>「エントロピーが減少した時期が、過去に必ずあったはず」というのはKenさんの独断(>>186

というわけですね。


それにしても、

基準05「P∧¬Pは間違いである(無矛盾律)」を否定するために矛盾(とKenさんが思っている部分)を指摘してみたり
角速度が二つあれば矛盾にならないという論理を展開してみたりと、

無矛盾律を排除するために無矛盾律に沿って考えてしまっているところがなかなか哲学的に深い。

189diamonds8888x:2021/10/10(日) 07:27:45 ID:Qix9q/lA
>>187
[>>186]の重要課題はスルーですか?
>どちらに該当するか分からないのは表現が2義的で曖昧だということです。何を言いたいのか曖昧な理論など評価する以前に書き直しです。


さてまず「熱力学第2法則の矛盾について」の質問は、(Ent1)と(Ent2)をひとつにした意味不明の理論を前提にしている点、私の主張を誤解している点、から回答不能。

Kenさんのずれたアプローチ(トンチンカンな論法)の数々=>[>>141,>>164]

純粋数理、純粋数学、純粋論理等への変なこだわり
 [>>173]基準05は物理考察以前の、純粋数理によるフィルターという前提に立って


さて、説明した「世間一般の正しいアプローチ」について

理論は4つあることの強調=>[>>175,>>171,>>167]
(Ent1) 矛盾はない
(Ent2) 矛盾する可能性はあり
(Sun1) 矛盾する
(Sun2) 言葉の定義が曖昧で正確な表現になっていない([>>170]注1)

 以上の詳細は=>[>>179,>>170,>>167,>>157]

(単に)第2法則
 (Ent1)も(Ent2)も可能性あり。どちらかに断定はされない。
  =>[>>181,>>177,>>170,>>168,>>167]

(単に)「太陽が昇る∧太陽が昇らない」
 通常(Sun1)と解釈=>[>>181,>>170]
  [>>170](Sun2)は「既知の自然科学理論とは異なる仮定」を取り入れています。

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「通常(Sun1)」についての追加説明

 使う言葉は通常に解釈される。位置という言葉は、通常は2つの値を持つ量とは解釈されない。

 「位置が2つの値を持つ」はSun1には直接言及されていない別の理論である。=>[>>170,>>171]
 第2法則が過去に成立したかどうかは、直接言及された理論の適用範囲がどこまでかという話であり、どんな理論でも常に意識される話である。=>[>>170,>>171]

190diamonds8888x:2021/10/10(日) 07:44:19 ID:Qix9q/lA
>>188 ミケさんへ
 無限への妙なこだわりを見ると、漸近線を理解できてるのかどうか疑問ですね。純粋数学で正しくても自然科学ではそうとは言えない、とか駄々こねるんでしょ。

 ログを読み直すと見過ごしてたトンチンカンが見つかってきて扱いに困ります。恐竜の力学での議論当時は、多少不注意なだけで数学もちゃんとわかる普通に論理的な人物だと思ってたのに、これほどトンチンカンだったとはびっくりです。

 意表を突く悪手、というのも初めはおもしろいけど、一向に改まらないと疲れます。悪手どころか桂馬を後ろに進めて平然としてるんだから。どういう学びをすれば論理を平然と無視するような思考を天然で正しいと思い込めるんでしょうね。

 たまにミケさんやゲジゲジさんのコメントが入ると癒やしになってありがたいです。

191Ken:2021/10/10(日) 19:43:22 ID:l3c2r2bk
>どちらに該当するか分からないのは表現が2義的で曖昧だということです。何を言いたいのか曖昧な理論など評価する以前に書き直しです。

>>186のこれは直前の、

>「太陽が昇る∧太陽が昇らない」というだけでは、(Sun1)と(Sun2)のどちらに該当するか分からない

を受けたものですが、思い出してください。基準05違反の例として、(Sun1)でも(Sun2)でもない「太陽が昇る∧太陽が昇らない」を挙げられたのはdiamonds8888xさんです。検索すると、旧スレッドの884で、

>*太陽は東に昇る
>*太陽は東に昇らない



>No。徹底的にNo。この2つの並立は「P∧¬P」です。

とも言われています。「東に」と入ってますが、おなじことでしょう。

私が問うているのは、2義的に解釈できる「太陽が昇る∧太陽が昇らない」のような表現でも、それはそれで、基準の判定対象になるのでは、ということです。だから、ご自身で違反例に挙げられたのでしょう。

さらに、2義的で曖昧であるなら、この段階で基準05のフィルターで排除できないのでは、とも問うています。もしかすると(Sun2)が正しく、「太陽が昇る∧太陽が昇らない」という表現が復活するかもしれません。

おそらく、最初に違反例として挙げられたときには、(Sun1)を想定されていたのでしょう。その説明が、

>位置という言葉は、通常は2つの値を持つ量とは解釈されない。

であると思われますが、それは、ものの位置は量子でもないかぎり1つしかないという、これまでの観測によるもので、必ずそうであるべき理由はありません。私はstar_Xで、1つの太陽が2つの位置をもつ具体例を出しました。star_Xの2つの位置は「位置」としての要件を満たしませんか? 確率関数で表現される量子の位置はどうですか?

>「熱力学第2法則の矛盾について」の質問は、(Ent1)と(Ent2)をひとつにした意味不明の理論を前提にしている

第2法則の矛盾は、私が示した形で、現実に問題提議されています。意味不明ではなく、ファインマンもアジモフも、>>169で紹介された著者も、普通の教科書に載る(Ent2)を前提にしています。そうでなければ、初めから起源問題を提議する意味も、「エントロピーを外に捨てる」という解(?)を出す意味もありません。

>第2法則が過去に成立したかどうかは、直接言及された理論の適用範囲がどこまでかという話であり、どんな理論でも常に意識される話である。

その主張は承知してますが、上で挙げた、起源問題を論じる人の誰も、適用範囲の話をしないのです。結果的に「P∧¬P」状態を解消できないのだから、そういう人たちは、基準05違反の理論を語っていませんか、というのが、私の質問の(2)になります。

あとの2つは、

(1)第2法則に適用範囲があるという言説を、他に見たことがありますか?
(3)「エントロピーは増大する」ではなく「エントロピーは増大も減少もする」が正しいのではないですか? 適用範囲外があるなら。

192diamonds8888x:2021/10/15(金) 06:44:05 ID:Qix9q/lA
>>191

>>186のこれは直前の、〜〜中略〜〜量子の位置はどうですか?

 私の示したのはSun1。Sun2の可能性を考えるのは世界中でKenさんだけ。
 仮にSun2を考えるなら、「太陽が昇る∧太陽が昇らない」の意味は不明確で評価の前に書き直し。=>旧940に至るまでの議論など。
 Sun1の場合は意味は明確で基準05違反。


> 第2法則の矛盾は〜〜中略〜〜適用範囲外があるなら。

 どんな法則も未観測領域では成立しない可能性はある。ゆえに万有引力や静電力がどんな条件でも成立するかどうかの基礎研究も連綿とやられている。結果、例えばかなりの近距離でも万有引力定数は既知の値と一致することが確認されている。
 自然科学理論に適用範囲外がある【可能性が常にある】というのは常識的すぎてテキストでわざわざ言及などされない。
 
----補足
>2義的に解釈できる〜〜中略〜〜だから、ご自身で違反例に挙げられたのでしょう。

 私の表現は2義的ではない。ひねくれ解釈しない限り。

>2義的で曖昧であるなら、この段階で基準05のフィルターで排除できないのでは、とも問うています。

 曖昧であるなら、基準05以前に書き直し。2義的ならSun1とSun2のように別理論としてそれぞれを評価する。
 なお2義的なのは理論どころか位置という概念そのもの<=大問題。

>もしかすると(Sun2)が正しく、「太陽が昇る∧太陽が昇らない」という表現が復活するかもしれません。

 意味不明、説明求む。(Sun2)が正しい場合に「太陽が昇る∧太陽が昇らない」という表現が曖昧になって使えなくなるのである。=>旧940に至るまでの議論など。
 (Sun1)想定なら「太陽が昇る∧太陽が昇らない」という表現は明確であり使える。

193Ken:2021/10/15(金) 20:01:23 ID:kO6xaTt.
>Sun2の可能性を考えるのは世界中でKenさんだけ。

それはそうでしょう。「太陽が昇る∧太陽が昇らない」は可能かという問いかけなどなかったのだから、Sun2を出す必要もありません。

そして、その点がSun2とEnt1の違いなのです。遠い過去のエントロピー極小状態は、いかにして生じたのかを考える人は、ファインマンをはじめ何人もいますが、第2法則に適用範囲があるという解を出す人は、diamonds8888xさんの他に、私は知りません。

ですから、第2法則の適用範囲外を想定して、第2法則が「P∧¬P」に該当しないと主張する人が、他にもいるのですか、というのが、私の質問の(1)になります。

あとの2つは、

(2)では、第2法則の適用範囲を言わない人は、「P∧¬P」を解消できないのだから、基準05に違反した理論を語っていますか?
(3)「エントロピーは増大する」ではなく「エントロピーは増大も減少もする」と言い直すべきではありませんか?

>自然科学理論に適用範囲外がある【可能性が常にある】というのは常識的すぎてテキストでわざわざ言及などされない。

それは、エンジンを設計するような熱力学の一般的な応用の場合で、起源問題となると「言及されない」では済まないはずです。適用範囲外が「P∧¬P」を逃れる解なのですから。しかし私が見る限り、ファインマンもアジモフも、>>169で挙げられた著者も、適用範囲に言及せず起源問題を論じています。ゆえに上記の(2)の質問になります。

194diamonds8888x:2021/10/16(土) 09:49:29 ID:Qix9q/lA
>>158,>>159,>>161,>>184
 Kenさんが議論での根拠として「暗黙の、しかし根本的な基準[>>58]」と思い込んでいて、しかも「世間一般」では使われない根拠が様々出てきてますが、重大な2つにつき説明を求めます。これまで話をあわせて私なりの理解で解釈して対応してきましたが([>>118]など)、それではやはりKenさんの示すものが不明瞭ですので、この際明確にしておきたい。

 事例として、わかりやすい古典力学の場合、現在テーマ事例である熱力学、については特に明確にしてください。他にわかりやすい事例があるなら使ってください。もちろん一般化した説明も望ましい。

 1.メカニズムとは何か?
  ・仮説と違う点は何か?
  ・メカニズムとして認めうる条件は何か?
  ・例えば[>>49,>>50,>>58,>>64]で具体的であるらしいメカニズムが何かとか。

 2.純粋数理と自然科学との使い分けについて
 2-1.以下の違いは何か? 説明や例示求む。
  ・純粋数理論と自然科学理論
  ・純粋数理的概念と自然科学的概念
  ・純粋数理的実体と自然科学的実体=>使わないなら無用
  ・純粋数理的メカニズムと自然科学的メカニズム=>使わないなら無用
 2-2.純粋数理論は自然科学理論の中でどのように使われるのか?
  ・純粋数理論の正しさが自然科学理論の正しさの根拠(の一部)となるのはどんな場合か?
 2-3.純粋ではない数理論とは?=>2-1で説明可能ならそれでいい

---------------補足
例えば[>>49,>>50,>>58,>>64]で具体的であるらしいメカニズムが何かとか。
 そのメカニズムに従えば、波動は回折するはずだし、真空を伝わらないはずであるから
 古典力学でメカニズムが解明された粒子
 「熱力学第2法則は「P∧¬P」に該当します」の根拠となるメカニズム
 「質量が移動する∧質量が移動しない」が矛盾であることの根拠となるメカニズム

科学史上のメカニズム(私が最も思い浮かべるもの)
 ニュートンの万有引力のメカニズムとして考え出された「重力を説明する古典力学的理論」
 かくてニュートンは「我は仮説を作らず」と述べた。ここの仮説とは万有引力を「説明できない」と批判した者達が提案しうまくいかなかったメカニズムの数々を指す。これ以降、科学理論ではメカニズムという概念を使う必要が失せた。仮説で十分。

195diamonds8888x:2021/10/16(土) 09:53:23 ID:Qix9q/lA
>>193
 ところで「基準05違反」を多用して、私も合わせてますが、意味に混乱はありませんか?
  [>>89,>>90]「正しい科学的方法に従わない」にすることで同意
  [>>94]却下。基準違反では意味が変わってしまいます。
  [>>115]「世間一般の正しい科学的方法」「世間一般の正しいアプローチ」を提案=>返答なし

 Kenさんの議論の進め方で混乱を招くのが以下の点。
  ・基準01-06の適用時期
  ・基準01-06の適用対象

基準01-06の適用対象(基準05を例とする)
 1.理論そのもの :通常はあからさまな「P∧¬P」はないはず
 2.理論そのもの+既知理論 :「P∧¬P」があり得る。あれば違反。
   ただし、この既知理論を否定する仮説もあれば違反ではない。
 3.理論そのもの+既知観測事実 :「P∧¬P」があり得る。あれば違反。
   ただし、多くの場合はないはず。
   実際に相手にされる理論の多くは既知の観測事実を説明する試みだから。
 4.理論そのもの+未知の観測事実 :「P∧¬P」があり得る。
   ただし、「正しい科学的方法に従わない」のではない。「基準違反」でもない。
    「世間一般の正しい科学的方法」「世間一般の正しいアプローチ」である。
   未知の観測事実と一致するか否かは今後の仕事だから。

基準01-06の適用時期(基準05を例とする)
 1.理論を提案
 2.既知理論や既知事実との整合性検討、矛盾がないか検討
 3.理論が予測する未知の観測事実の検証

 基準01-06の適用時期は1.と2.であり3.ではない。
 ただし2.で「基準違反」と非難すべきかどうかは程度によるし、人により違うかも知れないが、詳細は今は省略。基準01-06は道具として使う=>{[>>85]特に「〇〇理論は✕✕と矛盾している」という論法は、まさに基準05を使ったものです。}


---------------第2法則
 第2法則の矛盾(「P∧¬P」となること)は「人類が記憶する[>>187]」以前の未知の観測事実との整合性を論じるものである。つまり、「4.理論そのもの+未知の観測事実」を適用対象とし、「3.理論が予測する未知の観測事実の検証」のときに適用するものである。ゆえにそもそも「世間一般の正しいアプローチ」であり「基準違反」でもない。

 Kenさんの「第2法則は基準05違反」との主張は、「人類が記憶する[>>187]」以前のどこかの時点で第2法則と矛盾する観測事実があったはずだ、との理論的予測と同等です。違いますか? これは、「人類が記憶する[>>187]」以前のどこかの時点は第2法則の適用範囲外である、という主張と同等です。違いますか? 自分で主張しながら、次の言葉は何言ってるの?

>>193
>ですから、第2法則の適用範囲外を想定して、第2法則が「P∧¬P」に該当しないと主張する人が、他にもいるのですか、というのが、私の質問の(1)になります。

 Kenさん以外の他の人は、「人類が記憶する[>>187]」以前のどこかの時点で第2法則と矛盾する観測事実があったはずだ、との主張は必ずしも正しいとは認めていないのです。

196diamonds8888x:2021/10/16(土) 10:01:47 ID:Qix9q/lA
>>193
>しかし私が見る限り、ファインマンもアジモフも、>>169で挙げられた著者も、適用範囲に言及せず起源問題を論じています。ゆえに上記の(2)の質問になります。

 法則が破綻しない仮説を考案しているから当然。単に破綻するという主張をしているのはKenさんくらい[>>195]。

 「人類が記憶する[>>187]」以前の未知の時点ではいかなる自然科学理論も、成立するか成立しないかのどちらか。破綻しているか破綻していないかのどちらか。この当たり前の事実を一般化したものが正しい論理法則の「P∨¬P」(Pまたは¬P)。

197diamonds8888x:2021/10/16(土) 10:05:24 ID:Qix9q/lA
>>193
>適用範囲外が「P∧¬P」を逃れる解なのですから。

 意味不明。支離滅裂。
 「P∧¬P」となることを適用範囲外と言う。

198diamonds8888x:2021/10/16(土) 10:30:52 ID:Qix9q/lA
>>196,>>193
 「人類が記憶する[>>187]」以前の未知の時点ではいかなる自然科学理論も、成立するか成立しないかのどちらか。破綻しているか破綻していないかのどちらか。
 重力定数が時間的に変化するという理論はまじめに提唱されていた。

 人類が未観測の未知の宇宙領域ではいかなる自然科学理論も、成立するか成立しないかのどちらか。破綻しているか破綻していないかのどちらか。

 人類が未観測の高密度エネルギー状態(ビッグバン時点など)ではいかなる自然科学理論も、成立するか成立しないかのどちらか。破綻しているか破綻していないかのどちらか。
 4つの力が区別できなくなると予測されてるから、現在の重力理論は破綻すると予測されてることになるのだけども。

 これらの当たり前の事実を一般化したものが正しい論理法則の「P∨¬P」(Pまたは¬P)。

 「¬(P∧¬P)」を条件付きでしか認めないKenさんにはここまで言わんと理解できないのか、やれやれ。

199diamonds8888x:2021/10/16(土) 20:00:07 ID:Qix9q/lA
>>198,>>196,>>193
この言及の件は【疑似判別1】でも回答済だった。

旧827〜830
ふたつ)a1,b1に言及することは、その否定であるa2,b2にも言及することになる。P∨¬Pなのだから。子供でもわかる当たり前の話。

なおa1,b1,a2,b2とは旧807の以下。tps://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/study/5329/1524257541/807
 a1) 過去のどの時点でも第2法則が成立する(無限の過去まで)
 a2) 過去のある時点では第2法則は成立しない
 b1) 過去は無限である(世界は無限の過去から存在していた)
 b2) 過去は有限である(世界は過去のある時点から始まった)

言うまでもなく、Kenさんはa2)を主張し、ゆえに第2法則は基準05違反だと主張してきた。そして起源問題を論じる人達の著書には、確かにこのような主張はない。

200diamonds8888x:2021/10/17(日) 10:13:40 ID:Qix9q/lA
>>195
 [>>195]以前にはフィルタをかける過程をきちんと明示していませんでしたので、ここで【一般化して】明示します。

 1.理論を提案
   どんな理論でも可能=>[>>157,>>151,旧877]  ただし〜以下後述
 2.既知理論や既知事実との整合性検討、矛盾がないか検討
   基準01-06等のフィルタをかける。他のフィルタもある。
 3.理論が予測する未知の観測事実の検証
   これまで理論と観測事実との一致などとしてきた段階
   未知を付け加えたのは、既知事実との整合性は2.の段階でのはずだから

 観測事実との一致の検証に失敗した理論は「間違った理論」ではあるが、「正しい科学的方法に従わない」理論ではない。=>Kenさんも理解したはず。同意は不明。
 観測事実との一致の検証に使う論理フィルタは「¬(P∧¬P)」のみ。基準05のみは使うが他は使わないと言える。

 2.の段階で基準01-06等のフィルタをかける。パスしなかった理論は観測事実での検証にかける価値のない理論である。明らかにパスしない理論を正しい可能性がある、観測事実での検証にかける価値があると言い張るのは「正しい科学的方法に従わない」態度である。
 パスしないことが明らかでなければ、パスしたとみなしてさらに検討するのは「正しい科学的方法」である。トンデモさんには、明らかにパスしないことが理解できない人も多いだろうけれど。


 理論提案の段階ではどんな理論も可能。人の脳内や夢の中のようなもの。だが、他人に提案する段階ではさすがにフィルタが必要。

 1.理論が含む各概念が明確であり、内容が明確であること。[>>181]
  (多義的用語は複数の異なる理論の並立になってしまう)

 2.少なくともひとつの既知の観測事実または既知の理論予測を、予測または説明している。
  さもないと検討する価値がない。<=私もはっきり意識できていなかった

 既知の観測事実または既知の理論予測を予測または説明していない事例
  ・魔法の働くメカニズムの理論
    既知の観測事実と結びつけて魔法という概念が定義されていればOKだが。
  ・土星が消滅したメカニズムの理論  そんな既知の観測事実がない
  ・太陽が2つの位置を持つ理論  予測できる既知の観測事実がない

201diamonds8888x:2021/10/17(日) 10:17:45 ID:Qix9q/lA
>>200,>>195

 さて科学理論には大きく分けて、経験則と仮説演繹法による理論に分けられます。

 ・経験則:既知の観測事実に成り立つ規則(パターン)をそのまま採用する理論。
   いわば帰納法による理論。パターンの発見に才能と努力を要することもある。

 ・仮説演繹法:仮説からの演繹により既知の観測事実を予測または説明する理論


 経験則は事実をそのまま述べているだけで論理を使った推論はしていません。ゆえに基準01-06等のフィルタは初めからパスしています。残るは未知の観測事実との一致のみです。基準01-06等のフィルタがかけられるのは仮説演繹法による理論のみです。

 以下、両者の実例です。

 ・経験則
   メンデレーフの周期律 ボイル・シャルルの法則(気体の状態方程式)
   熱力学マクロ版(観測事実を定量表現したもの)
 ・仮説演繹法
   原子核の陽子中性子理論 気体の分子論
   統計熱力学(熱力学マクロ版を分子運動論から演繹した)

 ・経験則
   天体運行の規則、ケプラーの法則、惑星のボーデの法則(Titius–Bode law)
   ケプラーの多面体太陽系モデル(パターン当てはめだけなら)
 ・仮説演繹法
   天球理論:恒星は天球に固定されているという理論
   プトレマイオスやティコ・ブラーエの天動説(周転円モデル)
   ニュートンの万有引力理論
   ケプラーの多面体太陽系モデル(多面体を実在とするなら)

202Ken:2021/10/21(木) 23:46:26 ID:l3c2r2bk
>メカニズムとは何か?

旧スレッドで、私が、過去のエントロピー減少を想定されるのなら、どうすれば、そんなことが起こりえますか、と尋ねた時、それを説明するのは「人間業では不可能」と回答がありました。説明不可能とされたのがメカニズムの例で、あの時、何を説明不可能とされたのかを、思い出してもらえればよいのでは。

ちなみにエントロピー増大のメカニズムは確率の法則です。確率の法則は熱力学に限らず広汎な分野で事象を支配することが確認され、特に熱力学が扱うような、対象の物体(分子、原子、宇宙論なら素粒子?)の数が巨大な場合は、非常に正確な予測が可能です。だからエントロピーが増大する合理的な説明として納得され、メカニズムとして通用するのでしょう。

>純粋数理と自然科学との使い分けについて

これは4色問題が好例ではありませんか? 塗り分けに5色が必要な地図を作ろうとしても作れない。あるいは、あの時いわれたように、10万の国の中に見つけようとしても見つからないなら、それは不可能という理論を立てられるのが自然科学、立てられないのが数学、と考えます。数学理論には、ひとたび証明されたら、未来永劫覆らないことが求められますから、自然科学とは別種の厳密さが必要です。

>純粋数理論は自然科学理論の中でどのように使われるのか?

観測事実を、できるだけ簡潔に表現するのが数式と考えます。例えば、重力の働きを観察した結果を、重力は質量の積に比例し、距離の2乗に反比例する「GMm/d²」で表現します。このように数理論が自然科学で使われるのは、初めに観測事実があり、それを説明する数理論が考え出されるので、数理論が先にあって、それだけで正しい自然科学理論が決まる、あるいは数理論と整合しないという理由で、特定の自然科学理論を誤りと決めることもできないと思います。

>純粋ではない数理論とは?

数理論は数理論だけで完結しており、数理論以外の影響を受けません。よって数理論はすべて「純粋」だと思います。今の場合、メカニズムや観測事実の影響を受けないともいえるでしょう。


尋ねられれば上のような質問にも答えますが、今の根幹課題はこれですよ。↓

>「熱力学第2法則は「P∧¬P」に該当します」の根拠となるメカニズム

これを徹底して明らかにすることで、今回発言された多くの点に回答が出るはずです。順を追って説明しますが、まず、第2法則はいついかなる時にも成立するというEnt2を想定します。diamonds8888xさんが、その立場をとらないのは承知してますが、説明の順序のためと考えてください。

エントロピーが時間に沿って不可逆的に増大するなら、過去に行くほどエントロピーは小さかったはずで、どこかの時点でゼロになります。

ここで重要なことは、S=0になるのは「無限」の過去ではない、ということです。「無限」の過去なら、Sの変化量がΔS=0に収束せねばなりませんが、第2法則が語るのはその反対です。ΔSは熱量移動/温度ですから、エントロピーが小さいほど、つまり熱平衡から遠いほど、ΔSは大きくなります。縦軸がS、横軸が時間tのグラフを描くと、過去に行くほどグラフの勾配は大きく、やがて垂直に近くなって、S=0つまり「ボルツマン定数×ln(状態数)」の状態数が1の状態になります。S=0状態から現在までの時間差は有限値なのです。

ということは、時間そのものは、さらなる過去があることになります。では、その「さらなる過去」には何が起こったのでしょうか?

エントロピーがマイナスにならない限り、つまり状態数が1より小さい端数という意味不明の状態にならない限り、さらなる過去では、時間に沿ってエントロピーが減少するか、少なくとも不変であるはずです。

結局、「エントロピーは増大する」から出発すると、論理を連ねてゆくだけで「エントロピーは増大しない」という結論に至ります。私が「P∧¬P」とするのは、このためです。

最初に断ったように、以上はEnt2を前提にしています。ここまでは、問題はありませんか? 問題がなければ、「適用範囲外」を含むEnt1の話をします。

203ミケ:2021/10/23(土) 14:52:44 ID:liYNNt7Y
物理はとんと詳しくないのですけど
KenさんはΔSとdS/dtを混同しているように見えますがどうなんでしょう。
※tはT(温度)ではなく時間

ΔSは、あくまで二つの状態におけるそれぞれのSの差分ですよね。
エントロピー(の差分)の定義(>>113あたり)では
二つの状態の熱・温度は出てきますが、時間は出てきません。

ΔSが大きく(小さく)なるのは
二つの状態の間の熱・温度(熱平衡に関するパラメータ?)がどれだけ離れているか
が関係しているのであって
二つの状態の時間(t)の差分はここでは関係ないのではありませんか?
二つの状態がどれだけ時間で離れているかは指定されていません。

言い換えれば、
ここでのΔSの話は
Sを縦軸、(熱平衡に関する?)時間ではないパラメータを横軸にとった傾きであって
時間を横軸にとった場合には
有限の過去でエントロピーがゼロになるとは限らないわけです。
tを無限に遡っても、シグモイド曲線のように最小値に漸近するだけかもしれない。
ΔSは、dS/dtではないから。


さて、ところで今Kenさんがやっている
個別事例を挙げて
「基準Xについて、科学理論Yは違反しているのではないか?その基準は間違いではないのか」
というやりかたなんですが

科学理論Yについての理解が間違っていて、
基準違反でないのに基準違反と思い込む(あるいは言いがかりをつける)ことがありうるわけです。

科学理論と言うのはほんとうに無数にありますから
「基準Xが間違いに違いない」という信念のもと
基準Xに違反していそうな科学理論を探し
基準Xに違反しているかのようにその理論を誤解し
延々と「この理論は違反ではないか」と言い続けることが可能なわけですね。

議論(というか、diamonds8888xさんが科学的に正しいと考えるルールの列挙・説明)が収束して
その先(科学的に適正なID論)の展開を期待していらっしゃるゲジゲジさんには酷な話かもしれませんが、
Kenさんがこの方法論を採る限り
永久に(正確には、世に無数にある全ての科学理論について言い尽くすまで)その時は訪れないと私は思いますね。

守備範囲外の分野について調べたり考え直すきっかけにはなるので
今の第一掲示板よりは読みがいはありますが。

204ミケ:2021/10/23(土) 15:13:41 ID:liYNNt7Y
ちなみに

>結局、「エントロピーは増大する」から出発すると、論理を連ねてゆくだけで「エントロピーは増大しない」という結論に至ります。

Wikipediaでエントロピーの項目の
「エントロピー増大則」の項を見ると
最終的に「ΔS大なりイコール0」とあるので
この記述を信頼するならば
「変わらない(ΔS=0)」はエントロピー増大則の否定にならないわけです。

トンデモさんはしばしば
論理を重ねるところのどこかで見落としや飛躍などで間違った論理に進みます。
diamonds8888xさんが>>201で触れた「仮説演繹」の「演繹」の部分ですね。

205diamonds8888x:2021/10/31(日) 17:39:22 ID:Qix9q/lA
>>202
>>メカニズムとは何か?

 さっぱり要領を得ない。まあいいです。説明の難しいような概念で「メカニズムが必要だ」という論拠はやめてもらえばいいです。今後、言いたい時に、その時のメカニズムとは何を意味するのをはっきりしてもらえばそれでいいです。

>>純粋数理と自然科学との使い分けについて

 使い分けを訪ねているのだけど?

>>純粋数理論は自然科学理論の中でどのように使われるのか?
>数理論が先にあって、それだけで正しい自然科学理論が決まる、あるいは数理論と整合しないという理由で、特定の自然科学理論を誤りと決めることもできないと思います。

 それは正しい。けれど、
 自然科学理論がその中で使う数理論に間違いがあってはいけない。あったら理論自体間違い。
 数理論を使った他の自然科学理論で正しいとされる既知の理論との整合性は必要である。

>>純粋ではない数理論とは?
>よって数理論はすべて「純粋」だと思います。

 数や幾何学図形などの数学的対象に自然科学的対象を当てはめて表現した理論などは数理論ではない、ということでいいですか? ゜ならば、自然科学理論には(純粋)数理論は含まれていない。すると「数理論と整合しない」とかなんとか気にする必要もないのでは?
 数理論を使った他の自然科学理論で正しいとされる既知の理論との整合性は必要ですけど。

>>「熱力学第2法則は「P∧¬P」に該当します」の根拠となるメカニズム
>ここで重要なことは、S=0になるのは「無限」の過去ではない、ということです。〜S=0状態から現在までの時間差は有限値なのです。

 Sは宇宙が閉鎖系と仮定したときの宇宙全体のエントロピーですよね?
 ΔSは2つの状態のエントロピーの差ですが、その2つとはどんな状態のことですか?
 このΔSに使う温度はどこの温度ですか? 宇宙全体の平均温度とか?

 縦軸がS、横軸が時間tのグラフを描く根拠が不明です。熱力学の第1法則と第2法則だけでは、変化の速度は導けません。変化の速度は化学反応なら反応障壁とか、物理的混合なら拡散速度とか、熱力学とは別の科学法則から決まるもので予測するしかありません。

[>>203]より
> KenさんはΔSとdS/dtを混同しているように見えますがどうなんでしょう。
> ※tはT(温度)ではなく時間

 なお、ここでのメカニズムというのは、説明・根拠・演繹・推論とは何が違うのですか? 言い換えると、わざわざメカニズムという不思議な言葉を使う理由はなんですか? 説明・根拠・演繹・推論ではカバーできない意味を伝えたいからではないのですか?

206Ken:2021/11/01(月) 00:07:14 ID:l3c2r2bk
まず、熱力学第2法則を決着させましょう。

熱量移動が大きくΔSが大きい条件ではdS/dtも大きくなると思いますが、なによりも重要な点を確認します。

S=0状態が「無限の」過去であるためには、過去にゆくほど、Sの変化速度がdS/dt=0に収束せねばなりませんが、diamonds8888xさんはそれを想定されているのでしょうか? そうでないのなら、S=0状態は有限の過去になり、さらなる過去が存在します。問題の要はそこです。

私の理解は、以下のようになります。

化学反応であれ、物理的混合であれ、平衡の反対、つまり不均衡の勾配が大きいほど、ΔSもdS/dtも大きいでしょう。勾配が大きいとは、化学反応なら、反応式の両辺で、分子やイオンの濃度差が大きいことを意味し、それがが反応速度を支配するのは、ご承知のとおりです。濃度差が混合速度に影響するのは物理的混合も同じです。

反応障壁や拡散速度の影響を受けるとしても、それぞれの条件下において、平衡状態に近づくほど、変化は遅くなります。言い換えると、平衡から遠いほど変化が早いということです。


以上の説明に同意されるにせよ、同意されないにせよ、最も重要な冒頭の問題提議を繰り返します。

S=0になるのは、有限な過去なのか、それとも無限の過去なのか?


「メカニズム」の問題は、「太陽が昇る∧太陽が昇らない」を考察するのに必要なので、その時に明らかにしましょう。

207diamonds8888x:2021/11/07(日) 08:02:52 ID:Qix9q/lA
>>206
> S=0になるのは、有限な過去なのか、それとも無限の過去なのか?

 どちらもあり得る。「なる」と書くと過去に向かって時間が進行してるような錯覚をしそうだから書き直すと、以下のいずれか、もしくは他の可能性?
 ・宇宙全体でS=0の状態が無限の過去から続いていて、ある時増加し始めた。
    例えばビックバンの時点から増加とか。
 ・ある時以前は第2法則が成立せず、S=0からS=0へ変化していた。
    膨張と収縮を繰り返す宇宙モデルではどうなるんでしょうね。
 ・過去は無限ではない。
    変化がなければ時間は存在しない、という考えもありますね。
    そもそも我々が時間の矢を意識できるのは第2法則のおかげという考えもある。

 上記は私の主張というのもおこがましく、単に可能性を列挙しただけ。誰でも考えればこうなるというだけのもの。もっと大事な点が以下。

 この件についてのKenさんの主張が不明確な点がありますので、確認しておきたいのです。以下はKenさんの主張と合ってますか?

  1.熱力学第2法則(と既知の諸々の理論)により、「有限の過去でS<0だった」と推論される(演繹される)。
  2.S>=0(Sは0以上)である(Sは下限値を持つ) <== 統計熱力学からのSの定義からの帰結
  3.ゆえに熱力学第2法則(と既知の諸々の理論)により「P∧¬P」となる。

 ここまでは確実に合ってますね?

  4.「P∧¬P」となる、すなわち熱力学第2法則は矛盾している(矛盾をはらんでいる)。

 という主張ですね? もしかして違う? 「P∧¬P」と矛盾を使い分けてます?

 さて熱力学第2法則は矛盾している(「P∧¬P」となる)と確信したKenさんは、この事態に物理学者たちはどうすべきだと主張したいのですか?

  ・矛盾している第2法則は間違いだから修正すべきである。
  ・矛盾しているけれど間違いとは言えないから修正する必要はない。何も対処しなくていい。
   (矛盾(「P∧¬P」)は純粋数理だから自然科学理論には必ずしも当てはまらずともよい)
  ・間違いとは言えないけれど矛盾しているのも困るから、何らかの対処は必要。
   (例えば、どうするの?)
  ・その他
  ・基準05を無闇に適用してはいけない(この主張があるのは確実だよね?)

 なお私の「破綻している」という言葉は上記の矛盾している(「P∧¬P」となる)と同じ状態を意味していますので。私の文でKenさんの主張と一致する部分に変に反論して混乱させないでくださいね。

208diamonds8888x:2021/11/07(日) 09:39:15 ID:Qix9q/lA
>>207

> ・ある時以前は第2法則が成立せず、S=0からS=0へ変化していた。

【訂正】・ある時以前は第2法則が成立せず、S>0からS=0へ変化していた。


> 上記は私の主張というのもおこがましく、単に可能性を列挙しただけ。誰でも考えればこうなるというだけのもの。

 列挙した可能性の中の特定の可能性を、これこれの理由で正しいはずだ、と言うなら主張と言えるし、「これこれの理由」を説明すべきでしょう。でも単に列挙しただけでどれかに肩入れしてもいないのに、いずれかの根拠とかメカニズムなるものを説明する責任は私にはない。
 そうだよ、私が何にいらついているかがひとつ言葉にできましたね。
 説明責任は各可能性に肩入れして主張している人達のものだよ。

 Kenさんはメカニズムなるものを示さないと可能性の示唆さえできないと考えてるらしい。ぶさけんな。熱力学第2法則が有限の過去に破綻すると強く強く主張しているのはKenさんであって私ではない。なのになぜ私が、熱力学第2法則が有限の過去に破綻するメカニズムなるものを説明しなきゃいけないの?

209Ken:2021/11/07(日) 16:49:06 ID:l3c2r2bk
私が>>202の後半で述べたことを思い出してください。今は、熱力学第2法則がいかなる時にも成立するという「Ent2」を前提にしています。まず、この前提での結論に合意ができれば、「Ent1」に話を進めると言いました。ゆえに、

>・宇宙全体でS=0の状態が無限の過去から続いていて、ある時増加し始めた。
>  例えばビックバンの時点から増加とか。
>・ある時以前は第2法則が成立せず、S=0からS=0へ変化していた。
>   膨張と収縮を繰り返す宇宙モデルではどうなるんでしょうね。
>・過去は無限ではない。
>   変化がなければ時間は存在しない、という考えもありますね。
>   そもそも我々が時間の矢を意識できるのは第2法則のおかげという考えもある。
>【訂正】・ある時以前は第2法則が成立せず、S>0からS=0へ変化していた。

以上は、今の前提から外れます。

最後まで「Ent2」を支持してくださいとは言ってません。「Ent2」を前提におけば、どういう結論になるかを明らかにし、その次に「Ent1」を考察しようということです。その場合でも、「Ent1」が成立する「メカニズム」の説明を求めることはありません。

>Kenさんはメカニズムなるものを示さないと可能性の示唆さえできないと考えてるらしい。

diamonds8888xさんが不要と言われる以上は、本スレッドではメカニズムの説明を求めません。不要と聞いてからは、1度も要求したことはないはずです。

今は、「Ent2」を前提にするなら、

>4.「P∧¬P」となる、すなわち熱力学第2法則は矛盾している(矛盾をはらんでいる)。

という結論にいたるのか、にフォーカスしましょう。

210<削除>:<削除>
<削除>

211diamonds8888x:2021/11/10(水) 05:29:06 ID:Qix9q/lA
>>209

>私が>>202の後半で述べたこと

 「「熱力学第2法則は「P∧¬P」に該当します」の根拠となるメカニズム」を徹底して明らかにするのが当面の目標ということですね。これはYesかな?

> 今は、「Ent2」を前提にするなら、
> >4.「P∧¬P」となる、すなわち熱力学第2法則は矛盾している(矛盾をはらんでいる)。
> という結論にいたるのか、にフォーカスしましょう。

 フォーカスして何かを主張するのはご自由にどうぞ。人にわかるようにね。
 そのためには、さっさと>>207に答えてください。

> この件についてのKenさんの主張が不明確な点がありますので、確認しておきたいのです。以下はKenさんの主張と合ってますか?

212Ken:2021/11/10(水) 22:29:48 ID:l3c2r2bk
>そのためには、さっさと>>207に答えてください。

>>207で挙げられた例から選ぶなら、

・基準05を無闇に適用してはいけない(この主張があるのは確実だよね?)

が、現時点での私の考えになります。

ですが、何度も繰り返してきましたが、本スレッドは私の主張を披露する場ではありません。過去にやったではないか、と思われるかもしれませんが、それらは、diamonds8888xさんの要求に応じたものです。上記の回答も、その例です。

これも繰り返していますが、本スレッドで私がやっているのは、diamonds8888xさんが提示する基準を明らかにすること、なによりも具体化することです。「P∧¬Pはありえない」のような抽象的文言で済ませるのではなく、これによって「正しくない科学」と判定される理論に、どのようなものがあるのか、その具体例を明らかにしようとしています。

その中で、熱力学第2法則が基準05に違反するのではと、問いかけました。それに対して、この法則には適用範囲があるとする「Ent1」と、いかなる条件でも適用されるとする「Ent2」を区別して考えるべき、という指摘がありましたので、今は、Ent2を前提とする第2法則が「P∧¬P」に該当するのかにフォーカスしています。


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