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科学と疑似科学とを判別する(2)

134diamonds8888x:2021/08/14(土) 12:52:56 ID:Qix9q/lA
>>118,>>119,>>133
 「1匹+1匹=1匹」理論、「1匹+1匹=0匹」理論という例を挙げましたが、「世間一般の理論と呼ばれるもの」はもっと一般化されたものですので実際に沿った適切な例に修正します。

  魚理論A. 魚の個体数は加算則に従う
    魚N匹+魚M匹=魚(N+M)匹
  魚理論B. 魚の個体数は以下の式に従う
    魚N匹+魚M匹=魚N匹

 観測(実験?)1:1匹ずつに仕切った水槽に1匹居る。1匹を加えた。翌日、2匹だった。
   個体数を変えて何度も観測したが、魚N匹+魚M匹=魚(N+M)匹と一致していた。
   魚理論A.は検証されたと考えられる。

 観測(実験?)2:仕切りのない水槽に1匹居る。1匹を加えた。翌日、1匹だった。
   何度も観測したが、1匹のことも2匹のこともあった。
   魚理論Aも魚理論Bも予測精度が悪い。

 さて以上の理論立てと検証(観測との比較)の過程のそれぞれは「世間一般の正しいアプローチ」としてどう評価されるでしょうか?

 魚理論Aも魚理論Bも仮説として立てることに問題はありません。「メカニズム」には何も言及していませんが「世間一般の正しいアプローチ」では仮説を立てる段階で「メカニズム」なるものは不要です。
 そしてどちらの理論も数学理論ではありません。魚の個体数がどう変化するかという自然科学の理論です。

 そして魚理論Bが何らかの数学理論に反しているのでもありません。魚理論Bはきちんと数式で表せば次のようになります。
    f(魚N匹,魚M匹)=魚N匹
    f(魚N匹,魚M匹):魚N匹が居る水槽に、新たに魚M匹を加えたときの、
       1日後の水槽中の魚の個体数

 仮説立ての段階ではf(魚N匹,魚M匹)としてはあらゆる関数が可能です。また実は魚理論Aも、
    f(魚N匹,魚M匹)=魚(N+M)匹
 という関数である、というのが正確な表現になります。そして関数fが決まれば、その関数の計算は数学理論に従って計算されます。もしも関数の計算過程で数学理論に反した値を出したりしたら、その理論は間違いです。てか、「世間一般の正しいアプローチ」から見たら、それは単なる計算間違いと呼ばれます。

 すなわち、
 ・純粋数学の部分に間違いがある理論は、観測と比較する前に間違いと判定されます。
 ・純粋数学ではない自然科学的仮説の部分は、どんな仮説でも観測と比較する前に間違いとはされません。
   (「世間一般の正しいアプローチ」を理解しない個人が自分の常識から否定することはある)
 ・仮説が明らかに既知の観測と不一致である場合は、ただちに間違いとされます。

 ひとまず、こんなとこかな。


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