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科学と疑似科学とを判別する(2)

127diamonds8888x:2021/08/09(月) 11:31:25 ID:Qix9q/lA
>>124
>これは何を言われているのですか?

 すみませんねえ、混乱させたようで、この後に続くKenさんの文章は何をイメージしているのかわかりません。もっと的確に問題点を指摘すべきでした。

>>113
>それなら、10万からその5つだけを取り出しても、やはり5色が必要でしょう。つまり5色が必要か、4色で間に合うかは、5つの国で決まるので、それ以外の国は関係がありません。

 この認識が徹底的に間違いなのです。そこが最重点。

 上記は「5色で塗り分けられた10万ヶ国の地図の実例のひとつ」から「5色で塗り分けられた5ヶ国の集まりのどれか」を取り出して新しく5ヶ国だけの地図を作ることをイメージしてますよね?
 しかしこの5ヶ国だけの地図は「取り出す前は5色だった」けれども、取り出した後に4色で別の塗り方を試したらできちゃうかも知れません(注1)。

 5色に塗り分けることはいくらでも可能です。でも4色問題は「4色ではどうやっても塗り分けられない」ことを証明する問題ですから、「5色で塗り分けられた地図の実例」に意味はありません。どんな工夫をしても4色では不可能だと示すことが必要です(注2)。

 「10万ヶ国の地図の実例のひとつ」が「4色ではどうやっても塗り分けられない」ということは、原理的には虱潰しで調べられます(証明できます)。10万ヶ国に4色を配分する方法は4の10万乗以下で有限ですから、それらのどの方法でも、どこかの国境線では同色の国が接しているとなれば、この「10万ヶ国の地図の実例のひとつ」は「4色ではどうやっても塗り分けられない」ことがわかります。
 しかしこの「10万ヶ国の地図の実例のひとつ」を5色で塗り分ける方法は確実に存在しますし、上記同様に5の10万乗の方法を虱潰しにすれば「5色で塗り分けられた地図の実例」も見つかるでしょう。しかしその「10万ヶ国の地図の実例のひとつを5色で塗り分けた実例のひとつ」から特定の「5色で塗り分けられた5ヶ国の集まりのどれか」を取り出して新しく5ヶ国だけの地図を作るというのは、元の「10万ヶ国の地図の実例のひとつ」についての4色問題の解決には役立ちません。

 大事な結論は、「5ヶ国の地図の4色塗り分けから10万ヶ国の地図の4色塗り分けを推測することはできない」ということです。


(注1)現実には5ヶ国程度なら4色で十分ということは問題提出直後くらいに実証されてると思いますが。虱潰しは面倒そうだけど。
(注2)ちなみに「3色ではどうやっても塗り分けられない」地図は簡単に作れるし、虱潰しで簡単に調べられる。3色問題が簡単すぎて4色問題の難しさが実感できないということはあると思う。


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