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科学と疑似科学とを判別する(2)

133diamonds8888x:2021/08/14(土) 12:05:38 ID:Qix9q/lA
>>118,>>119
 【さて「適用できない」という場合には】、理論予測がなぜか外れた場合、も含まれます。>>96,>>100,が、この場合です。


 「*魚は魚を捕食する」から魚の加算則は間違いか、個体数予測に役立たないか、と言えば、そんなことはありません。捕食のような原因が特にない限りは、との条件付きで十分に使えますし、この条件は既に述べたようにボールや他の物体の加算則でも暗黙のうちに想定されている条件でもあります。
 逆に、加算則からのずれを観測すれば、捕食などが起きたのではないかとの推定も行えます。


 では「*魚は魚を捕食する」から「1匹+1匹=1匹」という理論は間違いとは言えない、のでしょうか? まあ厳密には、文言的には、修辞学的には、そうかも知れませんよ。でも「世間一般の正しいアプローチ」では「1匹+1匹=1匹」理論は採用しません。なぜなら、捕食が起きるかどうかは色々な条件で違うので、捕食が起きそうな条件でも予測精度は低いからです。

 自然科学的にも妥当な「加算則に反する理論」の例は、例えば液体の体積の和です。異なる液体、例えば水とアルコールを混ぜた場合、以下の理論になります。
   水1リットル+アルコ-ル1リットル=(2+⊿)リットル
     (⊿の正負や決まり方は知らない)

 ⊿は温度変化や他の物質の溶解のような他の原因がない限りは、一定の値になり予測精度は高い理論です。

 まとめると「世間一般の正しいアプローチ」では、まずは「○○はわけもなく消えたり現れたりしない」という仮説を基に「○○の△(量の名称)は加算則に従う」という仮説(理論)を立てます。

 1.ほとんどの場合に観測と厳密に一致するが、時たま外れるケースがあります。
   魚の個体数、ボールの個数、貨幣の総金額、など
   (3番目なんかいつもマイナス側に外れてるでしょ(^_^)
  「世間一般の正しいアプローチ」では、「○○の△(量の名称)は加算則に従う」という仮説は誤りだとは判断せずに、加算則を破る何らかの条件が(原因が)あったと判断します。
  なぜなら破る条件を除いた厳密な観測では破れていないという膨大な観測事実もまた、あるからです。例えば、魚が捕食ができないようにして数えるとかですね。 

 2.近似的には加算則に一致するが、常に一定の誤差が生じるケースがあります。
   水とアルコールを混ぜた場合など
  「世間一般の正しいアプローチ」では、加算則にその一定の誤差を加えて修正します。
  より精度の高い新理論の誕生です。

 なお天文学の例では、どんな天体の軌道でもニュートンの理論からの厳密な予測はまずできません。現実世界の具体事象は多体問題であり解析的な解を求められないからです。しかし近似的には解くことができて軌道予測は行なえます。
 そして予測が外れたケースで原因を特定した有名なケースが海王星発見であり、万有引力理論の修正につながったのが水星の近日点移動です。


 どちらのケースにせよ、これは数学と自然科学の違いによるものではありません。あくまでも自然科学内部での理論と観測との関係の問題です。  【続く】


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