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第23回参議院議員選挙(2013年)

1やおよろず ◆N22LLUydY2:2010/07/14(水) 08:06:13
第22回参議院議員選挙(2010年)
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/2246/1202752370/

2308チバQ:2013/07/01(月) 22:15:19
http://senkyo.mainichi.jp/news/20130629ddlk21010042000c.html
走る:2013参院選・岐阜/上 民主・吉田里江氏 知名度増へ街頭重視 有権者に直接訴え /岐阜
毎日新聞 2013年06月29日 地方版

 「私は、平和、命、憲法、皆さんが安心して暮らせる国をつくっていきたい」。27日午前7時、民主新人の吉田里江氏(47)はJR岐阜駅前で通勤・通学客に訴えた。

 トレードマークの白い半袖シャツにピンク色の半ズボン、ランニングシューズ姿。足を止める人はいなかったが、吉田氏は手を振り続けた。

 定数削減で改選数が2から1に半減した岐阜選挙区。過去4回続けて民主、自民の2大政党が議席を分け合ったが、均衡が崩れることが確実に。民主は現職の平田健二参院議長(69)が引退を表明。党県連は、国会議員経験者を中心に後継者の擁立を進めた。しかし、党への逆風は収まらず、公示まで1カ月を切っても決まらなかった。

 小見山幸治参院議員の秘書を務めた吉田氏が立候補を表明したのは公示26日前の今月8日。「不戦敗だけは避けたい」と必死に候補者を探していた県連幹部らは安堵(あんど)の表情を浮かべた。

 しかし、吉田氏は県内に住んだことがなく、「知名度ゼロ」(県連幹部)。党の支持率は回復の兆しをみせず、支援団体の足並みも乱れた中でのスタートとなった。

 「政策が固まっていないのに応援なんてできない」。16日に大垣市内で開かれた支援者集会。吉田氏を迎え、結束を強める狙いだったが、支援者からは党を批判する声が相次いだ。最大の支援組織・連合の地元幹部も「若い組合員から『なぜ民主党を応援するのか』と風当たりが強い。このまま選挙に突入したら間違いなく惨敗だ」と吐き捨てるように言った。

 こうした逆風の中、吉田氏は知名度不足を挽回しようと街頭活動に力を入れる戦略だ。「選挙の基本は街頭。有権者に直接訴え、支持を広げたい」。毎日のように岐阜駅前などでマイクを握る。

 “落下傘候補”との批判にも、「母方の祖父は岐阜出身。高校卒業まで名古屋で過ごし、岐阜は自分にとって古里と同じ」と反論し、「岐阜のために力を発揮させてほしい」と訴える。

 県連内でも吉田氏を評価する声は高まっており、園田康博・前衆院議員は「元気があって弁も立つ。政治家向きだ」と期待する。柴橋正直・県連代表も「ゴールは目の前の短距離走。『吉田里江』という人の魅力を、多くの人に知ってもらえるよう工夫を凝らし、広く訴えたい」と力を込めた。

    ◇

 7月4日公示、21日投開票される参院選。岐阜選挙区の立候補予定者はすでに県内各地を走り回り、激しい前哨戦を繰り広げている。決戦にかける主要政党と立候補予定者の動きを追った。

2309チバQ:2013/07/01(月) 22:15:49
http://senkyo.mainichi.jp/news/20130629ddlk21010042000c.html
走る:2013参院選・岐阜/上 民主・吉田里江氏 知名度増へ街頭重視 有権者に直接訴え /岐阜
毎日新聞 2013年06月29日 地方版

 「私は、平和、命、憲法、皆さんが安心して暮らせる国をつくっていきたい」。27日午前7時、民主新人の吉田里江氏(47)はJR岐阜駅前で通勤・通学客に訴えた。

 トレードマークの白い半袖シャツにピンク色の半ズボン、ランニングシューズ姿。足を止める人はいなかったが、吉田氏は手を振り続けた。

 定数削減で改選数が2から1に半減した岐阜選挙区。過去4回続けて民主、自民の2大政党が議席を分け合ったが、均衡が崩れることが確実に。民主は現職の平田健二参院議長(69)が引退を表明。党県連は、国会議員経験者を中心に後継者の擁立を進めた。しかし、党への逆風は収まらず、公示まで1カ月を切っても決まらなかった。

 小見山幸治参院議員の秘書を務めた吉田氏が立候補を表明したのは公示26日前の今月8日。「不戦敗だけは避けたい」と必死に候補者を探していた県連幹部らは安堵(あんど)の表情を浮かべた。

 しかし、吉田氏は県内に住んだことがなく、「知名度ゼロ」(県連幹部)。党の支持率は回復の兆しをみせず、支援団体の足並みも乱れた中でのスタートとなった。

 「政策が固まっていないのに応援なんてできない」。16日に大垣市内で開かれた支援者集会。吉田氏を迎え、結束を強める狙いだったが、支援者からは党を批判する声が相次いだ。最大の支援組織・連合の地元幹部も「若い組合員から『なぜ民主党を応援するのか』と風当たりが強い。このまま選挙に突入したら間違いなく惨敗だ」と吐き捨てるように言った。

 こうした逆風の中、吉田氏は知名度不足を挽回しようと街頭活動に力を入れる戦略だ。「選挙の基本は街頭。有権者に直接訴え、支持を広げたい」。毎日のように岐阜駅前などでマイクを握る。

 “落下傘候補”との批判にも、「母方の祖父は岐阜出身。高校卒業まで名古屋で過ごし、岐阜は自分にとって古里と同じ」と反論し、「岐阜のために力を発揮させてほしい」と訴える。

 県連内でも吉田氏を評価する声は高まっており、園田康博・前衆院議員は「元気があって弁も立つ。政治家向きだ」と期待する。柴橋正直・県連代表も「ゴールは目の前の短距離走。『吉田里江』という人の魅力を、多くの人に知ってもらえるよう工夫を凝らし、広く訴えたい」と力を込めた。

    ◇

 7月4日公示、21日投開票される参院選。岐阜選挙区の立候補予定者はすでに県内各地を走り回り、激しい前哨戦を繰り広げている。決戦にかける主要政党と立候補予定者の動きを追った。

2310チバQ:2013/07/01(月) 22:16:37
http://senkyo.mainichi.jp/news/20130630ddlk21010060000c.html
走る:2013参院選・岐阜/中 自民・大野泰正氏 油断警戒し引き締め 腰の低さで浸透図る /岐阜
毎日新聞 2013年06月30日 地方版

 「ありがとうございます」「よろしくお願いします」。22日に岐阜市内で開かれた自民新人、大野泰正氏(54)の事務所開き。腰を低く曲げた大野氏は事務所前で支援者一人一人の手を両手でしっかり握りしめ、笑顔でおじぎを繰り返した。

 腰を低くした姿勢に周囲から「何度もぺこぺこし過ぎ」と冷やかされるが、「有権者のことを考えると、自然と頭が下がる」と“大野流”のスタイルを貫く考えだ。

 大勝した昨年末の衆院選から高い支持を維持している自民党。県連は2月、県議3期目の大野氏擁立を決めた。祖父は党副総裁を務めた大野伴睦(ばんぼく)氏で、両親ともに元参院議員という政治家一家の3代目。若くして運輸相秘書官を務め、周囲から「いずれは国政に挑戦する」と見られていた。しかし、「有権者は伴睦を知っていても泰正のことは知らない」(選対幹部)とあって、県内各地を回り、業界団体へのあいさつ回りを徹底。民主党政権下で行われた2010年参院選で対応が分かれた農協農政連盟や、建設業協会など各種団体の推薦を受け、着実に足元を固めてきた。

 「ねじれ解消のための重要な選挙」と党本部が位置づける今回の参院選。県連は比例代表に力を入れる方針で、比例の全候補者に担当の県議を2人以上割り当てて票の上積みを図る。また、自民比例代表から組織内候補を擁立する団体の県組織には、規模などに応じて数値目標を課す。猫田孝県連幹事長は、あらゆる会合で「ぜひ家族を連れて期日前投票に行ってほしい」と呼びかけ、「比例票が伸びれば自然と大野氏の得票も伸びる」と鼓舞する。

 県連幹部が最も警戒するのは“気の緩み”だ。古屋圭司県連会長は「支持率がいいと油断し、潮目がかわることがある。しっかり脇を固めていかないと何が起こるか分からない」と引き締めを図る。別の幹部は「圧勝してこそ、組織を盤石にできる」と強調する。

 27日の県議会最終日。大野氏は辞表を議長に提出した。議場で登壇した大野氏が辞職のあいさつをすると、議場は大きな拍手に包まれ、「がんばれよ」「もう帰って来るなよ」の励ましの声が飛んだ。

 議場に別れを告げた大野氏は「この地で多くの人に育てられ、現場の課題を見つめ、叫びを聞いてきた。岐阜や日本を元気にするためにも、もっとがんばっていきたい」と表情を引き締めた。

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2311チバQ:2013/07/01(月) 22:17:09
http://senkyo.mainichi.jp/news/20130701ddlk21010040000c.html
走る:2013参院選・岐阜/下 共産・鈴木正典氏 自民批判の受け皿に 有権者との対話重視 /岐阜
毎日新聞 2013年07月01日 地方版

 「得しているのは一部の富裕層だけ。本当に腹が立ちますよ」「生活保護を減らされたら生きていけない」−−。

 高山市内の県営住宅の一角で6月23日、共産新人の鈴木正典氏(49)は住民の声に耳を傾けた。街頭演説を終え、支援者から贈られた花束を手にした鈴木氏は、額の汗をぬぐい、真剣な表情で住民の話にうなずいた。

 これまで国政選挙3回、知事選1回に挑戦し、5度目の選挙となる鈴木氏。県内を6ブロックに分けて巡回するキャラバンを3月に開始し、5周目を終えた。路地や団地、商店街での街頭演説やミニ集会などを数多くこなし、有権者との対話を重視している。支援者からは「しっかり話を聞いてくれる」と好評で、演説についても「最近では一定の“間”ができてうまくなった。余裕が出てきた」と評価が高まっている。

 昨年末の発足以来、高支持率が続く安倍内閣。しかし、共産党県委員会の松岡清委員長は「金持ち優遇のアベノミクスや消費増税、憲法改正などへの批判は根強い。安倍内閣に審判を下せるのは共産党だけ。参院選は共産と自民の戦いだ」と力を込める。

 共産への支持は一部の保守支持層にも広がる。6月2日に岐阜市内で開かれた総決起集会。読み上げられた応援メッセージの中に農協幹部の名前があった。

 農協は自民党の支持基盤で、農協系の政治団体は自民新人の推薦を決めている。「自民党が推進しているTPP(環太平洋パートナーシップ協定)は日本の経済を土台から壊す。TPP参加に中止を掲げる共産党の存在と活躍に注目し、参院選でのご健闘を祈る」とのメッセージに松岡委員長は「こんなことは今までなかった」と驚きを隠さない。

 23日に投開票された東京都議選で、共産は議席数を8から17に伸ばし、民主を上回って第3党に躍進した。松岡委員長は「共産党に投票すれば議席に結びつくことが示された。確信を持って参院選を戦っていける」と自信を見せる。1995年以来6回の参院選岐阜選挙区で共産候補が獲得した最高票は98年の11万9500票。鈴木氏が2010年の前回選挙で獲得したのは7万3000票で、陣営は前回を大幅に上回る10万票以上を目標に掲げる。

 連日、街頭演説と対話集会を重ね、すっかり日焼けした鈴木氏。「こんなに楽しみな選挙は初めて」と話し、次の演説会場に向かった。

    ◇

 この企画は加藤沙波、梶原遊が担当しました。

2312チバQ:2013/07/01(月) 22:18:07
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/kochi/news/20130628-OYT8T01312.htm
[参院選対決の構図・上]逆風民主 地方重視PR



武内氏(左)の総決起集会で「踏ん張ろう」と呼び掛ける岡田前副総理(右)(22日、高知市内で)  高知市のホテルの宴会場に設けられた壇上で、民主党現職・武内則男(54)と並んだ前副総理の岡田克也は声を張り上げた。「おごる自民を勝たせてはいけない。ここで踏ん張ろう」

 今月22日に開いた総決起大会。会場を埋めた約1200人の拍手が響く中、陣営幹部は3月にあった県連定期大会を思い返し、胸をなで下ろした。

 代表の海江田万里を迎えながら、用意した約200席は半分も埋まらなかった。座る人のいない椅子の背もたれが、今回の選挙戦を暗示していたからだ。

 安堵(あんど)したのもつかの間。翌日投開票された東京都議選で、民主は惨敗し、第1党から第4党に転落した。「都議選後だったら決起どころじゃなかったよ」。幹部は自嘲気味につぶやいた。

□  ■

 民主は2004年以降、推薦を含めて3回連続で参院の議席を獲得してきた。安倍政権に対峙(たいじ)する野党・民主という構図は、武内が初当選した6年前とまったく同じだが、「風は逆に吹いている。しかも暴風だ」と県連関係者は言う。

 当時、代表だった小沢一郎はヘリコプターで高知入りし、代表代行だった菅直人、幹事長だった鳩山由紀夫も相次いで来援。「道行く人みんなが手を振ってくれた」。

 そんな〈熱狂〉は今はもうない、と関係者は渋面をつくる。岡田の来援が決まった時は、集会まで1週間を切ろうとしていた。寄せられるのは、与党時代の政権運営の稚拙さに対する批判ばかり。「車で走っても、誰も見向きもしてくれない」とため息をつく。

■  □

 追い風を知るだけに、逆風の厳しさはより理解している。県連と陣営は環太平洋経済連携協定(TPP)への交渉参加と憲法改正に反対し、自民との対立軸を鮮明化することで巻き返しを狙う。

 特に重視するのが、党本部の打ち出す地方重視の浸透だ。各都道府県連の政策担当者と党本部がカメラ付きパソコンで協議を重ね、参院選公約を練り上げたと説明。「地方の声をくみ取った」とアピールする。

 武内も党陳情要請対応副本部長を務めた実績から、中央と地方のパイプ役を自認し、「高知の“命”である高速道路の予算確保に努めてきた」と訴える。「批判は甘んじて受ける。国会議員として仕事をきちんとしてきたことを伝えていく」。武内は表情を引き締めた。(敬称略)



 参院選は28日、7月4日公示、同21日投開票と決まった。高知選挙区(改選定数1)には4陣営が立候補を表明。候補者を擁立した政党の動きを中心に追った。

(2013年6月29日 読売新聞)

2313チバQ:2013/07/01(月) 22:18:23
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/kochi/news/20130629-OYT8T00863.htm
[参院選対決の構図・中]自民 議席奪還へ追い風



全国郵便局長会の集会で支持を訴える高野氏(高知市で)=画像を一部修整しています 国会が閉会した26日夜、ミニ集会を終え、会場出口で支持者を見送っていた自民党新人の高野光二郎(38)は、遅れまいと慌てて靴を履こうとしていた高齢男性に声をかけた。「ごゆっくりどうぞ」。男性が立ち上がると、がっしりとその手を握った。

 安倍内閣の支持率は高止まりで推移し、東京都議選で自民は候補者が全員当選した。県内でも、昨年12月の衆院選で3選挙区の議席を独占。勢いは衰えず、2004年から3連敗中の参院選で、議席奪還を狙う。

 それだけに、県連が警戒するのが上滑りだ。「支持率にあぐらをかき、おごったような態度が出れば、風向きは変わる」。10年の参院選で苦杯をなめた高野も「一つの言葉、1回の握手に力を込める」と緩めない。

□  ■

 「分裂さえしなければ」。県連、陣営とも3年前を振り返ってほぞをかむ。菅首相(当時)が消費税率の引き上げに言及し、民主が大敗した中、自民の元参院議員が無所属で立候補し、公認の高野と共倒れに終わったからだ。

 今回は態勢作りに腐心した。県連は昨年7月の予備選で、名乗りを上げた高野と県議に「選ばれた候補を全力で応援する」との誓約書を提出させ、分裂を回避。陣営も18市町村に24後援会支部を設置し、「政治歴が浅く、地力に弱い」という高野批判をかわす。

 前回は自主投票だった医師連盟や歯科医師連盟、農政連などから推薦を受けた。小泉首相(当時)の「郵政解散」による05年の衆院選以来、たもとを分かっていた全国郵便局長会の県内3部会からも推薦を取り付け、29日の集会で、高野は比例の組織内候補と握手を交わした。

■  □

 「勝てる態勢が整った」(県連幹部)とはいえ、懸念材料は残されている。環太平洋経済連携協定(TPP)だ。政府の交渉参加表明に、県内では農家を中心に反対論が根強い。

 「米など5品目の『聖域』を守れないなら、批准すべきではない」との立場を取る高野。だが、業界団体の中には「政府・与党が参加を決定した時、明確に反対と叫べるのか」との声がくすぶる。

 高野は「何巡したかわからない」ほど県内を回り、「対話は丁寧に、移動はダッシュで」とブログで記すなど地元密着の姿勢で、不安の払拭と楽観ムードの引き締めを図る。(敬称略)

(2013年6月30日 読売新聞)

2314チバQ:2013/07/01(月) 22:18:41
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/kochi/news/20130630-OYT8T00671.htm
[参院選対決の構図・下]共産 母の立場で発信力

◇幸福実現「TPPが経済活性」



日曜市でマイクを握り、憲法改正反対などを訴える浜川氏(左から2人目)(高知市で)  バラの花模様に縁取られ、美少女アニメのキャラクターが印刷された便箋に幼い文字。「『おかあちゃん おしごと がんばってね』と書いているそうです。ウルウルします」

 共産党新人の浜川百合子(33)が今年から始めたブログには、街頭演説などのスケジュールに挟まれ、4歳の長女を持つ母親の素顔がのぞく。

 党県委員会が国政で擁立した候補では最年少。これまでは、衆参合わせて8度出馬した元衆院議員らベテランを立ててきた。安定した戦いの反面、「新鮮味に欠ける」「人材難と思われる」との指摘もあった。

 党員の減少に高齢化という問題を抱え、若年層への浸透を図ろうと白羽の矢を立てたのが、「等身大の自分の姿を、素直な言葉で語れる」(県委員会幹部)と評価する浜川だった。

□  ■

 かつて衆院選で議席を獲得しながら、2003年以降は国政選で全敗。しかし、東京都議選で改選議席を倍増させる躍進に、「高知でも無党派層の受け皿になれる」とみる。

 昨年12月の衆院選で、県内の比例票が4万1514票だったのに対し、小選挙区は、2区と3区で民主党の“不戦敗”もあって、3選挙区で計7万8502票を獲得したからだ。

 公園やスーパーで同世代の母親らと触れ合う。県西部の集会を終え、「帰りは、南風のアンパンマン号! 娘も大喜びでした」とブログにつづる。そんな浜川に、「これまでにない反応が返ってくる」と陣営も手応えを感じている。

■  □

 等身大の発信力がとりわけ効果をみせるのが、「憲法改正反対」「平和の維持」だという。

 16日には自ら企画し、若者や育児中の女性との対話集会を開催。「安倍政権は、子どもたちを戦争に送る危険な国づくりを進めている」「母親として、命と暮らしを壊す政治を見逃せない」と力を込めた。

 「大上段に主張を振りかざすのではなく、小さい子どもを抱える母親だからこそ、若い世代の共感を呼んでいる」。県委員会幹部は言う。

□  ■

 憲法を巡り、諸派新人で幸福実現党の橋詰毅(50)は改正の立場を取る。23日に香美市で行われた立候補予定者の公開討論会では、「自分の国は自分で守る」とし、「自虐史観を正し、日本の誇りを取り戻すべきだ」と強調した。

 さらに、環太平洋経済連携協定(TPP)についても賛成し、「輸出産業が元気になり、雇用・収入が増えて消費が活発になる」と主張している。(敬称略)

 (この連載は安恒勇気、田岡寛久が担当しました)

(2013年7月1日 読売新聞)

2315チバQ:2013/07/01(月) 22:19:44
http://senkyo.mainichi.jp/news/20130629ddlk41010477000c.html
’13参院選情勢:風はどこへ/上 民主党 /佐賀
毎日新聞 2013年06月29日 地方版

 ◇アベノミクスに「間違い」
 「今のアベノミクスがまずいと思う人は手を挙げてください」

 民主党の長妻昭・元厚生労働相が5月26日、鹿島市で講演し、会場の約200人に呼びかけた。聴衆のほぼ全員が一斉に挙手。安倍晋三首相が進める経済政策へ「ノー」の思いをぶつけた。

 続いて参院佐賀選挙区に立候補予定の新人、青木一功氏(37)が登壇。「大企業など一部が富める政治は間違っている。民主党の旗を高々と掲げて戦う」と主張した。

 2007年参院選で、日本銀行出身の川崎稔氏を擁立した民主は、初めて佐賀選挙区で議席を獲得した。しかし、川崎氏は12年の衆院選直前「消費増税法案に賛成したけじめ」と再選不出馬を表明。その後、政権復帰した自民・公明党政権の12年度補正予算案に賛成したことなどから、除籍された。

 県連は急きょ、公募を実施したが、手を挙げたのは僅か3人。「絶対に勝てる候補者を」と意欲を燃やす県連は熟慮を重ね、任期満了約3カ月前の4月末、ようやく青木氏の擁立を決めた。

 決定後、青木氏は1日約50カ所以上のペースで街頭演説を繰り返し、県西北部から東部を横断する。連合佐賀の推薦を受け、社民党県連から支持を得るなど、労働者らへの支持拡大を急ぐ。

 しかし、出遅れ感は否めない。連合佐賀の組合員ら約1600人が集まった4月のメーデー集会での「お披露目」に間に合わなかった。連合幹部も「顔を売り込むチャンスを逃した」と悔やむ。

 頼みの綱は、青木氏が秘書を務めた原口一博衆院議員や、大串博志衆院議員の後押し。

 佐賀市中心部や県東部で原口氏と共に街頭演説に立ち、原口氏の後援会へのあいさつ回りを繰り返す。県中・西部を地盤とする大串氏は「私は農協職員よりも現場を回っている」と豪語し、連れだって農家への訪問を重ねる。

 青木氏は「コメなどの聖域を死守するために、自民の拙速な参加は反対」と環太平洋パートナーシップ協定(TPP)参加に慎重な立場を強調。政府・自民が交渉参加を進める一方で「TPP反対」を主張する自民候補の「矛盾」を突き、自民支持層の農業者に食い込む作戦だ。

 「佐賀から党再生を図る」

 3月末に佐賀市であった県連大会。来県した細野豪志幹事長が語気を強めた。衆院選で大敗した民主にとって原口、大串両氏が比例復活当選した佐賀は最大の要所の一つ。29日には海江田万里代表が来県する。原口氏も「街頭での対話を中心に、多くの人の声を聞くしかない」と党勢の復調を目指す。

  ◇   ◇

 7月4日公示の参院選まで1週間を切った。自民、公明が政権復帰した昨年12月の衆院選から約半年が過ぎた。高い内閣支持率を背景に自公政権は「ねじれ国会」解消に向け、過半数の議席獲得を目指す。一方、民主党などは巻き返しに懸命だ。政党の動向をまとめた。(この連載は、蒔田備憲、田中韻、春田周平が担当します)

2316チバQ:2013/07/01(月) 22:20:31
http://senkyo.mainichi.jp/news/20130630ddlk41010263000c.html
’13参院選情勢:風はどこへ/中 自民党 /佐賀
毎日新聞 2013年06月30日 地方版

 ◇「TPP反対」の声届ける
 10日、小城市のJAさが三日月支所であった農家約50人が集まった会合。あいさつに立った自民新人、山下雄平氏(33)=参院選佐賀選挙区に出馬予定=は環太平洋パートナーシップ協定(TPP)問題に触れ、釈明した。

 「皆さんが『お前の顔なんか見たくない』と言うのも当然。自分の行動でもう一度、信頼いただかなければなりません」

 JAグループ佐賀が掲げる「TPP参加断固反対」ののぼり旗が、山下氏の背後に翻っていた。

 山下氏は昨夏、県連の公募で選ばれ、党公認を獲得。他の候補予定者よりいち早く活動を始め、昨年12月の衆院選で自民候補と連れだって県内を回り、顔を売った。推薦は公明党を含め130以上の団体に及ぶ。

 思わぬ障害になったのは3月、安倍晋三首相の「TPP交渉参加表明」。農業が盛んな県内では、衆院1、2区で当選した両自民候補とも選挙でTPP反対を強調していた。

 反発したJAグループ佐賀の政治団体、県農政協議会(中野吉実会長)は「自民党へのけじめ」と山下氏への推薦を白紙撤回。同協議会副会長の野口好啓後援会長自身が集会など表舞台から姿を消す事態となった。

 自民県連の福岡資麿会長らの「謝罪」など火消しが功を奏し、約1カ月後に「推薦」を取り戻したが、政府・自民党との主張の落差に、農家の不満はくすぶり続ける。

 10日の小城市での集会。終了後、会場を去る農家から「そう簡単に信用できんばい」「不信感でいっぱいだ」と声が漏れた。危機感を抱く陣営も「地方で暮らす農家の声を中央に届ける」と集会などで懸命に訴えている。

 一方で、高い内閣支持率を背景に「気の緩み」も見え隠れする。自民関係者から「勝ちは決まった」「合格ラインは10市10町を全制覇できるかどうかだ」と皮算用の声も聞かれる。だが、福岡会長は「自民党は大丈夫という緩みがまん延している。選挙は水物だ」と引き締めに躍起だ。山下氏の選対本部長の留守茂幸県議も「山下氏の出身地の唐津市から遠い県東部は、まだまだ弱い」と警戒する。

 支持拡大策の一つとして、陣営は今回解禁されるインターネットを使った選挙運動への取り組みを強める。県連は5、6月に党内外の識者を交えた勉強会を計2回開催。県連独自のフェイスブックページも作った。

 元新聞記者の山下氏も早速、ホームページとブログを開設し、強みを見せる。フェイスブックで「個人」「公式」の2種類を使い分け、政策や主張の他、体験談など軟らかい話も盛り込み、硬軟織り交ぜて情報発信している。

2317チバQ:2013/07/01(月) 22:21:28
http://senkyo.mainichi.jp/news/20130701ddlk41010224000c.html
’13参院選情勢:風はどこへ/下 第三の勢力 増税反対、護憲…訴え /佐賀
毎日新聞 2013年07月01日 地方版

 共産党が改選前の倍増以上の17議席を得た6月23日の東京都議選から一夜明けた24日。同党県東部地区委員会は佐賀市で緊急集会を開き、参院選佐賀選挙区に出馬予定の共産新人、上村泰稔氏(48)が駆けつけた。

 「保守といわれていた人たちが共産党に興味を持ち始めている。次は私たちの番です。佐賀から日本を変えよう」

 上村氏は国政選挙6回目の挑戦。参院選では、自民支持層の農家らに食い込み、新たな支持者獲得を狙う。今年1月から、県内各地で5〜10人のミニ集会を開き、計100回以上、参加者は計1000人を超えた。

 平林正勝・党県委員長は「環太平洋パートナーシップ協定(TPP)交渉参加を表明するなど、農業者らは自民党の政策に納得していない」と主張する。ミニ集会に参加した農家からも「自民に裏切られた」「共産のTPP断固反対の政策を評価している」と声が上がっているという。

 陣営は今回「自民対共産」という構図を強調する。平林委員長は「アベノミクスの効果を感じている人は佐賀にはいない。票の受け皿となるべく政策を訴えていく」と、反アベノミクス、憲法改正反対を前面に打ち出す。

 佐賀選挙区に候補者を擁立しない社民党県連は、比例代表で県内2万票獲得を目指す。県連関係者は「暮らしを守る社民党として存亡がかかっている」と危機感を強めており、雇用問題や消費増税反対、脱原発などを争点に掲げる。

 選挙区で民主新人、青木一功氏(37)と政策協定を結んで支持し、民主県連と共闘態勢を取る。「消費増税に踏み切ったのは民主党だ」と支持者に不満の声はあるが、徳光清孝・県連幹事長は「野党が連結して自民・公明の過半数を阻止しなくては、憲法改悪の流れに歯止めのつかないことになる」と護憲の立場をアピールする。

 公明党も佐賀選挙区に候補者を擁立せず、自民新人、山下雄平氏(33)を推薦し、比例代表で県内6万票の獲得を目指す。今月16日には「ネット選挙解禁」を意識し、佐賀市で短文投稿サイト「ツイッター」と連動した講演会を初めて開催した。党県本部関係者は「若年者や、党の福祉政策などに関心を持ってくれそうな有権者を取り込みたい」と広がりに期待する。

 佐賀選挙区に出馬予定の幸福新人、中島徹氏(39)は佐賀と武雄両市にある宗教法人の支部を拠点に活動。TPP推進や玄海原発の再稼働による経済活性化、消費増税反対を主要政策に掲げる。

2318チバQ:2013/07/01(月) 22:24:35
http://www.sannichi.co.jp/tokushu/news/2013saninsen/2013/06/18/18.html
2013年6月18日(火)

【企画】選択の夏
第1部「乱」<1> 追い風の中、自民分裂


森屋宏氏(右から2人目)も出席し、参院選に向けた対応を確認する自民党県連の衆院1区の議員会議=甲府・自民党県連


青木茂樹氏(左)の集会に出席した臼井成夫県議(右)と土屋直元県議=甲府・県立青少年センターリバース和戸館


 「自民党に籍を置きながら、自分の選挙として朝から晩まで活動する。どうしても国政に送ってもらいたい」
 15日夜、参院選に無所属で出馬する駒沢大教授の青木茂樹氏(44)が甲府市内で開いた小集会。自民党県連地域支部長の要職にある土屋直元県議が訴えた。隣には自民党の古参でありながら衆院選の対応をめぐって党を離れ、青木氏擁立に関わった臼井成夫県議。「自民党の候補者は独善的に決められた。決して首を縦に振れない」と、県連内に渦巻く根深い不満を“代弁”した。

全県行脚
 県連の公募による候補者選考は、今年2月、自薦・他薦があった14人を選考委員が評価し、最高点だった当時県議の森屋宏氏(55)に決まった。ところが、他薦で推された高野剛県議らが「選考過程が不透明」と猛反発。高野氏が一時、県連の動きとは別に党公認で出馬を目指す事態に発展した。
 自民党は昨年12月の衆院選で山梨1区の議席を奪取したほか、2、3区も比例復活で当選。続く今参院選は、県連にとって議席を奪還して「保守王国」を復活させられるかの試金石となる。
 しかし内情は、高野氏に加え、前議長の浅川力三県議も青木氏サイドと接触し、事実上の“分裂選挙”の様相。安倍政権の高支持率を背景に全国的に自民党候補が優位とされる中にあって、山梨選挙区は「油断はできない」(県連幹部)情勢にある。
 森屋氏は県議を4期途中まで務めた議長経験者だが、県連内の危機感は強い。郡内地域の候補ということもあって「全県区での知名度は高くはない」(皆川巌県連幹事長)と、公認直後から森屋氏の“全県行脚”を始め、一巡した。衆院1〜3区でそれぞれ決起大会を計画するなど票固めを急ぐ。

自主投票
 対する青木氏は、県内の大学に勤務し、まちづくり活動に関わった経験から人脈も広い。市民グループ中心に支援組織を立ち上げて若者ら無党派層の取り込みに力を入れる一方、「新保守のエース」を標ぼうし、自民党支持層の切り崩しも進める構えだ。
 青木陣営が期待したのは、自民を離党し、無所属で国政に復帰した長崎幸太郎衆院議員の支援だ。狙いは、元自民党総務会長の堀内光雄氏、その長男の妻詔子氏との三たびの「保守分裂選」の流れに乗じたいからにほかならない。
 その長崎氏の後援会は先月15日、役員会で比例代表は自民、公明両党、選挙区は「自主投票」とすることを確認。長崎氏の復党を優先するため表立った「反党行為」は取らない構えだが、「だからといって簡単に森屋氏を支持するわけにはいかない」(後援会幹部)と言う。
 「青木氏支持を正式に表明している自民党県議はいない。参院選には一丸で臨める」。自らに言い聞かせるようにこう繰り返す皆川幹事長。その言葉とは裏腹に、自民票をめぐる争いが激しさを増している。

 参院選の公示が約2週間後に迫った。山梨選挙区は自民党の森屋宏=公明推薦、みんなの党の米長晴信=日本維新の会県総支部推薦、無所属の坂口岳洋氏=民主・社民推薦、共産党の遠藤昭子、無所属の青木茂樹、政治団体「幸福実現党」の田辺丈太郎の6氏が激しい前哨戦を繰り広げている。過去最多の「乱戦」に挑む各陣営の内情を追った。〈参院選取材班〉

2319チバQ:2013/07/01(月) 22:24:53
http://www.sannichi.co.jp/tokushu/news/2013saninsen/2013/06/19/18.html
2013年6月19日(水)

【企画】選択の夏
第1部「乱」<2> 民主 メンツかけ独自候補


坂口岳洋氏(左から2人目)の後援会代表者会議であいさつする輿石東氏(左)=甲府市西高橋町


 「私は客ではない。坂口氏に何とか決断してほしいと言った張本人だ。誰よりも大きな責任を抱えている」。5月31日、参院選山梨選挙区に無所属で出馬する坂口岳洋元衆院議員(42)の後援会代表者会議。来賓として紹介された民主党の輿石東参院議員会長だが、あいさつはさながら自らの“決意表明”となった。
 政権与党の幹事長として党運営を取り仕切ってきた輿石氏は、昨年12月の衆院選で野党に転落したことで引責辞任。参院選での巻き返しを期し、1人区を中心に野党共闘を呼び掛けてきた。「参院のドン」のお膝元である山梨選挙区は、その象徴となるはずだった。
 「野党連携を視野に勝てる候補を選びたかった」(民主県連幹部)。だが出馬の環境が整わず、結果絞り込んだのが衆院選で落選した直後の坂口氏だが、衆院復帰を望んで固辞していた。
 候補者擁立が難航する中で野党共闘を実現するには、選挙区出馬が決まったみんなの党の米長晴信参院議員(47)に乗るしかない。不戦敗だけは許されない状況下、輿石氏が粘り強く説得し、公示まで3カ月を切った段階で坂口氏に翻意させた。

裏切り者
 「なぜ民主党は邪魔をするのか」。5月12日、米長氏の総決起大会で来県したみんなの党の渡辺喜美代表は、ぎりぎりで独自候補擁立に踏み切った民主党を痛烈に批判した。
 党本部レベルで民主との共闘を模索していたみんなは、3月下旬に米長氏の処遇について選挙区か比例代表か決めずに公認を発表し、民主の出方をうかがった。みんな側には、現職米長氏で野党が共闘すれば、自民に対抗できるとの読みがあった。
 しかし、日本維新の会との「統一候補」となる可能性が高かった米長氏には、同じく民主を離党した小沢鋭仁元環境相が支持に回る。輿石氏や民主県連にとって、「裏切り者」と強く非難してきた離党組の2人と組む環境が整うはずはなかった。

過去最多
 一連の対応に対し、民主県連内には「厳しい戦いを強いられるが、それ以上に米長氏、小沢氏と組むことは支持者に理解されない」と“追認論”は多い。一方で輿石氏主導で坂口氏擁立を押し切ったことには、「党のメンツを優先した」(民主党議員)と疑問視する向きがあるのも事実だ。
 坂口氏は民主の看板を外して無所属で出馬する。企業経営者らを中心に新しい後援会も発足させた。「広く県民の支援を得るため」とするが、公認候補がいない党の存在感が薄れる事態は必至で、支援する連合山梨から「末端に支持が広がるか難しさもある」(組合関係者)との声も漏れる。
 坂口氏の政党色を薄める戦術も、政党推薦を受けない無所属の青木茂樹氏(44)の出現で誤算が生じている。野党共闘の不発が招いた過去最多6人の乱立で、非自民勢力が“共倒れ”しかねない状況にある。
 毎週末、県内入りして坂口氏の支援者回りに同行するなど、並々ならぬ熱の入れようの輿石氏。民主県連幹部は言う。「議席奪取を目指すのはもちろんだが、米長氏にだけは議席を取らせるわけにはいかない」

2320チバQ:2013/07/01(月) 22:25:09
http://www.sannichi.co.jp/tokushu/news/2013saninsen/2013/06/20/16.html
2013年6月20日(木)

【企画】選択の夏
第1部「乱」<3> 維新、みんなが「統一候補」


決起大会であいさつする米長晴信氏(右)。みんなの党の渡辺喜美代表(中央)、日本維新の会県総支部長の小沢鋭仁衆院議員が同席した=昭和町内


 「みんなの党の渡辺喜美代表は、東京都議選の応援でもダイレクトに維新の会を批判している。最終的には党の決定に従わざるを得ない」
 甲府市内で15日開かれた日本維新の会県総支部役員会。総支部長の小沢鋭仁衆院議員は、橋下徹共同代表の従軍慰安婦発言の影響に触れ、山梨でみんなとの選挙協力解消の可能性が出てきたことを伝えた。都議選へは日本維新から小沢氏の次男も出馬しているだけに、みんなの“口撃”は一層看過できない。冒頭の報告を終えると、都議選の応援のためとんぼ返りした。
 昨年末の衆院選で躍進した第三極。県内でも衆院議員1人ずつを誕生させた日本維新、みんな両党は、参院選で一気に党勢拡大する算段だ。山梨選挙区は、民主を離党してみんな入りした米長晴信参院議員(47)を「統一候補」とし、早くから協力態勢を築いた。

蜜月の象徴
 小沢氏と米長氏は民主時代に同じ鳩山グループに所属していた間柄。その小沢氏と、みんなの渡辺代表も関係が深く、米長氏が「山梨はみんなの党と維新の会が共闘する象徴的な選挙区」と蜜月をアピールしてきた。
 「山梨はこのままよろしく」。みんなが、橋下氏の発言を受けて参院選と都議選で日本維新との選挙協力解消を決めた5月21日。渡辺代表から米長氏支援の継続を直接求められた小沢氏は、維新批判のボルテージを上げる渡辺代表に「ならば批判しすぎないように」と“自重”を促した。
 「既に選挙協力を実行している。今更別の候補を応援できるわけがない」。みんな、日本維新の両党県組織の幹部は口をそろえる。第三極の選挙協力を解消すれば自民、民主両党を利する、という共通認識がある。米長氏陣営も「協力関係に何も変わりはない」と努めて平静を装う。
 ただ、15日の日本維新県総支部役員会では「あそこまで言われて協力する必要はない」との声が上がり、「特例」だった山梨での協力関係がほころび始めているのも確かだ。

自民に接近
 一方、みんな固有の不安要素もある。小野次郎参院議員と中島克仁衆院議員の支持者には自民党系が多く、民主からみんな入りした米長氏の支持固めが遅れている。さらに政党支持を受けていない無所属の青木茂樹氏の出現は、自民、民主の二大政党に流れない無党派層の取り込みを目指す第三極と競合する。
 橋下氏の従軍慰安婦発言が党勢低迷を招いたことに対しては、ここへ来て石原慎太郎共同代表が「大迷惑だ」と身内批判を強め、党内に不協和音が出ている。19日には橋下氏が都議選の結果次第で共同代表を辞任する考えを表明し、党内が揺れている。
 「日本維新として、このまま第三極路線でいくのか、二極を目指すのか。ポスト参院選を考えていかないとならない」。党国会対策委員長も務める小沢氏の言葉からは、憲法改正などで主張が近い自民との接近を視野に入れていることもうかがえる。参院選山梨選挙区で第三極の歩調がそろうかは不透明だ。

2321チバQ:2013/07/01(月) 22:25:25
http://www.sannichi.co.jp/tokushu/news/2013saninsen/2013/06/21/17.html
2013年6月21日(金)

【企画】選択の夏
第1部「乱」<4> 「無所属」擁立の戦略


政党支援を受けて参院選山梨選挙区に立候補を予定している、自民公認、公明推薦の森屋宏氏(左上)、みんなの党公認、日本維新の会県総支部推薦の米長晴信氏(右上)、民主、社民推薦の坂口岳洋氏(右下)、共産公認の遠藤昭子氏(左下)のコラージュ


 「民主党と言うと票が減るから無所属と言っている」。5月11日、自民党県連の政経セミナーで来県した石破茂幹事長は、最近まで政権を担った民主党が、参院選で元衆院議員の坂口岳洋氏(42)を無所属で擁立することをこう揶揄した。
 政党対決の国政選挙で、あえて政党色を薄める民主。石破氏の発言は、安倍政権の高支持率を背景に政党色を押し出す自民と民主との違いを鮮明にし、党の結束を強める意図がある、と受け止められた。
 政権交代可能な二大政党制の流れに逆行するように、参院選山梨選挙区は民主が公認候補を出さないことで政党対決色の様相は薄れた。これに、一部の自民党支持者が推す無所属の青木茂樹氏(44)が出馬に名乗りを上げ、さらに情勢は混沌としている。

新保守掲げ
 5月中旬、出馬の可能性を探っていた青木氏に、親交がある企業経営者からメールが届いた。「経緯を知りたい」。青木氏擁立に、ともに一線を画してきたはずの既存勢力である県議らが関わっていることに抵抗があったからだ。「清濁併せのむ」と青木氏から説明を受けたが、この経営者は納得し切れないでいた。
 現在自民党を離れているが、もともと自民党の重鎮である臼井成夫、中村正則両県議、同党の土屋直元県議らが支援。「新保守」を掲げる青木氏には、政党支援がないことで結集する勢力がある一方、「顔ぶれは『新』とはほど遠い」との見方もあるのは確かだ。

投票率低下
 比例代表をにらんだ各党の戦術も、有権者にとって参院選の対立構図を分かりにくくしている。県関係では、自民が元衆院議員の赤池誠章氏(51)、みんなは日本航空学園理事長の梅沢重雄氏(60)を擁立。選挙区候補がいない公明は山梨選挙区で、連立を組む自民の森屋宏氏(55)の推薦を決めた。「ギブ・アンド・テーク」を重視する公明支持者は、自民が比例で公明に選挙協力する「バーター戦術」を当然期待してのことだ。
 しかし、自民県連内には、党本部が昨年末の衆院選で山梨1区に赤池氏ではなく宮川典子衆院議員の擁立を決めた経過を踏まえ、比例に回った赤池氏を全面支持すべきだとの声がある。だが県連幹部は「森屋氏を応援してもらう以上、公明への配慮も欠かせない」と胸の内を明かす。
 政権公約は出そろっていないが、憲法改正や環太平洋連携協定(TPP)、原発政策などの重要課題に各党がどこまで踏み込むかが見えてこない点も、今参院選の意義をかすませている。
 憲法改正では、連立政権を組む自民、公明の違いが鮮明で、公明は選挙協力を盾に安倍晋三首相に憲法改正の争点化を避けさせた。このため参院選で議論されないまま、参院選後に改憲論議が本格化することを不安視する向きがある。
 参院選はネット選挙が解禁されるが、安倍政権の高支持率から、投票率低下を懸念する声もある。有権者の関心を高められるか、各陣営が選択基準を明確に示すことが求められている。(おわり)=参院選取材班は小林義徳、田中喜博が担当しました。

2322チバQ:2013/07/01(月) 22:26:42
http://www.kyoto-np.co.jp/info/senkyo/2013sanin/20130602_11.html
徳永  久志氏 (民主・現)
揺らぐ存在感 危機募る



こぶしを振り上げ、必勝を誓う徳永氏。議席を守れるかどうかに党の命運がかかる(18日、長浜市・勤労者福祉会館「臨湖」)



 近江八幡市のホテルで今月8日、元さきがけ代表で官房長官も務めた武村正義(78)を囲む会が開かれた。
 「私も武村門下生の端くれ。あたたかい激励をいただき、気合を入れて頑張りたい」。参院選滋賀選挙区(改選数1)に立候補予定の民主党現職徳永久志(49)は、集まった190人を前に、今も知名度の高い武村とのつながりを強調し、支援を呼びかけた。
 滋賀の民主党にとって、今参院選は正念場だ。昨年の衆院選では、独占していた4選挙区全てを自民党に奪還された。県内比例票も10万4千票と2009年衆院選の3分の1に激減、日本維新の会に5万票差をつけられて第3位に沈んだ。
 「滋賀の民主を守る」と県連代表の衆院議員三日月大造(42)。今参院選での議席死守は至上命令だ。徳永の応援に訪れた近江八幡市出身の党幹事長細野豪志(41)も「ここで議席を守れるかどうかが、党全体にとって非常に大きな意味を持つ」と、反転攻勢の拠点にしたい考えをにじませた。
 とはいえ、世論の追い風を受ける自民党の安倍晋三政権との違いをどう主張していくかは簡単ではない。
 先月26日、草津市のホテルに女性120人を集めた茶話会で、徳永は「子育て、教育は私たちの生活そのもの。ここを立脚点に、党をもう一度作り上げたい」と訴えた。女性に関心の高いテーマに重点を置く作戦だ。
 今月9日には大津市内の大型スーパー前で「株価は上がっても、給料は上がらない。年金は切り下げられている」と、安倍政権が進める経済政策へ批判のトーンを強めた。
 だが、湖国の民主を支えてきた労働組合に揺らぎが出ている。
 「どうして、民主党なのか」「組合員にどう説明していいかわからない」。昨年の衆院選以後、連合滋賀事務局長松元光彦(46)のもとには、各労組の幹部からこんな声が寄せられるようになった。
 「政権を失い、存在感が薄れている民主党に対し、支持する理由を見失っている。こんなことは、これまでなかった」。松元は危機感を募らせる。
 それでも、議席死守へ党を挙げての取り組みは続く。8日、高島市新旭町で開いた国政ミニ集会で、前衆院議員川端達夫(68)は「徳永さんは県会で8年、国会で6年経験を積んだ。滋賀の隅々まで知っている」と支持を求めた。他の前衆院議員や地方議員も、各地で支援を訴える。
 県連幹事長の出原逸三(67)は「従来の支持者だけでなく、その周囲にも支持を広げられるかどうか。それができないと、勝てない」と言う。

       ◇

 参院選の投開票日に予定される7月21日まであと1カ月。滋賀選挙区で候補者擁立を準備する民主、自民、共産の3政党を中心に、動きや課題を追った。(敬称略)=3回掲載します。
【2013年6月21日掲載】

2323チバQ:2013/07/01(月) 22:26:58
http://www.kyoto-np.co.jp/info/senkyo/2013sanin/20130601_8.html
二之湯武史氏 (自民・新)
追い風生かし 組織強化



朝、駅前で演説する二之湯氏。「国会のねじれを解消しなければならない」と政治の安定を訴えた(18日、大津市馬場2丁目・膳所駅前)


 15日夜。参院選滋賀選挙区(改選数1)に立候補する自民党新人の二之湯武史(36)は、大津市内で党大津逢坂支部の会合に出席した。
 「よそ者と言われるが、大津のために全力で頑張る。力を貸していただきたい」。参加者一人一人と握手し、慌ただしく次の会場へ向かった。出身の京都市を離れ、名古屋市で会社を営む生活から転身し、公募で立候補予定者に決まって4カ月。街頭活動とあいさつ回りを繰り返している。
 昨年12月の衆院選で、自民は県内4選挙区で全勝した。民主党が政権を取った2009年衆院選以降、3年4カ月間ゼロだった県選出の国政議席を回復した。安倍政権の期待感が持続する情勢を追い風に、「小泉ブーム」の01年以来となる参院選勝利を狙う。
 「12年ぶりの1勝を勝ち取りたい」。9日に大津市内であった選挙事務所開きで、滋賀2区の衆院議員上野賢一郎(47)は力を込めた。続いて3区の武村展英(41)も「3年前、わたしが取れなかった議席を何としても二之湯さんに」と訴えた。ダブル選挙だった3年前の知事選、参院選にそれぞれ立候補し、敗れた2人の言葉に、和やかだった会場が引き締まった。
 好機を組織強化につなげようと、党県連は今回、会長、幹事長の下に衆院議員4人を各選挙区の責任者に配置し、運動を進める選対を組んだ。会長の辻村克(72)は「若い衆院議員が自分の選挙のつもりで組織を固めねばならない」と厳しい口調で話す。15日には全支部役員を集め、方針を徹底した。
 一方、業界団体は二之湯氏推薦を決めつつ、政策の行方を注視する。県建設業協会の幹部は「実際に賃金が上がり、若い人が増えて技術が継承されないと構造的な問題は解決しない」と話す。医療や農業関連の団体からは「推薦の方向だが、TPP(環太平洋連携協定)への不安などいろんな意見がある」との声も聞こえる。
 選対本部長に就いた県連幹事長の家森茂樹(61)は「下野していた3年前の参院選、知事選では、政策を訴えても有権者に説得力がなかった。今回の参院選に勝ち、政治の安定を取り戻してこそ、自民党の復権といえる」。参院議席奪還の先に、湖国政界の主導権を見据える。
 二之湯は18日朝、大津市のJR膳所駅前でマイクを握った。インターネットを使った選挙運動に備えてスタッフが映像を撮影し、日焼けした顔をアップでとらえた。立候補が決まって印刷した約6万枚の名刺は残り2千枚を切った。「手応えはよく分からない。とにかく、やれることをやるしかない」。初の選挙に緊張感の抜けない日々が続く。=敬称略
【2013年6月22日掲載】

2324チバQ:2013/07/01(月) 22:27:14
http://www.kyoto-np.co.jp/info/senkyo/2013sanin/20130531_8.html
坪田五久男氏 (共産・新)
「自共対決」前面に攻勢



演説会を終え、来場者と握手する坪田氏。支持拡大へ力を注ぐ(5月25日、大津市・びわ湖ホール)


 「アベノミクスで景気や暮らしが良くなったという人はいない。さらに消費税を増税されたら、日本経済の底が抜けてしまう」
 滋賀選挙区(改選数1)に立候補予定の共産党新人坪田五久男(54)は6日、彦根市内の商店や事業所を訪ね、安倍政権が進める経済政策を批判した。
 「今もしんどいのに、消費税が上がれば商売をやめようかと思っている」。訪問先の飲食店で、経営者の男性がつぶやいた。坪田は「共産党がストップをかける。頑張ります」と力を込めた。
 「憲法改悪や原発再稼働を許さない。環太平洋連携協定(TPP)の交渉参加も亡国の政治」。街頭などでは自民党批判を強める。
 「今回は『自共対決』を打ち出す」。6年ぶりの参院選挑戦となる坪田は、基本戦略をこう描く。日本維新の会やみんなの党に対しても「自民の補完勢力」と位置付け、批判を展開している。
 選対本部長を務める党県委員長の奥谷和美(61)は「争点ははっきりしている。自民党にものを言えるのは共産党しかないという理解は日増しに高まっている」と言う。
 坪田は街頭宣伝やミニ集会を県内各地で繰り広げるほか、16日には、消費税増税に反対する大津市内でのデモ行進にも参加した。
 ただ、近年の国政選挙では低調が続く。1998年の参院選比例では県内で10万票を獲得したが、その後は5万票台にとどまる。2011年の県議選では3議席全てを失った。昨年の衆院選では「日本維新の会や日本未来の党に投票した支持者もいた」(党県委)という。
 それでも奥谷は「今回と98年参院選はよく似ている」とみる。98年は消費税が3%から5%に引き上げられた翌年で、共産党は比例を含め15議席も獲得した。「増税で景気が悪くなると指摘していたことが現実になった。政治を変えてほしいとの思いが集まったのでは」と期待を込める。
 TPP交渉参加についても、他党との対決軸を鮮明にする。党国会対策委員長の衆院議員穀田恵二(66)は、4月に大津市で開かれたTPP参加に反対する県民会議の緊急集会に出席。先月25日には同市での党演説会で「公約を裏切った自民党に滋賀の総意を示すべき」と訴えた。
 近江八幡市内の農事組合法人で理事を務める坪田も「近江米や近江牛など滋賀の農業を押しつぶす」と厳しく指摘。県内の農協や農家なども回り、幅広く支持を訴える。
 奥谷は「TPP参加を『絶対に許さない』と怒る農業関係者もいる。新たな票を獲得するために、もっと突っ込んでいきたい」と、攻勢を強める考えだ。
 このほか、幸福実現党新人の荒川雅司(38)は8日に草津市で事務所開きを行い、JR駅前での街頭演説などを重ねている。中小企業の活性化策として消費税増税の中止や原発の早期再稼働などを主張している。=敬称略
【2013年6月23日掲載】

2325チバQ:2013/07/01(月) 22:27:39
http://www.kyoto-np.co.jp/info/senkyo/2013sanin/20130619_2.html
北神 圭朗氏 (民主・新)
比例票激減、最重点区に

通勤する有権者らに名前を売り込む民主党新人の北神圭朗氏(12日、京都市左京区上高野)



民主の府内比例得票数

 民主党新人で元衆院議員の北神圭朗氏(46)が12日朝、京都市左京区上高野で通勤者に訴えた。「アベノミクスのほころびが少しずつ出てきた」。株価の乱高下や公共事業への巨費投入に触れ、7月の参院選で争点となる安倍政権の経済政策を批判した。
 参院選京都選挙区(改選数2)で民主党は2001年以来、自民党と議席を分け合ってきた。長く「自民・共産対決」が続いたが、共産党を退け、04年以降の3回の参院選では同党公認候補が自民を抜き、いずれもトップ当選してきた。
 昨年末の衆院選で惨敗を喫したが、京都6選挙区では2区の前原誠司衆院議員ら3人が議席を守り、一矢を報いた。しかし、府内の比例代表得票は約18万票にとどまり、09年の前回衆院選で獲得した約58万票から激減。自民党の約30万票と、躍進を見せた日本維新の会の約29万票に大きく離された。
 党府連では党勢回復を目指そうと参院選に照準をあわせ準備を進めたが、昨年10月、公認を決めた華道家の池坊美佳氏が、今年3月に健康上の理由で出馬を取りやめるなど候補者選定で混乱。衆院選京都4区で落選した北神氏に白羽の矢を立てたが、支持者から「参院選で再び負ければ政治生命が絶たれる」と懸念も出た。出馬を渋る北神氏を国会議員らが再三説得し、ようやく立候補を決意した経過がある。
 それだけに、京都選挙区を全国の「最重点区」と位置づける。海江田万里代表や野田佳彦前首相らが相次いで京都入りし、てこ入れを図っている。
 北神氏は衆院京都4区では2期当選した実績から知名度はあるが、それ以外では知名度アップが急務となっている。広く集票するには衆院選を勝ち抜いた前原氏や、府連会長の山井和則衆院議員(京都6区)らとの連携が欠かせない。中京区の事務所開きで前原氏は「自分の選挙以上に戦い、京都の民主党の底力を見せる」と国会議員や69人の地方議員にげきを飛ばした。
 北神氏は立候補表明後の約2カ月で府内を2巡した。事実上、自民党現職の西田昌司氏(54)、共産党新人の倉林明子氏(52)、日本維新の会新人の山内成介氏(47)との争いになるとみられる中、2期7年務めた衆院議員や旧大蔵省勤務の経験を強調、「即戦力」とアピールしている。解禁となるネット対策では活動や予定を一斉メール送信するシステムをつくった。
 陣営が予想する当選ラインは「25万票」。共産党は過去の実績から20万票以上獲得できる力があり、日本維新も共同代表を務める橋下徹大阪市長による従軍慰安婦などをめぐる発言などで支持率が低下しているとは言え、衆院選での比例得票を踏まえれば、決して侮れない。
 北神氏は「こちらの支持が絶対的に上がっているわけではない。地道に訴え続けるしかない」。府連の中小路健吾幹事長は、高い支持率を保つ自民党が先行しているとの見方を示しつつ、「2位争いは団子状態だ」と引き締めを図る。

     ◇

 7月4日公示、21日投開票が確定的の参院選が目前に迫ってきた。京都選挙区には5人が立候補を表明し、すでに選挙事務所も整え臨戦態勢に入っている。各陣営はどう戦略を描き、何に照準を合わせ票を掘り起こそうとしているのか、その動きを追った。=4回掲載の予定です。

【2013年6月16日掲載】

2326チバQ:2013/07/01(月) 22:27:55
http://www.kyoto-np.co.jp/info/senkyo/2013sanin/20130618.html
西田 昌司氏 (自民・現)
優勢の声、払しょく躍起

街頭でマイクを握り主張を訴える西田氏(10日、京都市南区・近鉄東寺駅前)


自民の府内比例得票数

 京都市南区の近鉄東寺駅前で10日朝、自民党現職の西田昌司氏(54)が街宣車の上から、「安倍内閣への期待は大きいが、参院では過半数がなく、さまざまな審議で支障をきたしている。安定した過半数が使命だ」。手ぶりも交えて、通勤客に再選への意気込みを訴えた。
 南区は京都府議時代からの地盤で、東寺駅前は20年近く街頭演説を続けている場所だ。それだけに西田氏には有権者の反応が敏感に伝わる。「まだ選挙の雰囲気は盛り上がっていない」。手応えの少なさに顔を曇らせた。
 京都選挙区(改選数2)で自民は2004年以降、3回連続で民主党の後じんを拝し、2位に甘んじてきた。西田氏が初当選した07年選挙は36万2千票で、50万票を超えた民主候補に約14万票も差を付けられた。10年の前回選は民主が2人を立て票が割れたにもかかわらず、自民は6万6千票も離された。
 安倍内閣の高い支持率や野党の勢い不足を背景に、西田氏にとって「今回はトップ当選をつかみ取ることが至上命令」(党府連幹部)。立候補を表明している民主党の北神圭朗氏(46)、共産党の倉林明子氏(52)、日本維新の会の山内成介氏(47)=いずれも新人=の陣営などからも「今回は2番手争いが激しい」との声が上がり、すでに「西田優勢」との予想も出ている。
 自民党内にも広がり、「支持者にも『今回は勝つやろ』と言われる。選挙がなかなか締まらない」との声も聞かれる。陣営は「勝って当然と思われることが一番苦しい」と引き締めに懸命になっている。
 ここに来て、安倍政権の経済政策・アベノミクスで好調だった株価も乱高下し、他陣営から攻勢が強まり出した。選対事務長の内海貴夫党府連幹事長は「アベノミクスへの期待が揺らげば、選挙に影響する可能性が高い」と楽観論の払しょくに躍起だ。
 圧勝で政権を奪還した昨年12月の衆院選では日本維新の台頭もあって、比例得票は惨敗した09年よりもさらに2万3千票減らした。保守色の強い西田氏と公明党との距離も指摘され、推薦決定が遅れているなど決して盤石とは言えない。
 得票を伸ばすには、民主や日本維新に流れた保守支持層を取り戻し、無党派層への浸透も欠かせない。無党派などを照準に人気テレビ番組にも出演し、歯に衣着せぬ発言で知名度を高めている。インターネットも活用して動画投稿サイト・ユーチューブだけで270本を超える動画を公開し、計250万回も再生されている。
 獲得目標数について、党府連会長の二之湯智参院議員は「最低40万票は必要だ」とハッパを掛ける。6日には亀岡市で党所属や保守系の府内市町村議員約100人を集めた推薦議員連盟総会も初めて開催し、実働部隊の結束を図るなど態勢も整えつつある。
 西田氏は得票目標を語らないが、当然、小泉旋風が吹いた01年選で父の故吉宏氏が獲得した42万2千票が乗り越えるべきハードルとなる。

【2013年6月17日掲載】

2327チバQ:2013/07/01(月) 22:28:11
http://www.kyoto-np.co.jp/info/senkyo/2013sanin/20130617_5.html
倉林 明子氏 (共産・新)
脱埋没へ、自共対決前面

商業施設前で買い物客と握手を交わす共産党 新人の倉林明子氏(13日、長岡京市長岡2丁目)



共産の府内比例得票数

 空梅雨が続き猛暑となった13日、7月の参院選に立候補する共産党新人の倉林明子氏(52)は、女性支援者とともに長岡京市など乙訓地域2市1町を駆け巡った。
 2日前まで京都市議だった倉林氏は、京都市外での知名度不足を補うように、33歳で京都府議に初当選し、市議も5期務めた実績をアピール。憲法改正反対や消費税増税中止などを挙げ、「弱いものいじめを絶対許さないのが政治信条。社会保障削減に待ったの声を京都から国会に届ける」と力を込めた。
 参院選京都選挙区(改選数2)では、過去22回の選挙(第1回は4人を選出、補欠選挙を除く)のうち、自民党と共産党で議席を分け合った選挙が7回もあり、「自共の指定席」と呼ばれた。しかし、1998年選挙を最後に共産党は勝利から遠ざかっている。
 98年選挙でたたき出した京都選挙区候補の得票は37万8千票で、比例票は28万7千票だった。それ以降、得票は減少し、前回2010年選挙の選挙区候補の得票は18万票、比例票も15万票に減った。昨年12月の衆院選では、比例票が13万8千票にまで落ち込んだ。
 党勢減退の主要因を党府委幹部は「野党としての存在感が出せなかった」ことにあるとみる。2000年代は自民党、民主党の「二大政党」の流れの中で埋没。政権運営に失敗した民主党への批判が噴出した昨年末の衆院選でも、日本維新の会など「第三極」の相次ぐ出現の中で埋没した。
 共産党は今回、「自共対決」を前面に打ち出す。党府委の渡辺和俊委員長は「民主党に政権を任せてもだめ。第三極も結局は自民党の補完勢力でしかないことが明らかになった。自民党政治と対決できるのは共産党しかない」と強調する。
 5月12日投開票の精華町議選では、定数が22から18へ減る中で共産党は現有4議席を確保。得票率をわずかながら伸ばした。渡辺委員長は「党への期待は着実に高まっている」と力を込める。
 昨年7月に立候補を決めた倉林氏は、すでに府内各市町村での街頭宣伝活動が4巡目に入った。環太平洋連携協定(TPP)交渉参加反対や消費税増税の阻止などを掲げ、農業団体や商工関係者と対話を重ねている。
 保守支持層が多い府北部に特化した地域振興提言も作成。丹後半島への米軍Xバンドレーダー配備計画反対や、「アベノミクス」による円安で燃料や資材の高騰に苦しむ漁業者や農家の支援制度創設などを盛り込んだ。
 陣営幹部は「98年参院選の直前も共産党以外の政党が自民党に擦り寄っており、今選挙の状況と似ている」と期待する。ただ、支援者の中からは「敵失で浮上を狙うだけではいけない。もっと党の値打ちを広める必要がある」との声も上がる。
 自民党現職の西田昌司氏(54)、民主党新人の北神圭朗氏(46)、日本維新の会新人の山内成介氏(47)らが立候補を予定する今回も、党府委は比例の得票目標に30万票を掲げた。野党としての存在感を示し、「上げ潮ムード」と言われた98年選挙のうねりを再現できるかが焦点になる。
【2013年6月18日掲載】

2328チバQ:2013/07/01(月) 22:28:29
http://www.kyoto-np.co.jp/info/senkyo/2013sanin/20130616_12.html
山内 成介氏 (維新・新)
再加速へ、無党派層が鍵

三条名店街で対話に力を入れる山内氏(13日、京都市中京区)


維新の府内比例得票数

 京都市内で気温が35度を超える猛暑日となった13日。日本維新の会新人の山内成介氏(47)は、たった1人で中京区の三条名店街の店舗を1軒ずつ回り、店主や店員に名刺を渡して名前を売り込んだ。
 「維新です。すごく逆風なんです」。党の現状を訴えながら、票の掘り起こしを始めている。
 山内氏は昨年12月の衆院選で伏見区と乙訓地域をエリアとする京都3区から立候補し、トップの自民党候補に約1万7千票差まで迫る善戦を見せたが落選。今回、衆院選の勢いを背に府内全域がエリアの参院選京都選挙区(改選数2)に挑む。
 「他党のような組織票はない。直接話すことで、分かってもらえることも多い。一般の人とどれだけつながることができるかだ」。公認決定は3月30日で、出遅れを挽回しようと、街頭活動を中心に知名度を上げようとしている。
 大阪市長の橋下徹共同代表が率いる維新は、昨年12月の衆院選で54議席を獲得、躍進した。京都6選挙区では山内氏のほか3人が立候補したが、当選はゼロ。それでも比例得票は府全体でトップの自民に1万票差に迫る約28万9千票を集めた。
 近く京都総支部が立ち上がる予定で、幹事長となる元衆院議員の清水鴻一郎氏は「昨年の衆院選は1、3、6区で比例票が勝っていたのに、準備や知名度が不足し及ばなかった。今回個人票に結びつけば、2議席目に飛び込める」と勢いづく。
 5人が名乗りを上げる京都では、事実上、自民党現職の西田昌司氏(54)、民主党新人の北神圭朗氏(46)、共産党新人の倉林明子氏(52)との争いになるとみられている。支持率が高い自民は「先行している」との見方から、民主、共産との争いを想定し、獲得目標を25万票と掲げた。
 だが、橋下共同代表の従軍慰安婦をめぐる一連の発言などから、支持率が低下。民主党に追い抜かれ、みんなの党との選挙協力も解消となった。
 衆院選の勢いに陰りが見え始めたなか、山内氏が「2議席目に食い込む」には保守支持層のほか、無党派層への浸透が欠かせない。事務所スタッフも「前回衆院選で支持をしてくれた無党派層の維新離れをいかに食い止め、民主、自民支持者にどう食い込めるかだ」と強調する。
 ただ、日本維新が標榜する保守政治が、自民党とどう違うのか、鮮明に打ち出さない限り大きな集票は期待できない。
 山内氏は乗降客の多い駅前での街頭演説や商店街のあいさつ回りを重ねるほか、「地方の自立、統治機構改革は自民党ではできない」と訴え、無党派層や若者層の取り込みを図る。知人の紹介を通じて、労働組合を抜けた組織関係者らや自民支持者らへの接触を強めようとしている。
 一方、幸福実現党新人の曽我周作氏(34)は、地元京田辺市で街頭演説などを展開している。17日には京都市南区で事務所開きを行い、活動を本格化させている。=おわり

【2013年6月19日掲載】

2329チバQ:2013/07/01(月) 22:34:58
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130701/elc13070102160003-n1.htm
【参院選2013 和歌山】
民主、維新票 どこへ 3陣営が熱い視線
2013.7.1 02:06 [日本維新の会]
 4日に公示、21日に投開票される参院選。和歌山選挙区(改選数1)には自民、共産、幸福実現の3人が立候補を表明する一方、民主と維新は候補者擁立を断念し自主投票を決めた。両党の支持票はどこに向かうのか。漂流する票に3陣営が熱い視線を注ぐ。

 ■「自主投票しかない」

 「党勢回復につなげたかったが…」。民主党県連代表代行の岸本周平衆院議員は6月22日、和歌山市内で記者会見し、苦渋の表情を浮かべながら選挙区での候補者擁立断念を発表。「有権者に選択肢を示せず申し訳ない。私どもの力不足に尽きる」と陳謝した。

 昨年12月の衆院選比例代表で、民主は全体の11%にあたる約5万4千票を獲得。逆風の中でも一定の支持を得ていたが、今回は投票先を用意できず、「自主投票以外の対応はない」(岸本氏)。参院選では、比例代表の同党候補の支援に集中するとしている。

 また、衆院選比例代表で自民に肉薄する約14万票(28%)を集めた維新も、候補者擁立を見送った。和歌山総支部代表の阪口直人衆院議員は「すべてが基礎票とはいえないが、多くの人の期待に添うことができず申し訳ない」と話し、比例での支持獲得に力を注ぐという。

 ■投票率を懸念

 衆院選の比例代表で民主、維新が獲得した票は合わせて約4割に上る。宙に浮くことになる票に3陣営の注目が集まる。

 自民党の吉井和視幹事長は「相当数の票が浮くが、多くの人が自民に入れてくれると確信している」と強気の姿勢。参院選を占う前哨戦の東京都議選で擁立した候補全員が当選する完勝をおさめるなど好調な支持率を背景にしていることや、維新支持層は保守層とみているためだが、気になるのは投票率だ。有力な2党が候補者擁立を断念し選択肢が狭まったことで、棄権の増加を懸念。安定した政権づくりのためにも、高い投票率での圧倒的な支持を目指したいという。

 都議選で躍進した共産の竹内良平・県委員長は「長年、自民党型の政治と対決してきた」同党がクローズアップされるとみて、支持拡大の好機ととらえる。「県内ではほぼ4割の票が漂流するが、自民への批判票を集めたい」と意気込む。ただ民主、維新の候補者不在で「他党の街宣活動も活発ではなく、このままでは寂しい選挙戦になりそう。政権への批判を棄権という形で終わらせないためにも、しっかり盛り上げていきたい」と強調する。

 幸福実現の今井田俊一支部長は「前回、民主や維新に投票した人がうちに入れてもらえればありがたいが、まずは我々が選挙に本気だということをしっかり伝えたい」と話す。

                   ◇

 和歌山選挙区には、自民現職の世耕弘成氏(50)、共産新人の原矢寸久氏(61)、幸福実現新人の久保美也子氏(52)が立候補を表明している。

2330チバQ:2013/07/01(月) 22:36:09
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130701/elc13070107120009-n1.htm
【断面 2013参院選】
混戦の小沢王国…岩手 自民・前閣僚ら気勢 剛腕にも焦りの色
2013.7.1 07:10 (1/3ページ)[小沢一郎]

地元業界団体を回り、参院選での協力を求める生活の党の小沢一郎代表(左) =6月11日、盛岡市の岩手県農業協同組合中央会
 「こ、こ、これは…。押さえなければいけない所を全部押さえている」

 6月上旬、ある民主党議員は1枚のペーパーを見て、思わずうなった。

 目にしたのは、参院選岩手選挙区(改選数1)における、生活の党の小沢一郎代表の日程表だ。農業、漁業、商工、医療…。びっしりと書き込まれた訪問先は、見る者が見れば、この選挙に勝利するための“急所”を完全に網羅していることが分かる。

 ◆「隠密行動」を返上

 その小沢氏は6月11日に岩手入りすると、地元では実に20年ぶりとなる行動に出た。

 「私自身も農協の組合員です。日本の伝統文化を継承しているのは農漁村ですよ」

 小沢氏が訪れたのは盛岡市の県農業協同組合中央会。自民党離党以来、疎遠になっていたが、この日は反環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)を訴え、20年という歳月で生じた距離を詰めようとした。

 しかし、他党をうならせる小沢氏の行動は、焦りの裏返しでもある。実は、小沢氏の岩手日程は県連を通じて事前に報道機関に告知された。「隠密行動」を好む小沢氏にしては極めて珍しいが、そうでもしないと、今の小沢氏の行動をメディアが大きく取り上げることはないのだ。

 26日に国会内で開かれた生活の党の参院選公認証授与式。小沢氏のあいさつは、まるで自らを鼓舞するかのような内容だった。

 「民主主義は『数』だ。命がけで選挙を戦って、党の基盤を揺るぎないものにしなくてはならない!」

 生活は岩手選挙区に元県議の関根敏伸氏を擁立し、小沢氏はここを「絶対に落とせない」最重点区と位置づけた。

 一方、小沢氏が離れた民主党は、対抗馬として新人の吉田晴美氏を擁立した。その吉田氏は街頭演説で「女性の視点から医療介護や子育て支援を充実させる」と女性目線を売りにしている。だが、知名度不足は否めない。しかも、12人いた民主党県議のうち4人が別の候補の支援に回っている。

 その候補とは、無所属で出馬する平野達男前復興相。平野氏は元小沢氏側近でありながら、小沢氏とたもとを分かち生活には行かず、4月に民主党を離党した。一時、自民党に接近したが、最終的に自民党に袖にされた。平野氏は「完全無所属でやっていく」と覚悟を決め、復興相を務めた実績を掲げて、支持拡大を図っている。

 民主党の吉田氏が県外出身であることから平野陣営幹部は「『反小沢』の民主票は落下傘候補ではなく平野氏に流れる」と読む。

 ◆見えない力の呪縛

 一方、民主党以上に「小沢王国」の陥落を狙っているのは自民党だ。前慶大ラグビー部監督として知名度のある新人、田中真一氏を擁立する。小沢氏の地盤が揺らぐ今、平成4年以来、21年ぶりの勝利に向け鼻息は荒い。かつて小沢氏と新進党で行動を共にした石破茂幹事長は15日に岩手入りし、てこ入れを図った。

 もっとも、先の衆院選で、岩手の4選挙区のうち選挙区当選は2区の鈴木俊一外務副大臣だけ。その鈴木氏ですら、生活の畑浩治衆院議員に比例復活を許している。このことは小沢氏の支持層を自民党が完全には切り崩せていないことを象徴している。果たして有権者にかけられた小沢氏の“呪縛”を解くことができるのか。田中氏は街頭などでこのフレーズを好んで口にしている。

 「岩手を長年縛ってきた『見えない力』から取り戻す!」

 熾烈(しれつ)を極めている岩手夏の陣。抜き出た候補はまだいない。(松本学)

                   ◇

 吉田晴美 41 元議員秘書  民 新
 田中真一 46 元議員秘書  自 新 【公】
 関根敏伸 57 元県議    生 新 【ミ】
 菊池幸夫 54 党県常任委員 共 新
 高橋敬子 51 元県職員   幸 新
 平野達男 59 前復興相   無 現

2331チバQ:2013/07/01(月) 22:36:55
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130701/stt13070110450001-n1.htm
【2013参院選】
“燃える闘魂”猪木氏、維新に苦言「猪木の使い方が分かってねえな」
2013.7.1 10:43 (1/2ページ)[日本維新の会]

支援者の前で気勢を上げるアントニオ猪木氏。過激な言動で選挙戦を盛り上げそうだ(撮影・中井誠)
 4日公示、21日投開票が決まった参院選に日本維新の会から出馬予定(比例代表)のアントニオ猪木氏(70)が30日、選挙期間中の拠点とする後援会事務所を東京・浜松町に開所した。猪木氏は「原発は10年後にやめる」と早くも選挙モード。選挙戦を前に「猪木の使い方が分かってない」と党に苦言を呈する場面もあった。(サンケイスポーツ)

 維新の会のシンボルカラー、グリーンのスーツに“燃える闘魂”をイメージさせる赤いネクタイとマフラーで登場した猪木氏。「プロレスの興業は人に注目してもらい、目を向けてもらわないと成り立たない。選挙も同じ。どんなにすばらしい政策も、聞いてもらえないと意味がない」と持論を展開した。

 そして「猪木の使い方が分かってねえな、と怒っている」と爆弾発言。立候補表明以降、他候補の応援にかり出されているが「応援に行く以上、活用してもらって票を上乗せしてもらいたいのに、現地では裏腹で大変腹の立つこともある」とまくしたてた。

 「きょうは(関係者から)あまりしゃべらないでくれ、といわれているから」と具体例は示さなかったが、「ただの『ビンタのおじさん』じゃ困るんだよ」と、自身のキャラクターを選挙戦に生かせない党の仕切りの悪さにイラ立ちを隠さなかった。

 さらに「原発を10年後にやめよう。その後の答えも仲間と考えて持っている」と宣言。原発を2030年代までにフェードアウトさせるという党公約と食い違うどころか、アントン・ハイセル(バイオ燃料)や永久電気など、奇想天外な猪木氏のエネルギー事業歴を知る人には冷や汗ものの発言だが、「バイオ事業などずっとやってきたので、維新にも提案がある」と言い切った。

 今年2月に70歳となり「俺もジジイの仲間入りをしたが、高齢者には孫の自慢と昔話、病院や薬の話だけじゃなく、何かにチャレンジしてもらいたい」とエールを送った猪木氏。勢いを失った維新の会を過激な口調で刺激する姿は、同世代にも励みとなりそうだ。

2332チバQ:2013/07/01(月) 22:38:32
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130701/elc13070122290012-n1.htm
【参院選2013】
維新・橋下氏の慰安婦発言で暗雲 「第三極」混乱続く 候補差し替えや擁立断念
2013.7.1 22:25 (1/2ページ)
 4日公示の参院選を間近に控え、日本維新の会の橋下徹共同代表(44)の慰安婦発言で選挙協力から一転、決別した「第三極」が揺れている。前哨戦として注目された東京都議選では、みんなの党が健闘したものの維新は惨敗した。参院選では千葉、埼玉両選挙区で公認候補の差し替えや擁立断念など混乱が続き、陣営関係者からは「なぜあのタイミングであんな発言をしたのか」と恨み節も聞こえる。(大竹直樹)

 ■千葉は「バタバタ」

 「日本維新の会と一緒じゃないですよ。選挙協力は解消です!」。千葉選挙区(改選数3)のみんな公認の候補予定者、寺田昌弘氏(45)が、千葉県市川市のJR市川駅前で選挙カーの上から声を張り上げた。すると、橋下氏を支持しているという市内の主婦(81)が「橋下(共同)代表が来ないとダメよ!」と言いながら立ち去った。

 陣営の佐藤浩也(こうや)事務局次長(23)は「維新との選挙協力解消でバタバタだ」と顔を曇らせる。千葉選挙区を維新に譲る方針だったみんなは、共闘路線の崩壊で急遽(きゅうきょ)、候補者調整を余儀なくされ、寺田氏の擁立を発表できたのは6月11日。事務所開きは22日にずれ込んだ。9人が立候補予定の激戦区だけに、陣営関係者は「厳しさはある」と打ち明ける。

 ■衆院選の勢いなく…

 維新とみんなの両党は、憲法改正や統治機構改革など政策面で重なる部分も多く、票を食い合ってしまうとの懸念もある。

 「私は橋下共同代表の考えに理解を示している一人です!」。強い風の中、維新公認の候補予定者、花崎(はなざき)広毅(ひろき)氏(36)は、習志野市のJR津田沼駅前で橋下氏を擁護した。

 先の衆院選の千葉県内比例票で、自民に次ぐ約55万票を獲得した維新。だが、今やそのころの勢いはない。千葉では2度も候補を差し替えた末、5月末になってようやく花崎氏の擁立にこぎつけた。橋下氏の発言内容自体には理解を示す声も少なくないが、都議選の惨敗など有権者の反応は必ずしも芳しくない。

 党の混乱は埼玉選挙区(改選数3)にも波及している。維新は同選挙区をみんなに譲る方針だった。“破談”後は独自候補擁立に向け調整を続けてきたが、結局断念した。

 維新の埼玉県総支部幹事長を務める鈴木義弘衆院議員(50)は「選挙協力のときも破談になったときも、党本部から私たちに何も話はなかった」とこぼす。維新の別の議員は「もはやここ(維新)が安住の地とは思っていない」と話した。

 みんな公認の候補予定者で現職の行田(こうだ)邦子参院議員(47)はさいたま市のJR北浦和駅前で「改革の原動力になっていきたい」と訴えた。だが、一連の騒動は、第三極の結集を望む有権者の期待を失望へと変えているようだ。

 近くで客待ちをしていた同市のタクシー運転手、森泉保夫さん(66)は「本当は第三極が一緒になって戦ってほしかったのだが…」と漏らした。

2333チバQ:2013/07/01(月) 22:44:44
http://www.sponichi.co.jp/society/news/2013/07/01/kiji/K20130701006131350.html
民主 参院選東京選挙区の大河原氏に出馬辞退要請、一本化難航
 民主党執行部が、現職2人を公認した参院選東京選挙区(改選数5)で共倒れを避けるため、大河原雅子参院議員(60)に立候補の辞退を求めたことが1日、分かった。党関係者が明らかにした。大河原氏は応じず、あくまで立候補する意向という。執行部は説得を続けるが、4日の公示前に了承を得るのは難しい状況だ。

 東京都議選の惨敗を受け、海江田万里代表が候補一本化を検討する意向を表明。関係者によると、党の調査で大河原氏の劣勢が判明したとして辞退を要請した。

 東京選挙区ではほかに鈴木寛参院議員(49)を公認している。

 大河原氏は1日、都内での決起集会後、記者団に「この時期の一本化はあり得ない。調査の数字が悪いから辞めるという選挙ではない。絶対に勝つ」と強調した。
[ 2013年7月1日 21:48 ]

2334チバQ:2013/07/01(月) 22:55:45
http://sankei.jp.msn.com/region/news/130701/fkk13070102080000-n1.htm
「橋下人気」どこへ? 福岡遊説、聴衆は大幅減少
2013.7.1 02:08
 7月4日公示、21日投開票の参院選を控え、日本維新の会の橋下徹共同代表が30日、福岡選挙区入りし、福岡、北九州両市で街頭演説をした。慰安婦発言で支持率が急落するなか「批判をおそれず突き進んでいく」と力説したものの、昨年末の衆院選に比べて聴衆は激減。維新に吹いた風の終焉を感じさせた。

 北九州・JR小倉駅前で、橋下氏は「自民党も憲法改正の議論を封印してしまうなど選挙で勝つことだけを狙っている。反論があってこその改革。それをやり切るのは維新の会だけだ」と語った。

 慰安婦発言については「正当化するつもりはないが、世界各国の軍隊が戦時中に女性を利用していたのに、日本だけを侮辱することに対し異議を申し立てるのは日本の政治家(の役目)だ」と強調した。

 しかし、盛り上がりはいまひとつ。維新の会によると、30日の聴衆は福岡・天神が約2千人、小倉駅前が約1千人だった。先の衆院選では、同じ天神で1万人以上、小倉駅前で2500人(いずれも主催者発表)を集め、聴衆を熱狂させたが、今では拍手もまばらに。北九州市の無職男性(64)は「主張には賛同するが、敵ばかり作るのは良くない。もっと経験を積んだほうがいい」と語った。

 福岡選挙区に維新の会は新人で元KBC記者の吉田俊之氏(57)を擁立。自民現職の松山政司氏(54)▽民主新人の野田国義氏(55)▽みんな新人の古賀輝生氏(49)▽共産新人、真島省三氏(50)▽幸福新人、吉冨和枝氏(54)も立候補を予定している。

2335チバQ:2013/07/01(月) 23:19:22
http://sankei.jp.msn.com/region/news/130701/tky13070122470009-n1.htm
ドクター・中松氏 参院東京選挙区3回目の出馬へ
2013.7.1 22:47
 発明家の中松義郎氏(85)が1日、都庁で記者会見し、参院選(7月4日公示、21日投開票)に無所属で東京選挙区(改選数5)から立候補することを表明した。同選挙区からの立候補は平成19年に続いて3回目。

 中松氏は東大工学部卒。「『良識の府』といわれる参院の議員には十分な見識を持った人が必要だ」とし、「教育や外交、財政などあらゆる問題に体を張る」と語った。

2336とはずがたり:2013/07/02(火) 11:01:22
>>2333
全国の生活クラブ生協・生活者ネット系の代表者として比例に廻った方が良かったと思うんだけどねぇ。。

参院選:民主、一本化不調 東京、現職が辞退拒否
2013年7月2日(火)01:37
http://news.goo.ne.jp/article/mainichi/politics/20130702k0000m010136000c.html

 民主党は1日、参院選東京選挙区(改選数5)で公認した2人の現職を巡り、執行部が一本化調整を行ったが、不調に終わった。同選挙区では2人が出馬する見通しとなった。

 同党は東京選挙区で現職の鈴木寛、大河原雅子両氏の公認を決定していたが、先月の都議選惨敗により共倒れを懸念。1日に鈴木氏に一本化する方針を固め、大河原氏側に出馬を辞退するよう要請した。

 だが、大河原氏側は拒否。大河原氏は同日夜の会合で「東京選挙区で戦い抜きたい。一本化した方がいいのではという声も頂いたが、民主党、市民社会を強くしなければこの国は生き返らない」と述べ、出馬の意向を改めて表明した。【高橋恵子、光田宗義】

2337神奈川一区民:2013/07/02(火) 12:28:54
>>2336
大河原氏の場合、理屈ではなくプライドの問題でしょうね。

大河原氏は民主党を離党して、無所属か別の党から出馬した方がいいと思うけどね。

2338名無しさん:2013/07/02(火) 18:16:15
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2013070200757
維新比例候補が辞退【13参院選】

 日本維新の会が参院選比例代表での擁立を決めていた社団法人理事長の吉田浩巳氏(51)は2日、奈良市内で記者会見し、立候補辞退を表明した。
吉田氏は「橋下徹共同代表の従軍慰安婦発言以降、逆風にさらされ、厳しい空気が後援会や支持者にまで広がってきた。戦い抜きたかったが、苦渋の選択をした」と述べた。

2339名無しさん:2013/07/02(火) 18:16:30
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130702-00000122-jij-pol
自見氏が不出馬表明=参院選【13参院選】

 自見庄三郎参院議員(67)は2日、北九州市内で記者会見し、4日公示の参院選に立候補しない意向を表明した。政界引退は否定した。
 国民新党代表だった自見氏は、自民党に復党した上で参院選に出馬する道を模索したが、同党は拒否。自見氏は3月に国民新党を解党し、無所属で活動していた。
 会見で自見氏は「福岡選挙区から立候補すれば票を割ることになり(自民党に)迷惑が掛かる」と不出馬の理由を説明。その上で「早い時期に当選可能な国政選挙に出たい」と述べ、政治活動を継続する意向を示した。

2340神奈川一区民:2013/07/02(火) 22:07:16
民主、鈴木氏に一本化=参院東京【13参院選】
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol&k=2013070201009
民主党は2日、現職2人を擁立する予定だった参院選東京選挙区(改選数5)で、
候補者を鈴木寛氏に一本化することを決めた。海江田万里代表が記者団に明らかにした。

2341名無しさん:2013/07/02(火) 22:21:53
http://www.asahi.com/politics/update/0702/TKY201307020395.html?tr=pc

民主、東京選挙区で公認一本化 1人は無所属で立候補へ

 民主党の海江田万里代表は2日夜、現職2人の擁立を決めていた参院選東京選挙区(改選数5)の候補者を鈴木寛氏に一本化すると発表した。

 東京都議選の惨敗を受け、共倒れする危険があると判断。公認を取り消される大河原雅子氏は、無所属で立候補する意向を伝えてきたという。

 海江田氏は細野豪志幹事長、輿石東参院議員会長ら党幹部と同日夜、党本部で対応を協議。都議選で共産党を下回る第4党に転落した結果を踏まえ、大河原氏の公認取り消しはやむを得ないとの認識で一致した。

 その後、海江田氏は記者団に「苦渋の選択をした。大変厳しい選挙情勢なので、参院選の東京の公認を鈴木寛さん1人にして、全力を傾ける」と語った。

 東京選挙区の候補者調整は、海江田氏が6月28日に「情勢調査をしており、結果によって判断しなければならない」と一本化を検討する方針を表明。先週末に党独自の情勢調査を実施し、鈴木氏が優位に立つとの結果が出ていた。

 大河原氏は1日夜、都内で記者団に「一本化はありえない」と受け入れない考えを表明していた。同日、都内であった決起集会でも「必ずこの選挙区から勝ち抜く」と述べていた。

2342チバQ:2013/07/02(火) 23:05:28
>>2339
http://mainichi.jp/select/news/20130703k0000m010048000c.html
自見氏不出馬:会見で「1回休み」表明 政界引退は否定
毎日新聞 2013年07月02日 19時56分(最終更新 07月02日 20時13分)


記者会見して参院選への立候補を見送ると表明した自見氏=北九州市小倉北区で2013年7月2日午後4時5分、宍戸護撮影
拡大写真 元郵政相で3月に解党した国民新党の代表を務めた参院議員、自見庄三郎氏(67)=比例代表=は2日、北九州市内で記者会見し、4日公示の参院選について「立候補を見送る」と表明した。ただ「1回休み。一兵卒となって政治活動をする」とも述べ、政界引退を否定した。

 自見氏は北九州市出身。自民党衆院議員7期中、郵政相を務めた。2005年衆院選で郵政民営化に反対して無所属で出馬、落選した。07年に参院に転身、国民新党の比例代表で当選し、民主との連立政権で金融・郵政担当相などを務めた。

 国民新党解党に伴い、自民復党を目指したが、石破茂幹事長に拒否された。6月には比例から福岡選挙区(改選数2)に転身を図り、自民県連に推薦願を出したが認められなかった。

 自見氏は会見で「(自民以外の)保守系の他党とは政策が一致しなかった。福岡選挙区からの立候補は自民票を割ることになり、盟友に迷惑をかける」と出馬断念の理由を説明した。【降旗英峰、宍戸護】

2343チバQ:2013/07/02(火) 23:06:48
>>2221
http://mainichi.jp/select/news/20130702k0000e010209000c.html
みんなの党:参院選大阪選挙区の候補変更 元「維新」塾生
毎日新聞 2013年07月02日 15時00分


安座間肇氏
拡大写真 みんなの党は2日、参院選大阪選挙区(改選数4)で、経営コンサルタントの村上賀厚(のりあつ)氏の擁立を取りやめ、会社員、安座間(あざま)肇氏(35)に差し替えると発表した。村上氏が辞退したという。

 安座間氏は、大阪維新の会が昨年の衆院選に向けて開講した「維新政治塾」の元塾生。大阪選挙区で、みんなの党は日本維新の会と1人ずつ擁立し、協力する予定だったが、橋下徹共同代表の従軍慰安婦を巡る発言で関係を解消した。

2344チバQ:2013/07/02(火) 23:16:28
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2013070200940
参院比例に2新人=大地【13参院選】
 地域政党「新党大地」は2日、参院選比例代表に元外務省職員の前川光氏(64)と元会社役員の笹節子氏(61)の新人2人を擁立すると発表した。(2013/07/02-20:23)

2345チバQ:2013/07/02(火) 23:16:56
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2013070200890
野党、複数区でつぶし合い=民主、第三極が激戦【13参院選】
 参院選(4日公示、21日投開票)では、改選数2〜5の複数区で民主党や第三極政党など野党陣営の「つぶし合い」が過熱することになる。1人区では自民党の優勢が揺るがないとみられ、複数区でどれだけ議席を獲得できるかが党の消長に直結するためだ。
 「皆さんの批判やお叱りを反省材料にする。改めて応援していただきたい」。民主党の海江田万里代表は2日、広島市での街頭演説でこう訴えた。安倍内閣の支持率が高水準で推移する中、2人区の広島では自民党現職が追い風を受けるのに対し、2議席目を民主党新人、同党を離党した生活の党の現職、日本維新の会新人らが争う展開だ。
 民主党にとって2人区はこれまで、自民党と議席を分け合う「指定席」的存在だったが、今回は多くの選挙区で他の野党と競り合う。昨年の衆院選以来の逆風がやんでいないことが東京都議選で証明され、党選対筋は「うちが当選圏内にいるとはとても言えない」と危機感を示す。
 3〜5人区は、自民党が2人を擁立する選挙区や、固い支持基盤を持つ公明党が参戦する選挙区もあり、戦いは厳しさを増す。民主党は東京で現職2人をいったん公認したが、共倒れを懸念して一本化に踏み切った。
 維新は当初、みんなの党と改選数3以下の選挙区で協力することで合意していたが、維新の橋下徹共同代表の従軍慰安婦発言を受け、協力は解消された。みんなが維新に譲る予定だった千葉、京都など6選挙区に候補を擁立したのに対し、維新はみんなを推すはずだった愛知に候補を立て、第三極同士の競合が増える結果に。両党は規制改革など重なる主張が多く、「浮動票を食い合うだけだ」(維新関係者)との声も出ている。
 民主と第三極の争いの間隙(かんげき)を突いて、共産党も議席獲得を狙う。同党は過去3回の参院選で選挙区全敗だったが、都議選躍進後の今回は「絶好のチャンス」(市田忠義書記局長)とみて、東京、大阪などで当選圏入りを目指す。(2013/07/02-22:17

2346チバQ:2013/07/02(火) 23:17:45
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_date1&k=2013070200716
「復興加速」実感には遠く=予算流用、暴言に不信感【13参院選】
 安倍晋三首相は、東日本大震災からの復興を政権の最重要課題に掲げて「復興を加速させる」と宣言。復興予算を拡充するとともに、福島復興再生総局を新設して体制を強化した。しかし、被災地の住宅再建は依然進まず、今も約10万人が仮設住宅で暮らしている。そうした中、復興予算の流用や復興庁幹部の暴言問題が発覚。「加速」を約束した政権の姿勢が問われている。
 復興庁によると、住宅再建の進捗(しんちょく)率は、3月末時点で災害公営住宅が1.2%、防災集団移転事業が1%、宅地造成が2%と、民主党政権時代から大きな進展はみられない。
 ◇1000億円の返還を要請
 安倍政権は2015年度までの復興予算を19兆円から25兆円に拡大した。財政面で被災地の不安を払拭(ふっしょく)するのが目的だが、この予算の一部が地方自治体などの基金に流れ、復興と関連の薄い事業に使われていたことが分かった。
 自治体などへの配分額は11年度、12年度の合計で約1兆1570億円。政府は「執行停止も検討したい」(菅義偉官房長官)と使途の調査に乗り出し、未執行分の返還を求めることを決めた。ただ、既に約1兆円超は事業に着手済みで、返還要請できるのは約1000億円にとどまる。
 問題の暴言をした幹部は、福島県の復興を担当していた参事官(当時)。個人のツイッター上で、職務上関係した市民団体や国会議員を誹謗(ひぼう)、中傷する書き込みを繰り返していた。
 根本匠復興相は、同参事官を30日の停職処分とし、自らも給与1カ月分を返納すると謝罪。会見で「被災地に寄り添いながら復興の加速化に全力を尽くす」と強調したが、現地からは「緊張感に欠ける」「本音が出た」などと厳しい反応が相次ぎ、信頼回復は容易ではない。
 ◇職員不足の解消が急務
 復興を進める上で被災地の専門職員不足の解消は急務だ。区画整理事業、宅地造成などの本格化に従い、多くの自治体が予算はありながら、事業執行に必要な土木、建築など技術系の職員が足りない事態に直面している。
 即戦力となる他の自治体からの応援職員確保が難しい理由の一つとして、震災を教訓に全国的に防災対策を推進する現政権の「国土強靱(きょうじん)化」の影響を指摘する声がある。
 政府は13年度予算で公共事業費を前年度当初比15.6%増の5.3兆円に増額。首相は「(防災面だけでなく)地域の成長につながる」と景気浮揚効果も強調したが、野党は「全国で事業が増え、被災地支援が進まない」と批判。人手不足に拍車が掛かると懸念していた。
 ◇「出口はまだまだ先」
 福島県では、東京電力福島第1原発事故に伴う汚染土を保管する中間貯蔵施設の建設が難航している。政府は候補地として県内の双葉、大熊、楢葉3町を挙げ、5月には大熊町でボーリング調査を始めたが、3町とも建設には同意していない。「まだ入り口。出口はまだまだこの先」(環境省幹部)の段階で足踏みが続いており、目標とする15年1月からの供用開始は厳しさを増す。
 さらに、3月に事前の現地調査に着手した際に、大熊町から「事前の連絡がない」と抗議を受けるなど、地元との意思疎通も十分とは言えない。(2013/07/02-16:56)

2347チバQ:2013/07/02(火) 23:19:18
http://osaka.yomiuri.co.jp/e-news/20130702-OYO1T00705.htm?from=main2
参院選、漂う「嘉田票」どこへ
 昨年末の衆院選で「日本未来の党」を率い、「卒原発」を訴えた滋賀県の嘉田由紀子知事が、参院選で存在感を示せずにいる。「立候補に意欲あり」と見られたこともあったが、今回は不出馬。半年前、国政政党党首との「二足のわらじ」で全国各地を奔走したのとはうってかわり、参院選期間中は、ほぼ公務に専念する考えだ。滋賀選挙区でも特定の候補は支援しない方針で、各陣営は「嘉田票」の行方に気をもむ。

 2日の定例記者会見で、嘉田氏は不出馬の理由を問われると「知事としての職務を全うし、滋賀県を守るのが私の役割」と語った。

 嘉田氏は衆院選公示直前の昨年11月、未来の党を結党し、参戦。小沢一郎氏(現・生活の党代表)とタッグを組み、原子力政策の見直しなどを訴えたが、公示前の61議席を大きく減らす9議席と惨敗した。

 嘉田氏は開票直後、「参院選でも政策を提案したい」と国政への意欲を示した。だが、昨年12月26日、国政政党の党首と知事の兼務解消を求める決議が県議会で可決。未来の党の衆院選当選者の多くが生活の党に移った。嘉田氏は代表を辞任し、「公務に専念したい」と口にするようになった。

 嘉田氏が今年4月、混乱の責任を取り、支援母体の地域政党「対話でつなごう滋賀の会」の相談役を辞任すると、「地域政党とのしがらみを断って参院選に出馬するつもりでは」(自民党県議)との見方も出た。

 しかし、嘉田氏は5月中旬に不出馬を明言。嘉田氏周辺は「原発問題の議論が参院選は低調で、『動くべき時でない』との結論に落ち着いた」と説明する。参院選期間中、応援遊説は県外の選挙区で出馬するみどりの風の新人候補2〜3人にとどまる見込みだ。

 一方、滋賀選挙区(改選定数1)には民主党現職のほか、自民、共産、幸福実現の3党が新人を擁立予定で激戦模様となっている。

 未来の党は昨年の衆院選で、滋賀県内では比例選の政党別で4位の約8万票を獲得した。約10万票で3位だった民主党の県連関係者は「嘉田票は元々、反自民がベースで、参院選で流れるなら民主党」と皮算用。トップの約18万票を獲得した自民党の県議は「無党派層に支えられた『第3極』は失速しており、今回は嘉田票を切り崩す絶好の機会だ」。共産党県委員会の関係者も「嘉田氏を支持してきたのは既存政治に不満を持つ層で、選択肢にしてもらえるはず」と期待する。

 衆院選公示では東日本大震災の被災地・福島県で第一声をした嘉田氏。参院選公示の4日は、知事公舎で休養予定という。

(2013年7月2日 読売新聞)

2348旧ホントは社民支持@鹿児島市:2013/07/02(火) 23:22:56
ほお。

民主、鈴木氏に一本化=大河原氏、無所属出馬の意向−参院東京【13参院選】
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2013070201009
 民主党は2日、参院選(4日公示、21日投開票)で現職2人を擁立する予定だった東京選挙区(改選数5)について、鈴木寛元文部科学副大臣に一本化することを決めた。海江田万里代表が記者団に明らかにした。
 執行部は、もう一人の現職の大河原雅子氏に対し、比例代表候補として出馬するよう要請したが、大河原氏は受け入れず、無所属で同選挙区から出馬する意向を周辺に伝えた。 
 一本化は、2日夜に海江田氏と輿石東参院議員会長ら幹部が党本部で協議し、最終判断した。同党が惨敗した東京都議選では、2人を擁立した五つの選挙区で共倒れとなったため、参院東京選挙区でも同様の事態を懸念する声が強まっていた。(2013/07/02-22:22)

大河原氏、無所属出馬へ=参院東京【13参院選】
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2013070201037
 民主党の大河原雅子参院議員は2日夜、東京都内で記者会見し、参院選東京選挙区で候補者を一本化する党方針には従わず、同選挙区に無所属で出馬すると表明した。 (2013/07/02-22:36)

2349チバQ:2013/07/02(火) 23:24:43
http://www.kahoku.co.jp/news/2013/07/20130702t51010.htm
TPP、山形燃ゆ 自民VS農政連、攻防激化
 参院選山形選挙区(改選数1)で、新人の大沼瑞穂氏(34)を立てる自民党と、みどりの風現職舟山康江氏(47)を推薦する県農協政治連盟の攻防が激化している。最大の対立点は、環太平洋連携協定(TPP)への参加問題。自民党はTPP交渉参加に理解を求めながら農業団体への圧力を強める。県農政連は「TPP参加阻止」を旗印に、早くも組織力をフル回転させている。

<足並み乱れ誘う>
 林芳正農相が県内を行脚した6月22日、自民党が酒田市で開いた時局講演会。党県議は会場を埋めた約200人の顔触れに、笑みを浮かべた。
 同市を含む庄内地域は東北屈指の穀倉地帯。TPP参加に慎重な農家も多い。県農政連が舟山氏を推薦した手前、相手陣営の集会への参加は本来タブー。それでも講演会には、地元の農協組合長らが参加した。
 野川政文県連幹事長は「舟山氏を推すのは県農政連の上層部だけ。一般農家と温度差がある」と、農業票取り込みに自信を見せた。
 党県連は山形市と川西町でも講演会を開催。農協や農業団体にあえて出席を要請した。県農政連内部の足並みの乱れを露呈させ、「牙城」に切り込むのが狙いだった。

<相次ぎ翻意迫る>
 TPP反対は全国の農協が主張するが、参院選で自民党の推薦要請を断り、反自民を鮮明にした農政連は東北で山形だけ。政権党のメンツをつぶされた自民党本部は、怒り心頭だった。
 「自民党は山形の農家は守る。しかし、農協の要望は一切聞かない」
 6月上旬、首相官邸を訪ねた県連会長の遠藤利明衆院議員(山形1区)は、安倍晋三首相からこう言い渡された。石破茂幹事長も同じで党本部の強硬姿勢を感じたという。
 党県連は農政連に、大沼氏を追加推薦するよう求めている。遠藤氏は同10日、県農協中央会の長沢豊会長と面会し、「参院選後も自民党政権は続く」と翻意を迫った。
 同12日には党農林水産戦略調査会長の中谷元衆院議員が山形入り、農政連幹部に再考を求めた。林農相も22日の来県に合わせ長沢会長と懇談。党を挙げ容赦なくプレッシャーをかける。
 遠藤氏は「けんかする気は毛頭ない。投票日(21日)までには賢明な判断をすると信じている」と話す。

<各農協に責任者>
 対する県農政連は舟山氏と結束を強める。
 山形市で同24日にあった県農協中央会の臨時総会。冒頭、舟山氏が拍手で迎えられ、長沢会長とがっちり握手した。
 「山形は農協グループを中心に先進的な反対運動ができている」と舟山氏。「選挙戦では交渉撤退の声を大きくする」と強調した。総会後、農協側はTPP断固反対の特別決議を採択した。
 県農政連の舟山氏支援は徹底している。後援会長に今田正夫前県農協中央会長が就き、選対本部には現役の中央会幹部が名を連ねた。票の流出を警戒し、農協ごとに責任者を決めて組織を引き締める。
 県農政連副会長を兼ねる長沢会長は「TPP参加阻止のため、流れを変えられる勢力に乗る」と強調。「大沼氏の追加推薦なんか考えられない」と明言し、自民党への対抗心をむき出しにした。


2013年07月02日火曜日

2350チバQ:2013/07/02(火) 23:56:43
http://mainichi.jp/area/hokkaido/news/20130628ddlk01010188000c.html
2013参院選・北海道:問われる政党/1 民主 逆風で焦り 反TPP票に照準 /北海道
毎日新聞 2013年06月28日 地方版

 「(昨年12月の)総選挙に表れた有権者の不信感はぬぐえていない」。札幌市で19日にあった連合北海道の地方委員会で、参院選道選挙区(改選数2)に立候補する民主現職の小川勝也氏(49)は、支持母体の幹部らを前に焦燥感をあらわにした。

 小川氏は、昨年の衆院選で党道連の合同選対本部長を務めた。結果は候補者を立てた11小選挙区すべてで敗北。「有権者の批判は想像以上だ」と肩を落とした。あれから半年。やまない逆風は今回、自らに吹きつけている。

 党道連は、前回参院選(2010年)の道選挙区で2議席独占を目指して候補者を2人擁立し、1人が当選した。今回は共倒れを恐れ、昨年10月の段階で候補者を小川氏1人に絞った。だが道連幹部は「単純に得票数が1+1=2になるわけではない」といぶかる。

 「民主王国」を下支えしてきた連合北海道の組織の結束は、民主が逆風にさらされた昨年の衆院選でもろさを露呈し、中堅道議は「もはや当てにできなくなった」と漏らす。2人区の道選挙区は自民と民主が議席を分け合ってきたが、その「指定席」は民主にとって盤石とは言えなくなった。

 3月に党最高顧問の横路孝弘氏(72)が道連代表に就任。重鎮の手腕を頼りに、弱体化した組織の引き締めを図っている。横路氏は参院選に向け、憲法を考える学習会を道内約20カ所で開催。安倍政権について「右傾化は日本の民主主義と平和の危機だ」とけん制している。

 しかし道連内には、政策をめぐって温度差もある。27日の党道連のマニフェスト説明会で、横路代表は改憲論について「今の憲法は国民生活に何の障害にもなっていない。イデオロギー的な人の議論だ」と、これまでの持論を展開した。しかし、小川氏は横路氏が所属していた旧社会党の色合いが前面に出て有権者にアレルギーが広がらないよう、街頭演説では「護憲」の言葉をあえて使わないよう腐心している。

 党道連が自民との対立軸として争点化するのは、環太平洋パートナーシップ協定(TPP)だ。5月中旬には比例代表候補に前衆院議員で元副農相の佐々木隆博氏(64)を擁立。反TPPの受け皿として農業票の取り込みを狙う。選挙公約でも党本部が「(TPP交渉からの)脱退も辞さない」との表現にとどめたのに対し、道重点政策では「断固反対」の文言を入れて強い姿勢を打ち出した。

 小川氏は25日、札幌市での街頭演説で安倍政権の経済政策などを批判した。だが自民の高支持率は都議選でも浮き彫りになった。民主は自民を切り崩す突破口は見いだせないまま、「2着争いの守りの選挙」(道連幹部)を余儀なくされている。【森健太郎】

    ◇

 7月4日公示、21日投開票予定の参院選。主な立候補予定者と政党の選挙事情を追った。=つづく

2351チバQ:2013/07/02(火) 23:57:26
http://mainichi.jp/area/hokkaido/news/20130629ddlk01010254000c.html
2013参院選・北海道:問われる政党/2 自民・公明 1次産業離れ、けん制 /北海道
毎日新聞 2013年06月29日 地方版

 ◇地方連敗に不安
 「ムードはいい。支持率もいい。でもなぜだろう」。参院選道選挙区(改選数2)に立候補する自民現職の伊達忠一氏(74)は、札幌市の選対事務所で首をかしげた。自民は国政レベルでは高い支持を得ているが、地方選では敗れ、結果につながっていない。

 自民は昨年の衆院選で、候補者を擁立した道11小選挙区で完勝。安倍政権は7割近い支持率を保ち、都議選でも勢いを見せつけた。だが、さいたま市長選や静岡県知事選など4月以降の地方選では結果に結びついていない。

 道内の自民党も不安材料を抱えている。昨年の衆院選で環太平洋パートナーシップ協定(TPP)への交渉参加に「断固阻止」を掲げて大勝したが、安倍政権が交渉参加を表明したことで農業団体が反発。道農協政治連盟(道農政連)は、参院選で初めて自民候補の支援をしないことを決め、水産団体もこれに続いた。

 自民はこうした1次産業離れの動きを、政権与党の立場をちらつかせてけん制している。23日に札幌市内のホテルであった伊達氏の総決起大会で、応援に駆けつけた林芳正農相は「皆さんの声を国政に届けるには、伊達先生がどういう成績で国会に帰ってくるかだ」と、会場の農業団体にプレッシャーをかけた。

 道連幹部も国会議員や道議に、地元農協から推薦を取り付けるよう指示した。伊達氏は「頼るべきは自民党ということ。実質的には支援してもらえる」と自信を見せる。

 だが道連幹部は、伊達氏の年齢も不利な要素として挙げる。他党が30〜40代の候補者をそろえる中、道連内には「うちも世代交代をすべきだった」との声が根強くある。このため、各地の集会などでは応援に駆けつけた国会議員らが「74歳でもこんなに元気」とアピールする場面が目立つ。

 過去の選挙から続く問題もある。自民は参院選ごとに札幌圏と地方から候補者を交互に擁立してきた。だが前回参院選(2010年)は「勝てる候補」を模索し、十勝地方を地盤とする中川義雄氏(75)を高齢を理由に降ろし、札幌圏が地盤の長谷川岳氏(42)を擁立。地域バランスが崩れ、さらに農政に精通した中川氏を失ったことで、札幌圏が地盤の伊達氏に地方の不満が向かう形となった。

 一方、公明は5月に伊達氏の推薦を決めた。昨年の衆院選で自民の支援を得て当選した公明の稲津久衆院議員(55)は、伊達氏と母校が同じで関係が良好なこともあり、公明党道本部の幹部は「応援しやすい候補」と話す。

 28日夕、札幌市内のホテルで自民の衆院議員を励ます会があり、駆けつけた麻生太郎副総理は「北海道は伊達さんを適当に通してはダメ。一番で通さないといけない」と、一丸となった支援を呼びかけた。【円谷美晶、小川祐希】

2352チバQ:2013/07/02(火) 23:58:08
http://mainichi.jp/area/hokkaido/news/20130630ddlk01010148000c.html
2013参院選・北海道:問われる政党/3 共産と大地 どうする差別化 似ている主要政策 /北海道
毎日新聞 2013年06月30日 地方版

 今月23日の都議選で議席を倍増させた共産党。党道委員会もこの選挙前から手応えを感じていた。今月9日、参院選道選挙区(改選数2)に立候補予定の森英士(つねと)氏(35)と志位和夫党委員長の演説会が札幌市中央区のホールであった。会場は約2600人で満員となり、道委員会の青山慶二書記長は「参院選に懸ける党員の意気込みが示された」と顔をほころばせた。

 共産党は1995年以降、参院選道選挙区で議席がない。得票数も2004年に約25万票だったが、07年と10年にいずれも20万票程度まで落とした。昨年の衆院選では第三極政党に埋もれ、存在感を示せなかった。

 だが、今回の参院選は攻めやすい環境だ。道内版政策で「他の野党は自民党の補完勢力」と突き放して違いをみせ、票の受け皿を狙っている。青山書記長は「今回議席が取れなかったとしても、党勢を躍進させられれば次の国政選挙につながる」と前向きだ。ただ悩ましいのは、環太平洋パートナーシップ協定(TPP)反対や脱原発などの主要政策が新党大地と似ており、いかに差別化するかだ。

 その大地は、組織の将来を懸けた戦いを強いられている。昨年の衆院選では議席を3から1に減らして政党要件を失った。今回の参院選は、全国で有効投票総数の2%以上の得票を目指して政党要件を満たそうと、比例代表にも次々と候補者を擁立。参院選道選挙区に立候補する大地の新人、浅野貴博氏(35)は、5月25日に札幌市内であった大地の事務所開きで、「大地の命運が懸かった重い戦い」と険しい表情で叫んだ。

 訴えの軸はやはりTPP反対だ。札幌市の北農ビルや水産ビル前で演説を繰り返し、農業地帯を中心に道内をほぼ2周した。道農協政治連盟(道農政連)が自民候補を支援せずに自主投票を決め、一方で飛田稔章(としあき)・道農政連会長が、立候補する自民現職の伊達忠一氏(74)を支援する意向を示した動きもチャンスととらえている。大地の鈴木宗男代表(65)は「(道農政連が)組織崩壊する兆しだ。農業団体が腰を入れないと、TPP交渉が進められてしまう」といい、「心ある人は、大地はぶれないということを分かってくれている」と支援を促す。

 23日の都議選は自民と公明が全勝、共産が議席倍増、みんなの党が躍進する結果となった。しかし、鈴木代表は「景気回復の実感が東京と地方で異なる。都議選と参院選で結果は同じにはならない」と、復活への可能性を見いだしている。【小川祐希、坂本太郎】

2353チバQ:2013/07/02(火) 23:59:04
http://mainichi.jp/area/hokkaido/news/20130702ddlk01010223000c.html
2013参院選・北海道:問われる政党/4止 みんな、維新、社民 道内の基盤弱く 支持者固めに苦慮 /北海道
毎日新聞 2013年07月02日 地方版

 党本部が環太平洋パートナーシップ協定(TPP)への参加を打ち出しているため、北海道の政党関係者らは参院選への対応に苦慮している。みんなの党から参院選道選挙区(改選数2)に立候補する新人の安住太伸(たかのぶ)氏(43)は、そんな他党を横目に、ストレートにTPP参加の必要性を訴えている。

 「十勝のみなさんもご心配でしょう。でも、今の農政のままで本当にいいのですか」

 帯広市で6月29日にあった党道支部主催の「女性の集い」で、安住氏が語り出した。だが会場入り口には「TPP断固反対 帯広市」と書かれたのぼりがたなびき、参加者の意思が示されていた。会場では、安住氏の言葉に首をかしげて席を立つ人もいた。

 同党は2010年の参院選と昨年の衆院選同様、「自民も民主もダメ」と考える有権者の票の受け皿を狙っている。しかし、党道支部幹事長の大塚徹・帯広市議は「党の主張は正論だが、農業王国の北海道で『みんなの党』の看板を背負っていると、長年の支持者からも『お前はばかか』と揶揄(やゆ)される」と苦悩を語る。

 「都市型政党」と呼ばれるように、党は6月の東京都議選で議席を1から7に伸ばした。だが道内は事情が異なる。札幌都市圏での拠点が弱く、集会が開けないのが実情だ。安住氏は「大票田の札幌でも集会を開きたいが、(支持基盤が弱く)自分で票を開拓するしかない」と漏らす。

 このため、昨年の衆院選比例道ブロックで同党の倍以上の約33万票を獲得した日本維新の会との選挙協力に期待を寄せている。政党間の選挙協力は解消したが、安住氏と維新の高橋美穂衆院議員(比例代表道ブロック)は北海道大大学院の同級生で、個人的な関係は良好という。みんなの党の関係者は「維新の選挙手法を学び、『空白』の札幌都市圏で票を伸ばしたい」ともくろみを話す。

 だが、維新側が表立って安住氏を応援する様子はなく、参院選前の設立を目指した道支部もできていない。維新関係者は「参院選への対応を含め、今後の方針がまとまらない」と語る。

 前回に続いて道選挙区への候補者擁立を断念した社民党の悩みも深い。「選挙区で選択肢を示せなかった責任を感じている」。党道連の道林実代表は6月30日の講演会で陳謝した。

 昨年の衆院選比例代表道ブロックで得た約4万8000票は、目標の半分以下だった。今回の参院選では地方議員らの選挙区擁立も模索したが、今の党勢では勝てないと考えて断念した。道連の浅野隆雄幹事長は「弱まっている体力で『まだ走れ』と言われても難しい」と組織の弱体化を認める。【高橋克哉、小川祐希】=おわり

2354チバQ:2013/07/03(水) 00:00:20
http://sankei.jp.msn.com/region/news/130628/gnm13062802040004-n1.htm
【参院選2013 群馬】
戦いの構図(上) 自民「楽観ムード」引き締めに躍起 
2013.6.28 02:04 (1/2ページ)

決起大会終了後、支持者らと握手する山本一太氏=6月8日、前橋市内
 ■候補者不在、組織力カギ

 参院選の前哨戦といわれた23日投開票の都議選。ふたを開けてみれば、自民党から出馬した59人全員が当選を果たし、翌日の新聞紙面には“完勝”の見出しが躍った。昨年12月の衆院選から半年がたった今も、安倍晋三政権は高い内閣支持率を維持しており、山本一太氏への追い風は「大きい」とする向きがあるのは事実だ。

 「この体制で負けるようなことがあれば、よほど山本一太は柄が悪かったということになる」

 今月8日に前橋市内で開かれた自民党県連の参院選決起大会。約1200人の支持者を前に、山本氏はこう冗談交じりに訴えた。事実、衆院選で県内選挙区から当選した5人の議員が各区で選対本部長を担当。県内各市町村長も相次いで山本氏の支援を表明するなど「参院選では過去最高の組織」と胸を張る。

                  ■  ■

 しかし、不安材料があることも否めない。特に、安倍政権が環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉参加を決めたことがここにきてネックになってきている。農業文化が根強い群馬で、農家から反対の声が挙がっているのだ。

 その象徴がJAグループ群馬の政治団体「県興農政治連盟」の推薦見合わせだ。昨年12月の衆院選では自民候補を推薦し、5選挙区すべての勝利に貢献したが、今回はTPP交渉参加を受け、「安倍内閣を構成する候補者を推薦することは農業者の心情として困難」と判断した。

 県興農政治連盟は県内15のJA役職員ら2020人で構成。山本陣営幹部は「個別の農協や農家の方にお願いしていくだけ。大きな影響はない」と話すが、JAグループ群馬には組合員約17万8千人が加盟しており、その余波は大きい。

            ■  ■

 さらに、山本氏にとっては、現職閣僚として臨む初の選挙。選挙期間中は全国の応援に飛び回らなければならず、なかなか帰県できない不安がつきまとう。

 8日の自民党県連大会では、中曽根弘文県連会長が「インターネット選挙が解禁され、どこに落とし穴があるかわからない。油断することなくしっかりやっていかなければならない」と強調した。須藤昭男県連幹事長も「安倍政権の人気もまだまだ期待先行という面は否めない」と戒めるなど、“楽観ムード”に対する引き締めに躍起だ。

 陣営関係者によると、選挙期間中の山本氏の県内での活動は公示日を除き3日間。これ以外は候補者不在で選挙を戦わねばならない。衆院選で山本氏の応援を受けて初当選した笹川博義氏が「ご恩返ししなければ義理と人情の群馬県民ではない」と話すように、県連全体の組織力が問われるのは言うまでもない。

                   ◇

 参院選は7月4日公示、21日投開票される見通しだ。各陣営の動きを追い、戦いの構図、公示直前の情勢を探る。

                   ◇

 ■予想の顔ぶれ

 加賀谷富士子 35 不動産会社員 民 新
 山本一太  55 沖縄北方相  自 現 【公】
 店橋世津子  51 元前橋市議  共 新
 安永陽  65 元都職員   幸 新

2355チバQ:2013/07/03(水) 00:00:49
http://sankei.jp.msn.com/region/news/130629/gnm13062902080000-n1.htm
【参院選2013 群馬】
戦いの構図(中)労組に配慮 かすむ争点
2013.6.29 02:08 (1/2ページ)

娘を背負いながら総決起集会に臨む加賀谷富士子氏=6月20日、前橋市内
 「細かいことをぐじゃぐじゃ言っているときじゃない。この選挙を本気で勝つ気でやっているのか。有権者はこれを見ている。だから再度お願いしたい。勝つ選挙をやるんだ。理屈抜きで前進あるのみ」

 23日に高崎市内で開かれた民主・加賀谷富士子氏の選対会議。元参院副議長の角田義一選対顧問は、県内の民主関係者数十人を前にこう声を荒らげた。民主劣勢が伝えられる中、公示を直前に控え、陣営の団結力強化に力を入れる。

                 ■   ■ 

 昨年の衆院選ではすべてが後手に回った。民主党の政権運営に賛同できずに離党者が出たため、候補者擁立が公示直前になった選挙区すらあった。ただでさえ民主に「向かい風」が吹いていた上、候補者擁立のドタバタ劇も加わり、有権者の判断は県内当選者ゼロという厳しい結果となって表れた。

 今回の参院選もその流れを引きずったまま突入した。候補者探しは難航を極め、加賀谷氏擁立の正式決定は4月中旬にまでずれ込んだ。

 環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉参加反対、原発反対、憲法改正反対−。反自民に向けて民主が訴えたいことは多くあるが、労組頼りの選挙態勢がこれを難しくしている。連合内には原発、TPPなど判断が分かれる問題があるからだ。

 実際、15日に開かれた連合群馬の決起集会では、加賀谷氏は原発に関する発言を封印し、「戦争が起こってから声を挙げても遅い」などと改憲反対に絞って訴えかけた。一方、20日の総決起集会では、原発再稼働反対を強調するなど、各方面に配慮した戦いが続いている。

            ■   ■ 

 こうした中、陣営が攻勢に転じるきっかけとみているのが、JAグループ群馬の政治団体が自民・山本一太氏の推薦を見送ったことだ。陣営幹部は「チャンス」と話し、農協関係者に訴えを強めていく考えだ。

 さらに加賀谷氏が3児の母という点も大きな武器とみている。総決起集会で加賀谷氏は、1歳の三女を背負い、「平和な日本を子供たちに残していかなければならない」とあいさつ。女性や子育て世代の票の掘り起こしに活路を見いだす戦略を描く。

 加賀谷氏は35歳。周辺には「まだ若いから今度の参院選で名前を売って次に頑張ればいい」との声があるのも事実だ。だが、加賀谷氏は「次では遅い。自民党が勝利すれば、強いものばかりがいい思いをしてしまう」と訴え、今回の選挙戦にかける覚悟を必死でアピールしている。

2356チバQ:2013/07/03(水) 00:01:11
http://sankei.jp.msn.com/region/news/130702/gnm13070204130004-n1.htm
【参院選2013 群馬】
戦いの構図(下)
2013.7.2 04:12
 ■共産 都議選で「躍進」強める対決姿勢 「反自民票」にターゲット

 「アベノミクスで恩恵を受けている人はどれほどいるのか。物価ばかりあがって、働く人の賃金はあがらない。国民の暮らしをいじめ続ける政治に、厳しい審判を下そうではないか」

 都議選開票日から3日後の6月26日、雨が降りしきる東吾妻町内のホームセンター前で、共産・店橋世津子氏は買い物客らにこう訴えかけた。都議選で第3党に躍進した党の勢いそのままに、安倍晋三政権への批判の声にも一層力がこもっているように聞こえる。

                 ■    ■

 「自共対決」−。店橋陣営が好んで使う言葉だ。共産が反自民の受け皿であることを強調し、支持を広げる狙いがあるのは明らか。ただ、自民の政策とは真逆の原発ゼロ、改憲反対、TPP反対などの主張は、他の野党とも重なり合う。

 県委員会の有馬良一書記長は「民主党は党の姿勢と候補者の姿勢にブレが生じている。原発問題でも主張が一貫していない」と指摘する。県民から「政党間の主張の違いが分からない」との声も上がる中、陣営は主張の似通った民主への批判を強め、反自民票の取り込みにターゲットを絞る。

 都議選では、民主や維新の“敵失”に助けられた感はあるものの、一貫した自民への対決姿勢が奏功したのも事実だ。小菅啓司県委員長も、「民主は政権を任されたが、期待を裏切った。一時、光が当たった第三極も地金が出た。安倍政権に真正面から立ち向かえるのはどこなのか示された」と都議選の結果に自信をのぞかせる。

                 ■    ■

 陣営が今回の参院選で掲げる目標は県内比例代表で10万票。昨年の衆院選で得た約5万票の2倍だが、都議選の結果も踏まえ可能な数字とみる。そのためにも不可欠なのが若い世代への浸透だ。今回から導入されるネット選挙をいかに味方につけるか。その成否が結果を大きく左右する。

 党県委員会は今春以降、地方議員や党役員らを対象にしたネット学習会を県内各地で開催。参院選でのネット活用方や、SNSの立ち上げ方などを学んだ。今では地方議員のほとんどが、ツイッターやフェイスブックを活用している。

 27日に開かれた党全国決起集会では、志位和夫委員長が「ネット選挙という新たな分野に意欲的に挑戦しよう」と呼びかけた。党全体でネット力強化に力を注ぎ、支持層の拡大を図る。

                   ◆

 「自民党の政治もいいのではないかと思ったが許せないのは消費税増税。県民の暮らしを守りたいから増税はストップだ」

 幸福実現・安永陽氏は、11日に開いた事務所開きで支持者を前にこう語気を強めた。もともと県外出身の安永氏は、知名度向上と政策浸透を図るため、2月から県内で活発に動き回っている。公約は消費税増税反対と国防の強化などだ。

 陣営関係者は「安心して政治を任せていただける信頼感の構築はこれから」としたうえで、「政策が徐々に浸透して『応援する』と言ってくれる人も増えてきている」と話している。(参院選取材班)

2357チバQ:2013/07/03(水) 00:01:52
http://senkyo.mainichi.jp/news/20130630ddlk08010039000c.html
2013参院選・いばらき:票流/上 県農政連 「反TPP」でも自民支持 /茨城
毎日新聞 2013年06月30日 地方版

 ◇「思い実現できる議員必要」
 今月15日、JA青年部の若手農業者が全国一斉に街頭に立ち、チラシを配布した。チラシには環太平洋パートナーシップ協定(TPP)による生活への影響が掲載され、「TPPのホントのトコロ知っていますか?」などと書かれている。水戸市のJA直売所前でも、6人の農業者らが「交渉参加 断固反対」ののぼりを掲げ、「TPPに反対しています。よろしくお願いします」などと声をからした。反応は決して悪くなかった。しかし、ある農業者は「一般の人は興味がない。国民的議論になっていないんじゃないか」と不安を口にした。

  ×  ×  ×

 昨年12月の衆院選で、自民党は「『聖域なき関税撤廃』を前提にする限り、交渉参加に反対」と公約に明記した。しかし、自民党は交渉参加にかじを切る。安倍晋三首相の交渉参加表明が秒読み段階に入った3月11日、県内の農林水産団体などが共同会見を開き、JAグループの政治団体「県農協政治連盟」(県農政連)の委員長も務める加倉井豊邦・JA県5連会長は「我々の主権の一番の行使は選挙だと思っている。最終的には(次の)参院選になる」と語った。

 安倍首相は4日後、交渉参加を正式表明。JA内には「公約違反の裏切り行為」と怒りが噴出した。JAからは、組織内候補として比例代表に自民現職、山田俊男氏(66)の擁立が決まっていた。農業県でもある県内では山田氏の後援会を組織し、山田氏が県内の各農協で行われるミニ集会に頻繁に顔を出すなど、活発に活動していた。しかし、TPP交渉への参加表明を受け、後援会活動は“凍結”された。

  ×  ×  ×

 茨城選挙区(改選数2)では自民新人、上月良祐氏(50)の推薦を年明け早々に決定している。JAグループ茨城は5月21日、県選出の与党国会議員や全国農業協同組合中央会(JA全中)幹部らと相次いで会談。自民党の国会議員から「(農産物など重要品目を守る姿勢は)いささかも揺るぎない」との言質を取った。これらの話し合いを経て、県農政連は山田、上月両氏への支援継続を確認。28日に開いたJAの通常総会で、加倉井会長は「腹の中にいろいろあっても、組織の結集力を示す必要がある。徹底して真剣に戦ってほしい」と集まった役職員らに発破をかけた。

 TPP反対を掲げながら、TPPを推進する自民党を支持することは組合員に混乱を与え、農業票が他候補に流れかねない。県農政連は、山田氏の後援会加入者が脱退しないよう、職員が加入のお礼と継続支援のお願いに回っている。県農政連幹部は「(自民党の方針転換に)決して納得はしていない。だが、自民党内に我々の思いを実現できる国会議員が必要だ」。複雑な思いを胸に参院選に立ち向かう。【鈴木敬子】

   ◇

 自民党が政権復帰を果たした12年衆院選から約半年が過ぎた。政権交代ごとに揺れ動いた県内組織票は7月4日公示、同21日投開票の参院選でどう動くのか。主要団体を取材した。

2358チバQ:2013/07/03(水) 00:02:50
http://senkyo.mainichi.jp/news/20130701ddlk08010025000c.html
2013参院選・いばらき:票流/中 県医師連盟 「民主推薦」も冷ややか /茨城
毎日新聞 2013年07月01日 地方版

 ◇政権運営に失望感
 「非常に冷ややかですよ。茨城県医師連盟の会員は燃え尽きちゃったのかなという感じ」。6月21日に行われた県医師会の政治団体「県医師連盟」常任委員会。小松満委員長は終了後の記者会見で、参院選に対する会員の反応に首をひねった。県医師連盟は今年2月、参院選茨城選挙区(改選数2)で民主現職の藤田幸久氏(63)と自民新人の上月良祐氏(50)の推薦を決定。21日の常任委では、自民が高い支持率を維持していることを踏まえ、藤田氏を重点的に支援することを確認した。

  ×  ×  ×

 県医師連盟は2009年の衆院選で、県医師会長だった原中勝征・前日本医師会長が中心となり、県内全7小選挙区で民主党候補を推薦。政権交代実現を後押しした。昨年12月の衆院選でも3区(龍ケ崎市、取手市など)を除く6小選挙区で民主候補を推薦したが、政権運営に失敗した民主党への支持は急落。同選挙期間中に行われた候補者演説会では会場の座席が半分程度しか埋まらず、推薦候補の当選は5区(日立市、高萩市など)だけだった。

 参院選での自民党候補の推薦は07年以来となる。自民、民主の両にらみとはいえ、副財務相を務めた藤田氏が診療報酬のアップを後方支援したことから、県医師連盟としては藤田氏の再選も実現させたい。しかし、「(藤田氏支持の働きかけを)必死にやっているけど、笛吹けど踊らず。患者さんにも選挙のことを話していません」と小松委員長。期待を裏切られた会員の反応は冷え込んだままだ。

  ×  ×  ×

 環太平洋パートナーシップ協定(TPP)を巡る民主党の対応にも不満がくすぶる。そもそも野田佳彦・前首相自身が交渉参加に強い意欲を示していた上、参院選公約では「農林水産物の重要5品目などの除外、国民皆保険の堅持などの国益を確保するため、脱退も辞さない厳しい姿勢で臨む」と記載。明確に反対していないことから、営利企業の医療分野への進出などに不安を抱える県医師連盟内には失望感も広がる。

. 小松委員長自身も「(一部の民主党議員は)なぜ賛成するのか分からない。日本は米国から要求されたものを突き返せないと思う」と危惧する。県医師会の廊下には藤田氏と小松委員長の2人の顔が収まったポスターが張られており、藤田氏のポスターの数は上月氏のポスターよりも多く張られている。藤田氏支持の号令が会員の胸にどこまで響くか。未知数のまま、選挙戦本番を迎える。【岩嶋悟】

.

2359チバQ:2013/07/03(水) 00:03:45
http://senkyo.mainichi.jp/news/20130702ddlk08010041000c.html
2013参院選・いばらき:票流/下 業界団体 団体内でねじれも /茨城
毎日新聞 2013年07月02日 地方版

 ◇与党支持貫く「運輸」
 自民党の政権奪還に伴い、今夏の参院選では民主党から自民支持に回帰した団体もある。県トラック協会の政治団体「県運輸政策研究会」(会員数1400社)は、自民新人の上月良祐氏(50)の推薦を決めた。同会は民主政権下だった前回2010年参院選や昨年の衆院選では民主候補を推薦している。

 自民候補を単独推薦した理由について、県運輸政策研究会の担当者は「上部団体の全日本トラック協会の方針に従った」と説明する一方、「燃料費高騰への対応など、与党にお願いしないと実現できないものがある」と本音も漏らす。また、自民との関係については「民主政権時代も関係は続いていて、昨年の衆院選で『ねじれが元に戻った』という声も聞く」とわだかまりもない様子だ。

 ×  ×  ×

 今年3月、上月氏の推薦を決めた県薬剤師会の政治団体「県薬剤師連盟」。県薬剤師連盟は、上部団体の日本薬剤師連盟の方針を受け、09年9月から3年3カ月の民主政権時代も自民支持を崩さなかった。県庁近くの県薬剤師会の入り口には、安倍晋三首相と自民新人の上月氏のポスターが並び、自民支持の姿勢が際立っている。ただし、今夏の参院選では組織内候補が比例代表に出馬しておらず、会員も個人事業主が減少していることなどから政治への関心は低下傾向にある。このため、自民支持の姿勢が会員の投票行動にどう結びつくかは不透明だ。

 ×  ×  ×

 県歯科医師会の政治団体「県歯科医師連盟」は、上部団体の「日本歯科医師連盟」が比例代表に自民から組織内候補を擁立したことを受け、茨城選挙区の対応を検討。県内全10支部が同意した上月氏の単独推薦を決めた。しかし、一部支部には民主現職の藤田幸久氏(63)を推す声もあり、県歯科医師連盟が支部に判断をゆだねた結果、一部支部は藤田氏推薦を決めた。

 一方、県歯科医師会は5月の理事会で上月氏と藤田氏の推薦を決定した。県歯科医師会の森永和男会長は「歯科医のことを考えてくれる候補者はすべて応援したいという考え。人物本位で推薦を決めた」と説明する。公益社団法人と政治団体は通常、役職を兼任しているものの、同会は幹部が兼任していないため、思わぬ形で“ねじれ”が生じた格好だ。【岩嶋悟】

2360チバQ:2013/07/03(水) 00:05:18
http://senkyo.mainichi.jp/news/20130630ddlk11010130000c.html
2013参院選・埼玉:ねじれの行方/上 民主とみんな /埼玉
毎日新聞 2013年06月30日 地方版

 第23回参院選では、衆参両院で多数派の異なる「ねじれ国会」の行方が焦点となる。ねじれを継続させ、野党によるけん制効果に期待するのか。ねじれを解消し、自民、公明両党に連立政権の安定を託すのか。埼玉選挙区で改選される3議席を激しく争う主な政党の動向をたどった。【木村健二、狩野智彦、西田真季子】

 ◇元同志、議席維持に火花
 「参院選に負けることは間違いない。これから党がなくなるという気持ちで訴えないと、次の衆院選でも同じてつを踏むのではないか」

 さいたま市大宮区で3月31日、民主党が開いた党員・サポーターとの集会。参加者が厳しい声を上げた。「再び、地域から」をスローガンに全国行脚の一環で訪れた海江田万里代表は「参院選で民主党を二度と立ち上がれないようにしようというのが自民党が考えている戦略。何としてもここで踏ん張りたい」と色をなして反論した。

 民主は2004年以降、埼玉選挙区(改選数3)で2人を擁立する強気の姿勢を続けてきた。年金記録漏れ問題などで追い風が吹いた07年は、今回改選される山根隆治氏(65)と行田邦子氏(47)の2人が当選。09年の政権交代につながる「ねじれ国会」が生み出された。

 だが、行田氏が昨年7月に原発再稼働の反対などを理由に民主を離れ、民主は今回、山根氏1人の議席を守るのに懸命だ。昨年12月の衆院選で政権から転落。今年5月のさいたま市長選では党組織として身動きが取れなかった。存在感は薄れつつある。

 今月23日の東京都議選でも議席数が選挙前の43から15に激減し、党の存亡の危機が現実味を帯びる。山根氏の選対本部長を務める枝野幸男衆院議員は、都議選の民主の得票率(15・24%)が、公明党(14・1%)や共産党(13・61%)を上回ったことなどを挙げ、「しっかりとエンジンをフル回転させれば十分に戦える」と強調する。

 一方の行田氏は、みどりの風の結成に参加した後、今年3月にみんなの党に入った。統治機構改革や同一労働・同一賃金などの政策を例に、入党の理由を「自公政権ではできないことがあり、民主党ではできなかったことがある。しがらみのない政党だからこそできる」と説明する。

 みんなの県支部は今年3月に設立されたばかりで、組織作りは発展途上。行田氏の選対は個人事務所と県支部を並立させた形をとる。入党間もない行田氏には党関係者もなじんでおらず、認知度アップが急務だ。

 07年の参院選で、民主は山根氏と行田氏を巡る地域や支持団体の票割りに頭を悩ませた。今回はそれがなくなり、山根氏は「余計な気遣いなく活動できる」と話し、行田氏は「身内の敵と戦うよりも、精神的にすっきりする」。かつて同じ党で「政権交代」を訴えた2人は、非自公勢力として議席の維持に向けて火花を散らす。

2361チバQ:2013/07/03(水) 00:06:45
http://senkyo.mainichi.jp/news/20130701ddlk11010130000c.html
2013参院選・埼玉:ねじれの行方/中 自民と公明 /埼玉
毎日新聞 2013年07月01日 地方版

 ◇連立の成熟占う協力成否
 「古川俊治さんを絶対に勝たせるのと同じように、必ず公明党の矢倉克夫さんを当選させなければならない」。6月23日にさいたま市浦和区で開かれた自民党県連総会。あいさつに立った県連会長の新藤義孝総務相は、連立を組む公明への強い配慮を見せた。

 埼玉選挙区(改選数3)で、自民は現職の古川氏(50)を、公明は新人の矢倉氏(38)をそれぞれ擁立する。全国的な自公の選挙協力を重視する自民は、矢倉氏に競合区として異例の推薦を決めた。総会に駆け付けた公明県本部の西田実仁代表も「古川先生には圧倒的に勝利していただく。そのうえで、私どもの新人を温かく迎え入れていただき、与党で2議席を獲得させていただかなければならない」と訴えた。

 公明は今回の参院選の選挙区では、埼玉のほか、東京(改選数5)、大阪(同4)、神奈川(同4)に公認候補を立てる。改選議席の少ない埼玉の情勢が最も厳しいとみられている。

 昨年12月の衆院選で、県内の比例代表の得票は、自民が約85万票、公明が約42万票。公明が参院選の埼玉選挙区で当選圏内に入る60万票台にのせるためには、基礎票に20万票の上積みが必要だ。公明は自民に矢倉氏への推薦を求め、5月のさいたま市長選でも自公両党で新人を推薦し、連携を強めてきた。

 安倍政権は高支持率を維持し、今月23日の東京都議選でも自公の候補82人全員が当選したが、県内では楽観できない。さいたま市長選では推薦した新人が現職に敗れた。

 ただ、自民県連は立て直しを図る参院選でも「自公で2議席」という目標へ一枚岩になり切れていない。

 衆院選の小選挙区には公明の支援が欠かせない選挙区もあり、今回も矢倉氏だけを招いて自身の支持者に紹介するなど、一部の支部長は自公の選挙協力に積極的だ。

 しかし、矢倉氏の推薦に反発を続けた古川氏は6月3日の記者会見で「人の党の票を分けてくださいと言う前に、無党派層に訴えかけろ。(公明を支持する)創価学会は嫌いだ」などと発言。自民の石破茂幹事長が公明の井上義久幹事長に陳謝する事態を招いた。

 公明側には「衆院選などで自民を支援してきたのだから、参院選で支援を受けるのは当然だ」(公明県本部幹部)との思いがある。埼玉選挙区での協力の成否が、連立政権の成熟度を占う試金石となる。【西田真季子、木村健二】

2362チバQ:2013/07/03(水) 00:07:13
http://senkyo.mainichi.jp/news/20130702ddlk11010180000c.html
2013参院選・埼玉:ねじれの行方/下 共産と社民 /埼玉
毎日新聞 2013年07月02日 地方版

 ◇自民対立軸、党勢に明暗
 東京都議選が開票された6月23日夜。自宅で開票速報を伝えるテレビ中継を見ていた共産党の小松崎久仁夫県委員長は、思わず「すごい!」と大きな声を上げてしまった。前回から9議席増、17議席獲得の大躍進。「びっくりして、家族と喜び合った」と振り返る。

 参院選の前哨戦として注目された都議選。同党県委員会は党員ら延べ約1000人を応援に送った。都内には日中、100万人近い『埼玉都民』がいるとされ、埼玉選挙区の有権者に党の訴えを伝えられる。そして応援は予行演習にもなる。各陣営スタッフとして動いた党員らは「どう訴えれば有権者に響くのかを実感した」(小松崎県委員長)という。

 好調の兆しは、昨年末の衆院選以降から感じていた。戸田、入間、富士見、飯能の4市議選で候補者全員が当選し、富士見では1議席増。飯能では党の得票総数が過去最多となった。小松崎県委員長は「『自民の対立軸は共産』という主張が伝わってきた結果だ。4市議選と都議選の勢いを参院選にいかしたい」と意気込む。

 一方、同じ革新系でも明暗が分かれたのが社民党だ。

 「今回も取れなかったか……」。小松崎県委員長が歓喜の声を上げたのと同じころ、社民党県連の松沢悦子幹事長は、都議選のテレビ中継を見て、ため息をついた。

 社民党は都議選で公認1人、推薦1人の2人を擁立したが、いずれも落選。松沢幹事長は「訴えが選挙区内の域を出なかった。国政上の論点まで広げられず、反自民・非民主の受け皿になりきれなかった。戦略が奏功していた共産党に学びました」と、こぼした。

 危機感を抱く陣営は公示4日前の6月30日、早い段階で福島瑞穂党首を招いた。福島党首は大宮駅前で安倍政権批判を繰り返し「生活を破壊する安倍政権に対抗するため、社民党を応援して下さい」と、道行く人々に懇願した。

 また、低コストで政策を訴えられるインターネットも積極的に利用する。選挙区での立候補を予定する川上康正県連副代表(48)は「(我々は)予算的にも『弱小』なのでプラスだ」と話し、県連のサイト内に動画コーナーも新設した。だが、動画に映るのは川上氏のスーツ姿ばかり。松沢幹事長は「『画(え)』として単調で……、どうしたものか」と悩みは尽きない。

 政党乱立のいま、党勢の衰えをどう克服するか。真価が問われている。【狩野智彦】

2363チバQ:2013/07/03(水) 00:09:04
上が見つからん
http://sankei.jp.msn.com/region/news/130702/stm13070222130004-n1.htm
【参院選】
対決の構図(下)民主、みんな因縁の対決 依然逆風 埼玉
2013.7.2 22:11 (1/2ページ)
 「お帰りなさい。暑い一日、お疲れさまでした」

 6月末、夕刻のJR北浦和駅。山根隆治(65)のチラシを配る県議に、赤ら顔のサラリーマンが絡んできた。「民主党はみんなうそつきだ!」。県議はひたすら頭を下げるしかなかったという。山根はその2週間ほど前、記者会見で「昨年の衆院選時に比べ、罵(ば)声(せい)が減ってきた」と話していたが、県議にその実感は薄かった。

 「今回は1人だからさすがに負けないだろう」。関係者は、当初は民主内部に参院選を楽観視するムードがあったと話す。だが、都議選惨敗という重い現実が突きつけられた今、楽観ムードとはほど遠い。

 昨年の下野以降、県内でも党勢は衰退の一途だ。比例復活も含め、衆院15選挙区のうち3選挙区しか支部長がおらず、機能していないところも多い。地方議員の離党も相次いだ。

 今年1月に開かれた「新春の集い」で5区の衆院議員、枝野幸男は「状況というのはどう変化するのか分からない」と気丈に振る舞った。しかし、半年を経ても情勢は変わらない。選対本部長として6月末に山根の事務所開きに出席した枝野の表情は厳しかった。

 維新が埼玉選挙区に候補者を立てないため、野党では山根とみんな・行田邦子(47)の2人を軸とする戦いとなりそうだ。6年前は同じ民主で出て議席を分け合った2人が敵として戦うことになった。

 みんなは埼玉を「最重要区」と位置づける。本来なら都内にいるべき都議選運動最終日の6月22日には幹事長の江田憲司が、翌23日は代表の渡辺喜美が県内入りした。

 大宮駅前で40分間熱く語った江田は「電力会社や農協、労働組合に頭を下げたら数万票入る自民や民主とは違う。無党派で、一人一人の国民政党だ」と危機感を訴えた。

 確かに、同党の県内基盤はもろい。3月末に党県支部を立ち上げたばかりで衆院議員はおらず、地方議員も20人程度だ。さいたま市内で開かれた集会では選対幹部が「地上戦が弱い。一生懸命歩いていただきたい」とハッパをかけた。

 集会では「行田は4位」という言葉が繰り返されたが、現状を打ち破る「隠し玉」となるかもしれないのが、選挙協力を解消した維新だ。県内の衆院議員2人は行田が現在通っている日本大学の先輩という関係。「できる限りの応援はする」と約束されたことが明かされた。

 共産・伊藤岳(53)は都議選で現有議席8から17と倍増したことを受け、「反自民票」の受け皿を目指す。社民・川上康正(48)は「憲法改正阻止」を強く訴え、民主党支持者の護憲派をも取り込みたい考え。

 幸福・谷井美穂(50)は「いじめ防止法」の制定や国防力の強化などを訴え、集会や街頭で支持を呼びかけている。諸派の宮永照彦(56)と山口節生(63)も既成政党に挑戦する。(安岡一成)=敬称略

2364チバQ:2013/07/03(水) 00:10:02
http://sankei.jp.msn.com/region/news/130701/chb13070101100000-n1.htm
【参院選】
「一強」の構図(上) 自民、2議席獲得なるか
2013.7.1 01:10 (1/2ページ)

自民党の石破茂幹事長が駆けつけた豊田俊郎氏の決起集会には、約1500人の市民が集まった=6月24日、八千代市の同市市民会館(岡嶋大城撮影)
 「何としてでも、今回は千葉で2議席をたまわりたい」

 6月24日、千葉県八千代市の市民会館での豊田俊郎氏(60)の決起集会。自民党の石破茂幹事長はゆっくりとした口調で話し、約1500人に頭を下げた。

 昨年の衆院選で政権を奪還し、6月の東京都議選で第1党に返り咲いた自民。飛ぶ鳥を落とす勢いで4日に公示日を迎えるが、改選数が2から3に増えた平成19年以降、千葉で2議席を獲得した経験はなく、選挙戦を統括する石破氏の胸中には不安がよぎる。

 自民は当初、東京(改選数5)以外は公認を1人に絞る方針で、千葉では現職の石井準一氏(55)に傾注する予定だった。

 ところが2月、県議団56人のうち31人が国政進出に意欲的な豊田氏の公認を求める嘆願書に署名。「嘆願の意味は大きい」として3月、酒井茂英県連幹事長が党本部を訪れた。石破氏は「大丈夫ですか。本当に勝てるのですか」と聞き返したが、最終的には地元が押し切った。

 投票率が55%前後だった19、22年の参院選を見ると、当選ラインは47〜48万票。浜田幸一元衆院議員の秘書を経て、29歳から県議を5期連続で務め、前回の参院選で初当選した石井氏は、地元の房総地域を中心に支持固めが盤石。2月以降は東葛や京葉地域でも数百人から1千人規模の集会を繰り返すなど優位性は揺るがず、陣営関係者は「ぶっちぎりで勝ちたい。目標は60万票だ」と自信をみなぎらせる。

 これに対し豊田氏は46歳で県議に初当選し、1期務めた後に地元の八千代市で市長を約10年経験。全県での知名度は低く、「八千代以外ではほとんど名前が知られていない」(豊田氏)。

 2議席獲得には「自民全体で100万票はほしい」(自民関係者)とするが、直近2回の参院選の自民票は計90万票余り。安倍晋三政権の「アベノミクス」が順調で党への追い風が吹いているとはいえ、県連会長の桜田義孝衆院議員は「油断はできない」と危機感を募らせる。

 実際、5月の八千代市長選では衝撃が走った。保守が分裂し、豊田氏が支援した候補が非自民系の元市議に敗北。元市長としての地力を生かせず、おひざ元の求心力の甘さが露呈する格好に。同市内では昨年の衆院選で新人の小林鷹之衆院議員が3万7千票余りを獲得したが、豊田氏は「今回は3万票取れれば御の字」と弱気だ。

 また、豊田氏を推すのは石井氏とは距離を置く自民の県議グループ「県盛会」のメンバー。石井氏陣営には、豊田氏と自民票を分け合う展開に複雑な思いがある。石井氏の支援者は「豊田氏陣営との連携はない。あちらはあちらで勝手にやればいい」と手厳しい。

 選挙区で組織を挙げて支援する見返りに比例票の提供を求める公明党は今回、石井氏と豊田氏の双方を推薦し、県本部の幹部が両陣営の集会などに出席しているが、実際の支援の中身には濃淡が出るとみられる。

 昨年の衆院選における公明の比例票は約33万票。公明の幹部は「うちの政党は小回りが利く。比例でどれだけの協力をいただけるか。7月上旬ごろの状況を見た上で力の入れ方を決める」と話す。

 ただ、石井氏は現職の参院国土交通委員長で、公明の太田昭宏国土交通相とは政策を進める上で歩調を合わせる関係にある。自民から石井氏と白須賀貴樹氏=現衆院議員=が出馬した前回の参院選では「公明の9割が石井氏支持に回った」(自民県連幹部)とされ、強固な石井氏−公明のラインに、豊田氏がどう食い込むかが一つの焦点になりそうだ。

     




 現職2人と新人7人が立候補を表明する千葉県選挙区(改選数3)。自民現職が頭一つ抜け出す形で戦いを有利に進める中、残りの議席をめぐる攻防が激しさを増している。陣営の戦いぶりを追った。

2365チバQ:2013/07/03(水) 00:10:41
http://sankei.jp.msn.com/region/news/130701/chb13070122140012-n1.htm
「一強」の構図(中)みんなと破談、揺れる維新 「現場は関係悪くない」の声も
2013.7.1 22:12 (1/2ページ)

千葉市議補選の選挙期間中、日本維新の会の応援に駆けつけたみんなの党の選挙カー(右)=5月18日、千葉市稲毛区のJR稲毛駅前
 6月28日、千葉テレビ放送(千葉市中央区)が収録した参院選県選挙区(改選数3)の立候補予定者の公開討論会。日本維新の会の花崎広毅氏(36)は、“恩師”の民主党・長浜博行氏(54)と同じ土俵で議論を交わした。

 かつて秘書として国会議員の長浜氏に仕えた花崎氏。県議時代に所属した民主の関係者からは、師に刃を向ける形での出馬に批判があるが、立候補が決まるまでには複雑な経緯があった。

 衆参通じ、県内初の選挙区での議席獲得を目指す維新は3月末、命運を当時我孫子市議だった男性に託した。選挙事務所の開設、市議辞職…。着々と選挙準備を進めたが突然流れが変わった。

 5月15日、「党勢の拡大に向けた(元市議の)積極的な政治活動の実態が確認できない」などと記した公認取り消しの通知が党本部から届いた。「あまりにも理不尽だ」と訴えたが決定は覆らず、立候補を取りやめた。

 維新は昨年の衆院選において県内で民主を上回る54万票余りの比例票を獲得。浮動票が多数を占めるとはいえ当初、維新候補の推薦を予定していたみんなの党と合わせると85万票に達した。「絶対に勝たなければならない選挙」なだけに、維新関係者は「(元市議の)知名度の低さが弱点だった」と振り返る。

 ところが、慰安婦をめぐる橋下徹共同代表の発言をきっかけに有権者の維新離れが進む。維新は元市議に代わり、昨年の衆院選千葉2区で落選した医師の男性の擁立を軸に作業を進めたがみんな側が反発。「(医師は)衆院選の公示直前にみんなから維新にくら替えをした人物。絶対に推せない」(みんな幹部)

 その後、両党の共闘は破談に。公認が決まった医師は「勝てない」と判断。出馬を辞退した。

 相次ぐ公認の差し替えに維新内部では、県総支部の責任問題に発展した。県選出の現職衆院議員3人のうち1人が辞職し、参院選に出馬する案も浮上。混迷極まる中、維新系県議だった花崎氏が支援者の反対を押し切り、名乗りを上げた。

 また、みんなは以前から参院選出馬に意欲的だった弁護士の寺田昌弘氏(45)を独自に立てた。

 みんなの県地方議員連絡協議会代表の水野文也県議は「選挙区で2番から5番の間に入る」と分析。維新県総支部代表の西田譲衆院議員は「徐々に戦う態勢はできつつある」とあくまでも強気だ。

 だが、候補者の運動を支える現場の関係者の間には分裂選挙となったことに複雑な思いが残る。

 維新の公認候補が当選した5月の千葉市議補選では両党の関係がこじれる中、みんなが最後まで維新候補の運動を支援。応援に駆けつけた東国原英夫衆院議員がみんなの選挙カーで演説をする場面もあった。

 両党で浮動票を奪い合う激しい展開が予想される選挙戦。別の維新関係者はこう漏らす。

 「現場レベルでの関係は決して悪くはない。共闘できていれば、戦況はより有利だったかもしれない」

2366チバQ:2013/07/03(水) 00:11:18
http://sankei.jp.msn.com/region/news/130702/chb13070222180005-n1.htm
「一強」の構図(下)民主・苦渋の1人擁立 前首相頼みで支持拡大へ
2013.7.2 22:18 (1/2ページ)

長浜博行氏の応援演説を終え、市民と笑顔で握手を交わす野田佳彦前首相(左から2人目)=6月30日、千葉市若葉区のJR都賀駅前(杉侑里香撮影)
 「長浜さんをよろしくお願いします」

 惨敗を喫した東京都議選の悪夢から2日後の6月25日朝、民主の野田佳彦前首相が約3年ぶりにJR船橋駅前でマイクを握り、長浜博行氏(54)の支持を呼びかけた。長浜氏は松下政経塾時代の後輩で、野田内閣では環境相として仕えた旧知の関係にある。

 県議時代から20年以上続いた野田氏の駅前での演説は地元の“名物”の1つ。ところが平成21年の民主政権樹立後、野田氏は財務相、首相へと国政の中枢を駆け上り、警備の都合もあって地元から足が遠のいていた。今回、野党議員としてかつての運動拠点へと舞い戻り、6月25、30日には立て続けに長浜氏の県内遊説に同行。長浜氏陣営には、野田氏を前面に出して選挙戦を有利に進めたいとの思惑がある。

 昨年の衆院選、民主の大物議員が次々と落選する中、野田氏は衆院千葉4区で16万票余りを獲得。逆風の中、県内での根強い人気を印象づけた。陣営関係者は「野田さんは世間的には“敗軍の将”だが、地元での知名度と人気は抜群。長浜さん1人の演説と比べると人を集める力は段違い」とつぶやく。

 衆院議員からくら替えした長浜氏が初めて挑んだ19年の参院選。当時の第1次安倍晋三内閣は、閣僚の失言や事務所費問題などで支持率が急落した。敵失を追い風に民主は県選挙区で長浜氏のほか、県議を5期務めた加賀谷健氏を擁立し、ともに初当選を果たした。

 両氏の得票は計約110万票。自公から民主への政権交代後の22年の参院選でも100万票に迫る勢いを見せたが、米軍普天間飛行場の移設問題や、東京電力福島第1原発事故の対応のまずさなどが表面化。昨年の衆院選では、県内の比例票が日本維新の会を下回る53万票余りにとどまった。

 民主は一時、引退を表明した加賀谷氏に代わる候補の擁立を検討したが、共倒れのリスクを考慮し、4月早々に1議席維持に注力する方針を固めた。約15万人の労働組合員を抱え、19年の参院選で加賀谷氏を支援した連合千葉は今回、長浜氏支援で一致。社民党や市民ネットも長浜氏を支持。盤石とはいえないまでも依然、支持層は厚い。

 千葉における参院選の当選ラインは40〜50万票とされる。長浜氏は6年前に66万票余りを得ており、対立陣営の関係者からは「党の支持率が下がっても、組織票を持つ長浜さんが落選することはない」との声も聞かれる。だが、陣営は慎重な姿勢を崩さない。民主の田中信行県連幹事長は「油断はできない。逆風の中で得た比例票53万票をしっかり固める」と話している。

 参院選は激しい争いが想定される。都議選で議席倍増の躍進を果たした共産党は寺尾賢氏(37)を擁立。「反自民」の受け皿となることを強調する。生活の党は元衆院議員の太田和美氏(33)が脱原発や反TPPを主張。幸福実現党の松島弘典氏(55)、諸派の渡辺裕一氏(58)は独自の戦いを進める。

     




 この企画は岡嶋大城、杉侑里香が担当しました。

2367チバQ:2013/07/03(水) 00:11:44
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/fukui/news/20130629-OYT8T01076.htm
参院選  臨 戦<1> 自民党

 

 「TPP(環太平洋経済連携協定)断固反対!」

 参院選日程が閣議決定された28日。農協系政治団体「県農政連」(約3万6000人)などの意見広告が地元紙に載った。参院選後の7月下旬、日本はTPP交渉に参加する。関税撤廃による安価な海外産品の流入を危惧する農政連はTPP加盟に強く反対する。

 TPP加盟に傾く自民と農政連の立場は異なる。だが農政連は5月、「政権与党側にいることで政策に意見が言える」(農政連幹部)との論理から自民新人の滝波宏文(41)の推薦をあっさりと決定。農政連の会合で、推薦を得た滝波は「国益を守れないなら、TPPには断固反対する」と強調した。

 豊富な選挙ノウハウと動員力を持つ農政連は、民主党政権下の2010年参院選では、選挙区選での推薦を初めて見送った。だが自民の政権復帰後初の国政選となる今回は、対照的に農政連や県医師連盟など各業界団体の「自民回帰」が鮮明だ。郵政民営化を巡り自民と決別した郵政関連団体も8年ぶりに推薦を決めた。

 組織戦の態勢が着々と整う一方、ある支持者は「業界団体の利益を優先する政治が嫌われ、政権交代が起きた。『古い政治への先祖帰り』とみられないか」と懸念を抱く。

            ◇

 約400の団体や公明の推薦を得て足元を固める滝波陣営。しかし滝波を含む3人が公認を争った県連初の党員投票の“しこり”が影を落とす。

 3月に約5600人が参加した党員投票で、滝波は6割以上の票を集めて公認を得た。だが県議25人(当時)のうち重鎮を含む3分の1は滝波以外を推した。投票前には特定候補を支持する県議らを中傷する怪文書が党員に郵送されるなど泥仕合の様相を呈し、党員間の亀裂を深めた。

 このため旧市町単位で置く地区後援会を県都・福井市と、嶺南地域の要・敦賀市に設置できていない。

 「幹部が密室で話を進めるのではなく、公明正大に決める」として党員投票を採用したはずが、終わってみれば「総務会など一部で決めるべきだった」と不満の声が噴出。「開かれた政党」を印象づける狙いが、返って裏目に出た。

 6月22日に県連主催の演説会で福井市を訪れた麻生副総理は「党員選挙の結果、割れたろう? 割れるのは当然だが、問題はその後だ。総裁選後も党本部は割れない」と県連に結束を求めた。



 福井は全国有数の「自民王国」だが、党員数は昨年末現在で8282人と20年前の約5分の1。参院選福井選挙区の自民候補で過去最年少の滝波が立つことで、若い年齢層の党員を新たに得る可能性もある。

 ある自民関係者は言う。「選挙を通じて若い支持者を増やし、組織の世代交代も進めるべきだ。足の引っ張り合いをしている場合ではない」(敬称略)

             ■

 7月4日公示の参院選が迫る。福井選挙区に候補予定者を立てる主要政党などの思惑を追った。

(2013年6月30日 読売新聞)

2368チバQ:2013/07/03(水) 00:12:17
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/fukui/news/20130630-OYT8T00902.htm
参院選 臨 戦<2>民主党 

 
 「おじいさんも父親も政治家だった安倍首相に庶民の暮らしはわからない。格差を広げる政治を阻止する」。6月27日、連合福井傘下の産業別組合(産別)「UAゼンセン」県支部。民主新人の藤野利和(61)は、傘下の企業別組合幹部らを相手に、熱っぽい口調で出馬への意気込みをぶつけていた。

 藤野は、4月半ばに党公認が決まって以降、民主党県連の最大の支持母体・連合福井傘下の全28産別と、産別を構成する企業別組合の幹部らとの対話に2か月以上を割いた。自己紹介、政策説明、質疑……。会合は時に3時間に及んだ。

 労組への丁重な対応は、過去の国政選で産別から数十人規模で送られていた民主陣営に対する人的支援を今回取りやめた、連合福井との関係再構築が目的だ。

 結党から15年。選挙を支え続けた組合員には、選挙戦で動きの鈍い民主の地方議員への不満が鬱積(うっせき)。政権をとっても迷走続きだった民主への失望も加わり、「組合員に民主へのアレルギーが残る」(山岸克司・連合福井会長)中で参院選を迎える。

 比例選に出る連合の組織内候補9人の苦戦が必至という事情も絡み、執行部は、産別の選挙区選の負担を目に見える形で軽減する必要に迫られていた。年々下がる組合員の投票率も、「省力化」という決断に至った理由の一つだ。

 県内の組合員数は約4万1000人、家族や友人を含めて約20万票。山岸は「(組織)外に働きかけるより内を固めるのが連合の役目。それ以上は民主が自力で」と戦略の見直しを説明。事務局長の横山龍寛も「組織内の取りこぼしを減らす。選挙区を軽視するわけではない」と強調する。

 しかし、産別の執行部は組織内候補の名前を書いた名刺大のカードを配ったり、候補者の映像を流した上で模擬投票を行ったりして、組合員に比例候補の名前を周知することには力を尽くすが、選挙区選の藤野には触れないケースが多い。ある産別幹部は「今、藤野を応援するのはマイナスにしかならない」と断言する。



 連合に自立を迫られた県連も動き始めた。公示後のポスター貼りの9割は連合頼みだったが、今回は半分を県連側で担うと約束。地方議員は藤野を連れて支持者を回り、選挙準備で深夜まで事務所に居残る。県議の一人は「徹夜に近い日も多いが、足腰を鍛え直さないと」と前を向く。

 安倍政権への対抗軸として民主の再建を望む声もある。昨年、サポーターになった飲食店経営浜野香代美(51)(福井市高木中央)は「与党時代は未熟さが目立ったが、自民の残したツケも大きかった」と話し、「簡単ではないだろうが、一から頑張ってほしい」とエールを送る。

 県連代表の糸川正晃は長年の懸案でもある県連の自立に向け、覚悟を決める。「地域に根差した政党にならなければならない。連合頼みではなく、自分たちで動くのは、その一歩だ」(敬称略)

(2013年7月1日 読売新聞)

2369チバQ:2013/07/03(水) 00:12:49
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/fukui/news/20130702-OYT8T00012.htm
参院選  臨 戦<3>共産党 、幸福実現党



事務所開き後、支持者と握手する山田氏(6月8日、福井市内で)  「今が歴史の分かれ目だ。応援席からグラウンドに降りてきて一緒にプレーヤーになってほしい」。5月26日、福井市の文化会館。共産党の市田書記局長の静かな訴えがホールに響いた。参院選のたびに議席を減らす中、比例選5議席を何としても確保したいとの思いがにじんだ。

 昨年の衆院選では9年ぶりに県内全3区に候補を立て、比例票の上積みを狙った。脱原発を主張し、福島第一原発事故以降に強まった原発の安全性への疑念が追い風になるかに思えたが、県内での比例票は2009年衆院選時より約3割減の1万4000票余り。党県委員長の南秀一(63)は「第3極のうねりにのみ込まれた」と唇をかんだ。

 08年には非正規雇用の増加を背景にプロレタリア文学「蟹工船」のブームがあり、ここ数年は環太平洋経済連携協定(TPP)反対で共闘する農業団体、県医師会との懇談も増えたが、「得票につなげるのは難しい」(県委員会幹部)のが現状。10年参院選でも07年と比べて県内での比例票が約2割減るなど、党勢の退潮に歯止めが掛からない。

 国政選に限らず、6月16日投開票のあわら市議選は現職候補が前回比34%減の票数で最下位当選に終わった。陣営幹部は「支持者も年をとり、『足が痛い、腰が痛い』と参加しない人が続出した。ビラ配りにも苦労した」と明かす。党員は60歳台が中心で、70歳代も多く、高齢化が著しい。組織は文字通り足元から崩れ始めている。

 “若手のホープ”と呼ばれた共産新人の山田和雄(45)も3度目の参院選挑戦で、選挙期間中に46歳を迎える。「国民の権利と平和を守るために憲法改正を阻止する」と従来通り護憲を強調。さらに「大企業が過重なノルマや長時間労働を若者に押しつける社会を許してはならない」と訴え、課題だった、現在の雇用環境や生活に不安を持つ若年層への浸透を図る。

 参院選の結果を占うとされる都議選では安倍政権への批判票の受け皿となり、議席を倍増して躍進した。南は「自公政権の対立軸として、ぶれない共産が批判票の受け皿になった」と見る。反自民、若年層の票をいかに取り込むか。党の存在感を示す戦いが始まる。

 幸福実現新人の白川康之(56)は、消費税増税の中止、原発推進、国防強化を3本柱に、「国民の命と財産を守るのが政府の最も重要な役割だ」と訴える。初の選挙戦で、知人らへのあいさつ回りで支持拡大を図る。



 自民と連立を組む公明は立ち位置を模索。党県本部代表の石橋壮一郎(60)は「憲法改正などで安倍政権が独走しそうな時『歯止めになれるのは公明だ』と期待の声がある」と存在意義を強調する。社民は党是とも言える護憲を条件に選挙区選で民主新人の応援を決定。街宣活動を強化して比例票の積み増しを図る。

 衆院選で県内でも一定の存在感を示した「第3極」は失速。6月に日本維新の会県総支部を設立した元県議鈴木宏治(39)は、「反自民層の受け皿としての世論の期待がしぼんだ」とみる。選挙区に候補を立てない今回「どれだけ比例票が出るか」と懸念する。衆院選で共闘した、みんなは県内組織も築けていない。(敬称略)

 (おわり この連載は酒本友紀子、原典子、井上敬雄が担当しました)

(2013年7月2日 読売新聞)

2370チバQ:2013/07/03(水) 00:14:32
http://www.chunichi.co.jp/article/senkyo/sanin2013/mie/CK2013062702000247.html
政党の思惑(1) 民主 2013年6月27日 参院選を見据え、並んでチラシ配りをする高橋さん(右)と岡田県連代表=津市の津駅西口で


 通常国会が二十六日に閉会し各党は七月二十一日投開票が見込まれる参院選モードへ突入した。三重選挙区(改選数一)では民主現職に対して、自民、共産、日本維新の会、諸派の新人四人が立候補を表明。主要政党が擁立する候補の動きから陣営の思惑や戦略を探った。

 民主党が惨敗した東京都議選から一夜明けた二十四日朝。党県連代表の岡田克也は午前七時前から津駅西口に立ち、政策を記したチラシを配った。「おはようございます。高橋さんをよろしくお願いします」

 隣には、今回の参院選で四選を目指す現職の高橋千秋(56)。二人の手からチラシが次々とはけ、出勤中のサラリーマンに渡っていく。そばで眺める陣営スタッフが「やっぱり岡田さんは知名度抜群」とうなずいた。

 副総理を務め、党の顔ともいえる岡田は四月以降、週末ごとに地元入り。高橋と集会やチラシ配りを重ね、二人が同席しての集会は既に三十五回を超えた。自身の選挙でさえ、最近はほとんど地元へ戻らない岡田にとって異例の対応。ただ、通勤客の好反応をよそに表情は硬い。「全体の流れが都議選に表れている」

 三重選挙区は、高橋が初当選した二〇〇〇年の補選以降、民主系候補が五連勝中。だが昨年末の衆院選の県内比例得票では、トップの自民に五万票差をあけられた。その後も全国的に党勢回復はできず、今回の都議選では第四党へ転落。高橋陣営の幹部は「今回ばかりは民主党の支持率が低すぎる」と焦る。

 県内の民主を支えてきたのは「三重県方式」と呼ばれる民主系県議会会派「新政みえ」や連合三重との強固な連携。今回も新政みえ所属の県議二十四人は、各地元で高橋を招いた支援者集会をこなす。十三万三千人の組合員を誇る連合三重も、電話やインターネットで支援の呼び掛けに躍起だ。

 党本部からは、野田佳彦前首相はじめ、著名議員によるてこ入れが相次ぐ。二十三日に県内入りした蓮舫元行政刷新担当相は「政官業の癒着が長く続いてきたが、私たちは違う」と歯切れ良く自民を責め立てた。

 高橋自身も厳しい選挙であることを痛感し「十二年前を思い出す」とつぶやく。脳裏に浮かぶのは〇一年夏の参院選。民主推薦の無所属候補として再選を目指したが、空前の小泉旋風に乗った自民新人に猛追された。二万五千票の僅差でかわし、全国の一人区で数少ない非自民の議席を死守した。今回も一人区として、民主の勝機が望める注目の選挙区。陣営幹部は「三重で転べば、全国で転んでしまう」とたとえる。

 四月から三万人以上と握手をしてきた高橋。「厳しい状況に変わりないが、最近は株価の乱高下で『アベノミクスが何かおかしいよな』と言われるようになった」。雰囲気の変化を感じ取りながら、現職の実績を訴える。

(文中敬称略)

2371チバQ:2013/07/03(水) 00:15:17
http://www.chunichi.co.jp/article/senkyo/sanin2013/mie/CK2013062802000221.html
政党の思惑(2) 自民 2013年6月28日 決起集会の終了後、必死の表情で支持者に握手を求める吉川有美さん(左)=松阪市のクラギ文化ホールで


 ガンバロー三唱の余韻が残るホールを誰よりも早く飛び出し、帰宅の途に就く支援者を出口で待ち構える。投票日(七月二十一日)まで一カ月を切った二十三日。自民新人の吉川有美(ゆうみ)(39)は、松阪市であった集会の終了後、両手ですがるように握手を求め続けた。「力を貸してください。県内の女性たちの声を、国政へ届けさせてください」

 おおむね会場から人がはけると、吉川は秘書や地元県議らにうながされ、急ぎ車へ。陣営スタッフは「今はとにかく時間が惜しい」と繰り返す。

 昨秋に現職公認を決めた民主に遅れること半年、自民が吉川を擁立したのは三月末。党本部が候補者調整の期限にした三月中旬の党大会を過ぎ、当時、候補未定の選挙区は全国で三重を含め、四道府県だけだった。

 三重選挙区で自民は、二〇〇〇年の補選から五連敗。昨年末の政権交代の勢いに乗り、議席奪還を期す党県連会長の川崎二郎は、候補者選定に「北勢出身、五十歳以下」の条件を課していた。慎重な選考に、弁護士、元サッカー選手と、候補の名が浮かんでは消えた。

 難航の末に決まった吉川は桑名市出身で三井住友銀行で環境関連の企業融資に携わり、国の懇談会の委員を務めた経験を持つ。出馬会見で同席した県連幹部は「勝つために最適の候補を選んだ」と胸を張ったが、いまだ知名度不足は否めない。

 出遅れを挽回するため、重要視するのは、民主・岡田克也のお膝元の県北部。県南部は自民が優位なだけに、民主の牙城を切り崩すのが最大の目標だ。自民党県連幹事長の水谷隆は「苦戦が当たり前の地域。安倍政権の高支持率で追い風もあるが、決して油断はできない」と気を引き締める。

 川崎も、八日に東員町で開いた集会で「ここ北勢はもともと保守本流の地盤だった」と地域の話題から切り出した。自身、中選挙区時代は同じ選挙区で票を分けた岡田や元知事・北川正恭らを挙げ「みんな自民の出身だ。今は出ていって、私一人残されちゃった」と笑いを誘った。

 吉川も地縁があることから、岡田の本拠地の四日市市に事務所を構えた。市内で大規模な決起集会を催すほか、北勢地方で積極的に集会をこなす。また、当選すれば県内自民で初の女性国会議員となることも意識。女性票を取り込むため、名前にちなみ「YOU&MEの会」と名付けた女性後援会組織を各地で立ち上げている。

 二年前の知事選では、自民推薦の鈴木英敬が接戦で勝利。昨年の衆院選では、県内で小選挙区になってからは過去最多の五人の国会議員を誕生させた。自民の上げ潮を意識して、川崎は言う。

 「今度の選挙が集大成。七月二十一日は、まさに仕上げの時だ」

(文中敬称略)

2372チバQ:2013/07/03(水) 00:15:42
http://www.chunichi.co.jp/article/senkyo/sanin2013/mie/CK2013062902000234.html
政党の思惑(3) 共産 維新 2013年6月29日 ◆比例との連携で相乗効果
支持者を前に、演説する中川民英さん=志摩市阿児町神明の阿児アリーナで


 志摩市で二十一日に開かれた共産の集会。比例代表で三選を目指す参院議員の演説がビデオ映像で流れた後、三重選挙区に立つ共産新人の中川民英(45)が、三十人の支持者の前で語り始めた。「今回は右傾化を止める大事な選挙。比例で五議席とれれば流れが変わる。私も選挙区での勝利のために頑張りたい」

 中川は東京の食品会社勤務を経て三年前から党地区常任委員などを歴任。昨年の衆院選では三重4区から立候補し、国政挑戦は今回で二度目となる。全県での知名度は乏しいが、憲法堅持やアベノミクス批判など党の主張を前面に出し、「共産」をアピール。比例候補との連携で相乗効果を狙い、比例票の掘り起こしも狙う。

 比例で五議席の獲得を目標に掲げる共産は、比例票の目標を全国で六百五十万票、県内で八万三千票と見積もる。ただ過去の参院選では三重選挙区での勝利はなく、県内の比例票も〇七年が五万四千票、一〇年が三万八千票と目減りしている。しかし党県委員会委員長の大嶽隆司は、新たな手応えを感じている。二十三日の東京都議選で、共産は自民、公明に次ぐ第三党へ躍進。「民主はもう自民に対抗できず、第三極は橋下発言などで自滅した。自民対共産の対決構図に持ち込み、共産の躍進につなげたい」と意気込む。

◆基本はネットと街頭演説
ロボットにマイクを向け、自分のプロフィールを紹介させる深尾浩紹さん=近鉄四日市駅前で


 「地方ならではの政治ができるように、分権の枠組みをつくりたい」。二十八日夕方、近鉄四日市駅前で、日本維新の会の新人深尾浩紹(ひろつぐ)(50)が演説を始めた。

 その隣に、高さ三十センチの人型ロボット。両手を動かし「ゴチュウモククダサイ」と人工音声で発する。インターネットの活動記録に載せるため、様子をスタッフが撮影する。人目を引く手法や積極的なネット活用は、今回の選挙が「巨大なゾウが相手の戦い」と自認するからだ。

 桑名市出身の深尾は、米国での経営コンサルタント業の経験を生かし、東京の専門職大学院で教授を務める。維新の政治塾を経て、三月の党大会で一次公認候補としてお披露目された。

 維新は、昨年の衆院選で三重1、2区に候補を擁立。落選するも、比例得票では十六万票を奪い、二位の民主に肉薄した。陣営幹部は「党への期待があることは確か。いかにそれを掘り起こすかだ」。ただ、橋下徹共同代表の従軍慰安婦をめぐる発言や東京都議選の惨敗が影を落とす。

 県内の維新は、地方組織が脆弱(ぜいじゃく)だ。事務所スタッフは仕事仲間や友人が務め、昨年、1区で出馬した前の津市長松田直久は裏方で相談役に徹する。

 公示後に橋下共同代表が県内入りするが、基本は今回から解禁されたネットと地道な街頭演説に頼るのみ。深尾は「大政党相手に工夫を重ねて戦うしかない」と気を引き締める。(文中敬称略)

2373チバQ:2013/07/03(水) 00:15:57
http://www.chunichi.co.jp/article/senkyo/sanin2013/mie/CK2013063002000201.html
政党の思惑(4) 公明 社民 みんな 2013年6月30日  県内に地方組織を持つ主要政党のうち、公明、社民、みんなの党は三重選挙区に公認候補を立てず、他党の選挙協力や比例代表をにらんだ活動へ力を入れる。県内の代表者に今回の参院選に向けた取り組みや訴えを聞いた。

◆ねじれ解消、政治の安定を
公明党県本部・中川康洋代表


 <公明党県本部・中川康洋代表>衆参のねじれを解消し、自公で政治の安定を目指す。そのため選挙区では推薦する自民新人を、比例では四選を目指す公明現職を全力で勝利に導く。

 自民が五連敗中の三重で勝つことで、影響は全国に及び、政治の方向性を決めることになる。そのため公明は、過去の参院選に比べて、異例の早さともいえる五月中旬に自民新人の推薦を決めた。協力体制はすでに万全で、公示後は自公共催で演説会を開く予定だ。

 ただ連立政権といえども政策面は是々非々で臨む。九六条改憲は慎重であるべきで、ブレーキ役をしっかりと担う。一方で防災、経済対策ではアクセルを踏み、よりよい国民生活の実現に取り組む。

◆自民と異なる社会像示す
社民党県連・稲森稔尚代表代行


 <社民党県連・稲森稔尚代表代行>今、野党に元気がない。社民党員は県内でわずか二百人と小さな勢力だが、自民と異なる社会像を示すことがわれわれの役目だと考えている。県連として民主現職への支持を決めたのも、「非自民」の議席を奪われてはならないと判断したからだ。

 選挙戦で力を入れて訴えたいのは、雇用と労働の立て直し。若者が苦しめられている、いわゆるブラック企業への規制や最低賃金の引き上げ、正規・非正規社員の待遇均等化を通じて雇用を増やし、社会の底上げにつなげる。九六条改憲の反対や原発ゼロ社会の実現も訴え、県内での比例で三万票以上の得票を目指す。

◆行革や公務員改革訴える
みんなの党県広域支部・周藤雅勝支部長


 <みんなの党県広域支部・周藤雅勝支部長>みんなの党党本部が目指していた日本維新の会との選挙区協力は橋下発言をきっかけに解消したが、野党としては自民党の過半数阻止は共通した思い。選挙区での投票呼び掛けは、野党候補への自主投票とするつもりだ。

 党の比例候補は、公示後に県内入りを予定しており、各地で街頭演説や集会を開く。中でも松阪市は、渡辺喜美代表が自民離党直後に街頭演説した、党の「発祥の地」。参院選と同日の松阪市議選で立候補する推薦候補とも連携していきたい。

 党のアジェンダで示すように「増税の前にやることがある」が訴えの柱。行財政改革や公務員改革を呼び掛けたい。(文中敬称略)

 (この連載は、加藤弘二、河北彬光、安藤孝憲、井口健太が担当しました)

2374チバQ:2013/07/03(水) 00:16:22
http://www.chunichi.co.jp/article/senkyo/sanin2013/mie/CK2013070202000064.html
崖っぷち民主、背水 2013年7月2日 参院選に向け朝の駅でチラシを配る岡田克也民主党三重県連代表=1日、三重県四日市市で


 特急列車が猛スピードで通過していった。三重県四日市市の近鉄霞ケ浦駅。改札口前で一日朝、民主現職の高橋千秋(56)がチラシを配っていた。若いカップルが、ふと後ろを振り返る。

 「あれって、テレビでよく見る人じゃね」

 紺色のスーツに身を包んだ県連代表、岡田克也(59)=衆院三重3区。「よろしくお願いします」。高橋と並び、行き交う人におじぎを繰り返す。

 党代表や副総理を務めた岡田は県北部が地盤。しかも四日市は、父・卓也がイオングループを創業した地だ。


 昨年の衆院選、自らの選挙で地元入りしたのはわずか一日。だが今回の参院選は、年明けから地元に張り付き、高橋とともに小さな駅でチラシ配りや小集会を続ける。まるで「二十年余前の初当選時のような活動ぶり」(地元スタッフ)。

 参院選三重選挙区(改選数一)は二〇〇〇年の補選以来、民主系が五連勝中。小泉ブームに沸いた〇一年の参院選でも、全国の一人区で自民に土をつけたのは三重など二県だけだった。

 だが今回、民主には逆風が吹く。三重で負ければ、全国に三十一ある一人区で民主は全敗しかねない。

 先週末、四日市の隣町で開かれた集会。岡田は「何とか踏みとどまらないといけない。少なくとも三重だけは勝たなきゃいけない」と訴えた。高橋も「皆さんの未来に恩返しをしたい」と続けた。

 一方、追い風の自民。先月三十日、県連会長の川崎二郎(65)=衆院三重1区=は伊賀市で決起集会に臨んでいた。「五回も連続で負けているんですよ。でも二年前から少し変わり始めたんです」


 一一年の知事選。自民が推薦した鈴木英敬が接戦を制した。昨年の衆院選では、小選挙区制になってから最多の議員五人が生まれた。川崎は「知事選、衆院選ときて、今度がまさに集大成」と議席奪還を誓う。

 農林漁業が盛んな県南部はもともと保守支持が多い。勝つには岡田の地盤で、有権者の四割を占める県北部を切り崩すこと。参院選に擁立するのは、高校時代を四日市で過ごした桑名市出身の吉川有美(39)だ。

 県内からは半世紀、女性の国会議員は出ていない。吉川は「安全安心づくりのため、女性の代表としても国政に声を届けたい」とアピールする。

 四日市には日本維新の会の深尾浩紹(50)も事務所を構え、駅前で連日、演説を続ける。一日朝は「七月をふるさと四日市からスタートした。皆さんと維新の大きなうねりを起こしたい」と訴えた。

 大票田・県北部での票の奪い合い。民主の県連幹部は、話す。「自民も維新も、風に乗った空中戦。高橋は地上戦、まさにどぶ板だ」 

 (文中敬称略)

2375チバQ:2013/07/03(水) 00:17:03

http://senkyo.mainichi.jp/news/20130630ddlk24010217000c.html
2013参院選・三重:夏の陣/上 北勢決戦 脅かす民主の牙城 /三重
毎日新聞 2013年06月30日 地方版

 ◇岡田氏、ミニ集会200カ所
 「離島にも行ったが、どれだけの人に自分の思いを知ってもらえるかと考えると気が遠くなりそう。地元の桑名、三重で頑張らせてもらいたい」。桑名市で21日開かれた集会で、自民党新人の吉川有美氏(39)は、同市出身であることを強調、深々と頭を下げ支援を訴えた。

 北勢地区の有権者は、県内の4割以上を占める。従来の選挙では、ここでの得票が選挙結果を左右した。岡田克也・前副総理ら閣僚経験者の民主党衆院議員が強固な地盤を築いており、自民は三重選挙区5連敗という苦杯をなめてきた。

 自民は今回、「北勢に縁があり、民主現職より若い」ことを条件に人選し、吉川氏を選んだ。選対委員長を務める川崎二郎県連会長は「県連自体が北勢地区にスタンスを移して動いている」と意気込む。地元県議も言う。「昨年の衆院選で大勝して勢いがある今回、北で対等に戦えれば勝てるはずだ」

 三重選挙区に出馬表明しているのは6人。うち新人4人が、北勢地区の出身か在住で、地元中心に活動し、特に近鉄四日市駅周辺には吉川氏ら3陣営が事務所を構え、民主の牙城を脅かそうとしている。

 桑名市生まれで、四日市市の高校を出た日本維新の会新人の深尾浩紹氏(50)もその一人。4月下旬の出馬表明以降、駅頭などで街頭演説などを続けてきた。「まずは同級生や親類が多い地元が中心」と話す。

 共産新人の中川民英氏(45)の事務所は津市だが、党県委員会の大嶽隆司委員長は「全県をくまなく回るが、有権者が多い県北部での活動は当然増える」と言う。

 一方、民主現職の高橋千秋氏(56)の陣営はこうした他陣営の動きに加え、惨敗した昨年の衆院選後も党勢が回復しない状況に危機感を募らせる。

 27日夜、いなべ市で開かれた岡田氏と高橋氏の国政報告会。岡田氏は「一時の雰囲気で政治家を選ぶことがいかに恐いことかよく考えてほしい」と述べ、高橋氏への支持を訴えた。

 民主は衆院選で政権から転落した後、岡田氏が県連代表に就き、選対本部長として高橋氏の議席維持に向けて陣頭指揮を執る。自身が1月以降、地元で開いたミニ集会は200カ所以上。同党県議は言う。「次々に厳しい指示がきて大変だが、やるしかない。岡田さん自身が県議や市議にもできないきめ細かな活動をしているのだから」

 7月4日公示、同21日投開票が決まった参院選。安倍政権発足後、初の本格的な国政選挙で「民主王国」の三重選挙区は激戦が予想される。各陣営の動きを追う。

==============

 ◇予想される顔ぶれ◇
高橋千秋 56 民現 [元]副外相

吉川有美 39 自新 [元]銀行員

中川民英 45 共新 党県委員

深尾浩紹 50 維新 専門大院教授

小川俊介 41 諸新 [元]幸福党役員

大津伸太郎 48 無新 [元]警備員

〔伊賀版〕

2376チバQ:2013/07/03(水) 00:17:51
http://senkyo.mainichi.jp/news/20130701ddlk24010024000c.html
2013参院選・三重:夏の陣/中 政党・団体推薦 自公、かつてない蜜月 民主「三重県方式」を再構築 /三重
毎日新聞 2013年07月01日 地方版

 大紀町で6月22日開かれた公明党国政報告会。壇上には、党比例代表の現職、魚住裕一郎氏らに加え、三重選挙区の自民新人、吉川有美氏(39)が並んだ。公明党演説会に自民の候補予定者が出るのは初めて。吉川氏が「魚住先生が比例代表で出られる。選挙区では吉川有美を支援いただきますようお願いします」と訴えると、公明支持者2人が立ち上がり、大漁旗を振りながら「応援するぞー」と声を張り上げた。

 公明は2010年の前回参院選では自主投票だったが、今回は5月中旬、早々と吉川氏の推薦を決定した。従来、選挙協力を進めてきた両党だが、衆院選と異なり、参院選では自民も比例代表に職域団体候補を擁立する。このため比例中心の公明との協力が困難な面があった。

 同日、これに先立って自民衆院議員の三ツ矢憲生氏が熊野、尾鷲市で開いた国政報告会に魚住氏が招かれた。各集会の盛り上がりに公明党県本部幹部は「動員まで一緒に行うのは参院選では初めてだ」と満足げに話した。

 公明とのかつてない蜜月関係の一方、自民支持団体は必ずしも一枚岩ではない。県農協中央会や県漁連などで設立した団体は27日、TPP(環太平洋パートナーシップ協定)に批判的立場から津市で学習会を開いた。

 同中央会は今回、選挙区は自主投票。関係者は「自民の比例代表に組織内候補がいるが、選挙区は関係ない。自民の圧勝も不安だ」と話した。県医師会も同様に各地区医師会の選挙区対応は自主投票が多いという。

 一方、民主現職の高橋千秋氏(56)の4選を目指す民主県連は、連合三重や県議会の民主系会派「新政みえ」との3者で選対本部を組む「三重県方式」で従来の選挙戦を戦ってきた。だが、一昨年の知事選に次いで、昨年の衆院選でも惨敗、再構築を迫られている。

 高橋氏を推薦する連合三重幹部は「幹部の間では、これ以上自民の独走を許してはならない気持ちは一致している。傘下組合員に対し、我々の主張に最も政策が近いのは民主党ということを徹底していく」と言う。新政みえも、前回衆院選で現職を失った中南勢地区6カ所で県政報告会を開催。熊野市と紀北町で6月9日に開いた報告会には野田佳彦前首相を招くなど支援に全力を挙げる。県連幹部らは口をそろえる。「三重県方式で勝ち続け慢心があったが、衆院選惨敗後、文書を交わして3者の協力を再確認した。やれることはなんでもやる」

 有権者の多様な思いに揺れながら、各陣営の懸命の取り組みが続く。

2377チバQ:2013/07/03(水) 00:19:19
http://senkyo.mainichi.jp/news/20130702ddlk24010065000c.html
2013参院選・三重:夏の陣/下 第三極票の行方 交錯する各党の思惑 浮動票はどこへ /三重
毎日新聞 2013年07月02日 地方版

 日本維新の会新人、深尾浩紹氏(50)は先月25日朝、四日市市で「既得権、利権などを重視するなれ合いの政治を続けてよいのか。地盤も地位もないが、強い理念を持ち、地元の三重で活動を始めています」と通勤客に訴えた。街頭演説を終え「反応は非常にいい」と満足げに語ったが、足を止める人は多くはなかったようだ。

 維新の昨年の衆院選。小選挙区に擁立した候補2人は落選はしたものの、比例票は自民、民主に次ぐ16万7617票(得票率18・8%)を得た。しかし現在、橋下徹共同代表の従軍慰安婦発言などで支持率は急落、6月の東京都議選でも伸び悩んだ。深尾氏は「都議選は別物。橋下発言への反発は三重ではあまり感じない」と言う。

 だが、強固な組織がない中で、浮動票こそが維新の頼み。一般有権者の反応はどうか。四日市市で街頭演説を見た50代の女性アルバイトは「あの発言はちょっと……。勢いはなくなっているし、一過性の人気だったのかな」。50代の男性会社員は「三重では浸透しないのでは」と話した。

 一方、維新との選挙協力を解消したみんなの党。2010年の前回参院選で擁立した新人は17万8000票余を獲得。候補者擁立を見送った今回、その票の行方に各陣営が関心を寄せている。

 同党県広域支部の周藤雅勝支部長は「一昨年の知事選で連携した自民からも協力依頼があったが、当時は維新との選挙協力の話が進行中だったので断った。維新に協力することもない。自主投票だ」と言う。だが、深尾氏の陣営幹部は「選挙協力の解消は残念だが、党としての協力は得られなくても維新とみんなの党の政策は近い」と期待を隠さない。

 民主現職の高橋千秋氏(56)と自民新人の吉川有美氏(39)の選対幹部も「みんなの党は前回、民主、自民双方の批判票の受け皿になったが、今や第三極の勢いはない」と口をそろえ、その取り込みに意欲を見せている。

 一方、新人の中川民英氏(45)を擁立する共産党県委員会の大嶽隆司委員長は、そんな他陣営に対し「去年の衆院選で多くの有権者が第三極に期待し、あっさりと裏切られた。自民党と正面から対決しているのは共産党だけ。その期待を感じる」と党勢拡大に自信を見せる。共産が躍進した都議選の結果も好材料だ。中川氏は「確実に追い風になる。三重でもこの流れが影響すると思う。ぶれずに、主張を訴えていきたい」と話した。

 交錯する各陣営の思惑。果たして票はどこへ流れ着くのか。間もなく公示。夏の戦いが幕を開ける。(この企画は、田中功一、谷口拓未が担当しました)

2378チバQ:2013/07/03(水) 00:21:51
http://mainichi.jp/area/kyoto/news/20130628ddlk26010607000c.html
激戦:’13参院選京都/1 民主 逆風の中、試される実力 /京都
毎日新聞 2013年06月28日 地方版

 27日朝、JR向日町駅前(向日市)に民主新人の北神圭朗氏(46)の姿があった。「マイクを握るわたくしは、北神圭朗本人でございます」。タスキには「本人」と書かれている。チラシを手にした人を見つけるとすかさず駆け寄り、大きな体を折って握手を求めた。地盤とする衆院京都4区(京都市西京区など)以外の土地で懸命に顔と名前を売り込む。

 「北神さんは京都の逸材。それを『民主党』が足引っ張っとるのがけしからん」。今月8日、京都市上京区の西陣織会館。北神氏の応援に駆けつけた野田佳彦前首相に、西陣織工業組合の幹部が厳しい言葉を投げかけた。野田前首相は小さくうなずく。中小企業や伝統産業の振興策を話し合う場のはずだが、民主への逆風の強さばかりが目立った。同席した北神氏は「個人の知名度がなければ党名で判断される。そこが厳しい」と本音をこぼすと、組合幹部は続けた。「『北神党』をこしらえていかんと」

 民主は01年、「自民と共産の指定席」とも言われた参院選京都選挙区で初めて公認候補を当選させた。04年以降の3回はいずれも35万票以上を集めトップ当選。政権交代した09年衆院選は府内の比例代表で約58万票を得た。しかし、一転して逆風となった昨年の衆院選は約18万票。自民の約30万票、維新の約29万票に水をあけられた。京都4区で3選を目指した北神氏も自民新人に敗れた。

 党府連幹部の説得でくら替えを決意した北神氏は首相補佐官も務めた経験を武器に「即戦力」をアピールする。だが、古くからの支持者の間では「今回負ければ政治生命が絶たれる」と悲痛な声が上がる。党本部から海江田万里代表や野田前首相が応援に入ったことに「逆効果では」と疑問視する声まで出たという。

 頼みの綱は地力のある府内の党組織だ。北神氏は、前原誠司元外相らとともに行脚を続け、出馬表明後の約2カ月半で府内を3巡した。北神氏は「昨年以上に厳しい」と認めたうえで「ふわっとした戦いではなく、議員さんや総支部長と一緒に地道に活動するしかない。今が歯の食いしばりどころ」と話す。民主の「実力」が試されている。【花澤茂人】

   ◇

 事実上スタートした参院選。京都選挙区(改選数2)に公認候補を擁立する主な政党の戦いぶりをレポートする。

2379チバQ:2013/07/03(水) 00:22:39
http://mainichi.jp/area/kyoto/news/20130629ddlk26010549000c.html
激戦:’13参院選京都/2 自民 楽観排し、引き締め躍起 /京都
毎日新聞 2013年06月29日 地方版

 「立派な成績で圧倒的な勝利ができるように」(田中セツ子・府連女性局長)、「安倍政権の信任投票にもなりそう」(立石義雄・京都商議所会頭)−−。自民現職、西田昌司氏(54)が出席する集会のたびに勢いのあるあいさつが次々と飛び出す。

 西田氏は07年初当選し、6年間で国会での厳しい追及やテレビ番組出演で知名度を上げた。インターネットを活用した選挙運動が解禁されるが、西田氏は約5年前から活動や主張を紹介する動画をユーチューブに約280本公開し250万回以上再生されるなど、ネット利用の実績は他の候補予定者に先んじている。

 ただ府内の自民支持が完全に回復したわけではない。昨年衆院選は6小選挙区のうち四つを制したが、比例票数は約30万票で、惨敗だった09年衆院選より約2万3000票も少なく、2位の維新に約1万票差まで詰め寄られた。

 今回、府建設業協会が単独推薦を決めるなど業界団体の回帰も見られるが、「今の団体の集票力は弱い」と党内部には冷めた声もある。また連立政権の一翼を担う公明の推薦が決まったのは府連の要請から2カ月後の今月20日。西田氏の政治スタンスに対し「漠然とした国家主義的主張に違和感がある」(創価学会地元関係者)との声もあり、一枚岩とは言えない。

 府連幹部は引き締めに躍起だ。15日の総決起大会で伊吹文明衆院議員は「衆院選で自民は勝ったというが、(小選挙区で有権者)全体の3割の支持しか得ていない」、二之湯智府連会長も「政党が乱立したことで『比較多数』を得ただけ。あくまで謙虚に」と楽観ムードをいさめる発言を繰り返した。

 04年参院選以降、自民は民主の後塵(こうじん)を拝し、2位当選に甘んじてきた。二之湯会長は「西田氏が民主に勝って再選するのが自民復活の証し」。内海貴夫・府連幹事長は「まず前回獲得の36万票。更に上積みを」と目標を掲げる。ある幹部は、将来的に改選数が1減となる可能性まで見据え、「他党が立ち上がれないほど精神的ダメージを与えて勝つ。このビジョンを府内全域で共有したい」と意気込み、こう言い切った。「2番で勝っても負けたのと一緒」【土本匡孝】

2380チバQ:2013/07/03(水) 00:23:22
http://mainichi.jp/area/kyoto/news/20130630ddlk26010325000c.html
激戦:’13参院選京都/3 みんな 出馬要請、会見の5日前 /京都
毎日新聞 2013年06月30日 地方版

 東京都議選の投票が進んでいた6月23日。みんな公認で参院選比例代表に立候補予定の平智之・元衆院議員が、京都市内で木下陽子氏(33)と向き合った。木下氏は夫婦でスペイン料理店を経営しており、政治に直接関わったことはない。「(出馬を)断らないで下さい」。木下氏は即答した。「断る訳ないじゃないですか」。

 2人は5月21日、禁煙推進を目指す市民グループ「タバコフリー京都」の懇親会で初めて言葉を交わした。木下氏はメンバー。平氏は受動喫煙防止法案を提出したみんなの一員として参加していた。木下氏は関西電力の原発再稼働に反対するデモに参加したこともある。懇親会のスピーチで、平氏が掲げる「禁原発」の主張に共感していると話す木下氏の姿が、候補者を探していた平氏の目に留まった。

 平氏は昨年の衆院選でみんな公認で京都1区から出馬したが敗れた。今年3月、参院選への出馬を表明。維新との選挙協力を背景に比例代表に回った。ところが、5月下旬、維新との選挙協力は解消に。6月2日、宮津市を訪れた渡辺喜美代表は毎日新聞記者の質問に「(京都選挙区は)擁立に向けて調整中」と含みを持たせた。

 平氏の出馬要請を受け入れた木下氏は翌日、渡辺代表に面談。擁立方針は一気に固まり、28日、浅尾慶一郎・党選対委員長と平氏に付き添われ、府庁で出馬会見に臨んだ。木下氏は緊張した面持ちで「2006年に妊娠、出産したことを機に受動喫煙の問題に関心を持った。市民活動ではできないこともたくさんある」と政治家を目指す思いを話した。

 浅尾選対委員長は「党には31人の国会議員がいるが、残念ながら女性は1人しかいない。躍進した都議選で当選した7人のうち4人は女性だった。1児の母であり、仕事もされている木下氏がいろんな方の声を代弁できると考えた」と擁立の狙いを説明した。

 「限られた時間でどう動くのか」との報道陣の質問に一瞬、とまどった木下氏に浅尾選対委員長が小声で助け船を出した。木下氏はうなずいた。「そうですね、できるだけ一生懸命。体力が持つ限り。必死さが伝わればいいなと思う」【五十嵐和大】

2381チバQ:2013/07/03(水) 00:24:04
http://mainichi.jp/area/kyoto/news/20130701ddlk26010245000c.html
激戦:’13参院選京都/4 共産 復活かけ、「自共対決」前面 /京都
毎日新聞 2013年07月01日 地方版

 国会閉会で参院選が事実上スタートした6月26日、JR京都駅前に止めた党宣伝カーの上で党国会議員らと並んで共産新人、倉林明子氏(52)がマイクを握った。「日本維新の会が失速し、東京都議選で議席を大きく増やした」と党勢回復をアピール。消費増税反対などの主張に熱弁を振るうと、雨の降りしきる中、多くの人が聞き入った。

 「私たちには健康で文化的な生活を送る権利(憲法25条)がある。一番守られるべきは憲法」。6月16日、京都市上京区のミニ集会に20、30代の若者約20人が集まった。年収200万円以下で将来を悲観する契約社員の男性の訴えに、倉林氏は語気を強めた。憲法改正が争点に浮上する中、「憲法」が自然と口に出る。生活保護を受ける女性が同様に悲観的な思いを述べると、「考えて、怒って、共有して、政治を変えよう」とボルテージを上げた。

 倉林氏は京都市議5期目の途中で出馬。同市以外での知名度を上げようと、昨年7月の表明以降、府内をくまなく回り、対話を重ねている。

 かつて京都は「共産党の牙城」と言われたが、参院京都選挙区は98年を最後に議席に届かない。近年の国政選挙の比例票も09年衆院選約19万5000票、10年参院選約15万票、12年衆院選約13万8000票と低迷が続く。

 党勢回復の起爆剤の一つにしたいのが、府内党員約1万8000人、地方議員約100人によるネット活用。議員に対してブログなどの利用徹底を呼びかける。また、高齢の党員らに携帯電話を持ち寄ってもらい、ツイッターを指南する講習会を既に15回以上開いた。

 倉林氏の事務所で事務長を務める山中渡・京都市議は「二大政党制、第三極論で近年、共産は視野に入れてもらえなかったが、両者にほころびが見え始めた。アベノミクスも多くの人は実感がない。共産に注目が集まっている」と強気だ。橋下徹・維新共同代表の従軍慰安婦発言問題もあり、倉林氏自身も「街頭での注目度が上がってきた」と手応えを語る。

 「政治の構図は自共対決。これを前面に出せば勝てる」と渡辺和俊・党府委員長の鼻息も荒い。復活なるか、にわかに注目を集めている。【土本匡孝】

2382チバQ:2013/07/03(水) 00:25:00
http://mainichi.jp/area/kyoto/news/20130702ddlk26010445000c.html
激戦:’13参院選京都/5止 維新 追い風失速「原点」訴え /京都
毎日新聞 2013年07月02日 地方版

 6月27日午後、京都市左京区の京都大正門前。維新新人、山内成介氏(47)が行き交う学生らに自らの顔写真が入ったビラを配った。京大は23年前に卒業した母校。かつて講義を受けた教員を見つけると「先生、変わりませんね」と握手を交わす。ビラを手にした学生には「しっかり勉強しいや」と声をかける。「AKB48」になぞらえ、「“会いに行ける”政治家を目指す」と親しみやすさを打ち出し、新しい政治スタイルを模索中だ。

 学生の多くはビラを受け取ろうともしない。だが、山内氏は「学生に『君ら、上の世代に税金を持って行かれて損してるで』と呼びかけると、立ち止まる学生もいる」と手応えを感じている。

 山内氏は、維新共同代表の橋下徹・大阪市長に共鳴し、「維新政治塾」に入塾。昨年の衆院選京都3区に初出馬した。政治とは無縁だったが4万票余りを得て3位に。山内を含め4選挙区に出馬した維新候補はいずれも2〜3位と健闘し、府内の比例票は約29万票で自民に1万票差に迫り、既成政党を揺さぶった。

 山内氏は参院選でも維新の公募に応じ、今年4月に出馬表明した。ところが、直後の5月、橋下共同代表の「従軍慰安婦」発言問題を機に世論の追い風は失速した。昨年、自民(府議)から維新に移り、衆院京都1区で敗れた田坂幾太・府総支部代表代行は「維新への期待は、あの発言ですっかりこけてしまった」と現状を認める。選挙協力を解消したみんなは6月28日、公認候補を擁立。「非自民」票の受け皿の行方は混迷している。

 山内氏自身、街頭で配ったビラを破られるなど逆風を実感させられる場面にも出くわした。それでも「橋下さんの発言の是非はさておき、家庭や居酒屋で政治が話題になった。大阪で改革を断行した維新の原点を訴えていきたい」と前向きだ。

 一方で、組織作りは進まず「陣営は素人集団」(維新関係者)とも言われる。事務所開きした6月23日、京都在住の維新政治塾OBらがようやく「サポーター会」を結成した。政治塾同期生の会社員男性(28)は「この選挙で維新を根付かせ、若い私たちでも政治に関われることを示したい」と意気込みを語った。

  ◇

 京都選挙区には幸福実現党など諸派も候補者を出す予定。【五十嵐和大】=おわり

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 ◇京都選挙区(改選数2)主な立候補予定者
北神圭朗(46)民新

西田昌司(54)自現(1)

木下陽子(33)み新

倉林明子(52)共新

山内成介(47)維新

曽我周作(34)諸新

 (並び順は参院勢力順)

2383チバQ:2013/07/03(水) 00:26:01
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130630/elc13063011030010-n1.htm
【参院選2013】
TPP交渉前夜(上)“上げ潮”自民に逆風の地
2013.6.30 11:00 (1/5ページ)

TPP参加に伴う北海道十勝管内の農業影響試算
 北海道幕別町のホテルで29日開かれた自民党の中川郁子(ゆうこ)衆院議員の後援会会合は独特の緊張感に包まれていた。日本が7月23日に交渉に参加する環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)に関し、中川氏が「謝罪」を口にするかどうか。出席者の関心はこの一点に集まっていたといってよい。

 「十勝の皆さんは入り口から反対でしたが…」

 十勝管内を選挙区とする中川氏は一瞬言葉に詰まった後、意を決したように語り出した。「各国が守りたい事柄を協議する場に(事態は)変わった。『関税ゼロ』でなく守らなければならないものを守る。それをぜひご理解いただきたい」

 続いてあいさつした二階俊博総務会長代行もこう言い切った。

 「北海道の皆さまに顔向けできないことや、中川さんが帰ってこられないことは絶対にしません」

 会場は拍手に包まれた。

 中川氏の「謝罪」に注目が集まったのには伏線がある。安倍晋三首相によるTPP交渉への参加表明を受け、4月に帯広市で行われた党北海道連主催のTPPに関する説明会のことだ。

 「あなたは(昨年12月の)衆院選で『TPP断固阻止』と言ったはずだ。まず謝罪はないのか!」

 中川氏は会場で、中札内村農協の山本勝博組合長から激しく突き上げられた。

 十勝では生乳や小麦などの大規模生産で農業を産業に育ててきたが、その大半の農産品がTPPの関税交渉品目となった。農林水産省の試算では、鮮度が重視される生クリームを除き、バター、脱脂粉乳、チーズなどの国産品のほぼすべてが外国産に駆逐される。十勝管内にある45の乳業工場や輸送業者などの雇用減も予想される。

 十勝管内で発行する十勝毎日新聞の世論調査(4月下旬実施)では、安倍内閣の支持率は「24・4%」だった。十勝では全国でみられる自民党の上げ潮ムードはみられない。道内JAグループでつくる政治団体「北海道農協政治連盟」は、自民党公認候補の推薦を初めて見送った。

 ただ、野党第一党の民主党に雪崩を打つかというとそうでもない。6月中旬、十勝の農協関係者の元に「TPP断固阻止」と書かれた民主党の比例代表候補のパンフレットが一斉に届いた。これを手にしたある農協幹部は「TPP参加を言い出したのは民主党政権なのに」と吐き捨てた。

 北海道農協政治連盟の会長を務める飛田稔章JA北海道中央会会長は23日に自民党候補の総決起集会に参加するなど微妙な距離感を見せる。山本氏は苦しい胸の内を打ち明ける。

 「交渉が妥結した場合の農業対策はまだ見えてこない。政権与党の自民党と今後もお付き合いをすることは必要だということは分かっているが」





 日本のTPP交渉参加まで1カ月を切った。7月4日公示の参院選でも争点となるのは必至だ。巨大な新自由貿易圏の構築に期待が高まる一方で、強い危機感を持つ人々も多い。「大票田」でもある関係業界の動きを探った。

2384チバQ:2013/07/03(水) 00:26:34




「荒波越える」 挑む農家も


 北海道・十勝地方の農業の代名詞は「国内のトップランナー」。農家1戸あたりの平均耕作面積は38・3ヘクタールと全国平均の約24倍(平成22年、北海道十勝総合振興局調べ)だ。経営力の高い農家への土地集積が進み、農家数は30年前から半減、平均面積は倍増した。

 欧州連合(EU)では平均的な100ヘクタール超の農地を持つ農家も多い。大規模化によるコスト削減は、自民党が5月に発表した「農業・農村所得倍増目標10カ年戦略」の中核で、十勝はこれを先取りしている。

 しかし大規模化を成し遂げた十勝でも、日本の環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉参加を前に、安い外国農産品への不安が高まっている。

 「平成15年に農業生産法人を立ち上げ、規模拡大で約20億円を投資した。借金も残る中、TPPではしごを外されたら−」

 上士幌町の農業生産法人「ドリームヒル」の小椋幸男社長はため息をもらす。


広がる価格差


 ドリームヒルは、1430頭の搾乳牛を抱え牧草と牛の飼料用コーンを計700ヘクタール栽培する道内最大の牧場だ。最新鋭機の導入で、コスト削減にも努めてきた。

 約8500万円をかけて米国から「ロータリーミルキングパーラー」を購入した。1周9分弱で回転する「円盤」に牛50頭を乗せ、自動搾乳するシステムだ。わずか作業員6人で1430頭を1日3回ずつ搾乳できる。1日の生乳生産量は43トンにのぼる。

 肥料調達は農協を通さず、直接海外から買い付ける。こうしたコストカット策でも「生乳の生産者価格では、ニュージーランド産にかなわない」という。

 TPP交渉に参加している同国は広大な牧草地に恵まれ、牛はほぼ放し飼い。牛舎を持たない酪農家も多く、生産コストは低い。社団法人「中央酪農会議」によると、1リットルあたりの生乳生産者価格は、日本の88・2円に対しニュージーランドは43・3円(22年試算)。実際には輸送コストは上乗せされるとはいえ、円安による燃料高や輸入飼料の負担増で、今年の価格差はさらに広がる。

 畑作にとってもTPPは死活問題だ。十勝では、小麦、砂糖を作るビート、大豆などの豆類、ジャガイモの4作物を年1回ずつ栽培する「4輪作」が基本だが、この大半が関税撤廃の交渉対象となっている。

 同町の山本弘一さんは、ビート10ヘクタール、小麦9ヘクタールなど、合計46ヘクタールを栽培。相棒は、約3千万円の英国製中古コンバイン2機だ。

 山本家では今年長男(34)が夫婦で就農した。十勝の農業就業人口の平均年齢は53・8歳と、全国平均より10歳以上若い。農業が産業として成り立ってきた証しだ。ただ、山本氏は自問している。

 「上士幌の自慢は耕作放棄地ゼロだが、息子の就農は正しかったのだろうか」


「聖域」も自由化?


 自民党は参院選公約の総合政策集で、「農林水産分野の重要5品目などの聖域(死活的利益)が確保できない場合、脱退も辞さない」と明記した。5品目とはコメ、麦、牛・豚肉、乳製品、甘味資源作物。だが、政府関係者は「5品目のうち、半数以上は自由化をのまざるを得なくなるのでは」と予想する。

 「TPP参加は避けられない」として、自主防衛に乗り出した農家もある。更別村で小麦など160ヘクタールを栽培するある農家は、今年道内の有志と船一隻をチャーターし、韓国から肥料を直輸入。コストを2割下げたという。

 匿名を条件に話したこの農場主は語る。

 「流通機構の改革などまだやるべきことはある。TPPの荒波を越えようとリスクを背負う農家があるのだから、政治も取り繕うのでなく正面から現実を語り対策に取り組むべきだ」

2385チバQ:2013/07/03(水) 00:27:45
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130701/plc13070109560015-n1.htm
【2013参院選】
TPP交渉前夜(中)反対運動いつ? 動けぬ医師会
2013.7.1 09:55 (1/3ページ)

 「固い岩盤のような日本の規制を私自身がドリルの刃となって突き破る」

 安倍晋三首相が6月19日(日本時間20日未明)にロンドンで行った講演のこの言葉に日本医師会(日医)は警戒を強めた。首相が規制緩和について言及する際には医療が必ず対象に含まれている。環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)をテコに、岩盤を壊そうとしているのは明らかだ。

 講演から1週間後の26日朝、東京・内幸町の帝国ホテルのロビーに加藤勝信官房副長官が姿を現した。日医の横倉義武会長ら日医執行部との朝食会に招待されたのだ。自民党厚生労働部会長などを歴任した加藤氏は、首相官邸で社会保障政策全般を取り仕切るキーマン。首相が進める成長戦略の一環で医療への大胆な規制緩和が予想される中、日医としては味方につけておきたい存在だ。

 約1時間の朝食会ではTPPも話題に上った。数日前に「米国がTPP交渉の中で、各国の新薬や医療機器の価格決定手続きに米メーカーなどが参加できるよう要求している」とのニュースが流れていた。米国の巨大新薬メーカーなどの圧力で価格がつり上げられれば、代わりに診察料などの医療費削減につながりかねない。

 加藤氏は「これは価格を極端に下げるオーストラリアへの要求だ。米メーカーは今の日本の価格決定方法に満足している」と説明したが、横倉会長らは納得できない表情を浮かべた。米国が長年、日本に医療の規制緩和を要求し続けてきたことを知っているからだ。

◆「農協とは違う」

 日医は3月の首相のTPP交渉参加表明に当たり、横倉会長名の見解文で、国民皆保険制度を守るため(1)公的な医療サービスの範囲を将来にわたり維持(2)公的医療保険が使える診療と対象外の自由診療を組み合わせる「混合診療」を全面解禁しない(3)株式会社を医療経営に参入させない−の3条件を掲げた。国益に反すると判断した場合は「交渉から撤退する選択肢も持つべきだ」と強調した。

 表向きは強硬姿勢の日医だが、執行部内の空気は冷静だ。

 TPP交渉で扱われる関税や投資規制など21分野の中に「医療」は含まれておらず、首相も事あるごとに「国民皆保険制度を守る」と主張。「民間医療保険の規制緩和を扱う『金融サービス』などの分野から切り崩されるのでは」との懸念もあるが、執行部の一人は「派手な反対運動を展開するJA(農協)と日医は置かれている状況が違う」と解説する。

 ただ、日医が猛反対した一般用医薬品のインターネット販売の原則解禁をめぐっては、首相や菅義偉(すが・よしひで)官房長官の意向が働いた。TPP交渉の中で安倍政権が取引材料として、医療に関する規制緩和を容認する可能性も指摘されている。

 ◆地方は疑問の声

 6月23日に東京・本駒込の日本医師会館で開かれた日医の定例代議員会では反対運動を活発化させない執行部に対し、地方の幹部から疑問の声が相次いだ。

 「いつかの時点で国民の反対運動をやる時期が来る。いつやるのか?」(奈良)、「いずれ国民運動が必要だが、それまでに何もしなければ国民運動は起きない。今でしょ! 今のうちから各県に対策委員会を作るべきだ」(千葉)

 回答を求められた執行部側は「国民運動の前に、7月の参院選でわれわれの本当の代弁者を政権与党の中に押し出すことが最も大事だ」(石川広己常任理事)と説明するにとどまった。

 参院選で日医は組織内候補の羽生田俊(はにゅうだ・たかし)副会長を自民党の比例代表候補として擁立している。選挙前からTPP反対運動を展開し、安倍政権にけんかを売るわけにはいかないのだ。

 過去2回の参院選では、内部対立のあおりで組織内候補が相次いで落選した。日医の政界への影響力が低下する中で、日医の政治団体・日本医師連盟の幹部は「TPP交渉で安易な妥協を許さないためにも、羽生田氏を当選させなければいけない。それもかなりの得票で」と訴える。

 閉会後、執行部の一人は「国民運動をいつやるか。選挙後だよね…」とつぶやいたが、参院選の結果が反対運動に弾みをつけるかは分からない。

2386チバQ:2013/07/03(水) 00:28:52
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130702/stt13070207500003-n1.htm
【2013参院選】
TPP交渉前夜(下)事業拡大の壁 揺れる全特
2013.7.2 07:48 (1/3ページ)

 先月23日、和歌山市内で自民党公認候補の参院選決起大会が開かれた。候補者は全国の郵便局長でつくる全国郵便局長会(全特)の前会長、柘植芳文氏。

 「わずかなところでいいから仕事の範囲を広げてほしいと(政府・与党に)お願いする」

 柘植氏はあいさつで、郵便局の現役局長やOBら約700人を前に、全特が郵便局の収益改善のために求める日本郵政グループの新規業務参入を主張していくことを訴えた。

 全特が求めるのはかんぽ生命保険やゆうちょ銀行の新規事業だ。だが、日本の環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉参加に向けた日米合意を踏まえ、「がん保険」などへの参入は当面凍結された。米政府が政府出資の残る日本郵政グループの事業拡大に反対しているからだ。

 がん保険の日本市場の占有率は、1位がアメリカンファミリー生命保険(アフラック)、2位がメットライフアリコ生命保険と、米系2社が上位を占めている。

 TPPや日米間協議で、郵政の事業拡大阻止を米政府が要求することへの疑念は、過疎化で経営が苦しい地方の郵便局ほど強い。

 和歌山県で地区会長を務める橋本雅己氏は「保険の新規参入が進まないのは米国の横ヤリだ」と嘆く。がん保険以外にも学資保険の新商品販売の凍結も不安材料だという。


保険・貯金は減少


 郵政関係者の中では、日本の交渉参加で日本郵政グループの事業拡大もターゲットになるのではないかと警戒感が一時、広がった。

 これに配慮するように、和歌山選出の世耕弘成官房副長官は全特幹部と接触し「保険は日米2国間で協議する。がんばります」と、郵便局の収益拡大の必要性に理解を示した。

 郵政グループの経営状況は、民間企業との競争激化や電子メールの普及で郵便物の取り扱い量が減少。保険契約件数と貯金残高は平成24年度末までの10年間でそれぞれ約46%、約23%も減少している。

 国営時代の経営基盤を武器に巨大企業として民営化したものの、将来展望はバラ色というわけでもない。日本郵政は27年秋をメドに上場する計画だ。政府も日本郵政株式の上場後に見込む売却益約4兆円を、東日本大震災の復興財源に充てる予定だが、計画の実現を危ぶむ声は日本郵政内にある。


不信感残る自民


 そもそも全特は、今年3月に郵政民営化で敵対した自民党との関係を8年ぶりに修復したばかり。自民党には「離れたり寄ったりする組織は信用できない」との声も残っている。

 全特は地方会合で「自民党からいまでも冷ややかな目で見られている。参院選は絶対に負けられない」と関係者にハッパをかける。参院選で組織の集票力を示し、政府・与党への発言力を高めようというのだ。

 組織内候補の柘植氏は各地での会合で、郵便局を守るために与党内での発言力を確保する重要性を訴え続けている。

 ただ、参院選で各業界団体が組織票を固めて存在感を示せたとしても、政府がTPPや日米2国間交渉で米国と相反する業界団体の要請を最後まで押し通すかはこれからの交渉次第だ。

 日米両政府は4月に行ったTPPの事前協議で、米国が輸入車にかけている関税(乗用車2.5%、トラック25%)で、最も長い段階的な引き下げ期間で撤廃することで合意した。

 日本自動車工業会の豊田章男会長(トヨタ自動車社長)は「関税撤廃時期については残念」と政府の譲歩に落胆の思いを隠さなかった。自由化のメリットが期待される産業や業界でも交渉結果がどうなるかは分からない。

 TPPに関しては共産党や社民党、生活の党が反対だが、自民党、民主党、日本維新の会、みんなの党が推進の立場。産経新聞社とFNN(フジニュースネットワーク)が先月22、23日に行った合同世論調査で、TPP交渉が参院選で最も重視するテーマとの回答はわずか1.7%だった。

 市場開拓のメリットとともに、農産品の関税維持や医療制度の安定、保険の自由化など、日本の経済構造をTPPでどう変えていくかという将来像を国民に具体的に示す議論が必要とされている。




 

 この企画は水内茂幸、桑原雄尚、坂本一之が担当しました。

2387チバQ:2013/07/03(水) 00:30:11
http://www.chunichi.co.jp/article/senkyo/sanin2013/shizuoka/CK2013062902000254.html
《陽のあたる国へ》(上) 2013年6月29日 ◆娘のため頑張るけど
「これ以上貧しさを伝染させたくない」と子に貧困の連鎖が及ばない社会を望んでいる=浜松市内で


 「給料日までに千円札はあと何枚ある?」。食費に家賃、光熱費や借金返済、娘の学用品代…。自問しても小銭ばかりの財布の中身は変わらない。さびた自転車をこいで職場に向かいながら、つぶやく言葉で奮い立たせた。「娘のために」

 神奈川県で暮らしていたパート社員、田中恵子さん(49)=仮名、浜松市中区在住=は二十年ほど前、元夫の輸入雑貨店の経営が行き詰まり、数百万円の借金を背負って夜逃げ同然で浜松に移ってきた。世界的企業や下請け企業も多く、生活保護世帯も少ない。「産業が盛んで人も優しいと聞く。やり直せる」と期待したが、現実は甘くなかった。

◆母ひとり 月収13万円
 年齢に加え、一人親だけに子育てとの両立で、フルタイムの勤務は難しい。正社員の仕事は見つからず、昼は保険会社のパート事務、夜はスーパーのレジ打ち。月に十三万円稼げば御の字だった。

 近所で摘んだタンポポの葉を天ぷらにして飢えをしのいだ。娘の制服は、リサイクル店で探した。高校の授業料も三カ月間滞納。二〇〇七年に北九州市で生活保護を受けていた男性が「おにぎりが食べたい」と遺書を残して亡くなったニュースに「最も親近感を持った」と振り返った。

      ■

 一人親世帯の就労を支える「静岡県母子家庭等就業・自立支援センター」によると、四〜五月の一人親向けの平均求人数は千百七十二人と昨年同月比一・三倍増。一見、景気回復で雇用状況に改善の兆しがうかがえるかのようだが、正社員募集は二割に満たない。

 国民一人一人の所得を高い順に並べ、真ん中の人の所得額の半分(貧困線)に満たない人の割合を示す「貧困率」は、十七歳以下の子どもで15・7%(〇九年)に上る。六〜七人に一人、三百万人以上の子どもが貧困線に満たない暮らしを送り、中でも一人親世帯の子どもの貧困率は50・8%と半数を超える。

 「待ったなしのところに来ている。50・8%という数字に今、誰が慌てているのか」

 NPO法人「しんぐるまざあず・ふぉーらむ」(東京都)の赤石千衣子理事は訴える。障害者雇用を促進するために法定雇用率を設けた「アファーマティブ・アクション」を取るべきだと指摘し、こう危機感を示す。

 「親の経済状況で格差が固定化する社会を迎える。子どもの貧困は親の自己責任だと押しつけ、社会に差別的意識が埋め込まれる」

      ■

 「私がいるとお母さんはずっと頑張り続ける。一緒にいるとつらい」。娘は高校卒業式の日、手紙を残し、そっと浜松の家を出た。娘もアルバイトを掛け持ちし、昼も夜も働いた。「娘だけは…」との思いとは裏腹に、自分と同じ苦しみを娘に与えていた。

 二年後。田中さんの父親が亡くなり、数百万円の遺産が舞い込んだ。「これ以上貧しさを伝染させたくない」。遺産はすべて娘に託した。娘はそのお金を入学金などに充てて大学に通い、奨学金を受けながら公務員を目指している。

 たまたま貧困の鎖から抜け出す機会を得た田中さんは漏らす。「娘にはせめてチャンスが平等に巡ってくる社会を生きてほしい」

      ◇

 親の経済状況などで子の未来が左右されないよう“貧困の連鎖”を断つ「子ども貧困対策推進法」が、二十六日に閉会した通常国会で、議員立法で成立した。一億総中流の社会は「昔話」となり、国は初めて「子どもの貧困」を認めた。静岡県は全国でも貧困指標が低いが、現実に貧困を生きる世帯は少なくない。七月四日公示の参院選を前に、法の課題と希望を追った。 (この連載は木原育子が担当します)

 貧困の現状 日本の子どもの貧困率は経済協力開発機構(OECD)加盟の34カ国中、11番目に高い。一人親家庭では2番目の高さ。静岡県は今年2月現在、生活保護世帯は2万2357世帯(2009年同月比1・6倍)で、保護率は0・78%と全国で9番目に低い。保護率は政令市の中で浜松市が0・93%と全国で最も低く、次いで静岡市の1・18%。09年度の県民所得は1人当たり292万6000円で全国で5番目に高い。ただ大手企業の海外進出に伴う空洞化で、県内経済の停滞も懸念されている。

2388チバQ:2013/07/03(水) 00:30:34
http://www.chunichi.co.jp/article/senkyo/sanin2013/shizuoka/CK2013063002000210.html
《陽のあたる国へ》(中) 2013年6月30日 ◆支援制度あるけれど
 ドンドンドン。昨年のある雨の夜、玄関の扉をたたく音がした。借金の取り立てを恐れ、玄関のインターホンの電源はずっと切っていた。早まる心臓の鼓動を抑え、二人の子どもを抱えながら、斉藤裕子さん(39)=仮名、浜松市中区在住=が恐る恐る玄関の扉を開けた。

 立っていたのは子どもの担任教諭。二カ月滞納している給食費の事情を聴いてきた。説明すると、「子どもを安心して学校に通わせることは、お母さんの務めです」と諭された。給食費や医療費、学用品代などが補助される就学援助制度があり、生活保護を受けていなくても、困窮家庭と認定されれば利用できると繰り返し勧められた。

 ただ制度を使えば地元の民生委員に通告される。斉藤さんは「地元の人に監視されているような気がする」とためらった。ふっ切れたのは教諭の言葉だった。「子どもには何の気兼ねもなく学ぶ権利がある。子どもを親の経済状況に巻き込んではいけない」

    ■

 「生活保護世帯への支援は必要。だが、その前段階の困窮家庭の子どもをどう守るか。負のスパイラルに陥らないための施策が必要」。浜松市福祉総務課の担当者が言うように、「貧困の連鎖」の入り口で踏みとどまれる施策の一つが、就学援助制度だ。

 だが、現状の支援制度では、住んでいる自治体で差が生じるとの指摘がある。生活保護は国費が投入されるのに対し、困窮家庭の認定は自治体が行い、費用も負担する。斉藤さんも別の市に住んでいたら、就学支援の対象にならないこともあり得る。

◆県内利用数 全国最少
 静岡県で二〇一一年度に就学援助制度を利用した児童生徒は、一万八千四百二十四人。困窮家庭はこのうち九割を占めるが、その利用数は少なくとも過去五年間、全国で最も少ない。

 「本当に支援が必要な子どもたちに手が届いているのか」。福祉団体の関係者からはそんな声があがる。

    ■

 通常国会閉会を翌日に控えた二十五日。東京・千代田区の衆院議員会館に、政官民の関係者が法案成立後初めて顔をそろえた。子ども貧困対策推進法の成立を見守ってきた「なくそう!子どもの貧困全国ネットワーク」ら団体と、与野党議員、内閣府と厚生労働省、文部科学省の担当者だ。

 「どういう施策をするのか。法の威力が試される時がきた」。貧困全国ネット共同代表の湯沢直美さん(立教大教授)は語気を強めた。法律はできても、具体的な施策に結び付かない事例は少なくない。同じ轍(てつ)を踏むことへの懸念は市民団体側に強い。

 与野党議員は「一刻も早く施行させ、具体的に進めていく」と約束し、実務を担う内閣府少子化・青少年対策の伊奈川秀和審議官もこう応じた。

 「貧困問題は全省庁に及ぶ問題。(法に基づく大綱の)早期策定を目指し作業を進める」

 子ども貧困対策推進法 議員立法で定めた。子どもの貧困率を改善するための目標数値は盛り込まれなかったが、政府に関係閣僚による対策会議の設置や、大綱の策定を義務付けた。厚生労働省の一人親家庭への支援や、文部科学省の学習支援など、対策が縦割りで進められていた反省を踏まえ、子どもの貧困対策に関する省庁横断的な事務局を内閣府に設置する。大綱に実効性ある施策をどう打ち出せるかが課題とされる。具体的には、返済が不要な奨学金制度導入などが焦点となっている。

2389チバQ:2013/07/03(水) 00:30:56
http://www.chunichi.co.jp/article/senkyo/sanin2013/shizuoka/CK2013070102000223.html
《陽のあたる国へ》(下) 2013年7月1日 ◆負の連鎖を絶ちたい
子どもたちの様子や支援方法などを話し合う静岡学習支援ネットワークの大学生=静岡市葵区の市女性会館で


 貧困や、貧困に伴う心の寂しさを子どもに連鎖させたくない−。一人親世帯の中学生らを対象に、学習教室を開く団体がある。「静岡学習支援ネットワーク」(静岡市)はメンバーのほとんどが大学生だ。学生が中心となった学習支援グループは全国でも珍しく、若い力が“希望の芽”を育み始めている。

 支援ネットは二〇一二年二月、静岡県立大三年の白谷素子さん(20)=愛知県豊橋市出身=が呼び掛けて発足した。白谷さんは二歳の時に母親を病気で亡くし、自身も一人親世帯で育ってきた。

◆大学生「居場所づくり」
 「経験した私だからこそ、できることがあるんじゃないか、と思った。『貧しい家の子だから』『ひとり親の子だから』と社会に背を向けてほしくない。力になりたい」

    ■

 支援ネットには静岡市内に二つの教室があり、計二十六人の中学生が通っている。指導する約四十人のボランティアスタッフの多くが、一人親家庭だったり、経済的な理由で塾に通えなかったりした大学生だ。

 「今日学校どうだった?」「まあまあ。明日は体育があるから楽しみだよ」「お姉ちゃん、このマンガのキャラクター描ける?」

 何げない会話が子どもたちの表情を和らげる。教室のホワイトボードには、誕生日を迎える生徒を祝福した絵や言葉が書かれていたり、差し入れのお菓子があったり。家族だんらんの雰囲気がちりばめられている。

 貧困が原因で家族や友人との関係が崩れ、心のバランスを失う子どもも少なくない。「居場所づくり」は支援ネットの最大の目標という。

 白谷さんは「子どもたちに必要なのは、家庭であれ、社会であれ、『ここにいるよ。君を見守っているよ』っていう安心感かもしれない」と話す。

    ■

 厚生労働省によると、一一年度の高校進学率は全体で98・2%だが、生活保護世帯は89・5%にとどまる。

 ところが、保護世帯への学習支援に力を入れた埼玉県は、〇九年度の86・9%が、翌年に95・7%に上昇した。支援で学習意欲が高まれば、就学率向上にも結び付くことが裏付けられた。

 白谷さんは教室運営を進めると同時に、今年三月には、貧困問題に関わる有識者を招いた講演会を開き、通常国会で成立した子ども貧困対策推進法をめぐる国の動きも学んできた。今夏には先進地の埼玉県などを訪れ、各自治体に同様のグループが発足できるように連携を始める予定だ。

 「支援を待っているだけではいけない」と白谷さん。貧しさ故に子の未来が断たれ、子が大切にされない社会は、誰の幸せも生まない。そんな思いを込めて輪を広げようとしている。

 静岡県内の自治体の学習支援 県は昨秋からモデル事業として、沼津、伊東、富士市の生活保護世帯の中学3年生を対象に、高校進学を促す取り組みを始めた。元教員らを支援員とし、定期的に対象世帯を訪問。進路相談を受けたり進学費用の助成制度を知らせたりするほか、勉強会を開くなど進学の後押しをする。本年度は藤枝、磐田両市も加わり、浜松市も同様の取り組みを始めている。一方で、県のモデル事業に指定された3市の生活保護世帯の中学3年生142人のうち、事業を受け入れた家族は52人(36.6%)。生活保護を受ける親に高校進学の重要性を説く必要があると指摘されている。

2390チバQ:2013/07/03(水) 00:32:02
http://www.asahi.com/shimen/articles/TKY201306290479.html
2013年6月30日
(良識の府どこへ 2013参院選:上)落選組くら替えの府 任期全うせず衆院転身も紙面で読む夜の駅前で、通行人と握手をする参院選の立候補予定者(左)=千葉市、小玉重隆撮影

  
 「もう原発は許しません」。29日、千葉県市原市の駅前で生活の党の太田和美氏(33)が訴えた。

 2006年の衆院千葉7区補選に民主党で初当選し、09年の衆院福島2区で再選したが、日本未来の党に移って臨んだ昨年12月の衆院福島2区で落選。故郷の千葉で今度は参院選に挑む。

 「候補者がいなくて困っている」。5月、生活の党幹部から転身を打診された。参院議員は識見を持つ人がなるべきだと考え、衆院に落ちたから参院というのも嫌だった。

 だが、選挙区には原発再稼働に前向きな自民が2人を擁立。福島の後援会からも「福島の現状を訴えて」と後押しされ、「目の前の機会を生かす」と1カ月後に決断した。

 演説に立ち止まる人はまばらだ。通りがかった男性(65)は「衆院選で落ちたから参院、では一貫性がない。前の選挙区での約束はどうなる」と話した。

 今回の参院選には、昨年の衆院選で落選した前衆院議員25人が立候補を予定する。民主の鹿野道彦氏、生活の山岡賢次氏ら元閣僚のほか、日本維新の会、みんなの党、みどりの風、新党大地の「失業議員」の受け皿に参院がなっている。

     *

 参院議員を投げ捨て、衆院議員をめざす動きも絶えない。昨年の衆院選では11人いた。

 その1人が、07年参院選岡山選挙区に民主党から立候補し、4選を狙った片山虎之助氏を破った姫井由美子氏(54)。参院議員時代、コンビニ本部から弁当の値引き販売を禁じられてオーナーが自殺した問題を知り、コンビニ加盟店オーナーの権利を保障する「フランチャイズ法」制定に取り組んだ。

 党が消費増税を掲げたのに反発し、師事する小沢一郎・元民主党代表に従って離党したのが昨年7月。小沢氏側の意向で衆院千葉8区に転身して未来から出たが、落選した。法案は、議員連盟の事務局長時代に中間報告をまとめたが、落選で動きは止まった。

 「消費増税反対に大義があった」と姫井氏は語るが、あるコンビニオーナーは嘆く。「途中で現職でなくなったのは残念。議連も開かれなくなってしまった」

 参院、衆院、参院とくら替えし、昨年の衆院選で衆院に戻ってきた日本維新の会の藤井孝男元運輸相(70)は「常に目指してきたのは衆院だった」と明かす。主要閣僚の多くは衆院議員から選ばれ、衆院には予算議決や条約承認の優越もある。

     *

 半面、参院で結果を残した議員はいる。西川きよし氏(66)は1986年から3期務め、医療や介護について相談できる高齢者総合相談センター(シルバー110番)の番号全国統一など福祉政策を進めた。

 秘書を務めた小川寿士・さいたま市議(49)は、有権者から届いた手紙を持って省庁に直談判する西川氏に何度も同行した。「参院でしかできないことがある」が口癖だった。4年半にわたって委員会で働きかけ、法改正につなげた例もあった。

 3期務め、ドメスティック・バイオレンス(配偶者間の暴力)防止法改正などに取り組んだ小野清子氏(77)は「常に選挙を意識する衆院と異なり、調査研究の時間的余裕がある」と語る。47年の第1回参院選で当選した作家の山本有三は、祝日法や文化財保護法の制定に力を尽くした。

 「日本の政界はアリ地獄。一度落ちるとなかなか政治家以外の仕事ができないから、議員であり続けたいという世界になっている」。細川内閣で首相秘書官を務めた駿河台大学の成田憲彦教授(日本政治論)は指摘する。「参院で必要な人材について議論を深めるべきだろう」

     ◇

 参院不要論もあるなかで、参院選ではその存在も問われる。「良識の府」はどこへ向かうのか。(市川美亜子、川口敦子、永田工、前田大輔、三島豊弘が担当します)

2391チバQ:2013/07/03(水) 00:32:37
http://www.asahi.com/shimen/articles/TKY201306300473.html
2013年7月1日
(良識の府どこへ 2013参院選:中)背負う組織のしがらみ紙面で読む約8千人が訪れた全国郵便局長会の総会=新潟市
 信濃川沿いにある新潟市のコンベンションセンターに、観光バス数十台が次々と横付けされた。

 5月19日、全国郵便局長会(全特)の総会。「郵政事業で役割を果たすことをお約束します」。約8千人を前に、参院選比例区に自民党から立候補する柘植芳文氏(67)があいさつした。

 左右の壁には柘植氏のポスターが隙間なく貼られた。「皆さんの票の大きさがものをいう」。柘植氏の後援会長を務める長谷川憲正・元参院議員(70)がはっぱをかけた。

 柘植氏の選挙は全特の総力戦だ。小泉純一郎元首相の郵政改革で完全民営化が決まっていたゆうちょ銀行やかんぽ生命の株売却は「努力目標」まで巻き戻したが、ゆうちょ銀行の収入源となる住宅ローンなど新たな事業への参入はまだ認められていない。3年前に全特顧問だった長谷川氏が国民新党から再選をめざしたが落選、「身内」の国会議員は欠かせない。

 地域によっては、郵便局長に「1人で30票」の目標が課された。東日本のある局長は「最近は政治色を嫌うお客さんも多く、声をかけられるのは親戚と知人くらい」と悲鳴をあげる。

 個人名の得票順に当選が決まる比例区には、組織が支援する候補が顔をそろえる。自民党は看護連盟や医師連盟、民主党は労働組合出身者らがいる。

    *

 こうして誕生した参院議員は、組織のために働く。「派遣労働者が守られる枠組みを作りました」。6月15日、大阪・難波での決起集会で、民主党の川合孝典氏(49)が一礼した。

 製造業や流通業などの労組がつくるUAゼンセンで政策立案を担当してきた川合氏。6年前に初当選し、5年を超えて働いた契約社員らが正社員のような無期雇用になれるよう労働法制の見直しに尽力した。

 ただ、「本業」以外の苦労も絶えない。全国の加盟労組を回ったのは計3200回。支持者の国会見学への対応は多い時に1日5回を超え、計3万人。「自分の時間がなくなるのはきついけど、選挙に関わってくれる人への説明責任です」

    *

 業界代表の議員の陰で、支持基盤の弱い議員は動きづらさを感じている。

 2007年に無所属で当選し、初登院時に「無」と書かれた扇子を広げてアピールした川田龍平氏(37)。09年12月にみんなの党に入党した。「無所属では入りたい委員会にも入れない」

 取り組んだのは被災者支援。昨年6月に超党派の議員立法で、原発事故から逃れて自主避難した母子への生活支援を国に義務づける「原発事故子ども・被災者支援法」を成立させた。

 その後、法律を実際に動かす基本方針は策定されていない。にもかかわらず、原発再稼働を求める経済団体の影響を受ける政党所属の議員が議員連盟を離れていく。「業界が支え、官僚も協力する法律とは違う」。秘書は話す。北海道大大学院の山口二郎教授(政治学)は「議員立法は少数者の権利を守るためのものが多く、党派の谷間で成立のハードルは高い。業界代表に比べ支持基盤の弱い議員が活動しやすいよう、議長の呼び掛けや超党派のネットワーク作りが必要だ」と話す。

2392チバQ:2013/07/03(水) 00:33:09
http://www.asahi.com/shimen/articles/TKY201307010655.html
2013年7月2日
(良識の府どこへ 2013参院選:下)改革模索、制度も意識も紙面で読む主な参議院の制度改革

 参議院の本会議場にヤジが飛び交った。「早くやめろ」「おかしいよ」

 5月9日、自民党の川口順子・環境委員長(72)の解任決議が出された。4月の訪中で要人との面会で滞在を1日延長し、環境委員会が開けなかったことが問われた。討論は約40分。「職務を果たせないなら辞めてから行けばいい」と主張する民主党などの賛成多数で、参院史上初の常任委員長解任が決まった。

 川口氏は「党利が優先された」と振り返る。本会議後に川口氏を訪れ、「党議拘束があり、反対できなかった」と打ち明けた民主党議員もいたという。

 6月26日の国会閉会日は安倍晋三首相の問責決議が可決され、発送電分離を進める電気事業法改正案や、生活保護の不正受給の罰金を引き上げる生活保護法改正案が廃案になった。

 「参院がめざしてきた方向と逆行している」。斎藤十朗・元参院議長(73)は、参院が「政局の府」に陥っている実態を嘆く。

 参議院は1971年、河野謙三議長が参院らしさを出すための見直しを始めた。同年には、審議の公平さを保つために正副議長は党籍を離脱。斎藤氏が議長だった98年は、個々の議員の政治責任を明確にするため、投票結果が個別に公表される押しボタン式投票を取り入れた。

 「いくら制度をつくっても、専門性を生かすなど議員一人ひとりの意識が変わらないと改革は進まない」。斎藤氏は話す。

    *

 参院議員は様々な将来像を描く。「生活再建を願う被災者の心情を傷つけ、裏切るような事態も明らかになった」。5月20日の参院決算委員会で、委員長の金子原二郎氏(69)が安倍首相にただした。震災復興予算が官庁施設の改修費や防衛費に支出されていた問題について、委員会は内閣への警告を決議した。

 決算委員会に入った金子氏の議員会館には官僚がほとんど来なくなり、通信関連などの予算を審議した総務委員会の筆頭理事時代とは大きく違っている。決算は予算よりも格下にみられがちだが、金子氏は「提言がもっと政策に反映されるようにしたい」と話す。

    *

 「無所属候補が当選しやすいよう、全国をブロックに分けて個人名で投票を」(江田五月・元参院議長)、「人口とは違う形で一票の価値をとらえ、米国の上院のように各地域で同人数の代表を出す」(舛添要一参院議員)――。選挙制度を変え、参院の特徴を出そうという声も多い。

 鳩山政権で官房副長官を務めた民主党の松井孝治参院議員(53)は5月22日、参院憲法審査会で「参院では多様な利害を調整できる制度が好ましい」と述べた。

 前身の憲法調査会では「比例区の議席を世代ごとに割り当てる」と提案。「25〜35歳」というように10歳区切りで配分し、各世代の代表が確保できれば、年金や医療、介護など中長期的な問題で「親や子の世代のことを思いながら議論できる」と考えた。

 現職議員の身分に関わるため、実現までの道のりは厳しい。「衆参で切り口を根本から変えないと、二院制の意味がない」。今期で政界を引退する松井氏は言う。

2393チバQ:2013/07/03(水) 00:47:18
http://mainichi.jp/select/news/20130701k0000e040095000c.html
参院選の現場:二風谷ダム、土砂堆積なのに新たなダム事業
毎日新聞 2013年07月01日 07時20分(最終更新 07月02日 16時11分)

 公共事業に重点を置く安倍晋三首相の経済政策「アベノミクス」。民主党政権下で凍結されたダム事業も、政権交代後に再開されつつある。かつてアイヌ民族の地元住民がダム建設の是非を法廷で争った北海道平取(びらとり)町でも、新たなダム建設が始まろうとしている。地元では建設を支持する声が上がる一方で、アイヌの人たちからはダムの効果に懐疑的な声が上がっている。【前谷宏】

 日高山脈から流れ出る雪解け水で満たされた平取町の二風谷(にぶたに)ダム。6月初め、ダム湖の上流部に向かうと水面に顔を出した土砂の上に若草が茂っていた。「水が少ない夏になれば、湖面の3分の2は土砂になるよ」。地元に暮らすアイヌ民族の農業、貝沢耕一さん(67)が肩をすくめた。

 治水・利水目的で建設されたダムで異変が目立ち始めたのは2003年夏の水害の頃から。大雨が降るたびにダム湖に大量の土砂が堆積(たいせき)した。

 国の当初の計画では、ダムの容量3150万立方メートルのうち、土砂は100年間で550万立方メートルたまる想定だったが、国土交通省北海道開発局によると、昨年度末までの約15年間で予想を大幅に上回る1670万立方メートルがたまった。開発局は土砂の計画量を1910万立方メートルまで上方修正し、工業用水に回す水量を減らすなどの措置をとった。「最近は堆積が落ち着き、問題はない」としているが、治水能力は低下したとの見方もあり、貝沢さんは「造る意味があったのか」と憤る。

 二風谷ダムの約20キロ上流には工事のための足場が組まれている。国が今年度から本格着工する平取ダム建設のためだ。民主党政権時代の09年10月に建設が凍結されたが、安倍政権下の今年1月に建設継続が決まり、約33億円の予算がついた。7年程度で完成予定という。道内では、国直轄の他の3ダムも本体工事に向けた事業費が計上された。

 平取ダムの建設を支持してきた元農協組合長、楠木初男さん(89)は「木材の乱伐や川砂利の採取が進んだ結果、鉄砲水が増えている。多くの町民が治水対策を望んでいる」と話す。一方、貝沢さんは「平取ダムも土砂に埋まるのではないか」と疑問を投げかける。アイヌ語で沙流(さる)川は「シシリムカ」。「本当に大地を詰まらせる」という意味だ。アイヌ初の国会議員だった故・萱野(かやの)茂さんの次男、志朗さん(55)も「昔から砂がよく流れる川ということ。土砂がたまるのも不思議ではない」と指摘する。

 貝沢さんの調査では、平取ダムの建設で「チノミシリ」(我ら祈るところ)と呼ばれるアイヌの聖地が新たに3カ所水没する。開発局の担当者は「アイヌ文化に配慮する」と言うが、貝沢さんの不信は消えない。

 「国は過去の公共事業の失敗を検証せず、新たな事業を起こすことしか考えていない。荒れた山林を再生させる方が、よほど防災につながる」

 ◇二風谷ダム◇
 北海道平取町の中心を流れる沙流川の治水や工業用水の確保を理由に1987年に着工、96年に貯水を開始。建設地にアイヌ民族の「聖地」が含まれ、地権者だった貝沢耕一さんと元参院議員の萱野茂さん(2006年死去)が土地収用の取り消しを求めて93年に提訴。札幌地裁は97年に「国がアイヌ文化への配慮を怠った」として建設の違法性を認めたが、既にダムが完成していたため撤去までは求めない「事情判決」を出した。

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2394チバQ:2013/07/03(水) 00:48:23
http://senkyo.mainichi.jp/news/20130702ddm041010154000c.html
2013参院選の現場:岩手・大槌、「雇用のミスマッチ」深刻 手応え感じぬ議員視察
毎日新聞 2013年07月02日 東京朝刊


高校生や大学生らが車座になり、まちおこしのイベントを企画する。地元に残りたい意欲のある若者は多いが、現実は地元を離れて就職している=岩手県大槌町で
拡大写真 ◇事業者「人が集まらない」 若者「やりたい仕事ない」
 東日本大震災の被災地は、昨年12月の衆院選に続き2回目の国政選挙を迎える。津波に見舞われた岩手県の沿岸部では、基幹産業の水産加工業が人手不足を解消できず、若者は「やりたい仕事がない」とぼやく。政治家の視察は相次ぐが、現状を打開する政策はまだない。このままでは被災者の政治不信が増幅しかねない。

 岩手県大槌町の水産加工会社など4事業者でつくる「ど真ん中・おおつち協同組合」に5月上旬、約10人の国会議員団が訪れた。組合理事長の芳賀政和さん(68)は「正社員やパートの求人を出しても人が集まらない」と20分かけて窮状を訴えた。返ってきた言葉は「これは国会で取り上げるべき問題だ」。

 芳賀さんは「じっくり話を聞いてくれた」と感謝する一方、「またか」との思いも抱いた。多くの政治家が訪れるのはありがたいが、ほとんどの反応はこの視察団と同様、「党に伝える」など具体策を伴わないからだ。

 同組合は大震災から1年たった昨年3月に操業を始めた。参加した4事業者は単独では工場再建が困難だったため、中小企業の復旧・再建費用を国などが補助する「グループ補助金」を活用した。三陸地方の中央に位置することから、名称は「ど真ん中」。水揚げされた魚を切り身にしたり、缶詰にしたりする生産ラインを二つ備える。操業当初は90人での稼働を想定していたが、現在の従業員は60人。芳賀さんは「このままでは光熱費などの負担が重く、生産を縮小せざるをえない」と話す。

 厚生労働省岩手労働局によると、沿岸部の水産加工業の有効求人は5月に272人だったが、求職者は125人にとどまった。

 一方、大槌町出身の岩手県立大総合政策学部2年、沢田輝(ひかる)さん(19)は「将来は大槌で働きたいが、やりたい仕事がない」と嘆く。自宅は津波で流され、家族は今も仮設住宅に暮らす。大学は140キロ離れた同県滝沢村にある。沢田さんはアパートを借り、奨学金をやりくりして生活する。

 大震災当時、沢田さんは高校2年だった。「とりあえず大学に進学を」と漠然と考えていた将来は、全国から駆けつけたボランティアを目にして変わったという。目標を持って活動する人がまぶしく映り、「将来は町の復興に貢献したい」と思うようになった。

 沢田さんは大学で防災について考えるサークルに入った。大槌町でも街づくりサークルに参加し、この活動は国会議員の視察対象になったこともある。その際、サークル仲間が「大学で得た専門知識を生かせる仕事が被災地にない」と訴えると、答えは「党の提言に盛り込みたい」。沢田さんは「若者のことを真剣に考えているのだろうか」と不信感を持った。高校時代の同級生の多くは、就職や進学で地元を離れている。

 被災地で顕在化する「雇用のミスマッチ」。歴代政権は地方で進行するこの問題に有効な手立てを講じることなく都市部への人口集中が続く。沢田さんの20歳の誕生日は8月。参院選で1票を投じられないのがもどかしい。【安藤いく子】

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2395とはずがたり:2013/07/03(水) 11:57:29

菅元首相、執行部に反旗「原発ゼロ候補だけ応援する」 公認外した大河原氏支援表明 
2013.7.3 09:59
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130703/stt13070310040001-n1.htm

 菅直人元首相は3日、自身のブログで、民主党が現職2人を擁立していた参院選東京選挙区で、公認候補を鈴木寛氏に一本化したことについて「民主党の公認がなくても大河原(雅子)候補を全力で応援する」と表明した。大河原氏は公認を取り消された後、党推薦を拒否しており、菅氏は党執行部の「苦渋の選択」(海江田万里代表)に公然と反旗を翻した形だ。

 菅氏はブログで「民主党は『2030年代原発ゼロ』の公約は掲げたが、それを前面に掲げて戦う候補は限られている」と指摘。その上で「私は民主党の原発ゼロに本気で取り組んでいる候補だけを応援する」と強調している。

2396チバQ:2013/07/03(水) 21:10:02
http://senkyo.mainichi.jp/news/20130703ddm041010059000c.html
2013参院選の現場:TPP、揺れる農家 自由化で衰退「歴史再び」/高級品輸出「可能性あり」
毎日新聞 2013年07月03日 東京朝刊

 ◇長野・リンゴ園、自由化で衰退「歴史再び」/山梨・桃栽培、高級品輸出「可能性あり」
 環太平洋パートナーシップ協定(TPP)が政府の目標通り、コメ、麦など重要5品目の関税維持で仮に決着しても、他の農産物の将来像は見えない。価格競争に敗れ、食卓から消えていく食料品もあるかもしれない。参院選は4日公示されるが、「農業を巡る議論は深まっていない」との指摘も出ている。【横井信洋、春増翔太】

 「この辺は養蚕農家ばかりだった」。子供のころを振り返る長野県中川村のリンゴ農家、片桐正勝さん(73)はTPP参加後の経営に悲観的だ。亡父が養蚕から果樹・稲作農家への転換を進めていた1961年。長野県南部に甚大な被害をもたらした豪雨「三六(さぶろく)災害」で田畑を流された。死者は同県だけで100人超。翌62年の生糸輸入自由化では、周囲の養蚕農家が稲作などに転換を迫られるのを目の当たりにした。

 60年代には木材の輸入自由化が進み、林業も衰退。山は荒れていった。片桐さんは三六災害後の7〜8年、復旧工事の現場で働いてから農業に戻ったが、待っていたのは減反だった。「政府は半世紀前と同じことを繰り返そうとしている。TPPで日本の農業はだめになる」

 ◇太刀打ちできず
 1・3ヘクタールのリンゴ園からは南アルプスが見渡せる。収穫後は市場に出さず、個人の顧客を中心に、送り先は1000カ所以上。だが、関税撤廃後、オーストラリアやニュージーランドから日本向けに栽培したリンゴが入れば価格で太刀打ちできない。同居する長女の夫は会社勤めをしながら農作業を覚えようとしているが、片桐さんの妻たせ子さん(70)は「設備投資で借金を繰り返してばかりだった。後を継いでくれとは言えない」。

 一方、山梨市の農業生産法人「ピーチ専科ヤマシタ」の代表、山下一公さん(53)は約5ヘクタールの畑で桃を栽培し、最高級品になると1玉約800円になる。出荷先は東京など大都市圏がほとんどで「品質には自信がある」。

 2008年夏、山下さんは中東の産油国にあるドバイでイチゴ栽培のハウスを見学した。味はいまひとつでも富裕層から重宝されていると知り「うちの桃なら1玉2000円でも売れる」と確信した。

 ◇台湾では3倍に



 実際、山下さんは一時的に台湾に出荷したことがある。輸送や検疫の費用を加算すると、日本で1キロ1000円ほどの売値は現地で3倍に跳ね上がる。それでも売れたため、安全・安心な「日本ブランド」の強さを実感した。同時に、手続きが煩雑で貿易障壁にも直面した。

 TPP参加で物流ルートの確立や手続きの簡素化が進めば「輸出に打って出る可能性は大いにある」。ただし、山下さんは「農産物は作った場所で食べてもらうのが一番いい」と話す。農林水産省が推進してきた「地産地消」も岐路にさしかかろうとしている。

2397チバQ:2013/07/03(水) 21:10:50
http://senkyo.mainichi.jp/news/20130703ddlk13010286000c.html
2013参院選・東京:あす公示 都議選の流れ、続くか 自公追い風、民主混乱 /東京
毎日新聞 2013年07月03日 地方版

 参院選は4日公示され、東京選挙区(改選数5)には20人前後が立候補する見通しだ。自民と公明が圧勝した6月の都議選の流れが続くのか、潮目が変わって大敗した民主党が盛り返すのか、新たな勢力の伸長はあるのか−−。1000万人を超す有権者の支持を求め、各陣営の戦いはヒートアップしている。【参院選取材班】

 「都議選の結果を踏まえ、党の候補者を1人にすることにした」。民主党の海江田万里代表は2日夜、現職の大河原雅子氏の公認を取り消し、公認を鈴木寛氏のみにすることを明らかにした。公示2日前の公認取り消しは異例で、大河原氏は同日夜の記者会見で、無所属で出馬する意向を示した。

 民主党は東京選挙区の過去5回の選挙で延べ8人が全勝という圧倒的強さを誇ってきたが、今回は逆風にあえぎ、結党以来初の「議席ゼロ」の危機感が漂う。党本部は候補者一本化を模索したが調整は進まず、海江田氏が決起大会に出席して大河原氏を激励した翌日に公認取り消しが決まるというバタバタぶりだった。

 元副文部科学相で教育、医療、スポーツなどの分野に人脈を持つ鈴木氏と、市民運動出身で生活者の目線を強調する大河原氏。現職2人は支持基盤が異なり、「原発ゼロ」「反TPP(環太平洋パートナーシップ協定)」を柱に訴える大河原氏には出身母体の地域政党・生活者ネットワークも全面支援している。

 公認を鈴木氏に絞っても民主の支持が一本化するとは限らず、崖っ縁の状況は変わらない。

 民主の混乱を尻目に、自民は現職の丸川珠代氏と比例代表から転身する武見敬三氏の2人を擁立し、党の高い支持率を追い風に1986年以来27年ぶりの2議席獲得を狙う。

 丸川氏は元アナウンサーの知名度が強みで、この6年で都内をくまなく回り各種団体への浸透も図ってきた。武見氏は日本医師会会長を務めた故武見太郎氏の三男。医療関連団体を中心に支持を広げ、得意の社会保障や外交政策などを訴える。

 公明の山口那津男氏は、全国の候補者の応援のため選挙期間中も都内に入る機会は少ないが、地元議員を中心に組織を固めて議席確保に万全を期す。

 ◇受け皿狙う共産、第三極
 都議選に続きアベノミクスへの評価が争点とされる中、民主に代わる「反自民」の受け皿を目指すのが、共産や「第三極」の政党、脱原発を中心に訴える候補者などだ。

 過去2回、55万票台と議席にあと一歩届かなかった共産は、都議選で議席を倍増し「手応えは十分」(都委員会幹部)とムードが高まる。吉良佳子氏は劣悪な労働を強いる「ブラック企業」の問題を追及し、同世代の若者への浸透も図る。

 みんなの党も都議選の躍進で鼻息が荒い。渡辺喜美代表は桐島ローランド氏を「今までの国会議員にない才能」と絶賛。10年来の友人の松田公太参院議員らと街頭に立ち、豊富な海外経験を基に「日本の伝統芸能を世界に広めたい」と訴える。

 維新は橋下徹共同代表の従軍慰安婦発言で失速したが、山田宏・都総支部長は「(自公以外の)2議席を改革勢力で確保できるかだ」と力を込める。陣営は小倉淳氏の「聞く力」をアピールし、ネットのトーク番組などで知名度アップを図る。

 脱原発を訴える政党や市民団体は、統一候補の擁立も模索したが、結果的に複数が名乗りを上げた。

 みどりの風は、昨年の衆院選で未来の党から立候補した丸子安子氏が、谷岡郁子代表の誘いを受け出馬を決めた。「脱原発だけでは勝てない」(党幹部)と、社会の多様性や命の大切さも訴える。

 原発の即時撤退を訴える山本太郎氏は、生活の党や社民が支援を表明した。陣営はネットでボランティア約1000人を集めたといい「組織がなくても参加型選挙で熱を広げたい」と意気込む。

 参院選6回目の挑戦になる中松義郎氏は「参院は優秀な個人が議員になるべきだ」と主張し、発明家の実績をアピールする。

2398チバQ:2013/07/03(水) 21:11:23
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 ■立候補表明した主な顔ぶれ■

鈴木寛(49)民 [元]副文科相

武見敬三(61)自 [元]副厚労相

丸川珠代(42)自 厚労政務官

山口那津男(60)公 党代表

桐島ローランド(45)み 写真家

吉良佳子(30)共 党都委員

丸子安子(45)風 デザイナー

小倉淳(55)維 アナウンサー

大河原雅子(60)無 [元]都議

中松義郎(85)無 国際創造学者

山本太郎(38)無 俳優

 敬称略。政党は民=民主、自=自民、公=公明、み=みんな、共=共産、風=みどりの風、維=維新、無=無所属

〔都内版〕

http://senkyo.mainichi.jp/news/20130703ddlk13010287000c.html
2013参院選・東京:大河原氏、無所属で再選を目指す意欲示す /東京
毎日新聞 2013年07月03日 地方版

 民主党の公認取り消しが決まった現職の大河原雅子氏は2日夜、新宿区内の事務所で記者会見を開いた。大河原氏は「思いは変わらず、今回の選挙には出馬する」と述べ、無所属で再選を目指す意欲を示した。

 会見には選対本部長を務める小川敏夫参院議員らが同席。大河原氏は時折涙を見せながら「一本化は納得できない。(鈴木寛氏と)競い合ってという、前回同様の戦いをしたかった」と悔しさをにじませた。選挙戦には党籍を残したまま挑むという。【竹内良和】

〔都内版〕

2399チバQ:2013/07/03(水) 21:14:28
http://senkyo.mainichi.jp/news/20130703ddn041010010000c.html
岐路の夏:第三極、擁立バタバタ 差し替え続出、「短期決戦」臨む 既成政党は着々地盤固め
毎日新聞 2013年07月03日 大阪朝刊

 参院選(4日公示)が迫る2日、日本維新の会の比例代表の候補予定者が出馬を辞退し、みんなの党は兵庫選挙区などで予定者を発表、大阪ではいったん固めた予定者を差し替えた。公示直前まで陣容が定まらない第三極に対し、民主、自民、公明、共産の既成政党は、早くから候補者を決めて地盤固めを図る。出遅れが否めない第三極の両党だが、浮動票に期待して短期決戦に臨む。【伊澤拓也、渡辺暢、村上尊一】

 「橋下徹共同代表の従軍慰安婦発言から逆風にさらされ、後援会幹部から辞退を促された。苦渋の選択をした」。維新公認で比例代表から出馬予定だった法人理事長の吉田浩巳氏(51)は2日、奈良県庁で記者会見して、辞退理由を説明した。慰安婦発言があった5月中旬以降、維新には辞退者が相次いでおり、選挙区2、比例4の計6人になった。

 同じころ、東京の衆院議員会館で開かれた維新の両院議員総会で橋下氏は、「私の振る舞いで維新は大変な苦境にある。全て私の責任で、申し訳なく思っている。一致団結して戦い抜こう」とあいさつ。出席者から「よーし」と声がかけられ、拍手がわいた。確執が伝えられる石原慎太郎共同代表も出席、結束をアピールした。

 一方、維新と一度は合意した候補者のすみ分けを解消したみんなの党は、ぎりぎりまで候補者擁立を図った。会社社長の下村英里子氏(30)が出馬を表明した兵庫(改選数2)も、維新とすみ分け予定だった。第三極同士の争いが民主、自民の現職を利するとの見方もあるが、兵庫県庁での会見に同席したみんなの浅尾慶一郎選対委員長は「政策で維新とかぶる面もあるが、選択肢を提示する必要がある」と強気だ。みんなは同日、大阪(同4)でも擁立を発表したが、当初予定していた経営コンサルタントが前日に辞退して混乱、会社員の安座間肇氏(35)が出馬表明した。

 一方、自民は4月中旬には47選挙区の候補をそろえた。6月に入って大阪での2人目擁立論が一時浮上したのも、安倍政権への追い風で強気の声がわいたためだ。組織政党の公明、共産の候補者擁立も早かった。既成政党のなかで民主は候補者選考が一部で難航したが、大勝した2007年選挙で当選した現職が多く、議席死守を目指して早くから始動した選挙区も目立つ。また、維新の予定者が出馬を辞退した奈良選挙区(同1)で、6月下旬に前衆院議員を立てて面目を保った。

2400チバQ:2013/07/03(水) 21:15:02
http://senkyo.mainichi.jp/news/20130703ddlk06010126000c.html
2013参院選・山形:あす公示 1議席巡り激戦へ 鹿野氏比例出馬と知事の舟山氏支援表明、選挙戦に影響か /山形
毎日新聞 2013年07月03日 地方版

 4日公示される参院選山形選挙区(改選数1)には、みどりの風現職の舟山康江氏(47)▽自民党新人の大沼瑞穂氏(34)▽共産党新人の太田俊男氏(59)▽諸派新人の城取良太氏(36)=幸福=の4人が立候補を予定している。21日の投開票に向けて17日間の選挙戦に入る。

 公示を目前に控えた先月末、選挙戦の構図に影響を与える動きが二つあった。

 一つは、民主党県連最高顧問の鹿野道彦元農相(71)が6月30日、同党の比例候補として出馬を表明したこと。民主は選挙区で独自候補の擁立を断念。運動が低調になることが懸念されたが、大沼氏の陣営は「民主票の掘り起こしにつながるのでは」と警戒する。

 もう一つは、吉村美栄子知事が6月27日、舟山氏への支援を明言したことだ。09年知事選での舟山氏の応援に対する「恩返し」が理由。自民側の反発が予想される中で表明を決断した。県民からの人気が高いとされる吉村知事だが、舟山氏とは支援組織が元々重なるところもあり、支持拡大につながるかは不透明。

 舟山氏は、環太平洋パートナーシップ協定(TPP)反対や農林水産省政務官として農業者戸別所得補償制度を創設した実績を訴える。支持する民主、社民、連合は原発や消費増税など個別政策で主張が異なり、一致団結できるかが課題だ。

 大沼氏は、自民県議らが主催する集会を回るなどして支援を訴える。県内JAグループでつくる県農協政治連盟(農政連)はTPPに対する見解を理由に舟山氏を推薦。大沼氏の陣営にとっては想定外だったが、地方議員が連日、後援会事務所に詰めている他、公明の協力もあり、態勢は整っている。

 太田氏は先月の東京都議選で共産党が第3党に躍進した勢いを支えに、政権批判を展開し選挙戦に臨む。城取氏は改憲や消費増税の中止を訴えている。【安藤龍朗、鈴木健太、前田洋平】

2401チバQ:2013/07/03(水) 21:18:38
http://mainichi.jp/area/news/20130630ddp041010012000c.html
’13参院選・アベノミクスの足元で:/1 円安、運送業直撃 燃料費高騰、経営努力が無に
毎日新聞 2013年06月30日 西部朝刊

 福岡県筑紫野市の郊外を走る国道3号沿いの運送会社「吉田運輸倉庫」。常務の吉田奨(すすむ)さん(28)は月末になると、契約しているガソリンスタンド3社の翌月の軽油とガソリン価格を比べた紙を運転手に配る。最も安いスタンドで給油するよう促すためだ。<依然として軽油は高値の状況が続いております。省エネ運転をお願いします>。価格表の上に書き添えた一文が、吉田さんの危機意識を表している。

 安倍晋三首相が景気底上げのために放ったアベノミクスの三本の矢。うちデフレ脱却を狙った大胆な金融緩和により、市場に大量の円が出回り円安が進んだ。この円安が運送業界を直撃している。

 資源エネルギー庁によると、昨年12月の安倍政権誕生後の半年で、軽油の全国平均小売価格は7円ほど値上がりし、高止まりしたままだ。約40台のトラックを所有する同社が使う軽油・ガソリンは1カ月に約1万リットル。「数円の値上がりが大きな負担になる」と吉田さん。仮に10円上がれば年間百数十万円のコストアップだ。

 同社は父で社長の広義さん(71)が1985年に軽貨物車1台で創業した。百貨店の配達から始め、その後、衝撃に弱い住宅建材を安全に運ぶ技術を確立して徐々に事業を拡大。現在は社員約30人を擁し住宅建材メーカーなど300社以上と取引するまでに成長した。

 将来の後継者として長男の奨さんが入社したのは3年前。今や経営のかなりの部分を任されている奨さんだが、表情は険しい。「安倍政権以前からこの業界は競争が激しく、経営は楽ではなかった」

 運送業界は90年の規制緩和以降、新規参入が相次いだ。国土交通省によると、全国の業者数は90年の約4万社から2011年には1・5倍の約6万社に膨らんだ。当然、業界内の競争は激化した。

 少しでもコストを抑えようと、吉田運輸は細かな努力を重ねてきた。タイヤ交換は業者に頼まず、奨さんが自ら行う。半年ごとに1台につき6本ずつ。年間40万円以上の節約になる。急発進を減らし燃費向上を運転手に意識させるため、昨年は1000万円を投じて運転内容を記録できるドライブレコーダーを全トラックに取り付けた。こうした努力を無にするように、アベノミクスの副作用が追い打ちをかけた形だ。

 帝国データバンクが6月に発表したアベノミクスに対する企業意識調査(1万145社が回答)で、「運輸・倉庫」の22・3%が業績への影響について「マイナス」と答え、「プラス」の16・4%を大きく上回った。同社福岡支社によると福岡県内では今年1〜5月に運送業者4社が倒産した。

 「経営努力にも限界がある。アベノミクスをアピールする政治家は現場で努力する人にも目を向けてほしい」。タイヤ交換をする手を止め、奨さんはつぶやいた。【黒澤敬太郎】=つづく

    ◆

 アベノミクスへの期待を背に安倍政権が高い支持率を維持している。だが、恩恵を得ているのは現段階で大企業など一部にとどまり、多くの国民は景気回復を実感できないでいる。参議院選挙(7月4日公示、21日投開票)を前に「アベノミクスの足元」を歩いた。

2402チバQ:2013/07/03(水) 21:19:11
http://mainichi.jp/area/news/20130701ddp041010013000c.html
’13参院選・アベノミクスの足元で:/2 食品高騰、家計に負担 庶民に恩恵「いつになる?」
毎日新聞 2013年07月01日 西部朝刊

 仕事帰り、夜8時から半額になるスーパーの総菜コーナーで足を止めた。「100グラム110円だったのに、150円かあ」。パック詰めの鶏の空揚げを手に取った北九州市八幡西区の会社員男性(50)はため息をつく。ディスカウントストアでまとめ買いした輸入品のベーコンは3カ月間で460円も値上がりした。「4割も高くなるとは」。男性は表情を曇らせる。

 安倍晋三首相が唱える経済政策「アベノミクス」で円安が進み、輸入品の価格が上昇している。4月以降、食用油の卸価格が家庭用1キロ当たり30円引き上げられ、輸入小麦やツナ缶も値上がりした。7月からは食パンや菓子パンの一部が2〜7%値上がりするほか、マヨネーズも値上げされるなどさまざまな食品や生活用品に波及すると見られている。

 男性の家族は妻(45)、高校1年と中学2年の息子2人。25年勤める会社の給料は減り続け、10年前より15%少ない。息子が月謝3万円の塾に通い始めた4年前から、妻も働くようになったが、年収は2人合わせても600万円弱。スーパーの特売セールなどをこまめに活用し、食費を少しでも抑えようとしているだけに値上げは痛い。5月からの電気料金値上げも家計にとって大きなダメージだ。「我が家にアベノミクスの恩恵はない」。男性は訴える。

 大胆な金融緩和、機動的な財政出動、民間投資を喚起する成長戦略の「三本の矢」で日本経済の再生を図るのがアベノミクスだ。デフレ脱却に向けて消費者物価2%上昇のインフレ目標を掲げる一方、1人当たりの国民総所得を10年後には現在の水準から150万円以上増やすことも目指す。

 経団連が5月に発表した大手企業の夏のボーナスは、昨夏比7%増と2年ぶりのプラスとなり、アベノミクス効果は表れている。しかし、多くのサラリーマンにとってはまだ給料が上がったわけではなく、円安に伴う物価上昇というマイナス面が家計にのしかかる。

 八幡西区の男性は、消費税の増税も気がかりだ。予定では、現在5%の税率が来年4月から8%に、2015年10月からは10%に引き上げられる。「最近はおつまみのナッツ類も買い控えるようにしています」と苦笑しながら、男性は嘆いた。「安倍さんは給料を増やすと言うが、私たちのところまでアベノミクスの恩恵は回ってくるのだろうか。増えるのは負担ばかりだ」【内田久光】=つづく

2403チバQ:2013/07/03(水) 21:19:55
http://mainichi.jp/area/news/20130702ddp041010029000c.html
’13参院選・アベノミクスの足元で:/3 「百選」の棚田、存続危機 「攻めの農業」で切り捨て?
毎日新聞 2013年07月02日 西部朝刊

 熊本県八代市の中心部から車で約40分。同市坂本町の鮎帰(あゆがえり)地区は深い山あいにある。農林水産省の「日本の棚田百選」に選ばれている「日光(にちこう)の棚田」を見下ろしながら、蓑田和儀さん(70)は「昔はきれいだったとですよ。山のてっぺんから下まで田んぼだった」と在りし日に思いをはせた。

 標高420メートルにある日光の棚田は、戦国時代から江戸中期にかけて開墾された。八代市坂本支所によると、当時の住民は作った米を石と物々交換しながら山肌に石垣を積み、262枚計2ヘクタールの棚田を築いた。集落の人々は林業で生計を立てる傍ら、棚田を守るために米を作り続けてきた。

 棚田百選に選ばれた14年前は18軒があったが、高齢化が進んだ今は蓑田さん方の1反歩(約10アール)を残すのみ。耕作条件は悪い。1台30万円以上の小型耕運機を手で押し、30キロ超の農薬を背負って防除作業にあたる。石垣の補修も欠かせない。収量は毎年8俵(480キロ)程度。自分と妻久枝さん(64)の分、そして独立した子供4人に送っている。

 周囲の田は耕作が放棄され雑草が茂るが、蓑田さんは「ご先祖様から譲り受けた土地を荒らさんように。言うなれば、私たちは『守りの農家』です」と自負心をのぞかせた。

 安倍晋三首相は2月の施政方針演説で「攻めの農業」を掲げ、「日本は瑞穂(みずほ)の国。息をのむほど美しい棚田の風景。若者たちが美しい古里を守り、未来に希望を持てる『強い農業』を創ってまいる」と述べた。

 また、農協などが危機感を強める環太平洋パートナーシップ協定(TPP)交渉に参加する半面、アベノミクスの成長戦略に10年間で農業・農村全体の所得を倍増させる目標を掲げた。遊休・耕作放棄状態の土地なども含め農地を集積し、意欲的な担い手に利用してもらう考えで、大規模営農による生産性アップに期待がかかる。

 だが、全国の耕作放棄地は高齢化による担い手不足などで年々増えている。農水省によると、2010年は39・6万ヘクタールと25年間で約3倍になり、中山間地域ほど割合は多い。平地と比べ耕作条件が悪く、集約や規模拡大も難しいため担い手ニーズは低いのが現状だが、アベノミクスはこうした地域の対策を明確には示していない。

 東大大学院農政学研究室の安藤光義准教授は「中山間地域の話は地味で票にならないので『攻めの農業』にそぐわないのだろう」と指摘。一方で、国土の65%を占める中山間地域の農地は、土砂災害の防止や地下水の蓄えなど国土を守る重要な機能を果たしてきたとして「守りの部分もしっかりしないと国土の荒廃が進み、動植物の生態にも影響しかねない」と警鐘を鳴らす。

 蓑田さんも「攻めの農業」に威勢の良さを感じつつ、耕作が不利な農地の切り捨てとも映る。「こんな棚田を誰が守りますか。ご先祖様に申し訳ないが、毎年、今年が最後かもしれないと思う」【取違剛】=つづく

2404チバQ:2013/07/03(水) 21:20:36
http://mainichi.jp/area/news/20130703ddp041010023000c.html
’13参院選・アベノミクスの足元で:/4 為替の急変、中小打撃 「世界と競える環境整備を」
毎日新聞 2013年07月03日 西部朝刊

 組み立てられたばかりの最新機器が銀色に輝いていた。福岡県新宮町の国道3号沿いに工場が建ち並ぶ一角。垂直に動くリフターなどの搬送機器を製造している第一施設工業の工場で、社長の篠原統(おさむ)さん(71)が静かな口調で評価を下した。「アベノミクスで大手はもうけたかもしれないが、地方や中小企業に好況感はない」

 1967年創業の同社はエレベーターの据え付け業務からスタートし、工場などで部品や製品を搬送するための装置を自社開発して順調に事業を拡大してきた。従業員は85人。中でも、わずかなゴミやほこりの付着も許されない半導体や液晶メーカーの「クリーンルーム」向け製品は市場の約7割を占める。

 誤算だったのが2008年のリーマン・ショックだ。取引先の半導体や液晶メーカーが軒並み海外勢に敗れ、生産も中国に移ってしまった。「国内メーカーは設備投資どころではなくなった」。年間55億円あった売り上げは約10億円にまで減少。このピンチを乗り切るために、円高の進行に合わせて部品の海外調達を増やした。韓国進出にも踏み切った。ようやく売り上げが20億円まで持ち直してきた矢先に襲ってきたのが、アベノミクスによる「想定外」の円安だった。

 昨年12月の安倍政権誕生時に1ドル=80円前後だった円相場は今月2日の東京外国為替市場で99円台。部品調達費が年間約12億円の同社の場合、このままだと数千万円のコスト増になる見込みという。「円高に対応してきたのに、急激に為替を動かされた。なんで為替に振り回され、損をしなければならないのか。これがアベノミクスなのか」。篠原さんはため息をつく。

 アベノミクスの大胆な金融緩和などに伴う円安は、輸出で稼ぐ大手メーカーなどの業績に大幅な改善をもたらした。中でも自動車業界は、13年3月期連結決算でリーマン・ショック以前の08年3月期以来5期ぶりに営業利益が1兆円を超えたトヨタ自動車をはじめ、大手8社すべてが増収増益となった。

 だが、国内市場中心の中小や下請けは景気回復を実感できないのが現実で、全国中小企業団体中央会が5月に行ったアンケート(374社が回答)では、円安で経営状況が「悪くなった」(33%)が「良くなった」(14%)を上回った。篠原さんも「トヨタみたいな会社もあるが、気分的に景気が良くなってきただけ。中小企業の多くは給料を上げられない」と言う。

 第一施設工業は今春、荷物の搬送速度を高めた新製品を市場投入した。半導体など好不況が激しい業界の動向に翻弄(ほんろう)された反省から、生活に身近な食品や医薬品、化粧品業界などの安定市場へと狙いを定める。「ピンチがあればチャンスもある」。篠原さんは今回の苦境も経営努力で乗り切る考えだ。ただ一つ、政府に注文を付けた。「世界と競争するには他にはない機械で勝負しないといけない。税控除などベンチャーや中小企業がチャレンジできる環境を整えてほしい」【石田宗久】=つづく

2405チバQ:2013/07/03(水) 21:21:12
http://www.kahoku.co.jp/spe/spe_sys1123/20130701_04.htm
参院選−気流どこへ・政党編(上)自民/業界締め付けも加速

自民党立候補予定者の総決起大会。支持者や国会議員、地方議員が気勢を上げた=6月23日、仙台市青葉区


◎期待捉え一気に攻勢

<ねじれ解消を>
 至上命令の圧勝に向け、組織が動きだした。
 参院選宮城選挙区(改選数2)で3選を狙う自民党現職愛知治郎(44)の陣営は6月23日、仙台市で総決起大会を開いた。集まった支持者らは約800人。地元国会議員や県議、首長ら48人が一人一人紹介され、層の厚さを見せつけた。
 当初は「一枚岩」ではなかった。愛知は祖父、父の地盤を継いだ世襲の3世。たたき上げの地方議員の評価は、ねたみも加わり安定しない。
 一時は候補者公募や2人擁立論も浮上したが、県連は党勢回復は途上として愛知1人に絞った。争うのは民主党現職とみんなの党新人ら。「勝って当たり前」(県議)という緩みがあった。
 結束が形になってきた原動力は、首相安倍晋三の政権運営にほかならない。経済政策「アベノミクス」は株価の乱高下があったものの、政権は高支持率を維持する。衆参のねじれ解消を「総仕上げ」と位置付ける。

<農相送り込む>
 同じ日の夜。東京都議選(定数127)で自民党は59人全員が当選して第1党を奪回した。
 それでも宮城県連幹事長の中島源陽は言葉を選ぶ。「地方では経済が上向いたという実感は乏しい。期待感が強い今を党の基盤強化のチャンスと捉えて戦う」
 東北では党本部主導のしたたかな戦略が加速する。業界団体の締め付けは、その一つだ。
 首相が3月に交渉参加を表明した環太平洋連携協定(TPP)。参加阻止を掲げる山形県農協政治連盟が山形選挙区(改選数1)で推薦したのは、自民が立てる新人大沼瑞穂(34)ではなく、みどりの風現職の舟山康江(47)だった。
 自民党は6月22日、農相林芳正を山形に送り込んだ。農協などにもあえて案内を出し、県内3カ所で講演。「決めた以上は国益を守るため、交渉に臨む」とTPP交渉参加に理解を求めた。県農政連幹部とも懇談し、圧力をかけることを忘れなかった。

<火消しに躍起>
 一方で思わぬ死角が潜む。党政調会長高市早苗が同17日の講演で、福島第1原発事故で死者が出ていないとして原発再稼働に意欲を示す発言をしたのだ。
 高市は撤回し陳謝したが、福島選挙区(改選数1)で再選を狙う少子化担当相森雅子(48)は同23日、いわき市での総決起大会で「福島に死者がいないなんてうそ。自殺した人もいる」と火消しに躍起になった。
 東北6選挙区(改選数7)で自民党は6議席を狙う。各県連は、政権陥落が地方組織の弱体化につながった苦い経験を忘れていない。
 元県議の新人中泉松司(34)を擁立する秋田選挙区(改選数1)。県内の衆院3選挙区と参院2議席は一時、民主党が独占していた。
 知名度が不足する中泉を県議26人が支える。徹底した県内回りは2巡目に入った。県連副会長の鈴木洋一は「民主への関心が薄らいだだけで、本当の追い風は吹いていない。今回、基盤を固めれば次が開ける」と言う。
 民意の動向を凝視する各陣営。真夏の戦いに、上昇気流を捉える方程式を探る。(敬称略)


 参院選(7月21日投票)は4日の公示まで3日となった。東北6選挙区では、各政党が激しい前哨戦を繰り広げている。安倍晋三首相の政権運営のほか、東日本大震災からの復興をめぐり、31陣営が論戦の火花を散らす。浮沈が懸かる東北の決戦場で、政党の姿を追った。


2013年07月01日月曜日

2406チバQ:2013/07/03(水) 21:21:31
http://www.kahoku.co.jp/spe/spe_sys1123/20130702_01.htm
参院選−気流どこへ・政党編(中)民主/崖っぷち、浮上策腐心

街頭演説で安倍政権に対抗する決意を示した海江田民主党代表=6月27日、仙台市青葉区一番町


<手厳しい評価>
 曇り空の下、浮上のきっかけをつかめない党首が懸命に訴えた。
 「安倍政権の経済政策は円安と株高に頼っている。長続きしない。民主党は雇用を安定させ中間層を増やす。消費拡大で景気回復を図る」
 民主党代表の海江田万里は6月27日、仙台市中心部に立った。演説の中心は2日前に公表した参院選(4日公示、21日投票)のマニフェスト(政権公約)だ。
 競合する日本維新の会が共同代表橋下徹の失言で失速。「アベノミクス」は株価の乱高下で陰りが見え始めた。攻勢の材料がそろったのもつかの間、6月23日の東京都議選で43あった議席が15に激減。第4党に陥落する惨敗だった。
 「正直言って、全くインパクトがない」。民主党宮城県連幹部は、責任論がつきまとう海江田に手厳しい。
 宮城選挙区(改選数2)は現職の岡崎トミ子(69)が4選を目指す。自民現職がやや先行し、みんなの党新人らと競り合う。崖っぷちだが、党の「看板」にもマニフェストにも、浮上の秘策は見つからない。
 県連関係者は「労組や地域への引き回しなどやれることをやるしかない。好材料は他陣営の動きが鈍いことぐらいだ」と薄氷を踏む戦いであることを認める。

<定数減り苦境>
 東日本大震災を挟み、迷走した民主政権。各陣営は回ってきた大きなつけに苦しむ。
 福島第1原発事故が収束しない福島選挙区(改選数1)。「あなたが民主党でなければ良かった、との声も聞く」。再選を狙う現職金子恵美(47)は同19日、郡山市での事務所開きで語った。
 改選数2だった07年はライバルの自民現職森雅子(48)に13万票差でトップ当選。定数減でサバイバルの今回は一転して苦境だ。「県外に流出した子どもを古里に戻すなど、避難者の心や笑顔を取り戻す復興を進める」と訴えに腐心する。

<因縁絡み混戦>
 岩手選挙区(改選数1)では、迷走の縮図が浮かび上がる。
 「まだ仕事をしたいという思いがこみ上げてくる。ぜひ仕事場をつくってほしい」。同22日、岩手選挙区(改選数1)で3選に挑む現職の平野達男(59)は盛岡市の事務所開きで呼び掛けた。民主政権で復興相を任されたベテランは党を見限り、無所属で戦う。
 平野が水面下で連携を探ったとされる自民は田中真一(46)を擁立。民主は吉田晴美(41)を立てた。小沢一郎(衆院岩手4区)率いる生活の党も関根敏伸(57)を公認。因縁が絡む混戦だ。
 「野党がばらばらで、一強多弱だ」。同じ日、花巻市であった関根の集会。生活県連幹事長の佐々木順一は、もともと小沢の下で結束していた勢力が3分裂してしまった現状を嘆いた。
 「徳俵に足がかかった状態」(元財務相安住淳)で防戦一方の民主党。その後の展望を宮城県連幹部が読み解く。「いまの民主党ではどうにもならない。自民政権に結束して対抗するため、野党再編の流れができるはずだ」(敬称略)


2013年07月02日火曜日

2407チバQ:2013/07/03(水) 21:21:49
http://www.kahoku.co.jp/spe/spe_sys1123/20130703_06.htm
参院選−気流どこへ・政党編(下)第三極/支持拡大へ政策強調

農業分野などでの規制緩和を訴えたみんなの党の渡辺代表(車上右)=6月8日、仙台市青葉区


<結集戦略狂う>
 「仙台市内では現職の背を捉えつつあるが、郡部はリードを許している。何としても勝ち抜く」
 1日夜、石巻市。参院選(4日公示、21日投票)の宮城選挙区(改選数2)に立候補するみんなの党新人和田政宗(38)は、事務所開きで声を張り上げた。
 事務所は仙台市に次いで2カ所目。郡部での知名度アップを狙う拠点と位置付け、若手経済人や漁業者が気勢を上げた。
 結党から4年がたつ。党は昨年の衆院選後、日本維新の会との連携を模索したが、維新共同代表の橋下徹の従軍慰安婦発言で破綻。第三極結集の戦略は大幅に狂った。
 「アベノミクスの3本の矢は、実は1本しか的に当たっていない。あとの2本は的外れだ」
 6月8日、党代表渡辺喜美は仙台市の中心部でマイクを握り、安倍政権の経済政策を批判した。
 与党優勢が伝えられる戦いで、党が打ち出したのは「原点回帰」。専売特許の「しがらみのなさ」をアピールし、自民党との立ち位置の違いを鮮明にする戦略だ。
 「自民党は強力な圧力団体の支援を受けている。ぼろ勝ちさせてはいけない」。渡辺は自民党が深く踏み込まない電力、医療、農業の3分野での規制緩和を訴えた。

<受け皿を狙う>
 東京都議選投票日の6月23日午前。党幹事長江田憲司はJR青森駅前で、青森選挙区(改選数1)の新人波多野里奈(40)の応援に立った。
 「首相はわれわれが3年前の参院選で公約した大胆な金融緩和を盗んだ。だが、成長戦略への失望感から株価は下がっている」。自民党に飽き足らない保守票の受け皿になることを狙う。
 その夜、都議選では自民党が完勝した。みんなは改選前の1議席を7議席に増やした。曲折の末、存在感は保ったが、この流れが参院選につながるかどうかは未知数だ。
 宮城の党関係者は「東京現象に惑わされてはいけない。とにかく候補者の名前を知ってもらうしかない。正念場だ」と意気込む。

<豪腕 背水の陣>
 青森では、党分裂を繰り返してきた「豪腕」が背水の陣を敷く。
 「青森、岩手だけは何としても議席を確保する」。生活の党代表の小沢一郎は6月16日、青森選挙区に立つ東北ただ一人の現職平山幸司(43)の総合選対本部長に就き、言葉に力を込めた。
 平山応援のための青森入りは6回を数えた。「投票まで残りわずか。一票も無駄にするな」。異例の陣頭指揮で自民、みんな、共産、無所属など5新人との戦いに臨む。
 共産党は東北6選挙区全てに新人を擁立。東北での比例代表の得票目標を2010年の倍以上の48万5000票に設定した。都議選では反自民の受け皿となり第3党に躍進。宮城県委員長中島康博は「東京だけでなく宮城でも政治の流れを変える」と強調する。
 社民党が東北で唯一、擁立した福島選挙区(改選数1)の新人遠藤陽子(63)は6月23日、須賀川市での党会合で脱原発を訴えた。党の退潮に歯止めを掛けようと、「参院選を党勢回復のきっかけにする」と誓った。(敬称略)


2013年07月03日水曜日


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