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科学と疑似科学とを判別する(2)

1diamonds8888x:2021/03/06(土) 19:44:21 ID:Qix9q/lA
「科学と疑似科学とを判別する」のバート2です。1000件越えたら、こちらにどうぞ。

83diamonds8888x:2021/07/19(月) 05:39:41 ID:Qix9q/lA

>言い換えれば、第三者から提出された理論が、diamonds8888xさんには、「P∧¬P」であったり、反証不可能に思えても、そのこと自体を理由に、その理論を否定したり、科学の態をなさないと批判することはない、と? (それなら、ドーキンス等の主張とは別物ですね。)

 私がこのスレッド以外で何をしようが私の自由です。しかし本スレッドでは、そういう話はしないと言っています。
 同様にKenさんがこのスレッド以外で何をしようがKenさんの自由です。しかし本スレッドでは、そういう話はしないでほしいと言っています。

 この件は、旧145でKenさんから止めようかとの提案があり、147で私も同意しています。もう踏み込まないはずと思っていましたが?
  [ttps://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/study/5329/1524257541/145]
  [ttps://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/study/5329/1524257541/147]


 そもそも、Kenさんは「理論を(または疑似科学を)排除する」「否定する」「科学の態をなさないと批判する」というのを同じ行為としてまとめちゃっていますよね。違いますか? それとも何か区別してますか?
 私は区別します。"疑似科学を排除する"というのが、どこから、どんな風に"排除する"行為を指すのかで私の見解も異なります。また、この区別により実際に行われていることも様々です。

  書籍などでの個人的発表を禁止、妨害する:
    少なくとも日米欧含む自由主義国家では国家による禁止はない。
    妨害すれば犯罪になるか、何らかの法には触れるはず。
    私も、こういう排除は絶対反対です。

  書籍などの内容への否定や批判:
    言論の自由だからあって当然、反論も自由、判定は読者それぞれがするもの

  学会発表の禁止、妨害:
    法的には学会という任意団体の裁量だが、通常は内容で禁止されることはない。
      要するに発表に対する査読や審査はない。
      物理学会でも大多数に疑似科学と判定されそうな発表も珍しくないとか。 
    発表内容への否定や批判
      それをしてもらうのが学会発表という場の役割である

  公教育での禁止、妨害:
    実際的には公教育を担う団体(国家、地方自治体、地域コミュニティ、など)の裁量。
   が、団体構成員にも物言う権利はあるべき。どこがどこまで決めるのかはその国の法
   による。
    

 長くなるので省略しますが、私の基本的態度としては、上記の意味での禁止、妨害には反対ですが、否定や批判は科学の発展のためにもあるのが当然と考えます。
 実際に「科学の態をなさない」と判断したなら、率直に「科学の態をなさないと批判する」ことは責められるべき行為ではありません。ま、物の言い方ということはありますがね。
 アシモフ博士も、UFO宇宙人説を公教育で正しいものとして教えろと言ったら、妨害行為に出たと思いますけどね。

84Ken:2021/07/22(木) 00:07:38 ID:l3c2r2bk
>>83

どうやら、本スレッドを通しての最大の誤解があったようで、そのことを、まず謝罪します。私は、diamonds8888xさんは、ドーキンスが疑似科学を排除せよと言っているのと同種の主張を、基準を用いて展開されると、思っていました。

ですから、基準の話をするのは、IDを論じる準備のつもりでした。まずdiamonds8888xさんの基準を明らかにし、それで私のID論を検証し、疑似科学にならないと思ったら、IDを具体的に論じるつもりでいました。旧スレッド145の末尾でそれを語っています。

>diamonds8888xさんの基準にしたがい、その基準のもとでもID論の話をできると判断した場合にIDの話をするつもりです。

ID論は正しいかもしれないし、間違いかもしれないが、疑似科学ではないだろうと、私は考えます。この場合の「疑似科学」とは、結論にいたる過程に問題がある、というものです。結論が正しいか誤りか、つまり現実を反映するかしないか、ではなく。

ところが、

>本スレッドでは、そういう話はしないと言っています。

これは、私がID論をどう語ろうと、疑似科学、つまり「正しい科学的方法」に従っていないと判定されることはない、ということですか? もしそうなら、基準を議論する意味として、私が考えていたことはなくなるのです。

私の主張を判定しない基準なら、私には関係のないことだし、diamonds8888xさんが御自身の内面でもっておられるだけのものを私が論じるのはおかしな話です。

ところが世の中にはドーキンスのような輩がいます。IDはまともな科学ではないから教育から排除せよと主張し、まともでない理由として、diamonds8888xさんの「基準01」「基準02」と同じものを、彼は挙げています。

www.theguardian.com/science/2005/sep/01/schools.research

2005年の日付を見れば分かるように、この投稿は、IDを教育カリキュラムから排除せよという訴訟が起こり、当時のブッシュ大統領が、進化論とID論の両方を教えて、学ぶ側に判断させればよいとコメントしたことへの反論になっています。そこには、「基準」は個人的なものではなく、社会が共有し、万人が従うべきという思想があるのは明らかで、彼と同じ基準(01と02)を挙げるdiamonds8888xさんも、同じ考えであると、私は誤解していました。


では、これまでの誤解が明らかになったところで、ここから、どう進めましょうか?

基準の話はこれまでにして、ID論の話を始めることもできます。その場合は、ID論が正しかろうが誤りであろうが、基準違反の疑似科学という主張はされないものと想定します。光の正体論争がそうであったように。

ただ、誤解の上とはいえ、私たちは基準の議論を続けてきました。その中で私は、基準01では、教科書に載ってるような仮説にも基準違反になるものがある、と問題提議を行ない、旧スレッドの742から747にかけて、その例を挙げました。もし基準02が論題になれば、同様の例を挙げるでしょう。

基準05については、これに違反する科学理論はあり得ず、基準自体の存在理由がない、と言いました。

繰り返しますが、diamonds8888xさんが御自身のために設定された基準を論評する立場に、自分があるとは思いませんので、基準の議論はここまでにするという選択肢もありますが、一方で、すでに私の側から多くの問題提議をしたものを、中途半端に終わらせるのもよろしくない、という考え方もできるでしょう。

ゆえに、本スレッドのこれからについては、いくつかの選択肢があります。

(1)今の議論を続ける。ただしdiamonds8888xさんの内面に私が口を出すことはできません。続けるなら、基準は個人ではなく社会で共有するもの、という前提を置くことになります。
(2)ドーキンスの主張としての基準01と02を議論する。そうはいっても、この場にドーキンスはいませんから、彼の考えを憶測することになりますが。
(3)基準の議論はやめて、ID論だけの話をする。
(4)その他(?)

いかがでしょうか?

85diamonds8888x:2021/07/22(木) 12:54:33 ID:Qix9q/lA
>>84
 ドーキンスが何を考えようと関係ねえ。いい加減に個人的怨恨からの発言はやめてほしい。うっとおしくて不愉快です。


>これは、私がID論をどう語ろうと、疑似科学、つまり「正しい科学的方法」に従っていないと判定されることはない、ということですか? もしそうなら、基準を議論する意味として、私が考えていたことはなくなるのです。

 判定しないなんて、そんなわけ無いでしょ? 以前に宣言した通り、私は「疑似科学呼ばわり」はしないつもりです。けれど、「その推論には「正しい科学的方法」に従っていないところがある」という指摘はします。当然でしょ?
 また、「これこれの既知の事実や理論に矛盾しますよ」という指摘もします。当然でしょ?

 [>>83]で「排除する」の意味を区分けしたことを、きちんと踏まえて私の意図を解釈してください。以下はそれぞれ別物ですから。

  1.社会で発表することを排除
  2.公教育からの排除
  3.論争の場(学会・ジャーナル・掲示板など)で、議論すること自体の排除
  4.論争の場での、内容への批判や指摘

 私の意図は、
  1.,2.は本スレッドのテーマではなく、本スレッドでは話題にしない。
  3.は、元の第1掲示板でもこの第3掲示板でも、排除どころか、疑似科学判定されそうな理論も無視されずに活発に議論されている。物理学会でも大多数に疑似科学と判定されそうな発表も珍しくないとか。
  4.は、排除とは呼べない。議論では当然のことである。

 Kenさんの言う「ドーキンスが疑似科学を排除せよと言っているのと同種の主張」というのが、1.,2.,3.に区分される主張なら、私は展開するつもりはありません。4.は、いつでも大いに展開します。


>基準の話はこれまでにして、ID論の話を始めることもできます。その場合は、ID論が正しかろうが誤りであろうが、基準違反の疑似科学という主張はされないものと想定します。光の正体論争がそうであったように。

 「疑似科学呼ばわり」はしないつもりです。けれど、「その推論には「正しい科学的方法」に従っていないところがある」という指摘はします。

 「光の正体論争がそうであった」というのは歴史上の論争のことですか? そりゃあ、あの時代には「疑似科学呼」なんて概念はなかったでしょうから「疑似科学呼ばわり」もなかったでしょうね。でも対立理論に対して、実質的に「基準01-06に反してるから間違っている」という指摘は常に行われています。特に「〇〇理論は✕✕と矛盾している」という論法は、まさに基準05を使ったものです。


 本スレッドのこれからについては、少し考えてみます。やめちゃうことも含めてね。

86Ken:2021/07/22(木) 16:05:41 ID:l3c2r2bk
>「疑似科学呼ばわり」はしないつもりです。けれど、「その推論には「正しい科学的方法」に従っていないところがある」という指摘はします。

そのとおりなら、私は、diamonds8888xさんが考える「疑似科学」の意味が分かってないようです。「正しい科学的方法」に従っていないというのが、疑似科学のことだと思っていました。たとえば、反証可能でない理論を提示するのは、正しい方法ではないから、基準01に挙げられたのではないのですか?
とか。

疑似科学の定義は何でしょうか? 過去の発言で説明されているなら、投稿番号を教えてください。

>「光の正体論争がそうであった」というのは歴史上の論争のことですか?

そのとおりです。粒子説と波動説は、互いに相手を間違っていると主張しましたが、だからといって、相手を疑似科学と呼んだわけではない、という意味です。

87diamonds8888x:2021/07/22(木) 17:45:24 ID:Qix9q/lA
>>86
>「正しい科学的方法」に従っていないというのが、疑似科学のことだと思っていました。たとえば、反証可能でない理論を提示するのは、正しい方法ではないから、基準01に挙げられたのではないのですか?

 その通りですよ。その科学理論(として提出されたもの)が「正しい科学的方法」に従っていないと判断したら、議論の場で指摘するのは当然でしょう? ただそれを「疑似科学」などという如何にも侮蔑的な言葉で表現したら、その表現自体に引っかかったり非難したりする人もいるだろうから、穏当に表現すると言っています。
 念を押しますが、たまたま「正しい科学的方法」に従わなかったからといって、その人が道徳的に悪いとかは考えていませんよ。間違いは誰にでもあるものです。だからこそ科学者たちは論争したりピアレビューをしたりして、みんなが集まる文殊の知恵で真実を求めようとして来たのです。

>粒子説と波動説は、互いに相手を間違っていると主張しましたが、だからといって、相手を疑似科学と呼んだわけではない、という意味です。

 そりゃあ、あの時代には「疑似科学」なんて概念はなかったでしょうから「疑似科学呼ばわり」もなかったでしょうね。でも対立理論に対して、実質的に「基準01-06に反してるから間違っている」という指摘は常に行われています。特に「〇〇理論は✕✕と矛盾している」という論法は、まさに基準05を使ったものです。

88diamonds8888x:2021/07/22(木) 17:47:52 ID:Qix9q/lA
>>84
 「疑似科学や間違った科学を排除することについてのスレ」を立ち上げました。【疑似排除スレ】と略します。

 本スレッドのこれからについては、私からの確たる選択肢というものは未だありません。が、(1)(2)(3)の選択肢については希望を述べておきます。

>(1)今の議論を続ける。ただしdiamonds8888xさんの内面に私が口を出すことはできません。続けるなら、基準は個人ではなく社会で共有するもの、という前提を置くことになります。

    その前提が、[>>85]の1.,2.,3.を含むという意味ならば却下。
    それは【疑似排除スレ】でどうぞ。
    続けるなら[>>85]の4.に限定です。

>(2)ドーキンスの主張としての基準01と02を議論する。そうはいっても、この場にドーキンスはいませんから、彼の考えを憶測することになりますが。

    却下。ドーキンスが何を考えようと関係ねえ。この場にいない人の考えを憶測するなど科学的議論になるとは思えません。

>(3)基準の議論はやめて、ID論だけの話をする。

    ID論に対する[>>85]の1.,2.,3.のような行為の是非などはテーマとしないことが条件です。1.,2.,3.関連テーマは【疑似排除スレ】でどうぞ。


 4.に限定するなら(3)でもいいのですけれど、以下のことを考慮して、どうするか考えてみてください。

 [>>85]の4.に限定した議論をするにしても、「その推論には「正しい科学的方法」に従っていないところがある」という指摘はします。また、「これこれの既知の事実や理論に矛盾しますよ」という指摘もします。その際に根拠とするものには基準01-06が含まれます。私や多くの論理的思考をする人たちにとっては、基準01-06は空気みたいに自然なものだからです。

 しかしKenさんは基準01-06を認めていません。言い換えると、「基準01-06や同等な命題を根拠に理論を否定したり肯定したりすることは科学的な方法ではない」というのがKenさんの見解ですよね? である以上は、基準01-06や同等な命題が絡むと水掛け論になるでしょう。どうしますか?

89Ken:2021/07/22(木) 22:33:14 ID:l3c2r2bk
>>87
つまり「疑似科学」と「正しい科学的方法に従わない」は、実体は同じでも、侮蔑表現であるかないか、ということですか?
では、「正しい科学的方法に従わない」という文言に統一しましょう。

>>88
>続けるなら[>>85]の4.に限定です。

4とは、「論争の場での、内容への批判や指摘」ですね。それで結構です。ドーキンスと同じ主張をされるわけではないと、確認しました。

>しかしKenさんは基準01-06を認めていません

認めないのではなく、基準の実体を明らかにしたいだけです。それも漠然とした疑念ではなく、具体的な論点を出しています。

基準01では、現在の定説でも、この基準に違反するものがあるのではと言い、具体例も挙げました。もし、たしかに違反だと同意されるのなら、私の疑問は氷解しますが、おそらくその同意はないでしょうから、この問題の追及は続くでしょう。

基準02はまだ議論に入っていませんが、入れば基準01と同じことをします。

基準05については、本来、観測で決めるべき自然科学の真偽を、抽象理論だけで決めてよいのか、と尋ねています。まずは、>>82に回答しましょう。

>・素数個の碁石を袋に詰めて適当に番号を付ける。
>・これまで作った袋とは異なる素数個の碁石を詰めた新しい袋を作る
>・それを繰り返して袋の集まりを得る。
>袋の数が有限なのか無限なのかを観測する。これは可能だろうか?

任意の時点での袋の数は観測できますが、それが最後の袋かは分かりませんから、素数の有限・無限は観測できないと思います。ゆえに、科学とは考えません。

>次のメタ科学の命題には賛成ですか?
>・命題「P∧¬P」は科学ではない

「メタ科学」なるものが、Pや¬Pのような抽象記号のみを扱い、Pと¬Pがどういう具体事象を表すのかを示さないのなら、私が考える自然科学とは、異なるものです。

もっとも、ここまでくると、基準05については、私からの問題提議を撤回して、議論を先へ進めるほうがよいかもしれないと思い始めました。結局、私が問題視するのは、「P∧¬P」はありえないという基準によって、私がstar_Xで示したような、同じ物体が2つの位置に存在したり、2つの速度をもつ具体事象が否定されるのか、なのですが、基準05といえども、それを否定するものではない、という理解が正しいのではありませんか?

基準03、04、06は、まだ具体例が出されてないので、なんともいえませんが、もし上記の点で基準05と同じなら、私から問題提議はしません。つまり、本スレッドでは、基準03から06までは、受け入れると言うことです。

何度か言いましたが、本当に数理レベルで不可能なことなら、コンピュータで変数構造を定義できません。ですから、もし、議論の中で、特定の具体事象が数理的に不可能という主張があれば、私の方は、シミュレーションで実現できるかを検証し、できないと分かれば、不可能と認めるでしょう。

私にとって気がかりなのは、なんといっても基準01と基準02です。熱力学であれ、自然選択であれ、ID論であれ、直接に関わりますから。

念のため、基準03、04、06の具体事例を出していただいて、問題がなければ、基準01と基準02に集中してはどうでしょうか?

90diamonds8888x:2021/07/23(金) 10:05:56 ID:Qix9q/lA
>>89
>では、「正しい科学的方法に従わない」という文言に統一しましょう。

 ありがとうございます。【疑似判別1】の最初の頃から「疑似科学呼ばわりはしない」と宣言してきたのに、いつのまにか「疑似科学」という言葉が顔を出すことにはうんざりしてました。それだけ便利な言葉だからでしょうけど、語感のせいで余計な混乱を招いてますからね。もっと言えば第1掲示板の頃から「疑似科学呼ばわりはしてない」はずですけどね。

>ドーキンスと同じ主張をされるわけではないと、確認しました。

 ドーキンスが何を考えようと関係ねえ。いい加減に個人的怨恨からの発言はやめてほしい。うっとおしくて不愉快です。

>任意の時点での袋の数は観測できますが、それが最後の袋かは分かりませんから、素数の有限・無限は観測できないと思います。ゆえに、科学とは考えません。

 私の問いもやや曖昧でしたが、次の理解でよろしいですか? Y/N?
  1-1.有限な袋の数は観測できる。任意の時点での袋の数は有限(と予測できる)。
  1-2.具体的な袋集団内の袋の数が有限であることは観測できる。
     (数が多いと観測に10万年以上かかりうるが、原理的には観測できる)
  2-1.具体的な袋集団内の袋の数が無限であることは観測できない。
  2-2.無限の数の袋を含む袋集団は、具体化できない。
  3-1.ゆえに無限の数の袋を含む袋集団は、観測可能な科学の対象ではない。
  3-2.ゆえに○○が無限であるという命題は、科学的ではない。

 2-2.と3-1.と3-2.とは微妙に違うので、それぞれでY/Nが異なることはあり得るとは思います。が、異なる場合は理由の説明は伺いたい。


>「メタ科学」なるものが、Pや¬Pのような抽象記号のみを扱い、Pと¬Pがどういう具体事象を表すのかを示さないのなら、私が考える自然科学とは、異なるものです。

 回答は
  命題「P∧¬P」は科学ではない ==> Yes
 だと理解してよろしいのですね? この見解に賛成であると。

 なお、くどくてすみませんが、[>>61]の問への[>>63]の答えは正確には以下の理解でよろしいですね? 違っているものがあれば御指摘ください

   四則演算自体は抽象論であり、科学ではない。数学である。
   四則演算は、皿の枚数の勘定という具体論である科学の対象に適用できる
   ゆえに四則演算は、科学理論の中で使うことができる。

   2次関数論についても同様

   3段論法規則自体は抽象論であり、科学ではない。論理学である。
   3段論法規則は、例のような具体論である科学の対象に適用できる
    例) 爬虫類は卵を生む → 蛇は爬虫類である → ゆえに、蛇は卵を生む
   ゆえに3段論法規則は、科学理論の中で使うことができる。

   現実に、四則演算も3段論法規則も科学理論の中で使われている。

 以上とは対照的に

   「P∧¬P」自体は抽象論であり、科学ではない。論理学である。
   「P∧¬P」には具体論がなく、科学の対象に適用できない
   ゆえに「P∧¬P」は、科学理論の中で使うことができない。


 以上は私の問への対応ですので、他の点は別発言にて。

91diamonds8888x:2021/07/23(金) 10:09:11 ID:Qix9q/lA
>>89
>結局、私が問題視するのは、「P∧¬P」はありえないという基準によって、私がstar_Xで示したような、同じ物体が2つの位置に存在したり、2つの速度をもつ具体事象が否定されるのか、なのですが、基準05といえども、それを否定するものではない、という理解が正しいのではありませんか?

 外れずと言えども、的は射抜かず。説明を思いついたら後述。[>>80]から始まるシリーズはそのひとつになりますが。

>念のため、基準03、04、06の具体事例を出していただいて、問題がなければ、基準01と基準02に集中してはどうでしょうか?

 むしろ他の基準はどうでもいいから基準01と基準02に集中するのがいいかも知れません。ちと考えをまとめますので。

92Ken:2021/07/23(金) 13:34:33 ID:l3c2r2bk
>>90

>1-1.有限な袋の数は観測できる。任意の時点での袋の数は有限(と予測できる)。
>1-2.具体的な袋集団内の袋の数が有限であることは観測できる。
>2-1.具体的な袋集団内の袋の数が無限であることは観測できない。
>2-2.無限の数の袋を含む袋集団は、具体化できない。
>3-1.ゆえに無限の数の袋を含む袋集団は、観測可能な科学の対象ではない。

すべて同意、Yです。2-2の、無限の袋を具体化できないことは、シミュレーションで実現できないことで分かります。例えば、数式の中では「n→∞」と表される条件でも、シミュレーションでは∞の代わりに、その変数が扱える最大数(つまり有限な数)で代用します。もっとも、最近のAIを見てると、抽象思考をして、∞をシミュレーションで用いるかもしれませんが、∞を具体的な数ではない抽象概念として捉えることにかわりません。なお「具体的な数」とは、たとえば「100」という数は1バイトの変数なら「1100100」つまり「オン・オン・オフ・オフ・オン・オフ・オフ」というスイッチ配列で表せるという意味です。無限大をそういう形で表すことはできません。

>3-2.ゆえに○○が無限であるという命題は、科学的ではない。

この回答は慎重を要します。私が知る限り、自然科学の中で実現可能とされる「無限」が1つだけあります。それはエントロピーで、必ず起こるとされる熱的平衡状態では、エントロピーは無限になります。なにより無限のエントロピーは原理的にも観測可能です。(観測者が存在し得ないという問題は別にして)

私の理解はこういうものです。無限のエントロピーは、同じ「無限」という言葉でも、素数の数が無限なのとは意味が異なります。エントロピーはエネルギー/温度差ですから、有限なエネルギーと温度差という観測値から導く抽象概念で、観測値そのものではない。要するに、熱力学第2法則が語る「熱的死」は、実際には、無限を扱うのではなく、ただ温度差がゼロと言っているのです。

>命題「P∧¬P」は科学ではない ==> Yes

同意します。

>四則演算は、科学理論の中で使うことができる。
>3段論法規則は、科学理論の中で使うことができる。
>「P∧¬P」は、科学理論の中で使うことができない。

使うことはできますが、真偽を決めるのは、観測だと思います。いいかえれば、観測なしに、これらの理論に従わないという理由だけで、「正しい科学的方法に従わない」と言い切ることはできません。

それにしても「正しい科学的方法に従わない」は字数が多くて厄介ですね。本スレッドはdiamonds8888xさんの基準を元にしますから「基準違反」と言い換えるのはどうですか?

93Ken:2021/07/23(金) 14:22:53 ID:l3c2r2bk
一般問題としてですが、「数学」と「自然科学」の違いを、端的に表す例を思いつきました。4色問題をご存知でしょう?

どんな地図の塗り分けでも4つの色があれば十分、という命題で、19世紀に問題提議がされてから、多くの人がこの証明に挑戦し、敗退してきましたが、ついに20世紀の終わりに証明がなされた、といいます。

しかし、もしこれが数学ではなく自然科学の問題なら、証明はとっくにできていたはずなのです。どれだけ多くの人が、塗り分けに5色必要な地図を作ろうとしてもできなかったのですから。つまり大量の実験を重ね、すべて4色以内におさまるという実験結果が出たのだから、自然科学の証明としては十分でしょう。

それを証明とは認めないのが、数学です。数学と自然科学とでは、証明に要求されるものが、根本的に異なるのです。

数理的な証明だけで、自然科学の結論を出すことに、私が疑念をいだく理由もそこにあるのですが。

94diamonds8888x:2021/07/23(金) 21:24:54 ID:Qix9q/lA
>>92
 1-1.〜3-1.の回答は理解しました。ありがとうございます。私と異なる見解については後ほど。

>それにしても「正しい科学的方法に従わない」は字数が多くて厄介ですね。本スレッドはdiamonds8888xさんの基準を元にしますから「基準違反」と言い換えるのはどうですか?

 却下。基準違反では意味が変わってしまいます。同じ意味で短くて、Kenさんが不快にならない言葉なら結構ですよ。

>使うことはできますが、真偽を決めるのは、観測だと思います。

 だから、真偽を決めるために使うことができるんでしょ? うーん詳しく言えば、科学理論の中で四則演算を使っても、その命題の真偽を観測で決められるのだから、四則演算は使える、といえる。でKenさんの意図と合ってますか?

   四則演算は科学ではないけれど、科学に使うことはできる。
   が、「P∧¬P」は科学ではないし、科学に使うこともできない。

 という御意見ですよね?

>いいかえれば、観測なしに、これらの理論に従わないという理由だけで、「正しい科学的方法に従わない」と言い切ることはできません。

 何のことを言っているのか状況がわかりませんが? 一番簡単な四則を例にして説明してみてください。

>エントロピーはエネルギー/温度差ですから、

 違います。エネルギー/温度、です。分子は正確には熱量変化ですが、これはエネルギーの一種ですから間違いとは言えません。教科書でもwikiでも再確認してください。その上でまたご再考のほどを。

 なお、統計力学的エントロピー、すなわち、ln(状態数)で定義したエントロピーならば・・、こちらはわかりますよね。よく御存知だから。

95diamonds8888x:2021/07/23(金) 21:26:35 ID:Qix9q/lA
>>93
>つまり大量の実験を重ね、すべて4色以内におさまるという実験結果が出たのだから、自然科学の証明としては十分でしょう。

 自然科学の証明としても不十分です。説明は後日しますが考えてみてください。
 この問題は例えば次の問題と似ているのです。自然科学の問題とされる普通の問題とは質が違うのです。何が違うのでしょうね? おもしろい問題でした。

 問題:意識を持つ人工物は作れないことを証明せよ。
 回答:これまで大量の実験が試みられたができなかった。自然科学の証明としては十分でしょう。

96Ken:2021/07/23(金) 22:31:40 ID:l3c2r2bk
>一番簡単な四則を例にして説明してみてください

どう説明すればよいか・・・・

たとえば、1+1=2を、考えてみましょう。数理的には、むろん正しいことです。でも、これだけで、現実世界の具体事象を完全に予測できますか?

たとえば、ある人が、水槽に1匹の魚を入れ、翌日もう1匹の魚を加えたとします。上記の数式に基づいて、2匹の魚がいると考えますよね。

ところが、あとで水槽を観察すると、魚は1匹しかいませんでした。その1匹がもう1匹を食べてしまったのです。

つまり、1+1=2という数式だけでは事実を予測できず、必ず実観測が必要ということです。


>これまで大量の実験が試みられたができなかった。自然科学の証明としては十分でしょう。

意識を持つ人工物を作るのと、地図を塗り分けるのを同列に論じられるとは、思いません。前者は、技術ノウハウの蓄積で目標に近づけますが、地図を塗り分ける「技術」の進歩とは、どういうものでしょうか?

たとえばパスツールがやったように、いろいろな実験をくりかえしても、無生物から生物は作れなかったから、現在の地球の環境では、それは起こらないと結論するのと、同じではないのでしょうか?

97diamonds8888x:2021/07/24(土) 16:46:41 ID:Qix9q/lA
>>96
>どう説明すればよいか・・・・

 迷うほど難しいなら、わずか1時間で即答しないで、よーーく推敲してください。こちらがまた意味を問い返すはめになるでしょ? Kenさんが遂行を怠ったために私が問い返しの文章を考える時間を無駄に使うはめになるのです。

 1日くらい置いてから、他人が読んでわかりやすいかどうか少しは考えてくださいよ。まあ妥協して半日でもいいよ。へぼの長考との言葉はありますが、考えるんじゃなくて一端離れて間を置くというのは案外新鮮なアイディアが浮かぶものですよ。

>つまり、1+1=2という数式だけでは事実を予測できず、必ず実観測が必要ということです。

 説明になっていません。
 具体的にいうと、「これらの理論に従わない理論」とはどんな理論ですか?

>たとえばパスツールがやったように、いろいろな実験をくりかえしても、無生物から生物は作れなかったから、現在の地球の環境では、それは起こらないと結論するのと、同じではないのでしょうか?

 どちらの理論と同じだと言っているのでしょうか? そして何がどう同じだと?
 四則問題証明の実際の作業をイメージできていますか? それが自然科学における通常の「いろいろな実験をくりかえす」作業と何が同じで何が違うのかとかイメージできていますか?

 なおこの問題での私の説明は、エントロピーについての再考なさった見解を伺った後にします。忘れられて置き去りになっちゃうと嫌ですからね。

 あれ、即答できるはずのこちらの質問にもまだ答えがありませんよ?

>  四則演算は科学ではないけれど、科学に使うことはできる。
>  が、「P∧¬P」は科学ではないし、科学に使うこともできない。

> という御意見ですよね?

98diamonds8888x:2021/07/24(土) 16:49:20 ID:Qix9q/lA
>>80
 「光は粒子∧光は波動」というか、「光の粒子説 vs 光の波動説」の話です。これを語るにはまず、粒子と波の定義が必要です。
 参考[>>2]
>この理論がどういう具体事象を予測するかを考察するには、まず、なにをもって「粒子」とみなし、「波動」とみなすかの定義が必要になります。


 【粒子の定義は極めて小さい物体としておけば観測的には明確でしょう。】小さいとは何センチ以下なんだ、とは野暮な問です。観測には誤差もあるし概念としても定量的曖昧さは許容しなくては不便です。厳密な理論展開のためには「1つの空間座標を持つ存在」とすれば厳密な数学理論に使えます。力学では"質点"という言葉がスタンダードでウィキでは「位置が一意的に定まり質量を持つが、体積等は持たない」としていますね。

 ここで質量が定義に入るのはニュートン力学以降のことで、それ以前の運動学的理論(力などの運動の原因は)においては「位置が一意的に定まり体積等は持たない存在」「1つの空間座標を持つ体積等は持たない存在」が点粒子の定義にできます。実際にはこんなもの実在しないけれども近似的には観測できるからいいのです。
  *)運動学的理論:運動の原因(力などの)は考えずに運動の様子だけ観測する。
   少なくとも運動の原因の定量的考察はしない。

 で、古代以来の天文学では太陽と月以外の天体(星々)は点とみなして十分に正確に観測事実を述べることができました。太陽と月でさえ観測像は円なので(実体が球か円板かは必ずしも明らかではなかった)、その中心を点とみなして十分に正確に観測事実を述べることができました。つまり太陽と月にも位置を一意的に定めることができたからです。


 【波の定義は粒子よりは複雑です。】複雑だと認識してもらわないと困ります。

 電磁波の予言以前には、波の実例は物質の運動(振動・揺れ・回転)が伝わる波だけでした。この、波を伝える物質は媒質と呼ばれました(定義されました)。最も観測がしやすい水面の波を例に、波の特徴を列挙します。固体内部の波のように、今でも観測できない特徴もありますが、その話は省略。

  1)媒質自体は位置を変えない。つまり同じ範囲で周期運動をするだけである。
   波の運動は媒質の運動とは別物である(一致しない)
    =>視覚的に観測可能(ちょっと工夫は必要そう)
    =>「質量を運ばない。物質を運ばない。」とも表現できる。
  2)波自体は一定方向に進む
    =>視覚的に観測可能。
    =>これが単に「波の運動」と呼ばれ、粒子の運動と区別し難くも見える
  3)常に直線進行ではなく、遮蔽物の影に回り込む
    =>視覚的に観測可能。
    =>波の回折と呼ばれる
  4)媒質以外の物体にぶつかると、その物体を動かす
    =>視覚的に観測可能。
    =>(ニュートン力学の概念で言えば)エネルギーや運動量は運ぶ
  5)2つの波が交差(衝突?)しても、その後の進行に変化がない
    =>視覚的に観測可能。
    =>波の独立性と呼ばれる(*1)。高校物理必須用語。
  6)2つの波が交差中に、振幅の強い部分と弱い部分が縞状に現れる。
    =>視覚的に観測可能。
    =>波の干渉と呼ばれる

 この中で粒子にはなく、波にしかない特徴とされていたものは、1),3),5),6),です。

-------------
(*1)ウェブから以下を紹介
 [ttp://www.wakariyasui.sakura.ne.jp/p/wave/gennri/kasane.html]小学生向け。1次元波の動画がわかりやすい。
 [ttp://m.sc.niigata-u.ac.jp/~prtana/digital/digital_pt_0605.pdf]大学向け。しっかりした定義。
 2つの波が重なる現象は,2つの物体が衝突する現象とは異なり,媒質の各点に2つの波の振動状態が同時に伝わるだけで互いに他の波の進行を妨げたり,他の波に影響を与えたりすることはない。
-------------

99Ken:2021/07/24(土) 20:06:34 ID:l3c2r2bk
>>97
>エントロピーについての再考なさった見解を伺った後にします。

私の理解では「熱量変化/温度」(>>94)で定義されるのは、エントロピーではなくエントロピーの変化。SではなくΔSなのですが。オンラインのコンテンツではないので、ただちにこの場で紹介できませんが、私の教材ではそうなっています。

エントロピーが「熱量変化/温度」では矛盾を生じませんか? だって熱平衡が進むほど熱量変化は小さくなりますから、この定義ではエントロピーも減少するはずでは? 熱平衡でエントロピーが増大するには、分母は熱平衡の反対、つまり温度差になると思うのですが。

もっとも、私の教材に載るエントロピーの定義は、>>94で挙げられた「ln(状態数)」だけです。「エネルギー/温度差」は、熱平衡とエントロピーの意味を自分なりに考えた結果、出したものです。

それにしても、この問題は、今追及することでしょうか? 元々は、

>3-2.ゆえに○○が無限であるという命題は、科学的ではない。

という提示に対し、私から、エントロピーは「無限」と解されるかもしれないが、素数の「無限」とは意味が異なるので、結論として、3-2にも賛成しますと92>>で述べたつもりでした。

もしも、おっしゃるとおり、エントロピーの定義が「熱量変化/温度」であるなら、いかなる意味でもエントロピーが無限になることはありませんから、3-2への私の回答はそのままです。それで先へ進んではどうでしょうか?


以下の2つは、いま回答してもよいのでしょうか?

>あれ、即答できるはずのこちらの質問にもまだ答えがありませんよ?
>四則演算は科学ではないけれど、科学に使うことはできる。
>が、「P∧¬P」は科学ではないし、科学に使うこともできない。

なかなか意図が伝わらないようです。四則演算も「P∧¬P」のような論理式も、科学で使えますし、私だって使いますが、そこから出る結論が最終ではない、ということです。最終結論は観察によるべきで、数理的に間違っているからと言って、自然科学の問題として間違っている、つまり現実を反映しないとは、いえないというのが私の意図です。

100名無しさん:2021/07/25(日) 09:17:20 ID:Qix9q/lA
>>99
>私の理解では「熱量変化/温度」(>>94)で定義されるのは、エントロピーではなくエントロピーの変化。SではなくΔSなのですが。

 失礼、それはおっしゃる通り。熱量変化という言葉もまた誤解を招く不正確な言葉でした。これは状態変化したときの熱の移動量を指していて、日常言語的には熱流としたほうが直感的には誤解されにくいと思います。教科書的には単にQ(熱)と表現されることも多いようで、測定可能な料は実は熱の移動量でしかなく、熱は状態量ではない、という事情があるのでしょう。
 エネルギー差の方が良さそうなので仮にΔeとします。

  ΔS=Δe/T
  つまり、S=e/T でしょ?


 まあ、以上が理解できてもできなくても、

>いかなる意味でもエントロピーが無限になることはありませんから、3-2への私の回答はそのままです。それで先へ進んではどうでしょうか?

 つまり「3-2.ゆえに○○が無限であるという命題は、科学的ではない。」は、慎重を要する必要もなく、例外なくYes、との見解ですね? ならKenさんの見解は理解、ですが?
 理解したでOKなら、私から4色問題の解決を示すことになりますね。


>最終結論は観察によるべきで、

 その通り、と誰もが答えるでしょうね。

>数理的に間違っているからと言って、自然科学の問題として間違っている、つまり現実を反映しないとは、いえないというのが私の意図です。

 「数理的に正しいからと言って、自然科学の問題として正しい、つまり現実を反映しているとは、いえない」なら、その通り、と誰もが答えるでしょうね。

【続く】長くなるので[>>101]へ

101diamonds8888x:2021/07/25(日) 09:19:43 ID:Qix9q/lA
 失礼、>>100 に記名を忘れました。

 同じことを何度も繰り返させて申し訳なかったですね。まあ、文脈が違っていたように見えたこともありますし、事例の質が違っていて同じことだと気づかなかった、という私の不注意もありましたが。

>>93
>数理的な証明だけで、自然科学の結論を出すことに、私が疑念をいだく理由もそこにあるのですが。

 以下の2つのコメント引用文のそれぞれの前半と同じですから、この文だけなら、「数理的な証明だけで、自然科学の結論を出すこと」は確かに拙い、と誰もが答えるでしょうね。もっともKenさんにとっては、拙い理由は複数あって、[>>93]での理由は、以下での理由とは別ですよね?

>>99
>最終結論は観察によるべきで、

 その通り、と誰もが答えるでしょうね。

>数理的に間違っているからと言って、自然科学の問題として間違っている、つまり現実を反映しないとは、いえないというのが私の意図です。

 「数理的に正しいからと言って、自然科学の問題として正しい、つまり現実を反映しているとは、いえない」なら、その通り、と誰もが答えるでしょうね。

>>92
>使うことはできますが、真偽を決めるのは、観測だと思います。

 その通り、と誰もが答えるでしょうね。

>いいかえれば、観測なしに、これらの理論に従わないという理由だけで、「正しい科学的方法に従わない」と言い切ることはできません。

 「観測なしに、これらの理論に従っているという理由だけで、「正しい科学的理論であり、間違っていない」と言い切ることはできません。」なら、その通り、と誰もが答えるでしょうね。


 もしかすると、こんな例が、Kenさんの意図ではありませんか?

---------
 理論Aがあった。
  ある仮定をいくつか立て、
  長く複雑な式の誘導を経て単純な予測式を得る
 ある観測結果が予測式の予測と一致した。
 しかし後に、予測式を得る過程である式の誘導に誤りが発見された。

 ・理論Aは自然科学理論として認められない
 ・理論Aは数学的には間違っていたが、だからといって自然科学理論としては間違いとは断定できない。
---------

 [>>96]の魚の話は、こんな例のことを言ってたのでしょうか?

---------
 魚の匹数の理論「1匹+1匹=1匹」を検証する
  理論:魚を混ぜ合わせて匹数は通常の加算則には従わなず
   「1匹+1匹=1匹」という計算則に従う
  観測結果は1匹だった。
   ・魚の匹数の法則は正しい。
   ・数学的には間違いだが、だからといって間違いとは断定できない
-------------

 [>>96]の魚の話は、多くの人は、こんなことをイメージしそうですけどね。

---------
 魚の匹数の理論「1匹+1匹=2匹」を検証する
  理論:魚を混ぜ合わせて匹数は通常の加算則には従う
  観測結果は1匹だった。

  解釈1.魚の匹数の理論は間違い。反証された。
  解釈2.理論と観測がずれた原因が何かあるのだろう。
    (魚の匹数の理論自体は正しい。反証されたとは断定できない。)
-------------

102Ken:2021/07/25(日) 16:33:35 ID:l3c2r2bk
>>100
私は「S=e/T」にも納得がゆきませんが、今は3-2への答えがYということで、先へ進むのがよいと思います。もし、この先、エントロピーの正確な定義が問題になれば、あらためて明らかにすればよいでしょう。

>>101
「理論Aがあった」に続く一節は、私には、まだ抽象的すぎます。行き違いと誤解を避けるため、一にも二にも具体例でゆきましょう。

魚の話は、こういうことです。

数理論としては、1+1=2は正しく、例外はない。
しかし、その数理論をどの現実問題に適用できるかは別の問題である。
魚は「1+1=2」が適用できない例で、「1+1=2」と決めてかかると、間違える。

そして、ここが肝心ですが、

「1匹の魚に、もう1匹の魚を加えても、結局1匹だけが残る」という仮説を、「1+1=2」に従わないから「正しい科学的方法」でないと、結論することもできない。

特定の数理論を現実世界の事象に適用できるかは、事象の具体的な特性を明らかにしないと、決められない、ということです。

たとえば、魚なら別の魚を捕食する、という特性です。水槽の中の魚ではなく、箱の中のボールなら、よほど特殊な事情がない限り「1+1=2」が適用できるでしょう。

103Ken:2021/07/25(日) 20:59:10 ID:l3c2r2bk
確認ですが、まだ基準01と基準02に集中するのではなく、基準05の話を続けるのですね?

では>>102の続きです。

「1+1=2」は、箱の中のボールには適用して間違いないが、水槽の中の魚に適用できるとは限らない、と言いました。なぜボールと魚で異なるかといえば、そこには私たちがもつ知識体系があります。魚は別の魚を食べるが、ボールはそんなことはしないからです。

では、もしここで、宇宙の根本原理が変わり、私たちが蓄積した知識体系が一切通用しなくなったら、どうでしょうか? その結果、ボールが他のボールを捕食するようになったら?

「1+1=2」はボールにも適用できなくなるでしょう。さらに言えば、適用できる対象は存在しなくなるでしょう。

この、知識体系が一切通用しない状態が、これまで何度か言及してきた

「メカニズムを説明できないことを想定してもよい」

と同義語なのです。今の知識体系では、ボールがボールを食べるメカニズムは考えられませんが、それが起こると考えてもよいわけです。

ただし、そのことは、数理論としての「1+1=2」を否定することになりません。ボールが適用外になるだけです。

ここで、「1+1=2」から「P∧¬Pはありえない」に話を進め、「太陽が昇る∧太陽が昇らない」を考察します。

まず、「太陽が昇る∧太陽が昇らない」を、現実の事象として考察するには、「昇る」と「昇らない」を具体的に定義する必要があります。私は、「昇る」とは正の角速度をもつこと(ω>0)、「昇らない」とはゼロ以下の角速度をもつこと(ω≤0)と定義しました。命題が、

太陽が正の角速度を持つ ∧ 太陽がゼロ以下の角速度を持つ

に変わり、観測で判定可能な、自然科学の事象になったわけです。では、この事象は実現可能でしょうか?

今の私たちは、実現不可能と考えます。なぜなら、そこには、今の知識体系に基づく

同じものは1つの場所にしか存在できない

という「法則a」があり、そのせいで、「太陽が正の角速度を持つ ∧ 太陽がゼロ以下の角速度を持つ」は「P∧¬P」に該当するからです。では、もし、今の知識体系が崩壊し、法則aが破れるなら?

太陽が正の角速度を持つ ∧ 太陽がゼロ以下の角速度を持つ

はありえることになります。ボールが「1+1=2」の適用外になったように、太陽の2つの角速度が、「P∧¬Pはありえない」の適用外になったからです。

そして、同様のことがあらゆる具体事象に拡大され、「P∧¬Pはありえない」という数理論は、数理論としては正しいままで、適用される事象はなくなるのでは、と、私は言い続けています。

104diamonds8888x:2021/08/01(日) 09:01:29 ID:Qix9q/lA
>>102,>>103,>>100
>確認ですが、まだ基準01と基準02に集中するのではなく、基準05の話を続けるのですね?

 というよりは、Kenさんの思い違いを正しておかないと、後々また議論がおかしくなるんです。今のKenさんの思い違いは基準03-06にほぼ共通するものらしい。いや間違いなくそうです。

 それと[>>88,>>89]辺りで確認したように、ドーキンスへの私怨や社会の中での科学やらの話題には触れないことは約束されたと理解していますので。


 Kenさんの元々の考えは以下のようなものでいいんですよね?
 --------------------------------
 「P∧¬P」を含む理論が間違いとは言えない。(基準05問題・論理学問題)
    なぜなら、これこれの実例が考えられるから。
 「1+1=1」を含む理論が間違いとは言えない。(数学問題)
    なぜなら、これこれの実例が考えられるから[>>103]。

 「P∧¬P」を含むが、間違いとは言えなかった理論の例
   ・「光は波である∧光は媒質を持たない」
      19世紀の光波動説? 相対性理論? (どちらでしたっけ、どちらも?)
   ・「光は波である∧光は粒子である」 量子力学
      19世紀の科学では間違いである(<=でしたっけ?)
   ・「エントロピーは減少しない∧過去にエントロピーは減少したはず」
      熱力学第2法則
   ・「太陽が昇る∧太陽が昇らない」
      位置を2つ持つという"メカニズム"を想定すれば正しくなる
 --------------------------------

 だとすると、基準03-06については、「数学的または論理学的に間違った理論でも科学的理論として間違いとは言えない」という意味では同じ範疇ですよね? そういう認識で間違いないですか?
 さらに基準02も同じ範疇に入る可能性があります。となると、数学問題および論理学問題と捉えると基準02-06について共通した論点となるとも言えそうですけど、いかがですか?


>「理論Aがあった」に続く一節は、私には、まだ抽象的すぎます。

 拒絶反応は理解しました。抽象的の一言で理解を拒否しないでほしい、とは思うけど。

 それと、[>>101]前半はKenさんが世間の人と食い違う大事なポイントですから、理解はできなくても重要だとは覚えていてくださいよ。

105diamonds8888x:2021/08/01(日) 09:05:56 ID:Qix9q/lA
>>102,>>103
こちらは枝道なのでレスは不要です。Kenさんの学習の参考にしてください。

>私は「S=e/T」にも納得がゆきませんが、

 Kenさんは数式の扱いは厭わずにちゃんとできる、という信頼が音を立てて崩れましたよ。以下の推定をしちゃったんでしょ?

   dH=T・dS  正統派エントロピーの公式
   ∴ S=H/dT

 まさか「Hとは何?」とか言わないよね。

 一応、熱力学基礎のサイトがあったのでご参考までに。S=○○/dT、という記載はどこにもありせん。他にも探せば良いサイトはあるかも知れません。高校課程じゃないから少ないのでしょうけどね。いや大学の教科書の立ち読みで十分わかると思うけど。このサイトは普通は⊿と書くところをDと書いてるところは読みにくいですけど。
   [ttps://www.applc.keio.ac.jp/~shinobu/kiso.html]

 確かに読み直してみると、統計学的エントロピーの方が直観的に理解しやいすですよね。元祖熱力学的エントロピーの概念は、なかなかわかりにくい。U、E、H、Gの区別もわかりにくいしね。

106Ken:2021/08/01(日) 22:01:32 ID:l3c2r2bk
>>104

>「P∧¬P」を含む理論が間違いとは言えない。

「間違い」という言い方では誤解を生じる気がします。「P∧¬Pはありえない」という数理論は常に正しいのですが、その数理論を適用できる具体事象と、適用できない具体事象がある、ということです。

>「1+1=1」を含む理論が間違いとは言えない。

上と同様です。

>数学的または論理学的に間違った理論でも科学的理論として間違いとは言えない」という意味では同じ範疇ですよね?

上の2つの例と同じ慎重さが必要です。「数学的または論理学的に間違った理論」を、数理レベルで間違っている数理論と考えると問題がずれてしまします。「1+1=2」も「P∧¬Pはありえない」も、数理論としては正しいのですから。

問題は、どの数理論を、現実世界のどの事象に適用できるかで、適用するには、必ず、何かの「メカニズム」が必要なのです。「メカニズム」とは、例えば、

*魚は魚を捕食するが、ボールはボールを捕食しない
*同じものは1つの位置にしか存在できない

というものです。観測に基づいて構築された知識体系と言い換えてもよいでしょう。そのようなメカニズムを否定するのなら、どれだけ正しい数理論も、現実世界の予測には一切適用ができないのでは、と言っているのですが。


>>105

御自身が「枝道」と言われることに、ここまで固執される意味が分かりません。今回がこの問題での私からの最後の返信です。これでも合意ができないなら、私(Ken)が正しく理解できてないと思われても、私は気にしません。もし、エントロピーの定義が必要になることがあれば、あらためて話し合いましょう。

>「S=e/T」

eはエネルギーで、Tは温度ですよね?

この問題は、外部に仕事をしない断熱閉鎖系を考えると分かりやすいと思います。たとえば非常に効率のよい魔法瓶の内部のような。その場合、エネルギーも温度も維持されますから、上の定義式のエントロピーも維持されてしまいます。では、閉鎖系のエントロピーは増大するという話は、どこにいったのでしょうか? この魔法瓶に0度の水1リットルと100度の水1リットルが分かれて入っていたら、混ざり合って50度の水2リットルになりますよね。これはエントロピー増加ではないのですか?

>S=○○/dT、という記載はどこにもありせん。

それはそうです。私は>>99で、

>私の教材に載るエントロピーの定義は、>>94で挙げられた「ln(状態数)」だけです。「エネルギー/温度差」は、熱平衡とエントロピーの意味を自分なりに考えた結果、出したものです。

と述べました。>>102の冒頭で述べたのは、たとえ「エネルギー/温度差」に拘らなくても、「エネルギー/温度」には納得がゆきません、ということでした。なお、紹介いただいた慶応大学のサイトには「S=e/T」もありません。 というより「S」の定義がありません。ここで扱っているのは「ΔS」や「SB - SA」と表記されるエントロピー変化です。>>100では、

>ΔS=Δe/T
>つまり、S=e/T でしょ?

と言われましたが、もしも、「S = ΣΔS = ∫dS」のように考えておられるなら、Sはエントロピーではありません。エントロピー変化(ΔS)を集めて得られるのは、エントロピーの総変化であって、エントロピーそのものではないからです。これは熱平衡状態を考えると分かりやすいでしょう。エントロピー変化はゼロでも、エントロピーはゼロではありませんから。

107diamonds8888x:2021/08/02(月) 05:44:11 ID:Qix9q/lA
>>96,>>93 【4色問題】
 4色問題は地図の塗り分け問題です。地図は国の数を指標に分類できて、国の数が決まれば可能な地図の数も決まりますので、原理的には国の数が有限な地図のすべてでの4色問題の成否は虱潰しに調べられます。国の数が増えるほど、対応する地図の数も爆発的に増え、いわゆる組合せ論的爆発が起きますし、国の数が多い地図では、塗り分けできるか否かを調べる作業も困難さを増しますけれど。
 けれど塗り分けられたことは誰でも観測的に確認できるという、具体的な問題であることは間違いありません。ま、ここはKenさんも同意みたいですが。

 むろん数学者達はひとひとつの地図を調べるなんてことは実際にはしていません。もっと論理を使い、地図を性質別に区分して、「この区分の地図ならどんなに国の数が多くても塗り分けできない」という証明をしながら網を絞っていったのです。ただ、この区分の数が過去の多くの数学問題と比べて遥かに多くなり、コンピューターを使わないとできないような事態になりました。なので、「コンピューターを使ったステップを含む証明が真の証明と言えるのか?」という物議を醸したことでも有名です。

 さてここで例えば「百万個以下の国を含む地図については全て、塗り分けできないことが確認できたから、自然科学の問題なら十分だろう」と言えるかどうかです。

 例えば生物学では100匹程度のネズミでの実験結果でも、ネズミ全体に当てはまると考えて十分でしょう。いや実験テーマによっては、哺乳類全体、生物全体に当てはまるという予測さえ正当なものになります。その理由は、他のネズミも実験した100匹程度のネズミと似たようなものだということがわかっているからです。テーマ(細胞の機能とか)によっては動物全体でも似たようなものだということがわかっているからです。

 しかし地図の場合は、10個の国を含む地図と1万個の国を含む地図とでは、たぶんネズミと人間以上の違いがあります。まして、百万個以下の国を含む地図については全て塗り分けできないことが確認できたとしても、百万個✕百万個の国を含む地図では圧倒的な質の違いが生じる可能性が高いので証明にはなりません。

 地図の集合について帰納法が適用できないのは、地図の集合が似た者同士の集まりではないからであって、数学の問題だからではありません。生物学で言えば、ヒト以外の大部分の生物を調べて、「地球上には完全直立歩行(*)する生物は存在しえない」と結論するようなものですね。

(*)完全直立歩行:鳥や恐竜のように体は水平な形やペンギンのように膝を曲げているものは含めない。まあサルの中には含めてよさそうなのもいそうな気もしますが、専門的にはそうじゃないらしい。

108diamonds8888x:2021/08/02(月) 05:46:38 ID:Qix9q/lA
>>93,>>96 【4色問題】
 こちらの説明の方がわかりやすいかも。

>それを証明とは認めないのが、数学です。数学と自然科学とでは、証明に要求されるものが、根本的に異なるのです。

 それとは、こんな方法ですね?いわゆる帰納法に当たりますよね。

  命題:全てのカラスは黒い
  自然科学的証明:十分な数のカラスを調べて黒かった。命題は正しい。

 [>> ]に書いた通り、帰納法がカラスの集団に適用できるのは、各カラスが似たようなものだということがわかっているからです。「全カラスが似たようなものである」という命題自体も完全な証明はできていないというか、似てなかったらそもそもカラスとは認定されないというか。

 でもね。1匹のカラスと10匹のカラスと10万匹のカラスでは、同じとはみなせないですよね? 例えば人に与える脅威が段違いでしょ? 自然界で消滅する確率も段違いでしょ? たがらこそ動物は群れるんだしね。群れの社会構造も違ってきますよ? これは自然科学の対象でしょ?

 同様に、10個の国からなる地図の塗り分けを調べる困難さと10万個の国からなる地図の塗り分けを調べる困難さとは全く異なります。これも具体的な地図というものを扱うから自然科学の対象でしょ?

 1匹のカラスの性質を調べるという問題と、1匹のカラスと10匹のカラスと10万匹のカラスとを比べて何が違うか何が同じかを調べるという問題とでは、全く性質が異なることはわかりますよね? 4色問題は後者に似ていて、前者とは質が異なるのです。最初から、似ていないことがほぼ確実なもの同士の違いを比較検討するという問題ですから、帰納法が使えないのです。

 自然科学だからとか数学だからという違いのせいではないのです。

109Ken:2021/08/03(火) 22:41:33 ID:l3c2r2bk
まず、議論全体の中での、4色問題の位置づけを明らかにしておきましょう。数学と自然科学の違いを表す例として、私が持ち出したことですが、本題である基準05とは、異なる点があります。

基準05への、私の問題提議は、「1+1=2」や「P∧¬Pは不可能」のように、証明された数理論でも、自然科学の実事象には、適用できるとは限らない。つまり、数学的証明は、自然科学的証明の、十分条件でない、というものです。

4色問題への、私の問題提議は、数学的に証明されなくても、事象観測に基づいて、自然科学的に証明することは可能。つまり、数学的証明は、自然科学的証明の、必要条件ではない、というものです。

このように、問題の性質が異なりますので、4色問題で得られた結論を、基準05問題に応用できることは限りません。4色問題は、参考情報として出したもので、基準05問題の結論を得るには、基準05を論じる必要があります。

ですから、もし4色問題を追及するのなら、基準05問題に、どのように応用できるか、という点を考えてみてください。


まず、そう述べた上で、コメントしますが、>>107>>108を、もう少し詳しく説明を願えませんか?

ここで言われているのは、地図上の国の数が増えると、国の数が少ない場合の結論を適用できないということですか? ですが、100匹のネズミで得た結論を生物全体に適用するのはよくて、その理由は、ネズミも他の動物も似たような存在だから、というわけですよね?

ですが、地図上で塗り分ける国と、ネズミを含む全生物では、後者の方がはるかに多様で、何が起こるか分からないのではありませんか? 地図で塗り分ける図形は、どれほど複雑な形でも、すべて閉曲線で、どの境界線のどの1点に注目しても、反対側には1つの図形しかありません。トポロジカルに見た1つ1つの「国」には、結局のところ、その特性しかないのです。こちらの方が、データの中の各要素は、非常によく似たものの集まりに思えますが、どうでしょうか?

110diamonds8888x:2021/08/05(木) 05:38:47 ID:Qix9q/lA
>>109

 1匹のネズミと10匹のネズミと10万匹のネズミでは、同じとはみなせない、と(容易に連想できることを)書いてるでしょ?
 1個の国と10個の国と10万個の国では、同じとはみなせない、と(容易に連想できることを)書いてるでしょ?

111diamonds8888x:2021/08/05(木) 05:40:53 ID:Qix9q/lA
>>92,>>100
さて、こちらの回答では、

 「3-2.ゆえに○○が無限であるという命題は、科学的ではない。」は、慎重を要する必要もなく、例外なくYes、との見解ですね?

 まあ科学哲学的にはありうる立場ではありますし、数学では直観主義にも通じる立場でもあります。多くの物理学者や天文学者は同意しないでしょうけれど。物理学と天文学以外では実際の問題に関係することもあまりないでしょうし。

 では、これは? それぞれ同じ意味の複数の言い方で示したものもあります。

  3-3.ゆえに宇宙が無限の拡がりを持つという命題は、科学的ではない。

  3-4.ゆえに過去が無限に続くという命題は、科学的ではない。
  3-4.ゆえに無限の過去という存在は、科学的ではない。

112diamonds8888x:2021/08/05(木) 05:45:37 ID:Qix9q/lA
>>106
>御自身が「枝道」と言われることに、ここまで固執される意味が分かりません。

 初学者が間違えているのを見ると、つい御節介したくなるんですよね。間違えたままで困らないなら、その人の勝手なのにね。ただ、これだけ初歩的間違いをしてる人とは熱力の議論はできませんから、正されなければ熱力についての議論はお断りです。

>>102の冒頭で述べたのは、たとえ「エネルギー/温度差」に拘らなくても、「エネルギー/温度」には納得がゆきません、ということでした。

 おや? 「エネルギー/温度差」は間違いかも知れないとは認めるのですね?

>>私の教材に載るエントロピーの定義は、>>94で挙げられた「ln(状態数)」だけです。

 では統計力学以前の熱力学の教科書をまず勉強することですね。以前と言っても古びたというのではなくて、それが基本なのですよ。

>閉鎖系のエントロピーは増大するという話は、どこにいったのでしょうか?

 エントロピーは減少しないだけであって、常に増加するのではありません。まともな教科書なら「減少しない」と書いてありますよ。それを「常に増加」と誤解することはよくあります。でも「どこにいったのでしょうか?」はグッドクエスチョンかも。勉強してみてね。ま、エントロピーは状態量だから、状態が一定なら変化しません。いうなれば断熱閉鎖系の中が熱的死の状態に安定しちゃったんでしょうね。もちろん外部系を加えれば死んでないけど。

>もしも、「S = ΣΔS = ∫dS」のように考えておられるなら、Sはエントロピーではありません〜エントロピー変化はゼロでも、エントロピーはゼロではありませんから。

 なるほど。では少し訂正。

  ⊿H=T⊿S
  ∴ S=(H/T)+定数  積分なら不定積分てやつだね

 と言いたいのですね?
 たぶん熱力学的エントロピーは絶対量は決まらないですよ。状態変化の時の差が測定可能(温度と熱変化の測定)なだけで。熱の正体が分子運動とわかるまでは温度の絶対値が決まらなかったようなものです。体温でも氷点でも任意にゼロに定義できたわけでね。

 ま、私の言葉じゃ信用性が薄いみたいだから、教科書よんでね。
 またおせっかいしすぎたかな。

113Ken:2021/08/06(金) 00:14:38 ID:l3c2r2bk
>>110

はじめに確認しますが、4色問題は参考として私が出したもので、基準05とは性質が異なると、>>109で述べました。そのことには同意をされますか? 4色問題がどういう結論になっても、基準05の議論は別であるし、4色問題の結論を流用できるかも、分かりません。

>1匹のネズミと10匹のネズミと10万匹のネズミでは、同じとはみなせない、と(容易に連想できることを)書いてるでしょ?

ネズミについて書かれたのは、>>107での、

>例えば生物学では100匹程度のネズミでの(中略)動物全体でも似たようなものだということがわかっているからです。

で、少ない観測数に基づく理論を全体に適用してもよい、という主張になっています。1匹と10匹と10万匹では違うと言われたのは、>>108でのカラスの話です。

ですが、カラスの例でも、地図の塗り分けとは、性質が異なると思います。

たとえば10万の国があって、その中に、塗り分けに5色が必要な5つの国が発見されたとします。5つの中の、どの2つを同色にしても塗り分けができないということです。

それなら、10万からその5つだけを取り出しても、やはり5色が必要でしょう。つまり5色が必要か、4色で間に合うかは、5つの国で決まるので、それ以外の国は関係がありません。カラスの数が増えれば脅威が増すのとは、その点が異なると思います。

>>111

>3-3.ゆえに宇宙が無限の拡がりを持つという命題は、科学的ではない。
>3-4.ゆえに過去が無限に続くという命題は、科学的ではない。
>3-4.ゆえに無限の過去という存在は、科学的ではない。

宇宙の広がりや過去の時間が無限であることを、どうやって検証するのか。どういう事象が観測されたら、無限とみなせるのか。その事象からして想定できないのではありませんか? 観測できないものは科学の対象にならないでしょう。

物理学が理論式を作る過程で、無限を利用することはあります。たとえば、地球の脱出速度を計算するのに、どれだけの初速があれば、物体は無限の位置まで至るかという計算をします。位置は無限でも、位置エネルギーは収束するから可能なことです。

ですが、それは、空間や時間は「ここまで」という境界を具体化できないから、どこまでも続くと仮定するしかないからでしょう。脱出速度でいうなら、教科書には「地球の脱出速度は約11.2km/s」などと書かれていますが、正確には「11.2km/s以下」というべきです。10km/sで飛び出した物体の到達点に宇宙の終わりがあって、物体は地球に戻らないかもしれません。


なお、この無限問題も、基準05にどう関連するのか、よく分かりません。基準05で論じているのは、「P∧¬Pは不可能」という数理論から、「太陽が正の角速度をもつ∧太陽がゼロ以下の角速度をもつは不可能」という自然科学理論を導くことの是非のはずです。

4色問題も、この無限問題も、枝道ではありませんか? 4色問題は私が持ち込みましたが、数学と自然科学の関係を一般的に考える参考として出したもので、ひととおり意見を出し合っても合意ができなければ、それ以上追求しなくてもよいのでは? 無限問題も同様です。


>>112

>正されなければ熱力についての議論はお断りです。

それは困りましたね。熱力学はこれまでに2度論題になりました。1度目は、エントロピーの起源問題、2度目は第2法則の反証可能問題で、どちらもまた論題になるかもしれませんから。

重要なのは、閉鎖系のエントロピーは、熱平衡状態でなければ増大するという1点です。たとえ閉鎖系のエネルギーと温度が一定でも。これだけは妥協ができません。魔法瓶(>>106)もその例として出したので、おっしゃるような「熱的死の状態に安定」したものを想定したのではありません。

もっとも>>112まで含めたdiamonds8888xさんの投稿を総合すると、結局、

エントロピー変化(ΔS) = 熱量移動/温度
エントロピー(S) = ボルツマン定数 × ln(状態数)

でよいのではありませんか? それなら異存はありません。私は「S = e/T」がひっかかっただけです。「エネルギー/温度差」は、熱力学的エントロピーの絶対量を定義できないかを考察中に思いついたもので、今後、本スレッドでは出しません。

114diamonds8888x:2021/08/08(日) 10:27:19 ID:Qix9q/lA
>>113 【基準05との関連】
>4色問題がどういう結論になっても、基準05の議論は別であるし、4色問題の結論を流用できるかも、分かりません。

 そうです、分かりません。だから必要なんです。絡みが多少ともあるからこそ、参考と言いながらもKenさんが出してきたのでしょう?

 詳しく言えば、Kenさんがなぜ基準05に納得できないのかという理由には多くの要因が絡んでいるみたいなのです。そして基準05の具定例だと称して出してくる事例で、世間一般とは異なる見解をKenさんが持っている理由も、文言上は基準05とは関わりない、というか別の理由もあるのです。それらの世間一般とは異なる見解を何一つ変えないようでは、基準05の納得も難しいと思います。たぶんね。人の内面のことだから知らないけどさ。

 Kenさんの目的は[旧112]で述べてますよね。今でもそうですか?
>世間一般で言われるところの正しいアプローチなるものの正体を明らかにしようとしています。

 「世間一般で言われるところの正しいアプローチなるもの」には基準01-06 も含まれますが、むろん他にも色々あって、私が今問題にしているものも「世間一般で言われるところの正しいアプローチなるもの」であって、Kenさんの見解では納得しがたいとおっしゃるものです。
 そしてその中には、基準05の理解のためには正しておく必要のあるものも、ありそうなのです。私にはKenさんの頭の中はわからないので、どの間違いがどう絡んで基準05の無理解につながっているのかはわかりません。
 なので、ともかく正せるところは正していくことをお勧めします。

 まあ自分が間違ってると認めるのは気分も良くないでしょうから、「世間一般で言われるところの正しいアプローチなるもの」を理解してみる、ことをお勧めします。例えば「そうか、○○と考えるならば、そうなるな。自分は○○とは思わないけどな。でもここは世間一般が○○と考えたいというなら、そうさせて見ようか。」とかね。

 要するに納得できるか否かは別として「世間一般で言われるところの正しいアプローチなるもの」とは、こんな方法だな、と理解しようとしてみてくださいな。

 再度申せば、これは基準05と無関係だから後回し、これは基準05と無関係だからKenさんに理解されなくてもOK、なんてとても言えません。これが理解できないようでは基準05も無理だな、という思いしか湧き出てこないのです。なののでひとまず、基準05との関連にこだわるのはやめてください。もしかしたら関連ありかも知れませんしね。

115diamonds8888x:2021/08/08(日) 10:35:24 ID:Qix9q/lA
>>113 【基準05との関連】

 [>>114]は自分でも整然としてなくてわかりにくいかと思ったので、多少別の書き方で同じことを書きます。どちらがわかりやすいかは読み手にもよるだろうから両方残しますが。

 「疑似科学」では聞こえが悪いから「正しい科学的方法に従わない」にすることで同意しましたが、これでも正しさを一方的に押し付けている感じがするかも知れません。ならばKenさん自身が述べた「世間一般で言われるところの正しいアプローチなるもの」、短くして「世間一般で言う正しいアプローチ」とか「世間一般の正しいアプローチ」「世間一般の正しい科学的方法」ならどうでしょうか?

 で、Kenさんの目的は「世間一般の正しいアプローチ」を理解することであって、納得できなくても、世間ではそんなものだと理解することをまずしてほしいのだけれど。

 具体的な事例では「世間一般の正しいアプローチ」が複数使われているので、基準05に絡むものだけではなくなります。そして基準05に絡まないかも知れないものでも、「Kenさん独自の正しいアプローチ」と食い違うものもあって、そこでKenさんの納得できない感が出てきます。

 でて来たものは、そこで潰して納得しておくか、納得できないけど世間ではそうなのかという理解で留保しといてもらうかしないと、基準05からいつまでも先に進めないと思います。

 「世間一般の正しいアプローチ」と「Kenさん独自の正しいアプローチ」と食い違う例をまとめようとしたけど、文言的には一致しちゃうけど適用例が違うのもあってややこしからやめた。今色々問題になってるやつだからわかるでしょう。

116diamonds8888x:2021/08/08(日) 10:42:55 ID:Qix9q/lA
>>113 【4色問題本論】

>で、少ない観測数に基づく理論を全体に適用してもよい、という主張になっています。1匹と10匹と10万匹では違うと言われたのは、>>108でのカラスの話です。

 カラスもネズミも国も話は同じ。

 10匹のネズミのそれぞれを調べれば、各ネズミの大抵の性質について、別の100万匹の中のどのネズミも似たようなものと予測して構いません。
 10匹のカラスのそれぞれを調べれば、各カラスの大抵の性質について、別の100万匹の中のどのカラスも似たようなものと予測して構いません。
 10個の国のそれぞれを調べれば、各国の大抵の性質について、別の100万個の中のどの国も似たようなものと予測して構いません。いや実際の国なら、ネズミやカラスよりは危ういけどね。地図上の図形としての国なら、いいかな?

 2匹のカラスと10匹のカラスと100匹のカラスの集団としての性質を調べたとして、10万匹のカラスの集団としての性質の多くは予測できないでしょう。
 2匹のネズミと10匹のネズミと100匹のネズミの集団としての性質を調べたとして、10万匹のネズミの集団としての性質の多くは予測できないでしょう。
 2個の国と10個の国と100個の国の集団の地図としての性質を調べたとして、10万個の国の集団の地図としての性質の多くは予測できないでしょう。

 これくらい具体例出せばいいかな? あとは碁石でも中性子でも自分で当てはめてみてください。中性子は意外とわかりやすいかも。アボガドロ定数の10の20乗倍個とか。


>それなら、10万からその5つだけを取り出しても、やはり5色が必要でしょう。つまり5色が必要か、4色で間に合うかは、5つの国で決まるので、それ以外の国は関係がありません。

 バカ言ってんじゃないよ〜〜〜〜〜。
 5つだけを取り出して? どうすんの?
 5つだけくっつけた地図は元の地図とは全くの別物で、5色が必要ではなくなりますよ?
 5つだけを取り出して、そのまま他の国は消滅させた地図なら・・ますます少ない色で済むでしょうね。もしかしたら1色で済むかも。

117diamonds8888x:2021/08/08(日) 11:02:21 ID:Qix9q/lA
>>113
【無限問題】
>宇宙の広がりや過去の時間が無限であることを、どうやって検証するのか。どういう事象が観測されたら、無限とみなせるのか。その事象からして想定できないのではありませんか? 観測できないものは科学の対象にならないでしょう。

 つまり「無限の過去という存在は、科学的ではない」はYesだと?

 すると「熱力学第2法則は矛盾している」というkenさんの推論も科学的ではないのですね? 無限の過去を想定していますから。


>ですが、それは、空間や時間は「ここまで」という境界を具体化できないから、どこまでも続くと仮定するしかないからでしょう。

 つまり「宇宙が無限の拡がりを持つという命題は、科学的ではない」「無限の過去という存在は、科学的ではない」はどちらもNoだと? はっきりしてくださいな。

 仮に「境界を具体化できないから、どこまでも続くと仮定する」という手法が科学的だとするならば、次の話はどうなりますか?

[>>89]
>任意の時点での袋の数は観測できますが、それが最後の袋かは分かりませんから、素数の有限・無限は観測できないと思います。ゆえに、科学とは考えません。

 どんなに大きな数の袋でも、それよりも大きな数の袋はあり得るのですから、「袋の数の上限を具体化できないから、どこまでも大きな数が続くと仮定する」という手法も科学的だとすべきではないのでしょうか?


 述べておくと「世間一般の正しいアプローチ」では、ほとんどの対象に後者を採用します。
  「宇宙の境界を具体化できないから、どこまでも続くと仮定する」という手法は科学的。
  「過去の境界を具体化できないから、どこまでも続くと仮定する」という手法は科学的。
  「袋の数の上限を具体化できないから、どこまでも大きな数が続くと仮定する」という手法は科学的。
 ただし、それぞれに「有限であると仮定する」ことを非科学的と決めつけもしません。


【蛇足】だけど、こんな凡ミス、すぐに気づいてよね。もしかして暑さで頭がぼーっとしてませんか?
>正確には「11.2km/s以下」というべきです。10km/sで飛び出した物体の到達点に宇宙の終わりがあって、物体は地球に戻らないかもしれません

 そんな近くに宇宙の終わりがあるんですか? 知らなかったなあ。なんで今まで見つかってないのでしょうね?? 具体的な距離は計算してくださいな。

118diamonds8888x:2021/08/08(日) 11:24:05 ID:Qix9q/lA
【仮説演繹法とメカニスセム】
 こちらも少しは進めておかなくては。

>>103
 Kenさん流「メカニズム」なる用語は「仮説」と似ているようでいて違いもあるようなのですが、「世間一般の正しいアプローチ」による理論の中の推論過程として解析してみました。わかってもらえればいいんだけど。

>問題は、どの数理論を、現実世界のどの事象に適用できるかで、適用するには、必ず、何かの「メカニズム」が必要なのです。「メカニズム」とは、例えば、


 例えばボールに加算則が適用できるということは、次の仮説を含む理論を立てたということになります。同じ意味の2つの言い方で示しておきます。
  *ボールの数は加算則に従う
  *ボールN個+ボールM個=ボール(N+M)個

 仮説の正しさは観測で確認すればいい、とはいえ、誰もがこの仮説をまず立てるであろう理由は、既知の観測からこの仮説が正しいだろうという推測があるからです。これくらいだと、推測と言うより確信でしょうけど。

 「*ボールはボールを捕食しない」も理由のひとつではあり、意味は明確です。そしてこの仮説自体は既知の観測で十分確認されたものとされるだしょう。ただしボールの加算則が破れる原因は他にもたくさん考えつくでしょうから、これだけで十分とも言いにくいでしょう。

 加算則の背後には「特に原因がない限りは、ボールは消滅したり生成したりはしない」「ボールはわけもなく消えたり現れたりしない」という仮説があります。これも既知の観測で十分確認されたものと言えて、しかもボールのみならず他の物体、固体の塊、でも確認されている仮説です。液体や気体では、個数という量の確定が困難ですよね。では確定する量、つまりは保存量は何なのか、というところが質量保存則に繋がりますが、ここでは余談(教育上は有意義な余談)として。

 「どの数理論を、現実世界のどの事象に適用できるかで、適用するには、必ず、何かの「メカニズム」が必要[>>106]」という意味は上記の例だと、
 「ボールの数は加算則に従う」という仮説の背後には、例えば「ボールはわけもなく消えたり現れたりしない」のように既知の観測で十分確認されたものが必要だ、という意味と思われます。

 それは一見はおっしゃる通り。しかし。
---------引用開始--------------------
>>103
「メカニズムを説明できないことを想定してもよい」

と同義語なのです。今の知識体系では、ボールがボールを食べるメカニズムは考えられませんが、それが起こると考えてもよいわけです。
---------引用終わり--------------------

 正確には、想定してもいいけど、その仮説自体がすぐに観測で否定されてるよね、てことですね。つまり「メカニズムを説明できない想定」というよりは「既知の観測事実に反する想定」はダメだね、ということです。2つの言い方のニュアンスの違いを万有引力理論を例にして説明します。

   【続く】

119diamonds8888x:2021/08/08(日) 11:35:50 ID:Qix9q/lA
>>118【仮説演繹法とメカニズム(続)】
  メカニズムの誤記がありました、失礼。

---------引用開始--------------------
>>103
「メカニズムを説明できないことを想定してもよい」

と同義語なのです。今の知識体系では、ボールがボールを食べるメカニズムは考えられませんが、それが起こると考えてもよいわけです。
---------引用終わり--------------------

 あんまり、よくありません。
 正確には、想定してもいいけど、その仮説自体がすぐに観測で否定されてるよね、てことですね。つまり「メカニズムを説明できない想定」がダメなのではなくて「既知の観測事実に反する想定」はダメだね、ということです。2つの言い方のニュアンスの違いを万有引力理論を例にして説明します。

 万有引力理論での仮説「2つの物体間には〜の式の引力が働く」の基になった観測事実はケプラーの法則にまとめられた惑星の運動です。しかし「万有引力の存在」という仮説は「ボールはわけもなく消えたり現れたりしない」という仮説とは異なり、観測での確認はまったくありません。だから「メカニズムを説明できない」と言われれば、確かにそうなのです。実際にまさしく「メカニズムを説明できない」という言葉で多くの批判があり、そういう批判から生まれた理論群は重力を説明する古典力学的理論(Mechanical explanations of gravitation)などと呼ばれています。

 しかし「万有引力の存在」という仮説は、「メカニズムを説明できない」けれども「既知の観測事実に反する想定」ではありませんでした。現在でさえ「メカニズムを説明できた」と言えるかどうかは見解の分かれそうなところですが、直接観測なら地上実験や地上観測でできています。

 万有引力理論での事情は近代以降の最先端物理化学のほとんどの理論も同じです。最初の仮説自体が観測で確認できる加算則のような例は稀になります。ゆえにわざわざ「仮説演繹法」という概念が誕生したわけです。

 つまりKenさんの言い分は少し修正すれば「世間一般の正しいアプローチ」と一致するのです。
  「メカニズムを説明できないことを想定してもよい」
    (メカニズムを説明できない仮説を立てもよい)
  しかし「既知の観測事実に反することを想定してはいけない」

 「*ボールはボールを捕食する」という仮説なら既知の観測事実に反することは明らかですが、近代以降の最先端物理化学のほとんどの仮説は、長い演繹を経ないと予測可能な観測には結びつかず、その観測も困難です。

 んで、熱力学第二法則での無限過去問題では、私は「既知の観測事実に反する想定」はしていません。


 【さて「適用できない」という場合には】、理論予測がなぜか外れた場合、も含まれます。>>96,>>100,が、この場合です。  【続く】

120Ken:2021/08/08(日) 13:01:04 ID:l3c2r2bk
>>117までの投稿に回答します。

>>114>>115

そうですか。それでは、4色問題と無限問題を続けましょう。

>>116

>5つだけを取り出して、そのまま他の国は消滅させた地図なら・・ますます少ない色で済むでしょうね。

私が、>>113で述べたのは、以下の意味です。

10万の国の中に、塗り分けに5色が必要な5つの国があり、5つのうちのどれか2つを同色にしたら、塗り分けができなくなるのなら、その2つの国は、東京都と大阪府のように離れておらず、東京都と埼玉県のように接しているはずです。

そして、どの2つを選んでも同じことがいえますから、結局、その5つは、10万の中に散在するのではなく、まとまって存在するはずではありませんか?

つまり5つを含む閉曲線がありますから、その閉曲線の内部を取り出す、という意味なのですが。

>>117

>「熱力学第2法則は矛盾している」というkenさんの推論も科学的ではないのですね? 無限の過去を想定していますから

無限の過去はdiamonds8888xさんが(b2)として、旧スレッドで出されたと思いますが、私自身は想定したつもりはありません。

過去に行くほど宇宙のエントロピーが減少するなら、どこかの時点で、エントロピーがゼロ、つまり、

エントロピー(S) = ボルツマン定数 × ln(状態数)

の「状態数」が1になります。現在のエントロピー(S)と、エントロピー変化(ΔS)が、ともに有限な数値であるなら、S=0になるのは、過去の1時点で、そこから現在までの時間差は有限値だと思います。起源問題とは、その有限な過去よりも前に何が起こり、なぜS=0になったのか、という意味なのですが。

>どんなに大きな数の袋でも、それよりも大きな数の袋はあり得るのですから、「袋の数の上限を具体化できないから、どこまでも大きな数が続くと仮定する」という手法も科学的だとすべきではないのでしょうか?

これも>>113で述べましたが、たとえ宇宙の広がりが無限でも、脱出速度は収束します。ですから、宇宙の境界を具体化せず、無限の広がりを仮定しても、脱出速度の上限を有限な値として算出できる、と言ったにすぎません。一方で、袋の数には、そのような上限値を算出できる収束関数がありません。

>そんな近くに宇宙の終わりがあるんですか?

10km/sは、11.2km/sよりも小さい数の例に挙げただけです。

121diamonds8888x:2021/08/08(日) 13:17:53 ID:Qix9q/lA
>>113
【⊿SとSとの違い】

>重要なのは、閉鎖系のエントロピーは、熱平衡状態でなければ増大するという1点です。たとえ閉鎖系のエネルギーと温度が一定でも。これだけは妥協ができません。魔法瓶(>>106)もその例として出したので、おっしゃるような「熱的死の状態に安定」したものを想定したのではありません。

 実際に普通は、魔法瓶(>>106)の中は平衡状態なんですよ? 仮に熱平衡状態でなければ、濃度が不均一とか温度が不均一とかいう状態なんで、温度(魔法瓶内すべてで同一の温度)は維持されないし、エントロピーは濃度が均一になるという形で増大します。濃度平衡も熱平衡に含めるかどうかはご自由にですが、何らかの不均一性があれば、エントロピーはちゃんと増大しますからご安心を。
 普通はというのも言いすぎかな? 魔法瓶に水と氷を入れることは普通だから。水と水蒸気の平衡も普通は非平衡でしょうね。これは密閉すればすぐに平衡に達するでしょうけど。

> エントロピー変化(ΔS) = 熱量移動/温度
> エントロピー(S) = ボルツマン定数 × ln(状態数)

> でよいのではありませんか?

 その2つには誰も異を唱えていません。
 「エネルギー/温度差」を間違いと認めるなら、それで妥協してもいいですよ。

 でもねえ、[>>112]の不定積分関連の指摘が理解できないようではねえ。暑さで頭がボーッとしてませんか? ⊿○○と○○とは異なる量かも知れませんが、強い定量的関係はあります。

 >>106
>エントロピー変化(ΔS)を集めて得られるのは、エントロピーの総変化であって、エントロピーそのものではないからです。

 ・5個のリンゴと3個のリンゴの差は、リンゴの個数差であって個数そのものではない
 ・5匹の魚と3匹の魚の差は、魚の個体数差であって個体数そのものではない
 ・5Lの水と3Lの水の差は、水の容量差であって容量そのものではない

 バカ言ってんじゃないよ〜〜〜〜〜とは言いませんよ。
 確かに違う場合もありますからね。
 ・時刻と時間  ・高度と高度差  ・ポテンシャルとポテンシャルの差
 ・位置座標と距離

 でも、⊿○○と○○とは少なくとも単位次元は同じ量です。

122diamonds8888x:2021/08/08(日) 13:39:58 ID:Qix9q/lA
>>120
>10万の国の中に、塗り分けに5色が必要な5つの国があり、5つのうちのどれか2つを同色にしたら、塗り分けができなくなるのなら、その2つの国は、東京都と大阪府のように離れておらず、東京都と埼玉県のように接しているはずです。

>そして、どの2つを選んでも同じことがいえますから、結局、その5つは、10万の中に散在するのではなく、まとまって存在するはずではありませんか?

 バカ言ってんじゃないよ〜〜〜〜〜。
 それが正しいなら、そんな単純な話だったら、4色問題はとっくの昔に解決されてます。

 えい、また初学者向け説明か。
 ある国Aと離れた国を同色に例えば黄色にしたとして、色を変えた国と接する国々で黄色だった国も別の色に変えなくてはなりません。するとその国に接する国は別の色に。するとそれらの国々のそれぞれと接する国々もまた色を変えざるを得なくなり・・・と連鎖が起きて、長い長い連鎖の末に、A国と接する国のひとつが黄色以外の色は取れなくなることが起こりえます。この長い長い連鎖が何カ国に及ぶのかは、自明でもなんでもありません。

123diamonds8888x:2021/08/08(日) 13:59:32 ID:Qix9q/lA
>>120
>>そんな近くに宇宙の終わりがあるんですか?

>10km/sは、11.2km/sよりも小さい数の例に挙げただけです。

 「正確には「11.2km/s以下」というべきです」ということが正しいという説明のために例ですよね? そもそも「正確には「11.2km/s以下」というべきです」ということが間違いです。暑さで頭がボーッとしてませんか? 「11.2km/s以下」の1m/sでは脱出は無理だと思いますよ。

 凡ミスはさっさと訂正して先へ進みましょうよ。

124Ken:2021/08/08(日) 19:01:49 ID:l3c2r2bk
>>122

>ある国Aと離れた国を同色に例えば黄色にしたとして、色を変えた国と接する国々で黄色だった国も別の色に変えなくてはなりません。するとその国に接する国は別の色に。するとそれらの国々のそれぞれと接する国々もまた色を変えざるを得なくなり・・・と連鎖が起きて、長い長い連鎖の末に、A国と接する国のひとつが黄色以外の色は取れなくなることが起こりえます。この長い長い連鎖が何カ国に及ぶのかは、自明でもなんでもありません。

これは何を言われているのですか?

私の読解力で文章を読むと、Aは黄色なのですよね? そして、ある離れた国Bを黄色に変えたことで、Aと接する国の1つが黄色以外の色は取れなくなる。・・・・「黄色以外の色は取れなくなる」とは黄色になる、つまりAと同じ色になり、塗り分けができなくなるということですか?

それなら、Aに隣接するその国をXとして、Xは元々Aとは異なる色だったのが、Aと同じ色になり塗り分けができなくなったことになります。

それなら、Bの代わりに初めからXを5つの中の1つにするのと、なにが違うのでしょうか? 初めから隣接する国だけで5つのグループを作ればよいのでは?

そもそも、5色が必要な地図を作ろうと試みた人は、飛び地など想定していたのでしょうか?

>>123

>「11.2km/s以下」の1m/sでは脱出は無理だと思いますよ。

10km/sであれ1m/sであれ、現実にそういう脱出速度が観測されるとは言っておりません。これらの値が小さすぎるなら、11.1999・・・・と9が百万個並んだ数値ではどうでしょうか?

要するに、宇宙が無限という前提で計算した脱出速度があるが、もしも宇宙が有限ならそれよりも小さい脱出速度になると言ってるだけです。

125Ken:2021/08/08(日) 20:18:35 ID:l3c2r2bk
>>121
>仮に熱平衡状態でなければ、(略)温度(魔法瓶内すべてで同一の温度)は維持されないし

どうもおっしゃる意味が分かりません。結局、ある状態系において、エネルギーと温度が変わらなければ、エントロピーも変わらないと、言われるのでしょうか? でも、

>何らかの不均一性があれば、エントロピーはちゃんと増大しますからご安心を。

とも言われますし。

一切の誤解を残さないために、エネルギーと温度が変わらないことが明確な話をします。私の教材に載っている例で、これで決着がつくでしょう。

やはり、断熱閉鎖空間を考えましょう。魔法瓶でよいでしょう。この魔法瓶に仕切り壁を設けて、2つのスペースに分けます。そして、その一方にのみ気体を入れます。その気体の温度をTとしましょう。また、気体がもつエネルギーをEとします。

では、この仕切り壁を取り去るとどうなるでしょうか?

気体は魔法瓶全体に拡散することでしょう。ただし拡散するだけです。気体の各分子は加速も減速もされませんから、温度はTのままですよね。そして断熱閉鎖系ですから、エネルギーもEのままです。

ですが、エントロピーは増大します。気体の分子数をN、仕切りを取り去る前の、片方の空間で1つの分子が取りうる状態数をMとすると、N個の分子が取りうる状態数はMᴺ。仕切りを取り去って、1つの分子が取りうる状態数が2Mになると、N個の分子では(2M)ᴺになります。

よって、全体の状態数は2ᴺ倍になり、その気体のEもTも変わらないのに、Sが変わることになります。

私は、ただ、そのことを確認したかったのです。

>不定積分関連の指摘が理解できないようでは

それなら、「S = e/T」ではなく、初めから「S = ΣΔe/T + 初期値」とされたら、よかったのではありませんか? この両者は物理的意味が全く異なるのです。「S = e/T」では、熱平衡が進み、e(熱量移動)が小さくなるほど、Sが小さくなりますから、第2法則がひっくりかえります。

126diamonds8888x:2021/08/09(月) 11:30:15 ID:Qix9q/lA
>>125
>温度はTのままですよね。

 そこで「なぜ断熱冷却しない?」との疑問は出ませんでしたか? いや責めてるんじゃなくて、天才じゃないかと本心から褒めてるんですけど。
 でもこの謎は今の本論とは無関係な気もしますね。

 混乱させるといけないから要点だけ。

 ・私も個々の熱力問題では難しいものもあり、この問題での謎の色々は私より専門家に聞いてください。
 ・エントロピーやエネルギーは状態量、つまり状態が定まれば一定値になる量とされています。
 ・理想気体では状態を定める変数は、温度、圧力、体積、だけです。なのでエントロピーもこの3つの変数の関数となるはずです。この基本を押さえずにコメントしたのは私の考え不足です、すみません。

 で、提示例題のテキストではどうなってました?
 ・PとVは変化してるから、Sも変化してるはずだけど、式では示してるかな?
 ・H/Tは定圧条件、G/Tは定容条件で可逆過程を通して求めた式だから、断熱条件では違います。もちろん状態量ですから過程によらず最後の状態では同じなんですが、断熱条件での最後の状態がどんな状態かが予測困難。あれ、無用な混乱かな?
 ・提示例題の最終状態がどうなるかは、難しそうで私には確信が持てません。

>それなら、「S = e/T」ではなく、初めから「S = ΣΔe/T + 初期値」とされたら、よかったのではありませんか?

 誤読しやすい文章で誠に申し訳ございませんでした。数式に厳密な姿勢を学ばせていただきます。

>e(熱量移動)が小さくなるほど

 eと表記した量が⊿eと誤読されることもあることを知らなかった無知な私のミスです。誠に申し訳ございませんでした。

【再掲】>>121
「エネルギー/温度差」を間違いと認めるなら、それで妥協してもいいですよ。

127diamonds8888x:2021/08/09(月) 11:31:25 ID:Qix9q/lA
>>124
>これは何を言われているのですか?

 すみませんねえ、混乱させたようで、この後に続くKenさんの文章は何をイメージしているのかわかりません。もっと的確に問題点を指摘すべきでした。

>>113
>それなら、10万からその5つだけを取り出しても、やはり5色が必要でしょう。つまり5色が必要か、4色で間に合うかは、5つの国で決まるので、それ以外の国は関係がありません。

 この認識が徹底的に間違いなのです。そこが最重点。

 上記は「5色で塗り分けられた10万ヶ国の地図の実例のひとつ」から「5色で塗り分けられた5ヶ国の集まりのどれか」を取り出して新しく5ヶ国だけの地図を作ることをイメージしてますよね?
 しかしこの5ヶ国だけの地図は「取り出す前は5色だった」けれども、取り出した後に4色で別の塗り方を試したらできちゃうかも知れません(注1)。

 5色に塗り分けることはいくらでも可能です。でも4色問題は「4色ではどうやっても塗り分けられない」ことを証明する問題ですから、「5色で塗り分けられた地図の実例」に意味はありません。どんな工夫をしても4色では不可能だと示すことが必要です(注2)。

 「10万ヶ国の地図の実例のひとつ」が「4色ではどうやっても塗り分けられない」ということは、原理的には虱潰しで調べられます(証明できます)。10万ヶ国に4色を配分する方法は4の10万乗以下で有限ですから、それらのどの方法でも、どこかの国境線では同色の国が接しているとなれば、この「10万ヶ国の地図の実例のひとつ」は「4色ではどうやっても塗り分けられない」ことがわかります。
 しかしこの「10万ヶ国の地図の実例のひとつ」を5色で塗り分ける方法は確実に存在しますし、上記同様に5の10万乗の方法を虱潰しにすれば「5色で塗り分けられた地図の実例」も見つかるでしょう。しかしその「10万ヶ国の地図の実例のひとつを5色で塗り分けた実例のひとつ」から特定の「5色で塗り分けられた5ヶ国の集まりのどれか」を取り出して新しく5ヶ国だけの地図を作るというのは、元の「10万ヶ国の地図の実例のひとつ」についての4色問題の解決には役立ちません。

 大事な結論は、「5ヶ国の地図の4色塗り分けから10万ヶ国の地図の4色塗り分けを推測することはできない」ということです。


(注1)現実には5ヶ国程度なら4色で十分ということは問題提出直後くらいに実証されてると思いますが。虱潰しは面倒そうだけど。
(注2)ちなみに「3色ではどうやっても塗り分けられない」地図は簡単に作れるし、虱潰しで簡単に調べられる。3色問題が簡単すぎて4色問題の難しさが実感できないということはあると思う。

128diamonds8888x:2021/08/09(月) 11:40:49 ID:Qix9q/lA
>>124
>要するに、宇宙が無限という前提で計算した脱出速度があるが、もしも宇宙が有限ならそれよりも小さい脱出速度になると言ってるだけです。

 「脱出速度は11.2km/s以下」と書けば、「脱出速度は10km/sでも1m/sでも0m/sでもいい」としか解釈できませんけど、Kenさんの言いたいのは、どうも違うことのようですね? 私にもわかる日本語で教えてくださいな。

>>120
>これも>>113で述べましたが、たとえ宇宙の広がりが無限でも、脱出速度は収束します。ですから、宇宙の境界を具体化せず、無限の広がりを仮定しても、脱出速度の上限を有限な値として算出できる、と言ったにすぎません。一方で、袋の数には、そのような上限値を算出できる収束関数がありません。

 何をいいたのか解釈に苦労しますが、無限の宇宙の仮定は科学的なのですか? 非科学的なのですか? 無限の宇宙の想定と脱出速度の収束は何の関係があります?

129Ken:2021/08/09(月) 19:56:39 ID:l3c2r2bk
>>126
質問にのみ答えます。

>「なぜ断熱冷却しない?」

外部に仕事をしない断熱閉鎖系で、分子の速度が不変だからです。

>PとVは変化してるから、Sも変化してるはずだけど、式では示してるかな?

「エントロピー(S) = ボルツマン定数 × ln(状態数)」の「状態数」が2ᴺ倍になると、>>125で述べたとおりです。

実をいうと、私の教材は以前に見たオンラインの動画で、視聴したサイトで見られなくなっていたので、紹介できないと思いましたが、Youtubeにありました。米国の動画ですが、図と数式だけでも内容は明らかと思います。温度が変化しない話は動画の6分過ぎで語られます。エントロピーの変化量は10分過ぎに数式が出ます。動画の後半は、熱力と統計の2つの定義がなぜ等しいかが説明されてます。

www.youtube.com/watch?v=WLKEVfLFau4

>「エネルギー/温度差」を間違いと認めるなら、それで妥協してもいいですよ。

本スレッドでは出しませんと言いました。そこから先は私の問題です。


>>127

>>124での私の投稿を、

>何をイメージしているのかわかりません

と言われながら、さらに質問をされないところをみると、塗り分けが問題になる国の集合は、まとまって存在しているのが条件で、「飛び地」は考えなくてもよいことには、納得をいただいたのでしょうか?

それなら、なぜ5つの国だけで考えればよいかは、自明ではないのですか?

もしも、塗り分けに5色が必要な5つの国がありうるとします。A、B、C、D、Eと名前をつけましょう。5色が必要なのは、A、B、C、D、Eは、それぞれが互いに、必ず境界を接しているからです。AはB、C、D、Eのすべてと接していますし、BはA、C、D、Eのすべてというように。

それなら、A、B、C、D、Eは、1か所にまとまっていて、つまり閉曲線の中にあるわけです。あとは5つの国をどういう形と配置にすれば、5色が必要になるかを考えればよいのではないですか? あるいは形と配置は非常に複雑になるかもしれませんが、5つは5つのままでしょう。

外側は関係ないと思うのですが。


>>128
>「脱出速度は11.2km/s以下」と書けば、「脱出速度は10km/sでも1m/sでも0m/sでもいい」としか解釈できません

それなら、「脱出速度の上限は11.2km/s」と言いましょう。収束の意味も明らかになるでしょう。無限の宇宙は観測不可能なので、科学の対象とは思いませんが、脱出速度を考察する便法として、無限を仮定していると考えます。

130Ken:2021/08/09(月) 23:32:07 ID:l3c2r2bk
4色問題について、1つ思い当たりました。もしかしてdiamonds8888xさんと私の行き違いは、以下の点にあるのでしょうか。

diamonds8888xさんは、与えられた地図の中に5色が必要な部分を見つけるのが、4色問題と考えている。国の形も配置も変えられない。

私は、5色が必要な地図は、自分で考案するものと考えている。国の形も配置も自由に変えられる。

19世紀以来、5色を要する塗り分けに挑んだ人たちは、私が考えることをやってきたと思いますし、だから「10万の国」の意味が分からず首をひねりました。あるいはまた、

>「取り出す前は5色だった」けれども、取り出した後に4色で別の塗り方を試したらできちゃうかも

の解釈もすれ違うのです。「取り出す前は5色だった」のなら、作ろうとする目的物が、そこにあるのだから、問題解決ではないかと、私は思いました。

4色問題が、diamonds8888xさんが考える(と私が想像する)ものなら、たしかに5つの国だけ考えてもだめでしょう。

もしも、これが行き違いの実態と分かれば、4色問題は、これまでにして、よくはありませんか?

131diamonds8888x:2021/08/14(土) 11:16:49 ID:Qix9q/lA
>>130
>diamonds8888xさんは、与えられた地図の中に5色が必要な部分を見つけるのが、4色問題と考えている。国の形も配置も変えられない。

>私は、5色が必要な地図は、自分で考案するものと考えている。国の形も配置も自由に変えられる。

 どちらも4色問題の解決方法の一部でしかありません。
 5色が必要な地図が実在するのなら、それでもいいのです。1種類でも見つければ終りです。
 でも実際には5色が必要な地図は存在しませんでした。
 つまり、どんな配置の地図も4色で塗り分け可能なことが証明すべき課題だったのです。

>5色が必要なのは、A、B、C、D、Eは、それぞれが互いに、必ず境界を接しているからです。

 私はそれは自明とは思いませんが、まあ、そのことは証明されたことにしておきましょう。
 すると証明すべき課題は、どんな配置の地図にも、それぞれが互いに境界を接しているようは5ヶ国は存在しない、という命題だったのです。

 Kenさんの言う自然科学的方法、つまりは帰納法を適用すれば、例えば、次のような推定をすることになります。特定の5ヶ国だけ取り出す方法は使えません。

 1万個以下の国からなる地図のどれにも、それぞれが互いに境界を接しているようは5ヶ国は存在しなかった。だから、10万個の国でも、それぞれが互いに境界を接しているようは5ヶ国は存在しない。

>>129
>>何をイメージしているのかわかりません

>と言われながら、さらに質問をされないところをみると、

 わからないのに、何を質問すればいいんですか?

>「飛び地」は考えなくてもよいことには、納得をいただいたのでしょうか?

 「わからない」と書いてるのが、どうして「納得した」ことになるんですか?

132diamonds8888x:2021/08/14(土) 12:00:14 ID:Qix9q/lA
[>>129]
>>「エネルギー/温度差」を間違いと認めるなら、それで妥協してもいいですよ。

> 本スレッドでは出しませんと言いました。そこから先は私の問題です。

 出さないならいいですけど。以下のようにもおっしゃっていますが?

{>>113]
>それは困りましたね。熱力学はこれまでに2度論題になりました。1度目は、エントロピーの起源問題、2度目は第2法則の反証可能問題で、どちらもまた論題になるかもしれませんから。

 「エネルギー/温度差」が間違いと理解できないようではお断りです。

[>>125]
>>不定積分関連の指摘が理解できないようでは

>それなら、「S = e/T」ではなく、初めから「S = ΣΔe/T + 初期値」とされたら、よかったのではありませんか?

 もしかして「S = ΣΔe/T + 初期値」なら納得できたのですか? なら熱力出しても断りませんよ?
 実は[>>126]で示唆した通り、dS=dH/T は定圧条件、dS=dG/T は定容条件、なので全ての場合に正しいわけではありませんけどね。理想気体ならS=S(P,V,T)だろうし、さらには分子の内部状態も当然入るし。

 でも、dS=dH/T の条件からは、S=H/T+ 初期値 にはなる。間違っても(/温度差)は登場しません。

>www.youtube.com/watch?v=WLKEVfLFau4

 なにこれ、キャッチコピーしか言ってないよ。まさかKenさんの熱力知識がこれだけなんてことないよね?? 動画のしかも英語は時間がかかるから嫌なんですよ。つまらん内容だから速かったけど無駄時間だった。ちゃんと教科書勉強してください。

133diamonds8888x:2021/08/14(土) 12:05:38 ID:Qix9q/lA
>>118,>>119
 【さて「適用できない」という場合には】、理論予測がなぜか外れた場合、も含まれます。>>96,>>100,が、この場合です。


 「*魚は魚を捕食する」から魚の加算則は間違いか、個体数予測に役立たないか、と言えば、そんなことはありません。捕食のような原因が特にない限りは、との条件付きで十分に使えますし、この条件は既に述べたようにボールや他の物体の加算則でも暗黙のうちに想定されている条件でもあります。
 逆に、加算則からのずれを観測すれば、捕食などが起きたのではないかとの推定も行えます。


 では「*魚は魚を捕食する」から「1匹+1匹=1匹」という理論は間違いとは言えない、のでしょうか? まあ厳密には、文言的には、修辞学的には、そうかも知れませんよ。でも「世間一般の正しいアプローチ」では「1匹+1匹=1匹」理論は採用しません。なぜなら、捕食が起きるかどうかは色々な条件で違うので、捕食が起きそうな条件でも予測精度は低いからです。

 自然科学的にも妥当な「加算則に反する理論」の例は、例えば液体の体積の和です。異なる液体、例えば水とアルコールを混ぜた場合、以下の理論になります。
   水1リットル+アルコ-ル1リットル=(2+⊿)リットル
     (⊿の正負や決まり方は知らない)

 ⊿は温度変化や他の物質の溶解のような他の原因がない限りは、一定の値になり予測精度は高い理論です。

 まとめると「世間一般の正しいアプローチ」では、まずは「○○はわけもなく消えたり現れたりしない」という仮説を基に「○○の△(量の名称)は加算則に従う」という仮説(理論)を立てます。

 1.ほとんどの場合に観測と厳密に一致するが、時たま外れるケースがあります。
   魚の個体数、ボールの個数、貨幣の総金額、など
   (3番目なんかいつもマイナス側に外れてるでしょ(^_^)
  「世間一般の正しいアプローチ」では、「○○の△(量の名称)は加算則に従う」という仮説は誤りだとは判断せずに、加算則を破る何らかの条件が(原因が)あったと判断します。
  なぜなら破る条件を除いた厳密な観測では破れていないという膨大な観測事実もまた、あるからです。例えば、魚が捕食ができないようにして数えるとかですね。 

 2.近似的には加算則に一致するが、常に一定の誤差が生じるケースがあります。
   水とアルコールを混ぜた場合など
  「世間一般の正しいアプローチ」では、加算則にその一定の誤差を加えて修正します。
  より精度の高い新理論の誕生です。

 なお天文学の例では、どんな天体の軌道でもニュートンの理論からの厳密な予測はまずできません。現実世界の具体事象は多体問題であり解析的な解を求められないからです。しかし近似的には解くことができて軌道予測は行なえます。
 そして予測が外れたケースで原因を特定した有名なケースが海王星発見であり、万有引力理論の修正につながったのが水星の近日点移動です。


 どちらのケースにせよ、これは数学と自然科学の違いによるものではありません。あくまでも自然科学内部での理論と観測との関係の問題です。  【続く】

134diamonds8888x:2021/08/14(土) 12:52:56 ID:Qix9q/lA
>>118,>>119,>>133
 「1匹+1匹=1匹」理論、「1匹+1匹=0匹」理論という例を挙げましたが、「世間一般の理論と呼ばれるもの」はもっと一般化されたものですので実際に沿った適切な例に修正します。

  魚理論A. 魚の個体数は加算則に従う
    魚N匹+魚M匹=魚(N+M)匹
  魚理論B. 魚の個体数は以下の式に従う
    魚N匹+魚M匹=魚N匹

 観測(実験?)1:1匹ずつに仕切った水槽に1匹居る。1匹を加えた。翌日、2匹だった。
   個体数を変えて何度も観測したが、魚N匹+魚M匹=魚(N+M)匹と一致していた。
   魚理論A.は検証されたと考えられる。

 観測(実験?)2:仕切りのない水槽に1匹居る。1匹を加えた。翌日、1匹だった。
   何度も観測したが、1匹のことも2匹のこともあった。
   魚理論Aも魚理論Bも予測精度が悪い。

 さて以上の理論立てと検証(観測との比較)の過程のそれぞれは「世間一般の正しいアプローチ」としてどう評価されるでしょうか?

 魚理論Aも魚理論Bも仮説として立てることに問題はありません。「メカニズム」には何も言及していませんが「世間一般の正しいアプローチ」では仮説を立てる段階で「メカニズム」なるものは不要です。
 そしてどちらの理論も数学理論ではありません。魚の個体数がどう変化するかという自然科学の理論です。

 そして魚理論Bが何らかの数学理論に反しているのでもありません。魚理論Bはきちんと数式で表せば次のようになります。
    f(魚N匹,魚M匹)=魚N匹
    f(魚N匹,魚M匹):魚N匹が居る水槽に、新たに魚M匹を加えたときの、
       1日後の水槽中の魚の個体数

 仮説立ての段階ではf(魚N匹,魚M匹)としてはあらゆる関数が可能です。また実は魚理論Aも、
    f(魚N匹,魚M匹)=魚(N+M)匹
 という関数である、というのが正確な表現になります。そして関数fが決まれば、その関数の計算は数学理論に従って計算されます。もしも関数の計算過程で数学理論に反した値を出したりしたら、その理論は間違いです。てか、「世間一般の正しいアプローチ」から見たら、それは単なる計算間違いと呼ばれます。

 すなわち、
 ・純粋数学の部分に間違いがある理論は、観測と比較する前に間違いと判定されます。
 ・純粋数学ではない自然科学的仮説の部分は、どんな仮説でも観測と比較する前に間違いとはされません。
   (「世間一般の正しいアプローチ」を理解しない個人が自分の常識から否定することはある)
 ・仮説が明らかに既知の観測と不一致である場合は、ただちに間違いとされます。

 ひとまず、こんなとこかな。

135diamonds8888x:2021/08/14(土) 12:55:05 ID:Qix9q/lA
>>129
>それなら、「脱出速度の上限は11.2km/s」と言いましょう。

 おなじことです。日本語を正しく使ってください。
 やはり「脱出速度は10km/sでも1m/sでも0m/sでもいい」としか解釈できません
 説明できないなら、面倒だから引っ込めてください。

136Ken:2021/08/14(土) 21:00:50 ID:l3c2r2bk
>>131
おっしゃるのは、少ないサンプル数で調べてもだめ、ということですよね。その指摘は>>95でされましたので、私は>>96でパスツールの話をしました。

パスツールの課題は、今の地球で無生物から生物が発生するか、でした。もし、10万の国を探索するのと同じ発想をするなら、世界をくまなく回り、あらゆる土、水、空気を調べて、生物が自然発生する事象が探すことになるでしょう。

しかし、彼はそんなことはしませんでした。彼は最初、密閉容器のスープを煮沸すると生物が発生しないので、自然発生を否定しました。ところが、発生しないのは、スープだけでなく、生命の発生に必要と(当時)考えられた空気まで、容器の中で熱したからだと反論されました。そこでパスツールは、密閉容器の代わりに、空気は外から入るが、空気より思い塵等は入らない容器を考案し、そこでは生物が自然発生しないことを示し、人々を納得させました。生物が自然発生しないことを、自然科学の問題として立証したのです。

もし、サンプル数が少ないから結果を一般化できないというなら、パスツールの実験など、何の立証にもならないはずです。地球の環境は千差万別なのに、考えうる、ごく一部を試しただけなのですから。

しかし、彼が行なったのは、ランダムなサンプルの観測ではなく、生物が自然発生する状況を、理論を考えながら、自分で作ろうとしたことにあります。それでも作ることができなかったのです。

考えて工夫しながら行なう少量の観測は、闇雲に行なう多量の観測よりも価値をもつ、ということを、この歴史は語るのではないですか? 19世紀からの、5色を要する地図の試みは、それに該当すると思います。


>>132

>もしかして「S = ΣΔe/T + 初期値」なら納得できたのですか?

はい、それなら納得できます。

「エネルギー/温度差」がどうしても気になるのなら、次のような、私個人の考察があるとだけ言っておきます。

>>112でおっしゃったように

>熱力学的エントロピーは絶対量は決まらない

というのが現在の知識体系だと思いますが、私は、その絶対量を定義することはできないかと考えていました。「エネルギー/温度差」はその中で思いついたことなのです。熱平衡が進むほど増大する指数としてのエントロピーです。

まず、温度差が小さいほど熱平衡が進んだ状態だから、これを分母においてみました。

エネルギーを分子に置いたのは、エネルギーと温度がまったく同じ閉鎖系が2つある場合を考えたからです。2つ合わせたエネルギーは2倍で、エントロピーの絶対量も2倍になるでしょうから、エネルギーが分子にくるのでは、と。

ただし、この問題は考察途上なので、エントロピーの定義として、この場で出すようなものではありません。うっかり出してしまったのは私のミスですから、今後は出しませんといいました。

ただ、diamonds8888xさんが要求する「間違いと認める」が、私の中でアイデア自体を放棄するという意味なら、それはできません。今後、いろいろ考えてみて、結局「エネルギー/温度差」に落ち着くかもしれませんし、形を改変するかもしれません。むろん放棄することもありえます。

いずれにせよ、本スレッドでは出しませんから、私個人の問題です。起源問題や反証可能問題を論じるときも、教材に記載のあるエントロピーの定義しか使いません。

>キャッチコピーしか言ってないよ

「キャッチコピー」の意味が分かりませんが、動画で語られることは、>>125で説明しました。なぜ温度が変わらないか、エントロピーがどう変化するか。私からの説明は、あくまでも>>125で述べたことで、動画は情報源を紹介しただけです。


>>135

ですが、もしも宇宙の大きさが有限なら、無限を前提にした「11.2km/s」も正しくありませんよ。

では、どういう表現ならよいのですか?

137Ken:2021/08/14(土) 23:35:24 ID:l3c2r2bk
>>133>>134は、本来の論題である基準05に戻っているようです。 >>113で述べたように、私は、4色問題と無限問題は、枝道と考えます。熱力学に関しては、

「S = ΣΔe/T + 初期値」には納得
「エネルギー/温度差」は持ち出さない

と上で述べました。

もう、ここいらで基準05に集中してはどうでしょうか? あるいは、どうしても4色問題や無限問題に決着をつけるのなら、そちらに専念してはどうでしょうか?

138diamonds8888x:2021/08/15(日) 17:51:40 ID:Qix9q/lA
>>137
>もう、ここいらで基準05に集中してはどうでしょうか?

 集中できないのは、具体例と称して基準05以外で「世間一般の正しいアプローチ」と異なる見解が出てくるからです。
 [>>104]冒頭に述べたことと同様です。
 詳しくは[>>114.>>115]の通り。

 ことは、「本スレッドのこれからについて」なのでまとめましょう。「ちと考えをまとめますので。[>>91]」と書いて置きながら、まとめてませんでしたからね。

 まず「世間一般の正しいアプローチ」の呼称はよろしいでしょうか? 同意を得ずにしばらく使ってしまいましたが?
 そして、「納得できなくても、世間ではそんなものだと理解することをまずしてほしい[>>114.>>115]」という提案については、どうしますか? 納得と理解との境界が難しいことは承知ですけど。

139diamonds8888x:2021/08/15(日) 19:47:23 ID:Qix9q/lA
>>137
>では、どういう表現ならよいのですか?

 表現したい内容がわからない者に、そんなアドバイスができるはずがありません。

 一応「脱出速度」という概念の「世間一般の普通の理解」から言えば、「脱出速度は11.2km/s以上」ならおかしくはありませんよね。13km/sでも30km/sでも地上に戻らないのは確かですからね。

 次のサイトには、そのまんまの不等式が載せてありました。第二宇宙速度が地球脱出速度の正式名称であることは調べといてね。
[ttps://juken-mikata.net/how-to/physics/second-cosmic-velocity.html]


 でもKenさんの元のイチャモンは「10km/sでも脱出できることもある」ということとしか読めないのですが・・。
>>113
10km/sで飛び出した物体の到達点に宇宙の終わりがあって、物体は地球に戻らないかもしれません。

 これは「世間一般の普通の理解」から言えば、「言いがかり」と呼ばれるものですね。脱出速度などの物理的定数を求める場合は、多くの条件を無視した理想条件を設定するのは常識です。宇宙速度を求めるにも空気抵抗や宇宙塵の衝突や月の引力などは無視しています。

>>113のイチャモンは、もっと現実的な以下のイチャモンと同じようなものです。
10km/sで飛び出した物体の詭道上に隕石があって、物体は粉々になり地球に戻らないかもしれません。

 いちいち例外的なことまで考慮してたら法則が作れるはずがありません(*)。
 魚の捕食で加算則が成り立たない、という事例にも似てますよね。

*)脱出速度をaと定めるということは、「a以上の速度で飛び出した物体は地上には戻らない」という法則を定めるということである。

140Ken:2021/08/15(日) 23:01:11 ID:l3c2r2bk
>>139
>脱出速度などの物理的定数を求める場合は、多くの条件を無視した理想条件を設定する

この表現は、私が>>113で言いたかったことにも使えるのです。diamonds8888xさんの文意は、実際には空気抵抗や宇宙塵があっても、ないものとして理論を構築するという意味でしょう。同様の例に、熱力学の講義に必ず登場する「理想気体」があります。実際にはありえない架空の存在ですが。さらにいえば、物理の教科書には、たいてい「まさつのない表面」が出てきますよね。ファインマンにも出てきます。

私は>>113では、こういいました。

>物理学が理論式を作る過程で、無限を利用することはあります。

脱出速度を求めるのに、空気抵抗がないと仮定するように、宇宙が無限と仮定する、と言いたかったのです。仮定することで計算が可能になりますから。

元々の本意は、脱出速度の計算に無限を利用するからといって、現実の宇宙が無限と考えるわけではない、という点にあります。

141diamonds8888x:2021/08/19(木) 05:44:57 ID:Qix9q/lA
>>138
 集中できないのは、具体例と称して基準05以外で「世間一般の正しいアプローチ」と異なる見解が出てくるからです。

 Kenさんは基準05を納得できない理由をいくつもあげています。

  1.純粋論理や純粋数学と自然科学は違う
  2.仮説を(前提を)変えさえすれば、基準05に反するけど妥当な具体例が作れる
    (位置を複数持つとか)
  3.その他

 さらに1.の具体例では、何が違うかが複数出てきます。
   純粋数学は帰納法を使わない
   自然科学では純粋数学での無限は観測できないので扱えない
   純粋数学で正しい定理が自然科学で正しいとは限らない具体例がある

 これらの理由説明の中には基準05とは別に「世間一般の正しいアプローチ」と異なる見解が登場して、そこを「世間一般の正しいアプローチ」に変えれば基準05を否定する理由にはならなくなるものが多数あります。
 だから、基準05とは別のそのポイントに触れざるを得ないのです。


 4色問題も無限問題も「純粋数学と自然科学は違う」ことを示すための具体例ですよね?
 「純粋数学と自然科学は違う」ことを示すのは、「基準05を納得できない理由」としてですよね?

 4色問題も無限問題も枝道として引っ込めるのなら、「純粋数学と自然科学は違う」という理由も引っ込めてください。つまり、「純粋数学と自然科学は違う」という漠然とした理由を議論に使わないでください。
 具体例というならば、枝道ではなくて直接基準05に関わる具体例だけ出せば、余計な枝道にはそれないでしょう。

142diamonds8888x:2021/08/19(木) 05:53:28 ID:Qix9q/lA
>>140
>元々の本意は、脱出速度の計算に無限を利用するからといって、現実の宇宙が無限と考えるわけではない、という点にあります。

 「脱出速度は11.2km/s以下」「脱出速度の上限は11.2km/s」との言葉が極めて誤解を招く言葉だったことは認めないのですか? 本意は、まず文章ミスを認めてから、じっくり説明してください。

 人に対しては、
>それなら、「S = e/T」ではなく、初めから「S = ΣΔe/T + 初期値」とされたら、よかったのではありませんか?

 とか言ってるくせに。誤読させたことについては私は謝罪しましたよ[>>126]。


>この表現は、私が>>113で言いたかったことにも使えるのです。

 だから? どういう結論に?
 理想状態として無限を利用して計算した値を「脱出速度」と定義したのだったら、「脱出速度は11.2km/s」で正しいのではありませんか? Kenさんが指摘した正しくないことが起きるのは、理想状態ではない場合のことなんですから。

 とはいえ正確には「脱出速度は11.2km/s以上(11.2km/sも含む)」「脱出速度の下限は11.2km/s」でしょうけど。それは紹介したサイトでも式で書かれていました。


 それと、>>138,>>141 の方はまさに本筋だと思いますが? これからの方針に関することですので。

143Ken:2021/08/20(金) 23:09:58 ID:l3c2r2bk
>>141
>「純粋数学と自然科学は違う」という漠然とした理由を議論に使わないでください。

了解しました。それでは、基準05への問題提議を、表現を変えて言い直します。問題になっているのは、

「P∧¬Pは不可能」という数理論のみを根拠にして、「太陽が正の角速度をもつ∧太陽がゼロ以下の角速度をもつは不可能」という自然科学理論を、証明できるか

ということで、もうすこし一般化するなら、

「数理論のみを根拠にして、自然科学理論が正しいか間違いかを決められるか」

になろうかと思います。これまでに、3つの関連例題が出ました。

(1)「1+1=2」という数理論から、「1匹の魚にもう1匹の魚を加えたら、2匹の魚が残る」という自然科学理論を証明できるか
(2)「地図の塗り分けは4色で可能」が数理論として証明されなくれも、実験・観測に基づく自然科学的証明ができるか
(3)「素数の数は無限」という数理論から、「異なる素数の碁石を入れた袋は無限に存在できる」という自然科学理論を証明できるか

まず、枝道として排除できるのは、私自身が持ち込んだ(2)の4色問題でしょう。4色で塗りわけ可能という数理論が証明される前の話をしているのだから、そもそも、根拠となる数理論がないわけです。

(1)と(3)は、証明された数理論から出発する点で、基準05と共通しますが、(1)と(3)では基本的な違いがあります。魚の数は観測で確かめられますが、袋の数が無限であるかは、観測できません。本来の課題である太陽の角速度は観測できるものですから、結局、基準05を考察する参考になりえるのは(1)になります。枝道ではない具体例としては、(1)だけが残るということです。


>>142

どうやら脱出速度についても、行き違いがあったようです。

脱出速度の定義は、ある速度以上で飛び出したら戻ってこない、というものですから、そのような速度の下限値になります。これはおっしゃるとおりです。

ただ、私は、定義が与えられた後、実際の数値を求める計算過程を考えていました。脱出速度の算出は、初速度vで発した物体が、距離dに達してから、重力に引かれて戻ってくることを前提とし、dが無限大なら(d=∞)、vの値はどうなるかを求めます。

では、もし宇宙が無限ではなく、ある有限な距離xで終わっているならどうでしょうか? xに達した物体に何が起こるかが問題ですが、宇宙の外に出て出発地に戻らないことも考えられます。そして、xに達するための初速は、d(=∞)に達する初速よりも小さくなります。

脱出速度の定義は、おっしゃるとおり、戻ってこない初速の下限値です。ですが、その定義から出発して、脱出速度の具体数値を求める場合には、宇宙が無限という仮定に立つ数値、地球なら11.2km/sが上限値になると考えたので、そのように述べました。下限値の上限が11.2km/sといえば、意味が通りませんか? >>139から、行き違いの原因が分かりましたので、それ以上は追求せず、>>140で要点だけを述べました。

「脱出速度の計算に無限を利用するからといって、現実の宇宙が無限と考えるわけではない」


>>138,>>141 の方はまさに本筋だと思いますが?

そうですね。本投稿とくに前半部に同意をいただけるのなら、枝道を終了して、本筋に戻りましょう。

144diamonds8888x:2021/08/23(月) 05:40:21 ID:Qix9q/lA
>>143
>そうですね。本投稿とくに前半部に同意をいただけるのなら、枝道を終了して、本筋に戻りましょう。

 それだけ大事な論点だと考えているのですね? 単なる枝道ではないという見解ですね?

 前半部には賛否を示さないといけない論点が4つか5つあるように見えて困惑しますが・・。ひとまず最重要の1点について。

>もうすこし一般化するなら、

> 「数理論のみを根拠にして、自然科学理論が正しいか間違いかを決められるか」

 そういう危うい一般化を根拠にしないでほしいというのが[>>141]の要点です。
 「1+1=2」という数理論について言えることが、「P∧¬Pは不可能」という数理論についても言えるという根拠はありますか? 個別に事情が違うかも知れないでしょ?


 なお、「1+1」問題と「脱出速度と無限宇宙」問題については。
  ・基準05と同じ性質とは言えない。
  ・Kenさんの考え方は、間違いとは言えないが「世間一般の正しいアプローチ」とは異なる。
 と述べておきます。「世間一般の正しいアプローチ」ではどう考えるのかは後ほど。一部は[>>133,>>134,>>118,>>119]で紹介し始めています。

>枝道を終了して、本筋に戻りましょう。

 では、次の点だけでも。
 「世間一般の正しいアプローチ」でいいですか? 否定しないなら、OKでいいですか? それともKenさん自身の使った言葉だから、聞くまでもなかったのでしょうか?


 なお、「数理論のみを根拠にして、自然科学理論が正しいか間違いかを決められるか」という問いへの「世間一般の正しいアプローチ」を紹介しておきましょう。

 ・「数理論部分がすべて正しくても、その自然科学理論が正しいとは言えない」
   観測との比較がなければ決められない
 ・「数理論部分が間違いなら、その自然科学理論は正しくない」
   たまたま観測と一致してもダメ

 後者は[>>134]でも述べました。
>・純粋数学の部分に間違いがある理論は、観測と比較する前に間違いと判定されます。

145Ken:2021/08/24(火) 22:55:21 ID:l3c2r2bk
>「1+1=2」という数理論について言えることが、「P∧¬Pは不可能」という数理論についても言えるという根拠はありますか? 個別に事情が違うかも知れないでしょ?

それはそうです。「1+1=2」で結論が出ても、「P∧¬P」は別に論じる必要があります。

ただ、私は、「1+1=2」は、4色問題や無限問題と比べて、基準05と共通する程度が大きいので、「1+1=2」と魚の関係を明らかにしておけば、「P∧¬P」と太陽の2つの角速度の関係が、理解しやすくなると期待しました。

>「1+1」問題と「脱出速度と無限宇宙」問題については。
>・基準05と同じ性質とは言えない。

同じでなくても、「P∧¬P」を論じる参考にはなるでしょう。以下を読んでみてください。

>・純粋数学の部分に間違いがある理論は、観測と比較する前に間違いと判定されます。

この表現では、私の意図が伝わりません。私が言っているのは、以下のようなことです。

ある人が水槽に1匹の魚を入れ、さらに1匹を追加しました。ところが、しばらくたって、水槽の観測員から、水槽には1匹の魚しかいないという報告を受けたので、彼は報告した観測員を叱責しました。

「そんなばかな。初めの1匹にもう1匹を加えたのだから、魚は2匹いるはずだ。小学校で、1+1=2と教わらなかったのか」

これは叱責する側が間違っているのです。ただし、それは「1+1=2」が間違っているからでも、「1+1=1」が正しいからでもありません。魚は魚を食べるという物理事象を考えず、「1+1=2」という、正しいけれども、この場合は適用できない数理論を、適用しているからです。

「P∧¬P」を太陽に適用しても、同じ間違いを起こす危険があります。太陽が正の角速度とゼロ以下の角速度を示したと報告されたとき、「ばかな。P∧¬Pはありえない」といって、報告を退ける危険です。この場合も、間違いの原因は、「P∧¬P」が正しいかもしれないからではありません。物体は同時に1箇所にしか存在できないという法則aが、破れることを忘れているからです。

146diamonds8888x:2021/08/26(木) 06:12:09 ID:Qix9q/lA
>>144
 無限というものに対する「世間一般の正しいアプローチ」を述べておきます。

 あるものAの個数が無限であるということは、どれほど多くの個数のAを集めても、さらに別のAが存在するという状態を言います。
 宇宙が無限であるということは、どれほど遠くへ行こうとも、さらに遠くに宇宙が続いているという状態を言います。
 未来が無限であるということは、どれほど多くの時が経っても、さらに未来の時間が存在するという状態を言います。

 むろん観測という面から言えば、これまで上記の状態が続いていたとしてもいつか有限と判明するかも知れません。そして実際に上記の状態である場合は、そのことは有限時間内の観測では永遠にわかりません。
 それは承知の上で、とりあえずいつまでも続くと仮定しておくのが「無限である」という言葉の「世間一般の正しい意味」です。正しいというのが嫌なら「世間一般の普通の意味」とか「世間一般の通常の意味」としておいてもいいでしょう。

 まさに以下の発言のとおりです。
[>>113]
>ですが、それは、空間や時間は「ここまで」という境界を具体化できないから、どこまでも続くと仮定するしかないからでしょう。


 さらに(自然科学の)理論というものは、余分な要素を除いた理想状態を想定しているものです。例えば万有引力の法則も静電引力の法則(クーロンの法則)も2体問題という理想状態を想定した法則です。我が太陽系の惑星の運動では、その惑星と太陽との2体問題と仮定しても観測との違いが観測不可能なほど小さかったということです。

 脱出速度も同様で、宇宙が無限という仮定の他にも、月や太陽や地球大気の空気抵抗や、隕石や人工衛星との衝突や、様々な現実の存在を無視した理想状態を想定して計算したものです。それで十分に役に立つ予測が得られるし、無視した現実が影響しそうな場合は、それも想定して予測すれば済むことです。

 理想状態を想定しているから現実とは違うと言って、余計な言葉を付け加えるのは野暮なツッコミというものです。

147diamonds8888x:2021/08/26(木) 06:13:44 ID:Qix9q/lA
>>145
>>・純粋数学の部分に間違いがある理論は、観測と比較する前に間違いと判定されます。

>この表現では、私の意図が伝わりません。

 そうですか。なら、「この表現」の意味するところは伝わったのでしょうか? 確かに伝わったということを示してください。その意味するところには同意できるか、納得はできないが理解はできたか、という点も示してください。

>これは叱責する側が間違っているのです。ただし、それは「1+1=2」が間違っているからでも、「1+1=1」が正しいからでもありません。魚は魚を食べるという物理事象を考えず、「1+1=2」という、正しいけれども、この場合は適用できない数理論を、適用しているからです。

 叱責する側が間違っていることには同意します。

 しかしこれは、Kenさんが主張してきたこととは違うように思えますよ?
 Kenさんの主張は、以下だったのではありませんか?
  だから「(魚が)1匹+1匹=2匹」という理論が正しいとは限らない。
  だから「(魚が)1匹+1匹=1匹」という理論が間違っているとは限らない。

 ただ、「世間一般の正しい意味」では「(魚が)1匹+1匹=2匹」は理論そのものというよりは理論によるひとつの予測というべきでしょうね。理論としては「魚N匹+魚M匹=魚(N+M)匹」ということになるでしょう[>>134]。

 さらに「世間一般の正しい意味」では「数理論を、適用している」という表現は誤解を招きます。適用しているのは「1+1=2」という純粋数学の定理(または純粋数学上の計算結果)ではなくて、「(魚が)1匹+1匹=2匹」という自然科学理論(または理論による予測)です。

 以上の「世間一般の正しい意味」を踏まえると次のことが言えます。

 ・だから「(魚が)1匹+1匹=2匹」という理論予測が正しいとは限らない。 =>正しい
 ・だから「(魚が)N匹+M匹=(N+M)匹」という理論が正しいとは限らない。 =>ちょっと待ったあ

148Ken:2021/08/27(金) 22:07:09 ID:l3c2r2bk
>>147

>・純粋数学の部分に間違いがある理論は、観測と比較する前に間違いと判定されます。
>「この表現」の意味するところは伝わったのでしょうか? 確かに伝わったということを示してください。

「この表現」が意味するのはこういうことですか?

*たとえ、魚の数が1匹でも、「1+1=1」という数式から、結論を導くのは正しくない。

そのことには異論がありませんが、私(Ken)は、物理的なメカニズムを考えずに、数理論を用いることは正しくない、と言っていますから、問題の切り口がまったく異なります。今の議論の流れは、旧スレッドの807で持ち出された、

>a2) 過去のある時点では第2法則は成立しない

から始まったことを思い出してください。物理的なメカニズムを無視して、数理論だけで考えると、現実を反映しない、間違った結論が出てしまう、という問題提議をしています。


>叱責する側が間違っていることには同意します。

に続く部分は、私には抽象的すぎますが、以下の部分について。

>「1+1=2」という純粋数学の定理(または純粋数学上の計算結果)ではなくて、「(魚が)1匹+1匹=2匹」という自然科学理論

自然科学とは現実事象を予測するものであり、自然科学で利用される数理論は、予測のための道具ですから、事象の予測に使えない「純粋数学」なら、本スレッドの議論とは関係のない話だと思います。

149diamonds8888x:2021/08/28(土) 16:18:58 ID:Qix9q/lA
>>148
>に続く部分は、私には抽象的すぎますが、

 理解できないことを「抽象的」とのレッテル張りで拒絶するのはやめてください。具体的にはどの文章がどう理解できないのでしょうか? 一応、別表現でまとめておきましょう。

  「魚N匹+魚M匹=魚(N+M)匹」 これは自然科学理論
  「魚1匹+魚1匹=魚2匹」 上記自然科学理論からの予測
  「(N+M)」  上記自然科学理論に使われている純粋数学の式
  「1+1=2」 上記純粋数学の式(N+M)に個別数値を当てはめた結果。
     言い換えれば、「+」記号の数学上の意味や定義からの結果。

 つまり、「魚N匹+魚M匹=魚(N+M)匹」という自然科学理論には「(N+M)」という純粋数学の式が使われていて、(N+M)に数値を当てはめた(1+1)の結果は、数学上の「+」記号の意味から2と導かれています。
 (N+M)という「純粋数学」はちゃんと事象の予測に使っていますが、以下の「事象の予測に使えない「純粋数学」」とは何を指しているのでしょうか?

>事象の予測に使えない「純粋数学」なら、本スレッドの議論とは関係のない話だと思います。


>>148
>そのことには異論がありませんが、私(Ken)は〜〜問題の切り口がまったく異なります。、

 Kenさんの「問題の切り口」はここでは無関係です。ここで示した「世間一般の正しいアプローチ」が正しく理解できたかどうかが大事な点です。 

>*たとえ、魚の数が1匹でも、「1+1=1」という数式から、結論を導くのは正しくない。

 わかりにくい文章ですが、「「1+1=1」という数式は数学上で間違いだから自然科学理論の中では使えない」という意味なら、そのとおりです。理論の誘導の箇所で数学的間違いや計算間違いをしている理論は観測と比較する前に間違いと判定されるのです。

 同様に、推論の箇所で論理的間違いを犯している理論は観測と比較する前に間違いと判定されるのです。それが基準03-06の意味するところです。上記に異論がないというなら、基準03-06にも異論はないはずなのですが?


 さてKenさんの切り口についてですが。

>>148
>物理的なメカニズムを無視して、数理論だけで考えると、現実を反映しない、間違った結論が出てしまう、という問題提議をしています。

 「物理的なメカニズム」とは何かについて、2人の共通理解がまだできていないと思いますので、それについては保留です。

 ですが、「物理的なメカニズム」があってもなくても、{数理論だけで考えると、現実を反映しない」のは当たり前です。現実を説明するための理論が自然科学理論であり、そこにどのような数理論を適用するかは「自然科学上の仮説」によるのですから。

 そしてそれとは別に、「多くの自然科学理論は個別の条件やノイズを無視した理想条件での理論である」という理由で、例えば実験室とは異なる実際の条件では理論予測そのままでは外れることは多いです。魚の捕食による予測ハズレはその一例です。

 この2種類の予測ハズレの区別は理解できますか?

150Ken:2021/08/28(土) 21:44:56 ID:l3c2r2bk
>「魚N匹+魚M匹=魚(N+M)匹」 これは自然科学理論
>「魚1匹+魚1匹=魚2匹」 上記自然科学理論からの予測
>「(N+M)」  上記自然科学理論に使われている純粋数学の式
>「1+1=2」 上記純粋数学の式(N+M)に個別数値を当てはめた結果。

このように表現していただければ、理解できるし、賛同もできます。

>(N+M)という「純粋数学」はちゃんと事象の予測に使っていますが、

その予測が正しくありません。(N+M)という数式を予測に用いるのは、

初めの数(N) + 増えた数(M) = 現在の数(N+M)

という物理理論に基づくものですが、魚の場合は、

初めの数(N) + 増えた数(M) - 死んだ数(D) = 現在の数(N+M-D)

が正しいので、死んだ数を考慮に入れない(N+M)では、予測には使えません。


>推論の箇所で論理的間違いを犯している理論は観測と比較する前に間違いと判定されるのです

ここが一番の行き違いになってるようです。私は上の点に反論しているのではありません。

「論理的間違い」の実例が、「1+1=1」や「P∧¬P」と思われますが、基準05への私の問題提議は、「論理的間違い」がある場合ではないのです。

「1+1=2」や「P∧¬Pは不可能」のように、数理論としては正しいけれども、物理的なメカニズムを考えずに現実事象を予測すると、間違った結論を出してしまうことを指摘しています。それゆえ、

a2)過去のある時点では第2法則は成立しない

のように、物理的なメカニズムを説明できない想定を許すのなら、結局どんな事象の予測もできなくなる、ということなのですが。

論点をややこしくしているのは、基準05への私の問題提議が、途中で変わったことが原因かもしれません。変わったのは(a2)が理由で、繰り返し説明したつもりですが。

旧スレッドの674で最初に起源問題を持ち出したときには、「P∧¬P」が現実に起こると述べ、熱力学第2法則を例に出しました。

ところが807で(a2)が出されたのです。(a2)によってエントロピー減少を想定するなら、たしかに「P∧¬P」ではなくなります。

しかし、エントロピーの減少は、第2法則で理論的に否定されますし、実観測でもそんな例はありません。念のために、エントロピーが減少するメカニズムの説明を求めましたが、802で「人間業では不可能」と回答がありました。

理論と観測の両方で否定されることを、説明なしに想定してもよいなら、もう「なんでもあり」になるではありませんか。

それなら、1つの太陽が2つの速度をもつことも、ありうることになるでしょう。結局、基準05で否定される自然科学理論は存在せず、基準05の存在理由がなくなるのでは、というのが私の今の問題提議です。

151diamonds8888x:2021/09/04(土) 09:08:47 ID:Qix9q/lA
>>150
 どうやら一致点は見つけられたようで嬉しいですが、いくつか「世間一般の言葉の使用」と異なる使用をKenさんがしているために食い違った点がありますので、そこを確認しておきましょう。

>このように表現していただければ、理解できるし、賛同もできます。

 それはよかった。では、その理解を基に[>>145]を読み直してみて、確かに同じ意味のことであることを確かめてください。お互いの表現を理解するためにです。

> 初めの数(N) + 増えた数(M) - 死んだ数(D) = 現在の数(N+M-D)

> が正しいので、死んだ数を考慮に入れない(N+M)では、予測には使えません。

 上記の式は、私の[>>134]の表現を使えば
  f(魚N匹,魚M匹)=魚(N+M-D)匹
 となります。私も同様のことを示しているというわけです。

 ここで、予測に使えないのは自然科学理論の式である「魚N匹+魚M匹=魚(N+M)匹」であって、純粋数学の式(N+M)ではありません。現に、現在の数(N+M-D)の中の純粋数学の式(N+M)がちゃんと使われているではありませんか。

>>推論の箇所で論理的間違いを犯している理論は観測と比較する前に間違いと判定されるのです

> ここが一番の行き違いになってるようです。私は上の点に反論しているのではありません。

 この点に反論がないのなら、基準03-05は認めてしかるべきですよ? いずれも「推論の箇所で論理的間違いを犯している理論」を排除する基準ですから。
 Kenさんの言う問題提起はすべて、基準03-05はパスしてしまった理論についての話になっています。パスして科学理論としては妥当なものだったから、では観測と比較してみようか、という段階での話になっています。

>「1+1=2」や「P∧¬Pは不可能」のように、数理論としては正しいけれども、物理的なメカニズムを考えずに現実事象を予測すると、間違った結論を出してしまうことを指摘しています。

 まず、現実事象を予測するという話は理論と観測を比較するときの話であり、基準03-05でふるいにかけるときの話ではありません。
 また物理的メカニズムとやらを取り入れたものは既に自然科学理論であり、「1+1=2」や「P∧¬Pは不可能」という純粋論理の部分が理由で間違うわけではありません。つまり、基準03-05はパスするけれども、別の理由で間違いになりうるのです。
 すなわち、基準03-05の是非の議論に持ち出す理由にはならないのです。

 もちろんKenさんが「物理的なメカニズムを考えない仮説を立てるのは、科学的に妥当なアプローチではない」という基準を立てるのは自由ですが、それは基準03-05とは別の新たな基準であり、基準03-05の是非とは全く別の話です。

152diamonds8888x:2021/09/04(土) 11:43:04 ID:Qix9q/lA
>>151 追加の解説です。

>現に、現在の数(N+M-D)の中の純粋数学の式(N+M)がちゃんと使われているではありませんか。

 [>>149]の表現がわかりやすかったそうですから、それにならって丁寧に書いてみます。

>「魚N匹+魚M匹=魚(N+M)匹」 これは自然科学理論
>「魚1匹+魚1匹=魚2匹」 上記自然科学理論からの予測
>「(N+M)」  上記自然科学理論に使われている純粋数学の式
>「1+1=2」 上記純粋数学の式(N+M)に個別数値を当てはめた結果。

初めの数(N) + 増えた数(M) - 死んだ数(D) = 現在の数(N+M-D)
  これは自然科学理論
(N+M-D) 上記自然科学理論に使われている純粋数学の式
「1+1-1=1」 上記純粋数学の式(N+M-D)に個別数値を当てはめた結果
(N+M) 上記粋数学の式(N+M-D)に使われている純粋数学の式
「1+1=2」 上記純粋数学の式(N+M)に個別数値を当てはめた結果

 以上のように純粋数学として使われているのは通常の加算則だけであり、その部分での間違いは認められません。間違いうるのはあくまでも、自然科学理論として立てられた仮説の部分です。


 紛らわしくて気をつけないといけないのが、(N+M-D)や(N+M)だけでは真偽は存在しないことです。真偽が存在するためには2つの式が等号や不等号で結ばれていないといけません。

 また「+」や「-」の加算記号は意味が(定義が)決まってしまっているので、「魚N匹+魚M匹」という表現もちょっと紛らわしくて意味が曖昧なんですよね。ここを明確にするには、魚N匹と魚M匹が一緒になった結果をf(魚N匹,魚M匹)という任意の関数で表すのが明確なわけです。関数の形はまだ決まってない、例えば観測で決める、という意味を込めているのです。

 かと言って、「魚1匹+魚1匹=魚2匹」ではこの数値での場合しか表していないので、理論とか法則というにはちと問題があります。理論とか法則というにはやはり、任意の数値を当てはめられる形でないと困りますからね。

153Ken:2021/09/04(土) 16:43:20 ID:l3c2r2bk
>>151
>まず、現実事象を予測するという話は理論と観測を比較するときの話であり、基準03-05でふるいにかけるときの話ではありません。

問題は「ふるいにかける」段階で、ふるい落とされる自然科学理論に、何があるかです。基準05違反の例として、

太陽が昇る∧太陽が昇らない

が挙げられ、これを自然科学の対象として明確にするため、

太陽が正の角速度をもつ∧太陽がゼロ以下の角速度をもつ

としました。しかし、メカニズムを説明できない想定が許され、それによって第2法則が「P∧¬P」になることを防ぐのなら、上の命題も「P∧¬P」にならないはずです。要するに、熱力学第2法則と、太陽の2つの角速度の、一方は基準違反だが、他方は違反でないとする、根拠がなくなるでしょう。

基準05の役割が「ふるいにかける」ことであるなら、それでもよいですが、ふるいの段階で排除される自然科学理論の例に何があるのか。もう一度、考えてみていただけませんか?

私自身は、そんな自然科学理論は存在しえないのでは、と考えています。なぜなら、「P∧¬P」を排除するという論理的整合を要求しながら、同時に、説明できないことを容認すること自体が、矛盾ではないか、と思えるからです。

154diamonds8888x:2021/09/05(日) 09:08:10 ID:Qix9q/lA
>>153
>ふるいの段階で排除される自然科学理論の例に何があるのか。もう一度、考えてみていただけませんか?

>私自身は、そんな自然科学理論は存在しえないのでは、と考えています。

 結構なことじゃありませんか? Kenさんや私のようにまともな科学観を持っている者なら、「基準03-06に反するような理論は自然科学理論ではない」と考えますから、当然の帰結として「そんな自然科学理論は存在しえない」と考えます。やれやれ、この点では一致していることには一安心ですね。

 でも、まともな科学観を持っていない者なら、基準03-06に反するような理論を持ち出す可能性はあります。それを排除するフィルターなんです。言い換えると「世間一般の正しいアプローチ」に基づかない理論の排除フィルターです。

 本来なら、つまり誰もが「世間一般の正しいアプローチ」に基づいているならば、基準03-06に反するような自然科学理論は存在しえません。ゆえに、まともな科学観を持っている我々が、わざわざ「考えられないほどにまともじゃない自然科学理論(と称する理論)の実例」を作るのに頭を悩ませる必要はありません。

 ちゃんと提出のときに書いているでしょう?
 「そう問題にはならないでしょうが、当たり前のこともきちんと述べるのが数学と法律の精神なので。」と。
【疑似判別1】59: diamonds8888x :2018/06/09(土) 05:57:56 ID:zaYXOEow
  [ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/study/5329/1524257541/59]

 基準03-06に反するような理論が存在し得ないことは、まともな科学観を持っている者にとっては当たり前のことですよ。

155Ken:2021/09/05(日) 17:02:38 ID:l3c2r2bk
>>154
申し訳ありませんが、まだ、私の論点が通じたとは思えません。

>そんな自然科学理論は存在しえない

とは、基準05違反と判定される理論は存在し得ないから、「太陽が昇る∧太陽が昇らない」を含む、どんな命題でも基準05はパスしてしまうという意味なのです。非常に難解かもしれませんが、熱力学第2法則と、太陽の2つの速度を対比して考察すれば、私の問題提議が通じると思うのですが。

この2つに関して、論理的な選択肢を整理すると、

選択肢(1)
第2法則も、「太陽が昇る∧太陽が昇らない」も、どちらも基準05違反で、正しくない科学である

選択肢(2)
第2法則も、「太陽が昇る∧太陽が昇らない」も、基準05違反には該当せず、正しい科学である

選択肢(3)
第2法則は正しい科学であるが、「太陽が昇る∧太陽が昇らない」は基準05違反で正しくない科学である

選択肢(4)
第2法則は基準05違反で、正しくない科学だが、「太陽が昇る∧太陽が昇らない」は、正しい科学である

の4つしかありません。

私が最初に起源問題を持ち出した時は、(1)が基準05を反映すると考えましたが、説明不能のメカニズムを想定してもよいと言われてからは、(2)の結論になると考えています。この点に同意をいただけるのでしょうか?

でも、diamonds8888xさんは(3)のケースを考えておられるのではありませんか? それなら、なぜ2つのうちの1つだけが正しくない科学になるのか、その判定基準を語っていただけませんでしょうか?

156ゲジゲジ:2021/09/05(日) 21:21:37 ID:lE0u.s5s
ヨコからですが・・・

 [>>77]で
 >今後は余程の事がない限りは暫く投稿を控えます。
と書きましたが、「余程の事があった」と判断したので書き込みます。


お2人の根本的な認識の相違はココではないでしょうか?

Ken様
[ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/study/5329/1524257541/782]
>今の第2法則は、それが成立することに何の条件もつけていません。
>よって、遠い過去だろうがビッグバン以前だろうが成立する、という法則になってるからです。


diamonds8888x様
[ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/study/5329/1524257541/798]
>こんな硬直した解釈は普通の人の会話でも、科学者による法則の解釈でもやりません。

[ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/study/5329/1524257541/807]
> a1) 過去のどの時点でも第2法則が成立する(無限の過去まで)
> a2) 過去のある時点では第2法則は成立しない
> b1) 過去は無限である(世界は無限の過去から存在していた)
> b2) 過去は有限である(世界は過去のある時点から始まった)
>熱力学第2法則自体は{a1.a2}および{b1,b2}のいずれも主張してはいませんので、基準05はパスしています。

[ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/study/5329/1524257541/813]
>「第2法則を反証する観測事実はない」というのは既知の観測の範囲内に決まっているでしょうよ。
>「いかなる物理条件でも」なんて条件はありませんよ。何を混乱したことを・・。


私の認識するところだと、
Ken様は、熱力学第2法則は起源問題を理論に含み、【メカニズムを想定できないa2理論を想定するから】基準05に反しないと考えていらっしゃいます。
で、そうだとすると、
どんなトンデモ理論でも、屁理屈をこね回して矛盾しない表現をすれば基準05に違反しなくなるのでは?というのがKen様の問題提起でしょう。

diamonds8888x様は、熱力学第2法則は【起源問題を理論に含んでいないから】(a1〜b2理論を想定しようがしまいが)基準05に反しないと考えていらっしゃいます。


多分、ここがずれているように思います。
私の認識違いだったらすみませんが・・・

157diamonds8888x:2021/09/11(土) 05:58:34 ID:Qix9q/lA
>>155
>>そんな自然科学理論は存在しえない

> とは、基準05違反と判定される理論は存在し得ないから、「太陽が昇る∧太陽が昇らない」を含む、どんな命題でも基準05はパスしてしまうという意味なのです。

 「どんな命題でも」という条件なら、もちろんパスしない命題はありますよ。「太陽が昇る∧太陽が昇らない」が一例です。
 [>>154]では私は「Kenさんや私のようにまともな科学観を持っている者が提唱するような」という条件を付けた上でなら、「そんな自然科学理論は存在しえない」と書きました。何も条件を付けないなら、パスしない命題はあります。


 [>>154]の論点が十分に通じたとは思えませんので詳しく説明します。
 以下、理論をフィルターにかける過程を順を追って述べましょう。

 まったくフィルターのかかっていない状態では、どんな理論も存在しえます。どんなに非論理的理論でも、「へそ理論」でも、「太陽の運行は太陽神アポロンの意思によるという理論」でも。そこにフィルターをかけることで、科学的に正しい理論を絞っていきます。そのためのフィルターには様々なものがあります。

  1) 例えば、基準01-06
  2) 例えば、観測事実と一致するか否か?
  3) 例えば、メカニズムを説明できるか否か?

 観測事実との一致は自然科学理論の最終フィルターと言えますが、基準01-06はその前にかけるフィルターです。端的に言えば観測事実との一致を調べるのは非常に困難な場合も多いので、遥かに簡単な基準01-06で一次スクリーニングをかけるのです。

 まず基準05でフィルターをかけると、
  「太陽が昇る∧太陽が昇らない」は排除されます。
  熱力学第2法則は排除されません。

 次に3)のフィルターをかけると、Kenさんの考えによれば(私の見解は保留)、
  熱力学第2法則は排除されます。

 以上。


 さて現在の議論は基準01-06に関するものであり、「メカニズムを説明できるか否か?」というフィルターに関するものではありません。基準01-06を適用する際には、観測との一致というフィルターの是非は無関係であることは、既にKenさんと私で合意していました。同様に、「メカニズムを説明できるか否か?」も無関係です。

 これが[>>154]の私の最重要な趣旨です。

 冒頭の言葉を別の言葉で繰り返せば、[>>154]で「そんな自然科学理論は存在しえない」と書いたのは、【基準05を適用する前に】「Kenさんや私のようにまともな科学観を持っている者が提唱するような理論」という別のフィルターをかけているから、存在し得ないという結論になったのです。


 ちなみに「太陽の運行は太陽神アポロンの意思によるという理論」の場合は、基準01-06はパス、「メカニズムを説明できるか否か?」もパス、「観測事実と一致するか否か?」でパスしないということになると思います。直接的に観測事実と不一致というよりも、既知の科学的事実と相容れないというべきかも知れませんが、似たようなものと考えていいでしょう。

 もっともメカニズム・フィルターの場合は、どの程度までなら説明したことになるのかという基準が曖昧なように思えますので、わかりませんが。

158Ken:2021/09/11(土) 13:28:26 ID:l3c2r2bk
>>157

問題はここですね。

>基準05でフィルターをかけると、
>「太陽が昇る∧太陽が昇らない」は排除されます。
>熱力学第2法則は排除されません。

結論のみを語っておられますが、私が尋ねているのは、結論にいたる筋道なのです。

第2法則は「エントロピーが減少することはない」と主張しますが、1方向にのみ進行する不可逆変化は、初期状態がどうやって生じたのかという問題を避けられません。初期状態を生じるには、不可逆変化でありえないとされる逆行事象が必要だからです。その逆行事象が、エントロピーの減少です。

ゆえに、「エントロピーが減少することはない」と「エントロピーが減少することはある」の両方が正しいことになる。これが「P∧¬P」で、基準05のフィルター違反ではありませんか、と尋ねています。

これに対してdiamonds8888xさんは、過去に第2法則が成立しない時期があったという(a2)を想定して、つまり、今の私たちが見る教材には記載のない条件を持ち出して、「P∧¬P」には該当しないといわれます。そうなると2つの疑問が生じます。

1つは、「P∧¬P」に該当しないのはdiamonds8888xさんが考える第2法則で、現在の教材で記述される、(a2)を含まない第2法則は、「P∧¬P」に該当するのではないかということです。旧スレッドで述べたように、ファインマンもアジモフも、エントロピーの起源問題を指摘しながら、(a2)などは想定していません。diamonds8888xさんの考えはともかくとして、今の学校で教えている第2法則は、基準05違反ではないのですか?

2つめは、diamonds8888xさんの考えに直接的に関するもので、現在の議論の核心です。第2法則が過去には成立しなかったという、現在の知識体系では説明不能の想定が許されるのなら、同じものは1つの場所にしか存在できないという、これまた現在の知識体系では説明不能の想定が許されるのではありませんか?

問題は、「太陽が昇る∧太陽が昇らない」と熱力学第2法則に、どうやって「差をつける」のか、ということです。問題はこの2つのあいだの

  差

なのです。一方は基準05違反でフィルターにかけられるが、他方は違反ではなくフィルターにかけられないという結論を導けるでしょうか?

再度整理しましょう。

[熱力学第2法則]
  「エントロピーが減少することはない∧エントロピーが減少することはある」は基準05違反
  過去に第2法則が成立しなかったと想定すれば、矛盾ではなくなる

[太陽の2つの速度]
  「太陽が昇る∧太陽が昇らない」は基準05違反
  同じものが2つの位置に存在できると想定すれば、矛盾ではなくなる

159Ken:2021/09/11(土) 15:05:27 ID:l3c2r2bk
こちらの掲示板は、投稿後の修正ができないのが難点ですね。このように、別投稿で修正するしかありません。とにかく、誤りを直しておきます。

>>158
[誤]
2つめは、diamonds8888xさんの考えに直接的に関するもので、現在の議論の核心です。第2法則が過去には成立しなかったという、現在の知識体系では説明不能の想定が許されるのなら、同じものは1つの場所にしか存在できないという、これまた現在の知識体系では説明不能の想定が許されるのではありませんか?

[正]
2つめは、diamonds8888xさんの考えに直接的に関するもので、現在の議論の核心です。第2法則が過去には成立しなかったという、現在の知識体系では説明不能の想定が許されるのなら、同じものが2つの場所に存在できるという、これまた現在の知識体系では説明不能の想定が許されるのではありませんか?


「1つの場所にしか存在できない」を「2つの場所に存在できる」に修正しました。

160diamonds8888x:2021/09/12(日) 07:43:56 ID:Qix9q/lA
>>158,>>159
 まず、>>157全体でKenさんが同意できる部分を明示してください。共通理解がはっきりしないと説明ができません。

 全体の流れは認めるけれども、「3) 例えば、メカニズムを説明できるか否か?」を考慮しなくても、基準05の適用だけで熱力学第2法則も排除されるという考えですか?

 「現在の知識体系では説明不能の想定」というのは「現在の知識体系ではメカニズムを説明不能の想定」という意味なんですよね? 私には明らかに「3) 例えば、メカニズムを説明できるか否か?」というフイルターをも併用しているように見えるのですが?

161Ken:2021/09/12(日) 09:40:53 ID:l3c2r2bk
>>160
>「3) 例えば、メカニズムを説明できるか否か?」を考慮しなくても、基準05の適用だけで熱力学第2法則も排除されるという考えですか?

最も重要な問題提議は、メカニズムを考えず、基準05のような純粋数理論だけで、自然科学理論を判定できますか? ということなのですが。

「P∧¬Pはありえない」という数理論で、自然科学理論を判定するには、どういう事象がPに該当し、どういう事象が¬Pに該当するかを、はじめに決めねばなりません。ですが、その段階で、必ずメカニズムが関与するはずでは?

たとえば、今の私たちが支持する物理知識体系では、「太陽が昇る∧太陽が昇らない」は「P∧¬P」に該当するでしょう。しかし、そこには「同じものは1つの場所にしか存在できない」という、私たちが「法則a」と呼んできた前提があるのです。

その前提が破れ、同じ太陽が2つの場所に存在できるのなら、昇ると昇らないという2つの状態が並立できます。それは、今の物理知識体系では否定されますが、数理論としては可能なのです。可能であると示すために考えたのが、旧スレッド840で出した「star_X」です。数理論として不可能なことなら、star_Xのような変数構造を定義できません。

もしも「法則a」が正しく、1つの太陽が1つの位置にしか存在できないなら、同じ840で出した「star_A」のような変数構造になります。その場合は、「太陽が昇る∧太陽が昇らない」は「P∧¬P」に該当し、基準05で正しくないと判定されるでしょう。

熱力学第2法則も同じです。エントロピー減少はありえないという、物理知識体系を前提にすることで、起源問題が生じ、否定されたはずのエントロピー減少がありえるという結論になってしまいます。これが「P∧¬P」です。エントロピー減少はありえるという前提から出発するなら、「P∧¬P」にはなりません。それこそがdiamonds8888xさんの指摘ですよね。

このように、基準05を物理的なメカニズムと切り離した形で、判定に用いることはできないのではありませんか、と尋ねています。

162diamonds8888x:2021/09/12(日) 14:43:11 ID:Qix9q/lA
>>161
まず、>>157全体でKenさんが同意できる部分を明示してください。

163Ken:2021/09/13(月) 22:33:27 ID:l3c2r2bk
>まず、>>157全体でKenさんが同意できる部分を明示してください。

現状では、納得できる部分はない、というしかありません。diamonds8888xさんの論点は、メカニズムを考える前に、数理的検証だけで排除される命題がある、ということですよね。

>1) 例えば、基準01-06
>2) 例えば、観測事実と一致するか否か?
>3) 例えば、メカニズムを説明できるか否か?

私が指摘しているのは、自然科学理論は、「P∧¬P」のような数理論だけでは判定できない、ということです。数理論を用いるには、必ずなにかの前提を置かねばならず、その前提は、数理論ではなく物理的な知識体系にに基づくメカニズムなのです。たとえば、「太陽が昇る∧太陽が昇らない」を、「P∧¬P」と見なせるのは、同じ物体が複数の場所に存在できない、という前提があるからです。

そして、ここが最重要点ですが、diamonds8888xさんの主張に従って、説明不能のメカニズムを想定してもよいのなら、それは、構築されてきた知識体系を無視してもよいということです。むろん「同じ物体は複数の場所に存在できない」も無視されます。

そうなると、「太陽が昇る∧太陽が昇らない」を「P∧¬P」とみなすことはできません。それどころか、どんな命題も「P∧¬P」とはみなせないでしょう。

そもそも、diamonds8888xさんは、この立場に立つことで、熱力学第2法則が「P∧¬P」に該当しないと主張をされたというのが、私の理解です。説明不能のメカニズムとして出されたのが「a2:過去には第2法則は成立しなかった」というものです。

164diamonds8888x:2021/09/17(金) 20:53:56 ID:Qix9q/lA
>>163
>現状では、納得できる部分はない、というしかありません。

 フィルター1),2)を適用すること自体が納得できないということなのですか? でもフィルター2)は最終的に適用して理論が正しいことを調べるフィルターですよ? 由緒ある経験主義のフィルターですよ?

 それともフィルター1),2)を適用すること自体には納得するけれど、
 要するに、フィルター1),2)に先立ってフィルター3)を適用するべきだとの主張だと理解してよいですか?

 「納得できる部分はない」ということは「フィルター1),2)を適用すること自体が納得できない」と取れますが、本当ですか?
 フィルター2)は、フィルター1)や3)の後で、最終的に適用するのが普通ではないでしょうか? いわゆる経験則の場合は、ある程度の観測事実を使いますから、そうでもありませんが。


>diamonds8888xさんの論点は、メカニズムを考える前に、数理的検証だけで排除される命題がある、ということですよね。

 その理解でよろしいです。が、Kenさんは、「排除」「判定」「証明」「導く」等の区別をしていますか? なぜ訊くかというと、Kenさんは次のように言っているからです。

>>143
>「P∧¬Pは不可能」という数理論のみを根拠にして、「太陽が正の角速度をもつ∧太陽がゼロ以下の角速度をもつは不可能」という自然科学理論を、証明できるか

>>113
>基準05で論じているのは、「P∧¬Pは不可能」という数理論から、「太陽が正の角速度をもつ∧太陽がゼロ以下の角速度をもつは不可能」という自然科学理論を導くことの是非のはずです。

>>163,>>161
>最も重要な問題提議は、メカニズムを考えず、基準05のような純粋数理論だけで、自然科学理論を判定できますか? ということなのですが。

 「世間一般の普通の言葉」では、「判定」とは「排除」するか否かを決める行為です。「証明」や「導く」は理論が正しいことを確認する行為です。基準01-06は「判定」や「排除」の手段のひとつであり、「証明」「導く」の手段ではありません。

 「証明」「導く」等が単なる言葉の間違いであったなら、それで話はおしまいで、今後は注意してください、だけですけどね。

165diamonds8888x:2021/09/17(金) 20:56:19 ID:Qix9q/lA
>>163
>現状では、納得できる部分はない、というしかありません。

 Kenさんが納得していないのは以下の点ではないのですか?

>>157
>まったくフィルターのかかっていない状態では、どんな理論も存在しえます。どんなに非論理的理論でも、「へそ理論」でも、「太陽の運行は太陽神アポロンの意思によるという理論」でも。

 Kenさんは、提唱者が理論を立てる際に、または理論を立てる前に、提唱者自身が「メカニズム」というフィルター3)をかけるべきだと主張しているように読めるのですが、違いますか? 以下の言葉は、そのように読めますけれど?

>そして、ここが最重要点ですが、diamonds8888xさんの主張に従って、説明不能のメカニズムを想定してもよいのなら、それは、構築されてきた知識体系を無視してもよいということです。むろん「同じ物体は複数の場所に存在できない」も無視されます。

 ここで「説明不能のメカニズムを想定する」のは理論の提唱者であり、理論を立てる際に想定するのですよね?

166Ken:2021/09/18(土) 00:04:10 ID:l3c2r2bk
尋ねられたことには答えるように努めてきましたが、どうしても意図するところが伝わりにくいのなら、具体例にフォーカスしてはどうでしょうか? 私は、

*熱力学第2法則(エントロピーは不可逆的に増大する)
*太陽が昇る∧太陽が昇らない

この2つの命題では、一方のみが基準違反という、差をつけることができないのではありませんか、と尋ねています。最も明確にそれを述べたのが、直近では>>155でしょう。

そこでお尋ねしたように、もしもdiamonds8888xさんが、

「太陽が昇る∧太陽が昇らない」は基準05違反であるが、熱力学第2法則は違反ではない

と考えておられるのなら、両者の差はどこからくるのかを、語っていただけませんか?

それによって、メカニズムの話も、数理的検証の話も、すっきりと意味が通じ、私の問題提議も明らかになると思うのですが。

167diamonds8888x:2021/09/20(月) 15:24:33 ID:Qix9q/lA
>>166,>>158,>>159
 まずは熱力学第2法則と太陽矛盾理論とを敢えて平等に扱う書き方をします。
 Kenさんの議論は大まかには4つの理論を比較しているものです。

 太陽矛盾理論1(Sun1)
  1)太陽が正の角速度を持つ∧太陽がゼロ以下の角速度を持つ
  2)太陽の角速度は通常の定義、つまり1つの値のみ持つ

 太陽矛盾理論2(Sun2)
  1)太陽が正の角速度を持つ∧太陽がゼロ以下の角速度を持つ
  2)太陽の角速度は同時に2つの値を持つ

 熱力学第2法則1(Ent1)
  1)熱力学第2法則。閉鎖系のエントロピーは減少しない。
  2)熱力学第2法則は、過去には成立しない時があった。

 熱力学第2法則2(Ent2)
  1)熱力学第2法則。閉鎖系のエントロピーは減少しない。
  2)熱力学第2法則は、どれぼど遠い過去でも成立する。


 [>>157]の手順を当てはめて見ましょう。まずフィルターをかける前は4つの理論のどれもがスタート台に立っています。まだかけていないのだから当然です。

 基準05でフィルターをかけてみます。

  (Sun1)は排除されます。ここは誰も反対しないでしょう。

  (Sun2)は、Kenさんの考えを入れてパスすることにしておきます。
  ただし(Sun2)がパスする理由は、注意が必要です。

  (Ent1)はパスします。

  (Ent2)は不明です。さらに追加する仮説により、排除されることもパスすることもあります。


 【重要】いずれにせよ、基準05がフイルターの役目を果たしたことは明らかです。


 (Sun2)がパスする理由について議論になったのが、旧掲示板【疑似判別1】の(886-941)ですが、今思えば基準05の是非には無関係な議論でした。ただし、この議論の中でKenさんのアプローチのいくつかが「世間一般の正しいアプローチ」とは異なることが明らかになったのも事実でした。

 熱力学第2法則の議論も同様に、今思えば基準05の是非には無関係な議論でした。が、Kenさんのアプローチのいくつかが「世間一般の正しいアプローチ」とは異なることが明らかになったのも事実でした。特に次の点ですね。
  現在の熱力学第2法則が(Ent2)だと決めつけている。
  (Ent2)なら基準05をパスしないと決めつけている。

 あまりにも「世間一般の正しいアプローチ」とは異なるのでついつい深みにハマりましたが、基準05の是非には無関係な議論でした。

168diamonds8888x:2021/09/20(月) 15:26:13 ID:Qix9q/lA
>>166,>>158,>>159
 熱力学第2法則と太陽矛盾理論との違いがはっきりする書き方をします。
 まず熱力学第2法則から。

 熱力学第2法則1(Ent1):閉鎖系のエントロピーは減少しない。(注1)
  補足a;既知の自然科学理論はすべて正しい (注2)
  補足b1;適用範囲はビッグバン以降とする (注3)
  補足c;閉鎖系のエントロピーは最小値を持つ<=統計熱力学から

 基準05でフィルターをかけると、パスする。

 フィルター2)[観測との整合]をかけると、パスする。 (注4)


 さて、熱力学第2法則2(Ent2):閉鎖系のエントロピーは減少しない。
  補足a;既知の自然科学理論はすべて正しい (注2)
  補足b2;適用範囲は無制限の過去も含む
  補足c;閉鎖系のエントロピーは最小値を持つ<=統計熱力学から

 基準05でフィルターをかけると、パスしないことがあり得る。

 さてここで(Ent1)と(Ent2)との違いは補足b1と補足b2との違いであり、理論の適用範囲が違っていることです。この場合は適用範囲は時間軸上の違いですが、例えば空間的違いや、相対速度の違いなども適用範囲の違いだし、生物種の違いなど適用範囲の違いになります。

 さて「世間一般の正しいアプローチ」では、理論には適用範囲があるものでありその範囲外では正しくない可能性は、どんな理論にもあると考えます。
 別の言い方をすれば、一応はどんな範囲までも適用できると想定するかも知れないが、それは観測で決着を付けるべき問題だと考えます。

 そして熱力学第2法則の場合は無制限の過去に適用しようとすると矛盾が生じる可能性があります。これは多くの物理学者にも認識されていて矛盾を回避する理論が色々と提案されています。
  =>別発言参照[>>169]

 【重要】理論に適用範囲があり、適用範囲外では破綻することがあるのはよくあることであり、取り立てて騒ぐようなことではありません。

169diamonds8888x:2021/09/20(月) 15:27:52 ID:Qix9q/lA
>>168
 熱力学第2法則2(Ent2)に対する現代物理学者達の模索です。彼らはどうしているかと言えば、大きくは2つの方向でしょう。
   a)過去の時点での何らかの仮説を導入する
   b)熱力学第2法則は過去のその時点では破綻すると考える
 bの方向というのは[>> ]の見方で言えば、(Ent2)は矛盾があるとして廃して(Ent1)のみを採用するということになります。ただ実際にはaの方向が多いようにも見えます。一応、ざっと見つけた限りのものを例示しておきましょう。

Ref-1) ttp://www-utap.phys.s.u-tokyo.ac.jp/~suto/myresearch/rigaku-cluster080724.pdf
須藤 靖『宇宙の始まりと終わり』
p13 膨張によって生み出された膨大な空間にエントロピーを捨てる
(詳しくは 杉本大一郎著 『いまさらエントロピー?』 を参照
p14-15 非平衡重力系としての膨張宇宙のエントロピー
日経サイエンス2008年9月号「時間の矢の宇宙論的起源」S.M.Carroll
 [ttps://www.nikkei-science.com/page/magazine/0809/200809_040.html]

Ref-2) file:///C:/Users/MXD01/AppData/Local/Temp/SU10003000008.pdf
時間の物理学 - 吉村 高男

Ref-3) 雑誌『ニュートン』2021.10,p76
なぜ宇宙がエントロピーの低い状態で生まれたのかはいまだにわかっていません。

 注意したいのは、Ref1-3 では宇宙誕生(宇宙開闢)以前の時間は無視していることです。特にRef-1のp3-4。すなわち「過去は有限である(世界は過去のある時点から始まった)」という命題は「世間一般の正しいアプローチ」では普通に採用されているのです。
 参考)旧掲示板【疑似判別1】の917,915,878等

 もちろん泡宇宙仮説のように我々の宇宙の始まり以前にも時間があったという仮説もあります。
 Kenさんは「過去は有限である(世界は過去のある時点から始まった)」という命題を「観測されたことも、既知の理論でメカニズムを説明されることもない想定」と述べており、確かにその通りですが、対立仮説である以下の仮説もやはり「観測されたことも、既知の理論でメカニズムを説明されることもない想定」であり、対等なものです。
  「過去は無限である」「過去には有限な最初の時点というものはない」
  「過去には果てがない」

 いずれも「観測されたことも、既知の理論でメカニズムを説明されることもない想定」である複数の対立仮説の中のどれかひとつだけを最初から想定すべき理由は何もありません。である以上は、それらは対等に扱うのが「世間一般の正しいアプローチ」です。

 あと、次のような理論もありますね。他にも探せば色々あるでしょうね。

Ref-4) ttps://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784105065911
 『宇宙の始まりと終わりはなぜ同じなのか』
ペンローズ,ロジャー【著】〈Penrose,Roger〉/竹内 薫【訳】

170diamonds8888x:2021/09/20(月) 15:31:21 ID:Qix9q/lA
>>168,>>166,>>158,>>159
 次に、太陽矛盾理論です。

 太陽矛盾理論1(Sun1)
  1)太陽が正の角速度を持つ∧太陽がゼロ以下の角速度を持つ
  2)太陽の角速度は通常の定義、つまり1つの値のみ持つ

 基準05でフィルターをかけると、パスせず排除される。

 太陽矛盾理論2(Sun2)
  1)太陽が正の角速度を持つ∧太陽がゼロ以下の角速度を持つ
  2)太陽の角速度は同時に2つの値を持つ

 基準05でフィルターをかけると、パスすると解釈する余地ができる。(注1)

 【重要】さて、熱力学第2法則と比較すると、
   (Sun1)「パスしない」と(Ent2)「パスしない場合あり」が同類=>基準05違反(厳密には不正確(注2))
   (Sun2)「パスすると解釈可能」と(Ent1)「パスする」が同類=>基準05違反ではない(厳密には不正確(注2))

 (Ent1)と(Ent2)とは適用範囲が異なるだけで、それ以外の仮説は完全に同一であり、同一理論とみなせます。ゆえに「熱力学第2法則は無限の過去に適用しようとすると矛盾が生じうるのではないか?」という問題意識は妥当なものであり、専門家達も追求しています。
 そして適用範囲外が存在する可能性は、あらゆる理論に言えることです。

 (Sun1)と(Sun2)とは、同時に持ちうる角速度の数に関して全く異なる仮定を持つ理論であり、完全に異なる理論です。(Ent1)と(Ent2)とは「補足a;既知の自然科学理論はすべて正しい」という部分が完全に同一ですが、(Sun1)と(Sun2)とは異なります。(Sun2)は「既知の自然科学理論とは異なる仮定」を取り入れています。(Sun1)と(Sun2)との是非は、別個に検討するべき問題です。

 うん? 他に説明することもなさそうな。

 【重要】以上のように、私が次のように考えている[>166]、というのは、(Kenさん流の理解に基づくならば)不正確です。
「太陽が昇る∧太陽が昇らない」は基準05違反であるが、熱力学第2法則は違反ではない


-----------------------
注1) 「正の角速度を持つ」等の文言に2義性が出るために曖昧になるだけの話だが、Kenさんの心が受け付けないみたいだから、ひとまず留保。
注2) どのように不正確なのは散々議論してきたけど、理解できないみたいたがら、ひとまず留保。

171diamonds8888x:2021/09/20(月) 16:06:37 ID:Qix9q/lA
>>170,>>169,>>168,>>167
 一番わかりやすいであろう論点だけまとめます。他の論点も無視はしないでね。

>>166,>>155
> *熱力学第2法則(エントロピーは不可逆的に増大する)
> *太陽が昇る∧太陽が昇らない

> この2つの命題では、(以下略)

 Kenさんが比較して論じているのは、2つの命題ではなく、4つの理論です[>>167]。
 正確には、1つの理論で適用範囲が異なる2つの場合[>>168]と、全く異なる2つの理論[>>170]とを論じています。

 「この2つに関して[>>155]」ではなく「この4つに関して」でなくては答えが出ないのです。

172Ken:2021/09/20(月) 23:37:41 ID:l3c2r2bk
私は「太陽が昇る∧太陽が昇らない」と熱力学第2法則に、どうやって差をつけるのかと尋ねましたが、回答いただいたことの要点は、エントロピーの減少は不可能とはいえないから第2法則はP∧¬Pではない、ということなのでしょうか? それなら、以下の質問をさせてください。

(1)エントロピー減少の可能性
>>169で紹介された文章を読みました。

まず、須藤靖『宇宙の始まりと終わり』ですが、「膨大な空間にエントロピーを捨てる」に続いて「ただし全系のエントロピーは増える」と書かれています。これを読めば、エントロピーが減少するのは一部の空間においてで、全体系ではないといっています。ですが、エントロピーが不可逆的に増大するのは閉鎖系での話で、エントロピーの捨て場所があるのなら、閉鎖系とはいえません。それなら宇宙論などもちださなくても、冷蔵庫もエアコンも外部にエントロピーを捨ててます。

起源問題はあくまでも閉鎖系、つまり「外の世界」を含めた全体系のエントロピーがなぜ減ったのかを、考えねばなりません。

「時間の矢の宇宙論的起源」は、これだけでは抽象的すぎて、何をいってるのか分かりませんが、「私たちの宇宙は多宇宙(マルチバース)の1つにすぎず,他の宇宙の中には時間が未来から過去に流れるものも存在する」が、マルチバースの他の宇宙にエントロピーを捨てることで、私たちの宇宙のエントロピーが減るという意味なら、上と同じ問題があります。閉鎖系とみなせるのはマルチバース全体ですから、そのエントロピーをどこに捨てるのかという問題を生じるでしょう。

どちらの説明も、ただ問題を先送りしてるだけと、私には思えるのですが。

「時間の物理学 - 吉村高男」はURLではなく、diamonds8888xさんの内部ディレクトリが貼り付けられていませんか?

『宇宙の始まりと終わりはなぜ同じなのか』は、アクセスできるページでは、エントロピー減少のメカニズムが語られていません。

(2)成立時の熱力学第2法則
本スレッドの課題は、基準違反になるのはどういう理論であるか、になります。起源問題という第2法則の矛盾が、ビッグバン理論やマルチバース理論で解消され、基準05違反にはならないとしましょう。

ですが、第2法則が登場したのは19世紀で、ビッグバン理論やマルチバース理論は20世紀の産物です。それなら、ボルツマン等が第2法則を確立してから数十年のあいだは、基準05違反の理論が支持されていたことになるのでしょうか?

(3)基準05は数理的フィルターのはず
私は>>163で、

>メカニズムを考える前に、数理的検証だけで排除される命題がある、ということですよね

と尋ね、>>164で、

>その理解でよろしいです

と回答がありました。

さて、矛盾を解消するために上で紹介されたのは、どれも数理ではなく物理の話です。言い換えれば、第2法則には数理的な矛盾は、もともとなかったのだという論旨になっていると思われます。(私は矛盾があると考えますが、ここでは、ないものと仮定しましょう)

ですが、数理レベルの矛盾がないのは、太陽の2つの速度もそうなのです。

>>167
(Sun1)太陽の角速度は通常の定義、つまり1つの値のみ持つ
(Sun2)太陽の角速度は同時に2つの値を持つ

どちらでも数理的な矛盾はありません。とくに(Sun2)に矛盾がないことを示すのがstar_Xで、このような変数構造を定義できることが、数理的な矛盾はないことを証明します。数理的検証を行なう基準05のフィルターでは、やはり両者に差はないという結論になりませんか?

以上の(1)(2)(3)のそれぞれに回答をいただけますでしょうか?

173Ken:2021/09/22(水) 22:03:33 ID:l3c2r2bk
>>172の(3)を補足説明します。基準05は物理考察以前の、純粋数理によるフィルターという前提に立って、

「エントロピーは不可逆的に増大する」(熱力学第2法則)
「太陽が昇る∧太陽が昇らない」

という2つの命題を検証します。結論を先にいうと、第2法則には数理的な矛盾があるが、「太陽が昇る∧太陽が昇らない」には矛盾はない、と私は考えています。

数理的な矛盾の有無を判定するには、何度か述べましたが、コンピュータ・シミュレーションで実現できるか、を考えるのがよいと思います。シミュレーションでは、物理的な知識体系を無視できても、数理を無視した事象は実現できないからです。

例えば、地球上の重力加速度を5m/s²と想定して、落下をシミュレートすることはできます。重力加速度が半分になっても大気密度は変わらないという、物理法則を無視したシミュレーションも可能です。(旧スレッド837参照)
しかし、1+1という計算の結果を2以外の数にすることはできません。

そこで「太陽が昇る∧太陽が昇らない」ですが、star_X以来繰り返し述べたように、1つの物体に2つの位置を持たせ、独立して変化させることは、コンピュータで実現できるのです。その上で、一方は座標値が増大し、もう一方は増大しなければ、「昇る∧昇らない」が実現していることになります。

「エントロピーは不可逆的に増大する」はどうでしょうか? エントロピーを変数Sで表し、時間を過去に遡るほどSが小さくなる、というプログラムを走らせると、やがてS=0になります。しかも、>>120で述べたように、S=0になるのは有限な過去であり、時間そのものは、さらなる過去があるのです。エントロピーと時間は独立した変数ですから。

そうなると、さらなる過去には、Sは減少するか、すくなくとも不変でなければなりません。これが、不可逆的に増大するという、最初の命題と矛盾するのであり、最初の命題を維持したままでは、シミュレーションで実現できません。ゆえに、P∧¬Pではないか、というのが私の見解です。

遠い過去に第2法則が成立しなかったと想定すれば、たしかに矛盾ではなくなるでしょう。でも、それは物理の話であり、数理的検証である基準05の対象外ではないのでしょうか?

174diamonds8888x:2021/09/24(金) 05:39:17 ID:Qix9q/lA
>>172,>>173
 吉村高男(東京理科大)『時間の物理学』はこちらから、項目「ファイル」にあるURLへどうぞ。私のではないけど内部ファイルになるんでしょうね。
[ttp://ypir.lib.yamaguchi-u.ac.jp/tr/Detail.e?id=10220200525150817]

(1)本人にお訊きください。別に確定した定説じゃないんですから、疑問も難点も色々あるのは当然でしょう。いちいち私が説明できません。
 一応言っとくと、「外の世界」を含めた全体系が閉鎖系だという証拠も必然性もありませんよ。それが「世間一般の普通のアプローチ」です。

(2)
>ボルツマン等が第2法則を確立してから数十年のあいだは、基準05違反の理論が支持されていたことになるのでしょうか?

  十分に過去の時点以降では基準05違反ではありません。=>(Ent1)
  遥か過去の矛盾可能性が何時から意識されたのか私は知りません[=>(Ent2)]。知りたきゃ自分で調べたら。なお先に書いたように、エントロピーに最小値ゼロがあるという理解は統計力学以降という点は、議論の結果は同じとはいえ、抑えておいてね。

 (3)
>矛盾を解消するために上で紹介されたのは、どれも数理ではなく物理の話です。言い換えれば、第2法則には数理的な矛盾は、もともとなかったのだという論旨になっていると思われます。

 数理と物理を峻別して、何を言いたいのかわかりませんが?
 フィルタをかける対象はすべて自然科学理論「物理の話」です。フィルタ自身は数理(論理も含む)です。
 
  (Ent1)はパスします。(数理的な矛盾はない)
  (Ent2)は排除されることもパスすることもあります。(数理的な矛盾はありうる)

 第2法則には2つあると強調してるでしょ? 「太陽が昇る∧太陽が昇らない」も2つあると強調してるでしょ? 別の2つを一緒にしないでください。[>>171]のまとめを何故に無視するのですか?

>「この2つに関して[>>155]」ではなく「この4つに関して」でなくては答えが出ないのです。

175diamonds8888x:2021/09/24(金) 05:48:13 ID:Qix9q/lA
>>173 【念押し】 [>>174]の補足

>「エントロピーは不可逆的に増大する」(熱力学第2法則)
>「太陽が昇る∧太陽が昇らない」

>という2つの命題を検証します。

 2つじゃなくて4つです。

176Ken:2021/09/24(金) 23:07:45 ID:l3c2r2bk
>>174
>「外の世界」を含めた全体系が閉鎖系だという証拠も必然性もありませんよ。

全体系は必然的に閉鎖系でしょう。閉鎖系でなく、外部との間でエネルギーやエントロピーの移動があるなら、それは「外部」があるということで、全体ではなくなります。「内部」と「外部」を合わせて全体ですから。

一部の空間を切り出してエントロピーの減少が観測されるのは、冷蔵庫やエアコンの例がありますが、それで第2法則が破れているとは誰もいいません。第2法則が成立しない状態があるとしたら、エントロピーを外に捨てることなく、減少することであるはずです。起源問題の解決には、それが必要なのです。

エントロピーを「外部」に捨てることで「内部」のエントロピーが減っても、それなら「外部」を含めた全体系のエントロピーはなぜ減ったのかと、問題を先送りするだけです。これは、最初に起源問題を持ち込んだ時から、私が言い続けていることです。

>遥か過去の矛盾可能性が何時から意識されたのか私は知りません

どれだけ遅くても、ファインマンやアジモフが起源問題を指摘した1960年代には意識されていたはずです。2人以外でも「不可逆変化」というものを真剣に考える人なら、思い至らないはずがありません。それでも問題にされなかったのなら、基準05そのものが基準ではなかったか、もしくは基準05に違反してることに気づかなかっただけでしょう。気づこうが、気づくまいが、違反に変わりはないはずです。

>第2法則には2つあると強調してるでしょ?

>>168より、
>(Ent1):補足b1;適用範囲はビッグバン以降とする
>(Ent2):補足b2;適用範囲は無制限の過去も含む
>(Ent1)と(Ent2)との違いは補足b1と補足b2との違いであり、理論の適用範囲が違っていることです。
>「世間一般の正しいアプローチ」では、理論には適用範囲がある

適用範囲の考え方自体を否定してるのではありません。たとえば、ある範囲までなら相対論ではなく、ニュートン力学を適用できるでしょう。たしか以前にその例を挙げらておられたのでは?

でも、ニュートン力学の適用範囲は、なぜそれが適用範囲なのかが説明されています。相対論の変換式に「1-v²/c²」という項があり、v(物体の速度)がc(光速)よりも十分に小さければ、「1-v²/c²」を「1」とみなしても問題ない、というものです。

なぜ第2法則の適用範囲がビッグバン以降かの説明はありますか? 上で述べたように、「エントロピーを外に捨てる」のでは、説明にならないと思うのですが。

177diamonds8888x:2021/09/25(土) 06:00:39 ID:Qix9q/lA
>>176
>なぜ第2法則の適用範囲がビッグバン以降かの説明はありますか? 

【第1の論点】
 今は基準01-06によるフィルタの是非がテーマです。「説明がなくてはいけない」とかいうフィルタの是非がテーマではありません。ゆえに「説明はありますか?」という問いは、本論のテーマではありません。
 参照=>[>>165]

【第2の論点】
 単に(Ent1)と(Ent2)の2つの可能性の両方を平等に挙げているだけです。

 なぜ(Ent2)だけを優遇するかの説明はありますか? 言い換えると、なぜ第2法則がビッグバン以前にも適用できるかの説明はありますか?

 そもそも適用できないかも知れない説明らしきものは、Kenさん自身が述べているでしょう? どこまでも昔に適用したら矛盾が生じるのだと。適用したら矛盾が生じるから適用しない、というのは立派な説明です。


【他】
 なお(1)(2)は本筋ではないので省略です。無駄な議論はやめ。

178Ken:2021/09/25(土) 12:16:11 ID:l3c2r2bk
>なぜ(Ent2)だけを優遇するかの説明はありますか? 言い換えると、なぜ第2法則がビッグバン以前にも適用できるかの説明はありますか?

問題は、なぜビッグバンを境界点として、前後に分けるのか、ということなのです。これまでの説明をうかがう限りでは、ビッグバンが外部にエントロピーを捨てることで、内部のエントロピーが減少した、という論旨と思われますが、冷蔵庫やエアコンも外部にエントロピーを捨てます。ビッグバンが起こるのと、冷蔵庫の電源を入れるのは、同じではありませんか。

ビッグバンというと、根源的な宇宙創世という印象を持つ人が多いのでしょうけど、もし「外の世界」なり「マルチバース」なりが存在するなら、ビッグバンといえども、ローカル事象になるのです。全体系を対象とする、起源問題の解決にはならないと思います。


>適用したら矛盾が生じるから適用しない、というのは立派な説明です。

ビッグバン以前に適用すると、エントロピーが不可逆的に増大するという理論と矛盾するから、適用しない

ということですね。でも、それなら、

「同じものは1つの場所にしか存在できない」を適用すると、「太陽が昇る∧太陽が昇らない」と矛盾するから、適用しない

もOKになりませんか?

命題を「P∧¬P」にする前提は、「P∧¬P」にするという理由で適用しない、というのなら、あらゆる命題が基準05をパスしてしまいます。

つまり基準05には存在理由がない、ということです。

179diamonds8888x:2021/09/28(火) 06:03:30 ID:Qix9q/lA
>>178

>あらゆる命題が基準05をパスしてしまいます。

 違います。確実にパスするのは4つの理論のうちの1つ(Ent1)だけです。
 あと1つ(Sun2)は文言上はパスします。文言の定義が怪しいのだけど。
 特に1つ(Sun1)は確実にパスしません。

 なお命題と理論は違いますから気をつけてください。

 命題は単一の文です。理論は普通は複数の命題からなります。ニュートン力学などが良い例です。まあ複数の文を∧でつないで1つの文にすればいいだけですけど、命題という言葉を使うことで、つい示した文のみが理論のすべてと勘違いするかも知れませんからね。


 そして、[>>157,>>165]をちゃんと理解してますか?
 フィルターは「どんな理論も存在しえる状態」から順番にかけていきます。

180Ken:2021/09/28(火) 22:30:18 ID:l3c2r2bk
>(Sun2)は文言上はパスします。文言の定義が怪しいのだけど。
>特に1つ(Sun1)は確実にパスしません。

では、結局、最初に基準05違反の例に挙げられた、(Sun1)でも(Sun2)でもない、何も付帯条件のつかない

太陽が昇る∧太陽が昇らない

は、違反ではないという合意が得られたのでしょうか?

>確実にパスするのは4つの理論のうちの1つ(Ent1)だけです。

>熱力学第2法則1(Ent1)
>1)熱力学第2法則。閉鎖系のエントロピーは減少しない。
>2)熱力学第2法則は、過去には成立しない時があった。

そうなると、第2法則の過去の不成立を言わない場合を、どう評価するかです。私が知る限り、そんな不成立に言及する教科書はありません。ファインマンとアジモフは、エントロピーの起源問題は指摘するのに、その解となる、過去の法則不成立を語りません。

>>169で紹介された文献も、第2法則が成立しなかったという論旨ではなく、「外部」を想定し、私たちの宇宙を冷蔵庫に見たてるだけです。起源問題の解になりません。

これらは基準05に違反していますか?

お尋ねしたいのですが、diamonds8888xさん御自身以外の文章で、第2法則が過去に成立しなかったから、起源問題はないという記述を、見たことがありますか? 「世間一般」と言われるからには、そのような解釈は、世に溢れているのでしょうか?

それほど常識的な見解なら、エントロピーを外に捨てたなどと言わず、閉鎖系のエントロピーが減少したと言えば、すっきりするのではありませんか? 熱力学第2法則は、「閉鎖系のエントロピーは増大する」ではなく「閉鎖系のエントロピーは増大も減少もする」と、言い直すべきではないでしょうか?

181diamonds8888x:2021/10/03(日) 20:08:50 ID:Qix9q/lA
>>173,>>178,>>180
 Kenさんの議論を見ていると、理論が立てられ、様々な批判にさらされながら、つまりフィルターをかけられながら試され検証されていくという過程がよくわかっていません。そのため具体的事例とかいいつつ検討している中で、トンチンカンな論法が出てきます。

 そこでフィルターの過程を示したのが[>>157]ですが、Kenさんは納得の以前によく理解できていないと思われます。過程だからやってみるのが早道なんですけどね。[>>55,>>89,>>151]も参照のこと。

 >>163 現状では、納得できる部分はない、というしかありません。

 ではどこに納得できないかとの問には、未だ答えがありません。どこが理解できないかも理解できないという重症の可能性もあります。

 >>164,>>165 フィルター1),2)を適用すること自体が〜それとも〜

 改めて、もう少し詳しく述べますが、細かい注意点にも注意してください。

 まず第1段階:発想
  まったくフィルターのかかっていない状態では、どんな理論も存在しえます[>>157]。

 とはいえ「意味がわからなくてはいけない」という制約はさすがにあります。論理学のテキストなら、「命題とは真偽のある文である」という定義もあります。そして文の解釈が多義的であっては困ります。それにはまず言葉の意味が明確でなくてはいけません。そして自然科学理論である以上は、使われる言葉は自然科学的概念を表していなくてはいけません。

 物理学の歴史上に登場してきた、力、速度、物体、粒子、波、などという言葉はみな、観測事実に対応している概念から生まれています。
 またエネルギーやエントロピーなどという概念は、直接観測できる対象ではありませんが、観測できる量から誘導された量として定義されたものです。

 ゆえに「まったくフィルターのかかっていない」とはいっても、実は使われる言葉の定義を通じて既知の観測事実が入り込んでいることも確かです。特に理由もなく使われる言葉の定義を勝手に変更することは理論の意味を不明確にしますし、既知の観測事実を真っ向から否定することにもなります。
 特に理由もなく、既知の観測事実を真っ向から否定するような仮説は、さすがに「世間一般の正しいアプローチ」ではなく「正しい科学的方法に従わない」方法です。(Sun2)「2)太陽の角速度は同時に2つの値を持つ」は、このフィルタにはパスしません。

 対照的に(Ent1)と(Ent2)はどちらも既知の観測事実は全く否定していません。なにしろ既知の観測事実は十分に現代に近い過去の範囲にしかありませんから、(Ent1)と(Ent2)が予測する結果は全く同じなのです。

 以下の例も重要です。
 ・へそ理論は既知の観測事実は全く否定していません。
 ・「太陽の運行は太陽神アポロンの意思によるという理論」は、少なくともギリシャ時代では既知の観測事実は全く否定していません。太陽神アポロンという未観測なのになぜか彫刻に描かれる姿が出回っている存在を仮定している点はツッコミどころですが。

182diamonds8888x:2021/10/03(日) 20:11:16 ID:Qix9q/lA
>>173,>>178,>>180
 まず(Ent2)の定義[>>166]でビッグバンを出したのはひとつの例に過ぎず本質ではありません。注3)で「有限の過去の適当な時点以降という意味」と書いています。本質はKenさんが[>>120]で認識している通りで、「エントロピーがゼロとなるはずのどこかの時点」以降が適用範囲という意味です。

>どこかの時点で、エントロピーがゼロ、つまり、〜起源問題とは、その有限な過去よりも前に何が起こり、なぜS=0になったのか、という意味なのですが。


 さて熱力学第2法則と太陽矛盾理論との明確な違いは[>>169,>>170,>>171]に述べています。まとめれば[>>170]の通り。

 > (Ent1)と(Ent2)とは適用範囲が異なるだけで、それ以外の仮説は完全に同一であり、同一理論とみなせます。
 > (Sun1)と(Sun2)とは、同時に持ちうる角速度の数に関して全く異なる仮定を持つ理論であり、完全に異なる理論です。

 熱力学第2法則の場合、「世間一般の正しいアプローチ」では(Ent1)は観測可能な範囲で観測事実と一致しています。(Ent2)は未観測の範囲では観測事実と一致するか否かは不明ですが、観測可能な範囲でなら観測事実と一致していることは(Ent1)と同様です。すなわち現状では観測事実というフィルター([>>157]のフィルター2)は(Ent1)も(Ent2)もパスしています。しかし「エントロピーには最小値がある」という統計力学理論からの予測(ほぼ事実とみなしてもいい)をも含めると、(Ent2)は遠い過去に適用した場合に矛盾する可能性があります。

 もしも観測事実と一致している範囲外に適用して矛盾することが確実となったなら、その領域では熱力学第2法則が適用できないというだけの話です。それは他の理論でも「世間一般の正しいアプローチ」では当然のことです。
 そしてその場合にも、適用範囲内では熱力学第2法則が成立するという事実は変更されません。


 対照的に太陽矛盾理論では、(Sun2)の「2)太陽の角速度は同時に2つの値を持つ」を採用すれば(Sun1)の「2)太陽の角速度は通常の定義」は変更されます。そして現状では、観測事実というフィルター([>>157]のフィルター2)をかければ、前者は排除されます。


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