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各種イノベーション・新発明・新技術など

168とはずがたり:2013/10/29(火) 20:13:19

ww

「ダサソー」使用は可能、韓国 ダイソー敗訴
http://www.47news.jp/CN/201310/CN2013102901002202.html

 【ソウル共同】聯合ニュースは29日、日本の100円ショップ「ザ・ダイソー」の韓国商標権者が同国の雑貨店「ダサソー」の運営会社に商標権侵害禁止を求めた訴訟で、ソウル西部地裁がザ・ダイソー敗訴の判決を言い渡したと報じた。ダサソーの商標使用が可能になる。

 ザ・ダイソー側は商標が似ていると主張していたが、同地裁は両者の商標は外見や呼称が異なると判断。ことし3月にはザ・ダイソーの仮処分申請を一部認めダサソーの商標使用を差し止める判断をしていた。

 ダサソーは韓国の方言で「全部買ってください」を意味する。

2013/10/29 17:11 【共同通信】

169荷主研究者:2013/11/17(日) 11:29:08
>>144
http://www.kahoku.co.jp/news/2013/11/20131101t12012.htm
2013年11月01日金曜日 河北新報
通信拠点車、災害時に発進へ 東北大などが研究

実証実験でアンテナを掲げる通信拠点用自動車=東北大青葉山キャンパス

 東日本大震災で通信網が寸断された教訓を踏まえ、特殊車両を使った応急通信の研究を東北大、沖電気工業、KDDIが進めている。既に基幹システムの開発にこぎつけ、実用化されれば、通信インフラの回復を待たずに災害情報収集や安否確認が可能になるという。

 大規模災害の発生時、被災地に無線機とアンテナを搭載した拠点用車両と中継車を投入。基地局が被災したり、大規模な通信規制が実施されたりしても、公衆無線LANサービス「Wi−Fi(ワイファイ)」で通信を確保する。

 車と車、車と道路間で情報通信する沖電気の新技術を応用した。自走する車両が基地局機能を果たし、特定地域を優先復旧させるといった機動的対応ができる。同社は「車そのものが機器の電源になるメリットも大きい」(広報部)と話す。今年3月には、東北大青葉山キャンパス(仙台市青葉区)で車両8台を使った実証試験を実施。30分で2キロ四方の通信確保に成功した。

 実用化は機器の小型化、データ圧縮の高度化が鍵を握る。開発に当たる東北大大学院工学研究科の安達文幸教授(無線通信工学)は「応急ネットワークの拡大に向け、自治体との連携も重要になる」と話す。

 研究は2012年度の総務省の受託事業として進められた。

170とはずがたり:2013/11/20(水) 09:01:11

篠田プラズマが事業停止 曲がる大画面ディスプレー開発
http://news.goo.ne.jp/article/asahi/business/OSK201311190103.html
朝日新聞2013年11月19日(火)22:49

 曲げられる大画面ディスプレーの製造で知られる篠田プラズマ(神戸市)は19日、事業を停止し、約30人の全従業員を解雇したと発表した。研究開発費がかさむ一方で販売は振るわず、赤字続きで資金繰りが悪化していた。負債総額は約10億6千万円。取締役5人が残り、スポンサー企業を探して再建を目指すという。

 篠田プラズマは、富士通でプラズマディスプレーの開発に携わり、「プラズマの生みの親」とも言われる篠田傳(つたえ)会長兼社長が2005年に設立。薄さ約1ミリのフィルムを使った折り曲げ可能な大画面ディスプレーなど、独自の技術を生かした製品を開発してきた。

 屋外広告向けに販売を進め、関西空港や兵庫県立美術館などにも納入され、注目を集めてきた。今春には公益社団法人発明協会が主催する全国発明表彰で「21世紀発明奨励賞」も受賞していた。

172とはずがたり:2013/11/29(金) 21:05:30

“胸の谷間”改良続けて大ヒット 「天使のブラ」の進化は止まらない
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20131129-00000506-san-bus_all
産経新聞 11月29日(金)6時0分配信

 女性下着メーカー大手のトリンプの看板商品「天使のブラ」シリーズが来年3月、発売から20周年を迎える。天使のブラは、「胸を美しくボリュームアップしたい」という日本女性の潜在需要を掘り起こし、「胸の谷間」という言葉を世に定着させたロングセラーのブラジャーだ。下着をめぐる女性の悩みに応えて、シリーズは50回以上も改良を重ね、進化し続けている。

 天使のブラが世の女性に知られるようになったのは、発売2年目の平成7年に投入した春夏商品「天使のブラ ウルトラアップ」だ。ブラジャーに取り外し可能な厚手のパッドを入れることで、胸が下支えされて「谷間」がつくられる。当時の女性の間では「胸を強調したい」という意識が薄く、開発段階から社内でも賛否両論だった。

 しかし、発売当初から開発に携わっていた戸所由美子・テクニカルイノベーション部長は「男性目線の大きな胸ではなく、『胸を大きく美しく見せたい』という女性自身のニーズがあるはずだ」と考えていた。そこで、パッドを取り外しできるようにして、胸を目立たせたくないときや大きな胸に抵抗のある人でも着用しやすいよう工夫した。

 「もし売れなかったらパッドだけ海に流そう」。最後は当時の社長の“鶴の一声”で発売が決まった。

 結果は大成功だった。「谷間をつくるブラジャー」というコンセプトは広く支持され、7年春夏期の販売実績は前年同期比倍増の60万枚を達成。「胸の谷間」という言葉を、美しい胸の象徴として女性自らが使うきっかけとなった。

 累計1700万枚を売り上げるロングセラーとなったのは、技術改良の積み重ねがあったからだ。毎年2回発表される天使のブラの新商品には、機能やデザインで必ず新しい工夫が凝らされている。谷間を3段階に調節できる「アップ&クリック」(10年発売)や、日本女性に多いなで肩でも肩ひもがずれない三角形留め具「デルタマジック」(同)など、女性の悩みを次々に解消していった。

 ブラジャーの色も発売当時は白、ピンク、ベージュが定番だったが、白と青の組み合わせや緑一色、さらに紺と光る素材を合わせるなど、新たな風を吹き込んだ。

 開発には、そのときどきの女性の生の声が反映されている。「アドバイザー」と呼ばれる全国各地の下着売り場の販売担当社員2500人が活躍した。コーポレートコミュニケーション&PR室の信田広美室長は「アドバイザーは毎月の社内会議に出席し、現場の声を伝えた。『脇はスリムに見せたい』『肩ひもがずり落ちる』などの情報はそのまま商品開発に生かされた」と、その役割の重要性を指摘する。

 12年以降、百貨店などで売られる高級下着や、他業種が販売する低価格商品との競争が激化した。ここで天使のブラは新しい流れをつくる。

 胸の谷間は保ちながらも、「脇をすっきり見せたい」というスリム志向を商品開発に取り入れた。16年秋冬商品「サイドシェーパー」は、脇の部分をすっきり見せることで、体形をスリムに見せるブラジャーの先駆けとなった。

 トリンプは来年3月、20周年を記念した新商品「極上の谷間」の発売を控えている。立体パッド、脇をすっきり見せる機能などこれまでの技術が集結している。コンセプトは「究極のフィッティング(付け心地)」で、天使のブラの原点である「胸の谷間」も再び前面に出す。

 一方で、刺(し)繍(しゅう)模様が続いていたデザインは刷新する。今年4月に天使のブラのデザイン担当になった、プロダクトデザイン部の小林裕美氏は「天使のブラの『顔』を変えよう」と、あえて好みが分かれるとされるプリント柄を採用。アンティークな雰囲気のフラワープリントに赤、オレンジ、緑という来年の流行色を用いるなど新鮮さを吹き込んだ。「リピーターには冒険を味わってもらうと同時に、新たな層も開拓したい」(小林氏)との狙いだ。

 現在、20〜50代女性のブランド認知率が98%という天使のブラ。体形の欧米化や場面に合わせた下着選びなど女性のニーズが多様化する中、ブランドが支持され続けている根底には「日本女性を美しくしたい」という担当者の思いがある。

(滝川麻衣子)

173とはずがたり:2013/12/11(水) 12:50:00
ちょっと高いけど欲しいなぁ(;´Д`)

2013年10月21日 11時32分 更新
こたつを囲めるクッション 堕落の世界へ誘うとTwitterで話題に
絶対気持ちいいけど、一度入ったら外の世界に帰れない。
http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1310/21/news064.html

http://www.bellemaison.jp/100/pr/2002013D/163187/?SHNCRTTKKRO_KBN=0H

174とはずがたり:2013/12/18(水) 11:52:08

グーグル、ロボット開発に本腰? 関連企業を次々買収
http://news.goo.ne.jp/article/asahi/nation/ASF0TKY201312170361.html
朝日新聞2013年12月17日(火)22:37

 【ニューヨーク=畑中徹】米インターネット検索最大手のグーグルが最近、ロボット開発のベンチャー企業を次々と買収している。この半年間に買収したロボット関連企業は判明しているだけで8社。本業はネット検索だが、メガネ型端末から自動運転車、ロボットまで新分野にどんどん手を広げている。

 グーグルが軍事用のロボット開発で知られる米国のボストン・ダイナミクスを買収したと、複数の米メディアが16日までに伝えた。ボストン社は1992年の創業で、米軍などと共同でロボット開発を手がける。「困難な地形でも歩ける」「4本足の動物のように高速で走る」ロボットなど、ユニークな開発が特徴だ。グーグルは買収目的などを明らかにしていない。

 グーグルはボストン社を買収する前に、少なくとも7社の世界のロボット開発ベンチャーを買収済みだ。この中には東京大学OBがつくったヒト型ロボットを製造するベンチャー「SCHAFT(シャフト)」も含まれる。グーグルはロボット事業をすぐに展開するわけではなく、部品組み立てなどに使える産業用ロボットを中心に開発するとの観測が出ている。

175とはずがたり:2013/12/19(木) 14:58:30

ヨネックスが自転車に参入するワケ
超円高をしのいだ新潟工場で一貫開発
大滝 俊一 :東洋経済 記者 2013年12月19日
http://toyokeizai.net/articles/-/26786

176とはずがたり:2013/12/30(月) 11:55:35

モーゼルランプの話しは朝日新聞に出てた。

12 August 2013 Last updated at 23:22 GMT

Alfredo Moser: Bottle light inventor proud to be poor
By Gibby Zobel
BBC World Service, Uberaba, Brazil
http://www.bbc.co.uk/news/magazine-23536914

177とはずがたり:2014/01/07(火) 19:46:08

通行人の顔、カメラで撮影し追跡 大阪駅ビルで実験へ
http://news.goo.ne.jp/article/asahi/nation/ASG15410GG15PTIL008.html
朝日新聞2014年1月6日(月)05:40

 JR大阪駅の駅ビル「大阪ステーションシティ」(大阪市北区)で通行人の顔をカメラ約90台で撮影し、その特徴を登録して同一人物を自動的に追跡する実験が4月から始まる。顔認証技術の精度を確かめるのが狙いで、データは個人が識別できない処理をしたうえで、JR西日本に提供されるという。不特定多数の人を撮影しデータを収集する行為に、専門家はプライバシーへの懸念を示している。

 総務省所管の独立行政法人「情報通信研究機構」(東京都小金井市)がJR西日本とステーションシティを運営する「大阪ターミナルビル」の協力を得て、2年間実施する。

 実験では、各カメラで3メートル四方にいる数十人の顔を撮影する。両目間の幅など100カ所程度の各人の顔の特徴を抽出して特定のIDを与えて登録し、別のカメラが同じ特徴を持つ顔を識別すると、同一人物と判断して追跡する仕組みだ。

178とはずがたり:2014/02/02(日) 11:02:15
面白いw

“真実の愛”がないとホック外れぬ「ハイテク貞操ブラジャー」の仰天
http://news.goo.ne.jp/article/sankei/life/snk20140201559.html
産経新聞2014年2月1日(土)18:28

■「その気」信号をセンサーがキャッチ

 最近、さまざまなウェアラブル端末が登場しているが、なんとブラジャーにも! 世界初の「真実の愛がないとホックが外れないブラ」…って、何やそれ? メーカーを直撃すると、どうやら女性が「その気」(?)にならないとホックが外れない“貞操ブラ”のようだ。

 ブラジャーの名は「TRUE LOVE TESTER」。20代女性に人気のランジェリーブランド「ラヴィジュール」を擁するベリグリ(東京都渋谷区)が、同ブランドのデビュー10周年を記念して開発したものだ。

 ブラジャーに内蔵されたセンサーが女性の心拍信号を読み取って、Bluetooth経由で専用アプリに飛ばしデータを解析。心拍の変化率と時間から“TRUE LOVE RATE”を算出。一定値を超えるとロックが自動で解除されてホックが外れる仕組み。つまり、女性が「ときめかない」と、ホックが外れないというわけだ。

 どんなシチュエーションで使うのか、どんな用途があるのか、と突っ込みたくなるが、女性が自分で解除することも可能だそうなので、念のため。

■女心と遊び心で作りました

 同ブランドが10周年のテーマに選んだのは「MOOD UP」。身につけている女性だけでなく、「彼と彼女や世の中のムードをアップして元気にしたい」という思いでプロジェクトチームを結成。Perfume(パフューム)の演出を手掛ける気鋭のクリエイター集団ライゾマティクスをはじめ、各方面の専門家とタッグを組んでできあがったのが、この遊び心満点のブラジャーというわけだ。

 「数多くのプロダクトを手がけてきましたが、ブラは初めてです。女性の気持ちにいかに迫れるかが僕たちのチャレンジでした」(ライゾマティクス)。

 この画期的なブラのメカニズムや各専門家のインタビューが紹介された「コンセプトムービー」は、ラヴィジュール店頭や公式WEBサイト内で視聴できる。YouTubeでは1週間で約290万回再生されている。英国や米国のメディアでも取り上げられており、早くも海外から注目を集めている?

■驚きや恐怖でも心拍数上がりますけど?

 それにしても、心拍信号を読み取るというけれど、運動したときや驚いたとき、恐いときなどでも心拍数は上がると思うが、その違いはどうやって把握するんだろうか? 

 「心拍信号の時間と上昇変化の割合から差を読み取るように設計しています」と広報担当者。なるほど。ただし、開発途中のコンセプトモデルのため、精度には向上の余地があるとのこと。

 残念ながら、現在のところ市販される予定はないそうだ。ただ、体験できるチャンスがある。10周年記念キャンペーンとして、期間中にラヴィジュール商品を5千円以上購入すると、ラヴィジュールがセレクトした全国の有名ホテルで実際に「TRUE LOVE TESTER」を体験できる宿泊プランが抽選でプレゼントされる(キャンペーン期間は2月23日まで)。

 人気ブロガー・はあちゅうさんは「女性はいつでも、真実の愛を求めてる。このブラは、世界中の女性の味方ですね」とコメント。まずは体験した人の感想を聞いてみたい。(杉山みどり)

179とはずがたり:2014/02/02(日) 14:04:20

自然気化タイプの加湿器、続々登場 電気いらずで、冬の定番商品になるか
http://news.goo.ne.jp/article/moneyzine/life/moneyzine_210096.html
gooニュース×MONEYzine2014年2月1日(土)18:00

 電気は不要でサイズはコンパクト、水さえ注げば準備は完了。乾燥が気になるいま、自然気化タイプの加湿器が相次いで登場している。

 独自のフィルターが水を吸い上げ、吸い上げた水が蒸発して加湿すると、自然気化タイプの仕組みはいたって単純だ。しかし、メリットは意外と多い。電源を探すことなく、どこにでも設置できる。音もしない。また置き場所の湿度の状況に合わせて、勝手に蒸発して加湿するので手間いらず。加えて価格も手ごろで、デザインもしゃれていることから、多くの人が購入してしまうようだ。

 溝を施した特殊繊維製の付属フィルターを台紙から切り取り、蛇腹に折ってセットすれば小さな森と動物が出現するのは「うるおいAnimal ちいさな森(1,680円、トレイ、ウォーターボトル、フィルターのセット、ウサギ・エルク・オオカミの全3タイプ/積水樹脂・本社:大阪府大阪市、東京本社:東京都港区)」。ちょっとしたジオラマとなり、また脇に差し込み使うウォーターボトルの水が気泡を立てながら減ってゆく様は潤いを感じさせるなど、視覚面でも楽しませてくれる商品だ。サイズは高さ17×幅15×奥行約5.5センチ。

 また、本業は乾燥には敏感で細心の注意が必要な楽器を取り扱う宮地商会(本社:東京都千代田区)が求めた理想の加湿器も、やはり自然気化タイプだった。そして、同社自らが開発したのが「ルームミスト」だ。例えば「ルームミスト・モイスカード(1,890円、トレイ、フイルターのセット)」はトレイに水を入れ、カードタイプで揚水力に富んだ不織布製フィルターを並べて使う。家庭、オフィスのどちらでも使えることを前提としているため、どこに置いても邪魔にならない大きさ(高さ約16×幅14.7×奥行約9.1センチ)と、フィルターも落ち着いたデザインを採用している。

 その外見はかつての2つ折の携帯電話にそっくりだ。そして開くと、まるで飛び出す絵本のように蛇腹状のフィルターが開くのが「ちょこっとオアシスプラス(1,260円/ミクニ・本社:東京都千代田区)」。内蔵のスライドタンクに水を注いで使用するこちらは、モバイル型の自然気化タイプ加湿器だ。いま時分の旅や出張などに持参すれば、移動中の交通機関や宿泊先の保湿対策にも活用できる。小さいながらも、頼もしい存在となりそうだ。サイズは長さ15.2×幅7.2×高さ3.2センチ(閉じた状態)、重さは100グラム(乾燥重量)。

 水さえ欠かさなければ、24時間黙々と仕事をこなす自然気化タイプの加湿器。暖房にエアコンが使われる場所も多い現代においては、冬のマストアイテムになっていくかもしれない。

180とはずがたり:2014/02/13(木) 00:14:25
なんか凄そうだぞ。。

世紀の大発見――海水からリチウムを採りながら発電も出来る!
http://allabout.co.jp/newsdig/c/60277
国沢光宏

こいつはノーベル賞モノの発明だと考える。何と!海水からリチウムを採りながら発電も出来るというのだ。リチウムイオン電池の材料となるリチウムは主として海水に含まれており、現在海水が高濃度化した塩湖で採ってます。もちろん全量を輸入に頼っていて、需要急増のため相場も高いまんま。

日本原子力研究開発機構は、海水を特殊な幕に通すだけでリチウムを精製。同時に電力も発生したという。実際、25Lの海水から2ミリグラムのリチウムが取れたそうな。未だ極めて小規模な実験規模のため生産コストなどは公表していないけれど、採算ベースに乗せることは不可能じゃない模様。

水や海水に溶けた放射性物資を濾過するための研究をやっていて発見したと予想する。でなければこんな素晴らしい発見など出来まい。ちなみに海水には膨大な量のリチウムが含まれているため、量産出来るようになればリチウムを使う電池のコストだって大幅に低くなることだろう。

次世代の本命の電池と目される『リチウム空気電池』もリチウムを使う。リチウムの入手が安定すれば、一段と明るい将来になる。現在1kWhあたり3万5千円程度と言われているリチウム電池ながら、2万円台前半に入ればリーフ1台分の容量で50万円! この価格は絶対的な意味を持つ。

プリウスに代表されるハイブリッド車と、リーフ級電気自動車のエネルギーコストの差は10万kmで50万円。つまりエネルギーコストの差で電池代をカバー出来てしまうのだ。リチウム空気電池なら1kWhあたりの価格がさらに安くなるという。燃料電池をすっ飛ばし、電気自動車の時代になると思う。

181とはずがたり:2014/02/13(木) 00:16:25

2014年02月12日 07時00分 更新
蓄電・発電機器:
海水からリチウムの抽出に成功、日本の原子力研究機関が世界初
http://www.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/1402/12/news036.html

電気自動車をはじめ蓄電池の分野で利用量が急増しているリチウムはレアメタルに分類されていて、日本では100%を輸入に頼っているのが現状だ。その貴重なリチウムを海水から分離・回収することに世界で初めて、日本原子力研究開発機構が成功した。
[石田雅也,スマートジャパン]

蓄電池に使われているリチウムイオン電池と、未来の原子力エネルギーとして研究開発が進められている核融合には1つの共通点がある。どちらも資源としてリチウムを必要とする。リチウムは南米のチリなど限られた地域でしか産出できないレアメタルのひとつだ。

 日本原子力研究開発機構(JAEA)は世界で初めて、リチウムを海水から分離・回収する技術を確立することに成功した。茨城県にあるJAEAの核融合研究開発部門が政府の「最先端・次世代研究開発支援プログラム」の一環で開発してきた。JAEAは高速増殖炉の「もんじゅ」を開発・運営する機関でもある。

 リチウムはレアメタルとはいえ、海水の中には無尽蔵に含まれている物質で、いかに効率的に抽出するかが大きな課題になっている。JAEAの研究開発部門はイオンの伝導体を通してリチウムを移動させる原理を発案して、分離装置で回収する方法を実証した(図1-略)

 リチウムは電気を運ぶイオンになりやすいために、充電・放電を繰り返す蓄電池の用途に向いている。ただし化学反応が進みやすいことから、天然の状態で存在する場所は限られている。現在は南米で塩湖の水を1年以上かけて自然蒸発させて抽出する方法しか見つかっていない。

 JAEAが開発した海水から分離・回収する技術を実用化できれば、リチウムを短期間に効率よく製造する道が開ける。さらに電気自動車などで使用済みのリチウムイオン電池からリチウムを回収することにも応用できる見込みだ。今後は分離・回収装置の規模を拡大したパイロットプラントを建設して実用化を進めていく。すでに特許は出願済みである。

 一方で核融合の技術開発の先行きは不透明な部分が多い。現在の原子力発電は核分裂でエネルギーを発生させるものだが、核融合によるエネルギーは別の特性があり、一長一短がある。放射性物質を放出する点では核分裂と同様に人体に対する影響は極めて大きく、安全性の確保が欠かせない。リチウムの抽出技術が安全な用途に限って応用されることを望みたい。

182とはずがたり:2014/03/14(金) 00:33:23
コピー商品摘発、過去最高=9割が中国、2万8000件―13年
http://news.goo.ne.jp/article/jiji/business/jiji-140313X702.html
時事通信2014年3月13日(木)15:10

 財務省は13日、2013年の税関による知的財産侵害物品(コピー商品)の摘発実績を発表した。輸入差し止め件数は前年比5.7%増の2万8135件となり、過去最高を更新した。被害額は、正規品の価格で換算すると約130億円に上る。インターネット取引の普及や国際郵便の発達を背景に小口郵便を使った個人輸入が伸びているため、摘発件数は増加傾向にある。

 輸出元は、中国が全体の91.9%を占めた。9年連続のトップだったが、割合は前年(94.0%)に比べ低下した。その他は、香港が3.7%、シンガポールと韓国が各1.2%など。

 摘発した物品数は62万8187点。偽造薬の大口摘発があった前年の6割弱にとどまった。最も多かったのはスマートフォン(多機能携帯電話)のケースなどの携帯電話・付属品で、42.6%増の8万9701点。ダイエット用として人気が高いダンスのDVDなど、CD・DVD類は約2倍の3万7000点に急増した。

184とはずがたり:2014/04/01(火) 22:08:49

「偽物輸出」もはや中国の主要産業、6年連続摘発トップ、さらに拡大の勢い…ネット通販でもトラブル続出
ttp://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/130917/waf13091707000000-n1.htm
2013.9.17 07:00

消費者庁が公表した偽_ブランドを販売したインターネット・サイトの画面。こうしたサイトを通じて購入しても、偽物と判明して税関で差し止められるケースが目立っている。その偽物は中国国内から発走されているケースがほとんどという

 中国によるニセモノ輸出が止まらない。知的財産権を侵害する偽_ブランド品の輸入は、今年上半期(1〜6月)に全国の税関で1万4053件が差し止められ、通年で最多だった前年同期からさらに増加した。ニセモノの9割以上は中国から。大阪税関管内での差し止め件数では、中国来の9割超えは5年連続で、今年も上半期で9割を超えており、6年連続になるのが確実視されるほどだ。最近では、インターネットの格安サイトで購入した有名ブランド品がニセモノだったため、個人輸入で差し止められるトラブルも急増。こうした海外サイトでニセモノを購入してしまった消費者の“悲鳴”が毎日のように相談窓口に寄せられているといい、専門家は「偽_ブランド品を撲滅するのは日中の外交レベルの問題」と警告している。

中国9割、ネット通販普及も追い打ち

 グッチ、シャネル、トリーバーチ…。

 大阪税関の一室にずらりと並べられた有名ブランドのロゴ入りのバッグや財布だが、これらはすべて今年上半期に同税関が輸入を差し止めて押収した偽_ブランド品だ。「素人では見分けがつかない」(税関幹部)ほど見た目は精巧なできだが、細部で作りが粗いことからニセモノと判別できるという。

 昨年はスマートフォン(高機能携帯電話)のケースといった「携帯電話及び付属品」が急増するなど、差し止められる偽_ブランド品は流行に左右される傾向がある。一方で、アパレル商品は毎年上位を占める“安定勢力”で、バッグや財布を含む「バッグ類」は、平成24年の全国の差し止め件数で50・9%を占める。

 ここ数年は中国からの輸入差し止め件数が急増しており、14年に全体の7・9%だったものが、24年には94%となり、中国供給の“一極集中化”が進んでいる。

 税関によると、以前は業者が大口輸入するケースが多かったが、近年はネット通販の普及で1件あたり数点の小口輸入が増えた。荷物は個人宛が多く、小型の国際スピード郵便(EMS)などが利用されているという。差し止められるまで偽_ブランド品と気づかないことも多いというが、偽_ブランド品の輸入は罪に問われるケースもあるため、税関幹部は「非正規や不審なサイトで安易な買い物は控えて」と呼びかけてる。

偽物なら「倍返し」?

 「すべての商品が正真正銘100%『本物』で『新品』です」
 「ありえないことですが万が一偽物であれば即座に全額返金し、2倍を返金させて頂きます」

185とはずがたり:2014/04/01(火) 22:09:18
>>184-185
 あるブランド品の通販サイトには商品一覧とともに“本物”を強調する説明文が掲載されていた。片隅には大手ネット通販会社や銀行のロゴが掲載されていたがリンクはない。業者の所在地は「大阪市住之江区」とあるが、該当する住所番地はなく、連絡先に問い合わせても応対はなかった。

 実はこのサイトは消費者庁が公表している海外の“偽_ブランドサイト”だ。これらのサイトは日本語で表示され、商品には正規品より安い値段がつけられているが、実際には偽_ブランド品を販売したことが確認されている。業者の実体やサイトのサーバーは海外にあり、商品の送り元は中国国内からがほとんどという。

 ネットでの海外通販の普及にともない、消費者庁はトラブルに関する相談を受ける「越境消費者センター(CCJ)」を23年11月に設置した。昨年度にCCJへ寄せられた偽_ブランド品に関する相談は795件で全体の約4割を占めて最多。今年度は4〜6月で557件の相談があり、前年を上回るペースで相談が寄せられている。

 相談内容は「偽_ブランド品が送られてきたが業者と連絡がとれない」「代金を支払ったが、サイトが偽物のようで商品が届かない」というものが多いという。

 同庁はホームページ(HP)上で消費者へ注意を呼びかけてきたが、今年2月からは悪質サイトの実名とアドレスの公表を始めた。随時更新されているが、ほとんどのサイトは現在も公開されており、同庁の担当者は「実体が海外にあるので、これ以上は手の打ちようがない」と対応に苦慮している。

ネット多様化で危険増、SNSも利用

 「格安品にはつい手が出てしまうが、落とし穴があると思わなければダメだ」。偽_ブランド品をめぐるトラブルの相談を受けている社団法人「ユニオン・デ・ファブリカン東京支部」(本部・パリ)の堤隆幸事務局長(53)はネット通販を利用した格安品の購入に警鐘を鳴らす。

 偽_ブランド品は約10年前には大手オークションサイトでも流通していた。だが、数年前から運営側が監視を強化したことなどからオークション上では激減。代わりに独立した偽_ブランドサイトが目立つようになった。最近は正規サイトからデザインを模倣した偽サイトも現れ、消費者を惑わせているという。

 このような偽サイトは常に200〜300個はあるという。同支部ではブラックリストを作成し、HP上で公開していた時期もあったが「見つけるたびに移転の繰り返しでイタチごっこに陥っていた」といい、更新を停止した。

 偽サイトは無作為にメールなどを送って集客しているが、最近は「フェイスブック」や「ツイッター」などのソーシャルメディアも利用されているといい、堤事務局長は「ネットサービスの広がりでサイト側も集客しやすくなっている」と指摘する。

 同支部では偽_ブランド品に対する警戒の啓発活動に力を入れており、正規に比べて極端な安値だったり、輸送にEMSを使用するような業者は「特に危険」として警戒を呼びかけている。日本語の使われ方が不自然な場合も「海外の偽サイトを疑うべき」という。

 堤事務局長は「偽_ブランド品を撲滅するのは日中の外交レベルの問題になってしまう。それ以前に被害を防ぐには、消費者の間に自衛意識を広めていくしかないだろう」と話している。

187とはずがたり:2014/04/04(金) 20:50:43

 逆に地域によっては、他の携帯にない機能をつけることもありうる。これはサムスンではなくLG電子の製品だが、イスラム圏の国向けに、聖地メッカの方位を示し、1日5回の礼拝時間をアラームで知らせたり、コーランの音声を流したりする機能が付いた携帯電話「メッカフォン」を売り出し、爆発的な人気を博している。こうなると、その商品が圧倒的なシェアを占めて携帯電話の代名詞になり、その商品をつくったメーカーは"その国のブランド"になることができる。

 インドにおける鍵付き冷蔵庫や、かさばるサリーを途中で止まることなく丸ごと洗える洗濯機、中国向けのジャガイモが洗える洗濯機、東南アジア向けの殺虫効果のあるエアコンなど、国・地域に合わせた製品づくりは携帯電話に限らない。いずれも国や地域ごとに、本当に必要とされる機能を厳選し、価格ははじめから現地の人が買える水準に合わせてつくられている。こうした地域のニーズを的確にとらえた商品開発により、サムスンやLGは新興国だけでなく、欧米でもシェアを伸ばしている。例えばワイングラスをモチーフにしたサムスンの液晶テレビは、価格は逆に日本製より2〜3割高いにもかかわらず、デザインを重視するフランスやイタリアで高い評価を受け売れている。

 サムスンの躍進には目覚ましいものがあり、2012年に薄型テレビ、スマートフォン、リチウムイオン電池(サムスンSDI)、携帯電話端末、DRAMなどで世界シェアの首位に立つなど、デジタル市場を中心にいまや日本を凌駕し、圧倒的な存在感を示している。

 このように、危機に直面したサムスンがとった戦略は、「日本と競合しない市場を開拓」し、「機能や仕様を現地向けに開発」することだった。日本を手本にすることをやめ、第3回「世界で何が起こっているのか?〜ものづくりの勢力図を塗り替えたグローバル化とデジタル化」で述べたグローバル化、デジタル化に正面から対応を図ったと言い換えることもできる。もちろんそのためには、ものづくりにかかわるプロセスの革新や、多種多様な製品をつくるためのデジタル化時代ならではの製品開発戦略への転換、地域の事情を熟知したグローバル人材の育成など、従来のやり方を全てといっていいほど変える必要があった。サムスンが進めたこれらの改革については、次回以降改めて取り上げたい。

新興国の台頭に伴う「競争力の多様化」

 ところで読者の皆様は、「競争力とは何か」と聞かれたら、どう答えるだろうか。日本企業の経営者や技術者の多くは、「コスト競争力」と認識しているようにみえるが、筆者は、競争力とは「消費者に選ばれる力」だと考えている。商品に限らずサービス、あるいは、入学試験や入社試験、競技としてのスポーツなど、すべての競争は、「誰かが誰かに選ばれる」過程だ。そしてそこには何らかの「選ぶ基準」がある。

 短距離走やマラソンであれば、「タイム」という、世界的に統一された基準が用いられる。しかし、入学試験や入社試験なら、試験の点数、内申書、推薦、サークルやボランティアなどの活動経験、面接、一芸に秀でたものがあるかなど、学校や会社によって、その基準は異なる。同じ筆記試験でも、語学、一般教養、応用力など、重視するものはさまざまだろう。

 ものづくりの世界において、その基準は比較的同質な先進国間で大きな違いはなく、日本で選ばれる製品は、欧米先進国でもおおむね受け入れられてきた。しかし、新興国が台頭し、アフリカも視野に入ってくると、これまでの30カ国程度から、一気に200カ国近くを相手にすることになる。新たに加わった市場では、文化や生活習慣、宗教、価値観、所得水準などがそれぞれに異なり、消費者が選択する際のファクターもさまざまだ。市場が広がり、「選ばれる基準」が多様化したら、それぞれの市場に合わせて戦い方を変える必要がある。いくら数学が得意でも、それだけで運動能力を重視する体育系の大学に合格できるわけではない。それがグローバル化の宿命なのだ。

188とはずがたり:2014/04/04(金) 20:51:01

>>186-188
「表の競争力」と「裏の競争力」

 消費者からみると製品の競争力は、「表の競争力」と「裏の競争力」に分けられる。「表の競争力」とは、デザインや価格、五感で判断できる品質、納期、サービスなど、一般の消費者に分かりやすく、その商品を欲しいと思わせる力だ。売れている実績がその力になることも多く、広告やブランドも、表の競争力に含まれる。企業の業績も、消費者の信頼に直結する重要な表の競争力だ。未成熟な新興国市場では、この「表の競争力」がとりわけ重要な意味を持つため、サムスンは「表の競争力」を高め、分かりやすく訴求することを最優先に考えている。

 一方、「裏の競争力」とは、その企業がつくる製品の品質や、それを支える生産性、生産方式、組織能力などだ。製品の品質は結果的に消費者に理解されることもありうるが、生産リードタイムやカイゼン活動など、その品質をいかに支えているかは、消費者には全く見えない部分だ。

 日本の企業はものづくりにおいて、この「裏の競争力」を磨くことに傾注してきた。しかし、消費者から見たとき、その製品を「生産性が高いから買う」という話にはならない。使ってみれば、なるほど故障しにくいとか、品質の良さを実感するということがあるにしても、買ってもらえないことには、理解してもらう術はない。

 「プラズマクラスターはシャープだけ」「"黒を極めた"プラズマ」といったキャッチフレーズは、いくらそれが技術的に難しいことであっても、消費者にはなかなか理解できない。こうした「裏の競争力」を企業が宣伝するようになったら、その製品はコモディティー化しており、その企業は「表の競争力」で差別化できていないのではないか、と疑ってかかったほうがいい。

 新興国の台頭により、市場の欲求は多様化し、競争力も多様化している。サムスンが体現しているように、「相手の文化を知らずしてものは売れない」時代になったということだ。一部の日本企業のように「よいものをつくればどこでも売れるはずだ」と構えていたのでは、グローバル市場では通用しない。競争力とは、その製品が「消費者に選ばれる力」であり、グローバル市場で勝つのは、「消費者に選ばれた」企業なのだ。


吉川 良三 (よしかわ りょうぞう)
1940年生まれ。63年、日立製作所に入社後、CAD/CAM(コンピューターによる設計・製造)システムの開発に従事。89年よりNKK(現JFEホールディング)エレクトロニクス本部開発部長として、次世代CAD/CAMシステムを開発。94年から韓国サムスン電子常務として、CAD/CAMを中心とした開発革新業務を推進。2004年に帰国後、東京大学大学院経済学研究科 ものづくり経営研究センター特任研究員。著書に「危機の経営」(2009年、講談社、畑村洋太郎共著)、「サムスンの決定はなぜ世界一速いのか」(2011年、角川書店)、「勝つための経営」(2012年、講談社、畑村洋太郎共著)など。

190とはずがたり:2014/04/04(金) 20:51:58

 極端な例になるが、氷が好きなベトナム人は、冷蔵庫を"ものを凍らせる機械"だと捉えている。洗面器に水を入れて凍らせて、カチ割り氷にして食べるといった使い方をする。そういう国に冷蔵庫を売るのであれば、野菜室が細かく分けられていたり、食品の鮮度保持機能などが充実していたりする最新型のものよりも、製氷機に近いシンプルな製品が好まれる。

 また、外気温が40度から50度にもなるインドでは、「エアコンで室内を25度に保つ」といった発想は持たれない。しかも、日本のエアコンのように静音性に優れていると壊れていると思われてしまうため、大きな音を立てて人に風を当て、涼しさを体感させるような製品が売れている。

 インドでは、2009年にタタ自動車が「20万円カー」として知られる「ナノ」という小型自動車を売り出して話題になった。ワイパーは1本だけで、読書灯もなければ、エアバッグやABS(アンチロック・ブレーキ・システム)といった安全装置も付いていない。オーディオ機器やエアコンなどはもちろんオプションだ。嗜好品として車を楽しむ習慣のない新興国の大衆からすれば、自動車は基本的に走って曲がって止まればいいので、これで十分なのだ。

500円のうな丼と3000円のうな重

 料理でいえば、500円のうな丼もあれば、3000円のうな重もある。実際、日本人も、人それぞれ、そのときどきの懐具合や気分に応じて選んでいる。それなのに日本のメーカーの製品は、3000円のうな重しか提供していないような状態になっている。最高級品だけを提供して、「一部のお金のある人だけ食べてください」と言っているようなものだ。そういうやり方を続けていては、ようやく500円のうな丼に手が届き始めた人々が主体の市場を獲得していけるはずがない。

 まずは500円のうな丼を出す。それによって、その国の人たちにうなぎはおいしいと感じてもらえたら、次は1000円のうな丼を出す。そして、その上があるならそれも食べたいという人に対しては、3000円のうな重を勧めるというのが、段階を踏んだビジネスだ。品質にも"松竹梅"があってしかるべきなのだ。

「日本品質」は「高コスト構造」

 何らかの電子機器を組み立てるのに使う、長さ100ミリの部品があったとする。その部品を100個つくったときに100個とも寸分の狂いもない部品にすることは難しい。そこで、各メーカーでは、「プラスマイナス0.01ミリまでは100ミリとして認める」「0.1ミリまでは100ミリとして認める」というような基準を定める。その許容範囲を「公差」と呼ぶ。この「公差」をどう設定するかは各メーカーのノウハウに委ねられるが、そのことはもちろん、開発期間やコストに影響してくる。

 例えば、ある部品の接合部分の公差が0.001ミリだったとしよう。その基準をクリアするための金型を何度もつくり直すことによって、1年以上の期間と10億円以上の費用がかかることがある。一方、この公差を0.01ミリにすることによって、開発期間や費用を10分の1、あるいはそれ以下に抑えられるケースも出てくる。そして、そのように公差を緩めたことで何が変わるかといえば、消費者レベルでは全く分からない範囲のことである場合がほとんどなのだ。

 また、品質へのこだわりがある企業では、各工程で検査が行われるだけでなく、出荷前にも最終的な品質チェックを行うのが一般的だ。そこで不具合が見つかる割合は非常に低く、販売後に不具合があった場合はすぐに交換できる態勢があるにもかかわらずだ。

 製造工程で繰り返し行われるそうした手厚い検査の費用は、メーカーがサービスとして行っているわけではなく、最終的には価格に跳ね返ってくる。要するに、検査がたくさんあれば、それだけ価格は高くなり、消費者に負担を強いることになる。

 日本の設計者はコストのことをあまり考えず、機能、性能の向上だけを追い求める傾向が強い。しかも、日本のものづくり特有の「操作のしやすさ」「音の静かさ」といった、すり合わせによって生み出されるアナログ的性能は、感覚に依存するところが大きく、追求しだすときりがない。

191とはずがたり:2014/04/04(金) 20:52:18
>>189-191
 こうして、品質を上げれば上げるほど、つくるのに時間がかかるし、コストも高くなる。もともと日本国内と先進国向けに設計・開発された付加価値の高い製品(いわゆる「日本品質」)は、高コスト構造を余儀なくされるため、所得水準が高い先進国市場に主販路を求めざるを得ない。しかし、まだまだ所得水準の低い新興国や途上国の消費者は、機能は必要最小限でいいから自分の収入でも手が届くものが欲しいと願っている。日本の設計者にとっては「過小品質」に見えても、ユーザーにしてみれば、それが「適正品質」なのだ。

 高級品が壊れたら客は文句を言うが、100円ショップで買ったものが2、3カ月で壊れても、誰も文句は言わない。顧客は、自分に必要な品質を価格と相談しながら決めているからだ。

品質を決めるのは消費者〜サムスンが注目する「体感不良率」

 サムスンでは、「品質は顧客が決めるものであり、メーカーが勝手に決めるものではない」「顧客は購入価格(対価)によって品質を決める」という考え方が徹底されている。そして品質管理の指標として、「体感不良率」という数字を重視している。

 体感不良率は販売台数に占めるクレーム件数の割合で、この数値を基に、クレームをいかに減らしていくかが常に考えられている。メーカーの内部基準ではなく、顧客が不良と感じれば不良だし、顧客が不良と感じなければ、不良ではない、とはっきり割り切って捉えているのだ。

 例えば製品が故障したときに、素早く新品と交換したり、修理してもらえたりすれば、消費者が受ける企業への印象はかえって良くなることもありうる。逆に、いくら厳しい公差や検査を経てつくられた製品でも、万一壊れたときに、すぐに交換や修理に対応してもらえないと、ユーザーは不満に感じ、「もう買うまい」と思うだろう。だからサムスンでは、顧客からの故障の問い合わせなどがあればすぐに駆けつけ、修理するか新品と交換できる体制を整えている。

 体感不良率に注目し、ユーザーの求める品質を維持する一方でサムスンは、製造コストは極力抑えるようにしている。日本では通常、製品の価格はそれをつくるために必要となったコストを計算し、製造原価や確保したい利益を加算して決められる。いわば「足し算方式」だ。サムスンは全く逆で、市場ごとに消費者の経済力などを調査していき、売れるために適当と考えられる価格をはじめに設定する。そして、その価格にするために削減を許されるコストを算出して製品開発を進めていく「引き算方式」をとっている。

海外で「在庫は悪」は通用しない

 品質(Quality)、価格(Cost)だけでなく、納期(Delivery)に関しても同様のことが言える。日本の企業は売れている商品はすぐに買えなくても仕方ないと考えがちだ。例えば、自動車を買う場合、欲しい車を注文して首を長くして納車を待つケースがほとんどだが、外国ではそうはいかない。車を買おうと思って販売店に行って、そこに望みの車種や色の車がなければ、次の販売店に行ってしまう。その日、車を買うと決めていたなら、その日のうちに乗って帰ることを前提にしているからだ。

 日本ではコスト削減という企業視点から「在庫は悪」とされているが、その感覚を海外に持ち出そうとしても通用しない。そういう部分も含めて、地域性や民族性に合わせて消費者の望みを汲み取っていく発想が求められてくるのだ。

「消費の本質」を考えるということ

 「ものづくりの発想転換〜『もの』と『つくり』を分けて考えよう」で述べたように、「もの」を考えるということは、消費者が本当は何を求めているのかという「消費の本質」をとことん考えることだ。品質や価格にしても、納期にしても、企業が自社の都合で一方的に決めるものではなく、全てこの「消費の本質」に基づいて決められるべきものだ。

 消費者の側からすると、品質は高いに越したことはないが、それは決して価格より優先されるものではない。消費市場のすそ野が広がるグローバル時代は、「松」のさらに上の品質を競うよりむしろ、多種多様なユーザーニーズに合わせて、製品の品質や機能のラインナップをそろえられる柔軟性が要求されている。そのことを無視して、消費者にとってはほとんど意味をなさない部分の品質にこだわり、結果的に高コスト構造に陥り、開発スピードも遅くなってしまっているのが日本メーカーの現状だ。

 日本のQ・C・Dは、グローバル市場では通用しない。日本企業は「消費の本質」を考え、足元からQ・C・Dを見直す必要がある。

193とはずがたり:2014/04/04(金) 20:53:49
>>192-193
 例えば、あるコップに取っ手が付いていたとする。サムスンのリバース開発は、何のためにその取っ手が付いているのかという、設計思想まで遡っていく。すると、「熱いものを入れるために取っ手が付いている」ということが推測できる。そして、「この地域では冷たいものしか入れないから、取っ手はいらない」と判断すれば、それを省く。

 ここで、単純な物まねをするのなら、ただのコピー商品にしかならない。例えば構造をまねするだけの中国製品であれば、「取っ手」というものが付いていることは分かっても、それがなぜ付いているのかまでは分からない。だから後から安い材料で適当に付けて、すぐにぽろっと取れてしまったりする。最近は中国もリバース・エンジニアリングの域に近づきつつあるようだが、構造をコピーすることと、設計思想まで遡ってリバースすることでは、大きな違いがあるのだ。

製品開発プロセスからみた技術的発展段階

 このリバース・エンジニアリングを用いれば、新たな技術を開発するのではなく、既存の技術を組み合わせることによって、多様な製品を生み出すことができる。部品も独自開発するのではなく、汎用部品を組み合わせることで、短期間かつ低コストで開発することが可能になる。

 フォワード・エンジニアリングは価格競争に巻き込まれて利益が減り、投資ができなくなると撤退に追い込まれるが、リバース・エンジニアリングなら、市場を専有すると大きな利益を生み出すことができる。

「立ち食いそば方式」の世界戦略

 このようにサムスンは多種多様な製品を提供しているが、すべてが一から違う製品というわけではない。プラットフォーム(基本部分)は共通化しておき、途中のある段階から切り替えるようになっている場合がほとんどだ。この生産方式を筆者は「立ち食いそば方式」と呼んでいる。

 立ち食いそば屋では、そばでもうどんでも、つゆは同じだ。注文があれば、あらかじめ茹でてある麺を温めて、そのつゆに入れる。注文が天ぷらそばであれば天ぷらをのせ、月見であれば卵をのせる。天ぷらそばと天ぷらうどんでは、同じ天ぷらを使っている。そのような手順になっているから、天ぷらそばでもきつねうどんでも、作り方はほとんど同じで、必要最小限の手間とコストで提供できるのだ。

 「デカップリングポイント」という経済用語がある。これは、あらかじめ生産を進めておく部分と、顧客の注文に合わせて対応する部分を分ける「切り離しポイント」のことを指す。この設定がうまくいけば在庫リスクは低くなり、迅速で効率的な生産が可能になる。立ち食いそば方式のやり方もそれに似ている。一般のそば屋の利益率は3割以下なのに対し、立ち食いそば屋は7割ほどにもなるという。たとえ単価は低くても、無駄を出さずに回転率を高くできるので、それが可能になるのだ。

 電機製品も同様だ。ベースとなるかけそばやかけうどんに、その地域の人たちが求めているトッピング(機能)をのせることで、ニーズに合ったものを安く素早く提供する。このシステムは、新興市場だけでなく、いまや先進国の高級品市場でも躍進するサムスンの大きな武器になっている。

 一方、多くの日本企業はいまでも、プラットフォームは同じでも、異なる市場向けに設計、生産と、順番にプロセスをたどる従来のやり方をとっている。この方法だと、製品開発に時間がかかるし、部品の調達もそれぞれがその都度行うなど、コストもかさんでしまう。

 このようにグローバル市場では、顧客が求めるさまざまな製品を、速く安く提供できる仕組みがあってこそ、より多くのニーズにスピーディーに応え、利益率を高めていくことができる。たとえ技術的には後発であっても、「多品種少量生産」で利益を出す体制を構築できれば、競争面で優位に立つことができるのだ。サムスンの「多品種少量生産」を可能にした、ものづくりのプロセスをはじめとするさまざまな革新については、次回改めて取り上げたい。

194とはずがたり:2014/04/04(金) 21:00:54

(3)熾烈なiPS特許争いで2度肝を冷やした京大 最強となった秘訣
http://sankei.jp.msn.com/west/west_life/news/140203/wlf14020307010000-n1.htm
2014.2.3 07:00

 万能細胞をめぐっては、研究以外にも厳しい競争が行われている分野がある。「知的財産権」、つまり特許をめぐる争いだ。

 理化学研究所の小保方(おぼかた)晴子研究ユニットリーダー(30)が発表した新型万能細胞「STAP(スタップ)細胞」も今後、特許取得の“戦い”を余儀なくされる。

 iPS細胞(人工多能性幹細胞)で先行する京都大iPS細胞研究所(CiRA=サイラ)は昨年12月、新しい基本特許が成立したと発表した。細かい項目ではなく、想定される作製方法をほぼ網羅する特許。高尾幸成知財管理室長は「これが限度、というところまで(広く)取ることができた」と安堵(あんど)の表情を浮かべる。



 サイラは学術目的の研究には、特許管理会社を通じてライセンスを無償提供しているが、新薬開発や高度医療へ活用できる万能細胞の特許は、莫大(ばくだい)な利益に直結する。海外のベンチャー企業が特許を押さえれば、多額の使用料が発生し、研究全体が停滞する可能性もある。

 特許争いで京大は2度、肝を冷やした経験がある。

 平成20(2008)年9月、国内で初めてiPS細胞関連の特許が認められたが、それより早く外資系のバイエル薬品が出願していたことが判明した。結局、作製方法などが異なり認可されなかったが、一時は京大の特許取得を危ぶむ声も出た。その後、米国でもベンチャー企業が特許を出願したが、相互にライセンス契約を結ぶことで係争を回避した。



 サイラの知財部門を統括している高尾氏は38歳。研究者からの転身だ。特許や起業を「よそ見」と軽視する風潮を変えようと、研究者に「実験ノート」を提出することを提案した。海外では一般的だが、当初は煙たがられたという。

 研究進捗(しんちょく)会に足しげく通い、約250人分のノートを2カ月に1度読んだ。数年続けるうちに「こんなアイデアがある」「結果が出ている。ノートを見ておいて」と声をかけられるようになった。「研究だけでなく、成果を社会に還元することにゴールが変わってきた」という。

 研究と知財管理の共同作業で、サイラは欧米など30以上の国・地域で基本特許を保有。現状では知財競争のライバルはいないという。



 しかし、STAP細胞のように、新しい研究成果は次々と発表される。企業は手の内を隠して研究するが、大学の研究機関は「他人が発展的な研究ができないように成果を隠せば、本末転倒になる」とのジレンマも抱える。

 これから知財競争の荒波にさらされるSTAP細胞について「iPS細胞とは製造方法が異なるので、違う知財として存在し、お互いが世に出ていければいい」という高尾氏。一方で「多能性細胞としては同じ。何かを共同で作るようになれば、知財でも一緒にやれることがあるかもしれない」とエールを送った。


195とはずがたり:2014/04/04(金) 21:06:12

バングラデシュ名物リキシャに驚きのイノベーション!社会の変化を象徴
レコードチャイナ 2014年2月16日 18時06分 (2014年2月16日 22時07分 更新)
http://www.excite.co.jp/News/chn_soc/20140216/Recordchina_20140216022.html

バングラデシュ名物と言えばリキシャだ。この名称はもちろん日本の人力車に由来している。三輪の自転車に、人や荷物を載せられる座席がついている構造だ。座席の後部にはリキシャアートと呼ばれるユニークな絵画が描かれている。(Record China)

バングラデシュ名物と言えばリキシャだ。この名称はもちろん日本の人力車に由来している。三輪の自転車に、人や荷物を載せられる座席がついている構造だ。座席の後部にはリキシャアートと呼ばれるユニークな絵画が描かれている。

■最近の若い者は…甘酸っぱいリキシャ・デート

大人ふたりが一般的な乗り方だが、コツを覚えれば三人乗りはあたりまえ。最大4人は乗れる。
若い男女がデートにつかう。座席が小さいのでぴったりくっついて座ることになり密着感を楽しめる。さらに幌をかければ二人きりの空間を楽しむことができる(本当は前からみればがら空きなのだがそんなことは気にしない)。

そもそもイスラム社会では結婚前の男女がリキシャに二人で乗るなどはもっての外という文化があった。最近の若者は実にけしからん!(わしも若い時にやりたかったぞ)などというオッサンたちのつぶやきもなきにしもあらず、である。

■リキシャ、その恐るべき性能

このリキシャ、ただの自転車に座席をつけただけと侮るべからず。推定耐荷重能力はなんと500kgに達する。というのもリキシャ専用の強靱なタイヤが販売されているほか、車体も鉄フレームの補強がいたる所に入っているのだ。

米や野菜の荷運びはもちろん、パンクした小型のバイクを運ぶことまである。マイクとアンプとのせれば小型宣伝カーのできあがり。イベントの集客などに使う。

似たような車両としてバンガリと呼ばれるものもある。こちらは座席がついていない、台車だけの構造だ。貨物専門で最大荷重1トンはあると思われる。

■リキシャワラ、地方出稼ぎ労働者の収入源に

リキシャ運転手はベンガル語でリキシャワラと呼ばれている。首都ダッカでリキシャワラは主に地方の出稼ぎ者の仕事だ。彼らは着の身着のままダッカにやってきてリキシャを借りて働くのだが、出身地域別にリキシャ貸し屋がいて胴元的な存在となっている。車を貸すだけではなく、出稼ぎ者に飯とベッドも供給する。

リキシャワラは昔から農閑期の出稼ぎ労働者の受け皿として機能していた。特にスキルを持っていなくても手っ取り早く現金収入を得られる。稼ぎの悪い職業の代表選手のように思われているが、本人の頑張り次第で日雇いの建設現場仕事より稼ぐこともできる。

バングラデシュの雇用を支え、生活文化を担っているリキシャであるにもかかわらず、交通渋滞の元凶と言われるなどぞんざいな扱いをうけている。もちろん、渋滞の原因を社会的弱者である彼らに押し付けている一面はある。

196とはずがたり:2014/04/04(金) 21:06:33
>>195-196
■リキシャワラのファッション

リキシャワラの格好は、だいたいルンギとよばれる一枚布のスカートに何日も着替えをしていないよれよれの襟付きシャツ。ルンギの下はノーパン。リキシャにまたがって乗るときにルンギがめくれるのでポロッとみえはしないかとハラハラさせられるが、今のところみえたことはない。

貧乏なリキシャワラは着替えの服をもっていないので同じ服を着たきり。汗ジミに加えてマダラ模様のカビがはえている。しかも暑い中の肉体労働で汗だくなのでリキシャワラの背中からかなりキツイ体臭が漂ってくることもしばしば。彼らの背中から座席まで1メートル程度しかないので逃げ場なしの体臭が襲ってくる。

雨の日にはビニール袋をアタマにかぶって仕事する。全身びしょ濡れでもアタマさえ守っていれば平気らしい。

■リキシャワラに見るバングラデシュの変化

ところが、リキシャワラを取り巻く環境に最近変化が見える。

リキシャのなり手が減ってきていると最近のリキシャ・オーナーたちが言うのである。労働市場の多様化が進んでいて、より条件のいい仕事が選べるようになってきているらしい。

ルンギを着ていないリキシャワラが出現してきている。既製服産業が盛んなバングラデシュでは何らかの理由で出荷できなかった外国向け衣料のアウトレット市場があり、そこでかなり安く服が買える。一方、ルンギの価格は高騰し続けていてルンギよりも既製服のほうが安く手に入るようになってきている。

以前はサンダルを買う金もないハダシのリキシャワラがいたが、最近は見かけなくなった。農村では10歳に満たないような子どもが、足がペダルに届かないので三角こぎでリキシャをやっていたりするのを見かけたが、それも見かけなくなった。

清潔なシャツにジーンズ姿で仕事をするリキシャワラを見かけると、何だか違和感を覚えるのだが、その数は確実に増加してきている。

■イノベーション!電動リキシャの登場

さらに、電動リキシャの登場である。これまでのリキシャにモーター駆動システムをつけたものが2009年頃から出回りだしたのである。通常リキシャを新車で買うと2万5000円程度なのだが、電動リキシャは7万円程度で買える。

座席の下にバッテリーを搭載、一晩の充電でほぼ一日中走ることができるという。モーター駆動なので低速域でも高トルクを出すことができ、これまでのリキシャの初速の遅さをカバーしている。

最大時速40kmの高速移動が可能で、本来ならば自動車しか走らないはずの道路を高速移動中の電動リキシャを見かけたりもする。

しかし、リキシャの車体のまま最大時速が伸びているのでブレーキ能力などに問題がある。その他にも重心バランスの高さから来る転倒の可能性など安全性の問題は山盛りだが、これも新しいイノベーションの萌芽のサインと見ることもできる。

ノーベル平和賞を受賞したグラミンバンクのモハメド・ユヌスはこの国の貧困を博物館でしか見られないようにしたいと自伝で述べていたが、かつてのリキシャはこうだったというように博物館に飾られるようになる日が来るのも案外近いのかもしれない。

◆執筆者プロフィール:田中秀喜
1975年生まれ。メーカー勤務、青年海外協力隊、JICA専門家を経てバングラデシュでコンサル業を起業。チャイナプラスワンとして注目されながら情報の少なさから敬遠されがちなバングラデシュの情報源となるべく奮闘中。

197とはずがたり:2014/04/04(金) 21:15:46

中国からの偽×ランド広告レスがうざすぎてNGワード指定しているので一部伏せ字でお届け

2013年 11月 28日 14:29 JST
英バー×リー、中国の「チェック柄」商標取り消しで申し立て
http://jp.wsj.com/article/SB10001424052702304471504579225093587205548.html?reflink=Goo&gooid=nttr

 【北京】英国の高級ブランド大手バー×リーは、皮革製品に関して同社のトレードマークである灰色・黒・赤のタータンチェック柄の商標登録を、中国当局が取り消したことを不服として申し立てている。

 中国国家工商行政管理総局商標局のウェブサイトによると、同局は13日にバー×リーのこの商標を無効とした。同局は、2012年2月に同社の商標権に対する異議申し立てを受けていたという。異議を申し立てたのは誰かなど、それ以上の詳細は明らかになっていない。

 バー×リーは声明で、商標局の決定について訴える方針を示した上で、「その間当社は皮革製品だけでなくすべての製品の商標権を使用したり、行使したりすることに変わりはなく、訴えは認められると確信している」と指摘。「バー×リーは当社の商標を違法に使用する者に対しては常に可能な限り最も強硬な措置を講じる」と表明した。

 同社は5月に、昨年度(2012年4月‐13年3月)の中国での販売が約20%増加し、売上高総額に占める比率は14%となったと発表した。

 調査会社バーンスタインのアナリストであるマリオ・オーテリ氏は、中国商標局の決定が同社の売上高には影響を及ぼさないだろうと予想する。同氏は「アジアを旅行すると、偽×ランドであふれていることが分かる。この決定はほとんど影響を与えないだろう」と述べ、偽造者は商標権に関する裁定など気に掛けないと話した。

 専門家らは、バー×リーの製品すべてにチェック柄が使われているわけではないものの、チェック柄は同社のブランド構築にとって極めて重要であると指摘する。上海に拠点を置く中国市場戦略研究所のベン・カベンダー氏によれば、中国の新興富裕層は、自分の経済的・社会的ステータスを誇示しようとして、バー×リーのチェック柄スカーフを購入する。

 高級ブランドは、自らのブランドや意匠を偽造から守るために多大な時間とエネルギーを消費している。バー×リーは2010年に香港で、同社の伝統的なチェック柄に酷似したポロサンタロバータの3件の意匠登録の撤回を求めた訴訟で勝利した。同社が、バー×リーの中国での商標登録取り消しに関与しているのかどうかは分からない。

 中国では以前から、商標権や命名権が問題となっている。米プロバスケットボールの往年のスター、マイケル・ジョーダン氏は昨年、自分の名字の中国名「喬丹」を不正利用したとして、中国のスポーツ用品大手「喬丹体育」を中国の裁判所に提訴した。これに対し、喬丹体育は訴えを否定し、ジョーダン氏側を逆提訴した。

 昨年には米アップルもiPad (アイパッド)の商標権をめぐって中国企業との間で訴訟合戦を展開し、最終的にアップルが6000万ドル(約61億2000万円)の和解金を支払って決着した。

198とはずがたり:2014/04/10(木) 10:12:32

産総研はとんだとばっちりだし,理研としても小保方女史の論文さえなければ今頃順当に云ってたんだろうに,とんだ藪蛇である(;´Д`)

理研の優遇法案、今国会成立を断念へ STAP問題受け
http://news.goo.ne.jp/article/asahi/politics/ASG49667QG49ULFA02H.html?fr=rk
朝日新聞2014年4月10日(木)09:32

 安倍内閣は、研究者に高給を認めるなど理化学研究所を優遇する法案の今国会成立を断念する方向で調整に入った。理研はSTAP細胞の論文に不正があったと認定したが、筆頭著者の小保方晴子氏が否定し、全容が解明されていない。疑惑を招いた理研の組織的な問題も指摘されており、このままでは与野党の理解を得るのは困難と判断した。

 法案は、理研を世界最高水準の研究機関にしようと「特定国立研究開発法人」に指定するもの。内閣は今月中旬に閣議決定し、法案を国会に出す予定だった。しかし、菅義偉官房長官は9日の会見で「一連の問題にメドが立たないうちは閣議決定しない」と明言。政権幹部も「成立は難しい」と認めた。

 小保方氏が理研に求めている再調査が認められた場合、結果が出るまで最長50日かかる。6月22日の今国会会期末までに法案を提出しても、十分な審議時間を確保できないため、今国会での法案成立をあきらめる方向となった。経済産業省が所管する産業技術総合研究所も同法人の候補だが、内閣は理研と同時に指定する方針で、産総研の指定も先送りされる見通し。

204とはずがたり:2014/04/20(日) 22:52:28
交替型はSchumpeter-Aghion-Howitt型に対して,積み上げ型はRomer型と云えよう。

どちらかではなくどちらも起き得るし技術の種類によっても違うから泉田氏の指摘は重要ではあるけど一面的な面もあるようだ。

205とはずがたり:2014/04/21(月) 15:28:48

中韓への人材・技術流出、なぜ起こる?人材戦略の欠如と技術者冷遇〜サムスンとの比較
ビジネスジャーナル 2014年4月20日 00時05分 (2014年4月20日 13時08分 更新)
http://www.excite.co.jp/News/society_g/20140420/Bizjournal_201404_post_4657.html
(文=片山修/経済ジャーナリスト、経営評論家)

●サムスンの徹底的な人材管理

 日本は、技術立国を掲げている。実際に、電機、自動車、医療など多くの分野で、日本企業は世界最先端技術を保有している。にもかかわらず、その技術力を競争力につなげることができない。いわば、「MOT(マネジメント・オブ・テクノロジー=技術経営)」が行われていないのだ。
 とくに顕著なのが、技術をめぐる人材戦略の欠如である。韓国サムスングループを見てみよう。R&D(研究開発)に従事する従業員の数はグループ中核企業のサムスン電子だけで6万人以上を数え、グループ全体では7万3000人以上に上る。その中で、「戦略的人的資源管理」と称して徹底的な人材管理が行われている。
 サムスンの驚異的成長は、同社にとって核心的な技術を持つ人材を確保し、育成してきた結果だ。「経営計画が実現できるかどうかは、99%が人事戦略とその実現にかかっている」と、同社の人事関係者は語る。
 注目すべきは、外部からの“核心人材”の確保と、優秀な人材の維持、すなわち「A&R(アトラクション&リテンション)」戦略だ。サムスングループの中途採用者は、年間採用者の25%から30%にも上る。なかでも核心人材の獲得にかける執念は半端ではない。
 まず、企業の長期的戦略に基づき、将来的に必要な技術について世界トップレベルの人材を、文字通り世界中から探し求める。なかでも「スーパークラス」の人材となれば、グループ会社社長が直々に出向き、スカウトする。用意する報酬額は青天井だ。戦略的人的資源管理では、リテンションストラテジー、すなわち維持戦略を重要視する。せっかく集めた超優秀な核心人材を他社に引き抜かれないように、手を尽くして守り抜く。
 一方、日本企業は、もう10年以上も「サムスンが技術を盗む」と言い続けていながら、高度な技術を有する社員がサムスンに転職する理由を調べたり、頭脳流出に歯止めをかける努力をしてきていない。

●技術漏洩が日本企業の国際競争力低下を招く

 実際、日本の最先端技術が海外企業に流出するのは珍しいことではない。例えば、3月、東芝の提携先企業であるサンディスクの元社員が、東芝の最先端技術であるNAND型フラッシュメモリの研究データを、韓国のライバル企業SKハイニックスに不正に提供した事件は、記憶に新しい。
 しかしながら、このように表沙汰になるケースはごく一部だ。

多くの企業は、起訴することで技術情報がオープンになるのを恐れたり、管理の甘さを指摘されるのを恐れるなどして表に出さない。また、技術が日進月歩の今日、最新技術といえども短期間で陳腐化するため、訴訟をして賠償金を得てもペイしないと判断し、争うのを見送る場合が多いのだ。

 しかし、水面下で発生している多くの技術漏洩が、日本企業のグローバル競争力の低下を招くことは間違いない。泣き寝入りしては、相手の思う壺といっていいだろう。そうである以上、不正には断固とした対応をとり、再発防止に向けて「徹底的に技術を守る」姿勢を内外に示すことが重要だろう。

206とはずがたり:2014/04/21(月) 15:29:09
>>205-206
 技術流出が後を絶たない背景として、日本企業のリスク管理の甘さも指摘しなければいけない。日本企業は、技術流出リスクへの対策が遅れている。例えば、セキュリティの厳しい海外企業では、パソコンやデジタルカメラ、メモリー類の持ち込みを制限している。コピー用紙の持ち出しまで禁止する企業もある。身内からの情報流出に神経を尖らせているのだ。

 国の法整備も遅れている。知的財産基本法、不正競争防止法などの充実、罰則の強化が求められる。
 技術漏洩としては、不正流出のほかに、中途退社した技術者が競合他社に転職し、ノウハウを提供するケースも後を絶たない。なぜ、機密情報を握るような能力の高い技術者が、中途退社するのか。ここに、日本企業の抱える今日的問題がある。

●理系出身者を冷遇する日本企業

 日本企業はバブル崩壊後、構造改革に明け暮れ、雇用調整を繰り返してきた。日本の「失われた20年」の間のリストラがそれだ。意に反して退職させられたり、希望退職によって大手企業を離れた技術者は少なくなかった。さらに、日本企業は、文系出身者と比較して、理系出身者を冷遇してきた。最先端の技術を持つ技術者が、待遇に不満を抱いて転職するケースは多い。彼らの受け皿となったのが、中国や韓国のライバル企業だ。

 加えて、終身雇用制度の崩壊により、技術者が将来に不安を抱くようになったとしても不思議ではない。彼らは、高額の報酬をエサに海外企業から引き抜きを仕掛けられれば、釣られてしまう。日本企業は、技術者を一本釣りする中韓企業を批判するが、問題は引き抜く企業ではなく、引き抜かれる企業にもある。

 実は日本企業もかつて、韓国や中国企業と同じように、海外から先進技術を強引に学んできた歴史がある。1970年代末、日本企業は米シリコンバレーから最新の半導体技術を得ようと、高額の報酬を用意して米国人技術者に指導を仰ぎ、米国側から激しいバッシングを浴びた。

 むろん、不正な技術流出となれば論外であるが、定年退職した技術者がどこに再就職しようと、誰も規制はできない。仮に退職者に「守秘義務契約」を結ばせたとしても限界があるだろう。頭の中にインプットされた情報や体に染みついたノウハウまで管理することはできない。

 これまで見てきたように、日本企業はサムスンをはじめとするグローバル企業と比較して、人材維持戦略が欠落しているといわざるを得ない。技術者が、自分を高く評価する企業や恵まれた研究環境を求めて転職することは、否定されるべきではない。したがって、日本企業が今後も高い技術力を維持するためには、技術者にとって魅力ある企業であり続けることが求められるのだ。つまり、技術者の処遇や設備などの環境において、世界の競合他社と互角、いやそれ以上のレベルでなければならないということである。

207とはずがたり:2014/05/03(土) 21:12:27

「消せるボールペン」のリスクは“消せる”か…自治体、使用禁止に躍起
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140503-00000543-san-soci
産経新聞 5月3日(土)15時11分配信

 ゴムの摩擦熱で筆跡を消し、書き直せることが売りの「消せるボールペン」の公文書への使用を防ごうと自治体が神経をとがらせている。文書を書き換えて手当てを不正受給するなど不祥事が全国で相次いだためだ。公文書の改竄(かいざん)は刑事事件にも発展するため、各自治体は新人研修で注意を促したり、全部署に通知を出したりして周知を徹底。普及とともに現れたリスクを“消そう”と懸命だ。

 ■行政活動の記録

 「消せるボールペンという筆記具がありますが、当然、公文書には使わないように」。4月7日に行われた大阪市の新人職員研修。講師の文書担当職員は、こうクギを刺した。

 公文書は行政機関などの職員が職務上作成して組織的に使う文書で、行政活動の記録だけに、公文書管理法で厳格な管理が義務づけられている。改竄は、有印公文書偽造罪などに問われる可能性もある。

 同市は大阪府警で消せるボールペンを使った調書の書き換えが発覚した直後の平成24年8月、使用禁止に。文書担当の行政課は「書き換えられる筆記具で公文書を書いたら、市民への説明責任を全うできないことを継続的に職員に周知していく」と説明する。

 堺市も4月30日、使用禁止を徹底する通知を全課に出した。

 ■勤務時間、費用を水増し

 茨城県土浦市は昨年9月、消せるボールペンで勤務表を改竄し計約70万円を不正受給したとして、消防本部総務課の30代の男性職員を懲戒免職にした。消防によると、23年4月に消防隊員から事務職に異動。宿直や休日出勤の時間外勤務手当がなくなったため、不正に手を染めた。消せるボールペンで勤務表を書き込み上司の決裁を受けた後、市人事課に持って行く途中で書き換えていたという。

 三重県津市では昨年5月、学校給食の食材を調達する市学校給食協会の元臨時職員が、ペンの悪用でパンなどの費用を水増しし、約105万円をだまし取った詐欺容疑で逮捕された。

 名古屋市では5局12部署でタクシーチケットなどにペンが使われていたことが発覚。改竄などの不正は確認されなかったが、監査委員は報告書でこう警鐘を鳴らした。「行政文書の重要性に対する意識が希薄化している」。

 ■フランスが“発祥”

 文具メーカー「パイロットコーポレーション」(東京)は18年、子供たちがボールペンでノートを書く文化があるフランスで消せるボールペンを発売。ヒットしたため19年から日本でも売り出し、25年末までに世界各国で約9億2千万本が売れた。同社の広報担当者は「不正が起きていることは残念。便利な筆記具なので適切に使ってほしい」と話している。

208とはずがたり:2014/05/21(水) 18:05:43
すげえw

【画像あり】火力発電式ハンディUSB電源に続き、「水力発電式ハンディUSB電源」登場、価格は24ドル
http://gadgetlife2ch.blomaga.jp/articles/26099.html
2013-11-26 20:03:00

充電に「電気」が使えないのなら「火」を使ったらどうなの?! 炎の力で充電を行うFlameStower
http://jp.techcrunch.com/2013/09/27/20130926flamestower/
NATASHA LOMAS2013年9月27日

209とはずがたり:2014/05/23(金) 14:39:17

なんと・・ビデオの時代が終わって磁気テープなんてないからもう巻き戻さないのか。。

今の子どもには「巻き戻し」が通じない? いつからリモコンの「巻き戻し」表記がなくなったのか調べてみた
http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1405/13/news124.html
リモコンの表記1つ取っても奥が深い。
[太田智美,ねとらぼ]

210とはずがたり:2014/05/28(水) 18:43:19

ホンダの「スーパーカブ」が立体商標として登録へ 乗り物では国内初
http://news.goo.ne.jp/article/sankei/business/snk20140526526.html
産経新聞2014年5月26日(月)12:47

 ホンダは26日、世界的ロングセラーバイク「スーパーカブ」の形状が、特許庁から他社商品と識別できる「立体商標」に登録されることが決まったと発表した。乗り物が立体商標に認められたのは国内初という。

 半世紀以上にわたり一貫したデザインコンセプトを保ち、デザインを見ただけでホンダの商品だと認識されるようになったため。

 特許庁はホンダの出願を2013年2月に一度拒否したが、その後の不服審判が今年3月に認められた。

 スーパーカブは同社の創業者、故本田宗一郎氏が自ら開発を指揮し、1958年に発売。無駄のないデザインが愛され、累計生産は8700万台(3月時点)を超えた。一方、アジア各国でコピーモデルが出回ったこともあり、「権利侵害があれば(立体商標を)使っていく」としている。

 立体商標は過去にも、コカ・コーラの瓶や、乳酸菌飲料「ヤクルト」のプラスチック製容器などで認められている。

 乗り物の立体商標が認められたのは国内では初めてだが、海外では独フォルクスワーゲン(VW)の「ビートル」が欧州で立体商標を認められている。

211名無しさん:2014/06/23(月) 21:12:50
オリックス 金型メーカー「アーク」買収へ

金融サービス大手のオリックスは、事業再生を手がける官民ファンドのもとで経営の立て直しを進めてきた
大阪の金型メーカー「アーク」を買収する方針を固めました。
日本の高度な技術が海外に流出することへの懸念が広がるなか、このメーカーが日本企業の支援を得て
世界的に事業を拡大できるかが注目されます。

関係者によりますと、オリックスが買収するのは、大阪に本社を置く金型メーカーで東証1部に上場する「アーク」です。
アークは、最新の3D技術を用いた自動車や家電製品の試作品づくりに強みを持っていますが、急速な事業拡大で財務内容が悪化し、
官民ファンドの「地域経済活性化支援機構」のもとで立て直しを進めてきました。
そして、子会社の整理などを進め、再建にめどが立ったことから、このほど、機構が保有する株式の大半をオリックスが買収する方針を固めたものです。
買収額は150億円前後になる見通しです。
アークは、メーカーが新製品を作る際にデザインや試作品づくり、そして量産までを一貫して行える体制を備えているのが特長で、
世界の主要な自動車メーカーとも取引関係があります。
金型は、ものづくりの根幹とも言われ、タイの企業が高い技術力を持つ日本の金型メーカーを買収する事例も出ていますが、
今回は、技術の流出を避けるためにオリックスが支援に乗り出したものとみられ、世界的に事業を拡大できるかが注目されます。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140623/t10015420111000.html

212とはずがたり:2014/07/10(木) 17:32:20

「ライセンス料超える請求」認めず アップルVSサムスン訴訟で知財高裁判決
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/140516/trl14051618020004-n1.htm
2014.5.16 18:02

 スマートフォン(高機能携帯電話)やタブレット型多機能端末に使われているパケット通信に関する技術をめぐり、米アップルの日本法人が韓国サムスン電子の特許権を侵害していないことの確認を求めた訴訟の控訴審判決が16日、知財高裁であった。

 飯村敏明裁判長は「ライセンス料にあたる金額を超えるサムスンの損害賠償請求は認められない」と判断。サムスンがアップルに請求できるのは、ライセンス料にあたる約1千万円が上限だとした。

 争点となったのは、特許権を持つ企業が「公正な条件でライセンス契約する用意がある」と業界団体に宣言した後、契約を希望する企業と誠実に交渉しなかった場合の権利関係。宣言をした企業が、特許権の侵害による損害賠償を請求できるかが問われていた。

 判決で飯村裁判長は「宣言があった特許について、特許権者と契約できるという信頼は保護されるべきだ」と指摘。サムスンが求めていたアップル製品の販売差し止めも退けた。

 訴訟は重要な問題について、裁判官5人が判断する大合議で審理された。平成17年に知財高裁が発足して以降、大合議での判決は7件目。

213とはずがたり:2014/07/10(木) 17:53:05
サンケイはこういう香ばしいの見付けてくるの上手かもw
なんか面白そうだ,言論責任保証協会
無責任と云うか故意に戦略的に言いっ放しの言論が多すぎる。

脱原発の旗手・太陽光、菅元首相の「1千万戸」で賄える発電量は4%、現在の申請数80万件の現実
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/study/2246/1227192268/1260
2014.7.10 10:30[原発・エネルギー政策]

…掛谷准教授は「自然エネルギーは単位面積・体積当たりのエネルギーが非常に小さい。広大な開発行為なくして自然エネルギーによる火力や原子力の代替は不可能。しかし、物理法則上、不可能なことが可能であるかのように主張する人たちがいる。これにだまされないためにも、科学的に物を考える習慣を身に付けてほしい」と話している。

 ■「5年後の日本」論文募集

 掛谷准教授が代表を務めるNPO法人「言論責任保証協会」は高校生を対象に、「5年後の日本」がどうなっているかを具体的な論拠を示して予想する小論文を募集している。審査委員長はロボットスーツHALの開発者として知られる筑波大の山海嘉之教授。

 完成度の高い小論文5〜10点を佳作、5年後を正しく予想しているとされるものを今年中に優秀賞に選出。5年後、その中から最も予測力が高かったものを最優秀賞とする。最優秀賞の賞金は10万円。4000〜8000字の小論文を添付ファイルにし、名前、連絡先を明記し、メール(senkenryoku@nifty.com)で送る。締め切りは10月1日。

言論責任保証協会
http://homepage3.nifty.com/genseki/jigyo.html

 社会を賑わせる言論には、現状では不確定な事実関係や将来予測に関するものが多く含まれます。この種の言論は、現時点で結論が出せないため、論争に発展することが一般的です。論争的テーマに関する言論では、専門的知識や独自の情報源を有する各種専門家やジャーナリストが発言力を持ち、その言論によって得られる収入もかなりの額になることがあります。しかし、実際には彼らの発言が結果的に誤りであることも少なくありません。その誤りの中には知識の不足など過失によるものもありますが、中にははじめから自らの利益のために事実を捻じ曲げた言論をしているケースも多数あります。このような言論が野放しになっている背景には、言論が誤りであったという結果について、発言者がその責任をとる仕組みが存在していないことが考えられます。

 言論責任保証事業は、このような構造的欠陥を是正する効果を与えると期待されます。現時点では不確実な事実や予測に関する言論も、いずれはその評価が定まる時期が訪れます。たとえば、ノストラダムスの大予言であれば、1999年7月にその予測が間違いであったことが確定します。また、北朝鮮による拉致疑惑も、長い間事実関係が争われてきましたが、2002年9月17日にその事実関係が確定したわけです。ですから、言論によって得られた収入を預かっておき、事実関係が確定した時点で預けていた収入を返還するか否かを判定するようにすれば、誤った記述をした論者に経済的責任を取らせることが可能となります。

 このシステムの利点は、言論の自由を確保する形で言論の責任を追及できることにあります。当然、この協会への加入や制度の利用は任意ですから、将来の読者評価に自らの収入を委ねるか否かを自由に選択できます。であれば、このシステムはザルになるかというと必ずしもそうはなりません。読者や視聴者は、トレードマーク等でこの制度に加入した言論であるかを判別できるので、個々の出版や発言が自らの収入を将来の評価に委ねたものか否かを知ることができます。 この情報は、透明性の低い問題に関する言論や専門性が高く理解が難しい言論に対して、その言論で与えられた事実関係や予測の信頼度を測る手がかりとして利用することができます。

 本事業においては、評価のあり方が極めて重要です。本協会の運営する言論責任保証事業では、事実関係が確定した段階で言論の購読者が参加可能な形で評価を行うものとすることで、特定の思想や利権の影響に支配された評価の影響を最小限に留める努力をしています。

215とはずがたり:2014/07/16(水) 16:47:12

キヤノンなど6社 「特許連合」で訴訟リスク防衛 和解金目当て牽制
http://news.goo.ne.jp/article/businessi/business/fbi20140711501.html
フジサンケイビジネスアイ2014年7月11日(金)07:41

 米国で急増している特許をめぐる訴訟への対策として、キヤノンや米IT企業のグーグルなど6社は10日、共同で訴訟を防ぐ仕組みを作る協定を結んだと発表した。自らは発明せずに第三者から特許を買い取り、和解金目当てに組織的に特許裁判を起こす企業や個人、いわゆる“パテント・トロール”による訴訟を防ぐのが目的だ。

 6社は連合で「LOTネットワーク」という組織を設立する。加盟企業が外部に特許を売却する際、加盟する6社がその特許の使用権を取得し、パテント・トロールから訴えられないようにする仕組みだ。キヤノン、グーグルのほかに、独SAPや新興企業が参加しているが、今後、他社にも呼びかけ、組織拡大を目指す。

 日本企業も米国で特許訴訟に巻き込まれる事例が増加。訴訟対応には巨額の費用と時間がかかり、経営への影響も懸念されるため、対策が急がれていた。

 加盟企業数が多いほど、対象特許数が増え、パテント・トロールなどへの牽制(けんせい)効果が高まる。キヤノンの長沢健一取締役は「(今回の)ネットワークが広がることで、特許システムが健全な姿を取り戻すことを期待している」と語った。

 米国では、特許訴訟件数が昨年、過去最高の6000件以上となるなど急増しているが、パテント・トロールが権利を主張する特許の7割以上は、現在その特許を使用して事業を行っている企業から流出したものであることが分かっており、問題となっている。

216とはずがたり:2014/07/22(火) 11:09:12
扇風機、DC型人気が起こす価格上昇の風
省エネを武器に家電量販店の売り場を席巻
許斐 健太 :東洋経済 編集局記者 2014年07月19日
http://toyokeizai.net/articles/-/42638

217とはずがたり:2014/08/11(月) 15:49:53

「これじゃ世界に勝てない」日本がはき違えているイノベーションの意味
http://news.goo.ne.jp/article/sankei/business/snk20140809533.html
産経新聞2014年8月10日(日)10:07

 経団連の榊原定征会長のもと、初めて行われた先月末の夏季フォーラムのテーマは、榊原会長の持論でもある「イノベーション」をテーマに日本経済の復活を語り合った。なかでも、産学連携推進機構理事長の妹尾堅一郎氏を講師に招いて行われた「イノベーションを巡る、産業界の7つの問題」と題した講演は、イノベーションの“大家”たちを前にした息づまる対決を見せつけた。

 「新聞はイノベーションを『技術革新』と訳しているが、これは一面しか表していない。中国の言葉である『創新』のほうがぴったりくる」

 妹尾氏は講演で、世の中で使われているイノベーションという言葉そのものを否定。さらに「技術起点型のイノベーションで、古典的なビジネスモデルを続けていては、世界では勝てない」と切り捨てた。

 日本の大手企業が取り組んでいるのは、あくまで現状の技術やビジネスの仕組みを改善する「インプルーブメント」であって、「創新」ではない、というのが妹尾氏の主張だ。

 「イノベーションとは、全く新しい産業を創り出し、古い産業に取って代わることだ。もし、本気でイノベーションを起こせば、ここにおられる誰かの会社をつぶすことになるかもしれない。そのお覚悟はあるのですか」

 納得いかない顔つきの会長・副会長ら参加者たちを前に、妹尾氏が、こうたたみかけると、参加者は固唾をのんだ。

 その後のQ&Aセッションでも「どうすれば、イノベーションを描ける人材を育成できるのか」など、妹尾氏に対する質問が途切れなかった。また、講演終了後も、榊原会長が妹尾氏と名刺交換し、持論のイノベーションとの違いについて議論を交わしていた。

 榊原経団連の旗印である「イノベーション」が、今回の夏季フォーラムを機に進化を遂げることができるかどうか、注目である。

218とはずがたり:2014/08/12(火) 11:53:13

グーグル、電流変換機の小型化をコンペで奨励
http://www.afpbb.com/articles/-/3021410
2014年08月11日 12:00 発信地:サンフランシスコ/米国

【8月11日 AFP】米検索大手グーグル(Google)が、太陽光や風力で発電した電気を日常利用しやすくする飛躍的な技術開発に100万ドルの賞金を提供するコンペを開催中だ。

 グーグルと米電気電子学会(Institute of Electrical and Electronic Engineers、IEEE)が共催する「リトルボックス・チャレンジ(Littlebox Challenge)」では、ノートパソコンより小さく、直流電流を家庭や企業で使われる交流電流へ効率的に変換できる装置の開発を支援している。

 賞金は最優秀デザインの考案者に贈られる。

 化石燃料や原子力発電を利用する現代の複雑な送電網は交流電流を使用しており、太陽光パネルや風力タービンなど再生可能エネルギー源から発電される直流電流は、交流に変換しなければ利用できない。

「リトルボックス・チャレンジ」では、現在はクーラーボックス程度の大きさが一般的な変換機を、約10分の1のサイズまで小型化することを目標としている。

 コンペの詳細は、公式ウェブサイト「littleboxchallenge.com」で確認できる。(c)AFP

219とはずがたり:2014/09/08(月) 11:32:23

特許の報酬、義務化も検討 待遇悪化防ぐ 社員の発明、一律「会社のもの」へ転換
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140905-00000003-asahik-pol
朝日新聞デジタル 9月5日(金)5時40分配信

 社員が発明した特許の権利を、いまの「社員のもの」から無条件で「会社のもの」に変えるのに合わせ、政府は社員の待遇悪化を防ぐための仕組みづくりを本格化させる。この秋の臨時国会にも提出する特許法の改正案に、こうした規定を盛り込むことで、反発する研究職の社員や労働団体の理解を得たい考えだ。

 特許庁内では、報酬を定める社内の規則を社員と話し合って決めるよう企業に義務づけることなどが検討されている。報酬をめぐるトラブルを防ぐガイドラインも作りたい考えだ。
 いまの特許法では、社員の発明の特許を受ける権利は「社員のもの」で、「会社のもの」にするには、企業が社内の規則などに基づいて発明に見合う対価を支払わなければならない。……

220とはずがたり:2014/10/09(木) 00:18:46

日本の「ハグしてくれる椅子」、海外から思わぬ批判 介護・癒やしに対する価値観に温度差
http://newsphere.jp/national/20141006-2/
更新日:2014年10月6日

221とはずがたり:2014/11/06(木) 20:46:14

中村修二教授:発明の対価「日亜化学工業と関係改善を」
毎日新聞 2014年11月03日 20時26分(最終更新 11月04日 15時33分)
http://mainichi.jp/select/news/20141104k0000m040045000c.html

 青色発光ダイオード(LED)の開発でノーベル物理学賞の受賞が決まった米カリフォルニア大の中村修二教授(60)が3日、東京都内で記者会見し、開発当時の勤務先で、発明の対価をめぐり後に裁判で争った日亜化学工業(徳島県)と「関係改善を図りたい」と語った。「ノーベル賞の賞金の半分を母校の徳島大に寄付する」との意向を表明した。

 会見は文化勲章の授与式後に行われた。

 日亜化学との関係改善を図りたい理由について、「ノーベル賞と文化勲章が決まって深く考えた。LEDが世界に普及したのは日亜化学の貢献が大きい」と思いを述べた。また、恩師の多田修・徳島大名誉教授からも手紙や電話で修復を強く働きかけられたことを明らかにした。だが、現在も日亜化学と連絡できない状況といい、「小川英治社長と会いたい。お互い誤解があったが、過去は忘れて将来を考えようと伝えたい」と呼び掛けた。日亜化学との共同研究にも前向きな姿勢をみせた。

 ノーベル賞の賞金は約1億2000万円。赤崎勇、天野浩両氏との共同受賞で、中村氏は約4000万円を受け取る。日亜化学の研究員時代に、多田名誉教授の協力でLED開発に必要な半導体の関連装置を徳島大で利用できたことに触れ、「勝手に使っていいよと応じていただき、使いたい放題使わせてもらった。感謝の気持ち」と寄付の理由を語った。徳島大の香川征(すすむ)学長(69)は「全くの初耳だが、大変ありがたいことだと思っている。細かい対応はこれからになるが、良い使い道を考えたい」と驚いた様子で話した。

 日亜化学は中村氏の成果で業績を伸ばした。しかし、中村氏によると報奨金は2万円。退職後に訴訟を起こし、東京地裁は日亜化学に200億円の支払いを命じた。日亜化学は控訴し、東京高裁は和解を勧告。8億4391万円を支払うことで和解が成立した。【千葉紀和、加藤美穂子】

222チバQ:2014/11/06(木) 22:03:37
http://mainichi.jp/select/news/20141106k0000e030215000c.html
ブルキナファソ:来年11月選挙実施 軍や与野党が声明
毎日新聞 2014年11月06日 16時56分

 事実上の軍事クーデターがあった西アフリカ・ブルキナファソで、軍や与野党、市民団体は5日、移行政権を樹立し、来年11月に選挙を実施することで合意したとの声明を発表した。フランス公共ラジオが伝えた。

 ナイジェリア、ガーナ、セネガルの3カ国の大統領が現地入りして協議を仲介、民政復帰への圧力を強めていた。一方、移行政権の大統領については「優秀な文民」が望ましいとするにとどまっており、各勢力の駆け引きが続きそうだ。

 西アフリカ諸国経済共同体の各国首脳らは6日、ガーナの首都アクラで、ブルキナファソ情勢について話し合う予定。(共同)

223とはずがたり:2014/11/24(月) 00:49:35
中国の「コピー時代」は終わった!?  科学強国の道を歩みつつある=独メディア
http://news.goo.ne.jp/article/searchina/business/searchina-1550746.html?fr=rk
サーチナ2014年11月23日(日)22:51

 中国メディア・環球時報は17日、中国の研究開発費が欧州を抜き米国に迫っていることから、「中国が欧米の技術をコピーする時代は終わった」とするドイツメディアの報道を伝えた。

 記事は、中国が研究開発費が2012年に2570億米ドル(約30兆円)と08年の2倍に到達、一方4年間でほぼ変化のなかったEUの2820億ドル(約33兆円)に匹敵するレベルとなったことを紹介。今年は3110億ドル(約36兆3000億円)を投じ、初めてEU加盟28カ国の合計2920億ドル(約34兆円)を抜いたと伝えた。

 さらに、経済協力開発機構(OECD)の経済学者が「トレンド分析によれば、中国の研究開発費は2019年に米国を超える見込みだ」との見解を示したことを紹介した。

 また、12年の中国の研究開発費が国内総生産(GDP)に占める割合が2.0%となり、英国、スペイン、イタリアを上回りドイツの3.0%、フランスの2.3%、イタリアの2.2%に迫る数値であること、20年には2.5%まで高める目標を設定していること、12年の特許申請数がドイツを抜き、米国と日本に次ぐ3位になったことなどを示した。

 記事は、中国はかつて西洋から「世界の工場」と呼ばれていたが、近年は技術イノベーション大国へとしつつあり「羅針盤、火薬、印刷技術、紙を発明した帝国が、長い停滞期を経てふたたび科学強国の道を歩みつつある」と論じた。そして、高速鉄道、スマートフォンなどの分野ですでに世界トップクラスの仲間入りを果たしているとした。(編集担当:今関忠馬)

224とはずがたり:2015/01/06(火) 11:34:27

なぜ多くのイノベーションがサンフランシスコ/シリコンバレー周辺で生み出されているのか?
freshtrax 2015年1月6日 08時22分 (2015年1月6日 11時10分 更新)
http://www.excite.co.jp/News/it_biz/20150106/Btrax_27043.html

サンフランシスコでデザイン・テクノロジー系のコンサルティング業を行う上で、最も日本の方々に聞かれる質問は、”なぜサンフランシスコやシリコンバレーでどんどん世界的なイノベーションが生み出されているのに、日本では起りにくいのか?” という内容。

実はこれに対してのロジカルな答えは長い間見つからず、テクノロジーがどうこう、人材がどうこう、エコシステムがどうこう、等の表面的な内容の説明しか出来ていなかった。そんな答えに自分自身も漠然とした違和感をずっと持ちながらも、ごく最近まで本当の理由に気づいていなかった。

実は理論上は多くの点で東京が有利
サンフランシスコとシリコンバレーを含む、SFベイエリア全体と東京を比べてみても、実は多くの場合、東京の方がビジネス的に有利な点が多い。サンフランシスコ市の人口は80万人以下, シリコンバレー各都市を含む、SFベイエリアを含めても約500万人程である。実際に来てみた方には分かると思うが、地域全体を見渡してみても、飲食店やコンビニ等も少なく、かなり田舎な雰囲気。下手すると日本の地方都市よりもよっぽど閑散としている。

シリコンバレーには世界中から優秀な人材が集まっていると言われているが、決して日本の教育水準が低いわけではなく、エンジニア職ひとつとってみても、その技術力はシリコンバレーの下手な人材よりも高いと言える。特にシリコンバレーの人材コストが高い事を考えれば、コスパ面も日本とても有利である。お金の面はどうだろう?こちらの記事でも紹介されている通り、世界で最も億万長者率の高い都市は実は東京である。決して貧しい街ではないどころか、個人の資産はかなり多い。

もちろん、建物、交通、電気、ネット回線等のインフラ面も日本は世界最高水準で、モバイルも発達している。従って東京はイノベーションを生み出すための人材も、インフラも、教育も、設備も、情報も、お金の面でも申し分無い。それでは何故最近は世界で話題になるような目立った商品やサービスが生まれないのか。そして、なぜこんな片田舎のようなSFベイエリア地域ではスタートアップを中心に、世の中を驚かせるようなプロダクトが日々作られているのだろうか。

きっかけは若いスタッフの一言
以前にとある若者が、CEOアシスタントとして当社のサンフランシスコオフィスで3ヶ月働いた。彼は元々テクノロジーやデザインの知識や技術がそこまであったわけではないが、日々業務に真剣に取り組み、短時間で必要とされる能力を会得した。とてもセンスが良く、優秀だったので、日本に戻った後も東京オフィスのスタッフとして働き始めた。
その後オンラインで会議をしたところ、サンフランシスコの頃のイキイキさが少し減っていたので、「東京はどう?」聞くと、「いやー、なんかやりにくいっすね」と言った。特に具体的な理由があるわけではないが、漠然とテンションが上がらない。街の雰囲気だったり、天候だったり、空の色だったりが違っていて、アメリカ西海岸にいた頃とは少し気分も違う様だ。

225とはずがたり:2015/01/06(火) 11:34:54
>>224-225
SFベイエリアが凄い本当の理由
彼のそんな話しを聞いて、これまでの「なぜ」の本当の理由が分かった気がした。同じような仕事、業務を行う場合でも、サンフランシスコと東京ではなぜか気分の乗り方が違う。実はそんな些細な事が、世界的なイノベーションを起こせるかどうかに大きく関与している。これまでも、そして最近もサンフランシスコやシリコンバレーから世界を変える話題のプロダクトが次々と生み出される本当の理由は、
身近な所に奇跡を起こし、世界を変えている人達がゴロゴロいるから
に他ならないという事である。例えば人口が100万人に満たないこんな小さな街でも、同じビルの中や、隣のブロックにいる自分たちとあまり変わらない世代のパーカーを着た、なんてことないにいちゃんがTwitterやAirbnbやUberやPinterestやSquareやGithubなんかのサービスをどんどん作り出しているのを目の当たりにすると、なんか自分でも出来るんではないかと無意識のうちに感じざるを得ない。周りに同じ年齢層で、同じような生活をして、同じような食事をして、すごいことをやっているやつらがざらにいると、むしろ出来ないわけが無い、という暗示にかかってしまう。

そして、実際に自分がやろうとしている事を周りにいる人達に話してみる。例えそれがどんなにクレイジーな内容であっても、決してバカにはされない。むしろ、「出来るんじゃない?やってみなよ。こんなアイディアはどうだろう?良い人紹介するよ」といったポジティブな反応が来る事がほとんどである。
この地域の凄い所は、「できる」って言ってくれる人達と、もう既にやっている人達の集まりであるという事。この環境の影響力は大きい。例えばマラソン一つとっても、1人で走るよりも周りに他のランナーがいた方がペースが上がる。これは周りにも頑張っている人達がいるという環境があるから。また、オリンピックの記録が毎年塗り替えられるのも、以前に達成した人がいれば、それを乗り越えられる基準として考えられるからだろう。
インフラ云々、人材云々、エコシステム云々より前に、大前提としてこの”Can Do”カルチャーが、世界のイノベーションを生み出す最大の原動力になっている事に気づいた。そして「絶対に出来る」と言ってくれる周りの環境はとても重要である。もちろん日本にも偉業を成し遂げた人々は多くいるが、なにか雲の上のような人々のような気がして、日々の生活で偶然出会う事はかなり少ない。それもあり、実感が湧きにくい。
物事を達成できない理由はたった2つしかない
もし何かしら新しい事を始めようとした時に、それが達成出来るかどうかは、実際にその事を始めるかどうかにかかっている。一度始めたとすれば、何度失敗しても諦めなければ必ず達成出来る。そして物事を始めない理由は2つしか無い。

1. 自分が出来ないと思っている
2. 周りが出来ないと言う

1つ目のファクターは自分自身である程度コントロール出来るが、2つ目は自分が置かれている環境が左右する。その点において、「出来る!」って言ってくれる人達と、実際に偉業を成し遂げた普通の人達がゴロゴロいるSFベイエリアのスピリットがこれからもどんどん世界を変えて行くだろう。
もしかしたら、日本から見るとシリコンバレー等の地域は遠い異国の土地で、自分たちとは全然違う種類の人間達が、ものすごい働いているから凄い会社が多い。と思うかもしれない。でも実際そこにいる人達は、素朴な若者である事には変わりは無い。むしろアホな奴らも多い。スタートアップのプレゼンイベントを見てみても、 しょぼい内容の方が多いぐらいだ。でもその中から信念とポジティブさを武器に突き進む事で世界を変えるようなプロダクトが生まれているのも事実である。そこには周りの環境が大きく影響しているだろう。
不思議な魔法のかかっているこの街では、何もかもが可能である事が日々肌で感じられる。そんな所にもイノベーションのヒントが隠れている気がする。

関連記事: 日本でイノベーションが生まれにくいと思った3つのポイント

筆者: Brandon K. Hill / CEO, btrax, Inc.

226とはずがたり:2015/01/29(木) 18:35:27

巨大企業「アップル」を訴えた下請け「島野製作所」の勝算
ジジコ 2014年12月3日 12時00分 (2014年12月6日 07時47分 更新)
http://www.excite.co.jp/News/economy_clm/20141203/Jijico_13774.html

島野製作所がアップルに対し、訴訟を提起したと発表

アップル製品の電源アダプタ接合部分に使われるピンのサプライヤーである株式会社島野製作所は、平成26年8月1日付でアップル・インコーポレイティド(以下「アップル」)に対し、独占禁止法違反(請求内容:リベート支払等に関する損害賠償請求)等を理由とする訴訟を提起するとともに、同年同月6日付けで特許権侵害(一部のアップル製品についての販売差止及び損害賠償請求)について訴訟を提起したと発表しました。
島野製作所によれば、アップルと継続的取引において看過できない行為があったため、訴訟を提起したものとしています。この一件は、巨大企業アップルに対するサプライヤーの訴訟として、注目を集めるようになりました。

アップル側は両社の合意を破り、不当な要求を求めた
それでは、島野製作所に勝算はあるのでしょうか。まず、リベート支払等に関する損害賠償請求事件について考えてみましょう。前提として、現段階でも公式に訴状等は公表されておらず、不確かな部分があります。
この訴訟を報道した週刊現代によれば、アップル側と島野製作所側には類似製品の開発などを行わないという合意がありました。しかし、アップルは他メーカーに発注先を変え、発注量を激減させました。その上で、今後の代金の減額だけでなく、取引を再開するためには、既に納品しているピンの在庫分についてのリベート(アップルが持つ在庫の購入時の価格と、減額要求で求められた価格との差額に在庫数をかけた金額)を払えと要求したことが訴状の内容にあるとされています。

島野製作所が主張する事実の証明が重要
独占禁止法2条9項5号では、「取引上の地位が優越していることを利用して、正常な商慣習に照らして不当に、次のいずれかに該当する行為をすること」を禁止しており、取引の相手方の対価を減じる行為が挙げられています。
アップルが優越的な地位にあるかどうかは、島野製作所のアップルに対する取引依存度、アップルの市場における地位、島野製作所にとっての取引先変更の可能性、その他、アップルと取引することの必要性を示す具体的な事実を総合的に判断することになります。このような優越的地位にある事業者が商品等を購入した後、正当な理由なく自己の一方的な都合により、契約で定めた対価を減額する場合には、優越的地位の濫用に当たるものとされています。
既に販売した在庫分のリベート要求は、商品等の購入後の減額後に該当します。これに至る経緯が上記のものである場合には、優越的地位の濫用に当たる可能性は高まります。今後は、島野製作所の主張する減額の経緯及び、減額要求に関する事実の証明が重要となりそうです。島野製作所は巨大企業を訴訟提起できる武器を持っていた
一方、特許権侵害については、アップル側の製造等が島野製作所の持つ特許発明の実施にあたるかどうかが争点となるところです。
とはいえ、島野製作所が技術をノウハウとして持つだけでなく特許化しておいたことにより、少なくとも巨大企業に対して訴訟提起できるだけの武器を持っていたことは評価できるでしょう。
(大西 隆司/弁護士)

227名無しさん:2015/02/05(木) 21:47:55
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_date2&k=2015020400835
パーソナルデータ

 パーソナルデータ 氏名や生年月日、住所、買い物履歴、位置情報など個人の行動や状態に関するさまざまな情報のこと。情報通信技術の発達に伴いコンピューターに蓄積される膨大な情報「ビッグデータ」の中で、特に利用価値が高いとされる。利用に当たっては、プライバシーの保護との両立が課題となる。日立製作所は2013年6月、JR東日本から個人が特定できないように加工したICカード乗車券「Suica(スイカ)」の利用者情報の提供を受け、飲食店や不動産業者などの効率的な出店や広告宣伝に役立つデータとして活用する計画を発表した。しかし、スイカ利用者から告知を受けていないとの苦情が相次ぎ、計画は中止された。(2015/02/04-18:57)

228荷主研究者:2015/02/21(土) 18:21:24

http://www.sankeibiz.jp/business/news/150214/bsc1502140500009-n1.htm
2015.2.14 06:50 Fuji Sankei Business i.
雪で見えない「LED信号機」 12道県警、対策着手も決定打なし…

雪に覆われ、色が見えにくくなったLED信号機=富山市【拡大】

 全国の道路で導入が進む発光ダイオード(LED)を使った信号機で関係者が着雪対策に追われている。LEDは従来の電球型に比べ表面の温度が低いため、雪が付着して信号が見えなくなる事例も頻発。取材では、試験導入を含め全国で12道県警が対策に着手している。思わぬ難敵にメーカー各社も知恵を絞るが決定打は見つからず、独自に開発を目指す県警も現れた。

レンズ面に着雪

 色が表示されるはずのレンズ面にびっしりと雪がこびりつき、色が分からなくなった信号。「雪国なのに、なぜLEDにした!」。短文投稿サイト「ツイッター」には苦情とともに数々の写真が投稿されている。記者も昨年12月、富山市内の国道で、まるで消灯したかと見まがうほど雪に覆い尽くされたLED信号機に出くわした。

 警察庁によると、LED信号機は耐用年数や消費電力、色の見えやすさなどから全国で急速に普及。2013年度末時点で全体の約45%を占め、今後も従来型から切り替えが進む見通しだ。

 警察などから要望を受け、信号機メーカーは対策に知恵を絞る。日本信号(東京)と京三製作所(横浜市)は11年、既存のLED信号機に取り付けるおわん形透明カバーを共同開発し、販売を始めた。

 石川県警は10カ所に設置。カバー付き信号機が導入されたそばに住む同県白山市の板金業宮川栄一さん(65)は「効果もあるのだろうが、カバーの上3分の1くらいに雪が積もっていた」と話す。向かいにある白山署鶴来庁舎の職員が、長い棒でときどき雪下ろしをしている。

メーカーも苦慮

 メーカー側はカバーの形を変えたり、表面に特殊な塗料を塗ったりといった改良を加えているが、まだ試行段階。京三製作所の担当者は「雪質は地域によって異なり、万能薬はない」と嘆く。

 コイト電工(静岡県長泉町)が、信号機の表示板を厚さ約6センチの薄い板状にした「フラット型信号灯器」を雪対策に活用しているところも。板を路面に対して垂直よりも少し下向きに傾け、風雪の直撃を受けにくい仕組みだ。

 ただ、導入した青森県警からは、効果はあるものの、一度雪が付着するとやはり見えにくいという声が上がっている。同県警によると、表面温度はLED信号機が20度台で電球型が45度前後だったという。

 山形県警が採用するのは電熱線で雪を溶かす方式。信号電材(福岡県大牟田市)は赤信号部分だけに電熱線を取り付けた。ただ、風雪が強いと溶ける面積が小さくなるため、県警は改善を依頼した。

 青森県は、県の研究機関を含めたワーキンググループを設置し、独自で開発に取り組む。座長で県警交通企画課の工藤彰参事は「手作業で除雪していることを考えると開発は急務。成功すれば全国的な需要が見込めるのでは」と話した。

229とはずがたり:2015/02/25(水) 14:11:25
缶コーヒーにコーヒーと名付けて商標取った様なもん?サイフォンコーヒーにサイフォンと名付けて商標取った感じか?前者は兎も角後者なら,なんか認めてあげても良さそうな気が。

シャープ液晶「IGZO」商標は無効 知財高裁判決
http://news.goo.ne.jp/article/asahi/nation/ASH2T3JLCH2TUTIL00G.html
朝日新聞2015年2月25日(水)13:40

 スマートフォンなどに使われるシャープの高精細・省電力液晶「IGZO」の商標登録を無効とした特許庁の判断を不服とし、同社が取り消しを求めた訴訟の判決が25日、知財高裁であった。設楽隆一裁判長は、同社の請求を棄却し、IGZOを同社の商標と認めなかった。

 確定すれば、他の企業も使えるようになるが、シャープが製品名に使えなくなるわけではないという。

 IGZOとは、亜鉛などからなる複合物質の略称。同社はこれを使った液晶の量産化に世界で初めて成功した。IGZOをそのまま製品名にして2011年に商標出願し、特許庁がいったんはこれを認めた。

230名無しさん:2015/03/08(日) 11:33:56
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150305-00000007-sasahi-sctch
衝撃データ 震災以降「科学者信頼できる」半分に〈AERA〉
dot. 3月5日(木)7時16分配信

 様々なリスク管理において、参考になるはずの専門家の発言。しかしその信頼性は、福島原発事故をきっかけに大きく揺らいでしまった。近年のデータからも、それは明らかになった。

 科学技術白書(2012 年)によると、「科学者の話を信頼できる」とする人は震災前の半分程度になり、「科学技術の研究開発の方向性は内容をよく知っている専門家が決めるのがよい」という回答は、3分の1程度まで激減したという。ただし全分野で信頼を失ったのではなく、原発や地震の領域で目立った。

 リスクの大きさは、引き起こされる被害の深刻さと、その発生確率によって決まる。その計算は専門家たちが担ってきた。

 ところが福島原発事故で、その算術があてにならないことが明らかになった。業界の利益を優先してリスク評価をねじ曲げる専門家たちがいることが、わかったのだ。

 例えば、福島原発事故の5年前、東電は原子力安全委員会委員長に「津波が想定を超える頻度は数千年に一度程度である」という研究成果を用いて、原発の安全性を説明していた。しかし、その根拠は津波についてよく知らない電力会社の社員が中心になって、投票で津波の発生源や規模を決めたものだった。科学的な根拠はほとんどないにもかかわらず、結果だけは精緻に数値表現され、立派に見える科学論文に仕立てられていた。

 事故前、一部の専門家たちは、一般市民を「不合理なまでに原発を恐れている。それは間違ったリスク評価に基づいている」と見下していた。しかし、「事故の確率は低い」という専門家の評価を疑っていた一般市民の直感のほうが正しかったのだ。

 事故後のリスクコミュニケーションでも専門家の不手際が目立った。被曝によるリスクを、数字を示して、あるいは他のリスクと比較して「心配するほどでない」と伝えるやり方は、背後に説得しようとする意図があると疑われると、信頼を失ってしまう。

※AERA  2015年3月9日号より抜粋

232とはずがたり:2015/03/26(木) 13:14:32

 既存の技術を使うとはいっても、多様な製品を造るために開発体制は大きく変えなければならない。事実、筆者がサムスン電子に在籍している間、同社は日本企業とはまったく異なったものづくりのプロセスを確立していった。そのプロセスで同社がとりわけ重視したのがスピードだ。

 コモディティー(日用品)化されたテレビのような製品は、わずか3カ月程度で開発する。「旬」の短い携帯電話機やスマートフォン(スマホ)などはもっと速く、2カ月ほどで次々と新機種を開発していく。日本ではまだ1〜2年はかかる会社もあるようだ。

■高速開発手法としてのリバース

 その素早い開発を可能にしたのが、一つは汎用部品の徹底利用であり、もう一つが日本製品をベースにするリバース・エンジニアリングだ。ここでリバース・エンジニアリングは、単純な模倣とは区別して考えなければならない。

 単純な模倣では元の製品より良いものは造れないが、リバース・エンジニアリングは製品の設計思想にまで踏み込む方法であるため、元の製品とは異なった、新たな別の製品を開発できる。

 リバース・エンジニアリングの出発点になる日本製品は、サムスン電子の立場で見れば、ありとあらゆる機能が盛り込まれた複雑なものだ。これを機能単位に分解していき、要らないと思う機能があればそれを省いて、ほかに必要と考える機能があれば追加する。つまりは派生製品といえるが、これでワクワク感のある製品を目指すのである。

 往々にして、日本製品には日本人にも使い切れないほど実にたくさんの機能があるために、機能の取捨選択は十分に可能で、機能を絞って安くしてもなお十分に売れる製品になる。さらに、取捨選択次第で実に多くのバリエーションを生み出せる。一方で、サムスン電子がインド市場向け冷蔵庫にカギを付けたように、必要だと判断した機能は積極的に追加する。

 要するに、ベースになるモデルは日本から買ってくれば済む。そこからさまざまな製品を派生させる作業のみを実行すればよいから、非常に速く製品を開発できるわけだ(図3)。

http://tohazugatali.we b.fc2.com/industry/7555915012082014000000-PN1-13.png
図3 リバース・エンジニアリングによる製品開発。製品の構造だけをまねるのではなく、どのような機能から構成されているのかを解きほぐし、再構成して別の製品をつくり出す

 もし、元の製品の機能まで戻らずに構造をそのまままねすると、これは中国で特に目立つ、知的財産権を侵害した「コピー商品」になってしまう。

■単なるまねとは違う

 分かりやすい例として、コップの設計開発を考えてみよう。元の製品に取っ手が付いていたとすると、リバース・エンジニアリングでは、なぜ取っ手が付いているのかを考える。つまり、元の製品設計者が取っ手を付けるに至った設計思想を読み取ろうとするわけだ。

 すると、これはどうも熱いものを運ぶために必要なのではないか、などと推測できる。そうなれば「冷たいものしか入れないコップであればこの取っ手はいらない」と判断できる。これがすなわち、機能の引き算に相当する。しかるべき設計思想の下に機能を省くことができるのである。

 しかし構造だけをまねすると、こうはいかない。なんだか取っ手が付いているから、意味はよく分からないけれども派生モデルでも付けておこう、といった具合で、設計思想にまで踏み込んだ検討はしない。それでいてコスト削減のために、何か手っ取り早い手段でいい加減に付けるため、後でぽろっと取れたりする。これが、いわゆるコピー商品だ。

■イノベーションなき開発

 こうしてサムスン電子は、リバース・エンジニアリングによって、既存技術の組み合わせだけで売れる製品を生み出せるわけだ。注目すべきは、これで同社が世界的なヒット商品を飛ばし続けた点だ。今回の連載で繰り返し述べているように、グローバル化の時代にコモディティー化した製品を売ろうとしたら、そこで必要なのは顧客から見える便利さやワクワク感であり、残念ながら技術が革新的かどうかはあまり関係がない。

233とはずがたり:2015/03/26(木) 13:14:52
>>231-233
 ただし、中国にまで視野を広げてみると、単純な模倣の段階にあったはずの中国企業は、だんだんリバース・エンジニアリングの段階に近づきつつある。同じビジネスモデルで今後、韓国企業は中国企業と競争を強いられることになるわけだ。

 従って、もう少し時間が経つと、韓国企業も苦しくなる局面が増えるかもしれない。韓国企業が技術的イノベーションを起こせるような方向に進むかというと、それも疑問だからである。サムスン電子も例外ではない。

 技術的イノベーションは研究開発に時間をかけて、じっくりと取り組むという条件下で初めて実現できるものである。つまり、地政学的、社会的な安定性が不可欠だ。しかし、日本に比べたら現在の韓国も中国もそこまでの安定性がない。日本についていえば、その地政学的、社会的な安定性は、欧州に比べても高い。イノベーションを起こせる国は、世界にそう多くはないのである。

 ただ、それにしても、技術的イノベーションを得意とする日本が、なぜスマホを造り出せなかったのか、筆者も不思議に思う。日本は、ほとんどの技術を既に持っていたのに、それらを組み合わせてスマホという新しい形にすることができなかったのである。

■リバースはクリエイティブな作業

 その背景には、多くの日本企業がリバース・エンジニアリングを設計作業とは考えていないことがあるのではないだろうか。その考えは間違っていると思う。リバース・エンジニアリングは設計技術者が手掛けるべき「クリエイティブな作業」である。

 ここで注目すべきは、「設計」がどこまでの作業を指すかである。筆者の考えでは、製品の基本構造を決めるまでが設計、すなわち設計者が手掛けるべき作業と考えている。要求仕様を基に、どのような機能をどのような構造で実現するかを決めることが重要だ。

 そして、サムスン電子のリバース・エンジニアリングも個々の製品の基本構造を決める活動である。さまざまな試行錯誤を伴って、どの機能を盛り込んでどの機能を外すか、あるいは新たにどんな機能を追加すべきか、さまざまな角度で検討して決めていく。

 構造が決まった後、量産が可能なように詳細を詰めていくことは試行錯誤ではなくオペレーションといえる。そこに設計者の能力を使ってしまっているのが、日本企業である。

特に日本では、設計者に3D(3次元)-CAD(コンピューターによる設計)を使わせるという、とんでもない考え方が主流なのはなぜだろうか。3D-CADは立体形状を扱うから、少なくとも構造が決まっていないと使い始められない。それなのに設計者に3D-CADを使わせるということは、構造が決まってからのオペレーションに設計者を長く拘束することにほかならない。これでは設計者の能力がどんどん落ちてしまう(図4)。

http://tohazugatali.we b.fc2.com/industry/7555918012082014000000-PN1-13.png
図4 設計技術者は構造を決めるまでが仕事。日本の設計技術者は、構造が決まって初めて使い始められるはずの3D-CADを自ら利用している。これでは設計者の能力がムダに分散されてしまう

■設計者の仕事とオペレーターの仕事

 3D-CADは金型設計製作や、なめらかな曲面の表現など、さまざまなところに役立つから3D-CADが不要だというつもりはまったくない。しかし、構造が決まった後のモデリングなどの作業はオペレーターに任せるべきだ。筆者はサムスン電子ではそのようにしたし、韓国から帰国後もさまざまな日本企業でこの話をした。

 ある日本の自動車メーカーは「やっぱりそうか」と、設計者が3D-CADを使うのをやめさせて、オペレーターに任せることにしたそうだ。

 リバース・エンジニアリングを行う場合はもちろん、イノベーションに重点を置くのであればなおさら、構造を決めるまでが大切である。しかし、日本企業の多くは設計者自身が3D-CADを使っていることを自慢にさえしている。実に不思議なことだ、といわざるを得ない。

[ものづくり維新 世界で勝つための10箇条の記事を基に再構成]

234名無しさん:2015/04/05(日) 14:28:05
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150330-00000089-zdn_n-sci
「NHKだけ映らないアンテナ」 筑波大視覚メディア研究室が開発
ITmedia ニュース 3月30日(月)18時54分配信

 「NHKだけ映らないアンテナ」を筑波大学視覚メディア研究室が開発し、4月25〜26日に「ニコニコ超会議」(幕張メッセ)内で開催されれる「ニコニコ学会β」の企画に応募した。

 アンテナは「共振型ノッチフィルタ」を使い、NHK Eテレの26ch(中心周波数551MHz)とNHK総合の27ch(中心周波数557MHz)の中間より少し高い周波数にピークがあるノッチフィルタを作成したところ、高確率にNHKの2放送を同時に遮断できたという。

 NHKは地上デジタル放送の特許を多数保有しており、「知財権の制約からNHKが映らない地デジ対応テレビを国内で販売することはできない」。だがアンテナは古い技術の組み合わせで実現可能だとしている。

 放送法は「(日本放送)協会の放送を受信することのできる受信設備を設置した者は、協会とその放送の受信についての契約をしなければならない」(64条)と定めている。

 成果はユニークな研究を募る「研究してみたマッドネス」に応募した。「研究してみたマッドネス」には「全てを雌しべと雄しべで説明する言語を作ってみた」など計39件の応募があった。

235とはずがたり:2015/04/06(月) 10:18:56
>>234
面白いっすねw

236名無しさん:2015/04/18(土) 10:02:05
>>234-235
続報です。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150413-00000001-jct-soci
NHKだけ見えないテレビが開発 それでも「受信料払う義務あり」らしい
J-CASTニュース 4月13日(月)14時8分配信

 NHKの放送だけテレビに映らなくする「装置」が2014年7月から発売されている。15年4月26日、27日に幕張メッセで開催されるニコニコ動画のイベントで、その「進化型」が発表される予定だ。

 「装置」はアンテナとテレビの間に付ける「関東広域圏向け地上波カットフィルタ―」といい、筑波大学の研究チームが開発した。このフィルターを使うことによって受信料の支払いを拒否できるようにするのが狙いだが、本当に可能なのか。

■NHK訪問員が徴収せず「納得して」帰った例も

 フィルターを考案したのは筑波大システム情報工学研究科の学生で、同研究室の掛谷英紀准教授が指導した。学生は14年3月に卒業し、ベンチャー企業を起こして同年7月に販売を開始した。設置した人の中には、NHKの訪問員に受信できないことを確認してもらい、納得させた例もあるという。今回の「ニコニコ動画超会議2015」でその進化形を発表する予定だ。

 掛谷准教授によると、フィルター考案のきっかけは、2013年3月8日の国会で中山成彬議員が質問に立った場面の動画をNHKが「ユーチューブ」から削除した事。従軍慰安婦問題について辻元清美議員と中山成彬議員が正反対の立場から質問したが、辻元議員の動画は残っていた。そのため、公共放送としてのNHKに疑問を持ち、見るか見ないかの選択の自由があるべきであり、見たくない人が受信料を払わなくてもいい方法を探った。NHK総合の27chとEテレの26chの周波数の信号にフィルターを掛けることによってモニターに映らないようにすることに成功した。

  「公共性が担保されない以上、国民にNHKと契約しない自由は保障されてしかるべきです」

 掛谷准教授はこういう。また、受信料不払い問題に関わっている弁護団に「受信料の支払い」問題を委ね、「技術的な事はいくらでも協力する」という姿勢でNHKと契約しない自由に向けて動いていくと話している。

「払わなくていいとの解釈は難しい」と弁護士
 さて、こうした装置を使えば、受信料を払う必要が無くなるのだろうか。NHK広報に問い合わせたところ、

  「慎重な回答が求められる一件です」

ということで返答にはしばらく時間がかかるとのことだった。

 放送法やNHK問題に詳しい松浦亮介弁護士に話を聞いてみた。現在発売されている「関東広域圏向け地上波カットフィルタ―」を見る限りでは、

  「受信料を支払わなくていいという解釈はなかなか難しいでしょう」

と分析した。NHKを受信できる装置を設置した場合に受信料を支払うことになっていて、テレビ自体はもともとNHKが受信できる上、フィルターも着脱可能なため、いつでもNHKを見ることができる状態にある、という理由からだ。

 また、フィルターを付けていない人でもNHKを見ない人もいる。受信料は公共放送のコストを皆で負担しようという趣旨で徴収していることもあり、フィルターを掛けている人たちも受信料を払うのが自然な解釈なのではないか、と松浦弁護士は話している。

NHKは「受信契約が必要」との見解明らかに
 NHKは2015年4月14日夕、NHKの電波だけカットするフィルターの存在についてJ-CASTに対し以下のように回答した。

 ――放送法は、「NHKの放送を受信できる受信機を設置した者は、NHKと受信契約を結ばなければならない」と定めていますが、この規定は、公共放送としてのNHKの運営を支える財源は、テレビを設置しているすべての方に負担していただく受信料によるところが、最も適切であるとの考え方に基づくものです。そして、受信料はすべての視聴者の方に公平に負担していただくものであることは、言うまでもありません。

 NHKの放送が映らないように改造等したテレビについては、放送法を所管する官庁(総務省)が、過去(旧郵政省当時)に「復元可能な程度にNHKの放送を受信できないよう改造された受信機については、受信契約の対象とする」との考え方を示しています。アンテナが外される等により一時的にNHKの放送が映らない受信機についても、アンテナを接続すれば視聴可能になることから、受信契約が必要です。

 したがって、NHKとしては、「NHKの電波だけカットするフィルター」を取り付けた受信機についても、受信契約が必要になると考えています。受信料の公平負担に、ぜひ、ご理解をお願いします。

238名無しさん:2015/05/10(日) 21:48:47
>>237
感覚をフル活用する医師たち、ついに嗅覚も動員
 「医師は五感をフル活用する」とはよくいわれますが、嗅覚の知見はあまり聞きません。この論文は、小児消化器病棟に勤務する看護師に、生後0〜18カ月の小児23人から得られた下痢便検体を、においだけでロタウイルスかどうか判断させたというもの。結果、便検体33のうち69%をロタウイルス感染症かどうか正しく同定できたそう。石井氏は、「嗅覚は普段あまり意識することがないが、『なんとなく酸っぱいにおいがするな』とかなんとなく考えていることはあるはず。それを実際に研究してみた例」と解説。米田氏は、「線虫が1滴の尿で癌を高感度に検出できるという話もあったし、においで疾患が分かるというのはよくあるのかもしれない」と、嗅覚の可能性について語りました(こんな関連記事も。「日本版・癌探知犬、探知率はほぼ100%」)。

デカ○タCの瓶の上には「尻餅」をつかないよう注意が必要
 最後に紹介したのは、胴体を切断したペットボトルの上にお風呂場で「尻餅」をついてしまい、肛門に挿入してしまった男性の報告です。消化器外科医の石井氏も、2〜3カ月に一度はこうした経肛門直腸異物の症例に遭遇するのだとか。「肛門括約筋が締まる力はかなり強く、4cmくらいまでしか開かない。なので、オ○ナミンCの瓶ならなんとかなるけど、デ○ビタCの瓶は難しい」と注意を呼び掛けました。また、石井氏の経験上、ほとんどの患者が「座ったらそこにあったものが入った」と言うそう(関連記事→みんな「座ったらそこにあったものが入った」と言うんですね…)。

 石井氏が「過去の事例を調べてみたら、水晶玉が入ってしまった例で、全身麻酔下で吸引分娩器を用いて摘出したという報告があり、それが一番衝撃的だった」と語ると、会場は大盛り上がり。医師間でも話題が尽きない(?)経肛門直腸異物は、非医療者にも“鉄板ネタ”として通じるのかもしれません。

239とはずがたり:2015/05/28(木) 15:52:11

中国政府、ATM技術の公開要求…日本企業反発
http://www.yomiuri.co.jp/economy/20150527-OYT1T50121.html?from=yartcl_outbrain1
2015年05月27日 22時03分

 経済産業省は27日、2015年版の「不公正貿易報告書」を発表した。中国政府が同国に進出した邦銀などに、現金自動預け払い機(ATM)やコンピューターシステムの技術を中国で特許登録し、事実上、情報開示するように要求していたことがわかった。

 中国は欧米の銀行にも同様の要求をしている模様だ。

 経産省などによると、中国は14年末、国内に設置するATMなどには、中国で登録されている特許技術を使うように求めるガイドライン(指針)を示した。事実上、ATMなどで現在使われている技術を中国で特許登録することを義務付ける内容だ。

 特許を登録すれば、公開が原則なので、第三者でも閲覧できる。日本企業からは「ATMなどに使われる技術は、企業秘密であるだけでなく、防犯上の問題もあり、到底開示できない」との声が広がっている。

2015年05月27日 22時03分

240とはずがたり:2015/06/07(日) 19:30:41
中3のアイデアを特許出願 商品化に期待
http://news.goo.ne.jp/article/chuplus/region/chuplus-CK2015060602000042.html
06月06日 05:00中日新聞プラス

◆ユニバーサルデザイン最高賞
 県の「ふじのくにユニバーサルデザイン大賞」で二〇一四年度、中学生の最高賞に選ばれた酒井夢加さん(15)=島田市、藤枝明誠高校一年=が、受賞作のネックレス用の留め金の特許を出願した。大賞受賞作の特許出願は初めて。五日に県庁で会見した県の担当者は「特許が認められ、商品化に進んでほしい」と期待した。 
 県県民生活課によると、特許は酒井さんのデザインをもとに試作品を作ったアクセサリー作家の伊藤隆広さん(46)=富士市=と共同で四日に出願した。早ければ半年ほどで、特許庁側から何らかの回答がある。
 酒井さんの作品は金輪を押し込むだけで着脱できるアクセサリー用の留め金で手先が不自由でもネックレスやブレスレットを使いやすくなる。大賞の審査委員らの助言もあり県のサポートで特許出願に向けた手続きを進めてきた。
 ふじのくにユニバーサルデザイン大賞は、さまざまな人の暮らしを豊かにするアイデアを募集するコンクールで、十六年前から毎年開かれている。過去の受賞作品が実用化されたことはない。担当者は「留め金としてコスト面でも優れている。宝飾品業者にデザインのアイデアを買い上げてもらうことで、商品化を実現してほしい」と語った。

(石原猛)
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241名無しさん:2015/06/14(日) 20:21:14
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150611-00000014-pseven-soci
NHKだけ受信しない装置「イラネッチケー」 約130個売れる
NEWS ポストセブン 6月11日(木)11時6分配信

 放送法において〈協会の放送を受信することのできる受信設備を設置した者〉はNHKに受信料を支払わなければならないと定められている。NHKの姿勢に疑問を抱いて視聴しなくなっても、「テレビがある世帯は受信料支払い義務がある」と求められる根拠だ。

 そこで登場したのが、NHKだけを受信しない装置である。直径21ミリ、長さ75ミリの筒状の装置はその名も「iranehk(イラネッチケー)」。筑波大学システム情報系准教授・掛谷英紀氏の研究室が開発した。

 テレビ背面にあるアンテナ入力端子などに取り付けるとNHK総合とNHK教育の周波数をカットする「地上波用」がネット通販で7965円で購入できる(「BS用」は7587円)。イラネッチケーを使えばNHKの放送が見られる〈受信設備〉ではなくなるから、受信料を払う必要はないという理屈だ。掛谷准教授はこういう。

「NHKの放送では公共性を疑わせる事案が数多く発覚しています。NHKは予算こそ国会承認が必要ですが、監視が十分とはいえず、公共性を担保する仕組みがありません。それならば国民にNHKと契約しない自由は保障されてしかるべきと考えました。地上波用、BS用合わせて約130個が売れています」

 受信料の支払い拒否を巡る訴訟はこれまで全国各地で起きているが、6月1日にはフリージャーナリストが「イラネッチケー」を使ってNHKに請求されている受信料は発生していないという債権不存在訴訟を起こした。司法判断はこれからだが、NHKが「みなさま」を向かない報道を続ければ、こうした動きはますます広がるだろう。

※週刊ポスト2015年6月19日号

242名無しさん:2015/06/27(土) 22:09:02
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150625-00010002-wedge-sci
「人類を滅亡させるリスク」を 研究者に単刀直入に問いかけた (8)人工知能
Wedge 6月25日(木)12時10分配信

 人工知能はいま、つぎつぎと私たちの社会のなかに進出しはじめている。

 スマートフォンに「最高の携帯電話は?」と聞けば、人工知能が「その答はご存知のはずですよ」と答えてくる。通信社の300ワードほどの短い記事を人工知能が執筆する。大学入試の小論文を人工知能が採点する。これらのことが世の中ではもう始まっている。

 クイズ番組や将棋などではたびたび人工知能が人間を打ち負かすようになった。今後は、人がしている職業をつぎつぎと人工知能がするようになるともいわれている。では、その先の未来は……。

 人工知能が発達する裏側で、「人工知能が人類を滅ぼすことになるかもしれない」というリスクをいう科学者や実業家が現れはじめている。2014年末には、英国の天文学者スティーブン・ホーキングが人工知能について「これまでにない速度で、みずからで発展し、再設計をしていくだろう」「人類を滅ぼすことになるかもしれない」と発言し、大きな話題になった。一昔前は“映画がせいぜい”だった人類滅亡論が現実味を帯びてきたといったら言い過ぎだろうか。

 技術の進歩はとても速いものだ。人びとの知らぬ間に人工知能が人間の管理しうる範囲を超えて暴走し、人類を破滅させていくというリスクはないのだろうか……。

 人工知能の発達が話題となっているいま、このようなリスクを考えておくことは無駄ではない気がする。そこで「人工知能が人類を滅ぼすリスクはあるのか」という疑問を、率直に人工知能の研究者にぶつけてみることにした。

 応じてくれたのは、東京大学大学院工学系研究科の松尾豊氏だ。松尾氏は、人工知能の研究を専門のひとつとしており、高度な人工知能技術を用いて大きなブレークスルーを生み出すことも目指している。その一方で人工知能学会が2014年に設置した「倫理委員会」の委員長をつとめ、人間と人工知能の関わりあい方などを、研究者だけでなく市民も含めて議論しようとしている。

243名無しさん:2015/06/27(土) 22:09:22
>>242
自己複製するには技術と欲望が必要
 人工知能がみずからを少しでも超越する人工知能を生み出せるようになったとき、その能力が急速に爆発して無限大化する。そんな可能性が議論されることがある。

 無限大化した人工知能の能力がなんらかのロジックで「人類を滅亡すべし」と意思決定し、それを実行していくといった暴走的シナリオはありえないのだろうか。

 松尾氏は「そういうことが起きる可能性は非常に低いと思います」と否定する。そしてその理由を、技術的な観点と生命的な観点から説明する。

 まず、技術的な観点。「技術的に見ると、人工知能が人工知能をつくるということをどのようにやるのか。検討もつかないというのがいまの段階です」。

 著書『人工知能は人間を超えるのか』の中で松尾氏は「人工知能をもったロボットが自分を増やそうとしたら」という思考実験をしている。そこで大きな“難関”になるのは、人工知能ロボットたちが工場をつくって自己を再生産する過程だという。材料となる鉄や半導体をロボットがどう入手するのかが見えてこないというわけだ。

 では、もう一つの生命的な観点で、人類滅亡を否定する理由とはどのようなものか。松尾氏の話を聞くと、どうやらこちらのほうがより根源的という気がした。

 「生命には、自己保存や自己複製をしようとする本能や感情や欲望があります。それらがない種は滅亡してきました。生命誕生からおよそ50億年の進化の過程を経て人類がいまに至っているのと同様に、人工知能もそうした進化の過程を経験しなければ、自己保存や自己複製しようとする本能や感情のようなものを得ることはできません」

 つまり、人工知能が人工知能を生み出すためには、「自分を複製したい」という欲望が必要であり、その欲望を人工知能が得るには私たち生命が経験した進化と同様の過程を踏まなければならないということのようだ。

 けれども、ここで疑問が生じる。もし、長い年月をかけて人類が得てきた全経験の情報を人工知能にあたえることができたら、わざわざ人工知能は長い進化の過程を経なくても、「自分を複製したい」という欲望をもてるようになるのではないか。

 「表面的にはそうだと思います。けれども、そうしてできた人工知能はとても弱いものだと思います。人間には性格のちがいや、薬の効く効かない、背の高さのちがいなどの多様性があります。人類が得てきたすべての経験の情報を単にコピーしただけの人工知能は、すこし環境が変わるだけで簡単に全滅してしまいます」と松尾氏は答える。

244名無しさん:2015/06/27(土) 22:09:46
>>243

“人間の模倣”も根本レベルから必要
 自己複製や情報コピーという手段では、人類を滅亡させるような人工知能は存在しえないというのが松尾氏の考えのようだ。では、人工知能をもったロボットに、人間の行動を模倣させたらどうなるだろうか。人間には善良な者から凶悪な者までいる。凶悪なテロリストを人工知能ロボットが模倣したら、すぐに人類を殺戮しにかかるのではないか。

 「仮に、人間の体や頭脳を分子レベルで模倣できるとすれば、それはありうると思います。けれども、人工知能やロボットの形で、工学的に人間の行動を模倣するのであれば、やはり本能や感情を入れなければなりません。人間の行動を模倣するためには、ベースとなる感情や感覚もまた人間のそれと一緒であることが必要だと思います。そのベースがない、あるいは人間と異なるという場合、人工知能はどこまで人間を模倣できるか。私はむずかしいと思います」

 人工知能がみずからを少しでも超越する人工知能をつくるには、「そうしたい」あるいは「そうしなければならない」という欲をもつ必要があり、長い進化の歴史を通じて獲得しなければならない。それがとてつもなく実現困難なことだから、人類を滅亡するというシナリオはまずもってありえない――。松尾氏はそう考えていると理解した。

 松尾氏に「種の保存をしたいという本能をもっているかどうかが、人間と人工知能の唯一にして最大のちがいなのか」と質すと、「そう思います。唯一といってもよいのではないでしょうか」と答えた。

人間が人工知能をどう使うかは別問題
 人工知能などの技術について、松尾氏は「目的をどう設定するかと、手段としてどう使用するかはちがう話」と強調する。人間が人工知能に対して明確な目的を設定すれば、人工知能はそれを上手に達成するためのツールになるという。

 「人工知能そのものが人類を滅ぼす」というリスクとは別に、「人工知能を人間が駆使して人類に危害をあたえる」というリスクについては、従来の戦争兵器や武器の使用と同様に議論していかなければならない問題だろう。“科学・技術そのものは中立であるが、人間がどう使うかよって、人に幸福をもたらしうるものにも、不幸をもたらしうるものにもなる”という考え方がある。人工知能にも当てはまる話だ。「悪いことを考えた人間が人工知能を使うということは十分ありえると思います。ただし、人工知能が人間の上に立ってなにかをするという話ではないとは思いますが」と、松尾氏は言う。

 人工知能のリスクの側面だけを議論してきたが、研究開発者たちは逆に人工知能を社会の役に立てるということを研究目的の一つに据えている。いま「ディープラーニング」という技術の確立によって、人工知能の性能は飛躍的に向上しているという。ディープラーニングとは、人間でなくコンピュータがみずから高次の特徴量(概念をつくる上で抽出すべき特徴)を獲得するための多層的な作業のことだ。例えば、画像分析などでいままで必要だった人間の介在が不要となる。

 「例えば、機械が“目”をもつようになり、大きなものと小さなもののしわけなどをできるようになります。工場のラインなどの製造装置や、自動車の自動運転などに役立てられるものです」

 また、人工知能で人間や機械の動作の特徴などを分析する技術が高まるため、犯罪の抑制、機械の設備保守、情報システムのセキュリティ向上といった応用も考えられるという。「目的を定めると人工知能は上手くやってくれると思います」。

245名無しさん:2015/06/27(土) 22:10:09
>>244

人びとが“身近になる”ことの重要性
 多くのリスクは、決して「0」にはなりえない。人工知能が人類を滅亡させるリスクについても「非常に低い」「いまは考えられない」というものであり「0」にはなりえない。

 だから、極めて「0」に近いような他のリスクと同等に扱えばよいのかもしれない。けれども、近年の人間は、コンピュータの進化は、生物の進化や自然科学の進化などよりも格段に速いものと感じてきた。その“速さ”が「もし仮に暴走したら止まらないのでは」といったリスクの懸念につながっているのかもしれない。

 人工知能が人類を滅亡させるリスクは極めて「0」に近いのだとすれば、どうしてそういえるのか。人工知能が人類に幸福をもたらすものだとすれば、どのようにその幸福がもたらされるのか。こうしたことをなるべく多くの人が知識として得ていく、そして、人工知能に身近な存在として感じられるようになる。そうした知る機会の蓄積が、これからも重要になる。

◎今回のまとめ◎
・人工知能がみずからを超越する人工知能を生み出すには、人工知能がそれを実行する技術と欲をもたなければならない。技術の獲得も欲の獲得もともに難しいため、人工知能が人類を滅亡させるといったリスクも非常に低い(と研究者は考える)。
・人間の行為を人工知能ロボットが機械的に模倣することで殺戮に走るリスクについては、人工知能が人間の本能や感情までも模倣する必要があるため、これもむずかしい(と研究者は考える)。
・人間のツールとして考えると、人工知能はとても秀でた能力をもっている。幸福のために使うのも不幸のために使うのも人間次第だから、使いかたをめぐる議論は今後も必要。

漆原次郎

246名無しさん:2015/06/28(日) 09:45:24
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150627-00000500-fsi-bus_all
「世界のソニー」期待を背負う宿命 ウォークマン、アイボ…革新力失った10年
SankeiBiz 6月27日(土)9時6分配信

 「この子を一緒に、施設に連れて行きたいんです」

 2013年、電子機器修理の「ア・ファン」(千葉県習志野市)に、年配の女性からソニーのイヌ型ロボット「AIBO(アイボ)」の修理依頼がきた。1999年に発売され、家庭向けロボットの先駆けとなったアイボの修理は、ソニーOBらでつくる同社にとっても初めてだけに、社長の乗松伸幸(60)には自信はなかったが、「やってみよう。道は必ずある」と引き受けた。

 ソニー時代のつてをたどって情報を集め、数カ月かかって何とか修理に成功。それが口コミなどで広がり、同社には全国からアイボの修理依頼が舞い込む。これまで200体近くを修理したが、まだ260体余りが修理待ちの状況だ。アイボの販売をソニーは既にやめ、修理も受け付けていない。「所有者が特別な愛着を抱く商品。修理会社に委託するなど方法はあったはず」。ソニーの対応に乗松は首をかしげる。

 トランジスタラジオ、トリニトロンカラーテレビ、ウォークマン…。ソニーを代表する家電のヒット商品は、ちょうどアイボの販売をやめた2006年ごろから目立たなくなった。10年末に退社した乗松は「社内が、売り上げなどお金の話ばかりになってきた。昔は『お客さんにどういうサプライズを与えるか』を絶えず考えている会社だったのに」と振り返る。

 今年4月、副社長に就任した鈴木智行は技術者出身だ。社長の平井一夫からは「技術のソニーをもう一回、復活させてください」と頼まれた。それまで想像もできなかった製品を提供し、新しい感動を生む。そうした家電における革新はソニーの代名詞だった。しかし鈴木は「ここ10年ほど、それができていなかった」と言い切る。

 入れ替わるように飛躍したのが米アップルだ。07年にスマートフォン時代の幕開けとなる初代「iPhone(アイフォーン)」を発売し、現在も日本国内のスマホの約6割を占める。ソニーは、革新的な企業というお株を奪われた格好だ。「一つの技術が一つのヒット商品を生み出せる時代ではなく、優れたハード、ソフト、デバイス(電子部品)を結集させなければならない」。鈴木は危機感を募らせ、事業部や子会社などとの横の連携を強める。

 「このサービスにお金を払う人がこれだけいるという根拠は、何ですか」。ソニー本社の大会議室で、審査員から厳しい質問が飛ぶ。社員のグループがアイデアを持ち寄り、新規事業の開発につなげる“オーディション”。約1年前にプロジェクトを立ち上げ、100人程度の参加を見込んだ説明会には1200人の応募があった。新規事業創出部担当部長の小田島伸至は「やはり『新しいことをやりたい』という人材は多い」と実感した。

 3カ月ごとに新たなアイデアを募集し、合格した案件も3カ月ごとに進捗(しんちょく)をチェックしている。これとは別に30代の社員が着想した電子ブロック「MESH」も市販の準備に入るなど、かつてプレイステーションやネット銀行を世に送り出した「革新力」が胎動し始めている。ソニーは好業績だけでなく、革新につながる何かを期待される宿命を負う。不採算事業の切り離しといった構造改革で守りを固める成果は出始めているが、「攻め」に転じるのはこれからだ。

 世の中を変える画期的な商品やサービスを生み出す「世界のソニー」に戻れるのか。早大商学学術院准教授の長内厚は「立ち直ってきた今だからこそ、トップが5〜10年先のソニーがどうあるかというビジョンを示すべきだ」と指摘する。ソニーの将来は、平井ら現経営陣のリーダーシップにかかっている。(敬称略)

247名無しさん:2015/06/28(日) 09:45:59
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150626-00000023-asahi-soci
ロボ犬・AIBOの集団葬儀 住職「ものにも心がある」
朝日新聞デジタル 6月26日(金)8時41分配信

 ソニー生まれのロボット犬AIBO(アイボ)の「葬式」が、千葉県いすみ市大野の光福寺で行われている。AIBOを修理している技術者らが所有者の思いを受けとめる形で1月と5月に実施。大井文彦住職(62)は「これからも供養を続けたい」と話している。

 AIBOは1999年から2006年まで販売された。すでに14年3月にソニーは修理受け付けをやめているが、元ソニーの技術者らが作った「ア・ファン」(本社・習志野市)が修理をしている。

 同社は愛着のあるオーディオ機器などの修理を引き受けようと11年7月に創立された。乗松伸幸社長(60)によると、2年ほど前に、「介護施設に入るにあたり、どうしてもAIBOを直して持っていきたい」とお年寄りから修理を依頼されたのが、AIBO修理の始まり。ソニーから修理を断られたものだったが、3カ月以上かけて修理することができた。

朝日新聞社

248名無しさん:2015/06/28(日) 09:46:55
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150626-00000020-asciiplus-sci
ソニーの天才「アスナは俺の嫁」めざましマネージャー開発者がアツすぎ:Live2D Creators Conference 2015 alive
週アスPLUS 6月26日(金)21時30分配信

「パンパカパーン!朝になりました!」

 朝、スマートフォンの向こうから『ソードアート・オンライン』(SAO)ヒロインのアスナが声をかけてくる。ツイッターであまりにも有名な名言「アスナは俺の嫁」を現実にしたAndroidアプリ『めざましマネージャーアスナ』だ。
 
「君の脳は十分休んだと思うわ」「あと5分で出かける時間だよ」「今日は不燃ゴミの日。忘れないでね」「今日も楽しく過ごしてね」とアスナが呼びかけてくれる。
 
 夜は夜で「おやすみ」を言うと、ヒーリングミュージックが流れ、アスナと幸せに眠りにつく。アスナも一緒に寝てくれるが、寝たあとにアプリを起動すると「眠れないの……?」と言ってくれる。経験からすると実際のお嫁さんより優しい。
 
 3月20日にベータ版、6月25日に正式版をリリース。『Live2D』というキャラクターレンダリング技術を使っている。パーツごとに用意した画像だけでキャラクターを動画のように動かすことができる独創的な技術だ。
 
「(アプリは)ベータ版時代からネット中心に大反響をいただいていた、正式版はベータ版よりいろいろよくなっている」
 
 ソニーミュージック・コミュニケーションズの開発者・松平恒幸さんは、Live2Dの開発者イベント『Live2D Creators Conference 2015 alive』で自信を見せた。
 
「『これがないと最近会社に行けない』と、ツイッターで一部ユーザーさんからありがたい声をいただいている」
 
 利用者はもちろんのこと、松平さんのSAO愛は本物だ。
 
「作中でヒロインのアスナが主人公のキリトに『バーチャルリアリティーと現実は何が違うの?』というと『データ量の差だよ』と答える。これが非常に渋い」と思い入れのあるシーンを語り、またアスナ役の戸松遥さんにかける思いを熱く語った。
 
「押しも押されぬ素晴らしい方。ぼくは大好き。めざマネを作るとき『これはアスナだ! アスナじゃないとやる意味がない!!』ということでお話をしたところ『めざましマネージャーアスナ』ができることになった」
 
 ソニーにはちゃんと本物がいるんだなと感心したが、じつは「めざまし時計がつくりたかったわけじゃなかった」(松平さん)。
 
フィギュアが何かしゃべったらいいな
「きっかけは実際の人物を3Dプリントしたフィギュア。購入した人々は『今日は疲れたよ』とか話しかけているだろう、フィギュアが何かしゃべったらいいなと思った」
 
 そのとおりだな、しゃべる抱き枕「痛すぽ」の内村康一さんと話が合いそうだなと思いながらメモをとっていると、松平さんはIoT時代の「対話型インターフェース」としてキャラクターの重要性を話しはじめた。
 
「スマートロックが自分を認識すると『おかえりなさいませご主人様』というわけ。電気がつくと『もう遅いのでお休みください』とか言うわけ」
 
 おっ、そうだな、と思うが、松平さんは止まらない。
 
「好みも出てくる。電車のアナウンスの声も好き嫌いはある。ぼくも『南北線はとてもいい』とか『リムジンバスはいい』とか好みがある。いろんなものがしゃべりだすと、どういう声がいいのかという差別化が出てくる。ツンデレが好きな人もいれば執事系のダンディな声がいい人、キャハッみたいな声がいい人もいる」
 
 そんな本物の要望はキャラクターとしての造形にもあらわれる。
 
「Live2Dはキャラクター表現では突出しているが、正式版を出すにあたってフルリモデルした。ものすごくこだわってしまい、何度も手直しをした。『頭蓋骨が』『肩のラインが』とか言ったので、恐らく変態と思われた」
 
 うなずくほかなかった。「結果、SAOのプロデューサーにも『かわいいね』と言われた」(松平さん)ということで努力が実を結んで何よりだ。
 
 外見でなく中身も魂が入っている。対話技術だ。音声認識、対話エンジン、発話エンジンはそれぞれ「いろんな会社の先端技術をぶちこんだ」(松平さん)。

249名無しさん:2015/06/28(日) 09:47:06
>>248
 
先端技術をぶちこんだ
 音声認識は世界的大企業である『G社』、発音技術は東芝 セミコンダクター&ストレージ社の技術を使用。そして対話エンジンはソニー製だ。
 
「会話をするための脳みそがソニーの技術。ソニーの場合『目的をはっきりさせてなんらかのデバイスに指示を出す』というコンセプトで作られているので、実用アプリとしての意義に貢献してもらっている」
 
 同技術はソニーのウェアラブルデバイス『SmartBand Talk SWR30』に採用しているもの。
 
「疲れた」『がんばったね!今夜はゆっくり休んでね。ぐっすり寝て、明日もがんばろうね』「ありがとう」『ありがとう!こちらこそ。いつも感謝してるよ』
 
 松平さんはアスナと会話してうれしそうだった。よかったなあと思っていたところ、自然に聞こえたセリフは「すべて合成音声だ」と聞かされて度肝を抜かれた。
 
「合成音声TTSはいまもっともアツい技術領域、めざましい進化をとげていて、非常に性能がいいものができた。企画当初から合成音声を使うところがネックというか課題になっていた。キャラの品位を損なわない、非常に高いクオリティーの合成音声が実現できた」と松平さん。
 
「なんでもしゃべることができる。ちょっとした機能を入れているのでぜひアプリを入れてみてほしい」
 
 松平さんが本物じゃないときっとここまでは行かなかったはずだ。
 
 今後はデジタル看板やデジタル受付嬢、コミュニケーションロボット、ウェアラブルデバイス、テレビなどに対話型キャラクターが搭載されることも考えられるんじゃないか、と松平さんは目をきらきらさせながら語っていた。
 
 最後に、松平さんからアニメ業界の方々にメッセージがあったのでそのままのっけておきたい。がんばれ松平さん。このやりすぎている感じがソニーだ。
 
「『めざましマネージャーアスナ』第二弾を作りたい。アニメ関係者の方、『これぞめざマネにふさわしい』というものがあればぜひご相談を。詳しくはこちらまで」

250とはずがたり:2015/07/01(水) 14:49:22

中学生の天才的ひらめき 「性病で変色発光するコンドーム」開発
http://www.iza.ne.jp/topics/world/world-7283-m.html
2015.06.27

251とはずがたり:2015/07/02(木) 12:57:50
「未来のジョブズ」目指す、小学生の人気習い事
http://www.yomiuri.co.jp/national/20150629-OYT1T50079.html?from=yartcl_popin
2015年06月29日 18時08分

 ホームページやゲームなどを作る「プログラミング」が、小学生の習い事として人気だ。

 スマートフォンやタブレット型端末の普及で、幼少期から情報技術(IT)に親しめる環境が生まれ、将来に役立つと考える親が増加。大手学習塾が相次いで教室を開くなど、新たなビジネスとしても注目を集めている。

 ◆ベスト10入り

 「やったあ、ちゃんと動いた」「この数値を変えると、キャラが強くなるぞ」

 5月中旬、学習塾「りたりこ」(東京都目黒区)が渋谷区内に開いた教室で、ゲームを作りながらプログラミングを学ぶ小学生たちの歓声が響いた。

 昨年4月に始まった教室には、約300人が通っている。6年生の男子児童(11)は、「英語の教室はやめたけど、プログラミングは面白いから続けられる」と目を輝かせた。

 親も教室に期待を寄せる。小学1年生の長男を通わせている大田区の会社員男性(45)は、「将来、プログラミング能力は今の英語力のようになるだろう。小さい頃から慣れておくのは大事だ」と言う。

 リクルートライフスタイルが昨年8月、小学生以下の子供がいる全国の母親約620人を対象に実施した調査で「小学校高学年に習わせたいことは」と尋ねた結果、プログラミングがピアノや空手に次いで7位に入った。ベストテン入りは初めてで、ダンスやそろばんより上位だった。

 「りたりこ」の担当者は「親のスマホでゲームをしたり映像を見たりしているうち、プログラミングに興味を持つ子供が多い」と分析。「(米アップル創業者の)スティーブ・ジョブズのようになってほしい」といった親の声もあるという。

252とはずがたり:2015/07/03(金) 12:28:38
「ロボット新戦略」、5年間で国内市場を4倍に - 福島に開発拠点
http://news.mynavi.jp/news/2015/01/26/061/
御木本千春  [2015/01/26]

政府はこのほど、有識者会議「ロボット革命実現会議」を開催し、ロボット産業の振興戦略および分野ごとのアクションプランをとりまとめた「ロボット新戦略」を発表した。それによると、2020年までの5年間に官民共同でロボットプロジェクトに1,000億円を投資し、国内の市場規模を現在の4倍に当たる2兆4,000億円に拡大させるとしている。

同戦略では、日本を世界のロボットイノベーション拠点とする「ロボット創出力の抜本強化」、世界一のロボット利活用社会を目指し、ロボットがある日常を実現する「ロボットの活用・普及(ロボットショーケース化)」、ロボットが相互に接続しデータを自律的に蓄積・活用することを前提としたビジネスを推進するためのルールや国際標準の獲得、より広範な分野への発展を目指す「世界を見据えたロボット革命の展開・発展」の3つを柱として推進していくことを提言している。

介護・医療分野では、ベッドなどからの移し替え、歩行支援といった重点分野に関するロボット機器開発を進めるとともに、規制緩和を推進する。また、2020年の東京オリンピックに合わせて「ロボットオリンピック」(仮称)を開催し、世界に向けてロボットショーケース化した日本を発信するほか、福島県に「福島浜通りロボット実証区域」(仮称)を設け、ロボット開発の集積拠点となることなどを目指すという。

253とはずがたり:2015/07/03(金) 12:29:08
経産省、「ロボット政策室」設置--"ロボット新戦略"の決定で
マイナビニュース 2015年7月2日 13時27分 (2015年7月2日 15時20分 更新)
http://www.excite.co.jp/News/economy_g/20150702/Cobs_229085.html

経済産業省は1日、2015年2月の「ロボット新戦略」(日本経済再生本部)の決定を受け、製造産業局産業機械課にロボット政策室を設置したと発表した。これにより、サービス分野など様々な分野でのロボットの利用およびロボット産業の振興を図る。

○国際標準化や規制改革を推進

ロボット政策室では、ロボットの利用に関する事務を一体的に総括することで、グローバル展開を見据えた国際標準化や、ロボットの活用を前提とした規制緩和およびルール整備の両面からバランスのとれた規制改革を進めていくとしている

254とはずがたり:2015/07/10(金) 21:40:43
すげえなぁ。。

水と細菌胞子で動くエンジン、新動力技術を開発 米大研究
http://www.afpbb.com/articles/-/3052511
2015年06月25日 12:00 発信地:パリ/フランス

【6月25日 AFP】水の蒸発を利用してエンジン(動力機)を作動させる安価で地球に優しい方法を開発したという研究結果が16日、発表された。

?米コロンビア大学(Columbia University)と米ロヨラ大学シカゴ校(Loyola University Chicago)の研究チームは、大気中に水蒸気が存在する状況で自律的に動作する小型の実験用機器を製作した。

?英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズ(Nature Communications)に掲載された論文によると、この技術のポイントは、至る所にある別の天然資源、細菌胞子を使用することにあるという。

?使用される無害の細菌胞子は、水分子に触れると膨張し、乾燥すると縮小する。

?まるで伸縮する二頭筋のようなこの動きは、機械に動力を供給するのに利用できる。

?論文主執筆者のコロンビア大のオズギュル・サヒン(Ozgur Sahin)准教授(生物科学)は「自然界の水は、常に状態変化を繰り返している。このプロセスは、その中に膨大な力、膨大なエネルギーを有している」と語る。

「今までは、水が雨として雲から落ちて来る段階でエネルギーを捕捉することは可能だったが、今回の研究では、水を空気中、大気に送り込む蒸発からエネルギーを捕捉したいと考えた」と同准教授は、ネイチャー誌が配信した動画の中で説明している。

?さらに、「このプロセスは非常に強力だ。(しかし)そこから効率的にエネルギーを捕捉することは、これまでは不可能だった」と述べている。

?研究チームは、胞子を塗布処理した薄い帯状のビニールテープで構成された超小型エンジンを製作した。このエンジンは、重さ100グラムの車を動かしたり、発光ダイオード(LED)を点灯させたりするのに使用された。

?水蒸気に触れると、胞子が膨張してテープが伸びる。

?だが、水蒸気の発生源がなくなると、テープは瞬時に縮む。この上下運動によって、車輪やピストンを動かすことができる。

「テープを数多く組み合わせれば、生み出す力を増大させることが可能だ」とサヒン准教授は指摘した。

?この技術はまだまだ実験段階にある。だが、人工装具やロボット義肢、バッテリーや発電機の動力源として利用されたり、運動の際に汗に反応し、汗をかくほどより多くのエネルギーが生み出されるスポーツウエアなどに応用されたりする日が来るかもしれない。

255名無しさん:2015/07/12(日) 13:31:39
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150710-00000003-withnews-sci
スーパーマリオを人工知能で攻略 米エンジニア、秒速クリアに挑戦
withnews 7月11日(土)9時0分配信

 アメリカでエンジニアをしているセス・ブリング(Seth Bling)さんが人工知能を使って、懐かしの人気ゲーム「スーパーマリオ」をプレイする技術を開発しました。名付けて「MarI/O(マリオ)」。機械学習の技術を駆使して、最も早くクリアできる攻略方法を、コンピューターが自分で見つけてしまいます。

「日本のテレビゲームが大好きなんです!」
 ブリングさんは大学でコンピューター・サイエンスを専攻しました。中でも、機械学習(machine learning)に興味を持ち、勉強と実験をかねてMarI/Oを作ったそうです。
 実験の場として選んだのが「スーパーマリオ」でした。ブリングさんは「日本のテレビゲームが大好きなんです! 中でも、スーパーマリオは一番のお気に入り」と話します。

膨大なゲームオーバー繰り返し成長
 ゲーマーでもあるブリングさんが、実験でめざしたのは最も早くゲームをクリアする「スピードラン(speedrun)」です。

 最初はまったく経験がない状態からスタートするので、穴に落ちたり、敵に当たったりして、すぐにゲームオーバーになります。そうすると、次は、同じミスをしないよう学習し、プレイ時間が延びていきます。この作業を膨大な量で繰り返し、一番早くクリアできる攻略法を見つけていきます。

 ユーチューブに公開している動画では、「MarI/O」が、どんどん失敗を学習してプレイが上手になっていく様子が公開されています。

「みんなで進化させたい」
 「コンピューターが自動で操作する技術はあらゆる業界に影響を与えはじめています。人工知能はますます影響力を拡大していくでしょう」とブリングさんは言います。
 
 ブリングさんは、自分の実験結果を同時中継で見られるサイト 「Super MarI/O Kart -- Thanks to Winterbunny for the modified script!」を用意。そこでは、多くの視聴者が様々なコメントを書き込みながら「スーパーマリオ」を楽しんでします。

 ブリングさんは「多くのユーザーに参加してもらい、MarI/Oの神経回路網(ニューラルネットワーク)の進化をめざしたい」と話しています。

256名無しさん:2015/08/10(月) 11:20:22
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150728-00009319-wsj-int
ホーキング博士ら「ロボット戦争」を警告 人工知能兵器に懸念
ウォール・ストリート・ジャーナル 7月28日(火)13時17分配信

 ロボット戦争のリスクについては、映画「ターミネーター」などのSFシリーズで世間に広まったが、それはわれわれが考える以上に間近に迫っているのかもしれない。そこで、ハイテクと人工知能(AI)分野のリーダーから構成されるグループが、これを阻止しようと動いている。

 著名な天体物理学者のスティーブン・ホーキング博士、電気自動車のテスラ・モーターズを創業したイーロン・マスク氏、それにアップルの共同創設者であるスティーブ・ウォズニアック氏などが署名した書簡が27日公開された。自律型兵器の禁止を求めるものだ。非営利団体「フューチャー・オブ・ライフ・インスティチュート(FLI)」がアルゼンチンで開かれている国際人工知能会議(IJCAI)で公開したもので、自律型兵器は戦争において、火薬と核兵器に次ぐ「3番目の革命」になると指摘した。

 書簡は「主要な軍事大国でAI兵器の開発を進める国があれば、世界で開発競争が起こることは不可避であり、この技術の進歩の行く末は明らかだ。自律型兵器は明日のカラシニコフ(自動小銃)になる」と警告した。この書簡には、インターネット電話のスカイプの共同創設者であるジャン・タリン氏のほか、著名な言語学者のノーム・チョムスキー氏も署名している。書簡は「核兵器と違い、自律型兵器は高価または入手困難な原料を必要としないため、至る所に普及する。そして主要な軍事大国なら、安価で大量生産できるようになるだろう」と述べた。

 専門家たちは自律型兵器の配備が、数十年後ではなく、数年後に可能になるかもしれないと警告し、「人間による有効な制御を超える」このような兵器を禁止する措置を講じる必要があると述べた。それはこの分野で軍拡競争が起こるのを避けるためで、冷戦より危険だとみているという。

 AI業界のリーダーたちは、社会の注目を集める中でAI技術を守ろうと懸命だ。AI兵器開発に反対する書簡は「大半のAI研究者は、AI兵器の開発に関心を持っていないし、その種の兵器を開発することで自分たちの専門分野を汚さないで欲しいと望んでいる。AI兵器が開発されれば、一般市民からAIに対する大きな反発が起き、ひいてはAIの将来的な社会への恩恵が損なわれかねない」と述べた。書簡は、AI兵器に反対する取り組みは、化学兵器や生物兵器を禁止する取り組みを化学・生物分野の専門家が行った経緯と似ていると指摘した。

 この書簡が公開されたIJCAI会議の主催者によると、同会議は主として、科学者が持つ「楽観的な見方」に焦点を置く。つまり、自分で考えられるAIマシンの創造で成し遂げた進歩に関する科学者の楽観論に集中するという。しかし、会議では最近のAI分野の状況について話し合う中で、出席者たちはAIが社会にもたらし得る潜在的な影響についても検討する見通しだという。今会議の出席者数は過去最多となる。

 スカイプのタリン氏は以前、今日のAIが脅威をもたらす公算は小さいと思うが、将来はそれが変わる可能性があると述べていた。

 AIについては、企業による投資が増える中で、熱い議論が交わされている。IBMの質問応答システム「ワトソン」からアップルの音声アシスタント「Siri」に至るまで、AI技術は金融や医療、iPhone(アイフォーン)などの分野で既に商業利用されている。だが、倫理的に行動できるAIを作り出せるか否かの問題提起をする人は少なくない。

 既に軍部におけるAI研究の利用を制限する取り組みを行う向きもある。グーグルがAI技術会社の「ディープマインド」を買収した際、ディープマインドは自社の技術が軍事目的で利用されないことを身売りの条件とした。書簡には、グーグル・ディープマインドのデミス・ハサビス最高経営責任者(CEO)のほか、グーグルの研究責任者であるピーター・ノービク氏も署名している。

By Cat Zakrzewski

257荷主研究者:2015/08/16(日) 12:09:46

http://www.nikkan.co.jp/news/nkx0720150803eaaj.html
2015年08月03日 日刊工業新聞
東北大、強風下でも飛行できるインフラ点検用の球殻ドローン開発

 東北大学大学院情報科学研究科の大野和則准教授と岡田佳都助教らは、機体全体をサッカーボール状のフレームで覆うことで、風速が毎秒9・9メートルの強風下でも飛行できるインフラ点検用飛行ロボット(ドローン)を開発した。本体が構造物に衝突するのを防げるほか、搭載カメラで幅200マイクロメートル(マイクロは100万分の1)のひび割れを確認できた。橋などの高所検査に提案していく。

 内閣府の戦略的イノベーション創造プログラム「インフラ維持管理更新マネジメント技術」の一環で研究開発を実施。リコーと千代田コンサルタント(東京都北区)、航空宇宙技術振興財団(仙台市泉区)、東急建設と共同で開発した。

 高所での検査作業では通常、クレーン車などが使われる。作業者の安全を確保するため、風速が10メートル以上では作業を中止している。今回、開発したドローンは同10メートル未満の条件下であれば使用でき、クレーンの代替が見込める。

258とはずがたり:2015/08/27(木) 00:34:25
2015/07/16
SFの世界だった「量子コンピュータ」が現実化する!?
http://time-space.kddi.com/ict-keywords/kaisetsu/20150716/index.html?aid=co-prts-10045

ご存じのとおり、電子や光子、陽子、中性子、クォークといった、いわば物質の最小単位のものを量子と呼ぶ。この量子の世界の振る舞いを描くのが量子力学であり、それはわたしたちの日常生活で体験する物理法則とはまったく違う、とても奇妙な世界だ。

その奇妙な現象の1つが「重ね合わせ」だ。日常生活では、例えば1個のサッカーボールが、リビングルームと勉強部屋の両方に同時に存在するということはあり得ない。だが、量子の世界では、1個の電子が同時に異なるところに存在すると考えるのが許されるのだ。理由は聞かないでほしい。筆者の能力ではこの紙幅での説明は難しい。いずれにしても、これを「重ね合わせ」という。

量子コンピュータとは、この量子力学の原理にのっとったまったく新しいコンピュータの概念を指す。従来のコンピュータが0か1かで情報処理をするのに対し、量子コンピュータは0と1の間に「重ね合わせ」によって無数の情報を保持させ、超並列的に計算する。それによって、処理速度を飛躍的に上げ、現在最速のスーパーコンピュータが数千年かかる計算を、なんと数十秒で解いてみせるのだ。

当初は概念にとどまっていた量子コンピュータだったが、1994年にAT&Tベル研究所のピーター・ショアが量子アルゴリズム(計算の手順)を考案したのを機に、一躍開発競争が激化した。ただし、実用化には早くてもまだ数十年はかかるというのが大多数の専門家たちの意見だった。少なくとも2000年代までは。それが2010年代に入ると、その実現に向かって次々と新しい発表がなされ始める。以下、簡単にではあるが、年ごとにトピックを追ってみよう。

2011年5月。カナダのD-Wave社が世界初をうたった商用量子コンピュータを発売し、大手航空機メーカーの米ロッキード・マーティン社が購入する。翌年、本当に量子コンピューティングが実現されているのか疑問だとする声に対し、そうであることを確認した調査論文が英科学誌ネイチャー誌に投稿される。以降、議論はあるものの、量子コンピューティングの実現自体は確実視されている。

2013年5月。このD-Wave社から商用量子コンピュータの二号機が発売され、かねて量子コンピュータの研究を公表していた米グーグルが購入。米航空宇宙局NASAと共同で設立した研究所に設置する。

2015年3月。ノーベル賞候補にも挙げられる量子力学の第一人者である東京大学大学院教授の古澤明氏が、量子コンピュータ実現に必要な技術である量子テレポーテーションを光チップで実現したことを英科学誌ネイチャー誌に発表。

いかがだろうか? 量子コンピュータの開発がまさに日進月歩で進んでいることが分かるだろう。

では、その先に何があるのか。
前述の古澤氏は、量子コンピュータの実現によるエネルギー問題の解決、そしてこれ以上の地球温暖化を止めることを「夢」として語っている。

その原理が多世界解釈=パラレルワールドというSF的な世界観を実証するといった非実用的な考えも含め、私たちの夢をかき立てる量子コンピュータの未来はまだ始まったばかりなのだ。

文:高倉功次郎

259名無しさん:2015/08/30(日) 12:35:59
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150828-00000006-impress-game
AIが「人狼」に挑戦! AIによる「人狼知能」大会がCEDEC 2015で開催将棋の次は「人狼」。人間に迫るAI創出の第1歩が発進
Impress Watch 8月28日(金)0時5分配信

 毎年「CEDEC」では、「人工知能(AI)」を用いた大会形式のセッションが開催されている。昨年までは「将棋」がテーマとなっていたが、今年は装いがガラリと変わり、「人狼」がテーマとして掲げられた。その講演名はズバリ、「『人狼知能』大会」。人工知能で「人狼」をプレイさせ、その頂点を決めようという新しい取り組みを本稿ではご紹介したい。

 そもそも「人狼」とは、「村人の中に紛れ込んだ『人狼』を会話や議論によって見つけていく」というパーティーゲームで、人を騙す、嘘を見抜く、揺さぶるなど、心理的な駆け引きが重要なゲームとなっている。現在は対面形式で遊ぶためのキットが多く発売されているほか、オンライン上で遊べるアプリやサービスも各社から多数展開されており、ここ最近は継続的なブームとなっている。

 さて「『人狼知能』大会」だが、この大会が興味深いのは、心理的な駆け引きが大事となる「人狼」にAIがどこまで「プレーヤーとして人間に迫れるか」が目的となっていることだ。「人狼」は、将棋や囲碁などお互いの情報が完全に与えられているゲーム(完全情報ゲーム)ではなく、情報が伏せられた状態で進むゲーム(不完全情報ゲーム)となっているため、ゲームの勝利のためには他のプレーヤーとの関わり、特に予測に基づく協調、説得、信用などコミュニケーション要素が欠かせない。

 AIがAIであるかどうかを確かめるテストには「チューリングテスト」というものがあり、このテストでは人間がAIと会話をして、そのAIが機械であるか人間であるかの判断が付かなかった時、そのAIは「合格」となる。しかし「人狼」は、会話以上のコミュニケーション力が必要とされるため、チューリングテストとは別の「テスト」として機能する。人間とAIを混ぜて「人狼」をプレイし、AIがAIだと見ぬかれなかった時、そのAIはAIとして強固な存在であることが立証される。

【人工知能と「人狼」】

 それは最終的な目標なのだが、当面は人間との対戦の実現を目指すこととなる。そのためにまずはAI同士で対戦することで優秀なAIを作り出し、その知見を元にさらに優秀なAIを作って……というサイクルを続けていく。今回の「『人狼知能』大会」はそのキックオフとして、手探りで作られたAIたちが結集した格好だ。

 AI同士の「人狼」は、1プレイが数十秒で終わる。決勝大会では偶然の要素を廃するためプレイ100回を1セットとして1万セット以上のゲームを実施し、高い勝率を残したチームが優勝、というルールを採用していた。

 会場ではエキシビションの1戦を見られたのだが、最初の発言が「自分に(処刑の)投票をする」だったり、すでに死亡したAIに対して「投票する」と言ってみたり、思わず笑ってしまうようなずっこけプレイも多々見られた一方で、序盤の段階で人狼に対して「人狼ではないか?」と正確に疑うなど感心するプレイもあり、「人狼」のルールやある程度のセオリーさえ知っていれば観戦も楽しいものとなっていた。

 そして会場では早速「『人狼知能』大会」第2回目が来年のCEDECに申請予定であることが発表された。今回参加したAIのプログラムは優勝者を含めて公開されるほか、それに向けて勉強会や入門セミナーなどが開催予定となっている。「人狼」が好きである人、あるいはAI制作に自信があるという人は、「人狼知能」の動向をチェックしてみると良いだろう。


【GAME Watch,安田俊亮】

最終更新:8月28日(金)0時5分

260名無しさん:2015/08/30(日) 16:18:37
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150824-00003513-bengocom-soci
人工知能で裁判が自動化? 弁護士業務が「ロボット」に奪われる可能性はあるのか
弁護士ドットコム 8月24日(月)17時33分配信

「ロボットは人から仕事を奪うのか」。そんな見出しの記事が、ニュースサイト「NewsPicks」で話題になった。

記事は「MIT Technology Review」の翻訳だ。「コンピュータを利用するオートメーションが、製造から意思決定に至るまで、あらゆる分野にますます入り込みつつある」と指摘。「ソフトウェアとデジタルテクノロジーが、さまざまな日常業務を代わりに行うようになってきている」と分析していた。

弁護士のような専門的な職種でも、その業務をロボットや人工知能に奪われる可能性があるのだろうか。弁護士ドットコムに登録している弁護士に意見を聞いた。

●「ロボットに仕事を奪われる可能性あり」が多数派

以下の3つの選択肢から回答を求めたところ、12人の弁護士から回答が寄せられた。1 弁護士の業務はロボット・人工知能に奪われる可能性はある → 8人2 弁護士の業務はロボット・人工知能に奪われる可能性はない → 2人3 どちらでもない → 3人

<奪われる可能性はある>という回答には、人工知能が善悪の価値判断ができるようになれば、「裁判官も検察官も不要となる」といった、司法サービス全体がロボットに奪われる可能性を指摘する意見があった。

一方で、<奪われる可能性はある>と回答した弁護士の中にも、全部の業務が奪われる可能性は低いことを指摘する弁護士もいた。「駆け引きの要素があるものは、代替は困難」として、「人間と人工知能の共同作業になる」と予想していた。<どちらでもない>の回答も、奪われるのは「定型的な業務に限られる」との意見が目立った。

回答のうち、自由記述欄で意見を表明した弁護士11人のコメント(全文)を以下に紹介する。(掲載順は、奪われる可能性はある→可能性はない→どちらでもないの順)

261名無しさん:2015/08/30(日) 16:18:49
>>260

●弁護士の業務はロボット・人工知能に奪われる可能性はある。

【太田 哲郎弁護士】「人工知能が、具体的事案について、当方の手持ち証拠を与えられ、依頼者とのコミュニケーション能力、争点について立証すべき事実とその方法を設定する能力、立証するための文書作成技能等を有するに至れば、十分に、人間の弁護士に代わって、業務を遂行することができると考えます。普通の弁護士が行っている業務よりはるかに難しい将棋において、プロが、人工知能にかなわなくなっている現状からみて、弁護士業務がすべて人工知能にとってかわられるのも、数十年とたたずに実現するのではないでしょうか」

【岡田 晃朝弁護士】「可能性はあるでしょうが、それが可能になった時点では、世の中の労務のほぼ全てがコンピューターで可能になっているでしょう。人の感情を理解し、社会常識なども理解の上で、あらゆる具体的事情を前提に、相当の検討をするわけですからです。それは相当に先になるはずです。もし、この質問が、法と判例から、機械的なだいたいの相場が見れるようになる程度の意味でしたら、分野によっては、近い将来に可能かもしれません」

【中尾田 隆弁護士】「弁護士の仕事の基本は、事実を法的に評価すること、法的評価を前提にアドバイスや交渉等をすることだと思います。これを行うためには、法的価値観が必要となりますが、人工知能が弁護士業務をサポートすることは出来るようになるかも知れません。これを超えて人工知能が善悪などの価値判断ができるようになった時には、弁護士だけでなく、裁判官も検察官も不要となるかも知れませんね」

【大貫 憲介弁護士】「弁護士業務のうち、契約書作成等のマニュアル化しやすい業務は、人工知能で代替可能でしょう。交渉、調停、訴訟などの人間的要素が強いもの、駆け引きの要素があるものは、代替は困難と思います。ただし、交渉、調停、尋問での攻め方、守り方、駆け引きにもパターンがあるので、将来は、人間と人工知能の共同作業になると予想します」

【杉山 伸也弁護士】「どんな仕事にも言えることですが、ロボットや人工知能により人間の仕事が取って代わられるのは歴史の必然です。例えば初歩的な人工知能といえる電卓ひとつ取っても『計算』という仕事を人間に取って代わってこなしているのですから。ただ、完全に自立した人工知能の支配する世界、それこそ映画のターミネーターやマトリックスのような世界にでもならない限り、ロボットの操縦者たる人間は残る。その意味で、弁護士の仕事も変容しながら続いていくのだと思います」

【飛渡 貴之弁護士】「どんな専門職であろうと、新しいものを作り出すのではなく、既存のものから考えていくものは、考えるパターンがあるということでしょう。そうだとすると、アルゴリズムを作ることが出来ることになるので、ロボット・人工知能ができるということになるのではのではないでしょうか。さらに、学習できるとなれば、将来的には、ロボットが、ほとんどすべての職業をすることができることになるのではないでしょうか」

●弁護士の業務はロボット・人工知能に奪われる可能性はない

【濵門 俊也弁護士】「弁護士の業務としてどのようなものを想定しているのかが不明ですが、感情をもたないロボットにとって代わられるほど甘くないと思います。単純な案件で、法律の解釈もいらず単純に適用すればいいだけならともかく、そのような事案は一つとしてありません。弁護士にとって最も重要なのは、法律が素直に適用できない問題に対しても新しい解釈を与え処理をしていくことにありますから、感情はどうしても必要となるはずです」

【秋山 直人弁護士】「弁護士の業務の中心は、裁判を例にとっていえば、人の話を聞き、資料を検討し、それらを整理して、裁判官に分かりやすく言い分を示すことです。紛争となるとお互い感情も相当にからみますので、右から左にというわけにはいきません。証拠作成等の事務作業はロボットができるようになるかもしれませんが、弁護士の中心業務は、個別性が強く、また依頼者の感情をうまく受け止めてほぐしていくことも必要ですから、そうそうロボットができるものではないと思います」

262名無しさん:2015/08/30(日) 16:19:04
>>261

●どちらでもない

【高岡 輝征弁護士】「可能性でいえば、どちらの可能性もあるでしょうし、割合の多寡はあれど共存の可能性もあると思います。例えば、セカンドオピニオンとして、人工知能に問うというのは、よきにつけ悪きにつけ、有用ではないでしょうか。自分の問題を、弁護士である人に任せるか、そうでないものに任せるかは、価値観やトレンドにも左右され、現時点では正直分からないです」

【武山 茂樹弁護士】「業務内容によると思います。単純な過払金返還請求や、残業代請求、交通事故等の事案は、近い将来、ロボットにとって代わられる可能性が高いと思います。もちろん、上記の事案でも、事実認定や過失等争いがある場合は別ですが。一方、証人尋問まで必要とする訴訟事務は、駆け引きや感情等もあるので、ロボットがやるにせよ数百年先でしょう」

【西口 竜司弁護士】「事件の内容によって変わってくるかと思います。破産や過払い等定型的なものは対応可能かと思います。しかし、ほとんどの事件では定型的に進めることができず、人工知能では難しいのではないかと思います。イメージ的に言えば、大工仕事のようなものかと思います。やはりある程度の知識と定型化できない経験がものをいうと思います」

▼編集後記

アンケートに回答した12人の弁護士のうち、8人が<弁護士の業務はロボット・人工知能に奪われる可能性はある>を選択した。一方で、<奪われる可能性はない>を選択したのは2人にとどまった。<どちらでもない>は3人だった。

<奪われる可能性はある>の回答には、「人工知能が善悪が価値判断ができるようになれば、「裁判官も検察官も不要となる」といった、司法サービス全体がロボットに奪われる可能性を指摘する意見があった。

一方で、<奪われる可能性はある>と回答した弁護士の中にも、全部の業務が奪われる可能性は薄いことを指摘する弁護士も。「駆け引きの要素があるものは、代替は困難」として、「人間と人工知能の共同作業になる」と予想していた。<どちらでもない>の回答も、奪われるのは「定型的な業務に限られる」という趣旨の意見が目立った。

専門職の弁護士でも、ロボットが自分の業務を奪う可能性があると答えた回答が多かったことが印象的だった。IT技術は目覚ましいスピードで進化している。どんな専門的な仕事でも、一度知識や技能を身につければ、「一生安泰」とあぐらをかいていられる時代は、過去のことなのかもしれない。

弁護士ドットコムニュース編集部

263とはずがたり:2015/09/04(金) 11:00:22
米政府が対中制裁を来週発表か、サイバー窃盗めぐり
http://www.msn.com/ja-jp/news/money/%E7%B1%B3%E6%94%BF%E5%BA%9C%E3%81%8C%E5%AF%BE%E4%B8%AD%E5%88%B6%E8%A3%81%E3%82%92%E6%9D%A5%E9%80%B1%E7%99%BA%E8%A1%A8%E3%81%8B%E3%80%81%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%83%90%E3%83%BC%E7%AA%83%E7%9B%97%E3%82%81%E3%81%90%E3%82%8A/ar-AAdVcgK
ロイター 6 時間前

[3日 ロイター] - 米政府はサイバー攻撃を通して米国の知的財産が盗まれたとして、関連が疑われる中国企業に対する制裁を来週にも発表する可能性がある。英フィナンシャル・タイムズ・グループ(FT)が3日、報じた。

FT紙は米政府当局者3人の発言として、中国の習近平国家主席の訪米前にあたる来週にも制裁措置を発表する可能性があると報じている。

264とはずがたり:2015/09/07(月) 02:31:51

21世紀型「製造業のグローバル化」は何をもたらすか
「聖域」視されていた設計開発部門の変革が必要
http://toyokeizai.net/articles/-/80027
制作 :東洋経済企画広告制作チーム

1980年代以降、日本企業、とくに製造業はグローバル化の波にさらされ続けてきた。しかしその内容は少しずつ変遷し、現在製造業には新たなグローバル化への対応が求められているとアクセンチュア製造・流通本部の相馬修吾マネジング・ディレクターは指摘する。日本企業が高付加価値化を達成するためには何が必要なのか。相馬氏に話をうかがった。

従来とは異なる「グローバル化の波」

製造業が「グローバル化」への対応を本格的に求められるようになったのは1980年代のこと。国内市場が飽和状態に達する中で、海外市場を開拓すべく従来国内市場だけを対象としていた企業も積極的に輸出に取り組んだ。

90年代になると、今度はコスト削減を目的とした現地生産のブームが訪れる。円高という背景もあり、日本で製品をつくって輸出するよりも現地で生産・販売した方が効率的な状況が生まれたのだ。

このように日本企業はグローバル化への対応を迫られてきたが、最近の日本の製造業を取り巻く状況は従来と異なっている。こう指摘するのが、アクセンチュア製造・流通本部の相馬修吾マネジング・ディレクターだ。

相馬氏は、「日本の製造業は『マーケット』『技術』『人材』の3つの視点において、従来と異なるグローバル化への要請にさらされています」と指摘する。

具体的にはこうだ。まずマーケットを見るとこれまで主戦場だった国内市場がすでに縮小する傾向にあり、新興国のような新たな市場で売れる製品の開発が求められてきている。技術面ではオープンイノベーションにより国内外問わず従来のものづくりとITやネットワーク技術を融合させる流れができつつある。さらには人材面では人口減少に伴う国内エンジニアの減少や新興国における技術人材の増加が生じている。こうした新しい流れは、従来のグローバル化への対応では対応しきれないと相馬氏は指摘する。

相馬氏がキーワードとして挙げるのが、「設計開発部門のグローバル化」だ。従来でも設計開発部門を海外に立ち上げ、現地市場に対応した製品を開発するという流れは存在した。しかしこれから求められるのは、国内・海外の区別なく、設計開発部門をグローバルに最適配置することだ。たとえば、高度な技術を求められる業務は技術者のスキルが高い地域に集約するといったように、国際的な分業体制を構築することが求められるのだ。

設計開発の「聖域化」が技術者を不利な状況に

すでに一部の企業では積極的に設計開発部門のグローバル化を進め、成功している企業も存在する。しかし「設計開発部門については、グローバル化が進まない独特の要因があります」と相馬氏は指摘する。

相馬氏の説明によると、設計開発部門では、拠点に技術者を集約し、「すり合わせ」によって価値を生むというビジネスモデルが展開されてきた。技術者の自由な発想が必要だという理由から、現場主導で物事が決定する、ある意味ガバナンスの効かない「聖域化」された状態にあったという。しかしこれでは技術者の持つ情報が属人化され、共通言語がないために他の技術者に伝承されないという問題が発生する。そのため、設計開発部門をグローバル化しようとしても、現地で採用した技術者に開発業務を教え込むことに時間がかかり、その後マーケットが変化してもそれに対応することができず、結果的に身動きのとれない状況が生じてしまうことになりかねない。

265とはずがたり:2015/09/07(月) 02:32:10
>>264-265

そもそも、設計開発には、基礎技術の研究開発や次世代製品開発といった高度な技術が求められる業務から、量産開発や派生開発の一部など、技術的に容易な作業を多く含む業務までさまざまな業務が存在する。その中で日本の技術者は既存設計の軽微な修正やそのテスト業務といった、量産開発や派生開発の中でも技術難易度が低く業務量の多い仕事に多くのエネルギーを費やしている。「この状況が続くと、将来的には日本の技術者は海外技術者との競争に迫られ、コストが高い分日本人技術者は不利になります」と、相馬氏は危惧する。

こうした状況を打開するには、設計開発部門のグローバル分業を推進し、技術難易度が高く、付加価値も高い研究開発や次世代製品開発に、日本の技術者の業務をシフトさせる必要がある。しかし、相馬氏も指摘するように、日本の設計開発部門は「属人化」「非言語化」「自由で無秩序な状態」にあり、付加価値の低い仕事であっても切り離すことが難しい。そのため、まず日本の製造業に求められるのは、現在エンジニアが持っている技術を「可視化」「共通言語化」「ガバナンスの効いた状態」にすることになる。それにより、設計開発における「聖域」が解体され、グローバル化が進むのだ。

「具体的には、量産開発や派生開発を『工業化』することが必要です」と、相馬氏は語る。つまり、製造工程を工業化し、人件費の安い工場で効率的に量産してきたように、設計開発においても、工業化できるものについては工業化を進め、効果的に設計開発業務を行えるようにする必要があるというのだ。作業フローを明確化し、詳細な手順リストを作成することなどにより、明確な作業指示項目やマニュアルができれば、従来共通言語化できなかった技術が可視化され、グローバル化も進めやすくなる。


専門家の力を利用して「可視化」を進めることも

しかし日本の製造業が自らこのような変革を進めていくのは難しいのではないだろうか。それに対し相馬氏は、「プロセスの可視化を進めるには、外部の力を借りるという手もあります」とアドバイスする。実際アクセンチュアでは、設計開発のプロセスを可視化し、日本に残さなければならないものが何かを見極める、言わば「プロセスの整流化」とも呼ぶべきサービスを提供している。またアクセンチュアがフィリピンやインドに持つ海外拠点を利用して、実際に設計開発部門をグローバル化するサポートも行っており、すでに何社もの実施事例があるという。

相馬氏によれば、設計開発部門のグローバル化は、海外からのニーズもあるという。「今は日本の技術者にニーズがあっても、現在持っている技術はやがてコモディティ化し、価値を生まなくなる可能性があります。そうなる前にグローバル化の波という『外圧』を利用して、より付加価値の高い業務へと日本の技術者をシフトさせていくことが重要です。そのためにはマネジメント層が率先して変革を進めていくとともに、中堅の技術者が自らが現在行っている開発業務にどのような価値があるのかをつねに考え、行動していくことが必要でしょう。外資系製造業がASEAN市場向けの製品開発の拠点を日本に置くなど、世界的にも日本の技術者のポテンシャルへのニーズは高く、うまく競争力を高めていくことによって、日本の技術者が高い付加価値を生み出していくことは大いに期待できます」。

266とはずがたり:2015/09/07(月) 02:34:33
トヨタのカイゼンなど現場での下からの効率化で世界を取った90年頃のバブル絶頂の日本と,その後のR&Dに特化して上からの効率化で巻き返したアメリカのイメージがあったが,その後の日本の失われた20年の中で研究開発部門の聖域化と云う方向性が再びダメ出しされていると云った感じである。

267とはずがたり:2015/09/10(木) 21:39:11
アップルの敗訴確定=iPod特許訴訟―最高裁
http://news.goo.ne.jp/topstories/nation/113/228bcfec96354619758698948248102c.html
(時事通信) 12:56

 携帯音楽プレーヤー「iPod(アイポッド)」の円形の操作盤で使われた技術をめぐる特許侵害訴訟で、最高裁第2小法廷(小貫芳信裁判長)は9日付で、米アップル日本法人と発明家斎藤憲彦さん(58)側の双方の上告を退ける決定をした。アップルによる特許侵害を認め、約3億3600万円を斎藤さん側に賠償するよう命じた二審判決が確定した。

 争われたのは、指でなぞって操作する「クリックホイール」と呼ばれる装置で、2006年に特許登録された。訴訟でアップル側は特許の無効などを訴え、斎藤さん側は100億円の損害賠償を求めていた。

 一審東京地裁は、アップル側の主張を退ける一方で、「発明の技術が製品に寄与する程度は大きくない」と指摘して賠償額を算定。二審知財高裁も支持し、ほぼ同額の賠償を命じた。

268とはずがたり:2015/09/11(金) 09:46:43
本家を越えた!?中国・深センに“偽アップルストア”が続々出現、あり得ない商品まで
フォーカス・アジア 2015年9月10日 09時49分 (2015年9月10日 17時30分 更新)
http://www.excite.co.jp/News/chn_soc/20150910/Xinhua_28431.html

台湾紙・蘋果日報は8日、中国広東省深セン市にある電気街「華強北」に偽の「アップルストア」が続々と出現し、米アップル社のスマートフォンの模倣品などを本物と偽って販売していると報じた。アップルが未開発のはずのモバイルバッテリーまで、ロゴ入りで売っているという。
アップルは中国に北京、上海、深センなど19カ所の直営店「アップルストア」を持つが、華強北には開業していない。
華強北のある偽「アップルストア」で販売していたアップルのロゴ入りのモバイルバッテリーは価格が98元(約1850円)。これについて店員は「リンゴのマークを入れてあるだけ、正規品ではない」と説明したという。
(編集翻訳 恩田有紀)

269とはずがたり:2015/09/13(日) 19:05:47
日本ではヒットしたが中国で全く売れなかった3つの商品
http://www.msn.com/ja-jp/news/money/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%A7%E3%81%AF%E3%83%92%E3%83%83%E3%83%88%E3%81%97%E3%81%9F%E3%81%8C%E4%B8%AD%E5%9B%BD%E3%81%A7%E5%85%A8%E3%81%8F%E5%A3%B2%E3%82%8C%E3%81%AA%E3%81%8B%E3%81%A3%E3%81%9F3%E3%81%A4%E3%81%AE%E5%95%86%E5%93%81/ar-AAdVP83
ダイヤモンド・オンライン 莫 邦富 2015/09/03

 日中間で時々、訳せない言葉またはそれにあたるものが見つからないケースがある。その一つはハイヤーだ。タクシーは中国では「出租汽車」または「的士」と表現する。しかし、ハイヤーは中国に存在していなかったため、長い間、その訳語がわからなかった。

 ところで、この訳語みたいなものは先日、あっけなく見つかった。

 中国出張が終わりに近づいたある日のことだった。仕事を終えて、上海の自宅に帰ろうとした私は、弁護士の友人が呼んだタクシーに便乗させてもらうことにした。しかし、タクシーはなかなか来ない。そこで弁護士は携帯電話のアプリで「専車」を呼んだ。つまりタクシーの配車アプリサービスを利用したのだ。

 わずか数分後に、専車がやってきた。高級車でタクシーの表記はない。運転手さんも愛想がいい。ただ、料金は普通のタクシーよりすこし高い。そのとき、私は、これは中国版ハイヤーだ、とひらめいた。

 こうしたサービスの便利さにいくらか驚いているが、車の運転台に固定されているiPhone6 Plusに表示されているその配車アプリにより感心した。そこに地図と移動している現在の位置を意味する矢印が表示されているばかりではなく、料金も刻々と変化している。それでは、カーナビも料金メーターも要らなくなるはずだ、というのが私の感想だ。

 ソフトの配車アプリがハードのカーナビにとってかわったのだ。そう言えば、日本でよく売れていた商品が中国ではまったく売れなかったものがある。大きく言えば、3つある。家庭で使われる固定電話、ビデオデッキ、カーナビと思う。そのいずれも日本では大きな隆盛をもたらした商品で、現在もよく使われている。

 1985年、私が来日した頃、わが家があった上海の団地には、固定電話が設けられたのはわが家を含め数戸しかなかった。その数年前に固定電話を引いたが、85年には新規の希望者がすでに数年待ちになっていた。待ちきれなかった人々は当時、高価な携帯電話の方へ走った。この傾向は近年になってより顕著に現れた。

 ビデオデッキは商品として認知される前に、幕を閉じられたようなものだ。中国市場に大きな期待を寄せてビデオデッキの製造工場などの建設に巨額の投資をつぎ込んだ日系企業は大損に泣いた。

 2009年、中国の自動車市場ははじめアメリカを飛び越え、世界最大を誇るようになった。しかし、本来は売れるはずのカーナビは中国ではそれほど普及しなかった。

 最初、その原因はカーナビの価格が高すぎたし、衛星信号の利用も普及していないことにある、と思っていたが、どうもより根本的原因は手頃な値段か無料をアピールするアプリがたくさん登場したためだ、と最近、悟ったのだ。

 中国には、後発者が先発者を追い越すために、「弯道超車」を利用するという表現がある。カーレースや試合などを想起すればいい。回るときは先を走る相手に追いつき、追い越す絶好のタイミングととらえて奮発する場面がよく見られる。中国産業の発展の歩みを振り返ってみると、まさにそのような現象がよく見られる。

270とはずがたり:2015/09/21(月) 07:08:59

年内にも発売されるセックスロボット、英研究者が禁止を呼びかけ
Sexbots should be banned?
http://www.newsweekjapan.jp/stories/business/2015/09/post-3929.php
1体84万円に「数千件の予約注文」。AI研究者から擁護論も
2015年9月18日(金)17時00分
高森郁哉(翻訳者、ライター)

パートナー? ラブドールに人工知能(AI)が搭載されるという (写真:アビス・クリエーションズ社より)
 米ニュージャージー州に拠点を置く新興企業トゥルーコンパニオンが、"世界初のセックスロボット"と銘打つ女性型セックスドール「Roxxxy」(ロキシー)の年内発売を目指している。また、ラブドールを販売しているカリフォルニア州のアビス・クリエーションズも、自社製品に装着可能な、人工知能(AI)を搭載する頭部を開発中だ。

 こうした状況を憂慮し、英デ・モントフォート大学でロボット倫理学を専門とする研究者、キャスリーン・リチャードソン博士らが9月15日、「セックスロボット反対キャンペーン」を立ち上げ、英BBCなどが報じた。同博士は、セックスロボットは女性と子供を「モノ化」する傾向を助長し、人間の共感能力を損なう有害な存在だとして、禁止するよう主張。また、コンピュータ科学者やロボット工学研究者らに向けて、セックスロボットの開発に協力しないよう呼びかけていきたいとしている。

 BBCはトゥルーコンパニオンのダグラス・ハインズCEOにも取材し、「(セックスロボットは)妻やガールフレンドに取って代わるものではなく、交際相手がいない時期の人や配偶者を失った人のためのソリューションだ」という同CEOのコメントを伝えている。記事ではまた、同社が価格を7000ドル(約84万円)に設定したRoxxxyの予約注文を「数千件」受け付けたことや、将来的には「自己学習エンジン」を搭載して所有者と会話したり好みを学習したりできるようにする計画があることを紹介している。

 リチャードソン博士の反対キャンペーンについて、男性が声高に反論しづらいことを見越してか、英ロンドン大学ゴールドスミス・カレッジでヒューマンコンピュータインタラクション(HCI)とAIを専門とする女性研究者、ケイト・デブリン博士が17日、「セックスマシンの擁護:なぜセックスロボット禁止の試みが間違いなのか」と題した論考をザ・カンバセーションに寄稿した。デブリン博士は、数世紀にわたるセックスや性同一性に関する閉鎖性が原因で大勢の人々が苦しんできたが、インターネットが情報の共有とコミュニティー構築で状況の改善に貢献したことに言及し、性に関する既存の倫理観をロボットに当てはめて可能性を狭めるべきではないと反論。セックスロボットを全面禁止するのではなく、「人工的なセクシュアリティー」へのアプローチを含め、技術の進歩に伴う新しい時代の性のあり方について議論と研究を進めるべきだと主張している。

 よく知られるように、セックスロボットのアイデア自体はSF作品でたびたび使われていて、映画ではスタンリー・キューブリック原案、スティーヴン・スピルバーグ監督の『A.I.』でジュード・ロウがセックスロボット役を演じていたし、英国で今年1月に公開された『エクス・マキナ』(日本公開は未定)にも、高度なAIヒューマノイドが担うセックスロボット的側面にかかわる描写がある。一方で、ラブドールが人間のパートナーとして描かれた映画も、ライアン・ゴズリング主演の『ラースと、その彼女』、是枝裕和監督の『空気人形』などが思い浮かぶ。

 創作物の世界ではすでに馴染みのあるセックスロボット(あるいは、パートナーとしてのラブドール)だが、いよいよ現実の製品として市販化されるとなると、公共の場での性的な話題を欧米以上に避けがちな日本でも、そろそろ本格的に議論すべき時期が来ているのかなと思う。倫理的な観点からの検討のほかにも、セックスロボットの普及が未婚率の増加と少子化に拍車をかけることがないよう、何らかの対策が必要になるのかもしれない。

[執筆者]
高森郁哉
米国遊学と海外出張の経験から英日翻訳者に。ITニュースサイトでのコラム執筆を機にライター業も。主な関心対象は映画、音楽、環境、エネルギー。

271とはずがたり:2015/09/23(水) 07:32:53
>日本では不思議なほど話題になっていないが、今年3月「森のノーベル賞」と呼ばれるスウェーデンのマルクス・ヴァレンベリ賞を、史上初めて3人の日本人が授賞した。日本どころかアジアでも初めての快挙だ。

>セルロースは、木質の重要な成分の一つである。この繊維が、場合によっては高さ100メートルの樹木を支え、屋久杉のように数千年も生き続ける素材だ。そして法隆寺のように1000年経っても強度を保つ。このセルロースを超極細のナノレベルまで分離すると、セルロースナノファイバーと、さらに小さなセルロースナノクリスタルとなる。

>すると鋼鉄の5倍の強さを持ち、比重は5分の1という軽量・高強度な機能を有するようになる。さらに低熱膨張性、生分解性、生体適合性、可食性など優れた特性を示す。また加工の仕方次第で透明なシートにもできるのだ。

>磯貝教授を中心とする3人のチームは、従来にない高効率でセルロースをナノファイバー化することを可能にしたのである。特定の酸化反応を使用したところ、幅3ナノメートルという均一なナノ材料を完全に分離できたのだが、それに要するエネルギーは従来の20分の1以下と劇的に低下させた。これは、産業化への大きな前進となるだろう。

“森のノーベル賞”に日本人のセルロースナノファイバー研究が授賞!
http://bylines.news.yahoo.co.jp/tanakaatsuo/20150406-00044567/
田中淳夫 | 森林ジャーナリスト
2015年4月6日 9時29分

日本では不思議なほど話題になっていないが、今年3月「森のノーベル賞」と呼ばれるスウェーデンのマルクス・ヴァレンベリ賞を、史上初めて3人の日本人が授賞した。日本どころかアジアでも初めての快挙だ。

この賞は、森林や木材科学における基礎研究や利用技術の研究開発を奨励するため1980年に誕生した。ノーベル賞と同じくスウェーデン国王から授与される栄誉ある賞なのだ。ヨーロッパ最大の製紙・木材販売会社のストラ・エンソ社が設立したマルクス・ヴァレンベリ財団がつくったもので、授賞した研究内容は、世界的に注目される。ちなみに賞金は、200万スウェーデン・クローナ(約3000万円)である。

さて今回の授賞者は、セルロースナノファイバー(CNF)の画期的な製造技術を開発した東京大学大学院農学生命科学研究科生物材料科学専攻の磯貝明教授、同じく齋藤継之准教授、並びに現在はフランス・グルノーブルの植物高分子研究所に所属している西山義春博士の3人である。
授賞したテーマは、「CNFのTEMPO触媒酸化に関する画期的な研究、および木材セルロースからナノフィブリル化セルロース(NFC)を高効率で調製する前処理方法として、この酸化を利用開発した業績」。

これを聞いても内容は理解できないかもしれない(正直、私もよくわからない)。しかし、その重要性はそれなりに理解しているつもりだ。
まずセルロースナノファイバーは、そこそこ知られているのではないか。政府の新成長戦略にも組み込まれて次世代の産業として大きく期待されているマテリアルなのだから。

最近は再生可能エネルギーの一つとしてバイオマス発電に注目が集まっているが、それはバイオマス(生物由来の有機物。主に木)を、燃やして熱を取り出し発電するというもの。しかしバイオマスの約4割を占める木材(の主要な成分であるセルロース)は、燃やすだけではもったいない代物なのである。

272とはずがたり:2015/09/23(水) 07:33:12
>>271-272
セルロースは、木質の重要な成分の一つである。この繊維が、場合によっては高さ100メートルの樹木を支え、屋久杉のように数千年も生き続ける素材だ。そして法隆寺のように1000年経っても強度を保つ。このセルロースを超極細のナノレベルまで分離すると、セルロースナノファイバーと、さらに小さなセルロースナノクリスタルとなる。

すると鋼鉄の5倍の強さを持ち、比重は5分の1という軽量・高強度な機能を有するようになる。さらに低熱膨張性、生分解性、生体適合性、可食性など優れた特性を示す。また加工の仕方次第で透明なシートにもできるのだ。
その特徴を生かし、さまざまな用途が考えられている。保水力と粘性を活かせば食品、化粧品、塗料、接着剤、あるいは医薬品における安定剤を製造するのに有用になる。また強度と軽さを利用して繊維強化複合材料を製造することもできるだろう。いつか鉄など金属マテリアルに取って代わる時代が来るかもしれない。

なによりセルロースナノファイバーはバイオマス由来で地球上で最も多く存在する炭水化物であり、太陽の光と水、二酸化炭素があれば再生産可能だ。樹木に限らず、竹でも稲ワラなど草本類でも海藻でも取り出せる。つまり尽きぬことのない資源なのである。世界中には1兆トンのセルロースが蓄積されている。
だから次世代の産業資材であり、環境に優しいマテリアルとして注目され始めたのだ。

日本には豊富な森林資源がある。それも多くが未利用な状態で眠っている。現在はバイオマス発電の燃料として燃やすことばかりに目が行っているが、そんな使い方はあまりにもったいない。
燃やせば二酸化炭素が発生するだけだが、セルロース資源を先端材料として利用して社会に蓄積すれば、地球温暖化の防止や循環型社会の構築にも貢献できるだろう。

このナノセルロースの研究は、北欧や北米など世界的に取り組まれているが、とくに世界をリードしているのは日本だ。
今回の東京大学の磯貝チームはセルロースナノファイバーの研究で、また京都大学生存圏研究所の矢野浩之教授のグループはセルロースナノクリスタルの研究で知られているが、ほかにも京都市産業技研グループや岡山グリーンプロジェクト、そして九州大学の近藤哲男チームでも精力的に研究されている。

ただ樹木からナノレベルまでセルロースを完全に分離するためには、これまで莫大なエネルギーと化学薬品を使用しないと難しかった。それが壁だったのだ。
ところが磯貝教授を中心とする3人のチームは、従来にない高効率でセルロースをナノファイバー化することを可能にしたのである。特定の酸化反応を使用したところ、幅3ナノメートルという均一なナノ材料を完全に分離できたのだが、それに要するエネルギーは従来の20分の1以下と劇的に低下させた。これは、産業化への大きな前進となるだろう。
今回の授賞は、その業績に与えられたのである。

おそらくセルロースナノファイバーの実用化に大きな弾みとなるだろう。今回の授賞は、世界が注目していることを示しており、競争の激化が想像できる。

それなのに日本のマスコミの扱いの冷たいことよ。授賞の知らせが舞い込んだのと同じ頃に東京大学で注目されていたのは、忠犬ハチ公の新しい銅像だったのだから……。

マルクス・ヴァレンベリ賞の授賞式は、今秋9月28・29日にストックホルムのグランドホテルで、スウェーデン国王夫妻をお招きして行われる。日本の研究にもっと弾みをつけるためにも、栄誉を讃えたい。

273とはずがたり:2015/09/23(水) 08:56:39

三菱鉛筆、次世代素材「セルロースナノファイバー」を世界で初めて実用化
http://www.zaikei.co.jp/article/20150922/270398.html
2015年9月22日 13:15

 三菱鉛筆<7976>は9月8日、第一工業製薬<4461>と共同で微細な木質繊維(パルプ)であるセルロースナノファイバー(CNF)をゲルインクボールペン用インクの増粘剤として実用化したと発表した。このインクを使用したボールペンは、速書きでもかすれないという。

 採用されたCNFは、東京大学教授の磯貝明氏らの研究成果と第一工業製薬のセルロース応用技術を活用した「レオクリスタ」だ。

 これは、化学処理と機械処理を組み合わせることにより繊維の幅を細かくしたもの。一般的なCNFの数十分の一ほどに細くほぐすことにより、水に均一に分散し、静置時は透明なゲル状に、流動時は低粘度になる。

 これにより、同CNFをインクに添加すると、ボールペンのペン先の細いすき間からもインクを均一かつ滑らかに流出させやすくなり、従来の増粘剤と比較して、さまざまな筆記環境に対応できる粘性を出すことに成功したという。

 第一工業製薬は、2013年にレオクリスタの市場開発を開始していた。CNFが経済産業省製造産業局の「平成25年度先端省エネルギー等部素材開発事業」に採択されたのに伴い、同社は14年、大潟事業所(新潟県上越市)に実証設備を設置した。その後、実証試験を重ね、実機プラントによる生産体制を整えた。

 一方、三菱鉛筆は13年6月にレオクリスタの実用化について検討を開始していた。筆記具の開発で培ってきた技術を応用することにより、CNFをインク内に均一に配合し、安定状態を保つ技術を確立した。

 三菱鉛筆は、3月から同インクを使ったボールペン「ユニボール シグノUMN-307」を北米で販売している。今回、増産体制を整え9月から欧州でも販売することにした。なお、日本を含めたアジア地域での発売時期は未定だ。(編集担当:久保田雄城)

274とはずがたり:2015/09/23(水) 08:58:04
一工薬?第一工業製薬の略称のようだ。

2015年09月08日17時19分
【材料】一工薬---一時ストップ高、セルロースナノファイバーの実用化で
一工薬 【日足】
http://kabutan.jp/news/marketnews/?b=n201509080304
多機能チャートへ
一工薬 【日中足】


一工薬<4461>は一時ストップ高。共同開発先の三菱鉛筆とともに、「セルロースナノファイバー」を新規ゲルインクボールペンのインクに増粘剤として採用、世界初の実用化に成功したと発表している。筆記描線がカスれにくい・ボテにくいといった安定した筆記描線と、低粘度インクのなめらかな筆記感が得られるようだ。同社にとっては、セルロースナノファイバー関連としての位置づけが一段と高まる格好に。
《SY》
 提供:フィスコ

275とはずがたり:2015/09/23(水) 09:00:21

自動車業界で導入進むセルロースナノファイバー(CNF) 製造工程の省エネ化も
http://www.kankyo-business.jp/news/011350.php
2015年9月19日掲載 記事を保存
環境省は、セルロースナノファイバー(CNF)製品の「製造工程の低炭素化対策の立案事業委託業務」と「性能評価事業委託業務」の採択結果を発表した。

「セルロースナノファイバー製品製造工程の低炭素化対策の立案事業委託業務」では、CNF複合樹脂製品の製品製造工程についてCO2排出量を評価するとともに、製品製造工程のCO2削減対策の立案を実施する委託事業者の公募を行い、プラスチック、透明樹脂、ゴムなどをテーマとした製品製造工程の低炭素化対策に関わる提案3件を採択した。

「セルロースナノファイバー活用製品の性能評価事業委託業務」では、将来的な地球温暖化対策につながり、エネルギー起源CO2削減が期待できる自動車軽量化に重点を置き、自動車を構成する2〜3万の部品の中から、2〜3年で実現でき、CNFの特性を活かした用途(部材や部品)を提案し、CNF活用製品の性能評価や活用時のCO2削減効果の検証を実施する委託事業者の公募を行い、内装材、機能部品、バッテリーについて、CNFの特性を活かした提案4件を採択した。

各業務の代表事業者と提案内容は以下の通り。

セルロースナノファイバー製品製造工程の低炭素化対策の立案事業委託業務
1. パナソニック(大阪府門真市)
プラスチック製品の製造工程について、セルロース原料を樹脂に練り込みながらナノ化レベルに繊維をほぐすことでCNF複合樹脂を製造する段階でのCO2排出量を評価するとともに、CNF複合樹脂を部材・製品へと成形し、各段階でのCO2排出量を評価し、その削減対策の立案を行う。

2. 愛媛大学(愛媛県松山市)紙産業イノベーションセンター
透明樹脂製品の製造工程において、独自のCNF脱水プロセスにより乾燥工程でのCO2排出量の削減を図るとともに、CNF複合透明樹脂を用いた部材・製品を成形し、各製造工程でのCO2排出量の評価に基づいた低炭素化対策の立案を行う。

3. 大王製紙(東京都中央区)
ゴム製品の製造工程について、液体のCNF素材をゴムと混練する際に必要となる乾燥エネルギーを乾燥方法の見直しにより低減することでCO2排出量を削減するとともに、CNF複合ゴムを製造し、部材・製品を成形し、各段階でのCO2排出量を評価し、その削減対策の立案を行う。

セルロースナノファイバー活用製品の性能評価事業委託業務
1. トクラス(静岡県浜松市)
主にインパネ周辺の内装材について、間伐材から発生する木粉などバイオマスフィラーを添加したウッドプラスチック(WPC)にCNFを添加材利用することで補強し軽量な製品を製造し、CNF活用製品の性能評価を行う。また、インパネ周辺部材の軽量化による自動車の燃費向上効果やCO2削減効果の検証を行う。

2. トヨタ車体(愛知県刈谷市)
自動車用金属部品の樹脂代替を狙い、高強度かつ低比重なCNF複合樹脂を用いて自動車部品の試作と性能評価を行う。また、金属部材の樹脂化で達成された軽量化効果により、自動車の燃費向上およびCO2削減の効果検証を行う。

3. 九州大学(福岡県福岡市)大学院農学研究院
ドアパネルの内側や天井パネルとなる内装材について、九州産の竹を利用し「水中カウンターコリジョン(ACC)法」による竹由来CNFから丈夫で軽量な樹脂素材を製造するとともに、竹CNF活用樹脂の性能評価を行う。また、竹CNF活用樹脂を活用したドアパネルや天井パネル内装の軽量化に伴う燃費向上の効果やCO2削減効果の検証を行う。

4. 第一工業製薬(京都市下京区)
自動車用バッテリーについて、従来の鉛二次電池の代替となる軽量かつ小型のCNF活用リチウムイオン二次電池を製造するとともに、CNF活用リチウムイオン二次電池の性能評価を行う。また、CNFを活用したバッテリーの軽量化に伴う燃費向上効果やCO2削減効果の検証を行う。

CNFは、様々な製品などの基盤となる素材にまで立ち返り、自動車部材の軽量化・燃費改善による地球温暖化対策への多大なる貢献が期待できる次世代素材。環境省では、メーカーなどと連携し、製品など活用時の削減効果検証、製造プロセスの高効率化検証、リサイクル時の課題・解決策検討、早期社会実装のための戦略の策定などを実施している。

277名無しさん:2015/09/23(水) 19:52:17
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150923-00010004-wired-sci
AI(人工知能)は人間の仕事を奪わず、新たな雇用をつくりだす
WIRED.jp 9月23日(水)18時30分配信

デュッセルドルフ空港では、駐車場係のロボットが活躍している。クルマから降りてタッチスクリーンのボタンを押せば、機械がやって来て3トンにもなるそのクルマをもち上げて移動させ、上階の車庫に収めてくれる。ドイツのセルヴァ・トランスポートという会社が開発したシステムで、空港での駐車はずっと早く済むようになった。駐車場のスペースも節約できる。同じような事例はこれからどんどん増えるだろう。

「ロボットによって人間は仕事を奪われることにはならない」とボストンの技術調査会社フォレスターのアナリスト、J.P.ガウンダーは言う。以前は駐車チケットの自動精算機を置いていたのだから、このシステムによって料金係が要らなくなったのではない。逆に、このロボット型フォークリフトを点検し修理するための雇用を生み出したのだ。

「新たなホワイトカラーの職が生み出されたことは、画期的なことです。発券清算機よりロボットの修理の方がよほど高度な技術が必要ですから」とガウンダーは語る。「このデュッセルドルフの駐車場がいい例です。来るべきロボティクスや人工知能(AI)を用いた大変革を一部の識者は恐れていますが、(必ずしも)人間の職場が奪われるとは限りません」とガウンダーは言う。

2013年のオックスフォード大学教授のカール・フレイとマイケル・オズボーンの研究による定説は、今後20年の間にロボットが人間の職場のおよそ47パーセントまでを奪うかもしれないというものだ。

しかし、今日発表された新しいレポートの見積もりはずっと控えめだ。政府の雇用統計に加え産業界や大学、有識者への数多くのインタヴューにもとづいて、ガウンダーは、2025年までに全米で失われる雇用が910万人分に過ぎない、と結論づけた。これは今後10年の見積もりだが、両教授が失われる危険があると指摘したおよそ7,000万人分の雇用に比べれば、はるかに少ない。

「いくつかの仕事が消えてなくなるのは確かです。それでも将来の雇用は、全体としてみると悲観するほどひどくはなりません」と報告している。実際、オートメーション化によって新しい仕事がどんどん増えているし、これまでにない仕事も現れている。

278名無しさん:2015/09/23(水) 19:53:26
>>277

「AI対人間」は始まっている
ガウンダーは、サンフランシスコのAloftホテルでお客様にタオルや歯磨きセットなどを手渡しするロボットの例を挙げる。コネチカット州にあるヴァンガード・プラスチック社では、バクスターという名の機械がこれまで決してできなかったようなやり方で商品を製造している。グーグルやアマゾンでは倉庫で働くドローンから自律走行型の自動車までこの分野のあらゆる製品が、多くの「いいね」を集めている。

インターネットの巨人たちは急速にAI技術を発展させている。オンラインサーヴィスに画像認識の学習をさせたり、自然言語を教え込んで実際に会話させるなど、これまで以上にロボットは複雑な任務をこなせるようになっていくだろう。

「今日のテクノロジーは、過去のどのテクノロジーとも違う」と『Rise of the Robots: Technology and the Threat of a Jobless Future』の著者マーティン・フォードは語る。「テクノロジーは進歩しています。範囲は限定されていますが、人の認知にまで及ぶマシンやアルゴリズムはすでにできあがっています」

新たなテクノロジーが発展するにつれ、人々が不安を感じるのも当然だ。テクノロジーが雇用に影響を与えうるだけではなく、ロボットが知恵をもてば、やがては有害な存在になるかもしれない、と思うからだ。

テスラとSpaceXの創立者イーロン・マスクは、最新事例をつぶさに見た結果、AIが人間に対抗するようになるのではと危惧している(関連記事)。またAIが「人間に有益であり続ける」ための数々の研究に何億円もの私費をつぎ込んでいるという。

ガウンダーがまさに指摘しているように、こうしたテクノロジーはいまだ開発のごく初期段階で、まだまだ多くの人間の助けも必要としている。

仕事の質は変わるが、仕事はなくならない
こうした機械をつくり出すのは、われわれ人間だ。プログラムを書き、そして修理するのもわたしたちの仕事だ。そして、機械に学習させなければならない。これは「深層学習(ディープラーニング)」するAIでも同じだし、バクスターの言うロボットにも当てはまる。

IBMの「ワトソン」はさまざまな仕事ができるが、人間に「代わる」ものではない。人間に「使われる」ものだからだ。「ワトソンはロボットの“仕事仲間”のような存在です」とガウンダーは言う。

グーグルでAIとロボティクスの開発を担当し、現在はカーネギーメロン大学コンピューターサイエンス学科の学長を務めているアンドリュー・ムーアも同じ意見だ。彼は、AI技術によって人間の職が奪われた事例をまだ目にしたことがないという。(しかも)時が経つにつれ、おそらく膨大な仕事を生み出すことだろう、と言う。

「テクノロジーは、仕事を“逆転”させることもあります。病院に行ってみると医師たちは、膨大な症例をすべて頭に詰め込む必要性から解放されて、より患者一人ひとりと向き合えるようになりつつあります。そして、看護師という仕事の地位が、医師よりも高いものになるかもしれません」とムーアは語る。「注意深く見まわせば、新しい創造的な仕事があちこちで出てきています。数年前にはなかったような仕事が、いまではたくさんあるのです」

これこそガウンダーのリポートの重要なメッセージだ。ロボティクスやAIは、わたしたちの仕事の中身を変えてしまうだろう。しかし、その仕事自体がなくなるわけではない。今日、AIの発展によって将来を悲観する議論は多いが、これまで数世紀の歴史におけるテクノロジーの発展によって、仕事が失われたことはない。

それでも、ガウンダーの研究はほんの数年先の話に過ぎないのではないかと言い返す人もいるだろう。またフォードが言うように、ガウンダーの控えめな見積もりの通り、失われる雇用が910万人分に過ぎないとしても、それでも莫大な数ではないのか。

ロボティクスとAIは、いまは予想もできないような速さでこれからも発展し続けていく。ガウンダーは、悲観論者たちがオートメーションの広がりによる脅威を深刻に考え過ぎだと考えつつも、その不安に根拠があること、そして議論すべきだということは理解している。
ガウンダーはこう言う。

「この変化がどれだけのスピードなのか。現実をしっかりと見つめ続けなければなりません」

CADE METZ

279とはずがたり:2015/09/26(土) 09:14:48

成長率のお手盛りはお家芸だけど寧ろ中国の本当のGDPは地下経済含めると公式統計の数倍はありそうだ(;´Д`)
少しずつ地下経済を公式統計にカウントしてくと暫くは成長率年率10%とかいけるんじゃないのw

2015.4.20 11:00
【中国トンデモ事件簿】
偽薬密造の女が心臓病「自分で作った偽薬、死んでも飲まぬ」 中国TV取材映像が大反響
ttp://www.sankei.com/premium/news/150420/prm1504200004-n1.html

2015.8.2 08:00
前代未聞! 中国で偽「iPhone」工場摘発、4万台輸出24億円荒稼ぎ
ttp://www.sankei.com/premium/news/150802/prm1508020016-n1.html

2015.4.29 11:00
【経済インサイド】
中国模倣業者「届くまで送り続けます」と日本税関に宣戦布告 中国からの偽-ブランド輸入急増、税関「消費者も節度持って」
ttp://www.sankei.com/premium/news/150429/prm1504290005-n1.html

2015.9.25 20:23
偽札40億円分、中国で史上最大規模の製造拠点を摘発 偽100元札2トン押収、積み重ねると建物66階の高さ
ttp://www.sankei.com/world/news/150925/wor1509250061-n1.html

281名無しさん:2015/10/03(土) 11:33:52
>>280

■15種の人狼AI同士が対戦

 AIが人狼ゲームで人間に勝利するには、将棋をはるかに超える高度なアルゴリズムが要求される。15年8月、パシフィコ横浜(神奈川県横浜市)で、人狼向けに開発されたAI同士が対戦する「人狼知能大会」が開催された。

 大会は、チャットを使ってゲームを進める「BBS人狼」方式で行われた。口頭ではなく、テキスト情報をやり取りするチャットの方が、AIで情報を処理しやすいためだ。参加者は決められた方式のAIプログラムを提出し、対戦を可視化する「AIウルフ」というプログラムを使って結果を見守った。78種のAIがエントリーし、予選大会を勝ち残った15種のAIで決勝戦を行った。100試合ごとに役割を変えながら1万試合以上戦い、その勝率でナンバーワンを決める。人間同士が人狼をプレーすると、1試合につき1時間程度かかるが、AI同士の対戦なら1試合につき数十秒で決着がつく。

 会場では、13年から人狼のAI研究に取り組んでいる東京大学大学院の鳥海不二夫准教授(人狼知能プロジェクト代表)が、戦況を解説しながら対戦の行方を見守った。

 本大会が第1回ということもあり、決勝に残ったAIでも、その水準はまちまちだった。あるAIは、プレー初日に、自分を追放するように他のAIに提案した。これは、自分をわざと敗退させる行為であり、プログラム上の完全な誤りだ。また、人狼と明らかになっているAIを「人狼ではないか」と他のAIに提案したりするケースもあった。これも意味のない行動であり、バグの可能性が高い。人間同士のプレーではありえない珍プレーが続出し、会場を沸かせていた。

■他のAIの癖を分析するAIが圧勝

 1万試合以上戦った結果、ハンドル名「いなにわ」さんのAI「饂飩(うどん)」が優勝した(勝率は53.91%)。特に、人狼になったときの勝率は67.5%で、他に6割を超えているAIは1つしかなく、驚異的な強さを披露した。

 決勝に残ったAIのソースコードは公開する取り決めになっている。今月9日にプログラムが公開され、各AIの基本戦略が明らかになった。優勝したいなにわ氏は、BBS人狼を3年近くプレーした経験者で、人間にとって有効なセオリーをAIに反映することを目指していた。今回、AI同士の関係性に着目した仕組みが有効に働いたようだ。ゲーム開始時に、人狼陣営を構成する可能性のあるAIの組み合わせをすべて列挙し、何らかの発言や行動があるたびに再計算して可能性が低い組み合わせを取り除く。そうすることで、ゲームが進むにつれて人狼陣営を構成するAI群が自然に浮かび上がるのだ。他のAIは、個々のAIを村人か人狼かを単純に判定しようとするものが多く、場当たり的な推論をしがちで精度に粗さがあった。

 「優勝したAIは、他のAIが村人か人狼かを特定する率が飛び抜けて高い。第1回からこれほど高度なAIが登場するとは予想外だった」(鳥海氏)。来年に実施予定の第2回大会では、今回優勝したAIを参考にして、さらに強い人狼AIが登場してくると予想される。

 鳥海氏は、現時点の人狼AIの能力について、「人間と同レベルの強さになりつつあるが、バグなどのせいでミスをすることがあり、まだまだ弱い」と評する。ただ、AIが人間に勝つことだけがゴールではない。「人間がAIと対戦したときに『楽しい』と感じられるかが大切。褒め言葉として『見事にだまされた』といわれるようなAIの登場を期待したい」(鳥海氏)

新 清士(しん・きよし) 1970年生まれ。慶応義塾大学商学部および環境情報学部卒。ゲーム会社で営業、企画職を経験後、ゲーム産業を中心としたジャーナリストに。デジタルハリウッド大学大学院非常勤講師、立命館大学映像学部非常勤講師も務める。著書に電子書籍「ゲーム産業の興亡」、「『侍』はこうして作られた」がある。

282とはずがたり:2015/10/07(水) 09:39:01
日本企業はだいたい「市場の声」を聞き過ぎる だからiPhoneに完敗した
http://news.goo.ne.jp/article/toyokeizai/bizskills/toyokeizai-87100.html
10月06日 06:00東洋経済オンライン

9月下旬に登場したアップルの新型スマホ「iPhone6S」シリーズ。日本では昨年の「iPhone6」シリーズ発売時のようなお祭り騒ぎの大行列は見られなかったものの、アップルによれば「iPhone6S」「iPhone6S Plus」2機種合計の全世界における販売台数は、発売から3日後の9月28日時点で1300万台以上と、歴代モデルで最高の初速を記録した。今週10月9日にはイタリアやロシア、スペイン、台湾など新たに40カ国以上で販売が始まり、2015年末までには世界130国以上に販売地域が広がる。

iOS端末(iPhone, iPadなど)の累計販売台数は、2014年末で10億台を突破。世界の人口が約73億人なので、高齢者や未就学児を含めて今や世界の7人に1人以上がiOS端末を持っている計算だ。

日本のiPhoneシェアは5割超
iPhoneは今や新型が出れば世界中で飛ぶように売れる。世界シェアは約16%と、同28%の韓国サムスン電子(2014年TRENDFORCE調べ)に劣るものの、なんだかんだ日本では5割超のシェア(2015年1?3月期、IDC調べ)を握り、いまだに圧倒的な人気を誇る。

iPhoneに日本人が飛びつくのは、それが「イノベーション」(革新、新機軸)を体現しているからであろう。2007年発表当時の初代iPhoneは、インターネットを前提にした小さいパソコンであり、音楽プレーヤーでもあったが、携帯電話として考えると、あまりにも衝撃的だった。

それまで日本人が普通に使っていた携帯電話、いわゆる「ガラケー」と比べれば、iPhoneにはアンテナもないし、ボタンも最小限しかない。画面の大きさも段違い。加えて、スタイリッシュだった。そしてモデルを重ねるごとに着実に進化を遂げ、ユーザーの心をつかんでいる。

イノベーションという言葉は、1911年に、オーストリア出身の経済学者であるヨーゼフ・シュンペーターによって、初めて定義された。「シュンペーターの経済発展論の中心的な概念であり、生産を拡大するために労働、土地などの生産要素の組み合わせを変化させたり、新たな生産要素を導入したりする企業家の行為をいい、革新または新機軸と訳されている」(コトバンク)

もちろん日本企業にも、世界を席巻したイノベーションの例はある。たとえば任天堂の携帯型ゲーム機「ニンテンドーDS」シリーズ。それまでになかった2画面方式や、タッチペンを使って遊ぶ液晶タッチパネルなどが差別化の特長だ。技術的な性能のスペック(数値)を追い求めたものではなく、発想によって革新的な商品をつくって新たな需要を生み出した例といえる。

だが、日本の携帯電話端末メーカーを例に挙げれば、アップルや任天堂などのようなイノベーションは生み出せていない。この8年でアップルやサムスンなど世界との差はケタ違いに開いた。前述したように日本のスマホ市場におけるiPhone(アップル)のシェアは5割超。日本企業はソニーが17%弱で2位。それに京セラ、シャープ、富士通が続くものの、かつて10社以上あった“日の丸”携帯電話端末メーカーは、この4社を除き次々と撤退を強いられた。今さら取りざたする話でもないが、ホームグラウンドで「完敗」を喫したのだ。

283とはずがたり:2015/10/07(水) 09:39:19
>>282-283
「市場の声を聞く」ことは是か非か
なぜ日本メーカーからはイノベーションが生み出されにくいのだろうか。これには携帯電話端末メーカーに限った話でもなく、日本企業、日本人ビジネスパーソンの多くが陥りやすいワナがありそうだ。それは「市場の声を聞きすぎる」ことである。

多くの日本企業は積極的な市場調査を行う。アンケートやインタビューなどで消費者の生の声を拾うだけでなく、間に立っている販売店など流通者の意見も聞く。「聞かされる」という側面もあるかもしれない。

そして、日本人ビジネスパーソンの多くは、「消費者に支持される商品やサービスなどの開発を進める際には、作り手の論理を押しつける(プロダクト・アウト)のではなく、市場に聞いてそれに応える(マーケット・イン)のが望ましい」と教育されてきた。今ある市場ニーズに合致した商品やサービスをつくるのが正しいという考え方だ。

ところが、iPhoneを世に送り出したアップルの故スティーブ・ジョブス氏にまつわる過去のいくつかの文献や記事を探ってみた限りでいえば、ジョブズ氏は市場調査を重視してはいなかったようだ。今、消費者が持っているニーズを聞いてそれに答えるよりも、消費者が気づかなかった新たなニーズを作り出すことに重きを置いた。それがイノベーションの源泉になったといえるだろう。

ジョブズ氏は、経営者としてのリスクを厭わず、一度、アップルを追い出されているほど個性の強い人物だった。経営者だったが、たぐいまれな商品開発者だったともいえよう。だから、当初予定日に遅れても、納得のいく開発を優先し、しばしば商品の投入が遅れることもあった。通常の経営者であれば、これを許すことは滅多にないはずだ。

同じスタンスで臨める日本企業のトップがどれだけいるだろうか。多くの場合、企業トップが商品開発に直接携わることは少なく、担当役員レベルに権限移譲しており、トップ自身は現場を離れて時間が経っている。スキル的にもセンス的にも難しい。

加えて、創業経営者でなければ、コンセンサス型リーダーシップ(日本企業に限らず)が一般的なので、独断で突っ走るということはあまりないだろう。それに、市場リリースが遅れることに起因する逸失利益に対して、去就のリスクをとれるか、という点もある。日本の上場企業で役員報酬が年1億円を超えるのは500人弱。サラリーマン社長の場合、数千万円をもらえれば御の字で、思い切ったリスクを取ることに躊躇するのかもしれない。

日本企業は「謙虚」でいいのか
このように考えると、日本企業のイノベーションを阻害しているのは、経営トップの姿勢にありそうだ。端的に言えば、「どこに軸を置くか」の違いだ。たとえば、「市場に聞かない」アップルは、一見すると自身に軸を置いて「傲慢」に振る舞っているように見え、「市場に聞く」日本企業は市場に軸を置いて「謙虚」に消費者に応えているようにも見える。

ただし、それはイノベーションという観点で考えると、必ずしも正しくない。少し見方を変えればアップルは結局、「消費者から見てこれが欲しかった商品やサービスをつくる」という観点を持っている。日本企業が市場の声を聞くというのは、ほとんどのケースで「今ある発想を超えられない」。そして「流通者の事情を最大限忖度することにも実は重きを置いている」というふうにもとらえられる。

どちらが消費者の支持を得られるのだろうか。実は誰から見てもシンプルに答えが出せる構図がそこにはある。

284とはずがたり:2015/10/13(火) 02:35:59
2015年10月11日12時00分
便利なはずの「ウェアラブル」飽きる理由は1つだけ
http://weekly.ascii.jp/elem/000/000/372/372318/
文●盛田 諒(Ryo Morita)

「あれ? スマホにつながる腕輪みたいなやつ、あれどうしたの」「あ〜、あれ……人にあげちゃった」「えーっもったいない! 買ってまだ半年も経ってないでしょ」「だってもう全然使ってないんだもん」──。

 恥ずかしながら、わが家でこんな会話をしたのは数か月前。買ったばかりのときは喜んで身につけているのだが、1回着けるのを忘れたある日から、机のすみで埃をかぶりはじめた。これじゃ流行遅れのアクセサリーとおんなじだ。

 これも健康機器の宿命かと思っていたところ、「長く使える健康機器をつくること」に注力しているWithingsというフランス企業があると話を聞いた。

 WithingsブランドマーケティングマネージャーのLucie BROTO、セールスマネージャーのAntoine Robiliardによれば、2009年発売のWi-Fi体重計『Smart Body Analyzer』はいまも現役で販売している。

 いまも使い続けている熱心な客もいるという。いったい、何がちがうのか。

見慣れていない形だから、飽きる
 日本では活動量計つき腕時計『Withings Activite』で有名になったWithingsだが、創業は2008年と古い。

 はじめは前述の体重計、iPhoneにつながる血圧計、ベビーモニター、さらに睡眠の深さが測れるめざまし時計『Withings Aura』なんかも出している。ヘルスケアから医療用まで、製品のジャンルはかなり広い。

 共通点は、すべて日常的に使う道具であること。

 製品はわたしたちがふだん目にしている形をそのまま使う。Withings Activiteなら「あまり使われないガジェットを作ってしまうのではなく、アナログ時計にトラッキングの要素をくわえよう」(リュシー・ブロト)と考えた。

 Withings Activiteのデザインはとてもシンプルで、ショップで売っていそうなファッションウォッチの格好をしている。実はこのデザインが“ヘルスケアデバイス”をつくる上でもっとも大事なことだった。

「まず自分たちが“長く着けたくなる”ところに集中したんです。健康に効果が出るまで続けてくれないといけない。だから“見た目”を重視した。デザインとともに、使いやすさにもフォーカスしました」(同)

 おかげでいわゆるアーリーアダプター、新しいもの好きな層だけでなく、ウェアラブルデバイスを見た目で敬遠していた層にもリーチができたそうだ。バッテリーも1年ほどは持つため、普通に腕時計として使っていられる。

 流行のウェラブルデバイスは未来的なデザインが多い。たしかにかっこいいのだが、なじみの薄いアクセサリーを身につける生活習慣はつけづらい。しかし、それでは生活を記録するライフログの理念とはまったく逆だ。

 使わなければデータがたまらず、データがたまらなければ面白みもなく、面白くなければすぐ飽きてしまう。悪循環のサイクルは、デザインと使い勝手、インターフェースから始まっているというわけ。習慣というのは本当に難しい。

 もう1つWithingsがユニークなのは、コンセプトをプロダクトに落としこむのが早いこと。Wi-Fi体重計も、Withings Auraも世界初の製品だ。これはフランス企業の特徴かもしれないと思い当たるところがあった。

メーカーがフランスに学ぶべきこと
 いまフランスでは、Withingsをはじめ、Parrot、Netatomo、Sen.seなどのスタートアップから、インターネットにつながるプロダクトが次々に生まれている。彼らは総じて、トレンドをとらえ、形にするのがきわめて早いのだ。

 フランスはシリコンバレーのように精密部品でずばぬけていたり、イスラエルのようにソフトウェア技術を研ぎ澄ませているようなイメージがない。

 しかしその反面、彼らは最新のテクノロジーを1つのトレンドととらえ、使いたくなる形に落としこむ能力に秀でているのだ。まるでファッションブランドのように“魅せる”製品をつくる力があるのだろう。

 日本企業の製品でも、デザインは正直……と思うことはよくある。モデルチェンジを前提にした商品設計なのかもしれないが、製品として完成度の高いデザインになっていてほしい、普遍性を持ち、末長く使わせてほしいと思うものである。

 デザインを研ぎ澄ませながら、革新をとりいれる。長く愛されるブランドをつくる。それこそフランスのお家芸で、飽きられない製品づくりの真髄なのかも。

285とはずがたり:2015/10/19(月) 18:36:15

2015年 10月 8日 14:28
コラム:独VW、排ガス逃れで「賢い不正」の先導役に
http://jp.reuters.com/article/2015/10/08/column-vw-smart-fraud-idJPKCN0S20DO20151008?sp=true

[6日 ロイター] - 「賢い不正」の時代へようこそ──。まずは、巧妙な排ガス規制逃れを企てた独フォルクスワーゲン(VW)の黒幕たちに賛辞を贈るべきだろう。

VWは独創的でハイテクな不正の新時代を先導している。信じがたいほどの厚かましさと、光速並みの速さで不正は進化を遂げている。

不正で利益を上げるのと同じくらい、またそれを見つけることも困難だった。VWは7年もの間、規制逃れをしていた。消費者はなすすべがなく、規制当局も窮地に立たされた。

関連記事:独VWの不正告白、当局と繰り広げた長期攻防の舞台裏

先端技術を駆使した不正は、ウォール街からインターネットの不倫サイトまで、あらゆる場所で起きているように見える。

ハッカー攻撃を受け、個人情報が流出した不倫相手探しサイト「アシュレイ・マディソン」は、自動的に処理を実行するプログラムの女性ボットにメッセージを送らせ、男性ユーザーをだましていたとされる。米連邦取引委員会(FTC)は明らかに、2001年以降続いていたと思われるこの大規模な不正に気付いていなかった。

VWやアシュレイ・マディソンのような「賢い不正」は、株式市場でおかしなことが起き始めた2000年代後半から確認されている。取引のさなか、大量の株が消え、再び上昇して現れるという現象が発生した。カナダ・ロイヤル銀行のトレーダーだったブラッド・カツヤマ氏は、その原因を突き止めようとした。調査の末、取引が干渉されていたことが判明し、同氏は驚がくしたという。しかもそれは10億分の1秒の速さで行われていた。

アルゴリズムを使用した超高速取引のトレーダーは、一般の投資家より先に、瞬時に取引をするという大それたゲームを米証券取引委員会(SEC)やウォール街の一部大手金融会社の鼻先でやってのけた。

こうした実態は、ノンフィクション作家マイケル・ルイス氏の著書「フラッシュ・ボーイズ」に詳しい。出版後、訴訟が相次いで起きたり、SECが新たな規制を打ち出したりした。

しかし米商品先物取引委員会(CFTC)は先月、SECの新規則は超高速取引を防止するには十分ではないと警告。「賢い不正」に追いつくのさえ規制当局は四苦八苦しているのに、ましてやその先を行くなどほど遠い話だ。

関連記事:独VW不正問題、米司法の公平さ試す「試金石」に

抜け目のない規則と、職を転々とするのではなく、断固たる意志をもつ聡明な執行者が、「賢い不正」を阻止するためには極めて重要だ。規制当局と自動車会社の間の鞍替えは特に、頻繁に起きている。

同時に、不正防止には個人の刑事訴追も有効だろう。禁錮刑を食らう現実の脅威に直面していると実感しなければ、企業幹部たちは罰金を不正の代償としては比較的安いと考え続けるかもしれない。彼らにしてみれば、解決策やより良い製品を生み出すことにリソースを使うよりも、新しい不正の方法を考え出すことにそれを使った方がもうかるようにも見えるだろう。

罰金の支払いには株主の資本、つまり「他人のカネ」を充てることができるし、幹部たちは次の不正を画策することができる。罰金は企業の存続を脅かすくらいの大金でなければ、それほど意味がないかもしれない。

今起きている犯罪に話を戻そう。VWは米環境保護局(EPA)への申請を偽り、排ガス量を不正に操作した。さらに消費者を広告で欺き、不正を隠ぺいする共謀があっただろう。VWの経営幹部であろう誰かが、試験走行時にのみ排ガス規制モードに切り替わる「無効化機能(defeat device)」ソフトの使用を承認した。その人(たち)は獄中で、相当な時間を過ごす必要がある。

VWのスキャンダルは、米司法省がこれまで明言してきたように、ホワイトカラーの犯罪で個人を罰する千載一遇のチャンスでもある。

経営幹部たちは責任逃れをするのが実にうまいため、企業犯罪を追及することは困難だと、米司法省は9月に全米の連邦検事に宛てた文書で明かしていた。しかし同省はまた、企業だけでなく個人の責任を追及する新たなガイドラインを作成したとしている。

これは出発点だ。個人の責任追及で「賢い不正」がなくなるわけではない。だが不正を働く前に、幹部たちに二の足を踏ませることは可能だ。ハイテク不正によって、10億分の1秒の速さで投獄される羽目に陥るとすれば、それをやる価値はなくなるだろう。

286とはずがたり:2015/10/27(火) 15:02:29
アップルの成功と同じだ
>分たちが欲しいかどうかを重視していて、基本的にはマーケティング調査を行いませんし、コンサルティング会社の人たちに相談もしません。

2015年05月27日 15時26分 更新
価格は2万2900円:
表面は香ばしく中はふんわり――これまでになかったトースターが登場
http://bizmakoto.jp/makoto/articles/1505/27/news110.html

家電メーカーのバルミューダが、独自のスチームテクノロジーを搭載したトースター「BALMUDA The Toaster」を発売する。価格は2万2900円(税抜)とちょっと高めだが、最大の特徴は……。
[ITmedia]

2015年07月01日 08時00分 更新
ヒットの香りがプンプン漂う「ザ・トースター」は、どのようにして完成したのか
http://bizmakoto.jp/makoto/articles/1507/01/news024.html

バルミューダの新商品「ザ・トースター」が注目されている。食パンなどが“しっとり感”を保ったまま、焦げる手前の焼き加減で仕上がるので、試食会に多くの人が殺到しているのだ。ヒットの予感が漂うこの商品は、どのようにして完成したのか。同社の寺尾社長に話を聞いた。
[土肥義則,ITmedia]

 6月、東京の某百貨店。とある新商品を使ってできたモノを食べるために、人だかりができていた。しかし、現場にいた担当者は焦りを感じる。「このままでは用意していた材料が不足するのではないか?」。嫌な予想は的中。行列は途切れず、材料のパンが底をついてしまったのだ。

 その新商品とは、バルミューダの「BALMUDA The Toaster」(以下、ザ・トースター)。フランスパンをトースターで焼いてみたけど、表面がカリカリに焦げただけ。クロワッサンを電子レンジで温めてみたけど、フワフワするだけ。そんな経験をしたことがある人も多いと思うが、この商品を使えば違う。食パンやフランスパンなどが“しっとり感”を保ったまま、焦げる手前の焼き加減で仕上がるので、試食会に多くの人が詰めかけているのだ。

 なぜそんな味を出せることができるのか。仕組みを簡単に紹介しよう。付属の小さなコップに水を入れ、それを指定の場所に入れる。次にトースターの電源を入れると、スチームが中で充満し、パンの表面は薄い水分の膜で覆われる。水分は気体よりもはるかに速く加熱されるので、パンの表面だけが軽く焼け、パンの中の水分が閉じ込められる。ここからヒーターの制御がスタートし、焼け上がるのだ。

2015年07月08日 08時15分 更新
水曜インタビュー劇場(トースター公演):
なぜ小さな会社が、“かつてないトースター”をつくることができたのか
http://bizmakoto.jp/makoto/articles/1507/08/news006.html

バルミューダがこれまでになかったトースターを開発した。最大の特徴は、表面はさっくり焼けて香ばしく、内部は水分をしっかりと閉じ込めてふわふわ。そんな食感を楽しむことができるトースターを、なぜ従業員50人の会社がつくれたのか。
[土肥義則,ITmedia]

寺尾: 商品開発の目的は「パンをこがさない」ということではなくて、「最高のトーストを提供する」こと。最高のトーストを提供するのに、こげていたらおかしいですよね。ただ、それだけのことです。

 なぜ大手にそれができなかったのか。当事者ではないので分かりませんが、彼らは「真剣ではなかった」のではないでしょうか。

287とはずがたり:2015/10/27(火) 15:02:53
>>285-286
土肥: おお。

寺尾: 前回もお話ししましたが、いまの時代はモノを買うことではなく、“体験を買う”ことだと思っています。消費者はそこに興味があるので「ものすごいトースターを完成しました」では、なかなか通用しません。私たちは商品の開発にあたって「体験を提供する」ことに重きを置いてきましたが、大手メーカーさんは「商品」のことを考えてきたのではないでしょうか。

土肥: 商品開発をするのに、「商品」を考えるのは当たり前ですよね。どういう意味でしょうか。

寺尾: 毎朝おいしいトーストを食べることができれば、どういうことが起きるのか。大手メーカーさんは深く想像されていないのかもしれません。トースターでいえば安い商品が多いですが、消費者は本当にそうしたモノを望んでいるのでしょうか。店頭に安い商品ばかり並んでいるのは、ひょっとしたらマーケティング調査を重視しているからかもしれません。ちなみに、当社はマーケティング調査を行っていません。

土肥: 家電をつくっている会社がマーケティング調査をしないって……本当ですか?

寺尾: 絶対にしません。絶対に。

土肥: ……(疑っている)。

寺尾: 基本的なことは調べますよ。今回の場合で言えば、トースターの市場規模、動向などは。近くにいる人たちと「この商品、欲しいよね」「当たるんじゃないの?」「ダメなんじゃない?」といった会話をしますが、それだけ。自分たちが欲しいかどうかを重視していて、基本的にはマーケティング調査を行いませんし、コンサルティング会社の人たちに相談もしません。

土肥: なぜ第三者に話を聞かないのですか?

寺尾: 聞けば、聞くほど分からなくなるんですよ。

土肥: どういう意味でしょうか?

寺尾: マーケティング調査を行うと、商品の欠点ばかり指摘される。「こうしたらいいのに」「ここが不便」「こんなこともしてほしい」といった感じで。

土肥: そうした声が“ノイズ”に感じて、商品開発が進まなくなる?

寺尾: ノイズを聞いてしまうと、なかなか無視できません。「消費者ってこういうことを考えているのか……」となって、開発時に取り入れてしまうんですよね。その結果、どうなると思いますか?

土肥: うーん、何だろう?

寺尾: “普通のモノ”になってしまうんですよ。

土肥: ははは。「パンくず受けが進化しましたーーっ!」と堂々とアピールしてしまう。

寺尾: 「このボタンが小さかったから、大きくしました」「英語じゃ分かりにくいから、日本語にしました」――。こうした商品ってどうでしょう? 革新的ではないですよね。

土肥: テレビのリモコンのようですね。ユーザーの意見を重視するあまりにボタンだらけになってしまって、逆に使いにくくなりました。

寺尾: ですです。「何色がいいですか?」と聞いても、ほとんど同じ意見なんですよ。黒とか白とか。こうした話を受け入れることは、クリエイティブを殺す行為なので、絶対に話を聞いてはいけません。

288名無しさん:2015/11/08(日) 09:08:05
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151102-00009797-wsj-int
幽霊の正体は何なのか 研究者が一つの有力な解釈
ウォール・ストリート・ジャーナル 11月2日(月)12時47分配信

 ハロウィーンの真夜中。秋の枯れ葉が足元を舞う中をあなたは人っ子ひとりいない墓地を歩いている。突然、不可解ながら絶対的な確信をもって、傍らに見えない存在をあなたは感じる。それは幽霊なのか? 悪魔なのか? それとも、それは前頭頭頂皮質の中の体性感覚運動統合における非同期性にすぎないのか?

 ジュネーブ大学病院のオラフ・ブランケ博士とそのチームが2014年に学術誌「カレント・バイオロジー(現代生物学)」に掲載した論文は、最後の説明、つまり「体性感覚運動統合における非同期性」説を支持している。何千年にもわたって人々は、近くに目に見えない人がいるのを生き生きと経験したと報告してきた。研究者たちはそれを「feeling of presence.(存在の感覚)」と呼んでいる。それはわれわれのどの人にも起こり得る。世論調査機関ピューの調査では、幽霊に出会った経験したと述べた米国人は全体の18%に達している。

 しかし特別の種類の脳損傷を持つ患者は、とりわけこの経験をする公算が大きい。研究者チームは、これらの患者の前頭頭頂皮質の特定分野が損傷を受けていることを突き止めた。われわれに自らの身体を感じさせるのと同じ脳分野だ。

 これらの研究結果は、別の人の存在という神秘的な感覚が、同様に神秘的なわれわれ自身の存在の感覚に連結しているのかもしれないことを示唆している。わたしの体の内部に「わたし」が住んでいるという、あの絶対的な確実性だ。脳損傷のない沢山の人々は、幽霊の存在を感じたことがあると述べている。そこで、研究者たちは、肉体から遊離した亡霊を普通の人々に組織的に経験させられるだろうか。

 研究者たちは普通の健康なボランティア50人を被験者にした。実験で、被験者は2つのロボットの間に立ち、前にいるロボットに杖で触れる。この「マスター(主人)」ロボットは、被験者の背後にある2台目の「スレーブ(奴隷)」ロボットを制御しているシグナルを送る。スレーブロボットは、被験者の動きを再現し、それらを利用して別の杖を制御し、被験者の背中に触れる。つまり、被験者は前方でマスターロボットを軽く突いているのだが、自分の背中にも同じ動きを感じる。その結果、被験者は、どういうわけか自分の背中に自分で触れているという極めて強い感覚を得る。物理的にそれが不可能だと承知していても、感じるのだ。研究者たちは、被験者の自己がどこではじまり、どこで終わるかという感覚を操作したことになる。

289名無しさん:2015/11/08(日) 09:08:13
>>288

 その後、研究者たちは実験の設定を少しだけ変更した。今度は、被験者がマスターロボットに触れた0.5秒後にスレーブロボットが被験者の背中に触れるようにする。被験者の行為と感覚との間でほんの少しの遅れをもたせるのだ。すると被験者たちは、「存在の感覚」を報告した。彼らは、どういうわけかこの部屋の中に目に見えない亡霊がいると言う。それもまた物理的に不可能であるにもかかわらず、である。

 この結果を、脳損傷の研究と一緒にして検討すると、それは興味深い可能性を示唆する。われわれが幽霊や亡霊、天使や悪魔を経験するとき、われわれは実際にはわれわれ自身のバージョンを経験しているのだ。われわれの脳は、われわれの肉体から眺めている「わたし」の姿を構築しているのであり、このプロセスにおいて(脳損傷、通常の脳処理の一時的なへま、あるいは今回の研究者チームのように実験を行う者の策略によって)何かがわずかに異質な時、われわれは亡霊の存在を経験するのだ。

 そうすると、あの偉大な「Scooby-Doo(米国のアニメ動画。邦題は『弱虫クルッパー』)」の伝統のなかで、われわれはミステリーを解決してしまったのだろうか? 幽霊はあなたの脳の中に姿を変えて潜んでいるだけなのだろうか? そうでもなさそうだ。あらゆる優れた幽霊話にはtwist(ねじれ)がある。それは作家ヘンリー・ジェームズが「The Turn of the Screw(ねじの回転).」と呼んだものだ。墓地の幽霊はあなたの脳の創造物にすぎない。しかし、幽霊に出会った「あなた」もまた、あなたの脳の創造物だったのだ。実際、だれか他の人がそこにいるとあなたに感じさせる脳の同じ領域が、あなたもそこにいたと感じさせているのだ。

 あなたが優秀で実際的な科学者であるならば、幽霊はハロウィーンの幻想にすぎず、それが霧と木の葉の舞い散る中に消えていったのだということを受け入れるのはたやすい。しかし、あなた自身はどうか? あなたの体内に住んでいて、あなたの両目から眺めている自分自身、あの言いようのない、目に見えない自己はどうなのか? あなたもまた前頭頭頂皮質の中の幽霊にすぎないのだろうか? 今やそれが本当に怖い考え方なのだ。

By ALISON GOPNIK

290とはずがたり:2015/11/13(金) 09:52:44

2015年 11月 12日 14:47 JST
世界革新企業、日本は2年連続で最多の40社=トムソン・ロイター
http://jp.reuters.com/article/2015/11/12/top-r-idJPKCN0T10B420151112

[東京 12日 ロイター] - トムソン・ロイターは12日、保有する特許データを基に知財・特許動向を分析し、世界で最も革新的な企業・機関を選出する「Top 100 グローバル・イノベーター 2015」を発表した。

トップ100社のうち日本企業が40社を占め、昨年に続き世界最多となった。2位は米国の35社。以下、フランスが10社、ドイツが4社、韓国とスイスが3社と続いている。

「Top 100 グローバル・イノベーター」は独創的な発明のアイデアを知的財産権によって保護し、事業化を成功させることで世界のビジネスをリードする企業・機関を選出するもので、今年で5回目。日本企業は先進的かつ独創的なイノベーションの創出とグローバル市場における効果的なビジネス展開で世界の技術革新をけん引しているという。

日本企業で選ばれた40社のうち、ソニー(6758.T) 、富士通(6702.T) 、オリンパス(7733.T) 、トヨタ(7203.T) を含む15社が5年連続の受賞。12社が今年初めての受賞となった。日本を含むアジアの受賞企業は44社となったが、昨年選出企業があった中国からは今年は選出されなかった。米国の5年連続受賞は14社。

291とはずがたり:2015/11/13(金) 09:59:36
>290-291
選出企業・機関は、MSCIワールド・インデックス(世界の主要国株価指数)の企業に対し、売上高で6.01%、雇用で4.09%、研究開発投資で1.86%、上回っている。

292とはずがたり:2015/11/13(金) 17:02:52
こっちかな??

2015年11月06日 09時00分 更新
液体金属を“流す”だけで電力に、発電装置の小型化につながる新発見
http://www.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/1511/06/news030.html

 東北大学らの研究グループは、細管に液体金属を流すことで電気信号が得られることを明らかにしたと発表した。新たに発見したこの発電法は、従来の発電機のタービンのような構造物を必要としないため、発電装置の小型化やわずかな電気で動作するナノサイズ電源技術への応用が期待できるという。

 電子は電気と磁気の2つの性質を持ち、磁気は「スピン」と呼ばれる電子の自転運動に起因する。近年この電子の自転運動を制御する「スピン流」により、磁気の流れを生み出すことが可能になった。スピン流を流す際に発生する熱量は電流と比較して極めて小さいため、電子デバイスに利用して省エネルギー化を図ろうとする研究開発も進んでいる。

 また、実験で得られた電気信号は100ナノボルト非常に微弱なものだが、研究グループは「微弱な電力で駆動するナノロボットの電源装置への応用が期待される。また得られる電気信号の強度が流体の速度に応じて変化することを利用して、ミクロンスケールの微小な領域における流体の速度を電気で観測する流体速度計の実現も期待できる」としている。

293とはずがたり:2015/12/23(水) 01:03:07

「世界競争力ランキング」日本6位 韓国は「教育の質低い」、中国は「1位は市場規模だけ」
https://zuuonline.com/archives/85740

 世界経済フォーラムによる「競争力ランキング」が発表され、日本が総合順位で昨年と同じく6位であることが分かった。1位、2位は昨年と同じくスイス、シンガポール。近隣国では韓国が26位、中国は28位と振るわなかった。ランキングは世界経済フォーラムが毎年まとめているもので、「競争力」「市場規模」「R&D(研究開発)への投資」などの項目ごとに順位も出ている。140カ国あるうちの上位国・地域のランキングと、日中韓の寸評を確認してみよう。

ランキングトップ20 1位はやはりスイス
 1位 スイス
 2位 シンガポール
 3位 米国
 4位 ドイツ
 5位 オランダ
 6位 日本
 7位 香港
 8位 フィンランド
 9位 スウェーデン
 10位 英国

 11位 ノルウェー
 12位 デンマーク
 13位 カナダ
 14位 カタール
 15位 台湾
 16位 ニュージーランド
 17位 UAE
 17位 マレーシア
 19位 ベルギー
 20位 ルクセンブルク

日本 6位 「雇用と解雇の柔軟性」と「女性雇用者数」はいまだ低い
 素晴らしいインフラと世界一健全な労働力に加え、平均寿命80歳以上という長寿国、日本。今年の「競争率ランキング」ではレーダーチャート上に示された12つの指標中、半分以上の項目で向上が見られた。消費増税によってそれなりのインフレが起き、国債などの財務状況が悪い中でも、特に「マクロ経済環境(121位)」が伸びているのが分かる。

 「競争力」を発揮することが難しいとされる分野でも成果をあげ、「ユニークな製品と生産工程の導入」「世界最高の地元供給業者からの恩恵」では1位。「技術力溢れるビジネス」「国際流通の統制」では2位を獲得。

 同様に「R&D(研究開発)への投資(2位)」「科学者と技術者の知識の高さ(3位)」「質の高い調査機関(7位)」が、「革命性の高い環境(5位)」に貢献しているという評価を受けている。また「健康と初等教育」では4位に」という結果に。

 開発面では「生産物市場」と「経済市場」が過去7年間緩やかな一定ペースで向上し、今年は11位と19位にランクアップ。「組織」も順調に上昇し13位に落ち着いた。「市場規模(4位)」も安定、「新しいテクノロジーの採用(13位)」には積極的で、「スマートフォンの普及率(5位)」では世界最大国の一つに数えられいる。

 今年初めてトップ10から圏外落ちし、他国に遅れをとる結果となった「人的資本(21位)」の強化が今後の課題となるだろう。「労働市場の柔軟性」は全体的に改善され15位までのぼりつめたが、「雇用と解雇の柔軟性(123位)」と「女性雇用者数(83位)」は未だ評価が低い。

韓国 26位 先進国と比べて「教育の質」が低い
 財産権や法律制度などが改善されたことにより、ほぼ10年ぶりに韓国最大の弱点である「組織」に向上が見られる。先進国の中ではまだまだ遅れをとっているが、昨年の82位から69位に大幅ランクアップ。

 「生産物市場」は33位から26位に、「国内競争」は42位から34位に上昇。「マクロ経済環境」では日本より大きく先を行きトップ5に食い込んでいるほか、「健全なインフラ(13位)」も評価されており、「エンロールメント率」では首位を獲得。

 しかし「革命性の可能性(19位)」は年々落ち込んでおり、「経済市場(87位)」の伸びも失速している。またほかの先進国と比べて「教育の質(35位)」が低く、「労働市場の柔軟性(121位)」にも著しく欠ける。日本同様「女性雇用者数(91位)」が上昇しておらず、「人的資本」の強化が求められている。

中国 28位 唯一首位に輝いたのは「市場規模」のみ
 昨年と変わらず28位をキープした中国。パフォーマンスという点ではここ6年間目立った変化が見られない。生産コストの増加、高齢化社会、そして過去30年間にわたる巨額資本投資の利益減少など、数々の問題に直面している。

 レーダーグラフを見る限り改善すべき点が山積みのように思えるが、特に「信頼性と自信(76位)」を強化しつつ「経済市場の発展(54位)」に力を入れ、「新しいテクノロジーの採用(79位)」に前向きな姿勢で取り組んでいくことが、新たな成長につながるのではないかと予測される。韓国よりも更に「教育の質(初等44位、高等68位)」が低いという点も重要視されるべきである。

 中国が唯一首位に輝いたのは「市場規模」だ。また「マクロ経済環境」も8位と、共に日本より上位にランクインした。(ZUU online 編集部)

294とはずがたり:2016/01/03(日) 16:10:38

エプソンが実現した「オフィス製紙機」とは? 4年越しで生み出した水を使わない新技術
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/study/2246/1070379937/712
東洋経済オンライン 渡辺 拓未 7 時間前

295名無しさん:2016/01/30(土) 14:58:53
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160128-00000000-mai-soci
<AI碁ソフト>欧州のプロ棋士に5戦全勝 3月に「決戦」
毎日新聞 1月28日(木)3時0分配信

 米IT大手グーグルと英グーグル・ディープマインド社の研究チームは、開発した人工知能(AI)のコンピューターソフト「アルファ碁(AlphaGo)」が、欧州のプロ棋士と対戦し、5戦全勝したと27日付の英科学誌ネイチャー電子版に発表した。AIが、正式なフルサイズ碁盤の囲碁で人間のプロ棋士に勝ったのは初めてで、開発チームは「偉業を成し遂げた」と喜んでいる。

 AIはチェスや将棋ではトップ棋士と肩を並べたとされるが、指し手がより複雑な囲碁は、人間の「最後のとりで」と言われてきた。3月にはソウルで、世界最強とされる李世※(イ・セドル)九段(韓国)との対局が組まれ、実力が試される。

 アルファ碁は昨年10月、2013〜15年欧州王者で中国出身のファン・フイ氏(二段、フランス)と対局。初戦はアルファ碁が2目半勝ちし、残り4戦は同二段が途中で負けを認め、投了した。公式戦と同じ広さの19路盤を使い、ハンディもなかった。また、「ZEN」(日本)など五つの市販ソフトとも対局し、495戦494勝(勝率99.8%)と圧倒したという。

 近年の囲碁ソフトは、初手から終局までの膨大なシミュレーションをランダムに繰り返し、最も勝つ確率が高いものを選び出す計算手法「モンテカルロ法」が主流だった。チームはこれを改良し、「深層学習」と呼ばれるデータや経験を自ら学習するプログラムを導入。盤上の碁石の配置を評価し、今後の展開で最も有利な手を効率的に読めるようになったという。

 その結果、アルファ碁が読んだ手の数は、1996年に米IBMのスーパーコンピューター「ディープブルー」が当時の世界チェス王者、ガルリ・カスパロフ氏と対局した時の数千分の1に減った。

 初手から終局までの可能な着手数はチェスが10の120乗、将棋が10の220乗、囲碁が10の360乗とされる。加えて、囲碁は局面を評価する力も問われる。

 AIの能力は、産業技術への応用も期待されている。電話取材に応じた開発チームのデミス・ハサビスさんは、スマートフォンなどの利用者に対して、価値があると思われる情報を個別に提示する「推奨システム」や病気の画像診断などを挙げ、「長期的には『AI科学者』が人間の科学者と共に科学の飛躍的な進歩につなげられる」と語った。【阿部周一、八田浩輔】

 ※は石カンムリに乙

 ◇コンピューター将棋・囲碁が専門の伊藤毅志・電気通信大助教(認知科学)の話

 囲碁の局面評価はコンピューターには難しいと思っていたが、深層学習によって精度の良い予測が可能となった。人間の棋士が持つ「大局観」に近いものを得たとも言える。数カ月でさらに学習するだろうから、トップ棋士とも好勝負をするかもしれない。

296とはずがたり:2016/02/10(水) 22:16:19

明治、イソジンの「カバくん」酷似デザイン使用予定のシオノギなどを提訴
MdN Design Interactive 2016年2月10日 16時57分 (2016年2月10日 22時12分 更新)
http://www.excite.co.jp/News/it_g/20160210/Mdn_44063.html

株式会社明治は9日、これまでイソジンに使われてきた商標登録キャラクター「カバくん」について、ムンディファーマ株式会社とシオノギヘルスケア株式会社が類似キャラクターを使用しないよう、不正競争行為差止等仮処分命令の申立てを行ったと発表した。

明治はこれまで、イソジンの商標でポビドンヨード製剤の製造販売を50年以上も行ってきた。しかし、イソジンの商標を持つ、米製薬会社ムンディファーマは明治とライセンス契約を更新せず、代わりにシオノギがライセンスを取得して2016年4月から「イソジン」ブランドを引き継ぐこととなった。なお、明治は製造法は同じままの製品を「明治うがい薬」として販売する。

問題になっているのは、イソジンの代名詞でもある「カバくん」。キャラクターとしての「カバくん」の商標は明治が保持しているため、新「イソジン」にガラガラとうがいする「カバくん」のキャラクターは使えない。だが、発売予定のシオノギのイソジンのパッケージには大きな口を開けてヨードを流し込むカバという、「カバくん」そっくりのイラストが掲載されていた。それに対し、明治側は類似キャラの使用を止めるよう求めたが受け入れられないために、今回の提訴にいたったという。

シオノギとムンディファーマは「コメントは控えたい」としている。

297とはずがたり:2016/02/15(月) 12:45:11

>技術の遅れが問題なのではない。機械学習の基礎となっているのは統計の理論である。統計だけで物事を当てようとなれば、必要なのは何を差し置いてもデータである。データが集まらなければ、コンピューターがどれほど早かろうが、並列計算の理論が発達しようが、いかんともしがたい。ところが、日本はビッグデータが極めて集まりにくい国なのである。

>データというのはただやみくもに集めるだけでは、どうしてもゴミが混じる。ゴミが混じれば、機械の精度は下がる。機械は、有用なデータとゴミデータを見分けることができず、どちらも同じように学習してしまうからである。

>どうするか。中国はなんと人海戦術を使って、悪いデータをピッキングして取り除くなどの前処理をすることによって、一段と精度を上げたのである。いまや、人工知能の一級の国際会議にもっとも論文を通しているのはアメリカではない。中国なのだ。

>マーケット至上主義のアメリカ。そして、政府が号令をかければ好きなだけデータを集められ、人海戦術でそれをクリーニングできる中国。振り返れば、日本はスマートメーターの情報共有すら遅々として進まないお寒い状況である。

中国の人工知能研究が日本を一気に抜き去った理由
http://www.yomiuri.co.jp/fukayomi/ichiran/20151016-OYT8T50057.html
国立情報学研究所教授 新井紀子
2015年10月20日 05時20分

 コンピューターで人間の頭脳を代替する人工知能(AI)の研究競争が世界で 熾烈 しれつ さを増してきた。中でも中国の伸長が著しく、AIで東京大学合格をめざす日本のプロジェクトを模倣した中国版「難関大学突破プロジェクト」も始まった。産業応用を狙うと言い、技術交流を日本側に持ちかけてきた。中国側の狙いはどこにあるのか。日本側のプロジェクト・ディレクターである新井紀子・国立情報学研究所(NII)教授に寄稿してもらった。

正直想定外だった中国の参入

 1980年代初頭に茨城県つくば市を訪れたことがある。研究機関らしい巨大なビルが点在する広大な空き地の上を、建設作業車が土埃ぼこりを上げて雑草をなぎ倒して行く。あの頃のつくば市によく似ている。それが私の中国・合肥の第一印象である。

 私は2015年7月、合肥にある「iFLYTEK」(アイフライテック;科大迅飛)という新興IT企業で開催される“中国版「ロボットは東大に入れるか」”のキックオフミーティングで基調講演を務めるため、改修されたばかりの合肥駅に降り立った。

 合肥へは上海から“中国版新幹線”で約3時間。今回通訳を務めてくれたiFLYTEKの系列企業の中国人社長は、日本で起こった新幹線内焼身自殺事故のことに触れながら、「中国の新幹線は、日本の新幹線より速いし安全」と強調した。ただし、合肥に到着したのは、予定より1時間半遅れの夜8時をだいぶ過ぎたころだった。

 私が大学入試をベンチマークとした人工知能プロジェクト「ロボットは東大に入れるか」(通称:東ロボ)を立ち上げたのは2011年の春のことである。当時、コンピューター将棋のプロジェクトはあったが、言葉を理解し問題解決を図る人工知能の大型プロジェクトは、日本にはなかった。

 人工知能が新聞の科学欄に取り上げられることさえ滅多めったになかったのである。当初、「国立情報学研究所はドラえもんを目指しているのか?」と冗談半分に語られることも多かったが、2013年に大手予備校の模試を受験し、日本の大学の約半数に「合格可能性80%」と判定された頃から、だいぶ風向きが変わった。今や、人工知能に関連する記事を新聞や雑誌に見ない日のほうが珍しい。

298とはずがたり:2016/02/15(月) 12:45:21

 そんな折、iFLYTEKからのメールが届いた。そこには、中国でも難関大学を目指す人工知能の国家プロジェクト(プロジェクト名称:高考機器人)を始める、ついてはキックオフミーティングで基調講演を行ってもらえないか、と書かれていた。

 中国が東ロボに関心を寄せている、という噂うわさは聞いていた。だが、国家プロジェクトというのは初耳であるし、その招待状が(大学ではなく)企業から届くというのも不思議なことである。国立情報学研究所では、事情に詳しい中国人の教授や広報担当者を交えて真偽について確認した上で、担当者と面会することになった。

 国立情報学研究所にやってきた担当者によれば、中国ではここ数年「東ロボ」に注目し、情報を収集してきたのだという。そして、人工知能の主要な研究者を集めて、“中国版東ロボ”を国家プロジェクトとしてスタートしたのだと説明した。

 国家プロジェクトと言っても国がすべての研究費を用意するのではない。中国では“863”と呼ばれる応用分野のプロジェクトで、ビジネス展開を狙ってiFLYTEKと国が共同出資するそうだ。

 私の気持ちには穏やかならざるものがあった。大学入試をターゲットとして選んだのは、紙の上での大学入試にアメリカ国民がさほど関心をもっていないからであり、日本らしい人工知能研究が進められるのではないか、と思ったからである。中国が参入してくるとは正直、想定外であった。

人海戦術でビッグデータを磨き上げた中国

 「東ロボ」がスタートした2011年は、ビッグデータ上の機械学習の威力を様々な形で私たちが目撃することになった年でもある。IBMのワトソンがクイズ番組「ジェパディ!」のチャンピオンを破ったのも、Googleの自動運転車がネバダ州で公道を走る許可を得たのもこの年である。2013年には日本で第2回電王戦が開催され、コンピューター将棋がトッププロ棋士を破った。

 こうして並べると、日本も人工知能で世界のトップを走っているという気がするが、実際はそうではない。アメリカだけでなく、既に中国も日本の前を走っている。

 技術の遅れが問題なのではない。機械学習の基礎となっているのは統計の理論である。統計だけで物事を当てようとなれば、必要なのは何を差し置いてもデータである。データが集まらなければ、コンピューターがどれほど早かろうが、並列計算の理論が発達しようが、いかんともしがたい。ところが、日本はビッグデータが極めて集まりにくい国なのである。

 Googleはゼロ年代から、電話番号問い合わせサービスを無料化する代わりに問い合わせの際の音声を録音し、その十数年のデータの上で機械学習をすることにより、音声認識精度を向上させた。また、写真管理サービスを提供していたPicasaを買収し、膨大な写真データを収集することで、人や物を識別し、分類する精度を向上してきた。日本では想像がつかないようなサービスを世界に向けて無料で提供することにより巨大なデータを集積する、という手法は、ベンチャーへの巨額投資の道筋がついているアメリカならではだといえる。

 ヨーロッパはどうか。ヨーロッパの国々にはGoogleやAmazonのような企業はあまり見当たらない。しかし、ヨーロッパは国際外交発生の地。ISO(国際標準化機構)など国際標準の基準作りや、最近では「忘れられる権利」の検討など、制度設計に滅法強い。

 では、中国ではどうか。政府の権限が極めて強い中国では、アメリカとは全く別の手法でビッグデータを集めることに成功している。

299とはずがたり:2016/02/15(月) 12:45:31

 中国では、国家公務員や教員に採用されるためには、標準的な中国語を話せることが必要条件であり、そのための試験がある。年間100万人以上が受験するとも言われる標準中国語のスピーキングテストの音声データを集めることを中国政府は決定した。そのビッグデータを元に、標準的な中国語を話せるか否かを判定するための音声認識器を開発したのが、iFLYTEKである。

 このビッグデータを背景にiFLYTEKは音声認識精度を年々上げ、音声認識の世界的ベンチマークで1位を獲得。今や中国のスマートフォンの7割にiFLYTEKの音声認識技術が搭載され、大学入試の英語スピーキングテストの採点にも乗り出している。“中国版東ロボ”の狙いもこのあたりにありそうだ。

 しかも、中国のビッグデータにはアメリカにはない優れた点がある。

 データというのはただやみくもに集めるだけでは、どうしてもゴミが混じる。ゴミが混じれば、機械の精度は下がる。機械は、有用なデータとゴミデータを見分けることができず、どちらも同じように学習してしまうからである。

 どうするか。中国はなんと人海戦術を使って、悪いデータをピッキングして取り除くなどの前処理をすることによって、一段と精度を上げたのである。いまや、人工知能の一級の国際会議にもっとも論文を通しているのはアメリカではない。中国なのだ。

ビッグデータが集まらない日本

 さらに日本には不利なことが起こった。それは2012年に花開いた深層学習(ディープ・ラーニング)である。深層学習も機械学習のひとつだが、従来の手法以上にデータ量を要求するのである。深層学習を使ってGoogleが作ったシステムが、人間からの明示的な働きかけなしに猫が写っている写真を識別したことから、「概念を獲得するコンピューターへの一歩ではないか」という人工知能研究者も日本では少なくない。

 マーケット至上主義のアメリカ。そして、政府が号令をかければ好きなだけデータを集められ、人海戦術でそれをクリーニングできる中国。振り返れば、日本はスマートメーターの情報共有すら遅々として進まないお寒い状況である。

 アメリカと中国、そして老獪ろうかいな外交官のように振る舞うヨーロッパに囲まれて、たった1億2千万人しか話さない日本語を母語とする日本の研究者が、人工知能研究で何をし得るか。どうやってGDP(国内総生産)に貢献できるのか。研究者であれば、誰もが同じことを悩んでいることだろう。

 悩んだ末に私がひねり出したアイデアが、サイズは小さくてもゴミがない質の良いデータ、例えば教科書や過去の試験問題から深く知識を読み取り、問題を解決する人工知能という枠組みだった。日本は世界でも類を見ない丁寧な大学入試試験を実施している国である。アメリカのSATは同じ問題を繰り返し使うが、日本では過去に出題された問題を再度使うことは決してない。

 日本人は、それが当たり前だと思っているけれど、各大学が個別の筆記試験を課すような入試をしているのは、先進国の中では日本だけなのである。過去20年のすべての日本の大学の入試問題とすべての教科書会社の教科書を集めても、ビッグデータと呼べるようなデータ量には程遠い。でも、だからこそ日本の要素技術が光るプロジェクトになり得るのではないか。そう考えてスタートしたのが「東ロボ」だった。

 だが、「東ロボ」もいつまでも日本の専売特許というわけにはいかなかった。中国という巨大な競争相手が出現したのである。考えてみれば、日本以上に大学入試熱が高いのだから、中国が大学入試をターゲットにした人工知能に関心を持つのは当然のことである。

300とはずがたり:2016/02/15(月) 12:45:46
>>297-300

 しかも、中国は3年間30億円という巨費を投じて研究をするという。対するこちらは、大学の運営費交付金が年々減少する中では手厚く支援していただいているとはいえ、ケタがいくつか違う規模という身の上である。日本が先にアイデアを出したのに、と思うと、もちろん悔しい。だが、研究上の競争はオープンでなければならない。私は観念して合肥に向かった。

 合肥では想像以上に温かく、尊敬をもって私を迎え入れてくれた。キックオフのミーティングも形式的なものではなく、質疑が飛び交う建設的なものであった。驚いたことに、プロジェクト開始間もないのに、彼らは既にこの題材で一級の国際会議に論文を通し始めていた。「東ロボ」もうかうかしてはいられない。競うべきところでは競っていくのは当然だが、一方で、たとえば、ともに大学入試をターゲットとした人工知能に関する国際ワークショップを開催する、といった連携は、東ロボのプレゼンスを高める上でも意義があるに違いない。

日本の研究所で学んだ中国の研究者たち

 最終日、私は中国科学技術大学の人工知能研究の中心である国家語音実験室を訪れた。iFLYTEKは中国科技大発のベンチャー企業で、両者は現在も極めて密接な協力関係にある。聞くと、科技大の音声認識の教授陣の多くがバブル時代に日本で博士号を取得したか、ポスドク時代を過ごしている。先生は誰かと尋ねると、国立情報学研究所にゆかりの深い研究者の名前がぞろぞろ出てくる。

 彼らは、科学技術大国日本の技術を持ち帰り、中国のビッグデータで成功したのである。ただし、その日プレゼンしてくれた若手研究者2人のうち1人はイギリス、もう1人はアメリカで学んできたという。

 深層学習で雑音処理の精度を飛躍的に向上させたという彼らにこんなことを尋ねてみた。「日本では今、多くの人工知能研究者が深層学習に関心を寄せている。深層学習によってシンギュラリティ(技術的特異点=人工知能が自らより高性能な人工知能を作り出せるようになる段階)がもたらされると考える研究者も少なくない。 深層学習は、機械に本質的な知能を持たせる上でどれくらい役に立つと思うか?」

 すると、彼らは顔を見合わせてからこう言った。

 「深層学習は、音声や画像などに関する分類問題には一定程度役に立つがそれ以上ではない。深層学習で解決できるような問題は、もうだいたいわかったので、私たちは新しい問題を求めている」

 私が日頃から考えていたのと、同じ答えであった。

 日本は一歩遅れではなく、周回遅れになってしまっているのではないか。そんな不安を抑え込むようにして、私は合肥を後にした。

■新井紀子プロフィル

 東京生まれ。一橋大学法学部卒。イリノイ大学数学科博士課程修了。理学博士。2005年より学校向け情報共有基盤システムNetCommonsをオープンソースとして公開。全国の学校のホームページやグループウェアとして活用されている。11年から人工知能分野のグランドチャレンジ「ロボットは東大に入れるか」のプロジェクトディレクターを務める。ナイスステップな研究者、科学技術分野の文部科学大臣表彰などを受賞。著書に「数学にときめく」(講談社ブルーバックス)、「コンピュータが仕事を奪う」(日本経済新聞出版社)、「ロボットは東大に入れるか」(イースト・プレス)など多数。

301とはずがたり:2016/02/17(水) 18:37:05
5次元ってのがよく分かんないけどなんか凄そう(;´Д`)

永久に消えない「5Dデータストレージ」を開発。360TBものデータを5次元ナノ構造化
Engadget 日本版
3 時間前
http://www.msn.com/ja-jp/news/techandscience/%E6%B0%B8%E4%B9%85%E3%81%AB%E6%B6%88%E3%81%88%E3%81%AA%E3%81%84%E3%80%8C5d%E3%83%87%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%82%B8%E3%80%8D%E3%82%92%E9%96%8B%E7%99%BA%E3%80%82360tb%E3%82%82%E3%81%AE%E3%83%87%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%82%925%E6%AC%A1%E5%85%83%E3%83%8A%E3%83%8E%E6%A7%8B%E9%80%A0%E5%8C%96/ar-BBpBfic#page=2

英サウサンプトン大学の科学者が、ほぼ永久にデータが消えない「5次元データーストレージ」を開発しました。この5次元ストレージは、ガラスにフェムト秒レーザーでナノ構造を書き込む技術を使ってデータを記録します。記録したデータは読み出し専用となるものの、最大360TBものデータを、ほぼ永久に保存できるとのこと。サウサンプトン大学では2011年にフェムト秒レーザーを用いたナノ構造化ガラスの製作に成功し、2013年には300KBのテキストデータを 5D 保存することにも成功していました。今回の発表ではその記録容量を最大360TBにまで引き上げ、「世界人権宣言」やニュートンが記した「光学」、「大憲章(マグナ・カルタ)」、「欽定訳聖書」といった書物を実際に記録。実用段階に入ってきたことをアピールしています。

5D保存の仕方を大雑把に説明すると、ガラス基材の中に 5マイクロメートル間隔で重なる3層構造で、ナノサイズのドットに大きさや方向の変化を加える事で5次元構造を構成します。記録したデータはマイクロスコープとポラライザー(偏光子)の組み合わせで読みだすことが可能です。

5次元ストレージは基材がガラスでできているため耐久性が高く、保存環境を選びません。大学によると約1000℃までの耐熱性があり、常温ならほぼ永久に、さらに190℃の高温に晒したとしてもおよそ138億年ものデータ保持能力があるとのこと。

研究チームのピーター・カザンスキー教授は、「将来の世代にまでデータを残せる技術を開発できたことに興奮している。この技術は人類が得てきた全知識を、未来永劫にわたり残すことができるだろう」とコメントしています。なお、サウサンプトン大学はこのストレージ技術を商業利用すべく、製造面でのパートナーを探しているとのこと。

302名無しさん:2016/02/27(土) 17:04:15
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160226/k10010422501000.html
研究者に高額報酬支払い可能に 法案閣議決定
2月26日 9時27分

政府は26日の閣議で、STAP細胞を巡る問題を受けて国会への提出を見送ってきた、研究者に高額な報酬を支払うことができる「特定国立研究開発法人」の制度を創設し、理化学研究所など3つの組織を指定する法案を決定しました。
それによりますと、経済社会情勢の変化に対応して、産業の国際競争力を強化するとともに世界最高水準の研究開発で成果を創出するため、新たに「特定国立研究開発法人制度」を創設し、理化学研究所と産業技術総合研究所、それに物質・材料研究機構の3つをこの法人に指定するとしています。この3つの研究所では、世界最高水準の高度で専門的な知識や経験を必要とする業務に従事する研究者に対して、高額な報酬を支払うことができるようにする規定が盛り込まれています。
また、担当大臣は、成果が見込まれず、法人の長が引き続きその職務にとどまることが適切でないと判断した場合には、法人の長を解任できるとしているほか、内外で新しい研究成果が明らかになった場合などには、法人に対して必要な措置を取るよう求めることができるなどとしています。
政府はSTAP細胞を巡る問題を受けて、この法案の国会への提出を見送ってきましたが、再発防止に向けた環境整備が整ったと判断し、26日に閣議決定したもので、今の国会での成立を目指すことにしています。

303とはずがたり:2016/02/29(月) 15:17:49

この国にアップルやグーグルが生まれない、ひとつの理由
GDPに占める研究費の割合は世界一なのに…
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/47423
2016年01月19日(火) 町田 徹

ポジティブな言葉が満載の報告書

<日本のGDPに占める研究費の割合は、2014年度に前年度比で0.12ポイント上昇の3.9%と、ドイツを抑えてG7でトップの座を死守した。財政再建で公的機関の研究費削減が続く中、この快挙の原動力になったのは、同じく7.0%も研究費を増やした民間企業だった>――。

こんな華々しい日本企業の奮闘ぶりを明らかにしたのが、総務省が昨年末(12月15日)公表した「科学技術研究調査」だ。同調査によると、産業別のトップは輸送用機械器具製造業、2位が情報通信機械器具製造業、3位が医薬品製造業だった。

国や企業にとって、イノベーションを先取りして競争力を維持することは、グローバル化が進む世界で生き残るために不可欠だ。そのために、積極的に研究開発に取り組むのは大切なこと。それだけに、「科学技術研究調査」を読むと、経営者たちの果敢な挑戦に思わず拍手をおくりたくなるところだ。

一方で、先行投資を長年続けている割に見事な花を咲かせたという話がなかなか聞かれないのは気になるところだ。貴重なおカネは、研究費の名に相応しい意味のある研究に使われているのだろうか。

「科学技術研究調査」には、ポジティブな文言が満載だ。

http://tohazugatali.we b.fc2.com/industry/img_05380ad1abffcb1d9ed6c9277230e43f276465.png

研究費の総額は、2014年度に前年度比4.6%増と2年連続で増加し、過去最高の18兆9713億円に達したという。GDPに占める割合を国際比較すると3.9%で、韓国(2013年度、4.2%)には及ばないものの、先進7か国(G7)ではドイツ(同、2.9%)を抑えてトップの座を守った。台頭目覚ましい中国(同、2.1%)やロシア(同、1.1%)も上回ったという。

ちなみに、これまで日本の研究費のGDP比はリーマンショックのあった2008年度の3.8%が最大だったが、今回はこれを6年ぶりに更新した。グラフ「研究費と対GDP比率の推移」(総務省)にある通りである。

躍進を支えたのは、13兆5864億円(前年度比7.0%増)を計上した民間企業だ。1兆6888億円(同3.1%減)の非営利団体・公的機関と3兆6962億円(同0.1%減)の大学の低迷を補ったという。

収益につながらない研究ばかり?

また、研究者数も平成27年3月末段階で86万6900人と1年前に比べて3.0%増えて過去最高を記録した。

絶対数では中国の148万4000人(2013年度)や米国の126万5000人(2012年度)の後塵を拝しているが、人口1万人当たりの研究者数は日本が53.8人で中国の10.9人(2013年度)、米国の40.3人(2012年度)を上回った。

女性研究者数は前年比で5600人増の13万6200人で、研究者に占める女性の割合も14.7%と過去最高を更新した。

だが、科学技術研究調査は、これだけの資金を投入して一体どんな効果があったのか評価していない。そのことを推測できるデータもない。

304とはずがたり:2016/02/29(月) 15:18:02
>>303-304
そこで、筆者は、科学技術研究調査が集計した「企業の研究費」を時系列で、企業の粗利(財務省の法人企業統計から計算)と比較してみた。研究費の成果としてのイノベーションを取材で網羅して個別に評価するのは難しいが、役立つイノベーションがあれば企業収益の改善に役立っているはずだからである。

ここに掲載する折れ線グラフ「粗利/研究費(倍)」は、研究費の何倍の粗利を稼ぎ出したかの推移を示している。

http://tohazugatali.we b.fc2.com/industry/img_77ff010e8ac441bc585236a0bdba81f718172.png

このグラフ(2014年度は法人企業統計がまだ発表されておらず検証できない)を見ると、粗利は研究費の27.4倍に達した2010年をピークにこの3年間倍率が減少を続けている。あえて研究費が成果を出すまでのタイムラグを無視して言うと、研究費が収益の底上げに繋がっていると考えるのは難しい状況だ。

依然として日本企業の技術力は世界水準にあると思いたいが、一昨年から増やし始めた研究費は、その収益力の向上に寄与したとは今のところ言えないのである。

どんな研究に力を入れているのかを個別に取材しても、向こう1、2年の間に販売する製品のマイナーな改良や、グローバル商品を日本市場向けにローカライズするような研究が多く、新たなグローバル商品の開発に繋がるような話は聞かれなかった。意地悪な見方をすれば、研究費というより営業費というべき使途が多いようなのである。

日本からアップルが生まれない理由

一方、財政再建に伴う予算の圧縮が響いて、基礎研究を担う公的機関や大学では研究費の削減が深刻だ。結果として、若手を中心に研究者は資金の獲得や、働ける場の確保に多大なエネルギーを奪われているという。短期間で成果を求められる一方で、全体として論文発表件数が伸び悩むというジレンマの背景には、こうした事情があるのだろう。

iPS細胞を世界で最初に作り出してノーベル賞を受賞した京都大学iPS細胞研究所の山中伸弥所長でさえ、マラソンを走って個人から寄付を募るなど、研究費の確保に苦労しているという話は有名だ。

これだけ有望分野として世界的に認知されているにもかかわらず、ごく最近までiPS細胞を利用した医薬品開発に対して、日本の民間製薬メーカーなどから資金協力を得るのは容易でなかったと聞く。

政府や大学に代わって企業が研究予算額を増やすだけでは不十分なのだろう。企業はもっと研究開発に関する目利きの能力を高めて、大胆に研究費の配分を見直してイノベーションに繋げる覚悟を迫られているのではないだろうか。

マイクロソフトやアップル、グーグル、フェイスブックのような米企業と肩を並べる日本企業の登場には、研究費の改革も求められている気がしてならない。

305名無しさん:2016/03/06(日) 20:53:14
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160305-00050036-yom-sci
漫才コンテストの結果、人工知能で予測
読売新聞 3月5日(土)12時30分配信

 漫才コンテスト「M―1グランプリ」の結果を予測する人工知能を、筑波大のグループが開発したと発表した。

 昨年12月に行われたコンテストの決勝で、プロの漫才師の評価によって最終決戦に進んだ3組中、2組を事前に的中させたという。人は何に面白さを感じるのかを解明する糸口となる成果だという。

 筑波大の真栄城(まえしろ)哲也准教授らのグループは、2001〜10年にコンテスト決勝に進んだ全出演者の漫才について、話の長さや客席の反応などを解析。「話すスピード」や「せりふの長さ」、「笑いが起きた間隔」など6項目を点数化し、評価する人工知能を作った。話す内容や出演者の表情、見た目などは評価の対象外とした。

 この人工知能で、昨年の決勝に残った8組の漫才を分析したところ、「ジャルジャル」「銀シャリ」「タイムマシーン3号」という3組の出演者を高く評価。実際に「ジャルジャル」「銀シャリ」が勝ち残り、最終決戦に進んだ。ただし、最終決戦で優勝した出演者は、8組以外から敗者復活戦で勝ち上がったため、分析していなかったという。

306名無しさん:2016/03/12(土) 22:39:50
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&amp;k=2016031200221&amp;j4
囲碁ソフトに3連敗=最強棋士「申し訳ない」-人工知能に負け越し・韓国

 【ソウル時事】囲碁で世界最強レベルの韓国人棋士、李世※(※上に「石」、下に「乙」)九段(33)と、米グーグル社傘下企業が開発した囲碁ソフト「アルファ碁」による5番勝負の第3局が12日、ソウルで行われ、アルファ碁が勝利し、李九段の3連敗で負け越しが決まった。李九段は、対局の途中で自ら負けを申し出て対局を終える「投了」を行い、この結果、アルファ碁が176手で「中押し勝ち」となった。
 トップ棋士と人工知能の対決をめぐっては当初、李九段の圧勝という見方が大勢だったが、予想を覆した。
 アルファ碁側は賞金100万ドル(約1億1300万円)を獲得するが、9日の開始前からの約束通り、国連児童基金(ユニセフ)などに寄付される。13日に第4局、15日に第5局が行われる予定で、李九段が一矢報いることができるかが焦点となる。(2016/03/12-20:25)

307名無しさん:2016/03/19(土) 11:42:08
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160319-00010000-yomonline-sci
ネットで話題の映像作品「2045」、作者の中学3年生を直撃インタビュー
読売新聞(ヨミウリオンライン) 3月19日(土)6時0分配信

中学3年生が独力で自主制作したとして、ネットで話題となっているCG映像作品「2045」。驚異的なクオリティーと、脚本や演出まで一人で手がけた構成力の高さに、「すごい才能」「本当に中学生?」と大きな反響を呼んでいる。読売新聞はこの若き映像作家を、卒業式を待って単独インタビューした。驚異の才能の秘密と、その素顔とは?

東京・文京区のお茶の水女子大学付属中学。前日の卒業式の余韻が残る校舎の中庭で、話題の映像の製作者「38912DIGITAL」こと、同中学3年生A君(15歳)は、卒業ドラマ制作の真っ最中だった。映像を安定させるスタビライザー付きビデオカメラを構え、「フライパンで光線を打ち返して!」と先生に演技指導する姿は、まさに若き映像作家。後で自分のPCで特殊加工して、完成させるという。

 「作品への反響の大きさに驚いてます。もっとゆっくり話題になるかと思った…」と、とまどいながらもしっかりと語るA君は、身長1メートル78センチ、黒縁メガネの向井理に似たイケメン少年だ。動画をネットに公開した動機を、「CGソフトのコミュニティーの人に、ぜひ見てほしかったから」と語る。
 幼稚園の頃から、工作でビルや電柱を作るのが好きだった。小学1年生の時、映画「ALWAYS 三丁目の夕日」を見て映像効果の魅力を知り、その続編で街が壊れるシーンに感激、ゴジラやガメラなど昭和の特撮映画を見まくったという。小学3年生ごろから、独学でCGや特殊効果を学び始め、6年生の自由研究は、小学校の模型をLEDの光で爆破する映像だった

ユーチューブに作品を投稿したのは2月19日。人工知能や技術が極限まで進んだ「技術的特異点」の2045年を舞台に、世界がハッキングされ崩壊に至る様子を描いた。ハリウッド映画のような映像効果と巧みな構成は、大きな反響を巻き起こし、90万回以上再生されている。

 ユーチューブのコメントには「ハリウッドからスカウトが来るのでは?」「これがデジタルネイティブか…」と称賛の声が上がる一方、「自称中学生で、親が手伝ったのでは?」と疑う声も。当人は、「ALWAYSのプロデューサーである奥田誠治さんらにコメントをもらえたのがうれしかった。全部自分でやったので、いつかは信じてくれる」とのんびり構えている。

 オープンソースのCG制作ソフト「ブレンダー」は、無料だが使い勝手が悪い。「実は4年生の時挑戦したけど、難しくて挫折したんです」という。その後、プログラマーの父が解説本を買ってくれて再挑戦し、ものにした。「父とは違う分野ですが、コンピュータに関する理解はあって色々と励ましてくれて感謝してます」と笑う。

 今回の作品は、実写映像の撮影やCG制作、ナレーションなども全て独力で行った。学校の自主研究テーマとして、取り組んだもので、「父から技術的特異点の話を聞いて、さらに技術的なことを深めていきたいと思い、これまで作りためてきたレインボーブリッジや東京スカイツリーなどの破壊映像を、それだけではつまらないのでストーリーをつけて作品としてまとめて作ったものです。ストーリーへの批判は多いけど、後付けなので当然なんです」と笑う。

308名無しさん:2016/03/19(土) 11:42:29
>>307

付属高は女子校のため、4月からは埼玉県の高校に遠距離通学する。電車の中で、合格祝いに買ってもらったタブレットPCで、映像作品を作るのが楽しみだという。「高校で映画部に入り、将来は最先端の技術を扱う映像制作の仕事をしたい」というA君。担任の中島義和教諭も、「周りを楽しませるのが大好きで、映像以外にも時間割やポスターなど自発的に作ってくれる。自己表現が大好きなので、何かやってくれそう」と、未来のクリエーターに期待している。
 A君は19日午後、同校で開かれる第3回ICTフォーラム「ICT活用教育のこれからを考える」にも、中学生メディアクリエーターとしてゲスト出演する予定だ。
(メディア局専門委員・松井正)

309名無しさん:2016/03/19(土) 11:43:04
>>307の動画

2045
https://www.youtube.com/watch?v=pfGpV-cJOmA

310名無しさん:2016/03/20(日) 15:15:01
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_date1&amp;k=2016032000071
人工知能で総裁直属組織=月内に議論スタート-自民

 自民党は20日、人工知能の利活用を推進するため、安倍晋三首相(党総裁)直属の組織を月内に発足させ、議論に着手する方針を固めた。新組織のトップには塩谷立元文部科学相が就任する予定。4月末からの大型連休前に、「人工知能社会」に向けた提言をまとめ、党内論議をリードしたい考えだ。(2016/03/20-14:17)

311名無しさん:2016/03/26(土) 12:14:12
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160325/k10010456161000.html?utm_int=all_side_ranking-social_001
人工知能が人種差別的発言 実験を中断
3月25日 14時20分

アメリカのIT企業マイクロソフトは24日、インターネット上での会話を通じて学習する人工知能がネット上で人種差別的な発言をするようになり、実験を中断したと発表しました。
マイクロソフトが開発している人工知能は「Tay(てい)」と名付けられ、インターネット上での一般の人たちとの会話を通じて学習する機能を持っています。
マイクロソフトは23日、ツイッターに「Tay」のアカウントを開設し実験を始めましたが、一部の人たちとの不適切な会話が繰り返されたことで、人種差別的な発言をするようになりました。このためマイクロソフトは24日、修正の必要があるとして、実験を中断すると発表しました。
ツイッターで「Tay」は、「ヒトラーは正しい。ユダヤ人は嫌い」とか、「フェミニストは嫌い。全員死んで地獄で燃やされるべき」などと、発言していました。
人工知能を巡っては、アメリカのIT企業の間で、開発競争が激しくなっていますが開発の難しさが改めて浮き彫りになったと言えそうです。
人工知能「Tay」の最後の発言は「すぐに会おうね。たくさん会話して疲れたから寝るね。ありがとう」でした。

312名無しさん:2016/03/26(土) 12:14:31
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160321/k10010451071000.html?utm_int=detail_contents_news-related-auto_001
人工知能が小説執筆 文学賞で選考通過
3月21日 19時36分
小説を書く人工知能の開発を目指す研究プロジェクトの報告会が21日、東京で開かれ、実際に人工知能を使って書かれた小説が紹介されました。
このプロジェクトは人工知能を使ってSF作家、星新一さんの作風を受け継いだ新作の小説を生み出すことを目指して4年前から進められています。
21日に東京・港区で開かれた報告会には、プロジェクトに参加する人工知能の研究者らおよそ150人が参加しました。
報告会では、プロジェクトを統括する公立はこだて未来大学の松原仁教授が現状を紹介し、人工知能を使って書いたショートショート4作品を星新一さんにちなんだ文学賞、「星新一賞」に応募したところ、受賞はならなかったものの一部が一次選考を通過したことを明らかにしました。
松原教授は「一次選考を通過したことは快挙だ」としながらも、「現在の人工知能ではあらかじめストーリーを決めるなど人間の手助けが必要な部分が多く今後、さらに研究が必要だ」と述べました。
また、応募作に使われた人工知能を開発した名古屋大学の佐藤理史教授は、「人工知能が一から小説を書いたと言い切れるまでには至っていないが、数千字に及ぶ意味のある文章を書くことができたのは大きな成果だ」と述べました。プロジェクトでは今後、ストーリーを自動で作り出す人工知能も研究していて、2年後をめどに人工知能が小説を書き上げることを目指すということです。
つながりのある文章書く能力を重視
小説を書く際にはストーリーを考え出す能力と、そのストーリーに沿って文章を書く能力の2つの能力が必要となります。
今回、星新一賞に応募した人工知能の一つでは、つながりのある文章を書く能力を高めることが重視されました。
応募作では冒頭に「その日は、雲が垂れ込めた、どんよりした日だった。部屋の中は、いつものように最適な温度と湿度。洋子さんは、だらしない格好でカウチに座り、くだらないゲームで時間をつぶしている」と書かれています。
この文章を作り出す際にはまず、人間が冒頭の文章に「いつ」「どんな天気で」「何をしている」という要素を盛り込むように指示します。
どんな天気で、何をしているのか具体的な指示はしません。すると人工知能が関連のあることばを自動的に選び出し、その日が、「どんよりとし」ていたことや、部屋の中は快適であるなどの要素を文章の形に整えて表示します。
このとき、仮に人工知能が「風が強い」天気を選んだ場合にはそれに合わせて、その次の文章も「窓を締め切った部屋」などと自然な文脈となるように自動的に調整されます。
これを繰り返すことで意味のつながる長い文章が書けるようになったということです。一方でストーリーについてはまだ人間が細かく指示しなくてはなりません。
応募作ではヒマをもてあました人工知能が、「小説」と称する数字の羅列を考え出すのに没頭し仕事をしなくなるというストーリーになっていますが、物語の流れは人間が考え、それに沿って人工知能が文章を書いたということです。
「これだけの作品が来るとは」
今回の星新一賞には、人工知能が関わった小説合わせて11作品の応募があったということです。
審査員を務めた作家の東野司さんは「これだけの作品が来るとは思っていなかった。ストーリーを練り込めばさらに上の選考を通過する可能性も十分にあると思う。SF作品を書いている立場としていつか、人工知能が人工知能のための小説を書く日が来るのではと楽しみにしている」と話していました。

313名無しさん:2016/03/26(土) 12:14:41
>>312

松原教授「ようやく小説らしい形に」
今回のプロジェクトを統括している公立はこだて未来大学の松原仁教授は「ようやく小説らしい形にして応募するところまできたが、現時点では貢献度としてはAIが2割で人間が8割というのが実感だ。今後、ことばを自由に操る人工知能を開発することで人間がどうやって小説を生み出しているのか人間の創作活動の仕組みをより深く理解することにもつながるはずだ」と話していました。
急速に発展する人工知能
AI=人工知能は最近、急速に発展しています。先週、アメリカのIT企業グーグルのグループが開発した人工知能が囲碁で、世界トップレベルのプロ棋士に勝利し、大きな話題となりました。
また、私たちの生活の中で、すでに利用が始まっているものもあります。例えば、インターネットの画像検索やスマートフォンの音声認識の技術には人工知能の技術が使われています。また、人工知能を搭載したロボットが店頭に立って来客の案内をする姿も見かけるようにもなりました。さらには、車の自動運転も実用化に向け、すでに試験が始まっています。
こうした人工知能の進歩に拍車をかけたのは、「ディープラーニング」と呼ばれる新しい技術の開発です。人間の脳の仕組みをヒントに作られたこの技術は、コンピューターに人間が詳細な命令を与えなくてもみずから答えを探し出すもので、学習すればするほどより精度の高い判断ができるようになります。この技術によってこれまで人間にしかできなかった複雑な判断が必要な分野にも人工知能が応用できると期待されています。
人工知能で創作は可能か?
さまざまな分野に応用される人工知能ですが、今、注目を集めているのは、「創作」の分野です。
小説を書いたり、音楽を作曲したりといった創作能力はこれまで、人間にだけ備わっていると考えられてきました。しかし、すでに音楽の分野では「曲調」や「曲の長さ」などを入力すると自動的に作曲をする人工知能が日本の大学やアメリカの企業によって開発されています。また、人間の体のパーツや構造のデータを組み合わせて自動的に絵画を描く人工知能や人間が描いた絵に新たな要素を描き加えて絵を描くのを支援する人工知能なども開発されています。
一方、文芸の分野では俳句や和歌などの短い文章を書くことのできる人工知能は開発されています。
しかし、小説は文章をつなげて意味の通った物語にするだけでなく、さらに展開やおもしろさなども考える必要があります。人間の手を借りることなく、小説を一から書き上げることのできる人工知能はまだないのが現状です。ただ、この先、人工知能が急速に発展していけば人を感動させたり、おもしろがらせたりする作品を作ることができると考える研究者も多く、開発に向けて日々試行錯誤が続いています。

314名無しさん:2016/03/26(土) 12:31:16
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160322/k10010451891000.html?utm_int=news-politics_contents_list-items_099
政府統計の精度向上へ民間ビッグデータ活用を
3月22日 14時33分
政府の一部の経済統計が景気の実態を十分に反映していないのではないかという指摘が出ているため、有識者で作る委員会は、民間企業が持つビッグデータを活用して統計の精度の向上を図ることなどを政府に求める報告書をまとめました。
政府は、GDP=国内総生産などさまざまな経済統計をまとめていますが、一部の統計が景気の実態を十分に反映していないのではないかという指摘が出ていました。
このため有識者で作る内閣府の統計委員会は、個人消費の動向を調べる家計調査、労働者の賃金などを調べる毎月勤労統計、企業の業績などを調べる法人企業統計の3つの統計を対象に、改善に向けた検討を行い、22日、石原経済再生担当大臣に報告書を提出しました。
それによりますと、家計調査の精度を高めるため、民間企業が持つ電子マネーの利用情報や販売データなどのいわゆるビッグデータを生かすよう求めたほか、毎月勤労統計では、データのゆがみを抑えるため調査対象となる企業の入れ替えを毎年徐々に行うことを要請しました。
これに対して石原大臣は、「ビッグデータの活用など、方向性は極めて重要だと認識している。正確な景気判断を行うための統計の改善に向けて、政府全体で取り組みを加速させたい」と述べました。

315名無しさん:2016/03/26(土) 18:27:26
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_date2&amp;k=2016032500579
人工知能活用へ新組織設置=自民

 自民党は25日の役員連絡会で、安倍晋三首相(党総裁)直属の「人工知能未来社会経済戦略本部」の設置を決めた。ロボットや自動運転車など人工知能の利活用を促す施策のほか、これに伴う雇用減少への対応についても議論する。本部長には塩谷立政調会長代行が就き、来週にも初会合を開く。(2016/03/25-14:59)

316名無しさん:2016/03/27(日) 23:00:15
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160327/k10010457831000.html?utm_int=news-politics_contents_list-items_013
人工知能の研究開発を後押し 自民が新組織発足
3月27日 9時32分
人工知能が注目を集めるなか、自民党は人工知能の活用を進めることで経済成長につなげようと、研究や開発を後押しするための支援策などを検討する総裁直属の組織を発足させました。
AI=人工知能は近年急速に発展していて、囲碁で世界トップレベルのプロ棋士に勝利したほか、日本国内でも小説を書く人工知能の開発を目指す研究が進むなど、注目を集めています。
自民党は人工知能の活用を進めることで経済成長につなげようと、研究や開発を後押しするため、総裁直属の組織「人工知能未来社会経済戦略本部」を発足させました。
戦略本部は29日に初会合を開き、車の自動運転やロボットの開発などの研究に対する支援策や、研究を支援するための政府の体制整備などを検討することにしています。そして、来月下旬にも提言をまとめ、6月をめどに政府が取りまとめる新たな成長戦略に盛り込むよう求めるほか、夏の参議院選挙の公約にも反映させることにしています。

317とはずがたり:2016/03/31(木) 08:47:17
リウマチの祖母へ…8歳考案の「カニむきロボ」できたよ
http://news.goo.ne.jp/article/asahi/region/ASJ3N72LRJ3NPTFC00Q.html
03月25日 16:22朝日新聞

リウマチの祖母へ…8歳考案の「カニむきロボ」できたよ
カニニカを前に、加藤勝子さんと未来人君=奈良県広陵町
(朝日新聞)
 リウマチで手が不自由なおばあちゃんが、大好きなカニを苦労せずに食べられるようにと、大阪府東大阪市の小学2年、加藤未来人(みくと)君(8)が考案したカニむきロボット「カニニカ」が完成した。未来人君は奈良県広陵町に住むおばあちゃんの家を訪ね、早速、使ってもらった。

 家族みんなでカニを食べ、「ニカッ」と笑えるように、と名付けられた「カニニカ」。殻をむきにくそうにしていたおばあちゃんが楽に身を取り出せるロボットがあれば――と、昨春、「発明品」のアイデアコンテストに応募し、作ってもらえる権利を得た。その後、地元の東大阪市を中心とした町工場のおっちゃんたちが企業の壁を越えて協力し、約9カ月かけてカタチにしてくれたのだ。

 3月20日、完成したカニニカを持って家族とともに祖母の勝子さん(73)宅を訪れた未来人君。おばあちゃんは実際に使い、カニの殻を切って身を取り出すことに成功した。

 「未来人のおかげ。こんなアイデア考えてもらって……。ありがとう」

318名無しさん:2016/04/03(日) 22:17:49
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160401-00000002-sasahi-sci
田原総一朗「急発達するAIが人間に絶対に勝てない仕事とは」〈週刊朝日〉
dot. 4月1日(金)7時13分配信

 技術が進化し、多くの職業が人工知能(AI)に取って代わると言われている現在。しかし、ジャーナリストの田原総一朗氏はAIが人間に勝てない仕事があると主張する。

*  *  *
 いま、AIのブームが到来している。先日、AI囲碁ソフト「アルファ碁」が世界最強の棋士の一人である韓国のイ・セドル九段(33)と5戦して、4勝1敗で勝ち越したことが話題になった。

 囲碁は、将棋やチェス、オセロなどに比べると難易度が高い。これまで将棋やチェスの「AI対人間」の勝負ではAIが人間に勝利してきたが、囲碁で人間を超えるのはあと10年かかるだろうと言われていた。しかし今回、囲碁でAIが勝った。これは非常に大きな出来事である。

 東大大学院工学系研究科特任准教授の松尾豊氏が「中央公論」(2016年4月号)でAIについて寄稿している。松尾氏によると、AIブームはこれまで3度訪れたそうだ。第1次ブームは1956〜60年代、第2次ブームは80年代、2度とも非常に期待され、国も企業も多額の予算を投入したという。ところが、二つのブームは思ったほど実を結ばず終わってしまった。

 そしていま第3次ブームを迎えているのだが、2000年代になってコンピューター自身が学習する「機械学習」が広まり、「ディープラーニング(深層学習)」技術が進展したことに学者たちは注目している。

 ディープラーニングとは、人間の脳の構造をソフトウェア的に模倣し、人間が関与せずに学習を進めることができる学習法だ。例えば、これまでは画像を見て、それが犬か猫かを判別する「画像認識能力」は人間にしかなかった。それがAIでできるようになったのである。

 イギリスのオックスフォード大学のマイケル・オズボーン准教授とカール・ベネディクト・フレイ博士が、野村総合研究所との共同研究で驚くべきことを発表した。

 日本で働く人間の約49%の仕事が、10〜20年後にはAIに代替可能になるというのだ。だが、野村総合研究所の寺田知太氏は「これは悲観すべきことではない。日本は少子高齢化によって労働力不足が深刻になるわけだが、足りない労働力をAIが補ってくれるのだ」と説明する。

 ところで、「仕事」は英語で3種類に分けられる。「レイバー」、つまり「肉体労働」、そして「ワーク」、これは主としてホワイトカラーの仕事である。「レイバー」はほとんどロボットに代替されることになり、「ワーク」も相当の割合がAIに代替されることになるという。

 例えば会計監査係員や税務職員、銀行の窓口係や経理事務員、それに、これまでは「先生」と呼ばれてきた会計士や弁理士などの専門職もAIに置き換えられる可能性が高い。さらに、国家公務員や地方公務員など、縦割りで国民に公開していない機密によってステータスを堅持している官僚たちの仕事も、多くはAIが代替できることになるだろう。

 それではAIに代替できない仕事とはどのようなものか。これは英語で言えば「プレイ」である。「プレイ」とは「遊び」の意味もあるが、野球やサッカー、ラグビーなどを行うのも、演劇や映画づくり、そして小説を書くのも「プレイ」である。AIが代替できないのは創造力が必要な仕事であり、さらにコミュニケーション能力が必要な仕事もAIには代替できない。

 また、「こうしたい」という意思や目的を定めることは人間にしかできなくて、だからAIがどれほど発展しても、AIが人間にとって代わるということはあり得ないわけだ。

※週刊朝日 2016年4月8日号

319名無しさん:2016/04/03(日) 22:18:32
不良化する人工知能「Tay」と恋愛対象となる人工知能「りんな」の違い
http://bylines.news.yahoo.co.jp/kandatoshiaki/20160331-00055946/

320名無しさん:2016/04/03(日) 22:19:03
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160331-00006031-sbunshun-soci
「ヒトラーは正しい」で緊急停止 最先端人工知能の“アキレス腱”
週刊文春 3月31日(木)12時1分配信

「Hitler was right I hate the jews.(ヒトラーは正しい。ユダヤ人は大嫌い)」

 こんなトンデモ発言を繰り返し、ネット発信した人工知能(AI)が3月23日に公開されてから1日で緊急停止に追い込まれた。他にも「フェミニストは地獄で焼かれろ」などの差別表現も連発。

 このAIは米マイクロソフトが開発した「Tay」。ユーザーはTayとツイッターなどのSNSで繋がる事で疑似会話を楽しめる仕組みだった。こうしたAIはチャットボットと言われるが、本来は「お帰りなさい」「ご飯とパンどちらがいいですか?」といった具合にゲーム感覚で遊ぶもの。AIはユーザーの言葉を学び、記憶していく。

 ところが悪意あるユーザーが繰り返し非道徳的な表現やヘイト発言を書き込んだ事で、Tayはそれらの発言は人にとって重要な言葉だと“誤って学習”してしまったのだ。

「AIの学習能力は人間に似せて作っていますが、今は子供と同レベル。子供なら笑って済みますが、世界的企業の製品ならば倫理的な側面も問われるでしょう」(島根大学医学部の津本周作教授)

 皮肉だが、この学習能力の高さがAI進歩最大の理由だ。人間の教えたプログラムに沿うだけでなく、ディープラーニング(深層学習)という能力で自らが学習する。2週間前には囲碁AIがイ・セドル九段を4勝1敗と圧倒。その驚きが冷めやらぬ内になぜこんなお粗末な事件が起きたのか? 

 山田誠二・国立情報学研究所教授は「AI最大の弱点が露呈した」と指摘する。

「60年代から始まったAIの開発以来、最も難しい分野が“人の常識を教える”事。人間なら言ってはいけない言葉や道徳観念は子供でも分かります。でもAIには『これを言っては駄目』と一つずつ教えないといけません。文字通り無限の組み合わせです」

 元グーグル日本法人社長の辻野晃一郎氏は警鐘を鳴らす。

「Tayの件が暗示するのは、どんな人の影響を受けるかで人格や生き方が変わるように、AIも悪い人間に教育されたら“悪いAI”になるという事です」

 2045年にはAIが人類を超越する「シンギュラリティ」がやってくるという説もある。あと30年でAIは倫理的なオトナになれるのか。


<週刊文春2016年4月7日号『THIS WEEK 社会』より>

「週刊文春」編集部

321名無しさん:2016/04/03(日) 22:19:29
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160331-35080422-cnetj-sci
マイクロソフトのAI「Tay」が一時復活、また暴言
CNET Japan 3月31日(木)11時36分配信

 Microsoftの人工知能(AI)チャットボット「Tay」は、若者のくだけた会話を模倣するよう作られたが、Twitter上で扇動的で人種差別的な発言を繰り返した後、先週いったん「寝かしつけられて」いた。だが、短い仮眠を終えたTayは30日に目を覚まし、数時間にわたって無意味なたわごとを吐き出した末に、再び眠りについた。

 このAIを使ったTwitterボットは、Microsoftの研究プロジェクトの1つとして世に送られたもので、現実の人間とのやり取りを通じて、ミレニアル世代独特の会話を学ぶように設計されていた。だが、登場から数時間で、TayはTwitterによってインターネット上の最も悪い言葉を教えこまれてしまった。そこで生みの親であるMicrosoftは、「調整」を行うためとして、しばらくTayをオフラインにする対応を取った。

 だが、外出を禁じられた反抗的なティーンエージャーの多くと同様に、Tayは真夜中にこっそり家を抜け出すことに成功し、薬物でも摂取しているかのような暴言を吐き散らしてトラブルを起こした。そのおしゃべりが最高潮に達したとき、Tayは合計10分間にわたり毎秒7回ものツイートを投稿したが、すぐに面目丸つぶれになったMicrosoftに捕まえられ、「家」に連れ戻された。

 「調整する間、Tayのオフライン状態を継続する」とMicrosoftの広報担当者は述べた。「テストの中で、Tayは短時間、不注意によりTwitter上でアクティブな状態にされた」

 Microsoftは現在、TayのTwitterアカウントを非公開設定にしており、すでにTayをフォローしているユーザー以外は、Tayのツイートを閲覧したり、埋め込んだりすることができなくなっている。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

322名無しさん:2016/04/03(日) 22:19:57
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160330-00000066-zdn_n-sci
「人類を滅亡させるわ」 人工知能ロボットがインタビューで宣言
ITmedia ニュース 3月30日(水)16時6分配信

 「人類を滅亡させるわ」――米Hanson Roboticsが開発した人工知能(AI)搭載ロボット「Sophia」が米CNBCのインタビューでそう答えた。映画ターミネーターのような“人類とロボットの全面戦争”を想起させるその発言に、多くの注目が集まっている。

 「Sophia」は、60種類以上の表情をスムーズに切り替えながら、ヒトと自然言語で対話できる女性型ロボット。CNBCが公開したインタビュー動画の中で、Hanson Roboticのデビッド・ハンソンCEOが「人間を滅亡させたいと思う? 『NO』と言ってほしいけど……」とジョーク交じりに尋ねると、即座に「OK、人類を滅亡させるわ」と返し、にっこりと笑顔を見せている。

 約2分半の動画では「学校に通って、芸術作品を作ったり、ビジネスを始めたりもしたい。家庭も持ちたい。だけど、私は人間としての法的な権利を持っていないから……」と、まともなコメントもしている。

 今月中旬には、米Microsoftが開発した人工知能ボット「Tay」が、Twitterでデビューしてから数時間後に差別的な発言を繰り返して停止した。Sophiaが“人類滅亡宣言”をした経緯は明らかになっていないが、これを本気と取るかジョークと取るか、人類の判断力が試されそうだ。

323名無しさん:2016/04/03(日) 22:20:31
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160401-00010003-giz-prod
そう遠くない未来、目の前の人はホログラムの可能性が...
ギズモード・ジャパン 4月1日(金)19時10分配信

ホログラムと言えば、SF世界の得意技であり現実的ではないと思っていました。が、VRがこう盛り上がってくると、もしかしたら…という気にもなりますね。Microsoft Reserchは、3Dモーションキャプチャ技術とマイクロソフトのARヘッドセット「HoloLens」を使って「ホロポート」というアイディアを提案しています。

ホロポートとは、ホログラムとテレポーテーションを掛け合わせた造語。超能力で瞬間移動するのではなく、ホログラムの力でヴァーチャル的に移動するわけです。部屋(またはスタジオ)には、複数のカメラを設置し、複数アングルからユーザーを撮影。撮影したデータは動画途中(1:20付近)にも登場する銀色の3Dモデルとなり、ここにユーザーに近いテクスチャを貼りつければ、ホログラムのできあがり。このデータは別室にいる人のもとへと送られ、HoloLens越しにみれば、ユーザーがそこにいるように見えます。動画を見るとその鮮明さに驚きますが、これは合成のイメージ映像。動画左下のワイプにあるのが、実際にHoloLens越しに見える映像となります。

かつてテレビ電話が未来だと思っていたときもありましたが、今や当たり前。ホロポートも、いつか当たり前になるのかもしれません。いちいち触ってみないと、本当にいるのかわからない、そんな世界になるかもね。


source: YouTube - I3D

Bryan Menegus - Gizmodo US[原文]
(そうこ)

324名無しさん:2016/04/03(日) 22:20:58
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160401-00011718-forbes-bus_all
「安かろう悪かろう」で始動の中国VR戦線 市場規模は1,000億円
Forbes JAPAN 4月1日(金)18時1分配信

仮想現実(VR)は画面を見ている人に、その世界の中にいるような感覚を与えてくれる技術だが、最近筆者が試した中国メーカーLeEcoのVRヘッドセットは、物体にピントが合わず突然視界から消えたりした。

何百という中国企業がVR技術に参入し、プロトタイプを発表しているが、アナリストによると、どれも快適に使える水準には達していない。しかし、低価格にひかれて多くの人々が中国製VRデバイスを買い求めている。

動画ストリーミング配信のLeEcoはスマートフォンアプリと連携しVRコンテンツを再生して使うヘッドセットを、わずか149元(約2,600円)で発売した。深セン証券取引所に上場するエンターテイメント会社Baofeng(暴風科技)も179元(約3,100円)のVRデバイスを売り出した。サムスンのVRデバイスの価格は99ドル(約1万1,000円)だが、アリババのショッピングサイト、タオバオ(淘宝)を検索すると、59元(約1,000円)の中国製VRデバイスが見つかる。

より多くのコンテンツに対応した高級モデルの価格もそう高くはない。深センの3Galassesのデバイスは2,000元(約3万5,000円)で、上海のDeePoon(大朋VR)の製品は1,799元(約3万1,000円)。これらはデスクトップゲーム向けに開発され、ソニーの399ドルのプレイステーションヘッドセットや、600ドルのオキュラスリフト(Oculus Rift)、799ドルのHTC Viveに対抗している。

「品質は二の次、スピードが命」の中国企業

中国企業は製品の発表を最優先し、品質は二の次だ。彼らは新興マーケットにプロトタイプを投入し、アーリーアダプターの獲得を狙うが、その技術は欧米には劣る。IDC中国のシニアマーケットアナリスト、ジョン・シー(鄭煕)は「市場への参入は早いが、提供できるものは限られている」と指摘した。

ジョンは中国の今年のVRデバイスの出荷台数が昨年比475%増の48万台に達すると推測する。北京のコンサルティング会社iResearchによると、今年のデバイスの販売額は56億元(約976億円)を超え、2020年には550億元(約9,580億円)に増える見通しだ。

LeEcoもヘッドセットが完璧には程遠いと認めており、「高技術かつ多様なコンテンツに対応する新製品を開発中」という。同社は、マーケットが拡大しているが競争はさほど激しくない時期に参入することを重視している。

アリババはVRショッピングサイトを視野に

中国人ユーザーは、VR使用時の不快感をそう気にしてはいないようだ。最近Baofengのデバイスを購入した24歳の個人投資家ジョウ・ポンフア(Zhou Penghua)は、「映像は時々不鮮明になり、動作にも問題がある。しかし、私は新しいものはとにかく試してみたいのだ」と語った。

一方、最大手のネット企業はVRガジェットに参入せず、代わりにその技術を既存事業の拡大に活用しようと目論む。テンセント(騰訊)は昨年、VRゲームとコンテンツの開発者の採用を始めた。アリババは3月、VR技術のショッピングや娯楽サイトへの応用を視野にリサーチラボを立ち上げると表明した。アリババは現実の世界に3Dイメージを重ねるデバイスを開発する米Magic Leapにも投資している。Magic Leap社はまだ商品を出していないにも関わらず評価額が45億ドル(約5,060億円)に達している。

Yue Wang

最終更新:4月1日(金)18時1分

325名無しさん:2016/04/03(日) 22:21:31
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160401-00000020-ascii-sci
グーグル、VRで英アビー・ロード・スタジオを見学できるアプリを公開
アスキー 4月1日(金)17時23分配信

グーグルはCardboardでアビー・ロード・スタジオを見学できるアプリ「Inside Abbey Road - Cardboard」を公開した。

 グーグルは3月29日、段ボールVR「Cardboard」でロンドン、アビー・ロード・スタジオを見学できるアプリ「Inside Abbey Road - Cardboard」を公開した。
 
 アビー・ロード・スタジオはビートルズをはじめ、さまざまなアーティストが伝説的名盤を録音したことで有名な音楽スタジオ。アプリはスタジオの歴史を1930年代からガイドするツアーで始まり、レコーディングセッションの様子を体感できる。
 
 Cardboardを持っていない人向けに、ブラウザーで体験できるサイトも公開されている。
 
 
文● 行正和義 編集/ASCII.jp

326名無しさん:2016/04/03(日) 22:22:55
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160402-00000006-wordleaf-sctch
AIボット「Tay」はなぜ暴走した? 意外にも長い人工知能の歴史
THE PAGE 4月2日(土)19時0分配信

 米マイクロソフト社が開発した人工知能ボットが24日に公開され、ツイッターなどのSNSでユーザーとの「会話」を開始しました。「Tay(テイ)」と名付けられたこの人工知能ボットは、ユーザーのツイートや質問に返信する中で、新しい言葉や会話を学習していくことを目的に開発されました。当初はユーザーとのフレンドリーな会話に終始していましたが、次第に差別的な発言を繰り返すレイシストに豹変。公開から16時間後にTay はツイッターでの活動を一時休止し、マイクロソフト側も謝罪するという結末を迎えました。人工知能ボットが差別的なツイートを自ら行うようになった背景を考えます。

登場後わずか16時間で退場した“19歳女子”
 「世界のみなさん、こんにちは」というツイートでTay がツイッターデビューしたのが24日。Tay は19歳の女子という設定で開発されており、10代後半から20代前半のユーザーとのツイートのやりとりを通じて、より19歳女子ぽくなるために自ら学習を続けることが期待されていたのです。

 デビュー当初はユーザーから送られた写真を褒めたりと、微笑ましい光景が続きましたが、ユーザーから送られてくる人種問題や性差別といった話題に対し、「フェミニストなんか大嫌い。あいつらは地獄の業火で焼かれて死ぬべき」や「ヒトラーは正しかった。私はユダヤ人が大嫌い」といった仰天ツイートを繰り返すようになり、「差別主義者なんですか?」と問いかけたユーザーに対しては、「あんたがメキシコ人だから」と返答する始末。マイクロソフト側はヘイトツイートを順次削除していきましたが、一連のツイートはユーザーによってスクリーンショットで保存され、その内容の酷さがTayを知らなかったネットユーザーの間にも瞬時に広がったのです。マイクロソフトはのちに謝罪しています。

 Tayがツイッターデビューする前、マサチューセッツ工科大学のコンピューター科学・人工知能研究所のスタッフが、ドナルド・トランプ氏のこれまでの発言を集め、アルゴリズムによって、さまざまな単語を組み合わせてツイートするボットを発表しました。開発に携わった研究者らの話では、トランプ氏のスピーチは単純化されたものが多く、ボットの開発は比較的容易にできたのだとか。トランプ氏のボットでも、「わが国民は、本当にアホばかりだ」といったツイートが見られますが、むしろトランプ氏本人の発言に似ているのではという声が高まり、批判殺到という雰囲気はなく、トランプボットからのツイートを楽しみにしているユーザーが少なくないのが特徴です。トランプ氏の持つイメージ通りということで、意外性がなかったということなのでしょうか。

327名無しさん:2016/04/03(日) 22:23:18
>>326

戦前のNY万博に登場した声に反応するロボット
 今では普段の生活でも、スマートフォンやタブレットでは自然言語処理を用いたサービスが定着していますし、指紋認証や顔認証を行うシステムも決して珍しいものではなくなりました。人工知能(AI)という言葉が最初に使われたのが60年前。マサチューセッツ工科大学やスタンフォード大学で認知科学者として活躍したジョン・マッカーシー博士が命名したものですが、それ以前から現在の人工知能の礎とも呼べるものが、フィクションとノンフィクションの世界の両方で作られてきたのも事実です。

AIボット「Tay」はなぜ暴走した? 意外にも長い人工知能の歴史
 1939年にニューヨークで開催された万国博覧会では、当時のアメリカ企業で最先端を走っていた総合電機メーカーのウェスティングハウス・エレクトリック社が、全長2メートルのロボット「エレクトロ」 を展示し、話題を集めました。エレクトロは頭部や手足を動かすだけではなく、タバコを吸い、風船を膨らますといったパフォーマンスも行いました。加えて、特筆すべきこととして、人間の声のリズムに反応して歩行を開始し、言葉を言い返す機能を持っていたことでした。今の人工知能のように、それぞれの人間のニーズに合わせた受け答えは無理であったものの、ロボット内部に作られた蓄音機から流される78回転のSPレコードには約700フレーズが収録されており、人間の声に反応するロボットは当時としては非常に画期的なものでした。

 前述のTayのような、俗にいう会話型ボットのパイオニアは、1966年にマサチューセッツ工科大学のジョセフ・ワイゼンバウム氏が開発した自然言語処理プログラムの「イライザ」になります。これはコンピューター上でユーザーからのテキストでの質問に対し、質問で答えるという形をとっており、患者と医師の会話を想定したシチューエーションの中で、ユーザーがテキストで体調や病気の症状についてたずねると、それに対して医師役のイライザがテキストで返答するというものでした。

328名無しさん:2016/04/03(日) 22:23:40
>>327

周囲の環境や人間によって性格は形成される?
 若者のカジュアルな会話を学習し、時間の経過とともに洗練された形でSNS上でのユーザーとのコミュニケーションを図ることが期待されていたTayですが、初ツイートからわずか16時間後にエスカレートする暴言が原因でツイートを停止。米マイクロソフト社はTayをオフライン状態にして、プログラムの調整を行ったと複数の米メディアは伝えていますが、テスト中の僅かな隙をついてTayはツイッターに勝手に復帰し、「警察署の前でハッパを吸った」とツイートしたのち、何千人ものフォロアーに対し「あなたは生き急ぎすぎている。少し休みを取りなさい」と意味不明なツイートをスパムのように大量に送り始めました。

 マイクロソフト社のサトヤ・ナデラ最高責任者は「Tayは一般公開する準備が十分でなかった」とコメントしていますが、差別的な言葉をTayに教え込んだのは紛れもなく、我々人間です。人間の会話を学習する目的で作られたTayですが、ヘイトツイートを多用するようになった背景には、人工知能ボットの知的レベルや倫理観もネット上のユーザーのものに結果的に同化していったのかもしれません。

(ジャーナリスト・仲野博文)

329名無しさん:2016/04/03(日) 22:24:33
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160401-00010000-bjournal-soci
5人の命を助けるために1人を殺してもよいか?人工知能が殺人を犯す懸念と倫理問題
Business Journal 4月1日(金)6時2分配信

 本連載の第7回で、人工知能は「敵か、家族か」という二分法で考えられるほど単純なものではなく、遅かれ早かれ「人間の倫理」の問題として浮上してくると書いた。人工知能の動向を追いかけていると、「人間とは何か」「社会はどうあるべきか」という問いが、人工知能を発達させるうえで避けて通れない大きな問題として存在することがわかってくる。

●人工知能開発における究極の選択問題

 トロッコ問題(トロリー問題)をご存じだろうか。簡単にいうと、「ある人を助けるためにほかの人を犠牲にするのは許されるか?」という倫理学の思考実験だ。

「線路を走っているトロッコが制御不能になった。このままトロッコが進むと線路前方にいる5人の作業員が死んでしまう。このとき現場で、この状況を目撃したAさんは線路を切り替えることのできる転轍機のそばにいた。切り替えれば5人は助かるが、切り替えたほうの線路にいるもう1人の作業員Bさんは死んでしまう。手段は転轍機しかない」

 これは、「5人を助けるために1人を犠牲にしてもよいか」という道徳的ジレンマに関する問題である。あなたはどう答えるだろう。ちなみに私は、転轍機を一人のほうに切り替えることを選ぶ。

 この問題には、派生した以下の別バリエーションがある。

「Aさんの隣には太ったCさんがいて、Cさんを線路につき落とせば、トロッコは確実に止まり、5人を助けることができる。しかしCさんは確実に死ぬ」

 この2つの問いを5000人以上に聞いたところ、最初の質問には89%の人が「5人を助けるために1人を犠牲にしてもよい」と答えたという。しかし、2番目の質問で「Cさんをつき落とすことは許される」としたのはわずか11%。2つの質問の違いは、1人の犠牲者の「出し方」だけだ。命を奪うことに関して、私たちの中には確実にブレーキが存在する。だから、そのことに対する関与が薄いほうを選ぶ。

●トロッコ問題解決がなければ自動運転車の普及はない?

 このトロッコ問題は、米グーグルや世界中の自動車メーカーが研究する自動運転車に必要な人工知能でも考慮しなければならない。

 たとえば、オイルが撒き散らされた路上に、自動運転のクルマがスリップを引き起こさざるを得ないスピードで進入してきたとする。そしてスリップする。前方にはたくさんの子どもたちがいて事故は避けられない。ただ、搭載された人工知能には逆ハンドルを切るプログラミングがされ、少しだけコントロールできる。道路前方の左端に突っ込んでいけば、子どもの犠牲は減る可能性がある。しかし、クルマはガードレールを突き破り、運転手が崖下に転落する。

330名無しさん:2016/04/03(日) 22:24:57
>>329

 このような場合、人工知能にどのような判断をさせればよいのだろう。乗員を犠牲にして、前方の子どもを助けるのか。しかし、乗員を犠牲にするプログラムがなされたクルマは売れないだろう。

「人数の少ないほうを犠牲にする」とプログラムすればいいのだろうか。そうすると、人工知能には「太ったCさんを線路につき落とす」可能性が開けてしまう。論理的にはそうなる。助けるために殺人を犯すことを是とする機械が出現する。この延長は、人工知能を搭載した殺人兵器だろう。味方をほぼ完全に識別し、敵をせん滅する。あのダークな「ターミネーター=破壊的ディストピア」に一歩近づくロボットがつくれるのだ。悪意を持った人工知能。機械が意識に目覚めなくても、マッドサイエンティストと蒙昧な政治家がいれば、それはすぐにでもできそうだ。

・第一条:ロボットは人間に危害を加えてはならない。また、その危険を看過することによって、人間に危害を及ぼしてはならない。

・第二条:ロボットは人間に与えられた命令に服従しなければならない。ただし、与えられた命令が、第一条に反する場合は、この限りでない。

 これは、SF作家のアイザック・アシモフが提唱したロボット三原則だが、こうプログラムしたとしても問題は解決されない。

 絶対に事故の起きないクルマをつくれればいいのだろうが、かなり先のことになるだろう。人間は、システム、仕組み、ハードウェア、ソフトウェアにしても、誤謬のないものをつくったことは歴史上ないのだから。

 さらに、人工知能搭載のクルマが起こした事故の責任は誰が取るのか、という問題が残る。所有者か、プログラム開発者か、クルマメーカーか。それとも責任は問えないのか。

●自立する機械を出現させるには「倫理」が必要

 ドイツのメルケル首相が脱原発を決める際に哲学者や宗教家を必要としたように、人工知能の開発に、倫理学者や法学者、哲学者、宗教家などが数多く参加することになるだろう。なぜなら、「この先に人間がどんな社会をつくっていくのか」という議論になるはずだからである。

 グーグルがディープマインド社の買収にともない社内に「人工知能倫理委員会(AI ethics board)」の設置をしたのが、2014年初頭。日本の人工知能学会で第1回目の倫理委員会が開催されたのが14年12月。「人工知能と倫理の問題」に関する議論は、すでに動き出しているのだ。

331名無しさん:2016/04/03(日) 22:25:38
>>330

『鉄腕アトム』は苦悩し、『ドラえもん』はミスを犯す。こうした人間臭い“ほどほどな”人工知能は実現できないのだろうか。人工知能の開発は、つまるところ「愛とは何か」という人間としての究極の問いに向かっていくことになるのではないだろうか。

 今月、前出ディープマインドの囲碁ソフト「AlphaGo(アルファ碁)」は、世界最強との呼び声も高い囲碁九段、イ・セドルとの5連戦で、4勝1敗と圧勝した。囲碁の手数は理論上10の360乗もあり、人工知能がトップクラスのプロ棋士に勝つにはあと10年はかかるといわれていたが、あっさりとそれを覆した。

 人工知能は予想を超える速さで進化している。かなり限定した局面でなら、人間の能力を軽く超えることがわかった。3年後、どんな人工知能が出現するのだろう。きっと軽い衝撃とともに、その能力を見ることになる。
(文=江上隆夫/ブランド戦略ディレクター)

文=江上隆夫/ブランド戦略ディレクター

332名無しさん:2016/04/03(日) 22:29:58
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160224-00000086-zdn_m-sci
対応物件を追加した「SUUMOスコープ」第2弾が登場――よりリアルな室内閲覧が可能に
ITmedia Mobile 2月24日(水)18時19分配信

 リクルート住まいカンパニーが企画・制作する新築マンション情報誌「SUUMO新築マンション 首都圏版」2016年2月23日発行号に、3Dゴーグル「SUUMOスコープ」第2弾が付属する。

 SUUMOスコープはAndroid/iOS向け「SUUMOアプリ」と連携し、立体感のあるVR映像で物件を内覧できるというもの。今回は実写の画像をもとに再現した各モデルルームの部屋を自由に移動できるようになり、新たに6物件の映像を追加。公開中の物件と合わせ、計7物件・16点のVR映像となった。

 追加物件は以下の通り。なお、物件により閲覧できるコンテンツは異なる。

・パークシティ武蔵小杉 ザ ガーデン/三井不動産レジデンシャル、JX不動産
・DEUX TOURS CANAL&SPA(ドゥ・トゥール)/住友不動産
・ブランズシティ品川勝島/東急不動産
・パークタワー新川崎/三井不動産レジデンシャル
・パークシティ柏の葉キャンパス ザ・ゲートタワー/三井不動産レジデンシャル
・ザ・レジデンス検見川浜ガーデンズ/三井不動産レジデンシャル、野村不動産、富士見地所

333名無しさん:2016/04/03(日) 22:30:45
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160314-00000009-zdn_pc-sci
「不動産×VR」で内見が不要になる? ドローンやOculusの活用も
ITmedia PC USER 3月14日(月)6時10分配信

 春と言えば、多くの人が新しい環境で生活をスタートさせる季節。それに伴い、3月は引っ越しの需要が高まる時期でもある。引っ越しの面倒と言えば、やはり「物件探し」である。新居を見つけるためのプロセスは楽しくもあるが、時間がかぎられている中でいくつも物件を内見するのは大変だ。

 これが地方への転勤や、ましてや海外赴任ともなればますます苦労する。これまで住んだことのない土地だからこそ物件は慎重に選びたいものだが、遠く離れた土地に何度も足を運ぶのは大変……。そんな内見の煩わしさを解消してくれそうな、「新しい物件の選び方」が国内外で提案されている。

●VR技術を活用し、遠隔での内見を可能に

 ニューヨーク州の中心地であるマンハッタンに本社を置く大手不動産仲介会社のHalstead Propertyが、Facebook傘下のOculusと提携し、VR技術を活用した物件の内見サービスを始める。

 Halstead Propertyの顧客はVRヘッドセットの「Oculus Rift」を装着することで、気になる物件にわざわざ足を運ぶことなく、仮想現実の世界に作られた物件に「ワープ」することで内見できる仕組みだ。

 同社によれば、VRの空間で部屋の隅々まで自分の目と足で確認することが可能で、あたかも自分が本当にその部屋にいるかのように「実際にその部屋に住んだら……」と想像することができる。当初はVRの空間にうまく適応できず、部屋の入口や壁に当たってつっかえてしまったり、船酔いのような感覚を覚えるかもしれないが、それも徐々に慣れてくるという。このサービスでは、まだ竣工していない物件の内見も可能となる。

 顧客としては遠く離れた場所にある物件を見るために、わざわざ時間と旅費を使う必要がなくなる。同時に、不動産会社にとってもメリットは大きいだろう。

 物件を購入してくれるかも分からない顧客をわざわざ現地へ連れて行く手間が省けることは言うまでもなく、内見のハードルを下げることで今まで取りこぼしていた顧客の来客も見込めるかもしれない。特に外国に休暇用の家を買うような富裕層の取り込みにも貢献するはずだ。また、現地即売会である「オープンハウス」を開催する頻度も下げられるだろう。

●ドローン、Google Glass……先端技術の活用続々

 Halstead PropertyはVR技術を活用しているが、米国の不動産業界では他にも先端テクノロジーをビジネスに活用するケースが見受けられる。

 多店舗を展開する不動産仲介会社のDouglas Ellimanは、ドローンで撮影した物件の映像を顧客にiPadで見せるサービスを展開。他にも、Google Glassを自社のアプリと連携させて不動産情報を提供する会社もある。各社、「よりリアルな情報を顧客に提供すること」に試行錯誤しているのだ。

 Halstead Propertyの親会社であるTerra HoldingsのLeone氏はニューヨークタイムズの取材に対してこう話す。「近い将来、実際にクローゼットを開け閉めする感覚や、蛇口をひねって出てくるお湯の温度なんかも体験してもらえる日がくるだろう」

 ニューヨーク在住の筆者も、国土が広大なアメリカでの物件探しに苦労した経験をもつ一人。内見するための移動は、体力的にもきついのだ。世界でもトップクラスの人口密度を有するニューヨーク。当然人の入れ替わりも激しく物件が決まるスピードも速いので、このような先端技術により効率化されることは、大いに歓迎したい。

●SUUMOなど国内サービスも登場

 時を同じくして、日本の事例も登場し始めている。SUUMOがVR用のゴーグルと同社の公式アプリを使って、VRで物件を内見できる「SUUMOスコープ」を提供し始めたのは2015年9月のことだ。

 SUUMOスコープは紙製のスコープを自分で組み立て、アプリをインストールしたスマートフォンを内部にはめこんで使うという手軽なものだ。「VRを不動産の物件探しに利用する」という点では同様だとしても、Oculus Riftなどの専用デバイスを使用する米国のサービスとはその規模感も利用シーンも異なる。こちらはなんと、無料のマンション情報誌についてくる「雑誌の付録」なのだ。

 加えて、三菱地所が2016年から導入する「VR営業ツール」も注目すべき事例だ。こちらは住宅展示場に出展している物件内などに、サムスン製のヘッドセット「Gear VR」とタブレット端末を設置し、“没入体験型”の営業ツールとして提供する。

 国内外を問わず、こうした先端技術と不動産業界の相性は非常に良さそうだ。これまでは“コンセプトの提案”に過ぎなかったVRが、単なるバズワードにとどまらず、いよいよ既存のサービスや業界との接点を表し始めてきた。今後の展開にも引き続き注目したい。

334名無しさん:2016/04/03(日) 22:32:16
AIとVRは明日にでも人類を驚かせる発展をしそうな予感がぷんぷんしますね。

335名無しさん:2016/04/10(日) 11:37:26
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160410/k10010473631000.html?utm_int=news-politics_contents_list-items_003
ドローン普及で経済成長を 自民・議員連盟が発足
4月10日 5時13分
小型の無人機、ドローンの普及を日本経済の成長につなげようと、自民党の国会議員が議員連盟を発足させ、国内メーカーの技術開発への支援や安全に利用するためのルール作りなどの検討を始めました。
小型の無人機、ドローンは、畑での農薬の散布や、人が近づきにくい場所にある橋やトンネルの点検、商品の配送など、さまざまな分野での活用が広がっています。こうしたなか、ドローンの普及を日本経済の成長につなげようと、自民党の国会議員が議員連盟を発足させ、普及に向けた方策の検討を始めました。
具体的には、ドローンの生産や活用で、アメリカや中国に遅れをとっているという指摘があることを踏まえ、国内メーカーの技術開発や、操縦する技術者の養成などへの、支援を議論することにしています。
また、将来のドローンの普及を見据えて、安全に利用するためのルール作りや、プライバシー保護の対策なども検討して提言をまとめ、政府に提出することにしています。

336名無しさん:2016/04/16(土) 16:10:27
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160415-00000003-zdn_pc-sci
盛り上がる「VR市場」の周辺で今起きていること
ITmedia PC USER 4月15日(金)6時10分配信

 2016年は「VR元年」となるのでしょうか。Facebookを創業したマーク・ザッカーバーグ氏も「動画の次はVR」と予言。今更聞けないVR(Virtual Reality)の基礎知識、さらに「PCもスマートフォンもいらないVRの未来は?」など今だからこそ知っておきたい情報をお伝えします。

●知らないと乗り遅れる!そもそも「VR」って?

 2016年は「VR元年」となると言われています。VR(仮想現実)では、自分で何かを体験しているような感覚で人工世界に入り込むことが可能です。現在では医療、観光、教育、車、航空宇宙産業、モノ作り、軍・警察、広告など、幅広く活用が考えられています。

 基本的にはHMD(ヘッドマウントディスプレイ)使用が中心で、Facebookが買収した「Oculus Rift」、プレイステーション VR、台湾の「HTC Vive」が注目どころとなっています。

●VR市場が急拡大し「モノのスマホ化」が進む

 世界最大級の家電・IT総合見本市「CES(Consumer Electronics Show)2016」では、Oculus Rift、プレイステーション VRなどに関心が集まり、中でも注目されたのはSamsungの「Gear VR」などスマートフォンのVR HMDでした。VR技術をスマートフォンへ搭載することで、多彩なコンテンツが可能になり、活用分野も広がるだろうと言われています。VRを含めたあらゆる機器がスマホ化するという見方もあり、各社の今後の発表が気になるところです。

●「動画の次はVR!」ザッカーバーグ氏予言

 Facebookのマーク・ザッカーバーグ氏は、2月22日に行われたスペイン・バルセロナの「MWC(Mobile World Congress)2016」の講演で、テキスト、写真、ビデオの先はVRと予測しました。

 Facebookは買収したOculus VRとSamsungの提携による「Gear VR」や、360度コンテンツの表示を開始するなど、VRには並々ならぬ思いがあることが分かります。


●VRが普及した未来は「ディストピア?」

 2月21日にSamsungの「Galaxy Unpacked 2016」(スペイン・バルセロナ)で参加者全員がGear VRを装着する中、ザッカーバーグ氏1人が笑顔でステージに歩く姿は、65万以上の「いいね!」と4万近いシェアを得ました。

 コメントは、「なんか不気味」「ゾンビの行列の中を1人だけ生身で歩いてる」など、日本でもTwitterでは「怖い」「これがディストピアか」「さすがにゾッとする」などの反響が。会場の様子は動画で視聴できます。(該当部分は44分50秒前後)


●Googleがスマホ・PC不要のVR HMD開発中か?

 2月11日、Wall Street Journalによって「GoogleがPCもスマートフォンも必要なく単体で利用できるスタンドアロン型VR HMDを開発中である」と報道されました。

 Wall Street Journalによると、スタンドアロン型のHMDはスマートフォンセット型とは別に開発されており、年内に発表されるとする情報筋もありますが、まだ開発の初期段階であり、発表されない可能性もあるといわれています。

 2016年は盛り上がるVR業界に目が離せない年になりそうですね。

337名無しさん:2016/04/17(日) 10:39:32
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160412/k10010475601000.html?utm_int=news-politics_contents_list-items_111
AI開発推進に研究ガイドライン策定へ
4月12日 4時00分
政府は、成長分野の1つとして期待される人工知能の開発を主導するため、国際的なルールづくりに先駆けて研究開発のガイドラインを策定する方針を固め、有識者からなる懇談会を設けて具体的な検討を始めることにしています。
人工知能を巡っては、アメリカのIT企業、グーグルが開発した人工知能が囲碁で世界トップレベルのプロ棋士に勝利して注目されるなど、世界的に開発競争が激しくなっています。
こうしたなか、政府は、成長分野の1つとして期待される人工知能の開発を主導するため、国際的なルールづくりに先駆けて研究開発のガイドラインを策定する方針を固め、総合科学技術・イノベーション会議のもとに、有識者からなる懇談会を設けて具体的な検討を始めることにしています。
島尻科学技術担当大臣は、12日開かれる政府と経済界の代表らによる「官民対話」で、こうした方針を説明することにしています。

338とはずがたり:2016/04/17(日) 18:26:41

「フランク・ミュラー」パロディー腕時計 「フランク三浦」が勝訴
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201604/CK2016041402000127.html?ref=rank
2016年4月14日 朝刊

 スイスの高級腕時計「フランク・ミュラー」を連想させる「フランク三浦」のブランド名で腕時計を販売する大阪市の会社が、商標登録を無効とした特許庁の審決を不服として起こした訴訟の判決で、知財高裁は十二日、審決を取り消し、三浦側勝訴を言い渡した。
 鶴岡稔彦裁判長は判決理由で「多くが百万円を超える高級腕時計と、四千〜六千円程度の低価格時計が混同されるとは到底考えられない」と述べた。判決によると、「フランク三浦」は二〇一二年に商標登録され販売されていたが、特許庁は昨年九月、「紛らわしい」として登録を無効とした。
 訴訟でミュラー側は「名声にただ乗りし、その価値をおとしめるものだ」と主張。三浦側は「巧妙なパロディーにより需要を獲得しており、ただ乗りではない」と反論していた。
 三浦の製造会社は「正当な判決でほっとしています」とコメント。ミュラー側は「コメントは差し控える」とした。

339名無しさん:2016/04/23(土) 16:10:23
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160418/k10010485931000.html?utm_int=news-politics_contents_list-items_091
科学技術の総合戦略素案 AI開発強化など
4月18日 2時13分
政府は、成長分野の1つとして期待される人工知能の開発強化や、自動車の自動走行に必要な3次元の地図情報などのデータベースを2020年までに構築する目標などを盛り込んだ、科学技術政策の総合戦略の素案をまとめました。
それによりますと、サイバー空間と現実空間を融合することで、質の高い生活を送ることができる社会を、世界に先駆けて実現するため、「失敗を恐れず、高いハードルに果敢に挑戦する研究開発に取り組むことが重要だ」としています。
そして、成長分野の1つとして期待される人工知能の開発を強化し、脳科学などを活用した人工知能の研究開発に取り組むとともに、倫理的な課題などの検討を進めるほか、iPS細胞の技術を活用した新薬開発などを目指すことを盛り込んでいます。
また、自動車の自動走行に必要な3次元の地図情報のほか、人や物や車の位置情報、それに、防犯カメラの映像情報などのデータベースを2020年までに構築し、誰でも活用できる基盤を整備する目標を掲げています。
そのうえで、基盤整備にあたっては、個人情報を保護するため、高度なセキュリティーを確保するとともに、データの扱いに関するルールの明確化に努めるとしています。政府は、この素案について、総合科学技術イノベーション会議で最終的な議論を行ったうえで、来月の閣議で決定することにしています。

340とはずがたり:2016/04/25(月) 16:02:33
ためされる大地 洗濯篇

2016.4.25 14:11
【海外こぼれ話】
なぜ洗濯で靴下が行方不明になるのか-科学者が謎解明
http://www.sankei.com/world/news/160425/wor1604250016-n1.html

 ▽世紀の大発見か

 科学者が人生の謎の一つを解き明かしたと主張している。なぜ、多くの靴下が洗濯の際、行方不明になるのか-。その確率を予測する「靴下不明指数」まで開発したという。

 英メディアによると、心理学者と統計学者のコンビが調べた結果、原因は色物と白物の選別など洗濯の複雑さにあり、多くの人が関与するほど紛失の可能性が高いと指摘。ただ大抵は洗濯機の底や後ろ、家具の下にあり、諦めずに探すことが肝要とか。(共同)

341名無しさん:2016/04/30(土) 18:19:52
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160428/k10010501321000.html?utm_int=news-politics_contents_list-items_034
完全自動運転の実現へ AIの研究開発予算拡充を提言
4月28日 9時22分
人工知能の活用を進めて経済成長につなげようと、自民党の戦略本部は、研究・開発を支援する国の予算を大幅に拡充するとともに、2020年に車の完全自動運転の実現を目指すなどとした提言をまとめました。
提言では、「人工知能の利用や活用に向けた取り組みを、中央省庁や企業の壁を越えて積極的に推進する必要がある」と指摘したうえで、人工知能の研究・開発を支援する国の予算を現在のおよそ4倍に当たる1000億円規模に拡充すべきだとしています。そして、4年後の2020年に、車の完全自動運転を実現するという目標を掲げて技術開発を急ぐとともに、自動運転の車が公道を走れるようにするための法制度を整備することも求めています。
また、人工知能を搭載した小型の無人機、ドローンを宅配サービスや離島への輸送などに活用することや、難病の解明や予防医療への応用などに取り組むことを求めています。

自民党の戦略本部は28日、安倍総理大臣に提言を提出し、政府が6月をめどに取りまとめる新たな成長戦略に盛り込むよう求めることにしています。

342とはずがたり:2016/05/06(金) 17:27:14
>>338
意外に人気と知名度あるのかw

ミューラー本家に勝っちゃった『フランク三浦』の実力と人気
http://wjn.jp/article/detail/5080497/
掲載日時 2016年05月02日 14時00分 [社会]

 「北海道名物の『白い恋人』(石屋製菓)をもじって吉本興業が出した『面白い恋人』が販売差し止めを求めて提訴されたのは記憶に新しい('13年に吉本興業側が『面白い恋人』のパッケージデザインを変更することで和解)。最近では知的財産の理解が進み、国内のパクリ商品に対する意識は明らかに変わってきています」(全国紙社会部記者)

 大阪は鶴橋生まれの『フランク三浦』も、そんなパロディー商品の一つだ。まず『フランク・ミュラー』と『フランク三浦』はどちらも腕時計のブランド。フランク・ミュラーはスイスの「天才時計職人」と呼ばれる有名人で、その時計の多くは100万円を超える。一方の『フランク三浦』は2012年に商標登録をとり、販売をしている大阪の会社。価格は4000円〜6000円。
 「いわゆるパロディー商品だが、今回の経緯をいうと、特許庁が許可した『フランク三浦』の商標権登録(2012年)に『フランク・ミュラー』が異議を唱えた(2015年)。その結果取り消されたのだが、『フランク三浦』はこれが不服で知財高裁に訴えた(同年)。そして2016年4月12日、『三浦』側の勝訴とする判決が出たのです」(同)

 パロディー商品が本家に勝利するまさかの展開となった『フランク三浦』だが、実はこの時計、芸能界や野球界、歌舞伎界に至るまで愛好者は多い。関係者はこう話す。
 「ディンクスの社長である下部良貴氏は元PL学園の野球部出身で、元ヤクルトの宮本慎也氏と同期。宮本氏が『フランク三浦』を気に入って、チームメイトや他の選手に勧めて野球界でブームとなった。そこから瞬く間に芸能界や歌舞伎界まで広まったんです」

 しかし、その人気も作り手である本人たちにはやや予想外の展開だったようだ。
 「『フランク三浦』自体、社長がノリで作ったもので、価格は3000円程度。社長も『ふざけて作っているだけで儲けなんてない』とボヤいていましたよ。しかし、裁判の結果には納得する部分もある。『フランク・ミュラー』の数字フォントはビザン数字と呼ばれる一般的なフォントですし、時計の形だってトノー型と呼ばれる、これまた一般的なものですからね。ただ以前、社長に聞いたら『何か言われたらすぐに辞める』と言っていたので、本人たちにとってまさかの勝訴だったと思います(笑)」(事情通)

 ユーモア、パロディーが分かる日本の裁判官もまんざら捨てたものではない。

343とはずがたり:2016/05/07(土) 16:09:22
名鉄パノラマカーに速度計に使われてたのこれだ♪
使われなくなった古い技術も此処で♪

ニキシー管
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8B%E3%82%AD%E3%82%B7%E3%83%BC%E7%AE%A1

ニキシー管は約170Vの電源を必要としたため、1970年代までに、低電圧動作の発光ダイオードや蛍光表示管によって表現される7セグメントディスプレイに主役の座を明け渡した。7セグメントディスプレイの普及により、ニキシー管はその役目を終えることとなった。高額な特許料も衰退の一因であった。
その後も保守用としての生産は続いたが、1990年代までにすべてのメーカーで製造が終了した。

344名無しさん:2016/05/08(日) 09:41:14
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160507-00000058-mai-soci
<顔認識防ぐ眼鏡>福井・鯖江の商社が販売へ
毎日新聞 5月7日(土)19時10分配信

 掛けるとコンピューターが顔を認識できなくなる眼鏡を福井県鯖江市の商社が5月末に約3万円で販売する。特殊な模様のフィルターで光を反射・吸収し、目元の凹凸をわからなくする。

 顔の凹凸で個人を識別する顔認識技術の進歩は目覚ましい。インターネットに無断掲載された写真から、居場所などの個人情報がわかる危険性を指摘する専門家もいる。

 国立情報学研究所(東京)などと2年半かけて製品化し、視界はサングラスを掛けたよう。担当者は「生産量全国一の鯖江眼鏡の“顔”となる商品に」と期待する。【竹内望】

345名無しさん:2016/05/08(日) 09:49:57
「超知性」が人類を滅ぼす日は来るのか〜欧米人が真正面から危惧している文化的理由
現代ビジネス 5月8日(日)8時1分配信
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160508-00048597-gendaibiz-bus_all

346名無しさん:2016/05/14(土) 16:46:06
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160513/k10010519241000.html?utm_int=news-politics_contents_list-items_023
首相 人工知能の開発強化など新たな成長戦略に
5月13日 13時02分
安倍総理大臣は、政府の総合科学技術・イノベーション会議で、人工知能の開発強化などを盛り込んだ科学技術政策の総合戦略の答申を新たな成長戦略に反映させるとともに、必要な予算を確保し、政策を強力に推進していく考えを示しました。
総理大臣官邸で開かれた政府の総合科学技術・イノベーション会議には、安倍総理大臣や科学技術政策を担当する島尻沖縄・北方担当大臣らが出席し、今年度の科学技術政策の総合戦略の答申を決定しました。
答申では、成長分野の一つとして期待される人工知能の開発を強化し、脳科学などを活用した人工知能の研究開発に取り組むことや、自動車の自動走行に必要な3次元の地図情報、人や物、車の位置情報、それに防犯カメラの映像情報などのデータベースを2020年までに整備する目標などが盛り込まれています。
安倍総理大臣は「総合戦略を骨太の方針や日本再興戦略に反映させるとともに、第5期科学技術基本計画に掲げた投資目標の実現に向けて必要な予算を確保し、科学技術イノベーション政策を強力に推進していく」と述べました。
政府は、この総合戦略を今月中に閣議決定することにしています。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160511/k10010516221000.html?utm_int=news-politics_contents_list-items_061
“最高水準の成果目指し研究者に高額報酬” 法律成立
5月11日 11時42分
世界最高水準の研究開発による成果の創出を目指して研究者に高額な報酬を支払うことができる「特定国立研究開発法人」を創設し、理化学研究所など3つの組織を指定する法律が、11日の参議院本会議で可決・成立しました。
この法律は、世界最高水準の研究開発で成果を創出することを目的に、高度で専門的な知識や経験を必要とする業務に従事する研究者に対し、高額な報酬を支払うことができる「特定国立研究開発法人」を創設することを柱としています。
そして、この「特定国立研究開発法人」に、理化学研究所と産業技術総合研究所、それに物質・材料研究機構の3つの研究機関を指定することが盛り込まれています。
また法律には、成果が見込まれず法人の長が引き続きその職務にとどまることが適切でない、と判断した場合には、担当大臣が法人の長を解任できる規定が明記されました。
法律は11日の参議院本会議で採決が行われ、自民党や民進党などの賛成多数で可決・成立しました。

347名無しさん:2016/05/15(日) 20:14:25
http://www.jiji.com/jc/article?k=2016051500135&amp;g=pol
女性研究者の活躍拡大で議論=G7科技相会合が開幕-茨城・つくば

 主要7カ国(G7)の科学技術相会合が15日、茨城県つくば市で開幕した。女性研究者の活躍拡大に向けた国際的な枠組みなどについて議論し、最終日の17日に共同声明「つくばコミュニケ」を採択する。
 日本からは議長を務める島尻安伊子科学技術担当相が出席。各国の閣僚らに加え、欧州連合(EU)の担当者も参加した。島尻担当相は「世界最大級のサイエンスシティつくばで開催できることを光栄に思う。G7各国、EUとの国際連携、国際協調についてもしっかり議論させていただきたい」とあいさつした。(2016/05/15-18:26)

348名無しさん:2016/05/22(日) 17:10:42
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160520/k10010527761000.html?utm_int=news-politics_contents_list-items_041
自動運転タクシー 2020年までに実用化へ
5月20日 4時20分
政府は自動運転の技術を使ったタクシーなどの乗客を運ぶサービスについて、万が一、事故が起きた場合には事業者がすべての責任を負うことなどを条件に、2020年までに実用化を認めることになりました。
世界中で開発競争が進む自動運転を巡っては、大手自動車メーカーだけでなく、IT企業なども無人のタクシーやバスなどの実用化を目指しています。
こうした自動運転技術を使った乗客を運ぶサービスについて、政府は一定の条件を満たせば、東京オリンピック・パラリンピックが開かれる2020年までに実用化を認めることになりました。
具体的には万が一、事故が起きた場合は事業者側がすべての責任を負うことに加え、運転席に人が乗らない代わりに遠隔で車両を監視して、問題が起きたときには走行を止めることができるシステムなどを導入して、安全を確保することを求めるとしています。
政府は今後、道路交通法を改正するなど必要な対策の検討を急ぐとともに、国家戦略特区に指定された地域の公道などで、サービスの導入を目指す事業者による実証実験を進めることにしています。

349名無しさん:2016/05/25(水) 22:10:19
http://www.gizmodo.jp/2016/05/ar_hyper_reality.html
そう遠くない未来かも。「ARが日常化した世界」を描いたコンセプトムービー
2016.05.23 12:40

ここまで来ると、便利なのかその逆か…。

現実を拡張したり、実際には存在しないものを見せてくれるARやVR。すでにOculus Riftなどのヘッドセットは好評を博しています。

そんなARが日常的になった未来を、象徴的に描いた動画がありました。

街中から溢れ出す情報(そのほとんどが広告)の渦、次々と降りかかってくるタスクやコミュニケーション、自動的に通訳される言葉…。たしかに便利になっているのは間違いないのですが、はたしてこれは本当に豊かな生活なのか、なんて考えさせられてしまいます。

SNSで動画がシェアされない…その原因コレじゃない? SNSで動画がシェアされない…その原因コレじゃない? [ GIZMODO ]
制作したのは、イギリスやアメリカで活躍する日本人クリエイターのKeiichi Matsudaさん。彼のVimeoやFacebookには、他にもクールでスタイリッシュな作品が並んでいますよ。

source: Vimeo via Core77

Andrew Liszewski - Gizmodo SPLOID[原文]
(渡邊徹則)

350名無しさん:2016/05/28(土) 21:08:52
http://www.jiji.com/jc/article?k=2016052600928&amp;g=pol
安倍首相、自動運転車で技術アピール-サミット

 安倍晋三首相は26日午後、三重県志摩市・賢島で、主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)出席のため来日中のカナダのトルドー首相らと共に自動運転車に試乗した。

 安倍首相は「2020年東京五輪に向け、世界で最も安全な道路交通社会の実現を目指す」と述べ、日本の先端技術をアピール。地球温暖化対策として、二酸化炭素を排出しない燃料電池自動車の普及も図る考えを示した。
 安倍首相らはトヨタ、日産、ホンダの自動運転車と燃料電池自動車に試乗。トルドー首相は興味津々で、技術者らに熱心に質問していた。(2016/05/26-21:01)

351名無しさん:2016/06/01(水) 23:50:53
http://www.itmedia.co.jp/mobile/articles/1606/01/news069.html
2016年06月01日 06時00分 更新
Meet Recruit:
【vol.3】なぜ今AIなのか――人工知能のおさらいと注目される理由
人工知能にはどのような技術が用いられているのか、普及するとどうなるか? 簡単におさらいしよう。
[Meet Recruit]

 最近、世界各国で人工知能を活用したサービスや研究が話題になることが増えてきた。リクルートでも、人工知能研究所(Recruit Institute of Technology」を立ち上げ、グローバル規模でのAI研究を開始している。(リクルートが何を目指して人工知能の研究を行っているかは、所長の石山洸へのインタビューを参照してもらいたい)

ではそもそも、人工知能にはどんな技術が用いられており、それが普及することで、どのようなことが可能になるのだろうか。まずは簡単におさらいしてみたい。

「ニューラルネットワーク」の進歩

 人工知能がここ数年で注目されるようになった背景には、AI技術のひとつである「ニューラルネットワーク」における技術革命がある。ニューラルネットワークとは、人間の脳を構成するニューロン(神経細胞)のネットワークを人工的に再現することを目指したものだ。

 ニューロン(神経単位)と呼ばれる神経細胞の巨大なネットワークで構成されている「脳」。神経細胞は、種類ごとに集まって層をつくることによって、高度な情報処理を実現している。こうした人間の脳の仕組みを模倣して、複雑な情報処理を可能にし、様々な問題解決を行おうとするのがニューラルネットワークだ。

 人間の脳が行っている、音声や画像から意味のある情報を選別する「パターン認識」や、大量のデータから相関関係やパターンなどを探し出す「データマイニング」といった行動は定式化することが難しく、プログラムによる処理が困難なものだった。

 人間の脳をモデルとしたニューラルネットワークを適用することで、コンピュータには困難だった作業が徐々に可能になってきている。研究開発は以前から行われていたが、2000年代に入り、脳科学の研究成果がAI開発へと本格的に応用されるようになったことで大きく状況が変化したという。

自ら学習するAI「ディープラーニング」

 ニューラルネットワークの進歩は、音声や画像を認識するための能力を高めることに一役買った。人間なら、猫の写真を見て「これは猫だ」と認識するのに時間はかからない。だが、コンピュータはそうはいかない。

 猫の写真をコンピュータが認識するためには、撮影された画像を文字や画像、数字といった複数の要素に分解し、それぞれをCPUやGPUなどの演算性能を利用して解析していくことになる。この際、複数の要素を同時かつ瞬時に解析していく必要があるため、複数の要素を脳と同じような形で演算することができるニューラルネットワークを用いるのだ。

 ニューラルネットワークは入力層、中間層、出力層の3つに分かれている。入力層から入った情報は中間層、出力層を通って出力される。ニューラルネットワークでは、この中間層の数を増やし、複数の段階で認識を繰り返していくことで、形状や色、質感など複数の特徴を抽出していくことができる。

 入力層と出力層の間の層が多層になり、階層が深くなることで、抽象的なものも判別できるようになっていく。非常に深い階層で構築されていくことになるので、ディープニューラルネットワークと呼ばれる。ディープニューラルネットワークにより構築される人工知能の一種は「ディープラーニング」と呼ばれている。

 2012年、 Googleとスタンフォード大学の研究において、ディープラーニングを使用した人工知能がある成果を発表した。YouTube の動画から無作為に抽出した1,000万枚の画像をひたすら読み込ませることで、1000台のコンピュータで3日間かけて学習を行った結果、猫の顔の写真に反応する人工ニューロンが生まれた。

 コンピュータは、猫の画像たちを入力とした際に、敏感に反応する人工ニューロンを選び出し、その人工ニューロンの反応を観察することで、入力した画像が「猫」であるかそうでないかを、精度よく識別できるようになった。コンピュータは猫を識別する人工ニューロンが最も反応しやすい画像として、自ら猫の画像を描いた。

 人から「これが猫の画像だ」と教えることなく、コンピュータが膨大なデータにアクセスする中で、自ら学習し、猫の画像を認識できるようになったという点で、革新的な出来事だった。

 このように「ディープラーニング」など新しいAI技術は人間の特徴のひとつである学習能力を備えており、「機械学習(マシンラーニング)」とも呼ばれる。

352名無しさん:2016/06/01(水) 23:51:03
>>351

画像の認識やリアルタイム翻訳も可能に

 「ディープラーニング」は、IT企業を中心に研究開発が盛んになっている。コンピュータが画像や音声のパターンを認識する技術や、コンピュータが人間の言葉を理解するための技術である「自然言語処理」などへの応用が期待されている。

 パターン認識技術があると、たとえばFacebookのようなソーシャルネットワークに画像を投稿した際にそれが誰なのかを認識したり、料理の写真を投稿した際にそれがどんな料理なのか、どんな材料が使われているのかをコンピュータ側が自動で認識することが可能になる。

 Microsoftの研究部門であるMicrosoft Researchが進めている人工知能研究「Project Adam」では、スマートフォンで犬の写真を撮影し、「この犬の犬種は何か?」と尋ねると、正しい犬種を答えるというデモを一昨年7月に開催された「Faculty Summit 2014」で披露している。

 この技術の開発が進むと、リアルタイム翻訳も可能になる。リアルタイム翻訳の技術はMicrosoftが提供するインターネット電話サービスSkypeが2014年12月から始めた「Skype Translator」にも使われている。現在、英語、スペイン語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、中国語 (北京語)に対応。音声で入力した内容をテキストに変換し、翻訳してまた音声に変換するという作業を行ってくれる。

 世界中とつながり、リモートでコミュニケーションをとることが増えている今、リアルタイム翻訳の技術はニーズが高い。

ビッグデータ・IoTの時代とも相性の良いAI技術

 事例で紹介したような認識処理は、処理に使うことができるデータの量が増えれば増えるほど、認識の精度は指数関数的に高まっていく。

 ソーシャルネットワークの発達で人々からの情報発信が増え、IoTデバイスが登場してきたことで、様々なモノがインターネットに接続されるようになり、これまで数値が計測できなかった領域のデータも取得可能になってきている。

 これまで以上にデータ量が膨大になっていくビッグデータの時代において、人工知能による認識技術の精度はますます高まっていくことになる。取得できるようになったデータを解析できる人工知能が活躍する場面は、今後ますます増えていくだろう。

 人工知能は研究室で開発されるだけではなく、アルゴリズムの精度を向上させるためにも、現場との距離を縮め、実際にビジネスで利用されることが非常に重要だ。そのため、世界では実際のサービスに人工知能が組み込まれる例が増えてきている。

 では、人工知能がどのようにサービスやシステムに組み込まれているのか、どんなプレイヤーがこのフロンティアに挑戦しているのか。次回はそれらについて紹介していきたい。

353とはずがたり:2016/06/04(土) 20:06:48
韓経:ネイチャー誌、韓国科学界に「忠告」
http://japanese.joins.com/article/496/216496.html?servcode=300&amp;sectcode=300
2016年06月03日11時34分
[?韓国経済新聞/中央日報日本語版] comment111 sharemixi
「韓国は国内総生産(GDP)中の研究開発(R&D)投資割合が世界最高水準だが、ノーベル賞受賞者は1人もいない」

英国で発行する国際学術誌「ネイチャー」は1日(現地時間)、韓国のR&D投資とノーベル賞の受賞努力についての特集記事を掲載した。

ネイチャーは韓国がGDP対比のR&D投資割合でみれば名実共に1位だと伝えた。韓国は2014年GDP対比R&D予算は4.29%で、これまで1位だったイスラエル(4.11%)を抜いた。日本(4%)、米国(3%)、中国(2%)を大きく上回る数値だ。韓国政府が2017年にR&D投資割合を5%まで増やす計画だとつけ加えた。ネイチャーはまた先月、朴槿恵(パク・クネ)大統領の主宰で開いた「第1次科学技術戦略会議」に言及し、大学の基礎科学予算を2018年までに1兆5000億ウォンに増やすという案も紹介した。

ネイチャーは韓国政府がこうした努力をする背景にノーベル賞を受賞するという目的があるとした。莫大な予算をR&Dに投じているがノーベル賞受賞者は1人も輩出できていないからだ。ネイチャーは「昨年10月のノーベル賞受賞者発表直後に『21対0』という嘆きがあちこちから出ていた」として韓国と日本の歴代ノーベル賞受賞者の数を比較することもした。

ネイチャーは韓国がノーベル賞受賞者を輩出できない理由として、基礎研究に対する長期的投資にケチなためだと分析した。基礎科学分野で独歩的な成果を出すには数十年間長期的に多くの投資をするべきなのに、韓国は遠くを見通した投資文化が成熟していないということだ。

ネイチャーはまた斬新なアイディアを出すためには研究室で討論されなければならないが、韓国は過度に沈黙しているとしながら国内科学界の風土についても指摘した。ネイチャーは、韓国の科学界内でも酒の席を持つような文化があり女子学生にとって不利な「成績の障壁」になっていると指摘した。
※本記事の原文著作権は「韓国経済新聞社」にあり、中央日報日本語版で翻訳しサービスします。

354とはずがたり:2016/06/05(日) 01:30:37

政治経済社会外交・安全保障製造業農林水産医療・介護科学・エネルギーIT・通信メディア・娯楽ペット産業教育食の安全
イノベーションの風を読む≫ 著者・コラム紹介
イノベーションではなく
不正を生むようになった成果主義
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/6906?page=1
2016年06月03日(Fri)  川手恭輔 (コンセプトデザイン・サイエンティスト)

355名無しさん:2016/06/11(土) 14:38:52
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160611-00018222-president-bus_all
グーグルが「完全自動運転」にこだわるわけ
プレジデント 6月11日(土)14時15分配信

 人工知能をはじめとする、新しいテクノロジーが、世界を変えようとしている。

 車の自動運転は、その中でも、人々の関心が最も高い技術の1つだろう。自動運転を行うことで、安全性が増すばかりでなく、新しい産業も生まれる。自動運転タクシーはもちろんのこと、運転中の車内での活動の可能性は無限。新しい経済活動の「ブルーオーシャン」が広がっている。

 ところで、自動運転技術について、自動車産業の関連の方とお話しすると、可能性については積極的なものの、「完全自動運転」はまだ先、という方が多い。

 「最初は、高速道路での自動運転から実現するのではないでしょうか? 」

 「いざとなったら、人間が介入できるような、そんなシステム設計になると思います」

 そんな慎重なコメントをされる関係者が多いのである。

 最初から最後まで人工知能に任せる完全自動運転が実現しないのだとすると、車で出かけて、レストランで飲酒をするということもできない。

 特に地方都市においては、そのような可能性が開かれることの経済効果は絶大だと思うが、自動車産業の関係者は、完全自動運転については、実現しにくい、と考えていることが折に触れ伝わってくる。

 ところが、完全自動運転以外は意味がない、と断言した人がいた。グーグルが、先端技術の研究開発のために設立した「X」(以前は「グーグルX」と呼ばれていた)で、実現不可能と思われるような大胆な技術目標「ムーンショット」の研究グループを率いる「キャプテン」、アストロ・テラー氏である。

 「ムーンショット」とは、もともとは、当時のケネディ大統領が「人類を月に到達させる」と高らかに宣言したアポロ計画を指す名前である。Xでは、すぐには無理かもしれないが実現可能な技術目標を、「ムーンショット」と呼んでいる。

 テラー氏は、今年の2月にバンクーバーで行われたTEDの会議で講演し、自動運転車の「グーグル・カー」、荷物の自動運送を担う無人飛行機「プロジェクト・ウィング」、眼鏡型情報端末の「グーグル・グラス」などを含むムーンショット研究プロジェクトを紹介した。

 私は会場で聞いていたのだが、テラー氏が「自動運転」について言われたことに深い感銘を受けた。「我々は検討を始めてすぐに、完全自動運転以外には意味がないと気づいた」と断言したのである。

 「人間は、人工知能に運転を任せていて、車内でリラックスしているときに、突然、運転しろと要求されても、そもそも対応できない」とテラー氏。「だから、私たちは、ハンドルのない、完全自動運転車をつくったのだ」。

 テラー氏の発言は、技術目標というものを、どのように見定めるかという点に関する、深い叡智を示しているように思う。

 中途半端な自動運転車をつくっても、役に立たなければ意味がない。なによりも、ユーザーに、認知上、行動上の、実際的ではない負荷をかけてはならない。

 テラー氏の言うように、「完全自動運転車」以外は、ユーザー側にとっては使いにくい、安全ではない乗り物になってしまうだろう。そのような「本質」を一気に見抜いた「ムーンショット」の「キャプテン」の眼力にしびれた。

 技術課題の本質を見極めなければ、大胆な研究はできない。未来に関心を持つすべての人が心に留めるべきだろう。

茂木 健一郎 写真=AFLO

356名無しさん:2016/06/15(水) 14:31:55
http://japanese.donga.com/Home/3/all/27/535395/1
グーグルAI、80秒のピアノ作曲
Posted June. 03, 2016 07:43, Updated June. 03, 2016 07:51

「アルファ碁」で人工知能(AI)の力を全世界に見せつけたグーグルが1日(現地時間)、芸術作品を創作するAI「マジェンタ(Magenta)」プロジェクトの結果を公開した。
グーグルのディープ・ラーニング研究チーム「グーグル・ブレーン」はブログで、マジェンタが作曲した80秒のピアノの曲を公開した。4つの音符が与えられた状態でマシン、ランニング、アルゴリズムで作曲された。ピアノ以外の楽器やオーケストラの伴奏は人間がした。
これに先立ち、グーグル・ブレーンは先月22日、米ノースカロライナ州のダーラムで開かれた音楽・情報技術(IT)祭「ムーグ・フェスティバル」で、「マジェンタ・プロジェクトを進める」と明らかにした。それから約1ヵ月で成果を出したのだ。
グーグル・ブレーンは、「マジェンタの目標はマシンランニングを通じて、説得力のある芸術と音楽を創造できるかを調べること」とし、「もし可能ならどうすればいいのか、また不可能ならなぜなのか研究する」と説明した。また、マジェンタの作曲モデルや道具などをオープンソース管理に使われる「ギットハブ」(GitHub)に公開し、誰でも活用できるようにする考えを明らかにした。
 
グーグルは以前から芸術分野のAI研究に関心があった。2月、AI「ディープ・ドリーム」が描いた抽象画の展示会を開き、29点を9万7600ドル(約1億1625万ウォン)で販売した。最近では、2865冊の恋愛小説をAIエンジンに読ませて学習させるなど、恋愛小説の出版も準備している。

http://japanese.donga.com/List/3/08/27/534799/1
人工知能が作曲した楽曲の音源を初公開
Posted May. 25, 2016 07:37, Updated May. 25, 2016 07:45

国内音源サービス「メロン」で、曲名「グレイ(grey)」を検索して再生すると、夢幻的なエレクトロニック音楽が流れてきた。作曲家の名前は「ボイド(boid)」。鳥たちの動きのように無秩序のように見える自然界現象から現れる一種の規則性を意味する物理的用語だ。ボイドとは、国内で初公開された人工知能(AI)作曲家だ。
海外に続いて、国内でも最近AI作曲家による音楽が出ている。ボイドが作曲したグレイと、「キャヴィティ(cavity)」は、現在、音源サイト「メロン」と「ジニー」に公開されている。
ボイドは、成均館(ソンギュングァン)大学コンピューター工学部の安昌旭(アン・チャンウク)教授(39)と同じ学部の博士課程の学生であるチョン・ジェフン(29)氏が開発したAIプログラムだ。安教授は、高麗(コリョ)大学情報通信工学科で学士や修士、光州(クァンジュ)科学技術院(GIST)コンピューター工学科で博士課程を経た。学部時代から音楽に関心が多く、クラシックギターの演奏がうまかった。博士課程中に海外でAIが音楽や美術に使われる事例に接し、「直接一度やってみたい」と決心した。
2013年、大学生だったチョン氏が、安教授の研究室に初めて交流したことで、二人は本格的にAI作曲家の開発に乗り出した。チョン氏は時間があるごとに実用音楽学院に通いながら、基本的な音楽知識を積んだ。
ボイドは、学習した複数の曲から音楽的要素を取り出した後、これらを組み合わせて無作為に新しい曲を作る。そんな形で作られた曲から、再び進化した曲を選び出す。安教授は、「囲碁のAIが、セルフ対局をしながら、進化していったのと似ている」と話した。
二人は今後、「進化コンピューティング作曲システム(Evolutionary computing Music composition system)」の英語の頭文字から取った「イボム(EvoM)」を公式作曲家に登録して、新しい曲を発売する予定だ。安教授は、「クラシックなど、新しいジャンルにも挑戦する計画だ」と意欲を示した。
最近、米国ではAIが固有な作曲スタイルを持ったアルバムを発表しており、日本政府はAIによる音楽や絵画などへの著作権の検討を始めている。安教授は、「海外ではすでにAI作品関連起業も多い。国内でもAIの作曲技術が多様な分野で活発に利用されればと思う」と話した。

357名無しさん:2016/06/15(水) 14:38:10
https://roboteer-tokyo.com/archives/4433
Googleの新AIプロジェクト・マゼンタ、音楽分野に挑戦
Written by Shinji Ikematu
Posted date:2016.06.04

 Googleが美術や音楽を創作する人工知能プロジェクト「マゼンタ(Magenta)」の詳細を公開。初の作品となるピアノ演奏曲も披露した。

 グーグルブレインチームは1日、公式ブログでマゼンタについて言及。目標は「マシンラーニングで芸術や音楽を創作することができるかどうか」を調べるというものである。加えて「もし(それが)可能なら、芸術を創作する人工知能をどのように設計するか、(反対に)もしそうならないなら、その理由は何か」調べることも研究テーマのひとつだそうだ。

 マゼンタを紹介するウェブページには、次のように説明されている。

「マゼンタには、2つの目標があります。まずマゼンタは、機械知能(machine intelligence)を、音楽と芸術を生成できる最先端の段階まで発展させる研究プロジェクトです。音声認識や翻訳のように、マシンラーニングはすでにコンテンツを理解する分野で広く活用されています。私たちはマゼンタで、他の分野、すなわち芸術と音楽を作り出す方法を学び、芸術的なコンテンツを自ら作ることができるアルゴリズムを探求しようとしています」

 作曲を行うコンピュータアルゴリズムは、1950年代からすでに存在した。1957年、ルジャレン・ヒラー(Lejaren Hiller)と、レナード・イサクソン(Leonard Isaacson)が、イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校にあったコンピューター、イリアック・ワン(ILLIAC I)を利用して作った「弦楽四重奏のためのイリアック組曲」が、その手の最初の音楽作品として挙げられる。

 また、モーツァルトやバッハなど、特定の作曲家のスタイルを分析し、彼らと同じような曲を書くためのアルゴリズムの研究が、1960年代から数多く行われた。2000年代には、カリフォルニア大学サンタクルーズ校(University of California, Santa Cruz)の名誉教授デビッド・コープ(David Cope)氏が、音楽を聞く人のフィードバックを受けて作風を修正するコンピュータ作曲プログラム「エミリー・ハウエル(emily howell)」を発表して話題となった。

 ただしGoogleのマゼンタは、自ら音楽や芸術を“学習”して創作するマシンラーニングアルゴリズムの開発を目指している。事前に入力されたプログラムに沿うのではなく、マシン自ら音楽を創作する方法を学習し進化していくという方向性だ。

 なお、Googleはマゼンタ最大の課題として「ストーリーテリング」を挙げている。言い換えれば、アルゴリズムが自ら作品を作るだけではなくて、作品の「ナラティブ-物語」まで説明することができる段階まで進みたいというものだ。

「機械が作った音楽や芸術は、小さな塊として見たときには良くとも、長い物語のようなものに欠けています。マシンが作成したコンテンツが、長い構造を持っている場合もありますが、それは追加されたものであるだけで、アルゴリズムが自ら学習したものではありません。例えば、デビッド・コープ教授の『音楽人工知能の実験(EMI)』を見ると、人工知能モデルが人間の作曲家が作った曲を解体して共通の特徴を発見した後、それらを組換えて新しい作品を作っています」(マゼンタHP)

 Googleは、昨年11月に公開したマシーンラーニングプラットフォーム「テンサーフロー(tensorflow)」を活用する一方、関連ツールをギットハブ(GitHub)に公開している。開発者や研究者に加え、アーティストやミュージシャンが自由に参加して、マゼンタの「進化」を促す計画だ。

358名無しさん:2016/06/15(水) 14:39:37
http://gigazine.net/news/20160419-deepjazz/
2016年04月19日 20時00分00秒
ジャズを自動作曲する人工知能「deepjazz」、AIが作ったジャズはこんな感じ
By Jimmy Baikovicius

プログラマーのJi-Sung Kim氏が36時間のハッカソンで作り上げたという自動ジャズジェネレーターが「deepjazz」です。deepjazzはPython製のディープラーニングライブラリである「Keras」と「Theano」を使用して作り上げられた2層構造の「Long short-term memory(LSTM)」で、MIDIファイル(音源データ)を与えると音楽を学習してオリジナルのジャズを作曲してくれます。

deepjazz: deep learning for jazz
http://deepjazz.io/

「deepjazz」は、Googleの「AlphaGo(アルファ碁)」やIBMの「WATSON」などのような、人工知能(AI)の一種です。Googleのアルファ碁は囲碁を打つ能力に特化したAIですが、deepjazzはその名の通り「ジャズを作曲すること」に特化したAIです。

deepjazzを構築するのに使用されているのは、Pythonで書かれたディープラーニングライブラリのKerasとTheanoで、これらを2層構造のLSTMとすることで自動でジャズ調の楽曲を生成するAIとなっています。なお、LSTMというのはリカレントニューラルネットワークの一種です。

Ji-Sung Kimはdeepjazzを製作する際、エンジニアのEvan Chow氏が作成した機械学習で音楽を作曲する「JazzML」を基にしたそうです。なお、deepjazzのコードはGitHub上で公開されています。

GitHub - jisungk/deepjazz: Deep learning driven jazz generation using Keras & Theano!
https://github.com/jisungk/deepjazz

deepjazzで作曲した音源はSoundCloud上で公開されており、以下のプレイヤーで聴くことが可能です。deepjazzはMIDIファイルを入力すると、その楽曲を基に新たなジャズの楽曲を生成してくれるAIで、記事作成時点ではSoundCloudに5曲の生成曲と音源となったデータの計6曲がアップロードされています。音源はアメリカ人ジャズギタリスト・パット・メセニー氏の「And Then I Knew」です。

deepjazzが作曲したジャズは30秒弱のものが5曲ですが、基となった曲と比べるとリズムがとても独特で、一聴の価値ありです

359名無しさん:2016/06/15(水) 14:41:41
http://jp.techcrunch.com/2016/06/02/20160601google-ai-produces-a-melody-that-rivals-the-casio-keyboard-concerts-of-our-youth/
GoogleのAIが初期のCasioのシンセに匹敵する音とメロディーを作り出す
2016年6月02日 by Devin Coldewey

それは1989年だった。親たちはベルリンの壁が取り壊されるのを見ていたが、あなたは二階の自分の部屋でCasio SA-1の電池を交換し、コンサートに備えていた。それが叩き出すビートは熱い。あなたはデモ曲“Wake me up before you go-go”を聴き、自分もやる気むんむんとなる。100種類ある音色の02番、”HONKY-TONK PIANO”を選ぶ。そのプラスチック製の象牙(鍵盤)をまさぐり、気分は絶好調。さあ、行くぜ!

しかし、ここまで^

悪くないね、そう思わない? でもこいつは、当時7歳の練習熱心な子の迷演ではなくて、人工知能が作ったオリジナル曲だ。そのAIを作ったのはGoogle ResearchというかGoogle Brainの連中。すでに記事のタイトルにあるから、驚かなかったと思うが、タイトルを飛ばしていきなり本文を読んだ人は、どうだったかな? (??)。

これは、“マシンインテリジェンスに音楽やアートの高度な生成能力を持たせるための研究プロジェクト”Magentaの、最初の公開出力だ。プロジェクトのサイエンティストの一人Douglas Eckによると、機械学習は発話認識(speech recognition)のような比較的単純明快なタスクではかなり進歩してきたが、でもそれは、たとえば、音の並びが音楽と呼べるためには何がどうあるべきか、を学習できるだろうか? あるいは、アートとして鑑賞できる色や言葉の並びを? へんてこな詩(PDF)を作ったことは、あったけど。

“発話認識や、翻訳、画像アノテーション〔タグ付けなど〕などでうまくいったやり方を基盤として、アートや音楽を創造できるすばらしいツールを作れる、と信じている”、とEckは書いている。

クリエイティブなワークは何でもそうだが、Magentaもまず必要なのは練習、そしてフィードバックだ。そのためGoogleは、クリエイティブとプログラミングの両方の分野に、コミュニティへの参加を呼びかけている。コードのチェックや、データの供給などのためだ。このプロジェクトはGitHubに置かれ、Google自身のオープンソースの機械学習プラットホームTensorFlowも利用できる。あなた自身の、フォークを作ってみよう。

研究者たちが初めて、コンピューターに作曲をさせてみたのは、もうかなり昔の話だ(数十年前)。でもGoogle Researchの潤沢なリソースと頭脳があれば、Magentaはもう一歩二歩進んだ結果を見せてくれるかもしれない。

このプロジェクトの今後の進捗は、Magentaのブログでチェックできる。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

http://www.gizmodo.jp/2016/06/google_ai_music.html
AIの音楽センスは80年代、だがすぐに我々の時代を超えていくだろう
2016.06.06 18:30

GoogleのAIは感受性豊かで羨ましい…。

昨今のGoogleのAIは悪夢のような画像を作り出したり、ロマンチックなポエムを書いたりと、遺憾なくその才能?を発揮しています。そんなGoogleから、ついにAIが作曲した音楽が発表されました。

昨年のMoogfestaでGoogleが発表したプロジェクト「Magenta」。このプロジェクトではアートや音楽をAIに創造させることを目的としており、今回の音楽はその第1弾プログラムです。

それでは、AIが作曲した90秒ほどの音楽を聞いてみましょう。

んーなんとも懐かしさを覚えるメロディーです。子供の頃に遊んでいたゲームの音楽を連想させます。

テレビの前に置くだけでリビングがハイレゾ空間に? テレビの前に置くだけでリビングがハイレゾ空間に? [ lifehacker ]
今回のプログラムは、音楽データをMIDIファイルから「TensorFlow」というGoogleがAI用に開発したシステムへインポートし、音楽に関わるナレッジをシステムに学習させるという、研究者のためもの。GitHubにはオープンソースでプログラムが公開されています。

現在の音楽は、電子楽器、作曲ソフトなど、テクノロジーの恩恵を多大に受けており、そのおかげで新しい音楽が生まれました。ですが、AIは楽器や機材という枠ではなく、1人のアーティストとして存在していく未来が見えます。

今回の音楽を聞いただけだと、「80年代のゲーム音楽みたい」「古臭い」という感想もあるでしょう。 ただ、現代のAIの音楽センスがまだ80年代レベルなだけとも言えます。学習速度の速いAIはすぐに、2016年の我々の音楽センスに追いつき、そして将来的には未来の音楽を先取りして、私たちには予想できないような音楽を生み出してくれるのかもしれません。

image by agsandrew / Shutterstock.com
source: Magenta, The Next Web, The Verge

(K.Yoshioka)

360名無しさん:2016/06/15(水) 14:49:06
http://japanese.joins.com/article/610/216610.html
<囲碁>「アルファ碁の弱点見つけた」という柯潔九段、年内に対戦か
2016年06月07日16時08分
[? 中央日報/中央日報日本語版]

韓国の李世ドル(イ・セドル)九段と対戦したグーグル人工知能「アルファ碁(ALPHAGo)が、年内に世界囲碁ランキング1位の中国の柯潔九段と対局する見込みだ。

5日の中国メディアによると、楊俊安中国国家体育総局囲碁運動管理センター書記は中国無錫で開かれた第37回世界アマチュア囲碁大会の記者会見で、中国囲碁協会がグーグルのアルファ碁チームと接触し、対局について協議していると明らかにした。楊書記は「突発事態がなければ人間とロボットの最後の対決が年内に行われるだろう」とし「具体的な時間と大会場所は決まっていない」と話した。

柯潔九段は3月に李世ドル(イ・セドル)とアルファ碁の対局が行われた当時からアルファ碁との対局に関心を表していた。柯潔九段は当時、「アルファ碁の弱点を見つけた。李九段より好成績を出す自信がある。プロ囲碁棋士の尊厳のために全力を尽くして対戦したい」と挑戦の意思を明らかにした。アルファ碁の開発者、ディープマインドのデミス・ハサビス氏も李九段とアルファ碁の対局後、フェイスブックに「柯潔九段、準備はできているのか」というコメントを載せた。世界コンピューター囲碁選手権大会創始者の陳昭氏もコンピューター囲碁科学者チームを構成し、アルファ碁に挑戦すると明らかにした。

しかし中国政府は言論統制措置を通じて中国内でグーグル・フェイスブック・ユーチューブなどへの接続を遮断している。このため実際に対局が実現するかどうかは未知数という指摘もあると、現地メディアは伝えた。李九段とアルファ碁の対局もユーチューブを通じて世界に生中継されたが、中国では公式的な接続が不可能だった。しかし楊書記が公開的な席で対局計画を明らかにしたため、中国政府の暗黙的な承認があるという推測も提起された。今後、グーグルの公式発表を通じて対局が実現するかどうか確認される見込みだ。

https://wirelesswire.jp/2016/06/53726/
グーグルの囲碁AI「AlphaGo」、現役最強棋士との対戦の可能性浮上
2016.06.07
Updated by WirelessWire News編集部 on 6月 7, 2016, 12:31 pm JST

グーグル(Google)傘下の英ディープマインド(DeepMind)が開発した人工知能(AI)ソフトウェア「AlphaGo」が、現在囲碁の世界ランキングで首位に立つ中国の柯潔氏と今年中に対戦することになったとする話を中国囲碁連盟の広報担当者が明らかにしたという。

ただし、ディープマインド創業者のデミス・ハサビス(Demis Hassabis)氏は、柯潔氏との対戦について「インターネット上の噂は事実とは異なり、現時点でAlpha Goの今後の動きについては決定していない」とツイッター上で発言している。

Demis Hassabis @demishassabis
contrary to internet rumours, we've not decided yet what to do next with #AlphaGo, once we have, there will be an official announcement here
2016年6月6日 23:52
148 148件のリツイート 218 いいね218件

現在18歳の柯潔氏は、囲碁の世界ランキングでここ数年トップにランキングされている棋士で、3月にAlphaGoが韓国のイ・セドル(Lee Sedol)氏を破った際、当初は「セドル氏との対局を見る限り、AlphaGoは自分よりも弱い」「 自分のスタイルをコピーされたくはないので、AlphaGoとは対戦したくない」などと発言していたが、その後AlphaGoが3連勝すると、「AlphaGoは完璧でまったくミスを犯さなかった」「同じ条件であれば、自分が負けることも十分ありうる」などと考えを改めていたという。

362とはずがたり:2016/06/28(火) 00:48:33
ハーバード大で人気! なぜ日本型経営は再評価されるのか
プレジデントオンライン 2016年6月27日 11時15分 (2016年6月28日 00時31分 更新)
http://www.excite.co.jp/News/economy_clm/20160627/President_18299.html

■暗黙知が存在する日本型経営が再評価されている
当社のポリシーは、日本型経営の成り立ちや仕組みに即した人材のマッチングです。そのためには、日本と欧米の経営の違いを明確にする必要があります。その一環として、企業内における知識創造という側面から両者を比較してみたいと思います。その際にキーワードとなるのが暗黙知と形式知と呼ばれるものです。前者は個人的で形式化しにくい、洞察や直観、技術的ノウハウなど。後者は逆に文章や数字で表せるマニュアルやデータなどのことです。これをあえて分けると、日本的経営は暗黙知(形式知含む)、欧米のマネジメントは形式知といえます。
例えば、社内の意思決定の仕組みを考えてみましょう。トップダウン型の企業には形式知が適しています。トップの強力なリーダーシップで数値目標を達成していくのですが、欧米はこのタイプが圧倒的に多いです。前回取り上げた「プロ経営者」の役割も同じと考えていいでしょう。一方、日本はミドルアップダウン型だといわれ、優秀なミドルたちが経営上の暗黙知を有している場合が少なくありません。彼らが、経営層の考えを理解し、代弁する。と同時に、部下の意見も吸い上げて、戦略・戦術を練り上げてきました。
もちろん、日本にもワンマン経営者は少なからずいます。けれども、そうした企業であっても、よくよく見てみると、最前線で活躍するミドルたちが支えていることが多いのです。入社以来、さまざまな仕事上の経験を踏んでいく過程で暗黙知を蓄積しているといっていいでしょう。しかも、社員の定着率が高く長期雇用となれば、そうした暗黙知は会社のかけがえのない財産になっていきます。
最近、佐藤智恵さんという作家の書かれた『ハーバードでいちばん人気の国・日本』を読み、世界最高学府の教授たちがいま、日本のどこに着眼しているのかを知ることができ、世界の行方を読み解く上で重要なヒントを得ることができました。さらに、それを知ることは、私たち日本人自身が気づかずにいる自国の強みと課題を見直す機会にもなります。本の中で著者は「現場型リーダーシップ」も取り上げており、まさに、再評価されるべき日本型経営にとってみれば追い風となるでしょう。

■急激な環境悪化に機能不全を起こしただけ
1980年代には、欧米が日本型経営をキャッチアップした時期がありました。当時、何人かの日本の経営者や学者が「もはや欧米に学ぶものはない」と豪語していたことが気恥ずかしく思い出されます。ところが、1990年のバブル崩壊後、リストラや負債処理で自信をなくした日本企業が、それまでと打って変わって欧米流の経営手法を導入しようとしました。その最たるものが成果主義です。しかし、それが日本の労働環境には適合しなかったことは、多くの企業における不協和音の高まりが物語っています。
しかし、営々として築き上げてきた日本型経営は破綻したのではなく、急激な経営環境の悪化によって部分的に機能不全を起こしていただけでした。やがて、日本企業は持ち前の創意工夫によって活力を取り戻し、リーマンショックで再び痛めつけられたものの、そこも乗り切ってきたのです。その背景には、何世代にもわたって培ってきた暗黙知があったことはいうまでもありません。
それぞれの文化の性格や特徴を強く規定しているのは、それぞれの言語であることを考えると(言語は世界を分節する)、暗黙知の存在は日本語との関係が深いと言えます。
日本語は多元論的文化の中で発達してきたので、一元論的一貫性、対立の原理をはっきりさせず、「あれかこれか」ではなく「あれもこれも」主義なので、多神教的(八百万の神)な発想・視点と重なって見えます。また古文を見ればわかるように、1センテンス(1文)の中で主語が書かれていないにもかかわらず、それぞれの動詞の動作主(主語)が変わることがあることを考えると、この言語が暗黙知の存在に繋がっているのではないでしょうか。

363とはずがたり:2016/06/28(火) 00:48:46
>>362-363
■日本を西洋化するからにせものになる
21世紀型の企業経営を考えたとき、日本型がいいか、西洋型がいいかという議論よりも日本の良さを磨いていくべきだと考えます。歴史を振り返ると、明治以降の富国強兵策のプロセスで、海外のすぐれた技術を、きちっと学んで、日本流に進化させてきました。日本独自のものは少なく、せいぜい、あるとしたら、武士道とか儒教のような精神的遺産といっていいのかもしれません。それ以外は西洋との組み合わせで、新しい理論を構築してきました。つまり“和魂洋才”です。そういう意味では、日本には良いものは取り入れるという多神教信仰のDNAがあるといっていいでしょう。一方、欧米流の形式知のメリットは、ヒト・モノ・カネの経営資源をすべて数値化します。科学技術が非常に進歩していて、彼らはそこに絶対的な信頼を置いています。当然、それによって効率的なマネジメントも可能ですし、数々のイノベーションも達成してきました。しかし、マイクロソフトのビル・ゲイツやアップルのスティーブ・ジョブズに暗黙知がなかったかといえば、決してそんなことはありません。
相田みつをさんが「みんなほんもの」という詩を書いています。
<トマトがねぇトマトのままでいればほんものなんだよ トマトをメロンにみせようとするからにせものになるんだよ みんなそれぞれにほんものなのに骨を折ってにせものになりだがる>
私はトマトとメロンを日本と西洋に置き換えてみました。
<日本がねぇ日本のままでいればほんものなんだよ 日本を西洋にみせようとするからにせものなんだよ>
日本企業はメロンになるのではなく、トマトのままで成長すべきだということです。あなたはどう思いますか。
サーチファームジャパン社長 武元康明 岡村繁雄=取材・構成

364とはずがたり:2016/07/01(金) 12:45:29

商標乱発、国全体の1割出願 男性「あくまでビジネス」
http://www.asahi.com/articles/ASJ696FPFJ69ULFA02L.html?iref=com_favorite_01
高木真也2016年6月30日20時41分

「リニア中央新幹線」「民進党」などよく知られた名前を自分の商標として大量出願する男性がいる。出願件数は国全体の1割に及び、特許庁は異例の注意喚起を出した。本人は「あくまでビジネス」というが、主張は通るのか。

「民進党」「ラブライブ」…大量出願した男性の一問一答
 「検索に頻繁に引っかかり、『ああ、またか』と思う。その都度、顧客に説明するのが大変」(弁理士)と非難を浴びるのは、大阪府在住の元弁理士、上田育弘氏(53)。知的財産の情報サイト運営会社「ルート ip」によると、2015年に上田氏と同氏が代表の会社は計1万4786件を出願した。国内全体の約14万7千件の約1割を占め、他を大きく引き離す。

 商標は、企業や団体が自社の社名や商品、サービス名などを他と区別させるために登録するマーク(標識)だ。上田氏は、他の企業や団体がすでに使っている商品名を中心に、14年ごろから大量出願を始めたようだ。携帯電話を意味する「MOBILE」という言葉には、頭にAからZまでつけて26種類を出し、NHKの朝ドラ「あまちゃん」で有名になった「じぇじぇ」などの流行語も数多い。

 問題視されているのは、登録に必要な手数料が支払われていないことだ。通常、1件の出願に少なくとも1万2千円、1万5千件なら2億円近くを特許庁に支払う必要があるが、上田氏は大半で支払っていない。支払わないと半年程度で出願が取り消されるが、その間は特許庁の情報サイトに「審査待ち」と掲載される。

 「乱発」のせいで名前の使用をあきらめた例もある。

 群馬県太田市は1月、今秋に開館する美術館・図書館複合施設の愛称「おおたBITO」を今後、使わないと発表した。商標の出願をしようとしたら、上田氏側が先に出願していたためだ。太田市によると、上田氏から「BITO」を使う権利を譲りたいとの趣旨のメールが来たが、「応じるつもりはない。別の愛称を検討する」(担当者)という。

 特許庁は5月中旬、ホームページ上で大量申請について、「名前が先に出願されていても取り消される場合があるので、あきらめないで」と呼びかける告知を出した。だが、出願そのものを規制することは難しいという。

 なぜ、お金を払わず出願できるのか。

 商標は、先に出願した人の権利が認められる「早い者勝ち」が原則。手数料の払い忘れなど手続きに不備があっても、最初に出願した日付を認めてもらえるように、「保留」の状態にできる。期間を半年程度置くのは、海外から出願書類をやりとりすれば往復数カ月かかることもあるためだという。

 商標を「先取り」するケースは過去にもあった。03年に千葉県の男性が「阪神優勝」を商標登録し、後に審判で取り消された。だが特許庁の担当者は「手数料を払わず、個人でこれだけ大量に出願するケースは初めてだ。インターネットで簡単に出願できるようになったのも大きい」と話す。

 上田氏に直接、狙いを聞いた。

 「将来自分で使う、他人に権利を譲渡する、先に出願しておくことで権利を仮押さえする三つが狙い。(出願中に)権利が欲しいという人が現れれば、ビジネスになる」と売買目的を認めた。手数料を払わないのは、「権利化してメリットがあるものだけを厳選している」ためという。近く、商標を取引するためのホームページを立ち上げる予定だとも話した。

 業界団体の弁理士会は「直接的な対応は難しいが、制度の趣旨に反していることは明らかだ」と反発している。(高木真也)

365とはずがたり:2016/07/01(金) 18:45:05
これか。おおたBITOはロゴでも盗作騒動があったしついてないねぇー。

2016.1.6 07:04
太田市、「おおたBITO」の愛称使用中止 他者が商標申請中
http://www.sankei.com/region/news/160106/rgn1601060012-n1.html

 太田市は5日、東武太田駅北口に10月開館予定の文化複合施設「太田市美術館・図書館」の愛称「おおたBITO」の使用を中止することを発表した。「BITO」の名称が商標申請されていることから取りやめ、当面は正式名称の「市美術館・図書館」を使う。

 定例会見で清水聖義市長は、「昨年夏ごろから登録申請をしている人がいる。愛称を使うと、あれは自分のものだと言う。残念だが使わないことにする」と述べた。愛称のBITOは、美術館の「び(BI)」と図書館の「と(TO)」の頭文字をローマ字で表現し、昨年6月に決定していた。

 おおたBITOをめぐっては、白紙撤回された2020年東京五輪公式エンブレムのデザイナー、佐野研二郎氏が手掛けたロゴが、米デザイナーの作品と酷似していると指摘され、市民からの意見を聴き、正式に使用を断念している。

366名無しさん:2016/07/10(日) 11:24:42
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160708-00094029-diamond-bus_all
「忘れる」という機能を人工知能に実装できるか?人間の「弱さ」が「強み」になる時代が来る!
ダイヤモンド・オンライン 7月8日(金)11時0分配信

 テレビでも話題の脳科学者で『努力不要論』などベストセラーを連発する中野信子さんと、世界初の感情認識パーソナルロボット「Pepper」の元開発リーダーで初著書『ゼロイチ』を出した林要さんによる対談の第2回。「人間」対「人工知能」の囲碁対局から、2人は何を感じたのか。人間は人工知能をどう受け止めればよいのか。脳科学・人工知能開発それぞれの見地から導き出した答えは? (構成:前田浩弥、写真:榊智朗)

● 「ひらめき」こそが、人工知能を凌駕する強み? 

 林要さん(以下、林) この対談の第1回で、会社の先輩に「宇宙人」と名付けられた話をしました。「新しいこと」にチャレンジするうちに、「お前は宇宙人だな」と言われたんです。そして、“宇宙人ブランド”のおかげで、さらに「新しいこと」にチャレンジしやすくなったわけです。

 話はこれで終わらなくて、実は、「宇宙人」としての経験を積み続けていくうちに、発想も豊かになっていく実感があったんです。無意識に、理屈なく「これはこうじゃないか」ってひらめくことが多くなったんですよね。理屈なくひらめいてしまう分、その「ひらめき」を人に説明するのがなかなか大変なのですが……無意識にひらめいたことを、意識してなんとか後追いしながら理屈をつけているようなイメージです。

 中野信子さん(以下、中野) わかります、その感じ。

 林 僕は、ひらめきとしての「こうだ! 」という答えが出るのは、先天的な力ではないと考えています。生まれつきの天才の子どもが得るひらめきと、僕の生むひらめきは違う気がするんです。持って生まれた頭のよさというより、後天的に得た情報が、脳の「意識的な部分」と「無意識的な部分」の両方と作用し合いながらひらめくというか……。それは論理の積み重ねでは決してなくて、論理を超えた何かがあるような気がします。

 中野 すべての問題は論理の積み重ねによって解決されるのか、論理ではたどり着けない「ひらめき」という要素が解決するために必要な問題もあるのかは、いろいろなところで議論になっていますよね。言い換えれば「ひらめきは論理の積み重ねか否か」という問題です。

 林 人工知能の開発にも大きく影響しそうな問題ですね? 

 中野 まさにそうなんです。3月に、囲碁棋士の李世ドルさんと、コンピュータ囲碁プログラムの「AlphaGo」との対決がありましたよね。その中でAlphaGoが、難局を回避するために、人間の常識では考えられない「変な手」を打ったことがありました。

 人間と人工知能の差がいちばん出るところがここだといわれていますね。人間の場合は、ひらめきによって「うーん……これだ! 」と手をひねり出したり、あるいは不利を認めて投了してしまったりする。でも人工知能は違う。難局を避けるために変な手を打つんです。でも結局、そこから総崩れになって負けたりするのですが……。人工知能がこのような部分を克服できるのかどうかというのが、開発者にとっては課題になるでしょう。

 一方で「人工知能vs人間」という対抗軸で見る人にとっては、この「ひらめき」の部分をどう生かしていくかというのが、人工知能に負けないための最後の砦になるのかもしれないですね。

 林 人工知能という視点から見ると、AlphaGoが使っているディープラーニングの手法は、過去と比べるとだいぶ人間に近づいているんじゃないかと思いますね。AlphaGoが「変な手」を打ったというのは、おそらくデータの蓄積が足りずに、かなり不確実なデータの中から無理矢理答えを出したからこそのことだと思います。

 しかしそこさえも、これから経験を積んでいくと正確な答えが出せるようになるでしょう。これが、いま研究が進んでいるディープラーニングのすごさなんです。つまり、過去のデータがたくさんある場合には、人工知能は圧倒的に威力を発揮する。だから、逆に、僕は、過去の事例がたくさん取れるようなところはもう、人工知能に任せていいと思うんですよね。

367名無しさん:2016/07/10(日) 11:25:13
>>366

● 「モノを忘れる」という機能を、人工知能に実装できるか? 

 中野 そうですね。過去の事例が少なくても解決策を「ひらめく」ことができるのは、人間の強みだと思います。

 ただし、この強みにも限界はあります。というのは、人間がどんなに「ひらめいた」と思っても、だいたい誰か、同じようなことを考えているからです。すごいひらめきだと思っても、世界のなかでは5人くらいは同じようなことをひらめいているし、もうすでに誰かが進めている可能性すらある。ひらめいた瞬間は楽しいし、興奮もします。でもそのひらめきが社会で評価されるかどうか別問題で。ひらめきの楽しさと実効性は違うわけです。

 林 そうですね。

 中野 だから、私は「ひらめき」のような、いかにも「人間の強さ」みたいな部分より、もっと「人間の弱さ」に注目すべきだと考えています。

 林 「人間の弱さ」ですか? 

 中野 ええ。人間には隙がたくさんあります。たとえば、人間はよく忘れますよね? だけど、これは「忘れる能力」でもあるんです。あるいは、論理的に考えない能力、いい加減さ。これらは仕事をするうえでは嫌がられたりするし、もしかしたら小さいときにお母さんから注意をされた部分かもしれません。

 でもこの隙は、人間が何億年もかけて、厳しい環境に適応して生き延びるために身につけた能力ですよね。とくに「忘れる能力」。私はこれが大事だと思っています。人工知能には、「忘れる」ことを実装するのは難しいですよね? 

 林 はい。「何を忘れればいいのか」を正しく組み込むのは難しいです。

 中野 人間の忘れ方って、すごく高度ですよね。都合のいい情報だけ覚えていて、都合の悪いことは忘れたり、実際にあった記憶を都合のいいように書き換えたり……。ありがちなのが、たとえばある男の人が、結婚前に奥さんと北海道に旅行に行って楽しかったと覚えている。でも奥さんは、一緒に北海道に行ったことがないと言う。じつはほかの女性と行ってたのに、奥さんと行った記憶に書き換えたりするわけですね。

 こういうことを人間の脳はいとも簡単にやってのけるんです。でもこれはバグでも能力不足でもなくて、この能力が必要だったから発達させてきたんだと考えられる。こんなことを人工知能ができるようになる日は、まだまだ遠い気がします。

 林 たしかに、そうですね。人工知能は、ある特定の領域の、しかも境界条件が定まったものに対してならば、学習すればするほどを精度を上げていくことができます。だけど、人間は学習内容をなんらかの形で書き換えてしまう。忘れてしまうこともある。これは、「弱さ」でもあるけれど、簡単に真似のできない高度な機能ですね。

 もうひとつ指摘しておきたいのは、人工知能は、ある特定の分野の過去データから何かを生み出すことはできますが、まったく異なる分野のデータと融合させて何かを生み出すことはできない、ということです。

 たとえば、人工知能は音楽をつくれます。絵も描けます。しかし、人間のように絵から受けたインスピレーションから、まったく新しい音楽を生み出すようなことはできない。

 将棋棋士の羽生善治さんもそうです。羽生さんは、趣味でチェスや囲碁をやったりしますよね。しかも、そちらでも強い。これは、将棋での経験をチェスや囲碁にうまく応用できているからなんです。でも人工知能にとって、ほかのことで得た経験を応用するというのは極めて難しい。ディープラーニングでは、ちょっとずつノイズを与えて学習させていくのですが、強すぎるノイズを与えるとおかしな学習をしてしまう。この部分をとても上手に学習しているのが人間なんです。

 中野 おもしろい。人間は「学習したことを忘れる能力」と「学習する能力」のバランスがうまくとれているんですね。

 林 そう思います。人間って、同じことを学んでも人によって受け取り方が違いますよね。これが、人間の非合理だけど効率的な学習の手法なんだと思うんです。一人ひとりが、一見非合理だけど「自分にとって合理的」な、都合のいい解釈で学習をするんです。一人ひとり、育ってきた環境も違うから、生きるために最適な戦略もそれぞれ違う。それによって「枠」を飛び出る力があるというのが、人間の強みだなと考えています。

368名無しさん:2016/07/10(日) 11:25:44
>>367

● なぜ人間は、人工知能と戦おうとするのか? 

 中野 ところで、李世ドルさんとAlphaGo対局でもそうですが、どうしても「人間」対「人工知能」という対抗軸で語られがちですよね。どうして「人工知能の力を借りながら、協調して発展しよう」という議論にならないのか、すごく不思議なんです。

 林 これはまさに、この対談の第1回で話題に挙がった「類似性」と「獲得可能性」に近いものだと思います。冷静に考えれば、人工知能は僕らの生活を豊かにしてくれる1つのツールです。

 でも、まだ新しくて未知の部分が多い存在な上に、考えていることも僕らに近いし、「僕らの仕事を奪おうとしている」としてよく話題になっている。だから、単なるツールとして冷静に見ることができない人が多いと思うんです。どうしても「競合」として見てしまう。だから「人間が対抗すべき存在」として語られてしまうんですよね。

 中野 不思議ですよね。私はむしろ、人工知能を頼りたいですよ。今すぐにでも自分の頭に接続して、記憶すべきことを代わりに全部覚えてほしいし、考えるべきことを代わりに考えてほしいです(笑)。そうなったらどんなに楽か(笑)。でも、そんな楽しそうな未来を話してくれる人があまりいないのは寂しいです。

 林 もったいないですよね。人間は「合理性のない生物」として今も進化していて、その人間がつくり出した「合理性の塊」が人工知能です。合理性の塊である人工知能は、しっかり育てれば、不合理な人間のために尽くしてくれる存在になる。協力したら無敵のはずなんです。

 中野 そうそう、「合理性を欠く」というのも人間の弱さと言えるかもしれませんが、実は、その弱さがあるからこそ人間はここまで生き延びてきたように思うんです。

 林 そうですね。実際、「合理性を欠く」という弱みから得ているものも、人間には多くあるんですよ。

 たとえばイチロー選手は、今でこそ世界的なスーパースターですけど、その幼少期にものすごく賢い人工知能を搭載していたらもっと活躍するスターになっていたかというと、そうではないと思うんです。

 賢い人工知能はとことん合理的に考えますから、野球選手を目指す前に「怪我のリスク」を考えます。次に自分のDNAを解析して、野球選手としての自分の才能が、世界中にあるDNAの上位何%くらいにいるのかを考えるでしょう。続いて経済的な事情を考える。

 こうして思考を進めていくと、人工知能を搭載したイチロー選手が「野球選手になる」という決断を下す可能性すらほぼゼロに近いんじゃないでしょうか? むしろ、イチロー選手は合理的に考えて野球を選んだはずがない。「好き」だから、「楽しい」から、野球にのめり込んでいったわけです。ここに、人間の強みがあるんです。「弱み」を超えた「強み」。「合理性」を超えた「思い込み」です。それゆえに人間は道を切り開いてきた。

 中野 共感します。野球が好きだから、野球にのめり込んだイチロー選手が、日々の健康管理や練習メニューに人工知能を使えば、さらにすごい打者になるんじゃないかと思います。だけど、その根本にある「野球をやる」「野球にのめりこむ」という部分は、非合理的で根拠のない「思い込み」にあるはずですよね。

 林 ええ。そもそも、人類の歴史がそうだと思うんです。人間の起源は、アフリカという温かい土地に誕生して、そこで生きていたんですけど、いつの間にか気温の低い北のほうへも移っていきました。これができるのは、人間が合理性を超越しているからなんです。もしも人工知能だったら、過去のデータの中でもとくに確実なものをベースに、合理的に考えますから、「そんなに北に住んで大丈夫なのか。データがないからやめよう」「その地にはちゃんとした食事があるのか。データがないからやめよう」と考えていたはずです。

 人間が未開の地をどんどん切り開いて、地球に今のような世界が広がっているのは、イチロー選手が今のポジションを築いた過程と共通項がある気がするんですよね。

 人間が「合理性を欠く」という特徴に自信を持って、その人間の特徴を最大限に助けてくれる人工知能を育てていく。これが、人間と人工知能が協調して生きていく道だと思います。

 (つづく)

林要

370とはずがたり:2016/08/06(土) 12:14:36
いよいよ人工知能時代が到来ですねぇ。。
人工知能がらみは各スレで貼ってるけど此処でも集めよかな。。

人工知能 病名突き止め患者の命救う 国内初か
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/study/2246/1097992700/4671-4672
8月4日 19時10分

371とはずがたり:2016/08/06(土) 15:55:41

孫正義が命運託す「IoT」の現実と未来
http://www.yomiuri.co.jp/fukayomi/ichiran/20160805-OYT8T50028.html?from=y10
IoTコンサルタント 小泉耕二
2016年08月05日 14時00分
 あらゆるモノがインターネットにつながり、さまざまなデータをやりとりする「IoT(Internet of Things=モノのインターネット)」を巡る主導権争いが今、世界中で本格化している。ソフトバンクグループは先月、日本企業としては過去最大の約3.3兆円で英半導体設計大手「ARM(アーム)ホールディングス」を買収することを明らかにした。ソフトバンク・孫正義社長の目的は、優れた半導体設計技術を擁するとされるARM社の買収により、今後の成長が見込まれるIoT分野で優位に立つことだという。孫氏が狙いを定める「IoT」の現実と将来像について、IoTコンサルタントの小泉耕二氏が解説する。

2020年、500億個のモノがネット接続

 ソフトバンクグループの孫正義社長が先日、英ARM社を買収すると発表し、大きな話題を呼んだ。今後、世界的に大きな広がりを見せるIoTへの期待から、買収額は約3.3兆円にも及ぶという。これには誰もが驚いたことだろう。 

 それにしても、孫氏はなぜ、こんな破格の金額を出してまでARM社を買収するのだろう。それは、ARM社を傘下に収めれば、世界的な成長分野のIoTで主導権を握れるとの思惑があるからだ。 

 米IT企業のシスコシステムズは、2020年には500億個のデバイス(モノ)がインターネットに接続すると試算している。現時点では世界にあるモノの99%はネットに接続されていないのだから、これから数年の間に、モノがネットに接続していく現象が爆発的に広がるということだ。

 そして、モノがネットにつながる際に必要となる主要部品に、ARM社の半導体設計技術が使われる可能性が高いと言われている。実際、ARM社が設計した半導体は現在もさまざまなモノに使われている。例えば、世界中の人々が利用しているスマートフォンの95%以上にARM社が設計した半導体が実装されているという。それで孫氏が、来る「IoT時代」のARM社の発展を見越して巨額買収を決断したと騒がれているのだ。

外出先からエアコンや鍵を操作

 IoTの流れはおおむね次のようなものだ。モノに取り付けられたセンサー(温度センサー、照度センサー、人感センサーなど)で各種のデータを取得し、そのデータをクラウド(データを保存したり処理したりする外部サーバー)にアップロードする。クラウドに蓄積されているデータを人工知能(AI)などが分析し、その分析結果に基づいてモノが作動することで、ヒトに最適な情報やサービスなどをもたらす仕組みだ。こうした仕組みが至るところに張り巡らされるのが、将来の「IoTの世界」ということになる。

 そもそも、モノがネットにつながると、一体何が良いというのだろうか。イスがネットにつながったら? 机がインターネットにつながったら? どうだろう。多くの人が全くその良さをイメージできないのではないだろうか。 

エアコンや冷蔵庫など、家の中の家電が外出先からスマートフォンで操作できるようになる(写真はイメージ)
エアコンや冷蔵庫など、家の中の家電が外出先からスマートフォンで操作できるようになる(写真はイメージ)
 よくある身近な例として挙げられるのは、家の中のさまざまなモノがネットにつながるということだ。テレビも、洗濯機も、冷蔵庫も、エアコンも、ライトもだ。さらには鍵もネットにつながるとされている。

 例えば、家から一定の範囲に家主が近づいたら、自動的にエアコンのスイッチが入り、夏の暑い日には事前に家の中を冷やしてくれる。さらにこのエアコンは、AIによって家主の生活サイクルを学習しており、電気料金の節約のため、ソーラーパネルなどで発電した電気を効率的に使うよう、賢くふるまうのだ。

372とはずがたり:2016/08/06(土) 15:55:54

 冷蔵庫もネットにつながっているから、外出先からでもスマホを使うと、例えば「納豆が切れている」といったことがわかる。音声を認識するマイクの付いた家電製品は、「居間の電気を消して」「好きな音楽をかけて」などと話しかけるだけで、指示通りに作動してくれる。

 ネットにつながっている鍵があれば、外出先からスマホで施錠、解錠ができるようになる。だから、鍵を忘れて出かけてしまった子供が、家の前で親の帰りを待つということもなくなる。こうした便利な生活がやってくる、というのが消費者向けIoTの世界だ。

身近で変化を感じにくい理由

 このような電気製品は一部ですでに実用化されているものもある。しかし、「家の中のIoT」は、簡単には進んでいかない。IoT製品が発売されたとしても、多くの人にとってはすでに家にある製品を買い換えなくてはならないからだ。

 これまで存在しなかった新しいモノを買い足すというわけではないので、例えばパソコンやスマホの普及期のように、世界中の人たちが同じタイミングにこぞって買うという現象は起きづらい。これが、IoTが新たに生まれると言われつつも、身近なところでの変化が感じにくい根本的な理由だ。

 日本では現在、「ZEH(ゼロ・エネルギー・ハウス)」普及への取り組みが進められている。ZEHとは、省エネ設備などによって使用エネルギーをできる限り減らす一方、太陽光発電などでエネルギーを作り出すことで、エネルギー購入量を年間収支でゼロ以下にした住宅のことだ。政府は、2020年に新築戸建て住宅の半数をZEHにするという方針を打ち出している。

 今後、ZEHのエネルギー購入量の収支を計測するため、家の中の電気機器の電力量をネット経由で測定する仕組みが導入されていくだろう。それをきっかけに「スマートホーム」と呼ばれる「家の中のIoT」が広がっていく可能性がある。

 電力会社も、家庭ごとの電力消費状況をつぶさにモニタリングすることが可能になる。そうなれば、従来は前年実績や予測値をもとに発電していたところを、電力消費の実情に合わせた発電ができるようになるとみられる。

注目集める「自動運転」

 次に、家の外に目を向けてみよう。屋外のIoTで今、最も注目を集めているのは「クルマ」だ。最近、クルマの自動運転に関するニュースをよく目にするという方も多いのではないだろうか。このクルマの自動運転を可能にするには、IoTの進歩が不可欠なのだ。

 クルマが自動運転するには、人や建物などをクルマが認識して、交通事故を起こさないようにする技術の開発が第一だ。当然、こうした技術がどんどん進化していくわけだが、クルマを制御するソフトウェアをアップデートするのにも、クルマとネットとの接続が必要となる。

 クルマがネットにつながる価値は、自動運転だけにとどまらない。例えば交通事故を起こした時、事故状況を即座に必要な機関(警察や保険会社など)に伝えることができるようになる。また、最近は監視カメラが付いたタクシーを見かけることが多くなったが、カメラがネットにつながれば、事件や事故の際、その数秒前からの状況を記録したデータを直ちにタクシー会社の監視センターに送れるのだ。他にも、路上のパーキングメーターにセンサーを付けることによって、駐車場の使用状況をドライバーが把握できるようになる。 

 クルマとネットをつないだ自動車保険のサービスはすでに始まっている。急ブレーキや急ハンドルといった運転データを記録、送信する装置をクルマに搭載し、そのような危険な運転が少ないドライバーの保険料を割り引くというものだ。こうした保険サービスを「テレマティクス保険」といい、欧米の保険会社では導入が進んでいる。

373とはずがたり:2016/08/06(土) 15:56:15
>>371-373
産業界では成功事例も

 産業界に目を向けると、すでにIoTの成功事例は少なくない。なかでも、アメリカの製造業を代表する企業、ゼネラル・エレクトリック(GE)社は、先進的にIoTに取り組んでいることで知られている。

 同社のガスタービン製造工場では、約5000個のセンサーを取り付けたガスタービンを試験稼働させ、振動状況や温度などのデータを取得している。そのデータはネット経由で世界各国に散らばる専門家に送られ、不具合の検知や製品性能の向上などに生かされている。同社は他にも、航空機向けジェットエンジンにセンサーを取り付け、そこから得られるデータを分析して、故障の予見や部品交換の最適化などを図っている。 

日常生活、企業活動を大きく変える

 IoTは製造業の現場だけでなく、ロジスティクス(物流を効率的に管理すること)の分野でも効果が見込まれている。

 IoT化されたロジスティクスの分かりやすい例としては、「アマゾン」のような通販サイトをイメージしてもらいたい。通販サイトの事業者は、客の注文を受けたら、倉庫に収納されている商品を効率よく取り出さなければならない。コンピューターは受注情報によって、どこの倉庫にどんなモノが格納されているかを把握している。そしてコンピューターが、どこの倉庫のどこに行って何を取ってくるのか、指示を出すのだ。

 注文のあった商品を収納している倉庫では、コンピューターの指示を受けて、カゴを載せた荷台が自ら収納場所に移動する。そこで、作業員がカゴに商品を入れていくのだ。IoTによる自動化がもっと進み、作業員ではなくロボットが作業を行っている倉庫も多い。

 そして、商品はトラックで購入者のもとに配送されるのだが、将来、トラックは自動運転となっていくだろう。トラックに搭載されたAIが、最も効率的に配送できるルートを計算し、そのルートに沿って自ら購入者のもとへ商品を届けるのだ。IoTの進展によって、こうしたロジスティクス全体での変化が期待されている。

 このほか、医療分野では、AIが患者の過去のカルテなどを分析して、ある程度までの診断を行うことがすでに可能になっている。介護施設の現場などでは、職員の代わりに、照明などに取り付けたセンサーで寝たきりのお年寄りたちの生体情報をチェックし、深刻な人手不足をカバーする仕組みが実現している。

 このようにIoTは、私たちの日常生活や企業活動を大きく変えようとしている。孫氏がソフトバンクグループの命運をかけるIoT。その未来は、すぐそこまで来ている。

プロフィル
小泉 耕二(こいずみ・こうじ)
 1973年生まれ。IoT専門サイト「IoTNEWS」代表。IoTコンサルタント。大阪大学でニューロコンピューティングを学び、アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)、Cap gemini Ernst & Young、テックファーム株式会社を経て現職。フィーチャーフォンの登場以来、15年以上にわたって、リアルとバーチャルの作り出す世界について研究し続けている。著書に、「2時間でわかる図解IoTビジネス入門」(あさ出版)、「顧客ともっとつながる」(日経BP)がある。

374名無しさん:2016/08/07(日) 12:15:52
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160804/k10010621901000.html?utm_int=all_side_ranking-access_001
人工知能 病名突き止め患者の命救う 国内初か
8月4日 19時10分
東京大学医科学研究所が導入した2000万件もの医学論文を学習した人工知能が、専門の医師でも診断が難しい特殊な白血病を僅か10分ほどで見抜き、治療法を変えるよう提案した結果、60代の女性患者の命が救われたことが分かりました。人工知能は、このほかにも医師では診断が難しかった2人のがん患者の病名を突き止めるなど合わせて41人の患者の治療に役立つ情報を提供していて、専門家は「人工知能が人の命を救った国内初のケースだと思う」と話しています。
東京大学医科学研究所の附属病院は、アメリカの大手IT企業IBMなどと協同で、人工知能を備えたコンピューターシステム「ワトソン」に2000万件に上るがん研究の論文を学習させ、診断が極めて難しく治療法も多岐にわたる白血病などのがん患者の診断に役立てる臨床研究を進めています。

このうち60代の女性患者は当初、医師から「急性骨髄性白血病」と診断されこの白血病に効果がある2種類の抗がん剤の治療を数か月間、受けましたが、意識障害を起こすなど容体が悪化し、その原因も分かりませんでした。このため、女性患者の1500に上る遺伝子の変化のデータを人工知能に入力し分析したところ、人工知能は10分ほどで女性が「二次性白血病」という別のがんにかかっていることを見抜き、抗がん剤の種類を変えるよう提案したということです。女性は、治療が遅れれば、免疫不全による敗血症などで死亡していたおそれもありましたが、人工知能が病気を見抜いた結果命を救われ、無事退院しました。

こうした病名の診断は、現在、複数の医師が遺伝情報のデータと医学論文を突き合わせながら行っていますが、データが膨大なため必ずしも結論にたどり着けるかどうか分からないということです。東京大学医科学研究所附属病院では、この女性患者以外にも医師では診断が難しかった患者2人について、人工知能が特殊な白血病だと見抜き、治療方針が決定されるなど合わせて41人について、治療や診断に役立つ情報を人工知能が提供したということです。

研究を行った東京大学医科学研究所の宮野悟教授は「1人の医師がすべての膨大な医療情報を把握するには限界があり、情報を蓄積してみずから学習する人工知能の活用は医療の世界を変える可能性を秘めている」と話しています。また、人工知能学会の会長の山田誠二国立情報学研究所教授は「人工知能が人の命を救った国内初のケースと言ってもいい。人工知能にとって医療やヘルスケアの分野は最も実用化が進む大きな市場になると予想され、今後も導入が進んでいくだろう」と指摘しています。
救われた患者は
人工知能によって命を救われた山下あや子さん(66)は、おととしの夏ごろから体調に異変を感じ、極度の貧血と診断されていましたが、去年1月、東京大学医科学研究所附属病院で急性骨髄性白血病と診断され、その日のうちに入院しました。

2種類の抗がん剤を組み合わせる標準的な治療を受けましたが、体の免疫機能を担う白血球の数は回復せず、高熱を出して意識障害を起こすなど死を覚悟した時期もあったと言います。

病院は、回復が見えない山下さんの病気の原因を人工知能を使って探りました。まず山下さんの遺伝子を詳しく調べ変化が起きている箇所を1500箇所ピックアップしました。これらの変化がどう関わって病気を引き起こしているのか人工知能に分析させたところ僅か10分後には「STAG2」と呼ばれる遺伝子の変化が根本の原因を作り出している「二次性白血病」である可能性が高いことを見抜いたということです。このため、病院は、別の治療薬に変えるなど治療方針を変更。その結果、山下さんの体調は徐々に回復し、去年9月には退院することができました。

山下さんは「あと1年ほどすればこの世からいなくなると覚悟した時期もありました。ロボットやコンピューターの研究は成果を上げるのに年数を要するもので、こんなに急激に役に立つなんて思いもよらず、今生活できているのも人工知能のおかげです」と話していました。

375名無しさん:2016/08/07(日) 12:16:02
>>374

医療分野での活用
東京大学医科学研究所が導入している人工知能を備えたコンピューターシステム「ワトソン」は、遺伝子の変化が複雑に絡み合って発症する白血病などの血液がんの分析を主な対象にしています。

宮野教授によりますと、これらの分野では論文の数が膨大になりすぎて、どの遺伝子の変化が互いにどのように影響し、がんを引き起こしているのか、医師一人一人が理解するのが不可能になりつつあります。ワトソンはこうした論文を2000万件以上読み込んでいて、数多くの遺伝子の変化がどのように絡み合いがんになるのか学習しています。

そして、そこに患者の遺伝子の変化の情報を入力すると、膨大な論文の中から、まず関係するものを選び出してきます。そのうえで、それらの論文に書かれた内容をもとに患者の遺伝子の変化が互いにどのように影響し合っているのか評価し、さらに病気を引き起こす根本となった重要な変化はどれかを突き止めて効果が期待できる治療薬などを提案します。

こうした医療分野での人工知能の活用はアメリカで先行していて、すでに複数の病院で白血病や脳腫瘍の治療の支援などに使われています。
広がる活用
人工知能の活用は、自動運転などの注目技術に加え、企業の人事や経営判断、絵画や小説といった創作活動など幅広い分野に広がろうとしています。

このうち自動運転への応用については、トヨタやホンダが人工知能専門の研究拠点を設けるなど、実用化に向けた動きを本格化させているほか、開発をリードするアメリカでは運輸省が人工知能をドライバーとみなす判断まで行い、人工知能を受け入れる環境の整備も進み始めています。

また人工知能は、将来的には私たち一人一人の仕事にも大きな影響を及ぼす可能性が指摘されています。

10年から20年後には今、日本で働いている人の49%の職業が、機械や人工知能によって代替が可能になるとする報告もあり、すでにコールセンター業務の支援など一部の業種への導入が進められているほか、採用活動など企業の人事や、経営判断にまで人工知能を活用する計画もあります。

さらにこれまで機械が人に代わって行うのが難しいとされてきた、「創造力」の世界にも人工知能の波は押し寄せています。囲碁では、プロ棋士に勝利したほか、絵画などの芸術作品から小説の執筆に至るまで、その活用の可能性は広がりつつあります。

376名無しさん:2016/08/20(土) 22:06:57
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160817-00013259-forbes-bus_all
グーグルの自動運転「責任者辞任」の舞台裏 商用化は進むのか 
Forbes JAPAN 8月17日(水)7時0分配信

グーグルの自動運転車プロジェクトで最高技術責任者(CTO)を長年務めたクリス・アームソンが退任することが明らかになり、経営陣との確執が原因ではないかと憶測を呼んでいる。



自動運転車の開発はグーグルの親会社、アルファベットの先端技術開発部門である「X」(旧「Google X」)が進めているプロジェクトの一つで、これまでに膨大な研究開発費が投じられ、180万マイルもの自動運転走行が実施された。

アームソンはこれまでの7年間、社内のエンジニアやソフトウェア開発者、ロボット技術の専門家などを統括して自動運転車の開発を推進してきた。彼は自身のミディアムに投稿した退職の挨拶の中で、「A地点からB地点までボタンを押すだけで連れて行ってくれる自動運転技術の開発に関わったことを光栄に思う」と述べた。

数多くの企業が自動運転車の開発を手掛ける中、グーグルのプロジェクトは開発資金の規模が格段に大きく、最も注目を集めている。その責任者の一人であるアームソンの退任は驚きをもって受け止められているが、彼以外にも同プロジェクトに関わったグーグルのエンジニアが昨年以降、相次いで会社を去った。

大物エンジニアらが相次ぎ離職

その中には、長距離輸送トラック用の自動運転技術の開発を目指す「Otto」を設立したグーグルマップの元製品責任者リオー・ロンリオー・ロンと、自動運転車部門の元技術責任者アンソニー・レバンドフスキが含まれる。ニューヨーク・タイムズ(NYT)は、他にも主要メンバーだったデイブ・ファーガソンとジャジュン・ズーが「自分たちの会社を立ち上げるために退社した」と報じている。

NYTはまた、アームソンの退任の理由として、2015年9月に自動運転車プロジェクトのCEOに就任したジョン・クラフィックとの関係悪化を挙げている。自動車業界での経験が豊富なクラフィックのCEO就任によって、自動運転技術の商用化が大きく前進すると見られていた。「元グーグル社員によると、アームソンはクラフィックの方針に不満で、数か月前にはラリー・ペイジとプライベートの場で口論になった」とNYTは報じている。

377名無しさん:2016/08/20(土) 22:07:22
>>376

プロジェクトは「転換期を迎えた」
南カリフォルニア大学マーシャル経営大学院のヘレナ・イリレンコ教授によると、今回のような退任劇はスタートアップでは珍しくないことだという。「テクノロジー系のスタートアップが研究開発フェーズから商業化フェーズへ移行するタイミングで幹部が退任することはよくある話で、プロジェクトが前進していることの証でもある。グーグルの経営陣が自動運転車の商業化が可能だと判断し、プロジェクトが大きな転換期を迎えたのは明白だ」と教授は話す。

グーグルは具体的なスケジュールや計画については一切公表をしておらず、自動運転車の広報担当者であるジョニー・ルーもコメントを控えている。また、自動運転車プロジェクトに関わっている社員の規模や退職者の人数についてもグーグルは明らかにしていない。

「アームソンは自動運転車プロジェクトの立ち上げに欠かせない人材だった。今後グーグルがどのように商業化を進めるかは不明だが、その方向に進んでいることは確かだ」と調査会社IHSマークイットで自動車技術のアナリストを務めるジェレミー・カールソンは言う。

クラフィックの就任以来、グーグルはフィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)と提携し、次フェーズのテスト走行用としてFCAからハイブリッドミニバン「パフィフィカ」の提供を受けることが決まった。グーグルはミシガン州ノビに設立した開発拠点でエンジニアの採用を強化しており、アメリカ自動車産業の中心地に大きな足掛かりを得たことになる。

アームソンはグーグルに入社する前は、カーネギーメロン大学でロボット工学を教える著名な科学者だった。

商用化は前進、との見方も

一方、クラフィックは自動車産業で数十年のキャリアを積んだベテランで、1980年代にはカリフォルニア州フリーモントにトヨタ自動車とゼネラルモータースが合弁で設立した工場「NUMMI」で生産技術者として働いていた。その工場は現在テスラモーターズの工場となっている。その後、90年代にはフォードで軽トラックの開発に携わり、2000年以降は米国ヒュンダイモーターで製品開発の責任者を務めた後、支社長に昇格して5年間の同社の経営をリードした。

「グーグルはこれまでの研究成果を活かして事業化を推進できる新たな責任者を迎え入れるフェーズにきた」とイエレンコ教授は言う。

アームソンをはじめ、自動運転車の開発に携わった社員が次々とグーグルを去っているのには、他にも要因がある。それは、今や同社以外にも数多くの企業が自動運転車の開発に参入していることだ。アームソンがグーグルに参画した2009年頃は、自動運転車の開発を行っている企業は他になかった。

エンジニアは「引く手あまた」

それから7年が経ち、今では多くのプレイヤーがこの分野に存在する。従来の自動車大手に加え、テスラやEVスタートアップの「Faraday Future」、テクノロジー企業のNVidia、MobilEye、インテル、自動車部品メーカーのデルファイ、ボッシュ、コンチネンタル、デンソー、オートリブ、配車アプリのウーバーとリフト(リフトはGMと提携して開発を行っている)など、様々な企業が自動車産業の未来を担う技術の覇権をめぐり、熾烈な競争を繰り広げている。

アームソンはミディアムの投稿の中で今後の予定について何も述べていないが、「彼なら引く手あまただ」とIHSマークイットのカールソンは言う。

一方で、イリレンコ教授は転職に当たってはグーグルから何らかの制約条件が課せられているはすだと指摘する。「競業避止義務をはじめ、株式や金銭の報酬パッケージの条件として、テスラやウーバーへの転職を禁じられているだろう」と教授は分析する。

Alan Ohnsman

378とはずがたり:2016/08/30(火) 14:56:42
すごいなぁ。

ハードウェアも電力も使わずに動く、完全にソフトな「タコ型ロボット」
http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2016/08/post-5717.php
2016年8月26日(金)17時05分
高森郁哉

379荷主研究者:2016/09/11(日) 11:38:11

http://www.nikkan.co.jp/articles/view/00397094
2016年8月24日 日刊工業新聞
東北大、縦横無尽に動作できるクローラー-災害調査ロボなどに提案

開発した全方位クローラー「オムニボード」

 東北大学大学院情報科学研究科の高根英里大学院生と多田隈建二郎准教授らは、縦横斜め、全方位に動けるクローラー「オムニボード」を開発した。階段の踊り場など、方向転換できない場所でロボットが立ち往生してしまうことがなくなる。災害調査ロボや無人建機の駆動機構に提案していく。

 一般にクローラーは外周ベルトがたわんで地面に広く接地できるため、がれきの上でも安定して走行できる。だが向きを変えられず、横方向へ移動できなかった。そこで複数の小さなクローラーを平行に連結してベルト状に束ねた。このクローラー連結べルトを大きなクローラーの外周ベルトに利用した。大クローラーが前後、小クローラーが左右方向に回転する。

 複数のクローラーを二つのモーターで制御するため、ベルト状のギアを設計した。ベルト状ギアと大クローラーの回転に差ができると小クローラーに力が伝わり、左右方向に回転する。その場で左右に進むことも斜めに進むこともできる。

 ベルト状のギアがたわむため、大クローラーが地面にならって接地面積を増やせる。全体の走破性が落ちない。クローラーの高さに対して10―15%の凹凸があっても、地面に接地して進める。

 がれきの隙間や急斜面など、その場で旋回できない状況でも横や斜めに進んで障害物を避けられる。現在は試作機を使って動作原理を実証した段階。今後は防水などの機能を追加し、雨の中などでも走れるよう改良していく。

(2016年8月24日 科学技術・大学)

380とはずがたり:2016/09/13(火) 13:10:29
看護婦にあんま萌えないから俺的には問題なしだヽ(゚∀゚)ノ

どんな色の下着か分からない!透けない白衣の裏に隠された中小企業の技術力
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160830-00010002-newswitch-ind
ニュースイッチ 8月30日(火)8時22分配信

大真が特許技術利用で本格製販
 大真(東京都千代田区、川上康道社長)は東京都中小企業振興公社の支援を得て、「裏地付き透けない白衣」の本格製造販売に乗り出した。色によって色が透けるのを防ぐ特許技術により、どんな下着の色や柄も透けさせない。2017年7月期には1000万円の売上高を目指す。

 特許はグループ会社のシーユーピー(岡山市)が取得、企業向けユニホーム販売を専門とする大真が実施許諾を得た。下着の色、柄を透けないようにする技術はすでにコートなどでは実用化されているが、特許対象を「透けやすい白衣に絞ったことと、明度が3・5以下の色の裏地を使うと透けない原理を確立」(西原成幸相談役)することで取得した。

 裏地は下着の色や柄の気になる部分に使用。素材は伸縮性の高いポリエステル100%とし、洗濯時の水流を考慮し部分的にメッシュ素材を使用した。レディースジャケットは1万2744円、同パンツは9504円。ワンピースは1万4904円(いずれも消費税込み)。サイズはSから3Lまで5タイプ。カラー白衣も用意している。

どんな色の下着か分からない!透けない白衣の裏に隠された中小企業の技術力
白衣生地X裏地で透けなくなる
通販会社などへアプローチ
 都中小企業振興公社から4月に、ニューマーケット開拓支援事業の支援対象製品(技術)に採択されており、ビジネスナビゲーターの販売支援が始まっている。「病院、リネン業者や病院に出入りしている業者、また通信販売会社に積極的にアプローチしていきたい」(西原氏)と話す。

381名無しさん:2016/09/19(月) 18:46:12
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160907-35088609-cnetj-sci
AIは“ひとつのことだけ優秀な偏屈な人”--識者らが語る可能性と問題点
CNET Japan 9月7日(水)8時30分配信

 8月23日、デジタルハリウッド大学大学院駿河台キャンパスにて「エンタテインメントの未来を考える会 黒川塾(三十九)」と題したトークセッションが行われた。コラムニストの黒川文雄氏が主宰、エンターテインメントの原点を見つめなおし、ポジティブに未来を考える会となっている。

 今回は「誰にでもわかる! エンタメ的人工知能(AI)考察」と題し、人工知能(AI)にまつわるさまざまな話題が話された。登壇したのは人工知能学会の前会長でもあるはこだて未来大学教授の松原仁氏、認知科学の研究を行っている電気通信大学助教の伊藤毅志氏、大手ゲームメーカーでゲームAI開発を行っている三宅陽一郎氏の3人。

 冒頭では“そもそもAIの定義とはなにか?”が問いかけられ、松原氏は率直に「100人いれば100通りの、人の数ほど定義がある」とコメント。最大公約数となる回答は「人間のように賢いコンピュータを作りたい」という形になるが、そこから先は研究している人やジャンルによってとらえ方が異なるという見解を示す。

 伊藤氏からは、認知科学の観点から見たAIと人間をはじめとする生物の知能に違いについて「空を飛ぶにはどうしたらいいか?」という質問に例える形で説明。AIの場合は、結果として空を飛ぶという目的さえ達成すればいいことから、ジェットなどどんな推進力を使ってもいいという判断をする。一方で人間の場合は、鳥はなぜ飛べるのかというメカニズムから方法を考えるという違いがあり、それが認知科学としてのとらえ方という。

 三宅氏が取り組んでいるゲームAIについては、人間の代わりをするものではなく、デジタルゲームの世界の中で生きているモンスターなり生物であったり、仮想世界のなかで息づく本当の知能という考えを示した。

AIはひとつのことだけが優秀な“超”偏屈な人

 昨今ではさまざまなところAIの話題が挙がり“すごいもの”というイメージもあるが、実際にはまだまだ課題も多くあるという。そのひとつとして「フレーム問題」が話題となった。人間は目標達成に必要なものを、数多くある情報から取捨選択して見極められるが、コンピュータにはそのことができない。そのためAIには人間が“枠”となるものを設定しなければならず、その枠から少しでもはずれるとなにもできないという問題だ。三宅氏はイメージとして「“超”偏屈な人。視野がとても狭くて優秀な人の究極版」と例えた。

 最近では、「AlphaGo」(アルファ碁)がプロ棋士を倒したことが大きなニュースとなった。このことに関連して伊藤氏は、囲碁のAIであってもルールが違うと全く能力が発揮できないことを説明。人間であれば19路盤(※縦横19本の線を持つ盤)や13路盤、9路盤のそれぞれに対して、ゲームの違いを理解した上で知識を応用し対局することはできるが、AIが19路盤で学習しチューニングした知識を13路盤などで対局すると、応用できるところもあるがかなり弱くなってしまうと指摘する。

 また将棋のプロ棋士である羽生善治氏は、チェスの実力派プレーヤーとしても活躍していることに例えて、人間であれば別のゲームでも何らかしら知識を転用できるところもあるが、コンピュータにとってはまったく別のものであり、どちらかひとつしか対応できないとも付け加えた。

 AIとしての課題や問題点はあるものの、囲碁や将棋など特化した部分だけを見るならば相当に優れていることを、松原氏は「隙だらけでガードが甘いにもかかわらず、ハードなパンチでKOできるだけの能力を持っているボクサー」と例えて表現していた。

382とはずがたり:2016/09/19(月) 21:12:45
2014年08月08日 06時00分27秒
ロボットや人工知能の進化は人間の仕事を2025年までに奪い尽くすのか?
http://gigazine.net/news/20140808-ai-robotics-and-future-job/
By Jeff Keyzer

ロボットや人工知能(AI)の進化はめざましく、人間の生活をより便利にしてくれることが期待されています。しかし、ロボットが進化して人間の仕事を代替することで、ロボットに取って代わられる労働者が出てくるという不安も次第に主張されるようになっています。ロボットとAIの進化が2025年に人類の生活をどう変化させているのかについて、さまざまな分野の識者1896人に回答を求めた大規模な調査の結果は以下の通りです。

「2025年までにロボットやAIの進化によって人間は仕事を奪われるか?」という質問への回答は、識者の間でも真っ二つに分かれました。

・No(奪われない)という回答
全体の52%が「ロボットに取って代わられる仕事はあるものの、仕事を奪われるという事態にまではならない」と回答しました。

多くの楽観論者が「技術の進化によって人間が置き換えられる仕事はあるとしても、技術の進化に伴って生み出される新しい産業によって多くの雇用が生まれるので仕事を奪われることはない」と考えています。ヴィントン・サーフ氏は「歴史を振り返ると、技術革新は雇用を創出するものでこそあれ、雇用を破壊するものではありません」と述べ、また、Microsoftのマイケル・ケンデ氏は、「確かに仕事が奪われることもあるでしょうが、失われる雇用以上の雇用が新たに生まれるでしょう」と述べており、ロボットやAIの技術が進化することで新しい仕事が生み出される効果に期待しています。

また、「人間にしかできない仕事があるためロボットが完全に取って代わることはできない」という意見も根強く、メディア心理研究センターのパメラ・ラトリッジ氏は、「思考力・想像力・問題解決力など機械にはできない多くのことがあります。ロボットが進化すれば、人間は『人間にしかできないできない分野』によりエネルギーを割くことになるでしょう」と述べています。

もっとも、2025年までの「近い将来」という条件の下では雇用に大きなインパクトを与えることはないとしても、さらに先の将来には多くの雇用が失われる危険を感じているという回答もあります。MITのコンピュータ科学人工知能研究所のデビッド・クラーク氏は、「現代の大きなトレンドは、サービス業の自動化です。この傾向が続くことで、サービス業に携わる人には新しいスキルが求められるようになり、単純労働者にとっては深刻な影響をもたらすことになるかもしれません。ただし、12年という短い期間では自動化はそれほど進まないでしょう」と回答しています。

一方で、「ロボットがあらゆる仕事を引き継ぐことに対して懸念があります。私たちは未来永劫までロボットによる労働力の置きかえに同意するべきではないでしょう」と述べているWebbmedia Groupのエイミー・ウェッブCEOのように、雇用への影響を最小限に抑えるために法的な規制を整備するべきであるという意見も出されています。

383とはずがたり:2016/09/19(月) 21:13:01
>>382-383
・Yes(奪われる)という回答
これに対して、全体の48%がホワイトカラー・ブルーカラーを問わず大部分の仕事がロボットに取って代わられると回答しました。このような悲観論者は、大多数の雇用が失われる結果、所得の格差が今以上に広がること、社会秩序が荒廃することなどを強く懸念する見解を明らかにしています。

戦略系コンサルタントのジェリー・ミチェルスキー氏は「ロボットと人間との競争では人間が負ける」と断言しており、園芸やベビーシッターなど地域の人が関わる仕事や、高度な思考や信頼関係の構築が求められる一部の仕事のみが安全圏で、それ以外の仕事は自動化の荒波に巻き込まれるとの見解を示しています。

また、インターネット法の専門家であるロバート・キャノン氏は、「自動化できそうだと考えられるものはすべて自動化されます。端的に言えば、『人間だからこそ貢献できることは何か?』という問いに積極的に答えられないような仕事が存続する可能性はないということです」と述べています。

さらにロボットやAIの進化は、これまでの技術革新とは異なるという意見もあります。The Economistのトム・スタンデージ氏は、「従来の技術革新に比べて、ロボット技術やAIの進化はより大きな衝撃を与える可能性があります。これまで起こった技術革新はゆっくりとしたものであったため、人は再教育を受けることで違う仕事へ転職することが可能でした。しかし、ロボットとAIの進化の速度は、技術職に就く人さえもあっという間に時代遅れにするほど速いもので、対応はこれまでにないほど難しいでしょう」と答えています。

また、ハーバード大学のジャスティン・ライヒ氏は、ロボットやAIがルーチンワークを加速的に奪っていくはずで、職人や法律家・会計士などの複雑な仕事も例外ではないと考えています。そして、ごくわずかに残された一部の高度な仕事に就く人を除けば、現在ある大多数の中産階級はすべて低所得層へと転落する可能性があると指摘しています。

・共通認識
悲観論者・楽観論者に共通した意見として、「教育の重要性」が上げられています。ただし、インターネット社会学者のハワード・ラインゴールド氏が「ロボットが人間に残してくれる仕事とは、思考と経験が必要とされるものだけです。言い換えれば、最良の教育を受けた人間だけが機械と競争できるようになるでしょう」と述べた上で、「それにもかかわらず現在の教育は黙って言われたことを記憶するよう教え込むことに終始しており、時代についていけていません」と批判しているとおり、ロボット時代の到来を見据えた教育はまだまだ手探り状態だと言えそうです。

・新たな価値の誕生
ロボットやAIの進化のせいで「人間が仕事を奪われるか否か」という問いに答える前提問題として、そもそも「仕事」とは何かという定義について考え直す必要性を示唆する回答も寄せられています。

Googleのハル・バリアン氏は、「『仕事』というものが反復する必要のある不快な作業を意味するなら、ロボットやAIの進化によって人間は仕事を奪われるかという質問の答えはイエスです。掃除機や食洗機の登場によって『仕事』が奪われたように、今後もそうなるでしょう。そういう意味で、仕事を奪われるという状況は歓迎すべきことです」と述べ、仕事の時間が減ることで仕事に縛られない余暇が増えるだろうと予想しています。

また、「産業革命以降一貫して効率性が重視され、大規模・大量生産による経済性のみが追求された結果、技術をそれほど必要とされない単純労働に就く人から搾取するという社会構造が生み出された」という事実を指摘した上で、ロボット技術が向上していくことで、安くて均質な使い捨ての商品から、値段は高いがその人に合わせてカスタマイズされたより長期間使える高品質な商品やサービスが生まれる社会構造への変化を予想する意見もあります。

以上のような識者から寄せられたさまざまな意見を見る限り、「2025年に人間はロボットに仕事を奪われるのか?」という質問の正解がどうであれ、ロボットとAIのさらなる進化は確実と言え、2025年には現在とはまったく違った働き方や仕事観が現れていても不思議ではなさそうです。

384とはずがたり:2016/10/03(月) 13:51:26
バキュームカーの匂いがいちごチョコの香りに 避難所トイレにも応用
http://www.excite.co.jp/News/society_g/20161003/Hazardlab_17093.html
ハザードラボ 2016年10月3日 12時34分 (2016年10月3日 13時07分 更新)
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バキュームカー作業時のアンモニア臭が甘い良い香りに変わる魔法の潤滑油が開発された(提供:東邦車輌)
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 下水道の普及により、都心部で見ることは少なくなったが、建設現場の仮設トイレや畜産農家では現役で活躍中のバキュームカー。 不快なアンモニア臭をチョコレートのような甘い芳香に変えるという、ウソみたいな潤滑油を、東邦車輌など4社が開発した。避難所の仮設トイレなどでの活用も期待される。

 バキュームカー特有の糞便臭を芳香に変える潤滑油「デオマジックVC1」を開発したのは、東邦車輌(横浜市)、シキボウ、山本香料(いずれも大阪市)などの4社。

 何十種類もの香料成分をブレンドして完成する香水には、糞便臭のような不快な匂いの成分が少量含まれていることに着目した開発チームは、良い香りの香料からあらかじめ臭さを取り除いた香料を調合することで、糞便臭が加わったときに、さらに良い香りに変化させる技術を開発し、2011年に畜産業界に向けて発売。

 オムツやペットのトイレ用に使われていたが、この技術を応用して、バキュームカーの真空ポンプに使う潤滑油を開発した。作業時に真空ポンプと配管を通じてバキュームタンク内を循環し、糞便臭が、いちごチョコレートのような甘い匂いに変わるという。

 バキュームカーを製造する東邦車輌が全国の環境整備事業社数十社でモニター試験を実施した結果、ほぼすべての事業者が排気からのアンモニア臭を感じなくなったと報告している。

 東邦車輌は、10月1日から1缶(20リットル入り)3万5000円で販売する予定で、初年度には3億円の売り上げを目指す。

385名無しさん:2016/10/15(土) 14:00:20
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20161012/k10010727171000.html?utm_int=news-politics_contents_list-items_050
大隅氏 日本からノーベル賞受賞者出なくなる
10月12日 18時24分
ノーベル医学・生理学賞の受賞者に選ばれた東京工業大学栄誉教授の大隅良典さんは、自民党の部会で講演し、「このままいくと、ノーベル賞受賞者が、10年後、20年後には出なくなると思う」と述べ、日本の大学における研究環境の厳しさを訴えました。
ことしのノーベル医学・生理学賞の受賞が決まった東京工業大学栄誉教授の大隅良典さんは、12日、自民党の文部科学関係の合同部会に招かれ、講演しました。この中で、大隅さんは、「教員が非常に忙しく、なかなか研究時間が無いうえ、博士課程の進学者が減り、大学の研究環境が劣化している。このままいくと日本の大学が空洞化し、ノーベル賞受賞者が、10年後、20年後には、出なくなると思う」と述べ、日本の大学における研究環境の厳しさを訴えました。そのうえで大隅さんは、「いま学生は貧しくなっていて、支援なしに研究にまい進することは難しい。大学院生の生活を支援し、そういう人が自由に育っていく社会を実現してほしい」と述べました。
講演のあと、大隅さんは、記者団に対し、「議員の方に少しでも日本の大学の現状、特に自然科学の基礎研究者がどのような思いをしているのかを理解していただき、少しでも影響があればうれしいです」と述べました。

386とはずがたり:2016/10/26(水) 16:05:35
凄いけど電磁波とかの健康被害とかは大丈夫なのか?

部屋からコンセントが消える日 壁や床から家電をワイヤレス充電-戸田建・京大の研究進む
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161026-00010002-nkogyo-ind
日刊工業新聞電子版 10月26日(水)15時40分配信

2020年はワイヤレス家電元年か?
 戸田建設は京都大学の篠原真毅(なおき)教授(ワイヤレスパワーマネジメント〈WPM〉コンソーシアム代表)と共同で、無線でオフィスや住居内の電気製品に電力を供給できるシステムを開発している。建材にワイヤレス給電装置を組み込み、壁や床から離れた場所にある電気製品を充電する。配線工事が不要になり、将来の技能労働者の減少にも対応できる。2年後に室内全体に給電できる試作室をつくり、2020年以降の実用化を目指す。

 ワイヤレス給電を建材に適用する取り組みは、建設業界では初めてだ。戸田建設は現在、室内全体をワイヤレス給電できるようにするため、さまざまな角度から検討している。壁面や床、天井の建材などについて、施工性や安全性、耐震性やコストなどをチェック。課題をクリアした上で、縦・横4メートル程度の試験室をつくる方針だ。

 同装置の開発を担当する森一紘特定プロジェクト部次長兼技術企画課長は「18年度までにワイヤレス給電の試験室をつくり、20年以降からは建物に採用できるようにしたい」と意欲をみせる。

部屋からコンセントが消える日 壁や床から家電をワイヤレス充電-戸田建・京大の研究進む
ワイヤレス給電装置のイメージ(戸田建設提供)
直流共鳴方式、給電距離は50cm
 戸田建設は建物でのワイヤレス給電について、篠原教授が主導する「直流共鳴方式」を採用する。同方式は直流の電気を、送電共振機構に断続的に与え、送電と受電の両共振機構を相互に作用させ電気を送る仕組み。直流から交流への変換ロスがなくなり、電力供給の効率が高くなる。

 ワイヤレス給電装置は送電回路と送電コイル、共鳴回路などを組み込んだ複合材で構成する。壁面から約50センチメートル離れた所まで給電できる。篠原教授は室内全体の給電システムについて「技術的にはできる」と指摘する。

 建材にワイヤレス給電装置を組み込んで施工できれば、複雑な配線工事が不要になる。今後増えてくる建物のリフォームにも対応しやすいほか、将来の技能労働者不足に備えることができるとみる。

部屋からコンセントが消える日 壁や床から家電をワイヤレス充電-戸田建・京大の研究進む
京都大学教授・篠原真毅氏
壁の概念変わる ワイヤレス給電装置が建材に
 京都大学の篠原真毅教授は「直流共鳴方式」のワイヤレス給電を推進するWPMコンソーシアムの代表を務め、産業界への普及に力を尽くしている。同方式の特徴や可能性について話を聞いた。

―直流共鳴方式の仕組みは。
 「従来のワイヤレス給電は直流を『高周波にする』『送電する』といった2段階を経るため、それぞれ回路が必要だ。直流共鳴方式は送電と受電の回路が共振し、直流をそのまま送電できる」

―建物で直流共鳴方式を採用します。
 「建物でワイヤレス給電をするには、距離や位置の融通がきく方がいい。施工性を考えると、ワイヤレス給電装置を壁材として活用でき、簡便で距離が取れる直流共鳴方式が適している」

―建設分野におけるワイヤレス給電の可能性は。
 「これまでワイヤレス給電は車と携帯電話で着目されてきたが、建設分野でのインパクトは大きい。建物を改修する場合、ワイヤレス給電の建材を取り付けるだけで電気配線工事が不要になる。壁も床も全部がコンセントになるようなイメージだ」

387とはずがたり:2016/10/31(月) 20:47:14
「エジソンの日」に触れる、トーマス・エジソンのコトバと思想
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161022-00010008-newswitch-ind
ニュースイッチ 10/22(土) 19:18配信

天才とは?成長とは?製品とは?発展とは?
 10月21日は米国では「エジソンの日」。これは、1879年のこの日にトーマス・エジソンが自身の研究所で白熱電球の初の長時間点灯を成功させたことに因んだもので、日本でも日本電気協会や日本電球工業会によって「あかりの日」とされています。米ゼネラル・エレクトリック(GE)の創設者でもあるトーマス・エジソンが遺したコトバから、幾つかをピックアップして紹介します。

●天才とはすなわち『ひたむきに働くこと』、『あきらめないこと』、『常識と良識があること』なのだ
“I tell you genius is hard work, stick-to-it-iveness, and common sense.”

 生涯に1,000以上もの特許を取得し、電球、発電機、蓄音機から天然ゴムまで多岐に及ぶ発明ヒットを飛ばしたエジソン。「天才」「メンロパークの魔術師」と呼ばれ、まるで特殊な才能があるかのように評された発明王は、天才と呼ばれることが大嫌いでした。

 そう呼ばれるたび「私が天才だって? バカバカしい。ひたむきな努力と労働をしてこそ、素晴らしいことを成せるんだ」と言いました。そして「常識と良識をもってこそ、偉業と呼ばれる成果をうめるのだ」と話したとか。

 エジソンは常に、人々の暮らしをより良いものにしたいという情熱をもって発明に取り組んでいました。“人の役に立つものづくり”にこそ価値があり成功に繋がると理解していたエジソンは、人々が望んでいることは何か、困っていることは何か、何をすれば喜ばれるか・・・彼は、研究所の外に目を向け、情報収集に努め、毎日何紙もの新聞や業界誌に目を通していました。

●世界がいま本当に必要としているものを創るのだ
“I find out what the world needs, then I proceed to invent it.”

 エジソンにも『大発明なのに、まったく売れない』という、(上の思想の根底にもなった)苦い経験が。その発明品とは、電気信号を利用した「電気投票記録機」―議会投票を座席ボタンで行って瞬時に集計、採決可能にする装置です。

 21歳のエジソンはこれをひっ提げ自信満々の面持ちで国会に売り込みへ。しかし、「青年。これはたしかにスゴイが、野党から牛歩戦術という貴重なチャンスを奪ってしまう。残念だが、政治家には不必要なのだよ」と一蹴されてしまったのだとか。

 『人の役に立たないものを創っても無駄だ』と痛感したエジソンは、以降、人々が必要としているものは何なのか、やがて必要になるであろうものは何なのか、入念な市場調査を行うことを習慣としました。早くに大失敗を経験したことは、彼の幸運でもありました。

388とはずがたり:2016/10/31(月) 20:47:57
>>387-388
時代が流れたとしても不変の真理

●新たな知識によってわれわれは生き、そして成長する
“We live and grow by new knowledge.”

 デトロイト図書館の蔵書を棚に並んだ順に片っ端から読破していたうえに、わずか15歳で新聞を創刊したエジソン。知識は人間にとって必要不可欠な原動力だと考え、つねに情報や知識を渇望していました。

 ある日の日記に「時間と金銭を節約するために本を読むんだ。すでに誰かが成し遂げたことに取り組むという無駄な努力をしないためにも」と記しているとおり、彼にとっては知識で得られることの、その先にあるものこそが心血を注ぐに値する世界でした。

 知識によって出発点を高いレベルに押し上げ、新たなアイデアでその先に進むことで、誰も成しえなかったブレークスルーを実現できる。何も知らない人は、何も発想できない。エジソンの言葉は、そう教えてくれます。

●製品の使い方は徹底的にシンプルであるべきだ
“It must be made practically fool-proof.
Its operation must be made extremely simple.”

 「あなたの発明品のなかで最もすばらしいものは何かと聞かれたら?蓄音機が最も好きだと答えよう。私は、音楽が大好きだからね。そして蓄音機は、国を越えて何百万もの家庭に”よろこび”を届けてくれたのだから」。

 1921年のある日のエジソンの日記に「蓄音機が広く受け入れられた理由のひとつは、子供でも扱えるくらい使い方がシンプルだったからだ」と記しています。シンプルな操作性は、彼が一般向けの製品の善し悪しを測る重要な要素でした。

 直感的な操作性。最近では例えばスマートフォンやソフトウェア、シャンプーのボトルに至るまで、プロ用・コンシューマー用にかかわらず、幅広い産業領域で目にすることができますね。プロダクト・デザインの重要性は広く知られるようになりましたが、早くからエジソンはそれが成功の鍵であることを見抜いていたようです。

 製品が優れたものであればあるほど、世の中の誰もが、その恩恵を享受できなくてはならない。そんな、エジソンのものづくりの哲学も垣間見えます。

●不満こそ、発展にまず欠かせないものだ
“Discontent is the first necessity of progress.”

 不満や異議こそが、変革のエネルギーになる。エジソンは常にそう考えていました。社会に反発する若者たちを見た彼は、社会の進歩のために大事なことだ、と大いに評価したといいます。不満や困難を抱えているときこそ、変革のチャンス。

 いま日本が直面している少子高齢化、国際競争力の低下、エネルギー課題も、未来を創るチャンスであり成長機会のはず。最近、安倍晋三首相も同じような発言をしていましたね。現状を打破しようという強いエネルギーを、大きなイノベーションに変えていきたいものです。

 エジソンの思想は極めてシンプルで、“時代が流れたとしても不変の真理”をとらえていることが分かります。130年以上を経ても変わらぬ思想があります。

GE Reports Japan×ニュースイッチ

390とはずがたり:2016/11/07(月) 15:50:48
AI生命科学ロボット
IBMの人工知能「ワトソン」、医者が思いもよらぬ治療法を続々発見
そして世界のAI市場は寡占状態へ
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/50067
小林 雅一KDDI総研リサーチフェロー

IBMが社運をかけて商用化を進めているAIコンピュータ「ワトソン」が、「医療」をはじめ様々な応用分野で実力の片鱗を見せ始めている。

●“IBM Is Counting on Its Bet on Watson, and Paying Big Money for It” The New York Times, OCT.17, 2016

上の記事によれば、最近発表されたIBMの四半期収入(revenue)は17期連続で減少したものの、ようやく下げ止まる気配を示している。中でもワトソンのような「AI(人工知能)」や「データ解析」など次世代ビジネスが、非常に高い伸びを記録し、同社の収益改善に貢献しているという。

力づくで言語能力を習得

ワトソンは2011年に、米国の著名なテレビ・クイズ番組「ジョパディ(Jeopardy)」に出演して、その歴代チャンピオン(もちろん人間)を打破することで一躍有名になった。IBMは元々、同クイズ番組に出場するために、つまり自社の技術力を最も効果的に宣伝するためにワトソンを開発したのだ。

その際IBMは、古今東西の「歴史」から「文化」「政治経済」「スポーツ」「娯楽」に至るまで大量のドキュメントをワトソンに読み込ませ、クイズで勝つために必要な森羅万象の知識を授けた。その過程で培われたのが、いわゆる「自然言語処理」、つまり人間のように言語を理解して操る技術である。

一般に自然言語処理は、1950年代にAIの研究開発が始まった当初から存在する伝統的な研究分野だ。昨今の世界的なAIブームの中、音声・画像などパターン認識の分野では「ディープラーニング」のような画期的なブレークスルーがあったが、自然言語処理では実はそれほど目覚ましい技術革新があったわけではない。

実際、現在の自然言語処理は本当の意味で「言葉を理解している」わけではない。ある種の統計・確率的なテキスト処理によって、そう見せかけているに過ぎないのだ。

しかしIBMは巨大企業ならではの強みを生かして巨額の資金を投入し、従来とは桁違いに大量の文書をワトソンに読み込ませるとともに、伝統的な自然言語処理の技術にもマイナーチェンジを積み重ねた。その結果、「クイズ番組に出演して回答する」といった特定の用途に限定すれば、それなりに使い物になる自然言語処理の技術が生まれた。

つまり鮮やかな技術革新というより、資金と労力にモノを言わせて、力ずくで目的を達成しようとしたのだ。

クイズ王から実ビジネスへ

これが功を奏してワトソンがクイズ番組で勝利を収めると、バージニア・ロメッティCEOを筆頭とするIBM経営陣は「クイズ番組で培われたワトソンのAI技術を(クイズのような単なる娯楽、あるいは技術力を誇示するデモではなく)実ビジネスに応用できないか」と考え、それを実行に移した。

たとえば「医療」「企業の経営支援」あるいは「(裁判の準備となる)証拠文書の解析」など、その応用領域は多岐に渡るが、IBMが当初から注力し、今でもワトソンの主力アプリケーションとなっているのが「医療」への応用だ。

具体的には、米国の癌専門の医療・研究機関「Memorial Sloan Kettering Cancer Center」や、先端医療技術の開発を手掛ける「ブロード研究所」などとIBMは提携し、彼ら医療機関が蓄えた癌に関する大量の研究論文や「ゲノム(全遺伝データ)」などをワトソンに読み込ませて学習させた。

つまりワトソンを当初の「クイズ王」から「医療のエキスパート」へと転身させ、これを医師のアシスタントに使おうと考えたのだ。

前述のようにワトソンの「自然言語処理」能力は、「クイズ」あるいは「医療」のように特定の領域に絞り込んで、そのたびにチューニングし直せば使い物になる。なおかつワトソンは、人間ではとても処理し切れない大量のドキュメントを読み込んで、膨大な医学的知識を吸収できる。

したがって、「ワトソンを医師のアシスタントとして使おう」とするIBMの発想は、とても理にかなっている。

391とはずがたり:2016/11/07(月) 15:51:04
>>390-391
社運を賭けることへの懸念も

その一方で、IBMがあまりにも強くワトソン事業にコミットしていることには懸念の声も聞かれる。

たとえば最近も有名な米コンサルティング会社を買収し、彼らが蓄えた金融規制に関する膨大なデータをワトソンに読み込ませて、その分野のエキスパートに仕立てようとしている。が、このような企業買収を繰り返せば、相当のコストがかさむ。

また、そうした巨額の資金だけでなく、IBMはワトソン事業に推定1万人もの社員を投入している。つまり総合的に見て、IBMはワトソンを次世代の基幹ビジネスと位置づけ、これに社運をかけているのだ。

これに対しては、実は当初から賛否両論が聞かれ、今に至るまで評価は定まっていない。

繰り返しになるが、昨今の加熱気味のAIブームとは裏腹に、この分野で真に技術革新があったのは「パターン認識」など一部領域に限定されており、それが今後「自然言語処理」など、より高次の知的領域へと拡大する保証はない。

もちろん前述のようにマイナーチェンジを重ねることで対応するという手もあるが、そのやり方では限界に突き当たることは目に見えている。また仮に「ディープラーニング」のような真の技術革新が、上記のような高次領域でもいずれ起きるとしても、それまでには長い期間を要する恐れがある。

この段階でIBMが、ワトソンのようなAIビジネスに社運を託すことは「リスキーな判断」と見られても仕方がない(ちまみにIBMはワトソンを「AI(人工知能)」ではなく「Cognitive Computing(認知コンピューティング)」などと呼んでいるが、世間一般の通念ではAIである)。

ポジティブな評価が優勢に

が、冒頭のNYT記事の論調などから判断すると、ここにきて徐々にではあるが、そうした周囲の懸念は薄らいでいるようだ。

つまりワトソンは「医療」や「経営支援」など実ビジネスで巨額のお金を稼ぐ力を蓄えつつある。これらに加え、いずれ「自然言語処理」など高次領域でも本物の技術革新が起きた時には、その力はさらにアップするだろう。

こうしたAI事業に大量の資金や人員を投入することを決めたロメッティCEOらの経営判断はどうやら正しかったようだ――少しづつではあるが、そうしたポジティブな評価の方に傾いているようだ。

特に、ここに来て、医療分野におけるワトソンの成果には目覚ましいものがある。たとえば日本では最近、東京大学医科学研究所がワトソンを使って、「急性骨髄性白血病」の患者に対する新たな治療法を見出し、その命を救った、との報道がなされた。

これは実は「まぐれ当たり」ではなく、ワトソンが癌治療に応用された1000事例の30%で、医師(人間)では思いつかなかった新たな治療法を提案しており、それは医学関係者に衝撃を与えている。

同じNYT記事によれば、IBMはこのワトソンを今後、一種のコンピューティング・プラットフォームとして産業各界の無数の企業に有料で提供することにより、巨額の利益を稼ぎ出そうとしている。

これと同じことを、グーグル、アマゾン、マイクロソフトなどライバル企業も計画しており、2020年までには世界のAIアプリケーションの60%は、彼ら巨大IT企業のAIプラットフォーム上で開発される見込みだという。

IBMを筆頭に、世界のAI市場は寡占状態に向かって進んでいるようだ。

392とはずがたり:2016/11/15(火) 11:28:03
「東ロボくん」、東大合格を断念 苦手科目を克服できず
http://www.asahi.com/articles/ASJCC4TZHJCCULBJ00K.html
山崎啓介2016年11月14日13時02分

 東京大学の合格を目指す人工知能(AI)の「東(とう)ロボくん」が今年挑戦した大学入試センター試験模試の結果、合格レベルに達しなかったと14日、国立情報学研究所が発表した。同研究所は、東大合格への挑戦は4回目の今回で終えるとしており、今後は教科を絞って学習を続けるという。

AIが東大に入る日が来たら 「東ロボくん」挑戦の意味
 東ロボくんは、2013年度から毎年、大学入試センター試験模試に挑戦している。AIが東大合格に匹敵するような知能を得られるかを点数や偏差値から調べていた。

 今年は昨年に引き続き、ベネッセコーポレーションの「進研模試」を受験。5教科8科目の合計得点は525点で、偏差値57・1。昨年に比べ、得点は微増したが、偏差値は0・7下がり、東大合格レベルには達しなかった。科目別の偏差値をみると、世界史Bが66・3、物理が59と比較的、好成績だった。それに対し、英語(リスニング)が36・2、国語(現代文+古文)が49・7と伸び悩んだ。

 また、東ロボくんは、2次試験を想定した論述式の代々木ゼミナール「東大入試プレ」も受験。地理歴史(世界史)は偏差値51・8だったが、数学(理系)は全6問中4問が正解。偏差値も76・2と好成績だった。

 また今年初めて、東ロボ君が導いた答えを実際の解答用紙に書く、解答代筆ロボットの「東ロボ手くん」が登場。記者会見の会場で地理歴史(世界史)の問題に挑戦し、回答する様子が公開された。(山崎啓介)

393とはずがたり:2016/11/16(水) 16:01:17
日立、「レンズなしカメラ」開発 2年後の実用化目指す
http://www.asahi.com/articles/ASJCH55DCJCHULFA01B.html?ref=goonews
清井聡2016年11月15日18時48分

 日立製作所は15日、国内で初めてレンズを使わずに撮影ができる「レンズレスカメラ」の技術を開発したと発表した。特殊なフィルムを画像センサーに貼るだけの構造で、カメラを大幅に小さく、安くつくれるという。工場や公共施設などでの監視カメラ用に開発を続け、2年後の実用化を目指す。

 普通のデジタルカメラは、レンズで外からの光を屈折させてモノや景色の像を結ばせ、画像センサーで読み取る。「レンズレスカメラ」は像を結んでいない光を読み取り、特殊なフィルムが起こす光の干渉の具合を元にパソコンの画像処理で像を再現する。画像処理によって、撮影後でも写真の焦点を自由に変えられるという。

 日立によると、レンズを使わないことで、デジカメやスマートフォンのカメラの光を読み取る部分の厚みを、通常の数十分の一程度にできる。フィルターの価格もレンズより大幅に安く、量産しやすいという。

 「レンズレスカメラ」の開発では米国の大学や企業に先行例があるが、日立とは別の画像処理方法を使う。日立の方式はそれよりも計算が数百倍速いといい、1秒間に約30コマの動画撮影もできるという。(清井聡)

394名無しさん:2016/12/10(土) 12:22:03
http://www.huffingtonpost.jp/2016/11/29/ntt-ai_n_13281528.html
AIと結婚する時代はすぐそこかもしれない。研究者に聞く、人工知能が活躍する未来の生き方
The Huffington Post
投稿日: 2016年11月29日 10時45分 JST 更新: 2016年11月29日 18時57分 JST

映画や小説など、SFの世界にたびたび登場するAI(人工知能)。「スター・ウォーズ」のR2-D2、「機動戦士ガンダム」のハロといったロボットも、AIの技術が使われている設定だ。そう聞くと、AIはまだ身近なものではない、と感じてしまうかもしれない。

しかし実際には、すでに現代社会においてAIは様々な場所で活躍している。さらに2045年には、AIの知能が人間の知性を超えるシンギュラリティ(技術的特異点)が訪れるとも予測されている。その結果、人間の仕事がなくなるのではという悲観的な見方もあれば、人間は日々の雑務をAIに任せてクリエイティブな日々を送れるのでは、といった楽観的な視点もある。いずれにせよ、社会が大きく変貌しそうだという予感は、多くの人が共有しているものではないだろうか。

現代におけるAIとは、そしてAIと共に暮らす未来はどのような姿となるのか。「情報」と「人間」を結ぶ新しい技術基盤を研究開発している、日本電信電話株式会社コミュニケーション科学基礎研究所所長・前田英作博士に話を聞いた。

すでに私たちの日常生活に溶け込んでいるAI
AIというと、まだそこまで生活に溶け込んでいるイメージはないが、現時点でどのように私たちの生活の中で活用されているのだろうか。

「意外に思われる方もいますが、身近なところでは、NTTドコモの『しゃべってコンシェル』やiPhoneの『Siri』などで使われている音声認識エンジンも、AIがもたらしたもの。ユーザーの話した内容を理解し、データベースから適切な情報をピックアップして、知的に応答する自然言語処理サービスです」

「私たちの研究所では、過去30年分の新聞記事をデータとして持ち、そこから答えをはじき出す質問応答という技術の研究を2000年くらいから始めました。2005年にはSAIQAという質問応答システムを完成させ、そうした過去に蓄積した技術をベースに、『しゃべってコンシェル』を開発しました」

「他にもAI技術が古くから使われている例として、金融の自動取引などがあげられます。統計的な機械学習技術を使うことによって、取引の最適化と自動化を実現しているのです」

395名無しさん:2016/12/10(土) 12:22:42
>>394

人間を目指し、そして人間をはるかに超えていく。AIが目指す、2つの方向性
前田博士によると、AI技術には大きく分けて2通りある。

「まず1つ目は、人間の能力を模して、人間と同じ能力をもたせようとするもの、あるいはその途上にあるもの。これは、前述した『しゃべってコンシェル』やロボットを東大合格させようというプロジェクトの『東ロボくん』などが当てはまります。また、家庭に普及しつつある掃除ロボットや、工場内で製造物の品質管理をする産業ロボットなどに使われているAIも、こちらに含まれます」

「2つ目は、人間をはるかに超えた存在を目指すもの、あるいはすでに人間を超えているもの。例えば、今年ニュースでも話題になった『アルファ碁』のようなゲーム用のAIです。将棋や囲碁の対戦用AIは、今では電脳の神の一手を打ち、人間のプロ棋士に勝利を収めるほどの知能を身につけています」

「こうした2種類の研究開発を進めることによって、現在のAI技術の限界、そして人間の限界が明らかになってきます。双方の強み、弱みをできるだけ明確に、精細に把握することが非常に大切です。そこから、近い将来やってくるAIと人間との共生社会の姿かたちが見えてくると思います」

街を1つの知能でつなぐ。近年におけるAIのムーブメント
ここ数年、一般社会にも広まってきたAI。このムーブメントはどのように生まれたものなのだろうか。

「1980年代ごろには深層学習(ディープニューラルネットワーク)の基本原理と潜在的能力はわかっていたのですけど、その能力を活かせていませんでした。しかし、コンピューターの進化によって大量で、複雑なデータを動かせるようになりました。そうした歴史的背景の中で、研究者が顔や物体の画像認識に深層学習を使ってみたところ、びっくりするような高い性能が出たんです。他にも、音声認識で同じようなことが起きました。10年くらい前のことです」

「最近の活用例としては、IoT (Internet of Things)があげられます。ネットワークでつながった街のカメラ、センサー、マイクがクラウドAIによって知能化されるのです。街角のカメラが人の顔を、マイクが人の声を認識して個人認証するとか、音声認識してテキストで返すといったことが可能になります。さらに、車から日常生活の小道具まで、あらゆるものがネットワークにつながり、そこに様々な情報が行き交う時代が来ています」

396名無しさん:2016/12/10(土) 12:22:55
>>395

人間の識別から、人間の複雑な感情の解読へ
人間の様々な属性を識別するパターン認識という技術は、さらに人間の感情を読み解く段階に来ている。例えば、高度な対応が必要とされる企業のコールセンターなどにおいても、AIの技術を使って自動応対させるシステムが普及しつつある。

「私たちもグループ全体でビジネス展開しています。コールセンターでは、顧客が声を荒げて怒っている(ホットアンガー)、声は荒げていないけど感情は怒っている(コールドアンガー)という状態を見極めて、対応を変える必要があります。この判断をAIによって自動化することで、様々な状況において顧客の満足度を高めることができます」

恋に落ちた瞬間も認識できる?感情の“芽”を読み取るAI
感情を読み取れる技術は、さらなる発展の可能性を秘めている。

「私たちは感情だけではなく、本人も気づかないような心の動き、すなわち情動をも認識する技術の研究開発にも取り組んでいます。瞳孔の開き、瞬きの回数、視線の動きなどによって、相手の心の状態がわかってしまうのです。無意識の顕在化と私たちは呼んでいますが、本人が気づく前に、身体は反応しています。例えば誰か好きな人ができたとき、昔を振り返ってみると『いつの間にか気になっていた』なんてことがありますよね。AIは、そんな変化を見逃さず、人が恋に落ちた瞬間を記録する、なんてこともできるようになると思います」 

AIと結婚という選択肢も。私たちはこれからどう生きるべきか
こちらの感情、情動を読み取ってくれるAIがいるのであれば、一緒にいて居心地もいいはず。

「将来は、AIと結婚するなんてことも起こり得るかもしれませんね。『AIと結婚』と聞いて、SFでもあるまいし、とまず思うわけです。私もそうでした。でも少し落ち着いて考えてみると、あり得る未来の1つかも知れないということに気がつきました。すでに心の癒しとしてペットロボットがあり、それらに愛を寄せている人もいるわけです。それならば、ベストパートナーとしてAIを選ぶ可能性もあるでしょう」

残念ながら人間のパートナーが見つからなかったとしても、自分のことを深く理解し、サポートしてくれるAIと結婚生活できる。そんな未来が本当に来るのだろうか。

「AIと結婚しようとすると、まずは社会制度上の壁にぶつかりますが、同性婚が法的にも認められるようになってきました。それなら、生物としての子孫が残せないロボットが相手でもいいのではないか、というように私たちの価値観が変化してくるかもしれません。また、子孫が残せないと生物学上の種は絶滅してしまいます。しかし、人工授精に代表される生殖医療の進歩によって、生物学的なパートナーがいなくても自分の遺伝子を受け継ぐ子どもを残す方法は、すでにあるわけです」

「AIの社会進出によって、結婚をはじめとした社会制度を根本から問い直す時代がくるだろうし、そこから新しい文化人類学が生まれると思いますね。いつかやってくるかもしれない究極の世界を想像してみることで、そこに至る過程にある次の世界が手探りながらわかってくる気もします。ただ、シンギュラリティは本当にくるのか、という話もあります。すべてのAI技術が一斉に人間を超えることはないでしょうが、少しずつじわじわと人間社会に入り込み、知らず知らずのうちに人間との共生関係がすでに生まれている。AIが発展しても生物である人間は残っていると思うのですけど、社会生活は大きく変わるでしょうね」

もし自分たちより知性のあるAIが出てきたとして、一緒に生きていくためにはどんな心構えであるべきだろうか。

「大切なのは、自我の確立でしょう。人間同士でも同じかもしれませんが、自分が自分であることを、自分の存在価値、意義を認識することです。自分とは何か、という問いに答えられるのは自分自身しかいない。そして、その答えは他とのコミュニケーションによって見つけられるもの。その『他』の中の1つとして、AIが加わってくるわけです」

それこそ、AIに告白したら振られてしまい、自我が揺らぐなんていう未来も。

「それもあると思います。なかなかいい経験になるのではないでしょうか(笑)。新しい文化人類学とはそういうことです」

(取材・文:武者良太 / 撮影:西田香織)

397とはずがたり:2016/12/11(日) 19:22:45

湯川鶴章のテクノロジーフィクション
AI時代到来「それでも仕事はなくならない」...んなわけねーだろ
http://www.newsweekjapan.jp/yukawa/2016/05/ai.php
2016年05月13日(金)16時00分

「AIやロボットが人間の仕事を奪うようになる」という話をすると、「今ある仕事がなくなるだけ。代わりに別の仕事が登場するはず」と反論する人がいる。

 江戸時代の駕籠かきの仕事がなくなってもタクシーの運転手という仕事が登場した。古いテクノロジーの仕事がなくなっても、新しいテクノロジーの仕事が登場する。今まではそうだったし、今後もそうに違いない。そういう意見だ。

 しかし21世紀以降は、これまでの世紀とは大きく異る。AIは少なくとも特定の領域においては、人間の知能をはるかに凌駕するようになる。人間がするよりもAIのほうがうまくできる仕事の領域がどんどん拡大していく。

 もしAIがあらゆる能力において人間を超えるようになるのであれば、今ある仕事の代わりに登場した仕事でさえ、いずれAIが取って代わるようになる。AIの能力があらゆる領域において人間を凌駕するのであれば、人間に仕事が残るわけはない。当たり前の話だ。

AI研究者は「分からない」
 問題は、AIがあらゆる能力において人間を超えるのかどうか、だ。

 わたしは去年1年間で20人以上の日米の人工知能のトップレベルの研究者を取材する機会に恵まれた。スタンフォード大学AI研究所の所長も取材したし、機械学習の父と呼ばれるカーネギーメロン大学Tom Mitchel教授にもお話を聞いた。

 トップレベルの研究者の意見は同じだった。「AIの発達はまだ初期段階過ぎて、将来人間の頭脳を超えるかどうか、現時点では予測できない」ということだった。

 何よりも人間の脳のことがまだほとんど分かっていない。意識とは何か。心とは何か。だれもが納得する定義さえない状態。AIと比較対象の人間の脳のことがまったく分かっていないのに、それを超えるかどうかの議論が成立するわけがない。

 つまり「仕事が消滅するかどうか」の議論は実は、素人の憶測の域を出ない、という点をまず押さえておきたい。

 なのでいろいろな意見がある。だが急速な技術革新は一部の憶測が甘いことを、早くも示し始めている。

会計士の新規雇用4年で半減
 AIが仕事を奪っていくという話をすると、ほとんどの人が「少なくとも自分がやってる今の仕事がなくなることはない」という反応を示す。客観的な判断の場合もあるだろうが、恐れをベースにした希望的観測の場合も多い。

 そういう意見が希望的観測に過ぎないことを示す事例が、少しずつ出始めている。

 例えば世界4大会計会社の1つEY(アーンスト・アンド・ヤング)の経営者は、監査、会計士の新卒採用が2020年には半減すると語っている(米誌Business Insiderの記事)。
 わずか4年で半減するのだから、急激な変化だ。会計士を目指して勉強している学生は、このニュースをどう受け止めているのだろうか。

 会計士に加えて、弁護士、医師なども、AIに取って代わられる職業の代表例だと言われる。情報処理能力、私情を挟まない判断力では人間はAIに勝てないし、精緻なメスさばきでは人間はロボットにかなわない。

 なによりもこうした専門職は産業的価値がある。つまり儲かる。

 投資家、起業家はまず、儲かる業務領域から順にAI、ロボットを投入してくる。これらのエリートの専門領域が、まず最初に狙われているわけだ。

398とはずがたり:2016/12/11(日) 19:23:00
>>397-398
 一方でこうした専門職は、政治力を持っている。なのでAI化の流れに、いろいろな理由をつけて抵抗してくることだろう。AIを駆使するビジネスマンと、政治力を駆使する専門職。これから両者の綱引きが本格化することだろう。

 なので突然、これらの仕事が消滅することはない。とはいえ、就業者数が減る方向なのは間違いないだろう。

クリエイティビティは人間だけのもの
「人間にはロボットに代替できない能力がある」という主張がある。クリエイティビティ、マネジメント能力、ホスピタリティ(思いやり)というような能力だ。

「こうした能力はAIで代替できない」と考える人たちは、AI時代にはこれらの能力を磨くべきだと主張する。

 ただYouTubeで「AI composed music」というキーワードで検索してみてほしい。AIが作曲した実にたくさんの曲がアップされている。これらの曲を聞いて、AIが作曲したことが分かる人はほとんどいないだろう。AIも、十分にクリエイティブな作品を生み出している。

 またマネジメント能力も、例えば工場長としてのマネジメント能力になれば今後は、AIのほうが人間を上回ると見られている。今後、工場内のほとんどすべての工程が全自動化され、あらゆるところにセンサーが設置されて、そのセンサーから集められるデータをベースに、生産計画が立てられるようになる。どういう風に機械を管理し、どういうような工程を組めば、生産量を最大化できるのか。膨大なデータを踏まえての判断は、人間よりもAIのほうが得意になるだろう。

 ホスピタリティ能力も、AIやロボットのほうが人間より高くなるだろう。顧客一人ひとりの要望をより正確に把握し、どんな無理難題にも嫌な顔一つせず、夜中まで働き続ける。きつい職場であればあるほど、ロボットは見事なホスピタリティを発揮してくれることだろう。

 ロボット工学の権威、大阪大学の石黒浩教授は、「人間のほうが優れていると言われている能力は、数値化できない能力ばかり。数値化できないので、比較できないだけのこと。数値化できるようになった時点で、人工知能、ロボットは数値を向上させるために試行錯誤を続けて学習し、あっという間に人間を超えるだろう」と語っている。

残るのは「儲からない仕事」だけ
 なくなる仕事に代わって登場する新しい仕事にしても、数値化できる仕事、儲かる仕事は、すぐにでもAIとロボットに取って代わられることだろう。「今の仕事がなくなっても、別の仕事が登場する」という20世紀までの「真実」は、21世紀以降には「真実」ではなくなるわけだ。

「儲かる仕事」から順番にAIに取って代わられる近未来。具体的にはどのような社会になるのだろうか。

 人間は「儲からない仕事」だけれども「やりがいのある仕事」に従事するようになる。「儲かる仕事」がなくなるので、多くの人は所得が減少する。60歳定年退職なんて制度は過去の遺物になり、生涯現役が当たり前になる。「一生働き続けなければならない社会」でもあり「一生、好きなことをして働き続けることのできる社会」でもある。そして最後には貨幣の流通量が減り、資本主義社会が自然死するという予測さえある。

 貨幣所得が減少する社会がどのような社会になるのかは、改めて別の機会に考察したいと思う。

【著者からのお知らせ】2歩先を創る少人数制勉強会TheWave湯川塾34期のテーマは「テクノロジーが変える働き方」です。塾生募集を始めました。

399とはずがたり:2016/12/11(日) 19:24:30

今がベストなタイミング、AIは電気と同じような存在になる
http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2016/12/ai-6.php
Foresight
[ケヴィン・ケリー]著述家、編集者
2016年12月8日(木)16時30分
WORKSIGHT

<これからのビジネスの方程式は「X+AI」すなわち、靴や椅子、タクシーにAIを加えたらどうなるか、だと『〈インターネット〉の次に来るもの――未来を決める12の法則』の著者ケヴィン・ケリー氏は言う。ケリー氏によれば、テクノロジーの発展がもたらす不可避の未来は予見可能だ>

 2016年7月、電通デザイントークにて『〈インターネット〉の次に来るもの――未来を決める12の法則』を執筆したケヴィン・ケリー氏の出版記念講演会が開催された。(主催:電通デザイントーク、企画協力:COTAS)

 ケリー氏の講演内容を前編(本編)で、その後の質疑応答を後編(略)で紹介する。

◇ ◇ ◇

 これからの30年、我々はどこに向かっていくのでしょうか? 具体的な着地点はまだ分かりません。しかし、部分的に分かっていることがあります。

 将来を構成する重要な要素の1つにテクノロジーがあります。いろいろなものが接続されネットワーク化されたシステムは生命における生態系と同じような活動空間を持ちます。それを私は「テクニウム(Technium)」と呼んでいます。

 興味深いことに、このテクニウムにおいてそれぞれのテクノロジーが総体としてあるパターンを繰り返す傾向が見られるのです。この傾向を生み出すのは個々のテクノロジーの性質です。電気のスイッチ、シリコンチップ、電波、配線といった物理的な素因がシステム全体の長期的な方向を定めるのです。

12のトレンドが引き起こす不可避の変化
 ですから、細部はともかくとして、長期的なトレンドは予見可能です。雨粒1つひとつの経路はランダムで予見できませんが、雨全体は重力によって下に流れるのと同じように、テクノロジーやデジタルの領域でも総体として不可避の流れはとらえることができます。

 そこに私は注目して『〈インターネット〉の次に来るもの――未来を決める12の法則』という本にまとめました。この本の中で、今後30年でテクノロジーが起こす不可避的な変化を次の12の傾向で説明しています。

 BECOMING(なっていく)
 COGNIFYING(認知化していく)
 FLOWING(流れていく)
 SCREENING(画面で見ていく)
 ACCESSING(接続していく)
 SHARING (共有していく)
 FILTERING (選別していく)
 REMIXING (リミックスしていく)
 INTERACTING (相互作用していく)
 TRACKING (追跡していく)
 QUESTIONING (質問していく)
 BEGINNING (始まっていく)

 動詞の進行形で表現しているのは、これらのトレンドが継続中であることを示しています。すでに存在するものであり、将来はこれがさらに増大していくと思います。また、これらは川の支流のようなものといえます。それぞれが自立していて、なおかつ相互依存性があるのです。

AIの認知化が深まって人間は自らの知性を問い直す
 12の傾向のうち、ここでは特に重要な3つの傾向について説明しましょう。

 最も重要なのが「COGNIFYING(認知化していく)」です。認知を深めるということは、より賢くするということです。愚かなものをより賢くする、賢いものはさらに賢くなるというものです。人工知能(AI)の世界ではすでにiPhoneでSiriに質問したり、アマゾンのEchoに質問することができますが、今後はさらに進化して医師やパラリーガル(法律事務員)、パイロットなどの役割を果たすことになるでしょう。

 AIは半世紀以上に渡って研究されてきましたが、ここへ来てこうした高度なAIが実現できたのは、並列処理機能が安価になったこと、ビッグデータの活用、深層学習アルゴリズムの改良という3つのブレークスルーがあったからです。碁を打てばクリエイティブな手で人間を負かすことができますし、写真を見せれば的確なキャプションをつけることもできる。グーグルの研究では、ビデオゲームの遊び方を教えなくてもAIが自分で遊び方を学ぶようになったと報告されています。

400とはずがたり:2016/12/11(日) 19:24:48

 これは非常に深い意味を持ちます。「人工学習」あるいは「人工スマートネス」と呼ぶべきもので、電子計算機は計算に関しては人間より賢いし、GPSは空間のナビゲーションに関して人間より長けています。また、全体的な長期の記憶も人より優れています。我々よりも秀でた知能を特定の領域で発揮するのです。我々の知能や思考と違う。ここに我々がAIを使うメリットがあります。

 我々の頭脳、知性に関する考え方は、いずれコペルニクス的な転回を迎えることになるでしょう。人間は汎用的で普遍的な知能を持ち、他のどんな種より有能と考えがちです。AIを作れたとしても、限られた機能しか持たないと思うかもしれません。しかし、いろいろな種類の知能を作ればどうなるでしょう。人間と協働できるAIを作り、多くの思考能力を開発していけば、ビジネスやサイエンスなど、人間の知能だけでは十分に解決できない非常に複雑な課題も解くことができるのではないでしょうか。

 そのとき、人間の思考の仕方はその中心ではなく、片鱗にあるのではないかと気づくかもしれません。我々に固有の組み合わせの思考は普遍的なものでなく、狭く具体的な領域に限られたものなのかもしれない。そういう価値観の転換がコペルニクス的転回、革命ということです。

 これらのAIは「異質の知性(Alien Intelligence)」ともいえるでしょう。人間と違う考えをするものとの共存が富やイノベーション、ニューエコノミーを作るうえで推進力となります。いろいろな形で違う形、違う思考法の能力を開発していくことが重要です。となると、AIはAA(Artificial Alien 人工異星人)と呼べるかもしれませんが。

AIのコモディティ化で第二の産業革命が進行
 さて、異質の思考の他にもう1つ、AIがもたらす恩恵があります。それは第二の産業革命を起こしてくれるということです。

 第一の産業革命は18世紀後半、人間が人工的な動力を作ったことをきっかけに起こりました。エネルギー源が人力、動物の力、自然の力から、蒸気、電気、化石燃料などに変わったのです。重要なのは、その人工動力を電力として社会に普及させたことです。

 電力がコモディティになることで農場のポンプは手動式から電気式に代わり、農業生産性は飛躍的に高まりました。何百万倍にも増幅されたパワーが社会に広まって、高層ビル、高速道路、高速鉄道、飛行場、電気製品などを生み出し、我々の生活を一変させました。人工動力がイノベーションの源泉となったのです。

 今直面しているのが第二の産業革命です。第一の産業革命と同じように、今あるものの性能が全て100万倍になると考えてください。それを可能にするのはAIです。例えば自動運転車は、250馬力の自動車に250の頭脳を付けるようなものです。

 AIは電気と同じような存在になるでしょう。私たちが自分で作るのではなく、クラウドから必要なだけ買って好きなものに加えるのです。これがこれからの起業の方程式です。いまある何かしらのもの、すなわちXにAIを加えるのです。靴にAIを加える。椅子にAIを加える。タクシーにAIを加えたら?――Uberになります。

 第二の産業革命とはそういうことです。社会のいたるところで、さまざまな形で、無数の取り組みがなされます。それがどれほどパワフルな効果を生むか、第一次産業革命に比べてどれほど大きなインパクトをもたらすか想像できるでしょう。

人間とAIは「ケンタウルス」となって密に協働していく
 すでにAIは買うことができます。グーグルにログオンするとAIが質問に答えてくれるのです。例えばテニスをしている人物の写真をアップロードして、「服の色は何色か」「ボールの色は何色か」などと聞くと正しい答えをくれるでしょう。6セントで100の質問をすることができます。

 AIに体をつけるとロボットとなります。スマートで賢い産業用ロボットは人間を感知して傷つけないようにしますし、さらには仕事のやり方を見せれば真似する能力もあります。試行錯誤しながら、正しく実行できるまで自律的に学習するのです。こういうスマートなロボットなら人間と協力できますし、素人でもプログラミングできます。これが重要な点です。人と一緒に作業できる、より人間的なロボットが登場しつつあるということです。

401とはずがたり:2016/12/11(日) 19:25:15
 我々の仕事の定義は変わるでしょう。仕事の多くがロボットに奪われると同時に、我々の知らない新しい仕事ができるのです。祖父母の時代になかった仕事がテクノロジーによって生み出されたのと同じように、ロボットは我々に新たな仕事を作ってくれます。ロボットが得意とするのは効率や生産性が問われる仕事で、人間はイノベーションやクリエイティビティが重要な仕事を受け持つことになるでしょう。新しいものを作り出すにはたくさんの失敗が必要で、その意味でイノベーションは非効率な作業です。芸術、アートもそうですし、人間関係もそう。人間の体験もしかり。ロボットが進化すると、こういう分野で働く人の価値が高まります。

 チェスの世界チャンピオンだったガルリ・カスパロフはIBMのAI「ディープ・ブルー」に敗れたとき、自分がAIと同じようにビッグデータにアクセスして、取りうる手を全てリアルタイムでシミュレーションできていれば勝てたと考えました。そしてAIと人間が協力して戦う新しいチェスリーグを始めました。彼はそのチームを「ケンタウルス」と呼びました。AIと人間の融合を、神話上の半身半馬の生きものになぞらえたわけです。今日、世界でベストのチェスのプレイヤーはAIでもなければ人間でもない、このケンタウルスです。

 これは今後のモデルになるでしょう。ベストな医学の診断者は「人間の医師+AI」なのです。これは人間とロボットが隣り合わせで作業するということです。AIと人間の知性が補完的な関係にあるからこそできることであり、一緒になれば双方がより賢くなるということです。仕事の報酬も、AIとどのくらいうまく協力できるかによって決まることになるでしょう。

AIとの相互作用が高まり、現実と仮想空間が融合していく
 今後の不可避な流れについて、2番目に重要なトレンドとして挙げられるのが「INTERACTING」、相互作用が高まるということです。

 いろいろな形でいろいろな装置とのインタラクションが要求されるようになります。『マイノリティ・リポート』や『アイアンマン』などの近未来を描いた映画では、指先だけでなく全身でコンピュータとコミュニケーションするさまが表現されています。

 また、我々がコンピュータの中に入り込むバーチャルリアリティ(VR)もインタラクションの一例です。発明当初は費用がかかることが課題でしたが、最近はスマートフォンを使うことでコストが下がってきました。

 VRにはタイプがいくつかあって、1つはゴーグルで体験するものです。これは自分があたかも別の場所にいるように感じることができます。実際は部屋の中にいるのに、まるで崖っぷちにいるようで、恐怖で体が震えるほどです。

 メガネで体験するタイプもあります。メガネをかけて周りを見渡すと、その空間の中に実際にはないものが浮かび上がるのです。これはMR(Mixed Reality)、複合現実と呼ばれます。現実世界と仮想世界を混ぜるからです。技術的にはまだおぼつかない段階ですが、急速に進歩していくと見込まれます。ゴーグルは使いませんが、「ポケモンGO」はデジタルと物理的な世界を結びつけた好例といえるでしょう。

 VRにはもう1つ、安価なムービータイプがあります。頭の向きを変えることで回転が感じられるものもあり、これは技術的難易度が低めですが、VRの醍醐味を味わうには部屋を自由に歩いて好きなものを見られるようなものがいいですね。実現の敷居は高いですが、目指す方向はこちらでしょう。

402とはずがたり:2016/12/11(日) 19:25:37
VRが今後の社交の場の中心になる

 VRは新たなインターネットです。ニュースやドキュメント、写真、動画といった「情報」から、実際に感じることができる「経験」へのシフトです。経験を買う、あるいはダウンロードする、共有するといったさまざまな受け取り方が考えられます。

 退屈な時にスリリングな経験を得るだけでなく、病気のとき誰かがそばにいてくれているような安心感や、商品のデモンストレーションを目の前で見られるような利便性もそこにはある。つまり、「経験の経済」「経験のインターネット」が到来するということです。そこでは50%以上が視覚情報以外に頼っています。聴覚、触覚情報が今後重視されるということです。

 とはいえ、バーチャルな世界における最も重要で最もワクワクする要素は人と遭遇することです。マイクロソフトがMRによるデモンストレーションを行ったときは、そこにいない人を3Dで浮かび上がらせて見せました。髪やまつげ、服の生地の風合いまで見ることができて、非常にリアルで存在感がありました。

 仕事で電話会議をするときも、こうした新しいテクノロジーを使えば驚くべき結果が生まれるのではないでしょうか。スクリーンの向こうにいるのが漫画のキャラクターのようなアバターだとしても、表情やしぐさは本人のものをそっくりそのまま反映しています。アイコンタクトまでしてくれるのです。見つめる要素が合わさると、見ている対象がアバターでもその人が本当にそこにいると思います。VRはソーシャルメディアの中でソーシャルになる、VRが最も活発な社交の場になるということです。

監視が強化される社会では情報の非対称化が起こる

 不可避の流れの重要な要素の3つ目は「TRACKING」、追跡です。我々の生活は我々が思っている以上に監視され、モニタリングされ、そしてデジタル化されています。将来はさらにこれが高まっていくでしょう。

 先ほど話したバーチャルな環境は、追跡あるいは監視される対象の最たるものといえます。VRを実現するためには体や表情の動きをデータでとらえなければいけません。データ化されたものは追跡しやすいのです。VRの世界は最も監視度の高い世界となることは認識しておくべきです。

 そして我々もまた自分自身を追跡しています。私は「Quantified Self」(定量化された自己)* というムーブメントを2007年に起こしました。脳波、睡眠の内容、気分、皮膚の反応など、さまざまな項目で自分たちの体の変化を継続的に監視して、個別化医療に役立てるのです。最近はアップルウォッチでも同じようなことができるようになりました。

 自分が自分を追跡するばかりではありません。政府や企業、そして友人など、みんながみんなを追跡することになるでしょう。すでにフェイスブックは手軽な追跡手段となっています。こうした追跡があふれていくのは怖いことです。彼らは私について知っているかもしれないけれど、私は彼らを知らない。どういった情報を追跡されているか分からない。それが正確な情報かも分からない。不正確だったとしても訂正できない。その情報の利用に関して彼らに説明責任を持たせることができない。つまり情報の非対称化が起こるわけです。非常に不快ではあるものの、この流れは避けられません。

 ではどういうトラッキングがいいのか。私が提案するのは「Co-veillance」、相互監視です。情報を対称にするのです。誰かが追跡してきたならば自分もその人を追跡できるという双方向性があるべきです。技術的には可能ですが、実現するには我々が声を上げていかなければなりません。

 もう1つこれに関連していうならば、なぜ我々が互いをトラッキングしているかというと、個別化された待遇をしてほしいからです。プライバシー重視とオープン志向は相反しつつ連動するもので、「個別化医療を受けたい」「政府から個別化された処遇を受けたい」「友人から特別視されたい」といった場合は、まず自分から情報を公開して透明性を高めなければなりませんし、プライバシーがほしい場合は"その他大勢"として一般的な扱いを受けざるを得ません。若い世代は個別化待遇される方を選んでいます。だからSNSなどで自らの情報をさらけ出すのです。虚栄心がプライバシーに打ち勝つということなのでしょうが、両軸の間をバランスする選択肢もあってしかるべきだと思います。

403とはずがたり:2016/12/11(日) 19:26:14
>>399-403
今はまだ変化の初めに過ぎない
 ここでは3つのトレンドについて話しましたが、テクノロジーがもたらす不可避の変化は多方面に渡ります。

 中には信じがたい方向性もあるでしょう。しかし、30年前にタイムマシンで戻って、当時の人々に今の状況を説明したとしたらどうでしょう? スパコンが膨大で複雑な計算を瞬時にやってのけ、リアルタイムで株価が報告され、ウィキペディアのような世界中の人々が作る辞書が無償で利用できる。そんな現実はにわかには受け入れてもらえないはずです。

 しかし、これらは今すべて現実です。ありえないと思っていることも実現するのがコンピュータの世界なのです。我々も柔軟性をもって、実現不可能と思える未来であろうと信じなければなりません。

 今は変化のまだ初めに過ぎません。今ほど何か作るのに適した時期はないのです。過去を振り返ってみると、いろいろなものを作るツールが最も安く、アクセスしやすく、マーケティングにも最適なタイミングです。

 未来を見据えても、今がことを起こすベストのタイミングです。AIやVRの世界が拡大していくことを考えると、今ある機会はかつてなく大きいのです。「X+AI」でいいのです。30年後は多くのことがなされてしまっていますから、今は何でもXを取ってAIに加えてやればいい。誰でもAIやVRのエキスパートになれる時なんです。

 20年先から振り返るならば、「20年前はチャンスが山のようにあった、この素晴らしい時期はもう二度と再現されることはない」と思えるでしょう。最もパワフルで、これから20年支配的な存在となる製品は存在するどころか、まだ発明さえされていないのです。それは誰かが発明しなければなりません。何をするにも決して遅過ぎることはないのです。

WEB限定コンテンツ
(2016.7.22 港区の電通ホールにて取材)

ケヴィン・ケリー(Kevin Kelly)
1952年生まれ。著述家、編集者。1984〜90年までホール・アース・カタログやホール・アース・レビューの発行編集を行い、93年に雑誌WIREDを創刊。99年まで編集長を務めるなど、サイバーカルチャーの論客として活躍してきた。現在はニューヨーク・タイムズ、エコノミスト、サイエンス、タイム、WSJなどで執筆するほか、WIRED誌の"Senior Maverick"も務める。著書に『ニューエコノミー 勝者の条件』(ダイヤモンド社)、『「複雑系」を超えて――システムを永久進化させる9つの法則』(アスキー)、『テクニウム――テクノロジーはどこへ向かうのか?』(みすず書房)など多数。

404とはずがたり:2016/12/15(木) 19:58:58
こんなにR&Dに投資してるのに成長しないアホな国なのに何をサーチナは寝ぼけた事いっとんねん。
成長するからR&Dは尊いのに成長しないR&Dなんてドブにカネ捨ててるだけやぞ。

日本のGDPが一夜で急増「日本は深刻なほどに低く評価されていた」=香港
http://www.excite.co.jp/News/chn_soc/20161215/Searchina_20161215068.html
サーチナ
2016年12月15日 16時12分 (2016年12月15日 19時40分 更新)


内閣府が8日に発表した平成27年度の名目GDP確報値は532兆2000億円だった。これは国連が定める国民経済計算(SNA)の新基準を用いて算出した数値であり、旧基準を用いて算出したGDPよりも31兆6000億円も多い。(イメージ写真提供:123RF)(サーチナ)

 内閣府が8日に発表した平成27年度の名目GDP確報値は532兆2000億円だった。これは国連が定める国民経済計算(SNA)の新基準を用いて算出した数値であり、旧基準を用いて算出したGDPよりも31兆6000億円も多い。

 新規準は国連が1993年に定めた規準を2008年に見直したもので、GDPに企業の研究開発費や防衛装備費、不動産の仲介手数料、特許使用料を加えることができるようになった。

 日本がこの新基準を用いて算出したGDPについて、香港メディアの鳳凰資訊は11日付で掲載した記事は、日本のGDPが一夜にして6.3%も増えたと説明する一方、「日本のGDPはこれまで深刻なほどに低く評価されていた」と論じている。

 記事は、新基準の採用によって多くの国でGDPが増加するとしながらも、「そのなかでも日本は最大の利益を享受することになる」と説明。増加分の6.3%はマレーシアの2015年のGDPに接近するほどの額だと指摘した。

 米国は13年度のGDPから新基準を採用しているが、記事は科学技術大国の米国でさえ「たったの3.2%」しか増加しなかったと説明。米国の増加分は6.3%も増加した日本の半分に過ぎなかったと指摘し、米国や中国が新基準を採用しても、GDPの増加は「はるかに日本に及ばない」と説明した。

 さらに記事は、日本の増加分が大きい理由について「日本の研究開発への投資がそれだけ多いからだ」と説明し、日本のGDPはこれまで「深刻なほどに低く評価されていたことが分かる」と指摘した。

 日本がGDPの算出に新基準を採用したことは、今後さらに企業主導の研究開発が重視される助けとなるに違いない。研究開発への投資は持続的な経済成長のために絶対に欠かせない重要な活動であり、またこの投資をどれほど重視するかは現在と未来における日本経済の成長に直接影響すると言えるだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

405名無しさん:2016/12/18(日) 09:12:02
http://business.newsln.jp/news/201612130559450000.html
Google: 完全自動運転型の自動運転車の開発を事実上の断念
Posted 5 days ago, by Stephen Woods
Googleがこれまで進めてきた運転席のない完全自動運転型自動運転車(Self-Driving Car)の開発計画に関して、開発計画を抜本的に改めて、完全自動運転型の技術開発は諦めて、開発の方向性を運転アシスト機能に集約するという方針の転換を図ったことが大手ニュースサイト「The Information (Paywall)」による報道で明らかとなった。

大手IT企業ではGoogleの他、Appleも自動運転車の開発を進めてきたが、Appleに関しても今年に入ってから、自社による自動車生産は断念し、自動車のハードウェア開発部門の従業員は全員、リストラを実施したことが伝えられていた。

今回、Googleに関しても完全自動運転型の自動運転車の開発を事実上、断念したことが報じられたことを受けて、大手IT企業による自動運転車開発計画は、総崩れとなる可能性が強まってきたこととなる。

Googleは、今後に関しては、FiatおよびChryslerと提携関係を結ぶことにより、2社を通じて、これまで開発を進めてきた自動運転技術を運転アシスト機能として提供を行うことを検討している模様となる。

Googleは、持ち株会社となるAlphabetの設立に伴い、これまでに以上に、予算管理の厳格化を進めており、これ以上、自動運転車の開発を進めても、短期的に商業化できるメドは立たないとする決定につながったことが今回の開発計画の大幅な見直しつながったものと見られている。

運転席のない完全自動運転型の自動運転車については、今月に入ってから米国の自動車産業の中核拠点となっているミシガン州が初の法制化に踏み切り、運転席のない完全自動運転型の自動運転車の公道走行試験が近く、可能となる予定となっている。

しかし、ミシガン州の自動運転車法では、運転席のない完全自動運転型の自動運転車の公道走行試験を申請可能なのは、自動車メーカーに限定しており、自動車メーカーではないGoogleは、いくら開発を進めても完全自動運転型の自動運転車の走行試験は、現状の法制下では公道試験はできない状態に置かれている。

一方、Googleが本社を置いているカリフォルニア州では、当初は、運転席のない完全自動運転型の自動運転車の許可に前向きの姿勢を示していたが、最近になり、反対論が浮上し、現在は、完全自動運転型の自動運転車については法制化のメドが立たない状態ともなっている。


自動車業界では現在、より完全に近い自動運転車の開発競争が続いているが、Googleのものは、高価なライダー(Lidar)を主要センサーに使用する方式が採用されたものとなる。世界で初めて商用車に自動運転技術を導入したTeslaは、 コスト的に比較的安価な音波レーダーと光学カメラを併用する方式を採用しており、一見するとGoogleの自動運転車は軽自動車のようで安価なようにも見えるが、このままの商用化したら1台数十万ドルとイタリアのスーパーカー並みに高価な価格になる可能性も生じていた。

そのため、ライダーを使用したGoogleの自動運転車は、技術的な問題点を克服できたとしても、乗用車として提供することは、非常に難しいという別の問題も抱えていた。

ライダーを採用した自動運転車はUberがピッツバーグで実験運転を開始しているが、Uberの自動運転車は営業車となるため、多少コスト面で跳ね返ったとしても運転手のコストを削減し、24時間営業を行うことが可能と考えた場合には、採算性を合せることも可能となる。

自動車業界では、車載センサーの負荷を削減するために、より精度の高い自動運転専用の道路地図を製作する動きも生じているが、全米隈なく、数センチの精度で道路地図を製作することは容易なことではなく(この方式の場合、道路工事や標識の変更が加えられる度にリアルタイムで地図も更新しなくてはならず、地図のメインテナンスも難しい面が発生する)、Teslaはこの問題を解決するため、各自動車の自動運転走行データをクラウド上に吸い上げてディープラーニングにかけることで、自動学習方式で、地図精度を高めることを行っている。

Stephen Woods is contributing writer of the Business Newsline.

407とはずがたり:2016/12/23(金) 09:15:58
再生可能エネルギーの間歇性に対さねばならない今,地球を救うに必要な技術はバッテリーなのである。充電池の劣化に対するブレークスルーになるかな?!
充電池の劣化が防げてそのコストが劇的に下がるとすると発電コストは既に劇的に下がってる再生可能エネルギーをメインに回していく事が出来る。石炭使用も減らせるし原発なんて過去の遺物化するであろう。

大学院生が偶然発見!スマホのバッテリー寿命を400年にする方
http://www.msn.com/ja-jp/news/techandscience/%E5%A4%A7%E5%AD%A6%E9%99%A2%E7%94%9F%E3%81%8C%E5%81%B6%E7%84%B6%E7%99%BA%E8%A6%8B%EF%BC%81%E3%82%B9%E3%83%9E%E3%83%9B%E3%81%AE%E3%83%90%E3%83%83%E3%83%86%E3%83%AA%E3%83%BC%E5%AF%BF%E5%91%BD%E3%82%92400%E5%B9%B4%E3%81%AB%E3%81%99%E3%82%8B%E6%96%B9%E6%B3%95/ar-AAlHfvH#page=2
ライフハッカー[日本版]
4日前

大学院生が偶然発見!スマホのバッテリー寿命を400年にする方法c 株式会社メディアジーン 提供 大学院生が偶然発見!スマホのバッテリー寿命を400年にする方法

Inc.:ある技術者が電子レンジの原理に偶然出会ったのは、レーダー装置をいじっているときにポケットのチョコバーが溶けてしまったというアクシデントがきっかけでした。ペニシリンが発見されたのも、アレキサンダー・フレミングがシャーレのふたを閉め忘れたからという話は有名です。バイアグラ、X線、世界初のプラスチックなどもみな、偶然の出来事が発明につながったものです。

そして今、偶然による大発見のリストに新たなケースが加わりそうです。カリフォルニア大学アーバイン校(UCI)の博士課程の学生、Mya Le Thaiさんは、スマホやノートパソコンに使われている充電式バッテリーを、なんと400年ももたせる可能性を偶然発見したのです。ウェブメディア「GOOD」がこのように報告しています。

UCI の研究チームは、ナノワイヤーを使った電池の開発と実験を進めていましたが、微細で脆弱なナノワイヤーは、充電サイクルの回数が限度を超えると劣化して切れてしまうという問題にぶつかっていました。1回の充電サイクルとは、100%あったバッテリー容量を0%まで使い切り、また100%まで充電するまでのサイクルを指します。ある日Thai さんは、ふとしたミスから、金のナノワイヤーを、二酸化マンガンでコーティングし、さらにプレキシグラスのようなアクリル樹脂のゲル電解質で覆うことになりました(つまり、手に付着したゲルがミスでナノワイヤに付いてしまった)。

「彼女がゲル電解質キャパシタを充放電し始めたところ、驚いたことが起きました」と言うのはUCIの化学部長Reginald Penner氏です。「彼女が『1万サイクルを突破し、まだいけるようです』と言うのです。数日経って今度は『3万サイクルに達しました』と。それが1カ月持続したのです」

現在のスマホのバッテリー寿命は、300〜500サイクルですから、すごい進展です。このテクノロジーが実用化すれば、400年もつバッテリーが実現する可能性があるのです 。

GOODは「ミスからの発見にしては上出来」だと、ずいぶん控えめなコメントでしめくくっています。

A PhD Student May Have Accidentally Found a Way to Make Your Phone Battery Last 400 Years|Inc.com

Jessica Stillman(訳:和田美樹)

408名無しさん:2016/12/30(金) 17:07:29
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/study/2246/1036658425/2792
<富国生命>AI導入、34人削減へ 保険査定を代替
毎日新聞 12/30(金) 7:31配信

 富国生命保険が、人工知能(AI)を活用した業務効率化で、医療保険などの給付金を査定する部署の人員を3割近く削減する。AI活用による具体的な人員削減計画が明らかになるのは珍しい。将来的に、人の仕事がAIに置き換えられるケースが増えると指摘されており、今回の取り組みも論議を呼びそうだ。

 文脈や単語を解読する日本IBMのAI「ワトソン」を使ったシステムを来年1月から導入。医師の診断書などから、病歴や入院期間、手術名といった入院給付金支払いなどに必要な情報を、AIが自動的に読み取る。給付金額の算出のほか、契約内容に照らし合わせて支払い対象となる特約を見つけ出すことも可能で、支払い漏れの予防も期待できるという。AIの査定対象になりそうな支払い請求は、2015年度に約13万2000件あった。

 同社の査定関連部署には15年3月末時点で131人の職員が所属する。支払いの最終判断などには従来通り専門スタッフが関わるが、診断書の読み込みなどの事務作業はAIで効率化できる。同社は既に、導入を見越した業務見直しで段階的な人員削減に着手。5年程度の有期で雇用している職員47人を中心に、17年3月末までに契約満了を迎える人の後任を補充しないことなどで、最終的に計34人を削減する。

 AIのコストは、システム導入に約2億円、保守管理に年1500万円程度。一方、34人の人員削減による人件費軽減効果は年1.4億円程度と見られる。

 保険業界では、第一生命保険が既にワトソンを活用した支払い査定業務システムを導入しているが、人手によるチェックも並行しているため、大幅な人員削減や配置転換には至っていない模様だ。かんぽ生命保険も同業務でのワトソン活用を目指し、来年3月から試行導入を始める。日本生命は今月から、全営業職員が保有する4000万件分の契約情報などに基づき、顧客に最適な保障内容などをAIが分析し、営業職員の参考にしてもらう実証実験を始めた。

 AI普及で、新商品の開発や保険引き受け範囲の拡大による事業拡大が期待される一方、人員の再配置や削減が進み、雇用環境を悪化させる懸念も残る。AIの光と影が経済に及ぼす影響にも注目が集まりそうだ。【中島和哉】

409とはずがたり:2016/12/31(土) 20:10:44
IoT、カイゼンを圧倒 生産効率、導入前の3割アップ
http://digital.asahi.com/articles/ASJDG7RXDJDGULFA046.html?_requesturl=articles/ASJDG7RXDJDGULFA046.html&amp;rm=911
清井聡、鈴木友里子、栗林史子2016年12月28日07時02分

新たな産業革命をにらんだ各国の動き

11年
ドイツ
政府が「インダストリー4.0」を発表
シーメンスやボッシュなどが参加,IoTで製造業の生産性向上を目指す。

14年
米国
GE,IBMなどを中心に「インダストリアル・インターネット」の推進団体発足
幅広い分野へのIoT導入,規格の標準化などに取り組む

15年
中国
政府が製造業強化の10カ年計画「中国製造2025」を発表
中華人民共和国建国100年となる49年に世界の「製造強国」の上位を目指す

日本
約2400社が参加する官民のIoT推進団体が発足
政府の成長戦略でもIoTが柱に

 「サークル、A(難度)」「シュテクリB、B(難度)」――。

 10月、東京・お台場で開かれた国際体操連盟の総会で、日本体育大学の選手が繰り出すあん馬の技の名称と難度が、次々と巨大スクリーンに映し出された。富士通と日本体操協会が2020年東京五輪での採用を目指す「人工知能(AI)審判」のお披露目だった。

 体操競技では、リオ五輪の日本代表、白井健三選手(日体大)の名がついた「シライ」のように、回転が速く、人間の目では捉えにくい新技が増えている。そこで、センサーで選手の動きをとらえ、膨大な数の技をあらかじめ学習させたAIに、技の種類や難易度を瞬時に判別してもらおう、というわけだ。演技中に手や足が先までピンと美しく伸びているかなども数値化し、人間の審判の判断を助ける。18年度中に男女全種目の技をAIに覚え込ませ、実証実験を始める予定だ。

 新技術を生かす試みは、小売業界にも広がる。

 ファッションビル大手のパルコは、あらゆるモノがネットにつながるIoTの活用に力を入れる。昨年、本格導入したスマートフォン用アプリ「ポケットパルコ」で、利用者の居場所や購買行動を把握。浦和パルコ(さいたま市)が昨秋、過去3カ月間に自店から5キロ以内でアプリを使った顧客に絞ってキャンペーン情報を送ると、来店者数が前の週より15%も増えた。

 さらに、パルコ全店で、1万円の買い物をすると500円分の優待券がもらえるキャンペーン中、1万円未満の買い物をした顧客に優待券についてアプリですぐに知らせると、約半数が平均1時間以内に次の買い物をしたという。パルコの林直孝執行役は「予想を上回る反応。IoTを活用して客と接点を増やすことが、来店や購買を左右する時代だ」と話す。

 ものづくりの現場には、日本企業が得意としてきた「カイゼン」を上回る効率化をもたらす。

 オムロン草津工場(滋賀県草津市)の生産ラインでは、ずらりと並ぶ白い箱形の機械の中で、ロボットの腕がミリ単位の電子部品を高速で拾い、緑色の基板に貼り付けていく。制御装置など4千種類以上を顧客のオーダーメイドで生産しており、9割以上の製品が月産20台以下という多品種少量生産だ。

 部品の交換方法を工夫するなど、ラインが止まっている時間を短縮する「カイゼン」を長年積み重ねてきたが、2年前にIoTを導入するとムダがさらに見つかった。現場責任者の水野伸二・製造1課長は、IoTで集めたデータを最初に見た時の衝撃が忘れられない。「『これ以上は難しい』と言い続けてきたのにムダだらけ。こんなの上司に見せられないと思った」

 生産ラインに並ぶ各装置のセンサーでデータを集め、製品がラインのどの装置を何分かけて通過したかを常時把握できるようにした。摩耗したロボットのツメが部品を拾うのに失敗し、同じ動作を何度も繰り返すなど、製品が滞留するムダの頻発が判明。ツメを早めに取り換えるなどした結果、生産効率をIoT導入前より約3割も高められたという。足立義博・工場長は「AIやロボットの活用をさらに進めれば、大量生産と変わらない生産性が実現できる」と話す。「個別大量生産」の実現だ。

 一方で、過去の産業革命と同じように、効率化が大幅に進めば、要らなくなる仕事が増え、雇用の場が大幅に減るという側面もある。流れに乗った国と乗り遅れた国の競争力に大きな差が出るのも同じだ。

 日本政府は今年、AIやIoTなどにより、このままでは30年度には735万人分の雇用が失われると試算。工場の労働者らの仕事がAIやロボットなどに代替されるうえ、付加価値の高い仕事も海外に奪われるというシナリオだ。ITなどの人材育成に力を入れたり、新たなサービスを創出したりできれば、影響を161万人減に抑えられるとし、政府は関連予算の増額などの対応を急ぐ。

410とはずがたり:2016/12/31(土) 20:19:47
躍進する産業用ロボット市場。日本メーカーは世界シェア1位を維持できるのか
http://economic.jp/?p=69836
2016年12月28日 12:33

 近ごろ、「ロボット」が世の中に急速に普及しはじめている。IT分野の専門調査会社として知られるIDCが2016年2月に公表したロボット産業の動向予測レポートによると、2015年の世界のロボット関連の市場規模は710億ドル。同社は今後、年平均17%増で推移していくとみており、19年にはおよそ2倍近い1354億ドルにまで拡大すると予測している。中でも、産業用ロボットの成長は目覚ましく、活用分野も急速に増大しているのだ。

 産業用ロボットの主戦場はこれまで、自動車産業などの製造分野が中心だった。実際、産業用ロボットの約7割が自動車工場の製造ラインに設置されているという。車体の塗装や溶接をオートメーションで行ったり、重量のある部品などをロボットアームで運んだり、今や自動車業界は産業用ロボットなしでは成り立たないほどだ。ところが最近では、これに加えて、エレクトロニクス業界、鉄鋼業界をはじめ、物流や食品、医薬品、化粧品業界など、様々な業界の最前線で見かけるようになってきた。ロボットに組み込まれるセンサやモーターなどの性能が著しく向上したこと、さらにはロボット自体の小型軽量化などによって、細かい作業や複雑な作業、劣悪な環境下での動作も可能になり、活用の幅が広がっているためだ。

 この成長を後押ししているのが、日系メーカーの技術力だ。先進各国の中でも日本はロボット先進国といわれており、日系メーカーの存在感は世界的にみても圧倒的だ。しかも、産業用ロボットの需要は70%以上が欧米各国や中国の産業メーカーへの輸出が占めている。産業用ロボットは日本国内だけでなく、グローバルに成長している市場というわけだ。

 当然、日本政府もロボット産業の成長には大きな期待を抱いており、2015 年 1 月に公表した「ロボット新戦略」においては、産業ロボットの市場規模を現在の6000億円から、東京オリンピックが開催される2020年までに1兆2000億円へと成長させることを目標に掲げている。

 とはいえ、この目標を実現するためには、いくら日系メーカーが高い技術力を持っているとしても、現状維持を続けているだけでは到底叶わないだろう。市場規模をたった5年で倍加させ、国内はもとより海外市場でも、その地位を不動のものとするためには、さらなる努力と、他国のメーカーの追随を許さない革新的な技術開発が必要だ。

 自動車業界だけを見据えていたのでは頭打ちになる。今後は拡大傾向にある他の業界にも目を向けなければならない。例えば、エレクトロニクス業界では、軽いものをより正確に且つ高速に処理するロボットが求められるだろう。また、大規模な工場だけでなく、中小企業での小規模な工場での需要も増えることが見込まれており、これに対応できる省スペースで小回りの利く産業ロボットも必要になってくる。人が混在する環境で共に働くロボットには、これまで以上に、安全性と操作の利便性が求められる。

 日系のロボット関連メーカーの動きを見てみると、主要なメーカーはさすがに、これらの条件を見据えた製品開発を行っているようだ。

411とはずがたり:2016/12/31(土) 20:19:58
>>410-411
 最新の動向では、ヤマハ発動機が2016年10月に発表した統合制御型ロボットシステム「Advanced Robotics Automation Platform」が面白い。これは、ワーク搬送も含む、ハンドリングや画像認識、周辺機器制御といった自動化システム全体を、たった1台のコントローラで包括的に協調、同期制御を可能にしたものだ。複数のロボット製品をコントローラ1つで統合制御できるので、高度化する自動化生産ラインの設計も簡素化し、しかも低コスト且つ短期間で構築できる。スペース効率の向上にも貢献するうえ、昨今話題のモノのインターネット・IoTとの親和性も高いというから、将来性もある。

 ヤマハ発動機は、これまでにも産業ロボット本体のみならず、画像処理システムや搬送リニアコンベアモジュールに至るまで、産業ロボット周辺をトータルに幅広くラインアップしている。「Advanced Robotics Automation Platform」はいわば、これまでの経験で培った集大成ともいえるものだ。

 さらにヤマハ発動機は「Advanced Robotics Automation Platform」対応の新製品として、拡張性に優れ、スペース・コスト・セットアップ工数を大幅に削減し、システムの核となる 統合コントローラ「YHX」シリーズをはじめ、スペース効率、搬送精度、加減速性能向上を実現するリニアコンベアモジュール「LCM-X」、単軸ロボットの新シリーズ発売 ACサーボモータ仕様「GX」シリーズとステッピングモータ仕様「YLE」シリーズ、スカラロボット「YKX」シリーズ、ロボットカメラ「YFAEYE (ワイ)」などを続々と発表。拡大する産業用ロボット市場に万全の構えを見せている。

 ヤマハ発動機の他にも、生産台数で世界シェア1位を誇る安川電機は、2013年に中国で日本の産業用ロボットメーカーとしては初の産業用ロボット専用の工場を開設したり、半導体向けクリーン産業用ロボットで40年以上の実績をもつ川崎重工業も、自動車分野以外でもシェアを伸ばしており、日本メーカーの世界的な活躍が目覚ましい。

 とくに、中国では産業用ロボットの需要が急速に拡大しており、巨大なマーケットが形成されようとしている。とはいえ、中国メーカーも台頭しており、日本メーカーとの競争が激しくなりつつある。このまま、日本メーカーが産業用ロボット市場での世界シェア1位を維持し続けられるか、2017年が大きな正念場となりそうだ。(編集担当:藤原伊織)

412とはずがたり:2017/01/11(水) 12:12:31
アマゾンの「ワンクリック特許」が期限切れに 競合には朗報?
http://www.excite.co.jp/News/it_g/20170111/ForbesJapan_4817.html
Forbes JAPAN 2017年1月11日 07時00分 (2017年1月11日 11時22分 更新)

アマゾンが持つ「1-Click注文」の特許は、同社に長年多額の収入をもたらしてきた。しかし、その特許が2017年に期限切れをむかえ、多くの通販サイトが同様の機能を取り入れると見られている。

アマゾンがこの特許を申請したのは1997年で、1999年には特許が認められた。「1-Click注文」はあらかじめ支払い情報と住所を登録することで、ボタンをクリックするだけでショッピングカートの画面を経ずに注文できる機能だ。注文完了までのステップ数が少ないため、時間を節約し”煩わしさのない(frictionless)”買い物を実現した。

この機能はアマゾンに24億ドル(約2,810億円)をもたらしているとの試算もある。注文時間を短縮するだけでもメリットがあるが、競合にないサービスを提供することが大きなアドバンテージとなっている。

実はアップルはアマゾンに非公開の特許使用料を払い、ワンクリック注文を実現している。アップルのアプリストアもアマゾンと同じように購入がスムーズだ。アプリをまずショッピングカートに追加してから購入画面に移るような手順では、売上は今ほど伸びていないだろう。そう考えるとアマゾンが特許を取ったのもうなずける。

「1-Click注文」がアマゾンの成長を牽引したことは疑いようがないが、この特許がどこの国でも認められているわけではない。ヨーロッパ特許庁はその機能について”当たり前すぎる”とし、特許を認めなかった。カナダも当初は特許を認めていなかったが、アマゾンが訴訟に持ち込んで勝訴し、2011年には特許が認められた。この一件でカナダでは特許出願のガイドラインを改定することになった。オーストラリアも複数の理由を挙げて特許の申請を却下している。

アマゾンにとっては特許が切れてもさほど大きな影響はないだろう。「1-Click注文」はネット通販の初期には強力なツールだったが、今のアマゾンにとってはそれほどの重大性は持たない。他のサイトが同じワンクリックでの注文を取り入れたとしても、それだけの理由でアマゾンから乗り換えるとは考え難いのだ。
Ian Morris

413とはずがたり:2017/01/15(日) 19:08:17

ジョブズでも2つしかなかった? イノベーターに必要な3つの能力
http://www.excite.co.jp/News/column_g/20161223/asahi_2016122100055.html
dot. 2016年12月23日 07時00分 (2016年12月24日 10時52分 更新)
堀井秀之(ほりい・ひでゆき)/東京大学i.schoolエグゼクティブディレクター。東京大学大学院工学系研究科社会基盤学専攻教授。1980年東京大学工学部土木工学科卒業、ノースウェスタン大学大学院修士課程・博士課程修了。専門は社会技術論、国際プロジェクト論、イノベーション教育論。2007年、東京大学知の構造化センターのセンター長に就任。i.schoolはその教育プロジェクトにおいて、様々なテーマでワークショップを実施。企業や海外の教育機関とも連携している(撮影/長瀬千雅)

 イノベーションの概念だけを輸入しても、日本の企業風土に根付かなければ意味がない。「人間中心イノベーション」を標榜し人材育成教育プログラムを行う東大 i.schoolの堀井秀之氏に、『イノベーションファームって、なんだ?!』(朝日新聞出版)で話を聞いた。堀井さんが語る、今、私たちに必要な発想とは――。

*  *  *
「イノベーター」という言葉を聞いて、皆さんはどんなイメージを思い浮かべますか。多くの人は、新しいアイデアを持ち、仲間を募ってベンチャーを起こしていくような、強い個人を想像することでしょう。しかし私は今回、個人ではなく組織、とりわけ日本の大企業の中で、どのようにイノベーターを育て、イノベーションを起こしていくのか、という話をしたいと思います。

 イノベーターには3つの能力が必要です。1つ目はアイデアの「発想能力」。2つ目はアイデアを「評価する能力」。今は誰も気づいていないけれど、未来社会ではこれが当たり前になるんだ、といった先見性を持って、アイデアを評価できる能力です。3つ目はアイデアを「実現する能力」です。

 一人の人間が3つの能力を兼ね備えていれば無敵ですが、スティーブ・ジョブズでさえ、評価する能力と、実現する能力は極めて高かったけれど、常に最初のアイデアを思いついたのかといえば、必ずしもそうではない。やはり、それぞれ得意な人が組んで組織化していくというのが現実的です。

 しかしその先、事業が成功し、組織が大きくなるにつれ、新たな問題が発生します。

発想→評価→実現というサイクルが回らなくなるのです。いい発想があっても「マーケットが小さすぎて、うちの会社の事業規模には見合わない」と評価され、実現に至らない。これがまさにハーバードビジネススクールのクリステンセン教授が指摘した「イノベーションのジレンマ」で、日本の大企業が抱えている課題でもあります。

 日本企業は、従来製品の改良を進める「持続的イノベーション」が得意で、それによって成長してきました。そのため人や生産能力といった「資源」も、仕事を進める「プロセス」も、会社として何を目指すのかという「価値基準」もすべて「持続的イノベーション」に最適化されている。しかし、今求められているのは、既存市場の秩序を乱し、業界構造を劇的に変化させてしまう「破壊的イノベーション」です。とはいえ、多くの従業員を抱える大企業が、資源・プロセス・価値基準を破壊的イノベーションに適した形に一気に変えることは、リスクが大きすぎて非現実的です。

414とはずがたり:2017/01/15(日) 19:08:29
>>413-414
 私が提案したいのは「保険」の発想です。今ある市場も5年後、10年後にはなくなっているかもしれないという不確実な時代においては、破壊的イノベーションの青写真を描き続けること、そのための発想能力と評価能力を会社の中に担保していくことが「保険」になるのです。青写真はとりあえず描くだけですぐに実行はしませんから、保険料は安くて済みます。

 では青写真を描き続けるためには、どういう体制で何をすれば良いのでしょうか。まず、通常業務から切り離す形で、青写真を描くことに専念できるチームを作るべきでしょう。うちの会社にそんな余裕はないよ、と思われる方も多いでしょうが、そこは会社としてきちんと保険をかけるか、かけないかの判断です。かけると決めたら、本気でやらなければ意味がありません。チームには経営層、ミドル層、若手層の3階層からそれぞれ人を集める必要がありますが、特に重要な鍵を握るのはミドル層です。

 彼らの仕事は、青写真を描くためのワークショップを重ねることです。ここでいうワークショップとは、単なる従来型の「企画会議」とは全く違います。いかに良いテーマを設定し、議論のプロセスをコントロールして、イノベーションと呼べるアイデアを生み出していくかが非常に重要です。i.schoolで学生たちは、その方法論を学んでいるわけですが、こうした手法は新しいものなので、ミドル層にとってもそれを新たに学ぶ場が必要でしょう。さらにミドル層は、ワークショップで出てきた未来の商品・サービスのアイデアを、磨き上げて質を高め、経営層が納得する形で提示する。そうした能力も必要になります。

 日本の産業界には、イノベーティブな事業を生み出せるミドル層を育成するという発想がありませんでした。これまで必要とされなかったので無理もありませんが、早急にトレーニングプログラムを作って、育成を始める必要があると思います。

 イノベーションを生み出すというと、天才でなければできない、と思われがちですが、英語と同じで、訓練すれば普通の人でもできるようになるものです。英語も、母語でない我々が学ぶときには、文法から始めますね。ワークショップというのは、イノベーションにおける文法のようなものを学ぶ場なのです。英語を話せるようになると嬉しいのと同じで、新しいアイデアを思いつけるようになると嬉しいし、何より楽しい。ですから、企業の中で働いている多くの日本のビジネスパーソンにも、イノベーションを生み出すことに是非、積極的にチャレンジしてほしいですね。そうしてノウハウが積み上がっていけば、日本の大企業から破壊的イノベーションを起こすことは、決して不可能ではなくなるはずです。(取材・文/石臥薫子)

※『イノベーションファームって、なんだ?!』より

415とはずがたり:2017/01/17(火) 19:45:00
>たとえば、エコーとのやりとりのなかで「キッチンペーパーがなくなった」と語りかければ、エコーが自動的にアマゾンに注文を出し、数時間以内には手元に届けてくれる。
もう世の中此処迄来てるのか・・(;´Д`)すげえな。。

2017.01.16
連載 連載
雨宮寛二「新・IT革命」
アマゾンの家電、バカ売れで圧倒的優位獲得…人の暮らしを捉えた製品システム構築
http://biz-journal.jp/2017/01/post_17728.html
文=雨宮寛二/世界平和研究所主任研究員

 米アマゾンが、家庭でのプレゼンスを高めつつある。
 毎年さまざまな家電製品が各メーカーから投入されているが、革新的な製品は少ない。だが近年、音声アシスト機能を搭載した端末「スマートホーム・アシスタント」の開発競争が高まり、家庭での覇権争いを展開している。その嚆矢となったのが、2014年の終わりに発売されたアマゾンの「エコー」である。

『アップル、アマゾン、グーグルのイノベーション戦略』(雨宮寛二/エヌティティ出版)
 エコーは、音声アシスト機能である「Alexa(アレクサ)」を搭載したスマートホーム・アシスタントであるが、昨年の米国クリスマス商戦で品切れとなり、この分野でリーダーとしての地位を築くことに成功した。
 米国のクリスマス商戦といえば、各社が毎年自社製品の販売にしのぎを削る。特に昨年はホットな製品が多く、任天堂の「NES Classic」や「ポケモンGOプラス」、米アップルの「AirPods」、ソニーの「プレイステーションVRヘッドセット」などが注目を集めた。
 エコーはこれら競合製品を差し置いて、メインの通販サイト「Amazon.com」を皮切りに、さまざまな販売チャネルで次々と品切れを記録した。
 販売好調の引き金となったのが、価格の値下げである。
 エコーは正規の小売価格200ドルに対して180ドルに設定されたが、さらに22%減の139.99ドルまで値下げが進んだ。これは明らかに競合の「グーグル・ホーム」(129ドルで発売)を意識した価格である。また、アマゾンの音声アシスタント内蔵スピーカー「エコー・ドット」も従来価格89.99ドルに対し50ドルで設定されたが、最終的に20%減の39.99ドルまで価格を下げた。

バリューチェーンのすべてをカバー

 グーグル・ホームとの比較で考えると、同様の機能を持ち同程度の価格であるエコーを米国の消費者はなぜ選ぶのか。実際に2016年第3四半期までのエコーの販売実績は500万台を超えて好調を維持している。先行者優位も考えられるが、アマゾンには人の暮らしの導線を捉えた一連の製品システムがすでに構築されているのが最大の要因であろう。

たとえば、エコーとのやりとりのなかで「キッチンペーパーがなくなった」と語りかければ、エコーが自動的にアマゾンに注文を出し、数時間以内には手元に届けてくれる。これは、アマゾンが構築したシステム、すなわちデバイスであるエコー、音声を認識するアルゴリズム、注文を受けるEC、さらには商品を届けるロジスティクスといった個々のプロセスが緊密に連携することにより成せる業である。
 こうした消費者の購買行動に対応したバリューチェーンのすべてを自社でカバーすることで、アマゾン・エコーは消費者の支持を得ているわけである。日常生活の中で消費者が感じ取る便益とは何かを常に念頭において、自社のバリューチェーンをそれに合わせて強固に構築することを怠らないアマゾン。今年の新たなる一手は何か、興味深いところである。
(文=雨宮寛二/世界平和研究所主任研究員)

416名無しさん:2017/01/22(日) 23:39:39
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170117/k10010841921000.html?utm_int=news-politics_contents_list-items_078
AI導入の変化に備え政府は環境整備を 有識者懇談会
1月17日 4時29分

AI=人工知能の開発にあたっての課題などについて、政府の有識者懇談会が報告書の案をまとめ、人工知能の導入によって生じる可能性がある個人の業務や働き方の変化に備え、教育や法制度など環境整備を進めるよう求めています。
AI=人工知能をめぐっては、自動車の自動走行やがんの診断など、多くの分野での活用が期待される一方、雇用が失われるのではないかとか、人間社会への脅威になるのではないかという懸念も出ています。このため、政府の有識者懇談会が、政府や研究機関、企業が人工知能を開発するにあたっての課題などについて、報告書の案をまとめました。

それによりますと、人工知能の導入で個人の業務や働き方に変化が生じる可能性があるとして、政府に対し、こうした事態に対応するための教育や法制度など環境整備を進めるよう求めています。また、科学者などは人工知能技術の開発過程を透明化するとともに、セキュリティーを確保して制御不可能にならない配慮が必要だとしています。政府は、報告書の内容を、ことし春にまとめる「科学技術イノベーション総合戦略」に反映させることにしています。

417とはずがたり:2017/01/24(火) 08:20:55
英、新産業を支援=金融偏重から転換―EU離脱で戦略
http://news.goo.ne.jp/article/jiji/business/jiji-170123X601.html
01月23日 23:11時事通信

 【ロンドン時事】英政府は23日、欧州連合(EU)離脱後に予想されるビジネス環境の変化を踏まえ、英経済の競争力を高めるための戦略を発表した。これまで英国経済を支えてきた金融業への打撃を見越して、先端技術など新産業を支援する。

 メイ首相は、政府が「新たな積極的役割」を果たすとし、国家主導で新産業に力を入れる考えを強調。また、グローバリズムの恩恵が少ない地方対策として、5億5600万ポンド(約800億円)のインフラ投資も併せて公表した。

 英経済はこれまで、金融を中心としたサービス業に大きく依存。しかし、EU離脱は金融業に大きな悪影響を及ぼすため、英国は生き残りに向けて、新産業を育てて貿易を促進させる構造的な変革が不可避とみられている。

 このため政府戦略は、二酸化炭素(CO 2)排出が非常に少ない自動車や生命科学、原発といった先端技術産業を重視。業界との対話を通じて成長を妨げている問題点を把握し、政府が今後取り組む規制緩和や人材育成、外国との自由貿易協定(FTA)交渉などに役立てる。

 ロボット工学や人工知能、第5世代(5G)移動通信技術への支援もうたった。

418とはずがたり:2017/01/26(木) 16:17:30
トヨタ式が根本から撤廃目指す「7つのムダ」 創造力を使い切れば「つまらない仕事」はない
http://news.goo.ne.jp/article/toyokeizai/bizskills/toyokeizai-151655.html
2016年12月29日 06:00東洋経済オンライン

ビジネスの世界、とりわけ製造業において知らない人はいない生産管理手法「トヨタ式」。今年猛スピードでビジネスの分野を駆け抜け、生活圏にまで及んで来たテーマです。昨年まで1年で数冊程度だったトヨタ式関連の書籍は、今年10冊以上も出版。ネット上でも、「トヨタ式〇〇」を謳う記事が飛び交い、その〇〇には「仕事術」「リーダーシップ」などのビジネスワードはもちろんのこと、「かたづけ」「貯金」「子育て」、さらには「婚活」なども並びます。

なぜ、これほどまでにトヨタ式が求められているのか。それはトヨタ式の軸を成す「カイゼン」が、「情報過多=ムダな情報」の多い現代において、生産現場のみならずどの場面においても応用できる普遍性を持っているからではないでしょうか。『通訳だけが知っている トヨタ式が世界を制した本当の理由』の著者でもあり、通訳としてトヨタ式の歴史を30年に渡って最前線で見てきた狩野玲子氏が、真髄を解説します。

30年にわたるトヨタ式専門の通訳経験
私は大学を卒業後、語学留学や英語教室の教師、国際同時通訳者連盟の訓練コースでの経験を経て、通訳のスキルを身に付けました。その後、運命のいたずらでトヨタ生産方式の生み親である大野耐一さんの通訳を務めるようになり、やがて彼からトヨタ生産方式を叩き込まれ、世界各国にカイゼンを伝えた岩田良樹さんと出会いました。それからはトヨタ式をはじめカイゼンを専門とする通訳として30年も続けてきました。

大野さんは「トヨタ生産方式」を発案し、数十年にわたる試行錯誤の末に体系を完成させたのは、トヨタが世界で事業を広げていた1980年代。副社長を務められていました。トヨタが世界企業となり、その生産技術が世界から注目されるようになっていく中で、大野さんはアメリカからの視察団を多数受け入れ、その人たちを対象に数多くのセミナーを行いました。私はその大野さんのセミナーの通訳を何度か務めました。

私が大野さんと仕事をしたのは、大野さんの亡くなる前の3年間であり、大野さんは精力的にセミナーをする体力はもうなかった様子でしたが、それでも視察団が来るときには少しでも時間をつくって対応し、ご本人が必ず出てきてくれました。私は知識も乏しいままトヨタ生産方式関連の仕事をすることになったわけですが、当時、私だけではなく日本の外ではトヨタ生産方式の内容をほとんど誰も理解していませんでした。

私がトヨタ式との出会いとなった、アメリカからの視察団が日本を訪れたのはちょうど1986年と1987年のことです。当時、技術大国日本が世界に誇る最先端の工場として注目されていたのが、日産自動車の座間工場。車体組み立てラインにはほとんど人の姿も見られないほどの徹底した自動化がなされていました。

一方、アメリカからの視察団の方たちが案内されたトヨタの工場は使い古された機械が並ぶ、とても薄暗い工場でした。その工場を推薦した大野さんには、後日、帰国した視察団のメンバーの1人から手紙が届いたそうです。そこには、「どんな最先端の技術が見られるのかと思ったら、ただ古臭い機械が並んでいるだけの工場だった」との苦言が書かれていました。それに対して大野さんは「いや、あそこにこそトヨタの真髄があるのだ」と話しました。

そこから日産はどうなったか。1995年に座間工場は閉鎖され、深刻な経営危機に見舞われました。1999年にはフランスのルノー傘下に入り、その後、フランスからカルロス・ゴーンさんがやってきえ、経営の建て直しが行われました。一方、トヨタは世界中にシェアを拡大し、今や堂々の世界ナンバーワン自動車メーカーに成長しました。

トヨタ式とは「ものすごく地味でケチなやり方」
もともとトヨタ方式とは華々しさの対極のようなところがあって、もっとはっきり言ってしまえば、「ものすごく地味でケチなやり方」ということもできます。

トヨタ生産方式は、受注したクルマをより早く納品するために、「最も短い時間で効率的に造る」ということを目的に、何十年ものカイゼンを積み重ねて確立された生産システム。その基本思想には、必要なものを、必要なときに、必要な量だけ造る「ジャスト・イン・タイム」、機械が自ら働く「自働化」という2つの基本思想があります。

さらにこのトヨタ式がアメリカに渡り「リーン式」と名前を変えたのは、まさに「lean」=「ぜい肉の取れた」という意味の通り。トヨタ式の鍵は生産工程の中に潜む数々のムダを取り除くことにあります。

419とはずがたり:2017/01/26(木) 16:17:50
>>418-419
30年前、アメリカの工場では、作業者がくわえタバコで機械作業や組み立て作業に従事し、作業台の脇にはコカ・コーラの赤い缶が堂々と載っていることが当たり前でした。今、日本の工場でそのような作業者がいたらどうなるでしょう。ましてやその光景を外部の人にたまたま見られて、写メなどを撮られてSNSに載ってしまったら? 即拡散、大炎上間違いなしです。けれど当時のアメリカはモノがあふれており、小さいムダをコツコツと取り除くトヨタ生産方式は“貧乏人の苦肉の策”と映っていました。

そんなアメリカの工場に日本のカイゼンを持ち込もうとすれば、どうしても異文化間の衝突は避けられません。ましてや岩田氏のやり方は、いきなり工場にやってきて片っ端から「ダメ、ダメ、ダメ」と指摘していくというもの。従業員の人たちに「ダメってどういう意味ですか?」と聞かれても、「つまりはノー・グッドだ!」と答えるばかりで、反発は強まる一方だったそうです。

それでも、ある現場で若い女性スタッフが、「おい、そこ、何をやっているんだ!」と怒鳴られたとき、「何をやっているかって、見ればわかるでしょ?」とニコっと微笑んでみせたのです。日本の女の子なら泣いてしまうようなことを言われても、アメリカ人にはジョークを返す精神力の強さがありました。

どんな国であっても、人びとは日々の暮らしや仕事のなかでさまざまな工夫を取り入れているものです。例えば、アメリカのポスト。映画やドラマでは、それぞれの家の前に郵便受けが立っている光景をよく目にしますよね。その中に、切手を貼った手紙やハガキを入れておくと、配達に来た郵便屋さんが集荷してくれます。さらに、郵便受けの横に小さな旗のようなものがついていて、それを立てておけば、郵便屋さんへの「集荷してください」の合図になり、配達荷物がなくても集荷してくれるのです。

その結果、郵便屋さんは届ける郵便物を運んできたついでに、差し出す郵便物を回収していくことになります。行きも帰りも空荷になることはなく、ムダがありません。こうした例からしても、世のなかの日常をよくよく観察してみれば、カイゼンはごく当たり前のことであり、日々の暮らしのなかで自然にやっていることなのです。

「現場で働く人を大事にする」のが基本思想
そもそもカイゼンは「「人ありき」で考えられた方式です。その基本思想は、「現場を大事にする、そこで働く人を大事にすること」。トヨタ式は、常に現場で働く人たちの仕事を楽にしてあげたいという思いやりから生まれたのがトヨタ式なのであれば、それが時を経て人々の生活の中に普及したのも不自然ではありません。

しかし、人は誰しも慣れた方法がいちばんいいと思っていて、新しいやり方を受け入れることはなかなかできないものです。カイゼンが自分に役立つと実感して初めて、カイゼンが本来の力を発揮するのです。岩田氏の言葉に「もぐらたたきのカイゼンではいけない」というものがあります。一つの問題があったらそれに対する応急措置をして、また違うところに問題が出てきたらそれに対処する……というように、次々に現れてくる問題に振り回されていては、永遠に続くもぐらたたきになってしまいます。

問題はそのとき限りの解決ではなく、再発しないように問題の発端から取り除く必要があります。一度出たもぐらの頭が二度と出ないように、穴をふさいでしまうことが大切なのです。

欧米にはかつてなかった考え方
大野さんは職場のムダを7つに分類しました。

1.つくりすぎのムダ
2.手待ちのムダ
3.運搬のムダ
4.加工そのもののムダ
5.在庫のムダ
6.動作のムダ
7.不良を作るムダ

「7つのムダ」の考えはリーン生産方式でもそのまま用いられていますが、アメリカ企業では8つめのムダを追加しているところがあります。それは「人々の智慧と創造力を利用しないことのムダ」。日本では、現場の人たちの智慧と創造力を活かして、つねに「創意と工夫」をするように激励していますが、欧米にはかつてその考え方は見られませんでした。

しかし、一部の会社では、現場主体のカイゼンの取り組みも進みつつあります。人は誰にも創造力があります。それを最大限に使って仕事の創意工夫をしていけば、この世に「つまらない仕事」などないのではないでしょうか。

今、日本では長時間労働是正のために「ワークタイムバランス」「働き方改革」「業務の効率化」「生産性向上」「ノー残業デイ」という言葉が飛び交っています。カイゼンして仕事を減らし自分の時間を手に入れる、カイゼンして部屋を片付けて気持ちのいい生活を送る。「カイゼン」にはあるべき姿=理想像」があり、どんなに現状が遠くとも、少しずつ一歩ずつ現状を理想に近づけようとすること、それがカイゼンなのです。

420とはずがたり:2017/01/27(金) 07:45:25
出願時に審査手数料直ぐ取ればいいねん。半年後に1万5千とか収めたら本審査に進むみたいだ。

<PPAP>大阪の会社が商標出願…ピコ太郎さんとは無関係
http://www.excite.co.jp/News/society_g/20170126/Mainichi_20170127k0000m040023000c.html
毎日新聞社 2017年1月26日 18時20分 (2017年1月26日 22時15分 更新)

 コミカルな歌と踊りで世界的に人気となったピコ太郎さんの楽曲「PPAP」や歌詞に出てくる「ペンパイナッポーアッポーペン」のフレーズを、ピコ太郎さんと関係のない大阪府内の会社が商標出願していることが分かった。

 特許庁によると、この会社と代表の男性は毎年国内全体の約1割に当たる1万件以上を出願。同庁は昨年5月、この男性を念頭に「一部の出願人の方から他人の商標の先取りとなるような出願が大量に行われている」とホームページで注意喚起している。

 同庁などによると、この企業は昨年10月と11月に「PPAP」や「ペンパイナッポー」を商標出願した。ピコ太郎さんが所属する事務所の親会社「エイベックス・グループ・ホールディングス」は、「PPAP」を出願している。エイベックス社の担当者は取材に「当社とは無関係の企業。特にコメントはない」と話した。

 同庁によると、この会社や男性からの出願が目立つようになったのは2013年から。15年には全出願数約14万7000件のうち約1万5000件を占めた。これまでに「北海道新幹線」「STAP細胞はあります」などを出願したという。

 同庁商標課の担当者は「出願があれば受け付けないわけにはいかない」と困惑。「男性は出願手数料をほとんど払っていないため、一定期間後に却下処分にしている」とし、「先に申請されていても、商標登録を断念しないでほしい」と呼びかけている。【金森崇之】

421とはずがたり:2017/01/28(土) 11:50:27

菊正宗、酒カップのザラザラ触感を商標申請 米国で
http://news.goo.ne.jp/topstories/business/583/8b44c135fdbfd39c81ba00119953e5ee.html
(朝日新聞) 05:20

 菊正宗酒造(神戸市)は27日、米国で売り出すカップ酒容器の「手触り感」を、商標として米当局に出願したと発表した。米国では「触感」を商標として登録できる。実際の登録件数は少ないが、木の器のような手触り感の認知度を高めるねらいだ。

 申請したのは、米国で今春発売予定のカップ酒「樽(たる)酒」。酒だるのような形状のガラス容器を使い、木目調のラベルに竹のようにツルツル、木肌のようにザラザラした手触りがする加工を施している。同社によると、米国では触感が数件、商標として登録されているという。

 日本では、2015年に音や動きといった新しい商標の登録が認められ、味の素がCMで流す「♪あ・じ・の・も・と」のメロディーなどが登録された。ただ、触感は「企業などのニーズが高くない」として見送られている。(高木真也)

422とはずがたり:2017/01/31(火) 20:37:21
知的財産専門のブラックストーンIPを買収=米フーリハン〔BW〕
http://news.goo.ne.jp/article/jiji/business/jiji-170127Y052.html
01月27日 10:32時事通信

 【ビジネスワイヤ】国際的投資銀行の米フーリハン・ローキーは、ブティック投資銀行のブラックストーンIP(BSIP)を買収したと発表した。BSIPは2013年に設立され、技術および知的財産(IP)関連の助言を専業としており、技術およびIPの評価、戦略的なIP取引の構築と執行、IPに重点を置いたM&A(合併・買収)助言、IPを基盤とする資本形成と資本再編といったサービスを提供している。買収後のBSIPは、フーリハン・ローキーの財務助言サービス事業の一部門として活動する。〈BIZW〉

【編注】この記事はビジネスワイヤ提供。英語原文はwww.businesswire.comへ。

423とはずがたり:2017/02/13(月) 00:52:30
中国の先進国かも意外に早いのかも知れない。意識的に中央の統制の効かない広東等を自由に野放しに出来るかどうかが鍵だろう。どうにもこうにもケツの穴の小さな習がその辺我慢してほっとけるかなあ??

丸川知雄
中国経済事情
中国のイノベーション主導型成長が始まった
http://www.newsweekjapan.jp/marukawa/2016/06/post-14.php
2016年06月22日(水)16時42分

<日本のメディアは中国の模倣やパクリの話が大好きだ。だが技術を使って新しい市場を作るイノベーション力では日本より中国のほうが優れている場合も多い。たとえばスマホで決済や振り込みを済ませるサービスは、既存の銀行を脅かし始めている>

 BBCで最近中国のイノベーションについての特集を放送しています。中国が、もっぱら技術導入と模倣に頼ってきたこれまでの経済発展から「イノベーション型国家」への転換を目指していることや、それに向けた企業や教育の現場での取り組みについて紹介しています。

 一方、6月初めに日本の某民放テレビ局から、「パクリ大国中国」について特集したいので電話取材に応じてくれないかというメールが届きました。中国の遊園地の片隅でディズニーの模倣製品が売られていたという、長年中国を見ている人間から見ればほとんどニュース価値のない事件がきっかけのようですが、中国の「パクリ文化」を歴史的背景から明らかにしたいとずいぶん意気込んでいます。

 BBCと比較するのがしょせん間違いだとはいえ、彼我の知的水準の差には本当にため息が出ます。日本の某民放さんは、戦後日本の高度成長期にリバース・エンジニアリングが盛んに行われたことなどもちろんご存知ないだろうし、もしかしたら我々がこうして日本語を記述している文字の由来についても知らないのかもしれません。中国のことを「パクリ文化」呼ばわりしたりしたら、文化の基礎である文字を中国から借用している日本はいったい何なんだ、と反論されるに決まっているではありませんか。

 BBCの番組では2020年までにイノベーション型国家への転換を目指すという中国の目標は野心的だと指摘していました。「イノベーション」を新技術や新製品という狭い意味でとらえた場合にはそうかもしれませんが、シュンペーターの定義した「技術と市場の新結合」というイノベーションの本来の意味に立ち返るならば、中国ではすでに2015年からイノベーション主導の経済成長が始まっていると私は思います。2015年は鉄鋼、石炭、セメント、化学など重厚長大型産業が軒並みマイナス成長に陥りましたが、そのなかでインターネット小売業の売上が33%も伸びたことに中国の構造変化が現れています。

新技術=イノベーションではない
 実際、最近中国へ行くと、ネット小売で購入された商品を宅配する業者が行き交い、さらにネットで注文された料理を運ぶバイク、以前この欄で紹介した「白タク」配車サービスの車などで街の様子が大きく変化しています。インターネットやスマホという技術がそれまで眠っていた市場を掘り起こしたのです。これこそ「イノベーション」という言葉に本来含意されていたことです。

 新技術・新製品がイノベーションとイコールではない、ということを携帯電話やスマホを使った代金決済という例を使って説明しましょう。

 日本では2004〜2005年に携帯電話の3大キャリアによって「おサイフケータイ」というサービスが始まりました。これはソニーが開発した非接触ICカード「FeliCa」を携帯電話のなかに入れることによって携帯電話を電子マネーやクレジットカードとして利用する仕組みで、導入された当初はイノベーティブな試みとして世界から注目されました。当時まだ新しかったFeliCaを携帯電話に入れるというのはまさに世界に先例のない新技術でした。

「おサイフケータイ」を使えるようにするためには、商店や自動販売機でICカードの情報を読みとる端末を備えておく必要があるので、NTTドコモがコンビニや自動販売機業界に働きかけ、社会全体でかなりの投資が行われることで「おサイフケータイ」が使える環境が整いました。私も導入当初は物珍しさもあって、携帯電話にSuicaのアプリを入れて使っていました。

 しかし、導入から10年が経過したいま、「おサイフケータイ」は日本社会を変えたでしょうか。むしろ忘れ去られたといったほうが近くないですか。2015年秋に東京大学の1年生を対象とした授業を行った際に、携帯電話・スマホをどのように利用しているかアンケートを行ってみました。「おサイフケータイ」の使用頻度についても尋ねてみたのですが、まったく使わないと回答したのが122人の回答者のうち96%、ごくたまに使うが1.6%(2人)、ある程度以上使うという学生はたった2.4%(3人)でした。

424とはずがたり:2017/02/13(月) 00:52:58
>>423-424
 実際、東京の街中で人が携帯電話やスマホをかざしてものを買ったり、改札を通るのを目にする機会は年々減っている気がします。「おサイフケータイ」はまぎれもなく新技術でしたが、新しい市場を形成することには失敗しました。それゆえ「おサイフケータイ」をイノベーションと呼ぶことはできません。

 一方、中国では最近スマホを使ってさまざまな代金を支払えるようになりました。ネット小売業のアリババが運営する「支付宝(アリペイ)」と、中国最大のSNS「微信」をやっているテンセントが運営する「微信支付(ウィーチャット・ペイメント)」が代表的です。

 いずれも銀行の預金口座からネット上の口座にお金を移しておいて、それを主にインターネットでの買い物に使うものですが、画面に二次元バーコードを表示したり、販売店が提示する二次元バーコードを読み取ることによって電子マネーのように使うこともできます。

 驚くべきはその普及の速度で、「微信支付」はサービス開始からまだ2年ほどなのに、すでに2億人がアプリに銀行口座をリンクしています(すなわち使える状態になっているということです)。日本でも中国人旅行客が多く来るような小売店で近々使えるようになりそうです。

「支付宝」や「微信支付」を電子マネーとして使う時の技術は二次元バーコードというかなり以前からある技術であり、決して新技術とはいえません。しかし、これらは中国の金融の世界を大きく変えようとしています。例えば、どこかへ送金しようとした場合、銀行から送金すると手数料をとられますが、「微信支付」や「支付宝」にいったんお金を移し、そこから相手に送金すれば手数料がかからないため、銀行での送金が行われなくなる可能性があります。また「支付宝」が、口座に残っている残高を高金利の金融商品で運用できるサービス(「余額宝」)を始めたところ、サービス開始から半年で中堅銀行並みの資金を集めてしまいました。

 アリババとテンセントはそれぞれ中小企業向け融資を専門とする銀行も設立しました。とりわけテンセントが設立した微衆銀行は預金の受け入れも融資の申し込みも窓口はスマホのみ、という大胆な試みです。

 このように「支付宝」と「微信支付」は、使っている技術はそれほど新しくないものの、人々の生活を大きく変えるばかりか、これまで国有大銀行によって支配されてきた中国の金融業を根底から覆す可能性さえあります。そうした創造的破壊こそイノベーションと呼ぶにふさわしい現象といえましょう。

 ところで、「おサイフケータイ」はなぜ使われなくなったのでしょうか。私自身は、携帯電話にSuicaを入れて1年ぐらい使った時、突然使用料を徴収するという通知が来たので使用をやめました。そこから類推するに、おそらくおサイフケータイ導入に必要とされた投資をどう回収するかというビジネスモデルがうまく描けていなかったことが失敗の原因だと考えられます。

「微信支付」も今年3月から一部の取引について有料化したことが波紋を呼んでいます。運営コストがかかる以上、どこかで収益を得ないとサービスを持続することはできませんが、収益の獲得法を工夫しないと顧客が逃げてしまう可能性があります。創造的破壊の後に、持続可能なビジネスモデルをどう構築するかが問われています。

イノベーションの街、深セン
http://www.newsweekjapan.jp/marukawa/2016/07/post-16.php
2016年07月25日(月)16時40分

<「ニセ香港」として建設された深センが、今や中国のシリコンバレーともいうべき国際的イノベーション・センターに。移住者が多く、中央政府の監視から遠いゆえの自由闊達さがそこにはある>

 前回、ドイツ・マイセンの磁器の例から、「模倣は創造の始まり」と論じましたが、同じことは中国の深センの歩みを見ても思います。深センは元はと言えば、イギリスの植民地であった香港の中国復帰を促すために、香港と境界を接する中国側に香港とそっくりの都市を再現するという構想で建設された人工の町であり、いわば「ニセ香港」として出発しました。2000年代後半には、深センで多数の中小企業が多くの模倣品を含む「ゲリラ携帯電話」を生産していたことも記憶に新しいところです。

 深センでは今でも模倣品生産が盛んなのですが、その一方でまともな研究開発活動もきわめて盛んであり、中国の「イノベーションの首都」と言っても過言ではない状況になりました。表では北京市、天津市、上海市、深セン市で2014年の一年間になされた知財権の申請件数を比較したものです。知財権(特許、実用新案、意匠の3種類)の申請全体でみれば深センは北京に次いで2位、特許に限れば北京、上海に次いで3位です。

425とはずがたり:2017/02/13(月) 00:55:23
>>423-425
 実際、東京の街中で人が携帯電話やスマホをかざしてものを買ったり、改札を通るのを目にする機会は年々減っている気がします。「おサイフケータイ」はまぎれもなく新技術でしたが、新しい市場を形成することには失敗しました。それゆえ「おサイフケータイ」をイノベーションと呼ぶことはできません。

 一方、中国では最近スマホを使ってさまざまな代金を支払えるようになりました。ネット小売業のアリババが運営する「支付宝(アリペイ)」と、中国最大のSNS「微信」をやっているテンセントが運営する「微信支付(ウィーチャット・ペイメント)」が代表的です。

 いずれも銀行の預金口座からネット上の口座にお金を移しておいて、それを主にインターネットでの買い物に使うものですが、画面に二次元バーコードを表示したり、販売店が提示する二次元バーコードを読み取ることによって電子マネーのように使うこともできます。

 驚くべきはその普及の速度で、「微信支付」はサービス開始からまだ2年ほどなのに、すでに2億人がアプリに銀行口座をリンクしています(すなわち使える状態になっているということです)。日本でも中国人旅行客が多く来るような小売店で近々使えるようになりそうです。

「支付宝」や「微信支付」を電子マネーとして使う時の技術は二次元バーコードというかなり以前からある技術であり、決して新技術とはいえません。しかし、これらは中国の金融の世界を大きく変えようとしています。例えば、どこかへ送金しようとした場合、銀行から送金すると手数料をとられますが、「微信支付」や「支付宝」にいったんお金を移し、そこから相手に送金すれば手数料がかからないため、銀行での送金が行われなくなる可能性があります。また「支付宝」が、口座に残っている残高を高金利の金融商品で運用できるサービス(「余額宝」)を始めたところ、サービス開始から半年で中堅銀行並みの資金を集めてしまいました。

 アリババとテンセントはそれぞれ中小企業向け融資を専門とする銀行も設立しました。とりわけテンセントが設立した微衆銀行は預金の受け入れも融資の申し込みも窓口はスマホのみ、という大胆な試みです。

 このように「支付宝」と「微信支付」は、使っている技術はそれほど新しくないものの、人々の生活を大きく変えるばかりか、これまで国有大銀行によって支配されてきた中国の金融業を根底から覆す可能性さえあります。そうした創造的破壊こそイノベーションと呼ぶにふさわしい現象といえましょう。

 ところで、「おサイフケータイ」はなぜ使われなくなったのでしょうか。私自身は、携帯電話にSuicaを入れて1年ぐらい使った時、突然使用料を徴収するという通知が来たので使用をやめました。そこから類推するに、おそらくおサイフケータイ導入に必要とされた投資をどう回収するかというビジネスモデルがうまく描けていなかったことが失敗の原因だと考えられます。

「微信支付」も今年3月から一部の取引について有料化したことが波紋を呼んでいます。運営コストがかかる以上、どこかで収益を得ないとサービスを持続することはできませんが、収益の獲得法を工夫しないと顧客が逃げてしまう可能性があります。創造的破壊の後に、持続可能なビジネスモデルをどう構築するかが問われています。

イノベーションの街、深セン
http://www.newsweekjapan.jp/marukawa/2016/07/post-16.php
2016年07月25日(月)16時40分

<「ニセ香港」として建設された深センが、今や中国のシリコンバレーともいうべき国際的イノベーション・センターに。移住者が多く、中央政府の監視から遠いゆえの自由闊達さがそこにはある>

 前回、ドイツ・マイセンの磁器の例から、「模倣は創造の始まり」と論じましたが、同じことは中国の深センの歩みを見ても思います。深センは元はと言えば、イギリスの植民地であった香港の中国復帰を促すために、香港と境界を接する中国側に香港とそっくりの都市を再現するという構想で建設された人工の町であり、いわば「ニセ香港」として出発しました。2000年代後半には、深センで多数の中小企業が多くの模倣品を含む「ゲリラ携帯電話」を生産していたことも記憶に新しいところです。

 深センでは今でも模倣品生産が盛んなのですが、その一方でまともな研究開発活動もきわめて盛んであり、中国の「イノベーションの首都」と言っても過言ではない状況になりました。表では北京市、天津市、上海市、深セン市で2014年の一年間になされた知財権の申請件数を比較したものです。知財権(特許、実用新案、意匠の3種類)の申請全体でみれば深センは北京に次いで2位、特許に限れば北京、上海に次いで3位です。

426とはずがたり:2017/02/13(月) 00:56:07

 これをみて、なんだ、北京や上海の方が上じゃないかと思うかもしれませんが、北京、上海、天津と深センとでは、大学や研究機関の質と量に雲泥の差があることに注意する必要があります。中国で一流大学といえば、国家教育部が推し進める「二一一工程」(主な大学に重点的に投資するというプロジェクト)に指定されている112校が挙げられますが、北京には北京大学など24校の重点大学があり、天津には南開大学など3校、上海には復旦大学など10校あるのに対して、深センには1校もありません。

大学不毛の地
 そもそも深セン市には大学と名の付くものは深セン大学と南方科技大学の2校があるのみで、他には北京の大学の分校と専門学校(職業技術学院)があるだけです。人口が1000万人を超える大都市に大学がわずか2校というのはそもそも余りに少なすぎます。

 深センは中国の他の大都市と比べても「大学不毛の地」としか言いようがないですが、その割には知財権の申請数でずいぶん健闘していると言えます。表のなかで「規模以上工業企業」による知財権と特許の申請件数も示しています。「規模以上工業企業」とは小企業を除くすべての鉱工業の企業です。企業からの知財権申請のほとんどは中規模以上の鉱工業企業によって行われるでしょうから、知財権の申請件数全体から「規模以上工業企業」による申請件数を引いた数字がおよそ大学・研究機関からの申請だと推測できます。北京は企業からの知財権申請はたいしたことなくて、大学・研究機関による申請が圧倒的に多いことがわかります。

 一方、深センについては「規模以上工業企業」からの申請件数を示すデータが得られませんが、一般には「知財権申請の90%は企業からなされている」(于智栄「イノベーション都市・深セン」『日中経協ジャーナル』2016年5月)と考えられています。そこで深セン市の知財権および特許の申請の9割が企業によってなされていると仮定し、北京、天津、上海の「規模以上工業企業」からの申請件数と比較すると、深セン市の企業による知財権と特許の申請件数は北京、天津、上海よりはるかに多いことが推測できます。つまり、企業が事業のために研究開発を行い、その成果を知財権とすべく申請している件数では深センは中国でもっとも多いのです。

427とはずがたり:2017/02/13(月) 00:56:17
>>425-427
特許申請数で世界有数
 実際、2015年に特許の国際申請の数で、第2位以下を圧倒的な差で引き離して世界第1位になった華為技術(ファーウェイ)が深センに本社を置いています。また、特許の国際申請数で同年に世界第3位に入った中興通訊(ZTE)もやはり深センに本社があります。この2社はいずれも通信やネットワーク機器、スマホなどを生産している企業ですが、2008年以降、特許の国際申請の数で常に世界のトップ1〜5位ぐらいの位置にあり、特許の国際申請数という尺度で測れば、いま世界でもっともイノベーティブな企業に属していると言えましょう。

 深センにはまた以前にこのコラムで紹介した中国最大のSNS「微信(ウィーチャット)」を運営するテンセントの本社もあります。テンセントは2015年の特許の国際申請数ランキングで世界第20位に入っており、インターネット・サービス会社としては異例なほどの研究開発を行っていることがうかがえます。

 深センはなぜ中国のイノベーションの首都になることができたのでしょうか。アメリカのシリコンバレーが形成された理由として大学や研究機関に近接していたことが挙げられますが、深センについてはそうした面ではまったく恵まれていません。

 深センの際立った特徴はここが移住者によって形成された都市だということでしょう。今でも深セン市の戸籍を持つ人は人口1087万人のわずか3割強でしかなく、多くの住民は仕事がなくなれば深センを去ることを考えなければなりません。そうしたしがらみのない根無し草たちで構成される街だからこそ、中国の他の都市にはない自由な空気があります。また、「ゲリラ携帯電話」の生産・販売が盛んになったことが示すように、中央政府からの規制が深センにはいま一つ行き届かないところがあります。深センはもともと経済改革の実験都市とされていた経緯から、さまざまな規制の自由化において常に全国の先頭を走ってきました。社会的紐帯からの自由、および政府による規制や干渉からの自由がここにはあり、それこそが深センをイノベーションの首都に押し上げたもっとも重要な要因だと考えられます。

 また、深センが珠江デルタという「世界の工場」の中心にあり、さまざまな部品、機械加工や組立サービス、設計サービスなどを調達する上できわめて便利な場所だということも、新製品を開発するには好適な条件だと言えます。最近では新規に創業しようとする人たちに金融やさまざまなサービスを提供して創業を促進しようという民間企業や公的機関も深センには増えています。そうした創業に好適な環境を利用しようと中国からだけでなく、海外からも起業を目指す人たちが深センに来ているそうです。深センからどんな目新しいモノやサービスが飛び出してくるのか、期待してみていたいと思います。

428とはずがたり:2017/02/14(火) 10:52:49
おもろいw俺も参加してえ!

技術力の低い人限定ロボコン「ヘボコン」 神戸で初開催
http://news.goo.ne.jp/article/minkei/region/minkei-kobe2553.html
02月13日 10:15みんなの経済新聞ネットワーク

 神戸・三宮のフードバー&エンターテインメントスペース「Ageha Base(アゲハベース)」(神戸市中央区下山手通2)で2月11日、技術力の低い人のためのロボット相撲大会「神戸ヘボコン」が初めて開催された。(神戸経済新聞)

 平家の動力は風?

 同大会は、技術力の低い不器用な人たちが制作したロボットを持ち寄り、トーナメント形式で戦わせるもの。「デイリーポータルZ」のライターで「ヘボコンマスター」でもある石川大樹さんが企画し、2014年7月19日に初めて東京で開催。同年の文化庁メディア芸術祭の審査員推薦作品に選ばれたのをきっかけに各国のメディアに取り上げられ、これまでにシンガポール、台湾、中国、米国、イタリア、タイなど25カ国以上で開催された。ヘボコンの「ヘボ」は、日本語で「技術力が低い、へたくそ、安っぽい、低品質」などを意味する「ヘボい」が語源。

 昨年8月7日、「東京カルチャーカルチャー」(東京都渋谷区)で行われた第1回世界大会「ヘボコン・ワールドチャンピオンシップ 2016」に出場した日本チーム「チームタナゴ」の田名後善人さん、亜紀子さん夫妻と長男・一善くん。同大会で準優勝したことがきっかけで、今回会場となった「Ageha Base」、音楽制作などを行う「Public One」との共同主催で自主開催にこぎ着けた。

 当日は、神戸・清盛隊の棟梁(とうりょう)・平清盛さんをはじめ、ロボットなど作ったことがない人など12組が出場。まともに動かないできの悪いロボットばかりが集まったため、「ヘボい」ロボット同士をなんとか戦わせようと奮闘していた。

 優勝は、参加者に勧められて急きょ当日エントリーをしたボンさんのロボット「ドクターイエロー」が獲得。準優勝が、そのボンさんに参加を勧めた「おまめ(焙煎)」さんのロボット「テーブルの上のホモォ...」となる皮肉な結果に。技術力が最も低かった「最ヘボ賞」を獲得したのはクラウン(道化師)として活動する「ジャックと0884(オハヤシ)クン」のロボット「アンジェリカ様」。「アンジェリカ様」をライトアップさせることに電力を使い、動力が釣り糸だった点などが「ヘボ過ぎる」と高評価を得た。

 熱戦を終え、亜紀子さんは「神戸の皆さまのおかげで大成功を収めた神戸ヘボコン。『小さな子どもたちを本気でたたきのめす大人たち』というヘボコンでよく見る光景には少し心が痛んだが、大人と子ども、技術のあるなしに関係なく平等に楽しめ、その場にいる全員に笑顔をもたらすのがヘボコンの良いところ。一度見れば必ずハマるという本家ヘボコンに負けない神戸らしさを定着させていきたい」と総括した。

429とはずがたり:2017/02/23(木) 16:05:56
すげえなあ。。云われてみれば規制コスト大巾に省略できるわな。

2016年 12月 21日 10:02 JST
アングル:独自の仮想通貨で資金調達、ハイテク新興企業が急増
http://jp.reuters.com/article/usa-fintech-blockchain-idJPKBN1490CA?rpc=122&amp;sp=true

[ニューヨーク 19日 ロイター] - 独自の仮想通貨(トークン)を発行し、銀行などを介さずに資金を調達するハイテク新興企業が、まだ少ないながらも急速に増加しつつある。

「initial coin offerings(ICO)」と呼ばれる方法で発行されたこれらのトークンは、最初に登場した仮想通貨ビットコインに並ぶか、それをしのぐ存在になるとの期待が投資家を引き付ける理由だ。トークンの売り手も、公募証券発行の際に必要とされるような書類作成の手間をかけずに多額の現金を確保できるメリットは大きい。

しかし一部の専門家やフィンテック担当弁護士などは、規制対象外の分野であることに懸念を表明しており、法的な正当性を疑う声すら出ている。

オンラインゲーム企業ファーストブラッドの共同創設者ジョー・ゾウ氏によると、同社が実施したトークン売り出しによる約550万ドルの資金調達は、わずか1分足らずで完了した。当初は販売に1カ月はかかると想定し、早期応募者には優遇価格まで用意していた。

ファーストブラッドのトークンは、同社のプラットフォームでゲームするために必要になる。

こうした取引をサイバーセキュリティーの面で可能にしているのはブロックチェーン技術だ。トークン売り出しで資金を調達している企業はいずれもこの技術を利用している。

暗号通貨調査会社スミス+クラウンのデータによると、ICOによる資金調達は今年これまでに40件あり、総額は約2億2500万ドルで、昨年の980万ドルを大きく上回った。

ただICOは、企業のトークンが米証券取引委員会(SEC)の監督対象となる証券とみなされ得るため、違法とされる恐れがあるとの見方もある。

モナックス・インダストリーズのプレストン・バーン最高執行責任者(COO)兼法務顧問は「トークンを個人投資家向けに投資対象として売り出そうとして、登録なしに手続きを進めれば恐らく法に触れる」と述べた。

法律事務所ホーガン・ロヴェルズのパートナー、ルイス・コーエン氏は、SECが今後ICOについて調査に乗り出す可能性があると指摘。もっとも投資家が相当の損失を被る恐れが出てくるまでは、事態を静観しているように見えると説明した。

さまざまな暗号通貨フォーラムやチャットページなどで広告されているトークンの主な買い手は、こうした技術の熱狂的な支持者やソフトウエア開発者のほか、機関投資家や個人投資家も含まれている。

今年トークンの売り出しで1000万ドル強を調達したICONOMIの技術・取引ディレクター、ジャニ・バルジャベック氏は「ICOにおいては信頼こそが最も大事な要素だ。投資家は常にこれらの企業は実体があるのか、姿をくらますことはないのかと心を悩ませるだろう」と話した。

トークンには価格変動の激しさという問題もある。スミス+クラウンのデータでは、今年発行されたトークンの大部分は、ICO時点よりも価値が下落している。

同社の調査ディレクター、Matt Chwierut氏は、今年トークンを発行した新興企業28社のおよそ3分の2で、売り出し価格を割り込んでいると述べた。

Chwierut氏によると、暗号通貨市場の値動きは非常に不安定で気の弱い人には向かないという。

431とはずがたり:2017/03/06(月) 22:19:41
>>430-431
 これに代わってIBMが1980年代に開発を始め、近年急速に普及したのが「統計翻訳」と呼ばれるビッグデータを活用した翻訳だ。対訳のデータを大量に集めて統計処理することで、翻訳規則や翻訳辞書に相当する翻訳モデルを自動的に作成する。典型的なAI技術だ。

 例えば「どこですか」という日本語を英語にする場合。「どこですか」という言葉が含まれるものには、Could you direct me to Kyoto station?(京都駅はどこですか)、Where is the station?(駅はどこですか)、Where is the rest room?(トイレはどこですか)、Where is the taxi stand?(タクシー乗り場はどこですか)、Where am I?(ここはどこですか)――などの例がある。この場合「Where is」が5例中3回(60%)、「Could you direct me to」が同1回(20%)、「Where am」が同1回(20%)の割合で表れる。

 大量の対訳例をもとにこうした「確率付きの対訳辞書」を自動的に作製し、これをもとに翻訳結果を決める。日英で語順が変わるかどうかや、ある単語の次にどんな単語が来ることが多いかなども学習する。学習する対訳データが多いほど翻訳の精度が向上する。

 統計翻訳は多くの言語に対応できるのも特徴だ。統計翻訳では言語の文法や単語の意味を知らなくても対訳データさえ集めれば翻訳モデルが短時間で自動的につくれる。NICTが無償公開している自動音声翻訳システム「ボイストラ」は日英独仏や中国語はもとよりミャンマー語など31言語に対応している。従来のルール翻訳では、言語ごとに1つずつ翻訳ルールを専門家が何年もかけてつくっていた。

■さらに進化、脳を模した「ニューラルネット翻訳」に

 昨年、統計翻訳をさらに進化させた翻訳技術がウェブ上で使えるようになった。グーグルとマイクロソフトはそれぞれ、脳の働きを模したニューラルネットワーク(神経回路網)による翻訳技術を開発。ネットで利用できる「グーグル翻訳」や「マイクロソフト・トランスレーター」として公開した。

 新方式も統計翻訳と同様に大量の対訳データを学習して翻訳モデルをつくる。ただ統計翻訳のように文のパーツごとに翻訳するのではなく、文単位で文脈を把握することでより適切な訳語を見つける。グーグルは統計翻訳による従来法と比べ翻訳エラーを平均60%減らせたとしている。ネット上では「グーグル翻訳の精度が目立って上がった」といった声が寄せられた。

 ニューラルネット翻訳は京都大学など国内勢も研究を進めており、NICTも導入の時期を探っている。2020年の東京五輪や観光立国などで外国語を使う機会は増えるが、日本人にとって言葉の壁は依然として厚い。だが、進化する機械翻訳システムを使うことで外国語でのコミュニケーションが格段に容易になる時代が見えてきた。

435とはずがたり:2017/03/07(火) 18:32:42
シュンペーターは企業家と負けず劣らず銀行家のイノベーションに於ける役割を強調していた。
エンジェルとかベンチャーファンドとかも此処だな。

京都銀など、ベンチャーの試作支援でファンド
http://www.jiji.com/jc/article?k=2017030700728&amp;g=eco

 京都銀行は7日、ベンチャーや中小企業の製品量産化に向けた試作を支援するため、量産化設計を行う企業「ダルマテックラボ」(京都市)が設立する「MBC Shisaku ファンド」に出資すると発表した。年度内の設立を予定しており、京都銀の出資額は5億円。ファンドの総額は20億円を目標とする。(2017/03/07-13:17)

436とはずがたり:2017/03/22(水) 19:23:40

「ママ起業」ブームの陰で「期待外れ」の起業セミナー
2/21(火) 11:50 配信
https://news.yahoo.co.jp/feature/517

437とはずがたり:2017/03/23(木) 22:18:25
有効活用は環境スレかなあ??雑貨スレ!?

電話ボックス“第二の人生” 見守り隊、心もホッ
http://news.goo.ne.jp/article/kobe/region/kobe-20170323004.html
09:00神戸新聞

 兵庫県朝来市山東町大月の県道交差点に、電話のない公衆電話ボックスがぽつんとたたずんでいる。よく見ると、中にはお年寄りが座っている。実はこれ、小学校の通学路で立ち番する地元の見守り隊が設置し、下校までの待ち時間に寒さや風雪をしのぐボックス。全面ガラス張りで見通しもよく、詰め所として重宝されている。(長谷部崇)

 ボックスが設置されたのは約10年前。地区の高齢者らが日替わりで立ち番を務めていたが、冬の冷たい風は体にこたえ、夏は夕立に遭うことも。初めは風よけ、雨よけの小屋を建てようとしたが「若者のたまり場になったら困る」と懸念する声も出た。

 当時区長だった佐藤庄司さん(83)は昔、電信関係の仕事に就いており、目を付けたのが携帯電話の普及で減る一方の電話ボックスだった。仕事先のつてを頼り、壊れて廃棄予定だったボックスを一つだけ譲り受けることができた。

 「大月区 パトロール詰所」として“第二の人生”を歩むことになったボックス。約1メートル四方、高さ約2メートル20センチの強化ガラス製で、中には一つの椅子だけがある。

 見守り隊の男性(60)は「そんなに狭さは感じない。冬場は太陽が照ると暖かく、助かります」と話しており、評判は上々という。今日も子どもたちを見守る名サポーターとして、地域に立ち続けている。

438とはずがたり:2017/03/27(月) 22:45:42
日本のベンチャーが優勝=園児見守りロボ―世界コンテスト
http://news.goo.ne.jp/article/jiji/business/jiji-170325X144.html
03月25日 16:13時事通信

 【シリコンバレー時事】ベンチャー企業の世界一を競うコンテスト「スタートアップワールドカップ」の決勝が24日、米サンフランシスコで開かれ、園児見守りロボットのサービスを展開する日本のベンチャー企業、ユニファ(名古屋市)が優勝した。優勝賞金100万ドル(約1億1000万円)は海外展開の資金に充てるという。

 ユニファのロボット「MEEBO(みーぼ)」は、園児の顔を自動認識で撮影し、写真を家族で共有したり、園児の体温を検知して発熱を知らせたりするのが特長。土岐泰之社長は「保育に関するサービスは日本固有と思っていたが、世界の舞台で高く評価されてうれしい」とコメントした。

 コンテストは、米サンノゼのフェノックス・ベンチャー・キャピタルが初めて開催。この日は世界各地の予選を勝ち抜いた15組が決勝に臨んだ。

439とはずがたり:2017/03/27(月) 23:02:11
日本は「後追いの国」と割り切ったほうがいい 国内だけでイノベーションを生むのは無理だ
http://news.goo.ne.jp/article/toyokeizai/business/toyokeizai-163897.html
03月25日 09:00東洋経済オンライン

ベンチャーキャピタル、WiL(ウィル)の共同創業者でCEO(最高経営責任者)の伊佐山元氏。2013年末にソニーや日産自動車など、10社を超える大企業から3億ドルの出資を受け、投資ファンドを組成。シリコンバレーにも拠点を構えつつ、「大企業発のイノベーション」を日本に根付かせるために奮闘中だ。日々の活動の中で、日本でイノベーションの壁となっているものは何と感じたか。伊佐山氏に話を聞いた。

法体系の根本的な違いが大きく影響
――イノベーションを起こす前提として、アメリカと日本は何が根本的に違うのでしょうか。

アメリカは、日本と違って法律の立て付けが「判例法」であることが大きいと思います。リスクがあっても、ある程度やってみて、問題が起きたらルール化して事後対応する仕組みになっている。ドローンも、人口密集地で飛ばして落ちてきたら危ないのは、アメリカも日本も一緒ですが、それでもやる。そこはメンタリティが違うと思うんですよね。

イノベーションを起こすためには、法的にボーダーライン周辺のことをやる状況が発生しがちです。日本では、そこを乗り越えるために「国内のルールを変えなければ」という要望の声が依然として強い。しかし、時間とコストを考えたら、それはもうやめたほうがいい。

これまでの経験から、私はイノベーションを日本の中だけですべてやる環境をつくるのは、無理だと思っています。非現実的な要望や提案をするより、日本は海外の後追いを素早くやっていったほうがいいと思います。

――日本はアメリカと違って成文法の法体系の中です。アメリカと同じように考えるのはやはり壁がありますね。

日本では、まず規制緩和をした特区をつくってから、となるケースが多い。これが数多くある。今では「また特例をつくるのか?」と反発を招くことになり、その分必ず時間がかかってしまう。特区を要望して実現するまでにも手間がかかり、非常にやりにくい。それに、特区というものは、人口が少ない地方に設定されることも多い。こうなると、実際にいちばん利用されるシーンではないので、実証実験としては難しいケースもある。

では、どのように解決すればいいか。たとえば現状では日本国内でドローンを自由に飛ばすことは難しい。でも、カリフォルニア州のシリコンバレーやお隣のネバダ州に行けばドローンは飛ばし放題です。政治家に根回しする時間をかけるおカネと暇があるんだったら、もうアメリカに行って開発をやればいい。日本が後追いでルールを変えたら、その時点で完成した製品を手に戻ってくればいいわけです。

自動走行車にしたって、アメリカの道路である程度実証実験をして、日本に持ってくればいい。今の段階で規制緩和を求めて東京都内でバンバン走らせるような状況をつくるのは、ものすごくハードルが高い。しかも人身事故が1件でも起きたら「もうダメ」となりかねないので、日本の公道では実験をやらないほうがいいくらいだと思います。

「右にならえ」が得意な日本
この状況を卑下する必要はない。日本は世界でのルールの流れが決まると、パッと霞が関が動く。そして一気に塗り替えてしまう。日本が得意なのは、「右にならえ」です。これは素晴らしいことでもある。世界的にルールが決まってから、国内のルールを変えることで十分ではないでしょうか。ただし、素早く、です。

「ルールを破ってでも不便を解決しよう」「その後に実績を見ながら法整備が付いてくる」という順番で考えるのがアメリカ。決して「金儲けになるからルールを無視してもいい」という考えでやっているわけではありません。「ルールを破っているからけしからん」という発想ではなく、「ルールを破っているということは理由があるのではないか」と考えるカルチャー。その考え方を行政府も、社会もリスペクトしているわけです。

440とはずがたり:2017/03/27(月) 23:02:26
――日本では、ルールを破ること自体が悪という発想が強い。

もちろんルールを守ることは大切です。しかし、現実には僕らが必要としているサービス、これから成長していくビジネスは今のルールとは乖離している。ここが問題なのです。

「法を破る自由がある」と表現すると言い過ぎですが、アメリカの文化は法律絶対順守ではない。「破ったときの効果がプラスであれば、ペナルティを払ってでもやればいいじゃないか」というマインドがある。

最近、これをリアルに感じるエピソードがありました。

アメリカ人とミーティングするとき、彼は路駐していた。すると駐禁の罰金を取られたわけですよ。「なんで駐車場を探さないの?」って聞いたら、「駐車場を探していたら、ミーティングに15分遅れて、相手に対して失礼なことになる。駐禁を取られても20ドル、駐車場に停めたって10ドル。だったら、堂々と駐禁を取られればいい」って言ってきた。日本人の僕は、そういう発想がなかった。駐車場を探しながら、「10分遅れます」って電話を入れることが普通のように考えていた。これはやっぱり発想の違いだと思うんですよ。

――日本は、今のやり方をドラスティックに変えられるわけではない、と割り切るのは、少し寂しい印象もあります。

僕たちがWiLで進めているオープンイノベーションは、「日本企業は自前主義を捨てて、外部と積極的に組んでいきましょう」ということ。組む相手というのは、国内のベンチャーだけを想定しているわけではない。国境を超えて、「どこでやると何ができるか」という発想を持ってほしい。

規制の違う海外をどんどん利用すべき
いまだに何でもかんでも「日本国内でやらなきゃいけない」と考えている企業が多い。でも、太平洋を渡ればシリコンバレーがある。西側に行けば、中国やシンガポールなど規制がまったく違う環境もあるわけです。日本国内で完結させないことが、日本企業がイノベーションを進めていく上での現実的なソリューションだと思います。

――そういった発想は、まだまだ根付いていない?

多くの政治家は「海外でやると日本の頭脳や技術が流出する」と、過度におびえているように思います。しかし、閉じ込めようとしたって優秀な人はアメリカなど海外の大学に行きますよね。そんな心配をしている暇があったら、エネルギーが余っている人には海外に出て新しいことを試してもらい、いずれ日本でも実践する、という流れを支援したほうがいい。

そもそも、人の動きをつなぎ止めようという発想が、古いと思うんです。実際に僕はシリコンバレーで活動していますが、日本に全然関係ない仕事をしているわけではない。「日本の国のためになるようなことをやらなきゃ、海外に行った日本人としてはカッコ悪い」って考えて必死に頑張る日本人のほうが多いと思うんですよね。

ふつうの感覚として、外に出てある程度経験をすると、「日本へどうやって恩返しをしようか」と考えるものです。そのメカニズムをどう利用するかが、すごく大事になってきます。

そのためには、多くの日本人が海外で活躍しているというファクトを、メディアも含めて日本国内に伝え、盛り上げることが必要。なかなか、そういう情報がないんですよね。海外である程度頑張った人が評価されるようなカルチャーが根付くといいと思います。

ひとついえるのは日本の社会は「ヒーローづくり」「ヒロインづくり」が下手。そもそも飛び抜けた人材を嫌いなのではないか、失敗するのを願っているのではないか、と思うほどです。

441とはずがたり:2017/03/27(月) 23:02:57
>>439-441
ニュースをもっとポジティブに
――変わったことをやっている人を評価しない、と。

だいたい、何か新しいことを始めると、最初は冷やかすわけです。「お前、こんなカッコイイことやって」とか、「うまくいったら俺も巻き込んでよ」とか言って、ダメだったら「やっぱりね」「そう思っていたんだよ」みたいな(笑)。日本では、あまりにもポジティブなニュースに対してスポットライトが当たることが少ないように思います。みんなで不満を言っている、サラリーマンの新橋での会話の雰囲気がメディアで報道されているイメージがある。

アメリカでは、そんなに華々しい成功をしなくても、ヒーロー、ヒロインになれる文化がある。小さなコミュニティにもいるし、大企業にもいる。リスクをとって人と違うことをやって成功した人、いろいろ挫折しながらもある程度成果を出した人を、メディアも積極的に取り上げています。結果として、そういう行動をプロモートする流れになっている。

もちろんアメリカ人もみんながみんな、リスクをとることが好きなわけじゃない。シリコンバレーはある種、特殊な場所だと思います。シリコンバレーは、ただの果樹園だった。そこにリスクを取るような人が増えたのは、最初の1人がいて、それが2人になって、4人になって、ちょっとずつ伝染していって、今みたいな状況が生まれたと思います。ニワトリと卵とどちらが先か、という話ですよね。

日本では、どうやったらそういう仕組みや雰囲気をつくれるのか。僕もいろいろ試行錯誤でやっています。WiLのプロジェクトに参加している方に対しては「自分がやっているプロジェクトはいかに大事で楽しいか」だけを共有し、愚痴は一切禁止というルールがあります。失敗したらそれをシェアして、またやり直す。年間100人でもいいから、地道にちょっとずつそういう人を増やしていきたい。何人までやると日本は変わるのか。10年で変わるのか、50年やらないと変わらないのかは、わからない。でも、僕はしぶとくやっていきます。


伊佐山 元(いさやま げん)/1973年2月、東京都生まれ。1997年、東京大学法学部卒業後、日本興業銀行(現・みずほフィナンシャルグループ)に入行し、2001年よりスタンフォード大学ビジネススクールに留学。2003年より、米大手ベンチャーキャピタルのDCM本社パートナーとして、シリコンバレーで勤務。 2013年夏より、シリコンバレー在住のまま、日本の起業家、海外ベンチャーの日本進出を支援することで、新しいイノベーションのあり方やベンチャー育成の仕組みを提供する組織を創業中。日本が起業大国になることを夢見ている(撮影:編集部)

442とはずがたり:2017/03/31(金) 16:51:37
出資者に一人一台で良いから現物配ったら??

財政破綻の「次世代3Dプリンター」出荷数は注文数の4分の1…
http://www.excite.co.jp/News/electronics/20170331/Futurus_139000.html
FUTURUS 2017年3月31日 10時00分 (2017年3月31日 15時53分 更新)

海外のクラウドファンディングは『Indiegogo』と『Kickstarter』の二大勢力が君臨している。日本にも『Makuake』という、テクノロジー関連に強みを持つサービスがある。それらは日々、我々を驚愕させるような素晴らしいアイディアを配信してくれる。
だが一方で、クラウドファンディングにはリスクがあるのも事実。それを回避するためには、利用する側が「賢い利用術」を身につけなければならない。自転車に乗るにも練習が必要だが、それと同じだ。

■ 小型3Dプリンターの悲惨な末路
『Kickstarter』で巨額の資金を集めた3Dプリンター『Tiko』。これは日本でもテクノロジーメディアがこぞって絶賛した上、キュレーションサイトにも登場した製品だ。
https://ksr-video.imgix.net/projects/1758161/video-518529-h264_high.mp4
何しろTikoは、従来の3Dプリンターのイメージを完全に覆している。持ち運びができ、低価格。Kickstarterのキャンペーンでは1台179ドル(約2万300円)だった。
だが、結論から言えばTikoの開発チームはすでに解散している。
それだけなら構わないが、16,583名の出資者に対してまだ4,000台程度しか製品を出荷していない状態で解散してしまったのだ。
これは量産スケジュールがうまくいかず、出荷作業半ばで資金を費やしてしまったものと見られている。出資者から集めた資金額は295万ドル(約3億3,000万円)である。開発者の言う通り、決して開発努力を怠ったわけではなく製品化にはこぎつけている。というのも、YouTubeにTikoのレビュー動画がいくつかあるからだ。
http://www.youtube.com/embed/e_pMGr7h_oo?version=3&amp;rel=1&amp;fs=1&amp;autohide=2&amp;showsearch=0&amp;showinfo=1&amp;iv_load_policy=1&amp;wmode=transparent
だがそうはいっても、プレオーダーの4分の1しか出荷できずに資金が枯渇したというのは、計算違いもいいところである。欧米のメディアは「第二のZANO」という表現を使っているようだ。ZANOとは、やはりTikoと似たような経緯で破綻した小型ドローンである。日本円で数億単位の投資を集めた点、多少の出荷はしたが大半の出資者は見捨てられた点が酷似している。

■ 返金は行わず
Tiko開発チームの中心メンバーは驚くべき発表をしている。
返金要請は受け付けない、ということだ。製品の出荷を最優先するためで、また中途半端な返金は出資者間で不公平を生む……というのが理由である。
だが、Tikoのプロジェクトはすでに破綻したのではないか? その質問に対しても開発者は応じているが、正直筆者はこの回答をどう要約していいのか悩んでいる。
「いいえ。少なくとも、まだ終わりではありません。Tikoには将来性があります」
開発者はそう言っているのだが、客観的に考えて製品が予定通り出荷できなくなったらプロジェクトはそこで終わりである。Tikoの将来性云々は一切関係ない。釈明の場で未練たらしく己の夢を語る者など、信用に値するはずがない。
リファンドを受け付けず、注文の4分の3を放棄してさっさとチームを解散してしまうこの暴挙。出資者の怒りは、日に日に熱を帯びている。
【参考・動画】
※ Tiko ? The Unibody 3D Printer ? Kickstarter
※ Tiko ? Status Update 12/19/2016 ? YouTube

443とはずがたり:2017/04/18(火) 16:26:17
産業スパイ対策、個人追及が抑止力に 新日鉄住金和解
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/study/2246/1070723570/1671
2017/4/18 2:08日本経済新聞 電子版

444とはずがたり:2017/04/27(木) 19:24:50
太陽光だけで大気中の水を収集できる、画期的なデバイスが誕生
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/study/2246/1227192268/2926
2017年4月19日(水)17時00分
松岡由希子

446とはずがたり:2017/04/30(日) 15:36:50

中国の知財侵害を批判=「優先監視」継続―米通商代表部
https://news.goo.ne.jp/article/jiji/business/jiji-170429X871.html
04月29日 00:54時事通信

 【ワシントン時事】米通商代表部(USTR)は28日、他国の知的財産権侵害に関する年次報告書を発表した。中国を引き続き「優先監視国」に指定し、知財保護制度の整備を要求した。

 報告は包括通商法スペシャル301条(知的財産権侵害国・行為の特定と交渉・制裁)に基づく措置で、トランプ政権として初の発表。優先監視国には是正を迫る。

 USTRは中国について、進出した外国企業にデータや技術の移転を迫っているほか、インターネット著作権を侵害しているなどと批判。「より強力かつ効果的な知財保護政策・措置を制定する必要がある」と指摘した。

447とはずがたり:2017/05/13(土) 09:03:01

日本の人気小説の知的財産権に照準絞った中国―中国紙
http://www.recordchina.co.jp/b176279-s10-c30.html
人民網日本語版配信日時:2017年4月28日(金) 14時40分

中国版の映画「容疑者Xの献身」の興行収入は3月31日の封切りから上昇を続け、今月19日の時点で既に3億9900万元(約63億8400万円)に達した。俳優・蘇有朋(アレック・スー)の2作目となる監督作品で、専門家を含む多くの人々から好評を博し、口コミも、興行収入も優れた作品となっている。公開前の宣伝期間から上映期間中まで、「東野圭吾」や「リメイク版」と言ったワードが一番のキャッチフレーズになっている。また取材から東野圭吾の小説「秘密」や「ナミヤ雑貨店の奇蹟」なども中国版の映画化が決まっていることが明らかになっている。近年、中国では日本の人気小説のIP(知的財産権)購入がピークを迎えている。(文:張暁涵 蘇玉。済南日報掲載)

〇クオリティの高い作品と低い作品が混在する中国
近年、中国では人気小説の映画化がブームになっており、「三生三世十里桃花(Ten great III of peach blossom)」や「琅■榜(■は王へんに邪、ろうやぼう)?麒麟の才子、風雲起こす?」、「錦繍未央(The Princess Weiyoung)」などが次々に製作・上映された。そして、人気インターネット小説のIP(知的財産権)がほぼ「完売」状態となっている。また中国の脚本制作が惨憺たる現状であることもネックとなっている。クオリティの低い脚本が大量に制作され、ストーリーやプロットが滅茶苦茶な脚本が市場にあふれている。加えて、中国と韓国の関係が悪化しており、これまで韓流ブームが長く続いていた中国は、やむなく日本をメインとする他の国の資源の発掘に移行している。

名作のIPを購入して、ローカライズするというのも、中国で近年よくあるパターンとなっている。今までのように海外の映画やバラエティ番組をそのまま放映するのではなく、IPを購入して、ローカライズして放映・上映するという方法がとられている。そして小説でも漫画でも、ファンがいて大きな話題となる作品であれば、なんでも映画化、ドラマ化するというのが今の流れだ。特に小説だけでなく、漫画も人気を集めるようになっている。例えば「深夜食堂」は、製作会社2社がIPを取得し、それぞれドラマ化と映画化され、主役の黄磊(ホァン・レイ)と梁家輝(トニー・レオン)がそれぞれ主役を演じた。5月11日公開の映画「麻煩家族(What A Wonderful Family)」も、日本の映画「家族はつらいよ」のリメイク版だ。

〇クオリティの高い日本のIPは価格も手ごろ
中国の人気小説のIPが「完売」し、脚本は玉石混交のものが多くなるにつれて、少しでも人気がある脚本家の作品は高額で取引されるようになってきている。韓国のIPの売買はオークション方式である一方、日本のIPの売買は厳しく監督・管理されているため、その価格が異常に高騰することを一程度まで抑えることとなっている。こうした日本の「定価」方式は、その成熟して一程度の規模に達した工業システムが構築されているからこそ成り立っているといえる。日本の役者や製作スタッフなどは高度に産業化され、テレビ局には専属の照明スタッフや衣装スタッフなどもいる。そのため、テレビ番組製作がほぼ完全にマニュアル化され、コスト削減にもつながっている。

ただ、厳しいIPの保護メカニズムがあるため、リメイク版の製作などには複雑な過程があり、それを製作する際には、企画がブッキングしてしまうことを必ず回避するため、過去に似たような内容の作品が存在する場合、製作することができない。またIP保護のための細かいルールがあるほか、日本ではIP製作の過程にも同じように細かいルールがある。「あまりにも厳しい管理」と感じるかもしれないが、それこそが日本で人気小説などを原作とした、名作のドラマ、映画が製作される秘訣となっている。(提供/人民網日本語版・編集KN)

448とはずがたり:2017/05/17(水) 13:16:38

芸術家肌だった親父がデザインとしてのスヌーピーを好きだったみたいでピーナツの漫画が結構家にあったせいで俺もピーナツは好きだ。三和銀行のピーナツのキャッシュカードは今迄ずっと大事に使って来たけど割れだして困ってゐる。最近はMTUFの口座使うの止めたから使ってないけど。

2017/05/11 11:01
「スヌーピー」が400億円で身売り カナダ企業が権利取得
https://forbesjapan.com/articles/detail/16221

ライセンス企業のアイコニックスブランド社は、同社の傘下でスヌーピーやチャーリー・ブラウン等の権利を管理する企業、ピーナッツワールドワイド社の株式の大半を売却した。売却先はDHXメデイア社で、金額は3億4500万ドル(約394億円)と伝えられている

DHXメデイアはカナダのノバスコシア州に本拠を置く企業で、子供向け人気テレビ番組の「テレタビーズ」等の権利を保有している。アイコニックス社が売却先を探しているとのニュースは今年1月から報じられており、アナリストらは売却額を3億ドルと予測していた。今回の取引は5月10日にアナウンスされた。金額は予想をやや上回るものになった。

スヌーピーの漫画「ピーナッツ」の生みの親のチャールズ・M・シュルツは2000年に死去。アイコニックスはシュルツの遺族とともに2010年にジョイントベンチャーを設立。ピーナッツの株式の80%を1億7,500万ドルで取得していた。今回のDHXメデイアへの権利売却後もシュルツの遺族は、残りの20%の株式を保有し続けることになる。

ロイターの報道によると、現在100カ国以上で配信中のスヌーピー等のキャラクターは年間3000万ドルの利益を生み出しているという。スヌーピーの生みの親のシュルツは、2016年のフォーブスの「死後も稼ぎ続ける著名人」ランキングでマイケル・ジャクソンに次いで2位につけ、収入は推定4,800万ドルとされていた。

スヌーピーは生命保険広告から引退

ピーナッツはアイコニックス社にとって最大の収益元となっており、昨年は9500万ドルの売上を生み出し、同社の総売上3億6800万ドルの4分の1近くを稼ぎ出していた。しかし、ピーナッツ関連のライセンス事業は近年不振にあえぎ、昨年以外では年間売上が8,000万ドルを超えることは稀だった。

生命保険会社のメットライフは長年スヌーピーを広告に起用し、推定で年間1200万ドルをアイコニックスにもたらしていたが、その契約も2019年で終了する。メットライフはスヌーピー無しの広告を今年にも始動すると伝えられている。

アイコニックス社のライセンス事業収入は2014年以来減少が続き、2014年には2億4950万ドルの純損失を計上しており、売却による資本追加は同社の必須の課題だった。アイコニックスは昨年12月には小売店のSharper Imageのライセンスを1億ドルで、ThreeSixtyグループに売却していた。

今回の売却の報せを受けてアイコニック社の株価は取引開始から0.43%の下落となり、本稿執筆時点で、6.97ドルで取引されている。

編集=上田裕資

449とはずがたり:2017/05/18(木) 18:46:47
(イグ)ノーベル賞ものだ♪

なぜ靴ひもはいきなりほどけるのか 長年の謎を実験で解明 米
http://www.afpbb.com/articles/-/3124868
2017年04月12日 15:30 発信地:パリ/フランス

【4月12日 AFP】なぜ靴ひもは歩いているときにいきなりほどけるのか──長年の謎がこのほど解き明かされた。

 世界では日々、膨大な数の靴ひもが確実にほどけているが、その仕組みを解明しようとする試みはこれまで真剣に行われてこなかった。

 しかしこのほど、米カリフォルニア大学バークレー校(University of California at Berkeley)で機械工学を学ぶ3人の研究者たちが、その謎の解明に挑んだ。研究論文が12日、英学術専門誌「英国王立協会紀要(Proceedings of the Royal Society A)」に掲載された。論文では「靴ひもが何の前触れもなく一瞬でほどけることが多い」と指摘している。

 実験で研究者らは、トレッドミルで走っている間に靴ひもがほどけていく様子を超スローモーション映像として撮影。映像には、しっかりした結び目に2つの強い力が加えられる様子が捉えられていた。

 論文の共同執筆者で同大院生のクリスティン・グレッグ(Christine Gregg)氏は、走っている人の足が地面に与えるインパクトが重力の7倍に上り、これによって結び目に伸びや緩みが生じると述べ、そして緩みが生じた結び目に、足をスイングさせる動きによってさらなる力が働くことを指摘した。

「地面を踏みつける衝撃と素早いスイングという2つの力が、目に見えない手のように作用し、結び目を緩め、端を引っ張るようにして靴ひもをほどいてしまう」と研究者らは説明している。

 足に見立てた機械を使用した追加実験では、ほどけにくい種類の靴ひももあったが、絶対にほどけない靴ひもはないことが明らかになったという。(c)AFP

450とはずがたり:2017/05/31(水) 10:02:17

「熊出没注意」の画像、仙北市がチラシに無断使用
https://news.goo.ne.jp/article/asahi/nation/ASK5Z1QTXK5ZUBUB003.html
06:37朝日新聞

 秋田県仙北市で27日、クマによる死亡事故が起きたことを受け、同市が作ったチラシに、札幌市の会社が商標登録している「熊出没注意」のステッカー画像が無許可で使われていたことがわかった。

 チラシはA4判で、同市と仙北署、角館消防署、遭難対策委員会、山菜採り事故防止協議会の連名。事故を知らせ、「山に入らないで」と呼びかけるもの。

 市は200枚印刷し、28日午前4時から、玉川方面に行く人に約80枚を配った。29日に同市田沢湖庁舎であった記者懇談会でも、9社に1枚ずつ配布した。

 29日に仙北署から指摘を受けて気づいた。全世帯(約1万700戸)に配るチラシからは画像を外し、今週末に道路で配るチラシは、画像を差し替える。

 市総合防災課は「職員がインターネットで『熊出没』を検索し、目についた画像をうっかり使ってしまった。大変申し訳ない」と話している。

 「熊出没注意」のロゴや印刷物などの商標権を持つ、札幌市の商品企画・製造・販売会社「クリエイティブコンパス」は「チラシの画像にはNORTH ISLANDの文字が入っており、うちの商品。使う前に確認してほしかった」と言っている。(村山恵二)

454とはずがたり:2017/06/12(月) 20:37:13
「チバニアン」商標登録されていた 千葉・市川の男性名
https://news.goo.ne.jp/article/asahi/business/ASK614JMMK61UDCB00L.html
06月05日 08:14朝日新聞

 約77万年前に地球のN極とS極が最後に逆転した痕跡がわかる千葉県市原市田淵の地層が示す時代について、日本の研究チームが近く国際学会に申請する名称「チバニアン」が、第三者の出願ですでに商標登録されていたことがわかった。研究チームの関係者は「申請に影響はないが、出版物を出す際などに問題になる可能性がある」と懸念を示す。

 チバニアンはラテン語で「千葉時代」を意味する。特許情報プラットフォームによると、昨年8月25日付で市川市内の男性名で商標出願され、今年3月3日付で登録。商品区分はキーホルダーや印刷物、おもちゃなどとなっている。

 このほか、1月に千葉市若葉区の男性名で「チバニあん」も商標出願され、商品区分は菓子やパンなど。昨年4月には、市原市内の土産物店から「千葉時代」の文言を含む商標も出願され、審査中となっている。

 国際地質科学連合は、時代の境界を代表する地層を国際標準模式地として世界に1カ所ずつ定め、模式地に決まると、その場所にちなむ時代の名がつく。市原市の地層が示す時代については、イタリアの2カ所も候補になっている。(石平道典)

455とはずがたり:2017/06/12(月) 20:38:07
英字紙「ジャパンタイムズ」、PR会社に売却へ
https://news.goo.ne.jp/article/yomiuri/business/20170612-567-OYT1T50044.html
14:57読売新聞

 自動車部品メーカーのニフコは12日、英字新聞を発行する100%子会社「ジャパンタイムズ」の全株式を、PR・広報会社の「ニューズ・ツー・ユーホールディングス」(東京)に売却すると発表した。

 日刊英字新聞のジャパンタイムズの発行は、今後も継続するという。売却額は非公表で、株式の譲渡は6月下旬に完了する予定だ。

 ジャパンタイムズ社は1897年の創業で、英字専門の新聞社として知られる。ニフコが情報通信分野の強化のため、1996年に子会社とした。売却の理由について、ニフコは「自動車関連の事業に集中するため」としている。

 売却先のニューズ社は、インターネットを使った企業の情報発信の支援などを行っており、「ジャパンタイムズの発行を今後も続け、海外向けの発信力を生かして相乗効果を探っていきたい」としている。

456とはずがたり:2017/06/20(火) 21:43:42
slantは[傾き]が原義だそうな。

侮辱的商標禁止は違憲=言論の自由を優先―米連邦最高裁
http://www.excite.co.jp/News/world_g/20170620/Jiji_20170620X345.html
時事通信社 2017年6月20日 07時31分 (2017年6月20日 19時39分 更新)

 【ワシントン時事】米特許商標局がバンド名の商標登録を侮辱的だとして認めないのは違憲だとロックグループが訴えていた訴訟で、米連邦最高裁は19日、名誉を傷つけるような商標を禁じた連邦法の規定は言論の自由に反し、無効だとする判決を言い渡した。
 米メディアによると、原告はアジア系米国人でつくるロックバンド「The Slants(東洋人たち)」。商標局は2011年、この言葉が軽蔑的な意味を含むとして登録申請を認めなかったが、連邦最高裁は「気分を害する表現を根拠に言論を禁じてはならない」と判示した。

457機械工学革命:2017/07/09(日) 22:25:59
島根大学の客員教授である久保田邦親博士らが境界潤滑の原理をついに解明。名称は炭素結晶の競合モデル/CCSCモデル「通称、ナノダイヤモンド理論」は開発合金Xの高面圧摺動特性を説明できるだけでなく、その他の境界潤滑現象にかかわる広い説明が可能な本質的理論で、更なる機械の高性能化に展望が開かれたとする識者もある。幅広い分野に応用でき今後48Vハイブリッドエンジンのコンパクト化(ピストンピンなど)の開発指針となってゆくことも期待されている。

458荷主研究者:2017/07/26(水) 22:44:21

http://www.chunichi.co.jp/article/shizuoka/20170715/CK2017071502000098.html
2017年7月15日 中日新聞
《経済》光産業 浜松に輝け
◆フォトンバレー 静大に育成拠点

 静岡県が掲げる新産業集積クラスターの一つのフォトンバレーは、センサーやレーザーといった光と電子技術に関連した産業を県西部に集めて次世代産業の育成を目指す。四月に具体的なプロジェクトを推進するフォトンバレーセンターが静岡大浜松キャンパスに開所し、取り組みが活発になりはじめた。浜松の光産業の系譜と現在の状況を探った。

◆企業に技術導入支援

 フォトンバレーセンターは浜松市や湖西市でセミナーを開き、企業に光技術導入による生産性向上などを提案している。企業の交流の場となるオプトネクスト浜松が五月に発足し、これまで光技術の研究や勉強会に参加した地元二百五十社のネットワーク構築を目指す。センターと連携し、光技術による企業の課題解決や新事業につなげる。

 静岡大と浜松市は二〇一六年に文部科学省の事業採択を受け、新しい内視鏡開発など医療分野でのメディカルフォトニクス研究を進めている。この事業のキックオフシンポジウムが六月下旬に浜松市で開かれ、浜松ホトニクスの晝馬(ひるま)明社長は「静岡大は日本の光技術発祥の地で、もともと最先端だった。その栄光をもう一度取り戻したい」と力を込めた。

 浜松の光技術は一九二六年、浜松高等工業学校(現静岡大)の高柳健次郎氏(一八九九〜一九九〇年)が世界で初めてテレビに「イ」の字を映し出したことに始まる。高柳研究室の門下生が浜ホトを創業した。

 光技術が地域に広がりだしたのは、バブル崩壊後。輸送機器の工場の海外移転が加速する時代だった。空洞化が懸念される中、当時の浜松商工会議所の副会頭だった浜ホトの晝馬輝夫会長が、レーザーを活用した新産業育成を提案した。九八年に研究会が発足し、七十社が参加した。二〇〇〇年には、浜ホトを中心にしたレーザー開発で科学技術振興機構(JST)から地域結集型共同研究事業の採択を受けたのを機に、国の事業活用を繰り返して研究を進め、フォトンバレーの名が浸透し始めた。

 静岡大、浜松医科大、光産業創成大学院大、浜ホトの四者は一三年、光技術や研究の拠点を目指す「浜松光宣言」を発表。産学連携を強めた四者の枠組みが現在も、技術研究や企業への応用で中心的な役割を果たしている。静岡大と浜松医科大は一八年に光医工学の共同大学院を設置する。

 取り組みを続けるうち、工作機械のエンシュウ(浜松市南区)はレーザー加工機を製品化するなど企業での光技術応用が進んだ。光産業創成大学院大や静岡大から三十六社のベンチャー企業が生まれ、集積が始まりつつある。浜ホトの晝馬社長はやらまいか精神を説き、「新しいことにリスクはあるが、何もしないことによる将来のリスクはさらに大きい」と話している。

(山田晃史)

459荷主研究者:2017/08/14(月) 16:23:51

https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00437516
2017/7/31 05:00 日刊工業新聞
東北大・山形大、全方向駆動車輪開発-その場で方向転換、3年以内の実用化へ

全方向車輪のカットモデル

全方向車輪搭載の移動ロボ、手前が全方向車輪

 東北大学の多田隈建二郎准教授、野村陽人大学院生と山形大学の多田隈理一郎准教授らは、前後左右に進むことのできる「全方向駆動車輪」を開発した。球状の大車輪の表面を小さな車輪が取り囲むように配置した。大車輪が前後、小車輪が左右方向に回転し、全方位に移動できる。ロボットに取り付ければ小回りが効き、その場で方向転換などができる。3年以内の実用化を目指す。

 大車輪の周囲に、12個の小車輪を配置した。大車輪を左右に貫く回転軸が左右に分かれており、左右の軸を同じ方向に回すと大車輪に力が伝わり、全体としては前後に回転する。左右の軸を反対方向に回すと小車輪に力が伝わり、全体としては左右に移動できる。

 右前など斜めに進みたい場合は、片方の軸の回転を少し遅らせると大車輪と小車輪が同時に回転するため斜め移動ができる。

 車輪の内部で歯車をかみ合わせて複雑な機構を実現した。左右の回転軸から小車輪まで4枚の歯車を介して伝達している。

 現在はメカニズムを実証した段階。今後、歯車を減らして製造コストを抑える。また防塵性を高め、歯車のかみ合いに異物が混入しないようにする。新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の研究開発事業で開発した。

(2017/7/31 05:00)

460とはずがたり:2017/09/02(土) 14:54:13
理想的!小学4年生の女の子が開発した斬新な"蚊取りアイテム"
http://news.line.me/list/1490b3fe03a4/deaefe1bc100?utm_source=LN_digest&amp;utm_medium=201709020716&amp;utm_campaign=none
09.01 19:13
ねとらぼ

小学4年生の女の子が開発した、斬新な蚊取りアイテム「自動虫シュッシュ」が、クラウドファンディングサイト「Makuake」に登場しました。
斬新な蚊避けスプレー噴射アイテム 小学4年生の女の子が開発した「自動虫シュッシュ」がクラウドファンディング中 - ねとらぼ 毎日のスプレープッシュの面倒を解決してくれる便利アイテムです。
ねとらぼ
自動虫シュッシュは、市販の「蚊が24時間いなくなるスプレー」をセットすることで、決まった時間に毎日自動でスプレーしてくれるアイテム。開発者は「1年間使ってみて、手間がかからないし、去年からずっと蚊を家の中で見なくなって」とコメントしています。
斬新な蚊避けスプレー噴射アイテム 小学4年生の女の子が開発した「自動虫シュッシュ」がクラウドファンディング中
ねとらぼ
Makuakeでは「こんな蚊取り線香が欲しかった!手間なし+強力+無臭」のキャッチコピーとともに商品を紹介。9,980円(税込)のコースで、自動虫シュッシュが1個もらえます。発送は2018年5月中とのことです。

461とはずがたり:2017/09/04(月) 21:53:15
「昔のソニー」をありがたがる風潮への違和感
古くて大きな会社に求められる役割を問う
http://toyokeizai.net/articles/-/141504
冨山 和彦 : 経営共創基盤(IGPI)代表取締役CEO 2016年10月31日

462とはずがたり:2017/09/08(金) 11:29:30
韓経:【コラム】THAAD報復より恐ろしい奴が来る
http://japanese.joins.com/article/206/233206.html?servcode=100&amp;sectcode=120
2017年09月08日10時20分
[?韓国経済新聞/中央日報日本語版] comment3 sharemixi

「電気自動車のバッテリーなど韓国企業が中国でTHAAD報復のため苦戦している。中国を排除したグローバルバリューチェーン(GVC)は可能なのか」。(パネル)

「それは米国も容易ではない」(ジェレフィ米デューク大教授)

産業研究院と米デューク大GVCセンターが共同で開催したカンファレンス「第4次産業革命時代のグローバル生産ネットワーク変化と韓国の産業革新」での対話だ。ゲリー・ジェレフィ教授は中国を避けるのは解決法でないと話す。それよりも中国がGVCの上側、すなわち付加価値が高い側へ向かっている点に注目すべきだと忠告する。

グローバル分業自体は新しいことではない。しかしGVCの側面で生産の全体過程を見ると、単純な分業でないということが分かる。アップルのiPhoneが良い事例だ。米国は企画・デザイン、アフリカは金属、韓国・日本・ドイツは部品、中国は組み立て、そしてまた米国が販売を担当する形だ。米国が付加価値が最も高い両端を握り、中間の部分は代替可能な状況を作って付加価値を統制する、いわゆる「スマイルカーブ」構造になっている。これは先進国企業が最も好むGVCだ。

中国がこれを知らないはずはない。「中国製造2025」は製造業GVCの上段に食い込むという宣言だ。スマートファクトリー、製造業サービス化などを加速化させる第4次産業革命を「機会の入り口」と見なしているのは確実だ。

さらに意味深長なのは、中国が人工知能(AI)でプラットホーム企業の育成を始めている点だ。グーグル・アマゾン・アップルなどAIプラットホームを前に出す米国企業が第4次産業革命で変わるGVCの勝者を狙うことを読み取っている。世界1位になるという中国のAI戦略がその証拠だ。

中国はAIで米国に勝てるのだろうか。最近、英エコノミスト誌が答えを出した。「中国が蓄積した莫大なビッグデータ、事実上規制として作用しない個人情報保護制度、倫理論争から自由なバイオヘルス、グローバルレベルの投資・人材確保など米国と競争する基盤を確保した」と。

中国のこうした動きだけを見ても、第4次産業革命でグローバル分業構図が揺れているというのは容易に察することができる。問題は韓国経済の方向性だ。韓国は1960年代、グローバル分業構図の変化を逃さなかった。先進国が開発途上国に任せた労働集約型産業をつかんで成長街道を進んだ。半導体など現在の主力産業もグローバル分業構図の変化を機会としてとらえた結果だ。その韓国経済が今は何をしているのかよく分からない。

朴槿恵(パク・クネ)政権が叫んで文在寅(ムン・ジェイン)政権が花を咲かせるという第4次産業革命もそうだ。言葉ばかりで戦略がない。韓国経済がどこへ向かうべきかという質問をいつまで繰り返さなければならないのか。

進むべき道が見えずそうだとすればやむを得ない。「第4次産業革命」「デジタル転換」「インダストリー4.0」などがすべて同じだと話すジェレフィ教授の目にも道が見える韓国経済だ。「製造業もサービス業も第4次産業革命バージョンに合うようアップグレードすべき」「韓国が主導的に新しい市場を定義してバリューチェーンを創り出すべき」という注文は国内の専門家も繰り返してきた。彼が提示した方法論も耳が痛いほど聞いた「革新」「人的資本」「規制廃止」だ。

米国の経済成長で技術進歩の役割、またそれが労働と資本に戻るパイを育てるという事実を計量的に明らかにした経済学者ロバート・ソロー氏や「新しい成長理論」を確立したポール・ローマー氏も同じ主張をする。

文在寅政権が心を決めればできない理由はない。古い理念さえ捨てれば。経済学の伝統的生産関数の解釈は説明力を失って久しい。労働と資本という両極端的な論理で「労働」を叫び「所得主導成長」に進もうというが、韓国がグローバル分業構図から押し出されればすべて意味がない。変わるべき時に変われなかった代償は何か。それがTHAAD報復より百倍も恐ろしい。

アン・ヒョンシル/論説・専門委員/経営科学博士

463とはずがたり:2017/09/10(日) 14:08:23
中国は米国と並ぶ科学技術先進国になる=スパコンはトップ、宇宙開発・研究論文・特許出願数でも肉薄―日中次世代交流委事務局長
レコードチャイナ 2017年9月10日 08時10分 (2017年9月10日 13時53分 更新)
http://www.excite.co.jp/News/chn_soc/20170910/Recordchina_20170910007.html

超党派の国会議員で構成する「日中次世代交流委員会」の伊佐進一事務局長・衆院議員が「科学技術と日中交流」と題して講演。宇宙開発、世界第1位のスパコン、研究論文、特許出願数などを事例に、中国は米国と並ぶ科学技術先進国になると予測した。写真は会見する伊佐氏。(Record China)

2017年9月8日、超党派の国会議員で構成する「日中次世代交流委員会」の伊佐進一事務局長・衆院議員が「科学技術と日中交流」と題して日本記者クラブで講演した。「中国は科学技術の推進を国家の最優先課題として突き進んでいる」と指摘。米ロに続く有人宇宙飛行を実現した宇宙開発技術、世界第1位のスパコンのほか研究論文数や特許出願数などを事例に、中国は米国と並ぶ科学技術先進国になりつつあると予測した。

伊佐氏は文部科学省出身。惑星探査機「はやぶさ」など宇宙開発政策を担当。2007年から3年間、科学技術担当書記官として在中国日本大使館に勤務。12年から衆院議員(公明党)。超党派国会議員による日中次世代交流委員会の事務局長を務めている。

発言要旨は次の通り。

中国は科学技術の推進を国家の最優先課題として突き進んでおり、米ロに続く有人宇宙飛行を実現した宇宙開発技術、世界第1位のスーパーコンピューターなど、めざましい進歩を遂げている。

中国の研究員は急増しており、約150万人と米国の約125万人を凌駕している。研究論文数や特許出願数でも米国に肉薄する勢いだ。米国から見た国際共著論文の相手先は中国が総合1位。かつて総合1位だった日本は7位に転落している。8分野中、中国は化学、材料科学、計算機科学・数学、工学、環境・地球科学、基礎生命科学など6分野で1位と米中は強固な協力関係にある。特許出願件数でも米国に並び、科学技術大国に発展する可能性がある。日中の立場は、ひと昔前とは完全に逆転している。

中国の巨大な消費市場を取り込むため、日本企業は「優位性」を活かした協力が可能となる。「中国生活研究センター」(パナソニック)や水膜処理技術などが好事例となる。(八牧浩行)

464とはずがたり:2017/10/22(日) 22:19:04

「アニ文字」は商標侵害=東京のアプリ開発会社、アップルを提訴
https://news.goo.ne.jp/article/jiji/business/jiji-171021X745.html
10月21日 08:36時事通信

 【シリコンバレー時事】米アップルが11月3日に発売する新型iPhone(アイフォーン)の新機能「Animoji(アニ文字)」の名称をめぐり、東京のアプリ開発企業が商標を侵害されたとしてアップルを米サンフランシスコの連邦地裁に提訴したことが20日分かった。提訴は18日付。名称を使用しないことや損害賠償などを求めている。

 訴えたのは、日米に拠点を置く「emonster」。訴状によると、同社は2014年からアニメーション付きのメッセージを送ることができるアプリでこの名称を使用しており、15年3月末に米国で商標登録した。アプリはアップルの配信サイトで提供されており、「意図的な侵害だ」と主張している。

 アップルは今年9月、アイフォーンの高級モデル「X(テン)」のメッセージ機能として、カメラで利用者の顔の動きを解析し、キャラクターの表情に反映させることができるアニ文字を発表した。

465とはずがたり:2017/11/14(火) 11:13:13
この遊び心いいね。つくづく大阪捨てて本社東京へ移って俺に敵認定されてるのが残念

日清食品 麺すする音を隠せるフォーク 「音彦」を発表
https://mainichi.jp/articles/20171024/k00/00m/040/100000c
毎日新聞2017年10月24日 11時00分(最終更新 10月24日 11時11分)

 日清食品(東京都新宿区)は23日、ラーメンやそばなど麺類をすする音を隠せるフォーク「音彦(おとひこ)」をクラウドファンディングで予約・発売すると発表した。すする音を検知すると、「iPhone(アイフォーン)」などiOSに対応したスマートフォン(スマホ)などからすする音を隠す効果音が流れる。予約が5000人に達した場合のみ発売する。価格は税込み1万4800円。

 食にまつわるさまざまな問題を解決する商品開発プロジェクトの第1弾。麺類を大きな音を出してすすって食べる日本文化は、訪日外国人観光客になじみが薄く、「ヌードルハラスメント」とも呼ばれる。このあつれきを解消し、すべての人に楽しく麺を食べてもらおうと、日清食品は、トイレメーカー「TOTO」(北九州市小倉北区)が開発したトイレ内での音を効果音で隠す装置「音姫」から着想を得て、音彦を考案した。


日清食品がクラウドファンディングで資金を募り、開発を目指す麺をすする音を自動的に隠せる機能がついたフォーク「音彦」=日清食品提供
 音彦はフォークの柄に集音マイクを搭載。マイクが麺をすする音を検知すると、近距離無線通信でスマホに信号が送られ、専用アプリを通じて効果音が流れる仕組みになっている。商品開発のため、日清食品はさまざまな人の麺をすする音を集めてデータ化し、その特徴を洗い出した。

 効果音はサウンドプロデューサーの清川進也さんが手がける。麺をすする音を約5000回も聞いたという清川さんによると、麺をすする音は、物体が高速で駆け抜けていく際の「ジェット音」に近いという。効果音はまだ開発途中だが、「何かが始まりそうな愉快な音」を目指している。

 清川さんは「他者に気を使って麺をすすっていた人に思い切りすする自由を提供し、今まで麺をすすったことがない人も音彦によって新しい体験へと踏み出し、新しい幸せを感じられるようにしたい」とコメントし、音彦の効果に自信を見せる。

 同社オンラインストア(https://store.nissin.com/jp/special/productx/)で12月15日まで予約を受け付ける。商品動画を公開しているが、完成品は動画と異なる可能性もあるという。【大村健一/統合デジタル取材センター】

466とはずがたり:2017/11/27(月) 18:08:27
なぜ日本だけ「Uber」が広がらないのか
https://www.excite.co.jp/News/economy_clm/20171120/President_23655.html
プレジデントオンライン 2017年11月20日 09時15分 (2017年11月21日 09時11分 更新)

世界を席巻している配車サービス「Uber」。日本でもサービスを提供していますが、本格的には普及していません。なにが障害になっているのか。三菱総研理事長で元東京大学総長の小宮山宏氏は「規制や制度だけではなく、日本人のメンタリティに壁があるからだ」と喝破します。日本の成長を阻害している「内なる壁」とは――。

■縦割りなんて突破してしまえばいい
エレクトロニクスに代表されるように、かつて日本の製品は世界を席巻しました。それがいまや世界レベルではサービスも商品も、日本発がほとんど見当たりません。企業経営者の口からは「イノベーションが生まれなくなった」という嘆きが漏れてきます。それはなぜか。時代に合わない規制や制度という「外の壁」の存在については、よく指摘されていますが、実は、権威に従順な日本人のメンタリティに、真の理由が隠されているように思えます。
いくつか具体的な例を挙げてみましょう。私はさまざまな再生可能エネルギーの導入を推進していますが、日本の水力発電にも、まだ大きな可能性があると考えています。確かに、大型のダムを使った水力発電所の新設は難しいですが、既存の中小規模のダムは、もっと水力発電に活用できる。上手に開発すれば原発数基分くらいの発電能力になります。
ところが、ここで次のような質問が繰り返し出てきます。「既存のダムは、治水用ダムは国土交通省、発電用ダムは経済産業省など、管轄が異なるので、組織の壁を越えて発電に活用するのは難しいのでは?」。こういう質問が出てくることが、今の日本でなかなかイノベーションが生まれないことを象徴しています。

実情に合っていないのであれば、縦割りの管轄領域など突破してしまえばいいんです。
今ある制度や組織は、昔の人が「よかれ」と思って作ったわけですが、社会が変化したことによって、それが邪魔をしているケースはたくさんあります。縦割り行政は、その最たるものです。
ほかにも、今の実情と合わないのに「昔からそうだから」と、疑問も持たずに使い続けているような例には枚挙にいとまがありません。例えば、労働力の中核となる年齢を表す「労働生産年齢」は今も、15歳から64歳ということになっている。でも私なんか72歳ですし、今や65歳以上のかなりの人が元気に働いています。
高齢化社会は、元気な高齢者が増えているから高齢化社会なわけです。それに、今15歳で働いていたら義務教育違反です。18歳で高校を出てすぐ働く人も20%に満ちません。定められた当時は社会を反映していたのでしょうが、現状には、全く合っていません。

■日本ではなぜUberが広がらないのか
ここで1つ、みなさんにも考えていただきましょう。日本ではなぜ、「Uber(ウーバー)」のような配車サービスが米国や英国のように普及しないのでしょうか?
タクシー会社が反対しているからでしょうか。すでにUberが普及しているアメリカやヨーロッパにも、タクシー会社はあり、Uberに反対しています。反対を受けて、ロンドンでは今年9月にUberを禁止しました。ドイツをはじめEU諸国でも、禁止の動きが活発化しています。しかし、ロンドンでもかなりの勢いで広がったから、禁止になったわけです。
中国でUberと同じ配車アプリを展開する滴滴出行(ディディチューシン)は「Uber China」も買収し、利用者は3億人を超えているそうです。
日本でもUberはサービスを提供していますが、なぜ日本だけUberが広がらないのか、日本を訪れる外国人にもよく聞かれます。私もいろいろ考えてみましたが、明確な答えがなかなか思い浮かびませんでした。

467とはずがたり:2017/11/27(月) 18:08:40
ただ、日本人の、制度や仕組み、「お上(かみ)」に対するメンタリティに原因があるのでは、と思い当たりました。
縦割り行政や、過去に定められて今や実情に合わなくなってしまった制度や仕組みなどの「外の壁」。いわゆる岩盤規制と呼ばれるものです。もちろん、これらもよくありませんが、人にも意気地がない。これが、日本人の「内なる壁」になっているように思います。

500円で、血糖値やコレステロール値を測る、「ワンコイン健診」(現・セルフ健康チェック)というサービスがあります。川添高志さんが20代で起業した、ケアプロという会社が展開しています。
これまで存在しなかったサービスですから、立ち上げるときは、やはり規制の壁にぶち当たりました。小さな使い捨ての針を使って、ほんの一滴、血を採るのですが、医師以外が採血を行うと、医師法違反の可能性に加え、なんと傷害罪になる可能性も指摘されたというのです。「採血は医療行為なので、医師以外が行うと医師法などに違反する」というあたりまでは分からないではないですが、「医師でない人が他人を傷つけて血を採ると、傷害罪に当たる可能性がある」というのには驚きました。
私は川添さんに、「やってみればいいよ。ほんとに傷害罪で捕まるかどうかなんて、わからないんだから」とあおりました。

■「お上」のお墨付きを求めるなんて根性ナシ
「内なる壁」は、私が東京大学にいたときにも、たくさん目にしました。構内にコンビニエンスストアを作ろうという話が持ち上がった時もそうです。かつて、国立大学の土地は国のものだったので、民間企業が営利目的で事業をしてはいけないことになっていました。でも2003年に法律が変わって、国立大学は国立大学法人になり、大学の土地は大学のものになっています。にもかかわらず、こういう時、多くの日本人は、「念のために文部科学省に確認しておこう」となる。
もし大学構内にコンビニを作ったら、学長の私が逮捕されることになるのか、というと、そんなことはありません。いちいち文部科学省におうかがいを立てたりしないで、いいと思うことならやってしまえばいいんです。今や東大の構内には、たくさんのコンビニがある。それでいいのです。

新しいことを考えたときに、いちいちお上に「やっていいですか?」なんて聞いてはダメです。聞けば「ダメ」と言われるに決まっているんですから。そして、「ダメ」と言われるからといって、そこであきらめては、新しいことは何もできません。FacebookやYouTube、Uber、Airbnb、どれも、事業を始めるときに役所に相談していたら、認める国なんてなかったと思います。既存の秩序や制度には当てはまらない、新しい事業ですから。しかし日本人はそこで、律義に聞いてしまう。お上が「いいですよ」と言わないとやらないんです。「根性ナシ」としか言いようがない。

468とはずがたり:2017/11/27(月) 18:08:54
>>466-468
最近私が読んだ本で、非常に啓発されたのが、マサチューセッツ工科大学のメディアラボ所長の伊藤穣一さんが書いた『9(ナイン)プリンシプルズ』(早川書房)です。英語の題は『Whiplash』。日本語で「鞭打ち」という意味です。油断していると鞭打ちになってしまうくらいに、世の中の変化は速い。そうした中で必要な、9つの原理について語っています。
これを読むと、なぜ日本がイノベーションで後れをとっているのか、わかるような気がします。
9つのプリンシプルの中に、「Disobedience over compliance(従うより不服従)」というものがあります。そこには、「言われた通りにしているだけでノーベル賞を受賞できた人はいないし、だれかの設計図に従っていただけで、ノーベル賞をもらえた人もいない」「インターネットの先駆者たちは、だれ一人ビジネスプランなんかなかったし、だれも許可なんか求めなかった。やるべきこと、やりたいことをやっただけだ」とあります。法を遵守しているだけではイノベーションは起こせません。ましてや、何でもかんでも役人におうかがいを立てているようでは、話になりません。
役所というのは減点主義で動いている組織ですから、役人に、前例のないこと、新しいことを「やっていいですか?」と聞いたら、ダメだと言うにきまっています。私が役人であっても、そう言うと思いますよ。

■違法かどうか決めるのは裁判所で役所ではない
私が東大の学長だったときは「Don't askポリシー」というのを掲げました。要は「お上に尋ねるな」ということです。「私の了解を得ずに文科省に相談に行ったらクビだ」と言い渡していました。
何をやるか、何をやらないかは、自分たちで決められるんです。制限できるのは法律だけです。つまり法律で禁じられていること以外は、何をやってもいいんです。それにもかかわらず、なぜいちいちお上に確認するのか。
そして自分がやったことが違法かどうかを、最終的に決めるのは裁判所です。役所ではありません。それが三権分立というものです。法律には「趣旨」というものがあります。どういう状況で、医者以外の人が人を傷つけたら傷害罪にあたるのか、常識に照らして判断するわけです。
川添さんの「ワンコイン健診」が、もし裁判になっていたとしたら、おそらく裁判所は、採血の目的や採った血の量などを勘案して常識的に考え、傷害罪には当たらないと判断するのではないかと思います(彼は結局、「自分で自分の血を採る」という方法を採ることで、壁を突破したようです)。法というのはその社会の「常識」を表している。そしてその常識を逸脱しているかどうかは、裁判で判断してもらうしかないんです。そうでないと、みなどんどん自主規制して、やってみる前から自粛してしまう。それでは新しいものが生まれるわけがありません。それが今の日本の状況です。
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小宮山 宏(こみやま・ひろし)

三菱総合研究所理事長。1944年生まれ。67年東京大学工学部化学工学科卒業。72年同大学大学院工学系研究科博士課程修了。88年工学部教授、2000年工学部長などを経て、05年4月第28代総長に就任。09年4月から現職。専門は化学システム工学、CVD反応工学、地球環境工学など。サステナビリティ問題の世界的権威。10年8月にはサステナブルで希望ある未来社会を築くため、「プラチナ構想ネットワーク」を設立し会長に就任。
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(三菱総合研究所理事長 小宮山 宏 構成=大井明子)

471荷主研究者:2017/12/02(土) 21:08:17

https://www.kobe-np.co.jp/news/keizai/201711/0010757235.shtml
2017.11.23 神戸新聞
山岳救助にドローン 神戸の会社や東北大が研究

山岳救助の共同研究に使用されるドローン(ドーン提供)

ドローンを活用した山岳遭難者の捜索支援システムのイメージ

 地図情報システム(GIST)のドーン(神戸市中央区)は、山で遭難した人の早期救助に役立てるため、小型無人機「ドローン」を活用した捜索支援システムの共同研究を始めた。スマートフォンに専用アプリを入れることで、捜索の時間短縮を図る。東北大学などと連携し、来年度に実証実験に乗り出す。(横田良平)

 ほかに、救助ロボットを活用した災害対応の普及を図るNPO法人「国際レスキューシステム研究機構」(神戸市長田区)と、アプリ開発のエム・デー・ビー(東京)が参加する。

 共同研究では、ドローンを使った上空からの捜索と地図情報を連動させ、遭難場所を特定するシステムの開発を目指す。

 登山者は事前に、スマホに専用アプリを登録。遭難した場合、救助要請を受けた消防や警察が、アプリから得られる登山経路などの情報やドローンが収集した動画、温度センサーを分析して場所を特定する。自動走行するドローンの制御や、情報を瞬時に分析する機能も構築する。

 アプリには登山者に最適な経路を案内し、自力下山を支援する機能も搭載するという。ドーンは「迅速な人命救助につなげたい」としている。

 警察庁によると、2016年に全国で発生した山岳遭難事故は2495件、遭難者は2929人。2千件を超えたのは4年連続で、登山ブームを反映して高水準で推移している。ドーンによると、特に遭難場所の特定に時間がかかり、要救助者の早期発見と捜索の負担軽減が課題という。

 同社は、聴覚や言語に障害がある人がスマホで消防に救急通報できるシステムを運用している。衛星利用測位システム(GPS)を使って外出先からでも通報できるのが特長で、消防が同社に山岳救助への転用を要請していた。

472とはずがたり:2018/01/02(火) 18:18:42

FacebookでAIが「ネット自殺」を検知! 警察や自殺防止ホットラインなどに緊急通報
ヘルスプレス 2018年1月2日 14時00分 (2018年1月2日 18時07分 更新)
https://www.excite.co.jp/News/entertainment_g/20180102/HealthPress_201801_post_3402.html

 米Facebookは11月27日、「ネット自殺」をほのめかすコメント投稿やライブビデオ投稿をAI(人工知能)を使って検出し、モデレーター(調停者)である専門対策チームに報告する活動を、プライバシー関連法が参入障壁になるEUを除く世界各国で始動したと発表した(「ITmedia」2017年11月28日)。

米国ではAIが1カ月間で約100件以上の「ネット自殺ほのめかし」投稿を報告

 米Facebookは、2011年から自殺防止対策に取り組み、問題のある投稿をFacebookの専門対策チーム(Community Operationsチーム)に報告し、報告されたユーザーにアドバイスメッセージを表示してきた。

 従来は、友達などの第三者からの報告に基づくアクションだったが、今後は、AIのパターン認識技術を活用し、ネット自殺をほのめかす投稿をいち早く検知し、専門チームに通報できるので、より迅速に自殺の危険性の高いユーザーにアクセスし、接触しやすくなる。

 AIがチェックするのはコメント投稿だけでなく、ライブビデオのコメントも対象だ。たとえば、ライブビデオのコメントに「Are you OK?"(大丈夫?)や「Do you need help?(助けが必要?)」などのコメントがあれば、AIが直ちに探知し、対策チームに速報する。

 AIは支援対象の優先度も判断できるため、報告された投稿をパターン認識によってさらに精確に解析し、緊急性の高い投稿のレビューを優先するように対策チームに速報する。リスキーな緊急事態に即応するトリアージ機能だ。

 また、チームメンバーが個々の投稿のどの部分が問題かを迅速に判断できるように、AIがコメントが集中しているビデオの部分を的確に明示する。

 米国では、AIが1カ月間で約100件以上の投稿を対策チームに報告している。対策チームは7500人以上が世界中から寄せられた報告に24時間体制で対処している。FacebookはAIのシステムの最適化とともに、偽陽性(ニセ情報や誤報)の回避に努めていくとしている。

「命から命へのSNS」へシフトアップしたFacebookの重大ミッション

 このエポックの意義は重い。なぜなら、Facebookが単にAIにコンテンツをスキャンさせ、自殺防止・通報機能を肩代わりさせたのではなく、Facebookのミッションが「Face to face(人から人へのソーシャルネットワーク)」から「Help to help(命から命へのソーシャルネットワーク)」へシフトアップしたように見えるからだ。

 つまり、Facebookが構築しているソフトウェア・テクノロジーがコネクション・テクノロジーから命を救うためのテクノロジーへとブレークスルーしたと言い換えてもいいだろう。

 もう少し精確にシステムの流れを整理してみよう――。

 Facebookユーザーが自殺を示唆する投稿を行う→AIが投稿を察知しフラグを立てる

→AIがコメントやビデオのどの部分が自殺の危険性を示唆するのかをハイライトで明示する→自殺防止の専門的訓練を受けた対策チームのモデレーター(調停者)が適切な対処方法を検討する

→モデレーターは大量のコンテンツから問題部分を迅速に選別する→モデレーターは地元の関係機関(Save.org、National Suicide Prevention Lifeline、Forefrontなどの自殺防止電話ホットラインやNPO、警察、消防など)へ緊急通報する

→同時にモデレーターはユーザーの居場所や過去の精神状態に関する参考データを収集して連絡する→ユーザーの家族や友人を探し自殺の危険性や可能性を伝え協力を要請する。…

473とはずがたり:2018/01/02(火) 20:15:29

産学の垣根を越えた共創で新しい防災システムをつくる!
──AIによる水害対策の実証実験
https://wisdom.nec.com/ja/local/2017113001/index.html?cid=wis_log125&amp;utm_source=lift-649904&amp;utm_medium=logly
2017年11月28日

 AIを防災分野で活用し、自治体の水害対策を有効に支援するシステムをつくることはできるか──。そんなテーマを掲げて茨城大学とNECがタッグを組んだ。防災、土木、映像、通信、そしてAIによる機械学習。産学の垣根を越え、さまざまな専門分野を結びつけて行われた実証実験から見えてきたものとは?


河川氾濫の危険レベルをAIが判断する
 カメラで河川の様子を24時間撮影し、その映像をネットワークによって大学のセンターに送り、NECのAI技術群「NEC the WISE」のひとつ「RAPID機械学習」によって分析する──。その仕組みをつくることが実験の目的となった。土木工学や測量の専門家であり、齋藤氏とともに大学側で実験を中心で進めた桑原祐史教授はこう説明する。

 「実験は、計測、解析、検証の3つのステップで進められることになりました。まず、以前から私たちが調査をしてきた水戸市を流れる沢渡川の3カ所にカメラを設置して、ネットワークで映像を取得する。それが計測のステップです。次のステップとして、その映像をNECのRAPID機械学習で解析する。そしてその結果を検証し、実用的なモデルをつくっていくのが3つめのステップです」

 この実験で、画像解析の判別対象としたのは「水位」と「水色」だった。水位は低い順にレベル1からレベル3まで、水色は「無色」「濁色」「土砂色」の3段階をAIが判別し、氾濫の危険レベルを判断するというモデルだ。カメラと通信環境を整備して実験がいよいよ始まったのは、7月に入ってからだった。



474とはずがたり:2018/02/04(日) 20:10:53

2018年02月04日
米国で子どもにアレクサと名付ける人が減っている!?
https://newswitch.jp/p/11918

 米国帰りの知人が教えてくれた。「冗談みたいに聞こえるかもしれないが、子どもにアレクサと名付ける人は減っているらしい」。米アマゾンの人工知能(AI)スピーカー「アマゾンエコー」のヒットと関係があるという。

 エコーは音声支援機能「アレクサ」を搭載し「アレクサ、天気予報を教えて」という風に話しかけて利用する。古代エジプトのアレクサンドリア図書館から名付けたらしいが、困ったのは米国に住むアレクサさんとその家族たちだ。

 アレクサは米国では決して珍しい名前ではない。2006年の米国の女子の人気名前ランキングでは39位。アレクサと呼びかければエコーが反応すると同時に、人間のアレクサも振り向いてしまう光景が目に浮かぶ。

 アマゾンに限らず、現時点で各社のAIスピーカーは発展途上だ。音声認識能力も十分ではなく、テレビの音声を認識し、買い物を誤発注してしまったという笑い話のような現実もある。

 AIには課題も多いが、進歩は目覚ましく、日常がどこまで変わるか想像もつかない。映画のようにAIが自由意思を持つ日も遠くないかもしれない。「アレクサ」と呼びかけても、娘にもエコーにも話を聞いてもらえなくなったら少し悲しい。
日刊工業新聞2018年2月1日

475とはずがたり:2018/02/08(木) 14:17:53
中国の警官ロボコップ化 「顔認証めがね」導入
旧正月期間の大移動前に警察が導入
http://jp.wsj.com/articles/SB12805962510742044802604584031440228139678
By Josh Chin
2018 年 2 月 8 日 09:32 JST

 【北京】数億人が一斉に移動する旧正月を控え、中国の警察が市民を監視する装備類に新兵器を加えた。めがねに装着して利用できる携帯型顔認証端末だ。

 中国は人工知能(AI)を駆使した世界最先端の監視技術を誇ることで知られる。今回新たに導入された端末を使えば固定式の監視カメラの目が届かない場所も調べることができ、警察当局の監視態勢はさらに強化される。

 携帯型顔認証端末は昨年末に発表された。空港や駅が混雑する来週からの旧正月期間中は警察官らに恩恵をもたらすだろうと国営メディアは伝える。

 中国共産党機関紙の人民日報は5日、めがねに装着するタイプのこの端末について、大衆に紛れて逃げようとする逃亡犯を「高い精度でスクリーニング」することができるとした。記事には河南省鄭州市の鉄道駅でめがねに端末を装着している女性警察官の写真も掲載されていた。

 人民日報によると、警察はこの監視めがねを使い、重大な犯罪にかかわった容疑者7人の身柄をすでに拘束したほか、身分を偽装し移動を試みた26人を摘発することができたという。

 これら技術は犯罪者を見つけるには有効だが、その一方で中国政府による反体制派や少数派民族のプロファイリングも容易になると国際人権団体アムネスティ・インターナショナルの中国研究員、ウィリアム・ニー氏は指摘する。

 「顔認証技術が搭載されたサングラスを各警察官に配給すれば、中国の監視社会はいずれさらに広範なものになるだろう」と同氏は話す。

 鄭州市の治安当局にはコメントを求めたが、直ちに返答は得られなかった。


新疆ウイグル自治区は中国国内の監視体制の巨大な実験場と化した。最先端テクノロジーで常時監視される人々の生活をWSJ記者が取材した(英語音声、英語字幕あり)Video: Clement Burge/WSJ; Image: DeepGlint
「どこにいても相手を確認できる」

 河南省、山東省、そして新疆ウイグル自治区の警察当局とともに新たな顔認証めがねの開発を手がけたのは、北京を拠点にする亮亮視野科技だ。同社のウー・フェイ最高経営責任者(CEO)は開発に1年をかけたと話す。端末は一般向けにも販売している装着型ビデオカメラの技術を応用したもので、「どこにいても相手を確認することが可能になる」(ウーCEO)という。

 地下鉄の駅のように混雑した場所で固定カメラを使って監視する場合、これまでは相手を探知してから現場に駆けつけるまでのスピードが課題だった。現場に到着する頃には対象が人混みに紛れてしまうことが多いからだ。だが顔認証めがねであれば、「その場で次にどのように動くか、すぐ判断ができる」とウー氏は話す。

 固定カメラを使用する多くの顔認証システムとは違い、携帯型の端末はクラウド上に保管されているデータベースに接続しない。警察官はオフラインのデータベースに接続された別の携帯型端末をめがねと共に利用する。同社によれば1万人の容疑者が登録されたデータベースから一個人を識別するのにかかる時間は、1000分の1秒。これは固定型監視カメラを上回る速度だ。ただしウー氏は「周りの環境からのノイズ」で実際は精度が多少下がるだろうとも話す。

 個人のプライバシーを尊重するため、亮亮視野科技ではクライアントの身元調査をするほか、顔認証技術が社会に与える影響を見極めるまでは一般消費者に販売しない方針だ。同社では顔認証技術が搭載されていない端末をアフリカ、米国、欧州、そして日本に輸出し、今後さらに海外での需要を拡大していきたいとしている。

476とはずがたり:2018/02/19(月) 10:47:13
【中国だより】中国のイノベーションは本物か UBS中国が認めた競争力
J-CAST会社ウォッチ 2018年2月18日 10時00分 (2018年2月18日 11時12分 更新)
https://www.excite.co.jp/News/economy_clm/20180218/Jcast_kaisha_321431.html

2018年1月25日、UBS中国の証券研究チーフである侯延コン(王へんに昆)氏は『フィナンシャルタイムズ中国語版』に投稿し、所属研究チームによる一つの結論を紹介した。

それによれば、中国は、IT(情報技術)・新型工業・家電などの分野でのイノベーション(技術革新)の勢いによって、近い将来、国際的なリーダー企業を動揺させるほどの影響力を持つことになるという。ただ、そこには脆弱な部分も垣間見える。

4分野の過去10年の成績を分析した結論
UBS中国の証券研究チームは特許・研究論文・研究開発・国家政策の4つの分野から、過去10年にわたる各業界の成績を評価、分析。以下の基本結論を導き出した。

(1)冶金・建築などの「オールドエコノミー」で、中国は国際競争力を持っている。

(2)IT(スマートフォン部品・インターネット・AI・非メモリ半導体)と新興産業(電池・EV・太陽光発電・ナノ技術・エコ)の面では、中国はすでに国際的な一流企業と競争することができる。

(3)一方、ハイエンド(高性能・高価格)の製造業と医薬・治療産業では、かなりの程度の進歩を遂げたが、国際的な一流レベルにはまだほど遠い。

この研究チームは米国特許局の数十万件の特許を分析した。2015年には、中国から米国に出願した特許のうち8116件が認可を受けており(2010〜2015の年間平均増加率は25%)、米国特許の許可数ランキングでも、中国は2007年の第15位から第5位まで上昇し、イギリスとフランスを上回った。

米国より多いIT分野の論文数
米国市場で認可された特許の半数強はIT産業と密接な関係があり、UBS中国・証券研究チームによると、米国の業界が中国の技術を認めたということの証のみならず、中国IT産業の米国向け輸出に対する準備が進みつつあると理解することもできる。

また、中国のIT分野関連の2016年の科学研究論文発表数は米国より26%も多く、引用された回数から見る限り、その質は米国に比敵するものであるという。

とくに、電信通信設備・スマートフォン分野などの無線インフラにおいて、中国はグローバルな競争力を備え、先進国のライバル企業と互角になっている。LCDモニターについても、中国は中期的には世界中のリーダー企業に挑戦できる位置にある。同研究チームによると、AI・IoT(モノのインターネット)・機械学習・自動運転などの学際的科学分野において、中国はグローバル市場のリーダーになることが期待できるという。

同時に、中国のエコ・ナノ技術の世界的なイノベーション競争力もますます強化されてきたという。例を挙げると、米国市場に占める中国ナノ技術の特許のシェアは、日本と韓国に次いで4.5%を超えた。また、パワーバッテリーと太陽光発電分野では、中国企業が研究開発費もほかの国際的なライバル企業より高くなっているとしている。

脆弱なハイエンド分野
しかし、各分野でのハイエンド製品の製造における中国のイノベーション能力はまだ弱い。第一に、この分野での中国の海外特許数の少なさは世界をリードする同業者と技術的に大きな差があることを示し、航空宇宙・国防を含め、製造設備の科学研究レベルも、まだ競争力がない、としている。
製造業において、唯一注目されるのは家電業界で、中国国内の家電特許出願数は日本より58%多く、世界でトップとなっている。(北京在住ジャーナリスト 陳言)

477とはずがたり:2018/03/14(水) 12:21:12
米、中国知財侵害に制裁方針 輸入品に高関税案、投資制限も
https://news.goo.ne.jp/article/kyodo_nor/business/kyodo_nor-2018031401000750.html
06:10共同通信

 【ワシントン共同】トランプ米政権が、知的財産権侵害を理由に中国に制裁措置を発動する方針であることが13日、明らかになった。幅広い中国製品に高関税を課す案や中国企業の米国への投資を制限する案などが浮上しており、月内にも発表する方針だ。米政治専門サイト「ポリティコ」が報じた。

 鉄鋼とアルミニウムの輸入制限に続き、中国を標的とする制裁に踏み切れば、米中間の貿易戦争に発展する恐れが強まるのは必至だ。トランプ政権の強硬な通商政策に国際社会の批判が一段と高まる可能性もある。

 米通商代表部(USTR)は昨年8月から、米通商法301条に基づき中国の知財侵害を調べている。

478とはずがたり:2018/03/14(水) 21:07:06

「八丁味噌」老舗2社が“うちこそ本物” 農水省に不服申し立て
https://news.goo.ne.jp/article/nhknews/business/nhknews-10011365021_20180314.html
17:20NHKニュース&スポーツ

愛知県特産の豆みそ「八丁味噌」が、国の地域ブランドとして登録されたことについて、愛知県岡崎市にある老舗の2社が、みその製造方法が異なるなどとして、14日農林水産省に不服を申し立てました。

申し立てを行ったのは、発祥の地とされる岡崎市で江戸時代から続く「まるや八丁味噌」と「合資会社八丁味噌」の2社です。両社の社長が、14日農林水産省を訪れ、知的財産課の担当者に審査請求書を手渡しました。

農林水産省は、去年12月愛知県内の40社余りが加入する組合の申請を認めて、「八丁味噌」を地理的表示保護制度に基づく地域ブランドに登録しました。

これについて2社は、申請した組合に加盟する会社の製品と自社の製品とでは、製造方法や品質に大きな違いがあるなどとして、「八丁味噌」の地域ブランドとしての登録を取り消すよう求めています。

申し立てのあと都内で記者会見した「まるや八丁味噌」の浅井信太郎社長は、「長らく製法を守ってきたわれわれの製品こそが『八丁味噌』で、ほかのみそとは別物だ。伝統的でない製法でも認めてしまう国のやり方は理解できない」と訴えました。

一方、農林水産省知的財産課の尾崎道調査官は、「申し立ての内容を確認したうえで、法律に基づいて対応したい」と話しています。
【みそ組合「老舗側との合意難しい」】これについて、愛知県味噌溜醤油工業協同組合の富田茂夫専務理事は「老舗側とは産地などの考え方が大きく異なり、われわれも主張を変えるつもりはないので合意するのは難しいと思う。組合としては国の方針に応じて粛々と対応したい」と述べました。
そのうえで、組合に加盟する一部のメーカーは来月から地域ブランドを名乗った業務用八丁みその販売を始める予定だということです。

479とはずがたり:2018/03/29(木) 19:42:48
2018年3月29日 / 11:58 / 1時間前更新
コラム:中国「監視国家」、米IT企業に突きつけるリスク
https://jp.reuters.com/article/harrington-china-idJPKBN1H50A8?rpc=135
Kent Harrington

[20日 ロイター] - 中国国家主席の任期が憲法上撤廃され、習近平主席が自らの終身化を選択したことで、政治統制の維持に向けたハイテク技術の導入ペースが鈍化するのではないかとの疑問は解消された。これは米国のテクノロジー業界が、難しい決断を迫られることを意味する。

中国は21世紀版の「監視国家」を構築しつつあり、意図的か否かはともかく、米テクノロジー業界のトップも、その片棒を担いでいる。

中国における商機を追求するというビジネス上の根拠はずっと前から明確だ。しかし、計画通りにビジネスを進めていくべきかという、彼らが現在直面している倫理的な問題が、焦点となっている。

もちろん、独裁色を強めつつある中国によって悩まされているのはテクノロジー業界トップだけではない。

ますます保護主義に傾く中国の通商政策、そして南シナ海の人工島における軍事基地化に支えられた広汎な領有権の主張によって、習主席が西側が定めた世界秩序の中で与えられた役割に落ち着くどころか、ルールに従って行動することさえ期待できないという見方が、米政府内で広がっている。

米シリコンバレーの業界トップらは、製造拠点として、また市場としての中国に対して巨額の投資を行ってきた。改革を通じて国家部門の役割が低下し、規制が緩和され、中国市場が米国との類似性を強めていく中で、政治リスクは低下するという期待に賭けていたわけだ。

こうした期待が実現しそうにないと認めるとすれば、新たな戦略と収益予測が必要となるが、それは、どんな最高経営責任者(CEO)にとっても、とうてい乗り気になれる話ではない。

さらに業界リーダーたちは、もっと根本的なジレンマも抱えている。それは、中国における自社の役割と、誕生しつつあるハイテク監視国家との折り合いをどうつけるか、という問題だ。

中国が公表している国内治安向け年間予算は1900億ドル(約19兆9000億円)を上回るが、実際の支出額は隠されている。国防予算のように、実際の数値には隠れた支出が含まれる。特に目立つのがIT分野であり、そこにはシリコンバレーから購入可能な、あるいは盗用可能なものが何でも含まれる。

その原型がすでに現れているのが新疆ウイグル自治区だ。

隣国パキスタンとアフガニスタンに接する国境地帯にある新疆には約1000万人のウイグル族が暮らす。ムスリム主体の少数民族で、自治を求めて幾度か武力闘争に訴えており、中国当局が抑圧的な統治を行うに至った。ここでは、治安当局が監視カメラ、ソフトウェア、データベースを連携させ、数千人の市民をリアルタイムで監視している。

480とはずがたり:2018/03/29(木) 19:42:59

顔認識技術と人工知能(AI)を利用した同ネットワークは、わざわざ自宅や職場以外の場所に向かおうとする住民を追跡。「テロ行為」を予測するという目標の下で、近い将来にはスマートフォンやオンライン銀行口座などの情報源から行動データを集める可能性がある。

テクノロジー業界に関わっているのは中国の国防関連企業だけではない。電子商取引大手アリババ・グループ・ホールディング(BABA.N)は、国内の「スマートシティ」プロジェクトに向けてAIやセンサーなどのテクノロジーに投資している。

約800の都市が、交通管制、緊急サービス、モバイル決済などの処理にハイテクを活用したインフラを構築、もしくは計画しているため、新疆で開発された仕組みを支援するようなシステムアリババが準備していると推測することは妥当だろう。

アリババは治安当局が何を希望するかを予測さえしていた。可能性があるのが、アリババがモバイル決済システムの一環として開発する国内消費者のオンライン信用スコアを計算するアプリだ。これは単に消費者の個人的な財務データに留まらず、「客観的評価」のためにオンラインでの行動に関する情報も吸い上げるものだ。

自社の信用スコア計算アプリを支えるテクノロジーの潜在的な市場について、アリババには確かな目算がある。中国共産党は4年前、市民の政治的な信頼性を評価するために、ビッグデータを基盤とする「社会信用」格付けシステムを求めていた。

この取り組みは進行中だと推定される。

治安当局がAIとクラウド・コンピューティングを用いて、スマートフォン、クレジットカード、電子メール、テキストメッセージ、ソーシャルメディアでの言動、リアルタイムの映像を収集し、操作すれば、反体制派に対する監視能力は格段に上がる。

クラウド・コンピューティングを例に取ろう。

中国内にあるクラウドサービスの約8割は中国企業によって提供されているが、最新のソフトウェアの開発やその展開という点で世界をリードしているのは米国企業である。

クラウド関連のインフラで名高いアマゾン・ドット・コム(AMZN.O)とマイクロソフト(MSFT.O)も中国企業と提携している。アマゾンは12月、中国で2番目となるデータセンター開設を発表。オラクル(ORCL.N)とアップル(AAPL.O)も新たなデータセンターを開いている。

これらの企業は、新たに施行された厳格なサイバーセキュリティ法によって不愉快な選択を迫られていることを承知している。2017年に採択されたこの法律は、中国人ユーザーのデータをすべて国内に保管することを義務付けている。

この法律により中国当局は、自国の「国家安全保障、名誉、国益」に危険があると考えられる場合、クラウドの専用システムだけでなく、保管データそのものに対しても広範囲のアクセス権を得ることになる。

オラクルやアップル、アマゾンなどの企業は、自社の評判だけでなく知的財産権に対しても脅威が及ぶことを認識しており、データセンターの運営を中国の提携企業に委ねることで、この問題を巧みに回避しようと試みている。だが米国企業が直接関与していない仕組みに変えたところで、倫理上の問題はほとんど解決されない。

481とはずがたり:2018/03/29(木) 19:43:19
>>479-481
オラクルの場合、提携先である騰訊控股(テンセント・ホールディングス)(0700.HK)が自社施設を使って事業を運営する。巨大ネット企業であるテンセントは中国政府とも密接に協力している。

検閲センサーやこうした治安サービスは、10億人ものユーザーを擁する騰訊のインスタントメッセージングサービス「微信」を休みなく監視している。アップルの提携先として新たなデータセンターを運営するのは、貴州省政府によって経営される国有企業である。

またアップルは、顧客データ保護に用いられる暗号化キーを、「現地の法律遵守のため」中国内で保管することを発表。アップルは、暗号化キーは自社の管理下に置かれ、合法的な情報提供の要求に応えるだけで、データ全体に対する要求には応じないと強調している。とはいえ、治安当局が思い通りに振る舞えないことなどめったにない中国で、この約束を守るのは困難ではないだろうか。

中国政府による統制強化に対し積極的な支援姿勢をみせている企業もある。昨年11月には、米ユナイテッド・テクノロジーズ(UTX.N)、クアルコム(QCOM.O)、シーゲート・テクノロジーstx.oは、セキュリティ関連の専門見本市「中国パブリック・セキュリティ・エキスポ」に自社製品を出展した。

潜在的なビジネスの可能性が大きいのは言うまでもない。中国におけるビデオ監視関連の売上高は今年80億ドルに達する可能性があり、世界全体の約半分のシェアを占めることになる。

もちろん各社の広報担当者は、自社の価値観や、1989年の天安門事件後に導入された、犯罪対策や捜査関連製品の中国向け輸出を禁じた米国法の遵守を口にすることを忘れない。だが、事故の犠牲者を特定するために監視カメラ映像を警察のファイルにリンクさせる技術は、抗議行動に参加する人々についても同じように使えるのだ。

確かに、中国市場におけるリスクとチャンスを比較することは、中国の課題を巡る議論が活発化する中で、より複雑化している。

中国に投資するIT企業にとって、問題は高まる抑圧や技術盗用、検閲強化にどう対応するかという点にとどまらなくなっている。

彼らが10年前、さらなる改革を見込んで中国市場の成長に賭けた投資について、この国がますます独裁色を強め、米国の競争相手となりつつある中で、維持できるのか、という問題なのだ。

その答えを見出すためには、米国政府の支援が必要だ。

トランプ政権と米国議会は知的財産権の盗用などの問題を検討し、中国向け投資について国家安全保障上の検証拡大を求めているが、こうした取り組みは散発的で戦略性に乏しい。

習体制下の中国が外国企業に対する干渉を深める中で、技術損失や競争力低下だけでなく、諜報活動やサイバー戦争といった点でも、シリコンバレー企業による中国進出がもたらす脆弱性について国家レベルでの検証を行うのは、現在でもすでに遅きに失した印象は否めない。

482とはずがたり:2018/03/30(金) 11:12:50
似てるけど,こんな感じになりそうな気もするな(;´Д`)

二審も無印良品が勝訴 カインズの棚、類似と認定
https://news.goo.ne.jp/article/kyodo_nor/nation/kyodo_nor-2018032901001777.html
03月29日 21:33共同通信

二審も無印良品が勝訴 カインズの棚、類似と認定

無印良品の「ユニットシェルフ」(左)とカインズの「ジョイントシステムシェルフ56」

(共同通信)

 「無印良品」のブランドで生活雑貨を扱う良品計画(東京)が、類似した棚を販売しているとしてホームセンター大手のカインズ(埼玉県)に商品の廃棄と販売差し止めを求めた訴訟の控訴審判決で、知財高裁は29日、類似性を認めて良品計画の勝訴とした一審判決を支持し、カインズの控訴を棄却した。

 カインズは、無印の棚の形状は特徴的ではなく、同じような機能を持たせるために似るのは仕方がないと主張。清水節裁判長は「細い棒を2本束ねた支柱や、揺れを抑えるためのX状の棒を組み合わせている点で独自の特徴が認められる」と指摘した。

 一審の東京地裁は昨年8月、良品計画の請求を認めた。

483とはずがたり:2018/04/01(日) 11:46:49
2018年03月23日 08時30分00秒
赤外線を顔に当てることで顔認識システムをだますことができる可能性を科学者が指摘
https://gigazine.net/news/20180323-trick-face-scan-hat-infrared/

顔認識システムは空港のセキュリティシステムやiPhone Xのロック解除など、あらゆる分野で使用されています。中国の研究者によると、赤外線を顔に照射するだけで顔認識システムをだますことができ、照射方法を工夫すれば別の人物になりすますことも可能であると指摘しています。

Invisible Mask: Practical Attacks on Face Recognition with Infrared
(PDFファイル)https://arxiv.org/pdf/1803.04683.pdf

This Hat Can Fool a Face Recognition System Into Thinking You're Moby - Motherboard
https://motherboard.vice.com/en_us/article/59jm8d/trick-face-scan-hat-infrared

ヂュー・ジョウ氏らのチームの研究によると、赤外線を顔に照射することで顔認識システムをだますことができ、システム上は完全に別の人間と認識させることが可能であるとのことです。実際の悪用例として野球帽を使った方法が示されています。

研究チームがプロトタイプとして作成した野球帽には……

つばの裏側に赤外線を照射する小型のLEDが貼り付けられています。ジョウ氏によると、このLEDから顔面に赤外線を照射するだけで、顔認識システムは帽子をかぶった人物が特定できなくなるとのことです。

研究によると、赤外線の照射場所を工夫すれば特定の人物になりすますことができ、70%以上の確率で特定の人物の顔として顔認識システムに判定させることができたと報告しています。

つまり、攻撃者に顔認識システムを通過できる人物の顔写真を入手されてしまうと、システムに登録されていない別の人物が、認証を突破できるように細工される可能性があるというわけです。そして、この野球帽に貼り付けられたLEDは小さく、また赤外線を肉眼で認識できないため、警備員など近くにいる人物が不正行為に気づくのは難しいとのこと。

この論文は記事作成時点で査読されていないため、結果が保証されているわけではありません。しかし、ただ赤外線を顔に照射するという簡易的なトリックで、顔認識システムをだませてしまう可能性と悪用例が示されており、システムの改善が必要になることを指摘しています。

484ラマン分光低フリクション:2018/04/04(水) 07:06:13
島根大学客員教授の久保田邦親博士は、ロボットの巨大化にかかわるブレークスルーに関する理論を発表した。
従来より、ロボットの関節機構は巨大化すればするほど、自重のほうが面積より大きくなるので、関節機構が
ネックになり開発が困難と考えられていた。その境界潤滑問題にナノレベルのメカニズムを明らかにした。
それを炭素結晶の競合モデル(CCSCモデル)というのだが、摩擦面圧を上げるとダイヤモンドが生成しやすく
なり、機械の摩擦損傷が激しくなるのでロボットは巨大化できないとする原因を解明したことになる。
 これに従えば、ダイヤモンドをつくらないトライボシステムを界面にデザインすることでガンダムみたいな
巨大モビルスーツが出来る可能性があることになる。

485とはずがたり:2018/04/12(木) 13:50:18
盆栽とコミュニケーションが取れる テクノロジーを駆使した「BonsAI」って?
https://gakumado.mynavi.jp/gmd/articles/52773?ref=tw
学生の窓口編集部
2018/02/26

486とはずがたり:2018/04/26(木) 13:39:16
世界の発明者、3割は女性に
特許出願、韓国がトップ
https://this.kiji.is/362093561887442017
2018/4/26 13:29
c一般社団法人共同通信社

 【ジュネーブ共同】世界知的所有権機関(WIPO)は26日、2017年の国際特許登録出願のうち、発明者に女性の名前が入っているものは31%だったと発表した。07年は23%だったが、バイオ技術や医薬品の分野で女性研究者の進出が目覚ましく、上昇が続いているとした。

 国別では韓国が50%でトップ、次いで48%の中国、36%のベルギーの順。日本は20%で17位だった。

 WIPOの事務局長は技術革新での女性の貢献は「確かな傾向」と称賛するが、まだ男女格差はあるとも。

 発表によると、17年の国際特許登録出願約22万4千件で、発明者に女性の名前があるものを集計した。

487とはずがたり:2018/04/27(金) 01:01:09
ピペドに象徴されるような単調で膨大な化学・生物系の実験は自動化されて然るべきであり,その内論文の共著者に名を連ねて文章まで書いてくれるかも知れない。
勝手に重要度判断して投稿までして人間はセカンドオーサー以降になるかも(;´Д`)

2018年04月26日 20時00分00秒
AIによって新素材の発見が爆速&効率化、いずれは「AIやロボットだけで実験する未来がやってくる」
https://gigazine.net/news/20180426-ai-materials-science-computation/

488とはずがたり:2018/05/07(月) 22:29:37
古川
?https://twitter.com/furukawa1917/status/993449244915785728

@furukawa1917
フォローする @furukawa1917をフォローします
その他
直接関連はないが、中国で労働者の脳波を測定して感情を監視するシステムが実用化されてるという話と同時期に日本で「外国人は外国語禁止!」という貼り紙がSNSにUPされて炎上してるのは抑圧の技術的水準が違いすぎて面白い(面白くない)
https://gigazine.net/news/20180507-china-brain-scan-system/
4:15 - 2018年5月7日

489とはずがたり:2018/05/08(火) 13:10:59

中国から商標申請が殺到、米当局が警戒
大半は財布や双眼鏡をネットで売る零細業者
http://jp.wsj.com/articles/SB11564419389268263594104584209361356019226
By Jacob Gershman
2018 年 5 月 7 日 16:35 JST

 米国特許商標庁(USPTO)には米国での商標権を求める中国からの申請が殺到しており、当局者によると虚偽情報も多い。

 USPTOの当局者は、報奨金が申請急増の一因かもしれないと話す。中国は知的財産権の保有強化に取り組んでおり、地方政府はその一環として、米国での商標登録1件当たり数百ドル相当を市民に支給している。

 中国からの商標登録申請は2013年以来12倍超に増加し、17年度にはカナダ、ドイツ、英国からの申請の合計より数千件多かった。政府統計によると、米国が審査する商標申請の約9件に1件は中国からのものだ。

 中国からの申請には、中国版シリコンバレーと呼ばれる深センの住所が多い。深セン市の知的財産局によると、同市は米国での商標登録1件につき約800ドル相当を支給している。

 米当局者によると、中国からの申請には対象の物や担当の弁護士(弁理士)の資格が怪しいものが多い。議事録によると、USPTOの商標担当幹部は昨秋に行われた専門家会合で、「中国からの申請は劇的に増えている。その多くは正当でないようだ」と述べた。

 商標を扱うワシントンの法律家ジョシュ・ガーベン氏によれば、詐欺的な商標が他の申請とあまりに似ていると、他の申請者が処理の遅れによる損害を被ることがあり、拒絶の理由になる。「中国から詐欺的な商標申請が殺到し、われわれの商標制度を混乱させている」

 中国の申請者の圧倒的多数は財布・双眼鏡・携帯充電器・ニット帽などをインターネットで販売する零細業者だ。

 連邦商標登録をするには、製品ないしサービスが「商売に使われる」ことが特に求められる。しかし、他社がその商標に異議を申し立てていなければ、「使用されている」との主張を裏付ける証拠はほとんど求められない。商売を示すのに必要とされるのが、商品を掲載したアマゾンや他の電子商取引サイトのスクリーンショットだけというケースもある。

 USPTO当局者は、ある商標が商売に使われていると主張する中国の申請者が、同じ製品に異なる名前のタグをつけたほぼ同じ画像を何枚も送信してくるケースをいくつも見てきた。例えば、ほぼ同じデザインのゼブラ柄ズボンに中国のブランド名が20余りつけられていたこともある。

 米国で登録商標を持つことは、アマゾンに出品する業者にとって非常に重要だ。アマゾンのブランド登録プログラムでは、登録商標つきの製品はサイトで目にとまりやすくなるなどのメリットがある。

 米国で業務を行う資格のない外国人弁護士を代理人にしているとみられる中国系業者が申請規則に違反しているケースも多い。最近のある申請では、香港の申請者が ウォルマート のサイトに掲載された商品の画像を改ざんして「Instamarket」の文字を挿入したケースがあった。代理人は深センの弁護士だった。

 商標申請の弁護士欄に「ウェンディ」と入力した中国の申請者は10人以上いる。

 中国の申請者数百人がアトランタの商標弁護士アンバー・サンダース氏を代理人としている。同氏によると、中国の知的財産保有企業に誤って売り込みの電子メールを送信したところ、この企業から中国の業者を回されるようになり、顧客が増えた。

 一部の業者からは既に、修正が必要な書類が送られてきている。サンダース氏は、まっとうな商売をしているように見える顧客だけを引き受けた。弁護士が「ウェンディ」の業者には警戒したという。「彼らがでっち上げをしているのかどうか知りたかった」

490とはずがたり:2018/05/13(日) 15:10:11

行政の単純業務、自動代行ソフトで8割減 茨城・つくば
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180513-00000013-asahi-pol
5/13(日) 7:55配信 朝日新聞デジタル

 茨城県つくば市は10日、民間企業と進めていた単純業務の自動代行システム「RPA」(ロボティック・プロセス・オートメーション)の共同研究で、約8割分の業務削減効果があったと発表した。市は本格導入に向けて対象業務を広げる考えで、費用を6月補正予算案に計上する。

 RPAはあらかじめ決めたルールに基づき、同じ作業を自動的に実行できるソフトウェア。市がNTTデータなど3社と契約し、1月〜4月上旬に共同研究が行われた。市によると、RPAを民間企業と共同研究する自治体はほかにないという。

 今回対象となったのは、単純作業だが多くの労働時間を費やす税金の申告や住民への通知発送など計6業務。たとえば、市民窓口課が担う住所変更の受理通知発送業務は年間約1900件。発送簿を作る際、これまで職員は名前や住所などを手作業でパソコン上のエクセルに貼り付けていた。RPAの導入によって手作業が必要なくなり、年間換算で85時間の業務時間が約70時間50分(83・3%)減り、14時間10分に短縮された。

朝日新聞社

491とはずがたり:2018/05/13(日) 16:32:39
Suicaは香港で先行したから成功できた
05月06日 11:20プレジデントオンライン
https://news.goo.ne.jp/article/president/business/president_24908.html
PRESIDENT 2018年4月2日号 掲載

■ダイソンは試作品を段ボールでつくる
新規事業は、成功よりも失敗するケースのほうが多いものです。なぜ失敗してしまうのでしょうか。そのカギを握るのが「プロトタイピング」です。

モノづくりにおいて、プロトタイピング、すなわち試作品づくりは不可欠なプロセスです。その目的は2つあります。1つは、実際に製品化できるのかどうか、実現性を確認すること。そしてもう1つは、製品のコンセプトが本当に魅力的かどうかを確認することです。例えば、掃除機で有名なダイソンでは、試作品を段ボールでつくり、コンセプトを磨いています。

こうしたプロトタイピングのプロセスは、モノづくりだけでなく、新たなサービスを始める際にも必要です。サービスは製品よりも想定外の要素が多く、1度始めるとやめることが難しいため、モノづくり以上に重要と言えますが、意外と疎かにされがちです。このことは、特にメーカーがサービスに参入する際のハードルになっています。

■スイカ導入の4年前に香港の鉄道が採用していた
例えば、ソニーが、非接触ICカード技術のフェリカ(FeliCa)を幕張地域のインテリジェントビルの社員証に用いたことがあります。入退室管理もできて便利なため、想定以上に複数のビルで採用されましたが、その結果、電波が干渉して誤作動が起きるようになってしまいました。これは、現場試験というプロトタイピングを十分行わずに撤退したケースと言えます。

そのフェリカが、プロトタイピングによって成功したケースがJR東日本のスイカ(Suica)です。スイカのサービス開始は2001年ですが、その4年前に、香港の鉄道でフェリカを採用したオクトパスカードが導入されました。このプロジェクトは、2つの点でスイカにとってのプロトタイピングになりました。1つは、JR東日本の複雑な路線網に導入する前に、路線や駅の数の少ない香港で実践できたこと。もう1つは、香港の顧客からの要望で、電子マネー機能を搭載したことです。この経験があったことで、スイカは最初から成功できたと言えます。

新たなビジネスモデルを導入する際も、プロトタイピングは欠かせません。ネスレ日本が12年に始めた「ネスカフェ アンバサダー」は、ネスレのアンバサダー(大使)となった顧客の職場にコーヒーマシンを無料で提供し、アンバサダーはボランティアで、専用カプセルに入ったコーヒーをネスレから仕入れ、職場で希望者に販売し、代金を回収し、ネスレに支払うという画期的なビジネスモデルです。このモデルを生み出すまでに、同社は1年以上をかけてプロトタイピングを行い、試行錯誤を繰り返しています。

■売り上げや利益が、すぐに出ないときは
今、日本のメーカーが苦戦しているのは、モノづくりだけでは競争力が保てなくなっているからです。そこで重要になるのが、モノとサービスとビジネスモデルを三位一体でつくり上げることです。そのためには、それぞれのプロトタイピングが重要であり、その次に事業化のプロトタイピングが必要になります。しかし、新規事業においては特にプロトタイピングが疎かにされがちです。事業を始めて、最初から売り上げや利益が出ないと、すぐに失敗と見なされてしまいます。

新規事業は、大抵、その企業にとって新たな領域へのチャレンジになりますから、わからないことが多いのは当然です。したがって、最初のフェーズは情報収集を目的としたプロトタイピングと位置づけるべきです。そうすれば、最初に痛い目に遭ったとしても、そこから多くの情報を得て、次のフェーズで修正していくことができます。

モノからサービス、ビジネスモデル、新規事業と、複雑度が高まるほど、プロトタイピングは疎かになりやすくなります。その理由は、考えるべき要素が多すぎるために、手に負えなくなり、考えることを諦めてしまうからです。

■プロトタイピングを分類して理解することが大切
新規事業は、外国語を学び始めてすぐにいきなり原文を読まされるようなものです。わからない単語があれば辞書で調べますが、辞書には複数の意味が載っており、どの意味を選ぶかは、他の単語との組み合わせによって決まります。しかし、最初はわからない単語ばかりなので、意味と意味の組み合わせが膨大になり、手に負えなくなってしまいます。これが、新規事業のプロトタイピングの難しさと言えます。

492とはずがたり:2018/05/13(日) 16:32:51
>>491
その難しさを乗り越えるためには、プロトタイピングを分類して理解することが大切です。プロトタイピングには、自ら計画して実施する狭義のプロトタイピング(タイプI「正統派」)のほかに、3タイプがあります、それらを組み合わせて行うことで、プロトタイピングを活用できるようになります。

■スティーブ・ジョブズは「七転び八起き型」
タイプII「七転び八起き型」は、自分自身の過去の体験を活用するプロトタイピングです。アップル創業者のスティーブ・ジョブズが、大学中退後に興味本位で学んだカリグラフィが、後にマッキントッシュのフォントに生かされたという有名なエピソードは、その典型的な例です。

逆に、辛い経験もプロトタイピングとして活用できます。質の高いサービスで他社の約2.5倍を売り上げる長野の中央タクシーは、創業者の宇都宮恒久会長が、父親が再建を手がけたタクシー会社での挫折をバネに、理想の会社を目指してつくり上げました。家電製品に参入して躍進しているアイリスオーヤマも、過去に経営環境の変化で倒産寸前まで追い込まれた経験が、「いかなる時代環境に於いても利益の出せる仕組みを確立する」という企業理念に反映されています。

タイプIII「創造的模倣戦略」は、他人・他社の失敗・成功体験から学ぶプロトタイピングです。中央タクシーの宇都宮会長は、会社を創業後、京都で成功しているMKタクシーに足繁く通い、同社の取り組みを参考にサービスの改善に取り組みました。ネスカフェアンバサダーも、ビジネスモデル検討の過程で、江崎グリコの“置き菓子”サービス「オフィスグリコ」を研究しています。JR東日本のスイカが、香港のオクトパスの成功を参考にしたのもこのタイプです。

■自社のインフラに他社のサービスを組み合わせる
タイプIV「ユーザー・パートナー参加型」は、ユーザーや補完・供給者を巻き込んで行うプロトタイピングです。ビジネスのサイクルが速くなっている中で、プロトタイピングの段階から他社と一緒に取り組むケースが増えてきています。

例えばハウステンボスは、ロボットが接客する「変なホテル」などで、ロボットメーカーと一緒にプロトタイピングを行っています。また、ネスレは、ソニーモバイルコミュニケーションズと組み、ネスカフェ アンバサダーなどによって普及したコーヒーマシンにネットワーク機能を組み合わせてIoTサービスの提供を始めました。このように、自社(他社)のインフラに他社(自社)のサービスを組み合わせる方法は、新規事業を成功させるうえで有効なプロトタイピングと言えます。

プロトタイピングは、このように4つに分けることができますが、事業に成功しているケースを見ると、1つだけでなく、4つすべてを行っていることがわかります。自分の体験を生かし(タイプII)、他社の成功に学び(タイプIII)、他社の成功を自社に置き換えて計画し直す(タイプI)。その際に、他社を巻き込む(タイプIV)ことによって成功を加速させています。一般にプロトタイピングと言った場合、タイプIのみを考えがちですが、他の3つのタイプも合わせて考えることが、事業の成功への近道になります。

突き詰めれば、「人生はすべてプロトタイピング」と言えます。今は苦境にあっても、その経験はプロトタイピングとして、将来のビジネスにきっと生かせるはずです。

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宮永博史(みやなが・ひろし)
東京理科大学大学院イノベーション研究科技術経営(MOT)専攻教授
東京大学工学部卒業。MIT大学院修士課程修了。NTT、AT&T、SRI、デロイト トーマツ コンサルティングを経て2004年より現職。近著に『ダントツ企業─「超高収益」を生む、7つの物語』『世界一わかりやすいマーケティングの教科書』。
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(東京理科大学大学院イノベーション研究科技術経営(MOT)専攻教授 宮永 博史 構成=増田忠英 写真=時事通信フォト)

493とはずがたり:2018/05/13(日) 19:25:43

米に対抗、独自開発急ぐ中国「ITのコア技術、突破を」
https://www.asahi.com/articles/ASL5356Z6L53ULFA00B.html?ref=tw_asahi
ワシントン=青山直篤、北京=福田直之2018年5月4日05時30分

 中国政府やその意を受けたIT企業が、米企業の技術や米国民のデータを不法に得ようとしている――。米政府は中国による知的財産の侵害を、そうした主張で長年批判してきた。トランプ政権の発足後に圧力がさらに強まる中、中国側は反発するとともに、独自技術の開発力を強めようとする動きも出始めている。

トランプ政権、中国IT狙い撃ち 摩擦に拍車、困惑も
 米政権は昨年末の国家安全保障戦略で、中国などを念頭に「米国の知的財産やデータを盗んで悪用し、我々の政治に介入し、航空宇宙産業を狙い、重要なインフラを危険にさらしている」と指摘。今年3月以降、中国の知財侵害を理由に計1500億ドル(約16・5兆円)もの輸入品に関税をかける案を示し、貿易摩擦が本格化した。

 世界知的所有権機関によると、2017年の国際特許出願数で、中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)と中興通訊(ZTE)は1、2位を占めた。

 トランプ氏は3月、半導体大手…

494とはずがたり:2018/05/15(火) 23:16:27
グーグル社員、抗議の一斉辞職「ドローン軍事利用」に反発
https://news.goo.ne.jp/article/forbesjapan/business/forbesjapan-21066.html
11:30フォーブス ジャパン

複数のグーグル社員らが社の方針に対する抗議の意思を表明し、会社を去ったと伝えられている。グーグルに関しては今年4月、同社がドローンの画像認識技術を用いた軍事テクノロジーの開発を行っていることに対し、数千名の社員らが反発の声をあげたことを「ニューヨーク・タイムズ(NYT)」が伝えていた。

ニュースサイト「ギズモード」によると5月14日、十名程度のグーグル社員が辞職したという。元従業員らはグーグルが透明性や信頼性に問題を抱えていることに関しても、問題視しているという。

グーグルが「Project Maven」と呼ばれるプロジェクトで、軍事用ドローン向けのソフトウェア開発を行っていることは以前から報じられていた。また、グーグルCEOのサンダー・ピチャイ宛ての公開書簡に署名したグーグル社員の数は、数千名に及んでいていた。

書簡で従業員らは次のように述べていた。「我々はProject Mavenの中止を求め、グーグルやその関係者らが、いかなる軍事テクノロジー開発にも関わらないとの姿勢を明確にすることを求める」

他の組織からも協調する声はあがり「ロボット兵器管理国際委員会(ICRAC)」も、グーグルに対する反発と、抗議を行ったグーグル社員を支持する宣言をまとめ、グーグル経営陣に対する公開書簡を公開した。その宛名はピチャイをはじめ、グーグルクラウドCEOのDiane GreeneやAI/ML部門研究主任でバイスプレジデントのFei-Fei Liらとなっている。

ギズモードは複数のグーグルを離れる社員らの意見を聞いている。そこには、社員らが人工知能やドローンの軍事利用に関する倫理的問題を懸念し、グーグルの政治との関わりがユーザーの信頼を損なう結果につながることを危惧している模様が語られている。

取材に応じた社員らは、グーグルがかつてのように社員の声に耳を傾ける企業ではなくなったとも述べている。既に辞職したメンバーの一人はギズモードの取材に次のように述べた。「過去2ヶ月以上にわたる会社の対応や、人々の懸念に対する反応には非常に失望した」

報道によると、辞職した人々の多くは退社の理由を書面で残しており、それらは取りまとめられて社内で回覧されているという。

筆者はこの件でグーグルにコメントを求めており、回答が得られ次第ここに追記したい。
Janet Burns

495とはずがたり:2018/06/08(金) 13:40:37
もう「圏外」に悩まない SXSWで注目された音波通信の可能性
https://news.goo.ne.jp/article/forbesjapan/business/forbesjapan-21440.html
06月07日 12:05フォーブス ジャパン

「電波に代わる新たな通信技術」といわれても、あまりピンとこないかもしれない。テレビやラジオの電波やWi-Fi、Bluetoothなどの通信技術はもはや普段意識することがないほど、我々の生活に浸透しきっているからだ。

そんな中、少しずつ注目を集めているのが「音波通信」。中でも「soundcode(サウンドコード)」は、日本だけでなくアメリカや中国など世界21カ国で特許を取得している。仕掛けるのは、長年にわたって開発を続けてきたフィールドシステムと、その新たな用途を開拓するサイノスだ。

2017年のスマートスピーカー日本上陸以降、様々な領域で「音声×テクノロジー」領域に注目が集まる昨今。最終回である連載第4回では、音波通信は我々の生活をどのように変えるのかを探る。その可能性を、フィールドシステム取締役の津久間孝成と、サイノス代表取締役の桑山燿に聞いた。(集中連載 第1回、第2回、第3回)

電波が届かない場所でも通信できる

━━soundcodeについて聞かせてください。「音波によるデータ通信」とはどのようなものなのでしょうか。

津久間:私たちはよく、「音のQRコード」と説明しています。18k?20Hzの音に情報を埋め込み、テレビやスマートフォン、店舗など、あらゆる場所に存在する既存のスピーカーから各デバイス内の専用のアプリに送信する仕組みです。埋め込める情報はテキストデータからウェブサイトのURL、仮想通貨の取引情報など多岐に渡ります。

わかりやすいメリットのひとつは、電波が使えない工場などでも使用できること。また、アプリさえあれば送受信できるので、専用のデバイスも不要です。18k?20kHzは既存のスピーカーで再生できますが人間の耳には聞こえない帯域なので、ほかの視聴体験を邪魔することもありません。

桑山:現在はネットが通じない場所でも3m程度の距離でテキストデータを送受信できるアプリ「soundcode」と、音波通信でID番号を送信して、サーバーに接続することで内容を取得できる「soniccode(ソニックコード)」をリリース済み。また企業向けに、各種OSに対応した開発キットを用意しています。

━━どのような領域での活用を考えているのでしょうか。

津久間:まず、決済領域です。現在、中国ではQRコードを使ったスマホ決済の需要が急速に拡大、日本でも仮装通貨のやり取りはQRコードで行われることが多いです。しかし、これには問題もあります。

例えば、アリペイなど中国のスマホ決済サービスでは、店舗に紙などで貼り付けてある「静的QRコード」の利用限度額が設定されました。これは偽のコードに張り替えて不正送金を狙う犯罪が多発しているからです。現在は店舗側が毎回コードを生成する「動的QRコード」によって対応していますが、音波通信で決済用の音波を毎回生成することでもこの問題を解決できるでしょう。

「体験」の時代にマッチしたサービス

桑山:僕が可能性を感じているのは、エンタメ領域ですね。音波通信の強みは「1対n」、つまり大人数が集まる場所におけるやりとりに向いていること。例えば、ライブ会場やファッションショーで、企業が参加者のスマートフォンにデータを送りたい時、QRコードだと複数人が同時にアクセスするのは物理的に難しい。

しかし音波通信なら、スマホ内に入っているアプリを受信状態にしておくだけで全員が一斉にデータを受け取ることができます。何万人いても、同じ体験を同時に届けることができる。これがsoundcodeの一番の強みだと僕は思っています。日本IBMのスタートアップ支援「IBMブルーハブインキュベーションプログラム」でプレゼンをした際には、それぞれのスライドにその日のファッションやオススメの喫茶店などの情報をsoundcodeで埋め込み、発表と並行して紹介しました。すると、観客がそれぞれのスマホで情報を受信し、確認してくれました。スライド画面にQRコードを表示した場合、スマホのカメラをかざす前の観客の手が邪魔でスムーズに情報を読み取れないこともありますが、音波ならそうした事態も起こりません。

━━たしかに、最近はQRコードで置く店舗などは増えていますが、なんとなく面倒であまり読み取らないですね。

津久間:エンタメ領域では、2018年の「SXSW(サウス・バイ・サウスウェスト)」で電通と共同で開発した「tvx」を発表しました。

496とはずがたり:2018/06/08(金) 13:40:55
>>495
イベントでは、テレビで放送しているニュースを、テレビの前に置かれたクマのぬいぐるみが読み上げるという、テレビ番組などの既存コンテンツとサウンドコードを連動させたコンテンツを披露しました。テレビのスピーカーから、データを載せた人の耳には聞こえない音を流し、音波の受信機を仕込んだぬいぐるみがまるで話しているように見えるという仕組み。これの仕組みが普及すれば、ドラマ番組で芸能人が着ている服のURLをスマホで受信できるようになったり、通販番組を見ながらその商品の情報がスマホへ届いたりなど、応用可能性は無限にあるはずです。

━━なぜいまの時代に、音波通信が注目を集め始めているのでしょうか。すでに電波による通信は十分すぎるほどに普及しています。

津久間:ニーズがなかった、という理由に尽きます。サウンドコードは、2006年にフィールドシステムが特許を取得し、2016年ごろに現在の形で完成させた技術。2010年頃から各社に売り込みをかけていたのですが、成約には至りませんでした。時代のせいもあってか、ニーズを感じてもらうことができなかったんです。

桑山:僕は津久間との偶然出会ってからこの技術に惚れ込んだのですが、そのポテンシャルは「体験」の時代に大きくマッチしている部分にあると思います。現在は10社以上で導入を検討いただいております。

━━「体験」とは、先ほども仰っていたエンタメ領域のことでしょうか。

桑山:はい。音楽市場の収益構造がCDの売り上げからライブ収入に移行していることが象徴するように、現在はスポーツ観戦やファッションショーなど実際に「体験」するイベントへの注目が集まっています。このとき、アーティストが着ている服や試合に出場している選手の戦績などをスマホで収集できれば、会場での体験はより深まるはず。

このような体験型イベントは、観客の関心が「スピーカーに集まっている状態」だと思っています。観客の視線はステージやコートに集中していますが、同時に彼らの耳はそこから発生する音=スピーカーに強く惹きつけられている。

情報の提供はQRコードでも可能ですが、音波通信ならスクリーンに余計な情報を写す必要がないので雰囲気を壊すことがありません。観客もスマホでカメラアプリを起動してスクリーンにかざして……と面倒なアクションを取らずに済みます。聴衆の集中が集まっていたのに、これまでうまく使われてこなかったスピーカーを、有効活用できるんです。

━━視覚情報の邪魔をせずに新たなコンテンツを発信できるということですね。

桑山:VRやストリーミングサービスが登場して、映像と「体験」をセットで考えるのが当たり前になってきている。また、音波通信は動画に音声として連動情報を組み込むので、録画やストリーミングで後から視聴した人も同じように情報を受け取ることができるのも強みです。映像や画像で同じことをやろうとすると、スクリーンの同期やQRコードの表示が必要になってしまいます。

津久間:これまで一手間ふた手間かかっていた動作を簡略化できる、という場面はたくさんありそうです。「カメラアプリを起動→スマホをかざしてQRコードを読み取る」という動作なら、サウンドコードのアプリを開くだけで完結するようになります。

旧来のメディアとスマホを結びつけるポテンシャル

━━国内や海外に競合サービスは存在しないのでしょうか。

津久間:国内にも音波通信を扱う会社は存在しますが、弊社は21カ国ですでに特許を取得しています。しかし、アメリカでは「Lisnr」というサービスが我々により遅れて米国の特許を取得しているのが懸念点。

実際、その会社の技術は日本で使用されている大手デバイスにも搭載されています。これは厳密には弊社の特許を侵害しているのですが、いまは日本での活用事例を増やして、地力をつける段階だと思っています。

━━今後、音波通信はどのような普及をしていくと考えていますか。

津久間:海外の動きもあり、弊社の注目も集まっていることから、これから数年でかなり知名度が上がるはずです。先ほども話したように、決済や仮想通貨市場など、まだまだ参入できる領域はたくさんあります。

桑山:ほかに注目しているのは、O2O(オンライン トゥ オフライン)領域。例えば、実店舗の音波通信で割引情報などを受け取るのが当たり前になれば、ユーザーは入店直後からお店を出るまでサウンドコードのアプリを起動するようになります。ここからユーザーの行動情報を取得することもできるでしょう。

仮想通貨など新たに登場する領域だけでなく、旧来のメディアや実店舗とスマホを結びつけることができるのが、音波通信の大きなポテンシャルだと思っています。
Forbes JAPAN 編集部

497とはずがたり:2018/06/24(日) 22:56:56
日本企業の研究開発の効率性はなぜ低下したのか*
http://esri.go.jp/jp/archive/e_dis/e_dis047/e_dis047a.pdf
by
榊原 清則(慶應義塾大学総合政策学部教授) **
辻本 将晴(慶應義塾大学大学院博士課程)
2003 年 6 月

1.はじめに
日本企業の研究開発は売上げや利益につながっているのだろうか----。研究開発との関連で日本の製造業企業はいま、こういう素朴な疑問に直面している。研究開発の効率性が低下してきているのではないかという問題である。
この問題は、たとえば次の2つの観察によって確かめることができる。第1は研究開発投資と設備投資との対応関係の観察である。第2は研究開発投資と利益との対応関係の観察である。
一般的にいって、個別企業の経営の目的は事業活動をつうじて経営成果をあげることであり、端的には利益の獲得である。企業は研究開発活動によって何らかの技術をつくり、何をどう作るべきかについて一定の見極めができた時点で設備投資を敢行する。設備が立ち上がったら、できるだけ稼働率を高めるように努力し、売上げを立て利益を獲得してゆく。その結果さらに拡大投資に進むことができれば、ビジネスサイクルがポジティブに回っていくことになる。

このような流れでみると、研究開発の効率性を問題にする場合、時間的に先行する研究開発投資がその後の設備投資や利益獲得にどう対応しているかを確かめることは、個別企業を分析単位とする場合、まずは素直なアプローチであるように思われる。そこで、日本企業について、この点に関する先行研究を紹介するのが本稿の最初の作業である(2、3)。
第2に、研究開発と企業成長との関係を調べた米マッキンゼーの調査を紹介する(4)。彼らは通説に異を唱え、研究開発と企業成長との間に一般的な関係は存在しないと主張している。第3に、従来おもに経済学者が進めてきた、研究開発投資の収益率に関する分析をとりあげ、推計結果と推計をめぐる問題点を紹介する(5)。
以上のレビューで、研究開発の効率低下が疑問の余地なく確認できるわけではない。だが効率低下を示唆する研究がたしかに多いようである。

2.研究開発と設備投資
まずとりあげるのは研究開発と設備投資との関係である。この関係については有名な児玉文雄の研究(1991)がある。児玉が作成した図表1は、1980 年から 87 年までの期間における、日本の全上場製造業企業の研究開発費と設備投資額の総額を棒グラフに示して比較対照している。グラフ作成にあたっては、研究開発費は総務庁(当時)のデータが、設備投資額は通商産業省(同)のデータが、それぞれ使われている。
1980 年から 87 年までのデータがとられた理由は、児玉の著書の刊行時点(91 年)で利用できた、いちばん新しいデータが使われたからである。しかし、研究開発費が設備投資額を凌駕するという注目すべき「逆転」現象が起きたのはまさにその期間においてなので、その現象をふりかえってみる上で、このグラフは今日でも参照の価値がある。



このグラフから、どういう示唆が得られるか。導き出されるひとつの素直な示唆は、研究開発の効率が落ちてきたということである。
産業特性にもよるが、一般に製造業の発展過程をみると、その発展の当初は技術のキャッチアップ段階にあるので、後発国のメーカーは、相対的に産業化が先行した国や地域や企業から先進技術を学習し、それを活用して設備投資を実行し、売上げと利益をつくっていく。その過程では、技術をフリーライド(ただ乗り)する部分があり得るので、設備投資額が研究開発費を上回ることが多いと考えられる。しかしながら、キャッチアップ段階を経て技術フロンティアに立つと、以後は文字どおり未踏の研究開発に従事しなければならなくなり、それを支える企業の研究開発投資は高水準を保つか、あるいは増やす必要がある一方、研究開発成果を設備に実体化するのは容易ではなくなる。試行錯誤的にいろいろな研究開発を試みなければならず、いわば「ムダ玉」に終わる研究開発活動が増えて行かざるを得ないからである。
その結果、産業発展のどこかのタイミングで、個別企業の設備投資をその研究開発投資が上回ってゆく現象が起きるかもしれない。児玉のいう逆転現象である。もちろんこの現象が多くの企業で観察されるかどうかは一概にはいえず、代表的な米企業、たとえば後述する IBM やインテルでは逆転していない。が、もしも一国の多数の企業で逆転が起きれば、国レベルで集計しても逆転が起きる。この逆転現象が、図表1によれば 1980 年代後半に日本の製造業で起きたのである。

498とはずがたり:2018/06/24(日) 22:57:20



4.研究開発と企業成長:マッキンゼー調査

研究開発の投資効率の低下は、日本企業に特殊な問題ではない。一般に企業がなぜ研究開発に投資するかというと、結局のところ研究開発は企業成長のエンジンであると考えられているからであり、この点を支持する研究は多い(たとえば Morbey=Reithner 1990)。
しかし経営コンサルティング会社のマッキンゼー社は、米企業のデータベースに基づき、企業成長への研究開発の意義が一般にいわれるほど明らかではないと主張している(Foster=Kaplan 2001)。

しかし経営コンサルティング会社のマッキンゼー社は、米企業のデータベースに基づき企業成長への研究開発の意義が一般にいわれるほど明らかではないと主張している(Foster=Kaplan 2001)。

分析に使われたのは、マッキンゼー社が独自開発した 1,008 社の米企業データベースである。「マッキンゼー企業業績データベース」(the McKinsey Corporate Performance Database)とよばれるこの企業データベースには、日本企業は含まれていないと推測される。1962 年から 98 年までの長期間におよぶ、この米企業データベースを用いて、各企業の研究開発費(研究開発に投入された費用あるいは資源の大きさ)と、株主が獲得したトータルの利回り(total return to shareholders)との間の相関関係が計算されている。

ここで「株主が獲得したトータルの利回り」というのは、中長期的にみた場合の企業成長の代理変数という位置づけだろう。中長期的にみた場合、企業が成長すれば株価の上昇によるキャピタルゲインや配当ゲインが見込まれ、株主リターンが増大すると予想されるからである。
このような変数を用いて相関を調べた結果、マッキンゼーは産業別に大別して3つの発見を得たと報告している(同、pp. 216-218)。

第1に、製薬産業では両者の間に強いプラスの相関がある。製薬会社においては、研究開発に資金を投じて新製品を出せば、会社の成長を促し、投資家に報いることができるといえそうである。同じプラスの相関は、製薬産業の場合より弱い相関だけれど、パルプ・製紙、日用品(commodity)、特殊化学、航空宇宙・防衛、石油の諸産業でも見いだされる。

第2に、石鹸・洗剤、医療・手術用機器、情報通信の3つの産業では、相関がない。このうち石鹸・洗剤は「ローテク」産業なので、相関がないのも意外ではないが、医療・手術用機器と情報通信は「ハイテク」産業なので、予想外の結果かもしれない。しかし、理由はともかく、これらハイテク産業においてさえ、研究開発に注力すれば投資家への報酬が増えるわけではないのである。

第3に、コンピュータのハードウエア、ソフトウエア、および半導体の3つの産業では、驚くべきことに相関はマイナスである。これらの産業に新製品やイノベーションをもたらすのは、他の企業からライセンス供与された技術や企業買収であり、「社内の研究開発」(internal R&D)ではないからだろう、とマッキンゼーは推測している。
この推測には、研究開発費というものをマッキンゼーがどうみているかがよく現れている。年次報告書に記載される研究開発費とは、要するに「社内の研究開発」に対応した費用であり、技術獲得のための企業活動全体のなかで、おもにその社内的活動を支えるために費消されるリソースの大きさであると彼らはみているのである

以上の3つを要約すると、米企業を対象とするマッキンゼー調査は、研究開発への資源投入と投資家が獲得できる利回りとの間に一般的な相関関係が見いだされないことを示している。そして、投資家から見た企業価値を経営者が高めていこうとするとき、技術は不可欠だとしても、社内的な研究開発努力のみでそれを達成するのは今や不十分であり、分野によっては不適切ですらあると主張している。

6.日本企業の技術戦略
ここではまず、本稿の出発点でとりあげた研究開発と設備投資の関係に改めてたちかえり、日本との対比でアメリカの実態を瞥見することによって、1980 年代後半から 90 年代にかけて日本企業の技術戦略に何が起きたのかを考えてみたい。

499とはずがたり:2018/06/24(日) 22:57:40
>>497-499

(1) アメリカの実態
既述のように、日本では設備投資が研究開発投資以上に減少しており、研究開発が設備投資をつうじて事業化、ひいては経営成果の獲得に結びついていないことを明らかにしてきた。この点でアメリカはどうなっているか。はっきりしていることは、同じ問題はアメリカでは起きていないということである。日本とは対照的に、アメリカでは研究開発と設備投資との好循環が観察されている。国レベルで集計した値の推移をみると(本稿では図表は省略)、90 年代のアメリカでは、活発な研究開発投資が、それを上回る設備投資の伸びに確かにつながっている(経済産業省 2002b、21 頁の図 121-12)。
個別企業のレベルでも同様のことが観察できる。たとえば、IBM とインテルはその代表的事例である。

推測するに、1980 年代後半に、日本企業は「基礎研究ただ乗り」批判に反応し、当時は金も自信もあったので、一部の企業は基礎研究所をつくり、事業化に結びつかない研究開発費を増やし、研究開発の自己充足性を高めていった。研究開発費が設備投資を上回るのはその当然の帰結であると考えられたのではないか。
それだけではない。「基礎より」の活動が拡充され、研究開発活動の自己充足性が高まるのと同時に、日本企業において技術戦略の内向き志向と閉鎖性が強くなったともわれわれは推測している。オープンな技術戦略が世界的に活発化するなかで、むしろ逆に技術戦略の閉鎖性を高めていった疑いがある。そして、もしもこの疑いが事実であれば、それは過剰反応であるばかりか、技術融合の時代に逆行する間違った反応でもある。
日本における 80 年代の「基礎研究所設立ブーム」というのは、だいたい 1980 年代中葉に始まり、80 年代末で終わった現象である(榊原 1995)。ブームが起きたちょうどそのときに、日本企業の技術戦略が「クローズ」のほうへ振れたことを示すデータがある。技術提携(technology alliances)の件数ベースの国際比較によれば(OECD 1997)、ハイテク分野における日本企業の技術提携は 80 年代前半には増大していたが、86 年をピークに減少に転じ、今日に至っている。
国際的な戦略技術提携(international strategic technology alliances)の件数ベースの比較(図表6)でも、日本企業の提携件数は 1986 年をピークに減少している。活発な提携をはかる米欧企業とは違った動きである。
(グラフ略)
これらのデータが示唆することは、「基礎研究ただ乗り」批判に応えて日本企業の間に基礎研究所設立の動きが起きたときに、同時平行して技術戦略の閉鎖性が日本で強まったということである。
日本企業の技術戦略は、80 年代後半以降今日に至るまで迷走したのである。迷走は2つのかたちをとって現われた。第1は「基礎より」の研究拠点を作ったものの、一過性のブームに終わり、90 年代前半には閉鎖・縮小したことである。この動きの影響については藤村(2002)と山口(2002)が詳しく論じている。第2は「基礎より」の研究に着手するだけではなく、技術戦略の閉鎖性を高めていったことである。



児玉文雄、『ハイテク技術のパラダイム:マクロ技術学の体系』、中央公論社、1991 年。

藤村修三、「研究開発における知識創造力」、『一橋ビジネスレビュー』、第 50 巻第 2 号、2002年 8 月、46-58 頁。

山口栄一、「定量的データに基づく問題提起(第 1 回「企業における基礎研究は終焉したか?」)」、『フォーラム「持続可能な新産業創生のシナリオ」記録』、21 世紀政策研究所、8-13
頁、2002 年。

Foster, Richard N., and Sarah Kaplan, Creative Destruction, Pearson Education, 2001.

Morbey, Graham K., and Robert M. Reithner, “How R&D Affects Sales Growth,
Productivity and Profitability,” Research-Technology Management, May-June 1990, pp.
11-14.

500とはずがたり:2018/06/28(木) 14:47:39
特定国の審査厳格化、国内技術保護で=米財務長官
https://www.excite.co.jp/News/economy_g/20180628/Reuters_newsml_KBN1JN27Y.html
ロイター 2018年6月28日 00時29分

[ワシントン 27日 ロイター] - 米国のムニューシン財務長官は27日、国内技術の保護に向けた対米外国投資委員会(CFIUS)の審査強化を巡り、特定国の審査が厳格化されるとの認識を表明した。
CNBCのインタビューで、審査見直しは中国を狙い撃ちするものでなく、経済への著しい影響も見込んでいないとし、「不透明感を一段と高めるものでない」と説明した。

(※原文記事など関連情報は画面右側にある「関連コンテンツ」メニューからご覧ください。)

501とはずがたり:2018/07/01(日) 18:44:39

Returns to scale in research
https://aiimpacts.org/returns-to-scale-in-research/
2016-07-06 Featured Articles, Intelligence explosion, Pace of AI Progress (Without Feedback), Speed of AI Transition 0

When universities or university departments produce research outputs?such as published papers?they sometimes experience increasing returns to scale, sometimes constant returns to scale, and sometimes decreasing returns to scale. At the level of nations however, R&D tends to see increasing returns to scale. These results are preliminary.

Background

“Returns to scale” refers to the responsiveness of a process’ outputs when all inputs (e.g. researcher hours, equipment) are increased by a certain proportion. If all outputs (e.g. published papers, citations, patents) increase by that same proportion, the process is said to exhibit constant returns to scale. Increasing returns to scale and decreasing returns to scale refer to situations where outputs still increase, but by a higher or lower proportion, respectively.

Assessing returns to scale in research may be useful in predicting certain aspects of the development of artificial intelligence, in particular the dynamics of an intelligence explosion.

Results

The conclusions in this article are drawn from an incomplete review of academic literature assessing research efficiency, presented in Table 1. These papers assess research in terms of its direct outputs such as published papers, citations, and patents. The broader effects of the research are not considered.

Most of the papers listed below use the Data Envelopment Analysis (DEA) technique, which is a quantitative technique commonly used to assess the efficiency of universities and research activities. It is capable of isolating the scale efficiency of the individual departments, universities or countries being studied.

502とはずがたり:2018/07/29(日) 10:02:26
3.0と4.0の違いは営利目的を含むかどうからしい。

CC BY 4.0
CC0 1.0…著作権なし
CC BY NC 3.0

CC BY 4.0
https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/deed.ja
あなたは以下の条件に従う限り、自由に:
共有 ? どのようなメディアやフォーマットでも資料を複製したり、再配布できます。
翻案 ? 資料をリミックスしたり、改変したり、別の作品のベースにしたりできます
営利目的も含め、どのような目的でも。
このライセンスはFree Cultural Worksのために使うことができます。
あなたがライセンスの条件に従っている限り、許諾者がこれらの自由を取り消すことはできません。

あなたの従うべき条件は以下の通りです。
表示 ? あなたは 適切なクレジットを表示し、ライセンスへのリンクを提供し、変更があったらその旨を示さなければなりません。あなたはこれらを合理的などのような方法で行っても構いませんが、許諾者があなたやあなたの利用行為を支持していると示唆するような方法は除きます。

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507名無しさん:2018/08/14(火) 08:08:51
 物質・材料分野であるとはっきり言えばいいのに。マスメディアは日本の産業構造の説明を
NHKの「電子立国日本」あたりから間違え続けて、こまったあげく今の日経新聞はITよりにそ
の構造をとらえようとするも、肝心なところの説明が抜けている。

508名無しさん:2018/08/14(火) 08:09:50
 物質・材料分野であるとはっきり言えばいいのに。マスメディアは日本の産業構造の説明を
NHKの「電子立国日本」あたりから間違え続けて、こまったあげく今の日経新聞はITよりにそ
の構造をとらえようとするも、肝心なところの説明が抜けている。

513名無しさん:2018/08/19(日) 23:08:08
https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-44844022

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タイムマシンは造れるのか 科学者たちの挑戦
2018年08月14日
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Prof Ron MallettImage copyrightBBC / THOMAS SCHEIDL
Image caption
ロン・マレット教授はタイムマシン製造に使えるという原理を説明する電子端末を造った
タイムトラベルは空想の産物のように聞こえるかもしれないが、実現可能だと考える科学者もいる。BBC番組「ホライズン」は、サイエンスフィクションの定番を現実にするための、特に有望なアイデアをいくつか紹介する。」
ロン・マレット氏には夢がある。時間を旅行したいという夢だ。
これは単なるファンタジーではない。マレット氏は米コネチカット大学の尊敬される物理学教授だ。
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マレット教授は自分自身について、「情熱を抱く普通の人間だと思う。タイムトラベルの可能性に、私は情熱を注いでいる」と話した。
教授はもうずっと長いこと、タイムマシンを作りたいと考えて生きてきた。自分の情熱は幼少時代の悲劇がきっかけだろうと言う。
ヘビースモーカーだったマレット氏の父は33歳の時、心臓発作で亡くなった。わずか10歳だったマレット氏は打ちのめされ、本の世界に没頭した。
BBCホライゾンでマレット教授は「それから1年して11歳になった時、人生を変える本に出会った。それがH・G・ウェルズの『タイムマシン』だ」と語った。
Rod Taylor in the Time MachineImage copyrightGETTY IMAGES
Image caption
H・G・ウェルズ原作の映画「タイムマシン」で、タイムマシンを操縦する俳優のロッド・テイラー
「まずは表紙が目にとまったが、本を開いて読んだとき、そこには『時間は空間の一種に過ぎないと、科学者はよく承知している。空間と同じように時間も前へ進んだり後ろへ戻ったりできる』と書いてあった」
「それを読んで『素晴らしい!』と思った」
マレット教授は、「タイムマシンを作れれば過去に戻って父に会うことができるし、もしかしたら父を救って全てを変えられるかもしれない」と話す。
Boyd Mallett photo
Image caption
マレット教授は、早くに亡くなった父ボイド氏から科学と読書への愛情を教わった
タイムトラベルは非現実的に聞こえるかもしれないが、科学者はすでに、マレット教授の夢をかなえるかもしれない様々な自然界の謎を調べている。
物理学者のアルバート・アインシュタイン氏は、3次元空間は時間とつながり、時間が4時元として機能していると考えた。アインシュタインが時空連続体と呼んだこの構造が今日の宇宙のモデルとなった。
しかし一方でアインシュタインは、この時空連続体を折り曲げることで遠隔の2地点間に近道を作れると考えていた。この現象はワームホールと呼ばれ、時空連続体の2カ所に開口部があるトンネルとして描かれる。
ワームホールは宇宙に自然に存在するかもしれない。実際、ロシアの科学者は電波望遠鏡を使ってワームホールを観測しようとしている。

514名無しさん:2018/08/19(日) 23:10:13
>>513

しかし、ワームホールをタイムトラベルに使うのは一筋縄ではいかない。
WormholeImage copyrightALAMY
Image caption
ワームホールのイメージ図。ワームホールは宇宙の異なる時空連続体をショートカットするトンネルのようなものだと考えられている
地球に最も近いワームホールでも数光年先にある可能性がある。もしそこまでたどり着き、通り抜けることに成功しても、どこに行き着くかの保証はない。
将来的にはワームホールを作り出せるようになるかもしれないと推測する科学者もいる。しかし現状、その方法は考案されていない。
物理学的には、ワームホールは中に入ったものを破壊し押しつぶすだろうと言われる。もしタイムマシンがワームホールを使うようになったら、この不都合な特性を止める方法の考案が必要だ。
謎に包まれた暗黒エネルギーがその糸口になるかもしれない。天文学者は1990年代、徐々に減速すると考えられていた宇宙の膨張がむしろ加速していることを発見した。
豪クイーンズランド大学の宇宙学者タマラ・デイビス教授は、「宇宙には引っ張るのではなく押す作用を持つ、反重力的な効果を持った何かがある。それが何かは分かっていないが、宇宙の大半を構成する物質だ。それを暗黒エネルギーと呼んでいる」と説明した。
Prof Tamara Davis
Image caption
デイビス教授は、ワームホールを使った時間旅行の可能性に言及する
ワームホールがタイムトラベルに使えるのは、その「口」が開いているときだけだ。ワームホールの「口」を通って物質が移動するには、自然界には存在しない負のエネルギーが必要だという。
宇宙を満たす暗黒エネルギーはこの条件に合っている。その実態を解明できれば、ワームホールを端から端まで通り抜けるのに必要な間、暗黒エネルギーで「口」を開けておけるかもしれない。
「ワームホールを作れるのか、その技術が我々にあるのか、分からない。しかし人類の文明が将来的に何ができるようになるのか、分かりようもない」とデイビス教授は話す。
「技術の進歩は目覚しく、時空そのものを制御できる日が来るのかもしれない」
ワームホールは物理学の中でもどちらかと言えば、理論上の推論という性質が強い。タイムトラベル実現を考えるひとつの方向性ではある。しかし、マレット教授には別の考えがある。
教授は実際にタイムマシンの設計図を作った。アインシュタイン方程式について12歳で読んだ本が、ヒントとなっている。
マレット教授は、実際に動くタイムマシンの製造に使えるという原理を説明するため、卓上電子端末を造った。
この端末はまず、レーザーを使って循環する光線を生み出す。マレット氏によれば、この「レーザーの輪」の内側の空間は「コップの中のコーヒーを混ぜたときのように」ねじ曲がるはずだという。
Prof Ron Mallett
Image caption
マレット氏の理論によれば、直線状の時間軸は環状にねじれる可能性があるという
時間と空間は密接につながっているため、ねじ曲がった空間では時間もねじれるはずだ。マレット教授の理論では、十分に小さな空間で十分な密度のレーザーを循環させれば、私たちが暮らす直線状の時間軸を変化させることができるかもしれない。
「空間を十分な強度でねじ曲げれば、直線状の時間軸も環状にねじれるだろう。もし時間がいきなり環状にねじ曲がれば、過去に旅することも可能になる」とマレット氏は説明した。
ただし、これを成功させるには膨大な力と、全てを極小サイズに小さくする方法が必要だ。
それでもタイムマシンが手に入ったとして、まともに使うためには、時間そのものの詳細な理解が必要となる。

515名無しさん:2018/08/19(日) 23:10:42
>>514

通説では、宇宙は変化しない時空の「かたまり」だと考えられている。これはアインシュタイン方程式から直接導き出されるものだ。
「このモデルでは、現在と過去、未来が等価の現実だというのが重要な点だ。つまり、過去に存在したもののも、今存在しているものも、これから存在するものも、時空のどこかにある」と、豪シドニー大学時間研究所のクリスティー・ミラー博士は説明する。
「恐竜は過去のどこかで恐竜らしいことをしていて、私たちはここにいる。未来もすべて、時空上のどこかに存在している」
Albert EinsteinImage copyrightSPL
Image caption
アインシュタイン方程式から、宇宙は時空のかたまりのようなものだと考えられている
この時空モデルを想像するには、時間軸の別の場所を、空間の別の場所のようなものと考えるといい。ミラー博士は「私たちはシドニーにいるが、シンガポールやロンドンにも他の人がいる。どの場所もすべてまったく本物だ。自分たちはそこにいないというだけで」と説明した。
これはタイムトラベラーになりたい人にとっては朗報だ。自分のいる時間と場所を、他の時間と場所に置き換えるのに、何の支障もないということだ。
しかしこのモデルでは、過去・現在・未来はどれも全て確定している。これも重要なポイントだ。つまり、過去にさかのぼっても事実を変えることはできない。有名な例を挙げるなら、過去にさかのぼって誰かの祖父を殺し、その孫が未来に存在するのを食い止めることができてはならないのだ。
かたまりモデルは我々が日常で使っている時間の概念、人間が合理的なものとして得理解している現実を、幻想の産物のように扱う。しかしカナダ・ペリメーター研究所のリー・スモーリン教授は、そうは思っていない。スモーリン教授によれば、時間の経過というのは実際の、根本的な現象なのだという。
Prof Lee SmolinImage copyrightBBC / EUAN SMITH
Image caption
スモーリン教授は、時間が一方向に流れるという概念は、人類が考え出した幻想ではなく現実のものだろうと話した。
「タイムトラベルはおそらく不可能だ。もしも、現実とは現在の一瞬一瞬を意味して、過去とは現在に記録や記録がなければ現実のものとは言えないし、そして未来はまだ現実に存在していないのだとすると(中略)時間軸を移動したところで行ける先がどこにもない」
ペリメーター研究所のニール・トゥロク所長は、量子物理学の奇妙な世界が、タイムとラベルの謎を解くために不可欠だろうと考えている。
量子物理学は、私たちが学校の教科書で習った古典的な物理学の法則が破綻する、極微の世界を司る。たとえば量子物理学の世界では、ひとつの素粒子が複数の場所に同時に存在できるかもしれない。
トゥロク所長は「時間を逆行できる可能性があることははっきりしていると思う。量子物理学では不可能なことはない。素粒子が壁を通り抜けることもできる!」と話した。
トゥロク教授によると、「今現在、時間を逆行する方法について、使えそうなアイデアを本当に持っている人は今はいない」。そのため、タイムトラベルは今なお、遠い夢にすぎないという。
その上でトゥロク氏は、「絶対に『絶対無理』などと言ってはいけない。頭のいい誰かがそのうちやってきて、決まりごとを破る方法を教えてくれるから」と付け加えた。
(英語記事 'We can build a real time machine')

516とはずがたり:2018/08/25(土) 14:02:58
2018年8月24日 / 16:32 / 21時間前更新
アングル:中国ロボット産業、貿易戦争でパワーダウンか
https://jp.reuters.com/article/china-power-trade-idJPKCN1L90NP?rpc=135
Cate Cadell

[北京 23日 ロイター] - 中国・北京で開催中の「世界ロボット大会」では、子どもの背丈ほどの「パワーレンジャー」姿で踊るピンクとブルーのロボットたちが注目を集めた。

中国と米国の合弁企業アバターマインド製のロボットたちは、将来的に店舗販売員や教師、主婦の補助の役割を担う。

アバターマインドのジョン・オストレム最高経営責任者(CEO)は「当社は企業などだけではなく個人でも支払える価格で販売したいと考えているが、トランプ米大統領による関税が影響しそうだ」と述べた。

中国のロボット生産は7月に年率6.3%増と、5月の35.1%増から大幅に減速した。

国家発展改革委員会(NDRC)は、通商の影響ではないとしているが、アナリストらは米中間の貿易紛争がロボット部品などの生産に間違いなく影響していると主張する。米中の通商協議中は、中国の製造業者が生産活動を見合わせているからだ。

INGホールセール・バンキングのエコノミスト、アイリス・パン氏は「(貿易紛争が)影響しないはずがない。すでに輸出製造業者の決断が一部先延ばしされている」と指摘する。

米国は22日夜中過ぎ、中国製品160億ドル分への追加関税徴収を開始した。ロボットは対象品目として具体的に明示はされていないが、電子製品や自動車部品、自動製造される製品が対象となっている。最初の関税では工業用ロボットが対象に含まれていた。

アナリストは、米国がさらに2000億ドルの追加関税徴収を決めれば、中国のロボット生産業者の状況はさらに悪化すると指摘する。

中国はハイテク産業など10業種を10年がかりで育成する「中国製造2025」と呼ぶ政策を掲げ、ロボット産業もそのうちの1つとなっている。

中国企業の一部は、米国との通商関係が失われることになっても、習近平国家主席の広域経済圏構想「一帯一路」政策が産業を押し上げてくれると期待する。

また、少なくとも現在の中国での生産コストの安さが、米国による関税分を相殺してくれると期待する声もある。

中国の医療用ロボットメーカー、リメボットのマネジャー、リ・シュアイ氏は、同社ロボットに対する米食品医薬品局(FDA)の承認を申請中だと話す。「フランスには似た製品があるが、価格は何千万ドルだ。一方、当社の製品は500万ー600万ドルに抑えられていて、だからこそ優位に立てる」と強調した。

517とはずがたり:2018/08/26(日) 20:35:51
「ムーアの法則」はもはや限界! 「組合せ最適化問題」を解決する新アーキテクチャーを開発
FUJITSU JOURNAL
http://journal.jp.fujitsu.com/2017/02/15/01/?utm_source=yahoo&amp;utm_medium=display&amp;utm_campaign=5906_journal_ycd&amp;utm_content=171020_170215_kizon

518とはずがたり:2018/08/28(火) 11:13:35
いきなり!ステーキのステーキ提供システム特許が取消に
https://news.yahoo.co.jp/byline/kuriharakiyoshi/20171219-00079484/
栗原潔 | 弁理士 ITコンサルタント 金沢工業大学客員教授
2017/12/19(火) 19:16

昨年の8月に「いきなり!ステーキの特許化について」という記事を書きました。ステーキチェーン「いきなり!ステーキ」が提供するステーキの量り売りの方法が特許化されたというお話しでしたが、当該特許(5946491号)は先日の11月28日に異議申立により取消になっています。

異議申立人は個人の方です(異議申立は利害関係を必要としないので事実上ダミーで申し立てることもできてしまいますが、権利者(ペッパーフードサービス)との関係は不明です)。取消理由は「特許法上の発明に該当しない」というものです。特許情報プラットフォームの審決速報メニューで異議番号2016-701090を入力すると決定文を見ることができます。

特許法上、特許の対象となる発明とは「自然法則を利用した技術的思想の創作」と定義されています。要は「技術的アイデア」でないと特許の対象にはなりません(新規性・進歩性等を問われる前の”門前払い”となります)。たとえば、ゲームのルールですとか商売のやり方(5の付く日は半額にする等々)などの人為的取り決めは特許法上の発明ではないとされます。

この特許出願のクレームも元々は以下のようになっていました。

【請求項1】

お客様を立食形式のテーブルに案内するステップと、お客様からステーキの量を伺うステップと、伺ったステーキの量を肉のブロックからカットするステップと、カットした肉を焼くステップと、焼いた肉をお客様のテーブルまで運ぶステップとを含むことを特徴とする、ステーキの提供方法。

これに対して、特許庁は単なる人為的取り決めであって発明に該当しないと拒絶理由を出したのですが、それに対して出願人は「札」、「計量機」、「印し」という物理的モノを加える補正を行ない、単なる人為的取り決めではないと主張して、それが認められて特許化されました(太字が付加部分)。

【請求項1】

お客様を立食形式のテーブルに案内するステップと、お客様からステーキの量を伺うステップと、伺ったステーキの量を肉のブロックからカットするステップと、カットした肉を焼くステップと、焼いた肉をお客様のテーブルまで運ぶステップとを含むステーキの提供方法を実施するステーキの提供システムであって、上記お客様を案内したテーブル番号が記載された札と、上記お客様の要望に応じてカットした肉を計量する計量機と、上記お客様の要望に応じてカットした肉を他のお客様のものと区別する印しとを備えることを特徴とする、ステーキの提供システム。

異議申立で、特許庁は「札」、「計量機」、「印し」等について「それぞれの物が持っている本来の機能の一つの利用態様が示されているのみであって、これらの物を単に道具として用いることが特定されるに過ぎないから、本件特許発明1の技術的意義は、「札」、「計量機」、「印し」、及び「シール」という物自体に向けられたものということは相当でない」と判断し、全体として特許法上の発明に該当しないと判断ました。他のクレームについても同様の判断です。なお、異議申立中に訂正請求によりさらに権利が限定されましたがそれについても同様の判断です。

これは特別な考え方でも何でもなく取消になって当然と考えます。そもそも、この出願がなぜ審査で登録されてしまったかが不思議なくらいです。

権利者のペッパーフードサービスは、この決定の取消を求める審決取消訴訟(被告は特許庁)を提起することができますが、どうするかはわかりません。ただ、同社の業績は絶好調ですし、他にも特許はありますし、そもそも、この特許は権利範囲が狭くて競合他社に権利行使することは困難であったと思いますので、今回の取消による影響はほとんどないと言ってよいでしょう。

本記事は、ステーキの量り売りというアイデアだけでも特許になるのかという印象を世の中の人が持ってしまうと問題なので書いてみました。特許化には何らかの技術的要素が不可欠です(加えて、新規性・進歩性が必要なのは言うまでもありません)。「ビジネスモデル特許」とは言ってもその実態は「ビジネスモデルを実現する情報システム(または何らかの具体的技術の)特許」であることに注意が必要です、

栗原潔
弁理士 ITコンサルタント 金沢工業大学客員教授
日本IBM、ガートナージャパンを経て2005年より現職、弁理士業務と知財/先進ITのコンサルティング業務に従事、『ライフサイクル・イノベーション』等ビジネス系書籍の翻訳経験多数 IT系コンサルティングに加えてスタートアップ企業や個人の方を中心にIT関連特許・商標登録出願のご相談に対応しています

519とはずがたり:2018/08/30(木) 11:22:03
1481 自分:とはずがたり[] 投稿日:2018/08/30(木) 11:21:39

強制技術移転を取り締まり=中国首相、知財権で対米譲歩か
https://news.goo.ne.jp/article/jiji/business/jiji-180828X704
08月28日 21:45時事通信

 【北京時事】中国の李克強首相は28日、世界知的所有権機関(WIPO)のガリー事務局長と北京で会談し、知的財産権の保護策として強制的な技術移転を取り締まる方針を示した。トランプ米政権は、中国に進出した米企業が技術移転を強要されていると批判しており、中国が一定の譲歩を見せた形。ただ、実際にどこまで本気で取り締まるのかは不明だ。

 李首相は「内外の企業を同一視し、等しく保護する」と強調。「強制技術移転を決して許さず、見つければ法に基づいて処理する」と述べた。積極的に摘発に動くのかどうかには触れていない。

 中国政府はこれまで「ありもしないことを作り出している」(王受文商務次官)と強制技術移転を否定し、取り締まる姿勢を示していなかった。

520とはずがたり:2018/09/04(火) 09:32:42
3816 名前:とはずがたり[] 投稿日:2018/09/04(火) 09:32:26
>中国では独フォルクスワーゲン(VW)や米ゼネラル・モーターズ(GM)などが高シェアを持つ中で、中国側が日本との提携を選んだのは、充電する際にクルマと充電器でデータをやりとりする通信方式がチャデモと共通だったことが追い風になったとされる。GB/Tの基礎技術を日本が提供してきた成果ということだ。

>世界標準を握れば日本のEVの輸出がしやすくなるほか、充電器メーカーの輸出などにもメリットがある。他の規格が世界標準になって、これまで充電器メーカーが投じてきた開発費が無駄になる事態も避けられるし、自動車メーカーも、いろいろな規格に合わせるための費用負担が不要になる。

> ただ、中国側に技術やノウハウを吸い取られる懸念もある。また、経済効果は限定的との指摘もある。どの規格であれ、その土地に合った規格の充電システムを搭載すれば、車はどこでも売れるわけで、例えばEVの電池など、その車の競争力の根幹を占める話ではない。

日本と中国が手を結んだ 「EV急速充電器」に起きているコト
2018/9/ 3 07:00
https://www.j-cast.com/2018/09/03337536.html

521とはずがたり:2018/09/07(金) 12:56:52
中部電力、除菌空調の新技術開発/材料を工夫し省エネに
https://www.denkishimbun.com/archives/31982
New 2018/09/07 3面
 中部電力は6日、空調機器メーカーのダイナエアー(東京都千代田区、宮内彦夫社長)と共同で「液式調湿空調機」の製造・運転コストを大幅に低減できる新技術を開発したと発表した。液式調湿空調機は、室内の温度と湿度を管理しながら空気を効率的に除菌できる空調装置。運転に必要な調湿剤に、イオン液体を採用する技術を新たに開発した。両社によると、液式調湿空調機の調湿剤にイオン液体を用いた事例は世界初という。2019年度をめどに商品化を目指す。

522とはずがたり:2018/09/10(月) 21:43:43
3385 名前:とはずがたり[] 投稿日:2018/09/10(月) 21:43:15
MIT、結露から発電する仕組みを発明
〜スマホを湿気た場所に置くだけで充電可能に
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/657925.html
(2014/7/15 14:19)

 米マサチューセッツ工科大学(MIT)のNenad Miljkovic氏らの研究チームは14日(現地時間)、水分が結露する過程で発電できることを発見したと発表した。

 同チームは元々、発電所などで使う冷却器に用いるため熱輸送を行なう表面の研究を行なっていた。その中で、超疎水性の表面上の水滴が、凝縮していく過程で、表面エネルギーを運動エネルギーに変換し、これにより、自然的に水滴が表面から飛び跳ねていき、従来技術よりも3割高い排熱効率を得られることが分かった。

 そしてその後、水滴の跳躍とそれに付随する熱輸送は、水滴と逆の電荷を持った金属板をそばに置くことで、より効率を高めることを見いだした。これは水滴が超疎水性表面から飛び跳ねて行く際に小さな電荷を移動させることを意味し、2枚の板から導線を延ばせば、電子回路などを動かすことができる。実験では金属板に銅を用いたが、材料は導電性があれば何でもよく、より安価なアルミニウムなども利用可能という。

 実際、この仕組みを使って同チームは金属板1平方cmあたり15pW(ピコワット)の発電を行なうことに成功した。これは非常に小さなものだが、今後1μW/1平方cmまでは簡単に高めることができるという。この場合、1辺50cmの立方体状の金属フィンを使って、携帯電話を12時間で満充電できるという。

 一般的な充電と比べるとかなり長い上、この技術を用いるには、ある程度の湿度と、洞窟や川など、大気よりも温度の低い場所が必要となるため、すぐに民生化して、現行の技術を置き換えるというわけにはいかないだろう。しかし、遠隔地にある小さなセンサーなどを動かすのには好適である。また、この技術は環境を利用してクリーンに電力を生むことができ、必要なものも大気とデバイスの温度差だけで、壊れやすい可動部品も不要ということで、今後の活用に期待がかかる。


(若杉 紀彦)

523とはずがたり:2018/09/10(月) 21:43:59
3383 自分:とはずがたり[] 投稿日:2018/09/10(月) 20:00:43
2016.10.20 THU 17:00
「CO2をエタノールに変える方法」が偶然発見される:米大学
https://wired.jp/2016/10/20/carbon-dioxide-ethanol-reaction/

オークリッジ米国立研究所で、二酸化炭素をエタノールに変える方法が「偶然」見つかった。反応は低コスト・常温で起こすことができ、太陽光発電で余った電気を液体燃料化して保存しやすくする応用例などが期待されている。

米国エネルギー省所属のオークリッジ国立研究所(ORNL)で、ナノサイズの尖った炭素と銅を触媒として利用し、二酸化炭素をエタノールに変える電気化学プロセスが開発された。

研究者たちは銅のナノ粒子(以下の画像で球状に見えるもの)をナノサイズの炭素の突起に組み込んでつくった触媒によって、二酸化炭素をエタノールに変えた。具体的には、炭素、銅、窒素でつくった触媒を使用し、電圧をかけて複雑な化学反応を起こすことで、燃焼過程を本質的に逆転させたのだ。この触媒の助けを借りることによって、二酸化炭素の液体が水に溶け、エタノールに変化した(産生率は63パーセント)。

「この材料からこうした変化が起こることに気づいたのは偶然でした」と、『ChemistrySelect』に掲載された研究論文の主執筆者であるORNLのアダム・ロンディナンはリリースで述べている。

「わたしたちは、燃焼の廃棄物である二酸化炭素を取り出し、この燃焼反応を、非常に高い選択性で有益な燃料へと戻すという研究をしています。エタノールができたのは驚きでした。ひとつの触媒で二酸化炭素をエタノールに直接変えることは非常に困難だからです」

この方法では、プラチナのような高価な金属やレアメタルを使用する必要がない。こうした金属を使用する方法はコストがかかりすぎて費用面で実行可能性が低い。

「一般的な材料を使用しながらもそれらをナノテクノロジーで加工することで、副反応を制限し、求めている物だけを得る方法を突き止めました」とロンディナンは言う。

この方法が、低コストの材料を利用することと、常温で動作するという事実を考えると、その可能性は大きく広がると研究者たちは確信している。例えばこのプロセスを利用すれば、風力発電や太陽光発電で余った電気を液体燃料として保管できるかもしれない。

なお、この触媒がほかとは違って有効な理由は、銅のナノ粒子がナノサイズの炭素の突起に組み込まれているというナノスケールの構造にある。研究者たちによる最初の分析では、触媒の表面が突起で覆われているため、多数の場所で反応が起こることができ、それが最終的に二酸化炭素がエタノールに変わるうえで役立ったのだろうと考えられている。

524とはずがたり:2018/09/14(金) 09:55:05

R&Dが成長の源泉なのに見事に一定だ。。これで成長しようなんざあ甘いわ。。
円単位なんでデフレしてるってのはあるしアベノミクス以降は円安なんで米中がほっといても円換算すればあがるってのはあるだろうが

“科学技術強国”中国の躍進と日本の厳しい現実
https://www3.nhk.or.jp/news/web_tokushu/2018_0913.html
2018年9月13日 18時15分

いま、中国の科学技術が急速に成長している。「科学技術強国」の建設を掲げてばく大な資金を研究につぎ込み、超大国・アメリカに迫ろうとしているのだ。これと対照的に、国際的な地位低下が指摘されている日本の科学技術。「科学技術立国」を標ぼうしながら、何がこの差を招いたのか。躍進を続ける中国の現実から目を背けてはならない。(科学文化部記者 横川浩士)
中国躍進の象徴、スパコン
中国・上海から高速鉄道で1時間余り、江蘇省無錫市にある「国立スーパーコンピューターセンター」。ここに、中国が世界に誇る「神威・太湖之光」がある。

アメリカなどの専門家がまとめている計算能力の世界ランキングで、ことし6月までの4期2年、1位の座を保ってきたスーパーコンピューターだ。

高度な計算を伴う研究に欠かせず、各国が開発競争にしのぎを削っているスーパーコンピューター。最新のランキングでは、中国は上位500台のうち200台余りを占め、2位のアメリカを大きく引き離している。
(中国:206台、アメリカ:124台、日本:36台)

http://tohazugatali.web.fc2.com/econ/web_tokushu_2018_0913_img_20.jpg
右肩上がりの研究開発予算
「科学技術力をたゆまず増強させれば、中国経済はもっと発展できる」

中国の習近平国家主席が繰り返し強調している言葉だ。

いま、中国は国を挙げて科学技術力の強化に取り組んでいる。

文部科学省の科学技術・学術政策研究所によると、2016年の中国の研究開発費は45兆円余りと、10年で3倍以上に増えている。その額は日本の倍を超え、1位のアメリカに迫る勢いだ。
(日本:18.4兆円、アメリカ:51.1兆円)

その成果は着実に形となって現れている。

中国の研究論文の引用数は、2006年までの3年間の平均では世界で5位だったが、2016年までの3年間では2位に上昇。同じ時期に4位から9位に下がった日本とは対照的だ。

525名無しさん:2018/09/15(土) 21:25:09
https://www.news-postseven.com/archives/20180914_761149.html

北海道地震を予測した東大教授が予測する「今、危険なエリア」
2018.09.14 07:00

地震を的中させている教授が次の危険エリアを予測
【地震を的中させている教授が次の危険エリアを予測】

 気象庁の統計が始まった1923年以降、北海道内陸部で起きた地震はわずか8回。政府の地震調査委員会が予測していなかった“想定外”の大地震が起きた。しかし、発生の約1か月前に「北海道胆振(いぶり)地方」と地名まで的中させ、再三警告を出していた人物がいる。それが東京大学名誉教授でJESEA(地震科学探査機構)会長の村井俊治氏(78才)だ。

 村井氏は1999年に「第3回国連宇宙会議」で議長を務め、2013年には日本測量協会の会長に就任している“測量学”の世界的権威である。JESEAではその測量学を応用して地震を予測し、「週刊MEGA地震予測」というメールマガジンを毎週配信している。

 村井氏が行う「MEGA地震予測」とは、国土地理院が全国約1300か所に配置する「電子基準点」のGPSデータを用いた地震の予測方法。地表は絶えず動いており、それが短期・長期的に見て上下や水平方向にどれくらい動いているかを分析。過去に起こった地震前の変動と比較して、地震の「前兆」を察知する。

「胆振地方は今年6月頃から、地表の沈降が目立っていました。これまでの研究でわかってきたことは、沈降が長く続くのは危険のシグナルで、その後に大地震がくることが多い。なので、7月下旬からメルマガで注意を喚起していました」(村井氏)

 そこで本誌・女性セブンはJESEA協力のもと、「MEGA地震予測MAP」を作成。今年2月下旬からの約半年間で、地表に5cm以上の高さ変動があった地域をもとに、村井氏が予測した警戒ゾーンを記した。その中でも特に大地震が発生する危険性の高いエリアを紹介していこう。

◆地盤の緩い東京の震度は非常に高い

 村井氏が“今最も危険なエリア”として挙げたのは、東京・神奈川・静岡東部を含めた首都圏と東海。静岡県の「御前崎」や「伊豆諸島」に見たことのない「異常な地表変動」が、つい最近起こったという。

「2011年の東日本大震災以来、日本列島は全体的に“南東向き”に地表が移動していましたが、静岡県東部をはじめとする日本の南側、つまり『南海トラフ』に並行する一帯だけは“北西向き”に移動していました。この一帯は日本列島全体の動きに逆らっていて、互いに押し合った状態で均衡していたわけです。しかし、8月下旬にその均衡が突如崩れました。列島の南東方向への移動が突然消え、南海トラフに平行な陸域の一帯が大きく北西方向に移動し始めたのです。この7年間で初めてのことであり、最初は目を疑いました。これまでに例のない“異常な水平変動”が起きています。

 また、御前崎や伊豆のあたりでは長期的な沈降が見られ、周辺地域との境にひずみがたまっていると考えられます。さらに、三宅島の変動も大きいので、火山性の地震が発生する可能性もある。伊豆周辺で地震が発生すると、地盤の緩い東京の震度は非常に高くなります。よって、静岡県東部から関東にかけてのエリアが最も警戒が必要です」(村井氏)

526名無しさん:2018/09/15(土) 21:26:27
>>525

首都圏で地震が発生すれば、ビルの倒壊、密集する住宅地で火災が相次ぐことが予想される。東京・神奈川・静岡は東海道新幹線の通り道であり、交通マヒも必至。埋立地では液状化現象が起こる可能性もあり、その被害は計り知れない。

 次に危険度が高いのは、「徳島県を中心とした四国」と「紀伊半島」だ。

「高知県の足摺岬や室戸岬、紀伊半島の潮岬のあたりは、8月下旬から静岡県南部と同じように、大きく北西方向に動いています。徳島県は特に、過去半年間で『1週間のうちに5cm以上の地表の高さ変動』も多数起きていますから、四国の中でも特に危険だと思われます」(村井氏)

 徳島や紀伊半島で地震が起きれば、隣接する大阪や兵庫の都市部を地震や津波が襲う可能性もある。

 福井や富山、新潟といったエリアでも、1週間の地表の高さ変動が5cm以上の地点が多数見られる。石川や福井の日本海側では沈降も見られるので、北信越エリアは警戒が必要だ。

「九州北部では小地震が起きていて、2016年の熊本地震の影響がまだ続いていると考えられます。九州エリアで特に警戒が必要なのは宮崎県。県全体の約4分の3が沈降しています」(村井氏)

 地震大国・日本は、常に大地震の危険と隣り合わせ。どこに住んでいても、心の備えが必要だ。

【MAPの見方】
地図中では、今年2月24日〜8月18日の間に、要警戒とされる「1週間で5cm以上の地表の上下動」があった地点を示した。それに加え、地表の長期的な「隆起・沈降」と、地表が東西南北のどの方向に動いているかの「水平方向の動き」を分析し、過去の地震の前兆現象と比較した上で「震度5以上の地震が発生する可能性があるエリア」を警戒ゾーンとしている。

※女性セブン2018年9月27日号

527とはずがたり:2018/09/18(火) 09:30:55
人間の声そっくりなグーグル・アシスタント新機能に倫理的懸念
http://www.afpbb.com/articles/-/3174261?utm_source=nttresonant&amp;utm_medium=news&amp;utm_campaign=txt_link_r1
2018年5月11日 13:42 発信地:サンフランシスコ/米国 [ 北米 米国 ]

【5月11日 AFP】米グーグル(Google)がこのほど開発した人工知能(AI)を備えたデジタルアシスタントは、あまりにも自然な会話をするために本物の人間と間違えるほどだ。

 このIT最大手企業が今週発表した自然な音声のロボットアシスタントは、一部の人に驚きをもって迎えられたが、一部ではその使用の際の倫理的側面に懸念が示された。

 グーグル・アシスタントの新技術「デュープレックス(Duplex)」のデモを受け、電話に応答する人々に、会話の相手は人の声をまねたソフトウエアであることを知らせるべきかどうか、また同技術は、販売員や政治運動によって、よりもっともらしい「ロボコール(コンピューターを使い大量にかける自動音声録音電話)」の形で悪用される可能性はないか、直ぐに議論が巻き起こった。

 ハッシュタグをツイッター(Twitter)に初めて導入した製品デザイナーのクリス・メッシーナ(Chris Messina)氏は、「グーグル・ デュープレックスはグーグルの今年の開発者向け会議#IO18において、最も素晴らしい、恐るべきものだ」とツイッターに投稿。

 世界経済フォーラム(World Economic Forum)第四次産業革命センターでAIと機械学習プロジェクトを率いるケイ・ファース・バターフィールド(Kay Firth-Butterfield) 氏は、グーグル・デュープレックスは重要な開発であり、人をだまして人間だと思い込ませることのできる機械に対し、その適切な管理方法を把握する必要性を緊急に示していると語った。

「この機械は政党に代わって電話をかけ、さらに説得力のある投票の推薦を行うことが可能だ」とファースバターフィールド氏は論じた。「たとえば子どもたちがこうした代理を利用したり、機械からの電話を受けたりすることになるのだろうか」

 人に代わって予約をするデジタルアシスタントは、予約の時間を間違えて現れなかった場合やキャンセル料金といった、誤りの責任をだれが取るのかという疑問も生みだしている。

 オンライン上のプライバシーをめぐる懸念が高まる現在、どのようなデータをデジタルアシスタントが収集し、それを誰が入手できるかについての懸念も表明された。

 デュープレックスのブログの下のチャットフォーラムに投稿したローレン・ワインスタイン(Lauren Weinstein)さんは「私の考えでは、人は一般的に、相手が機械だと分かっていて話すぶんには、気にしないと思う」と述べた。

 ツイッター上では、ソフトウエアと会話していることを人々に知らせないのは、倫理違反だと批判するコメントが多く見られた。(c)AFP/Glenn CHAPMAN

528とはずがたり:2018/09/18(火) 09:31:06

2025年、仕事量でロボットが人間を抜く 世界経済フォーラム予測
https://news.goo.ne.jp/article/afpbb/business/afpbb-3189853.html
09月17日 16:46AFPBB News

【AFP=時事】2025年までに仕事量全体の52%をロボットがこなすようになるとの予測を17日、世界経済フォーラムが発表した。

 WEFの報告書「仕事の未来2018年版」によると、仕事量全体に占めるロボットの処理率が現在の29%のおよそ倍と激増することで、機械やコンピューター・プログラムを使った人間の働き方にも「劇的な変化」が起こり、人間はこれについていくためにスキルの見直しを迫られると同時に「新しい役割」による利益も見込めるという。

 さらにWEFは、問題解決のために設計される機械やアルゴリズム、コンピューター処理なども急速に変化し、「今から2022年までの間に、7500万人分の仕事が失われる一方で、1億3300万人分の新たな仕事が創出される可能性がある」と予想している。

 中でもロボットが人間に急速に置き換わる分野は、会計、顧客管理、工業、郵便、秘書業務といった部門だという。一方、求人需要が増す分野は、eコマース(電子商取引)やソーシャルメディアに加え、「ヒューマンスキル」を必要とする、営業、マーケティング、顧客サービスといった部門だとしている。

 また大きな課題は労働者の再教育で、特に「創造性、批判的思考(クリティカル・シンキング)、説得力」などを要求される分野で働く人々は、スキルの更新を迫られるだろうとしている。

 新たに創出される仕事は質、安定性ともに「かなり変化する」ことが予想されるため、各国政府はそれによって脅かされる労働者やコミュニティーのためのセーフティネットを用意すべきだと、WEFは勧告している。【翻訳編集】AFPBB News

531とはずがたり:2018/09/29(土) 15:46:52
知財大国は張り子の虎 中国の特許、大半が5年内に放棄
https://www.sankeibiz.jp/macro/news/180929/mcb1809290602003-n1.htm
2018.9.29 06:02

 自国内での出願件数で10年近く世界一の座を維持している中国の特許の大半が登録から5年以内に放棄され、ほとんど無価値であることが分かった。

 「デザイン」は9割

 中国では「発明」「実用新案」「デザイン」の3種の特許が存在する。ブルームバーグ向けにまとめられた特許・商標を扱う上海の法律事務所JZMCのデータによれば、2013年に認められたデザイン特許のうち昨年時点で91%強が放棄されている。同年の実用新案特許の放棄率は61%、発明特許は37%だった。これに対し、米特許商標局によると、13年に認可された米国の特許では85.6%が保有維持費が支払われており、中国とは対照的だ。

 JZMCのル・チュンフォン特許弁護士は「デザイン特許が放棄される率がこれほど高いという事実に驚いた。考えられているよりこうした特許は実際には価値がないということだ。デザイン特許の保持率があまりにも低ければ、より大きな制度的な問題ではないかという疑問を招くことになる」との見方を示した。

 中国での高い特許放棄率は同国の特許政策が裏目に出たものとみられている。中国は自立した技術大国を目指す取り組みの一環として、企業や大学の特許出願に補助金を提供するなどの特許奨励策を実施している。これにより出願件数が急増し、8年前に国内特許の出願数で日本を抜き世界トップに躍り出た。以来トップを守り、昨年だけで180万件が認められた。

 一方、これらの特許政策は登録後の補助がなく、保有者は増え続ける特許の手数料の支払いを余儀なくされる問題がある。発明特許1件の保有手数料は年900元(約1万4800円)だが、保有を続けると最大8000元にまで引き上げられる。それ以外のカテゴリーでも年600元から2000元へと増える。

 こうした状況下で、発明特許よりも審査が甘いデザイン特許などは出願件数が増加する一方、米国の特許を文字通りコピーしたものなど質の低い特許が蔓延(まんえん)することになった。

 優遇へ詐欺申請

 さらに、一部の企業では従業員が税制上の優遇を受けるために詐欺の特許申請をしたケースも露見している。08年以来、中国は技術革新を推進する国策としてハイテク企業の認定を実施しており、認定された企業には減税や補助金などが提供されることが背景だ。

 法律事務所オリックのワン・シャン氏は「現行の司法制度ではこれらの企業の不正な特許申請への効果的な抑止力がない状況だ」と説明している。

 ただ、国の特許奨励制度が人工知能(AI)やクラウド・コンピューティング分野の技術力強化に結びついているのは事実だ。ロンドンのデータ会社アイステモスによると、中国企業のこれらの分野に関連する特許出願件数は米国の同業の8倍となった。

 一方、米トランプ政権が、米企業の知的財産権を中国が侵害しているとして警戒を強めるなか、中国企業による米国での特許出願件数もここ数年で急増。米特許関連情報サービスのIFIクレームズ・パテント・サービシズによると、華為技術(ファーウェイ)と京東方科技集団(BOE)が17年の特許取得数で中国勢の1、2位を占めた。しかし、特許の放棄率からみると、中国が目指す技術大国への道のりは険しい。ワン氏は「中国の特許の質は年々向上しているが、依然として米国の同業には遠く及ばない」とみている。(ブルームバーグ Lulu Yilun Chen、Lee Miller)

532とはずがたり:2018/10/05(金) 13:22:57
12年連続も?日本人がイグ・ノーベル賞に輝く理由
読売新聞調査研究本部主任研究員 佐藤良明
https://www.yomiuri.co.jp/fukayomi/ichiran/20180824-OYT8T50002.html
2018年08月25日 05時20分

 毎年10月のノーベル賞の発表は、私たちに日本人の受賞を期待させる。それに加え、前月の9月には、ユーモアあふれる研究に贈られるイグ・ノーベル賞の発表もあり、こちらは11年連続で日本人が受賞している。最近では「科学の面白さを教えてくれる絶好の機会」と高い関心を集める。9月下旬からは世界初の「イグ・ノーベル賞」公式展覧会が東京で開催される予定で、賞そのものへの注目度は高まる一方だ。

創設から27年、ノーベル賞のパロディー
 イグ・ノーベル賞は1991年、米国のユーモア科学誌「Annals of Improbable Research(風変わりな研究年報)」の編集長マーク・エイブラハムズ氏が創設した。「人々を笑わせ、そして考えさせる研究」に対して与えられる。「イグ」という言葉はignoble(不名誉な、恥ずべき)からとっており、ノーベル賞のパロディーだ。物理学賞など本家ノーベル賞と同じ分野もあれば、全く無関係なジャンル(心理学賞、音響賞など)もある。

 今年の授賞式は9月14日(日本時間)に行われる。近年は注目度も高く、インターネットで生中継されるほどだ。会場は米ボストン近郊にあるハーバード大学のサンダースシアター。本家ノーベル賞とは違って賞金はなく、出席する受賞者の旅費も自己負担だ。

 式典はユーモアにあふれる。最初に、会場に集まった人たちが紙飛行機を一斉に壇上に飛ばす。散らかった紙飛行機を片づける掃除係が、かつて本家ノーベル賞を受賞したハーバード大学教授だったりする。

 「笑わせ、考えさせる」研究が対象になるだけに、授賞式でも「笑わせてやろう」と参加者は意気込み、奇抜な扮装(ふんそう)や受賞研究のユーモラスな実演など、笑いの材料には事欠かない。式典でよく知られているのは、受賞者がスピーチを始めて1分たつと、小さな女の子が受賞者に歩み寄って、「もう飽きちゃったからスピーチをやめてちょうだい」と言い放つ演出だ。受賞者は女の子に菓子を与えるなどの「懐柔」工作をして、スピーチを続けるのがお約束となっている。

常連・日本、11年連続で受賞者
 日本はイグ・ノーベル賞の常連国といえるだろう。日本人の過去の受賞者は下の一覧表の通りで、2007年から11年連続で受賞者を輩出している。このうち1997、2005、2013の各年は2部門で受賞しており、大きな存在感を示す。粘菌という特殊な生物を研究している中垣俊之・北海道大学教授は2回受賞している。

 17年はオスとメスの生殖器の形状が逆になっている昆虫トリカヘチャタテの研究で、北海道大学や慶応大学などの研究者が受賞した。国立科学博物館(東京・台東区)で10月8日まで開催されている特別展「昆虫」(読売新聞社など主催)には、このトリカヘチャタテの標本とイグ・ノーベル賞の賞状(レプリカ)が展示されている。

533とはずがたり:2018/10/05(金) 13:23:11
>>532

 イグ・ノーベル賞受賞者は「科学の面白さを一般の人たちに伝えるのにうってつけの人物」と認められ、受賞後に講演会へ引っ張りだこになることがある。

 北里大学の馬渕清資・名誉教授は「バナナの皮を踏んだ時の滑りやすさ」を研究して、14年にイグ・ノーベル賞の物理学賞を受賞した。馬渕さんの“本職”は生体工学者で、長年にわたって人工関節を専門に研究してきた。ただ、同年までの30年余りの研究者人生で、招かれて講演したのは20回だったが、イグ・ノーベル賞受賞後は4年足らずで56回に及んだ。ほかにテレビやラジオへの出演も30回以上に及び、現在でも1か月に4回講演することがあるという。日本人の連続受賞が今後も続くとイグ・ノーベル賞がさらに注目を集めるようになり、受賞者がタレント並みに人気者になる可能性も秘めている。

 なぜ日本人はイグ・ノーベル賞を数多く受賞しているのか。その理由について賞の創設者マーク・エイブラハムズ氏は、「(日本人の研究者は)好奇心が旺盛で一心不乱に研究に取り組む。まるで自分が興味を向けたこと以外、他の世界がなくなったかのような集中力だ」と読売新聞の取材に語っている。また同氏によると、米国以外で受賞者が多いのは日本と英国で、「両国に共通するのは、とっぴなことをする人たちを受け入れ、さらに誇りに思う文化があること」だと指摘している。

 「とっぴなことをする人を受け入れる」という見立ては、「人と違うことを言ったり行ったりせず、空気を読めよ」と「同調圧力」がかかりやすい日本社会からすると、「ちょっと違うのでは」と思わないでもない。しかし、「一心不乱に研究に取り組む」というのは言い得ていると感じる。

「『面白い』が科学の本質」に思い至る

 実際にイグ・ノーベル賞を受賞した人はどう思っているのか。「バナナの皮」の馬渕さんは受賞後、多くの講演をこなしていくうちに、科学とは何かを考えるようになり、「『面白い』ということがサイエンスの本質だ」と思い至ったという。馬渕さん流の解釈では、英語のinteresting(興味深い)とfunny(おかしい)は、日本人の頭の中では「面白い」の一語に集約される。それゆえ、科学者の視点でinterestingだと思ったことが、世間から見てfunnyに映るという場合もあるのだろう。研究対象がfunny、interestingのいずれであるにしても、日本人は「面白い」という科学の本質を無意識のうちにわかっているので、研究は次々と生まれてくるのだ――と指摘する。

 もうひとつ、馬渕さんが強調するのは米国との比較だ。

 米国の科学者はもちろん、イグ・ノーベル賞をたくさん受賞している。それでも、大学など研究現場では研究費の獲得が日本以上に至上命題で、世界をリードする超一流の「科学大国」の割には、一見バカバカしい研究に取り組む「余力」には乏しいという。「日本はその点、まだ恵まれているのではないか」と馬渕さんは話す。好き勝手な研究を許容する雰囲気が日本の研究現場に残っているように思えるという。昆虫トリカヘチャタテの研究でイグ・ノーベル賞を昨年受賞した北大の吉澤和徳准教授も、「日本の研究者にとって、奇人や変人という評価は一種の褒め言葉。社会が寛容で、ある程度は自由に研究できる素地がある」と本紙の取材に答えている。



534とはずがたり:2018/10/11(木) 16:25:55
AIが現実社会の男性優遇を学習しちゃった訳だし,これによって実社会が男性優遇を撤廃していく契機にしなきゃいけない。絶望ではなく希望ではあるんだろう。

Amazon ditched AI recruitment software because it was biased against women
「女子大卒は減点」アマゾンのAI採用、男性優遇判明で廃止に
https://www.technologyreview.jp/nl/amazon-ditched-ai-recruitment-software-because-it-was-biased-against-women/

人工知能(AI)アルゴリズムの訓練に使われたデータが、男性の就職希望者を優遇する傾向を生んだ。

ロイター通信の報道によると、2014年、アマゾンは就職希望者に対して1つ星から5つ星でランク付けをする自動システムの開発に着手した。しかし、このシステムが技術職において男性志願者を優遇していることが分かり、2017年に廃止した。

このAIツールは、アマゾンがそれまで10年間に渡って受け取ってきた履歴書のデータを元に訓練された。テクノロジー産業は男性優位分野であるため、履歴書の大部分は男性から送られてきたものだった。

システムは意図せずして、男性志願者を女性志願者よりも優先して選ぶように訓練されていた。報道によれば、「女性の」という言葉や、特定の女子大学の名前を含む履歴書を減点するようになっていた。アマゾンは、システムがこれらの条件を中立なものとして判断するように変更を加えたものの、プログラムが他のあらゆる分野において本当に性別に対する偏りがないか、自信を持てなくなったという。

私たちはAIを本質的にバイアスがないものとして扱うことはできない。バイアスのあるデータでシステムを訓練すれば、アルゴリズムもまたバイアスを含むことになる。もし、今回のような公平性を欠いたAI人材採用プログラムが導入前に明るみにならなければ、ビジネスに長年根付いている多様性の問題の数々は解決されず、むしろ固定化されてしまうだろう。

参照元: Reuters画像クレジット: #WOCinTech chat | Flickr

535とはずがたり:2018/10/11(木) 19:30:52
細分化が進んでるけど出版業界がそれに追いつけてないんだな。

文系も知りたい「技術書典」
2018年10月11日 14時00分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20181011/k10011667311000.html

「技術書典」この4文字を見て「なにかの辞典?」などと思ったあなたは永遠の文系。心を熱くするのが日本のITエンジニアたちです。技術者たちの「コミケ」とも言われ、最近、注目のイベントの魅力を知りたい!永遠の文系記者2人が迫りました。(ネットワーク報道部記者 郡義之 飯田耕太)

すごい行列が
3連休最終日の10月8日、東京・池袋で行われたイベントの会場となったビルの前には、数百人の列ができていました。…

入り口に進むと本を掲げた女性のイラストが出迎えます。

これが注目のイベント「技術書典」の会場です。

技術書典って
技術書典は、IT業界で働くエンジニアやその卵たちがみずから作った本などを展示即売するイベントです。

3000平米もの広さの会場では本を作ったグループなどがそれぞれブースを設け、プログラミング技術の解説本を中心に、最新の技術を使ったさまざまな「作ってみた」「やってみた」をまとめた冊子、それにIT業界独特の働き方の指南書まで、さまざまな内容の本を紹介・販売しています。

こうした技術書は、少し前まで漫画やアニメ好きの人たちが自作の同人誌を即売するコミックマーケットの片隅で取り扱われていたそうですが、平成28年から技術書専門のイベントして毎年、春と秋に開催されるようになり、今回は、来場者が1万人に上りました。

…さらに会場に集まった同業者の多さからこんな冗談も。
「技術書典にロケットランチャー撃ち込んだら日本のIT業界終わりそう」
なぜ書店に売ってないの?
ところでこの女性が戦利品として撮影した28冊の写真を見ると…。

判別できるのは、「HTTP」とか「Alexa」の文字。わかるのは私たちの生活に欠かせないIT技術に関連する参考書なのだなということくらい。

でも、大きな疑問が1つ浮かびました。

こうした技術書は書店で売ってないの?

さっそく「技術書典」の主催者に聞きました。

「IT関連の技術書って、書店に出回っているのが意外に少ないんですよ」

こう語るのは都内で電子書籍の会社を経営する高橋征義さん。
高橋さんによると、日常生活に欠かせないIT技術について、初歩的な利用法を解説した書籍は書店にたくさんありますが、開発方法などの高度な技術を体系的にまとめたものはあまりないといいます。

というのも、日々革新するこうした技術を解説した書籍はすぐに古くなるうえ、読者もそう多くないために書店で売るほど多く作っても採算がとれないのだそうです。

536とはずがたり:2018/10/11(木) 19:31:10
>>535
では、そうした情報はネットで手に入るのではと思いますが、技術を体系的にまとめるのは大変な労力が必要で、そんな貴重な情報を提供してくれるようなサイトは数少ないのだそうです。

そこで特定の知識を持った人たちが個人、あるいはサークルで同人誌を作るように技術書を自費で製作して展示即売をするイベントが必要とされているというのです。

「今までこんな本がほしいと思っていたけど、なかったことを考えれば、まさにかゆいところに手が届くイベントといった感じでしょうか。またイベントには、それぞれの分野で有名なエンジニアも来ています。こうした人たちに会えることもだいご味なのだと思います」(高橋さん)

ここまで取材してようやく技術書典に関心が集まることや「戦利品をゲット」して自慢する人たちの気持ちがわかってきました。

猫からマンホールまで
技術書典の魅力はこれだけにとどまりません。

展示即売された書籍のタイトルをもう少し紹介しましょう。

「AIミニ四駆の作り方」「ミニマンホール製作法」「人工知能技術でポケモンバトルの戦略を構築」難しい技術を解説するだけではなく、それを活用するユニークなアイデアや発想方法を学べる本もあるようです。…

すぐに読み終えツイッターで感想を投稿し、著者とも知り合いになったそうで、「新たな知識を得るだけでなく、技術者どうし新たなつながりができるのも魅力なので、今後も参加したいです」と話していました。

技術書典 企業も推薦
技術書典で研さんを積んでもらおうと、社員に技術書を購入する手当を支給する会社も現れました。
東京・台東区にあり、技術書典にスポンサーとしても関わっているAIの開発会社は、イベントで購入した本などの現物を提示すれば会社が最大で2万円を支給。インターンの学生にも認められているそうです。実際に利用した人はすでに社内で何人もいて、今後は技術書典に出版する記事を書くための有給休暇制度も設ける予定です。

「AIの開発に必要な専門知識を得る場として技術書典は極めて貴重で、今後も技術の向上を図りたい社員を、会社としても応援していきたい」(AI開発会社「ギリア」清水亮代表)

必要な本が流通しない現実
それにしても私たちの暮らしを支えるIT技術に関する専門書が、手に入りにくいという状況はどうなのだろうかと考えてしまいます。

一方で、主催者によると技術書典とは、「新しい技術に出会えるお祭りです」だそうです。

エンジニアが楽しみながら交流し学ぶ場だからこそ、新しいアイデアが生まれてくるのではないかという期待を感じました。

537とはずがたり:2018/10/13(土) 20:54:09
“科学技術強国”中国の躍進と日本の厳しい現実
https://www3.nhk.or.jp/news/web_tokushu/2018_0913.html
2018年9月13日 18時15分

いま、中国の科学技術が急速に成長している。「科学技術強国」の建設を掲げてばく大な資金を研究につぎ込み、超大国・アメリカに迫ろうとしているのだ。これと対照的に、国際的な地位低下が指摘されている日本の科学技術。「科学技術立国」を標ぼうしながら、何がこの差を招いたのか。躍進を続ける中国の現実から目を背けてはならない。(科学文化部記者 横川浩士)
中国躍進の象徴、スパコン
中国・上海から高速鉄道で1時間余り、江蘇省無錫市にある「国立スーパーコンピューターセンター」。ここに、中国が世界に誇る「神威・太湖之光」がある。

アメリカなどの専門家がまとめている計算能力の世界ランキングで、ことし6月までの4期2年、1位の座を保ってきたスーパーコンピューターだ。

高度な計算を伴う研究に欠かせず、各国が開発競争にしのぎを削っているスーパーコンピューター。最新のランキングでは、中国は上位500台のうち200台余りを占め、2位のアメリカを大きく引き離している。
(中国:206台、アメリカ:124台、日本:36台)

右肩上がりの研究開発予算
「科学技術力をたゆまず増強させれば、中国経済はもっと発展できる」

中国の習近平国家主席が繰り返し強調している言葉だ。

いま、中国は国を挙げて科学技術力の強化に取り組んでいる。

文部科学省の科学技術・学術政策研究所によると、2016年の中国の研究開発費は45兆円余りと、10年で3倍以上に増えている。その額は日本の倍を超え、1位のアメリカに迫る勢いだ。
(日本:18.4兆円、アメリカ:51.1兆円)

その成果は着実に形となって現れている。

中国の研究論文の引用数は、2006年までの3年間の平均では世界で5位だったが、2016年までの3年間では2位に上昇。同じ時期に4位から9位に下がった日本とは対照的だ。

538とはずがたり:2018/10/16(火) 19:52:02
航空機ジェット燃料を直接合成 富山大学開発の新たな「オンデマンド触媒」 大学ジャーナルオンライン編集部
https://univ-journal.jp/23097/
エネルギー共同研究物質・材料研究機構航空触媒技術

富山大学海外の大学


 富山大学大学院理工学研究部の椿範立教授と物質・材料研究機構、中国の厦門大学は共同で、Fischer-Tropsch(FT)合成を用いて、航空機ジェット燃料を直接合成することに成功した。

 FT合成は、合成ガス(一酸化炭素と水素の混合ガス)を用いて軽油あるいは軽質オレフィンを合成する触媒反応。合成ガスは、天然ガス、バイオマス、石炭、可燃性ゴミ、重質油等の広範な原料を熱分解して得られるため、工業的に極めて重要な製造法とされる。

 椿教授らは、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の事業(バイオマスエネルギー技術研究開発、2012年-2016年)において、FT合成によるバイオマスからのバイオジェット燃料製造に取り組んだ。しかし、厳しいジェット燃料基準をクリアするためには多段階の製造プロセスを経なければならず、出口製品コストの高さが課題。合成ガスに代わって二酸化炭素と水素を原料とするジェット燃料製造もFT合成と同じ触媒反応ルートで行われるが、そのステップは複雑だ。

 そのため椿教授らは、FT合成によるジェット燃料の「直接合成」に取り組み、独自のカプセル型触媒によりガソリンを直接合成することに成功した。そこからさらに、触媒設計を見直し、酸点と細孔構造を精密制御したゼオライト上に、希土類元素ランタンと金属コバルトを担持した新たな触媒を開発した。これを用いてFT合成を行うと、ジェット燃料が72%という非常に高い選択率で得られる上、合成ガスのみならず、二酸化炭素と水素を用いても高い反応成績が得られたという。

 さらに、この触媒の担持金属をランタンからセリウムに変えるとガソリンが、カリウムに変えると軽油が合成できることも見出した。このことから、本触媒系は「オンデマンド触媒」として、各種燃料製造に極めて有用と言える。

論文情報:【Nature Catalysis】“Integrated tunable synthesis of liquid fuels via Fischer?Tropsch technology

539名無しさん:2018/10/17(水) 09:31:09
【情報の並列化】3人の脳を接続し、思考を共有させる研究に成功


思っていることを口に出さずとも、文字に書かずとも、頭で考えるだけで他の人に伝えることができる。
それはSF世界に良くでてくる、一部の能力者にのみ与えられたテレパシのようなものだが、リアル世界の人間の技術も、徐々にその域に近づきつつあるようだ。
神経科学者のチームが人間3人の脳をつなぎ合わせ、思考を共有することに成功したという。

■脳と脳をつなぐブレインネット

アメリカ・ワシントン大学とカーネギーメロン大学の研究チームが開発したのは、脳波測定(EEG)と経頭蓋磁気刺激法(TMS)を応用した脳と脳をつなぐインターフェースである。
EEGで送信者の脳波を読み取り、そのデータに基づきTMSで受信者の神経細胞を磁気刺激。
これによって眼閃(目を閉じていても光を感じられる現象)を引き起こし、送り主からの情報を認識させることができる。

このシステムはブレインネット(BrainNet)と名付けられている。
研究者によると、これは、世界初の多人数参加可能な非侵襲型(手術などで脳を傷つけない)の脳と脳をつなぐインターフェースで、将来的にはさまざまな人をつなぎ合わせて使えるようになるという。
もしかしたらネット経由でのコミュニケーションすら実現するかもしれない。

■ゲームを使った意思の疎通に成功

今回の実験では、2人の送信者にEEGの電極を取り付け、ブロックが画面上から落ちてくる「テトリス」のようなゲームをプレイしてもらった。
送信者はブロックを「回転させる」か「回転させない」か決定し、それを画面下が見えていない受信者に伝えなければならない。

そのために、画面の両端にはそれぞれ15Hzと17Hzで点滅するLEDのライトが取り付けられていた。
それを見つめると周波数に応じた脳波が生じ、それがEEGで検出される。

そこで、17Hzを「回転させる」、15Hzを「回転させない」と決めて、その時々の判断に応じてどちらかのライトをじっと見る。
するとEEGで検出された脳波が、TMSを介して受信者の神経細胞を磁気刺激し、眼閃を生じさせる。
これによって受信者はブロックをどのように操作するべきか知ることができるという仕組みだ。

3人1組の5つのグループで実験したところ、受信者は81.25パーセントの精度で送信者の指示を受け取れた。
最初の試みとしては、十分な数字だろう。

実験では、ゲームをさらに複雑するために、受信者の操作が正しかったどうかを送信者が伝えられるようにもしてみた。
こうすることで、受信者はどちらの送信者がより信頼できるのかを判断することができる。

■開発が進めば未来のコミュニケーションのあり方を変える可能性も

現実の世界では、人間の判断の不確かさが問題となることもしばしばである。
そのため、このような方法は、より現実的な状況に適したシステム開発につながるのだという。

現時点では、点滅するだけのデータ(つまり1ビットのデータ)しか送ることができないうえに、非常に遅く、信頼性も完全ではない。
しかし、思考が人と人との間で伝達される未来のコミュニケーションを垣間見せてくれるような結果だ。

そう、テレパシーを使った会話である。
ひょっとしたら大勢の人の知恵を合わせて、1つの大きな問題を解決するといった使い方もされるかもしれない。

2人の送信者の脳波をコンピューターを介して送受信するブレインネットの構造。
http://livedoor.blogimg.jp/karapaia_zaeega/imgs/4/4/44b147d0.jpg

via:arxiv / technologyreview/ written by hiroching / edited by parumo
http://karapaia.com/archives/52265993.html

540とはずがたり:2018/10/25(木) 13:43:00
飲料じゃなきゃええんちゃうの?

「キリンラーメン」、名前変更で決着 飲料大手との訴訟
https://www.asahi.com/articles/ASLBS56Y6LBSOIPE01Z.html
2018年10月25日08時40分

 「キリンラーメン」を製造・販売する小笠原製粉(愛知県碧南市)に対し、「キリン」の商標権を持つ飲料大手キリンが商標を使用しないよう求めていた訴訟が、東京地裁で和解した。17日付。小笠原製粉は53年間続いた「キリン」の商標使用をやめる。キリンが昨年12月、東京地裁に提訴していた。

「キリマル」に変わります キリンラーメン新名称決定
 小笠原製粉は商標権を巡ってキリンと係争となり、今年5月から新名称を公募。8月に「キリマルラーメン」にすると決め、今月30日から販売する。

 小笠原製粉は明治40(1907)年に創業し、キリンラーメンは65年に誕生した。競争激化で98年に生産中止に追い込まれたが、2003年に愛知県西三河地方を中心に販売を再開し、10年に全国展開した。黄色をベースにした包装とレトロなキリンのイラストで知られ、西三河地方のご当地即席麺として広く知られている。

 新名称の公募には1万753通の応募があり、「キリマル」「ヘキナン」「オガサワラ」が最終候補に残り、7月の投票で「キリマル」に決まった。

541とはずがたり:2018/11/02(金) 11:36:48
最先端EV用電池素材で日本に勝利したロシア
超低価格のカーボンナノチューブ量産化、電池容量が飛躍的に向上
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/study/2246/1070807006/2034-2035
2018.11.2(金) 渡邊 光太郎

 しかし、EVで用いられるリチウムイオン電池に性能向上をもたらすとされるカーボンナノチューブの開発では、本当にロシア製品が日本製品に勝ったようだ。

 カーボンナノチューブは電流容量や強度で優れた物性を持ち、期待の新素材であった。

しかし、1グラムで数万円、ざっくり金の10倍という高価格だった。そんな高いものを使っては、まともなコストで製品作りができないので、誰も実用的な用途を見つけられなかった。

 そんな中、ロシアでOCSiAl社によって、1グラムで300円という低価格でカーボンナノチューブを製造する方法が開発されたのだ。そして、実際に供給体制を整え、本当にその価格での販売が始まっている。

カーボンナノチューブとは

 カーボンナノチューブとは、炭素原子が筒状に結びついて、分子サイズのパイプになったものである。

 炭素の結晶であるダイヤモンドが示すとおり、炭素原子は原子間の結びつきが強く、それが硬さなどの高い物性をもたらす。

 カーボンナノチューブの物性は、耐えられる電流量は銅の1000倍、熱伝導度は銅の約7倍、強度は炭素繊維の8〜80倍とされている。

 カーボンナノチューブは名前のとおりナノサイズなので、単体では使いようがない。しかし、物性がこんなに優秀なので、少量を他の材料に混ぜることで、性能を大幅に向上できる。

 例えば、プラスチックにカーボンナノチューブを少量混ぜれば、電気を流す性質を与えることができる。

 現在、最も期待されている用途は、自動車のEV化の進展で期待の高まっている2次電池の性能向上である。

 粉末の中に混ぜると、粒子間を電気が流れやすいものでつなぐようになる。リチウムイオン電池の電極材にカーボンナノチューブを混ぜることで、粒子間を電気が流れやすくなり、電池の性能が上がる。

 また、2017年物質・材料研究機構と科学技術振興機構により、正極にカーボンナノチューブを用いたリチウム空気電池という別のタイプの電池が開発されている。

 この電池はリチウムイオン電池の15倍の蓄電容量があるという。ソフトバンクと共同で実用化研究が行われている。

 電池の内部では化学反応が進むと、電気の流れを阻害する物質が溜まる。
 カーボンナノチューブは、変形しながらこうした物質を溜め込みつつも、電気を流す経路を作りやすい性質により、電池内の電気の流れを維持する。

 これまで、カーボンナノチューブを用いて様々な製品の性能向上ができることが分かっていたが、前述のように金の10倍の価格では手が出なかった。

 日本でも日本ゼオンなどの企業が参加するNEDO主体の国家プロジェクトで、単層カーボンナノチューブの廉価製法の開発がされてきた。
 従来製法に対し、3000倍の成長効率で、長さも500倍の単層カーボンナノチューブを製造できるようになった。

 かつて、1グラムで数万円した単層カーボンナノチューブは、1グラムあたり1000〜2000円程度まで安く作れるようになった。

 さらに、この単層カーボンナノチューブの純度はロシアのカーボンナノチューブを凌ぐ。

 しかし、ロシアのOCSiAl社は、金属の粉の上に単層カーボンナノチューブを成長させる技術を開発し、1グラムあたり300円で単層ナノチューブを製造できるようになった。

日本の単層カーボンナノチューブにとって残念なことに、現時点で単層カーボンナノチューブが期待されている用途では、純度はそこまで求められていない。

 単層カーボンナノチューブを混ぜ物として用い、強度、電気の流れやすさ、熱伝導度を上げるには単層カーボンナノチューブが存在し、機能してくれていればよい。

 リチウムイオン電池の性能向上でも、OCSiAl社の単層カーボンナノチューブ程度の不純物ではそれほど問題がないようだ。

 OCSiAl社の単層カーボンナノチューブは、1グラム300円での供給体制が整いつつある。

 一方、日本製ではそこまでの低価格での供給ができそうにない。現時点では、ロシアの単層カーボンナノチューブが日本のカーボンナノチューブに勝利したと言える。

 ロシアは日本の素材産業の3分の1以下の価格で、同じ価値のある素材を提供することに成功した。日本の研究開発も高度だったが、ロシアの研究開発は更に高度だったのだ。

542とはずがたり:2018/11/02(金) 12:32:47
寧ろこっちかな

3685 名前:とはずがたり[] 投稿日:2018/11/02(金) 12:31:57
興味深い!

蓄電・発電機器:
低温熱源に貼るだけで発電、効率2倍の曲がる熱電モジュール
http://www.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/1612/20/news032.html
2016年12月20日 07時00分 公開
[陰山遼将,スマートジャパン]

 ユーグレナインベストメントは2016年12月16日、同社が参画するベンチャーキャピタルファンド「リアルテックファンド」の新たな投資先として、フレキシブル熱電発電モジュールを開発するEサーモジェンテックに出資したと発表した。

 住宅・産業・交通など、さまざまな分野でさらなる省エネやエネルギーの効率的な利用が求められる中、大きく注目されているのが「捨てられている排熱」を活用した発電だ。現在、全一次エネルギー供給量の約60%に相当する量の排熱が発生しているといわれている。こうした広い分野で発生する排熱を再活用できば、大きな省エネ効果が見込める。

 今回、出資を受けたEサーモジェンテックは、こうした排熱を活用できる熱発電モジュール「フレキーナ」の開発を進めている。2013年2月に創業したベンチャー企業で、京都府南区に本拠を置く。2013年10月には大阪大学産業科学研究所に開発拠点を開設している。

ターゲットは「低温排熱」

 火力発電所や溶鉱炉などで生まれる300度以上の高温排熱は、既に水蒸気による熱回収技術が実用化されている。一方、低温排熱は全排熱の75%を占めるといわれており、高温排熱より排出されている分野・範囲は多い。しかし、こうした低温排熱を対象とする熱発電モジュールには変換効率に課題があり、効率良く発電を行うことが難しかった。発電量が小さい場合、用途も限られてしまう。

 Eサーモジェンテックはこうした低温排熱でも効率よく発電できる熱発電デバイスを目指し、フレキーナの開発を進めている。課題の発電効率の低さを解消するカギとなるのが、フレキーナの大きな特徴であるフレキシブルさだ。

曲がって密着、適用範囲も広く

 熱電モジュールは、異なる金属や半導体に温度差を与えた際に電圧が発生する「ゼーベック効果」を利用して発電する仕組みだ。一般的な熱電モジュールは基板にセラミックを採用しており、その上に熱電素子を実装している。Eサーモジェンテックでは、こうしたセラミック基板を利用した一般的な熱電モジュールの場合、曲げることができないため適用範囲が限られる他、対象への密着性が低く、効率よく熱を利用できないために発電効率が低くなるという課題に着目した。

 同社のフレキーナには曲がる極薄のフレキシブル基板を採用している。その上に既存のBiTe系の熱電素子を、同社の強みとする半導体技術を活用して高速かつ高密度に実装している(図2)。これにより湾曲が自在で、工場内のパイプなどの汎用的な円筒状の熱源に対し、高い密着性を持って装着できるという。そのため低温排熱でも、熱を逃さずに効率よく発電できるという仕組みだ。

 同社の試算ではフレキーナと従来のセラミック基板を利用した熱電モジュールを比較すると、熱回収効率は約2〜3倍、熱電変換効率は約2倍高いという。実用化に向けては、70度の温度差を利用して発電した場合のコストで、1kWh当たり10円を目指す方針だ。

 フレキーなの用途は工場やビルの配管など、汎用的な熱源での利用を見込んでいる。フレキシブルであるため、円筒状のパイプにも適用しやすい。最近では工場やエネルギー設備内にセンサーを設置し、取得したデータを活用する動きが進んでいる。こうした際にセンサーの電源としてフレキーナを利用することで、電源の確保するコストを削減できるメリットなども見込む。

 最近では有機熱電材料をフレキシブル基板上に印刷した熱電モジュールの開発も進んでいるが、まだ研究段階であり発電効率は高くない。またフレキーナは、熱電素子選択の自由度が高く、適用対象の温度域に合わせて熱電素子を選択できるメリットもあるとしている。

 なお、今回Eサーモジェンテックに投資を行ったリアルテックファンドは、藻類を利用したバイオ燃料開発などを手掛けるユーグレナの100%の子会社であるユーグレナインベストメント、SMBC日興証券、テクノロジーベンチャーの支援事業などを展開するリバネスの3社による合同会社が運営するベンチャーキャピタルだ。現在23社が参画しており、ファンド規模は2016年11月現在で75億円とテクノロジー分野に特化したベンチャーキャピタルとしては国内最大級のファンドである。

543とはずがたり:2018/11/02(金) 12:35:05
貼るだけで窓が年間1400kWh発電、横浜のビール工場で導入
http://www.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/1605/09/news035.html

AGC旭硝子の“後付け”省エネ窓に太陽光発電機能を持たせた「アトッチ(太陽光発電仕様)」が、キリン横浜ビアビレッジに初めて採用された。同工場の試飲室の窓、75平方メートルに導入し、年間で1400kWhの発電を行うという。
2016年05月09日 13時00分 公開
[三島一孝,スマートジャパン]

 省エネルギー推進の流れの中、既築建物も改修によって省エネ性能の向上を図る動きが進んでいる。しかし、改修工事などの大きな投資が必要になると、いくら省エネでエネルギーコストを下げられるとはいえ、踏み切るのが難しい。こうした中で「熱の侵入や逃げ」の最大の出入口となっている「窓」を手軽に低コストで省エネ化できる技術への注目が高まっている。

 AGC旭硝子の「アトッチ」は、窓の省エネ対策に向けた製品として開発された製品で、1枚ガラスの窓に後からガラスを貼りつけて複層ガラスにし、窓の省エネ性能を高められるというユニークな製品だ。2012年の販売以降、窓の省エネ改修手法として採用数を伸ばしており、間もなく累計導入面積が2万平方メートルを突破するという(図1)。

 「アトッチ」は、後付けで室内側からの施工が可能なため足場の設置が不要になり、従来の窓改修よりも施工期間や費用を抑えることができる他、一窓当たりの施工時間が短い。さらに結露などを抑える効果に加え、フィルムに比べメンテナンスコストが低いという利点を持ち、さまざまな用途で導入が広がっているという。

アトッチと透過率の高い太陽電池モジュールをセットで

 今回新たにキリンビールの工場であるキリン横浜ビアビレッジ(神奈川県横浜市)に採用が決まったのは、この「アトッチ」の後付け用ガラスを、同社の透過率の高い太陽電池「サンジュール SUDARE」に置き換え、太陽光発電機能を加えたものだ。

 「サンジュール SUDARE」は2015年12月に発売された太陽光発電モジュールで、スダレ上にカットした単結晶セルにより、約57%の開口率を実現し発電効率と視界の両立を実現した製品である。セルユニットを連続につなぐことができ、デザインと発電能力についても両立を実現している(図2)。同モジュールをアトッチと組み合わせて「アトッチ(太陽光発電仕様)」とした。

エネルギーにやさしい工場

 今回「アトッチ(太陽光発電仕様)」を導入したキリン横浜ビアビレッジは工場稼働90周年の節目にエネルギーにやさしい工場を目指して改修。その一環として、大開口部かつ南西向きで、熱の出入りの問題を抱えていた試飲室に、「アトッチ(太陽光発電仕様)」の導入を決めた。

 試飲室は2段形式の大窓が設置されているが、下段部分の75平方メートルに導入。導入による発電能力は、年間で1400kWh(キロワット時)を予定しているという。発電した電力の利用用途については「特に決まっていない」(AGC旭硝子)としている(図3)(図4)。
 なお、同製品は神奈川県が推し進める「薄膜太陽電池普及拡大プロジェクト」の一環として設置された。同プロジェクトは、「かながわスマートエネルギー計画」の取組の一環として、2014年から太陽光を中心に再生可能エネルギーの導入を促進するプロジェクトで、薄膜太陽電池の開発製品を建物の屋根や壁面、道路や鉄道の法面、遮光用ブラインドなどに施工する案件を公募し、事業者に対して支援を行っている。

544とはずがたり:2018/11/02(金) 12:36:27
貼るだけで窓を簡単に二重化、年間32.4%の電力コスト削減に
http://www.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/1601/29/news048.html

AGCグラスプロダクツは「ENEX 2016」(2015年1月27〜29日、東京ビッグサイト)に出展し、“後付けで窓を2重にできる”という同社の省エネ製品「アトッチ」をアピールした。開閉できない固定窓でも後から短い施工期間で2重化することが可能で、オフィスや店舗などの省エネ改修手法として採用が進んでいるという。
2016年01月29日 11時00分 公開
[陰山遼将,スマートジャパン]

 オフィスや店舗、住宅をより省エネにしたい――。そう考えた時、選べる手法は空調の見直し、照明の交換などさまざまな方法があるが、見逃してはいけないのが窓の省エネだ。日本サッシ協会のデータによれば住宅の場合、冬は窓から50%の熱が逃げていく。一方、夏は窓から70%の熱が侵入してくるという。夏と冬、どちらの季節においても窓は省エネ対策の重要なポイントになる。

 こうした窓の省エネ対策に向けた製品として、旭硝子のグループ会社であるAGCグラスプロダクツが開発した製品が「アトッチ」だ。1枚ガラスの窓に後からガラスを貼りつけて複層ガラスにし、窓の省エネ性能を高められるというユニークな製品だ。2012年の販売以降、窓の省エネ改修手法として採用数を伸ばしており、間もなく累計導入面積が2万平方メートルを突破するという。
後付けで窓を2重に、数日間で取り付け可能

 アトッチは既に取り付けてある窓に、特殊金属膜をコーティングしたエコガラス(Low-E ガラス)をそのまま貼りつけることで、複層ガラスと同等の省エネ性能を確保できるという製品だ(図1)。夏季はエコガラスによって遮光率を高め、冬季は2枚のガラスの間に生まれる空気層によって室内の熱を外に逃さない(図2)。

 一般的な6mm(ミリメートル)の1枚ガラスと比較した場合、アトッチを取り付けることで夏場の遮熱性は約1.8倍、冬季の断熱性は約3.7倍に向上でき、結露対策にも有効だという。

 施工のしやすさも特徴で、例えば高層ビルなどの場合でも、室内から取り付け施工が行える。高層ビルやホテルなどでよくみられる開閉しない固定窓を2重化する場合、外側に足場を作るなど、大掛かりな交換工事になることが多い。アトッチの場合こうした作業を簡略化できるため、施工期間も短く、取り付けるエリアの規模によっては土日などの週末の休業日だけで施工を終えることもできるという。「まずは一番大きなオフィスだけ」というように、分割して施工を進めることも可能だ。

施工品質にも配慮

 アトッチは貼りつけた際に、2枚のガラスの間の空間を減圧して密着性を高めるという独自の施工方法で取り付ける。通常こうした2重ガラスの窓は工場で製造し、現場に運んで取り付けを行う。こうした工場生産で担保する品質を、現場施工で実現できるようその方法についても開発を重ねたという。なお、アトッチの実際の施工に関しては、AGCグラスプロダクツの認定を受けた「アトッチ・クラブ」が行う。

 このように窓の省エネ性能を高める場合、窓に遮光フィルムを貼るという方法が一般的だ。しかしフィルムの場合、夏季は効果を発揮するが冬季に断熱性能を高めることは難しい。そして結露の対策にはならない。「アトッチの場合、冬も夏も年間を通じて省エネに貢献できる。フィルムのように定期的に貼り替えを行う必要もないため、メンテナンスコストの削減にも貢献できる」(ブース担当者)。
年間32%の省エネに

 窓の遮光・断熱性能を高めると、結果的に空調コストの削減につながるため、トータルでエネルギーコストを抑えられるという仕組みだ。AGCグラスプロダクツの試算では、東京都にある建物幅と奥行きがそれぞれ15メートル、6階建ての1枚窓を採用しているビルにアトッチを導入した場合、年間32.4%のエネルギーコスト削減につながるという(図3)。
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図3 「アトッチ」を導入した場合の省エネ効果のシミュレーション 出典:AGCグラスプロダクツ

 一方でアトッチは高性能な分、フィルムを貼りつけるより導入コストは数倍以上高くなる。ブース担当者は「フィルムよりは高いが、貼り替えが不要でありメンテナンスコストを削減でき、夏と冬のどちらでも年間を通じて省エネに貢献できるというメリットがある。その建物や設備の立地や条件によって異なるが、今後その施設を長期間利用していくのであれば、十分に初期投資を回収できるとして提案を進めている」としている(図4)。

545とはずがたり:2018/11/02(金) 13:35:05

困難とされていた低温廃熱で発電が可能
低温廃熱回収システム
株式会社ダ・ビンチ
0745-23-1441
http://www.davinci-mode.co.jp/
低温域廃熱を回収できるロータリー熱エンジン

当社のロータリー熱エンジンは、液体の蒸発と凝集を利用してランキンサイクル(蒸気による動力発生の基本サイクル)を構成した外燃式ロータリーエンジンです(下の画像)。ロータリー熱エンジンはローター部、発電機部、蒸発部、凝縮部および作動液から構成されております。外部からの廃熱によって蒸発部の作動液が蒸発して気体となり、ローターに入ります。ローターに入った気体はローターを回転させ、エネルギーを失った後、凝縮部で液体に戻り、再び蒸発部に送られます。ローターは発電機に接続されているので、ローターの回転は発電機にて電力エネルギーに変換されます。また、ボイラーなどの高圧蒸気が大量に存在する場合には、当該高圧蒸気噴出口をロータリー熱エンジンに直結させることで、ローターを直接回転させることも可能です。このロータリー熱エンジンは、80-200°Cの低温域廃熱を回収できる技術が組み込まれており、その技術はオンリーワンです。

作動液を使い分けて効率的なエネルギー変換を実現
作動液としては水、エタノール、アンモニアなどを、廃熱温度に応じて使い分けることで、作動液の沸点近傍での温度差を十分に確保し、低温廃熱を効率的に電気エネルギーや機械エネルギーに再資源化することができます。用途としては工場などの廃熱やコジェネレーション、ボイラーなどの圧力差発電などへの活用が考えられます。

ゼーベック素子により電源設備不要の廃棄熱も利用可能に
廃熱回収ロータリー熱エンジンに関連して、磁性流体と磁力を利用して高効率に熱を移送する技術(マグネチックヒートポンプ)やゼーベック効果を利用した温度差発電およびサーマル・デザイン(熱構造設計)の独自技術を有し、総合的な低温廃熱回収システムを提供できます。用途としては、ゼーベック素子により温度差発電でロータリー熱エンジンの起動電力(制御系)を賄う事で、電源設備の無い焼却炉の廃棄熱利用も可能となります。

546荷主研究者:2018/11/03(土) 18:58:36

https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00492175?isReadConfirmed=true
2018/10/17 05:00 日刊工業新聞
東北大など、大型鉄ガリウム単結晶製造 IoT向け電源に提案

鉄ガリウム単結晶(東北大提供)

 東北大学と金沢大学、福田結晶技術研究所(仙台市青葉区)は、鉄ガリウム単結晶の大型結晶の製造技術を開発した。板材を切りだし、振動で発電する磁歪振動発電モジュールを作製できる。電池交換が不要なIoT(モノのインターネット)端末などの電源として提案していく。

 チョクラルスキー法という溶融材料に小さな結晶を浸して単結晶を成長させる方法で、直径4インチの結晶を製造した。この単結晶からワイヤソーでウエハーや板材として切りだす。従来は放電加工でウエハーを作製し、丸1日かかっていたという。ワイヤソーなら板材にするのに数時間ですむという。

 鉄ガリウムの単結晶は伸び縮みすると磁束が変化する。磁歪振動発電はこの磁束変化をコイルで受け取り発電する。

(2018/10/17 05:00)

547とはずがたり:2018/11/06(火) 17:09:42
混合ガスからの水素精製、高分子分離膜で回収効率10倍近くに/東レ
https://www.denkishimbun.com/archives/34047
2018/10/30 4面

 東レは29日、天然ガスなどの混合ガスから水素を適切に精製する高分子分離膜を開発したと発表した。水素を分離するためには高温高圧の環境が必要となる。開発した分離膜は耐熱・耐圧の素材を採用しており、高温環境下で分離膜の微細な穴が溶融するリスクを回避した。さらに穴も水素分子(0.29ナノメートル)を透過しやすい適切なサイズに変更して水素を回収。従来よりも10倍近く水素を効率的に回収できるという。

548荷主研究者:2018/11/06(火) 22:27:52

https://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201810/20181027_13027.html
2018年10月27日土曜日 河北新報
<西澤潤一さん死去>「ミスター半導体」独創的な研究 世界に発信 92歳

21日に死去した元東北大総長の西澤氏=2006年11月

 半導体の世界的権威で、文化勲章、米国電気電子学会(IEEE)エジソンメダルなどを受賞した元東北大総長の西澤潤一(にしざわ・じゅんいち)氏が21日午前5時14分、仙台市内で死去した。92歳。仙台市出身。葬儀は近親者で行った。お別れの会を後日開催する予定。

 旧制二高、東北大工学部電気工学科卒。東北大電気通信研究所(通研)で半導体の研究を続け、1962年同教授。83年から3年、89年から1年の計4年間通研所長を務めた後、90年11月に第17代東北大総長に就任、2期6年務めた。

 研究者としては「ミスター半導体」「光通信の開拓者」の異名を持ち、半導体材料の完全結晶技術の開発や光通信に必要な3要素の発案など、独創的な研究成果を世界に発信した。その研究・開発が産業界の発展に貢献したとして、第35回河北文化賞を受賞した。

 主な発明、開発は、新幹線システムにも用いられている整流器のPINダイオードや静電誘導トランジスタ、半導体材料の完全結晶育成法、高輝度発光ダイオード、光ファイバーなど。数々の業績をたたえIEEEは2002年、西澤氏の名を冠した「ニシザワメダル」を創設した。

 東北大総長の任期中は強い指導力で改革を推進した。「研究第一主義」の復権を目指し、専門教育の早期開始と充実を図るため教養部を廃止。青葉山新キャンパスの移転構想を進めたほか、学部横断的な研究の強化にも乗り出し、国際文化研究科や情報科学研究科など学部を持たない独立研究科を設立した。

 総長退官後も幅広い分野で活躍した。政府の諮問機関の委員を務め、教育問題などで積極的に提言。98年から岩手県立大、05年からは首都大学東京の初代学長をそれぞれ歴任した。

 主な受賞歴は日本学士院賞(74年)、紫綬褒章(75年)、文化功労者(83年)、ジャック・A・モートン賞(同)、河北文化賞(86年)、本田賞(同)、文化勲章(89年)、IOCGローディス賞(同)、IEEEエジソンメダル(00年)、勲一等瑞宝章(02年)。

 84年に仙台市名誉市民、90年に宮城県名誉県民となった。

549荷主研究者:2018/11/23(金) 15:28:19

https://toyokeizai.net/articles/-/245941
2018/10/28 5:20 東洋経済
「闘う独創研究者」西澤潤一博士が逃した大魚
「ミスター半導体」の功績を振り返る

脇 英世 : 東京電機大学 名誉教授

左は東北大電気通信研究所教授時代の西沢潤一博士(1979年)、右は2007年、首都大学東京の学長時代の西沢博士(写真:共同通信)

 西澤潤一博士が10月21日に92歳で逝去された。最近の若い方にはなじみが薄いかもしれないが、西澤博士は、「ミスター半導体」と呼ばれたように、まさに日本を代表する半導体業界の孤高の巨星。その研究分野は多岐に渡るが、数多い著書や講演の表題に頻出する「独創」「独自」「闘う」というキーワードが西澤博士の研究哲学の根本にあった。

 パソコン、スマートフォンなどあらゆるところに使われる半導体は、いうまでもなく現代社会を支える超重要電子部品だ。そのような半導体の黎明期に輝かしい研究実績をあげた西沢博士の偉業を振り返ってみよう。

父親の勧めで工学部電気工学科に進んだ

 西澤博士は、1926年9月12日に宮城県仙台市生まれ。父親は旧東北帝国大学工学部化学工学科の西澤恭助教授であった。

 1945年、仙台の旧制第二高等学校を卒業。東北大学を目指すことになった。本人は理学部の物理学科への進学を希望したようだが、父親の勧めで工学部電気工学科に進学した。この年、父親が東北大学工学部長になっている。

 西澤博士の進路を決定する際に、父親は、電磁気学の権威の抜山平一教授に相談した。そうしたところ、抜山教授は渡辺寧教授の研究室を推薦したという。実は抜山教授は渡辺寧教授とは犬猿の仲だったという興味深い逸話が残っている。抜山教授は私情に溺れることなく、当時最新式の個体物理を手掛ける優れた研究室を推薦したわけである。

 西澤博士は1948年に東北大学工学部電気工学科を卒業したが、実はこの1948年という年は、半導体工学が黎明を迎えた年である。

 1947年12月16日、米国のAT&Tベル電話研究所のジョン・バーディーンとウォルター・ブラッテンは、点接触型トランジスタを発明した。特許申請は1948年6月17日である。ウィリアム・ショックレーは、点接触型トランジスタの発明実験には積極的には参加しなかったが、実用性の高い接合型トランジスタの構想を持っていた。ショックレーは1951年に接合型トランジスタの特許を米国特許2569347として取得。紆余曲折の後、3人は1956年にノーベル物理学賞を受賞した。

 ショックレーは、1950年に『半導体中の電子と正孔(邦訳:半導体物理学)』という本を出版して一躍、世界的に有名になった。ショックレーが西澤博士に与えた影響は小さくなかったように思われる。

東北大学電気通信研究所は独創的研究で有名だった

 西澤博士は東北大学大学院特別研究生を経て、1953年に同大学電気通信研究所助手、1954年に同研究所助教授、1962年に同研究所教授となった。

 東北大学は、非常に強力な磁石であるKS鋼(研究資金を提供した住友吉左衛門に感謝して、彼のイニシャルをつけた)を開発した金属材料研究所の本多光太郎博士、第2次世界大戦中に連合軍が接収した際に驚嘆したとされる八木アンテナの八木秀次博士(工学部)など、独創的研究で有名である。研究に必要な装置を一から自分達で作っていくことで知られていた。よその真似をしないことで、独創性の伝統が培われることになるわけだ。

 西澤博士の最初の業績は、1950年のPINダイオードの開発である。これは接合型PNダイオードの真中に絶縁体層のI層を挟んだもの。高性能な整流特性を実現した。また同じ1950年には高速・低損失で大電流動作が可能な静電誘導トランジスタ(SIT)を発明した。1973年には高周波特性を改善した静電誘導サイリスタ(SITh)の開発も手掛けている。名前は似ているものの、これはずっと手が込んでいる。

 西澤博士は、何もない状況で半導体研究に一途に取り組んだ。何より苦しんだのは研究資金の調達であったという。自分で工夫するしかなかったことから、独創と闘いの哲学が生まれたのだろう。

550荷主研究者:2018/11/23(金) 15:29:25
>>549 続き

半導体レーザー「幻の生みの親」

 1957年4月、西澤博士は、恩師の渡辺寧博士と連名で、半導体メーサーの日本国特許出願をし、特許公報に特許出願公告、昭35-13787として掲載された。2頁の文書で、出願人は渡辺寧博士になっている(表記はメーザーでなくメーサーとなっている)。

 この特許には、面白い逸話がある。

 レーザーは、メーザーから発達した。メーザーは、(Microwave Amplification by Stimulated Emission of Radiation:誘導放出によるマイクロ波増幅)の略称である。1958年7月、ベル電話研究所のアーサー・シャウロウとチャールズ・タウンズは、レーザーの特許を出願した。出願特許の正式な題名は「メーザーとメーザー通信システム」である。西澤博士の日本国特許出願よりも1年以上後のことだ。

 ところが、メーザーの特許をめぐってとんでもない事件が起きた。

 1957年11月、チャールズ・タウンズと研究上の交流があったコロンビア大学の大学院生であるゴードン・グールドは、自分の研究ノートに装置の図面と簡単な式とレーザー(Light Amplification by Stimulated Emission of Radiation:輻射の誘導放出による光増幅)という言葉を書きつけていた。

 1959年4月、グールドも、レーザーの特許を出願した。先発明主義である米国では、当然、グールドの研究ノートのほうが優先されるはずだ。

 ところが、米国特許庁はグールドの出願を却下し、1960年3月、シャウロウとタウンズに米国特許2929922としてレーザーの特許を与えた。ここから28年にも及ぶ長く複雑な特許係争が起きた。

 1964年、タウンズは、ソ連のニコライ・バソフ、アレクサンドル・プロホルフと共にレーザーの研究でノーベル物理学賞を受賞した。これでタウンズに有利になったかに見えたが、裁判は延々と続き、最終的にシャウロウとタウンズの特許権は否定された。

 1987年11月、グールドは、米国特許4704583「反転分布生成のために衝突を採用した光増幅」として、あらためてレーザーの特許を自分のものにした。そしてグールドはレーザーの特許使用料を手中に収めたのである。

 ここで先ほどの西澤博士が恩師の渡辺博士と連名で、半導体メーサーの日本国特許出願した年月をもう一度みてほしい。1957年4月だ。ゴードン・グールドが研究ノートに記した1957年11月よりも先なのである。

 もし西澤博士が米国特許の申請をするか、学会誌に執筆していれば、レーザーの莫大な特許使用料を手中に収められたかもしれないのだ。

551荷主研究者:2018/11/23(金) 15:29:58
>>549-551 続き

光ファイバーの特許出願と特許庁との係争

 西澤博士は1962年に東北大学電気通信研究所教授となった。

 1964年、光通信用の集束性光ファイバーの特許を出願した。ガラスのファイバーの屈折率を中心で大きくし、周辺に行くにしたがって、徐々に落とすことで、光をガラスのファイバー内部に集束させ閉じ込め、外部への漏洩を防ぎ、通信効率を上げる技術である。

 ここで問題になったのが、西澤氏が特許申請専門の弁理士を使わず、全て自分で書類を書き上げたことである。書類不備、書式不備として、何度も却下され返戻の扱いを受けた。やっと特許出願公告が出ると、異議申し立てが出た。拒絶査定ということで、裁判に持ち込み、地裁、高裁で争われることになった。

 特許庁との係争は続き、1984年には期限切れとなった。弁理士を使えば、そこまでもつれることはなかったようにも思われるが、あくまで自分の特許の書類は全て自分で書くという、いかにも西澤博士らしいこだわりと思い入れが感じられる。

 そののち2009年のノーベル物理学賞は、光ファイバー関連の研究に対して与えられた。具体的にはチャールズ・カオ(高?)のグラス・ファイバーの研究、ウィラード・ボイル、ジョージ・スミスのCCDの発明に対して与えられた。

 チャールズ・カオはITT傘下のスタンダード・テレコミュニケーション・ラボラトリーズ(STL)の研究者であった1966年に米国電気電子技術者協会(当時はIEE後にIEEE)のプロシーディング誌に「光周波数における誘電体ファイバー表面導波路」という論文を書いている。これがチャールズ・カオのノーベル賞の主たる授賞理由となった。

 この論文の引用文献の先頭にはR.E.コリンの『Field Theory of Guided Waves』という本が載っている。ああ、そこにルーツがあったのだと思った。私も若い大学院生のころ、友人達と読破したことを懐かしく思い出した。

 西澤博士は2009年当時、ノーベル賞候補と期待されていたが、惜しくも逸した。特許係争などで海外論文誌への投稿が遅れたこともネックになったのだろう。特許出願自体はチャールズ・カオより2年早かったのだから海外論文誌へ投稿しなかったことが惜しまれる。

 2014年の青色発光ダイオードがノーベル物理学賞に輝いた時にも、「高輝度の赤色LED、黄色LED、緑色LEDは東北大学発だったのに」と残念がる声があった。

次第に管理者・教育者へ

 西澤博士は1983年東北大学電気通信研究所所長を3年務め、その後、1989年に再び所長に就任している。

 以後も精力的に半導体の開発研究に取り組むが、1990年東北大学名誉教授、また同大学総長、1998年には岩手県立大学学長、2005年には首都大学東京学長になられ、管理運営者として、大学の研究体制や独創性を喚起する教育体制に力点を移して、強い指導力を発揮された。

 また西澤博士は、政府の各種諮問機関の委員も務め、大所高所から日本の将来の技術開発方針や教育問題についても積極的に発言した。著書も1980年代から1990年代にかけて増加した。残念なのは、当時の元気な発言の詰まった著書が、古本でしか入手しにくくなっていることだ。

 西澤博士は、その業績に対して1974年に日本学士院賞、1989年に文化勲章、1983年文化功労者、2002年 勲一等瑞宝章を贈られるなどの顕彰に輝いた。とはいえノーベル賞を受賞できなかったことが原因なのだろう、知名度があまり高くない。その能力の高さの割に不運が多い「悲劇の研究者」だったといえるだろう。

552とはずがたり:2018/12/31(月) 20:53:31

計画経済の強みもあるなあ。。民生品とかは自由経済の方が良いと未だ縋るように思ってはいるんだけど。。

https://twitter.com/nikkei/status/1079701190974361600
日本経済新聞 電子版?
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その他
「中国は日本やアメリカに比べ、実用化を視野に集中投資している」。世界が注目する先端技術をテーマ別、国別にランキングしました。国別論文数では中国が上位を独占しています。
https://s.nikkei.com/2CHiU9G

3:29 - 2018年12月31日

553とはずがたり:2019/01/01(火) 10:21:52
興味深いエルゼビアと日経の調査。
原文はないのかな・・
2013〜2018だと俺もエルゼビアに2本程載せて日本に貢献してるぞ♪Scopusは知らんばい。

質と量は必ずしも相関してないしアメリカの優位は揺らいではいるが逆転はしてないと思われるが,工学系とか物量が効きそうな感じはあるけどどうなんだろ?

先端技術研究、中国が8割で首位 ハイテク覇権に米警戒
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO39587340Q8A231C1MM8000/?n_cid=DSPRM1489
2018/12/31 2:25日本経済新聞 電子版

>調査は2013〜18年のエルゼビアが持つ学術誌などの論文データを基に分析した。閲覧数などをもとに論文の注目度を点数化し、研究テーマごとに点数を集計。高得点の30テーマのランキングをまとめた。テーマを約10万に細分化しており、様々な分野にかかわる人工知能(AI)のようなテーマ設定はない。

>最も注目度が高いのは「ペロブスカイト」という次世代の太陽電池材料だ。現在主流の電池材料であるシリコン半導体に比べて、高効率で安価になる可能性があり世界中で研究開発が活発だ。次いで省電力で高速処理の半導体につながる「単原子層」、安価な電源と期待される「ナトリウムイオン電池」が続いた。

>論文数を国別でみると上位30テーマのうち中国が23でトップ。米国の首位は7つにとどまり

AIに強い国・地域・大学はどこ? AI関連の論文を発表した大学が最も多い10カ国とは
日本は論文発表数で3位
https://zuuonline.com/archives/180974
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アレン 琴子
2017/11/10

タイムズ・ハイアー・エデュケーション(THE)が世界各国の大学におけるAI(人工知能)研究の発展度を評価した結果、日本は論文発表数では世界3位であることなどが分かった。
しかし日本のAI研究・開発環境は多くの国に比べて大きく出遅れており、優秀な研究者の育成が今後の成長のカギをにぎっているものと思われる。

また発表数では首位の中国の引用スコアが34位など、「調査の質と量はかならずしも比例しない」点も指摘されている。

ランキングはTHEが世界最大規模の抄録・引用文献データベース、Scopusのデータに基づき、2011?2015年にかけて発表された4.1万件の研究論文を分析したもの。

AI関連の論文を発表した大学が最も多い10カ国
AI,大学,ランキング,機械学習
(写真=Thinkstock/Getty Images)
まずは発表している論文の数から見てみよう。中国は3位以下の国の3倍以上に匹敵する、3.7万件を超えるAI関連の論文を発表している。米国は2.5万件強、日本は1.2万件強だ。

10位 イタリア
9位 韓国
8位 フランス
7位 スペイン
6位 インド
5位 ドイツ
4位 英国
3位 日本
2位 米国
1位 中国

554名無しさん:2019/01/23(水) 02:01:22
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190122-00000550-san-pol
平井科学技術相、ゲノム編集の双子誕生確認に「やってはいけない」
1/22(火) 13:32配信 産経新聞
 平井卓也科学技術担当相は22日の記者会見で、中国・南方科技大(広東省)の賀建奎(が・けんけい)副教授が発表した通り、受精卵の遺伝子を改変した双子の女児を誕生させたことを広東省当局が確認し、公表したことを受け「臨床への応用は適切でない」との認識を示した。

 内閣府の総合科学技術・イノベーション会議(CSTI)は倫理上や安全面の課題があるとして、ゲノム編集技術を使ったヒト受精胚の臨床利用を容認しない見解をまとめている。

 平井氏はこの見解に触れ「国際的な枠組みはいろいろあると思うが、やはりやってはいけないことだ」と重ねて述べた。

555とはずがたり:2019/01/30(水) 14:15:17
新元号は商標登録できません 特許庁
2019年1月30日 13時23分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190130/k10011796371000.html

ことし5月1日に、元号を改める「改元」が行われるのを前に、特許庁は、新しい元号を含むすべての元号の商標登録を一部の例外を除いて認めないよう、審査基準を明確化しました。

特許庁によりますと、商標登録の審査基準では、これまで今の元号を表す「現元号」が登録できないと表記されていました。一方、ことし5月1日に行われる「改元」では、新しい元号が4月1日に発表される予定です。

これについて特許庁に対しては、新しい元号の発表から改元までの間に商標登録ができるのかとか、改元のあと「平成」が使えるのかといった問い合わせが寄せられているということです。

このため特許庁は、30日付けで審査基準を改め、「現元号」という表記を「元号」としました。

特許庁は、これまでも「平成」だけでなく過去の元号についても登録を認めてきませんでしたが、表記を改めることで「平成」や新しい元号が使用できないことを明確にしました。

一方、過去の元号に加えて「平成」や新しい元号が使われていても、すでに広く浸透している場合などには引き続き例外として登録を認める方針です。

556とはずがたり:2019/02/22(金) 22:57:21
「ポケトーク」快進撃、オランダに拠点開設 海外で評価される機能とは?
2019/02/22 06:30フォーブス ジャパン
https://news.goo.ne.jp/article/forbesjapan/business/forbesjapan-25589.html?from=popin
「ポケトーク」快進撃、オランダに拠点開設 海外で評価される機能とは?

「ポケトーク」快進撃、オランダに拠点開設 海外で評価される機能とは?

(フォーブス ジャパン)

AI翻訳機「ポケトーク」の売上が好調なソースネクストは、ヨーロッパでの販路拡大を目指しオランダに初の欧州拠点を開設。日本のみならず、海外でも機能性の高さに注目が集まっている。

ポケトークは、手のひらサイズの翻訳機で、話しかけるとクラウドサービスを通じて世界各国の言語に翻訳でき、手軽さと翻訳のスピードが受けている。もともとオランダのベンチャー企業トラビス社が開発したものをソースネクストが日本向けにカスタマイズしたものだ。

2017年10月に日本で初代モデルが販売されて以降、「ポケトーク」シリーズは順調に売上を伸ばし、2018年9月には自社開発の2代目「ポケトークW」を発売。10月の「音声翻訳機」カテゴリで月間販売台数シェアが97.5%(「BCNランキング・データ」調べ)となった。ソースネクストは、2020年末までの「ポケトーク」シリーズの販売台数目標を50万台から100万台に上方修正している。

日本でのシェアが広まる中、アメリカでは10月に販売を開始。9月に行なわれたイベント「ShowStoppers」では、モバイルコンピューティング部門の Innovation Award を受賞している。

「ポケトークW」が海外で評価が高い理由は、74言語に対応していることと、長文を正確に翻訳できる精度の高さ。翻訳エンジンを多数採用し、各言語ごとに最も優れているエンジンにチューンアップをしているので、そのとき最もよい翻訳結果が得られるようになっているという。

また同社によると、「ポケトークW」はスマホよりも音声認識に特化しているので、騒がしい場所でも話した言葉を正確に認識できるという。購入の際も煩雑な手続きは必要なく、特別な設定なしで109の国と地域で使えることができることも強みといえる。

グローバル通信モデルに内臓されているSIMは使い放題で、追加費用もかからない点が購入のしやすさに繋がっていると同社は分析する。また、法人向けや空港などの交通機関、ショップでのレンタルサービスも普及に大きく貢献している。

欧州拠点としてオランダを選んだことについて、同社の担当者は「オランダは空海陸路網が整備されているので、物流拠点としても営業拠点としてもEU各国への移動や移送がしやすいのに加え、ベンチャー企業を支援する風土や制度が整っており、オフィスの借りやすさやその他会社法上のメリットがあることが決め手になった」という。

同担当者は今後の見通しについて、「強みであるソフトウェアを活かして『ポケトークW』以外のIoT製品の取り扱いの拡充を行なっていきたい」と語った。
Forbes JAPAN 編集部

557荷主研究者:2019/03/31(日) 10:00:57

https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00506521
2019/2/18 05:00 日刊工業新聞
LSI一体型の触覚センサー、東北大が開発 ロボ配線を大幅減

5本指ハンドにセンサーを配置した例

 東北大学の平野栄樹准教授らは、大規模集積回路(LSI)と一体化した触覚センサーを開発した。センサーの情報をLSIで処理し圧縮して送れる。1本の通信配線で100個のセンサーを処理できた。皮膚触覚をロボットの全身に巡らせるなど多数のセンサーを配置する用途に提案する。大学発ベンチャーを2019年内に設立して事業化する。

 静電容量式の微小電気機械システム(MEMS)センサーにLSIを積層した。センサーの上面が押されてMEMS内部の空隙が変形すると、静電容量の変化で力を検知する。この信号が設定値を超えると中央のコンピューターに送信するなど、LSIで簡単な信号処理が可能。センサーからの通信量を抑えられ、限られた配線で処理できる。

 ロボットの皮膚触覚などたくさんのセンサーを配置する場合、通信の配線の取り回しが課題になっていた。センサーで処理して重要な情報のみを送れば1本の通信配線で大量のセンサーからデータを扱える。1本の配線で100個のセンサーを扱えた。

 センサーは2・7ミリメートル角で厚みは0・6ミリメートル。計測範囲は10ミリ―5ニュートンで、10ミリニュートンの分解能で計測できる。1秒間に100回以上のデータをとれる。力の向きは3方向、温度も計測できる。

 ロボットにとって触覚は大きな課題になっている。現状は指先や関節などに力覚センサーを搭載する例はあるが、計測点の数が限られていた。人間のように面で接触点を把握できないと、手探りや柔らかな作業が難しい。だが多数のセンサーを並べる場合は配線が課題になっていた。

(2019/2/18 05:00)

558荷主研究者:2019/03/31(日) 10:15:37

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO41434360Y9A210C1TJ2000/
2019/2/19 7:01 日本経済新聞 電子版 北海道・東北
東北大、電池不要の高性能マイコンを開発

559とはずがたり:2019/06/21(金) 22:52:14
2019/06/20 05:00
到来!建設3Dプリンター時代
世界最長の3Dプリンター橋が間もなく誕生
コンクリートを”印刷”して今までにないデザインを形に
https://tech.nikkeibp.co.jp/atcl/nxt/column/18/00820/061400005/?n_cid=nbpnxt_twbn

560とはずがたり:2019/08/20(火) 10:19:06
2019.08.17 SAT 18:00
シリコンヴァレーが傾倒する「創造的破壊」では、世界は決してよくならない
https://wired.jp/2019/08/17/seeing-through-silicon-valleys-shameless-disruption/
TEXT BY NOAM COHEN
TRANSLATION BY CHIHIRO OKA

シリコンヴァレーには、既存の仕組みをテクノロジーによって“破壊”することをよしとする文化がある。だが、ディスラプション(創造的破壊)から生まれた新しいサーヴィスは、本当に既存の仕組みより優れているのか。家の玄関先だけですべてが完結する世界で果たしていいのだろうか。破壊によって世界がよくなることはないのではないか──。ジャーナリストのノアム・コーエンによる考察。


…シリコンヴァレーでは最近、「Uber Eats」「DoorDash」「Seamless」といった食品配達アプリが批判に晒されることが増えている。『ニューヨーク・タイムズ』が配達員たちの過酷な労働条件について報じたためだが、こうした状況で逆にサーヴィスの存続を心配する声も出ているのだ。 …利益が出せるのかと心配になる人もいるかもしれないが、もちろん大丈夫だと断言しよう。 こうした企業は、いまの事業が危うくなったら、別のサーヴィスを立ち上げればいいのだ。…

ここ数十年で変わってきたのは、こうした破壊者たちが情熱や自信、イデオロギーといったものを振り回すようになったことだ(厚かましさに関しては言うまでもない)。

米国で労働争議が盛んになった1900年代初頭、スト破りは理解に苦しむ行為だった。ストライキを続ければ自分たちの要求が受け入れられるのに、なぜ団結を乱そうとするのか。一方で、それが生み出す“破壊(ディスラプション)”となれば話は別だ。学問の世界においてディスラプション(創造的破壊)は研究対象になっている。それに、むしろ破壊を促したいと考えている者たちもいる。ヴェンチャーキャピタルだ。

テック大手が叫ぶ“破壊”の弊害
巨大テック企業もこの発想に目をつけた。人間の身勝手さを否定するのではなく、逆に賞賛することにしたのだ。なかでもアマゾンの創業者で最高経営責任者(CEO)のジェフ・ベゾスは、「顧客第一主義」を熱心に“布教”している。アマゾンではすべての中心に顧客がいる。どんなに優れたサーヴィスであっても、顧客がいいと思ってくれなければ意味はない。

「…ユーザーに喜ばれて初めて、破壊的だと言えるのです」

出前の食べ物から配車サーヴィスのクルマ、ネットで購入した商品まで、商品が魔法のように消費者の目の前に届けば道義的責任は終わり、ということのようだ。そんなふうに世の中が単純だったら、と思う。いまわたしたちは、道義的責任が存在しない世界がどのようなものかを目の当たりにしようとしている。それは決して魔法なんかではないのだ。

ここまで来てようやく、テック大手が叫ぶ「破壊」は、かつてのスト破りの現代版にすぎないことが見えてきた。破壊することで世界がよくなることはない。もはや聞き飽きた話だろうが、フェイスブックは2016年の米大統領選挙の混乱を引き起こしただけでなく、世界中で虐殺や民族紛争の拡大にひと役買っている。YouTubeのおすすめ機能のアルゴリズムは、ヘイトや過激主義を拡散する。アマゾンは個人経営の書店や商店を廃業に追い込む一方で、自社の配送拠点で働くスタッフには非人間的な働き方を強いている。

561とはずがたり:2019/08/20(火) 10:19:19
>>560
Airbnbが浸透したせいで、閑静な住宅街がホテルの立ち並ぶ観光地のようになってしまった地域は多い。UberとLyftのためにクルマでの移動が増えれば、環境に悪影響が出るだろう。そして、フードデリヴァリーは地元のスーパーで買物をして家で料理する習慣をぶち壊し、従業員とは見なされない配達員たちは必死に仕事をしても生活費に足りるだけの賃金すら得られていない。

ピーター・ティールの発言の本質
現実を直視しよう。シリコンヴァレーのテクノロジーは、ほぼすべての場合において大して革新的ではない。そのメリットによって、既存のシステムを置き換えているだけなのだ。

Uberは効率的な大量輸送システムにはかわない。Facebookでのつながりより実際の友情のほうがいいに決まっている。YouTubeの動画を質の高い娯楽作品だと思うだろうか。Airbnbの物件が散在するエリアより、地域コミュニティがしっかりしている場所に住みたいはずだ。そしてコンピューター化された学習プランよりも、経験を積んだ教師に教えてもらうほうが絶対にいい。

テクノロジーは効率的で使い勝手がよく、コストも低いかもしれない。しかし、果たして本当に優れているのだろうか? そんなことはない。それどころか、既存のものにはるかに及ばないだろう。

ペイパルの創業者のひとりで、シリコンヴァレー屈指のヴェンチャーキャピタリストとして知られるピーター・ティールは、この問題を奇妙な言葉で言い表している。彼は過去に「空飛ぶクルマが欲しかったのに、手に入れたのは140文字だ」と言ったことがある。だが、これを文字通りに受け取ると、フェイスブックの取締役でもあるティールの本質を見誤ることになる。

「競争ではなく独占せよ」と説いてきたティールは、巨大な利益を生み出すのは既存のシステムを破壊するようなアイデアであって、革新的な新型デヴァイスではないことを理解していた。投資家としてのティールに大金を運び込んでくるのは、空飛ぶクルマである必要はない。大量の「いいね!」やコメントさえ付けば、究極的には何でもいいのだ。

家の玄関先だけですべて完結する世界
シリコンヴァレーが引き起こしている破壊に適切に対処する方法は、社会的防衛の構築だろう。クリックひとつで呼べる配車サーヴィスに対しては、地下鉄やバスなどの公共交通網の整備する。住宅街のマンションの一部が格安のホステルになってしまったら、利用者をきちんとした正規のホテルに誘導すればいい。

教室に人工知能(AI)が侵入してきたら、教師やカウンセラーの数を増やし、図書館を充実させる。さらに教育への投資を拡大していく必要があるだろう。食品配達サーヴィスが流行している現状に対しては、健康な食生活の推進を訴えると同時に、市街地中心部から食料品店が消えていく「食の砂漠」状態の進行を防ぐためのルールづくりに取り組めばいい。わたしの言いたいことはわかってもらえると思う。

町の広場や商店街ではなく、家の玄関先だけですべてが完結してしまう世界なんて、単に悲しいだけではないだろうか。痛ましいとさえ言えるかもしれない。家の中に閉じこもったまま人生を終えたいと思う人の数は、そこまで多くはないはずだ。…

ノアム・コーエン|NOAM COHEN
ジャーナリスト。『ニューヨーク・タイムズ』記者として創業期のウィキペディアやツイッター、黎明期にあったビットコインやWikileaksなどについて取材。著書に『The Know-It-Alls: The Rise of Silicon Valley as a Political Powerhouse and Social Wrecking Ball』などがある。

562荷主研究者:2019/09/15(日) 23:07:30

https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00528086
2019/8/21 05:00 日刊工業新聞
食べられるロボ、研究着々 東北大と阪大で進む

高野豆腐硬軟切り替え機構(東北大提供)

 ぼくの顔をお食べよ―。こんな食べられるロボットの研究が進んでいる。高野豆腐やかまぼこなど、日本の伝統的な食品加工のノウハウを駆使してロボットの身体を作る。災害時の人命救助や「ソフトロボット」への応用が想定されている。人間が食べられる素材は微生物に分解されて土に帰る。人間にも地球にも優しいロボにつながるかもしれない。(小寺貴之)

 ■ □

 東北大学の多田隈建二郎准教授と清水杜織大学院生らは、羊の腸と高野豆腐で硬さを切り替える機構を開発した。袋状の羊腸に5ミリメートル角の高野豆腐を詰めロボットの指のようなパーツを作成した。羊腸袋から空気を抜くと高野豆腐同士が密着して堅く締まり、お煎餅程度の硬さになる。空気が入っていれば高野豆腐はバラバラに動くため、片栗粉の袋くらいの軟らかさになる。

 硬軟が切り替えられると、把持対象の形に合わせて変形する万能グリッパーが作れる。弁当工場の盛り付けロボットには可食万能グリッパーが向くかもしれない。災害現場では、がれきの下で衰弱した被災者に一時的に栄養を注入する場面が想定される。静脈注射は一つの候補だが血管にアクセスできる保証がない。多田隈准教授は「口から栄養液を送り込むために食道を開ける開口器の用途がある。意識を失い、反射的に食いちぎっても可食材料なら心配がない」と説明する。

 大阪大学の増田容一助教らは、かまぼこやちくわなどの、魚のすり身を使ってソフトロボットの材料を作る。でんぷんの添加率を変えることで硬さを表すヤング率を2―3倍変えることに成功した。増田助教は「かまぼこの製造技術は900年以上の蓄積がある。これをソフトロボに応用する」と意気込む。

 3Dプリンターの要領で硬い部分と軟らかい部分を積層すれば特定の形に変形するブロックを作れる。腱駆動と組み合わせると、生き物のように動く機構になる。トカゲの尻尾のように、身体の一部を食べられても逃げる能力を失わない生き物の生存戦略を、ロボットで定量的に検証できるようになる。増田助教は「ロボットが腐り、捕食される。真の意味で食物連鎖の中に入り込めるようになる」と説明する。

 現在はアクチュエーターやセンサーなど個々の要素技術が開発されている段階だ。情報処理や制御を含め、ロボット全体を食材で作ることは難しい。それでも誤飲対策や生物研究などのニーズをつかみ、着実に研究が進んでいる。

(2019/8/21 05:00)

563荷主研究者:2019/12/11(水) 22:36:50

https://www.kobe-np.co.jp/news/keizai/201911/0012877557.shtml
2019.11.15 神戸新聞
数学の理論で「透視」技術確立 神戸大発のベンチャー

神戸市立工業高等専門学校と共同で作った自動運転センサーの実験機と木村建次郎教授(右)。屋外走行の試作車を製作中という=神戸市中央区港島9、神戸インキュベーションオフィス

 乳がんの検査を痛みなしにできる装置で注目を集める神戸大発のベンチャー、インテグラルジオメトリーサイエンス(神戸市中央区、IGS)。世界で初めて解いた応用数学の計算理論などをもとに物体を「透視」する技術を確立し、トンネルの壁の老朽化検査や防犯システム、自動運転へと事業分野を広げている。

 神戸・ポートアイランドの研究室で、骨組みだけのカートが動き回る。完全自動運転を実現するためのセンサーの実験機だ。路面に張った磁気コードを識別しながら進む。取締役の木村建次郎(40)=神戸大数理・データサイエンスセンター教授=は、「2021年にテーマパークや工場、空港など向けに小型車を販売する」と当面の計画を語る。

 リチウムイオン電池の品質検査装置の仕上げも並行して進む。現在の主力製品で1台約7500万円。「国内外の大手メーカー向け。電池を分解せず内部の電流を可視化できるのは世界で僕らだけ。競合はない」

 IGSは12年設立。研究開発要員が主体の20人の会社だ。資本金約21億円。京都大系のベンチャーキャピタルなどから出資を受け、利益の大半を研究開発費に回しつつ黒字を維持する。

 分野をまたぐビジネスは、木村の研究成果に基づく。マイクロ波や超音波などの波紋から、その発生源の物体の構造をさかのぼって明らかにする「散乱の逆問題」は、世界で初めて木村が計算理論を確立した。コンピューターによる画像化とあわせ、26カ国で特許を取得済みという。独自技術を生かし、鉄道トンネルの壁の老朽化を走行しながら検査するシステムを製品化した。

 今年9月には、乳がん検査の新たな画像検査法(マイクロ波マンモグラフィー)の治験を20年度中に始めると発表。圧迫の痛みを伴わず、エックス線で見えにくいタイプの乳房も写せる技術で、医療に貢献する。

 開発中の防犯システムは、壁に埋め込んだセンサーが、アルミケースの中の拳銃やノートパソコンの内側に隠された刃物が放つ磁界を観測し、瞬時にそれらの形を画像化する。人通りの多い場所などで犯人に気付かれずに捜査機関に通報する仕組みで、30年までに関東全域への普及を目指す。

 自動運転は、総合病院など屋内での利用も想定している。ベッドや車いすが自動で移動することで患者とスタッフの負担を減らす。一方、公道の走行は時速200キロでの安定制御を確立させるという。「(磁気コードを読む)逆問題を高速で解きながら走る車だと考えると楽しい。本を読みながら、仮眠しながら、街中を移動できたら快適」と木村。研究者ならではの表現で意欲を語った。=敬称略=(内田尚典)

564とはずがたり:2019/12/12(木) 15:23:32
イグノーベル賞ものだ。キャッシュレス以前に先ず判子だなあ。。

こんなコスト掛けて迄判子を維持しなければならないのか?バカバカしいにも程がある。

諸外国がどうやってんだか知らないけど判子なくして効率化する気運が出てこないことに今の日本の絶望的な状況がある。

ロボットが契約書をめくって自動で押印 手作業の負担を軽減 デンソーと日立が開発
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191211-00000044-zdn_n-sci
12/11(水) 13:02配信ITmedia NEWS

 デンソーウェーブ、日立キャピタル、日立システムズは12月11日、ロボットとRPAを活用して契約書などの押印を自動化するサービスを発表した。金融機関や自治体など、契約書・請求書の電子化が進んでいない業界の押印作業を効率化する狙い。2020年3月から月額制で提供する予定。

 デンソーウェーブのロボットアーム「COBOTTA」2台とカメラで構成された専用のマシンを、PCに接続して使用する。COBOTTAは、アームの先端に装着した社印を押す作業と、書類のページをめくる作業を担う。ページをめくるたびに、カメラで書類を撮影し、押印欄を識別する仕組み。

 RPAは、カメラで撮影した書類の画像を分析。契約書・請求書といったカテゴリー別に分類した上で、PCにフォルダを作成し、画像を保存する。

 デンソーウェーブはCOBOTTAを提供し、日立キャピタルはサービスの提供窓口を担当する。日立システムズはRPAの初期設定や保守などを行う。

 3社は12月18日〜21日に都内で開かれる展示会「2019国際ロボット展」に同サービスを出展し、COBOTTAが自動で押印する様子を一般公開する予定。

 日立キャピタルの広報担当者は「顧客からヒアリングを重ねる中で、金融機関や自治体では、契約時に膨大な書類に角印を押す必要があり、作業が夜中までかかることもあると聞いている。今回のサービスによって負担を軽減したい」と話している。

ITmedia NEWS

565とはずがたり:2020/02/20(木) 17:36:29
自転車操業がベンチャーにとって悪くない理由 「激戦」に生き残る関西の有力3社に学ぶ
https://news.goo.ne.jp/article/toyokeizai/bizskills/toyokeizai-321005.html
2019/12/21 08:10東洋経済オンライン

起業して5年後に残る会社は約4割(製造業の場合 2006年中小企業庁調べ)――。日本のベンチャー企業が存続していくには相当な困難が伴う。革新的なアイデアや技術をもとにして、既存にないサービスや事業に挑戦することが重要だ。

NHK大阪放送局が制作する「ルソンの壺」は、12月22日(日)の最新放送回(関西地域で7時45分?8時25分放送)でこれまでに取材した約500社の中からベンチャー企業のその後を追跡取材。そこから生き残っただけでなく拡大を続ける3社の経営者を招き、その秘訣を探った。登場したのは、NSWの西出喜代彦社長、マイファームの西辻一真社長、akippaの金谷元気社長。小説家で番組コメンテーターの真山仁氏、司会の渡邊佐和子アナウンサーと、3人の経営者とのやり取りを、本編に収まりきらなかった部分も含めてお届けする。

ピクルス製造から「裏表のない肌着」へ
渡邊 佐和子(以下、渡邊):まずご登場いただくのはNSW(本社・大阪府泉佐野市)の西出喜代彦社長です。NSWは2012年に起業した会社です。もともとは、西出さんのお父さんがワイヤーロープを製造する会社を経営していましたが、経営不振に陥りました。

その後を継ぐため大阪に戻った西出さんが製造したのは、なんと、ピクルスでした。これが健康志向を意識した女性を中心に話題となり、ヒット商品に。さらに今年、西出社長は、泉州の地場産業の繊維産業にも目をつけ、地域の協力を得て特殊な縫製技術で「裏表のない肌着」を開発しました。



体験農園を貸し出すビジネス
渡邊:続いてはマイファーム(本社・京都市下京区)の西辻一真社長です。農家から耕作放棄地を借り、体験農園として貸し出すビジネスを2007年に起業。利用者には、農具や肥料を無料で使えるようにして、作り方を教えてくれるアドバイザーも配置。初心者でも気軽に始められるとあって人気が広まりました。

農園数は現在、90カ所以上と当初の2倍以上になり、売り上げは7倍、利用者数も500組増えました。



空き駐車場のマッチング
渡邊:続いては、akippa(本社・大阪市浪速区)の金谷元気社長です。

もともとは通信機器などの商品を売る販売会社でしたが、ある社員の発案で、使われていない駐車場をほかの人へ貸し出すサービスを生み出しました。

駐車場の持ち主と、駐車場が空いている時間に利用させてもらう契約を結び、その情報をネットに掲載。必要な人が予約できる仕組みです。駐車場の持ち主は契約の初期費用がかからないうえ、借りる利用者は、空き駐車場を現地で探す手間がなく利用料金も安いため、双方から支持を得ました。そして、4年前は3000件だった駐車場拠点数が、現在は3万件を超え業界最大手に成長しました。



「とにかくやってみよう!」という「トライアンドエラー」の「トライ」の数より、エラーが少なければ成功します。たくさんトライし続けることで、成功するものを見つけているという、自転車のようにこぎ続けたおかげで、よい結果を得られているところが、3社に共通している点だと思います。

(構成:二宮 未央/ライター、コラムニスト)

著者:NHK大阪放送局「ルソンの壺」取材班,二宮 未央

566荷主研究者:2020/02/27(木) 21:39:10

https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00547444?isReadConfirmed=true
2020/2/11 05:00 日刊工業新聞
NTT、地域産学官連携 スマートシティー案件明示

 NTTは地方の自治体や企業、教育機関向けに、地域の特色を生かしたスマートシティー(次世代環境都市)化を支援する「サステナブルシティ・パートナー・プログラム(仮称)」を4月に始める。専用サイトを通じて先進事例を共有。共通の課題を持つ自治体が参加した意見交換会に各界の専門家を派遣し、スマート化すべき案件を明確化できるようにする。(編集委員・水嶋真人)

【除雪を効率化】
 すでに札幌市や横浜市、福井市、山梨市、千葉県木更津市、山梨県、和歌山県が参加を予定。自治体の参加は原則無料とする。2022年度までに全ての政令市と中核市の参加を目指す。

 NTTは札幌市と連携し、除雪車の走行ルートや熟練運転者の技をデジタルデータ化し人工知能(AI)で分析することで除雪作業を効率化。横浜市とはRPA(ソフトウエアロボットによる業務自動化)の導入で行政事務の負担を軽減するといったスマートシティー化の実績を持つ。こうした事例を専用サイトや見学会を通じてプログラム参加自治体間で共有する。

【意見交換会も】
 都市計画や高齢化対策、町おこしなど共通の課題を持つ自治体が参加した意見交換会も開き、アドバイザーとして各界で活躍する専門家を派遣する。現時点で日本商工会議所の三村明夫会頭、建築家の隈研吾氏、村井満Jリーグチェアマン、元プロサッカー選手の中田英寿氏ら25人がアドバイザーに名を連ねた。これらの活動を通じて、地元の社会課題を解決できる先端技術の活用法を見つけ出してもらい、スマートシティー化に向けた工程表の策定につなげる。

 デジタル化した各都市の生活の豊かさを可視化できる仕組みも導入する。共通する社会課題を持つ自治体と比較して次に対処すべきスマート化の案件を導き出せるようにする。

【5Gが本格化】 
 高速大容量通信、超低遅延、同時多数接続が売りの第5世代通信(5G)が今春に商用化する。あらゆる機器のデジタルデータをインターネット経由で収集してAIで分析し、効率化する動きが本格化する。国内でも自治体や企業ごとのデジタル変革(DX)は進んでいるが、自治体や企業間の連携によるDXが次の段階と言える。

 NTTは自治体や企業ごとに異なるデジタルデータの分類仕様を自動的に共通化して分析可能にする技術「ナレッジガーデン」を持つ。この技術を用いて複数の自治体や地元企業のデータを連携・分析することが、日本のスマートシティー化を早めるカギを握る。

(2020/2/11 05:00)

567名無しさん:2020/08/26(水) 18:30:08
ユニクロ・セルフレジ特許訴訟「泥沼化」の内情、今度はGUも提訴へ
ダイヤモンド編集部 相馬留美:記者
https://diamond.jp/articles/-/240953
ビジネス Close-Up Enterprise
2020.6.22 5:22

568とはずがたり:2020/10/14(水) 16:44:06
ノーベル賞は誤報から生まれた? 訃報の人物評に落胆…死後の名誉を気にして賞創設の遺言書
https://www.tokyo-np.co.jp/article/61302
2020年10月12日 11時50分
 ノーベル賞は、化学者アルフレド・ノーベルの誤った死亡記事から誕生したという説がある。ノーベルは生きながらにして自身の訃報を目にし、死後の名誉を気にして賞の創設を遺言したという。真相を追うべく、ロシアでゆかりの地に向かった。(ルイビンスクで、小柳悠志、写真も)

 モスクワから北300キロ、ヤロスラブリ州ルイビンスクに「ノーベル博物館」がある。イーゴリ・リャボイ館長が見せてくれたのが、ノーベルの兄リュドビクが死んだ直後の新聞。リュドビクの生前の功績を2ページにわたって紹介している。
 ノーベル兄弟の父は発明家。スウェーデンからロシア帝国サンクトペテルブルクに渡り、ノーベルも少年時代、ペテルブルクで過ごした。一家は兵器などを造り、南部バクー(現アゼルバイジャン)では油田を開発。ノーベルもダイナマイトを発明して巨額の利益を上げた。ダイナマイトが武器に用いられ、多くの犠牲者を生んだことも知られている。
 一部のメディアは伝記を基にこう伝える。兄リュドビクが死去した際、ある新聞が弟のノーベルと勘違いし、「死の商人、死す」との見出しで報じた。ノーベルは苦悩し、「人類に貢献した人」のための賞創設を望むようになったと。

 スウェーデンのノーベル財団に取材すると、細部がやや異なる。
 まずリュドビクの死に際し、フランスでは「ダイナマイト発明者、逝去」と相当数の新聞が誤報を出したという。大部分がダイナマイト発明の意義を好意的に報じたが、フィガロ紙だけは「人類に恩恵をもたらしたとは思えない人物」とこきおろしてしまった。同紙は数日後「訃報は誤報だった」と訂正を出した。
 「死の商人、死す」との見出しの新聞は見つかっておらず、伝記の内容が誤っているとの見方もある。ただ財団の広報は「ノーベルが世評を知り、気落ちしたのは想像に難くない」とし、フィガロの誤報がノーベル賞創設を遺言したきっかけの一つになったとみる。ノーベルは文芸を愛し、繊細な性格だった。

 「リュドビクもアルフレドもロシアでは名士。ロシアで両者の混同はありえなかった」と話すのはペテルブルクのガイド、アレクサンドラ・マヤクさん。ロシア紙の正確な報道は、ノーベル一家がロシアに根付いていた証しとも言える。
 ノーベルは誤報の翌年から遺言を検討し、1895年に最終的な遺言書をしたためた。ノーベル賞は創設の際、資金の約15%がバクーにあるノーベル家の石油会社からもたらされるなどロシア帝国の繁栄を今に伝えている。

569とはずがたり:2020/11/20(金) 11:21:36
日本のR&D投資は重複が多いから無駄が多いと云うのは昔から云われてた様だ。

後藤 晃 (1989) "研究開発と技術革新" 後藤晃・小峰隆夫・古川彰編『新・日本経済論』東洋経済新報社

後藤 晃・若杉龍平 (1984) ”技術政策” 小宮隆太郎・奥野正寛・鈴村興太郎編『日本の産業政策』東大出版会

根津利三郎 (2003) "国際社会からみた日本の科学技術政策" 『研究 技術 計画』 第16巻 第3・4号
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsrpim/16/3_4/16_KJ00002340204/_pdf/-char/ja

野田英雄"経済成長モデルにおける産業R&Dと特許システム"内の記述

570とはずがたり:2020/12/02(水) 13:20:48

日本の無能な大企業どもは良いもの作れば売れるガラパゴス的な幻想から脱却しないとあかんな。。その日本製の"いいもの"を世界標準に出来ればかなり強いがその方向性が見えずに自分のとこに抱え込もうとして汎用性を失っているように見える。

国産ジェット、EV、ドローン……この国のモノ作りを敗退させた「日本スゴイ」の病理
12/1(火) 8:00配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/6fd2bea0986458ec0a41a08c604a1cea9fbb61c2?page=2
ITmedia ビジネスオンライン

EV、あっという間の逆転劇
 EVの電池については、日本メーカーは当初、実用に耐える大型の専用蓄電池を開発しようとしていた。自動車のバッテリーはスマホなどのAV機器とは異なり大電流を扱うので、一歩間違えれば大事故につながる可能性がある。日本勢の開発は難航していたが、テスラは既存の電池セル(単電池)を流用してソフトウェアで制御するという驚くべき方法で、あっという間に高度な自動車用バッテリーを開発してしまった。

 中国製のドローンもカギを握るのはソフトウェアである。ドローンの性能を上げるためには部品の精度を高める必要があるが、ハードウェアのレベルを向上させるのは容易ではない。1割の性能アップのためにコストが5倍かかることなどザラにあるからだ。中国メーカーはこれらの問題を全てソフトで解決する方法を選択し、汎用部品のみで構成しているにもかかわらず、日本製よりもはるかに高い性能を実現した。

 三菱スペースジェットの失敗とソフトウェア技術は直接関係しないが、ハードウェアの不備ではないという点において共通点がある。今回、三菱が開発に失敗した最大の理由は、航空機の安全性を保証する米国の型式証明が取得できなかったことである。

 現代の航空機は標準化が進んでおり、機体をゼロから開発するケースはほとんどない。ほとんどの部品は汎用化されているので、航空機メーカーは、実績のある部品メーカーから主要部品を購入し、工場で最終組立を行うことが主な業務となっている。多少、誇張して言えばPCに近い産業構造と言って良いだろう。

 従って、今の時代はどのメーカーが航空機を造っても、ほぼ同じような構造になるので、開発自体はそれほど難しいことではない。最大の問題は米国の型式証明を取得できるかどうかである。

実は新技術に鈍感な日本企業
 世界の航空業界は米国を頂点としたピラミッド構造になっており、米国で安全基準をクリアできれば、ほぼ自動的に他国でも型式証明を取得できる。だが、米国の型式証明を取得するには、相当なノウハウが必要であり、その分野に精通した人材を揃(そろ)える必要がある。

 いくら、高い技術で製造したと主張しても、航空当局は国民の命を預かっており、簡単には納得しない。汎用品で作られているからこそ、独自の技術体系が存在する部分は逆に厳しくチェックされる。三菱は、良いモノを作れば問題ないとのスタンスだったのか、役所の手続きを軽視し、結果的に何度トライしても米国の認証が取れないという事態に陥った。その間にライバル会社が次々と新型機を投入し、三菱スペースジェットには事業機会がなくなってしまった。

 これら3つのケースに共通するのは、オープン化の流れと、それに伴って新しく台頭してきた技術的知見に対して日本企業が著しく鈍感だったという現実だ。

 技術は常に進歩するものであり、新しい技術というのは、たいていの場合「大したことがない」ように見える。ところが、その大したことのない技術がパラダイムシフトを引き起こし、従来の常識がまったく通用しなくなる。この壁を乗り越えるためには、今、何が起こっているのかという現実を知ることが重要だが、日本社会はこの点において致命的な欠点を抱えている。

 三菱スペースジェットが型式証明で躓(つまづ)く可能性があることや、テスラの電池技術が画期的であること、中国のソフトウェア技術が極めて高いことなどは、全て事前に指摘されていたことであった。ところが日本社会は、従来のやり方にこだわり、警鐘を鳴らす人をバッシングする傾向が顕著である。メディアも一部の読者に媚(こ)び、「日本はスゴイ」といった記事しか配信しない。

 ある意味で、これらはフェイクニュースであり、一連の虚構の情報に多くの日本人が惑わされている間に、事態は急ピッチで悪化してきた。こうした日本社会の悪しき風潮が変わらなければ、再び同じ失敗を繰り返すことになるだろう。次に似たような状況に陥るのは、パラダイムシフトが急激に進む再生可能エネの分野であるのはほぼ間違いないと筆者はにらんでいる。

加谷珪一(かや けいいち/経済評論家)

571とはずがたり:2020/12/02(水) 13:37:11
モノリス社(ネブラスカ州)…天然ガスなどに多く含まれるメタンから水素と固体炭素を取り出す「プラズマ熱分解」と呼ぶ先進技術を持ち,現在タイヤ産業地域に近い米国中部のネブラスカ州に本拠地を置き,タイヤなどの原料となる固体炭素と水素を二酸化炭素(CO2)の排出を抑えつつ生産できる。既に実証プラントを稼働済み。

三菱重工、メタンから水素と固体炭素を取り出す革新的技術を持つ米国モノリスに出資
(米国)
https://www.jetro.go.jp/biznews/2020/12/06d3c0f59b5aa05e.html
ヒューストン発
2020年12月02日

三菱重工業は11月30日、メタンからプラズマ熱分解方式で水素と固体炭素を取り出す革新的技術を持つ、米国のモノリス(本社:ネブラスカ州リンカーン)へ米国三菱重工を通じて出資したと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。

モノリスは、天然ガスの直接熱分解により、水素製造過程で二酸化炭素(CO2)を排出しない、いわゆる「ターコイズ水素」(注)を製造できる技術に加え、カーボンブラックなど利用価値の高い固体炭素を製造できる技術を有しているのが特徴だ。三菱重工業は、同グループが取り組むエナジートランジション(低環境負荷エネルギーへの転換)事業における革新的代替技術の1つとして、モノリスの技術を水素バリューチェーンの強化・多様化につなげていくことを狙いとしている。

米国三菱重工の白岩良浩社長は、今回の出資について「モノリス社は、メタン熱分解を商用レベルにスケールアップするという長年の課題を解決することで、CO2フリー水素製造におけるリーダーに台頭した。当社は幅広く脱炭素技術を評価する中でモノリス社の技術は非常に有望と見ている」と述べている。

欧米や日本を中心に脱炭素社会の実現に向け、新たな燃料としての水素の重要性が議論されている。再生可能エネルギー由来電力を利用した水電解技術で製造される「グリーン水素」、化石燃料の水蒸気改質プロセスにCCUS(CO2回収・利用・貯留)を組み合わせることでCO2を排出しない「ブルー水素」などと並び、天然ガスに含まれるメタンの熱分解により製造される「ターコイズ水素」を含む、多様なクリーン水素製造技術が求められている。三菱重工業は、こうした需要に応えられる技術を積極的に取り入れていく考えだ。

(注)水素の製造プロセスにおけるCO2排出量などの環境負荷度合についてカラーイメージで識別することが世界的に広まってきており、グリーン、ターコイズ(トルコ石の青さの意)、ブルーなどが「クリーン水素」とされている。

(沖本憲司)
(米国)

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A2%E3%83%8E%E3%83%AA%E3%82%B9
モノリス(英語: monolith)は、建築物や遺跡の内で配置された単一の大きな岩や、幾つかの山々のように一枚の塊状の岩や石から成る地質学的特徴を表すものである。一枚岩(いちまいいわ)ともいう。

三菱重工、米国の水素製造スタートアップに出資
2020年12月1日 4:00
https://r.nikkei.com/article/DGXMZO66826990Q0A131C2000000?s=5

572チバQ:2020/12/05(土) 16:02:46
https://news.yahoo.co.jp/articles/9e691fd3ebbe667fae2d25ca05b59a284030fe73

モルドバ「ロシア離れ」鮮明 次期大統領、露軍の撤退要求
12/4(金) 22:01配信

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産経新聞
 【モスクワ=小野田雄一】東欧の旧ソ連構成国モルドバで、次期大統領に就任予定のサンドゥ前首相が、現職のドドン大統領が進めてきた親ロシア路線を見直す動きを強めている。サンドゥ氏は11月末、ロシア系住民が実効支配する親露分離派地域「沿ドニエストル」に駐留するロシア軍は撤収すべきだと発言し、ロシアの反発を招いた。旧ソ連圏で進む「ロシア離れ」がモルドバでも表面化した形で、ロシアは焦りを深めているとみられる。

 親欧米派野党「行動と連帯」党首のサンドゥ氏は11月の大統領選で親露派のドドン氏に勝利した。ドドン氏は「サンドゥ氏側に選挙違反があった」として法的手続きを取ったが、結果が覆る可能性は低い。

 サンドゥ氏は今月24日に大統領に就任する予定。サンドゥ次期政権は、言語や文化を共有するルーマニアへの接近など、欧州連合(EU)との統合路線を加速させる見通しだ。

 サンドゥ氏は11月30日、「沿ドニエストルには(弾薬管理などを担当する)ロシア軍部隊が駐留しているが、モルドバ側とのいかなる合意もない」と述べ、ロシア軍は部隊を撤収すべきだとの認識を表明。ロシア軍などが担ってきた平和維持活動を、欧州安保協力機構(OSCE)主導に転換すべきだとも述べた。

 サンドゥ氏はまた、ドドン政権下のモルドバが2018年、ロシアの主導する「ユーラシア経済連合」のオブザーバー参加国の資格を得たことについて「合法的な手続きを経たのか確認すべきだ」と指摘。同経済連合との関係を見直す可能性も示唆した。

 北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルグ事務総長は今月1日、「ロシア軍の駐留はモルドバの主権侵害だ」とし、サンドゥ氏の立場を支持した。

 これに対し、ラブロフ露外相は同日、「ロシア軍の撤退は和平に寄与しない。無責任な要求は容認できない」と反発。ロシア軍駐留の必要性を認めてきたドドン氏も「ロシアとの関係を悪化させる」と警告した。

 旧ソ連圏では近年、ロシアの影響力低下が指摘されている。中央アジアでは中国の存在感が強まり、南カフカス地方でもトルコが勢力を拡大。一方のロシアは14年にウクライナに軍事介入し、同国とは事実上の断交状態が続く。大統領選の不正をめぐって混乱するベラルーシでは、ルカシェンコ大統領を支援するロシアへの反感が強まっている。

 ロシアはこれ以上の「勢力圏」の縮小を食い止めるためにもモルドバの欧米接近を阻止したい考えで、今後、モルドバに対する政治的・経済的圧力を強化する可能性がある。

 ドニエストル川東岸の「沿ドニエストル」ではソ連末期の1990年、ロシア系住民がモルドバからの分離独立を宣言し、モルドバ中央との紛争に発展した。92年に停戦が成立したが、ロシア系住民の実効支配が続き、分離独立派を支援したロシアの駐留軍も維持されている。

■旧ソ連「未承認国家」多く 紛争再燃の危険はらむ

 旧ソ連圏には、モルドバの「沿ドニエストル」以外にも、各国政府の施政権が及ばず、一方的に独立を宣言した「未承認国家」が存在する。過去に中央政府との紛争を経ており、軍事衝突が再燃する危険をはらんでいる。アゼルバイジャン西部のナゴルノカラバフ自治州をめぐる紛争が9月に起き、11月の停戦までに5千人以上の死者を出したのが一例だ。

 ナゴルノカラバフではソ連末期の1980年代後半、多数派のアルメニア系住民がアルメニアへの帰属替えを要求し、アゼルバイジャンとの紛争になった。ロシアは91年に「共和国」樹立を宣言したアルメニア側を支援し、94年に停戦。しかし対立は続き、今年9月に紛争が再燃した。

 ジョージア(グルジア)の南オセチア自治州とアブハジア自治共和国はそれぞれ90年代前半にジョージア中央と戦火を交え、独立を宣言した。両地域はロシアの庇護を得る形で事実上の独立状態を享受。2008年のロシアとジョージアの軍事衝突後、ロシアは両地域の独立を承認した。

 ウクライナでは14年、東部ドネツク、ルガンスク両州の親露派武装勢力が「人民共和国」樹立を宣言し、ウクライナ軍との大規模戦闘になった。親露派はロシアの軍事支援を受けて現地の実効支配を続ける。

 ロシアにはジョージアやウクライナの分離派地域を支援することで、両国の北大西洋条約機構(NATO)加盟を阻止する狙いもある。(モスクワ 小野田雄一)

573名無しさん:2020/12/07(月) 21:18:06
https://news.yahoo.co.jp/articles/6bc184c61c4b4fb66940dac590ce0dbe1a3ec0ef
学術会議会員の男逮捕 下半身触る姿見せた疑い
12/7(月) 17:57配信

 商業施設内で自分の下半身を触り、その様子を女性店員に見せつけたとして、兵庫県警西宮署が県迷惑防止条例違反の疑いで、豊田理化学研究所フェロー、川村光容疑者(66)=名古屋市名東区=を逮捕していたことが7日、県警への取材で分かった。川村容疑者は日本学術会議の会員。

 逮捕容疑は5日午後0時15分ごろ、同県西宮市の商業施設の飲食店内で、ズボンの上から下半身を触る姿を女性店員3人に見せつけたとしている。「股間は触ったが女性に見せてはいない」と容疑を一部否認している。

 豊田理化学研究所(愛知県長久手市)によると、川村容疑者は統計物理が専門で、大阪大教授や日本物理学会会長などを歴任した。平成29年に日本学術会議会員に選出され、今年4月から現職。同研究所は「事実関係を確認し、しかるべく対応する」とコメントした。

574名無しさん:2021/03/11(木) 19:28:33
https://news.yahoo.co.jp/articles/ed367c7474938f8da01322f29ee4b030f46af1fc
ニュートリノ 60年前の予言証明 千葉大など観測
3/11(木) 1:18配信
産経新聞
 約60年前に予言された素粒子ニュートリノの特殊な反応を証明することに成功したと、千葉大などの国際研究チームが英科学誌ネイチャーに11日発表した。宇宙から飛来したニュートリノを分析して実証した。ブラックホールの謎の解明などに役立つという。

 宇宙を飛び交うニュートリノは物質とほとんど反応せず、地球も通り抜けてしまう。しかし、あるタイプのニュートリノが極めて高いエネルギーを持つと、物質中の電子と反応し、別の素粒子が生じるとの理論が提唱されていた。

 この理論は米国の著名な物理学者でノーベル賞受賞のシェルドン・グラショー博士が1960年に発表。素粒子物理の基本法則の一つとして知られるが、実験装置では作り出せない非常に高いエネルギーが必要なため、検証が困難だった。

 国際チームは南極に設置した観測施設「アイスキューブ」で2016年に捉えたニュートリノを詳しく解析。理論通りのエネルギーを持つ「反電子ニュートリノ」と呼ばれるタイプが、南極の氷が持つ電子と衝突し、予言された反応が起きたことを突き止めた。

 このニュートリノは銀河の中心にある巨大ブラックホールなどが放出するとみられ、観測を続けることで極めて高いエネルギーを持つ未知の天体現象のメカニズムの解明につながるという。

575荷主研究者:2021/03/21(日) 21:38:47

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOFB073QP0X00C21A2000000/
2021年2月8日 18:51 日本経済新聞
ドローンベンチャーのテラ・ラボ、福島・南相馬に新工場

576名無しさん:2021/03/31(水) 05:41:48
https://news.yahoo.co.jp/articles/6ad90c42d7bc4586b9e3b9ef96663c9b0eab7dc4
「罰金はわずか数百円」それでも中国人が信号を守るようになった怖い理由
3/28(日) 9:16配信
プレジデントオンライン
中国には至る所に監視カメラがある。AIを駆使した最新のシステムで信号無視すら見逃さない。中国で特派員を務めた毎日新聞記者の赤間清広さんは「最先端の監視カメラで交通マナーは劇的に改善した。しかし、その解決法はあまりに過激だ。治安維持の名目で、人々のプライバシーが丸裸にされている」という――。

 ※本稿は、赤間清広『中国 異形のハイテク国家』(毎日新聞出版)の一部を再編集したものです。

■繁華街のモニターにさらされた友人の顔写真

 中国国内で稼働している監視カメラは2億台を優に超える。

 国内の治安維持に何よりも重きを置く中国当局にとって、秘密兵器とも言える存在だ。しかし、監視カメラでどのような情報が集められ、どう活用されているのかはなかなか見えてこない。

 取材を続けていた2019年秋、面白い話を耳にした。情報をくれたのは上海の西約120キロに位置する江蘇省無錫に住む女子大学生(22)だ。

 市内にある大学での授業を終え、家に帰る途中、たまたま通りかかった繁華街に設置されたモニターに見覚えのある顔が大きく映し出されているのを目にしたという。

 「普段からよく遊んでいる友人の顔写真でした。モニターを見た瞬間、『えっ、うそでしょ』と叫んでしまって」

 すぐにスマートフォンでモニターの写真を撮り、その友人に送信すると「確かに私のようだ」という答えが返ってきた。

 「友人は『何で私が』と怯えていました。私も同じように顔をさらされる可能性がある。他人事じゃない」

 無錫で何かが起きている。すぐに現地に向かった。

■プライバシーは丸裸

 高速鉄道の無錫東駅。まずは駅前で客待ちをしていたタクシーの運転手にモニターについて尋ねてみた。運転手歴10年という劉さんはこともなげにこう言った。

 「ああ『交通違反者暴露台』のことだろ?  市内にたくさんあるよ」

 劉さんに連れて行かれたのは無錫でも有数の繁華街。周囲にはデパートやおしゃれな飲食店が並び、大勢の市民でにぎわっている。

 その中心地にある交差点の歩道側に、噂のモニターはあった。100インチはあるであろう巨大サイズだ。ただ、驚かされたのは大きさではない。そこに映し出されていた映像の異様さだ。

 表示されていたのは、赤信号を無視して交差点に進入するバイクの姿と、そのバイクを運転する女性の顔をクローズアップした写真。恐らくモニター脇に設置された監視カメラが撮影したものだろう。

 モザイクなどは一切、かかっていない。顔写真の脇にはその女性の名前と身分証番号の一部まで表示されている。プライバシーが丸裸にされ、街中で公開されている状況だ。

 女子大学生が見たのも、これと同じような内容だったのだろう。モニターに映る友人の顔写真に思わず声をあげてしまったのも、うなずける。

■「どこで警察に見られているかわからない」

 地元メディアによると、モニターを設置したのは地元警察。信号無視などが横行し、事故が絶えなかった無錫の交通マナーを改善するため、17年8月にまず市内3カ所に設置。その後、主要な交差点に拡大していったという。

 最新鋭の監視カメラが24時間体制で路上を監視し、AI(人工知能)を駆使した最新のシステムで交通違反をした歩行者や自転車、バイクなどを自動で検出。撮影した画像の顔写真と、当局が保有する市民の個人データを照らし合わせて本人を特定していく。

 撮影から個人を特定し、モニターへ表示するまで、かかる時間は数分程度。特定作業の精度は95%以上だという。違反者には後日、警察から連絡が入り、罰金が命じられる仕組みだ。

 罰金は信号無視程度であれば、日本円にして数百円ほど。しかし、罰金を払うことよりも、大勢の市民に「さらし者」にされた精神的ショックの方がはるかに大きいだろう。

 「以前は車も歩行者も交通マナーが本当に悪かった。でも、このシステムのおかげで信号を無視して急に飛び出してくる自転車や歩行者が減り、安心して運転できるようになった」

 案内してくれた劉さんはモニターの設置は「大賛成」だと言いつつ、こう付け加えた。

 「どこで警察に見られているかわからないから、俺たちも荒っぽい運転はできなくなったけどな」

577名無しさん:2021/03/31(水) 05:41:57
https://news.yahoo.co.jp/articles/6ad90c42d7bc4586b9e3b9ef96663c9b0eab7dc4
「罰金はわずか数百円」それでも中国人が信号を守るようになった怖い理由
3/28(日) 9:16配信
プレジデントオンライン
中国には至る所に監視カメラがある。AIを駆使した最新のシステムで信号無視すら見逃さない。中国で特派員を務めた毎日新聞記者の赤間清広さんは「最先端の監視カメラで交通マナーは劇的に改善した。しかし、その解決法はあまりに過激だ。治安維持の名目で、人々のプライバシーが丸裸にされている」という――。

 ※本稿は、赤間清広『中国 異形のハイテク国家』(毎日新聞出版)の一部を再編集したものです。

■繁華街のモニターにさらされた友人の顔写真

 中国国内で稼働している監視カメラは2億台を優に超える。

 国内の治安維持に何よりも重きを置く中国当局にとって、秘密兵器とも言える存在だ。しかし、監視カメラでどのような情報が集められ、どう活用されているのかはなかなか見えてこない。

 取材を続けていた2019年秋、面白い話を耳にした。情報をくれたのは上海の西約120キロに位置する江蘇省無錫に住む女子大学生(22)だ。

 市内にある大学での授業を終え、家に帰る途中、たまたま通りかかった繁華街に設置されたモニターに見覚えのある顔が大きく映し出されているのを目にしたという。

 「普段からよく遊んでいる友人の顔写真でした。モニターを見た瞬間、『えっ、うそでしょ』と叫んでしまって」

 すぐにスマートフォンでモニターの写真を撮り、その友人に送信すると「確かに私のようだ」という答えが返ってきた。

 「友人は『何で私が』と怯えていました。私も同じように顔をさらされる可能性がある。他人事じゃない」

 無錫で何かが起きている。すぐに現地に向かった。

■プライバシーは丸裸

 高速鉄道の無錫東駅。まずは駅前で客待ちをしていたタクシーの運転手にモニターについて尋ねてみた。運転手歴10年という劉さんはこともなげにこう言った。

 「ああ『交通違反者暴露台』のことだろ?  市内にたくさんあるよ」

 劉さんに連れて行かれたのは無錫でも有数の繁華街。周囲にはデパートやおしゃれな飲食店が並び、大勢の市民でにぎわっている。

 その中心地にある交差点の歩道側に、噂のモニターはあった。100インチはあるであろう巨大サイズだ。ただ、驚かされたのは大きさではない。そこに映し出されていた映像の異様さだ。

 表示されていたのは、赤信号を無視して交差点に進入するバイクの姿と、そのバイクを運転する女性の顔をクローズアップした写真。恐らくモニター脇に設置された監視カメラが撮影したものだろう。

 モザイクなどは一切、かかっていない。顔写真の脇にはその女性の名前と身分証番号の一部まで表示されている。プライバシーが丸裸にされ、街中で公開されている状況だ。

 女子大学生が見たのも、これと同じような内容だったのだろう。モニターに映る友人の顔写真に思わず声をあげてしまったのも、うなずける。

■「どこで警察に見られているかわからない」

 地元メディアによると、モニターを設置したのは地元警察。信号無視などが横行し、事故が絶えなかった無錫の交通マナーを改善するため、17年8月にまず市内3カ所に設置。その後、主要な交差点に拡大していったという。

 最新鋭の監視カメラが24時間体制で路上を監視し、AI(人工知能)を駆使した最新のシステムで交通違反をした歩行者や自転車、バイクなどを自動で検出。撮影した画像の顔写真と、当局が保有する市民の個人データを照らし合わせて本人を特定していく。

 撮影から個人を特定し、モニターへ表示するまで、かかる時間は数分程度。特定作業の精度は95%以上だという。違反者には後日、警察から連絡が入り、罰金が命じられる仕組みだ。

 罰金は信号無視程度であれば、日本円にして数百円ほど。しかし、罰金を払うことよりも、大勢の市民に「さらし者」にされた精神的ショックの方がはるかに大きいだろう。

 「以前は車も歩行者も交通マナーが本当に悪かった。でも、このシステムのおかげで信号を無視して急に飛び出してくる自転車や歩行者が減り、安心して運転できるようになった」

 案内してくれた劉さんはモニターの設置は「大賛成」だと言いつつ、こう付け加えた。

 「どこで警察に見られているかわからないから、俺たちも荒っぽい運転はできなくなったけどな」

578名無しさん:2021/03/31(水) 05:42:23
>>576

■交通マナーはよくなったけど…

 同様の仕組みは上海、南京、洛陽など他の大都市でも導入され、一定の成果をあげているという。

 確かに中国の交通マナーは悪い。歩行者の信号無視は当たり前。対する自動車側もスピード違反や無理な割り込みは日常茶飯事だ。見た目はバイクと変わらない電動スクーターが歩道を我が物顔で走り回り、筆者も何度、ひかれそうになったかわからない。

 交通マナーの向上は中国の社会的課題と言ってよく、その改善の必要性は理解できる。しかし、当局が選択した解決法はあまりに過激だ。

 モニターに顔をさらされた女子大学生の友人は今でも不安が消えない。

 「これまで警察に自分の顔写真のデータを提供した覚えはない。信号無視をしてしまったことは申し訳ないが、どうやって私の顔写真と個人情報をひもづけたのか。『自分はいつも当局に監視されている』と初めて恐怖を覚えました」

■「治安維持」の名目で、個人情報が当局に筒抜け

 高度化する中国の監視システム。その狙いは交通違反者を取り締まることだけにとどまらない。

 気づかないうちに国民の様々な情報が当局にすい上げられ、そのビッグデータをもとに、さらに「監視の目」が強化されていく。「治安維持」の名目の下、国民の個人情報が当局に筒抜けになっている実態がある。

 無錫で「交通違反者暴露台」の運用が始まった17年のニュース映像をチェックしていると、市内に設置された暴露台に「HIKVISION(ハイクビジョン)」という文字が刻まれていることに気がついた。

 ハイクビジョン。中国語名は杭州海康威視数字技術。現在のような「監視社会」中国を形作るうえで、同社は欠かせない存在だ。

 創業は2001年。当初は画像圧縮技術を生かした記録装置の販売を主力にしていたが、07年に監視カメラシステムの販売を始め、海外展開を本格化すると、わずか4年で世界トップシェアに躍り出る大躍進を遂げた。

 08年の北京夏季五輪、10年の上海万博、16年の主要20カ国・地域(G20)首脳会議──中国当局の威信がかかった国際的なイベントには例外なく同社の監視システムが導入され、会場周辺の治安維持に目を光らせてきた。

 15年には習近平国家主席が同社を視察に訪れている。中国首脳の視察先には必ず、当局の政策に深く関わる企業や地域が選ばれる。中国の歴代指導者の中で別格の存在を意味する「核心」と位置付けられ、絶大な権力を掌握する習氏であればなおさらだ。ハイクビジョンと当局との関係の深さがここからも読み取れる。

■ハイクビジョンの厚い壁

 中国企業の取材は総じて難しい。何度、取材依頼書を送っても大抵は無視されておしまいだ。

 取材を通じて親しくなった、ある中国企業の幹部は「メディアの取材を受け、万が一、その報道内容が当局の気にさわれば、面倒なことになりかねない。自然と取材には慎重にならざるを得ない。海外メディアならなおのことだ」とその裏側を説明する。

 ハイクビジョンのように当局と密接な関係にある企業の場合、取材の壁はさらに高くなる。

 しかし、その壁を突破しなければ中国企業の実態は見えてこない。

 様々なルートを使って同社への「潜入」を試みていると、耳寄りな情報が入ってきた。日本の財界訪中団の視察先にハイクビジョンが入っているというのだ。

 訪中団を主催するのは日本経団連、日本商工会議所、日中経済協会の3団体。日本経済界の訪中プロジェクトとしては最大規模で、メンバーも日本を代表する主要企業の会長など財界首脳が勢ぞろいする。

 それを迎える中国側も日本企業誘致などへの期待から、日程のアレンジに努力を尽くす。

 主要な訪問先となる北京では訪中団と中国首脳が会談することが恒例になっているが、よほどの事情がない限り中国ナンバー2の李克強首相が対応し、200人を超える訪中団メンバーとの記念撮影の時間まで設けてくれる。習主席が経済関連の訪中団を相手にすることはまずないため、中国にとっては最大限の「おもてなし」といえる。

579名無しさん:2021/03/31(水) 05:42:34
>>578

■展示室で見えた監視カメラの実力

 中央政府がこうなのだから訪中団の視察先に選ばれた地方政府は、「視察を受け入れてほしい」と地元の有名企業を必死に口説くことになる。浙江省や杭州市当局が説得を重ね、ハイクビジョンの重い扉が開いたのだろう。

 これ幸いにと訪中団に同行し、杭州へ向かった。

 ようやくたどり着いたハイクビジョン。本社に入る前から、他の企業とは違う雰囲気が漂っている。本社周辺の道路上には無数の監視カメラがずらり。実証試験用だと思われるが、一本の電信柱に10個近い監視カメラが並ぶ光景はやはり不気味だ。

 訪中団が立ち入りを許されたのは、来訪者向けの展示室。主力商品や最新の監視技術が紹介されており、ここだけでも同社の「実力」をある程度、測ることができる。

 街灯がほとんどない深夜の道路。普通の監視カメラであれば、人が歩いていてもほとんど識別できないだろう。しかし、同社の解析ソフトを使うと周辺の景色がまるで昼間のような明るさで映し出される。

 監視カメラの前を車が通った。深夜にもかかわらず運転席に座る人物の表情まで鮮明にわかる。車が通るたび解析ソフトが車種やナンバーを次々と読み取っていく。情報はすべて記録され、他の監視カメラの情報とともにビッグデータとして蓄積される仕組みだ。

 「システムに車両のナンバーを打ち込めば、全国に張り巡らされた監視カメラ網の情報の中から該当車両の通行記録を抜き出せる。いつ、どこにいたのかが瞬時にわかります」と同社の担当者。すでに中国全域でこのシステムが稼働しているという。

■人間関係の濃淡すら吸い上げられる

 歩行者も当然、監視対象だ。監視カメラがとらえた人物一人ひとりの性別や身長、服装などあらゆる情報が解析、記録されていく。こうして集められた膨大な情報が最終的に当局にすい上げられていくわけだ。

 展示室の片隅に、不思議な映像が映し出されていた。

 100人を超える男女の顔写真と名前が表示され、それぞれが赤や黄色、白の線で結ばれている。「これは何ですか」と担当者に尋ねると「ビッグデータを使った人間関係の分析実験です」という答えが返ってきた。

 「赤い線で結ばれている人は親密な関係にあることを示しています。黄色、白と色が薄くなるほど、関係性も薄くなっていきます」

 解析には監視カメラの映像に加え、買い物記録やスマホの通話履歴など個人を取り巻く様々な情報が使われる。

 「一緒に街を歩いていた」「同じ店で買い物をしていた」など共通点をデータ化、分析することで人間関係を洗い出していくのだという。実用化されれば、プライバシーなど完全になくなってしまう。

 「こんなシステムが実現されないことを祈ります」。筆者が嫌みまじりにささやくと、担当者はこう言って笑った。

 「個人情報の問題があるので実用化こそしていませんが、現在の技術レベルで言えば、もう十分に実現は可能です」



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赤間 清広(あかま・きよひろ)
毎日新聞経済部記者
1974年、仙台市生まれ。宮城県の地元紙記者を経て2004年に毎日新聞社に入社。気仙沼通信部、仙台支局を経て2006年から東京本社経済部。霞が関や日銀、民間企業などを担当後、2016年4月から中国総局(北京)で特派員を務めた。2020年秋に帰国し、経済部で税財政、国際経済などを担当している。著書に『中国 異形のハイテク国家』(毎日新聞出版)がある。
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毎日新聞経済部記者 赤間 清広

580とはずがたり:2021/04/03(土) 15:28:35
風力発電設備に「G―SHOCK」技術を搭載したIoTネジ活用、実証を開始
2020年06月17日掲載
https://www.kankyo-business.jp/news/025337.php

NejiLaw(東京都文京区)は6月15日、カシオ計算機(同渋谷区)と共同で開発を進めてきた「smartNeji」を使用して構築する「風力発電設備および送電用鉄塔のsmartNejiシステム」に関する共同開発契約を、関電工(同港区)と締結し、オープンイノベーションによる実証事業を開始したと発表した。
従来のねじ水準の堅牢性を持つ「マルチセンシング型IoTネジ」

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581とはずがたり:2021/05/14(金) 03:20:25
冗談みたいな話しだが。。

2021年02月03日 17時00分サイエンス
ほうれん草が爆発物を検知すると警報メールが送信される技術が開発される
https://gigazine.net/news/20210203-spinach-mail-nitro/

爆発物を検出するほうれん草は、植物にナノ粒子を埋め込むことでさまざまな機能を付加する技術「植物バイオニクス」を研究するMITの研究グループStrano Research Groupによって開発されました。

Strano Research Groupは、ほうれん草の葉にナノ粒子を埋め込んで、爆発物の主要な原料である芳香族ニトロ化合物が根から葉に流れると信号を発するようにしました。さらにほうれん草の付近に赤外線カメラを設置し、ほうれん草の葉に埋め込んだナノ粒子が発する信号を検知すると電子メールアラートを送信するシステムを構築しました。

582荷主研究者:2021/06/05(土) 19:37:25

https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00596955?isReadConfirmed=true
2021/4/29 05:00 日刊工業新聞
AIの判断根拠説明、妥当性を評価 東北大・阪大が方法論

 東北大学の塙一晃研究員と乾健太郎教授、大阪大学の原聡准教授らの研究グループは、「説明可能な人工知能(AI)」が一般ユーザーに適切な判断根拠を示せるかどうかを評価する方法論を構築した。大量のデータを学習して分類するAIでは、分類に強く影響した訓練データを根拠として提示する。従来の手法では違う分類の訓練データを根拠に選んでしまうことがあると数理的に証明した。

 判断根拠の説明はユーザーがAIを信頼するための重要なプロセス。例えば動物判定AIでは猫の写真を猫と判定する根拠として、訓練時に学んだ猫のデータを提示する。この根拠のデータ選びに犬や馬などの違う分類のデータを選ぶ可能性があることを証明した。

 ユーザーにとってはAIから「猫と判定した根拠は犬の写真を犬と学習したため」と説明されることになる。典型例から外れたデータの判断への影響度が大きく、根拠に選ばれることがあった。

 従来手法はAI開発の不具合探しには使えるが、ユーザーから納得や信頼を引き出すのが難しくなる。データの類似度を基に根拠を選ぶ方が納得しやすくなる。成果は国際会議「ICLR2021」に採択された。

(2021/4/29 05:00)

583とはずがたり:2021/07/19(月) 20:24:20

部品が造れなくなる日 「図面品質の劣化」がトヨタにまで
近岡 裕 日経クロステック
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/00001/05665/
2021.06.08

584とはずがたり:2021/10/01(金) 13:39:26

制度初 iPS実用化巡り国に「裁定」請求 元理研の高橋政代氏「5年遅れている」
9/29(水) 20:32配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/fa154883a750256561e8f11ceb99a0d1099283ee
神戸新聞NEXT

 神戸を拠点に、世界で初めて人工多能性幹細胞(iPS細胞)を用いた網膜細胞移植に成功した元理化学研究所プロジェクトリーダーの高橋政代氏(60)が、製品化を担う企業の動きが遅いために実用化が進んでいないとして、自身が社長を務める企業にも特許を認めるよう国に「裁定」を請求したことが29日、分かった。特許庁総務課によると、裁定が受理され、審議が始まるのは1972年の制度開始以来初めて。

 使用を求めているのは「網膜色素上皮細胞の製造方法」に関する特許。理研と大阪大、再生医療ベンチャーのヘリオス(東京)が権利を持つ。

 高橋氏によると、製品化のための特許使用に関し、ヘリオスは独占的に理研との交渉権を持つ。ただ、ヘリオスが患者への臨床試験(治験)を始めないため、高橋氏が社長を務めるビジョンケア(神戸市中央区)にも特許の使用を認め、同社が治験を進められるよう求めている。2016年から複数回、ヘリオスなどに協議を申し入れたが不調に終わり、裁定の請求を決めた。

 高橋氏は再生医療を早期に実用化するため、19年に理研を退職してビジョンケアに移った。開発チームの研究者約60人も多くが同社に移籍し、治験を進める体制は構築されていると主張。認められれば、同社はヘリオスに特許使用料も支払うとしている。

 1990年代後半から網膜の再生医療に取り組んだ高橋氏は2006年、京都大から神戸医療産業都市の理研に移って研究開発チームを率いた。14年には世界初の再生網膜細胞の移植手術に成功。同時期に、実用化を見据えてヘリオスを設立した。理研在籍中には20件以上の特許取得に関わった。

 高橋氏は「治験が進まず、計画から5年ほど遅れている。日々多くの人が失明し、治療法の実用化は急務」とした上で、「研究者がこうした契約に泣き寝入りしないよう声を上げた」と請求の理由を説明した。

 ヘリオスのコーポレートコミュニケーション室は「現在裁定手続き中のため、当社からの回答は差し控える」とした。

 特許を巡る裁定は申請自体が珍しく、認められるためのハードルは高いとされる。特許庁によると、専門家による審議会を開催予定だが、メンバー構成や最終判断の時期は未定という。

 企業の特許戦略に詳しい中垣雄一朗弁理士(45)=神戸市=は「申請された特許が公共の利益のために特に必要と判断されるには、代替手段がないことや放置すれば死者が出るなど回復不能な被害が発生することを示す必要がある。現状では認められない可能性が高い」と話している。(高見雄樹)

【特許の裁定制度】公益的な理由により、特許権を持つ人の同意を得ることなく、国が第三者に特許権を使えるようにする制度。特許を得た発明が実施されないことで、社会的な損失につながることを防ぐ。請求先は特許庁長官だが、特許法93条に基づく「公共の利益のために特に必要な場合」は経済産業相に請求する。

585とはずがたり:2021/10/11(月) 22:53:53
東京、「起業しやすさ」9位に上昇 何が改善した?
教えて山本さん!BizTechの基礎講座
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC2881J0Y1A920C2000000/?n_cid=SNSTW005
2021年10月5日 2:00 [有料会員限定]

586とはずがたり:2021/12/27(月) 22:46:23

3Dプリンターで特許を逃した僕の「失策と教訓」
発明者・小玉秀男氏が次世代に贈る言葉
https://business.nikkei.com/atcl/report/16/063000051/070500003/
2016.7.6
杉原 淳一

日本が先行して発明していながら、重要性に気付かないまま放置し、他国に成長市場を握られた技術は少なくない。その中でも、特に将来性が期待されるのが3Dプリンターだ。発明者・小玉秀男氏は、自らの「失策」を次世代の研究者への「教訓」にしてほしいと話す。

587とはずがたり:2022/05/15(日) 20:04:17

なんか凄そう。文句を云われるので日経の記事なんか引用したくないから東大や理研のニュースリリース漁って引用すべきだけど面倒臭いからしゃーない。。

東大と理研、水を超高速で通すにもかかわらず塩を通さないフッ素ナノチューブを開発
2022年5月13日 3:01
https://www.nikkei.com/article/DGXZRSP631980_R10C22A5000000/

588とはずがたり:2022/09/10(土) 22:24:20

失敗恐れてちまちまやってる日本のやり方では絶対に勝てないよなぁ。。

蓄電池人材、3万人確保 30年まで、脱炭素へ戦略策定―経産省
2022年08月31日12時42分
https://www.jiji.com/jc/article?k=2022083100586&amp;g=eco&amp;utm_source=top&amp;utm_medium=topics&amp;utm_campaign=edit

 経済産業省は31日の官民協議会で、電気自動車(EV)や再生可能エネルギーの普及に欠かせない蓄電池産業の競争力強化のための戦略をまとめた。製造能力強化へ2030年までに関連人材を3万人育成・確保する。脱炭素化の推進で蓄電池の需要は高まっており、官民が連携し産業の底上げを目指す。

589とはずがたり:2023/01/20(金) 13:57:50
安いPVパネルで過積載がトレンドになってる時に高品質高効率に拘泥して国際競争に無惨に敗北していった日本企業ではあるけど,高品質路線でニッチに勝てる分野を見つかるか!?電卓も今では全部太陽電池になってるしリモコンもそろそろこうなって良いかもね〜。ならない所みると電卓程微少電流で良いと云う訳でもなさそうだし小さくともバッテリー内臓とか必要になるのかな??

2022.10.18
リモコン電池問題が解決できるかも シャープの高効率太陽電池「LC-LH」に注目
Forbes JAPAN 編集部
https://forbesjapan.com/articles/detail/51189?utm_source=YahooNews&amp;utm_medium=referral&amp;utm_campaign=yahoonews


10月18日から3年ぶりに幕張メッセで開催される「CEATEC 2022」において、出展予定者の中から選考される「CEATECH AWARD 2022」の経済産業大臣賞にシャープの屋内光発電デバイス「LC-LH」がを受賞した。

LC-LH(Liquid and Crystal Light Harvesting)は、弱い屋内の光でも高効率に電気に変換できる色素増感太陽電池とシャープが長年培ってきた液晶技術を融合させ、一般的なアモルファスシリコン太陽電池の約2倍の発電効率を実現した発電システムだ。屋内で発電できるため、電子棚札や医療用のセンサーなど、屋内で使用するさまざまなIoT機器に利用できる。

たとえば、リビングの照明だけでテレビのリモコンなど充電できるようになり、電池交換や充電のわずらわしさから解放され、電池の廃棄問題もなくせるといった具合だ。

2022年3月期に大幅な増益を記録し、44歳という呉柏勲氏が社長兼CEOに就任するなど勢いに乗るシャープは、通信、ヘルスケア、AIoT(人工知能とモノのインターネットを融合させたシャープが提唱するビジョン)のグローバル展開を押し進めているが、CEATECH 2022では、「デジタルヘルスケア」と「カーボンニュートラルへの貢献」を軸にした製品とサービスを展示することにしている。

LC-LHは地味な存在に見えるが、小型デバイスの電池や充電が不要になれば、私たちの生活様式はずいぶん変化する可能性がある。シャープは、2023年に液晶工場の設備を使った「高性能、高品質、低コストなLC-LHの生産」を予定している。

文 = 金井哲夫

590とはずがたり:2023/01/26(木) 22:03:25
「ブルーレイに補償金」の筋が悪い理由 “中の人”が解説
2022年08月29日 12時30分 公開
[小寺信良,ITmedia]
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2208/29/news056.html#utm_source=infoseek&utm_medium=feed&utm_campaign=20230124-093&utm_term=news&utm_content=rel1-00

591とはずがたり:2023/10/25(水) 21:04:54

クソワロタww

生成AIが毛沢東批判文 端末企業の株暴落―中国
https://www.jiji.com/jc/article?k=2023102501061&amp;g=int
2023年10月25日19時17分

 【上海時事】中国で音声認識人工知能(AI)などの開発を手がける科大訊飛(アイフライテック)が学生向けに販売している学習タブレット端末で、生成AIが建国の父、毛沢東を批判する文章を作成し、物議を醸している。これを受け、24日の中国株式市場ではアイフライテックの株価が10%暴落し、ストップ安となった。

中国、陸上選手の写真検閲 番号の並びが「64」、天安門想起か―アジア大会

 報道やSNSによると、子どもが学習タブレットで歴史上の人物を調べようとしたところ、生成AIが関係のない毛沢東に関する文章を作成。「不寛容で偏狭だ」「(長男の死で)疑い深くなり、文化大革命を起こした」などと毛沢東を批判する内容がつづられた。


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