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タイムマシンは造れるのか 科学者たちの挑戦
2018年08月14日
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Prof Ron MallettImage copyrightBBC / THOMAS SCHEIDL
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ロン・マレット教授はタイムマシン製造に使えるという原理を説明する電子端末を造った
タイムトラベルは空想の産物のように聞こえるかもしれないが、実現可能だと考える科学者もいる。BBC番組「ホライズン」は、サイエンスフィクションの定番を現実にするための、特に有望なアイデアをいくつか紹介する。」
ロン・マレット氏には夢がある。時間を旅行したいという夢だ。
これは単なるファンタジーではない。マレット氏は米コネチカット大学の尊敬される物理学教授だ。
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マレット教授は自分自身について、「情熱を抱く普通の人間だと思う。タイムトラベルの可能性に、私は情熱を注いでいる」と話した。
教授はもうずっと長いこと、タイムマシンを作りたいと考えて生きてきた。自分の情熱は幼少時代の悲劇がきっかけだろうと言う。
ヘビースモーカーだったマレット氏の父は33歳の時、心臓発作で亡くなった。わずか10歳だったマレット氏は打ちのめされ、本の世界に没頭した。
BBCホライゾンでマレット教授は「それから1年して11歳になった時、人生を変える本に出会った。それがH・G・ウェルズの『タイムマシン』だ」と語った。
Rod Taylor in the Time MachineImage copyrightGETTY IMAGES
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H・G・ウェルズ原作の映画「タイムマシン」で、タイムマシンを操縦する俳優のロッド・テイラー
「まずは表紙が目にとまったが、本を開いて読んだとき、そこには『時間は空間の一種に過ぎないと、科学者はよく承知している。空間と同じように時間も前へ進んだり後ろへ戻ったりできる』と書いてあった」
「それを読んで『素晴らしい!』と思った」
マレット教授は、「タイムマシンを作れれば過去に戻って父に会うことができるし、もしかしたら父を救って全てを変えられるかもしれない」と話す。
Boyd Mallett photo
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マレット教授は、早くに亡くなった父ボイド氏から科学と読書への愛情を教わった
タイムトラベルは非現実的に聞こえるかもしれないが、科学者はすでに、マレット教授の夢をかなえるかもしれない様々な自然界の謎を調べている。
物理学者のアルバート・アインシュタイン氏は、3次元空間は時間とつながり、時間が4時元として機能していると考えた。アインシュタインが時空連続体と呼んだこの構造が今日の宇宙のモデルとなった。
しかし一方でアインシュタインは、この時空連続体を折り曲げることで遠隔の2地点間に近道を作れると考えていた。この現象はワームホールと呼ばれ、時空連続体の2カ所に開口部があるトンネルとして描かれる。
ワームホールは宇宙に自然に存在するかもしれない。実際、ロシアの科学者は電波望遠鏡を使ってワームホールを観測しようとしている。