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製紙産業スレッド
712
:
とはずがたり
:2016/01/03(日) 15:42:22
>>711-712
古紙を再生するためには、紙を水でほぐす行程が不可欠のため、給排水設備が必要になることだ。「水を使った方法ではオフィス内で場所を選ばずに設置できない。まったく違う発想をしなければいけなかった」(市川氏)。
この壁を超えるべく、苦労の末生み出したのが「ドライファイバーテクノロジー」という技術だ。この技術では機械的衝撃を与えることで紙を一瞬で繊維化した後、色素を取り除く。
そうしてできた綿状の繊維に結合剤を加えて加圧し、再び紙にする。水を使わずに紙を再生する技術を生み出したことで、オフィス向け製紙機の実現に大きく近づいた。
ドライファイバーテクノロジーの技術構想ができてからは、開発はシナリオ通りだったという。2人で始まったプロジェクト規模はいつしか10人以上に膨らみ、その過程でさまざまな分野からメンバーを集めていった。プリンタ事業の印字技術、ロボット事業の精密機械技術など、社内にある技術をフル活用したことで、スムーズに開発を進めることができたという。
そうして実用化への見通しが立ったが、すぐに市場には投入せず、社内への供給という形での利用を開始した。エプソンには、当時からすでに機密文書を再生し、インクジェットプリンタの部品として使われる廃インクの吸着剤を作る活動を行っていた。
その過程にドライファイバーテクノロジーの技術を用いることで、古紙再生のノウハウを積み上げた。こうして、社内で1年以上技術を磨き、満を持して今回の発表に至ったというわけだ。
ペーパーラボは2016年内の販売を目指しているが、導入先として狙うのは、金融機関や公的機関といった、機密文書を扱う機関だ。外部業者へ委託する場合、印刷物1キログラム当たり50円〜150円ほどかかるが、今回の技術は社内で紙を繊維単位まで分解できるため、機密情報処理に伴うコストを下げ、リスク面の課題も解決できる。
ただ、機密文書の処理用途のみでは市場は限られる。その点に関して、碓井社長は「単に機密文書の処理ができるようなったから出したわけではない。機械の償却費を含めたトータルコストで見ても、紙を買うよりも安くなるメドがついたから今回発表した」と、通常の印刷物を再生してもメリットがあることを強調している。
今後の課題は小型化だ。現状の製品は高さ1.8メートル、横幅2.6メートル、奥行き1.2メートルと大型で、一般的なオフィスに簡単に設置できる大きさとは言いがたい。将来的には複合機の横に置ける大きさにしていくという。市川部長は「今回は大量の文書を処理するために大型化した。小型化への技術的なイメージはすでにできている」と展望を語る。
社長直轄で、4年の歳月をかけて投入された今回の新技術。期待は大きいが、その新しさゆえ、どれだけ市場が発展するからは未知数だ。”紙は印刷して終わり”の常識を変え、新境地を切り開くことができるのか。エプソンの新しい挑戦が始まった。
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