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とはずがたり
:2018/11/02(金) 11:36:48
最先端EV用電池素材で日本に勝利したロシア
超低価格のカーボンナノチューブ量産化、電池容量が飛躍的に向上
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/study/2246/1070807006/2034-2035
2018.11.2(金) 渡邊 光太郎
しかし、EVで用いられるリチウムイオン電池に性能向上をもたらすとされるカーボンナノチューブの開発では、本当にロシア製品が日本製品に勝ったようだ。
カーボンナノチューブは電流容量や強度で優れた物性を持ち、期待の新素材であった。
しかし、1グラムで数万円、ざっくり金の10倍という高価格だった。そんな高いものを使っては、まともなコストで製品作りができないので、誰も実用的な用途を見つけられなかった。
そんな中、ロシアでOCSiAl社によって、1グラムで300円という低価格でカーボンナノチューブを製造する方法が開発されたのだ。そして、実際に供給体制を整え、本当にその価格での販売が始まっている。
カーボンナノチューブとは
カーボンナノチューブとは、炭素原子が筒状に結びついて、分子サイズのパイプになったものである。
炭素の結晶であるダイヤモンドが示すとおり、炭素原子は原子間の結びつきが強く、それが硬さなどの高い物性をもたらす。
カーボンナノチューブの物性は、耐えられる電流量は銅の1000倍、熱伝導度は銅の約7倍、強度は炭素繊維の8〜80倍とされている。
カーボンナノチューブは名前のとおりナノサイズなので、単体では使いようがない。しかし、物性がこんなに優秀なので、少量を他の材料に混ぜることで、性能を大幅に向上できる。
例えば、プラスチックにカーボンナノチューブを少量混ぜれば、電気を流す性質を与えることができる。
現在、最も期待されている用途は、自動車のEV化の進展で期待の高まっている2次電池の性能向上である。
粉末の中に混ぜると、粒子間を電気が流れやすいものでつなぐようになる。リチウムイオン電池の電極材にカーボンナノチューブを混ぜることで、粒子間を電気が流れやすくなり、電池の性能が上がる。
また、2017年物質・材料研究機構と科学技術振興機構により、正極にカーボンナノチューブを用いたリチウム空気電池という別のタイプの電池が開発されている。
この電池はリチウムイオン電池の15倍の蓄電容量があるという。ソフトバンクと共同で実用化研究が行われている。
電池の内部では化学反応が進むと、電気の流れを阻害する物質が溜まる。
カーボンナノチューブは、変形しながらこうした物質を溜め込みつつも、電気を流す経路を作りやすい性質により、電池内の電気の流れを維持する。
これまで、カーボンナノチューブを用いて様々な製品の性能向上ができることが分かっていたが、前述のように金の10倍の価格では手が出なかった。
日本でも日本ゼオンなどの企業が参加するNEDO主体の国家プロジェクトで、単層カーボンナノチューブの廉価製法の開発がされてきた。
従来製法に対し、3000倍の成長効率で、長さも500倍の単層カーボンナノチューブを製造できるようになった。
かつて、1グラムで数万円した単層カーボンナノチューブは、1グラムあたり1000〜2000円程度まで安く作れるようになった。
さらに、この単層カーボンナノチューブの純度はロシアのカーボンナノチューブを凌ぐ。
しかし、ロシアのOCSiAl社は、金属の粉の上に単層カーボンナノチューブを成長させる技術を開発し、1グラムあたり300円で単層ナノチューブを製造できるようになった。
日本の単層カーボンナノチューブにとって残念なことに、現時点で単層カーボンナノチューブが期待されている用途では、純度はそこまで求められていない。
単層カーボンナノチューブを混ぜ物として用い、強度、電気の流れやすさ、熱伝導度を上げるには単層カーボンナノチューブが存在し、機能してくれていればよい。
リチウムイオン電池の性能向上でも、OCSiAl社の単層カーボンナノチューブ程度の不純物ではそれほど問題がないようだ。
OCSiAl社の単層カーボンナノチューブは、1グラム300円での供給体制が整いつつある。
一方、日本製ではそこまでの低価格での供給ができそうにない。現時点では、ロシアの単層カーボンナノチューブが日本のカーボンナノチューブに勝利したと言える。
ロシアは日本の素材産業の3分の1以下の価格で、同じ価値のある素材を提供することに成功した。日本の研究開発も高度だったが、ロシアの研究開発は更に高度だったのだ。
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